もしもバイオハザードが起こったら 3体目

このエントリーをはてなブックマークに追加
1('A`)
妄想天国



前スレ

もしもバイオハザードが起こったら2
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1110281369/
2('A`):2005/04/10(日) 16:14:18
2
3('A`):2005/04/10(日) 16:16:00
>>1


キモヲタ待ち
4('A`):2005/04/10(日) 16:17:19
瀬jhぃhぬあwcRNCL+OWIMCWOお
5('A`):2005/04/10(日) 17:00:41
>>1乙です!
6586('д`):2005/04/10(日) 18:01:03
━1:11 某駅前デパート前

硝子の扉を押し開き外に出た
少し肌寒い風を浴びながら、真っ暗な夜道を歩き出す
街灯も灯っておらず、本当に真っ暗な闇だった

少し歩き出してバイクを停めておいた場所へ向かう


だが僕は目を疑った・・・
だって・・・






目の前にあるのは、ただの鉄屑としか思えない塊だったのだから・・・

「マジかよ・・・物音一つしなかったハズだ・・・。こんだけの物なら潰した時に音ぐらい鳴るだろう・・・」


バイクでならまだ、目的地の向かう途中に化け物に会ったとしても逃げるのは容易いだろう
それに何となく心強い面もある

だがその頼りにしていた目の前の物は、ただの鉄屑だ

「歩いて行くしか・・・無い・・・か・・・」

念の為バイクに積んであったヘルメットと手袋を装着した
しかし何かギトギトしている・・・  ガソリンなのだろうか・・・

風の音だけが響く中、僕は漫画喫茶のあるもう一つの商店街の近くに向かって歩き出した
7586('д`):2005/04/10(日) 18:01:42
━1:30 市営住宅団地建設予定地

数分歩き、建設中の団地へと足を踏み入れた
此処を通過すればかなり早く目的地へ到着する事ができる
それに大通りを堂々と進むより、こちらの方が隠れる場所も多いと思ったからだ

すぐ目の前には一輪車があり、中にあるスコップを見つけ手に取った
結構殺傷能力のある武器だ 持っていて損は無い

スコップを構えつつ少し早足で歩き出した
所々に割れたヘルメットやボロボロの布切れの様な物が散乱しているのが視界に写る


━━━━━━・・・・・・・・・な、なんだ?
真っ暗で見えないが、気がつけば何処からか微かに音がする
周りの建物に反響して音の主の居場所が掴めない

右か?


いや違う

左か?

違う・・・



僕は気がついた途端背中が凍りついた 心臓が凍りつくような感覚にも襲われる
(後ろ・・・                            からだ・・・ッ!!)
8('A`):2005/04/10(日) 18:20:53
乙っっっっっっっっっっっっっっっつう!
9('A`):2005/04/10(日) 18:26:30
ぼちぼちまとめサイトが必要かもなあ
10('A`):2005/04/10(日) 21:03:48
結構長く続けれたな・・・・
11( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/10(日) 21:06:07
飲み会だの花見だのに強制参加させられててしばらく来られなかったけど、
>>1スレ立て乙彼サマンサ!!!!!!!!!
あと586タソおかえりなさい! うほっ、かなり良い展開!!


さあ、それじゃあ俺も今からオナヌー妄想を開始します。
でも今日中にアゲるのは難しそうだ・・・
12('A`):2005/04/10(日) 21:52:13
>>11
今からコいて明日かよ
遅漏杉
13('A`):2005/04/10(日) 23:03:12
>>1乙です
自分もそこそこブルジョア書くの頑張ります
14('A`):2005/04/10(日) 23:05:43
>>11あんた面白いよ(゚∀゚)これからもガンガレ(゚∀゚)
15('A`):2005/04/10(日) 23:18:06
喪母さんは…?
16('A`):2005/04/11(月) 00:26:59
>>15が触れてはいけない事に触れました
17('A`):2005/04/11(月) 00:46:01
キモオタ待ち
18( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/11(月) 01:45:38

烈哮を伴って飛び出した剣道喪男は、ゾンビ犬の群れのド真ん中へと貫くように突入した。

同時に、渾身の力を以って刀を振り抜く。

ドグッ、という鈍い音と、薙ぎ払う刀に感じる二度の負荷。
擦れ違い様に1匹の首をはね飛ばし、さらにもう1匹の前脚を抉った。

群れを駆け抜けた所で、前屈みに踵を擦りながら急ブレーキ。
即座に体を反転させ、群れへと視線を走らせる。

敵数、およそ15。
内、3匹がそのままバイクを追って行き、2匹を今の斬撃で無力化し、
残りが立ち止まって今まさに標的をこちらへと移さんとしている。

さらに周囲へと目を遣る。
見えるのはがら空きの道路、打ち棄てられた自動車、そして歩道橋。

瞬時に戦法が導き出された。

そして、再び群れへと―――――踏み込む!


「もっかい空へ翔び立てよ窪塚ァァァァァァアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!」


先程と同じ態勢で、弾丸のように走り出す。
犬共はまだ完全にこちらを攻撃対象として認識していないようで、
ただただ腐った眼球をこちらに向けて戸惑っている。

これは・・・・・・好機!!
剣道喪男は咄嗟にそう判断した。

再び群れの中へと駆け入ると同時に、一番手前にいた柴犬のゾンビの頭蓋を水平に斬り裂く。
耳を残した頭頂部がそのまま宙を舞う。
柴犬ゾンビは悲鳴を上げる間もなく倒れ伏し、脳髄をアスファルトへと撒き散らした。
そして、今度はすぐに駆け抜けない。群れの左翼にあたる部分で止まり、そのまま群れへと振り返った。
19( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/11(月) 01:46:30


―――――ゴァウ!!!

ゾンビ犬の一匹が吠える。が、まだ動き出しはしない。

「かああッ!!!!」

裂帛の気合と共に斬撃を繰り出す。
真横への鋭いスイング。
まごまごしている黒毛のゾンビ犬の首下を斬り裂き、前足を支える骨を切断する。
黒犬ゾンビは鼻面から地面に崩れ、血を噴きながら後足を痙攣させた。

未だ群れは動かない。

(・・・・・・まだ、いける!!)

刀を振り抜いた先に居た毛の長い小型犬のゾンビに狙いを定める。
軸足を基点にそのゾンビ犬へと向き直り、刃を上に向けた刀を胸元へ突き刺す。
―――――ぎゃう!! 犬は短い悲鳴を上げる。が、当然気に留める事はない。
そのまま垂直に斬り上げ、顔面を縦に割る。
白い毛をどす黒い血液で染め、小型犬のゾンビは沈黙した。

――――――バアウ!!

ここで初めてゾンビ犬が反撃に出た。
小型犬の方を向く剣道喪男の脇腹を狙い、
大きなゴールデンレトリバーのゾンビが鋭い爪を構えて飛び掛ってくる。

「らああッ!!!」

剣道喪男は右足を跳ね上げ、襲い来るレトリバーの顔面に前蹴りを放った。
が、体勢が不十分だった為か、その蹴りは犬の前足を掠めただけで、勢いを殺すには至らない。
「くっ!!」 呻く剣道喪男。
金色のゾンビ犬はそのまま爪を振り放った。剣道喪男は体を捻り何とか逃れようとするが―――

―――――ザリッ!

「くうあッ!!」

鋭い痛みが背中を走る。やられた・・・!
爪は厚手のレザージャケットを切り裂き、それほど深くはないが、身体にまで到達していた。
咄嗟に背を向けて防御したから良かったものの、
これが守りの薄い首元や顔面だったら致命傷は避けられないだろう。

「・・・クッソがあっ!!!」

剣道喪男は叫びつつステップバックし、前方を薙ぎ払うように刀を振った。牽制である。
幸運にも、その牽制は再び飛び掛ろうとしていたレトリバーの鼻先を浅く斬り付ける事になった。
文字通り出鼻を挫かれたレトリバーは、ブオウ! と声を上げて数歩後ずさる。
剣道喪男も更に後退し、群れと3b程の距離を取って対峙した。
20( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/11(月) 01:49:11


―――――ゴウルルルルル・・・・・・

「ハア、フウ、ハア、フウ、ハア、フウ・・・・」


ゾンビ犬達の幾重にも重なる唸り声と、剣道喪男の熱い呼吸が辺りに響く。
両者は相手の動きを見定めるように睨み合いを始めた。

ゾンビ犬はうろうろと歩き回りながら剣道喪男を威嚇するように唸り、
剣道喪男は刀を正眼に構えてひたすら息を吐いている。


「・・・ハアッ、フウッ、ハアッ、フウッ!!」
やおら、剣道喪男の呼気が荒々しく変化していく。


「ハアァッ!! フウゥッ!! ハアァッ!! フウゥッ!!」
更に勢いを増していく剣道喪男の呼吸。顔は赤みを帯び、凄まじくキモい形相へと変わる。


「ハアッ!! フウッ!! ン、ック、ゥ俺はァ!! うああ!! 剣士、だッあ!! ハアッ!!
 い・・・犬にィ! フウッ!! 犬なんぞにぃッ!! ハアッ!! 殺ら・・・れる、かァァッ!!!!
 らあアオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォッッッッ!!!」


とうとう剣道喪男の呼吸は絶叫へと変わった。
全身の筋肉という筋肉に力が漲り、脳が燃える様に熱くなる。
内に秘めた何かを解き放ったような感覚。
剣道喪男の体内からは、確かに熱い気合のような物が噴き出していた。
21( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/11(月) 01:50:21


―――――グルルルルルル・・・・・・グアオッ!! ゴオウッ!!!


ゾンビ犬が吠える。
向こうも向こうで緊張が高まっているようで、今にも飛び掛ってきそうな雰囲気だ。


「・・・・・・くあァッ!!!!!!」


その時、剣道喪男が動いた。
叫びと共に大きく前へと踏み込み、ダアン!! と地面を踏み鳴らす。


その音に弾かれるように、ゾンビ犬達も動いた。


―――――グアォ!! グアォ!! グアォ!! グアォ!!


残る全ての犬が吠え猛りながら剣道喪男へと駆け出す。


そして剣道喪男は―――――


「かかってこいやこの腐れ犬どもあああああああアアアアアアアアアアァァァァァッッッッ!!!!!」


犬に負けない声量の咆哮を上げ―――――



―――――身を翻し、逃げるように駆け出した!!
22( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/11(月) 01:58:08
なんとか今日中に上げることが出来たおーー!
・・・まあ、日付の上ではすでに11日なんだけっどもね。

じゃ、さっさと(本当の意味での)オナヌーをして寝まーす!
おやすみなさい、おまいら様方ー。
23('A`):2005/04/11(月) 02:06:38
おやすみなさい、お兄様&e
今回のも最高に面白かったです
24頃助 ◆vatCarQ.zg :2005/04/11(月) 02:21:56
みんなに一言言っておくが




















25('A`):2005/04/11(月) 13:24:59
保守
26('A`):2005/04/11(月) 16:16:29
ならば俺も保守!
27('A`):2005/04/11(月) 16:56:11
じゃあ保守
28('A`):2005/04/11(月) 17:07:23
じゃあ俺も
29('A`):2005/04/11(月) 21:10:00
あげ
30('A`):2005/04/11(月) 21:54:32
ガンガレ、ガンガレ
31('A`):2005/04/11(月) 22:01:17
にゅ…
32('A`):2005/04/11(月) 22:41:42
なんか書き手が減ったな・・・
33('A`):2005/04/11(月) 22:43:56
喪母さん・・・
34('∀`):2005/04/12(火) 00:55:14
かゆ                                                           うま
35蝦@携帯:2005/04/12(火) 01:14:35
剣道はいいな。
バイオな状況になったら柔道な漏れは即死だな。
36('A`):2005/04/12(火) 07:13:20
ぶるじょあまだー?
37('A`):2005/04/12(火) 09:25:53
ブルジョアもいいが、秘かに腐食死体に期待している
腐食したいマダー?
38('A`):2005/04/12(火) 12:54:24
陸上な俺はしぶといだけだろうな。
39('A`):2005/04/12(火) 12:57:59
水泳な俺は河川を泳いで逃げる事が可能。
そしてゾンビ鯉の襲撃を受け沈没。
40('A`):2005/04/12(火) 12:58:30
バスケットな俺にできることは何もないだろうな
41('A`):2005/04/12(火) 12:58:45
俺は586タンを期待している
なんか伏線が多い様な無い様な
42('A`):2005/04/12(火) 13:02:08
英語な俺はゾンビと英会話が可能
43('A`):2005/04/12(火) 13:04:15
英会話メロスwwwwwwww
44('A`):2005/04/12(火) 13:04:53
>>42
その前に噛みつかれるのがオチ
45('A`):2005/04/12(火) 13:10:05
迷子ちゃん来た?
46('A`):2005/04/12(火) 13:16:03
迷子ちゃんは変なスレたてた罰で新作を発表汁
47('A`):2005/04/12(火) 13:20:09
>>29-31
あたりが迷子ちゃんの悪寒
48('A`):2005/04/12(火) 13:24:11
>>30は俺だから、>>29>>31ってことか
49('A`):2005/04/12(火) 19:52:38
アーゲ
50('A`):2005/04/12(火) 19:52:52
迷子?
51('A`):2005/04/12(火) 20:17:17

52('A`):2005/04/12(火) 20:17:59
ageていい?
53('A`):2005/04/12(火) 22:19:39
新規参入者、随時募集!
54( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/13(水) 00:52:17


―――――バッ・・・ババッ・・・バスッ、バスッ・・・カスン・・・・・・


「・・・おッ! んっだ、マジかよクソッ! おい、やべえ! エンジン止まった!」


ゾンビ犬に追われ、疾走する黒いバイク―――厳密にはビッグスクーターである。
そのハンドルを握る男が、背中にしがみつくタンデマーへと呼びかけるように叫んだ。

「ええっ!? そッ、ちょ、ど、どうするんですかあ!?」
タンデムシートに座っているのは少女であった。悲痛な声でライダーへと問い掛ける。

「ちょっ、まっ、今・・・クッソ、かかれよ! クソおッ!!」
ライダーは何度も何度もセルスターターを回す。しかし、エンジンは息を吹き返さない。
ふとメーターパネルを見ると、フューエルゲージが底をついていた。
「っあああ!!! ガス欠かよォ!! クソ・・・クッソ!! マジかよ!!」
焦燥をぶつけるようにフットレストをガンガンと蹴る。
もちろん、そんな事で事態は好転する筈も無い。

推進力を失ったビッグスクーターは、しかし残された慣性力により未だ走り続ける。
が、後方から聞こえるゾンビ犬達の剣呑な鳴き声は、どんどんと近づいているようだった。

「どうなんですか!? ダメなんですか!?」
「ちょっと待てって、クソ、これじゃ・・・」

少女の問いに男が応えようとしたその時。


―――――おおおおおおおおおお――――――ッッッッ!!!!!!!!!!!


「うお!?」  「ひっ!?」


突如として響き渡った怒声に、二人は後ろを振り返った。
二人の内のどちらでもない声。だとすれば、先ほど擦れ違った人影のものに違いない。

振り返った視線の先に居たのは、腰を落とした体勢で咆哮を上げる一人の男。
まごう事なく、先ほど助けを求めた人影であった。

人影は、再び吠えた。


―――――ピザでも食ってろGacktオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!!!!!!


「はあっ!?!?」  「何故にガクト!?!?」


何故かツッコミ所を豊富に含んだ絶叫に、二人は思わず眉をひそめた。
そして次の瞬間に二人が見たものは、およそ信じられる光景ではなかった。
55( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/13(水) 00:53:16

「おあっ!? ンな、おおおおおおおお―――!?!?」
「はああああああ!? えっ、ちょっ! 突っ込みましたよ!? 今、ひ、人ぉ!! 」

二人の見ている先で、声の主と思われるライディングジャケットの男は、
吠え叫ぶゾンビ犬の群れへと単身突入していったのだ!

ゾンビ犬の真っ只中に到達した瞬間、男が閃くように腕を振るう。
煌く銀の軌跡。と、近くに居たゾンビ犬が何匹かドサリと崩れ落ちた。

「うお!! あいつポン刀持ってんぞ!!!」
「すご、どんどんやっつけてますよ!! うわあー!!!」

喜色を含んだ声で叫びあう二人。
思わぬ救援者の登場に、心の底に押さえ込まれていた希望が一気に息を吹き返す。

だが、次に聞こえた声がそれを無残に断ち切った。


―――――ゴァウ! ガウッ!


それまで群れへの闖入者をジッと睨み付けていた犬達の一部が、
くるりと身を翻してひと吠えし、こちらへ向かって猛前と駆け出したのだ!

「うおっ!? チっ、んだよ! こっちに来てる奴いんじゃねえか!!」
「ど、どうするんですか!? もうバイク止まりそうじゃないですか!!」
「どうするっつったって、ちっと待てって! つーか、もうバイクはやべえ!!
 ああ、クソッ! どうすんだよッ!! マジでッ!!!」

ライダーの男はハンドルをガシガシ叩きながら激しく一人ごち続ける。
額には脂汗を浮かせ、歯をギリギリと鳴らす。見るからに極限状態であった。

少女は思った。この人に任せっ放しではいけない・・・!

「だったら・・・・・・!」

少女はもう一度迫り来るゾンビ犬へと視線を遣る。
群れを離れて追ってくる犬は3匹。
柴犬のような中型犬が1体と、座敷犬のような小型の犬が2体。
正確な犬種は判らなかったが、どの個体も群れの中では比較的小型であった。

―――――これなら・・・いける!
56( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/13(水) 00:54:26

少女は意を決し、ライダーへと話し掛ける。

「バイクを降りて走りましょう! 追ってくるのは3匹だけです。何とかなります!」
「はあ!? マジかよ!! いやゼッテーやべえだろそれ!!」
「どっちにしろこのままじゃ止まっちゃうでしょ! だったら追いつかれてない内に早く降りて、
 どこか店に入って隠れた方がいいですよ!」
「そりゃ・・・! そ、そうだけど・・・つーか、でもよ・・・!」
少女の提案を渋るライダー。明らかな恐怖が顔に浮かんでいた。
「そんなこと言ってる場合じゃないですよ!!!!」少女が一喝する。
「はあ!? チッ・・・んだ、クッソ・・・いや、つーか、そうか・・・」
少女の真剣な声に、ライダーは多少の冷静さを取り戻した。
「・・・そうだな。わかった! もう止めていいんか!?」少女へと問いかける。
「はい!! なるべく歩道の近くに!!」
「・・・ッしゃあ! 止めんぞっ!! 先に降りろよ!!」
言葉と共にハンドルを切る。
原動力を欠いた車体はジンワリと歩道へ寄って行く。


―――――グァウ! グァウ! ギャウ! ギャウ!


ゾンビ犬の鳴き声は先ほどよりも近く聞こえる。
恐怖と焦燥が二人の鼓動を早める。
ブレーキが握られ、一気にスピードが落ちる。
停車に備え、少女は腰を浮かせる。

「あそこだ! あそこに止めんぞ!!」

言って、ライダーが前方を指差す。そこに見えるのは、幅1.5b程のガードレールの切れ目。
少女はすぐさま理解した。あそこに止めて歩道へと逃げれば、多少はバイクがバリケードになってくれる。

「わかりました! いつでも!!」

叫ぶ少女。そして、ほぼ同時にバイクは停車する!

「よし、降りろ!!!」  「もう降りました! 早く!!」

停車する直前に少女は既にバイクから飛び降りていた。
それを確認すると、ライダーもひとっ飛びにバイクを降りる。


―――――その瞬間!
57( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/13(水) 00:57:45

「・・・は、えっ!? きあああああああああああああああああっっ!?!?」


何の前触れもなく、少女が絹を裂くような悲鳴を上げた!
その悲鳴に、ライダーが少女の方を振り返る。

「ンな、何だ!? どうし・・・・・・ッ!?」

口をついた言葉は、途中で切れた。

ライダーは・・・いや、ライダーも、“それ”を見てしまったのだ。


―――――ドッス、ドッス、ドッス、ドッス。


“それ”は、明らかに人外の雰囲気を身に纏っていた。(主に見た目的に)

揺れる肉塊。溢れる脂肪。

鼻をつく異臭。散華する黄土色の飛沫。

そんな常軌を逸する怪生物が、凄まじくキモい形相を浮かべつつ、二人の方へと走り迫って来ていたのだ!!



「ぶふッ! こっ、ボッほ! うっぐ、プりィ! ポ、ぽっほおおおおおおおおおおおうううう!!!!!!!」



怪生物の発したこの世の物とは思えぬほど不気味な奇声に―――――



「う、おわあああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?」

「ひああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」



―――――二人は為す術もなく、恐怖をそのまま口から溢れさせたような、絶叫に近い悲鳴を上げた。
58('A`):2005/04/13(水) 01:54:55
待ってました、キモメン。
つーことでage
59('A`):2005/04/13(水) 02:28:31
  ∧_∧
`∧( ´∀`)<アゲー
( ⊂   ⊃
( つ ノ ノ
|(__)_)
(__)_)
60('A`):2005/04/13(水) 02:42:19
相変わらず上手いなGJ!
61('A`):2005/04/13(水) 11:08:23
age
62('A`):2005/04/13(水) 14:10:42
やっぱピザ食うのか。。。。。。
63('A`):2005/04/13(水) 17:28:04
GJ!テラワロスw
64('A`):2005/04/13(水) 18:58:22
>>62
それは仕方ないよ・・・
元気出せって。な?
65('A`):2005/04/13(水) 19:00:47
>>64
ありがと。
あたいガンガル!
66('A`):2005/04/13(水) 22:34:25
安芸
67('A`):2005/04/14(木) 01:07:20
あん?age?

68('A`):2005/04/14(木) 14:22:08
おまえら無事か!?
69('A`):2005/04/14(木) 14:28:17
無事だよぅ
迷子になった気分だったよぅ。。。
70('A`):2005/04/14(木) 14:54:10
そうか・・・よかったな
密かにこのスレかなり好きだから消えなくてよかったよ
71('A`):2005/04/14(木) 14:55:29
お。復活しとる
72('A`):2005/04/14(木) 15:29:09
復活しても人いねーなここw
ま、昼間だししょうがないか
73('A`):2005/04/14(木) 15:33:23
ここって誰でも参加おk?
74('A`):2005/04/14(木) 15:46:23
随時新作期待してます
75('A`):2005/04/14(木) 15:56:46
【しまだ日記】書いた人はもうこないのかなぁぁ

似たようなのキボンだよぅ
76('A`):2005/04/14(木) 20:13:38
この状況下でどうすればいいんだ?
朝、目が覚めたときはすべてが異空間に変わっていた。
ベランダから眺める風景はカラスがゴミを漁るように人の肉を食っている。
これだけでもおかしいのに、その人の形をした肉塊はカラスに体をつつかれながら歩いていた。
普段の喧騒は全て狂い、鳥のさえずりが奇妙なうなり声に変わっていた。
母親は買い物に、仕事へ出かけていったはずだ。
二人は無事だろうか?
そして、玄関からはバンバンと乱暴なノックの音が聞こえる
手持ちの護身の物は頼れるのか頼れないのか木刀一本だ。
――――ますますドアを叩く音が大きくなる。
「いやだ・・・いやだ・・いやだぁ・・・・」
さっきベランダから人が襲われているのを見かけた・・・・。
その人は散々抵抗をしていたが、アメにたかるアリの用に重なって食われていた。
そこからが奇妙だった、散々かじられていた人間が立ち上がり、他の奇妙な連中に加わった。
最初は夢かと疑ったが、今は恐怖で頭が冴えきっている。
――バタン!
ひとつ、大きな物音が玄関から聞こえた。
神様がいるなら・・・いやいないはずだ。
木刀を握り締めて、ドアの横に立つ入ってきた奴から頭をかち割ってやる。
人を木刀で思い切り殴るなんて初めて、しかも今回はティーバッティングだ。
僕の部屋まで足音が近づいてくる・・・。
部屋の扉に何かぶつかる音がする、いよいよだ・・・・・。
バキィッ!
ドアが破られた、僕は今一度木刀を握りなおしフルスイングで―――。
できなかった。
「お母さん」
そう認識したときには柔らかい指が肩を掴み、僕の首に歯が触っていた。

終わり


どうでもいいけどキカイダーのデンジ・エンドってカッコいい
77('A`):2005/04/14(木) 20:25:17
久々の新作短篇キタ━━(゚∀゚)━━!!!!
そしてGJという気持ちを込めて>>76にダブルチョップ&大車輪投げ!!
78('A`):2005/04/14(木) 20:27:17
喪母さん!!

おねえt!
79('A`):2005/04/14(木) 20:28:15
  ∧_∧
`∧( ´∀`)<アゲー
( ⊂   ⊃
( つ ノ ノ
|(__)_)
(__)_)
80('A`):2005/04/14(木) 20:30:31
>>76
乙!
(・∀・)イイヨーイイヨー
81('A`):2005/04/14(木) 20:32:12
>>76
ゾンビ化してないお母さんを誤ってヌッコロスオチの方がインパクト出た希ガス

しかし乙です!次回もよければ書いて欲しいです
82('A`):2005/04/14(木) 20:51:18
誤字脱字がスゲぇー
今の俺のソーラーシステムは十分の一しか出てないので見逃してください
チェェェェェェェンジ!
83('A`):2005/04/14(木) 21:52:18
>>81のオチで続きがみたかった・・・

84('A`):2005/04/14(木) 22:25:27
>>83
きっと書いてくれるさ。>>81が。
85586('д`):2005/04/14(木) 22:33:20

――キャカーンッ!
暗闇の中、でかい鋼鉄音が響いた
僕は自分でも驚くぐらいの瞬発力が働きバックステップの形でその攻撃を回避し、まだ少し動揺しながらも前を見据えた

 目の前の化け物はスコップをズリッ…ズリッ…と引きずり、唸り声を上げながらこちらに近づいてくる……

 僕は冷静に判断を下した
(うん。大丈夫だ。全然鈍い……!)
手に持っているスコップを両手で強く握りしめ、振り上げたと同時に化け物の首にむかって斜め上方から全身の体重を掛ける様に叩き下ろした

――ドシュッ!!
肉が叩き潰れる様な嫌な音と共に、化け物は声も上げず目の前で崩れ落ちる様に倒れた


「ハァ……ハァ……」
呼吸を整え急いでその場所を後にした
これ以上は長居する訳にはいかない

何故なら……

暗闇の先で幾つかの人影を目にしてしまったからだ
蛍光棒を手に、相変わらず醜い顔をした奴らをね
86('A`):2005/04/15(金) 00:05:35
頭痛と体に走る激痛で僕は目を覚ました。
僕は暗い闇の中にいた。
出ようともがいていると銃声が鳴り響いた。
外では数人の人間が銃で何かと戦っているようだ。
一人の断末魔が響いた。
さらにまた一人。どんどん声が減っていく。
僕は表に出ることが急に怖くなりここでやり過ごすことにする。
しかし人間の人生とは上手くいかないものだ。
外の銃声が止んだと思ったら足音が近づいて来る。
外側から鍵をあける音がする。ゆっくりと開けられる扉。
流れ込む光。暗闇に慣れきった目には余りにまぶしい。
その静かな動作から人間の行動だとわかる。
目が慣れた僕はそこにうつくしい女性警官の姿を見た。
歩み寄ろうとした刹那、女性警官は叫び声を上げ銃を構える。
僕は思った。
(ああ、こんなところから喪男がでてきたからびっくりしたんだ)
両手をあげながら僕は(人間ですよ)と言おうと口を開く
「ぼ…くは……にん…すよぉおぉ」
直後、体に数発の鉛玉を打ち込まれた。
「喪お…とこだ…からって……あんま…だ」
倒れながら視界に入った鏡には自分と同じように倒れる
一体のゾンビが映し出されていた。

ん〜敢えて逆ver考えて見たけどいまいちかなぁ('Д`)
87('A`):2005/04/15(金) 02:56:01
俺はアンブレラ日本支社から、ラクーンシティに先月転勤してきたばかり。
クタクタになって帰宅、そのままベッドに倒れこむ。毎日がその繰り返しだった。
その日も同じ様に帰宅し、泥の様に眠りにつく。はずだった。
88('A`):2005/04/15(金) 03:02:43
ドォォ━━ン!!
「うっわ何だ!?」轟音で目を覚まされた俺は、窓を開けて外を見やる。
あちこちから火の手が上がり、怒号と悲鳴がそこいらを席巻していた。
頭が上手く働かない。まるで映画の様な光景が広がっている。
「な、なんだよこれ・・・そーか夢かアハハ夢だよな。」
89('A`):2005/04/15(金) 03:08:30
だが俺は見てしまった。片足を引き摺り、まるでゾンビの様な動きをしているものを。
目が覚めた。
「あれは・・・まさか、そんな・・・!?」俺はあれを知っている。T-ウィルス。災厄と栄光の架け橋。
「レポートでは、総て焼却処理されているはずだ・・・何故今頃になって。」
90('A`):2005/04/15(金) 03:20:04
見てくれこそ腐乱死体だが、あれはまだ生きた人間。
空気感染こそしないものの、犠牲者は新たなキャリアとして益々その数を増やしていく。
やるしかない。
俺は部屋の中をひっかき回し、バールの様なものを見つけた。
素人の俺が振り回した処で、大した効果があるとは思えないが無いよりましだ。
「先ずは銃砲店を探そう。そして本社のエージェントに接触しないと。」
俺は意を決して表に飛び出した。
己自身を鼓舞するか様に、無意識に喚きながら走りだす。「結婚しないまま・・・死んでたまるかよォォォォッッッ」
91('A`):2005/04/15(金) 05:30:13
迷子ちゃんって、俺の事かもしれん…
超単発スレたてたんだよな…『もしもバイオハザードが起こったらてスレどこだ?』

だったかなぁ、基本的にロムなんだよな、今ふと思い出したんだ。

違ってたらごめんなさい
92('A`):2005/04/15(金) 05:35:25
安心汁。間違いなくおまえの事だ。
93('A`):2005/04/15(金) 13:12:15
>>91
あまやる必要はないyo!!
おまいには新作を発表するという作業があるのだから。。

さぁおれに見せぇぃぃぃ
94('A`):2005/04/15(金) 13:14:29
>結婚しないまま・・・死んでたまるかよォォォォッッッ

この辺ピンとこないけど内容はイイと思います
期待ですます
95('A`):2005/04/15(金) 14:37:37
>>76のがなんだか好き、クオリティ高い。
96('A`):2005/04/15(金) 14:38:32
>>91
マダー――???
97('A`):2005/04/15(金) 14:50:51
腐食死t
98('A`):2005/04/15(金) 14:56:29
アナニィt
99('A`):2005/04/15(金) 15:06:19
>>98
腸内洗浄とか好きだろお前
100('A`):2005/04/15(金) 15:09:43
いや、まだ未経験だよぅ>町内戦場
勝手な言いがかりやめてくれよぅ
101('A`):2005/04/15(金) 16:15:05
>>100
100GETおめ。
これも日頃の腸内洗浄の賜物だな (・∀・)ニヤニヤ
102('A`):2005/04/15(金) 19:16:43
もしも腸内洗浄が起こったら
103('A`):2005/04/15(金) 21:27:32
たまに新作ラッシュの波がくるよな。そして今日は嵐の後の静けさになりそうだお
104('A`):2005/04/16(土) 00:23:02
ほんとに今日は凪状態だな。
105('A`):2005/04/16(土) 08:02:56
土曜の朝です。おはよーございます。。

さぁぁ 新作かま〜ん
106('A`):2005/04/16(土) 10:49:24
現在進行してるのは
キモオタ
ぶるじょあ
前スレ586

この三つだよな?
107('A`):2005/04/16(土) 10:59:13
最近ブルジョアさん来てくれないね…
108('A`):2005/04/16(土) 11:08:29
お色気ありの新作たのむ
109('A`):2005/04/16(土) 17:19:45
それを喪男に期待しやがりますか?
110('A`):2005/04/16(土) 18:08:09
しまだ愛してるyo!!

はい、age
111('A`):2005/04/16(土) 19:05:30
喪母ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
112('A`):2005/04/16(土) 21:09:32
まじで喪母さんみたい
みたいみたいみたいみたいみたい
113('A`):2005/04/17(日) 00:37:57
キモオタまだかな・・・
114('A`):2005/04/17(日) 08:50:45
日曜ですよぅ おはよーございます。。。

さぁさぁ、新作カマ〜ン!!
115('A`):2005/04/17(日) 11:05:52
過疎
116('A`):2005/04/17(日) 11:42:04
化万
117('A`):2005/04/17(日) 15:56:11
ふむ、どうやら振り切ることができたようだな。
とりあえずは安全と考えてよかろう。

「お怪我はありませんか、お嬢さん?」
「はい、大丈夫です。助けていただいて、本当に、本当にありがとうございます。」

「お気になさらないで結構ですよ。レディの危機を救うのは当然のことです。
申し遅れましたが、私の名はピエール。ピエール・ド・フェルナンデスU世です。みな簡潔にピエールU世と呼んでおります。もしよろしければお嬢さんの御名前をお聞かせ願えますかな?」

「あ、はい、私の名前はアイーシャです。フルネームはアイーシャ・ウェルシュ。
こちらこそ名乗るのが遅れて申し訳ありません…」

「いえいえ。状況が状況だけに、その程度のことはなにも気にしなくてよいことです。
時にミス・ェルシュ、どこか行く宛でもおありかな?
こうしてお救いしたのも何かの縁、あなたさえ良ければ街の外までお送りいたしましょうか?」

「あの…、街の外には出られません…」

「街から出られないと?どこからその情報を手に入れられたのですか?」

「街はもう完全封鎖されているんです…。
私、この目で見ました…街の出口に殺到する人達を軍隊が押し返してるのを…。」

むむぅ、事態はそれほど深刻だったのか…
私としたことが、少し楽観し過ぎたようだな。
はやくアンジェリカを探しださねば…


こうして事の重大さにやっと気付いたブルジョアおじ様は、ミス・ウェルシュとともに脱出手段を考えることになりました。
118('A`):2005/04/17(日) 19:42:06
>>117
もっt
119('A`):2005/04/17(日) 21:17:23
ブルジョア乙!!!
120('A`):2005/04/17(日) 21:30:08
前略

「お母さん」
そう認識したときには既に僕の木刀が母の顔に沈んでいた。
ドサリと母親の死体が倒れる。
「そんなぁ・・・・・」
そのとき僕のジェミニィが壊れてしまった!
チェェェェンジゼロ・ワン!
こうして僕はダークのロボットと戦うことを決めた
ここら辺で書くの秋田
↓が本編です
121('A`):2005/04/17(日) 21:42:41
悪いけど、俺はジロー派なんで。
122('A`):2005/04/17(日) 21:43:41
ぷぷぷ
123('A`):2005/04/17(日) 21:54:31
「お母さん」
そう認識したときには既に僕の木刀が母の顔に沈んでいた。
ドサリと母親の死体が倒れる。
「そんなぁ・・・・・ぁぁ」
僕は何をしてしまったんだろう。
これは夢か?
そうだ、どうせこれも夢だ。
全部、全部夢に決まっている。
わけのわからない生き物も、そこに倒れてる人も。
今から目が覚めてお母さんが「いつまでも寝てるんじゃないわよ」って言ってくれるはずだ。
しかし、目から出る涙は暖かいし、涙だか鼻水だかわからないものが流れてる。
これは夢じゃない、わかってる。
夢じゃないならどうすればいい?
早とちりで母親を殺してしまった。
しかし、僕は想像よりも冷静に玄関の鍵を閉めた。
死体を見たくなかった僕は、リビングで頭を抱えていた。
「なにがなんなんだ・・・?」
僕の手にはまだ母を殺した木刀が握られている。
離したくても手が固まってしまっている。
あの、母を殺したときの感触ごと。
―――その時、僕の部屋から物音が聞こえた。
お母さん?お母さんが生きていた!?
もしかしたら苦しんでいるのかもしれない。
急いで部屋に行って見るとそこには。
「這いつくばってうごめいている母だった物」だった。
思わず涙が流れる、僕が母をこんな風にしてしまった・・・・。
「それ」は起き上がろうとしても足が重心を支えきれずにいた。
それを見て涙が止まらなかった。
そして冷静な僕の両腕を止められなかった。
立ち上がろうとする「それ」に僕はもう一度木刀を振り下ろした。
二度目の感触・・・不快感を感じながらもう一度。もう一度。もう一度。もう一度。
もう動くのをやめた肉人形を顔が見えないように難度も難度も木刀を振り下ろした。
もう、嫌だ・・・
こんな世界なんて壊してやる。
「もう嫌だ・・・もう嫌だ・・・もう嫌だ・・・」
つぶやきながら僕は玄関の扉を開いた。

次回はブラスターでダークのロボットを焼き殺していく話です。
124('A`):2005/04/17(日) 21:57:12
一回で二回殺せるおいしい世界
125('A`):2005/04/17(日) 22:31:54

126( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/18(月) 00:10:19
やっと仕事が落ち着いたんでオナヌを再開したら、
時間開けすぎたみたいであっさり詰まっちまった・・・
どうにか明日にはアゲたいな。がんばってシゴこう。
127('A`):2005/04/18(月) 00:31:42
ガンガレ!
128('A`):2005/04/18(月) 00:46:47
>>126
最高のオナヌーを期待してるぞ
129('A`):2005/04/18(月) 11:33:20
>>123
乙、しかしまたキカイダーかよ
130('A`):2005/04/18(月) 12:05:39
新作キテタ━━(゚∀゚)━━!!!!
喪かあさーーーん
131('A`):2005/04/18(月) 13:58:56
>>123
乙っちゃんでした。
132('A`):2005/04/18(月) 18:47:12
あげる。
133('A`):2005/04/18(月) 21:12:19
新しいシリーズ登場か?
1341(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q :2005/04/18(月) 23:12:57
喪男の作品を書いたり、書かなかったりしていた者です。
作品の続きは書けないでいる状態なのですが、このスレのまとめサイトを作ろうと思っています。

しかし、2スレ目のログを持っていないために作れません。
どなたか2スレ目のログをhtmlかテキストファイルでUPしていただけないでしょうか…
135('A`):2005/04/18(月) 23:34:33
うひょおお ありがとうございます!
あと、作品を書かれた作者さんは、その作品の題名をよければ教えてください。
138( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/19(火) 01:04:22

キモ面ヲタクは必死に走った。

靴も無いまま地面を蹴る足の裏が痛くても、
まとわりつくように揺れる肉が脚の動きを邪魔しても、
キモ面ヲタクはひたすらに走り続けた。

「ふグう! へぐウ! んっク、アッ、キ、ぎゅう! げああ! ブッキい! おっぽ、おぼお! はあああ!」

激しく息を吐き、顔面を真っ赤に染め、キモ汁を垂れ流し、それでも脚を前に運ぶ。
キモ面ヲタクは今現在、ここ5年―――いや、10年ほどの間で間違いなく一番に頑張っていた。

そりゃそうである。自分の命を脅かすものが後方から迫っているのだから。
物ぐさに汚物をコーティングして服を着せてさらに汚物をコーティングしたようなキモ面ヲタクではあるが、
自殺願望や自傷癖は持ち合わせていない。
根底的な生存本能を“めんどいから”“疲れたから”の理由で覆す事など出来はしないのだ。

「ぼッ! オッ! ぜヒ、ぜヒ! ブオふ! ギャフ! モ、もおおおおお! ブもおおおおお!!!!」

奇声全開で走るキモ面ヲタク。千切れて落ちるのではないかと心配になる程に贅肉群が暴れ狂う。
その姿は捕食寸前の肥満水牛か、はたまた足の生えたエチゼンクラゲか。

・・・どちらにしても見るに耐えられるものではない。

ゴールであるバイクはどんどん遠ざかって行く。
だが、既にエンジンは止まっているので、その速度は緩やかに下降しているようだ。


―――――グァウ! グァウ! ギャウ! ギャウ!


斜め後方からゾンビ犬の鳴き声が飛んできた。
「プッヒいいいいい!!!!!!!」キモ面ヲタクは恐怖に慄き、さらに足を速める。
実際の所、犬が追っているのは恐らく道路を走るバイクの方なのだろうが、
すぐ隣の歩道を走っているキモ面ヲタクに牙を向ける可能性は十分にある。

だが、キモ面ヲタクには走って逃げる事しか出来ない。
周りに隠れられる場所など無いし、剣道喪男のようにたった一人でゾンビ犬に立ち向かうなんてもってのほかだ。

だから、キモ面ヲタクは必死に走った。走るしかなかった。
139( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/19(火) 01:05:18

「は、ああブあ! フゴッ・・・マア゙ア゙ア゙! だっ・・・だッ、メっ、ぽおおおお!!!」

悲鳴のように弱音を漏らす。実際、キモ面ヲタクの体力は既に限界に近かった。
体にムチ打って尚もドスドスと駆け続けるが、そのスピードは目に見えて落ちている。

しかし、それはバイクも同様であった。
距離を重ねるごとに慣性力が消費され、その速度は既に時速15`bを切っている。

と、その時。

「かはッ! へうあ! ・・・・・・プああ! おおおおお! ッしょあ!!!!!」

今までとは違う声色の叫びを上げるキモ面ヲタク。
それもそうだろう。動き続けていたゴールが、とうとう停止の予兆を見せ始めたのだ。

ゴール、即ち前方を走るバイクは、のろのろと歩道へにじり寄り始めた。
距離が近くなってきた為か、乗っている二人が何か言い合っているような声も聞こえ始めた。

そして―――ついにバイクは歩道脇に完全停車した。
後ろに乗っていた人間が、停車寸前にバイクからひらりと歩道へ飛ぶ。
「ぽギイィ!?!?!?」瞬間、キモ面ヲタクは驚嘆の声を上げた。
唐突にキモ脳みそがフル回転を始める。
そして、飛んだ人間が地面に降り立つまでが、スローモーションのように見え出した!


棚引くように流れる長めの黒髪。

小柄な体をきっちりと包む紺色のブレザー。

花開くようにふくらむグレーのプリーツスカート。

そして・・・・・・その奥に眩しく煌く、純白の―――――パ、パ、パ、パンティー!!!!!
140( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/19(火) 01:06:19

「ブゴ、お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙・・・・・・!!!!!!」
キモ面ヲタクは押し殺すようにして歓喜の声を漏らした。
ヒキコモリであるが故に、生まれて初めて見た、生のパンチラ。しかも制服。
それは想像以上に鮮烈な感動をキモ面ヲタクに与えた。

写真でなら何度も見た。そういう系のビデオもたくさん持っている。
だが、本物を目の当たりにした瞬間、それらの記憶はあっけなく色褪せていった。
瞬時に理解する。メディアを媒体としたパンチラと、真なるパンチラの間に横たわる超えられぬ壁。

それは即ち―――――“千載一遇の感動”。

得難いものを得たという幸福感。舞い降りた偶然に対する純粋な感動。
これが・・・・・・これこそが、本当の、パンチラなのかッ・・・・・・!!!
キモ面ヲタクは感涙を禁じ得なかった。勃起も禁じ得なかった。

「ぷりヒィン!?」キモ面ヲタクはさらに喜色を濃くする。
よくよく見ると、パンチラの女の子が着ているのは近所の中学校の制服だったのだ。


【※キモ面ヲタクの嗜好 : 中学生>>小学生>>園児>>>高校生>>>>>>>>>高校以上】


キモ面ヲタクの全身を駆け巡る、感動・驚動・性衝動。
そして呼び覚まされる、さらなる勃起。
141( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/19(火) 01:07:26

女子中学生は、しっかりとした足つきで地上に降り立った。
そして、後方―――ゾンビ犬へと振り返る。
幼さを残す整った顔立ち。
大人しそうな雰囲気ではあるが、まっすぐな光を湛えた瞳に意志の強さを感じる。
しかし、今はその顔を焦燥に染めている。迫るゾンビ犬を確認すると、さらに焦りが強くなった。

ここでようやくライダーがバイクを降りた。
実際にはそんなに時間が経っている訳ではないが、
女子中学生のパンチラでブーストのかかったキモ面ヲタクの脳からすれば“ようやく”となるのだ。

そして、女子中学生がライダーへと何か声を掛けようと、視線を戻そうとした瞬間。
何か異質なものを視界に捉えたように、女子中学生は目線をある所に固定した。


それは即ち―――――キモ面ヲタク。


キモ面ヲタクと女子高生の視線が、ねっとりと交錯した。
その行為が、キモ面ヲタクの色んな意味で限界が迫っていた脳を解き放つきっかけとなってしまった。


「ぶふッ! こっ、ボッほ! うっぐ、プりィ! ポ、ぽっほおおおおおおおおおおおうううう!!!!!!!」


キモ面ヲタクは、込み上げる衝動に辛抱堪らず大声で叫んだ。
瞬時に射精する。


「う、おわあああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?」

「ひああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」


何故かバイクの二人が天を突くような悲鳴を上げた。
そこで俄かに思い出す。―――そうだ、今は射精なんかしている場合ではない! 命の危機なのだ!


パンチラを見たことで脳内麻薬が分泌されたせいか、全身の疲労が多少和らいだ気がしていた。
これはチャンスだ。このまま一気に彼らと合流し、剣道喪男の指示通り隠れるのだ。俺が女子中学生を助けるのだ!
―――ニヤリ。キモ面ヲタクは精一杯サワヤカな笑顔を女子中学生へと向けた。何故か悲鳴が1オクターブ上がった。


・・・ともかく、自らの為すべき事を思い出したキモ面ヲタクは、
やけにさっぱりとした、しかしどこか虚脱感を漂わせる表情で、二人の下へ走る速度をさらに速めた。



股間に滲んだ精液が、よれよれズボンを通り抜け、地面に糸を引いていた―――――
142('A`):2005/04/19(火) 01:31:45
キタ━━━.゚+.(゜∀。)゚+.゚━━━!
143( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/19(火) 01:36:01
なんか今回のはあっても無くてもどっちでも良かった描写だったなあ・・・
などと書いてから思ってしまった。
久しぶりだったんで今いちキモヲタのテンションが掴みきれなかったっぽだし。
次はもっと頑張ってオナヌしよう。あとマジで展開早くしよう。と思いました。

つーか、1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q さん、マジでまとめサイト作るの!?
すげええええ!!! 超乙です!! でも俺の無駄に長いから大変だよね・・・スマソorz
んで、キモヲタ・オナヌの題名は・・・
あー、全然思いつかないんで、仮に【キモサバイバー】とでもしといて貰えれば幸いですよ。
そんな感じでよろしくおながいします! そしておやすみなさいおまえら様方!
144('A`):2005/04/19(火) 02:15:22
おやすみなさい、お兄様
145('A`):2005/04/19(火) 08:20:30
おはようあげ
146('A`):2005/04/19(火) 14:08:37
>>76 >>123
のタイトルは「下を向いて歩こう」でよろ
147('A`):2005/04/19(火) 15:08:37
浮上
148('A`):2005/04/19(火) 18:14:49
>>86は[喪ンビ]でお願いします
ってか今、改めて見たらまとめに載せなくても
良いくらいの出来だわorz

またもっとちゃんと練って書かせて頂きまふ
149('A`):2005/04/19(火) 18:15:23
ブルジョアの中の人です
自分の駄文ものせてもらえるのだったら嬉しく思うのです

最初にかいた題は「バイオハザード コード:ブルジョア」だったような…
違うようならこれ↑にしといて下さいな
150('A`):2005/04/19(火) 18:42:15
投票システムでもつけてくれれば面白いと思う
まだ殆どの作品を載せていない状態ですが、一応晒します。
http://loose.in/mobaio/


投票システムですが、今のところは考えてませんが、様子を見て後々つけるかも知れません。
152('A`):2005/04/19(火) 18:53:41
>>151
下を向いて歩こうは「終わり」の表記と「続き」の表記入れてくれませんか?
153('A`):2005/04/19(火) 18:53:56
>>151
超グッドジョブ!!!
>>152
修正しました。

もっとこうして欲しいと言う点があれば、サイト内の掲示板の方にお願いします。
155('A`):2005/04/19(火) 20:00:23
>>151
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//

156('A`):2005/04/19(火) 20:03:07
>>151
超GJ!!
157('A`):2005/04/19(火) 20:05:52
>>151

腸〜G J だ!!

そろそろおまいの続きも晒せといいたいがこれ見て我慢しとく
158('A`):2005/04/19(火) 20:08:05
1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q
おまいの作品も途中だろうが載せてくれよ

喪母さんんん  ギャー キィィィィィ ギギギギギギギ
159('A`):2005/04/19(火) 20:28:08
:1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q :2005/04/19(火) 19:03:03
ブルジョアみにくい・・・
160('A`):2005/04/19(火) 20:37:20
ブルジョアって唐突に始まってるんだな
161('A`):2005/04/19(火) 21:32:10
てかブルジョアの途中抜けてるYO!
>>158
後々乗せてみます

>>159
色を変えてみましたけどどうでしょうか…
まだ読みにくければ言ってください

>>161
報告ありがとうございます!
恐らくこういうミスはかなり多いと思うので、
発見したらサイト内の掲示板で教えて貰えると助かります。
163586('д`):2005/04/19(火) 22:31:16

 蛍光棒を手にこちらに近づいてくる化け物に背を向け、闇に向かって一目散に走った
(何かいくら化け物でも警備員から逃げてると、犯罪者みたいだな僕…)




―2:02 市営住宅団地建設予定地奥部
「……んを?」
無我夢中で走っていると、目の前にはライトが二つ
「……車か」
暗闇に目が慣れてしまったせいか、かなりの眩しさを感じる
両手にスコップを強く握りしめ、警戒しつつ車に近づいた


なんのことは無い
そこら辺で良く見る普通の乗用車だ…
気付けば運転席のドアが開いている
外から見るに、中には誰も乗っていない
エンジン音が響いているだけだ

運転席の開いている窓から中を覗くと、やはり鍵は刺さったままだ
後部座席にはヘルメットやら軍手の束が散らばっている
恐らく業者の車だろう
「……丁度いいな。 まだ道は続きそうだし、有り難く頂戴しよう」
スコップを放り投げ、僕は手早く乗り込みアクセルに足をかけた
164( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/20(水) 00:07:41
おおおおおおお!! もうまとめサイト出来たのか!! 仕事早いなあ!!
1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q さん、超スーパー乙です!!!!!!
そして586('д`) タソも乙!!!!!!!!
165('A`):2005/04/20(水) 00:19:10
あげ
166('A`):2005/04/20(水) 07:21:06
じゃあ俺も
167('A`):2005/04/20(水) 10:04:07
このスレ、アニメ化しよう
168('A`):2005/04/20(水) 14:59:18
俺達でゲームするか?
169('A`):2005/04/20(水) 14:59:43
俺達でゲーム化するか?


だった
170('A`):2005/04/20(水) 15:00:21
そーいや、586とか載ってないよな?
あんま便利なサイトではないな
171('A`):2005/04/20(水) 17:39:22
まだ不完全だからって言ってくれてるし気長に待ちましょうや
172('A`):2005/04/20(水) 18:58:53
善意で作ってくれた物に文句なんかつけたらいかんよ
出来たばっかりなんだから不完全なのも当たり前だしな
173('A`):2005/04/20(水) 20:32:53
まとめサイトに586('д`)タソと西タソ掲載キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
174('A`):2005/04/20(水) 23:09:06
フラッシュとかでもみたいよなキモオタを
175('A`):2005/04/21(木) 06:56:20
見たい!見たい!
176('A`):2005/04/21(木) 13:27:26
これを期に書き手さんたちが増えるといいな
177('A`):2005/04/21(木) 20:56:29
アゲ
178('A`):2005/04/22(金) 00:02:48
アブラゲ
179('A`):2005/04/22(金) 06:44:57
あげりんこ
180('A`):2005/04/22(金) 18:13:39
ひといねえ・・・
181ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/04/22(金) 18:17:09
新スレになって過疎化
182('A`):2005/04/22(金) 18:17:46
というか、書き手が減った
183('A`):2005/04/22(金) 21:18:50
まだかな〜
184('A`):2005/04/22(金) 21:48:41
とりあえず、女ゾンビのパンティをコレクトするだろう。
むしろ殺されて本望だろう?
185('A`):2005/04/22(金) 21:54:11
いつもと同じ朝。いつもと同じ風景。いつも退屈でしょうがなかった。
毎日そんなことを考えていた俺にとって、この町で起きた異変は退屈から抜け出すチャンスなんだろう。
外では醜い肉塊が餌を探してうごき回っている。
あいつら全員俺が殺して生き残ってやる。正確にはもう死んでるが
そんな事はどうでもいい。どう殺ろうかな
そんな事を考えながら装備を固め
ニヤニヤ笑いながら外へ出た。
玄関を出てすぐに自分に起きた異変に気付く。
上から降って来たエイリアンのような化け物に俺の頭はあっさり飛ばされていた
真っ赤な血が噴き出る自分の首を確認して俺は目を閉じた。
『所詮は喪なんだな…』
思考が止まる
186('A`):2005/04/22(金) 21:55:06
あっさり死にすぎだおwwwwwwwwwww
187('A`):2005/04/22(金) 21:59:47
>>185
シリアスな描き口なのになんかワロスwwww
188('A`):2005/04/22(金) 22:00:16
すごく忠実に描けてますね。先生ビクッリしましたよ
189実は秘かに二度目の投降:2005/04/22(金) 22:12:11
「うがあぁっ!」
俺は思わず悲鳴をあげてしまった。
ほんの少しの油断、そいつがいけなかった。
この糞ウィルスの感染力の強さを一瞬忘れていたよ。
ゾンビ共に襲われていた武田を助けようと群れの中に向かっていった、そこまでは良かった。
今まで人から見向きもされなかった俺に武田は助けを求めてきたんだ。
職場のアイドル的存在だった武田がだ。事件前は俺の事は石ころ程にも思っていなかっただろう。
武田が俺に助けを求めている!それだけで俺の体に力がみなぎった。

俺は持っていた木刀でゾンビ共の頭を一匹、また一匹と叩き割っていった。
奴らの倒し方はもうわかってる。これまでの数々の戦いで、すでに俺はゾンビを一撃で倒すやり方を覚えていた。
五匹くらい倒して武田の元に向かう。 武田の手を俺の肩に回し、俺は武田を背中にかついだ。
(あっ! せ、背中に、武田のおっぱ・・・)
俺はこんな状況にも関わらず、そんな事を考えていた。

その時だった。 俺の右肩に激痛が走ったのは。

どうやらすでに武田は間に合わなかったようだ・・・そして同時にそれはゾンビがもう一人増える事を意味する・・・

「く、糞っ ゾンビなんかになってたまるか!」
残された時間はあとわずか、俺はネット上でまことしやかに囁かれた噂、この街の総合病院にあるというワクチンを取りにいくことにした。


長々とすいません。 おもしろくなければ書くのやめますので、ご批評いただけるとうれしいです。
190('A`):2005/04/22(金) 22:14:30
>>189
まじおもすれー
191('A`):2005/04/22(金) 22:14:58
>>189
バカヤロー!
ここはオナヌー場だぞ!どんどん書かんかい!

期待してるぞこのヤロー!
192('A`):2005/04/22(金) 22:17:26
>>189
前の登校ってどれ?何スレ目だっけ?
193('A`):2005/04/22(金) 22:22:25
AくんとかBくんの事じゃねえの
194('A`):2005/04/22(金) 22:54:16
まとめサイトがさらに充実してるな。
1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q 、マジで乙だよ!
てか名前長いな今さらだけども!
195('A`):2005/04/22(金) 22:55:19
武田は♀か
196('A`):2005/04/22(金) 22:59:41
女がゾンビ化するというシチュに多少なりとも興奮するヤシは挙手

('A`)ノシ
197秘かに二度目の登校:2005/04/22(金) 23:09:26
>>192
2スレ目です。
喪男が武器をとりに警察署に向かうんだけどガソリンスタンドの爆発で死んじゃう単発のやつです。
あれは不発だったから・・・

話は変わって、さっきの書き込んだ直後に電車に財布を落とした事に気付きました・・・

o・・・r・・・・・・z
198('A`):2005/04/22(金) 23:12:04
>>197
い、イキロ・・・マジで・・・
199('A`):2005/04/22(金) 23:14:33
>>197
電車の終着駅に電話汁
200( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/23(土) 02:22:22

転進した剣道喪男が走った先にある物は、乗り手を失い放置されたセダンタイプの自動車だった。
全力疾走の勢いを殺す事無く、そのまま屋根へと跳び上がり、寝転ぶようにして反対側に転がり抜ける。
自動車の反対側はまだ車道であるが、そこから歩道までは1bも無く、ガードレールと自動車の間の空間はかなり狭い。
そこに降り立った剣道喪男は、即座に車の後方へと駆け出した。先ほどの転進から90度方向転換した事になる。

―――――ギァウ! ア゙ウ! ヴアゥ!

リアバンパーの影からスピッツのゾンビ犬が飛び出してきた。
「ッせあぞゴルァッ!!」すれ違い様に左拳を横殴りに叩きつける。
チタン製のナックルガードがこめかみ辺りにめり込み、小柄なスピッツは軽々と吹き飛んだ。
そして、そのままの勢いで自動車の影を走り抜ける。

自動車を離れてすぐ、追走してきているゾンビ犬の姿を脇目に確認する。
先ほどのスピッツは含めず・・・・・・3匹。
転進した時点ではまだ7匹ほどいたはずだ。だが、残りの3匹は鳴き声は聞こえども姿が見えない。
どうやら剣道喪男の目論見―――即ち、分断作戦がぴったりハマったようだ。
恐らく残りの3匹は車のフロント側へ回り込んで時間をロスしたのだろう。


つまりこれは、再び訪れた―――――好機!


剣道喪男は駆けながら再び後ろを見遣る。
・・・やはり追走は3匹のみだ。しかも比較的小型の犬。

剣道喪男は唇の端をニヤリと歪め、一気に体を反転させた。
慣性力を靴底の摩擦で相殺しつつ、一番手に飛び込んできたビーグルを袈裟懸けに斬り裂く。
空中で体を分断されたビーグルは、血を撒き散らしつつ地面に落ちて、そのまま動かなくなった。
が、息つく間もなく第二波が襲い来る。
今度は二匹同時だ。右からはパグが、左からは白毛の雑種が飛び掛ってきた。
ビーグルを斬ったせいで剣先は落ちている。さっきのように空中で斬り捨てる事は出来ない。
手元を狙って牙を剥いてきた白毛ゾンビを、剣道喪男はどうにか身をよじらせて躱した。

が、しかし。

「つあッ、んだっ!?!?」右足に激痛が走る。
見ると、パグが大口を開けて足首に咬み付いていた。
「くそがッ・・・・・・うおっ!!!」
足を振ってパグを振り解こうとしたが、再び白毛が飛び掛ってきたのに気付き、
パグをそのままに回避行動へ移る。
201( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/23(土) 02:23:26


―――――ゴワウ!!

白毛ゾンビの剣呑な咆哮と鼻をつく腐臭が、剣道喪男をかすめるように通り過ぎる。回避成功だ。
攻撃を躱された白毛が、剣道喪男に背を向ける格好で着地した。
その機を逃す剣道喪男ではない。
「ん、ろああぁッ!!!」
横から斬り上げるようにして、白毛の胴を一刀のうちに両断する。
白毛はギャッと呻き、血を吐きながら倒れた。
が、まだ絶命には至ってないようで、しきりに前足を動かしている。
剣道喪男はとどめとばかりに、パグ付きの右足で白毛の頭を踏み付けた。
ゴキャ、という生々しい音を立て、白毛の頭蓋は呆気なく潰れた。くすんだ茶色の脳漿が露わになる。
もう一度足を上げ、振り子の原理でパグの体が足の下に来るのを見計らい、今度はパグを踏み付ける。
一回目のスタンプで足から口を離させ、二回目のスタンプで完全に頭を踏み砕いた。

グチャグチャに潰れたパグの頭部の残骸から足を上げると、
ブーツのパグが喰らい付いていた部分に黄土色の牙が刺さっていた。
異様に尖った、まるで鮫のそれのような牙。
それは安全靴の厚い合皮を容易く貫き、素足にまで到達していた。
「クソ、とんでもない歯ァしやがって・・・」
剣道喪男は素早くそれを抜いて投げ捨てた。
そして立ち上がり、残りのゾンビ犬がこちらへ迫ってきている事を確認する。


こちらへ駆けてくるのは、計算通り3匹。
しかし、先程とは違って今度は大型犬ばかりであった。

美しい毛皮が見るも無残なケロイドと化しているダルメシアン。
所々の皮が剥けて筋肉がむき出しになっているボクサー。
そして、その長い毛をドス黒い血に染めたアフガンハウンド。

三匹は凄まじい形相で剣道喪男目掛けて弾丸のように疾走してくる。
はみ出るように垂れ下がった舌からは赤黒い粘液が糸を引き、
腐り濁った眼球はあらぬ方向を向いている。


「はっは! ずいぶんと手強そうなのが残ったな!!」
自嘲するようにひとりごちる剣道喪男。


「だが・・・・・・それがいい」言って、ニヤリと笑う。


そして、剣道喪男は再び反転し、迫るゾンビ犬に背を向けて走り出した。


次なる作戦の地―――――即ち、歩道橋へと向かって。
202秘かに二度目の投降:2005/04/23(土) 11:21:21
その噂の情報源はわからない、病院だろうか。
この街が、いや日本中がこの異常事態に襲われてから二週間、いろいろな噂がネット上で飛びかっている。
初めの混乱が収まると人々は極力外に出ないで、建物の中からネットを使って情報交換をするようになった。
一時期は日本に核を落として鎮圧しようとしていた国があるらしいとかいう噂に皆パニックになりかけたが、
それはデマだったらしい。デマを流した中学生がどこかの国の特殊部隊に拉致られたという噂も流れている。
様々な憶測やデマが飛びかっている今、真実の情報を見極めるのは困難な事だった。
しかしネットの海は広大だ。 探しているものは必ずどこかで見つける事ができる。
全国民(半分くらいに減ったらしいが)のほとんどがネットを利用し、常に鯖重状態の今でもそれは変わらない。
一時期はハッカーを目指そうと本気で考えた事のある俺は真実のみを掲載するというサイトのパスワードを手に入れていた。
そのサイト、『TRUE NET』(安直な名前だ)は今までのデマが行き合うあらゆるサイトとは違い、ほとんどが真実に満ちていた。
その中でも確実な事実確認がとれていない『限りなく真実に近い噂』というカテゴリの中に、その噂はあった。
『丸々総合病院にゾンビ化を抑制するワクチンがある』投稿者の他に確認者が二人、まだまだ噂の域を出ない。

しかしこうなってしまった今、俺はこの噂を信じるしかなかった。
それに・・・こいつの事実確認をすれば、俺はこのサイトで神、いわゆるゴッドの称号をもらう事ができる。
俺は病院に行く事にためらうのをやめた。
203('A`):2005/04/23(土) 16:13:36
二人ともGJ!オツカレチャーン
204185:2005/04/23(土) 19:31:05
高校生の頃から他人とコミュニケーションを取るのに疲れた俺の道は
ゲーム、インターネット、ニ次元キャラと一般人が言うオタクになるしかなかった。

次第に引きこもりになり会話するのは自分のホームページの掲示板と
食事を運んでくる母だけになり外界の人間との接触はほとんどなくなった。
ネットを繋いで掲示板にいけば自分と同じような人間に会えるそれだけで満足だった。

そんな生活を送りただ毎日を過ごしていたがその生活に少しづつ変化が起きてきた。
自分のホームページに書き込んでいた仲間たちからのカキコミがなくってきたのだ
なかには子供の悪戯のようなカキコミをする者や助けてくれとゆう意味深なものも
あるがそれ以上返事が帰ってこない

そういえば最近は周りに奇妙なことが起きている。近くの森で全身が噛みちぎられたような変死体が見つかったそうだ。
物騒な話だが引きこもりの俺には関係ないが少し気になる…
気になるといえば最近ペットの犬の様子もおかしい。そわそわして落ち着かな
かったり急に吠えたりする
なにか悪い事の始まりなのだろうか…


続くかも
205185:2005/04/23(土) 19:33:06
誤字がひどいな…
携帯からだから勘弁してください
206('A`):2005/04/23(土) 19:48:54
おkおk!続いてくれ!
207('A`):2005/04/23(土) 22:21:06
コンクラーベ
208('A`):2005/04/23(土) 23:00:12
西たんと586たんまだー?
209秘かに二度目の投降:2005/04/24(日) 09:40:36
今いる場所から総合病院までは約2キロ、車があればあっという間だ。
俺は道端に放置されている車に乗り込んだ。
今現在、路上に放置されている車のほぼすべてにキーは挿しっぱなしにしてあるはずだ。
これは個人的な意見だが、普通のハザードとバイオハザードの違いはここにある、と俺は思っている。
地震や台風などの自然災害では車にキーを挿してあっても道路が使い物にならない場合が多い。
結局は歩かなくては移動はできないのだ。
しかしバイオハザードは違う。 壊れているのは生物のみで、道路やその他の交通機関は正常に使用できる。
もちろん、だからといって電車を利用する客はいないだろうが。
あんな密室で襲われたら逃げる事も抵抗する事もできやしない。

おそらく俺と同じ事を考えた誰かが車にキーを挿しておくように呼び掛けた。
それは瞬く間に広まり、今や日本中の全車両は公共物に等しい移動手段となった。
それだけ異常な事態に今の日本は陥っているという事なのだろう。

とはいえ、その公共物を利用して移動しようとする者は少ない。
移動した先が安全だとは限らないのだ。
それどころか移動中に後部座席に潜んでいたゾンビに襲われたなんて話もあるらしい。
ほとんど皆、絶対安心と思われる自分の部屋からでようとしない。
リビングで家族を殺したなんて話もよく聞く。
今、日本国民にとって唯一の安全地帯は自分の部屋なのだ。
あとはいかに自分の部屋から出ないで生活するか、家族を含む他の人間が部屋に入らないようにするか、
これが無事に生き残るための技術といってもよいだろう。

ところで、俺がなぜここで武田ゾンビの頭部を破壊する事になったのか、
大学を中退して以来、運よく就職するまでの間、
自分の部屋から一歩も出ない技術には長けていた俺がわざわざ職場まで自転車を走らせたのか。
それにはちょっとした訳があった。



どうも、財布・・・見つかりません。
210('A`):2005/04/24(日) 13:19:27
せっかく書き手増えたのに下がりすぎっしょ!
211('A`):2005/04/24(日) 14:21:20
最近の作品はクオリティ高いな。
適当に読むのがMOTTAINAIから時間作ってしっかり読みました。

ぽまいら、GJ!!
212204続き:2005/04/24(日) 18:39:14
まあ悪い事と言っても大したことにはならないだろう。犯人もすぐ捕まるだろうし
ペットのラッキーも春で浮かれてるだけだ。そうすぐに元に戻るさ──

────「うーん…」
つまらない事を考えてたらいつまにか眠っていたようだ。
そういえば腹が減ったな。もう八時だ。おかしいな?いつもなら母さんが
くるはずなのにどうしたんだろう?
「おーい。母さーん。」
返事がないな… ドアを開けてもう一度呼んでも反応がない。変だな誰もいないのか?
「しょうがないな。」
とりあえずリビングまで降りてみる。ここに来るのはニ週間ぶりか…
やはり誰もいないようだ。誰もいないリビングは不気味だな。とりあえず明かりを
つけなきゃ。明かりをつけると机の上にメモがあった。なんだろう?
メモの内容はこうだった
『弟がひどい熱を出したので病院に連れて行きます。冷蔵庫に冷食があるので
温めて食べてください。』
弟が熱を出したのか。最近は全く喋ってないが大丈夫かな?
とりあえず空腹を満たすため夕食をとった「母さんの料理のほうがうまいな。」
そんな事を考えながら飯をすませて家族の帰りを待った。

これからくる絶望を知ることもなく…

やべー。続くだろうか。
213('A`):2005/04/24(日) 20:47:19
乙むがいいなみんな
214('A`):2005/04/24(日) 20:53:52
1(このスレの1じゃないけど) ◆YyYoBzsh3Q
まとめサイトに同じ作品が二つあるよ
215('A`):2005/04/24(日) 21:26:00
>>212
是非続いてくれ!
216('A`):2005/04/24(日) 21:53:34
おもろい
217('A`):2005/04/25(月) 07:00:25
あげあげ
218('A`):2005/04/25(月) 07:00:31
最近新作多いな・・・
219('A`):2005/04/25(月) 07:04:09
GJ!
220('A`):2005/04/25(月) 16:25:28
>>212
ぽまいは、なかなか好いぞ
次回も期待しとりますよ。

ファンタスティック ジョブ!!
221212の続き:2005/04/25(月) 18:26:21
一時間待っても誰も帰ってくる様子はない。久々に聞いていた音楽も
外にいるラッキーの様子を見るのも飽きてきた。(相変わらずラッキーは
そわそわして落ち着かないが…)
「テレビでも見るか。なにかおもしろいそうなものは…」だが、どの局も普通の番組はやってない。
なにかの緊急生中継をしている。どうやら内容は全部同じようだ。
「なんだ?なにか起こったのか?はっ?」俺はそのテレビの中継をただ黙って見るしかなかった…

人が…人を襲っている。一人ではない何百、何千もの暴徒が群れを作って
逃げ惑う人を襲っている。武器を使っているわけではない掴みかかり相手の
体に噛み付く。生物の一番単純な攻撃によって次々に人間が倒れてゆく
その人間に群がり体を貪る 。そんな地獄のような広景があらゆる場所で
繰り返されていた。画面がアナウンサーに切り替わる 。テレビではその表情を
はっきりと読み取る事はできないがこの出来事に多少、平静を失っているようだ。


がんばって続けます。
携帯からじゃここまでのカキコミが限界のようです。
中途半端でごめんなさい
222('A`):2005/04/25(月) 18:31:02
>>221
個人的にはこんぐらいの量が読みやすくていいかな、と。。
なんかペンネームみたいなのつければ?
◎◎の続き って解り辛い気もね。。

まぁ今回もファンタスティック ジョブ!!
223('A`):2005/04/25(月) 18:38:27
>>221
いいねー!ガンガレ!
224('A`):2005/04/25(月) 20:44:43
おもろい
225('A`):2005/04/25(月) 22:56:06
ア ゲ マ !
>>214

すみません。どこでしょうか。
227>>214 :2005/04/26(火) 06:45:12
バイオハザードの世界で と*作品名未定  作者 西の上
228221作者:2005/04/26(火) 11:25:48
題名を発生としてそれを作者名にします。
もうすこし読みやすく正しい文章でおもしろく書くように努力します('A`)
229('A`):2005/04/26(火) 14:50:40
西たんと586たんが来ない
230秘かに二度目の投降:2005/04/26(火) 14:55:53
俺が上司の携帯から連絡を受けたのは先週の話、当然、ゾンビが街をウロウロしているため仕事などできる状況ではない。
俺は、というより多くの国民は自分の部屋に閉じこもってインターネットに明け暮れていた。
会社などもはや何の機能も果たしていないはずだ。
不審に思いながら電話をとると以外にも相手の声は上司ではなく女性の声だった。
「すいません、吉川の妻ですが」
前に一度だけ写真を見たことのある、若くて美人の奥さんだ。
ハゲにでぶの吉川課長にはもったいなさすぎる、いっその事この俺と禁断の愛を育もうではないか!などと妄想を膨らませた事もある。
正直な話、想像だけで一発抜いた事がある。
と、それはともかくなぜそんな美人の人妻が俺の携帯に? まさかついに俺と愛の逃避行をする気になったか!
よしよし、全然おっけー!でもまてよ。 街中にはゾンビがウロウロ、そんな中でどうやって彼女と落ち合えばいいというのだ!
あああと一ヵ月早く来てくれれば二人で今頃・・・

「・・・聞いてますか!?」
ああはいはい、俺は現実世界に戻ってきた。

奥さんの話を聞くとどうやら吉川課長が消えたらしい。 それも二日前に俺の家に行ってくると言って家をでたまま帰ってこないそうだ。
もちろん課長がうちに来ているはずがない。 俺は家の中にずっといたのだから誰かがくればすぐにわかるはずだ。
僕は課長はうちには来てない事を伝えると奥さんは泣きだしてしまった。
つまりは、そういう事だ、吉川課長はもう・・・
僕は吉川課長との思い出を回想していた。
せっかく1日かけて作った資料をたったの一分でゴミ箱行きにした吉川課長・・・
飲み会で散々人に飲ませた挙げ句、人が酔い潰れると街中に放って帰ってしまった吉川課長・・・
毎日毎日聞こえてくるのは愚痴と説教、そして俺への罵倒の言葉、殺意を覚えたのは一度や二度ではない。
その吉川課長が・・・
俺は内心「ざまぁみろ」と思ったが電話口で泣きじゃくる奥さんにはそれは言えない。

しばらくの沈黙のあと、奥さんは俺にとんでもない事を言いだした。
「うちの旦那が死んだのはアンタのせいだからね!アンタ責任とりなさいよ!」
はあ?意味わからん。口調までさっきと違うし。しかし奥さんの主張は続く。
奥さんが言うには、俺の家に行くと言って出ていったのだから、俺に課長を探してこいというのだ。
まったくもって意味がわからん。なんで俺が? 俺はマシンガンのように主張を続ける奥さんに反論した。
結果は惨敗。 俺はもうすでに死亡orゾンビ化しているだろう吉川課長を探しに、会社にむかわなければならなくなってしまった。
行ったフリして家にいよう、て、ゆーよりもう電話を切ろう、そして二度と吉川課長の携帯からの着信には出ないようにしておこう、
と思いながら適当に返事をして電話を切ろうとすると奥さんから一言、
「私も行くわ、明日の午前10時に会社に集合ね」


僕の頭の中では人気のない職場で、美人の奥さんと一夜を過ごすという妄想が膨らみ、
そしてその妄想は僕の心を支配した。

「はい、では明日10時にお会いしましょう。」



みなさん! 財布が見つかりました!
今日警察から連絡きました!
金は抜かれてたけど、他の大事なもんは全部入っているそうです!
よかったよかった・゚・(ノД`)・゚・。
231中学生or:2005/04/26(火) 15:56:53
修学旅行2日め、その日は、ある刑務所を見学することになっていた。
そこには、無期懲役、もしくは死刑を宣告された犯罪者が収容されていた。
今は、つかわれていないらしいが地元では「化け物が出る」といわれて、
誰も近寄らないらしい。
なぜ、閉鎖になったかは、よくわかっていないらしいが囚人を使ってアメリカの
兵器の実験をしていた・・・・・・・・という噂がまことしやかに流れている。
・・・・・しかし何で修学旅行中にそんなところに行くのだろうか?
・・・巨大な壁と小さな門の威圧感がこれから起こる地獄を
物語っているような気がした。
そしてこの中学最後のイベントに参加したことを
一生悔いることになる。
232中学生or中坊:2005/04/26(火) 16:06:33
初なんですが、んーー・・・・どうもいまいち
すんませんです。
233('A`):2005/04/26(火) 17:41:44
主役が厨房かよ・・・
234('A`):2005/04/26(火) 17:45:04
>>227

どうもありがとうございます!
235('A`):2005/04/26(火) 18:46:30
>>230
財布みつかったか!よかったなあ。
そして続きもGJ!
>>232
イイヨイイヨー。GJですよ!
主役が厨房でもいいじゃん。キモヲタやブルジョアもいるんだし。な!
236発生:2005/04/26(火) 20:05:38
221〜

「本当に信じられません。まるで映画のような事が私たち取材班の前で起こって
います!なんと死者が次々と人間を襲っています!この事件の原因はまだ不明で
すが
なんらかのウィルスが原因と見られています!
どうか市民のみなさんは戸締まりを確認して
くれぐれも外には出ないでください!繰り返します
絶対に外には出ないで下さい!」

アナウンサーは必死にそれだけを伝えるとカメラから消えた。

「なんなんだよこれ…こんな事が起こるなんて…」

俺は画面の中で起きている現実をただ見つめるしかない。
普通の人間なら当たり前の事だ。
今までゲームや映画だけ だったはずの事が現実に
起きてしまったんだ。
死者が起き上がり人間を襲う。そんな事人間の妄想
でしかなかったのに…

だがそんな事いつまでも考えていてもしょうがない。
早く戸締まりを──

「──ん?」なにか忘れてる…
「そうだ!母さん達!!」 家族がまだ帰って来てない。
きっとこの出来事に混乱 しているはずだ…
テレビの言うことなんて聞いているわけにはいかない
俺は冷静なり装備を整えた。
中学の時のヘルメット。スキーゴーグル。
厚手のジャケットにジーパンの重ね穿き。
そしてバットにゴルフクラブ。
怪我をしたときのために救急箱も持った。
これだけあればなんとかなるだろう。
端から見れば変質者だが今はそれどころでない。
早く家族の元へ…

俺は車に乗り込み家族のいるであろう総合病院へ向かった。
もちろんラッキーも一緒にね。

237('A`):2005/04/26(火) 20:47:05
「そうだ!母さん達!!」 ・・・喪母ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁさぁぁぁぁぁん!
238('A`):2005/04/26(火) 20:50:42
>>236
いいね!わくわくしてきたお!

>>237
まだ言うかwwwwwww
239('A`):2005/04/27(水) 01:14:28
むぅ、これは実に困ったことになってきた。
街の外にさえ出られれば何とかなると思っていたのだが…
幹線道路を封鎖されてしまったのではどうしようもないではないか。
そうだな、当初の予定通り警察署に向かうことにしよう。
私が言うのもなんだが、私の娘にしてはアンジェリカは賢い娘だ。更に目をみはるほど美しい。
まず間違いなく避難所か警察署に逃げ込んでいるはずだろう。
ん?この音は…

「あのエンブレム、アンブレラのヘリか…」
「凄い…、あんなにたくさん…」

それにしても、あのフォルム…
ふぅむ、軍用機だな。しかもかなり大型の輸送機ではないか。いったい何を運んできたのだ…?

「あの位置…、時計台前の広場のようですね。」

「…?この位置からよく分かりますな、ミス・ウェルシュ。」
「え?…えぇ、まぁ…。あの、私、市役所に勤めているんです。」
「そうでしたか、ならばこのあたりの地理には詳しいのですかな?」
「はい、このあたりの地図は一通り頭に入ってます。」
「ほう、それはよかった。私は普段、移動を運転手に任せているものでしてね。
恥ずかしながらこの年にもなってあまり道を知らないのですよ。」
「あら、意外ですね。てっきり私は知っている道を進んでいらっしゃるものだと思っていました。」
「そうだったらいいのですがね。残念ながら私はここが街のどのあたりかも分からないのですよ。」
「そうですね…ええと、ここはダウンタウンのサウスゲートから、ちょっと西にそれたところです。」
「ここから警察署に向かうにはどうすれば?」
「一度サウスゲートを目指すのが一番いいんですけど…多分リナイストリートはバリケードや大破した車で進めないと思います。
バリケードで行き止まりだらけになっていますけど、今のところは裏路地を進むのが一番じゃないかしら?既に裏路地のバリケードは崩れているところが多いみたいですし…」
「ふむ、そうですね。裏路地を進むことにしましょう。」

こうしてブルジョアおじ様とミス・ウェルシュは裏路地を通って警察署に向かうことになりました
240('A`):2005/04/27(水) 01:18:19
>>239
GJ!
241( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/27(水) 02:11:42

バイクから降りた二人の悲鳴が響く中、
キモ面ヲタクはナメック星に降り立った孫悟空になったような気分で彼らの元へ走っていた。

(待っていろ・・・この俺が今すぐ助けてやるぞ・・・!! プリひひひひいィ!!!!!)

陶酔MAX。完全にヒーロー気分だ。駆け付けた所でどうにもならないことを完全に失念している。馬鹿である。
そしてとうとうキモ面ヲタクでも二人の顔がはっきり見える位置にまで到達し、
キモ面ヲタクは精一杯カコイイ仕草で二人へと声をかけた。

「プヘァ、ポホァ! だッ、大丈夫だったかいック、フォ、フ、二人とぼげぇギャア!?!?!?」

バチーーーンと甲高い音が犬の声に混じって響き渡る。
恐怖の虜と化した少女が、さらなる悲鳴と共に痛烈な平手打ちをキモ面ヲタクへ見舞ったのだ。

「ぷおファぎゃああああプルプルプルプルプルプルプル・・・・・」

キモ面ヲタクは奇怪な叫びを発しながら腹肉をプルプル言わせ、
仰け反りかえって背中から地面にドスンと倒れた落ちた。


―――――ギィイェウ!!!


同時に聞こえる、ゾンビ犬の鳴き声―――呻き声と言った方が適切か。

「おっ!?」  「あっ!!」  「ギャっぷお!?!?!?」

三人が同時に驚きの声を上げる。そしてキモ面ヲタクの背中の下を見ると―――――


なんとそこには、キモ面ヲタクの無駄に重厚な身体にグチャリと圧し潰されたゾンビ犬の姿があった!
242( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/27(水) 02:12:21

バイクの二人へと真っ先に追いついた小型犬のゾンビが、その小さくも鋭い牙を剥き出しにして飛び掛った所に、
ゾンビ犬にとっては運悪く、丸々と太った餌―――つまりキモ面ヲタクが倒れこんできた結果がこれだ。
100`以上の肉に圧し掛かられたゾンビ犬は、
ピクピクと痙攣しつつ口角に赤い泡を飛ばしていた。完全に死にかけである。
「ポッッッッぎゃああああああああ!!!!!!!!!!」
自分の背中でゾンビ犬を潰してしまったキモ面ヲタクは、
あまりの気色悪さに跳ねるようにして上体を起こ・・・そうとしたが無理だった。(原因:腹肉)
「おうおッ!!」オットセイの鳴き声を上げて身体を横に―――つまりバイクの二人の方へと転がす。
「きゃあああああ!? こっちきたあ!!」  「うお、うおッ!! うあーーー!?!?」
少女とライダーは転がってきた肉塊に明らかな拒否反応を示す。
「こっ、来ないでーーっ!!!!!」
そして、自己防衛本能の発露だろうか。
少女が無意識の内にサッカーボールキックをキモ面ヲタクのドテッ腹目掛けて振り上げた。
と、その瞬間!


―――――ギョアオン!?

「おブォごうッッ!?!?!?!?!?」


再びゾンビ犬の甲高い呻き声が響いた。ついでにキモ面ヲタクの呻き声も聞こえた。
「あっ!? やあああああああ!?!?!?!?!?」
さらに少女までもが声を上げる。
そして、キモ面ヲタクのブヨ腹にメリ込んだ―――いや、正確には、少女の蹴り足の先に運悪く割り込んできた
ゾンビ犬へとメリ込んだ足を、グチャッと音を立てながら引き抜いた。
紺色のハイソックスに、ゾンビ犬から絞り出た赤黒い粘液が纏わりついて糸を引く。
「あああああああああああ!!!!!」少女は泣きそうになった。
が、その代償は大きい。
少女の爪先蹴りを柔らかい腹部へまともに喰らったゾンビ犬は、
茶色く腐った内臓を口からはみ出させ、完全に沈黙していたのだ。

これで、こちらを追ってきたゾンビ犬の残りは1匹になった。
・・・バイクの二人にしてみれば、残る化物は“2体”になるのだが。

「おい、だいじょぶかよ!!」
ライダーの男が少女の腕を引く。「今しかねえって、早く逃げんぞ!」
「あっ、は、はい!」少女はすぐさま我を取り戻し、この場を離れようと踵を返す。

が、しかし!

「うおっ!! あっ、く、ッんだよクソォ!!!」
「・・・・・・!」
二人は呻き声をあげてたたらを踏んだ。


―――――ガゥルルルルルルルルル・・・・・


身を翻した二人の前に、最後の一匹である柴犬のゾンビが立ち塞がっていたのだ。
243( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/27(水) 02:13:37

頭を低く構えながら剣呑な唸り声を漏らす柴犬ゾンビを前に、
二人は蛇に睨まれた蛙のように固まるしかなかった。
と、その時・・・

「お、う、うう・・・ゴッフォ! ゲッブ! ギャプッ!」

間接的とは言え、少女の爪先蹴りをモロに脇腹へともらったキモ面ヲタクが、
ハフハフと息を漏らしながらゆっくりと立ち上がった。

「ひっ・・・!」  「くそ・・・ンなんだよ、クソッ!」

バイクの二人にしてみれば、この状況は正に“前門の虎、後門の狼”。

二人の表情が絶望に染まり始める。

「ハフッ、ハフッ・・・ふう、オッぐ、ぷふう! ぴっシュウー!」

後門の狼・・・否、肛門の豚が、腹を擦りながら息を整える。
そして、キッと二人を睨みつけ―――と言っても、二人はゾンビ犬の方を向いているので
視線は交わらなかったが―――声高に言い放った。

「い、いッい、痛ェよ! ったく、ホっぷ、マ、マジで、痛ぇよ! ったく! ふざけんなって! ったく! オプッ!」

顔を真っ赤に滾らせながら猛抗議するキモ面ヲタク。
その勢いに、思わずバイクの二人もゾンビ犬から目を離して振り返ってしまった。
「・・・えっ!?」  「・・・はあっ!?」
二人の顔に浮かぶ、驚愕の表情。
それもそうだろう。今の今まで醜い化物だと思っていた肉の塊が、突如として人語を語ったのである。
その精神的衝撃は、劇場版響鬼が時代劇だと知った特撮ファン(俺)のそれを遙かに凌駕するものだった。

「に、人間―――!?」

少女が驚きのままに口を開く。が、その瞬間!


―――――グァオッ!!!!


ゾンビ犬から目を逸らした事が災いした。
柴犬ゾンビは大口を開けて異様に鋭い歯を見せながら、猛烈な勢いで二人へと飛び掛ってきた!
244( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/27(水) 02:22:52
無心にシゴいていたら、いつのまにかとんでもない量の文を書いていたとです。
なので、残りは明日に投下しようと考えておる次第であります。
遅漏の上に大量投下・・・ほんとに申し訳ない。

・・・つーかゾンビ犬との戦いをキモヲタ視点と剣道喪男視点に分けたのは失敗だったかも。
ただでさえ遅い展開がさらに・・・

このシーンが終わったらもっとアクセル開けるんで、もう少しここでオナヌ続けさせてね。

それでは、おやすみなさいおまいれ様方。ノシ
245('A`):2005/04/27(水) 02:50:34
乙っ! 続き楽しみにしてるぜ!
246('A`):2005/04/27(水) 02:51:57




起きねーよ
247('A`):2005/04/27(水) 06:38:47
>>243
乙です!
響鬼は時代劇ってマジですか!?
響鬼スレ行ってきます・・・
248('A`):2005/04/27(水) 18:46:51
スカイ ハイ
249('A`):2005/04/27(水) 21:17:52
お逝きなさい…
250( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/28(木) 00:56:09

「きゃあっ!!」
「うおおっ!?」

血塗れの口を大きく開けて飛び掛ってきた柴犬ゾンビを、少女とライダーは辛うじて避ける事に成功した。
ジャンプしていた柴犬ゾンビは途中で方向転換する事も敵わず、二人の間をすり抜けるようにして通り過ぎる。
そして、二人を素通りしたその先にあるものは―――――言わずもがな、憤りし肉塊・キモ面ヲタク。


「ぽッッッぎょおおおおォォォォォォォォォォォォォォォ


キモ面ヲタクは発狂寸前のような叫びを上げながら必死に身をよじらせた。
だが、円柱状の身体では、いくら身をよじったところで前面に対する面積は全く変わらなかった。
と、その拍子に、数歩後退した足が柔らかい何かをグニャリと踏みつけた。
その柔らかいものはキモ面ヲタクの足を絡めるようにしてバランスを崩させる。


ォォォォォォォォォォォォ!?!?!?!? ・・・・・・ブギャッシュ!!!!」


悲鳴の尾を引きながら、キモ面ヲタクは見事なまでに後方へヌッ転んだ。
例によって衝撃により散布されたキモ汁が自顔に降り注ぐ。臭い。臭すぎる。
それと同時に柴犬ゾンビがキモ面ヲタクの体を飛び越えて行った。
・・・回避成功だ。そう思って瞬間的に気を緩めたその時。


ベシャ。


キモ面ヲタクのメーターオーヴァーなオパーイの上に、何かが空から降ってきた。

「うあっ・・・!」  「うっげ・・・!」

バイクの二人が何やら変な声を漏らす。
まるで汚いものを目の当たりにした時に思わず発するような、そんな声。

怪訝に思い、自分の胸上を頑張って(顎肉のせいでなかなか顔が上がらないのだ)見てみると―――――


―――――グチャグチャに潰れて内臓を口からはみ出した小型犬のゾンビが、デローンと乗っかっていた。
251( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/28(木) 00:57:14


「パおぎゃあああああああああああああああァァァァァァァァァァ!?!?!?!?」


象っぽい絶叫を上げながら、胸に乗ったゾンビ犬の死体を払い除ける。
そしてその払い除けた手が、なんとまあ偶然にも至近距離まで迫っていた柴犬ゾンビの顔面を痛烈にHITした。


―――――ギャウン!


突進中に顔を攻撃された柴犬ゾンビは、キモ面ヲタクから逸れて近くにあったゴミ捨て場へと突っ込んだ。


「ぷアあぁー! ブおォー! んッ、ク・・・っかはあー!」
キモ面ヲタクは必死に起き上がろうともがいている。


―――――ギャウ! ゴアウ! ガウッ!
対する柴犬ゾンビも、ゴミのビニール袋に頭がはまってしまい、それを外そうと必死にもがいていた。


と、その時。
「・・・い、今しかないですよ!」
地蔵のように固まって事態を傍観していた少女が突然声を上げた。
「はやく、えっと・・・・・・あっ! あれです!」言って、すぐそばにある喫茶店の店先を指差す。
「は、え!? あ、あれって何だよ!?」急に声をかけられたライダーの男は、困惑して動こうとしない。
そんな男に痺れを切らし、少女は一人で喫茶店へと駆け出した。
そして、店先に飾られていたアンティーク調の椅子をワッシと掴み、
未だに袋を被ってもがいている柴犬ゾンビの元へ、猛然と突っ込んでいった!
「お、お、おい!? 何を―――」
男が驚きの声を上げたその瞬間!

「ああああああああああああ!!!!」

少女は雄叫びを上げながら、その手に持った椅子を思い切りゾンビ犬へと振り下ろした!!

バゴッ!  ―――――ギャウン!!!

響き渡る、肉を叩く打撲音とゾンビ犬の悲鳴。

「あああ! ああああ! うあああああああ!!!」

ボグッ! ガゴッ! バガッ!

少女は叫びながら何度も椅子を叩き付けた。
その度に柴犬ゾンビは苦し気に呻き、その茶色い毛皮をどす黒く腐った血液で染めていく。


ライダーの男は呆気に取られているようで、その場に突っ立ったままでただただその光景を見つめている。

そしてキモ面ヲタクはというと、立ち上がる手順の最終段階である四つん這い状態のまま、
少女の蛮行とも言えるその行動をジッと見守っていた。

・・・と思ったが、よく見たら勃起しているので
どうやらただ単に椅子を振り上げる際にチラリと見えるパンテーに見入っているだけであった。
252( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/04/28(木) 00:58:57

「うあああああああ!!!!!!」


一際大きい叫びを上げ、少女が渾身の力を持って椅子を振り下ろす。

バッガァン!!

その一撃で椅子は完全にバラバラになってしまった。
そして、同時にゾンビ犬も完全に沈黙していた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」
椅子の破片を手に、肩で息を吐く。
「はぁ、はぁ、ンック、はあぁ・・・・・・や、やり、ました・・・」
ライダーの方を振り返り、疲弊しきった顔で呟く。
「・・・あ、ああ・・・おう・・・」
ライダーの男は呆然としたままにかすれ声の頷きを返す。
「はぁ、はぁ・・・・・・あ」

少女が何かに気付いたような素振りで、ライダーから視線を外す。
視線が移動した先は・・・・・・キモ面ヲタク。
少女につられ、ライダーもキモ面ヲタクへと目を向ける。

「う・・・・・・ンゴ・・・・・・」

同時に二人からの視線を受け止めるなど、キモ面ヲタクにとっては2〜3年ぶりの事である。
キモ面ヲタクは思わず黙り込んでしまう。

と、少女がおずおずとキモ面ヲタクへ声をかけた。


「あ、あの・・・・・・に、人間、ですよ、ね・・・?」


「あ、う・・・・・・クフーッ、クスーッ、クフーッ、クスーッ(鼻息)」


本日二度目となるその質問に、キモ面ヲタクは少しの間口をつぐんだ後、


「・・・は、はヒッイーーーッ!」


奇声を以って質問に応えた。(一応、ハイと言ったつもりである)



・・・その後も5回に渡って本当に人間なのかどうか念を押して聞かれた事を付け加えておく。
253('A`):2005/04/28(木) 19:14:24
保守
254中学生or中坊:2005/04/28(木) 19:17:11
そして、中の見学が始まった。
グループでの行動。しかし、ヲタクのレッテルをはられたおれは
ヲタクの2人(呂利 昆太)(解武 汚田)
と、無口でキモい(忘田 喪男)・・・・つまり、あまりもの。
(・・・・くっそたれが・・なんで学年トップ3のキモいやつらなんだよ)
目の前の3人をみて愕然と肩を落とす。
「・・・・でね、そのゲームのボスがめちゃめちゃつよいんですわー」
「おいおい、そのボスなら・・・・」
汗とも汁とも解からない液体を飛ばしながらしゃべりまくる2人。
そして、俺のグループが中に入るときがきた。
入った中には当時使われていたであろう器具が散乱していた
そして入ってからどのくらい歩いただろう・・・階段があり、その脇に数人の男女が
いた。そこには(立ち入り禁止)と、書かれたロープが垂れていた。
男女の会話が聞こえてくる。
「おい、・・・入ってみようぜ・・・」
「やめたほうがいいよー先生にばれたらおしまいよ。」
・・・・・・なんだ?入るつもりか?
そこへ3人のキモどもがきた。
男女のグループのリーダーと目が合った
(!!!しまった)
案の定そいつは、ニヤニヤしながらこっちへきた
「オイお前らあの通路に入って、何があるか、確かめてこい!」
・・・・・こうして、俺たちは地獄へと向かうことになった。












255中学生or中坊:2005/04/28(木) 19:23:55
すんません。 なんか無駄にスペースとちゃって・・・・
いちおう前の次を書いてみました。
正直な感想をもらえたら嬉しいです。
256586('д`):2005/04/29(金) 00:46:53

辛うじて「道」と判る道を進み道路に出た
目の前の十字路に差し掛かり、右に曲がる
そして車を止め僕は一呼吸置いて呟いた
「到着……。 っと」


―2:21 漫画喫茶「楽ぅ〜ん」
手動式の自動ドアを開き、中に入る
明りは付いている…
念の為に入り口のシャッターを締め、奥に進んだ…


――「……あった。」
店内はそんな広い訳では無いのでPCはすぐに見つかった
……電源は付いている
インターネットエクスプローラをクリックしブラウザを立ち上げる


一般的な検索サイトが開いた


しかし……記事のトピックには今の状況を示す物は無い
「マジかよ……。 これだけの事を記事にしないなんてオカシイだろ……」

仕方なく「2ちゃんねる」と手早く入力し、エンターキーを押す





だが……
『検索結果 0件中0件表示』

僕は目を疑った
(そんな馬鹿な……)
試しにURLを入力するが、やはり結果は同じ

まだ信じられず再度試みるが
何度やっても同じ。
かすりもしない


ボーぜんとしながら僕は頭の中が真っ白になった
257('A`):2005/04/29(金) 06:07:08 BE:79677465-
みんなすごいな、自分もいずれ書いてみようと思います
258('A`):2005/04/29(金) 17:17:28
アゲーン
259('A`):2005/04/29(金) 18:18:59
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
260('A`):2005/04/29(金) 18:37:28
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚'A`)
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +


261('A`):2005/04/29(金) 18:42:05
顔ズレすぎwwwwwwwwwww
262('A`):2005/04/29(金) 22:47:44
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚ 'A` )
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
263('A`):2005/04/29(金) 22:48:36
直ったwwwwwwwwwwww
おめでdwwwwwwwwwwwwwww
264('A`):2005/04/29(金) 22:54:46
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚ '∀`)
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
265('A`):2005/04/29(金) 22:56:51
喜んでらwwwwwwwwwwwww
グレネードキモスwwwwwwwwwwwwwwwwww
266586:2005/04/30(土) 00:09:30

刻々と時間が過ぎる中、僕は一度腕を伸ばし大きく深呼吸をした

(これだけの事だ……まさか政府が絡んでるんじゃ……)

真っ先に浮かんだのがこの答えだ
冷静に自分の脳をフル稼働し、他の可能性の考えを巡らした
だがやはり、この考えが一番しっくりくる

(もし政府がマジで関わっているのなら、ネットで情報を得るのは無理に等しいかも知れないな……)

(此処で助けを待つしか無いか……)

恐らく此処には軽いスナック菓子やカップ麺があるだろう
それにドリンクも結構ある筈だ
食料には困らない
居場所としては最高だ
267586:2005/04/30(土) 00:10:30





――「ぐっ……」
思った矢先、急にめまいに教われた
流石に疲れが限界に近づいてきたようだ 続いて猛烈な眠気もが襲った

しかし寝るには多少抵抗があった
この状況では、いつ寝首をかかれるか判らないからだ

僕は眠気をごまかそうと、またキーボードに手をかけた
そしてふと思い付いた単語を入力した
検索欄に『出会い系』と入力しエンターキーを叩いたのだ


検索はHitした
「……よし、 ビンゴ!」
そう……
同じ地域の奴とコンタクトが取れるのではないかと考えたのだ

検索結果の中から適当にクリックし、同じ地域の人を探……



………



パソコンの電源が落ちた。
268('A`):2005/04/30(土) 00:25:43
GJ!
269('A`):2005/04/30(土) 08:20:44
グッジョブ!
270('A`):2005/04/30(土) 09:50:40
ッジョブ!!
271秘かに二度目の投降:2005/04/30(土) 10:15:50
次の日、俺は朝八時に起きて念入りに歯を磨き寝癖もなおした。
会社までの距離は通常は自転車で二十分、ゾンビ達を避けながら行くことになるだろうから少し早めに一時間前に家をでよう。
午前九時、俺は寝室にこもっている父親と母親に「会社に行ってくる」と声をかけ、自転車に乗った。
1週間ぶりの外だ。以外にも、というか当然というか、街はとても静かだ。
ゾンビ共は見当たらない。 こうして見ると、奴らの存在は夢じゃないかとさえ思えてくる。
しかし現実にはそうではない事を、アスファルトのところどころに見える血痕が思いさせてくれる。

一体この街では何人がゾンビ化してしまったのだろう。
運良くうちの家族は四人(父、母、妹、俺)とも無事だったが、近所でもかなりの人がゾンビとなり、どこかをうろついているらしい。
俺はそんな事を考えながら、驚くほど早く会社についてしまった。
九時三十分、あと三十分会社の前でつっ立っているのも暇なので、一足先に課長を探しに行く事にした。
中はやはり誰もいないようだ。 俺は念のため自転車に挿してきた木刀を手に取り、ゆっくりと社内に入った。
272('A`):2005/04/30(土) 14:25:57
>>271
GJ
273('A`):2005/04/30(土) 16:07:13
グっ・・・・じよ・・・・・・かゆ・・・・うま
274('A`):2005/04/30(土) 17:08:54
↑↑↑
GJ

続きをー!
275発生:2005/04/30(土) 17:16:51
236〜

まだ家の周りには奴等はいないようだ。
暗くてよく分からないが車の中から外の様子を
見る限りここは繁華街と違ってまだ安全だ。

「よし」

俺は奴等がいない事を確認して車にキーを挿した
『キュイイィ ブローー』
久々に聞くエンジン音。当然、車の運転も久しぶりだ。

事故りませんように…
少々の不安をいだきつつ俺は車を走らせた。

家から病院までの距離は10q程だ。その間にあいつらにも逢うだろう…

国道は…駄目だろうな…
恐らく多くの市民は町から出ようと大通りを
使うはずだ。渋滞は免れないだろう。
そんなとこを化け物に襲われたらひとたまりもない。

「少し遠回りになるけど仕方ないか。」

俺は国道を使うのをやめて別のルートで病院に行くことにした。

普段は農家の人しか使わないような山道だ。
暗い道をただ車を走らせるのも退屈すぎるのでラジオをつけてみた。

「んっ?自衛隊からの緊急避難連絡か」

「現在も怪物の被害は進行しています。緊急対策としてこの町を閉鎖します
三時間後町を完全閉鎖します。市民のみなさんは速やかに
A地区B地区C地区D地区に避難を開始してください 。」

ラジオは無機質にそれだけを繰り返した。

「三時間か。早く見つけないと…」

焦りから少し車のスピードをあげる。
その瞬間林からなにかがゆっくりと現れた。

「うわ!!」

それが人だと認識できた時には既に遅く
俺はそれを跳ね飛ばしてしまっていた

276('A`):2005/05/01(日) 00:01:04
あげ
277('A`):2005/05/01(日) 09:07:05
グッジョブ!
278('A`):2005/05/01(日) 13:50:12
チムチムチェリー

ムチムチエリー
279('A`):2005/05/01(日) 21:47:54
あげ
280('A`):2005/05/01(日) 21:58:41
さげ
281('A`):2005/05/01(日) 22:28:43
はげ
282('A`):2005/05/02(月) 00:41:35
来てくれないと僕もゾンビになっちゃうよぉぉぉぉおおぉぉおお
283('A`):2005/05/02(月) 06:55:00
そしたら射殺してやるよ
284('A`):2005/05/02(月) 19:33:21
さすがにGWはみなさん忙しいと見える
285('A`):2005/05/02(月) 19:39:03
うるさい氏ね
286('A`):2005/05/02(月) 22:02:29
こんな餓鬼ばっかじゃ作者もやる気失せるわな
287('A`):2005/05/02(月) 22:58:58
うにゅ…
288('A`):2005/05/02(月) 23:06:20
>>287
可愛い。挿入する。
289('A`):2005/05/02(月) 23:50:46
嫌だぬん!
290('A`):2005/05/03(火) 02:49:18
>>289ならば無理矢理にでも
291('A`):2005/05/03(火) 22:09:23
(。A`)
292('A`):2005/05/03(火) 23:33:29
目玉落ちてますよー。
293('A`):2005/05/04(水) 02:48:29
ほす
294('A`):2005/05/04(水) 02:53:09
やばい。書く暇が無い。
GW明けたら書けるかな・・・
295('A`):2005/05/04(水) 12:35:20
喪男の義眼を手に入れた
296('A`):2005/05/04(水) 19:34:06
ほす
297('A`):2005/05/05(木) 00:05:33
にゅんにゅん♪
298('A`):2005/05/05(木) 10:10:27
アンタいつになったら働くのよ!
299('A`):2005/05/05(木) 13:52:54
GW明け!
300('A`):2005/05/05(木) 19:52:32
ガンガーレ
301('A`):2005/05/05(木) 23:58:56
曲げ
302('A`):2005/05/06(金) 01:59:23
お前たち、聞いてくれよ。
今大事なとこなんだろうけど、聞いてくれよ。すぐ済むからさ。

初音だ、初音のことなんだがな、

やばい。かなりやばい、あの時、あのときの気持ちがよみがえってくるんだよ。
初音は、あの子とそっくりなんだ。

お前たちも知ってるだろう?高屋敷末莉って。
もう、びっくりだよ、末莉に、グッッ!っとキタあの時の昂ぶり、燃え上がるような愛おしさ、
こみ上げるんだよ、初音にも、クルんだよ。愛おしいんだよ。護りたいんだよ。

・・・・・・・ありていに言えば、惚れタンだよ。
303愛してないぜ ◆MB8b7PYNqM :2005/05/06(金) 02:00:47
テレビ東京〜2:15〜映画「ゴルゴ13九竜の首」
304E ◆.TMswRv/aU :2005/05/06(金) 18:00:55


305('A`):2005/05/06(金) 18:20:09
♪あーゆーれでぃー?
      (__\
        \ \∧(((((∧
          \(((゚・∀・゚)))
           )))(#)  (((
           ((_\/=/    シャカ いえーい!
            )|\__/    (( Θ ∧_∧
           (===@=)     ○(・∀・ )Θ ))
            \__\     (    )〇シャカ
               )__) _)     ( (\ \
             /×//     (___/  \__)
           /__//
           |=\__)_)
306('A`):2005/05/06(金) 20:08:05
>>302
末莉最高。これは譲れない。
307('A`):2005/05/07(土) 00:14:15
GWが終わるまで俺は保守し続ける!
308('A`):2005/05/07(土) 01:37:47
302で誤爆した俺がきましたよ。
>>306
カルタグラの初音いいよ。初音。健気真面目ロリですよ。
309('A`):2005/05/07(土) 09:49:47
も、もう!早く働きなさいよ!
310('A`):2005/05/07(土) 20:08:25
>>308
やっぱり痕の初音ではなかったか・・・
カルタグラ、ね。ググってきます!
311('A`):2005/05/08(日) 00:08:48
ああああぁぁぁぁあああ!もみもみ!!!
312('A`):2005/05/08(日) 09:30:10
もうこのスレは死にました
313('A`):2005/05/08(日) 09:55:34
じゃあしょうがないよね
314('A`):2005/05/08(日) 12:48:54
明日復活するさ!きっと!
315('A`):2005/05/08(日) 22:47:08
末莉萌えっー
316秘かに二度目の投降:2005/05/08(日) 22:50:41
会社内には人の気配はまったくなく、ただ静けさが広がっているだけだった。
俺はどうしようかと考えたが、奥さんがいつ来てもいいようにとまずは近場から調べていく事にした。
一番入り口に近いのは警備員室だ。 俺はドアを開け中に入った。
警備員は逃げてしまったのかゾンビ化したのか、一人もいない。
ただ、十機くらいあるモニターが、社内のあちこちを黙々と映しているだけだった。
僕はしばらくモニターを見ていた。
もしかしたらこの社内のいたるところに設置してあるカメラから、何か情報がわかるかもしれないと思ったのだ。
奥さんが来るまでの暇つぶしにもなるし、ヘタに動くよりも安全だろう。
俺はモニターに生存者やゾンビはいないかと、食い入るように見ていた。
何もない。 動くものは何もないのか、俺は5分もしないうちに飽きてきた。

その時、いいアイデアが浮かんだ。
ここは警備室、どこかにマスターキーがあるはずだ。それを持って女子更衣室に向かうのだ!
俺の中の恐怖感はめくるめく甘美の花園の前には勝てる訳はなかった。

ただひとつ問題が。 奥さんだ。
あと十五分程であのバカ女が来てしまう。 ヤれる可能性は五分しかない人妻よりも確実にそこにあり、僕を待ち受ける花園の方が魅力的だ。
だが、奥さんにそれを見られれば俺は一生外せない十字架を背負う事になる。

しかし! 迷ってる暇はない!
十五分・・・イケる! 奥さんに見つかる事もあるまい!
俺はマスターキーを手に取ると警備室を出ようとした。

ふと目の端になにかが動いた。 モニターだ。 画面の中で何か動いたのだ。
もう一度よく見ようとするとすでに画面は切り替わってしまい、さっきのカメラの映像は見えない。
俺はイライラしながら画面がまた切り替わるのをまった。

おっ、画面が切り替わった。 人がいる! どこかの部屋の前に人が立っている。
歩き方がおかしい。 ゾンビだ!
やっぱり会社内にゾンビはいたんだ! くっそ! どこだ?どこにいるんだ?
俺はモニター内の画像に見覚えがないか必死に記憶を振り絞った。
しかし振り絞る必要はあまりなかったようだ。 その扉にはついさっき見覚えがある。
確か扉の上に表札が・・・
『警備室』




みなさん、お久しぶりです。GWはほぼ仕事でなかなか暇がありませんでした。
他の作者さんたちもそろそろ復活していただける事を期待して、景気付けに一発オナらせてもらいました!
317秘かに二度目の投降:2005/05/08(日) 22:50:54
会社内には人の気配はまったくなく、ただ静けさが広がっているだけだった。
俺はどうしようかと考えたが、奥さんがいつ来てもいいようにとまずは近場から調べていく事にした。
一番入り口に近いのは警備員室だ。 俺はドアを開け中に入った。
警備員は逃げてしまったのかゾンビ化したのか、一人もいない。
ただ、十機くらいあるモニターが、社内のあちこちを黙々と映しているだけだった。
僕はしばらくモニターを見ていた。
もしかしたらこの社内のいたるところに設置してあるカメラから、何か情報がわかるかもしれないと思ったのだ。
奥さんが来るまでの暇つぶしにもなるし、ヘタに動くよりも安全だろう。
俺はモニターに生存者やゾンビはいないかと、食い入るように見ていた。
何もない。 動くものは何もないのか、俺は5分もしないうちに飽きてきた。

その時、いいアイデアが浮かんだ。
ここは警備室、どこかにマスターキーがあるはずだ。それを持って女子更衣室に向かうのだ!
俺の中の恐怖感はめくるめく甘美の花園の前には勝てる訳はなかった。

ただひとつ問題が。 奥さんだ。
あと十五分程であのバカ女が来てしまう。 ヤれる可能性は五分しかない人妻よりも確実にそこにあり、僕を待ち受ける花園の方が魅力的だ。
だが、奥さんにそれを見られれば俺は一生外せない十字架を背負う事になる。

しかし! 迷ってる暇はない!
十五分・・・イケる! 奥さんに見つかる事もあるまい!
俺はマスターキーを手に取ると警備室を出ようとした。

ふと目の端になにかが動いた。 モニターだ。 画面の中で何か動いたのだ。
もう一度よく見ようとするとすでに画面は切り替わってしまい、さっきのカメラの映像は見えない。
俺はイライラしながら画面がまた切り替わるのをまった。

おっ、画面が切り替わった。 人がいる! どこかの部屋の前に人が立っている。
歩き方がおかしい。 ゾンビだ!
やっぱり会社内にゾンビはいたんだ! くっそ! どこだ?どこにいるんだ?
俺はモニター内の画像に見覚えがないか必死に記憶を振り絞った。
しかし振り絞る必要はあまりなかったようだ。 その扉にはついさっき見覚えがある。
確か扉の上に表札が・・・
『警備室』




みなさん、お久しぶりです。GWはほぼ仕事でなかなか暇がありませんでした。
他の作者さんたちもそろそろ復活していただける事を期待して、景気付けに一発オナらせてもらいました!
318('A`):2005/05/08(日) 22:54:18
久々にキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
超乙!!!!!!もしもバイオスレ復活!!!!!!!!!
二重投稿は気にしないで!!!!!!!!!
319秘かに二度目の投降:2005/05/08(日) 23:03:38
あぁ、ごめんなサイヤ人。


orz
320('A`):2005/05/08(日) 23:37:53
ふう、何とか裏路地を抜けることが出来た。
途中何度も行き止まりに引っかかり、
狂人どもに追い掛け回されて同じ道を戻り…
本当に鬱陶しい。
しかしここからはなかなか厄介だ。
ミス・ウェルシュの言うとおり、大きな通りはまさしく行き止まりだ。
このまま針の穴を通すように大通りを抜けるのは非常に難しいだろうが…
やらないわけにはいかない。
ダウンタウンでは娘の手がかりを手に入れることが出来なかった。
私はすぐにでも警察署にたどり着いて娘につながる情報を得ねばならん。

…ガソリンも残り少ない。
出来うる限り早く警察署にたどり着きたいが…
近づくにつれてバリケードの強固さも増してゆくだろう。
このままのペースでは銃弾も尽きてしまうだろう。
…実に困った。
このまま補給なしでは進める距離も知れている。

「ミス・ウェルシュ、この先にガソリンスタンドはありますか?」
「えっと、このあたりにあるガソリンスタンドは…たしか市庁舎の裏手のあたりです。
ここからなら、一度レストラン前の通りに出て裏道を進むとすぐですわ。」
「ふうむ、なるほど。高層ホテル街を抜けてレストラン前へ出て、
そこから裏道沿いに市庁舎裏へ向かうということですな?」
「そうです。ここからセントラルステーションを目指して、ホテル街へ入り、そのままレストラン街へ行きましょう。」


こうしてブルジョアおじさまとミス・ウェルシュは中央駅へ向かうことにしました。
321('A`):2005/05/08(日) 23:40:12
ブルジョアもキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
GJです!

保守しててよかった・・・
322('A`):2005/05/09(月) 07:20:53
ゲームはだめだけどココはイイ!
323:('A`)::2005/05/09(月) 16:57:13
age
324イケメン:2005/05/09(月) 17:12:01
とんだオナニー野郎の集まりだなWWWWWWWWW

こんな事に熱中してないで頑張って彼女作れよ(無理だよな藁

(*^_^*)
325('A`):2005/05/09(月) 17:17:34
…ごめん
悪いけど全く同じ言葉を君に返すよ

>>324こんなことに熱中してないで頑張って現実世界でせめて性格だけでもイケメンになれるようにしろよ(無理だよな藁
326('A`):2005/05/09(月) 17:21:06
>>325
プ・・・プッ m9(^Д^)プギャー m9(^Д^)プギャー m9(^Д^)プギャー

さすが童貞。言う事が違うね〜

現実世界でせめて性格だけでもイケメンになれるようにしろよ?
あれ、君何必死になってるの?
モニター前で何泣いてるの????
ママのおっぱいしゃぶってろよ(藁ムーチョw
327('A`):2005/05/09(月) 17:52:41
>>325
>>324みたいな輩は相手にすると付け上がる。
他人の目を引くためにこういう事しかできない可哀相な人なんだ。
喋らせてあげよう。
それが最善の対応だから。

まぁ多分、俺もなんか言われるだろうけど、>>324に対するレスはこれで終わり。
そのうち飽きてどっかいくって。
328('A`):2005/05/09(月) 17:53:45
おまえ、スレの活性化の為にわざと荒らしてんだろw
マジでいいやつだなww
329('A`):2005/05/09(月) 18:58:21
活性化のためにわざわざ>>324に釣られたフリをしてくれた>>325が最高にいいやつ
330( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/10(火) 01:06:14

ゾンビ犬達の鳴き声を背中に受けながら、カンカンと乾いた音をたてて歩道橋の階段を登る。
階段の中腹にある踊り場まで登ったところで足を止め、剣道喪男は後ろを振り返った。
既に前方10b程の位置にまで迫ってきていたゾンビ犬が、威嚇するように咆哮を強める。
「・・・っしああッ!!!」それに負けじとしてか、剣道喪男も吠える。
そして、刀を正眼に構え、内に燃える炎に気合の薪をくべる。
全身が総毛立つような感覚がジワジワと昇ってくる。
その感覚が全身にまで広がり、爆発しそうな程に高まった頃、
先頭を走っていたアフガンハウンドが階段を駆け上り、牙を剥き出して襲い掛かってきた。

―――――グアオオッ!!

大型犬らしい重く激しい咆哮。手摺りに貼られたプラスチックの板がビリビリと震える。
アフガンハウンドは剣道喪男の脚に狙いを定め、噛み付こうと首を伸ばしてきた。
だが、剣道喪男の脚まであと50aという所で、その脚が―――安全靴に包まれた爪先が、
風を切る勢いで跳ね上がってきた!

石と石がぶつかり合うような、ゴッ、という音をたて、アフガンハウンドの頭は蹴り上げられて天を仰ぐ。
その瞬間!
「ッめええ――――――ん!!!!!」
剣道喪男は、叫びとも言える“面”の掛け声と共に、正眼に構えたその刀を振り下ろした。
振り下ろした先にあるのは、言うまでもなく跳ね上がったアフガンハウンドの顔。
今度響いたのは、グシッという生々しい音だった。血や肉片がプラ板に飛び散ってピタピタと張り付いた。
顔面を割られたアフガンハウンドが、その勢いのままに踊り場の一段下に突っ伏す。
剣道喪男はそれを確認する事もなく、振り下ろした刀の刃を返し、渾身の力を以って斜めに振り上げた。
と、その斬線上に飛び込む形で、ダルメシアンのゾンビがアフガンハウンドの影から飛び出してくる。
完全に剣道喪男の予想通りだった。「キタァァァァァァァッ!!!! 」思わず2ちゃんねらな叫びを上げる。
ダルメシアンは顎下から斬撃を喰らい、顔面の1/3を失った。
しかし、さすがはゾンビ犬といったところか、
多少声を上げてたたらを踏みはしたものの、死ぬ事も無く再び牙を剥いて襲い掛かってきた!
「んォ・・・のれえッ!!」反射的に左方に体をずらして突撃を避ける。
が、しかし!

―――――ゴァオウ!!

噛み付きを避けた矢先に響く、ダルメシアンの物ではないゾンビ犬の咆哮。
声の方向を向くと、そこには今まさに剣道喪男に飛び掛らんとしているボクサーのゾンビがいた!
「んおおおおーッ!?」
思わず声を上げる剣道喪男。だが、これも―――――

「そうtyいnお範い内だぉdrffyンがあn!!!!!(訳:想定の範囲内だ)」

どもりつつも声高に叫び、そのままボクサーの方へ向け―――つまり階段の下に向かい、
膝を突き出しつつ飛び出した!
331( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/10(火) 01:07:22


―――――ギャオオン!!

二段下の段に前肢を落とし込むような格好で、ボクサーはバランスを崩して階段から転げ落ちた!

「キタキタキタあああああああああああッ!!!!!!」
再びキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!! を叫ぶ剣道喪男。(完全に無意識の内の行為)
剣道喪男の目論見は再度的中した。
犬のような四つ足の動物が二足になった時のバランスは、単純に考えれば通常の半分。
そこに罠をしかけるというのが剣道喪男の導き出した策であった。

―――――ギャウッ!

ボクサーが階段の下まで転がり落ちた。唸り声を漏らしつつ、素早く体勢を直そうとする。
が、剣道喪男がこのチャンスを逃すはずは無かった。

「シィやああああ!!! 下痢糞でも踏んでろやhydeオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!!!!!!」

必殺の掛け声と共に、爆発的な速度で踏み込む。
そして、殆ど野球のスイングのようにして、刀を真横に薙ぎ払う!

グドッ!

鈍い音。そして、宙を舞う犬の首。

ベシャリと首が地に落ちたと同時に、残された体が血を吹きながら倒れた。
332( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/10(火) 01:09:02
あ! >>331は間違い!
メモからのコピペ範囲を間違えた!
次が本物です!
333( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/10(火) 01:09:40


―――――ウオン!!

剣道喪男の突然の行動に、ボクサーは二足で立つようにして頭上を飛び越えようとする影を追う。
だが、その牙は剣道喪男に届かなかった。後ろ足で立ったまま、悔し紛れのようにゴオウ! と声を漏らす。
剣道喪男はそのまま階段の一番下まで飛び、膝のバネをフルに使って衝撃を和らげつつ着地した。
そして素早く身を返し、階段へと向き直る。
階段上では今まさにボクサーが直立状態から前足を降ろす所だった。
剣道喪男を睨みつけたまま、筋肉が隆々と盛り上がった前肢を地に着けようとするボクサー。
が、しかし。ゾンビ化して脳が腐っているせいか、はたまた所詮は動物という事か―――
ボクサーは自分が階段の上にいる事を完全に忘れ、そこが平地であると勘違いしたままに脚を降ろした。
その結果―――

―――――ギャオオン!!

二段下の段に前肢を落とし込むような格好で、ボクサーはバランスを崩して階段から転げ落ちた!

「キタキタキタあああああああああああッ!!!!!!」
再びキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!! を叫ぶ剣道喪男。(完全に無意識の内の行為)
剣道喪男の目論見は再度的中した。
犬のような四つ足の動物が二足になった時のバランスは、単純に考えれば通常の半分。
そこに罠をしかけるというのが剣道喪男の導き出した策であった。

―――――ギャウッ!

ボクサーが階段の下まで転がり落ちた。唸り声を漏らしつつ、素早く体勢を直そうとする。
が、剣道喪男がこのチャンスを逃すはずは無かった。

「シィやああああ!!! 下痢糞でも踏んでろやhydeオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!!!!!!」

必殺の掛け声と共に、爆発的な速度で踏み込む。
そして、殆ど野球のスイングのようにして、刀を真横に薙ぎ払う!

グドッ!

鈍い音。そして、宙を舞う犬の首。

ベシャリと首が地に落ちたと同時に、残された体が血を吹きながら倒れた。
334( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/10(火) 01:18:11
つーわけで、お久しぶりです!!!!!
GW中はちょっとイロイロと忙しくて、オナヌしてる暇が無かったですよ。
といっても、二度目の投降タソのように仕事をしてたわけじゃないんだけど・・・

つーか、今日は久しぶりだったんでずいぶんと多く書いてしまった。
んだから、半分に分けてうpすることにしましたよ。
続きのオナヌは明日うpします。

それでは、今日はもう寝ます! おやすみなさい、おまいら様方!
長文の投稿ミス、ホントに申し訳ないです!
335ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/10(火) 02:16:05
>>334
乙です!!これからも期待!
336('A`):2005/05/10(火) 02:20:31
俺科学者になってTウイルス作ろうかな?
337ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/10(火) 02:29:09
じゃあ俺Gウィルス作ろうかな?
338('A`):2005/05/10(火) 02:30:09
>>336-337

逮捕ー!!!!!!!!!!!!!!!
339('A`):2005/05/10(火) 02:30:32
ミラジョヴォビッチに助けてもらう→おっぱいに顔埋める
340('A`):2005/05/10(火) 02:33:33
>>339 あの女美人すぎ
    でも外人では抜けない俺
341('A`):2005/05/10(火) 02:35:32
GJ!剣道喪男カコイイー!
342('A`):2005/05/10(火) 14:13:13
連休明け GJ!!

        サンドイッチわっしょい!!
     \\  サンドイッチわっしょい!!   //
 +   + \\  サンドイッチわっしょい!! /+
       _____    _____     __          +
.   +   ////\  ////\   /\ \  +
      (´∀` ∩(・∀・ ∩)(  ゚Д゚ )
 +  (( (つ   ノ(つ  丿 (つ  つ ))  +
       ヽ  ( ノ ( ヽノ   ) ) )
       (_)し' し(_)  (_)_)
343( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/11(水) 00:16:27

ボクサーの首から噴き出す血を避けるように数歩ステップバックし、剣道喪男は腰を伸ばした。
「・・・・・・っしぁ!」
腰溜めに拳を握り、軽く勝ち鬨を上げる。
と、後方にパタパタと何かが走るような音が聞こえてきた。
「おッ!?」反射的に身を返し、刀を構える。

「うあ!!」  「うおお!?」  「ほブォお!?!?!?」

響く、三つの声。
そこにいたのは、汗だの血だのなんだかネバっこい液体だのにまみれたキモ面ヲタクと、
先程バイクで通り過ぎていった二人だった。
「・・・なんだ、お前らか・・・」
剣道喪男は安心して刀を降ろす。
が、次の瞬間!

「あっ!? ああああああ!!!」
バイクに乗っていた二人の、制服を着た女が剣道喪男を指差して叫び声を上げた。

「!!!」
その瞬間、剣道喪男は凍りつくようにして立ち止まった。
344( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/11(水) 00:17:25

・・・その時、剣道喪男の脳裏にフラッシュバックしたのは、
子供の頃から浴びせられ続けてきた、イケメンDQNや女からの嘲笑、罵声・・・
そして、笑い声と共に自分に向けて指されていた指先であった。
その中で、最近の物の記憶が、残酷なほど鮮やかに蘇る。


―――――うわ、ちょ、アレ! 見て見て見て! っは! マジキモくない!?

―――――アッハ! すっげ! 眉毛太っ! しかもなんか顔ジャガイモみたいなんだけど!

―――――あ! わかったわかった! アレじゃない? メイクイーーーン!?

―――――プッ・・・ギャハハハハハ! ちょっ、マジウケっから! やめろって! マジヒッデェー!


ギンギラの茶髪。派手なメイク。胸元を大きくはだけさせた制服。
前方から歩いてくる同じような格好をした女子高生と思しき3人組みが、
あからさまにこちらを見ながらヒソヒソと囁きあい、声を殺して笑う。

耳の良い剣道喪男にはその全てが聞こえていた。
俯いていた顔を上げ、腹の底から湧き出す憎悪を視線に乗せて、その女どもを睨みつける。

―――――ひッ!?

ちょうど目が合った真ん中の女が、恐怖の声を上げて目を逸らす。
同じようにして、両脇の女も黙らせる。
女達は逃げるように早足で剣道喪男の前を通り過ぎ、その後すぐに後方から走り去る音が聞こえてきた。

・・・それはいつもの事ではあった。
だが、それに慣れる事などできはしなかった。
すぐに表情は戻せるが、心はそうもいかない。
剣道喪男の心にはドス黒い泥が広がっていた。

それまで落ち着いていた心の泉に、罵声や嘲笑という醜悪なゴミが放り込まれ、
水底に溜まった泥が舞い上がるように広がっていく。
泉に手を入れてゴミを除去しようとも、それによって更に泥は撹拌され、心を汚染する。
さらにはそのゴミについていた泥も泉に混ざり、さらに泥はその質量を増していく。

・・・剣道喪男の人生は、その繰り返しであった。
345( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/11(水) 00:18:27

そんな人生を送っていた剣道喪男には、その声に気付くのに数秒のタイムラグを要した。

「きてっ、後ろに! い、犬―――――ッ!!!!!!!!!」

「・・・・・・え?」

その少女が放った“犬”という言葉に、過去の幻影に捕らわれかけていた剣道喪男は、
ゆるやかに意識を取り戻した。
「・・・犬・・・?」
ぼんやりと、少女の指す指を見る。
・・・どうやら、剣道喪男を指しているようではない。だとすれば・・・・・・後ろ?
そう考えた剣道喪男がゆっくりと後方を振り返ると―――――


―――――そこには、もう目前にまで迫った、顔が欠けたダルメシアンの姿があった!


「うおおッ!?!?!?」
完全に反射のみで身を躱そうとする。
しかし!

―――――グェアオ!!!

「んがあッッ!!!!!!!」
ダルメシアンは予想だにしない素早さで、剣道喪男の左手に噛み付いた。
その鋭い犬歯が、厚っこいレザージャケットの生地を容易く貫き、そのまま腕にズブリと突き刺さる。
「あッ、おッ、けんどおおおおおおおおおお!?!?!?!?!? グップ!!!!!」
キモ面ヲタクの叫び声とゲップが辺りに響く。
が、突然の出来事にパニックになったキモ面ヲタクは、その場を動く事が出来ない。
「クッソ、があああああ!!!!」
剣道喪男は痛みに顔をグシャグシャにしかめながら、腕にまとわりつくダルメシアンの頭に刀の柄を振り下ろす。
ゴッ! ゴッ! ゴッ! 頭蓋を叩く音が響くたび、剣道喪男の腕にも激痛が走る。
しかし、ダルメシアンは腕を放そうとはしなかった。それどころかさらに噛み付く力を増してくる。
「うッ、ぐ、がああああああ・・・・・・!!」
ひたすらに柄を打ち付ける剣道喪男。額には脂汗が浮かぶ。

と、その時!
346( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/11(水) 00:19:31

「うああああああああああああああ!!!!!!」

響き渡る絶叫。これは・・・・・・さきほどの女の声だ。
声の方を見ようとした瞬間、腕に衝撃が走った。
「あッだァ!?」襲い来る痛みに、思わず声を漏らす。
が、その光景を見た瞬間、剣道喪男は痛みも忘れて驚愕した。

なんと、先ほどの女が、いつの間にか手にしていた鉄パイプで、
腕に喰らいつくゾンビ犬にフルスイング打撃を加えていたのだ!

「あああああ!!! はな、して、よおおおお!!!」
ドゴッ! ドゴッ! ドゴッ! 声を途切れさせながら、ダルメシアンを殴打し続ける少女。
「・・・あ、クッ・・・んおらァ!!」我に返った剣道喪男も、再び柄による打撃を加え始める。

肉を叩く音と骨を叩く音、そして二人の絶叫が、静かな街中にひたすら木霊する。

ダルメシアンの体が血に染まり、もう何発殴打したか判らなくなった頃、
とうとう腕に噛み付く力が、多少とは言え弱まってきた。

「よし、もういい!」
剣道喪男が少女に静止をかける。
視線と頷きにて返事を返し、少女は一歩後ずさった。
「っし・・・・・・」
左腕を下ろして、ぐったりとなったダルメシアンの体を半分地面に横たえる。
既にこの時点でダルメシアンは絶命しているようだった。
が、このような状態になってなお、その牙は剣道喪男の腕に喰らいついて離さない。
剣道喪男はダルメシアンの体を足で押さえ付け、そのまま勢いよく腕を引っぱった。
「うんがあああ!!!」
血がしぶき、激痛が走る。が、どうにか腕を引き抜く事に成功した。
そしてすぐさま、安全靴の硬い靴底で、ダルメシアンの頭を踏みつける。

―――――バキャッ!

・・・最後のゾンビ犬の頭蓋が、生々しい音を立てて潰れた。
347( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/11(水) 00:24:50
うっは! 長ェなオイ!
今更だけど、ひとこと言わせて!

長文スマソ・・・
348('A`):2005/05/11(水) 00:34:14
イイヨイイヨー
349('A`):2005/05/11(水) 07:33:00
剣道喪男が死んだら俺も死ぬ
350('A`):2005/05/11(水) 14:15:39
感染して死んじゃうよぅぅぅぅう
351('A`):2005/05/11(水) 14:33:47
ブルーハーブ食っときゃ大丈夫だ
それが無いならハーブで洗うファミリーピュアーでも飲んどけばズバッと解決
352('A`):2005/05/11(水) 19:23:56
( ´・∀・`)もーバカだなぁブルーハーブは毒消しだよー
353('A`):2005/05/11(水) 20:14:41
じゃあブルーダイヤでいいよ!
354('A`):2005/05/12(木) 00:55:57
さあこい!
355('A`):2005/05/12(木) 19:40:13
浮上
356( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/12(木) 23:29:22

「は、あああああああ・・・・・・」
少女が安堵の息を漏らしつつ、ヘナヘナとその場にへたり込む。

剣道喪男は念の為に再度辺りを見回した後、フラフラとガードレールに歩み寄り、
それにもたれるようにして座り込んだ。
刀を置いて、グローブを脱ぐ。
そして、頭をもたげ、少女と同じように「はあぁ〜・・・・・・」と息を吐いた。

その様子を見てようやく戦いが終わったと理解したのか、
硬直していた二人の男―――キモ面ヲタクとバイクの男が、死闘を繰り広げた二人へと走り寄る。


「お、おお! きッ、ケッ、剣道!! よよ、よかった!! よかったあボゲィーーブ!!」
真っ直ぐに剣道喪男のもとに駆け付け、ハァハァ言いながら叫んでゲップを放出するキモ面ヲタク。
「・・・おお、キモヲタ。よく生きてブがッは!? ゲッホ! ゴッホ! グッハァ!!」
「ぴぎゃあああああああ!?!? あ、あ、け、剣道死ぬなあああああっぐあああ!!!!」
「グッフ! ゴホッ! き、貴様のゲップは気化したキンカン液か!? 喉が焼けるようだゴッファ!」
「あ、ああ、なんだ。グフゥ。血を吐いて死ぬのかと思った。ゴエーーーーフ」
「血なんか吐かねえというかまたゲップするなゴッハァ!」
「ボゲシ!!(殴られた)」
357( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/12(木) 23:29:49

「・・・あ、なんか殴られてる」
「あ? ああ、おう・・・」
剣道喪男とキモ面ヲタクのやり取りをぼんやりと見つめながら座り込む少女。
その傍らでバイクの男は所在無げに佇んでいた。
「なあ」バイクの男が口を開く。
「・・・つーか、悪い・・・なんか、ちょっと、混乱してて、よ・・・」
言い難そうに呟いたその言葉に、少女は少しの間ぽかんとしたが、すぐに先程の事だと理解した。
即ち―――ゴミ袋を被ったゾンビ犬に反撃するチャンスを促した時に、行動出来なかった事。
「ああ、あれは・・・まあ、私も言葉が足りなかったんで、仕方ないと」
「・・・・・・」
少女の返した言葉に、黙り込む男。
・・・男のプライドが、自業自得とは言えズタズタに傷ついている事は、少女にも解っていた。
だからこそ一番当たり障りの無い言葉を選んだつもりだったが、
その判り易い気遣いが更に男を傷つけている事までは、中学生の未熟な心では気付けなかった。
「・・・・・・つーか、次は、よ・・・大丈夫だから」
宣言するように、ボソリと言い放つ。
少女は短く「はい」とだけ答えた。



剣道喪男は、目の前で顔面を押さえて転げまわるキモ面ヲタクから目を逸らし、空を見上げた。
夕日に照らされた雲が、紺とオレンジのコントラストを空に描いている。
既に街は夕暮れに染まりつつあった。「ふう・・・」もう一度、深く息を吐く。

・・・ともかく、ゾンビ犬との死闘には生き残る事が出来た。
だが、これによって事態が好転したというわけではない。
ひとつの危機をただ切り抜けただけで、依然として街は死臭に満ちている。
ここでグズグズはしていられない。


「・・・よし。行くか」


剣道喪男はゆっくりと立ち上がり、
とりあえずキモ汁の付着した拳を街路樹になすり付けた。
358('A`):2005/05/12(木) 23:41:40
来たーー!来たーー!来たーー!
359('A`):2005/05/13(金) 07:07:21

360A`):2005/05/13(金) 08:29:46
a.......age........
361ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/13(金) 16:54:02
どんどん寂れていくな・・・
まぁキモヲタ待ちで
362('A`):2005/05/13(金) 17:05:02
↑翡翠
琥珀はどうした!
363('A`):2005/05/13(金) 17:18:56
いやぁぁ 今更ながら、キモヲタの所構わずのゲップ癖に感服ze!!
364(`A'):2005/05/13(金) 19:27:30
餓鬼だけど書いていいか?
365ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/13(金) 19:42:40
>>362
このトリップに気付くとは・・・やるね
琥珀がいないわけは・・琥珀よりも翡翠が好きだからだぁぁぁっ

>>364
是非、餓鬼などは関係ないね
期待
366('A`):2005/05/13(金) 20:11:39
>>364
ger!!!教の方ですか?

ともかく、ガンガレ!
367(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/13(金) 21:55:01
「ぬぁッ」
俺は…喪加部 功
(もかべいさお)
朝が弱い。
布団から出てすぐに座布団をまるめて枕にしてうずくまる…毎日の日課だ。
テレビをつけて、寝呆け眼でブラウン管に映し出される時計を見る……。
あぁ…もう七時か…。まあ…別に関係ないけどな。ニートだし今日も生きてる気がしない…。
食パンを食べながら
そう思う。
生まれた赤ん坊が食事だけ与えられてる感覚だ…歯磨きもめんどくさくて…しなくなってきた。
喉も……辛い…。
座布団を抱き締めて、妄想した……。
あぁ……やっぱりリアル女より可愛いッ
もう大好きッなどと心の中で叫んでみる。
しばらくして二度寝していることに気付く。10時半だ
掃除機の音がするので…狭い家なので出てく。
返事などは返ってこなかった。いよいよ口も聞きたくなくなってきたか…。
2分ほどするとレンタルビデオ屋についた。目をほそめながら店内を見回す
「ーんッ」
二階にのぼってコーナーを眺める。
いやだいやだ。
小学校の時に好きだった女がDQN化していたのを目撃して以来この周辺のコーナーには、近寄りがたくなっていた。
自殺も出来ないし、一人暮らしも人殺しも、喧嘩も女も出来ないから…俺のささやかな恋は脳内だけで進行してゆく。
ドーパミン爆発状態で店内をうろつく。
するとどうだろう?
店内には誰もいないではないか……。
「…あれ?」
思わず声をあげた
なんだこの臭いは?
ひどい鼻をつく腐臭ということがわからなかった。
368('A`):2005/05/13(金) 22:44:36
乙!!続きを!!
369('A`):2005/05/13(金) 22:56:53
イイよーイイよー
370ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/14(土) 01:09:54
乙!!
続きに期待!!
371(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/14(土) 01:09:56
鼻をつく腐臭がどんなものかもわからない喪加部は、店内を見回してある事に、気が付いた正面扉以外の…ほとんどが…シャッターでしまっているのだ
なんでだ?
一体何がどうしたんだ
本能的に危険だと感じて、店内から出ようと走りだそうとした後ろを振り向くと………………いた……
ゾンビが………
目を白く濁している
店員、下田プラカードと
剥がれ落ちた皮膚
長く伸びた爪
肌の青みのかかった灰色
ピアスから腐り落ちる耳
血とも涎ともつかない体液ゲームでは見たこともない臓器や筋肉や股関節を剥き出しにしている
人体模型よりよくわかる
身体の作り
強烈な臭い
想像を絶する程の嘔吐感
2秒も見ずに走りだす
現実など受けとめたくないのだ
「はぁっ……はぁ」
家の引き扉をひらき
母親を呼ぼうとする
台所、トイレに目をやった
足 足が見えた
足の下にいる無数の
ゴキブリも見えた
倒れてる

近づかなかった

見たくなかった

みるべきではないと思い外へと歩きだす
わかってるわかってるのだ人類は永遠ではない
愛などない幸せなどない…遺伝子を残し続ける意味はない
でも本能に逆らえない
生きようとしてしまう……生存しようとしてしまう…心の中で自分を恨んだ……なんて醜いんだと
あぁ見たくない
死にたくない生きたくないずっと寝てたい……………日頃の妄想が激しすぎて…そんなこともいつものように考えてしまう
「うっッく」
喉を詰まらした
鼻と口の中が鼻水でつながったくっ苦しい
「えッエッ…ー」
ティシュにだして捨てる…どの道にしろ地獄でしかないのだ
椅子に座りながら
鼻水と涙を流し続けることにした
372ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/14(土) 01:19:26
グッジョブ!!
373(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/14(土) 01:24:35
すみません2ちゃん初心者なんでわからないことだらけですN900i携帯からの書き込みが可能になったので書き込みさせて頂きましたおやすみなさい皆様
374('A`):2005/05/14(土) 01:27:22
>>373
マジレスすると、改行に少し違和感があったかな
しかしGJでした!また暇があれば書いてくれ!
375('A`):2005/05/14(土) 01:31:49
まとめサイト作るとかって話どーなったんだ?
376('A`):2005/05/14(土) 01:35:50
>>375
もうできてるじゃん。
377('A`):2005/05/14(土) 01:39:06
378('A`):2005/05/14(土) 16:12:30
上昇気流
379('A`):2005/05/14(土) 23:21:04
人稲!
380ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/14(土) 23:25:41
過疎化進むネェ・・・いつの間にか職人少なくなってるし
381('A`):2005/05/14(土) 23:27:16
ほんとうですな。他の小説スレには結構人いるのにね・・・
382(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/14(土) 23:38:53
初期の頃から読ませて頂いてますが本当にそうですなブルジョアが早く見たい
383( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/14(土) 23:46:04
ねー。人少なくなっちゃったよねー。
俺的には腐食したいタソのやつが好きだったんだけど、
もう来なくなっちゃったっぽいし・・・残念だ。
384('A`):2005/05/14(土) 23:51:34
GW期間中に急激にいなくなったよな…
385('A`):2005/05/14(土) 23:58:57
確かにGWを境に減っていった希ガス・・・
386ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/15(日) 00:04:56
ブルジョア好きだったんだけどな・・・・
GWでみんな何があったんだ・・・
----------------------------------------まさか

 彼 女 が 出 来 た か 



活気付けるためにも>>383一発頼むよ
387( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/15(日) 00:14:49
>>386
今日は何にもオナってないから無理ぽ・・・
グータラチンタラと一日を過ごしてしまったよ。
しかも、起きたの午後1時だし。うっは、俺ダメ人間!

つーか、ブルジョアタソと秘かに二度目の投降タソはまた来てくれると思う。
まだ最後の投稿からそんなに日も経ってないしね。
きっと忙しいだけさ! 間違いない!
388ブルジョアの中の人:2005/05/15(日) 04:53:11
最近さぼり気味でごめんなさい
専門学校は課題が命。提出期限に追われる追われる…

いっぱいネタ思いつくのに書けません…
近いうちになんか書きたいと思うので見捨てないでやってください


追伸
やっぱり彼女はできません('A`)
389('A`):2005/05/15(日) 14:22:49
確かに専門は大変だよな・・・
俺も3年前までは通ってたけど、大学と違って高校時代と時間割が変わらないし、
課題もバンバン出やがるからなー。俺も寮の友達と協力体制をしいて頑張ってたよ。
しかも俺の所は測量系だからデータ整理とかもいっぱいあったし・・・いやあ、大変でした。

ブルジョアの中の人タソも頑張ってね!
390('A`):2005/05/15(日) 22:18:03
急浮上
391('A`):2005/05/16(月) 15:09:40
586たんと西たんは彼女でFA?
392('A`):2005/05/16(月) 16:34:21
それじゃキモオタとブルジョアが可哀想だ…
393('A`):2005/05/17(火) 12:13:09
童貞バンジャーイ浮上
394('A`):2005/05/17(火) 16:10:17
あげあげageageage
395(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/17(火) 20:27:04
「ッぐっぁ」
椅子で一通り泣き終えると、立ち上がり台所の包丁を二本掴んで外に出た。
一体どうしてこうなってしまったのだろう?ニュースではまだ感染圏外だったはずだ…。家のポストから新聞を取り出して、
扉を閉めて周りを見回したあと震えた手つきで新聞を読み始めた
やけに薄っぺらい
三枚分だろうか?
「これはッ…」

○月×日
自衛隊早期撤退
技術者、医師、政府関係者テレビ関係者を含む八万人により海外の隔離施設へ………本日の放送はすべて、VTR…………売国奴

ペットから感染全日本に広まりもはや手の施しようがないと判断…………
数日後の日本は絶望的
雀…鳩…カラスがたくさんいたのが原因かと思われ…もはや誰にも止められないなどの文字が乱舞していた
恐ろしくなり新聞をとじてしまう
身体中から汗が吹きでてくる鼻水だか涙だかわからないものを飲み込みながら…躯が震えて這いながらも
扉に向かった
引き戸の鍵をあける………
ヴウゥゥ―――――
引き戸の前に三匹も、動揺してすぐに鍵を閉める
トイレに目をやる
母親の足が動いたような気がした
鳥肌がたち床にへばりつきながら慌てて辺りを見回すとなりの選択用のベランダの窓に目をやる
あっちから逃げよう!
5歩ほどの距離なのに二回も連続して転ぶ
もっていた包丁でジーパンを切ってしまった
「ぅああぁッーーひっひぃー…‥」
窓を開いて一心不乱に走り続けたスリッパのままで
396('A`):2005/05/17(火) 20:28:53
きたぁ!!!
397秘かに二度目の投降:2005/05/17(火) 22:55:48
やばいヤばいヤバいヤバイ
壁一枚隔てた先にゾンビがいる。 今までこんな近くまで奴らが接近した事はなかった。
どどどどうする? まままままずいよこれ、まずい。
俺はパニックになった。
あわてるなあわてるなあわてるな、落ち着けおちつけおちけつ。
ブツブツ言いながら室内を歩き回る。 その時、
ガシャーン!
ゾンビがドアを壊して侵入してきた。



俺の頭は真っ白になった。

あ、もう、ダメだ・・・などと思い、いっその事気絶しちまおう、そしてゾンビに食い千切られて俺もゾンビになってやればけっこう楽しいかもな、カモンゾンビーライフ、なんて思ったその時、ある事に気が付いた。
女だ、女のゾンビだ。しかもなんだか見たことある顔だ。
奥さんだ!
すでに奥さんは来ていたんだ。 しかもゾンビになって。

何故か怒りが湧いてきた。 ゾンビめ! 美人の奥さんをこんな姿に・・・ゾンビめえええぇぇぇぇぇ

俺は持っていた木刀を握り締めた。
「ぐえぉぉぇぉぉ」
ゾンビはまっすぐこちらに向かってくる。
そのゾンビの頭目がけて木刀を叩きつけた!
ぐしゃぁっ!

ゾンビの頭が変な方向に曲がった。 それでも奴は向かってくる。 もう一度、二度、木刀で
ゴンッ、グチャァッ

ゾンビの動きが止まった。
398('A`):2005/05/17(火) 23:07:39
久々の二度目の投稿タソGJ!
しかも奥さん死んでるし・・・
399586:2005/05/18(水) 08:28:07


――ヒュゥゥン……

実に情けない音を発して、目の前の画面は暗くなった

店内の電気もすぐに消えた
また闇だけが抑圧する空間

もう何度目かも判らない溜め息を漏らし、手探りしながらその場に横になった


ライフラインが絶たれた
情報も無し

ああ、もう考えたくもない



そのままぼーっと薄れ行く意識の中で、遠くから犬の遠吠えが聞こえた気がした
400586:2005/05/18(水) 08:29:45


――カバッ!!

寝てしまった事に気づき急いで上体を起こした
慌てて店内の時計に目をやる

9時ちょっと前だ

入口のシャッターの僅かな隙間から光が差し込んでいる


朝だと言うのに信じられ無い程に静かだ
鳥の声一つしない……

そして自分の存在にホッと胸を撫で降ろした


朝になり視界がよくなった事だし外の状況を知りたいが、店内には窓がない
空調設備で管理しているのだろう
カウンターまで歩き、脇にあるスナック菓子を取った
棚からサイダーもついでに取った

座り込んで袋を開き、スナックを適当に口に放り込む
次にサイダーを開け喉に流しこみながら考えた

外の状況を知るには入口のシャッターを開けなければならない
もし開けた途端、化け物が居たら堪ったもんじゃない

早い話、怖い

此処なら安全そうだし
漫画もあるから時間は潰せる

しかし、電気が止まった今
飲料水はどうしようか
すぐ駄目になるだろう
水道だって恐らく止まる

食料は保存に効くものが多いし暫くは平気だ

やはり問題は水だ
どうしようか
401('A`):2005/05/18(水) 17:30:51
586タソ彼女ゲッツ疑惑払拭キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
乙!!!!!!
402('A`):2005/05/19(木) 01:16:18
ここに閉じ籠って3日目。そろそろ披露もピークが近い。
散々に逃げまわったあげくに
僕らは近くのライブハウスに逃げこんだ。
「大丈夫!いつかきっと誰かが助けに来てくれる」って
お姉ちゃんは言うけど助けはいつ来るんだろう。
お姉ちゃんに引っ張られて怪物たちから逃げて来る途中に見てしまった光景が頭をよぎり
思わず胃液が逆流しそうになる。
静かで暗い密室の中、いつ襲ってくるかわからない恐怖に気が狂いそうになる
それでもまだこうして生きていられるのはお姉ちゃんがいるからだ
僕と違って綺麗で頭がよくて運動神経もずば抜けているお姉ちゃん。
僕の自慢のお姉ちゃん
403(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/19(木) 01:27:46
走る走るスリッパのままで走り続けたしばらくすると十字路に出てしまった
どっちに行こう?
まっすぐ行けば下り坂
右に行けば学校と住宅街、左なら大きな通りにでる。しかしそんなことを考えられる余裕はなかった
身体中から汗を吹き出し手は震え足もガクブルだ恐怖でまともに身体が動いてくれない…このまま死んでしまうのではないだろうか…ここらへんはペットを飼っている人間が多過ぎる
住宅の中はほとんど感染しているとみて間違いないだろう…大きな通りもほとんど駄目だろうとりあえず…人里を離れるべきだろうか足の震えもおさまってきた「はぁ…ッはっはぁ」
あぐらをかきながら道路で肩を落とす住宅からは出てこないようだ大通りと下り坂から大きな足音が聞こえてきたたっ大群だ!………どっどうしよう……あいつらって音に反応するんだよな?はれ?
隣りにある家のドアが開いているではないかよっよし「っぁ」あぐらをかいていたせいで足が痺れて…くっみっともなく爪先歩きのような形で家に入っていった血の匂いはしない。
そっと鍵を閉める…………ぅわぁなかなか広い家だ…自分のあの狭い家とは多違いだ4歩進んで二歩下がり壁に張りつきながら角から部屋を覗く
あれ?人の足か?
近付きたくない近付いたら襲われると思った。急いで二階に逃げる
そうだよ!!
二階のベランダなら安全かも知れない少しにやけながらもベランダ付近につく窓を開ける
「ぅひっ」…窓を閉める。カラスやら雀やら鳩やらが主婦と思われる人間を突いているではないか
恐ろしくなりまた転びそうになりながらも階段まで、逃げてゆく下にもいるんだ「ひっぁ」
ガクブルと足を震わせまた上に行こうとする
さっき見かけたゾンビだ…うわわわぁぃぁ
「ちょっとまって」
呼び止められたゾンビに?首をつりそうになりながら後ろを振り返ったあれ?
女の子か?はぁ?なぜ??目の前にいる女は?中学二年生くらいだろうか
身長は150位。
茶髪でポニーテール少し、あひるっぽい口か?制服を着ながら「貴方?‥誰?」女の子は青嶋 夏希(あおしまなつき)と名乗った
はぁ?身体中が震え言葉が出ないこの場から逃げ出したいと思った現実女なんかには会いたくなかったのである……
404('A`):2005/05/19(木) 11:50:02
活気昇り調子&新作投下か!
みなさん乙乙乙!
405('A`):2005/05/19(木) 15:37:48
「お前臭いんだけど。ちゃんと風呂入ってる?」

ごめん。俺ゾンビなんだ…。


                 続く
406('A`):2005/05/19(木) 16:21:09
なんだかわかんないけど・・・よし、続け。
407('A`):2005/05/19(木) 16:51:30
新作ラッシュか・・・・
408(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/19(木) 22:47:21
「ぅぅ」
しばらく沈黙が続いたもとより会話などしたくはない女なんて女なんかうわぁ!挙動不審にしていると
女の方から口を開いたしぼりだすように
「ぁの…………」
ありゃりゃ俯いてしまった思っていたよりおとなしそうな娘っ子さんだ
「…お父さんを探してるんです…」
へ?ここおまいの家じゃねぇのかよ…
「どど何処にいるんだ?」「今ここに逃げ込んでて実は…駅の方に」駅の方だと?かなり遠いじゃないか?うああああああぁ相手にしたら利用される相手にしたら利用される相手にしたら利用されぐあああ
被害妄想が頭を駆け巡る
「…」「…」
舌なめずりをして天井を見上げる…口から涎と顔から汗が浮き出る「ぁっ……」剥き出た脳みそ鋭い歯
食器洗剤に近い透明な涎そしてなにより太く長く大きな舌りっ体中を覆い尽くす血と腐臭全身から出てる、威嚇……りっっかぁぁってヤツですか?はっっひゃ?舌が蛇のように踊りかかる「ひっひいいぃ」足を踏み外して階段を転げ落ちて
腰を打つ「うぐッ…」
落とした包丁を
一つ拾い上げて
化け物に即座に投げ付ける…あっあたれあたれあたれ…縦に回転しながら
舌の一番上に、床を貫いて刺さった…「ギシァヤァァッッ」悲鳴をあげる化け物右へ左へのたうちまわるしかし
とてもじゃないがこれ以上戦えないこのまま逃げることにして。
もう一本の包丁を手にして扉へ向かっていった唖然として固まってる
中学生の肩を押して
正気に戻すと黙って家から脱出した…
409('A`):2005/05/19(木) 23:52:01
(`A') ◆2KXnXGdwGEタソはペース速いな!乙です!
410('A`):2005/05/20(金) 08:31:42
さて、行き先は決まったわけだが…
厄介だな、少しゆったりと過ごしすぎたようだ。
「ミス・ウェルシュ、少々年代物の銃ですが扱えますか?」
「あまり自信はないですけど…、たぶん大丈夫ですわ。」
「コレは反動が強いので、ギリギリまで引きつけてからトリガーを…
引き絞る!」

ドォン!!

「っ!!?」

ギシャーーーッ!

「伏せていなさい、ミス・ウェルシュ!」

この怪物、やはりまだまだいるとみて間違いないな。
ふむ、以前仕留めた奴よりは大柄だな。
レディの手前、長引かせるのもナンセンスだ。
手っ取り早く倒すとしよう。

さて、リターンマッチと行こうか、醜悪なる怪物よ…


ブルジョアおじ様VSリッカー二戦目開始
411(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/20(金) 09:49:57
いっ息が苦しい
周囲を見回すどうやら唸り声はしないようだ
家を飛び出す後ろから青嶋夏季がついてきた
いままで進んできた道とは反対方向に進んむことにする「こっちに行こう」
青嶋はそれに黙って頷く
相変わらず俺の足が震えてる足元を見るとスリッパがボロボロだった…ああ〜〜痛いっ爪先が痛い足の平が痛い…くっそ
走り続けるとマンションからゾンビが三匹程出てきたふと包丁をみて逃げることを決め込むするとどうだ?鉄製のバットを持った18位の青年が鬼の形相で飛び出てきたのだ、顔は引きちぎれるばかりにひきつって
口から涎を垂らしながらも鉄製バットをとち狂った様に振り回してる狂人の様に青嶋はリッカーを見たときよりも驚いている
思わず息を飲み込む
どうやら気が触れて
しまってる様だ
こんな状況だこうなって
しまう人間がいても不思議ではないあんなんでは
俺も襲われかねない事を、察するとすぐさま無視を決め込んでそのまま
走り続けたしばらくするとコンビニを発見するこんな状況にも関わらす思わず、笑顔がこぼれるコンビニの扉をくぐったまずは尋常ではない汗をかいていたので飲料水を口に含む…………飲み込んだツナ缶を開けて適当に食べる…うまい
青嶋は静かにカロリーメイトを食べていた
しばらくして武器になりそうなモノを探す戦おうと。そう思った
412('A`):2005/05/20(金) 18:10:15
イイね〜活性化してきたよ〜
413ー(-A-)ー:2005/05/20(金) 18:10:44
朝、今日はなんだか外が騒がしいな。なんか変な悪臭が・・・・
ドンドン・・・誰かが部屋のドアを叩いている。
(?・・・・んだよこんな朝から)
ドアに手を伸ばす。するとドアの向こうから何かのうめき声が聞こえてくる。
ヤバイ!!このドアの向こうには何かがいる。
動物的な本能がそうさせたのか、俺はドアを空けるのをためらった。
タンスの中から金属バットを取り出して、2メートルくらい離れた。
ああ今にもドアが壊れそうだ。
そして、ドアは向こうのモノによって
開かれた


414ー(-A-)ー:2005/05/20(金) 18:18:46
そこにはこの世のものとは思えないような・・・そうだ目の前に立っているのは
人々に襲いかかり、その肉を食らう・・・ゲームでおなじみの
ゾンビだ。その姿は醜いの一言だ。
間髪入れずにバットを振りおろす。
 
  パキョッ

ゾンビの頭は軽快な音をたてて砕けた。
415ー(-A-)ー:2005/05/20(金) 18:34:58
ブルッと手が震えた。
頭の中には、恐怖、罪悪感が渦巻いた。
「・・・・し・・・死んだか?」
死体は全く動かなかった。
いそいでリュックに部屋の中の使えそうなものを詰め、
死体の上を飛び越え家族のいる一階へと向かった

(ちっ・・・家族は無事だろうか・・・・)


しかし、一階には誰もおらず。

おびただしい血のあとがつずいていて、大きな足跡が
家中を駆け回ったあとだった。

「いったいどうなってんだ」

その血で鈍く足跡が、これから起こる絶望を
予知しているかのようだった。
416ー(-A-)ー:2005/05/20(金) 18:39:16
初です。連続スレすんません。
これから、もドンドン書きこみたいとおもいます。
よろしくお願いします。
でも、4日後に、テストなんで次はいつになるかな?(オイ
417('A`):2005/05/20(金) 18:46:10
>>ー(-А-)ー
乙です
期待あげ
418(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/20(金) 18:48:36
100円ライター
、ビニールテープ、コンドーム、包丁チャッカマンやストッキングにティッシュの類など様々なモノが陳列されている
靴がない…仕方ないので…靴下を何十にも履いてそしてスリッパを履いてみた…これで…まだマシだろうか足はまだ痛いがなんとか…店員用のモップを見つけるチャッカマンと包丁を使ってブラシの部分を焼き切る「うぐぐぐッッ……ッッ」ビニールテープで
よくわからないがめちゃくちゃに巻き付ける不恰好ながらも槍らしいものが
出来上がった
ナップサックを見つけた。ラッカースプレー二本と、ライター、ビール瓶から中身を捨ててコンビニの傍に停めてある車のガソリンを入れるスポーツ新聞を丸めてビール瓶にさし込んだ。見よう見真似で作った手製の火炎瓶であるそれも
ナップサックに入れた……それを真剣に眺めながら、青嶋が一言呟いた
「………凄いですね」
とっさに返す
「ぃ…やゃ……別に」
419('A`):2005/05/20(金) 18:49:02
活気付いてキター!!
420(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/20(金) 18:52:20
青嶋もラッカースプレーとライターをいつのまにか持っていたまだまだ恐怖は拭えないがこれで少しは戦えるだろう
「ぉっ…お父さんはなっなっ何してるんだ?」、少し目を見開きこう答えた
「…お父さん…会計士なんです」生きてるの?と聞こうとしたがやめといた……外に出ると車の中から何台も呻き声が聞こえた
車に乗ったまま襲われたのだろう窓から身を乗り出しそのままはさまってる者が何匹もいる乗り捨てていったものもある…とは言い
いつ襲われるか、全くわからないので先を急ぐ少し走った所でバスを見つけた…
421(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/20(金) 18:57:14
…………ヤバイよ…
思惑通りにゾロゾロと
団体さんが出てきた
歯をむき出しにした…
中年のおばちゃん
髪の毛の半分がむしり取られている
足腰の弱かったであろう
爺さん横に腰を曲げている売れ残っていたであろう
負け犬は膝から腐っていたもちろんバスの階段から転ぶものも早歩きに
近く降りてきた…
道路は車で埋まり狭かったが戦う事を決意した
422(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/20(金) 20:05:02
狭い歩道で戦う
歩道しか進める場所は
なかった
周りは車だらけ
反対車線には歩道がない
まずは歯を
剥き出しにしたおばちゃんが襲い掛かってきた
怯みそうになったが
少しづつ
躯が恐怖に
慣れてきたように
感じる
まだ手は震えてるが手に持っている槍を
突き刺す
おばちゃんゾンビの
右斜め肩に突き刺さる
「ちっ」
すぐさま抜き取り
横に薙払うと
あっさりと頭蓋骨を割った「ヴゥー」唸るゾンビ
すぐに次が襲い掛かる
爺さんは頭を蹴とばすと
起き上がれなくなっていた足をばたつかせてるだけ
負け犬が踊りかかってきたおばちゃんと爺を
踏み付けて凄まじく
ヘタクソなハイハイで
突きを当てようとすると、口の間に刄が挟まった
ぬっ………抜けないッッ
「ヴぅぅぅ――」
畜生雌豚が……
肉ばっか
食ってるんじゃねえよ
家畜はおとなしくしてろ
「ぬぐぐぐつッぁ」
踏ん張る俺
「………どいてッ」
躯を反らす青嶋夏季が
ラッカースプレーを持ち
発射口から火を吹いた
唸る負け犬、燃える槍
全身と髪の毛を焼き尽くされたゾンビは
手足を広げて
バタリと倒れる
「ひぃっ…ヒィーー」
荒く息をついた
423秘かに二度目の投降:2005/05/20(金) 22:58:28
みなさん乙! にぎわってきましたね!
424( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/20(金) 23:08:04
こんなに活気付いてるのは久しぶりだよね。
みんなGJです! よーし、俺も明日はオナヌーしよう!
425('A`):2005/05/20(金) 23:11:56
>>424
まっとるよー
426('A`):2005/05/21(土) 08:24:24
皆に奇態
427(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/21(土) 15:06:57
「はぁ……はぁ」
そのまま隣は車だらけの
歩道を歩いてく所々で爆発してるものも
あるがここら辺は
ほとんど停車状態だ
鴉や鳩は中から出れない
車内のゾンビに
襲い掛かってる
中には目玉の飛び出てる
者もいた……………………っ疲れてきた槍が
まだ燃えている
畜生と思いつつ
ビニールテープが
溶けるのを眺める
ダイオキシン凄ッ
捨てた方がいい…
こんなときすら健康に、
気を付けた包丁のとっ手はもちろんのこと焼け焦げ、槍の棒自体ぼろぼろだ呼吸をおいて投げ捨てた。
駅から先のマンションの、前までつく。
ここら辺の方が
ゾンビの数が
圧倒的に多そうだ
マンションの扉から
マンションの公園から
反対車線からワラワラと、成人13匹子供五匹近くの、ゾンビが現われてきた。
車に乗ってた連中は
手だけ突き出してる
驚き逃げ出そうとする
駆け出すと同時に
「…待ってください!」、青嶋が一声をあげた
「なッっッ何?」
「あのッ……ぅ………上を通りましょう」
えっ上?上なんてないぞ、歩道橋なんてないし
目を這わせるあッ‥‥‥!車道の車の七割近くが
高低さなく駅付近まで
続いている。
そっそうゆう事か
これをのぼって行けと
斜めに向いてしまった
ファンカーゴから
脚を掛けてのぼる
「んっぐッッ……あッ」
上にあがった
青嶋も脚を掛けてのぼろうとする「んっ…しょ」
「わッ……きゃっ」
すてんと転びずり落ちた、…………「わわゎっ」
思わず声をあげた。
428('A`):2005/05/21(土) 15:41:36
どこを縦読みするんですか?
429(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/21(土) 22:31:56

「うゎゎ」
慌てて手を伸ばす
「……す……すいません」手を握りつつ引き上げると三年ぶりに人の体温を感じることが出来た。
両脇のゾンビはまだ歩道だこのまま撒けるはず……。
…軽車を飛び移る。
ガンッ…ガンッ……ガンッガガン
鉄の音が響く。
路上にはクラクションが鳴り続ける音が凄い。死体やゾンビなどが押しっぱなしにしているのだろう。
鉄片やら硝子やらで、何十にも履いた靴下が破れてきた。
「はぁはぁはぁはぁはぁ」
ゾンビが歩道から車道に出てきただが上にいれば多少は安全だろう。
「はぁ―――はぁ―」
がくんと反転して
転げ落ちるやややややばい唸り声が近付いてきた。
早くのぼらねば、
疲労の溜った手を掛けて、乳酸を振り払う。
「ッん…………ふぅ……」飛び移り続けてやっとの事で駅前まできた。
ここはバスや電車のゾンビで溢れているだろう。
早く青嶋さんのお父さんを探さねば。
階段を上り扉を勢い良く開ける、入ってきた青嶋夏季が声をあげる。
「お父さんッ…お父さんッ居ないの!?お父さん!」見回すと上座の方に後向きに座っている男を見つける「おっおぃあれ!」
駆け寄る夏季…………だが
ヴヴーゥッッッ 青嶋は驚愕の表情を浮かべた眼からは涙と足はストンと力が抜けて呆然と倒れそうになる。
やばいッ殺される……

バシュッッ
引き金を引く音が聞こえてきた。
430('A`):2005/05/21(土) 22:53:39
続きが気になるな…
431BIOHAZARD CODE:Eronica@:2005/05/22(日) 01:30:51
 今日も仕事が見つからなかった。
 俺は旧職安のパソコンから立ち上がると、検索カードを仏頂面の職員に返し、肩を落としたまま帰路に着いた。
 自宅に続く徒歩では余りにも遠すぎる距離を黙々と歩く。
「ガソリン入れる金もありゃしねぇよ……」
 帰宅ラッシュの時間に差し掛かったのか、道路は数珠つながりの車が苛立った面持ちで押し合っている。
 それを眺める度に、鬱度が急激に右肩上がりに上昇した。
 もう、死のうか……死んじゃおうか……。
 世界中の不景気風がこの町に集約している。そんな事をつらつらと考えているうちに今日も無事家の前に辿り着く。
「あっ……」
 何か見てはいけないものを見てしまったような叫びにも似た声。俺がゆっくりと顔を上げると、向かいに住んでいる幼馴染の娘、美那子と視線がかち合った。
 気まずげに、互いは目を逸らし、距離を開ける。
 奴は、地元の役場に勤めている。
 いわゆる勝ち組だ。
 喪男である俺とも子供の頃はしょっちゅう遊んだ中ではあったが、高校で別れて以来何とは無しに疎遠になってしまった。
 腰まで伸びた黒髪にやや垂れ目がちの瞳が、夕焼けを浴びながら潤んでいるかのように見えた。
 タイトなスーツに身を包んだその姿は、いかにも働いていますっ! わたし社会に貢献していますっ
 てな感じで今の俺には近寄る事すら、躊躇われた。
 俺は美那子の視線から自分を守るようにオタバッグを担ぎなおすと、半泣きのまま家の玄関へと駆け込んだ。
 けれども、それは。
 明日の誕生日で俺が二十五歳になる、世界が崩壊する前日の、ささやかな日常の一コマだった。
432BIOHAZARD CODE:EronicaA:2005/05/22(日) 01:45:45
 楽雲市。
 人口約十二万五千弱の、微妙な都市。
 主たる主要産業は化学繊維に偏っており、あちこちに薄ぼけた工場が立ち並んでいる。
 だから、まずほとんどといっていいほどホワイトな職は少ない。
 石を投げれば工員に当たるといわれるほどブルーカラーな街だ。
 俺の父も工員だったし、それは構わないが、出来れば自分は座り仕事を希望していた。
 だが、世間にはびこるはドキュン営業がほとんどであるし、いいなっと思った仕事はどこから湧いて来るんだってぐらいの倍率になるぐらいの人間が集まってきて
大学以来職無しだったフリアルバイターたる自分は書類選考であっという間に片っ端から落とされる始末。
 そんなスパイラルを抜け出るために、日々努力しているというのに……。
 帰宅した家には、両親の姿は無く、食卓の上には旅行の日程表と心ばかしの食費(五百円玉)がポツンと置かれているだけだった。
「マジかよ……」
 ニートたる自分に、そんな権利は無い。
 判ってはいる。判ってはいるが、だからこそ腹が立つ。

『イタリア・ローマ、二週間の旅』

 行ったな。
 あんなに、海外は怖いからっ、とか、まだまだ日本には見て周る場所があるんだ、とかほざいていたくせに。
「いっちゃうんだよなぁ……海外旅行」
 しかも、イタリア。ピザの国イタリア。
 俺はピザーラの広告を引っ掴むと、受話器を取り上げおもむろにイタリアンバジルを注文し、居留守を決め込んだ。

433( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/22(日) 02:45:10
おお、新作乙です! 面白くなりそうな悪寒!

さて、それでは俺もオナヌを投下しますかね。
でもTV観ながらシゴいたから、あんまり量を書けなかった・・・

ロッシ早杉だよマジで。
434( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/22(日) 02:46:00

ゾンビ犬との死闘に決着がついて10分―――
平穏を取り戻すと思われた場は、再び緊張に包まれていた。


道のド真ん中で睨みあう二人の男。
剣道喪男とバイクの男だった。
二人は黙したままに視線をカチ合わせている。
気迫は剣道喪男のほうが明らかに勝っており、
バイクの男は半ば意地でそれに抗っているという様相だ。

「どうして、こんな事に・・・」
少し離れた位置で二人を見ていた少女が、戸惑いの声を漏らす。
キモ面ヲタクもまったく同じ心境であった。
隣にモノホンの女性(しかもキモ面ヲタクの好み直球ド真ん中)が居るにも関わらず、
興奮によるものではない、冷たい汗がチョロチョロと額を流れている。
「どうにかならないんですか・・・?」
すがるような視線をキモ面ヲタクに送る少女。
これにはさすがに勃起したが、さりとて解決策があるわけでもない。
キモ面ヲタクは「ど、ウぶァ、わ、わかんねいよ・・・・・・うッヒ!!」と、射精しながら応えるしかなかった。
「うう・・・これじゃ、また怪物が来たらどうしようもないのに・・・」
少女はキモ面ヲタクから多少距離を取りつつ頭を抱えた。
剣道喪男とバイクの男は、未だ睨み合いを続けている。
435( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/22(日) 02:48:33

・・・事の発端は、戦い後の小休止を終え、4人が一同に会した時に遡る。

顔面を押さえて呻くキモ面ヲタクの襟を引っつかみ、剣道喪男がバイクの二人へと合流すると、
少女がずいと前に出て、勢い良く礼を述べ始めた。
「あ、あのっ! 助けていただき、ありがとうございました! 本当に!」
ペコペコと頭を下げる少女に、剣道喪男は「ああ、別にいい」と、そっけない言葉を返す。
少女はキモ面ヲタクにも、謝罪と共に礼を言った。
「最初、なんか、勘違いしちゃってごめんなさい・・・。助けてくれてありがとうございました」
「あっ、おお、ん! ンッグ! はべ、別に、いいお!!!!!!!」
正直なところキモ面ヲタクは何もしていないのだが、とりあえずどもりながら返事をした。

そして、次の瞬間、場の空気に亀裂が走った。

「あ、あの、どうもすんませんした。ほんと助かりました」
バイクの男が、剣道喪男に礼を言う。
・・・ゾンビ犬を退け、それまで安堵の色が浮かんでいた剣道喪男の表情が、一気に温度を下げた。
ただでさえ細い目がさらに細まり、視線にも冷ややかなものが混じりだす。
「な、ど、プギャ!?!?」異変に気付いたキモ面ヲタクが、オロオロと二人を見比べる。
その時に、キモ面ヲタクは初めて気付いた。

ダブダブのTシャツに、ダブダブのジーンズ。
バンダナを巻いた上にスポーツキャップを被り、耳にはピアスが光る。
いわゆるB系ファッションというやつだ。

そう。このバイクの男は―――イケメンだったのだ。
436('A`):2005/05/22(日) 08:11:50
イケメン対ブサメン・・・乙!
437BIOHAZARD CODE:EronicaB:2005/05/22(日) 11:25:54
 雨だれが瓦を立て続けに叩く音で眼が覚めた。
 俺は目ヤニのこびり付いた目蓋を擦りながら布団から起き上がると、驟雨に塗れた裏のクヌギ林を横目で睨みながら、
本日一本目のタバコに火をつけた。たちまち紫煙が室内に立ち篭る。
「けむい……」
 窓ガラスを開き、清浄な空気を取り入れようとした途端、城壁のように聳え立っていた遥か彼方の工場から幾本かの煙が立ち昇るのが視界に入る。
「なんだ……火事か?」
 地元では屈指の薬品工場である敷地のあちこちから灰色の帯が雨に負けじと天に向かって流れている。
 火事にしては、おかしい。消防車のサイレンの音も聞こえなかったし、なによりこの雨量に対する煙の総量から鑑みるに火勢は余程のものと推察される。
「ま、どうでもいいけどね」
 ふと時計に視線を送ると既に十時を過ぎていた。今からハロワに出勤しても、検索カード待ちは三十人街だろう。
 くそ、出遅れた。
 俺は軽い脱力感に見舞われながら、手早く着替えを済ますと階下に降り、冷蔵庫を漁るがめぼしい食料は見当たらなかった。
 いや、厳密にいえば食物はあるのだが、調理するスキルも、意欲も無い。
「食パンないのぉ〜」
 両親は俺を捨てて諸国漫遊の旅に出ており、当然主食である米も炊かれては居なかった。
 今から炊飯器をセットし、炊き上がるのを待つだけで三十分以上は優に掛かる。
 俺は暗鬱な気分のまま冷蔵庫を閉めると、テレビのある居間に向かって歩を進めた。
438BIOHAZARD CODE:EronicaC:2005/05/22(日) 11:42:42
「っかしいなぁ〜」
 今時ダイヤル式のつまみをガチャガチャ回転させながら、チャンネルを回すがどの局も映らない。
 俺は一時の視聴という定例行事を諦めると、くるくる鳴る腹を撫で擦りながら外界に出かける準備を始めた。
 コンビニ。
 数少ない、俺たち喪男の接点だ。
 極めて利便性に富んだあの店を俺は愛用している。
 ……菓子パンくらいしか買わないけど。
 雨は嫌だし、濡れるのはもっと嫌だが、これ以上空腹に耐えることは出来ない。
 財布の中身をさぐるとまだ四百円ほど残っていた。
 まるごとバナナが買える。俺はニヒルな笑みを口の端に昇らせると、小粋な仕草で傘を掲げしのつく雨の中、家を出た。
「……?」
 しばらくコンビニに向けて歩いている途中、妙な違和感を感じた。
 ――道路を一台も車が走っていない。
 そりゃ、元々人間など皆無に思われるぐらい寂れたド田舎だが。今日のはちょっと異常すぎた。
 これが、日曜ならともかく――日曜はほとんどゴーストタウンと化している――今日は週明けの月曜だ。
 まるで、人が居ない、というのおかしすぎや無いか。
 ボタンの掛け違えにも似たもやもや感に遮られながら、交差点に差し掛かると、灰色の工員服を着た青年の後姿が見え、何故だがほっと溜息が出た。
439('A`):2005/05/22(日) 12:06:16
紫煙パピコ

乙です
440('A`):2005/05/22(日) 14:20:43
面白そうなので便乗書き。




静寂の朝、僕はいつもの様に目が覚めた。
目覚めが悪い…お世話にも心地のよいとは言えぬ夢を見てしまったから。
親友に襲われる夢。刃物や銃器、鈍器による攻撃ではなく、口で。
なんでこんな夢見たんだろうな…。バイオのやり過ぎか…。

少し自己嫌悪に陥りながら、時計を見る。…7時30分か、学校に行かなければ。そう思い支度しようと

ガキン!

突然の金属音。
家の中ではなく、傍の公園から。傍とはいえ、間に建物もあり距離もある。とても大きな、鈍い音だったので少し驚く。どうしたんだろう…。少し気になりながらも、とりあえず服を着替え終える。

僕の部屋は二階、なので朝ご飯を食べようと一階に降りる。




その瞬間、僕は息が詰まりそうになった。


倒れたイスやテーブル、割れた食器など足の踏み場も無い状態だった。それだけでは無い。


―――――――飛び散った血肉片―――――――


僕は嘔吐した。この異臭と現実に体が拒否をする。昨日の夜は何も口にしていないので、出る物は胃液しか無い。…きっと吐き出したいのは腹の物では無いのだろう。




携帯からなので色々おかしい所あるかも知れません…ごめんなさいorz

あ、人物設定をば。

主人公-高田宗(たかだ そう)
高校1年


441('A`):2005/05/22(日) 14:29:15
イイヨイイヨ!!!GJ!!!!
442(PД`q):2005/05/22(日) 15:35:25
440です。
>>441
ありがとうございます!正直叩かれると思ってたので相当喜び飛び跳ねております。

タイトル…、はまだ考え中でw

という訳で続き行きます。




少し落ち着き…落ち着いたといってもこの状況に慣れた訳ではないが、冷静さを取り戻す。
状況を確認するため、家の中を調べる。

リビングには、大量の長い毛髪が束になって落ちている。母さんのだろうか…。考えると、また体の中からこみ上げるものがあるので目をそらす。
電気は付きっぱなしだった。


僕は、母親と二人暮らしだ。父親は、顔も歳も名前さえも知らない。他に兄弟もいない。だから家は一軒家とはいえ、調べると言っても他にあさる所など無かった。
父から譲られたというこの家…今は見るも無惨な状態だ。この様子を父親が見たらどう思うだろうか…。


一応家を見回ったが、驚く事に他の部屋は荒れてはいなかった。
リビングに戻った僕は、はっと気付きとっさに警察に電話をした。
しかし、何時までも続くコール音。
その音は、僕の不安を煽るには充分すぎるものだった。


トゥルルルルルル…


トゥルルルルルル…


トゥルルルルルル…



あ…。
僕は、とても大切なものに気付いた。

…あいつは大丈夫だろうか

電話機を壊す勢いで一度電話を切り、とても素早くボタンを押していく。
何も見ないでダイヤルを押している所が、僕と『あいつ』の仲の良さを証明する。


頼む…出てくれ…
僕は、泣きそうな思いで相手が出るのを待った。

一回…二回…コール音が鳴っていく。警察の時など比較の対象にならないほど、心臓は波打っていた。






ふう。とりあえずこんなもんです。今日は暇なんでハイペースで書いていくつもりですヽ(´∀`)ノ
あ、長文すいませんです…。
443(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/22(日) 19:30:01


「えっ…………?」
喪加部が振り返ると
そこには
50代位のおっさんがいた髪は白髪混じり、
開いた瞳孔とその瞳からは野獣の様な輝きを
覗かせている。
手に付けた黒い手袋、
登山靴の様なブーツが
印象的だった銘柄こそは、わからないが
煙草も吸ってる。
片手で煙草を吸いながらもう片方の手で矢のなくなったボーガンを捨てる。
シャツから透けて見える、50代とは思えぬ鍛えられた肉体がそこにはあった。こちらの方に向き直り言葉を交わす。
「……若造か……」
「ぉ…………」
言葉があがらなかった……息と唾を飲む。

「私は……………高沢辰也(たかざわたつや)探偵をやっている」

すぐそこにいる青嶋は気絶していて動かない。
「…………………坊や達もさっさと逃げた方がいい」それだけ言うと青嶋のもとに歩み寄りひょいと
片手で担ぎあげる。
扉を開けて進みだす階段の中段近くに8匹ものゾンビと鉢合わせた。
鼻で一瞬笑うとこう言った
「………楽しめそうだ…」
気絶している
青嶋を俺の元に預け、
動揺した面持ちでおっさんを見上げると一言。

「さがってな………坊や」たしなめるように言うと、振り返り迫撃を始めた…。手にはいつのまにか
短刀が握られている
ヤクザものでよく見かけるドスってヤツだった。
勢い良く
襲い掛かってきたゾンビの手を振り払うと至近距離まで近付き顎を鷲掴みし、
首を切り落とした。
もぅ一匹に目を向け
睨みつけるとそのまま
また………一振り
頭から喉元まで
斬りさばいた………………鮮血ではなく濃く黒溜まった濁った血が壁を染める。それをみて呆然とする俺
町にゾンビの悲鳴がコダマした。
444('A`):2005/05/22(日) 19:38:58
グッジョブ!グッジョブ!
445(PД`q):2005/05/22(日) 20:04:19
続きです。

四度目…五度目…。
回数事にどんどん不安が増してくる。
血まみれのリビング、警察が電話に出ない、そして静か過ぎる町。
明らかに何かおかしいのだ。なぜ朝起きた時に気付かなかったのだろうか、ふと見た景色に人が居ない事になぜすぐに気付かなかったのかだろうか。
今考えても仕方がない。早く出てくれ…。


ガチャ


相手の受話器の上がる音。僕はせきをきった様に喋りだす。いや、怒鳴っていると言った方が正しいかもしれない。
『おい!大変だ!僕の家が……おい、おい!どうした!?』

……無言が続く。
僕は変わらず電話にむかって大声を出している。


…くそ!
僕はいてもたってもいられなくなり、家に行こうと決心する。

外は、怖い。



とりあえず、携帯だけを持ちその家に向かおうと玄関で靴を履く。


カチャ



音がした。ドアの開く音。玄関の傍にあるトイレ、そのドアがあいた。
風…?トイレに窓はないはずだ。



振り返りたく無かった。凄く怖かった。足音の様なものがした。
音が近づいてくる。
振り返らなければ!目で見て確認をしなければ!
意を決し振り向こうとした時、後ろで、声が聞こえた。




『    かゆ      うま  』
446('A`):2005/05/22(日) 20:26:33
『    かゆ      うま  』キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!

447('A`):2005/05/22(日) 20:28:23
滅多にない新作ラッシュキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
448('A`):2005/05/22(日) 20:30:14
つーかなんでsageなのキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
449(PД`q):2005/05/22(日) 20:30:28
>>446
なんかその方が面白いかなぁ…とw

というか読み返すと、なんか色々おかしすぎorz
先は考えてません。全部その場で浮かんだのを書いているので、おかしい所が沢山あるやもしれませぬが、許して下さいorz
450('A`):2005/05/22(日) 20:31:53
そんなことない












    自身を持て
451(PД`q):2005/05/22(日) 20:36:02
>>450
ありがとうございます!
そいじゃ続きを執筆…。
452(PД`q):2005/05/22(日) 21:03:50


うわぁぁああああああああああ!!!!!!

僕は断末魔に近い声をあげる。
物凄い勢いで家を飛び出す。

僕は、『髪の無い人間』から逃げた。

いや、あれは人間か?あれはなんだったんだ?何故あんなものが?…今になってはもうそんな事どうだっていい。僕は泣きじゃくりながら、『あいつ』の家を目指す。


五分後。


この町は本当におかしい。あんな『化け物』がいた…。そんな事を考えていたら、家に到着した。やはり外には誰もいない。高速道路が傍にあるが、車の通る音は聞こえなかった。
周辺の家に人の気配はしない。


インターフォンを押す。しかし、いや、やはりと言った方が良いだろうか。返事は帰って来なかった。
玄関に手をかける。が、開かない。

『あいつ』の部屋のベランダは道路に面していたので、そこから侵入する事にする。



窓越しに部屋を見る。ベッドの上にも、机の前にも『あいつ』は居なかった。窓に手をかけると、抵抗もなくすんなり開いた。

どこにいるんだろう…。とりあえず、他の部屋を探さないと…。


ドアに手をかけた時


僕の足首を誰かが掴んだ。
453(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/22(日) 21:59:14


残り6匹のゾンビに目を向ける。
四方八方に肉片と血そして腐臭周りに飛び散り、はい回る蛆がその場所を支配していた。
「ッ…」
今度は女のゾンビだ。

かけていた眼鏡が血で真っ赤で、ジーパンにスカートを履いていた。

肌の半分は腐り落ちて歯茎はもあらわにしていた。
本能のみにまかせた犬歯を向けてきた。

ヴウゥゥー

がしりと両手を掴み両手を封じるとガジガジと歯軋りをゾンビはした。
おっさんは手を掴み、ミシミシと音を立てながら憤激して頭突きを三発も食らわしてドスを左の太股に勢い良く突き刺した。
すぐさま引き抜くとゾンビの肩に手をかけて払い落としをかけた。

「ぬぅ〜ッぁ」
ガゴッッガッ
転げ落ちたゾンビが残りのゾンビの足元を怯ました。
2.5秒の沈黙ののち、襲い掛かってきた。
吸ってる葉巻を勢い良く飛ばした。
男のゾンビが微妙な悲鳴をあげた瞬間を高沢は逃さなかった。
片手で首に手をかけて、ゥウ゛ウ゛ウ゛ゥ〜〜と呻くゾンビたったの三秒で首の骨を折る瞬間、近付き噛み付こうとした隣のゾンビにドスを投げつけた。
スコッっと音をたてると静かに倒れる。
戦いの最中に距離がとれた5段近く離れてる残りの三匹の一匹に飛び膝蹴りを入れると、そのまま下に落ちて地面に生々しい音を立てて倒れた。
そして天を仰ぎながら沈黙する。
背後に気配を感じ、高沢は振り向き様に肘を食らわせる。
口から歯を飛ばして、血ヘドを吐いた。
嘔吐物からは鼠も飛ばしてきた。
怯ました隙に手を掴み背負い投げする
「ああっ!」ゾンビは階段の塀に二三度頭を打ち付けて地面に落ちる。
最後の一匹は喪加部へ向かっていた。
それを見た高沢はゾンビに向かい駆け出す。
その前にラッカースプレーから火が飛び出る。

ヴヴヴヴーーー!!
躯をガクガクと震わせて、わけもわからず壁に突っ込み動かなくなった。


454('A`):2005/05/22(日) 22:21:44
作者GJ
455(PД`q):2005/05/22(日) 22:25:41
>>454
その言葉、めちゃくちゃ嬉しいです!本当にやる気でます。

というわけで続きを執筆…。

超暇人でごめんなさいorz
456(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/22(日) 22:45:54
455面白ッ
457(PД`q):2005/05/22(日) 23:01:00
主人公-高田宗(たかだそう)高校1年
あだ名「たか」

親友-森山聖(もりやまきよし)高校1年
あだ名「きよ」





うわぁぁぁああああああ!

先ほどと同じ悲鳴をあげ、一目散に逃げようとする。手をふりほどき、ドアを開けようとした。
また、後ろから声がした。




『おい!』


その声には覇気があり、血が通っていた。
あきらかに先程の声とは違った。何より、とても聞き慣れた声だった。

僕は、震えた声で返事をする。不安と期待が混じった声で。

「き…きよ?」
端からみたら、自分とても情けない格好だったろう。


『やっぱり!たかだったんだ!』

ベッドの下から、『あいつ』が出てきた。
僕の唯一の心の支えが。僕はその瞬間、きよを強く抱き締めた。大声を上げて泣いた。きよも、一緒になって泣いた。


一人は不安だった。
孤独で潰されそうだった。たった一時間でここまで追い込まれたのだ。もし誰も見付からずこのまま過ごしたら、僕は気がおかしくなっていたであろう。
…暖かい…人の温もりはこれほどに人を幸せにするのかと感動し泣いた。


458('A`):2005/05/22(日) 23:05:07
おおお!?

・・・ウホ!?
459(PД`q):2005/05/22(日) 23:07:50
>>456
ありがとうございます!やべー、その言葉嬉し過ぎて泣ける…(笑)


友情に重点を置いているので、甘ったるいかもしれませんがお許しくださいorz


あ、実はこのふたり僕の中では身長体重が決まっちゃってるんですけど、表記した方がいいんですかね?
やっぱり登場キャラはみなさんの想像力に任せた方が良いかな?

意見聞かせて頂けるととても嬉しいです。


さぁー、まだまだ書くぞー
460('A`):2005/05/22(日) 23:10:38
俺は表記しちゃっていいと思う。
461('A`):2005/05/22(日) 23:40:14
むしろ表記すべき

とにかく職人さんみんなGJ&乙

期待あげ
462('A`):2005/05/22(日) 23:41:00
【ゴールデンレス】
  ∩ ・∀・)∩∩ ´∀`)∩  このレスを見た人はコピペでもいいので
   〉     _ノ 〉     _ノ10分以内に3つのスレへ貼り付けてください。
  ノ ノ  ノ  ノ ノ  ノそうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ
  し´(_)   し´(_) 出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です


463('A`):2005/05/22(日) 23:42:05
喪男板の皆さん、VIPからきますた
【【【最速1000祭】】】
会場はこちら↓
http://ex10.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1116774000/
このスレは、2005/05/23 0:00:00に立つスレです。
2005/05/23 0:00:00になったら、一斉に上記のスレを開き、書き込みまくりましょう。

※本文は「.」のみにしてください(負荷軽減の為)
※上記スレのスレタイ・>>1の本文などがなんであろうと、そこを会場とします
※なぜあらかじめ立つスレのURLがわかるのか 等の疑問は心の中にしまっておいて下さい

詳しくは↓
最速1000 会議スレhttp://ex10.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1116749974/

5秒規制なんでがんがんいけます
よろしくwwwwwwww⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン
464(PД`q):2005/05/22(日) 23:54:48
二人は多少の落ち着きを取り戻す。

「大丈夫だった?」
まだ少し涙目の僕がきよに聞いた。
『超怖かった…。』
きよも、滅多に見せない泣き顔を晒しながら話す。


話を聞くと
朝起きたら誰も家に居なく、一階のリビングに血痕と、土足で入ってきた靴の足跡があったらしく、同じ様に警察に連絡しても無駄でベッドの下に隠れていたらしい。

とりあえずこれからどうするか話し合った結果、まずお互いの携帯でアドレス帳を片っ端からメールを送り、近くのデパートに集まり、合流する事にした。
玄関へ向かう途中、リビングにあった足跡を見せてもらった。普通の靴の足跡だ。その『大きさ』以外は。
明らかに50cm以上はある大きさだった。
僕の心は不安と恐怖ではちきれそうだった。

自転車でデパートへ向かう。


9時


デパートに着く。
途中、あの腐った人間を見た。幸い相手は遠くに居たので逃げ切れた。


中に入り、安全そうな場所を探す。
…この町に安全な場所など有るのだろうか…。不安はよぎるがそんな事考えている場合ではない。
とりあえず、デパート内のカフェに入り、またみんなに集合地点をメールを送る。返事は未だに無い。

食料はある。武器は包丁でなんとかしよう。情報調達のため、デパート内からラジオとノートパソコン、携帯の充電機に、多様な電池。そしてそれを積めるバックを拝借してきた。この状況下だ、いたしかたないだろう。

ラジオをつける。放送は…一つも無い。多少期待していたのだが、現実は甘くないみたいだ。
ノートパソコンを開く。元々無線LANが刺さっていたので、インターネットが使用できる。
さぁ、何を調べようか…。

465('A`):2005/05/23(月) 00:14:27
>>460
>>461
じゃあ、表記させてもらいますねー。
まぁ、きにいらなかったら脳内変換しちゃって構いませんw


主人公-高田宗(たかだそう)
学年-高校1年生-
身長-165cm-
体重-60kg-
あだ名「たか」
髪ちょっと長め。
顔は普通顔。


親友-森山聖(もりやまきよし)
学年-高校1年生-
身長-158cm-
体重-60kg-
あだ名「きよ」
髪は短め。
ちっちゃくて小太り。
顔は、なごみ系。



ちなみに、ウホッな展開には行きません。行っても良いけど明らかに皆嫌がるので。
…微妙にウホッな内容にも進ませて見たい気もしますがw


あー…明日学校だよ…。嫌だなぁ…。

まぁ…とりあえず続き書かなきゃ。
466(PД`q):2005/05/23(月) 01:24:23
やっぱ今日は寝ます。
眠くて頭が動かない…。明日も書くつもりです。
467( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/23(月) 01:45:56
人増えてマジオモシロス!! 俺も明日は書こう!!
CODE:Eronicaタソ、(PД`q)タソ、(`A') ◆2KXnXGdwGEタソ、みなさんGJ!!
そしてオヤスミ!!!
468('A`):2005/05/23(月) 02:31:52
職人様方乙&GJ!どの作品もサイコーです
469('A`):2005/05/23(月) 07:03:52
みんな乙&GJ!
470秘かに二度目の投降:2005/05/23(月) 11:51:21
奥さんだったモノはいまだにピクピク動いている。
俺はもうそれを奥さんだと思うのをやめた。今生存している人々の思考回路はそうなっている。
完全にゾンビ化してしまったらそれはもう人間ではない。どんなに人の形をしていても、
たとえそれが愛する者だとしても、人と思ってはいけない。
ゾンビへの情は死につながる。 自分がゾンビとなってしまえば元も子もない。
それどころか、自分の体が新たな被害者を増やす可能性すらあるのだ。

俺はまだ微かに動くモノに止めをさすとこの会社にはもう用がない事に気付いた。
さて、どうするか。 奥さんの遺志をついで旦那を探すか、それとも家に帰るか。
即、結論が出た。 これ以上俺にはできる事もないし、帰ろう。
俺は会社を後にしようとした。
その時!
「キャーーーーーッ」
人の叫び声が聞こえた。
俺の脳内音声認識センサーはその声を女性、しかも若いと判断した!
声は会社の奥から聞こえる。


俺は無視する事にした。自分の身を危険にさらしてまで悲鳴の主を探す意味がない。
ましてや美人かブスかわからないのだ。 美人だったら良いがブスだった時のリスクは大きすぎる。
可能性は50%、この確立ではとても・・・
いやまてよ・・・さっきの声はけっこう美人ぽかったぞ。 確立は75%だな。

俺は迷い始めた。 美人かブスか、デッドオアアライブだ。

よし! 帰ろう! 俺はそう思い自動ドアを開いた。
ゾンビが十匹ほど外を歩いている。

回れ右をして美人確立99%(脳内)の女性を助けに走った。
471(PД`q):2005/05/23(月) 15:41:18
(´;゜;ё;゜;) さんの面白いっす!本当楽しみにしてます。
もちろん他の作者様の作品も面白いです!
いやー、自分クオリティヒクスorz


只今、学校から帰宅途中。続き書きます。


あ、やっぱり喪男出さなきゃいけないのかな…w
472ー(-A-)ー:2005/05/23(月) 18:26:32
家の中に家族の死体がないのを確認し、親父の車の鍵を手にして
外へと向かった。


外はこの上なく悪臭が漂い、あちこちの家から煙が立ち上っていた。

「うっっ・・・んだよこのありさま・・・・」

と呆然としていると前方からゾンビが2体こちらに向かってくる

カチャリと金属バット構える。
そしてもう一度前を見るとそこには2体ではなく、何十体という
ゾンビがいた。

「・・・・・・・・・」

振り返り、振るえる手で車にキーを差し込む
しかし、あせってうまく開けられない。

 ああやばいやばいぞ開けよ畜生

ガチャリと音を立ててドアが開いた。

 よし・・・えっ?

しかし車のバックミラーにはゾンビがいた。
473ー(-A-)ー:2005/05/23(月) 18:44:00
 うわぁぁぁあ
急いでドアから車内へと身を翻す。ガチャン・・・。
間一髪、コンマ0.001秒遅かったらアウトだったな・・・。
しかし、安心している俺と車にゾンビたちは狂ったようにおそってきた。

やばい・・・やばいこのままじゃ食われるのも時間の問題だ。

いままでの人生が走馬灯のように蘇ってくる。
・・・・・しかし俺の頭には{車を動かす}という発想が浮かんでこなかった。
そして、車体の2割が破壊されたところで車にキーをさした。

ブォーーオオオン

よし、いいぞ。   ギアをバックにして、群がるゾンビ達をタイヤの下敷きにして
車は車庫を離れた。

そして、1番安全だと思うところを、頭で検索してみる。
・・・警察署・・・
免許取立ての俺は、免許を切られることなく、70`で
街の中心にある警察署へ向かった
474(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/23(月) 19:29:45
キモヲタまだかな(¨ )
475( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/23(月) 20:45:07
二度目の投降タソ 、ー(-A-)ータソ、今日もGJです!
つーかー(-A-)ータソはテスト近いのに乙! 勉強もガンガってねw

>>474
なんかソバ喰ったら軽いアレルギー出ちゃった・・・
耳とか痒くて仕方ないんで、オナヌは明日に延期することにします・・・スマソorz

つうわけで、おやすみなさいおまいら様方・・・
476('A`):2005/05/23(月) 20:53:22
皆乙です!
477高田宗:2005/05/23(月) 20:58:54
生存者は居ますか!
僕以外に東京での生存者は居ませんか!?
居るならレスをつけて下さい!
状況を詳しく知っている方は教えて下さい!
478(PД`q):2005/05/23(月) 21:03:33
まず、人が多く閲覧するページを探る。

yahooはどうだろうか…。

…何かがおかしかった。
トップページは表示される。しかしリンクが全て途切れているのだ。他のページもそうだった。どのページもリンクが切れているか、ページすら存在しないのだ。
この国はどうしてしまったのだろうか…。唯一、2chだけは昨日していた。…なぜだろう…。そんな事はどうでもいい。唯一の連絡、情報伝達手段が確保されているのだから。


驚く事に、この状況下でいくつものスレッドが立ち、活性化していた。やはり数は少ないが人間は生きていた。
中には『もしもバイオハザードが起こったら』というスレッドもあった。一応、生存者の確認の為書き込みをする。



警備会社代表を名乗る者が、スレッドを立てていた。それによると各都道府県に支店があるらしく、そこにむかえば保護してくれるという内容だった。
そのまま信じるのも不用心だが、今は他に信じるものも無い。たかだか高校生二人がこの状況を逃げ切れるとも思えない。その支店にむかう事にした。

…おや、外が暗い。時間を忘れて没頭していたようだ。横ではきよがぐっすり寝ている。こんな事もあったのだ。疲れて寝てしまうのも無理はない。
きよはまるで、漫画のようにへそを出して寝ている。良く見ると寝間着のような軽装だ。へそを隠し、側にあったテーブルクロスをかけてやった。

衣服も一応用意をしておかなければな…。そんな事を考えながら眠たさを紛らわす為、僕は2chを監視した。
479(PД`q):2005/05/23(月) 21:12:28
遅くなって申し訳ないです(;´Д`)
いやー…、こういうサバイバル状況下では主人公に何をさせたらいいのか分からずネタが詰まりかけてましたw
高校生にこんな知識無いってorz
(´;゜;ё;゜;) さん
蕎麦アレルギー大丈夫ですか?本当お大事に…。




今回ちょっとウホッな萌えポイントを押さえてみたのは秘密。
480(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/23(月) 21:44:21


ゾンビを始末し終えると、一匹の頭を蹴とばし、葉巻に火を灯す。
色を合わせるようにいつの間にか夕方になっていた。
喪加部は高沢に目を向ける。
「…死にたくなかったらついてこい」
高沢の渋い声が響く。
高沢は再び倒れてる青嶋を担ぎあげて走りだす。
体が反射的に付いてゆく。
息が切れ、苦しくなる。
正直、体力の限界だった。
……だぁめだ疲れ杉。
出来ることならトリップして二次元女と会話してから死にたかったな…………。
キャラの誕生日も一度くらいは祝ってやりたかった……。
……くそッ
後悔の念だけが虚しく心を満たしていった。

バタッ

薄れゆく意識の中で、大きな手が瞳に映る。


徐々に意識が戻ってきた。
結構広いリビングにいるらしい。
あのおっさんは二人も抱えてこんなとこまで来たのか。
自分が腑甲斐なく思った。
「目が覚めたかね?」
壁に寄りかかった高沢は、そう言いながら葉巻を吹かす。
横目で喪加部を見ると毛布を投げ付けてきた。
「眠れる内に寝ておけ」
そう言うと黙って窓から夜景を眺める。
このおっさんは一体何者だろう?
探偵と言ってたが…。
近くを見ると、青嶋も眠っていた。
目蓋が重く、徐々に眠気が喪加部を襲う。
喪加部は眠気に身をまかせ、朝を目指して眠ることにした。
481('A`):2005/05/23(月) 21:46:00
ウホッいい文!
482('A`):2005/05/23(月) 21:53:18
(`A') ◆2KXnXGdwGE と:(PД`q):はペース速いですね!
乙です!
483('A`):2005/05/23(月) 22:52:28
>>480
おっさん渋いな
484(PД`q):2005/05/23(月) 23:06:05
続きはオナヌーしてからレポート書いて、その後に書こうと思います。遅くなりますが許してorz
485('A`):2005/05/23(月) 23:06:53
流れはやくてついていけないや…
486(PД`q):2005/05/23(月) 23:08:08
>>485
そこでまとめサイトですよ。
487('A`):2005/05/24(火) 00:25:36
ふむ、先ほどから何か狙いがあるようだが・・・
いったい何のつもりだ・・・?
以前のやつのように飛んだり跳ねたりはあまりしないようだが・・・

ギシャゥアァァァァァァッ!!

「おぅ!?」

し、舌!?
しまった、かわしきれなかったか!
体勢を立て直さねば・・・!

「ピエールさん、危ない!」

シャァァァァァァッ!

おのれ、化け物めぇっ!

「っ!!」

私は、娘を助けられもせず、
レディを一人置き去りにここでおわるというのか・・・?
いいや、ちがう。
それはこのピエールの誇りにかけて、断じてあってはならん。
いついかなるときでも、お困りの女性がいたならば必ずお助けする。
それが私の信念であり、我社のポリシーであり、

私が貫く『騎士の道』だ!

「ぉぉぉおおおおっ!」

神よ、どうか私の左手の銃に

「あぁたれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

あなたの加護を与えたまえ・・・・・・・


ブルジョアおじ様死す!?
次回よりコード:ブルジョア『アンジェリカの場合』編へ舞台を移します。
乞うご期待!
488('A`):2005/05/24(火) 07:00:03
おじさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
489(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/24(火) 08:29:12
やったよブルジョアだよ
490('A`):2005/05/24(火) 20:22:17
491('A`):2005/05/24(火) 23:05:32
↑変なところに繋がった様子
携帯からだから詳しくはわかんないけどカリビアンコムかな
492586:2005/05/24(火) 23:07:30

外の通りの少し先に確かコンビニがあったな……。
食料も飲み物も腐る程あるだろう。
それに生活用品も欲しい。
もしかしたらラジオ付き懐中電灯とか手に入るかもしれない


やはり外に出るしか無いか。
完全に賭けだな……。
化け物に見つかったらまた放浪するか、命を落とすかだ。

念の為に何か武器になる物が欲しいな……。
だが周りを見渡しても何もない。
いや……あった。

カウンターに有った粗末な三角椅子を手に取った。
打撃武器として結構使えるだろう。

後はシャッターをあけるだけだな……。
493('A`):2005/05/25(水) 00:31:20
期待あげ
494( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/25(水) 01:46:07

「なんだ・・・・・・イケメンか」
「は?」
冷たい侮蔑を含んだ剣道喪男の呟きに、バイクの男は素っ頓狂な声を返した。
「え、今なんつったんスか?」
怪訝顔でバイクの男が訊く。
だが、剣道喪男はそれを無視し、俯いて深く溜め息を吐いた。
「ちょっ・・・なんなんスか、ねえ―――」
「・・・黙れ」
「ンな・・・はぁ!?」
あまりに突然の暴言。バイクの男は訳もわからずに狼狽した。
少女も同様だった。しきりに二人を見比べながら、「え? え?」と戸惑いの声を上げている。
キモ面ヲタクはプギャプギャ言いながらキモ蒸気を出すばかりだ。
「なん・・・ハァ? いきなり何? 意味わかんねーんだけど」
表情を強張らせるバイクの男。
喋る度に大きく体を動かす為、首に下げた太目のチェーンがチャラチャラと鳴る。
その音に剣道喪男はあからさまに眉をひそめた。
「・・・黙れと言っている」怒りを押し殺した口調で、俯いたまま再度呟く。
「はああ? マジなんなの? つーか何それ?」
「俺としたことが・・・・・・イケメンなんぞを助けちまうとはな」
「は? イケメンとか意味わかんねーから。つーか何なのお前?」
取り付く島も無い剣道喪男の態度に、バイクの男は明らかに語気を荒げていく。
対する剣道喪男はというと、舌打ちしながら頭をコリコリと掻いている。
その態度が、バイクの男の神経をさらに逆撫でした。
「おい! なんだっつってんだおめえよォ!!」
とうとう逆上し、バイクの男は剣道喪男に掴み掛かろうとした。
だが。
「う・・・」
バイクの男はまるで何者かに押さえ付けられたかのように動きを止めた。
徐に顔を上げた剣道喪男の、殺気と言える程の敵意が込められた視線をまともに受け、
本能的に竦み上がってしまったのだ。
襟首を捕まえようと伸ばした腕が、虚しく空を漂う。
一瞬で脂汗が額に滲んだ。脚に軽い震えが来ている。
こいつ・・・・・・マジにやべえ・・・・・・
バイクの男の本能は、眼前の男が危険である事を声高に告げていた。
だが、男のプライドが―――自分では気付かない、心の奥にこびり付くようにして存在する、
“勝ち組としての意地”が、その敵意から引く事を頑なに拒んだ。
495( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/25(水) 01:47:21

(こんな不細工に、俺がナメられてたまっかよ・・・)
「くそ・・・」フラフラと腕を戻す。呟きは強がりにしか聞こえなかった。
「俺はな」睨みを効かせたまま、剣道喪男が口を開く。
「イケメンとDQNがな、この世で一番嫌いなんだよ」
「は・・・あ、ああ? な、ドキュンって何だよ?」
2ちゃんねらではないバイクの男からすれば至極当然の質問。
だが、それすら剣道喪男にとっては不快だった。
極太眉の皺が更に深くなり、瞑っているかと見紛う程に目が細まる。
「DQNってのは貴様らの事だッ! 喪男を虐げ、見下す、貴様らの事をDQNというんだッ!!」
声を荒げ、叩き付けるように言い放つ。
「あ、ああ? ドキュ、も、もおとこ?」
「喪男と言うのは俺達の事だ! ブサイクで、女との接点が0で、
 貴様らイケメンやDQNに見下されて生きる、俺達を喪男と言うんだッ!!」
言いつつ、猛烈にキモ面ヲタクと自分を交互に指差す。
「ぷぎょあ!? ハフ、は、俺もかよ!?」
「違うのかッ!?」キモ面ヲタクへ振り向いたその顔は、正に鬼の形相だった。
「その通りです、サーッ!! ゲボォー!!」思わず踵を揃えて敬礼した。
肉を揺らしまくりながら敬礼するキモ面ヲタクを一瞥し、剣道喪男は再びバイクの男を睨みつける。
「俺はな、この世に生れ落ちてから、ずっと貴様らの侮蔑や嘲笑と共に生きてきたんだ。
 そこにいるキモヲタだって同じだろう。
 ・・・俺達にとってイケメンとDQNってのはな、ゾンビと同じくらい憎んで止まない“敵”なんだよ!!!」
凄まじい勢いで宣言する剣道喪男。それに再びキモ面ヲタクが余計な反応を示す。
「ぽッぎょ!? あ、おお、俺もかよ!?」
「違うのかあッッ!?!?」鬼の形相は先程よりも迫力を増していた。
「ああああ、アイムソーリー・サーーー!!!! ゴッフゴフゴフ!!!」キモ面ヲタクは懲りずに敬礼した。

既にバイクの男は言葉を失い、剣道喪男の魂の叫びに圧倒されぬよう、ただただ力無く睨み返すばかりだ。
「・・・・・・」歯噛みしつつ、剣道喪男の憎悪のこもった視線を受け止める。
剣道喪男の叫びは、はっきり言ってお門違いだとバイクの男は思った。
男は剣道喪男に会った事など無いし、彼を侮辱も嘲笑もしていない。
・・・確かに、過去にそういったイジメ―――いや、“悪ふざけ”に加担した事はあるにはあるが、
それは剣道喪男に対しての事ではない。彼にそれを咎められる謂れは無い。・・・そう思った。
だが。
剣道喪男は本気だ。その顔にはリアルな憎しみがはっきりと表れている。
その言葉に嘘偽りが無い事は、誰から見ても明らかだった。
・・・下手を打てば、斬り殺される。そう思っても何ら違和感など無い雰囲気だ。
バイクの男には、そのまま無言で睨み返す事しか選択肢は無かった。
剣道喪男もまた、口を開かずに睨み続けた。


二人の睨み合いは、5分以上続いた。
496('A`):2005/05/25(水) 01:49:06
もう斬れ!斬ってしまえ!!
497ふふふZ ◆0o2nXHiSUI :2005/05/25(水) 01:56:36
こんな時間にキモヲタキターーーーーーーーーーーぁあああああああああああああ!?
アゲてやれ
498( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/25(水) 02:02:44
文章の冗長さを直そうとガンガってるんだけど、難しいね・・・
しかもそれを意識してると更に遅漏になるし。勉強たんねえええええ!!!!

というわけで、今日はもう寝るぽ。
おやすみなさい、おまいら様方・・・
499('A`):2005/05/25(水) 06:30:00
>>498
お疲れ様です〜

b
500('A`):2005/05/25(水) 06:50:40
乙です
501(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/25(水) 08:26:45

朝だ。
絶望な一日がまた始まる。目覚ましが鳴る前に誰かが止めた。
相変らず朝が弱い毛布の中に丸まる。
「ぅぅ………ネムス」
このまま眠ったままなら、夢を見続けられるのにな…。
そんなことを思いながら起こされる。
「起きて下さい…」
体を揺さ振られる。
「………ッ」
「起きてッ」
ぴょこぴょこと揺れるポニーテールが鼻をくすぐった。
「んぐっ」
目を覚まして起き上がる。
着替えたのか真っ白なワンピース姿の青嶋がそこいた。
……あぁ……いまどきこんな中学生は絶滅危惧種なのに…なんだか嬉しいなぁ純朴そうな娘さんじゃないか。

高沢も既に支度を済ませているようだ。
黙って葉巻を楽しんでいる。
高沢をと目が合うと、パコッ
「うぁ」
靴か!靴を投げ付けてきた。
ナイキのとある店舗だけの限定色のヤツだ。
鯖缶をつまむとせっせと外に出た。
ふと、空を見上げる。
いくつもの黒い機影が地上を暗くしてゆく。
白い排気が空を塗る。
そうだあれは…………‥‥アメリカ空軍の戦略爆撃機B-2だ。
気付いた時には爆弾の投下が始まっていた。

502('A`):2005/05/25(水) 21:54:57
乙かれー
503('A`):2005/05/25(水) 22:06:02
乙アゲー
504('A`):2005/05/26(木) 09:07:03
ageろおめーら
   _,、,、,、_
 ,;:゙:"`; ゙";,
,:';.゙∧ ∧;';,.
.;:゙;":・ ・.:':;
.;:":゙. )●( .":;
`':;,゙;" ー .゙:;
  ゙:、,_,_,_,:"
505('A`):2005/05/26(木) 09:38:16
あそぱそまそ!!
僕の陰茎をお食べよ!!!
506('A`):2005/05/26(木) 12:24:08
揚げ
507('A`):2005/05/26(木) 12:53:16
  ∧∧
⊂('A`⊂⌒^つ≡3
ageんのマンドクセ
508('A`):2005/05/26(木) 19:59:46
期待ageろおめーら
   _,、,、,、_
 ,;:゙:"`; ゙";,
,:';.゙∧ ∧;';,.
.;:゙;":・ ・.:':;
.;:":゙. )●( .":;
`':;,゙;" ー .゙:;
  ゙:、,_,_,_,:"
509('A`):2005/05/26(木) 19:59:57
期待ageろおめーら
   _,、,、,、_
 ,;:゙:"`; ゙";,
,:';.゙∧ ∧;';,.
.;:゙;":・ ・.:':;
.;:":゙. )●( .":;
`':;,゙;" ー .゙:;
  ゙:、,_,_,_,:"
510('A`):2005/05/26(木) 21:42:32
機体上げ
511(PД`q):2005/05/26(木) 22:48:19
ただ今鬼のように多忙なのでしばらく続きかけません…。ごめんなさい。
512('A`):2005/05/26(木) 23:17:01
待ってる!ガンガレ!
513('A`):2005/05/26(木) 23:19:28
僕喪男だよ。うわぁゾンビだ。逃げろ逃げろー。


続く…!!!!!
514(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/27(金) 00:12:07
俺マジニートで超暇だけど続き思い浮かばないので、待っててください
515('A`):2005/05/27(金) 00:22:01
ニートか・・・うん、ガンガレ!いろいろと!
516('A`):2005/05/27(金) 00:58:05
>>513
続きマダー?
517('A`):2005/05/27(金) 15:36:17
へんじがない >>513はただのしかばねのようだ
518(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/27(金) 20:44:34

B-2から次々に爆弾が投下されてゆく。
機体からは綺麗な飛行機雲。
物凄い数のB-2と、場を狂気で満たす威圧感、青嶋は服の袖を引っ張っていた……。
その瞬間、高沢は駆け出した。
目の先にあるマンホールをドスを使ってこじ開ける。
ギギギッ ガゴンッッッ。
マンホールをこじ開けた高沢は、振り向き叫ぶ。
「こいつに飛び込めッ」
青嶋を真っ先にマンホールの中に入りやった。
決死の表情で空を見上げる高沢。
その表情には憎しみに近い感情を感じ取れた。
下水の床に降りる青嶋。そして俺も床に降りる。
酷い匂いだ。俺は思わず顔をしかめた。
高沢は三回飛び降りながら掴み着地する…。
けたたましい爆発。
光った風を追い越す速さで町が輝く電流がほとばしり電子機器や。
車から火が吹き出る。
マンホールの穴からその光を見て俺は唖然とした。
「なんですか…あれ」青嶋は尻餅をつきながら呟いた。
高沢は重く口を開く。
そして噛み締めるように喋った。
「高出力マイクロ波照射弾つまり……電磁波爆弾だ」
町をさらなる恐怖で包んでいった。

519('A`):2005/05/27(金) 21:15:26
GJ!
520('A`):2005/05/27(金) 21:45:26
521('A`):2005/05/27(金) 22:00:27
⊂二二( ^ω^)二⊃浮上だブーン
522('A`):2005/05/27(金) 22:00:33
⊂二二( ^ω^)二⊃浮上だブーン
523(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/28(土) 09:09:54

下水道に降り立つ。
走ってきた鼠を踏み潰して歩きだす高沢。
尻餅をついていた青嶋も立ち上がり
「待って下さい」
と声をかけた。
黙って俺も付いてゆく。葉巻を取り替えて高沢は、ポケットからペンライトを取り出した。
さすが探偵だ。俺や青嶋は仕方ないので。
ライターを代用した。
先程の爆発で開いていた、マンホールの穴も裏返った車の下敷きになり塞がってしまっている。
これでは地上に出れない。
おそらく、電磁波爆弾によって通信機器のほとんどは破壊されてしまっただろう。
もぅ救助も呼べない。
電話機器やネットもだ。
車はおそらくは大丈夫な物もあるだろうか?。

とにかく今は進むしかない。
歩いていくと二つ目のマンホールを見つけた。
外に出れるかと思い上がって手を掛けたがビクともしない。
ここも塞がってるか……。
高沢は暗闇の中をじっと睨んでいる。
その背中を青嶋も怯えつつ見ていた。
何かがいる?泥臭くアンモニアも漂うここに一体何がいるのだろう………。
糞尿の匂いが目に染みる。
目元がむずがゆい。
「一体どう……ぅぷ」
ペンライトを持ってる左手で口を抑えられた。
「少し…黙ってろ」
右手にはいつのまにかドスが握られてた。
ドスを握りしめ汗がしたたる。
下水道に動く気配は少しずつ音を早めてくる。
高沢は目配せする。
俺もラッカースプレーを取り出してライターを強く強く握りしめる。
気配は二手に分かれた。
まだまだだもっといる6?5?いや7だ!。
ペンライトが敵の姿を照らしだす。
緑色と爬虫類に近い肌鋭く長く伸びた爪、やたらに俊敏そうな引き締まった足の筋肉が見えた。

血に飢えた狩人達は疾走してくる。
高沢はドスを投げ付けるが、あっさり避けられた。
「ちっ」
高沢が舌打ちする。
そして、ハンターの爪が襲い掛かるも、火炎放射がハンターの背中を焼き溶かした。
ギャィァ――
転げまわりながら炎を消そうとする。
肌の焼ける酷い匂いがこの場に立ち込める。
背中から火炎瓶を取出し火をつける前方に勢い良く投げる。
ドゴァ――ガシャ――ッン
4匹程が吹っ飛んだ。
それを見た高沢が鼻で笑うと、戦闘を再開しはじめた。
524BIOHAZARD CODE:EronicaD:2005/05/28(土) 11:57:20
 俺は、工員服の青年に声を掛けようと近寄りかけた瞬間、それまで抱いていたあらゆる疑念が
首をもたげて表層化していく事を本能的に気づき、凍りついたかのようにその場へと止まっていた。
 腐臭が鼻ッ面を横殴りに叩く。
「――ッ!?」
 青年。頭に載せていた安っぽい帽子がずるりと、滑り落ちる。
「あっ……あっ……」
 落ちた帽子に絡みつくようにして、長めの頭髪が地面へと垂直落下していく。
 ぎちぎちと何かをねじ切るような、湿った音と共に、男の顔のみが、180度回転して自分に向けられたのを見た。
 青年の顔は、バーナーで溶かされたように、右半面が完全に焼け焦げていた。垂れ下がった眼球。視神経が、糸状に尾を引き、
風に吹かれるようにぶらぶらと揺れていた。頬は完全に削げ落ちて、咥内の歯茎が露出している。痙攣しているのだろうか、
男の歯は、カスタネット鳴らすように小刻みに躍動を始めだした。
 恐怖の余り、膝が完全に崩れた。雨だれが顔を叩き、前髪が額にへばり付く。
 下ろした腰がアスファルトにたまった水を残らず吸収し、トランクスを完全に浸す。
「ひっ……」
 化け物。まごうことなき怪物。知らず、股間が生暖かい液体で覆われ、やがてそれは両腿の前面を伝っていく。
 恐怖の余りの脱尿だ。
 怖い。怖い、怖い!
 逃げないと。
「ア……アァアッ……!」
 不意に、化け物が雄叫びを上げ、こちらに向き直った。
 俺は自分でも驚くべきほどの速さで立ち上がると、後ろも見ずに遁走した。
525BIOHAZARD CODE:EronicaE:2005/05/28(土) 12:26:00
 大通りに出ればなんとかなる。
 ――そう思っていた時期が俺にもありました。
「な、なんだよ……これ」
 せせこましい商店が連なる、楽雲市セントラル街。
 そこは、まさしく阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
 テレビでしか見た事が無いような内戦さながらの某国の如く。
 平凡の鋳型にはめ込まれていたはずであった場所は、混沌の極みに達していた。
 引っくり返った幾台もの車。ガソリンに引火したのだろうか、黒煙を上げてもうもうとした黒い霧をそこかしこ量産している。
 そのあちこちでは、先程見た化け物達が、嗚咽にも似た叫びを上げながら、しごく緩慢な動きでそこかしこを闊歩している。
「ひっ……うっ……」
 もはや、生きているものは居ないのだろう。それらは、俺の存在を見つけると同時に、一斉にこちらへ向けて迫ってくる。
 着ている衣服から推察すれば、それは日常とそれほど逸脱しているとは思えない。
 けれども、その中身は。
 まぎれもなく、ありえない異界の化生だった。
 うー、あーと錆び付いた声を既に壊れた気管から無理矢理吐き出して、数十体を超える死者の群れが、
次第に、規則正しく列を成し、じりじりと迫ってくる。
 俺がいったい、何をしたっていうんだ。
 そりゃ、ニートかもしれない。俺は、社会の底辺に住まう最下層民で誰にも必要とされていないかもしれない。
 だからって、こんな地獄に叩き込まれなけりゃいけないほど罪深くはない――筈だ!
 ガチリ、と心の何処かで強固な歯車が噛みあう音が鳴るのを聞いた。
 迫り来る、死者の群れ。その衣服から推察されるに、どう見ても真っ当な勤め人。
 ――一様にして、エリート。
 なら、俺は――戦わなくちゃならない。
 今まで、俺を馬鹿にしてきた世間。そして、つまはじきにしてきた勝ち組ども。
 こいつら、俺に残されたたったひとつの命すら取り上げようとしている。
 雨脚は更に強まり、天蓋を覆う黒雲が東へと急速に駆け出している。
 奇妙なほど落ち着いた心持ち、それと確かな足取りで立ち上がる。
 俺は、右手から掴みかかる化け物を突き飛ばし、植え込み叩きこむと、
 ガラス戸をぶち割って向かいのスポーツ用品店に飛び込んだ。
526('A`):2005/05/28(土) 15:11:26
乙っす
527('A`):2005/05/28(土) 16:06:39
おつ〜〜〜〜〜〜ん
528(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/28(土) 18:38:37
主人公ニート多いな
529('A`):2005/05/28(土) 18:40:48
それが喪板のHIBIKI
530('A`):2005/05/28(土) 19:57:54
>>523
早く続きを!
531('A`):2005/05/28(土) 23:26:42
期待ageだおめーら
   _,、,、,、_
 ,;:゙:"`; ゙";,
,:';.゙∧ ∧;';,.
.;:゙;":・ ・.:':;
.;:":゙. )●( .":;
`':;,゙;" ー .゙:;
  ゙:、,_,_,_,:"
532('A`):2005/05/29(日) 16:13:26
俺は今ある大会社経営の研究所に勤めている、まだ半年とはいえ給料は大会社とは思えない程に安い。
クレイウイルスと名付けられたウイルスに関する検査が主な仕事なのだが、そのウイルスはかなりおかしな性状をもっている。実は遺伝子操作によるウイルスということで情報管理が徹底しており、下っ端の俺でさえ必要以上に守秘義務をかせられたぐらいだ。
クレイウイルスの種類によって多少異なるが基本的にインターフェロン感受性がなく、広い範囲の細菌に感染するバクテリオファージの性状を示す等の特徴を持つ。
問題なのが人畜共通感染症を起こすらしく、さらに感染経路が飛沫感染後に接触感染に変化するというこれまた特異な性質を持ち、およそまっとうなウイルスとは思えない(そもそも基礎となったウイルスが不明で会社から与えられた資料にも大した情報がのってないのだ)。
先輩や上司に聞いても知らないのか何一つ答えてくれない、満足できる被験ウイルスの情報もなくこれから仕事をしろとでも言うのだろうか?
533('A`):2005/05/29(日) 16:42:32
ワクテカクマクマ
534('A`):2005/05/29(日) 18:08:12
はやいもので研究所の検査に勤めだしてもう10ヶ月だ、相変わらずクレイウイルスについての情報は提供されていない。しかし最近忙しくそんなことは気にもとめていなかった。むしろ検体に人間のものがきているのが気になる、それもクレイウイルスそのものの検出だ。
というのも俺が聞いたクレイウイルスの用途は、広い範囲に細菌感染を示す性質を利用した病原細菌の新しいファージ型別に用いるというものだった(要するに細菌の検出にクレイウイルスを用いるということだった)。
実際いままで俺達が担当していたのは細菌のウイルス反応データの蓄積と解析だった、しかし数日前に検体からのクレイウイルス検出の講義を受けさせられそれから人間の検体がまわされるようになったのだ。
もしやなんぞ悪い事(人体実験)でもしてんじゃないのか?などと思う暇もなく家に帰れない日が続いた。
535('A`):2005/05/29(日) 18:19:58
  ∧_∧
`∧( ´∀`)
( ⊂   ⊃
( つ ノ ノ
|(__)_)
(__)_)
536('A`):2005/05/29(日) 18:33:03
ようやく家に帰れる…というのも別施設からベテランの助っ人が送られまだ日が浅い者は帰宅を許されたのだ。一週間以上拘束され体はもうクタクタだが、嬉しいことに三日ほど休みが貰えた。
「研究所がこんなにも忙しいものだとは思ってなかった…」
定期検査の日が近くなっていたので自分の検体を提出し帰宅。軽く喪板を覗くがすぐに眠くなり飯も風呂もほったらかして泥のように眠った。


研究所からの呼び出しもなく14時間程眠れ、気持ちのいい朝(昼)を迎えることができた。
風呂からあがりテレビをつけるとアナウンサーが「ここ数日多発している事件に…」等と言っている。「数日間監禁されとったわい」一人言を呟きながら冷蔵庫を漁る。見たいものもないのでダラダラ食らいながら浦島太郎状態でニュースを見る。
連続猟奇殺人…集団ヒステリー…犯人は半死半生…「?」ニュースで言ってる事に聞き覚えがある。そうだ、昨日覗いた喪板で見たんだったか。
537('A`):2005/05/29(日) 18:34:15
>>1
何だべ?やるべが?あ?
538('A`):2005/05/29(日) 19:39:18
喪板を覗くと『ヒステリー殺人総合』や『ど(ryゾンビ犯人に萌えようぜ』などの事件に関するスレがたっている。他にも『集団ヒステリー殺人を真剣に…』や『【ゲーム?】ゾンビ事件…』『もしもバイオハザ…』等々だ。
総合スレではまとめサイトまでつくられてる始末だ。
まとめサイトを見ていると事件に関する情報が入り乱れており、どれが本当なのかわからなかったが、『タレコミ屋』とかいうコテが気になることを書いていた。


142:タレコミ屋◆YOKUWAKARAN 20XX/XX/XX 13:06:15
妄想乙とか言ってる人もいるけど原因はウイルスだよ、もう飛沫感染はしないけど接触感染の可能性はある。いつ発症するかもわかんないし。人以外にも感染するらしいからどうなるかわからないし俺は逃げるよ。

335:タレコミ屋◆YOKUWAKARAN 20XX/XX/XX 18:55:06
>>250そうだよ、発症するかは人にもよるけどさ、薬中みたいなのが人間だけじゃなくいきなりでてきてしかも増えるんだぜ?死ぬ確率のが高いと思う。


てな具合だ。反論は厨が書いたものから専門家まで出てきて批判しているものまであり、サイトではそんなウイルスはいないという理由でネタと決定している。



俺は嫌な予感がした…俺はその性状を持つウイルスを知っている…
539('A`):2005/05/29(日) 20:19:48
それでそれで!?
540('A`):2005/05/29(日) 20:34:54
その感染経路が似ているのだ、クレイウイルスに。
しかし俺はクレイウイルスがどんな症状を引き起こすのかまでは知らないのでこれ以上はわからない。ただ不安が頭から離れない…どうにも嫌な予感がする…



「せっかくの休日だ、俺はダラダラしたいのだ。エロゲがしたいのだ。とっておいたアニメも見たいのだ。」
俺は不安をアッサリ封印し優雅に貴重な時間を食いつぶすことにした。イヤホンをしながらエロゲをするセレブな時間は次の日の昼までくいこみ、まだ疲れの残っていた俺は飯もろくに喰わずいつしか惰眠を貪りはじめた。


サイレンの音がする…

遠くでわめく声がする…

五月蝿いなぁ…

安眠…できな…い…だ…ろ…


休日最後となり俺は朝(夕方)起きて風呂に入った後、食料を買いにでかける。「なんか昨日の夜すげぇうるさかったなぁ…」人のほとんど住んでいないボロアパートを一人言を呟きながら出てみると何か違和感を感じる。
−静かすぎる−
この時間は確か学校帰りのガキで騒がしい筈なのに。車の走る音もしない。コンビニがシャッターをおろしている、いや、どこの店も開いてない。国道に無人の車が乗り捨てられている。交番すら空だ(田舎なのでこれはいつもの事だが)。とにかく人の気配がしない。
昨日今日でこんな状態にはならない、おそらく研究所から帰る前からこうなっていった筈だ。外界と接触を断っているうちにこうなっていったのだろう。
「これは何かのドッキリかそれともゴルゴムの仕業がはたまた神のつくった壮大なゲームなのかいやそれならチェーンソーで…」
急ぎ足で帰る俺の中であの不安がまた首をもたげた。



展開遅くてスマン
541(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/29(日) 20:38:43
クオリティ高いな
542('A`):2005/05/29(日) 20:57:22
とにかくアパートに帰る前に少しでも何がどうなってるのか確認しよう…やや遠回りになるが横道にそれながら帰る、が、やはり人の気配はない。飼い犬もいない。町は完全に無人と化している…
アパートに帰るとさらに追い打ちをかける事実を知った。同じアパートの住人で浪人生の名を借りたムツゴロウさんそっくりの引きこもり−通称『ベンゴロウさん』−の部屋のカーテンから光がもれていない。
「この時間はいつも起きてる筈なのに…ベンゴロウさんまで…」
俺の不安はピークに達した。研究所に電話してみよう、何もなかったら適当にごまかしゃいい…しかし、受話器からは何の音もしない。電話だけではなかった、携帯もテレビもネットも通信手段が何一つ使えないのだ。
不安を紛らわす為に音楽をかけながら考えた「そ、そうだ電車だよ!隣の町に行こう!は、腹も減ったしたまには外食するか!そうだそうだ!電話会社に文句言わないとなフヒヒ!」また一人言を呟きながら部屋を出る。特殊警棒を持って…
543(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/29(日) 21:12:06

「ゼェゼェ…ゼェ」
汗がはじける
疾走してくるハンターの猛攻をすれすれの所で避けていく高沢………。
いいかげんそろそろ
俺は……銃が欲しい。
そんなことを考えてると虚しくなる。
横を見ると、高沢はまだ余裕がありそうだった。汗はすでに引いてる。
タフな野郎だ。
「うおおおおぉ」
飛び掛かりドスで腕を斬り落とした。
ハンターの悲鳴が響き、ハンターは後ろに後退する。
俺はというと下水の匂いに頭も痛くなってきた。
高沢にラッカースプレーを投げ渡し、パシリと受け取る。
三人横に列をなし、ラッカースプレーを
手に持ち一斉攻撃を始める。
ボボゥゥゥ――――――――
ギヴアアアアア―――――
燃え盛る紅蓮に染まる炎の中から逃げ出そうとする者を背中にドスを突き刺していく。
転げまわると沈黙し、またもう一匹を燃やし尽くす…………。

だが、手持ちのラッカースプレーがもうカラカラになってしまった。
「くそっ!」

これではアイスラッカー、一本で戦うウルトラセブンと一緒だ。
どうやらまだ一匹生きているようだ。
片手のみのハンターが再び踊りかかった。
じっと黙った高沢は姿勢を崩さずにハンターの腕を頭をさげてかわして抜き手を放つ。
ドッシュッッ―
拳を受けて吹き飛ぶ狩人…足で腕を踏み潰し
「……さっさと死ね」
ドスを首に突き立てた

ビッシャアアアアァァァ……
激しい血しぶきが下水の天井を紅く染め、蒸せかえるような血の匂いが立ち込めた。

544('A`):2005/05/29(日) 21:13:29
eねー
545('A`):2005/05/29(日) 21:16:07
活性化だああぁぁぁぁぁぁぁぁ!
546('A`):2005/05/29(日) 21:17:52
アイスラッガー
547('A`):2005/05/29(日) 21:25:45
高沢、渋カッコイイ・・・
548('A`):2005/05/29(日) 21:29:12
武器マニアの俺は防犯グッズを集めていた。勿論普段持ち歩いたりはしない、眺めて遊んで満足する。使用する等むしろ邪道だとさえ思っていた。しかし今日は違った、何故か持っていないと不安だったのだ。あの不安が俺をそう駆り立てたのだ。
カスコ社製特殊三段警棒、のばした時は67cmにもなるなかなかの長物だ。個人的にはトンファー型のポリスバトンの方が好みなのだがいかんせん携帯性に劣る。腰にすえたソレが幾分か不安をぬぐい去った気がした。
車も持っていない原付も実家においてきた俺の移動手段は『ゲター・ベースジャバー』と名付けられた自転車だ。下駄に乗りながら静かな町を駅に向かう。日の落ち始めた空は不安な俺にはあまりに圧迫感があり、さながら世界の終わりの様だった。
半泣きになりながら下駄を走らせていると下駄の光の先に何かが飛び出してきた。
−ひいちまう−
俺は慌ててブレーキをかけたがその反動で横転、飛び出してきたものと接触して転がった。呻くような声と共にソレを弾きとばす。痛みも忘れてすぐに起きあがるとソレは犬だとわかった。そこの家の飼い犬『チベ』だ。
549('A`):2005/05/29(日) 21:34:23
ウホッ!いい活性!
550('A`):2005/05/29(日) 21:39:13
550げと
551('A`):2005/05/29(日) 21:50:14
「大丈夫か!チ…」俺は言い切らないうちに警棒をひきだしていた。
それは最早チベではなかった。すでに起き上がり低いうなり声をあげているそいつは、毛が抜け落ち、筋肉が隆起した皮膚は青ざめていた。人間への忠誠心などとうに忘れたであろう白ずんだ目でこちらを睨みつけている。
チベは大型犬だった、自転車でも逃げられない。
『殺される』俺は直感した、恐怖も不安もなく、逃げられない死がそこにあるのだ。ただ殺されるという事実で頭がいっぱいになった。

しかしチベは動かなかった、いや動けなかったのだ。後ろ足が片方ちぎれ、もう片方も折れている。骨がとびだし筋繊維がちぎれているのが薄暗い中でもよくわかる。さっきの衝突ぐらいでなった傷じゃない。
痛む素振りもなくこっちに這いずってくるが、逃げられないスピードじゃない。俺は下駄を起こした。が、俺は逃げなかった。追いつかれなくても家までついてこられれば同じだ、それに…

俺は警棒を握りしめチベの後ろに回りこむ、後ろ足が使えないため回転運動が遅い。俺は狂ったようにほえるチベだったものの頭めがけ全力で警棒をふりおろした。何度も、何度も。
552('A`):2005/05/29(日) 22:18:11
もしかしたらチベはただ混乱していただけなのかもしれない。もしかしたら俺はただの皮膚病の飼い犬を殺した異常者なのかもしれない。そんな心配はなかった、あの不安が一つの確信にかわったからだ。
チベは走ることこそ速かったが、昔事故にあい片足をなくしている。そのため歩くのが苦手でよくびっこをひいていた…皆が非難する中、歩くのが遅いチベは飼い主に見捨てられたのだ…

俺はチベがかわいそうでならなかった。

俺は駅に向かわず部屋に帰ると『装備』を整えた。
動きやすい服に斧、手斧、タクティカルナイフ、特殊警棒、ウィップベルト、仕込みバックル、隠しナイフ三本とスリーアングルダガー等
それに作り方もわからず可燃物をしこんだだけの火炎瓶二本とスタンバトンをバックパックに、中には必要なものを詰め込み家を出た。
装備を使いこなせるかはわからない。ただとにかく多く持っていたかったのだ。
553BIOHAZARD CODE:EronicaF:2005/05/29(日) 22:26:05
 飛び込んだ瞬間、割れた硝子が頬を裂いた。ぬるりと、生暖かい血が流れた。
 俺は薄暗い店内を見回すと、後を追って店内に飛び込んできた化け物から距離を取り、辺りを見回した。
 武器だ。武器。戦う為の武器が必要だ。
 その刹那、背後に迫る空気の流れを感じた。
 死者はくぐもった咆哮を口の端から洩らし、腕を薙ぐ。
 風。俺は頭を屈めてそれをかわすと、目の前にあったダンベルを掴み、後ろも見ずに投げ飛ばした。
 ぐるぉおお……。
 ゴッ、と鈍い音が耳朶を打った。鉄塊は狙い違わず、化け物の額を穿ったが、
やつはものともせずに前進を止めない。
 立てかけてあったバット。雄々しいまで鉛の凶器をひっ掴むと俺は怒号を上げて迫り来る敵影に立ち向かう。
「この、腐れゾンビ野郎がぁあああああああっ!!」
 虚空を切ったスイングが、死者の頭を打ち抜いた。握りしめた両手に確かな手ごたえを感じた。
 しかし、次の瞬間!
「うっ、うわああああっ!?」
 首を人間の構造上ありえない角度に捻ったまま、死者は両の腕を突き伸ばし、俺の襟元を掴み上げる。
「――がっ!」
 それは既に人間の力を凌駕していた。
 俺の身体は小柄とはいえない。だが、元中年の小男であろうその化け物は、軽々と俺の首を掴み上げ、
子供に対し高い高いをするように、宙へと俺の身体を吊り上げた。
「くっ……あっ……」
 眼球が一気に朱に染まる。気管を閉鎖され締め付けられた喉から、自分の声とも思われないもがり笛にも似た
呼吸が、ひゅうひゅうと漏れ落ちる。
 思考が一気に緩慢になっていく。
 外さないと。渾身の力を込めて、化け物の腕に取りすがるが、人外の膂力は嘲笑うかのように、ますます
締め付けを強化した。
「あ……ひっあっ……」
 死、死ぬのか。
 こんな所で。
 戦うと決めたのに。所詮こんなもんか。
 徐々に視界から光が消え失せていく。
 俺が全てを諦めかけた瞬間。
 妙に澄んだ火薬の鳴る音が、世界の何処かで聞こえた。
554('A`):2005/05/29(日) 22:33:31
  ∧∧ コイヤァァァァ!!
 (д´*)
 (⊃⌒*⌒⊂)
  /_ノωヽ_)

イヤッッホォォォオオォオウ!
   +   巛ヽ
       〒| +
  +   。||
*   +   / /
   ∧_∧ / /
  (´∀`/ / +
  ,-    f
 /ュヘ   |*
`〈_} )  |
   /   ヽ +
ガタン / ,ヘ |
||| j / | | |||
――――――――――


オツカレ  ∧_∧
チャ━━(´∀` )━━ソ!
   /    ヽ
   / 人  \\ 彡
  ⊂_/ )  ヽ_⊃
    / 人 (
    (_ノ (_)


+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)
 (0゚∪ ∪ +
 と_)_) +

⊂〓〓〓〓( ^ω^)〓〓〓⊃

とにかく期待してると言うことさ
555('A`):2005/05/29(日) 22:44:30
俺は大方の予測をたてた。各地での『事件』の原因は、おそらく『タレコミ屋』がいっていた様に『ウイルス』が原因だろう。
そしてそのウイルスはおそらくクレイウイルス…
漏れだした原因はわからないが、症状はゲームの様に人を含めた動物を怪物に変える。半死半生の殺人犯はその感染者だ。
そして『事件』の原因である『ウイルス』がこの町にも漏れた、皆が非難する中俺はノコノコと入れ違いにもどってきて、知らせてくれる知り合いもいない俺はずっと引きこもっていたのだ。
下手をすればもうここいら一帯封鎖されている。外部との接触は不可能だろう。しかし通信を遮断したのは何故だ?事実を隠蔽したかった…なんてことはないだろうに…
もしかしたら昨日の騒ぎが最後の非難だったのかもしれないが、慌てていたんだろう俺の様な非難漏れが必ずいる筈だ。

何処へ行けばいいかわからないがとにかく研究所へ向かおうと決めた、予想通り電車はとまっている。予測したように封鎖されていても感染していないなら出してもらえる筈…だ。
部屋やこの町に籠もっていても無駄ならとにかく人がいる所を目指そう。もしこれが何でもなくて俺が狂っているだけならその方がよっぽどいいのだから。
556BIOHAZARD CODE:EronicaG:2005/05/29(日) 22:57:10
 急激に締め付ける力が緩んだ。俺の身体は一瞬にして解放されると戒められていた肺が酸素を欲し、
急激に動き出す。空咳が結核患者のように続けざまに喉を襲う。
「伏せなさい!!」
 淀んだ空気を裂いて響き渡る、凛とした声。
 反射的に俺が伏せると、薄暗い店内をマズル・フラッシュが二度三度と焚かれた。
 るぉおおおお……。
 捻じ曲がりゾンビは、胴体へと続けざまに弾丸の嵐を食らいこむと、ゆっくり倒れ込み
ようやくその活動を停止した。
「君、大丈夫? 怪我は無い?」
 涼やかな声で我を取り戻した俺が見たものは、ブローニング・ハイパワーを構えた一人の少女だった。
 軍人が被るようなベレーを被っている彼女は、どこからどうみても日本人ではなかった。
 湖底の水の如き透き通った、ブルーの瞳。蜂蜜色に輝く髪は三つ編みにして背中に垂らしており、廃墟のようなこの店には
どうにも不釣合いだった。
 すらりと整った高い鼻梁。桜のように控えめな唇。タイトなスーツがややアンバランスだが、
ほどよく発育した両胸がいかにもキツイといった感じで激しい自己主張を行っている。
「ねぇ、ちょっと。私の話、聞いてる? それとも、日本語通じない?」
 やばい、やばい、やばい。
 少女は、形のよい眉を吊り上げると、いぶかしそうな表情でへたりと座り込んだままの
俺の前へと中腰になり顔を近づける。
 まずい。すげー、美人だ。
「ツ、ツウジテマス」
 超棒読みだ。なんせ、若い女とはもう半年以上口すら利いていない。
 テラやばひ。
 緊張のあまり、妙な汗が滝のように額を流れる。
「?」
 おまけに、その体勢はまずいんだよ。
 魅惑の、魅惑のトライアングル地帯がぁああああっ!!
 ……黒だし。
「本当に、大丈夫なの?」
「だ、だだだだだっ、だいじょうぶでツっ!?」
 舌噛んだ。てれりこ。
557(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/29(日) 23:13:42
ブローニングハイパワーか……………いいね
558('A`):2005/05/30(月) 00:01:20
もう日も暮れる、どこか安心できる場所を探さなくては。俺が選んだのは車の中だ、放置された軽トラのキーがささりっぱなしだった為有り難く頂戴したのだ。町の中は危険だと感じた為国道のど真ん中で寝ることにした。
「腹へったな畜生…」

無事朝を迎えた俺は昨日の事が嘘のように感じていた。しかし放置された車がポツポツあるがガラガラの国道、シャッターのおりた店達が何かが起こっていることを告げている。
途中うまい具合にシャッターのおりていないコンビニを見つけ食料や水を確保できた。「これでしばらくは持つな…」全く繋がらないラジオをひねりながらまた一人言だ。

手近な所から市役所に寄るがやはり鍵がかけられている。直接研究所に向かおうか迷っていると市の地図が飛び込んできた。「そうだ自衛隊!」すっかり忘れていた、市の遙か郊外には自衛隊の駐屯地があるのだ。そこに行けば何かあるはず。
「そうだよ、軍隊(語弊失礼)なら絶対誰かはいるだろ!何にせよここよりはよっぽどいい筈だ!さっさと気づけよ俺!」
俺が車に向かおうと振り返るとそこには男が立っていた。人形の様なそれはヨタヨタとこっちに近づいてきた


俺を喰うために


559('A`):2005/05/30(月) 00:49:47
市役所の入り口は狭く壁に挟まれている、また逃げられない。そんなことよりも俺はソレの不気味さに腰を抜かしそうだった。

髪は抜け、皮膚はただれ、腐臭と排泄物の臭いにまみれたソレが近づいてくる、眼球は見えているのか疑わしいほど濁り、その呻き声は地獄の死者のそのものだ。
「ヒッ…だ、大丈夫ですか?」
人の感染者ならと僅かな希望をかけて話しかけるが相手は無表情のままだ。俺は斧を構えた。「ち、近づくとやりますよ!ふぉんき(本気)ですよ!」脅しなど通じる訳もなかった。
ソレが倒れこむようにこちらに腕をのばすと同時に斧の刃がソレの脳天を直撃した。
痛い、手応えに腕が痛む
斧をくいこませたまま前のめりにソレは倒れこんだ。意外なほど鮮やかな血が溢れでている、チベもそうだった。
「なんなんだよヒクショオ(畜生)」くいこんだ斧を引き抜き、念の為痙攣しているソレの首筋に斧を撃ち込む。頭が混乱していた、予想していたとは言え、実際に経験するのは訳が違いすぎる。
しかし混乱している場合ではなかった、車に向かう途中足音がしたのだ、おそらく近くにまだいる。
俺は車に走った。チラッと目にはいった公園に2、3人影が見えた。よく聞こえなかったが怒号の様な声が聞こえた。ソイツらがそんな叫び声をあげるかはわからないが、人以外の感染者の可能性だってある。
俺は恐怖にまかせたままに車を走らせた。その混乱の中で斧についた血をぬぐいアルコールをかけ消毒していたのは条件反射とでも言うべきだろうか。
何より俺には駐屯地へ続く道が永遠に続く地獄ような気がしてならなかった。
560('A`):2005/05/30(月) 00:51:04
できれば見分けがつくように名前欄を変えて欲しい
タイトルでもなんでもいいから
561二人の俺:2005/05/30(月) 01:08:02
>>532
>>534
>>536
>>538
>>540
>>542
>>548
>>551-552
>>555
>>558-559です
文章は苦手な上携帯厨なのでかなり見苦しいかと思いますが長い目で一つ。あ、名前覧は題名です
562(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/30(月) 09:50:45
あっ……俺まだ題名考えてなかったYO
563二人の俺:2005/05/30(月) 20:53:55
景色が徐々に緑に染まってきた、駐屯地は山の中にある。といっても実は正しい道のりを俺は知らない。そこには一般向けに作られた歴史資料館等もあって、俺はその歴史資料館にむかっていたのだ。とりあえず駐屯地はその裏手にあるらしかった。

先程の感染者との接触の混乱の後、俺は妙に落ち着いてしまっていた。嫌に高ぶる気持ちもまた感じていた。それは俺がふっきれたのか、何かが麻痺したせいなのかもしれない。
飯をくいながらそんな事を考えていると目の前に歴史資料館の看板が見えた。俺はスピードを落とし辺りを伺った。気配はない、木々のざわめきすら聞こえなかった。

そこには白く高い壁と、鉄門があった。門は開かれていたのだが、資料館自体には誰もいないようだ。「鍵が開いているのか?」展示物に使用できるものがあるかもしれない。
「…行ってみるか」
横の入り口は鍵がかかっていたのだが、正面入り口は鍵が開いている。物音一つしないが、不自然すぎる。何かいるかもしれない。何故か俺はその可能性を知りながら吸い込まれるかのように中へ入っていった。
564二人の俺:2005/05/30(月) 22:00:59
中は思ったより暗くなかった。が、残念ながら裏口が見当たらない。せっかくなので何もいない事を確認した後一階と二階の展示物を見てまわるがこれまた使えそうなものはない。
「準備室や保管室になら何かあるか…?」
奥の部屋から地下へ降りる階段とエレベーター(メインスイッチもついていた)を見つけ、ズンズン部屋をあけていく。
これほど大胆に動き回れるのは、感染者は感染源となる者がいなければ存在しないという事実に気づいたからだ(情けないことに今まで気づかなかった)。
自衛隊駐屯地が無事だと仮定して、この辺りに人は住んでいないし、自然動物もまず見かけない。つまり感染者がいる可能性は極めて低い。

「ロクなもんがねぇし…先を急ぐべきか…体力の無駄だ…でも…なんかおかしくねぇか…?」何も見つけられなかった俺は一人言をつぶやきながら地下へ向かっていた。
幸い途中から常時灯がついていた為部屋を調べるのに支障はなかったが、息があがる程潜ってきたことから地下にむかってかなりデカイ施設であることが解る。なぜこんな地下深くまで…?
降りた途端にドアがあった。ドアの向こうから響くような空気の振動を感じる。
「この感じは…広い空間があんのか?」案の定鉄の扉の先は地下道になっていた、それもかなり広さだ。

「お、おいおいなんだこりゃ」
ただの歴史資料館の地下に巨大な地下道があるなんて明らかに不自然だ。ただの地下道じゃない、パイプも通され道が通されたトンネルの様な地下道だ。明かりもついている。
565二人の俺:2005/05/30(月) 22:01:19
やべ…文章がまとまんなくなってきたorz
566二人の俺:2005/05/30(月) 22:32:37
どデカイ地下道は空気の音が響いている。「どう考えても公道じゃないよなこりゃ」
出てきたドアの横を見てみると『歴史資料館階段C』と書かれており、その下に『←○○基地 ●●施設→』と書かれている。
「駐屯地に通じてんのか、じゃあこれは自衛隊の私設道路?でも…」●●は研究所のある市の名前だが、●●市には自衛隊の施設等ない。何の為に…

「え…?」

俺はある一点に釘付けになった。駐屯地側から人影がやってきたのだ。ただ、不自然にも伏せているかの様に低い体勢のまま這い進んで来る。だがソレは、人でも、人の感染者でもないことは一目瞭然だった。

なぜならソレが這っていたのは『天井』だったからだ
567('A`):2005/05/30(月) 22:53:08
早めに早めに
568('A`):2005/05/30(月) 23:09:54
リッカーか!?(名前リッカーだっけw
569( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/30(月) 23:12:55

未だ火花を散らしあう剣道喪男とバイクのイケメンを目の前に、
キモ面ヲタクは為す術も無く立ち尽くし、鼻息を荒げていた。
その場の緊迫した空気に、否が応でもキモ面ヲタク自信の緊張も高まる。
噴き出るキモ蒸気はどんどん出力を増し、一人源泉地帯のようになっていた。
と。
「あの・・・」キモ面ヲタクから微妙に距離を取って佇んでいる少女が、俯いたままに口を開いた。
「このままじゃ・・・せっかく助かったのに、駄目ですよね・・・。どうにかしなわああーっ!?」
話の途中でキモ面ヲタクへ振り向いた少女が、その人智を超えた光景を目の当たりにし、驚きの声を上げた。
「なんだッ!?」声に反応した剣道喪男が即座に振り返る。
「あ、いや! あ、あの人が、かか、加湿器みたいに!?」
キモ面ヲタクを指差し戦慄する少女。
「はあッあ!? おっご、お、俺がなにって!? シュシュシュワーー!!(蒸気)」
キモ面ヲタク、自身が人智を超えている自覚無し。
「ああ、それか・・・」剣道喪男はそれを見るなり緊張を解いた。
「最初は俺も驚いたが、それはただの汗だ。恐らく極度の多汗症なんだろう。だから何も心配する事は・・・
 ・・・・・・いや、一応その蒸気は吸わない方がいいかもしれんな。俺の経験上」
淡々と述べる剣道喪男。
少女は「はあ・・・そうですか・・・」と一応納得した素振りを見せたが、
キモ面ヲタクとの距離は物理的にも心情的にも多少広がったようだった。
当のキモ面ヲタクはというと、恐らく「俺の汗は毒じゃねえ!!」みたいな事をどもりながら言っていたようだったが、
キモ蒸気のシューシュー音にかき消されて確かな言葉は誰も拾えなかった。
・・・と、その時。

「・・・んだよ。女には優しいんかよ」

不意に放たれた、皮肉めいた言葉。声の主は―――バイクのイケメンだ。
「・・・なんだと?」
剣道喪男が、大気を震わせるような殺気を纏ってイケメンに振り向く。
同時にキモ面ヲタクがプギャッと鳴いたが、おおかた殺気にあてられて尿漏れでもしたのだろう。
「は? つ、つーか、ちげーんかよ?」イケメンは震えを押し殺し、必死に悪態をついているようだ。
「別に優しくした覚えは無い。女も貴様らイケメン同様、俺達の敵だ」
「はぁ? いや、つーか今フツーに優しかっただろ」
「俺はただ質問に答えただけだ。
 ・・・だが、まあ・・・あいつは女と言ってもまだガキだし、どっかの腰抜けと違って勇敢なようだからな。
 そりゃあ態度も少しは変わってくるかもしれんな」
「はぁ!? だッ、ん・・・・・・だよ・・・!!」
剣道喪男の強烈な皮肉返しに、イケメンは言葉を詰まらせた。
570( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/30(月) 23:14:26

「あ、ああああ〜・・・・・・」
二人の様子を固唾を飲んで見守っていた少女が、呻き声を漏らした。
「さすがにその言葉はまずいですよ・・・せっかくうやむやになったと思ったのに、また逆戻り・・・」
ボソボソ声でキモ面ヲタクに話しかける。
「・・・お、オッフォ、俺は・・・こし、腰抜けじゃ、な、な、ナブァ・・・シュワーー!!」
「うわ、こちらでもショッキングですか!」
「だ、だだ、だってよ! 俺オレ、お、俺だってさ? 助けようとし、したけどさ! でもさ!!でゴフォオオさ!?」
「わ、わかりました! わかりましたからゲップは我慢して下さい! 気が遠くなります!」
「あ、あぁ、そう? グッヘ、あー、うん。じゃあ・・・ま、まあ・・・イッヒ!」
何故かみるみる大人しくなるキモ面ヲタク。
少女は不思議に思ったが、あえて“何故前屈みに股間を押さえつつ赤面するんですか?”とは訊かなかった。
「・・・・・・そ、それじゃ、とりあえず何とか説得してみましょう」
「はヒィ!?」
少女の提案に、キモ面ヲタクは奇声を以って応えた。
「ななななんですか!? びっくりしたぁ!」
「む、も、無理ポ!」
「無理じゃないですよ! 話せば解ってくれます! ・・・・・・多分」
「たっ、た、多分じゃん!」
「・・・それに、このままここでゴチャゴチャやってたら、また怪物に襲われちゃうかもしれないんですよ!?」
「あ、ああ・・・それは・・・ンック、確かに・・・・・・」

少女の言葉はまさしく正論だった。
すでに日は暮れ始めており、辺りはだいぶ暗くなってきている。
それに加え、先ほど剣道喪男が斬った犬の屍骸から、腐臭に混じって血の匂いが広がっている。
・・・ゾンビ共が血の臭いに反応するかどうかは定かではないが、ゾンビ犬なら臭いを嗅ぎつける可能性は大いにある。
そういった可能性が確然と存在する以上、この状況下に於いて無駄にこの場所に止まる事は明らかに危険である。
イケメンを前にして我を失っている剣道喪男に、その事を気付かせなければ、事態はどんどん悪化していくだろう。
そのくらいの事は、超常現象的な頭脳を持つキモ面ヲタクでも解った。

「それじゃ、ちょっと言ってきます・・・!」
自らを奮い立たせるように呟き、少女は睨みあう二人のもとへ足を踏み出した。
「あうあ、あああああ、はわわわわあ・・・ゴプシッ」
ハラハラしながら(字面だけ見たら)萌えセリフっぽい声を漏らすキモ面ヲタク。
そして少女は、剣道喪男の背後で足を止めた。
少しだけ深呼吸し、少女はおもむろに説得の第一声を放った。
「あ、あの! ちょっといいで・・・す・・・・・・」
第一声は尻すぼみに消えていった。
「・・・なんだ。またキモヲタが何かやらかしたか?」
剣道喪男がやれやれといった感じで振り向く。
が、少女はあらぬ方向を見て固まっていた。
「・・・・・・おい、どうし―――――」
不審に思った剣道喪男が問いただそうとしたその時、
少女は口を押さえて「ひっ!?」と小さく悲鳴を上げた。
「・・・・・・!?」
少女の尋常ならぬ様子に、その場の全員が少女の視線を追う。


すると・・・
571( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/05/30(月) 23:15:27

「・・・うっ!?」
剣道喪男が青ざめて息をのんだ。
「んだ、ありゃ・・・!?」  「はゴッ!? ぷぎゅォあッあああ!?」
一瞬遅れてイケメンとキモ面ヲタクもそれに気付き、声を上げる。


少女の視線の先・・・真っ直ぐに伸びた広い幹線道路のずっと奥。
まるで静謐な絵画の上にとまった虫がそのまま絵に入り込んでしまったかのような違和感を漂わせ、
“それ”はポツンと存在していた。

“それ”との相対的な距離は、50b以上あるだろう。
だが、“それ”が異質な存在である事はここからでもはっきりと見て取れた。

見た目的には、ニホンザルに近い。
茶色の体毛に、赤みがかった顔面。体長も同じ程度だ。
・・・だが、“それ”には目が無かった。
目のあるべき場所は肉が盛り上がるようになっており、その痕跡を漂わせるだけだ。
その下には大きく横に裂けた口が見えた。唇が存在しないため、鋭い歯が剥き出しになっている。
そして、最も特徴的なのが、その大きく横に開いた耳。
まるで像の耳のようなそれは、休む事無くピクピクと動き、聞き耳を立てているようにも見えた。

そんな怪生物が一匹、一同の視線の先で、
こちらへ襲い掛かるわけでもなく、ただヒョイヒョイと飛び跳ねているのだ。
静まり返った一帯に、アスファルトと怪生物の爪がぶつかり合うカッチャカッチャという音だけが響く。
夕日に暮れる静かな街という情景的な風景と相まって、それは酷く不気味なものに見えた。

・・・と、その時。

―――――オ゙ッ・・・オ゙ッ・・・オ゙ッ・・・

怪生物が、跳び上がりながら断続的にくぐもった鳴き声を発し始めた。
その様子は、まるで他の何者かに呼びかけているような―――そんな感じだった。


「くッ・・・クソッ!! なんてことだ・・・・!!」


剣道喪男が漏らした言葉は、今までに無い焦燥と危機感を含んでいた・・・
572二人の俺:2005/05/30(月) 23:28:10
辺りを伺うソレは、ゲームにでてくる様な筋組織が剥き出しの化け物とも、昆虫との中間生物とも違った。
皮膚は黒く、長く伸び美しくさえある四肢はさながら黒い蜘蛛を連想させる。目は全てが黒目で瞳が確認できないが、筋の通ったキレイな鼻をしている。唇の無い口は耳まで裂け、まるで笑っているかの様だ。
「!」
ソレと目があった。眼をそらすことなくソレは圧倒的な速度でこちらに飛びかかってきた。

俺はとっさに斧を構えるがあっと言う間に押し倒されてしまった、頭を打ち意識が揺らぐ。必死で抵抗するが蜘蛛の力は凄まじく抜け出せない。
「るあぁー!」蜘蛛が大きく笑い俺に食らいつこうとした時、なんとか腕に巻き付けた仕込みナイフを抜き、その脇腹に深く突き刺した。
蜘蛛は甲高い声をあげると俺から飛びのいた。頭が、肩が、腰が、足が、ただ一度の取っ組み合いで悲鳴をあげている。掴まれた部分からは爪が食い込んだのだろう血液が滲んでいるのが解る。蜘蛛の力は半端ではなかった。
蜘蛛は脇腹のナイフをとろうとかきむしっているが、それが余計に痛むのだろう笑っているような表情で奇声をあげつづけている。その姿が滑稽で可笑しかったが、俺の表情は笑うどころか強ばり無表情となっていた。

金属音と共に蜘蛛からナイフが落ちる。傷口からはどす黒い血が流れ落ちていた。
573('A`):2005/05/30(月) 23:35:26
キモヲタきたー!乙!
574二人の俺:2005/05/31(火) 00:04:54
恐怖はなかった、ただ目前のそれと向き合っていただけだ。意志に近いよくわからない感情だけがあった。
蜘蛛と俺とは地下道と平行に並んでいる。蜘蛛は体を震わせると壁を四つん這いで走り出し、またも飛びかかってきた。傷が痛むのか動きは鈍かった。
俺は斧を捨てわざとやや前にスライディングした。対照への距離を誤った蜘蛛は俺の上半身に覆い被さるように落ちてきた。顔面の痛みも忘れ、バックルから引き抜いておいたナイフをその胸に突き立てる。刃は肋間をとらえ根本まで刺さり、蜘蛛はまたも奇声をあげた。
息を荒げながら俺は腰を浮かすとタクティカルナイフを取り出し蜘蛛の腹を思い切り切り裂いた。抵抗でナイフが手から抜け落ちた。切り裂くと同時に俺は蜘蛛の下から這い出ていた。

うずくまる蜘蛛と距離をとってはじめて片方の腕の痛みに気づいた。大量に出血している。腕が大きく裂傷していたのだ。明らかに蜘蛛に食いつかれた傷だ…
575(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/05/31(火) 00:32:55
キモヲタだキモヲタだ!!わぁいわぁい
576('A`):2005/05/31(火) 00:40:47
誰かまとめサイトのURLを…
577('A`):2005/05/31(火) 00:58:24
578('A`):2005/05/31(火) 00:59:12
>>577ありがたや
579('A`):2005/05/31(火) 14:46:55


a
g
e
580('A`):2005/05/31(火) 16:33:43


a
g
e
581('A`):2005/05/31(火) 18:45:15
ageというのはな・・・こうやるんだ!!
582二人の俺:2005/05/31(火) 19:38:17
動かしてもいないのに激痛が走る。傷口が熱い。痛い、痛い痛い痛い痛い!「ぎぃぃ…!」痛みが全身をおおっていく。

しかし蜘蛛はまだ絶命してはいない。しきりに全身を動かしこちらに向かおうとしている。
トドメを、しかし深手を負わせはしたが近づくのは危険だ、俺はバックパックから火炎瓶を取り出す。蓋の中の脱脂綿に火をつける狙いをさだめる。
もともとノーコンな上腕を庇いながらだ。火炎瓶は狙いをそれ、赤い尾をひきながら蜘蛛にあたらずに後ろの壁にぶち当たった。「んぐ!」傷の痛みで声がくぐもる。
火の玉が辺りに飛び散った、はずしはしたが火炎は蜘蛛をとらえた。ガソリンを仕込んだせいだろう火の勢いが思ったよりあったのだ。
蜘蛛は傷のせいで火から逃れることもできずに、嫌な臭いを放ちながら炭と化していった…

煙が広がり、警報が鳴り響いたかと思うとスプリンクラーが火を消し止めた。水が傷にこたえる。俺はスプリンクラーから離れるとその場にへたりこんだ…

脇を強く縛り傷にアルコールをかける、激しい痛みが走る…タオルで傷口を塞ぎながら色々な考えが頭をよぎった。この蜘蛛は一体…こいつが感染した化け物なら…この地下道…警報を聞きつけて誰か…

俺は後ろに大きく笑うススの塊にも気づかない程に気がぬけていた
583二人の俺:2005/05/31(火) 20:08:57
俺が気づいた時には既に遅く、黒くただれた笑みが眼前に迫っていた。不思議と俺はただ「ああ、そうか」と思うだけだった。
化け物だらけの中運よく生きられたもんだ…それにこんな化け物相手によくやった方だ。この事件の真実を知れないのが気がかりだがまぁいい。もうどうでもいい…



目の前が白くなり、何も聞こえなくなった


次の瞬間倒れていたのは蜘蛛の方だった、後頭部と首筋が吹き飛び、ささくれ立った断片が見える。足音が近づき、スプリンクラーの雨の向こうから声がした。
「最後まで気を抜くな、勝利に酔いしれたときこそ隙が生じる」
クロノトリガーのカエルのテーマが頭の中で流れた…
584('A`):2005/05/31(火) 20:27:42

585('A`):2005/05/31(火) 20:28:38
GJ!!!
586二人の俺:2005/05/31(火) 20:49:08
俺は今地下道を歩いている、かなりデカイ隧道だ。急がなければならないが奴らがいるかもしれん、油断はできない。
「ちょっとは待ってくれてもいいじゃない…ブツブツ」
後ろでカンに触る声がする、だから惨事女は嫌いなんだ。



話は数日前に戻る。俺の住む小さな市で大規模な避難が行われたのだ。ちょうど全国で起こっている猟奇殺人に類似した事件が隣町で起こり、町が異様な雰囲気に包まれている頃だ。
なんでもナンタラとかいう病気がはやり、この市全体を消毒しなきゃならないとかいう話だった。
町の集会にも行かない俺の所に最初は役所員が来て避難について色々話してきやがったが、俺は無視していつも通りボロアパートに引きこもっていた。だが警官まできやがって嫌がる俺を無理矢理避難先へ連れて行きやがったのだ。

着いた先にはかなりの人数が集められていたが、これでも数日に分けて避難した後らしい。
病気にかかってないか調べるのにいくつも検査が必要なんだそうで、効率よく行う為に郊外にある自衛隊の施設に連れて行かれるという話だった。よく見ると自衛隊員らしき人間もいる。
「オオゲサダナ…」外に出る事自体が久しぶりの俺にはまるで現実とは思えなかったし、正直お気に入りのサイトで更新されたエロアニメの方が気になっていた。
587('A`):2005/06/01(水) 07:09:19
おつおつ
588('A`):2005/06/01(水) 15:55:07
おっつん
589('A`):2005/06/01(水) 20:20:58
おっつんがー!!
590('A`):2005/06/01(水) 20:31:03
z!
591二人の俺:2005/06/01(水) 20:33:56
自衛隊員が集まっている歴史資料館を横目にバスは自衛隊の施設へと向かった。
施設内に解放された区画は人が収容できるようになっており、そこで数日に渡って検査が行われるらしい。無事終われば一時隣の市にうつされる予定だった。そう、無事に終われば…

長い間引きこもっていた俺にとってそこは苦痛でしかなかった。繰り返される採血や検査に加え、俺が割り当てられた部屋にいるデブ、ガリ、チビのDQNがそれをさらに助長していた。
「あいつキモくNE?」「つかヤバイ」「やべぇやべぇwwww」
こいつらはいつも同じ台詞ばかりだ、間違いなく何らかの病気にかかってる。見つけてやった方がこいつらの為だ。
592二人の俺:2005/06/01(水) 21:26:46
ある日の朝、なにやら軍服姿の隊員が施設にやって来て職員が慌ただしくしてるかと思うとその日の検査がなくなり、俺達は部屋から出ないよう指示が出された。ストレスもあってか俺は眠たさに任せて眠り続けていた。
「ぁー!!」「…だYO!」「ーー!」
DQN三人組が外で何かを叫んでいる。「馬鹿が…」またロクでもないことしてんだろうと思ったが、次第声が増えてきた。はじめは施設職員の声だけだったが、駆け足と共に人が集まってきた。
声と足音が交わっていたが、その内静かになった。ただ引きずるような音が聞こえる。
「……じめ!」急に響いたその掛け声と共に連続して爆発音が聞こえた。
「銃声?!」俺は飛び起きた、壁の向こうから爆発音に混じって甲高い声が聞こえる。少しした後、隊員達の話声か聞こえはじめたかと思うとその声はすぐに叫び声にかわった。
593二人の俺:2005/06/01(水) 22:34:05
叫び声はやがて悲鳴となって辺りを包んだ。「……」俺は様子を伺っていた、声はすぐにやんだが次は物音がする。一つの足音とばきばきぶちぶちという『何か』を壊す音がする。
俺は息を潜めた。何がおこっているのか…物音がやむと足音は遠のいていった。しばらくしてから見て俺は部屋を出た。そこには(思った通りと言うべきか)血だまりと肉塊が落ちていた。
「…マジかよ」俺は冷静につとめ辺りを伺った。弾痕、肉塊、それに…黒い『何か』の死体。危険を感じた俺は肉塊から銃とマガジンをとった。
SIG/SAUER P226…9×19mmを15+1装填できる。流石に仕上げはキッチリしている。こいつに頼るしかない…

この棟にいる人間はただでさえ少ない上、周囲の部屋の人間はさっきの騒ぎで逃げたらしく人気がない。隊員がすぐに来るだろうが、俺はまず人がいるであろう詰め所へと向かった…
594(PД`q):2005/06/02(木) 00:18:56
…はっ!
迂濶にも寝てしまったようだ…。といっても一時間程だが…この一時間がもの凄く危険な事は誰の考えでも分かる。
時間は9時だった。


辺りを見ると、昨日と全く変わらない景色だった。
きよはまだ寝ている。寝相が悪いせいか、テーブルクロスが足元に蹴られていた。
あ…。僕は見てはいけない様なものを見た気がした。
きよの、下半身が隆起している…。朝起ち…だろうか…。まぁこの歳ならしょうがないだろうが、小さい。だいぶ小さい。やはり身長が低いと下半身も…。
そんな事を考えていたら、きよがおき出した。朝の挨拶を交わす。
『おはよー…』
「おはよー」

あまりにも普通すぎる挨拶。この状況下でのんきなものだ。

『…ごめん、トイレってどこ?』

きよが聞いてきた。
…、本人は自分の変化に気づいたのか、少し照れながら僕に聞いてきた。

「トイレはあっちだけど…、個人行動は危険だから一緒についてくよ。」

僕は自分を酷い友達だなぁ…と心底思った。



11時。

食事をすまし、荷物を束ね、出発の準備をする。このデパートのオーナーは、古武道を重んじる人らしく、デパートの最上階に武道に使う武器が売っていた。免許を持っていないと、もちろん買えない代物がごろごろある。
僕ときよはそこで、刀を一本ずつ手にいれた。

『…凄い…。…凄い重い…』

そんな理由で一本しか所持できなかった。

お互い適当に服を着替え、刀と一緒に持ってきたプロテクターの類を装着する。見た目が少し滑稽なのが印象的だった。

とうとう出発する時がきたようだ…。
僕らは、デパートの出口を目指す。

身に付けているものには何故か、全て、赤い小さな刺繍がしてあった…。
595(PД`q):2005/06/02(木) 00:26:42
ブランク空きすぎで文章本当変ですが許して…。リハビリという事で。
…といっても、只今自分は風邪で寝込んでますけどね、はい。
猛烈に頭痛いですorz

文章書いてる間何度か意識とびそうになりました。


ちなみに主人公は…自分です。この親友も、もちろん現実に存在します。(そりゃ名前は違うけど…。)
精神描写や、友情をリアルに書きたかったのであえてこういう設定にしました。

596('A`):2005/06/02(木) 01:35:28
乙ですー!
つか主人公お前だったのかよwwwまさかうほ(ry

ともかくGJ!早く体を治してくれ!
597('A`):2005/06/02(木) 10:48:09
チソコのサイズもリアルなんですね?
598(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/02(木) 15:12:09


 わりと長く異臭を放つ道程を越えて、やっと五つ目のマンホールで地上に出ることが叶った。
腕をあげて背伸びすると、爆撃で大破した車が何台転がっている。
そのおかげでゾンビの数も減ったように思われた。
「はわわぁ…こいつはひどいな」
目の前にあったのは20人以上の警官の死体だった…
そのほとんどは焼け焦げ、真っ黒になっているのでゾンビ化するとは到底思えない。
自衛隊…医師政府関係と国を売ったマスゴミは逃げおおせた様だが、この人達はいまのいままで戦っていたらしい。
民間人でもまだ戦っている者達がいるはずだ。そう思うと希望ももてた。
だが通信手段のほとんどは断たれたので半ば隔離された様なものだ。
警官の死体を高沢は物色している。
あぁそうか警官の拳銃を物色しているのか……S&W M37だ銃を眺めて3丁投げ付けてくるパシリ、と受け取ると一つを青嶋に渡す。
青嶋はこくりと頷くと俯きながら両手をだしてきた。
高沢自身も替えの弾をポケットに詰めている。
おぉやっと銃だよ、と思うとワクワクして、たまらなかった。

599(PД`q):2005/06/02(木) 16:29:00
>>596
まぁ…、そこはみなさんのご想像にお任せします(・∀・)

>>597
チソコのサイズも…ですね( ´∀`)

だいぶ熱ひいたので
今日続き書こうかなと思ってます。


この話…ウホッな内容にしてみるのも面白ウワーナニスルキサマラヤメローヽ(´Д`;)ノ
600(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/02(木) 16:52:53
タイトル決めた……………『バイオハザード:コードニート』にする
601(PД`q):2005/06/02(木) 20:03:57
アンビリーバボーでゾンビネタやってますね。
602二人の俺:2005/06/02(木) 20:18:22
それからはジェットコースターのように時間がすぎていった…棟の詰め所に向かう途中外でまたも銃声が聞こえてきたのだ。今度のは只の銃声じゃない、まるで戦争を思わせる激しい音だ。
外を覗くと建物の間で自衛隊員がアサルトライフルを撃っている。まるで地獄絵図だ、隊員が標的にしているのは人間だった…
撃たれている人間は退くことなく隊員に向かっている、銃などまるで気にしていない様だ。嫌な予感だ…俺はここから逃げようと考えた。よくわからないがグズグズしているワケにはいかない。

俺は詰め所に行くのを諦め銃声のする方とは逆に出た。どこに行けばわからない、とにかく目の前にある建物へ向かった。建物の入り口に人が見える…俺は言いしれぬ不安を感じ、走りながらシグを構えた…
603二人の俺:2005/06/02(木) 20:53:36
近づくにつれそれが何かがわかる。ただれた皮膚、光のない瞳。怪我人云々の話じゃない、人間が立っていられる状態じゃないのだ。
俺はシグのスライドを引きながらギリギリまで走りよった、相手がこちらに気づきヨタヨタと向かってくる。久々の銃撃だ、フリンチングに注意し二発放った。
そいつはつんのめり倒れた。後ろでは銃撃が続いている、死体も確認せぬまま俺は建物に駆け込んだ。とにかく奥へ、扉を明け部屋を渡り安心できるまで奥へと入った。
落ち着いた頃辺りを見回す「病院…?」その臭い、質感、ただの建物じゃないことだけはわかった。
俺は入り口とは別の出口を探した、もしかしたら車があるかもしれないからだ。
「ー!」
通り過ぎた部屋から悲鳴が聞こえた。
「関係ないね」俺は無視しようと思ったが、扉が開き一人の人間がこちらに駆けてくるのが横目に見えた。俺は反射的に振り返りシグを構えた。そいつを撃つ為じゃない、その後ろから壁を這って迫る黒い化け物を撃つ為に…
604二人の俺:2005/06/02(木) 20:57:54
見直してみると自分の文章がかなりやばいことがわかりますね、誤字もあるし読み辛いし下手くそすぎる…文才ねーんだよな俺orz
まぁオナニーだからいっか(。∀゚)アヒャ
605(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/02(木) 22:45:46


警官達の屍の山を踏み付けながら歩く。
そして警官達をまさしく踏み台にして、生きようとしていると思うと、今度は腐臭とその他雑多の燃えた匂いで吐きそうになる。
下水道よりひどい匂いだ。
高沢は当たり前の如く前へどんどん進んでいく。
真っ黒になった頭蓋骨を踏むとパリパリと音を立てて割れる……。


「うぷ………ゲェェェ」
吐いた体液は胃液がほとんどで中身などはなかった
路面には腐ったシチューみたいな染みになるだろう。
あはは……
だが胃のなかが気持ち悪い道端の草を食べた時の不快感の10万倍だろうか?。
そんなことを思っていると青嶋が近寄って来て手にしたハンカチで口のまわりを拭いてくれた。
「あっ…ぁりがとぅ」
「いっ……いえ別に」
ぺこりとお辞儀をするとぴょこぴょことポニーテールを揺らして高沢の方に小走りする。
一方高沢は
器用に指で拳銃をくるくると回してる。
一体何者だ?ただの探偵とは思えない。
やがてジャンパーにその銃をしまうと近くの小さなビルの車庫に目をつけた。
一発銃声が鳴り響くと両手でおもいっきりシャッターを解き放つ。
「ふぅ……」
汗を拭うと高沢はその銀色に塗られたボディを見る


トヨタのランドクルーザーシグナスである

606('A`):2005/06/03(金) 00:20:30
ん、二人の俺って2人の主人公がいるん?
607('A`):2005/06/03(金) 00:47:52
>>606
そうみたいだな
俺は題名なかったら586でわけがわからんくなってたよ
608(PД`q):2005/06/03(金) 01:42:18

絶望的だった。
入口をみた二人は絶句した。
20…30…いや、もっといるだろう。
元はこの町の住人であったはずの、化け物が。


幸いこちらは気付かれていない。どうするべきか…。




1.小麦粉で倒す。

2.逃げる。
609(PД`q):2005/06/03(金) 01:44:36
1か2、見たい方選んでくださいw


短くてスマソ
とりあえず今日は寝ます。アデオス(PД`q)
610('A`):2005/06/03(金) 02:55:04
2
611('A`):2005/06/03(金) 03:46:47
いち!
612('A`):2005/06/03(金) 04:17:10
どうやって小麦粉で倒すのか多少気になるので1
613('A`):2005/06/03(金) 07:55:31
586はもう来ないのかな
614(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/03(金) 08:33:05
俺も1
615('A`):2005/06/03(金) 08:37:24
密室+小麦粉+ライター=粉塵爆発
616(PД`q):2005/06/03(金) 09:10:16
>>615
ネタバレイクナイ…。
(´・ω・`)…。
617('A`):2005/06/03(金) 16:45:46 BE:84989748-
586の作品好きだったのだが
618(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/03(金) 18:40:08
586待ってるよ
619('A`):2005/06/03(金) 18:58:14
今俺が書き溜めてるやつで女とのフラグが立ちつつあるんだが
やってしまっていいものかどうか……
620('A`):2005/06/03(金) 19:02:43
>>616
>>615じゃないけど、小麦粉といえば粉塵爆発ってくらい漫画で見掛けるからなぁ……
いっそのこと、湿らせた小麦粉をビニール袋に入れて、それを振り回して撲殺とかどう?w
621('A`):2005/06/03(金) 20:05:15
>>619
あんたの好きな風にすればいいんでないかな
ちゃんと親しくなる過程は書いてほしいけど
622('A`):2005/06/03(金) 20:30:12
>ちゃんと親しくなる過程は書いてほしいけど

そりゃ無理ってもんだ
623('A`):2005/06/03(金) 20:35:32
>>622
何の理由もなしに惚れてるってのはなしでお願いってことをいいたかった
624('A`):2005/06/03(金) 20:37:33
吊橋理論しかありえない
625('A`):2005/06/03(金) 20:42:30
>>624
まあそれしかないっぽいけど
それを書いてほしいんですよ
626(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/03(金) 23:21:24
619の作品待ってますよ
627(PД`q):2005/06/03(金) 23:25:26
>>620
そうですね…。
小麦粉を使った、ほかの素晴らしい利用方法考えときますw
628586:2005/06/03(金) 23:28:45
―10:31 某漫画喫茶店内

いろいろ考えた末、やはり行くしかない。
意を決してシャッターに向かった。

「ぐっ……。」
腕に力を込め、声を上げながらシャッターを持ち上げる。
意外に重いのだ…。

だが真ん中辺りまで持ち上げると比較的軽く上がった。
同時に光が全身に眩しくぶつかる。

すぐに警戒しながら辺りを見回したが動く物は無い。
多分化け物は居ないだろう。

ゆっくり一歩を踏み出し、なるべく早く、そしてなるべく音を出さない様に神経を集中させながらコンビニに向かった。
629586:2005/06/03(金) 23:51:55
―10:44 コンビニ前

ガラス越しに見える店内は、意外と荒れて居なかった。

扉を押して中に入る。
少し生暖かい。

レジに周り大きめの袋を取り、まず商品コーナーで電池を何個かバラバラと放り込んだ。
電池と同じ棚に懐中電灯があった。
しかも手に取って見るとランタンタイプの物だ。丁度良い。
たが袋には入れずにそのまま手に持った。
何故かは判らないが何となくそんな気分なのだ……。

次に飲み物のある棚に向かった。
どれも生ぬるいが仕方ない。
そう思って袋に持てる分だけ適当に入れた。

今思いつく限り欲しい物は無い。
「これくらいかな…。」

そう思い立ち去ろうと思った瞬間……。



<ガサガサ…>




――「うをっ!?」
足元を巨大なゴキブリが横切ったのだ!

ドーン!

思い切り尻餅をついてしまった。
その拍子に棚から何か落ちた音が続いてした。

「テラヤバス……。」

何か猛烈に嫌な予感がした。
630('A`):2005/06/04(土) 00:03:14
まさか・・・小麦粉Xか!?
631586:2005/06/04(土) 00:13:25


的中した。


数秒間を置いてトイレへ続く扉から、扉をぶっ倒し『マッチョ』というか上半身の筋肉が肥大化し、更に鼻息が荒く見るからにヤバめな化け物が出てきたのだ。
化け物は充血したデカい目玉で直ぐ様こちらを睨んだ。

今にも突進でもしてきそうだ!

身の危険を感じ、持っている電池とペットボトルの詰まったビニール袋を化け物の顔面に投げつけた。

(今だっ!!)
化け物の視界を妨げひるんだ隙に、すぐにコンビニを飛び出した!
だが少しホッとした束の間、後ろを振り返ると何と化け物が追いかけてくるじゃないか!

猛ダッシュで漫画喫茶の前まで走ってきた。
シャッターは開いたままだ。

(いや…ダメだ!アイツならシャッターぐらい壊しかねん!)

僕はそのまま行き先も決まらぬまま走った。
しかし化け物は、まだ後ろから追いかけてくるじゃないか!
更にさっきより近い!

「うわぁああぁぁああぁあ!!」
半分泣き叫びながら無我夢中に走り、国道方面に向かっていた。
632バイオハザード;デッドライン:2005/06/04(土) 00:20:16
・・・・
暗く、狭い、小さな部屋。
パソコンのモニターの光だけが、その男を照らしている。
男の周りには、ウィダーゼリーやカロリーメイトの食べカスが散乱していた。

「あああああああああ・・・・ついにやったぞ。」

男はおもむろに立ち上がり、そして狂喜の声をあげた。
パソコンの画面には「ハッキング成功」の文字。
画面内には、多くの絵図が表示されていた。
そして、右上には日本語でこう書かれていた。

「D−ウイルス」極秘実験資料ーアンブレラ社ー

そしてその部屋から、男は駆け足で、出ていった。

日本が大きく揺れ動いた気がした。

                      4月14日(火)AM12:08

運命の5月2日AM5:27まで後 21日と5時間19分
633('A`):2005/06/04(土) 00:22:49
デット&その他職人さん
期待age
634バイオハザード;デッドライン:2005/06/04(土) 00:29:05
ハジメマシテ。
色々工夫しましたが・・・・・
あああああ・・・・・文章造るのって難しいですね・・・・
クオリィチィッてやつが低いですね。
まあ新生ニートとして頑張ります。
でも、うざっかったらいってくだちぃ。
すぐやめますんで
635(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/04(土) 00:43:04
クオリティなら俺がダントツで低いぜ
636バイオハザード;デッドライン:2005/06/04(土) 00:52:12
5月1日(水)AM8:41  滑止大学入学式
足を学校に向けて走らせる。

  ああやベーぞ。初日から遅刻なんて・・・今日はついてねーな。

バスに二回も乗り遅れた俺、喪教 太郎(もきょう たろう)は
9:15までに滑止大学に向かわなければならない。
学校に着くと、2階への階段を駆け登り、教室のドアを開ける。

 はぁ・・はぁ。じ・・・時間は・・・?

                        9:31

「駄目ジャン。あんたが遅刻しちゃよー。」
男の一人が俺をなじる。
俺が遅刻してはいけない理由。それは、俺が科学を教える
先生だからだ。
637('A`):2005/06/04(土) 00:59:07
GGGJ
638バイオハザード;デッドライン:2005/06/04(土) 01:05:00
かなり日が飛びましたが、とんだ日の分は、後ほどやろうかと。

先生の設定は一応年は30ぐらいで未婚という設定で・・・(アバウト
何か先に色々あるんでいつできるか微妙だな。
さーてと。寝るとするかな?

あと最初の入学式は無視してくだされ。(チャンと消せよ。
639秘かに二度目の投降:2005/06/04(土) 02:38:16
女、女、女はどこだ?
俺は半ば変態と化した頭で声の主を探した。
確かにこの会社内に誰かがいる。 しかも聞いた事のある声だったような気がする。
とにかく、このフロアから探してみよう。
俺は入り口に近い部屋から探してみる事にした。 
警備室はさっき入ったからいいとして、次の部屋だ。 警備室の隣は事務所になっている。
木刀をしっかりと握りなおして事務所の中に入る。 中には誰もいないようだ。

と思ったら床に誰かが倒れていた! 俺は無視して部屋をでた。
これまでの経験上アレはゾンビだ。 うっかり近づこうものなら足をつかまれジ・エンドだ。
ああいうのは無視するに限る。

次の部屋に向かおうと事務所を後にしようとした時、また悲鳴が聞こえた。

この声は武田だ! 武田はこの会社のアイドル的存在、俺は当然話したことはない。
しかしオカズにした事は多々あり、もはや俺と武田は切っても切れない縁となっている。

その武田が窮地に陥っている!早く助けねば! 俺の中に力がみなぎった。
声はどうやら二階だ。 俺は階段に向かって走った。


その時二階で蠢くたくさんのゾンビの物音を少しでも聞いていれば、あんな事にはならなかったんだろうな。
今でもあのときの事は後悔している。  
640('A`):2005/06/04(土) 05:08:14
死意苦隠日記(しいくいんにっき)

昔、中国で奇怪な脳の病が流行した。それにかかったものは、
食欲のみしか持たない狂人と化し、間もなく死んでいった。人々は恐れ、嘆き、
狂人になってしまった人を「存微(微かに食欲を存するのみ)」と呼んだ。
病にかかった人たちは、すぐには狂人にならず、少しずつ自らを失っていった。
その時に日記を残すものも多かった。しかし、段々と正気を失っていくため、
所々文字が抜けていたり、最後は「粥 美味」としか書いていないものもあった。
これらの日記は「死意苦隠日記(死の恐怖を苦しみながらも隠している日記)」
と呼ばれ、人々の悲しみと恐怖を喚起した。
某ゲームに登場する飼育員の日記はこれを元にしたものであることは
賢明な読者ならすでにお気づきのことであろう。
(民明書房刊「日記の歴史-中国ハザード-」より抜粋)
641('A`):2005/06/04(土) 08:27:25
きもおたすげーよ
読ませる力がある
新たにでてきた怪生物も無茶苦茶不気味で恐いし(゚д゚;)))
早く続きみたい
642('A`):2005/06/04(土) 08:32:50
M(喪)ウイルス
643('A`):2005/06/04(土) 08:45:23
すごいなお前ら
644二人の俺:2005/06/04(土) 11:26:43
やっぱり実力不足だったか…という訳で解説(いいわけ)。二人の俺は主人公が二人いまして、>>586からは別の主人公の視点となっています
小ネタバレになりますが586までの主人公俺@を助けた人間と586からの主人公俺Aは同一人物で、その俺Aは『ベンゴロウさん』です
645二人の俺:2005/06/04(土) 11:43:58
あの黒い化け物はさっきの棟で見た死体と同じか。壁、天井を素早く這い回るゴキブリ人間…明らかに『敵』だ。
前に居る人間に当てないように狙いをさだめる、ゴキブリの動きかとまった一瞬をついて一発。右目が潰れ不快なカナキリ声をあげてのたうつゴキブリ人間。

「クソが!邪魔だどけぇ!」
ゴキブリ追い討ちを喰わせようとした時、前に居る人間も銃撃に恐れしゃがみこんだのだ、この角度ではそいつに当たってしまう。シグを構えながらゴキブリに向かって走りだす俺。

次の瞬間、しゃがみこむ人間にとびかかるゴキブリの眼前につきつけられた銃口から、二発の鉛玉がうちだされていた…
646('A`):2005/06/04(土) 11:51:51
G♪G♪GJ!!♪
647二人の俺:2005/06/04(土) 12:18:58
赤黒い液体をまき散らし顔面を醜く歪ませたかと思うと、天を仰ぐように反り返った後ゴキブリは沈黙した。
「大丈夫か?」俺はゴキブリにシグを向けたまま聞いた。
「…に……のよ」
「聞き取れん、なんだ?」ゴキブリはもう動き出すことはなさそうだ、見下ろすように再び聞いた。
「…に考えてんのよ!私を殺す気?!」
お、女かよ…しかも助けてもらっておいてこいつは…
「ふざけてるのか?助けてやったんだぞ」俺は冷静に諭した…つもりだった
「助けてやった?クソとか言ってたじゃない!キモイのよ!」
「!!」


キモイ

俺が

この世で

最も

嫌いな

言葉だ!


「弾薬の無駄遣いだったか糞が…」撃ち殺してやろうかと思ったが勘弁してやることにした。俺は誰とも会ってない、誰も助けてない。喚く女を無視し俺は先を急ぐ事にした。
648二人の俺:2005/06/04(土) 12:39:08
外では銃声が少なくなってきている。撤退しているのかやられているのか、どの道あのおかしな人間達のせいだけとは思えない、おそらく棟の隊員を殺した『何か』が…

「あ、待ちなさい!」女が叫ぶ、俺は無視を決め込んで先を進もうとした。
「ここからは逃げられないわよ」
「何故だ?」俺は立ち止まり振り返らずに聞いた。
「車はないし、第一門が閉じられている。周囲の壁は高くて厚いし。空でも飛べなきゃここからは出られないの。あなたヘリの運転でもできるの?」
「…詳しいな、自衛隊員か?」
「一応そうね、研究員だけど」
「研究員?…気にくわんが聞きたいことが山ほどある」俺は振り返るとついてくるよう合図した。
「気にくわないのはお互い様でしょ。いがみ合ってる時間はなさそうね、とりあえず逃げましょオタクさん」
「・・この野郎」
「どう見てもここの職員や隊員じゃないし、どうせ被験者の一人でしょ。名前も聞く気はない」
「ああそうかい。んで?どうすんだ研究員さん」
「ついて来て、アテがあるの」
649二人の俺:2005/06/04(土) 13:57:52
俺達はL字型の巨大な棟の廊下を端へ向かった。ちょうどさっき出てきた棟を過ぎ、あの銃撃戦のあった場所の横にあたる。壁ごしではもう銃声は聞こえない…

「ここから出れる地下道があるの、急がないと封鎖されるわ。ただそこに向かう為の鍵をもってないの、多分二階の整備室にある筈なんだけど一応あなたもこの辺の警備室を探して。プレートがついてるからすぐわかる筈」
女はベレッタ92FSのスライドをひくと無線機を俺に渡し二階へと向かった。訓練は受けていたようだ。

「警備室って言われてもわかんねーよボケ」俺はとにかくしらみつぶしに部屋を調べることにした。
幸い何にも出会うことなく、いくつか部屋を調べた後、一つの大きな部屋に出た。どうやら資料室らしくファイルがいくつもある。
奥の机の上にプリントが散乱してある、数枚の冊子だ。『クレイウイルス』と題名をつけられたそれを手にとってみた。
650二人の俺:2005/06/04(土) 14:31:23
クレイウイルス Crayviridae
【一般性状】感染臓器を全身とする向汎性ウイルスで、細胞非破壊型感染をおこし、感染細胞を変異させ異常増殖させる。大きな特徴として、ウイルスでありながら細菌にも感染するバクテリオファージbacteriophageの性状をしめす。
最大の特徴として生体はこのウイルスに対して免疫寛容を起こすことが多い。抗体が産生されても中和抗体ではない。また、インターフェロンは産生されるが感受性はない。


T−ウイルス T-virus
【性状】インフルエンザウイルスの様に大変異と小変異を繰り返しており、それが短時間でおこる。細菌に対してはテンペレートファージtemperatephageの性状を示す。
【病原性】初期の菌体は飛沫感染だが、変異を繰り返し接触感染に移行する。感染初期は風邪に似た呼吸器疾患をおこすが、変異細胞の異常増加・新生、生体内の変異細菌の異常増加により全身の組織が腐敗してくる。
また、組織腐敗には感染による代謝異常、変異による嫌気的エネルギー産生の主流化による慢性的・絶対的エネルギー不足も大きく関わっている。主としてこのエネルギー不足による飢餓によって餓死する事が多い。
また、特殊な脳炎をおこし、患者の意識は低下する。人畜共通感染症だが、宿主を植物とする例も報告されている。
【治療】免疫寛容をおこすことから自然治癒することはない。ただし、エネルギーを補ってやることで全ての組織が変異した後に、症状が抑えられ安定し、細胞がウイルスと共存する。


関連項目→G−ウイルス G-virus
651('A`):2005/06/04(土) 15:59:24
やばいストーリーごっちゃになってきた。
とりあえずGJ!
652('A`):2005/06/04(土) 16:19:22
>>644
解説乙
俺@を助けたのが産児女だと思い込んでいたから助かった
653('A`):2005/06/04(土) 16:21:24
586って言うと586タソのほうを連想してしまう・・・
654('A`):2005/06/04(土) 18:02:37
586タソのことだろ
655('A`):2005/06/05(日) 13:39:52
めっさ期待age
656二人の俺:2005/06/05(日) 21:58:43
「関係ないか…」ウイルスが自衛隊と何の関係があるのやら。まさかゲームの様に生物兵器でもつくってたのか?なら俺もとっくに…
ガガガ・・私よ・・ガガガ
通信機から声がする、鍵を見つけたらしく指示された場所へ向かった。

でかい扉の前で待っていた女は「遅いのよ」とまたこの態度だ。よくよく見てみるとこの女は華奢(きゃしゃ)というよりスマートな体と端正な顔立ち、所謂美人て奴だ。この態度からしてよほど男からチヤホヤされてきたのだろう。
喪男でなければ解らない歪んだ嫌悪感がわいた。
「この奥から地下道へ通じる道へ抜けることができるわ、急ぎましょう」
「出られるんだな?」俺はシグを構えながら聞く。
「奥は倉庫になってるの、これは倉庫への鍵。倉庫を抜ければ地下道へ通じる道へ行けるわ、多分まだ大丈夫」
鍵をさし倉庫への扉が開かれた。ヒンヤリした空気が足を伝った。

そこには武器庫らしく戦車が何台か置かれていた、残念ながら整備中らしく動かせそうもない。薄暗かったが、上のどこかから光が漏れだしているらしく所々明るかった。俺達は警戒しながら前に進んだ…
−ガコンッ−
俺は反射的に振り返りシグを構える。扉近くのランプが緑から赤にかわったのが見えた。俺が聞く前に女が答える。
「ただのオートロックよ、びっくりした?」女はニヤニヤしながら顔をのぞき込んできた。正直むかついた…
「当然の反応だ」俺は舌打ちをしてシグをおろした。
「冷静なフリするからよ、その態度もオタクくさいって言ってるのに」女はワザと大きく溜息をついた。
「あ?いい加減に…」
文句を言おうとした瞬間、空気をきるような音と共に扉と俺達を遮るように何かが落ちてきた。光の中にその何かが着地した…
657響 ◆uDZooUCtB2 :2005/06/05(日) 22:55:32
続きが気になる〜!
期待だがsage
658('A`):2005/06/06(月) 11:00:02
それが君のHIBIKI
659(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/06(月) 14:52:02
電車男観て欝になりましたしばらく書けません
660('A`):2005/06/06(月) 16:53:02
matomedokodakke?
661('A`):2005/06/06(月) 17:42:55
>>660
>>151dayo
662('A`):2005/06/06(月) 20:52:51
高校の時国語で進級危うくなったほどに
文才のない俺が書いてもいいですか?
663('A`):2005/06/06(月) 20:55:22
誰でもいいお
664六六弐:2005/06/06(月) 21:09:08
じゃ今から投下します。
面白くなかったら言ってください。すぐ辞めます。
665六六弐:2005/06/06(月) 21:14:09
――――ざぁ、ざぁ

――――ざぁ、ざぁ

雨音が激しくなる。衣服が雨で体にまとわりついて動きづらかった。

後ろを振り返る。

何も……いない?

「はぁっ、はぁっ、げほっ…」

全速力で雨の中を走ってきたせいか、肺が痛い。

木刀の柄に右手と左てを重ねて置き、杖のように地面に突き立てる。

呼吸を整えようと努めるが、ついに膝をついてしまう。

顔を上げることさえままならない。見えるのは雨に濡れた自分の前髪と、傷だらけの膝。

座っているのさえ辛くなって来る。

体は段々と熱を失っていく。心地よい眠気が襲ってくる。

夢の世界への誘いに身を任せ、目を閉じようとしたとき。

後ろから、呻き声が響いた。

来た。奴らが。

人間よりも極端に足の遅い奴らは、その数に物を言わせこの町を侵食してきた。

「あぁぁ・・・」「おぉぉ」と、言葉にならない呻き声が近づいていくる。

追いつかれた。

もうだめだ。

すぐ後ろで、雨水を踏みしめるびしゃっという音が聞こえた。

ああ、だめだ。

喰われる…


一応、続く予定です。ダメダメな文なのは自覚してますorz
悪評が多ければ打ち切ります。
666('A`):2005/06/06(月) 21:21:31
あれ?何?俺ゾンビになってる?
左手はずれてんじゃん。
あ、なんか警察がきた。
おいおい、撃つなよ、いてえじゃん。
あ、右足取れた。
あれ?死んだの?

喪なんて、こんな感じだろ。
667('A`):2005/06/06(月) 21:22:14
そんな夢の無い
668六六弐:2005/06/06(月) 21:41:07
―――。

目が醒めて最初に思ったのは、「騒がしい」だった。

目を開けると、薄汚れたコンクリートの天井が見える。

自分の首を左に向ける。そこには、自分の持っていた木刀と、リュックがあった。

自分の体を見回す。濡れた服は着替えさせられ、怪我していた両膝には、どうやら包帯が巻かれているようだ。

深く息を吐き、立ち上がる。良く見ると自分がいるのはどこかの病院らしい。

相変わらず騒がしい。子供が遊んでいるのだろうか。

しかし病院の外で騒いでいるのは、どうやら子供ではなく大人である。

鎮痛剤か何かを打たれたのか、意識が朦朧としてよく状況が掴めない。

大声で何かを叫びながら、こちらに走ってくる男。

そしてその後ろを追いかける無数の人影。

遠くで、誰かの叫び声が聞こえる。

「!!」

瞬間、俺は冷水でも浴びせられたかのように覚醒した。そうか、いるんだ。ここにも、アレが。

アレが。

立ち上がる。リュックを背負い、木刀を握る。中学の剣道部時代から愛用している木刀。

その、言わば「愛刀」をしっかりと握る。ーーーよし。

今ごろになって痛み出した膝を無視し、駆け出す。病院の自動ドアは開かなかった。

非常扉から飛び出すと、そこは、

地獄だった。

地面に転がる、誰のものとも知れない「腕」

川のように流れ、土のように地面を覆う、「血」

そして、無数の…

…生ける、屍。

取り敢えずここまで・・・続きは明日までに書いておきます。。。
読んでくださった方ありがとうございます。
669('A`):2005/06/06(月) 22:02:42
イイヨイイヨー
670('A`):2005/06/06(月) 22:07:03
乙乙!!!!!
671六六弐:2005/06/06(月) 22:17:08
ていうか、一行一行に全部空行入れてたの俺だけだった・・・orz
次回からは修正します。
672二人の俺:2005/06/06(月) 22:25:47
そいつは着地した横向きの体勢のままこちらを見ていた。均衡のとれた体、無表情だが今にも話しかけてきそうなその表情は知性すら感じさせた…
そいつは判断にとまどう俺の持つ銃に目をやると、不意に立ち上がり体をこちらに向けた。まるで巨人だ。やはりそれは怪物だったのだ、それも、とびっきりの…

そいつは胸部から左手にかけて黒変し、そこを中心にねじくれた骨格と筋組織がみずみずしく脈打っていた。指は骨が変化したのか鋭い鉤爪と化している。よくよく見ればバランスのいい体の所々が変異している様だ。
「これは…」女も言葉になっていない。まるで危険であることも忘れているかの様に好奇の目で見ている。
俺がシグを構えようとした瞬間そいつは何も言わず腰を据えると体当たりを仕掛けてきた。

速い

俺は防御することもできずに吹き飛ばされ置かれていたミニガンに頭をぶつけた、尋常な身体能力じゃない。俺はすぐに起き上がるとシグを構えた。しかし目の前にはすでに鈍い色をした鉤爪が迫っていた。

奥から銃声が光と共に聞こえると巨人は爪を退き銃撃の方を振り返った。奥には我を取り戻し女がベレッタを構えていた。巨人の肩口に赤黒い傷ができていた、だが血は出ていない。俺は体勢を低くし巨人の脇を抜けた。

「鍵を開けろ!逃げるんだ!」俺は叫びながら軋む体で巨人の胸部に二発ぶちこんだ。女は振り返り扉へ向けて走りだした。
同時に巨人がこちらへむけて走りだす。俺はさらに三発ぶちこむ、胸部、腹部、額に喰らったにも関わらず巨人の勢いはとまらない。
一か八か目を狙いトリガーをひきしぼった。しかし弾は空をきった。

巨人が跳んだのだ。信じられない跳躍を見せ、俺を通りすぎ、爪を構えながら女の後ろに迫る。振り返った女の表情が青く歪んだ。
巨人は着地と同時に鉤爪を振り下ろす。女は斜め後ろに飛び退き、巨人の爪は扉横のパネルにめり込んだ。ぐちゃぐちゃになったパネルがショートしている。
女は至近距離から何発も放った。全て当たっている筈の巨人は多少揺らいにも関わらず、無表情のままパネルから爪をひきぬくと女にむかって歩きだした。

俺は走りながら慎重に一発放つ。狙いどおり目にあたり、流石に巨人が揺らいだ。女は素早くこちらに逃げてきた。巨人は鋭い眼差しをこちらに向けている、まるで怒っているかの様だ。

「おい、博打だ。二手に別れるぞ」俺は後ろを指さしながら女に言う。
673二人の俺:2005/06/06(月) 22:55:32
「…わかったわ」俺が何を言いたいのかわかったのか、女は頷きながら答えた。
「俺が囮になってやる、使えるな?」
「多分大丈夫…」
女からベレッタを受け取り俺達は賭けにでた。さっき俺がぶつかったミニガンは使える状態だった、弾も装填されっぱなしだ。それでこの化け物をミンチにする!


「いくぞ!」俺達は叫ぶと同時に別々の方向に走りだした。巨人は初めて大きく吠えると、うまいこと俺を追いかけてきた。「うまくやれよ…」
俺は兎に角走った、背中には巨人が追いかけてくる気配がする。あっという間に壁に追い詰められる。「まだか!」俺は叫び女を見る。女はミニガンについている、まだ撃とうとしない。
「はやくしろ!殺す気か!」俺は巨人にベレッタを二発、シグを一発撃ち込んだ。巨人はたじろぎもせず鉤爪をふりあげた。

−ウゥーン−

「いいわ!どいて!」モーター音が響き女が叫んだ。俺は巨人の膝にベレッタを二発放ち壁伝いに全力で走った。巨人は銃撃をくらい足を踏み外していた。

次の瞬間、鼓膜を突き破る程の爆音と共に、光る粒子の帯柱が巨人をのみこんだ。ベルト給弾による絶え間無い破壊光だ。
674響 ◆uDZooUCtB2 :2005/06/06(月) 23:29:15
いいなぁ
続き期待あげ
675六六弐:2005/06/07(火) 00:43:24
すぐ近くの一匹の「アレ」を睨み付ける。
傷だらけというよりも、すでに肉が腐り剥げ落ちている皮膚。
だらしなく前に突き出した両の手。
ほんの数ヶ月前まで、ゲームの中で主人公に殺されるだけの役目だったはずの
その異形の怪物は、こちらに気づくと、「あぁぁぁ」と声をあげ、こちらに迫ってきた。
ふと脳裏に、高校時代の思い出が蘇った。
剣道部で唯一人、彼女がいなかった俺。
いつもブサイクだ、キモイと馬鹿にされていた俺。
好きな子ができても、俺なんかじゃ…と諦めて結局剣道のみに没頭した俺。

気がつけば、腐食した死体<ゾンビ>は、目前にまで迫っていた。
右手で柄をつかむ。あと一歩で俺の間合い。
ゾンビは、俺の速度に目が着いてきていない。
右手を振り上げる。愛刀の確かな重み。幾度となく仇敵<イケメン剣道家>を破ってきた
俺の渾身の力を込めた「面」。
愛刀の刀身はたやすくゾンビの頭に喰い込み、くすぶっていたゾンビの生命の根源を踏みにじる。
もう一匹のゾンビが俺に気づき、こちらへ迫ってくる。しかし、遅い。
「ふん・・・」鼻で笑ってやった。どうやらこいつは生前はイケメンDQN様だったようだ。
ストリート系ファッションにピアス、帽子…俺をいつも馬鹿にしていたクラスのDQNの顔が、思い出された。
DQNゾンビが両手を俺の肩に置いて首筋に噛み付こうとした刹那、俺は体をかがめその手をかわす。
そして両手のうち左手だけを掴み、大きく踏み込んでゾンビの懐に入り、体を反転させる。
俺のもうひとつの特技、柔道の必殺技、「一本背負い」である。
重心の定まっていないゾンビは軽く、アスファルトに叩き付けるのも容易だった。
ぐしゃ・・・
DQNが生前自信を持って人に見せ付けていたであろう顔面を思い切り踏みつける。
そして木刀を逆手に握りなおし、今度は首筋へ思い切り振り下ろした。
ーーー

そんな調子で五、六匹のゾンビを殺戮したころ、俺の耳に「ガァァン」という銃声が飛び込んできた。
そして一秒も経たないうち、左の太ももをハンマーで殴られたような衝撃が加えられた。
自分で言うのも難だがぼんやりとした目で左足を見ると、左腿の端が抉られ、鮮血が流れている。
不思議と痛みは感じなかった。ゆっくりと振り返ると、そこにはさっき病院の窓から見た男が
銃を構えて立っていた。

「おい!お前はゾンビじゃないんだな?にんげ・・・」
その男の話が終わらぬうちに、
俺はおそらく本日二度目の

失神を迎えた。

寝ようと思いましたが出来ちゃったんで載せます。
皆さん明日もよろしく〜
676('A`):2005/06/07(火) 19:56:06
さあ、今日もよろしく!
677二人の俺:2005/06/07(火) 20:21:48
光の中に巨人がいる、驚くべきことにまだ動こうとしているのがわかる。しかしその体は光の柱に押しつぶされていき、やがて地面に貼り付けられノシイカとなった。

銃撃がやみ、倉庫内が硝煙のにおいでいっぱいになった。耳がいたい、鼓膜がやられているのかもしれない。
「おい、大丈夫か?」
「え?あ…大丈夫」女も耳にダメージがあるようだ(当然か)。
フラフラになりながら巨人を見る、ハチの巣となった壁にしぶとくもまだわずかに原型を残している。が、もはやそれがもとがどんな生き物だったかはわからなくなっている巨人の死体があった。
「普通粉々になってるぞ、化け物め…」
「すごいわね」
「なんなんだこいつは…」
「とにかく先を急ぎましょ」
「ん・・・ああ」

女にベレッタをかえすと倉庫内を奥へ向かった。ミニガンが持っていければよかったのだが、重くて動かせそうもない。もう弾も少ない、せめてアサルトライフルだけでもあってもらいたかった。

倉庫奥を進むと巨大な機械仕掛けの扉…というよりは蓋があった。既に蓋は開いている。
「セーフティーは解除してるわ、行きましょ」
「ここまで来て封鎖されてはかなわん、急ぐぞ」
「ちょっと待って!そんなに焦らないでよ!」

678二人の俺:2005/06/07(火) 20:28:11
俺達は地下道へ向かった。しばらく進むと女が遅れだした、ひきこもりだった俺より体力がない訳がない。足を痛めたか。
「ちょっとは待ってくれてもいいじゃない…これだからオタクはブツブツ」やっぱり女は嫌いだ。
「おまえは…ん?そういえばこの地下道はどこへ続いている?もう出られるんだろ?」
「あぁ、この地下道は隣の市まで続いている筈よ。多分郊外だけど。途中で出れるけど念の為奥まで行きましょ。」
「ん?別に途中でもよくないか?封鎖されて出られんよりはどこでもいいから出た方が…」
「あいつらが基地内から逃げ出してる可能性は否定できない、安全な隣の市への最短路のここを行くべきよ」
「そうか?」反論しようとした時激しい警報がした。むこうでスプリンクラーが作動している、すぐ近くだ。
「ここのスプリンクラーは感知した部分のみに作動するの、火事かし…見て!」女が指をさした先には、スプリンクラーの雨の中に二人の人影が見えていた。

座りこむ人間の後ろの一人、動きこそ鈍いが間違いなくあのゴキブリ人間だ。俺は女が指をさす前に走りだしていた。シグを構え正確に二発撃ち込む。ゴキブリはあっさりと生き絶えた。


まさか地下道に生存者、しかも一般人がいるとは夢にも思わなかった。しかもしかも同じボロアパートの正体不明の住人、通称『強烈君』だったとは。
679二人の俺:2005/06/07(火) 20:46:46
ブハーようやくここまできたぁ…
二人目の主人公・俺A『ベンゴロウさん編』はここまでです。ようやく俺@の名前を出せましたのでちょっとした解説


俺@『強烈君』
一人目の主人公、巨大企業にこき使われる天パ喪男。妄想により鍛えられた高い予測能力とは裏腹につめが甘い。動物好きの武器マニア。

俺A『ベンゴロウさん』
二人目の主人公。長い間ひきこもっていた嫌女家。銃の扱いに長けているが、その容姿に加え言動が(普段何の役にもたたない)長所全てを打ち消し激しく痛い。


二人の名前は奇天烈からパクリました。なぜベンゴロウさんが銃の扱いに長けているのか等の細かいものから、ストーリーに書ききれなかった裏設定は本編が終わったら書くかもしんないし書かないかもしんない
680('A`):2005/06/07(火) 20:48:55
乙ーーー!!!!!!!!!
681( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/07(火) 23:54:54

「アレはやばい! すぐ逃げるぞっ!」
声量を押し殺した叫びと共に、剣道喪男が3人へと振り返る。
凄まじい焦りの表情。
たった一人で殆どのゾンビ犬を退治してのけた剣道喪男が見せたその表情は、
全員にかつてない緊張を伝播させた。
「ど、どこへ!?」
少女が聞き返すと、剣道喪男は「クッ・・・!」と声を漏らしながら歯噛みした。
「走って・・・は無理か・・・!」道路を一瞥し、そう呟く。
次いで、キョロキョロと周りを見回し始める。
目に付く物は、軒を連ねるシャッターの下りた店舗、散らばったゾンビ犬の死体、そして・・・

―――乗り捨てられた自動車!

「これだッ!!」
剣道喪男はすぐさま比較的損傷の少ない車に駆け寄り、ドアに手を掛けた。
・・・開かない。鍵が掛かっている。
「くそッ!!」吐き捨てつつ、スモークの貼られたウィンドウから内部を覗き込む。

瞬間。

唐突に、バン! と音をたて、ウィンドウガラスに血塗れの手が張り付いた!
「―――うおッ!?!?!?!?」
剣道喪男は思わずその場を飛び退く。
その手はガラスに爪を立て、カリカリと嫌な音をたてながらずり下がり・・・
その奥にいる人物の顔をゆっくりと露にした。
・・・見開いた瞳の黒目部分は白く膜が張るように濁り、
鼻と口の周りを血に染めたその顔には、生気は全く見られない。
「ゾ、ゾンビか・・・!」剣道喪男は憎々しげ呻いた。
車の内部にはゾンビがいた。どうやらドライバーが何らかの理由でゾンビ化したらしい。
これではこの車は使えない・・・
目の前の車に早々に見切りを付け、新たな車を探して目を走らせる。
他の3人も思い思いに使えそうな車を探す。
・・・しかし、どの車もタイヤが潰されていたり、ガードレールに衝突して大破していたりで、
近くにまともに走りそうな物はひとつも無かった。
682( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/07(火) 23:56:08

「くッ、ク、車はムリっぽ!! なんか、ほ、他は!?」
キモ面ヲタクが泣きそうなどもり声を上げる。
「くそ・・・何か・・・」
剣道喪男はさらに辺りに視線を巡らせる。
ちらりと怪生物を見やると、先刻同様に飛び跳ねながら鳴き声をあげ続けていた。
(くそ、まずいぞ・・・!)剣道喪男はさらに焦りの色を強めた。
と、その時。
「あ! あれ!」少女が一点を指差して剣道喪男へ呼びかけた。
「私達が乗ってきたあのバイクに、他の車からガソリンを入れれば・・・!」
少女は早口にまくし立てる。だが・・・
「いや・・・ムリだ。時間が掛かりすぎるし、そもそもポンプが無い・・・!」
「う・・・そうですか・・・」
剣道喪男の言葉にがっくりと肩を落とす少女。
剣道喪男も再び周囲に目を向けようと首を上げる。
・・・と、その途中で剣道喪男の動きがピタリと止まった。
「・・・いや、待て! ・・・いける、か・・・!?」
脳裏に浮かんだ考えを確認するように独りごちる剣道喪男。
少女が「えっ!?」と声を上げて期待の目を向けた。
「おい、イケメン! お前のバイク、音楽鳴らせるか!?」
怪生物とは反対方向の路肩に停めてあるバイク―――黒いビッグスクーターを指差し、
剣道喪男はイケメンに詰め寄るようにして問い掛けた。
「はァ? お、音楽? なんでだよ?」
当然とも言えるイケメンの訝しげな反応。
だが、切羽詰った剣道喪男は「いいから答えろッ!!」と叱り付けるように答えを急した。
「な・・・クッソ・・・つ、付いてンよ! スピーカーだろ!?」
イケメンは激高しかけるも、抑えながら言葉を返す。
「よし、じゃあキーを!」
剣道喪男はよこせとばかりに手を差し出した。
「はあ!? 何すンだよ!?」
「いいから早くしてくれ! 早くしないと・・・!!」
剣道喪男は焦慮を剥き出しにしてイケメンに迫る。
その迫力に気圧されたイケメンは、「あ、ああ・・・」とあっさりバイクのキーを手渡した。
「よし・・・あとは隠れる場所だ!」
キーを握り締め、剣道喪男は駆け出した。

「ついてこい! 開いている建物を探すぞ!」
683( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/08(水) 00:05:32
ほぼ一週間ぶりのオナヌ・・・時間かかったぁ・・・
つーか皆さんペース超速いね! 凄すぎ! というか俺が遅漏杉なのか・・・?

ともかく、次のオナヌはあんまり日を開けないでやろうと思いました。
せっかく賑わってきた事だしね!

というわけで、おやすみなさい、おまいら様方・・・
684('A`):2005/06/08(水) 00:22:19
キモヲタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
685('A`):2005/06/08(水) 00:25:08
キモオタキタワァ( *´艸`)乙ゥ
686BIOHAZARD CODE:EronicaH:2005/06/08(水) 17:22:48
「ね、本当に手当てしなくていいの? 思いっきり舌噛んでたみたいだけど」
「……も、問題ない」
 あれから俺は謎の少女と店を脱出し、商店街を抜けてすぐ駅前にある公園で休憩していた。
 平時ならばこそ、人々の賑わう場所であるが、ここも既に世界が死に絶えたかと思うほど、
陰鬱な静けさに満ちていた。
 濡れたベンチに腰掛けているので、正直尻が冷たいを通り越して痛い。
 公園内の中央部に位置する噴水の上部は銃撃の痕だろうか、上部が抉ったように破砕され、
勢いを失くした水流が馬の小便の如くダダ漏れしていた。
 とにかく左右に開けたこの場所なら、化け物の不意打ちを喰らう事無く休めるとの少女の言に従ったのは
正解だったのか、俺はつかの間の休息を得て、ほっと溜息を吐くと、小さく首を項垂れた。
 少女は俺のようにベンチに腰掛けたりはせず、ハンドガンを握りしめたまま警戒を解かず、彼方此方に絶えず視線を張り巡らせている。
 その立ち居振る舞いといい、現実離れした容姿といい、今まで俺の人生にはまるで縁の無いものに思えていた情景は、
彼女が先程俺自身が洩らしたような溜息を吐くのを、この耳で確かに聞いた時、
何故か、ようやく、このありえない現実そのものを直視させるような説得力を、持たせた。
「そうだ。そ、そそそういえば、まだお礼もいってなかったな。あ、ありがとう」
 彼女は、不意に言葉を発した猿を見るような驚きの顔を見せるが、やがて、幾分か表情を和らげると、俺には
理解できない言語で応えを返した。
「その、日本語、ワカル?」
 少女は、瞬時に頬を膨らませると、いかにもおかしそうに背をくの字にまげ、くくと笑いの声を洩らす。
「おかしな、人ね。だってわたし、さっきからちゃんと日本語で答えてたじゃない」
「――んであqwせdrftgyふじこ!?」
 狼狽の余り、支離滅裂な雄叫びが噴出。やべ、俺、テラキモス?
「あ、あああ。だだって、ホラ、君がその、なんかエスペラント語? みたいな言葉を
中間に挟むから、その、余儀なく、つーか、脊髄反射的に」
「ホント、おかしな人ね」
 引かれると一瞬思ったが、どうやら俺の存在は彼女の中ではキモカワいいキャラとして認識されたらしい。
 彼女の笑みの中には、今まで全ての女が持っていた侮蔑の陰が無く、それだけでなんとなく救われた気がした。
 小さく、咳払いをすると、俺は彼女に名前を告げた。
 すると彼女は、帽子を折り目正しく被りなおすと玲瓏とした声を靡かせて、
「Héloïse、エロイーズ・カスタニエよ」
 と、かなり当たり前のように名乗った。
687('A`):2005/06/08(水) 23:19:36
乙&保守
688('A`):2005/06/09(木) 01:52:46
GJアゲ!
689バッドマン:2005/06/09(木) 18:04:06
なんか楽しそうなの見つけたから俺も妄想してみる
限りなくクオリティ低いが・・・

690バッドマン:2005/06/09(木) 18:54:53
平成XX年7月1日09:28
「む・・・」
カーテンの隙間から差し込む日の光で目を覚ました
「・・・む・・・まだ9時やん・・・」
男は以外に早くに目を覚ましたことに少なからず驚いていた
「さて・・・起きるか・・・なにしようかな・・・」

ここで登場人物紹介
三浦大輔(仮) 年齢:29歳 職業:ニート 身長:182cm体重:90kg
性格:面倒くさがり、基本的に気弱だが世間に波にもまれて図太くなりつつある 
趣味:筋トレ、格闘技・野球観戦
メモ:中学の頃はチビデブで気弱な為いじめられていた
  高校入学と共に急成長し身長182cmになり自分を変える為に部活もレスリングを始めるが
  生来の気の弱さが災いしいじめられる(部活のキャプテンや同級生には基本的に身体能力が高いのでやり返せと
  言われるもびびってやり返すことができない)
  高校卒業後海上自衛隊に入隊するもここでも先輩にいじめられる
  7年間いじめに耐えたがある事件をきっかけに大暴れし自衛隊に居づらくなり退職
  (ここで切れたらかなりの凶暴性があることが発覚)
  退職後友人の紹介により就いた職場でいじめられることはなかったが人とのコミュニュケーションの
  下手が災いし誤解を招き人間関係が悪化し退職以後引きこもりがちになる
  女性関係も内向的な性格と見るに耐えない容姿(眠たそうな目、たまねぎの様な鼻、分厚いたらこ唇)
  の為に年齢=彼女いない歴当然童貞

台所に行き冷蔵庫から牛乳を取り出し喉を潤しながら
「・・・?」
なにか違和感を感じた
「おや・・・なんか静かだな・・・小学校も保育園も休みじゃないはずだが・・・」
彼の家のすぐ横は小学校と保育園があり今の時間帯ならば小学校の授業中の声や
保育園からのお遊戯の音楽が聞こえるはずなのだ
「まあ静かなことはいいことだ」
と特に気にしなかった
居間に行きテレビを点けソファーの腰を下ろした
そしてふと横を見ると庭に祖母が立っていた
「あれ・・・ばあちゃん心臓の調子が悪くて寝込んでたのに・・・元気になったのかな?」
ならば一声かけようと縁側に出ようとしたときだった
普段鈍い彼がある違和感を感じた・・・
「おや?ばあちゃんが庭にいればL(犬の名前)が騒いでるはずなのに・・・」
そう思い犬小屋の目を向けた
そこには信じがたい光景が待っていた・・・
  
691バッドマン:2005/06/09(木) 19:16:32
彼が見たものそれは・・・
内臓部分がごっそりとなくなり手足の肉もそぎ落とされ骨と皮しかない愛犬の姿であった
「うぉぉぉぉぉぉ!!!」
彼は思わず叫んでしまった
その声に祖母が反応しこちらを振り向いた
彼を第二の衝撃が襲う
振り向いた祖母の顔は青白く目が飛び出し頬の肉が削げ落ちている
腕の肉も所々無くなっておりまるでゾンビの様な姿であった
「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
彼は奇声を発しその場に立ち竦んだ
小便を漏らし振るえが止まらない
祖母がゆっくりとこちらに向かってきた
彼はパニックに陥り思考が停止してしまっている
祖母はそんな孫の姿を虚ろな目で見ながらこちらに向かってくる来る
(どうしよう!どうしよう!どうしよう!)
彼は完全に冷静さを失い身動き一つとることができない
祖母はどんどん近づいてくる
ついに彼の目の前に祖母がやってきた
そして両肩を手でがっちりと掴む
とても齢90の老婆の力ではない腕力で押さえつけられ身動きができなくなる
涙、鼻水、小便を垂れ流し「あっひゃぁぁうぁぇぁ・・・」と声にならない声をだし
ながら必死でその手から逃れようともがくものの強烈な力で押さえ込まれる
祖母の口が開き彼の首筋に食らいつこうと頭が近づいてきた
「あひっあひっあひっうぁぇあっ」もはや喋ることもままならず
(もうだめだ・・・なんなんだこれは・・・・)と思った次の瞬間
692バッドマン:2005/06/09(木) 19:42:29
祖母の首が跳ね飛んだ
無表情ななままで
体が痙攣し彼を掴む力が弱まった
彼はあらん限りの力を振り絞り首のない祖母の体を蹴り上げた
すると枯れ葉のように祖母の体は吹き飛び庭に落ちた
「危なかったな・・・うはっ小便漏らしとる」
そう声を掛けたのは彼の数少ない友人である種田 仁(仮)であった

人物紹介
種田 仁(仮) 年齢:29歳 職業:農家 身長:172cm体重80kg
性格:豪胆、肝が据わっており多少の事では動じない
特技:空手、剣道
メモ:小学生からの悪友で中学、高校も一緒
  高校卒業後地元に残り家業である農家を営む
  小さい頃から剣道、空手も嗜むスポーツマンでプロレス好き
  こいつに誘われて三浦もレスリング部に入る
  ダンカンに似ているがなぜかもてる

「あぶなかったなー」
種田はあっけにとられる彼にそう言うとまだ動いている祖母の体に何かしらの液体を掛け始めた
祖母の死体からにおってきたのは灯油のにおいだ
「こいつら火で燃やさんと死なんけんの。わりいけどお前のばあちゃん燃やすで」
と言い火を点けた
「それとこの犬もばあちゃんに殺られとったらゾンビになるかもしれんけん一緒に燃やすからの」
と愛犬の死体も火の中に入れた
「おい・・・なにがどうなってるんだ?」
と種田に問いかけた
「俺もよくわからんがなんか化け物つーかゾンビみたいなんがおる」
その現実離れした話に彼は呆然とするしかなかった
693二人の俺:2005/06/09(木) 19:58:13
スプリンクラーがやみ、薄暗い中二人の喪男が見つめあっていた…クロノトリガーのカエルのテーマが(脳内で)流れる中、一人の男が口を開けた。
「ベ、ベンゴロウさん…?」マサノリ・ハタ氏にそっくりな男を見つめ絞り出すようにしゃべりかけた。
「きょ、強烈君…」天然アフロに水が滴る男を見つめ話しかけた。
「オタク君とこのアフロ君は知り合いなの?」既に勝手に呼び方を決めた女が後ろから興味なさげに話しかける。本当に嫌な女だ…
「同じアパートの住人だ、あまりお互いの事は知らない」お互い勝手なあだ名をつけていたことにはあえて触れずにベンゴロウは説明した。
「ど、どうも…は、はじめまして…」力なく強烈が答える。
「怪我酷そうね、こいつにやられたの?」「あ、はい…」
「斧で挑んだのか、無謀な奴だ」
「歩ける?ここも安全って訳じゃなさそうね」
「階段があるな、上に通じているなら来た方角と距離からして歴史館あたりに出られそうだ、やはり出るべきだと思うが」強烈をおこしながら女に言う。
「それは…」女が反論しようとする。
「無理ッスね、俺ここからきたんスよ。確かに歴史館に通じてますが上も同じすよ。というより市全体が危険なんです、だから自衛隊に…」
「残念だが俺達は駐屯地から来たんだ…」
「やっぱり進むしかないわね、まだ時間はあると思うけど封鎖される前に少しでも進みましょ」
694('A`):2005/06/09(木) 20:10:48
朝起きて目が覚めて喪男専ブラ立ち上げた。
「あ〜あ、今日も暇だなぁ」
まだまだニートはなおりません。
喪男はそのまま、オナニーして寝ました。
翌日2ちゃんねるをみたら、彼の住む町でゾンビがわいていたことが、わかりました。
窓から外を見ると、市役所の人が消毒とゾンビの焼却をしています。
「市役所の中の人も大変だな。俺もゾンビになった女の子を犯してみたかったな・・・」
そんなことを思いながら喪男は2ちゃんねるに帰って行きました。
695('A`):2005/06/10(金) 17:23:26
感染age
696('A`):2005/06/10(金) 20:18:29
バッドメァーン参入乙!!!!
697('A`):2005/06/11(土) 12:08:40
いろいろと鬱だ… 書き手の方々乙
698('A`):2005/06/11(土) 14:10:00
なにが欝だ?
699バッドマン:2005/06/11(土) 19:20:23
「とりあえず茶でも飲ましてや」
「はぁ?」
「朝起きて何ものんどらんから喉渇いてるんよね。それと臭いお前ぎゃははっ」
ただでさえ今の状況を飲み込めず呆然としている俺に何事もなかったかのように種田は言った
「いやいやいやいや!おいなんなんだ!これはどうなってるんだ!」
「ばあちゃんが化け物ってどうしてなんだよ!」
「なんでお前平気なんだよ!」
彼はこの異常な状況による混乱でただヒステリックに質問を繰り返すのみだった
「まあ落ち着け。説明してやるから」
「落ち着いてられるかよ!化け物だぞ!殺されそうになったんだぞ!しかもばあちゃんに!」
と取り乱す彼に種田は「しょーがねぇなぁ」と言った顔で近づきバックに回った
そして
「ちょっと落ち着けこの馬鹿!!」

どすっ

「ぐはぁぁぁ!!!」
種田の十八番捻りをきかせたバックドロップが炸裂した
「どーだっちっとは落ち着いたか?」
「ぐぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「まったく体はでかいくせにこのチキン野郎が!」
「あほかぁ!土の上だったからまだよかったけど下手すれば死ぬぞ!!」
「うん まあお前チキンのくせに鍛えてるからそう簡単には死なんよ ぎゃははっ」
「打ち所悪ければいくら鍛えても死ぬわぁぁぁ!!!」
「まあ ちっとは落ち着いたろ」
「う・・・まあなんとか・・・」
「ならとりあえずなんか飲ませろ。それとお前着替えて来い臭いぎゃははっ」
「うぅっ・・・1番見られたくない奴に・・・死にてぇ・・・・」
などと話ながら彼等は家の中に入って行った
700('A`):2005/06/12(日) 00:13:52
おっつーーー!!!
701('A`):2005/06/12(日) 14:10:23
おっつん
702('A`):2005/06/12(日) 14:20:21
乙ぅ
703('A`):2005/06/12(日) 21:08:27
揚げ揚げ
704('A`):2005/06/12(日) 22:55:35
俺も書いていい?
705('A`):2005/06/12(日) 23:12:21
是非!
706('A`):2005/06/12(日) 23:19:34
では、いきます
707('A`):2005/06/12(日) 23:19:51
是非是非
708 ◆RDHbtLCsuM :2005/06/12(日) 23:20:27
 
709type:G:2005/06/12(日) 23:22:42
暗闇の中、茂雄は目を覚ました。

枕元に置いてある眼鏡を掛け上体を起こす。
「…………」
手や足を動かしてみる。どうやら大丈夫なようだ。

手探りでライターを探し出し火をつける。
眩しさに少し顔をしかめる。

中学校の頃、部屋で煙草をくわえてみた事がある。
「こんな俺でも不良っぽくなれば少しは変われるんじゃないか?」と思っての行動だ。
積極的になって、彼女の一人でも出来るんじゃないかという思いもあった。酷い幻想だ。

当然のように、その行動は失敗に終わった。
散々咳き込んだ上に、親に見つかってしまい嫌と言うほど叱られてしまった。
ついでにエロ本も見つかり没収されてしまった。
やはり人間馴れない事はやるものではない。生まれ持った器以上に水は入らない。
それ以来煙草を口にした事はない。
710type:G:2005/06/12(日) 23:24:27
思えは既に24歳。

人々の奇異の視線に晒され、道行くバカップルどもに蔑まれ、枕を濡らした夜もあった。
大学までは行ってみたものの、そこでも生まれ持っての小心っぷりをいかんなく発揮。
サークルなどに入れるはずもなく、合コンには一度も誘われなかった。
そして就職も決まらぬまま卒業。
毎日をなんとなくすごしている。
あの時煙草を吸っていれば何かが変わっていたのかもしれない……。

少しだけ涙が出そうになってきた。

「おっと、いかんいかん」
悲しい過去を振り切るように頭を振り、近くに立ててあった蝋燭に火をつける。

蝋燭の明かりが六畳ほどの広さの空間と、岩肌が剥き出しの壁を照らし出す。
茂雄の寝ていた場所の周囲にはコンビニの物と思われるパンやオニギリの空き袋、
ペットボトルが転がっている。
711type:G:2005/06/12(日) 23:25:55
茂雄は腰を上げ歩き出す。
通路を塞ぐかのように立てかけられた板と廃材。少し隙間風が流れ込んでくる。
「朝晩はまだ冷えるな……」
独り言を言いながらも耳を澄ます。風に吹かれて木々の葉が擦れる音が聞こえる。

「…………大丈夫か」
板と廃材をどかすと、月明かりで照らされた出口が見える。

山。

茂雄の立つ洞窟の入り口の周囲は木と藪に覆われている。
茂雄は周囲を警戒しながら洞窟から出ると、入り口から離れズボンのチャックを下ろした。
「ふぅ……」
溜息とも安堵ともつかない声が漏れる。

用をたし終えそのまま少し歩き、眼下に街の明かりが見える高台へとやって来ると、
足元にある少し大きな石に座り込んだ。
712type:G:2005/06/12(日) 23:27:09
東の方に目を向けると、うっすらと明るくなって来ている様に見える。

「そろそろ夜明けかな」
夜明け前の空は美しい。空気が澄んでいる様に思える。
もうしばらくしたら、水平線から太陽が顔を見せるはずである。
しかし茂雄は感傷に浸る気分ではなかった。
すぐに街の方へと目を移す。

街灯の明かりに混じって、明かりの点いている家庭が何戸もある。
通常ならば家庭的な温かさを感じ取れるその明かりも、
今となっては電気が供給されていることを示すただの光に過ぎない。


事の起こりは5日前。
その日は朝から救急車とパトカーの音が鳴り響いていた。
713('A`):2005/06/13(月) 11:34:11
いいよいいよ〜
714バッドマン:2005/06/13(月) 19:14:28
家の中に入り種田に飲み物を出した
冷蔵庫に入ってないぬるいコーラは当然嫌がらせだ
そして部屋に戻り着替える
そして種田のいるキッチンに戻り椅子に座る
「とりあえずなんで化け物が・・・いやばあちゃんが化け物に?」
すると種田は
「はっきりとしたことはわからん。だが人がゾンビになっているようだ」
「ゾンビ?ならなんで俺やお前はなってないんだ?」
「あのな2日前に突然ゾンビではない化け物が街で大暴れしてな。」
種田の顔に苦渋の色が見える
「俺丁度そのときに街に出てたんだけどその化け物に殺された人は皆ゾンビになったんだ。
ゾンビになった人間が他の人間を襲いまたゾンビが増えていったんだ」
あまりにも現実離れした話に三浦は呆然とした
「凄かった。警察が来て銃を使って攻撃しても効かなくて死人が増えるばかりでな結局逃げられた。
街は今ゾンビで溢れている。俺はなんとか逃げれたんだが・・・」
そこまで話して種田はぎゅうっと拳を握り締めた
「そのときな・・・奈美も一緒だったんだ・・・」
その一言に彼はかなりの衝撃を受けた
美奈・・・?
・・・
・・・・
・・・・・!!!!
「嘘だろ・・・おい・・・だって一昨日お前と一緒に・・・え・・・あれ?・・・」
混乱しながらも彼は必死に考えをまとめ様とした
そういえば昨日は見ていない
引きこもっていても飯はキッチンで食べていたので毎日顔は見ていた
そういえば昨日は誰もいなかったので自分で作って食べた

がたっ

彼は椅子に足を取られながらも部屋に向かった
・・・そう彼の妹で種田の婚約者でもある 三浦「美奈」 の部屋に
「美奈っ!」
部屋に飛び込む
しかしそこには誰もいない
綺麗に整理されたシンプルな部屋
そこに居るはずの部屋の主
「おい・・・どこだ・・・」
搾り出した
だが続かない
種田はこんな冗談を言う奴ではないと知っている
どこかに避難したと言う落ちはないだろう
部屋にいない・・・妹は死んだ・・・
ばあちゃんも・・・死んだ・・・
両親は?弟は?
キッチンに戻るり種田に
「親父やお袋は?賢輔は?」
「見ていない。それどころか生きた人間にはお前にしか会ってない」
体から力が抜けていく
立っていられずにその場にうずくまった
715('A`):2005/06/13(月) 20:35:17
目が覚めると、土手で泣いていた。
716二人の俺:2005/06/13(月) 21:15:21
「ちょうどよかったっス、俺も●●市に向かおうか駐屯地に向かおうか迷ってたんですよ」歩きながら強烈が話しだした、足どりは重い。
「しかし俺達の市全体がああなってるなら●●市にぬければ安全という保証はないな、大体なぜこんなことに…」
「それは…」女が口ごもる
「そう言えばいつからこんなことになったんスか?」

二人はそれぞれのいきさつを話した、ただし強烈はクレイウイルスのことは隠したままで。

「感染症…スか…」
「そういやなんでお前はあそこにいたんだ?研究とか言ってたが」
「…大規模な感染症に対しての措置の為よ」
「あ?なら病院でもいいんじゃないのか?なんでわざわざ基地に連れて行った?」
「土地の関係よ」
「今一ピンとこんな」
「・・・市内には大きな感染症センターがありましたよね?今では珍しい完全に機能しているやつが。何故あそこでなくて自衛隊が動くんです?しかも研究って…」
「わからないわ。第一私には守秘義務もあるの、わかってても言えないこともある」「・・・」
「…そうか、感染症ってんならこいつは関係あるのか?」ベンゴロウが取り出したのはあの資料室にあった冊子だった。
「これをどこで!・・・いや、これを持ち出したの?何をしたのかわかってるの!?」
「この状況だぞ、関係ないね。第一これがなんなのかさえ俺には」
「なんですか?…これ!なんで!?」強烈はクレイウイルスについて書かれた冊子を見て驚いた。何せ自分の会社の最重要機密が自衛隊基地にあったのだから。
「アフロ君も知っているの?そうか、貴方の言ってた研究施設って…」
いつしか三人は立ち止まっていた。
ベンゴロウの持つ冊子には

▲▽▲
▽▲▽ Umbrella

と書かれていた…
717二人の俺:2005/06/13(月) 21:42:20
硝煙の臭いが残る冷ややかな暗闇に光りが差し込んでいる、その中にそれはいた。肉塊となりはてたはずのそれはいつしか再び形を成していた。
新たに形成された体のほぼ全てが黒変し、びくびくと痙攣している。力強い脈動は今にも鼓動が伝わってきそうな程だ。左手はもはや鉤爪というより鋭く巨大な杭になっている。
周囲には幾つかの『食い残し』が転がっている、ベンゴロウと同じ部屋にいた三人組のようだ。


『生存』
純然たるその為だけにそれは起っていた。自己の存在の継続の為に障害となるものを取り除く。単純で純粋なそれは静かな、しかし強い怒りにも似た感情を伴って敵を追う。
恐怖でもなく、ただそれと対峙し、勝ち、存在し続ける為だけに殺し、喰い、進む。
『null』と名付けられたそれは、更なる暗闇へと続く蓋の中に潜っていった…
718('A`):2005/06/14(火) 00:04:21
『null po』と名付けられたそれは、更なる暗闇へと続く蓋の中に潜っていった…
719type:G:2005/06/14(火) 02:03:03
五日前────

茂雄の生活はすっかり夜型になっていた。
大学3年の時に両親が事故で他界、その時に入った結構な額の保険金と遺産で
気ままな独り暮らしを漫喫していた。

朝方布団に入ったが、サイレンの音が聞こえてきて満足に眠れやしない。
文句を言ってやりたいが、相手はなんといっても国家権力。ニートごときが勝てる相手ではない。
それに病人や怪我人がいるのならば仕方がない。何か大きな事故でもあったのだろう。
まあこんな時間から眠りにつく方がおかしいのかもしれないけど…。苦笑する。
そんな事を考えている内に、自然と意識は落ちていった。


目を覚ますと、太陽はすっかり高く昇っていた。
時計の針は2時15分を刺している。
救急車はもう走っていないようだ。

「なんだったんだろうね、あれふぁ」
あくびをしながらテレビの電源を入れる。
そして、朝に何が起きていたのかを理解した。
720type:G:2005/06/14(火) 02:04:34
茂雄の住む町の郊外にはある建物がある。
「S&M社 遺伝子工学研究所」
およそ田舎には似つかわしくない巨大な建物の中でどのような研究が行われていたのかを茂雄は知らない。
いや、町の他の住民ですらも詳しくは知らないであろう。
知っているのは、医薬品・化粧品なんかを扱う大手企業が出資して
建てられたものであるという事くらいのものだ。

実は茂雄は在学中に就職活動でこの企業を受けたことがある。
特にやりたいという業種ではなかったが、大手企業ということで記念受験のつもりで受けに行った。
どうせ受けるならと、それなりに企業研究はしたつもりだったが
一次面接で面接官に泣きそうになるまで突っ込まれてしまった。
結果は勿論不合格。辛い記憶である。

テレビにはまさにその建物が映っていた。
「本日早朝、ここS&M社 遺伝子工学研究所において殺人事件が発生しました」
「社員3名が出血多量等により死亡、2名が意識不明の重体。13名が重軽傷を負っています」
「犯人は未だ捕まっておらず────」
レポーターが早口で話し続ける。

「おお、あそこか!!   …………………………落ちててよかったなあ」
不謹慎ながらも辛い記憶が少しは和らぐ。
721age:2005/06/14(火) 17:26:29
age
722age:2005/06/15(水) 00:00:02
age
723('A`):2005/06/15(水) 00:05:33
  _
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚
724age:2005/06/15(水) 00:44:07
_
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚
725('A`):2005/06/15(水) 00:44:37
プリンさん頭トんでますよ
726type:G:2005/06/15(水) 01:06:31
テレビのチャンネルを変えてみるが、どこのチャンネルでも同じような報道をしている。
その中で、研究所付近の住人として、おばちゃんがインタビューを受けていた。

「怖いわねえ」
「こんな田舎でこんなことが起きるなんて」
「あそこは普段から何をしているのかよくわからない所で…」
とまあ好き勝手な事を言っている。
聞いてもいないのに怪しい車の目撃証言までしているおばちゃんまでいた。

もしも自分が何か事件を起こしたら、近所のおばちゃんはこうやって好き勝手な事を言うんだろうな。
「まさかこんなことをする人だったとは思わなかった」
「普段から何をしているのかわからない人だった」
「昼間っからぶらぶらしていた」
「挨拶をしても返事がろくにかえってこなくって…」
ああ嫌だ嫌だ。
よく知らない他人から何かしらのコメントをされるなんて。

「…犯罪など絶対に犯さないぞ!」
こうして茂雄は人としての道を外れないよう決心を再度固めるのであった。
727type:G:2005/06/15(水) 01:08:27
午後3時
意識不明であった2名が死亡したとテレビに速報が入る。
「あらららら」
さらに、重軽傷を負った13名の内、3名が急死したと伝えている。

「おいおい、これで8人かよ」
これといって他人に興味のない茂雄も流石に動揺する。
テレビでは犯人が捕まっていないことを伝え、付近の住人に注意を呼びかけていた。
いくら研究所が茂雄の家から離れているとはいえ、いい気分はしない。

「それにしても…」
既に事件発生から7〜8時間は経っている。
少なくとも襲われた社員は犯人と対峙したはずである。
それなのに犯人の情報は何一つとして出て来ていない。
もしも犯人が研究所の社員で行方をくらませているとしたら、
重要参考人として報道されていてもいいはずだ。
728type:G:2005/06/15(水) 01:08:57
通りすがりの犯行?
いや、事件発生は午前7時前後。そんな時間にわざわざあんな所に行くだろうか。
社員が働いているかどうかも怪しい時間帯だ。
そもそも襲われた社員はそんな時間から働いていたのだろうか。
まあ研究所と言う位だし、前日から泊り込みで実験でもしていたのかもしれないな。

「なんて働き者なんだ」
思わず声に出る。
そもそも自分には無理な職場であったのだ。
辛い記憶がまた少し和らいでいくのを感じていた。
729withMIKE(マイクにあらず):2005/06/15(水) 01:12:58

キキィィィィィッゴシャ…ゴッゴォォォォォン

爆音で目が覚めた。と、言うより飛び起きた。
窓の外を見るとどうやら隣のアパートに車が突っ込んだらしい。
ふと、時計に目をやると朝の8時だ。
休日のこの時間はまだ寝てt………!?視界の隅に異形の者が写った。
なんだあれはっ!?片腕がちぎれ内臓を引きずっている。
だが、苦しみ転げまわるのではなく突っ込んだ車の運転席へと歩み寄っている。
この光景………どこかで………!!あれだ。
キー配置が微妙で壁に顔をこすりつけながら走るゲームだ。
『うひぃっイヤだぁ!助け………』
嫌な音が聞こえる。その先は見なかったことにしよう。
趣味のサバゲー用品のスコープを押入れから掘り起こし、
がやがやとなにやらうるさいほうを見てみた。

 大 漁 だ 。
730withMIKE(マイクにあらず):2005/06/15(水) 01:14:03

オレはなんであんな気色悪いものをズームで見てしまったんだ?
多分こりゃ夢だろう……。昼飯時になったら愛猫が起こしてくれるはずだ。
そうだっ!!オレの愛猫は何処に!?

ふぅぅぅぅぅ!!!

クーラーの上で縮こまっている。ほらほらどうした?こっちに来い。
思い切り背伸びして愛猫に手を差し伸べた。
すると愛猫は鋭い爪を出したまま猫パンチを繰り出した。

いてぇ!!

クソネコめ。日ごろの恩を忘れやがったか!?

………。⇒ 目が覚めた。⇒ 窓の外にはゾンビがいる。⇒ コレは夢である。

⇒ 今、クソ猫に引っかかれた。⇒ 痛い。⇒ 血が出ている。⇒ ゾンビ化?
いや、とりあえず夢ではない。
それに愛猫はゾンビ化してないようだ。
でもとりあえず消毒液のマキタンを探すことにした。
もちろん見つかるまでの応急処置にツバつけといた。
731withMIKE(マイクにあらず):2005/06/15(水) 01:15:48

消毒し、状況を整理する。
外にはゾンビの群。愛猫は恩を忘れてオレを引っかく。
悪夢だ。寝よう。





いや待て、ココで寝たらゾンビ達が玄関をノックしてきた時に
ちびって泣き叫んで食われるというやられキャラな結末が待っている。
せめて村人A的な役回りより序盤にやられるキャラのほうがいい。
そんなことはどうでもいい。逃げよう。
あっちからゾンビってことは反対側に逃げればいいわけだ。
よし、エアコッキングと電動ガンと弾と包丁と消毒液と
えぇーい!!適当に詰め込んでしまえ!!ゾンビの群はすぐそこまできているのだ!!
よし!!忘れ物チェック!!とかしてる場合じゃない!!
ブーツを急いで履き、玄関の外に気を配りながら………

ふと、後ろを見ると


愛猫と目が合った。………来いよっ!!ミケっ!!名前は平凡だ。
高速で駆け寄ってきたミケを抱きかかえ勢いよくドアを開いた。


喪板住人と1匹の猫の大冒険の始まりだ。
732withMIKE(マイクにあらず):2005/06/15(水) 01:26:19

っていうかオレ!!外にゾンビさんいらっしゃったらどうするんだ!?
まぁいなかったから良かったけど………。
勢いよく飛び出たものの、どっちに行けば安全なのか?
とりあえず異臭のする方向へは行きたくないな………。
どうせ瞬殺だしな。臭い………?そうだ!風下へ行こう!!
なるべくなら生きている自分の存在を肉塊に悟られたくないしな!!
幸いゾンビのいる側は風上だ。行く方向が決まったらとりあえずダッシュだ。
っていうかミケ、いつまでオレの肩に爪立ててしがみついてるつもりだ。
お前も走れ!!そういって放り出した。つもりだがしぶとく離れない。
そんなにオレが好きか?
居心地が悪いのかリュックの肩紐の上へと居場所を移動したミケであった。
しばらく走るとミケが突然耳を舐めた。

アハン

なにすんだ相棒っ!………?
相棒の見つめる先に何があるのか?視線を追ってみると………
いました。来ましたよ。ついにファーストコンタクトですよ。

どうする!?あいh
733age:2005/06/15(水) 01:51:21
_
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚
734('A`):2005/06/15(水) 02:15:04
586タソとキモオタ支援age

みんなの作品面白くていいよー
735('A`):2005/06/15(水) 02:25:21
type:G支援!キモヲタ以外で初めて見る気になった。期待してるよ。
736age:2005/06/15(水) 08:17:14
_
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚
737('A`):2005/06/15(水) 13:05:04
>>プリン
だから、頭
738('A`):2005/06/15(水) 13:43:03
腐った死体があらわれた。
コマンド?
739('A`):2005/06/15(水) 17:48:06
  _
  /〜ヽ
 (。・-・) 揚げプリン
 ゚し-J゚
740('A`):2005/06/15(水) 18:34:21
期待age
741('A`):2005/06/15(水) 19:17:20
_
  /〜ヽ
 (。・-・) 揚げプリン
 ゚し-J゚
742('A`):2005/06/15(水) 20:01:05
  _
  /〜ヽ
 (。'A`) プリン
 ゚し-J゚
743闇鍋 ◆BJrn0PVLEM :2005/06/15(水) 20:18:21
「社長、ゼッテェ恨んでやるからな!」
ふたつのスピカの最終回をビデオにセットし忘れた日に限って地元の神奈川から
クレーム先の滋賀まで行かなきゃ行けないんだ、クソ!
先月お下がりで貰った社用車のハイエースも不機嫌に燃料警告灯を光らせる。
ディーゼルエンジンだから燃費は良いのは解るがクソ遅い。次の談合坂SAで休憩だ。
貰った経費で燃料を入れ、土産代わりに信玄餅を買いこむと、俺はまた走り出した。
相模湖ICで降り、やっと地元に帰ってきたのだが何かおかしい。街の灯りが少ない上に
あちこちから煙が上がっている。俺はハイエースのオーディオをMDからラジオに切り替えた。
「…繰り返しお伝えし…す。現在…市を中心に生物災害が発生し…東…都、神奈川県、千葉…」
ナニ?生物災害?どっかの製薬工場が放火でもあったか?…っつーか会社!
「現在、回線が非常に混みあっており利用制限がかけられていま…」
このクソ携帯!大事なときには役立たずか!?…とにかく、会社に戻ろう。
744('A`):2005/06/15(水) 20:30:08
乙!
やっぱりまとめに投票ほしいかもな
745闇鍋 ◆BJrn0PVLEM :2005/06/15(水) 20:38:08
国道を乗り継いで行く度に街も煌びやかになっていく…筈だった。
国道16号線沿いの商店や建築物からは火の手が上がり、反対車線は信号無視する車や
暴れまわる歩行者で溢れている。テロか暴動か?
それがあまりに面白い光景だったので、後輩の大高にメールを送ってやろう。バイト中だったらゴメンヨ、と。

メールを送って数分経った頃だろうか、巫女巫女ナースの着メロが流れる。こいつは大高専用着メロ。はて?
「先輩生きてるか?」
おいおい、なんだその生きてるかって?相変わらず面白い奴じゃのう。
「おー、今滋賀の客先から出張帰りでナ、どーした?」
「ニュース聞いてないのかよ?今大変なんだぜ!っつうか先輩、今どこ?」
なんだなんだ大高の奴、妙に慌てた様子だな。
「今は横浜町田ICの辺りかな?今日はこのまま直帰だぜ。」
「じゃあ俺を拾ってくれ!早く!」
…まぁここからなら近いしいいか。それにしても変な奴だな。そう思いながら大高家の前に着く。
「おーい、タカー?」
相変わらず使い物にならない携帯電話を鳴らしながら大高を呼ぶ。お、出てきた。
「た、助かった…!」
ヒーハーと肩で息をしながら乗り込んできた大高は、背中に大きな荷物を背負っていた。
「おいおいタカ、お前どこに行こうって言うんだ?そんな大荷物。」
「ああっ、もう!先輩、ニュースとか見てないだろ!2chでもすごい祭りだぜ!」
混乱する俺に早く出ろとせかす大高。まったく、ここまでおかしい奴だったとは。
746type:G:2005/06/15(水) 23:02:40
パソコンの電源を入れ、巨大匿名掲示板へアクセスしてみる。
「ハッキング」から「夜のおかず」までを手広くカバーしているここならば
あるいは何かしらの情報が出ているかもしれない。

やはりスレが立っている。
「大量殺人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!」
「また貴重なま(ry」
「クマー」
「またお前らか」
「投薬実験に失敗したようだな」
「謝罪と賠償を請求する」
とりとめもなく意味もないレスが続いている。
読み進めて行くと、後半はUMAの仕業という話題とバイオハザード状態の話題のオンパレード。
UMAの考察、S&M社の批判に加え、藤岡弘探検隊からMMRのAAまで張られる大盤振る舞いで盛り上がりを見せていた。

「…………使えねえ」
流石便所の落書きと例えられるだけのことはある。
茂雄はしばらくニュース系の板を眺めた後、普段から常駐している雑談系の板へと移動した。
やはりここは落ち着く。
茂雄は時間の経つのも忘れ、キーボードを叩き続けていた。
747type:G:2005/06/15(水) 23:03:49
夜になっても犯人に対する情報は出て来なかった。
出て来た情報といえば、残る重軽傷者10名が急死したということ位だ。
死因は未だ特定できていないと言う。

よく考えると犯人の情報どころか犯行に使われた凶器の情報すらも出て来てはいない。
あれだけの人数を短時間の内に殺傷したのだ。それなりの物を持っていたには違いない。
拳銃か、少なくともバールのようなもの程度の凶器は手にしていたはずだ。
メディア規制?
混乱を避ける為か、はたまた何かもっと大きな力によるものか。
どちらにせよ、こんなことでは付近の住人は安心して生活も出来ないではないか。

しかし茂雄は特に心配もしていなかった。
茂雄の家は研究所から結構な距離がある。
今日は外に出る予定もない。戸締りさえしっかりしておけば問題はないだろう。
それに、10数名を殺害した奴が、わざわざ茂雄を殺しに来る理由も思い浮かばない。
明日になれば何かしらの情報は出て来ているはずだ。


その後も茂雄は巨大匿名掲示板の雑談系の板で自作自演や煽り煽られ釣り釣られを繰り返していた。
しかし、国家権力により睡眠時間が削られたせいか、午前4時を回った辺りで睡魔に襲われ、
そのまま眠りに落ちていった。
748('A`):2005/06/16(木) 08:06:58
新作ラッシュだな!
749('A`):2005/06/16(木) 09:28:20
_
  /〜ヽ
 (。'A`) プリン
 ゚し-J
750('A`):2005/06/16(木) 15:50:28
_
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚
751('A`):2005/06/16(木) 17:48:10
_
  /〜ヽ
 (。・-・) プリン
 ゚し-J゚



752('A`):2005/06/16(木) 19:20:56
たまには頭をちゃんとしてくれ!
753闇鍋 ◆BJrn0PVLEM :2005/06/16(木) 19:30:05
「とりあえずアレか?俗に言う天変地異か?」
俺が冗談半分に大高を茶化すと、真顔でこう言った。
「先輩はそれでいいかもしれないけど、こっちは惨劇を目の当たりにしているんだぜ…。」
「惨劇?」
「なんかイっちゃった連中がいきなりバイト先に大群で押し寄せてきて、客を食い始めたっつうか
襲い始めたっつうか、とにかくすげぇんだよ。こいつら人間か?って勢いで。」
俺は夢でも見ているのか?朝は普通に営業所を出たはずなんだが…。
「…で、なんでこんなに荒れ果ててるんだか?」
「そのアブない奴らに教われそうになった連中が暴徒状態になって荒らしまわってた。」
派手に瓦解した幹線道路を走り抜け、俺と大高は鎌倉駅前まで走ってきていた。
754('A`):2005/06/16(木) 21:33:59
ラッシュキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
755('A`):2005/06/16(木) 21:48:59
  _
  /〜ヽ
 (。'A`) 喪リン
 ゚し-J
756('A`):2005/06/16(木) 21:49:18
  _
  /〜ヽ
 (。'A`) age喪リン
 ゚し-J
757type:G:2005/06/17(金) 00:24:31
四日前────

昨夜の就寝が早かったせいか、茂雄が目を覚ますとまだ午前10時であった。
午前中に目を覚ますなんて久しぶりである。
茂雄は「早起きは三文の得」という言葉を思い出していた。

「こりゃあ何か良い事があるかもな」
三文は現在の通貨だと60円程度なので、実際は大した得でもないのだが。

テレビをつけると、昨日の大量殺人事件の犯人が逮捕されたという報道がされていた。
犯人は遺伝子工学研究所の職員であるらしい。
動機、凶器については取調べ中らしいが、犯人逮捕によりとりあえず付近の住人には安息が訪れたこととなる。
「終わってみれば意外とあっけないな……」
思わずつぶやく。

しばらくぼんやりとテレビを見ていたが、早起きをした所為か、少しお腹が空いてきていた。
冷蔵庫を覗いてもコレといった食料は入っていない。カップ麺の買い置きも切れている。
賞味期限の一日過ぎた牛乳を飲み干して呟く。
「………買出しにでも行くか」
服を着替え、身だしなみを(自分なりに)整え、コンビニに行く事にした
758type:G:2005/06/17(金) 00:25:39
茂雄の住むアパートから歩いて10分程の所にコンビニが一軒ある。
しかし茂雄はそのコンビニとは逆方向へと歩き出した。


歩いて10分足らずのコンビニ(以後コンビニAと表示)には、茂雄は近寄らないと決めていた。
ある日コンビニAに入ると、女性店員が二人で仕事をしていた。
茂雄は少し動揺した。女性に対する免疫が驚くほどないのである。
客は茂雄の他に男性が二人。
その時点で茂雄は少し掌に汗をかいていた。
雑誌を立ち読みするもどこか落ち着かない。

客二人が買い物を済ませ店から出て行った時、
これ以上この空間にいると精神衛生上とてもよろしくない事になると茂雄は判断した。
早く帰ろうとジュースの棚に移動。
と、ペットボトルのオマケにボトルキャップのフィギュアがついているではないか。
しかもコレは茂雄の好きな某アニメのキャラクター。

茂雄の中で何かのスイッチが入った。
759type:G:2005/06/17(金) 00:26:51
・・・・・・

七本目を手にした時、茂雄はハッと我に帰った。
今この時間、店員は女性二人である。
そして茂雄は小心者かつ女性に免疫がまるでないのである。
気にしなければいいのに気になってしまうのが悲しい所。

「これを大量に買い占めてしまうのは、もしかして恥ずかしい事なのでは?」
茂雄の脳裏にある考えが浮かんでは消えて行く
「いい大人の男が某アニメ作品のキャラクターフィギュア目的にジュースを買い占めていく
それって女性的にはかなりマイナスなのでは??」
「買った後店員に笑われるんじゃないのか???」
考えるだけで掌に汗をかく。

どうせ縁などあるはずもないのに対面を気にしてしまう悲しい性。
フィギュアは欲しい。
期間限定品なのである。ある時に買っておかないと手に入らなくなる恐れもある。
しかし、店員の中傷の視線に耐え切れる自信がない。
茂雄は悩んでいた。
ペットボトル数本を小脇に抱え、棚の前で数分間葛藤していた。
悲しいかな、悩んでいる姿が既に奇異の視線に晒されているということには全く気がついていなかった。
760type:G:2005/06/17(金) 00:28:16
そして茂雄はある結論に辿り着いた。
「とりあえずペットボトルはあるだけ買う!そして二度とこの店には近づかない!」
歩いて10分足らずの距離にあるコンビニを失ってしまうのは大損失である。
だが、茂雄は葛藤に葛藤を重ね、その決断を下した。
これならばレジで支払いの時に耐え切ればいいだけである。

レジでの中傷の視線など耐えてみせる!
なあに、中傷の視線などほぼ毎日のように受けて来たじゃないか!それに比べればこれくらい!
コンビニが遠くなるのも何だと言うのだ!
歩けばいい!足は何の為についているのか!前へ前へと進んで行く為じゃないか!
俺はそれらの物と引き換えに、かけがえのない宝を手に入れることが出来るのだ!!!

その時の茂雄は確かに漢(おとこ)の顔をしていた。
761type:G:2005/06/17(金) 00:29:15
が、現実はそんなに甘くはなかった。
レジでの対応は手を震わせ、額に汗を浮かべながらもなんとかこなしていたが、
最中に学校帰りの女子高生が入ってきたのだ。

「うわ〜なにあれ」「キモッ」
女子高生の歯に衣着せぬ言葉は、茂雄の心を容赦なく貫いていた。
会計を済ますと、茂雄はダッシュで店から飛び出していた。


その夜、茂雄は枕を濡らした。
762( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/17(金) 00:53:46

剣道喪男に先導され、一同は手当たり次第に建物を見て回る。
商業地域であるこの大通り沿いには、住宅よりも店舗やビルのほうが圧倒的に多い。
住宅ならば緊急避難の際に戸締りのし忘れもありそうなものだが、
さすがに現金が置いてある店舗ともなると施錠の確認もしっかりとなされているようで、
今までに確認した店舗は全てがシャッターを降ろして締め切っており、開いている建物はなかなか見つからない。
「あの、もっと横道に逸れて探した方が・・・!」
少女が剣道喪男に小声で訊く。が、剣道喪男は首を横に振った。
「だめだ。恐らくこの周辺の路地にはあの化け物がわんさと散らばっている。
 下手に入り込めば、あっという間に囲まれて殺られるのがオチだ・・・!」
「う、ええええ!?」剣道喪男の言葉に、思わず少女は路地から遠ざかるように身を引いた。
「ぼっホぉええ!?」横で聞いていたキモ面ヲタクも、鼻汁を噴きながらボヨンと飛び退いた。
「おい! 静かに―――――」
剣道喪男が二人の大きすぎる声を咎めようと口を開いたその時―――――
「あ、おい! これ! これ開いてんぞ!」
イケメンが急くような声で皆に呼びかけた。
「ほら! これ!」言いつつ、シャッターを膝の位置まで持ち上げて見せる。
すぐに剣道喪男が駆けつけ、中を覗き込んで入れるかどうかを確認する。
そのまま剣道喪男はシャッターを潜って、暗い店内に入り込んでいった。
・・・が、しかし。
「クッソ・・・! シャッターは開いているが、中のドアは閉まっていやがる・・・」
ガチャガチャと鍵の掛かったドアを開けようとする音と共に、怨嗟混じりの声がシャッター内から響く。
「もう、ドアを壊して入りましょう!」
「いや、しかし・・・」
少女の破れかぶれ気味な提案に、剣道喪男は難色を示した。
「まずいんですか・・・?」
「ああ。不用意にドアを壊して、警報が鳴りでもしたら・・・」
「あ・・・」少女は納得し、肩を落とした。
「だが、これだけスペースはある。いけるか・・・?」
剣道喪男は自分のいるシャッター内のスペースを確認した。
入口とシャッターの間に横たわるようにして存在するそのスペースは、
幅がおよそ1mほどあり、それなりに広い。
(これだけあれば全員隠れる事も可能・・・か?)
剣道喪男は黙して思考を展開する。
763( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/17(金) 00:54:25

・・・しかし、事態は数秒の躊躇すら許さぬ程に切迫していた。
「あれ? お、おい・・・! 化物が、いなくなってんぞ・・・!?」
「な、マジかッ!? くそ!!」
イケメンの声に剣道喪男はシャッターから顔を出す。
・・・いない。確かに先程までいた場所に怪生物はいなかった。
「は、ちょ、どこいったんだって!?」
イケメンが混乱の声を上げる。
「もぎゃああゴウプッ!?!?!?!?」
恐怖のあまり奇声を発しかけたキモ面ヲタクの口に、少女が即座に落ちていたゴミ袋を突っ込む。
・・・最早、一刻の猶予も無い。
(クソッ・・・! もう、これで行くしかない・・・!!!)
剣道喪男は覚悟を決めた。
すぐさまシャッター内から外に出て、考えを実行に移す。
「おい、このシャッターの内側に隠れる! 中に入れ!!」
「え!? こ、ここですか!?」
「そうだ! 早くしろッ!!」
戸惑う少女を急かし、シャッター内へと追いやるように入らせる。
次いで、イケメンも中に潜り込んだ。
「お、おお、俺、俺もングフッ!!」
イケメンが入り終わったのを確認し、キモ面ヲタクが気合のゲップを吐きつつシャッターを潜ろうとする。
「お・・・プっぎゅうう!?」
・・・途中で肉がつっかえた。
「早くしろッ!!」
業を煮やした剣道喪男が、閉まらないタンスにするようにキモ面ヲタクの巨大な尻を踵で蹴りつける。
ボゴッ、ボゴッ、ボゴッ。
「グもおおおッッ!?!?!?」
くぐもった牛の鳴き声を漏らしつつ、キモ面ヲタクはシャッター内へと押し込まれた。
「・・・・・・よし!」
立ち上がり、一息吐く。
「けけ、剣道も、ぷァ、ふぁやく!!」
キモ面ヲタクが内側からシャッターを支え、剣道喪男を急かす。
しかし、剣道喪男は―――――


「・・・ちょっと待ってろ!」


―――――踵を返し、道路へと駆け出していった!!
764響 ◆uDZooUCtB2 :2005/06/17(金) 07:04:41
キモヲタきたぁぁ

乙カレーですっ
765('A`):2005/06/17(金) 12:43:00
キモオタキターーーー!!
766('A`):2005/06/17(金) 17:14:00
剣道カッコヨス

剣道死んだら漏れ死ぬ
767('A`):2005/06/17(金) 23:44:23
まだまだ期待age
768('A`):2005/06/18(土) 00:04:39
剣道ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!
いくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
769586('д`):2005/06/18(土) 01:16:19

無我夢中に、ただ走っていた。
気付けば息もそろそろ上がってきている。
だけど止まる訳にはいかない……。

そんな風に考えていた矢先、ふと後ろから声が聞こえた……。
そんな気がした。

だがそんな筈は無い。
僕の後ろに居るのはあの化け物だ……。
つまり後ろから、人の声がする筈がないのだ。








「ま、まってくれ!! 話を聞いてくれっ!」








人の声がした。
770type:G:2005/06/18(土) 01:26:37
茂雄が家を出て20分程歩いた辺りに、数人の人だかりが出来ていた。
輪に加わるほど社交的ではないが、人が集まっていれば気にはなる。
通り過ぎざまにチラリと視線を送る。

そこには、今までに見た事のない光景が広がっていた。

赤。

赤い水溜りができている。
周囲にまで転々と広がる赤い水溜り。一部は乾燥して茶褐色になっている。
水溜りには、元々人間であったと思われる肉塊が落ちていた。
頭があるべき所に頭はなく、少しはなれた所に転がっている。その頭頂部は綺麗にえぐり取られている。
髪が長い。どうやら女性の様だ。

衣類はボロボロに破かれている。
乳房があったらしき所には、引きちぎられたような痕だけが残っている。
ブラジャーが近くに落ちている。
腹は割かれ、内臓が散乱している。
左手は周囲には見当たらない。切断面はまるで強引に引きちぎったかのようだ。
両の太ももはえぐられ、白い骨が見えている。
スカートは・・・・履いている。
印象だけで言えば、熊か何かの猛獣に襲われたかのような痕だ。
771type:G:2005/06/18(土) 01:28:27
眼下に広げられた現実味の無さ過ぎる光景は、逆に恐怖感を麻痺させていた。
パニックに陥る事もなく、意外なほど冷静に茂雄はその現場を眺めていた。

「なんだろう・・・・・」

何かがおかしい。
茂雄は死体を観察する。

女性の死体。
顔はあちら側を向いていて見えないが、耳にはピアスのようなものが見える。
ブラジャーは薄い紫色。ちょっとエロイ。
足元は黒のハイヒール。片方は脱げて転がっている。
ブラジャーにはレースも入っていて、何処となく色っぽい。
服装はもともと白であったであろうブラウスに、黒のタイトスカート。
ブラジャーを見る限り胸のサイズもなかなかのものだ。

所々でブラジャーが目に入り、なかなか観察が進まない。

ブラジャーの紫色に合わせているのか、薄紫色のマニキュアが塗られた爪。
今にも指から剥げ落ちそうだ。
772('A`):2005/06/18(土) 02:33:01
586タソおかえりー待ってたんだよ'`ァ'`ァ
773('A`):2005/06/18(土) 18:12:03
昇龍拳
774(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/18(土) 21:21:24

ランドクルーザーの窓を銃で割り、高沢はコードをむき出しにした。
んー?なんかこれは映画で見たことあるぞ。
直結させる気だ。
「……っあんた何者だ!」
エンジンがかかった瞬間に唐突に聞いてみた。
明らかに素人ではない。こちらに向き直り高沢は、無表情で返してきた。
「…………………」
おじけづきそうになりながらも答えを待った。
すると高沢は己の首の後ろに手を回して鉄のプレートを投げ付けてくる。

ドッグタグ???

「ぇ?………探偵じゃなかったのか?」
一呼吸おいて高沢は答えた
「探偵と言うのは嘘だ。…本当はCIAの特殊部隊に所属している」

「なっ……なんだって」
青嶋も目をしばたかせて、まるで初めて芸能人を見ましたように驚く。
「そもそも………」


「そもそもあの会計事務所に居合わせていたのは偶然ではない…日本での生物災害を起こした日本アンブレラ支社のマネーロータリングを暴くためにお嬢さんの親父さんの所までわざわざ来たんだ………」
口を押さえながら青嶋は目に涙を浮かべて、はちきれんばかりの悲鳴をあげた。
775586('д`):2005/06/18(土) 22:45:24

――んなっ!?

耳を疑った。
後ろを振り返る。

視界に映る物は人の形はしてはいるが…


………。


いや、やはり化け物だ……。

しかし、気づいた。
どこか、何処か違う。
今までの化け物には無い、『生気』を感じるのだ。


僕は不思議と恐怖心が無くなった。
立ち止まり、息を荒げ、少し整えながら『そいつ』の方に向かい合う。
776586:2005/06/18(土) 23:07:01

すぐにそいつは僕に追いついた。
少し距離を置いて立ち止まり、膝に手を当て肩で息を整え、僕を見た。

少し間があった。

そして、そいつは喋った。
「ハァ…ハァ…。 良かった、ありがとう」
僕は言葉を返した。
「いや、いいんだ…。 けど君は一体、何だ? 人間…か…?」


長い沈黙があった。


「判らない…。奴ら…、化け物と…同じかもな……。」
777586:2005/06/18(土) 23:08:27
次回から一応第二章です。
駄文ですが、宜しくおながいします。
778('A`):2005/06/19(日) 00:24:41
きたいしてます

とりあえず


お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
779('A`):2005/06/19(日) 01:38:03
お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
780type:G:2005/06/19(日) 02:03:42
「!?」

茂雄は異変に気付いた。
そう、この死体は腐敗が進みすぎているのだ。
死体が作られたのは少なくとも昨夜のはずだ。
いくら田舎とはいえこの辺りは夕方でもまばらに人通りはある。
道端にこんなものが転がっていたなら間違いなく誰かが気付いているだろう。
死後12時間も経っていないのではないだろうか。
それなのに・・・。

死体の皮膚は赤黒く変色している。
所々ただれたようになっている箇所もある。
朝晩はまだ冷え込むこの時期、死後数時間でこの状態になるなんて考えられない。

茂雄が考えに耽っていると、周囲に群がる人の話し声が聞こえてきた。
「しかしこりゃ動物にでも襲われたのか?」
「熊かな?」
「いや、この辺りには熊はいないはずだし……」
781type:G:2005/06/19(日) 02:04:59
茂雄の住む町の周りは三方を山、一方を海に囲まれる田舎である。
しかし、この辺りに熊がいるなんて話は茂雄も聞いた事がない。
いるとしたらせいぜい猪か鹿くらいのものだ。

周囲の人は、腐敗の事までは気付いていないようであった。


茂雄はその場を離れる事にした。
面倒事には絡まれたくない。平穏無事に人生を過ごせればそれでいい。

そもそも事件現場にいても碌な事はない。
小学校の頃の給食費騒動、中学校の時のスクール水着紛失事件、高校の時の体操服紛失事件
及び女子テニス部盗撮事件等、茂雄は身に覚えの無い罪でことごとく教師に呼び出しを受けていた。
警察による職務質問なども日常茶飯事である。
782type:G:2005/06/19(日) 02:05:52
あの現場も直に警察が駆けつけることだろう。
茂雄が職務質問されるのは目に見えている。下手したら参考人扱いになるかもしれない。

「怖い怖い」
そう呟きながら事件現場を振り返ってみる。
何やら物々しい車が止まっている。フルスモークの大型のバンが3台。
そして窓に格子の入った護送車らしき車が1台。

「何だあれ?」
よく見ると、全身を防護服に覆われた人が数人で死体の処理をしているようだった。
野次馬をしていた数人は、防護服を着た別の人に促され護送車らしき車に乗り込んでいる。

「何なんだよいったい……」
茂雄は歩き出していた。
既にコンビニに行く気分ではない。
現場の近くを通る気にもなれず、遠回りでアパートへと向かう。
自然と早足になり、いつしか走り出していた。
783('A`):2005/06/19(日) 02:06:10
茂雄辛いな
期待age
784('A`):2005/06/19(日) 06:49:29
G更新早いなぁ、期待してる。がんがれ。
キモヲタは最近何だか剣道男が主人公ぽくなっちゃったな…
785('A`):2005/06/19(日) 08:19:20
剣道頑張りすぎると死亡フラグたちそうで嫌だよ
786バッドマン:2005/06/19(日) 12:23:23
彼の頭に様々な記憶が蘇る
物静かで彼の一番の理解者であった父
気が強く豪快だが優しかった母
憎まれ口をたたきながら自分の尻を叩いて奮起させようとしてくれた兄思いの妹
冷静で頭がよいが所々抜けた所のある憎めない弟
最近体調を崩し寝たきりになりつつもそれを表情に出さない気丈な祖母
祖母と妹が死に父、母、弟は行方不明
ふいに訪れた理不尽な絶望に彼は涙を流した
その日は一日中部屋に篭り泣いて過ごした
種田はなにも言わずその場か微動だにしない
気の狂いそうなが悲しみを加速させる
時間の針は19時を指し夕暮れで染まった空は真っ赤な血の色をしていた
787バッドマン:2005/06/19(日) 13:04:17
種田は窓から差し込む朝日で目を覚ました
いつの間にか寝てしまったようだ
無防備な格好で寝てしまったことにはっとしたが何事もなかったことに安堵した
ふと庭の方に気配を感じ種田はとっさに武器(三浦の祖母の首を落としたスコップ)を手に取った
そして窓から外を覗く
そこで見たものは上半身裸で短パン姿で筋トレをする彼の姿であった
「朝っぱらからよくやるな」
と声を掛けたが彼は黙々と筋トレをしている
その手を止める気配がない
その背中には近寄りがたい雰囲気が漂っていた
どすっ
彼は持っていたバーベルをその場に投げた
「ふうっ」
っと一息ついて
「種田、これからどうする?」
と聞いてきた
「どうするかって?そうだな・・・」
種田がの答えが返ってくる前に
「俺は化け物を殺す」
と言った
種田はゾッとした
今までに聞いたことも無いような声
憎しみのこもった声
臆病だが心優しい彼からは想像もしなかった冷たい声だった
しかし種田は
「そうか・・・だけどお前にできるのか?肝心なとこでいつもビビッてたおまえに」
種田は彼の臆病さは知っていた
いじめにあっていてもやり返せない
腹を立てていてもそれを相手に言うこともできない
中2の時に好きな女の子に告白しようとして相手の目の前まで行ってビビッて逃げ出したところを見たことがある
高2の時に2年間片思いしていた先輩が卒業するのに何も言えない事もあった
一緒にナンパに連れて行っても声を掛けることすらできず種田が声を掛けた女達との会話もできない
彼は苛々するほどのへたれであった
その彼が自分でもビビッたほどの怪物を相手にすることができるとは到底できるとは思わなかった
788バッドマン:2005/06/19(日) 13:26:24
「出来るさ」
短く答えた彼の目を見て種田はまたゾッとした
その目は深い悲しみと激しく燃える憎しみの炎を宿していた
そこで種田は悟った
彼は本気だと
種田にも激しい怒りが湧いてきた
種田は優しい彼が好きだった
穏やかでマイペース 争い事が嫌いで付き合いがよくおよそ憎しみと言う感情が不似合いな男であった
自分をいじめる相手でさえ憎めない様な男の心が今は憎しみにどっぷりと漬かっている
彼の心に憎しみを芽生えさせたのは自分だ
怪物が原因であったにせよそれを彼に知らせたのは自分だ
その自分に対する怒りであった
「俺も行くぜ。あの化け物には俺も借りがある」
と種田は言った
「そうか。まあ生きて帰ってこれないだろうし、返り討ちにあうかもよ」
「だからって何もせずにどっかに逃げるぐらいなら返り討ちにあったほうがましだ」
「そうだな。かすり傷程度ならつけることも可能だろうよ」
「馬鹿言うなかすり傷程度で済ませる気はねぇよ。最悪道連れにしてでも殺す」
「そうだな」
「おう」
「それじゃどうするか作戦会議でもしようぜ」
「そうだな。それに腹も減ったし飯を食いながらと行こう」
「そだな。腹が減ってはなんとやらだな」
と話ながら家の中に入っていった
789('A`):2005/06/19(日) 14:38:13

お茶おもちしました
   ∧_∧
   (´・ω・)
   ( つ旦O
〜( ̄   )
  ∪ ̄∪∪
旦旦旦旦旦旦旦旦旦~
790バッドマン:2005/06/19(日) 19:14:52
「さて、どうするか・・・」
と彼が言った
「色々問題があるな。まず奴が何処にいるか。それと戦うのなら武器がいるし」
「武器は目星を付けてある。奴がいそうな所だがこっちはお手上げだ」
「そうだ。お前に1つ注意しておくことがあったんだ」
「注意しておくこと?なんだ」
「奴らに傷をつけられたら終わりだってこと。俺が逃げるときに一緒だった奴が腕をゾンビに噛まれたんだが
そいつは次の日にはゾンビになって襲ってきたんだ。だから傷口に何らかの細菌みたいなものが侵入して感染すると思う」
彼は驚いた顔をして
「そんだけでよくそこまでわかったな。俺だったら気づかなかったなたぶん」
すると種田はニヤリとして
「お前とはここが違うのよここが」と自分の頭を指差す
「ぐ・・・畜生言い返せない俺に腹が立つわ・・・泣きそう」
「泣くほど悔しいのかよ!ぶはっぶははははは」
そう言って種田は笑った
それにつられるように彼も笑う
それを見て種田は少し安心した
(この分ならばどうにかなるだろう。少なくとも気負いすぎでぶっ倒れることはないな)
と心の中で呟いた
種田は彼の精神的な弱さの少なからず不安を覚えていたが今の様な状況でも笑う事が出来れば何とかなる様な気がした
791バッドマン:2005/06/19(日) 19:37:16
「そうだ。武器の目星ってなんだ?」
と種田は聞いた
「うんそれなんだが銃はゾンビには聞かないんだよな。しかし肉弾戦では疲れとかの関係でいくら俺やお前が鍛えていても限界があるだろ」
「そりゃそうだ。あっちは疲れも恐れも知らぬ機械の様なもんだからな」
「そうなんだだから出来れば銃器がほしい。だから佐々木さんとこに行こう」
「佐々木さんとこ?・・・・ああなるほどね」
「佐々木さんは猟銃があったはず散弾銃がな。あれなら頭ごと吹っ飛ばせるだろうし。
お前がばあちゃんを倒したときに頭吹っ飛ばしてたからな」
「そうだ頭を吹っ飛ばせば動けなくなる」
「だからまずは佐々木さんとこの散弾銃を手に入れよう。それとお前ん家のトラックもいるな。
乗用車じゃちと不安がある」
「え〜〜俺ん家のトラックでゾンビを吹っ飛ばすのか?嫌だなぁ」
「文句言うな。そんで自衛隊に行く」
「自衛隊・・・そうか自衛隊の駐屯地があるんだった!何で今まで気づかなかったんだ!
それに生存者がいるなら自衛隊に逃げてる可能性もあるしな」
「うん・・・生きていればいいけどな・・・・」
「・・・・まあ前向きに行こうぜ」
「そだなとりあえず自衛隊まで行こう。自衛隊で武器が手に入れられたらそこでまた作戦が変わると思うしな」
「そうだな。よっしやる気がでてきたぜ」
「俺もだよ・・・」
こうして2人の復讐者は心に怒りの炎を燃やしつつ静かに行動を開始した
792('A`):2005/06/19(日) 20:40:48
      且且~
      且且~
  ∧__∧ 且且~
 (´・ω・) 且且~
 /ヽ○==○且且~
`/  ‖__|且且~
し' ̄◎ ̄◎ ̄◎


お茶いっぱい持ってきた
793('A`):2005/06/19(日) 21:17:31
且且~
      且且~
  ∧__∧ 且且~
 (´・ω・) 且且~
 /ヽ○==○且且~
`/  ‖__|且且~
し' ̄◎ ̄◎ ̄◎
794('A`):2005/06/19(日) 21:21:42
>793 ズレてる、ズレてるw
795('A`):2005/06/19(日) 21:30:04
>>793

   | | |
ゴチン     且且~
 矧至止  且且~
  (´=ω=)  且且~
  /ヽ○==○且且~
 `/  ‖__|且且~
 し' ̄◎ ̄◎ ̄◎
796('A`):2005/06/19(日) 22:08:37
ワッロシュ
797type:G:2005/06/20(月) 01:50:02
アパートに辿り着いた時、茂雄は疲れ果てていた。
ドアの鍵を閉め、そのまま玄関に座り込む。
いったい何が起きていたのか、茂雄には全く理解できていなかった。
女性の死体。防護服集団。護送車。
考えるには情報が少なすぎる。

茂雄はテレビのリモコンに手を伸ばした。
今はとりあえず何かしらの情報が欲しかった。

しかし、その期待は裏切られることとなる。
どのチャンネルも、今朝の事件については何一つ報道されていない。
昼の地方のニュースの時間でも、死体の「し」の字すら出てこない。
「どうなってんだ……?」
あれだけ壮絶な死体が道端に転がっていたのだ。ニュースにならないはずがない。
その後も茂雄はテレビを見続けるが、全くその話題は出てこなかった。

「そんなバカな……」
茂雄は悩んでいた。
798type:G:2005/06/20(月) 01:51:16
もしかして見間違いか?
早起きをしたから脳の調子がちょっと狂ってとんでもない幻覚を見てしまったとでも言うのか。

いや、そんなはずはない。現場の様子は鮮明に覚えている。
被害者は女性。
ブラジャーは紫色。
腐敗した臭いすらも思い出せる。

「………うっぷ」
思い出しすぎて少し気分が悪くなる。

そもそも数人ではあったが目撃者がいたのだ。
何事も無く済まされるはずが……いや、あそこにいた野次馬は皆護送車に乗せられていた。

「………あの人たちはどうなったんだ?」
もしも自分が現場に残っていたらと思うとぞっとする。
もしやこれが3文分の得だったのだろうか。
799('A`):2005/06/20(月) 17:02:54
( ・∀・)っ旦~
800('A`):2005/06/20(月) 17:24:57
お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
801586:2005/06/20(月) 22:05:40

――あれから二日くらいたった

あの後、僕とそいつはとりあえず漫画喫茶に戻り色々と話をした。
まず始めに『何があったのか』を聞いた。
その一言で充分通じた…。


話によると……。
僕が気絶した日、あの日に大きな運送トラックから何かの生き物が逃げ出したらしい。
すぐに現場にマスコミやら野次馬達が集まったそうだ。
そいつもその場所に居たらしい。


だが……。
そこから何故か記憶が無いと言い出した。
自分が何なのか、名前すらも思いだせないみたいだ……。

そして気付けばこんな姿になって倒れていたという。
802('A`):2005/06/20(月) 22:22:25
三人がトンネルの中で言い合っている

「そうです、それが何故自衛隊と関係あるんです!」強烈は声を荒げる、傷口からは既に血がとまっている
「教えられないわ」
「どうしても教えてもらう必要があります、うちの技術なんですよ?」
「納得できんな、強烈の会社の情報をなぜ自衛隊が?」ベンゴロウもいぶかしげだ
「守秘義務が…それに今はそれこそ関係ない事よ」
「本当にそうですか?俺は今までクレイウイルスがどんな症状を起こすのか知りませんでした、少なくともその病原性がこの冊子に書かれている程激しいものだなんて」
「何が言いたいの?」
「…あの化け物達はクレイウイルス感染による患者なのではないか、と言いたいんです」
「しかもそのウイルス情報がわざわざ処置にのりだした自衛隊が持っていた…」
「ウチの技術を何に使うつもりなんです?」
「あの『巨人』のような化け物をうみだすウイルスを軍事がもちたがる、ゲームのように生物兵器開発を想像するのは極自然なことだな」
「それが町にもれだす事件が多発している、大問題ですよ?ウチにも関係あることなんです、答えて下さい」
「・・・何も知らない癖によくもそれだけ言えたものね」
「何も知らないから知りたいと言ってるんだ」
「いいわ、答えてあげる」
803('A`):2005/06/20(月) 22:56:55
>>802
名前!名前!
804( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/20(月) 22:58:40

「お、おえ、んおお!? ちょ、も、剣どおぼビュ―――」
キモ面ヲタクの奇声を背中に受けつつ、剣道喪男は決然と走り出す。
目指すは、道路の反対側―――――イケメンが乗ってきたビッグスクーター!

「ふっ!」
小さく息を吐き、歩道の植え込みとガードレールをハードル走の要領でひとっ跳びに跳び越える。
ガシャリと刀を鳴らせて道路へと降り立ち、瞬間的に目標物を見据えると、再び弾丸のように走り出す。
あっと言う間に道路のセンターラインに到達した。これで半分だ。
ふと、走りながら怪生物がいた方を横目に見やる。
(よし、いないな!)
まだいくばくかの時間が残されている事を確認し、剣道喪男はビッグスクーターへと急ぎ走る。
残り10bを切った辺りでジャケットのポケットを探り、イケメンから徴収したバイクのキーを取り出す。

「・・・よしっ」
―――到着!

すぐさまシートに跨り、メインキーをONに回す。
メーターパネルに青色の光がともった。・・・趣味は悪いが、バッテリーは無事だ。
(いける・・・!)
剣道喪男は一縷の望みをかけ、オーディオの電源を入れるべくその手を伸ばした。
・・・しかし。
「・・・・・・ん?」
伸ばした手が動きを止めた。
(で、電源ボタンはどこだ!?)
コンソールボックス上にアンプはあるのに、それを操作する本体が見当たらない。
(くそッ!! どこだ・・・どこだッ!?)
焦る剣道喪男。ここでまごまごしている時間など1秒たりとも無いというのに!
(早くしないと、あの化物が・・・!)
危機感に促され、後ろを振り返って怪生物のいた場所を確認する。
と―――

「うっ・・・!!」

瞬間的に凍りついた。


その場所には、先ほどの怪生物が再び現れていた。

・・・それだけではない。

しかも、怪生物は―――――10匹以上に数を増やしていたのだ!!
805二人の俺:2005/06/20(月) 22:58:56
三人は話しながら歩きだす女についていく

「公表された感染症はクレイウイルスによるものではないわ」
「ならなぜウチの機密を?」
「アフロ君はクレイウイルスを何に使うと聞いていたの?」
「新しいファージ型別に用いると聞いてましたが…」
「そうね、だから今回の感染症に対して試験的に用いられたの。アンブレラから情報を盗んだわけではないわ」
「じゃあお前はあそこで何の研究を?」
「勿論クレイウイルスよ」
「???」
「私はアンブレラ関係者でもあるの」
「同業者?ウチの研究員が自衛隊に?」
「知らないの?アンブレラは確かに私立の会社ではあるけど公共機関に対して影響力があるの、私は間違いなく自衛隊員だけどアンブレラの研究をするように言われていた。ただそれだけのことよ」
「…じゃああの化け物は?」
「何度も言う用に私は知らないわ」
「渋ったのは何故だ?」
「守秘義務と言っているでしょ、しかも私は他社の研究データも扱ってるのよ」
「国が私立会社に協力するだと?有り得ん」
「そう?新しいファージ型別は国にとっても有用よ、サポートして当然だし漏洩する訳にはいかない。ただの補助が不思議?」
「つまり…」
「あなた達と何も変わらないわ、クレイウイルスはこのこととは無関係なの」
「最後に答えろ、何故封鎖されると?」
「この原因不明の事件を解決するにはまず化け物を隔離する、当然でしょ?私はただ逃げ道を知っていただけのことよ」やや苛立った様に女は話を切った。
「…そうか、疑って悪かった」ベンゴロウもやや口ごもりながら謝る。
「・・・・」強烈は黙ってしまった。

「まったくこれだからオタク共は云々」
なんとも気まずい雰囲気の中トンネルの終着駅に到着する。『●●施設連絡路』という扉を開け三人は中へと進んだ。

隣に大きな蓋が見えるフロアに出た。
「施設にでる扉はセーフティーがかかってる。でも解除できる場所がどこかにある筈よ、探しましょう」
「ああ、まず向こうから行くか」
「待って下さい、時間もないですし全員別れて探しませんか?」奥に進もうとするベンゴロウと女に沈黙していた強烈が提案した。
806二人の俺:2005/06/20(月) 23:00:01
キモオタきたー!
すんません>>802は俺です
807('A`):2005/06/20(月) 23:03:36
剣道・・・頼む・・・・死なないでくれ・・・・
808二人の俺:2005/06/20(月) 23:38:17
「危険だわ、アフロ君がトンネルで襲われている以上ここにも何かいる可能性もある。皆で行動する方が賢明だわ」
「俺も危険だと思…いや、バラバラになった方が確かにはやいな、アレ以来化け物の気配もないしな」
「万全をきすべきだと思うけど」
「時間はあまりない筈です」
「確かにそうだけど…まぁいいわ」女が渋々了解すると三人はバラバラに行動しだした。
女性に嫌われ、蔑まされ、割り切ることもできずにただただ泣き寝入りしてきた二人には、もうすぐ助かるという状況に来て限界が訪れたのだ。
少しでも一人になりたい、とにかく女性の近くにいたくない。
女には分からなかったのだ、ベンゴロウや強烈が女性と行動するということがどんな極限状態よりも苦痛だということが。何より喪男という生き物が。



強烈が着いたのは監視室らしき部屋であった。
中には誰もいず、机の上に『試験場緊急時対策マニュアル』というファイルだけがある。調べているうちに警報がなり、蓋が開くという音声が聞こえてきた。
「ここはハズレだったか・・・だが…こいつは当たりか畜生!」
なんともなしにマニュアルに目をやりながら警報を聞いていた強烈は、訳のわからぬ事を叫び蓋のあった道へ走りだした。


ベンゴロウが調べたのはどうやら整備室らしい場所だ。
色々あったが特にこれというものもなく、蓋を開ける為の手掛かりもなかった。ハズレらしい。整備マニュアルによるとトンネルのパイプには高圧のスチームや引火性物質が通っているらしい。
「危うく撃つとこだった…危ねぇ…」
ベンゴロウが溜め息をついたとき、警報と共に
「セーフティーカイジョ、カクヘキヲヒラキマス。セーフティーカイジョ…」
という機械の音声が外で聞こえてきた。
「やったか!よし!」ベンゴロウもまた蓋の道へ向かった。
809二人の俺:2005/06/21(火) 00:05:56
先に蓋の道へたどり着いたのはベンゴロウだった。既に女が蓋の前で立っている。
「やったな!」この状況にきてベンゴロウははじめて笑った。心底安心したのだろう、笑うこと自体数年ぶりかもしれない。女の前で笑うことなど初めてと言える。
「ベンゴロウさん!待って下さい!」強烈が蓋の前に着いた時、ベンゴロウの笑顔は既に失せていた。

女はこちらに銃口を向けていた。

「なにを…?」困惑するベンゴロウを抑え強烈が話し出した。
「さっきこの女が言ってたのは嘘なんですよ」
「悪いけど…あなた達を出すわけにはいかないわ」
「やはりあの化け物はクレイウイルスによるヒトの変異体だったんです!だいたい記載されていた症状に化け物が当てはまりすぎてる!」部屋で見つけた対策マニュアルをベンゴロウに渡す。
「そんな…だがなぜ市全体が?」
「試験場にされたんですよ、ウイルスのテストの為に」
「おい…嘘だろ!」
「そうね、間違いじゃないわね」皮肉に笑う女は答える
「やはり生物兵器開発の為に…か!人間を化け物にしてまで必要な事か!」ベンゴロウが怒りに任せて叫ぶ。
「確かに『必要な生物兵器』ね…否定しないわ」
「感染してる可能性があるから俺たちはだせないってか?それはお前にも言える筈だ」
「…俺たちは多分感染してないスよ、ゾンビに傷はつけられました?」強烈が女をみたまま話す。
「いや…」
「ゾンビのウイルスは変異過程で感染性はあります。しかし俺を襲った蜘蛛男のは変異が終了してるんです、あいつからは感染しない。」
「ならなぜ俺たちをださない!」
「知りすぎてるからよ、アンブレラと私たちの関係がクレイウイルスによるものだと知られる訳にはいかない。例えアンブレラ社員でも」
「ニーズ・トゥ・ノウか」ベンゴロウがメタルギアソリッドのセリフを真似て皮肉る
「そうよ、それにあなたはnullに傷を受けてる。アレから感染しないという保証はないわ」
「ヌル?あの巨人のことか?」
「『無い…』」
810('A`):2005/06/21(火) 00:57:53
ぬるぽだな、nullに対する抗体はpo!
811type:G:2005/06/21(火) 02:33:02
茂雄は半分パニック状態に陥っていた。
何が何だかさっぱりわからない。
腹も減っている。食料はない。
じゃあどうする?

「………行ってみるか、もう一度」
考えていても埒が明かない。茂雄は行動に移すことにした。

朝も通った道を歩きコンビニに向かう。足取りは重い。
20分ほど歩き、交差点に差し掛かる。この角を曲がった先に死体があったのだ。
もしかしたら、まだ死体の処理はすんでいないかもしれない。
茂雄は少し躊躇したが、思い切って曲がってみた。


角の先には何も無かった。

血痕どころか、チリ一つさえ落ちてはいない。
今朝殺人事件が起きていたのがまるで嘘であったかのように、見慣れた日常の風景である。
812type:G:2005/06/21(火) 02:33:58
「これは…………」
茂雄は少しの時間立ち尽くすと、何か痕跡が残っていないか周囲を見回してみた。
「!?」
ふと、カーブミラーに目が留まる。

茂雄の後方、少し離れた所に、黒いスーツを着た男が立っている。
茂雄はいったんカーブミラーから目をそらす。
「何だ、あれ?」
小さく呟く。
サングラスを掛けていた為表情は読み取れないが、茂雄の様子を伺っているようにも見えた。

茂雄は確認するように再度目線をカーブミラーに移した。
男はゆっくりと茂雄の方へと歩き出していた。

(何か、やばい)

茂雄は動揺した。額と、背中に汗が滲んでいるのがわかる。
男の足音が近付いて来る。

(どうする?どうする?いや、まて。もしかしたら勘違いかもしれない
あそこで立ち止まっていたのは電話でもしてたんじゃないのか?
そうだよ、そうに違いない。わざわざ俺を監視しても何にもならないもんな)
などと考えている内に、男は茂雄に並びかけていた。
813type:G:2005/06/21(火) 02:36:01
「ちょっと、君。ここで何をしているんだね?」

(キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!)
思わず某巨大匿名掲示板風に反応してしまう。

(やっべ。何だよオイ。やっぱり俺かよ。何だよ、「何をしているんだね?」って聞かれても困るよ。
「えぇ、ちょっと今朝見た死体の痕跡を探してまして、ハハハ」なんて笑って言える訳ねえだろ!
大体あんたこそ何者なんだよ。黒スーツにサングラスって、あんたマトリ○クスかメンインブラ○クでも
見たんだろ。映画に感化されてんじゃねーよ。
あれだろ?ジャッキーチェンの映画とか見た後には拳法とかやっちゃうタイプだろ?
恥かしい奴だな。
それとも何か?何かの諜報部員?
「FBI!」とか言っちゃう訳?おいおいここ日本ですよ。
てゆーかあんた日本人だろ)

ここ暫く使っていなかった脳をフル回転させる。
あまりに久しぶりに使用する為か、なかなか思考が安定しない。
814('A`):2005/06/21(火) 20:23:09
お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
815('A`):2005/06/21(火) 20:25:14
上げつつGJ!
816('A`):2005/06/21(火) 20:28:03
剣道ーーーーッ!
817二人の俺:2005/06/21(火) 20:34:31
「なに?」
「無い、nullってのは無いって意味ス。血液型のRhnullみたいに…」
「血液型はよくわからんが、何が無いってんだ?」
「…蓋が開くまでもう少しあるし教えてあげるわ。あの患者『null』はね、免疫学的にnullなの」
「免疫不全…」
「そうね、ただしワザと免疫不全に陥らせたんだけど」
「ワザと?おまえ達は人体実験まで!何考えてんだ!」
「なぜわざわざ免疫不全を?クレイウイルスは免疫寛容を起こす筈ですよね?」
「どうせ新しい生物兵器開発の為にだろ!」
「ハァ…オタク君、あなたあの『化け物達』が私たちの開発している兵器だと思ってるんじゃない?私たちが開発しているのはクレイウイルスよ?」
「何が違うってんだ」
「生物兵器とは本来細菌兵器やウイルス兵器を指すんです、危険な動物を指す訳じゃない」
「クレイウイルスは化け物をうみだすんだろ?同じじゃないか」
「クレイウイルスは確かにその特性から混乱を招きますが、兵器として使用するには遠回りすぎます。もっと致死率の高い病原細菌を使った方がよっぽど…」
「あぁ?兵器なんだろ?」
「あくまで予想ですが、『対B&C兵器(生物化学兵器)用兵器』じゃないんですか?」
「…正確よ」
「対?」
「クレイウイルスの特徴は知ってるでしょ?細胞だけでなく細菌にも感染する。感染した細胞や細菌は変化し、抗体のきかない細菌に対しても効果がでる様になる」
「ウイルスに感染した細菌自体がリコンビナントワクチンとなる…ってことですね?」
「まぁそうね、さらに他のウイルスとも競合するし、変性した細胞は通常の細胞よりも耐久力が高い、化学物質にも強くなるわ」
「ちょっと待て、分かるように説明しろ!」
「要するに病気にめちゃくちゃ強くなるってことです、体も強くなる。だからわざわざ免疫不全の人間を用意してその効果を…」
「成る程、だから対『生物化学兵器』用兵器か」
818('A`):2005/06/21(火) 20:41:46
剣道からはイケメソの匂いがする。
819('A`):2005/06/21(火) 20:57:37
そんなバナナ!
820二人の俺:2005/06/21(火) 21:10:44
「ウチはなぜそんなものを?」
「言ったでしょ、お互いに協力していると」
「軍需複合体か」
「そういうこと、クレイウイルスが完成すれば細菌兵器も化学兵器もこわくない。今はあくまで兵器だけどいづれは医療から衛生、スポーツ…あらゆう分野に使用できる。ただウイルスはまだ不完全、その病原性…というよりは副作用ね。これじゃまだ使いものにならないわ」
「ならなぜこんな大規模な実験をしたんです?」
「これは緊急に組まれた実験よ、仕方なかったの」
「関係ない人が沢山巻き込まれたんだぞ!仕方ないで済ませるつもりか!」
「…使用せざるを得なかったのよ」
「細菌テロ…?公表された感染症ってのはまさか…」
「その通り正解よ、それも改良された細菌によるテロ。致死率は100パーセント。それがあなた達の市にある町でばらまかれた」
「そんなことが…」
「この国はあなた達が思っている程安全じゃないわ。情報を得ていた国はすぐに対策をした、でもあの感染症センターでさえどうしようもなかった。被害は緩慢だけど増える一方…」
「そこで未完成のウイルスを…」
「事実あのnullも細菌には打ち勝ったわ、クレイウイルスの影響でああなったけど・・・流石にあんな変化をするとは思わなかったわね。結局事態は全面封鎖という最悪の結果に終わったわ…」
「・・・」
「これは国防に関わる国レベルの機密事項、誰にも知られる訳にはいかないの。直に対策班が来て処理するわ、あなた達には悪いけどこのまま…」
「…対策班だと?」
「要人の救出及びデータの回収、それと『暴徒の鎮圧』」
「みんな始末するつもりなんだな…」
「始末するのは残ってる人間だけよ、殆どは原因不明の病気で隔離施設で死ぬ事になる……もう時間よ、私は行かせてもらうわ」
「・・くそったれが」


蓋に手をかける女に巨大な黒い影がかかった。大きな音と共にトンネルから続く道から図太い杭が放たれ、女の華奢な体を貫き壁に叩きつけたのだ。
821('A`):2005/06/21(火) 21:57:09
え?え?続きが気になる

とりあえず

お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
822('A`):2005/06/21(火) 22:50:57
お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
823('A`):2005/06/22(水) 01:15:25
クライマックスでつか???早くぅぅぅぅぅ。気になる!!!!!!
824type:G:2005/06/22(水) 01:30:59
どうにかこうにか言葉を搾り出す。

「えっと、あ、いや、ちょっと財布を落としたみたいで…………あの、探してるんです」
比較的まともな理由が出て来た。

「財布? 何時落としたんだね?」
「あ、えっと、昨日の………夜……だと、思います。
の、飲み会の帰りに………あの、ここ、通ったんで」
元々人と会話をするのが苦手な茂雄が、初対面の人間にいきなり質問された割には頑張って答えている。

「それで、あったのかい?」
「え?何がですか?」
「財布を捜しているんだろう?」
「あ、あぁ、そうです。いや、ちょっと、見つから…………ない、です」
「まあ昨夜だったらそうだろうね」
「え、えぇ。そうです、ね」
茂雄はどうやって会話を終わらせてこの場から離れるのかを考えていた。
825type:G:2005/06/22(水) 01:33:38
「ところで……」
男は話を続ける。
「今日の午前中、ここでこういう男を見かけなかったかい?」
男は胸元から写真を一枚取り出すと茂雄に手渡してきた。写真には眼鏡を掛けた男性が写っている。

「い、いや、今日は…今まで家にいたので………」
とっさに嘘をつく。
「………そうか。いや、ありがとう」
写真を返すと、再び胸元へと仕舞いこむ。

茂雄は勇気を振り絞って口を開いた。
「あ、あの……」
「ん?何だい?」
「ところで…………その、あなたは……?」
「あぁ、僕かい? 僕は探偵をやっているんだ。今ちょっと事件を追っていてね」
「あ、あぁ……そうです、か…………」
「そ、それじゃぁ………」
茂雄はその場を離れようとした。
「あ、ちょっと待って」
男は名刺を一枚茂雄に手渡した。
名刺には、『私立探偵 山中 孝太郎』と書いてある。

「君も何か困った事があったら連絡をくれたまえ。相談に乗るよ」
馴れ馴れしく肩に手を置いて話してくる。

「あっ、はい。ありがとう、ございます」
名刺を受け取ると、茂雄はそそくさとその場を後にした。
826type:G:2005/06/22(水) 01:35:18
少し歩くと、コンビニが見えてきた。
振り向いてみるが、男の姿は見えない。
「ふぅ」
安堵の溜息が漏れる。

「まさか探偵だったとは………」
疑ってちょっと悪い事したかな?と苦笑した。
「しかし肩に手を置いてくるとは……もしかしてそっちの気があるんじゃなかろうな………」
さらに苦笑する。
827('A`):2005/06/22(水) 01:40:54
G乙!期待してるよ。
828('A`):2005/06/22(水) 05:49:06
消えてる…どうなってんだ…
829('A`):2005/06/22(水) 07:56:43
おっつん
830('A`):2005/06/22(水) 18:17:07
>>828 どうした?
831('A`):2005/06/22(水) 22:11:40
「あ・・・」
「・・・」
二人は呆気にとられ動けなかった。それが徐々に姿をあらわす。ねじくれ黒変した筋肉が喘動し、さながら巨大な昆虫を思わせる。憤怒が形となった様な顔についた眼は、ベンゴロウを静かに見つめている。肉片のこびりつく左腕の杭が威圧的に蠢く。
かつて女であった肉塊がみずみずしい音をたてて崩れた。巨人が大きく吼える。
「くそったれがぁぁぁ!」吼え返すかのように正気に戻ったベンゴロウが叫び銃を構えた。それに応えるかの様に強烈が深く斧を構える。逃げられないことに二人共気づいているのだ。
びゅっという音と共に巨人が跳躍した。一直線にベンゴロウへと向かい杭を撃ち出す。先に反応したのは強烈だった。巨人の軌道上に斧を振り込む。
「っがぁぁぁ!」腕に激しい負荷がかかり開いた傷口から血が溢れる。衝撃で刃がへし折れ中を舞った。反動で転がる。
僅かに軌道の逸れた杭が地面をえぐりとばす。恐るべきパワーと巨大な体躯にベンゴロウは吹き飛ばされ壁に叩きつけられた。銃を弾きとばされ呻くベンゴロウ。全身に激痛がはしる。
たたらをふんだ巨人がこちらを振り返る。その胸には傷が出来ている。強烈の一撃は確かに鎖骨をとらえていたのだ、しかしその一撃すらその図太い骨を砕くには至らなかったのである。
痛む体で素早く体勢をたてなおし間合いをはかる二人。強烈はベルトからウィップショットを引き抜く。
「まさかこいつが…」
「ヌルって奴だ!確かにミニガンで粉砕してやった筈なのに!化け物め!」シグを失ったベンゴロウは地面に落ちていた女のベレッタを拾う為に後ずさった。
こちらに向かって歩きだす巨人は相変わらずベンゴロウに向けられている、それは確かに敵(カタキ)を見る眼だった。
「来んじゃねぇ!」強烈がウィップショットをうちこむが効果は無い。逆にウィップショットを引きちぎられてしまう。
力強い歩みが徐々に二人を追い込む。
832二人の俺:2005/06/22(水) 22:12:28
また忘れた、>>831は俺です
833('A`):2005/06/22(水) 22:28:57
どうなるどうなる?
834二人の俺:2005/06/22(水) 22:49:36
ベレッタを撃つ、急所を狙うが巨人はその腕で防御する。銃すらさほどの効果もないのか。
「なんて奴だ…」
一気に間合いを詰めた巨人が退こうとしていた強烈を掴みあげた。強烈も敵として認められたのだ。強烈を宙吊りにしながらベンゴロウに吠えかける巨人。
「ぐ…あ…」機械のような力に締め上げられる強烈はもがきながら背中の瓶に手をのばした。引きずり出した瓶を巨人の頭でたたき割る。
飛び散る引火性物質。ガラス瓶如きではこの化け物には何の痛みも感じさせることはできないだろう。
「強烈君!」ベレッタを撃ちつくし何もできずに思わず走り寄るベンゴロウ。しかし次の瞬間、巨大な悲鳴と共に巨人が苦しみだした。
強烈が割ったガラスの柄で巨人の眼をえぐったのだ。
強烈を掴む力が緩み、腕からすり抜けた強烈は背中からスタンバトンを引き抜き巨人に押しつけた。
「燃えろ!」強烈がスタンバトンのスイッチをいれた瞬間、巨人の体に火花が走り引火性物質に火がついた。火だるまになった巨人は流石に苦しみ後ずさりし、パイプの走る壁の前でもがいている。
「ど…うだ…」息も絶え絶えにさがる強烈の横でベンゴロウが蓋を開けている、手にはさっき落としたシグが握られている。
「ぐ…ぎ…強烈君!はやくこっちへ!」蓋を開けきったベンゴロウが叫ぶ。
「でも…!こいつからは逃げられないスよ!」足をひきずりながらベンゴロウの元へ向かう強烈。その向こうでは巨人が火にもがきながらこちらへ向かって歩きだしている。

「…間に合わないか」蓋の影から飛び出し、強烈に体当たりをかましながら蓋に飛びこむ。蓋の影に入る瞬間シグに残った一発を撃つ。
弾は、巨人の後ろのパイプに当たった。
次の瞬間パイプの爆発が起こり、爆風と爆熱が辺りを埋め尽くした。すぐ近くにいた巨人は微塵と消え去り、二人のとびこんだ閉じきってない蓋の中にもその熱は入り込んだ。


全てが赤く包み込まれた
835二人の俺:2005/06/22(水) 23:29:25

ガレージの様な施設の中、蓋の様な扉に続く部屋から一人の男がはいでて来た。どうやらこのガレージは蓋を管理するものらしい。体中ズタズタの男は部屋を回りモニターのある部屋にあった『封鎖不可能による退去命令』と書かれたプリントを読むと外へと向かった。
外を見回しすぐ横にあった道を行かず、木々の中を進む。少し進むと道に黒いトラックが横転しているのが見えた。辺りを注意深く伺いトラックに近づく男。
『Umbllera-Trashsweeper』と刺繍された黒い兵装に身を包んだ人間が死んでいる。『本当に死んでいる』ことを確認した男は、死体から装備や武装を奪い街を見下ろす。
街は所々から煙があがっており、一つの巨大な施設の周囲にこのトラックの様な車が集まっている。風にのって銃声らしき音が聞こえてくる。

「俺は…必ず生き延びてやる…」

男は小さく、しかし力強く呟くと、重い足取りで地獄へと続く道を歩きだした。



836二人の俺:2005/06/22(水) 23:47:17
えー一応終わりです…後悔やら何やら色々ありますが感想なんかあったら聞かせてやって下さい。


オチについて解説(いいわけ)
最後の男は誰だよって話ですが、ベンゴロウなのか強烈なのかどちらかはわかりません(片方は最後の爆発で死んでいます)。読みにくいにも関わらず二人共『俺』で話をしてきたのは、このオチがしたい為という完全なオナニーでした。
さらにこの最後の『俺』は下手をすると別の人間かもしんないという題名もクソも破綻した意見も言ってみたりする。

ベンゴロウさんの銃の扱いについて解説(いいわけ)
ベンゴロウさんは実は金持ちのぼんぼんです。外国に住んでいた時期もあり、銃の扱いはその頃に教わったものです。才能があったのかメキメキ実力をつけました。
今ひきこもりをやっているのは、親と喧嘩し大学へ行くために実家をでているからです。結局受験勉強もそこそこに毎日グータラしてました。


設定厨なので他にも色々解説したいとこですがこの辺で名無しに戻りたいと思います。読んでくれた方も、鬱陶しい文だなぁと思った方もありがとうございました。
重ね重ね乱文失礼しました。
837('A`):2005/06/23(木) 00:11:46
乙彼でした!!!!!!!!!!!
面白かったよ!!!!!!!!!!!
838('A`):2005/06/23(木) 01:58:21
おつかれ!楽しませていただきました!GJ!!!
839('A`):2005/06/23(木) 06:27:11
乙でした!
840('A`):2005/06/23(木) 08:03:15
841('A`):2005/06/23(木) 20:30:30
オーーーーーーーーーーーーーーーーーーつ
842('A`):2005/06/23(木) 20:31:24
乙カレー

お茶ドゾドゾドゾー
    旦~
 旦~    旦~
   ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
   / ( ヽ
 旦~    旦~
    旦~
843('A`):2005/06/23(木) 22:26:50
>842 このAAみると、大往生の弾幕洗濯機を思い出す((((;゚Д゚)))
844(`A') ◆vkn9fRJn.s :2005/06/23(木) 22:36:44


青嶋が一通り泣き終えた後ランドクルーザーを走らせながら市の北側まできた。
途中3、4匹のゾンビをひき殺した。
皮膚と肉塊が、ウィンドウを紅く染めて驚いたものだ。
ここから先は林道が続く道程である。
近くのその緑はおどろおどろしい雰囲気を醸し出す。
車体に揺らされながら風景を楽しんむ。
ここまで来ればさすがに大量のゾンビなどはいないだろう。
すると青嶋が喋りだした。
「あっ…あの…」

「…………?」

「いままで足引っ張ってばかりですみません…気絶したり泣き叫んだり本当に…めっ…迷惑ですよね?」

「っ…いやっそそっそんなこっば…」
ギギィィィィィィィィィィィッッッ
車体が大きく揺さ振られ、林に車が突っ込んだ。
突っ込む間際にコートを着た大男の姿が喪加部の瞳に映り込んだ。

845(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/06/23(木) 22:38:46
トリッペ間違えた…
846('A`):2005/06/23(木) 22:49:47
(`A') ◆2KXnXGdwGE キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━
847('A`):2005/06/23(木) 22:59:26
乙!
848type:G:2005/06/23(木) 23:56:16
コンビニの隣には町内有数の大きさの病院が建っている。

茂雄はナース服は好きだが病院は好きではない。
薬品の臭いも、その雰囲気も、どことなく好きにはなれない。

そんな立地条件のコンビニは、病院の見舞い客や診察に来た患者などが買い物をしていて
そこそこ客の入りがある。
レジには男性店員が一人、他の店員はおそらく奥で作業をしているのだろう。

少しの時間立ち読みをし、適当にカップ麺と弁当、オニギリ、ジュース等を物色し、レジに向かう。

ピッピッピッピッピッピ・・・・
店員は無言でレジを打つ。勿論茂雄も無言だ。
「1948円になります」
「あっ、はい」
茂雄は少し慌てながらズボンの後ろのポケットに手を入れる。
849type:G:2005/06/23(木) 23:57:05
「……あれ?」

あるべき所に財布がない。
茂雄の額に汗が滲んでくる。
他のポケットにも手を当ててみるが、勿論財布は入っていない。
焦る茂雄。背中にも汗が流れているのがわかる。
家を出る時は確かに財布は入っていた、それは間違いない。
ということは、コンビニに着くまでの間に本当に財布を落としてしまったということだ。

「あの?どうしました?」
男性店員が茂雄に尋ねる。

「あ、あのっ、いや、そのっ、さ、、財布を忘れて、しまった………みたいでっ」
「そうですか、商品の方取り置きしておきましょうか?」
「あ、いや・・・あの、も、も、もう結構です、ので……」
「それじゃあこちらの方で戻しておきますね」
「は、は、はい、あ、あの……その、すいません、でしたっ」
850type:G:2005/06/23(木) 23:57:45
店を出て、茂雄は走った。
胸の中を流れる「やってしまった!」という思い。フラッシュバックする店員の呆れ顔。
振り払うかのように全力で走る茂雄。


家に帰り着いたとき、夕焼けが目に映った。
「なんて、美しいんだろう………」

気がついた時には、茂雄は泣いていた。
涙を拭うが、止まる気配がない。
夕日の美しさは、自分の醜さを際立たせている。
自分はなんとちっぽけな人間なのだろう………茂雄の胸に去来する思い。
さらに涙が溢れてきた。

その日は、そのまま泣き疲れて寝てしまった。
851586:2005/06/24(金) 00:11:34

まずすぐに周りを見渡した。
不思議と自分の体の異変に対する恐怖は余りなかった。

周りを見渡す。


………。


明らかにおかしい……。


あれだけマスコミやら野次馬で人が沢山居たのに、今はまるで消えてしまったかの様に気配がない。

目の前には横転した巨大なトラックと機械類の破片だけだ。



――「うっ……!」
突如視界が揺らめいた。
同時に猛烈な頭痛をも感じる……。





(ハァ……ハァ……、 あ、あれ……?)
しかしすぐに何事も無かった様に治まった。さっきの痛みをもう忘れている。

自分でも訳が判らない。

それに何か無性に腹が減った。
(考えるのは後にするか。)






――そう考え、例のコンビニに向かう為歩きだした。
852586:2005/06/24(金) 00:12:13

な……なんだあれ……。

コンビニへ向かう角を曲がった時、それは居た。
目を疑いざる負えなかった。

そこには人の形をしては居るものの、人間では無い別の生物だった。
いや、生物とすら言えないねかも知れない……。
その時……、奴は首を向けた。
こちらに気づいたのだ。
同時に腐食が進んだ両手を伸ばし、うめき声上げるながらゆっくりと迫ってくる。

「ヤやややヤやヤバい!!」
本能が働いた。
直ぐ様向きを変え、遠回りの道をしコンビニ目指し走った。


無事にコンビニに辿りつき、扉を乱暴に押し開ける。

中は綺麗なままで、いつものコンビニと何ら変わりは無い。
ただ人の気配が無いのを除けば……だ。
(かか、か隠れなきゃ!)
すぐにトイレに駆け込み、ドアを締めた。
853586:2005/06/24(金) 00:12:52

そして、恐らく何時間も奥の隅で震えていたらしい。
そんな時に人の気配と音がして、安堵しながら慌てて飛び出した。
という話だ。

記憶が無い部分が重要なのに、何の意味も無い。
だがもう独りじゃない分、精神面では凄く助かった。
『救われた』と言っても言い。





しかし悪魔でも『精神面だけ』だけど。
854('A`):2005/06/24(金) 00:19:00
一人暮らしの男性を狙ったり夜中に歩いてる男性をレイプする女は多い

いつも犯罪の被害者は男性だ 加害者女
855('A`):2005/06/24(金) 00:28:45
茂乙。まぁ茶でも飲んでくれ(´_ゝ`)つ旦~
856('A`):2005/06/24(金) 08:11:30
857('A`):2005/06/25(土) 00:19:42
( ・∀・)っ旦~
858('A`):2005/06/25(土) 03:24:25
普通の高校生にとっては一生の思い出、俺にとっては寂しいだけの修学旅行。
だがこの修学旅行は俺にとって色々な意味で忘れられないものになった。
突如としてゾンビが発生し、自由行動中の俺たちのクラスは襲われた。
幸い、いつものようにはぶられてた俺はさっさと郊外にある閉店したコンビニを見つけて立てこもっていた。
閉店した直後だったらしく食料はたっぷりあった。
立てこもって二日後、外に人影を見つけた。
ゾンビかもしれないと思いつつ窓からそっと覗いた。
そこには同じクラスのアイがいた。
「そこから見てるの、ひょっとしてエムくん?」
彼女は少しだけ顔を覗かせてる俺に気付いたようだ。
アイは俺が小学校の頃から好きだった女だ。
「裏口を開けるから裏に回って」
俺は小声で彼女に指示を出す。
ゆっくりとドアが開くと目の下にくまこそ出来ているが今までと変わらない可愛い顔があった。
「だ、大丈夫?」
どもりそうになるのを必死に抑えて話しかけた。
「うん。でも私以外は皆・・・・・・」
アイは目に涙を浮かべた。
「まぁ、落ち着いて。何があったの?」
俺はそう言いながらジュースを一本渡した。
彼女の話によると自由行動中に襲われてホテルの一室に立て篭もった後、一人が発病しアイ以外の全員を食い殺したそうだ。
俺はその話を聞いたと時踊りだしたい気分になった。
彼女と一緒の班にはいつも俺を虐めていたエスがいたのだ。
しかもエスはアイと付き合っていた。
俺にとってエスの存在は不快以外の何者でもなかった。
エスが食い殺される様を想像すると笑いがこみ上げてくる。
俺はその笑いを必死でこらえながら彼女を励ました。
ジュースを飲み終わる頃にはアイは随分落ち着いたみたいだ。
俺がトイレに行って帰ってくると彼女は壁にもたれかかって眠っていた。
俺も眠ることにした。

オチ未定。のんびり書いてく。
859type:G:2005/06/25(土) 04:05:28
三日前────

茂雄は腹の鳴る音で目を覚ました。
眼鏡を掛け、時計に目を向ける。
まだ午前9時である。日に日に早起きになっている。昨日も早寝をした所為に違いない。

顔を洗うついでに鏡をみる。
瞼が腫れている。醜い顔がますます醜くなっている。
茂雄は自傷気味に笑った。

今までの人生。醜態を晒した事など一度や二度ではない。
茂雄はその度に傷つき、悩み、落ち込み、泣き、葛藤し、少しずつではあるが打たれ強くなっていた。

テレビをつけてみる。
依然として昨日の女性の死体についての報道は無い様だ。

「うーん……」
茂雄は思いついたようにパソコンの電源を入れた。
「もしかしたらテレビのニュースを見逃してたかも」
ニュースサイトをいくつか回ってみる。が、情報は何もない。
地元の新聞社のサイトも見てみたが、やはり何もない。
860type:G:2005/06/25(土) 04:06:03
ぐうぅぅうぅぅうううう・・・・

腹が鳴る。

昨日から何も口にしていない。
食べたくとも食料はない。コンビニで失態を犯してしまったから。
「…」
思い出して少し涙目になる。

「……買い物、いこうかな」
本来ならばしばらくコンビニに近付かない所だが、なにせ腹が減っている。
スーパーに行けばいいのだが、平日の昼間に若い者がブラブラしている姿はあまり良い物ではない。
おばちゃんの視線がとても気になる。

それに、昨日の夕方のコンビニの店員はシフト的に今朝はいないはずだという確信もある。
茂雄的にはコンビニAよりは余程良い状態である。
861type:G:2005/06/25(土) 04:07:12
茂雄はポケットに五千円札を入れ、家を出た。
死体のことや落とした財布の事、色々と気がかりな事はあるが、何よりも腹が減っている。

幸いにして財布には大金は入れていなかったし、カード類も別にしてある。
免許証は入っていたが、後で警察に行けばいいだろう。
カツアゲ対策がこんな所で役に立つ。

昨日と同じ道を通り、コンビニへと向かう。
死体のあった場所にさしかかる、どうやら探偵はもういないようだ。

コンビ二は珍しく空いていた。

奥で作業をしているのか、レジにも人影はない。
茂雄は少しだけ気が楽になった。
862('A`):2005/06/25(土) 20:00:34
ほしゅ
863type:G:2005/06/26(日) 01:55:59
昨日と同じように、ジュース、カップ麺、オニギリなどを手に取りレジへと向かう。
レジ台に荷物を置くが店員は現れない。

(ちっ、どうなってるんだよ。教育がなってないな……)
イライラとはするが、小心者の茂雄が奥に向かって声をかけられるはずも無い。
わざとらしく咳き込んでみたりするが、それでも出て来る気配がない。
(まったく…こんなことで万引きでもされたらどうするんだ…………)

「……万引きか………」
茂雄の中にむくむくと湧き上がる悪魔の心。
と、その時。

ガ タ ン !!

店員通路から何かが落ちる音がした。

「あ、嘘です!ごめんなさい!」
思わず頭を下げ謝る茂雄。


・・・ズ・・・・・ズルッ・・・ズッ・・・


何かを引きずるような音がする。
下げた頭を上げ、通路に目を向ける。
864type:G:2005/06/26(日) 01:57:49
通路から出てきたモノを見たとき、茂雄は言葉を失った。

人間の男性。おそらく20代か30代。Yシャツに紺のズボン。
元は白であったと思われるシャツは、赤黒く染まっている。
腕、顔の血管は浮き出、皮膚が茶褐色に変色している。所々壊死しているようにも見える。
頭髪は抜け落ち、禿ている部分がある。
目は白濁し、見えているのかどうかすらもわからない。

「う゛ぅ゛ぅ゛う゛ぅ゛う゛…………」

どう見てもコンビニの店員には見えない『それ』は呻き声の様なものを上げながら、
ゆっくりとではあるが茂雄の方へ近付いて来る。

「あ…あ………あの、ぴょ、病院に行ったほうが、いいですゆお
す、すぐそこに、あるありまるから」

噛み噛みながらも力を振り絞り病院行きを勧める茂雄。

「う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛う゛…………」

しかし『それ』は全く聞く耳を持っていない。
いや、そもそも聞こえているのかどうかすらもわからない。

不意に、自動ドアの開く音がする。

『それ』の顔が自動ドアの方を向く。どうやら耳は聞こえているようだ。
茂雄も自動ドアの方へと目線を向ける。
865('A`):2005/06/26(日) 20:52:54
期待アゲ
866('A`):2005/06/26(日) 23:38:36
sjhkhbryrてsfgxfgzxdsdrsbn
867type:G:2005/06/27(月) 02:51:16
入り口に立っているのは20代中頃と思われる女性。
ミディアムショートの髪にちょっとタイトなシャツとスカート。
細身ながらも出る所はでている。

が、やはり皮膚は茶褐色に彩られ、目は白濁している。
そして不健康そうな声を上げながら茂雄の方へと近付いて来る。

今まで世間に疎まれていた茂雄が、
一度に二人の人間に迫られるという今までに無い状況に追い込まれていた。
しかも相手はどうみても普通ではない。
口元と、茂雄に向けて伸ばされた手には血糊の跡もついている。

茂雄はコンビニの奥の方へと後ずさりをした。
『それ』は少しずつ近付いて来る。
茂雄は下がりながら考える。
868type:G:2005/06/27(月) 02:51:54
目の前にいる二人の人間は自分に敵意を持っていると思われる。
助けを求めようにも、男の方の口と手に付いている血の跡からして
コンビニの店員は店の奥で「少なくとも」負傷しているに違いない。
自分の他に客はいない。

しかし、近付いて来るスピードからしてもおそらくこいつらは速くは動けないはずだ。
奥におびき寄せて脇から逃げ出すことは十分に可能なはずである。

活路が見出されると観察も比較的落ち着いて出来る。
男の方はともかくとして、女の方は元は結構な美人であったと思われる顔立ちをしている。

「……もったいない…」
顔は良い。スタイルも悪くない。
もしも彼女がこんな状態じゃなく出会う事が出来ていたならば………とは、茂雄は考えない。

この女が正常な状態で茂雄と出会っていたならきっと蔑んでいたはずである。
それでも思わずこぼれる「もったいない」の一言。
万が一の奇跡が起こることを期待しての事なのだろうか。
奇跡は起こらないから奇跡なのだという事は理解している。
それでも、深層心理では人生に期待をしているとでもいうのか。
869('A`):2005/06/27(月) 04:24:23
ところでバイオハザードが起こったら
人より犬とか烏のが怖いよな
870('A`):2005/06/27(月) 10:15:27
ああ、雀とかな
871('A`):2005/06/27(月) 13:32:01
人間が感染するとウスノロになるってイメージが強かったが
昨日の『パラサイト』って映画みたいに凶暴性だけ強化されるとdでもなく怖いね

872('A`):2005/06/27(月) 13:40:16
>>871 イタムンダー ココガァ
873('A`):2005/06/27(月) 19:30:57
ドーン・オブ・ザ・デットのゾンビだったら勝てる自身がねぇぇぇ!
874('A`):2005/06/27(月) 22:29:02
∈三三三三( ;'A`)三三三∋
875('A`):2005/06/28(火) 00:01:16
過疎っテルってことかな?
876type:G:2005/06/28(火) 02:05:44
そんなことを考えている間に、茂雄は店の奥の方へと追い込まれていた。
『それ』は2人とも一番奥の通路を歩いて来ている。
壁際のジュースの棚の前を抜け、一番窓際の通路を走り抜ければ一気に逃げられる。

茂雄は駆け出した。

が、その時、窓側の壁にある従業員用ドアから、コンビニの店員が出てきた。
皮膚は変色し、服は血に染まり、右腕が無いが、着ているシャツは間違いなく店員の物だ。
白濁した目で茂雄の方を一瞥すると、
コンビニ店員タイプの『それ』は左手を振りかぶり、薙ぎ払う様に振り回した。
いわゆる左フックの様な状態である。
勢いの付いた茂雄は止まれない。

「うぅそだろおぉ!!!」

茂雄は走りながら頭を下げる。
コンビニ店員の繰り出した左手が茂雄の少し長めの頭頂部の毛髪をかすめる。
「うおおおおおお!!!!」
茂雄はその体勢のままコーナーを曲がり、窓際の通路を自動ドアの元へ走り抜ける。
877type:G:2005/06/28(火) 02:06:48
コンビニを飛び出し店の方を振り返ると、
三人の『それ』はゆっくりと自動ドアの方へと歩みを進めていた。

茂雄は脳をフル回転させる。

やばい。何かがやばい。
明らかにあれは正常な状態ではない。
襲われていたはずのコンビニ店員すらも茂雄に襲い掛かってきた。
俺は女だけではなく、あんな状態になった人間からも忌み嫌われる存在だとでもいうのか。
いや、そうではないはずだ。きっと違う。と、思う。
そう、正常な状態ではないのだ。

女は店の外から入っていた。
ということは、街の中にもあんな状態の人間がいるということなのだろうか?
独りでいるのは危険だ。
何処か人の多い場所・・・普段なら絶対に近寄らない様な場所に避難しなければ。

「………そうだ!病院だ!」
コンビニのすぐ隣には病院がある。
まさに人が集まる場所。
それにいざとなれば何らかの武器もある。

茂雄は決心して病院の敷地へと足を踏み入れ、正面の入り口へと向かった。
878('A`):2005/06/28(火) 12:58:52
乙カレー!
879('A`):2005/06/28(火) 21:59:04
currry
880('A`):2005/06/28(火) 22:01:21
カレー喰いたい。
881( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/28(火) 23:38:51

「うお・・・おい! あれ、なんか増えてんぞ・・・!?」
肉抜きされたシャッターの取っ手口から外を覗いていたイケメンが、押し殺した声で告げた。
「え・・・!? あれって、あの化物ですか!?」
少女の問いに、無言でイケメンは頷く。
「そんな! 今、あの人が・・・!」言って、キモ面ヲタクに視線を向ける。
キモ面ヲタクはもう一つある取っ手口から外の様子を覗き見ようとしていた。
「く・・・くく、クッフ、コッフ・・・」
・・・が、腹肉がつっかえて見ることが出来ず、四苦八苦していた。
「ふッ、ぐッ、お゙ゥ、ぎゅッ、ぷりゅリュリ、こッは・・・!!」
息を荒げて必死に顔を取っ手口へと近付けるキモ面ヲタク。
暗いシャッター内でなければ、ダルマのように赤く染まったキモ顔が露呈していたところだ。
だが、そんな顔をして頑張っているのに、覗き穴まではあと10aほど届かない。
「ああ、もお! なにしてんですか!」
痺れを切らした少女が、キモ面ヲタクの頭をガッシと掴み、
グイッと引き寄せるようにして取っ手口へと無理矢理に近づけた。
ゴリュゴリュゴリュ!
背骨が30回転くらいしたような音がシャッター内に響いた。
「かアァーッ!?!?!?」
キモ面ヲタクは泡と共にカラスの鳴き声を吐いた。
「はっ! す、すいません!」少女がはっとして手を離す。
目をチカチカさせながら「お゙お゙お゙・・・」と唸るキモ面ヲタク。
が、そのおかげでどうにか外を見られる体勢を取る事が出来た。
背骨がどうにかなった事による痛みと少女に触られた事による勃起を我慢し、キモ面ヲタクは目を凝らす。

そこから見えたものは、イケメン達が乗ってきたバイクに跨って必死に何かを探すようにしている剣道喪男と、
いつの間にかワラワラと10匹以上に数が膨れ上がった化物の姿だった。

「あう、お、はああ!? けけ、剣道テラヤバス!??!?!!??!」
思わず声を上げるキモ面ヲタク。
「えっ!? ちょっ、み、見せて下さい!」
言って、少女は再びキモ面ヲタクの頭をガッシと掴み、覗き穴からグイッと押し退けた。
メギギギギピシパシペシ!
背骨に30本くらいヒビが入ったような音がした。
「へけェーッ!?!?!?」
キモ面ヲタクは白目をむいておぼっちゃま君の鳴き声を吐いた。
「う、あ・・・あれ・・・!!」
・・・今度は少女からの謝罪は無かった。

だが、それも仕方ないだろう。

少女が見たものは、数十匹に増えた怪生物が、
剣道喪男の方へと飛び跳ねながら近付いていく光景だった・・・!
882( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/28(火) 23:39:39

(くそ・・・くそッ・・・!)
剣道喪男は焦っていた。
怪生物がどんどん集結しつつあるのに、オーディオの本体が未だに見つからない。
こんな事で時間を取られるとは思ってもみなかった。
探さなければ見つからないほど小さなものではないはずなのに、
メットインやコンソールボックスを見てもゴミのような物が猥雑に詰め込まれているだけで、目的の物は見当たらない。
(クッソ・・・どこにしまい込みやがったんだあのイケメン野郎・・・!)
イケメンへの八つ当たりじみた憤りを燃やしながら、剣道喪男は必死に探す。

だが、もう―――――時間が無い。

剣道喪男は怪生物の様子を確認しようと後方を振り返った。
「ぐっ・・・」思わず声を漏らす。
先ほどの場所に溜まっていた怪生物達が、徐々に移動を始めていたのだ。
ひょいひょいと飛び跳ねながら、先に移動を始めた数体に他が着いて行く格好で、
真っ直ぐに剣道喪男の方へと向かって来ている。
距離的には200b以上はあるが、もう薄っすらと怪生物の鳴き声が聞こえ始めている。

―――――オ゙ッ、オ゙ッ、オ゙ッ・・・

幾重にも重なって聞こえる不気味な唸り声に、剣道喪男は更なる焦りを覚えた。
(もうそろそろ、限界だ・・・!)
あと数刻もしない内に怪生物は襲い掛かってくるだろう。
それだけではなく、その数も恐らく今の倍以上にはなるはずだ。


何故なら―――――“前の時”がそうだったから。
883( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/28(火) 23:40:41

そう。剣道喪男はキモ面ヲタクに会う前に、既にこの怪生物と遭遇していた。

それは昨日の昼下がりの事だ。
避難先の小学校から飛び出し、実家に戻って刀を持ち出し、
装備を整えるために件のバイク用品店に向かっていた時。
国道へ出るために静まり返った通りを歩いていた剣道喪男は、
不意に不気味な声を耳にした。
最初は鳩の鳴き声かと思ったが、それにしてはリズムや声量が違う。
不審に思った剣道喪男が声のする後方を振り返ってみると、
そこには鳴きながら飛び跳ねるその怪生物がいた。

剣道喪男は、即座に刀を抜いて怪生物に突進した。
既にゾンビやゾンビ犬との戦いも経験しており、斬り殺す事への躊躇いは無かった。

怪生物は何ら反撃を行う事無く、あっさりと勧喪懲池の太刀に両断された。
そのあっけなさ過ぎる決着に剣道喪男が溜め息を漏らしたその時、再び後ろで声が聞こえた。
声のする先を見やった剣道喪男は絶句した。
先ほど斬り捨てた物と同じ怪生物が、数十以上の群れを成し、
飛び跳ねながらこちらへ猛然と向かってきていたのだ。

剣道喪男は即座に形勢の不利を判断し、踵を返して逃走を開始した。
入り組んだ道を避け、ひたすらに表通りを疾走する。
しかし、思った以上に怪生物は俊足であった。
剣道喪男と怪生物の走る速度に殆ど差は無く、付かず離れずの逃走劇は十数分にも及んだ。

剣道喪男は己の持久力にかなりの自信を持っていたが、
さすがにこの精神的に圧迫された状況で全力に近い走りを十分以上も維持する事は、
相当の体力を消費する事となり、徐々にその走りは力を失っていった。
定期的に振り返って確認している怪生物の姿も、明らかに近付きつつあった。距離が詰められているのだ。

この危機的状況を打破すべく、剣道喪男は走りながらも懸命に考えを巡らせた。
が、体を動かす事に殆どの酸素が消費されているこの状況では、
脳が錆び付いたかのように頭の回転は鈍く、まともな思考が得られない。

まさに絶体絶命であった。
884( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/28(火) 23:41:52

しかし、現にこうして剣道喪男は生き残り、キモ面ヲタク達との出会いを果たしている。
つまり、結果的にはこの絶体絶命の状況を切り抜けられたという事である。

危機的状況の好転は、突然にして訪れた。

遭遇から20分以上が経過し、その間ずっと走り続けていた剣道喪男の体力も底を突きかけてきたその時、
剣道喪男は前方に見える何かの店から音楽が聞こえてくる事に気付いた。
暫く走った後、それはパチンコ店だという事が判った。
店内の有線放送から、こういった店ではありがちなトランスが、結構な音量で流されているのだ。
突然の避難命令に、音楽を止める間もなく店を出てしまったのだろう。
入り口の押し扉が開け放たれている事も手伝い、
その周辺一帯はパチンコ店から漏れる音楽で静寂が塗り潰されていた。

が、その時の剣道喪男にそんな事を気に留める余裕など、微塵もありはしなかった。
体にまとわりついた疲弊の錘を引き摺るようにして、
怪生物から一歩でも遠くに離れられるよう、ただただ無心に足を前に出し続けた。

剣道喪男が異変に気付いたのは、パチンコ店を通り過ぎてすぐの事だった。
それまでずっと聞こえていた怪生物の気持ち悪い唸り声と足爪の鳴る音が、
不意に遠ざかったように感じたのだ。
最初は単にパチンコ店から響く音楽に掻き消されただけかと思ったが、
店を通り過ぎて音楽が遠ざかっても、怪生物の発する音は聞こえてこなかった。
疲労を押して振り返ってみると、やはり怪生物は追走してきていない。

良く見ると、怪生物達は遠くに見えるパチンコ店の入り口にわらわらと群がり、
引き寄せられるように店内へと入り込んでいた。
後から後から湧き出るかのように次々と現れては店内に入っていく怪生物達は、
最終的には50体以上を数えた。
885( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/28(火) 23:42:57

この九死に一生の経験から剣道喪男が導き出した事。
それは、あの怪生物が“音に反応する生物”であるという仮説であった。

今にして思えば、最初の遭遇時に怪生物が取った行動は仲間への呼び掛けのようにも思えるし、
何より追い続けていた剣道喪男をあっさりと見限り、
音楽は流れているが恐らくは誰も居ないであろうパチンコ店に群がっていったという事実が
その良い証拠であると剣道喪男は考えたのだ。

そして、昨日は余裕が無くて出来なかった怪生物の姿の観察を先ほど行い、
目が無い事と耳が大きい事を確認した時、剣道喪男の中でその仮説は確信へと変わった。

その確信を踏まえて導き出されたのが、イケメンのビッグスクーターに搭載されたオーディオを使って
怪生物をおびき寄せ、その隙に逃走するという策であった。


だが・・・


オーディオ本体は未だ見つからない。
怪生物は既に50bくらいまで距離を詰めてきている。

(くそッ!! もう駄目だ・・・一度戻るしかない・・・!!)

剣道喪男は止むを得ず作戦の変更を心中で断じた。
すぐさまビッグスクーターから飛び降りる。
・・・と。

「・・・!?」

剣道喪男の目がコンソールボックスに釘付けになった。
飛び降りる際の振動でボックス内に詰め込まれた軍手・ウェス・サングラスなどがまろび落ち、
その奥に押し込められるようにしてあった四角いオーディオ本体が姿を見せたのだ!

既に走り出せる体勢で着地していた体を、咄嗟に反転させる。
怪生物はすぐそこまで迫っている。だが―――――

(数秒の余裕なら・・・ある!)

剣道喪男は決死の思いでオーディオ本体に手を伸ばし、手早く電源を入れた。
一瞬の起動時間を経て、大音量で音楽が流れ始める。

それは偶然にも、昨日のパチンコ店から流れていたのと同じようなトランスミュージック。
軽快なリズムと重低音の効いたナンバーが、瞬く間に静寂を侵食する。

(よッし! これで・・・!!)

心の中で握り拳を固め、剣道喪男は早急にその場を離れるべく身を起こす。


群れの先頭を跳ねていた怪生物がビッグスクーターに飛び掛かったのは、それと全く同時の事であった。
886('A`):2005/06/28(火) 23:53:14
剣道死ぬなよ…
887('A`):2005/06/28(火) 23:58:24
キモヲタ乙。…しかし最近いよいよ更新遅いな。まぁ俺のように暇じゃないんだろうけど…
888( ;´;ё;`; ) ◆6JNgcKr.wE :2005/06/29(水) 00:21:25
そうなんだよなあ・・・ちょっと他にもやらなきゃならない事ができちゃってさあ。
さらに夏で日が長くなったから仕事の時間も増えちゃったし。
暇を見てシコシコしてはいるんだけど、どうにもペースは遅くなりがちですよ・・・
type:Gタソとか書くの早くて凄いよなあ。しかもオモロイし。
見習わねば・・・!
889('A`):2005/06/29(水) 01:06:24
curryyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy!!!!!!!!!!!!!
890type:G:2005/06/29(水) 02:40:20
ウイィイィイイイイイイン・・・

自動ドアがゆっくりと開き、中に足を踏み入れる。
待合室が目に入る。
見たところ待合室の数脚の長椅子には誰も座っていないようだ。

「客少な……これだけ大きな病院なのに……これが不景気の煽りってやつなのか…」

つい病院の経営を心配してしまう。

「まあ、いくら大きくてもな、衛生面にちょっと問題があるのかもなぁ」
どこからともなく漂ってくる腐敗臭に、茂雄は思わず愚痴をこぼす。

待合室の中ほどまで進んでみたものの、やはり人の姿はない。
客どころか受付カウンターにも誰一人としていない。
「…もしかして営業時間外?」
不安になる。

人が多いからこそ病院に逃げ込んだと言うのに、その病院に人がいなければどうにもならない。
あまつさえ看護師すらも居ないなら、病院に入った意味がないではないか。
891type:G:2005/06/29(水) 02:40:59
と、茂雄の靴先に何かが触れた。

「?」
茂雄が下を見ると、そこには人間の物と思われる手が落ちていた。
「うおおおおおおっ!!!!!」
不意をつかれ、思わず叫んでしまう。
肘から下で切断されてはいるが、どう見ても人間の左手である。

落ちているのはそれだけではなかった。
よくよく周囲を見渡してみると血の跡や肉塊が所々に落ちている。
薄暗い病院内で、経営について考えながら入ってきた茂雄はそれに気付いてはいなかった。

「なんじゃあこりゃああああぁ!!!!」

再び叫ぶ。
まさか自分がリアルでこの台詞を口にすることがあるとは夢にも思っていなかった。
892type:G:2005/06/29(水) 02:43:51
「病院も・・・駄目だ・・・」
ここも奴らに襲われたに違いない。
茂雄は入り口へと向かって足を動かした。
が、直に立ち止まる。

入り口には既にコンビニで出会った三人が迫っていた。

「ううっ、またかよ」
慌てて周囲を見る。
幸いにして周囲には動く物の気配はない。

「裏口、裏口を探してそこから逃げよう」
病院内に向かうのは危険かもしれない。
しかし、正面突破を図るよりは、病院内に何もいないという可能性にかけることにした。

「何か・・・武器はないか・・・」
周囲を見回し、傘立に目が止まる。
「・・・無いよりましか」
挿してある傘を武器代わりに一本手に取り、病院の奥へと向かった。
893('A`):2005/06/29(水) 15:53:28
期待age
894('A`):2005/06/29(水) 20:38:36
895('A`):2005/06/30(木) 00:17:57
うばらばあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
896('A`):2005/06/30(木) 02:49:41
オレ、ageる
897('A`):2005/06/30(木) 03:04:02
じゃ俺も
898('A`):2005/06/30(木) 05:46:52
おれねる
899('A`):2005/06/30(木) 17:46:04
あげ
900type:G:2005/07/01(金) 02:07:50
裏口というからには病院の裏手にあるに違いないという確信の元、通路を奥へと進んでいく。
床や壁の所々に血の跡や肉塊が落ちている以外は、とりあえずは何も問題はないようだ。

「このまま逃げ出せるかも」
と呟いた時、目前に迫った曲がり角から人影が出てきた。

病院に入って真っ先に探したナース服がそこにはあった。
が、それを身につけているのはどう見ても看護師には見えない。
元は看護師であったろうその姿は、コンビニで出会った三人と同じような状態となっている。

「甘くねぇなあ、ほんと」
嘆くように呟く。

元看護師はじりじりと近付いて来る。
茂雄は正面に傘を構える。
一体だけなら切り抜けて先に進めると思った。

しかし、元看護師に続いて二人の異常者が出てきたのを見た時に、その考えは捨てた。
いくら相手の動きが鈍いとはいえ、傘一本で三人を相手にするのは無謀というものだ。
茂雄にはそんな勇気も根性もない。勿論実力もない。

踵を返し、元来た通路を走って引き返す。
901type:G:2005/07/01(金) 02:09:58
異常者が居るであろう待合室方面に出る通路を避け、途中で右に折れる。
暫く進んだところで、前方に壁が見えてきた。
どう見ても行き止まりである。

「ああー、もうっ!!!」
軽く逆切れする。

引き返したら間違いなく異常者達とかち合う。
まさに袋小路。

「なんなんだよ、ちっくしょう」
焦りながらも近くにあったドアノブを回す。
部屋に隠れてなんとかやり過ごそうと考えていた。
中に異常者がいたらどうしよう、という所までは考えが至っていないのが焦っている証拠である。

ドアは意外なほどすんなりと開いた。
中は暗い。
茂雄は躊躇せず中に飛び込みドアを閉める。
急いでノブに付いている鍵をひねる。

ガチャッ

「・・・ふー・・・」
錠の下りる音を聞き、安堵の溜息を漏らしながら、ドアに背中をもたれ掛からせる。
902type:G:2005/07/01(金) 02:11:05
部屋の中を見ると、棚やダンボールの箱らしきものがうっすら見える。
どうやらこの部屋は物置らしい。
ドアのすぐ脇にある蛍光灯のスイッチに手を伸ばす。

パチッ

部屋に明かりが灯る。
少し目がくらむ。

「やあああああああ!!!!」
不意に響く叫び声。

(お、女!?)

茂雄の視界に飛び込むナース服とモップの柄。

(モップの柄?)

ゴ ツ ッ !!!


頭部への衝撃と鈍い音を耳に残して、茂雄の意識は遠のいていった。
903('A`):2005/07/01(金) 02:26:34
ポーク乙カレー
更新早いなー
904('A`):2005/07/01(金) 02:45:02
かつかれー
905('A`):2005/07/01(金) 07:49:29
906('A`):2005/07/01(金) 07:50:21
そろそろ新スレ?
907('A`):2005/07/01(金) 08:01:35
最近ブルジョアと586見ないな
908('A`):2005/07/01(金) 08:29:26
w
909('A`):2005/07/01(金) 21:28:11
レベッカ
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)=゚ω゚)ノヨォ━━━!!!!
910(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/07/01(金) 22:54:24

林に突っ込んだ。
なにがなんだかわからないままに全身に衝撃が走り、息が詰まる。
右前車輪がはずれ、ころがり車は倒れた。

ガタダダタタ―――――ン…ギガジャャシャアァァン………………………
………………………………………………


「あっ………………」
「ッぐぁっ…またっ…か」
隣の席に目をやると気絶した青嶋がいた。

くっくっそぉ………………
地面に染みがたれて、雲達が滝の様な通り雨を落してきた。

こっ…こんなときに。たっ高沢は…!?
重く垂れ下がった服、葉巻の火は消え、額からは血を流し、けだるそうな目付きをして水がしたたる。
ドスと拳と拳銃を両手に構えた男が死んだような目で前をみつめる。
コートを着た大男の前に立ちはだかる。


あれがタイラントって………

奴ですか??ひっひぃぃぃぃ((((;゜д゜)))

俺は金縛りにでもあったかのように足がすくんで動けない。
それに車体が傾きドアも開かない…
ちぃッ!
どんっどんっどんっ

窓を叩き必死に止めようとするが高沢の顔には躊躇いなどはなかった。
911type:G:2005/07/02(土) 01:22:02



…………

…………………

…………………………

…………………………………
912type:G:2005/07/02(土) 01:22:48
うっすらと意識が戻ってくる感覚。
頭がぼーっとしている。
あぁ、そうか。
夢を見ていたんだ。
そうだよな、夢に決まってる。
そうじゃなければ人間があんな状態になるわけがないじゃないか。
それにしても長い夢だった。
昨日みた死体も夢だったに違いない。
ついでにコンビニAでの出来事も夢だったらいいのに。
それにしても床が冷たい。
布団を敷くのを忘れて眠ってしまったんだな。
どことなく薬品の臭いがする。
シップ薬でも出しっぱなしにしてたかな?それとも隣の住人かな。
前頭部に少し鈍痛がする。
夜トイレに起きてどこかに頭をぶつけてしまったに違いない。
うん、間違いなくここは俺の部屋。
そして今までのは夢。
じゃあ目を開けてみようか。

茂雄はゆっくりと目を開いた。

見慣れない天井が見える。

「あぁ、やっぱり……」
小さく呟く。
913('A`):2005/07/02(土) 01:27:51
人、減ったねぇ
914('A`):2005/07/02(土) 01:59:01
まとめサイトも更新止まってるしな
915('A`):2005/07/02(土) 07:10:10
みんな彼女でも出来たのかな・・・・('A`)
916('A`):2005/07/02(土) 11:01:21
仕事で忙しいか書くのがマンドクセ('A`)なんじゃね
917('A`):2005/07/02(土) 11:19:48
まえすれ>>1早く汁
918('A`):2005/07/02(土) 11:36:37
街中にキモメンがあふれるのか
919('A`):2005/07/02(土) 12:10:27
920('A`):2005/07/03(日) 03:03:46
「あ、目が覚めましたか?」

茂雄の呟きに反応するように、女の声がする。
(女?)
ゆっくりと状態を起こす。頭に鈍痛がし、少し顔をしかめる。

「だ、大丈夫ですか?頭……」
声の方に目を向けると、ナース服を着た看護師が膝立ちになっている。
顔は少し可愛らしい感じ。歳は20歳前後だろうか。
髪は後ろにまとめ、ポニーテールの様になっている。

「あ、あ、あ、あの………きききき、き、君は………?」
生まれてきて24年間。こんな状況とはいえ女性と二人きりになったのなんて初めてである。
いつにも増して言葉が出てこない。

「?   ………あ。私、ですか?
私はこの病院で看護師をしてる、鹿山香里といいます」

「……鹿山、さん……?」
921('A`):2005/07/03(日) 03:04:55
「はい。あの、頭、本当に大丈夫ですか?私ゾンビだと思って、つい本気で殴ってしまったので……」

香里の視線の先には折れたモップが転がっている。

モップが折れるほどの力で茂雄の頭に振り下ろしたらしい。火事場の馬鹿力というやつであろうか。
打ち所が悪かったら死んでいたかもしれない。
背中を冷たいものが流れる。

「まだ痛みますよね」
香里は少し目を潤ませて心配そうに尋ねる。
「い、いやいやいやいや、大丈夫、です」
実際痛みはあるわけだが、本人を前にして茂雄が口に出せるはずもない。


それにしても酷いものだ。いくらこんな顔だからといっても、まさかゾンビと間違えられるなんて……。
922type:G:2005/07/03(日) 03:06:02
!?

「ゾンビ?」
思わず口に出てしまう。
「え、あっハイ。外の通路にいたでしょう?まさかドアを開けて入ってくるとは思っていなくて、
焦って確認もせずに殴っちゃって……」
申し訳なさそうな顔をする香里。
「あ、いや、殴ったのは、いいい、いいんだけど(本当はよくはないが)、その、あのー、、ゾンビ?って」

「外来で来院した方ですよね?えーっと………」
「あ、お、お、お俺? 俺は茂中…茂雄……です」

「茂中さん、ですね。茂中さんも見たでしょう?通路を徘徊しているゾンビを。
だからここに逃げ込んだんですよね?」
「た、確かに変わった人は見たけど、ぞ、ゾンビって、そんな非現実的な……」
よく考えればあんな状態の人間が動いている時点で現実的ではないのだが、そんなことには構っていられない。

「そ、それに俺は外来じゃなくて、表のコンビニで、そのー、ゾンビ?に襲われてココに逃げて来たわけでして」
「表!?外にも出てるんですか!?ゾンビが!!」
ビクっとする茂雄。
「あ、ごめんなさい……外にも響きますもんね……静かにしないと。
それにしても…外にまでいるなんて……一体どうなってるの………」
右手を口元に当て、ブツブツと呟いている。
923type:G:2005/07/03(日) 03:06:52
>>920-921もtype:Gです。名前入れ忘れました('A`)
924('A`):2005/07/03(日) 08:28:32
925('A`):2005/07/03(日) 17:13:15
乙キラー
926('A`):2005/07/03(日) 17:26:45
ダッダッダッダッダッダ!ダッダッダッダッダッダ!
ダッダッダッダッダッダ!
ダダダー!!!!
927('A`):2005/07/03(日) 19:10:13
おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ乙!
928type:G:2005/07/04(月) 02:55:09
「あの……い、一体どうなってるん、ですか?何か……知って、いるんでしょう?」
茂雄は思い切って尋ねてみた。
「あ…………、そう、ですね。もう隠す意味もないですもんね………」
「隠す?」
「はい。この件については病院内で緘口令が布かれてまして……」

少しの間をおいて、香里が話し始めた。
「二日前の、研究所での事件、ご存知ですよね?」
「あ、あの、遺伝子工学……昨日、犯人が、つ、つかまったんです、よね」

「え?そうなんですか?
…………その事件の被害者の方々が運び込まれたのがこの病院なんです。
病院に着いた時に亡くなっていた方3名と、この病院内で無くなった方15名。
全員の遺体がこの病院には収容されていました」
「されて………いた?」
「あ、ごめんなさい。もっと詳しくお話しますね」
929type:G:2005/07/04(月) 02:56:21
「生きて運ばれてきた方15名の内、2名は到着後直に亡くなりました。内臓の損傷と、出血が激しくて。
残る13名の方は、手や足の骨折、切り傷などで、特に体調に問題があるようには思えませんでした。
でも、病院に来て7時間後くらいから、一人、また一人と苦しみながら意識を失い、
処置も間に合わず急死していきました。 それまでは何事もなく健康だったのにですよ?」

「そ、そこまでは、ニュースで、やって……ました」
「そうですね。緘口令が布かれたのはその後ですから」
「S&M社の役員、それとお役人さんが病院に来て院長に通達していました。
この件は今後決して口外しないように、と

それと、敬語はいいですよ? 私の方が歳下でしょうし」
香里は少し微笑んだ。

「あぅ、うん、ごめん、なさい……」
930('A`):2005/07/04(月) 03:36:05
G更新早ぇー!乙!無茶言うがこのペースでラストまで行ってくれ!
931('A`):2005/07/04(月) 07:50:02
更新早乙
932(`A') ◆2KXnXGdwGE :2005/07/04(月) 21:42:35

短刀を腰にかけ
葉巻をもぅ一本吸った。
雨の音が身に染みる。

「うおおおぉぉぉ!!」
高沢は獣のような奇声放ち、拳銃を握りしめ強襲にでる。

二人の間は、6メートルほどある。
高沢は銃口をタイラントに向け、一発撃った。
体に入ったが、まったく効果がないようだ。
次の瞬間、タイラントは駆け出し、一気に間合いをつめる。
高沢は引金を引き続ける。
銃弾の嵐がタイラントを襲った。
避けもせず、接近し、その丸太のような腕を振り回す。
その剛腕が命中し、高沢は吹っ飛ぶ。
受け身をとり、立ち上がる。息が荒い。
更に重いストレートが来る。
高沢は踏み込んでかわし、胴体に一発拳を叩き込む。
アッパーを突き上げ、間合いを取る。
タイラントにダメージは然程無いようだ。

殺気に満ちた瞳でタイラントを睨む。
まだ息が荒い。
距離は4メートル。
腰の短刀を抜く。
拳が襲いかかるが、命中しない。
高沢は短刀を横に払う。
続けて袈裟掛けに切り裂く。
タイラントは高沢を薙ぎ払おうと、腕を振り回す。
高沢はステップを踏み、かわす。
更にその振り回された腕を切り裂く。
動脈が裂け、血が吹き出す。
タイラントは野太い声で叫ぶ。
「ぐ…ぁぁぁぁ」
鼓膜がはちきれんばかりに響く。
林の中に木霊するその声は恐怖をさらに煽る。
残弾も残り少ない…。
その隙を突くようにしてタイラントの拳が唸る。
「ぶふぅぅッ…」
骨と肉が潰れる音がし、全身に大きな振動とめまいが襲う。
息を吸って吐くとボタボタと血が溢れてきた。

―――――ガンッガンッガンッガンッ
「よしっやっと出れた」
傾いた車から喪加部がでてきた。
気絶した青嶋もひきずりだす。
ドコッッッヌルポ………………ガッッボコッガッガッ
車の扉を開ける音と共鳴するように高沢も殴られ続けてた。
首を掴まれ、天高く持ち上げれもがく高沢。
滝の様に汗をかきながらもその汗は雨で流されてゆく。
血まみれになりながらも、その顔は狂喜に滲んでいた。


「……終り…かね?」
余裕の笑みを浮かべ、呟く。

タイラントは高沢を睨む。
そして最後の一撃を与えようとする……。
933('A`):2005/07/04(月) 21:56:39
>>932 ガッ
934('A`):2005/07/04(月) 23:02:02
高沢わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
935type:G:2005/07/05(火) 01:27:14
「それで、その日は私もそれで帰宅しました。
そして次の日の朝、つまり昨日の朝ですけど、奇妙な事が起こったんです」
「奇妙?」

「ええ、私が通勤してきた時、病院内は騒然としていました。
当直の医師、看護婦、そして入院患者の殆どが変死していたんです。
……腕は千切れ、太ももはえぐられ、まるで何かの獣にでも襲われたかのように………
おかしな事にその遺体はすっかり変色し、腐敗が始まっていました」

茂雄はごくりと唾を飲んだ。
まるで自分が昨日見た死体のようではないか。

「私と同じように朝出勤して来た医師、看護師は、直に警察に連絡をしました。
そして、警察が来るまでの間に、私たちは信じられないものを見たんです。
死亡していたはずの医師が、突如起き上がり、近くに立っていた恵子………私の同期の看護師ですけど、
その恵子の首筋に噛み付いたんです」
936type:G:2005/07/05(火) 01:30:57
「傷は頚動脈まで達し、恵子は血飛沫を上げながら倒れました。
そして医師は、そんな恵子の腹を割き、内臓を食べ始めたんです。まるで獣のように……。
私たちはそれを見て、半ばパニック状態になり、正面の入り口へ向かって逃げ出していました」

「その直後、正面入り口の方から叫び声と銃声が聞こえてきました。
入り口の見える位置まで来た私たちは、
そこで昨日亡くなった筈の研究所の職員数名が警察官に襲い掛かっている姿を見たんです」

「……その後はもう滅茶苦茶でした。
全員が散り散りになってしまって、
私と一緒に逃げていた人達も襲われて、私は一人でこの部屋に逃げ込んで夜を明かしました。
ここにはブドウ糖も置いてあるし、私の隠していたオヤツ用のお菓子もありましたから」

「でも、鍵をかけるのを忘れていたんですね。貴方が入ってきた時はもう駄目かと思いましたよ。
近くにあったモップを手にとって、気がついたら殴っていました」
少し申し訳なさそうに微笑む香里。
937type:G:2005/07/05(火) 01:32:53
「……でも、それで、よく、そのーゾンビ?が入って、来なかった…ね」
「うーん、私思うんですけど、長時間心停止状態にあったわけですから、脳に何らかの障害が起きて
知能に著しい欠陥が生じているのではないかと。
通常動いて、目に入る……目が見えているのかも分からないですけど、そのー、気配のような物を
感じて攻撃しているだけで、ドアを開けたりといったような動きは出来ないんじゃないでしょうか?」

「あ、あぁ、なるほど」
思わずうなずく。

「でも、そうなるとちょっとだけ希望も出てきました。
私と同じように部屋の中に逃げた人は助かっているかもしれないですから」
「あ、なるほど…」
とはいえ、状況が絶望的なのに変わりはなかった。

ドア一枚、壁一枚隔てた世界はゾンビが歩き回り、血と死臭の漂う世界なのだ。
938('A`):2005/07/05(火) 09:07:59
あげ
939('A`):2005/07/05(火) 21:58:27
期待あげ
940('A`):2005/07/05(火) 23:24:03
あげ
941('A`):2005/07/06(水) 01:12:38
   。
    〉
  ○ノ イヤッホォォ!
 <ヽ |
 i!i/, |i!ii ガタン
 ̄ ̄ ̄ ̄
942type:G:2005/07/06(水) 01:58:22
「あ、と、ところで、俺どのくらい、きぜ、気絶してた……の?」
「あ、えーと、10分くらいです」
「そう……」

10分程度では状況は大して変わっていないであろう。
茂雄を追っていたゾンビは、今もドア付近にいるはずである。
「はぁ………」
思わず溜息がでる。
ちょっとコンビニに食料を買いに来ただけなのに、いきなり命の危機に見舞われている。

そうだ、コンビニに食料を買いに来たんだった。

昨日から何も食べていないのを思い出し、急激に腹が減る。
さきほど香里は食料を持っている様な事を言っていた。
しかし茂雄が自分から見知らぬ相手、しかも女性に向かってそんなことを言えるはずもない。
943type:G:2005/07/06(水) 02:00:23
ぐうぅぅぅうううぅぅぅ……

腹がなる。
「…………」
茂雄は赤面し、腹筋に力を入れ必死で音を止めようと試みるが、止まる気配はない。

「あ、お腹空いているんですか? これ、よかったらどうぞ、お菓子ですけど」
クッキーが出てきた。

ナイス腹の音。

「あ、うん、すいません」
ポリポリとクッキーをつまむ。
久しぶりの食事は、世の中にこんなに美味しい物があるのかと思わせるに十分な味だった。
944('A`):2005/07/06(水) 07:22:02
からage
945('A`):2005/07/06(水) 12:28:34
いいセンスだ
946('A`):2005/07/06(水) 12:52:53
四円age
947('A`):2005/07/06(水) 13:27:17
ももage
948('A`):2005/07/06(水) 14:33:38
age餃子
949('A`):2005/07/06(水) 19:10:40
sageッツ
950('A`):2005/07/06(水) 19:16:59
ageだし豆腐
951('A`):2005/07/06(水) 21:42:57
そろそろ新スレ立てないとヤバクないか?
952('A`):2005/07/06(水) 21:47:59
970くらいでいいような気がする
953('A`):2005/07/07(木) 01:10:34
あげぱん
954type:G:2005/07/07(木) 01:37:11
どのくらいの時間が経過したであろうか。
光の差さないこの部屋では、外の様子はわからない。

「…………」
「…………」
茂雄も香里も無言だった。
もともと極度の人見知りである茂雄が、いきなり女性と二人きりになっては何も話せるはずはない。
場の空気を和ませようと、2、3質問したりしたが、所詮長く会話が続くはずもない。
話によると香里は21歳。独身。好きな食べ物はカルボナーラ。
茂雄の懸命な努力により聞き出せた全てである。

せめてもの救いは、香里が何かを必死で考えている点であった。
これならば、『考えの邪魔をしない為に話しかけない』という構図が成り立つし、
香里からも茂雄が何かを考えているかのように見えているかもしれないからである。
そう思われるように茂雄はときどきアゴの下に手をあてて考えているフリをしていた。

事体が事体だけに、色々と考え込むのは仕方のないことでもある。
955type:G:2005/07/07(木) 01:38:24
茂雄は携帯電話を取り出した。
いや、どちらかといえば携帯目覚まし時計と言うべきだろうか。
ここしばらく電話としての機能は果たしていない。
それでも持ち歩いているのは、主に時計としての機能を重視してのものだ。

時間を確認する。
「………6時か………」
家を出たのが午前10時頃。既に8時間ほどが経過していることになる。


「ああっ!もう駄目!我慢できない!!」
考え込んでいた香里が急に声を上げた。

「あっ、え、う、、、、ご、ごめん、退屈、だった?」
茂雄も脅えながら声を出す。
「え、いぇ、そうじゃないんです……あの、そのぅ………」
もじもじしている。
「?」
茂雄もさっぱり状況がつかめていない。

「あの……実は…………トイレに…………行きたいんです……………どうしましょう?」
956('A`):2005/07/07(木) 03:01:57
最近のGの話は続きが気になる。
957('A`):2005/07/07(木) 07:08:23
最近のガンダムの話は続きが気にならない。
958天使のゆみみ ◆bQSUglhazg :2005/07/07(木) 07:09:05
バイオハザードよりゆみみハザードのがいいょ☆
959('A`):2005/07/07(木) 10:14:02
>>958
じゃあ書いて
960('A`):2005/07/07(木) 17:50:42
毎日読んでいます。type:Gさんがんばってください(´▽`)
961('A`):2005/07/07(木) 19:12:42
type:G乙
962(`A') ◆vkn9fRJn.s :2005/07/07(木) 23:16:24
ドラマ電車男みて欝になりましたしばらく立ち直れません
963('A`):2005/07/08(金) 01:04:18
>>962もう書きたくないのならはっきりとそう言いなさい。あんなもんで鬱になるたぁ思えない。









でもいつか必ず戻って来いよ。
964type:G:2005/07/08(金) 01:38:10
「ええええええぇぇぇ!!!!!!」

慌てる茂雄。
「ど、ど、どどどど、どうしましょうといわいわ言われましてもおお!!」
「で、ですよねぇ!」

「……………」
「……………」
「あ、あの、もう、が、我慢できない?限界?」
「…………(コクリ」
無言でうなずく。

「あ、あ、あ、そそそそそれじゃあ、お、俺向こう向いてるから、あっちの隅の方で……」
「そんなこと出来るわけがないじゃないですか!!!何考えてるんですか!!!!!」
速攻否定される。
「え、えぇ!!! だって、それしか方法ないじゃん!!外に出るわけにもいかないし!!!」
勢いに任せて流暢に話し出す茂雄。
「うぅ〜〜〜………でも………それは………無理です」
965type:G:2005/07/08(金) 01:39:07
「……………」
「……………」
「ところで、昨日から居たんだよね?ここに」
「そう、です」
「それじゃあ俺が来るまでの間はどうしてたのよ?」
「それはその〜、倉庫だけに空き瓶が一杯ありまして………って何言わせるんですか!!!」
真っ赤になって怒る香里。

「あ、空き瓶に!!!」
ちょっと興奮してしまう茂雄。

「じゃ、じゃあ、今回もそうすれば、ほ、ホラ、俺こっち向いとくから」
「出来るわけないでしょう!!!!!!!!!!」
「だだだだよねえ!!」


「……………」
「……………」
966('A`):2005/07/08(金) 02:54:31
香里たんハァハァ(;'Å`)
Gさん乙!
967('A`):2005/07/08(金) 09:03:08
犯罪者予備軍が中座しているスレはここですか?

バイオハザードを隠れ蓑にしてすき放題してんじゃねえよ!
気色悪い!
968('A`):2005/07/08(金) 12:58:41
>>967
何を言ってるのかね君は?
969('A`):2005/07/08(金) 14:17:57
まとめどこいった?
970('A`):2005/07/08(金) 16:54:04
>>967
1つや2つのレスだけでストーリーを糞だと言うのは全くもって

カスですなw
971('A`):2005/07/08(金) 17:09:23
きにするな、おまえら。
>>967は友達いなくて今日も2ちゃんなだけだから。
972('A`):2005/07/08(金) 17:13:28
ラルクのIm so happyって歌聞いてみ、
これ、主人公がゾンビに噛まれゾンビになりかけの心情を謳ってるから
973('A`):2005/07/08(金) 17:50:26
>>971
よくわかったな。
その通りだよ・・・うう。
974type:G:2005/07/08(金) 17:57:06
>>967は続きを読まない方がいいかも( ̄ー ̄)
975('A`):2005/07/08(金) 22:23:04
>>972
へぇ 聞いてみたいですね〜
976('A`):2005/07/08(金) 22:59:47
リアルで初心者のキャラの歩き方の真似すると面白いなw
977('A`):2005/07/08(金) 23:09:47
ただの変態じゃないですかそれ!
978type:G:2005/07/09(土) 03:00:53
「………外の、トイレに行きます」
「ええっ!無理だろ!」
「大丈夫です、多分。トイレは通路を挟んだ向かい側ですし、
個室に入ってしまえばゾンビも襲って来れないでしょうし」
「で、でも」

「それに、ここでする位なら………ゾンビに襲われた方が…………ましです」
香里の目には決意の炎が宿っている。もう止めても無駄であろう。

「………わ、わかった。それじゃあ俺がトイレの前で見張ってるよ」
「え?」
「い、いや、女の子一人で行かせるわけにも行かないでしょ………」
「あ、ありがとうございます」

部屋の隅に立てかけてあるモップを一つ手に取る。
茂雄が頭を殴られたのと同様の物だ。
よくこれが折れるほどの力で殴られて無事だったものだ………
と、つい思ってしまう程モップの柄は持ちごたえがあるものだった。

お父さんお母さん、頑丈に産んでくれてありがとう───。

天国の両親にふと想いをはせる。
979type:G:2005/07/09(土) 03:02:55

「あの、茂中さん? どうかしましたか?」
ぼーっとしている所を香里に突っ込まれる。

「あ、え、いや、なんでもない。なんでも」
「?」
「そ、それじゃあいこうか」
「………はい」
ドアに耳をつけ、外の音を聞いてみる。

外は静まり返っている。

「いまなら行けそうだ…………開けるよ?」
「は、はい」

ガチャ

ドアを開く。周囲を見ても、ゾンビの姿は見えない。
廊下を挟んで直の所にトイレがある。
トイレの入り口まで行き、中の様子を伺う。
どうやら何も居ないようである。
980('A`):2005/07/09(土) 13:39:26
Gは夜型ロボッツだな
981('A`):2005/07/09(土) 15:46:44
ロボットage
982( A`):2005/07/09(土) 18:55:45
age
983('A`):2005/07/09(土) 22:08:01
あげ
984('A`):2005/07/10(日) 02:09:21
「それじゃ俺はここにいるから」
「はい。あ、あの、気をつけてくださいね」
「うん、多分……大丈夫………」
「そ、それと…」
「ん?何?」
「音………聞かないで下さいね」
「聞くか!!!!」
「あ、だめ!しーっ、しーっ!!  そ、それじゃ行ってきます」
「全く…………人を何だと………(ブツブツ」

香里が居なくなると、周囲は静寂に包まれた。
元々片方は行き止まりなので、一方向だけに注意していればいいのだが、
これほど静かならば近付いて来るものがあればすぐに察知できるであろう。

ジャーゴボゴボゴボゴボ…………

水を流す音がする。
「もう終わったのか、早いな」
985type:G:2005/07/10(日) 02:10:14
が、香里は出てこない。

「? なにやってんだ」
少し待つがまだ出てこない。
「もしかして、何かあったのか!?」

トイレにゾンビが潜んでいたのかもしれない。
モップを握り締め、女子トイレへと飛び込む。
「か、鹿山さん?どうした!?大丈……」
「きゃーーーーーー!!!!何で入ってくるんですか!!!!!」
響き渡るいかにも健康そうな声。

「え、いや、だってホラ、流したのに出てこないから」
「流したのは音を消す為です!!………ってまた何を言わせるんですか!!!!!!」
「ええ〜っ!!紛らわしい!!!」
「いいから早く出て行って下さい!!!」
凄まじい気迫である。
「なんなんだよ…………」

やはり女に対して親切心など見せるものではない。
決して心を許してはならない生物。それが女だ。と、茂雄は己を戒めた。
986('A`):2005/07/10(日) 03:18:14
⊂二二( ^ω^)二⊃作家さん乙だお
987('A`):2005/07/10(日) 04:50:14
ロボG乙!
988('A`)







   おまんこ舐めて♥
     ↓