5話
えりぽんと初。
お仕事終わりの生田えりなちゃんがたまたまいたので、『えりぽんも一緒いく?』って聞いたら
飛んで↑跳ねて↑飛び跳ねまくって↑↑喜んでくれたので、一緒にご飯にいきました
http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/581450422 スパスレに貼られた道重さんの過去のブログ。
そういえばスパゲッティ食べに行ったことあったなぁ。
あの頃はまだ芸能界どころかメンバーすら物珍しくて、一挙一動を逃すまいと見つめていたっけ。
まだ2年もたってないのに、懐かしく感じる。
あれから色々ありすぎた。
道重さんに泣かされたり、弄られたり、新垣さんに遊んでもらったり、ヲタになったり…。
そうそう。衣梨が姉重さんに似てるって言われたのもこの頃だった。
その時は「会ってみたいです」と返したけど、狼の過去ログ見たらとんでもない天然で
正直ちょっと引いたのを覚えている。
「はー、のすたるじー」
「なに言ってんの?」
どうせ次来るのは里保やろうと楽屋のドア全開でぼんやりしてたら
いつの間にか来ていた道重さんが横でキョトンとしていた。
「あ、道重さん。今日は早いですね」
「おはよ。生田のが早いじゃん」
「んー、最近早めに来とるんです。その方が調子いいけん」
「そっか、偉いじゃん」
「んふふ」
「ん?」
「お姉さん元気ですか?」
「なに突然、元気に無職やってるけど」
「衣梨やっぱり似てます?」
「うーん。…そうだなぁ」
あれ?
なんか考え込んじゃった。
『ちょーそっくり。生田より弄りがいあるよ!』みたいな感じかと思ったんやけど。
「佐藤のが似てるかな」
「えっ!?」
ショック……。
確かにまーちゃんが入ってきて、衣梨のKYなんて比じゃない天然っぷりで
狼じゃキャラ潰されたみたいなこと言われとおけど、姉重似の称号まで取られとったとは…。
「ほら、最近生田って成長したじゃん。ちょっと空気読むようになったし」
「ええっ!? そっちすか!」
「は?」
「や、えっと…」
「今日も早く来てたり、ちゃんと考えてんだなってのは感じるよ」
「……」
どうしよう。泣きそう。
珍しく褒められてどう反応したらいいのかわからん。
「でも、りほりほに比べたらまだまだかなぁー」
「うぐっ」
即座にハシゴを外されて涙が引っ込んだ。
そりゃあの天然優等生と比べられたらかなわないけど、もうちょっと褒められた余韻に浸りたかった。
道重さんはいつもこう。
衣梨がいないインタビューとかでは結構褒めてくれるのに、衣梨に直接褒める時は必ず落として終わらせる。
バラエティの人だからなのかな?
新垣さんだったら『えらいえらい! 生田はえらいなー! よしよし!!』とか言って
しっかり衣梨を甘えさせてくれるのに。
「酷いですぅ、ちょっと感激してたのに」
「まあまあ。さ、ラボの練習頑張るぞっと」
「うぅ、今日の殺陣は頑張れそうです」
「あはは、怒りをぶつける気か」
「んふふ」
まあこういう空気も居心地がいいけん悪くないっちゃけど、
たまには思いきり褒めてもらいたい。
そのためにも、今日は頑張らんといかんね!!
「で、釣りの極意については何かわかったの?」
「あ!」
「もう! 道重さんが入ってくの見えたから廊下で時間潰してあげたのに」
「ごめん、里保ぉ」
「でもさぁ、どうやって聞いたらいいんかいな?」
「まあ聞けるとは限らないけどね」
「ええー、衣梨ちゃんと聞くし!」
「そういう問題じゃなくて……」
「里保のイジワル! 寝坊助! 抜け作!」
「ちょっと、今日なんか攻撃的じゃない?」
「知らん!」