三国志の世界に、喪版のキモメン連中が殴りこみ!
魏、呉、蜀、喪! 天下を手中にできるのは、どの国なのか!
2 :
2ゲッター ◆2getPW7gAM :04/08/27 09:37
2げっとん
しんじゃえ
マッハで空を飛んでみたい
喪でスタート
↓
数十年が流れ
↓
子孫残せず滅亡
G A M E O V E R
長宗我部じゃないのか
伊予 讃岐 土佐 阿波
あわ ひえ むぎ おもち
子孫はのこせなくてもいつの時代も喪男は
いると思うんで国は残るかと
喪でSTART
↓
臭いキモイといわれ攻め滅ぼされる
ゲームオーバ
呉「喪が攻めて来たぞー!」
蛮族扱いだろ
呉「喪が攻めて来たぞー!」
喪民解放軍「国民全部が喪になるべきじゃー!!おまいら解放してやるわいー」
喪国は圧倒的な軍事力を誇り、瞬く間に呉国の一部を占領した。
喪王 喪手内
軍師 独秦
大将軍 矢羅傍(ヤラハタ)
団子虫将軍 喪手対
陳国将軍 御托(オタク)
喪国五武人「五鬼将軍」
肝意(カンイ)
武沙(ブサ)
自虐(ジギャク)
堕眼(ダガン)
根雅(ネガ)
妖精将軍 童貞
その他の武将
自慰、不恋愛(ブレンアイ)、泡好(ホウコウ)
15 :
Me ◆MeYwAvVR8E :04/08/27 10:31
喪王 喪手内
いわずとしれた喪国も王。容姿不端麗だがモテナイ男からの信頼は厚い。
小さい頃から「ブサ、キモ」と罵られモテナイ人が報われない世の中を嘆き
同じモテナイ男、矢羅傍、喪手対達と挙兵、喪国を建国。童貞。
軍師 独秦 ・・・喪国の天才軍師、童貞
大将軍 矢羅傍(ヤラハタ) ・・・喪王と同郷で共に挙兵。喪王の良き理解者であり
喪国一の武人。やさしい。童貞。
団子虫将軍 喪手対 ・・・喪王と同郷。建国時からの配下。一見ネガティブな性格だが
うちに秘める物はかなり大きい。童貞。
陳国将軍 御托(オタク) ・・・途中参加の将軍。知に優れた将軍。独特の趣味を持つ。
若い。童貞。
三国志って、戦をしては酒盛りしてドンちゃん騒ぎ
その後に女とハメまくり、そして裏切り
漏れ下戸で童貞で煩いとこ大嫌い
消しゴムも借りたら返すタイプ
喪国五武人「五鬼将軍」
肝意(カンイ) ・・・ 五鬼将軍の筆頭。優れた武を持つ。武沙と仲がいい。
蜀軍の魏延の親戚。童貞。
武沙(ブサ) ・・・五鬼将軍の次点。小さい頃の恨みからイケメンへの復讐に燃える。
肝意とは刎頚の仲。激しい気性。童貞。
自虐(ジギャク) ・・・ 小さい頃から顔のことで苛められ続けたため、声がどもる。
かなり自虐的な性格。童貞。
堕眼(ダガン) ・・・ 元は魏の太守。喪王の信条に感激して喪国に参戦。
自分では駄目駄目な奴だと思っているが相当の武をもつ。素人童貞。
根雅(ネガ) ・・・ 魏国との大きな戦いの時たまたま突撃の時間を間違い、それがたまたま
瀕死の喪王、喪軍を救う事となりその功績により五鬼将軍になった。
ほかの五鬼将軍からの信頼はかなり薄い。仲も良くない。童貞。
妖精将軍 童貞 ・・・元は呉の家臣。酒の席で酔った呉の軍師周愉に「まこと気味の悪い顔、
酒が不味くなる」と言われ病気となる。喪王挙兵に際し、呉を捨て参加。
周愉をかなり恨んでいる。童貞。
その他の武将
自慰・・・喪国の将。自慰が好き。
不恋愛(ブレンアイ)・・・喪国の文官。
泡好(ホウコウ)・・・元は蜀の将。泡遊び(ソープ)が大好きで毎日のように泡遊びをしていた。
その不倫理を劉備に嫌われ蜀に居づらくなり喪国へ。性格が悪く、
喪国でも嫌われている。素人童貞。
周愉最低だな、自分はイケメンだからってな…
黄巾の乱に始まった中国の混乱。
その後の三国の鼎立、戦い、魏の統一、司馬氏による晋の建国・・・。
歴史の一連の流れはこうなっている。
今に伝わる歴史がすべてではない。
三国志もしかり。三国だけの争いではなかったのだ。
歴史の影で自分達のアイデンティティを懸けて戦った男達もいた。
魏、呉、蜀の狭間で、理想の社会を創ろうとした男達。
たった五十年の間だけの理想郷。
世の中のモテナイ男達に夢を与えた国。
喪国。
これはモテナイ男達の話。
将としてっつーか人としてダメな奴けっこういるなあw
天下盗り無茶だろw
しかしながら名スレw
コミカルでいくか、真面目でいくか、
てか書き続けていいのか・・・。
俺
>>1じゃないし・・・。
>自慰・・・喪国の将。自慰が好き。
そのまますぎてワラタ
ところで喪国の本拠地は一体どのあたりだ?
チベット
げぇ!キモい顔!
やっとカンイの名前の由来?がわかった
周瑜死ね
ある日ひとりぼっちの
>>1に
手紙が届きますた・・・
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呉と決戦の際は真っ先に周瑜の首を頂戴しようぜ
ホウトウとは仲良くしたい
張松は俺たちの仲間
「お前不細工だな。」
「ああ、つーかキモイ顔w」
「あはははは」
呂布討伐中の曹操の陣での会話。
笑われているのは若き日の一兵卒、喪手内。
「うるせーよ。」と適当に返す。
幾度となく馬鹿にされ、嘲笑されてきた。
しかし喪手内は耐えてきた。「親から貰った顔だ、耐えるんだ」
その顔のせいで喪手内はいままでずっと女から好かれた事がなかった。
むしろ「気持ち悪い」と差別、嫌われていた。
黄巾族が反乱を起こした辺りから状況は改善した。
平和な時代は女からは侮蔑の目で見られ笑われていたことと
比べると武人が力を持つ戦国時代は女に笑われないだけ喪手内にとって快適だった。
このまま戦国時代に身を委ねようか、そんな事をいつも考えていた。
「喪手内殿・・・」
同郷の矢羅傍が声をかけ、隣に座った。
「いよいよ呂布との決戦ですな」
根っからの武人、そしてよき理解者。
顔以外はすべて持っている人物。
「そうだね、倒せるかなぁ。」
「いやはや、曹操殿はまさに天才。勝つでしょうな」
立ち上がり天を仰ぎながら矢羅傍は続ける。ああ、上を向いて顔が見えない
矢羅傍はなんとカッコイイことか!隆々とした体に似合った鎧!
「私は喪手内殿にはすべてを話してきたつもりでござる。同郷であり、信頼するに
値する人物だと思っています。みなに馬鹿にされる私のこの不揃いの顔の痛み、
なかなか分かってくれる人物はござらん。今の友ではあなたぐらいです。」
顔を下ろし矢羅傍は喪手内の目を見る。
あまりに真剣な矢羅傍にすこし喪手内はたじろいだ。
「すみません、こんな話」
「いや、大丈夫だよ・・・。」
言葉に詰まる二人。
「では呂布との戦いでお互いに功績をたてましょう。」
そういい残して矢羅傍は陣舎に去って行った。
残された喪手内は草の上にで先刻の矢羅傍の言葉を反芻していた。
「矢羅傍も・・・」
差別、嘲笑、不細工は耐えなければいけない道なのか、
そして未来永劫耐え続けなければいけないのか、
矢羅傍ほどの人物がなぜ不細工というだけであれだけ悩まなければいけないのか。
呂布のいるカヒ城は目前に迫っていた。
今のままもおもろいけどもっとコミカル系希望
プロフィールをもっといかしてさ
自虐とか妖精将軍なんて使いどころ満載じゃないですかw
陳国将軍 御托(オタク) ・・・途中参加の将軍。知に優れた将軍。独特の趣味を持つ。
若い。童貞。
どんな趣味なんだw
喪国って微妙に響きいいな。
( ゚д゚)ポカーン
勝手にプロフィールとか作ったものです。
ウザかったら言って下さい。
董卓と童貞ってパッと見似てるね。
ワラタ
ある日の劉備軍陣営にて。
うだつのあがらない二人の配下、御托と曹豹が二人で酒を酌み交わしていた。
「曹豹殿、おでは自分で申すのもなんだが、知略には自信がある。されど殿には全く目もかけてもらえぬ」
「それは貴殿がブ…いや、貴殿は悪うござらぬ。ただ時を得ぬだけだ。私と同じく」
「曹豹殿はさすが、我がよき理解者。心の友よ!」
「…さあさ、もっと飲まれよ」
「ところで、これをご覧なされい。昨夜おでが書き上げたものだ。これを殿に献上すれば、きっと殿もおでの才を認め、軍師として召抱えられるやもしれぬ」
「?」
怪訝そうな顔つきのまま、曹豹はそのずしりと重い木簡を、おもむろに開いた。
中身はかすかに栗の花の香りがし、細々とした小さい文字で埋め尽くされている。
曹豹は、目を細めながら、律儀にも読み進めた。
…読みながらふと、曹豹は御托の方に目をやった。
彼の顔は誇りと陶酔をたたえており、あばただらけの頬が紅潮していた。
その途端、曹豹は可笑しくてたまらなくなった。
そして木簡を床に置くと、勝ち誇ったような表情でこう言い放ったのだった。
「御托殿…もしや貴殿は女と交わったことがないのでござるか?」
御托の紅潮した頬の血の気が、みるみる引いていった。
「厠に、行ってくる」
御托はそれきり、蜀陣営に戻ってくることはなかった。
49 :
Me ◆MeYwAvVR8E :04/08/27 22:44
なんかドキドキしてきちゃったじゃないかw
面白いww良スレあげ
このまま沈ませるのは惜しい
かなりの良スレなんだが作家が少ないのが問題だな
とりあえず>1の発想がすごいと思ったよ
1はただの三国ヲタだろ
ある日の蜀
諸葛亮は仕事に忙殺されていた
今日はある人と面会があるらしい
なんでも隠れた名士とゆう事で諸葛亮も興味をしめした
やっとこさ仕事が一段落すぎ、面会の時は刻一刻とすぎる
側近の者に諸葛亮は神経質のお人なので喋らなくともよいといっておいた
遂に面会の時が来た、扉があくとまさしく男がいた
男が蜀の在り方や、儒教の事を語りだす。
しかしなぜやら「クスクス」と音がなるではないか
その男が去るまでその声はやまなかった
男が去ると、側近の一人が「笑うとは失礼ではないか」と一人の側近を怒鳴りだした
諸葛亮はその男に「私も耐えられなかっただからしかたがないではないか」といったと言う
謎の西洋人 キモ・デブジャー・・・青い目をした巨漢。文の才能があり西洋の
技術を取り入れる。
顔醜を引き抜いてくれ
>>59 どこの武将だ?
まさか顔良と文醜の事か?
>>57 陳寿の師匠にして、蜀の降伏をといた人物です
因縁の闘い
顔良VS顔醜
_,,. -‐‐‐‐‐- 、
lヽ ヽ ヽヽヽ ヽ
ノ::::゙、 ヽヽヽヽ ゙、
ヘ:::::::::;;: -‐''''""( )1
゙、::::::::-‐''""" ̄"'i
:V;;||:::: '~ニ=ッ, r='|
i!f !::::: ゙、i
i!ゝ!:::: ‐/リ
i::/:、 :::、 /''ii'V
ハ::::‐-、_"''il|バ''
ショカツリョウ
諸葛亮 曰く、
私の妻でよかったら差し上げますが?
>>64 袁紹軍の双璧の武なのに・゚・(ノД`)・゚・
(張コウ除く)
69 :
どらい ◆q8/Hme/TYQ :04/08/28 11:36
曹操軍はカヒ城を包囲した。
「矢羅傍、ちゃんと生き残ろう」
「無論、そのつもりでござる」
戦いの前の矢羅傍の顔は英気と自信に満ち溢れていた。
「俺達は戦いの中でしか生きられない」
曹操軍と呂布軍の小競り合いは数ヶ月に渡り続いた。
喪手内も矢羅傍も目を見張るは活躍ではあったが、所詮一兵卒、
とくに恩賞もなかったが周りの兵士達からは
「貴方達、強いですね。」「この二人の近くにいれば大丈夫だな」
等と言われた。信頼を勝ち取った。
二人は戦い続けた。顔の事で馬鹿にされていたストレスに比べれば
自分達の力が認められる、主張できる戦場(ここ)は天国であった。
70 :
どらい ◆q8/Hme/TYQ :04/08/28 11:36
戦いは佳境を迎え、曹操はカヒ城を水攻めし始めた。
「人中に呂布あり、馬中に赤兎あり」と讃えられた猛将は敗れた。
戦いに勝った曹軍はカヒ城下で略奪、陵辱を始めた・・・。
「浅ましいな・・・」
喪手内、矢羅傍は遠い冷ややかな目でその惨状をまざまざと見ていた。
「喉が渇いた。俺達も酒でも頂こう、もう誰も生きのこっちゃいないさ。
酒の一つ貰ってもバチはあたらないだろうさ」
目の前の民家に入った。
酒を物色していると突然「ガタガタ」と音がした。
「誰だ!」矢羅傍の声。
そこには人妻らしき女がいた。
怯えた眼でこちらを見ている。
「大丈夫、何もしない、なぁ矢羅・・・傍・・・」
矢羅傍の目がおかしい
「はぁはぁ」
「おい!矢羅傍!」
71 :
どらい ◆q8/Hme/TYQ :04/08/28 11:37
突然矢羅傍はその女に飛びつき、弄っている。
「いやぁ!」
「止めろ!矢羅傍!」
喪手内の手が矢羅傍の手に掛かると同時に女の手により矢羅傍は
グイッと突き放された。
「あんたみたいなのにやられるぐらいなら、
あんたみたいな気持ちの悪い男に犯されるぐらいならぁ!」
女の甲高い怒号。はっとする矢羅傍。
「ブチッ」
女の口から血が流れ出した。
「おい!女!」
喪手内は近づき抱き抱える。
「死んでいる・・・舌を噛んだんだ・・・」
呆然と矢羅傍は立ち尽くしていた。
このままココにいてはマズイ、他の奴に見られては!
「矢羅傍、とりあえずこの場を去ろう」
何も言わず虚空を見つめる矢羅傍を引っ張って民家を離れた。
「あんたみたいな気持ち悪いやつに犯されるなら!」
カヒ城は水攻めの後で不快な湿った空気だった。
…('A`)
なんか、南方にリザードマンの王国があったような。
顔醜・・・顔回の子孫と言われている(というか自分で言っている)が、定かではない。いろいろな意味で顔良の宿敵。童貞。
75 :
洞庭湖の戦い1/3:04/08/28 13:00
連続もの置いて行きますね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さて、呉国侵略を開始しようと思うのだが、何か?」
喪王・喪手内は重い口を開いた。
喪手内に心服している配下は、無論意義もなく、一斉に拍手した。
昨晩、四畳半の宴会場で鍋をつつきあったこともあってか、喪将たちの心は一つになっているようだ。
「ご、ご、呉国っつーかまずあのイケメン周瑜をだなぁ!!!!!」
個人的感情丸出しで、必要以上に唾を飛ばして叫ぶのは妖精将軍・童貞。
「俺は、あのスカした野郎に顔射fdし;@grふじこ」
「必死ですね(w」
激した童貞を、隣に居た文官・不恋愛が口と頚動脈を押さえながら制する。
場が静まった所で、喪国天才軍師・独秦(知力78、魅力4)が戦略を申し出た。
そして、
「先鋒は…」
ぐるりと一同を見回した後、喪国の武将で一番の厄介者である男を指差した。
「泡好殿です」
ええっ、という声が方々から漏れる。
この男、国庫の金で泡遊びを繰り返すことで有名であった。
いや、最も嫌われる要素は……
「はっはっはっ、いやー、やはり男子たる者、女を知っている者こそ本物。軍師殿も清童ながらなかなかお目が高い!」
本当は素人童貞であるが、この男にはそのような理屈は通用しない。
「氏ね」五鬼将軍の中でも血の気の多い男、武沙(当然童貞)はこぶしを握り締めてつぶやいた。
「で?で?報償はいくらで??」
「だまらっしゃい」
さすがは独秦、この不遜な態度にも顔色一つ変えない。
「泡好殿は、心身ともに健康ですか。今現在かかっている病気はありますか」
「はぁ?」
「正直におっしゃって下さい。先鋒である以上必要な情報なのです」
先鋒、という言葉の響きに酔ったのか、泡好はだらしなく笑って答えた。
「まぁ、大方健康っちゃぁ健康なんですが、実は…」
彼の口からは、数々の病名が出てきた。言うまでもなく、全て下の病である。
一同の冷たい視線が彼に集中した。
「すばらしい」
沈黙を破ったのは、独秦の拍手だった。しかし、気がふれたかのような答えだ。
その真意は一体どこにあるのだろう。
「泡好殿」
きわめて慈悲をたたえた表情で、独秦は言った。
「あなたは、先鋒として、周瑜に突っ込みなさい。もちろん、文字通りですよ」
「ウホッ!して、その心は…」
顔をしかめつつも、まんざらでもないといった口ぶりで泡好は訊ねた。
独秦は、うふふ、と不気味な笑みを浮かべた。
「細菌兵器です」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…スマソorz
78 :
Me ◆MeYwAvVR8E :04/08/28 13:15
>>場が静まった所で、喪国天才軍師・独秦(知力78、魅力4)が戦略を申し出た。
ワラタw知力70台かよっ!90オーバーだと思ってたのにw
魅力にいたっては1桁かw
喪男ってだけで、能力値は本当の実力から10以上引かれるのだよ。
いつの間にかこんな超良スレが!
ほんとに喪国に参加したくなりましたよ!
どーせすることないし、光栄の三国志で喪を作ってプレイしてみます!
呉に攻め入るってことは国境を接していないと駄目だよな?
今でいうベトナム辺りか?
痴力は90オーバー
>>81 喪の支配領域はインドシナ半島全域という設定で
位置関係はこんな感じか?
魏
蜀 呉
喪
南蛮じゃん
87 :
重度の老け顔(バカ) ◆adhRKFl5jU :04/08/28 19:30
>>83 いやその配置は可笑しいぞ
何故なら喪男は立ちは
喪ンゴル人だからだ
喪子の兵法
沈没阻止
90 :
Me ◆MeYwAvVR8E :04/08/28 22:03
喪は領土を持たない、ってのはどうだろう
91 :
どらい ◆q8/Hme/TYQ :04/08/28 22:51
カヒ城には深々と雪が降っていた。
戦いにより汚れた大地もその白さで埋め尽くされそうとしていた。
「喪手内殿・・・」
二人きりの兵舎で、憔悴しきった声で矢羅傍は言った。
「あの女の言葉が今でも耳を離れないのです。気持ち悪いと言う言葉が!」
「矢羅傍・・・」
矢羅傍の顔には苦悩の色がはっきりと見える。
「この戦場でもこのあり様!そう、平和な時代にはこの顔、女人とまぐわるなど
無理なことと承知してござった。しかし、ここは戦場!拙者は・・・ここでなら
できると思っていたのに!それがこの低落!無常、無残!どこへ逃げてもこの顔からは
逃れる事はできないのでござるな!ははは。我が矢羅家も拙者の代で断絶でござるな。
女をむりやり従わせることもできないとは!」
喪手内の耳には歯軋りの音がしっかりと聞こえた。
「これが運命なのでござろうか・・・喪手内殿ぉ・・・」
運命、その言葉が喪手内の何かを捕えた。
(運命とは何か?顔のせいで虐げられてもそれが運命ならば仕方がないのか?)
喪手内の中の何かが変わった。
92 :
どらい ◆q8/Hme/TYQ :04/08/28 22:51
「運命とは・・・」
矢羅傍が顔をあげ、喪手内を見る。いつもとは違うカオがあった。
「運命というものには必ず従わなくてはいけないのか!?また、必ずあるものなのか?
決まっているものなのか!?それが運命だからとそれを甘受しなければいけないものなのだろうか?」
いままでの喪手内とは違った。矢羅傍ほどの人が何故こんなにも
悩まなければいけないのかという懐疑が喪手内の気持ちを何処かへ昇華させた。
何時かの草むらの上での疑問が一気に氷解した瞬間であった。
「顔が悪いだけで虐げられる、そんなものが運命なのか!そんなに安っぽいものなのか!
醜男が虐げられる事など一種の風潮に過ぎないのではないか?そして、そんな安っぽいものが
運命なら運命など従うに値しない!」
喪手内の眼にの中に矢羅傍は未来を見た。
「その風潮、運命を変える事はできるんでござろうか・・・」
「私達が変えるんだ!私と矢羅傍、君とでだ!」
矢羅傍は目の前に光が見えた。その光はどこかへと続いていた。
中国史に燦然と彗星のごとく現れた一個の猛将呂布が曹操により斬首された。
その首が落ちる事は曹操の台頭を意味していた。198年雪の積もる冬だった。
良スレあげ。
レイープ
下手な小説よりおもろい
四国について語り合うスレはここか
徳島の話しようぜ
四国史か・・
読み方はも、でいいの?
100 :
('A`):04/08/29 13:45
100
101 :
('A`):04/08/29 13:59
領土だったらベトナムチベットモンゴル一帯にすれば三国全部と絡めるぞ
102 :
('A`):04/08/29 16:33
あれは子供の頃だった。御托は中学生にあがってから、周りの雰囲気が変わり
つつあることに気がついていた。人気のある男子はオシャレに目覚め、女子は
イケメンという概念を取り込んでいった。
そして、突然にはぶられ始め、疎外されていった。いじめを受け、同じ仲間で
かたまり「あいつら気もくね?」と事あるたびに言われ始めた。
続く
103 :
('A`):04/08/29 22:35
横入りスマソ。揚げついでに置いていきます↓↓↓↓↓
陽のあたらない、訓練場の一角。
ここは人通りも少なく、人目を気にする《自虐》にとっては格好の居場所だった。
剣術に励んで、ようやく額に汗が吹き出てきたという時、背後に足音がした。
「何をしている?自虐殿」
振り返ると、そこには彼と同じく五鬼将軍の一人、《堕眼》の姿があった。
「いや、そ、その…た、鍛錬を……」
「こんな所でやらずとも、もっと表でやればよいだろう」
「し…しかし、私が表に出れば見る者が…目が、腐ると……」
「ここは喪国だ。皆同じ悩みを持っている。誰もそなたのことは笑わぬ」
《自虐》は、はっとした。
「は…そ、そうでしたね…私としたことが…未だに、どうも…」
「私も、そういう国だから、魏から降ったのだ」
「そ、そうですか……ただ…」
未だに《自虐》は、《堕眼》が喪国に来たことを解せないでいた。
魏の太守という地位にありながら、わざわざ魏から降るなど、かなり大それた行為だと思う。
この男は、なかなかの武辺者だ。曹操からも重用されたとしてもおかしくはない。
喪国の将にふさわしい容貌があること以外は、全く喪国に降る理由などない。
その理由を、《自虐》はおずおずと問うた。
104 :
('A`):04/08/29 22:36
「英雄、色を好む、だとよ」
「!!」
色、という言葉に《自虐》はどきんとした。
「曹操様がよくおっしゃっていた。ただ、私はどうもその言葉は嫌いだった」
「確か、堕眼殿は…」
「そう、一度は遊女を抱いたことがある。だが、決してよいものではなかった」
まだ女を知らない《自虐》には羨ましいばかりの世界である。
「そんな…」
「私が抱いた次の朝、その女は首を吊ったよ。相当、私の相手が嫌だったのだろうな」
105 :
('A`):04/08/29 22:36
「噂はみるみる広まったよ。それ以来、誰も、どの女も私の相手を拒むようになった。こちらが金を積んでもな」
「そうですか…」
「色に憧れど、いつくしむ女がいないのだ。俺は、英雄にはなれないだろうな」
自嘲的に、《堕眼》はつぶやいた。小さく、鼻をすすりあげる音が聞こえた。
《自虐》は何も言えなかった。
自分は、女の手を握る勇気もない。女を抱くことに憧れてはいたが、自分には禁忌であるとも思っていた。
女の白く、柔らかい肌は、《自虐》にはあまりにも眩しかった。
自分が触れたら、穢れて、黒くただれてしまうのではないか、そんな気さえしていた。
「…剣術を、教えて下され。ど、どうも私は、まだ未熟で……」
《自虐》は、話題を変えた。
「いや、なかなかよい筋だと思うぞ」
「…ほ、ほら、堕眼殿は、短兵(刀剣)がお得意とか……」
「私の武器…確かに短兵……」
何を思い出したのか、《堕眼》の顔が一瞬曇った。
けれども、己の中の陰鬱な記憶を昇華させるには、顔や性格の劣等を超越した「武」が必要ではないかと思った。
そう、君主の喪手内の言っているように。
「よし、自虐殿!稽古につきあうぞ!!」
「……はいっ!」
糸冬
おもしれぇぇ!!頑張って下さいね。
107 :
('A`):04/08/30 07:17
(・∀・)イイ!
108 :
('A`):04/08/30 12:34
御托はその頃から漠然と世の中の仕組みがわかってきた。
世の中は非常なのだ。弱きもの、キモイものは平然と排他されていく。
そして何事もないかのように上層の連中は平和を願い、愛という言葉を口にする。
御托は怒った。
なぜ我々は差別されるのか!
そして同時に人というものに恐怖した。
人の醜いとこばかり見てきたためである。
戦争なんてもの、無くなるはずがない。人はあんなにも残虐になれるのだから。
御托は人間に心を閉ざし始めた。
そして独特の「オタク」趣味に没頭し始めた。
二次元は裏切らない。機械はちゃんということを聞く。
彼は一度一般企業に就職していた。
しかし3年でやめた。
現場のイジメとイケメンとOLの諸事情を嫌というほど見せ付けられたからである。
彼に蓄積したストレスは彼の容姿と、挙動にさらなるキモさを追加させた。
しゃべるときはドモり、まくし立てるように一気に早口になり、相手の目を見ないで
しゃべる。機械的な動きかたを身につけ、一目で気持ち悪いという印象を与えた。
アニメのグッズを身につけ、同じ仲間を集め群衆と化した。
しかし、どんな仲間も彼の心の傷を癒せるものはいなかった。
そう、彼が現れるまでは・・・・
109 :
('A`):04/08/30 15:21
やべーよ徳島台風まじやべーよ
110 :
('A`):04/08/30 18:16
だから、四国のスレじゃないって。
111 :
('A`):04/08/30 19:22
香川もやばい
良スレ記念パピコ
113 :
('A`):04/08/30 23:43
作者待ちage
114 :
('A`):04/08/30 23:44
四国は田舎の寄せ集め。
以上!
張松の兄はイケメン
116 :
('A`):04/08/31 11:37
あげ
117 :
('A`):04/08/31 11:39
大歩危小歩危
118 :
('A`):04/08/31 11:53
おもろい
119 :
('A`):04/08/31 11:56
都会度
高松>>>松山>徳島>>高知
120 :
('A`):04/08/31 11:56
高松が都会ですと!?
121 :
('A`):04/08/31 11:59
122 :
('A`):04/08/31 12:02
119は愛媛のみかん星人だからスルーしてください
123 :
('A`):04/08/31 12:11
四国どうしの争いは四国内でやってくでー!
チョー恥ずかしいネタば、ゆうちゅうが〜(西土佐村風
>>119 んなこたーない
高松>松山>>徳島>高知
くらいだよ。
125 :
('A`):04/08/31 17:53
日本の四国の話とかくだらないこと書くなよ。
作者書く気なくなるだろ。
>>122 高松を一位にしてるから香川のうどん星人じゃないか?
127 :
('A`):04/08/31 22:58
あげとく
128 :
('A`):04/08/31 23:42
喪手内、矢羅傍の故郷許都の南、汝南のある村にて。
一人の男が軒の下の黒い虫を見ていた。
「丸まって暗いところにいる。それって幸せなことなのかもしれないな」
大柄な体、不精髭、肉が垂れた醜い顔。
「光があれば姿がはっきり見えてしまう。美男子ならそれがいいのかもしれないが、
俺にはキツイことだ。」
悲しみ混じりに誰に言うでもなく呟いた。(もしかしたら言えばこの黒いモノへ呟いたのかもしれない)
「そういえば喪手内殿や矢羅傍殿が従軍している曹軍は呂布に勝っただろうか・・・、
俺も参加して一旗あげるべきだったかな。あの矢羅傍殿も認めてくれたこの腕、
使ってみるべきだったかな。いやいや、ただのお世辞かもしれん。
やはり、この虫のように暗い所に居る方がいいのだ。」
すべてを自己完結させてしまうこの男の癖である。
「一生暗い所で静かに過ごしたい。誰も俺を突かないでくれ。」
129 :
('A`):04/09/01 19:07
保守あげ。
良スレだ!!
131 :
('A`):04/09/02 10:39
ほす
132 :
('A`):04/09/03 00:12
すばらしい
133 :
('A`):04/09/03 01:00
喪手内はいつ国王になるんだ。だれか続きキボン。
134 :
('A`):04/09/03 07:57
良スレage
喪壁の戦い
136 :
('A`):04/09/03 23:53
あげ。
作者さん、暇を見つけてお願いします。
ファイターズの小笠原が
一瞬曹操に見えたことがある
138 :
('A`):04/09/04 16:48
139 :
ワンダー喪喪 ◆T3HqDEgOKE :04/09/04 16:51
140 :
ワンダー喪喪 ◆T3HqDEgOKE :04/09/04 16:51
141 :
('A`):04/09/04 22:55
やっぱり徳島こそが四国の王にふさわしいな
根喪羽(ネモウ)
流れ者の武人、フツメンであるため他の武将達から不信に思われている
自称童貞
143 :
('A`):04/09/05 05:33
徳島などない
応援age
144 :
('A`):04/09/05 06:15
どうやらもうやる気無い様なのでここ緒と差ね?
146 :
('A`):04/09/05 17:17
愛媛を忘れるな 決して忘れるな
147 :
('A`):04/09/06 01:04
あべぇ超オモロイ
148 :
('A`):04/09/06 01:28
ヤンマガアッパーズの
獣国志みれ
149 :
('A`):04/09/06 01:29
香川でFA
150 :
('A`):04/09/06 06:47
>>128 しかし揺れ動く乱世は、彼が瓦石に埋もれることを是としなかった。
突如百名ほどの兵を引き連れ、喪手内、矢羅傍らが故郷、宝慶の村に戻ったのである。
「喪手内殿…これは一体」
驚きの表情を浮かべる喪手対を前に、彼はゆっくりと事情を語り始めた。
呂布軍との戦いを終え、功があった喪手内、矢羅傍は
一兵卒の身分でありながら、特別に曹操への謁見を許された。
「此度の戦、真にご苦労であった、そなたらに…」
曹操の言葉が、止まった。
微笑をたたえていた曹操の顔が、みるみるうちに不快の色に染まってゆく。
何故曹操が不興を浮かべたのか、彼らが理解することは容易であった。
彼らの挙げた華々しい戦功と、そのみすぼらしい容姿とは
誰が見てもあまりに釣り合わないものであっただろう。
「…特に恩賞を与える。予は疲れた、退がってよい」
曹操は興を削がれたと言わんばかりに、荒々しく席を立つと
それきり二人の前に現れることはなかった。
失意の内に兵舎へと戻った二人を迎えたものは、
先の戦いで彼らに心服した兵士達であった。皆一様に醜い顔貌をしている。
「お二人の御活躍でしたら、太守くらいには任ぜられたのでありましょうな」
「ご昇進なさいましたら、是非とも私を麾下にお加え下さい」
明るく冗談を言う彼らを前に、しかし喪手内は真っ青な顔で首を振った。
矢羅傍の目には涙さえ滲んでいる。
二人の尋常ではない様子に、騒がしかった兵舎はしん、と静まり返った。
皆怪訝な表情を浮かべながら、二人を見つめている。
喪手内は事の経緯を小さな声で話し終えると、感極まったように叫んだ。
「風采が人より劣っている、たったそれだけの事でこれほどの恥辱を受けねばならぬのか。
最早あの男の下で働くことは出来ぬ。我について来る者はないか」
ある者は涙を流し、ある者は怒りに体を震わせながら、喪手内の話に聞き入っていた。
皆同じ思いであった。
その夜、曹操軍から百数名の兵士が脱走した。
脱走者の名に喪手内、矢羅傍の両名を見つけた曹操は、敢えて追捕の令を出さなかった。
曹操からすれば、お荷物を厄介払い出来たような心持ちだったのだろう。
「なるほど、そのようなことが…」
矢羅家にて酒を酌み交わしながら、喪手対が呟いた。
周りでは兵士達が酒を飲み、馳走を喰らいながらわいわいと騒いでいる。
矢羅家はこの村ではそれなりの名家であるため
当面の間、矢羅家が兵士達の面倒を見ることにしたのである。
喪手内が口を開いた。
「我々は君にも是非同行して頂きたい、と思っている。
君ほどの逸材をこのような寒村で終わらせるのはあまりに惜しい」
喪手対はしばし沈思した後、意を決したように顔を上げた。
「分かり申した。あなたの力となるべく、今一度この身を光の下に晒しましょうぞ」
喪手内は満足気に頷くと、懐から三本の剣を取り出し、こう続けた。
「ついては私、矢羅傍殿、そして君とで義兄弟の契りを結びたいと考えている。
さあ、この剣を受け取ってくれ」
乱世にその名を轟かせた猛将呂布の処刑から、年が明けて間もない199年のこの日、
三人は長兄喪手内、次兄矢羅傍、末弟喪手対とする義兄弟の儀式を執り行った。
この出来事は後に、三人の故郷の名に因んで「宝慶の誓い」と呼ばれる。
そしてこの名は後に喪国が建国された際、その都の名称としても用いられることになる。
良スレあげ
155 :
('A`):04/09/06 15:57
支援age
156 :
('A`):04/09/06 16:06
徳島のダンボール住宅地は大変。台風・地震・台風・・・合掌
157 :
('A`):04/09/06 20:43
良スレ。
宝慶の誓いの後、喪手内ら喪の勇士百名あまりは、
郊外の霊山たる地庚山(ちこうさん)に移動した。
喪男の集団百名余、矢羅家と小作の村人たちはかまわないとは言ってくれたが、
その暑苦しさ喩えようなく、郷村の婦女は醜女に至るまで門を出でず、
行商人は宝慶を避け隣村へ向かう有様、
畢竟これを愉快に思わぬ村人もあらわれ、喪たちは民への迷惑に恥じ入り、
ひとまず山に篭ることにした。
されど地庚山はイケメンも、キモがる女もいない桃源郷、
喪男たちは渓魚山菜を自給し、脳内彼女と共に山川に遊んだ。
半年ほどの間に、約束の地の噂を聞きつけた喪男が華夏全土より集まり、
喪の勢力は千人ほどにまでも膨れ上がったのである。
「このような生活も悪くないものだ。
辺境の山中とはいえ、我ら喪男に安寧の日が来たのだから。」
あるとき、喪手内は矢羅傍、喪手対に満足げにつぶやいたことがある。
しかし、この喪の楽園も、長くは続かなかった・・・。
さげわすれた。 もうちょい続きます
「喪手内様!!大変です!」
地庚山に集まってきた喪男の中でも出色の喪、武沙が、
突然血相を変えて喪手内の幕舎に飛び込んできた。
「軍勢が・・・!!正体不明の秀麗な軍勢が山を囲んでおります。その数およそ三千!」
「何ッ!?」驚いて幕舎を離れ、高台に上った喪手内は血相を変え、
普段温厚な彼にも似合わず、大声を張り上げた。
「あれは我が兄、喪手杉(もてすぎ)!!」
「兄君ですと!? 何かの間違いではござらぬか? 理を説いて我が味方につけしめよ!」
予期せぬ出来事に驚きながらも、矢羅傍は高台の上の喪手内に叫び返した。
「それは無理です・・・」
いつの間に後ろにいたのか、顔色を失った喪手対が、搾り出すような声で答えた。
「矢羅傍兄者も、高台にお登りになって御覧なされば、一瞬にして諒ぜられる筈・・・。」
高台に上った矢羅傍の眼前に広がっていたのは、
眉目秀麗・伊達に軍装を着こなした、彼ら喪男が最も嫌悪すべき集団。
「あの中でも一際目を引く、緋色の直垂の男が我が弟じゃ。」
喪手内は、苦渋の表情でつぶやいた。
そして、喪手内とは似ても似つかぬ兄、喪手杉について語り始めた・・・
喪手内の父喪手底(もててい)は、村でも有数の醜男だったが、
腕のよい刀剣職人であり、それを皇帝に嘉され、若い頃に後宮の美女を降下されたことがあった。
類まれなる美貌の皇女は、喪手底に嫁ぐや否や子を孕み、喪手杉を生んだが、
出産後一月もせぬうちにイケメンとの不倫にはしり、出奔したまま行方が知れぬ。
女体の味を忘れられぬ喪手底は出哀渓(であいけい)村の醜女、蕪細(ぶさい)と再婚し、
喪手内をもうけた。 喪手内は両親の特徴を大いにうけ、瓦のような男児であった。
母親に似た喪手杉は、醜怪極まりない家族に反発し、
常々村のイケメンと共に喪手内をいじめまくり、
十四歳にして村を出て袁術の軍営に投じたのであった。
「敵軍より、矢文が届きました!」
矢羅傍に兄との確執を語る喪手内のもとへ、配下の喪男がやってきた。
矢文を読み、呆然とした表情の喪手内。
矢羅傍は手紙をひったくり、目を通した・・・。
「喪手内よ。貴様は自らが容貌醜怪なるにとどまらず、同様の士を集めて山中に篭ると聞く。
我は没落せる偽帝袁術を見限り、曹丞相のもとに降らんと思うが、手土産がなくては始まらぬ。
よって貴様らを討伐し、山賊として漢朝に奏上することに致す。
おとなしく我が軍蹄の蹂躙にまかせ、この秀麗なる余の出世の踏台となるべし。
我軍は袁術麾下でも選りすぐりの美男三千、更には
日焼け茶髪せる南蛮の猛将・畏敬面(いけいめん)、傍若無人の鬼将怒弓(どきゅん)、
我が愛妾奇夜流(ぎゃる)ら、英雄豪傑キラ星の如し。抵抗は無意味である。」
矢羅傍の手もまた、怒りに震えた。
魏蜀呉三国志の裏側で以降数十年にわたって継続する、喪手兄弟の確執、
否、喪男とイケメンの戦いは、ここに第一幕がひらかれたのである。
199年。ときに正史上の白馬の戦いの前夜であった。
喪手杉(もてすぎ) …母の美貌を受け継ぎ、もてまくりやりまくり。
喪手内の実兄だが、その出自を常に恥じる。
後に曹操軍に投じ、喪建国後に至るまで喪手内と対立。
畏敬面(いけいめん) …黒光りする南蛮出身の猛将。茶髪に白い歯、特技はダンス。
愛馬、世瑠志雄(セルシオ)を駆る。
怒弓(どきゅん) …ヒョウ柄のダボダボの鎧を纏う、鬼畜将軍。
夜中三時に商店とか駅前にたむろする。
口癖は「つーか、マジやばくね。マジマジ。」
奇夜流(ぎゃる) …喪手杉の愛妾だが、怒弓や畏敬面ともクラブのトイレとかでやりまくってるらしい。
でも、喪手杉も彼らの愛妾とやりまくってるから、別に問題は無い。
ビバヒルか?
>>163 設定いいんだけど、現代のモノ(クラブ、駅前)とか入れるのは止めない?
世界観が壊れちゃうよ。
165 :
亡霊くん ◆FqWCtojWdE :04/09/07 06:26
粋狂先生「ふふ、喪手内殿、伏龍か鳳雛そのどちらかでも味方にすることができれば
天下統一も夢ではないでしょう」
166 :
('A`):04/09/07 06:43
ハゲワロタ
167 :
('A`):04/09/07 07:03
袁術の配下ワロタ
168 :
('A`):04/09/07 07:27
169 :
('A`):04/09/07 07:28
かなりの良スレだな
>164
TKS。 漏れもそう思うんだけど、ちょっとギャグでいれちゃった。
本編に支障をきたさないところでネタをだしただけなんで、脳内処理してくだちい。
また夜に続き書くよ。
続きでつ↓。 長文ウザかったら、言って呉。
しかし、喪手内・矢羅傍もまた一流の武将の素質を有する者、
すぐに怒りを抑え、全山の喪男に防備を命じた。
「拙者、これより軍使として敵陣に赴く所存でござる。
敵将喪手杉、いくら美男とはいえ喪手内殿の兄君、理を説き、情に訴えれば、
もしくはお味方とならぬまでも、ここは見逃していただけるのではなかろうか。」
殊勝にも名乗り出る矢羅傍を、喪手対が制して言った。
「私も喪手杉については存じておりますが、きやつはそんなに甘い男ではございません。
喪手内兄者の実兄とは思えないほど、伊達で垢抜けた、そしてそれを鼻にかけた、
我ら喪男には一分の魂も認めぬ悪魔のような男であります。
例えば喪手内兄者が十一歳の頃・・・」
「もうよい、申すなッ!」鋭い声で喪手内が怒鳴った。
その表情は苦渋に満ち、瞳は虚空をさまよっている。
「憎っくきは喪手杉、もし私があのような仕打ちを受ければ、こうして生きてはおれませぬ・・・」
ついに喪手対は拳を握り締め、さめざめと泣き出した。
ただでさえ醜いその顔が、更に正視出来ぬまでに醜くゆがむ。
その夜、希望を捨てきれない矢羅傍は、部下に武沙一人を伴い、敵陣へと向かった。
そこで、取り返しもつかぬ辱めを受けるとも知らずに・・・。
普段ならば相手にもしないところだが、軍使とあれば無下に追い払うわけにもいかず、
凛々しい意顔を不満気に歪めたイケメンの衛兵に連れられ、矢羅傍らは喪手杉の幕営へと案内された。
幕舎の外からも聞こえる、ズンズンドムドムと不快に腹を揺さぶる音楽、男女の嬌声。
「戦場に楽隊や女を連れてきているのか・・・」
喪男の感覚では想像すらできない事態に、醜く眉を顰める武沙。
しかし、幕者の舎の中では更に想像もつかないような光景が広がっていた!
喪手杉は、奇夜流を膝の上に座らせ、口移しで酒を飲ませながら、その髪を静かに撫でていた。
奇夜流と同じような奇妙かつ性欲をそそる化粧を施した女が、畏敬面の黒くたくましい胸に頬をすりつけていた。
怒弓は、同じように頭が悪そうな露出の高い女、愛妾古希流(こぎゃる)を相手に、
「マジマジマジ超やっべ、」「マジ?ちょーウケるんだけどマジマジ?」などと、
言語的に崩壊した会話を交わし、笑いあっている。
その他の男女とも、喪男たちにはどこに売っているかもわからないような洒落た仕立ての衣服を纏い、
楽しくて仕方が無いような表情である。
「t、て、て、敵将。も、も、喪手杉殿とおm、おみうk、おみうけいたs、いたすッ!」
曹操に従い、袁術や張繍・呂布の大軍と戦っても臆すること無かった矢羅傍だが、
自分とは全く別世界の人間たち、殊に多数の美麗・性感極まりない女子たちを前にし、
動揺のあまり舌がうまく回らない。
ニキビ痕でデコボコの頬に、脂ぎった額から汗が絶え間なく滴り落ちる。
「うわー、きっもーい。」
「マジマジ、マジぶっせえ。必死かよ、ヒャハハハ。」
「おじさーん、鼻毛でてるんだけどお(爆」
「オイオイ、脂取り紙とか、ワキガ消しとか買えって。エグすぎなんだけど。」
「ちょっとー、私の足じろじろ見ないでよー。鳥肌たってきちゃった、ほら。キャハハ。」
「見ろよあの生え際、沙吾浄の生まれ変わりじゃねえの?育毛もあきらめてんだなあ・・・。」
「ねーねー、そんな服、いったい漢のどこに売ってんのお?(笑」
幕舎内の寵姫や武将が、一斉にこの醜悪な闖入者を嘲け哂う。
嘲笑に耐えながら、床に這いつくばり、健気にも必死の形相で口上を述べる矢羅傍。
「ぶぶぶ、無礼でござ、g、z、ござろう!も、喪手内殿のあ、あ、兄君とはいえ、d、d、d、度がす、過ぎましょうぞ!
われ、わr、わ、我ら喪男は、我ら喪男はッ、世間を忍びてこの山に、かくれ、かく、隠れ住みたるに過ぎず、
山賊、山賊などでは、けっけっけけ、け、決して、ごz、ござらぬッ!」
緊張でどもる上に早口なので、何を言っているか聞き取ることすら難しい。
「見苦しいわッ!」堪りかね、口の中のライチの実をブッと矢羅傍の顔に吐きかけ、喪手杉が怒鳴った。
「貴様ら喪男毒男の類など、その命鴻毛に比するもまだ軽し!
我ら美男の成功に奉仕するより他に、貴様らの存在意義など世界のどこにも存在せぬわ!下がれ下郎がッ!」
剣幕におののき、ひっ、と平伏する矢羅傍と武沙。そして這いつくばった姿勢のまま、そろそろと幕舎の出口へと向かう。
「おいおいオッサン、なんで腰が”く”の字になってんだよ?
ボッキしてんじゃねえの、ヒャハハ!」
ぶるぶると顔を横に振る矢羅傍だったが、怒弓の指摘は正しかった。
下着のような姿で、背中も太腿も露わに男に絡みつく喪手杉の寵姫らの姿に、
矢羅傍たちはすっかり興奮してしまっていたのだ。
敵を相手に、更には自らがこれほど辱められてもなお、
怒髪天を突く勢いで反応する自らの股間、全ては未経験の故だった。
「だからウザいんだって、バーカ。」
罵声とともに、古希流が脚を高く上げ、矢羅傍の腰を思い切り蹴飛ばした。
ずだんと音を立てて仰向けに引っくり返った矢羅傍の股間から、
栗の花の腐ったような凄まじい悪臭が立ち上る。
「ヒャハハハハ、マジで、逝っちゃってるよ。ヤベ、マジ、超早漏。ダッセ、ヒャハハハハ!!」
弾けたように哂い、嘲る怒弓。
その怒弓を横目に見ながら、武沙も静かに下着を濡らしていた。
そう、矢羅傍を蹴り上げた際、古希流の下着が見えたのだ。
女(除く母親)の下着をはじめて見た・・・、武沙の意識は仙境をさまよっている。
数十分後・・・。
悪臭を纏い、軽蔑と嘲笑を背に受けながら、
帰還する哀れな喪男二人の涙は、まるでとどまることを知らぬかの如くであった。
176 :
('A`):04/09/07 19:01
ハゲワラ
夏喪さんは神
177 :
('A`) :04/09/07 20:11
このスレが続いてゆきますように・・・
「きやつらの、、、攻撃は、、、明朝十時の刻とのこと、、、」
この屈辱には、憤怒の童貞・猛将武沙もかたなしであり、
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになりながら、敵陣で収集した情報を報告した。
ほうほうのていで帰還した二人に、
喪手内は無言で涙拭く木綿のハンカチーフを差し出した。
矢羅傍は、この喪手内のやさしさが、
幼少時に喪手杉とその仲間たちから受けた数々の迫害に起因するものだと気づき、
再び自分たち喪男の置かれた環境の残酷さにむせび泣いた。
その嗚咽は、一晩中地庚山にこだまし続けた。
そして、その翌日。
179 :
('A`):04/09/07 23:07
翌日なんだ?期待age
180 :
('A`):04/09/07 23:09
そういうところで止めるんじゃなくて
メモ帳に書いて一気にコピペしてくれよ
と、いってみるテスト
うん。以後気をつける。
つーか、いま書いてる。 しばし待たれよ。夜は長い。
頑張って下さい。
(((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::)) ::)
( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) )::: :; :))
((:: :;; (´・ω・)っ旦;;;; ; :))
((;;; (っ ,r どどどどど・・・・・
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((;;;:;;;:,,,." ヽ旦⊂ ) ;:;;))):...,),)):;:::::))))
("((;:;;; (⌒) |どどどどど・・・・・
三 `J
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⊂(´・ω・`)⊃旦
☆ ノ 丿 キキーッ
ヽ .ノ (⌒) 彡
と_丿=.⌒
.∧__,,∧ゼェゼェ
(´・ω・;)
( o旦o ))) お茶どうぞ
`u―u´
茶がうまい。 がんがるね。
喪手内は全山の喪男を高台の前に集め、長広舌をふるった。
その演説の文章は遠く現代に至るまで多くの喪男を励まし、
イケメンによる度重なる筆禍にも耐えて地下出版され続けた、
喪男の基本経典『大喪童貞真書』の原典となるものであった。
世に言う「出喪の檄」である。
喪手内は昨晩の出来事を話し、自らの生い立ちを話し、
そして、ついに彼の夢と理想を語り始めた。
「全世界に散在する吾が喪男よ團結せよ。
兄弟よ、吾々の祖先は自由、平等の渇迎者であり、實行者であった。
陋劣なる美男政策の犠牲者であり、男らしき恋愛的殉教者であったのだ。
二次元の愛に興じる報酬として、生々しき人間の愛を剥ぎ取られ、
生来の醜悪なる容貌の代價として、暖かい人間の恋愛生活を引裂かれ、
そこへ下らない嘲笑の唾まで吐きかけられた呪はれの夜の惡夢のうちにも、なほ誇り得る人間の血は、涸れずにあった。
吾々が喪男である事を誇り得る時が來たのだ・・・。」
朝靄けぶる清浄な渓谷に、醜悪なる喪男一千人、その頭上を喪手内の声が朗々と響き渡る。
「われわれは、以下の事実を自明のことと考えている。
つまりすべての男は生まれながらにして平等であり、
すべての男は童貞を死ぬまで保有すべき権利も与えられている、
その権利には、生活、自慰、そして特殊性欲の追求が含まれている・・・。」
演説が進むほどに、喪手内のボルテージも上がる。
喪男たちも異常な興奮に包まれ、谷間には早朝からむさ苦しい熱気が渦巻いた。
「美男・好漢いずくんぞ種あらん、色男いずくんぞ喪男の志を知らんや。
全中国の、そして全世界の喪よ、我が旗下に参じよ!
我らは美男の踏台となるために生まれたのではない、喪男としての人生を享受するため生まれたのだ!
イケメン已に死す、喪夫当に起つべし!!!
眼前の敵を破り、いつの日か我ら喪男の、蜜溢れる約束の地を建設するのだッ!!」
ウォォォォオオオオオ!!!!
喪手内の檄が終わるか終わらぬかのうちに、喪男一千人の歓喜の声が谷間にこだました。
喪男が、ある者は涙を流し、ある者は鼻水まで垂らし、ある者は勃起し、ある者は更に射精しながら、
互いに抱き合い感動に打ち震えていた。
それは極めて醜い、極めて気持ちの悪い、しかし当人たちにとっては何よりも美しい光景であった。
まだ喪国の名こそないが、喪男たちはついに挙兵。
喪手内の理想の歯車はこの瞬間から音を立てて廻り始めたのである。
しかし、その道は最初から棘の道であった・・・。
『大喪童貞真書』・・・ 後世、喪男のベッドの下に必ず置かれるようになったとされる、伝説の禁書。
喪国の年代記であり、喪手内の理想を読み解く鍵とされる。
注釈書としては、民明書房から関連書籍が多数出版されており、参照されたい。
でも、本編には全然関係ないからスルー _| ̄|○
乙!
素晴らしい。
グッジョブ!! ∩ ∩
_ _∩ (⌒ ) ( ⌒) ∩_ _ グッジョブ!!
(ヨ,,. i | | / .ノ i .,,E)
グッジョブ!! \ \ .| | / / / /
_n \ \ ∧_∧ .| | / /_∧ / ノ
( l ∧_∧\ \(´∀` )| | / /*´∀`)/ / ∧_∧ グッジョブ!!
\ \ (´∀` ) \ ノ( /____(*´∀`) n
ヽ___ ̄ ̄ ノ | / ヽ | __ \ l .,E)
/ / / / \ ヽ / /\ ヽ_/ /
喪手内一味が地庚山にて、歴史上に名高い「出喪の檄」と共に兵を挙げたのと同時期、
北方の白馬では、曹操軍と袁紹軍が今将に激突せんと対峙していた。
そんな中、袁紹軍に従軍しながら、積年の怨みをはらさんと機会を窺う一人の男の姿があった。
男の名は、顔醜。後に喪軍の将として大いに武威を振うことになる人物である。
顔醜は冀州の農民の家に生まれ、成人してからは袁紹に仕官し黄巾賊討伐などで功を挙げた。
幼き頃より「我が家は落ちぶれたりと言えども、かの顔回の流れを汲む名家である」と教えられ
本人もそれを妄信し、公言して憚らなかったが、現在に至るまでその証拠となる史料は確認されていない。
ともあれ、顔回の末裔を自認していた彼は自然儒教に傾倒し、長じて多くの書を諳んずるまでに至った。
のみならず、八尺はゆうにあろうという堂々たる体躯を持つ偉丈夫でもあった。
だが一つ、瑕瑾がある。顔中に広がる痘痕、大きく脂ぎった鼻、藪睨みの細い目、濁った瞳…
彼はその名の示す通り、紛うことなき醜男であった。
その為袁紹にも軽視され重くは用いられず、性格も次第に陰鬱になっていった。
時に袁紹の誇る将の一人に顔良という男がいた。文醜と並んで袁紹軍双璧の武と呼ばれる猛将であり
顔醜と比して学問は無かったが、代わりに誰もが見惚れるほどの美しい容貌を備えていた。
顔醜は文醜とは気が合ったが、この顔良はどうにも苦手であった。
武は顔醜と互角でありながら、袁紹好みの容姿のお陰で彼よりも重用されていること、
婦女子からの評判が高いこと…それらも勿論あったが、何よりこの男には一つ妙な噂が付き纏っていた。
袁紹の次男である袁煕の寵姫、甄氏と逢引きしているというのである。
そしてこの甄氏は、顔醜が密かに憧憬を抱いている相手であった。
彼女の姿を瞼の裏に思い描きながら、自らを慰めてしまったことも一度や二度ではない。
そうしてその都度自己嫌悪に陥るのも、この男の常であった。
その甄氏があの顔良と通じているやも知れぬ、顔醜の心中は穏やかではなかった。
思い余った顔醜は夜間顔良を呼び出し、陰鬱な口調で話し始めた。
「貴殿が甄氏様と通じている、という噂が流れておる。拙者は単なる噂であると信じているが、
李下に冠を正さず、とも申す。疑われるような行動は慎んだ方が貴殿の為であろう」
顔醜とすれば、脅迫のつもりであった。だが顔良は鼻で笑いながら言った。
「貴公、甄氏様に心寄せているのであろう。普段の貴公の様子、誰が見ても一目で分かることだ。
貴公とて甄氏様にさえその気があれば恩恵に預かりたい、と思っていたのではないか」
図星を突かれて顔醜の顔は情けないほどに紅潮した。
「そんな貴公が忠臣面して私に説教か。まあ密告出来るものならしてみるがよい。ただし」
ここで顔良は一度言葉を切って、険しい表情になった。
「私が篭絡しているのは、甄氏様だけではない。私と通じている袁紹様の寵姫に
顔醜に叛意あり、と吹き込めば、貴公の首などその日に飛ぶことを忘れるな」
顔醜は衝撃を受けた。といっても自分の首が危ない、ということにではない。
傾国と呼ばれるほどの美女甄氏と密通していながら、その他の女とも関係を持っているという事にである。
羨ましいやら悲しいやら、我が身を振り返って顔醜は涙が出る思いだった。
そして、去り際に放った顔良の言葉が彼の繊細な心を抉った。
「貴公のような醜男が一途に女を思うことだけでも迷惑なのだ。
甄氏様もこう仰っていた。顔醜のような男に触れられることを想像するだに寒気がする、とな」
顔醜の矜持は土塊のように、脆くも崩れ落ちた。
時流れて袁紹軍は白馬に於いて、遂に曹操軍と激突した。
当然、顔醜もこの戦に加わっている。だが彼の狙いは曹操ではない。
顔良の首であった。ここで顔良の首を取り、それを手土産に曹操の幕下に加えてもらう算段である。
この戦に於ける顔良の戦功は凄まじく、張遼、徐晃を始めとする曹操の精鋭を次々と打ち破り
顔良の名を聞くと曹操軍は浮き足立つほどであった。
しかし、ここにきて状況が変化し始めた。前線にてあの文醜が討死との知らせが入ったのである。
聞けば一人の男によって討ち取られ、今顔良の首を狙ってこちらに向かっているという。
顔良に焦りの色が見える。今が好機、と思うが速いか顔醜は顔良の前に踊り出た。
「拙者は今より曹操殿の軍に馳せ参ず、顔良殿、御首頂戴致す」
言うなり顔良に打ちかかる。切り結ぶこと五十合余り、戦いは長きに及んだが
遂に顔醜が顔良の左肩をとらえた。手応えはあったものの、致命傷には至らず
今一度、と得物を振り上げたその刹那、背後より馬蹄の迫る音に気付いた。
さては例の刺客か、と思うほどに、顔醜は一目散に駆け出していた。
馬上にて顔醜は考えていた。このまま曹操に下るか、或いは野に下るか…
全く別勢力に加担しても面白いやも知れぬ、ただ顔良の首が獲れなかったことが心残りだ、と。
それから数分の後、顔良は関羽によって討ち取られた。
何故顔良ほどの兵が、如何に関羽とは言えど苦も無く討ち取られたかと言えば
劉備からの言伝を伝えようと油断している所を斬られた、など諸説あるが
一つには、この時顔醜より受けた傷が原因であったと言われている。
顔醜が喪軍の噂を聞きつけ、喪手内に臣下の礼を取るのはこれから暫くの後のことである。
今見たらちょっと長いね…スマソ
設定は
>>74を参考
197 :
書けませんよ。。。&rlo;止停:&lro;:04/09/08 06:24
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ
ん?
199 :
('A`):04/09/08 06:39
c⌒っ*゚д゚)っφ 記念カキコ
200 :
('A`):04/09/08 06:41
顔醜って名前が喪男っぽいよね。
201 :
('A`):04/09/08 06:45
202 :
('A`):04/09/08 06:52
203 :
('A`):04/09/08 06:56
204 :
('A`):04/09/08 08:20
最高!
>お粗末
(・∀・)イイ!
>お粗末
顔醜のプロフィールをカキコした者でつ。
なんとなく書いたものがこんなにも豊かに書き上げられるなんて…
感涙のきわみです。乙彼様でつ。
お茶ドゾー(´・ω・`)つ 旦
207 :
('A`):04/09/08 21:35
いきなりであれなんだけど呉との戦いを書いていい?
208 :
('A`):04/09/08 23:45
>>207 おながい!他のエピソードは時系列を考えれば大丈夫でしょう。
209 :
('A`):04/09/08 23:51
喪が天下を治めたとしてもキモメンの遺伝子が増え続けてしまうぞ。よって中国にほとんど美人がいなくなってしまうので、魏呉蜀は三国同盟を組み、喪を滅ぼすお話。
喪は赤壁後くらいまで小国しか持ってなくて、呉とか攻撃するけど失敗ばっかで、
(劉備をもっとだめぽにした感じ)
北の大地の異民族と戦ってついに建国を果たす、、、ってどうかな。
三達(さんだつ)族
…羌族の一分派。現地語では”サンタ”と発音するらしい。
中華ではその姿が理想化され、子供に玩具を送るなどの神話があるが、
(少なくとも喪は子供の頃信じてました)実態は異なる。
その領土がシルクロードと接するため、
ローマの迫害を受けて東遷したキリスト教の影響を受けるも、
基督の誕生日=恋人妻妾とギシアンする記念日、と考え実行するなど、
蛮人ゆえに著しく誤解した教義解釈をとる。
住人はウインタースポーツ好きのイケメン多し。
喪は12月に聖戦を発動し、凄まじい犠牲をはらいつつも勝利、
ついに極北の草生えぬ凍土に居地を見出す。
ちなみに三達の酋長は「苦利棲(くりすます)」
でも、三達の奥地にはまだまだ初詣とかバレンタインとかの蛮人が住んでて、
常に喪を苦しめる。。。。とか。
ダメ?
211 :
('A`):04/09/09 01:12
>>210 いいと思うよ。
でも俺としては魏呉蜀とのからみも大事にして欲しい気もするけど
跋連韃允(ばつれんだついん)→バレンタイン
異民族にマジでいそうな名前だなw
213 :
('A`):04/09/09 01:15
>211
そうだね。 その位置だと呉とからめないのが痛いな
もっとも、チベットや南蛮だと魏と絡めないわけだが_| ̄|○
三国と直接からむとなると荊州しかないか
(・∀・)↓コレダ!
周愉亡き後の呉の重臣は魯粛、陸遜とブサメン揃い。
イケメン孫権の反喪感情は厳しいものの、家臣は喪に同情的。
これに目をつけた独秦が、魏蜀とあたりつつ呉と同盟する近攻遠交策を提示。
こうすれば三国からむyo!
そもそも四国志ってのが無理があるんだろうな…
孔明さんがおっしゃるように三国が一番バランスがいいと思う。
いっそ喪国志にするか、蜀あたりと決戦して魏呉喪の三国にするとか。
でもそうするとこのスレの「四国志」という本来の方向からずれてしまうわけだがOTZ
>218
それをいっちゃーおしめえよ。
それを無理やりやりくりするのがこのスレだw
そうだ、三国で十分成立してる所に無理矢理割り込むからこそ漢
三国志ですら邪魔者なんて、、、、
さすが喪男_| ̄|○
>>217 妙案だとは思うが呉は喪がもっとも憎むべき将のひとり、
イケメン周愉がいた国だからなぁ
同盟できるかどうか…
左様、そのようなこと妖精将軍童貞殿が承知なさらぬでしょう
池面を憎んで何とやらってやつよ
「ご注進ー!」
喪国では今文武百官が集まり今後の戦略を練っていた。異様な空気だ
「何だ?」
「呉が攻めてまいりました!」
童貞の眉がピクッと動いた
喪手内が続けて聞く
「孫権自ら出てきたか?」
「いえ、周瑜率いる二万です!」
「うぷっ!」
童貞が突然吐き気を催したようだ。彼は周瑜に直接恨みがある
「部下に甘寧、潘璋、凌統!三路よりこの喪国を攻め立てるつもりのようです!」
「周瑜は俺が斬る!」
武砂が大声で名乗りでた
「い、いえ僕が周瑜を斬って小喬タソをハアハア」
御宅は手作りの二喬の人形に頬ずりしながらすでに勃起している。どうやらすでに妄想を始めているようだ
そばにいた根雅は周瑜を斬った御宅が小喬に近づいて小喬が舌を噛みきるのを想像した
「落ち着け、作戦は軍師殿に立ててもらう」
喪手内が独秦の方に首を向ける
「はい、ここは三将を引きつけておき狙いは大将の周瑜一人に定めます」
「だからその役目は俺が!」
武砂が再び叫ぶ
「はい。ですが肝意殿と童貞殿にも協力して頂きます」
「えっ!」
突然の指名に激しく動揺する童貞
「その役目、承った!」
立ち上がり胸を張って答える肝意
「そして三将を引きつける将も必要です。甘寧には自虐殿、潘璋には堕眼殿、凌統には根雅殿に当たって頂きます。他の将は勿論防備に残ってもらわなければなりません」
それぞれの指示を終え喪手内が膝をひとつ叩いて言った
「よし!おそらく呉、特に周瑜に恨みをもつ者は多かろう。この戦は我々醜き者が決して顔の良い男に劣っているわけではないということを天下に知らしめる戦いとなる、いら知らしめてやろうではないか!」
その言葉に文武百官が歓声を上げた。ただひとりを除いては
そう、童貞は吐き続けていた
「うぷっ、俺があの周瑜と?無理だよ無理、絶対無理無理無理無理無理無理…」
周瑜は確かに恨んでいる。殺したい程憎んでいる。しかしそれ以上に周瑜に対する恐れ、劣等感が童貞をこの上なく押しつぶしていた…
数刻後作戦通りに自虐は甘寧軍の進路を予測し林て待ちかまえていた
「甘寧っていやあ…」
甘寧といえば付近の少年を集めて川賊の首領をやっていたと聞く。自虐は昔にそういった輩に徹底的に苛められたことを思い出した。深く心に刻みつけられた傷は未だ癒える気配はない
「きっと14か15で童貞なんて捨ててるんだろうな…」
「何でそういう奴が出世して真面目な奴が虐げられるんだろうな…」
「……顔か」
ぶつぶつの顔で一人でぶつぶつ呟く自虐
「勝てるわけないじゃん…」
急に嫌になってきた
「自虐殿ー!甘寧が!」
甘の旗を翻し約四千ほどの軍が進軍してくる
「ああ、うう…」
「自虐殿!」
「ううう…今っ…だっ…かかれ!!」
奇襲…甘寧軍は完全に不意をつかれた形となった
「おのれっ!敵将、名を名乗れ!」
「あうう、お、おでは、」
「ああん?」
甘寧は敵将を睨みつけた
「ひっ…」
ビビらされるとつい反応してします喪男の悲しい性…
「本当に気持ち悪い奴らしかいないのか!喪国ってのは!」
「あううう」
うまく言葉が出ない。おかげで用兵も滅茶苦茶だ
「急に弱くなったな。まあ所詮あの顔じゃこの程度か」
甘寧は次々と不細工な喪軍の兵士を斬り刻んでいく
「あーあ、この矛この戦が終わったらもう使えないな。こいつらの血、なんか伝染りそうだ」
強い。正面から挑んだらとてもかなわない。自虐は甘寧に圧倒されますます戦況は悪くなっていく
「ううう…怖い…でも…逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ」
再びブツブツ言い出した自虐はやはりキモい
この喪国の将軍となってから死ぬのなんて怖くなかったはずだ。何度自害しようと思ったかわからない。どうせ生きてたっていいことなんかありゃしない
「…待てよ、何も勝つ必要はないんだ。肝意達が周瑜を斬る時間稼ぎをすればいいんだから…」
「ひ…ひ…」
命令を出そうとしてもうまく声が出ない。そこで鼓持ちに手振りで伝えることにした
「た、退却ですか?」
自虐がこくりと頷く
退却の鼓が響く。自虐の軍は林の中に一斉に引いてゆく
「ちっ、なかなか見事な退却じゃないか。だが、逃がさないぜ」
「しめた!追撃してくる。この林で逃げ続けていれば十分な時間が稼げる…たとえつかまったってどうせ大した命じゃないし…」
とまあ少し書いてみました
iiyo- がんがれ!
だんだん喪国のみなさんの個性が見えてきて、きもさ倍増だw
231 :
('A`):04/09/09 20:07
吉凱【きちがい】
「きつがい」とも読むが、「きちがい」が一般的。
医師・吉平の子だが、その常人ばなれした性格を吉平が恥じたため、公にはされず、物心ついた頃には里子に出された。
里親が、喪手内の血縁の者であったため、長じて喪手内に召し抱えられる。
顔面偏差値は67(平均的な喪男の顔面偏差値を50とした場合)。
普段は支離滅裂な言動が目立つが、時々、軍師をも驚かしめる策略を呈し、五鬼将軍をも凌ぐ超人的な力を発揮することがある。
喪国の軍医として仕える。
顔醜は、袁紹陣営で欝欝たる日々を過ごしていた。
自らの仇は関羽に討ちはたされ、その混乱で彼のささやかな反乱も不問に付されてしまっている。
顔醜自身、いまや冷静になってみれば自らとて袁紹軍において、決して高くはなくとも禄を食む身、
また、詩文を愛し歌舞を好み、美的感覚並みならぬ曹操のもとに奔ったところで、
冷や飯を食わされること何ら現在のわが身と異なることなしと考え直し、
この醜き身に更に背反者の汚名を被って家名を堕することもなかろうと、
妥協的に現状の維持を選択したのであった。
とはいえその気は日々沈み込むばかり、なかば投げやりに無為な時を重ねていた。
「かまわぬ。一生を賭して我と交わい得る姑娘を見出し、顔家の家名を絶やさぬもまたつとめッ!」
多酒に溺れ、夜半に嘔吐を堪えつつ一人ごち、やけばちに剣を振るうて虚空に斬りつける。
「檀那様は顔だけではなく、お気まで病まれた。」
屋敷の使用人の間では、この一件は公然の噂となっていた。
一方、地庚山では…
喪手内の檄に千余の喪男は酔いしれ、その士気は鬼人をも驚かすほどであったが、
奈何せん敵は喪の三倍、旧袁術王朝の近衛兵精鋭三千、喪の不利やはり動かし難い。
喪手内は大将を幕舎に集め、何とか喪手杉をやり過ごすための軍議を開いていた。
戦端を開いて間もない時期に、敵側に相応の損害を与え退却に持ち込む短期決戦策、
肝意の主張したこの意見が、最も妥当と思われた。
敵側が、大損害を出してまで喪の殲滅に兵力を投入するとは考えにくかったからである。
しかし、もしも短期決戦に失敗したときの方策について、一同は考えあぐねていた。
その人受けのよさから、
近所の村人や婦女子がどんどん食糧兵馬金銭慰安婦その他を供給してくれる喪手杉軍に比べ、
喪軍は近隣人民からもらうものは嘲笑と哀れみばかり、補給は自給自足に頼るよりないのだ。
「おおそれながら・・・」
むうっ、と独特の臭気を放って、末席より一同の前ににじり出てきた将がいる。
見事なる乱食い歯に、脂ぎって毛穴がはっきりわかる華、上唇の巨大なホクロ…、その将の名は顔惨(ガンサン)。
「それがしの族兄に、現在袁紹軍に身を置く顔醜と申す者がござる。
河北への使者を立て、かの者に援軍を頼んではいかがか。
それがし、かの人には親族の集まりの際に数度会ったきりでござるが、その名に恥じぬ醜男ぶりであり申した。」
(人の顔のことをよく言うわい・・・)と内心思った喪手内だったが、彼自身ひどい容貌であるから口には出さない。
ただ、「説き伏せられるか?」と聞いたきりである。
しかし、顔惨の答えはさして自身がありそうな様子でもなかった。
説諭使として、こちらの大将級の将を一人つけて誠意を示すのが妥当かもしれない。
喪手対と顔惨は間道を通って戦線を離脱し、河北へと向かった。
果たして、援軍の可否やいかに。
顔惨(ガンサン) …顔醜の親戚にあたる。弟に顔劣(ガンレツ)、父の名は顔変(ガンヘン)、
また特殊な性的志向を持つことで世に名を馳せた祖父の名は、顔射(ガンシャ)。
(誰か顔家系図を作ってください・・・・w)
その数時間後、喪手杉は総攻撃を開始した。
イケメンを慕って自発的に従軍してきた袁術の宮女五百人が陣の両翼を包むように配され、
手に手に旗や楽器を持って喪手杉軍の美戦士たちに黄色い声援を送る。
なんとも艶やかで色鮮やかな軍団の中心に、
武勇を誇る武沙・肝意を先鋒とした喪男三百人が、むっとむせ返るような毒男のオーラをまとって突撃してゆく。
「ちょっとーーー、マジーーー!!??不細工すぎーーー!!」
「うわーー、空気から精子の臭いがしてきそう!妊娠しちゃわないよね…??」
「キモイーーー、お願いだから氏んでってばあ!!」
喪手杉軍と激突する前に、喪男たちの耳に飛び込んでくる冷たい声。
先程の勢いはどこへやら、どんどん士気を失う喪男たち。
「喪手杉さま!お怪我をなさらないで・・・・!!」
「ブオトコども、畏敬面さまに触ったら承知しないからねーーー!!」
反面、喪手杉軍への声援への声援は暖かさに満ちている。
「まずいですぞ」あせる矢羅傍。
「あれは陰門遁口の陣、我ら喪には連弩や毒矢以上の被害を与える!!!武沙・肝意よ、突っ込むなッ!!」
しかし、矢羅傍の声は女たちの声援と喪男の嘆きにかき消され、前線には届かない。
「畏敬面さま〜〜♪怒弓さま〜〜〜!!愛してる〜〜〜!!」
「戦が終わったら抱いてえ〜〜」
女たちの喪手杉軍への声援がだんだん過激になってゆくに従い、
一人、二人と腰をがっくり折って _| ̄|○ 座り込む喪男の姿が見られるようになってきた。
「喪手杉様!!私、今日ね〜〜〜、この服の下は何も着てないの〜〜〜!!したい時はいつでも言ってえ〜〜!!」
ブバッ!!!!!
ついに宮女の束帯上からもはっきりとわかる巨乳の女がそう叫ぶに至って、
最前線の喪男の半数あまりが鼻血を滝のように噴出し、その場に崩れ落ちた。
彼らの股間からはプンと鼻を突く栗の花の香りがあたりに漂う。やはり、童貞にはこの戦場は過激すぎた。
夢見る目で女どもを見つめる者、鎧の下に手を突っ込んで自慰を始める者、
女を写生するためにベストアングルを求めて戦場を駆け回る者など、喪の最前線は敵軍に当たる前に崩壊している。
そこに、怒弓と畏敬面が突入してくる。
瞬く間に数百人の喪男が紅に染まり、いたずらにその醜悪な屍を野に晒した。
顔惨の弟、顔劣もこの戦いで命を落としている。
「引け〜〜〜っ!!!!地庚山から深山へ七里、喪男の安らぎの場、葦之耶(ヨシノヤ)渓谷へと落ちよ!!」
必死で叫ぶ矢羅傍の命令がやっと伝わり、喪軍は退却をはじめた。
死者は半数以上、喪の初陣は、目も当てられぬ惨敗であった。
237 :
('A`):04/09/09 22:52
よしのやとか、たまに入るそういうのすごく好きです
これからも頑張ってください
寝る前にうぷします
回想がアレかもしれないけど今回だけなんで許して…
一方こちらは砦を築き潘璋を迎え討つ堕眼
「将軍!」
物見の者が叫んだ。近づいて来たようだ
「整列!」
直立不動の兵卒の中にひとり震えている者を堕眼は見つけた
「おい、そこのお前」
突然の指名にビクッとするその兵卒
「怖いのか?」
「は…あの…」
もしやと思い堕眼は質問をしてみた
「潘璋を知っているのか?」
呉将の中でも潘璋の悪名は広く知れ渡っている
兵卒は頷いた
「名は?」
「あの…皮棒(ヒボウ)と申します…」
何か深いものがあるのだろうか
「話してみよ」
「あ…でも…」
「いいから」
少し語気を強めた
「は…では…」
汗を垂らしながら皮棒はゆっくりと話し始めた
「自分はいたって普通の村で普通に畑を耕し普通の生活を営んでおりました…その…容姿は普通ではなかったのですが…」
見ればわかる。普通と言いながらその容姿のせいでどれだけの不幸を被ってきたのかも堕眼には痛いほどよくわかる
「自分には恋い焦がれていた娘がおりました…その娘はとても可愛らしく誰にでも優しく自分に声を掛けてくれたのもその娘だけでした…」
そう、そういった娘が我ら喪国の者が最も憧れる典型だ。心当たりのある者も多いだろう
「来ないで、気持ち悪い!娘は自分にはっきりとそう言いました。そしてその娘は村一番の男に助けを叫びました。自分はすべてを理解しました」
人事ではない話である
「そして男が助けにきました。ですが自分振り向いたときその男の首はすでにありませんでした。そしてその後ろには潘璋が醜悪な笑みを浮かべて…」
皮棒はものすごい量の汗をかいていた
「自分は逃げました。幸運なことに潘璋は自分など眼中にありませんでした。自分はぎりぎり見えるところで一部始終を見ていました。潘璋は必死で抵抗する娘の腕が邪魔だったらしく…それを切り落としました…その時の絶叫は今でも耳に焼き付いています」
堕眼からも汗が吹き出てきた
「全ての行為が終わり打ち捨てられた娘に息はなく…」
皮棒の声がすでに枯れていた。だが堕眼の目に止まったのはいきり立った皮棒の股間であった
「お主まさかその時…」
「……はい」
皮棒は死にゆく娘で悲しみと絶望の自慰にふけっていたのである
「今も…思い出して…?」
「……はい」
堕眼は様々なものを感じたが一言でいうと『不快』であった
その話を聞いて感情の対象を潘璋一人に定めることは簡単なことではなかった
しまった…
ごめんなさい一つとばしちゃいました
>>240の前に次のが入ります
「しかし…当然なのですがその娘に恋い焦がれていた男は自分一人ではありません…村で一番ではないかという容姿を誇る男もそうでした…」
そういうときはまず諦めるしかないのが我らの定め
「ある日のことです…村にたくさんの兵士がやってきました。その軍を率いていたのが潘璋でした…彼らは村に略奪をしにきたのです」
略奪などこの乱世では何の不思議もない話だ。ただ堕眼のいた曹操軍は規律の守られている軍が多かった。それを潘璋に求めるのもまた無理な話か
「潘璋は村一番の娘を要求しました。そしてそれが自分の恋い焦がれていたその娘だったのです」
それで娘を持ってかれた、そんなところかと堕眼は考えた
「娘は逃げました潘璋は楽しむかのように娘の着ている布を矛で切り刻んでいました。自分は勇気を振り絞り娘を助けようとしました。追いかけ民家の間でうずくまっているその娘を見つけました。自分は潘璋の手から守ろうと娘に近づきました。しかし」
言葉を一端止める皮棒
(・∀・)イイ! と思う。でも、貼り間違ってない?
なんともいえぬ表情の堕眼の目の前に一本の矢が降ってきた
「しまった…話し込みすぎたか!出陣!」
砦から一斉に出撃した堕眼軍はすぐに潘璋軍との戦闘に入った
「うわあああああああああああああああ!!!!!」
真っ先に潘璋に狙いを定め突撃する皮棒の悲痛な叫びが木霊した
関係ないがちょうどその頃城にいる御宅は脳内小喬と第四ラウンドに入っていた
御宅ワラタ! 必殺周瑜なかなか巧いな。
「我、容貌怪異なれど屈せず
我、容貌怪異なれど諦めず
我、空気読めずとも臆せず」
皆さんはこんな唄を耳にしたことはないだろうか。
この唄の作者こそ、後に喪国を荒らし、喪国50年の歴史を
閉じさせるきっかけとなった男である。その名を保自厨(ぽじちゅう)。
今はただの無職である。
保自厨【ぽじちゅう】
…「努力しろ」が口癖の将。
いつの間にか喪国に入り込み、喪男の理想とは正反対のお触書を繰り返したて、
喪国中の国民から反感を食らう。五鬼将軍、根雅との度重なる衝突が原因で
喪国が消耗し、喪を滅亡させたと伝えられる。
試しに書いてみました。文章力甘くてスマソ
247 :
('A`):04/09/09 23:59
嫌な登場人物がでたなw
248 :
('A`):04/09/10 09:21
作家増えてきたな
(・∀・)イイヨイイヨー
249 :
('A`):04/09/10 09:22
ぽじ厨ワロタ
250 :
('A`):04/09/10 09:32
絵とまとめサイトがほしいな
251 :
('A`):04/09/10 09:32
まとめサイト欲しいな
252 :
('A`):04/09/10 09:36
サイト欲しいな
253 :
('A`):04/09/10 09:48
欲しいな
もうすこしスレが伸びてからでもよくないか?
まだ254だよー(内容は充実してるがw)
255 :
('A`):04/09/10 15:12:53
('A`)ハァ...
256 :
彩 ◆AYA/AYX6F. :04/09/10 15:13:27
四国的にいえば香川かなあ
257 :
('A`):04/09/11 01:41:26
このスレ見て小説書きたくなってきた。
258 :
('A`):04/09/11 11:10:02
三国志復習してる。
しっかりかく。
259 :
('A`):04/09/11 22:08:39
新作?
保
261 :
('A`):04/09/12 17:47:34
オリジナルの方の三国志の年表とか人物リストがある、
そこそこ信頼できるおすすめのサイトある?
一つ貼っておくと、職人さんの創作に便利かも。
捕手
263 :
('A`):04/09/13 19:43:06
期待age
264 :
('A`):04/09/13 19:45:09
香川 徳島 愛媛 高知
265 :
('A`):04/09/13 19:54:16
>>200 まさにって感じだな。しかも他スレでも知将で英雄でつよ
266 :
('A`):04/09/14 07:44:21
ほす
このスレ面白いな。
268 :
('A`):04/09/14 20:29:28
A・G・E!!
A・G・E!!
A・G・E!!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 つーづーき!つーづーき!
⊂彡
270 :
夏喪 ◆f3h/vmOhIk :04/09/15 00:43:33
ところで、この喪男たちの戦場に、意外な人物が参加していたことはあまり知られていない。
男の姓は趙、名は雲、字は子龍。
後世、蜀にその人ありとうたわれた趙子龍である。
彼は袁紹・公孫讃を相次いで見限り放浪していた折、山賊が跋扈しているとの噂を聞きつけ、
そこは顔が良くとも体力・筋肉至上主義者の浅はかさで、
ろくに真相も調べずに喪手杉の軍に加わったのだ。
もっとも、村人には故なくも蛇蠍の如く忌み嫌われている喪男の集団である。
それが趙雲でなくとも、彼らを討伐しようと考えても不思議ではない。
趙雲は喪手杉軍怒弓の指揮下に入り、
あの初戦において情けない喪男どもを次々と突き殺した。
「ウヒャヒャヒャヒャ!!こいつらマジ弱え!!オラ、氏に腐れやボケ!!」
満面に喜色をたたえながら喪男を突き、蹴飛ばし、
命乞いをしてくる者すら散々に追い回して虐殺する怒弓に、
趙雲は道義的な反感を感じつつも、
相手はその顔を見るだけで不快感を催す喪男集団、手加減をする気にもなれなかった。
「…やはりこの軍も俺が仕えるべき場所ではない。戦いに勝ったら再び流浪に出よう。」
そう呟きながら、本日50人目の喪男を絶命させた趙雲。
すでに喪たちは、葦之耶(ヨシノヤ)へと退却をはじめている。
271 :
夏喪 ◆f3h/vmOhIk :04/09/15 00:44:17
「貴公、そこで馬をとどめていただこう!私は喪手内軍の殿(しんがり)、肝意。
仲間が逃げ去るまで、貴公の相手を致すッ!!」
凛とした声、この上なく格好のよい科白とは裏腹に、趙雲の前に立ちはだかったのは、
どうしようもなく醜い男だった。
日焼けしない真っ白な顔いっぱいに広がった赤い痘痕、
兜からはみ出る天然パーマの細い頭髪、妙にギラギラ光る瞳・・・。
”キモイ”
それ以外の形容詞が、どうしても見つかりそうにない男であった。
「覚悟はよいか?参る!!」
「ムッ!?」
思わず肝意の剣をうけた趙雲だったが、敵のあまりの強さに思わず驚きの声がもれた。
肝意は、天下の趙子龍と打ち合うこと数刻、身に傷すらおわない。
「またれい!」
ついに趙雲は肝意を制して言った。
「おむし、醜きとはいえその腕前、曹軍や袁軍の筆頭将軍にも劣りはせぬ。
後年何らかの名もなそう。このような地で、山賊としてみすみす命を落とすな。
拙者とて今は名もなき素浪人、お互いいずれ名をなしてから決着をつけてはどうか?」
さすがは後に中華にその名を馳せる男、
喪を対手としても、その実力を評価する目はいささかも曇っていない。
喪(肝意)と蜀の趙雲との個人的な友情は、この日から始まった。
肝意の活躍で、なんとか死地を脱した喪手内軍。
以降は葦之耶渓谷に立て篭もり、敵軍をよく防いだ。
喪手対の説得に応じた顔醜が、
曹・袁両軍から糾合したの喪男三千を率いて救援に現れるのは、その一ヵ月後である。
>271
「おむし」→おぬし
「糾合したの」→糾合した
タイプミス多いよ・・・ _| ̄|○
そりぐらい脳内修正できるから無問題
楽しませていただきました、おつかれさまです
風が蕭蕭と吹く荊州南陽郡、長沙の城下。
「風が冷たいな・・・。」
一人の武人がそっと呟いた。
無骨に筋肉が張り付く巨躯と皺と赤く黒澄んだ醜い顔。
関羽の軍が迫り慌しい城で佇んでいた。
「こんな所にいたのか。」
年老いながらも端正な顔立ちをした老将軍の声。
「黄忠殿ではござらんか。」
黄忠の白い髭が眩しい。
「劉軍は目前ですぞ。そんな呆けた顔で何をしているだ。
さぁ、早く甲冑を着て戦の準備をしなされ。」
「うむ・・・」
「しっかりなされよ。」
軽く肩を叩き黄忠は去って行った。
「戦・・・か。」
城下の騒々しさは増していった。
「劉軍ごとき簡単に追い払うことができる!!!」
老将軍が太守韓玄の前に集まった群臣に向かって言い放った。
「ここ長沙には魏延殿、肝意殿、そして拙者がいる。お二人の将として、
武人としての才は皆知っていよう!僭越ながら拙者もまだ若い者には
負けない将と自負している!しかも此度の戦は守り戦、食料、将、兵が
揃っている我が群が負けるはずがござらん!」
文官達は何も言い返せない。
「その通りだ。関羽の使者を送り返せ!開戦じゃ!
よし手始めに、楊齢、おぬしに1000騎の騎兵を与える。
関羽を追い返すのじゃ!その他の将は守りを固め令を待て!」
「楊齢ごときでは関羽を打ち破るとこはできん!」
そう考えながら魏延は議場を後にした。
「肝意、ちょっといいか」
慌しく走り回る兵士を尻目に魏延に付いて人気のない部屋へいった。
魏延はいつもとは違った深刻な顔をしている。
「はっきり言って俺は韓玄は志を共にするに値しない人物だと思っている。
今回も先鋒を俺やお前、老将軍に任すなら兎も角、あの楊齢だと!?
ありえない采配だ。普段の行動も品性の欠片もない、君主足らん人物だ。」
突然の魏延の告白に肝意は戸惑った。
「そもそも俺は劉表に仕え、その死後の混乱で劉備殿が追い出された際に
劉備殿に荊州を収めてもらおうと劉備殿を呼び戻そうとした男だ。」
その話、魏延の劉備に対する思いは何度も聴かされていた。
魏延は劉備という男に惚れていた。
「では・・・魏延殿はいったいどうしたいのでござるか?」
真剣な顔で言葉を投げかけた。
「劉備軍に馳せ参じたい・・・。」
魏延の気持ちにはうすうす気づいてはいたが、目の前ではっきり言われ
返答に困ってしまった。
「ただ・・・、一宿一飯の恩は返したい。この戦の間は裏切ったりはしないつもりだ。
縁故者として言っておく。おぬしも使える相手をもう一度良く考えることだ。
この乱世、韓玄のごとき男の元では生き残れんよ。」
そういって魏延は兵の中へと消えて行った。
「仕えるべき相手。何のために仕えるのか。何のために生きているのか・・・。」
その場に座り込んで考え込んだ。
その頃関羽の軍は長沙の目前まで迫っていた。
「赤壁で曹操を見逃したことへの責任、自分の配下のみで長沙を落とす」
自分で決めた誓いを反芻する関羽。
いつもは冷静なこの大将軍も自らの責任の重さに少し焦っているように見えた。
「さぁ、関軍の強さを見せ付けてやろう!」
関羽は全軍に鼓舞した。
「おー」長沙の城まで聞こえるような兵士達の太い声。
有る意味関羽自分自身への鼓舞であった。
関羽の軍は長沙の前で陣を構えた。
「参る!」
長沙の城門が開き、楊齢が打って出た。
「関軍は所詮500騎!こちらは1000騎!圧倒的兵力の差!」
数にモノを言わせ楊齢はろくに陣刑も整えず関軍に突撃する。
「ははは、平地での戦いは兵士の数の勝負。戦の基本でござるよ!」
楊齢は声高らかに叫びながら兵の波を切り抜ける。
城の高台から韓玄が眺める。
「おお!楊齢が押しているな、さすがワシの贔屓にしているだけあるな。
なぁ!皆の者。わはは!」
愛想笑いだろうか、配下もつられて笑う。
(所詮一時の押しだ)
魏延は確信していた。肝意、黄忠もそう思っていた。
楊齢の軍の真ん中の一角が崩れ始めた。
突然、楊齢の目の前の兵達が退却し始める。
「やや、これはどうしたことだ!」
逃げ惑う兵士達。尋常じゃない恐れ具合。
「化け物だ!」「鬼だ!鬼将軍だ!」
楊齢はハッとした。今更ながら自分が対峙してる相手の恐ろしさを思い出したのだ。
「関雲長・・・」
関雲長、曹操が本気で欲しがった男、万夫不当の猛者!
ヒヤリ、と楊齢の背中に冷たい汗が流れた時にはもう、
楊齢の体は胴だけの肉塊になっていた。
「我が名は関雲長!ぬしらの将は討ち取った!大人しく降伏する、もしくは去れ!」
名馬赤兎馬をいなびかせ薙刀を大きく払った。
その姿はまさに軍神と呼ぶのに相応しい雄雄しい姿だった。
「ひー」
楊齢の兵士達は総退却を始めた。
「さすが劉軍一の将だけあるな・・・。」
肝意は関心交じりに呟いた。
「むむむ!楊齢がやられた!糞ったれ!誰ぞ、我こそは関羽を打つ!
というツワモノはおらんか!」
劉軍に信服している魏延は名乗り出るわけもなく、
自分からいくような積極性のない肝意も黙視。
「拙者が参りましょう。」
とても齢60とは思えない、シャンとした姿の老人が名乗りを上げた。
「ぬしで大丈夫なのか!?相手はあの関羽。その老骨ではしょうしょう・・・」
「我が君!!!」
怒り交じりに黄忠が叫んだ。
「失礼ながら、拙者、代々続く武門の家柄。そして自分の才に自信がござる!」
楊齢が如き将以下に見られているのが心底気に入らなかった。
じっと聞く魏延。
「ならば見事関羽を討ち取ってみよ!」
長沙の兵の前に立ち、黄忠は語った。
「眼前に迫っている関軍の強さは先頃の戦でしっかり見ただろう!
あれが関軍だ!あれが軍神と恐れられる男だ!
気を引き締め、死ぬ気で戦って貰いたい。」
ゆっくりと城門が開いた。雪崩出る兵達。
「目指すは関羽!」
長沙の兵と関羽の軍は激しくぶつかり合い、ばたばたと兵が倒れていった。
関軍兵と長沙兵の強さには圧倒的な差があった。
有能な兵士のほとんどは楊齢に付けられ、死んでしまっていた。
長沙兵が次々に倒れていく。
「ははは、さすが天下に名を轟かせる関軍よのぉ!」
馬上で獲物を振り回して黄忠が叫ぶ。
その切り込む姿は武芸の型のように美しいものだった。
周りの兵がどんどん少なくなっていく。
(兵の力は負けている、数で押すしかないな。)
「いったん出直しじゃ!引け!引け!」
長沙軍は城へと逃げ帰った。兵の数は半分以下になっていた。
「長沙に残る将で気をつけなくてはならないのは・・・先の戦の黄忠、魏延、肝意ぐらいか。」
近くの農民、長沙投降兵からの話を統合して関羽はそう判断した。
「魏延が長兄(劉備)を慕っているのは荊州のできごとからも推測できる。
おそらくは本気ではこないだろう。問題は他の二将・・・。黄忠は忠義の士だと聞く。
しっかり叩かなければ駄目だろう。肝意は・・・わからんな。武が立つらしいが・・・。」
将舎で目を閉じじっくり考える。関羽が後世に評価されるのはその武勇だけではなく、
思慮深さのためでもあった。
「まずは忠義の士、黄忠を倒そう。兵数ではこちらが圧倒的に負けている。
いくら強兵だといってもいつかは疲れがきてしまう。将を狙うべきであろう。
社稷の臣が倒されれば少なからず混乱、士気が下がるだろう・・・。」
おもむろに関羽は書簡を書き出した。
「だれか、これを長沙に届けてくれ。」
「関羽からの手紙?一体なんであろう」
結びを開く。他の臣も見ている。
「韓玄ガ臣、黄忠ヘ。ソナタノ金名ハ我ガ劉軍ニマデ響イテイル。
武人トシテ、ソナタガ如キ者ト矛ヲ交エルノハ至極光栄ナコト。
ゼヒ、一手所望シタイ。」
読み上げる黄忠。
(兵の少ない、関羽の作戦か・・・しかし稚拙な・・・。)
肝意はがっかりしながら、思った。
「そんな申し出受ける必要はござらん」
肝意はつい口走ってしまった。
「兵が少ないから将を打つ。分かりきった計でござろう。」
「ははははは。例え計だとしても武人たるもの一騎打ちの誘いを
断る術はござらん。武人とはそういうものでござる。
また、拙者がもし敗れるようなことがあっても肝意殿、魏延殿が
長沙を守ってくれるでござろう。ははは。殿、明朝関羽と一騎打ちをして参ります。」
自信と英気に満ちた顔で黄忠は言った。
韓玄はゆっくりと口を開いた。
「・・・うむ。認めよう。」
両軍が見守る中、二人の一騎打ちが始まった。
(老将軍に勝機はあるのだろうか・・・)
肝意は冷静に考え、勝負を見守った。
「我が名は関羽雲長。そこに見受けられるが、長沙が誇る武人、老黄忠殿でござるか!」
「さよう!そなたの一騎打ちの申し出、喜んで受けよう!」
馬のヒズメの音が響く。二人が前に進む。
「さあ!」
激しい打ち合いが始まった。
一合、二合・・・。二人とも武器は薙刀。
刃が擦れる音が草の果てまで届いた。
何十合打ち合ってもまったく勝負が付かない。
「なんと端麗な勝負だ。姿、流れ、型・・・どれも一流。
こういった勝負だけが、史書に残されるんだろう。」
肝意は感動しながら思わず口に出す。
(自分もあそこに、舞台に立ちたい)
肝意は武者震いを感じた。
両者には明らかに疲れの色が見え始めた。
「一旦引かせては如何でしょう。」
とある文官の言葉に戦いに見入っていた韓玄は我に帰り、
「そ、そうだな退却の鐘を鳴らせ!」
この日の打ち合いは二百余合に達した。
翌日、先日同じように両将が向かい合った。
馬を進める二人。
「あいや、待たれよ!」
突然の喚声に皆が目を向ける。
長沙の兵の間から出てくる巨魁。肝意であった。
「関羽殿、その御高名拙者のようなものの耳にも入っている。
ぜひ一手手合わせ願いたい!」
言うやすぐに関羽に飛び掛った。
(舞台に立ちたいんだ!)
「失礼でござろう!肝意どの!これは拙者と関羽の勝負!」
言うのも聞かず打ち合いが始まった。
一騎打ちの最中に止める事は武人の流儀に背くこと、黄忠はしかたなしに見ていた。
「さすがは関羽殿でござるなぁ!すばらしい打ち込み!」
「主こそ、なかなかの腕前!」
肝意の打ち込みは力強いが、無骨なものだった。
決して美しいとは言えない姿、流れ、型・・・。
「いい武だ。しかし戦いには美しさも大事でござろう!
ぬしの技には美しさが足りぬな!」
関羽が肝意の大振りを弾いて言った。
「美しさの中に強さあり、戦いとは芸術!美しくなくてはならん!」
間隙を突いて関羽は必殺の一撃を加えようとした。
「美しいとか、芸術とかそのような言葉聞きたくは無い!
美辞麗句を語るのは詩席だけで結構!」
力任せに関羽の薙刀を払う。
(俺は舞台にたった。確かに美しくはない、しかしこの武で壇上に立つことができる!)
約八十合目、肝意は槍を両手でしっかりと持ち直した。
「不恰好な構えだな。」
「綺麗なものが総てじゃない。綺麗なものが一番ではない!」
肝意の槍が伸びた。関羽の脇腹から血が流れ落ちる。
「まさか・・・。」
思わず自慢の獲物偃月刀を落とす関羽。
「止めを刺せ!刺せ!いまだ!おい!ほら!」
韓玄の下品な叫びが戦場に響いた。
槍に付いた血を払い、トドメの姿勢に入る。
「止めろ!不細工!」
関羽軍の兵士が叫んだ。
「お前如き醜い男が我が大将に手を上げるとは!」
その言葉に肝意はたじろいでしまった。
刹那、肝意の槍が宙を舞った。
「こここここ、黄忠!何をしてるか!!!」
韓玄が狂ったように目を大きく見開いて喚いた。
肝意が振り向くとそこには老将軍が目を吊り上げ睨んでいた。
「拙者と関羽殿の勝負、勝手に終わらせてもらっては困る!
肝意殿、おぬしは武人として拙者の面子を潰した。
ここでトドメを刺すようなマネは拙者が許さん。これは拙者の勝負だ。」
怒りで赤潮している老将に肝意は一歩引かざるを得なかった。
「後日また手合いをお願いしたい。」
そう言って黄忠は城へと帰って行った。
関羽に兵士が駆け寄り、看護している。
関羽軍の兵士全てが肝意を憎悪の目で見ている。
なぜか長沙兵も冷たい視線を送る。(黄忠の面子を潰したことへの反感だろうか?)
居たたまれなくなり肝意は城へと帰ろうとしたその時だった。
城が騒がしい。「ひー」何人かの兵が城から出てくる。
「何事だ!」
肝意の問いに、
「肝意将軍の関羽への止めを邪魔した黄忠将軍を韓玄様が謀反の罪で捕え、
そのことに怒った魏延将軍が反乱を・・・。反乱に民衆が呼応して城下は混乱の極みです。」
おお!ついに魏延は謀反を起こしてしまった。この戦中は起こさないと言ったのに!
ともせず、肝意は韓玄の元へ向かった。
すでに韓玄は生き絶えていた。返り血を浴びて立っている魏延。
「おお、肝意。この暗愚な大将を斬っちまった。忠臣を殺そうとしたからな。
それにこいつは一生付いていく主じゃねぇっていっただろ?」
さも当然のように振舞う魏延に凄まじい嫌悪を感じた。
「しかし君はこの戦の間裏切る事はないと言ったではないか。」
「非常事態だ、しかたないだろう。」
(一宿一飯の恩はどうなった?言葉は鴻毛の如き軽いものとで言うのか?)
忠臣という言葉を使いながら自分の使えていた君主を殺すという、
忠義に反す魏延の行動に肝意は矛盾を覚えた。
(それが魏延殿の忠なのか)
「どうだ、肝意、一緒に劉備軍に馳せ参じようではないか?
そこには新天地があるぞ。」
もう魏延の顔を正視できなかった。
「拙者はもう少し考えてみる・・・いろいろな事を。」
「そうか、まぁ気が向いたらこいよ。お前の武ならどこでも大歓迎だろ。」
魏延は韓玄の首を刎ね、布で包み部屋を後にした。
混乱している関羽軍が城に攻め入っていた。
肝意は裏門からやっとの事で脱出し、近くの山へと逃げた。
見晴らしの良い山から長沙の城を見ていた。
勝鬨が聞こえる。肝意は死んでいった兵士、韓玄に黙祷を捧げた。
「何が正しくて、何が間違っているのだろう。」
肝意は城を背にして駆け出した。
(たとえ外見(そとみ)が汚くても、中が清廉ならいい。
外よりも中が綺麗なほうが大切なのではないか?)
魏延は諸葛亮に反対されながらも劉備の配下となり、老黄忠も
劉備の説得に応じて劉軍に加わった。
肥沃な荊州を手に入れ劉備の力は飛躍した。
288 :
('A`):04/09/15 13:11:12
乙あげ。
289 :
('A`):04/09/15 16:14:19
激しく乙!肝意カッコイイ。肝意はネ喪だったりして。
乙
しかし肝意は
>>270他で登場済みなんだがそのへんの矛盾とかはいいのか?
291 :
('A`):04/09/15 16:21:15
昔の中国人はすごくエロかったらしい
セックスばっかしてたから寿命も短かったんだって
292 :
どらい:04/09/15 17:00:57
>>290 すみません、
>>270は書き終わってからゆっくり読んだので
「日焼けしない真っ白な顔いっぱいに広がった赤い痘痕、
兜からはみ出る天然パーマの細い頭髪、妙にギラギラ光る瞳・・・。」
って表現に気づきませんでした・・・orz。
夏喪さんの設定に脳内変換して下さいです・・・。
293 :
('A`):04/09/15 17:02:53
キニシナイ!
>290
たぶん、肝意はヨシノヤの戦いの後、一旦喪手内軍を離脱したんだと思われ。
母の喪に服すため、故郷の長沙に帰ったのだ(三国志や水滸伝ではよくある話)。
というわけで、どらいさん乙。
喪手内は考えていた。「伏龍に鳳雛か・・・おい、独秦」
「お呼びでしょうか?」「独秦よ、
>>165の話を憶えておるか?」
「はい、憶えております。確かに伏龍と鳳雛は存在します。幼き頃に
苦悶塾の同窓生でございました。」
「なんだよお前しってんのかよ馬鹿早く言えよデブ」
「・・・申し訳ござりませぬ。」
「その名を卑奇子(ひきこ)と児意図(にいと)と言いまして、
二人とも伏龍、鳳雛の名に恥じぬ傑物にございます。
しかし多少性格に問題が・・・」
「しかし是非とも欲しい。とにかく説得してみてくれ。」
「・・・御意。」
かくして三顧の礼をもって説得に逝った独秦だったが・・・
「卑奇子殿!児意図殿!!」 「・・・」
いつまで経っても返事が無い。「留守か。仕方が無い、一旦
引き返すしかあるまいて」独秦が薄汚い馬にまたがり、この際
馬で童貞捨てるかな・・・と考えていると、齢40半ばかと思われる
婦人が立ってこちらに深々と頭を垂れて立っていた。
「卑奇子と児意図の母でございます・・・」
「母上殿でございますか。お初にお目にかかる、独秦と申します」
「あの・・・息子の事ですが・・・」
「はい、是非とも我が陣営にお迎えしたくやって参りました」
「あの・・・残念ですが、二人ともいい年なのにもう6年も外に
出ておりませぬ。もう母としてどうしていいものか・・・」
泣き出してしまう母、40でも人間ならアリかな、と思う独秦。
しかし、卑奇子と児意図が歴史の表舞台に立つのはしばらく後の事である・・・
卑奇子【ひきこ】・・・引きこもり。童貞。
児意図【にいと】・・・無職。童貞。
・・・スマソorz
299 :
('A`):04/09/15 17:17:32
独秦ってなんかすげー強そう。
水滸伝に名前が似てる強い奴いたからかな?
知力76で魅力4だしなあ。
301 :
('A`):04/09/15 17:47:29
作家のみなさん乙カレーです
302 :
('A`):04/09/15 17:59:26
誰かまとめサイト作ってくれないかな
年代別に並べて欲しいな
登場人物のプロフィールとか見やすくして欲しいな
まとめサイト欲しいな
303 :
('A`):04/09/15 18:00:29
糞スレだな。スレタイでわかる。
304 :
('A`):04/09/15 18:01:37
喪板には文才がある香具師多いな
305 :
('A`):04/09/15 18:20:26
>>303 糞っぽいけど中身はなかなかおもしれーから。
三国志知ってるならかなり楽しめる。
細かい所を勝手に保管したりしながら読む・・・。
>>302 欲しいな。
306 :
('A`):04/09/15 20:00:26
厳顔 ゲンガン
兀突骨 ゴクトツコツ
何かどう?
307 :
('A`):04/09/15 22:36:50
あげ
308 :
('A`):04/09/15 22:41:05
童貞の誓い
309 :
('A`):04/09/15 22:56:13
喪国って女の人口どれくらい?
いくら喪男がいっぱいとは言え、国として成り立ってんだから
女はいっぱいいるだろ?
すんまそん。
私事ですが、10月3日まで書き込み不可能な場所に逝きます。
(富士の樹海とかじゃないよw)
みなさん、それまで後事を託します。
けんど、顔醜の援軍を得た喪手内軍に敗北し、生け捕りになった喪手杉への拷問ネタで、
ひとつ思うところがあるんで、
できましたらそこだけすっ飛ばして、創作して頂けると幸甚であります。
では、また。
311 :
('A`):04/09/15 23:38:21
いってら。
ちゃんと保守しとくから。
カキコ不可能な場所でこそストーリーをじっくり考える時間があると思うので
ぜひ頑張って下さい。
>>309 誰もが理想とする不細工国家だから妨げられてきた喪女達もいるに違いない
313 :
('A`):04/09/16 18:34:27
喪編のステージ孫呉の滅亡で建業焼かずに周瑜一騎討ちで倒したのに
喪手内のLv5武器の「喪王」が見つからない…
誰か無双知ってたら教えて下さい
「近寄るんじゃねえ!ムシケラが!」
「気味が悪いぜ!お前ら人間の顔してねえな!」
「来んなっつてんだろ!蝿みたいにたかってくんじゃねえ!」
罵詈雑言を浴びせながら潘璋は次々と喪軍の兵を狩る
「皮棒…!!」
頭を割られ堕眼ですら目を背けるほどの顔になった彼が槍を握り締めながら横たわっていた
皮棒だけではない。ほとんどの喪兵は顔面を潰され脳漿をぶちまけたおぞましい屍と化していた
「わざとか…あいつ…顔をねらって…?」
「むごい…何でだ…?何故こんな殺し方ができる…!?」
一端堕眼は全軍を後方に退かせた
「おい、終わりか?」
そう言うと潘璋は既に息絶えている喪兵の首を矛で持ち上げた
「前よりは少しは見れるようになったんじゃないか?ククク…」
中身が滴り落ちている首を振り落とす
「……俺たちだって…俺たちだって…!」
堕眼の顔がみるみるうちに赤くなっていく
「んふー!んふー!」
鼻息が荒い。いるよねこういうやつ
「あー、キモいよお前」
「ぐうううううううううう!!!!」
堕眼は青筋を立てて右手に矛、左手に剣を構えた。そのまま振り返らず一直線に潘璋を目指す。喪兵はその後ろに続いた
堕眼は剣を振り下ろし潘璋は矛でそれを受け止める。続けて右手から矛で斬りつけるもかわされてしまう
堕眼も「五鬼将軍」に名を列ねる将、決して潘璋にひけはとらない。完全に頭に血が昇り周りが見えなくなっているがそれは逆に幸いなことだった
手綱を引き堕眼の矛をかわしつつ冷静に狙った潘璋の一撃が堕眼の剣を弾き飛ばした。それが堕眼の頭を冷まさせることとなった
「うっ…」
堕眼の思考が戻る
怒りに任せ兵を顧みずつっこんでいくなどなんたる無謀!無策!なんて馬鹿なことを!なんて駄目な将なんだ!
本来ならこんな無駄な思考をはたらかせていることこそ将として、戦場に立つものとして失格である
「おい、考え事してる暇があるのかよ!」
「うぐっ」
先程とはうってかわって防戦一方の堕眼
もう駄目だ…勝てない…死ぬのか…まだ俺は…いや…
堕眼はこんなときに一度だけ抱いた遊女のことを思い出した。首を吊った遊女のことを。自虐に話したことを
…自虐は無事だろうか…あいつは自分に面白いほどよく似ている
「……!!」
突然潘璋が反転し離れた
「何…!?」
負けてると思っていた
「押してる…?」
潘璋が冷や汗を掻きながら指揮に戻った
「ちいっ…必死だな!!」
煽り言葉ではない。それは喪男の醜さを表す言葉ではないのだ
必死必死と馬鹿にされてきたが必死とはこんなにも美しいことだったのだ。必死に戦う喪兵の姿は信じられないが美しいのだ
死を恐れない人間は強い
「そうか…そうだよ…我らは喪男!喪男には喪男の生き方があり…死に方がある」
堕眼は再び兵を退かせる。実際生き残っているの千ほどだ
「錐行の陣を組む!我が軍は全員死に兵だ!」
堕眼は自ら最前列で切っ先となり潘璋軍に突撃した
場面は変わりこちらは根雅率いる三千。すでに凌統軍と遭遇し一触即発、にらみ合っていた
単騎こちらに近づいてくる。どうやらあれが凌統のようだ。かなり若い、20を越えていないのだろうか
あれだったら…いやいや、男色の趣味はないって。でもなあ…凌統だしほら、両…
「そちらの軍を率いているのはどなただ?」
張りのあるいい声だ。根雅も単騎で前に進む
「このような状況で何かな?」
ちょっとうきうきしながら応えた
「喪国が何故存在するのか問いたい」
「は?」
「あなたがたは何ゆえ外界との接触を断ち独立勢力を築きあげたのか」
今更何を言っているのだろうか
「我々には居場所がない、この喪国はお前らの迫害からのがれることができる唯一の桃源郷だ!」
とはいえこの喪国でも根雅の肩身は狭かった
「迫害?そのような考えかただから人と交わることができぬのではないか?」
うわ、出た
「我らに非があると?」
「もう少し容貌、言動に気をつかえばおのずと…」
「そのような言葉は聞き飽きたわ!」
ああうぜ。なにもわかっちゃいない
「あなたがたは女性を知らぬと聞いた。このままでは永遠に…」
「その見下ろすような態度はやめろ!」
根雅の顔は醜く真っ赤に染まっていた
「何を言っても無駄なようだ。意味のない戦は避けたいのだが」
「貴様のような男には到底理解できん!とりあえず尻を貸せ」
凌統はさらりと流し自分の陣に帰っていった
まともな顔を与えられた人間には一生わからぬであろう。わかってもらいたくもない
317 :
('A`):04/09/16 19:59:30
平定した土地の女子供老人とフツメン以上はどうする
>とりあえず尻を貸せ
ワラタw
319 :
('A`):04/09/17 19:54:28
ほしゅ
320 :
('A`):04/09/18 17:35:57
保守age
321 :
('A`) :04/09/18 20:44:13
HOSYU
322 :
('A`):04/09/18 20:56:36
いつか喪男太平記も書いてくれ
323 :
('A`):04/09/19 01:40:33
あげときますねw
324 :
('A`):04/09/19 01:41:53
ロマンシング・喪男書いて
魅力がさがった!
愛がさがった!
326 :
('A`):04/09/19 15:07:34
喪
327 :
('A`):04/09/20 01:30:47
なかなかストーリ思いつかないなー
328 :
('A`):04/09/20 15:54:12
携帯から保守。
あんまり進展のない話ですが、間繋ぎということでひとつ・・・
>>47 一時の激情で劉備の元を出奔してしまった御托であったが、内心すっかり途方に暮れていた。
「今更父上の下に戻る訳にも行かぬ。はてこれからどうすべきか」
無論、屋敷に戻ったとて追い出されるようなことはあるまいが
功も立てぬうちから逃げ帰ったとあれば、それでなくとも評判の悪い御托のこと、
町の者からこれまで以上に笑い者にされることは必至である。
自尊心が人一倍強い御托にとって、それは到底我慢ならぬことであった。
とはいえ、既に路銀は底を尽きかけ、今宵の宿にも事欠くような状態である。
今彼の手元にある物と言えば、かつて西方より買い付けた名馬『阿忌馬(あきば)』と
自らの執筆した著作数編のみであった。
御托は徐州の名家の次男として生を受け、裕福な家庭で甘やかされて育った為か
自己愛が強く驕慢な人柄となり、長ずるにつれて遊蕩に耽るようになった。
同好の輩を屋敷に集め、眼球が異様に肥大した、面妖なる婦女子の姿など描きながら
これまた趣味の戦談義に花を咲かせるのが常であったが、所詮は素人同士の談合、
大抵は取るにも足らぬ駄弁であるのだが、当人達とすれば一端の軍略家気取りなのであった。
それが志学の年を迎える頃、論を戦わせるだけでは愈々飽き足らなくなり
とうとう「どこかに仕官して我が知略を役立てたい」などと言い出したのである。
御托の遊蕩に内心困却しきっていた父親は、渡りに船とばかりに
当時徐州の牧であった劉備に頼み込んで、漸く仕官の約束を取り付けたのであった。
劉備とすれば、地元の有力者との繋がりを強固にしておきたい、という考えから
仕官を許可したのであって、決して御托個人の力量を見込んでのものではなかったのだが
御托はといえばすっかり有頂天となり、その態度は益々尊大になっていった。
ところで御托には一つ悪癖があった。その傲岸不遜な態度もさることながら、
我が智略優れたり、と無闇矢鱈に自論を振り回し、いらぬ顰蹙を買うのである。
これに有益な進言でもあれば、周囲としても無下に捨てはしないのだが
そこは如何せんまだ十五の若輩、実際にそぐわぬ空論を弄ぶに過ぎなかった。
この悪癖には流石の劉備や関羽でさえもすっかり閉口し、
殊に気の短い張飛などは、酒が入っている時にこれをやられると
忽ち激昂してしまって、御托に打擲を加えるようなことも度々であった。
万事がこの調子であるから、劉備陣営内ではすっかり孤立してしまい
彼に寄り付くのは、せいぜい似た者同士の曹豹くらい、という有様。
尤も曹豹とても真面目に取り合うわけはなく、この無知蒙昧な若者を肴にして
己が陳腐な優越感の充足を得る為、利用しているに過ぎなかったのだが。
その曹豹が、死んだという。
御托の出奔から三週間ほどが経った頃である。
劉備、関羽が不在の折、曹豹が義理の息子である呂布と内応して、徐州を攻め取らせたのだが
そのことを知って激昂した張飛に、戦場で切られたというのが事の次第であった。
もしあのまま徐州にいたら、と震え上がる御托であったが
一方で自分を用いなかった劉備、そして彼の自尊心を傷付けた曹豹の末路を小気味よく思った。
「やはりあのような男を見限って正解であった」
これまでの落胆もすっかり忘れ、意気揚々と歩を進める御托。
だが路銀が乏しいのは相変わらず、昨日などは遂に野宿までする羽目に陥っていた。
「一刻も早く仕官口を見つけねばなるまい」
まだ若く功のない御托にとっては、今や自らの著作だけが頼みの綱であった。
曹豹に鼻で笑われた、あの木簡である。
だが数年後、この著作によって独秦に才を見出され
文官として喪軍に迎え入れられようとは、御托以外の誰が想像し得たであろうか。
これから数年間、御托は仕官口を求めて流浪の生活を送ることになる。
時はまだ「出喪の檄」から遡ること三年の196年。若き御托、雌伏の時であった。
解説など
『阿忌馬』(あきば)
御托が西方より購入した葦毛の醜馬。喪の建国後、喪手内に献上される。
姿こそ醜いが、その疾きこと赤兎に勝るとも劣らぬ、と言われる。
後に喪手内が阿忌馬の大量生産を試みて、多くの雌馬と交配させようとしたが
雌馬がどうしても受け入れず、結局一頭にも種を付けられなかったばかりか
その時雌馬に蹴られた傷が元となって、あえなく昇天。
その死に際して喪手内は「雌馬でさえ我らを受け入れぬか」と涙を流したという。
御托の代表的著作
『沙久羅譚』(さくらたん)
妖術使いの少女、沙久羅が祖国を守る為に妖怪たちと闘う冒険譚。
御托特有の画調で挿絵が入っている。
多くの喪男に夢と心の安寧を与えた、名著中の名著。
『十二妹』(シイアルメイ)
十二人の可憐な妹たちとの甘い生活を描いた妄想譚。
やっぱり御托独特の画調で挿絵が入ってる。
多くの喪男に夢と心(ry
上記二つの著作は文康の『児女英雄伝』にも
影響を与えたとか与えなかったとか言われてるけどどうでもいいや
すげえなー。小説家志望か?俺こんな難しい言葉じゃ書けないよ。
>>333ワラタw
応援してるぜ!
337 :
('A`) :04/09/20 22:31:24
お粗末さんは中国語(漢文?)できるようだな。
中国文学とか日本文学の院生あたりか??
梁山泊みたいになってきたな
339 :
('A`):04/09/21 09:10:23
お粗末さん、乙。
レベル高い。なんか中島敦思い出した。
難しすぎる漢字は振り仮名お願いします・・・。
>>338 もともとそんな感じめざしてたんじゃね?
340 :
ワンダー喪喪 ◆T3HqDEgOKE :04/09/21 17:35:12
書けたけど、なんか長くなっちゃった。
341 :
('A`):04/09/21 17:45:40
普通に面白かった。乙です。
繋ぎのつもりが、凄く長いです・・・
不恋愛。
普段目立たないこの男だが、この男と普段から懇意にしている男がいる。
根雅である。彼らは二人で酒を酌み交わす事が度々あるが、ある席での事。
「英雄、色を好む。か・・・不恋愛よ、どう考える?」
「もう何度も話したじゃないか、根雅よ。くだらねえ、ほっとけってなもんだ」
「そうか、そうだったな、ハハハ」
この二人、身分は違うが二人のときは遠慮せずとも良い、と上官の根雅が言い出し、
酒席ではまるで友の様だ。しかし、今宵は様子が違ったのである。
「もし、ちょいとご同席させて頂いても宜しゅうございますか?」
そこに現れた一人の男。なかなか美麗な服を着てはいるが、いかんせん組み合わせ
が悪い。そして、その上にある顔。醜いことこの上ない。二人は直感で「同士よ」
と思った。「おお、ちょうどむさ苦しい男二人で退屈していた所だ、ささ、座りなされ」
片田舎の酒場、街道沿いの窓際席に三人の喪男が席を構えたとなれば、これ以上客が
入ろうはずも無い。店主は顔をしかめたが、諦めた。あまり喋りたくないからだ。
「先程の話し、失礼ながら耳に入ってしまいました。あ、申し遅れました、私は
保自厨と申します」
「英雄色を好む、か・・・全く、夢物語だとは思わんか?保自厨殿」
根雅はそう言って、不気味に微笑んだ。不恋愛も同様、不気味に微笑んだ。
しかし、返ってきたのはなんとも意外な答えであった。
「いいえ、そうは思いませぬ。夢物語などではありませんよ」
「なに?」
まさかこんな答えが喪国で聞けるとは。二人はその場で笑い出した。
「ははは、保自厨殿、なかなか面白い冗談だ。ならば、我々にも色を知る
機会があると、こう申すのか?」
二人は再び笑い出した。
「ええ、その通りで御座います」
「はは、保自厨殿、ならばその方法を聞かせて貰おうじゃないか」
次に返ってきた答えは、二人を沈黙させるに充分なものだった。
「努力する事ですよ、根雅殿。不恋愛殿」
またこれか。根雅は凌統とのやり取りを思い出し、いささか不愉快になりつつあった。
「・・・保自厨殿、少々笑えぬ冗談だな。ここは喪国、そのような言葉は慎んでいただきたい」
「はて、喪国は女に嫌われる者が集う国、その様な法は存じませぬ」
確かに、
>>188大喪童貞真書にはその様な法は書いてない。しかし、根雅は勝手に
法が存在すると思い込んでいた。
「保自厨どの、この喪国はその様な考えなどいらぬ!」
「根雅殿、貴方は本当に色を知りたくは無いのですか?努力すれば・・・」
遮るように根雅が言う。
「その様な事を言っているのではない!!その努力などという曖昧な言葉など信じられぬ
と言っておるのだ!」
根雅はすぐに顔が真っ赤になる。それが主な原因で今まで虐げられてきた。そんな事も忘れ
激昂する根雅をよそに、不恋愛は冷静だ。昔から不恋愛は異常なまでに冷静になる時がある。
不恋愛が冷めた調子で口をひらいた。
「その努力というものを詳しく聞かせてもらおうか、・・・えー、なんと言いましたかな」
「保自厨です。詳しくと言われましても、あまり貴方方の事を良く存じませぬもので・・・」
「貴方と同じ様な事を言う輩は他国で腐るほど見てきている。しかし、皆一様にして貴方と
同じ台詞を吐いて逃げ帰って行きますな」
不恋愛は冷静なようで、その実根雅と同じ気持ちだ。不恋愛は不気味に微笑している。
不恋愛は保自厨をじっと見つめている。不恋愛は、保自厨を攻撃しているのだ。
「初対面でその様な詳しい事は言えませんよ、不恋愛殿」
「しかし挙げ厨殿、その初対面で努力と言うからにはやはり何か共通の「努力」という
物があるのでは?」
「・・・保自厨です。共通の努力など無いと言う事に気づく事からはじめた方が良さそう
ですな、貴方は」
保自厨は少し不愉快そうな顔をした。不恋愛の煽りが少し効いている様だ。根雅は黙って
ニヤリとした。きもい。
「そう言って逃げるのが貴方方の特徴ですなあ、暮暮厨殿」
「保自厨です!!二度と間違えないで頂きたい!!」
根雅と不恋愛は、勝利を確信した。実際は何も勝ってはいないのだが・・・
保自厨は、深呼吸を一回した。そして強めの酒を一杯、一気に飲み干した。
「では逆に聞かせて頂くが、貴方方は努力をした事はありますか?自分を見つめ、欠点を
見つめ、一つ一つ解決していくのです。一口に努力といっても、そこには一人一人の、さらに
一つ一つの、さらに数限りない解決法が存在するのです。貴方方は、それをひとつでも
改善しようと試みた事はおありか?」
空気が変わる。沈黙が支配する。その沈黙に耐えかねてか、忘れかけてた見えない支配者への
抵抗か、根雅が口を開く。それは事実上の敗北宣言だった。
「は、そ、その様な事をしても、むむだ、無駄、だ。それに、その様な話を聞かされて
余計にやる気をなくしたわ。所詮我ら喪男は・・・」
「つまり何もしていないと?数限りない選択肢がありながら、何もせずのうのうとただ惰性で
生きていると?」
保自厨が遮るようにまくし立てる。この男も喪手杉や怒弓の前では形無しだろう。しかし、
自分よりも下と見た喪男には強気のようだ。
「・・・保自厨殿」
不恋愛が切り出す。
「なんで御座いましょう?」
「貴方は、我ら喪男を見下しに来たのか?他にやることは無いのか?」
「馬鹿な、見下すなどとんでもない。方法を教えて差し上げようと・・」
不恋愛は不快な顔をした。同時に根雅が、
「そ、そのっそれがみく見下し、みみ、」
「戦えぬ軍人に用は無い!!」
保自厨は声を荒げて根雅を制した。完全に打ちのめされた根雅は、小声でぶつぶつと独り言を
囁いている。誰と話しているのだろうか。目の前の保自厨か、それとも長年屈辱的な支配を強いられた
この顔か・・・
「初対面の者など理解できんと言ったではないか。先程の言葉を忘れたか?」
「ここまで話してきて少し判りました、不恋愛殿。貴方の場合、まずは服装からですな」
「ふ、その程度の事は常識だ。もっとましな事を言ったら・・・」
「それで大分変わりますよ、不恋愛殿。貴方は自分が思う程不細工ではない。むしろ、
私などよりぜんぜんましだ」
「・・・貴方に勝ったところで・・・」
「何人かの女性と大分親しくなりましたよ」
不恋愛の表情が変わった。
不恋愛は黙っている。保自厨が続ける。
「私からすれば、貴方が羨ましい。一生変えられぬ顔が、私などよりマシなのだから」
不恋愛はまだ黙っている。何を考えているのか・・・
「おっと、もうこんなに遅くなってしまった。明日はやっと取り付けた約束があるので、
今日はこれで・・・」
不恋愛は慌てて、
「約束とは?まさか、女・・・」
「大分努力しましたがね。やっとここまで辿り着けましたよ」
保自厨は微笑する。不恋愛は目をそむけて手の動作でもう行け、と促した。
保自厨が去り、交替に沈黙がやってきた。二人は無言で窓の外を見ている。
根雅は、地面を見た。
不恋愛は、星を見た。
長くてすまん・・・
350 :
('A`):04/09/21 18:34:44
ワタラ
GJ!
352 :
('A`):04/09/21 20:25:36
おっつ!
353 :
('A`):04/09/21 20:43:39
読むのめんどくさいからアニメにして
354 :
一休:04/09/21 21:04:15
では将軍様、予算を出してください
355 :
('A`):04/09/21 21:15:01
勝手に想像するから楽しいんじゃね?
保自厨は台風の目だな
357 :
('A`):04/09/22 03:08:10
358 :
('A`):04/09/23 01:27:55
保守
359 :
('A`):04/09/23 15:53:55
新作まってるぜ。
360 :
('A`):04/09/23 23:32:03
保守
なんか、戦争とか史実との絡みとかが全く無い話ばっか
浮かぶ。面白い事も書けないし。戦争もギャグも無かったら
「四国志」でやる意味無いよな・・・
362 :
('A`):04/09/24 01:08:02
保守するほどでもないが、新作待ちage
どんなのでも楽しめるのなら
読みたいな
364 :
('A`):04/09/24 08:30:09
別に戦争なくても問題は無いと・・・。
外交、内政も三国志では重要じゃん。
史実と絡めるのは必須だけど。
365 :
('A`):04/09/25 02:34:55
保
366 :
('A`):04/09/25 20:52:56
ほす
367 :
('A`):04/09/26 00:06:26
age
みんな聞いてくれ!
実はこのスレ・・・
喪板で一番空白が多いスレなんだ!
軍師、独秦。今回の軍略はほぼ全て彼によるものであったが一つ引っかかっているものがあった
そのため御托に相談しようと彼の個室に足を運んだのであった…が
「ん…?声が聞こえる。先客か?陳国将軍殿のところにも人が寄り付くのだな」
独秦はそんな失礼なこと呟きながら耳をそばだてた
「…お兄ちゃん、駄目だよう…そんなところ汚いよう…」
「汚くなんかないさ。まったくこんなにして…お仕置きしなくちゃなあ」
御托の独り言だ。独秦はふと相談は他の人にしようと思った
「…あっ、血が出た」
どうやら酷使しすぎたらしい
「軍師殿、どうされた?」
ばったり出くわしたのは団子虫将軍 喪手対。いちおう独秦は匂いで確認した
「団子虫将軍殿、一つご相談したいことが…」
「何か?…作戦のことですか?」
独秦が首を縦に振った
「妖精将軍殿のことです」
「童貞?彼にわざわざ周瑜に当てさせたのは何か妙策があってのことでござろう?」
独秦は手ぬぐいを取り出し汗を拭き始めた
「いえ…その…そうではないのですよ…」
独秦は肥満している。その体から汗が吹き出ている。飛んできそうなので喪手対は1歩下がった
「その…勢いというか…」
「勢い?」
喪手対は眉をひそめた
「盛り上がるかなーと…」
「はあ?」
一国の命運をかけた一戦で何をやってるんだこの豚は…
「しかし…軍師殿、童貞の周瑜に対する怒り、恨みは並々ならぬもの。拙者は良案と感じましたが」
さっきまで下がっていた独秦の首がいきなり上がった
「あなたはそれでも喪国の将ですか!」
「はっ?」
「怒り恨みを思いのままにぶつけることのできる者がなんでこの喪国に居りましょうか!」
「ましてや相手はあの周瑜!伝聞によりますと我々なぞ姿を見ただけで無条件に謝ってしまうとか…」
なぜか怒られている喪手対は腑に落ちないながらもこう言うしかなかった
「しかしいまさら作戦の変更などできますまい。ここは童貞を信じるほかないでしょう」
「…そうですね。致しかたありません。ここは妖精将軍殿を信じましょう」
勝手に話しをまとめられた。喪手対はあとで喪手内に報告しようと思った
少し時間は遡り肝意、武沙、そして童貞は三部隊の交戦開始まで砦を築きその機を待っていた
敵の三将を食い止めている間に喪国で最も速い三千の騎馬隊で周瑜を討つ、ということになっている
連日の猛暑で砦は兵達の腋臭で充満していてまともな人間ならとても耐えられないだろう
もちろん香を焚こうなどという神経の持ち主は喪国にはいない
童貞は食も喉を通らず周瑜への恨みと恐れを内で戦わせていた
「おい童貞、元気ねえな」
武沙である。すごい匂いを発しながら童貞に近づいてきた
「よしよし、この俺様が興奮する話を聞かせてやろう」
「まさか…あの話か?」
そこに上半身裸の肝意がやってきた。剣の鍛錬でもしていたのだろうか
「なんです?その話って…」
「ああ、数ヶ月前のことだ。俺は所用である村の近くまでやってきていた」
当然武沙みたいなのが村をうろつくわけにもいかず通りがけただけなのだがそこで村娘と出くわしたそうだ
年はまだ六、七といったところでもう少し成長すれば地元の豪族の餌食になりそうな良質の娘だった
たいていは武沙の顔を見たとたん泣き出して逃げてしまうがこの時は違った
武沙の顔をじっと見つめこう言い放ったのである
「おじちゃんのお顔どうしたの?病気?」
まさかこんな歳の子供にまでそんなことをいわれるとは思わなかった
「生意気な餓鬼め」
武沙は少女に怒りをおぼえると同時に興奮していた
悪戯心が働いたのかただ単に変態なのか武沙はあろうことか下半身を露出したのである
流石にこれで逃げ出すだろう。しかしそうではなかった。少女は武沙のいきり立った一物を見て言った
「おじちゃん大人なのにこっちは子供みたい!」
武沙は激しく自尊心を傷つけられた。それと同時に武沙にとって究極の言葉攻めとなった
武沙はそれだけで絶頂に達してしまったのである
つぎの瞬間には少女は走り去っていた
「…どうだ。俺はいまでも思い出すだけで…」
武沙は股間を押さえている。童貞はまったく理解できなかった
「おい武沙、ここで始めるなよ」
肝意は砦の外を見ていた。早馬が来たのである
「立て、童貞。周瑜はお前が斬るんだ。お前の中に巣食っている周瑜と共にな!」
伝令の報告を聞き童貞達は三千の騎馬隊で砦を離れた
更新遅くてごめん
374 :
('A`):04/09/26 17:48:19
GJ!
375 :
('A`) :04/09/26 20:20:04
GJ!
376 :
('A`):04/09/26 23:00:31
おもろいw
独秦かわいい、盛り上がるかなーってw
正直、知力76あるかどうかも妖しくなってきたなw>独秦
hosyu
379 :
('A`):04/09/27 22:35:36
ageまーす
顔醜の援軍を得て、辛くも葦之耶の戦いに勝利した喪手内であったが
「地庚山に山賊の根城あり」との噂は、既に漢全土に広がりつつあり
明日にでも新たな討伐対が派遣される、との情報も飛び交っていた。
それを聞きつけた喪軍は泣く泣く地庚山を下山し、新天地を求め当て所もない行軍を始めたのである。
豊饒な地庚山を去ると、喪軍には忽ち兵糧危機が訪れた。
折りしも季節は、実りの秋を終えようとする頃であり
僅かな兵糧で食い繋ぎながら、三日、四日と行軍する過酷な日々が続いたのである。
更に長時間の行軍によって、兵達は疲労困憊に達しており
遂には脱走する者や、近辺の村落から略奪を働く者などが現れ始めた。
殊に兵達の略奪問題については、喪手内も心を痛めていたが
「ここまで兵達を追い込んだのは、偏に己の無能が為」
と自責の念すら抱く喪手内に、どうして彼らの蛮行を咎めることが出来るであろうか。
また、脱走略奪とまでは行かぬまでも、直々に喪手内に暇を願い出る者も僅かながら存在した。
喪軍一の驍将(ぎょうしょう)、肝意もその一人である。
「故郷の長沙にて母が一人、病に臥せっておりまする」
と、肝意は沈鬱な表情で重い口を開いた。
肝意は己の給与の殆どを、病床にある母の治療費として送っていたのだが
このまま喪軍に居てはその金が捻出出来ぬ、と言うのである。
「…そうか、あい分かった。止めはせぬ」
喪手内は一つ嘆息しながら、肝意の申し出を許可した。
ここで肝意を失うのは、喪軍にとっては大きな痛手であったが
今の喪手内には、彼を引き止める術などありよう筈も無かったのである。
ここに肝意は喪軍を離脱し、一人故郷の長沙へと帰還することと相成った。
肝意が喪軍に再び馳せ参ずるのは、劉備軍が荊州制圧を果たした後のことである。
それでも行軍は続く。
北には曹操と袁紹が睨みを効かせている為
一行は北を避け、南へ南へと軍を進め、いよいよ呉郡に差し掛かろうかという頃
これまで不平不満も漏らさず、頑なに沈黙を守っていた矢羅傍が口を開いた。
「兄者、既に兵達の疲労や餓えは限界に達しております。
ここは呉の孫策殿に身を寄せる以外に、最早道はございますまい」
呉の孫策は様々な勢力が割拠する江東を、たった十年足らずの内に平定し
若くして「江東の小覇王」の異名を取るほどの英傑である。
しかし世間では山賊扱いされている喪軍を、果たして快く迎え入れてくれるであろうか。
かつ孫策は人一倍好悪の情が激しく、おまけに癇癪持ちであるとも聞いている。
「だが我々に選択肢はない、か」
一か八か、喪手内は矢羅傍の進言を受け入れ、孫策の元へと向かうことを決意した。
喪手内は疲弊した兵を励ましながら、数日後漸く孫策の居城へと辿り着いた。
謁見の間に通され、孫策の前に立った喪手内は、しかじかとこれまでの顛末を話し
是非とも一軍にお加え下さるよう、と頭を垂れた。
だが孫策はしばし待たれよ、と言って奥に引っ込んだまま出て来ない。
はっきりとは聞き取れぬが、どうやら誰かと相談を交わしている様子である。
果して彼の予想通り、孫策は一人の青年と論議を取り交していた。
「躊躇うことはござりませぬ、伯符様。かの者らを我が軍に迎え入れるべきです」
儚げに顰(ひそ)む半月形の眉、知的な情緒を漂わせる、切れ長で深淵な瞳。
すっと通った小振りの鼻は、男性より寧ろ女性を連想させるものであった。
この青年こそが、今や呉にその人ありと謳われる美周郎、周瑜である。
「しかし公瑾、俺はあのように下品な連中を仲間として歓待するなど、到底耐えられぬ」
孫策は断固反対の姿勢であった。山賊紛いの連中を麾下に加えたとあっては
小覇王の矜持(きょうじ)が許さぬばかりか、孫家の名を汚すことにもなりかねぬ、と言うのである。
しかし周瑜は薄い唇を、ふっと綻ばせ、ゆっくりと理を説き始めた。
「私も斯様な連中、視界に入れることすら憚られるほどです。
しかし今は孫呉に取っては重要な時期、ここで邪険に扱って無用な敵を増やすよりも
とりあえずは食客として迎え入れ、利用出来るだけ利用するが得策。
そして用済みとあらば、適当な理由を付けて処分してしまえば宜しいでしょう」
なるほど、と孫策は豪快に笑った。
周瑜とは趣きが違うが、こちらも中々の男振りである。
太く力強い眉目は、かの梟雄呂布を彷彿とさせ、引き締まった口元は猛虎を思わせる。
そして大きく盛り上がった二の腕は、正に美丈夫と呼ぶに相応しい堂々たるものであった。
「公瑾の言、至極尤もである。宜しい、あの連中を迎え入れることにしよう」
斯くして周瑜の理に得心した孫策は、喪軍を食客として迎えることを決断したのである。
「さて、喪手内殿。早速だが我らにお力添え願いたい」
饗応の席にて、孫策はこう切り出した。
「我々呉軍は近々荊州に攻め込む心算である。
それにあたって、劉勲の居城である皖(かん)城を落とし、その足掛かりとする。
ついては喪軍に先鋒として城攻めをやってもらいたい」というのがその要旨である。
「…分かり申した。先鋒の任、謹んでお受けしたく存じます」
無論、先鋒と称して遮二無二突貫させ、少しでも呉軍本隊の被害を減らそう、
という腹積もりであるのは、喪手内とて見抜いてはいるのだが
例え断ったところで、再び寒空に放り出されるが関の山、最悪の場合処刑さえ有り得る。
喪手内としては、黙って命に従う他はなかった。
「よし、これで決まった。早速明日からでも皖城攻めの準備を開始する」
孫策は力強い声で、この場にいる諸将全員に告げた。
大いに沸き上がる諸将達であったが、喪手内にはこの戦に、何か裏があるように思えてならなかった。
皖城攻めの準備は電光石火の勢いで進められ、およそ一月も経過した頃
喪軍を擁する孫策軍は、既に皖城が見渡せる高原まで兵を進めていた。
幕内では周瑜が一帯の地図を広げながら、状況の説明をしている。
「現在太守の劉勲は、食糧調達のため海昏(かいこん)に遠征しておるとか。
つまり今皖城は蛻(もぬけ)の殻、落とすことは容易でありましょう」
これは喪軍にすれば僥倖(ぎょうこう)であった。
僅か数千の兵で敵の主力とまともにぶつかり合っては、如何に喪軍と雖(いえど)も敵する訳はないからである。
だが劉勲とて、幾ばくかの手勢は残しておるのに相違ない。それが果して四千か、五千か…
何れにしろ、三千にも満たぬ喪軍にとって、苦しい戦いになるのは自明であった。
兎も角今日この時を乗り切り、明日への命を繋ぐことに神経を注がねばなるまい。
喪手内は兵達の元に戻ると、朗々と声を張り上げて言った。
「我が軍はこれより、先鋒として皖城に突入する。皆、鬨の声を揚げよ」
喪手内の号令により、兵達は鬨の声を三度揚げると、荒ぶる猪の如く皖城へと突撃して行った。
兵の数は喪軍にやや不利であったが、矢羅傍、武沙、顔醜といった歴戦の将の奮戦もあり
甚大な被害は出したものの、遂に皖城内部への突入に成功した。
城内の人間を全て捕らえ、他に隠れている者がないか、矢羅傍が一つ一つ部屋を検めていると
ふと見目麗しい少女が二人、震えながら部屋の隅に潜んでいるのを発見した。
羞花閉月、沈魚落雁と称えられた、喬公の二人の娘である。
(しまった、女人であったか)
女に免疫のない矢羅傍は頭を抱えたが、見つけてしまった以上は連れて行かねばならぬ。
(それにしても、何と美しい…)
姉妹である二人は、正に瓜二つといった容貌をしていた。
ぽろぽろと涙を零(こぼ)す瑠璃のような瞳、上品に筋の通った鼻、
まだ幼さの残る小さな唇は、さながら風に舞う櫻の如しである。
およそ人界の者とは思えぬ、天女のような美女二人を前に、矢羅傍はすっかり上せてしまった。
「だ、大丈夫じゃ、手荒な真似はせぬ」
矢羅傍は緊張しつつも、精一杯の笑みを浮かべ少女達を差し招いたが
二人の娘は互いに抱き合ったまま、嫌々と首を横に振りこちらを見ようともせぬ。
業を煮やした矢羅傍が、では私の方から伺おう、と足を進めると
二人はきゃっ、と小さく叫びながら、これ以上近づくなら舌を噛んで死にます、と言って聞かない。
実際に舌を噛まれ、女を一人死なせた経験のある矢羅傍の脳裏には
当時の苦い記憶(
>>71)がまざまざと蘇り、これ以上はとても踏み込めるものではなかった。
さてどうすることも出来ず、喪手内らがすっかり往生していると
漸く孫策、周瑜の一団が皖城へと到着し、喪軍の元へと向かって来た。
「おお公瑾殿、実は…」
矢羅傍が駆け寄り事の次第を話すと、周瑜は嘆息しながら口を開いた。
「そなたらでは埒が明かぬ。我らに任せるがよい」
周瑜はこう言い放つと矢羅傍らを押し退け、孫策と共に二喬の前へと立った。
「恐ろしい思いをさせてすまなかった、御婦人方」
穏やかな口調で周瑜が声をかけた、その時である。
先刻まで真っ青な顔で俯き、恐怖に慄いていた二人が、周瑜の顔を見た途端
頬を紅く染め、口元には微笑を湛えながら、何やら恥かしげに身じろぎさえ始めたではないか。
さらに後方より孫策が進み出て、徐ろにこう言い放った。
「そなたら二人は、この小覇王と美周郎の妻となれるのだ。幸運に思うがよい」
余りに突飛で一方的な宣言であったが、当の二喬はと言えば
潤んだ瞳でこの二人の美青年を、じっと見詰めているばかりである。
「私からも是非お願いしよう。共に孫呉の栄華を築いてはくれないだろうか」
尋ねる周瑜に、二人は聞き取れぬ程か細く、だが喜びに満ち溢れた声ではい、と返答した。
孫策と周瑜は満足気に目配せをすると、孫策は大喬、周瑜は小喬の手を取り
各々の馬に娘達を乗せると、そのまま陣に向かって走り去ってしまった。
一部始終を見守っていた喪手内一行は、余りの出来事に言葉も無く
呆けたような表情で突っ立っているその様は、さながら木偶の如しであった。
彼らが一生を賭けてさえ、恐らく触れることすら叶わぬような美女二人を
その眼前にて苦も無く蕩かし、妃として迎え入れることに成功してしまったのである。
「我々をうぬらの嫁探しに利用した、というわけか」
野に累々と連なる喪兵の亡骸を眺めながら、喪手対が無表情に呟いた。
そこから感情を窺い知ることは出来ぬ。
この時より喪軍の内には、孫策らに対する言い知れぬ怒りが芽生え始めていた。
時は冬枯れの199年末。赤壁大戦後に周瑜が死を迎えるまで
約十年間にも及ぶ、喪軍と周瑜との長く深い確執の幕開けであった。
夏喪さんに着想があるそうなので(
>>310)
葦之耶の戦いの終わりをすっ飛ばして、続きを書いてみたのですが
ちょっと上手く纏まらず、冗長になってしまた・・・スマソ
あと要望があったので、読み辛いところに振り仮名を付けてみました
>>お粗末
お疲れ〜
イケメンと喪男の絶望的な境遇の違いというか
そういうのが感じられてよかったよorz
すっげー面白い!俺の文の幼稚な事といったら・・・orz
一時の争いは終わり
平穏な時が流れているように見えていた
しかし、喪軍内部に芽生えた怒りの炎は、憤怒の業火になろうとしていた。
「我々の立場は危ういものだ、しかし、我々にとってあの美女との交わりを見せ付けられる生活は恥
辱の極みに他ならない、屈辱に耐え切れない部下が激発してもおかしくない状況だ。
孫策殿は我らが何を旗印にしているかお忘れなのだろうか、これは我らの大儀を汚されたも同然だ、
かと言って養われの身、下手に事を起こしては立場が弱くなる一方、一体どうしたものか・・・」
喪手内は思案に暮れる日々を送っていた。
ある日、喪手内は部下達を一堂に会して評議を開いた。
喪手内は皆の顔を一回り見渡してからゆっくり立ち上がり
静かに話し始めた
「我々は先の戦に勝利しながらも、孫策周瑜のあの振る舞い、我らの大儀「喪」に反する。
これは我々を辱める行為で宣戦布告を意味するものであるとも捉えられる」
喪手内の口調が力強くなっていく
「しかし、我々は孫策に外敵から守られている事実もある、かと言ってこのままでは我々が今まで戦ってきた意味
を疑われるものである!諸君らに問う、我々が信じて戦ってきた意味と大儀を我々の手で意味の無かった事と証明
するわけにはいかぬ!各々今後の対策案を述べよっ!」
部沙ががなりたてるように勢い良く喋りだした
「殿!方針はすでに決まっているものと思われます!我らの大儀に相反する行動を目の前で見せ付けられた
これは殿も仰った通り宣戦布告であると存じます、なれば方針は打倒孫策!後は戦でございまする!」
喪手内は武沙をなだめるように、また静かな口調で話し出した
「まあ待て、そう簡単にはいかぬから私は悩んでいたのだ、今戦を仕掛けても数の上でこちらが不利、
ここいらの地の利も敵の方が知り尽くしておる、こちらから不利を買って出るような喪のだ
しかし方針はそれで良い」
というわけで知能策略戦
はじめてください
ぱっと思い付きです、お粗末さまでしたw
それならば、計を用いるしかありません、まず情報収集です。
領地内外にことごとく間者を放ちます。
そして孫策の目を我らに向けてはなりません
こちらの準備が整うまで他の敵を警戒させておくのです。
曹操などを嗾けるがよろしいかと存じます。
それから策を練りましょう。
新事実!赤壁の黒幕は喪だった!
ほしゅ
397 :
('A`):04/09/29 07:37:56
新らしい作者さん、登場して下さい!
時は流れ、西暦200年、建安5年
車騎将軍董承が曹操暗殺未遂の首謀者として3族皆殺しにされた。
その数ヵ月後
喪手内はあらかじめ放っておいた間者を使い、曹操の警備兵を買収し
偽の書簡を持たせ、曹操暗殺の首謀者、董承の邸宅から発見されたと報告させたのである
その書簡は孫策からの物でこう書かれていた
今、天下は騒乱の只中にあり、各地の英雄が万民のために立ち上がっています
私もその一人であり、帝のために死力を尽くさんと天に誓った父、孫堅の意思を受け継いで
持てる全ての力を持って万民の敵、朝廷の敵を打倒せんとしている一人でございます
今、あなたの目の前に、帝を力で動かし、自分に逆らう者を朝敵とし、天下を思いの
ままに動かそうとしている逆賊がいますのに、天下の忠義者で名をなさしめている
あなたは一体何をされおられるのですか
献帝が洛陽から曹操に連れ出されて四年になり、下々まで憂えぬ者はおりません
私がその場にいましたならば、真っ先に逆賊の首を取る事を考えるだろうと思います
しかし、私がいるのは遠く呉の地、刃を持った手が逆賊の首までいささか届きませぬ
あなたに忠義の心が残っているのなら、その名に恥じぬ行動を直ちにとっていただきたい
私は微力ながら、天下国家のためにお力添えをさせていただきます
ぬるぽ
これに並んでその後の孫策と董承の曹操暗殺計画のやりとりと見られる書簡が数通見つかった
それはまさに孫策の目を窮地にいる喪軍から曹操へとそらすための生き残りをかけた計略であった
董承はすでに死刑に処され、その書簡が偽物であると証言できる者はいなかった。
董承の暗殺未遂が現実だった事を考えば、その書簡が偽物であるなどと疑う事もしなかった。
書簡を見開いた曹操の手は怒りに震えていた
「ぬぬぬ、董承の一件を誘ったのは孫策であったか、孫策め!都を移し献帝を命をかけてお守りし
ているのはわしだ!そのわしを逆賊呼ばわりするは献帝を愚弄したも同然だ!自分の野望のために
献帝を利用するとは孫策こそ逆臣よ!!」
曹操としては命の危険を感じるほどの事件が孫策の企てによるものだとすれば
孫策は各地の諸侯にも檄文を飛ばし、すでに自分を倒す密約を水面下で結んでいるのではないかと
無視できないものとなっていた。
だとすれば自分の配下にも朝廷に忠誠を尽くす者は多数いる、配下にも油断はできない
このままではいつ董承に続く者が現れてもおかしくはない、外敵だけでなく、内部にも脅威を感じ
日ごろの警備を倍増した。
曹操は喪手内の策略により、すでに枕を高くして寝られない状態になったのである
この時、曹操は呉攻略を決心したのであった。
400 :
('A`):04/09/29 12:14:20
400
401 :
('A`):04/09/29 22:59:35
保守
402 :
('A`):04/09/29 23:54:41
まったりあげ
矢羅傍がいい奴すぎる。。。
>>ニキビ痕でデコボコの頬に、脂ぎった額
俺は・・・こいつのようになりたい・・・
404 :
('A`):04/09/30 21:21:49
ほしゅ
405 :
('A`):04/10/01 17:47:24
だれか今現在の喪国の状況と、武将の近況を
まとめてくれまいか
406 :
('A`):04/10/01 17:54:22
君が作ってくれよ
407 :
('A`):04/10/01 17:56:16
いいこと言った
番号たどってまとめて下さいな。
これまでのあらすじ
容貌醜怪なるも、仁義に厚く、武に秀でる喪手内は
同郷の矢羅傍と共に曹操に仕え、呂布討伐などに功を挙げた。
その功が認められ、一兵卒ながら曹操への謁見を許された二人であったが
彼の狭量なるを見限り、同士百余名らと共に故郷、宝慶へと帰還した。
そこで、予ねてよりの知己であった喪手対を加え
長兄喪手内、次兄矢羅傍、末弟喪手対とする「宝慶の誓い」を結ぶ。
やがて喪手内らは、地庚山へと居を移したが
噂を聞きつけた各地の喪男らが集い、その数はおよそ千にも膨れ上がった。
地庚山での日々は穏やかに流れてゆき、永遠に続くようにさえ思われた。
だが、その幕引きは唐突に訪れた。
出奔して行方知れずだった喪手内の兄、喪手杉が三千の兵をもって地庚山を包囲したのである。
決死の交渉も決裂し、喪手内は歴史上に名高い「出喪の檄」と共に兵を挙げたが
圧倒的な兵力差を前に、葦之耶への退却を余儀なくされる。
この状況を打開すべく、喪手内は袁紹に仕える名将、顔醜へと援軍要請の使者を送り
その協力を得た喪軍は、辛くも窮地を脱するのであった。
しかし「地庚山に山賊あり」との噂は、既に漢全土に広がりつつあり
喪手内らはやむなく地庚山を下山、新たな拠点を獲得するため当てのない行軍を始めたが
過酷な行軍と兵糧難とに耐えかね、肝意を含む多くの者が喪軍を離脱していった。
このままではいかぬ、と喪手内は思案の末、遂に呉の孫策に身を寄せることを決断、
孫策、周瑜らの打算もあり、何とか客将として迎え入れられることに成功する。
だが孫策軍に随行し、捨石同然の扱いで臨んだ皖城の戦いに、見事勝利はしたものの
喪軍は二喬を間に挟み、孫策、周瑜ら美男子との差を痛感させられてしまう。
この出来事を元に、喪軍の内では反孫策、周瑜の気運が高まりつつあった。
続く
簡易年表(年代が明らかになっているもののみ)
196年 御托、劉備軍を出奔。
198年 喪手内、矢羅傍の両名、呂布討伐戦に参加。功を挙げるも曹操を見限り脱走。
199年 故郷宝慶にて「宝慶の誓い」を結び、地庚山へと移り住む。
「出喪の檄」にて兵を挙げるも、地庚山の戦いにて惨敗。葦之耶に落ち延びる。
顔醜、白馬の戦いにて、顔良の殺害を企てるも失敗、不問に処される。
葦之耶の戦い。顔醜の加勢を得て、喪軍勝利を飾る。
地庚山下山、肝意離脱。孫策に身を寄せる。
皖城の戦いにて、大きな被害を出すも勝利。
200年 喪軍、反孫策の方針を固める。
209年 劉備軍、荊州侵攻。肝意、長沙にて関羽と一騎打ち。
200年現在の喪軍、主要人物
喪手内…喪手内三兄弟が長兄にして、喪軍の長。
喪男の理想郷を築こうとするも、現在は孫策の客将。童貞。
参考…
>>16 以下多数につき省略
矢羅傍…喪手内三兄弟が次兄にして、知勇兼備の名将。
喪手内が最も信頼を置く男である。童貞。
参考…
>>16他多数
喪手対…喪手内三兄弟が末弟。口数こそ少ないが
常に冷静に状況を見据える、喪軍になくてはならぬ存在。童貞。
参考…
>>16 >>128他
武沙……喪軍きっての猛将であるが、激し易いという欠点を持つ。
離脱した肝意とは刎頚の仲。童貞。
参考…
>>18 >>393他
顔醜……元袁紹の配下。顔回の子孫を自称している。
武に優れたるのみならず、儒教にも造詣が深い智将。童貞。
参考…
>>74 >>191-195 >>232-234他
一応年代のはっきりしてるものだけ纏めてみたけど
間違ってたら修正しといて下さい・・・
418 :
('A`):04/10/01 23:22:25
おっつ
419 :
('A`) :04/10/02 02:12:59
Gj gJ
その数日後、曹操は緊急に諸将を集めた
集まった諸将の前に出てきた曹操の目には、決断された固い意志を思わせるように鋭く
眼光は強くギラギラとしていた。
その激しい意志を思わせる眼差しに
「戦か・・・・」
諸将はそれぞれにそれを悟り、一人残らず命を捨てる覚悟を決めた。
今回の評定は何事かを聞く者は一人もいなく、皆、曹操に似た目付きに変わっていった。
曹操は集まった将の一人に言った。
「郭嘉、説明せよ」
郭嘉は「は!」と返事をして一礼し、前に出て諸将に話し始めた。
『 「先日の董承の件は存じているだろうと思います。
殿から私に御呼びがかかり、その件につきまして対策を考え談議した所
あの暗殺未遂事件はどうやら孫策が裏で糸を引いているものと、董承の邸宅で発見された
書簡からわかりました。」
「この事から、孫策が各地の英雄と結んで我々を朝敵と見做し、包囲網を作り出す
恐れが出てきました。」
「孫策が包囲網を敷くとすれば、普段から我々と朝廷に不満を抱き、急激に兵士を増やしている
袁紹も、当然その包囲網に加わっているものと考えられます。」
「我々が呉に侵攻した場合、袁紹が空になった我々の城を急襲する可能性は高く、兵力の大きい
袁紹軍を防ぎきる事はできますまい、しかも呉軍は水軍をもって対抗してくる事は自明の理
我々は水の上での戦いの経験がございませんので、危険が大きく今の段階で呉侵攻はできません。
しかし、我らの主力をもってすれば、ただ数を増やしただけの袁紹軍、壊滅させる事はたやすく
できるでしょう、」
「この事から、まず袁紹を討ち、その後に孫策を討てば、もし包囲網を完成されたとしても
大部分の勢力を削ぎ落とせます。不本意ながら包囲網に参加した者はこのどちらかが倒れた時点で
行動が鈍るか、事を起こす事を辞めるでしょう
包囲網が無くともこの二国が我らを敵視してるのは明らか、同時に攻められる危険性がある以上
その前に袁紹を叩くのです、勝ちやすい敵から叩き、力を温存して強敵に当たる対策を立てるのです
これはすでに決まった方針である事をお伝えします」』
郭嘉は曹操と諸将に一礼づつして元いた位置に戻った。
曹操はうんうんとうなずいて、士気を高めるべく言った
「皆の者!我らに立ちはだかる者は、ことごとく討ち滅ぼすぞ!!
この両者を倒せば、天下の大部分は我らの名の下に平定されるぞ!!
出陣だ!!天下にその名を鳴り響かせよ!!!」
オー! オー! オー!! オー!!
オー!! オー! オー!! オー!!!
こうして官渡の戦いは始まった
曹操軍内部の慌しさは、たちまち喪軍上層部に伝わった。
喪手内は狙い通り曹操を孫策に当てる事ができなかった事に危機を感じた
「そうか、曹操はまず袁紹に当たるか、策とはなかなか難しいものだ、上手く乗せたが
これでは時間がかかる、次の手を考えねば。。。」
この頃から喪手内は策の必要性とその面に人材が欠けている事を痛感したのであった。
喪軍を巻き込む四国志最大の戦いと言われる赤壁まで、8年の事である
(
>>420-422の続きを勝手に作りました。題名の通り、かなりチャチです。)
喪手内は考えていた。
わが軍は猛者は多いが、知略の者がおらぬ。
なんとしてでも、抜擢せねば。
しかし、自ら仕官を願い出る知者など、なきに等しい。
まだ弱小勢力であるうえに、この面々である。
この世に類稀なる喪男の巣窟、同じような顔面的不具者には優しいが、傷の舐め合いの集団には、正直言ってしたくない。
そこから天下統一を夢見、実現させてくれる者が欲しいのだ。
そこには情熱のみならず、それを下で支える冷静沈着な人間も必要。
…ある時、彼は「粋狂先生」と自称する老人に、城下で話しかけられたのだった。
「ふふ、喪手内殿、天下には知者といえるものは三人おります。
伏龍・鳳雛・豚足とよばれる男たち……その誰か一人でも味方にすることができれば天下統一も夢ではないでしょう」
(参考
>>165)
皆、隠者のような生活をしているという。
「さて、どこから落とすか」
「伏龍は、紅顔の美男子だそうです。鳳雛・豚足は醜男ですが、どちらも秘めるものは伏龍に引けをとりません」
粋狂は言った。
「よし、伏龍は却下」
自動的に、選択肢は残り二つとなる。
喪手内はその夜、会議を召集した。
「皆の者、どちらが良いか、手にその者の名前を書いて、合図が出たら一斉に見せ合うことにしよう」
喪手内が言うと、しばらく沈黙が流れた。
夏の蒸し暑い夜である。彼らの汗と、その他様々な汁の臭いが室内に充満する。
その中に、墨の香りが、ほんのりと混じる。
「では、見せてみよ!!」
と号令。皆、一斉に掌を開く。圧倒的多数で「豚足」に決定した。
なんのことはない。「鳳雛」は画数が多くて書くのが面倒だっただけなのであった。
「豚足」は豚の可食部の中では地味な部分ではあるが、たいへん良い出汁がでて、栄養も豊富である。
そんな意味を込めて、「彼」は世間からそう呼ばれていた。
もっとも、非常に肥満しているという理由もあったが、ここでは敢えて割愛しよう。
「彼」の本名は、「独秦」といった。まだ若く、妻を迎えていない。というか童貞である。
どうやら、地庚山近くの「兄姪途(あにめいと)」という小さな村に居を構えているようだ。
一歩も外から出ず、ただただ庵にこもって、書物にいそしんでいるらしい。
…ここまでが、喪手内の得た情報であった。
彼は早速、独秦という男のもとを訪ねようと試みた。
矢羅傍、喪手対を伴って、手土産に美味棒(うまいぼう)を持ち、馬を走らせた。
「失礼します」
門番の不細工な子供に、三人はひどくうやうやしく頭を下げた。
子供は不細工な顔をますます醜くゆがめ、おびえている。
「坊や、おじさん達は怪しい者ではない。独秦様を訪ねに来ただけだ」
どう見ても怪しい。
「……」
「部屋に、通してくれるかな?」
手土産の美味棒を差し出したが、子供はそれをかぶりを振ってつき返した。
「…独秦様は今出かけていらっしゃいますから。」
「残念!」
と喪手内は一声挙げると、
(おい!ひきこもりという噂は嘘ではないか!)
思わず、隣に立っていた喪手対の脇腹を肘でつついた。
日を改めて、彼らは再び独秦のもとを訪れた。
「坊や、このあいだのおじさんだよ。怪しい者ではない」
「いませんよ」
門番の子供は依然としてつれない態度である。
「そうか…」
それでも彼らはあきらめなかった。
「坊や、しつこいようだが、独…」
「またですか、帰って下さいよ。そして二度と来ないで下さい」
しかし、時々動く大きな人影があるのを、喪手対は戸の隙間から見逃さなかった。
「嘘をついたな、ガキが!」
喪手対は珍しく激して、子供の頬を平手打ちした。
「ひっ…人を呼びますよ!」
「手間取らせやがってこの野郎!手前のその薄汚ねえ尻を使えなくさせてやろうか!!」
子供がひるんだ隙に、部屋の中に遠慮なく踏みこんでゆく。
他の二人も突然の事態に狼狽しつつ、後に続く。
「!!」
部屋の中には、体格のよい男が座っていた。お世辞にも美男子とはいえないが、威厳と知性のある顔立ちではある。
「あ、あ、あなたがその、と、と、と、豚足!!!」
昂奮の余り喪手内の声が裏返る。
この男が天下の知者かと思うと、戦慄が走る。
「あの、あの、よ、よ、よろしければ、その、その…!!!」
「…落ちついて」
その男が喪手内の肩に手をかけた。
「私は、独秦の兄、独蘇(どくそ)。先ほどまで私と碁を打っていたのだが、今しがた出かけてしまった」
「ど、ど、どこにですか!!」
「あいつは人と交わるのは好まない性質だ。そう執拗に追われると余計逃げるだろう。日を改めなされ」
しかし、俺も男だ。自分の野望のためには、簡単に諦めてはならないのだ。
こうなったら何度でも、地の果てまで追いかけ、独秦を味方にしてやる!!
ところが、矢羅傍と喪手対は、すでに疲れた様子だった。
「もう、鳳雛に狙いを変えた方がよいのでは?」
「今回で最後だぞ」
そう諦めがちに言いながら、仕方無しに同行する。
「…またあんたたちですか。しつこ…」
「尻を」
半ばやけになって喪手対が睨めつけると、子供は驚くほど従順になった。
「今日は、……いらっしゃいます」
「なに!?」
三人とも報われた思いで、室内に駆け上がろうとした。
「ちょっ、おじさん、待ってください!」
「尻…」
「違うんです!あの、しばし門の前で待っていただかないと、その取り込み中で!!」
「何をしているんだ、独秦は」
喪手内の問いに、子供は真っ赤になってうつむき、何も答えなかった。
(変な奴だな)
急く思いに堪えきれず、喪手内は中をそっと覗きこんだ。
そこには、かがみこんで座り、右手を頻りに動かす、一人の男の姿があった。
「はぁ、はぁ、ああっ、呉国太様…ああっ、そんなに、早く動かさ…」
(中略)
それからどれほどの刻が経ったのだろうか。
独秦、30歳・童貞。知力76、魅力4。
彼は喪手内の軍師として迎え入れられることになった。
喪手内が足を運ぶこと、数えれば4回。
決してあきらめてはならぬ。
この情熱と執念は、喪国にのちのち語り継がれ、守られることになる。
人々はこのことを、「四顧(しこ)の礼」と言う。
なお後世には同じような、劉備が「伏龍」諸葛亮を訪ねたことから生まれた「三顧の礼」という言葉が伝わっているが、本家本元はこの喪手内三兄弟と独秦の故事であることを、私達は忘れてはならない。
すみませんでした。
無駄に疲れました。
あの・・・実は
>>76を見れば分かるとおり、知力は78だった・・・
おつかれさまです。
面白かった。
経験をつんで2上がったんだろ
意外に知力が高くなくてワラタ
>>76を見て思ったのだが、洞庭(どうてい)湖って本当にあるんだね。
しかも呉の国の領域に。しかもそれなりの観光名所だとか。
438 :
夏喪 ◆f3h/vmOhIk :04/10/03 12:17:01
かえってきました。書き込みは明日になるかもですが、あげときます。
>423-430乙!
>>夏喪
おかえり〜待ってたぜ!
440 :
('A`):04/10/03 22:45:59
ドウテイ湖は漢文とかに出てくるね。
441 :
('A`):04/10/04 09:39:15
442 :
夏喪 ◆f3h/vmOhIk :04/10/05 03:23:25
本話題名<喪手対説顔醜、喪男之心天下通>
喪手内軍が葦之耶に退却し、窮地に陥っていたまさにその頃、
顔惨と喪手対は、顔醜家の門の前に立っていた。
遠祖顔回は清貧で知られたが、この時代の顔家は相応の発展を遂げており、
顔氏の者とその縁戚、従者により組織された、「顔家軍」と呼ばれる一軍団を有するまでになっている。
…もっとも、血は争えず、顔家軍の構成員は図らずしてとんだ御面相の兵たちばかりなのだが。
「遠房の親戚の者でござる」と自己紹介する顔惨に、胡散臭そうな目を向ける執事。
それも無理はない。顔家軍にすら属さない遠い親戚など、単なる血統詐称の疑いが濃厚なのだ。
「主人は避客牌を掲げております。お引取りくだされ。」
にべもなく断る執事に、なおも食い下がる顔惨・喪手対。
その熱意、尋常とも思えぬ。せめて女子に対してもこの気力があれば。
「なんじゃ。騒々しいぞ」
ついに屋敷の外での騒音に耐えかね、引き篭り生活を続けていた顔醜が、門の隙間から声をあげた。
「それが・・・。この醜き者どもが、殿の遠戚だと言い張って聞きませぬ。何として追い払いましたものか」
自分の顔のことも棚に上げて、えげつない報告をする執事。
顔醜が門前を見ると、確かに言に違わぬ醜男が二人、必死の表情で懇願を続けている。
「!」
「かまわぬ。通せ。」
喪手対たちを追っ払おうとする執事に、顔醜は意外な指示を与えた。
彼らの必死の形相に打たれたのもあったが、
それ以上に、その面妖な容貌に、自己と通じる何かを嗅ぎ取ったためである。
顔醜の邸宅に通されたとたん、挨拶もそこそこに、早口でどもりながら大儀を説く顔惨。
普通の人間ならば一瞬で不快に思い、眉を顰めるところなのだが、
顔醜はむしろその話に興味を持った。彼らもまた、自らと同じ星の下に生まれた同胞なのだ。
しかし。
「顔惨殿、申し訳がござらぬ。諸兄の熱意、真にそれがしの心に響くものがござる。
しかしこの顔醜、袁紹旗下にて無官・不肖ながらも顔家の総帥、顔家軍一千人を預かる身。
一切を捨てて賭けに走るのは、もはや自らを堅く戒めております。
また、それがしが貴軍に奔れば、世間の人は我が家を名聞に違わぬ醜男の家として嘲笑するでしょう。
あるいは軍資・兵糧・自慰燃料の類ならばいくばくかのご援助はできますが・・・。」
消極的な答えを出した顔醜。
以前のささやかな反乱の失敗と、長い引きこもり生活が、彼をどうしようもなく後ろ向きにしていた。
俺たちなんて、いくら努力しても、所詮は関羽のような美武兼備の「主役」たちには勝てない。
努力とは、後に待つ地獄への片道切符を買うに過ぎぬの行動ではないか・・・!
「顔醜殿!僭越ながら申し上げます!
家名が何でござる、責任が何でござる、世間の評判が一体どうしたと言うのです!
天は我らを、醜く生ませ給うた。これは確かでござる。
世の女は振り向きもせず、同姓からすら蔑まれ、能力に正当な評価も与えられぬ。
しかし、だからといって我らが喪男なりに人生を享受することが否定されたわけでもございますまい!
我が義兄喪手対は、否、我らが世界の喪男は、
我らが人の目を気にすることなく生を愉しめる国を創る為に、貴公の力を欲してござる。
世間の主たる人は、我らを排除し嘲る以外に何を為しましたや!?彼らの評判など、気にして何になりましょう。
『美男・好漢いずくんぞ種あらん、色男いずくんぞ喪男の志を知らんや。』
これが、わが主君の言でござるッ!」
普段の彼から想像もつかないほど、多言を贅した喪手対。
「・・・。それがしに時間をくだされ。」
答える顔醜。
十日後、顔醜は顔家軍一千を率いて、喪軍への合流を決定、その配下には顔終・顔汚・顔奇・顔不潔らの遠戚たち。
一度決めてしまえばそこは流石に顔醜。
曹操・袁紹の両軍に働きかけ、更に双方から一千づつの味方を得てしまった。
三千の新たな喪男軍団が、殺伐とした葦之耶へと向かう。
「軍団総出かよ!おめでてーな。素人にはおすすめできない!それでも参じる者は我に続けえーーッ!!!」
馬上で指揮を取る顔醜の表情は、燦然と輝いて見えた。
彼は、生きる場所を見つけたのである。
地庚山の戦いから一ヵ月後。
趙雲子龍が抜け、戦力の落ち込んでいた喪手杉軍に、突如顔醜以下三千の喪男は牙をむいて襲いかかった。
元々、偽帝袁術の後宮近衛兵を中心にされている喪手杉軍である。
曹操・袁紹の最前線で戦いを重ねた喪の援軍たちとは、到底兵の質が異なる。
あらかじめ期を合わせておいた喪手内軍も葦之耶より出撃し、イケメンを挟撃する。
「マジマジマジマジやっべっ!覚えとけこの馬鹿どもがあ!」
目を血走らせ、ヨダレと涙と鼻水をだらだら垂らしながら、鬼人の如き形相で追跡してくる武沙を振り切り、
捨て台詞を放ちながら首尾よく多数の寵姫を伴って戦場を落ち延びた怒弓。
しかし、怒弓を逃がしはしたものの、顔醜が畏敬面を、肝意が喪手杉をそれぞれ虜とすることに成功した。
しかし、喪手内の厳命により喪軍は婦女子への虐待を一切禁じられていたにも関わらず、
逃げ遅れて捕虜となりかけた寵姫の多くは、ある者は毒を飲み、ある者は短剣を首に突き立てて自殺した。
せめて死体でもよいからハァハァしたい喪男のひとりが、欲望に耐え切れずにその服を脱がせて見ると、
どれもが陰部や胸部に腐剤を塗りつけており、到底使い物にならない。
「死んでも俺たちには機会をあたえてくれないのか・・・!!!」
勝利しながらも、喪男たちの号泣が葦之耶の山河にこだました。
続きはあしたー
こんな時間まで乙です。
闘いがおわり、戦後処理が始まった。
喪軍諸将が居並ぶむさくるしい幕舎に引っ立てられてきたのは、言うまでもなく喪手杉・畏敬面である。
「頼む!命だけは助けてくれっ!血を分けた実の兄を殺すなど、喪手の家名を汚すような真似はするな!
実の弟に殺められては、地下の父上にどういう顔をして会えばよいのだっ!? ・・・なあ?」
これまでの自分の行動は棚に上げて、兄弟の情に訴える喪手杉。
「アアー、ワタシ南蛮ノ人。中国ノコト解ラナイ。ダカラ解放シテクダサイ!!」
女を口説くときはとんでもなく流暢に漢語を操るくせに、こういうときだけ無知な外国人になってしまう畏敬面。
その心情の醜きこと、匹夫にも劣る。
…それでも、顔はいいのだが。
「しかし、、、はてさてどうしたものか。。。」
いくらひどい目にあっても、やはり血を分けた兄を処刑するのにはためらいのある喪手内。
乱世の武将としては欠点だが、そんな彼の優しさが、これほどまでの多くの喪男を集めてきたのだ。
「殿、殿、、、。拙者に名案がござる。拙者の縁戚の・・・と、その友人の・・・を使って・・・をするのです。」
そんな喪手内の心情を察し、ひそかに彼に耳打ちをする矢羅傍。
「おお、そうじゃ!今こそあの者たちを使うときじゃ!!これ、早くこちらへ呼べ。
兄よ、その命は助けてつかわしますぞ。ただし、、、」
喪手内は最後まで言わなかった。
「おお、命を助けてくれるのか!流石はわが弟、この恩は一生忘れぬぞ!」
心にも無い科白をぺらぺらと喋る喪手杉だったが、
矢羅傍が連れてきた男たちを目にした次の瞬間、その表情から血の気が引いた。
異常に真っ白な肌に、でっぷりと太った体、妙に濃い髭と腕毛、丸刈りの二人の男たち。
彼らの様子を確認し、おもむろに命を下す喪手内。
「では、矢羅内科(やらないか)、釜堀(かまほり)の両人よ!諸君らにこの美男を七日七晩貸し与える。
たっぷり享楽の限りを尽くすがよい!!!!」
「はッ!!!御意ッ!!!むふふふふふっふふふふふffっふふjdhcdt&'&'R5hwd!!!」
好色そうな目で喪手杉の腰周りを舐めるように見つめていた矢羅内科が、興奮で上擦った声で答えた。
「やめろぉぉ!!!!それだけはやめてくれぇぇっぇぇ!!!」
自分の運命を悟った美男二人が、それぞれ、モーホーの髭マッチョ二人に羽交い絞めにされ、
断末魔の絶叫を上げ続けながら、隣室へと消えてゆく。
「むふ。むふふふふ・・・。尻じゃあっ!白い尻じゃあっ〜〜〜!!」
「ぎゃああぁっぁぁぁ!!!痛いっ!!!痛いぃぃぃ!!!」
「むははは。最初だけじゃあ、じきにようなるわいっ!!!!」
ギシギシ アンアン ギシギシ アンアン
隣室から聞こえ続ける、恐るべき声と音。幕舎に居並ぶ喪の諸将の間に、なんともいえない沈黙が走る。
「やはり、非童貞の矢羅内科は勝ち組なのでは・・・・??」
やり場の無い表情で、ぼそりと呟いた喪手対。
「待てッ!それ以上は申すでない!!」
危ない方向に走ってしまいそうな場の雰囲気を打ち消そうと、大声で彼を制する矢羅傍。
でも、一同ちょっとは羨ましい。
ふと見れば、みんな腰が”く”の字になっている。中座して、自慰に走るものまで出てきた。
七日後、真っ白に燃え尽きた喪手杉と畏敬面が、尻を押さえながら葦之耶を降りていった。
彼らが再び曹操軍の将として復活するまで、今後数年の歳月を要するのである。
しかし、この処置は喪軍内部にも衝撃を与えていた。
その数500人にものぼる喪男たちが、衆道へと走って軍を離脱したのである。
これ以後、もてなさ故に自棄になっての男色が、
喪の滅亡に至るまで国家の重大問題として存在し続けるのであった。
葦之耶の戦い―――― 勝つには勝ったが、喪にとって犠牲の大きい勝利であった。
矢羅内科(やらないか)・・・血筋では矢羅傍の叔父にあたる。
矢羅傍の祖父・矢羅汁(やらしる)は苦労の末に醜女の林増美(リン・ゾウメイ)と結婚したが、
林増美は葬式の見舞金のために矢羅汁の食事に砒素を盛り、暗殺を図るも失敗。
内の臓を病んだ矢羅汁は、名医華陀の診察を受け、最終的に全快したが、
その時に生まれた子が彼である。
彼は華陀の内科治療への感謝から、矢羅内科と名づけられた。
長じて、あまりにもてないことから男色にはしり、新たな楽しみを見出す。
知略も武力もいまいちだが、以後は拷問担当として喪の中で一定の存在意義を持つ。
釜堀(かまほり)・・・矢羅内科に手ほどきを行った生ぐさ坊主。特技は掘ること。
451 :
('A`) :04/10/05 21:43:34
あげ
452 :
('A`):04/10/05 22:32:42
もつあげ
453 :
('A`):04/10/05 23:15:40
乙!そしてGJ!!
なんか色々予想してたけど、意外な結末だった。
まさかリン・ゾウメイが出るとは・・・w
喪男が結婚できるのって
こんなのだけか…orz
455 :
('A`):04/10/06 07:35:56
最高です喪夏さん
456 :
('A`):04/10/06 22:22:44
おもしろいスレ発見!
457 :
('A`):04/10/07 03:14:38
もっと古い時代のエピソードも見たいもんだな。
黄巾賊が暴れてた頃くらいの、、
書く人は書きます予告した方が良さそうだね
せっかく書いたのに同じ時の話書いたらぐちゃぐちゃになるし可哀想だしな
いかがでしょう
フラッシュ板に持って行きたいな
459 :
白喪隊:04/10/07 16:27:04
すばらしいです。このスレ!orz
460 :
夏喪 ◆f3h/vmOhIk :04/10/08 01:40:13
喪手内らが豚足独秦を迎えた頃、呉の城下はさる事件に沸きかえっていた。
三十歳で世を捨てて山に篭り自涜を極め、齢八十にして悟りに至ったと噂される、
御喃仙人(おなん・せんにん)が呉都にやって来たというのだ。
彼は生まれてこのかた童貞を貫き、妖精・天使を経てついには神仙へと至った偉人で、
ひろく民衆の信仰を集めていた。
御喃仙人は、従来右手を使うほかには何ら考案されていなかった陰陽自涜法を多数編み出し、
長年里の子供たちに教えてきたというので、一部の母親たちを除く多くの人民(特に男)から、
深い感謝と畏敬の念をもって見られていた。
人間、何事であれ極めれ尽くせば尊敬を得るのである。
彼の行くところ、自分のおかずの詳細を仙人に報告せんとする男あり、
自慰の材料として生下着をうやうやしく差し出す女あり、
新しい自慰の方法を教えてもらおうとする子供ありで、常に黒山の人だかりができた。
「仙人よ!前回お教え頂いた蒟蒻(こんにゃく)自涜は、もはや極みに達しつつありまする。
他に何かご存知ではありませんか?不肖私、今はしがなき素浪人の身、自涜しかすることがありませぬ」
ロバのような顔をした若い男が、必死な様子で質問をぶつける。
「ホッホッホ。あなたは毎回特にご熱心ですな。では褒美がわりに、わしのとっておきをお教え申そう。。
大判の餃子の皮を人肌に暖め、それに水を塗ったもので珍宝を擦ってみなされい。。
こうすれば、自らを新たな仙境に導くことができ、運も開けてゆくはずじゃ。
近いうちに、仕官の口でも見つかるかもしれませんぞよ、、、、、、、のう、諸葛瑾どの。」
男を相手に、従来想像だにされ得なかった自慰の方法を伝授する仙人。
仙人の口から新たな方法が伝授されるたび、群集の間から感嘆の声が漏れる。
その人だかりを掻き分けて、粉屋に餃子皮を大量発注しに走る諸葛瑾。
「むむむぬんっむっつ、、、むはああっっ!!
この武沙、御喃仙人の自涜四十八手、全て漏らさず聞き覚えて参ったあああッ!!」
喪将がまとめて住まわされているボロ屋敷へ、普段以上に暑苦しいオーラを纏ってドタバタと走りこんできた武沙。
「ぬおおおおおっつつ!!でかしたああアアッ!!」
そんな彼につられて、更にあり得ないテンションで労をねぎらう喪手内。正直言って引く。
その手には、近頃呉国で地下出版され喪男(だけ)の絶大な人気を誇る禁書、
実物の3倍はある巨大な胸と眼を持つ両喬姉妹が奇怪な触手の怪物に陵辱されるさまを描いた書物、
『同仁志(どうじんし)』が握られていた。
「これを書いた人物、、、ぜひ会ってみたいものじゃ。。。。フワッ!!」
隣室にて、早速武沙から聞いた即席麺自涜を、同仁志を片手に試しながら、喪手内は呟き、果てた。
しかし、喪男特有の異常勃起が災いし、
もの凄い勢いで弾け飛んだ精子は同仁志の表紙にべったりとかかり、その上の文字を消し去ってしまった。
「御托」という作者名は、このとき結局喪手内の眼にとまることはなかったのである。
そして次の日。
久しぶりに宮殿の高台から街を見下ろした孫策に、ついに御喃仙人に群がる群衆の様子が眼に入った。
「あれは何じゃ?」と尋ねる彼に、耳打ちして答える臣下。
孫策は激高した。
「ぬぬぬ。きやつを捕らえよっ! 国におかしな宗教がはやり、民が皆それを信じ出したらその国は終わりじゃ!
あのような汚らしい爺いにわが呉の風紀を乱されてなるものかっ!」
<つづく―――中途で終わってごめん>
462 :
('A`):
ワラタ