1 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:
2 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:25:42.09 0
3 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:26:17.05 0
4 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:26:45.21 0
登場人物
生田衣梨奈 えりぽん。魔道士。家出して道重さんの家に居候中。世界一の魔法使いを目指している。
鞘師里保 りほりほ。協会魔道士。道重とえりぽんの監視役としてM13地区に出張中。
道重さゆみ M13地区に住む三大魔導士の一人。えりぽんの師匠。不老長寿の魔法を会得している。
譜久村聖 フクちゃん。えりぽんのクラスメイト。
鈴木香音 ズッキ。えりぽんのクラスメイト。
飯窪春菜 はるなん。黒猫。相当変な一般の魔道士。
新垣里沙 ガキさん。元執行局魔道士。すべての魔力をさゆみに託し、旅に出る。えりぽんの憧れの人。
工藤遥 どぅー。元協会魔道士。協会の施設で育つ。優樹を助けて逃亡しM13地区に入る。
佐藤優樹 まーちゃん。協会に追われている狗族の少女。遥とともにM13地区に入る。
石田亜佑美 あゆみん。工藤、佐藤の友人。協会の施設で育つ。首席で執行魔道士に抜擢。
小田さくら 「先生」の指令により飛竜に乗ってM13地区にやって来た謎の少女。
5 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:27:11.17 0
6 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:27:49.61 0
7 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 21:28:16.10 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜ <テンプレ終了〜
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
8 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 22:34:34.90 0
スレを立てたはいいけどそのまますぐに落ちそう・・・
9 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:15:08.54 0
おつ
10 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:28:26.45 0
えっすぐ落ちそうなら保全としてベリ編こっちに投下するけど
11 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:33:44.76 0
個人的にはベリ編こっちでもいいけど
発狂する了見の狭いのがいるからなー
12 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:36:43.28 0
作者全員リリウムスレに引っ越しなの?もしやNY行ってる人もいるのかな?
13 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:38:07.83 0
>>10 ベリ編の続きも気になるけど戦国編読みたいよ
14 :
KD182249242018.au-net.ne.jp@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:41:11.64 0
>>13 あっすまんw
今週忙しくて推敲してないんだ
原稿も前回の暴走したこと反省して今書き直し中で…。
15 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/04(土) 23:50:04.34 0
16 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 01:19:19.31 0
なに?なんかあったの?荒れた?
17 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 01:46:02.62 0
過疎で落ちただけ
18 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 02:31:52.13 0
最近ののんびり保全に慣れきってたら娘12期とスマ3期で一気に流れ落ちた
19 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 05:19:44.91 0
保湿
20 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 07:08:53.03 i
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
21 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 10:16:04.13 0
二次創作スレに張り付いてる荒らし超きもい・・・
22 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 11:01:07.75 0
楽しそうにしてるのが気に入らないんだろ
23 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 11:22:56.72 0
ああいうのは大抵みてもいないやつだしそのうち居なくなるよ
24 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 13:28:52.98 0
どのくらいで落ちるんだろ?
25 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 14:13:19.83 0
時間帯にもよるけど4時間とか空けると危険?
3時間以内に保全しておくのが無難かな
26 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/05(日) 15:56:58.33 0
それでは続きを投稿します
だいぶ時間が空きました
読んでくれていた方はもうしわけありません
これからもかなり短かったり間が開いたりしますがなんとか投稿していきたいと思います
27 :
『笑顔』過去編・14@転載は禁止:2014/10/05(日) 15:59:14.30 0
「はい、ありがとうございました!」
はるなんは、お礼を言いながら私に絵を返してくれた。
受け取った私は、「彼女たち」に心の中で呼びかける。
・・・『笑顔』だって。
みんな、どう思う?
ふと・・・笑い声が聞こえた、ような気がした。
そっか・・・気に入ったんだね。
「彩花さん」
はるなんは立ち上がると、私の方へ振り向いてから真剣な顔でこう言った。
「私と、お友達になりませんか?」
「お父さん・・・」
「うん?」
「友達って、なんだろう」
私の質問に、お父さんはフォークを持つ手を止めた。
そして、ジッと私の顔を見つめた後に、こう訊いて来た。
「友達・・・できたのか?」
「わかんない」
28 :
『笑顔』過去編・15@転載は禁止:2014/10/05(日) 16:00:18.50 0
私は、自分が作ったぺペロンチーノスパゲッティをフォークでくるくる巻きながら、今日の事を説明した。
「・・・で、最後に「友達になりませんか」って言われた。でも、それっておかしくない?」
「なにが?」
「友達って、そんなふうにして出来るものなの?」
私は、今日会ったばかりのあの女の子が、なぜそんな申し出をしてきたのかとても不思議だった。
「友達」・・・今まで、友達と呼べる他人は、周りにいたことがない。できたことがない。
だから、「友達」というものの始まり方が、どういうものなのかがわからなかった。
私が難しい顔をしていると、お父さんはフォークをテーブルに置いて、少し笑った。なんだか、嬉しそうだ。
「彩花、お前に、友達ができるなんてな」
「だからまだわからないって。友達かどうか」
「だが、その子には、返事をしたのだろう?「わかりました」と。だったら、もう友達だろう」
「だから・・・友達って、そんなことでなれてしまうの?私、わからない」
「今まで、友達を作ったことがなかったんだから、わからなくて当たり前さ。でも、これでわかったじゃないか」
お父さんはそう言って、コップの水をガブリと飲んだ。そしてふうっと一息つく。
でも私がまだフォークをくるくる回しているだけなのを見ると、こう訊いて来た。
「・・・なんだ、何か問題があるのか」
私は、小さく頷いた。とても困ったことになっていたのだ。
29 :
『笑顔』過去編・16@転載は禁止:2014/10/05(日) 16:00:55.79 0
「・・・実は、その子が」
「うん」
「私の家に、遊びに来たいって」
お父さんは、少し目を見開いた。
「ここに?」
「うん・・・私が描いた、他の絵も見たいって」
はるなんがそう言ってきたものの、私はそれを断る理由が咄嗟に言えなかった。
そう、理由を言えるはずがない。
言えるはずが・・・
「いいじゃないか、遊びにくれば」
お父さんの言葉に、私は呆気に取られてしまった。
「でも・・・」
「大丈夫さ。心配するようなことは、何もない。それに、彩花の始めての友達にだろう?お父さんも会ってみたい」
そう言って、お父さんはニカリと笑った。
30 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/05(日) 16:03:36.53 0
今日はここまでです
また時間がある時に投稿したいと思います
31 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 17:24:41.04 0
おお久々に続きが来てる!
これからの展開も楽しみ
32 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 20:06:20.55 0
<⌒.ン⌒'丶
ノ〆ノノハヽ i * ゚ *
( 从*T▽T)ノ * ゚ *
⊂ノ _V ,)つ
(( ─二三二=━━く/_|j_iヽ━\━━━━ ))
JJ )) ☆
33 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 22:02:36.24 0
タケちゃん
34 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/05(日) 22:09:05.01 0
楽しみですわぁ!
35 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 01:01:54.88 0
あやちょんち何か秘密があるんか
36 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 08:20:25.06 0
かかっちゃった
37 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 13:38:33.80 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
38 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 18:16:05.60 0
保
39 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 20:24:56.28 0
ほっほーぅ
40 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 20:34:21.87 0
避難所にベリ編上げました
やっぱりベリ編は本スレよりも避難所の方が良さそうです
暇つぶしに読んでいってください
41 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/06(月) 22:28:28.57 i
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
敵とか架空の人物でも良いですか?
43 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 01:16:38.38 0
因子持ちはどう利用されるの?
165分割にされるの?
44 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 08:16:23.48 0
ほっ!
45 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 12:08:36.91 0
もっと細かくされちゃうのかも
無駄になる所が無いようだし
大昔(8千年前くらい)には因子持ちの男女を使い人口因子持ちを大量生産する研究もあった
生物工学と錬金術と魔術の複合技術
とか勝手に考えてたりしますw
46 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 13:22:26.90 0
因子を使えばだーいしも巨乳になる?
47 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 14:14:46.38 O
さすがの大魔導士道重さゆみにも無理だな
それが出来るならまず自分のをなん
48 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 14:35:48.95 0
さゆ自身はこれでOKと思ってそうだが
そんなに小さくもないでしょ
49 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 14:48:11.19 0
ノノ刀e _l‘)<道重さんのモノは全然小さくありませんわ
50 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 15:19:10.44 0
どこかで乳のサイズは自由自在とか言ってた気がする
51 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 17:56:52.41 O
呪文はシャバダバドゥー
52 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 20:26:14.41 0
シパパパドゥー?
壁| _l‘)
53 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 20:42:30.92 0
工藤逃げてー
54 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/07(火) 22:28:04.82 0
从*´◇`)<・・・魔術師魔術修行中!
55 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 02:14:38.40 0
おやぷみなさい
56 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 06:03:36.05 0
あさ
57 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 08:16:22.34 0
朝起きたらメチャクチャ寒いし
58 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 11:39:39.76 O
ソラミミスト乙
59 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 15:16:28.10 0
ひる
60 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 18:07:43.54 0
がお
61 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 21:08:02.73 0
ファルス
62 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 22:28:28.02 0
目がぁ!目がぁ!
63 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:05:53.80 0
長らく空きました
前回を反省してもう一度構成を立て直しました
今日はちょうど皆既月食でしたからね…
64 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:09:40.75 0
そのとき、『世界』がまるで組み立てたジグソーパズルがまるで崩れていくかの
ようにひとつひとつのパーツが落ちていく。
誰もが声を出そうとするがその口を開いたままこの『世界』は消滅した。
。
まっ白いなにもない空間で1人たたずむ遥。
「あれ?ハルさっきまで香さんを連れ戻そうと闘っていたはず…」
遥は辺りを見回した。一面見渡す限りの純白の世界である。
「あ―――――――!!」
遥は大声を出してみる。自分の放った声はすぐに消え失せた。
周囲に響かないことを考えるとここは『閉じられた空間』ではないということだろう。
上を下もわからない。自分が足を向けているほうが下だというのならば右は、後ろは?
次第に遥はこの空間にいることで気分が悪くなってくる。
視覚からの情報がほとんど得られていない状況でいわば船酔いの様な状態に陥ってくる。
そこで遥はふと気がついた。優樹の姿が見えない。
「まーちゃん…?まー――ちゃ―――――ん!」
返事はない。またしても優樹とはぐれてしまったのだろうか。
『いいえ、違うわ』
突然、頭の中に女性の声が響く。この声は…
65 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:13:30.10 0
「み、道重さん…ですか?」
『その答えはイエスであり、ノ―ね。
私は道重さゆみではあるけれどもあなたの知っている道重さゆみではないわ。』
そこまで聞こえるとぼんやりとした影が遥の前に出現した。
『この世界におけるあなたたちの存在は思った以上に干渉が激しかったみたいね…。』
そこに映るさゆみは確かに遥の知っている道重さゆみではなかった。
少しとげとげしい魔力を帯びている。だが変わらぬ美しさがそこにはあった。
「ここはどこですか、ハルたち今まで城の近くで闘ってたんですけど…。」
遥の言葉を寂しそうな表情で聞くさゆみ。
そして首を力なく横へと振った。遥は思わず言葉に詰まる。
『みんながそれぞれ頑張ったんだけどね…。干渉が強すぎたみたい。
特にあの魔道士。少なくともさゆみの知っている限りではあの子
ポテンシャルは十分にあるけれども、まだそれが開花するには何世
代もの歳月が必要だったはず。
でも、それがあなたたちの登場で早い段階で目覚めてしまったのね。』
66 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:16:24.37 0
そこまで言うと、さゆみは遥の後ろを指さす。
その先には何か正八角形のものが落ちていた。
遥がそれを手に取り眺める。何やら針のようなものが付いている。
羅針盤…?
遥がそう思った瞬間、思わず全身の毛が逆立つような、そんな魔力が流れ込んでくる。
「な、なんすか!!これ…?」
遥は振り向きさゆみに問いかけるが、そこにさゆみの姿はなかった。
「道重…さん?」
『この世界はすでに崩壊が始まっている。
…でもそれは鍵がそろわなかったから。』
さゆみの声が再び頭へ鳴り響く。
『でもねまだ間に合う。その羅針盤があればね。』
だんだんと小さくなる声に遥は必死に耳を傾ける。
――――時間はないわ、チャンスは一度きり。未来をその手で切り拓きなさい―――――
「くどぅー、お香が危ない!」
67 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:27:56.10 0
その声にハッとする遥。
目の前には譜久と差し迫った表情をした小田がいる。
今までのは夢であったのか。
だが、遥の左手には『羅針盤』が握られていた。
「くどぅー、今すぐあいつを追うぞ。やつの狙いはお香だった。」
小田のセリフも聞きおぼえがある。だとしたら…。
遥は身を翻すと魔力をこめ、壁に一撃を加える。
壁は轟音を立てて崩れ落ちた。
「おい、くどぅー、この高さで一体何をするというんだ」
小田は突然の遥の行動に驚きその腕をつかむ。
「大丈夫っす。下は堀みたいですし…。」
遥はすうっとひとつ息を吸う。
「お二人は屋敷内を移動してください。では!」
そういうと遥は地を強く蹴り、跳びこんだ。
そしてドボンと大きな音を立てて着水する。水しぶきもほとんど上がらない。
まさにヒト振りの剣のようであった。
(絶対に帰るんだ…。運命をこじ開ける)
続く
68 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/08(水) 23:44:55.02 0
69 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 02:40:03.48 0
いきなり出だしが世界の崩壊で焦った・・・
物語もいよいよ佳境で続きが気になるわ
70 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/09(木) 07:06:47.37 0
うーんおもしろくないなぁ……
不定期に気ままに書くからかな
もはや戦国時代関係ないしw
71 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 08:28:48.04 0
いやいや十分面白いですよ この先の展開も気になるし
72 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 09:13:03.81 0
おいおい
せっかく書いてるんだからちゃんと感想書いてさしあげろよ
レス付かなすぎて感想くれくれしてるじゃないか
73 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 13:07:42.90 0
二次創作スレにあった書き込みだけど
ここは本編作者さんがメインだから前提が違うとはいえ
スレを保守ばかりにしない工夫という意味では参考になるかな
175 名前:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/10/09(木) 03:02:40.18 0
感想やネタ提案で保守すればいいのに
176 自分:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/10/09(木) 03:09:08.54 0
確かに感想があると書き手のモチベーションも上がるし
ネタ提案を書いておけば書き手がそれを何らかの形に
仕上げてくれるかもしれないしもちろん保全にもなるしで一石二鳥だな
74 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 13:29:21.62 0
保全の度にネタ思い付くわけないじゃないか
そんなハードル高いスレますます人いなくなるわ
75 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 14:47:52.90 0
ネタを書けじゃなくてネタ提案ね
例えば
魔道士協会には執行局以外にどんな部署があるんだろう?
みたいなふとした疑問とか
もっとわかりやすく
(自分じゃ書けないけど)こんな感じの話を読んでみたい
なんてのを思いついた時に保全代わりに書き込んでおけば
誰かがそれを元にネタとして形にしてくれるかもしれないから
スレが活性化するきっかけになるんじゃないかという話
もちろんあくまで思いついた時にということであって
まず回避すべきはスレ落ちの事態だから
保全は保全として重要なのは大前提だけど
76 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 15:11:03.32 0
面倒くさ
77 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 16:03:41.85 O
保全
78 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 17:02:46.89 0
小田ちゃんの先生って誰なんだろう
ハロメンだよね
寺にゃんだろ
80 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 18:46:12.88 0
お義父さま
81 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 18:53:59.10 0
82 :
softbank126060242207.bbtec.net@転載は禁止:2014/10/09(木) 18:56:20.24 0
小田ちゃんの先生って中島早貴だろ
83 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 19:05:35.72 0
むしろ小田ちゃんが師匠
84 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 19:07:09.40 0
寺田かGMか迷うところだな
85 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 20:16:17.89 0
矢風派だったな
86 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 20:49:00.87 0
三大魔道士で黄金なあの人でしょ
87 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:06:53.89 0
では続きを投稿します
88 :
『笑顔』過去編・17@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:08:05.17 0
私は、目をぱちくりしながらフォークに巻きついたスパゲッティを口に入れた。
本当に、大丈夫だろうか。
この家にあの子を呼んで、本当に「バレない」だろうか。
・・・もっとも、もし「それ」がバレたとしても、私にはその先どうなってしまうのかは想像できなかったが。
はるなんが、家に遊びに来る日がやってきた。
私は、朝から大忙しである。
学校がお互い休みの日であるから、あの子は朝からここにやってくる。
だから、それよりも早く、私はこの家の中を「大掃除」しなければならなかった。
「彩花、朝から落ち着きが無いな」
「・・・お父さんも、少しは手伝ってよ!」
テーブルでのんびりと紅茶を飲むお父さんを睨みつけながら、私は手を動かす。
「大掃除」だから、もちろん家の中の掃除をしている。
箒で床を掃いたり、棚の上を雑巾で水拭きしたり・・・普段は年末しかしないことだ。
でも、掃除をするよりも、もっと大事なことがあったのだ。
89 :
『笑顔』過去編・18@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:08:50.29 0
私は、リビングや自分の部屋にある「それらしい物」を、片っ端からダンボールに放り込んでいく。
「・・・あっ、それ今から使うぞ!まだ入れるなよ」
「え、ごめん・・・ていうか、お父さん!」
「うん?」
私は、お父さんの格好に改めて気付いた。その格好は・・・どう見ても「そのもの」だ!
「ちょっと、その服は着替えて!」
「ああ、確かにこれはだめだな」
そう言って、お父さんは頭を掻きながら自分の部屋に戻っていった。
「まったく・・・」そういいつつ、私は自分の着ている服の方も、正直自信が持てなくて不安だった。
でもそれは、自分の服がお父さんと同じく「それっぽい」からではない。
ただ、この服のセンスを、はるなんがあの日着ていた服と比べると・・・
今まで、オシャレとか全く気にしたことなかったな。
私は、大きくため息をついた。
「友達」ができると、そんなことも気になってくるのか。
その時、ちりりんと鈴がなった。
この家の呼び鈴である。
「もう来た!!」
90 :
『笑顔』過去編・19@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:09:24.81 0
私の心臓は跳ね上がり、実際に自分の体も数センチ跳ね上がった。
ついに、自分の家に、「友達」がやってきた!
「お父さん!はるなんもう来たから!迎えにいくからね!」
お父さんの部屋の扉の方にそう叫ぶと、私は玄関へ急いだ。
心臓が、高鳴りっぱなしである。ずっと生きていて、ここまでドキドキすることもない。
でもこの鼓動の理由は、期待半分、不安半分であった。
・・・お願いだから、ばれないでよ!
私は靴を履くと、玄関を開け放った。外の光が少し目に染みる。
構わず外に出て、伸びている道を駆け降りていくと、すぐに生い茂った木々が日光を遮ってくれた。
そのまま走り続ける。息があがる。鼓動も更に高鳴る。
やっと我が家の門が見えた。そして・・・
「あ、彩花さん!」
門の格子の向こう側に、はるなんの姿が見えた。手を振っている。
91 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:13:06.77 0
今日はここまでです
投稿ペースはかなり遅くなっていて更には文も短くなっていてすみません
でもこのスレッドを保全するために少しでもお役に立てればと思います
やっぱりこの「魔法使いえりぽん」の設定が好きなのです
92 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:17:26.77 0
更新おつです
少しずつ楽しみが投下されるこのワクワク感が俺は好きだw
93 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:30:30.67 0
「それ」とか「それらしい物」とか「そのもの」とか
一体何がバレるというんだろう?
続きがすごい気になるわ〜
94 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:48:44.93 0
続き楽しみにしてるよー
お父さんはどんなカッコしてんのかな
95 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 21:51:04.75 0
『笑顔』読んだなら普通に考えれば『それ』の事なんだろうけど・・・この作者さんの場合はどんなミスリードを仕掛けてくるか分からないからなぁw
96 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 22:09:37.40 0
そうだな
和田父にナマちゃんが生えてても俺は驚かない
97 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/09(木) 23:53:52.31 0
∩ < 呼ばれた気がする
98 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 00:11:27.62 0
笑顔編は普通にレベル高いから待ってる時間すらワクワクして楽しい
99 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 03:37:42.01 0
_ _
( ・e・)<ホロッ保ー
/ ノ .)
// ノ
─└ニ イ─
100 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 12:12:00.58 0
100
101 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 18:13:59.85 0
ほっす
102 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 20:10:13.97 0
推定♂は因子の能力を使って何をするつもりなんだろうな
それこそ因子持ちが魔道士に狙われていた時代から
♂は生きてたはずだから当時狩り放題だっただろうに
なんで今頃になってというのが気になる
103 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/10(金) 23:03:53.90 0
まりあちゃんおいでなの
104 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 00:48:05.53 0
大魔導士さゆみん、まりあちゃんに恋をするの巻
105 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 02:45:41.31 0
干しぶどう
106 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 05:35:33.15 0
シパパ
107 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 08:10:39.44 0
川c ’∀´)バイイイイイン
108 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 10:26:18.83 0
どうしただーいし?
フクちゃんにでも正面からぶつかったか?
109 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 12:22:14.29 0
川c ’∀´)言ってみただけイェーイ
110 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 14:09:52.09 0
|||9|-_ゝ-)
111 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 18:28:27.19 0
えりぽん主役なのに
112 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 18:32:34.21 O
気にすんな
リアルでも良く似たもんだ(p_;)
113 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 20:59:09.60 0
蕎麦打ち
114 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/11(土) 22:54:43.61 0
こんばんわ
投稿します
115 :
『笑顔』過去編・20@転載は禁止:2014/10/11(土) 22:55:56.65 0
私は門にたどり着くと、かんぬきを引き抜いて手前に引いた。
そして少し乱れた呼吸を整えてから、はるなんに挨拶をしようとした。
「い・・・いっっらっしゃ・・・い」
なぜか喉の奥が少し詰まったような感覚を覚えながら、私はなんとか言葉を出した。
・・・さっきまでお父さんと話していた時とは、違う口みたいだ。
はるなんはニコッと笑顔こちらに向けて、返してくれた。
「今日はお招きいただきまして、ありがとうございます!」
やっぱり、子供に似つかわしくないような丁寧語である。
私は、はるなんの首から下をチラッと確認した。
・・・あれ?
「どうかしましたか?」
「ううん・・・こっち、家だから、案内、する・・・」
「はい!」
私が家に向かって歩き始めると、はるなんは後ろをピョコピョコ付いてきた。
少しの間、森の中のゆったりとした上り坂が続く道である。
私は歩きながら、はるなんの今日の服装が気になっていた。
116 :
『笑顔』過去編・21@転載は禁止:2014/10/11(土) 22:56:47.06 0
なんていうか、普通だ。
これだと、逆に私の今の服装が、ちょっと浮いている感じ。
この前に会った時と、全然違う。
・・・本当に、よくわからない子だ。
上り坂が終わって森を抜けると、視界が開けた。
「わあ!素敵なお家ですね!!」
はるなんが感嘆の声をあげた。
「なんだか、時代を感じさせる雰囲気があるお家ですね。おとぎ話に出てきそうな!」
・・・それって、要するに「古臭い」と言ってるんじゃ・・・
褒められているのか、けなされているのかわからない。
私がちらっとはるなんを見ると、彼女はキョロキョロと私の家の外装を見渡している。
「やあ、いらっしゃい」
117 :
『笑顔』過去編・22@転載は禁止:2014/10/11(土) 22:57:15.29 0
その声に私達は玄関に視線を向けると、いつの間にお父さんが立っていた。
にこやかな笑みを浮かべている。服装は・・・うん、普通だ。
「あ、はじめまして!彩花さんのお父さんですか?飯窪春菜といいます」
「ああ、よろしくね」
お父さんはそう言って・・・少し目を見開いた。
「ふむ・・・そうか、なんだ」
そう呟くと、私に向かってこう言った。
「彩花、どうやらお前の心配は、杞憂に終わったみたいだな」
「・・・え?」
「春菜くんも、魔道士のようだ」
・・・・・・・・・・・・・
118 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/11(土) 22:58:33.13 0
ここまでです
なかなか話が進まなくて申し訳ありません
本当に少しずつですがなんとか続けたいと思います
119 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 23:23:14.66 0
はうちょが好きだから待ってます
120 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 23:23:50.90 0
更新乙です!
そういえば初対面ではお互いが
魔道士だと明かしてなかったんだっけ
すっかり忘れてたw
121 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/11(土) 23:38:08.26 0
意外と「それ」が予想通りで安心したw少し前作の衝撃を引きずりすぎてたようだ
122 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 07:03:20.57 0
へいっ!
123 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 07:59:46.63 0
別扱いなのかもしれないけど
この「笑顔」のはうちょと
リリウム作品のはうちょ(ラストで古書店の書庫で出会うやつ)
の時系列が気になるw
124 :
リリウム編作者@転載は禁止:2014/10/12(日) 09:49:53.82 0
笑顔編との時系列的整合性のこともあったので
リリウム編ラストに登場した「少女」があやちょだとは
実は作品中では一言も明言していなかったりしますw
125 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 10:32:59.85 0
でもだがしかしあやちょであってほしいものです
126 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 11:09:22.22 0
あやちょ以外考えられなかった…半分願望だけどw
127 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 16:38:29.44 0
えりぽん
128 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 18:41:28.11 0
保
129 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 20:46:09.17 i
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
130 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:14:49.82 i
*``・*+。
`*。
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。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
131 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:41:02.32 0
マヒャドかな?
132 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:53:04.69 0
こんばんは
続き行きます
133 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:54:45.88 0
堀に飛び込んだ遥は淀んだ流れの中で方向を探る。
(城門はあっちか。)
向かうべき方向を確認すると遥はもう一度水の中にもぐる。
そして岸壁をけるとしなやかな動きでもぐったまま泳ぎはじめた。
思った以上に視界が悪い。堀のそこにはいくつか窪んだ部分がありその場所が段差となり侵入者の行く手を阻もうとする。
だがそれは魔法を使えない侵入者にとっては厳しいものであるが遥にとってはこのような障害はあってないようなものである。
(もう少しだ。道重さんは『鍵』が足りないと言っていた。あの時なにかいけない部分があったのか…)
遥は泳ぎながら記憶をたどる。
香がつかまっていて、後ろでは優樹と保が倒れていた。
そして衣が刀を持っていた。
(あの刀…一度どこかで見たことがあるような…。
どこだったかな。あの魔力……。
あっ!)
「そうか!!そういうことか。『鍵』は鞘師さんか!」
134 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:56:40.52 0
「どうしよう…。こいつめちゃ強いなう」
城門付近では優樹が肩で息をしながら目の前の相手を睨みつけていた。
その後ろにはまだ完全に回復しきっていない保を庇うように衣が、そして香は朋之丞の元にいた。
「諦めの悪い奴だ。勝てない相手に挑むのは勇気のあることではない。
ただの犬死にだ。」
「うるさいうるさいうるさーい。
まさは弱くないもん。見てろよ。」
そう言うと優樹は忽ち姿を山犬へと変える。そして一声吠えると、鋭く牙を剥きながら朋之丞へと襲い掛かる。
だが、朋之丞はその様子を見ても驚くことなく逆に小さく頷いている。
「うんうん、やはり狗族であったか。若いのに大した魔力だ。
だが、何というかな。弱い犬ほどなんとかと言うしな。」
そして、朋之丞は親指と中指で小さな輪を作ると静かに右手を前に突き出し、自分に対して向かってくる優樹へ指を弾いた。
(デコピン!?)
一点に集約された魔力はとてつもないエネルギーを持つ。
あわてて、変身を解く優樹…。
だが、頭ではわかっていても既に駆け出してしまっていた優樹に出来る術はなかった。
ドンッ
辺りには魔法による衝撃波が広がる。思わずその威力に衣は顔をかばう。
135 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/12(日) 23:59:37.76 0
恐る恐る目を開くとそこには優樹が変身を解いた状態でたっていた。
そしてその前には優樹と魔力を水球で完全に受け止めた遥が立っている。
「ってて…。」
「どぅー!」
「へへっ…。水の中ならデコぴんだって輪ゴムだって痛くないわな。
それでもギリギリってとこだ。」
「ほう。私の一撃を受け止めるとはな。」
『前』に対峙した時はすぐに世界の崩壊が起きてしまったから
こいつにあまり魔道士としての印象はなかった。
だが実際に手合わせしてみるとただものではない。
(もってあと数回かな…。あまり猶予もない。)
遥はすっと目を閉じるとこの時代でもう何度目になるかわからない魔力の開放を行う。
そして優樹にそっと合図をすると、一気に相手との距離を詰めた。
「ふっ…。」
その突然の動きに対して、朋之丞は顎を軽く引くと前方に鋭く右の正拳を突きだす。
その拳を遥は左の手根で下にたたき落としその反動で、そのまま手甲を朋之丞の顔面へとくらわせる。
「ぐっ…。」
思わぬ変化攻撃に朋之丞は左手でダメージを負った部分をかばう。
136 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 00:02:38.03 0
「まーちゃん!今だ!!」
「どりゃぁぁぁぁ。Attack!!」
流暢な発音とともに遥の頭上から優樹が出現し鋭い爪をまとったパンチを放つ。
その攻撃が朋之丞に傷を与えひるんだすきに遥は香を救出する。
周りを見るといつの間にか小田と譜久も到着し、朋之丞へと刀を向けていた。
明らかな形勢不利な状況に朋之丞はため息をつく。
そして、呪文を唱えると突如背後に真っ黒な空間が出現する。
「お前たち…。次会うときは必ずその息の根を止める。覚悟しておけ。」
そう一言言い残すと朋之丞は吸い込まれるように空間へと消えていった。
突然の出来事にも動揺しない衣たち。
「お 終わったの?」
「そうみたいっちゃね。」
「もう何を見ても驚かないんだろうね。」
遥は構えを解くと優樹とハイタッチをする。あとは…。
「保さん。これを。」
遥は懐に入っていた『羅針盤』を保に渡す。
「え、これどうすればいいの?」
「なにするんだよどぅー?」
「えっと、保さんの刀で中心を突き刺してください。」
「こ、こう?」
137 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 00:05:32.95 0
遥の指示通り保は刀をすらりと抜くと『羅針盤』の中心へと違うことなく突き刺した。
その瞬間、羅針盤から光が立ち上る。
それと同時に刀から、さゆみの里の方向から、空に上がった満月から同じように光が延びる。
それらが一点で交わった瞬間、遥と優樹は体が宙に浮かぶ感覚に襲われる。
いや、実際に浮かんでいた。
「マ マサキチ?」
「くどぅー!」
「譜久さん、香さん、小田さんお世話になりました。
ハルたちどうやらお別れの様です。」
「やすしさん、うぃくたさんもお別れだね。」
徐々に強くなる光に目を細めながら空へと浮かび上がる2人を見つめる衣たち。
一瞬目もくらむような光に包まれ思わず目をつむる。そして次に目を開いたとき
完全に2人の姿は消えていた。
「さようなら、でもまたいつか会えるよね。」
「そうだね、さぁ私たちもそれぞれの場所に戻ろう。」
指を組んだ隙間からその様子を見ていたさゆみは、小さく微笑むとそっとその指をほどき呟く。
「はぁぁ、さゆみ疲れちゃったな。ちょっと一休みしようっと。」
続く
138 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/13(月) 00:15:06.52 0
ちょびっと強引だったかな?
まぁいいや
というわけで次回更新でエピローグです
139 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 02:12:23.01 0
ようやくまーどぅーも元の世界に戻れたのね
でも2人がいなくなった後の戦国の方は大丈夫なのかな
時空まで操れるようなツワモノの朋之丞に
まともに対抗できるのってそれこそさゆくらいだと思うんだけど
改めて襲撃されたら撃退できるんだろうか
まあそこらへんも含めてエピローグまで楽しみにしてます
140 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 09:16:20.14 O
朋之丞って・・・JJのあの娘かな?
141 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 10:07:30.78 0
戦国そのまま帰っちゃうのか・・・あれ?こっちの時代にきたはずの鞘師・飯窪・一緒に落ちた石田はどうなったんだろう?
142 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 11:54:47.99 0
カナトモでしょ
143 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 12:09:12.91 0
戦国物語更新乙です!
ついにエピローグかあ
144 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 13:25:31.00 0
戦国時代だからいつか千石みなみが出ると思っていたが、そんなことはなかったぜ!
145 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 13:45:43.57 0
仙石な
146 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 13:51:51.68 0
殿(譜久村聖)
千石(仙石みなみ)
たこ(小田さくら)
新春ネオ時代劇・三匹が斬る!
147 :
名無し募集中。。。@転載は禁止@転載は禁止:2014/10/13(月) 16:55:17.07 0
保全
148 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/13(月) 19:03:34.03 0
お疲れ様です
一ヶ月更新しなかったらどう書いていたのかを忘れてしまって苦戦中ですw
なんとか思い出しながら書いていきたいと思います
ところでリリウム作者さんがあやちょの事に触れていたので少し・・・
外伝を書かれている皆さんは他の方の外伝や本編との繋がりのために
ゲストメンバーの正式名称を使わないようにされてます
自分もそうしておけば良かったと後で後悔していました(笑)
ぼやかしていれば本編で誰が出てきても困らないですからね
それにへたしたら本編作者さんの邪魔になっている可能性もあるし・・・
なので自分の作品「笑顔」と「魔法少女」はあくまで本編の設定をお借りした「二次創作作品」ということにしておいてください
(同人誌的な)
でもリリウム編作者さんの気配りに感謝です ありがとうございます!
149 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:19:34.06 0
こんばんは
ついに終わりを迎えます
お付き合いください
150 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:23:59.17 0
あの日から3日後、初めての週末を迎えさゆみ邸へと集まる少女達。
もちろんその中には遥と優樹もいる。
サクッ
「それにしてもさ、くどぅーも優樹ちゃんもウチらのこと
置いて先帰ろうするとかヒドくない?」
ハムハム
「ホントですよね。私達、結構な覚悟でタイムスリップしたのに。」
サクッ
「いやいやいや!あゆみんは勝手に飛び込んできたんでしょう。
でももしあの時、鞘師さんがとっさにクモの糸で捕まえてなかったら……
ねぇ?」
里保・春菜・亜佑美の3人は一様に遥と優樹の顔を見る。
「いや…えーとすみません……。」
遥は頭を垂れっぱなしだ。
151 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:27:18.79 0
遥と優樹を救出するためにタイムスリップした里保と春菜、亜佑美は
さゆみに教えてもらった通りに羅針盤の導くまま時空の流れをさまよっていた。
だが、その途中で時空の崩壊に巻き込まれ身動きが取れなくなってしまった上に
羅針盤をその衝撃で落としてしまい途方にくれていた。
そこへちょうど時空の扉を開いて現代へ向かっていた遥と優樹の存在に里保が気づき、
すぐさまクモの糸を引っ掛けて一緒に現代へと戻って来たのであった。
ハムハム
「いやぁ、あれはさ、あゆみんが勝手に落としたのを拾っただけでさぁ…。」
サクッ
「何?あたしが悪いっていうの?
…ていうかさっきからまーちゃん、食いすぎだから!」
「イヒヒヒヒ」
「はいはい。喧嘩はそこまでにするとね。
無事戻ってきたけんそれでよかとね。
…えりは全然話に絡んでないからわからんっちゃけど。」
人数分の紅茶を入れた衣梨奈が台所から戻ってきた。
152 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:29:50.76 0
「生田の言うとおり戻って来れたんだから良かったじゃない。」
「道重さん…。」
遥はノートパソコンを見つめながら、ネットを検索しているさゆみの元へと足を運び、
頭を下げる。
「道重さん、今回は本当にありがとうございました。
向こうでもこちらでもお世話になりっぱなしですみません。」
「いいのよ、気にしないで。今回はみんなができることをそれぞれやってたんだし
さゆみはそのお手伝いをちょこっとしただけだからさ。
それに工藤だって向こうで何か感じる部分もあったんでしょ?
そこはきちんと活かしていかなくちゃね!もちろんまーちゃんも!」
さゆみの言葉に遥はもう一度『朋之丞』の存在を思い出す。
気になっていたこと、それをさゆみに聞いてみる。
「道重さん?」
「ん?何、工藤。」
「あそこの世界はハル達が戻って来たあとどうなったんですか?」
その問いかけを聞いて、さゆみはノートパソコンを目を離さずに答える。
「結局ね、あの姫様は宮本家に嫁いでいったわ。
付き人と軍師は元の領家に戻ったし。
さゆみのとこに生田とりほりほは残った感じかな〜。」
「えっ?えりもいたとね?」
153 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:31:54.86 0
突然出てきた自分の名前を聞いて驚く衣梨奈。
その反応に構わずさゆみは話を進める。
「それが本来あるべき時代の流れ。
いろいろな干渉で一度は崩れかかっちゃったけどなんて言うかな、自浄作用っていうのかな
そういったものがある程度は働くのよね。」
「アイツはどうなったんですか?相当な魔導士でしたよ?
戻ってきたらまた譜久さんとお香さん狙うんじゃ……。」
「ふふっ、それは不可能な話よ。」
さゆみはここで初めてノートパソコンから顔を上げた。
その顔はイタズラっぽく笑っている。
「前も言ったけど、時空の移動ってものスゴーく魔力を使うの。
それこそ並みの魔導師なら一回分でも自分の魔力を使いきっちゃっても全然足りないくらい。
だから、それを補助する道具を魔法使いたちは開発したの。
『時の羅針盤』もその一つ。」
さゆみはここで話を一度切る。
「今回の事件だって無作為にできた穴から偶々あの世界に落ちた訳だし。
行き先を思い通りにするためには相当の対価を払う必要があるの。
まぁ、そこらへんの詳しいことはたぶんはるなんの方が知ってるわ。」
154 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:37:25.62 0
我が意を得たりというような顔をしている春菜。一斉にみんなの視線が集まる。
「えっ…?
あっ、いやその私のお気に入りのマンガの中に……」
注目が自分から春菜へと移ったことを確認すると再びパソコンへと目を向けるさゆみ。
「ひさびさに語り過ぎちゃった。お昼は生田に特製のスパゲティを作らせようかしら。」
。
肝心な部分はさゆみによって濁されてしまった。
ただわかったのはあの時代の人々が平穏無事に暮らせたということだった。
今回の経験で遥は自分の力不足を痛感した。
せめてこの瞳の中の人々は護る力が欲しいと強く願うようになった。
155 :
まーどぅー戦国物語@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:37:55.52 0
「おーいー、どこ行ったーどぅーーどぅーー!」
遠くから優樹の声が聞こえる。
「ハハハ、まただよ待つわけ無いじゃん!」
遥は小さく首をすくめると走り始めた。
「おっとと、いけね!こっちは崖だった。」
遥は回れ右をして反対向きへと方向転換しようとする。
ガサガサ
「どぅーーみっーーけ!あれ、崖じゃん。」
突如、頭上から優樹が降ってくる。遥は一瞬回避が遅れた。
っドン
「バカ!まーちゃんまたかよーぉぉぉぉぉ」
Fin.
156 :
まーどぅー戦国物語作者@転載は禁止:2014/10/13(月) 22:43:22.78 0
ついに終わってしまいました
このスレでやっと物語を完走させることができて今正直ほっとしています
長きにわたってお付き合いいただいた皆様、場所を勝手に拝借した本編作者様
そして「M13レンタルーム」の作者様ありがとうございました
これからもこのスレの発展を願っています
そして引き続きベリ編もよろしくお願いしますw
157 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/13(月) 23:55:40.11 0
>>156 戦国編完結!お疲れ様でしたこのまま3人忘れられたかと思ったけど無事帰ってきて良かった歴史も本来或る姿に戻ったみたいだし
ただ…暴君ローズクォーツが今度はどの外伝に出るか気になるw
158 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 02:22:51.95 0
時空を飛ぶ魔法に失敗した朋之丞は別次元に飛ばされ
そこで出会ったさゆべぇと意気投合し
ついには最強にして最悪の魔女「ローズクォーツの夜」として復活を遂げ(ry
159 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 02:27:34.46 0
なるほど!そこから魔法少女に話がつなが・・・・え?
160 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 08:25:00.81 0
ターンAみたいに全部繋げちゃいなw
161 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 11:09:59.66 i
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
162 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/14(火) 17:41:55.35 0
まーどぅー戦国物語お疲れ様でした!
とてもスリリングで楽しく読ませていただいていました
べり編も完結までがんばってください!
163 :
『笑顔』過去編・23@転載は禁止:2014/10/14(火) 17:42:46.50 0
そのあまりといえばあまりの発言に、私は口をポカンと開けたまま・・・
「・・・え?」
そう呟いたのは、私ではなくて後ろのはるなんだった。
私がゆっくり振り向くと、はるなんは・・・キョトンした顔でこっちを見ながらこう言った。
「え?え?・・・もしかして、気付いてらっしゃらなかったんですか?」
「・・・え?」
「私が魔道士だって事・・・え、でもどうして?彩花さんも魔道士ですよね?それなのに・・・」
私は、頭がこんがらがってしまった。
え・・・はるなんが、魔道士?
それで、私が魔道士だっていうのも気付いてた?
どうして?なんで?
私が魔道士だったら、なんで気付かなくちゃいけないの?
私は再びお父さんの方へ振り向いて、説明を求めるかのような表情を作った。
お父さんは・・・やれやれ、と肩をすくめてみせた。
「彩花・・・魔道士ってのは、その魔力の流れを感じ取って、相手が同類だということをなんとなくわかってしまうものなんだよ」
「・・・そうなの?」
「ああ。だけど、それは最低限「魔法の研究」で魔法の基礎が出来ている人間に限っての事だけどな」
その言葉に、私の胸は鈍い音を発した。要するに、「ギクっ」としたのだ。
164 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 17:43:17.21 0
時空を移動するための対価を支払う漫画…!!!
その漫画も魔法少女モノに繋がってますよね!
戦国編お疲れ様でした!
165 :
『笑顔』過去編・24@転載は禁止:2014/10/14(火) 17:43:17.51 0
「春菜くん、すまないね」
「はい?」
「彩花はね、魔道士ではあるんだけど・・・全く、魔法が使えないんだよ」
「・・・え!?」
「つまり・・・生まれてこのかた、魔法の研究をしたことがないんだよ」
はるなんは驚いた顔でこちらを見つめてきた。
「そんなばかな」って顔をしている。
「魔法の研究を、したことがない?」
「ああ。そのかわり、朝から晩までずっと絵ばかり描いているんだよ・・・なあ、彩花?」
そう私に振ってきたお父さんを私は見ないようにしながらも、心の中で睨みつけた。
・・・普段私がお父さんの小言を無視して研究しない事を、これがチャンスとばかりに・・・
・・・その言い方は、ずるい!
私があさっての方向を向いたままなのを見て、お父さんはため息をついたようだ。
「・・・まあとにかく、春菜くん。せっかくきたんだし、ゆっくりしていきなさい」
「・・・あ、はい!ありがとうございます!」
そういって、お父さんは家の中に入っていった。
166 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/14(火) 17:43:42.63 0
とりあえずここまでです
167 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 18:59:08.88 0
あやちょブラボー!
168 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 19:04:24.42 0
間にレス入ってしまった…ごめんなさい…
169 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 20:15:08.26 0
魔法が使えない魔道士ってwww
あやちょブラボー
170 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:13:54.04 0
大丈夫ですよw
続きを投稿します
171 :
『笑顔』過去編・25@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:14:43.41 0
少しの沈黙が流れる。
私がちらっとはるなんを見ると、彼女は意味ありげな笑みを浮かべていた。
「そうだったんですね。私の事、魔道士だときづいてなかったんですね」
「・・・うん、ごめん」
「え?どうして謝るんですか?」
・・・そういえば、なんでだろう。
はるなんは、なぜか嬉しそうな顔で私を見つめている。
魔道士、の女の子。
お父さん以外の魔道士に、生まれて初めて会った・・・
「とにかく・・・ここ、家」
「はい!」
私は入り口の扉を開けて、はるなんを家の中に案内した。
リビングには、お父さんの姿がなかった。
自分の研究室に入っていったんだろう。
たぶん、いつもの魔道士らしい格好に着替えているに違いない。
「・・・あ」
私はテーブルの横にダンボールを出しっぱなしにしていた事に気付いて、なんだか力が抜けてしまった。
ダンボールには、家の中の「魔法道具」を全て詰め込んである。
でも、それも意味のないことだったのだ。
あとで、元にもどしておかなくちゃね。
172 :
『笑顔』過去編・26@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:15:16.70 0
「じゃあ、こっちが、私の部屋だから・・・」
そう言って自分の部屋の扉を開けると・・・
「え・・・うわっ!!すごおい!!!」
はるなんが驚愕の声をあげた。
私はその反応を予想してはいたけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。
「これ・・・全部、彩花さんが描いた絵ですか!?」
私が頷くと、はるなんは更に驚いたように息を吐いた。
私の部屋の壁には、隙間の無いほどに絵が貼り付けられている。
全部、私が今まで描いた絵だ。
そう・・・全部、私の宝物。
「あの・・・見せてもらっても、いいですか」
「・・・うん」
はるなんは入り口に一番近い絵から、順番にひとつひとつ見ていった。
私ははるなんを少し後ろから眺めながら、自分の顔が火照ってくるのを感じた。
・・・やっぱり、自分の絵を人に見られるのは、恥ずかしい。
私は・・・思い切って、はるなんの隣に立った。
はるなんの顔を見ると、ものすごく真剣な目で私の絵を見ていた。
その目をみていると・・・なんとなく、「恥ずかしさ」とは別の気持ちが湧き上がってくるのを感じた。
なんだろう・・・私・・・
嬉しい・・・のかな?
173 :
『笑顔』過去編・27@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:16:07.62 0
「・・・彩花さん!」
「ひゃい!!」
「ここにある絵は全部、彩花さん自身を描かれているんですか?」
その質問に、私は胸を押さえながらもなんとか答えた。
「・・・うん。あの・・・「笑顔」と同じ。「将来、こうだったらいいな」とか、「こんな私がいたらいいな」って想像して、描いたの」
「なるほど。それにしても、すごい数ですね]
はるなんは部屋を見渡すと、あらためてため息をついた。
そして私に向き合うと、少しいたずらっぽい顔でこう言った。
「それは、これだけの絵を描くのは、魔法の研究をしていたら無理ですよね」
「うぐっ」
私は、顔をしかめてそっぽを向いた。
いきなりそんな事を言われるとは、思わなかった。
・・・でも、なんだろう、この感じ。
あんまり、嫌じゃない?
はるなんは私の様子にフッと吹き出すと、こう続けた。
「でもやっぱり私、あなたの絵、大好きです」
「・・・え?」
「あ、そうだ!!」
はるなんは思いついたように自分の手を叩くと、私に顔を近づけながらこう言った。
「ここにある絵に、タイトルをつけましょう!」
「・・・は?」
「だって、彩花さんは描かれた絵にタイトルをつけないって言ってましたよね?だから私が名付けていってあげます!」
174 :
『笑顔』過去編・28@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:16:40.12 0
私が今だにさっきの「大好き」という言葉を頭の中で噛み砕いている間に、はるなんはどんどん話を進めていく。
「じゃあ、この絵からですね・・・えっと・・・彩花さん!」
「え?」
「この絵の中の彩花さんは、どういう人なんですか?説明をお願いします!」
そう言ってはるなんは私の目を真剣に見つめてくる。
私は整理のつかない頭を振って、とりあえず説明をすることにした。
「えっと・・・この絵の私は、吸血鬼なの」
「・・・吸血鬼!?」
はるなんは驚いてその絵を見つめた。
その絵には、白い服に身をつつんだ「私」が、雪降る中で立ち尽くしている様子が描かれている。
「そう。名前は「スノウ」。とても・・・とても悲しい人」
「・・・え?この人の名前は、もう決めてるんですか?」
そう訊ねるはるなんに、わたしは少し首を傾げながら答えた。
「えっと・・・私が決めた、というか・・・なんていうか、最初から決まってたっていうか」
「・・・どういうことですか?」
「ちょっと説明するのが、難しい・・・」
私は更に首を傾げながら、なんとか言葉にしていった。
「うんと・・・この「吸血鬼の私」を、想像して描こうと思って・・・そうしたら、描いて行くうちに、この人の名前とか、境遇とか、どんどん頭に溢れてきて・・・」
「溢れてくる?」
「うん・・・よく、わからないんだけど・・・そんな感じ」
175 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:17:48.19 0
今日はここまでです
読んでいただいている皆さん感想ありがとうございます
また時間がある時に投稿します
176 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 21:44:29.97 0
ひゃい!!www
あやちょいいなぁw
177 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/14(火) 22:01:13.07 0
あやちょw
地味にこの『ひゃい』がジワジワ来るw
178 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 00:05:49.18 0
なんか二人の表情も浮かんでくるよ
179 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 02:05:51.62 0
あやちょそれは恋だw
180 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 06:57:57.46 0
はうちょ良いな〜この幸せな時間がこの後一度崩壊するってのを知っているだけに切なくなる・・・
181 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 09:09:42.39 0
> その言葉に、私の腰は鈍い音を発した。要するに、「ギクっ」としたのだ
182 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 09:37:33.18 0
放流
183 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 11:35:33.21 0
やばい
どの作品をどこまで読んだかわからなくなってる
184 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 13:43:12.90 O
<::ヽ 1スレ目から読みたくなる魔法をっちゃよ♪
|::::::\ 。'“゚`・*。 。*゚”`'。
∠ニニニ`_ ☆ * ゚+゚ ♪
|||9|‘_ゝ‘) / ゚''+。., ゚,, ,.。+''゚
<´ヽWノフつ ゚“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゚
. ミ≡=_、_. (,ノ(,, _,-、ゝ___ -、 ゚*。 ,
. 彡≡=-'´ ̄ ̄`~し'ヽ) ̄  ̄ ゙̄"′ ゚・*。+・`
185 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 19:03:19.26 0
∩
186 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 21:29:18.15 O
【一覧】
つ えりぽん平常時
∩ えりぽん戦闘体制
∪ えりぽん戦闘後
ちなみに
л さゆ戦闘体制
υ さゆ平常時及び戦闘後
187 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 23:05:26.37 0
思わず麦茶吹いたわ
とりあえずやることないので
ベリ編避難所に上げました
手持ち無沙汰なのでまた外伝を書こうとか思ったり思わなかったり
188 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/15(水) 23:15:50.34 O
>>186 やめろw
電車の中で笑っちゃっただろwww
189 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 00:02:59.73 0
190 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 05:53:14.83 0
あさ
191 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 10:57:56.88 O
休憩中
192 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 16:13:56.62 0
ほっか
193 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 19:39:25.47 0
いどー
194 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 22:10:12.83 0
保全
195 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 22:11:46.64 0
また誰か新しいのかいてくれないかな
196 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/16(木) 22:14:14.39 0
本編待ち
197 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 00:08:01.97 0
新たな外伝で阻止
誰かよろ
198 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 01:19:05.70 0
おやぷみなさい
199 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 03:05:22.45 0
川*^A^)<アイヤヤヤ・バッチリデース・リンリンマン・リンゴジュース!
200 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 03:09:56.56 0
川*^A^)<キリ番ゲットの呪文デース
201 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 06:45:21.73 0
あさ
202 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 07:09:14.20 0
何故いきなりリンリンが?!w
203 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 07:48:55.62 0
それはエピソード0のお話
204 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 09:36:14.55 0
例えばこういうのはどうだろう
誰かちょっと作った冒頭にどんどん続きを足していくとか
例えば
今日は皆、学校が休み。
せっかくなので、隣の地区にあるという「魔法遊園地」に皆で遊びに来た。
「さあ、着いたわよ」
「へー、こんなところがあるんですね」
「うん。さゆみも噂を聞いてただけで、来るのは初めて」
・・・とか最初だけ作って、書きたい人が書き足していくとか
205 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 14:05:43.28 0
リレー小説のようなもの?
206 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 14:25:04.63 i
面白いとは思うけど、なんか本編がメインのスレなのに外伝まみれでごちゃごちゃしたスレになっちゃいそうだからやるとしても他スレでやってほしいな
207 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 18:19:56.57 0
今のこのスレは外伝まみれでごちゃごちゃどころか
外伝すらぽつぽつの寂しい状況になってるけどな
208 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 20:37:26.70 0
「桃子を性的虐待する舞美」スレがその形式だったな
そりゃあもうとんでもない展開の連続だったけどw
209 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 20:49:33.18 0
>>204 面白く続けられそうにないけど
さゆがM13地区から出るとなったら他の魔道士やら協会やら大騒ぎだろうなぁw
210 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 20:59:41.80 0
みーやんのバカ スレも変な展開になっていったな
211 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 21:29:32.26 0
道重が消えた事により三大魔道士の封印が解かれ世界の崩壊が始まる・・・
娘達は世界の危機を救うため、何より大切なさゆを見つけるため旅に出る…
って妄想はした事あるwRPG作者さんに作って欲しいなぁなんて思ってた
212 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 21:49:40.06 0
それはあったら面白そうだ
213 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 22:16:53.10 0
これなら封印されてた魔物も復活してエンカウントも違和感なく・・・ってただのドラクエになっちゃうw
214 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 23:58:00.44 0
突然の思いつき(酔っ払い)でえりぽん主人公の外伝行きます
保全として受け止めてくれれば幸いです
215 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/17(金) 23:58:49.95 0
旅はしないがさゆがいない状態ってのは妄想してる
216 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 00:01:19.22 0
「えーと、ここはどこかいな?
完全に道に迷ったとね…。」
見上げる視線の先にはそびえ立つビル群が立ち並ぶ。
ここはとある異国の地。
衣梨奈の暮らす国と比較すると中心部は栄えているように
見える。
「うーん、確かに評判通りの街やね。」
行き交う人々の明るい顔を見ながら衣梨奈は呟く。
ただこの国にくる前に、行き先を聞いた親友の聖が
さっと顔を曇らせたのを衣梨奈は見逃さなかった。
その理由を聖は結局教えてはくれなかった。
何かこの国に渦巻く闇の部分を知っていたのだろうか?
だとすれば新垣さんはこの国で何をしているというのか……。
217 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 00:04:31.50 0
最近、外伝の中で衣梨奈自身の出番が極端に少ないこともあり、
今作ではチャンスとばかりに里沙の存在を求めて
この国へとやってきたのだった。
「うーん、さすがに人が多いとね。
こんな所から新垣さん本当に探せるっちゃろか。」
衣梨奈がそう呟いたその時、
ドン
突然、耳をつんざくような轟音と共に衝撃波が
衣梨奈を襲う。それと同時に周囲からは幾つもの
悲鳴が上がる。
突然の出来事に衣梨奈はまだ麻痺した左耳を押さえながら
状況を把握しようと目を凝らす。
218 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 00:06:57.84 0
すると、100m程先の高層ビルが土煙を上げながら
倒壊していくのが見える。
「えっ…?えぇぇえぇぇ!?」
土煙は周囲に広がりあたりの視界を遮っていく。
衣梨奈の元へもその煙が迫っていた。
踵を返しとりあえずその場から避難する。
「もう、何が起きとるとね…。」
その時、迫る土煙と人混みの喧騒の中から衣梨奈は
その名前を聞いた。
『新垣はどこだ!』
『それはこっちのセリフだ。
放せ、コノヤロー!』
『オイ、待て。そいつを逃がすな!』
219 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 00:10:33.53 0
半分以上は外国語で聞き取ることはできなかったが、
争いの中から確かに『新垣』という言葉が出てきていた。
衣梨奈は足を止め声の聞こえてきた方向へと目を向ける。
すると一人の少年が全速力でこちらへ走って来るのが見える。
その後ろには屈強な男が複数人、少年を追っていた。
『オイ、邪魔だ!そこどけって』
少年が何か衣梨奈へ向かって必死に叫んでいる。
「いやいやいや、訳わからん言葉で言われても解らんし。
……助ければいいとね?」
『だから、どけって!』
そう勝手に解釈した衣梨奈。
道の脇にあった小石を消防用の取水栓に向かい
軽く蹴りつける。その小石は寸分違わず
取水栓にぶつかり貫通する。
220 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 00:13:58.79 0
その瞬間、水が穴から勢いよく吹き出し男達にぶつかる。
余りに突然の出来事とその衝撃にバランスを崩す男達。
少年も思わず足を止め、後ろを振り返った。
そこへ黄緑のスケボーに乗った衣梨奈がその襟首を掴んで
宙へと舞い上がる。
男達が体制を立て直した時、既にそこから衣梨奈達の姿は消えていた。
『くそ、逃げられたか…。
オイ、すぐボスに報告だ。』
『は、はい!』
仲間に指示を出した男は既に倒壊したビルを見、
衣梨奈達が飛び去った方を見ると小さく呟く。
『まさか、新垣以外にも魔導師がこの国に紛れ込んでくるとは…。』
続く…かなw
221 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 02:31:58.85 0
これはまたいきなりスケールの大きそうな話だ
>最近、外伝の中で衣梨奈自身の出番が極端に少ないこともあり、
>今作ではチャンスとばかりに里沙の存在を求めて
>この国へとやってきたのだった。
つーかぶっちゃけすぎw
222 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 06:20:33.48 0
えりぽん主役の外伝もいいねえ
期待してます
223 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 07:13:15.28 0
主役なのに外伝ってwこれは期待せざる得ないww
224 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 13:41:54.65 i
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
225 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 19:14:09.99 O
主役なのに出番の少ないえりぽんに救いの神が現れた!・・・・・のか?
226 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 20:03:43.07 0
(
ノノハヾソ∈
(‘<_‘*|9||| )ソ
G ,二つ(\ ハハヘヽ∩
(⌒\〉 ) ヽ( ゙゚д゚)|
'(ニ@\( ( \ ヽミ
\, \__) (⌒)__つミ
(二@\_.
゛'―ー`
ミ
ミ
\ 从/
そ て
227 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/18(土) 22:48:46.34 0
えりぽん主役の外伝妄想あるけど影の主役ははるなんだったりする
228 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 00:42:08.97 0
ハニポンいいじゃん
229 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 01:23:35.14 0
230 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 01:23:42.46 0
wktk
231 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 03:16:54.38 0
テイクアチャンス♪
232 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 03:18:22.93 0
233 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 10:38:33.80 0
りほ
234 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:06:28.62 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
235 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:48:46.99 0
新しい外伝期待しています
スレが少し活気付いてきたかな 嬉しいですね
それでは続きを投稿します
236 :
『笑顔』過去編・29@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:49:57.98 0
その言葉に、はるなんはこくんと頷いた。
「なるほど。彩花さんはとても素晴らしい想像力をお持ちなんですね!」
「う・・・ん?」
「想像力」という言葉には、あまりピンとこなかった。
自分でも今いち理解できないが、本当に・・・勝手に「湧き出してくる」感じなのだ。
「うん・・・よし!」
はるなんは絵の方をもう一度確認してから、こう言い放った。
「決まりました。この絵のタイトルは、「白い吸血鬼」です!」
「し・・・」
私は、はるなんと絵を見比べながら・・・何も言えなかった。
「白い吸血鬼」・・・そのまんまだ。
美術館で、はるなんが私の絵に「笑顔」と名づけてくれた時は、私はそのタイトルにセンスを感じて、とても気に入った。
・・・まぐれ、だったのか?
「どうですか、彩花さん!?」
少し頬を赤くしながらそう訊いてくるはるなんに、私はあいまいに頷くしかなかった。
「よかった!それじゃあ次、いきますよ!」
はるなんは嬉しそうに意気込むと、私の絵に次々とタイトルをつけていった。
そのタイトルの付け方は・・・やっぱり、私には「見たそのまんま」のように感じられた。
でも・・・
ま、いいか。
237 :
『笑顔』過去編・30@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:50:56.12 0
私は、はるなんのしたいようにさせておくことにした。
タイトルが「見たそのまんま」の方が、確かに覚えやすいかもしれない。
それに・・・
私ははるなんの真剣、かつ嬉しそうな顔を見て、なんだか自分も不思議な感じになってきたのだ。
あ・・・楽し・・・い?
そして私達は、時間を忘れてそれに没頭していった。
とにかく、凄い数である。
でもはるなんは止まることなく、私に絵の情報を訊きながら、タイトルをすぱんと決めていった。
私も、どんどんあふれ出してくる絵の「設定」に自分で今更ながらに驚きながらも、はるなんに説明していった。
ふと・・・大体この部屋の半分の絵にタイトルを付けたところで、はるなんは一つの絵の前で止まった。
「あ・・・この絵・・・」
はるなんが、絵を凝視する。私も一緒に見てみた。
その絵の「私」は、とても不思議な格好をしていた。
「これ、なんだかアニメに出てくるキャラクターみたいな格好してますね。えっと・・・「魔法少女」かな?」
「・・・魔法少女?」
聞き慣れない言葉に、私は思わず呟いた。
「知りませんか?」
「・・・あまり、テレビ見ないから」
私が正直に言うと、はるなんは少し眉をひそめてながら言った。
「え・・・じゃあ、この服も完全に想像で描いたんですか?」
「そうだけど・・・」
「凄い!!」
238 :
『笑顔』過去編・31@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:51:46.77 0
はるなんは目を見開きながら、ぴょんぴょんと跳ねた。
「彩花さん、漫画家にもなれますよ!私も少しイラストを描けるし、なんならアシスタントになってあげます!」
「いや、そういうのには興味ないから」
「・・・そうですか、残念です」
少しがっかりしながらはるなんは、あらためて絵を見つめた。すると・・・
「あれっ、そういえばこの後ろの人・・・」
絵に描かれたもう一人の人物を、確認するようにまじまじと見た。
その女性は「私」と背中合わせに佇んでいた。
「私」と同じような不思議な服を身にまとっていたが、彼女の場合は「シンデレラ」をモチーフにしているように見える。
そして、肩には白い動物のようなものを乗せていた。
「この人、「笑顔」にも描かれていましたね・・・誰なんですか?」
その質問に、私は少し考えた。
・・・誰だっけ。
「ええっと、確か、ま・・・まろ・・・」
「マロ?」
239 :
『笑顔』過去編・32@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:52:33.35 0
「いや・・・フク・・・とか、なんとか」
「えっと、お知り合いの方ですか?」
「いや、全然・・・知らない人」
「・・・この人も、想像で作ったんですか?」
「う・・・ん?そう、だと思う。よくわからないけど」
「私」の設定とは違ってこの人物の曖昧な説明に、はるなんはきょとんとしていた。
でも、私の方もなぜかうまく説明ができなかった。
その時、私は薄く開いた入り口の方からとてもいい香りがしてきたのに気付いた。
それと同時に・・・
ぐぐうううう・・・
二人のお腹から鳴った音に、はるなんは吹き出してしまったようだった。
「あはは、もうこんな時間ですね。」
「うん」
絵にタイトルをつけるのに夢中になりすぎていて、もう時間が昼を回っていたのに気付かなかった。
240 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/19(日) 16:53:16.35 0
とりあえずここまでです
241 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 17:07:53.30 0
まろクルーw
242 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 17:51:13.09 0
かにょんw
243 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/19(日) 21:15:02.29 0
の前に魔法少女…だと?もしやあの作品にあやちょも出るのか?w
244 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 00:33:44.12 0
アイドルーる?
245 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 06:08:53.87 0
アイドるーるルンルルン♪
246 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 08:59:32.45 0
おならだなんてとんでもないです!
247 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 11:50:50.11 0
248 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:20:25.19 0
では続きを投稿します
249 :
『笑顔』過去編・33@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:22:40.65 0
「じゃあ、この絵でとりあえずラストにしましょう!」
そう言ってはるなんは腕を組みながら、絵と向かい合って黙り込んだ。
私もなんとなく絵を眺めて、ふと・・・頭に浮んできたものがあった。
この人は・・・そうだ。
フクダ・・・
「よし、わかりました!この絵のタイトルは・・・」
フクダ・・・カノン。
「「魔法少女、アヤカ☆マギカ」です!」
「さあ、遠慮せずにたくさん食べなさい」
「わあ、ありがとうございます!いただきます!」
「・・・」
お父さんが作ってくれた料理は、お父さんの得意料理だった。
明太子スパゲティ。
・・・のみが、テーブル中央のお皿に山盛りになっている。
「ちょっと、おとうさん」
私は、お父さんに小声で耳打ちをした。
「なんだ、彩花も遠慮するなよ」
「そうじゃなくて・・・もう少し、何かなかったの?」
「何かって?」
250 :
『笑顔』過去編・34@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:23:29.80 0
「だって・・・お客さんに出すんだから、もう少しこう、おしゃれな食べ物とか」
お父さんはそれを聞くと、少し呆れた顔になって私をかるく睨んだ。
「ばかいうな。食べるものにオシャレもくそもあるか。食べ物は、美味いか不味いかだけだろう」
「そうだけど・・・せめて、サラダとかつけたりとか」
「文句があるなら、食べなければいい。しかし言っておくが、今日のは特に美味しいぞ」
私は、ため息をついてはるなんの方を見た。
はるなんは、取り分けたスパゲティを上品に口に運んでいる。
「とっても美味しいですよ!彩花さんも、召し上がってください」
ニコニコしながら食べているはるなんを見て、それが余計な事だったことを悟った。
私は、自分のお腹の音が再び鳴る前に、フォークを掴んだ方がいいと思った。
・・・もちろん言われるまでもなく、私はこのスパゲティが美味しいことを知っている。
そう、何よりも、美味しいことを知っている。
「こんな時間になってしまいましたね・・・」
「うん・・・」
さすがに少し疲れた顔を見せながら、はるなんは笑った。でも、なんとなくすがすがしい表情だ。
それは、全ての絵にタイトルをつけることができたことに対しての達成感からだろうか・・・
251 :
『笑顔』過去編・35@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:24:37.35 0
私達は、森の道をゆっくりと下っていた。
辺りの景色は、夕日の赤で染め上がっていた。とてもきれいな赤色だ。
並んで歩く私達の足音だけがリズミカルに響く。
少しの間、二人とも無言のまま、歩いた。なんとなく、雰囲気がそうさせていた。
でも、急にはるなんは少し早足になって先に下りていった。
私がはるなんを見ると、彼女は少し遠くで振り返って、笑顔を見せた。
「彩花さん、今日は楽しかったです。ありがとうございました!」
「う、うん・・・こちらこそ・・・楽しかった」
私が答えると、はるなんはふっと真顔になった。そして目を細めながら、こう言った。
「・・・本当に、楽しかったですか?」
私は、驚いて立ち止まった。
はるなんは、真顔のまま私の目をじっと見つめている。
「本当に、楽しかったと思っていますか?」
「・・・なんで?」
私が訊くと、はるなんは少し下を向いた。そして、何かを呟いた。
・・・え?
「それ」を私は聞き取れなかった。なんだろう、何て言ったの?
私が訊こうとした瞬間、はるなんはスッと顔を上げた。
その顔は、笑顔に戻っていた。
「では、ここまででいいですよ。お見送り、ありがとうございました!」
「・・・あ、うん」
「また、休みの日に遊びに来ます。いいですか?」
252 :
『笑顔』過去編・36@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:25:34.88 0
私は、「もちろん」と答えようとして・・・ふと、言葉が詰まった。
休みの日・・・?
私は言葉が出なかったので、代わりに小さく頷いた。
「彩花さん、さようなら!」
はるなんは手を軽く振って、後ろに振り向いた。そして、そのまま門から出て行った。
私は、あらためて赤く染まった景色に妙な寂しさを感じながら、さっきの会話を思い返した。
『本当に、楽しかったと思っていますか?』
なんで、急にそんなこというかな・・・
ずっと楽しそう見えた彼女が、最後にそう訊いてきた理由が、私にはわからなかった。
私の、大切な絵の事を、真剣に考えてくれて・・・
とても嬉しかったし、楽し・・・かったよ。
そう、感じたと、思うよ。
なのに・・・
そして、はるなんのもう一つの言葉が、私の心に小さな影を落とした。
それは、あってあたりまえな可能性の存在に気付かされたからだ。
『また、休みの日に遊びに来ます。いいですか?』
はるなん・・・せっかくの休みの日。
・・・他の、友達とは遊ばないの?
あんなに「いい子」だ。他に、友達がいないわけがない。
なのに、次の休みの日も、私と遊ぶって・・・
253 :
『笑顔』過去編・37@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:26:34.17 0
本当に・・・
本当に、よくわからない女の子だ。
私は、はるなんが消えた方をずっと眺めつづけていた。
「お父さん・・・」
「うん?」
「お父さんにも、友達はいたの?」
私の質問に、お父さんはフォークを持つ手を止めた。
そして、少し考え込む仕草をしたあとに、こう答えた。
「友達・・・は、いなかった、かな」
「そう・・・なの」
私は、自分が作ったミートソーススパゲティをフォークでくるくる巻きながら、ため息をついた。
お父さんは私を見つめると、フォークをテーブルに置いてこう続けた。
「ただ・・・」
「え?」
「友達の代わりに、「仲間」はいたかな」
「仲間?」
「ああ・・・魔道士協会にいたときにな」
「魔道士協会」・・・
なんだか久しぶりに聞いた単語だ。お父さんが昔働いていたらしいところ。
「仲間って、友達と違うの?」
私のその質問に、お父さんはうーんと唸った。難しい顔をしている。
254 :
『笑顔』過去編・38@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:27:37.67 0
「説明が難しいな。なんていうか・・・うーん」
「うん」
私が続きを待っていても、お父さんは唸るだけだった。
私は諦めて、スパゲッティを食べ始めた。お父さんも食べだしたが、難しい顔はそのままだった。
部屋に戻った私は、あらためて壁を見渡した。
昨日までと、全く変わらない、風景。
一人で、絵に囲まれるだけの、静かな部屋。
今までは、それが気になることはなかった。
むしろ、誰にも邪魔されずに絵を描ける環境が、有難かった。
でも・・・
私は、壁の絵の「タイトル」を、端から順に呼びかけていった。
全ての絵の名前を言った後、私はこの部屋が、昨日までのこことは違うことに気付いた。
・・・名前をつけただけなのに。
そこにあった大切な絵たちが、本当に「命」を与えられたように感じる。
そして、今は「彼女」たちに「命の体温」を感じるのだ。
はるなん・・・
255 :
『笑顔』過去編・39@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:30:06.10 0
私は、後悔した。
今日私は、はるなんにお礼を言っていない。
次会ったとき、必ず言わなきゃ。
私の、友達に。
『本当に、友達?』
その声が一枚の絵から聞こえたことを、私は疑わなかった。
私は、その絵を睨んだ。
・・・いや、絵の中の、「あの人」を睨んだのだ。
『あっちは、そう思ってないかもよ?』
「その人」は、私にそう言った。
私は、その「シンデレラ」のような格好の彼女を睨み続けた。
ただ、睨みつづけるだけで・・・私は、何も言い返せなかった。
「その人」・・・「フクダカノン」を見続けるうちに、不意にさっきのお父さんの言葉の欠片が頭の中に蘇った。
「・・・「仲間」?」
「フクダカノン」は、ただ・・・「笑った」ように見えた。
256 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:33:09.86 0
とりあえずここまでです
<<247
あるかも知れませんねw
257 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/20(月) 12:34:02.40 0
<>逆でした
258 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 13:02:28.12 i
なんか鍵のありそうなポイントがたくさんあってどんどん続きが気になるww
259 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 17:24:52.71 0
更新乙です
この時からもう笑えてなかったのか
260 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 21:37:01.67 0
保湿
261 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 21:56:51.54 0
外伝の続きいきます
262 :
KD182249242035.au-net.ne.jp@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:00:12.09 0
えりぽんが行くA
先程まで見上げていたビル群が眼下へと広がっている。
衣梨奈は魔力をどんどんスケボーに込め加速していく。
時折、目の前に迫るビルをスレスレでかすめながら
風を切りつつ飛んでいく。
『ちょっ、ちょー、はやーっ速すぎ…ふよ…うっ』
「えっ?何か言ったとね?」
その声に後ろを振り向いた衣梨奈はようやく少年の
様子の変化に気づいた。
慌てて高度を落とす。
だが、慌てた分、精度が落ちた。
思っていた位置よりも少し離れたビルの屋上へと衣梨奈は着地した。
『うーうー、何かひどい目にあった…なあ』
少年は着地と同時にスケボーから飛び降り、地面にすがる。
その顔はすっかり青ざめて
『やっぱり地面が一番だなぁ』
なんて呟いている。
263 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:02:59.64 0
衣梨奈はその様子を後ろから見て、周囲のビル群を見渡す。
この衣梨奈達が着地したビルは周囲のものより一回り高く、
景色がよく見えた。
「ほぉー、めちゃ高いとね。
やっぱり栄えてるやん。」
『栄えてるもんか!!』
その声に衣梨奈は再度少年の方を向く。
先程よりはだいぶ顔色が良くなったみたいだ。
だが、衣梨奈には少年の話す言葉がさっぱりわからない。
眉間にシワを寄せて考え込んでいる衣梨奈に少年が口を開く。
『新垣…里沙。』
そして少年は一枚の写真を見せる。
『お前の話す言葉、師匠の言葉そっくりだな。
もしかして同じ国の出身か?』
264 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:06:09.52 0
やっぱり何を言っているのかわからない。
だが、一つわかったことがある。
少年はこの国で新垣とあったことがあるということだ。
その証拠に少年見せた写真には笑顔の少年と
衣梨奈のよく知った新垣が一緒に写っていた。
思わぬ手がかりに興奮する。
だが、言葉が通じない事には手の打ちようがないのも
また明らかであった。
「うーん…外伝だし…使ってもいいっちゃろか。
ホ○ヤクコン○ゃく…。
ええい食べちゃえ!」
背中の荷物から何かを取り出し食べ始める衣梨奈。
そして一口飲み込むと少年に話し掛ける。
『坊や、何で新垣さんの事知っとると?』
『!?』
265 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:11:08.25 0
少年の驚きも無理はなかった。
何せ突然、目の前の相手が、自分の言葉を話し始めたのだ。
『何だよ、お前最初から喋れるんならそうしろよ。
こんな所までつれて来やがって。それに俺は
坊やじゃねえ、トーマスっつうんだ。覚えておけ』
『トーマス…。てことはトムやね!
えりは生田衣梨奈って言うとね。えりでよかとよ。
それより、何でトムは新垣さんの事知っとると?新垣さんはこの国にいると?』
『人の話を聞けよ…!新垣は俺の師匠だ。
あの人に俺は命を救われた。
だから俺はこの命に代えても師匠を救い出さなければいけない。』
『はぁ?新垣さんがトムの師匠?いやいや、それよりも救い出すって何とね?新垣さんに何か起きとると?』
大声かつ早口でまくしたてる衣梨奈の言葉に半分耳を塞ぎながら
トムは大きくため息をつき事の経緯を語り始めた。
続く
266 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:14:52.98 0
やべえ…既に二回目の更新で挫折しそうなくらい
進まない話…
笑顔過去編すげー気になるw
267 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:26:35.42 0
ホ○ヤクコン○ゃくかよwww
せめてそこは魔法で解決しようよw
268 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/20(月) 22:27:09.25 O
そういや今日ガキさんの誕生日じゃん
269 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 01:51:35.38 0
このスレもういらないんじゃね?
落とすか?
270 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 02:18:09.41 0
どうしたいきなり?
別に本編の続きを待ち望む人が
誰もいなくなれば嫌でも落ちるだろ
271 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 07:00:22.94 0
最近ちょっと作品投稿ペースが落ちたからってすぐ落とすってのは短絡的過ぎるでしょ?
272 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 07:01:06.82 0
えりぽんの朝食
273 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 10:31:16.36 i
全く落とす必要はありませんのでご心配なく
274 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 12:28:47.74 0
まだまだ続き書いてる方いらっしゃるので
275 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 16:17:57.20 0
落とす必要なんてないだろ
276 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 20:43:27.72 i
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
277 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 20:50:29.83 0
ノリ*´ー´リ<まあ確かにウチがえりぽんに落ちてるといわれればその通りヤシが…
278 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/21(火) 22:37:37.07 0
ヤシ子オヤスミ
279 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 00:39:58.21 0
おやぷみなさい
280 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 04:40:21.70 0
起きろ
281 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 07:56:07.52 0
二度眠
282 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 11:26:21.73 0
お昼
283 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 11:46:27.93 0
りほー! やっつー
∋oノノハヽ
|||9|^_ゝ^)
( つ¶つ¶
,.---─[ ̄ ̄]──--、..,
i" ̄>´ `:、
γヽ.,,i" `:、
ヽ ,i"______________゛i
|ミミミ| :::|
|ミミミ| ● ● :::!
∧ミ∧ * :::/
/ミミ/ミミヽ、__ ○. / うっそ〜ん!
/`'''ー‐‐──‐‐‐┬'''"
/ ::::i \ ∋oノハヽ
/ / ::::|_/ G(´ー´;ノリG
\/ :::| (⌒) ノ
| ::::| (__,,ノ
| ヽ ノ ::::| ||
| | ::::| ||
\__/_/ ||
284 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 18:42:12.35 0
あげぽん
285 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/22(水) 22:22:40.09 0
雨の魔法使い
286 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 00:37:52.06 0
雨がシパパる魔法
287 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 00:53:44.10 0
風と水の元素魔法で雨を降らす
雷を足せば雷雨や嵐
地形も変化し地形効果も顕著になる
288 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 09:20:24.71 0
やっつー
289 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 12:52:21.09 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
290 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/23(木) 13:59:20.33 0
お疲れ様です
続きを投稿します
291 :
『笑顔』過去編・40@転載は禁止:2014/10/23(木) 14:00:06.01 0
その日から、はるなんは休みの日のたびに私の家に来るようになった。
自分の部屋で黙々と絵を描く私。
そのすぐ隣で、笑顔で私に話かけてくるはるなん。
それだけのことを、一日中繰り返すだけの休日。
はるなんは、本当に色んな話をしてくれた。
好きな食べ物の事。流行の映画や、アニメの事。楽しい遊園地の事。
でも、私はそのほとんどの内容が頭に入ってこなかった。
はるなんの話がつまらないわけではない。むしろ、私の知らないことを色々と教えてくれるのが、新鮮だった。
でも私は、絵を描きながら人と話すという器用なことができなかった。
私は、はるなんの話を聞き流しながら、たまに「うん」とか「そう」とか相槌を打つだけだった。
・・・本当なら、絵を描くのを止めて話に集中した方がいいだろう。
でも、私ははるなんと一緒にいる時でも、構わずに絵を描き続けていた。
理由は、絵を描くことに集中していることで、こちらから話を振らなくてもいいから。
・・・そう、こっちには、話す話題がない。
今まで、ただただ好きな絵を描いてきて、他の事に全く興味を持ったことがない私に、女の子が興味を持ちそうな話などできるはずがなかった。
要するに・・・絵を描くことで、会話から逃げているのだ。
292 :
『笑顔』過去編・41@転載は禁止:2014/10/23(木) 14:00:39.29 0
でも、はるなんは・・・そんな私の薄い反応にも気にする様子もなく、いつもニコニコ笑顔で接してくれるのだ。
普通だったら、こんな反応しかしない相手、だんだん嫌になるだろう。
それに・・・私はこの家以外ではるなんと会う事はない。
常に、私の部屋でしか会わない。私が、外に出たがらないからだ。
それでもはるなんは、飽きることなく私の家に足を運んでくれる。
・・・なんで、こんな私に会いに来るんだろう?
いくら私の絵を気に入ってくれているとしても、ちょっと変だ。
・・・「友達」だから?
でも・・・いくらなんでも、休日のたびに必ず・・・しかも、朝から夕方までずっと一緒に過ごして帰っていくのは、正直やりすぎだと思った。
他の友達と、遊ばないんだろうか?
私みたいなひきこもりよりも、もっと普通の子と遊んだほうが楽しいはずだ。
・・・もしかして、他に友達がいないのだろうか?
そう考えて、それはやっぱりありえないと思った。
はるなんは、話が面白い。口調が丁寧だし、いつも笑顔だ。そして、とても可愛らしい。
こんな「いい子」に、友達ができないわけがない。
・・・ホントに、よくわからない子だ。
293 :
『笑顔』過去編・42@転載は禁止:2014/10/23(木) 14:01:10.36 0
そういえば・・・「よくわからない」事が、やっぱり何個かある。
まずは、その服装だ。
はるなんはこの家にくるとき、決まって「地味」な格好でくる。
はるなんみたいな子が着るには、あまりにもアンバランスな服だった。
ファッションセンスが無い私が見ても、似合ってないのがわかる程だ。
それは、わざとそうしている様にしか見えなかった。
はるなんと初めて会ったときの格好を思い出す。
あの美術館で会った時のはるなんの格好は、うちに着てくるものとは比べるのもおかしいくらいハイセンスだったのだ。
なんで、あの時みたいな格好で来ないんだろう?
それから、これもわからない。
はるなんは、魔道士だった。
そして、私も魔道士だ。
となると、当然「魔法」の話をしてくるものだと思っていた。
それなのに、はるなんは魔法に関することを、全く話そうとしない。
正直私は「魔法」に興味がないし、むしろ研究してこなかった引け目がある分、「魔法」の事を何も言わないのはありがたい。
・・・でも、いくらなんでも、不自然すぎやしないか。
何か、理由があるんだろうか?
そして・・・私が、一番わからない事は・・・
294 :
『笑顔』過去編・43@転載は禁止:2014/10/23(木) 14:02:32.44 0
「彩花、晩御飯ができたぞ」
私はお父さんの声に、絵を描くのを止めた。
「うん」
「どうだ、絵の調子は?」
お父さんは部屋に入ってきて、私の絵を覗き込んだ。
まだ下書きの絵だけど、お父さんは少しの間見つめた後、嬉しそうに頷いた。
「いい絵だな。見ていると、勇気が湧いてきそうだ」
「ありがとう」
「この絵を、今度の絵画コンクールに出展させていいのか?」
「・・・うん」
「そうか。でも、なんで気が変わったんだ?前は、人に絵を見せるのを嫌がっていたのに」
私は、目の前の絵を見つめながらゆっくり答えた。
「・・・うん・・・なんとなく」
「そうか、わかった」
手を洗ってからテーブルにつくと、私はお父さん特製の明太子スパゲティを食べ始めた。
でも私は、あまりフォークが進まない。少し食べて、小さくため息をついた。
お父さんは少しの間私を見つめていたけど、こう訊いて来た。
「どうした、何かあったのか?」
「・・・うん」
「・・・春菜くんのことか」
295 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/23(木) 14:06:35.71 0
とりあえずここまでです
また時間がある時に投稿します
下手したら『笑顔』本編よりも長くなりそうです
やばいなあ・・・
296 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 18:41:04.05 0
あげ
297 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 21:36:10.37 0
>>295 続き待ってました!
更新お疲れさまです
はるなんの行動が気になりすぎてもう続きが読みたいです
298 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/23(木) 21:45:27.51 0
はるなんが普通に友達として接してるのを
あやちょが過剰反応してるだけなのかそれとも・・・
299 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/24(金) 02:23:03.33 0
おやすみなさやし
おはよう
301 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/24(金) 12:28:46.12 0
お昼なんだろうね
302 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/24(金) 17:01:04.21 0
保
303 :
上映予告@転載は禁止:2014/10/24(金) 19:28:36.47 0
――「知の帰還」ねぇ。よりによってなんでこのタイミングで……。
始まりは、G.Mよりさゆみの元に送られてきたほんの一言の警告メールだった。
――同期だから言うわけじゃないけど、そんな悪い娘じゃないのよ。ただ……天性のトラブルメーカーなだけ。
長きに渡る闇の封印を破り、彼女がM13地区へと姿を現す。
――あぬみんよりちっこい魔道士なんて、まさ初めて見たかも。
彼女の暗躍により、仲間達の絆が無残にも引き裂かれていく
――はるなんだっけ? あんたのトーク見込みがあるね。オイラの弟子にしてあげようか。
彼女の目的はいったい。
――え、えりぽんなんて…………大っ嫌い!!
そして生田は再び仲間の絆を取り戻し、この街に平和を齎すことができるか。
――もうこれ以上、お前の好き勝手にはさせない!!!
「魔法使いえりぽん外伝 〜生田と知の魔法使い〜」 Coming Soon(嘘)
304 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/24(金) 21:50:09.41 0
関わりたくないのでスルーw
305 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/24(金) 21:55:44.18 0
もう一人関わって欲しくない人もスルーで
306 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 00:01:31.94 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
307 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 00:18:20.93 0
ベリ編避難所上げました
308 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 06:54:27.37 0
やっぱり道重さんの後継者はえりぽんだったね
309 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 08:11:15.93 0
知わろたw
310 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 08:16:32.18 0
小さな魔人
311 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 08:36:50.33 0
さゆの力でサッサと浄化しちゃえw
312 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 09:27:48.86 0
313 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 10:30:50.20 0
>>307 更新乙ですベリ編はバトル多めだからまた違った楽しみがある
314 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 16:42:59.50 0
◇^)
315 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 18:28:10.35 0
キャハハハハ
316 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/25(土) 21:35:39.82 0
悪霊退散!!
317 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 00:17:32.19 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
318 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 01:59:45.62 0
おやすみずき
319 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 08:41:21.32 0
川c ’∀´)
320 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 12:03:11.14 O
はにズキ
321 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 16:32:53.37 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
322 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 18:16:28.60 0
川c ’∀´)<ヘーックション
323 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 19:39:52.41 0
お、どうした?
324 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 21:56:27.65 0
325 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:19:53.87 0
お疲れ様です
続きを投稿します
326 :
『笑顔』過去編・44@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:21:13.56 0
私は小さく頷いてから、説明し始めた。
「・・・楽しかったか、訊いてくる?」
説明を聞き終わったお父さんは、眉をひそめた。
「・・・そう。毎回、帰り際に」
「ふうん」
「なんで、そんな事を訊いてくるんだろう・・・そんなに、私が楽しんでなさそうに見えるのかな」
お父さんはその言葉に対して少し間隔を空けると、私に質問した。
「実際に彩花は、春菜くんと一緒にいて楽しいのか?」
私は、小さく頷いた。
楽しい、と思ってる。
「だったら、楽しそうにしないとな」
「え?」
「つまり、これだ」
そう言ってお父さんは、私に笑顔を作って見せた。いつもの、お父さんの優しい笑顔だ。
「笑顔になる・・・笑うんだ。楽しかったら、笑う。これが自然だ」
「笑顔・・・」
「彩花は春菜くんと会っている時も、今みたいな顔でいるだろう?だから、一緒にいる彼女は不安になる。私と一緒にいるのがつまらないのか、とな」
私は、少しショックを受けた。
今まで、私が「笑顔」になったことってあったっけ?
声を出して、笑ったことがあったっけ?
327 :
『笑顔』過去編・45@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:21:54.20 0
自分では分からない。そもそも、笑うようなことが今まで全く無かったような気がする。
生まれてから、ずっとお父さんと二人暮らし。学校では一人ぼっちだし、家では一人で絵を描き続けてきた。
そう、笑う必要がなかったんだ。
でも・・・そうか。
私には、友達が出来た。
笑う必要が、でてきたんだ。
「わかった、お父さん」
「うん?」
「私、笑ってみる。ありがとう」
「そうか・・・じゃあ、早くご飯食べてしまえ」
「うん」
私は、あらためて明太子スパゲティを食べ始めた。
お父さんは笑顔のまま、私を見つめていた。
私は自分の部屋に戻ると、普段はめったに使わない手鏡を出してきた。
自分の顔を見ながら、「笑顔」の練習をしてみる。
お父さんやはるなんの顔を思い浮かべて・・・そう、あんな感じに。
「う・・・い・・・」
早速、頬が引きつる。続いて、目の端がぴくぴくしてくる。
鏡の中の私は・・・なんだ、これ。
328 :
『笑顔』過去編・46@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:22:38.76 0
とてもじゃないが、笑顔に見えない。
私は、声を出してみた。笑い声って、こんな感じ?
「い・・・いひひ・・・」
なんとも難しい。笑うのって、こんなに大変なの?
「ふ、ふひひ」
『うふふふ』
突然、笑い声が聞こえた。
私が無視を決め込んで練習を続けようとしても、頭の中にどうしても響いてくる。
『そんなの、意味ないって』
私は、あの絵を見上げた。「フクダカノン」が、私に語りかけてくる。
『笑顔って、自分で作るもんじゃないから』
「何を言ってるの?」
329 :
『笑顔』過去編・47@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:23:03.67 0
私は「彼女」を睨みながら答えた。でも、「彼女」は涼しい顔をしている。
この人は・・・一体、何なんだろう。
『笑顔っていうのは、自然に溢れ出すものだから。そんな嘘の笑顔じゃあ駄目』
「・・・あなたは、何者なの?」
その質問に、「彼女」は少し馬鹿にしたような声で答えた。
『何言ってるの?何者もなにも、あなたが描いたんじゃない。私を』
そう、私が想像で描いた人。
でも、私はなんでこの人を描いたんだろう?
なんで、「フクダカノン」という人だと思ったんだろう?
そして、なんで急に私に語りかけてくるようになったんだろう?
・・・わからない・・・わからないよ。
私が混乱していると、急にピタッと声が止まった。
静かな沈黙が訪れて・・・私は、笑顔の練習をやめた。
その日、「彼女」がもう語りかけてくることも、笑いだすこともなかった。
330 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:24:45.93 0
今日はここまでです
まだまだ先は長いですがゆっくりやらせていただいています
読んでいただいている方ありがとうございます
331 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/26(日) 22:29:58.83 0
更新乙です
やっぱりまろが元凶か
・・・と今のところは思っておこう
332 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 03:31:12.43 0
保全の魔法
333 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 06:42:09.62 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
334 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 07:25:39.90 0
>>330 更新乙ですピースが1つ埋まったかと思えばまた新たな謎が出てきたり…色々想像出来て飽きさせないですねぇ
335 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 10:37:01.85 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
336 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 12:01:26.41 0
>>287 次のマップに進むとイベント発生
激しい雷雨
雨宿りの小屋
二人ぼっち
焚き火
濡れた肌
冷え切った身体
火照る心
重なる影
重なる汗
重なる雫
337 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 18:20:54.57 0
秘技スレスト!!
338 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 18:43:49.00 0
ほんとにとまった?
339 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 18:44:16.95 0
とまってねーじゃねえか!!!
340 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 21:32:46.38 0
魔法使いえりぽんの釣り刑事
341 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/27(月) 22:30:35.25 0
さゆの後継者はズッキ
342 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 01:05:53.97 0
こらー
343 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 07:59:40.83 0
ガキさん!
344 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 12:46:06.78 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
345 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 16:24:58.81 O
∩<やっつー
346 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 16:35:18.34 0
|||9|‘_ゝ‘)人 川c ’∀´) <凍てつく波動extension
347 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 20:52:42.53 0
一気に寒くなってきた
348 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 22:49:16.90 0
へっくしょん
349 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 23:22:29.23 O
|||9|;‘_ゝ‘)<一人で寝るのは寒いっちゃね
Σノリ*´ー´リ
Σハ*´ 。`ル
Σ川c* ’∀´)
||c||* ^_〉^)<まーちゃんが一緒に寝てあげるよ
|||9|‘_ゝ‘)<お、サンキューっちゃよ
Σノリ#´ー´リ
Σハ#´ 。`ル
Σ川c# ’∀´)
350 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/28(火) 23:49:20.33 0
まてハル坊w
351 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/29(水) 00:01:33.05 0
>>346 * ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
352 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/29(水) 01:44:15.31 0
スベリーズでみんな凍りつく季節
353 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/29(水) 09:33:12.65 0
おは
354 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:19:47.64 0
こんにちは
続きを投稿します
355 :
『笑顔』過去編・48@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:21:00.38 0
次にはるなんと会う日までの間、私は笑顔の練習を続けた。
はるなんや、お父さんと同じように、笑おうとする。
学校から帰ると、私は鏡を取り出し、顔をひきつらせたり、奇妙な声を上げ続けた。
・・・全然、うまくいかない。
笑顔というより、恐怖に顔が歪んでいる感じだ。笑い声も、どこから音が出ているのか分からない。
そんな私の耳に、あの笑い声が響き続ける。
『面白い顔ね。ふふふふ』
・・・うるさい!
うまく笑えない私に対しておかしそうに笑う「彼女」を、私は完全に無視しつづけた。
絵が話しかけてくる原因はわからないけど、とにかく今は笑う練習しないと。
私が、はるなんにうまく笑いかける。
はるなんは、私が笑うのを見て、「とても、楽しそうだ!良かった!」と、喜ぶだろう。
そう・・・それが、「友達」なんだ!
私は、顔に力を込めて頬を吊り上げた。
あの絵から、小さなため息が聞こえた。
356 :
『笑顔』過去編・49@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:22:28.70 0
約束している日がやってきた。
私なりに、大分上達したと思う。
はるなんが来るのを今か今かと待ちわびる反面、私はとても緊張していた。
・・・大丈夫、あんなに練習した。
私は、うまく笑える。
自分に言い聞かせ、私は手鏡を覗き込む。
そこには、「笑顔」があった。
・・・よし!いける!
その時、私の家の呼び鈴が鳴り響いた。
私は、部屋を飛び出していった。
門の前には、いつもと変わらない彼女が立っていた。
やはり、地味な格好をしていて、なんだかアンバランス。
でも、とても可愛い笑顔だ。
「こんにちは、彩花さん」
私は、短く深呼吸をすると、渾身の「笑顔」で答えた。
「いらっしゃいませ!」
・・・しまった。笑顔に集中するあまり、言葉がおかしくなった。
はるなんは・・・きょとんとしている。
「・・・あ、いや、中にどうぞ」
357 :
『笑顔』過去編・50@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:23:32.34 0
私が門を開いて招きいれようと待っていると・・・
なぜか、はるなんは動かない。
・・・あれ?
はるなんを見ると、呆然と立ち尽くしている。さっきのきょとんとした顔のまま、硬直しているのだ。
「・・・どうしたの?」
私が訪ねると、はるなんはハッとしたように動き出した。すぐに笑顔に戻ると、慌てて私に言った。
「あっごめんなさい。行きましょう!」
「・・・うん」
二人で並んで歩きながら、今のはるなんの反応を考える。
私の笑顔に、驚いたかな?
そうだとすれば、練習したかいがあったというものだ。
私は、なんだか嬉しくなって足が軽くなった。
私の部屋では、いつもと同じように過ごし始めた。
私は絵を描き、はるなんは隣で私に話しかける。
「そういえばですね、あそこの新しいカフェの話なんですけど・・・」
いつもの通り、話題を振ってくるはるなんに・・・
「うん!」
私は絵を描くのを止めて、笑顔で答えた。
358 :
『笑顔』過去編・51@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:25:10.42 0
そして、はるなんの次の言葉を待つ。
はるなんは・・・硬直した。
笑顔では、ない。じっと、私の顔を見つめている。
私は今まで見たことが無いはるなんの表情に動揺してしまい、素に戻ってしまった。
しばしの沈黙・・・私の心臓の音が、聞こえてくる。
・・・どうしたの?
私が話し掛けようとした時・・・
「今日は、帰ります」
はるなんはそう言って、立ち上がった。
「えっ!なんで・・・?」
「・・・ごめんなさい」
唖然として訊く私にはるなんは一言謝って、そのまま部屋を出て行ってしまった。
私は、そのまま動けない。
わけが、わからない。
なに・・・なんなの?
「おや、もう帰るのかい?」
お父さんの声が聞こえた。はるなんの短い返事が小さくあったあと、玄関の扉が開閉する音が響いた。
・・・ホントに、帰っちゃった。
静かになった部屋の真ん中で、私の思考が踊り狂う。
359 :
『笑顔』過去編・52@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:25:47.01 0
・・・これほど、理解不能なことがあるんだろうか。
今来て、今帰った。
私が・・・何したの?
笑顔を・・・向けただけじゃないの?
わけが、わからない・・・
わけが、わからない・・・
『だから言ったじゃない』
あの声がする。楽しそうな声だ。
『そんな笑顔じゃ、駄目だって。ふふふ』
私は、自分の耳を塞いだ。
でも、その声は頭に直接響いてくる。
『格好だけの「友達」を作ろうとするから、こんがらがっちゃうのよ』
何を言ってるの・・・わからない。
格好だけ、じゃない。私とはるなんは、本当に友達なんだから。
『本当の友達?今まで友達がいなかったあなたに、なんでそれを理解できるの?』
やめて・・・うるさい!
あなたに、私の何が分かるの!?
『わかるわよ。だって私はあなたの』
仲 間
その言葉が頭に溢れた後、その声はピタっと止まった。
再び訪れた静寂。心臓の音だけが、体の中で響き続けていた。
360 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/10/29(水) 15:27:05.57 0
ここまでです
また時間があるときに投稿します
361 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/29(水) 18:56:24.83 0
更新乙です
一生懸命笑顔を見せたつもりが
まろのせいで?実際できた表情は・・・ってことなのか
362 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/29(水) 23:27:41.63 0
も
363 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 01:21:29.11 0
魔法
使えてるじゃない
364 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 02:12:36.12 0
自分の描いた絵から声を聞くなんて絵描き冥利につきるな
365 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 07:55:24.73 0
なかなか次の展開が読めないなぁ?また謎が増えてしまったw
366 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 14:08:17.16 0
この先も楽しみ
367 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 19:01:36.52 0
保守!
368 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/30(木) 22:34:59.56 0
ふくちゃん18歳オメ!!
でなにか書きたいと思ったけど
なにも閃かなかった・・・
369 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 01:52:19.85 0
126 名前:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/10/30(木) 21:27:38.28 O
『誕生日記念、教えてふくちゃん』客からの質問用紙に答える。質問は五郎が読み上げる
・もしも魔法が使えたらなにをしたい?
客「ちちんぷいぷい!」
譜久村「魔法にかーかれ?」
五郎「(客に)いまの部分DVDで絶対カットしますからね」(客笑い)
譜久村「いまの気分だと真野ちゃんに会いたい」
・ふくちゃんはえりぼんどぅーあゆみんあかりちゃんといろんな人に手を出してますが(客笑い)誰が本命ですか?
譜久村「本命ってなんですか(笑)女の子同士ですしどぅーはむしろ手を出してるほうだし。あかりちゃんとえりぽんは違うジャンルなんです」
五郎「やっぱりいろいろ手を出してると」(客笑い)
・セクシーポーズをしてください
髪をかき上げて払って客歓声
・うちの犬が僕になついてくれませんどうしたらいいですか?
譜久村「帰宅したら毎日なでてあげてください」
370 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 01:59:53.18 0
ちちんぷいぷいと言った客は男に化けてるえりぽんかっ!?
371 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 08:59:43.69 0
∩ /ゝ
|_| __ __ __. |_| __ .l l __ __ ∪ /⌒/" 、⌒ヽ
| | Cし |‐' |‐' У | | Cし | | (_) レl/ ヒ' ヒ' l'^! ○ | ::::::::○::;;;::○::;| /ー-
___ ヽ ,,:::、WWW;//==ヽ i
 ̄'''‐-、:.`ヽ /,~,川* ^_〉^)./. |/
@⌒⌒@ / ::: ..::::つO
</(人人))> "''-;,,i ::::,,/ ヽ
ノノ刀e _l‘) "''---''''/"''~
i(ノ::..l) 0つ┓
/::.. ,イ 。(8‘ ー‘8)。 <::ヽ
__,,, -‐'":/`J |::::::\ 。'“゚`・*。 。*゚”`'。
 ̄ ̄ ∠ニニニ`_ ☆ * ゚+゚ ☆
从*・ 。.・)/ ゚''+。., ゚,, ,.。+''゚
/ゝ <´ヽWノフつ ゚“・:+.:.。☆,,*:...。.:.+・ ”゚
/⌒/"⌒、ヽ ミ≡=_、_. (,ノ(,, _,-、ゝ___ -、 ゚*。 ,
| ::::::▽::;;::▽:;| /ー--、 彡≡=-'´ ̄ ̄`~し'ヽ)┓ ̄  ̄ ゙̄"′ ゚・*。+・`
ヽ、:::WWW,; /==ヽ i ,. (ノリ ‘. 。‘))
/,,ノリ*´ー´リ,/ |/ __/=ヘ
/::::::::::::::::::::::::○ 从*´◇`)
∠ \ "''-;,,i:::::::::::::.:,/.ヽ ( ) π ∠\
| \ `' '~U~U/"''~~. `u-u' γ,::,::':ヾヽ _/ニ` 、 <~ヽ、
∠ニニニ> .、, (::ハo´ 。`ル). <____フ / \
从*´’v’リ _/二[ _, .、 ヽ:ヽ'--'ノノ | |;;:..| ,.' , ===`、
/~~ハ丶つ┓ 【ノハ*゚ ゥ ゚)】 __/_[._ ) (.. | |;;;;.| <|||9|‘_ゝ‘)>
/ OO| (ノノ*・_l ・)) 占7 ハ_ ヽ 川c ’∀´) ( ⊃⊃ | |;;;;;| / ,∞ヘ つ┓
`〜uu′. .l ゚ ' ゚l´ (,,_,,)〜 (__)__). │ |/;:;: く__/u|__,ゝ(ノo’u’oナ)
372 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 10:16:40.82 0
何気に12期もいるw
373 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 12:24:07.98 0
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
,,-''::::二-''" ズゴゴゴゴゴ・・・・・・・ "- ;;:::`、
._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
.(:::::{:(i(____ i| .|i _,,-':/:::}
`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
"--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i| .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
i| |i
.i| .|i
ちちんぷいぷいっ!!!━━━i| .|i ━━━━━━━━ !!!!!
.i| oノノハヽo |i
.i| ○|||9|‘_ゝ‘)○ |i
i| \ /トiヽ、_|i
_,, i|/"ヽ/:/ \Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:/ / ̄\ \ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;(__) (__);;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ
374 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 14:34:42.36 0
♪ ノノハヽ 「`j
(‘<_‘|9|||/φ <タッピングがうまく出来んの
ヽ づ〃) ♪
〉 (_O__).、
.. し '⌒\_),
375 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 15:24:25.25 O
そういやえりぽんギター担当だな
376 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 15:53:32.21 0
HEY!
|||9|‘_ゝ‘)/"lヽ ジャッジャッジャー
/´ ( ,人 ) ジャッジャッ
( ) ゚ ゚| | ジャジャー コラ〜〜〜!!!!
\ \__, | ⊂llll
\_つ ⊂llll ∩(・e・#b||
( ノ ノ \ )
| (__人_) \ | | |
| | \ ヽ (_(__)
377 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 19:26:20.82 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
378 :
ハロウィンの怪談・再び@転載は禁止:2014/10/31(金) 19:47:20.79 0
「今年もハロウィンの時期ですね。去年は鞘師さんが大変なことになってましたけど」
「うんホントまいったよ。でもお化けの正体が保田さんだとわかった今年はもう大丈夫だから」
「ただこの街で噂されてるのは、保田さんの件だけじゃないんですよ」
「まだ他にもあるの?」
「現在、魔道士の間で流れている噂の最先端は『食いしん坊の口裂け女』ですね。
ハロウィンでみんなを脅かすとお菓子がもらえると知り、この日を狙って出没してるらしいですよ」
「なにそれ。この地区の魔道士達も個性的なこと思いつくよね」
「だから鞘師さんも今日の夜はおとなしく家にいたほうがいいですよ」
「はるなんも心配性だなぁ。大丈夫だようちは強いから」
なんて見栄を張って家を出たものの、やっぱり暗がりの街はちょっと怖いな。
噂のせいか人通りもまったくないし、なんか無性に気味が悪く感じる。
みんなへのお土産のドーナツもちゃんと買えたから、今日はもうさっさと帰ろう。
「トリックオアトリ〜ト〜」
!!?
ああビックリした。いきなり後ろから声をかけられるなんて、
やっぱり人通りがなくてもちゃんとハロウィンしてる人はいるんだ。
379 :
ハロウィンの怪談・再び@転載は禁止:2014/10/31(金) 19:47:56.10 0
……いやちょっと待って。
別に気を抜いていたわけでもないのに、というか怖かったからちゃんと周りを注意してたのに、
なんでうちはまったく気配を感じ取れないまま簡単に背後を取られてるんだ!?
まさかまた保田さんがイタズラで声をかけてきてるとか……。
確かに保田さんクラスが相手なら背後を取られてもおかしくはないけど、
やけに可愛らしくて間延びしたようなこの声は、明らかに保田さんのものじゃないし。
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ〜」
うんやっぱり違う声だ。
ということはもしかして……いやそんな馬鹿な、きっと気のせいのはず。
だから思い切って振り返ってみよう!!
http://i.imgur.com/vwLrX8D.jpg !! いやーーーーー!!!!!!!!!
(おしまい)
※去年のハロウィンで起こった「大変なこと」については「ケメコ外伝」をご参照ください
(まとめサイト「外伝(続きもの)」内に所収)
380 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/10/31(金) 21:03:16.51 0
こんこん?
381 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 00:59:13.28 0
これ仮装メイクじゃなくて特殊メイクだよねwこええw
382 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 01:31:10.73 0
383 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 01:34:00.43 0
川o・-・)<trick or die
384 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 02:11:27.54 0
紺野先輩も何気に強いんだなw
385 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 06:30:37.42 0
保
386 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 09:48:59.22 0
田
387 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 12:16:51.02 0
388 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 16:07:52.58 0
crazy完全なゲイバー
389 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 19:52:38.52 0
ごっちん?
390 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 23:05:52.14 0
雨
391 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/01(土) 23:18:20.05 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
392 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 02:15:12.01 0
393 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 05:27:06.79 0
えりぽんが負傷するほどの戦いがあったようなの
394 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 10:33:06.26 0
保
395 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 15:14:07.28 O
田
396 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 15:20:40.88 0
ケメキング・デッドの話しも構想は2個?あるがどうなるか
397 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 18:21:00.40 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
398 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 22:23:23.23 0
さゆみがりほりほにキスするお話を読みたいの
399 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 23:00:26.96 0
さゆみがりほりほにキスしたと思ったら実は尾方で
それを見たマリアちゃんと羽賀ちゃんにスイッチが入って
二人がさゆみを取り合うというお話が読みたいの
400 :
名無し募集中。。。@転載は禁止@転載は禁止:2014/11/02(日) 23:27:30.45 0
どれだけ待たされたか。
やっとヘタレ返上か。
アリーナではメンバー全員との口付けするの
で、お願いします
401 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 23:43:47.82 0
今日のコンサであったらしいね奇跡が
402 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 23:53:31.64 O
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚<ちちんぷいぷい、道重さんが私にキスしたくな〜れ!
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ つ~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
403 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/02(日) 23:58:56.24 0
あゆみん滑ってるよ
404 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 01:12:12.83 0
ほっぺただった
次は唇にチューできるように頑張りましょう
405 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 04:27:37.16 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
406 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 10:08:14.94 0
おは
407 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 14:20:25.69 0
ひる
408 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/03(月) 20:08:39.52 0
>>378-379より
里保が帰ってこない。
軽い用事で一人で出かけて、帰りにドーナツを買ってくるとは言ってたけど、
それにしたってそんな時間がかかるものではないはず。
里保の実力を思えば考えにくくはあるものの、暗くなってからの女の子の独り歩きだけに、まさか何らかの予期せぬ危険に巻き込まれたなんて可能性もないとは言いきれない。
「ドーナツまだかな〜」
「まーちゃんもドーナツよりまず鞘師さんの心配しようよ」
「念のためみんなで探しに行った方がいいんじゃない?」
みんなのざわめきが広がる中、不安げな声を上げたのは春菜だった。
「もしかして、本当に『食いしん坊の口裂け女』に遭遇してしまったのかも」
「何それ? いくらハロウィンだからってそれはな……」
「うんそれかな」
笑って否定する衣梨奈の言葉は、さゆみの思わぬ肯定によって遮られた。
「えっ!? それって一体どういうことですか?」
「りほりほはその『食いしん坊の口裂け女』と呼ばれてる人物と一緒にいるようね。
臨海公園で待ってるから、生田が責任を持って連れ帰ってきな」
409 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/03(月) 20:09:17.98 0
いきなりの指名に驚く衣梨奈だったが、すぐに部屋を飛び出そうと立ち上がる。
それに続くように亜佑美と遥も、立ち上がりさゆみに直訴した。
「あたし達も一緒に行きます!」
「気持ちはわかるけどこれは生田一人でやるべき役目だから、
今回は生田に花を持たせてあげてくれる?」
穏やかながらも反論を許さないさゆみの口調に、
亜佑美達もそれ以上無理強いできずに口をつぐむ。
「それじゃあ行ってきます!」
「うん、精々頑張ってきな」
「鞘師さんをよろしくお願いします!」
「『食いしん坊の口裂け女』には十分に気をつけてくださいね!」
「ドーナツよろしくね!」
「だからまーちゃんそれ今言うことじゃないから」
それぞれの声を背中に受けながら、勢いよく衣梨奈がさゆみ邸を飛び出していった。
410 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/03(月) 20:10:47.65 0
後は生田に任せておけば大丈夫だからまず夕飯の支度をしようというさゆみの提案を受け、
みんながぞろぞろと台所に向かう中で、一人だけ残った春菜がさゆみに問いかけた。
「よくわからないことがいくつもあるんですけど、訊いていいですか?」
「うんいいよ」
「道重さんはなんで鞘師さんが『食いしん坊の口裂け女』と一緒にいるとわかったんですか?
しかも臨界公園にいるって場所まで把握してるなんて……。
それになんで生田さん一人じゃないといけなかったんですか?
もし害意を持って『食いしん坊の口裂け女』が鞘師さんを攫ったのだったら、
それこそ生田さん一人で鞘師さんを奪還しようとするのは危険が大きいと思うんですけど?」
「別に相手に害意なんてないから大丈夫」
深刻な表情の春菜を安心させるように、さゆみが軽い笑みを浮かべる。
「さゆみもはっきりと全貌を把握してるわけじゃないけど、臨界公園にいるってわかった理由は簡単。
このM13地区に渦巻く魔力の流れを感じてみれば一目瞭然だから。
ここまで大きな魔力を持つ人物はこの地区でも……いや、全世界でもそう多くはないし、
それを隠すでもなく明らかにさゆみに対して信号を送ってきていたからね」
「そんなことまでわかるんですか……」
春菜がただでさえ大きな瞳をさらに見開いて驚愕する。
魔道士が数多く存在するこのM13地区で渦巻く魔力の流れというのは、
一体どれほどの規模なのだろう。スケールが大きすぎて春菜の想像がまったく追いつかない。
それを把握し見極めるさゆみの能力は言うまでもなく、
相手が全世界でもトップクラスの魔力の持ち主だというのは、驚き以外の何物でもない。
411 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/03(月) 20:11:17.56 0
「まあ誰でもわかるってわけじゃないけど。
今回は相手がさゆみにとってよく見知った存在だったから、すぐに感じ取れたというだけ。
りほりほが一緒にいるとわかった理由も相手の信号からの情報だし、
生田を一人で行かせたのも、それが相手のご所望だというのだから仕方ないよね」
「道重さんは『食いしん坊の口裂け女』と知り合いなんですか??」
「うんまあね。
それにしても、その『食いしん坊の口裂け女』ってのは言い得て妙だね。
ハロウィンに相応しいし、食いしん坊のこんこんにはまさにピッタリなネーミングだよ」
懐かしそうに遠い目で楽しげに笑うさゆみ。
春菜はその「こんこん」なる人物のことをもっと詳しく訊きたいと思いながらも、
それ以上踏み込ませない壁のようなものを感じ取り、質問を躊躇する。
「でもなんでわざわざこんな間怠っこいことをしてるのやら。
生田一人を呼び出す理由もよくわからないけど、
まあどういう意図だとしても生田にはいい経験になるでしょ」
里保にもそして衣梨奈にも危険はなさそうだとわかりひとまずはホッとした春菜だったが、
それ以上に、衣梨奈と『食いしん坊の口裂け女』との接触により
一体どのような化学変化が発生するのか、衣梨奈の後をつけて自分自身の目で確かめたい。
……そんな衝動を抑えるのに精一杯だった。
(つづく)
※生田メイン
そんなに長くはならずまったり更新で5回以内では終わらせる予定です
412 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 20:15:02.61 0
まさかTRUTHバージョンがあったとは…更新楽しみにしてます
413 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/03(月) 22:41:47.82 0
こんこんまでキタ━(゚∀゚)━!
414 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/04(火) 01:51:06.06 0
ハロウィン♪ハロウィン♪
415 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/04(火) 11:16:50.41 0
鞘師
416 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/04(火) 17:11:18.01 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
417 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/04(火) 21:41:13.28 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
418 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 00:02:51.65 0
*``・*+。
`*。
*。
。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
419 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 03:59:43.92 0
マヒャドとシパパ
つかシパパってからマヒャドだと効果的な範囲魔法になるな
420 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 05:45:38.46 0
どぅーいしの合わせ技
421 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 12:36:12.33 0
シパパ自体がふくどぅーの合わせ技
422 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 13:07:12.56 O
フクちゃん最強の魔法だな
この魔法のために爪は短めに手入れして常にイメージトレーニングは怠らないらしい
それでもえりぽんのナマちゃんには歯がたたないとか
423 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 17:39:02.40 0
ナマちゃんに歯を立てるフクちゃん
424 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/05(水) 19:37:21.93 0
>>408-411より
さゆみ邸から臨海公園まで一気に駆け抜けてきた衣梨奈が見た光景、
それは電灯に照らされたベンチに並んで座る2人の姿だった。
一人は里保。
ベンチの背もたれに身体を預け、寝ているのか気絶しているのか目を閉じたままでいる。
そしてもう一人は、衣梨奈の初めて見る人物だった。
丸顔とそしてまん丸の瞳が印象的な、可愛らしい容姿の女性。
……ただ一点、口元が大きく裂けていることを除いては。
その女性は、『食いしん坊の口裂け女』の呼び名に違わぬ様子で
ドーナツを両手で持ち無心になって食べていた。
口元が裂けているのだからそれこそ大口をあけて齧り付けばいいものを、
まるでハムスターがエサを食べる時のように、ほんの小さい一口サイズで
ちまちまと口に運んでいるのがなんとも滑稽で、微笑ましい光景にすら見える。
だが、衣梨奈にはそんな光景に和めるような心の余裕はなかった。
ぐったりしている里保の姿を視認した時点で完全に頭に血が上ってしまい、
感情のままに猛スピードで2人に走り寄る。
「里保を返せ!!!!」
「あ、ごめんね。ドーナツ食べ終わるまでもうちょっと待っててくれるかなぁ」
その姿に気付いた女性の緊張感のない一言を衣梨奈が受け入れられるはずもなく、
2人の目の前まで迫る……かに思えたその時、何かにぶつかったような衝撃を受け、
衣梨奈は大きく弾き飛ばされた。
425 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/05(水) 19:37:53.91 0
「うーん、すぐに頭に血が上って状況判断ができなくなるのはマイナスだねぇ。
でもそれだけ友達想いというのはプラスかなぁ」
女性の独り言も耳に入らない様子で、すぐさま起き上がった衣梨奈は
2人との間に立ち塞がっている半透明の障壁に立ち向かっていく。
だが、力自慢の衣梨奈の攻撃を以てしてもその障壁は小揺るぎもしない。
「そんな無駄なことしても疲れるだけだからさ、大人しく待ってなよぉ。
もう少しでドーナツも食べ終わるし」
女性の忠告を聞く気配も見せない衣梨奈が、一度後退して大きく距離を取る。
そして勢いよく助走をつけると、右足に猛烈な魔力を纏い一気にそれを振り上げた。
ガキッ!!!
金属製の扉をも粉々にする衣梨奈の渾身の一撃でも、障壁を砕くことはできなかった。
ただそれでも、これまで無傷だった障壁に細かいヒビが走り、
このまま攻撃を続けていけば破壊も叶いそうな手応えを初めて得ることはできた。
これまでノホホンとドーナツを食べ進めていた女性も、それを見て眉を上げ楽しげな表情となる。
「ふーん、あたしの鉄壁の守りにキズをつけるだなんて、パワーだけはなかなかのものだねぇ。
じゃあこんなのはどうかな?」
懐に手をやった女性が取り出したのは、真っ白な小さいマシュマロだった。
それを名残惜しそうにしばらく眺めていたが、意を決したように指で弾く。
弧を描いて飛んだマシュマロはヒビの入った障壁に張り付くと瞬く間に広がり、
半透明だった堅い障壁は真っ白な柔らかい障壁へと姿を変えた。
426 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/05(水) 19:38:53.38 0
障壁の変容に一度は足を止めた衣梨奈だったが、気を取り直してまた猛然と攻撃を加える。
しかしどんなに重い一撃を放っても白い障壁はふんわりと柔らかく威力を吸収し、
まともなダメージを与えることもできない。
「ちょっとは頭も使わないと、力ずくのごり押しじゃその壁は壊せないよぉ」
ドーナツを口の中に溜め込み、もごもごしながらアドバイスを送る女性。
衣梨奈もまったく手応えのないこれまでの攻撃で力押しの愚を実感したか、
その言葉に一度動きを止めた。
しばらく眉を顰めて白壁を睨みつけていた衣梨奈だったが、おもむろに左手で掌底を放つ。
そして壁に触れた瞬間に手を止め、素早く呪文を唱えた。
衣梨奈の掌からほとばしる極寒の冷気。
それは柔らかい白壁をあっという間に固く凍りつかせた。
そこに衣梨奈の、満を持した右ストレートが炸裂する。
凍りつき柔らかい吸収力を失った白壁は、魔力を纏ったパンチをまともに受けついに砕け散った。
白壁の破片は小さなマシュマロへと戻り、
ちょうどドーナツを食べ終えた女性の手の中に綺麗に納まる。
「ちゃんと考えれば、応用力もなかなかのものかな。
……うん、凍ったマシュマロも悪くないね」
女性はマシュマロを口の中に放り込むと、ゆっくりとベンチから立ち上がり、
体力を消耗し肩で息をする衣梨奈へと改めて声をかける。
「食べ終わるまで待たせてちゃってごめんね〜。
ああそうだ、自己紹介が遅れたけどあたしはアサミ。
わざわざこんなところまで来てもらってありがとうね」
427 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/05(水) 19:39:19.62 0
凄惨な見た目の口裂け女に丁寧に自己紹介されても、
衣梨奈もああそうですかとあっさり受け入れられるはずもない。
「どうして里保を攫うようなことを!!」
「あの娘にはちょっと協力してもらってるだけで別に攫ったとかじゃないんだけど、
そんなことより、まずはあたしの用件を先に片づけさせてもらっていいかな」
そう言いながら懐を探ったアサミが取り出したのは、黄土色の短い棒。
それはマシュマロに続く懐かしの駄菓子、きなこ棒だった。
何をするつもりかと身構える衣梨奈に、
きなこ棒を顔の前へと運んだアサミがフッと息を吹きかける。
棒に付着していたきなこが飛び散ると、それはあり得ないほど拡散し
砂塵となって一気に衣梨奈の周りを取り囲んだ。
強烈な目潰しに、里保のような風の魔法を操れない自分を恨めしく思いつつも
顔を守りながら大きく後ろに下がり砂塵を避ける衣梨奈。
ようやく砂塵がやむと、目の前にいたはずのアサミの姿がなく、
代わりに本来ここにいるはずもない、衣梨奈のよく知る人物が仁王立ちしていた。
「さあ生田、ここからが本番だよ!
どこからでもかかってきな!!」
(つづく)
428 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 20:16:04.19 0
こんこん強えなぁ
429 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/05(水) 20:46:56.39 O
こんこん、ガキさん出すのはズルいだろw
430 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 00:43:14.50 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
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⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
431 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 02:50:46.78 0
432 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 04:22:20.18 0
相変わらず突っ込みどころが多いw
433 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 09:49:17.52 0
そりゃまーちゃんもキレるわwww
434 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 10:35:10.27 0
ヤ…ヤシーッw
435 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 12:43:46.93 0
最近まったく本編がないような気がするのですが何かあったんですか?
436 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 13:44:17.49 0
437 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 20:18:38.64 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
438 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 22:10:21.81 0
439 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/06(木) 23:48:08.20 0
>>431 最後のコマでさゆの頭に噛み付いてるのがまーちゃんかっ!?w
440 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 00:02:57.29 0
どぅ<チャッピー!エサ
441 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 00:04:58.41 O
>>439 さゆがりほりほにチューしちまって焼きもちのあまり
メタモルフォーゼ起こしちまったんだろうなww
442 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 01:13:51.84 0
まーちゃんは犬族だからw
443 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 01:26:22.97 0
誰だ他スレにさゆの台詞だけ書き込んだのはw
838 名前:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/11/07(金) 00:51:16.81 0
ああっ 佐藤の魔法でキス魔になっちゃったの
ああ〜 止まらないの〜(笑)
444 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 02:17:16.79 0
すまんw
久々のやっつー漫画にテンション上がってしまったのでw
445 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 07:26:51.24 O
* ∠\`・* 。
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`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
446 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 09:38:32.32 0
ガブガブガブガブ
あああああああああああ
って感じが素敵
447 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 14:08:22.04 0
ボ因子w
448 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 14:35:54.08 0
臨界公園ってなんか怖いw
449 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 19:53:01.42 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
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ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
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450 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/07(金) 23:16:19.88 0
* ∠\`・* 。
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`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
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`・+。*・ ゜
451 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/08(土) 02:04:14.19 0
おやぷみなさい
452 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/08(土) 09:28:00.46 0
453 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/08(土) 15:33:35.73 0
*``・*+。
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。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
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454 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/08(土) 18:35:25.46 0
*``・*+。
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。☆ノハヽ *
+川c ’∀´)*。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
455 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/08(土) 23:03:36.47 0
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て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
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,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
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 ̄ ̄"..i| .|i
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456 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 03:06:04.22 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
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457 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 07:07:15.22 0
* ∠\`・* 。
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`*。 ヽ、 つ *゜*
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☆ ∪? 。*゜
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458 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 12:21:30.70 0
お昼はスパで
459 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 13:21:21.81 O
|||9|‘_ゝ‘)<雨で寒かやけん、鍋焼うどんにするっちゃね
460 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 15:08:18.92 0
rC
(__`ソ グツ (⌒ヽo
Y グツ (⌒(_) 今日はおうどん!!
r彡>-―.■.―-<ミ> おいしくな〜れっ♪
____ `Y. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.l'´ ______
| ⊆⊇ | |:: :| || ̄//|§|
| ̄ ̄ ̄ ̄| |:: ミ ノノハヽo∈ .||/__|llロ|
| ロロロ ::oo | |,___ ☆━と(^<_^*|9|| __|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|||从~∀~从||| ̄`ヽ `つ .||□△_∩■_||
| ̄~|~ ̄| | . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〉 , ) ..|| 0|0 ||
.. | ゚.|.゚ | | (_(_ノ .|| .|. ||
ノノハヽ 待ち遠しいの
从*・ 。.・)
_____(つ / ̄ ̄/____ .
/ \/__/ /|
/rェェェ、 .rェェェ、 ./ .,i|
/_||_||_||____||_||_||___/ ノ|_」
:| .:. ||_||_||_ ||_||_||_ |,ノ´
`| |^゙|___|7`"^⌒^`|___|7^'^1 |
461 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 15:37:51.04 O
鍋がデカいw
462 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 16:11:05.44 0
どんな大きな鍋でもしっかり温めてくれる姐さんがいるから問題無い
463 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 16:31:48.03 0
____ ______
| ⊆⊇ | n ..____. ..|| ̄//|§|
| ̄ ̄ ̄ ̄| .,<ニ>、 li'´ ̄ヽ_/l| ||/__|llロ|
| ロロロ ::oo | (,.__ .,ア ゝ._ _ノ. || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|..||~∀~||..|~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||□△_∩■_||
| ̄~|~ ̄| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ..|| 0|0 ||
..| ゚.|.゚ | | || .|. ||
ノノハヽo∈ ノノハヽ ノノハヽ
(‘<_‘|9||| リ`ー`*リ (゚ ゥ ゚*ハ
ノノハヽ _(___)___(__)__(___)____
从*・ 。.・)´ 日⊂⊃ 日⊂⊃ 日⊂⊃ /|
n-/ `つ日⊂⊃ ノノハヽ ノノハヽ 日 / , il
||( / 日(´〈_`*川 ⊂⊃ ル´。 `oハ⊂⊃/ ノ´|_」
||=|二二二二二( Oと)二二二( )二二|,ノ´
モグモグ...
464 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 18:32:54.38 0
うどんはデカイ鍋で茹でるほうがいいんだっけ
465 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 19:57:41.22 0
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
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て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
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"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
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 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
i| |i
.i| .|i
無駄に保全 ━━━━━━i| .|i するっちゃよ━━━━━ !!!!!
.i| oノノハヽo |i
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i| \ /トiヽ、_|i
_,, i|/"ヽ/:/ \Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:/ / ̄\ \ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
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466 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/09(日) 23:31:05.72 0
ho
467 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 01:35:10.42 0
,,-―---、
 ̄ヽ、;;;;;;;;;`ヽ、
`i;;;;;;;;γ⌒`ヽ、
|;;;;ノノノハヽノ
(" ̄川c ’∀´)"
/i⌒=-∞<,--、
/;;;i ('⌒`x'<《ク人
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/;;;;;;γ| |:::::イ;;;;;;;;;;;;ヽ、_ノ
/;;;;;;;;;;;;;;い| |:::ノ\;;;;;;;;;;;;\
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ[ ̄i\ \;;;;;;;;;;;;\_
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽヘヘヘ、 ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;; ̄フ
⌒ヽ_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;γ 、 )、ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;(
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⌒`ヽr'" ̄/ / / ̄
(⌒i / イ
〃ヽ`イ`-、ト、
(_フ\_フ
468 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 03:02:39.33 0
姐さんはご本人もけっこう鍋焼きうどん作って食べてたらしい
469 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 06:28:28.21 S
470 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 10:04:59.75 0
違和感ありすぎだなw
471 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 16:05:28.61 0
w
472 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 20:26:13.42 O
ちんちくりんの可愛さがだーちゃんの唯一の魅力なのに
473 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 21:44:17.83 O
それ以外は魅力がないってことかw
474 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 22:45:30.93 O
ひでえww
475 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/10(月) 23:51:32.48 0
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
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`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
i| |i
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.i| oノノハヽo |i
.i| ○川# ’∀' )○ |i
i| \ /トiヽ、_|i
_,, i|/"ヽ/:/ \Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:/ / ̄\ \ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
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476 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/11(火) 02:46:04.31 0
真夜中にシパパ!!
477 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/11(火) 10:10:37.18 0
|||9|‘_ゝ‘) <魔剣召喚!
|||9|^_ゝ^)つ お泊まり剣(5枚綴り)
478 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/11(火) 12:50:57.90 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
479 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/11(火) 19:31:49.84 0
>>424-427より
ついさっきまで目の前にいたのは確かに、丸顔でメリハリのあるボディのアサミだった。
それが今、衣梨奈と対峙しているのはほっそり小顔のシンプルボディ。
「に、新垣さん……!?」
それは見間違えるはずもない、衣梨奈の憧れの人である里沙であった。
「こら生田! ボーっとしてないでさっさとかかってきなさい!
魔法でも体術でもどんなやり方でもいいから、
とにかくあたしに一撃入れられたら鞘師のことはすぐに返してあげるから」
こんなところに里沙がいるわけがないことくらいは衣梨奈にもわかっている。
しかしその容姿から声音から喋り方に至るまであまりにも里沙そのもので、
かかってこいと言われてもただ戸惑うことしかできなかった。
「あんたねぇ、そんなことでどうすんのよ。
目の前で大切な友達が攫われようとしてる時に、
その相手があたし――新垣理沙の姿に変身したくらいで
それだけでもう何もできなくなって黙って連れ去られるだけになっちゃうの?
あんたは自分自身の力で大事な人も守れないような情けない奴だったの?
そんな軟弱な精神で世界一の魔法使いなんかになれると思ってんの?」
そんな様子を見かねた里沙から飛んだ叱責の声により、
衣梨奈は頬を叩かれたようにハッと目が覚めた表情になる。
そうだ、えりは大切な友達を、里保を守ると心に誓ったんだ。
たとえ新垣さんが相手でも、自分のこの想いを曲げるわけにはいかないんだ!!
480 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/11(火) 19:32:17.04 0
「わかりました。えりが一撃入れることができたら、必ず里保を返してくださいね」
「もちろん。だから遠慮せず全力でかかってきな」
衣梨奈の顔つきが変わったのを見て取り嬉しそうに頷いた里沙が、
ブルース・リーばりに大げさに構えて手招きする。
それを合図に、衣梨奈がダッシュで間合いを詰めた。
衣梨奈が放ったのは、先ほどアサミの鉄壁の守りにひびを入れたのと同じハイキック。
さすがに右足に魔力は纏わせていなかったが、それでもまともに食らえば
一撃ノックアウトも十分ありそうな渾身の一撃だった。
だが里沙は全く動じることなく、軽やかにその場にしゃがんで蹴りを躱すと、
そのまま素早く回し蹴りを放ってふんわりと衣梨奈の左足を払う。
軸足を掬われた衣梨奈は、たまらずその場に尻もちをつく羽目となった。
「大技ってのは、決まるとダメージがでかいけどそれ以上に隙も大きいんだから、
いきなり出したってまともに当たるもんじゃないよ。
さあ、いつまでもそんなとこに座り込んでないで。この程度で終わりじゃないんでしょ」
里沙の挑発に応えるように、衣梨奈が立ち上がりざまに飛びかかっていく。
しなやかでバネのある力強い肢体から放たれる連続攻撃。
今度はジャブやローキックなど小技も交えながら、
持っている技を全て出し切っての息つく間もない猛攻だった。
481 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/11(火) 19:32:43.52 0
しかし里沙はその攻撃を、柳に風の如く躱し、いなし、バランスを崩し、そして反撃する。
「脇腹がガラ空き!」「足が疎かになってる!」「ガードが甘い!」
??声とともに飛ぶ里沙の反撃は全て寸止めだったが、
実際に受けたかのような衝撃だけが衣梨奈の身体に響き、
衣梨奈の未熟さを否が応にも自覚させる。
追い詰められた衣梨奈が繰り出した、右ストレートを囮にしての
死角からの左フックも里沙にあえなく躱され、
寸止めボディブローの反撃に大きく吹き飛ばされた衣梨奈は、思わず膝をついた。
「生田の攻撃はさ、真っ正直すぎるんだよね。
攻撃の組み立てと軌道がすぐに読めちゃうから、躱すのも反撃するのも簡単なんだ。
今までずっとパワーに頼り切ってた証拠。もっと相手の裏をかくような攻撃を考えなきゃ。
まあ最後の左フックまでの流れは悪くなかったけどさ」
息を切らしながらゆっくりと立ち上がる衣梨奈の様子を見て、
その眼にまだ強さが宿っていることを確認した里沙が満足げに微笑む。
「じゃあそろそろ生田の魔法を見せてもらおうかな。
あんた魔法使いやめて格闘家に転向したわけじゃないよね」
「……わかりました。次は魔法でいきます」
里沙の言葉に応えた衣梨奈が懐に手を入れると、
ある物を取り出し、それを勢いよく空中へと放り投げた。
(つづく)
482 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/11(火) 20:19:43.51 0
師弟対決キター!…と思ったけどガキさんはこんこんだし生田の師匠はさゆだったなw
483 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 00:17:35.63 0
おやすみ
484 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 06:59:24.29 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
485 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 10:00:53.14 0
小田ちゃん保全
486 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 18:57:54.62 0
487 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 20:35:19.63 0
武器名:聖剣エクスカリバー
必殺技:殴打
488 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 22:19:11.36 O
ステージよりコースの方が様になるアイドルなんて始めてだな
489 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/12(水) 23:41:59.73 0
えりぽんは基本素手で武器使わんのだろうが使うとしたらナックル系か?
490 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 01:12:01.04 0
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
,,-''::::二-''" ズゴゴゴゴゴ・・・・・・・ "- ;;:::`、
._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
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`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
"--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i| .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
i| |i
.i| .|i
無駄に保全 ━━━━━━i| .|i するっちゃよ━━━━━ !!!!!
.i| oノノハヽo |i
.i| ○|||9|‘_ゝ‘)○ |i
i| \ /トiヽ、_|i
_,, i|/"ヽ/:/ \Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:/ / ̄\ \ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;(__) (__);;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ
491 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 01:44:55.39 0
492 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 04:14:23.07 0
幼女に悪戯するのに使うような
493 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 07:31:12.58 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
494 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 12:29:00.61 0
*``・*+。
`*。
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。☆ノハヽ *
*ハo´ 。`ル *。+゚
`*。 ヽ つ*゚*
`・+。*・`゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・+ ゚
495 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 18:06:44.06 O
シパパ?
496 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 19:08:52.12 O
ノノ*‘ _l‘)<シパパならお任せですわ
497 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/13(木) 19:41:41.34 0
>>479-481より
「ふーん、なかなか面白いことするね」
予想外の衣梨奈の行動に、里沙がニヤリと笑う。
衣梨奈が頭上高く投げ上げた物、それは数十個もありそうなビー玉だった。
無数のビー玉は、衣梨奈が印を結ぶとともに空中でピタリと制止する。
そして大きく右手を振り上げると、軌道もタイニングも1個ずつ別々の動きで
四方から里沙に襲いかかっていった。
衣梨奈は、里保のような風や炎の魔法を操る能力を持ち合わせていない。
代わりに衣梨奈が一番に得意としているのは、スケボーを浮かせて意のままに操り
空を飛ぶ技術を身に着けたように、色々な物を自在に動かす物体操作の魔法。
ならばその魔法を攻撃にも転用できないか、と考えた衣梨奈が研鑽を重ね、
ついに編み出したのがこの「ビー玉ファンネル」だった。
「なるほど、これだけの数で一度に来られると防ぐのも大変だわ。でも……」
里沙が素早く呪文を詠唱する。
「火!」
いくつかのビー玉が、火球に取り込まれ溶け落ちる。
「風!」
いくつかのビー玉が、突風に巻き込まれ彼方へと飛び去る。
「水!」
いくつかのビー玉が、水泡に吸い込まれ地面に転がる。
「土!」
残ったビー玉が、土壁に飲み込まれその中へと姿を消す。
498 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/13(木) 19:42:10.33 0
「アイディアは悪くないけどさ、やっぱり実体のある攻撃だと
四大元素の魔法で迎撃しやすいんだよね」
「ビー玉ファンネル」が軽々と防がれてしまった衣梨奈だったが、
気落ちすることもなくすぐに次の魔法を発動させた。
「聖剣エクスカリバー!!」
高らかな宣言とともに、衣梨奈の手中に青白く輝く剣が出現する。
「いやいや、かっこいいこと言ってるけどそれってただの氷の剣じゃん。
何かすごい魔剣を物体移動させたのかと一瞬焦ったじゃない」
里沙のツッコミも意に返さず、氷の剣を手にした衣梨奈が雄たけびを上げながら迫る。
手にしているのがたとえ魔剣ではないにしても、それは一撃必殺の気迫を伴っていた。
迎え撃つべく印を結ぶ里沙の姿に、衣梨奈が内心でほくそ笑む。
わざわざ芝居がかった魔法を使い大げさに襲いかかったのは、
里沙の注目を自分に集めるための演技。本当の狙いは別にあった。
風の魔法で彼方へと飛び去ったように見えた数個のビー玉。
それが大きく迂回して、里沙の真後ろから猛スピードで迫っていた。
さしもの新垣さんもこの攻撃には気付いていないはず。
これでついに待望の一撃を決められる!!
499 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/13(木) 19:42:39.31 0
「!!?」
だが衣梨奈の都合のいい皮算用は、あえなく崩れ去ることとなる。
ビー玉が里沙の背中に直撃するかと思われたその瞬間、
まるで意志を持っているかのようにビー玉がギリギリで里沙のすぐ脇をすり抜ける。
それだけではない。すり抜けた数個のビー玉は、そのままの勢いで
里沙へと突進していた衣梨奈の方に向かい、一直線に襲いかかってきたのだ。
「ちょ、ちょっと!!」
慌てて地面に横っ飛びで転がり込んで、どうにかビー玉を避ける衣梨奈。
「狙いは悪くない。相手の裏をかくような攻撃だったしね。
でもさ、物体操作の魔法を使えるのが自分だけだと思わない方がいいよ」
無我夢中でビー玉を躱した拍子にあえなく折れた氷の剣を片手に、衣梨奈が呆然とへたり込む。
「それにあんた途中でビー玉の奇襲が決まったと思ったでしょ。
攻撃がちゃんと当たるのを見届けた後じゃないと、勝利を確信するのが早すぎ。
ただでさえ嘘の付けない性格なんだから、怪しげな画策してるのが表情でバレバレだったし。
詰めの甘いことしてるから、そんな情けない姿を晒すことになるんだよ。
どうする? 会心の攻撃が撃沈して心が折れた? もう降参しておく?」
500 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/13(木) 19:43:21.39 0
「まだまだ!!」
勧告の言葉を発奮材料とした衣梨奈が、素早く印を結んで再び里沙に立ち向かっていく。
衣梨奈の工夫を凝らした様々な魔法攻撃を、里沙が適切な魔法で切り返して反撃し、
そして足りなかった部分をアドバイスをする。
その繰り返しを続けていくうちに、いつしか衣梨奈の胸中から余計な雑念が消え、
里沙の前で自分の持っている力を全て出し切りたい、自分の成長を認めてもらいたいという、
ただひたすらに純粋な想いだけが衣梨奈を支える原動力となっていた。
衣梨奈の放ったダイアモンドダストが里沙の竜巻に取り込まれ、
そのまま逆用されて竜巻の攻撃を食らい、衣梨奈の身体が弾き飛ばされる。
どうにか立ち上がったものの、大きく肩で息を切るその姿から
さすがの体力自慢の衣梨奈もスタミナの限界が近いことは一目瞭然だった。
「うん。じゃあそろそろ、生田の本気の本気を見せてもらおうか。
まだ隠し持ってるんでしょ? とっておきってやつを」
里沙の言葉に衣梨奈の表情が険しいものとなり、
やがて何かを吹っ切ったかのように一つ頷くと、力強く答えた。
「わかりました。次が衣梨奈の最後の攻撃です。
絶対これで一撃決めるので、衣梨奈の全身全霊、受け止めてください」
(つづく)
501 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/13(木) 23:15:36.61 O
お疲れ様です!
502 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 05:54:25.80 0
衣梨奈の全身全霊、受け止めてください
これで生田からガキさんへのエロを連想した俺はもうだめだw
503 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 06:20:27.26 O
>>502 心配するな
そこからのエロ分岐を構想中の俺よりマシだw
504 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 12:09:09.92 O
このスレ変態ばっかりw
まあ自分も同じこと考えていたけど
505 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 16:01:23.23 O
あげ
506 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 16:59:24.29 0
リリウム小説スレ落ちてる・・・
507 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 20:49:28.58 0
まーガレットの話は楽しみだったけど…
508 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 21:43:41.68 0
509 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 21:53:22.54 0
510 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 21:54:15.96 0
511 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 22:25:42.25 0
512 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 23:14:39.47 0
了解です作品早く来ないかなぁ
513 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 23:18:39.62 0
さっそくマーガレットきてる
514 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/14(金) 23:23:45.20 0
リリウムの二次で二次オリジナルのキャラってどのくらいいます?
515 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 00:12:52.66 0
お前らはホント善人だなぁ
そのスレが落ちたことで本編作者さんが戻ってきてくれるかも、なんて邪なことを考えてたのは俺だけだったか
516 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 00:16:59.23 0
マーガレットの話終わったからきっと戻ってくるよw
517 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 00:41:17.37 0
>>514 「或る庭師のシルベチカ」に出てたシルベチカ(過去)と木蓮位かな?ゼラニウムもと思ったけどTRUMPに出てたのかも?TRUMP見てないからちょっと自信ない
518 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 01:02:46.99 0
519 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 02:00:22.33 0
これでようやく本編作者さんが帰ってくるぞ〜!!
520 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 07:30:42.77 O
<でも、そうはならなかった
521 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 07:31:03.81 0
ベリ編も次で完結だし今連載中は笑顔編だけだし確かに本編もそろそろ帰って来て欲しいなぁ
522 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 11:36:43.76 0
>こんな中途半端な状態で長く放置したくないし書けるときにはどんどん書いていきたいんだけど
>繭期のせいでマーガレットの話を書き始めちゃって((
>書き上げたら本編に全力投球しようかなとかごめんなさい蹴ってください
本編作者さんのこの言葉を信じて待とう
523 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 17:15:59.11 0
ヤシ
524 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 22:42:08.11 0
ヤシ
525 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/15(土) 23:56:22.34 0
カナ
526 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 07:37:18.29 0
カマーン
527 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 10:36:39.86 0
シパパ
528 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 15:59:52.06 0
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無駄に保全 ━━━━━━i| .|i するっちゃよ━━━━━ !!!!!
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529 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 20:09:39.96 0
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| ロロロ ::oo | (,.__ .,ア ゝ._ _ノ. || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
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/ハソヘ日\
ノノハヽ n/:: : ::::: ::本::\
从*・ 。.・) (c(^<_^*|9):一 ::ゝ.
_____(つ日と)_____ \ `つ''´
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:| .:. ||_||_||_ ||_||_||_ |,ノ´
`| |^゙|___|7`"^⌒^`|___|7^'^1 |
530 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 21:58:14.61 0
えりぽんが被ってるのは富士山?w
531 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 22:07:00.31 0
532 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/16(日) 22:12:48.73 0
なるほど本当に被ってたのかサンクスw
533 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 01:43:20.72 0
佐藤かと思ってた・・・
534 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 02:20:43.69 0
ノハ*゚ ゥ ゚)<よっ 日本一のアイドル!
535 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 02:22:08.22 0
電気グルーブの富士山を思い出したw
536 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 07:30:52.55 O
マジか
537 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 09:28:58.31 0
538 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 12:42:42.29 0
>>533 (^<_^|9||| 生田
(^〈_^ *川 佐藤
鼻の形がちょっと違うのと一番わかりやすいのが
耳(9)の有無での判別かな
539 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 20:07:50.86 0
えりぽん!
540 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 22:26:38.06 0
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
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`*。 ヽ、 つ *゜*
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☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
541 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 22:39:26.52 0
____ ______
| ⊆⊇ | n ..____. .|| ̄//|§|
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| ロロロ ::oo | (,.__ .,ア ゝ._ _ノ. || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
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..| ゚.|.゚ | | || .|. ||
._ ノノハヽo∈ ノノハヽ ノノハヽ
l ,l (^<_^*|9||| リ`ー`*リ (´◇.`*从 ∧ ,ヘ
..|| ノノハヽ ,__(____)___(__)_(___)___ ノノハヽ
.∩从*・ 。.・) , ───────────────, /| (゚ ゥ ゚*ハ
. \ ,`つ=□※)) ((※)) // .,il (uu_)〜
|| ( /∠______________//ノ´|_」
||=|二二二二二二二二二二二二二二二二二|,ノ
542 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/17(月) 23:07:07.83 0
仕事早いなw
543 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 01:39:43.66 0
544 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 03:14:50.03 0
あいも変わらず中澤さんがいるw
545 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 07:19:05.96 0
ハo´ 。`ル
546 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 13:09:24.69 0
伝説の大魔道士健ちゃんさんが・・・
547 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 17:51:45.92 0
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(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
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無駄に保全 ━━━━━━i| .|i するっちゃよ━━━━━ !!!!!
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548 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 17:51:56.85 O
ちゃんさんは不老不死じゃなかったのか・・・
549 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 18:04:29.20 0
さゆ卒までに是非みんなに『魔法使いえりぽん』を読んでもらいたいものだ
550 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 18:29:56.64 0
本篇はまだかのぉ・・・
551 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:56:02.91 0
>>497-500より
衣梨奈が最後の攻撃として選んだのは、スケボーだった。
胸ポケットからスケボーを取り出すと、裏面を撫でながら呪文を唱える。
そして衣梨奈が手を離した後もその場に浮遊したままのスケボーに、軽やかに飛び乗った。
「行きます!!」
力強い宣言とともに、スケボーに乗った衣梨奈が猛スピードで里沙に向かって突進していく。
このまま体当たりか!?
と思われたその直前、衣梨奈がスケボーの上から大きく跳躍する。
さらに空中で鮮やかに前転して推進力を高めた衣梨奈が、
里沙に向かって魔力を込めた右足で踵落としを放った。
スケボーの突進を躱そうとすると、空中から衣梨奈の踵落としが炸裂する。
かといって空中の衣梨奈を迎撃しようとすると、腹部にスケボーの直撃を受けてしまう。
どちらもスピード・威力ともにMAXの、生半可な対応では
2つ同時にはとても防ぎきれそうにもない迫力満点の攻撃だった。
はたしてこの衣梨奈の「とっておき」を前に、里沙がどのように動くか。
たとえどんな反撃をしてこようと、とにかく一度は耐えて捨て身の一撃を決めてやる!
衣梨奈の覚悟を知ってか知らずか、身構えることもなく余裕の表情を崩さない里沙だったが、
その猛攻を前にして仰向けの状態で真後ろに倒れる。
だがそれは、衣梨奈の攻撃を身に受けてのものではなく、
まさにスケボーが身体に触れようとする直前に、里沙が自発的に取った行動だった。
地面に倒れ込むことでスケボーの直撃を躱す里沙。
そしてつい先ほどまで里沙が立っていた空間をスケボーが通り過ぎようとした瞬間、
真下から両足で魔力を込めた強烈な蹴りをお見舞いする。
552 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:56:31.06 0
「うわっ!!!」
真上に激しく跳ね上げられたスケボーは、空中の衣梨奈に激突して勢いよく吹き飛ばす。
憐れ衣梨奈はスケボーごと錐もみ回転で落下し、臨海公園の砂場に墜落したのだった。
そんな生田の様子を尻目に、里沙が両手を払いながら立ち上がる。
「うん、なかなかいい攻撃だったよ。
ちょっと手加減する余裕はなかったからやりすぎちゃったけど、まあ生田なら大丈夫だよね。
ただやっぱり攻撃が直線的すぎるかな。どんなに威力があっても当たらなければ意味が……ん??」
そこで言葉を切った里沙が、訝しげな表情で自分の足元に目をやる。
そして突然、心底楽しそうに笑い出した。
「アハハハハハハハ……!!
なるほどそういうことか。うんあたしの負けだよ、生田。
こりゃまた見事に裏をかいてくれたもんだわ」
突然の敗北宣言。
里沙の下半身が、なんと足元から徐々に凍り付いてきていた。
触れた者を時間差でゆっくりと凍りつかせる、遅効性の氷結魔法。
衣梨奈がスケボーの裏を撫でながら唱えていたのは浮遊のための魔法ではなく、
このトラップ魔法だった。
「亜佑美ちゃんから色んな種類の氷の魔法を教わっといて良かった……」
里沙からの念願の一言を受けて、衣梨奈がようやく砂場から身体を起こす。
「ちゃんと立てる? ほら手を出しな」
「あ、すみません」
553 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:57:02.33 0
横から差しだされた里沙の手を取る衣梨奈。
あれ? 氷結魔法で足元を固められて動けなくなってるはずなのになんで??
という衣梨奈の疑問は、里沙の思いがけない行動によってすぐに霧消した。
手を引っ張って起き上がらせた里沙が、
そのまま衣梨奈の身体を受け止めるとギュッと抱き締めたのだ。
「この3年で随分成長したねぇ、生田。まさか本当に一本取られるとは思ってなかったよ」
「新垣さん……」
「でもそれ以上に、大切な人を守ろうという強い気持ち。
大きな壁にぶつかっても心折れずに決して諦めない堅い意志。
生田からそれがしっかりと感じられたのが嬉しかったな。
戦いの強さや魔法の上手さなんて二の次、この2つこそが
世界一の魔法使いになるために本当に必要なものだからね」
「……はい」
耳元から響く、里沙の温かい声。
衣梨奈の身体からゆっくりと緊張が解けていき、それとともになぜだか涙が溢れだす。
「この3年間、生田にだって色々悩んだりすることもあっただろうけど、
それでも世界一の魔法使いという目標を実現させるために頑張ってることがわかって、
あたしも安心したよ。まっすぐに育ててくれたさゆみんに感謝しなくちゃね」
「新垣さん……。会えて、嬉しいです」
「何言ってんの。それはこのタイミングで口にする台詞じゃないでしょ。
今のあたしはあくまでこんこんが変身しただけの姿なんだからさ。
生田がいつか世界一の魔法使いになって、あんた自身の力であたしに会いに来る時まで、
その言葉は大事に取っておかなきゃ」
554 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:57:27.88 0
「はい……。あの時の約束、いつの日か絶対に実現して見せますから、
その時までもう少しだけ待っていてください」
「うん、楽しみにしてる」
衣梨奈の頭をぽんぽんと撫でた里沙が、最後に別れの言葉を告げる。
「それじゃあ、元気でね生田。今日は本当に楽しかったよ」
「新垣さん!!」
両肩を押されてハッと顔を上げた衣梨奈の目の前には、すでに里沙の姿はなく、
代わりに口の裂けていない真っ当な容姿に戻ったアサミが、和やかな表情で立っていた。
「名残惜しいだろうけど、あたしの役目はこれで終了。
ごめんね面倒なことに巻き込んじゃって」
「は、はあ……」
「あたしもそろそろ帰るけど、さゆによろしく伝えておいてもらえるかな。
あと生田ともまたいつか会える日が来るかもしれないけど、その時はよろしくね」
「はい! 色々ありがとうございました!!」
未だに状況がよく飲み込めていないままの衣梨奈だったが、
それでもアサミが今回の件で何らかの骨折りをしてくれたらしいことはわかり、
自然に深々と頭を下げて謝辞を伝えていた。
そして衣梨奈がゆっくりと頭を上げた時には、アサミもまた姿を消していた。
555 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:57:56.83 0
「えりぽん……」
「里保!! 大丈夫と? 怪我とかしとらん?」
いつの間にそこにいたのか不意に後ろから声をかけられ、
衣梨奈が慌てて里保に駆け寄り無事を確かめる。
「うん大丈夫、なんともないよ。
……実はうち、えりぽんに謝らないといけないことがあるんだ」
「謝るって?」
「うちは別に、攫われたりとかはまったくしてないんだ。
アサミさんから頼まれてえりぽんを呼び出すのに協力してただけ」
「あーね。でもなんでこんなことをしてまでえりを呼び出そうと?」
確かに攫われたにしては不可解な行動が多すぎるが、
ならば一体どんな目的があってのものだというのだろうか。
「アサミさんってね、道重さんの以前からの知り合いで、
今は遠い異国で宮廷魔道士をしてるんだって。
そんなアサミさんが、この頃になって道重さんが珍しく弟子を取ったという話を耳にして、
それで興味が湧いて弟子の実力を確認してみたいとこの街に来たんだって言ってた。
そんな時に、えりぽんのことをよく知ってるうちと偶然に会ったんだけど、
そこで、えりぽんの本気の姿が見たいから、アサミさんに捕らえられて
気を失った振りをしていてほしいと協力を頼まれてね。
結局、気を失った振りのつもりが、途中からベンチで熟睡しちゃってたんだけどさ」
「ふーん、そんなことがあったっちゃね」
556 :
ハロウィンの怪談 〜TRUTH〜@転載は禁止:2014/11/18(火) 19:58:22.56 0
まさか実力を試すのが目的だったとは、それでアサミはどのような評価を下したのだろう。
少なくとも失望はされていないと思いたいけれど。
「でもアサミさんって、新垣さんとはどんな関係があるっちゃろ?」
「うーん、新垣さんについてのことは何にも話してくれなかったけど、
魔法で変身できるくらいだから、よく知る相手なのは間違いなさそうだよね」
まだ釈然としない部分も残るけど、アサミが言っていたように
いつかまた会える日がきっと来るはずだから、その時に今日のことを直接聞いてみよう。
それよりも今は……。
「里保が無事なこともわかったし、そろそろ家に帰ろ。みんなが心配して待ってるけん」
そこで里保が、ある重大な事実に気づく。
「あー! アサミさんにみんなへのお土産のドーナツを全部食べられちゃってる!!」
「えっ!? 優樹ちゃんがドーナツ楽しみにしとったけん、
今更ドーナツがないなんて言ったら拗ねて大変なことになるっちゃん!
この時間ならまだ店はやってるはずやけん、急いでドーナツ買ってから帰ろ!!」
「うん!!」
そして衣梨奈と里保の2人は、手を取り合いながら駆け足で臨海公園を後にしたのだった。
(おしまい)
557 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 20:18:11.22 0
いいねいいね
ほっこりするよ
558 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/18(火) 21:48:22.00 0
なんでガキさん魔法使えるんだろう?と思ったらコンコンが変身した姿だったからか
559 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 01:12:14.68 0
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
560 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 04:54:48.11 0
こんこんも魔法使いなのか
561 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 11:08:00.24 O
久しぶりにまとめサイトを見ていたんだけど
本編まーどぅー編の
「そうだね。本当にいろいろあったよ。いっぱいいっぱい人とも会ったしね。その時その時、いろんなことも感じたよ。さゆみね、始めは本当に落ちこぼれの魔道士だったの」
「友達や仲間がいっぱい助けてくれたけど、いつも足を引っ張って迷惑かけててさ」
「でもなぜか、さゆみだけが生きて、気が付けばみんな居なくなっちゃったんだよね。本当に、なんでだろう…」
というセリフが現実世界のさゆみんの先輩や同期や後輩との別れとすごくリンクしていて感情移入してしまった
562 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:03:32.67 0
また間が開きましたが続きを投稿します
自分も本編の続きを待ち望んでいます
563 :
『笑顔』過去編・53@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:05:53.54 0
その鼓動がリズムを打って波打つのを聞きながら、私の頭の中では二つの言葉がこだましていた。
友達 友達 友達
仲間 仲間 仲間
・・・友達って、なんなの?
仲間って、なんなの!?
次の休みが来るまでの間、私はずっと悶々としながら過ごしていた。
学校でも、授業が頭に入ってこない。
家でも、絵を描くことに集中できない。
・・・今まで、こんなこと一度もなかったのに。
霧が晴れないような、重くて鈍い頭を振りながら私はため息をついた。
なんで、こんなに気になるんだろう?
そう、はるなん・・・
とにかく、理由がわからない。
なんで、帰ってしまったんだろう?
ただ、笑顔を向けただけなのに。
お父さんの言った通り、頑張って作った笑顔だったのに・・・
はるなんは、本当にわからないことだらけだ。
とにかく、次の休みにはるなんが来たら・・・
理由を、聞いてみよう。
私は、そう決めて絵を描くことになんとか意識を向けた。
564 :
『笑顔』過去編・54@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:06:32.43 0
・・・でも。
やってきた次の休みの日の朝、はるなんは姿を現さなかった。
「彩花、入るぞ」
ノックの後、お父さんが部屋の入り口から顔を見せた。
私は描いていた絵から顔を上げて、お父さんを見た。
「・・・何?」
「今日は、春菜くんは来ないのか?」
私は、すぐに絵の方に視線を戻してからつぶやいた。
「知らない」
「そうか・・・」
お父さんは、なんとなく私の部屋を見渡していた。
そして、ふっと部屋の中に入って来てから、私にこう言った。
「彩花、実は謝りたいと思ったんだ」
「・・・え?」
私があらためてお父さんを見上げると、お父さんは私の横に座ってから私を見据えた。
「無責任なことを言って、ごめん」
私は、お父さんが何を謝っているのかがすぐにわかった。
「笑顔の件でしょ?いいよ。お父さんは何も悪くない」
「彩花・・・」
565 :
『笑顔』過去編・55@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:07:23.66 0
「だって、どう考えたって理解できない。笑いかけただけで、帰ってしまうなんて。悪いのははるなんだよ」
私は、少し口調を荒げて言った。
でも、お父さんは首を振りながらこう答えた。
「いや、そうじゃない。それもそうなんだが・・・」
「え?」
「お父さんは彩花に、「友達とはこういうものだ」とか、「友達」というものを知っているように話していた。それを謝りたくてな」
お父さんは、頭を掻きながら申し訳なさそうな顔をした。
「前にも話したが、お父さんには友達がいたことがない。なのに、友情はこうあるべきだとか、そんなことわかるはずがないのにな」
そう言って、お父さんはあははと笑った。
その顔は、少し寂しそうに見えた。
私は、ちょっとの間黙ってその顔を見つめていたが、ゆっくり首を振ってから答えた。
「・・・もう、いいんだ」
「ん?」
「私にも、「友達」はわからない。だから、友達はもういらない」
お父さんは、じっと私の目を見つめた。
私は、すぐに視線を逸らして絵を描き始めた。
「・・・そうか」
566 :
『笑顔』過去編・56@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:08:09.54 0
お父さんは立ち上がって、部屋を出て行こうとした。
でも、入り口のところでふと立ち止まってこちらに振り向いてから、こう言った。
「彩花、本当にそれでいいんだな?」
私は絵を描き続けたまま、小さく、はっきりと言った。
「うん、いい」
「わかった」
お父さんが出て行き、私の部屋に静寂が戻った。
その静寂は、はるなんがこの部屋に初めて来た日より以前からずっとあったものだ。
そう、また、戻ったんだ。
あの、静寂の毎日に・・・
深い、深い、ため息をついた。
心の中にあった重みが、消え去った気がした。
とても軽くなったのに・・・
その軽さが、不快で仕方なかった。
『あーあ、せっかくの友達だったのにねぇ』
567 :
『笑顔』過去編・57@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:08:46.53 0
その声が、聞こえてくるだろうと思っていた。
馬鹿にしたような、声。
私は、描いていた絵を置くと、無言であの絵に向かって歩み寄った。
ジッと、絵を睨みつける。
はるなんが名前を付けてくれた絵。でも・・・もう、その名前で呼ぶ気になれない。
しばらく、睨みつけつづけて・・・私は、低い声で話しかけた。
「・・・あなた、何が言いたいの?」
「フクダカノン」は、うふふと笑った。
私は・・・「何か」が心の中で「外れた」気がした。
「何がおかしいの!!」
「ああ、そんなにわめかないの。うるさいなぁ」
彼女は、やれやれというふうな素振りを見せながら、顔は小馬鹿にしている表情をしている。
「あなたがあまりにも馬鹿だから、つい笑っちゃうってだけよ」
私は、そのあまりにもストレートな物言いに、口が塞がらなかった。
口をぱくぱくさせていると、彼女が更にこう言ってきた。
「友達がいらないですって?嘘ばっかり」
「う・・・嘘?」
「嘘を言ってんじゃないわよ。ホントは、友達が欲しくて欲しくてたまらなかったくせに」
568 :
『笑顔』過去編@転載は禁止:2014/11/19(水) 12:09:39.94 0
とりあえずここまでです
とにかく不定期更新すぎてすみません
569 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 13:01:25.73 0
>>561 現実とリンクしてるとこほんと泣けるよな…
570 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 13:37:23.68 0
>>568 続き待ってました!
マロにいいように翻弄されてるなぁ・・・
571 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 18:58:57.44 O
夜スパ
572 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 19:16:06.58 0
誤爆してる?
573 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:01:22.40 0
>>551-556より
壁に掛かる燭台の灯りにうっすらと照らされた、武骨な石造りの玄室。
大きな魔法陣が描かれた床の中央で、結跏趺坐を解いたあたしは一つ大きなため息を吐いた。
ほどなくして、すぐ側の空間が歪み、瞬間移動の魔法で一人の少女が姿を現す。
「お帰りこんこん。そしてお疲れさま」
「ただいま〜。ガキさんもお疲れさま」
心地良い疲労感に包まれたあたし達は、満足げに顔を見合わせた。
○
放浪の旅を続けていたあたしがこのT7王国へとやってきたのは、
ちょうど一週間ほど前のことだった。
ここに来るまでに立ち寄ったいくつかの王国と違い、
あまり整然としておらず悪く言えばチープな、でも雑多で活気のある街並み。
こういう雰囲気は、あたしも嫌いではない。
あたしがこの国に立ち寄ったのは、懐かしい友人に会うためだった。
「あらガキさん久しぶり〜。こんなとこで会うなんて驚きだね〜」
後ろからのんびりした声をかけられて振り向くと、そこには目的の人物の姿があった。
事前に何のアポもなく来てしまったけど、こんこんならきっとすぐに気づいてくれる。
あたしのそんな確信は、やっぱり間違っていなかった。
574 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:01:52.74 0
「久しぶり、こんこんに会いに来たよ」
「そうなんだ、嬉しいこと言ってくれるね〜。
こんな遠いところまで疲れたでしょ。これ食べる?」
「いきなりそれ? ホント変わんないねぇこんこんも」
小脇に抱えていた袋から干しイモを取り出し勧めてくるこんこんに、
あたしが思わず呆れたようにツッコミを入れ、そして2人はあの頃のままに笑いあった。
その日の夜は、こんこんがささやかな晩餐に招いてくれた。
テーブルいっぱいに並べられた美味しそうな料理の数々。
おイモ系が多いのは明らかにこんこんの好みだし、
この料理のほとんどが結局はこんこんの胃袋に収められてしまうのだろう。
「それにしてもこんこんが宮廷魔道士だなんて、すごいよね」
「まあねぇ。昔からの夢だったから」
「初めて聞いた時はビックリしたけど、昔から大器晩成と言われてたこんこんだから納得だよね」
「大器晩成? ただの落ちこぼれの間違いでしょ」
自虐でも皮肉でもなく、サラリとそんな言葉を吐けるのがこんこんらしい。
575 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:02:18.73 0
「でもこの国って、前はT12王国って呼ばれてたんじゃなかったっけ?」
「うん、昔はそうだったんだけどねぇ。色々あって国替えが発生してね。
しばらく落ち着いてるけど、この地域は幾つもの王国がひしめく群雄割拠の戦国時代だからさ。
今でも隣国同士の小競り合いは日常茶飯事だし、面倒なことも結構多いのよ」
「ふーん、なかなか大変なんだ」
「例えばT9王国なんかは新興の弱小国だけど、DXマムを始めとした
個性的で癖の強い魔道士が何人も力を貸していて、結構侮れない存在になってるんだよね」
あたしも聞いたことのある、知る人ぞ知る大魔道士(主に体格が)の名前を口にするこんこん。
「まあ、あたしなんかとは違って国専属の魔道士ってわけでもないし、
ありがたいことにDXマムには個人的に目を掛けてもらってるから、
今のところは特に問題があるわけじゃないんだけどさ」
政治を語るこんこんというのは、なんか見ていてとても新鮮だ。
「あたしのことよりガキさんの話をもっと聞かせてよ。
これまで放浪の旅で色々あったんでしょ?」
次はあたしが主に喋る番となり、こんこんは箸を止めることはなかったものの
興味深げにあたしの話を聞いてくれた。
こんこんが食べる分、あたしもチビチビとお酒を飲み進めていき、
段々といい感じで口が軽くなってくる。
576 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:02:44.94 0
そして話題はいつしか生田のことへと移っていった。
さゆみんが弟子を取ったという話に、噂には聞いていたけど本当だったんだと驚くこんこん。
「あの時、さゆみんが生田と一緒にあたしの元へやって来て、
それをきっかけに生田がさゆみんの弟子になってから、
気づけばもう3年も経つなんて、ホント時が過ぎるのは早いよね。
生田はちゃんと世界一の魔道士目指して頑張ってるかなぁ。
さゆみんからどこまでのものを感じ取って何を吸収できているか、
生田も変なところで頭が固いから心配ではあるよね」
「そんな気になるんなら、成長を確認しに直接会いに行けばいいじゃない」
「生田が世界一の魔法使いになったら自分の力で会いに来るって言ってるのに、
心配だからあたしの方から会いに来ちゃいましたなんて、
そんな情けないことできるわけないでしょうが。
なんなら、こんこんが代わりに生田の様子を見に行ってきてよ」
今にして思えば、その軽い一言が余計だったのかもしれない。
「そうだねぇ。じゃああたしが会いに行こうか」
「えっ??」
まさか本気にされるとは夢にも思っておらず驚愕するあたしを尻目に、
こんこんは何かスイッチが入ったかの様に、ポテトグラタンをつつきながら構想を進めていく。
577 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:03:11.58 0
「ただ様子を見に行くだけじゃつまんないよねぇ。
成長を確認するにはやっぱり本気の姿を見せてもらわないと。でもどうしたらいいかな……。
そうか。来週はハロウィンだし、お化けに仮装して脅かせばいいんだ。
ねぇガキさん、あたしに一番似合うお化けってなんだと思う?」
「お化けなんてそんな凝らなくても簡単なのでいいんじゃないの。それこそ口裂け女とか。
こんこんだったら『食いしん坊の口裂け女』ってところじゃない?」
「アハハハ、レトロな選択がガキさんらしいけど、それも悪くないかもねぇ」
あたしのテキトーな返しも、こんこんは意外にも気に入ってしまったようだ。
「じゃあ今のうちからM13地区に『食いしん坊の口裂け女』の噂を流しておいて、
ハロウィン当日に本人と接触するか、または生田の友達に接触して
呼び出す手伝いをしてもらって、どこかの公園辺りで実力を確認するって感じかな。
うーん、どうにかなりそうだけど、なんかもう一捻り面白いことがほしいなぁ……」
大学イモを頬張りながら、しばらく熟考に沈んでいたこんこんが、
不意に何かをいいことを閃いたらしく、大きな瞳を輝かせてあたしに訊ねた。
「ねえガキさん、できることなら自分で生田の成長を確認したいよねぇ?」
「まあ、それはそうだけど……」
「ガキさんが生田と直接会わなければ、何の問題もないってことだよね??」
○
578 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:03:38.39 0
こんこんが軽く指を鳴らすと、薄暗い玄室が瞬時に明るくなる。
そしてこんこんは、部屋の隅にある机の引き出しから芋ケンピの袋を取り出し食べ始めた。
「ちょっとこんこん、ついさっき鞘師のドーナツを全部平らげたくせにまた食べるの?」
「あれだけ色んな魔法を使ったらお腹も減るじゃない。
それにその原因の半分以上はガキさんにもあるんだからさ」
そう言われてしまうと、あたしも強い言葉は返せなくなってしまう。
「でもまあ、上手くいってよかったよねぇ。
ぶっつけ本番だったからあたしもどうなるかちょっと不安だったんだけど」
「確かに。いくらこんこんの魔力を借りてるとはいえ、
あたしも憑依の魔法なんて初めて使うから緊張したよ。
でもこんこんが上手にあたしの姿に変身してくれたから、
思っていた以上にしっくりと動けてホント助かったけど」
こんこんが閃いた「いいこと」、それは憑依の魔法の活用だった。
魔法を使ってこんこんがあたしの姿に変身し、あたしが憑依の魔法でその身体を借りる。
そうすれば、生田にとってそれはあくまでこんこんの変身した姿でしかないけど、
実質的にはあたしが自分で生田の成長を確認できる。
そうこんこんに提案されて、その時はお酒が進んで酔いも回っていて
気が大きくなってることもあって軽い気持ちで承諾してしまったのだけど、
よくよく考えれば憑依の魔法なんてそう気軽に使えるレベルの魔法じゃない。
つくづく何のアクシデントもなく無事に済んでくれてよかったと思う。
579 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:04:04.15 0
「だからって調子に乗って動きまくり魔法を使いまくりなんだからさぁ。
実際に疲れるのは身体を使われてるあたしの方なんだからね」
「ごめんごめん。生田の本気に付き合ってたら、こっちもつい熱くなっちゃってさ。
それよりどうだった? 初めて生田と接してみて」
「う〜ん、なかなか面白い娘だね。さゆが弟子として受け入れたのもわかる気がするよ。
世界一の魔法使いになれるかどうかは別にしても、今後が楽しみじゃないかな。
でも、あたしのことなんかよりまずガキさんでしょ。久しぶりの再会はどうだった?」
「まだまだ粗が目立つよね。もう少し周りの状況判断がしっかりできるようにならないと。
まあ最後にはあたしから一本取ったんだから、成長は認めてあげないといけないけどさ」
あたしの言葉に、こんこんがクスクスと笑いだす。
「ねぇガキさん。頑張って鹿爪らしく批評しようとしてるのはわかるけどさ、
嬉しそうな顔が隠しきれてないよ。
久しぶりに可愛い後輩に会えて嬉しかったって、素直にそう言えばいいじゃない」
「べ、別に会えて嬉しいとかそんなんじゃなくて、
あたしは純粋に生田の成長が気になってただけだし。
まあでも、生田にバレることなくこうやって久しぶりに会える機会を
作ってもらえたというのは、素直に有難かったけどね。……どうしたのこんこん?」
あたしの言葉にいきなり笑いを止めたこんこんが、
驚いたようにまん丸な瞳をさらに大きくさせてあたしの顔を覗き込んできた。
580 :
ハロウィンの怪談 〜REVERSE〜@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:04:36.33 0
「ガキさん、それって……本気で言ってる?
生田相手にあれだけのことを語っておいて、それでもバレてないと思ってるの??」
「いやいやいやいや、生田のことだから大丈夫でしょ。さすがに気づくわけないって。
あくまでこんこんが変身しただけの姿だって本人にも念押ししておいたしさ」
あたしの否定に、こんこんが珍しく呆れたように大げさなため息をつく。
「ガキさんってしっかりしてそうに見えて、たまに抜けてるところあるよね。
まあガキさんがそう思ってるんなら別にいいけどさぁ。
それよりガキさん、明日の約束はちゃんと覚えてるよね」
「明日一日こんこん食べ歩きに付き合うんでしょ。心配しなくても覚えてるよ。
どうせあたしは、食べてるこんこんのことをほとんど眺めてるだけだろうけど」
「う〜ん、楽しみだなぁ。
明日も早いし、疲れも残ってるし、今日はゆっくり休んで明日に備えよっか」
そしてあたしは、浮き浮きのこんこんに引きずられるようにして玄室を後にした。
ねえ生田。
次に会える日がいつになるかはわからないけど、
世界一の魔法使いになってあたしのことを迎えに来てくれるのを、
ずっと楽しみに待ってるからね。
(おしまい)
581 :
ハロウィンの怪談 あとがき@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:05:19.26 0
「ハロウィンの怪談」もこれで本当に全てが完結です。
「〜REVERSE〜」なんて大層なタイトルですが、
別視点で残った謎を回収するという程度の内容です。
まともに戦闘シーンなんて書けないくせに勢いで挑戦してしまい途中で後悔もしましたが、
どうにか生田主役の話とそしてガキさんのことが書けてホッとしています。
こんこんは今後外伝に登場する機会があるかはわかりませんが、
もし出てくることがあったら生暖かく見守ってもらえれば幸いです。
582 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 20:33:08.65 O
えりぽん主役ってのが最高だね
ガキさんのツンデレも良い味出てるし
ガキさんの放浪外伝なら愛ちゃんマコッちんも出てくるかな
583 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 21:23:18.52 0
ガキさんのツンデレ満載の放浪記は読みたいかもw
こっちじゃアレだから避難所が良いんだろうけどね
584 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/19(水) 22:44:36.91 0
ガキさん放浪記良いな〜ハロメンOGを訪ねたりするんだろうか?
意外と本編でも外伝でもOG出てないよね?中澤・保田・吉澤・田中・亀井…今回の紺野だけ?
585 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 01:28:24.70 0
ぽん
586 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 01:54:35.46 0
ぽん
587 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 02:06:10.71 0
意外と言えば本編で登場してるOGってガキさんだけなんだよな
あとはG.Mがおそらく該当するかというくらいで
加えて本編作者さんの外伝でカメとれいなは出てるけど
ほ
589 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 03:10:24.73 0
本編では、さゆが絵画に書かれた人物で亀井ちゃんのこと匂わすのがあったけど
ガキさん以外出てないね
590 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 08:13:44.16 0
テレビ東京7チャンネル
591 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/11/20(木) 09:30:41.05 0
デラックスM
592 :
名無し募集中。。。@転載は禁止:
∩<やっつー