大学時代、むっちゃイケメンの友人とそのイケメンに惚れてるおねーちゃん達と飲み行ったときのこと。
2×2(2人ともマジきれいだった)で、ねーちゃん達はイケメン友人に露骨な秋波を送っていた。
俺は、言うまでもなくねーちゃん達に無視されていた。「なんでここにいんのよ!」と言わんばかり。
イケメン友人は俺にも話を振ってきたが、ねーちゃん達の反応はいまいち、いまに、いまさん、いま……、つうか、全然。
いい加減酒が進んだとき、イケメン友人がねーちゃん達に「僕とキスしたい? キスしたい?」と聞いた。
最初は「え〜」とか「やだぁ〜」とか言って笑っていたねーちゃん達だったが、次第にいい雰囲気に……。
すると、イケメン友人は突然、俺に覆い被さってきてキスしやがった。しかも、舌まで入れてきたよ、おい!
唖然としているねーちゃん達。
イケメン友人が「じゃぁ、次は◎子ちゃんだぁ!」と言ったときの◎子ちゃんの反応は面白かった。
イケメン友人の顔と俺の顔を交互に見て、目を白黒させてやんの、結構長い時間。そんで、
「いやぁ〜〜〜〜!」
と叫びやがった。よっぽど俺と間接キスになるのがいやだったらしいw
* * *
店を出たあと、俺はイケメンに聞いてみた。
「おまえ、あの状態でねーちゃんが『いいよ』って言ったら、どうする気だったんだよ」
イケメン「僕、馬鹿な女嫌いだから、キスなんてしてやんない。あいつら、T(俺)のことずーっと無視しててムカついた」
俺のファーストチッスを奪ったイケメン友人はそう答えるのであった。
イケメン友人の気持ちはありがたかったが、どこか釈然としなかった。
(完)