娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 15

娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 15　はじまり

前スレ
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 14
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1401206231/

過去スレ
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1378119021/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 2
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1380391211/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 3
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1381763332/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 4
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1383644745/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 5
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1385211435/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 6
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1386935972/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 7（113レスでdat落ち）
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1389786329/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 8
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1390120912/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 9（609レスでdat落ち）
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1392309038/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 10
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1393803315/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 11
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1396185063/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 12（81レスでdat落ち）
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1398218059/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 13
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1398421520/
娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 14
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1401206231/

>>1
乙

登場人物
生田衣梨奈 えりぽん。魔道士。家出して道重さんの家に居候中。世界一の魔法使いを目指している。
鞘師里保 りほりほ。協会魔道士。道重とえりぽんの監視役としてM13地区に出張中。
道重さゆみ M13地区に住む三大魔導士の一人。えりぽんの師匠。不老長寿の魔法を会得している。
譜久村聖 フクちゃん。えりぽんのクラスメイト。
鈴木香音 ズッキ。えりぽんのクラスメイト。
飯窪春菜 はるなん。黒猫。相当変な一般の魔道士。
新垣里沙　ガキさん。元執行局魔道士。すべての魔力をさゆみに託し、旅に出る。えりぽんの憧れの人。
工藤遥 どぅー。元協会魔道士。協会の施設で育つ。優樹を助けて逃亡しM13地区に入る。
佐藤優樹 まーちゃん。協会に追われている狗族の少女。遥とともにM13地区に入る。
石田亜佑美 あゆみん。工藤、佐藤の友人。協会の施設で育つ。首席で執行魔道士に抜擢

◆娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』 まとめサイト

AA込みの本編はもちろん外伝や小ネタに用語集
さらに、やっつー漫画まで読める充実サイト！！！

http://www61.atwiki.jp/eriponmagi/


◆避難所

娘。小説『魔法使いえりぽん』.避難所
http://yy21.kakiko.com/test/read.cgi/morning/1387095395/

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1401159235/

◆娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』　RPG

http://www1.axfc.net/u/3214942.zip

・Win対応
・所要時間2h〜3h
・ミニゲームはタイトルからすぐに遊べるようにしました
・ゲームクリア後におまけを入れています

初めてのゲーム製作なのでおかしいところも多々あると思います
暇つぶし程度に楽しんでいただければ嬉しいです

◆娘。小説書く！『魔法使いえりぽん』　RPG風紹介動画

YouToube
http://www.youtube.com/channel/UCXGqmpuHdjbykhM2SKULf0g

ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/search/%E9%AD%94%E6%B3%95%E4%BD%BF%E3%81%84%E3%81%88%E3%82%8A%E3%81%BD%E3%82%93%E3%80%80RPG

　
　　　　　　　* ∠\`・* 。
　　　　　　　　| /★`、 `*。
　　　　 　　,。∩_＿____フ　* 　
　　　　　　+　|||9|‘_ゝ‘)　*。+゜　＜テンプレ終了〜
　　　　　　`*。 ヽ、　 つ *゜*
　　　　　　　`・+。*・' ゜⊃ +゜
　　　　　　　☆　　 ∪? 。*゜
　 　　　　　　`・+。*・ ゜

おちんちん娘。まとめｗ

もしも鞘師りほりほと佐藤まーちゃんが女の子のふりをしてアイドルをする兄弟だったらリターンズ
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1400851329/

もしもだーいしがフクちゃんを見て発情してる思春期真っ最中のまーちゃんを毎日イベント前にこっそり抜いてあげてる天女だったら
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1400422708/

童貞のくせに童貞じゃないフリする鞘師
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1401343344/

もしも譜久村が生田鞘師佐藤工藤の勃起おちんちんを鎮める係りだったら

これもかな？
もしも鞘師りほりほと小田さくらっきょが間違って肉体関係を持っちゃったら 〜禁断の2夜目〜
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1401188604/

リホデリ聞いたんだけど鞘師って本当に童貞臭いのな
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1405260295/

新スレおめ

何故おちんちん娘まで！？ｗ

てか関係無いスレ貼って何がしたい

なんのための別スレなのか

作者出没先ってことでは

特定を望んでるの？
そのスレで遊んでるのはわかるけどさ

スレ貼ってるのが作者さん本人なら黙りますよ
すみませんでした

このスレ好きならこちらのスレも合うかもしれませんよ
くらいの意味かと＞作者つながり
特定もなにもないんでは

あーすみません俺が過剰反応しただけだね
荒らすつもりはないです以降黙ります

前にご本人がカミングアウトしてたから知っただけでストーキングの成果ではないと思うが

別に荒れてないおk
俺の勝手な推測なので貼った人は単なるコピペなのかもだしわからん

ハゲ

魔法少女えりぽん

あさだぞ

ひるだな

獣化変化エメラルドウィンドウルフ！

ﾊｹﾞ

野々村

立てた者です
おちんちんとかよけいだったようですね
好きなものでつい気が回りませんでしたて言うか余計な気を回してしまったようです
すみませんでした

>>28
気にすんな
これくらいどうってこと無い
文句並べるなら自分で立てろって

ひとつ言っておきたいのはりほさくスレは生えてないってことだ

生えてはないがギョニソが股間からゴニョゴニョ

>>28
俺は全然文句ないっす
まあ不満な人もいるみたいだし次回から無くせばオッケーっしょ
スレ立ておつ！

　　　　　　 ,,-―---、
　　　　　　 ￣ヽ､;;;;;;;;;`ヽ、
　　　　　　　　　 `i;;;;;;;;γ⌒`ヽ、
　　　　　　　　　　|;;;;ノノノハヽﾉ
　　　　　　　　（"￣川c ’∀´)"　　>>1さんあ・り・が・と(はーと)
　　　　　　　　　/i⌒=-∞<,--、
　　　　　　　　/;;;i （'⌒`x'<《ｸ人
　　　　　　　/;;;;;;;| .ﾞi::::::::::／ヽ､_/ヽ、
　　　　　／;;;;;;γ|　|:::::イ;;;;;;;;;;;;ヽ､_ﾉ
　　　／;;;;;;;;;;;;;;い|　|:::ノ＼;;;;;;;;;;;;＼
　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ[￣i＼ 　＼;;;;;;;;;;;;＼＿
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽﾍﾍﾍ､ 　 ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;￣フ
⌒ヽ＿;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;γ　、 ）、ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;（
　　　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　／ ／,―､r'''""￣
　　　⌒`ヽr'"￣／　／ ／￣
　　　　　　　(⌒i　/　イ
　　　　　　 〃ヽ`ｲ`-､ﾄ､
　　　　　　　　（＿フ＼＿フ

質問
本編さんや外伝さんたちはテキストとかで作ってコピペしてるんでしょうか？
改行とかのタイミング
1行の長さとかどうしてるのか参考にしたいおです

長過ぎる行は書き込めません
256バイトの壁か何の制限かは知らんけど

Wordを利用し１行は基本40字以内にまとめるように書いてます
改行は詰め込みすぎないようにという程度で主観かな

消しちゃった作者さんを最近よく見かけるからいったん保存おすすめｗ

なるほど
どもです

メモ帖で書いて適当な区切りで投稿してます
32行超えちゃってどうしても他で区切りたくない時はその場で内容書き換えたりします

まあとりあえず書いて何回かに分けてコピペしてそれから投稿
行が多すぎますと出て投稿できないときは少し減らして投稿

>>36
>>40
を足して2で割った感じですね
さて新スレきたし戦国編の第2部でも書き始めますね

諸先輩方ありがすん

自分は下書きしても４レスくらいで頭が飽和してそれ以上書けないので
みんな尊敬してる

从*･ ｡.･)＜エロエロエッサイム

纏めいつもありがとう

本編の気になるとこちょいちょいこっそり改訂させて貰ってます
ゆるしてりん

おお、何気にまとめだーいしの人物紹介が追加されてるｗ

おやぷみなさい

おは

スパやｼﾊﾟﾊﾟも貼ればよかろう
と思ったがやはり別系統なので何でもかんでもってわけにはいかんか

さすがに関係なさすぎ

読みたい人はどっちみち検索するから無理に貼らなくていいかもね

お昼ぽん

さゆみずきだけだっけ？こっちのキャラ出てきたのって

|||9|＾_ゝ＾）＜今日は明太子スパゲッティですよ

パスワードイズスパゲッティ

参

夕食が終わって義緒(よしお)が自室で書物に中っていると、外で母の声がした。「義緒殿、お話しても宜しいですか？」
今時分何の用なのか不審であったが「どうぞ、お入り下さい」と返事をして廊下の方を向き姿勢を正す。
母は部屋に入ると義緒の前に座り切り出した。「なつに聞いたのですが、義緒殿は女子の体に興味があるそうですね」
義緒は声も出なかった。なつに口止めするべきだったろうか？ 否、どうせ口止めしたことも洗い浚い話したに決まってる。義緒は母にじっと見られているのに耐えられず、目を母から畳に落とした。
「いえ、責めているのではありませぬ。貴方も年頃ですし、医者なら知っていて当然のこと。興味を持つのは普通のことです。本来なら母の体を御見分して頂くところですが、それでは貴方もお父上も気まずいでしょう。それとも嫁でも娶りますか？」
「滅相もない、私はまだ修行中の身です」嫁を取って家に残るなど、今は考えたくもない。
「それなら…」と言うと母は胸元から小さな紙包みを取り出して義緒の前に置いた。「これで遊女でも買うのが宜しいかと」
包みを開くと銀の薄板が何枚も入っていた。

翌朝、診療所で二人きりになったとき、義緒は父に紙包みを見せた。「父上、母上からこのような物を頂きました」
父は驚かず、「知っておる。納めておきなさい。お前も女子を知っていい歳だ」と、少し申し訳なさそうに言った。母が勝手にやったのだと思っていたので意外だった。「母上とそのような話をされたのですか？」
「私とあれの間に隠し事は無い」父はきっぱりと言い切った。
「では妻を娶れという話も？」それが義緒は気掛かりだった。まさか嫁の当てでもあるのでは。父は「それは知らん。お前をからかったのであろう」と答えた。
この際と思い義緒は言った。「正直言って、私は都に出て修行がしたいのです。十年でも二十年でも。ですからなつに婿を取らして家を継がせて下さい」
父はしばらく考えてから口を開いた。「二十年は困る。十年くらいは出してやれるが、家はきっちり継いで貰うぞ。妹たちに普通の嫁が務まるか、些か心配だ」では、父も妹たちが普通ではないと思っているのか。
「些かでなく大いに、でございましょう」義緒は軽口を叩いてみた。「母上があれですゆえ」
父は怒らず「ふふふ」と笑った。「あれは天から遣わされた者だからの」それは失笑や嘲笑ではなく、重い運命を背負った者の諦念の笑いだった。

四

母は子供たちに小さい頃から、自分は月からの使者だと話し聞かせてきた。もちろん今は義緒は信じていないが、妹たちは本気にして自分たちは月のうさぎだと言い張っていた。父に何故放っておくのか尋ねると、「天の遣いには逆らえん」と言うのが常であった。
母は子供を三人産んで三十をとうに過ぎたのに未だに生娘のように若々しく、世間でも天女と称されていた。父は名家の主だからというだけでなく、そんな妻を娶ったことで地元の男たちから一目を置かれていた。
母は道重家の年寄り連中が決めた相手ではなく、父が都で見初めて故郷に連れ帰ったらしい。母に関することで確かなことは殆どないが、母方の親戚と全く付き合いがないのでこれだけは信じられた。
しかし、母がなぜ父に付いて来る気になったかは、地元の七不思議の一つに数えられるほど誰もが不思議がった。
母は相当面食いでそのことを隠そうともしなかったが、父はお世辞にも母が好みそうな相手では無い。母が言うには、羽衣を奪われて他に仕方無かったのだと。なんとも酷い言い草だが父は黙って笑うばかりであった。
母はそういう面を家族にしか見せなかったので、世間的には若く美しくて奥床しい嫁で通っていた。普段の言動を見聞きしていれば義緒が母を愚か者と侮っても仕方ないのだが、ただ一点そんな考えを一蹴する事実があった。
普段表向きの事には一切口を挟まないが、稀に重体の者が運び込まれた折り、母がこっそりと診療所に呼ばれる事があった。
そういうときは父と母は患者と一室に篭ったが、大抵は直ぐに患者は持ち直した。逆に長くかかったときは助からない事が多かったが、そういうときの母は憔悴し切って、年相応に老けて見えた。そしてその後数日は、一日中うとうとして過ごすのだった。
中でどんな治療がされているかは父の弟子の医師たちにも秘されていて、当然義緒も知らなかった。確かなのは母が誰にも真似出来ない治療を行えるということだけだった。
父の性格からして、それを真似たり学んだり出来るなら弟子たちにも見せたであろう。だからそれは母にしか出来ない方法に違いない。
認めたくはなかったが、妖術の類いではないかという思いは日々強まっていった。義緒はそれが怖かった。家を出たいのは修行や家のためや女子たちから疎まれるせいだけではなかったのだ。

めん

なんか好きだわこの兄重の話ｗ
文体も好みだし、作者さん頑張ってください

寝るなの

>>57
一番最後の文は編集ミスってた
×修行や家のためや女子たちから疎まれるせい
○修行や家の女子たちから疎まれるせい

>>59
さゆの子供時代を書くはずが兄重が主役になっちまったよ
まあこのスレ自体スレタイと違ってえりぽんは主役じゃないからいいか

乙です

えりぽんは主役じゃない言うな
えりぽんも主役の一人じゃ

主役なのに影か薄いけん

スパの方にもこっちの外伝（下）あるの？

２ｃｈに初投稿です　こんばんわ
魔法使いえりぽんのはるなんの外伝みたいなのを思いついたので
完成したらここに投稿してみてよかですか？

よかですが名前欄には「名無し募集中。。。」を

名前欄に「名無し募集中。。。」と入れることから始めてみようか

ありがとうございます、なるほど

おお！新人さんですか楽しみんごす
はるなん外伝は私もチロチロと妄想はしてるんですが
まあその内披露できれば

全て書き終えてから一気に投稿したいと思います

はるなんの設定は妄想しやすいですねｗ

聞き捨てならないなぁ
えりぽんが軸じゃけんね

エリーナ姫の悲劇がここでも・・・

まあ仕方ないわw

「ねええりぽん、なんかちょっと影が薄くない？」

「この頃はあんまり活躍の場がないけど、それは言わない約束とよ」

「うん、確かに影が薄いね」

「道重さんまでそんなこと言うなんでひどいですよぉ」

「そうじゃなくてさ、自分自身の影をよく確認してみな」

「！！　えりの影が……真っ黒じゃなくて薄い灰色っぽくなってる！？」

「どうやら厄介な奴に目をつけられたようね」

「えりぽんにいったい何があったんですか！？」

「ねえ生田、この頃おかしな夢を見なかった？」

「えっとそう言えば、見覚えのない女の子を何回か夢で見ているような……。
『こぶしでねじ伏せる』とかよくわからんこと言ってたっちゃけど」

「そう、それが陰影の精霊ばくわら。獏は人の夢を食べるけど、ばくわらは人の影を食べるの。
影を食べられた人は存在感がどんどん薄くなっていき、
そして最後にはその人の存在自体が消失してしまうの」

「そんな！　どうすればえりぽんを助けられるんですか！！」

「生田の夢の世界に入り込んでばくわらを追い出すしかないけど、口で言うほど簡単じゃないよ」

「うちがやります！　絶対にえりぽんを救ってみせますから！！」

（続かない）

ばくわらきたｗ
続かないんかいｗ

まさにばくわらｗ

ナスターシャム（ばくわら）はいかにも手ごわいなｗ

主役のはずのえりぽんの影が薄い原因は
ばくわらのせいだったのかｗ

でもばくわらをお祓いしたらそれはそれで大変なことになるという・・・

えりぽんから笑顔が消えた日

ハゲ

あさ

从*･ ｡.･)＜ハゲの魔法なら任せてなの

|||9|‘_ゝ‘)＜道重屋、まだ白を切るか！
从*･ ｡.･) y-~~＜御奉行様、証拠があるなら見せて欲しいなの
|||9|‘_ゝ‘)＜ええい、しゃらくさい！
　　　　このヒョウ柄パーカーを見てから言いやがれい！
（パッ）
从*･ ｡.･)＜そのヒョウ柄は…
ノﾉ�刀e _l‘)＜渋谷の遊び人の…
|||9|‘_ゝ‘)＜おうよ、この遊び人えりぽんを知らないとは言わせねえぜ！
从*･ ｡.･)＜ははーっ、御奉行様お見それしましたなの
ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ)＜これにて一件落着！

299 名前：名無し募集中。。。＠転載は禁止[] 投稿日：2014/07/17(木) 12:29:52.13 0
http://www.hello-online.org/img/Michishige%20Sayumi-476772.jpg　
うさぎ系女子と魔法使いがフュージョンしとる

可愛らしい魔法使いなんだろうね

動画の続き投稿させてもらいました！


その32
http://youtu.be/E13QiIOA6mo
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24023943

乙です

おつううう

いつもありがとうございます！

>>86
出展はなにぞな？

さゆ本

あー予約してなかったし地元の書店に無いんだよなあ
ハロプロ系排斥運動でもしてんのかってくらい見かけない

　　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 ＿＿＿＿__　　
　　 |　 ⊆⊇　 |　　　　　 n　　　　 ..＿＿＿_. 　　 .||￣／／|§|
　　 |￣￣￣￣| 　　　.,＜ﾆ＞、　 li'´￣ヽ_／l|　　 ||／＿＿|lｌﾛ|
　　 | ﾛﾛﾛ ::oo |　　　（,.＿＿ .,ア　ゝ._　　 _ノ.　　||￣￣￣￣￣.||
￣￣￣￣￣￣￣|￣||从~∀~从||~￣￣￣￣￣ ||□△＿∩■_||
　　　|￣~|~￣|　　|　 ￣￣￣￣￣　　　 　 　 　 .|| 　 　0|0　　　||
　　 ..|　 ﾟ.|.ﾟ 　|　　|　　　　　　　　　 　　 　 　　 　|| 　 　 .|.　　　 ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪〜　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノノハヽo∈　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (^<_^*|9||| 　　　　　　　　　　　
　　　　　　 　 ＿＿＿＿＿＿＿O⌒i⌒G）＿_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　
　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　 ⌒⌒　　　／|　　　　　　　
　　　 　 ／rｪｪｪ、　　 　 　.rｪｪｪ、　　　　 ／ .,i|　　　　　　　
　　　 ／＿||_||_||＿＿＿＿||_||_||＿＿_／　ノ|_」　　　 　　　
　　　:| .:. 　||_||_||_　　 　 　 ||_||_||_　　　|,ノ´　　　
　　　 ｀| |^ﾞ|＿__|7｀"＾⌒＾｀|＿__|7^'^1 |

まーちゃんその書じゃ魔法じゃなくて大人の色気しか身につかないぞ！

もっと読みなさい！

姐さんｗ

姐さんお元気そうで

もし推敲が間に合えば明日の日付が変わるくらいに
前スレの続きをあげたいとおもいます

あっ　でも新人さんのも気になるのでタイミング被りそう
ならしばらく自重しますので悪しからず

なるべく同時期にならない方が良いのでしょうか？
ごちゃごちゃしちゃいますしね

名前にタイトル入れるかアンカ付けて貰えれば読む分には問題ないよ〜まぁ1スレ毎に交互だったりすると辛いけどｗ

隣で寝息を立てとるんは、夜中に怖い夢を見て一人で眠れんようなった里保。
ただ大人しく寝るなら良かやけど寝相が悪かとよ。
暑いけんＴシャツ１枚やのに、今もお腹出して片膝立てて大股開きやけんね、お年頃やのに･･･
ん？これはあれかいな？
もしかしてだけど〜♪
もしかしてだけど〜♪
衣里のこと誘ってるんじゃないの〜♪って奴かいな？
うん、そうに違いなかね･･･そうに決まっとるっちゃ
そうと決まれば早速イタズラするっちゃよ
とりあえずお腹を優しく撫でてみるっちゃね
スベスベしてて気持ち良か触り心地っちゃ
次は太股を･･･優しく撫でながら少しずつ足の付け根のほうへ手を
下着の上からアソコのところを優しく優しく撫でてみるっちゃ
里保の寝息が少しずつ荒くなって来たっちゃけど･･･誘ったんは里保っちゃからね
下着が湿ってきたから、指を潜り込ませたらそこはもうじっとり濡れてたっちゃよ
里保感度良かやね、中指でクリを探り当ててコネコネしたら一気に溢れだしてグショグショになったっちゃよ
さすがに里保も目が覚めとるけど、手を口にあてて声を抑えてるっちゃ
その仕草が色っぽかやけん意地悪するっちゃ
中に指２本入れて掻き回しながら、クリを反対の手でコネコネするっちゃ
「あっ、ああん、えり･･ぽん、それダメ声出ちゃう」



眠くなったから寝る
もちろん続かない

>>96
まーちゃん？えりぽんじゃない？

>>102
おい

おい

わっふる　わっふる

ハゲ

ﾊ´ ｡｀ﾙ＜ハゲのままの〜姿見せるのよ〜♪

||c||* ^_〉^)＜ハゲのままの〜自分になるの〜♪

ﾊ´ ｡｀ﾙ＜わたしはハゲよ〜♪

||c||* ^_〉^)＜ヅラは〜いらない〜♪

ﾊ´ ｡｀ﾙ||c||* ^_〉^)＜少しも寒くないわ♪

ハル

http://i.imgur.com/uXmC8Wq.jpg

りほりほの大事なえりぽんと大事な唇が

前回で完結、今回から魔法使いえりぽん２ってくらい雰囲気が変わっちゃうかもしれない
まだ全然纏まって無いのに勢いで見切り発車してしまう俺を蹴って

▼


夏の暮れ。
煌々たる月光に照らされ静かにうねる海面の上空を薄雲を縫ってそれは飛んでいた。
巨大な漆黒の翼をゆっくりとはためかせ、風を巻き起こしながら竜が飛ぶ。
その羽音は独特の音色で、波音に混ざって遥か遠くまで響いていた。

「ふわぁ。お前本当に速いね」

飛竜の首に少女が跨っている。
少女の名前は、小田さくらという。
キラキラとした水面や、満天の星空、次々に後ろに流れていく雲の欠片に目を輝かせていたさくらは、
遥か遠くに海岸の灯りを見つけて言った。

話しかけられた飛竜は特に反応もせずただ前だけを見て一定の速度で羽を動かしている。
さくらはそんな無愛想を気にもせず嬉しそうに微笑んだ。

「私のことば、分かるのかな？でも先生の言葉が分かるんだから、きっと分かるんだよね」

さくらがその大きな首を撫でると、飛竜は一度瞬きをした。
さくらはもう一度楽しそうに笑って、視線を前に戻した。

「すごい。もう着いちゃう。
　ね、おまえ。海から直接入るとすっごく目立っちゃうから、ちょっと迂回して山の方に回ってくれないかな」

飛竜はすぐに進路を変えた。
陸の上を飛び、目的地から少し離れた場所で、さくらの指示を待つ前に地上に降りる。
真っ暗な森の中の、木々の開けた場所にその大きな体をゆっくりと下すと
両の羽を下げ、首を下げてさくらが降りやすい姿勢になった。

「ありがとう。本当にいい子だね。
　また帰りもよろしくね。お薬口の中に入れておくから、その時になったらまた飲んでね」

さくらが森の中に降り、そう言って飛竜の大きな口の、牙の間に小瓶を差し込む。
それからポケットから小さな角笛を取り出し振ってみせた。

飛竜は見るともなくさくなの様子を眺めてから一つ大きな伸びをすると
強く羽を振り上げ一気に空へ舞い上がった。
強烈な風に乱れる髪とワンピースの裾を押さえながら、見えなくなるまで飛竜の姿を見送る。

ほどなく夏の夜の森の中に静寂が戻った。

突然の怪物の飛来に声を潜めていた虫たちが遠慮がちに騒ぎ始める。

さくらは肩にかけた鞄の中からライトと地図を取り出し
目的地の方向を確認すると、それらを仕舞った。
そして鞄に手をかざす。
するとたちまち鞄は小さく手の中に収まった。
それもポケットに詰め込む。


「こっちであってるよね？」

自信無さげに歩き出したさくらの足元を、草がポッと照らす。
さくらの進路を教えるように、森の木々が道を作り淡い光を放ちだした。

さくらは一度ぐるりと森を見回し、「ありがとう」と微笑んで頭を下げた。
それから意気揚々と歩き出す。
そんなに離れた場所に降りたのでもないから、街は多分このすぐ先。

「どんな街なんだろう。M13地区…。ああ、街の本当の名前も聞いておけばよかった。
　でも楽しみだなぁ」

空から見た海岸の光を思い出し、さくらの頬は自然と緩んでいた。
誰も居ない静かな道で独り言を言い続けるさくらを、森の木々が優しく照らしている。

「あ、でもちゃんとお仕事もやらなくちゃ」

暫く歩いていると木々の光が弱まって、その代わりに夜の街灯りが姿を現しはじめた。

.


深夜、さゆみはふと目を覚ました。

暫くぼんやりとしていて、自分が何故目を覚ましたのか分からなかったけれど
窓を開け、夜空を見上げているうちに、その理由を思い出した。

音が聞こえた気がする。
風の音に似た、でもそれとは違う独特の音。
暫く考えて、飛竜の羽音に似ていたのだと思い出した。

そして、そんな考えに至った自分に苦笑する。

今は飛竜なんて殆どいない。
まして人里近くに現れるなんてことも無い。

飛竜を飼い慣らして使いに出来る魔道士だって、もう殆ど居ないだろう。
大きいし、目立つ。何よりその強大な魔力が、人々の恐怖心を煽って無用の諍いの火種にもなりかねない。
例えどこかで酔狂な大魔道士が飼っていたとしても、人の街の近くでそれを飛ばすような真似はしないだろう。

そもそも、音を聞いたような気がしたけれど
飛竜が近くを飛んでいるならばその強大な魔力にすぐ飛び起きたはずだ。
窓の外の街は平和そのもので、そんな気配は微塵も無い。
遠くから風の音がする。
台風が迫っているというから多分その音だ。
まだ何百キロも先だけど。

さゆみは自分に苦笑してもう一度ベッドに潜った。
夢でも見たのだろうか。
だとすると、飛竜が堂々と空を舞っていたような、遠い遠い昔の夢。
何だか恥ずかしくなって、さゆみは意味も無く声を出して笑った。
それからもう一度耳を澄ませてみる。

あと数日で夏休みが終わり、新学期が始まる。
そんな新学期を待ちながら眠る安らかな寝息が家の中に５つ。
衣梨奈、里保、そしてこの秋から同じ学校に通うことになった優樹、遥、亜佑美。
子供たちの寝息を聞いているうちにまた眠気が襲ってくる。
さゆみはそれに逆らわず静かに目を閉じた。


　
▲

短くてごめん
とりあえず第4章（？）プロローグまで

小田ちゃんｷﾀ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!

乙です
飛竜レアなんだね
さゆの記憶を起こすとか久々じゃないかな・・。

小田ちゃん来た！
どうメンバーと絡んでいくのか楽しみ！

波乱の予感…？

何か小田ちゃんの魔力のイメージが完全に
一致したw

飛竜の谷まで飛竜草を取りに行って口移しでえりぽんに与えるふくちゃんの図が思い浮かんだ

さくなも来たかｗ

おお！こりゃ楽しみ♪

なんというかまずは
作者さんおめでとう！ｗ

さくなkwsk!

飛竜とはすごいのが出てきたな
♂がついに動き出したということなのか・・・！？
ともあれ今後の展開が楽しみだ

>>122
どこのレナだよ

そうかさくらの先生ってあの学校？のか

このタイミングでパソコン壊れた…
シクシク(/_;)

本編キタァァ

本編が来ているところでの投下は凄く申し訳ないんだけど
許してね

前スレからの続きで第２弾です。
しばしお付き合いください

>>110
ゲシゲシ！ゲシ！
３発蹴ってみました
全部ロー

「衣が襲撃された？」

洗濯を終え、少し満足げな遥が聞いたのはこの国の姫君、譜久の声であった。

「どういうことですか？香、小田！きちんと説明してちょうだい！」

遥が中の様子をそっと伺うと譜久の前で香ともう一人、女が居た。
アラビアの民族のように頭と顔のほとんどが隠れるような装いをしている。
突如、その人物が遥の方へ視線を向ける。

（ヤバいっ！）

直ぐ襖が開かれるがそこに遥の姿はなかった。襖を開けた人物は
２〜3度ほど周りを見渡した後誰も居ないことを確認すると部屋へと戻った。

「どうしたの、佐久守？」

「いえ、鼠が居たのかと思いましてね…。」

チラリと上を見ながら『小田』と呼ばれた女性は振り返る。

「今回の一件ですが、我が手のものが里へ衣を迎えに行く前に何者かによって
　襲撃されたようで、里には火が放たれ衣とその他は落ち延びていった模様です。」

「我が方にも多大なる犠牲者がでております。
　生き残ったものの話によると『白い大きな山犬にやられた…』と。
　そして衣たちは道重領へと入ったようで……」

香が小田の後を受けて続ける。

（や、山犬……？）

「何ですって？道重領……。きっとその犬も道重のものに違いない。
　あぁ、また私の衣は遠くなってしまった。
　

　……いや、今回は私も怒った。お館様にお願いして道重領を！」

（また出てきた…道重領。まさか道重さんじゃないだろうね…。）

「そうです、譜久様！ここは我が軍の力を見せつけましょう！」

「ゴホン！」
いきり立つ香を諫めるようにされた咳払いに対しいささか不満げな香。

「ふむ、姫様のご心情は察し上げます。ただあそこは天下の要害。
　四方を山と海に囲まれた土地でございます。通じる道も狭い。
　大軍を送り込んでも犠牲は増える一方かと。」

「じゃあ一体どうやって攻めるんだろうね？何か考えがあるとでも？」

「私めにお任せ下さい。３日のうちにあの土地を諜略して見せます。
　そのためにも、今日姫様が拾って参りましたあの小娘をお預け下さい。」

「３日？」

「はい、それまでこの小田にお任せ下さいませ。」

自信たっぷりそうな小田の態度に顔を見合わせる譜久と香。

「では、３日の間、この件は小田佐久守に任せたわ。よろしく」

「はっ！」

「香、この前の『にゅーたいぷのからくり』がなんかすごいのよ」

「恐らく色を相手に合わせられるんだろうね。」


部屋を出て行く２人。それを見送ると小田佐久守は天井に声をかける。

「お主何者だ？もう出てこい。
　少なくとも私はお前の敵ではない。」

その声を聞いた遥は天井から姿を見せる。

「何？あんたハルになんかよう？」

「その身のこなし、常人とは思えない。どうだ、私の為に働かないか？」　　

「はぁ？何言ってんのさ。冗談は大概にしな。
　あんたのために働くメリットがハルにはないね！」

「……恐らくであるが報告の者が持ち帰った情報によるとその山犬は怪しき妖術を使うらしい。
　しかも驚くべきことに元は人であったそうな。」

「……」
（まーちゃんだ…、良かったこの世界にいるんだ。）

小田の話を聞き、少し安堵の表情を見せる遥。

「心当たりがあるようだな。そこでだ、お主を道重領へと連れて行こうと思う。」

「あんたの考えが読めないな。どうしてハルを巻き込もうとするのさ。
　さっきあんなに得意気に言ってたじゃん。」

すると、急に小田の顔つきが悲哀の色を帯びる。
「…けないじゃん」

「えっ？」

「あんわけないって、あの道重領だよ…無理にきまってる」

「ふーん、ハッタリかました訳か…。」

遥はもう一度自分が話をしている相手を観察する。よくよく見てみると歳はさほど自分と変わらないようだ。
恐らくこの台詞は本音だろう。遥は一時思案すると小田に告げた。

「わかった。あんたが何をするつもりかは知らないけどいざとなればハルはあんたを殺せる。
それを踏まえてまずは情報が欲しい。ハルが動くために必要なこと、全部教えてもらうよ。」

というわけで今日はここまで
それぞれの視点で描いていきたいなぁって

まさかの本編と小田ちゃんかぶり…
ごめんなさい

本編と同じくらい楽しみにしてる外伝きた！別次元なんだから小田ちゃんいても良いんじゃない？むしろトキソラっぽくて良いｗ
ちなみに譜久村領はミズキングダムイメージ？小田参謀に見えて仕方がないｗｗ

乙です

おは

そーそータイムスリップ物だから時代が違うしOKOK

外伝は何だかまーちゃんがかっこよく見える

えりぼん

どっちもキター！
さくらとんでもないものに乗ってキターw
これからの展開楽しみすぎる

ふくちゃんとズッキの因子が狙われてるのか？！

ﾘﾎｶﾞｰ

ぽん

ワイバーンでいいのかな？飛竜

ドラゴンがさくらのペットか
どぅーのペットは大きい犬だし里保のペットはカビ
さてさてえりぽんのペットはなんだろう？

実は大魔導士さゆみんが生田のペッ・・・

ハレンチなー（喜）

昼ﾔｼ

♂の弟子なのか、それとももう1人の（西の魔道士？）の手の者なのか・・・

握手

>>139
そうですね
譜久ちゃんのとこはミズキングダムの色がこいです

そ、そうだったのか！？ミズキングダムｗ

やっぱリーｗミズキングダムも好きだから嬉しい

ちょっと文句言われると思ってたから意外！
今回の作品はまだ挫折する事なくかけているので
またしばらくしたら上げてみたいとおもいます

川* ^,_〉^)ﾆﾔﾘ

ﾉﾊ´’ｖ’ｿ

わー続き楽しみ過ぎるぅ

りほりほ

わふぅ

>>159
作者さんがんばって！！

>>159
楽しみに待ってます！

俺も外伝すげー楽しみにしてるよ！

▼


さくらが夜明けを待つ街の坂道をのんびりと下っていく。
行き交う魔力が夏の朝の空気の中に溶けあって一つの匂いを作っている。
それから草の匂い。木々の匂い。
坂の遥か下からは、仄かな潮の香も漂っていた。

まだ寝静まっている、だけど沢山の人の気配。
穏やかな暮らしの残響。
さくらはすぐにこの街を気に入った。

きっといくつもの幸せや、夢や、希望がこの街にはあって
それは、悲しさや苦しさや切なさの総量よりも少しだけ多い。
少し歩いただけなのに、そんな想像が膨らむ。

ふと神社の鳥居が目に入り、それをくぐると
優しい魔力がさくらを包んだ。
社の縁台で鳥や猫や使い魔がのんびりと寛いでいるのを見て
嬉しくて同じように腰かけると、睡魔が襲ってくる。
さくらは少しだけ眠ることにした。

木々の間から揺れる朝の陽光に頬を擽られて目を覚ます。
近くで丸まっている猫の兄弟の頭をそっと撫ぜながら
改めてこれからのことに思いを向けた。

思っていたよりもこの街は広かった。
薬もあまりないから、長くは居られない。
それまでに見つけなければならない。

「なんとかなる…よね？
　先生は見れば分かるって言ってたけど、本当かなぁ」

さくらの独り言に答える人はいない。
暫くぼんやりと考え事をしていたけれど
不意に立ち上がりさくらは笑みを浮かべた。

今から不安がったって仕様が無い。
とにかく街の色々なところを歩いてみよう。
そう思い直すと、ポケットから小さな麦わら帽子を取り出した。
手の中で元の大きさに戻ったそれを被る。

それから眠っている猫たちに手を振り、さくらは鼻歌を口ずさみながら神社を後にした。

　
.

夏休みもあと数日を残すばかりになったこの日。
一人朝から宿題と向き合い、何とか全てを終わらせた聖は
気分よく午前の街を歩いていた。
相変わらず日差しが強いけれど、今日は風があってそれほど暑いとは感じない。
少しずつ、秋の気配が迫っている。
そんなことを感じながら歩いていた聖は、前に見知った人影を見つけた。

「あ、どぅー！おはよう！」

声を掛けられて聖に気付いた遥は、爽やかな笑顔を浮かべて近づいて来た。
その手には買い物袋が下がっている。

「おはようございます、譜久村さん」

「どぅーはお買い物？えらいね」

「いや、たまたま今日がハルの当番ってだけっすよ」

聖が風に煽られた髪を押さえるのを見て
遥がさり気なく街路樹の木陰に移動する。

気持ちのいい朝に偶然会えたことを歓び、二人は笑い合った。

「でもどぅーは偉いと思うよ。しっかりしてるし。
　今日は優樹ちゃんは？」

「まーちゃんは朝からはるなんとこに遊びに行っちゃいました。
　全く、ちょっとくらい付き合ってくれてもいいのに」

唇を尖らせる遥の表情が可愛らしくて聖は小さく微笑んだ。
もうすっかり遥も道重家の住人、この街の住人になっている。
それが嬉しかった。

遥と優樹、それに亜佑美にとってはもうすぐ新しい学校生活も始まる。
さゆみの計らいで聖たちと同じ学校に通えることになったことを聞いたときの
遥の複雑そうな、それでもどこか嬉しそうな表情をよく覚えている。

自分の大好きなこの街が、学校が、遥たちの不安を覆い尽くせるくらい優しい場所なら嬉しい。
その時聖はそんなことを考えていた。

「もうすぐ学校始まるもんね。そしたら今みたいに毎日は遊べないし、
　今のうちに沢山遊んでおかなきゃ」

「そうっすね」

優しくいう聖の顔を見て遥は照れ臭そうに俯いた。

すっと風が吹き、一瞬の静寂が通り過ぎる。
聖が手で髪を整えながら言った。

「それで、えりぽんたちは家にいるのかな？」

遥が少し思案する。

「いや、居ないっすね。生田さんと鞘師さんとあゆみんは今日朝早くから出かけてました。
　また多分3人で魔法の練習だと思いますけど」

その言葉を聞いて聖の心がすっと陰った。

「そうなんだ…」

「ま、多分裏山の方か神社の方か海岸のどっかだと思いますけど。
　連絡してみます？」

「ん、いいや。3人とも頑張ってるのに聖が邪魔しちゃ悪いし」

聖は笑顔を浮かべて言った。
ちゃんと笑えているだろうかと思いながら。


亜佑美がこの街に来たのが十日ほど前。
里保と亜佑美はお仕事上の繋がりがあるから、頻繁にお互いの魔法を確認しあっていて
そこに衣梨奈や優樹、遥も加わって魔法の研究をする機会が増えていた。
聖も何度かその様子を見学させて貰っていた。

最初はただ単純に5人の魔法に感動していたけれど
そのうちに、どう考えても自分は部外者なのだと思い知った。

魔力が無いから、自分には絶対に魔法が使えない。
みんなは別に聖や香音を仲間はずれにしようとはしないけれど
互いの魔法について語り、実践する輪の中にはどうしたって入れなかった。

「別に邪魔とかじゃないと思いますけど…」

聖の言葉に遥が少し眉根を寄せて呟いた。

「今乗ってるみたいだからさ」

小さな声で聖も呟く。

「そういえば鈴木さんは？」

「今日は一日家でゴロゴロ過ごす日、なんだって」

笑ってみる。笑えている。

亜佑美や優樹、遥が加わり同世代のハイレベルな魔道士と一緒に研究するようになって
色々な新しい発見やきっかけが見つかっている、と衣梨奈が笑っていた。
魔法使いとしての衣梨奈の悩みは何もわからないから、嬉しそうな衣梨奈を前に聖は曖昧に笑うことしか出来なかった。

遥がじっと聖の目を見てくる。
綺麗で純粋な目だと思う。
だから見られるのが恥ずかしかった。
出来れば自分のこんな感情を誰にも悟られたくない。

道重家に住人が増えてとても賑やかになった。
みんなとてもいい子達で、優しくて楽しい子達で、凄く楽しい時間が増えたのに
どこかで面白く無いと感じている。そんな自分が凄く情けなくて恥ずかしいと思った。
そしてそんなことを考えてしまう時、必ず胸が苦しくなる。

「あ、じゃあ譜久村さん、ハルの買い物に付き合ってくれません？」

不意に明るい調子になった遥の声に顔を上げる。
その時聖は自分が俯いていたことに気付いた。

「今お買い物の帰りなんじゃないの？」

「実はこのあと、個人的な買い物もしようかなって思ってたんです。
　でもハル、まだあんまりお店とか分かんなくて、どうしよっかなって。
　詳しい人が一緒に居てくれると助かるんすよ」

そこまで遥が言ったのを聞いて、聖はようやくこの可愛らしい年下の少女に気を遣わせてしまったのだと気付いた。
遥の口からは淀みなく言葉が出て、一見そんな風には見えないけれど。
聖は酷く申し訳なくなった。
それと同時に、嬉しくなる。
本当に、つい最近出会ったばかりの、この新しい友人たちは優しい。
自分なんかが友達ではもったいないくらいに。

「そっか。そういうことなら聖に任せて。どこでも案内したげるから」

「ほんとですか！有難うございます！いえーい譜久村さんとデート！」

「もう、どぅーったら」

一頻り笑い合って、二人は木陰を出て街に向かった。
聖の足取りは自分が思っていたよりもずっと軽やかだった。

▲


色々手探りで短めの更新が続くかと
さゆ卒までに書ければいいなぁ

お疲れ様です！
もうキュンキュンします＼(^o^)／

少年とマシュマロボディのデートか･･･
妄想が爆走し始めたww

薬って・・・もしかしてウル？
効果が切れると小田ちゃんが醜く老いさらばえてしまう？？

別の方向に妄想が爆走し始めたww

あーどーなるんだ？！今後！

作者さん乙
続きが気になる
どうなる小田ちゃん

この展開は･･･
ハルちゃん逃げてー

＞ 坂の「遥」か下からは、仄かな「潮」の香も漂っていた。
ここ読んだ段階でフクちゃんとどぅーが登場する予感が…

ハルちゃんイケメンすなぁ

バイバイ

>>182
なるほど
気づかなかった。

乙です
なぜか読んでてニヤけてきた
ほのぼのする

ふくどぅーキター
どぅーはリアルでもこんな感じだからモテるのかな

>>182
おまえ凄いなw
それとも作者さんが凄いのか？

本編作者さんも外伝作者さんもいつも乙です
小田ちゃんの登場で話の流れが一気に変わりそう


RPG風動画の続きを投稿させてもらいました

その33
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24056278
http://youtu.be/rc3RLiil0cs

まさか･･･本編でｼﾊﾟﾊﾟるのww

遥の「下から」潮の香りだから、意図的だな

ｗ

ハル坊かっけー

ここは一つハルの格好良く壁ドン決めて貰って
ドキドキキュンキュンしてえりぽんごめんなさいしながら
濡れ濡れハアハアになるみずぽんを見せて欲しいｗ

まさかのピンク話くる？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （（
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　ノノハヽ　　　　,　 ﾚ- ,/　 _,/L
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 ﾉﾊ´’ｖ’ｿ 　 ／ | 　　（ イ"/＾7ゝ
　　　　　/^V^ヽ、　　　　　　　　ｆヽ,ιヽ,.∪､_）"~　ｔ、　　　,〉┴'　r､＼
　　　 ＿l 　｀ャ､）　　　 　 　 　 ,l　　/" 　　　　',;;;',,,　` ⌒' /　　/　＼ヽ、
　　　(　ゝ ヽ､,l`i　　　　　　/´,;'' 　 /　　　　　　,,;;,;;;'　, - ゝ　　 ,!　　　` ､＼
　　／ヽ、　 　 ﾉ｀ｰ ､_, -‐'　 ;,　　/　　　　 　''''''_. -''､,.　＿.､_, ┘　　　　 ＼`､
　/ ,'´ 　 `ー、　　　　)　　　、:　/　:. .　　　　 _/　ラ　￣, - ､　　　　　　 　 ﾞ､`､
./ /　　　 　 　＼_　　　_ｭーr'　/　　:　　　　 /　/~　　 く　　　ヽ rｰ- ､　 　 　 ﾞ､ﾞ、
　/　　　　　　　　｀ー'´　n/ ／　　 :.　　　/　斤､　 　ｒ^ヽ、　 ）ﾉ　　　ﾞヽ　　　 '､ﾞ 、
／　　　 　 , - ''´￣｀ ｰ､ﾚ, /　　 ,　 :　　/ //´　ヽ　 `､.　ｌ　　　　　　　　｀ ､　　 '､ i
　　　　　､（　　　　　　 　//　 ／l　 .: :　/ f （　r^i.几　 ﾄ ､!　　　　　　　　　 ＼　｜.ｌ
　　　 ／ ` '　　　 　 ｒ,　// ／;'/|　 :　 / ﾉ　ヽf　l/ l　　l　　　　　　　　 　 　 　 ＼ﾞ! |
　 ,. '"　　　　　　 　 l Ｖ_// ,; /,|_　.:　 ﾚ'′ 　 　 　 |　 l　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ､|
,.'"　　　　　　　　 　 |　　 .,;' /.,;' `ヽ　/ |　　　 　 　 l　 |
　　　　　　　　　　　ｒ"　　／〉,;'　　ー―ｫ　　　　 　 t.　l
　　　　　　　　　　 /　 ／ﾞ-'′　　 ,..イ''" 　 　 　 　 ｀､. ｔ 　　　　　　
　　　　　　　　　,／ ／　　 　 r'く´ .;;' Ｌ__　　　　　　　ヽ ヽ、 　　　
　　　　　　　　 /　,,　　　　 __r!　 ヽ;;　 ,/　　　　　　　　 ヽ,i^ヽ 　　　　
　　　　　　　　 ｀ヽ､ _r-､ｆ"ヽ　　 ( ''　/ 　 　 　 　 　 　 　 ヽ　| 　　
　　　　　　　　　　　　　　　 <_　　l　 /　　　　　　　　　 　 　 !/ 　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 l＿/　ｌ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ、　ｆ

褌の下から風が吹く
乙です

　　　　　　　　　　 　 　 　 　 i＾ヽ　ry､
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | , ヾ_|　ヾ_i´ヽ　_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,へ斤ー＜_ｋ ´ |　へ|ヾi!
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヾ/　ゝ 　 ゝ ｀ヽﾄ、 /|,　|ゝ､,∧
　　　　　 , ヘ、 　 　 　 　 　__／　　 ゝ 　{　｀{､��∧|,､ﾉ　i/ ,∧
　rーへ´　 ＼ヽー-ィ´⌒｀ヽ､　　　　 ゝ　 {　 く|_/　∨ ゝ´r-、,i、
ふ、　＼ヽ　　＼ヾ、{/｀´ヽ、_ヽ　 　 　 ゝ　{,　└|__ﾍ|/　/´ヽ.ヽ ヽ　／!
ゞ ヽ_ 　 ＼ヽ　　＼K　r'´ヽ,　￣｀ヽ、　 ｀ゝ{,　　 ,､__,|__/ 　｀ﾟヘ,ゝ￣　/
ゞ＼ヽ___　 ＼ヽr'´ｲ　｜ 　 i_,へ, 　 | 　 　 ｀Y__/L＿l./ﾍ／{ 　 �論_／
へゞ＜ゝ￣´⌒’ヽi|　 ,l!r-、! 　 ｝　 ,〉　　 　 ／＿_ゝ_∠〈　 　 く!ー´＼
　　　　ｿ⌒ヽ,　 　_|　 lL|　 !} 　 {.r=/　　　 ,∧　　　　 ｀[　　 　 /ーソ、.＼
　　　,/ 　 ／｀⌒´ヽ　ﾄ_ヽ {/ 　 ﾄ!/　　　 /　∧　　　　　｀ヽ、 ｜⌒｀ーヾﾂ
　　 /　／{　 .ﾉ　　　ヾ_ﾂ V'　　 ﾚ'　 ＿ノ　　 ｜　　　　　　 ｀ヽ|
　 ,/／　/}　 |　　　　　　　　　 　 ,／　　　 　 「　　　　　　　　　　　　θﾐ　 ノノハヽ
　 ´　／　 　 {　 　 　 　 i 　 　 ／! 　 　 　　ノ　　　　　　　　　　　 　 　 (ヽﾘ‘v‘｀*从
　 ／'　 　 　 ,}　　 　 　 { ___／　/　 　 　 {'´　　　　　　　　　　　 　　　 　 ヽ, 　 　｀っ
, ´　　　　　　{　　,ゝ　_　ﾄ､　　　{　,ｋ　 　 |　　　　　　　　　　 　　　　　　　　ヽ_ヽ_ｿ　　
　 　 　 　 　　｀ ､ r=ゝ　Y｀ゝ　　∨　　k　｀ゝ、　　　　　　　　 　　　　　
　　 　 　 　 　 　 ｀ｰ｀＝'!ソ　　　 ヽ､＿�惑升}

　　　（::::::::::(　　　　　　⌒　　　）　ﾉ　　　),ノ／"'|;;::::　|"""""" ／　　　　　　　　 ヽ、人从人ノ'ﾉ
　　　 （ｿ:::::::⌒　　　　　　　　ノ　）人人ノ／"""/::::::::::ヘ"""／　　　　　　　,　　　　　|:::::::: ｜"""""""""
　　　　（::::::::::　　　　　／｀ヽ　）ﾉ |;;::::　|　"""""""""""" ／　　　　,　　　　　　　　 /'|:::::::: ｜""""""""
　　　　　 ヽ（::::::::　　　　ノ　　）　 |;;::::　|""""""""""""／　　　　　　　　　　　　　 /"'|:::::::: ｜"""""""
　 　 ` 　 ,（ヽ（:::::::　　　)　ｿノ' 　 |;;::::　|""""""""""／　　　　　　 　　　　　　　　/"'''|:::::::: ｜""""""
　　　　　　　ヽ（::::::::　　　）ﾉ'　 ／|;;::::　|""""""""／　　　　　　　　　　　　　　　./""'''|:::::::: ｜"""""
　,　`　　　　　,ヽ从人/ノ'　 ／"'''|;;::::　|""""""／　　　　　　　　　　　　　　　　/""""|:::::::: ｜,""""
　 　　`　　　,　　|;;::::　| 　／""'''/::::.....ﾍ""""／ 　　　　ノノハヽ　　　　　 　　 /""""/:::::::::: ヘ"""
　 　 　 　　　　　|;;::::　|／"""""""""""" ／　 　　　　（‘ l_ ‘�祷ｸ　　　　　 /"""""""""""""""
　 　`　　,　　　　|;;::::　|"""""""""""" ／　　 　　 　　 （ つと　）　　　　　 /"""""""""""""""
　 　 　 　　　　　|;;::::　|"""""""""" ／ 　　ノノハヽ 　 （＿(＿）　　 　 　 /"" (::::　⌒　　　　へ⌒へ )
　　　　`　　,　／|;;::::　|"""""""" ／ 　 　 ﾊo´ ｡｀ﾙ 　　　　　　　　 　　 /"" （::: ⌒　へ　　　）　ｿ　　　）
　,　`　,　　.／""|;;::::　|"""""" ／　　　 ,O、 　 　 ,Ｏ、　　　　　　　　　/"" （:::::::へ::::::::::　　　　　　　　　）
　　　　　／""""|;;::::　|"""" ／　　　　（___,;;し--J（,...;;:）　　　　　　 　./"" （:::::　（::::::::　　　　＼　　へ　　）
　 　　／"""""'''|;;::::　|"" ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/"""（::::　（　(::::::::::　⌒　　　　　　）

動画さんもAA職人さんもいつも乙です

立体感あるねぇ
乙です

小田ちゃんの顔文字ってこんなんだったっけ？

いろいろあるのよ

迷ったのよ　気にしないで

普段はこっちの方が似合ってる気がする
なんか悪企みしたり黒小田の時にeの奴って使い分けたら良さげ

おお〜AA職人さんおつです！

くっくっくっ

本編＆他の方の外伝、楽しませていただいてます！

そんな中、自分も｢魔法使いえりぽん」のスピンオフを書かせていただきたく思います。
これは、はるなんの大切な出会いの物語です。

入力が遅いので、短文＆長間隔になるかもですが、ご容赦ください。すみません・・・





『笑顔』編



これは、私が始めて道重さんに出会った時の話です。
それは私にとって「大切な存在」との出会い・・・
そして「笑顔」との出会い。

　　　（::::::::::(　　　　　　⌒　　　）　ﾉ　　　),ノ／"'|;;::::　|"""""" ／　　　　　　　　 ヽ、人从人ノ'ﾉ
　　　 （ｿ:::::::⌒　　　　　　　　ノ　）人人ノ／"""/::::::::::ヘ"""／　　　　　　　,　　　　　|:::::::: ｜"""""""""
　　　　（::::::::::　　　　　／｀ヽ　）ﾉ |;;::::　|　"""""""""""" ／　　　　,　　　　　　　　 /'|:::::::: ｜""""""""
　　　　　 ヽ（::::::::　　　　ノ　　）　 |;;::::　|""""""""""""／　　　　　　　　　　　　　 /"'|:::::::: ｜"""""""
　 　 ` 　 ,（ヽ（:::::::　　　)　ｿノ' 　 |;;::::　|""""""""""／　　　　　　 　　　　　　　　/"'''|:::::::: ｜""""""
　　　　　　　ヽ（::::::::　　　）ﾉ'　 ／|;;::::　|""""""""／　　　　　　　　　　　　　　　./""'''|:::::::: ｜"""""
　,　`　　　　　,ヽ从人/ノ'　 ／"'''|;;::::　|""""""／　　　　　　　　　　　　　　　　/""""|:::::::: ｜,""""
　 　　`　　　,　　|;;::::　| 　／""'''/::::.....ﾍ""""／ 　　　　ノノハヽ　　　　　 　　 /""""/:::::::::: ヘ"""
　 　 　 　　　　　|;;::::　|／"""""""""""" ／　 　　　　（Фl_ Ф�祷ｸ　　　　　 /"""""""""""""""
　 　`　　,　　　　|;;::::　|"""""""""""" ／　　 　　 　　 （ つと　）　　　　　 /"""""""""""""""
　 　 　 　　　　　|;;::::　|"""""""""" ／ 　　ノノハヽ 　 （＿(＿）　　 　 　 /"" (::::　⌒　　　　へ⌒へ )
　　　　`　　,　／|;;::::　|"""""""" ／ 　 　 ﾊ´ ｡｀oﾙ 　　　　　　　　 　　 /"" （::: ⌒　へ　　　）　ｿ　　　）
　,　`　,　　.／""|;;::::　|"""""" ／　　　 ,O、 　 　 ,Ｏ、　　　　　　　　　/"" （:::::::へ::::::::::　　　　　　　　　）
　　　　　／""""|;;::::　|"""" ／　　　　（___,;;し--J（,...;;:）　　　　　　 　./"" （:::::　（::::::::　　　　＼　　へ　　）
　 　　／"""""'''|;;::::　|"" ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/"""（::::　（　(::::::::::　⌒　　　　　　）

どぅー逃げてー

>>207
おー前に言ってた方かな？楽しみにしてますね

『笑顔』編・１


私がその「古本屋」でバイトしようと決めた理由は、実はあまり覚えていないんです。
でも、多分「本屋のバイトぐらいなら私にもできるかも」程度の考えだったと思います。

店に入ってみると、想像以上に狭くて薄暗い店内でしたけど、見た感じ誰もいませんでした。
お客さんはまだしも、店員さんの姿も見えません。

「ごめんくださーい」

声をかけましたが、返事がありません。何回か繰り返しても同じです。

本棚の少し奥にテーブルと椅子が見えたので、誰かが来るまで座って待たせてもらおうと思いました。
椅子を後ろに引いて、持っていたサイドバックを背もたれにかけてから、私はもう一度店内を見渡しました。
私以外誰もいない店内は、どこかシュールで・・・

まさか店員さん、店をほっぽってどこかに出掛けているんだろうか？
入り口が開いているのに店員さんが不在では、いつ泥棒が入るとも限らないじゃないか。

そんなことを考えつつ椅子に腰を預けた私は、小さくため息をつきました。

・・・こんな店でバイトして大丈夫かな・・・

『笑顔』編・２


少し不安になりつつテーブルの上を見ると、包み菓子が入ったかわいらしいカゴを見つけました。
実はここに来る前にあちこち歩き回っていて結構疲れていたので、
カゴの中から黄色いのを選んで、ひとつだけもらうことにしました。
袋から出して口に入れると、チョコレートの甘さが。
さらに噛んでみると、なかからとろりとしたものが。これは・・・はちみつ？

・・・おいしい。疲れが溶けるみたいだ。

私はもう少しだけ、とカゴから同じ色のを探しましたが、この味は今のがラストだったみたいでした。

少しがっかりしながらカゴの横を見てみると、そこには小さなノートパソコンがあり、蓋が開いている状態でした。

この店のパソコンかな？
・・・やっぱりこういう店でも、機械に強くないと駄目なのかな？

反対を向いているディスプレイを覗こうとして・・・

「あれ？」

パソコンの裏のテーブルの上に、読みかけの本がある事に気づきました。

それはかなりの分厚さの本で、開いているページの半分には少し大きめの文字の文章が、
もう半分には、挿絵が描かれているようでした。

「絵本・・・かな？」

ここで一区切りということでいいのかな？
一旦区切る時は最後にその旨一言書いてくれるとありがたい
それがないとまだ続くのか思ってとレスがしづらいので

あさ

よーし俺も投稿してカオスにしてやるぜ
って嘘です大人しくしてます

すみません寝落ちしてました
次からは表示します。

『笑顔』編・３


その本に顔だけ近づけて見ようとして・・・でもすぐに本を手元に引き寄せて凝視していました。

なにこれ・・・すごい。

右側のページに描かれていた絵は黒い服の女の子が箒にまたがっている様子を表したもので、
その優しいタッチと細かい色使いに、思わず見入ってしまいました。

ページをぱらぱらとめくってみると、文章が載っている箇所はまばらで、
それ以外は全てが挿絵で構成されていました。
やっぱり絵本のようですが、それにしてもこの分厚さ。ざっと２００ページはありそうです。
表紙を見てみると、先ほどの女の子の横顔が描かれている上にタイトルが表示されていました。

「・・・宅急便の話？？」

再び本をめくってはじめの方から順に挿絵を眺めていくと、それだけでストーリーが頭に入ってくるようです。
たまに現れる文章であらすじを補完しながら、私はいつのまにかその本の中に引き込まれていきました。

その物語は、魔法使いの女の子が親元を離れて自立するために、慣れ親しんだ我が家を旅立つところから始まります。
箒にまたがり夜の空を飛ぶ彼女の傍らには、彼女のお目付け役の黒・・・

「・・・・猫・・・・」

私は無意識につぶやいていました。本から顔を上げて、前方のそれと目が合いながら。
テーブルの反対側から、頭だけを出して私をじっと見つめる目が一対。
それは、黒い色をした猫でした。

（続く）

おっとまさかの物語とリンク
ワクテカ

『笑顔』編・４


あまりの偶然に、私はそのまま微動だにできませんでした。

・・・絵本のキャラクターが、現実世界に召還された？

その黒猫も、大きな目でこちらを見つめたままぴくりとも動きません。
そのまま１分間くらいお互いを見つめ合っていたでしょうか。
猫は頭を下げてテーブルの向こう側に姿を消し、見えなくなりました。
私が慌てて立ち上がり反対側を覗くと、こちらと対になっている椅子の上で、覗いた私の顔を見上げています。

最初から、ここにいたのかな？

テーブルの死角になっていて気づかなかっただけで、私がここに座ってから今までの間ここで寝てただけかもしれないと思いました。

だとすれば、ここの店の飼い猫かな？

しかしふと、さっき咄嗟に浮かんだ発想が再び頭をよぎりました。

・・・もしこの猫が、本当にこの本から出てきたとしたら・・・

まさか。私は絵本を閉じ、表紙の上に右手のひらを乗せると、目を閉じて右手に集中してみました。

・・・・・

「なにも感じないか・・・」

その本からは、少しの魔力も感られず。どうやら魔導書の類ではなさそうです。

もしも魔法がかかった本の場合、今の方法で大抵は見分けがつけることができます。
・・・私も一応魔法使いの端くれ。それぐらいはわかるんですよ。

一応（続く）で締められている時は一旦区切ることにします。

すみません、初めての小説＆２ｃｈで手探り状態なので
どんどん突っ込んでください。

もう少し書きます。

『笑顔』編・５


魔法の本でなければ、中のキャラクターが飛び出すなんてことがありえるはずがありません。

私は本から手を離し、猫に近づいてみました。
猫は椅子の上で姿勢を低くしたまま、ずっと私の顔を見つめています。

そんなに私の顔が、珍しい？

あなたは、ここの店の猫さん？

頭の中で語りかけてみましたが、黒猫はただただ私を見つめるばかり。
私はため息をつくと、自分の椅子に戻ろうとして・・・

あ、そうか。

再び猫の前に顔を近づけて・・・


『こんにちは』


と、猫語で話してみました。

直後私は、黒猫がその場で５０センチくらいの高さまで飛び上がり、そのままテーブルの上に見事着地するのを
目の当たりにしました。

『笑顔』編・６


私がテーブルを見上げながら拍手するのを、黒猫の発する「声」がさえぎりました。

『猫の言葉っ話せるの！？』

その「にゃー」としか聞こえないはずの鳴き声に、私も同じく「にゃー」と返事をしました。

『話せるし、聞き取れるよ』

黒猫はそのままじっと動かず・・・つまりは驚いて呆然としているようです。
私は悪いことをしたと思って、謝りました。

『驚かせてごめんなさい』

私が頭を下げると、猫は再び自分の椅子に舞い降りてから言いました。

『あなた、魔道士なのね？』
『そう。あなたは、ここの店の猫？』
『・・・そうだよ』

それを聞いて、やっぱり絵本の黒猫とはただの偶然だったと思いました。
ホッとした私をやはりじっと見つめたまま、黒猫はまた話しかけてきました。

『で、あなたはここで何しているの？お客さん？』

その質問に、私はハッとここに来た理由を思い出しました。

『実は私、この店で働かせてもらおうと思って』

（続く）