娘。小説書く!『魔法使いえりぽん』 20 [転載禁止]©2ch.net
1 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:
2 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/02(月) 23:23:13.06 0
3 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/02(月) 23:23:27.22 0
4 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/02(月) 23:24:27.15 0
登場人物
生田衣梨奈 えりぽん。魔道士。家出して道重さんの家に居候中。世界一の魔法使いを目指している。
鞘師里保 りほりほ。協会魔道士。道重とえりぽんの監視役としてM13地区に出張中。
道重さゆみ M13地区に住む三大魔導士の一人。えりぽんの師匠。不老長寿の魔法を会得している。
譜久村聖 フクちゃん。えりぽんのクラスメイト。
鈴木香音 ズッキ。えりぽんのクラスメイト。
飯窪春菜 はるなん。黒猫。相当変な一般の魔道士。
新垣里沙 ガキさん。元執行局魔道士。すべての魔力をさゆみに託し、旅に出る。えりぽんの憧れの人。
工藤遥 どぅー。元協会魔道士。協会の施設で育つ。優樹を助けて逃亡しM13地区に入る。
佐藤優樹 まーちゃん。協会に追われている狗族の少女。遥とともにM13地区に入る。
石田亜佑美 あゆみん。工藤、佐藤の友人。協会の施設で育つ。首席で執行魔道士に抜擢。
小田さくら 「先生」の指令により飛竜に乗ってM13地区にやって来た謎の少女。
5 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/02(月) 23:25:19.39 0
6 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/02(月) 23:28:40.68 0
乙乙
7 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 01:49:45.19 0
8 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 01:51:34.32 0
最後に変な「・」が付いたけど
こんな感じで次スレ以降は貼っていくのはどうでしょう?
9 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 12:15:15.88 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜こっちにも保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
10 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 14:08:17.21 0
結局スマホやガラケーからも
今のところは変わらず使えてるのかな
11 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 19:05:16.23 0
やっつー
12 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/03(火) 22:08:22.84 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
13 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 00:37:36.07 0
新スレおめおつ
14 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 01:25:19.67 0
武道館の余韻で寝られない・・・
15 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 10:20:48.20 O
起きるっちゃ
16 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 14:28:59.31 O
満員電車なのにやっつーがおさまらんけん
17 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 17:18:50.35 0
痴漢を疑われて逮捕されるなよ
18 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/04(水) 21:53:32.99 0
ヤッシー
19 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 00:27:49.69 O
おやすみ
20 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 02:45:37.92 0
Zzz
21 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 07:12:37.65 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
22 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 12:49:22.67 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
23 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 19:17:58.93 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
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24 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/05(木) 20:19:54.93 0
・前スレ930-933より
雑木林に囲まれた小さな神社は、月明かりに照らされ神秘的な雰囲気を醸し出していた。
息を切らせてようやくたどり着いた衣梨奈が、「道重さんスポット」の温もりを感じながら
まずは気持ちを落ちつけようと大きく深呼吸をする。
さゆみに詳細を聞くこともなく飛び出してきてしまったが、はたして里保はどこにいるのか。
目につく範囲にその姿は見当たらないが、衣梨奈はそっと目を閉じ、
五感を集中させて里保の気配を感じ取ろうとした。
……聞こえる。
おそらくは神社の裏手辺りの方角。わずかだが誰か話してるらしき声が耳に届いた。
里保のものかどうかも判別できないほんの小さな声音だが、
人気のない神社の周辺から聞こえている時点でその可能性は十分ありそうだ。
一度捕らえたその音をかき消さないように、抜き足差し足の静かな歩様で
裏手にある雑木林の中へと足を踏み入れていく。
徐々に聞こえる話し声が大きくなってくるのを感じながら、
慎重に草叢をかき分けて道なき道を進む衣梨奈。
外灯もないまったくの夜道ではあったが、幸い十三夜の明かりが強めに周囲を照らし、
木漏れ日ならぬ木漏れ月のおかげで、そんなに苦労せず音を辿っていくことができた。
しばらくして、木蔭から垣間見える視界の先に、少しだけ拓けた空間が出現する。
そこにあったのは、見覚えのない小さな社。……と、衣梨奈が探し求めていた姿だった。
間違いない、里保だ。
25 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/05(木) 20:20:27.73 0
「……!!?」
その姿をはっきりと視認した衣梨奈が、木蔭から飛び出そうとして思わず躊躇する。
それは、里保の様子があまりにも異様なものだったから。
里保は小さな社の前にちょこんと座りこんでおり、
どうやら社の中にいる人物と会話をしているようだ。
具体的な話の内容までは聞き取れないが、相手の声は男性のものであり、
会話といってもほとんど相手が一方的に話し、里保は時折その相槌を返す程度。
だが問題は、会話自体よりも会話をしている里保の面貌にあった。
目の下は真っ黒な隈に覆われ、頬も心なしかこけて見える。
完全に病人のような容貌だったが、そんな中で瞳だけは爛々と輝き、
力強い、まるで魅入られたか憑りつかれたかのような怪しい光を放っていた。
どう考えても里保の様子がおかしい原因は、その話し相手にあるはずだ。
迂闊に近づくのは危険だろう。まずは相手をしっかり確認しなくては。
今の衣梨奈はちょうど里保の横顔がよく見える位置におり、社の中を覗くことはできない。
まずは里保の真後ろ、つまり社に正対する場所まで移動して、相手の存在を見極めてやろう。
気づかれないよう慎重に木蔭を移動する衣梨奈。
それに呼応するかのように、月が雲に覆われて辺り一面が闇に沈んでいく。
暗闇の中どうにか望みの位置取りは確保できたものの、
月が雲から顔を出すまでしばらく息を潜めて時を待つこととなった。
やがて、月がゆったりと雲を抜け出し、月光により視界が徐々に回復してくる。
その光は里保の背中を照らし、そしてついには社の中まで達した。
26 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/05(木) 20:21:05.11 0
「う!! ぐぅ……」
そこで目にしたあまりに衝撃的な光景に思わず叫び声を上げかけた衣梨奈が、
不意に後ろから口を塞がれ、くぐもった呻きを漏らす。
「静かに! 声を上げたらアイツに気づかれてしまいますから!」
いつの間にか衣梨奈の背後に陣取り、咄嗟に口を塞いで警告の囁きを発したのは、春菜だった。
一瞬パニックになりかけた衣梨奈だったが、
それが春菜の声だと気づいたことでどうにか最低限の理性を取り戻す。
「は、はるなん。あれって……」
震える指先で社を指し示す衣梨奈。
社の中には、衣梨奈が想像していたような人物は誰もいなかった。
代わって社の中に鎮座していたのは、一つの古ぼけた髑髏。
それもただの髑髏ではない。
その顎がカタカタと大きく動いていることが、衣梨奈達からの位置からもはっきりと見て取れる。
さらに、前方にせり出した前歯の間から覗くのは、本来あるはずもない生々しいピンク色の舌。
それが一枚……二枚…………いや三枚。
そう。里保と会話していた相手は、髑髏。
それも三枚の舌を巧みに操り、矢継ぎ早に言葉を紡ぎ出している。
その光景は、この世のものと思えないまさに異形の空間だった。
27 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/05(木) 20:21:34.69 0
「あれは、妖怪『さんまい舌』です」
「さんま……い舌」
「三枚の舌を駆使して巧みに言葉を操り、
聞く者を魅了して相手の生気を奪い取ってしまう恐ろしい魔物です。
おそらく魅入られている鞘師さんには、あの髑髏の姿ではなく
普通に中年男性と会話しているように見えているはずです」
呆然と春菜の説明に耳を傾けていた衣梨奈だったが、里保の名前を聞き身体を強張らせる。
このままじゃ里保が危ない! 早く助けなきゃ!!
だが、木蔭から飛び出そうとする衣梨奈を制して、春菜がその肩をグッと押さえつけた。
「ダメですよ生田さん!
この場所は『道重さんスポット』の範囲内です。
力ずくで無理やり鞘師さんを助けることはできませんから。
無暗に近寄ってもアイツの喋りに取り込まれるだけですよ!」
「そんな……。じゃあどうやって里保を救い出せと?」
「だから……」
悲痛な表情で問いかける衣梨奈に対し、春菜は一息だけ間を置き、
そして決意に満ちた顔つきで力強く言葉を返す。
「私が、鞘師さんを助けます」
(つづく)
28 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 20:59:14.70 O
はるなんがんばれ!
29 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 23:01:01.59 0
『さんまい舌』上手いなw
サブリーダーズ頑張れ
30 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/05(木) 23:50:42.71 0
はるなん大活躍!?
31 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 07:25:49.87 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
32 :
名無し募集中@転載は禁止:2015/03/06(金) 10:18:34.66 0
さんまい舌すごいww
33 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 13:04:37.75 0
あやちょ!!
34 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 14:10:21.45 0
「さんま……い舌」 って切るところがw
35 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 18:24:52.78 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
36 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 21:00:11.30 0
/\
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__/`___ヽ*。__,
. <_,roノハヽo一' :☆:
<从*・ 。.・)> /' `
`ヽ!^ゝX>'{つ
/´,_,/ヽ _\
'〜'~し'ヽ) ~
37 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 22:56:45.08 0
スレ立て乙ありー
38 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 22:57:36.43 0
▼
りえの元に分身を残し、さゆみが飛ぶ。
眼下には巨大な島、そして巨大な城が広がっていた。
恐らく長い長い時を掛けて、つんくが作った城。
それは、まるで生き物のように強大な魔力を蠢かせていた。
ネオンの看板や、工場のような設備、石造りの古城が入り混じった建物が延々と続く。
それらの全てが、無意味に種種雑多な魔力を纏っているらしかった。
さゆみは、そのセンスを到底理解できなかったけれど
それを作る気持ちは分かった。
とにかく時間がいくらでもあって暇だから。
意味なんて求めず、気の向くまま徒に何かを作る。
それは自身も少なからず通った道だった。
さゆみは、つんくがそこに居ることを漸く確信した。
魔力とは別の、二人の大魔道士を感じる為の魔法が反応している。
そして暫く意識を注ぐと、恐らく聖と香音のものであろう、因子の放つ雰囲気も感じ取ることが出来た。
目的のものは全てここにある。
だけど、状況は思わしくなかった。
つんくも二人も、この城のどこにいるのかが分からない。
39 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 22:58:04.09 0
幾つかの魔法で城の内部の遠視を試みたけれど、全て城の魔力に阻止された。
もしここに居るのがつんくだけならば、城を全て破壊して炙り出していたところ。
だけど今ここには、聖と香音が居る。
下手に破壊して巻き添えになった二人を救う術が無い。
城の内部は完全にさゆみの領域の外だ。
入って探すしかない。
言うなればそこは、つんくの体内。
圧倒的な地の利を相手に与えることになる。
この城を、さゆみの対策の為に作ったのでは無いだろう。
だけど明らかに、外敵を意識して二人をここに移動したのだと思える。
M13地区から二人を攫うことを考えた時点で、恐らくつんくはこの状況を予想していた。
つまり、同じ三大魔道士である”大魔女”道重さゆみと事を構える、喧嘩を売る意思がつんくにはあった。
またさゆみの中に沸々と怒りが湧き上がった。
夜風に翼を揺蕩わせ、それを落ち着ける。
状況がどうであろうとつんくが何を考えて居ようと自分はただ二人を連れ帰るだけ。
さゆみの手の中に、自身の羽が一枚。
それに魔力を込めると淡い光を纏い、羽は剣に変わった。
りえと対峙している分身が持っているものと同じ。
それを直下に向け、急降下する。
頑強な黒い石で出来た城の一部を
轟音を辺りに響かせ、噴煙を夜空に巻き上げ、光の塊となって突き破った。
衝撃に空が震え空気が唸る。
それが収まると、さゆみは立ち上がり背に生えた翼を消した。
40 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 22:58:34.72 0
幅の広い廊下のような場所。
破れた天井の横から点々と電燈が連なって、いちいち奇妙な壁飾りと幾つもの部屋のドアが見える。
廊下は複雑に折れ、入り組んでいるらしいことが分かった。
そして空から見ていた以上の、魔力の圧迫。
強い敵意。城自体が意思を持つように、警戒を顕わにしている。
恐らくさゆみの遠隔魔法は殆ど阻害されて使い物にならないだろう。
つと、背後から足音が響いた。
「おいおい、人ん家に天井壊して入ってくるか?普通」
聞き覚えのある、含み笑いを纏った粘り気のある声。
どれだけぶりに聞いただろう。
足音が近づく。
さゆみは振り向きざま、刹那の速さで剣を薙ぎ払った。
視界に男の姿が入った時、既にその首は胴体から離れ飛んでいた。
ばたりとその場に倒れる身体。
壁にぶつかり跳ね返る頭部。
それらが次第に形を崩し、さらさらと砂のように溶ける。
そして床と壁に飲み込まれ、消えてしまった。
41 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:00:24.51 0
『久しぶりに会った元先生にいきなりやることかそれ!』
城に、声が響いた。
さも可笑しいというように、声は弾み笑いを含んでいる。
さゆみは忌々し気に剣を振り、歩き出した。
「だれが先生よ。
ま、なんでもいいわ。出て来なさい、殺してあげるから」
『怖いわ!誰が出てくっちゅうねん。
せやけどアレやな。りっちゃん可哀想やろ、ちゃんと相手したれや。
あっちに居るのん、2割くらいやん』
廊下を歩きながら状況を整理する。
つんくからは自分の動きは完全に見えている。
外でりえと対峙している分身との力配分もほぼ正確に把握されている。
声は相変わらず笑っているけれど、敵意はひしひしと感じていた。
恐らく城全体を使って、さゆみを殺そうとしているのだ。
全てがつんくの意思通り動くこの城で。
これだけの地の利があって、大人しくさゆみの前に姿を現すことは無いだろう。
探すしか無い。それも自分の足で。
二人を早く探さなければならない。
42 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:01:47.31 0
「弟子なんでしょ?
”大魔女”にぶつける捨石にする方が可哀想」
『いや自分で行きたい言うてんもん。小田かて別に無理強いしたわけとちゃうで。
まあ俺の頼み事を断れるんかは知らんけどな』
廊下は幾つもの扉で仕切られていた。
扉を開けるたびに、廊下の様相が変わる。
色々なモチーフで彩られた廊下は、どれも奇妙でズレていた。
直接歩いた道程はさゆみ自身の魔力でマークしている。
だけど暫く歩くうち、気付いた。
部屋や廊下は、到底構造的正しさを持っていない。
上下も、左右も。それどころか、部屋も廊下も蠢き、その位置を入れ替え、
自由気ままに恐ろしい迷宮を作り上げていた。
今天井を突き破って、果たして本当に地上に出られるのかも怪しい。
そしてもしさゆみが焦れて手当たり次第破壊しようとすれば、聖と香音が居る場所を
さゆみの矛先に移動させることもつんくには可能らしかった。
広い部屋に出る。
部屋一面に、珍妙な骨董品が並んでいる。
剥製に、壺に、和洋の甲冑。
『せやけどまさか、お前がブチ切れて乗り込んで来るとは思わへんわ。
これでも結構遠慮しとったんやで。あの二人。
手出したら悪いか思って。
全然使うような気配無かったからこっちで使わせて貰おう思ただけやん』
つんくがさゆみを苛立たせようとしていることは分かる。
43 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:02:37.53 0
「なら直接私のところに来なさいよ。
こそこそ弟子を使ってないで」
『お前無意味に怒りそうやもん。
どっちにしても怒ったけどなぁ。
どないすんねん、三大魔道士がどっちか死んだら、二大魔道士になってまうで』
「私とあの人の二人、その方が絵面がいいでしょ」
『むむむ。確かに』
「何がむむむよ」
『それやったらお前が死なへんように、せいぜい頑張らななぁ。
ま、ゆっくりしていきや。この建物な、弟子らのアスレチックにと思って大改造したんやけど
誰も来たがらへんねん。おもろいと思うんやけどなぁ』
さゆみの背後から動く気配がした。
振り返ると、数体の甲冑が武器を振り上げている。
前にも、左右にも。
44 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:03:08.73 0
城全体の魔力で動いているそれは、個々からの魔力の動きが殆ど読み取れない。
勿論人が入っているわけではないけれど、予想外の機敏な動きで重い甲冑たちがさゆみを取り囲み襲い掛かって来た。
さゆみが剣を一閃。
幾重にも放たれた神速の斬撃が、甲冑たちを切り刻み、一瞬でそれらは金属片に変わった。
同時に部屋に置いてあった骨董品も寸断され、ガラクタになって転がる。
足元に這い寄っていた剥製の蛇に剣を突き刺し、さゆみは大きくため息を吐いた。
「そりゃ、こんなとこ来たく無いでしょうね」
散らかった部屋をそのままに次の間へと歩く。
城はまた、うぞうぞと敵意を強め蠢き出した。
▲
45 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:04:42.83 0
怒りさゆより変態さゆの方が書きやすいことに気付いた
46 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:08:23.52 0
おいw
47 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/06(金) 23:18:28.12 0
無事に助けた際にはお礼として挟んでもらえば良いよ〜
48 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 00:00:03.98 0
それはそれで楽しみにしてますwそれにしてもつんく♂の言葉がリアルに頭の中で再生されるな〜ホントに言いそうな言葉のチョイスが上手いなぁ
49 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 00:20:22.04 0
まあ確かに二人のほうが絵面いいわw
50 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 03:01:47.40 0
さゆはこの状況はどう打開するんだろう・・・
51 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 03:41:46.01 0
怒りモードはさえみさんに任せよう
52 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 07:29:17.29 0
ちゃゆうううううううううううううううううう
53 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 07:57:22.55 0
54 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 08:56:22.44 0
皆さん2chブラウザ何にしてるの?
55 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 13:08:49.65 O
お昼っちゃ
56 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 17:36:12.39 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
57 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 19:19:39.34 0
>>54 騒動前からなんとなくでJane Style
なお騒動後は当然アップデートせず
58 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 20:16:24.51 0
まとめサイトにて『笑顔』過去編に続いて
今度は魔法少女みずき☆マギカをまとめました
ご確認ください
59 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 20:42:19.66 0
乙ぽん
60 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 20:52:18.63 0
つんく♂が外にいる2割のさゆを仕留めたら8割さゆはどうなっちゃうんだろう
ていうかこの状況、詰みだよね
61 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 22:17:42.57 0
えりぽん達がどのタイミングで登場するかだよな
62 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 22:39:23.13 0
ちゃゆにキレられたい
63 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 23:46:07.85 0
64 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/07(土) 23:52:30.41 0
それっぽいねw
65 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 02:33:20.45 0
みっしげさん!
66 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 07:50:39.30 0
そらこんな顔なりますわな
67 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 12:45:21.28 0
お昼
68 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 12:46:07.04 0
/\
/ ^!★.
__/`___ヽ*。__,
. <_,roノハヽo一' :☆:
<从*・ 。.・)> /' `
`ヽ!^ゝX>'{つ
/´,_,/ヽ _\
'〜'~し'ヽ) ~
69 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 16:45:02.27 O
さゆみん!
70 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 17:59:15.39 0
人質を取られて閉じ込められて力も分断して。
クリムゾン的な未来しか見えない…
71 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 19:39:23.07 0
寺田もさゆもまだ全然本気じゃないしな〜
72 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/08(日) 23:20:37.75 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
73 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 02:56:53.54 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`805
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
74 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 09:29:42.44 0
おは
75 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 09:40:41.35 0
>>57 アップデートしてたっす
重い・・・orz
76 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 12:39:35.14 0
/\
/ ^!★.
__/`___ヽ*。__,
. <_,roノハヽo一' :☆:
<从*・ 。.・)> /' `
`ヽ!^ゝX>'{つ
/´,_,/ヽ _\
'〜'~し'ヽ) ~
77 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 16:26:20.84 0
>>75 広告のせいで重くなってるなら
「jane Style 広告 消す」辺りで検索すれば
消し方のページは見つかるからやってみるといいかも
ただ実際にやって試してみたわけじゃないので
もし効果がなくてもゆるしてにゃん
78 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 16:45:14.08 0
79 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 20:27:18.84 0
専ブラにもう広告出てるの?
かちゅなんで分からん
これもいつ見れなくなるか、見れなくなるまで使うけど
80 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 21:37:12.70 0
从*・ 。.・)<りほ りほ りほ
81 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 21:40:58.27 0
専ブラそのものが重くなった感じですね
カーソルがカクカクする時もあるし
82 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/09(月) 21:50:24.83 0
大魔導士ならいくらでもこんな写真盗s・・・手に入るよね
83 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 01:36:03.54 0
おやすみ
84 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 06:58:25.97 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
85 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 09:08:19.67 0
>>79 試験運用中のバーチャルxp環境に導入したLive2chは広告出てる
ウザいったらありゃしない
86 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 13:32:07.47 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
87 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 19:03:59.65 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
88 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:09:12.00 0
>>24-27より
「大丈夫かと言われたら、まあ無理だね。
生田では、りほりほを助けることができない」
さゆみの思わぬ一言によって凍りついた空気。
そこからまず立ち直ったのは遥と、そして優樹だった。
「じゃあハルが行って鞘師さんを助けてきます!」
「まさも行く!!」
だが、さゆみは残念そうに頭を振る。
「その気持ちは有難いけど、残念ながら2人でも無理なんだよね」
「そんな! じゃあどうすれば鞘師さんを助けられるんですか!!」
「だから……」
そこでさゆみは、視線を春菜へと向けた。
「はるなんに、りほりほを助け出してもらいたいの」
「わ、私がですか!?
そんな、生田さんやくどぅー達でも助けられないのに私なんかがそんなこと……」
突然の指名に慌てふためく春菜に、さゆみが安心させるように柔らかく笑顔を送る。
「大丈夫、今回ははるなんが一番の適任なんだ。
きっとさゆみよりもずっとうまくやれるはずだから」
89 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:09:40.04 0
…
…
…
「おいそこ! 誰や知らんけどコソコソ隠れてないで出てこいや!!」
春菜の回想はほんの一刻だったが、その間隙を抉るかのようにさんまい舌の怒声が響く。
不意を突かれた形の春菜だが、臆することなく衣梨奈に指示を飛ばした。
「アイツのことは私が全て引き受けます!
生田さんはアイツの注意が逸れたのを見計らって、鞘師さんを避難させてください」
「う、うんわかった」
気迫に押されて頷く衣梨奈を残し、春菜が木蔭を出て慎重な足取りで社へと向かう。
近づくにつれて社の中に鎮座されていた髑髏が霞みがかっていき、
替って痩身の中年男性が春菜の視界に姿を現した。
なるほど、これが今鞘師さんの目にしている光景なのか。
「お初にお目にかかります、明石上人様。わたくし、飯窪春菜と申します。
上人様のご高説を拝聴したく、まかり越しました」
「なんやそんな耳触りの良いこと言って人を油断させといて、
その隠し持ってるお札で俺のことまた封印してやろうとしとるのバレバレやで」
90 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:10:09.93 0
さゆみから託された、切り札となるお札の存在を瞬時に見破られた。
だが、春菜は内心の動揺をおくびにも出さずに切り返す。
「これはただの護身用ですのでお気になさらず。
それに上人様ともあろうお方が、こんなチンケなお札一つに恐れをなすとも思えませんけど」
「ふん、なかなか言いよるな。まあ話くらい聞かせてやってもいいけどな。
しっかしお前薄っぺらい身体しとんな。おっぱいは一体どこにあるんや。
まるで『一反もめん』、いや『ぺったん揉めん』やないけ!」
気丈な返しにニヤリと口角を上げたさんまい舌だったが、そのつり目の奥は明らかに笑っていない。
そして今度はセクハラ発言でプレッシャーをかけてきた。
だが春菜も然る者、余裕の表情で微笑みを返す。
「あら、ありがとうございます。
火星人、ポッキー、ななふし、ごぼう……」
「なんやそれは」
「これまで付けられた私のあだ名です。上人様のおかげでまた素敵な仲間が加わりました」
「なんやけったいな奴っちゃなあ。
まあええわ、お前の望み通りじっくり話聞かせたろうやないかい」
さんまい舌の興味を引くことで、どうにか門前払いは免れることができた。
いまここから、春菜とさんまい舌による本格的な舌戦が始まる。
91 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:10:38.92 0
さんまい舌の注意が完全に春菜に注がれているのを確認して、
衣梨奈が木蔭から出てこっそりと里保の元へ駆け寄る。
だが里保の熱い視線はさんまい舌に向けられたままで、
衣梨奈が耳元で声をかけても肩を揺さぶっても反応を見せない。
おそらく春菜も衣梨奈も、里保の目にはまったく映っていないのだろう。
魅了が解けない状態で強引にこの場から避難させようとしても、
きっと里保の抵抗を受けさんまい舌の注意を引くだけの結果に終わりそうだ。
ここは無理に動かさず、春菜がさんまい舌を封印するのを期待するしかないか。
やむなくそう判断した衣梨奈は、その場に膝をついて里保の肩を抱き寄せると、
黙ってさんまい舌と春菜の対話を見届けることにした。
さんまい舌が繰り出すマシンガントークを、春菜は軽やかに受け止め
そして嫌味にならないレベルで相手を褒め称える。
2人の会話は見事に絡み合い、それはまるで聴衆を一大歌劇の世界に
引き込んでいくかのような、壮麗なハーモニーを織りなしていた。
いや違う。これはそんな生易しいものじゃない。
2人の会話に心を奪われかけていた衣梨奈が、しばらくしてようやくそのことに気づく。
にこやかな笑顔でさんまい舌に対峙する春菜の横顔。
その余裕の表情と相反するように、こめかみからは冷や汗が絶えず首元へと流れ落ち、
月明かりを浴びてキラキラと美しく輝いていた。
92 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:11:05.72 0
さんまい舌の放つ息つく暇も与えない喋りは、その一言一言がとてつもない重圧を伴い、
少しでも隙を見せると瞬く間に絡め取られ魅了されてしまう。
それを春菜は一寸の見切りで躱し、いなし、切り返し、巧みに相手をおだてていく。
あまりにハイレベルな攻防が結果的に壮麗なハーモニーに感じられただけで、
その実態は言葉と言葉の激しいせめぎ合い、紛れもない命がけの戦いだった。
もしも万が一、春菜がさんまい舌に押し切られて魅了されてしまったら。
その時は衣梨奈が、春菜の後を継いでさんまい舌に戦いを挑まなければならない。
だが果たして春菜のような真似ができるのか。まったく自信はない。
でも、その時はやり遂げるしかない。里保と春菜を助けるために……。
最悪の事態まで想定しつつ腹を括った衣梨奈は、祈りとともに春菜の奮闘を見守った。
果てしなく続くかと錯覚させるような春菜とさんまい舌のせめぎ合い。
そして、漆黒の闇に覆われていた東の空が徐々に青みがかり、
太陽の気配を仄かに漂わせ始める頃。
「ファーwwwwwwwwwwwwww」
さんまい舌の一際大きな引き笑いが、雑木林一帯に響き渡った。
(つづく)
93 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 20:55:17.93 0
引き笑いキタw
94 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 21:29:39.61 0
はるなんの活躍キタ━(゚∀゚)━!
95 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 21:30:25.91 0
歴史に名を残す凄まじき舌戦ですなぁw
96 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/10(火) 21:49:22.28 0
引きが引き笑いで終るとか素晴らしすぎるwわろたわw
97 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 01:54:07.62 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
98 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 05:50:24.59 0
朝ぽん
99 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 09:54:34.33 0
ファーwwwwww
100 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 12:46:01.88 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
101 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 18:26:14.42 0
/\
/ ^!★.
__/`___ヽ*。__,
. <_,roノハヽo一' :☆:
<从*・ 。.・)> /' `
`ヽ!^ゝX>'{つ
/´,_,/ヽ _\
'〜'~し'ヽ) ~
102 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/11(水) 21:54:06.16 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
103 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 00:13:54.90 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
104 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 02:44:16.33 0
おやすみずき
105 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 07:23:45.36 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
106 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 12:50:59.48 0
お昼なんだろうね
107 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 16:35:15.62 O
道重さーん、今日は明太子スパゲッティにしようと思うんですけどー
108 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 18:04:35.12 0
♪ ノノハヽ ∩
キター!! r(^ 。.^*从ノ
└‐、 レ´`ヽ ♪
ミ ヽ _ノ´`" 彡
( .(´ ♪
`ー
109 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:40:02.42 0
>>88-92より
「しかし見上げた奴っちゃなぁ飯窪は。
どうせ会話の途中で隙を見計らって俺のことを封印しようとするやろから、
その時は思いっきり噛みついてやろうかと手ぐすね引いとったんやけどな。
まさか俺のことをこないにも気分良く楽しませてくれるとは思わんかったわ」
手を叩きながら気持ちよさげに呵々大笑するさんまい舌。
「そんな、私の方こそ本当に楽しい時間を過ごしていますし、
とっても勉強させてもらってますから」
「せっかく目覚めたんやからホンマは現世でもっと好き勝手させてもらうつもりやったけど、
こないにも満足してもうたからにはしゃあないな」
「仕方がない……というと?」
「飯窪の願い叶えたるわ。俺のこと封印したいんやろ。
お前の顔に免じて、もう少しだけ眠っといてやるから感謝せい」
さんまい舌の言葉に、思わず喜色を顔に出しそうになり、危うく表情を引き締める春菜。
さゆみからは、とにかくひたすら相手を持ち上げて気分良くさせれば
必ず封印の機会が訪れるからとのアドバイスをもらっていたが、
まさかさんまい舌自らが封印を申し出てくれるとは。
「あ、ありがとうございます。
でも、これで上人様とお話しできる機会がなくなってしまうかと思うと寂しいです」
110 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:40:32.81 0
「安心せい、俺はショートスリーパーやからな。
何かあれば声をかけてくれたらすぐにでも起き出してやるわ。
……おい今の『お前の時代にショートスリーパーなんて単語ないやろ!!』って
ツッコむところやからな! ボーっとしとったらあかんぞ!」
「あ、ごめんなさい、あまりの切れ味に対応できませんでした」
「まあええわい。俺もこう見えて寂しがり屋やし、
ちょくちょくこの社に顔を見せてくれたら嬉しいわな。もちろんお供え物は大歓迎やで」
「わかりました。では今度、先ほどお話させていただいた
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の漫画を持参してお伺いしますね。
上人様ならきっと、つるこちゃんなんか特に気に入ってもらえると思いますよ」
「そうかそうか、楽しみにさせてもらうわ」
上機嫌で笑うさんまい舌。
その様子を封印の許可と受け取った春菜が、お札を手にゆっくりと近づく。
衣梨奈が固唾を呑んで見守る中、鎮座した髑髏の額にお札を張り付けると、
ピタリと動きが止まり、三枚の舌も瞬く間に消え去り、小さな社は静寂に包まれた。
それとともに。
「里保!? 里保!!」
さんまい舌の魅了が解けた里保が、まるで操り人形の糸が切れたように
ぐったりと衣梨奈に身を預けて倒れ込んだ。
○
111 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:41:04.08 0
「それで、りほりほの様子はどうなの?」
「今は生田さんの部屋のベッドで熟睡中で、生田さんが付きっきりで看病しています。
倒れた原因はおそらく、不眠不休でさんまい舌の話を聞き続けたことによる
過労が限界まで達したためじゃないかと思うのですが……」
春菜の報告に、さゆみは安心させるような笑みとともに軽く頷いてみせる。
「うん、そうだね。
悪い呪いにかかったとかじゃないから、とにかく休んで体力を回復させれば大丈夫。
風邪をこじらせたとでも思って一週間くらいゆっくり寝て過ごせば、
元通りいつもの元気なりほりほに戻れるんじゃないかな」
さゆみの太鼓判にその表情も晴れるかと思いきや、
なにやら思い詰めたように珍しく言いあぐねている様子の春菜。
それだけでさゆみにはだいたいの察しがついたが、素知らぬ振りで訊ねてみる。
「どうしたの? 言いたいことがあるなら遠慮せずにどうぞ」
「あの……。
道重さんは、鞘師さんが誤ってさんまい舌の封印を解いてしまい、
あの話術に囚われてしまっていることを当初からご存じだったんですよね。
ならばどうして、もっと早くそのことを伝えてくださらなかったんですか?
せめてあと2日、いえ1日だけでも前に助けることができれば、
鞘師さんがあそこまで危険な状態になることもなかったはずです」
112 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:41:32.35 0
あの春菜がさゆみに対して物申すとは、普段ならまず考えられない大事件といえる。
だが、それはあくまで里保の身を案じて思い余っての発言だとわかっていたので、
さゆみも腹を立てることなく、遠い目とともに語り出した。
「あのさんまい舌ってね、ずっと昔に明石上人と名乗ってこの一帯に教えを広めていた、
知る人ぞ知るとってもすごい僧侶だったの」
「明石上人という自称は、法螺じゃなくて本当にそうだったんですね」
いきなりさんまい舌の話をされるとは思っていなかった春菜だが、
さゆみのことだから何らかの意図があるのだろうと、素直に返事をする。
「彼はね、笑いの力で人々を救うという崇高な使命を帯びて布教していたのだけど、
志半ばで非業の死を遂げてしまってね。
この世の未練断ちがたく、ついには妖怪さんまい舌となってしまったんだ」
「そうだったんですか……」
「今の彼が話す言葉は、100の内99までが人を惑わすただの大法螺だけど、
その内たった1つだけ、相手の心を揺り動かすような真理を授けるの。
だからりほりほも、彼の話を聞いてうまくその真理を掬い取ることができれば、
それがきっとりほりほの成長に繋がるんじゃないかと、しばらく静観してたんだけどね」
そこで、それまでパソコンに身体を向けていたさゆみが春菜に正対すると、軽く頭を下げる。
「でも確かに、ちょっとやりすぎだったね。
はるなんが怒るのも無理ないと思うの。ホントごめんね」
113 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:42:02.55 0
まさかさゆみに頭を下げて謝られるとは想像もしておらず、周章狼狽する春菜。
その様子を微笑ましく眺めていたさゆみだったが、悪戯っぽい口調で言葉を重ねた。
「謝りついでに悪いんだけど、はるなんに一つお願いがあるんだよね」
「えっ!? あ、はいなんでしょう。私にできることでしたら……」
「明石上人のことなんだけどね。
再び封印はしたけれど、しばらく封印が不安定な状態が続くと思うの。
だから、封印がしっかり定着するまでの間、下手に彼が暴れ出して荒魂となってしまわぬよう
定期的に参拝して鎮めてあげてほしいんだ」
そんなさゆみのお願いに、ようやく動揺から立ち直った春菜が
打てば響くような受け答えをする。
「そんなことでしたら喜んで。私も同じことを本人と約束しましたから。
ではせっかくなんで鞘師さんが回復したら2人で定期的に、
週一くらいのペースでお参りに行ってきますね」
「そうだね。じゃありほりほと一緒によろしく頼むの。
たまには生田や石田なんかも連れて行ってあげると、いい刺激になるかもしれないね」
○
114 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:42:39.60 0
押し寄せる言葉の濁流。
為す術もなく飲み込まれ、揉みくちゃに翻弄される。
耳元で響き渡る引き笑い。
どうにか抗おうとしても、まるで麻痺してしまったかのように身動きが取れない。
このままうちは、死んでしまうんだろうか。
遠のいていく意識の中で、ぼんやりとそんなことを考える。
もう身体中の感覚も薄れてきた。心も身体も冷え切って……。
いや違う。
この右手に感じる温もり。
うちが今、生きている証。
この温もりだけは絶対手放してはいけない。
そう、絶対に……。
ああ……。
えりぽん!!!!
…
…
…
そして里保は、長い長い夢から目覚めた。
首を傾けて視線を横にずらすと、ベッドの側に椅子を置き、
里保の右手を握りしめたままウトウト舟を漕いでいる衣梨奈の姿があった。
状況が把握できぬまま呆然としていると、気配を感じ取った衣梨奈が飛び起きる。
「里保!! 大丈夫? 痛いところとかない!?」
「うん。ちょっと頭がボーっとしてるけど大丈夫」
115 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:43:09.70 0
里保の返事に、泣き笑いの表情でギュッと里保の右手を握る衣梨奈。
「良かった……。もしかしてホント死んじゃうんじゃないかと思った」
そっか。うちは、一歩間違えたら死んじゃうかもしれなかったんだ。
『生きてるだけで丸儲けや!!』
突然、明石上人の声が里保の脳裏に響く。
この言葉、いつどのようなタイミングで言われたんだろう。全然覚えがない。
でも。
生きてるだけで……丸儲け。
そうだよ、うちは今生きてる。
だからそのことに感謝して、今できることをしないと!!
「えりぽん……ごめん。
下らないことでえりぽんと喧嘩して、おまけにこんなに迷惑もかけて。
全部うちが悪いんだ」
「ううん、えりの方こそごめん。
もっと里保のことわかってあげられたら、こんなことにはならなかったのに」
やっと伝えられた謝罪の言葉。
胸のつかえのようやく取れた2人が、顔を見合わせて照れたように笑いあう。
ただ……。まだ、伝えたいことがあるんだ。
116 :
ドラマティック モンスター@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:43:40.32 0
「ねぇ、えりぽん。
うちがまた元気になったらさぁ。
一緒に、朝ご飯を食べに行かない? ……2人で」
これまで里保の方から衣梨奈のことを誘うなんて、まずなかったのに。
一瞬驚いた表情を見せた衣梨奈だったが、すぐに満面の笑みで大きく頷いた。
「うん! 行こう!!」
「あ、でも、これって別にドラマティックとかそんなんじゃないからね全然。
朝ご飯に行くといっても珍しい店じゃなくて駅前のジョナサンとかだし、
食べるのもハンバーグとか普通のやつだし……」
そこで言わずもがなの余計な弁解を付け加えてしまうのが、
里保がまだ素直になりきれていない何よりの証拠。
「うん、わかっとうよ。
別にドラマティックでも何でもないし。誰に何をからかわれたって関係ない。
だってこれが、うちら2人にとっての日常やけん」
「そうだね……。ただの日常……」
衣梨奈に優しく受け入れられ、ようやく安心した里保の瞼が急激に重みを増す。
「だから2人で朝ご飯行けるように、しっかり休んで早く元気にならんと」
「うん……。楽しみに……してるから…………」
愛おしげに髪を撫でつける、心地良い衣梨奈の掌の感触。
心に染みわたるその温もりに身をゆだねながら、里保はゆっくりと眠りに落ちていった。
(おしまい)
117 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 19:44:24.41 0
これでようやく完結になります。
今回書きたかったのはタイトル通り「ドラマティック」と「モンスター」の2つ。
ここしばらくネタがなく氷河期を迎えていると評判の生鞘を書きたいというのが発端で、
そこに「ドラマティック」という単語が生まれたきっかけの「お笑いモンスター」を
絡めようと思い立ち、「明石上人」から「さんまい舌」のコンボが閃いた時点で
一気に構想が固まっていきました。
おかげで使い勝手が良すぎるはるなん大活躍の展開になってしまったのは誤算でしたが、
最後はちゃんと生鞘で締めることができたので自分の中では満足しています。
週末からの春ツアーで生鞘の絡みがあることを願いつつ、
保全代わりの暇潰しとして楽しんでいただけたのであれば幸いです。
118 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 20:52:39.31 0
乙でした
さんまい舌の声が聞こえてくるようで楽しめましたw
119 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 21:07:13.26 0
乙です
そう言えば笑顔のまんまは明石上人の作詞でしたっけね
120 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/12(木) 22:47:07.29 0
さんまい舌が強烈過ぎて生鞘のケンカ忘れてたw
121 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2015/03/13(金) 01:36:43.12 0
さすが師匠
丸く収めましたね
122 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:
* ∠\`・* 。
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+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
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