「円周率1000000桁表」(牧野貴樹著)を読んでみた [転載禁止]©2ch.net
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タイトルそのまま
円周率πが1000000桁目まで書いてある
誰もが知っているお馴染みの3.14から始まり、その後9265358・・・と続いていく
そう、本来はいつまでも続いていく
循環性も無く、ランダムに、(10進数を使えば)10通りの数字が永遠に・・・
全ての物事には終わりがあるというが、この数列は真の永遠だ
かつて学習指導要領で「およそ3」にまで短縮されかけたことを思えば、本書の100万桁は膨大だ
しかし、πの永遠性を表現するにはいくらページ数が有っても足りない
スーパーコンピュータが10兆桁まで計算している現代において本書の意義はどこにあるのか?
それは実用性である
例えば日常によくある「あれ?円周率の16848桁目の数字ってなんだっけ?」という疑問にも本書は即座に答えてくれる
円周率暗記で有名な原口證氏でもせいぜい10万桁なので、100万桁を紙ベースで手中に収めることには大きな意味が有る
しかも構成が美しい
100桁で1行、100行で1頁、100頁で1冊なので検索性も高く、お目当ての桁数がすぐに見つかる
もう1つの使用法としては、乱数表である
円周率のランダム性を最大限に利用するのだ
適当な頁で適当に鉛筆を立てればそこには誰の恣意も入らない、何の規則にも縛られない完全な乱数がそこにある
頁を開く自分の癖が気になるなら、最初の乱数から2桁を読み、その頁で再度鉛筆を突き立てるなら、「より完璧な」乱数が実現できるだろう
生活の様々な局面でパスワードの設定を求められる現代において強力なツールになるだろう
本書の値段はもちろん314円だ(私はブックオフで220円で買ったが)
高いか安いかは議論の余地があるが、1円あたり3000桁以上が得られるコストパフォーマンスは見逃せない
版数の数え方にもこだわりが有る
1996年の初版発行以来、第2刷、第3刷と順調に版を重ねて行く
しかし、2007年の増刷から異変が起こり、なぜか第3.1刷として発行
2008年には第3.14刷、2009年には第3.141刷・・・そう、円周率の真の値に近づいているのだ
ちなみに私が購入したのは2014年発行の3.141592刷
いつの日か100万桁を超えて、本文よりも長い奥付が実現することを望む