「私には女性の排卵が見える」(岩崎純一著)を読んでみた [転載禁止]©2ch.net

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1 【中国電 84.6 %】 ◆fveg1grntk @転載は禁止
本書のタイトルのようなことを一般社会で真顔で(いや冗談でも)宣えば、「頭のおかしい変質者」のレッテルが与えられるだろう
新書には商業主義に侵されたタイトル詐欺のような本もたくさんあるが、これは本気(で頭おかしいの)である
著者はこの能力は本来男性なら誰もが持っているべきモノであると言う
実際に遠くない過去に生きた男性は皆持っていた能力であり、世界が近代化していく過程で失ってしまったと考えている
西洋文明批判の本はありがちだが、その根拠のユニークさは本書がピカ一だ

排卵が見えるとはどういうことか
彼は女性に近づくと、私たちには感じることのできない「感覚」を感じるのだ
個人的な感覚を説明するのは難しいが、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の五感が混ざり合った、共感覚として感じるのだそうだ
具体的に言えば「桃色の味を触った感じ」「薄紫色のさざ波のような匂い」
その「感覚」が生理周期に合わせて変動するため、排卵の様子も把握できるとのこと
著者はこれを「性的感覚」と名付けている

眉唾な話ではあるが、真偽は保留してこの能力の意義について考えてみよう
生物の目的が子孫を残すことであるならば、これほど重要な能力も無いだろう
母体に負担を掛けないよう、最小限の性交で最大限の受精を行うためには必須の能力である
また、女性の体調の変化を敏感に感じ取れることは、女性を守る上で男性にとっては、極めて有利に働く
そして、現代の男性の大部分がこの能力を失ってしまったことも説明がつく
なぜなら現代の男性は受精を目的とした性交をほとんどしない(むしろ逆に避妊をしている)からだ

また、私にとっては意外な話だったのだが、かつては男子の精通の方が女子の初潮よりも早かったそうだ
明治時代には多くの女性の初潮年齢が15歳以上だった
つまり「準備」が出来た少年は少女よりも一足早く大人になって、少女の「準備=初潮」を待っていた
著者が持っている女性の排卵を検知する感覚はこの「待つ時間」において発揮される
おそらくかつてはほとんどの男性がこの感覚を駆使して「次はどの娘が妊娠可能な状態になるのか」を感知していたのだろう
しかし、現在では日本女性の平均初潮年齢は12.3歳までに低下し、女性の方が早熟となり、その性的感覚は不要なものとなり、衰退していったと考えられる

(続く)