1 :
('A`):
「やがてここにモテない男たちがやってくる。君はその話を聞いて
くれさえすればいいんだよ」と羊男は言った。
「ここで?」と僕は聞いた。
「ここで」
僕は首を振った。やれやれ、なんだってこんな薄暗い地下室で
喪男の愚痴なんかを聞く羽目になったんだろう。
「昼食にはドーナツとオレンジジュースを出してあげる」と羊男は言った。
2 :
('A`):05/02/06 13:09:34
ばいばい
3 :
('A`):05/02/06 13:09:52
∧_∧
(ヽ( )ノ)
ヽ ̄ l  ̄ ./ へへ、万有引力だ
| . . |
(___人__ )
; 丿 し
∪
┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──
─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─
┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴─┬┴
僕らがもてないのはとても自然なことなんだ。
5 :
('A`):05/02/06 13:13:27
山が崩れて海が干上がるくらい糞スレだよ
反省している
7 :
('A`):05/02/06 13:21:30
「ほら、いつだってこの手のスレには糞レスしか付かないんだよ」
限りない糞レス、限りない喪男、限りない自演。
「大丈夫」と羊男は言った。
「みんな初めはこういうものなんだ。りんごが地面に落ちるくらい自然なものだよ」
「そうだといいけどね」と僕は言った。
8 :
('A`):05/02/06 13:22:40
強い人間なんてどこにも居やしない
強い振りのできる人間が居るだけさ
9 :
('A`):05/02/06 13:28:49
「この前コンビニに行ったんだ」と喪男は言った。
「思いついてケーキを買ったんだ。ほら、2つ入ってるヤツがあるじゃない。
それをレジに持っていったらこう言われたんだよ。『フォークは一つでよろしい
ですね?』って」
「ありえない」と僕は言った。「そんなセリフが許されるはずが無い」
「でも本当なんだ。これが喪男スタンダードなんだよ」自嘲気味に彼は言った。
10 :
('A`):05/02/06 13:30:04
11 :
('A`):05/02/06 13:40:50
「わきを剃れ剃れなんじゃ剃れ」
彼女はクスリと笑った
「あなたって変わらないのね」
そういって彼女はグレーのセーターを脱いで
大きな目をして僕の顔を覗き込んだ
ビートルズの曲が流れた午後だった
13 :
('A`):05/02/06 13:44:06
「ワロス」と彼女は言った。「ワロスってなぁに?」
「ネット掲示板で使われる言葉だよ。笑ったという意味さ」と喪男は言った。
「へぇ。でもなんだか素敵な響きね。ワロス、ワロス・・・。どこかの国の民俗楽器に
付いてそうな名前じゃない?」
「よくわからないな」と彼は言った。だいたいにして、喪男はそういう知識が
無いものなのだ。
14 :
('A`):05/02/06 13:48:18
春の熊くらい良スレだよ
15 :
('A`):05/02/06 13:56:46
「聞いたかい?どうやらこのスレは良スレになりそうだよ」と僕は言った。
「半分は君の自演だけどね」と羊男は言った。「長文ネタは、全部君の作品じゃないか」
「余計な事は言わなくてもいい」
「いずればれる事だよ」と首をすくめながら彼は言った。
16 :
('A`):05/02/07 03:17:42
「箸は二膳貰うんだ」
彼はテーブルに並べられたソースやきそばと牛カルビ弁当を等分に見つめながら言った。
僕は煙草に火をつけて、彼が凄まじい勢いでそれらを胃袋に納めて行くのを見つめていた。
それは、春先の竜巻みたいな食欲だった。破壊的で、無駄で、行き場が無かった。
「しかし、その箸を二膳貰うってのは、なにか儀式的なものなのかい?」
僕は彼に尋ねた。彼はテーブルの上のティッシュを一枚とって洟をかんだ。
「なんでご飯って鼻の穴に入るんだろうな。五粒も出て来たよ」
彼はそのティッシュをクシャクシャに丸めてゴミ箱に捨てた。ゴミ箱からは丸められた
ティッシュペーパーが幾つも転がり落ちていた。投げ込む工程はいつも成功するわけではないのだ。
「ああ、それで箸を二膳貰う理由だっけ?」
僕は黙って頷いた。
「そりゃあ簡単さ。店員が可愛いんだよ」
僕は「よくわからない」と言った。
「君はものわかりが悪いね。要するに、君は夕食にやきそばと牛カルビ弁当を食べて
おまけにハーゲンダッツを二個とカルピスウォーターを飲むのをファッショナブルだと思うかい?」
「思わない」と僕は言った。それがファッショナブルなら豚の脂肪はセンセーショナルだ。
「つまりね、自己演出だよ。カルピスウォーターは二本買う。わかるかい?」
僕はもう何も言いたくなかった。心底うんざりだった。
17 :
('A`):05/02/07 03:28:46
「ねぇ、人間は産まれつき不平等に作られてる。」
「誰の言葉?」
「喪男。」
18 :
('A`):05/02/07 03:37:11
僕は煙草の灰をコカコーラの空き瓶に落としながらぼんやり天井を眺めていた。
灰が瓶の底から3センチくらいになったとき、ふたたびギシアンの音が聴こえはじめた。
「ワタナベ君、あなた何人くらいの女の人と寝たの?」
と直子がふと思いついたように小さな声で訊いた。
「0人」と僕は正直に答えた。
レイコさんが練習を止めてギターをはたと膝の上に落とした。
「あなたもうすぐ二十歳でしょ?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
_| ̄|○
21 :
('A`):05/02/07 22:16:45
僕もつられて笑った
でもすぐに虚しい気持ちになって笑うのをやめた
僕も童貞だからだ
22 :
('A`):05/02/07 22:17:54
僕達はセックスした。
とにかくセックスした。
朝から晩までセックスした。
しつこいようだがセックスした。
23 :
('A`):05/02/08 03:00:48
「メイドには耳が似合うと思うんだ」
汚れたレンズの奥の眼を細めて、つまらなそうに喪男は言った。
「あなたの言ってることがよくわからないな」と、極めてはっきりと僕は言った。
喪男はまた、へへ、と曖昧に笑って、
「メイドには、へへへ、イヌ耳とかウサ耳とか…、似合うよねぇ。…萌え」と
独り言のように言った。
ああ、そういうことか、と僕は思った。
「それは、うん。 萌えだ。」と僕はつとめて冷静に言った。
「萌え萌え」と喪男も言った。
24 :
('A`):05/02/08 03:04:33
彼女は断言した「ここは良スレね」
25 :
('A`):05/02/08 03:10:48
しかし、僕らは相変わらず童貞だ。この事実はどうあっても変わらないらしい
26 :
('A`):05/02/08 03:17:17
>>17ささいな君のレスに僕は心をうたれた。それは正しい
27 :
('A`):05/02/08 03:29:13
僕はキーボードに指を走らせた。テキスト・ボックスに文字が並ぶ。
「良スレ記念パピコ!」
やれやれ。僕の文章は犬の糞だ。疥癬病みの豚だ。
28 :
('A`):05/02/08 03:32:50
こんな時間になっていても僕は喪男板に行き書き込んでいる。ノルウェーの森しか読んだことがないのに、だ。だから、文体もさっぱりわからない。しかし、このスレはいい。これだけは譲れないらしい
29 :
('A`):05/02/08 03:33:52
今日、「ダンスダンスダンス」を再読してみた。
僕は小説の良し悪しについてはもちろん詳しくなんてわからないけれど。
純然とした事実としてこれだけは言える。
ユキタソ萌え。
30 :
('A`):05/02/08 03:36:24
ふと鏡を見る。破滅的に不細工な男がそこにいた
31 :
('A`):05/02/08 04:19:14
「雨が降ってるよ」
僕は独り言を呟いた
32 :
('A`):05/02/08 04:33:13
世の中には、バレンタインデーというものがある。でもいま、僕とそれの関係は皆無に等しい。いや、最初からそんなものなかったんだ。現実逃避に走る愚かな男の、いかにも愚かそうな顔が、ディスプレイに映っていた。
最近、ぼくの発言で流れがとまってしまうような気がしてならない。それはまるで側溝に溜まった泥のような、そんなすっきりとしない状態。僕は一人、「空気嫁」とつぶやいた。はっとして、そんなだからモテないんだよ、と、また自分に語りかけた。
34 :
('A`):05/02/08 07:01:35
「目が合った女性全てを好きになるんだよ」と喪男は言った。
「道を歩いてても、コンビニで買い物をしても、NHKの集金人をすら好きに
なってしまうんだ」
「ほんとに?」と僕は言った。「それで、その後は?」
「どうもならないよ。だって僕は喪男なんだから」と彼は言った。
「しかし、それで満足出来るの?」
「ねぇ、僕が思うに、人はある種の諦めを抱いて生きていると思うんだ。それは仕事であったり
学業であったり。僕の場合、たまたまそれが恋愛だった。ただそれだけの事だよ」
「よくわからないな」と僕は言った。本当によくわからない。
35 :
('A`):05/02/08 07:13:04
>>29 やれやれ。僕はディスプレイを眺めながらつぶやいた。
ユミヨシさんでもキキでもメイでもなくユキに萌えるということは厳然とした
一つの答えを導く。川の流れが高みから流れ落ちるように、それは確かなことだ。
「要するに、君はロリコンなんだね?」
答えを聞く前に僕はブラウザを閉じる。そんなことは分かりきっていたのだ。
36 :
('A`):05/02/08 07:19:46
さほどやる事もなく 外出する用事もなく ただ家にある
それだけになってしまった自分は 変われるのだろうか
37 :
('A`):05/02/08 07:22:23
>>31のほんのり寂しい感じが好きな僕は、ちょっと疲れているのかもしれない。
「僕は疲れているのかな」
僕は灰皿に問いかけてみた。もちろん灰皿は何も答えなかった。
灰皿は賢いから、喪男なんかと喋りたくないのだ。
僕だけが無意味に誰かとのコミュニケーションを求めて、そして酷く疲れていた。
38 :
ナオン ◆Q0DMyH7KCE :05/02/08 08:06:12
>>37 そうかな?ここでの会話なんてそんなものだろう?
なあ?幼女はこう答えた。
「おにいたんだーい好き!」
やれやれ、一体僕は朝から何をやっているんだ。
僕はいつもより遅めの朝食にクロワッサンをほおばると
いつものように井戸の底に引きこもった。
39 :
('A`):05/02/08 20:14:43
「雨は止んだよ」
僕は唐揚げ弁当を食べてる喪男に告げたんだ。
ドラクエをキリのいいとこでセーブした僕は唐揚げ男を残して表にでたんだ。
僕街は山に囲まれていて夜中になると一月なら氷点下になる。
40 :
('A`):05/02/08 20:16:44
age
41 :
('A`):05/02/08 20:18:10
「age」
彼はそう切り出すと鋭い視線をこちらに向けた
42 :
('A`):05/02/08 20:21:57
「いただきストリートが‥売ってないんだ」
そうなんだ。僕の街は山に囲まれていてやはりまだ品切れ状態なのだ。
今日の風は嫌に冷たい。僕は近所のドラッグストアーでカイロ買っていたんだ。10個で198円なんだ。
43 :
('A`):05/02/08 20:28:50
「age」
「股間が痒いんだ」僕はドラッグストアーの店員に言ったんだ。そうだ、確かに言ったんだ
その店員は身体が180位ある大男で左手の薬指に指輪が見えたんだ。その店員は黙ってうなずき僕に塗り薬をくれたんだ。
日々の生活の中で股間が痒いのは死ぬほど辛い事を彼もまた知ってたのだ。
僕は深々と礼して、店を出たんだ。
44 :
('A`):05/02/08 20:31:24
「パワーとぅーざぴーぽー」
ジョンは叫んだんだ
反省してる
46 :
('A`):05/02/08 20:46:25
「眠たいけど眠れないんだ」
僕は唐揚げ男に呟いた
何故か悲しくなってしまった
なにもかも終わりにしたくなった
47 :
('A`):05/02/08 20:48:38
やがて唐揚げ男は帰ったよ
彼の家はここから3ブロック先
二階の部屋は三万冊の雑誌で今にも床が抜けそうなんだ
49 :
('A`):05/02/08 20:56:11
jblのスピーカー ホスィ
50 :
('A`):05/02/09 16:16:02
だれかかいてくれないかな?
51 :
('A`):05/02/09 20:55:04
「調子はどうだい?」と羊男は言った。
「悪くないよ。3日で50レスだ。」と僕は言った。「ところで、そろそろ
うちに帰りたいんだけど」
「1000行くまで君はここから出られないよ」
僕は驚いて聞き返した。「そんなのってないだろ?聞いて無いよ」
「言ってなかったからね」悲しそうに彼は言った。
52 :
('A`):05/02/09 22:13:52
「雨の日には
>>1はいったい何をしているのかしら?」と緑が質問した。
「知らない」と僕は言った。「自演とか保守ageなんかやってるんじゃないかな。
>>1って暇人だからさ」
「そんなによく働くのにどうして
>>1は進化しないで昔から厨房のままなの?」
「知らないな。でも頭の構造が論理的思考に向いてないんじゃないかな。つまり普通の人なんかに比べてさ」
「あなた意外にいろんなこと知らないのね」と緑は言った。「ワタナベ君って、世の中のことはたいてい知ってるのかと思ってたわ」
「世界は広い」と僕は言った。
53 :
('A`):05/02/09 22:22:08
54 :
('A`):05/02/09 23:35:07
「君は女の子に告白をしたことがあるかい?」と羊男は言った。
「あるよ」と僕は言った。「3回ある。そのうち2回は手ひどく振られた」
「つまり、1度は成功したんだね?」下を向いたまま、羊男は言った。「すごいじゃないか」
「でも、これぐらいは普通だと思うな」と僕は言った。
羊男はゆっくりと顔を上げた。森の中の湖よりも深い色をしたその瞳は、とても
哀しげに見えた。
>>52 おっしゃるとおりです
55 :
('A`):05/02/09 23:38:04
>>54 それがほんとうなら、君はここにいるべきではないとおもう
56 :
('A`):05/02/10 00:51:57
「冗談だよ」と僕は言った。「からかってみただけさ」
「ほんとに?」と羊男は言った。
「ほんとに」
「そうか、よかった」ほっとしたような表情を浮かべて彼は言った。「おいらは別にいいんだ。
自分がモテないのはよく知ってるから。でもおじいさんは・・・」
「おじいさん?」と僕は言った。「おじいさんって誰だい?」
「知らない方がいいよ」と彼は言った。「ところで明日の朝もドーナツでいいかな?」
「ここに来てからドーナツしか食べていないんだけど」
「でもおいら、ドーナツしか作れないから」と彼は言った。
やれやれ。ひどい話だ。
57 :
('A`):05/02/10 01:13:40
こんな話がある。ドーナツばかり食べているとヘソのあたりに大きな穴が開くんだ。
ドーナツ人間の誕生、ということさ。
58 :
('A`):05/02/10 01:30:54
>>56 「ねえ君、これからもときどきここにおとずれてくれないかな」
と彼女は言った
59 :
('A`):05/02/10 01:54:25
時々それは僕の中を嵐みたいに破壊して虚無的にしてしまったけれど、
そんなのは大した問題じゃないんだ。それ自体は晴れた日に白いシーツが
たなびくみたいに自然なことだった。じゃあ何がいけなかったんだろう?
「バレンタイン」僕は呟いてみた。しかしその響きは無機質で僕には
とても理解ができなかった。ひどく疲れていたせいもある。
60 :
('A`):05/02/10 02:05:09
喪男。
女性に相手にされない日本中の男たち
彼らの両親の愛の営みによって誕生したものが「喪男」だと知ったら
彼らの両親はおそらく仰天したことだろう。
61 :
('A`):05/02/10 12:32:23
62 :
('A`):05/02/10 12:47:10
22歳の春に喪男は恋に落ちた。
広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。
「一緒に居て欲しいんだ、ずっと」
「ええ」
奇妙な色の髪をした、異常に眼球の大きい恋人がモニタ上でほほえんだ。
63 :
('A`):05/02/10 14:16:08
「どうして美人の母とフツメンの父から僕の様な喪男が生まれたのかな?」そう呟いてみた
64 :
('A`):05/02/10 14:51:48
「必殺!稲妻空烈刃!!」
雄たけびをあげた喪男はスローな蹴りから
快心の一撃をジョジョに喰らわそうとした。
しかし…いや、予想通り無残にも逆に頭突きをもらってしまった。
まるで広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。
66 :
('A`):05/02/11 02:26:55
「結局のところさ」と喪男は静かに語りだした。「僕達が童貞を捨てるという事は、曙が
K−1で勝利をあげるというのと同じくらい困難な事なんだよ。僕の言ってること
わかるかい?」
「よくわかる」と僕は言った。「簡潔で、それでいてすごく的確な喩えだと思う」
「ありがとう」はにかみながら彼は言った。
67 :
('A`):05/02/11 02:35:42
68 :
('A`):05/02/11 02:47:51
「でも、曙と喪男は違うよ」
羊男は言った。僕は、少しほっとした。誰だって、曙と一緒にされたら滅入ってしまう。
「曙は弱いよ。それは確かに弱い。でも、奥さんと可愛い娘がいる。そうだろ?」
やれやれ。僕はうんざりした。確かに僕は曙の負け様を見て、つまらない虚栄心を満たしていた。
でも、それを誰が責められる?僕は僕なりのスタイルで生きるしかないというのに。
「君は多分、永久に独りだ。多分、なんて言ったのは、世の中には隕石に当たって死ぬ人もいるってことだよ」
その通りだった。
69 :
('A`):05/02/11 02:55:03
「早まってはいけないよ」と僕は言った。「曙と君達を比べたのは間違いだったね。
君達はたしかに努力をしているし、それがいつか必ず実を結ぶ時が来るよ」
「その通り」と羊男が言った。「でも、おいらも努力してきたけど結局はダメだったな。
やっぱり、生まれもっての差っていうものがあるのかもしれない」
「少し黙っててくれないかな」苛立ちを抑えつつ、僕は言った。
良スレだね
71 :
('A`):05/02/11 02:57:13
やれやれ。リロードし忘れるなんて、今どきコウノトリでもこんなへまはしない。
72 :
('A`):05/02/11 03:07:11
「村上春樹のように振舞えばモテると思ってたんだ」
僕は言った。彼女は悲しそうな目で僕を見ていた。
それは、陸に打ち上げられた原生生命体を見るような目だった。
「例えばね、バーに行くんだ。それから大学では友達を作らない。昼ごはんは静かな喫茶店で食べる。
コンラッドやフェツジラルドを読む。そして、ハードでタフな喋り方をしたんだよ」
彼女の目は揺るがなかった。僕はひどく悲しくなった。
「それは、一種の開き直りじゃないかしら?そうありたかったのではなくて、そうなっただけじゃないの?」
彼女はそう言ってまた黙り込んだ。
「今のバーにはピンボールが無いんだ。ダーツやビリヤードはあるのに。それが全ての原因だよ」
彼女は一言「そうね」と言った。
73 :
('A`):05/02/11 15:20:37
「ところで、以前話していたおじいさんって誰だい?」と僕は聞いた。
「う〜ん。言わなきゃダメかい?」と羊男は言った。
「出来れば」
「おじいさんはおいらのご主人様なんだ。君をここに閉じ込めたのも彼の言いつけさ。
悪いとは思うけれど、彼には逆らえないから。魔法も使えるし・・・」
「魔法?」意外な言葉に、僕は驚いて聞いた。
「30年間童貞を守っていると、魔法が使えるようになるんだよ。知らなかった?」
「知らなかった」と僕は言った。僕は深海魚のように暗く愚かなのだ。
74 :
I ◆4V2BUBwWQA :05/02/11 22:46:46
>>17 >>19 僕は「ワロス」と呟いた。だが、何の反応もなかった。
部屋には僕一人しかいないし、何より亀レスもいいとこだった。
僕は諦めて洗面所に向かった。
熱いシャワーを浴びてコップ2杯のオレンジジュースを飲み干し
パソコンの電源を落とした。
75 :
('A`):05/02/11 22:57:00
気がつくと
>>74は泣いていた。僕のシャツはすぐにぐっしょりと濡れた。
それは僕をひどく混乱させた 僕はゆっくりと そして静かに射精した
76 :
('A`):05/02/12 01:20:25
村上春樹は暗喩というか自分で意味を読み取る必要がある。
ヴァニタス画のようだ
世界の中心で愛をさけぶはただ有った事を書いているだけで
中身がない。芸術性のない娯楽小説でしかないように思える
77 :
('A`):05/02/12 04:15:22
ねぇ喪男、お前は女というものをよく知らないんだ。
78 :
('A`):05/02/12 18:22:51
「そうだね」と僕は応えた。
79 :
('A`):05/02/12 18:35:11
「何故イケメンが嫌いだと思う?」
その夜、喪男はそう続けた。そこまで話が進んだのは初めてだった。
わからない、といった風に僕は首を振った。
「はっきり言ってね、イケメンなんて何も考えないからさ。マンコがなけりゃマスも掻けやしない。」
はっきり言って、というのが喪男の口癖だった。
「そう?」
「うん。奴らは大事なことは何も考えない。考えてるフリをしてるだけさ。・・・何故だと思う?」
「さあね?」
「必要がないからさ。もちろん女と付き合うには少しばかり頭が要るけどね。イケメンであり続けるためには何も要らない。人口衛星にガソリンが要らないのと同じさ。グルグルと同じところを回ってりゃいいんだよ。
でもね、俺はそうじゃないし、あんただって違う。モテるためには考え続けなくちゃならない。明日の話題から、服のセンスまでね。そうだろ?」
80 :
('A`):05/02/12 19:03:33
>>63 「君が美人の母親を犯す妄想ばかりしているからだよ」
僕は答えた
81 :
('A`):05/02/12 19:08:09
>>76 お前のレスは何を暗喩してるの?(・∀・)
82 :
('A`):05/02/13 01:42:28
「幼女とセックルしたい」と喪男は言った。
僕は驚いて聞き返した。「今なんて言った?」
「幼女とセックルしたいと言った」と彼は言った。「形而上学的な幼女でもなければ
メタファーとしての幼女でもない。現実に存在している幼女とだ」
「ねぇ、ここは日本なんだ」ため息をついた後、僕は言った。
「幼女との性行為は法律で禁じられているんだよ。勿論どの国でも許されることではないけれど」
「それでもしたいんだ」と彼は言った。「僕はどうしたらいいかな」
「氏ねばいいと思うよ」やれやれ、なんで喪男はこんな奴らばかりなんだろう。
83 :
('A`):05/02/13 03:04:43
84 :
('A`):05/02/13 17:16:31
「ageてもいいかな。」僕は言った。
「別にいいと思うよ。」喪男はニヤニヤと笑いながら答えた。
85 :
I ◆4V2BUBwWQA :05/02/13 22:31:07
オーケー、素直に認めよう。僕らはイケメンを憎んでいるのだ。
86 :
('A`):05/02/14 07:23:55
「今日はバレンタインデーだね」と僕は言った。
「バレンタインデー?」と喪男は言った。「なんだいそれ?」
「バレンタインデーを知らないのかい?」僕は驚いた。「ありえない」
「ねぇ、君は一日にあしかが食べる魚の量を知ってる?その事が君の人生において
何の意味も無いのと同じくらい、僕にとってそれは無意味なものなんだよ。
僕の言ってる事はわかるかい?」と彼は言った。
「まぁ、わかる」と僕は答えた。他に答えようも無い。
87 :
('A`):05/02/15 01:17:58
「ageるんだよ」
羊男は言った。
「ageるんだよ。誰もが呆れるくらい」
僕は言った。「age」
88 :
('A`):05/02/15 21:26:51
あげ
好むと好まざるにかかわらず。
やれやれ。
90 :
('A`):05/02/15 21:55:05
「どうしてこのスレにはパスタって単語がないのかしら?」
PCから目を離さずに彼女はビールを飲みながら言った。
「ねぇ、それって悲しいことだと思わない?」
「わからない」僕は答えた。
「君にはわからないのよ、キッチンでデミグラスソースを煮込んでるような男にはね。」
「そうかもしれない」
「なによドーナツ、ドーナツってそんなにドーナツが好きなら埋もれてしまえばいいんだわ。」
「それじゃ君はどうするの?」
「書き込むのよ」
「書き込む?」
「そうよ」
「なんて?」
「糞スレageんなボケってね」
僕は驚いて彼女の綺麗な指がキーボードを叩くのをキッチンで眺めていた。
「これは2ちゃんでは普遍的なことなのよ」
やれやれ、僕はもう何も言いたくなかった。心底うんざりだった。
91 :
('A`):05/02/16 00:58:31
「なるほど、今はスパゲッティの事をパスタって呼ぶんだね」と喪男は言った。
92 :
('A`):05/02/16 11:50:03
「パスタは好きよ。でも嫌いなの。」
やれやれ今日僕は、一体どうしてこんなへんてこな台詞に出会ったりするのだろう。
93 :
('A`):05/02/16 12:12:05
「プレゼントがあるんだ」
友人は僕の家に勝手に上がりこんで、僕のコレクションのバーボンを飲んでいた。
先ほどまで眠り続けていた僕はうんざりして言った。
「ねえ、プレゼントはいいけれど、他人の家に入るなら呼び鈴を鳴らすのが筋じゃないか?」
でも、友人は僕の言葉なんて意に介さなかった。
「ほら、受け取れよ」
彼の手から転がったのは、丁寧な包装がなされた幾つものチョコレートだった。
開けられた形跡さえないメッセージカードがついているものさえあった。
僕は「いらない」と言った。彼はおもむろに包装を破り、チョコを取り出した。
「まぁそう言うなよ。おまえの好きなビターもあるんだ。こいつとハーパーの取り合わせ、
おまえが俺に教えたんだろ。悪くないよ。どんどん食ってくれ。余ったって捨てちまうんだから」
僕はもう一度「いらない」と言った。そして、煙草を吸った。起きぬけだったせいで、頭がぼんやりした。
「ほら飲めよ。おまえのウィスキーだよ」
「僕のウィスキーだよ」
僕は諦めてチョコレートを齧り、ウィスキーを飲んだ。
起き抜けにハーパーを飲むのは流石に初めてのことだった。
チョコの包装の中に一万円札が二枚挟み込まれていたので、それは黙って財布に突っ込んでおいた。
僕に罪は無い。そうだろう?
94 :
('A`):05/02/16 15:20:49
>93
なんてやさしい友達なんだ。
やれやれ。
このスレって、結局は原作をパロってるだけじゃん。
二次創作というほどのものでもないし、
厳密には著作権法違反の疑いがある行為だぞ。
とりあえず、このスレ削除依頼しといたから。
97 :
('A`):05/02/18 09:03:16
「やれやれ一体どうなってしまったというんだい
>>96は」
「しょうがないのよ」
「しょうがない?」
「そうよ、しょうがないわ。だってそうでしょ?彼はドラゴンのファンなんですもの」
「それは本当なのかい?」
「知らないわよそんなの。もう何だっていいじゃない」
「そうだね」
「無知は恐ろしいのよ。貴方が思うよりもずっとね。あんな恥さらせる?私なら死んだほうがマシだわ」
それから彼女は寝てしまった。
僕はビールを2本飲んだ後、熱いシャワーを浴びて髭を剃った。
やれやれ。どうして髭を剃ってベッドに入らなきゃいけないのだろう。
僕は彼女を起こさないようにそっとベッドに横になり、
>>96を忘れて眠った。
98 :
('A`):05/02/18 09:15:25
「真面目なんだね君は」
>>96は反応せずにうつむいたままだった。
「いつもそうやって君は疲れないのかい?」
僕は沈黙を嫌うように続けて言った。
「僕はもう帰るけど、君がまた来たくなったらまた来ればいいさ」
>>96は顔を上げて表情を変えずに僕に聞き返してきた。
「本当に?」
「ああ、本当だとも」
「でもどうして?だって僕は・・・」
「気にすることはないよ、この世界じゃよくあることさ」
「ありがとう」
少し安心したのか、それから
>>96は僕の作ったサンドイッチを食べて眠りについた。
99 :
('A`):05/02/18 09:19:57
どうやら僕はクソ笑ってしまったようだ
100 :
('A`):05/02/18 09:27:53
「100って嫌いよ」
「どうして?」
「考えてもみて、今まで二桁だった数字が三桁になるのよ」
「うむ」
「そんなのって馬鹿みたい」
101 :
('A`):05/02/18 10:00:04
「でも、どうしてスッドレなのかしら」
不思議そうに彼女は言った
「スレタイの事かい?」
内心面倒だと思いながらも僕はこう続けた
「そんなのはどうでもいい事さ 僕はここが気に入ってるし、君も悪くは思っていないはずだ」
「でも誰も触れていないし、気になる性分なのよ ごめんなさいね」
寂しげな表情を見せながら彼女はマウスから手を離した
喪れは22歳で、そのとき喪板のスッドレに座っていた。
その巨大なスッドレは、村上春樹ヲタ達をくぐり抜けて降下し、
削除要請板に着陸しようとしているところだった。
やれやれ、また糞スッドレか、と喪れは思った。
103 :
96:05/02/18 15:50:49
あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、
あらゆる物事と喪れとの間に、しかるべき距離を置くこと。
新しい喪れの2chライフは、こうして始まった。
104 :
('A`):05/02/18 23:47:08
「キ−・ポイントはキモさなんだ」と喪男は言った。「全てはそこから
始まっているんだ。きっとそのキモさを君は理解できないよ」
「人はみんなキモい」
「一般論だよ」といって喪男は何度か指を鳴らした。「一般論をいくら並べ
ても人はどこにも行けない。俺は今とても個人的な話をしているんだ。」
僕は黙った。
「キモさというものは体の中で腐っていくものなんだ。まるで壊疽みたいにさ。
俺は十代の半ばからずっとそれを感じ続けていたんだよ。だからいつも苛立って
いた。自分の中で何かかが確実に腐っていくというのが、またそれを本人が感じ
続けるというのがどういうことか、君にわかるか?」
僕は毛布にくるまったまま黙っていた。
「たぶん君にはわからないだろうな。」と喪男は続けた。「君にはそういう
面はないからね。しかしとにかく、それがキモさなんだ。キモさというのは
遺伝病と同じなんだよ。どれだけ分かっていても、自分でなおすことは
できないんだ。何かの拍子に消えてしまうものでもない。どんどん悪く
なっていくだけさ」
「どのあたりがキモいんだい?
「全てだよ。顔のキモさ、ダサい服のキモさ、性格のキモさ、
そして存在そのもののキモさ」
僕は笑った。今度はうまく笑うことができた。「だってそんな
ことを言い出せばキモくない人間なんていないぜ」
「一般論はよそう。さっきも言ったようにさ。もちろん人間はみんな
キモさを持っている。しかし本当のキモさというものは本当の美しさと
同じくらい稀なものなんだ。絶え間なく蔑まれてしまう経験というものを
君は知らないんだ。そしてそういうものが実際に世の中に存在するのさ。
何もかもを一般論で片付けることはできない」
僕は黙っていた。
「脱喪男は君に何を求めたんだ」
「全否定だよ。何から何まで全てさ。余計なものは全て捨ててしまうこと。
世間は少しでも躓いたものに厳しいんだ。キモそうな奴は無視する。
汚れ役は引き受けない。自分より弱そうな奴をスケープゴートに仕立て上げる。
自分の保身だけを考える。そういうことに疑問を抱かない。そういうのって考える
だけでぞっとするだろう?」
「その代償は?」
「俺にはもったいないくらい立派なものだよ。完全に当たり障りない、
順調で幸せで小洒落た生活だよ。みんなの輪の中に俺もいる」
「何故拒否したんだ?」
「俺は俺のキモさが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。
部屋の暗さや夜更かしした次の朝の気だるさや煽り合いや、
そんなものが好きなんだ。どうしようもなく好きなんだ。喪板で
する雑談や……」喪男はそこで言葉を呑みこんだ。「わからないよ」
僕は言葉をさがした。しかし言葉は見つからなかった。
108 :
('A`):05/02/19 15:28:10
「このスレは土日は伸びない」羊男は言った。
「そうかな?」
「断言する。シチューを賭けたっていいよ」
「でもageなきゃこのスレ落は落ちる」
「それはわかるよ」羊男は迷っているようだった。
「とりあえずageてみよう、今はそれしかできない」
羊男は大きくため息をした、そして小さく言葉を漏らした。
「ageよう」
羊男がそう言ったとき、何故だか僕はミドリと公園でキスをしたのを思い出して
下手な苦笑いを羊男に向けて浮かべた。
やっぱりノルウェイの森はいいよなぁ。
110 :
('A`):05/02/19 15:41:03
風の歌を聴けが一番好き。
ってゆうかそれしか好きじゃない。
111 :
('A`):05/02/19 15:46:11
俺は村上春樹の小説の主人公のモテナイバージョンだね
って友達からよく言われる
ここからこのスレは 村上龍風に語るッドレス になりました。
113 :
('A`):05/02/20 00:24:15
「最近調子はどうだい?」と僕は言った。
「別に・・・」こちらに目線を向けずに喪男は答えた。
「そ、そうか」
「ええ・・・」
「ところで昨日何かTVを見たかい?」めげずに僕は彼に尋ねた。
「別に・・・」相変わらず目線を合わせないようにしながら、彼は答えた。
「そ、そうか」
「ええ・・・」
「あのな喪男君、君はもう少し会話を広げる話術を身につけた方がいいよ。そのせいで
モテないって事を自覚しなければ・・・って、聞いてる?」
「ヘヘッ」
僕は彼を殴った。殴らずにはいられなかったのだ。
114 :
('A`):05/02/20 08:10:48
>>113 ごめん、俺のレスは
春樹風じゃあまったくないんだけど
激ワロタ
115 :
I ◆4V2BUBwWQA :05/02/20 23:34:36
116 :
('A`):05/02/21 00:05:50
「今日は誘ってくれてありがとう」と彼女は言った。
「どういたしまして」と喪男は答えた。「でも、まさかOKしてくれるとは思わなかったな」
「ふふ」少し悪戯っぽく彼女は笑った。
「とりあえず何か注文しようか。何にする?」と喪男は彼女に聞いた。
「そうね、私はてりやきのセットにするわ。あなたは?」
「ハンバーガー6個」
彼女は驚いて彼に尋ねた。「あなたっていつもそうなの?」
「だいたいにおいては」
117 :
('A`):05/02/21 00:15:00
トレイを受け取ると、二人は向かい合って席に座った。
「そういえばあなた、飲み物はいいの?」と彼女は聞いた。
「大丈夫。持ってきてるから」と言って、喪男はリュックから水筒を取り出した。
彼女はまじまじとその水筒を見つめた。そこには二人の少女の絵と共に、プ リ キ ュ ア と
いうロゴが印されていた。
「ねぇ」と彼女は言った。「お願いがあるんだけど」
「なんだい?」
「帰っていいかしら」北極の氷よりも冷たい声で、彼女は言った。
118 :
('A`):05/02/21 07:25:14
「慣れてる」
「え?」
「僕は君を束縛したりしない、それに慣れてる」
喪男は一つ目のハンバーガーを口にしながら言った。
「でもこんなのってあんまりだわ」彼女は戸惑っている。喪男は言った。
「ねぇ君の価値観をどうこう言うつもりはないんだけど、バカげてるとは思わないない?」
「どうバカげてるの?」
「僕は人が作った価値観に振り回されて生きるなんて、まっぴらだ」
「でもルールは必要よ」
「一つ、二次元以外愛せない。二つ、一日一回オナニーする」
ため息をついた彼女は、何も言わずに立ち上がり出口の方に歩いていった。
自動ドアの前で振り返った彼女は一言、
「死ねばいいのよ」と吐き捨てるように言葉を残し去っていった。
僕がたまらなくなって水筒に目をやると、いつもと変わらない微笑を二人の二次元が僕に向けていた。
119 :
('A`):05/02/21 22:25:06
「ねえ、保守ageしてもいい?」と彼女が言った。
「いいよ」と僕は言った。
彼女はいつでも2ちゃんねるに入り浸っていたから、説明しなくても
いろんな勝手はわかっていた。スッドレ一覧から好きなスレをいくつか
選びだしてブクマクし、専用ブラウザの上で次々に開いていった。
それから我々はいくつかのスレを保守し、ロムし、すっかり速度の
遅くなってしまったお気に入りのスレッドに荒らしカキコをした。
120 :
('A`):05/02/21 23:43:46
「プリキュアだけは僕を裏切らない」と喪男は言った。「彼女達は、いつでも汚れ無き瞳で
僕を見つめてくれるんだ」
「そうだね」と僕は言った。だいたいにおいて、僕は人に合わせるのが得意なのだ。
「そうだろ?だから僕は彼女なんていらないんだよ」
「でもそれって、ただの絵だよね」それまで沈黙を保っていた羊男が、静かに言った。
相変わらず余計な事を言うやつだ。
「おい羊、今なんつった」
やれやれ、なんだってこんな茶番に付き合わなくてはいけないんだろう。
121 :
('A`):05/02/22 22:38:47
ひとつ僕は、ageに賭ける事にしてみた。
ageることにより、この板の混沌とした状態を打破できるのではないか、と思ったのだ。
122 :
('A`):05/02/22 23:17:01
が、しかし・・・!だめっ・・・!!!
カイジ風に言ってみたところで、この状況が好転するわけが無いのだ。
>>122 意外な組み合わせワロスw
「ねぇ、初めてキスしたのはいつ?」
「16歳」
「じゃあ、初体験は?」
「17歳の夏」
「今まで何人の女の子と付き合った?」
「2、3人かな」
「嘘つき!!!」
彼女の言うとおりだった。僕は、何一つとして正しいことを言っていない。
でも、彼女いない歴=年齢、キスすらしたことないなんて言えるわけがない。
「無茶ですよ」と僕は抗議した。
「一ヶ月で喪男が童貞を喪失できるわけないし、家では今頃母親が……」
老人が柳の枝を振りおろした。
僕がさっと身をよけると
それは喪男の顔にあたった。
老人は腹立ちまぎれにもう一度喪男を打った。
ひどい話だった。
「完璧な喪男などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」
僕が大学生のころ偶然に知り合ったある妖精は僕に向かってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、
少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧な喪男なんて存在しない、と。
126 :
('A`):05/02/24 13:23:09
「子供の頃?」
僕は意識を集中して昔のことを思い出そうとしてみた。
しかし、記憶は霧にくすんだ岬の灯台みたいにあいまいだった。
ぼんやりと頭に浮かんだ僕は、部屋の片隅で今と同じようにパソコンに向かって保守ageをしていた。
「ごめん」と僕は言った。
「僕にはやっぱり子供の頃なんてなかったよ」
127 :
('A`):05/02/26 12:53:17
>>125 しかしそれでもやはり、いざ女の子を口説くという段になると、
いつも絶望的な気分になった。僕に話すことの出来る領域はあまりに限られたものだったからだ。
例えば、アニメについて何か話せたとしても、映画については何も話せない。そういうことだ。
生れ落ちて以来、僕はそういったジレンマを抱き続けた。――十九年間。長い歳月だ。
もちろん、彼女を手に入れようと努力する姿勢を取り続ける限り、童貞は必ずしも罪科ではない。
これは一般論だ。
>>127 16歳を少し過ぎたばかりの頃からずっと、僕はそういった生き方を取ろうと努めてきた。
おかげで他人から何度となく手痛い打撃を受け、欺かれ、誤解され、また同時に多くの
屈辱的な体験もした。様々な人間がやってきて僕に語りかけ、まるで橋をわたるように
音を立てて僕の上を通り過ぎ、そして二度と戻ってはこなかった。僕はその間じっと口を閉ざし、
何も語らなかった。そんな風にして僕は10代最後の年を迎えた。
今、僕は告ろうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、告白に成功した時点でもあるいは自分は
全く同じ喪男ということになるかもしれない。結局のところ、女の子を口説くことは脱喪男の
手段ではなく、脱喪男へのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、カッコよく口説くことはひどくむずかしい。僕がイケメンになろうとすればするほど、
会話のテンポは闇の奥深くへと沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少くともここで努力したことは現在の僕におけるベストだ。
つけ加えることは何もない。それでも僕はこんな風にも考えている。うまくいけば
ずっと先に、何年か何十年か先に、イケメンになれた自分を発見することができるかもしれない、と。
そしてその時、アニメはオサレな趣味になり僕はより美しい女の子を口説き始めるだろう。
「うまくいくといいね」と僕は言った。
「うまくいくといいね」と相手は言った。
130 :
('A`):05/02/27 12:36:12
moge
書き込みがない
132 :
I ◆4V2BUBwWQA :05/02/28 23:05:22
「渡辺君は、セッセッセックスしたことあるの?」
「あるよ、喪男は?」
「僕は、まだセッセッセセックスしたことないんだな」
「渡辺君はセッセッセックスは好きかい?」
「嫌いじゃないね。ほとんどの男は好きなんじゃないかな」
喪男がセックスと発音しようとするたび、どもるのを見て
当分彼は行為に及ぶことはできないだろうとなんとなく思った。
「僕は、セッセックスしたことはないけど多分セッセセックスが好きだと思うんだな」
133 :
('A`):05/02/28 23:18:37
僕は女についての多くを喪板に学んだ。殆ど全部、というべきかもしれない。
不幸なことに喪板は全ての意味で不毛な掲示板であった。
読めばわかる。文章は読み辛く、内容は出鱈目であり、頭脳は稚拙だった。
しかし、喪板は喪男が文章を武器として闘うことができる数少ない掲示板のひとつでもあった。
メンヘル、フェミ、厨房、そういった2chの住人に伍しても、喪男のそのネット番長的な姿勢は決して劣るものではないだろう、と僕は思う。
ただ残念なことに喪男は現実ではロクに喋ることはできなかった。
結局のところ、不毛であるということはそういったものなのだ。
134 :
('A`):05/02/28 23:30:28
32年と9ヶ月、彼はその不毛な生活を続けそして死んだ。
2005年12月24日のある晴れた土曜日の夜、右手にCCさくらの同人誌を抱え、リュックにポスターをさしたまま109の屋上から飛び降りたのだ。
彼が生きていたことと同様、死んだこともかなりキモがられた。
135 :
('A`):05/03/01 01:18:18
「君がダメなところはさ」と僕は言った。「顔と性格と身長だね。あと財力もだ」
「それで全部かい?」怒りを押し殺した声で喪男は言った。
「ゴメン。教養の無さを忘れていたよ」と僕は言った。
「顔の悪さもじゃないかい?」と、横から羊男が口を挟んだ。
「それはもう言ったよ」
「でもさ、2回言わなければいけないほど酷い顔をしているじゃないか」
「なるほど」と僕は言った。なるほど。
136 :
('A`):05/03/02 01:52:06
137 :
('A`):05/03/02 02:15:14
僕にとって女を口説くのはひどく苦痛な作業である。
1ヶ月かけてひとりも口説けないこともあれば、三日三晩ラブレターを書きつづけた結果それが破り捨てられるといったこともある。
それにもかかわらず、エロゲーをプレイすることは楽しい作業でもある。口説くことの困難さに比べ、それに好かれるのはあまりにも簡単だからだ。
十代の頃だろうか、僕はその事実に気付いて1週間ばかり引き篭もったことがある。
少し検索さえすれば世界は僕の意のままになり、二次元と三次元は転換し、過去は流れを変える。・・・・そんな気がした。
それが落とし穴だと気づいたのは、不幸なことにずっと後だった。
僕はノートのまん中に1本の線を引き、左側にその間に得たものを書きだし、右側に失ったものを書いた。
失ったもの、踏みにじったもの、とっくに捨ててしまったもの、犠牲にしたもの、裏切ったもの
・・・・僕はそれらを最後まで書き通すことはできなかった。
138 :
('A`):05/03/02 02:16:23
139 :
('A`):05/03/02 02:21:39
もしあなたが彼女を求めているのなら美容整形板を読めばいい。
真の恋愛には見た目が不可欠だからだ。
イケメンがそうであったように、喪男が合コンを盛り上げ、貶され、ネタにされ、そしてその間にイケメンが女を口説き、セックスに耽る。
恋愛とはそういったものだ。
夜中の三時に村上春樹を改変するような人間には、女と付き合うことはできない。
そして、それが僕だ。
>>134 僕が糞板になったままの喪板の最初のスレを知ったのは、
股の間にひどい真菌を抱えていた中学三年生の夏休みであった。
僕にその板を教えてくれた妖精は三年後に風俗にはまり、HIVを偶然拾ってしまい、
心の奥底で絶望と後悔を詰め込まれたまま世を呪い続けて死んだ。
最後に会った時、彼はまるで狡猾な豚のようにひどく赤茶けて縮んでいた。
そこには三人の妖精がいたが、一人は秋葉原のメイド喫茶で自殺した
コミケの数日後に自分のオキニの娘の地雷を踏んで嫌われたのだ。
ただ一人生き残った三人目の妖精は結婚詐欺師になって、
各国の避暑地を巡っている。
喪板のコピペが良いオナニーについてこんな風に書いている。
「マスをかくという作業は、とりもなおさず自分と自分をとりまく事物との距離を確認する
ことである。必要なものは経験ではなく、妄想だ。」
僕が、妄想を抱き恐る恐る現実を眺め始めたのは
確かラビン首相が死んだ年で、それから10年にもなる。
10年かけて僕は実にいろいろなものを放り出してきた。
まるでエンジンに欠陥のある飛行機が重量を減らすために荷物を放り出し、
座席を放り出し、そして最後にはあわれなスチュワーデスを放り出すように、
10年の間僕はありとあらゆるものを放り出し、そのかわりに殆んどオサレなものを
身につけながった。
秋葉ファッションが果たして正しかったのかどうか、僕には確信は持てない。
楽になったことは確かだとしても、 年老いて死を迎えようとした時に、
一体僕に何が残っているのだろうと考えるとひどく怖い。
僕を焼いた後には骨ひとつ残りはすまい。
「暗い経験を持つものは暗い希望しか抱けない。もっと暗い人生では夢さえも見られない。」
死んだ仙人はいつもそう言っていた。仙人が死んだ夜、僕がまず最初にしたことは、
腕を伸ばして彼の包皮をそっと剥いてやることだった。
僕が包皮を剥くと同時に、彼が50年間抱き続けた痛みは
まるで舗道に落ちた夏の通り雨のように静かに消え去り、
後には何ひとつ残らなかった。
もう一度口説くことについて書く。これが最後だ。
僕たちが話し掛けようと努める人と、実際に話をすることができる人の間には
深い淵が横たわっている。どんな詳細な妄想をもってしても
その深さを乗り越えることはできない。
僕がここに書きしめすことができるのは、ただのリストだ。
愚痴でも呪詛でもなければ、ギャグでもない。
まん中に線が1本だけ引かれた一冊のただのノートだ。
114 名前:('A`)[sage] 投稿日:04/06/23(水) 01:30
あなたが喪版の前で孤独な消耗を続けているあいだに、あるものはプルーストを
読みつづけているかもしれない。またあるものはオールナイトの映画館でガール・
フレンドと『ハリーポッター』を見ながらヘビー・ペッティングに励んでいるかも
しれない。そして彼らは時代を洞察する作家となり、あるいは幸せな夫婦となる
かもしれない。
(1973年のピンボールより)
146 :
('A`):05/03/05 15:23:17
飛行機に乗っているあいだ、
彼女は窓際に座ってずっと眼下の風景を眺めていた。
僕はその隣でずっと自慰していた。
どこまで行っても空には雲ひとつなく、
地上では喪男も自慰していた。
147 :
('A`):05/03/06 03:24:15
「映画が観たいな」と彼女は言った。
「映画?」
「だってせっかく飛行機で時間を節約したんですもの」
「そりゃそうだ」と僕は言った。そして我々は最初に目についた映画館に入った。
我々が観たのは童貞ものとオタクものの二本立てで、客席はがらがらにすいていた。
僕は暇つぶしに観客の数を数えてみた。我々を入れて146人だった。
映画が始まると後方で誰かが巨大な音のおならをした。
僕は反射的に
>>4のことを思い出した。逆に言えば、
誰かのおならの音を聞くまで僕は
>>4を実感できなかったわけだ。不思議なものだ。
そんなことを考えてるうちに僕は眠ってしまった。
夢の中に緑色の
>>75が出てきた。
夢の中の
>>19も少しも微笑ましくなかった。
闇の中で黙って僕をみつめているだけだった。
148 :
('A`):05/03/06 19:30:48
ビールとサンドウィッチ。
149 :
('A`):05/03/07 19:20:28
新しいのちょっと立ち読みしたけど
すぐに春樹モードに入ってしまった。
おそろしや。
はやく文庫になれ。
150 :
('A`):05/03/09 03:01:54
「踊るんだよ。誰よりも上手に」
151 :
('A`):05/03/09 03:25:27
彼女は、僕の横に座るとすぐ、寝はじめた。実際に寝はじめた
かどうかは僕にはわからない。ただ、寝る体勢になった、という方が
適切かもしれない。
彼女のボートネックの首元からブラジャーのストラップが見える。
それを見て僕は勃起する。これ以上ないほど硬く勃起する。
彼女の乳首を想像する。僕はそれに噛み付きたいと思う。
君はそれに噛み付きたいと思う。君は、周りの乗客にばれないように、
膝に抱えたバッグを楯代わりにして、ゆっくりと彼女に手を伸ばす。
彼女の太ももに触れる。張りのある、白い肌に。彼女の体温を感じる。
彼女は動かない。君は、指先に全神経を集中させる。君の指先は
君自身になる。君の顔は少し赤くなる。君はすぐに赤くなる。
君はゆっくりと、指を動かし、彼女の股間へと向かう。スカートの
軽い抵抗をねじ伏せ、ゆっくりと、しかし力強い足取りで、彼女自身へ
向かう。そして君は、木綿の下着の感触を感じる。その奥の陰毛の
感触を確かめる。
なにしてんだゴルァ!!
君は警察で、こっぴどく詰問される。
152 :
('A`):05/03/09 03:40:30
「君はこれから世界で一番タフな25歳の喪男になる」―――
25歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの
知らない板に行き、小さなスレッドの片隅で暮らすようになった。
家を出るときに父の書斎から持ち出したのは、エロゲだけじゃない。
古い虹絵、折りたたみ式のダッチワイフ、ポケット・ティッシュ、
濃いスカイブルーの同人誌、小さい幼女が二人並んでうつった写真・・・・・・。
153 :
('A`):05/03/09 05:41:46
「風の歌を聴け」読んだばっかだからくそ笑えるwwwww
154 :
('A`):05/03/09 19:05:33
155 :
('A`):05/03/10 16:20:29
>>152 喪男が小さなスレッドで話をしたいと思う時、いつだってカラスと呼ばれるニートの助けが必要だった。
喪男は時間をかけて言葉を打ち込む。カラスと呼ばれるニートは喪男に言う。
「君は本当にそれを書き込みする気かい?」
「ああ」
「キモがられるのは確かじゃないか」
カラスと呼ばれるニートの打算的な意見に喪男は口をつぐんだ。
カラスと呼ばれるニートは続ける。
「そんな凡庸な意見を書き込む必要は無いよ、書き込んだってただ悲しいだけさ。君だってキモがられるのはもう嫌だと言ったばかりじゃないか。」
「あるいは」
喪男は震える声でカラスと呼ばれるニートの言葉を遮った。
「あるいは好かれるかもしれない」
「も…?」
緑は中国語の単語を耳にしたような顔をした。
「喪男さ。地下に住むロマンティストだ」
「素敵。どんな恋をするの?」
僕は少し悲しい顔をして緑に告げた。
「彼等は恋をしない」
「なぜ?」
僕はなるべく易しく喪男の存在を緑に分からせようとした。
「つまり…光と影さ。僕がきみと性交するには彼等の存在が必要だ」
「喪が明ける事はある?」
緑はイキそうよ、と呟いてからそう聞いた。
「1万にひとつ。」
僕はそう答えながら、喪男に対する哀れみが突然湧いて来るのを感じた。そして僕は、目を開いて緑の腹に射精した。
157 :
('A`):05/03/12 00:06:57
たくさんの喪男に村上春樹風に語ってほしい。
時計の音が迫る深夜に僕は思う。
158 :
('A`):05/03/12 00:55:40
159 :
('A`):05/03/12 01:59:23
「ここでは大盛りしか食べない。決まってるんだ。僕に言わせてもらえば、
吉野屋で食べる価値があるのは大盛りくらいだよ。メニューにあるものは
おおかた試してみたけどさ。君はここで大盛り食べたことある?」
マリは首を振る。
「悪くないよ。大盛りと、だくだくにのったネギ。吉野屋ではそれしか食べない」
「なのにどうしていちいちメニューをみるわけ?」
喪男は指で目尻のしわをのばす。「あのさ、考えてもみなよ。
吉野屋に入ってきてメニューも見ないで、いきなり大盛りを頼むのって、
ずいぶんわびしいじゃないか。それじゃもう、大盛りを食べるのが楽しみで
吉野屋に通い詰めてますって感じになっちゃうだろう。
だからいちおうメニューを開いて、ひととおりあれこれ考えてから
大盛りに決めましたってふりをするんだよ」
店員が水を持ってくると、喪男は大盛りに、だくだくにのったネギを注文する。
「すごくだくだくにね」と強調する。「肉抜き寸前くらいに」。
「あまりに長文過ぎた。内容もイマイチ。」
午前二時を過ぎたディスプレイ上の時計を見ながら
>>159は呟いた。
「自信を持てよ」と僕は言った。「我々は我々だけの力でここまでやってきたんじゃないか。
誰にも貸しも借りもない。顔がよかったり彼女がいるだけて笑いや受けが狙える
その辺のネ喪とはわけが違うんだ」
うん、悪くない
163 :
('A`):05/03/13 00:48:00
>>162が悪くないと呟く。「うん、悪くない。」
僕は地球の姿形を思い浮かべる。
浮かぶ球体に滴を垂らすと、一点から波打ち、また一点で跳ね返り、もとの一点に戻ってくる。僕はその時間を想像する。
>>162の「悪くない」という言葉とその時間の儚さはとてもよく似ていた。
164 :
('A`):05/03/14 00:19:05
喪男はどうやらこのスッドレを気に入ったようだ。そしてそれは僕も同様だった。
「1日1レス」
僕は言った。
「そして1キモイ」
「1キモイ?」
「ああ、1キモイ」
喪男は吐き出す様に1キモイ、と繰り返した。
1キモイの意味はよく分からなかったけれど、僕は意味を聞こうとは思わなかった。その時の僕は普段の僕ではなかったし、それにひどく疲れていた。
165 :
('A`):05/03/15 00:22:00
日曜の昼下がり、僕は、とりあえず12枚のシャツにアイロンをかけることにした。
とても機械的な作業だが、それは心を落ち着かせる作用がある行為だ。
腕の皴を伸ばし、襟、そして全体へと。
一枚一枚を丁寧にこなし、12枚が終わると、僕は爪を切ることにした。
左手の親指から順番に右手の小指へ、次に足の爪も全て切りそろえ
やすりで全ての爪を磨き上げたところで僕はあることに気が付いた。
手に酸っぱい嫌な臭いが染みついている。
そうか、僕は事実を受け止めねばなるまい。
様式と口調を真似したところで越えられない壁があるんだってことを
166 :
('A`):05/03/16 03:33:16
>>165 日曜の昼下がり、僕は、とりあえず12枚のシャツに射精することにした。
以下同文
167 :
('A`):05/03/17 15:29:11
喪男はイケメソの対極ではなくその一部として存在している。
168 :
('A`):05/03/17 15:29:37
169 :
('A`):05/03/18 16:22:22
「ふうむ」
僕は下唇に缶ビールをあてながらそうつぶやいた。
「どうかしたの?」
「物事がうまく行きそうなときほど、行くべき方向からズレやすい」
「そう?」
「うん、この
>>168のような糞レスを見てつくづくそう感じたんだ」
「でも、そうじゃないときだってあるんじゃない?」
「もちろんあるよ、でもそれは例外として扱われるんだ。進むべき方向へ一貫して進めることなんてまずないと思ったほうがいい」
「これからの私たちの関係も?」そういうと彼女はビールを一口飲み、視線を窓の外へ移した。
僕がその視線を追うと、窓の外には冬の月が光っていた。
まるで真っ黒なペンキの中に落ちた一滴の白いペンキのように場違いに見えた。
「どうかな」
僕がやっとの思いで出したその言葉はあてもなく空中を彷徨い、そして消えた。
170 :
('A`):05/03/18 23:24:25
「どうかな」
消えたかに見えた僕の言葉を、彼女は反芻した。
「
>>167のようなレスもあるわよ。“完全に”とか“一貫して”っていうのは難しいかもしれないけど
何とかやっていくことは出来ないのかしら。処理していけばいいのよ。あなた得意じゃない。
そういうの。」
僕はツマミのピクルスを齧りながら、彼女に何を話すべきか考え、残っていたビールを一息に飲み干した。
171 :
('A`):05/03/20 05:27:54
ねぇ、喪男くん。私のこと好き?
どのくらい好き?
172 :
('A`):05/03/20 06:20:36
世界中の虎がバターになって溶けてしまうくらいさ(うろ覚え)
173 :
('A`):05/03/20 22:05:35
174 :
('A`):05/03/20 22:21:16
言い訳するようだけれど、僕は空腹だった。
三年間海を彷徨ったみたいに空腹だった。滅多にないことなんだけれど、
僕は肉が食べたくて仕方なかった。網に肉を載せる、下からは熱が吹き上がっている
じんわりと肉汁が出て、僕はそれをタレにからませる。程よくとろりとしたタレだ。
そして、ご飯と一緒にかきこむのだ。想像するだけで空っぽの胃が火照った。
だから、僕は食べ放題の焼肉バイキングに入った。僕の給料で入れる焼肉屋なんてそれくらいのものだ。
店内は混んでいて、順番待ちのカップルや家族連れが楽しそうに順番待ちをしていた。
僕は、なるべくそちらに視線を向けないようにしながら、店員に「どれくらい待ちます?」と尋ねた。
彼は僕を見るなり「何人ですか?」と聞いた。僕は「一人です」と答えた。
彼は僕を、引っ繰り返った灰皿をみるみたいに見て、もう一度「お一人ですか?」と尋ねた。
「一人です」僕はそう繰り返した。
「少々お待ちください」と彼は言った。そして、店長が出て来た。「店長」という名札をつけていたのだ。
「申し訳ありませんが、お一人のお客様はお断りさせていただいています」
彼は言った。店内はカップルと家族連れに満ちていて、そのざわめきが急に大きくなったように思えた。
僕は独りで家に帰った。途中で鳥のカラアゲとエビスビールを買った。
そして、それを胃袋に放り込みながら、今これを書いている。
長くなったけれど、この出来事は明確な徴を僕らに与えた。
要するに、僕達は誰にも必要とされていないということだ。
彼はカップを手に取り、冷め切った珈琲をゴクリと飲むと、
感情の無い顔を僕に向けて、ポツリと呟いた。
「君や、君みたいな考えを持つ人からパソコンを取ったら、
果たしてどうなるのかな?」
僕はニヤリと笑みを浮かべ、彼に答えた。
「簡単さ。それこそが、死、さ」
176 :
('A`):2005/03/22(火) 15:33:24
僕はある奇妙な性癖に取りつかれることになったが
SEXの回数は0でオナニーの回数だけが増えていった。
そして、僕は自分のレーゾン・デートゥルを見失い
一人ぼっちになった
177 :
('A`):2005/03/22(火) 15:34:04
問題なのは僕らが肉体的に童貞という
ことではないんだ。
「僕らは精神的にも童貞であるべきなんだ」
オーケー、わかったかい?
スレタイを見て東京大学物語を思い出した
179 :
('A`):2005/03/23(水) 01:10:04
うむ、そういう事も、あるかもしれないな
180 :
('A`):2005/03/23(水) 14:28:36
僕は卒業アルバムを手に取り、無意識に自分の写っている写真を探していた。
集合写真に写った僕は、弾力のないサンドイッチのような表情でこちら側を見ている。
続けてページをめくってみる。
そこには修学旅行という集団的強制の中、彼らが朝食をとっている写真があった。
写真の右隅の奥に一人の青年がいた。
集団から離れ、一人食事をしている冴えない青年を僕は見過ごすことができなかった。
「いったいどうしたっていうんだ」
カラスは言った。
「まず君は、その青年が自分自身だってことを思いなさなければならない。」
「君はその旅行の間ずっと一人だった。それは言い逃れようのない事実なんだよ」
181 :
('A`):2005/03/23(水) 14:35:19
ねえ私がピーマン入りの豚肉炒め嫌いなのしってる?
182 :
('A`):2005/03/23(水) 14:43:15
181>>
そんなことは宇宙が誕生する前から知っているさ。
それより重要なのは君が本当に喪男かどうかということだけなんだよ。
183 :
('A`):2005/03/23(水) 14:52:05
俺が寂しいって言ったら寂しいんだよ!by加納クレ太
184 :
('A`):2005/03/26(土) 01:52:59
185 :
('A`):2005/03/26(土) 02:00:37
「ヘイチェリーボーイ!お前、車なんか運転してないで家でマスでもカイてな!」
186 :
('A`):2005/03/27(日) 03:10:45
あの頃から、僕らはお互いに少しずつ年をとったのだと思う。
僕はいつのまにか、彼女が「ボーボーボ・ボーボー」と言っても訂正しなくなったし、
彼女は、僕が「あの漂白剤みたいな名前の死神の漫画はどうなったの?」と訊いても、
「ソウル・ソサイエティ編が佳境よ」と、機嫌を損ねることなく答えてくれるようになった。
そう言われて僕は勃起する。
僕はすぐ勃起する。
188 :
('A`):2005/03/28(月) 11:22:47
そして僕は勃起した僕自身に対していささか不安を感じることになる。
189 :
('A`):2005/03/28(月) 11:35:22
僕 は
幼 女 が
大 好 き だ
ムッ・・・
190 :
糞スレだな。スレタイで分かる。 ◆vbOTS6/F12 :2005/03/30(水) 00:24:33
ハツミさんみたいな彼女が欲すぃい。
191 :
('A`):彼女いない暦25/04/01(金) 10:41:36
こんな日に誰からもメールが来ないと僕はいささか嫌な気持ちになる。
頭では理解している。エイプリルフールなんかに振り回されるべきではないことは。
それは祝日というわけでもなく、普段となんら違いはない日だ。
しかし僕はいつも何でもないことに期待を抱いてしまうのだった。
それは僕が喪男だからかも知れない。
そして一度芽生えた気持ちは消せはしなかった。
僕は、日本一タフな喪男になる。
ネ喪やネネ喪の煽りに動じないように。
193 :
('A`):彼女いない暦25年,2005/04/03(日) 11:17:14
ねえ、その喪男って言うのやめてくれる?
194 :
('A`):彼女いない暦25年,2005/04/03(日) 16:50:18
そこはかとなくage
195 :
('A`):2005/04/05(火) 15:16:08
ageたてのかりっとしたドーナッツ
196 :
('A`):2005/04/07(木) 13:18:02
197 :
('A`):2005/04/07(木) 13:20:27
村上春樹の文体ってなんか不自然だよね
198 :
('A`):2005/04/07(木) 15:15:08
ほしゅ
199 :
('A`):2005/04/07(木) 15:48:23
主語とか述語がきれいにまとまってて俺は好きだ
普通の小説で使われるような小難しい熟語は極力使ってないし
200 :
('A`):2005/04/07(木) 19:05:41
ビーフカツレツうまいね。
201 :
('A`):2005/04/07(木) 19:17:34
コンビニへ出かけるために伸びきった髭を剃りお気に入りの濃いブルーのジャケットとを北
202 :
糞スレだな。スレタイで分かる。 ◆vbOTS6/F12 :2005/04/07(木) 22:23:36
「ワタナベ君、あなた何人くらいの女の人と寝たの?」
と直子がふと思いついたように小さな声で聞いた。
「童貞です」と僕は正直に答えた。
レイコさんが練習をやめてギターをはたと膝の上に落とした。
「あなたもう三十歳でしょ?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
直子は何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。
203 :
('A`):2005/04/07(木) 22:30:43
「悪いけどさ、ピッチャーミセリは草野球かなんかでやってくれないかな」と僕は
きっぱりと言った。
「それやられると試合に負けちゃうんだ」
「でももう8回裏だよ」と彼は信じられないという顔をして言った。
「知ってるよ、それは。8回裏だろ? 8回裏は僕にとってはまだ戦っている時間
なんだ。どうしてかは説明できないけどとにかくそうなってるんだよ」
「駄目だよ。草野球でやるとチームの人から文句がくるんだ。ここなら他にいい抑えもいないし、
誰からも文句はこないし」
「じゃあ野球盤でやりなよ。畳の上で」
「それも駄目なんだよ。ウ、ウチのミセリはアメリカ人で畳が苦手だし、
し、神経質でつらい環境だとすぐ動揺しちゃうし、ぼくもミセリがいないと采配って
できないんだよ」
確かに彼のミセリはひどく神経質ですぐに動揺してしまうし、一方彼の采配もミセリが
いないと成り立たないし、もう監督を変えるしかなかった。やれやれ、と僕は思った。
「じゃあ歩み寄ろう」と僕は言った。「ピッチャーミセリはやってもかまわない。その
かわり大事な場面で使うのはやめてくれよ。あれ、かならず逆転されるから。それで
いいだろ?」
「ぎゃ、逆転?」と彼はびっくりしたように訊きかえした。「逆転ってなんだい、それ?」
「逆転といえば逆転だよ。押し出し死球だったり走者一掃タイムリーだったりサヨナラ
負けだったりするやつだよ」
「そんなのないよ。ウ、ウチのミセリはいつも抑えてるよ」
僕の頭は痛みはじめた。
204 :
('A`):2005/04/07(木) 22:33:54
突撃隊ですら一度女とデートしたというのに俺らと来たらw
205 :
('A`):2005/04/07(木) 22:38:02
この手のスレを見るといつも思うんだが、皆文章暗記してそれを書き換えてるのか?
それとも本引っ張り出してこことここをこう書き換えて・・・ってやってるのか?
206 :
('A`):2005/04/07(木) 22:57:50
>>197 なんか英語で書いてそれを日本語に翻訳する、という方法で書いていた時期
もあったらしい
207 :
('A`):2005/04/07(木) 23:00:49
>>206 なんていうか、言葉の並べ方が日本っぽくないと感じたのはそのせいなのかな
「〜〜だよね、つまり、〜の」みたいな
○○大学じゃなくて、大学of○○的な(適当だけど)
俺は本を取り出し、パラパラめくってみると所々思い出せてくるから、
そこから改変できそうなところを探すって感じかな。
そうじゃない人も多い。
印象的な部分を一部抜き出した言葉でググってみて、引っかかったら、コピペして改変してる。
209 :
('A`):2005/04/07(木) 23:12:02
僕は無性に腹が立ってきた。あまりにガイシュツ過ぎる。
でも、今は冷静な判断が必要だ。そこで僕は、ウィスキーを一口飲み、深く深呼吸をし、
風の歌を聴き、鳥の声に聞き惚れ、PCの気持ちに思いをはせるよう努めた。
オーケー。僕は理解した。
>>202のPCは風呂に入りたがっている。せめてシャワーを浴びさせてやる必要がある。
>>205 俺はそれっぽい感じにオリジナル風味を目指してる。
ってか適当w
>>202にはダシの使って正直スマンと思っています。
210 :
('A`):2005/04/08(金) 05:15:55
電話の奥で羊男が暗闇から響いてくるような声で言った。
「ボクだよ、ボク。とんでもないことにまきこまれたようだ。
銀行口・・・」
そして電話はぷつりと切れた。
やれやれ。
僕は発泡酒を片手にサッポロ一番を茹で始めた。
茹ですぎないように気をつけながら。
ラジカセからはミンキーモモの主題歌が流れている。
「完璧な学生などといったものは存在しない。完璧な教授が存在しないようにね。」
僕が研究室に入ったばかりのころ偶然に出会ったある先輩は僕に向かってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだが、
少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧な学生存在しないと。
しかし、それでもやはり朝起きて研究室へ行くという段になると、
いつも絶望的な気分に襲われることになった。
僕に研究することのできる領域はあまりにも限られたものだったからだ。
たとえば、集積回路について何か研究したとしても、
実際にはすでに誰かがやった後かもしれない。
そういうことだ。
212 :
('A`):2005/04/10(日) 03:15:30
100%の女の子どこー?
213 :
('A`):2005/04/10(日) 03:32:18
このスレは、あぶない。僕はそう思った。
一人が、がんばって生かしている良スレだ。
でも僕はどうすることもできなかったんだ。
だってそうだろう、巣から落ちた小鳥は、死ぬしかないんだ。
そんなことを思っていたら、彼女は僕に笑いかけてきた。
「ワタナベくん。喪男が何か考えても、それは無駄よ」
そうだ、無駄なのだ。
僕はまたブラウザを閉じる。
そうだ、いま、この瞬間、もう、喪は終わっているんだ。
>>211はすごく改変がうまい。僕はそれを認めざるえない。
そして僕ははっきりと自分の文才のなさを自覚する。
215 :
('A`):2005/04/10(日) 09:57:10
このスレギガワロスwwww
お、良スレ発見
僕は二十三歳で、そのとき研究室の椅子に座っていた。
その四階建ての機械棟は情報棟と電気電子棟の間、
工学部のほぼ中心に存在していた。
四月の暖かな日差しがキャンパスを明るく照らし、
守衛所の警備員や、満開になった桜の木や、
駐輪場前の掲示板やそんな何もかもをバルビゾン派の風景画のように見せていた。
やれやれ、また実験か、と僕は思った。
218 :
('A`):2005/04/13(水) 09:50:45
昔々
219 :
('A`):2005/04/13(水) 11:21:05
僕は二十一歳で、そのとき自習室の椅子に座っていた。
その狭苦しい教室は浪人がほどんどで、今にも満席になろうとしているところだった。
四月の暖かな日差しが校舎を明るく照らし、ミニスカートを履いた女子高生や、
壁に貼ってある「日々是決戦」の護符や、トイレに落ちてるコンドームやそんな何もかもをフランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。
やれやれ、三浪か、と僕は思った
220 :
('A`):2005/04/13(水) 19:30:21
わろた
221 :
('A`):2005/04/14(木) 22:00:14
あげ
222 :
1:2005/04/15(金) 22:41:36
「オナニーしていいかい?」と僕は言った。
デリヘル嬢は、信じられないといったような表情で僕を見た。それはそうだろう。
デリヘルを頼んでマスターベーションする人間はそうはいない。
「オナニーしてもいいかな?」僕はもう一度尋ねた。
「そりゃ、まぁ構わないけどさ」彼女はそう答えた。
「でもあんたってさ、かなり変わってるわよね。今までそんなこと言った客は一人も
いなかったよ」
「よく言われる」と僕は言った。本当によく言われるのだ。
「それで、私は何をしてればいいの?台所でお味噌汁を作っていればいいのかしら?」
「それも悪くない」と僕は言った。「ただ、可能ならば僕の手を握っていてくれないかな。
本当に出来ればでいいんだけど」
「いいわよ」と彼女は言った。
我々はベッドにもぐり込み、お互いの手を握った。僕は空いた右手でペニスを握り、ゆっくりと
マスターベーションを始めた。それはほんとうに、ほんとうに素晴らしいマスターベーションだった。
223 :
('A`):2005/04/16(土) 01:39:03
225 :
('A`):2005/04/16(土) 02:00:27
226 :
('A`):2005/04/16(土) 02:04:05
>>222 自演で絶賛レスしてるのかと思ったが、
ほんとにすばらしい出来だ
227 :
('A`):2005/04/16(土) 02:05:13
いま酷い自演をみた
228 :
('A`):2005/04/16(土) 02:07:50
229 :
('A`):2005/04/16(土) 02:08:00
やれやれだぜ
「だぜ」が不要
231 :
('A`):2005/04/16(土) 02:17:09
>229
それじゃジョジョだ
232 :
('A`):2005/04/16(土) 02:48:56
やれやれ
233 :
('A`):2005/04/16(土) 06:41:09
234 :
('A`):2005/04/17(日) 20:33:45
良スレage
235 :
('A`):2005/04/18(月) 00:58:44
この先こんな日曜日をいったい何十回、何百回くりかえすことになるのだろうとふと思った。
「静かで平和で孤独で憂鬱で馬鹿馬鹿しくて無気力で腐った日曜日」と僕は口に出して言ってみた。日曜日には僕はねじを巻かないのだ。
そして僕は月曜日もねじを巻かないことにした。
236 :
('A`):2005/04/18(月) 01:17:08
そうさ 僕のかわりなんていくらでもいる そんなふうに考えながらグラスに残ったビールを飲み干した
237 :
('A`):2005/04/18(月) 01:28:00
238 :
('A`):2005/04/18(月) 20:30:33
ここで浮上
239 :
('A`):2005/04/19(火) 04:40:05
鼠の小説には優れた点が二つある。
まず、セックスシーンの無いことと、それから一人も人が死なないことだ。
放って置いても人は死ぬし、女と寝ることなんて都市伝説にすぎない。
そういうものだ。
>>239 何処が改変されているのか解らなかったよ……('A`)
241 :
('A`):2005/04/21(木) 11:48:07
242 :
('A`):2005/04/22(金) 01:35:44
「今はどうなんだ?恋人はいるのか?」友人がたずねた
僕はしばらくのあいだ考えてから二次元の女の子を除外することにした。「いや、」と僕は言った。
「さびしくないの?」
「慣れたのさ。訓練でね。」
「どんな訓練?」
僕は煙草に火を点けて、煙を彼の五十センチばかり頭上に向けて吹いた。
「僕はふしぎな星の下に生まれたんだ。つまりね、欲しいと思ったものは何でも必ず手に入れて来た。でも、何か
を手に入れるたびに別の何か、おそらく人間としてとても大切な何かを捨ててきた。わかるかい?」
彼は暫くのあいだ、足の長い珍しい蚊を追うように視線を泳がせた。
「まぁ、少しは。」
「そうして気づいてみると、本当に欲しいと思ったうものは永遠に手に入らなくなっていた。
だれも信じてはくれないけれどこれは本当なんだ。三年ばかり前にそれに気づいた。そしてこうも思った。も
う何も欲しがるまいってね」
彼は首を振った。「それで、一生そんな風にやっていくつもりか?」
「おそらくね。誰にも迷惑をかけずに済む。」
「本当にそう思うなら、」と彼は言った「靴箱の中で生きればいい」
僕は頷いた。事実そうして来たのだった。
みんなこれだけ面白いこと書けるんだから、文章でなら女の子の一人くらい口説けると思った。
>>243 「残念ながら、毒男達の文章力はそういった場面ではてんで発揮されない。
世界の七不思議の一つだよ」と毒男は上下する右手を一瞬止めて言った。
245 :
('A`):2005/04/23(土) 20:36:22
「あなたは二十歳のころ何をしてたの?」
「アニメに夢中だったよ。」西暦2015年、我らが年。
「そのアニメはどうだった?」
「なかなかのものだったよ。最終回と、そのひとつ前を除けば。」
「面白かった?」
「作画さえ良ければ、」と僕は香りのしない安いコーヒーを飲み込みながら言った。「大抵のアニメは良作に見える。」
246 :
('A`):2005/04/24(日) 02:11:39
エヴァ?
247 :
('A`):2005/04/24(日) 02:13:16
まだあったんだこのスレ
Σ(゚-゚)