BABYMETAL★1566曲目 [転載禁止]©2ch.net

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満を持して臨んだ2ndアルバムI-POP発売
フラゲ日は24位、翌週も勢いを見せず惨敗だった。
渋公で響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年でプロジェクト終了だな」の声
無言で帰り始めるファン達を後に、さくら学院初代生徒会長武藤彩未は独り楽屋で泣いていた
さくらで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるさくらの仲間たち・・・
それを今のソロ活動で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいの・・・」武藤は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、武藤ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいイスの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってボイトレをしなくちゃね」武藤は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、武藤はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
楽屋から飛び出した武藤が目にしたのは、2階席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように「夢に向かって」が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする武藤の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「彩未、本番だ、早く行くぞ」声の方に振り返った武藤は目を疑った
「あ・・・彩花?」  「なんだ彩未、居眠りでもしてたの?」
「い・・・茨城のJK?」  「なんかー彩未ちゃん、勝手にねねどんを引退させて」
「すぅちゃん・・・」  武藤は半分パニックになりながらメンバー表を見上げた
水野 菊地 飯田 堀内 杉崎 佐藤 中元 松井 三吉
暫時、唖然としていた武藤だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「歌える・・・やっぱ歌えるんだ!」
森センからマイクを受け取り、センターへ全力疾走する武藤、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、楽屋で冷たくなっている武藤が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った