生田「道重さんスパゲッティーを食べませんか?」10
真・0話
「はんがーばーみやん!」
「なんそれ。どういうこと?」
「ブーメラン?」
「いひひぃー」
きのうもきょうも6期さんのがくやであそんでる。
きょうは来るときにどぅーもさそったんだけど、耳まっかにしてことらわれてしまった。
どぅーったらてるやさんなんだから。
あと、みにしげさんがよころぶからさやしさんもさそおうとおもったら
あゆみにこちょこちょされてにげてた。
さやしさんってやっぱりおもしろい。
「たなさたん、たなさたん! 見てくださいほら」
「ぶっ。なんそれ。意味分からんし」
「ちょっとぉ、その衣装でヒゲとか…ぶふっ」
「さゆもやりぃよ。れな撮ってやるけん」
「やだよ。れいなやりなよ」
「みんなでやりましょぉよー」
けっきょくすたっふさんに来てもらって3人でとりまくった。
やっぱりたなさたんとみにしげさんがいるとたのしい。
はー、2人ともかえってきてくれてよかったぁ。
2人がいないとまさ終わるかもしれな……、あ、いまはこういうのかんがえないようにしよ。
たのしいのにかなしくなるもん。
「あー、笑いすぎて喉乾いた、飲み物取ってくるわ」
「れな、お茶」
「まさ、おれんじ」
「おまえら…」
みにしげさんはちょっといやそうなかおしたけど、「しょうがないな」ってドアから出ていった。
たなさたんと目をあわせて笑う。いひひひ。
あ、みにしげさんのわすれものはっけん!
「佐藤さぁ」
「んぁい?」
「ちょ、その靴下さゆのやんっはっは」
「かわいくないですか?」
「そっちに差し込んだら伸びるけん付けるならかけるとこに…じゃなくて。ちょぉ聞いて」
「なん……」
はっ!
これはたなさたんが神拳なはなしをするふいんき……。
こういうときはしずかにしなきゃいけないってあゆみが言ってた。
ふっ。まさせいちょーいちごじるしすぎるぜ。
「……」
「佐藤さ」
「……」
「れなが卒業したらさ」
「……っ」
「泣きそうな顔すんなし!」
「だってぇ、せっかくかんがえないようにしてたのに……」
「もー。ちゃんと聞いて。れなが卒業したらさゆにくっ付いたりーよって」
「へ?」
みにしげさんになら今だってくっついてるのに、なんでそつぎょうしたら?
もっとくっつくの?
あまたのなかでふたりばおりしてみる。
だめじゃん。もうたなさたんったら。
「たなさたん、それじゃおどれないですよ」
「は? いや楽屋とかで遊んどる時の事っちゃ」
「あそんでるとき?」
「さゆって自分一人で後輩に声かけんの苦手やろ。れなもそうやけど」
「そーなんですか?」
「そうなの」
みにしげさんはふくぬらさんとかはるなんとよくしゃべってる。
でもひとりでぼーっとしてるときもある。
まさがくっついてたらぼーっとしないってこと?
「やけん、佐藤が一緒におって他の子と喋りやすいようにしてやってほしいと」
「うーん。みにしげさんにくっついてればいいんですね」
「そうっちゃん。佐藤はあれだ、ほら。えーと…なんか滑らかにするヤツ、確か肌に塗る」
「ぼでぃばたーですか?」
「それかな? うん、バターってことたい」
「わかりました! まさばたーになります!」
「ん。あ、このことさゆには言ったらいかんけんね。内緒」
なんでひみつにするのか分からないけど、たなさたんがゆびを口にあててしーってしたから
まさもいっしょにしーってした。
たなさたんとないしょばなし。うれしい。
いすの上でからだがかってにぴょんぴょんする。
「ないしょ! ないしょ! いひひ」
「なんでそこではしゃ…あ」
たなさたんがまたしーってして、ドアをゆびさしした。
なんだろう。
『…そのジャージ、ホンットどうかと思う』
『なぁんでですかぁ。かっこいいと思いません? 靴とも合ってますし』
『それで外出するのだけはやめてね』
『ヘルプミーの宣伝になるかも!』
『ならねーよ』
しずかにしたら、ろうかからみにしげさんとうぃくたさんの声がちかづいてきてた。
うぃくたさんの声はとおくでもよくきこえるなぁ。
「さゆ戻ってくるけんこの話終わるけど、佐藤さっき言ったことちゃんと覚えときいよ」
「らじゃー!」
「え、誰それ? 外人?」