燃料投下
その事件は去年、祖父の家に帰省した時に起こった…。
東京駅から新幹線に乗り、無事に仙台駅に着いた。
祖父の家は仙台駅から車で1時間程の山の中にある、例年どおり祖父が駅まで迎えに来てくれていて、暖かい笑顔で迎えてくれた。
妹は祖父に抱きついたりしてはしゃいでいたが、俺は何故か祖父の笑顔が薄ら寒く感じた。
そして祖父の家に着き、花火などをして遊んだ。
しかし…事件は起こった…
夜中に尿意を感じ目が覚めた。
トイレに逝こうと部屋を出ると、祖父の寝室に明かりがついている。
おかしい…祖父はこの時間は絶対に寝ているはずだ…俺は足音を忍ばせて寝室に近づいた。
すると中から、「バリバリッ!ボリボリッ!」という音が聞こえた…。
そういえば今年は祖母を見ていない…毎年一緒に来ているのに…
まさかと思い、俺は寝室の障子を開けた。
するとそこには…!!!!!
ウェルダースオリジナルを食い散らかしている祖父の姿があった…そう、祖父の中では俺達兄妹は特別な存在では無くなっていた…
「何でだよ!じいちゃん!!」と問いただすと、「食べてみたらうまかったからあげるのが惜しくなった。」と言われた…