「戦後史の正体」(孫崎享著)を読んでみた [転載禁止]©2ch.net
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【中国電 76.2 %】 ◆fveg1grntk @転載は禁止:
戦後史を「対米」という軸で読み解くと、一見無関係で偶然に思える歴史上の様々な出来事が関連されていることが理解できる
また、新たな視点で歴史を通観することで、これまでの評価(マスコミを中心に作られたイメージ)を再検証する必要も出て来る
私たちが政治家に抱いている「政治家は時になぜ日本の国益を損うと思われる行動をとるのか?」という疑問の大半は「対米」というワードで大半が理解できる
戦後という言葉すら使われなくなたった時代以降に生まれた私たちは日本が敗戦国であるという事実を実感する機会は少ない
しかし、本書を読めば日本は紛れも無く敗戦し、アメリカに占領されたのだと理解できる
残念ながら戦後70年を経た今でもその主従関係は継続しており、その傾向は近年ますます強まっている
アメリカからの圧力と言っても「アメリカの誰々が日本の誰々に具体的に何らかの指示を行う」という分かりやすい形ではない
より巧妙に自然とアメリカの意に沿うように全てが動くシステムがすでに構築されている
占領時代の日本政府は完全なるアメリカの傀儡政権だった
本書では様々な政治家を「対米従属派」と「対米自主派」に分別している
従属派の代表が吉田茂であり、自主派の代表が重光葵である
吉田茂がアメリカと対等に渡り合った偉大な政治家というのは完全に虚構で、吉田茂はもっともアメリカに忠実な走狗であった
ゆえに彼は長期政権を維持することが可能になり、歴史に残る宰相となった
敗戦国として占領されている立場である以上、自主派の声が小さくなり、従属派が主流となるのは仕方ないだろう
しかし、サンフランシスコ講和条約締結以降も、そして、現代に至るまでその傾向が続いている事は異常という他無い
歴代で見てもアメリカに対して主権国として当然の主張をした首相は様々な形で早期に首相の座を追われている
特にアメリカの虎の尾(「在日米軍の扱い」「日中関係接近」「米国債の扱い」)を踏んだ者は明確な形でアメリカに「切られて」いる
政治家も、官僚も、財界も、学者も、マスコミも全てがアメリカの有形無形の圧力を受け、脅え、自主的にアメリカの意に沿っているというのが日本の現状である
そしてその先鋒がもともとGHQ管理下「隠匿退蔵物資事件捜査部」として設立された経緯がある検察であることは記憶しておくべきだろう
敗戦後、アメリカは日本に対して「寛大な占領」を行ったとされている
アメリカが直接統治するのではなく、日本政府を置き間接統治の形を取ったことや天皇家の扱いなどからそのように言われている
もちろんアメリカが寛大だったがゆえの措置ではない
そのような寛大な占領を行うことがもっとも効率的でアメリカの利益に合致するから行ったまでである
(続く1/2)