BUMP OF CHIKENが好きな喪男

そいつは酷い　どこまでも胡散臭くて　サクラっぽい業者のアド
でも人によっちゃ　それ自体がメル友
「こいつは　凄いかわいい子のアドレスなんだ」
信じきった彼もとうとう　その真偽を確かめるオフに出るとする

誰もが口々に彼を罵った　「デタラメのレスにすぐ釣られる」って

容易く　喪男一人を値踏しやがって
世間のイケメンですら　彼を笑う権利なんて持たないのに

そいつは酷い出来映えだが
雑誌を見ながら勉強した　自前のおしゃれ　彼にとっちゃ記念すべき高価な服
髪をとかしワックスをつけ　慣れない手つきでセットした
堪え切れず掲げた拳　どこへ行くの？と親の声
そいつは酷い　どこまでも胡散臭くて　サクラっぽい業者のアド
でも誰にだって　それ自体がメル友
ホントにうらやましい　誰もが耳を疑うような経験談でも
信じきった人によっちゃ　自慢に成り得るだろう

誰もが遠ざかる　喪男を呪い出した
「願わくば　メル友が悪魔であれ」

容易く　覚悟の前に立ちはだかりやがって
夢の終わりは　彼がポジをやめた時だけ

死に際ポジの　その手にグングニル
狙ったモノは　必ず貫く