例えば娘。メンでかまいたちの夜みたいに雪山のペンションに行くとするじゃん 3夜目

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1名無し募集中。。。@転載は禁止
前々スレ
例えば娘。メンでかまいたちの夜みたいに雪山のペンションに行くとするじゃん
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1402040049/


推理はこっちで
例えば娘。メンでかまいたちの夜みたいに@推理スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1402484756/2

※前スレ
例えば娘。メンでかまいたちの夜みたいに雪山のペンションに行くとするじゃん 2夜目
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1402811413/
2名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 16:37:33.71 0
908 名前:59@転載は禁止 [ookami] :2014/06/28(土) 17:25:45.42 0
>>894 実写版も雰囲気あって良いですなぁ・・・

飯窪さん詰めが甘かったか…不覚にもハンガーで笑ってしまったww乙です
あの後本編は形に出来ましたんで取敢えず置いておきます
从*・ 。.・)<PASSはメール欄なの
http://mmnight.sdbx.jp/test/mm14nightver.01.zip

分岐話はもうちょっとかかるんじゃよ
3作者@転載は禁止:2014/06/29(日) 16:45:24.02 0
乙です

連投規制中なので新スレへ

最後小田ちゃんで分岐作って無理やりBADENDで終わらせたのは
この先の展開がまったく思いつかずとりあえず一旦終わりにしたかったからですwww

これからこの先考えるのでちょっと時間下さい・・・w

鞘師を死なせてしまったことを飯窪さんにバレることなく全員を納得させる方法が見つからない・・・
唯一思いついたのが鞘師の転倒死でしたw
でもこれじゃ自分的にも納得いかないので意地でもこの先考えます!
4名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 16:50:07.25 0
お疲れさまです
作者さんも謎解きせんといかんのだなw
いくらでも待ちますけぇじっくり考えてくださいな

規制されたら避難所にでも書いてもらえたら支援しまっせ
5作者@転載は禁止:2014/06/29(日) 16:53:38.06 0
自分の考えたストーリーやトリックの抜け道探すという
よく分からないことやってるんだよな・・・w
6娘。たちの夜 南国編 第2話 〜飯窪・石田・小田〜@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:30:35.15 0
ガタン

玄関の方で何か音がした

工藤「今 なにか音がしませんでした?」

鈴木「うん 聞こえた」


玄関のドアがゆっくりと開いた


道重「誰!?」


そこに現れたのは・・・鞘師だった


譜久村「里保ちゃん!!!」

佐藤「鞘師さん!!!」


全員が鞘師に駆け寄った

鈴木「生きてた!里保ちゃんが生きてたぁ!!!」

鈴木は不思議な踊りを踊った

道重「鞘師怪我は大丈夫なの!?」

鞘師「いや・・・大丈夫じゃないです・・・」
7娘。たちの夜 南国編 第2話 〜飯窪・石田・小田〜@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:31:33.92 0
鞘師はそう言いながらフラフラ歩きソファに座った

石田・・・鞘師さんが生きてたのは嬉しいけど・・・
     あの事みんなに話されたらどうしよう・・・
     生田さんも嬉しいようなでもどこか不安そうな
     不思議は表情をしている

鞘師は少し意識が朦朧としているようだった

譜久村「里保ちゃん一体何があったの?」

鞘師「えっと・・・」

石田・・・お願い・・・許して鞘師さん・・・

鞘師「林で・・・」

鈴木「林で?」

鞘師「林で・・・」

道重「うん・・・」

鞘師「こけちゃった」


『ええええええええええええ!!!!!!!!!!!』


工藤「本当ですか!?」

鞘師「うん本当 めっちゃ痛かったよ・・・」
8娘。たちの夜 南国編 第2話 〜飯窪・石田・小田〜@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:32:04.56 0
石田・・・え・・・?本当に言ってるんですか?
     それとも嘘を言ってくれてるんですか?
     私は鞘師さんの顔をずっと見ているけど鞘師さんが顔を合わせてくれない

生田「里保が林で追いかけたのって小石川さんと大澤さんやったん?」

鞘師が生田の顔をしばらく見続けている
二人はなかなか目を逸らさない

鞘師「小石川さんと大澤さん・・・」

生田「せや その二人やったやろ?」

鞘師はまたしばらく生田の顔をじっと見ている

飯窪・・・生田さん・・・どういうつもりだろう・・・

鞘師は周りを見た後2階の方を見た
小石川の部屋の方を見たのか そのあとまた生田を見た

生田は注意していなければ分からないほど微かに頷いた

その生田の頷きを見た後石田を見た

石田・・・私はごめんなさいという思いを込めて小さく頷いた

鞘師「うん・・・そう その二人」
9娘。たちの夜 南国編 第2話 〜飯窪・石田・小田〜@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:32:46.35 0
小田「そうだったんだ・・・」

佐藤「そっかぁ・・・まさの勘違いかぁ 暗かったし遠かったし ごめんなさ〜い!」


譜久村「とにかく 無事でよかった!怪我の手当てしないとね」

道重「そうだね!みんなも手伝って!」


『はい!』




石田・・・鞘師さんのおかげで私達は助かった
     鞘師さんがどういう意図で助けてくれたのかは分からない
     でも私達は鞘師さんのおかげでこれからもモーニング娘。で居られる
     ありがとう 鞘師さん

飯窪・・・鞘師さんは二人が何をやったか知っていた
     でも小石川さんも死んでいることは鞘師さんは知らないはずだった
     それなのに生田さんと目を合わせてそれを悟った
     ほんとうに素晴らしいです

小田・・・メンバーを疑ったりしてちょっと反省・・・
     鞘師さんが生きててくれて本当によかった
     これからもモーニング娘。として一緒にやっていけるんですね
     頑張りましょう!

                                             終わり
10名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:34:11.57 0
真相は闇の中エンドか
11名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:35:56.91 0
鞘師生きてたああああああああああああ
そして誰も逮捕されないエンド!!!
しかし作者さんリアルタイムでつじつまあわせようとしてんのねw
すげえなおいw
12作者@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:41:45.34 0
なんか今回は不完全燃焼でスマン・・・w

プロットとか作ってないし書きながら考えてる所はあるね

複数人の心理戦はもう辛いからやめようかな・・・w
次は新しいストーリー考えます
13名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 19:46:03.57 I
スマホからだけど見てます!
作者さん素晴らしいいいいい!!

生鞘ああああああああああああ!!!
14名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 20:30:10.02 0
鞘師生きてて良かった〜でもこけちゃったで皆納得するってw
15名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 21:33:58.48 0
ピンポンダッシュの絆は不滅ヤシ
16名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:28:22.59 0
あさs
17娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:32:26.46 0
モーニング娘。のメンバーが乗る小型バスが別荘の前に到着した

譜久村「お父さんごめんなさい また送ってもらっちゃって」

譜久村父「いやいや構わないよ」

別荘の中から譜久村家の使用人である三井が姿を現した

三井「ご到着お待ちしておりました
   先にご到着しておりますお荷物は玄関ホールに置かせていただきました
   一日分の食料などもご用意いたしております
   では失礼いたします」

三井はそのまま譜久村の父が運転するバスに乗り込んだ

11人は一通り譜久村の父にお礼を言いバスを見送った

道重が卒業して数ヶ月
新リーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

今回は二日間のオフを利用して南国にある海の見える別荘にやってきた
この別荘も譜久村家が所有する別荘で前回の旅行に引き続き譜久村家に協力してもらう形になった

道重「すごーい!海が見えるよー!」

卒業してしまった道重だが今回の旅行にも参加していた
佐藤が無理やり連れてきたのだ
しかし道重も満更でも無いようで楽しんでいるように見える

今回はもう1人 小石川という女性マネージャーが帯同していた
小石川は30歳で卒業した道重と入れ替わるように新しくマネージャーになった
18娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:32:53.86 0
また道重の卒業と同時にプロデューサーのつんく♂が病気の集中治療のため
半年間限定で大澤氏が新しいプロデューサーに就任した
小石川はこの大澤氏が連れてきたマネージャーだと言われている


別荘は北側以外は海に囲まれている
西側の下り坂を下っていくと海水浴ができる海辺にたどり着く
東側は林がありその林を抜けると海には繋がっているものの断崖絶壁になっており直接海に行くことは出来ない
南側も崖にはなっているが東から西に行くに連れて崖は低くなっている
つまり海に行くには西から行かなければならないことになる

しかし海の眺めという点ではとてもすばらしい立地だった

新たなリーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

メンバーそれぞれに自立心や自覚が出てきたのか意見の食い違いで揉め事になることが少し増えたかもしれない
でもそれはモーニング娘。の事を思うが故のこと それはメンバー同士理解していた


さっそく11人は南国風の別荘に足を踏み入れた
19娘。たちの夜 南国編 第3話〜生田〜@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:34:13.67 0
〜〜〜生田衣梨奈〜〜〜


衣梨は玄関の荷物にキャリーケースがあることを確認した
亜佑美ちゃんと目を合わせ小さく頷いた

みんなを先に行かせたあと衣梨は

 A 靴を脱いでリビングへ向かった                       (1話ルートへ)
 B 亜佑美ちゃんと一緒にキャリーケースを玄関の外に出した      (2話ルートへ)
 C 亜佑美ちゃんと一緒に庭に埋めた                 ←

北側にある玄関を入るとまず広い玄関ルームがあった
そこには先ほど三井さんが言ったように先に到着していたメンバーの大きな荷物が置いてあった

その先には南側と西側に海が見渡せる広いリビングがあった
海が一望できるように南側と西側は柱以外はすべてガラスサッシになっている

リビングに入ってすぐ左側 北東にはキッチン
リビングの一番奥の左側 南東にはバス・トイレがある
そしてその間の真東に2階へ行く階段がある

2階に上がると東から西へ一本の廊下がありその両側に3部屋ずつ
つまり全部で6つの部屋があった

部屋割りはこう決まった

  飯窪工藤  生田石田  小石川
収納                   階段
  譜久鈴木  道重鞘師  佐藤小田
20娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:35:35.61 0
日が暮れるまでにはまだまだ時間があった

せっかくの南国 楽しまなければ来た意味がない

飯窪「日が暮れるまで海行きません?」

石田「お!いいねぇ〜!」

譜久村「聖も行くー!」

残念ながら水着は持ってきていなかった
でも海岸が近くにあるということで飯窪がビーチボールを持ってきていた

飯窪「どう?準備いいでしょ?」

石田「さすがはるなんだね!」

譜久村「ねぇ早く行こうよ!日が暮れちゃう!」

飯窪「よし!じゃあ行きましょう!」
21娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:36:07.12 0
石田「私達海岸で遊んできますねー!」

石田が他の全員に声を掛けた

道重「はーい!いってらっしゃい 気をつけてね!」

佐藤「溺れるなよー!」

小石川「日が暮れるまでには必ず帰ってきてね!」

玄関から出て行く3人に手を振った


譜久村 飯窪 石田の3人は西にある海岸へ向かった
22娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:36:33.65 0
佐藤「ねぇ道重さん かくれんぼしましょー!」

道重「なんでここまで来てかくれんぼなの?」

佐藤「いいのー!」

小田「もっと南国らしいことしましょうよ」

鈴木「じゃあ南国かくれんぼしよっか」

道重「なにそれ?」

鈴木「ただ南国でやるかくれんぼです(笑)」

佐藤「やりたーい!」

道重「普通のかくれんぼでしょ?(笑)」

佐藤「違う!南国かくれんぼ!」

小田「じゃあせっかくなんで東にある林でやりません?」

鈴木「なんか怖い ずっと見つからなそう」

佐藤「楽しそう!!!行きましょ!」

佐藤が道重の腕をぐいぐい引っ張っている

小田「道重さんもう諦めたほうが(笑)」

道重「もう・・・さゆみかくれんぼやる歳じゃないんだけど(笑)」
23娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:37:00.52 0
鈴木「大変ですね道重さん」

佐藤「楽しいでしょ?」

道重「う・・・うん・・・」

佐藤「楽しいってさ!」

小田「言ってない(笑)

道重「小石川さん そういうことなんでちょっと林に行って来ますね」

小石川「わかりました 暗くなる前には帰ってきてください」

小石川は道重にはあまり上から物を言わない
道重の方が業界でも何年も先輩だからだ

道重「じゃあ行ってきますね」

鞘師「いってらっしゃーい!」

工藤「お気をつけて!」

生田はヘッドフォンを耳に当てながら手を振っている


道重 鈴木 佐藤 小田は東にある林に向かった
24娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:37:29.67 0
別荘に残ったのは 生田 鞘師 工藤 小石川


小石川「じゃあ私は細かい仕事部屋でしてるから 何かあったら呼んで」

工藤「はい 分かりました」

小石川はスタスタと階段を登って行った


鞘師「えりぽん せっかく南国に来たのになんで一人で音楽聴いてるの?」

生田「別にかまへんやろ?」

生田は3人掛けのソファを横に座って独占している

鞘師「かまへんけどさ」

工藤「生田さんらしいですね」

生田「せやろ?南国に来てもどこに行っても衣梨は衣梨やけん」

鞘師「んーまぁ そりゃそうだね」

工藤「そうだ 鞘師さん せっかく広い庭があるんで庭でこれやりましょ!」

工藤は鞄の中からフリスビーを取り出した

鞘師「それあるなら海行けばよかったのに」

工藤「だって日焼けするじゃないですか」
25娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:38:43.70 0
生田「なーに女子ぶってんだよ」

工藤「うるさいですよ!」

鞘師「くどぅも年頃なんだね」

工藤「鞘師さん1つしか違わないじゃないですか」

鞘師「じゃあやろっか!」

工藤「やりましょう!」

鞘師と工藤は庭に出た

生田「虫が入ってくるけん窓しめてなー」

庭に鞘師工藤 リビングに生田 2階の自室に小石川
26名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 22:46:27.99 0
このフリスビーが後に・・・!!
27名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:09:28.36 0
何が起きるんだ・・・
28名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:17:28.01 0
既に不審じゃねーか生田w
29名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:23:16.79 0
ふと思ったが12期はいない設定なんだな
30娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:29:50.70 0
海岸組よりも先に林でのかくれんぼ組が到着した


小田「まだ日が暮れてないのに既に暗いんですけど・・・」

道重「ほんとだね・・・ちょっと怖い・・・」

林の中は生い茂った木々で日光が遮られて不気味な暗さを演出していた

そして林の中はひんやりと冷たかった

鈴木「わぁ〜なんか鳥肌立ってきたんですけど!」

佐藤「ワクワクするぅ〜〜!!!」

佐藤は1人でハイテンションだった

道重「本当にここでやるの?」

道重は林を見渡した

小田「なんか鬼になったら見つけれそうにないんですけど」

佐藤「それが南国かくれんぼ!」

鈴木「それ絶対気に入ってるよね?」

佐藤「ぎゃははははは」

道重「もうよく分かんないこのテンション(笑)」

佐藤「きゃあああ!!!!!」
31娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:30:24.71 0
鈴木「なに!?」

佐藤「虫がいたぁ・・・」

道重「もううるさい(笑)」

小田「林の中なんですからそりゃいますよ」

鈴木「そんなんで隠れられるの?」

佐藤「分かんない・・・虫がいないとこに隠れる」

小田「もう南国かくれんぼじゃないですね」

鈴木「じゃあ鬼決めましょ!」

4人は輪になって手を中央に出した


ジャンケン ポン!

負けたのは鈴木だった

鈴木「うそ〜ん!私か・・・」

道重「じゃあ隠れるよ!」

小田「はい!」

佐藤「きゃあああああ!」

3人はそれぞれ散らばって行った
32娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:30:55.21 0
海岸組みは西の坂を下っていた

譜久村「結構遠いね」

飯窪「別荘から見るとそんなに遠く見えないんですけどね」

石田「これ行きはいいけど帰りはずっと坂を登るんですよ・・・」

譜久村「えええ!やだぁ!」

飯窪「それはしょうがないですよ譜久村さん」

石田「あー!見て!浜が見えてきた!」

飯窪「すごーい!綺麗!」

譜久村「ひろーい!」

砂浜は白く光っていた

それでいて誰一人いない貸切状態だった

この海岸も譜久村家の土地の一部なので私有地となっている
33娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:31:21.15 0
3人は子供のように走り出した

「きゃああああああ!!!!!」

嬉しさの悲鳴を上げながら海に向かって一直線に走った

一番早く波打ち際に着いたのは石田だった

石田は海水を足でバシャバシャと跳ねてはしゃいでいる

譜久村飯窪と波打ち際に着くと今度は3人で海水の掛け合いをした

石田「きゃああ!!!」

譜久村「つめたーい!」

飯窪「やめて!やめて!」

まさに南国を満喫していた
34名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:33:08.89 0
これもこの後への振り幅か…
35名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:39:16.11 0
仕事忙しくて久しぶり来たら3スレ目までいってた
最高だ一気読みしてくる!
36娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:45:11.05 0
工藤「それっ!」

工藤が投げたフリスビーは鞘師の胸の真正面に飛んだ

鞘師はそれを丁寧にキャッチする

工藤「ハル上手くないですか?」

鞘師「コントロールいいね!」

工藤「得意なんですよフリスビー」

そう言いながら鞘師が投げたフリスビーを少し右手を上にのばしてキャッチした

鞘師「んー真っ直ぐいかないなぁ」

工藤「コツがあるんですよ こうです こうっ」

工藤は丁寧に格好を意識しながら投げた

鞘師は胸の正面に来たフリスビーをキャッチする

鞘師「すごいね!」
37娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/29(日) 23:45:38.08 0
工藤「でしょ?」

鞘師「こうっ こうかっ!」

しかし上手く工藤の胸の正面に行かない

工藤は右に逸れたフリスビーに手を伸ばす

工藤「まあこればっかりは練習ですよ」

鞘師「えりぽんも来ればいいのに 音楽ばっかり聴いてないで」

鞘師が部屋の中を覗くと生田はソファに座りながら寝ていた

鞘師「えりぽん寝てるし!」

工藤「ええ!せっかく遊びに来てるのにもったいない!」

鞘師「こんなクーラーがんがん効いてるところで寝たら体おかしくしちゃうよ」

工藤「起こしてあげましょうか」

鞘師と工藤は部屋の中に戻った
38娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:01:38.46 0
小田は茂みに身を屈めて隠れていた

鬼が近づいてきたのだろうか小さな小枝をバリバリと踏む音が聞こえる

小田はさらに小さく身を屈める

しかし足音は近くで止まった

小田(やばい・・・見つかるぅ〜)


ザザッ!


茂みを手で掻き分ける音が聞こえた

小田(あぁ・・・見つかっちゃったか・・・)

小田は顔を上げた

そこに居たのは鬼だった
39娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:02:17.29 0
鬼役の鈴木ではない

鬼のお面を被った鬼だった

小田「・・・だれ!?」

鬼は手にナイフを持っていた

小田はそのナイフを見ると恐怖で屈んだ状態から尻餅をついた

小田「やめて・・・なんですか!? やめて!」

しかし鬼は怯える小田にそのナイフを突き刺した
40名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:11:44.44 0
また新たな展開!
41名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:14:25.52 0
えええええええええええええええええええええええええ!!!
42娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:19:28.51 0
鈴木(やっぱりなかなか見つけられないよ 範囲が広すぎるよねちょっと)

鈴木は茂みの中や木の裏などくまなく探すが誰も見つけられない

鈴木(早く見つけないと暗くなっちゃうよマジで)

林に来たときよりも確実に暗くなっていた

でも林の外はまだ明るい

この林の中だけ闇に包まれているようだった
43娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:20:08.27 0
佐藤は林を抜けた先の崖にいた

崖に隠れていたわけではない

鬼に追われて崖まで来てしまった

そしてついに佐藤の逃げ場はなくなった

ここから先は断崖絶壁 その下には海が広がっていた

佐藤は崖の先端で振り返った

鬼は佐藤の逃げ場が無くなった事が分かると走るのをやめて一度止まった

そしてゆっくりと佐藤に近づいてきた

佐藤「やめて!・・・なんなの!」
44娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:21:01.85 0
鬼はさらにナイフを持ちながら近づいてくる

佐藤「やめてぇ・・・」

佐藤は泣き出した

後ろに下がろうにもその先は崖で下がれない

佐藤「お願いやめてよ・・・!やだぁ・・・!」

さらに鬼は近づいてくる

佐藤「来ないで・・・!やめてよ・・・!」

鬼は突然歩を速めた

それに驚いた佐藤は1歩下がってしまった

後ろに引いた右足は地を踏むことなく佐藤は崖下に転落した
45娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:47:08.41 0
譜久村・飯窪・石田は白い砂浜の上でビーチボールで遊んでいた


譜久村「もう どこやってんのー!」

飯窪「ごめんなさーい!」

飯窪が弾いたボールは譜久村の遥か後方に飛んでいった

石田「はるなん下手過ぎー!」

譜久村はボールに追いつくとその場からサーブした

石田に飛んできたボールを石田はレシーブ

しかしボールは自分の真後ろへ

飯窪「あゆみん人の事言えないじゃん!」

石田「もう私下手すぎ(笑)」

石田は自分で後ろに弾いたボールを追いかけた

そして追いついたその場から飯窪目掛けてサーブした

飯窪の少し右に逸れたボールを飯窪は不慣れな動きでレシーブ

するとボールは誰もいない方向へ大きく飛んで行った

譜久村「はるなんしっかりー!」

飯窪「すいません 私が取りに行きます・・・」
46娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:47:46.10 0
ボールは海とは反対側の大きな木の裏へ転がっていった

石田「あー疲れましたね」

譜久村「うん 暑い!」

飯窪がボールを取りに行ってる間少し休憩した

石田「それにしても貸切っていいですね!」

譜久村「ボールが変なところ行っても迷惑かけないしね」

飯窪は木の裏に消えた

石田「ほんとですね 誰もいないなら水着持って来れば良かったですよ」

譜久村「なんでよ居たっていいじゃん」

石田「そりゃ譜久村さんはいいですけど私なんて・・・」

譜久村「そんな事ないって!」

石田「そんな事ありますっ!」

飯窪が戻ってこない

譜久村「はるなーん!どこまで行ったのー!」

石田「ちょうど木の陰で見えないんですよね」

譜久村「行ってみようか」
47娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:48:21.90 0
石田「そうですね」

二人はボールが飛んで行った木の裏に向かった


飯窪は木の裏で木に寄りかかっていた

石田「どうしたの?はるなん 気分でも悪・・・」

飯窪の胸にはナイフが刺さっていた

『きゃああああ!!!!!!!』

譜久村と石田は同時に悲鳴を上げた

飯窪はがっくりと顔を下に向けてすでに死んでいた
48作者@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:52:10.25 0
続きはまた明日

今日も読んでくれてありがとう!
49名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:55:06.66 0
おおおおおおおおおおおおおおお
猟奇殺人編きたあああああああああああああああああ
50名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 00:56:51.72 0
おつ!楽しみだ
51名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 01:03:32.95 0
またもや新展開!
嬉しいけど作者さん無理しないでね!
52名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 01:22:46.21 0
このスレを新着チェックした後のスクロールバーの小ささは異常
53名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 01:32:48.78 0
今度は金田一的な話に
54名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 02:06:06.98 0
こんなことになってたなんてw南国編も超大作だ読むのが楽しい
気長に待っているのでお体を大事にして下さいね
55名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 03:46:14.37 0
やっぱりリゾートといえば夏の風物詩サイコキラーだよな
続きが超楽しみ
56名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 10:05:29.77 0
よくもまあこんなに思い浮かぶもんだ
57名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 12:44:00.75 0
最近の狼にしては珍しい良スレだな
58名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 16:03:42.15 0
読んでてとても惹きこまれる
59名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 17:00:36.69 O
ここでセレクトおせ
60娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 18:54:05.57 0
鞘師と工藤は庭から部屋に入ると大きなガラス窓を閉めた

工藤「生田さん風邪引きますよー!」

生田はソファの背もたれに寄りかかりながら下を向いて寝ている

ヘッドフォンからは音が漏れている

鞘師「よくこんな大きい音で聴いて寝れるね」

工藤は生田の対面のソファに座った

工藤「生田さん! お・き・て!」

手に持っているフリスビーをお・き・て!のタイミングで3回叩いた

鞘師「完全に爆睡だね」

そう言いながら鞘師は工藤から見て左側のソファに座った

工藤「もう起こさなくてもいいんじゃないですか?」

しかし鞘師は工藤の問いには答えずに生田を見ながら黙ってゆっくりと立ち上がった
その顔は驚きと恐怖で震えていた

工藤「鞘師さん・・・?」

鞘師「えりぽん!!!」

鞘師は突然生田の両腕を掴んだ
61娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 18:55:18.04 0
工藤は鞘師が座っていたソファに移動してそこから生田を見た

生田が座っているソファの背もたれが真っ赤に染まっていた

工藤「生田さん!!!」

工藤は生田の後ろに回った

生田の背中は何かで刺されたのだろうか 大量の血が流れていた

鞘師「えりぽん!!!えりぽん!!!」

鞘師は何度も何度も生田の体を揺すっている

工藤「小石川さん!!!来てください!!!生田さんがぁああ!!!」

階段に向かって大声で叫んだ

工藤のただならぬ叫び声に異変を察知した小石川は走って階段を降りてきた
そして惨状を見るなり血の気が引いた

小石川は生田に駆け寄った

小石川「生田!?生田!?・・・何があったの!!!」

工藤「分かりません・・・庭から戻ってきたら既に・・・」

鞘師は生田の太ももに額をあてて泣いている

小石川「救急車!救急車呼ばないと!それから会社にも連絡しないと!」

小石川はまた2階に走った
62名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 19:19:37.59 0
ぽんえりーーーー
63娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:37:11.42 0
辺りは薄暗くなっていた

林の中はさらに暗かった

しかし鈴木はまだ誰一人として見つけることが出来ていなかった

鈴木(やばい マジで暗くなってきた もう中止して戻ろうよ・・・)

鈴木はもう1人で先に帰りたくなっていた

鈴木「もうやめましょうよ!出てきてー!」

しかし誰も出てこない

その時自然色ではない色が鈴木の視界に入った

鈴木(あの色は・・・さくらちゃんが着てた服の色!やっと見つけた!) 

鈴木は茂みを掻き分けた

鈴木「さくらちゃんみーっけ!」

しかし小田は胸から血を流して死んでいた

鈴木「さくらちゃん・・・?さくらちゃん!!!」

小田はピクリとも動かない
64娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:37:49.64 0
鈴木「さくらちゃん!!!・・・うそだ・・・」

小田は事故死ではなく明らかに誰かに殺された
その事に気付いたとき 今この薄暗い林に1人でいることが怖くなった

鈴木(これだけ探しても見つからない道重さんと優樹ちゃん・・・
   もしかして・・・二人も・・・?)

もうこの場に1人で居る事は無理だった

鈴木は別荘に向けて走り出した
65娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:38:17.51 0
小石川「なんで圏外なのよ!さっきまで使えたじゃない!!!」

小石川が1階に降りてきた

工藤「え?」

鞘師と工藤もスマホを取り出した

工藤「本当だ・・・」

鞘師「なんで!?」

小石川「これじゃ連絡できない!」


その時海岸に行っていた譜久村と石田が戻ってきた

二人はずっと泣きながら歩いてきたため顔が腫れていた

そしてリビングに入った途端背中から血を流して死んでいる生田が視界に入った


『きゃあああああ!!!!』


譜久村「えりぽんまで・・・」

石田「生田さんも・・・」

二人はその場に崩れてさらに泣き出した
66娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:38:46.58 0
鞘師「まで・・・って・・・どういうこと!?」

工藤「まさか!はるなんが・・・?」

譜久村は頷いた

小石川「嘘でしょ!?飯窪まで!?」

工藤「なんなんだよ一体!・・・なんでこんなことに!」

小石川「なんなの・・・なんなのよ・・・」

鞘師「・・・あの4人・・・林に行った4人は!?」

その時泣きながら鈴木が帰ってきた

鈴木「さくらちゃんが!・・・さくらちゃんが誰かに・・・」

鈴木の視界に生田が入った

鈴木「衣梨ちゃん!?・・・衣梨ちゃん!!!」

譜久村「さくらちゃんも・・・まさか・・・」

工藤「鈴木さん!もしかして小田ちゃんが!?」

鈴木「誰かに・・・殺されて・・・」

石田「もうイヤ! なんなの一体!!!」

鞘師「誰がこんなこと!」
67娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:39:36.25 0
小石川「道重さんと佐藤は!?」

鈴木はリビングを見回した

鈴木「帰ってきてないんですか・・・?」


別荘にいる全員が絶望感に包まれた

まるで悪夢を見ているようだった・・・

一瞬で3人の死が確認され さらに2人も死んでいるかもしれない・・・

メンバー達は言葉を発することさえ出来なくなっていた

ただその場で泣くことしか出来なかった・・・


陽は完全に暮れた

別荘の中はすすり泣く声だけが聞こえていた
68名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:44:04.61 0
こええよ
69名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 20:51:18.22 0
どうなってしまうんや
70娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 21:13:18.99 0
その時玄関のドアが開く音が聞こえた

石田「帰ってきた・・・!」

鞘師「無事だったんだ!」

全員が玄関に迎えに行った


道重「ごめん!暗くなっちゃった! ねぇ 他の3人帰ってきてない?」

事情をまったく知らない道重は1人だけ声のトーンが高かった

道重は鈴木を見つけて3人が帰ってきていると思い込んだ

道重「あ やっぱりかえって来てたんだ? もう探したよ・・・ みんな全然出て来ないんだもん
   もう 1人で林の中探し回ったんだからね!
   暗くなっちゃったから流石にみんな先に帰ったんだなと思ってさ
   さすがに1人は怖かったよ! さゆみの事置いていくなんてヒドイよ!
   いや〜 林でかくれんぼはするもんじゃないね!
   何が南国かくれんぼだよ(笑)」


しかし誰も何も言わない
71娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 21:14:15.85 0
メンバーを見たとき全員が泣いていることに気付いた

道重「え? そんなにさゆみの事心配してくれてたの?」

後輩達の想いに嬉しさが込み上げてきた

道重「ごめんごめん さゆみはこの通り無事に帰ってきました」

玄関からフロアに上がっても後輩達はその場を動かず泣いている


何かおかしいと気付いた

そして改めて見ると佐藤と小田がいないことに気付いた

道重「ねぇ鈴木・・・まーちゃんと小田ちゃんは?」

鈴木「さくらちゃんは・・・」


メンバー達は今までの経緯を話した
72娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:25:01.28 0
道重はリビングに行き死んでいる生田を見た

後輩達の目もはばからず流石に道重も泣いた


後輩達が立て続けに3人死に 佐藤は未だ行方不明

こんな事態に陥ったことを先輩として責任を感じていた


それは小石川も同じだった

マネージャーという立場上 小石川も責任を感じずにはいられなかった


生田はソファに座ったまま死んでいる状態だった

本来はそのままにしておかなければならないが生田をソファの上で横にした

そして真っ赤に染まったソファごと毛布で覆った


毛布で覆われて見えないとはいえ 死んでいる生田が目の前にいる

でもメンバー達は少しも怖くなかった

他の知らない誰かなら同じ別荘内に居るなんて無理だろう

でも生田なら平気だった
73娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:25:26.94 0
譜久村「一体だれがこんな酷いこと・・・」

工藤「頭の狂った通り魔としか考えられませんよ」

道重「そうだよね そうとしか考えられないよ」

石田「もしかして・・・私達を狙ったんじゃないですよね・・・?」

鈴木「なんでメンバーが殺されなきゃいけないのよ!」

石田「分からないですよそんなこと!」

石田は声を荒げた

鈴木「何よその言い方!」

道重「ちょっと喧嘩しないで!」

メンバー達は情緒不安定になっていた

そしてしばらくまた沈黙が流れた
74娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:25:53.97 0
・・・

工藤「あの・・・今ふと思ったんですけど・・・」

鞘師「なに?」

工藤「生田さんはこのリビングで殺されました
   犯人はこの別荘の中 このリビングに来たんですよね・・・」

そんな当たり前の事にメンバーは誰一人として気付いていなかった

そしてその事実に気付いた途端この別荘の中でさえも安全ではないんだと恐怖を感じた

リビングには生田1人だったとはいえ別荘には鞘師・工藤・小石川がいたのだ

にも関わらず犯人はこの別荘に入り込み誰にも気付かれることなく生田を殺し去っていった


石田「まだこの別荘にいるなんて事はないですよね・・・」

譜久村「怖いこと言わないで・・・!」
75娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:26:23.87 0
・・・

小石川「もう・・・なんで電波入らないのよ!」

小石川はさっきからずっとイライラしていた

工藤「なんで急に圏外になったんですかね・・・」

譜久村「分からないけど もしかしたら基地局で何かあったのかも」

石田「基地局?」

譜久村「元々この辺りは電波の届かないところだったんだけど
    ここのためだけに立てた電波塔があるの」

鞘師「そこで何かあったって 例えば?」

譜久村「停電とか?」

道重「そしたらここも停電するんじゃない?」

小石川「電源トラブルとかもありえるわね
    もしかしたらブレーカーが落ちているとか」

石田「その場合またスイッチを上げればいいんですよね?」

小石川「ただ落ちているだけならそうね」

鞘師「その基地局は近いの?」

譜久村「うん 北側の窓からなら鉄塔が見えると思う」
76娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:26:50.55 0
窓の近くにいた工藤が窓から外を覗いた

工藤「うーん もう暗くてよく分からないですね」

譜久村「光が点滅してない?」

工藤「いえ 何も見えないですね・・・」

小石川「消えているんだとしたらやっぱり電源関係かもしれないわね
    ブレーカーが落ちただけなら入れなおせば電波が通じるようになるかもしれない」

鈴木「行くんですか?」

小石川「このまま明日の昼まで譜久村のお父さんが来るの待ってるつもり?
    早く通報して警察に来てもらわないと!」

道重「それはそうだけど 行ける距離なの?」

譜久村「昔ここに遊びに来たとき自転車で行ったことあります」

石田「でも いま自転車なんて無いですよね・・・」

工藤「さっき庭にありましたよ」

庭で鞘師とフリスビーをしているときに3台の自転車が工藤の目に止まっていた

石田「そうなの?」

譜久村「3台だけなら庭にある」
77娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:27:16.57 0
小石川「ちょっと私行ってくる」

そう言って小石川は立ち上がった

道重「え!?1人で行くんですか!?」

工藤「犯人が近くに居るかもしれないですよ!」

小石川「でも このままじゃ連絡ができない」


小石川以外は誰も外に出たがらなかった

既に外は暗く いつ背後から襲われるかも分からない
そんな状況で外に行きたがる分けがなかった

小石川「1人で行ってくるわよ」

心の中では小石川も怖かった

でも一緒に来て欲しい などと言う事は小石川には出来なかった

譜久村「・・・じゃあ 聖 行きます・・・」

鞘師「フクちゃん!?」

譜久村「道案内くらいなら出来ます・・・」

本当は行きたくないが道を知ってるのは自分だけ
なら自分が今するべきことはこれしかなかった
78娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:27:43.88 0
小石川「じゃあ道案内お願い」

譜久村「はい わかりました」

そのとき石田が立ち上がった

石田「役に立てるか分からないけど人数は多い方が犯人も手は出しにくいですよね
   自転車は3台あるんだし 私も行きます」

譜久村「ありがとう!」

譜久村は石田の手を握った

道重「本当に気をつけてね・・・」

工藤「変な人が居たら絶対すぐ逃げてください!」

小石川「じゃあ行きましょう」

3人は譜久村の案内で電波基地局に向かった
79名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:30:51.04 0
ホラーゲームみたくだな
80名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/06/30(月) 22:36:00.38 0
今回はマネージャー良い奴か?

メンバーは犯人じゃなさそうだけど・・・
81娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 23:17:01.05 0
別荘には道重・鞘師・鈴木・工藤が残った

3人が基地局に向かってから 工藤は1人考えていた


生田を殺すことが出来たのがたった一人いた 

それは小石川

動機までは分からない

でも生田は小石川に対してあまりいい態度を取ってなかった

それが殺してしまうほどの動機なのかと言われると とてもそうは思えなかった

だけど殺すことが可能だったことは事実

工藤は小石川と一緒に基地局に向かった譜久村と石田のことが心配だった
82娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/06/30(月) 23:33:47.79 0
そして鈴木も1人で考えていた

あれだけ探したのに道重さんも優樹ちゃんも見つからなかった

私の探し方が悪かったといえば確かにそれまでかもしれない

そして道重さんは1人で戻ってきた

他の3人を探してたとは言ってたけど・・・

・・・道重さんを疑うなんて私どうかしてる!

道重さんは先輩として暗くなってからも3人を探してくれたんだよね

そんな道重さんを疑うなんて私最低だよ・・・


あとは優樹ちゃん・・・

どこに行ったの・・・

もしかして優樹ちゃんが!?

いやいや・・・こんなことできる子じゃないよね・・・
83娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:14:24.55 0
譜久村・石田・小石川の3人は基地局に到着した


3階建てくらいの高さのコンクリートでできた四角い無機質な建物の上に鉄塔が立ってる

鉄骨の外階段がジグザグに折れながら3階の高さまで伸びていて
一番上は踊り場のようになっていてそこに扉があり建物の中に入ることができる

電源などの設備があるのはきっとそこだろう


石田「なんだろう・・・なんか不気味ですね・・・」

譜久村「うん 昼間に見ると何でもない建物なんだけどね・・・」

小石川「じゃあ行きましょう」


小石川を先頭に譜久村・石田と続いて階段を登った


コツン コツン と鉄骨の音が響く


3階までノンストップで階段を登ると流石に息が切れた

踊り場まで登ってくると遠くに小さく別荘が見える

譜久村「ねぇ見て!別荘が見えるよ!」

譜久村は胸ほどの高さの手すりに体を預けて別荘の方を指差した
84娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:15:16.08 0
そのとき手すりが突然外側に倒れた

譜久村「あっ・・・・・!!!」

譜久村はそのまま外側に倒れた

石田「危ないっ!!!」

石田は譜久村の手を掴もうと手を伸ばした

譜久村も石田が伸ばした手を掴もうと手を伸ばす

しかし・・・その手は届かなかった・・・


ドスン!


下のコンクリートから鈍い音がした
85娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:15:48.65 0
小石川「譜久村!!!」

小石川は下を覗いて譜久村が下のコンクリートに頭を打って血を流して倒れているのを見ると
走って階段を駆け下りた

石田は譜久村が突然居なくなったその空間をずっと見たままだった
下を見ることができなかった

石田「いやあああああああ!!!!!!!!
   譜久村さんっ!!!譜久村さんっ!!!!!!」

石田はその場で泣き崩れた

そして譜久村を助けられなかった自分を悔いた


小石川は一番下まで下りると譜久村がもう死んでいるのを確認した
86作者@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:23:19.46 0
今日はここまでです

読んでくれた方ありがとう!

今日はあまり進められなくてすいません
87名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:25:10.16 0
乙です
ふくちゃんorz
88名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:30:25.78 0
ああああああああああああああああ
ふくちゃあああああああああああああああああああああん!
89名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 00:53:36.04 0
フクちゃんの胸のエアバッグは作動しなかったか…
90名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 01:07:09.50 0
これは純粋に事故なのか?それともわざと柵が外れるように細工がされてたのか…
91名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 06:07:51.89 0
92名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 08:12:24.81 0
まったく先が読めん
93名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 11:24:56.42 0
残り6人か・・・
94名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 11:46:01.07 0
手すりにおっぱいをのせたばかりに
95 【大吉】 @転載は禁止:2014/07/01(火) 11:50:56.17 0
犯人はふくちゃんの胸の重さが掛かると柵が外れるようにしたんだな
96名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 12:34:20.79 i
だーちゃんは大丈夫♪(泣)
97名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 16:22:21.26 0
あげやっつー
98名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 18:36:17.10 0
怖いわー
99娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:10:48.32 0
しばらくして小石川は3階の踊り場に戻ってきた

その足取りは重かった

3人が殺害され1人が事故死 そして1人が未だ行方不明

マネージャーとしての責任を問われるのは明らかだった


石田はまだ泣いていた

小石川が戻ってきたことに気付くと
もしかしたら譜久村は死んでないかもしれないという僅かな期待を込めて小石川を見た

そんな石田の気持ちが分かったのか小石川は首を横に振ると
最後の望みを絶たれた石田は再度泣き出した

私だって泣きたいよ・・・
小石川は思った
100娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:11:16.16 0
階段を登ってきて右側に建物への扉がある
手すりは階段の左側から階段から見た正面にかけてL字型の手すりだった

手すりが倒れたのは階段から見て正面の手すりだった

倒れた手すりは2本の支柱で支えていた
手すりのL字部分はコーナージョイント(連結材)で繋がっていた
手すりをコーナージョイントに差込みビスで留めるという物だった

小石川は倒れていない左側の手すりのL字部分に目をやった
そのコーナージョイントは付いていなかった
つまり倒れた手すりの方に付いている事となる

コーナージョイントと手すりを留めていたビスも見当たらない
元から抜けていたのか それとも倒れたときに抜けたのかそれは分からない

次に倒れた2本の支柱の断裂面を見た

小石川はすぐに異変に気付いた

曲がり折れた断裂面と人の手によって機械で切られた断裂面・・・切断面と言うべきか

明らかに後者だった

しかし完全にすべて切断してたわけではなく僅か数ミリを残して切断していた

つまり何も力が加わらなければ辛うじて立っている状態

譜久村が手すりに寄り掛かった事で残っていた僅か数ミリの部分が折れたのだ


これは事故では無かった・・・
101娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:11:43.74 0
あわよくばここで転落死させるという犯人の狙いだった

電話が圏外になったときこの基地局に来るかもしれないと予測していた

もし来なければ他の機会を狙って殺せばいい

犯人はそれくらいの感覚なのかもしれない

そして譜久村がこの基地局の存在を知っている事を分かっていた


つまり犯人は・・・顔見知り


通り魔なんかじゃなかった
明らかにモーニング娘。のメンバーと小石川を狙った計画的な殺人・・・

小石川はそのことに気付いたとき目の前で泣いている石田に伝えるかどうか迷った

言えばさらに恐怖心を与えることになってしまう

今は言うべきではない 小石川はそう判断した


そして顔見知り説を確実なものとするために小石川は建物の扉を開けた

小石川「石田 どうする? ここで待ってる?」

石田は何も言わずに立ち上がった
今1人になることは耐えられなかった

二人は基地局の中に入った
102娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:12:37.36 0
しかし真っ暗で何も見えなかった

もしこの中に犯人が隠れていたら・・・

石田は小石川にピッタリとくっ付いた


スマホの液晶の僅かな明かりだけを頼りに建物の中を探した


カンッ!


『きゃあああ!!!!!』


二人は悲鳴を上げた

床に転がっていた何かを蹴飛ばしてしまったようだ
103娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:13:09.79 0
しばらく探していると電源ブレーカーらしきボックスを見つけた

小石川「これね・・・」

小石川はそのボックスを開けた


ブレーカーはめちゃくちゃに破壊されていた

ハンマーか何かで叩き壊したのだろうか


電話が圏外なのはやはりこれが原因だった

そして圏外になったのは犯人の仕業だということも分かった
104娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:35:40.03 0
別荘に残っていた4人は今か今かと帰りを待っていた


鞘師「3人とも遅いね・・・」

工藤「もうすぐ1時間経ちますよ」

工藤は北側の窓から外を見ている
そして鈴木は何度もスマホの画面を見ている

鈴木「スマホもまだ圏外だし・・・」

道重は落ち着かないのか意味も無くリビングを歩いている


そのとき工藤が見ている北側の窓に2つの光が見えた

工藤「あっ!」

それは自転車の夜間灯の光だった

工藤「あれ?」

しかしその夜間灯が2つであることに疑問を持った

道重「帰ってきた!?」

全員が北側の窓に集まった
105娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 20:36:07.76 0
工藤「帰ってきたと思うんですけど・・・なんで二人なんですか?」

自転車の夜間灯は見えるが誰が乗っているかまではまだ確認出来ない

鞘師「二人乗りしてるとかじゃない?」

鈴木「なんのために?3台で行ったのに」

道重「途中で壊れたのかもよ?」

工藤「ですかね・・・」


4人は思っていることは同じだった

でも絶対口に出さなかった

普段なら絶対に考えもしないこと

でも今ならそれも有り得てしまう・・・

誰か1人が死んだ・・・


無事だった二人は誰なのか

姿が見えるようになるまで4人は窓から外をずっと2つの光を見ていた
106娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 21:15:07.20 0
工藤「あゆみんだ!」

石田は身体の小ささのおかげで確認できた

道重「石田だね!」

鞘師「うんうん!あれは亜佑美ちゃん!」


そしてもう1人が誰なのか

4人の願いは皆同じだった


譜久村であって欲しい・・・


しかし光が近づいて来るにつれてその願いは崩れ去った

鈴木「小石川さん・・・」

鞘師「フクちゃんは・・・?ねえフクちゃんは・・・?」

鞘師は既に泣きそうだった

道重は窓に写る鞘師の顔を見て両方の肩に手を置いた


2台の自転車は別荘の前に止まった

窓から見える二人の顔は重く暗かった
107娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 21:16:01.19 0
玄関で二人を迎えると石田はその場に膝から落ちた

石田「ごめんなさい・・・譜久村さんを助けられなかった・・・」

玄関タイルの上に石田の涙がポロポロと落ちる

小石川「ごめんなさい 私も助けられなかった・・・」

4人は石田と小石川に何も聞かなかった

2人しか帰ってこないことで譜久村に何かあった事は理解できていたからだ

道重は玄関に下りると石田をそっと立たせた

そして優しく抱きしめた

道重「石田は悪くない・・・石田は悪くない・・・」

そう石田に言い聞かせるように囁いた


戻ってきた2人をソファに座らせて話を聞いた

小石川は譜久村の件については犯人の仕業ということを隠し事故として説明した
そして電源ブレーカーについては壊されたではなく 壊れたとして説明した

メンバーを狙っているという事は不安にさせないためにどうしても隠したかった
108名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 21:38:48.03 0
小石川が良い奴になってる…
109名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 22:20:26.88 0
このルートは普通に責任感ある大人だな
だがまだわからんよ
110娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 22:50:53.33 0
鞘師「事故・・・」

鈴木「そんな・・・」

事故・・・それはそれで悔やんでも悔やみきれなかった


それから全員でこれからの事を話し合った

とにかくここで離れずに明日の迎えを待つ

それしかなかった


ところが工藤がとんでもないことを言い出した

工藤「あの・・・」

道重「どうしたの?」

工藤「みんなでここから動かない そうなる前に一つだけお願いがあるんです」

鞘師「お願い?」

工藤「林に・・・行かせてください」

工藤は却下されることを分かっていて言い終わった後下を向いた

道重「何言ってるの!今ここでみんな離れずに待とうって決めたばかりでしょ!」

小石川「ダメよ!絶対ダメ!」
111娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 22:51:31.24 0
鈴木「ちょっと待ってください!理由くらい聞いてあげましょうよ!」

鞘師「なんで林に行きたいの?もしかしたら犯人が隠れてるかもしれないよ?」

工藤「まーちゃんが・・・」

鈴木「優樹ちゃん?」

工藤「まーちゃんはまだ見つかって無いですよね」

道重「そうだけど・・・でも今帰って来ないんじゃきっともう・・・」

鈴木「うん・・・私もずっと探したんだよ でも見つからなかったし・・・」

工藤「でも 誰もまだ死んだって確認して無いですよね?
   もしかしたら犯人には襲われたけど死んではいなくて
   大怪我して動けないでいるのかもしれない」

鞘師「うん・・・もしそうなら・・・行ってあげないといけないけど」

道重「でも・・・今行くのは危険すぎるよ!」

工藤「お願いします!どうしても行きたいんです!
   さっきから・・・呼ばれてる気がするんです・・・」

道重「呼ばれてる?」

今まで譜久村の事で気を落とし下を向いたままだった石田が工藤を見た

工藤「さっきからまーちゃんが呼んでる気がするんです」

石田「まーちゃんが・・・」
112娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 22:51:59.02 0
小石川「そんな理由で行かせることは出来ない これ以上犠牲者増やすわけにはいかないの!」

工藤「お願いします・・・まーちゃんの声が聞こえるんです! 泣いてるんです!」

鞘師「・・・私からもお願いします!くどぅのお願い聞いてあげてください!」

道重「鞘師まで何言い出すの!?危険すぎるってば!」

鞘師「じゃあもし 本当に怪我して動けないでいるんだとしたらどうするんですか?
   今行ってあげないと あんな暗い林に1人で居るんですよ!?」

石田「まーちゃんが・・・生きてる・・・」

小石川は頭を抱えた
マネージャーとしてこれ以上危険なことはさせるわけにはいかない
しかし誰も佐藤の死を確認していないのも事実
もし生きているとしたら助けに行かなくてはいけないのも事実だった

工藤「お願いします・・・」

道重「でも・・・」

鞘師「道重さん!これが最後ですから そしたらみんなでここから動きませんから!」

道重「小石川さん・・・どうします・・・?」

小石川「・・・じゃあ30分だけ 30分したら必ず帰ってきて!」

工藤の顔に笑みが戻った

工藤「ありがとうございます!!!」
113娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 22:52:29.22 0
鞘師「私も行くよ!1人じゃ流石に危ないし」

鈴木「どうせならみんなで行ったほうが安全じゃないですか?」

道重「うーん 石田がちょっと行けそうも無いんだよね・・・
   もう憔悴しきったようになっちゃって・・・」

鈴木「じゃあ道重さんと小石川さんで亜佑美ちゃんのこと見ててあげて下さい」

道重「うん・・・分かった」

工藤「念のため ハル達が出て行ったら鍵閉めてください 戻ってきたらチャイム押しますから」

小石川「絶対に30分だからね!必ず守って!」

鞘師「はい 必ず戻ってきます」

鈴木はテレビの下にある大きな懐中電灯を手に持った

鈴木「これ持っていかないとね」

工藤「じゃあ行きますか まーちゃんが待ってます」


鞘師・鈴木・工藤の3人は林に向かった
114名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:10:41.14 0
同じくまーちゃんに呼ばれてる気がしたので
115名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:10:55.75 0
霊感チワワのスピリチュアルパワー健在か
116名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:16:59.23 0
揺れる枝にビビって失神
117娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:23:14.14 0
真っ暗な林の中を3人は歩いていた

たった一つの懐中電灯の灯りだけが頼りだった

鞘師は来たことを後悔した 本当に怖すぎた

先頭に工藤 後ろに鈴木 その間に挟まれるように鞘師

鈴木が鞘師を抜こうとすると鞘師は鈴木を後ろに押し返す

どうしても真ん中に居たかった

工藤「ちょっと鞘師さん そんなにピッタリくっ付かないでくださいよ!」

鞘師「いいじゃない別に! ちょっと香音ちゃん離れすぎだってば!」

鈴木「里保ちゃん完全に腰が引けてるんだけど」

工藤「言っときますけど ハル最年少ですよ? なんで私が先頭なんですか!」

鈴木「確かに なんかおかしいよね」

鞘師「言いだしっぺでしょ!我慢しなさい!」

工藤「別にいいですけどね もうちょっとしっかりして下さいよ」


3人はさらに奥へ進んだ
118娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:24:36.73 0
鈴木「ねえ さくらちゃん・・・あの辺りに・・・」

工藤「小田ちゃん・・・」

鞘師「こんな暗い所で・・・ごめんね・・・」

鈴木「あとで必ず迎えに来るから・・・待っててね・・・」

3人は目を瞑って黙祷した


工藤「よし 時間がない 行きましょう」

鈴木「どこまで行くの?」

鞘師「もうすぐ林終わっちゃうよ?」

工藤「うーん もうちょっと先のような気がします」

林の先は崖だった

鞘師「この先は崖になってるんだね」

工藤「たぶんその崖の辺りだと思います」
119娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:25:38.72 0
3人は崖の手前まで来た

鞘師「怖いよ・・・」

鈴木「ちょっとこれ以上は私行けない・・・」

工藤はそんな2人を置いて崖から1メートルの所まで進んだ

鞘師「危ないよ!」

工藤「やっぱり・・・」

鈴木「え?」

工藤「これ・・・見てください」

工藤は懐中電灯で足元を照らした
120娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:56:07.72 0
ピンポーン ピンポーン

別荘のチャイムがなった

道重は玄関へ走った


玄関の扉を開けるとそこには3人がいた

何事もなく3人が帰ってきたことで道重はホッと胸を撫で下ろした


工藤「戻りました ただいまです!」

道重「おかえりなさい! よかった・・・」


3人はリビングに入った

するとソファでぐったりしている石田が目に入った

3人の顔は一気に凍りついた

それを見た道重は3人が何を思ったのか理解した

道重「大丈夫 寝てるだけだから」

鈴木「よかったぁ・・・亜佑美ちゃんもって思っちゃったよ・・・」
121娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:57:05.87 0
道重「それで・・・まーちゃんは・・・?」

工藤はソファに座るとテーブルの上に崖で見つけたものを置いた

道重「これって・・・」

工藤「まーちゃんがいつも肌身離さず身に付けていた御守りです
   林の先の崖で見つけました・・・」

鞘師「この御守りがくどぅに教えてくれたんだと思います」

道重「崖から・・・落ちたってこと・・・?」

工藤「・・・はい」

鈴木「林の中をいくら探しても見つからなかったのはこういう事だったんです」

道重「まーちゃん・・・」

そのとき石田が目を覚ました
林に行った3人が帰って来ているのを見てすかさず聞いた

石田「・・・まーちゃんは!?」
122娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/01(火) 23:57:41.53 0
工藤はテーブルの上に置いた御守りを石田の前に移動させた

石田「これって・・・まーちゃんの・・・」

工藤「崖で見つけた」

石田「え!?」

石田もすべてを理解した

石田はまーちゃんの御守りを両手で丁寧に持つと胸に当てて目を閉じた


鞘師「そういえば小石川さんは?」

道重「さっき2階に行ったけど・・・戻ってこないね」

鈴木「私呼んできますね」

鈴木は階段を登った
123娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:36:29.28 0
鈴木「きゃあああああああ!!!!!!!!」

鈴木が小石川の部屋のドアを開けると
そこには背中から血を流して死んでいる小石川がいた

悲鳴を聞いて1階にいる全員が走って2階にやって来た

『きゃあああ!!!!』

2階に来たメンバー達からさらに悲鳴が上がる

道重「小石川さん!?」

工藤「うそだ・・・」

道重「なんで!?さっき2階に行ったばかりなのに!?」

鞘師「道重さん・・・」

道重「だってさゆみずっと1階にいたんだよ!?玄関も鍵してたし誰も来てない!」

全員が道重を見ている

石田「嘘・・・ですよね・・・?」

道重「・・・え?」

鈴木「道重さん・・・なんで・・・」

メンバー達が道重を見ている目がいつもと違った
怯えた目で道重を見ていた
124娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:36:57.66 0
道重「・・・なんで!?なんでさゆみなの!?」

工藤「だって・・・道重さんしか・・・いないじゃないですか・・・・」

鞘師「玄関は鍵が掛かってた 亜佑美ちゃんは寝てた
   そうなったらもう・・・道重さんしか・・・」

道重「違う!さゆみじゃない!信じて!!!」

工藤「どうやって信じろって言うんですか!
   他にいないじゃないですか!!!」

石田「本当に・・・道重さんが・・・?」

道重「本当にさゆみじゃないってば!!!本当なの!!!」

鈴木「道重さん・・・すいません!」

鈴木は道重の後ろに回ると後ろ手にして床に押さえつけた

鈴木「だれかロープ持ってきて!」

鞘師「・・・うん!わかった!」

鞘師はとりあえず収納庫に行ってみた


鞘師「えっと・・・あった!」

鞘師はすぐに戻った
125娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:38:20.42 0
鈴木「貸して!」

道重「ちょっとなにするの!?さゆみじゃないってばっ!!!やめて!!!」

後ろ手にロープで縛ろうと鈴木に抵抗するも鈴木の力には敵わなかった

工藤「暴れないで下さい道重さん!」

道重「こんな事・・・さゆみにこんな事するなんて・・・」

道重の目にはうっすらと涙が滲んでいた

石田「道重さん・・・」

石田だけは未だに信じられなかった
ついさっき優しく抱きしめてくれた道重が犯人だなんて思えなかった

道重は手足を縛られ動けなった状態で収納庫に運ばれた

道重「こんな所に閉じ込める気!?」

工藤「明日警察が来るまでここに居てください」

鞘師「私達だってこんな事したくないです!でも状況を考えたら道重さんしかいないんです!」

道重「本当に違うんだってば・・・信じてよ・・・・」

鈴木「とりあえず明日までこの中に居てください」

石田「道重さん・・・ごめんなさい・・・」

道重は収納庫に入れられて扉を閉められた
126作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:39:59.65 0
今日はここまでです
読んでくれた方ありがとう!

明日は最後まで行けそうです!
127名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:47:35.14 0
乙です!
全くどうなるのか予想できないので明日のラストが楽しみです!
128名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:50:39.23 0
今日も楽しめましたありがとう
また明日楽しみにしてます
129名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 00:55:35.49 0
目が離せない!
130名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 01:56:53.15 0
キャラメイク上手いなあ・・・確かにくどぅーと鞘師のビビりは種類が違う
リアクションの差というか
131名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 06:17:01.91 0
う〜ん小石川の死因が気になるなあ
132名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 07:01:08.18 0
まさかのどんでん返しが起こるのか!?
133名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 12:06:19.32 0
ひるー
134名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 15:18:20.12 0
ノノ*^ー^)
135名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 17:52:57.20 0
今夜も楽しみ
これを日課にできるとは・・・作者さんの筆力にただただ感謝
136名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 17:56:18.48 0
えりりんいらっしゃい
137名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 18:23:17.08 0
こっちから読んだりして
138名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 18:39:40.38 0
w
139名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:05:23.23 0
夜ぽん
140娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:21:38.04 0
鞘師・鈴木・石田・工藤の4人はリビングにいた

工藤「道重さんなら全ての辻褄が合うと思いません?
   犯行のルートはきっと
   林 別荘 海岸だと思うんです」

鈴木「林にいた時は道重さんを一度も見かけることはなかった
   たぶん林で2人を襲い別荘に行った」

鞘師「私とくどぅは庭に居て実はえりぽんがいつ襲われたのかはわからない
   見つけるもっと前から襲われていた可能性はあると思う」

石田「はるなんは見失ってからすぐ襲われました」

工藤「林 別荘 海岸の順なら直線で行けるからきっとこの順だと思う」

鞘師「フクちゃんは事故だから別として
   小石川さんを襲えるのは道重さんしかいない」

鈴木「もう確定だと思う・・・」

工藤「あの道重さんが・・・なんでこんな事・・・」

鞘師「私達 道重さんに殺されるほど恨まれるようなこと何かした?」

石田「してないですよ・・・」

鈴木「道重さん 初めからこんな事するつもりで旅行に参加したのかな?」

鞘師「私達をいつか殺そうって前から思っていたとしたら・・・」

工藤「道重さんの笑顔が全て偽りの笑顔だったとしたら・・・」
141娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:22:12.88 0
石田「やだ!そんな事考えたくない!」

鞘師「私だってそうだよ・・・私のモーニング娘。の思い出にはいつだって道重さんがいた
   厳しいときもあったけどいつも優しくて笑顔で私達のこと常に考えてくれてて
   でもその裏で私達を殺そうとしてたなんて思いたくない」

鈴木「なんか・・・今までの事が 全て無駄だった そんな気になるよね」

工藤「何だったんですかね・・・今まで・・・」


4人はとてつもない虚無感に襲われた


今までの道重との思い出はすべて嘘だった

シングルで1位を獲得して喜んだことも

数年ぶりにあの生放送の歌番組に出演して喜んだことも

誰の卒業でもなく日本武道館に立てたことも

後輩達が頼もしくなっていたからですと言ってくれたことも

大きなドッキリの番組に出れて喜んだことも

その他のたくさんの思い出も

現実だけど嘘だった


あの笑顔の裏で私達を殺したいと思っていた
142娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:22:45.49 0
4人はいつの間にか静かに泣いていた


石田は涙を拭いながらスマホで時間を見た

もうすぐ日付が変わろうとしていた

そしてやはり電波は圏外だった


石田は基地局で壊されていた電源ブレーカーを思い出した

あれも道重さんがやったのかな・・・


あれ・・・?


石田は何かに気付いた


石田「あの・・・ちょっといいですか」

鈴木「ん?」

石田「道重さんはここに来たの初めてですよね?」

鞘師「たぶん・・・そうだと思う」

石田「なんで基地局の事知ってたんですか?」
143娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:23:59.85 0
工藤「電源ブレーカーは壊れてた つまり故障でしょ?
   今回の事とは無関係じゃん」

石田「故障?故障なんかじゃないよ 誰かがめちゃくちゃに破壊したの」

鞘師「え!?だって小石川さんがそう言ってたじゃん!」

石田「そうなんですか?」

石田は譜久村を助けられなかったショックで
小石川がメンバーに説明したときの会話を聞いていなかった

鈴木「亜佑美ちゃんそのとき居たでしょ?聞いてなかったの?」

石田「はい・・・すいません・・・
   でも本当に故障じゃなくて誰かが破壊したんです」

工藤「誰かって・・・道重さんでしょ」

石田「だから なんで道重さんは基地局の事知ってたの?
   譜久村さんに言われて初めて知ったはずでしょ?」

鞘師「知った経緯は分からないけど事前に知ってたんじゃない?」

石田「じゃあ道重さんだとして別荘と基地局を徒歩で往復したんですか?
   自転車で行った私なら分かります あの時間で帰ってくるのは無理です!」

3人は考え込んだ
144娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:24:28.10 0
石田「それと言っちゃ悪いですけど道重さんですよ?
   そんなに歩けると思いますか?
   林 別荘 海岸 基地局 別荘
   道重さんに失礼ですけど道重さんには無理だと思います」

鈴木「基地局の事は関係ないと思ってたから考えなかったけど・・・」

鞘師「うん・・・確かに無理かも っていうか私でも歩いては無理かも」

工藤「もしかしてハル達・・・道重さんにやばいことしちゃった・・・?」

鈴木「どうしよう・・・許してもらえるかな・・・」

鞘師「怒ってるよね・・・きっと・・・」

石田「正直に謝りましょうよ そしたら道重さんならきっと・・・」


そのとき別荘内の明かりが一斉に消えた


『きゃあ!!!』


一瞬にして闇になった

近くにいるメンバーの顔さえ見えない

鞘師「なに!?停電!?」


突然の闇に襲われ4人は恐怖で怯えた
145娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:25:11.26 0
工藤「みんな手繋ぎましょう!」

4人はお互いを確認しあうように手探りで相手を探し手を繋いだ


工藤「鈴木さん さっきの懐中電灯は?」

鈴木「えっとたしか・・・適当にその辺に置いたんだけど・・・」

4人は鈴木に引っ張られて移動した

鈴木「あっこれかも!」

鈴木は足に当たった何かを拾った

突然闇の中に下から照らされた鈴木の顔が浮かんだ


『きゃああああああああ!!!!!!!!!!』


今日一番の悲鳴が別荘の中に響いた
146名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:29:00.87 i
ちょいちょい笑いがあって素晴らしい
147名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:33:48.94 0
息詰まる展開のなかメンバーのポンコツぶりは一服の清涼剤
148名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 20:39:22.75 0
びびったわめっちゃ
ヤメテwww
149娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:06:53.13 0
鈴木「あんた達ちょっと驚き過ぎじゃない?」

工藤「・・・道重さんを助けに行きましょう!」

鈴木「おいこら!」


4人は懐中電灯の灯りを頼りに収納庫の前まで来た

そしてドア越しに道重に話しかけた

鞘師「道重さん・・・さっきはすいませんでした・・・」

工藤「ちょっと早とちりしちゃいまして・・・本当にごめんなさい・・」

しかし道重からの返答はない

石田「ひょっとして寝ちゃいました?」

工藤「・・・かな?」


懐中電灯を持っている鈴木が収納庫のドアを開けた


『きゃああああああああああ!!!!!!!!!!』


再度別荘に悲鳴が轟いた

そこには胸を何かで刺されて血を流して死んでいる道重の姿があった
150娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:08:00.96 0
石田「いやあああああ!!!!!!!」

石田は道重に抱きついた

石田「道重さん・・・道重さん・・・いやあああ!!!」


工藤「道重さんが・・・
   ぜってえ許さねぇ!!!!!!」

工藤は2階の部屋のドアを片っ端から開けた

工藤「どこに居るんだよ!!!出てこいよ!!!」

今まで4人は1階にいた
犯人が2階に居るのは明らかだった

鞘師「居るのは分かってんのよ!!!出てきなさい!!!」

鈴木「どこに居んのよ!!!隠れてないで出てきて!!!」

石田以外の3人は2階の全ての部屋 全ての隠れられる場所を探した


鈴木「みんなちょっと来て!」

鈴木の声がした

佐藤・小田の部屋のベランダだった
151娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:08:48.06 0
工藤「どうしました?」

鈴木「これ見て」


ベランダに出てすぐ左側にはしごが掛かっていた

鞘師「犯人はここから!?」

鈴木「みたいね」


この下はバスルームになっている

南側には窓があるがはしごが掛かっている東側に窓はなかった

つまり建物の中からは完全に死角だった


工藤は躊躇することなくそのはしごを降りた

鞘師「追いかけるの!?」

工藤「当たり前です!きっとまだ近くに居ます!」

もう止める者は居なかった

工藤ははしごを降りた

鞘師も工藤の次に続こうと工藤が下まで降りるのを待っていた
152娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:12:05.94 0
工藤「あれ?」

工藤がはしごの途中で止まった

鞘師「え?」

工藤「電気の線が切られてます!」

電線と電気メーターを繋ぐ電気の幹線が切られていた

工藤「電気が消えた原因はこれです!犯人が切ったんですよ!」

鞘師「やっぱりそうだったのね・・・」

鞘師は手すりを跨ごうと片足をあげたままの不恰好な状態のままだった

鈴木「里保ちゃんその格好は・・・」


工藤は一度ベランダに戻った

そして犯人がまた登ってこないように鈴木と2人ではしごをベランダまで引き上げて横に倒した


石田はまだ道重の傍にいた

工藤「あゆみん・・・一度下に行こう」

工藤は石田を立たせて支えながら1階へ降りた
153娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:27:22.82 0
鈴木「道重さんじゃなかった・・・本当にごめんなさい・・・」

鞘師「私達のせいだよね・・・」

工藤「絶対犯人を捕まえる・・・絶対に許さない!」

石田「きっとまた来ますよ・・・きっと全員を殺すつもりですよ」

工藤「そこを逆手にとってやる」

鞘師「どういうこと?」

工藤「ちょっとなるべく近くに集まって」

工藤はどこで聞いているか分からない犯人に聞こえないように小さい声で話し始めた


鈴木「わかった・・・私にまかせて」

鞘師「掛け声はくどぅがお願いね」

工藤「あゆみん しっかり 落ち着いて」

石田「うん やってみる」


4人は工藤の作戦通り配置に着いた
154名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:30:59.67 0
南国かくれんぼPart2
155娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:38:35.23 0
石田はキッチン
工藤はバスルームの前
鞘師は階段
そして鈴木はリビング中央のソファで寝ているフリをした


真っ暗で静寂な別荘の中 息を殺してその時を待った

しばらく何もなく時間が過ぎる

絶対に成功させなければならない

この一瞬に賭ける

そしてこの惨劇を終わらせる


カチャ・・・


玄関の鍵が開けられる音がした


犯人は鍵を持っていた・・・


工藤「やっぱり・・・」
156娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:49:49.50 0
犯人は足音を立てずに玄関からリビングに入った

キッチンに隠れている石田からはその姿が見えた

暗闇に慣れてきた石田の目には鬼のお面が見えた


鬼はソファで寝ている鈴木を発見した

そしてその鈴木にそっと近寄る


鬼は一度止まって周囲を見回した

鞘師・石田・工藤は視界に入らないように音を立てないように
細心の注意をはらった

鬼は周囲に誰も居ないことを確認すると鈴木の目の前に立った

そして手に持っていたナイフを高く上に振りかぶった


そのとき鈴木が隠し持っていた懐中電灯でリンゴのモノマネをした顔を下から照らした


闇に突如浮かんだその顔に鬼は恐怖で後ろに下がった
157名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:52:49.48 0
www
158名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:55:55.53 0
ものまねが初めて役に立ったwww
159名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:56:32.76 0
なぜりんごのモノマネw
160名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 21:58:46.97 0
殺人鬼すらビビらせるとはw
161名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:01:55.23 0
危ないなあw
162娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:02:18.32 0
工藤「今だ!!!」

石田「当たれっ!!!」

石田は狙いを定めてあの強力な武器を投げた


鬼の側頭部に木製ハンガーが命中した

それを合図に鞘師・石田・工藤の3人が鬼に飛び掛り取り押さえた

そしてフィニッシュは鈴木の重量タックルだった


鈴木のタックルは鬼どころか押さえていた3人をも吹っ飛ばした


鬼はあまりの衝撃でナイフを手放す

ついでに飛ばされた3人は激痛に耐えながら鬼を押さえつけた


そして鈴木が鬼のお面を取り払った
163作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:09:46.71 0
エンディング最後までまとめて貼りたいので少々お待ちをw
164名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:12:50.78 O
は〜い
165名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:16:17.27 0
緊迫した雰囲気なのにズッキの物真似がまさかの役にたったうえにだーいしのハンガーにめちゃワロタw
166名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:17:38.42 0
やっぱりハンガーwこの陰惨とした雰囲気の中ちょいちょいある笑いに救われる
待っとるよー
167名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:18:29.04 0
じっくり仕上げてくれ
168名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:21:02.05 0
ここの為の伏線だったのか下から照らすのはw
169名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:25:26.99 0
惨劇を押しのけて今日一の悲鳴が別荘に響いたぐらいだからな
これは使えると思ったんだろうなw
170名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:37:09.34 0
ドキドキが止まらん…
171名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:51:33.83 0
俺のズッキが大活躍
172名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 22:52:42.42 0
>>171
残念オレの香音ちゃんだ
173名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:07:37.99 0
あかん睡魔に負ける
みんな後は頼んだで〜
174名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:09:17.47 0
リンゴのモノマネ見て睡魔祓ってこい
175娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:16:02.50 0
『三井さん!!!』


鬼のお面の下に現れた顔は譜久村家使用人の三井だった


工藤「あなたが・・・犯人・・・」

石田「うそでしょ!?」


三井は諦めたのか力を抜いて息を吐いた


鞘師「なんであなたがこんなことを!!!」

三井「憎かったからよ!!!」

工藤「憎い!?なぜですか!?」

三井「私は子供のときモーニング娘。が大好きだった・・・
   大好きで大好きで他の誰にも負けないくらいモーニング娘。が大好きだった」

石田「だったらなぜ?」

三井「開催されたオーディションは全て受けた
   でも全部書類審査で落とされた
   そして次こそはと思ったときには年齢制限を越えていた・・・
   もうモーニング娘。になることは出来なくなった」

鞘師「たったそれだけの理由で!?バカじゃないのあんた!!!」
176娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:16:41.62 0
三井「あんた達が悪いのよ!毎日楽しそうにしやがって!
   あんた達 落選した人たちの事考えたことある?
   モーニング娘。が大好きで大好きで
   モーニング娘。の事だけを毎日想って
   モーニング娘。になることをだけを夢見て
   モーニング娘。のために生きてきた
   それでもモーニング娘。になれなかった人達が数え切れないほど居るんだよ!
   そんな人たちの事も忘れて毎日楽しそうにしやがって!」

鞘師「忘れた事なんて一度もない!
   だからその人たちの思いを背負って私達は頑張ってる!」

鈴木「あなたがモーニング娘。を好きになった理由って何?
   私はモーニング娘。はいつも笑顔で楽しそうで
   でもステージに上がるとめっちゃカッコよくて
   だからモーニング娘。を好きになったの
   楽しそうでなにがいけないの?
   私達が楽しめないでファンの人達が楽しめる?」

石田「モーニング娘。を見て楽しい
   そう思ってもらうことでモーニング娘。になりたいって思ってもらえるようになる
   今の小さい女の子達にモーニング娘。になりたいって思ってもらう
   それも私達の役目なの
   そうやってモーニング娘。は続いていくの」

工藤「あなたもそんなモーニング娘。に憧れたんですよね?
   ハル達今のメンバーだってみんなそうなんです
   先輩達が楽しそうで活き活きしてて でもすげえカッコよくて
   だからハルたちもそうなりたいんです」
177娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:17:08.41 0
鞘師「ただモーニング娘。になれて浮かれて楽しんでるわけじゃないんです
   みんなの想いを背負ってるからこそそうしてるんです」

三井「・・・悔しかったのよ!
   あんた達がうらやましかったのよ!
   そして許せなかった・・・
   だからモーニング娘。を終わらせてやろうと思った・・・」

鞘師「どうしてそうなるの!?意味が分からない!」

三井「私の気持ちなんて分かるわけ無いわよね・・・
   私はまず譜久村家に使用人として入ることに成功した
   去年赤目山の別荘に宿泊すると聞いて
   いつかこの別荘にも来るだろうとこの別荘の管理役させてもらうようお願いした
   私はこの別荘でずっと時を待っていた
   そしてやっとその時が来た
   今しかないと思った・・・
   全員殺してやろうと思った!」

工藤「狂ってる・・・まじで狂ってるこの人・・・」

石田「そんな理由で人を殺すなんて・・・」

鈴木「あんたみたいな奴 モーニング娘。にならなくて正解だよ!」

鞘師「やっぱり つんくさんはしっかり見てるって事ね」


4人は三井をロープで縛り崖から突き落とそうとした
でもベランダから吊るすだけにした
178娘。たちの夜 南国編 第3話@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:18:13.68 0
翌日迎えに来た譜久村さんのお父さんはあまりの出来事にまた腰を抜かした


警察が到着する少し前石田は庭に埋めたキャリーケースを掘り出した

このキャリーケースは今のメンバーが全員卒業したら掘り出すつもりだった

いわばタイムカプセル的な物

中にはメンバー全員が卒業後の自分に宛てた手紙や今の自分達の写真
その他たくさんの思い出の品が入っていた


数年後にみんなで開ける筈だったタイムカプセル
もうそれは叶わなくなった・・・

楽しい思い出ばかりがこのカプセルに詰まっていた

なのに溢れてくるのは笑顔ではなく涙・・・

手紙は夢と希望に満ち溢れていた
 

みんな 私達みんなの分も頑張るからね・・・

モーニング娘。は終わらせない

私達がこれからも続かせてみせる

だから天国から応援してね・・・

                           終わり
179作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:21:07.38 0
3話はかなり長めになっちゃいましたけど読んでくれた方どもです

いままで出番が少なかったズッキに活躍の場を多くしてみましたw
180名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:23:54.64 0
乙です!
メンバーは無理だよなぁ...でももしかしたら消えたまーちゃん?
とか色々勘繰ったけどまさかの伏兵現るwwそうか使用人の321の存在は忘れてた
181名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:24:01.05 0
おつ
そうだよね三井どこいったかと思ってた
182作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:28:43.05 0
言っておきますが光井じゃなくて三井だからねっ!w
違う人だからねっ!
183名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:29:59.91 0
おつかれさまですー、楽しかった
まーちゃんに関してはミスリードで、やっぱもういないの?
きゃあああああああああああ!!!!!!
184名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:32:30.31 0
まーちゃんが何かのキーになるかと思ったんだけどなあ
185名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:34:33.04 0
乙です!
毎回さゆが不憫でならないw
186名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:35:39.14 0
さゆがかわいそうだったなw
成仏できませんわこれは(俺の元に化けて出てくれ頼む)
また次なる夜会を楽しみに待っててもよろしいかな?><
187名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:35:57.08 0
乙〜
やっとズッキが活躍したw
これで全員活躍できた感じかな?
次はどんなのが来るか楽しみにしてます
188名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:36:23.15 0
小石川まで巻き添えw
189名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:36:46.84 0
乙!
最後まーちゃんが傷だらけになりながらひょっこり戻って来て感動の再会と思ったが。。。orz
190名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:37:30.12 0
そういや小石川さんこの話では普通のいい人だったなw
そんな時に限って巻き添え死w
191名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:38:49.92 0
全員に見せ場あり!やっぱり14って個性強いな
作者さんの小説読んでますます皆のこと好きになったよ
192名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:39:10.52 0
>>189
パニック系の洋画でよくあるやつ!!w
193作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:39:53.04 0
まーちゃんに関しては崖から落ちてもう出てこない予定だったんだけど
あとから御守りの件追加しました
何かあると思わせて何もなかったって言うのも読者さんの推理を混乱させる手法なのでw
期待してた方スマンw
194名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:40:42.15 0
何気に工藤の生存率すげぇなw
195名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:41:08.60 0
いきなり誰かを犯人だと思い込んで殺したり取り押さえたりするパターン結構好きw
196名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:41:29.38 0
俺の予想はまたも外れたぜ
321には虚を突かれたw
197名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:42:00.49 0
>>195
毎回その被害にあうさゆw
198名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:43:18.20 0
さゆまーどぅーはまだ一度も殺す側にまわってない天使
199作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:44:15.35 0
>>194
書いてて自分で思ったw
別に工藤ヲタとかいうわけじゃないからねw

でも工藤って話しの展開を変えるにはもってこいのキャラなんよ
あと鞘師もかな
いきなり突拍子も無いl事言い出したりする人が居ないと話が動かないんだよね
200名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:44:17.19 0
疑心暗鬼に陥るのが醍醐味だしなこの手のやつは
201名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:47:15.96 0
今回残った4人から次期リーダーを選ぶと… 学年だと石田かorz
202名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:48:23.49 0
ちゃゆはいつもりほりほに犯人扱いされて不憫(´・ω・`)
そして主役のハンガーさんかっこいい!
203名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:50:03.58 0
次なる惨劇も期待してます!(欲しがり
またどっかでピンクのしおりも挟んでもええんやで...ゴクリ
204作者@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:51:59.43 0
次どうしようかね・・・w
まだ南国で幽霊編やってないけど・・・
205名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:54:20.88 0
幽霊編読みたい!
206名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/02(水) 23:56:53.75 0
おかわりの手を引っ込めるところがみつからない
際限なく次も次もと要求しちゃう...作者さんも簡単じゃないのにすみませんw
207名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:00:33.82 0
犯人三井とキャリーバックに死体が入ってないって所までは推理出来たけどまさかりんごのモノマネとハンガーは予想の斜め上行ってたわw
おかわりお願いします
208作者@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:01:20.62 0
>>206
いやいや好きでやってることなので何も問題ないです
それよりこんなツッコミどころ満載のお話を読んでいただきありがたいです
209作者@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:04:21.38 0
>>207
あの場面は完全に思いつきですw
本当は刺そうとした時にハンガーだったんだけど
もう一発やっとくか!ってなってどうせならリンゴやっちゃえってなりましたw
210名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:06:09.85 0
今回もハンガー厨大勝利だったな
211名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:06:46.23 0
乙でした
ハンガーヲタでよかったw
212名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:07:50.41 0
りんご勢になるわ
213名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:09:28.92 0
>>209
あんた天才だよ!どうやったらそんな神展開閃くんだ?w
214名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:09:37.65 0
MVPはズッキの『りんごフラッシュ』
これがなかったらもっと犠牲者が出ていた事は間違いない
215名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:12:23.77 0
いい酒の肴になってますありがとう
216名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:14:02.98 0
だーいしハンガーに続いてリンゴフラッシュwww
このスレでまた必殺技が生まれましたw
さあ次はなんだ!?
217名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:15:07.11 0
クライマックスはズッキ大フィーチャーゆえかドリフコント感を醸し出してたな
お見事
218名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:17:40.15 0
閃光のりんご娘。と言われただけの事はあるな
219名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:21:06.93 0
>>218
なんか色々と混じってるw
220名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:22:26.09 0
今日この日の為に 仲間を守る為に 今まで磨いてきたのかと思ったら
これからりんごのモノマネを平常心で見れないわ・・・
厳密に言えば元から平常心で見れなかったけど更にそこに違うものが乗っかった
221作者@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:23:46.27 0
実は前編のフクちゃん編でスパイ編やろうと思って
ストーリーが思いつかず断念したんだけど
その時考えた石田の武器がハンガンっていって
ハンガーに銃が付いてて投げてもよし撃ってもよしみたいなw

そのうち使うときが来ればいいな・・・w
222名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:25:54.32 0
ちょw何それwww
最高にかっこいいw
223名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:30:07.72 0
>>220
重く捉えすぎワロタww
でも作者さんの手腕でこうして輝くものがある素晴らしい
224名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:34:56.34 0
ハンガンw
さらに引き抜くとナイフが仕込まれてたり2つ持ってトンファー繋げてヌンチャクと色々活用出来るな
225名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:36:49.38 0
十徳ナイフですね
226名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:44:49.64 0
十徳ハンガーw今ならなんと服をかけられる機能まで付いてる
227名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 00:45:23.98 0
序盤のメンバーが次々に死んでいく陰鬱な始まり方から
誰がリンゴのモノマネで事件が解決すると予想できただろうかw
228名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 01:12:40.10 0
楽しく読ませて頂いてるけどフクちゃん父が毎度悲しい目に遭ってるのに少し胸が痛む
229名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 06:50:40.04 0
ホゼナント
230名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 06:58:26.91 0
南国といえばスイカ
スイカといえば
231名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 07:57:31.10 0
スイカといえばだーいし
232名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 07:59:52.06 0
au規制解けてた
233名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 08:24:41.31 0
>>224
その装備を使いこなせず叩く投げるしか出来ない石田の姿が目に浮かぶw
234609 南国編 ピンクのしおり@転載は禁止:2014/07/03(木) 09:35:26.31 0
>>21より

石田、譜久村、飯窪の3人は敷物など少しの荷物を持ってビーチへと駆け出した。

ビーチまでは一本道の坂を下るだけ、数分でたどり着けた。

白い砂浜でゴミ一つ落ちていないビーチは南北に100mほど続いていた。南側は少しずつ崖になっていて、ゴツゴツとした岩場広がっているようだ。

3人の他には誰も見当たらなかった。貸切状態でさしずめプライベートビーチだ。

持ってきたバスケットの中から、飯窪がしぼんだビーチボールを取り出し、一生懸命に膨らませると、3人で波打ち際でビーチボールでキャッキャとはしゃぎ始めた。
235609 南国編 ピンクのしおり@転載は禁止:2014/07/03(木) 09:36:36.99 0
30分もすると、譜久村が疲れたと言い出した。

飯窪「じゃあ、ちょっと休憩にしましょうか。私も汗かいたので日焼け止めを塗り直したいです。」

譜久村「そうしよう!聖、別荘に戻って、飲み物取って来るね!」

石田「私はちょっとあっちの岩場探検して来ます!」

飯窪「あゆみん、怪我しないように気をつけてね」

石田「分かった!」

と言うと、譜久村は別荘へ、石田は岩場へ向かい、飯窪は日傘を差しながら器用に日焼け止めクリームを塗り出した。

A 石田ルートへ ←

B 譜久村ルートへ

C 飯窪ルートへ
236609@転載は禁止:2014/07/03(木) 09:44:25.16 0
朝はここまで。
午後に続き書きます。
一日一人ずつくらい。
237作者@転載は禁止:2014/07/03(木) 10:11:03.49 0
まだ南国編終わってないのにピンク来とるw
でも次の話考える間丁度いいね
続き楽しみにしてます!
238名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 11:37:25.98 0
南国ピンク始まったかw
しかも今回は大ボリューム期待できそうな予感
239名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 12:07:24.39 0
おお南国ピンク始まったか
楽しみに待ってるぜ!
240609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 13:33:57.79 0
>>235の続き

僕は中学校最後の夏休みを使って、東京から小学3年生の妹と二人きりで祖父の家に遊びに来ていた。小学5年生の頃から毎年来ていて、今年で5年目だ。

祖父はこの土地で漁師をしていて、夕方までは帰ってこない。妹は祖母と街まで買い物に出かけた。

今日の宿題のノルマを終えた僕は、Tシャツと短パン、ビーチサンダルという軽装で、浜辺の外れにある岩場で釣りをすることにした。祖父の家に来てから3日目、毎日ここで釣りをしているが、まだ釣果は0だ。

だが、今日こそは大物を釣り上げてやると意気込んで竿を振った。

30分ほどした頃だろうか、不意に後ろから声をかけられてビクりとなった。
241609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 13:40:29.52 0
女の子「ねえ、何が釣れるの?」

振り向くと、白い無地のTシャツに白いショートパンツの女の子がいた。
僕より1〜2歳くらい歳上だろうか。
化粧はしていないが、この土地の女の子には見えないくらい垢抜けている。プックリとした唇が魅力的ですごく可愛い女の子だ。

「た、鯛だよ」

僕は知っている魚の名前を答えた。

女の子「へー、でもまだ一匹も釣れてないね。」

バケツを前かがみに覗き込むその女の子の首元から胸の谷間が見えてドキッとした。

そんなに大きくはないけど、綺麗な形だった。とか考えてる内に、僕の竿が硬くなり始めた。中3なら、ちょっとした刺激でも当たり前のように股間が反応してしまうものなのだ。
242609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 13:41:11.09 0
僕は硬くなってしまった自分の竿をこの女の子に悟られないように、彼女の目線から隠すように背を向けた。

女の子「ねえねえ、ピクピクしてるよ?」

「し、してないよ///!」

僕は顔を真っ赤にして否定した。

女の子「だってほら!」

僕は彼女が指差す方に目をやった。竿の糸の先に目をやると確かにオレンジ色のウキがピクピクと浮いたり沈んだりしてる。

「来たー!」

僕は股間の硬くなった竿のことは忘れて、引いている竿を力強く握ってリールを一生懸命巻いた。

「うお!重!」

グググ!

どうやら相当な大物がヒットしたようだ。一瞬でも気を抜くと海にひきづり込まれそうな力だ。まずい。
243609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 13:42:18.24 0
と焦っていると、後ろから竿に手が伸びて来た。さっきの女の子が加勢してくれている!

女の子「ほら、しっかりして!」

「お、おう!」

と意気込んでみたが、彼女の胸が僕の背中にぴったりと当たっていて、釣りどころではなくなった。

さっきチラッと見えたあの大きくはないけど、形の良さそうな胸が僕の背中に…柔らかい…。僕の全神経は背中の皮膚に集まったかと思うほど敏感になった。すると僕の竿もピクピクし始めた。

これはまずい。気がつかれたらイヤだ!悟られないように、一生懸命釣り上げることに集中したその時、竿の先の糸がプツンと切れてしまった。
244609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 13:43:58.63 0
僕達二人は勢い余って彼女の上に覆いかぶさるように倒れこんでしまった。

「だ、大丈夫?!」

女の子「うん、平気。君は?」

倒れこんだ時に岩場についた手の平を擦りむいたが、たいした怪我ではなかった。

「う、うん、大丈夫。」

女の子「そっか良かった。でも、こっちの竿はまだピクピクしてるよ?どうするの?」

と言った彼女は今度は、僕の硬くなったままの竿を短パン上から握って来た…

女の子「ふふ、私、あゆみって言うの。あなたは?」

僕はそれに答えずに彼女の魅力的な唇を貪るように塞いだ。
245名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 16:13:29.13 0
竿師里保全
246名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 16:19:17.67 0
AVによくある楊な描写だが嫌いではない
むしろ大好物だw
247名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 18:05:52.81 0
乙です
急な展開にすごい戸惑ってるけどこういうものなのかw
248653@転載は禁止:2014/07/03(木) 19:16:26.19 0
ピンクのしおりが一段落ついたら私も
249名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 20:03:15.05 0
>>248
もしや執事編(?)!?楽しみにしてます
250609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 20:49:27.48 0
あれ?おかしいな。なんでこうなっちゃったんだろ。最初はちょっとした退屈凌ぎで声かけただけだったのにな。

さっきまで二人で釣りをしてたのに、今は私の唇を彼に奪われちゃった。

石田「あんっ、もうダメ」

ま、減るものでもないし、本当はキスくらいは良いかなとか思いながら軽く抵抗するそぶりを出してみた。

「ハァハァ、あゆみさん!」

彼は喉の渇きを癒すかのように私の舌に吸い付いて来る。

でも戻るのが遅くなると、はるなんが心配してこっちに来ちゃうかもしれないから、早くこの男の子をスッキリさせてあげなくちゃ。

よーし、頑張っちゃおうかな!
251609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 20:57:46.40 0
私は張り切って彼の硬くなってるあれに手を伸ばしてみたのに、彼は驚いて腰を引いちゃった。

石田「んふ、大丈夫。恥ずかしがらないで。」

それでもまだ彼は驚いてるみたい。

石田「勃ってるんでしょ?君くらいの男の子ならこんな可愛いお姉さんを前にしたら仕方が無いよ」

「ぷっ!」

なんて、お姉さんぶって言ってみたら。
彼はそれがおかしかったのか吹き出した。

それで緊張がほぐれたのか、ペタンと座り込みました。

私はそんな彼のズボンとパンツに手をかけました。
252609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 20:59:24.60 0
座った状態だったので、少し手こずったけど、初めて見たそれは、すごく大きくなってました。

石田「すごーい!大きいね」

でも、やっぱり恥ずかしくなったのか手で隠しちゃいます。

彼のアレと同じで私も少し興奮してたけど、そんなそぶりは見せずに、アレの回りを指でなぞってみました。

こそばいのか、彼はクネクネしてます。

石田「ふふ、可愛い」
253609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:07:12.98 0
彼のアレはますます硬く大きくなって、私の顔に狙いを定めるように角度が上を向いて来て、ちょっと恥ずかしくなって来ちゃった///。

で、いよいよアレを触ってみました。

実は見るのは初めてだったけど、去年の冬に病院送りにしちゃった男の人のを触ったことがあったから、触るのは2回目。

「すごく固いね。気持ち良い?」

「…気持ちいいです…ごめんなさい」

「大丈夫。男の子だったらきっと普通だよ。安心して。」

私はアレの先っぽにキスしてあげました。彼は固まってしまいました。

「今、気持ち良くしてあげるからね。」

たいして歳は違わないはずなのに、私はお姉さんぶって彼のそれをゆっくりと扱きました。
254609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:08:55.07 0
「あれ?先っぽから出て来たよ?」

そう、後ではるなんに聞いたんだけど、彼はまだいわゆる包茎という奴でした。でもむいたら出て来たから仮性っていうのかな?

「ウインナーみたいなの出てきたよ」

それは綺麗なピンク色でつるんとしてました。で、先っぽからはベトベトした汁っぽいのが出てるの。

私は人差し指と親指で輪っかを作るようにして彼のアレを握って、余ってる皮?をむいたり被せたりして遊んじゃいました。

「あ、気持ち良い!」

石田「良かった、じゃあもっとしてあげるね」
255609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:11:02.50 0
すぐに彼のアレの先っぽから出たベトベトした汁が彼の竿全体に広がって、くちゅくといやらしい音を立て始めました。

「あ、出ちゃう!」

扱き始めて10秒くらいかな、彼は慌てたように私に声をかけました。

私は慌てて、彼のアレを私のお口に含みました。これは前に生田さんに見せてもらったDVDで知識がありました。

「あ、ダメ、そんなの!あーっ!」

その瞬間、口の中に大量のどろっとした液体が流れ込んで来ました。
256609 南国編ピンクのしおり 石田ルート@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:14:29.01 0
正直、あまり美味しくなかったです。鼻の奥から抜けて来る匂いもなんて言うか、むせかえるような感じで、すごく微妙で飲み込もうとしたけど、喉に引っかかって無理だったので、諦めて岩場に吐き出しちゃった。

「ごめんなさい…」

チュッ!

彼は申し訳なさそうにしてましたが、それが可愛くて思わず、今度は今度は私から唇を奪っちゃいました。

その時、遠くの方からはるなんの声がしました。

飯窪「あゆみーん!あゆみーん!譜久村さんが麦茶とスイカ持って来てくれたよー!スイカ割りしよ〜!」

彼は何か言おうたしましたが、私は唇の前に人差し指を立てて、彼にウインクをし、はるなんの声のする方へと駆け出しました。

まだ太陽は南の空でギラギラと輝いていました。

南国編ピンクのしおり 石田ルート
END
257609@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:20:59.41 0
あとがき的なやつ。

今回は前作よりほんの少しだけ攻めました。

石田を主役にしたのは、エロいけど、何処か爽やかなボーイミーツガール物にしたかったので。

こういうのが嫌いな石田ファンがいたらごめんなさい。

次回作は譜久村編で考えてますが、しばしお待ちください。
258名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:28:13.09 0
だーいしだけにキレのある展開だね!
259名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 21:43:46.41 0
大好物な展開だけど…ピンクのしおりで18禁はダメでしょー?良い子のちびっ子が読めるギリギリのラインが楽しいのにw
260名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 22:04:13.74 0
前回の時点でちびっこが読めるもんでもなかったしいいだろw
261名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 22:04:29.68 0
いいえカルピスです
夏はやっぱりカルピスだけど...だーいしには原液は早すぎた
262名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 22:08:02.98 0
だーいし家は100倍の水で薄めたカルピスしか出てこなかったからな・・・
263名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/03(木) 22:19:14.90 0
乙です
本編とのギャップ・箸休め的にもそうだし
ピンクの人も今後とも期待してます
264名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 01:02:21.47 0
265名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 06:16:54.15 0
朝からムラムラしてしまった
266名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 10:32:05.37 0
エロはメンバー同士で見たい
267名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 11:47:41.06 0
その発想イエスだね
268名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 12:34:21.27 0
自分も
269名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 12:56:35.34 0
さゆが各部屋回って寝込みを襲うとかがいい
男との性行為は見たくないな
270名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 14:05:29.76 0
誰にも言っちゃいけないよ…
271名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 14:29:49.99 0
>>269
ナイスアイディア
272名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 14:46:20.68 I
おーぷんでフクちゃんが次々とメンバーを襲うスレあったな
273653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:15:04.83 0
では今日と明日に分けてあげていきます
274653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:16:06.32 0
〜 〜 石田視点 〜 〜


眠れなくて私は部屋を出た。

隣で眠るくどぅーを起こさないようにゆっくりと。

1階に降りて、キッチンで1杯の水を飲む。

さすがに中屋さんはもう起きてなかった。

私は近くの椅子に座り、頭を抱えた。

こんなことになるなんて、思ってもいなかった。

私はこの休みをみんなと楽しく過ごしたかっただけ。

ご飯を口に運ぶタイミングがないくらい会話が弾んだり、

テレビを見ながらあーだこーだ言い合ったり、

夜にはみんなで枕投げをして遊んだり。

なのに……。
275653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:17:21.41 0
ここが静かすぎて、なんだか余計に悲しくなってきちゃった。

……ん?

いや、違う。

微かにだけど誰かの話し声が聞こえる。

私が言うのもなんだけど、こんな時間に誰だろう。

声のする方へと歩いて行く。

2人、かな?

近づくにつれて声の主に見当がついてきた。

ああ、この声は……。
276653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:31:54.28 0
〜 〜 道重視点 〜 〜


扉を開ける音で私は目が覚めた。

そして、自分がいつの間にか眠ってしまっていたのだとわかった。

「ん……」

眠たい目をこすりながら体を起こす。

中屋「すみません、起こしてしまいましたか」

中屋さんが電気をつけて部屋に入ってきた。

「大丈夫ですよ。もともと中屋さんのお部屋じゃないですか」

中屋「それもそうですね」

中屋さんは口許に手を添えてほほ笑んだ。
277653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:33:15.60 0
「……で、どうですか?」

中屋「順調ですよ」

それはよかった。中屋さんには感謝している。

中屋「ですがやはり、少し心が痛いですね」

「ごめんなさい。
 でもあの子たちには私がいなくてもやっていけるようになってほしいの。
 私に頼ってばかりじゃ、ダメなの」

中屋「ええ、わかります。だから私も協力させていただいたのです」

「本当にありがとうございます。でもそれも朝までです。
 あともう少しだけ、お願いしますね」

中屋「はい」
278653@転載は禁止:2014/07/04(金) 15:35:13.13 0
それから中屋さんは目線を少しずらした。

中屋「ところで、お夕食のお味はいかがでしたか?」

「とってもおいしかったですよ」

そう答えると中屋さんは嬉しそうに言った。

中屋「お口に合ってよかったです」

そして中屋さんはお皿を下げて部屋を出て行く。

扉の前で立ち止まると、振り向いて言った。

中屋「お皿洗いの他にも少しお仕事が残っています。
    なので、先におやすみになって下さい。雪遊びでお疲れでしょう」

「そうさせてもらいます。これが10代と20代の違いなのかな」

自虐で中屋さんの笑いを誘う。

「私に比べればまだまだ充分お若いですよ」

……更に上を行かれた。

そして、電気が消え、扉が閉まる。
279653@転載は禁止:2014/07/04(金) 16:12:17.42 0
〜 〜 鈴木視点 〜 〜


セットしていた目覚ましが鳴った。

枕に顔をうずめたまま手探りで携帯を探す。

「あれ? ない……」

顔を上げると、私の携帯は里保ちゃんの手に握られていた。

寝ぼけて自分の携帯と勘違いしちゃったんだね。

そして寝ぼけたまま目覚ましを止めてしまった。

だから起きれないんだよ。

朝から里保ちゃんのこんな姿を見て、私はすっかり目が覚めた。
280653@転載は禁止:2014/07/04(金) 16:13:30.94 0
ベッドから起きて里保ちゃんの肩をゆする。

「里保ちゃーん、起きてー。そして私の携帯返してー」

鞘師「んー」

「朝だよー」

鞘師「もう食べられないよ……」

そんなベタな夢見る人いたのか。

とりあえず携帯だけ返してもらって私は1階へと降りた。

キッチンからはパンの焼けたいい匂いがしている。

私は立ち止まって深呼吸をした。

「わぁー、いい匂い」
281653@転載は禁止:2014/07/04(金) 16:15:06.96 0
その声で中屋さんが私に気づいた。

中屋「鈴木さん、おはようございます」

「おはようございます」

言い終わるが早いか、私は目の前に広がる光景に思わず声を出した。

「道重さん!?」

道重「おはよう、鈴木」

いやいやおはようじゃなくて。

言いたいことがいっぱいあるのになぜか言葉にできなかった。
282653@転載は禁止:2014/07/04(金) 16:16:17.79 0
やがて私の声に反応したみんなが降りてきた。

佐藤「鈴木さん、なんですか今の……え! 道重さん!!」

飯窪「道重さーーん」

小田「どこにいたんですか!」

譜久村「よかった……」

生田「道重さんがおる!」

工藤「道重さーーん、心配しましたよー」

鞘師「道重さん!?」

あの里保ちゃんも起きてきた。

ちょっと声大きすぎたかな。

少し恥ずかしくなってきちゃった。
283653@転載は禁止:2014/07/04(金) 16:17:20.62 0
道重「みんなー……ってあれ? 石田は?」

みんなが辺りを見回した。

亜祐美ちゃんがいない。

飯窪「くどぅー、あゆみんは?」

工藤「部屋にいなかったからてっきりもう起きてるのかと」

佐藤「え、どういうこと?」

私の頭の中も優樹ちゃんと同じだった。

えーっと、つまり、道重さんが戻ってきて今度は亜祐美ちゃんがいなくなった?

飯窪「うそ……」

みんなの上がったテンションが一気に落ちるのがわかった。
284名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 17:36:53.67 0
神隠しじゃ
285653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:12:03.56 0
〜 〜 小田視点 〜 〜


せっかく道重さんが戻ってきたのに今度は石田さんが……。

でもここで悲しんでいてはいけない。

大事なのは、石田さんが今どこにいるのか。

そして誰が石田さんを、ということ。

私はこの2つに心当たりがある。

だから言う。

「中屋さん、石田さんはどこですか?」

中屋「えっ。さあ、どこでしょうか」

佐藤「小田ちゃん、なんでそれを中屋さんに聞くの?」

わかってないですね。

「中屋さんなら知っているからですよ」

一同「え!?」
286653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:13:21.29 0
「中屋さんは昨日言いましたよね。
 「管理人室の鍵は私が持ってるから道重さんには入れない」と」

中屋「はい、そう言いました」

飄々と答える中屋さんを見て、少しばかり語気が強くなる。

「あのときは私も中屋さんの言葉を信じてました。
 でも道重さんが見つかった今、真っ先に疑うべきなんです」

はやる気持ちを抑えて、中屋さんの目を見ながら言う。

「道重さんは、どうやって一晩過ごしたんでしょう」

工藤「……小田ちゃん、なにが言いたいの?」

顔だけ工藤さんの方を向く。

「この建物の中にいなかったのなら、道重さんは外で一晩過ごしたことになります。
 でも道重さんの服では、この時期にそんなことはできません。
 要するに仮定が間違っているんですよ。
 道重さんはずっと管理人室にいたんです」

佐藤「だからそのためには鍵が必要だって中屋さんが」
287653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:14:31.45 0
「そもそも、そこが間違いのもとなんです。
 中屋さんは「道重さんには入れない」って言ったんです。
 それはつまり、中屋さんが協力すれば簡単に入ることができるということです」

飯窪「なんのためにそんなこと」

「さあ、そこまでは私もわかりません。
 ですが、これなら筋が通っていると思いませんか?」

そう言って中屋さんを見ると、中屋さんは小さく嘆息を漏らした。

中屋「おそらく小田さんは2つ勘違いをなさっています」

勘違い? 2つ?

中屋「確かに道重さんはずっと管理人室にいました。
    ですがそれは私から提案したことではありません。
    これが勘違いの1つ目です」

道重さんを隠していたこと、あっさり認めるんですね。
288653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:15:43.23 0
中屋「そして2つ目の勘違い。
    石田さんは管理人室にはいませんよ。
    ……といっても、私の言葉だけでは信じてくれそうもないですね」

そう言って中屋さんは鍵を差しだした。

百聞は一見に如かず。

私は鍵を受け取ると管理人室へと向かった。

扉が閉まっていることを確認してから鍵を差し込む。

管理人室は私たちが泊まってる部屋よりも少し広く感じられた。

クローゼット。ベッド。

とにかく部屋全体を探してみたけれど石田さんの姿はどこにもなかった。

……中屋さんに謝ろう。
289653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:52:25.23 0
〜 〜 飯窪視点 〜 〜


小田ちゃんの剣幕に、私はただ黙ってることしかできなかった。

5分ほど経って戻ってくると、小田ちゃんは中屋さんに謝罪した。

小田「ごめんなさい。石田さんはいませんでした」

中屋「謝っていただければそれだけで私は充分です。
    昨日会ったばかりの私のことを、信じてくれとは言いませんよ」

小田「ありがとうございます」

あゆみんは管理人室にはいない。

それならまずは建物の中を探すしかないね。
290653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:53:43.09 0
「じゃあ、みんなで建物の中を探しましょう」

小田「そうですね」

工藤「うん、探そう」

そしてみんなそれぞれ、あゆみんを探しに行った。

???「きゃあああああああ」

2階を探していると、1階から誰かの悲鳴が聞こえてきた。

あわてて階段を駆け降りると、1階にいた人たちはお風呂場にいた。

「どうしたんですか!」
291653@転載は禁止:2014/07/04(金) 18:55:04.12 0
工藤「あ、あゆみんが……」

奥に入ると生田さんが座り込んでいた。

そしてその近くに誰かが倒れている。

「あゆみん!」

思わず私は叫んだ。

譜久村さんがあゆみんの首元に手を当てて脈を確認する。

……やがて譜久村さんは首を横に振った。

再び、誰かの悲鳴が聞こえた。

目の前の現実に、私はただ目を瞑ることしかできなかった。
292653@転載は禁止:2014/07/04(金) 19:40:16.14 0
〜 〜 鞘師視点 〜 〜


亜祐美ちゃんは、フクちゃんと中屋さんが管理人室へと運んだ。

持ち上げたときにだらりと腕が下がるのを見て、思わず目をそらす。

そして私たちも、ダイニングルームに戻ってきた。

しばらく経っても誰も話そうとはしなかった。

だから私も黙っていることにした。

ちらりと窓に目を向けると、外はすごい雪が降っていて、

それがなんだか嫌なものを連想させた。

閉鎖空間。行方不明者。連続殺人。

道重さんが見つかったときの喜びが、だいぶ前のことのように思える。

きっと亜祐美ちゃんも道重さんみたいに……。

しかし、その願いが叶うことはないだろう。
293653@転載は禁止:2014/07/04(金) 19:41:22.69 0
中屋「お待たせしました」

中屋さんとフクちゃんが戻ってきた。

涙を手で拭いながら、フクちゃんは椅子に座った。

メンバーはみんな、お昼の時間になるまで、

あるいは部屋に戻り、あるいは携帯をいじり、

あるいはテレビを見ていたが、誰一人として口を開くことはなかった。

そして時刻は12時を迎える。

中屋「皆様、お昼のご用意ができました」
294653@転載は禁止:2014/07/04(金) 19:48:42.79 0
〜 〜 生田視点 〜 〜


中屋さんの料理はとてもおいしかった。

お店で出せるほどの味で、それでいて今まででいったどの店とも違う味。

こんな料理を食べられて聖は幸せ者だな、なんて思ったりもした。

お昼を食べ終えて、えりは自分の部屋に戻った。

同室の聖は1階に残った。

まあ、無理強いはしない。

他に2階に上がってきたのは、はるなんと小田ちゃんだけだった。

でも特に話したりはしない。

部屋に入り大きく息を吐くと、えりはベッドに倒れ込んだ。

道重さん、見つかってホントによかった。

えりの心は、ただただその思いでいっぱいだった。
295653@転載は禁止:2014/07/04(金) 19:49:44.77 0
精神的に、なんか疲れた。

なんとなく外を見てみると、雪の量がものすごいことに気づいた。

風がそんなに強くないからわからなかった。

……。

少し、寝ようかな。

寝てからでも、いいよね。

……うん。

少しだけ……、寝よう……。

…………。
296653@転載は禁止:2014/07/04(金) 20:06:47.74 0
〜 〜 工藤視点 〜 〜


お昼ご飯を食べたあと、ハルはずっとテレビを見ていた。

こんなときだからこそバラエティ番組を、

と思ってチャンネルを合わせてみたけれど。

……なんだろう。

おもしろいのはおもしろいんだけど、いつも通りに笑えなかった。

でも少しずつだけど気持ちは落ち着いてきた気がする。

見ていた番組が終わると、譜久村さんが立ちあがり2階に行こうとした。

なんだ、譜久村さんも見ていたのか。

なんとなくハルも2階に上がることにした。
297653@転載は禁止:2014/07/04(金) 20:07:59.97 0
俯きながら階段を上っていると、悲鳴が聞こえてきた。

譜久村「きゃあああああああ」

ハルは残りの階段を一気に駆け上がる。

「譜久村さん! どうしました!?」

譜久村「えりぽんが……」

見ると、生田さんが部屋の中央で倒れていた。

そんな。

あゆみんに続いて生田さんまで。

他のみんなも次第に集まってくる。
298653@転載は禁止:2014/07/04(金) 20:09:20.09 0
中屋「大丈夫ですか? お嬢様!」

譜久村さんのもとに中屋さんが駆け寄る。

そしてさっき譜久村さんがあゆみんにしたように、

中屋さんは生田さんの脈を確認する。

「中屋さん、どう……ですか?」

ハルの問いに、中屋さんは無言で首を振った。

鈴木「もぉ! いったい誰が!!」

みんなの気持ちを鈴木さんが代弁した。

誰が一体何のつもりで。

ハルにはそれがまったく、わからない。
299653@転載は禁止:2014/07/04(金) 20:11:28.56 0
今日はここまでです
300名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 20:58:21.61 0
おつおつ
301名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 21:47:51.40 0
おつです
明日期待してます
302作者@転載は禁止:2014/07/04(金) 22:26:46.08 0
乙です!
続きが楽しみ

南国編第4話完成しそうです
653さんが終わったらスタートしますね
今回の主役はアノ人です!
303名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 22:42:48.74 0
とうとうおれのちゃゆの出番が!
304名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/04(金) 22:55:06.59 0
いやいや保田だな
305名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 02:03:03.19 0
(0゚・∀・)wktk
306名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 05:55:59.00 0
いつもながら筆が早いなあ
今度は何編かなwktk
307名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 07:00:45.95 0
うm
308名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 10:54:35.05 0
今日はミステリー日和
309653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:02:01.39 0
〜 〜 佐藤視点 〜 〜


時刻は6時を回った。

外はもうすっかり暗くなっている。

みんなと離れるのが怖くて、優樹はずっと1階にいた。

中屋「皆様お待たせしました。夕食のご用意ができました」

中屋さんの声が聞こえてきた。

言われるがままに椅子に座りご飯を食べる。

2日目の夕食は煮込み料理だった。

こんなときでもちゃんと味は感じるんだね。

「おいしい」

不意の呟きにも中屋さんは反応した。

中屋「ありがとうございます」
310653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:04:13.86 0
このやりとりをきっかけに、優樹は黙るのをやめた。

なにも話さないままだと気持ちはどんどん沈んでいく。

それは、嫌だった。

「中屋さん、このお肉はなんのお肉ですか?」

中屋「羊です。大変珍しい種類なんですが、運良く手に入れることができました」

料理に関する質問には笑顔で答えてくれる。

「へぇー」

中屋「今回は、人間で言うと17歳くらいのメスの仔羊です。
    ちょうど皆様と同じくらいですね。
    オスよりも身が柔らかく、より食用に向いているそうです」
311653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:06:10.11 0
鞘師「ラム肉とは違うんですか?」

鞘師さんが訊いた。

中屋「ラムとは少し違いますね。アミルスタンという種類になります」

鞘師「また違うんですね」

中屋「はい。……お口に合いますか?」

鞘師「とっても」

中屋さんは笑っていた。

たったの2日だけど、中屋さんの料理はすべておいしかった。

今回も例外ではない。
312653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:08:15.01 0
「中屋さんって初めから料理が上手だったんですか?」

中屋「いいえ、初めは料理の『さしすせそ』も言えなかったぐらいです」

優樹は今も言えない。

中屋「卵焼きを作るのにもかなり苦労しました。
    母に教わりながら作っていたのですが、
    うまくできるようになるまで夕食は毎日卵焼きでした」

工藤「それは大変ですね」

中屋「今ではいい思い出です」

中屋さんは少し照れているようだった。
313653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:10:16.40 0
優樹がまたなにか質問しようとしたとき、はるなんが急に咳き込んだ。

飯窪「ゴホッ!ゴホッ!」

はるなんは口を手で押さえていた。

隣に座っている道重さんが立ちあがり、はるなんの背中をさする。

道重「飯窪、大丈夫?」

飯窪「はい……」

そしてはるなんは言った。

飯窪「みなさん、そのお肉食べちゃダメです!」

え?

まさか、毒?

はるなんが3人目の犠牲者?
314653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:12:17.89 0
工藤「はるなん、大丈夫!?」

道重「飯窪、食べちゃダメってどういうこと?」

飯窪「私は大丈夫。とりあえず食べちゃダメです。
    そのお肉は……あゆみんです!」

えっ?

はるなんは、なにを、言ってるの?

道重「……どういうこと? ちゃんと説明して!」

飯窪「アミルスタンってどこかで聞いたことがあったんです。
    ……忘れていたんですが、思い出しました。
    アミルスタン羊は、人肉のことです!」

小田「いやっ!」

工藤「そんな」
315653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:14:15.34 0
途端に気持ち悪くなってきた。

ちらりと中屋さんを見ると、中屋さんは笑っていた。

ああ、はるなんの言う通りなんだね。

優樹は、あゆみんを食べちゃったんだね……。

知らなかったとはいえ、優樹は……。

全身の力が一気に抜けて、優樹は椅子にへたり込んだ。

鞘師「17歳くらいの、メス……」

中屋「うふふ、鞘師さん、おいしかったでしょう?」

中屋さんの顔は、さっきにも増して、嫌な顔だった。
316653@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:16:11.50 0
中屋「皆様、おかわりもございますが、いかがなさいますか?」

そんなの、答えは決まっている。

「もういりません!!」

中屋「そうですか、せっかく作ったのに残念です。
    ぜひとも皆様に召し上がって頂きたかったのですが」

譜久村「中屋さん!」

突然、譜久村さんが珍しく大きな声を出した。

譜久村「もう、この辺でいいんじゃないですか?」

中屋「……そうですね、お嬢様がそう仰るのなら」

ん?

突然のことに、優樹は開いた口が塞がらなかった。
317名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:28:19.54 0
なんだこの不穏な空気感は
ぞわぞわくるw
318名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:37:47.03 0
読まなきゃよかったと思ったがどうやら違うようで安心した
319名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 12:52:28.82 0
何が何だか皆目見当つかない
320653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:11:27.74 0
〜 〜 譜久村視点 〜 〜


――1日目の夜。

聖はみんなを起こさないように、えりぽんとお風呂場に向かった。

生田「ねえ聖、ホンマにやると?」

「うん、だってうまくいけば犯人を見つけられるかもしれないんだよ?」

生田「そううまくいくかなあ」

「いくもん!」

聖が大きい声を出したから、えりぽんが人差し指を口にあてて、シーッてした。

生田「その自信はどこから来るったぃ……」

確かに、100%の自信があるのかと訊かれたら、聖は答えられないだろう。
321653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:13:36.81 0
「えりぽんは道重さんのことが好きじゃないの?」

生田「聖は話が極端すぎる」

「ごめん……」

生田「別に謝らんでもええけど」

「……でも、聖にはこの方法しかないから」

生田「うん。でもその場合、中屋さんに協力してもらわんと」

「それはまかせて」

ガタンッ

入り口の方で物音がした。

「誰!?」
322653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:15:27.30 0
石田「すいませーん」

亜祐美ちゃん?

どうしてこんな時間に。

石田「なんだか眠れなくて」

「ああ、そう」

話を聞かれた以上、亜祐美ちゃんにも協力してもらわないといけない。

石田「おもしろそうじゃないですか、私も混ぜて下さいよ」

えりぽんは、今日のお昼はずっと聖と一緒にいたから犯人じゃない。

でも、亜祐美ちゃんについては、わからない。
323653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:17:22.46 0
「いいよ」

石田「で、なにすればいいんですか?」

生田「死んだふりをするったぃ」

だから、亜祐美ちゃんには最初の死体役になってもらうことにした。

「えりぽんにしてもらう予定だったんだけど、最初は亜祐美ちゃんにお願いするね」

石田「わかりました。道重さんのためにも精一杯死にます」

生田「亜祐美ちゃん、その言い方はちょっと」
324653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:20:28.86 0
――2日目の朝。

えりぽんの悲鳴を聞いて、聖はお風呂場に向かった。

そこには予定通り、亜祐美ちゃんが倒れていた。

道重さんが見つかった今、もはやこの芝居に意味はないけれど、

亜祐美ちゃんにそれとなく伝える術がなかった。

聖は誰よりも早く、亜祐美ちゃんのもとへ行き、脈を測るふりをした。

見よう見まねだけどね。

私が首を振ると、みんなは亜祐美ちゃんが死んだと勝手に解釈してくれた。

そして中屋さんを呼んで、亜祐美ちゃんを管理人室へと運ぶ。
325653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:22:18.58 0
中屋「お嬢様、ここに寝かせましょう」

中屋さんの指示のもと、亜祐美ちゃんを寝かせる。

すると中屋さんは、ちらりと入り口を見て、声を抑えて言った。

中屋「お嬢様、これは一体どういうことですか?」

「え?」

中屋さんは亜祐美ちゃんの肩を叩いた。

中屋「石田さん、もう起きてもいいですよ」

しかし亜祐美ちゃんは起きない。

なぜなら間違って途中で起きないように、起きるときの合図を決めておいたから。
326653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:24:25.89 0
中屋さんは気づいている。

もとより、中屋さんには全部話すつもりだった。

聖は亜祐美ちゃんの肩をリズミカルに4回叩いた。

すると亜祐美ちゃんは起き上がり、耳栓を外した。

石田「私の芝居、どうでした?」

中屋「大変、よかったです。途中まですっかり騙されてしまいました」

石田「えへへ」

そして中屋さんは聖の方を向いた。
327653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:26:37.31 0
中屋「お嬢様、話して下さいますね?」

譜久村「ええ。でもその前に聞かせて。どうしてわかったの?」

中屋「簡単なことです。
    あそこで石田さんが亡くなっていたのだとすれば、
    死後数時間は経過しています。
    その割には、体が温かかったのです」

なるほど、そこまでは考えていなかった。

「わかりました。すべて話します」

聖は中屋さんに計画のすべてを話した。
328653@転載は禁止:2014/07/05(土) 14:28:29.77 0
中屋「そういうことだったんですか。
    それなら、生田さんには当初の予定通り、死んだふりをしてもらいましょう」

「でも、もう道重さんは」

中屋「そうですね、当初の目的は果たされたと言ってもいいでしょう。
    ご覧下さい、今日は大雪です。どうせ外では遊べないのですから、
    少し、皆様を驚かせてみてはどうでしょう」

石田「おもしろそうじゃないですか!」

亜祐美ちゃんはノリノリだ。

「でもなにをすれば」

中屋「それなら、私にいい考えがあります。
    皆様には、羊を召し上がっていただきましょう」
329名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 15:19:31.27 0
まとめが無いから前スレの話とか申し訳ないんだけど正直よく思い出せないんだよな…
330名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 15:34:24.93 0
>>329
前スレ653からなんだから読み直してくればいいじゃん
331653@転載は禁止:2014/07/05(土) 15:50:36.63 0
「……そうですね、お嬢様がそう仰るのなら」

計画は、思いの外順調に進みました。

特に、最後の飯窪さんは見事です。

あれで、いくらか現実味を帯びました。

心の中で拍手を送ります。

「すみません皆様。少し冗談が過ぎました」

私の言葉に、お嬢様以外はどっちつかずの表情を浮かべています。

ここはお2人に登場していただいた方が早いでしょう。

私は管理人室から、生田さんと石田さんを連れてきました。
332653@転載は禁止:2014/07/05(土) 15:53:09.46 0
工藤「あゆみん!」

鞘師「亜祐美ちゃん」

道重「石田……」

小田「よかった……石田さん」

佐藤「あゆみん!」

飯窪「あゆ……みん?」

鈴木「亜祐美ちゃーん!」

これで皆様も、おわかりいただけたでしょうか。
333653@転載は禁止:2014/07/05(土) 15:56:15.04 0
生田「ちょっと、えりの心配は?」

鈴木「あ、生田」

道重「生田も、おかえり」

生田「ちょっとー」

生田さんはいつもこういう扱いなのでしょうか。

「さあ、お2人もお夕食をどうぞ」

石田「はーい」
334653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:00:25.00 0
飯窪「ところで中屋さん、このお肉は結局なんのお肉ですか?」

「こちらは鹿肉でございます。
 昨日、皆様が来る前に近くの猟師さんから頂いたものです。
 以前から頼んでおいたものなのですが、皆様、運がよかったですね」

飯窪「……羊でさえなかったんですね」

「申し訳ありません」

飯窪「いえいえ、こちらこそ」

鞘師「フクちゃん、ちゃんと説明してよね!」

譜久村「う、うん」
335653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:02:31.52 0
それからのお食事は、昨日のお昼以上ににぎやかなものとなりました。

やはり皆様には、笑顔が似合います。

お食事のあとは、皆様と一緒にドローイングルームでテレビを見ました。

1時間のテレビドラマ。

最近見ていませんでしたが、なかなかおもしろかったです。

それから皆様がお風呂に入られている間に洗い物を済ませます。

明日には帰ってしまうのだと思うと、少し淋しい気持ちになります。

やがて時刻は23時を回ります。

「それでは皆様、おやすみなさいませ」

階段を上る皆様に向かって、私は深く頭を下げました。
336653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:04:32.43 0
翌日。

あと数時間で皆様とはお別れです。

私にとって、皆様と過ごした3日間は、非常に濃い時間となりました。

さて、最後のお仕事です。

朝食ということで、あまり凝ったものはお出ししませんでした。

皆様には私の得意料理でもある、フレンチトーストを召し上がっていただきました。

昔はお嬢様にもよくお作りしました。

譜久村「おいしい。あのときのままね」

覚えていて下さったのですね、お嬢様。

ありがとうございます。
337653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:06:32.21 0
朝食を食べ終えると、皆様は荷物をまとめます。

そしてお迎えが来るまで、ドローイングルームで会話に花を咲かせます。

やがてドアノッカーの音が聞こえてきました。

時刻はきっかり12時。

私は玄関の扉を開けると頭を下げました。

「お待ちしておりました、ご主人様」

譜久村父「御苦労、中屋くん」

「お上がりになられますか?」

譜久村父「いや、すぐに帰るよ。聖たちの準備は整っているかい?」

「はい、準備万端でございます。では、お呼びしてきます」

譜久村父「ああ」
338653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:08:56.84 0
ドローイングルームに戻り、私は言いました。

「皆様、お帰りの時間です。お荷物はお忘れのないように気をつけください」

一同「はーい」

私は玄関で、皆様のお帰りを見届けます。

譜久村「じゃあまたね、中屋さん」

「はい、お嬢様」

佐藤「また来たいですー」

工藤「まーちゃん、無茶言わないの」
339653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:10:55.09 0
「私はいつでも歓迎いたします。
 また、皆様が来られるのを楽しみにしています」

そうですね、今度来るとしたら夏がいいでしょう。

ここは避暑地としても楽しむことができます。

譜久村父「じゃあみんな、帰ろうか」

一同「はーい」

車の中から手を振る皆様に対して、私も手を振って返しました。

皆様の乗る車が見えなくなるまで、私はずっと振り続けます。


                ―― おしまい
340653@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:14:38.98 0
以上です
誰も死なないという安直な方向に逃げてしまいました
ちなみにアミルスタンはスタンリイ・エリンの「特別料理」にでてきます

それでは南国編楽しみにしてます
341名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:45:15.40 0
乙でした
342名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 16:56:53.53 0
おつおつ
サウンドノベルというよりもスローンとマクヘールのなんちゃら的奇妙な雰囲気のお話だった
343名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 17:06:52.36 0
乙です
フクちゃんが何をしたかったのかいまいち分からないんだが
だーいしが死んだフリをして犯人が見つかるかも?というのはどういうこと?
344名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 17:33:02.75 0
乙です
話しの種類も増えてきたし作者さんさえ良ければまとめwikiみたいのがあると便利かもしれん
345653@転載は禁止:2014/07/05(土) 17:37:38.50 0
>>343
あまり深く考えていないのであれですが
犯人にとっての予想外の殺人を起こすことでボロが出るのを狙っていたのです
346名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 17:41:34.34 0
中屋さんはそもそもなんでさゆを管理人室に隠してたんだ?メンバーも誰もそこ突っ込まないの?
347名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 18:40:05.84 0
考察とかはこっちがいいかもねー

例えば娘。メンでかまいたちの夜みたいに@推理スレ 
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1402484756/2 
348名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:24:08.81 0
亜佑美な
349娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:51:15.79 0
モーニング娘。のメンバーが乗る小型バスが別荘の前に到着した

譜久村「お父さんごめんなさい また送ってもらっちゃって」

譜久村父「いやいや構わないよ」

別荘の中から譜久村家の使用人である三井が姿を現した

三井「ご到着お待ちしておりました
   先にご到着しておりますお荷物は玄関ホールに置かせていただきました
   一日分の食料などもご用意いたしております
   では失礼いたします」

三井はそのまま譜久村の父が運転するバスに乗り込んだ

11人は一通り譜久村の父にお礼を言いバスを見送った

道重が卒業して数ヶ月
新リーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

今回は二日間のオフを利用して南国にある海の見える別荘にやってきた
この別荘も譜久村家が所有する別荘で前回の旅行に引き続き譜久村家に協力してもらう形になった

道重「すごーい!海が見えるよー!」

卒業してしまった道重だが今回の旅行にも参加していた
佐藤が無理やり連れてきたのだ
しかし道重も満更でも無いようで楽しんでいるように見える

今回はもう1人 小石川という女性マネージャーが帯同していた
小石川は30歳で卒業した道重と入れ替わるように新しくマネージャーになった
350娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:51:43.55 0
また道重の卒業と同時にプロデューサーのつんく♂が病気の集中治療のため
半年間限定で大澤氏が新しいプロデューサーに就任した
小石川はこの大澤氏が連れてきたマネージャーだと言われている


別荘は北側以外は海に囲まれている
西側の下り坂を下っていくと海水浴ができる海辺にたどり着く
東側は林がありその林を抜けると海には繋がっているものの断崖絶壁になっており直接海に行くことは出来ない
南側も崖にはなっているが東から西に行くに連れて崖は低くなっている
つまり海に行くには西から行かなければならないことになる

しかし海の眺めという点ではとてもすばらしい立地だった

新たなリーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

メンバーそれぞれに自立心や自覚が出てきたのか意見の食い違いで揉め事になることが少し増えたかもしれない
でもそれはモーニング娘。の事を思うが故のこと それはメンバー同士理解していた


さっそく11人は南国風の別荘に足を踏み入れた
351名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:52:58.28 0
おつかれさまですー、ドキドキさせる雰囲気で楽しかった
352娘。たちの夜 南国編 第4話 〜生田〜@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:53:10.58 0
〜〜〜生田衣梨奈〜〜〜


衣梨は玄関の荷物にキャリーケースがあることを確認した
亜佑美ちゃんと目を合わせ小さく頷いた

みんなを先に行かせたあと衣梨は

 A 靴を脱いでリビングへ向かった                       (1話ルートへ)
 B 亜佑美ちゃんと一緒にキャリーケースを玄関の外に出した      (2話ルートへ)
 C 亜佑美ちゃんと一緒に庭に埋めた                     (3話ルートへ)
 D 亜佑美ちゃんとキャリーケースをリビングに運んだ         ←

北側にある玄関を入るとまず広い玄関ルームがあった
そこには先ほど三井さんが言ったように先に到着していたメンバーの大きな荷物が置いてあった

その先には南側と西側に海が見渡せる広いリビングがあった
海が一望できるように南側と西側は柱以外はすべてガラスサッシになっている

リビングに入ってすぐ左側 北東にはキッチン
リビングの一番奥の左側 南東にはバス・トイレがある
そしてその間の真東に2階へ行く階段がある

2階に上がると東から西へ一本の廊下がありその両側に3部屋ずつ
つまり全部で6つの部屋があった

部屋割りはこう決まった

  飯窪工藤  生田石田  小石川
収納               階段
  譜久鈴木  道重鞘師  佐藤小田
353娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:53:46.79 0
各部屋にはウッドデッキで作られたベランダがある
隣のベランダとは腰の高さほどの柵で仕切られているが見えるようにはなっている


日が暮れるまではまだ時間があったので
譜久村・飯窪・石田は西の海岸へ
道重・鈴木・佐藤・小田は東の林へ遊びに行った
生田・鞘師・工藤・小石川は別荘に残った


そして間もなく日が暮れる頃

工藤「うわぁ〜疲れた〜!

鞘師「暑いねー!」

汗でびっしょり濡れた2人が庭からリビングに入ってきた

生田「はよ閉めて!虫が入るやろ!」

生田は首にヘッドフォンといういつものスタイルで
3人掛けのソファを横に座り独占していた

工藤「ちょっとクーラー効き過ぎですよ!」

生田「は?18℃とか普通やから」

鞘師「普通じゃないよぉぉぉおおおお!」

工藤「せっかくの南国なんですから暑さも満喫しないとだめですよ」

工藤はクーラーのリモコンを手に取って勝手に設定温度を27℃にした
354娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:54:27.89 0
生田「ちょっとなんしようと!?」

生田はリモコンを取り上げた

ピピピピピピピピピッ

また設定温度を18℃にした

するとまた工藤が取り返した

工藤「ダメです!身体壊します!」

ピピピピピピピピピッ

生田「あかん言うてるやろ!」

ピピピピピピピピピッ

工藤「絶対ダメです!」

ピピピピピピピピピッ

生田「ふっざけんなよっ!」

ピピピピピピピピピッ


こんなやり取りが15分続き結局24℃に治まった

その間鞘師はサイダーを飲んでいた
355娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:54:56.90 0
ガチャン

玄関のドアが開いた


海岸に行っていた譜久村・飯窪・石田が帰ってきた

石田「ただいまー!」

鞘師「おかえりぃ〜」

飯窪「海すっごく綺麗でしたよ!」

譜久村「南国って感じだったよね」


3人は海を満喫してきたようだ


「ギャハハハハハハハ!!!!!」


外から笑い声が聞こえる

その声の主はすぐに分かった

飯窪「あ!まーちゃん達も帰ってきたね」


ガチャン

玄関のドアが開く
356娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:55:56.48 0
道重「そんなところ隠れてたら見つかるわけないでしょー」

鈴木「もう全然見つけられませんでしたもん」

小田「佐藤さん一人探すのに1時間とかやり過ぎですよ」

佐藤「まさの勝ちだね!」

玄関で4人の会話が弾む


譜久村「おかえりなさーい」

道重「ただいまー あ もうみんな帰って来てるんだね」

佐藤「まさのおかげで帰りが遅くなりましたー!」

小田「佐藤さんの「せい」ですから!」

佐藤「ぎゃははは!」


夕食後メンバー達はリビングで雑談していた


鞘師「ねぇ その大きなキャリーケースなんなの?」

鞘師が隅に置いてあるキャリーケースを指差した

石田「これですか?これはですね・・・」

石田がキャリーケースをみんなが見える位置に持ってきて開けた
357娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:56:38.90 0
石田「じゃんっ! 花火でーす!」

一瞬でキャリーケースにメンバー達が群がった

鞘師「おおっ!」

譜久村「すごーい!」

飯窪「たくさんあるー!」

佐藤「やりたいやりたい!花火やりたーい!」

工藤「随分いっぱい持ってきたね!」

メンバー達はキャリーケースの中にある花火を見て興奮した


生田「亜佑美ちゃんと相談して花火持って行こうってなったんよ」

石田「みんなには秘密にして別荘行ってから見せようってサプライズです!」

道重「やるねぇ〜!」

工藤「はいドヤ顔〜」

石田「してないってば!」
358娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:57:06.62 0
佐藤「ねぇねぇ早くやろうよぉ〜」

鈴木「どこでやる?庭とか?」

小田「せっかくなんで海岸でやりません?」

道重「いいね!さっき海岸行ってない人は行ってみたいもんね!」

工藤「海岸行きましょう!」


その時2階から小石川が降りてきた


道重「小石川さん 海岸に花火しに行きますけど行きません?」

小石川「あー 私まだ細かい仕事部屋でしてるから遠慮しとく」

道重「そうですかぁ」

小石川「あんまり遅くなり過ぎないようにしてね」

道重「分かりました」

佐藤「早く行きましょうよぉ〜!」

道重「じゃあ行こっか!」
359娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 19:58:51.29 0
メンバー達は西の坂を下って誰も居ない夜の海岸にやって来た


そしてメンバー達だけの楽しい花火大会はあっという間に終わってしまった

道重「ちゃんとゴミとか拾ってね!」

石田「あっ!見つけた燃えかす!」

石田は海岸清掃男子のセリフを変えて指差した

生田「ちょっとちょっとぉ〜」

石田「誰かトング持ってません?」

生田・石田「トング片手にカッコイイ!」

生田「決まった!」

石田「イエァ!」

生田と石田は謎のハイタッチをした

小田「なんかちょっとスベってません?」


海岸を片付けて別荘に戻ろうと全員が海岸を坂に向かって歩き始めた


(いかないで・・・)

どこからともなく声が聞こえた
360娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:00:37.37 0
しかしその声に気付き振り返ったのは工藤と佐藤だけだった


(お母さん・・・いかないで・・・)


また聞こえた

しかし佐藤は先に歩いて行ってしまっているメンバー達の元に走った
気味の悪さに聞かなかったことにしたかった

逆に工藤はさらに耳を澄ませた


(おねがい・・・いかないで・・・)


工藤は直感的にすぐ分かった

生きてる人の声ではない・・・

工藤はさらに先に行ってしまっているメンバーの元へ走った
361娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:01:04.45 0
就寝前 部屋に入り同室のメンバーと今日の楽しかった思い出を語り合っていた


道重「楽しかったねー!」

鞘師「ほんと夢のような時間でした」

道重「それもこれもさ フクちゃんがこんな凄い別荘持っててくれたおかげだよね」

鞘師「ホテルとか旅館とかだと他の人たちもいるじゃないですか
   こういう風に別荘も周りもフクちゃんの家の土地となると
   誰も居ないから人の目を気にしなくていいっていうのが凄くいいです」

道重「そうだよね 私達しかいないんだもんね」

鞘師「フクちゃん様様ですね」

道重はベッドの上でゴロンと回転して仰向けになった

道重「今回の旅行参加してよかったなぁ・・・
   卒業してからなかなかみんなと会う機会も無かったしさ
   じつはちょっと寂しかったんだよね
   テレビでみんなの活躍を見てると嬉しい反面
   そこにさゆみがいない悲しさというか・・・
   さゆみの知らないみんなになっていくような・・・そんな感覚
   佐藤がこの旅行に誘ってくれたときね
   表面上は忙しくて行けないよーみたいな顔したんだけど
   内心ではすごく嬉しかったんだよね
   まだみんなさゆみの事忘れてなかったんだぁって・・・
   しょうがない行ってやるか みたいにしてたけど
   本当はウキウキだったの だから本当に来てよかった」
362娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:01:36.88 0
鞘師「お母さん・・・」

鞘師は道重の話を聞いていたのかいなかったのか
突然ポツリとそう言った

道重「え?もうホームシック?」

鞘師「お母さん・・・どこ・・・」

鞘師はゆっくりとベッド降りて立ち上がった

道重「鞘師? どうしたの?」

鞘師の異変に気付いた道重も仰向けの状態から半身を起こした

鞘師はまったく表情を変えずに部屋をぐるっと見回し
最後にドアを見てその方向にゆっくりと歩き出した

道重「・・・え?・・・なに?」

鞘師はドアを開けて廊下に出た

道重「鞘師どこいくの!?」

開けっ放しのドアから鞘師と同じようにゆっくりと歩く工藤の姿が見えた

道重は何かおかしな事が起きていると感じ廊下に出た
363娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:02:40.51 0
すると他の部屋でも同じ事が起きていたらしく
飯窪・生田・譜久村が部屋から心配そうに顔を出していた

鞘師・工藤・石田・鈴木そして小石川はある部屋のドアの前に無表情で立っている
階段を上がってすぐ左の部屋 佐藤・小田の部屋の前だった

明らかに様子がおかしかった
佐藤・小田の部屋のドアをずっと凝視している

道重は向かいの部屋から廊下に出てきた生田に聞いた

道重「どうしたの?」

生田「全然分かんないです 急に「お母さん」とか言い出して部屋出て行っちゃって」

飯窪「くどぅもそうでした」

譜久村「香音ちゃんもです」

みんな鞘師と同じだった

道重「ねえみんなどうしたの?」

道重がドアを凝視している5人に近づこうとした

その時5人は無表情から一変 鋭い眼光で道重を睨んだ

道重はあまりの事に歩みを止めた

生田「道重さんに対してその目つきはなに!・・・」

5人に言い寄ろうとする生田を道重が止めた
364娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:03:09.27 0
道重「違う・・・なんかおかしい・・・」


『お母さんを返して・・・』


『お母さんを連れてかないで・・・』


ドアに向かってずっとそう呟いている


そして5人の先頭にいる鞘師がドアノブに手を掛けようとしたその時

ビビビッ!!!

青白い電気のようなものが確実に見えた

そして鞘師は手を引っ込めた

譜久村「なんか今電気みたいなのが・・・」

生田「衣梨も見えたっちゃ」


『返してよ・・・』『返して・・・』『お母さん・・・』『返せ・・・』


5人はタイミングこそバラバラだがずっとそう呟いている
365娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:03:35.86 0
『返せ!!!!!!』


最後は5人の声では無い重い声が5人から発せられた


バタンッ!


すると急に全身の力が抜けたように5人はその場に倒れた


廊下でそれを見ていた4人はすぐに駆け寄った

4人はメンバーを抱き起こすと声をかけた

「大丈夫!?」「しっかり!」


ガチャ


やっと廊下での騒ぎに気付いたのか佐藤と小田が部屋から顔を出した

その状況を見て二人は驚いた

小田「どうしたんですか!?」

佐藤「なになに!?」
366娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:04:02.39 0
倒れていた5人は徐々にに意識を取り戻した


鞘師「え!?私達がですか!?」

石田「全然覚えてない・・・」

工藤「うっそだぁ・・・」

鈴木「信じられないんだけど・・・」

小石川も考え込んでしまっている


道重「とにかくみんな意識は戻ったんだし部屋に戻ろうか」

メンバーは今起きたことの意味がさっぱり分からず首をかしげながら部屋に戻った
367作者@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:11:19.78 0
貼ってからテキストミス見つけたすまん・・・

第4話もう分かったと思いますが幽霊編です!
368名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:27:10.71 0
おっつううううううううう!
楽しみにしてるよおおおお
369名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 20:58:07.15 0
ワクテカ
370娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:05:25.12 0
翌朝キッチンで譜久村・石田・小田が朝食を作っていた

譜久村はトーストを焼き
石田はサラダを作り
小田は食器類の準備をしていた

階段から佐藤が降りてきた

佐藤「おはようございまーす!」

朝からテンションが高かった

佐藤はキッチンを覗き込んだ

佐藤「何作ってんのー?」

譜久村「朝ごはん トースト焼いてるよ」

佐藤「あゆみんのはサラダ?」

しかし石田は何も答えず佐藤を睨みつけた

佐藤「え?・・・なに? 朝からご機嫌斜め?」

小田「石田さんどうしたんですか?」

石田はスッと元の顔に戻った

石田「え?なにが?」

小田「今すごい佐藤さんのこと睨んでましたけど」
371娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:07:09.64 0
石田「うそ?睨んでないよ?」

佐藤「睨んだでしょ!ねぼけてんのかー!」

石田「知らないよ私」

佐藤「アホか! べーだっ!」

佐藤はあっかんべーをしてリビングのソファに向かった



     小石川飯窪
 道重       
       テーブル  鞘師
 生田       
            鈴木


大きなテーブルを囲んで3人掛けのソファが4つ置いてあり
12人が座れるようになっている

テーブルには既にいくつかの朝食が並んでいた

佐藤「おっはよー!」

そう言いながら鞘師の隣に座った

鞘師「チッ・・・うるさい!」

鞘師は舌打ちをすると鈴木の左側に移った
372娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:07:57.15 0
佐藤「え・・・」

佐藤は少しショックを受けながらそんな鞘師を見ていた

道重「朝から声が大き過ぎたんじゃない?」

生田「朝の里保は機嫌悪いけんね ね 里保?」

すると鞘師のスッと不機嫌な顔から元の顔に戻った

鞘師「え?何が?」

生田「何がって ちょっと優樹ちゃんが煩かったんやろ?」

佐藤「ごめんなさい・・・」

鞘師「何のこと?・・・あれ?場所が変わってる・・・いつの間に?」

飯窪「鞘師さんまだ寝てるんじゃないですか?」


また2階から誰かが降りてきた
工藤だった
これで全員が下に降りてきたことになる


工藤「おはようございまーす!」

佐藤「どぅここ座りなよ」

佐藤は一人しか座っていない自分の隣をポンポンと叩いた
373娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:09:29.24 0
しかし工藤は佐藤の事は無視して既に2人が座っている飯窪の隣に座った

飯窪「まーちゃんの隣座ればいいじゃない」

工藤「いや いい」

工藤は不機嫌そうな顔で言った

佐藤「どぅなんてもう嫌い!」

道重「どうしたの工藤 喧嘩でもした?」

すると工藤はスッと普通の顔に戻った

工藤「え?ハルですか?喧嘩なんかしてないですよ?」

飯窪「じゃあまーちゃんの隣空いてるのに」

工藤「ああ ホントだね でもまぁいいや」


小田「ちょっとすいませんお皿置かせてくださーい」

小田が小皿をテーブルに置いた

佐藤はその小皿1枚鈴木に渡そうとすると
鈴木はその小皿を思い切り手で振り払い
小皿は床に落ちてパリンと割れた

突然の事に全員が唖然とした
374娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:10:06.47 0
道重「ちょっと鈴木!何やってんの!!!」

生田「香音ちゃんどないしたん?」

鈴木「え・・・何やってんだろう私・・・」

飯窪「一体どうしたんですか?」

鈴木「ごめんなさい!・・・すぐ片付けます!」

しかし既に小田が割れた破片を拾い集めていた

小田「イタッ!」

小皿の破片で指を切った

鈴木「大丈夫!?」

小田「大丈夫です これくらい」


道重「ねぇ みんなどうしたの?おかしいよ?」

飯窪「なんかまーちゃんにだけ冷たいですね・・・」

佐藤は泣いてはいないものの明らかにショックを受けていた
375娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:10:32.48 0
それに気付いた飯窪は佐藤の隣に移って手を握った

生田「優樹ちゃん何かしたん?」

佐藤は首を横に振る


朝食を作っていた3人もソファに座った

譜久村は鞘師の左 小田は道重と生田の間
最後に来た石田は小石川と工藤の間か佐藤の左しか空いていない
座ったのはやはり小石川と工藤の間だった

昨日おかしな行動を取っていた5人が露骨に佐藤を避けていた

佐藤は嫌われたショックからか朝食はまともに喉を通らなかった
376名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:13:46.00 0
新作きてたあああああああ!!!
377名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:16:14.80 0
まーちゃんがキーパーソンか!
378名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:22:38.78 0
まーちゃんかわいそうで泣ける
379名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:39:42.21 0
よくこんなに色々ストーリーでてくるわ
380名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:51:37.18 0
本日の献立
ふくちゃんトースト
だーいしサラダ
おだっち
381名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:58:05.81 O
wktk
382娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:58:29.50 0
朝食後 佐藤は自室のウッドデッキのベランダにいた

ガーデンチェアに座ってガーデンテーブルに突っ伏していた


佐藤(みんなに嫌われた・・・
   でもなんで嫌われたのか分からない昨日はみんなまさと遊んでくれたのに
   花火だってすっごく楽しかったのに今日になってどうして・・・)


朝食のときは堪えていた涙が一人になってから溢れ出した

メンバーと楽しく過ごすはずの南国旅行

楽しい思い出だけが刻まれるはずだった

どうしてこんな事になったんだろう

せめて理由だけでも教えて欲しかった

佐藤(悪いところがあったなら謝るから
    嫌なところがあるなら治すから
    まさの事 嫌いにならないで・・・)


佐藤は一人泣き続けた・・・
383娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 21:59:37.78 0
テーブルの向かいの椅子に誰かが座った

飯窪「まーちゃん・・・」

突っ伏して伸ばしていた佐藤の右手を握った

佐藤「はるなん・・・」

飯窪「どうしちゃったんだろうね・・・みんな」

佐藤「まさ・・・何か悪いことしたのかなぁ・・・」

飯窪「昨日はあんなにみんな仲良くしてたのに」

佐藤「うん・・・」

飯窪「朝食のあとにね まーちゃんに冷たかった人たちにそれとなく聞いてみたの」

佐藤「え・・・何て?」

飯窪「それが・・・よく分からないって言うの」

佐藤「どういうこと?」

飯窪「覚えてない 知らないって・・・
   誤魔化してるとも違う感じ 本当に覚えてないみたい」

佐藤「そんなわけ・・・」

飯窪「そう思うよね・・・」
384娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:00:44.32 0
道重「あ こんな所に居たんだ」

道重が2人を見つけてやってきた

佐藤「道重さん・・・」

道重「大丈夫?」

佐藤は大丈夫ではないが小さく頷いた
飯窪はそんな佐藤を見てから道重に「大丈夫ではない」と首を振った

道重「ちょっと思ったんだけどさ
   まーちゃんに冷たく当たってたあの4人
   昨日の夜おかしかった4人だよね?
   あと小石川さんもだけど」

飯窪「私もそれ思いました 偶然かなって思ったんですけど」

佐藤「おかしかった?」

道重「昨日まーちゃんの部屋の前で倒れていた5人のこと」

飯窪「まーちゃんは知らないだろうけど
   ずっと「返して」「お母さんを返して」って呟いてたの」

佐藤「お母さん?」

飯窪「うん どういう意味なのかは分からないけどね・・・」

道重「まーちゃんの部屋の前に行ったって事はまーちゃんに言ってたのかな?」
385娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:03:33.00 0
佐藤「まさお母さんなんて知らない・・・」

飯窪「それにドアを開けようとしたときの青白い光も何だったのか気になりますね」

佐藤「青白い光?」

道重「鞘師がまーちゃんの部屋を開けようとした時に光って
   そのあと怖い声で何かを叫んでから意識を失って倒れたの
   それからまーちゃんと小田ちゃんが部屋から出てきたの」

飯窪「絶対何か関係あると思いません?」

道重「そうだね だからまーちゃんが嫌われたわけじゃなくて
   あの5人に何かがあったんだよねきっと」

佐藤「まさ嫌われてない?本当に?」

飯窪「嫌われたんじゃないと思うよ だからそんなに落ち込まないで」

佐藤の顔に笑顔が戻った

道重「問題はあの5人だよね 大丈夫なのかな・・・」


15分後〜

3人の元に小田がやって来た

小田「あ ここにいたんですか」
386娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:04:48.62 0
道重「どうしたの?」

小田「あの 昨日この部屋の前で倒れていた5人が居ないんですけど」

道重「え!?」

飯窪「どこかに行ったってこと?」

小田「分からないんです 急に居なくなったみたいで
   ・・・あの5人って昨日何があったんですか?」

道重は小田に詳しく説明した

小田「そんなことが・・・じゃあ早く見つけないと!」

佐藤「電話してみたら?」

小田「ダメでした 繋がるんですけど誰も出てくれないんです 5人とも」

飯窪「外を捜しましょう 道重さん」

道重「そうだね みんなで捜そう」


4人が玄関から出ると外を捜していたのだろうか譜久村と生田がいた
387娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:05:33.25 0
譜久村「あ 道重さん!」

道重「うん さっき小田ちゃんから聞いた」

道重は5人に何かが起きているかもしれないという事も伝えた

飯窪「みんなで手分けして捜しましょう」

小田「私は北の方行ってみます」

生田「じゃあ衣梨は南の方」

譜久村「聖は東の林に行ってみます」

飯窪「私も林にいきます 一人で林は広すぎますから」

道重「じゃあさゆみとまーちゃんで西の海岸行ってみるね」

メンバー達は各方面へ散っていった


しばらくして最初に別荘に戻ってきたのは小田だった
388娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:06:00.95 0
小田「やっぱり帰ってきてないか・・・」

階段を登って北と南にあるベランダから見える範囲をくまなく捜した

小田「いない・・・どこ行ったんだろう・・・」

小田はもう一度電話を掛けてみた

しかし呼び出しはするものの電話に出てくれない

諦めてもう一度外に出ようとしたとき何かが落ちているのに気付いた

ここはさっき道重・飯窪・佐藤がいた場所だった

小田「これは・・・」
389娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:08:38.57 0
道重と佐藤は海岸に到着していた

5人が居ないことは一目で分かった

道重「もう・・・どこ行っちゃったの」

佐藤「こっちじゃないのかなぁ・・・」

道重「まーちゃん 一人で捜せる?
   さゆみは海岸を北の方に行くからまーちゃんは南に行ってほしいの」

佐藤「えぇ・・・」

道重「まーちゃん・・・頑張って!」

佐藤「・・・はい」

道重「何かあったらすぐさゆみに電話して」

佐藤はコクリと頷いた
390娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:09:47.43 0
佐藤は海岸を南に歩いた

南にずっと歩いていると砂浜が終わる所までやって来た

この先は上り坂になっていて徐々に高い崖になっていく

その崖を歩いて行けば別荘の南を捜している生田と合流できる


佐藤はこのまま行くべきか海岸を戻るべきか悩んだ

佐藤「道重さんの所に戻ろう・・・」

佐藤は反転して今来た道を戻ろうとした

その時


『返して』 『返してよ』 『お母さんを返して』


突然声が聞こえた

佐藤は咄嗟に後ろを振り返った

そこにはいなくなった5人が睨みつけるような表情でそこに立っていた

5人は佐藤を取り囲むように円になった

佐藤はこれから何が起きるのか5人の顔をみる

佐藤「・・・なに!?・・・何するんですか!?」
391娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:12:05.69 0
しかし5人は何も答えない

そして

『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』

呪文のように何度も何度も5人は同じ言葉を繰り返した

『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』

佐藤「なんのこと!?まさ何も知らないよぉ!」

『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』

佐藤「やめてぇえええ!!!!」

『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』

佐藤は両手で耳を押さえてしゃがみこんだ

『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』
『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』
『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』
『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』
『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』
『返して』 『返してよ』 『返して』 『返せ』 『返して 』 『返してよ 』 『返せ』 『返して』

佐藤「おねがいだからやめて・・・」

ついに佐藤は泣き出してしまった・・・
392名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:17:29.53 0
(((( ;゚д゚)))アワワワワ
393名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:22:06.02 0
悲哀系か?
394名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:36:33.05 0
まーちゃん・・・(´;ω;`)
395名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/05(土) 22:39:03.14 0
テキストだけでこんなに迫ってくるとは
396娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:01:09.87 0
生田は別荘の南側の崖を東から西へ坂を下るように捜し歩いていた

このまま行けば西の海岸に辿り着く

生田「もう どこ行きよったんまじで!」

半ギレ状態だった

生田「なんで衣梨がこんなに歩かんといかんとよ!」


ブツブツ文句を言いながら坂を下っているとようやく坂の終わりが見えてきた

生田「あそこから海岸っちゃね」

そのまま歩いていくと坂道が砂浜に変わる辺りに人が集っているのが見えた

生田「6人もおるったい!みつけたっちゃ!」

生田は走った

近づくにつれて居なくなった5人が円になって佐藤を囲んでいるのがわかった
佐藤は耳を塞いでしゃがみこんでいる

生田「何しとるん?」

さらに近づくと声が聞こえてきた

『返して』『返せ』

5人が昨夜のようにおかしくなっている状態だとわかった
397娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:01:54.92 0
そして海岸を走ってくる一人の姿が見えた

小田だった

生田「さくらちゃん!? 2人で優樹ちゃん助けるったいっ!!!」

全速力で坂を駆け下りて佐藤を囲んでいる5人の元にやってくると
まずは鞘師を円から引き離した

生田「何しよっと!!!目ぇ覚まさんかい!!!」

パシンッ!

生田は思い切り鞘師の頬を叩いた
次に体重の軽い石田を片手で後ろに放り投げると
背の高い工藤を足払いで転ばせ鈴木を突っ張りで土俵の外へ
最後は小石川に強烈なハイキックをお見舞いした

そこに小田が到着した

小田「佐藤さん!これ!」

佐藤は泣きすぎて過呼吸になっていた

ヒックヒック言いながら小田からそれを受け取った

小田「それ佐藤さんの御守りですよね?」

佐藤「アッ・・リガッ・・・トウッ」

過呼吸でうまく喋れないが小田にお礼を言った
398娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:02:23.53 0
生田「優樹ちゃん大丈夫?」

生田は佐藤の背中を擦った


鞘師「あれ?・・・ここ・・・海岸? いつの間に?」

石田「え?なんでこんなところに?」

5人は我に返ったようだ

鈴木「私今まで何してたんだろう・・・」

工藤「よくわかんないけど・・・海だぁああ!!!」


4人は波打ち際で海水のかけ合いを始めた

鞘師「なんかほっぺが痛いんだけどなんだろう・・・」

石田「私全身砂だらけなんですけど・・・」

工藤「それっ!!!」

鈴木「冷たっ!!!」

小石川はそんな4人を笑って見ていた
何故か痛む側頭部を押さえながら・・・
399娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:03:12.91 0
他を探していた道重・譜久村・飯窪に連絡を取りまた別荘に集まった


道重は4人に説教をした
小石川にはしっかりしてください程度の物言いだったが
行方をくらませて佐藤を過呼吸になるまで追い込んだ
何らかの原因で記憶が無くなりおかしな行動をしたことは分かっていた
でもその後 泣いている佐藤を放置して海で遊んでいたことが許せなかった

鞘師「すいませんでした・・・」

石田「まーちゃん・・・ごめんね・・・」

4人はずっと下を向いたままだった

佐藤は落ち着きを取り戻してきていた

佐藤「みんなしてまさに何百回も「返して」「返して」って言ってきたんです」

飯窪「うーん 何を返して欲しいんですかね?」

生田「お母さんちゃうん?」

佐藤「まさお母さんなんて知らない!」

工藤「何ですかね・・・」

佐藤「お前が言ってるんだよっ!!!アホ!!!」

工藤「だって記憶無いもん!」

石田「まーちゃんに返して欲しいのはこの前貸した100円くらいしか・・・」
400娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:04:19.95 0
鈴木「それだ!早く返してあげて! それで解決!」

佐藤「・・・そのうち返すね」

生田「絶対返す気ないやろ!」

佐藤「返しますよ!!!」


譜久村はリビングにある本棚で何かを探していた

譜久村「あった!」

譜久村は見つけた本の埃をパンパンと叩くとテーブルに持ってきた

工藤「あっ!これ!」

譜久村「不可解な現象で困ったときはコレ!」


『地方見聞録!!!』


全員の声が揃った

鈴木「これ この前と同じやつ?」

譜久村「ううん 前回のは赤目山の地域の歴史で
    この本はこの辺りの歴史が書かれてるの」
401娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:05:28.38 0
工藤「見せてもらっていいですか?」

譜久村「どうぞ」

工藤は本を傷めないようにそっとページをめくった

それをメンバー達が覗き込んでいる

飯窪「へぇ〜 昔はこの辺りに漁村があったんですね」

道重「もう無くなっちゃったんだね」

一見関係のある記述は無いように思えた

石田「見て!海底洞窟だって!」

小田「海底洞窟にある抜けない簪(かんざし)」

工藤「ふむ・・・干潮の時だけ姿を現す・・・」

佐藤「浣腸?」

佐藤は掌を組んで人差し指だけ伸ばした浣腸のポーズをした
402娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:06:30.96 0
工藤「干潮ね・・・干潮の時だけ姿を現す海底洞窟には
   岩に挿さって抜けない簪がある
   その岩には雫が長年に渡って落ちて侵食された穴があり
   深さは不明だが穴の直径は3センチほど
   その穴に簪が挿さっているが誰が抜こうとしても抜けないのだ
   それどころか抜こうとした者には必ず不幸が訪れる
   かなり昔からある物のようだが海に沈んでは現れを繰り返しているにもかかわらず
   その簪は劣化することが無いようだ
   何かの力が働いているのだろうか・・・
   その海底洞窟はこの小さな半島の南にある」

石田「岩に挿さってるんですか?」

生田「どうやって挿したんやろ?」

飯窪「簪って和服とか着た時に髪に挿すお飾りですよね?」

道重「そうそう 先が尖ってるやつとか2本になってて挿すやつとかあるよね」

小田「海底洞窟の簪・・・見てみたいですね」

佐藤「これの事?」

佐藤が突然簪を取り出してみんなに見せた

   
『ええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!』
403娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:08:47.84 0
道重「まーちゃん・・・まさか・・・」

石田「もしかして・・・抜いちゃった・・・の?」

佐藤「違うよぉ〜!拾っただけだよ!」

鞘師「ど・・・どこで拾ったの!?」

佐藤「海岸ですよ 花火を片付けてるときにね
   花火かなって思って拾ったらこれだったの」

鈴木「なんでそういうの持って帰ってくるかなぁ・・・」

佐藤「めずらしいなぁって思って・・・」

生田「「返して」ってこの簪のことなんちゃう?」

佐藤「これお母さんじゃないですよ?」

工藤「そりゃ分かるよ」

道重「そうだよね お母さんってなんだろうね」

小田「ちょっと見せてもらっていいですか?」

佐藤「いいよ」

佐藤は簪をテーブルの上に置いた

その簪を全員で覗き込んだ

小田「綺麗な簪ですね」
404娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/05(土) 23:09:29.88 0
飯窪「うんほんとに綺麗」


『お母さんを・・・返して!』


その時全員がその声を聞いた

譜久村「またこの声!」

道重「みんな気をつけて!!!なんかあるよ!!!」

メンバーは別荘の中を見回す

今のところあの5人に変化は見られない


『返せ!!!・・・返せ!!!』


石田「この声なに!?」

鈴木「どこから聞こえてくるの!?」

鞘師「なに!?何が起きるの!?」

小石川も怯えて辺りを見回している

工藤は一度花火の後にこの声を聞いているがあとの4人はこの声を初めて聞いたことになる
405娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:09:24.33 0
佐藤「見て!簪が!」

テーブルの上に置いてある簪が突如10センチ程浮き上がった

そしてもの凄いスピードで横に回転し始めた

小田「え!?なんで!?」

鞘師「なんで!?ねぇなんで!?」

簪はしばらく回転したあとピタッと止まった

そして突然もの凄いスピードで前方に飛んだ


小石川「痛いっ!!!!」

簪は小石川の太ももに奥深くまで突き刺さった

小石川は激痛のあまり床に転がった

「きゃあああああああああ!!!!!!!!」

メンバー達は悲鳴を上げた

道重「小石川さん!!!」

簪は小石川の太ももから勝手に抜けてまた獲物を探すように回転し始めた

小石川は更なる激痛で悶えている
406娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:10:06.85 0
メンバーは簪から逃げるようにリビングを四方に散らばった

そしてまた簪が止まった

簪の前方にいるのは・・・石田だった

石田「えっ!?・・・わたし!?」

工藤「あゆみん逃げろっ!!!」

鈴木「逃げてっ!!!」

簪は石田目掛けて飛んだ


グサッ!


石田は間一髪簪をかわすと簪は壁に突き刺さった

壁から抜け出した簪はまた回転し始めて止まる
407娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:10:34.40 0
次のターゲットは・・・佐藤だった

佐藤「やだ・・・・やだ・・・!!!怖いよ!!!」

道重「まーちゃん逃げて!!!」

佐藤は恐怖のあまり顔を背けた

生田「あかん!!!ちゃんと逃げるったい!!!」

鞘師「優樹ちゃん!!!」

簪は佐藤目掛けて飛んだ

しかし佐藤は顔を背けて簪を見ていない


『逃げてっ!!!!!』『まーちゃん!!!』


メンバー全員が叫んだ
408作者@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:12:06.52 0
続きはまた明日
409名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:12:42.39 0
おつおつ
いいところでw
410名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:13:24.50 0
うおおおおおおおおおおおおおお
おつううううううううううううううううううう
ここで「続く」かああああああああああああああああああああ
411名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:16:56.97 0
乙!
気になり過ぎて眠れんw
412作者@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:17:22.53 0
テレビの真似やw

モー女聴く準備するわw
413名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 00:25:35.74 0
まーちゃんにげてえええええ
414名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 01:48:18.77 0
引っ張るねぇ
415娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:39:34.52 0
誰もが諦めた・・・


カタン


簪は佐藤の1メートル手前で青白い電気のようなものに包まれると
突然止まって下に落ちた

全員安堵して息を吐いた


工藤「まーちゃん!その簪を拾って!」

佐藤は怯えながら簪を拾った


道重「小石川さん大丈夫ですか!?」

譜久村「救急箱持ってきます!」


器用な石田と小田が小石川の足を手当てした

奥深くまで刺さり大量の出血だったが応急処置は上手くいった

だが歩くことは難しかった
416娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:40:39.76 0
飯窪「まーちゃん危なかったね・・・」

譜久村「また青白い光が出てた」

鈴木「また?」

譜久村「うん 昨日の夜里保ちゃんがドアを開けようとしたときも青白く光ったの」

道重「何だろうね あの光 電気にも見えるし」

小田「思ったんですけど・・・佐藤さんの御守りじゃないかなぁって」

道重「御守り?」

小田「昨日の夜の事は私実際には見てないんで分からないですけど
   聞いた感じだと佐藤さんから何かを取り返しに来た霊だと思うんです
   霊がこの5人に取り付いて きっとこの簪を取り返しに来たんじゃないかって」

譜久村「返してって言ってるくらいだからそうかも・・・」

小田「でも佐藤さんのこの御守りの力で近づけなかったんじゃないでしょうか」

工藤「御守りが結界のようなものを作ってたって事?」

小田「はい それが青白い光だと思うんです
   今回も佐藤さんの前で簪が青白く光って佐藤さんは助かりました」

飯窪「もしかして朝食のとき5人がまーちゃんを避けてたのは御守りのせい?
   取り付かれてた5人は御守りが近くに来ることを拒んだんじゃないですか?」

生田「なるほどね・・・話が見えてきたっちゃ」
417娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:41:23.33 0
小田「ただ海岸で佐藤さんが取り憑かれた5人に囲まれた時だけは御守りを持ってなかった」

道重「そういうことね・・・」

佐藤「この御守りがまさを守ってくれた・・・」

取り憑かれていた5人にはサッパリな話だった


鞘師「その簪を取り返しに来たんなら返してあげればいいんでしょ?」

生田「簡単そうに言わんといて」

鞘師「だってそうじゃない?返せばいいんでしょ返せば」

道重「まぁ そうなんだけどね・・・」

鞘師「海底洞窟行こうよ」

石田「どこにあるか知ってるんですか?」

鞘師「その本に南って書いてなかった?南行こうよ!」

鈴木「里保ちゃん南は崖だよ」

鞘師「海底洞窟ってくらいだから崖の下にあるんじゃない?」

鈴木「だからさ どうやって崖の下行くのよ」

鞘師「・・・」

譜久村「里保ちゃん もうちょっと考えてから言おうね」
418娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:42:12.05 0
佐藤「あ・・・あそこかも・・・」

道重「まーちゃん知ってるの!?」

佐藤「さっきまさがこの5人にいじめられたところ」

生田「南からの崖が終わったとこやろ?」

佐藤「崖の下に行くならあそこしかないよ」

小田「5人があそこに居たっていうのも気になりますよね」

石田「なんであそこに居たんですかね?」

鈴木「さぁ?」

工藤「記憶が無いもんで すいません」

譜久村「干潮の時だけ姿を現すって書いてあったけど
    今ぐらいって干潮だよね?」

生田「今行けば見つけられるかもしれん」

飯窪「行ってみるしか確かめる方法ないんですし行ってみませんか?」

道重「そうだね・・・行ってみようか」


メンバー達は歩けない小石川を残してその場所に向かった
419娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:43:49.36 0
佐藤「ここ まさがいじめられたところ」

石田「いや いじめたわけじゃないんだけど・・・」


譜久村「ねぇ見て!崖下に行ける!」

ここから南は坂道になっていて徐々に崖になる

その坂道の海側に潮が引いて現れた浅瀬があり
崖下を歩けるようになっていた

干潮の今だからこそ行ける崖下の浅瀬の道

この先に海底洞窟があると期待するには充分だった


鞘師「絶対ここだよ!この浅瀬を行けば海底洞窟があるんだよきっと!」

生田「衣梨もそんな気がするったい 行くしかないけん!」

メンバー達は浅瀬を進んだ

石田「なんか冒険してるみたい」

工藤「うん!ワクワクする!」

崖は南から東へ左に緩やかにカーブしている
浅瀬もそれに沿ってカーブしているため先が見えない

どこまで続くのか分からない浅瀬をひたすら歩いた
420娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:44:50.11 0
そしてその海底洞窟はようやく姿を現した

位置的には別荘の丁度真南に当たるところだった


譜久村「あった!見つけた!」

洞窟の横幅は2メートル程
高さは1.5メートル程といったところだろうか

石田でギリギリ頭が当たらない小さな洞窟だった

今まで海の中だったため岩場の地面には各所に水溜りがあり
壁には貝などが付着し壁面はヌルヌルとしている
決して入りたいと思うような洞窟ではなかった

小田「海底洞窟っていうと神秘的ですけど
   現実は違うんですね・・・」

鈴木「なんか・・・色々期待しちゃったよね・・・」

飯窪「この中に簪が挿さっていた岩があるんですよね?」

工藤「あの本の通りならそうだね・・・」

道重「じゃあ・・・頑張って!」

道重が佐藤の背中を押した
421名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 06:54:51.05 0
朝から来てたああああ
毎回鞘師の直情型な猪っぷりがたまらんw
422名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 07:01:41.67 0
いつも思うけど風景描写や心理描写そしてメンバーたちのセリフがほんとうまいわ
実際に言ってるのを文字にしているみたいだ
423名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 07:39:23.19 0
場面の展開がいいね
424娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:15:21.44 0
佐藤「えええ!まさやだぁ・・・」

石田「まーちゃんが持ってきたんでしょ」

佐藤「まさ海岸で拾っただけだもん!」

鞘師「優樹ちゃんが拾わなかったらこんな事になってないんだから
   優樹ちゃんが行くべきだよ!」

佐藤「やだぁぁあああ!」

佐藤はダダをこねる子供のように道重にしがみついた

道重「まーちゃん・・・こればっかりは・・・助けてあげられない」

佐藤「こんな所入って行けない・・・」

飯窪「まーちゃん・・・頑張って!」

佐藤「・・・じゃあ・・・ここから投げとけばいい?」


『ダメでしょ!』


全員に即否定された


しばらくダダをこねたが諦めたのかようやく中に入ることになった

佐藤の場合すこし腰を屈めないと頭が当たってしまう
そのためへっぴり腰のような格好で中に入った
425娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:16:10.79 0
佐藤「気持ち悪いよぉ・・・」

他のメンバー達は洞窟の入り口で佐藤を見守る

工藤「早くしないと海に沈むよー!」

工藤が佐藤を脅す

佐藤「分かってるよっ!!!」

佐藤の声が洞窟の中で反響して聞こえてくる

足もとの悪い岩場の地面を水溜りを避けながら歩く

そして水溜りを避けたとき足元を取られて体制を崩した

佐藤「きゃああぁぁあ!!!」

思わず壁面に手を付いた瞬間ヌルっと滑った

佐藤「いやああああぁぁぁぁああああ!!!!」

そして最後に天井に頭をぶつけた

佐藤「いたあああぁぁぁぁあああああい!!!!!」

3連発の悲鳴が反響して入り口にいるメンバーを襲い思わず耳を塞ぐ

佐藤「もうやだあああぁぁぁぁあああああ」

佐藤はせっかく数メートル進んだのに戻ってきてしまった
426娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:17:04.02 0
道重「戻ってきちゃダメ!!!」

佐藤はそんな道重の言うことも聞かず浅瀬に出て波打ち際まで行って海水で手を洗った

他のメンバーたちは洞窟の入り口で大爆笑していた

佐藤「もう知らないっ!!!」

佐藤は簪を海に放り投げようとした


『だめええええええええ!!!!!!!』


メンバー達は一斉に佐藤を取り押さえた


数十分の説得ののち 佐藤はもう一度洞窟の中に入った

中から何度か悲鳴は聞こえたものの奥まで進んだようだ

佐藤「なんか 卵の上半分みたいな岩がありますー!」

奥から声が聞こえる

飯窪「それのてっぺんに小さな穴あいてないー?」

奥にいる佐藤に呼びかける

佐藤「あるー!」

道重「やっぱりあったね!」
427娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:17:37.21 0
工藤「それに簪を挿してー!」

佐藤「挿してるけど簡単に抜けちゃうよー!」

鞘師「徐々に固まってきて抜けなくなるんじゃないの?」

譜久村「うーんどうなんだろう・・・」

石田「そもそも本当に抜けなくなるんですかね?」

入り口のメンバーがあれこれ議論をしているうちに
佐藤が戻ってきた

工藤「抜けないようになったの?」

佐藤「ううん 抜けちゃうけど一応挿してきた」

小田「それで大丈夫なんですかね・・・」

道重「うーん でも他にしょうがないもんね」

佐藤「もうまさ行かないよ!」

飯窪「もう大丈夫だと思うよ きっと」


やれるだけの事はやった

これ以上自分達にはどうしようもない

メンバー達は一抹の不安を抱えながらも海底洞窟をあとにした
428娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:50:42.74 0
海岸から長い坂道を登りようやく別荘が見えてきた

海底洞窟という神秘的なイメージとはかけ離れていたとはいえ
地方見聞録の通り干潮の時にしか姿を現さないミステリアスな洞窟を発見できたことは
メンバー達にとって冒険をしているようなアドベンチャー体験をすることができた

これでおかしな霊現象が治まってくれれば一件落着だった

しかしまだ終わってはいなかった・・・


別荘の玄関まで来ると譜久村がドアを開けようとした

しかしその前にドアが開き 中から小石川が現れた


道重「小石川さんどうしました? 脚の怪我平気なんですか?」

しかし小石川は何も言わない

それどころか道重の事は一切見ずにある人をずっと睨んでいる

小石川の視線の先を辿ると・・・佐藤だった


まだ終わってない・・・誰もがそう思った


そして今まで何ともなかったあの4人も佐藤を睨んでいた

あの5人がまたおかしくなった
429娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:51:15.28 0
佐藤「何で・・・まさちゃんと返したよ!」

生田「何でや!他にどうすればええっちゃ!」


佐藤は玄関から離れ5人と距離を取った


『返せ』『返して』『返してよ』


また呪文のように5人が繰り返しジワジワと佐藤に近寄る


『返してよ』『返して』『お父さん・・・』『返せ』


小田「お父さん・・・?」

譜久村「お父さんに変わってる!」

道重「今度はお父さん!?」

佐藤「お父さんなんか知らないっ!!!」

『返せ』と呪文のように呟きながら近づいてくる5人に佐藤は言い放った

するとまた青白い電気のような光が走り一定の距離から5人が佐藤に近づくことが出来ない
430娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:52:22.71 0
飯窪「御守りの力・・・」

佐藤はこの青白い光を初めて見た

部屋に入ろうとする5人にこの光が出たときも
佐藤目掛けて飛んできた簪からこの光が守ってくれたときも
佐藤はそれを目撃していなかった

佐藤「これが・・・この御守りの力・・・」

5人は何度も佐藤に近づこうと試みるが一定の距離以上に近づくと
青白い電気が走り進むことが出来ない

佐藤は御守りを胸に当てて両手で覆った

すると今までで一番強い光が5人を襲った

そして途端に力を失ったように5人はその場に倒れた


倒れた5人に道重・譜久村・生田・飯窪・小田が駆け寄る

佐藤は青白い光で助けてくれた御守りを見つめていた


この御守りは佐藤がモーニング娘。になって北海道から東京に出てくるときに
祖父と祖母が佐藤に渡したものだった
東京には悪いものがたくさんあるから悪いものが付かないようにと
魔除けの御守りとして佐藤に渡したのだ
431娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:53:24.59 0
佐藤「まさを・・・守ってくれた・・・」


倒れた5人はすぐに意識を取り戻した

やはり何も覚えていないようだった・・・

小石川は無理やり動かされたようでかなり脚を痛がっている


リビングに集まりメンバー達は話し合っていた

道重「お母さんが今度はお父さんってどういうこと?」

飯窪「もしかして・・・ですけど
   あの簪はやっぱりお母さんだったんですよ
   そして他にもなにかお父さんになるものがあるんじゃないでしょうか?」

生田「でもこの本には抜けない簪としか書いておらんとよ?」

テーブルの上には先ほど閲覧した地方見聞録がそのまま置いてあった

飯窪「そうなんですよねぇ・・・」

工藤はまた地方見聞録をパラパラと読み出した

工藤「うーん 海底洞窟の記事には簪の事以外には何も書いて無いですね・・・」

石田「やっぱり簪が抜けちゃう状態じゃダメだったんですね」

佐藤「まさのやり方が悪かったのかなぁ・・・」
432娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:54:38.81 0
譜久村「でもお母さんがお父さんに変わったってことは
    なにか進歩はあったって事だよね?」

小田「そうですよね 抜けちゃうとはいえ簪を岩に挿したことで
   お母さんからお父さんに変わった」

鈴木「ってことはやっぱりはるなんが言ったように簪はお母さんだったって事だよね?」

鞘師「村長非業の死・・・漁村衰退の原因か?」

工藤と一緒に地方見聞録を見ていた鞘師が気になった記事のタイトルを読み上げた

道重「そういえばこの辺りに漁村があったって言ってたね」

小田「無くなっちゃったんですよね」

工藤「漁村は関係あるんですかね・・・?」

鞘師「ちょっとくどぅ読んでみてよ」

工藤「ハルがですか!?」

鞘師「だって長いんだもん!」

工藤「いや意味分かりませんよ!なんで長いとハルが読むんですか!」

鞘師「うるさいっ!つべこべ言わないっ!」

石田「どぅ・・・諦めなさい」

工藤「もう・・・ちゃんと聞いてて下さいよ!
   本当に長いですからね!」
433娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 08:55:20.66 0
地方見聞録を読みやすいように手元に引き寄せた

全員が工藤の朗読に耳を傾けた

工藤「戦時中のこと この漁村は敵軍数人の兵士に襲われた事がある
   この漁村の食料が狙いだったと見られている
   村民は逃げ惑うしかなかったが抵抗した複数の村民が犠牲になった
   その中に村長の息子である佐吉も含まれていた
   敵軍の兵士は数日の間この漁村に留まり食料や金目のもの強奪しこの漁村を去った
   数日後行方が分からず兵士達に殺されたと思っていたナツという村の娘が帰ってきた
   村民達はたった一人でも生還したナツに喜んだ

   しかし数ヵ月後 このナツはサキという女の子を出産した
   ナツはまだ結婚しておらず誰の子なのかと村民の中で話題となっていた
   そして村民が導き出した答えは 敵軍兵士の子という事だった

   この頃からこのナツは苦しい日々を送ることになる
   村民の中には敵軍兵士に家族を殺された人たちが数多くいる
   敵軍兵士の子 家族を殺した兵士の子 漁村を襲った兵士の子
   ナツとサキは徐々に村民から迫害を受けるようになった
   毎日のように嫌がらせを受け続けた
   小さなサキを育てながら村民から受ける嫌がらせ
   ナツの心はもう壊れかけていた

   サキが6歳になったある日の事
   ついにナツは心が壊れサキを残して自殺をしてしまう
   朝に目を覚ましたサキの枕元にはナツが毎日身につけていた簪が置いてあった
   サキは母親の形見であるこの簪を毎日肌身離さず身につけた
   
   
434娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:00:29.13 0
   身寄りのないサキは村長の家に引き取られた
   しかし村民は母親のナツが死んでから矛先はこのサキに変わった・・・
   村長も例外ではなかった 村長も敵軍兵士に息子を殺されていた
   村長という立場上仕方なくサキを引き取ったが
   心の中ではこのサキを憎んでいた

   ある日やはりこの日もサキは村民に迫害を受けていた
   何でもない事で因縁を付けられ 時には暴力を振るわれていたが
   この日はその限度を超えた
   たった6歳の娘が大人の暴力に耐えられるわけがなかった
   村民はついにサキを殴り殺してしまった・・・
   そしてその一部始終を村長は見ていた
   村長は見て見ぬ振りをしていた
   死んでしまうならそれはそれで構わない 所詮は敵軍兵士の子
   むしろ本望だ
   死んだサキは漁村近くの干潮の時だけ現れる洞窟に捨てられた
   
   その日の夜村長はサキの遺品を整理していた
   すると箪笥の奥から一枚の封筒が出てきた
   ナツへ・・・と書かれていた
   村長は封筒の中にある手紙を読んだ

   ナツ そろそろ君を父に紹介したいと思っている
   父の許しが貰えたのならすぐにでも結婚しよう
   順序は逆になってしまったが孫の顔を見れば父も喜んでくれると思う
   ナツのお腹に宿った新しい命
   2人で大切に育てよう
   そしてこの指輪を君に捧げる      佐吉より
435娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:01:06.40 0
   日付はこの漁村が敵軍兵士に襲われた前日だった
   佐吉はこの手紙をナツに渡すことなく殺されてしまったのだ
   封筒の中には佐吉がナツに渡すはずだった指輪が入っていた

   ナツの娘サキは佐吉の娘だった 自分の孫だった

   村長は自分の孫を迫害し村民がサキにしていた仕打ちを黙認し
   さらに自分の孫が殺されることが本望などと思っていた

   村長の中で何かが壊れた・・・

   今すぐサキが捨てられた洞窟に行きたかった
   しかし今は満潮で洞窟に行くことが出来ず
   干潮になる朝を待った

   翌朝洞窟へ向かうとサキの姿はもう無かった
   満潮で海に沈んだときに流されてしまったのだ
   しかしそこにサキがナツの形見として身につけていた簪が落ちていた
   村長はその簪を拾い泣いた
   孫を死なせてしまった自分が憎かった
   孫に辛い思いをさせてしまった自分が憎かった

   村長は簪に佐吉の指輪を通した
   これで佐吉とナツは結ばれた そう思いたかった
   サキが捨てられていたはずの場所に丸い岩があり
   長年の雫で侵食で削られてできた穴があった
   そこに指輪を通した簪を挿した
   
   これで佐吉とナツ そして娘のサキは家族3人永遠に一緒に居られる
436娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:01:51.06 0
   村長は簪を挿した丸い岩をサキの墓石とし抱きしめ続けた
   潮が上がってくるにつれて洞窟に海水が入ってくる
   それでも村長は動かなかった
   海水が腰から胸 胸から首に上がっても村長は墓石を抱きしめ続けた
   
   そして洞窟はまた海の中に消えた・・・」


工藤の朗読が終わっても誰も何も言わなかった

全員が泣いていた

工藤も読み終わってから涙を拭いた


飯窪「誰が悪いとかじゃなく・・・もうみんな可哀想で・・・」

小田「このお話は辛すぎます・・・」

道重「お母さんを返してって言うのはサキちゃんの声なんだね」

譜久村「あの簪はお母さんのナツさんの形見だった」

石田「それを何らかの原因で海岸に落ちてたところをまーちゃんが拾った」

生田「そりゃ怒るわ」

飯窪「それとお父さんも出てきましたね」

道重「そう 指輪! 簪を通して岩に挿したって」

鈴木「その指輪がないから今度はお父さんなのかぁ」
437娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:02:47.24 0
佐藤がポケットに手を入れてモジモジしている

佐藤「これの事?」

佐藤は指輪を取り出して全員に見せた


『ええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!』


道重「何でもっと早く言わないの!!!」

佐藤「だって指輪の事は聞かれなかったから・・・」

鞘師「優樹ちゃんもう勘弁してよ・・・」

佐藤「ごめんなさい・・・」

石田「まーちゃんウケる(笑)」

工藤「笑い事じゃないから・・・」

鈴木「その指輪も簪と一緒に拾ったの?」

佐藤「この指輪に簪が通ってた」


『早く言ってよ!!!!!!』
438娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:03:20.18 0
佐藤「ごめんなさい・・・」

道重「そのまんまの形で落ちてたんだね」

佐藤「だって指輪がお父さんとか知らなかったもん!」

工藤「そりゃそうだけどさ・・・」

佐藤「まさ悪くないもん!先に言ってくれないのが悪いんでしょ!」

佐藤はだんだん開き直り始めた

生田「先になんて分かるわけないやろ!」

工藤「指輪に簪が通ってた時点で関係あるって気付こうよ」

佐藤「たまたま通ってただけかもしれないでしょ!!!」

工藤「だからたまたま通ってた時点でさ・・・」

佐藤「知らないよそんなの!」

工藤「まったくもう・・・」

道重「もうやめなよ!喧嘩してもしょうがないんだから」


小田「とにかく指輪を簪に通しに行きましょうよ
   そうすればサキちゃんは家族で居られることになるんですから」

飯窪「そうだね 海底洞窟にもう一度行きましょう」
439娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:03:48.40 0
佐藤「また行くの・・・?」

生田「行かなきゃしゃあないやろ?」

石田「それともその指輪持って帰るつもり?」

佐藤「やだあああぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!
   もう入りたくないいいいいいいい!!!!!!」

鞘師「しょうがないでしょ!優樹ちゃんが指輪も一緒に挿してこなかったのが悪い!」

佐藤「・・・オネガイ・・・ダレカイッテキテ・・・」

全員がそっぽを向いた

佐藤「いきたくないよおおおおおおおお!!!!!!」


メンバー達はまた海底洞窟にやって来た

さっきより潮が上がったのか洞窟の中に海水が入っていた

ここまで歩いてきた浅瀬も幅が狭くなっていて
強い波がくると靴は海水の中に入ってしまうほどだった

工藤「さっきより行き難くなってる・・・」

佐藤「無理!こんなの行けない!」

石田「行くしかないでしょ・・・」

佐藤「だってほら!歩くところ無いもん!全部水だもん!」
440娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:04:37.39 0
道重「水の中行くしか・・・」

佐藤「もうやだぁ・・・」

小田「佐藤さん早くしないともっと海水入っちゃいますよ」

生田「もうみんな靴の中びしょ濡れやけんね」


佐藤は流石に諦めたのか海底洞窟の中に入った

滑っては転んで 頭を打ってはまた転び
幾度となく佐藤の悲鳴が中から聞こえる

メンバー達は入り口でクスクス笑いながら佐藤を応援した


佐藤「奥についたよー!」

佐藤の声が反響して外に聞こえた

飯窪「さっき言ったとおり 指輪に簪を通してからまた挿してみてー!」

佐藤「うん!」


しばらく奥からは何にも聞こえない


道重「大丈夫かな・・・」

譜久村「時間かかってるね・・・」
441娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:05:14.31 0
佐藤「抜けなくなった! 簪抜けなくなったよー!」

奥から佐藤が叫んだ

『やったー!!!』

入り口に居るメンバー達は喜び合った


やがて佐藤が洞窟から出てきた

何度も水溜りの上で転んだのか全身びしょ濡れだった

その姿を見て全員で笑った

佐藤「もう!!!笑わないでよっ!!!」

佐藤は怒って先にスタスタ歩いて行ってしまった

そんな佐藤をメンバーは追いかけた

石田「ごめんまーちゃん!もう笑わない」

工藤「頑張ったよまーちゃん!頑張った!」

飯窪「まーちゃん待ってー!」

別荘に向かう坂道を佐藤を追いかけるメンバー
それを見て笑うメンバー

生田「あーもうしばらく口聞いてもらえへんね」
442娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:05:40.43 0
鞘師「でも 本当に優樹ちゃん頑張ったよね今回」

鈴木「っていっても自分で撒いた種なんだけどね」

譜久村「優樹ちゃんで始まって最後もしっかり優樹ちゃんだったね」

道重「ほんと まーちゃんと居ると飽きない」

小田「佐藤さんが居る限りモーニング娘。に笑いは尽きないですね」


お昼頃 譜久村の父が迎えに来た
使用人の三井も居る

譜久村「三井さん 別荘の中かなり散らかっちゃってごめんなさい」

三井「いえ なにより楽しんで頂けたみたいで」

譜久村「お掃除大変かもしれないですけど よろしくおねがいします」

三井「はい かしこまりました」

三井はお辞儀をしてから別荘の中に消えた

譜久村「お父さん 一度林によって欲しいの」

譜久村父「林へ?何をしに?」

譜久村「うん・・・ちょっとね・・・」
443娘。たちの夜 南国編 第4話@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:06:07.84 0
既に浅瀬は海に消えていて海底洞窟へは行けなかった

砂浜と崖への坂道の分岐点の所にメンバー達が摘んだ花を供えた


譜久村「サキちゃん ご両親そしてお爺ちゃんとお幸せに・・・」

佐藤「サキちゃんの大切な簪と指輪持って行っちゃってごめんなさい・・・
   でもこれからはずっとずっとお父さんとお母さんと一緒だね」


海岸から微かに笑い声が聞こえる

サキとナツそして佐吉 そんな3人を見守る村長さん

海岸で幸せそうにしている家族がメンバー達には見えた気がした・・・


                                終わり
444名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:15:36.82 0
乙であります
まさに夏らしいちょっぴり怖くもほっこりする体験といった感じ
映像化はよ!wまーちゃん頑張った!そして相変わらず地方見聞録さん万能やでえ
445名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:16:24.93 0

結局まーちゃんかw
446名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:18:31.18 0
ほんと素晴らしい最高でした
447名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:19:57.51 O
まーちゃん良いキャラだなあww
448名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:21:41.12 0
簪のとこを選択肢でハンガーを挿すとBAD END
449名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:23:43.09 0
ゲームだとそんなフザけた選択肢ありそうだなw
メンバー達は車から降りると林で花を摘んだ

そして今度は海岸へ移動した


既に浅瀬は海に消えていて海底洞窟へは行けなかった

砂浜と崖への坂道の分岐点の所にメンバー達が摘んだ花を供えた


譜久村「サキちゃん ご両親そしてお爺ちゃんとお幸せに・・・」

佐藤「サキちゃんの大切な簪と指輪持って行っちゃってごめんなさい・・・
   でもこれからはずっとずっとお父さんとお母さんと一緒だね」


海岸から微かに笑い声が聞こえる

サキとナツそして佐吉 そんな3人を見守る村長さん

海岸で幸せそうにしている家族がメンバー達には見えた気がした・・・


                                終わり
>>450
推理スレに作者さんから代理以来があったので
貼りつけました
452名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:29:07.74 0
おつ
453名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:40:24.53 0
>>448-449
wwwww
454名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 09:48:54.84 0
おっつー
まーちゃんとりほりほが特に最高でしたw
455作者 〜あとがき〜@転載は禁止:2014/07/06(日) 10:01:58.72 0
読んでくれた方どもです!
最後にコピペミスやらかしてしまいました・・・

3話で出てきたまーちゃんの御守りを使ってストーリー考えました
あの御守りは急遽追加で入れた一幕だったんですが
それが4話を作るきっかけになりました

とにかくまーちゃんらしさ全開で書きたかったんだけど
らしさ出せてたかな?w

小田編みたいな怖さとは違うテイストの幽霊編だったけど
退屈じゃないかと少し心配でした

それと地方見聞録は使い勝手がいい!
これシリーズ化したいw
朗読役はいつも工藤で!
456名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 10:37:59.52 0

佐吉ナツサキどっかで聞いた事あるような名前だなw
457名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 11:07:45.66 0
クオリテイ高すぎるわ
458名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 11:29:20.52 0
アドベンチャーコメディで楽しかった
もうなんでもござれだな
459名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 13:46:34.38 0
よくこんな民話を詳しく思いつくよね
それがまたディテールにリアリティを乗せてくれるから本当に読みたい気持ちが高まるわ
いつもありがとうです
460名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 13:47:20.25 0
つまんねースレ
461名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 14:10:00.29 0
これはもう才能だろうな
ストーリーを考えるだけでも凄いが
それを娘。メンらしさを失わせずに話の中に入れていく
俺には到底真似できん
462名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 14:11:18.37 0
>>402>>437
ここで俺も読みながら「えええええええええええええええええ」ってなったわw
マジうまいわw
463名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 14:23:28.59 0
じゃあ次は生田主演のアクション巨編をw
464名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 14:26:26.41 0
>鈴木を突っ張りで土俵の外へ

誰も触れてないけどここ爆笑したんだがw
465名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 17:20:13.55 0
>>464
俺もそこ爆笑したw
466名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 19:45:40.29 0
面白かったー
まー本人はあくまでまーでしかないけど
お守りとかあって不思議な力が寄り添っている子みたいなポジションがなんか胸熱
467名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 20:03:49.21 0
ストーリーを作る人は作家とかやっているの?ストーリーがしっかりしているだけでなくメンバーの特徴もとらえているし
468名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 20:09:51.42 0
113 自分:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/06/06(金) 22:42:58.00 0
ちょっとストーリー思いついたから書いてみようかな
一応サウンドノベルツクールで何作か作った経験あり


116 自分:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/06/06(金) 22:47:52.75 0
>>115
作ったの15年くらい昔のことだからあんまり期待しないでくれw
ちょっとかまいたちパクりつつ書いてみるわ

あんまり小説じみてるとおまえら飽きるだろうから会話形式多目で短めにやってみるw



だそうだ
15年ぶりとは思えないよなw
469作者@転載は禁止:2014/07/06(日) 20:41:13.73 0
なんか好評を頂いてるようで・・・
書いた甲斐がありますありがとう!

>>468の通り15年位前に趣味でサウンドノベル作った程度です
作家だなんてとんでもないw

元々ミステリーホラーは好きでもう亡くなってしまったけど吉村達也の小説をよく読んでました
幽霊編にはその影響がちょっと出てるかもしれません
470名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 20:44:26.46 0
自分:
471名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 20:58:18.14 0
終わったな
もう続きは無いだろうw
でも楽しませてもらったよ1ヶ月ありがとう
472名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 21:06:26.23 0
どこの誤爆だよw 終わってねえだろ
しかしもう一ヶ月たってたのには素直に驚いたわ
楽しませてもらってありがとうも同意
473名無し募集中。。。@転載禁止@転載は禁止:2014/07/06(日) 22:59:20.61 0
474名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/06(日) 23:49:58.57 0
保全したとこでこれからどうすんだよw
475名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 00:22:06.80 0
なんか変なの沸いてるな
476名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 00:42:32.76 0
まあ「自分」ってのを足せば自演ぽく見せられるから本人とは限らないよね
こんなスレ荒らす人いるのかわからんが
477名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 00:44:51.49 0
俺も普通にそう思った
478名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 00:57:07.07 0
>>460で既におかしなの湧いてるんだな
479名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 01:00:05.96 0
最近小説関連のスレ作者さんに失礼なことを言う荒らしが多いよ
スルーしないとめちゃ荒れるよ
480名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 01:00:51.15 0
おk
保全はしとくか
481名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 01:03:04.74 0
地方見聞録シリーズ待機
482名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 01:03:40.48 0
結果はどうあれ俺は次作があるなら読みたい
書いてくれることを祈るよ
483名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 04:18:28.98 0
これで続き読めなくなったら残念すぎるし荒らしの工作大成功ってことにもなるな
484名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 05:07:52.75 0
作者さん戻ってきたときに中傷書き込みがあれば荒らしの仕業だったと判断できるから
逆にわかりやすくなったんじゃね
485名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 08:24:39.00 0
鈴木のリンゴフラッシュに続く新技を見たい
486名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 08:50:14.98 0
この程度なら誰でも書けるだろ
487名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 10:39:02.07 0
>>486
腕に覚えのかたは随時作家としてご参加ください
488名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 11:06:28.75 0
絶賛する程の内容じゃねえだろ
489名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 16:05:17.57 0
あげなの
490名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 17:57:29.20 O
やっと追いついた
4話素晴らしかった
ラストにかまいたち悪霊編のED脳内再生してちょっと泣きそうになったよ
491作者@転載は禁止:2014/07/07(月) 19:29:55.51 0
第5話書いてますがちょっと時間かかりそうです

>>490
あざす!次も頑張るよ!
492名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 19:50:42.82 0

待ってる
493名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 19:51:04.01 0
つまんねえからもうやめろよ
494名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 20:14:37.28 0
>>493
時間かかるって言ってるからその間なんか書けよ
我らを楽しませて見せい
待ってます!
496名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/07(月) 22:08:24.37 0
>>491
次はどんな展開が待っているのか楽しみにしてるゼイw
497名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 00:13:17.76 0
保全
498名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 05:36:47.59 O
499名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 10:42:10.77 0
(ノ゜ー゜)ノ
500名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 15:41:44.96 0
おやつ
501名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 18:18:54.08 0
お腹空いた
502娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:14:53.27 0
モーニング娘。のメンバーが乗る小型バスが別荘の前に到着した

譜久村「お父さんごめんなさい また送ってもらっちゃって」

譜久村父「いやいや構わないよ」

別荘の中から譜久村家の使用人である三井が姿を現した

三井「ご到着お待ちしておりました
   先にご到着しておりますお荷物は玄関ホールに置かせていただきました
   一日分の食料などもご用意いたしております
   では失礼いたします」

三井はそのまま譜久村の父が運転するバスに乗り込んだ

11人は一通り譜久村の父にお礼を言いバスを見送った

道重が卒業して数ヶ月
新リーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

今回は二日間のオフを利用して南国にある海の見える別荘にやってきた
この別荘も譜久村家が所有する別荘で前回の旅行に引き続き譜久村家に協力してもらう形になった

道重「すごーい!海が見えるよー!」

卒業してしまった道重だが今回の旅行にも参加していた
佐藤が無理やり連れてきたのだ
しかし道重も満更でも無いようで楽しんでいるように見える

今回はもう1人 小石川という女性マネージャーが帯同していた
小石川は30歳で卒業した道重と入れ替わるように新しくマネージャーになった
503娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:15:20.77 0
また道重の卒業と同時にプロデューサーのつんく♂が病気の集中治療のため
半年間限定で大澤氏が新しいプロデューサーに就任した
小石川はこの大澤氏が連れてきたマネージャーだと言われている


別荘は北側以外は海に囲まれている
西側の下り坂を下っていくと海水浴ができる海辺にたどり着く
東側は林がありその林を抜けると海には繋がっているものの断崖絶壁になっており直接海に行くことは出来ない
南側も崖にはなっているが東から西に行くに連れて崖は低くなっている
つまり海に行くには西から行かなければならないことになる

しかし海の眺めという点ではとてもすばらしい立地だった

新たなリーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

メンバーそれぞれに自立心や自覚が出てきたのか意見の食い違いで揉め事になることが少し増えたかもしれない
でもそれはモーニング娘。の事を思うが故のこと それはメンバー同士理解していた


さっそく11人は南国風の別荘に足を踏み入れた
504娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:15:58.38 0
〜〜〜生田衣梨奈〜〜〜


衣梨は玄関の荷物にキャリーケースがあることを確認した
亜佑美ちゃんと目を合わせ小さく頷いた

みんなを先に行かせたあと衣梨は

 A 靴を脱いでリビングへ向かった                  (1話ルートへ)
 B 亜佑美ちゃんと一緒にキャリーケースを玄関の外に出した      (2話ルートへ)
 C 亜佑美ちゃんと一緒に庭に埋めた                 (3話ルートへ)
 D 亜佑美ちゃんとキャリーケースをリビングに運んだ         (4話ルートへ)
 E 亜佑美ちゃんと一緒に庭で爆発させた               ←

北側にある玄関を入るとまず広い玄関ルームがあった
そこには先ほど三井さんが言ったように先に到着していたメンバーの大きな荷物が置いてあった

その先には南側と西側に海が見渡せる広いリビングがあった
海が一望できるように南側と西側は柱以外はすべてガラスサッシになっている

リビングに入ってすぐ左側 北東にはキッチン
リビングの一番奥の左側 南東にはバス・トイレがある
そしてその間の真東に2階へ行く階段がある

2階に上がると東から西へ一本の廊下がありその両側に3部屋ずつ
つまり全部で6つの部屋があった

部屋割りはこう決まった

  飯窪工藤  生田石田  小石川
収納                   階段
  譜久鈴木  道重鞘師  佐藤小田
505娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:16:51.70 0
各部屋にはウッドデッキで作られたベランダがある
隣のベランダとは腰の高さほどの柵で仕切られているが見えるようにはなっている


日が暮れるまではまだ時間があったので
譜久村・飯窪・石田は西の海岸へ
道重・鈴木・佐藤・小田は東の林へ遊びに行った
生田・鞘師・工藤・小石川は別荘に残った


そして間もなく日が暮れる頃

工藤「うわぁ〜疲れた〜!

鞘師「暑いねー!」

汗でびっしょり濡れた2人が庭からリビングに入ってきた

生田「はよ閉めて!虫が入るやろ!」

生田は首にヘッドフォンといういつものスタイルで
3人掛けのソファを横に座り独占していた

工藤「ちょっとクーラー効き過ぎですよ!」

生田「は?18℃とか普通やから」

鞘師「普通じゃないよぉぉぉおおおお!」

工藤「せっかくの南国なんですから暑さも満喫しないとだめですよ」

工藤はクーラーのリモコンを手に取って勝手に設定温度を27℃にした
506娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:17:20.32 0
生田「ちょっとなんしようと!?」

生田はリモコンを取り上げた

ピピピピピピピピピッ

また設定温度を18℃にした

するとまた工藤が取り返した

工藤「ダメです!身体壊します!」

ピピピピピピピピピッ

生田「あかん言うてるやろ!」

ピピピピピピピピピッ

工藤「絶対ダメです!」

ピピピピピピピピピッ

生田「ふっざけんなよっ!」

ピピピピピピピピピッ


こんなやり取りが15分続き結局24℃に治まった

その間鞘師はサイダーを飲んでいた
507娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:17:55.66 0
ガチャン

玄関のドアが開いた


海岸に行っていた譜久村・飯窪・石田が帰ってきた

石田「ただいまー!」

鞘師「おかえりぃ〜」

飯窪「海すっごく綺麗でしたよ!」

譜久村「南国って感じだったよね」


3人は海を満喫してきたようだ


「ギャハハハハハハハ!!!!!」


外から笑い声が聞こえる

その声の主はすぐに分かった

飯窪「あ!まーちゃん達も帰ってきたね」


ガチャン

また玄関のドアが開く
508名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:18:51.66 0
5話キテル!
支援
509娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:19:00.50 0
道重「そんなところ隠れてたら見つかるわけないでしょー」

鈴木「もう全然見つけられませんでしたもん」

小田「佐藤さん一人探すのに1時間とかやり過ぎですよ」

佐藤「まさの勝ちだね!」

玄関で4人の会話が弾む


譜久村「おかえりなさーい」

道重「ただいまー あ もうみんな帰って来てるんだね」

佐藤「まさのおかげで帰りが遅くなりましたー!」

小田「佐藤さんの「せい」ですから!」

佐藤「ぎゃははは!」



鞘師はシャワーを浴びたあと部屋で髪を乾かそうと思い階段を登っていた

もうすぐで登り切ろうというところで下から声を掛けられた

小石川「鞘師! ちょっと」

鞘師が振り向くと小石川が階段を登ってきて鞘師のすぐ下で止まった

小石川は何故か怒っているようだった
510娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:20:04.61 0
鞘師「はい 何ですか?」

小石川「この前書いてもらったアンケート なにこれ?」

小石川は1枚のプリントを鞘師に見せた
それは数日前に提出した番組用のアンケート用紙だった

鞘師「なにか・・・問題ありました?」

小石川「質問と答えてることがバラバラじゃない!」

鞘師「え?そうでしたか?」

小石川「しかも字は間違ってるし あんたやる気あんの?」

鞘師「やる気はもちろんあります!」

小石川「しかもあんたこのアンケート期限過ぎてから提出したよね?
    それでこの内容?ふざけてるの?」

鞘師「ふざけてるだなんてそんな・・・」


鞘師以外のメンバーはリビングでその会話を聞いていた

譜久村「里保ちゃん・・・また怒られてる・・・」

鈴木「ほんと煩いよね小石川って」

佐藤「鞘師さん・・・可哀想・・・」

飯窪「うん・・・ちょっと言い過ぎだよね・・・」
511娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:21:53.09 0
石田「旅行にまで来てそんな怒ることないのに・・・」

道重「小石川さんていつもあんな感じなの?」

工藤「そうなんですよ・・・だからみんなあまり良く思ってないです」


生田「また里保怒られてるっちゃ・・・」

小田「なんか鞘師さんには特に厳しいですよね・・・」


その後も鞘師は小石川に説教をされ続けた

鞘師は「はい・・・」「すいません・・・」
と返事を繰り返すだけになっていた


鞘師は思った

いつもいつも私ばっかり・・・
そんなに私の事が嫌いなの・・・?

確かに私は行動が遅かったりしてみんなに迷惑掛けることもあるけど
でも私なりに精一杯頑張ってるのに・・・

道重さんが卒業されて9期が一番上になって
私達が引っ張って行かなきゃっていつも思ってる

なのに私はいつもこの人に怒られる・・・
512名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:23:57.52 0
しかも部屋にはカビが生えるし…
513娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:24:08.92 0
仕事場ならまだ我慢できる・・・
でも今は・・・楽しい思い出作ろうってここに遊びに来たの・・・
なんであんたが来たのよ・・・
私を説教するため・・・?
ここに来てまで私に説教したいの・・・?


小石川「ねぇあんた聞いてんの!?これは仕事なの!」


うるさい・・・


小石川「これでお金貰ってる以上プロなの!」


うるさい・・・


小石川「いい加減しっかり・・」


鞘師の中で何かがプツンと切れた

鞘師「うるさいっ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

そう叫ぶと小石川は後ろに押されて踊り場無しの折れ階段を下まで転げ落ちた

鞘師は両手を前に突き出した格好で止まったまま

下まで落ちた小石川の首は明らかに折れていた
そしてピクリとも動かなかった
514名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:29:13.03 0
りほりほおおおおお(´;ω;`)
515名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:31:39.00 0
こらまたのっけからサスペンス全開やで
キャリーケース爆破が気になるがあれは今回のルートでは忘れてくれって意味かしら
516名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:33:45.88 0
犯人以外が皆目撃してるパターンは初か
517名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:34:45.32 0
新作来て嬉しいな
楽しみだ
518名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 19:52:35.96 0
>>512
おいww
519娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:06:41.97 0
リビングにいたメンバー達はまず鞘師の叫び声に驚いた

ついに鞘師がキレてしまった 誰もがそう思った

そして階段を音を立てて転げ落ちてきた小石川を見て悲鳴を上げた

『きゃああああああああ!!!!!!!!!』

道重「小石川さん!!!」

最初に駆け寄ったのは道重だった

そしてリビングを振り返り首を振った


石田「え・・・死んじゃった・・・の・・・?」

鈴木「うそ・・・」


鞘師が階段をゆっくりと降りてきて折れ階段を曲がったところで小石川を見た

身体が震えていた

そしてその場にしゃがみこんだ

自分が人を殺してしまった現実を受け入れられない
大変なことをしてしまった
これからどうなってしまうのか

さまざまな事が鞘師の頭の中を巡りパニックになっている
520娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:07:38.01 0
道重「鞘師・・・」

道重が階段で座っている鞘師の元に来た

鞘師「私・・・私・・・」

声が震えていた

道重「鞘師 大丈夫!大丈夫だから落ち着いて!」

鞘師「ごめんなさい・・・私・・・私・・・」

道重「大丈夫!これは事故だから!」

鞘師が小石川を突き落としたことは分かっていた
でも鞘師を落ち着かせるために事故という言葉を使った

他のメンバー達も死んだ小石川ではなく鞘師を心配していた
何か声を掛けたいけど良い言葉が見つからず見ているしかなかった

道重は鞘師を立たせると支えながら階段を降り
倒れている小石川を避けるようにリビングに来た

譜久村「里保ちゃん・・・」

譜久村は鞘師を抱きしめた

「鞘師さん・・・」「里保ちゃん・・・」

他のメンバーも心配そうに鞘師に近寄る

鞘師は譜久村に抱きしめられながらもまだ震えていた
521娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:08:16.53 0
鞘師「私・・・小石川さんを・・・ころ・・・しちゃった・・・」

譜久村「大丈夫 里保ちゃんのせいじゃないから」

譜久村はとにかく鞘師を落ち着かせようと抱きしめているその手で背中をポンポンと叩く

石田「鞘師さんこれは事故ですから 鞘師さんのせいじゃないですよ」

飯窪「そうそう 小石川さんが足を踏み外したんだよね」

生田「踏み外したとこ 衣梨見たっちゃ! 完全に事故やった!」

鞘師はメンバー達が自分を落ち着かせようとしてくれているのが分かった
そして自分の味方なんだと思った

そのおかげか鞘師の震えは治まってきた

小田がキッチンに走りコップに水を入れてきた

ソファに座らされた鞘師の前のテーブルにそのコップが置かれた

鞘師はその水を一口飲んでから深呼吸した

落ち着いてから改めて倒れている小石川を見た

肘を膝の上に置き両手で顔を覆った

工藤「とりあえず救急車呼びますか?」

道重「待って!」

スマホを取り出した工藤を道重が止めた
522娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:08:53.35 0
工藤「え?」

道重「もう死んでるのは明らかだよね?」

飯窪「そう・・・ですね・・・」

メンバー達は道重が何を言い出すのか息を飲んだ

道重「いくら事故って言い張ってもさ日本の警察って優秀って言うじゃない?
   どこからか鞘師と小石川さんの関係性が漏れるかも分からないしさ
   このまま通報しちゃったら嫌な予感がするの・・・」

譜久村「じゃあどうするんですか・・・?」

道重「どこかに隠して・・・行方不明ってことに・・・」

飯窪「そんな・・・ダメですよ道重さん!」

小田「もしそれがバレたらもっと大変なことに!」

道重「こいいう事はメディアは絶対に面白がって取り上げる
   勝手な憶測をあたかも事実みたいな言い方をして
   そうしたら絶対モーニング娘。の痛手になる」

石田「でも・・・事故ってことで終わる可能性もありますよね?」

道重「今は大切なときじゃないの?
   さゆみが抜けてこれから本当の新生モーニング娘。として頑張っていくんでしょ?
   今は絶対おかしな噂とかあっちゃダメなの
   だから小石川さんは勝手にいなくなったことにするの!」
523娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:09:56.38 0
メンバー達は下を向いて考え込んだ

本当にそんなことをしていいのだろうか

状況的に不慮の事故で済むかもしれないのに
隠してしまったら死体遺棄の罪になってしまう

それが発覚すればそれこそモーニング娘。は終わってしまう

道重「ねぇ!みんな分かるでしょ?今は大事な時なの!」

道重の言う事も分からないわけではない
でも新たに罪を重ねてしまうことに抵抗があった

鈴木「あの・・・隠すとして・・・どこに隠すんですか?」

道重「林に埋めよう・・・」

工藤「林に・・・埋める・・・」

鞘師「ちょっと待ってください!やっぱり私自首します!」

道重「何言い出すの鞘師!絶対ダメ!」

鞘師「こんなことしたらみんなも罪になっちゃう・・・
   私が自首すればいいんです!」

道重「本当に鞘師が自首しただけで全て終わると思う?
   モーニング娘。の鞘師里保が人を殺したって知ったら世間の人たちはどう思う?
   これは鞘師だけの問題じゃないの!」

鞘師「でも・・・埋めるなんて・・・」
524娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:10:38.74 0
確かに鞘師だけでの問題ではなかった
モーニング娘。というグループのイメージが悪くなるのは明らかだった
道重の言うことは説得力があった
しかし遺棄が発覚したときはそれ以上のリスクがある

それと同時にメンバー達は
卒業してもなお道重がモーニング娘。の事を思ってくれている事が嬉しかった
死体遺棄という犯罪を犯してまでも
モーニング娘。を守ろうとしてくれていることが嬉しかった

譜久村「分かりました・・・埋めましょう」

鞘師「フクちゃん!」

譜久村「大丈夫 里保ちゃんは何も心配しなくていいよ」

生田「里保を守ることはモーニング娘。を守ることになる
   モーニング娘。を守ることは衣梨自身を守ることになるけん」

鈴木「エースが居なくなったら困るしね!」

鞘師「みんな・・・ありがとう・・・」

鞘師が流した次の涙は嬉しさの涙だった

メンバー全員が小石川を埋めて遺棄することに賛成した
525娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:11:35.14 0
収納庫には2本のスコップとロープがあった

庭に3台の自転車がありそのうち1台に小石川を載せてロープで縛った
うつ伏せにした状態で脇をハンドル部分に掛け
腰をサドルに脚を荷台にそれぞれロープで固定した

小石川の荷物も一緒に遺棄するために全てバッグに詰め込んだ

そしてメンバー達は林に向かった

時刻はまだ21時になっていなかったが
譜久村家の私有地ということで人目に付く心配はなかった

遺棄する場所はなるべく林の奥の方を選んだ
私有地で人目につくことは無いとはいえ念のために奥の方を選んだ

道重「この辺りにしようか」

小田「はい じゃあここ掘りますね」

メンバー達は2人ずつ交代で穴を掘った

掘った穴に小石川を寝かせ荷物が入ったバッグを置いた
あとは土を被せるだけ

被せれば死体遺棄が成立してしまう

その時佐藤が泣き出した

ここに来て改めて自分がしていることを痛感してしまった

飯窪「まーちゃん・・・」
526娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:12:17.69 0
飯窪が佐藤を抱き寄せた

他にも目を潤ませているメンバーが数人いた

鞘師は複雑な思いだった

道重「まーちゃん みんなで決めたことだから・・・」

佐藤「うん・・・わかってる・・・ごめんなさい」

生田「じゃあ 土かけるとよ?」

道重「うん・・・」


小石川の身体が次第に土に隠れていく

このとき道重とモーニング娘。全員が死体遺棄の罪を犯してしまった


道重「このことは絶対秘密だからね 家族にも絶対言っちゃダメ」

メンバー達は頷いた

林から別荘に戻る途中 口を開く者は一人も居なかった・・・
527名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 20:45:59.11 0
やっぱ面白いわw
528娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:05:18.01 0
別荘に戻るとしばらくこれからの事などを話し合った

自分達が犯罪者になってしまった・・・

もしこの事を家族が知ったら 応援してくれているファンの人たちが知ったら
その事を考えただけで怖くて怖くて仕方なかった

道重は後輩達の不安を少しでも和らげるよう諭した


鞘師を助けたことを後悔しているメンバーは誰も居なかった

小石川にいつも辛く当たられて落ち込んでいた事も隠れて一人で泣いていた事も
メンバーはみんな知っていた・・・

にも関わらずステージに出るといつもかっこよく輝いて
だからこそエースとして頑張る鞘師をメンバー達は支えていこうと思った


一方の鞘師は小石川を死なせてしまった事
メンバー達を死体遺棄という罪に犯させてしまった事
その罪悪感で押し潰されそうだった

あの時どうしてもっと我慢できなかったのか
後悔の念は尽きなかった


日付が変わったころ全員が部屋に戻った

あれこれ考えてしまいなかなか寝付けなかったが
何とか眠りにつくことができた
529娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:05:49.03 0
翌朝眠りから覚めたメンバー達は次第にリビングに集まり始めていた

決して心地のいい朝ではなかった

会話も少なく表情もどこか暗くそして重い

朝食なんて喉を通るわけが無い
それが分かっていたのか朝食を作ろうとする人は誰もいなかった

まだリビングに2人だけ降りてきていなかった

道重と鞘師だった

飯窪「道重さんと鞘師さん そろそろ起こしてきますね」

誰も返事はしなかったが飯窪は2階へ向かった


飯窪はすぐに戻ってきた

道重と鞘師の姿は無い


飯窪「あの・・・」

全員が飯窪を見た

飯窪「2人とも部屋に居ないんですけど・・・」

道重と鞘師が夜中のうちにどこかへ姿を消していた
530娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:06:42.90 0
鈴木「いない!?」

生田「どこ行きよったんやろ・・・」


鞘師がいない・・・

そのことに嫌な予感を感じた

鞘師が思い詰めてよからぬ事を・・・

それに気付いた道重さんは鞘師を追って探しに・・・

誰もがそんなことを考えた


工藤「靴がありません!2人の靴が無いです!」

玄関で工藤が叫んだ

全員が玄関に集まった

佐藤「どこ行ったの・・・?」

石田「探さなきゃ!」

小田「行きましょう!」

全員が外に出ようとした
531娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:07:33.63 0
鈴木「待って!」

すると鈴木がそれを制した

鈴木「もしかしたら戻ってくるかもしれないから
   何人かは残ったほうがよくない?」

譜久村「そうだね・・・」

飯窪「じゃあ私残ります もし戻ったら電話で知らせますね」

鈴木「一人じゃ可哀想だから私も残るよ」

譜久村「じゃあ2人で留守お願いね」


工藤「どういう風に探します?みんなで固まって探しても効率悪いですよ」

生田「二手に別れよか?」

石田「それが良いと思います」

佐藤「10期3人であっち行きます!」

佐藤は西の海岸を指差した

譜久村「じゃあ海岸から南の崖の方までお願い
    聖とえりぽんをさくらちゃんで林と来たの方探してみる」

生田「オッケー!」

工藤「じゃあ行きましょう!見つけたら電話くださいね」
532娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:07:59.54 0
小田「分かりました!」


林の中を譜久村・生田・小田の3人は探し歩いていた

大体の場所はもう探しきった

あの近辺を除いては・・・


無意識に小石川を埋めた辺りを避けてしまっていた

生田「向こうの方・・・いってみる?」

生田は小石川が埋まっている方角を見ていた

譜久村「あんまり行きたくはないけど・・・」

小田「ですよね・・・」

生田「やめとこっか・・・」

譜久村「うん・・・」

小田「じゃあお2人はここで待っててください
   私行ってみます」

生田「いや・・・いいよさくらちゃん」

小田「大丈夫です 多分何も無いとは思うんですけど」
533娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:08:29.44 0
そう言うと小田は一人で小石川が埋まっている辺りに向かった
譜久村と生田はそんな小田をその場で目で追った

生田「さくらちゃん先輩に気ぃ使いすぎっちゃ・・・」

譜久村「うん そこまで頑張らなくていいのにね」


小田はさらに奥に進むと小石川が埋まっている辺りで立ち止まった
そして地面をずっと見ている

すると急に譜久村と生田の方を振り返った

小田「あの!何か変なんです! ちょっと来てもらえませんか?」

生田「何か変ってなに?」

譜久村「さぁ・・・なんだろう」

2人は気は進まないが小田の元に向かった


小田「見て下さいこれ・・・」

小石川を埋めたまさにその場所を指差した

生田「え・・・なんで?」

譜久村「なにこれ・・・」
534娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:09:15.27 0
昨日小石川を埋めたときは発見されにくいように綺麗に平らに土を被せて均した

しかしそれが一度掘り返して埋めなおしたかのように雑になっていた


小田「土がぐちゃぐちゃになってます・・・」

生田「誰かが・・・掘り返したと?」

譜久村「まさか!誰がそんな事・・・」

小田「道重さんと・・・鞘師さん・・・?」

生田「何のために?」

小田「さぁ・・・」

生田「どこか別の場所に移したと?」

譜久村「それこそ何のために?」

小田「でも・・・掘り起こしたのは間違い無いですよね・・・?」

生田「せやね・・・」

小田は突然その場に膝を付いたかと思うと素手で土を掻き分けた
一度掘り返した土なので柔らかく簡単に素手で掘ることができた

譜久村「ちょっとさくらちゃん何を!」

生田「掘ると!?」
535娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:10:31.31 0
譜久村「やめなよ・・・」

小田「もしかしたらもうここに小石川さんはいないのかも・・・」

小田は一人で土を掘り続けた

すると小田の手に衣服の感触があった

小田「え・・・なんで居るの・・・じゃあ何のために?」

触れた衣服の周りの土を振り払った

そこに見えたのは信じられないものだった

それを脳が認識した瞬間3人は悲鳴を上げた


『きゃああああ!!!!!!』


生田「なんで!?どういうこと!?」

譜久村「なんで・・・なんで・・・」

小田「どうして・・・」


見えたのは小石川が着ていた衣服ではなく

鞘師のものだった・・・
536娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:15:28.24 0
まだ顔は見えていない

しかしそこに見えているものは確かに昨日鞘師が着ていた衣服だった

生田「里保・・・ なんで里保が!?」

譜久村「里保ちゃんが・・・どうして!?」

小田はおそらく顔があるであろう辺りの土を払った

鼻が見え 口が見え 閉じた目が見え 浮かび上がってきた顔は

間違いなく鞘師里保だった・・・

小田「鞘師さん・・・」

小田はその場で泣き崩れた・・・

生田「里保!!!・・・里保!!!・・・なんでや!!!」

生田もその場に泣き崩れ譜久村も静かに涙を流している


この事を他のメンバーに電話で伝えると全員がこの場にやって来た

もちろん全員がこの場で泣いた・・・
537作者@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:17:34.27 0
今日はここまでです
続きはまた明日!
538名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:17:41.87 0
りほりほおおおおおお(´;ω;`)
539名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:24:43.03 0
なんでやああああああああああああああああああああああ!
540名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:35:04.60 0
気になるううううううううう
541名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:46:18.41 0
スゲー展開になって来たな、それと前スレにあったにゲームの続編も気になる
542名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:47:05.07 0
鞘師の寝顔は俺らようみてるわけでさ
だからこそ土を払う所がよりグッとくる描写だね
543名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 21:51:20.90 0
自殺したのか、自首しようとして揉めて殺されたか、揉めている最中にどこかに頭を打ったのか・・・
544名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 22:48:17.34 0
うおー何という展開・・・そうすると道重はいったい?
545名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 23:02:54.93 0
やられた
とんでもない展開だな
乙です
546名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/08(火) 23:33:23.87 O
重い展開だな・・・
547名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 01:22:09.48 0
作者さんの娘。への愛情が伝わってきて涙
続きが気になってしょうがない
548名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 05:13:50.39 O
549名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 08:23:53.43 0
道重がキーマンか!?それとも…
550名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 09:02:12.29 0
転んだ拍子に砂に埋まった可能性
551名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 10:24:35.30 0
転んで埋まるとかダイナミックすぎるww
552名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 11:32:39.10 0
出会って5秒でペロペロみたいな
553名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 12:09:40.04 i
やっと新作読めたけどのっけからすごい展開になってんな…
最初は古畑任三郎のSMAP回みたいなメンバー対警察って話かと思ってたからここでの鞘師死亡はガツンとショックだったぜ
こんな話作れるなんて本当に作者さんサイコーや!続きも期待してます!
554名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 14:55:08.40 0
あげとく
555名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 18:45:41.44 0
同じく
556名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 18:55:46.44 0
これはまた皆から疑われて悔し涙目のさゆが見れる!?
557娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:32:44.76 0
佐藤「道重さんはどこ行っちゃったの・・・?」

石田「もしかしたら・・・道重さんもどこかに・・・」

佐藤「そんなのやだぁ・・・」

さらに佐藤は泣き出した

飯窪「道重さんもそうですけど掘り起こされた小石川さんはどこに?」

小田「とにかく早く道重さん探さなきゃ・・・」

工藤「うん・・・みんなで手分けして探しましょう」


メンバー達は別れて林の中を探した


同部屋の道重と鞘師が消え 鞘師が土の中から発見された
道重が鞘師を埋めたのだろうか
その道重はどこに行ったのか
それとも道重も鞘師と同じようにどこかに埋められているのか
そして小石川が掘り返されて消えた

様々な疑問がメンバー達の頭の中を駆け巡っていた

しばらくして林の奥の崖から声がした

鈴木「みんな来てー!」

鈴木の声を聞くとすぐに全員が崖に集まった
558娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:33:36.24 0
石田「なんで・・・こんなところに?」

そこにあったものは1台の自転車だった
小石川を林に運ぶために使ったあの自転車
確かに別荘の元あった場所に戻したはずだった

生田「なんで自転車が・・・」

佐藤「ねぇそこに落ちてるロープ・・・」

自転車の脇には小石川を自転車に固定するときに使ったロープがあった

ロープは小石川を埋めたあと綺麗に巻き直して収納庫に閉まったはずだった
そのロープが今は崖にある
道重が持ち出したのだろうか・・・

石田「あれ?・・・これって」

もうひとつ落ちているものがあった

飯窪「それ・・・小石川さんの靴・・・」

小石川を別荘から運び出すときに靴を履かせたはず
その靴が何故か崖に落ちていた
そして左右がきちんと並べてあった

譜久村「なんで小石川さんのがここに!?」

鈴木「どういうことなの!?」

生田は崖から少しずつ顔を出して崖下を覗いた
559娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:35:00.23 0
鈴木「何か見える?」

生田「いや 何もないっちゃ・・・」

そこに見えるのは崖下に広がる海だけだった


結局道重と小石川を発見することが出来ず一度別荘に戻った

小田「やっぱり自転車が2台しかない」

飯窪「崖にあった自転車はここにあった自転車で間違いないだね」


収納庫には生田と石田がいた

石田「ロープが無くなってますね」

生田「あのロープはここから持って行ったので間違いないっちゃね」

石田「・・・あれ?」

生田「どないしたん?」

石田「スコップが1個しかないですけど 2個あるはずですよね?」

生田「せやね・・・1個持って行ったんやろか」

石田「でも林には無かったですよね」

生田「見かけへんかった」
560娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:35:34.68 0
道重と鞘師の部屋には佐藤と工藤がいた

佐藤「道重さんの荷物はスマホ以外は全部あるみたい」

工藤「鞘師さんもそんな感じみたいだね」

佐藤「2人ともスマホだけは持って行ったんだ」

工藤「鞘師さんのスマホは一緒に埋まってるのかな・・・」

佐藤「全部掘ったわけじゃないから分からないね」

工藤「うん 腕と顔が見える程度に掘っただけだったし
   もっと下の方に埋まってるのかな」


玄関には譜久村と鈴木がいた

鈴木「さっきも見たけどやっぱり2人の靴は無いみたい」

譜久村「2人で出かけたのは間違いないね」

鈴木「夜中に2人で出掛けるなんて何があったのかな」

譜久村「きっと小石川さんの事で何かあったんだろうけど・・・」
561娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:36:11.00 0
小田と飯窪は真南にある庭に来ていた
道重と鞘師の部屋のベランダの真下に当たる場所だった

庭は一面芝生が敷いてある

飯窪「あれ?小田ちゃん これなんだろう?」

飯窪はベランダの真下を指差した

直径30センチ程だろうか円形に芝が生えていない場所があった

小田「芝が無い・・・何ですかね」

飯窪「なんでだろう・・・」


メンバー達はリビングに集まってから気付いた事や発見したことを報告した
562名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:53:01.96 0
支援
563娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:59:17.37 0
小田「2人はスマホとスコップ1個そしてロープを持って自転車に乗り出掛けた」

佐藤「庭の芝が生えてないのは関係ないの?」

石田「今まであそこに何かあったんじゃない?」

譜久村「なにかあったっけ?」

鈴木「芝が生えてないってことはきっと何か重たいものがあったんだよね」

佐藤「石とか?」

飯窪「よく庭にある丸い置き石ね あり得るかも」

石田「石だったら覚えてないのも分かる気がする」

鈴木「普通によくある物ほど印象は薄いからね」

小田「じゃあその置き石も持って行ったって事ですかね?」

工藤「そう・・・なるよね」
564娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 19:59:47.73 0
・・・・・・

飯窪「スマホは特に意味はないと思うんですよ
   ただ肌身離さず持って行くって事ですよね」

工藤「そうだね だからスコップ1個とロープと置き石?
   この3つを持って自転車に乗ってどこかへ行った」

鈴木「スコップを持って行った時点で土を掘るのは確定だよね」

佐藤「小石川さんを掘り起こしに行ったのかな?」

譜久村「何のために?」

佐藤「場所を変えるとか?」

工藤「理由は分からないけど掘り起こしに行ったのはあり得るかも
   小石川さんを運ぶために自転車とロープを持って行ったとも考えられるし」

石田「2人が移動するためだったら自転車2台で行くよね」

鈴木「小石川さんを移動させるためだとして
   なんでそこに里保ちゃんが埋まってるの?」

飯窪「置き石を持って行った理由も分かりませんね」
565娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:00:21.81 0
・・・・・・

譜久村「小石川さんは実は生きてたとか?」

石田「ええ!?ありえますかねそんな事」

鈴木「もしかして里保ちゃんは小石川さんに復讐されて・・・」

佐藤「じゃあもしかしたら道重さんも?」

工藤「生きてたとしたら・・・でしょ
   あれで生きてたとか考えられるかな?」

石田「土の中で意識が戻って自力で土から這い出して・・・」

鈴木「隠れていたところに二人がやってきて・・・」

譜久村「里保ちゃんの後ろから頭を何かで殴った・・・」

工藤「林の中は大きな石とかゴロゴロしてましたね」

飯窪「咄嗟に凶器になる物といったらそれぐらいかな・・・」」

小田「でも 完全に首折れてましたよね・・・」

飯窪「生きてたとは考えにくいと思いますけど・・・」
566娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:00:49.83 0
・・・・・・

生田「崖に自転車とロープがあったって事は
   やっぱり小石川さんを運んだんやろ」

石田「靴も落ちてましたね」

生田「埋めるより崖から落としたほうがいいって思ったんちゃうかな」

鈴木「スコップ持って行ってるんだし掘り起こす理由はそれかもね」

小田「でもそれだと置き石は何に使ったんですか?」

佐藤「・・・浮いてこないようにとか?」

工藤「そっか!重石に使ったんだ!」

譜久村「そういうことね・・・」
567娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:01:18.22 0
・・・・・・

生田「置き石を持って行った意味は分かったけん
   じゃあなんで里保が死んどると?」

工藤「それですよね・・・」

小田「それとスコップがまだ見つかってません」

譜久村「スコップは小石川さんと一緒に崖から捨てたとか?」

工藤「それも有り得ますよね
   でも鞘師さんが死んでた理由はさっぱり・・・」

石田「それとなんでスコップは1個しか持って行かなかったんですかね?」

鈴木「持ちきれなかったから?」

石田「持てませんかね?頑張れば持てそうですけど」

飯窪「2本持って行った方が効率はいいだろうし
   1本しか持って行けない理由があったのかな・・・」
568娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:01:55.43 0
・・・・・・

生田「考えたくはないけどさ・・・
   小石川さんが生きてたってのは無理があるなら
   里保を殺したのは・・・」

佐藤「道重さんって言いたいんですか!?」

生田「だって他におらんやろ?」

佐藤「そんな事あるわけないっ!!!」

飯窪「まーちゃん みんなそう思ってるよ
   でも 状況を考えると・・・」

佐藤「理由は何? 道重さんが鞘師さん殺す理由なんて無い!」

譜久村「里保ちゃんを庇って小石川さんを埋めようって言ってくれた道重さんだよ
    その道重さんが里保ちゃんを殺すなんて・・・」

生田「確かに理由はわからんっちゃけどさ・・・」

石田「何か事故があったとか?」

譜久村「里保ちゃんよく転ぶからそれで頭を打ったとか」

生田「埋める意味が分からんやろ」

飯窪「道重さんが居なくなる意味も分かりませんね」

譜久村「重石のために持っていった置き石が
    何かの拍子で里保ちゃんの頭に当たってとか・・・」
569娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:03:20.50 0
小田「道重さんの過失ってことですか・・・」

鈴木「でもそれってどんな状況?
   置き石を死ぬほど強く振り回すなんて無理じゃない?」

飯窪「芝の生えてないところは直径30センチ程ですから
   その大きさの置き石の重さは結構なものですよ」

鈴木「しかも道重さんだよ?
   そんなに強く振り回せるとは思えない」

工藤「それにもし道重さんだとして
   鞘師さんを一人で穴まで運ぶなんてできますかね?」

生田「穴の目の前だったんちゃう?」

工藤「いや 小石川さんを崖まで運んだのは事実だと思います
   自転車とロープ そして靴も落ちてましたし
   小石川さんを自転車に乗せて置き石も乗せて道重さん一人で運べます?
   まず自転車に小石川さんを乗せる時点で無理ですよ
   きっと鞘師さんも崖まで一緒だったはずなんです」

生田「帰り道とか」

工藤「帰りにはもう置き石は重石として海に捨ててますから
   置き石は無いんですよ」

生田「転がってる大きめの石とかあるやろ?」

工藤「それを拾う理由が分かりません
   鞘師さんを殺すつもりだったって言うのなら分かりますけど
570娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:04:01.05 0
譜久村「こうは考えられない?
    里保ちゃんが穴を掘ってるときに自転車が倒れて
    カゴに入っていた置き石が飛び出して掘っていた里保ちゃんの頭に・・・」

小田「事故としては考えられますけど 
   それだと道重さん一人で小石川さんを崖に運ぶことになります
   工藤さんが言ったように道重さん一人では無理ですよ」

・・・・・・

生田「そもそもさここの庭から置き石を重石として持って行く理由あるん?
   石なんて林にゴロゴロしとうやん」

石田「言われてみれば確かにそうですよね・・・」

工藤「でもそうじゃないとしたら持って行く理由が無いですよ」

佐藤「林に大きい石があるのを知らなかったとか?」

小田「一度小石川さんを埋めるために林に行ってるんですよ?」
571娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:04:27.68 0
・・・・・・

石田「それともう一つ なんで小石川さんの靴が落ちたんですかね?」

鈴木「思ったんだけど落ちたというより置いたって感じじゃなかった?」

工藤「そうですね 左右綺麗にならべてありましたしね」

飯窪「それをする理由と言ったら・・・」

佐藤「ここから落ちたんだよって分からせるため?」

鈴木「自殺に見せかけるためじゃない?」

小田「行方不明にするよりも自殺って事にしたほうがいいって思ったんですかね?」

飯窪「もしそうだとして そのまま崖に自転車とロープを置きっぱなしにしているって事は
   崖で何かがあったんですよねきっと」

鈴木「道重さんと里保ちゃんが喧嘩になっちゃったとか?」

工藤「もし何かがあってそこで鞘師さんを死なせてしまったとしても
   自転車は崖に置いたままなので引きずって鞘師さんを穴まで運んだことになります
   道重さんにできますかね?」

石田「仮に出来たとして それで鞘師さんを埋めたとして・・・
   道重さんはどこに行ったの?」

譜久村「どこかに逃げてるのかなぁ・・・」
572娘。たちの夜 南国編 第5話 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:06:01.61 0
〜〜〜飯窪春菜〜〜〜


小石川さんを自殺に見せかける意味

それを考えたとき鞘師さんの殺害を小石川さんの犯行に見せかけるため

という考えが浮かんだ

でも鞘師さんが死んでいたとなるとすべてを道重さん一人でやったことになってしまう

さすがにそれは無理があると思った

そこで私は道重さん・鞘師さん・小石川さんの3人で考えるのではなく

ここに誰かもう一人いたらどうだろうと考えた

道重さんかもう一人の誰かが鞘師さんを死なせてしまった

そこで小石川さんの犯行ということにして小石川さんを自殺に見せかける

そうすれば鞘師さんを運び小石川さんと鞘師さんを入れ替え
小石川さんを崖まで運び海に落とす

この一連の作業を全て2人で行える
573娘。たちの夜 南国編 第5話 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:06:40.86 0
私は一人怪しいと思うメンバーがいた

 A 譜久村聖
 B 生田衣梨奈
 C 鈴木香音
 D 石田亜佑美
 E 佐藤優樹
 F 工藤遥
 G 小田さくら
574名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:47:07.65 0
これはw
まさかここから七人分の分岐読めるのか?
575名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:47:57.83 0
おいおいサウンドノベルだぜ?選べってこったろ!

Bで!
576名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:48:56.69 0
今のうちに振り返って読んでみよう
577名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 20:49:51.58 0
これまでの会話の中で3人「あれ?」っていう発言してるのは分かった(と思う)けどあとはわからないわ
578名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:01:07.41 0
ついにこちらの推理力を試される時がきた!
579名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:01:22.79 0
推理タイムか
全然わからないけど力仕事必要な作業に連れて行かれたんだから生田
580名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:06:58.30 0
推理する振りをしてちゃっかり自分を犯人候補から外してる飯窪さんが怪しい
581名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:08:34.61 0
推理パートだと!?ヤバいかまいたちのあの曲が流れ始めたwうーん全然分からんもう一回読んで来よう
582名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:22:31.27 0
Cだな…なぜあんたがそれを知ってるんだ?って思った
583名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:22:40.20 0
なぜ誰も道重のスマホに電話を掛けてみようと言わないんだ?
584名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:32:16.39 0
確かに!スマホを持っていると分かった時点でかけるね
でもはるなんがスマホは関係ないって良いきっちゃってるのも気になる
585娘。たちの夜 南国編 第5話 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:48:44.85 0
鞘師さんが埋まっているのを発見したとき土を掘ったのは小田ちゃんだった

でも衣服と顔がやっと分かるくらいまでしか掘っていない

つまりはっきりとした死因が分かっていない

でもなぜか死因が頭を打ったこと若しくは頭を殴られたことを前提に話していた

衣服と顔の表面しか出ていない状態
頭はまだ土の中だったにもかかわらず
何故頭を打ったことが死因と分かっていたんだろう

私はこれを確信に導くためにひとつ誘導作戦を仕掛けてみる事にした
586娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:49:19.12 0
飯窪「鞘師さん痛かったんでしょうね・・・
   頭を殴られたんでしたっけ・・・どの辺りでした?」

譜久村「後頭部だった・・・」

他にも数人気が付いたメンバーがいたようだ

小田「譜久村さんいつ見たんですか?掘った状態では後頭部は見えないはず・・・」

譜久村の表情が固まった

石田「譜久村さん・・・?」

生田「聖・・・?」

譜久村「・・・見えたじゃん!あの時頭から血が出てたもん!」

小田「頭は・・・見えてはいなかったですよ・・・」

鈴木「聖ちゃん・・・もしかして里保ちゃんを!?」

譜久村「違う!聖じゃない!信じて!」

工藤「じゃあ誰なんですか!」

譜久村「知らない・・・何も知らない!」

飯窪「譜久村さん・・・ちゃんと話してもらえませんか?
   私たちはみんな譜久村さんの味方です
   何か訳があったんですよね?」
587娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:49:46.47 0
譜久村「本当に聖じゃないの・・・」

鈴木「じゃあ・・・なんで知ってるの?」

譜久村は目を瞑った

本当に全てを話してしまってもいいのだろうか

心の中で葛藤が始まっていた

佐藤「譜久村さん 道重さんはどこに行ったの?」

譜久村「道重さんは・・・」

譜久村は静かに深夜の出来事を話し始めた
588娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:50:48.53 0
〜〜〜譜久村聖〜〜〜


昨日の夜みんなが眠った頃 聖は寝る前にお水を飲もうとキッチンに行こうとしたの
そしたら階段を登ってくる道重さんにバッタリ会った

でも道重さんの様子がおかしかった
凄く動揺しているというか落ち着きが無い感じだったの

道重さんは急に私の腕を掴むと道重さんと里保ちゃんの部屋に連れ込まれた


道重「お願いフクちゃん!さゆみのお願いきいて!」


部屋に入ってドアを閉めると道重さんが聖の両腕を掴んでそう言ってきた

何がなんだか分からず部屋を見回すと里保ちゃんがいないことに気付いた


「道重さんどうしたんですか?里保ちゃんは?」


道重「さゆみの言うこと信じてくれる?」

「もちろんです どうしたんですか?」

道重「昨日部屋に戻ってからね・・・

・・・・・・

・・・・・・
589娘。たちの夜 南国編 第5話 〜道重〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:51:31.96 0
〜〜〜道重さゆみ〜〜〜


鞘師「道重さん・・・私やっぱり自首します・・・」

「なんでまた急にそんな事言い出すの!?
 さっきも言ったけどこれは鞘師だけの問題じゃないの!」

鞘師「でも・・・これからもずっとこの事に負い目を感じながらやっていくなんて私には・・・」

「みんなに迷惑がかかるんだよ?
 みんなは鞘師を助けてくれたんだよ?」

鞘師「だからなんですよ 私はみんなに助けてもらった・・・
   私はみんなに頭が上がらない・・・
   ずっと・・・ずっと・・・」

「そんな事ないってば このことでみんなが鞘師の弱みを握ったと感じる
 そう言いたいの?」

鞘師「これから何年も一緒に活動して行く中で きっと衝突も起きると思うんです
   そのときにこの事を持ち出されたりしたら私・・・」

「みんながそんな事する人たちだと思ってるの?」

鞘師「思ってないです! でももしそうなったらって考えると
   不安で不安で・・・怖くて仕方ないんです!」

「鞘師・・・」

鞘師「だから私 自首します!」
590娘。たちの夜 南国編 第5話 〜道重〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:52:03.49 0
そう言うと鞘師はスマホを取り出してどこかへ電話をかけようとした

「鞘師やめて!」

さゆみは鞘師のスマホを取り上げようとした

鞘師「やめてください!もう決めたんです!」

「絶対ダメ!みんなの事も考えて!」

鞘師「自首させてください!」

鞘師はさゆみの手から離れるとベランダに出た
さゆみも鞘師を追った

ベランダに出ると他の部屋に聞こえないようになるべく小さい声で話した

「お願い鞘師 落ち着いて さゆみの言うこと聞いて ね?」

鞘師は何度も何度も首を振った

鞘師「聞けません!もう決めたんです!」

さゆみは鞘師が大きい声を出したので思わず口を塞いでしまった

「大きい声出さないで みんなに聞こえちゃう」

鞘師はさゆみの手から逃れるために暴れた

鞘師「いくら道重さんの頼みでも聞けません もう決めたんです」

鞘師も小さい声で言った
591娘。たちの夜 南国編 第5話 〜道重〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:52:46.93 0
「どうして?いままでたくさん鞘師の事可愛がってあげたでしょ?
 いい子だから言うこときいて おねがい」

鞘師はまた電話をかけようとした

さゆみはそれを奪おうとして鞘師ともみ合いになった

その時スマホがベランダの低いフェンスを越えて外に飛んで
さゆみと鞘師はそれを掴もうとフェンスから身を乗り出した

でもさゆみは鞘師を押すような形になってしまった

ウッドデッキのフェンスは低くて
鞘師は勢い余ってフェンスを越えて下に落ちた

慌てて落ちた鞘師のところに行ったけど
鞘師はもう・・・
592娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:54:12.78 0
〜〜〜譜久村聖〜〜〜


聖はそれを聞いてベランダに出て下を覗いた

そこには里保ちゃんが倒れていた

でもここは2階でしかも下は芝生
死にはしないと思っていた

でも運悪く里保ちゃんが落ちた場所には置き石が置いてあった

その置き石に頭を打っていた

「里保ちゃん・・・!」

聖はショックのあまりその場で固まってしまった


聖は道重さんに手を引かれ再び部屋の中に戻された


そしてまた今にも泣きそうな顔をしながら聖の両手を掴んだ

道重「わざとじゃないの・・・事故なの 運が悪かったの・・・」

「はい・・・わかってますよ」

道重「お願いフクちゃん さゆみに協力してほしいの・・・」

「・・・どうするんですか・・・?」
593娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:54:46.72 0
道重「小石川さんが鞘師を殺してしっまたことにしたいの・・・」

「え!?・・・どうして・・・」

道重「そうすればモーニング娘。にもさゆみにも傷は付かないでしょ?」

「それは・・・わかりますけど・・・でもどうやって」

道重「小石川さんが鞘師を殺して自殺したってことにすれば・・・」

「それをどうやって・・・?」

道重「さっき小石川さんを埋めたところに鞘師を埋めて
   小石川さんは崖から身を投げたってことにすれば・・・」

「里保ちゃんを埋めるなんてそんな・・・!」

道重「お願いフクちゃん!辛いのはわかる でもこれしかないの!」


里保ちゃんを埋める・・・そんなこと・・・聖には・・・


「みんなにはどう説明するんですか・・・」

道重「あとでちゃんと説明するつもり・・・
   でも埋めるとなると反対する子もいるだろうし
   だからお願い・・・フクちゃんしかいないの・・・」

道重さんは聖に抱き付き そして泣いた

道重「お願い・・・」
594娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 21:55:29.80 0
いまベランダの下で里保ちゃんが死んでる・・・
こんな時に凄く不謹慎だと思うけど・・・

嬉しかった・・・

誰も見たことのない道重さんを見ている

聖に抱きついて泣いている

道重さんに甘えられているようで・・・

道重さんが聖だけのものになったような気がして・・・

嬉しくて・・・凄く嬉しくて・・・


断れなかった・・・

断れるわけがなかった・・・


収納庫からスコップ2本とロープを持ち出し
小石川さんを運んだときと同じように自転車に乗せてロープで固定した

外で殺されたとするように靴を履かせた

里保ちゃんが頭を打った置き石には血が付いていたので一緒に埋めることした

里保ちゃんの傍にはスマホが落ちていた
それも石と同様に埋めることになった
595名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:00:45.88 0
支援
596娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:00:50.07 0
小石川さんを掘り起こしてバッグも取り出してから
里保ちゃんを殺したのは小石川さんと見せかけるために
小石川さんの衣服に里保ちゃんの血を付けた

そして里保ちゃんと置き石とスマホを置いて土を被せた

小石川さんを埋めたときとは全然違う感情が込み上げてきた

土を被せ少しずつ見えなくなっていく里保ちゃん・・・
辛くて・・・本当に辛くて・・・

道重さんと一緒にまたそこで泣いてた・・・

このときしっかりと土を均せなかったのが朝になってさくらちゃんに見つかった

小石川さんをまた自転車に固定して今度は崖に向かった

ここから身を投げたと分からせるために小石川さんの靴を脱がせて並べて置いた置いた

そして里保ちゃんを埋めるのに使ったスコップを小石川さんが使ったとするために
バッグの肩紐に括り付けて崖から海に投げた・・・


これで終わった・・・

でも里保ちゃんを埋めてしまったことがどうしてもショックだった

里保ちゃんはずっとこのまま土の中なの・・・?

誰にも供養してもらえずずっと暗くて冷たい土の中なの・・・?

そう考えた瞬間 やっぱり土から出してあげたいと思った
597娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:01:47.89 0
「道重さん・・・やっぱり里保ちゃんを土から出してあげませんか?」

道重「今更何を言い出すの!?」

「だって・・・ずっと土の中じゃ可哀想過ぎると思いませんか?」

道重「思うよ・・・思うけど・・・!」

「小石川さんが里保ちゃんを殺して自殺した
 それなら別に埋めなくてもいいじゃないですか!」

道重「ダメ・・・ダメだよフクちゃん!気持ちを強く持って!」

「どうしてそんなに冷たくなれるんですか・・・
 そんななら聖は強くなんかなりたくないです!」

道重「フクちゃん・・・」

「あ・・・ごめんなさい・・・
 道重さんの優しさは凄くよく分かってます
 里保ちゃんをみんなで助けようって言ってくれたのも道重さんです
 でも・・・里保ちゃんがこれからすっとずっと土の中なんて耐えられませんっ!」
   
聖は里保ちゃんを掘り出そうとするためにスコップを持って走り出そうとした

すると道重さんに腕を掴まれた
598娘。たちの夜 南国編 第5話 〜譜久村〜@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:02:15.60 0
道重「どこ行くの!?」

「里保ちゃんを土から出してあげます」

道重「ダメだよ!絶対ダメ!!!」

「離してくださいっ!!!」

聖は道重さんの手を力いっぱい振り払った

道重「きゃああああ!!!!!!!」

道重さんの悲鳴が聞こえた

聖は振り返った

でもそこには道重さんはいなかった・・・


聖は・・・道重さんを崖から落としてしまった・・・


もう頭の中が真っ白になって・・・どうしたいいか分からなくて

スコップを握り締めたまま別荘に走って戻ってきたの・・・
599娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:02:46.11 0
佐藤「道重さん・・・死んじゃったの・・・?」

佐藤は下を向いて泣き出した

飯窪「道重さん・・・」

鈴木「どうして・・・道重さんはそんなに埋める事に拘ったんだろう・・・」

工藤「道重さんは実は凄く心配性で臆病で・・・
   小石川さんに鞘師さんが殺されたって事にしても
   やっぱりいつ真実が暴かれるか不安だったんじゃないかな・・・」

石田「埋めたところで何か変わる訳じゃないのに
   でもそうぜずにはいられなかった・・・」

飯窪「一番我を忘れていたのは・・・鞘師さんじゃなく道重さんだったのかもしれない」

譜久村「ごめんなさい・・・聖が止めるべきだったのに・・・」

生田「でも・・・聖の気持ちも分かるんよ
   道重さんに抱きつかれて泣かれたら衣梨だってそうしたかもしれん」

小田「道重さんはモーニング娘。のためにみんなで鞘師さんを助けようとして下さった
   でもその思いが強すぎたばっかりにこんな事に・・・」
600娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:03:34.32 0
それからメンバー達は林に向かった

鞘師を土の中から出してあげるために


鞘師の身体を土の中から救い
土を綺麗に振り払った

生田「さっきすぐに出してあげればよかったっちゃね ごめんね里保」

譜久村「里保ちゃん・・・ごめんなさい・・・」

鈴木「里保ちゃんももっと強がらないでみんなに甘えてくれればよかったんだよ・・・」

石田「鞘師さんのプライドがそうさせなかったんですかね」

工藤「みんなに迷惑かけて弱みなんか握られるくらいなら 全部自分で背負ってやる
   鞘師さんらしいっちゃ鞘師さんらしいけど」

小田「それくらいじゃないとエースは務まらないのかもしれませんね」

飯窪「今頃天国で2人はどんな会話してるんですかね・・・」

佐藤「鞘師さんが道重さんに謝ってるよ
    言う事聞かなくてごめんなさい!って」
601娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:04:06.02 0
・・・・・・

・・・・・・


道重「鞘師!確かに押しちゃったさゆみも悪いよ!
   でも言う事聞かな過ぎ!
   ウチの事務所は先輩の言うことは絶対なの!」

鞘師「本当にごめんなさいっ!あの時はちょっと気持ちが高ぶっちゃって・・・
   ・・・でも 土に埋めるのはひどいと思います!」

道重「・・・うん
   それはまぁ・・・謝るけどさ・・・」

鞘師「それとフクちゃんに抱きついて泣くなんてずるいです!
   道重さんにそんなことされたら誰だって断れませんよ!」

道重「じゃあ・・・鞘師にも抱きついちゃお!」

鞘師「や・・・やめてくださいっ!」

道重「って言う割にはあんまり逃げてないけど?(笑)」

鞘師「そんなことないですよっ!」
602娘。たちの夜 南国編 第5話@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:04:27.52 0
道重「これからどうなるかな モーニング娘。」

鞘師「これからずっとこうして見守っていきましょうね」

道重「そうだね 女神が2人もいたら怖いもの無しだね!」

鞘師「そうだ!私達の力でみんなが何の罪にもならないようにしてあげましょうよ!」

道重「いいね それやろう!」


メンバー達は何故か何の罪にも問われなかった

そして2人の女神の後押しもあってか

モーニング娘。はさらに躍進を続けるのであった

                           終わり
603作者@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:11:27.41 0
読んでくれた方どもです!

推理はおまけ程度のもので
さゆのモーニング娘。愛と先輩として強がっていても実は弱い一面を持った一人の人間
鞘師のプライド
フクちゃんの心の葛藤をストーリーにしました
604名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:12:45.91 0
乙です
みんななかなか鋭いね
ぜんぜんわからんかったw
605作者@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:15:46.87 0
すぐに当てられてるの見て悔しかった・・・w
606名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:26:03.97 0
読んでいて涙が出てきた・・・
607名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:26:50.03 0
逆に言うとちゃんと推理できるように書かれているってことなわけでw
乙乙
608名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:26:50.16 0
これまでの事件も天国でさゆりほ反省会してたら壮絶なことになってそうだなw
609名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:27:48.14 0
さゆりほの絡みが見たいのう(いみぶか)
610名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:33:20.24 0
無理やりいい話し風にまとめたなw
611名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:34:21.15 0
乙!
切ないエンディングになるのかと思いきや小石川さんには悪いけれどほっこりする終わり方で良かった
612名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:41:27.21 0
乙です
りほりほに殺されることの多かったさゆが死後の世界とはいえ
りほりほとイチャイチャしてたのでよかったw
613作者@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:41:29.70 0
色んな感想ありがたいです

南国編そろそろ終わりかな?とも思うんだけど
雪国 南国ときたらつぎはなにがあるかな?

まだやるのかよ!とか言わないでw
614名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:42:22.12 0
・・・温泉とかw
615名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:44:13.75 0
避暑地編
616名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:46:27.63 0
まーちゃんだけが最後の会話を聞けた気もして胸熱&悲しいけど面白かった!
山 海 次は・・・湯けむり○○事件かなw
617名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:46:56.99 0
貸切豪華客船とか貸切寝台特急とか?w
しかしそれだとクルーがいるから難しいな
あとはレイクサイドのコテージとかか
618名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:47:30.16 0
ラスト部分温泉さゆりほスレ住人にはニヤッとくる流れだなwそして何気に生田のスパ的発言もあるしとw
乙!
619名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:51:31.96 0
手違いで深夜の事務所にメンバーだけ残されて外からシャッターを降ろされ出られなくなる
メンバーしかいないはずなのにいろいろと事件が起こる展開とかいいな
620名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 22:58:28.99 0
ありがちだけど無人島編
621作者@転載は禁止:2014/07/09(水) 23:05:33.33 0
温泉とか全話ピンクになってまうw
今回ならさゆがフクちゃんに泣きつくところからピンク作れそうだね
おれが作るとツンクのしおりになっちゃうからやらんけどw
百合物書ける人いたら是非どうぞw

>>617
架空の人物が一人二人いるのは良いと思うんだよね
今回も小石川のおかげでストーリーの幅が広がったから

色んな意見聞けて参考になりました
622名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 23:50:31.02 0
スタジオで撮影してたら停電になって電気ついてたら誰かが死んでたとか
コンの合間に誰かが殺されたとか
サスペンス、推理モノでありそうな状況として
623名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/09(水) 23:53:05.04 0
暗転あけ
床に倒れたメンバーの額には「肉」の字が書いてあった
程度でもいいかなw
624名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 00:34:53.14 0
外部から孤立・連絡手段がない・メンバー+α…舞台の条件って難しいな
弟切草的なホラーな感じも読んでみたい
625名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 01:04:55.74 0
キャンプ編
みんなでカレー作ったり釣りしたりするのが見たいだけだけど
626名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 01:24:50.42 0
前フリキタw
627名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 01:44:06.69 0
スパイ編求む
628名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 02:53:02.97 0
>・・・でも 土に埋めるのはひどいと思います!」
とかシュールw
海外で事件に遭遇したり暗躍するメン見たい
629名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 06:03:41.02 0
おー起きたら解決してたかぁ
悪意はないのに悲しい事故の連鎖だったのね
ちゃんと推理できるつくりになっててまた新しい見せ方で良かったよ!乙でした!
630名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 06:11:26.51 0
だーいしのコナンブレスレット
飯窪さんが貰った小田家の天体望遠鏡
香音の手作りマドレーヌ
631名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 12:40:19.76 O
ここでリセットしろ
632名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 17:04:22.06 0
はい
633名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 20:19:28.11 0
前スレにあったゲームの続編は出ないのでしょうか?
634名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 22:19:49.05 0
静かな夜だ・・・
635名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/10(木) 22:58:58.39 0
雨風が凄くてサスペンスにはぴったりな夜なんだがな
636908@転載は禁止:2014/07/10(木) 23:54:55.54 0
>>633
ゲーム化が既にスレの速度について行けてなくて申し訳ないorz
本スレで選ばれなかった選択肢とかのシナリオも書いてたんでまだ開発途中です・・・もうちょい待ってて下さい
南国編は作る時間も無いんで・・・そういう意味での続編は自分からは出ないですw
637名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 00:00:23.67 0
>>636
楽しみに待っています!!
638名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 00:01:09.75 0
いつも乙です
639名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 02:26:30.35 0
あげですわ
640名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 06:44:04.27 0
夜明け
641名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 11:47:02.69 0
>>636
完全にゲームの形になるよう作ってるのかwすごすぎる
マジで期待してるのでどうかじっくり開発してください
もう一人の職人さんのもいい出来だったなあ
642名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 17:18:17.78 0
おっと
643名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 18:34:37.72 O
从*´◇`)
644名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 20:37:25.04 0
はい
645作者@転載は禁止:2014/07/11(金) 20:50:16.02 0
今第5話ルートBを書いてます
明日か遅くても日曜には完成できるようにします!
646名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 20:57:31.43 0
おっつううううううううううううううううううううううううううううう
647名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 21:02:30.12 0
ネタバレ
小田が黒幕
648名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 22:33:58.21 0
wktk
649名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 22:53:56.05 0
ネタバレ
ズッキが太い
650名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/11(金) 23:58:47.63 0
南国編石田パートザックリだけど一応完成しました
3274026.zip
651名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 00:02:12.91 0
おおおおおおおおおおお!
おつううううううううううううううううう!
652名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 00:11:43.07 0
南国編ゲームきたー!
653名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 00:20:08.23 0
乙です
654名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 03:14:59.12 0
おっつー
655名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 07:23:33.73 0
1週間ほど離れてて4話5話一気読みさせてもらいました
特に4話はテイストが違ってて楽しめました
作者さん乙です
656名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 13:04:35.45 i
リンゴの物真似でほっしゅ
657名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 13:18:32.52 0
ああ・・・次はトイレだ
658名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 13:23:34.96 0
しかしゲーム屋さんは乙すぎるな
BGMのトキソラが合う合うーっ!
659名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 13:54:54.21 0
だーいしがいるな
660名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 18:03:04.87 0
∀´)
661名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 18:03:09.88 0
662名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 21:21:20.68 0
うむ
663娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:23:29.22 0
>>528からの分岐

日付が変わったころ全員が部屋に戻った

 A あれこれ考えてしまいなかなか寝付けなかったが
   何とか眠りにつくことができた

 B 工藤は何か嫌な気配を感じて目が覚めた        ←
664娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:24:35.19 0
〜〜〜工藤遥〜〜〜


何だろう・・・この嫌な感じ・・・

ハルはベッドに横になったまま部屋を見回した

時間を確認すると2時を過ぎたところ

隣のベッドにははるなんが寝ている

一見特に変わった様子はない

でも何か感じる・・・

やっぱり小石川さんの事が原因なのかな

鞘師さんとモーニング娘。を守るためとはいえ
犯罪を犯してしまったことには変わりはない

その事でかなり滅入っているのかもしれない

・・・・・・

考えすぎだよねきっと・・・

ハルはもう一度眠りにつくため目を閉じた

・・・・・・
665娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:25:25.62 0
・・・だめだ・・・眠れない

眠ろうとすればするほど小石川さんの事を思い出してしまう

ハルは上半身を起こした

水飲んでこよう・・・

ちょっと気分を変えないとね


はるなんを起こさないようにそっとベッドから降りてキッチンに向かった


冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出してコップに注ぎ
そしてそれを一気に飲み干した

いつの間にかさっき感じた嫌な感じは消えていた

よし 寝よう

コップをシンクの中に置いてキッチンを出た


え・・・なにこれ・・・

2階に上がろうと階段に向かって歩いているとある物に気付いた

キッチンに来るときは気付かなかったけど
玄関から階段にかけて床に何か落ちている
666娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:26:36.33 0
よく見るとそれは・・・土だった・・・

土がパラパラと落ちている・・・

そして玄関を見ると10センチほど開いていた

ハルは玄関に行って扉を開き外を見回した

でも誰もいなかった

そのまま扉を閉めて床の土を辿って階段にむかった

その階段にも土が付いていた

土を踏まないように階段を上がると
ある部屋の前で土は消えていた

そこは真ん中の部屋の前だった

道重さんと鞘師さん部屋 生田さんとあゆみんの部屋の前

なんだろうこの土・・・
あゆみんだったら思いっきり怒ってやる

ハルは生田さんとあゆみんの部屋のドアをそっと開けて中を覗いた


えぇ!?
667娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:27:24.67 0
生田さんとあゆみんは同じベッドの上で寝ていた

二人とも横向きで向かい合っている

生田さんは左腕で腕枕をし右手であゆみんの頭を撫でながら寝ていた


この二人・・・こういう関係だったの・・・?

部屋の中に入り二人の顔を覗き込むと
あゆみんが泣いた後のような顔をしていた

そっか・・・あゆみんは色々と考え込む性格だから
考えすぎて泣き出しちゃったのかな・・・
それで生田さんが慰めてあげてたんだ・・・

生田さんイケメンだな・・・


部屋の中に土の跡がある様子はなかった

ってことは道重さんか鞘師さんか


二人の邪魔をしちゃ悪いのでハルはこの部屋から退散することにした

その前に・・・パシャ!

後で冷やかすためにスマホで写真を一枚撮った

あゆみんの顔が真っ赤になるのが目に浮かぶ
668娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:28:35.13 0
次に向かいにある道重さんと鞘師さんの部屋を覗いてみた

その瞬間信じられない光景が飛び込んできた


二人は同じベッドの上にいた

鞘師さんは仰向けで道重さんは鞘師さんの右側で横向きになっていて
上半身だけは鞘師さんに覆いかぶさっていた

鞘師さんのシャツのボタンが外れていて左の胸が見えている
その胸を道重さんの右手が触っていた

そして二人はキスをしていた・・・

中学3年生のハルでも今ここで何が行われていたのかはわかった

自分の顔が真っ赤になり熱くなってきた


でも二人は何故かそのまま動かない

この状態で寝てるの?

ハルは恥ずかしさもあったけど部屋に入ってみた

実は見てはいけないものなんじゃないか・・・

部屋に入りベッドに近づくと
鞘師さんの胸にある道重さんの手がハルには生々しくそして衝撃だった
669娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:29:47.61 0
そしてキスをしている二人
さらに顔が熱くなってくるのが分かった


でも何かおかしかった

顔の角度が何かおかしい・・・

ハルはさらに顔を覗き込んだ


「うわあぁぁぁぁあああ!!!」


二人の頭は肩にピッタリと付くほど曲がっていた

二人の首は折れていた・・・


キスをしたままの状態で死んでいた・・・


今すぐ誰かを呼びに行きたかった
でも脚がすくんで動かない
ハルの膝は震えていた

さっき真っ赤だった顔はきっと青ざめている

誰か来て・・・助けて・・・


飯窪「どぅ?この部屋で何やって・・・・・・はっ!」
670娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:30:31.28 0
はるなんは部屋を覗くと二人の姿に気付いたのかすぐに後ろを向いた

生田「どないしたん?」

石田「今のどぅの声だよね?」

さっきのハルの叫び声が聞こえたのか次々とみんなが集まってきた

小田「え!?・・・道重さんと鞘師さん・・・」

鈴木「なにやってるの・・・」


でも部屋の中を見ると見てはいけないものを見てしまったかのように
みんな目を逸らせる
しかしまーちゃんだけは嫉妬しているのか頬を膨らませて二人を見ていた

でも二人が死んでいることには気付いていないようだった


ハルの足はようやく動くようになった
そして部屋から廊下に出てドアを閉めた

石田「ねぇどぅ・・・いまの・・・」

生田「もしかして・・・もしかしちゃった・・・?」

譜久村「二人はあのまま寝てるの?」

佐藤「もぉお!!!」

小田「鞘師さんを慰めてるうちにああなっちゃたんですかね?」
671娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:31:02.89 0
飯窪「キス・・・してたよね・・・?」

石田「してた!してた!」

生田「里保の胸を道重さんが触っとった!」

鈴木「あーなんかこっちまで恥ずかしくなってきた」

キャーキャーとみんな何故か喜んでいた


「ねぇ・・・みんな・・・一回リビングに行かない?」

小田「どうしたんですか?真剣な顔して」

生田「もしかして照れ隠し?本当は恥ずかしいっちゃろ」

「そうじゃないんです・・・」

みんなのテンションとは正反対の重く暗い声で言った

石田「・・・どぅ?」

照れ隠しじゃないと感じたのかみんなの顔も真剣になった

飯窪「どうしたの?」

「うん・・・とりあえず・・・リビングへ・・・」
672娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 22:32:00.48 0
ソファに座ってからハルはみんなに見たことを話した

石田「あの状態で寝ちゃってるんでしょ?」

「ううん・・・二人は・・・二人は・・・」

死んだという言葉を言おうとすると涙が出てきた

佐藤「なんで泣くの?」

生田「そんなに二人の関係がショックだったん?」

「そうじゃないんです・・・二人は・・・」

ハルは一度深呼吸して涙を拭いた

「二人は死んでるんです」


どれくらい沈黙が続いただろうか
本当は数秒かもしれないけど
数分にも感じた
673名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:00:12.69 0
りほ
 りほ…
674娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:01:18.78 0
生田「いや・・・おかしいやろ どうやってあの状態で死ぬん?」

小田「だって二人は・・・その・・・してたわけですよね・・・」

ハルは頷いた

鈴木「なんで死ぬの!?」

佐藤「嘘だ!死んだなんて嘘!」

石田「そう思ってるだけで寝てるんでしょ?」

ハルは首を振った

譜久村「死んだ理由は?」

「わかりませんけど・・・首が折れてました」


首が折れたと言ったときみんなの表情が固まった

ハルも首が折れているのを見たとき思った


小石川さん・・・


階段から落ちて来た小石川さんは
あの二人と同じように顔が肩にピッタリとくっ付いて折れていた
675娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:02:15.33 0
佐藤「やだぁ・・・死んだなんて信じない・・・」

まーちゃんは泣き出した
そして生田さんが立ち上がった

生田「この目でちゃんと見てくる 見るまでは信じないけんね」

「生田さん!・・・見ないほうが・・・」

生田「どぅの話だけじゃ信用できんっちゃ!」

そういうと生田さんは階段を登って行った


数分して生田さんは降りてきた

口を手で押さえ目は涙で潤んでいた

そんな生田さんを見てみんなは死んだことが本当なんだと
分かってくれたみたいだった


カン・・・カン・・・カン・・・


生田さんが階段を下りきったと同時に階段の上の方から音がした

折れ階段になっているため下からは真ん中の折り返しまでしか見えない
676娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:03:06.90 0
カン・・・カン・・・カン・・・


佐藤「なに!?この音・・・」

みんなソファから立ち上がって階段を見てる


ハルは感じた

目が覚めたときに感じた嫌な感じ・・・

それとまったく一緒だった


「逃げて!・・・何か来る!!!」


カン・・・カン・・・


その音は折れ階段を曲がって姿を見せた

首が折れたままスコップを引きずっている小石川さんだった・・・



『きゃあああああああああ!!!!!!!!!』


みんな一斉に悲鳴を上げた
677娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:04:29.36 0
全身土だらけで床の土の原因はこれだった


カン・・・カン・・・カン・・・


小石川さんはさらに階段を下りてきた

「みんな逃げて!!!」

みんなは四方に散らばった


小石川さんは階段を下りきるとリビングまで歩いてきた
そして首が折れて動かない代わりに目玉をグルグルさせてみんなを見ている
首は肩まで折れ曲がったままの状態で・・・


小石川さんを中央にみんなは分断された

玄関側に譜久村さん鈴木さんあゆみん小田ちゃん
南の窓の方に生田さんはるなんまーちゃん そしてハル

生田「外に逃げるっちゃ!」

生田さんは玄関側のみんなに外に出るよう促した

4人は心配そうにハル達を見ながらも外に逃げた
678娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:05:20.39 0
小石川さんはリビングに残ったハル達4人を目玉だけでグルグルと見た

佐藤「ごめんなさい!・・・ごめんなさいぃぃぃぃ・・・・」

飯窪「し・・・仕方なかったんです!本当にごめんなさい・・・」

みんなは背中を壁や窓にピタリと付け震えている

そしてもう逃げ場は無かった


小石川さんはこちらに向かって歩いてくる・・・

と思いきや 玄関の方に身体を向けた

そして玄関の方に歩きスコップを引きずりながらそのまま外へ出て行った


4人はそのままへたり込んだ

「助かった・・・」

生田「もう・・・殺されるんかと思った・・・」


まだ震えが止まらない・・・


佐藤「生きてたの・・・?」

「いや・・・生きてない・・・」
679娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:06:24.54 0
飯窪「どういうこと?」

「生きてる人間の気じゃない・・・」

生田「もしかして・・・幽霊?」

飯窪「私達に復讐に来た・・・」

佐藤「やだ!やだよ!」

「そっか・・・道重さんと鞘師さんは小石川さんに復讐されて・・・」

道重さんと鞘師さんは・・・その・・・最中に突然首を折られた
あの状況からしてまったく気付かれないうちに急にやられたんだと思う
そんな事出来るわけ無いと思ったけど幽霊だというなら話は別だ
二人同時に突然首が折れた
だからキスをしたまま死んでいるなんて不可解なことが起きた

小石川さんは自分と同じように首を折って復讐した・・・

生田「でも・・・なんで衣梨達を放って外に出たんやろ」

「あっちの4人を追ったのかな・・・」

生田「だとしたら助けにいかんと!」

飯窪「・・・そうですね」

佐藤「え・・・いくの?」

生田「放っておけんやろ?」
680娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜工藤〜@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:06:51.58 0
佐藤「でも・・・でも・・・怖いよ・・・」

飯窪「まーちゃん 4人を放ってはおけないよ 勇気をだして」

「なるべくみんな離れないように固まっていれば大丈夫だから!」

まーちゃんは小さく頷いた

生田「早くいかな!」

「はい!行きましょう!」

ハル達は4人を助けに向かった
681名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/12(土) 23:37:28.53 0
小石川さん怖えw
ピンクのしおりかと思いきや一転魔界に引きずり込んだな
682娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:02:19.08 0
〜〜〜石田亜佑美〜〜〜


私達4人は別荘を逃げ出して海岸方面に走った

別荘に残った4人が心配で心配で坂道を下りながら
何度も後ろを振り返った

鈴木「なんで!・・・なんで小石川さんが!」

譜久村「しかも 完全に首が折れてた!」

小田「絶対生きてるわけ無い!」

「でも ちゃんと動いてたよ!」

鈴木「私達に復讐しに来たのかな・・・」

小田「そんな・・・無理ですよ!」

走りながら話しているので言葉が切れ切れになる

「大丈夫かなぁ・・・」

私はまた後ろを振り返った

さっきベッドの中で私が不安で泣いているとき生田さんは・・・
683娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:02:47.63 0
・・・・・・


生田「亜佑美ちゃん」

生田さんはそう言いながら私のベッドに来て
寄り添うように横になった

生田「大丈夫やって 何も心配せんでよかとよ」

私は生田さんに頭を撫でられた

「でも・・・怖くて・・・」

すると生田さんは私の頭の下に腕を入れて腕枕をしてくれた

生田「亜佑美ちゃんが眠るまで衣梨がこうしてるけん
   心配せんで安心して眠りぃよ」

私は生田さんの優しさが嬉しくてまた涙が出た

本当に優しくて 私の方が年上なのに

なんか・・・うん・・・

そして生田さんの腕の中で眠ることができた
684娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:03:21.64 0
・・・・・・


今度は私が助けてあげなきゃ・・・

譜久村「あの4人も上手く逃げてくれるといいんだけど・・・」

すると急に鈴木さんが止まった

鈴木「ねぇ やっぱり・・・助けに行かない? 放っておけないよ・・・」

小田「そうですよね・・・私達だけ逃げるなんて出来ませんよ」

「みんな同じこと思ってたんだね」

譜久村「戻ろっか!」

私達は下りて来た坂道をまた登りだした


すると別荘の方から人影がこちらにやってくるのが見えた

鈴木「誰か来た!」

譜久村「逃げてきたのかな?誰だろう?」

「でも・・・一人だけって・・・」

人影はだんだんと大きくなってくる

形が確認できるほどまで近づいた
685娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:03:56.14 0
その影は首が折れて顔が真横になっていた
スコップを引きずりながらこっちに向かって歩いていた


『きゃああああああ!!!!!!」』


小田「小石川さん!!!」

鈴木「なんでこっち来るの!!!」

「みんな逃げて!!!」

私たちは海岸へ向けて下り坂を走った


小田「きゃっ!!!」

小田ちゃんが躓いて転んだ

譜久村「大丈夫!?」

譜久村さんが小田ちゃんを起こした

膝からは擦りむいて血が出ていた

鈴木「早く走って!」


途中何度か振り返ると小石川さんの影はだんだんと小さくなっていった
686娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:04:55.39 0
波打ち際まで来た

みんなゼェゼェと息を荒げている

小石川さんの姿が見えなくなっているのを確認すると
夜の海に視線を向けた

譜久村「もう・・・なんなのよ!」

「4人はどうなったんですかね・・・」

鈴木「無事でいてくれることを祈るしか・・・」

小田「道重さんと鞘師さんは小石川さんに復讐されたんですかね」

「小石川さんを突き落としてしまった鞘師さん・・・
 小石川さんを埋めようと言った道重さん・・・」

鈴木「順番にみんなに復讐するつもりなのかな?」

小田「じゃあ・・・せめて土から出してあげれば・・・」

譜久村「あれは小石川さんなの?それとも幽霊なのかな?」

「あれで生きてるとか考えられます?きっと幽霊ですよ」

小田「幽霊なら小石川さんの身体は土に埋まってるはずですよね
   土から出せばなんとかなるんじゃないでしょうか」

鈴木「うん・・・でもその前に別荘に戻らない?4人が心配だよ」

「そうですね とりあえずまずは別荘ですね」
687娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜石田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:05:44.72 0
ボキッ!

突然何かが折れる音がした

そして譜久村さんが波打ち際に倒れた

鈴木「聖ちゃん!!!」

譜久村さんの頭は肩に付くまで曲がっていた

そして後ろを振り向くと顔が横になっている小石川さんが数メートル先にいた


『きゃあああああ!!!!!!!』


もう姿が見えなくなったと思っていた小石川さんが
いつの間にかすぐそこに来ていた
その目はギョロっと見開いていた

小石川さんから譜久村さんは手を伸ばしても届く距離じゃないのに
譜久村さんの首は突然折れた


私達は海岸を南の方に逃げた

譜久村さんの死を悲しむ暇すら無かった・・・

すぐにこの場から逃げる それしか出来なかった・・・

譜久村さん・・・私達は泣きながら海岸を走った
688娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:06:38.87 0
〜〜〜佐藤優樹〜〜〜


まさと生田さん そしてはるなんとどぅは
4人を追いかけて外に出たけどどこに行ったのか分からなくて
とりあえず林の方に来てみた

林の中は真っ暗ですごく怖かった

まさはずっとはるなんの後ろにピッタリくっ付いてた

工藤「どこ行ったんだろう・・・」

生田「こっちじゃないんかな?」

飯窪「もしかしたら海岸の方に行ったのかもしれませんね」

懐中電灯も何も持たずに来たから先が全然見えなかった

工藤「海岸の方行ってみます?」

「もうここ真っ暗だし海岸のほうがいい・・・」

生田「その前にさ・・・あそこ」

生田さんはある場所を見ていた

そこは確か小石川さんを埋めた辺りだった

飯窪「小石川さん・・・ですか・・・」

生田「うん・・・確かめてみる?」
689娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:07:25.18 0
工藤「でも・・・なんか嫌だな・・・」

「まさ見たくないよ・・・」

生田「生きてたとしたら穴には誰もいないわけやろ?」

工藤「生きてたっていうのは無いと思いますけど・・・」

生田「ちょっと覗くだけやけん みんなは見んでええっちゃ」

生田さんはそう言うと小石川さんが埋まっているはずの場所に歩いた

もう・・・行きたくないのに・・・
まさははるなんの後ろにいて絶対前を見なかった


生田「ほら!やっぱり土の中から抜け出してるやん!」

小石川さんを埋めたときは綺麗に土を均したはずだった

でも今はそこが陥没したようになっていた

小石川さんが抜け出した分だけ土が無くなっていた


飯窪「って言うことはやっぱり小石川さんは生きてるの?」

生田「そういうこっちゃろ?」

工藤「いや・・・生きてないと思います」

「なんでそう思うの?」
690娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:07:56.76 0
工藤「生きてる人と霊とでは感じる気が違うから」

「またそれかよ!」

工藤「小石川さんは生きてる人間の気じゃなかった・・・」

飯窪「霊となって出ても身体はここにあるはずじゃないの?」

工藤「うん・・・霊と言うよりも ゾンビ化したと言ったほうがいいのかもしれない」

『ゾンビ!?』

「もうやだよ・・・」

生田「うちらはどうしたらいいん?」

飯窪「ずっと追われるなんて嫌だよ・・・」

工藤「どうすればいいんだろう・・・・・・はっ!」

突然どぅが後ろを振り返った
みんなもそれに釣られて後ろを見た

そこには・・・小石川さんがいた

『きゃああああ!!!!!!』

小石川さんは5メートルくらい先にいる
そこからまさ達を横になった顔のままずっと睨んでいる
手にはスコップを持っている

まさ達は少しずつ後ろに下がった
691娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:09:23.61 0
しかし小石川さんは何もしてこない
でも何かをしようとしているようにも見える
でも出来ない感じ

工藤「逃げよう!」

どぅがそう言った時突然小石川さんはスコップを振り上げた
そして低いうねり声を上げながら襲い掛かって来た

ガンッ!

運よくスコップは誰にも当たらなかった

まさははるなんに付いて行くように逃げた
でも生田さんとどぅとは反対の方向に逃げてしまって
バラバラになってしまった

走りながらまさははるなんに言った

「はるなん!二人とはぐれちゃったよ!」

飯窪「え!?」

はるなんは逃げることに夢中で気付いていなかった

「どうするの!?」

飯窪「でも・・・引き返せないよ・・・」


まさとはるなんは引き返すことが出来ずに
小石川さんが見えなくなるまで前に走るしかなかった
692名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:10:13.51 0
支援
693名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:14:02.36 0
うわぁぁ
694名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:40:41.29 0
ついにゾンビ編きてしまった…
695名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 00:53:06.16 0
遠隔攻撃ワイコー
696名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 01:10:33.90 O
ゾンビが相手か
697名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 02:52:00.77 0
対抗策あるのか
キョンシーなら何かありそうだけど
698名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 05:40:41.65 0
道重と鞘師がやられる前の行動の詳細
ぜひ希望
699名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 06:54:13.97 0
死んでる衝撃で忘れてたがそこ大問題だよなw
700名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 09:04:10.48 0
やっぱり早々と殺されてしまう道重…orZ
701名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 09:45:46.65 0
でもさゆりほが結ばれてたから自分は満足してるw
702娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜小田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:47:18.35 0
〜〜〜小田さくら〜〜〜



私達は海岸を南に逃げてから南の崖経由で別荘に戻ってきた

暗闇の中にぽつんと一つだけ灯りが燈っている別荘はなんだか不気味だった


玄関まで来ると中の様子を伺うように石田さんがそっとドアを開けた

人の気配は無く物音一つしなかった


靴を見ると道重さんと鞘師さんの靴以外は無かった

鈴木「どこかに逃げたのかな・・・」

石田「もしかして私達を追って外に出たんじゃ?」


私達は玄関を上がってリビングに入った

「これからどうします?」

鈴木「探しに行くか それともここで待つか」

石田「どうしよう・・・変に動いてすれ違いになる可能性もあるし・・・」

「でも・・・ここで待ってる間にあの4人が小石川さんに追われてるとしたら・・・」

私達は決断できずにいた
703娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜小田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:47:54.60 0
トン・・・


その時なにか物音が聞こえた


トン・・・


また聞こえた


鈴木「ねぇ・・・聞こえた?」

石田「聞こえました・・・」


トン・・・


「また・・・」

その音は階段から聞こえるようだった


トン・・・


私達はなるべく階段から離れるように逃げた


そして折れ階段を曲がって見えたのは・・・
704娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜小田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:48:42.01 0
道重さんと鞘師さんだった・・・

二人とも首が折れ曲がった状態で階段を下りて来た

鞘師さんはシャツのボタンが外れたままで胸が見えたままだった

さっきは道重さんの手で隠れていたけど
今は丸見えだった

階段を一段下りる度に鞘師さんの胸が揺れている

鞘師さんの胸を見れるなんて本当なら嬉しいけど・・・

でも頭は肩に乗るようにピタリと付いていた


明らかに生きてはいないことが分かった

でも実際に二人は動いている


私達はどうしていいか分からなかった


石田「道重さん!・・・道重さん!!!」

石田さんが道重さんの名前を呼ぶと
道重さんの目玉だけがギョロっと石田さんを見た

鈴木「里保ちゃん!!!」

鞘師さんは鈴木さんを見てニヤリとしたように見えた
705娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜小田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:49:23.54 0
石田「違う・・・絶対生きてない!」

道重さんは石田さんに
鞘師さんは鈴木さんに近づこうとしている

鈴木「里保ちゃん!生きてるの?死んでるの?ねぇどっち!?」

このままだと石田さんと鈴木さんは捕まる
もしかしたら譜久村さんのように・・・


「逃げましょう!!!早く!!!」

二人は私の声を聞くと玄関に走った

道重さんと鞘師さんは私達を追ってくる

こういう時に限って上手く靴が履けない

最初に靴を履いた石田さんが玄関ドアを開けて外に飛び出した
それに続いて私と鈴木さんも外に出る

すると海岸の方から誰かが走って来た
706娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜小田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:50:00.56 0
首の折れた譜久村さんだった・・・

頭を肩に乗せながら走っている

その姿に恐怖を感じた


鈴木「聖ちゃん・・・やめて!!!」

「林の方に行きましょう!」


私達は林に向かって走った
707娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜生田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:50:56.44 0
〜〜〜生田衣梨奈〜〜〜


小石川さんは衣梨とくどぅの方を追ってきた

二人で林の中を走っている

でも何かおかしかった

「ねぇ!どういうこと!?」

工藤「分かりません!そんなに広い林じゃないのに!」

走っても走っても林から抜けれなかった

樹海の中に迷い込んだように同じ場所をグルグル回っているようだった

後ろからは小石川さんが走って追いかけてくる

首が曲がった状態で・・・

その姿がすごく不気味で怖かった


「なんで抜けれんと!?」

工藤「なんで!!!」


衣梨達はとにかく走った

でも小石川さんとの差は広がらない
708娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜生田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:51:47.47 0
工藤「はぁ・・・・はぁ・・・」

くどぅがついに息切れをはじめた

「がんばるったい!追いつかれたら終わりっちゃ!!!」

くどぅの走るペースが遅くなった

「頑張りやっ!!!」

工藤「すいません・・・もう・・・」

いつも強気のくどぅが弱音を吐いて泣き出した

小石川さんとの差が縮まってくる

「あかんて!!!走るったい!!!」

工藤「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

衣梨はくどぅの腕を掴んで無理やり走らせた

しかしくどぅの脚が付いて来れず転んでしまった

工藤「もうハルは無理です!生田さん逃げてください!」

くどぅは泣きながら衣梨に逃げるように言った

でもそんな事出来るわけがなかった

「無理に決まってるやろ!一緒に逃げるったい!」
709娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜生田〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 10:52:45.46 0
工藤「もう走れません・・・早く逃げてください!」

「こんな所で死んだらあかんっちゃ!!!」

衣梨はくどぅの手を引っ張った

でもくどぅは動かなかった

そしてくどぅの後ろに小石川さんが立つのが見えた
ついに追いつかれてしまった

くどぅは後ろを振り返った

小石川さんはスコップを振り上げた

工藤「や・・・やめて・・・」

「はよ逃げるったい!!!」

衣梨はくどぅの手を思い切り引っ張った

しかしもうくどぅは動けなかった

小石川さんが振り下ろしたスコップはくどぅの頭にめり込んだ・・・
710娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:02:02.82 0
〜〜〜飯窪春菜〜〜〜


私とまーちゃんは林の中を走って崖までやって来た

佐藤「崖まで来ちゃったよ」

「うん・・・大丈夫かなぁ あの二人・・・」

佐藤「どうするの・・・?」

「あの二人は反対方向に行ったんでしょ?
 じゃあ別荘まで逃げ切れたかもしれないね」

佐藤「まさも別荘に戻りたい」

「うん でもこの林を戻るのは危険だし
 崖伝いに進んで南から戻ろうか」

佐藤「うん・・・」

「ちょっと遠回りになるけど頑張れる?」

佐藤「頑張る・・・」


私達は崖を南に進んだ
711名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:02:11.15 0
ヒィィ
712娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜鈴木〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:03:02.47 0
〜〜〜鈴木香音〜〜〜


林の中まで逃げてきた

私達を追ってきた首の折れた3人はもう見えなくなった

全速力で走って来たので3人とも息が上がっていた


小田「とりあえず・・・もう大丈夫そうです・・・」

石田「もう・・・何がどうなってるの・・・」


真っ暗な林の中を見回しているとかすかに声が聞こえた

それは聞き覚えのある声だった

「ねぇ 静かに! なんか聞こえない?」

私達は耳を澄ませた


「あっちのほう!」

声が聞こえてくる方向に進んだ


生田「ふざけんなよテメー!!!」
713娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜鈴木〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:04:10.11 0
そこにいたのはえりぽんだった
泣きながら小石川さんにキレていた


石田「生田さん!!!」

えりぽんは小石川さんに手当たり次第に石を投げていた

小田「助けなきゃ!」

私達はえりぽんを助けるために走った

「えりぽん!」

石田「生田さん!」

生田「もう!!!なんなんだよ!!!」

えりぽんは太目の折れた枝を拾って小石川さんに殴りかかった

しかし小石川さんにはまったく通用していないようだった


そのとき向こうに誰かが倒れているのが見えた

あれは・・・くどぅ・・・

小田「はっ・・・・工藤さん・・・」

石田「どぅ・・・?嘘でしょ!?」

生田「こいつが!・・・こいつがっ!!!」
714娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜鈴木〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:05:14.23 0
小石川さんはスコップを振り上げた

石田「危ないっ!」

亜佑美ちゃんがえりぽんを引っ張り間一髪スコップを避けた


すると小石川さんは急に立ち止まり動かなくなった


私達は少しずつ後ろに下がった

するといきなり小石川さんは顔が横になって縦に並んだ瞳をカッと見開いた


ボキッ!


バタン!
715娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜鈴木〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:05:41.33 0
さくらちゃんが突然倒れた

その首は曲がっていた・・・


『さくらちゃん!!!』『小田ちゃん!!!』


聖ちゃんの時と同じだった

触れてもいないのに首が折られた・・・

石田「・・・逃げよ・・・逃げないと!!!みんな殺されちゃう!!!」


別荘のある西の方向はさっきの3人が追ってきている可能性がある
なのでここから南の方向に逃げた
716娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:06:51.53 0
〜〜〜佐藤優樹〜〜〜


まさとはるなんは崖伝いにひたすら歩いていた

飯窪「まーちゃん大丈夫?疲れてない?」

「うん・・・大丈夫」

はるなんはいつもまさに優しい言葉をかけて気遣ってくれる
すごく嬉しかった
やっぱり10期の一番上のお姉ちゃん
2番目のお姉ちゃんとはさすがに違うねって思った

10期は姉妹みたいだねっていつも話してて
しっかり者の長女はるなん
口うるさい次女あゆみん
まさとどぅが双子の末っ子

あゆみんとどぅ・・・大丈夫かな・・・


『はるなーん!』 『まーちゃーん!』

その時まさ達を呼ぶ声がした
林の方向から3人が走ってくるのが見えた

飯窪「あ!みんなだ!」

生田さんと鈴木さん そしてあゆみんがまさ達のほうに走って来た

5人は抱き合って喜んだ
717娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:07:32.03 0
でも道重さんと鞘師さん以外でここにいない人たちはどうしちゃったの?

飯窪「くどぅは?あと譜久村さんと小田ちゃんは?」

3人は突然暗い顔をした

生田「ごめん・・・守りきれんかった・・・ごめん・・・」

生田さんは悔しいような悲しいような
こんな顔をした生田さんを見たのは初めてだった

「え・・・どぅが・・・死んだ・・・」

どぅが・・・死んじゃった・・・

鈴木「聖ちゃんとさくらちゃんも・・・」

石田「突然首を折られて・・・助けようがなかった・・・」


みんな死んでいく・・・まさの大好きな人たちが・・・

みんな死んでいく・・・


飯窪「みんな・・・ごめんね・・・」

はるなんは涙を流して死んだメンバー達に謝った
718娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:08:09.84 0
生田「どうしたらいいん?このままずっと逃げ回るん?」

石田「でも・・・どうにも出来ない・・・」

「小石川さんはもう土の中にいないんだし・・・
 どうしたらまさ達のこと許してもらえるの?」

鈴木「土の中に居ないって本当!?」

飯窪「はい 自分で抜け出したみたいで・・・」

石田「生きてるって事!?」

生田「いや・・・生きてる人間の気じゃないって・・・どぅが・・・」

石田「どぅが・・・」


「こんな事・・・するんじゃなかった・・・」

生田「でも・・・あの時はみんなで決めたことやけん・・・しょうがないっちゃ」

鈴木「そうだね 里保ちゃんを守るためにやったことだもんね・・・」

「でも 埋めなくたって・・・」

みんな黙ってしまった
719娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:08:50.50 0
飯窪「これからどうします?このままここに居ても・・・」

生田「せやね・・・」

石田「別荘に戻ってみます?」

鈴木「またあの3人が来たらどうするの?」

「あの3人って?」

石田「道重さんと鞘師さんと譜久村さんが
   首が折れた状態で私達に迫ってきたの・・・」

生田「うそや・・・!」

「なんで・・・小石川さんと同じになっちゃったってこと?」

鈴木「うん・・・信じたくないけど」

飯窪「そんな・・・」

みんなが・・・ゾンビに・・・

まさ達はみんなに殺されるの・・・?
720娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜佐藤〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 11:09:16.42 0
生田「でも・・・ウチらが戻る場所は別荘しかないけん」

石田「そうなんですよね・・・」

鈴木「戻るしか選択肢はないんだよね」


まさ達は別荘に戻った

戻るしかなかった・・・
721名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:52:14.08 0
もう絶望のカウントダウンしか見えてこない…
722娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:56:54.88 0
〜〜〜飯窪春菜〜〜〜


石田「誰も・・・いないみたい」

玄関のドアを開けたあゆみんが中の覗きこんでそう言った

生田「とりあえず中に入るっちゃ」

鈴木「待って 靴は脱がないほうがいいかも
   もしもの時にすぐ逃げれるから」

石田「さっき靴でもたつきましたからね」

飯窪「ちょっとお行儀悪いけど・・・しかたないね」

私達は靴のままリビングに入った


ずっと歩き続けて疲れたのでとりあえずソファに座った

生田さんはキッチンで何かごそごそやっているみたい

そして包丁をもってリビングに戻ってきた

鈴木「何する気!?」

生田「また襲われたらこれで戦うしかないやろ」

佐藤「でももうみんな死んでるんですよ?」

生田「そうやけど でも何も持たずに戦うなんて無理やん」
723娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:57:22.91 0
戦う・・・みんなと戦わなきゃならない・・・

昨日まで笑い合ってたメンバー達と戦う・・・


トン・・・


その時何か物音が聞こえた

生田「やっぱり来たっちゃ!」


トン・・・


みんなはソファから立ち上がり階段の方を向いて身構えた


トン・・・


生田さんは包丁を握り締めている


トン・・・

折れ階段から姿を現したのは
道重さん譜久村さんそして鞘師さん

3人とも首が折れて顔が真横になったまま
階段をゆっくり降りてくる
724娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:57:54.59 0
鞘師さん!お胸がっ!

シャツがはだけて露出している鞘師さんのお胸は
階段を下りる度に小さく揺れる

・・・うらやましい

い・・・今はそんな事思ってられない!


階段を降り切った3人はゆっくり私達に近づこうとする

私達は少しずつ後ろに下がってリビングの隅まで追い詰められた


その時玄関のドアが開く音がした

中に入ってきたのは頭を割られているどぅと首の折れた小田ちゃんだった
その後ろから小石川さんも現れた

生田「こないでっ!!!」

生田さんは包丁を前に構えて叫んだ

その生田さんの後ろに他のメンバーは隠れている

佐藤「やだぁこわいよぉ・・・!」

まーちゃんは私にしがみついて泣き出した
725娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:58:20.77 0
ゾンビになった5人は一歩ずつ私達に近づく
小石川さんはその様子を立ち止まって見ている

5人は小石川さんに操られているの?


生田「来るなっ!!!」

生田さんが構えている包丁の刃先は震えていた

ゾンビになった5人は目をギョロっと見開きながら
私達に迫ってくる

私達は部屋の隅でゾンビになった5人に囲まれた

もうすぐで手が届きそうなところまで迫ってきた


その時私達とゾンビになった5人の僅かな隙間に
白く光った女の子が現れた

石田「え?・・・だれ?」

佐藤「女の子・・・」


その子はゾンビになった5人に一人ずつ触れた

すると力が抜けたかのようにその場に倒れた


この子は・・・
726娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:58:47.38 0
・・・冬菜!?


自殺した私の妹・・・


冬菜「5人はあの人に操られているの」

冬菜の声・・・

でもみんなには聞こえていないようだった

冬菜「でもあの人はそう簡単にはいかない」

あの人とは小石川さんのこと?

冬菜「お姉ちゃん・・・佐藤さんの御守りを・・・」

え? まーちゃんの御守り・・・?

「まーちゃん 御守り・・・持ってる?」

佐藤「御守り?」

まーちゃんはポケットから御守りを取り出した

みんなは何が起きているのか分からずその様子を見ている

まーちゃんが手のひらに置いた御守りは宙に浮いて
冬菜の手の中に入った

今まで動かなかった小石川さんが動き出した
727娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:59:13.36 0
私達の方へ歩いてくる

冬菜は御守りを持って何かを念じている
すると御守りが光りだした


生田「何が・・・起きてるん・・・」

石田「まるで映画を見てるみたい・・・」


冬菜「悪魔退散!!!」


御守りはさらに強く光り その光は小石川さんに放たれた

その光を全身に浴びた小石川さんは力を失いその場で倒れた


助かった・・・

冬菜が私達を助けてくれた・・・


鈴木「この子はいったい・・・」

みんなには冬菜の存在を話したことは無かった

私がモーニング娘。に入る前 自殺した妹が居たこと

そのことはメンバーの誰も知らないことだった
728娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 12:59:39.03 0
冬菜「お姉ちゃん・・・」

また冬菜のこえが聞こえた
他のメンバーには聞こえていないみたい

冬菜「私は今までお姉ちゃんの守護霊としてずっと一緒にいたの」

私の・・・守護霊・・・

冬菜「お姉ちゃん 死んでしまった5人・・・助けたい?」

もちろん!・・・でも助けるって一体・・・?

冬菜「霊によって殺された人たちは私の力で蘇らせる事ができるの」

本当に!? 本当にそんな事が出来るの!?

冬菜はゾンビになった5人を一人ずつ触って何かを念じた

冬菜「しばらくしたら目を覚ますよ」

ゾンビになった5人を見ると首の折れた4人は
顔が肩から離れていた
くどぅの頭の傷は塞がっていた

冬菜「あとあの人のことだけど・・・」

小石川さんの事みたいだった

冬菜「あの人を生き返らせることもできるけど・・・」

けど・・・?
729娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:00:05.48 0
冬菜「あの人は霊に殺されたんじゃない
   生き返らせることはやってはいけない事・・・」

じゃあ・・・やっぱり・・・

冬菜「生き返らせれば私はお姉ちゃんの守護霊では居られなくなる
   それだけじゃなく霊としても居られない
   無かった存在として完全に消える・・・」

どういうこと?

冬菜「私を知る全ての人達の記憶から私が消える・・・
   もちろんお姉ちゃんの記憶からも・・・」

冬菜が・・・なかった存在に・・・

冬菜「どうするかはお姉ちゃんが決めて・・・」


冬菜の存在が消える・・・

でも小石川さんが死んだままだとモーニング娘。はきっと・・・

これから生き返る鞘師さんは小石川さんを殺した罪に・・・


私しかいないんだよね・・・

モーニング娘。を救えるのは私しかいない・・・


冬菜ごめんね・・・やっぱり私モーニング娘。を救いたい
730娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:00:33.25 0
冬菜「そう言うと思ってた モーニング娘。はお姉ちゃんの宝物だもんね」


冬菜は小石川さんの身体に触れて念じた
小石川さんの身体が白く光りだす
そして念じ終わるとこっちを振り向いた


冬菜「お姉ちゃん・・・バイバイ・・・」

冬菜・・・冬菜!!!


冬菜は次第に薄くなりそして消えた

その場にはまーちゃんの御守りだけが残った

その瞬間私の記憶から冬菜が完全に消えた・・・


佐藤「消えちゃった・・・」

石田「なんだったんだろう・・・あの子」

譜久村「・・・ううん・・・」

その時譜久村さんが起き上がった

譜久村「・・・え・・・私・・・」

譜久村さんは首を押さえて自分が生きていることに驚いている
731娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:01:00.82 0
生田「聖!!!」

石田「譜久村さん!!!」

佐藤「生き返った!?生き返ったの!?」

鈴木「まじで!?ほんと!?」


そして小田ちゃんくどぅと次々に目を覚ます

小田「生きてる・・・私生きてる!!!」

工藤「頭が・・・治ってる・・・」

生き返るメンバーにみんなが抱きついて喜んでる


道重「あれ・・・なんで私リビングに・・・?」

石田「道重さんも生き返った!」

佐藤「道重さああああああん!!!!!」

まーちゃんはすぐ道重さんに抱きついて大泣きした

道重「え!? ちょっとまーちゃんどうしたの?」


そっか道重さんと鞘師さんは
何が起きたかも分からないまま死んでたんだね・・・
732娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:01:27.25 0
鞘師「きゃあ!!!」


突然鞘師さんの悲鳴が聞こえた

鞘師さんはシャツがはだけて丸見えになっている自分の胸に気付き
慌ててシャツで胸を隠した

道重さんと鞘師さんは顔を見合わせて固まっている

やばい・・・バレちゃった・・・
そんな顔をしている

うん もうバレてますよ
昨日二人が何をしてたのかみーんな知ってますよ

みんなそんな二人を見てニヤニヤしている
まーちゃんだけはプクーっとふくれて怒っている

鞘師「いやっ・・・これはっ・・ほらっ私寝相悪いからさ!
   自分でボタン外しちゃったのかな・・・なんて」

道重「そうそう もう!鞘師寝相悪すぎっ!」

いいんですよ そんな言い訳しなくても
もう全部バレてますからっ!

でも・・・ちょっと鞘師さんが羨ましいかな・・・
733娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:01:54.00 0
小石川「いたたたた・・・」

小石川さんが起き上がった

みんなの動きが急に止まった

道重「え!?・・・なんで!?」

鞘師「なんでここに小石川さんが!?・・・しかも生きてる」

小石川「あれ・・・私確か・・・」

「あああああ小石川さん!大丈夫ですか?」

私は小石川さんが何かを思い出す前に起こした

小田「小石川さんよく眠ってましたね」

石田「お疲れなんじゃないですかぁ?」


小石川「そうだ・・・」

やばい・・・思い出しちゃった・・・
鞘師さんに階段で突き落とされたあの時の事を・・・

小石川「鞘師!!!」

やっぱり・・・
みんな息を飲んだ
734娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:02:36.18 0
鞘師「は・・・はい」

鞘師さんは仕返しをされるんじゃないかと怯えて下を向いた

小石川「だからね もうちょっとしっかりしてくれないと困るの!
    提出の期限だけはちゃんと守って!」

私達はホッと胸を撫で下ろした

鞘師「え?・・・あ・・・はい!守りますっ!」」

小石川「その格好なに?ちゃんとボタン掛けなさい!」

鞘師「いや・・あの・・・これは」

鈴木「寝相が悪かったらしいですよー(棒)」

「ですよね?道重さん?」

道重「うん そうよ? 確かに寝相悪かった!」

鞘師さんは何故か恥ずかしそうにボタンを掛けていた


工藤「あっ!そうだ!ちょっとみんなこれ見て!」

くどぅがスマホを取り出して写真をみんなに見せた

そこには抱き合って寝ている生田さんとあゆみんの姿が!!!

石田「ちょっ!いつの間にっ!ちょっとそれ渡しなさい!!!」
735娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:03:06.79 0
工藤「やだよー!」

あゆみんがくどぅを追い掛け回してる
みんなはヒューヒューと冷やかす
そんなあゆみんの顔は真っ赤だった

生田「亜佑美ちゃん そんなに照れんなって!」

石田「生田さんも手伝って下さいよ!」

道重「へぇ〜生田と石田ってそういう事するんだ?」

道重さん!もしかして次を狙ってるんですか!?
次は是非私に・・・・あああ何を考えてるの私はっ!

佐藤「道重さんまさも・・・」

こらっ!まーちゃん!

道重「え!?なにが!?」

佐藤「ううん・・・何でもないです・・・」
736娘。たちの夜 南国編 第5話 ルートB 〜飯窪〜@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:03:35.41 0
結局何事もないあの事故の前のように戻った

長くて怖くて悲しい夜だったけど
こうして今 みんなで笑い合っていられるってことは
映画を体験したようなそんな夜だったのかな

それにメンバーの意外な関係性も明らかになっちゃったしね

もしかしたら他のメンバーも実は何かあるんじゃない?

でもそれは私の想像の中だけの事にしておきます


それと私達を助けてくれたあの女の子の霊は誰だったんだろう・・・

まぁ・・・いっか・・・


それじゃ あと僅かな時間だけど南国を楽しみますか!


                         終わり
737作者@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:08:30.59 0
読んでくれた方どもです!

次の舞台を考えるのが面倒でまた南国編書かせてもらいました

ほんのりピンクのホラーってことでたまにはこういうのもどうかなと・・・w
738名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:18:33.64 0
まさかの大どんでん返しw
冬菜とまーちゃんのお守りはこの為の伏線なんじゃないかと思うくらいいい仕事してるな
739名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:22:36.54 0
大作乙!

>鞘師さんの胸を見れるなんて本当なら嬉しいけど・・・

こいつが怪しいな
740名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:29:27.51 0
鞘師にも負けるはるなん
どこまで壁なんだ
741名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:30:31.93 0
乙です 怖かったけど冬菜が消える辺りで泣いてしまった
さり気なくりほさくも絡めてくるとはやはりお主唯者では無いな
742名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:45:21.74 O
赤川次郎の『魔女たちの黄昏』思い出したよ
あの子と違って冬菜ちゃんは亡くなってるけど…
743名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:47:51.93 0
乙!御守りが鍵になるんだろうなとまでは読めたが冬菜が登場するとは!?
予想外の展開だった
744作者@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:50:36.65 0
冬菜の存在はもうみんな忘れてるだろうと思ってサプライズでいいかなと思いました
鞘師の終始ポロリ状態は引かれるかなと思ったけどそうでもないようでよかったw
どうかスベリーズ愛にも触れてやってくださいw
745名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 13:52:13.31 0
乙です!
今までのお話が活かされてて素晴らしいです
746名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 14:02:42.38 0
ピンクがあまり好きではないので、出来ればピンクはピンクにしてほしかった…
747名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 14:56:06.08 I
スマホからだけどいつも楽しみに見ています!
スベリーズ愛めっちゃイイ!最高!作者さん最高!
あと細かいけどズッキ→生田は「えりちゃん」呼びだと思います
ってそんなことどうでもいいぐらい面白かったです!
748名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 15:00:13.09 0
つーかさゆと鞘師がチョメチョメしてるように見えたのは
てっきり鞘師がお風呂からあがって服を着ている時に首を折られて倒れて
それがたまたまさゆの上に乗っかったとかじゃないの?
本当にチョメチョメ最中に殺されたってことなの?
そっちのほうがどんなおばけよりもホラーだわ
749名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 15:13:33.32 0
野暮な質問、冬菜の存在が消えたけどお墓や仏壇はどうなるんだろう?
750作者@転載は禁止:2014/07/13(日) 15:23:36.41 0
>>747
書いてて違和感はあった
指摘さんくすw

>>748
>そっちのほうがどんなおばけよりもホラーだわ
最高の褒め言葉として受け取っておきますww
751名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 15:48:27.05 0
生田まじイケメン!逃げる組も見どころ満載で嬉しい
鞘師ポロリは怖い話の中で和み要素になっててむしろGJ
752名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 16:37:45.07 i
ルートBここまで一気読みしたけど相変わらずすげーわ!
心底ビビらせといてそこからのホロリがくるとは…
ピンクもピンクだからこそのいいアクセントになってたと思います
大作心から乙です!ありがとうございました!
753名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 18:01:37.48 0
ゾンビの次はエイリアンが来たりしてw
754名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 18:38:53.69 O
生田がイケメン過ぎてw
実際には楽屋にお化け来たらどぅー置き去りにして隠れたんだけどねw
755名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 18:57:28.63 0
よし映像化しよう
756名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 19:02:42.44 0
>>755
頼んだぞ
757名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 20:13:45.11 0
まずはキャスティングからだな
いろいろ考えたがズッキ役に渡辺えり子は譲れない
758名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 20:54:33.23 0
そこは本人だろ
759名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 20:54:38.19 0
本人がやるんじゃないの?
760名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 20:54:56.99 0
だーいし…武田鉄矢
生田…ミラ・ジョボビッチ
761名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 20:58:32.72 0
いきなりマジレスワロタww

ところで首が折れたゾンビが階段降りてくるってのは作者さん呪怨にインスパイアされたのかな?
762名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 21:10:50.43 0
貞子とか伽椰子を連想したな
あとやっぱ伊藤潤二の富江
763名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 22:07:35.33 O
そろそろどぅーメインの本格心霊ミステリーが欲しいな
夜中に思い出すとトイレいけなくなりそうなくらい怖いのw
764名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 22:27:43.89 0
推理スレに短編ぴんく来てるよ
765名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/13(日) 23:04:14.88 0
見てきた
逃げ場のない感じは決して本編に引けをとらないなw
766作者@転載は禁止:2014/07/13(日) 23:46:00.86 0
次作考えながら寝てしまったw

>>761
階段から現れるってのはその辺に影響されたかもしれないw


推理スレは素敵な南国の夜を満喫しているようでwww
767作者@転載は禁止:2014/07/14(月) 00:01:39.84 0
>>763
小田編みたいなストーリーかな?
地方見聞録シリーズ考えてみるかな・・・
768名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 00:30:21.14 0
地方見聞録良いねぇ
769名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 00:39:58.85 0
このスレ見て「かまいたちの夜3」のプレイ動画見てたんだけどピンクのしおりの「エッチなダンジョン(?)」変1変2変3のパーティーで読んでみたいと思ったw
770名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 05:25:57.08 0
伝奇ホラーはいいなテンション上がる
血と因習と迷信に塗れた感じのちょうだいちょうだい
771名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 09:45:08.56 0
772名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 14:46:35.57 0
773名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 16:28:52.10 O
はとどけいのなか
774名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 19:53:43.63 i
あげ
775名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/14(月) 22:38:53.24 0
ho
776名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/15(火) 01:17:20.50 0
777名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/15(火) 06:49:37.18 0
おはナント
778名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/15(火) 12:27:10.11 0
ランチタイム
779作者@転載は禁止:2014/07/15(火) 17:14:30.14 0
保全してくれてる皆さんすいません
まだ良いストーリーが浮かんできません
いくつか案はあるんですがこれが面白いかどうかちょっと自信が無く只今迷走中です・・・
780名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/15(火) 18:57:24.08 0
ごゆっくり
781名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/15(火) 21:17:18.92 0
無理は禁物
じっとりねっとり待ってます
782名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 00:03:49.21 0
私ま〜つわいつまでもま〜つわ
783名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 00:04:24.53 i
のんびりほっしゅ
784名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 03:40:29.12 0
トン…トン
785名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 08:02:13.88 0
不思議なスレだな
786名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 08:15:01.10 0
まとめてゲームでやりたい
787名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 09:42:56.70 0
廊下を誰かが歩く音が聞こえる
どこかのドアをガチャガチャと回したかと思ったら遠慮がちなノックが聞こえてくる
大丈夫ここに居るなんてまだ知らないはずだ
廊下を歩く音がこっちに近づいてくる
長い夜は始まったばかりだ・・・保全
788名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 11:52:47.77 0
>>786
だな
789名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 15:58:17.25 0
ズザーッ
790名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 20:10:26.84 0
暑いでしかし
791作者@転載は禁止:2014/07/16(水) 20:33:03.33 0
6話書き始めました
もう少しお待ちくださいすいません!
792名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 20:49:50.62 0
おっけええええええええ!
793名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 21:25:33.19 O
>>791
パンツ脱いで待ってる
794名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 21:50:15.18 0
しょいー
795名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 22:22:19.10 0
次は何編がくるのやらwktk
796名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/16(水) 23:39:14.52 0
>>793
もしやどこぞのスレでも脱いでたひとか?
797名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 02:11:50.34 0
どうなのこれ
798名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 06:50:52.75 0
夜が明けた…
799名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 09:08:34.66 0
希望の朝だ
800名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 10:19:50.66 0
800
801名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 14:45:43.10 0
昼下がり
802名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 16:18:02.34 0
団地妻
803作者@転載は禁止:2014/07/17(木) 16:44:02.71 0
保全乙であります!
今日中に前半部分を貼れると思います!
804名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 17:33:48.57 0
お疲れっす!楽しみにしとります!
805名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 19:09:12.57 0
ワクテカテカチャーンス
806娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:54:40.70 0
モーニング娘。のメンバーが乗る小型バスが別荘の前に到着した

譜久村「お父さんごめんなさい また送ってもらっちゃって」

譜久村父「いやいや構わないよ」

別荘の中から譜久村家の使用人である三井が姿を現した

三井「ご到着お待ちしておりました
   先にご到着しておりますお荷物は玄関ホールに置かせていただきました
   一日分の食料などもご用意いたしております
   では失礼いたします」

三井はそのまま譜久村の父が運転するバスに乗り込んだ

11人は一通り譜久村の父にお礼を言いバスを見送った

道重が卒業して数ヶ月
新リーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

今回は二日間のオフを利用して南国にある海の見える別荘にやってきた
この別荘も譜久村家が所有する別荘で前回の旅行に引き続き譜久村家に協力してもらう形になった

道重「すごーい!海が見えるよー!」

卒業してしまった道重だが今回の旅行にも参加していた
佐藤が無理やり連れてきたのだ
しかし道重も満更でも無いようで楽しんでいるように見える

今回はもう1人 小石川という女性マネージャーが帯同していた
小石川は30歳で卒業した道重と入れ替わるように新しくマネージャーになった
807娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:55:08.21 0
また道重の卒業と同時にプロデューサーのつんく♂が病気の集中治療のため
半年間限定で大澤氏が新しいプロデューサーに就任した
小石川はこの大澤氏が連れてきたマネージャーだと言われている


別荘は北側以外は海に囲まれている
西側の下り坂を下っていくと海水浴ができる海辺にたどり着く
東側は林がありその林を抜けると海には繋がっているものの断崖絶壁になっており直接海に行くことは出来ない
南側も崖にはなっているが東から西に行くに連れて崖は低くなっている
つまり海に行くには西から行かなければならないことになる

しかし海の眺めという点ではとてもすばらしい立地だった

新たなリーダー譜久村を中心にモーニング娘。は活躍を続けていた

メンバーそれぞれに自立心や自覚が出てきたのか意見の食い違いで揉め事になることが少し増えたかもしれない
でもそれはモーニング娘。の事を思うが故のこと それはメンバー同士理解していた


さっそく11人は南国風の別荘に足を踏み入れた
808娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:55:51.82 0
〜〜〜生田衣梨奈〜〜〜


衣梨は玄関の荷物にキャリーケースがあることを確認した
亜佑美ちゃんと目を合わせ小さく頷いた

みんなを先に行かせたあと衣梨は

 A 靴を脱いでリビングへ向かった                       (1話ルートへ)
 B 亜佑美ちゃんと一緒にキャリーケースを玄関の外に出した      (2話ルートへ)
 C 亜佑美ちゃんと一緒に庭に埋めた                     (3話ルートへ)
 D 亜佑美ちゃんとキャリーケースをリビングに運んだ           (4話ルートへ)
 E 亜佑美ちゃんと一緒に庭で爆発させた                   (5話ルートへ)
 F 亜佑美ちゃんをキャリーケースに入れてみた             ←

そのまま鍵をして5分間放置したあと鍵を開けると
本気で亜佑美ちゃんに怒られた

北側にある玄関を入るとまず広い玄関ルームがあった
そこには先ほど三井さんが言ったように先に到着していたメンバーの大きな荷物が置いてあった

その先には南側と西側に海が見渡せる広いリビングがあった
海が一望できるように南側と西側は柱以外はすべてガラスサッシになっている

リビングに入ってすぐ左側 北東にはキッチン
リビングの一番奥の左側 南東にはバス・トイレがある
そしてその間の真東に2階へ行く階段がある

2階に上がると東から西へ一本の廊下がありその両側に3部屋ずつ
つまり全部で6つの部屋があった
809娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:56:32.15 0
部屋割りはこう決まった

  飯窪工藤  生田石田  小石川
収納                   階段
  譜久鈴木  道重鞘師  佐藤小田

各部屋にはウッドデッキで作られたベランダがある
隣のベランダとは腰の高さほどの柵で仕切られているが見えるようにはなっている


別荘に到着してから1時間ほど
この南国風の別荘でメンバー達は思う存分にはしゃいだ


ピンポーン


突然玄関のチャイムが鳴った

石田「誰だろう?」

工藤「さぁ・・・」

メンバー達は突然の来客に少々訝しげな表情をしている

譜久村「私出てみる」

そういうと譜久村は玄関に小走りで向かった

譜久村「はーい」
810娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:57:19.81 0
玄関の扉を開けるとそこには一人の女性が立っていた
20代半ば 道重より少し年上といったところだろうか

譜久村「あの・・・どちらさまでしょう?」

女性「すいません・・・ちょっと道に迷ってしまいまして・・・」

譜久村「道にですか?どちらに行かれるおつもりで?」

来客が気になったメンバー達もリビングから玄関を覗いていた

女性「あの・・・申し訳ないんですけど」

譜久村「はい?」

女性「お水を一杯頂けませんか?・・・ずっと歩いてきて喉が渇いてしまって」

譜久村「そうなんですか?じゃあ今すぐ」

道重「中に入ってもらったら?」

玄関を覗いていた道重が声を掛けた

譜久村「じゃあ 中へどうぞ」

女性「いいんですか?」

道重「ちょっと賑やかでうるさいですけど」

女性「じゃあ お言葉に甘えて・・・」

女性はリビングに通されソファに案内された
811娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:58:34.86 0
小田「どうぞ」

小田がグラスにミネラルウォーターを注いで女性の前のテーブルに置いた

女性「ありがとうございます」

女性はミネラルウォーターを半分ほど飲んだ

鞘師「一人でどちらに行かれる予定だったんですか?」

女性「一人旅をしてまして特に決まった目的地というのは無いんですけど」

飯窪「一人旅ですか!?なんかかっこいいですね!憧れます〜」

女性「そんなかっこいいだなんて・・・あの・・・」

女性はメンバー達の顔を見回した

女性「もしかして・・・テレビとか出られてます?」

生田「あっ!バレましたぁ〜?」

女性「やっぱりそうですか!あんまりテレビ見ないもので詳しくはないんですけど
   どっかで見た方たちだなぁって思いまして」

佐藤「モーニング娘。ですよ!知ってます?」

女性「モーニング娘。さんですか!?最近またご活躍されてますよね!」

飯窪「おかげさまで ありがとうございます」

女性「あっ 私 里沙子っていいます 古垣里沙子です」
812娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 20:59:30.11 0
生田「ガキさん・・・?」

鈴木「いや違うから!・・・あ でもガキさんはガキさんか・・・」

古垣「あの サインとかってもらえます?」

小石川「すいません プライベートでのサインはお断りさせて頂いてるんです」

古垣「そうなんですか・・・」

・・・・・・

古垣は水を飲み終わった後も別荘から出て行く気配は無かった
それどころかメンバー達と意気投合し話しに花を咲かせていた

飯窪「里沙子さんそのお花は?」

飯窪は古垣のバッグから見えている一輪の花に気付いた

鮮やかな赤色をした綺麗な花だった

古垣「あ このお花 さっき道端で見かけて綺麗だったのでつい・・・」

飯窪「見せてもらってもいいですか?」

古垣「どうぞ」

古垣はバッグから花を取り出すと飯窪に差し出した

飯窪「ありがとうございます!・・・わぁ綺麗!・・・イタッ!」

飯窪は花を受け取るときに茎の部分にあるトゲが指に刺さった
813娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:00:24.80 0
古垣「あっ!ごめんなさいっ!」

飯窪の人差し指からプクっと血が出てきた

石田「大丈夫!?」

飯窪「うん 平気平気
   わぁ・・・ほんと綺麗なお花ですね・・・」

道重「綺麗だね・・・」

飯窪「道重さんには負けますけどね!」

工藤「はい出た出た」

道重「プライベートでも太鼓持ちするの?(笑)」

飯窪「いえいえ!本当ですから!」

古垣「本当に道重さん綺麗ですね このお花も道重さんに持たれたら霞んで見えちゃうね」

道重「やっぱり? 可愛いって罪ね♪」

佐藤「はるなんまさにも見せてー!」

飯窪「うんいいよ トゲあるから気をつけてね」

佐藤「うん! イタッ!!!」

佐藤は言われたその場でトゲを指に刺した

飯窪「もうだから言ったでしょトゲがあるよって!」
814娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:01:16.66 0
工藤「まったく人の話し聞いてないよね」

佐藤「譜久村さーん!花瓶無いですか?」

譜久村「花瓶あるよ!ちょっと待って持ってくる!」


譜久村は花瓶を持ってくるとテーブルの真ん中に置いた
その花瓶に佐藤が赤い花を挿した

小田「綺麗ですね・・・」

石田「うん すごい綺麗・・・」

佐藤「このお花は雄花だから綺麗なんだね」

生田「そうなん?」

佐藤「これ雌しべが無いじゃないですか
   だから雌花に花粉を運ぶために虫に運んでもらったりするんですよ
   虫に寄ってきてもらうために派手だったり良い匂いがしたりするのが雄花です」」

古垣「詳しいのね」

道重「まーちゃんは北海道の自然の中で育ったからね」

 
古垣はその後もさらにメンバー達と意気投合し
夕食を一緒に食べることになった
815娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:02:35.49 0
石田「カレーライス出来ましたよー!」

譜久村・石田・小田の3人で作ったカレーライスがテーブルに並べられた
そのテーブルの中央には花瓶に入った花が置かれている

工藤「わー!美味しそう!」

鈴木「私カレーライス大好きなの!」

小田「私と鈴木さんはカレー部隊ですからね」

古垣「本当にすいません 夕食までご馳走になっちゃって・・・」

譜久村「いいんですよ 大勢で食べたほうが楽しいですから」

鞘師「ねぇ早く食べようよ〜!」

道重「そうだね じゃあいただきます!」


メンバー達はカレーを口に運び「美味しい」と絶賛の声を上げる

しかしたった一人佐藤だけ何故かカレーライスに手を付けていなかった

石田「まーちゃん?カレーライス嫌いだったっけ?」

飯窪「そんなことないよね?どうしたの?」

佐藤「痛い・・・」

佐藤はお腹の辺りを押さえている
816娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:03:21.02 0
工藤「お腹痛いの?」

佐藤「うん・・・」

佐藤の顔が苦痛で歪んでいく

譜久村「なんだろう・・・変なものでも食べた?」

佐藤「痛い!・・・痛いよ!!!」

次第に声が大きくなってくる
ただの腹痛にしてはかなり痛がっている

道重「大丈夫!?・・・かなり辛そう・・・」

メンバー達は佐藤のあまりの痛がり様に一度スプーンを置いた

佐藤「痛い!!!・・・助けて痛い!!!」

佐藤はソファから立ち上がった

生田「ちょっと普通じゃないんちゃう?」

佐藤「痛い!!!いたあああああああい!!!!!!!」

道重「まーちゃん!!!」

鈴木「聖ちゃん救急車呼んで!」

譜久村「分かった!」

その後もメンバー達は佐藤に声を掛けて励ました
817娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:04:07.61 0
佐藤「うっ・・・」

突然佐藤は口に手を当てた

何かを嘔吐するのかと思い鞘師が傍にあったゴミ箱を佐藤の前に持って行った

しかし口を押さえていた手は喉を押さえ始めた

息苦しいのか呼吸もしづらそうだった

佐藤「あっ・・・うっ・・・」

道重「まーちゃん!!!」

そして次の瞬間佐藤の口から何かが飛び出した

それは植物の茎で先端には蕾が付いている

そして口に続いて両耳 左右の鼻の穴からも同じものが飛び出し
茎に付いているトゲで傷つけられたのか血も一緒に出ていた


『きゃああああ!!!!!!!』


突然の事にメンバー達も悲鳴を上げた

佐藤の顔の5箇所の穴から突然植物が現れた

鞘師「なんなのこれ!!!」

石田「まーちゃん!!!」
818娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:05:12.22 0
佐藤は自分から生えてきた植物に驚き恐怖で震えている
そしてまた激痛に悶える

次は下半身だった

佐藤が履いているショートパンツの裾から3本の同じ植物が姿を現した


顔から5本 下半身から3本 計8本の茎と蕾は蛇のようにクネクネと動いている

佐藤「た・・す・・け・・て・・」

口から茎が生えているため上手く発音できない

しかしメンバー達にはどうすることも出来なかった

今すぐ助けてあげたいがクネクネと動く茎に近づくことも出来ない

佐藤も動くことが出来ず手を伸ばすだけが精一杯だった


すると蛇のように動く8本の茎が同時に止まった

そして8個の蕾が同時に鮮やかな花を咲かせた

それと同時に佐藤は動かなくなりソファに倒れた


『優樹ちゃん!!!』『まーちゃん!!!』
819娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:06:10.00 0
花が動かなくなりようやくメンバー達は佐藤に近づくことが出来た

譜久村「・・・死んでる・・・」


『いやあああああ!!!!!!!!』


鈴木「なんなのよこれ!!!」

鞘師「なにがおきてるの!?ねえ!なんなのこれ!!!」

動かなくなった佐藤の身体からは8本の鮮やかな花が咲いている

それは真っ赤な花だった・・・


古垣「あの・・・」

メンバー達の後ろで一部始終を見ていた古垣が口を開いた

古垣「あの・・・一緒です・・・」

古垣はテーブルの上で花瓶に挿してある花を指差した

メンバー達はその花と佐藤に咲いた花を見比べた

道重「同じ・・・花・・・」

古垣が道端で摘んできた花と佐藤に咲いた花はまったく同じものだった・・・
820名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:17:35.33 0
グロいけど…キレイけど…まーちゃん…
821名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:18:16.19 0
下の穴3つ・・・・・・・
822作者@転載は禁止:2014/07/17(木) 21:26:03.98 0
描写で不快な思いされた方いたらごめんなさい
この先もこういう描写があるので読むのをやめてください
先に言えば良かったですねすいません・・・
823娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:03:14.14 0
小田「どういう事ですか!?この花は一体何なんですか!?」

古垣「私にもさっぱり・・・だって道端で摘んできただけですもの!」

工藤「なんでこんな花持ってきたんですか!!!」

工藤が泣きながら古垣に言い寄った

飯窪「古垣さんを責めちゃだめ!何も知らなかったんだからしょうがいよ!」

工藤は悔しさのあまり下を向いて歯を食いしばった

鈴木「聖ちゃん救急車は!?」

譜久村「あっ・・・」

譜久村は佐藤から突然生え出した植物に驚き電話を掛ける手を止めていた
そして急いで電話を掛けた

譜久村「あっ・・・すいません あの・・・急に身体から植物が生えて・・・」

伝え方に困惑しているようだった

譜久村「ですから 口とか耳とかから植物が生えてきて・・・それで・・・
    いたずら電話なんかじゃありません! 本当なんです!」

譜久村は突然耳から電話を話した

譜久村「切られました・・・信じてもらえない・・・」

道重「今度は私が掛けてみる」
824娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:03:59.53 0
道重は譜久村に代わって電話をかけた

道重「先ほどお電話差し上げた件なんですが 嘘じゃなくいたずらでもなく本当なんです
   茎が突然出てきて蕾から花が咲いて・・・そして今は動かなくなってしまいました・・・
   嘘じゃないんです!信じてください!」

何度か説得した後とりあえず来てくれることになった

しかしこの別荘は町からかなり離れていて到着までに時間がかかった

その間メンバー達は佐藤の姿を見て泣き続けていた・・・


生田「優樹ちゃん・・・?」

石田「まーちゃん!?」

突然佐藤が立ち上がった

工藤「生きてた!!!」

道重「まーちゃん!」

佐藤は立ち上がると南側の窓に向かって歩き出した
しかし顔はガクンとうなだれたまま

鈴木「優樹ちゃんどこ行くの!?」

しかし佐藤は何も答えない

佐藤が動いているというよりも
花が佐藤を動かしているように見えた
825娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:04:49.19 0
いま佐藤が動いているのは佐藤の意思ではなく
花の意思だった

佐藤は南側の窓を開けるとそのまま庭に出た

小田「佐藤さん何するんですか!?」

しかし答えるわけが無かった

佐藤は庭に出ると仰向けに寝転がった

すると4本の手足が根になったかのように地中に潜り始めた
そしてまだ地上に残っている頭と胴体部分が徐々に木質化を始めついには幹となった

その幹からは8本の鮮やかな花が咲いていた

佐藤は完全に植物となってしまった

しかし着ていた衣服だけはそのまま残り幹が服を着ているという
異様な光景がそこにはあった・・・


メンバー達はいま目の前で起きたことが現実の事とは到底思えず
驚きとショックのあまり声さえ出せずにいた

工藤「まーちゃんが木に・・・なんの冗談だよ」

鞘師「これ夢だよね?そうだよね?」


ピンポーン
826娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:05:40.70 0
やっと救急車が到着した
半信半疑でやって来た救急隊員もメンバー達の泣いている顔を見て
嘘ではなかったと思った

救急隊員「それで患者さんはどこに?」

道重「庭に・・・」

救急隊員は開いている窓から庭に出て辺りを見回した

救急隊員「どこだね?」

道重「目の前です・・・」

救急隊員の目には横になっている太い幹から8本の花が咲いている
そうにしか見えなかった

確かに幹になった過程を目撃していなければ誰でもそう見えるだろう

救急隊員「何を言ってるんだ?これのどこが人なんだ!」

工藤「ついさっきまでは・・・そうだったんです・・・」

救急隊員「ふざけてるのかっ!どう見たって木じゃないか!」

石田「でも見てください!ちゃんと服着てるんですよ!」

救急隊員「お前達が着せたんじゃないのか!」

道重「よく見てください!土に埋まってる部分が手足だったんです!
   埋まってるのにどうやって袖を通すんですか!?
   どうやってショートパンツ履かせるんですか!?」
827娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:06:30.24 0
救急隊員「言われてみれば確かにそうだが・・・
     しかしこれを人だったなんてどう信じろと言うんだ
     どう説明しろと言うんだ!」

飯窪「本当なんです・・・信じてください!」

救急隊員「この木を病院に搬送出来ると思うかい?」

確かに思えなかった搬送したところで笑われるのは救急隊員の方だろう

救急隊員「我々ではどうしようもない 警察に連絡しよう」

救急隊員は警察に電話をして事情を説明した

道重「どうでした?」

救急隊員「だめだ 取り合ってもらえない 諦めてくれ」

工藤「そんな!!!」

石田「どうしてですか!!!」

救急隊員「人が木になるなんて有り得ないんだ!」

そう言うと救急隊員は車に乗り込み帰って行った


譜久村「ひどい・・・」

小田「ずっと・・・佐藤さんはこのままなんですか・・・」

道重「ひどすぎるよ・・・」
828娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:07:36.44 0
古垣「あの・・・私そろそろ・・・」

古垣は自分の荷物を手に取った
偶然とはいえこんな現場に居合わせたくない そう思うのは当然だった

道重「はい・・・なんかこんな事になっちゃって」

古垣「いえ・・・勝手にお邪魔したのは私の方ですから・・・
   では・・・失礼します」

古垣に挨拶するメンバーは誰もいなかった
さっきまでは意気投合し楽しく話していたはずだった

メンバー達はみんなこう思っていた
古垣さんは悪くない
でもあなたが原因でこうなった
あなたが持ってきた花のせいでこんな事に・・・

しかし古垣が持ってきた花が原因だという確証は何もなかった

古垣が玄関のドアを閉める音が聞こえた

譜久村は古垣が出て行ったのを確認すると
テーブルの上に飾ってある花瓶を手に取った

譜久村「こんな物!!!」

パリン!

譜久村は花が挿してある花瓶ごと庭から放り投げた

花瓶から飛び出したその花をメンバー達は憎々しげに見ていた
829娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:08:39.89 0
鈴木「警察も相手してくれないんじゃどうすればいいの?」

道重「まーちゃんは行方不明者ってことになっちゃうのかな・・・」

小田「そんなの可哀想過ぎます・・・」

工藤「誰も信じてくれないなら 私達でこうなった原因を解明しないと
   原因が分かれば警察も信じてもらえるんじゃないでしょうか」

鞘師「でも・・・そんなことできる?」

工藤「やってみないと分かりませんけど・・・」

石田「まず古垣さんが持ってきた花とまーちゃんに咲いた花は一緒ですけど
   まーちゃんに花が咲いたのは古垣さんが持ってきた花のせいなんですかね?」

生田「そもそもなんで優樹ちゃんなのか・・・」

鈴木「もしかして・・・いや関係ないか」

道重「なに?言ってみてよ」

鈴木「うーん 優樹ちゃんトゲ刺しましたよね あの花のトゲ」

工藤「刺してました でもトゲが刺さっただけでああなるとはとても・・・」

飯窪「トゲなら私も刺しました でも私は何ともありませんよ」

小田「人から花が生えるって事は身体の中で種が成長したって事ですよね・・・」

鞘師「そんなことって有り得るの!?」
830娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:09:35.66 0
工藤「普通なら有り得ませんよ でも実際目の前で茎が伸びて
   蕾が開いて花が咲いたの見てるんです しかもすごい速さで・・・
   有り得ないことが実際起こってしまったんです」

石田「普通の植物ではない事は確かだよね・・・」

鈴木「なんか・・・生きてるみたいだったよね クネクネ動いてさ・・・」

生田「それに優樹ちゃんをあの花が乗っ取ったって感じがしたっちゃ」

道重「庭に歩いて行ったときね・・・」

飯窪「庭に行ったのはまーちゃんの意思ではなく花の意思って事ですかね・・・」

工藤「そしてまーちゃんが木になった」

小田「こんな話 信じろって言うほうが無理ですよね・・・
   私でもいきなりこんなこと言われても信じませんよ」

・・・・・・

譜久村「そういえば古垣さんはあの花を道端で見つけたって言ってましたよね」

鞘師「うん 言ってたけど・・・それがどうかしたの?」

譜久村「みんなあの花は初めて見たよね?」

全員が頷く

譜久村「もしかしたらこの辺り原産の花なのかも」

鈴木「そうかもしれないね 生まれて初めてあんな花見たし」
831娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:10:11.78 0
譜久村「ってことは・・・」

譜久村はリビングにある本棚に向かった

生田「何探しとるん?」

譜久村「この辺り限定の事ならきっとあの本に・・・」

譜久村は上から下へと指を動かす

工藤「あの本ってもしかして!」

譜久村「あっ!あった!」

譜久村は本を取り出すとパンパンと埃を叩き
その本をテーブルの上に置いた

工藤「やっぱり!地方見聞録!」

譜久村「困ったときはこれに頼るしかないよね」

工藤「見てもいいですか?」

譜久村「どうぞ」

工藤は本が傷まないように丁寧にページをめくった

メンバー全員がその本を覗きこむように見ている
832名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:47:56.77 0
きたw見聞録
833名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 22:49:25.60 0
見聞録キター!!!
834娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:02:10.99 0
石田「海底洞窟だって・・・なんか凄そう」

小田「神秘的ですね・・・」

鈴木「抜けない簪・・・なんだろうこれ」

鞘師「昔ここに漁村があったんだね」

道重「無くなっちゃったんだね」

興味のある記事はあるものの関係ありそうな記事はなかなか見つからなかった

さらに数ページ進むと1枚の白黒写真が目に付いた

鞘師「これ!白黒で分かりにくいけどあの花じゃない!?」

石田「本当だ!確かに似てますね!」

小田「何て読むんですかねこれ・・・」

そこには雌卵花と書いてあった

飯窪「メランカ・・・でいいのかな?」

写真の横には短いが記事が書いてあった

工藤「この花は雌卵花と言いこの辺りにしかない貴重な花だ
   とある知人に聞いた話だがこの花のトゲには決して触れてはならない
   触れれば死を招くケースがある との事だった」
835娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:03:15.46 0
道重「触れたら・・・死ぬ・・・」

全員が庭で幹になった佐藤を見た

工藤「そしてこの花は不思議なことに雄花しかない
   雌花が存在しないのだ
   ではどうやってこの花は種を作り繁殖していくのか
   そこは今だに謎のままだ」

謎と言われているこの花の繁殖をメンバー達はこの目で見た
人の身体を介して繁殖するということなのだろうか

工藤「そしてまた不思議なことにこの花は必ず1箇所に8輪の花を咲かす
   さらに不思議なことに片方に5輪もう片方に3輪 合わせて8輪
   必ずこのパターンで咲いているのだ」

写真には確かに5輪と3輪 合わせて8輪の花が写っている
しかし幹の部分が佐藤よりはるかに小さく小動物くらいの大きさだった

記事に書かれていることは佐藤と完全に一致した

鞘師「やっぱり・・・トゲだったんだ・・・」

飯窪「でも!私は何とも無いです!」

道重「死を招くケースがある・・・
   だから絶対って訳ではないみたいだね」

小田「トゲを刺しただけで 身体から雌卵花が生える・・・」

工藤「こんな恐ろしい花がこの世にあったんですね・・・」
836名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:04:00.78 0
好きな木はなんですか・・・まーちゃん・・・
837娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:04:50.47 0
鈴木「ねぇ この写真の幹の部分だけど何だか犬の形に見えるんだけど」

石田「本当ですね・・・言われて見ればそう見えます」

道重「この写真の雌卵花は犬から生えた物ってこと?」

鈴木「本当に犬だとしたら・・・そうなりますよね」

鞘師「この犬も優樹ちゃんと同じようにトゲに刺さりこの場所で幹に変わった・・・」

譜久村「雌しべが無いってことはこれがこの花の繁殖方法?」

小田「生き物に寄生して種を増やす・・・」

飯窪「寄生虫ならぬ寄生花ですか・・・」

道重「しかも寄生して花を咲かせた後はしっかり土のあるところに移動して
   そこで根を生やして寄生した身体を幹に変えてしまう・・・」

飯窪「そんな恐ろしい植物聞いたことが無いです」


小石川「痛い・・・」

突然一緒に地方見聞録を見ていた小石川が腹部を押さえた

工藤「小石川さん?」

佐藤の時と同じだった
まさか小石川も・・・誰もがそう思った

小石川「痛い!・・・痛い!!!」
838娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:05:40.40 0
小石川は徐々に声が大きくなってくる

明らかにただの腹痛とは違うようだった

道重「小石川さん・・・まさか!?」

小石川「痛い!!!助けて!!!」

小石川はこれから自分に起こることが予想できているせいか
恐怖で青ざめている

しかしメンバー達は何をすることも出来ない
ただ声を掛け続けることしか出来なかった

小石川「助けて!!!・・・痛い!!!」

小石川の口や鼻 耳から血が流れ始めた
トゲで傷つけられているのだろう

小石川は喉をかきむしり始めた
いま蕾は喉を通っているのだろうか

メンバー達はこれから起きることに備え身構えている

そしてついに小石川から蕾が顔を出した

口から鼻から耳から
そして下半身はジーンズを突き破って3つの蕾が現れた

佐藤の時と同じように8つの蕾が現れ
茎はクネクネと蛇のように何かを探しているかのように動いている
839娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:06:37.67 0
小石川「なぜ・・・わ・・・た・・・し・・・」

小石川は声にならぬ声を振り絞っていた

譜久村「小石川さん・・・」

メンバー達は一度佐藤のときに見ているとはいえ
その異様さ不気味さ恐怖
そしてこれから小石川は死んでしまうという現実に直面しながらも
何もできない自分達に対するもどかしさで
泣きながら見ていることしか出来なかった

茎の動きが一斉に止まった

そして8個の蕾が一斉に花開いた

やはり同じ花だった・・・

小石川は花が咲いたと同時に死んだ・・・


数分後 小石川は佐藤と同様に再度動き出した

南側の庭に出ると佐藤の隣で仰向けになる
手足が地中に潜って根になり
頭と胴体は徐々に木質化し幹となった

庭に計16本の雌卵花が鮮やかに咲いていた

小田「なんで・・・小石川さんはトゲに触ってないのに!!!」
840娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:07:32.13 0
トゲに触ってなくても雌卵花になる・・・
その衝撃の事実がはっきりしたときメンバー達は血の気が引いた・・・

自分達もこうなる可能性がある・・・という事だった・・・


ピンポーン


このタイミングで来客が現れた

譜久村は顔面蒼白の状態でゆっくり玄関に向かった


警察官「警察です 先ほど救急隊の方から連絡がありまして」

譜久村「警察・・・来てくださったんですか・・・!」

譜久村は警察をリビングに通した

メンバー達は警察官に軽く会釈はするが心ここにあらずだった
自分達もこうなるかもしれない
その事実で他の事など何も考えられなかった

譜久村「庭です・・・」

警察官「この花が・・」

譜久村「はい・・・」

警察官「さっきは一人だと聞いたんですが・・・これは二人なのですか?」
841娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:08:19.86 0
譜久村「たった今・・・もう一人が・・・」

警察官は庭に出て雌卵花をよく観察した
そして何枚も写真を撮影した

警察官「根が張り動かす事が出来そうもないので
    この写真を持って一度署に戻り対策を検討します」

道重「はい・・・お願いします」

警察官「それとこの事は既に誰かに連絡されましたか?」

道重「いえ・・・まだ誰にも」

警察官「そうですか まだ口外されないようお願いします
    ご家族にもまだこの事は連絡しないで下さい」

道重「わかりました」

警察官「この・・・お二人のご家族の連絡先など分かりますか?」

道重「家族はちょっと分からないです」

警察官「そうですか ではこの二人の名前と住所は分かりますか?」

道重は佐藤の名前と住所を紙に書き 小石川の名刺と一緒に警察官に渡した

警察官「代表であなたの連絡先をお聞きしたいのですが」

道重「私のですか?」

道重が言う電話番号を警察官は自分の電話に登録した
842娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:09:12.74 0
警察官「では私から連絡があるまでここを動かないで下さい」

道重「え?・・・明日の昼にはここを発つ予定なんですが」

警察官「それまでには連絡差し上げます」

道重「そうですか」

警察官「では一度失礼します」

警察官はそう言うと別荘を後にした


生田「ここを動くなってウチら軟禁状態ってことやん」

鞘師「そういうことだよね」

工藤「でもハル達がやるべきことは1つですよ
   トゲに刺さっていなくても雌卵花になると分かりました
   つまりここにいる全員 雌卵花になるかもしれないって事です
   原因を突き止めないと・・・」

石田「うん 原因が分かれば何か対策が分かるかも知れない」

小田「他にも雌卵花の記事があるかも知れないので地方見聞録見てみましょう」

飯窪「そうだね・・・なにか手がかりがあるかもしれない」


メンバー達はもう一度地方見聞録を覗き込んだ
843作者@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:15:29.76 0
今日はここまでにしておきます

んー読者さんたちに楽しんで頂けているかどうか不安です・・・
最後は謎解き要素も入れる予定です
844名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:17:04.73 0
こえええええええええええええええええ
めっちゃこええええええええええええええええええええええ
845名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:19:39.09 0
体から花が出て来るってエイリアンみたいで怖いよ、実際に見たらお漏らししてしまう・・・
846名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:20:07.67 0
乙です
油断してたから怖かったw
847名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:21:11.95 0
すごく面白いです
明日が待ち遠しい
848作者@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:26:08.22 0
よかった・・・
明日事態は急展開します!
849名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:27:19.73 0
すげーワクワク
ビオランテを思い出したw
850名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:29:39.54 0
譜久村「みんなあの花は初めて見たよね?」
全員が頷く
譜久村「もしかしたらこの辺り原産の花なのかも」

この時点で地方見聞録さんくるー!!と察した期待しますた
851名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:33:10.00 0
ピンクのしおりでは死に至らしめるようなものじゃなく
ちょっとスケベな植物になるとこまで見えた!!触手的な!!
852名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:41:18.70 0
「そのまま鍵をして5分間放置したあと鍵を開けると本気で亜佑美ちゃんに怒られた」

これ読んだ時ゲームの『デデー』って曲が聞こえてギャグパートかと思ったのに…まさかのホラーw鬼太郎的雰囲気でドキドキする
853名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/17(木) 23:48:26.64 0
古垣が実は幽霊で怪現象が次々メンバーを襲う展開かと思いきや植物化とは!?
854名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 01:26:08.73 0
描写がだいぶ痛そうだからイテテって感じになっちゃうけど
謎解きは楽しみだなあ
855名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 03:53:35.84 0
狼でSS読むの初めてだけど面白くてずっと更新楽しみにしちゃってる
856名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 03:58:42.68 0
カレー作りのリクエストが採用されたのかは定かじゃないが
嬉しいな
857名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 07:49:32.36 0
858名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 08:04:35.84 0
8本の蕾のうち1本はうんこまみれという現実
859名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 08:50:22.16 0
なんてことを言うんだなんてことを
アーモンドクラッシュポッキーを想像したじゃないか
860娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:47:35.55 0
記事のタイトルだけでは分からない事もあるので
関係無さそうなタイトルの記事でも目を通した

辞書のように分厚い地方見聞録を隅々まで目を通す

時刻はいつの間には23時になっていた

鈴木「これも関係ないかぁ・・・」

石田「これも関係無さそうです」

これを全部読み終わる頃にはきっと夜が明けているだろう

ずっと下を向き記事を読んで疲れたのか
首を回し始めるようになっていた

鞘師「秘密研究所の移転・・・関係無さそう・・・」

タイトルを読んでそう思いながらもざっと記事に目を通した

鞘師「あっ・・・」

記事を流して読んでいると記事の中に雌卵花という記述を見つけた

鞘師「雌卵花あった!」

道重「本当!?」

鞘師「この記事です!」

鞘師は記事を指差した
861娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:48:15.10 0
譜久村「秘密研修所の移転?」

小田「全然関係無さそうですけど・・・」

鞘師「ちょっとくどぅ!早く読んで!」

工藤「ハルがですか!?」

鞘師「いいから早く!」

工藤「もう・・・ちゃんと聞いてて下さいよ!」

工藤は地方見聞録を手前に引き寄せて渋々記事を読み始めた

工藤「譜久村家がこの土地を購入する以前 この土地に秘密研究所があったらしい
   この秘密研究所で以前働いていたと言う人物と知り合う事ができた
   絶対に口外しないという約束でこの研究所で何が行われていたのか
   聞き出すことに成功した

   その事実に私は衝撃を受けた
   この施設では兵器の製造が行われていたと言うのだ
   兵器と言ってもミサイル等のような兵器ではない
   その兵器は植物兵器と呼ばれていた

   その植物兵器というのは以前記述した雌卵花 
   その雌卵花は研究所が作り出した植物兵器だったのだ

   雌卵花は雄花しか存在しないため雌卵花単体では繁殖できない
   ではどうやって繁殖するのか?
   それはメスの動物の体内で繁殖するというのだ
   その方法として試作段階ではトゲから細胞を動物の体内へ送り込む
   というものだった
862娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:49:25.55 0
   この細胞は女性ホルモン(エストロゲン、ゲスターゲン)のうち
   ゲスターゲンという物質を元に分裂を繰り返し体内で雌卵花を作り出す
   
   雌卵花は開花までを動物の血液を養分に成長し
   開花後は地中に根を張るために宿った身体を動かし
   土の上に移動させ身体を根や幹に変えその場に自生するよう
   全てがプログラムされている

   しかしトゲに刺さるのを待つだけでは繁殖力に乏しいとして
   新型が開発されたというのだ
   トゲでの繁殖に加え花粉でも繁殖できるように改良された
   一年中昼夜問わずこの花粉は飛散するように作られた

   この花粉が体内に取り込まれるとゲスターゲンの最も多く分泌される子宮に移動する
   そこで卵子が受粉(動物が受粉と言うのもおかしいがこの場合これが適当だろう)
   すると種が生成され体内の血液で雌卵花が成長するというものだ
   その成長スピードはすさまじく数時間で蕾が開花する

   この受粉による繁殖は定期的に排卵する(月経がある)動物にしか適用しない
   花粉を体内に取り込んだとしても排卵後であればその後の月経時に血液と共に排出され
   受粉は成立しない
   しかし月経後から排卵前 そして排卵中にこの花粉を取り込めば
   卵子が受粉し雌卵花の種が生成される

   小動物での実験は終了し次はヒトでの実験が行われる可能性がある
   そしてこのプロジェクトは国家機密である

   知人はこの研究が恐ろしくなり研究所から逃げ出したのだという
   研究所は移転し今もどこかで研究が進められている

   この知人は今 身を隠しひっそりと生活している」
863娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:50:06.57 0
小田「植物兵器・・・」

石田「なんでそんなものを・・・」

飯窪「花粉を人が受粉だなんて・・・」

譜久村「はっ!」

譜久村は突然走り出して窓を閉めた
花粉が中に入ってこないようにするためだった

工藤「トゲに刺さってない小石川さんから雌卵花が生成されたのは
   雌卵花の花粉を取り込みそして排卵日だったから・・・」

鞘師「つまり優樹ちゃんと小石川さんは実験に利用されたってこと!?」

道重「ねえ!もしかして!・・・あの古垣さんって・・・」

鈴木「ひょっとして・・・研究員?」

生田「ウチらで実験するために雌卵花を持ってきたん!?」

飯窪「でも待ってください!古垣さんだって女性ですよ?自分も危ないんじゃ?」

石田「きっと雌卵花が生成されないワクチンみたいなのがあるんじゃない?」

道重「ねぇ いま生理後で排卵前の人・・・いる?」

道重が全員に確認すると鈴木・生田・鞘師・小田が排卵前だということが分かった
道重の計算によると約10日以内にこの順番で排卵するものと思われる
鈴木に至っては明日か明後日かもしれないとの事だった
864娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:50:44.67 0
鈴木「私も・・・死ぬの・・・?」

鈴木は死を宣告されたと同じようなもので
小刻みに震えはじめた

工藤「鈴木さん大丈夫!はるなんだってトゲが刺さっても何も起きなかったじゃん!」

鞘師「うん・・・絶対死ぬって決まったわけじゃないんだよね・・・
   大丈夫・・・きっと大丈夫・・・」

鞘師は自分に言い聞かせた

生田も小田も不安そうな顔をしている


小田「あの・・・これって国家機密なんですよね」

生田「そうみたいやね」

小田「国家機密を知ってしまった私達はどうなるんでしょうか」

石田「どうなるって・・・?」

小田「ただ誰にも言わないように・・・それだけで済むんでしょうか?」

鈴木「もしかして私達・・・」

工藤「消されるとでも言うんですか!?冗談じゃないですよ!
   勝手に実験台にされて勝手に消されるなんて!」

道重「ねぇ・・さっきの警察の人さ・・・何か怪しくなかった?」
865娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:51:15.78 0
鞘師「怪しい?」

道重「まーちゃんと小石川さんのあの状態を見て驚くどころか
   興味深々で写真を撮ってたように見えたの」

鈴木「あの人 実は警察じゃなくて研究員ってことはないですか!?」

譜久村「でも警察手帳はちゃんと見せてもらったけど」

道重「偽物ってことはないかな?」

譜久村「そう言われると自信はないですけど・・・」

小田「本物だとしても国家機密なら警察もグルって事も考えられません?」

生田「研究員と警察と国がグルになってるとしたら
   ウチらもうどうすることもできんっちゃ!」

工藤「本当に警察から連絡なんて来るんですかね・・・」

鈴木「もし来たとしてももしあの警察が黒だったらどうなるの?」

道重「もう帰っていい・・・なんてことあるわけないよね」

小田「私達が帰れば口外される可能性もあるわけですから」

石田「やっぱり私達・・・みんな殺されるの・・・?」

工藤「いや 殺しちゃったら実験の意味がないよ」

小田「排卵日はみんな違うんですからしばらくは様子を見ると思います」
866娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:52:00.62 0
鞘師「じゃあその期間が過ぎたらどうなるの?」

小田「それは・・・分かりませんけど」

生田「結局実験期間が終わったら口封じで消されるんちゃうん?」

譜久村「そんな・・・」

工藤「もしあの警察官がグルだとしたら実験期間中は
   ハル達を逃がさないようにすると思うんです」

飯窪「警備員などを配置したりするのかな?」

工藤「そうなる前に・・・逃げませんか?」

生田「せやね 衣梨は賛成」

譜久村「今のうちにお父さんに迎えに来てもらえるよう電話してみる!」

譜久村はスマホを持ち電話を掛けようとした

譜久村「あれ・・・圏外になってる・・・」

他のメンバー達もスマホを確認する

鈴木「ほんとだ・・・さっきまでは電波入ってたのに」

譜久村「もしかして・・・電波基地局が・・・」※(第3話参照)
867娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:52:31.86 0
石田「やっぱり私達をここに閉じ込める気なんだ・・・」

工藤「もうこうなったら歩いて逃げるしか!」

鞘師「仕方ないね 歩いて逃げよう!」  

飯窪「でもどこへ逃げるの?」

工藤「とりあえず譜久村さんの私有地から抜けてその後の事はそれから考えようよ」

道重「そうだね じゃあみんな荷物まとめて!」
868娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:53:20.68 0
・・・・・・

古垣は秘密研究所でモニタを見ていた

研究員「とりあえず今のところは上手く行っているようだな」

古垣「そうね 初めての人体実験でトゲと花粉の両方の成果が見れるなんて思わなかったわ」

研究員「あと何人が受粉するのか あと数日は様子見だな」

古垣「人から雌卵花が生えるのは初めて見たけど 結構悲惨なものね」

研究員「うん あの子達は気の毒だが・・・まぁ研究の為だ仕方ない」

古垣「あの子達芸能人らしいのよ」

研究員「芸能人!?それはちょっとまずいんじゃないか!?口外されたら一気に広まるぞ!」

古垣「そう思って手は打ってあるわ 井伊田さんに協力をお願いしたの」

研究員「井伊田さんか 彼女達は生きて帰れないかもしれないな・・・」

女性研究員「その後異常はありませんか?」

古垣「大丈夫よ あなたが設置してくれた隠しカメラのおかげでよくモニタリング出来てるわ」

女性研究員「それは良かったです」
869娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 12:54:44.05 0
・・・・・・

メンバー達は荷物をまとめて玄関に集まった

道重「準備はいい?」

全員が強く頷いた

工藤「じゃあ行きましょう」

工藤が玄関のドアを開けて全員が外に出た

工藤「とりあえず北に向かって走りましょう!」

メンバー達が走り出そうとしたその時

井伊田「どこへ行かれるおつもりですか?」

突然目の前に現れたのはさっきの警察官だった

井伊田「連絡があるまでは動かないでくれとお願いしたはずなんだが・・・」

工藤「なんでここに居るんですか?署に戻って対策を考えてくれるんじゃなかったんですか!」

井伊田「対策はもう決まったよ」

工藤「え?」

井伊田の後ろに銃を構えた数人の男が現れた

道重「どういうことですか!?」
870娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:00:17.13 0
井伊田「見て分からないか?こういう事だ」

生田「やっぱりグルだったんや・・・」

井伊田「研究が終わるまではここに居てもらわないと困るんだ
    これは国家機密でね 私はプロジェクトの一員として警察に派遣されたんだ
    後ろにいる男達は国の特殊部隊だ
    君達が逃げないようにここでしっかりと見張っているからな」

小田「やっぱり・・・最後には全員殺す気なんですね」

井伊田「それは君たち次第さ いい子にしてればもしかしたら助かるかもな
    でもその前にあと数人は死ぬ事になるだろう 綺麗な花を咲かせながら」

石田「ひどい!なんで私達がこんな目に!」

井伊田「運が悪かった・・・としか言えないな」

鞘師「絶対許さないから!」

井伊田「さあ 早く中に戻るんだ さもないと」

後ろの男達が銃を構える

メンバー達は別荘の中に戻るしかなかった
871娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:00:50.33 0
〜監禁1日目〜 

いつの間にか夜が明けて朝となっていた

メンバーたちはあれからずっと泣いていた

この別荘で雌卵花になるのをひたすら待つ
受粉する可能性が無いメンバーも実験期間が終われば殺される
それをひたすらこの別荘で待つ

これから地獄の数日間が続くのかと思うと生きている心地はしなかった

鈴木は何気なくテレビをつけた
特に見る気も無かったのだがこの静かな空間が辛かった

ちょうど朝のニュースの時間だった

ニュースのテロップを見た瞬間メンバー達は目を疑った


『モーニング娘。メンバー OG道重 全員事故死』


鞘師「どういうこと!?」

工藤「なんでみんな死んだことに・・・」

石田「事故死・・・」

飯窪「もう・・・死んだことにされてる・・・」

生田「やっぱり・・・実験が終わったら全員殺す気なんや・・・」
872娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:02:08.64 0
〜正午〜

譜久村家の私有地入り口に譜久村の父がいた

譜久村父「どういうつもりだ!ここは私の土地だぞ!」

入り口には数人の警察官と特殊部隊がいた

警察官「この土地は国が強制的に差し押さえとすることになった」

譜久村父「何を言ってるんだ!?こんなことが許されるわけ無いだろう!」

警察官「とにかくこの先には入れない お引取り願いたい」

譜久村父「この先に私の娘が居るんだ!そこを退け!」

警察官「娘?あの中の誰かの父親か 報道にもあっただろ 全員事故死したよ」

譜久村父「そんなわけがないだろう!なんで事故死でこの土地が差し押さえになるんだ!」

警察官「・・・」

譜久村父「国は一体何を企んでいる 何をするつもりだ!」

警察官「早くお引取り願おう さもないと公務執行妨害で・・・」

特殊部隊が銃を構えた

譜久村父「くそっ!!!」

譜久村の父は仕方なく一度その場を後にした
873娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:02:58.11 0
〜監禁2日目〜

鈴木は体調の変化から排卵の兆候が伺えた

道重「どう?」

鈴木「今のところは何とも無いですね」

譜久村「このまま何事もなく過ぎてくれればいいけど・・・」

鈴木はとにかく落ち着かなかった

もしかしたら数時間後には自分も佐藤や小石川と同じようになっているかもしれない

落ち着けるわけがなかった

工藤「鈴木さん!大丈夫です!きっと大丈夫ですから!」

メンバー達は鈴木を落ち着かせるために何度も声を掛けた

 
夜になっても鈴木から雌卵花が生えてくることはなかった

どうやら受粉しても必ず雌卵花が生成される訳ではないということが分かった

鈴木「私・・・助かったのかな・・・?」

道重「もうかなり時間経ってるよね?」

譜久村「香音ちゃん助かったんだよ!受粉しても必ず雌卵花になるわけじゃないんだよ!」

メンバー達に一筋の光が見えた
874娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:04:05.68 0
〜監禁5日目〜


メンバー達の精神もかなり弱っていた

食料などは別荘の周りを巡回している特殊部隊が差し入れていたので心配はなかった

だが食事など喉を通る精神状態では無かった

ニュースではモーニング娘。と道重の事故死の事で持ちきりで
追悼番組なども放送されたりしていた

メンバー達は家族の事も気になっていた

家族達は事故死と伝えられながらまだ娘達の死を確認していないはずだった

だが連絡手段が無いために本当に死んだのか確認出来ないでいるに違いない


この日は生田が排卵予定日のはずだった

譜久村「衣梨ちゃんどう?」

生田「うん・・・たぶんしてると思う はっきりとは分からんっちゃけど・・・」

道重「痛みとかは?」

生田「痛みは無いですね」

石田「このまま過ぎてくれればいいですけど・・・」
875娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:04:57.80 0
その日の夜
生田に異変が起こった

突然お腹を押さえた生田に飯窪が気付いた

飯窪「生田さんっ!」

飯窪の声を聞いて全員が生田を見た

『生田さん!』『衣梨ちゃん!』

生田「来ちゃったみたいやね・・・」

譜久村「やだ・・・そんなのやだぁ!」

生田は激痛に顔を歪める

生田「痛い・・・痛い!!!」

次第に声が大きくなる

生田「みんな・・・さよならっちゃね・・・」

鈴木「衣梨ちゃん!やだあ!」

生田「痛い!!!・・・痛い!!!!!!」

助けたいがどうすることも出来ない
全員がただ泣くことしか出来なかった
876娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:05:32.91 0
生田「いたあああああああぁぁぁいい!!!!!」

雌卵花の茎にあるトゲが生田の内部をズタズタに切り裂き
生田は激痛に悶える

そしてついに雌卵花の茎と蕾が姿を現した

8本の茎と蕾が現れまた蛇のように動いている

生田は自分から生えたそれを見て放心状態になっている

そして真っ赤で鮮やかな雌卵花が花を咲かせた・・・


もう3度目・・・

生田は5日間も監禁された挙句に雌卵花となった
もうメンバー達はその姿に驚きはしなかったが
悲しみだけは慣れず怒りは増幅する一方だった

たった一つだけ生田に言ってあげたい
端正な顔立ちの生田に真っ赤で派手な雌卵花はとても良く似合っていた


数分後雌卵花によって生田は動かされ
庭に根を張り幹となった

庭に24本の雌卵花が並んでいた・・・
877娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:07:00.97 0
・・・・・・

古垣「受粉による雌卵花生成は二人目ね」

研究員「今日で5日目か」

古垣「残り長くても5日ってとこかしら もう少し頑張りましょう」

研究員「そうだな・・・」

・・・・・・


〜監禁7日目〜


もうほとんど誰も口を開かなくなっていた

この別荘に監禁されて1週間になろうとしている

外に出れないということ以外は生活に支障は無かった

しかし心も身体も限界だった


道重の計算では今日が鞘師と小田の予定日だった

二人に今のところ異常はない
878娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:08:03.68 0
10時ごろ玄関のドアが開いた

やってきたのは三井だった

譜久村「三井さん!?」

三井はビニール袋にたくさんの食料を持っていた

道重「なんで三井さんが・・・?」

三井はビニール袋を道重に渡した

道重「ありがとうございます・・・」

三井「報道で皆さん亡くなられたとお聞きしたんですが・・・
   本当に良かったです・・・」

譜久村「三井さん よかったら中に入りませんか?」

三井「いえ 中には監視カメラがありますから」

譜久村「え?」

鞘師「監視カメラ?」

三井「それとこれを・・・」

三井はタバコケースほどの大きさの黒いケースを道重に渡した

道重「これは?」

三井「・・・では失礼します」
879娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:10:05.42 0
三井は道重の問いには答えずに別荘を去った

石田「なんですかね?このケース」

道重「開けてみようか」

道重は黒いケースを開けた
そこには小さな薬品と注射器そして小さく折り畳まれた手紙が入っていた

譜久村「手紙ですか?」

道重「工藤ちょっと読んでみて」

工藤「みなさんもうお気付きかと思いますが これは植物兵器の人体実験です
   私は譜久村家にお仕えしながら秘密研究所の研究員でした
   皆様が人体実験のモルモットとして選ばれたときは大変ショックを受け
   研究所の幹部にターゲットを変えて欲しいと懇願しましたが聞き入れてはもらえませんでした
   私はこの別荘に隠しカメラを設置するという任務に就かされました
   今 皆様は研究所でモニタリングされています
   私は研究所のモニターで一部始終を見ておりました
   
   しかし 私はもう・・・限界でした・・・
   皆様を助けたい でもどうすることも出来ない・・・
   私は他の研究員達の目を盗み 雌卵花のワクチンを盗み出すことができました
   しかしたった1つです
   私は研究員でも下部組織に属しており雌卵花の生成条件などはよく分かりません
   生成される人 されない人 なぜそうなるのか分からないのです
   よくよくお考えになり 誰にお使いになるか慎重にご検討ください
   
   そしてもうすぐ皆様に助けが来ます
   それまでもうしばらくのご辛抱です 頑張ってください
   最後に 本当に申し訳ありませんでした・・・」
880名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:13:14.15 0
うぅ…下腹部がゾクゾクするぜ…
881名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 13:33:59.26 0
>>880
じき花が咲くな
882娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 14:12:16.58 0
譜久村「三井さんが・・・研究員・・・」

道重「そしてこれがワクチン・・・」

飯窪「三井さんは初めから私達を助けようとして下さっていたのですね」

鞘師「それと助けが来るって・・・」

小田「助かるかもしれないんですね!」

誰かが助けに来る
その言葉に今まで塞ぎこんでいたメンバーに微かな光が見えた

工藤「その前に・・・このワクチンを早く!」

石田「これで助かるの?」

鈴木「でも・・・一つしかない」

飯窪「あと受粉する可能性があるのは
   鞘師さんと小田ちゃんですよね」

道重「どうするの?雌卵花が出てくる前に使わないと!」

工藤「どっちだ・・・鞘師さんか・・・小田ちゃんか・・・
   それとも二人とも雌卵花が出てくるのか・・・」

石田「トゲに刺さったか受粉した人で助かったのは はるなんと鈴木さん
   雌卵花になってしまったのはまーちゃんと小石川さんと生田さん
   この関係性を考えればなにか分かるんじゃないかな?」
883娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 14:12:59.20 0
小田「助かった人と雌卵花になった人との違い・・・」

道重「誰か・・・何か思いつかない?」

鞘師「はるなん 香音ちゃん・・・
   優樹ちゃん 小石川さん えりぽん・・・」

譜久村「なんだろう・・・あああ早くしないと!」

石田「あ・・・分かったかも・・・」

突然石田が何かに気付いた

道重「本当!?」

工藤「なに!?」

全員が石田に注目した

石田「雌卵花になった3人の共通点って・・・」




    入力してください     決定
    ↑

 (小石川は石川梨華として考えてください)
884作者@転載は禁止:2014/07/18(金) 14:18:46.52 0
入力方式の選択肢ですw

続きはまた夜に〜
885名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 16:51:09.94 I
わかった!たぶん…
886娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:51:09.19 0
石田「そうですよ!血液型ですよ!」

小田「みんなA型!」

飯窪「雌卵花にならなかった私はO型 鈴木さんはB型」

工藤「残った鞘師さんはAB型 小田ちゃんはA型」

譜久村「つまりワクチンを使うのは・・・」

『小田ちゃん!』『さくらちゃん!』

小田「私ですか・・・」

道重「早く小田ちゃんにワクチンを!」

しかし誰もワクチンを手に取らない
ワクチンは注射式でもちろん誰も使ったことが無かった

鞘師「注射・・・」

道重「だれか出来ない!?」

工藤「やった事ないですよ・・・!」

道重はメンバーを見回した
そして独断で決めた

道重「石田!お願い!!!」

石田は口に手を当てて驚いた
887娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:52:04.69 0
石田「私が・・・ですか・・・」

工藤「あゆみんがんばれ!あゆみんなら出来る!」

鞘師「亜佑美ちゃんお願い!」

飯窪「この中じゃきっとあゆみんが一番器用だからあゆみんしかいないよ!」

石田はワクチンを受け取って注射針を見つめた

小田「私も・・・石田さんにやってほしいです」

石田「分かりました・・・やってみます・・・」

小田は左腕を石田に差し出した

石田はワクチンを注射器に吸い込ませる
そして小田の腕に注射針を当てた

小田「あのどなたか私の腕握ってもらえせんか?
   血管が浮き出るように強く」

鈴木「分かった!」

鈴木は小田の腕を強く握った

石田は小田の腕に浮き上がった血管に注射針を合わせる
しかし緊張のせいか震えて標準が合わない

工藤「あゆみん落ち着いて!」

道重「石田しっかり!」
888娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:52:45.04 0
石田は集中して針を見つめる

石田「あは(笑)集中すると私笑っちゃうんです」

工藤「おい!!!」


気を取り直して注射に集中する

石田「小田ちゃん・・・痛かったらごめんね・・・」

小田「はい・・・」

小田はギュッと目を瞑った

石田「行くよ!」

小田「はいっ!」

石田は小田の腕に注射針を刺しワクチンを投与した


石田「よかった・・・」

飯窪「さすがあゆみん!」

小田「ありがとうございます!」

小田へのワクチン投与はとりあえず上手く行った
あとは雌卵花にならないことを祈るだけだった
889娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:53:51.98 0
・・・・・・

古垣「何やってるのかしら・・・」

研究員「うん なにか集まってやってるみたいだが」

古垣「誰かが発症しそうなのかしらね」

研究員「かもしれない 様子を見てみよう」



〜正午〜

別荘の外で何やら物音が聞こえる

窓から外を覗くと信じられない光景が目に飛び込んできた


メンバーカラーのTシャツを着た数え切れない程のモーニング娘。のファン達が
特殊部隊と戦っていた

道重「みんな・・・来てくれたんだ・・・」

飯窪「みんなが・・・助けに来てくれた・・・」

メンバー達はその姿に涙した

銃の発砲音も聞こえる
特殊部隊に発砲され負傷しているファンもいる
命を懸けてまでファン達はメンバーを助けようと必死に戦っていた
辺りを埋め尽くすほどのファン達に特殊部隊は成すすべがなかった
890娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:55:09.66 0
特殊部隊が武器を捨てて逃げるのを確認するとメンバー達は外に出た

地響きのような歓声がファン達から起こった

『助けに来たよ!』『遅くなってごめんね!』『もう大丈夫だぞ!』

メンバー達は泣きながら何度も何度も頭を下げた

ファン達の先頭に現れたのは譜久村の父だった
後ろには他のメンバーの家族達もいた

譜久村父「入り口が警戒されてて入れないから海から船で来たよ
      ファン達とみんなの家族を乗せてね」

譜久村の父はツイッターでモーニング娘。のファン達に呼びかけていた

娘達はまだ死んでない 別荘に閉じ込められている
私一人ではどうにも出来ない ファンの皆さん助けてほしい

その呼びかけに応えたファンは1000人を超えた

譜久村家が所有する大型船にファン達とメンバーの家族を乗せ 海からこの別荘にやって来たのだった


しかしそこに佐藤と生田 そしてマネージャーの小石川が居ないことには気付き始める・・・

メンバー達は事情を説明した・・・

特に佐藤と生田の家族とファンから嗚咽が漏れる

譜久村父「とにかく今は 特殊部隊の応援が来る前にここから離れよう
      海岸に船が付けてある そこまで走るんだ!」
891娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:56:18.37 0
・・・・・・

メンバー達とファンはこの地から逃れることが出来た

数日しても鞘師と小田から雌卵花が現れることは無かった


そしてメンバー達は生放送のニュース番組に緊急出演した

モーニング娘と道重が生きていた

国内は騒然となった

しかしメンバー二人とマネージャーが犠牲になったこと
そして国家機密の植物兵器研究を生放送で全て暴露した

全国民から総バッシングを受けた国と研究所は即座にこのプロジェクトを中止した

三井がツイッターで研究所の位置を暴露すると研究所には多くの反対派が押し寄せ
研究所と雌卵花の研究資料などプロジェクトに関する全ての物が破壊破棄された
そして植物兵器研究は完全に消滅した

研究資料を読んだ人の話によると現在は雌卵花A型というものが開発されていたようだ
いずれ雌卵花B型・O型・AB型と開発がされる予定だったという

この雌卵花が世に出れば恐ろしい事態になっていた
世界中の女性そして動物のメスが雌卵花と化し
繁殖能力を失った人間や動物は徐々に減少し
いずれは絶滅する

なぜ国がこのようなプロジェクトを行っていたのかは謎のままだ・・・
892娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:56:58.97 0
しかし別荘の庭にはまだ3人分の雌卵花が鮮やかに咲いていた

この花がある限りまだ雌卵花は繁殖を続ける

どうにかしてこの雌卵花を処分しなければならなかった


この日 プロジェクトに属していなかった警察数人と
A型以外のモーニング娘。メンバーそしてその関係者が別荘に集まった

警官「この雌卵花の処分方法なんですが 焼却という方法を検討しているんですが」

譜久村「燃やすなんてやめてください!だってこの幹は・・・」

警官「お気持ちはよく分かりますが・・・他に方法が無いんですよ」

石田「花を切るだけじゃダメなんですか?」

警官「切っただけではまた再生する恐れがあります」

鞘師「他にきっといい方法があるはずです!」

警官「我々も色々と検討はしたのですが・・・」


その時一人の女性が現れた

古垣だった・・・

古垣は殺人を犯した身だが国家機密に準じた事ということで
罪には問われていなかった
その事で国民からは疑問の声が上がっていた
893娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:57:43.31 0
古垣はメンバー達に一礼をした

鈴木「古垣さん!!!」

今にも古垣に殴りかかりそうな鈴木をメンバーと関係者そして警官総出で止めた

鞘師「古垣さん!よくもノコノコと来れますね!最低の人間ですよ!」

古垣は鞘師から浴びせられる罵声には一切反応せずに雌卵花となった3人の前に立った

飯窪「何をするんですか!」

古垣はバッグから何かを取り出した
それは小田に投与したワクチンとは別物のもう少し大きい薬品だった
それを注射器に吸引すると佐藤の幹に刺して注入した

すると8輪の雌卵花が枯れ始め地面に落ちた

石田「雌卵花が枯れた・・・」

そして木質化して幹になった身体が徐々に人肌に変わっていく
根になった手足も人肌に変わっていった

鞘師「あっ!・・・あああ!!!」

鈴木「戻った!・・・優樹ちゃんだよ!!!」

メンバー達から喚起の声が上がる

石田は道重に電話を掛けていた

石田「戻ったんです!!!まーちゃんが元に戻ったんですっ!!!本当なんですよ!!!」
894娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:59:02.45 0
古垣は小石川と生田にも同じ薬品を投与した

二人とも雌卵花が枯れ木質化していた部分は人肌に戻った


古垣「持ち上げて手足を抜いてあげてください」

警官達と男性スタッフが3人を持ち上げ手足が地中から抜けた


しかし3人はぐったりしたままだった

譜久村「やっぱり・・・死んでるんですか?」

古垣「大丈夫 雌卵花が生きている間は幹も生きている
   でも雌卵花は今枯れた 急いで病院へ」

そう言うと古垣はすぐに別荘から去り姿を消した


病院に運ばれた3人は瀕死の状態だったが一命は取り留めた

しかし雌卵花の茎のトゲで傷つけられた体内の損傷は激しく
雌卵花に吸われた血液の量もかなりの量だった

この治療だけでも数ヶ月はかかるということだった
895娘。たちの夜 南国編 第6話@転載は禁止:2014/07/18(金) 18:59:46.40 0
数ヵ月後

日本武道館でコンサートが行われた

この日は生田と佐藤の復帰記念コンサートだった

関係者席には道重の姿もあった
小石川は大澤の任期満了とともにに退社したが
関係者席で道重の隣に座っていた

生田と佐藤の療養中に新メンバーも追加され
初めてメンバー全員が揃ってパフォーマンスを行った

メンバー達は今までに無い最高の笑顔とパフォーマンスでファン達を魅了した


新しいモーニング娘。がスタートした

そしてそれを見守る道重の姿

新生モーニング娘。は前へ進み続ける


さあ 行こうか


                                     終わり
896名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:07:26.85 0
警察と戦うヲタのところで笑ったw
お疲れ様です
897作者@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:09:35.90 0
読んでくださった方どもです!
今までと違うジャンルに挑戦してみました

始めは怪奇植物のストーリーと考えていたんですが
それだと全滅のストーリーしか思いつかず
でもこれが植物兵器だったらと思いついたらスラスラと書けました

駄文にお付き合いいただきありがとうございました!
898名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:23:34.34 0
おっつうううううううううううううううううううううううう
899名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:25:28.45 0
ヲタにwww
面白かったです
細かいことだけど
ワクチンは筋肉注射かな
血管は素人がやると噴水になるよ
900作者@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:30:10.68 0
>>899
どもです!
その辺は無知なんで何も考えて無かったですね
奇跡的に噴水にならなかったって事にしてください・・・
901名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:31:56.19 0
小石川さんはピーマコじゃなくて石川さんだったのか・・・
902名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:35:52.38 0
イメージ画像
http://i.imgur.com/HCEhnTM.jpg
903名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:37:28.67 0
乙乙
やっぱり痛そうだけどハッピーエンドでよかったぁ
まーとえりぽんの裸を想像してしまったのは秘密
904名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 19:49:46.17 0
TNY(特殊部隊を殴るやつ)
905名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:01:49.37 O
やっぱり我が軍は最強の精鋭部隊だったなw
ぽんまーも助かったしめでたしめでたし・・なんか腹が痛
906名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:03:04.57 0
だーいしの注射会
ボックス7枚セットをご注文いただけると参加できます
907名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:08:52.02 0
>>905
花が咲くぞー!
908名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:13:56.90 0
ヲタカッケーな
909名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:17:53.17 0
その後>>905の姿を見たものはなかった
彼の自宅の裏庭には一本の木が突然生えたと言う
910名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:19:58.99 0
佐藤「好きな木はぁーまさのファンの木です」
911名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:24:59.08 I
途中痛くて悲しかったけどえりまーよく頑張った!
912名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:42:58.96 0
天皇陛下の為には戦えなくても
娘。の為なら戦えるヲタさん達つえー
913名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:44:04.05 0
戦ってるうちに鞘師ヲタがどんどん増えていったらしい
914名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 20:59:31.10 0
おまえらも勿論メンバーがこんな目に合ってたら
銃を持った特殊部隊に突撃できるよな
915名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:01:57.44 0
ハンガー片手に特攻してやんよ
916名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:02:51.72 0
乙です
ちょっと異色な感じでしたね

ヲタは尊い(?)犠牲になったのかw
せめてお花くらい供えてくれたらうれしいかな
917名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:04:17.16 0
ちょっとひぐらしが浮かんだ
面白かったです皆助かって良かった
918名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:06:39.48 0
生田に赤い花が似合っていたってとこ
末満さんが好きそう
919名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:12:20.97 0
ヲタTわらたwww
920名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 21:14:45.72 0
某スレで黄Tが舞美にハグされてポイされるイメージがちょっと浮かんだw
921名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/18(金) 22:17:36.35 O
大変面白くございました
これあれか、CDドラマのウイルス兵器の話がヒントになってるのかな
922名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 00:38:23.51 0
乙でございます
あの展開でメンバーに死者が出なかった事と
フクちゃんパパがカッコ良かった事に安堵致しました
923名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 02:29:41.70 0
生きかえってめでたいが雌卵花に突き破られたまーちゃんの処女膜はかえってこない
924名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 02:32:17.30 0
しかしこの場合は内側から破られたのであって外から破られたわけではないのであって…
925名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 06:45:43.38 0
>>915
おれはトング片手に特攻するぞ
926名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 09:42:09.74 0
今まで頼りなかった譜久村父が活躍して良かった
927名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 13:10:52.88 0
928名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 16:56:07.54 0
929名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:00:52.48 0
930作者@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:07:04.23 0
>>916
負傷という描写しかしてないですけどね

>>921
CDドラマのウイルス兵器というのは分からないですね
似たようなお話なのかな


さすがにスラスラとストーリーが浮かばなくなってきたわw
サスペンスとホラーどっちがいいですかね?
読者さん達はホラーの方が反応良さそうだけどどうなんだろう・・・
931名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:07:51.03 0
自分はサスペンスのほうが好きかな
932作者@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:15:29.86 0
3話みたいのが一番いいのかな?
次々と死んでいって犯人は誰だ!?みたいな感じ
933名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:17:41.63 0

あーそうそうそんな感じ
あくまで自分はだから他のみんなはもちろんそうじゃないほうが好きかも知れないけど
934名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:18:39.67 0
自分もサスペンスが好きかな
935名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:21:31.79 0
映画のSAWシリーズの様なサイコスリラーみたいなのはどうかね
936作者@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:30:09.10 0
>>935
知らなかったのでググってきた
無謀なノルマを与えて出来なければ自分が死ぬみたいな感じなのかな?
みんな個性的だから心理描写が面白くなりそうな気はするね
937名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:44:18.23 0
>>936
そう
残酷だけど自分が助かる為に誰を犠牲にするのか?
極限状態でメンバー達はどういう選択をするのか見てみたいな
938名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 18:57:08.83 0
生田&石田vs飯窪の罪の擦り付け合いって何話だっけ?あれが個人的に好き
939作者@転載は禁止:2014/07/19(土) 19:01:58.49 0
2話の心理戦のことかな
第3者にまーちゃんが居たことで色んな思惑が混じりあうってやつねw
940名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 21:53:18.46 O
とりあえずスタッフやらマネやらが次々と惨殺されていく
そのダイイングメッセージが指すものは'14の皆殺し
もう猶予はならない
変態のリーダーにエースとお馬鹿のサブリーダー2人、さらにただスベルだけの石田に我が儘言って暴れるだけの佐藤
おまけにヘタレ工藤にギョニソマニアの小田というお荷物たち'14の仲間を守り抜くため
生田鈴木の超絶干されコンビが連続殺人鬼に闘いを挑む!
みたいなの
941名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 22:28:32.97 0
じっちゃんの名にかけて!
942名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/19(土) 23:44:13.45 0
>>940
色々とひでえwwww
943名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 01:32:53.59 0
>>940
いいNE!
944名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 02:27:59.30 0
>>940
超絶干されコンビが肉弾戦向きなのがツボだねw
945名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 08:55:03.97 0
>>937
良いなそれ面白そう
946作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 09:41:57.01 0
メンバー達の無記名投票でビンゴ
揃った列から消えていく
ビンゴだから道重以外の9人で道重は進行役かな

完全にあれのパクリだがw


譜久 生田 鞘師
鈴木 飯窪 石田
佐藤 工藤 小田


飯窪さん詰んだw
947作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 09:54:35.30 0
ちょっと変更 残った一人が死んでしまうのほうがいいな


1  2  3

4  5  6

7  8  9  0 ←2回戦へのシード 

席順は指定したレス番の時間下一桁で決める

例えばこれから道重の席順を決める このレスの時間下一桁   
948作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 09:56:23.92 0
1  2  3

4  5  6

7  8  9  道重 ←2回戦へのシード 


こんな感じで決めていく

面白いかどうかはワカンネw
949作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 09:59:49.39 0
譜久村抽選
950作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:00:30.77 0
1  2  3

4  5  6

7  8  譜久  道重 ←2回戦へのシード 


生田抽選
951作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:01:29.80 0
1   2   3

4   5   6

生田 8  譜久  道重 ←2回戦へのシード 


鞘師抽選
952作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:02:01.49 0
再抽選
953作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:02:30.02 0
再々抽選
954作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:03:08.35 0
1  鞘師  3

4   5   6

生田 8  譜久  道重 ←2回戦へのシード 


鈴木抽選
955作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:05:51.58 0
1  鞘師  3

4  鈴木  6

生田 8  譜久  道重 ←2回戦へのシード 


こんな感じで決めていって無記名投票でビンゴして
最後まで残ったらアウト みたいな感じ

面白いと思いますか?w
956名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:20:25.18 0
新狼のまーどぅスレでSAWっぽいの書いたことあるわ
ぽいっていうかがっつり参考にしたけど
957作者@転載は禁止:2014/07/20(日) 10:32:02.68 0
微妙か・・・没案
958名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 16:02:09.10 0
ホゼナント
959名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 18:56:46.38 0
雷に豪雨
サウンドノベルの日だ
960名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 21:52:20.86 0
メンバーのやる人狼ゲームも見てみたいが…スレ違いかなw
961名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/20(日) 23:20:10.01 0
まだガキさんが卒業する前に娘。メンでバトロワのスレがあったけどああいうのも面白かった
メンバーどんどん死んじゃうけどw
962名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/21(月) 01:53:38.69 0
963名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/21(月) 02:07:33.68 O
暴風雨の夜、高速道路のSAで立ち往生した娘。たちの乗ったバス
その車内で惨劇は始まった!
車内に漂い始めた異臭に一人また一人と吐き気を催したり呼吸困難に陥っていく


ついに誰かが叫んだ
「おならしたの誰っ!臭すぎるっ!」
964名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/21(月) 02:46:06.74 i
窓開けろww
965名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/21(月) 07:02:47.29 0
>>963
第2話の心理作戦の様にみんなで犯人捜し&罪の擦り付け合いだな、実はまーちゃんが犯人って事でww
966名無し募集中。。。@転載は禁止:2014/07/21(月) 12:47:08.77 0
悪臭で惨劇www
967名無し募集中。。。@転載は禁止
業者じゃないけど
かまいたちの夜とかチュンソフトのアプリがいまお安くなってるからやったことなかった人はこの機会にどうかな

http://s.inside-games.jp/article/2014/07/18/78696.html

個人的には428はオススメだよ