1 :
名無し募集中。。。:
2 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 17:42:24.74 0
3 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 17:44:17.10 0
4 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 17:46:17.71 0
「7.1」とかの枝番にしようかと思いましたが
後々わかりにくくなりそうなので
勝手な判断で「8」としました
5 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 18:11:56.20 P
おつ
6 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 18:42:44.87 0
おつおつ
7 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:19:05.86 0
おつおつおつ
まさか落ちるとはチェックが甘かったか
8 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:41:39.25 0
>>1 乙あり!
油断したー
前スレ一回も更新できんかったー
9 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:42:15.73 0
▼
夜、すっかり片付いて些か殺風景になった部屋の
大きめのベッドで優樹と寄り添いながら、遥はぼんやりと考え事をしていた。
熱帯夜。
優樹がしがみついてくるから、一層暑苦しいのだけれど
嫌だとは思わない。
今こうして隣に、穏やかに居られることが本当に有難い。
暫くはここにいさせて貰えることがようやく現実感を帯びる。
具体的なここでの生活が少しだけ見えてきた。
何故だか分からないけれど、さゆみや衣梨奈は歓迎してくれているようですらある。
聖や香音も、当たり前のことのように自分達を受け入れてくれた。
多分、こんな幸福なことはそうそう無い。
そして里保も、昨日トンネルの外で対峙した時とは随分印象が変わった。
どこかズレていて、基本的にどんくさい。
そして、友人たちと話す姿は、遠慮がちながらとても楽しそうだった。
どちらも本当の顔なのだろうけれど、
凄腕の協会魔道士であっても、同年代の女の子なのだ。
好きにはなれないけれど、優樹があれだけ気を許しているのに
尖った態度を続けるのも馬鹿らしいと感じはじめていた。
10 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:42:46.25 0
「どぅー」
「ん?」
耳元で優樹が囁く。
遥の視界に、殺風景な天井が戻った。
「みんな優しいね」
「うん」
「よかったぁ」
「そだね。本当に」
眠たげな優樹の声。そこには多分に安堵の色が混ざっていた。
優樹だって不安に違いない。
これからのことはやっぱりまだ何も考えられていない。
自分達がどうやって生きて、どうやって大人になればいいのか。
誰かの優しさに甘えずに生きられるようになった時、
自分達はどんな大人になっているのだろうか。
11 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:43:35.95 0
「星が綺麗」
顔を上げた優樹が、淡い光の差し込む窓のはるか向こうを見ながら呟いた。
いくつもいくつも、数え切れない星が優しい光を落とす。
多分あれは夏の星座。
習ったはずだったけれど、遥はその名前を忘れてしまった。
「ほんとだ」
遥は窓を見上げ、じっと星を数えた。
目を凝らすとどんどん見える星の数が増えて、瞬きをすると消えてしまう。
結局、夜空に幾つ星があるかなんて分かりっこない。
分からないけれど、それでも本当に綺麗だと思った。
そんなことを考えているうち、すーすーと穏やかな寝息が聞こえてくる。
それを聞いていると何だか自分も眠たくなって、
遥も程なく眠りに落ちた。
◇
12 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:44:06.34 0
朝、衣梨奈に揺り起こされて里保は目を覚ました。
衣梨奈が隣で「おはよう」と微笑む。
窓からは暖かい日差し。
今日は休日のはずだから、もう少し寝ていたいと思ったけれど
衣梨奈に言われて昨日の約束を思い出した。
殆どの朝をさゆみの家で迎えるようになって
さすがに休日でもお昼まで寝ていることは無くなったけれど
やっぱり里保は朝が弱い。
まだ夢現の頭を徐ろに起こすと
衣梨奈は里保の手を引いてさっさとベッドから降りてしまった。
13 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:44:37.83 0
二人寝ぼけ眼で顔を洗い、並んで歯を磨いていると
後ろからさゆみが顔を出す。
「おはよう二人とも」
「おはようございます」
「おはようございます、道重さん」
見ればさゆみはもう洋服を着ていて
お出かけするような格好。
「あれ、道重さんお出かけですか?」
珍しいなと思いながら衣梨奈が尋ねるとさゆみはにこやかに答えた。
「うん。さゆみもついてくことにしたの。暇だし。
それによく考えたら、大きなお買い物するのに生田が持ってるだけじゃ
お金足りなくなるかもしれないでしょ?」
さゆみと一緒にお出かけなんて初めてかもしれない。
何だか嬉しい。里保は口角が上がった自分の顔を鏡の中で見つけた。
14 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:45:36.57 0
「おはようございます」
里保と衣梨奈が身支度を終えた頃、眠そうな声が三人の耳に届いた。
短い髪の毛をボサボサに立てて目をこすりながら歩く遥。
そんな遥に手を引かれて歩く優樹は、まだ殆ど眠っていた。
さゆみと衣梨奈と里保が、そんな二人を見て楽しそうに笑う。
朝から随分と賑やかな道重家を、太陽が思い切り照りつけていた。
15 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:47:04.39 0
聖や香音とも待ち合わせて、昨日の7人が揃った。
天気は快晴。西の空にかかる入道雲が、夏を主張している。
既に騒ぎ始めた蝉の声を、柔らかい風が運んでいた。
すっかり打ち解けた遥と優樹を
衣梨奈と聖と香音が囲み、楽しそうに話しながら歩く。
少し後ろを、歩みの遅い里保とさゆみが並び行く。
話の輪には入っていないけれど、里保はこの雰囲気を楽しんでいた。
この街に来てから、朝のお出かけがいくらか好きになっている。
何だかんだというけれど、衣梨奈の影響は大きい。
「どう、りほりほ。問題は解決しそう?」
突然さゆみに話しかけられて、振り向く。
さゆみは相変わらずの優しい顔で笑っていて、
一瞬何のことだろうと思ったけれど、すぐに思い至った。
一昨日家に帰ってきた時の自分は、やはりさゆみの目から見ても
相当おかしかったんだろう。
実際、色々と頭の中を懊悩が飛び跳ね、それは何一つ解決も、前進もしていなかった。
さゆみにも随分心配を掛けていたのかも知れない。
それは自惚れだろうか。
16 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:47:59.67 0
里保は苦笑して答えた。
「全然です。でも……二人が今居てくれてよかったです」
少なくとも、優樹と遥が今前を楽しそうに歩いていることが
一昨日の煩悶の一つを前進させてくれている。
前を歩く優樹と遥を見る。
遥は、相変わらずぶっきらぼうだけれど、朝里保にもおはようと言ってくれた。
同じ屋根の下で過ごすことを受け入れるくらいには、里保に対する敵意を
引いてくれている。
凄い子だと思った。
親友を、大切な人を深く傷つけた張本人に「おはよう」と言えること。
里保自信、もし立場が逆だったら、そんな風には振る舞えないだろうと思う。
衣梨奈が傷つけられたら、そんな場面を想像すると自分が冷静でいられなくなる姿がありありと見えた。
里保は遥に感謝していた。
そして、そんな自分は本当に勝手な人間だなと自嘲する。
優樹と遥がいてくれてよかった。
その意味で言った言葉だけれど、里保はその言葉にこっそりと
別の意味を加えていた。
衣梨奈とさゆみがいてくれてよかった。
それから、聖と香音がいてくれてよかった。
17 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:50:09.57 0
「そうだね」
さゆみは、いつものようにニコリと笑った。
「ありがとうございました、道重さん」
「なにが?」
「えっと…心配してくださって」
「ふふふ、どういたしまして」
優樹と遥を受け入れてくれて、というとあまりにも自惚れが過ぎると思って
慌てて言葉を変えたけれど、何となくさゆみには見透かされているようで気恥ずかしい。
里保は意味も無くあたりをキョロキョロと見回して
一つ一つ夏を見つけながら歩いていった。
18 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:51:13.29 0
「そうっちゃん、はるなんのことも紹介せんと!」
前で談笑していた衣梨奈が突然声を上げた。
「はるなん?古本屋さんのはるなん?」
聖が不思議そうに尋ねる。
どうして急に、との思いが伺えた。
遥と優樹も突然飛び出した初めて聞く名前に首を傾げる。
「うん、聖と香音ちゃんにも改めて紹介するとよ!」
「うちら、はるなんのことなら知ってるけど」
「やけん、魔法使いとしてのはるなんを!」
「え、はるなんも魔法使いだったの…?」
人通りも無い朝の小径とはいえ
随分大きな声で会話するものだと、里保とさゆみが顔を見合わせて笑う。
それから、少し後ろを振り返り、とたとたとついてくる黒い猫にも笑いかけた。
「おはよう、はるなん。呼ばれてるよ?」
19 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:51:48.71 0
里保の声に、猫の姿の春菜が眉を下げて苦笑する。
「おはようございます、道重さん、鞘師さん。
私は、このタイミングで出て行ってもいいんでしょうか」
「おはよ、はるなん。いいんじゃないの?
多分あの子達ならストーカーだなんて思わないよ」
可笑しそうに笑うさゆみに
春菜は笑顔で溜息を一つ。
もう自分の尾行がこの二人にバレることに関しては諦めたけれど
それをネタにからかわれるのはちょっと辛い、なんて思いながら。
勿論、そうやって軽口を飛ばしてくれること、本当は全然嫌じゃないけれど。
20 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:52:43.85 0
「あ、はるなんいたー!」
後ろでの会話を耳に入れた衣梨奈が振り返り、
さゆみと里保に寄り添って歩く黒猫を見つけて嬉しそうに言った。
次々と振り返る先頭集団。
衣梨奈の言う「はるなん」が黒猫のことだと、遅れて気付いた
聖と香音が呆気にとられる。
その横で
「かわいー!」
と歓声を上げ、優樹と遥が駆け寄ってきた。
「今しがたご紹介に上がりました、私飯窪春菜と…ぐぇ」
優樹に有無を言わさず抱き上げられた春菜がジタバタと暴れる。
21 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:53:29.16 0
「うりうり。すごーい!どぅー、この猫喋るよ」
「ほんとだおもしれー」
「ちょっとちょっと、下ろして…」
春菜にじゃれつく遥と優樹を囲んで一同の歩みが止まる。
猫で遊ぶ悪ガキ二人といった微笑ましい風景に頬を緩めるさゆみと衣梨奈と里保。
それとは対照的に、聖と香音は何か不思議な物を見るような表情。
すっかり玩具にされている春菜を見て、
「やっぱり人間に戻ってから登場した方がよかったみたいね」
と、さゆみが意地悪な笑みで呟いた。
▲
22 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 19:54:54.12 0
だーちゃん、本当にどうしよう…
23 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 20:17:06.00 0
更新乙です
はるなんが大変なことにw
そしてだーいしも別な意味で大変なことにw
24 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 20:23:08.92 0
今まとめサイトで最初から読んでます
とっても面白いです作者さんありがとー
25 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 20:36:44.93 0
なんだろうこのハートウォーミング具合
とってもぽかぽか
でも直ぐにじゃなくていいからだーいしもひり出してあげてw
26 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 20:45:23.65 P
うんこみたいに言うなw
27 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 20:56:29.01 0
ありゃ?ひねり出してって書いたつもりが
だーいしごめんよ大好きだよ
28 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 21:32:06.79 0
作者さん乙です1さんも乙です
読んでいてこころがとても温まります
29 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 21:42:09.60 0
生田はどのくらい金持ってるのかな?
30 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 21:49:05.60 0
>>21 >春菜にじゃれつく遥と優樹を囲んで一同の歩みが止まる。
さりげなく10期全員の名前が入ってるなw
31 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 22:03:12.59 0
はるなんって黒猫だったのか
そうだよな地黒だもんな
いままでなぜか白猫と思い込んでたわ
32 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 22:10:12.34 0
33 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 22:37:03.61 O
だーちゃん?
ああっなるほどな
流石だな作者さんw
34 :
ひみつの文字列さん:2025/01/03(金) 04:11:43 ID:MarkedRes
日本国またはアメリカ合衆国、もしくはその両方の著作権法に触れる内容であると疑われることから表示できません。
35 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 22:46:29.17 O
このスレは良い職人が揃ってるw
36 :
【北陸電 - %】 :2014/01/19(日) 22:55:08.24 0
め
37 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 23:27:37.03 0
素敵なAAですね
38 :
名無し募集中。。。:2014/01/19(日) 23:32:41.49 0
39 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 00:20:03.46 0
だーいしは俺らの心の中で永遠に輝いてるよ
40 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 00:28:24.15 0
現実世界に則するとここからどぅが鞘師にデレるわけだが・・?
どうなるんだろうw
41 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 00:29:37.09 0
さすがに今回はまだオソロの服は買わないだろ
42 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 01:29:35.44 0
>>34 どこかにだーいしが隠れているんじゃないかと見てしまったw
43 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 01:58:10.74 0
ホントに作者さんがだーちゃん出すタイミング困っているなら…ここは読者が案を出してはどうだろうか?もしかしたら作者さんがピコーン!するかもだしw
44 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 02:32:16.20 O
さくらも忘れないで
45 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 02:40:43.59 0
りっちゃんの配役すら練ってたんだからだーいしの設定も登場シーンもほぼ決まってると思う
作者さんのどうしよう、ってのはホント最後のピースの位置くらいの話で
46 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 02:48:50.98 0
さくらはもう構想決まってるって前に言ってたよ?
なる程…最後のピースかぁ〜確かにこの作者さんがまったくノープランな訳ないかw
47 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 06:07:33.84 0
おは保
48 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 07:59:47.04 O
えりぽんおはよう
49 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 08:49:19.16 0
あゆみんおはよう
50 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 10:20:33.69 O
寝坊したヤシ
51 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 10:35:15.06 0
フクちゃん邸のお手伝いさんがずいぶん絡んでくるから実はだーいしかもと考えてたけど違ったのね
イクタがレジで支払いを済ませようとするも気付くと・・・財布がない!
「あたしと勝負して勝ったら返してあげるよ」
そこには財布片手に盗みで生計を立てるパン屋の娘がドヤ顔で立っていた
なんてw
52 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 12:29:35.32 0
お昼
53 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 12:47:37.65 0
鞘師は石田の唇を奪おうとするかも
54 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 12:54:13.50 0
魔道士として登場してビルやスベリーズを書いてくれるかもしれない
一般人として登場してあゆみずっきを書いてくれるかもしれない
なんかフラッと現れてさゆに抱きかかえられるかもしれない
55 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 12:58:16.45 0
CDジャーナル買いに行こう
56 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 15:02:25.57 0
ほ
57 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 15:02:26.25 0
変態蔓延
58 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 16:16:35.41 O
ち、違うヤシ
59 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 17:53:02.43 0
ハウ
60 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 18:49:44.18 0
石田の唇が鞘師のMP回復アイテムだったりしないかなぁ
61 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 18:59:23.59 0
ノノ刀e p‘)
62 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 20:12:45.67 0
欲情?
63 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 20:25:51.82 0
64 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 21:26:03.52 0
あげるんだろうね
65 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 21:54:34.55 0
ノノ刀e _l‘)<どぅっ!
( BOIN )
| | |
(__)__)
66 :
名無し募集中。。。:2014/01/20(月) 22:50:15.81 0
あげ
67 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 00:03:07.46 0
やっほーたい
68 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 00:50:35.12 0
さーくら
69 :
ウブな魔導士りほりほ:2014/01/21(火) 01:32:44.59 0
「ねえ、りほりほは本当はえりぽんのこと好きなんでしょ?」
放課後の教室の中、里保ほ香音にそう切り出されてギクリとした
「いやー、そんなことないよー」
里保は衣梨奈への恋心を悟られまいとそう誤魔化したが香音にはそんな事はお見通し
「またまた、そんなこと言っちゃって素直じゃないんだから」
「ほんとにそんなんじゃないってばっ」
里保は照れて否定の言葉を口にするが香音にはそれが嘘だと分かっている
「良いの?りほりほ君がそんな風に奥手だったらえりぽんは誰かに取られちゃうよ」
それは里保も気にしていたことである
愛しの衣梨奈は確かにモテる、持ち前の魅力で人を魅了し虜にする
いつのまにか里保の知らない女の子と親しくしていることもよくある
ただそれでも焦りはするが勇気が出ず自分の気持ちを打ち明けられず、ただ見ているだけ
特に衣梨奈はフクちゃんと仲が良く、いつもこの2人は一緒にいて自分は間に割って入っていけない
ぽんぽんコンビが目の前でイチャイチャしていても嫉妬して見ているだけしかできなくて
衣梨奈が誰かに取られるとしたら、その誰かとはフクちゃんだろう・・・里保は漠然とそう思っていたが
香音が名前を出したのは意外な人物だった
「例えば道重さんとかっ!!」
「えっ!?何で道重さん?」
思いもよらぬ人の名前に里保はキョトンとしたが香音は力説する
70 :
ウブな魔導士りほりほ:2014/01/21(火) 01:33:51.46 0
「だって怪しいと思わない?えりぽんと道重さんは長い間同じ家の中で同棲しているんだよ、デキててもおかしくないよ」
「でもまさか道重さんとえりぽんに限ってそんな・・・」
道重さんと衣梨奈がデキてるはずがない里保はそう思っていたが香音はさらに自論を強調する
「甘いわ!あの2人は1つ屋根の下2人暮らしなのよ、私達がいない時はいつも2人きりなんだから」
香音は2人暮らし、2人きりという言葉を強調してそう言った
そこで里保はハッと目が覚めるような思いがした
確かに道重さんと衣梨奈は長い間2人きりだった、自分が見ていない時にあの2人が何をしているのか自分は知らない
もしかしたら誰も見ていない2人きりの時は・・・
予想もしていなかった意外な盲点に里保は気になってしょうがなくなって、いてもたってもいられなくなった
「ちょっと、うち行ってくる!!」
里保は香音に別れの挨拶するのも忘れ一目散に駆け出した
「ふっ・・・行ってらっしゃい・・・」
香音はそんな単純一途な里保を見送った
道重さゆみが植木鉢の花達に水をやっているとチャイムも無しにいきなり道重邸の玄関から里保がやって来た
「あらどうしたの、りほりほ?そんな血相をかいて・・・」
「道重さん、えりぽんはどこにいるヤシ!」
「生田ならだいぶ前にあなたに会いに出かけて行ったわよ」
71 :
ウブな魔導士りほりほ:2014/01/21(火) 01:35:13.00 0
衣梨奈が自分に会いに出かけて行った?
もしかしてニアミス!?
「えりぽんがうちに会いに?」
「そうよ、りほりほの顔が見たいからあなたの部屋まで行くって」
「あははは、そう何だ!なーんだ思い違いだったみたいヤシ」
「??? 変なりほりほ・・・」
やっぱり道重さんと衣梨奈がデキているとかありえるわけがない
そもそも香音が変な事言うから勘違いしてしまった
里保はそう安心して衣梨奈へとケータイで連絡した
数回のプルルという音の後、衣梨奈がケータイに出た
「あっ里保今何してると?」
「うん今ね道重さんの家にいるの」
「ほんと?えりはね今ね里保の部屋の前まで来てる」
「そうなの?ごめんね」
「ねえ今から会おうよ里保」
「うんいいよ・・・どこで待ち合わせする?」
「そうちゃっね、いつもの喫茶店でどう?」
衣梨奈と待ち合わせする約束を交わし里保はウキウキとした気分で笑顔になった
72 :
ウブな魔導士りほりほ:2014/01/21(火) 01:38:25.62 0
衣梨奈は里保との通話を終わらせてケータイを切った後、ベットの隣で寝ていたフクちゃんが声をかけた
「ねえ今の誰?」
「里保っちゃ、里保が会いたいみたい、今から里保に会いに行く」
裸で毛布に包まるフクちゃんは里保の名前を聞いて一瞬表情が曇った
行かないでと言いたかったが、切り替えの早い衣梨奈は自分の服を着ている最中で身支度を整えようとしていた
フクちゃんはそんな衣梨奈の背中を少し寂しそうに見ていたのを衣梨奈は気づいていたかどうか・・・
「またね、聖」
衣梨奈はそう言い残しフクちゃんに振り向きもせず高級ホテルの部屋から出て行った
道重さゆみは嬉しそうな里保の顔を見て胸がチクリと痛んだ
衣梨奈は里保に会いに行くと言ったが、それは衣梨奈の嘘だと道重さゆみは分かっていた
本当はフクちゃんに会いに行っていたのだ、おそらく今頃は情事の後だろう
衣梨奈とフクちゃんはもうすでにデキている
それを里保は知らない、もしも本当の事を打ち明けたら里保は傷ついてしまうだろう
おそらく嘘に騙されていることを知ったら里保は悲しみのあまり涙も出ないだろう
だから道重さゆみは本当の事を言えなかった
自分が師匠と弟子の関係を超えて密かに衣梨奈と逢瀬を重ねていることも里保には隠している
何も知らない里保は無邪気に道重邸を後にしていく
きっとデートにどんな服着て行こうか悩んでいるのだろう・・・
その里保の後ろ姿を窓から眺め道重さゆみは罪悪感と共に何も知らない里保が不憫だと思った・・・
「里保・・・許してね・・・」
(ノД`)終わり
73 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 01:40:25.97 0
(´;ω;`)
74 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 01:42:56.97 0
途中で語尾やヤシになった時点で嫌な予感がしたけど・・・
あとズッキのりほりほ呼びはちょっと違和感
75 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 01:56:20.04 0
ノノハヽ カタカタ
ノリ*TーTリ__ <大丈夫ヤシうちはこんなことではへこたれへん
|( つ_/ /
`┬(_| ̄| ̄ ̄ ̄|
76 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 01:56:54.50 0
だれか生鞘に愛を与えてください
77 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 02:08:02.16 0
ノリ*´ー´リ<だ・・・大丈夫ヤシ ただの体だけの関係ヤシ えりぽんの心はうちのものヤシ えりぽんが本当に心から好きなのはうちだけヤシ
78 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 02:29:02.80 0
ノノ刀e _l‘)<・・・・案外、本当にそうかも知れませんわよ
79 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 02:50:07.63 0
|||9|‘_ゝ‘)<里保・・・
80 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 03:15:38.24 O
ノリ*´ー´リ<何も知らないえりぽんの
ノリ*TーTリ<寝顔にアイロン落とす手に涙が落ちてゆく
81 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 03:19:33.35 0
危ないだろw
火傷とかw
82 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 03:51:20.95 0
ノリ ;´ー´;リ<うぅ〜えりぽん〜・・・ ジュー
|||9|#‘_ゝ‘)<熱っ!!!里保なんしよーと!!??
ノリ ;´ー´;リ<えりぽんが悪いんだよ、えりぽん、えりぽんがフクちゃんと、えりぽんがえりぽんが・・・
|||9|‘_ゝ‘)<もー里保はヤキモチ焼きっちゃね。えっちぐらいで・・・
ノリ ;´ー´;リ<だってえりぽんが・・・ヒック・・・他の子とえっちしたぁー・・ヒック
|||9|‘_ゝ‘)<里保にはいつもえっち以上のことしとるやろ
ノリ ;´ー´;リ<そうだけど・・・ヒック
|||9|‘_ゝ‘)<もう泣かんでいいちゃよ。今夜はいつもより優しくするけん
83 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 04:12:14.08 0
エッチ以上のこと・・・ゴクリ・・・
84 :
駄作ですみません:2014/01/21(火) 04:34:50.80 0
ただいま
...
誰からの返事も無い
それもそのはず今の時刻は午前3時
部屋の電気を点けると服を着替えパソコンの電源を入れる。
テレビに向かって指を向け軽く振るうとテレビが昔の映画を映し出す。
久しぶりにお酒を飲んだ高揚感のせいか眠気はまだないが
それでも冬の部屋に1人きりというのはなんだか切ない。
テレビの映画には若い俳優が老獪な俳優と勝負の真っ最中。
これは何のスポーツだったっけ?
そんなことを思いながら軌道の終わったパソコンの前に座るといつものネットパトロールを始める。
今日はあまり集中出来ないのか動かす指にもあまり気持ちが乗っていない。
酔い覚ましにとキッチンへ向かい紅茶を入れる。
1人が長いせいかこれといったものが無い我が家、
玄関までの庭も雑草が生えわたったままだった。
魔法で綺麗にしてしまうのは簡単だったが
何故かそんな気分にもなれずにそのままにしている。
いつものように魔法で沸かしたお湯とパックのお茶では味気ないのは分かっているがそれももう慣れっこだった。
紅茶の入ったカップを持ちパソコンの前に戻ったさゆみは椅子に腰かけるとテーブルに突っ伏しながら溜め息を吐く。
「あーあ つまんない」と大きな独り言を呟いた。
85 :
駄作ですみません:2014/01/21(火) 04:36:37.96 0
しばらく深夜の静寂が続いた後、突然テレビから大きな声がした。
画面をよく見ると,さっきの老獪な俳優が派手なガッツポーズをしていた。傍らには若い俳優。
ボーっとしながら眺めていると、少しだけ内容が理解出来た。
老獪な俳優が若手に勝負の世界を教え込んでいた。
えーっとトム・クルーズだったかな?
カッコいい男性よりも可愛い女の子が好きなさゆみにとっては思い出せなくて当たり前の事かもしれなっかった。
老獪な俳優は最後まで思い出す事はなく、エンディングでの紹介でポール・ニューマンだと知るだけだった。
日本でいう師匠と弟子って感じなのかな?
そんな事を考えながら映画の終わったテレビを消すと椅子を180度回転させた。
そこには少女だった頃のさゆみを描いた一枚の絵が壁に飾られていた。
もう何十年になるか分からないが一緒に育った里の記憶も少し薄らいできていた。
「明日は何か面白い事でも起こらないかなぁ」
そんな事を呟きながら壁に向かって歩き出しながら指をくるっと回転させた。
まだ少し酔いの残るさゆみは無意識のうちに魔法を使っていた。
パソコンの画面には未来を見る魔法によって映し出された明日の景色が
さゆみはそんな事には気づかず壁の絵を取り外すと
最近使う事の無くなった部屋へと入っていった。
リビングのパソコンから
『新垣さんを返せ!』
そんな声が響き渡ったがさゆみの耳には届いていなかった。
86 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 04:41:24.46 0
自分が酔っ払って思わず書いてしまいました。
87 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 06:47:41.69 O
乙乙
続きがあればよろしくです
88 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 07:25:25.44 0
一体なにが
89 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 07:41:28.30 0
90 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 07:42:37.62 0
91 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 08:48:24.00 0
二度寝
92 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 09:50:45.96 0
93 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 10:32:40.37 0
84-85書いた者です
さゆの過去の深夜の1ページをボケるつもりで書こうと思っただけだったのに
色々浮かんできてしまい途中で書き直して本編の伏線っぽく
さゆ目線でのプロローグのように書いてしまいました。
しかも稚拙な文章でよく理解出来ないところが多くて…恥ずかしい
本編の作者さんには申し訳ない限りです。
このスレが2チャンデビューの酔っ払いの事と許して下さい。
一応さゆとえりぽんが初めて会う前日のつもりです。
94 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 11:45:45.41 O
>>93 なるほど
「新垣さんを返せ」という意味が分かりました!
95 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 12:07:48.62 0
ソワソワ ウロウロ
ノリ*´ー´リ 三 |||9|~_ゝ~) 三 リ`ー`*リ
96 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 12:32:59.82 0
97 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 12:38:54.96 0
里保がんばりん!
そしてウブなヤシ子に萌える
98 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 15:11:43.96 O
ヤッシッシ
99 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 17:10:15.10 0
スーパーヤシ子
100 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 18:33:24.12 0
ぱっぱらぱー
101 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 20:11:18.38 0
小田ちゃん楽しみ
102 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 20:42:05.39 0
リ|`・_ゝ・)<汚い海を返せ!
jjj ´_`jj<突然なにを…
リ|`・_ゝ・)<ショージ師匠のギャグや、覚えとき
103 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 20:44:47.32 0
リ|`・_ゝ・)<誤爆したわ
104 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 21:48:34.54 0
今日もスパゲッティ
105 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 22:53:09.86 0
そわそわ
106 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 23:10:15.43 0
避難所は避難所で展開してるからね
こっちは元々何でもアリだからおk
107 :
名無し募集中。。。:2014/01/21(火) 23:27:44.42 O
微妙に誤爆してないかww
108 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 00:04:59.26 0
寮から出張おつ
109 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 00:41:14.16 0
誤爆は魔法使いスレの華
110 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 00:48:58.61 0
ノノ*^ー^)σ〜〜ピコピコピコ〜〜〜
111 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 01:56:51.62 0
>>107 これ見て避難所でも外伝が展開されてるのかと
思わず新狼のスレを覗いてしまった
112 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:00:29.69 0
このスレ最初に立てた時は
えりぽんの魔法がこんなに地上波で猛威を振るうようになるとは思わなかったよ
113 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:01:38.99 0
▼
結局、優樹と遥に散々弄ばれて開放された春菜は
人の姿に戻るタイミングも掴めず、猫のまま同行することになった。
改めて香音と聖に挨拶をすると、二人は喋る猫に心底驚いていたけれど
声や話し方が春菜そのものだったので、次第に慣れてしまった。
里保はそんな二人の順応力に関心しながら
後ろをついて歩いていた。
のんびり歩いて、商店街へ。
衣梨奈の先導で店を回る。
7人と一匹で賑やかに話しながら、お買い物は進んだ。
優樹と遥に二人で一つ、小さな勉強机を買う。
勿論運べないから後で配達してもらうことに。
それから椅子も二つ。
道重家を捜索すれば、使っていないそれらもどこかに眠っていそうだけれど
折角なのでと大盤振る舞いするさゆみに遥は恐縮しきりだった。
一時の雨露をしのがせて貰うつもりだったのに
気がつけばどんどんと道重家の一員になる準備が進められている。
申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、
さゆみ達の優しさが嬉しかった。
優樹もそれを感じとって大いにはしゃぎ、みんなを楽しませる。
不安が大きかった分、安堵も喜びも倍増していた。
114 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:02:18.73 0
猫を連れて入っても気にしない緩い店が連なる商店街を一巡。
最後に洋服屋さんに入っていった。
さゆみの今日の目的の一つでもあった、遥と優樹に似合う服を選ぶ為。
家にあった可愛い服を着せるのもいいけれど、折角ならば二人の普段着を新調したい。
何せ二人は街に逃げ込んできたその時の服しか持っていない。
難色を示した遥を押し切って
わいわいがやがや、優樹と遥のファッションショーが始まった。
5人と1匹がそれぞれ渾身のコーディネートを披露して、
ノリノリの優樹と照れて真っ赤になった遥に着せていく。
大いにお店に迷惑をかけて昼近くまで盛り上がった後、
固辞しようとする遥を無視してさゆみの財布で大人買い。
それから揶揄い過ぎたお詫びにと、遥の希望である動きやすいカジュアルな服も
数点買って店を出た。
それぞれの手に大荷物を抱えて歩く前を
手ぶらでひょこひょこと歩く春菜。
一同、その左右に揺れる尻尾を見ながら、
沢山の戦利品を得た満足感に浸り街を闊歩した。
「いやー、二人共超可愛かったわ。いい買い物したねほんと」
心底満足気に微笑むさゆみに、聖も続く。
「本当ですね!聖なんか感動しちゃいました」
「美少女は何着ても絵になるって本当だね」
香音も続けて面白そうに笑った。
遥は苦笑い。優樹はニコニコ。
115 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:03:04.78 0
「どぅーがあんな美少女だとは思わなかったよ」
里保もすっかり気分が高まって
遥に向かって笑いかけた。
「どういう意味っすか!」
遥が反射的に里保を睨みつける。
でも全然怖くなくて、里保は尚笑う。
照れているだけだと分かっているし。
気付けば普通に会話出来るようになっていた。
しかも、衣梨奈や聖や香音の手前かもしれないけれど
ぶっきらぼうながら敬語で話してくる遥が、とても可愛く見える。
出来れば嫌われたままでいたくない。
出来れば自分のことも好きになって欲しいと思うくらいには
里保は遥のことが好きになっていた。
「いやだってさ、最初会った時なんて普通に男の子だと思ったよ」
「そうなんですよ!どぅー髪の毛伸ばしたらめっちゃ可愛いのに、伸ばさないんですよ」
「いやだって、面倒くさいし…」
「髪長いのも似合いそう。折角可愛いんだし伸ばしてみたらいいじゃん」
「やですよ!」
優樹が話しに加わり、遥の髪の毛談義に花が咲く。
わいわいと盛り上がる里保と遥と優樹を
今度はさゆみと衣梨奈と聖と香音、それに春菜が遠巻きに眺める格好になった。
116 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:03:45.09 0
「里保ちゃんって、なんか普段はめっちゃ大人っぽいけど
急にすっごく子供っぽくなることあるよね」
香音が笑いながら言う。
「可愛い…」
聖の呟きは無視して、衣梨奈もニコニコと3人を眺めた。
「里保本当はめっちゃお子様やけんね」
「あんたもでしょ、生田」
「いやー皆さん本当に可愛らしくて、青春って感じで素晴らしいですね」
「はるなん、いつまで猫でおると?」
午前中の大人気が嘘のように、空気のように寄り添っていた春菜が悲しげに呟く。
「完全にタイミングを逸しました…」
117 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:04:25.86 0
お昼ご飯はペット持ち込みOKな洋食屋さんで
里保と衣梨奈のスパゲッティを分けて貰い、結局春菜はずっと猫の姿で通した。
聖も香音もすっかり猫の春菜に慣れてしまって
店内で静かに猫のふりをしているのがかえって変な感じ。
スパゲッティを食べる猫でも充分変なのだけれど。
レストランでも長居してお喋りに興じた一同は
昼下がりを終える頃、店を出てようやく帰路についた。
みんな荷物を抱えているし、一日随分歩き回ったものだから
いくらか口数も減って落ち着いた雰囲気。
それほど暑くないなと不思議に思って空を見上げた里保は
太陽を隠して西から空に広がっている分厚い雲を見つけた。
夕立が来るかもしれない。
帰り道の途中、駄菓子屋さんの軒先を通った衣梨奈が楽しげな声を張り上げた。
「花火!花火やりたいです!道重さん、花火買ってもいいですか?」
優樹も続く。
「はなび!やりたーい」
夏といえば花火。
皆の心が一気に、夜空に開く大輪の華や
硝煙の匂いと賑やかに爆ぜる手持ち花火に飛ばされる。
でもその空想はさゆみの言葉に打ち消された。
「ダメ、夏休みに入ってからにしようね。
みんなもう完全に忘れてるみたいだけど、もうすぐテストでしょ?」
118 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:04:57.94 0
その言葉が楽しい気分に包まれた学生達の心を、容赦なくどん底に沈ませる。
「あぁぁ……そうだ、テスト、テストがぁ」
「み、聖ちゃん落ち着いて。まだ一週間くらいはあるから」
「そうだよ。テストを乗り切って無事夏休みを迎えられたら、皆で花火しよ?
さゆみが特性のを用意してあげるから、ね」
迫る現実とテスト前の休日を買い物に費やした事実が重い。
でも、さゆみの優しい言葉と、テストの先に待っている夏休みを想うと
楽しみな気持ちも膨らんで、ちゃんと頑張ろうという気になった。
「絶対、約束ですよ道重さん!あーめっちゃ楽しみ。ね、里保」
「うん、楽しみ。だからテスト頑張ろうね」
辺りが暗くなった。
空が灰がかって、気付けば青が見えなくなっている。
「一雨来そうだね。じゃあふくちゃんと香音ちゃんは先にお帰り。
荷物ありがとうね。生田に持たせればいいから。りほりほ送ってあげてくれる?」
「はい」
折りよく聖と香音の家の方向とさゆみの家との分かれ道に差し掛かり、さゆみが声を掛けた。
今度は花火で、このメンバーで楽しむ為にもテスト勉強に励もうと考え直していた聖と香音は
その言葉に素直に従う。
119 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:05:38.28 0
「今日は有難うございました。優樹ちゃん、遥ちゃんもまたね」
「はい!有難うございました」
聖が挨拶を交わす。
「えりぽん、また明日」
「うん、また明日」
視線が交わり、何だか照れくさくなって二人が微笑んだ。
こんな挨拶もこんな別れもいつものことなのに、変だなと思いながら。
「すっごい楽しかったです。有難うございました。
えりちゃん、また明日ね」
「うん、また明日」
香音とも挨拶を交わし、衣梨奈が二人の荷物を受け取る。
里保が二人を送る為について、今日ずっと一緒にいた7人と1匹は
ここで分かれることになった。
120 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:06:57.19 0
衣梨奈は、何だか随分寂しくなったと感じた。
大勢でいたのが一気に減ってしまったから。
不意に冷たい風が吹く。
暫く歩いているとポツリポツリと雨粒が落ちだした。
「あー、降ってきたっちゃん…」
「ふくちゃんと香音ちゃんはギリセーフってとこかな。
生田、折角買った洋服濡らさないでね」
「はーい」
衣梨奈が『傘の魔法』を発動させる。
次第に地面の水玉が増えて来た。
「工藤と佐藤も、怪我に障ると大変だからこっちにおいで」
一瞬意味の分からなかった二人も
衣梨奈の魔法を見て理解した。
「生田のは半径55cmだけど、さゆみの傘は60cmだから3人で入れるよ。ちょっとくっつけばね」
言いながらさゆみも『傘の魔法』を発動させる。
優樹と遥を両手で引き寄せ傘に入れると、途端に雨足が強くなった。
二つの傘が大きな雨粒を軽快に弾く。
衣梨奈は、さゆみの『傘の魔法』が自分のそれとは違って、
いくらでも大きく出来るのを知っていたけれど、黙っていた。
121 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:07:32.23 0
「里保はこの分だとずぶ濡れですね…」
「うーん。通り雨だといいんだけど、結構降りそうな感じだね」
「私が鞘師さんの方に行きますよ。傘の魔法は使えませんが、傘を置いてあるので」
すっかり忘れられて雨ざらしになっていた黒猫が雨音に負けない高い声で言った。
「そう、じゃあはるなん、りほりほのことお願いしていい?」
「はい、任せて下さい!じゃあ、失礼します。またね、まーちゃんにどぅー」
春菜が来た道を戻り影のように駆けていく。
程なく、3人が家に帰りついた。
外の雨は激しくなっていて、みんな少しだけ濡れたけれど
一日の楽しさと、雨の日の程よい倦怠感に包まれて、なんだかふわふわしている。
戦利品の整理も取り敢えず後回しにしてリビングで寛いでいると
髪を湿らせて里保も帰宅した。
122 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:09:21.93 0
少しの間、4人でだらだらと過ごした後、徐ろに散会し
荷物整理やテストの為のお勉強に向かっていった。
さゆみはリビングに残り、パソコンを立ち上げた。
窓の外は夏の雨。随分と景気よく、ザーザーと音を立てて降っている。
そのせいで今日はちっとも暑くない。
それは嬉しいけれど、湿気が多くてどうも気持ちよくない。
部屋の照明をつけ、壁掛時計を見ると
今はもう夕刻だった。
今日のお買い物のことを思い出す。
遥も優樹も、本当に馴染むのが早い。
というか子供達はみんな、あんなものなのだろうか。
小さな話でも面白おかしく膨らませて、楽しむのが本当に上手いなと思った。
みんな本当に、気持ちがよくて、可愛くていい子達だと思う。
春菜も、流石の人気者ぶりで
すっかり打ち解けたようだ。
大抵の人に対して敬語を崩さない春菜が
思わず優樹と遥にはタメ口を聞いていたのが可笑しかった。
本当に賑やかになった。
ほんの数年前までなら考えられないくらいに。
123 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:09:53.77 0
不意にパソコンから通信のアラームが鳴り響いた。
あまりにも珍しい名前が画面に表示されている。
いい予感など、全くしなかった。
暫くアラームを聞いていたけれど、流石に煩くなって
さゆみは溜息を一つ。通信を繋いだ。
「どうしたの?珍しいじゃない。ていうか間違い?りほりほとえりぽん呼んでこようか?」
画面には初老の男が映った。
それはさゆみもよく知る人物。衣梨奈の父。魔道士協会執行局の局長。
『突然の通信で失礼いたしました。ご無沙汰しております。
率直に言います。娘達では無く、道重さんに、お願いしたいことがあります』
「なに?」
男の顔は強ばっていて、久しぶりに聞くその声は硬く重い。
碌な用事では無いだろうと思いながらも、続きを促すと、少し間をとって男が重々しく口を開いた。
『その街…M13地区に、先日狗族の少女が逃げ込みました。
その少女を……協会に引き渡して頂きたいのです』
124 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:10:25.07 0
「切るよ」
『このままでは狗族が滅びます』
通信を切ろうとした手を止め、さゆみはまた深く溜息をついた。
「ちょっと待ってなさい。りほりほ達を呼んでくるから。それに、当人たちも」
『これは、子供達には…』
「子供扱いするんなら、最初から巻き込むんじゃないよ」
怒気を孕んだ声で言い捨ててさゆみが立ち上がる。
画面の向こうの男は、何も言えず口を噤み、画面から離れるさゆみを見ていた。
「はるなんも入っておいで。人間の姿で玄関からね」
窓に向け冷たい声でさゆみが言う。
それから里保、衣梨奈と優樹、遥を呼びに向かった。
▲
125 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:13:07.14 0
前回前々回と今回の話を一回の更新分で書こうと思ってた俺
短くテンポよく纏められる能力が切実に欲しい
126 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:18:34.23 0
夜分におつかれさまです〜
ほのぼのから一転緊迫してくる展開
素敵です
127 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 02:59:42.86 0
相変わらずの読み応え
その描写力が逆に欲しいくらいです
128 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 03:01:33.90 P
ゆっくりでいいですよ
しかし物語は緊迫してきた…
129 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 03:47:19.23 0
狗族が滅びるとはいったい!?
130 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 06:04:32.08 0
昨日は、壮行会と撮影してきたよー
壮行会では、選手の方が『魔法の子』で覚えてくれとったって
嬉しいなー
魔法の子って覚えられてるだけでも嬉しいよ
感動しちゃうなー。。。泣
選手にも知ってもらえてるだなんて
幸せ者です
131 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 06:57:50.98 0
ほのぼのから一転…
どーなるんですかーーーーーー
132 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 07:09:18.60 0
更新きてたああああ
ほのぼのモードからシリアス展開への切り替わりがぐっと引き込まれて最高
133 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 07:39:43.26 0
乙です
緩急の変化が素晴らしすぎる
134 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 07:48:14.07 0
怒涛の急展開!益々目が離せない!
135 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 08:11:01.50 0
新・魔法少女エリキテル
136 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 09:17:44.55 O
傘の魔法の下りでさゆ策士やw
なんて思ったらただの雨じゃなかったとは…
137 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 10:54:54.39 0
あゆみんの出番が遠のく展開か
138 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 11:17:55.43 0
モリ娘。誕生
139 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 11:21:11.41 0
あゆみんより先に森三中が登場
140 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 11:37:13.22 0
仲間ではなく遣られる側に森三中
141 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 11:47:11.89 0
あゆみんはまーちゃんを守るために派遣された戦士ってイメージ…
142 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 12:24:01.62 0
生田局長が出てくると脳内変換でつんく♂として想像してしまうのはオイラだけだろうか…
143 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 12:43:52.17 0
俺はユースケ・サンタマリアを想像していた
144 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 13:25:05.57 0
auCMのせいで保全早めにしないと危険かな
145 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 14:45:59.93 0
あげ
146 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 14:46:01.65 0
今日は危ないかもな
147 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 14:51:28.04 0
’∀´)
148 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 15:40:27.82 0
あげ
149 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 16:59:31.74 0
CDジャーナル探し求め彷徨い疲れたから寝るヤシ
150 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 18:00:42.27 0
モリ娘出てくるのか?
151 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 18:30:54.52 0
ノリ*´ー´リ<ほんとはみんなで花火でもしたかったね
みんなでへび花火して「誰がこんなの買ったん?」って言われちゃったりしてさ
みんなに気付かれないようにそっとねずみ花火に火をつける2人なんかもいたりして
誰かがウィンク殺人事件したいって言ったらみんなでウィンクしあうの
ウィンクして 犯人を捜しあって 即席にできあがったステーシーたちは肩を抱き合って立つの
みんなで笑いあって そっと盗撮しちゃう道重さんがいたりして
花火が無くなったら最後に みんなで線香花火をするの まだゆらゆら揺れてる火種
私たちは無二の親友のようにみんなで火花を見る
でもそうはならなかった
152 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 18:34:41.89 0
153 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 19:40:09.82 O
w
154 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 19:46:38.88 0
この改変てなにげに苦労するんだよな
とてもおつ
155 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 19:51:18.20 0
まとめWikiの本編とこにネタバレ有りで詳しい登場人物紹介を付けようと思って
準備してたんだけど俺じゃ書けないことに気付いた
それぞれのキャラの紹介文考えてくれませんか?
156 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 20:39:09.89 O
道重さゆみ
不老不死の魔法を会得した伝説の三大魔導士の一人
突然現れた生田衣梨奈が何人もの美少女を自分の前に連れてくる未来を予知し、永らく親しんでいた勝手気儘な一人の生活をあっさり捨て去った稀代の変態
事実、生田の後を追うように鞘師譜久村鈴木さらに佐藤工藤と美少女が集まっており、その予知が正しかったことが証明されている
157 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 20:40:38.24 0
>子供扱いするんなら、最初から巻き込むんじゃないよ
みっしげさんかっけぇ〜!
158 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 20:43:02.14 0
>突然現れた生田衣梨奈が何人もの美少女を自分の前に連れてくる未来を予知
これって本編の内容だっけ?
いや別に外伝の内容が混ざってちゃいけないって訳でもないだろうけどネタに走り過ぎてる感が否めないなぁと
159 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 20:50:59.01 0
どう見てもネタだw
160 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 20:53:08.83 0
道重さゆみ
鞘師里保のパンツを会得した伝説の変態魔導士の一人
突然現れた生田衣梨奈が何人もの美少女を自分の前に連れてくる未来を予知し、永らく親しんでいた勝手気儘な一人の生活をあっさり捨て去った稀代の変態
事実、生田の後を追うように鞘師譜久村鈴木さらに佐藤工藤と美少女が集まっており、その予知が正しかったことが証明されている
ネタ改変しようかと思ったら
後半そのままで充分ネタだった
161 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 21:09:03.63 0
さゆが生田を弟子にした理由を考察してた時に出たネタだぞw
162 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 22:12:07.05 O
あげ
163 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 22:32:02.92 0
前スレのふくちゃんの紹介でいいと思うw
164 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 23:34:34.72 0
保湿
165 :
名無し募集中。。。:2014/01/22(水) 23:35:27.66 0
あげ
166 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 00:37:38.45 0
最近外伝が無くて寂しいね
167 :
156:2014/01/23(木) 01:11:42.50 O
もちろんネタだよw
本気にしないでww
168 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 01:48:07.36 0
すいません
酔うと書きたくなってしまって…
批判覚悟です
さらっと読んでいただければ幸いです。
84−85の続きです
169 :
出会いの朝:2014/01/23(木) 01:49:07.49 0
冬とはいえ陽ざしが暖かく感じられる時間になり
そんな冬の太陽の光がさゆみの顔を照らし眩しさというよりも程良い暖かさを感じて目を覚ました。
昨晩というよりも朝方に寝付いたせいか、いつもより睡眠が足りない気もするが
ベットの時計を見るともう12時を迎えようとしていた。
だらだらとベットから抜け出すと両腕を天井に向けて体を起こすように伸びをする。
ゆっくりと息を吸い込み一旦止めてから一気に吐き出す。
部屋の鏡に映ったさゆみ自身を見て習慣になっている言葉を呟く。
「今日もかわいい」
さゆみがこの一言を欠かす日は無い。
窓からの光が鏡の中のさゆみの顔を一瞬照らしたように見えたがそれもすぐに消えた。
不老長寿の魔法は三大魔道士しか使えないが
朝のこの一言がもしかしたら…
もう何十年もさゆみの寝起き、しかもスッピンを誰も見ていない。
あの時出て行った人を除いては。
後にM13地区が干渉されないようになったのはその件もあるのかどうか…
170 :
出会いの朝:2014/01/23(木) 01:49:45.94 0
部屋を出て階下のリビングに向かう為に廊下を歩いて行くと
倉庫のように使っている部屋のドアが少し開いている。
少し訝しげに想いながらも昨日帰宅してから壁の絵を仕舞った事を思い出す。
「えり…」
聞き取れない程に小さな声で呟きながらドアを閉める。
階段を下りリビングに入るとテーブルの上に飲みかけの紅茶のカップが残っていた。
「さゆみったら」そう溜め息をつきながら片付けをはじめる。
カップを持ち上げる時に軽くテーブルが揺れるとスリープモードだったパソコンの画面が何かを映し出したが
キッチンに向かったさゆみの目には入らなかった。
画面にはさゆみのベットで眠る少女が映っていた。
171 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 01:51:12.72 0
もう少し書きたいのですが
みなさんの反応で
そして今日はもう眠いので
ここまでで
172 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 02:12:02.40 0
画面の少女は未来を見る魔法によるものなのか
それともただの壁紙の設定なのか・・・?
ともあれ続きも楽しみにしてますよ
173 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 02:14:09.21 0
>>171 おつ!
続き期待しているよん!
誰がベットで寝ているのだろうw
174 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 02:19:22.66 0
本編通りなら無謀に道重に挑んで敗れた生田が寝ていたはず
175 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 03:19:55.05 0
・・・保
176 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 04:41:54.66 0
亀?
177 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 06:34:29.27 0
中途半端だったのでもう少しだけ
本編の作者さんの描いたのを生かして書いてるつもりですが
至らないところが多くて分かりにくくなっちゃってすいません
178 :
出会いの朝:2014/01/23(木) 06:36:00.68 0
♂
新しい紅茶を入れて戻って来たさゆみはパソコンが起動しているのをみて顔を顰める。
「まったくもう」
どこもかしこもそのままとは… 独りが長いとはいえ、これはいけない。
イイ女の条件には身嗜みも大事。
「ねっ」
テーブルの熊太郎に向かって軽くウインクをする。
『道重さん、今日も可愛いですね』
熊太郎がそう答えると、さゆみは知ってるわよとでも言いたげな笑顔を見せるとパソコンの電源を落とした。
179 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 06:37:40.39 0
この後ちょっと勝手なストーリー入っちゃってます
180 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 06:38:25.91 0
♂
衣梨奈は怒っていた。
「父さんはなんで教えてくれんと」
今にも泣きそうな顔で歩いていた。
電車を降りて初めて見るM13地区の街並み。
まだ子供の衣梨奈にしてもそこらじゅうに残る魔力の残り香に気持ちが張り詰めた。
三大魔道士の一人『道重さゆみ』がどんな人物かも全く分からない。
だいたい顔も家も分からないのにM13地区に来てしまう。
行動力だけは誰にも負けないものがあった。
昼時とはいえしっかり冬を感じる風の冷たさが衣梨奈の頬を撫でた。
こんな時、里保やったら風を味方に出来るのにと姉妹のように育った大好きなともを思い出した。
里保の事を考えると気持ちが萎えそうになるが
家を出る時に里保に迷惑を掛けないと決めたのだから
そう自分に言い聞かせると駅前の商店街へと入って行った。
商店街も終わり、ますます行く先をどうしていいか分からなくなった衣梨奈は
別の意味で泣きたくなっていた。
局長の娘とはいえ協会に所属していない身の衣梨奈は体にはそれと分かる印は無いのが救いで
商店街ですれ違った協会に因縁のある魔道士に相手にされる事はなかった。
181 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 07:02:49.18 0
♂
とぼとぼと住宅街にまで歩いて来た衣梨奈のお腹が可愛い音を鳴らした。
子供の衣梨奈が持っているお小遣いなどたかが知れている。
そのお金も電車に乗る為にほとんど使ってしまっていた。
電車で家に戻る分のお小遣いは残っていない。
衣梨奈は今日何度目になるか分からない泣きそうな顔になっていた。
強がっていてもやっぱり子供である。
でも今日の衣梨奈の心は折れない。
後先考えていなかったとしてもどんな事になるか分からない覚悟をして家を出たから。
182 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 07:03:40.00 0
どれくらい街を歩いていたのか分からないが家の数もかなり少なくなってきた。
寂しさと疲れで衣梨奈の歩みが次第に遅くなっていた。
下を向いていた衣梨奈には角から出てきた人影に気が付かなかった。
小さな衝撃と共に二人は道に転んだ。
「ごめんなさい」
「ごめん」
慌てた二人が同時に声を上げる。
衣梨奈が顔を上げると前には自分より少し小さい女の子が倒れていた。
「大丈夫と?」
「はい。あなたは?」
「うちは大丈夫。えり身体だけは丈夫っちゃよ」
衣梨奈が笑顔で答えると女の子も笑顔で返す。
183 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 07:06:13.71 0
♂
二人は立ち上がると服に付いた砂を掃いはじめたが、女の子の手に擦り傷があるのに衣梨奈は気が付いた。
「手擦り剥いとるやなか」
女の子は自分の右手を見ると微かに血が滲んでいた。
「大丈夫だよ」そう答える女の子に
「だめっちゃ」衣梨奈は間髪入れずに言い放ち右手を掴んだ。
女の子の傷口に手をかざすと
「痛いの痛いの飛んでけー!」
女の子が驚いて衣梨奈の顔を見るのと同時に衣梨奈の手に淡い魔力の光が宿った。
それをゆっくり傷口に摩ると暖かさが広がるような気がした。
「魔法?」
「うーん、愛情っちゃ」
「ふーん」
再び見つめ合う形で二人は笑顔になった。
衣梨奈にとってこの街に来て初めて心が安らいだ瞬間だった。
184 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 07:08:42.34 0
続きは夜にでも
185 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 07:16:13.63 O
乙ぽん
続き期待しています
186 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 08:03:47.67 0
乙なの
187 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 09:46:46.25 0
おはよう
188 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 10:51:01.08 0
保全っちゃよ♪
<::ヽ 。'“゚`・*。 。*゚”`'。
|::::::\ ☆ * ゚+゚ ♪
∠ニニニ`_ /゚''+。., ゚,, ,.。+''゚
|||9|‘_ゝ‘)つ ゚“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゚
⊂ へ(/⌒) ゚*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゚・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
189 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 11:18:14.40 O
えりぽんかっこいい!
190 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 12:28:34.49 0
あたりまえっちゃ!
191 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 14:46:26.44 0
あげ
192 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 16:19:58.36 0
あげ
193 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 17:06:48.53 0
なんだこのスレエロくないのか…
194 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 17:12:00.96 O
195 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 18:36:15.38 0
あげ
196 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 18:43:19.53 O
「さっ脱いでね」
さゆみはそう呟きながら1枚剥いでみた
「いっぱい着てるね」
また呟きながらどんどん剥いでいくと白い中身があらわになる
「相変わらず色白なんだから・・ちょっと待っててね」
そう言って眺めているさゆみに声がかかった
「道重さん、変なこと言いながら玉ねぎの皮剥かんでっ!」
197 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 18:48:03.65 0
いいwww
198 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 19:29:04.52 0
w
199 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 19:43:36.85 0
>>196 こういう短くてもくだらないの好きだわw
200 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 19:47:52.09 0
オイラも好きだわ
でわ朝の続きをちょびっと
201 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:49:20.03 0
♂
お風呂から上がったさゆみはタオルで髪を拭きながらリビングへと戻って来ると視界の端で何かが光った。
その方向を見るとテーブルのパソコンにメールが届いているランプが点いている。
電源を入れるとキッチンに向かい小腹を埋める為に最後の1枚になった食パンをオーブンで軽く焼く。
パンを小皿に乗せテーブルに戻ったさゆみはメールを開いた。
画面にメールが映し出されるのと同時に懐かしい声が聞こえてきた。
音声付きのメールだ。
202 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:49:56.67 0
♂
「やっぴー、元気にしとーと?」
その声にさゆみの顔は子供のような笑顔になった。
「久しぶりやね。昨日は3人にとっての記念日じゃったからプレゼント買ったと」
「当日に祝おうよ」
さゆみは軽く膨れながら画面のかつての仲間に文句を言ったが、その顔はとても嬉しそうだった。
「きっとさゆに似合うと思うと、ちゃんと使ってね。
じゃまたね。ばいばい」
「みじかっ」そう突っ込みを入れ添付のボタンをクリックすると画面から再び声が流れる。
「合言葉をどうぞ」
「はっ?まじか」苦笑しながら呟くと声が続いて聞こえた。
『おつか〜』その声にさゆみは『れいな〜』そう続けた。
203 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:50:47.65 0
♂
一拍置いてリビングのソファーに小包が跳ねた。
郵便の魔法とでもいうのか相変わらずれいなは変わっている。
そう思いながら小包を手に取ると包装紙を開けた。
プレゼントの中身は薄ピンク色の手袋だった。
「かわいい」
さゆみは素直に喜びを表現すると手袋をギュッと握りしめた。
手袋からはれいなの好きなラベンダーの香りが微かに感じられた。
204 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:52:03.98 0
♂
女の子の傷口から手を離すと
「もう大丈夫っちゃね」
「ありがとう」
「うん。じゃあ、うち行くね」
「うん。バイバイ」
「バイ…『ぐぅ〜〜〜っ』」衣梨奈の言葉が言い終わらないうちにお腹が鳴った。
「お腹減ってるの?」
恥ずかしさもあって返事が出来ず困り顔になった衣梨奈を見て
女の子は「ちょっと待ってて」そう言うと来た道を戻って行った。
205 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:52:57.81 0
♂
しばらく待っていると女の子が走って戻って来た。
「これあげる」そう言いながら嬉しそうに差し出した手にはパンが握られていた。
「いいと?」衣梨奈は驚きながら女の子を見た。
何も言わずに笑顔で顔を縦に振った。
「ありがとう」
「食べてみて」そう言われ衣梨奈は一口齧りついた。
「すっごい柔らかい。今まで食べたきたパンの中で一番柔らかい。めっちゃ美味しい。」
衣梨奈は眼を大きく開いてもう一口頬張った。
「でしょ。お母さんの魔法が効いてるからね」
女の子が腰に手を当てドヤ顔で言った。
衣梨奈はその顔が可笑し過ぎて危うく口いっぱいのパンを吹き出しそうになった。
206 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:53:54.95 0
♂
「魔法?」
「うん。お母さんがそう言ってた。『料理が一番美味しくなる魔法はね、愛情なんだよ』って」
「ふーん、でも本当にそうかもしれないっちゃ
だってこのパンめっちゃうまかよ」
衣梨奈は満面の笑みで答えた。
パンを食べ終えた衣梨奈は女の子にお礼を言うと
それぞれ別の道を歩みながら大きく両手を振った。
「ばいばーい」子供らしい大きな声を出しながら今度こそ二人はお別れをした。
料理の工程に魔法を使うんじゃなくて愛情を入れる魔法っていいなぁ
そんな事を考えながらすっかり本来の目的を忘れていた衣梨奈であった。
衣梨奈の話は色々と飛ぶから大変なのだが思考回路もきっと…
「あっ 名前」
さっきの女の子の名前を聞く事もすっかり忘れていた。
上機嫌な衣梨奈の歩みは次第に軽やかになっていった。
対照的に冬の空はゆっくりと曇りはじめていた。
207 :
もうひとつの出会い:2014/01/23(木) 19:54:54.61 0
♂
プレゼントされた薄ピンク色のかわいい手袋をして
ウキウキとした気分でさゆみはを食材を買いに街へ出た。
風が冷たくてコートのえりを少し立てた。
プレゼントの手袋かられいなの温もりが感じられる気がした。
歩いていると1ブロック前方辺りから子供たちの大きな声が聞こえた。
「ばいばーい」
その声から数秒後右の角から女の子が曲がって来た。
さゆみの知らない女の子であった。
小さい子ならさゆみのアンテナに必ず引っ掛ってるはずなのに
そう思いながら小首を傾げると走って来た女の子がこちらを見ながらニコッと微笑んだ。
あら可愛い子だわ。そう思いながらさゆみも満面の笑顔で返した。
すれ違い様に見たその顔から受けた印象は妙に唇に惹かれる女の子であった。
さゆみにしては珍しく小さい女の子から僅かに感じられる魔力を見逃していた。
街に遊びに来ている子かしら?そんな風に思いながら女の子が曲がって来た所で右を見ると
遠くに黒いジャンパーにミニスカートのあちらも見かけた事の無い女の子の後ろ姿があった。
ジャンパーの背中に何か模様のようなものが描かれているようだがそこまでは認識できなかった。
それにしても珍しい日である。
さゆみをして知らない小さい女の子が二人も。
何か良い事でも起きるような気がしてさゆみの気分はさらに良くなっていた。
女の子の唇を思い返しながら晩御飯は明太子クリームスパにでもしようと何故か思い至った。
そんなさゆみの気分とは対照的に冬の空はゆっくりと曇りはじめていた。
208 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 19:58:26.22 0
とりあえずここまでで
さゆとえりぽん出会わねえ
無駄に長くてすいません
ちょっと忙しくなるのでしばらくは更新ないです
209 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 20:28:36.02 0
|||9|^_ゝ^)<優樹ちゃーん、いいもの買ってきたよ!
川* ^_〉^)<やったぁ!何ですか〜?
|||9|^_ゝ^)つ○ <フリスビー!
川 ^_〉^)<・・・
|||9|‘_ゝ‘)<あれ?嬉しくなか?
川 ´_〉`)<いくらまさが狗族だからって、さすがにそんなので遊ぶほど
|||9|^_ゝ^)つ 三○ <それっ ヒューン
ダダッ 三 川* ^_〉^) 三○
キャッチ 川* ^_〉^)つ○ パシッ
|||9|^_ゝ^)<よ〜し持っておいで〜
|||9|^_ゝ^) ○⊂(^〈_^ *川 三 ダダダ
210 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 20:33:48.35 0
遊んでるしw
211 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 20:37:00.71 0
212 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 21:39:28.34 0
乙です
213 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 22:39:37.70 0
いいよいいよ〜
214 :
名無し募集中。。。:2014/01/23(木) 23:41:06.96 0
えりぽんの部屋でのヤシとプライベートショットキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
215 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:01:09.33 0
216 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:03:38.39 I
外伝とはいえ、ついにだーいし登場か
めでたしめでたし
217 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:05:37.22 0
DAN DAN 気になる〜♪
218 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:06:07.79 0
すまん誤爆
219 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:20:24.93 0
220 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 00:22:31.12 0
ヤシ子ありがとう(●´ー`●)
221 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 01:18:53.33 0
ハウ
222 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 01:24:36.85 0
223 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 02:52:50.79 0
224 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 03:37:43.47 0
225 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 06:35:19.33 0
あげ
226 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 09:02:07.60 0
おは
227 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 11:24:08.84 0
あげ
228 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 12:58:40.24 0
さゆのハーレム
229 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 14:18:50.80 0
落ちそうなスレをヤシがキャッチ!
= n n
= ( ノハヽ
= ヽっ*´ー´リっ < 落とさないヤシ!
ズザーーーッ
230 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 16:31:18.64 0
川c ’∀’)<キャッチキャッチキャッチ!
231 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 18:32:31.62 0
ひゃっほい
232 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 19:51:35.26 0
ほ
233 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 19:54:49.62 0
おへそ
234 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 20:51:15.40 0
の
235 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 20:51:59.55 0
国から
236 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 20:53:37.13 0
カンボジア!
237 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 21:11:58.28 0
あゆみん乙
238 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 21:15:53.36 0
早く本編に出られるといいね
さくらの方が先に出そうな雰囲気もあるけど。。
239 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 21:20:27.07 0
このスベリ具合
だーいしだったのか
240 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 21:46:56.15 0
あゆみんは悪役敵役かもー
なんてね
241 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 22:10:08.66 0
川c ’∀’)<敵役が適役かも!
242 :
名無し募集中。。。:2014/01/24(金) 23:01:10.27 0
_, ,_
ノリ*´ー´リ
243 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 00:00:16.08 0
おこ?
244 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 00:51:16.37 0
あげぷい
245 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 01:50:18.52 0
も〜早いんだから〜
246 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 03:06:22.13 0
「ふふっ・・・道重さん今夜は寝かせませんよ」
「あぁ・・・生田もっと・・・」
「不潔ヤシ・・・2人とも不潔ヤシ・・・うちも混ぜてほしいヤシ」
247 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 06:08:31.89 O
|||9|‘_ゝ‘)<朝っちゃよ
248 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 07:00:59.07 O
249 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 07:31:31.72 0
ヤシはえりぽんと同棲してた頃は昼夜問わず激しかったからなあ
ここのところは長らくご無沙汰のようだけど
250 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 08:22:32.35 0
足腰が立たなくなるくらいだったヤシ
251 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 10:51:11.56 0
まとめサイトを編集してくださっている方々いつもありがとうございます
過去に投稿した外伝にはタイトルがないのでこのままだと編集しづらいかなと考え
これまでスレに投下した駄文にテキトーなタイトルをつけてまとめてみました
もし今後編集する機会があればこちらを使ってもらえるとありがたいです
(なお決して優先的に編集してくれという意図ではなく
本当に暇なときでもついでにまとめてくれたらそれだけで感謝です)
○外伝
・秘密の言い訳(2スレ 561−562)
・猫たらし香音(3スレ 82−84 ※微エロ?)
・黒猫はるなんとご主人様(3スレ 376−379)※提供AA:423、425
・笑顔の君は太陽さ(3スレ 463−464)
・ケース「あゆみずき」(5スレ 867−868)
○小ネタ
・Coming Soon(3スレ 174)
○外伝(続きもの)
・シパパパ少女誘拐事件(※微エロ)
3スレ 708、723-725
4スレ 670-672、(提供AA:685) 716-718
5スレ 72-76、255-260、552-555
「ガキさんの護法」元ネタ(無断借用) 3スレ 676
「自作小説」元ネタ 1スレ 991-993
あともう一つ先に挙げていただいた「ケメコ外伝」に
以下の提供AAを加えていただけると嬉しいです
※提供AA:4スレの319
252 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 11:27:25.87 0
>>251 了解しました
こうやって書いてくれると大変助かります
253 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 12:31:07.62 0
おつあり!
254 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 14:08:16.97 0
あげ
255 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:32:36.17 0
auのCMおめでたいなぁ
何か一気に露出が増えて追うのが大変
嬉しい悲鳴だわ
256 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:33:18.45 0
▼
「生田、りほりほ、ちょっと来て」
さゆみの呼びかけに里保は眉をひそめ、衣梨奈と顔を見合わせた。
わざわざ部屋の前まで来て、ドア越しに告げられたその声は静かで色が無い。
普段の優しいさゆみとは、まるで別の人が発したかのよう。
何事だろうと、二人ドアを開けると
さゆみはもう階下に降りていて、遥と優樹に同じように声を掛けていた。
夏の夜の室内なのに、何かしら肌寒いような気がして一つ身震いする。
それはさゆみの纏う空気の所為だと思った。
里保達がリビングに降りると、さゆみは椅子に深く腰掛けていた。
里保と衣梨奈、それに遥と優樹が続いて入ってきても、視線を動かさず、
パソコンの画面とは少しずれた中空を見つめている。
その顔には、いつも湛えていた微笑が無かった。
玄関のドアが開く音が聞こえる。
続いて遠慮がちな声が響いた。
「おじゃまします」
里保はその声が春菜のものだとすぐ分かったけれど
その訪問の意味は分からず、ますます異様な雰囲気に
ただ戸惑っていた。
257 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:34:19.52 0
まごついてさゆみに近寄れずにいた4人の中で一番最初に、
衣梨奈がさゆみの前に置かれたパソコンに映る人物に気付いた。
「パパ!?」
恐る恐る衣梨奈が画面に近づく。
他の3人も連鎖的にその人物に気付いた。
部屋に入ってきた春菜も、音を立てずその中に加わる。
さゆみは、集まった5人を一瞥して、パソコンに視線を落とした。
『衣梨奈…元気そうだな』
画面に映る局長が、衣梨奈の姿を見て笑う。
けれどもその姿は、久しぶりに娘の姿を見た親がみせるには
あまりにも力なく、苦しげだった。
258 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:34:49.83 0
「局長…いったい」
里保も一歩近づいた。
『里保…』
局長は、やはり里保の姿を見ても力なく笑うばかり。
隣に立つ衣梨奈は、久しぶりに見る父親の顔に
嬉しさはあるのだろう。
でも、只事でない雰囲気に気圧されて次の言葉を出しあぐねている。
それは里保も同じだった。
遥は、どこかで見覚えがあると思っていたその人物を衣梨奈の言葉で思い出した。
衣梨奈の父、つまり魔道士協会執行局の局長であると。
それは、自分達にとっての敵なのだろうか。
遥は咄嗟に、優樹を庇う仕草をとったけれど、既に画面の向こうの人物は
遥と優樹を見つけていた。
『そうか、君たちが…』
男のどこか苦しげな呟きに遥は尚身を固くした。
259 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:35:24.60 0
「さあ、話しなさい。
もしここにいる6人、全員には話せないというなら、そのまま通信を切りなさい」
さゆみの言葉に、局長は目を瞑り、苦悶の表情で黙考したあと
徐ろに口を開いた。
『…協会から狗族の郷に対して一族の少女、佐藤優樹の引渡しを要請した。
そして狗族の族長から、拒否の返答があった』
里保と衣梨奈と遥の視線が一気に優樹へ集まる。
そして、何かこの異常な空気の原因、重々しい話の概要が
たちどころに全員に共有された。
どうして協会がそこまで優樹に拘るのか。
疑問に思ってはいても、もう済んだ話だと皆が思っていた。
昼間はしゃいだ楽しい記憶が、何か遠い昔のことであるかのように霞んでいく。
遥が優樹の手を握り、優樹はその手を握り返して画面に映る男を強く見据えた。
『一週間を置き、再度通告する。
それに応じない場合、狗族の郷に対して協会から制裁措置を取ることが決定した』
「そんな…」
春菜が思わず漏らす。
260 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:36:23.34 0
さゆみが、温度の無い声で訊ねた。
「どんな?」
『郷の施設や住居の没収。郷の解散と、再び集住することを禁じる、というものです……』
「っざけんな!!」
遥が叫ぶ。
『彼らはそんなもの受け入れはしない。そして一族の子供を差し出すようなこともしないだろう。
当然抵抗することを予測し、協会でも武力行使の準備を進めている』
「むちゃくちゃだ…」
春菜の呟きを聞きながら、里保は硬直していた。
まるで意味が分からない。どうして協会がそんなことをしなけれえばならないのか。
いったい狗族の郷が何をしたというのか。優樹の話が、何故狗族全体の問題にすり替えられているのか。
何もかも分からなくて、まるで悪い夢を見ているようだった。
さっきから耳鳴りが止まない。尊敬する局長の声が、まるで機会の合成音声のように思えた。
窓の外から微かに雨音が聞こえる。
その無秩序な音が何かを狂わせている、そんな幻想を思った。
261 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:38:27.71 0
『狗族は一人一人が強力な魔道士だが、如何せん少数だ。
協会の数の前には、成す術は無い。そして、抵抗した物は犯罪者として捕らえられる』
悪夢だ。
誰もがそう思った。そう思いたかった。
「なんでそんなことを…」
衣梨奈が呟く。怒りや不信感ではない。
ただただ戸惑いだけがあった。
局長は衣梨奈の呟きに、また苦しげに視線を下げ黙った。
「なんでだと思う?はるなんは分かる?」
さゆみが振り返る。訊かれた春菜は神妙な顔で暫し考え、首を振った。
「わかりません…」
262 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:39:17.29 0
「理由は、協会が弱いから、でしょ?」
さゆみがまた画面を向き直り、局長に言った。
また暫しの沈黙が流れ、肯定の言葉が発せられる。
『そうです…』
「協会が、弱い…?」
里保は思わず声を漏らした。
さゆみが里保達の方を向き直る。
どこか冷たい、けれどもさっきよりは幾分優しい笑みを浮かべて
強張り、青褪めた5人の顔を寂しそうに眺めた。
「協会の魔道士は弱い。弱くなった。
ていうか、そもそも魔法使いと『規則』とか『組織』って相容れないものだから。
自由で利己的で欲深い魔法使いの、夢や願望が発展させてきたのが魔法。
組織の中でルールでそれを押さえつけて、魔道士達の力が伸びるわけないもの」
『……やはりあなたにはそれが分かってたんですね』
「協会が出来た時から見てるんだから、気付くよ」
263 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:39:59.32 0
『協会の力が落ちているのは確かです…。
それによって、犯罪への抑止力、表の世界への影響力も徐々にだが確実に低下している。
今はまだ大きな存在ではあるが……。とにかく、このままでは衰退の一途を辿る。
いつか協会の構造そのものが保てなくなる日が来てしまう…』
流れてくる言葉の意味を理解するのに、里保は随分と時間を要した。
考えたことも無かった。そもそもずっと協会の内側で育って来たのだから。
協会の外の世界に触れたのは、この街に来たついこの間のことだ。
だから次に春菜が呟いた言葉も飲み込むことが出来ず、
遅れて分かった時、胃を潰されるような不快感が襲った。
「……やっと、分かりました。狗族と戦って『奪う』為に
仕組んだってことなんですね」
「そんな…じゃあ最初から…」
衣梨奈が顔を顰める。悲しそうに。
『…目的は、狗族の持つ強力な魔法を[奪う]ことだ。
今回のことを提唱したのは財務局と魔法研究開発局。
既に理事会と協会会長も承認した。全て分かった上で』
直接協会の活動資金を捻出している財務局。
表の世界に有用な魔法の力を提供することでそれを助ける魔法研究開発局。
協会の力の低下を最も顕著に感じ、危機感を覚えているのがこの二勢力だった。
そして治安の維持に務める執行局にとっても、それは他事では無い。
264 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 15:40:29.92 0
「会長さんまで認めたと…?」
『そうだ。もう、協会は止まらない…』
「……なるほどね。それで唯一狗族との全面戦争を避ける為の方法が、
佐藤を引き渡せ、になるのね」
『…事の発端であるその子が協会の手に渡れば、狗族を攻める口実は無くなります』
「どこから仕組んでたの?少なくとも、あんたはハブられてたみたいだけど」
『わかりません…。しかし、俺への情報伝達が妨害されたのは確かです。
俺の所に情報が届いたのは、二人がかなり逃げてからだった。
迅速に執行局の魔道士を派遣していれば、その街に逃げ込まれることも
こんな事態になることも無かった…里保の手を借りることも…』
里保はその言葉を聞きビクリと身体を跳ねさせた。
結局、あの時のことの意味が分かっても、何が正解だったのかまるで分からない。
ただ胸がキリキリと痛み、その痛みだけがはっきりと分かった。
265 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:02:13.38 0
更新乙です
リアルタイムに読めるとは思わなかった
ハートフルから一転
子供たちが巻き込まれる『大人の事情』
266 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:03:15.98 0
「もし佐藤が捕まったらどうなるの?」
『……誤魔化しても仕方ない。少なく見積もって、10年は投獄されることになるでしょう』
遥が優樹の手を強く握り締め、歯を食いしばる。
やり場の無い怒りを鎮める方法が分からないというように
さゆみの癒しの魔法を突き抜け、怒りの魔力が高まった。
「なんだよそれ…ふざけんなよ…ふざけんな…」
誰もが遥の怒りを全うだと思った。
けれども、里保も衣梨奈も、自分が怒ることは出来なかった。
あまりにも現実感が無くて、あまりにも自分達が知らなすぎて。
里保は遥が怒ってくれることに、どこかホッとしていた。
267 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:04:26.49 0
「異種族だから、そんなことが出来るんですか…?」
春菜の問いに、さゆみが振り返る。
「異種族?あの子達、人間だよ」
「でも、狗族は嘗て狼の血をその身に入れて、力を受け継いだって聞きました…」
さゆみは一つ溜息を付き
呆れたような、悲しいような表情で答えた。
「同じように笑って、同じように泣いて、同じ言葉で心を交わせる。
それで『人間』の定義に足りないんなら、さゆみの方がよっぽど人外よ」
吐き捨てるように言った言葉に
衣梨奈が思わず「確かに」と呟く。
春菜はそれを聞き、バツの悪そうな、それでもどこかホッとしたような表情を浮かべた。
「そうですね、すみません」
268 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:05:00.79 0
『以上が現在の状況です…。
もう猶予は一週間を切っている。誇り高い狗族が一族の離散を受け入れることも
一族の若者を差し出すことも決してしない。このままでは戦いが避けられない』
「そう、よく分かったわ」
『……』
さゆみに一同の視線が集まる。
それは、不安、恐怖。だが、どう返答することが正解だとも思えない。
「一昨日来なさい。
いいこと教えてあげるわ。この子はさゆみの家で住むことになったの。ちょっとした縁でね。
もうさゆみのモノよ。あんたいつからさゆみのモノを差し出させる程偉くなったの?」
『しかし…』
「戦いが嫌なら自分で何とかしなさい。
何のために協会に戻ったの?何のために幹部やってるのよ」
はっきりと告げられたさゆみの言葉に僅かな安堵の空気が流れた。
しかしその返答が、何の解決にもならないこともまた、皆知っている。
269 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:05:49.99 0
『俺には他に方法が思い浮かばない。
このまま、狗族を潰したら、今度は他の部族が標的になる。協会の暴走が、止められなくなる…。
衣梨奈、すまない。こんなことでお前に顔を見せたく無かった。
里保も、巻き込んですまないと思っている。
…また、連絡します』
衣梨奈と里保は、何も言葉を返せぬまま、通信を切断した局長の残像を見送った。
消えた画面を注視し、誰も動けなかった。
ただ耳に、雨のノイズが戻って来たことをぼんやりと感じていた。
不意にガタリと音を立て、優樹が崩れた。
遥がその身体を支える。
優樹は額に大粒の汗を浮かべて、青褪めた顔で意識を失っていた。
「怪我に障っちゃったね。工藤、休ませてあげて」
「……はい」
さゆみの言葉に、遥が頷き、優樹を抱き上げる。
後ろ姿を見ながら、誰もが思った。
どうすれば、あの子の心を休ませられるだろう。そんなこと、できっこない、と。
▲
270 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:07:02.09 0
>>265 ごめん、途中でさるってたw
俺は早くほのぼのに戻りたいのに
どうしてこうなった
271 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:14:17.83 0
更新おつです!
まーちゃん…
272 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 16:59:58.48 0
更新乙です!
陰謀って局長陥れようとかいっそそこから繋がるさゆにまでとか
色々想像していたけど狗族の力を欲していたのか
これで局長がどう手を打つのかさゆ達がどう動くのか
ますます先の展開が気になるわ
273 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 17:25:19.42 0
読みながら「頼むさゆ、何とかしてくれ…」って何回も呟いてたわ
そんだけ入り込める文章ってやっぱ凄い
274 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 18:31:24.45 0
作者さんおつ!
きょくちょぉぉぉぉおおおお
275 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 20:02:10.43 0
おつ!
276 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 20:07:45.56 0
うーんどう解決していくんだろ…
277 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 20:46:38.58 0
しかし局長はちょっと無策すぎないか
>このまま、狗族を潰したら、今度は他の部族が標的になる。協会の暴走が、止められなくなる…。
と言うがもしまーを生贄にして1人の犠牲で狗族だけは救えたとしても
その時は協会が代わりに他の部族を標的するだけでその暴走が止まるわけでもなく
そんな根本解決どころか一時しのぎにしかならないまーの引渡しをさゆにお願いしたって
聞き入れてくれるはずはないことぐらい局長にもわかりそうなものだが
278 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 20:54:21.80 0
だから怒られたんだろうなw
279 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 21:10:56.97 0
協会の最終目標は当然三大魔道士の魔力だろうし、だんだん先が怖くなってきた
280 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 21:31:38.44 0
局長が「ハブられてた」っぽいところにちょっと安心してる自分がいる
281 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 22:30:49.22 0
局長も協会を飛び出したことがあったんだね
282 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:06:29.90 0
「えり、こんなに大きいの初めてかもしれん」
「待って、コレはうちが先にいただくから」
「冗談じゃなか、私だってコレを待ってたんだから」
二人は真ん中のモノから目を逸らさずに言い合う。
「生田もりほりほもまだ大人しくしてなさい。」
さゆみが恫喝する。
「さすがに大きくし過ぎたかしら?」
そう呟くが二人の奪い合う気持ちは揺るがない。
「仕上げよ」
そう言いながらとろりとしたモノをかけていくと
二人の喉がゴクりと音を鳴らす。
「さあ、召し上がれ」
その合図を待っていたかのように二人は奪い合うように貪り合った。
そんな姿にさゆみは満足げな笑顔を浮かべる。
「二人ともホントに好きなんだからハンバーグ」
終わり
283 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:09:07.94 0
真面目に外伝の続き書こうとしたのに
何故かボケてしまった…
284 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:24:14.08 0
作者さんがの▲がないから
さるってると思ったけど
睡魔に負けそうだったので一言残して旅立ってました
285 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:31:14.47 0
:................
::::::::::::::.:.|:: i _ えりぽん、また明日
:::::-―¬:: | ̄
::::::::: : |::_| ノノハヽ ノノハヽ
::::::::.: |:l匸| , (‘ l_ ‘祷ク (´◇.`*从
::::::.: |:: ̄|' ( つと ) ( ∪)
:::::.: ,l、_,ノ ∋o〃ノハヽ .(_(_) (_(_)
::: / |||9|^_ゝ^)
:::. '′ ( ,O、
し--(,...;;:)
うん、また明日
286 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:31:49.10 0
:................
::::::::::::::.:.|:: i _ えりちゃん、また明日ね
:::::-―¬:: | ̄
::::::::: : |::_| ノノハヽ ノノハヽ
::::::::.: |:l匸| , (‘ l_ ‘祷ク (´◇.`*从
::::::.: |:: ̄|' ( つと ) ( ∪)
:::::.: ,l、_,ノ ∋o〃ノハヽ .(_(_) (_(_)
::: / |||9|^_ゝ^)
:::. '′ ( ,O、
し--(,...;;:)
うん、また明日
287 :
名無し募集中。。。:2014/01/25(土) 23:32:57.88 0
\ /
\ ノノハヽ /
\ (・ 。.・*从 /
ノノハヽ \ ( ∞ ) /
(^ l_ ^祷ク \ / 〃ノ,ハヽノノハヽ
(っ ¢)┐ \∧∧∧∧/ ミ 川;´_〉`)`。 ´oハ
 ̄ ̄i⌒Y⌒i ̄ ̄ < 展 シ > ( ⊂二二 ノ
⌒ ⌒ < リ >
..─────────────< 開 ..ア >───────────────
< .ス >
(()) (()) < ?! な >
ノノハヽ /∨∨∨∨\ 〃∩ ノノハヽ
ノハ*゚ ゥ ゚) / _, ,_ \ ⊂⌒ノソ*´◇.`)
(`つと) /|||9|‘_ゝ‘) ノノハヽ \ `ヽ_っ⌒/⌒c 旦
| | | / ∪ ) リ`ー`*リ \ ⌒ ⌒
(__)) / ( ∪ \
/ \
288 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 00:05:46.02 0
>>287 譜鈴はともかくはるなんがおふざけしてるように見えてしまってw
289 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 00:16:43.15 0
290 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 01:26:19.23 0
りほりほ頑張れ
291 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 01:28:03.76 0
ギュイーン!==(‘∀‘ Ξ ’∀’)==
292 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 02:36:56.16 0
See you ayumin
293 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 04:20:10.52 0
おやぷみなさい
294 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 06:41:50.78 O
えりぽんおはよう
295 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 07:46:09.16 0
>>287 ズッキとフクちゃんは呑気に本読んでるw
296 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 08:15:27.71 0
フクちゃんは漫画読んでるのかな?
297 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 08:16:08.15 0
あゆみんおはよう
298 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 08:37:37.74 P
フクちゃんはテスト勉強していると信じたいw
299 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 08:42:45.84 O
|||9|;‘_ゝ‘)<テスト前に慌ててもおそいっちゃね
ノリ*;´ー´リ<そ、そうじゃね
从*;´◇`)<テスト・・・・忘れてたんだろうね
ノノ刀e _l‘)<テストなら終わりましたわ、先月に
300 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 09:27:04.69 0
筆記具を持っているから読書ではないだろう
おそらくロリ雑誌の黒塗りを筆ペンや水でこすって消そうとしてるんじゃないかな
301 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 09:42:53.73 0
フクちゃんってバカだから勉強とかしてないんじゃないかな?
302 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 11:29:26.54 O
ノノ刀e _l‘)<女の子は成績より胸ですわ
303 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 13:49:08.88 0
あげ
304 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 15:21:35.01 O
ノリ*´ー´リ<なんて言うことを言うんだ、なんてことを
305 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 16:26:57.89 0
ノリ*´ー´リ<オーディオテクニカルって宮崎さんも書いてたから間違ってなかったー
306 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 17:06:10.97 0
ハロプロの先輩が「テクニカル」って書いちゃったもんだから
正しく書くか先輩に合わせるかきっと悩んだだろうなウグイスさん・・・
307 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 18:40:41.89 0
川c ’∀’)
308 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 20:00:05.42 0
あげ
309 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 21:18:22.39 0
イス取りゲーム
310 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 21:48:36.20 0
「まだ、続きが」
まだパソコンでの通信は途切れていなかった
「もう話すことなんてないでしょう」
さゆみがパソコンの電源に指を這わせたのを見て、会長は慌てて言葉を続ける。
「もう一つだけ、衣梨奈に話があるのです」
「親子の会話?」
「そうです」
「なら、さっさと喋りなさい」
さゆみに促されて、会長が重い口を開く。
「衣梨奈・・・実はおまえは、男なのだ。本当の名前はえりおという」
「えっ?」
311 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 21:49:21.89 0
生田だけではない。さゆみも、里保も、みな動きが止まった。
「隠すつもりはなかったんだが・・・今まで秘密にしていて悪かった。許せ」
「ちょ、ちょっと待ってください会長・・・」ようやく言葉を搾り出したヤシ子だったが
「里保、お前も見ただろう?衣梨奈の股間に生えるウツボを。
あれこそが男の証明。名前はナマちゃんという」
その会長の言葉に心当たりがあるのか、もはや立っていられずしゃがみこんでしまう。
「そういえば東北では自分のイチモツに名前を付けるって聞いたことがあるわ・・・」
「えりぽんは福岡です、道重さん」
「道重さんも工藤さんもメタ発言はやめてください。生田さんの出身は協会自治区ということになっているんですから」
「うるさいわねはるなん。まったく、二人とも真面目なんだから」
さゆみ達がくだらないやり取りをしている中、当事者の生田が会長に話しかける。
「なんかおかしいと思ったっちゃん。里保や工藤を見てるとナマちゃんが
やっつー状態になると。お父さん、これはどうすりゃええと?」
見ると、ナマちゃんはすでに天高く聳え立ち、さながらバベルの塔だ。
「なんですの?私の部屋の窓から変なものが見えたのでまた来ちゃいました」
そのバベルの塔に誘われるように、風呂上りのしっとり聖が道重家を訪れる。
まさに旧約聖書の創世記、いや、ここはエリポン性器のソーセージというべきであろう。
生田の夜はまだ始まったばかりだ。
312 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 22:32:04.01 0
ナマちゃんネタきたw
313 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 22:36:48.46 0
www
東北ではうんたらってどっかで見たなw
314 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 22:52:03.26 0
くっそこんなのでwwww
315 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 23:15:29.01 0
なんかもう色々ひどいw
316 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 23:38:08.46 0
やっつー!
∋oノノハヽ
G9|^_ゝ^)G
ヽ ノ
| つ| バベルーピカー
(__)_)
317 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 23:42:17.27 0
始まるなw
318 :
名無し募集中。。。:2014/01/26(日) 23:59:08.77 0
なんだこれ...才能しか感じねぇ
スレ立ててくれ
319 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 01:11:19.15 0
ビンまーギンどぅーバベルーピカー
320 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 01:59:39.58 0
久しぶりに才能の無駄遣いを見た
321 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 02:08:27.98 0
みんなえりぽんのえりぽんの餌食になってしまう
322 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 02:17:47.73 0
从*´◇`)<・・・
323 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 02:21:46.00 0
エリオ フグリシアス
324 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 04:03:31.96 0
そんな太い物ではなく指で愛してほしいヤシ
325 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 04:16:11.52 0
えっ?東北?ギュイーン!==(‘∀‘ Ξ ’∀’)==
326 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 07:26:58.58 O
<::ヽ ちちんぷいぷい♪
|::::::\ 。'“゚`・*。 。*゚”`'。
∠ニニニ`_ ☆ * ゚+゚ ♪
|||9|‘_ゝ‘) / ゚''+。., ゚,, ,.。+''゚
<´ヽWノフつ ゚“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゚
. ミ≡=_、_. (,ノ(,, _,-、ゝ___ -、 ゚*。 ,
. 彡≡=-'´ ̄ ̄`~し'ヽ) ̄  ̄ ゙̄"′ ゚・*。+・`
327 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 09:56:59.77 O
あげ
328 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 10:48:33.85 0
やっつー状態って何だよw
329 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 12:34:46.17 0
ほ
330 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 14:44:25.15 0
ぜ
331 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 14:50:15.59 0
やっつー!
∋oノノハヽ ピカー
G9|^_ゝ^)G<出しゃばってイクターー!!
ヽ ノ
| | |
(__)_)
332 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 16:32:44.65 0
||9|^_ゝ^>⊂リ`ー`*リレ<ひ、引っ張ってイクタぁ…
333 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 16:41:23.95 0
やっつー漫画でもチンコ生えた生田がだーいしに「東北では名前つけよっちゃろ?」って絡む話があったなw
334 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 16:51:09.88 0
許可あればスパスレ時代のやっつー漫画も纏めて欲しいな
335 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 18:03:29.96 0
滅多に書き込み出来ないけど、いつも楽しみにしてます
作者さん大好きだよちゅっちゅっ
336 :
捲土重来!:2014/01/27(月) 18:30:49.35 0
ついにこの時が訪れた!
ハルは、目の前に対峙する里保を眼光鋭く睨みつけた。
一方の里保はまったく余裕の表情を崩さず、心なしか楽しげですらある。
それがまたハルの癇に障った。
こいつはまーちゃんのことを傷つけたにっくき相手。
いやそれ以上に自分自身許せないのは、その時こいつと勝負を交わし負けていることだ。
その後、大魔女さゆみの仲介によりいつの間にか仲直りしたみたいになっているが、
あの悔しさをハルは片時も忘れたことはなく、
いつか必ずリベンジを! と、密かに牙を研いでいたのだ。
そして今、捲土重来の絶好の機会を前に、ハルは気持ちの高揚を抑えきれなかった。
両者が、まるで示し合わせたかのようにゆっくりと動き出す。
1対1の勝負では、格下の者が格上の者の周りを回るという話もあるそうだが、
今回は2人とも同じように、一定の距離を置いて時計回りに綺麗な円を描いていた。
まるでメロディに合わせてステップを踏むかように軽やかな動きを見せる里保。
それに対しハルは、明らかに気負いすぎて力の入った様子ながら、
決して視線を逸らすことなく一瞬の隙を狙っていた。
息が止まるような緊迫感が続く、その刹那。
不意に、時間が止まる。空気が凍りつく。
そして、一切の音が消え、辺りは静寂に包まれた。
337 :
捲土重来!:2014/01/27(月) 18:31:47.80 0
「今だ!!」
そのチャンスを逃すことなく一気に飛びかかるハル。
そして、丸椅子に体ごと掴みかかると、そのまま引き寄せ尻の下に組み伏せた。
「やったー! ハルの勝ちだ!!」
呆然と立ち尽くすその姿を想像しながら、ドヤ顔で里保の方を見やるハル。
しかしそこには、ハルと同様に丸椅子に腰掛けた里保がいた。
張り裂けんばかりの太ももをギュッと引き寄せ、
困ったようにハルに笑いかける。
あまりに不条理すぎる光景に、ハルは思わず叫んだ。
「なんなの嫌だもう! なんですかもう」
そこに響き渡る無情の声。
「優勝、鞘師里保」
ハルは泣いた。
(おしまい)
338 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 18:36:07.94 O
ワロタwwww
昨日のベソかき工藤が目に浮かぶwwww
339 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 18:49:40.48 0
おもしろいwww
340 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:03:43.29 O
タイムリーww
341 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:06:13.25 0
くっそワロタwwww
あとやっつーなまちゃんの続きもお願いします(
342 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:07:16.65 0
▼
殆ど会話することも無く、各々の部屋に戻り夜になった。
食事も摂っていないけれど、誰もそんな気分では無かったし、皆忘れていた。
里保も、もし今何か口に入れたら戻してしまうかもしれないとさえ思った。
春菜は話が終わると言葉少なに道重家を後にした。
帰り際、さゆみと二三言葉を交わしていたけれど、里保にはそれが聞き取れなかった。
春菜の表情から、決して愉快な話で無いことだけは読み取れた。
衣梨奈と二人、部屋でじっとしている。
何か話そうとも思えなかった。
衣梨奈はずっと、神妙な顔で何かを考え込んでいる。
里保も、いろいろなことが頭を巡り、ぐちゃぐちゃになって
それがただ不快なだけの紋様のように広がっていた。
何が正しくて、何が間違っていたのか。
自分がどうすべきなのか。どうすれば良かったのか。
サラサラと流れる雨音が、思考を乱して纏めさせてくれない。
かえって思い浮かぶのは、昼間はしゃいだ皆の笑い声や笑顔だった。
けれど、それらもモノクロームに覆われて、ノイズに消されかけている。
「寝よう」
衣梨奈がポツリと言った言葉に、里保は頷いた。
ノロノロと、無言で寝支度をして、ベッドに入る。
照明を落とすと、急に記憶に色がついて、楽しいはずのそれが
悪夢のように視界を飛び回った。
肩に感じる衣梨奈の温もりも、心を落ち着けてはくれない。
里保は雨の音を聞きながら、何か恐ろしい想念に怯える子供のように
じっと身を潜めて眠気が訪れるのを待った。
343 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:07:56.37 0
.
「様子はどう?」
遥は、戸を開き静かな声で尋ねるさゆみの顔を見上げた。
「寝ています…」
まだ少し苦しげに、静かな息をしている優樹を見やる。
ベッドからはみ出した優樹の手を握り、遥は自分の中に
湧き上がる憤りと、悔しさとに耐えていた。
あまりにも理不尽で、不条理で、頭が割れそうになる。
さゆみの顔を見たとたん
それは涙の形になって、遥の双眸から零れ落ちた。
「佐藤の側にいてあげてね」
さゆみが、泣き濡れた遥の頬に手を添えて告げる。
遥は、強い目で頷いた。
「はい、絶対に、側にいます…」
344 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:08:31.29 0
優樹が目を覚ました時、この現実と再び向き合わされた時にどんな行動を取るか
遥には何となく想像出来た。
優樹にとって家族である狗族の存亡、それが自分の身に掛かっているならば、
ここを飛び出して、協会に向かってしまうかもしれない。
そんなことは何の解決にもならないし、許せる訳が無い。
けれども、もし遥が優樹の立場なら、それが一番楽だと感じるかもしれない。
だからこそ、絶対にさせてはならないと思った。
優樹の為にとは言わない。自分自身の為に、絶対に優樹を失いたくはない。
「絶対に、離しません…」
握る手に力を込め、流れる涙を乱暴に拭った。
そんな遥を見て、さゆみは一つ頷き、遥の頬に添えた手を離す。
「うん。絶対に離しちゃダメだよ」
もう一度遥は力強く頷いた。
.
345 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:09:11.22 0
どれくらい暗い天井を眺めていただろうか。
いくら眺めても、どれだけ雨の音を数えても、里保の元に睡魔は訪れてくれなかった。
口の中がカラカラに乾いて、喉が痺れ、胸がムカムカと疼いた。
隣から小さな身じろぎを感じる。
衣梨奈も、まだ寝付けていないのだろうか。
とにかく、喉の渇きを癒そうと
里保はそっとベッドを抜け出した。
頭がくらくらして、足元がふらつく。
「喉渇いた」
独り言のようにして、衣梨奈に呟いた言葉は、酷く掠れていた。
346 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:09:51.03 0
キッチンに降り、冷蔵庫を開ける。
買い置きしていたサイダーを飲もうと手を伸ばしたけれど、
やっぱりそんな気分になれず、冷蔵庫を閉めて水道の水をコップに注いだ。
一気に煽ると、喉の渇きは消えたけれども
口の中のカサカサとした感触が残り、それが気持ち悪くて
もう一杯水を口に押し込んだ。
少しだけスッキリとした頭で、里保は改めて今日のこと、
今眼前に立ちはだかる事実を整理してみた。
不思議なもので、横になっているよりも、立っている方が断然整然と思考出来る。
そして、そういう状態でいる方が、より状況の絶望的なことが明瞭になった。
347 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:10:25.64 0
「眠れないの?」
不意に聞こえた声に身を震わせる。
さゆみが、優しい目で里保を見ていた。
「はい」
少し遅れて、返事をすると、さゆみはニコリと笑った。
「おいで」
もう随分と、その優しい表情を見ていない気がしていた。
そして、その優しい声の調子に、里保は泣きたくなった。
さゆみの部屋に招かれる。
さゆみが里保を部屋に入れ、後ろ手にパタリと戸を閉めると
微かに聞こえていた雨の音が遠のき消えた。
淡い部屋明かりの中、改めてさゆみの表情を見る。
じっと里保を見つめる吸い込まれそうなくらいに綺麗な瞳が
優しくて、暖かくて、里保の中の何かが切れた。
348 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:14:01.87 0
「うち……どうしたらいいか分かりません…どうしたらいいんですか、道重さん…」
堤を切ったように里保の目がから涙が溢れる。
声が震え、喉が掠れて、嗚咽が漏れる。
俯き、涙を堪えようと腕で目を覆う里保を、さゆみがそっと抱いた。
それから、優しく導き、ベッドに座らせると
さゆみも里保の横に腰掛ける。
「さゆみもね、分かんない」
優しい声に里保が顔を上げた。
さゆみは寂しそうに笑っている。
「さゆみはね、結構長く生きてきてるの。知ってるよね?」
「はい…」
「今まで沢山、何かを選択する場面があった。
大きいこと、小さいこと、いろいろとね」
さゆみの、寂しそうな、優しい声に里保が耳を傾ける。
不思議とその声を聞いていると、涙がすぐに止まった。
「どれかを選ばなきゃいけない。なら、一番いい方法を選びだいじゃん?
でもね、さゆみ今まで一度も『正解』出来たことが無いの」
349 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:15:04.94 0
静かに告げられる言葉を
一つ一つ噛み締める。
さゆみがこうやってお話をしてくれる時、その言葉は時に難しくて
だけれども、心にすっと入ってくる。
今言われたことの意味もはっきりとは分からなかった。
だけれども、何となくわかる。
「若い頃はね、それでいろんな失敗をして、仲間や友達に迷惑かけて。
もっと強くなれば、もっと色んな魔法を覚えれば出来ることも増える、選択肢が広がる、
正しい選択が出来るようになるって、我武者羅になったりしてね」
さゆみの『若い頃』を思う。
そこには、あのポートレートの作者、「えり」さんも居るのだろうか。
「確かに出来ることは増えたけど、やっぱり正解出来ないの。
寧ろ力がついた分、さゆみの判断で取り返しのつかないことになっちゃったりしてね。
人が死んじゃったり、大事なものを無くしちゃったり、そんなことも沢山あったの」
自分なんかが聞いていい話なのだろうかと思った。
こんな風にさゆみが自身のことを話すのは本当に珍しい。
軽やかに紡がれる言葉の中には、さゆみが長い年月の間に経験した出来事、
つらく悲しい出来事が埋もれているようだった。
350 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:16:01.62 0
「いろいろ経験するとね、それなりの判断が出来るようになるの。
ある程度うまく行ったり、結果的には成功だったり。
でもね、やっぱり誰もが幸せになる、誰も悲しまないですむ、
完璧な『正解』じゃなかったの。
ね、りほりほは、完璧な『正解』ってあると思う?」
「……そんなもの、無い気がします」
「ふふふ。だよね。さゆみも薄々気付いてるんだけどね。
でも悔しいじゃない。それを求めて頑張ったのに、やっぱり『ありませんでした』なんて。
さゆみって諦め悪いのよ。だから、未だに魔法使いなんてやってるのかもね」
不意に、いつか魔法楽団の老人から聞いた言葉を思い出した。
『さゆみは不器用だから、今も戦い続けている』確かそんなことを言っていた。
そして、その姿を尊敬しているのだとも。
「だから今のさゆみには、りほりほがどうすればいいのかって質問には答えてあげられない。ごめんね」
「いえ、そんな……。すみません」
351 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:17:55.67 O
▲
もう少し書いたのでまた後で
352 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:29:03.83 0
更新乙です!
シリアスからクソ笑いからナマちゃんに至るまで
なんて広い範囲で楽しめる素敵なスレなんだここはw
353 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:50:45.47 0
支援
354 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 20:59:13.05 0
あああ、続きが来るまで寝れないじゃないか!
乙!
355 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:15:48.41 0
▼
「協会のこともね、悪いことしてる奴らみたいに思うでしょ?」
「……はい」
話の流れとはいえ、里保は始めて協会を否定する言葉を口にした。
気持ちが協会から離れている。
今回の所業は、どう考えたって正しいこととは思えない。
今までは自分の全てといってよかった協会が、もはや悪魔の組織のようにすら思える。
それは里保の拠り所を崩し、足場を無くすような思考の転換で
ともすればどこまでも奈落に落ちてしまうような大それた発想だった。
何となく里保は自覚していた。
今目の前に、『道重さゆみ』という新たな、自分の心を寄せられるものがあるから
そうやって今までの拠り所を切り捨てることが出来るのだと。
寄る木陰を移すように、自分の心は都合よく行き来しているだけなのだ。
そんな浅薄な考えを見透かされたのだろうか、
続くさゆみの言葉は、里保には意外だった。
「でもね、さゆみからしたら協会の考えも分かっちゃうの」
356 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:16:51.15 0
協会の考え。
それは、ずっと協会に身を置きながら、里保がまるで想像できなかったことだ。
ただ漠然と、当たり前にそこにある組織に、何かしらの目的があるとさえ思っていなかった。
魔道士の争いを抑制し、治安を守り、魔道士の交流を促す『システム』だと思っていた。
「ちょっとこれも昔話だけど、協会が出来た時の話。
その頃って何ていうのかな、時代の変わり目でね、魔道士達が大変だったの。
秩序が無くなって、日々争いあって奪い合って殺し合って。
世間からも魔道士が疎まれるようになって疎外されて、疑心暗鬼になって。
もう直接あの頃のこと覚えてる人は殆どいないけど、
魔道士にとって『地獄の時代』、なんて言われたりもしてた」
協会の設立について。
それも里保は知らなかった。
何となく、何年前に出来て今の会長が何代目だとか、そんなことを知っているだけ。
「だから協会が出来たのは必然みたいな感じだったの。
何とかそんな、みんなが争う無秩序を打破したくて、優秀な子達が集まって
必死になって組織を作って、戦い続けて大きくしてった。
さゆみはもうその頃には係わり合いになるの嫌だったから、直接は何もしてないけど、
あの子達が必死になって頑張ってるのは見てた。
それで協会が出来上がって、魔道士の争いも殆ど無くなって、世間との関係も
『裏』ってことにはなるけど改善されて、秩序が出来たのね」
想像することは難しかった。
けれど、混沌の中に秩序を打ち立てる困難は直感出来る。
それは魔道士の血が、元来混沌に根ざしているからかもしれない。
357 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:17:35.66 0
「協会は人じゃなくて組織だから。
もちろん、会長や幹部達の意思は働くけどもね。
根本の部分が一番強い意思を持ってるの。 つまり『地獄の時代に戻りたくない』ってこと。
だから協会がもし本当に、その力を維持出来なくて数年か、数十年か先に崩壊する未来が見えるなら、
それを回避する為に動く。例えば今回みたいな方法が、どうみても間違ってると思っても
協会そのものが無くなることに比べればマシ、ってなるわけ。組織ってそういうものなの」
「……だって、協会がすぐ無くなるなんて思えないのに」
「焦るもんなのよ。去年より落ちてる、10年前より何%落ちてるって現実を見るとね。
まして今の協会は何代も引き継いだものだから。自分達がそれを崩壊させたくないってね。
人が動かす組織だけど、組織や歴史の重みに人が振り回されてるの。ま、そういうものなのよ」
一つ一つ顔が思い浮かぶ。
局長の顔、会長の顔、優しくしてくれた幹部の人達の顔。
悪い人達では無かった。
だからこそ、こんなことになったのが信じられないし、信じたく無かった。
さゆみに身を委ね、協会を切り捨てようとしていた自分の心が引き戻される。
向き合うことから、逃げさせてくれない。
さゆみは厳しい人だと思う。
『正解』は分からないのに、自分で『正解』を探せと言われた気がした。
358 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:18:13.04 0
「…ますます、どうすればいいのか分からないです」
里保は、思わず苦笑した。
そして自分はいつぶりに笑ったのだろうとぼんやりと思った。
思えば、数時間前は楽しくはしゃいでいたのだけれど。
「何もしなくてもいいよ。何かするなら、出来ることをすればいいの。
失敗しても間違ってもいい。さゆみの経験から言わせて貰えば、まあ間違うよ。
でも、りほりほがどんな風に選択しても、大丈夫」
「…大丈夫なんですか?」
「うん。さゆみがここで待っててあげるから。
さゆみは怒ったりしないよ?」
少し悪戯に言うさゆみに、里保の心がすっと軽くなった。
やはり何も解決しないし、どんな選択をすべきなのかは分からない。
でも、何かを選び、何か行動するための勇気を貰えた気がした。
359 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:19:13.47 0
不意に、里保のポケットから通信を知らせる振動が起こった。
もう夜も遅い。何事だろうと端末を取り出すと、局長の名前が表示されている。
里保は一度さゆみの顔を伺い、頷きを確認して通信を繋いだ。
「はい、里保です」
『夜分にすまない、里保。今は一人か?』
里保がさゆみの顔を見る。
さゆみは、少しだけ険しい顔に戻り、声を出した。
「今さゆみとりほりほの二人。
今更私に聞かれてまずい話も無いでしょ」
局長は、端末のこちら側の状況を察し少し黙りこみ
それから、一つ息を吐いて言葉を続けた。
『……そうですね。
里保、済まないな。嫌な話ばかりになってしまうが…
協会と狗族の戦いは、もう避けられそうもない。
既に戦力の結集も始まった』
「何?もう諦めたわけ?」
横からさゆみが不機嫌そうに口を挟む。
『方法が、ありません。
あの子を捕まえることも、もう出来ない…』
360 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:20:12.41 0
「局長…?」
『……本当に、馬鹿だと罵ってくれて構わない。
俺はそれで解決出来ると思っていた。
だが、あの子の顔を見てしまって、あの子を庇って立つ工藤遥を見て
もう、俺にもあの子を投獄することなんて出来なくなってしまった。
狗族にとって、一族は皆家族と同じだそうだ。
我が身の為に子を差し出す親なんて居ない。
そんな理不尽を受け入れる親も居ない。それすら、想像出来ていなかった…』
「どれだけテンパってたのよ。普通にそれくらい分かりなさい」
『本当に、返す言葉もありません…。
だからといって、狗族を滅ぼすことも、同じことだ。
まだ僅かだが時間はある。何とか働きかけはするが…
多分俺の言葉は受け入れて貰えないだろうと思う』
局長の声がまた沈んでいく。
さゆみは局長相手には随分厳しい口調になるな、と思った。
「あんた随分嫌われてるみたいだね」
『……実際、そうです。ここ数年、現実に協会の戦力が落ちたのは俺の責任も大きい。
その上、戦うことが仕事の執行局局長が、戦いに尻込みしているんですからね』
自虐的に笑う局長の声を聞くのが辛かった。
里保の知る局長は、優しく部下にも慕われていて
立派な人物だった。協会の中の幹部達の関係は良く分からなかったけれど
多分その優しさが仇になった部分もあるのだろう。
最強の執行魔道士だった里沙の出奔を許したこともそう。
将来を嘱望された才気溢れる実の娘に家出されたこともそう。
361 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:21:05.81 0
「ま、あんたそういうの向いてないよね。昔っから。
優しくて不器用で、すぐテンパるし」
『その節はいろいろとご迷惑をお掛けしました。
ただ、俺は出来ることを尽くします…。
だがそれも見込みは薄い。
もし、戦いになった場合、里保、お前にも参戦する命令が下った』
その言葉に里保の心臓がドキリと跳ねた。
考えないようにしていたけれど、考えれば分かること。
子供の優樹にもあれだけの力がある狗族と戦うならば
少しでも戦力を集めたいはずだ。
自分の手で、優樹の家族を攻撃する。
その光景に里保は背筋が冷えるのを感じた。
そんなことが、出来るはずがない。
『…お前が本意でないことも分かっている。
そして俺自身、お前にそんな仕事をして欲しくない』
何か言葉を返そうと思ったけれど
唇が震え、喉を空気が抜けて音が出ない。
『判断はお前がすればいい。
だけど、俺はお前が協会を抜けてもいいと考えている』
362 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:21:46.29 0
その言葉を聞いた瞬間、里保の頭は真っ白になった。
何も考えられなくて、ただその言葉が頭の中を木霊する。
気がつけば、止まっていたはずの涙がまた溢れ出していた。
幾筋も幾筋も、止めどなく涙が流れ落ちるのを
まるで不思議な現象のようにぼんやりと感じる。
白い思考の中で
小さな染みのように言葉が浮かぶ。
これで、局長との関係は終わる。生田家の一員でも無くなる。
心の中で密かに抱いていた、憧れていた、家族を失う。
『衣梨奈と同じように、道重さんの元に居てくれ。
こんなことに、お前は関わらなくていいんだ。
これまで散々振り回してきて、何を勝手なことをと思うかもしれないが…。
本当に済まないと思っている…。里保、俺はお前に…』
そこで局長の言葉も途切れた。
何を続けようとしたのか、里保には想像することも出来ない。
局長の言葉の意味は理解出来た。
自分を想って言ってくれていることも。
だから涙を止めなくてはいけない。なのに、次々と溢れ出る涙をどうすることも出来なくて、
視界が曇り、なかなか言葉を発することは出来ない。
363 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:22:22.24 0
『……まだ時間はある。どうするか、考えておいてくれ。
俺や協会のことを気にする必要は無い。自分の思うように』
「…はい」
『……じゃあ、また。おやすみ、里保』
「…はい、おやすみなさい、局長」
通信が切れた。
壊れた機械のように、里保の涙は止まってくれない。
ぼやけた視界の中にさゆみを探した。
どんな表情をしているのか分からなかったけれど
さゆみがそっと里保の涙を拭ってくれる。
「はぁ…。本当に不器用な子。さすが生田とりほりほの親だわ」
どこか呆れたようなさゆみの声。
里保は、訳が分からなくなってさゆみに縋り付き、声を上げて泣いた。
優しく背を撫でてくれるさゆみの手の動きを感じながら、
子供のように泣き続けた。
▲
364 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:23:15.76 0
ハードルが上がりすぎる前にだーちゃんをさらっと出してしまうことが俺の中で大決定した
365 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:24:01.96 0
もう十分上がってるよw?
この至高のシリアス展開にだーいしは・・・
366 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:36:43.52 0
ついにだーいしが大活躍するんだな
367 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:37:58.74 0
そうかあゆみんがすべて解決してくれるのか
368 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:38:20.45 0
ハードルが上がりすぎる前にw
いよいよかあ・・・
369 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:40:06.72 0
ついについにだーちゃん登場!!!
待ってた待ってたよーーーーー
370 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:40:52.09 0
あゆみん待ってるよ
371 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:41:38.60 0
さらっとって
まーを追いかけてきた協会魔導士役で瞬殺で返り討ちに合うとかそういう役か
372 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:47:09.53 0
やっとあゆみんの大活躍が見れる!!
373 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:51:29.20 0
さらっと登場しさらっと退場するそれがあゆみんw
374 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:52:03.18 0
満を持してだーいし登場!!とか煽ってみるw
読み進めるのがツライけど読みたいけどツライ・・・
375 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 21:54:29.34 0
>さゆみがここで待っててあげるから
この一文で泣いた
376 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:01:23.80 0
あんまりだーいしの活躍のハードルあげなさんなw
377 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:03:36.51 0
いやここまで引っ張ったんだからそりゃ普通に活躍するだろそりゃ
378 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:21:18.16 0
縦読みとかだったらどうしよう
379 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:23:55.42 0
さゆが本気で魔法使えば全て解決できそうな気がするけど
あえて若い子に運命を託す展開が燃える
380 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:35:13.27 0
ハードルが上がりに上がったところで登場してだだすべりするのがだーいし
381 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:35:36.90 0
>>380 どっちに転んでもだーいしらしくていいなw
382 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 22:51:08.20 0
だーいしの登場も楽しみだがそれ以前に
今後どうすんだよというのが滅茶苦茶気になるわ
狗族が攻められると知ったらまーは……だろうし
もちろん側についてるどぅーも……のは必然だし
それを黙って傍観できるわけないから
そうなるとつまりその後に起こるのは……なんて
考えれば考えるほど収束がまったく想像つかない
383 :
名無し募集中。。。:2014/01/27(月) 23:34:08.57 0
>>382 そこであえて空気の読めない我らがえりぽんに期待しようではないか
384 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 00:16:47.70 0
出しゃばれ。イクタ。
385 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 00:19:39.58 0
心理描写なんかの読ませ方
文章力が段違いで
読む者を惹きつけてやまない
素敵な物語に出会えた事に改めて感謝しています
386 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 00:20:00.23 P
とりあえずえりぽんが会長に魔法を
かけてみてはどうだろう
387 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 00:41:57.09 0
そういやメインの主人公は生田だったっけ
すっかり忘れてたわw
388 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 00:53:06.91 0
えりぽんとだーいしの魔法で
争い自体無かった事にすればいいと思う
スベリーズという究極魔法を使って
389 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 01:34:12.14 0
「道重さん!なんか玄関先でスベってコケてる人がいます!!」
「ああ、あの子はオズの魔法使いの時代から続くドロシー一族の子… 相変わらず良くスベるわね」
「大丈夫でしょうか!?」
「大丈夫、ほっときなさい」
だーいしの登場シーン終了。というか登場してなかった。
390 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 02:22:57.92 0
感情移入してしまう。
391 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 02:31:56.17 0
「道重さん!!!」
大声を上げてガチャッバーンと聖が現れた。
いきなりのことにさゆみも飲もうとしていた紅茶を噴き出してしまう。
なんだろう、なぜこの子は魔力もないのにいつもこの大魔道士に
気配を感じさせることなく部屋にいきなり現れてくるのか。
そんなことをさゆみが考えていると
「聞きましたわよ。はるなんとデスティニーランドに行ってきたらしいですわね」と聖が口を開く。
ああ、とさゆみは頷いた。
デスティニーランドとは、郊外にあるネズミをマスコットにしたアトラクションランドである。
「どういうことですの!?なぜ、聖とではなくはるなんと・・・」
悔しそうな聖を見て、さゆみは妬いてるのかな、やっぱりふくちゃんはかわいいな、と思った。
と同時に、この少女を少し困らせたくなった。
「生田と行けばいいじゃん。生田もふくちゃんと行きたがってたよ。デスティニーランド」
試すようなさゆみの口ぶりに聖はすごい剣幕で叫ぶ。
「私は始めては年上の女性と決めておりますの!!!」
さゆみは(あ、これはまた何か勘違いしてるな)と気づいたが、
この痴話喧嘩っぽい雰囲気も嫌いではないので、もう少し楽しむことにした。
392 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 02:33:57.90 0
「ただいま〜ヤシ」
そこに、猫のはるなんを頭の上に乗せてヤシ子がノンキに帰宅してきた。
そんなヤシ子とはるなんキャットをみて聖が叫ぶ。
「あっ!この泥棒猫!」
驚いたのははるなんだ。
「そんな、譜久村さん・・・。私が泥棒だなんて。
なぜ私がこの姿で近所の魚屋を荒らしまわってる事をしってるんですか?」
思わぬ罪を自白したはるなんを軽く小突いてヤシ子が笑う。
「ハッハッハはるなん。違うヤシ。泥棒猫とは小田ちゃんのことヤシ」
とりあえず聖ははるなんにイカの刺身を与えながら、
ヤシ子にもメタ発言は止めろと言われたでしょう、と注意をする。
(メタというよりはピンポンの内輪ネタって感じだけどね)
そんなことを思いながらさゆみははるなんからイカの刺身を取り上げて、
聖にニヤニヤした顔を向けながら質問した。
「ふくちゃんはデスティニーランドをどんなところだと思っているの?」
「決まってますわ。あんな立派な作り物のお城。ホテルに決まってますわ」
あんな綺麗なお城だ。ラブホに違いない。
しかしその答えを聞いたさゆみは(ああ、やっぱり)と笑いが止まらない。
393 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 02:36:10.09 0
「え、あそこホテルやったと?」
その時、生田が二階から降りてきた。
腰には小さい女の子が恍惚の表情を浮かべながら生田のナマちゃんにジョイントされている。
「ちょっと生田!帰ってたんなら挨拶しなさいよ!っていうかその子は誰よ?」
「なんか公園のすべり台で拾ったと。二階でギシアンするのも飽きたから、
今からデスティニーホテルに行ってきます」
そのまま少女を腰にかかえたまま出て行こうとする生田。
「ちょちょちょおっと待つヤシ!」
慌てまくるヤシ子と
「その小さい子もかわいいですわね。滑りも良さそうですし・・・」
少女の品定めを始める聖。
対照的な二人に(これが本妻の余裕なのかな)と思わずさゆみも苦笑する。
そのまま意気揚々と出かけていく4人をはるなんを介抱しながらさゆみは見送ると、
今晩の食事のためにスッポンを買い付けに行かなくちゃ、と買い物の支度を始めるのだった。
394 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 05:21:47.57 0
小さい子って誰!?
船木?
浜ちゃん?
395 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 06:45:44.94 O
ふくちゃんも変態扱いなんだなw
396 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 07:14:29.27 P
さらっとイカを与えるなよw
397 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 07:29:40.70 0
変態の編隊
398 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 07:36:15.69 0
勢いの良い変態話に吹いたw
399 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 10:23:04.05 O
吹いたww
400 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 10:41:51.39 0
てか猫にイカの刺身食べさせちゃダメー!さり気なく毒殺を謀るフクちゃん恐るべしw
401 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 10:51:24.22 0
すべる小さい子はだーいしじゃないの?w
402 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 12:25:57.43 0
小田ちゃんではないの?
403 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 12:26:36.21 O
犬にネギを与えるようなものかwww
404 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 12:39:53.95 0
抱かれてたのは実は、かななん
405 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 12:48:39.17 0
まとめて相手になってやるぜ!
∋oノノハヽ
G9|^_ゝ^)G
ヽ ノ
| つ| <エリキテルだよー
(__)_)
406 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 14:26:40.06 0
www
407 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 16:21:40.87 0
危険だw
408 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 17:20:40.45 O
生田 大きさこそ小振りだが硬さと持続時間は抜群
佐藤 文字通りの巨根だが硬さがイマイチしかも早漏気味
ただし驚異の回復力で相手の女性を呆れさせる
鞘師 太さはイマイチだが長いため子宮口をガンガン突くという技を持つ
工藤 そこそこ大きさは有るがなにせ包茎で問題外
道重 行為の最中に亀頭部にイボイボをだしたり中で自由自在にくねらせたり、
果ては○ン○コ自体が振動したり大魔導士はやりたい放題
譜久村 どんなモノでも受け入れて逝ってしまう奇跡の○マ○コの持ち主
409 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 17:34:18.11 0
ちょっと待て この流れでいいのか書き込む前に一度考えろ
410 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 17:51:50.81 0
酷すぎるw
411 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 19:24:05.01 0
開くスレ間違えたかと思ったじゃないかw
412 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 19:29:10.06 O
>>405を見たら無意識に書き込んでたわ
まさか・・・えりぽんの魔法かっw
413 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 20:41:43.86 0
怖い怖いw
414 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 21:32:16.79 0
何なんだこのスレは!
415 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 22:01:01.26 0
何も問題ないな
416 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 23:04:38.15 0
確かに酷いんだが
>>408の説得力がハンパないww
417 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 23:33:06.35 0
工)何食べよーと?
譜)スパゲティ食べとーよ!
418 :
名無し募集中。。。:2014/01/28(火) 23:57:05.73 0
残念そこは返事もスパゲティー食べよーと!ww
419 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 00:16:22.59 O
一昨年5/18
覚悟はしてたが変態リーダーが誕生してついに娘。が変態リーダーのハーレムと化すのかと泣きたくなった
ところがだ今や変態リーダーを差し置いてナマタが14を自分のハーレムにしつつある
やっぱり泣きたい
420 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 01:27:20.48 0
気づいたら変態スレにのっとられ中だったとは。。
421 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 01:44:10.36 0
ノンノンノン・・・今に始まったことじゃないスレの始めから中の人達は大体同じでした!?
422 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 06:10:22.88 O
* ∠\`・* 。
| /★`、 `*。
,。∩______フ *
+ |||9|‘_ゝ‘) *。+゜保全の魔法っちゃよ
`*。 ヽ、 つ *゜*
`・+。*・' ゜⊃ +゜
☆ ∪? 。*゜
`・+。*・ ゜
423 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 07:39:30.97 0
ほ
424 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 09:20:06.05 0
保全なの
425 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 12:07:15.37 O
スパ
426 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 12:43:02.16 0
もし、あゆみんが出たら
鞘師が、あゆみんの唇を奪おうとする展開があるとかないとか
考えたりして眠れない
427 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 13:29:05.32 0
俺ははるなんが猫の姿で出てきたように
だーいしが唇の形で出てくると読んでる
428 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 13:36:55.77 0
さゆの家の壁に飾ってある絵の唇がしゃべるのか
429 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 13:38:20.93 0
♪か〜ば〜た〜 なぜうまい〜 かばたの昆布づけ〜ぇぇぇぇ〜
430 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 14:25:32.32 O
431 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 14:59:57.03 0
よっ!かばた!
432 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 16:37:53.65 0
てんっとまるーのかーばた
433 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 18:28:02.40 0
変態の次は福岡の人に乗っ取られたのか?w
434 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 18:29:14.98 0
にゃーいし好きなんだけど猫は既にはるなんいるからなぁ
435 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 19:33:20.67 0
つまり福岡の人は変態という
436 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 20:47:27.95 0
生田は変人
437 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 20:58:54.95 0
天才と変人は紙一重なものなの
438 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 22:01:28.70 O
439 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 22:50:29.95 0
ほ
440 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 22:52:49.19 0
441 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 22:55:50.88 0
*` ヮ´)<
↑実はこの人も変態だったのかも知れんな・・・
442 :
名無し募集中。。。:2014/01/29(水) 23:10:13.25 0
それはないw
と思ったけど
そういや変態カメラマンMCとかあったなあ
443 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 00:11:38.15 0
みんな変態だね
444 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 00:47:56.60 0
おださくは出ないの?
445 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 01:53:38.56 0
エクソシズムの方には出たけど・・・
446 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 02:31:16.15 0
ガキさん以外のOGも
447 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 04:42:07.86 0
あげるっちゃ!
448 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 06:13:31.08 O
|||9|‘_ゝ‘)<おはよ♪
449 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 06:36:18.61 0
川c’∀’)<おはよう♫
450 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 07:30:47.03 0
あげ
451 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 10:05:23.22 0
アゲマンえりぽん
452 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 11:17:41.67 O
|||9|^_ゝ^)<やっつー
453 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 12:28:49.59 0
川c’∀’)<ヘアアレンジコーナー出たもんね!
454 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 13:56:06.39 0
从*・ 。.・)
455 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 15:03:57.94 0
りほりほ
456 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 15:49:50.54 0
あゆみんだけに出番を待つわ
457 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 15:54:26.62 0
ノノ刀e _l‘)<今日のおやつはフルーチェでいいかしら
( BOIN )
| | |
(__)_)
458 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 17:32:50.85 O
ハ*´ 。`ル<譜久村さんまでハルーチェだなんて・・・
459 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 17:46:06.23 0
_γ⌒
, '´f_二,ヾ
! ソノ リ )ヽ
ハo;´ 。`ル ハルーチェって・・・
r´ ji )___, 、
/´`ヽ_,l_/´ _/_、_ノ
/─ノ、_);;,!ノつ
(^__j ⊆_⊇
460 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 19:23:54.68 0
夜の一時
461 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 20:52:25.37 0
|||9|‘_ゝ‘) <あげ!
462 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 21:57:20.28 0
hozen
463 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 23:06:08.02 0
ノハ*゚ ゥ ゚)
464 :
名無し募集中。。。:2014/01/30(木) 23:17:36.50 0
複数の職人が同じ日に更新して、その後数日とまるという謎のシンクロw
465 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 00:03:07.34 0
発売集だしみんな現場参戦に精を出してるんじゃないか?w
466 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 00:20:22.94 0
__
(^_ゝ^)
) )
人 Y′
( ヽノ
. ||9|^人 Y′
( ( ヽノ
│ ω
し ⌒J
467 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 00:41:57.21 0
川c’∀’)<風邪にはルル
468 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 00:58:38.44 0
生田のナマちゃんこんばんは
469 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 01:57:58.97 0
>>466 亀井のピコピコピコ〜スレを思い出したw
470 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 02:31:22.73 0
471 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 02:33:23.06 0
ナマちゃんキターwwww
はるなんの顔が悪いw
472 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 02:59:31.01 P
えりりんちんぽぶらり旅
473 :
大魔女、風邪を引く:2014/01/31(金) 03:25:16.63 0
頭が痛い。鼻が重い。喉がイガつく。
どうやら本格的に風邪を引いてしまったようだ。
風邪なんてどれくらい振りだろう。ほとんど記憶にないくらいだ。
風邪の原因もほぼ想像は付いている。こんな理由で体調を崩すとは
我ながら情けないと思っても、こればかりはどうしようもない。
魔法の力で強引に治すという方法もある。
しかし、これまでの経験則から、原因が精神的なものである場合は特に、
自然の回復に任せて無理せずゆっくり休むのが結局は最良の手段だと知っていた。
他の子に風邪を移すわけにもいかないし。
夕食もそこそこに切り上げたさゆみは、さっさと寝室にこもって早々に布団を被り、
そして大きくため息をついた。
○
道重さんの様子がおかしい。
今日はいつも以上に無口だったし、心なしか顔色も良くなかったし、
食事もあまり取らずにすぐに寝室に引き上げてしまった。
あんな道重さんを見るのは初めてだったけど、
もしかしたら風邪を引いているのかもしれない。
心配になった衣梨奈は、さゆみの寝室に足を運んだ。
軽くノックをして「道重さん」と小さく声をかけたけど、反応がない。
これで部屋に鍵がかかっていたらそっとしておいてということだろうけど、
ドアノブを回すとあっさりと開けることができた。
474 :
大魔女、風邪を引く:2014/01/31(金) 03:25:58.54 0
「道重さん?」
もう一度小さく声をかけ部屋の中を覗き込む。
返事はなく、代わりにベッドから荒い息遣いが聞こえてきた。
一瞬危険な方向に妄想が流れそうになるも、すぐに思い直してベッドに近づく。
布団から出した顔を紅潮させて、苦しげに息を継ぎながら眠っているさゆみ。
やはり風邪にやられているようだ。
そっと額に手を置く。熱い。
はたして衣梨奈の魔法にどこまで効果があるか。
わからないながらも、載せた右手に魔力を込めた、その時。
「……えり……えり」
その名前が、さゆみの口からうわ言のように溢れ落ちた。
「大丈夫ですよ、えりはずっと道重さんのそばにおるけん、今はゆっくり寝ていてください」
衣梨奈がやさしく語りかけると、さゆの呼吸は徐々に落ち着き、
苦しげな表情も和らいでくる。
その様子に安心した衣梨奈は、さゆみの目尻から流れ落ちる一筋の涙には気づかぬままに、
改めて魔力を込めた右手に意識を集中した。
475 :
大魔女、風邪を引く:2014/01/31(金) 03:26:45.65 0
○
「大丈夫だよ、えりはずっとさゆのそばにいるから、今はゆっくりと寝ていなよ」
それはただの幻聴でしかないとわかっていた。
でも、その言葉とともに胸のつかえがすっと抜けて
身体が一気に楽になったことだけははっきりと覚えている。
朝、重みを感じて目が覚めると、さゆみの布団の上に倒れこむような形で生田が眠っていた。
その姿で状況を把握したさゆみは、生田の額にそっと手を当てる。
大丈夫、風邪を移してはいないようだ。
結果オーライとはいえ、相変わらず無茶なことをするものだ。
生田の髪をゆっくりと撫でながら、さゆみは小さく呟いた。
「ありがとう、えり」
476 :
大魔女、風邪を引く:2014/01/31(金) 03:27:53.48 0
○
「昨夜さぁ、衣梨奈は風邪を引いた道重さんの看病をしたっちゃよ」
「そうなんだ」
「そうしたら道重さんが寝言でえり、えりって名前を呼んでて、
なんだかんだ内心では弟子の衣梨奈のことを頼ってくれてるんだなって」
「……えりぽんってさ、ホント空気が読めないKYだよね」
「ちょっ、なにいきなり!?」
「でもそのKYさで道重さんが元気になってくれるなら、一応は役に立ってるってことなのかな」
「なんか褒められてる気が全然せんのやけど」
「でも道重さんには早く良くなってもらって、今日のMステはみんなで出たいよね」
「うん。……って里保今なんて??」
「ううん、なんでもない」
(おしまい)
※さゆの早期回復を祈念して……
477 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 06:42:27.69 0
さゆ Mステギリギリまでゆっくりしてて
478 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 08:04:24.14 O
ほんわかした気持ちになりました
479 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 08:06:56.73 0
朝から良いスパゲッティ読んだ
480 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 08:57:58.56 O
心温まるスパゲッティー
481 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 11:49:41.02 0
あったかいスパゲッティー
482 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 11:57:03.89 0
まったり→シリアス→変態→ほっこり
このスレの可能性は無限
483 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 12:44:17.42 0
俺もベッドの中で、さゆが喘いでいると読んで
よからぬ事を想像してしまったよw
484 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 14:35:45.34 O
何でもありの世界ですからねw
485 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 15:59:14.36 0
あげ
486 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 17:02:21.50 0
えりぽ
487 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 18:07:59.51 0
りぽ
488 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 19:43:14.39 0
もうすぐMステ
489 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 20:45:56.30 0
当たり前だけど魔法なかった
490 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 20:56:39.15 0
Mステでタモリさんに、ちちんぷいぷい魔法にかかれできなかったことが悔やまれる
491 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 21:45:55.81 0
さゆが復活してくれてよかった
492 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 21:46:13.56 0
これはただのやっつーだが
G( ^_ゝ^)G
こうすると途端に卑猥になる
( ^_ゝ^)
G| |G
493 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 22:00:14.62 P
www
494 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 22:59:56.05 0
ワロタw
495 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 23:27:28.74 0
ちょっとネタバレあり紹介書いてみた
鞘師里保。りほりほ
本編主人公の一人
魔道士協会執行局魔道士で、若くして協会若手ナンバー1の実力といわれる才媛。
上司でありえりぽんの父である生田局長に育てられ、えりぽんとは姉妹のような間柄。
大魔女道重さゆみの監視の為M13地区に派遣される。
戦闘の為の魔法を得意とし、風を操り空を飛ぶ高度な魔法を使いこなせる。
一方で私生活はずぼらで、一人での暮らしが不安視され
なし崩し的に道重家の一員になってしまった。
実父ではない生田局長への複雑な思いから、協会魔道士であることへの強い拘りと
執着を持っている。そのため魔道士としては冷徹な面があり、淡々と仕事をこなしてきた。
しかしM13地区にてさゆやえりぽんと触れ合ううちに少しずつ心に変化が起きている。
えりぽんが好きすぎて馬鹿みたい。
道重さゆみ。さゆみん
本編主人公の一人
M13地区に住む三大魔道士の一人。たった一人で魔道士協会を相手に出来る美貌の大魔女。
三大魔道士の所以である『不老長寿の魔法』を会得しており、長い年月を生きている。年齢不詳。
えりぽんを弟子にしたことで、それまでの世間と係わりの薄い生活が一変したが
現在の生活も気に入っている模様。可愛い女の子に目がなく、盗撮や着せ替えを趣味としている。
普段は神秘的な雰囲気を持ち、すべてを見通しているような達観した言動をするが
長い年月で出会いと別れを繰り返したことへの寂寞を覗かせる一面もある。
自身の過去を語ることは殆どないが、若い頃の友人「えり」の名前をぽつりと漏らした。
496 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 23:40:24.43 0
生田衣梨奈。えりぽん
本編主人公の一人
魔道士協会執行局局長の娘。りほりほの幼馴染。
憧れの最強執行魔道士新垣さんの出奔の真相を知る為家出し、さゆみに勝負を挑んだ。
紆余曲折の末さゆみの弟子となり、現在は道重家で世界一の魔法使いを目指している。
道重家では家事全般をこなし、それに役立つ様々な魔法を研究している。
里保を友人として大切にする一方で、魔法使いとしての能力の差に負い目を感じている面もある。
その為、里保を含めたみんなを守れるような魔法使いになりたいと思っている。
空気を読むのが苦手で風の魔法は使えないが、スケボーに乗って空を飛ぶ魔法を研究中。
さゆみに気に入られ、りほりほに好かれ、ふくちゃんに惚れられている罪作りな娘。
譜久村聖。ふくちゃん
えりぽんとりほりほのクラスメイト。おっとりとしていて、おバカな勘違いを
よくしているお嬢様。えりぽん、香音とは3年来の友人であり親友。
優樹と遥を助けたことが切欠で、魔法や魔法使いの存在を知ることになる。
またその時にえりぽんに抱いていた淡い恋心を初めて自覚した。本編唯一のラブコメ要員。
「因子」と呼ばれる魔道士にとって貴重な体質を持っている。
その為、さゆみに心配されている。
鈴木香音。ずっき
えりぽんとりほりほのクラスメイト。ハキハキとして冷静な突っ込み娘。
ふくちゃん、えりぽんとは3年来の付き合いであり親友。
友人たちの勢いに振り回される巻き込まれ体質だが、ある程度達観している模様。
親友のふくちゃんのえりぽんへの恋心に早くから気付いていた。
ふくちゃん同様「因子」持ちであり、さゆみに心配されている。
497 :
名無し募集中。。。:2014/01/31(金) 23:40:54.93 0
力尽きた
叩き台にどうじゃろ
498 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 00:01:36.73 0
あと3人頑張れ!w
499 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 00:24:44.41 0
飯窪春菜。はるなん
M13地区に住む魔道士。古本屋でアルバイトしている。本業は情報屋。
普段は黒猫の姿でいることが多い。神出鬼没で、りほりほ達のことをいつもどこかから見ている。
しかしさゆとりほりほにはいつもバレている。知識が豊富で機転が利き、さゆの良き話相手。
りほりほにとっても相談相手になっている。
慇懃な言葉遣いでおどけた態度を見せるが、情報屋としての手腕は信頼されている。
何らかの目的を持って活動しているらしい謎の多い魔道士。
工藤遥。くどぅー
協会の施設で育った元協会魔道士。
まーちゃんを助けて協会員をフルボッコにした後、共に逃走しM13地区に向かった。
M13地区目前でりほりほと戦闘し、満身創痍で街に入ったところを聖に助けられる。
その後さゆに助けられた縁で道重家に世話になることになった。
まーちゃんに傷を負わせたりほりほに対してはツンケンした態度を取るが
友達想いで情熱的なイケメン。一方すぐに顔を赤くする照れ屋さんで、泣き虫。
佐藤優樹。まーちゃん
狗族の少女。
先天的に狼に変身する能力を持っている。
因縁をつけてきた協会幹部の息子をフルボッコにしたことで協会から追われる身となった。
どぅーと共に逃げ込もうとしたM13地区の目前でりほりほと戦闘し深手を負わされる。
後にそのことを悔やみ治療を試みたりほりほと心を通わせた。
マイペースで天真爛漫な少女だが、自らの行動が引き金となり協会や狗族を取り巻く
大人の事情に巻き込まれてしまう。
500 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 00:29:56.71 0
おつかれー素晴らしいっすね
501 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 00:35:10.93 0
5人の男たち
たぶん今頃はインド洋のあたり
502 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 00:53:48.82 0
他の登場人物
蜘蛛男
魔法楽団の爺
5人の男たち
ふくちゃん家の爺や
503 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 01:13:08.04 0
新垣里沙
えりぽんが尊敬し憧れる人
さゆみんに魔法を譲り魔力失う
504 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 01:55:34.94 0
新垣さんの説明が大雑把過ぎるw
505 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 02:03:16.78 0
鞘師里保。りほりほ
本編主人公の一人
道重さゆみ。さゆみん
本編主人公の一人
生田衣梨奈。えりぽん
本編主人公の一人
譜久村聖。ふくちゃん
本編主人公の一人
鈴木香音。ずっき
本編主人公の一人
飯窪春菜。はるなん
本編主人公の一人
工藤遥。くどぅー
本編主人公の一人
佐藤優樹。まーちゃん
本編主人公の一人
小田さくら。おださく
本編主人公の一人
石田亜佑美。だーいし
本編端役の一人
506 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 02:05:38.61 0
亀井絵里
昔さゆみんと何かアレだったぽい
507 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 03:28:28.94 0
飯窪春菜。はるなん
普段は黒猫の姿でいることが多い。人間の姿に戻ると素っ裸。
つまり年中裸で外を出歩く露出狂である。
508 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 06:11:06.82 O
保全するっちゃよ♪
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
509 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 07:51:01.00 O
>>507 何気にさらっとひどいことを書いてるなw
510 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 07:57:33.82 0
511 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 08:00:34.45 0
生田衣梨奈。えりぽん
本編主人公の一人
ナマちゃんがやっつー状態になる公然の秘密を持つ
512 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 08:03:58.41 0
一年中裸・・・・ゴクリ
513 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 08:08:13.52 0
猫の時はトイレはどうしてるんだろ?
514 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 08:11:11.67 0
<ガマンしてますよ
515 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 09:50:36.41 0
516 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 11:19:23.75 0
あげ
517 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 12:41:00.92 0
やはり食事はキャットフードで
マタタビに弱く
猫じゃらしにはじゃれつくのかしら?
518 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 14:20:38.88 0
ほ
519 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 15:59:48.31 0
∋oノノハヽ ,, カワイイノ
从*・ 。.・) /";;
( )つ ";; ∧ ∧ ニャンニャン
. | | | ";; oノハヽo ξ
. (_)__) " ⊂(゚ ゥ ゚*⊂⌒`つ
520 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 17:24:10.81 0
猫って肛門丸出しで歩いてるよね
521 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 18:13:43.77 0
>>519 かわいいw
はるなんは元々は猫だったのか、それとも元々は人間だったのかw
522 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 19:13:03.41 0
>「同じように笑って、同じように泣いて、同じ言葉で心を交わせる。
> それで『人間』の定義に足りないんなら、さゆみの方がよっぽど人外よ」
>吐き捨てるように言った言葉に
>衣梨奈が思わず「確かに」と呟く。
>春菜はそれを聞き、バツの悪そうな、それでもどこかホッとしたような表情を浮かべた。
>「そうですね、すみません」
これってつまり…
523 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 19:26:43.75 0
>>521 元々飯田圭織に仕えてた猫の使い魔で飯田に似た人間にしてもらった。って話があった
524 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:11:45.05 O
宇宙人に仕えていたのか
525 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:30:49.03 0
やっつー漫画の人なにげに字もうめぇw
526 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:31:29.50 0
▼
永遠に流れ続けるのでは無いかと思われた涙も、いつしか止まっていた。
しばらくは嗚咽を漏らしていたけれど、それも止まる。
里保は、泣き止んだ自分の頭の中が思いがけずスッキリとしていることに驚いた。
ぐちゃぐちゃと蟠っていた膿みを洗い流したように、風通しがいい。
本当に空っぽになってしまったのか。そうでもない。
瞼を真っ赤に腫らし、ぐしゃぐしゃの顔を上げた里保は
視界に映るさゆみの優しい顔や、部屋の壁の模様がはっきりと見えるのを感じた。
自分が、何故泣いていて、今まで何をもがいていたのか、みるみるうちに氷解する。
今曇りなく頭に浮かぶ、局長や衣梨奈のお母さん、それに衣梨奈の顔を思い、
やはり自分は彼女達が大好きなのだと思った。
家族にはなれなかった。
どうしたって他人なのに、家族のように愛されることを求め、
愛されたくて、それに固執するあまり自分は酷く頑な、無思慮な生き方をしてきたと思う。
家族としての愛を得られない。
そう確信してしまったことが、かえって心にこびり付いていた泥土を溶かし出した。
愛されたいという気持ちを洗い流し、それでも自分が彼らを愛せることが嬉しい。
そしてその方が、随分と楽だと思った。
自棄になっているのか、開き直っているのか分からないけれど、
少なくとも今の心の状態を悪いとは思わなかった。
527 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:32:30.25 0
里保が笑う。
今さゆみが見ている自分の顔が酷い状態だろうと思うと、なんだか無性に照れくさかった。
「あはっ、あの、すみません、道重さん」
里保の笑顔に応えるようにさゆみもニコリと微笑んだ。
「いいよ。もう大丈夫?」
「はい…。なんだか、凄くスッキリしました」
「そう、良かった。ふふ。たまには誰かの前で思いっきり泣くのもいいでしょう?」
またはにかんで顔を伏せる。
「はい…。有難うございました」
「どういたしまして」
さゆみと目を見合わせ、笑い合う。
何だか、一つ自分が強くなれた気がした。
528 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:33:32.01 0
ふと気配を感じる。
里保と同時にさゆみも振り返った。
「えりぽん…?」
「生田だね」
玄関の方から聞こえた僅かな音。
こそこそと、隠れるようにして動く気配を、
かえって里保とさゆみは敏感に感じ取っていた。
もう夜も遅い。
衣梨奈だとすれば、自分が部屋を出た時にはベッドに入っていたのに、
いったいどこに向かうつもりなのか。
里保とさゆみは顔を見合わせ、一つ頷いて玄関に向かった。
今まさに慣性に従って閉まろうとしている扉を
内側から押し返す。
雨に霞む門灯の光の中、
里保とさゆみの姿に驚き振り向く衣梨奈がいた。
529 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:36:37.87 0
「えりぽん?」
「里保…道重さん…」
衣梨奈がバツの悪そうな、困惑した表情を見せる。
見れば衣梨奈はいつの間にか外着に着替えていて
外出用の鞄も持っている。
本当に真夜中に抜け出してどこかに行くつもりだったのか。
里保は、3年前に衣梨奈を探した朝を思い出した。
ずっとそのことを怒っていたのに、どうやら懲りていないらしい。
「なにあんた、家出癖でもあるの?
てかどこか行くなら師匠に一言いってくもんよ」
さゆみの言葉に衣梨奈が眉尻を垂らし、消え入りそうな声でごめんなさいと呟いた。
「どこ行くつもりだったの?」
衣梨奈が言いよどんで俯き、言葉を探す。
雨音の向こうから夕轟が聞こえて来た。
ややあって、衣梨奈が顔を上げる。
そこには何か、決然とした意思が浮かんでいた。
「狗族の郷…」
530 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:38:19.82 0
里保はその言葉に驚いて、咄嗟にさゆみを見た。
さすがのさゆみも、些か驚いた顔をしている。
「やっぱり納得出来んと。でももう戦うしか無いんやったら、
えりも狗族と一緒に協会と戦おうと思って…」
また暫し言葉が無くなった。
里保は、意想外な言葉に驚いてはいたものの、
その考えと、行動とが衣梨奈らしいと思った。
どんなに突飛なことのようでも、何かしたいと考える。
そしてそれを思い立ったらすぐに行動しないと気がすまない。
実際に衣梨奈が狗族に加わった所で協会に勝てるわけも無いし、
ましてや実の父親がいる協会相手に衣梨奈が戦えるとも思えない。
それでも、何か行動しなければ到底心のモヤモヤは晴れない。
無茶だとは思うけれども、里保にも少しだけ衣梨奈の気持ちが分かった。
だからって、また自分を置いて行こうとしたことは認められない。
それとこれとは話が別だ。
「なるほどねぇ…生田らしいわ」
さゆみが呟く。
さゆみも自分と同じような気持ちなのだろうか。
531 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:39:15.87 0
「まあでも勝手に行くのは論外。
なんで一言いってかないのよ」
言いたいことをさゆみが言ってくれるので、里保は黙って聞いていた。
「…道重さんも里保も、反対すると思って」
衣梨奈が随分と弱弱しく呟く。
悪いと思ってはいるようだ。
「そんな頭ごなしに否定しないし。まあ反対はするけど。
だいたいどうやって行くつもりだったのよ」
「行けるとこまで電車で、あと歩いて…。
地図見たらめっちゃ遠かったけん、早く出発しないと間に合わんと思ったんです…」
里保も優樹達が来てから協会の地図で狗族の郷の場所を何となく見ていた。
確か随分北にあって、電車で行ける場所からもかなり距離があったと記憶している。
「はぁ…、全くうちの子達は…」
さゆみが仰々しく溜息をつく。
でも里保は、その横顔がちっとも怒っていないことに気づいた。
「ごめんなさい、道重さん…。里保も、ごめん。
でもえり、じっとしていられなくって…
えりが行ってもあんまり役に立たんかもしれんけど、それでも」
532 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:41:48.00 0
「生田」
さゆみが衣梨奈の言葉を止め、割り込んだ。
少し怯えたように衣梨奈が目を向ける。
さゆみは真面目な顔で真っ直ぐに衣梨奈を見ていた。
「あんたが最終的に選ぶことをさゆみがとやかく言うつもりは無いよ。
でも必ずここに帰って来なさい。動かないと不安なのかも知れないけど、
まだ一週間は考える時間があるでしょ?
狗族の郷に行きたいなら行けばいい。でも最終的にどうするか決めたら
さゆみにちゃんと報告に来ること。
それから、その結果がどうなろうと、必ずここに帰って来ること」
衣梨奈は困惑した顔でさゆみの言葉を聞いていた。
衣梨奈も、実際狗族と共に戦いに参加した場合にどうなるか、分かっているだろう。
実感は持てていないにしても、衣梨奈の中にはそれなりの覚悟が伺える。
そして、さゆみの言葉を果たすことが出来ないとの思いがあるように見えた。
衣梨奈を絶対にここに連れ戻したい。
里保は、衣梨奈を見ながら強く意識した。
533 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:43:18.15 0
さゆみが里保の方を見た。
目が合い、里保が強く頷く。
考えがさゆみに伝わっている。それが嬉しかった。
「えりぽん、またウチを置いてったら今度は絶対許さないから」
「うん…」
「うちも行くよ」
「え…?」
「うちも行く。歩いてたら行って帰ってくるのに時間足りないかもしれないしね」
「…でも、里保は協会魔道士やけん…。協会とは戦えんやろ…?」
「ウチがどうするかはまだ決めてない。ちゃんと考えて、決める。
でも、えりぽんを一人にはしない。それだけは最初から決まってるから。
それに、ウチも一度狗族に…優樹ちゃんの家族に会ってみたい」
優樹の顔を見ないうちなら決断出来たという局長のように、
知らないからこそ勢いで決められることもある。
でもさゆみの言っていた「正解」を目指すなら、少しでも知るべきだと思った。
優樹の家族、狗族が今何を思い迫り来る日を迎えようとしているのか、知りたい。
534 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:44:18.93 0
「りほ…」
衣梨奈が、少しだけ嬉しそうな顔をした。
ほんの少しだけ。それが嬉しかった。
生田家との関係が切れて、衣梨奈と「姉妹」で無くなったとしても、
どんなことがあっても衣梨奈が好き。衣梨奈を大切な友達だと思う。
その想いが力をくれる気がした。
例え一方通行の想いだったとしても、自分が好きならそれでいい。
そう思えた。
「うん、二人で行ってきな。それで、ちゃんと生田を連れて帰ってきてね、りほりほ」
「はい!」
「でも…二人で飛んで行くと?かなり遠いし、りほ大変過ぎるけん…」
「だから、二人で飛んで行くんだよ」
里保は少し得意げに言った。
衣梨奈は未だにうまく飛べない。けれど、里保はずっと考えていたことがある。
二人で飛ぶ方法。
「えりぽん、スケボー持ってるよね?」
「え?うん…でもえりまだちゃんと乗れんと。知ってるやろ?」
「いいから。出して」
里保の意図が分からず戸惑いながら、衣梨奈がスケートボードを取り出した。
それを浮かせ、その上に座るように指示する。
535 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:46:03.28 O
さるー
536 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 20:56:03.89 0
大量更新おつ!!
また気になるところでさるったなぁw
537 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 21:42:56.17 0
さるファレゾルシン処方で
538 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:01:17.61 0
「いい?じっとしててね?」
里保が魔力を込め、衣梨奈のお尻とスケボーの間を撫でるように這わせた。
まるで強力な磁石に吸い寄せられるように
衣梨奈とスケボーがぴったりとくっつく。
意外な魔法に驚て、衣梨奈が慌てて押すけれど、
どんなに力を入れてもスケボーは離れなかった。
「なんだ、りほりほ細かい魔法もちゃんと使いこなせるじゃん」
お尻から離れなくなったスケボーに慌てている衣梨奈を見て、笑いながらさゆみが言う。
里保は少し困ったように笑った。
「あまり使わなかったんですけど、一応研究はしてたんです。『奪った』魔法も」
「どうしたの?心境の変化?」
さゆみが尚もニヤニヤと笑いながら尋ねる。
「……はい。なんか、勿体無いと思って」
「そうだね。勿体無いもんね」
門灯の光がチカチカと明滅した。
539 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:02:23.35 0
里保が風を操り身を浮かし、スケボーの端を掴む。
そして衣梨奈の手を握り、言った。
「ウチが舵をとるから、えりぽんは気にせず思い切り飛ばしていいよ。
絶対落ちたりしないから」
衣梨奈はようやく「二人で飛ぶ」ということを理解した。
パワーにだけ関しては飛び抜けている衣梨奈の推進力を使って
里保がコントロールする。
これならば、今二人が出来る他のどんな方法よりも速く飛べる。
衣梨奈は里保の考えに感心し、また自分の力も使って「二人」で飛べることを喜んだ。
さあ出発しようと意気揚々とする里保に
さゆみが声をかける。
「りほりほ、パジャマで行くの?」
里保は今の今までそのことを忘れていた。
慌ててスケボーから飛び降り走る。
「すぐ来るから!待っててね!絶対待っててよえりぽん!一人で行かないでよ!」
叫び家に駆け込む里保の背を見ながら、衣梨奈とさゆみは顔を見合わせて苦笑した。
540 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:03:18.89 0
「これ、取れんし、一人で行きようがないっちゃけど…」
「りほりほって相変わらずおっちょこちょいね。可愛すぎてヤバイわ」
雨が随分小降りになって来た。
屋根から樋を伝う雨音が大きく聞こえる。
「なんか、りほ元気ですね」
「スッキリしたみたいよ」
「…そう言えば、目の周りめっちゃ赤かったですね。泣いてたんですか?」
「生田、りほりほに言っちゃだめだよ。いい女は気付いても黙ってるもんなの」
「はい」
また二人で笑い合っていると
手早く着替えた里保が駆け出してきた。
541 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:03:49.29 0
「じゃあ、気を取り直して、行こうえりぽん」
「うん!」
再び里保が風を操る。
衣梨奈も魔力を高めた。
「いってらっしゃい二人共」
「いってきます!」
さゆみと挨拶を交わし、二人はそのまま空に舞い上がった。
雨を全身に受け、どんどん加速して雲を突き抜け、その上へ。
月明かりの雲海を二人、矢のように走り抜けた。
▲
542 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:04:59.48 0
1時間以上も書き込めんとは…
それにしても今日のめちゃイケもえりぽんの魔法が荒れ狂ってたなw
543 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:16:07.44 0
乙です
ついに出撃かぁ
もりあがってきたw
合体魔法いいね
545 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:20:12.67 0
初めての共同作業!
546 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:20:36.72 0
<ハレンチな〜(喜)
547 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:22:52.16 0
ノノ刀e _l‘)<狗族の郷?そこへ行けばまーちゃんみたいな子がたくさんいますの?
ふぅ〜〜ん、へぇ〜〜〜〜。
あっ私、ちょっと急用を思い出しましたわ。
二ヶ月くらい姿を見せなくなると思いますけど気にしないでくださいな
548 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:23:36.38 0
ふくちゃんw
549 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:35:30.13 0
更新乙です!
話が急展開でついに舞台が移るとは
これは新キャラ登場フラグ!?
550 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:39:50.54 0
川c ’∀´) ←まさかの狗族長老候補
551 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:45:52.85 0
にゃーいしは猫族だろw
552 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:56:13.84 0
下っぱ一銭五厘
553 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 22:56:56.71 0
北海道にいってら〜
554 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 23:03:51.21 0
雲の上は寒いから風邪ひかないようにね
555 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 23:07:46.24 0
よかった
ここ最近、気分が沈んでしまう更新が多かったから今回の未来が見えた話はホッとした
本当によかった
556 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 23:24:36.63 0
ちちくるーーー!?
557 :
名無し募集中。。。:2014/02/01(土) 23:25:14.27 0
>>556 川c*’∀´)<そんな期待されても困りますよ〜
558 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 00:00:10.82 0
ノリ*´3´リ<唇くるーーー!!
559 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 00:22:18.25 0
560 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 00:23:59.59 0
やっぱ生鞘ええわぁ
561 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 00:27:51.93 0
ノノ刀e _l‘)<鬼の居ぬ間にさゆみのマン拓ですわ
562 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 01:32:56.50 0
おい色々… エロエロ間違ってるぞ
563 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 04:12:14.17 0
エロエロエッサイム!!
564 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 05:37:40.41 0
素敵すぎる
565 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 06:54:01.84 0
作者さん好きです!!
566 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 08:54:02.42 P
ちちんぷいぷい
567 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 10:22:50.09 0
魔法にか〜かれ
568 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 11:48:17.69 O
|||9|‘_ゝ‘)<お昼なんにするとかいな
569 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 12:50:38.75 0
∧ ∧
___ γ⌒ヽ
/ ̄  ̄( *゚ ゥ ゚)
/ ___ __ス
/ / ̄| |  ̄| | \\
| | | | | | (_ヨ
(__) (__) (_ヨ
570 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 13:48:25.57 0
パジャマ指摘された瞬間の鞘師のリアクションがリアルに想像できすぎて悶えた
571 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 15:05:36.66 0
ほ
572 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 16:39:27.99 0
もしもりほりほがエロ展開をねらったら…
「いい?じっとしててね?」
里保が魔力を込め、衣梨奈のお尻の間を撫でるように這わせた。
まるで強力な磁石に吸い寄せられるように
衣梨奈と里保の指がぴったりとくっつく。
「なんだ、りほりほ細かい指使いもこなせるじゃん」
お尻から離れなくなった里保の指に慌てている衣梨奈を見て、笑いながらさゆみが言う。
里保は少し困ったように笑った。
「あまりやらなかったんですけど、一応研究はしてたんです。指使いも」
そして衣梨奈の手を握り、言った。
「ウチが導いてあげるから、えりぽんは気にせず思い切り飛ばしていいよ」
衣梨奈はようやく「二人で飛ぶ」ということを理解した。
感度にだけ関しては飛び抜けている衣梨奈の体を使って
里保がコントロールする。
さあ出発しようと意気揚々とする里保に
さゆみが声をかける。
573 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 16:40:02.48 0
「りほりほ、フルーチェなしでいくの?」
里保は今の今までそのことを忘れていた。
「すぐ来るから!待っててね!絶対待っててよえりぽん!一人でいかないでよ!」
叫び家に駆け込む里保の背を見ながら、衣梨奈とさゆみは顔を見合わせて苦笑した。
「なんか、りほ元気ですね」
「スッキリしたみたいよ」
「…そう言えば、指先がめっちゃ赤かったですね。練習してたんですか?」
「生田、りほりほに言っちゃだめだよ。いい女は気付いても黙ってるもんなの」
「はい」
また二人で笑い合っていると
フルーチェを携えた里保が駆け出してきた。
「じゃあ、気を取り直して、いこうえりぽん」
「うん!」
再び里保が指先を操る。
衣梨奈も感度を高めた。
「いってらっしゃい二人共」
「いってきます!」
さゆみと挨拶を交わし、二人はそのままピンポンにダッシュした。
574 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 17:38:09.30 0
酷い改変を見た(褒め言葉
575 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 18:28:22.71 0
w
576 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 19:45:38.96 O
あげヤシ
577 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 20:03:33.78 0
家に帰ってきて早々ナニ読ますんじゃwww
578 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 20:40:54.20 0
りほりほがタチなのはこれが初かも!?
579 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 20:43:23.14 0
みんなのチクビの色を予想する
ヤシ子はイメージカラー通りの赤
生田はスポーツしすぎて自然に黒になってる(紫でも可)
飯窪さんはチョコレート色
ふくちゃんは肌色しかし大きさはマキシシングルくらいある
まーちゃんも大きめ 色も濃い
どぅーは直径2センチくらいの大きさでピンク
580 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 20:45:09.57 0
えりぽんのピンポンダッシュが描くぽんぽんぽんは性交への架け橋だ!
581 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 21:23:28.45 0
川c’∀’)<次第に歩みが… しだいに あゆみが ってことだ!
582 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 21:40:23.45 0
583 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 22:09:28.61 O
今から2発という意味か
それとも2時間目一杯という意味か
どちらにせよ年上の美人と若い彼氏だな
584 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 22:14:32.89 0
(;´Д`)’`ァ’`ァ
585 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 22:16:40.27 0
今からウォーミングアップで2発というところかな
586 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 22:29:06.79 0
ノリ*°ー°リ<エリポン・・・・
587 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 22:39:03.72 0
>>586 鞘師は別格でしょ
とは言い切れないところが
588 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 23:21:19.27 0
589 :
名無し募集中。。。:2014/02/02(日) 23:40:59.80 0
シュワポカーの夜をなぜかシュレディンガーの猫と読んでしまったw
590 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 00:00:00.65 0
>>582 表向きにはかわいい師弟関係に見えるだろ?
でも裏ではスパゲティなんだぜ
591 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 00:07:23.85 0
モテるえりぽんではヤシ子の心配やヤキモチがおさまる暇がない
592 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 00:12:46.09 0
だがヤシ子本人がだーちゃんやらフクちゃんやらみっしげさんやらにフラフラしてるからなぁ
593 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 00:34:28.12 0
なんか専門学校の生徒同士のドロドロした恋愛関係みたいだなw
594 :
恐ろしきは女の情念:2014/02/03(月) 01:25:41.37 0
その日はいつも通りに過ごせると鞘師里保は思っていた
道重さゆみの、その発言を聞くまでは・・・
「生田? 生田なら何だか”かななん”だかっていう子と会いに行くって出て行っちゃったわよ」
「!?」
今日は天気の良い日だ、里保は陽気に誘われて外を散歩し道重邸まで足を運んだのだ
もちろん理由は愛しの生田衣梨奈に会うためだ、今日こそは思い切って自分からデートに誘おう・・・そう思っていたのに・・・
しかし・・・道重さゆみから返ってきた返事は思いもよらぬもの!!
かななん?・・・かななんって誰よ!?
里保の心にどす黒い嫉妬と怨恨の情念が渦巻いた瞬間であった・・・
・・・・
その日、譜久村聖は執事の爺やを連れてデパートで洋服漁りしていた
もう高齢で弱っている爺やはたくさんの買い漁った洋服の袋や箱を両手で抱えゼイゼイと喘ぎ足腰がよろよろしている
見るからに明らかに過労死しそうだ
そんなこと意に介さず聖は買い物を続けていた、その時
聖の視界に遠くの方で歩いている生田衣梨奈の姿が目に入った
聖は愛しの衣梨奈がいることに嬉しくなって大声で自分はここにいるわよと衣梨奈に聞こえるように呼びかけようとして止めた
目の焦点が衣梨奈に合うにしたがって、衣梨奈の隣に今まで見たこともない見知らぬ女の子がいたからだ
その女の子は嬉しそうに衣梨奈の腕に自分の腕を絡め
そして衣梨奈も楽しそうに、その子と一緒に歩いている
それを確認した瞬間、一瞬で聖の瞳は険しくなる
えりぽん・・・誰よ?あの子!?
595 :
恐ろしきは女の情念:2014/02/03(月) 01:27:14.14 0
聖の心に激しい怒りの感情が生まれた!
そして自分が迂闊だったと聖は思った、自分が衣梨奈に一番近く親しい特別な女だと思っているが
衣梨奈はモテる、学校の女子の間でも衣梨奈に好意の眼差しを向ける子も少なくない
いつの間にか知らない女の子と仲良くなっていることも少なくない、今回だってそうだ
聖はいてもたってもいられず衣梨奈にその女誰よと問いただしたい衝動に駆られて走り出そうとしたとき
尋常じゃない渦巻く殺気の怨念を感じて聖は足を止めた
よく見ると衣梨奈と知らない子よりも向こう側の曲がり角の隅から物凄い形相で睨んでいる里保の姿が見える
文字通り激しい嫉妬の情炎が里保の体から真上へと燃え上がっている
里保の魔力が作り出した魔法の炎だ、全てを焼き尽くさんばかりに燃えている
それから、そんな里保の後ろでその炎で串についたマシュマロを焼いて楽しそうに食べている工藤遥と佐藤優樹もいた・・・
聖は、ちょっと何してるのよと里保に声をかけた
いや何をしてるのかは本当は分かっている・・・
里保からの情報によると衣梨奈と一緒にいた子は”かななん”とかいう子らしい
話し合っているうちに普段は衣梨奈を奪い合うライバル同士だったが今回は里保と聖の利害は一致していて
里保と聖の間で奇妙な連帯感が生まれようとしていた・・・
そして、これが後に阿鼻叫喚の地獄絵図へと発展することになろうとは・・・
・・・・カーンカーンカーン・・・・
丑三つ時・・・深夜の静まり返った雑木林の中を釘を打つ音が木霊する
白装束に身を包んだ里保と聖が雑木林の中で怪しげな呪いの儀式を執り行っていた
里保が呪いの呪文を詠唱し、聖が金槌で釘を”かななん”の顔写真を貼り付けた藁人形に打ちつけていく
一つ一つ呪いの念を込めて釘を木に縛り付けた藁人形に叩いていく
・・・カンッ・・・カンッ・・・カン・・・
その時!
596 :
恐ろしきは女の情念:2014/02/03(月) 01:27:52.76 0
雑木林の中ふいに2人に呼びかけるアニメ声が響いた
「辞めなさい!」
聞き覚えのある声に2人は後ろへと振り向く
「魔術をこんなことに使っちゃ駄目なの!」
そこには大魔導士、道重さゆみの姿があった・・・
続く・・・?
597 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 01:40:23.94 0
598 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 02:18:46.74 0
かななん逃げてw
599 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 02:40:41.21 0
まあ人を呪わば穴2つってことですね
。。。別にエロイ意味での穴2つではないからね
600 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 02:44:01.39 0
私は穴は4つ使いますわ!
601 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 02:56:17.33 0
もうすぐ草木も眠る丑三つ時なの
602 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 05:59:12.59 0
まーどぅーがかわいい!
603 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 06:59:53.79 0
604 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 08:57:00.62 O
朝ヤシ
605 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 08:57:53.32 0
かななん不憫やわ
えりぽんが罪作りな奴なばかりに
606 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 11:17:24.30 0
ヤシ
607 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 11:33:47.24 0
保
608 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 12:39:10.96 0
ピンポンぽんぽんスパゲッティ
609 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 13:28:28.02 0
寝起きで元気のいいナマちゃん
( ^_ゝ^)
G| |G
外が寒くて布団に潜っちゃったナマちゃん
(◎)
G| |G
610 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 14:24:23.79 O
やめれwww
611 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 16:50:32.51 0
夕方
612 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 16:50:47.59 0
あげ
613 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 18:21:14.96 0
あげ
614 :
〜幕間〜:2014/02/03(月) 19:18:36.71 0
「うーん快調快調。これなら予想以上に早く狗族の郷に着けそうっちゃね」
「……えりぽん、ごめん。ちょっとスピード落としてもらっていいかな」
「どうしたと里保?」
「今頃になって思い出しちゃったんだけど、実はうちって……高所恐怖症だった」
「はぁっ!? これまで風の魔法で散々空を飛んでたくせに今更なに言うとっと!?」
「いや、自分のペースで飛ぶ分にはさすがに慣れてるし大丈夫なんだけど。
えりぽんの出すスピードが思ってたよりずっと速くて、そうしたら急に
自分が高所恐怖症だってこと思い出して、その瞬間から怖くなっちゃって……」
「はぁ、ホントしょうがないなぁ。じゃあ無理せず降りて電車で行く?
飛んでくより時間はずっとかかるし、電車賃も片道千円以上は軽くするっちゃけど」
「せ、千円以上も!? ……うーん、じゃあ我慢してこのまま飛んでいくことにする」
「メンドくさい性格やねぇ里保は。まあいいや、じゃあまた飛ばすけん、舵取りは任せたとよ!
大丈夫、里保とえりの2人一緒ならどんなに高くても速くても怖くなんかないけん!」
「うん、不安だけど千円節約のため、じゃない優樹ちゃん達のために頑張って耐えるよ!
……ってえりぽんちょっと速すぎ! そんなに飛ばしたらやっぱ怖いってば〜!!!!」
从*´◇`)<以上、中学生のお小遣い事情でした
(おしまい)
※参考:140125モーニング女学院
615 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 20:23:50.66 0
そしてとうとう気持ち悪さのあまり、えりぽんに向かってリバースしてしまうヤシ子であった
616 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 20:42:53.48 0
里保「うん。不安だけどお金のため、頑張って耐えるよ!
・・・ってえりぽん早すぎ! しかもそんなに飛ばしたら顔にかかっちゃうよ〜!!!!」
 ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
★ノハヽヽ
ノノ刀e _l‘)<誰か止めてください。指が止まりませんの
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_カタカタ
\/ /
617 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 20:51:45.09 0
オイコラw
しかも2人は金の関係かよww
618 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 21:33:40.42 0
いけませんお嬢様!
そこは「顔にかかっちゃったよ〜!!!」の方がよろしいかと
619 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 21:46:41.94 0
話がまったく別の展開にwww
620 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 22:08:38.09 0
密着してたからナマちゃんがやっつーするのは仕方がない
621 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 22:24:56.91 0
エロが楽しそうだなおまいら
622 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 22:51:06.99 0
エロとシリアスとコメディの絶妙なバランスでなりたってるなの
623 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:00:48.89 0
やっつー!
∋oノノハヽ
G9|^_ゝ^)G
ヽ ノ
| つ| バベルーピカー
(__)_)
624 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:04:56.17 0
ナマちゃんのやっつー角度がいまいちだな
625 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:18:29.76 0
やっつー!
∋oノノハヽ
G9|^_ゝ^)G
ヽ ノ
| ∩| バベルーピカー
(__)_)
626 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:25:26.51 0
やたら重い展開続きでしんどいけど
バカバカしいパロディにしてくれるから俺も頑張れるw
627 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:26:06.49 0
▼
まだ雨に烟る淡い光の中、遥は目を覚ました。
いつの間にか眠ってしまっていた。
夢現の身体が優樹を見失って慌てて身体を起こす。
すると、手の中に確かな温もりが戻って
続いて目に優樹の安らかな寝顔が映って、一つ安堵の息を吐いた。
穏やかな寝顔。
それでも、優樹がどこかに行ってしまわないか、
不安は消えてくれなかった。
浅い眠りの中で、また友達の夢を見ていた。
何か告げる暇も無く逃げてきたから、自分たちのことを心配しているかもしれない。
もう二度と会えないことを覚悟はしていたけれど、
それでもこんなことになるとは思っていなかった。
燻った協会への怒りは、悔しさになり、悲しさになって
遥の心を締め付けた。
繋いだ手をそっと離す。
眠っていても、無意識にかなり強く握っていたようで
汗ばんだ掌は仄かに赤く火照っていた。
628 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:26:49.55 0
もう一度優樹の寝顔を見つめる。
普段の元気な優樹とは全然違う、大人っぽい顔立ち。
その瞼の下で、普段の能天気とは全然違う深い苦しみが眠っていると思うと
また、ますます悲しくなってきた。
今自分にできることは、優樹を離さないこと。
それしか思い浮かばない。
大人達の理不尽に立ち向かう術は何も無くて、
優樹の苦しさを和らげる方法も分からなくて、ただ、その手を握り続けるしか出来ない。
それだけは絶対にしようと思った。
だけどそれだって自分に出来るのか、不安になる。
何か優樹を繋ぎ止める魔法が使えたらいいのだけれど、
生憎とそんな便利なものを持っていない。
ここ数日の、何も先が分からない時分よりかは
いくらか視界は開けていた。
その分、現実の非情と、困難とが重くのしかかる。
窓の外でぐずついた雨が街を白く翳らせていた。
いつまでもベッドにいるわけにはいかない。
遥はもう一度優樹の静かな寝息を確認し
着替えて部屋を出た。
今日、明日、明後日、一週間後のその日までをどうやって過ごせばいいのか。
その後をどう過ごすのか。
優樹にどんな言葉をかければいいのか。
考えれば考えるほど気分は重く沈んで、不安になって、心が弱くなる。
629 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:28:06.70 0
「おはよう、工藤」
リビングに出るとさゆみはもう起きて、お茶を飲んでいた。
衣梨奈と里保は居ない。
もう学校に行ったのだろうか。
壁にかかる時計を見るとなるほど、もう朝という時間を終えようとしていた。
「…おはようございます、道重さん」
「朝ごはん食べな。昨晩食べてないし、お腹空いてるでしょ?」
言われてそのことを思い出し、思い出した途端に酷い空腹に襲わる。
「はい…、いただきます」
「うん、待っててね。今用意するから」
変わらず優しいさゆみの声に、遥はかえって辛くなった。
さゆみが用意してくれた朝食をゆっくりと食べ進めながら
遥は窓の外をぼんやりと見ていた。
一晩身をやつした怒りが収まった代わりに、
嘗て自分も所属していた協会のことが浮かんでくる。
630 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:29:43.22 0
遥だって、協会が間違っているなんて思ってもいなかった。
そこは自分の生きる場所で、そこで仲間と一緒に成長して
大人になっていくのだと。
勢いで飛び出し、散々現実を見せつけられて、心底協会のことが嫌いになった。
けれども、ぼんやりと窓を見ていると
つい先日まで自分が暮らしている協会施設がどうしようもなく懐かしくなる。
そこにいた人たちは皆親切で、悪ガキだった遥のことも優しく
時に厳しく手をかけてくれた。
まだ施設で暮らしている友達も沢山いる。
遥は、ふと浮かんだ思いに顔を顰めた。
自分達の今回のことが、施設人たちに影響していないだろうか。
それはここに来てからもどこかで気にしていたことではあったけれど、
協会のやり方の理不尽さを見せつけられて
再びその不安が強くなる。
もう会えないとしても、大切な友達に迷惑をかけるのは嫌だった。
昨日までは、協会とはもう関わらないと思っていた。
けれど、それも変わった。
『敵対』するという形で、優樹を守るという意思ではっきりと協会と関わる。
だからこそ、友人の声が聞きたくなった。
631 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:30:13.73 0
食事を終えた遥は、それを優しく見守ってくれていたさゆみに言った。
「道重さん、電話、お借りしてもいいですか?」
「ん?いいよ。ダイヤル式の黒電話だけど、使い方分かる?」
「はい、なんとなく……」
さゆみが特に驚くこともなく部屋の隅にあるレトロな電話機を示す。
遥は礼を言って、その前に立ち
自分の持つ携帯端末の電源を入れると、目当ての番号を手繰った。
それから、以前テレビで見た朧げな記憶を頼りにダイヤルを回す。
受話器を耳に当て、本当に繋がるのかと不安に思いながら待つと
少し間を置いてコールする音が聞こえて来た。
妙な緊張を感じてドキドキと心臓が煩い。
数度のコールの後、通話が繋がった。
『はーい、もしもーし。どちらさんですか?』
その声に、一瞬泣きそうになって息が詰まる。
それでも遥は出来るだけ平静を装って声を出した。
「あゆみん?」
『……どぅー!?どぅーなの!?』
「…うん。久しぶり」
632 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:31:09.42 0
ちょっと長いので分ける
お前らがだーいし好きすぎるから
全力で期待を(悪い意味で)裏切ったったw
633 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:32:23.73 0
だーーーーーーーーーーいしきたあああああああああああああああああああああああああ
続き楽しみ
634 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:33:17.25 0
リアルタイムでキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
>はーい、もしもーし。どちらさんですか?
もうここ読んだだけで名前も見ないうちからうぉぉぉおおおおおってなったw
635 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:33:52.77 0
ついにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
636 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:39:04.02 O
まさか・・・
だーいしの出番これで終わりw?
637 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:42:21.45 0
電話料金滞納で電話が切れる予感!
638 :
名無し募集中。。。:2014/02/03(月) 23:53:46.79 0
あぬみーん!
639 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:01:46.27 0
乙です
おおいいね
640 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:03:54.28 0
『久しぶりー……じゃないでしょー!ちょっと今どこにいるの!?皆めっちゃ心配してるんだよ!?』
「いやー、色々ありまして。まあ大丈夫だから」
『ほんとどこにいるの?怪我してない?まーちゃんは?』
「まーちゃんも一緒に居るよ。二人共……元気だから」
『ほんとに?信じていいの?ちゃんとご飯食べてる?』
「うん、食べてるよ。今二人共ある人んとこにお世話んなっててさ、親切にしてもらってるから」
『……ほんとなのね?……よかった』
まだ最後に会ってから一週間くらいしか経っていないけれど
それでも、その声が懐かしくて、変わらない雰囲気に嬉しさが込み上げる。
そして電話の相手、石田亜祐美が自分達の居場所や状況を全く知らないらしいことが、
協会から何らかの手が回っていないことを教えてくれてかえって安堵した。
亜祐美は気遣って嘘を付けるほど器用な子ではない。
『もう全然携帯も繋がらないしさ、急に居なくなるから本当に心配だったんだから。
本当に、大丈夫なのね?怪我してないんだね?病気もしてない?』
「何回言うの。大丈夫だってば」
641 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:04:30.26 0
変わらない亜祐美の勢いに
遥は何だか嬉しくなって笑った。
久しぶりに笑った気がする。
協会から支給された携帯端末は持っているけれど、
それで自分の位置が知られることに気づいてからずっと電源を落としていた。
M13地区のさゆみの家にいる今、位置を知られたからどうということも無いけれど
それを使って通話して、傍受でもされれば
やっぱり相手に迷惑をかけてしまうと考えていた。
『だって本当に心配したんだから。でも、よかった。どぅーの声が聞けて。
まーちゃんも今そこにいるの?』
「まーちゃんはまだ寝てる。爆睡中」
『そっか…。それで、何があったの?なんか困ったことあったんでしょ?』
優しい声が嬉しい。
亜祐美とはいつも張り合って来て、年上だけれども悪友というか、喧嘩友達みたいな関係だったけれど
ふとした瞬間にはやはり年上らしい優しさや気遣いを見せてくれる。
はっきりと告げたことは無かったけれど、遥はそんな亜祐美が大好きだった。
「うんと、ちょっと詳しくは言えないんだ。ごめんあゆみん。
でも大丈夫だから、心配しないでよ」
『いつ、帰ってくるの…?』
「それは……」
帰ることなど、出来ない。
そう告げることも出来なかった。
今更ながら、亜祐美とももう会えないのだという事実が思い出され、悲しくなる。
642 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:05:26.99 0
『ん…いいや。今はまだ無理なんだね。大丈夫、うちが迎えに行くから。
二人共困ったことがあるなら、私が助けるから』
「……あゆみん」
『ウチ執行魔道士になれたからね。今までより大分動きやすいし、まだぺーぺーだけど
それでも色々権限あるんだから。もうちょっとだけ待ってて。絶対二人共私が助けてあげるから』
色々と思い出した。
亜祐美はずっと執行魔道士に憧れていて、つい先日入局試験も受けていた。
その結果を聞く前に離れてしまったけれど、無事受かったらしい。
今の遥にとっては複雑だった。
協会の、執行魔道士に対して持つイメージはどちらかと言えば最悪だ。
それでも、嬉しさを隠しきれない亜祐美の声を聞いていると
遥も少しだけ嬉しくなった。
「受かったんだ。おめでと、あゆみん」
『あはっ、ありがと、どぅー。本当はどぅーとまーちゃんに一番に報告してさ、
一番に[おめでとう]って言って貰いたかったのにさ、二人共居なくなっちゃうからさぁ。
でもまあ、当然?ってやつ?主席だったからね!すごくない?』
物言いが、らしいなぁと苦笑する。
確かに亜祐美は魔道士としてかなり優秀で
それでもいろいろと間が悪くて入局試験を受けられていなかった。
だから受かるだろうと思っていたし、数日前までは受かった時の浮かれぶりを
想像してうんざりもしていた。
643 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:06:21.95 0
「すごいじゃんあゆみん」
棒読み気味に褒めると、亜祐美が得意げに鼻を鳴らす。
受話器の向こうで胸を張って威張る亜祐美の姿が見えるようだった。
『だからね、多分いきなり配属にもならないだろうし、
多少我がままは聞いて貰えると思うの。なんせ主席だから!主席!
今、なんかちょっと局がバタバタしてるみたいでさ、まだそういう話出来てないんだけど、
絶対迎えに行くから、もうちょっとだけ待っててね』
「……バタバタしてる?」
『うん、そう。なんか大きな仕事?があるみたいでさ。
本局のベテランの先輩とかが、出張?みたいなんで大量に出て行っちゃって、今人が少ないのよ』
「……それって、あゆみんも参加するの?」
『え?いやうちはまだぺーぺーですから?そういう話は無いなぁ。
本当にベテランの人達がいっぱい集まってやる仕事みたいだから、流石に入ったばっかのうちはねぇ』
遥はそれを聞いて心底安堵した。
一歩間違えれば亜祐美が優樹の故郷を攻撃する戦力に入っていたかもしれないのだ。
あるいは戦いが長引けば、亜祐美も招集されることもありえるだろうか。
優樹をここに引き止め、ここで守ると決めて狗族の郷のことを意識の外に追い出していたけれど、
やはり何か見ない振りをして過ごしても、どこかに瑕瑾が出来、それが広がってしまうのかもしれない。
とはいえ、今そんなことを考えたら頭が割れそうになるから
やはり考えることは出来なかった。
『それでさ、今日局長さんにも会ったけど、すごいピリピリしててさー。個人的な話は出来なかったねー。
聞きたいことがあったんだけどなー』
644 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:06:57.32 0
「聞きたいこと?」
『そーそー。鞘師さんが今どこにいるのかって』
「さやし…さん…?」
その名を聞いた瞬間、遥の思考が一瞬停止した。
それでも徐々に思い出す。
そういえば亜祐美の口からその名前が出たのは初めてじゃない。
今道重家で一緒に暮らす鞘師里保と同一人物だとは夢にも思わなかったけれど
執行局の局長に尋ねる相手、となれば別人であるはずがない。
『ほら、うちが執行局に入った切欠の人だよ。どぅーには何度も話たでしょ?』
「あ、ああ…あゆみんが昔、魔法競技会でぼっこぼこにされた相手だっけ?」
『そうそうその…ってぼこぼこじゃないよ。ギリ負けただけだよ、ギリギリ』
すぐに繋がった遥だったけれど、どういう反応をすればいいのか分からなくて
咄嗟に何も知らないように振舞った。
遥は今更ながらに、里保とも過去に会っていたことを思い出した。
亜祐美の参加する競技会の応援で遠目に見ただけだけれど。
殆ど興味の無かった遥は、決勝で亜祐美を破ったその人物を、
ただ珍しい名前の人だというくらいにしか思っていなかった。
けれども亜祐美は、その時から強く意識するようになって
当時既に特待的な扱いで執行局員だった里保を追う形で執行局を目指し始めた。
645 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:07:41.37 0
『多分今はどこかの配属になってると思うんだけどさ。本局には居なかったから。
局長の娘さんだから、[リベンジしたいです!]とか正直に言ったら教えてくれ
なかったりもするかもしれないけど、どうせなら是非一緒の所で働きたいし?
それくらいの我がまま聞いてくれるかなーとか期待してたんだけどね。
ほら、うち主席じゃん?』
「はは…そうだね」
世の中、意外に狭いなと思ってしまう。
『まあそれはいいんだけどさ。でも本当に、どぅーとまーちゃんはちゃんと迎えに行くから』
「うん…ありがと、あゆみん」
『ううん。今日は、声を聞けただけでよしとするよ。
この番号に掛けたらどぅーいるの?』
「えっと、まあお世話になってる人の家だから、居ればいるよ」
『じゃあまた電話は出来るんだね』
「うん、ハルからも連絡するから。いまちょっとバタバタしてるからあれだけどさ。
落ち着いたらまーちゃんも…。まーちゃんもあゆみんの声聞きたいと思ってるだろうし」
『…わかった。待ってる』
「ごめんね、あゆみん」
『ううん。うちこそ何にも力になれなくてごめん。またね』
「うん、また」
646 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:08:12.10 0
受話器を置いて、暫くぼーっと、感慨にふける。
今まで頭の中から無理に追い出そうとしていた、協会の友達。
でもその声を聞いて、話して、自分達がどれだけ心配を掛けたのか知って、
もう会えない過去の友達だと割り切ることは出来なかった。
亜祐美に会いたい。
優樹と二人だけの殻に閉じこもって、どこまでも逃げようと思っていた。
でもやっぱり人と人は繋がっている。
優しさに触れると、苦しくなる。
優樹のことだけを考えていればまだ楽なのに、
他の誰かのことを考えると、どんどん考えなければいけないことが増える。
亜祐美の声を聞いて、ついさっきまで血の通っていなかった様々な人のイメージに血が通い始める。
協会の人達、施設の人達、執行局の人達、狗族の人達。
目をつぶって耳を塞いでいれば通り過ぎることかもしれないけれど、
自分にも大いに関わりのある、血の通った人達の血が流れるかもしれない。
今さらそんな事実が思い知らされた。
647 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:08:50.79 0
「終わった?」
近くで腰掛けてパソコンを見ていたさゆみが尋ねる。
「はい」
「どうだった?友達と話して」
「……考えることが多くなりすぎて、大変です」
さゆみは可笑しそうに、優雅に笑った。
「話さないほうがよかった?」
「いえ、話してよかったです」
遥も苦々しく笑い返す。
部屋の置くから気配を感じた。
優樹が目を覚ましたらしい。
▲
648 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:10:03.22 0
寧ろ小田ちゃんが出せるのはいつになるだろう…
649 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:10:37.41 0
だー姉ちゃぁぁああああああああああん(つД`)・゚・。
650 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:13:00.45 O
だーいし出番終了?www
小田ちゃんも楽しみ
651 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:15:21.19 0
これはだーちゃんフラグと考えて良いんですよね?まさかこれで終わりだとか…まぁだーいしらしいっちゃあらしいがw
652 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:19:10.71 i
だーちゃんキタ━(゚∀゚)━!
653 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:19:47.32 0
スパ、ピンポン、さゆりほ、まーどぅー、しゅわぽく、ぽんぽん等々
様々なカプを巻き込みついに鞘石まで網羅するというのか・・・!
654 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:23:33.52 P
主席主席うるせーよだーいしw
切ねえ…
655 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:32:58.61 0
>受話器の向こうで胸を張って威張る亜祐美の姿
バイイインン
656 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:43:43.59 0
657 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 00:48:06.90 0
石田さん胸から何か落ちましたよ
658 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 01:35:57.09 0
わーい肉まん2つ見っけ!
659 :
名無し募集中。。 。:2014/02/04(火) 02:14:20.89 O
作者さん
申し訳ないですが亜祐美じゃなく亜佑美にしてもらっていいですか
660 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 02:19:10.34 0
あゆみん…待ってたよぉ
661 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 02:29:42.60 0
>>659 うわあぁぁぁぁ
ごめんなさい…
あゆみんほんとごめん…
次から絶対気を付けるので今回は脳内変換でお願いします…
IMEが馬鹿になってた(言い訳
662 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 05:22:27.94 0
だーいし来てた━(゚∀゚)━! フラグがこえーー
663 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 07:41:49.87 O
こりゃ期待大ですね!
664 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 10:28:34.49 0
あぬみん電話のみ出演か…
665 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 12:09:22.61 P
バインバイン
666 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 13:39:21.52 0
鞘石のコンビだけでで妖精族を滅ぼしてしまうのか
胸熱だ
667 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 14:18:53.05 0
川c ’∀´) <そんなことようせえへん、なんちゃって
668 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 14:24:49.40 0
ちょっと〜!えりぽん速すぎ!怖いってば〜!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
飛ばすぜっ!
≡ |||9|‘_ゝ‘) ノリ*°ー°リ
≡≡ / __∪_∪__( ∪_∪___/ ̄ ̄ ̄\
≡≡≡ ∪ ∪ ∧ ∧|
≡≡≡ \ _ゝ |
≡≡≡ \__◎____◎______/
ブロロロロ・・・・
669 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 15:21:09.94 O
670 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 16:29:41.19 P
ナマちゃんw
671 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 17:10:49.93 O
馬鹿すぎるwww
672 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 18:33:17.56 0
ナマちゃんの性能が凄過ぎるw
673 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 19:12:28.03 0
ナマちゃん便利すぎww
674 :
冷戦のゆくえ:2014/02/04(火) 19:23:30.20 0
決勝の相手は……石田亜佑美ちゃん。
年齢はうちより上だけど、背もちっちゃくて可愛らしい子。
でもこれまでの試合では、ほんの数分で相手を傷つけることもなく、
不戦勝同然で勝ち上がってきたらしいから、一体どんな魔法を使うのか油断大敵か。
「あなたがその歳にして執行魔道士になった鞘師さんね!
相手にとって不足なし! 最初から全力でいきますよ!!」
は、速い!
「♪変なお〜じさんだから変なお〜じさん……」
ちょっとなにこの変な動き、人をバカにしてるの!?
こんな、神聖な魔法競技会の場を汚すようなことをするだなんて、
あーもうやってられない、このまま勝負も何も投げ出して……ってちょっと待って!?
なんなんだこの危険な踊りは! 怒りのあまり思わず試合放棄するところだった!
「流石ですね鞘師さん!
これまでの相手はこの『高速変なおじさん』のあまりのキレに、
みんな実力差を痛感してすぐに負けを認めていったんですけどね!」
えっと……。なんか勘違いしてるけど、実際恐ろしい魔法(?)なのは確か。
さっきから心を乱されまくりでうまく魔力を練れなくて、
このままじゃ実力の半分も発揮できるかどうかわからない。
「でも、これで決めますよ! 私の最終奥義!!」
今度は一体なにをするというの!?
675 :
冷戦のゆくえ:2014/02/04(火) 19:24:33.01 0
「だっふんだ!!!!」
さぶっ!! というか本当に一気に寒くなってきてる!?
これはもしかして吹雪の魔法か!
こういう時こそ炎の魔法なんだけど、今の魔力では使いこなすのは厳しい!
「どうですか、この視界が隠れてしまうほどの猛吹雪は!
寒さで凍りついてしまう前に、潔く負けを認め……って、
ホントに凍えるくらいに寒いんだけどなんなのこれー!!」
ふぅ、どうにか風の魔法は操れて良かった。
吹雪を風で取り込んで、風の壁で亜佑美ちゃんの四方を囲んだから、
今その猛吹雪を一身に浴びているのは亜佑美ちゃんだけ。
「もうダメ! このままじゃ寒すぎて風邪ひいちゃうし!
もう私の負けでいいから早くこの寒さをどうにかしてー!!」
いや、自分が出した魔法なんだから自分ですぐに消せるはずじゃ……。
でも、ある意味とっても強敵だったかも。亜佑美ちゃんがおバカだから良かったけど。
うちもまだまだ精進が必要じゃね。
○
川* ^_〉^)<というのがまさが見た2人の戦いでした
从*・ 。.・)<ふーん、その石田って友達もなかなか面白い娘なの
ハ;o´ 。`ル(今の全部まーちゃんの大ボラなんだけど……。でもあゆみんだからいっか)
(おしまい)
676 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 19:31:16.19 0
良いのかよ!wあゆみんはやっぱり氷使いになるのかな?
677 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 20:44:30.88 0
魔法
678 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 20:59:59.01 0
あゆみんはワンピースで例えると青雉だしね
679 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 21:11:40.41 0
ノノハヽ / i ノハヽヽ
ハo´ 。`D <おめでと、あゆみん / 主席だったからね!> o[](∀´ c川
(つ ○ / すごくない? バイーン ( ( つ
( ヽノD ヱ / ヽ/ )
し(_)~~~~'〔◎〕 / (_)J
"""""""""""""""" / """""""""""""""
680 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 21:13:58.45 0
681 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 21:14:42.94 0
バイーンwww
682 :
熱戦のゆくえ:2014/02/04(火) 21:52:26.34 0
決勝の相手は……執行魔道士の鞘師里保さん。
噂に違わぬその実力は、戦ってみてすぐに思い知らされた。
私の得意とする吹雪の魔法は、風の魔法に遮られて鞘師さんには届かない。
他の攻撃も尽く軽くいなされて、消耗するのは私ばかり。
でも、さっきから鞘師さんはずっと受身なままで、これって一体!?
「2人の実力差、もう十分にわかってくれたよね。
これ以上戦っても意味ないから、このまま負けを認めてくれないかな。
うちは、亜佑美ちゃんを傷つけたくないんだ」
やっぱりそういうことなんだ……。
確かに実力差は嫌というほどわかっている。
でも鞘師さんを本気にさせることもできずに敗退なんて、私のプライドが許さない。
こうなったら捨て身の勝負を挑むしかない!
「まだまだこれからですよ鞘師さん。私の本当の実力、しっかりと味わってください!」
「高速変なおじさん」で幻惑!
「高速ステップ」そして「高速振り向き」で鞘師さんの死角に入る!!
「高速タックル」で一気に鞘師さんに抱きつく!!!
「魔法はともかく、身体能力だけなら鞘師さんにも負けない自信はあるんですよ私も」
ほんの20センチほど先にある鞘師さんの顔は、可愛らしい子供そのもの。
でも、こんな状況になっても顔色一つ変えないのがなんとも悔しい。
「この距離なら風の魔法による防御も効きませんよね。
どうですか、足元が冷たくなってきたでしょ?
これは私の渾身の氷の魔法。このまま足元から凍りついていき、
最後には氷像となってしまうんですよ。
だから、そうなる前にギブアップしてください鞘師さん!」
683 :
熱戦のゆくえ:2014/02/04(火) 21:53:13.07 0
もちろん抱きついた状態でのこの魔法は、私の身にも相応のダメージは避けられない。
でも、ここまでしなければ鞘師さんに勝つことなんて出来やしない!
私の顔をジッと見つめる鞘師さん。そして、その表情がついに変わった!!
「亜佑美ちゃんの唇って、厚みがあってとっても綺麗だね。
その唇のぽってり感、そして顔に対するぽってり感のバランス、まさに完璧だよ」
へっ? こんな状況で何を言ってるんですか鞘師さん!?
「ねぇ、亜佑美ちゃん。ほんのちょっとでいいから、チューしていいかな。
大丈夫、うちの唇薄いから」
何が大丈夫なのか全然わかりませんよ!
というか逃げたくても鞘師さんに抱き締められてて身動きがとれないし!!
「亜佑美ちゃん、うちさぁ……本気だから」
いやー! こんな方向で鞘師さんを本気にさせるつもりはなかったのに!!
もう私の負けでいいから早く離してー!!!!
○
ノハ*゚ ゥ ゚)<というのが私の集めた2人の戦いについての情報です
ノノ* ‘ _l‘)<いやだ〜そんなハレンチな〜(喜)
从*・ 。.・)<りほりほもそんな積極的だったなんて見直したの(スー)
ハ;o´ 。`ル(なんでみんな大ボラばっかり……。でもあゆみんだからいっか)
(おしまい)
684 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 21:54:28.33 0
いいよいいよ〜w
685 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 22:55:29.35 0
www
686 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:04:48.31 0
やっぱり、だーびるスレな展開きたw
687 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:20:19.64 0
__人_人,_从人_.人_从._,人_人_
)
) すぐ来るから!待っててね!
) 絶対待っててよえりぽん!
ろ 一人で行かないでよ!
)/⌒Y⌒Y⌒l/⌒Y⌒Y⌒Y⌒
ノノハヽ っ。゚
.⊂リ*`Д`リ
. ゝ、 O ミ
しへ ヽ ノノハヽo∈
゙ー' )) (‘<_‘;|9||| ノノハヽ
( ∪) (・ 。.・*从
┌─(_(_つ.─┐ ( )
└@───@─┘. し--J
688 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:27:59.11 0
久々に声を出して笑った気がする
作者さんたちありがとう
689 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:43:52.04 0
690 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:44:37.08 0
691 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:57:30.93 0
>>687 ごめんなさい
__人_人,_从人_.人_从._,人_人_
)
) すぐ来るから!待っててね!
) 絶対待っててよえりぽん!
ろ 一人でいかないでよ!
)/⌒Y⌒Y⌒l/⌒Y⌒Y⌒Y⌒
ノノハヽ っ。゚
.⊂リ*`Д`リ
. ゝ、 O ミ
しへ ヽ ノノハヽo∈
゙ー' )) (‘<_‘;|9||| ノノハヽ
(====) (・ 。.・*从/))
( (⌒ ) ___ ( つ ((
/ ̄ ̄ ̄し´ ̄ ̄/\ し--J ))
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~~~~~
692 :
名無し募集中。。。:2014/02/04(火) 23:58:38.64 0
逝かないで
かw
693 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 01:35:22.29 0
やたら変態色が強くなってきたな
嫌いではない
続けたまえ
694 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 02:16:14.30 0
695 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 02:27:26.74 0
>>691 いやこの鞘師はなんのためにどこに向かったんだよw
696 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 03:10:08.71 0
ロウソクかな
697 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 04:35:06.72 0
なんか変態度ましてね?
698 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 06:44:59.24 O
接触する相手が…ねw
699 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 07:51:29.34 O
本編はマトモなのに住人が変態揃いw
700 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 08:05:35.89 0
えりぽんと一緒に縛られたいから
縄を取りに逝ったんだろ
701 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 08:20:29.64 0
やっつー号に乗らなきゃだから魔法の青い錠剤だろう
702 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 09:58:26.46 0
おまえらの変態力には脱帽する
703 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 12:08:42.93 0
やめてくれよ
照れるじゃないか
704 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 12:45:12.43 0
どうやらわてにも変態が移ったようですわ
705 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 13:18:16.91 0
類は変を呼ぶ
706 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 15:18:14.48 0
類変
707 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 16:36:51.59 O
|||9|‘_ゝ‘)<お買い物に行くっちゃけど、夕飯はなんが良かとかいな?
708 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 18:20:58.65 0
川* ^_〉^)<おにくぅ!
709 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 18:59:12.27 0
ノリ*´ー´リ<卵かけご飯!
710 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 19:01:04.55 0
ノリ*´ー´リ<やっぱりえりぽんが食べたいヤシ
711 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 19:42:44.79 0
まとめ編集してる奴です
現在、続くっぽい話とかタイトルが無い話は載せるの控えてます
あとエクソシズムも作者さん自身がという話もあったので控えてます
依頼があれば順次載せるのでお気軽に書いて下さい
712 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:03:52.02 0
まとめを覗いたら一気に更新されてる!
いつも編集本当にありがとうございます
本編を軽く眺めて気づいたのが「本編9」のラスト
「本編10→」にリングがされていないのと
「本編5」のラストが「本編6→」となるべきが
「本編5→」となっているのを発見しました
すみませんが余裕のあるときに
修正していただけると助かります
713 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:12:01.54 0
714 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:14:25.45 0
いつも乙です
715 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:19:11.55 0
「ゴバクwwww」のAAも掲載されてるのが笑えるw
716 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:20:43.32 0
w
717 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:25:39.24 0
纏めだけ見てたら意味が分からんなw
ここ以外からまとめに辿り着く人がいるのか分からんがw
718 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 20:57:23.32 0
テレビ見て『魔法 生田』で検索してたどり着く人もいるんじゃね?w
719 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 21:07:11.42 0
これ娘ファンには絶対に読んで欲しい
それぐらい話が面白い
720 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 21:12:20.21 0
個人的に好きだったのは4スレ目のさゆに食べてもらおうとシリアルになったけどヤシ子にカビさせられたおはなし
721 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 21:49:51.83 0
切ねぇ・・・w
722 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 22:24:36.47 0
______
n ..____. ..|| ̄//|§|
.,<ニ>、 li'´ ̄ヽ_/l| ||/__|llロ|
(,.__ .,ア ゝ._ _ノ .|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
..||~从~||..|~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||□△_∩■_||
 ̄ ̄ ̄ ̄ .|| 0|0 ||
|| .|. ||
(( ソ
ノノハヽ ノノハヾヽ
ノノハヽ ハo´ 。`ル (-〈_-*川
从*・ 。.・) ( ) .,T、 ( `っ⌒;⌒⌒;;'`〜、
__(つ / ̄ ̄/___ し--J 〔◎〕 (_,)~ヽ_)ヾ,_;:::ソ;_:;: ノ:: :;) )) ))...
\/__/ /|
.rェェェ、 / .,.i|
__||_||_||___/ ノ|_」
||_||_||_ |,ノ´
⌒^`|___|7^'^1 |
723 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 22:30:07.57 0
寝起きまーちゃん寝癖激しいなw
724 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 22:35:49.06 0
まーちゃんが引きずってるのは毛布かな?
725 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 22:59:06.78 0
寝ぼけて暴れたまーちゃんを取り押さえようとしてボロぞうきんと化しただーいしかも
726 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 23:45:08.76 0
まーちゃんキャワ
727 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 23:46:49.07 0
どぅーの傍にあるスイッチみたいなものが気になる
728 :
名無し募集中。。。:2014/02/05(水) 23:52:04.24 0
メロンに思いきや黒電話と思われる
729 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 01:11:33.84 O
なるほど
730 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 01:16:58.35 0
731 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 01:34:26.41 0
> 魔法を使える人。
> 大多数は魔道士協会に所属し、普通の人と同じように市井で生活している。
ありがとうございます。
この「市井で生活」は何かの間違いかと
いや、15年前なら出てもおかしくない人ですけどもw
732 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 01:37:32.06 0
し‐せい【市井】
《古く、中国で、井戸のある所に人が多く集まり、市が立ったところから》人が多く集まり住む所。まち。ちまた。
いやまあ某人を思い浮かべる気持ちは分かるがw
733 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 01:49:11.67 0
おおーサンクス
学が無いのがバレてしもうたw
734 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 04:09:53.95 0
市井ちゃん
735 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 07:01:47.22 0
朝やっつーで目が醒めた
736 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 08:11:56.15 0
実は黒電話では無くて
押すと遠隔操作で爆発したりして〜
737 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 08:22:04.90 0
生田がピンチの時にタキシード仮面ばりに助けに来るリリーフランキー
738 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 10:53:37.23 0
ほ
739 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 12:26:08.78 0
もう少しでバレンタインデー
740 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 14:37:39.20 0
ノノハヽ なんだろう、コレ
ハo´ 。`ル
( ) .,T、
し--J 〔◎〕
ノノハヽ
ハo´ 。`ル ポチッ
( つ .,T、
し--J 〔◎〕
うわわわ!?ゴメン里保!
. ∋oノノハヽ= :,∴・゜・゜・:,∴・゜・゜・
. ≡||9| ゚_ゝ゚)≡= :,∴・゜・・:,゜・∴~・:・∴・
≡ノ人 Y //= ,.:∴~・:,゜・~・:,゜・ :,∴,゜・~・:,゜・・∴・゜゜・
=≡(( ヽニニつ) ~~‘∴・゜゜・・∴~・:,゜・・∴・゜゜・∴~゜゜゜
. =((_)_))= リ`ー`*リ ちょっとえりぽん!えりぽん!
・・・えり・・・ぽん・・・♪
741 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 14:47:37.70 0
ヤシ喜んでんじゃねーよ
まさかヤッツー遠隔発射装置とは恐れ入る
742 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 15:10:00.89 0
743 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 17:29:32.40 0
夕やっつー
744 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 18:08:23.02 O
745 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 18:47:59.56 0
晩御飯どうしよう
746 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 19:20:49.50 0
|||9|^_ゝ^)<スパゲッティ!
747 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 19:25:57.30 0
解読すると、つまり道重さんを食べたいと
748 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 19:54:18.07 0
食べちゃえ食べちゃえ
749 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 20:43:51.06 0
もう何度も食べてるかもー
750 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 21:40:08.06 0
751 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 22:37:46.65 0
ナマちゃんかw
752 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 23:41:23.14 O
作品が来ないとどうしようもなくお下劣になるなw
753 :
名無し募集中。。。:2014/02/06(木) 23:50:45.32 0
754 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:01:56.49 0
ピコピコピコ〜スレを思い出すわw
755 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:14:00.20 0
>>754 バレました?w
あのスレの初代1もここにいますよ
756 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:17:56.26 0
そ・・・そうだったのかw!?
757 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:19:38.05 0
ナマちゃんの機能がドンドン進化してるなw
758 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:29:05.63 0
亀井→リンリン→生田の系譜
759 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:38:12.39 0
こんなの魔法使いえりぽんじゃないヤシ!
ただの変態えりぽんヤシ!!
760 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 00:45:34.62 O
まあパソコン買い換えてからAAが上手く作れなくなって今はやっつー漫画を描いてるんですがねw
世界を狭くしちゃってごめんなさい
本スレと関係ないのでsage
762 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 03:31:59.18 0
がんばれ日本ヤシ
763 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 05:37:04.61 0
寝れない…ふくぱい
764 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 07:14:54.78 0
思いがけない出会いで驚いたw
765 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 08:14:07.84 0
ヤシも変態だから仲間だなヤシ
766 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 12:21:30.25 O
だなw
767 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 12:43:43.22 0
へ・・・変態じゃないヤシ!?
768 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 12:47:04.02 0
ヤシ子、スレ住人を変態だと思っているだろう?
スレ住人はヤシ子を変態だと思っているよ
769 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 12:49:27.58 0
770 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 12:54:44.30 0
あゆみんが登場したのは今週の月曜日が初めてだよ
771 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 13:30:14.79 0
だーいしの紹介文を考えてみたけどこんな感じでどうだろう
石田亜佑美 あゆみん。工藤、佐藤の友人。協会の施設で育つ。首席で執行魔道士に抜擢。
本文ではだーいしが協会施設出身だと明言されてはいないんだけど
「施設の友達が心配→だーいしに電話」という流れからそう解釈して大丈夫だよな
772 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 13:49:33.95 0
貧乳が抜けてる
773 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 16:07:46.02 0
バイーン
774 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 17:43:46.30 0
ちちんぷいぷい
775 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 18:43:44.11 0
ほ
776 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 18:52:19.66 O
ボロネーゼ作るっちゃ
777 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 19:58:21.76 0
カルボナーラがいいの
778 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 20:10:37.47 0
川c ’∀´)<ついに本編に登場!これから石田旋風が吹き荒れますよ!
〜「20年に一度」の大雪予報のため明日のイベントは中止になります〜
川c;’∀´) <え?私のせい!?
779 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 21:23:51.52 0
さすがだーいしw
780 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 22:08:21.68 0
川c;’∀´) <ちょっと待ってください!なんとかイベントやらせてください!
私、主席なんですよ!
781 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 22:12:14.32 0
中止はだーいしのせいだったのかw
782 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 22:34:38.52 0
雨じゃなくて雪ってとこが何ともだーちゃんらしいなw
783 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 22:49:54.22 0
さすがだーいしwwww
784 :
名無し募集中。。。:2014/02/07(金) 23:48:44.92 0
あげ
785 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 00:32:53.70 0
なるほど
去年の春コン仙台に引き続きか
だーさんは雪の魔法を無意識で発動させる能力があるようだな
786 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 01:41:00.52 0
雪降ってきた
787 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 02:57:34.91 0
川c ’∀´)<ちょっと準備運動しちゃった♪
788 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 05:47:11.62 0
無駄になるんじゃ…
789 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 07:07:37.86 0
みたか!>ギュイーン!⊂⊂⊂ΞΞ(‘∀‘ Ξ ’∀’)ΞΞ⊃⊃⊃<あたしの魔力を!
790 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 08:10:52.29 0
ダーイシの吹雪の魔法が全国で猛威を振るってる。。
791 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 09:43:05.87 0
ほ
792 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 11:49:55.30 0
从*・ 。.・)<石田もいい加減やりすぎなの
793 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 13:21:03.04 O
ハァハァ
794 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 15:08:09.81 0
だーいしがんばりすぎ
795 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 16:41:06.60 0
あげ
796 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 17:41:06.68 0
|||9|‘_ゝ‘)
797 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 18:54:14.10 0
从*・ 。.・)
798 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 18:57:11.13 0
天気凄いな
ナマタとだーちゃんの相乗効果とか
799 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 19:23:20.49 0
合体してナマちゃんになるのかw
800 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 20:42:46.32 0
マンションのドアが一瞬開かなくて焦った
801 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 21:40:44.19 0
雪かきすると
802 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 22:14:55.76 0
ノハ*゚ ゥ ゚)<スルトとは北欧神話に登場する炎の剣を持ち
世界を焼き尽くすという不伝説の巨人。
つまり生田さんは除雪のためにそんな大物を召喚だなんて
さすが道重さんの弟子になるだけありますね!!
从*・ 。.・)<それは絶対違うと思うの
803 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 22:15:59.74 0
へんなところに不が残ってるし・・・orz
804 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 22:46:27.33 0
不伝説w
805 :
名無し募集中。。。:2014/02/08(土) 23:42:01.30 0
伝説ではないって事かw
806 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 00:08:16.58 0
魔王さゆみ Lv82 Dark Chaos
地霊ヤシ子 Lv17 Neutral Neutral
807 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 00:56:34.46 0
雪を降らせるだけじゃなく
朝に氷の魔法は止めてね あゆみん
808 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 01:36:23.95 0
保
809 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 04:07:53.90 0
全
810 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 06:21:35.15 0
裸
811 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 07:25:15.57 0
族
812 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 07:41:02.65 O
ノノ*‘ _l‘)ワクワク<まあっ破廉恥な
813 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 08:22:45.86 0
風呂上がりは…
814 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 09:12:16.47 O
|||9|‘_ゝ‘)<エコエコアザラク・・・
||c||* ^_〉^)?<エロエロイクイク・・・?
Σ|||9|;‘_ゝ‘)<あっ違うっちゃよ・・
Σハ*´ 。`ル<ひゃうっ・・ああんっ・・・
ノリ*´ー´リ<あ・・・遥ちゃん
|||9|;‘_ゝ‘)<ありゃ遥ちゃんにかかったとね
ハ*;´ 。`ル<やん、なんに・・・も・してな・・・いのに・・アソコが・・
|||9|‘_ゝ‘)<さっさと逝かすしかなかね
ノリ*´ー´リ<ナマちゃんの出番・・・後でウチも・・・
Σ|||9|‘_ゝ‘)<頑張ってイクターーーッ!
815 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 09:47:53.91 O
ここをシパパスレにする気かwww
816 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 10:04:42.09 0
まあ今の道重邸ではありがちなハプニングだなww
817 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 12:19:05.29 O
お昼ヤシ
818 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 14:10:11.36 0
あげヤシ
819 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 15:19:34.19 0
ho
820 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 15:30:18.21 0
(´ー´)
) ) えりぽーん
( ( ドコヤシ
) )
( (
821 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 16:51:18.91 O
ナマちゃんならぬリホちゃんwww
822 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 17:27:47.68 0
サヤちゃんではないのか
823 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 17:33:34.88 O
それだw
824 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 17:43:28.90 0
从*・ 。.・)<団地妻 鞘師の鞘に イク生田 狗族の穴に どぅーはシパパよ
825 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 18:46:11.47 0
えりぽんのナマちゃんがりほりほのサヤちゃんに納まる訳だな
826 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 19:35:09.61 0
合体するとどうなるんだ
気になる気になるなんでだってば〜
827 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 19:57:24.16 0
射精が 射精が射精が 止まらなぁ〜い
ってなるよ
byコーダヤシ子
828 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 20:09:38.81 0
炎系の鞘師と氷系の生田
燃え盛る炎の中に氷柱を突っ込んだらとろけてしまうのさ
829 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 21:15:41.34 0
あげヤシ
830 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 21:16:07.60 0
生田は氷系だっけ?
831 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 21:19:46.43 0
生田の魔法ってまだ謎が多いような
832 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 21:23:58.77 0
戦闘魔法は出てきてないはず
でもまぁスベリーズなんだし氷もありじゃないかな
833 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 22:34:55.41 0
エリポンガー
834 :
名無し募集中。。。:2014/02/09(日) 23:11:19.01 0
エリポン
エリポンラ
エリポンガ
835 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 00:01:18.27 0
どんな魔法効果があるんだ?
836 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 00:04:07.90 0
エリポンΩ
837 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 00:07:29.03 0
鞘師が混乱した上にバーサク状態になります
838 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 00:35:59.28 0
エリキテル
エリジウム
839 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 02:17:18.37 0
从*・ 。.・)<生田!
840 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 02:21:55.46 0
襟ぽん
841 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 03:36:06.74 0
襟着テルだよー
842 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 05:54:28.04 O
えりが保全するっちゃよ♪
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
843 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 06:46:20.26 0
キテレツなりよー
844 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 08:02:52.23 0
テクマコマヤコン!!
845 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 08:06:58.53 0
エリマキトカゲ
846 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 09:48:31.94 0
いとしのエリ
847 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 12:05:20.97 0
|||9|‘_ゝ‘)
848 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 13:18:00.48 O
お昼っちゃ
849 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 15:30:59.03 0
あげるっちゃ
850 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 17:02:21.61 0
ちゃちゃちゃ
851 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 18:17:10.18 0
あげ
852 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 18:17:28.24 0
ノリ*´ー´リ<えりぽん!
853 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 19:27:36.27 0
ほ
854 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:18:22.15 0
しゅ
855 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:43:45.33 0
やっつー漫画の人多才すぎるだろw
856 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:44:25.45 0
▼
道路に雨後の気配を残しながらも、よく晴れた朝。
聖はテスト前の憂鬱に負けず、胸を躍らせて教室のドアをくぐった。
この数日の間に色々なことがあった。
新しい出会いがあって、「魔法」という、今まで見ていた世界が覆るような存在を知った。
そして、衣梨奈が「魔法使い」であり、自分がそんな衣梨奈に寄せている想いにも気付いた。
大きなことも小さなことも、自分を取り巻く環境や想いが目まぐるしく変わっていく。
一人になればゆっくりと考えてはみるけれど、
何か寝ても覚めても夢心地の激流の中に居るようで、ただただ胸の鼓動が速まるばかりだった。
そしてそんな色々が、不思議な嬉しさを齎してくれる。
だから今日も早く衣梨奈に会いたかった。
登校した聖を香音が迎えてくれる。
でも衣梨奈と里保はまだ来ていなかった。
たまに里保が寝坊して、衣梨奈が迎えに行って、
二人ギリギリに教室に駆け込んでくることもあったから、今日もその日なのかとも思う。
それでも、期待してドアを開いただけに、聖は少しがっかりしていた。
857 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:45:10.62 0
まだ来ない。
そう思っているうちに、予鈴が鳴った。
おかしいなと思いながら、香音と短い会話を交わす。
聖も香音も何も聞いていない。
先生が教室に入ってくる。
聖も慌てて席に戻った。隣の席、里保の席が空いている。
先生は特に理由を説明することもなく、衣梨奈と里保の欠席を告げた。
朝のウキウキが嘘のような不安に襲われる。
昨日確かに、笑顔で「また明日」と挨拶を交わしたのに。
二人がまさか一緒に風邪をひいたとも思えない。
確かに昨日は雨に降られたかもしれないけれど、それならそれと先生が言いそうなもの。
「魔法使い」としての何かがあったんじゃないだろうか。
聖は先日、遥と優樹に出会った日の里保を思い返していた。
放課後不意に教室を飛び出した里保。あれも今思えば「魔法使い」としての事だった。
あの後、遥達と戦うことになったと聞いた。
そういうことが、今度は里保と衣梨奈の身にも起こっているんじゃないだろうか。
魔法使いのことを知ったばかりで、詳しいことはまだ全然分からないから
余計に不安になる。
858 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:46:37.17 0
気もそぞろに一時間目の授業をやり過ごした聖は
香音と連れ立って担任の先生を捕まえた。
「先生、えりぽんと里保ちゃん、今日はどうしてお休みなんですか?」
先生が聖と香音を見返す。
勿論今日休んでいる二人と、聖と香音とが仲良しなのは知っているから
こうして気になって尋ねてくる理由も分かるのだろう。
けれど先生は、どう答えたものかと思案しているようだった。
「ああ、保護者の方から連絡があってな。
体調不良とかでは無いそうだから、心配しなくていいよ」
「保護者って、道重さんですか?」
「…ああ」
香音の質問に答える先生の言葉はどこか歯切れが悪い。
「体調不良じゃないんだったら、どうして…」
859 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:47:21.58 0
「悪いな、俺も詳しくは聞いてないんだ。ただあの二人は事情もあるし、
ご家族とも一緒に住んでなかったり、大変なこともあるだろう。
何か変なことをするような奴らじゃないしな。それは譜久村と鈴木が一番よく知ってるだろ」
「はい、それは間違いないです」
先生は、力強く頷く二人に少し笑ったあと、
独り言のように呟いた。
「俺も気にはなるが、道重さんに深く問い詰めるわけにも…」
それを聞いて、聖と香音は理解した。
先生も、魔法のことを知っているのだ。
言われてみれば、あんな特殊な環境で通っている二人を、教師として
何も知らず受け入れるとも思えない。
さゆみは、大人なら大抵知っていると言っていた。
多分先生たちはみんな知っている。
この街で一番偉い魔法使いがさゆみだということも知っている。
「わかりました。先生ありがとうございます」
「いや、うん。なんか、ごめんな」
「いえ」
先生に礼をして、聖と香音は教室に戻った。
860 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:49:19.91 0
不安気な聖に香音が声を掛ける。
「今日、行ってみる?道重さんち」
「…いいのかな」
やっぱりまだ、魔法使いと自分達の距離が掴めない。
知ったことが嬉しくて、踏み込みすぎて、迷惑を掛けるんじゃないか。
「何にも分かんないうちに、いいも悪いもないでしょ」
香音の言葉に聖はハッとした。
確かに、その通り。
知らないうちにいくら悩んでも答えは出ない。
それはまさに魔法について何も知らなかった時の自分。
関わるにしろ関わらないにしろ、どうするか自分で決める為にはまず知らないと始まらない。
それが、責任を持って行動するということなのだろう。
「そうだね。行ってみよう」
聖は改めて、香音のことを凄いと思った。
頼もしい、偉大な親友だ。
.
861 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:49:58.01 0
優樹がソロソロと歩いてくる。
まだ眠いのか何なのか、夢遊病者のような虚ろな顔で
目の下にはくっきりと隈が浮いていた。酷く悪そうに見える。
でも遥には、それが体調の所為だけでは無いことも分かっていた。
胸が苦しい。
そんな優樹を見ていたく無かった。
けれども、いつもの優樹の笑顔を取り戻す方法が、まるで分からない。
「おはよう、佐藤」
さゆみが声を掛けると、優樹は錆びたロボットのように緩慢に顔を上げ
「おはようございます…」
と小さく返事をした。
「お腹すいたでしょ。工藤はもうご飯食べたから、佐藤も食べちゃいなさい」
優樹は小さく頷いた。
食事をする優樹を、遥はじっと見つめていた。
優樹の手は機械のように一定に、酷くのろのろと口と食器を往復する。
暗く打ち沈んだ目が何も映していないように見えて、遥は酷く不安になった。
862 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:51:04.90 0
さゆみは優樹が食事を始めたのを見届けてその場を離れ
携帯電話を取り出して、通話のボタンを押した。
短いコールですぐに繋がる。
『はい、飯窪です』
「はるなん、おはよう」
『おはようございます道重さん。どうなさいました?』
「今日暇?うちに来ない?」
『え?どういうことですか?』
「ほら、工藤とまーちゃんさ、やることなくて暇だと思うから、遊び相手になって貰おうと思って。
生田とりほりほもまだ帰って来ないしさ」
昨日の剣呑な空気に比べると随分とさゆみの物言いは呑気で、春菜はそれに戸惑っていた。
優樹と遥を取り巻く問題が、何か解決をみたということも無いはずなのに。
『そういえば、生田さんと鞘師さん今日学校お休みしてましたね。
居ないんですか?いったいどちらへ…』
「そっか。流石のはるなんも、夜中までは監視してなかったんだね」
さゆみは少し笑って、昨日の夜のことを話した。
それは春菜にとって大きな驚きとなる。
863 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:55:46.71 0
『生田さんと鞘師さんが、狗族の郷に…』
「そう。まあすぐ帰ってくると思うけどね。それまであの子達の相手してやってくれないかな」
『それは全然構いませんが……。道重さんは、どうしてそんなこと認めたんですか?
二人のこと、心配じゃないんですか?』
珍しく、春菜の口調に憤りが見え隠れしている。
さゆみはわざと挑発するように言葉を返した。
「はるなんにとっては、望んでた展開じゃない?」
少し沈黙があって、春菜が口を開く。
『……こんなこと、こんな形でなんて望むわけないじゃないですか』
さゆみはそれを聞いて、少しだけ嬉しくなった。
春菜はいつも淡々と仕事をこなして、大人びていて思慮深い。
けれども、やっぱりまだまだ年若い魔道士で、一廉の優しさも甘さもあるのだと分かる。
里保のことも衣梨奈のことも、そして優樹や遥のことも好きで
だからこそ自分の目的とは別に、春菜も一晩中頭を悩ませていたのだろう。
そんな春菜が愛おしいと思った。
「そうだね。ごめん」
素直に謝ったさゆみの声を聞いて、春菜も慌てて謝る。
『す、すみません。私なんかが生意気に』
864 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 20:57:00.29 0
「ううん。はるなんが心配してくれて生田もりほりほも嬉しいと思うよ。
さゆみも生田だけとか、りほりほだけで行くっていうなら止めたけどね。
二人なら大丈夫。それに、多分戦いに加わることは無いから」
『そうでしょうか…』
「うん。とはいっても、最終的に二人がどんな道を選ぶのかさゆみにも分かんない。
でも、一生懸命考えて頑張って動こうとしてるからさ。ダメとは言えないよ」
『道重さん……。そうですね』
「そういうわけだから、宜しくね。今はどっちかって言うと、佐藤と工藤の方が大変だから」
『…はい。では今からお邪魔します』
通話を切って、一つ息を吐く。
大丈夫、と言ってはみたものの、さゆみにも特に根拠は無い。
でも里保と衣梨奈の昨日の様子を思い返せば、
多分二人一緒に考えて、答えを見つけると思えた。
さゆみ自身、『正解』は分からない。
衣梨奈と里保がどんな答えを出すのか、それを聞くのが少し不安で、少し楽しみだった。
優樹が食事をしているリビングから大きな物音が聞こえて、さゆみは一つ伸びをして部屋に戻った。
865 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:00:46.42 0
遥の目の前で、ゆっくりと機械のように食事をしていた優樹の手が不意に止まる。
パンはまだ半分程しか減っていないけれども、それがそっとお皿に戻された。
不意に優樹が立ち上がる。
驚いた遥をよそに、優樹は険しい顔で身体を回し、玄関の方へ歩きだした。
遥が慌ててその身体を後ろから抱きしめる。
「どこ行くんだよ!」
「きょーかいだよ!」
「バカ!絶対行かせないから!」
「離してよどぅー!だってまさが行かないと……ちちたちが、ははたちが…」
優樹の顔がみるみるうちに涙で濡れていく。
離すまいと思い切り抱きしめる遥の手の中で、優樹が身体を捩って抵抗を試みた。
凄い力で抵抗されて、遥の手に一層の力が入る。
まだ体力が戻っていない優樹を、何とか抑え込んでいると
程なく抵抗する力が弱まった。
「はなしてよぅ…やだ…やだ…」
「だめ。絶対、離さない」
866 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:01:39.56 0
泣き濡れる優樹に、遥は何も言葉をかけることが出来なかった。
ただ強く強く抱きしめる。絶対に行かせないという意思を込めて。
それしか出来なかった。
今亜佑美のことを話しても、気休めにはならない。
優樹を笑顔にする方法が分からない。
このまま抱きしめ続けて、明日、明後日、一週間後、その時まで優樹を抱きしめて
それから一体どうすればいいというのか。
もう二度と、優樹の笑顔を見れなくなるんじゃないだろうか。
そんなことが頭を過ぎり、胸を裂くような痛みが襲う。
でも、遥はその手を離すことも、何か語りかけることも出来なかった。
「まーちゃん」
さゆみの声に遥と優樹が繋がったまま振り返る。
不安を満面に湛え険しい顔をした遥と、嗚咽を漏らし泣いている優樹を
さゆみはいくらか優しく、いくらか厳しい目で見ていた。
「さゆみとの約束、覚えてる?」
優樹が顔を上げる。
遥は、何のことかと眉を寄せた。
「勝手に居なくならない。勝手に出て行かない。約束したよね?」
867 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:04:19.73 0
涙に目を赤くしながら優樹が小さく頷く。
遥もそれを思い出していた。
それは、ここにお世話になるために交わした条件。
何もかもよくしてくれたさゆみが、遥と優樹に課したたった一つの枷だった。
「だからダメだよ。約束破っちゃ」
「でも…」
「だーめ。今はだめ」
優樹が俯き、また嗚咽を漏らし始める。
でもその手足はすっかり弛緩していて、抵抗する気が無くなったのを遥は感じていた。
遥は、あの時些か恐怖を感じさえした約束が
こんな形で意味を持ったことを有り難く思っていた。
まさかさゆみがこんな事態を予測して取り交わしたのでは無いだろうけれど。
「今晩…いや、明日になるかな。
生田とりほりほが帰ってくるまではさ、工藤も、待っててあげてよ」
「……生田さんと鞘師さん?」
遥にはさゆみの言葉の意味が分からず、
疑問符を浮かべた。
868 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:04:59.06 0
不意に訪客のチャイムが鳴り響く。
「入っといで」
呟くように言ったさゆみの声が聞こえたのか、玄関のドアが開く音が聞こえた。
それから軽い足音。
「おじゃまします!くどぅー、まーちゃん、遊びに来たよ。ほら、面白い漫画もいっ、ぱ…い…」
明るい調子で部屋に入った春菜の声が、徐々に萎んでいった。
眼前には、泣き濡れ嗚咽を漏らす優樹と、それを抱きしめ険しい顔をする遥。
明らかな修羅場に、春菜のテンションは間違い無く場違いだった。
「じゃ、はるなん。あとよろしくね」
さゆみがぽんと春菜の肩を叩いて、自室の方に歩き去る。
春菜が登場しても、優樹は泣いているし遥は険しい目をしている。
もしかして、めちゃくちゃ大変なことを任されちゃったのかもしれない。
冷や汗を流し、内心でそう独りごちながら
どうすれば二人の気持ちを解いてあげられるのか、春菜は頭を巡らせ始めた。
▲
869 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:06:33.90 0
まとめで今まで書いたの読み返したら
誤字脱字文法間違い意味不明な文章多すぎて泣いた
こっそり編集して修正したら怒られるかな…
870 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:18:52.37 0
スレは連載でまとめは文庫本
と考えるに訂正はありと思うです
871 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:27:40.73 P
おつです
どーなっちゃうのー
872 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:40:26.99 0
やっぱりはるなんは苦労人なのねw
873 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:47:47.13 0
はるなん頑張れ!
874 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 21:51:15.62 0
まーちゃん泣かす奴は俺が許さん!
875 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:00:38.92 0
まーどぅー(つД`)・゚・。
876 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:01:12.30 0
乙です
まーちゃんとどぅーのやり取りは泣ける・・・
877 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:09:31.68 0
はるなんの野望って一体なんだろう・・・
878 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:18:25.24 0
ごがくゆう観て ここに来て続き読んで
寝てないのに…気持ちが昂ってしまった
879 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:21:15.24 0
>>877 俺もそれが気になった…きっと目的とみんなとの思いに挟まれて毎晩涙で枕を濡らしてるんだろうなw
880 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:51:27.60 0
コレはフィクション!フィクションなんだと自分に言い聞かせねば目からサイダーが溢れ出て着そうで困る
881 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 22:53:42.29 0
882 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 23:03:50.82 0
はるなんファイトーっ
883 :
名無し募集中。。。:2014/02/10(月) 23:42:39.95 0
ふくちゃんとズッキの日常パートがたまらんムフー
884 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 00:44:00.91 0
天下を取ろう春菜の野望
885 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 00:58:44.12 P
内田有紀かよオッサンw
ぜっこーちょー♪
886 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 01:08:41.57 0
半熟卵かよw
887 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 02:31:40.50 0
|||9|‘_ゝ‘)<やっつー
888 :
一休優樹:2014/02/11(火) 02:46:34.40 0
〜もしもまーちゃんが一休さん並にトンチがきく子だったら〜
「さゆみとの約束、覚えてる?
勝手に居なくならない。勝手に出て行かない。約束したよね?
だからダメだよ。約束破っちゃ」
「そうでしたね。約束を破ろうとしてごめんなさい」
「うん、わかってくれれば……」
「じゃあ改めて。みにしげさん、まさはこれからきょーかいに行ってきます。
出て行く前にちゃんと伝えたから、これでもう『勝手に』じゃないですよね」
「えっ!? そう言われちゃうとまあそうなんだけど。
せめて生田とりほりほが帰ってくるまでは……」
「ダメですよみにしげさん、今になって約束を増やすのはズルです」
「うっ……」
「行っちゃダメだよまーちゃん!
ハルはまーちゃんのことを絶対離さないって、
絶対側にいるって道重さんと約束したんだから!!」
「どぅーはまさと一緒に来てくれるんでしょ?」
「はぁ?」
「どぅーが一緒に来てくれれば、まさと離れることもないし側にもいられるから、
みにしげさんとの約束も破らないですむよね」
「うーん、そうすれば約束を破ってはいないのか……」
889 :
一休優樹:2014/02/11(火) 02:47:49.17 0
「どぅーもそこで納得しちゃダメだって!
私は道重さんのおうちに来て2人の遊び相手になるように頼まれたんだよ。
だから出て行っちゃダメだよ!!」
「じゃあはるにゃんこも一緒に来ればいいでしょ」
「なんでそうなるの!?」
「みにしげさんのうちの中で遊んでと言われたわけじゃないんだよね?
だからきょーかいに行く途中で一緒に遊んでくれれば頼みはちゃんとオッケーだから」
「確かに……遊び相手になるという頼みを叶えることはできるけど」
「そういうわけでみにしげさん、まさ達行ってきますね」
「えっと、それじゃあどぅーもはるなんもまーちゃんのことよろしく頼むの」
「「は、はぁ……」」
「大丈夫ですよみにしげさん! 今は辛くても将来ハッピーですから!」,
こうしてまーちゃんは、どぅーとはるなんを連れて無事に道重家を出発できたのでした。
めでたしめでたし。
(おしまい)
890 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 03:58:42.77 0
まーちゃん自由なり
891 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 06:19:51.22 0
エリポンガー
892 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 07:25:27.02 0
エリポンガー…
893 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 07:53:11.41 0
こういう女児ってリアルでいるよな
894 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 07:54:10.34 O
ヤシは寝とけw
895 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 07:58:08.99 0
まーちゃんなら言いそうだな確かにw
896 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 08:25:09.29 0
めでたしめでたし・・・なのか?w
まーどぅーはるなんの3人パーティーなら
だーちゃんも合流して10期の冒険譚になりそうだな
897 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 09:24:42.86 O
あげヤシ
898 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 11:01:22.80 0
こんなまーちゃんはイヤだw
899 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 12:57:44.41 0
保
900 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 14:23:04.49 0
里
901 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 15:37:54.17 0
ホリ
902 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 17:01:08.64 0
キッズ
903 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 18:24:08.17 0
あげ
904 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 19:37:05.33 O
も
905 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 20:18:39.68 0
______
n ..____. ..|| ̄//|§|
.,<ニ>、 li'´ ̄ヽ_/l| ||/__|llロ|
(,.__ .,ア ゝ._ _ノ .|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
..||~从~||..|~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||□△_∩■_||
 ̄ ̄ ̄ ̄ .|| 0|0 ||
|| .|. ||
ノノハヽ
) ∩(・ 。.・*从
ノノハヾノノハヽ @ノノハ@ \ )
川* T_〉o` 。´ル (゚ゥ ゚iiiハ (( (_,,-(⌒)
( ∪と´ ) □⊂ ,O、
_________ (_(_)(_(_) し-[,...;;]
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.rェェェ、 / .,.i|
__||_||_||___/ ノ|_」
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906 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 20:29:00.11 i
907 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 20:54:01.42 0
はるなんw
908 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 21:04:16.84 0
ただの子守かと思いきや結構ヘヴィーなお仕事だったはるなんw
909 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 22:15:29.73 O
大変だw
910 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 22:19:47.71 0
いつもこのキッチンの絵に中澤ねーさんがいるように見えて仕方ない俺
911 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 23:21:49.90 0
あげ
912 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 23:22:37.73 0
ちちんぷいぷい
お水があったかくなーれ♪
____ ______
| ⊆⊇ | n || ̄//|§|
| ̄ ̄ ̄ ̄| ,<ニ>、 ミ ノノハヽo∈ ||/__|llロ|
| ロロロ ::oo | (( (,.___,ア☆-と(^<_^*|9||__|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|||从~∀~从||| ̄ `ヽ `つ||□△_∩■_||
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.. | ゚.|.゚ | | (_(_ノ || .|. ||
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:| .:. ||_||_||_ ||_||_||_ |,ノ´
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913 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 23:25:09.25 0
姐さんwww
914 :
名無し募集中。。。:2014/02/11(火) 23:36:35.97 O
キッチンにはバナナ持ち込み厳禁になるぞww
915 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 00:51:46.77 O
www
916 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 02:01:18.20 0
>>912 いつも中澤姉さんに監視されてたみたいな?
917 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 02:15:16.57 0
川´・_o・) バナナ?
918 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 03:22:44.33 0
ちちんぷいぷい
919 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 05:50:30.71 0
おぱよ
920 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 06:56:09.19 O
起きるっちゃ
921 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 07:33:11.09 0
生田の戦いはこれからだ!
922 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 08:23:15.86 0
ショータイムだ!
923 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 10:18:45.35 0
エリポンガー
924 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 12:13:46.06 0
あげ
ノリ*´ー´リ<明日もどこがでエリポンガ〜
926 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 14:44:28.37 0
エリポンガー
927 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 16:08:24.92 O
わー、みちしげさんっ。
928 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 17:31:13.72 0
あげ
929 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 18:58:48.63 0
あげるっちゃ
930 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 20:00:27.64 O
みっしげさんっ
931 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 21:31:09.86 0
保
932 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 22:30:06.29 0
田
933 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 22:34:56.43 0
中
934 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 22:42:22.86 0
935 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 23:02:15.45 0
ノノ刀e _l‘)<あったかいねっ、くどぅー。
936 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 23:31:45.87 0
ノノ刀e _l‘)<あっ固いねっ、くどぅー。
937 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 23:33:11.08 0
ハo*´ 。`ル<ふくむらさん・・・ハル・・・もうっ
つ ピクピク
938 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 23:50:00.19 0
川´・_o・) バナナ?
939 :
名無し募集中。。。:2014/02/12(水) 23:51:33.80 0
ジュン子そのまま剥いてごらん
940 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 00:16:31.16 0
あっ ここにも黒いバナナがあるよ
941 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 01:23:36.31 0
バナナからフルーチェがシパパ!!
942 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 01:32:34.46 O
▼さん来ないと変態の巣窟になっちまうのなwwww
943 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 05:17:02.09 i
えりが保全するっちゃよ♪
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
944 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 07:04:16.65 0
エリポンガー
945 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 07:51:18.69 0
エリキテル
946 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 08:28:05.29 0
おぱよ
947 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 09:11:25.48 0
川c’∀’)<おはよう
948 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 11:43:30.84 0
保
949 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 12:42:11.50 O
い
950 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 13:58:55.18 0
し
951 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 14:28:41.62 0
だーいし自重w
952 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 14:33:14.53 0
ちちんぷいぷい、すべりまーくれ♪
<::ヽ 。'“゜`・*。 。*゜”`'。
|::::::\ ☆ * ゜+゜ ♪
∠ニニニ`_ /゜''+。., ゜,, ,.。+''゜
|||9|‘_ゝ‘)つ ゜“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゜
⊂ へ(/⌒) ゜*。
ノリ.〉 /^/@ニ)' ゜・*。+・`川c ’∀´) て
〈 〈/ ,/
(_/@二)
`ー―'"
953 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 15:08:42.12 0
おばんです
954 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 15:11:31.18 0
川c ’∀´)
DANCE
955 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 15:17:15.89 0
戦場へは電車で向かう今時の魔法少女たち
956 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 15:19:14.87 0
(読者のみなさまへ)
なお石田亜佑美本人の現地への出演はございません。
電話出演のみとなっております。あしからずご了承ください。
957 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 16:07:32.78 0
あゆみん…
958 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 16:17:00.97 P
>>954 ぶっとい金のネックレスジャラジャラさせながらイェァ!イェァ!って言いながら出てくるのか
959 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 16:18:38.08 0
______
n ..____. ..|| ̄//|§|
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(,.__ .,ア ゝ._ _ノ .|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.||
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960 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 16:27:51.03 O
夕飯泥棒がでたぞーっ
961 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 17:36:45.00 0
カビの谷のサヤシカ保全
962 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 18:40:55.16 0
エリポンガー
963 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 19:33:09.69 0
みっしげさんっ
964 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 20:45:43.41 0
わー、みちしげさんっ。
965 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 20:46:23.02 0
ーガンポリエ
966 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 21:43:58.61 0
ピンポンのヤシとさゆりほのヤシによる争い
967 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 22:13:30.62 0
シリアル展開を早く抜けたいのに遅々として進まないから現実逃避
外伝です
968 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:14:23.10 0
◇
キッチンから調子外れの鼻歌が聞こえてくる。
さゆみは相も変わらずネットパトロールをしながら、耳を傾けていた。
明日はバレンタインデー。
さゆみのところに押しかけてきてから
初めて迎えるその日を前に、衣梨奈は随分と張り切っていた。
聞けば好きな男の子が出来たというわけでもない。
仲良くなれた友達の聖と香音の為にチョコレートケーキを拵えるのだという。
いわゆる友チョコ。
それであんなに楽しそうに出来るのだから、羨ましい。
弟子入りしたいと言うのをこれ幸いと、家事全般を押し付けてみたけれど、
初めの頃の衣梨奈は本当に何も出来なくて
酷い失敗料理を申し訳なさそうに提供されたことも何度もあった。
でも意外や意外、衣梨奈は要領がよく物覚えもよくて、今では道重家のキッチンは衣梨奈の城。
それに雑用を嫌な顔一つせずこなすから、さゆみもそれに甘えていた。
適当にあしらっているつもりだったのに、すっかり道重家に馴染んでいる。
不思議な子だなと思う。
さゆみが言えることでは無いけれど。
何でも楽しんで、一生懸命取り組める。
それはもう長いあいださゆみが持てないでいた感覚だった。
外は雪が降りだしそうなくらい、寒い寒い夜。
でも家の中は、暖房のせいばかりでない仄かな暖かさに包まれていた。
969 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:15:05.73 0
.
衣梨奈はテキパキとケーキ作りに勤しんでいた。
転校してからいろいろあって仲良くなれた友達。
今では親友と呼べるまでになった聖と香音に喜んで貰いたい。
そして、この街に来てから一番お世話になっている人に。
さゆみから、まだ魔法を教わっていない。
でもこの家に来てから、それ以外の沢山のことを教わった。
料理もそう。
それに、魔法を教えてくれるかわりに、衣梨奈が魔法の研究をする環境を整えてくれた。
学校に通わせて貰っていることも、そもそも生活の面倒だって見てくれている。
ぶっきらぼうな物言いが多いけれど、さゆみは本当に優しい人だと思う。
だからこんな日くらいは、感謝の気持ちを返したいと思った。
向こう見ずに家を飛び出した衣梨奈が
今こうして世界一の魔法使いを目指せるのは、優しい人達のおかげ。
970 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:15:42.81 0
それにしても。衣梨奈はひとりごちた。
ここに来てからだいぶ料理の腕が上がったと思う。
それに、お菓子作りだけは生田家にいた頃からやっていたので、
随分と感覚が身についている。
日々料理をする中で、考えていたことがあった。
それは、魔法で料理を作れないかということ。
実際には料理は色々と複雑で、全部を魔法に任せるのは相当難しい。
でも、慣れているお菓子作りならどうだろう。
いくらか単純だし、たとえば行程の一つ、二つでも魔法で代用出来れば随分と楽になる。
シャカシャカとメレンゲを作りながら、衣梨奈はその気になって、
どこで魔法を使おうかと思考を巡らせ始めた。
本当なら、こうしてメレンゲを作るのだって魔法で出来そう。
でも今は手元に無いけれど、ハンドミキサーという文明の利器もある。
小麦粉やベーキングパウダー、バターなんかの計量は
流石に繊細な部分なので、今の衣梨奈には無理。
となるとやっぱり加熱の部分だろう。
魔法で温めれば、オーブンに入れて待つ時間がかなり短く出来るのではないか。
それだけでもうまく出来れば、どんどん発展させていけそう。
971 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:16:17.88 0
いつしか衣梨奈は、魔法を実験する考えに夢中になっていた。
さゆみが「世界一の魔法使いになる条件の一つが料理が上手なこと」と言っていたのを思い出す。
魔法でチャチャっと料理を作るなんてかっこいい。
それに、世界一の魔法使いっぽいと思った。
試しに、板チョコを溶かす作業を魔法でやってみる。
魔法なんて使わなくても電子レンジで数秒のことなのだけれど。
手をかざし、ゆっくり慎重に魔力を注ぐと、チョコがみるみるうちに溶けていった。
うまく出来た。
それだけのことが嬉しくて、はやく次を試したい。
ようやく材料を混ぜ終えて、後は焼くのみになった。
世界一の魔法使いに一歩近づく。
そんな風に息巻いて、それでも念のためにオーブンの中に入れて
外から手を当てる。
そしてゆっくりと魔力をあてがっていった。
.
972 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:17:41.21 0
「あああぁー!!」
突然悲鳴のような叫び声が聞こえて、さゆみは何事かと眉を顰めた。
キッチンから聞こえる衣梨奈の声。何か失敗でもしたのか。
ヤレヤレと呟きながらキッチンに向かう。
案の定というか、ケーキらしきものを前に眉を寄せ
今にも泣きそうな顔で佇んでいる衣梨奈の姿があった。
「大声出さないの。どうしたのよ」
さゆみが声を掛けると、衣梨奈が顔を上げいよいよ表情を曇らせる。
「道重さん…」
衣梨奈がもう一度ソレに視線を落とす。
「なにそれ…」
黒い、得体のしれない塊があった。
周りは焦げ上がりブスブスと煙を立て、真ん中の辺りはグツグツと煮立っていた。
外はガリガリ、中はべちょべちょの見事な失敗ケーキ。
「失敗、しちゃいました…」
「あらあら」
ラッピングにも凝ろうとしたのか、側に置かれたお洒落な包装紙の束が虚しい。
衣梨奈は暫く茫然と失敗ケーキを見ていた。
と、その両の目からポロポロと涙が溢れ始めた。
973 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:18:11.71 0
いやいや、泣くほどのことか。喉まででかかった言葉を飲み込む。
「ま、そういうこともあるよ。いいじゃない、案外美味しいかもしれないよ?」
気休めのつもりで言ったけれど、ソレはどう見ても不そうだった。
実際に口に入れても多分その感想は変わらないと思う。
だからって、ここで泣き続けられても困るし
そんなことで失敗ケーキが美味しくなる訳もない。
「ほら、泣かないの。
生田が聖ちゃんと香音ちゃんのこと想って頑張って作ったんなら、
きっと喜んで貰えるよ。一番大事なのは気持ち、愛情なんだから、ね?」
衣梨奈はさゆみの言葉を聞いてハッと顔を上げた。
失敗した時の自分を思い出す。
本当に、ちゃんと渡す相手のことを考えていたのか。
愛情を込められたのかしら。
ただ自分の魔法を試したくて、そればかり考えていた。
一体何のためにケーキを作り始めたの。
それは、感謝の気持ちを返す為だったはずなのに。
衣梨奈の目からどんどん涙が溢れる。
情けなくて、悲しくて。
今目の前で優しく声を掛けてくれている人に、どんな顔をして
愛情を込め忘れた失敗ケーキが渡せるものか。
974 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:18:42.80 0
さゆみは、ますます嗚咽を漏らす衣梨奈の様子に一つ溜息を吐いた。
衣梨奈が素直だからなのか、さゆみの察しがいいからなのか、
その溢れ出る涙のわけが何となく分かった。
「生田、失敗の原因、分かってる?」
衣梨奈は泣きながらコクりと頷いた。
「ならもう一度作れば、もう失敗しないね?」
戸惑いの表情が浮かぶ。
それから、衣梨奈が掠れた小さな声で言った。
「……もう、作れないんです。チョコレート、もう無くなっちゃって…ぅっく」
もう夜も遅い。
今から買いに行くのも難しいだろう。
失敗はした。でも、衣梨奈は自分の間違いに気づいた。
多分味なんて関係なく、このケーキは渡せないのだろう。
さゆみは何度か会ったことのある聖と香音の顔を思い浮かべた。
衣梨奈にこんなに想われて、羨ましい子たち。とってもいい子たち。
「ちょっと待ってなさい」
涙の止まらない衣梨奈に静かに告げて、
さゆみはキッチンを離れ自室へ向かった。
975 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:19:50.16 0
部屋に入り、机の引き出しを開ける。
それから小さな箱を取り出した。
可愛らしいラッピングが施された小箱。そのラッピングを些か乱暴に破る。
我ながら柄じゃないと思っていた。
それが意外な形で役にたったものだ。
箱を開けると、ハート型のチョコレートが幾つか入っている。
さゆみが指を振るい魔力を注ぐと
それはみるみる溶けて一つになり、プレーンな板チョコの形を選んで固まった。
こうして見ると、本当にバレンタインチョコなんてただのチョコレートだ。
思わす苦笑する。
でもだからこそ、気持ちが大事。そういう話なんだろう。
適当に板チョコを紙でくるんで、残りの包装は丸めてゴミ箱へ。
ひらひらと紙が舞って、それを拾い上げると
『生田へ』とだけ書いて、その後が思い浮かばず白紙にしていたメッセージカード。
こんなものまで用意して、本当にどうかしてたな。
なんだか自分で自分が可笑しくなって、さゆみはクスクスと笑った。
976 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 22:20:57.65 0
「ほら、これ使いなよ」
差し出された板チョコとさゆみの顔を見比べて、衣梨奈は戸惑いの表情を浮かべた。
「…これって」
「さゆみのお夜食用にとっといたチョコ。ま、これっきりしか無いからね。
次失敗したら、もう知らないよ?」
「……いいんですか?」
「いらないの?」
「欲しいです」
瞼を腫らしながら、衣梨奈が言う。
その目には力強さが戻っていた。
チョコを受け取り、大事そうに手の中に収める。
「ありがとうございます、道重さん」
「今からまた作る?」
「はい」
977 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 22:25:08.37 0
C
978 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 22:28:13.62 0
サル?
979 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 22:36:58.56 0
最近サルさんが厳しっ!!
980 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 22:55:14.16 0
あーんもう!
981 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 23:00:25.62 0
「あんまり遅くならないように、ちゃんと寝なさいよ」
「はい」
さゆみがそう言い置いて、キッチンを離れる。
衣梨奈はその後ろ姿を暫く見送っていた。
失敗をした。そして、さゆみにチャンスを貰った。
だからもう絶対に失敗しない。横着もしない。
味がどうかは、できてみなければ分からないけれど、とにかくありったけの愛情をこめよう。
渡す相手、聖と香音、そしてさゆみのことをずっと想って作ろう。
衣梨奈は何だかスッキリとした楽しい気分になって、また一からケーキを作り始めた。
無事完成。
多分、味もうまくいっている。
そして何より、たっぷりの愛情を注いだつもり。
だから、きっと美味しいはず。
衣梨奈は、何となく理解した。
魔法を使ったから失敗したんじゃない。
さゆみの言ったように、気持ちの問題。
魔法を使って料理を作る方法もあるんだろう。
でも、そこに愛情が無ければきっと意味はない。
出来上がったケーキを前に、衣梨奈が顔を思い浮かべる。
聖、香音、そしてさゆみ。
「ちちんぷいぷい、おいしくなーれ!」
ふと思い浮かんだおまじない。魔法じゃない。
でも多分、一番の効き目のある魔法。
届きますように。
982 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 23:00:59.08 0
先に寝ようと部屋に戻ったさゆみは、何となく気になって衣梨奈の気配を追っていた。
日付が変わってもまだキッチンから気配があって、やがて香ばしい匂いも漂い始める。
完成したのだろうか。
あんまり子供の夜ふかしはよくないから、早く寝るように言おうかと
もう一度キッチンに向かった。
衣梨奈は満足そうな顔で、ケーキを包装していた。
「うまく出来た?」
「はい!」
さゆみの顔を見て、衣梨奈は満面の笑みを見せた。
まだ微かに涙の跡が残っているけれど、とてもいい笑顔。
「そう。よかったね。さ、もう寝な」
「はい…あの、道重さん」
「ん?」
衣梨奈は綺麗にラッピングされた箱を両手に持ち、差し出した。
「ハッピーバレンタイン!」
さゆみが少し驚いて、その箱と衣梨奈の顔を見比べる。
「さゆみに?」
「はい!」
983 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 23:01:36.06 0
キラキラとした笑顔を向けられて、さゆみは思わずはにかみ俯いた。
それから、すぐ顔を上げ、負けない笑顔を返す。
「ありがと」
「本当は一晩冷ました方がいいんですけど、道重さんに一番に渡したくて。
もう14日なんですよ!」
「ほんとだね。じゃあ、さゆみが一番に頂こうかな。
せっかくラッピングしてくれたけど、いい?」
「はい!あ、衣梨奈紅茶淹れます!美味しい紅茶淹れます!」
「うん。ふふ、宜しく」
保護者として、早く寝かさなければいけないと思いながらも、
何だか嬉しくてさゆみは続けた。
「生田も一緒に食べよ?」
「え、でも道重さんの分やし…」
「折角だし、分け分けしようよ。さゆみの愛情も入ってるんだから」
付け足した言葉の意味が分からず、衣梨奈が首を傾げる。
それは分からないだろう。さゆみはクスクスと笑った。
984 :
チョコレットの魔法:2014/02/13(木) 23:02:42.68 0
それから始まった深夜のささやかなお茶会。
なるほど、衣梨奈が胸を張るだけあって、チョコレートケーキは本当に美味しかった。
衣梨奈がお話する。いつもより少し楽しそうに。いつもより少し饒舌に。
さゆみも少しだけ、衣梨奈にいつもより沢山のお話をした。
二人だけの楽しいお茶会も早めに切り上げ、
いよいよ遅くなってしまったので早く眠るように促す。
明日遅刻してしまったら元も子もない。
何だかふわふわした気分のまま、衣梨奈は幸せそうに自室に戻った。
さゆみもいい加減寝ようと部屋に戻る。
さっきのメッセージカードがまだ机の上に置いてあった。
クスリと笑ってそれを手に取る。
もういらない。
さゆみは指でクルクルと弄んだあと、小さな炎の魔法を出してそれを燃やした。
ほんの一瞬、一度書いて消した文字が炙られ浮かび上がる。
でもそれは、直ぐに燃え尽きて無くなってしまった。
『 生田へ
ありがとう 』
◇
985 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:04:04.41 0
あまああああああああああぁぁぁあああいっ!!!!!
986 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:04:09.26 0
おしまい
支援ありがとう
短編書いててさる喰らうほど恥ずかしいことは無いね…
そういえば1年前もスパスレでバレンタイン話書いてたのを思い出したw
987 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:05:27.45 0
ほっこりした
988 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:06:32.97 0
えりぽんがかわいすぎる!!
989 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:12:49.90 0
>>986 あのビタースウィートサンバ書いたのお前かあああああああああああ
990 :
名無し募集中。。。:2014/02/13(木) 23:53:24.66 0
あまい話をありがとう!
今の道重家で同じように作ろうとしたらつまみぐい警報多発しそうw
991 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:01:27.38 0
泣いていいですか?
もう潤んでますけど
992 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:05:54.74 0
作者さんじゃないけど
いーんです!くぅっぅぅ〜!
993 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:07:38.65 0
このケーキゲット出来るなら
奴隷になってもよかです
994 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:09:48.73 0
今も昔も娘。小説って良いもんですね
995 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:10:15.83 0
↓例の「ちちんぷいぷい、おいしくなーれ!」画像
996 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 00:53:32.13 O
甘くて切ない話をありがとうございます!
997 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 01:27:41.85 0
>>989 うわぁそれ読みたかったぁorz
作者さん素敵なバレンタインありがとです♪
998 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 01:29:10.18 0
次スレはよ
999 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 01:31:10.65 0
1000 :
名無し募集中。。。:2014/02/14(金) 01:32:18.20 O
1000ならえりぽんは世界一の魔法使い
1001 :
1001:
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。