生田「道重さんスパゲッティーを食べませんか?」4

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65名無し募集中。。。
「許せませんわ!」聖は勢いよく椅子から立ち上がった。
その握り締めた拳は怒りからか震えている。
「やっぱり?でもさぁ、フクちゃん。私たちがさぁ、何か言う権利なんてなくない?」
聖の前に座っているのは鞘師である。この鞘師が先ほど聖に報告したのだ。道重と生田が今まさに台所の裏でスパゲッティをすすっていることを。
「確かにフクちゃんにとって憧れの先輩と?親友が?イチャついてるのは、ハー、心おだやかじゃないことはわかるけどォ〜」
「りほちゃんには関係ありません」
ごめんごめん、といいつつ鞘師は心の中で舌を出した。鞘師とてあの二人の関係は面白くない。いや、面白いはずがない。
しかし私は直情的な聖とは違う。確かに勢い任せに生田に詰め寄ることも考えた。
だがあの生田の、あの瞳のせいであろうか、前に出ると何も言えなくなってしまうのだ。
ならば聖を現場に特攻させ、ドサクサにまぎれて生田をさらってしまえば良い、というのが今回の鞘師の計画である。
「まぁまぁフクちゃん。そんなに怒らんでもええけえ。私もついて行ってあげるし」
わざとらしくスカートの埃をはたきながら鞘師が立ち上がる。その瞬間、鞘師は腕を聖にグイッと捕まれた。
「えっ」
66名無し募集中。。。:2013/02/22(金) 00:45:10.77 0
「な、なに・・・・?」
鞘師をつかむ聖の力は予想外に強い。まさか、計画を読まれたのだろうか。
だとしたらまずい。聖を炊きつけていることもだが、生田への淡い気持ちを聖に知られることになる。
「りほちゃん・・・・」
聖はまっすぐ鞘師の目を見つめている。澄んだ瞳。この瞳の前ではどんな嘘も見破られてしまいそうだった。しかし・・・
「ありがとう!協力してくれるのねりほちゃん!さっそく撮影しに行かなくちゃ!」
聖の口から出た言葉は鞘師の想像にないものだった。
「え、フクちゃん、今なんて?」
「ちょうど今あの二人が絡んでるんでしょう?!こんな撮影チャンス、またとないわ!
毎回毎回、私の仕掛けてるカメラに隠れて行為に及んでるのは許せませんけど、りほちゃんが協力してくれるなら安心ですわ!
さっそく機材を運ばなきゃ!直接現場を押さえますわよ!はい、りほちゃん。コレ持って」
「え、いや、あの・・・・」
「早く!」
「は、はいっ!」
聖はどこから持ってきたのか巨大なカメラを構えると、おそろしい速さで部屋を出て行った。あわてて鞘師も聖に続く。
なんだろう、最近何かとうまくいかないヤシ、と三脚を運びながら鞘師はつぶやくのだった。