「お兄ちゃん、わたしわたし詐欺」行員が撃退
秋銀十文字支店 2人に感謝状
妹を装って電話をかけ、金をだまし取る「お兄ちゃん、わたしわたし詐欺」が県内でも相次ぐ中、
被害を未然に防いだ秋田銀行十文字支店の行員二人に二十六日、増田署の
五十嵐孝明署長から感謝状が贈られた。
お手柄の二人は、支店長代理の佐藤文雄さん(36)と、窓口係の加納静子さん(42)。
事件が起きたのは十三日昼。十文字町内の無職ひきこもり男性(32)が同支店を訪れ、
「すぐに七十万円を振り込まねば」と血相を変えて、窓口にいた加納さんに訴えた。
ひきこもり男性は「さっき妹から電話があり、交通事故に遭ったから午後一時までに
お金を振り込めと言われた」と説明した。
電話の内容を不審に思った加納さんは、佐藤さんに報告。佐藤さんは同署に通報し、
「早くお金を送らねば」と話すひきこもり男性を説得。
送金前に妹に連絡を取るよう勧めたところ、ひきこもり男性には妹が存在しないことが判明した。
加納さんは「詐欺事件の話は耳にしていた。未然に防げてよかった」と話している。