日本だけじゃない、北半球が猛暑 偏西風蛇行が原因
2013.8.13 21:08 [天気・気象]
13日も最高気温40度を観測する記録的猛暑となっている日本列島だが、夏本番を迎えた北半球は世界各地で猛暑に見舞われている。
ヨーロッパでは平均気温が平年値を約10度も上回り、中国は熱中症による死者が続出している。
気象庁によると、ハンガリーの首都ブダペストでは8日、過去30年のこの時期の平年値を9度上回る平均気温30・8度、最高気温39・4度を観測。
オーストリアでも平年値を10度上回るなど8月以降、ヨーロッパ中部で猛暑が続いている。
AP通信によると、ハンガリー政府はノーネクタイなど、同国では異例のクールビズを職員に許可。
ボスニア・ヘルツェゴビナでは猛暑で乾燥し、大規模な森林火災が発生したという。
気温の低い高緯度帯に当たるフィンランド北部のソダンキュラでは4日、最高気温が26・5度を記録。
駐日フィンランド大使館の担当者は「8月は秋の始まりなのに。一般家庭は冷房がないので困る」と話した。
一方、中国南部の湖南省長沙は10日、最高気温が40・5度に達した。
中国メディアによると上海などで少なくとも25人が熱中症とみられる症状で死亡した。
猛暑を引き起こしているのは上空1万メートル付近で地球を1周して吹いている偏西風の蛇行。
猛暑の地域では偏西風が北側へ蛇行しており、南側の高温域から高気圧に覆われて気温が上昇する。
偏西風は年間を通じて蛇行しているが、一定期間続くと高気圧が停滞し、猛暑になるという。
偏西風の蛇行は大気の対流活動が影響を与えると考えられているが、詳しい要因は分かっておらず、予測するのは難しい。
気象庁は「地球温暖化も猛暑の一因。
異常高温は各地点で30年に1度の規模だが、世界レベルではどこかで常に起こっている」としている。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/130813/scn13081321090000-n1.htm