生田「道重さんスパゲッティーを食べませんか?」3

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89名無し募集中。。。
>>81
「ちょっと…、なんで空き部屋とか知ってんの?」
「なんででしょう?」

まるで最初から計画していたかのように誰もいない倉庫部屋に連れてこられ
余裕の笑みで答える衣梨奈にさゆみは不機嫌そうに頬を膨らませた。
完全に衣梨奈のペースで進められているのが気に入らない。

「最初の頃は可愛かったのに……」
「えー、今が可愛くないみたいに言わないでくださいよ」
「おどおどして、ちょっと触っただけで目がうるうるしちゃってさぁ。
 あーあ、あの頃の方が良かったなー」
「そんなぁ」

衣梨奈の眉がハの字になる。
やっぱりこうでないと、さゆみは一人ごちる。

余裕の表情でさゆみを抱く衣梨奈も嫌いではないが最初位は主導権を握っておきたい。
どうせすぐに何も考えられなくなるのだから。
90名無し募集中。。。:2013/02/06(水) 23:32:53.84 0
「うそうそ、今も可愛いよ。ほらおいで」

両手を開いて誘ってやると、困り顔が一転笑顔になりぎゅうと力一杯抱きしめられた。
正直苦しいが嬉しそうなので自由にさせておく。
つまみ食いさせたあげくのおあずけが堪えたらしい。

「…生田って犬みたい」頬を擦り寄せる衣梨奈に笑いを堪えながらさゆみが言うと
「わん!」と鳴きまねで返された。
「っふふふ、なに、犬なの?」
「わんわん」

ふんふんと首に鼻を擦り付け甘えてくる。
頭をなでてやると、調子に乗ったのか今度は無遠慮に首筋を舐めだした。

「ちょっと! もう…お行儀悪いなぁ」
「わふ!」
「あ……、ねぇ、跡付けないでね」
「わん!」

心得ていると言わんばかりに一吠えされ思わず苦笑い。
つい先ほどまでのさゆみを翻弄する衣梨奈はどこかへ行ってしまったらしい。