リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第77話
1 :
名無し募集中。。。:
2 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:47:10.17 T
3 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:47:40.61 T
リゾスレ初心者向けQ&A
Q.このスレについて教えて!
A.このスレはモーニング娘。36thシングル「リゾナント ブルー」のPV(Another ver.)から想像に想像を膨らませて生まれたスレです
作者一人ひとりによって設定は異なりますが、大まかに共通している設定は
【超能力を持つ「リゾナンター」を名乗る少女たちが仲間同士心を通わせつつ「ダークネス」を名乗る敵の組織と戦う】といった感じです
Q.どの話から読めばわかりやすい?
A.テンプレ
>>1の過去ログまとめで第1話(第1スレ)に目を通すことを推奨。
スレの雑談では『蒼の共鳴』
http://resonant.pockydiary.net/index.cgi?field=44の名がよく上がります。但し一大長編ですけどねw
2周年を記念してスレの住人が色んな質問に答えているスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/22534/1271246993/も参考になるかと Q.メンバーのキャラ設定は?
A.作者個々によって違うが多くの作品で共有している設定は以下の通り
高橋愛…………リゾナンターのリーダーで戦闘も強い実力者。喫茶店のマスターをしている
新垣里沙………リゾナンターのまとめ役?だがその正体は「ダークネス」から放たれたスパイ。後に真の仲間となる
亀井絵里………心臓病を患っておりよく入院している。さゆみと親友
道重さゆみ……絵里と親友。心の奥には「さゆみの姉・さえみ」という別人格が眠っている
田中れいな……喧嘩最強でリゾナンター屈指の武闘派。愛の喫茶店で住み込み店員をしている
久住小春………売れっ子芸能人。何も考えていないように見えて案外熱血だったりするかも
光井愛佳………家庭の内外で孤独を感じていたところを愛に救われた。リゾナンター随一の常識人
ジュンジュン…パンダに変身する一族の生まれ。変身が解けると裸になる
リンリン………パンダ一族を守る組織「刃千吏(バッチリ)」の一員。ギャグセンス以外はエリート
譜久村聖………出てきた設定は、能力複写、サイコメトリー、譜久村財閥のお嬢さん、未来から来た24歳など
生田衣梨奈……出てきた設定は、無感情、植物と会話できる、KYの空気感染など
鈴木香音………出てきた設定は、物体をすり抜ける、すごい聴力など
鞘師里保………出てきた設定は、水軍の家系の末裔、御神刀使い、念動力(水限定)など
飯窪春菜………出てきた設定は、はう、ラブベリーナ魔法学院最終学年、ジョジョバカ
石田亜佑美……出てきた設定は、幻獣使役、蒼の剣士、ぺったん、貧しさが憎い
佐藤優樹………出てきた設定は、ちょっと不思議
工藤遥…………出てきた設定は、強いリーダー志向、千里眼(クレヤボヤンス)
4 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:48:04.88 T
<よくわかる!? リゾナントスレの世界観図説>
リゾナンター派(多数派)─┬─ダークネスと闘う超能力少女たちだよ派(鉄板路線派)
│ ├ダークネスは悪の組織の名前だよ派(暗闇=敵だよ派)
│ │ └ラスボスの名前でもあるよ派(ダクネチュ様派)
│ ├実は前身となる正義の組織があったんだよ派(OGメンはかつての味方だよ派)
│ │ ├方針転換して悪の組織になったので新組織を立ち上げたよ派(見解の相違派)
│ │ └組織はつぶされ現メン(の一部)が生き残ったんだよ派(正義の組織再興派)
│ └前身はなく愛ちゃんが一から始めたんだよ派(OGメンは最初から敵だよ派)
│ ├最初に見つけた仲間はれいなだよ派(同居人優先派)
│ ├最初に見つけた仲間はガキさんだよ派(娘。加入順優先派)
│ ├最初に見つけた仲間はガキれな以外の子だよ派(基本にとらわれないよ派)
│ └愛ちゃんは美少女コレクターだよ派(百合愛好派)
│
├─モーニング娘。をやりつつ敵と闘うよ派(鉄板路線派「かなしみ戦隊」系)
│
├─政府直属の能力者集団だよ派(独自路線派「共鳴者」系)
│
└─その他(各種独自路線派)
リゾナンダー派(少数派)─┬─戦隊モノのヒーローなんだよ派(特撮愛好派)
│ ├各自のイメージカラーが個人の戦隊カラーになってるよ派(LLはどうなったの派)
│ └リゾナンカーとセットで使いたいよ派(とことん特撮派)
│
├─スレが始まった時はこっちだったんだよ派(原理主義)
│
└─その他(各種独自路線派)
“ター”でも“ダー”でもどっちでも派(穏健派) ─┬─面白ければなんでもいいよ派(内容重視派)
│
└─シリアスとギャグで使い分けるよ派(こだわり作者派)
5 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:48:29.00 T
【今まで出てきた能力まとめ】
高橋愛:精神感応(リーディング) /瞬間移動(テレポーテーション)/光使い(フォトン・マニピュレート)
新垣里沙:精神干渉(マインドコントロール)
亀井絵里:傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ) /風使い(ウィンド・マニピュレート)
道重さゆみ:治癒能力(ヒーリング)
さえみ(姉人格):物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)
田中れいな:共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)
久住小春:念写能力(ソートグラフィー) /幻術(ハルシネーション)/発電(エレクトロキネシス)
光井愛佳:予知能力(プリコグニション)/心の浄化(ハート・プリフィケイション) /水守(みまもり)
リンリン:念動力(サイコキネシス)/発火能力(パイロキネシス)
ジュンジュン:念動力(サイコキネシス)/獣化(メタモルフォシス(トゥ・ビーストorパンダ))
譜久村聖 :能力複写(リプロデュスエディション) /残留思念感知(サイコメトラー・オブジェクトリーディング)/液状化(リキュエファクション)
生田衣梨奈:精神妨害(マインドジャミング)/精神破壊(マインドデストロイ)/植物と会話(スピリチュアル・トーキング)
鞘師里保 :水限定念動力(アクアキネシス)/水軍流の達人
鈴木香音 :非物質化(ディマテリアリゼーション)・物質透過(ペネトレイト)/超聴覚(ハイパー・ヒアリング)
飯窪春菜:五感共鳴(センス・リゾナント)/魔術(マジック)
石田亜佑美:幻獣召喚(イリュージョナル・ビースト)
佐藤優樹:瞬間移動(テレポーテーション)/死霊魔術(ネクロマンシー)
工藤遥:千里眼(クレヤボンス)/精神??(マインド・ブラスト)
6 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:48:47.02 T
7 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:49:02.61 T
【初代まとめサイトで投稿日順に読む裏技】
まとめサイトの[検索]で「(1)」とか指定すると、第1話(1スレ目)の作品が投稿日順に並びます(降順)
(投稿日=まとめサイト掲載日時であり、スレ投下日時ではありません)
ただし、次回予告についてはシングルの順序と合わせるために
順番に並ぶように投稿日をいじってあるのでこの限りではありません
このスレに初めて来たから様子がわかんないよ、って人にはイイかも
※時々検索結果に違うスレの作品が混じりますが、本文中に張ったリンク(例:(01)123)を拾ってしまうためです
【まとめサイトVer.2で投稿日順に読むには】
タグでスレごと(第○話)の作品群を見ることができます。
登録日の順になっているのでそこからたどっていけばおk
【代理投稿を依頼するときのお願い】
したらば掲示板のアク禁スレに作品を上げるときは対処方法の指示も書いてください
例えば
・規制食らったので転載してほしい
・レス数多いから掲載を手伝ってほしい
など
転載する人は必ず投下する旨をアク禁スレに宣言していってください
(投下かぶり防止のため。宣言が同タイミングなこともあるのでリロード&しばらく待つのも大事)
8 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:49:26.86 T
川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するやよ
ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ
ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ
从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの
从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ
ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆
川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで
川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ
川´・_o・) < ソッカー
作品投稿の際、10レスを越える場合は連続投稿規制(バイバイさるさん)がかかるので注意。
それから1レス当たり最大32行までしか入らないのでそれも注意。
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_coming.jpg 君の作品を待ってる
<※初めてスレを訪れた方へ>
お勧めの作品やわからない用語については遠慮なく質問してみてください
スレに何人もいるであろう「生き字引」が24時間以内に答えてくれるでしょう(多分)
9 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:50:11.06 T
テンプレ以上
リゾスレのスレ立て初めてなんで不備あったらスマソ
10 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 20:54:37.18 0
乙おつ
11 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 21:13:09.94 0
>>1乙
愛ちゃんがハロコンのゲストでリゾブルを歌ったんだね
12 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 21:59:18.38 0
乙ぱい
13 :
112-68-33-193f1.kyt1.eonet.ne.jp:2013/01/05(土) 22:15:51.10 0
>>1さん乙!
77話か、だいぶ大作になったなあ…。
>>11 マジか…ゲストって事は現メンに混じって?
14 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:17:23.07 0
年の瀬から久しぶりに覗き始めたらおちるとか><
15 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:18:03.96 0
名前欄凡ミスorz
16 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:35:06.37 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/707.html のつづきです
能力者。
特有の気配などまるで感じられなかったが、間違いない。
とにかく、逃げなければ。
さゆみは踵を返し、一目散に走り出す。
治癒能力は戦闘向きの能力ではない。相手が何者で、どういう類の能力なのかはわからないが、無策で戦うなどという話になれば一
方的に嬲られるのが落ちだろう。
スーパーを出て、大通りを全速力で駆けてゆく。今のところ、相手が追ってくる気配は感じられない。
もともと運動神経の鈍いさゆみであるからして、この全速力もそう長くはもたない。とにかく、人気のない場所に行かなくては。スピード
を落とさずに、目の前の細い路地の角で急カーブ。
相手が一般人ならば。
この後どこかの物陰に隠れれば、相手の追跡をやり過ごすことができるだろう。
ただ、相手は能力者。さゆみの隠れ場所など容易く見つけてしまう。しかもこちらは相手の気配がまったく読めない。
ついにさゆみは路地裏の広い空き地に追い詰められてしまった。
周りは高い塀で囲まれ、とてもではないが飛び越えて逃げることは不可能だ。
17 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:35:38.88 0
「もう、いきなり逃げ出すなんてひどいじゃないですかぁ」
女が空き地の入口を囲んでいた有刺鉄線を掻き分けて、近づいてくる。
鉄線はまるで砂糖菓子のようにぽろぽろと崩れていった。
「なんなのあんた!!」
「ももち、みっしげさんと二人きりになりたかったんですよ」
ツインテールの女はそれだけ言うと、小指を立ててさゆみに向けて突き出す。
この攻撃は…やばい!!
一見間抜けな動作に見えるが、さゆみの本能が危険を訴える。慌ててしゃがんだ頭の先を何かが掠め、そして背後の塀を貫通した。
「え!?」
「ももち必殺『こゆビーム』ですよ?うふふふ」
「…きもっ」
「ちょっと!可愛いの間違いじゃないんですか!?」
18 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:36:13.74 0
どういう原理かはわからないが、これも女の能力だとさゆみは確信した。
だがさゆみもここでただ嬲られ殺されるわけにはいかない。この誰もいない路地裏の空き地に逃げ込んだのには、理由がある。
それに万が一「あいつ」が来ちゃった場合、人がいないほうが色々と好都合なんだよね。
そう付け加えることをさゆみは忘れない。
「ともかく、ここなら騒ぎを起こすことなくみっしげさんを始末できますよ。あんまり目立った行動をしたらダークネスさんたちに
怒られちゃいますから」
「ダークネスですって!?」
女の言葉に、さゆみは目を剥いた。
それと同時に、ついにこの時が来たのかと覚悟をする。
「銀翼の天使」が喫茶リゾナントを襲撃してから、今までの間。リゾナンターのほぼ全員を何らかの形で再起不能に追い込んだと認
識したダークネスは、犯罪者社会の表舞台から姿を消した。そもそも彼女たちの存在自体が「闇」。リゾナンター潰しのためだけに
一時的に姿を現したとすれば納得のいく話ではある。その闇たちが再び姿を表したということはすなわち。
19 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:36:55.81 0
「みっしげさん。悪いんだけど、ここで死んでください」
自分達リゾナンターが、再びダークネスの的にかけられたことを意味する。
最早猶予は無い。
さゆみはありったけの思いを込めて、念じた。
『助けて!!!!!!!』
リゾナンターたちは、互いに共鳴しあう。
それは思念においても当てはまっていた。
SOS信号は最も近い場所にいる人間に伝わり、共鳴し、さらに遠い仲間たちのもとへ駆け巡る。戦闘能力を持たないさゆみが再三
敵の脅威に晒されながらも今まで無事でいられるのは、この共鳴があるからこそであった。
さゆみが人気のない場所に逃げ込んだのには、心の叫びを察知してもらうのに条件がいいからだ。
「…でも、助けが来る前にももちがみっしげさんのこと殺したら、意味ないですよね?」
「かわいくないあんたに、さゆみは殺せない」
この女の言う通り。
仲間の助けが来るまで、さゆみは女の攻撃を避け続けなければならない。
とにかく、持ちこたえるしかない。それは一つの決意でもあった。
20 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:37:33.27 0
ツインテールの女が、一歩前に出る。
その表情はまるで鼠を目にした猫のようだ。
「まず最初にももちの能力を説明しますね。ももちの能力は『触れたものの時間の早さを、自由に進めることができる』能力なんで
す。レモンもそうだし、さっきのこゆビームもそう。つまり、みっしげさんはももちに絶対に勝てないってことですよ」
「…なんでそうなるわけ?」
「だって、みっしげさんには『治癒能力』しかないじゃないですかぁ」
この状況の問題点を言い当てられ、露骨に焦る顔をするさゆみ。
しかしそれは彼女の作戦でもあった。相手を油断させることは、戦いにおいて有利に働く。伸びる天狗の鼻を最後にへし折ってやる
のは、さゆみの性分にとてもよく合っていた。
「直接触られておばあちゃんになっちゃうか、それともこゆビームに貫かれるか。選んでもらっても、いいんですよ?うふふ」
21 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:38:11.06 0
少しずつ、間合いを詰めてゆく女。
掴まれたら終わり。老化した細胞はさすがに治癒能力で復元できない。
ならば、あの妙なビームを被弾した箇所を治癒しつつ逃げ続けるか。それもありえない選択肢。走りながらの能力発動など、そう簡
単にできることではない。
しかし、さゆみには勝算があった。
女を最初に見た時に感じた直感。それを、さゆみは信じる事にしたのだ。
「さゆみ、鬼ごっこなら得意なんだよね」
「えー、意外です。すっごい鈍くさいと思ってました。能ある鷹は何とやらなんですね」
「なんかすごくムカツクんだけど」
女が態勢を低くする。いつでも飛びかかれるように。
さゆみも同じく、腰を低く落とす。いつでもあの場所にバックステップできるように。
実はさゆみがこの場所にたどり着いた時、真っ先に地面に落ちている木の棒を目ざとく見つけていた。恐らく建築資材の切れ端だっ
たのだろう。相手の力が「時間の流れを自在に操れる」能力ならばそんなものは気休めにすらならないだろうが。
22 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 22:39:00.57 0
>>16-21 途中ですが今回はここまで
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ここまで
以上代理投下終了
23 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 23:58:08.59 O
あら前スレ落ちてたのか
24 :
名無し募集中。。。:2013/01/05(土) 23:59:33.75 0
そうなのよ
25 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 00:02:37.03 0
リホナンターはホゼナンター失格だな
26 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 00:10:03.86 0
続きキテタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
27 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 01:42:28.49 0
いつも700とか800とか半端な時に落ちるな
28 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 01:45:03.30 0
おやすみんみんだは
29 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 03:59:00.14 0
おやすみ
30 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 04:18:25.36 0
31 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 08:00:41.23 O
一人の朝
32 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 08:03:42.07 O
更新きてた
読む前ほ
33 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 10:31:30.89 0
>>22 新スレ早々乙です
シリアルとコメディの境目を進む感が良いですな
34 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 11:10:46.08 O
>>22 更新乙です
久々にバトるさゆが見れてうれしいです
35 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 12:11:06.49 0
落とさない
36 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 14:03:46.76 0
年が明けても寒いぜ
37 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 14:18:03.63 O
昼間は暖かいけどなー
38 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 15:53:14.00 0
うむ
39 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 16:16:53.76 0
40 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 17:57:40.72 O
こっちがヤバイ
41 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 19:27:35.50 0
あげ
42 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 20:16:22.54 O
りほりほとひとつになりたいの
43 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 21:10:47.15 O
あげ
44 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 22:24:29.30 0
↑
45 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 22:31:10.59 0
何を書こう
46 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 22:38:07.53 0
心の赴くままに
47 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 23:07:46.93 0
胸の高鳴る方へ
48 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 23:09:29.60 0
>>45 (コソッ)旦那、今は後味の悪い話の方がウケるみたいですぜ
49 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 23:15:30.86 0
>>45ではないけども、後味の悪い話を一本持ってるが
保全としてはちょっと長すぎるかな。
50 :
名無し募集中。。。:2013/01/06(日) 23:18:55.65 0
51 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 00:05:52.63 O
52 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 01:27:33.60 0
おやすみ
53 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 05:47:35.15 O
おはリゾ
54 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 07:27:10.54 O
なんと
55 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 10:06:41.88 0
南斗
56 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 11:02:14.99 O
昼南斗
57 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 12:58:13.72 0
なん
58 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 14:00:01.74 0
平日はつらい
59 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 15:42:40.67 0
りほ
60 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 17:32:11.26 O
なんと
61 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 18:08:07.96 0
阻止ヤシ
62 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 19:50:10.76 0
なの
63 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 21:08:32.98 O
ミディ様、寒いです
64 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 22:59:04.80 0
寒いから冬だもん!
65 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 22:59:55.29 O
それはそうなんだけどハギティ
66 :
名無し募集中。。。:2013/01/07(月) 23:54:27.88 O
67 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 00:11:31.61 O
68 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 00:40:33.84 0
今見ても胸高鳴る
69 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 01:42:20.16 O
おやすみナント
70 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 02:36:39.20 0
楽しみにしてる話まだかいな
71 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 03:38:07.44 O
ほぜ
一人の朝
73 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 07:28:49.65 0
こっはー
74 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 10:31:49.62 0
おはなんと
75 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 12:31:46.58 0
76 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 14:31:13.00 0
遅めの昼飯を取りながらホ
77 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 16:28:24.19 0
はいほ
78 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 17:14:42.89 O
今日も待ってる
79 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 18:22:06.12 O
チャー
80 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 20:06:15.85 0
81 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 21:14:54.45 0
待たれてなくても書くぜw
82 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 22:33:23.49 0
インフルエンザブレードはどうなったんかのう
83 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 23:48:19.88 O
ごめん、もう寝むい、後はたの、、
84 :
名無し募集中。。。:2013/01/08(火) 23:51:00.74 O
くそう
みんなしておあずけプレイか
85 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 01:11:20.03 0
待つのも楽しみの一つ
86 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 02:56:50.98 0
おやすみ
87 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 04:44:29.47 O
ねるなんと
88 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 06:55:15.96 0
ひたすら待つワン
89 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 10:22:59.11 O
おはなんと
90 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 12:23:43.95 0
待てば懐炉の日和アリ
91 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 13:41:27.04 0
うむ
92 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 14:08:04.23 O
確かにりほりほは懐に入れたくなる炉里なの
93 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 16:27:48.90 0
ロリロリ
94 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 18:07:45.92 O
ほぜほぜ
95 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 19:42:46.97 0
96 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 20:47:31.66 O
凄いのくるうううううう
97 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:02:55.28 0
マジか!待ってた!
98 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:08:42.41 0
でも今回地味かも〜 エログロ薄目 ホラー味強め? ですかね
『闇に棲む者』-part3
参ります。
99 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:09:32.74 0
私は… 夢を見ていたのだろうか。しかもそれは夢であるならば…、 恐ろしい悪夢だった。
娘が死んだ。殺された。惨く。これ以上ないほどに惨く。
自慢の娘だった。親の私が言うのもなんだが、美しく、素直に、正義感の強い子に育った、自慢の娘だった。
遺体を見る事を止められた妻は、しかし気丈にも遺体と対面し…、 その場で気を失い、そのまま入院する事となった。
それから一週間以上が過ぎても、妻はベッドから起き上がることも出来なかった。
しかしむしろ私にとっては、それが… 妻の面倒を見なければならぬ、と言う気持ちが私自身の支えとなっていたようにも思える。
思えば、近親者だけの密葬と言う形ではあったが、葬儀でさえ、我ながら良くやり遂げられたものだと思う。
妻は葬儀にさえ立ち会うことは出来なかった。
あの数日間、私は深い霧の中にいたように思える。葬儀の間の記憶さえ、今は断片的でしかない。
そして…。あの出来事も、夢なのか…?現実なのか…?
…それは今もわからない。
あの晩、妻に付き添い、私は病院に泊まっていた。
さまざまな思いが去来し、眠る事も出来ずに病室にいたはずの私は、いつのまにか廊下のベンチに座っていたらしい。
照明の消された暗い廊下。私の前には、いつのまにか幽鬼のような2人の女が立っていた。
100 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:10:23.46 0
一人はパジャマのようなものを着たショートボブの女。一人はフリルのついたワンピースを着ているらしい、ロングヘアーの女だった。
2人の服も肌も、色を失ったモノクロ写真のように見えていた。その表情も髪の毛と闇とに隠され、おぼろげにしか見えない。
「…復讐…を、 望みますか…?」
意外なほど柔らかな、幼い、と言っても良い声がロングヘアーの女から発せられた。
復讐…? 娘のか? …当然だ。
「私は残りの人生を全て捧げても… 娘の復讐を果たす…!」
妙にはっきりとした自分の声が響く。
「残念ですね… 人格者と言われた貴方が… そんな事をおっしゃるとは…」
女のやや悲しげな声が聞こえる。
人格者か… そんなものがなんの役に立つ…? 私は娘を救うことさえ出来なかった…。
「それならば… 復讐は私たちが果たします」
さほど大きな声ではなかったが、女の声ははっきりと聞こえた。
…この娘たちが…? …まさか。どのようにして…?
「…条件があります…」
私のとまどいを無視するかのように女は続けた。
「復讐は憎しみの連鎖を呼びます… それは途切れることなく続く…」
「…そして… “命は等価”…」
101 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:11:13.44 0
「お嬢さんの仇の… 一人の命を奪う為には、もう一人の… “貴方の命”を代償に差し出してもらわなければなりません…」
女はゆっくりと私の胸元を指さしながら言う。
「それによって復讐の連鎖は断ち切る事が出来る… それが条件です」
「…かまわない」
それで娘の敵がとれるのならば。私の命など惜しくはない。 …だが。
「…私にも、条件がある」
「…出来るだけ、惨く…」
「…苦しめて、殺してくれ」
女の顏が悲しげにゆがむ。
その時、それまで言葉を発しなかったもう一人の女が、突然ややハスキーな高い声を発した。
「アタシがやります…!」
横のロングヘアーの女が少し動揺したように見えた。
「アタシが、“ソイツ”がしたことの報いを受けて… “やったことそのまま”をされて死ぬようにします!」
「…ちょっと!」
横の女が咎めるような声を上げる。
「いいじゃん! 『因果応報』… そうすればこの人だって…!」
「待って!それとこれとは話が別だから!」
102 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:12:00.74 0
「…その話は後で…」
ロングヘアーの女は不満げなボブの女を制し、私に向かって言葉を続けた。
「…復讐は確かに私たちが引き受けました。そしてその様は貴方にもちゃんとご報告します…」
「そしてその後で…」
女は私の胸元を再びすっと指さす。
「…貴方の命を戴きに参ります」
「…わかった」
私は静かに頷いた。素性もしれない女たちの言葉ではあったが、私はなぜか信用する気持ちになっていた。
女たちもまた静かに頷きを返すと、ゆっくりと振り返り、病院の暗い廊下の奥の、闇の中へと消えていった。
…ふと気がつくと私は相変わらず病室の中、妻のベッドの横の椅子に座っていた。
…夢か…? しかし私の見た光景はあまりにリアルだった。そして廊下の妙に冷えた空気の感触が肌に残っていた。
…そして次の日の夜。私は再び“夢”を見た。いや… 夢というには不思議な… 古いビデオを見せられているような、不思議なビジョンだった。
音声は全く聞こえない、粒子の荒れたビデオのようなザラザラした風景の中。恐ろしいほどの筋肉美を持った白人男性が、ホテルの一室らしき部屋で、シャワーの後とおぼしき裸身を晒している。
かなりの長身、そしてまるで岩石のような筋肉がその全身を蔽っている。そして年齢不詳のその男の眼差しには、何か不愉快な…、獣じみた光が感じられた。
103 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:12:51.64 0
男が身支度を整え終わる頃…。その部屋を訪ねてくるものがあったようだ。男がドアに向かい、何か会話をしているように見える。
そして男がドアを開けた向こう側に立つ人物を見て、私は息を呑んだ。
…昨晩の“夢”に現れたショートボブの女が、そこに立っていた。
…あれは“夢”ではなかったのか? いや、今も私は“夢の続き”を見ているのか…?
私の戸惑いをよそに、ビジョンは恐るべき光景を写し出す。
男が凄まじい勢いで、部屋に招き入れた女を殴り倒したのだ。恐ろしいスピードで女の頭部が床に叩きつけられる。無音のはずなのに …ゴツッ…!!という大きな音が聞こえたような気がした。
しかも男は女に覆いかぶさり2発…!3発…!とさらに殴り続ける。男は全くためらいも見せず、バカでかいサバイバルナイフを手馴れた様子で取り出すと、今度は女を無造作に滅多刺しにしていく。
…そこで私は悟った。…コイツだ…!コイツが娘を殺したのだ…! こんな風に…。滅多刺しにして…!
心臓が激しく音を立てる。娘が殺されているさまを見せつけられているような気がした。吐き気がこみ上げ、額に汗がにじむ。
おそらく“あの女”たちは、何らかの方法でこの男が娘を殺した犯人だと気づいたのだ。
だが、無理だ…!あんなバケモノのような男…。大の男でも数人がかりでなければ取り押さえられそうもない…。あんな小娘では…。
私があんな浅はかな依頼をしたのがいけないのだ!あんな小娘たちに殺人鬼への復讐など出来る訳がない。私はまた犠牲者を増やしてしまっただけではないか…!?
…どうすれば?…どうすればよい?これは今起きていることなのか?急いでどこかに通報すれば…?だがこれは一体どこで起きているのだ…?
104 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:13:31.11 0
私の頭は惨劇のビジョンを前に激しく混乱した。しかし、次の瞬間…、状況は一変した。
今度は男が朽木が倒れるかのような勢いで昏倒したのだ。そして何度か痙攣を繰り返すと、先程までの女よりも凄まじい勢いで鮮血を吹き上げ始める。
私はあっけにとられながら、痙攣を起こしては鮮血を飛び散らせ、部屋を血塗れにしていく男の姿を見ていた。
…いや待て…!これはどういうことだ…!?
ふと気が付けば…、先程まで床に倒れ、切り刻まれていたはずの女が、いつの間にか立ち上がって… 男を見下ろしている…!
しかも、ボロボロになった衣服から覗くその肢体は、血に塗れてはいるものの、既に傷はほとんど見えない。
…そして女は、私に見せつけるかのようにゆっくりと左腕を差し出す。
そこには、いまだ醜い傷がパックリと口をあけていた。しかし…、女がそれを右手で差し示した次の瞬間、倒れている男の左腕の、同じ位置からまたしても鮮血が吹き出す。
まさか…!?夢で見た女の言葉が蘇る…。
…「アタシが、“ソイツ”がしたことの報いを受けて… “やったことそのまま”をされて死ぬようにします!」…
まさかこの女は…?その約束通りのことをしているというのか…!?
ふと気がつくと女の横には、やはり昨晩の夢に現れたもう一人のロングヘアーの女が、寄り添うように佇んでいた。
そしてその足元には…、もはや微動だにしない男の亡骸が、血溜まりの中に横たわっていた。
105 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:14:12.96 0
…そう思った瞬間…。ショートヘアの女が、凄まじい勢いで男の頭部を踏み付ける。
…ダンッ…!! …大きな音が聞こえたような気がした。
飛沫が飛び、ロングヘアーの女が嫌がる姿が見える。 …次の瞬間、ビジョンは歪むように乱れ、一旦途切れた。
…数秒の後、ビジョンが復活すると、同じ部屋ではあるが、何か先ほどとは印象が違う…、妙にひからびたように見える、男の死骸だけが床に転がっていた。
女たちはどこへ…?そう思っていると、急にドアが開き、先程のショートヘアの女だけが急いだ様子で戻ってきた。
そして横たわる男の死骸へと歩み寄ると、既にちぎれかけている左耳をつまみ、ブチィッ…と引きちぎる。
肉のちぎれる音の聞こえてきそうなその光景に息を飲んでいると、女はその耳をつまんだまま、ニコニコと笑いながら私の方へと歩み寄ってくる。
ボロボロに切り裂かれたパジャマのような衣服から、まだ硬さを残した果実のような乳房や、下腹部の陰りまでもがのぞく。
そして女の無邪気な笑顔が私の視界いっぱいにまで迫ってきた。
女は私の目の前にちぎった耳を突きつけ、“内緒だよ”とでも言うように人差し指を唇の前に立て、無音の世界で何事かを私にささやきかける…。
「 × × × × × × × … 」
…そして次の瞬間、ビジョンは再び歪むように乱れて消えた。
病室の仮眠用の椅子の中で“目覚めた”私は、急いで廊下へと出てみた。
…もしや『あの二人』がいるのではないか…?そう思ったのだ。
106 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:14:58.79 0
…しかし、暗い深夜の病院の廊下は、ひんやりと静まり返っている。
…廊下の遠くを歩み去る女性の姿が見える。だが、あの二人ではない。
スラリとした長身のその女性は、印象的な大きな目で一度だけ振り返ると、闇の中へと歩み去っていった。
…そしてその翌日。私は警察に呼び出された。
担当の野沢刑事に案内されたのは警察署内にある、かなり広い打ち合わせ室の、一番奥のデスク。
横には指名手配犯等のビラの貼られた掲示板。各社の新聞が揃えられた閲覧コーナー、コピー機などが置かれている、殺風景な一画だった。
…まるで“取り調べ”でもされるようだな…。
苦笑を浮かべながら粗末なパイプ椅子に座る。
しかし、その思いは実はあながち間違ってはいなかったのだ。
「…お嬢さんを殺害した犯人が見つかりました」
私の前に座った野沢刑事は開口一番、硬い表情でそう告げた。
「それは…! 誰だったのですか!?」
私は思わず息を飲む。
「クリス・パーカーという元米軍兵士です。」
「…ただ…。“彼”の犯行なのは間違いなさそうなのですが… 色々とあまりにも異常な事態が絡んできていましてね…」
野沢刑事は少し苦しげな表情で続けた。
107 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:17:15.55 0
「…お嬢さんは、友人の方が麻薬に手を染めていることを知り、その麻薬を提供していた高域暴力団、平田組の麻薬販売ルートを調べようとされた様です」
「そして、それに気がついた平田組の幹部、田中直也がパーカーに対し、お嬢さんの殺害を依頼したという事のようです。実際に依頼をしたメールの記録が確認されました」
…そうか!やはり娘は麻薬など使用してはいなかったのだ…。…しかし、異常な事態とは…?
「また、これまで未解決の猟奇的殺人事件のいくつかについても、平田組の依頼による彼の犯行である事の裏付けが取れています」
「ただし…そのパーカー本人も、昨日異常な状態で殺害されているのが発見されました。」
「…殺害!? …しかも異常というのは…?」
「ええ… 実は彼のパスポート等は偽造されていましてね…。実は戸籍上の彼の年齢は130歳近くになってしまうのですが、20代後半となる様、生年が改竄されていました」
「ただ、彼は50年近く前のベトナムでの紛争にも20代後半として参加している事になっていましてね…」
「…つまり…、別人だと?」
「いや… 実は最近の記録に残る彼の写真は、本当に20代に見えるのですが…、昨日発見された彼の死体は… まるで彼が手に掛けた被害者のようにメッタ刺しにされているだけではなく、まるで“死後数十年を経た死体のように”ひからびた状態で発見されたのです…」
…ギクリとした。それはまさに私が昨夜見た“夢”のビジョンと一致するではないか。
「…彼の殺され方からみて、私たちは“被害者の関係者による復讐”という可能性を考えています…」
…それはつまり…、私も疑われている…?
108 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:17:57.13 0
「この男に見覚えはありませんか?」
野沢刑事が数枚の写真をデスクに広げる。どれにも見覚えのある白人男性が写っていた。
…“夢で見た”あの男だ!私はこの男を知っている…。昨夜の“夢”は“夢ではなかった”のだ…。
だがどう答えれば良い?「夢で見た」などと言っても信じてもらえるはずもない…。
私が黙っていると、野沢刑事が言葉を続けた。
「正直我々はご主人を疑っているわけではありません。昨夜も病院にいらっしゃった事は、複数の方の証言が得られていますし…」
「それに昨日現場となったホテルでは、犯行時刻に不審な女性二人が目撃されています。ただ、もし何かご存知のことがあれば…」
…“不審な女性二人” …それもまた私が知っている“あの二人”なのだろう…。
「…刑事さん…」
私が口を開きかけたとき、不意に打ち合わせ室に若い女性が入ってくる。
野沢刑事はそちらには目もくれずに、話しかけた私の目を正面から見つめてくれていたが、少々気を削がれてしまった私は、彼から目をそらし、女性が去ってから話をする事にした。
入ってきた女性は警察署に似つかわしくない、短すぎるほどのジーンズのショートパンツに、ド派手な柄の網タイツをはいている。
金髪に近い栗色の髪、赤いジャケットには鋲のような飾りや鎖のようなネックレス…。警察署に、なぜこんな女性が…?
女性は奥の掲示板に用があったらしく、何かを貼り付けるとスタスタと部屋を出ていく。
私は少しあっけにとられてその後ろ姿を見ていた。
短すぎるショートパンツから、小振りながらもキュッと盛り上がったヒップがはみ出しそうだ。
109 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:18:37.01 0
…なかなか肉感的なヒップだ…。そんなことを考えた瞬間、その私の「心の声」が聞こえたかのように女性はパッと振り向き、濃いルージュを塗った唇を歪めて、妖艶な笑みを見せた。
私は不意に恥ずかしくなった。…こんなことを考えている場合ではない…。
野沢刑事にも申し訳ない…、そう思って彼に向き直ると、彼は目を見開いて私の背後の壁の方を凝視していた。
そして彼はその一点を凝視したまま、慌てたように立ち上がろうとする。デスクと椅子がガタガタと音を立てた。
そして彼はいきなり振り返ると大声で叫んだ。
「誰か!!早く!!その女を止めろ!!今の女は誰だ!?」
そして椅子が倒れるのも構わず立ち上がり、打ち合わせ室を飛び出していく。
…何事か?私は彼が凝視していた方向を振り返った。そこには先程の女性が立ち寄った掲示ボードがあり…。
…ベットリと血糊の付いたちぎれた耳が、女性のルージュの色を思わせる真っ赤な虫ピンで貼り付けてあった。
…そして私は、“あの女”がビジョンの中でささやきかけた言葉が、なんであったのかを理解した。
無邪気に笑うおんなの顏が目の前いっぱいに広がる。女がささやいていたのは…。
… 壁 に 耳 あ り …
署内は大騒ぎになっていた。先程の女が打ち合わせ室に入るまで、そして出ていった以後も、警察署内の誰一人、あの女を目撃していないらしい。
110 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:19:42.40 0
「警備の担当はどうしていたんだ!?」「いや、署内のカメラにも全く写っていないぞ!?」「そんな馬鹿な!!」「あの耳はガイシャの無くなってた耳で間違いないのか!?」
私はその騒ぎを聞きながら、そんなこともあるだろう…と、妙に落ち着いた気分でいた。あの女も、おそらくは“あの二人”の仲間なのだ…。そして、私に他言するな、という警告に現れたのだ。
…いつでも監視しているぞ、と。それがたとえ警察署の中だったとしても。
昨夜の“夢”が夢ではなかった以上、彼女らは何か“この世ならぬモノ”たちなのであろう…。先程の女もまた。
そして私は彼女らと「契約」をしたのだ。古くから言い伝えられる「悪魔との契約」。それは“魂と引換えに願いを叶えられる”というものだったと聞いている。
私は「命」と引換えに「復讐」という望みを叶えたのだ。そのことに後悔はなかった。
私への聴取は再開することなく、「何かあったら連絡ください!」…というお座なりな野沢刑事の言葉とともに、私は開放された。
私は妙に気の抜けたような気分で病院への道をたどっていた。
復讐は見事に彼女らが果たしてくれた。ヤツが“やったことをそのまま自分の身に受ける”という形で。…しかし娘はもう戻ってはこない。
早晩彼女らは私の命を奪いに来るだろう…。それを逃れようとは思わない。ただ、心配なのは、今も起き上がることさえできない妻のことだった。
しかし、私が病室へ戻ると妻がベッドに起き上がっていた。その顔にかつてのような笑みさえ浮かべて。昨日まで暗く感じていた病室の照明が、明るくなったようにさえ感じられた。
驚いた。何が起こったのかと聞くと、「娘の友達」と名乗る二人の女が訪ねてきたのだという。
111 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:20:45.79 0
そして、「娘さんから預かっているものがある」といい、不思議な「光」のようなものを渡したのだという。
女たちはそれを娘の持っていた「命の光」だと告げたらしい。そしてそれを受け取った妻は、胸の奥が暖まるような感覚と、身体の中から漲るような力を感じたという。
「こんな状態じゃあの娘も喜ばないなって思って。あの娘のために何かできることをしなきゃって思ったの」
そんなことまで言い出す妻を、私はあっけにとられて見ているだけだった。しかも、その二人の女というのは… どうも“あの二人”のように思えてならなかった。
…そして、あれからだいぶ経つが、私はまだ生きている。
妻は娘の遺志を継ぎ、麻薬撲滅の運動の為に忙しく働いており、以前よりもむしろ活動的になったようにさえ見える。
私は… 夢を見ていたのだろうか。
“あの二人”は、あれ以後二度と現れることはなかった。
そして…。あの出来事も、夢なのか…?現実なのか…?
…それは今もわからない。
112 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:21:48.89 0
*** *** ***
“あの病院”の4階の病室の窓から、二人の女が外を眺めている。
そこから見える病院の入口には、中年の夫婦が看護婦長と言葉を交わし、お礼を述べていると思しき姿があった。
そして、明るい日差しの中を歩み去る夫婦の足取りには、悲劇を乗り越えて歩もうとする、しっかりとした意思と、強い活力さえもが感じられた。
…それを眺めていた栗毛のショートカットの女が口を開く。
「…でもねえ… えりちゃん “壁に耳あり” よりも “障子にメアリー”のほうが怖いと思うんですよねー」
「…はい…?」
色の白い、ロングの黒髪の女が訝しげに訊く。
「いや、メアリーさんていうからには、金髪か赤毛の、白人の女の人だと思うんですよねっ!」
「それが大きい目で、じっと障子の向こうから見つめてるんですよー!? 怖くないですかー?怖いですよね!?」
「なにそれこわい」
113 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:25:45.48 0
>>99-112 『闇に棲む者』-part3
いやいやホントにいつ以来でしょうか…。頭の中には全部あるのですが書く暇がないのですよ…
まだまだ続くのですが、次回はいつになるやら…
114 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:38:45.15 O
読む前ほ
115 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 21:54:41.18 0
新参だからスレ間違えたかと思った
116 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 22:00:28.05 O
>>113 更新乙です
骨太のストーリーとしっかりとした人物描写がズギュンと来ました
思わずパート1から通して読んでしまいました
117 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 22:10:54.30 0
>>113 愛ちゃんデテキタ!肉感的なお尻の愛ちゃんデテキタヤヨ!
話が繋がって世界が広がりを見せて行くのにゾクゾクしました
書く間がないみたいですけどこの先も是非読みたいです!
118 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:07:19.25 0
某スレが今アツい
119 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:19:53.99 0
>>113 part1からの流れの一つの決着はついた感があるけどここからどんな展開が頭の中にあるんだろう
また一年待つのは辛いのでできるだけ頑張って早めに読ませて!w
120 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:34:06.25 0
>>16-21 の続き
「じゃあいきますよぉ?それっ!!」
女の体が前に躍り出た。
予告つきの行動に出たのは女の驕りだ。さすがのさゆみも反応ができる。
さゆみは後ずさり地面に落ちていた棒を拾い上げて両側を持って前に突き出した。
女の手が棒に触れる。が、棒は崩れ落ちる事はなかった。
「あれ?どうして」
「やっぱりね。あんたの能力は時間の流れの操作なんかじゃない」
さゆみの言うとおり、女の能力は決して時間に関するものではなかった。
そして、何故木の棒が朽ち果てなかったのか。
「この棒にはさゆみの治癒能力を巡らせたの。だから、あんたの力に抗ってるわけ。まあ、ちょっとした賭けだったけど…あんたを
信じてよかった」
「どういう意味?」
「だって、あんた見るからにひねくれてそうじゃん。本当のことなんて絶対に言わないんだろうなって思って」
女がはじめて、薄笑いを解き悔しそうにさゆみを睨んだ。
121 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:34:39.10 0
「じゃあ何でレモンをあんな風にできたんだろうなって、さゆみ考えたの。あんたの言葉を真逆に取れば、能力は時間に関係するも
のじゃない。ということは、物理的にものを腐らせる能力なんじゃないかって。そしたらさゆみの治癒能力はうってつけでしょ?」
「……」
「全身に治癒の力を巡らせておけば、腐食の力が及ぶ事はない。自分の体で試すのは嫌だったから、この木の棒で保険をかけたんだ
けどね」
今度はさゆみが一歩前に出た。
先ほどとは逆の立場となる。
「お互いの能力が無効化するってことは、あとは素手での勝負になるよね? でも、さゆみは負けない。だって、さゆみはもうリゾ
ナンターのリーダーだから」
さゆみの言葉には、勢いがあった。
愛が去り、そして里沙も去った。結成当初のメンバーはれいなと自分だけ。でも、守られるだけの存在であってはならない。
里沙から長い旅に出る事を告げられた日から、密かにさゆみはトレーニングルームで自らの体を鍛え始めていた。治癒の力だけでは
なく、戦いの力を手に入れるために。
122 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:35:16.84 0
戦闘特化の能力者にそんな付け焼刃が通じるとは思えない。
しかし、お互いの能力が封じられてる今なら、その効果が存分に発揮されるはず。
幸い、相手はさゆみより小柄だし、何だか弱そうだ。
相手に組み付いて、そのまま地面に押し倒す!!
その通りに、さゆみは猛ダッシュで女に詰め寄り、そして両腕で体をホールドした。
そこではじめて、さゆみは自らの認識の甘さに気づくのだった。
組み付いた時の、がっちりとした硬い感触。それは女が見かけによらず筋肉質であることを意味していた。薄い唇が、笑みで曲線を
描く。
ひ弱な拘束は簡単に解かれ、よろめくさゆみに上段のハイキックが綺麗に決まった。
「あれー?もしかしてももちに勝てるとか勘違いしちゃいました?こう見えても、ももち結構鍛えてるんですよねぇ」
女の嫌味たっぷりの笑い声を遠くに聞きながら、さゆみの意識はぷっつりと途絶えてしまった。
123 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:36:00.03 0
さゆみの助けを求める声は、真っ先に近場にいる里保に伝わっていた。
道重さんが、危ない!
里保は即座に、それが喫茶店を訪れた三人組の仲間に襲われたことによるものと判断した。スロットルを一段階上げて、一分一秒で
も早く現場に着くため全速力で走り続ける。
雨は喫茶店を離れるとすぐに止んでしまっていた。
もちろん不用意な水との接触を嫌う里保にとってはむしろ好都合である。例えばの話ではあるが土砂降りの中で能力を開放すれば、
本人の意思では能力を制御できず力の暴走を招きかねない。
『里保、どうしたと!?』
頭の中に聞き覚えのある声が聞こえてくる。
里保の友人でリゾナンターでもある、生田衣梨奈のものだ。
『えりぽん、道重さんが!』
『えっ? 道重さんに何かあったと?』
『うん。敵に襲われてるみたい!私が一番近い場所にいるみたいだから』
『わかった。衣梨もすぐ行く!せんせー、おなか痛くなったんで帰りまーす!!』
124 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:36:43.64 0
最後の一言で思わず里保はずっこけそうになる。
恐らく学校の授業中だったのだろうけどもう少しましな言い訳があるだろうに、まあそれもまた彼女の彼女たる由縁と言ったところ
か。
とにかくまあ、精神干渉を得意とする衣梨奈が戦いに加わればその分、敵と対峙する時に優位にことが運ぶ。ただ、衣梨奈を待って
いるほどの余裕があるわけでもない。
さゆみの心の叫びの伝わり方から、相手は一人であると里保は推測する。よほどの使い手でなければ飛んで火に入る夏の虫、という
ことにはならないと確信していた。相手の実力が多少上回ったとしても、さゆみを連れて逃げることに専念すれば問題ないはずだ。
ただ、ひとつだけ気がかりなことがあった。
さゆみの心の声が先ほどからまったく聞こえてこないのだ。
まさか、もう…
不意に訪れる嫌な予感を、大きくかぶりを振り否定する。
れいなは「さゆは大丈夫やけん」と言った。その言葉を信じるしかない。
何故大丈夫なのか。
その答えは、里保が件の空き地にたどり着いた時に判明する。
125 :
名無し募集中。。。:2013/01/09(水) 23:38:47.76 0
>>120-124 投稿完了
お手すきの時に代理投稿お願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ここまで
以上代理投下終了
なぜか代理投下の際はいつも改行に失敗します…
>>123の頭に数行の改行がありますのでまとめていただく際に考慮していただけますと幸いです
したらばの原文を御確認下さいm(__)m
126 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 00:11:07.38 0
127 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 00:17:52.26 O
読む前ほ
128 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 00:21:46.84 0
>>125 転載乙です
この数日は1行目に空白行を入れたくても入れられないみたいですね
スペース1つ入れて対応しましたが・・・
129 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 00:25:34.86 0
承知しました
今度から試してみます
130 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 01:32:18.40 0
131 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 01:57:06.16 0
>>113 諦めかけてたのに!!
またあなたの書く話が読めてうれしいです
132 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 03:01:47.36 O
ほ
133 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 03:52:56.96 0
おやすみんみんだは
134 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 06:37:22.22 0
おは闇
135 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 08:12:19.15 O
>>113 おかえりなさい。貴方を待っていました。
136 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 11:17:25.71 0
あげ
137 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 11:20:52.04 0
まん
138 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 12:43:13.55 0
なにそれこわい
139 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 12:45:12.26 0
昼飯ほ
140 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 14:23:38.23 O
新しい風とリホナントとさゆサイダーとダクネチュと戦隊の続き待ち
141 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 16:09:38.71 O
夕飯ほ
142 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 17:49:47.07 O
さすがに今日はこないか
143 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 19:47:05.15 0
ぐいぐい
144 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 21:21:24.11 O
おちる
145 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 22:26:32.15 O
ヤバイヨヤバイヨ
146 :
名無し募集中。。。:2013/01/10(木) 23:24:42.55 O
落とさない 落とさせない
147 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 00:28:20.56 O
1時間ごとに保全しないと落ちるな
なんかあったのか
148 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 01:26:50.23 0
とりあえずほ
149 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 05:33:04.99 0
ホゼナンターご苦労
150 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 07:13:07.30 0
一人の朝を迎えるかい
151 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 07:30:25.01 O
おはナント
152 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 10:59:45.72 O
さあ投稿ラッシュの週末がやってきましたよ
153 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 12:41:03.20 O
と言いつつ落ちかけてますやん
154 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 15:03:24.95 O
平日だしな
155 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 16:30:47.58 O
決戦は金曜日って昔から言うじゃないか
156 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 18:15:49.86 0
晴れたらいいね
157 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 18:31:38.37 0
未来予想図は思った通りにはいかなかったけれど
それもまた一つの未来だよね
158 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 19:28:21.16 0
一人の夜でも朝はまた来るのさ
159 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 20:04:55.15 0
何度でも立ち上がり行くよ
160 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 21:17:23.51 0
あげ
161 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 22:01:42.74 O
うぇうぇ↑↑
162 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 23:05:50.97 0
いっぱい期待
163 :
名無し募集中。。。:2013/01/11(金) 23:31:38.12 0
今、まーちゃんの心情はHelp Me かもしれない。
164 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 00:49:46.71 0
なにそれこわい
165 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 01:15:48.32 0
おやすみんみんだは
166 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 01:22:32.09 0
予知能力者おめ
167 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 01:33:53.39 0
電車に飛び込もうとしてたあの子、もう二十歳かぁ!
色っぽいカラダになったもんな、ガハハハハハww
168 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 04:23:05.06 O
愛佳おめでとさん
169 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 05:28:08.96 O
おはナント
170 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 07:59:14.70 0
光井さんおめ
171 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 08:30:11.87 0
あの愛佳が二十歳かあ…
時は流れてるね
昨日はジュンジュンが(ほんとの)誕生日だったね
172 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 10:38:28.80 0
みっつぃお誕生日おめ
加入直後のハワイでの水着姿に将来を期待してました
173 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 12:24:49.71 0
HAGE
174 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 12:34:14.54 O
この流れは愛佳短編期待してよいのかな
175 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 13:42:43.11 0
期待
176 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 15:20:04.92 0
期待あげ
177 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 16:14:41.59 0
178 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 17:34:32.93 0
神々しいな
179 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 17:37:31.93 0
黄金のヘルミーだ
180 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 19:08:46.85 0
今日中に愛佳の短編上げたかったけど予定入ってムリだった…
ごめんよ愛佳。誕生日おめでとう!
181 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:04:14.61 O
期待してるよ
182 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:18:21.66 T
>>120-124 続きです
さゆみの反応があると思しき空き地に、辿りついた里保が見たものは。
そこに立っている二人の女。
一人はツインテールの背の低い女。そしてもう一人。
「…あんたの実力なんて、こんなもの?」
道重さゆみ。
口元の黒子が特徴的な、里保の先輩。のはず。
ただ、さゆみと大きく違うのは、自慢の黒髪が茶髪になっている点だった。
「へー。それが噂の『さえみ』ってやつですか。みっしげさん」
ツインテールの女は笑おうとするが、表情が引きつってうまく笑えないように見えた。
争った跡なのだろう。空き地の地面はところどころが抉れ、荒れていた。
「あんたの腐らせる能力なんて、さえみの物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)に比べたら子供だましもいいとこ」
さゆみ、であった誰かは、目の前の女の能力が物質腐敗(ディコンポジション)であることを見抜いていた。物質を変質させる力よ
りも、存在ごと崩壊させてしまう能力のほうが上位なのは明らかだ。
今度はさゆみ、いやさえみが一歩前に出る。
女が焦ったように自称必殺技「こゆビーム」を連発した。次々に飛んでくる「何か」。それは哀れにもさえみの体に届く前に砂団子
のように崩れ散ってしまう。
183 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:18:43.23 T
「腐敗の力を付与した小石を高速で飛ばして、被弾した部分が腐り落ちる。種を明かせばただの曲芸だよね」
「ちょ、ちょっとこっち来ないでくださいよ!!」
少しずつ距離を縮めてくるさえみに対し、明らかに動揺する女。
今度は女がさえみの能力に畏怖する番だ。何せ触れられたら最後、痕跡すら残さずに消滅してしまう。
その様子をぽかんと見てるだけしかないのは、颯爽とさゆみを助けに来たはずの里保だった。
髪の毛が茶髪であることを除けば、今目の前にいるのは身体的特徴からさゆみであることは疑いようが無い。しかし、里保の知って
いるさゆみは治癒能力に長けた変態、もとい戦闘能力のない能力者。
駆使する能力、相手を威圧する凄み、何かが違う。
「りほりほ!」
さえみが突然、振り向きざまに里保に向って猛突進。濃厚な抱擁をぶちかました。
そのねちっこい触り方で里保は確信する。この人は道重さんだと。
「あの、ちょっと道重?さん?」
「さゆちゃんだけずるい!さえみだってりほりほを可愛がりたいんだから!!」
「言ってる事がよくわからないんですが」
「あ〜やっぱり子供の匂いは最高だよねスー」
184 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:19:01.64 T
しかしながらさゆみの場合、里保の顔色を伺い遠慮がちにスキンシップしてくるのだが、さえみは空気が読めないというか、遠慮が
まったくない。普段抑圧されているのだから、仕方の無い話ではあるのかもしれないが。
道重さえみ。彼女こそ、道重さゆみが内包しているもう一つの人格。れいなが「さゆは大丈夫」と言い切り、さゆみが「あの人は出
したくない」とその出現を避けたかった理由。
治癒能力とは、元を正せば細胞の活性化を促す能力。
その活性化を異常なまでに亢進させることで細胞の自己崩壊を発生させる。それがさえみの能力である物質崩壊の仕組みであった。
里保の頭に顔を埋め満足そうなさえみ。
その至福の時が、終わりを告げる。腐敗の力を帯びた小石が、矢継ぎ早に飛んできたからだ。
さえみを引き剥がした里保が、背に負う愛刀「驟雨環奔」を抜き、そのまま二、三度振るう。
最初の一太刀で石に込められた嫌な力を感じた里保は刀の背で小石を弾き落とすのをやめ、鋭い刃で石を切り伏せる方法を取った。
その選択は正解、石に触れる時間・面積を必要最小限に抑えて刀へのダメージを防ぐことを、無意識のうちにやってのけたのだ。
「あんたがリゾナンターの次期エース? こけしみたいな顔してやるじゃん」
「地味な顔のあなたに言われたくないんですけど」
言いながら、大きく女の前に踏み込む里保。
標的はかつてのリゾナンターであるれいなとさゆみだけ。あとの雑魚は取るに足らない存在。そう考えていた女の認識。その隙を
突く様な鋭い切り込みは、最早避けようがないように思えた。
185 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:19:18.44 T
刀は、ツインテールの女を袈裟懸けに切り捨てているはずだった。
ところが現実は、その切っ先は思い描いていた軌跡を辿る事無く宙に浮いている。青白い刃が、行く先を阻んでいた。
「ちょっとちょっと梨沙子、邪魔しないでよ!!」
「だって、2対1になってたから」
里保の刀を止めている奇抜な髪色をした少女に、ツインテールの女が猛抗議する。
しかし柳に風、気にも留めていない様子。
それより、里保の全力の踏み込みを受け止めておきながら、表情一つ変えていない。
このままでは、逆にこちらが切り伏せられてしまう。
里保は前方に向けていた力を斜め上に変え、刀を弾いた反動を利用して間合いを広げた。
鍔迫り合いから退く事は剣士としては屈辱だったが、実力差、という三文字が現実であることを彼女は十分に理解していた。
「下がっててりほりほ。こいつらは…さえみが消滅させる」
そして里保を庇うように、さえみが再び前に出た。
ところが梨沙子と呼ばれた少女、は出していた刀を仕舞ってしまう。
「今日のところは、あんたたちと戦わない。目的は、標的の把握。ただそれだけ」
「えーっ、ももちまだ『ピンキードリル』も『ももアタック』も出してないのにぃ」
「もも、うるさい」
それだけ言うと、ツインテールの首根っこを掴んで、そのまま引きずりながらその場を立ち去ろうとした。逃がさない。そう思い後
を追おうとしたさえみの前に、背丈の倍はあるような氷の壁が立ち塞がる。梨沙子のもとの思しき声が、遮られた向こう側から聞こ
えてきた。
「かの『氷の魔女』ほどじゃないけど。足止め程度にはなるから」
二人がかりで氷の壁を切り崩した時には、敵の姿はすでに消えていた。
186 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:19:45.02 T
里保もリゾナンターとダークネスに纏わる因縁についてはある程度理解していた。
「12月24日」について語る、今はリゾナントにいない高橋愛・新垣里沙・光井愛佳。それに、れいなとさゆみ。その時の彼女
たちの表情から滲み出る、怒り、無念。それを目の当たりにする度に、ダークネスという存在が里保にとっても不倶戴天の敵
であることを心に刻んでいった。
だが、そのダークネスの眷属であろう二人組を一瞬の隙を突かれ、逃がしてしまった。
「あの、道重さん…」
里保が謝罪の意を述べようと、さえみに向き直った時。
すでにその場にさえみはいなく、空き地の壁の前で頭を壁にガンガンぶつけていた。
「なってなかった!今日のあたしはなってなかった!!」
「ええと…道重さん?」
「あんなやつら、さえみにかかったらすぐに始末できたのに!りほりほの、りほりほの可愛さに見とれた隙を突かれて取り逃
してしまった!!」
「は?」
心配になってやってきた里保をドン引きさせるほどの狂気。
この頃までにはようやく彼女も、目の前の人物がさゆみであってさゆみでないことに気づく。
187 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:20:01.99 T
「と言うわけで、傷心のさえみの心をりほりほが癒して」
「何が『と言うわけで』なのか、わからないんですけど」
「そのためには、りほりほと一緒にお風呂に入らなきゃいけないの」
「…涎を垂らしながら言う台詞じゃないですよね」
食われる。
それが何を意味するか、幼い里保には理解できなかったが、とにかく本能が危険信号を発していた。
「りほりほー!!」
刹那、宙に躍り出るさえみ。こんなシチュエーション、どこかで見たことある。確か、ルパンが不二子相手に興奮した挙句、
脱衣と相手の捕獲を同時に行おうとするあの場面だ。
あまりの、非日常感。それはさえみから身を翻す事を不可能にする。
思わず、里保は両目を瞑った。
しかし里保のこの日一番の危機は、未遂に終わった。
ゆっくり目を開くと、地べたに倒れている黒髪の女性。気を失っているようだ。
助かった。思わずそんな感想を抱かざるを得ない里保であった。
その後現場に駆けつけた衣梨奈とともに、さゆみを担ぎつつ喫茶店に戻るのだった。
188 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:20:20.73 T
喫茶リゾナントに、夜の帳が下りる。
店の扉には、営業終了の看板。店じまいに少し早いが、そんなことは言っていられない。
店には、リゾナンターたちが集まっていた。さゆみとれいな以外は、全員が高校生、または中学生という頼りない構成。だが、
彼女たちはそれぞれが常人には扱えない能力を持っていた。
れいなを中心として、めいめいが近くのテーブルに腰掛ける。
今日あったことをまとめ、そして次の対策に繋げるために。
「それにしても、どうして言ってくれなかったんですか。道重さんの能力の秘密を。事情が事情だから、しょうがないかもしれ
ないですけど。でも、本当に心配したんですから」
不満そうに口を尖らす里保。
もちろん、心配だったという思いのほかにも、「ある意味」危険だったからでもあるが。
さゆみを運び込んだ後に喫茶店に入ってきたれいなから聞いたのは、さゆみが二重人格者の持ち主であり、かつ人格によって行
使能力が変質するという衝撃の事実だった。
「まあその、タイミングってやつ? いきなりあんたらに、さゆに別人格があるって言っても混乱するだけと思ったけん」
2階で寝ているさゆみのことを気遣っているのだろう。
慣れない言葉を選ぶという行為に苦慮している様子が、れいなの表情からは見て取れた。
189 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:28:15.98 T
「それはそうと、田中さんに、道重さん。それと、鞘師さんにくどぅーとまーちゃんはダークネスに遭遇したんですよね」
発言したのは、ストレートヘアーの長い黒髪が印象的な、目鼻立ちがくっきりとした少女。
飯窪春菜。リゾナンターになってから日は浅いが、早くもさゆみとれいなを除くメンバーでも最年長であるという自覚からか、
話の核心について言及した。
「うん。はるがまーちゃんと鞘師さんと一緒に出くわしたのは、チャリンコスーツ着たお姉さんと、その他二人」
遥がその時の状況と、三人組の特徴を話す。
「れいなは、愛佳経由の依頼をこなしてる時に、黒ガリとノッポと太いのに襲われた。ま、余裕やったけどね」
「さっすがたなさたーん!!」
興奮のあまり組み付いてくる優樹を剥がしつつ、得意げに語るれいな。
「そして私と道重さんが、駅のはずれの空き地で二人組に遭遇しました」
実際に最初に対峙したのは里保ではないが、当事者のさゆみは眠りの中。
れいなの話によると、『さえみ』が発現していられるのは約5分。その後再びさゆみと入れ替わる形になるが、治癒能力の超
強化である物質崩壊を使うことによる消耗で、気を失ってしまうとのこと。
切り札が強力な分だけ、使うリスクも大きいのだ。
190 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:28:33.45 T
「…ということは、敵は少なくとも8人以上いるということですよね」
ミーティングの補助を買って出た、上品ながらもやや肉感的な少女がそう言いながら、ホワイトボードに「穏健派」「武闘派」
と大きな二つの丸を描く。穏健派の中に、小さな3つの丸。武闘派の中に、同じようにして5つの丸。
「みずき、どういうこと?何でどこの派閥に属してるかわかると?」
「8人の中で、実際に戦いを仕掛けてきたのは5人。喫茶店に来た人たちの『自分達はともかく、もう1つのグループは手出し
するかも』って言葉が本当なら、こうなるはずだよ」
疑問を投げかける衣梨奈に、丸を描いた少女 ― 譜久村聖 ― が簡潔に答える。訳あって里保たちと喫茶リゾナントを訪れ
てから2年。いつの間にか上から数えて3番目という序列についてしまった彼女だが、リゾナンターとしての、そして組織の中
間管理職としての自覚に目覚めつつあった。
「じゃあその『穏健派』と『武闘派』が今後どんな動きに出るかだよね」
鋭角的な顔つきの少女 ― 石田亜佑美 ― がテーブルから身を乗り出して言う。
彼女の言うとおり、その2グループの動きに対してどう応じるか。そこに今回のミーティングの本題があった。
「みんなの話が確かなら、『穏健派』が前もって予告してからの襲撃。『武闘派』は奇襲攻撃とかしてきそうな感じじゃない?」
「かのんちゃんの言う事ももっともだけど、そうやって決め付けるのは危険だと思う。どんな状況においても柔軟に対応できるよ
うにしなきゃ。そうですよね、田中さん」
聖が、れいなに同意を求めるように問う。異を唱えられたややシルエットが丸い少女・鈴木香音もまた、れいなの次の発言を待っ
ていた。
191 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:29:50.67 T
時が、静まる。
れいなに一斉に注がれる、16の目。期待や不安、そのほかの色々な感情が入り混じり、彼女たちの瞳を通して投げかけられて
いる。
全てを受け止めよう。それが運命なら。
れいなは意を決し、口を開いた。
「2年前のあの日。12月24日。れいなたちは、ダークネスに襲われた。色々、失った。取り返しのつくものも、それから取り返
しのつかんものも。それはれいなとさゆの問題。みんなにまでそれを背負わすつもりはないけん」
みんな、ばらばらになった。
当時のメンバーであった、高橋愛。新垣里沙。亀井絵里。道重さゆみ。田中れいな。久住小春。光井愛佳。ジュンジュン。リン
リン。
小春と愛佳は、能力を失った。ジュンジュンとリンリンは、その手酷い怪我の治療のため、母国中国に帰る事になった。
そして絵里は、今も眠りの向こうの世界にいる。目覚める保証は、まったくない。
残った愛と里沙も、能力者による犯罪に頭を悩ます警察のヘッドハンティングにより相次いでリゾナントを離れた。あの時のこ
とを知る者は、れいなとさゆみ、二人しか残っていない。
新しく入ってきた8人は、あの日の惨事を知らない。
「でも。あいつらは、ダークネスはあんたらみたいな伸びしろの多い能力者をほっとかん。闇に染まらんもんは、全員粛清される」
192 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:30:23.22 T
ここに集まったのは、何らかの理由で闇に迫害され、闇に抗ってきたものばかり。
8人の少女たちは、真剣な表情でれいなの話を聞いている。一言一句、聞き漏らさないように。
「れいなたちはあんたたちを守る。けど、あんたたちにも、戦って欲しい。覚悟ができたら明日の夕方、リゾナントに集合。
待ってるけん」
れいなを除く全員がはじめて聞く「戦う覚悟」。
今までも、それなりの連中と交戦する事はあった。ただ、それは能力を持たない一般人。バットを携えた不良集団だろうが、
銃を構えたやくざだろうが、鍛え抜かれた用心棒だろうが。油断しなければ危険な目に遭うことはない。
今回のケースが「決してそうではない」ことを、彼女たちはれいなの言葉で改めて実感することになった。それぞれが、そ
れぞれの思いを胸に秘めながら、喫茶店を後にしてゆく。
全員が出払った後の喫茶店は、怖ろしく静かだった。
さっきまで年少のちびっ子たちがはしゃいでいたテーブルも、今は外の街灯の光が差し込むのみだ。
これでええんとかいな。
自問自答するれいなの背後に、さゆみが立っていた。
193 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:30:58.57 T
「本当だったらさゆみがれいながしたこと、しなきゃいけなかったのに」
「さゆならもっとうまく言えたかもよ。りほりほはさゆみが守るの〜、とか言って」
軽口を叩くれいなだが、その言葉は本心だった。
元々戦闘能力に長けたれいなだが、その力ゆえに、グループという単位でメンバーを見たことがなかった。もともと一匹狼な
性質がそれに拍車をかけたのもある。
さゆみは、決してそうではなかった。治癒能力という、決して表舞台に出る事はないがメンバー全員を支える力を有すること
で、大きな視野でメンバーを見ることができた。里沙がさゆみを次期リーダーに指名した時に、れいながわだかまりなく納得
したのもそういう理由があった。
「…明日は長い一日になるね」
「連中の詳細は愛佳に頼んで調べてもらってる。今夜襲ってこない理由はないっちゃけど、こてんぱんにされて間もないのに
また襲ってくるほどバカじゃないと思うけど」
「でもさゆみが会った子は結構しつこそうかも。なんかクネクネしてたし小指も立ってたし」
「マジ?めっちゃきしょいやん」
そう言って笑いあう二人の間には、確かな絆があった。
「勝とうね。今ここにはいない、みんなのためにも」
さゆみの言葉に、無言で頷くれいなだった。
194 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 20:32:12.87 T
195 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 21:30:04.89 0
面白かった
196 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 22:15:48.97 O
ほ
197 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 22:18:21.02 0
ハロコンにRと小さいダークネス出現
198 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 23:23:10.58 T
よりによってタチの悪い(酒癖の悪い?)2人が来たなw
199 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 23:45:02.65 O
組んで来られたら厄介な2人ですね
200 :
名無し募集中。。。:2013/01/12(土) 23:50:28.82 0
この2人に( `.∀´)が揃ったら・・・w
201 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 01:09:23.77 O
くそ
話題作投稿きてくれ
落ちちまう
202 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 03:14:12.18 O
待たれよ
203 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 05:38:15.39 O
おはナント
204 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 06:47:27.47 0
浮上っちゃ
205 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 07:50:30.56 O
がんばれがんばれ
みんながんばれ
206 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 08:19:59.17 0
今日はミティ来るか
207 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 10:20:14.61 O
こんなときに感じるリホナントのありがたさ
208 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:04:15.67 O
お昼前のちょっとした保全
209 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:52:41.77 0
保全と様子見を兼ねて以前に途中まで書いていた話を。。。
管理人さん
勝手を言いますが、収録は万が一最後まで書けたら、そのときにまとめてお願いします。
210 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:53:28.49 0
「……!?あんたいつからそこにおった!?何もん!?」
拭いていたカップを放り出すように置き、田中れいなは鋭い視線を店内隅のテーブル席の方へと向けた。
喫茶店のカウンターの内側に立つマスターが、席に着いた客に対して取るべき態度としては、どう考えても間違っている。
だが、“能力者”を思わせる相手がいつの間にか店内に侵入していた現状からすれば、それはしごく当然の対応だった。
「おや、驚きましたね。ただでさえ稀な事案(レアケース)だというのに」
れいなの誰何に対し、テーブル席の男は独り言のようにそう呟くと、音もなく立ち上がった。
「驚いた」という言葉とは裏腹に、その表情も口調も平淡そのもので、ますますれいなは警戒を強める。
「なん?どういう意味?っていうかあんたはどっから何しに来たと?」
再び問いを突きつけながら、正面を向いた男の顔を睨みつける。
男が身に着けた黒いスーツや黒の中折れ帽、そして黒縁の眼鏡は、どれもありふれたものだった。
顔も背格好も特徴めいたものは何もなく、目の前からいなくなれば人物像を思い描くことも困難に違いない。
だがそれでいて、忘れられないような不気味な陰気さを身に纏っているようにも感じられた。
「質問にお答えしましょう。私はいわゆる“死神”です。どこから…とは申し上げ難いのですが、此方へは勿論、仕事のために伺いました」
男の慇懃な言葉に、れいなは改めて身構え、同時に不敵な笑みを返した。
「なるほど、やっぱり懲りずにれーなのこと狙いに来た殺し屋いうことか。正面から来るいうんはよっぽど自信があるっちゃんね」
余裕の笑みの中に明確な殺気を滲ませながら、相手を慎重に値踏みする。
211 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:54:36.89 0
体型からして格闘に長けているとは到底思えず、特に武器も所持している様子はない。
しかし、あの落ち着きぶりから見て、確実に切り札を隠し持っている。
これまでのように、おそらく何らかの“能力者”であることはまず間違いないだろう。
問題は、どのような“能力”を持っているのかということだが―――
「何か勘違いをなさっておいでのようですが」
だが、れいなの言葉も殺気も、まるで男の身体を素通りするかのように平然と受け流された。
そのことで覗いたれいなの微かな困惑にも一切反応を見せず、男は淡々と言葉を継ぐ。
「私は殺し屋ではなく、先ほども申しあげました通り“死神”です。いや、それもあくまであなた方が言うところの…ということですが」
「……言っとー意味が分からん。人間やないとでもいうと?」
困惑の色を残したれいなの言葉に、男は相変わらず陰気な口調でおもしろくもなさそうに頷きを返す。
「ええ、人間ではありません。“死神”ですから」
「…死神やのに何でこうやってれーなに見えよう。そんなしょうもない嘘吐いてもバレバレやけんね」
もはや戸惑いが明らかになったれいなに対しても、男は表情一つ変えない。
「そう、本来私どもの姿はあなた方には見えません。しかし、ごく稀にいらっしゃるんです。あなたのような方が」
“死神”は死期を間近にした人間の傍に付き添い、やがて身体から抜け出る魂を確保せねばならない。
“死神”が付き添って後、24時間以内にその人物に死が訪れるが、それがいつどのような形でかは明確には分からない。
過去にも、死神である自分の姿を見ることができたり、会話をしたりできる者が少数ながらいた。
自分以外の死神とそういった話をしたことはないが、おそらく“同業者”の誰もが同じ経験を持っているだろう。
「自分の運命を悟り、残された時間でできることを探す方。受け止めきれずに錯乱される方。全く信じないまま“そのとき”を迎える方。様々でした」
212 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:55:25.52 0
感情の籠らない声でそれらを告げる男の表情もまた、見事に無感情を貫いている。
「さて、貴女はいかがでしょうね」と言わんばかりのその無表情を、れいなは再び睨みつける。
「で…?要するにあと24時間以内にれーなが死ぬって言いたいと?言っとくけどそう簡単には死なんけんね」
「いえ、それは正確ではありません。先ほど今回の件がレアケースだと申し上げたのはそのことなのですが」
そう言うと、男はスーツの懐に片手を入れた。
僅かに身構えたれいなに頓着することもなく、男は淡々とした動作で内ポケットから小さな手帳のようなものを取り出して開く。
「これもごく稀にあることなのですが、今回は2人のうちどちらか1人が死ぬことになっています」
「…2人のうち1人?なん言いようと?どういう意味っちゃん」
「私の連れ帰るべき魂が、まだ決定されていないということです。すなわち田中れいなさん、あなたか、もしくは――――」
言いかけた男の言葉を遮るように、店の入口の扉がけたたましいベルの音と共に開かれた。
そして、それ以上にけたたましいやりとりが、その直後に店内を支配する。
「たなさたーん!まーちゃんたなさたんに頼まれたものちゃんと買ってきましたー!」
「あーうっさい!声デカすぎ。っていうかちゃんと買えたのはあたしがいたおかげなんだけど。全然違うもの買おうとしてたくせに」
「くどぅーが横でごちゃごちゃ色々言うから間違えたんじゃん。まーちゃん一人だったら間違えなかったよーだ」
「はいはいはいはいそーですか、あーそうですかー。一人でもおつかいできたのにわざわざついてってすみませんでしたねー」
「うー!たなさたーん、くどぅーが意地悪ばっかり言うんですー」
「こいつは無視してくださいね、田中さん。あ、これ頼まれたやつです。お釣りも入ってます」
“非日常”の空気に支配されかけていた店内に、いつもの日常の空気が流れ込み、れいなの表情が微かに緩む。
だが、言葉こそ途切れたものの、先程までと変わらず“死神”が視界の端に佇んで“非日常”が終わったわけではないことを主張していた。
「サンキュ、工藤、佐藤。……ところでさ、変なこと聞くけど…あそこに誰かが立っとるのって…見えると?」
「え…?どこですか?」
「あの端っこのテーブル席のとこ」
“死神”を指し示しながらそう尋ねるれいなに、最初は怪訝そうにしていた工藤遥の顔が強ばりはじめる。
213 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:56:16.22 0
「ちょっと田中さん、変なこと言わないでくださいよ!冗談ですよね?」
「……見えんと?」
「見えるも見えないも誰もいないじゃないですか!そういうからかうみたいなことやめてくださいよ!」
必死の表情で言い募る遥から視線を外し、その傍らの佐藤優樹へと顔を向ける。
「佐藤は?」
「えー?誰もいないですよー?誰かいるんですか?」
「いないって!いるわけないって!だっていないじゃん!」
「もー!うるさい!まーちゃんのことうるさいって言うけどくどぅーの方がうるさいじゃん!」
賑やかな言い合いをする2人と、相変わらず陰気に佇む“死神”を見比べ、れいなは小さくため息を吐く。
そして、笑顔を作ると明るい声を出した。
「ごっめーん!ウソ。ウソだよー。ちょっと脅かしたろー思っただけやけん。工藤ビビりすぎでウケるっちゃけど」
「田中さん!ほんっとにそういう冗談やめてくださいよ!もー!」
「こわがりー。くどぅーのこわがりー」
「うるっさい!ただでさえあたしは人より変なものがよく“視”えるからそういうの余計にイヤなの!」
言い合いを続ける2人に「ごめんごめん、もうせんけん」と笑いながら謝り、学校の帰りにお遣いを引き受けてくれたことへの礼を再度述べる。
しばらく言い争いという名のじゃれ合いを重ねた後、「失礼します」「たなさたーん、またねー」という挨拶とともに、2人は再びけたたましいベルの音を響かせて店を出て行った。
出て行くときまで賑やかな2人を見送った後、この喧噪の間も表情一つ変えずずっと同じ場所に立っていた“死神”へと、れいなは再び視線を向けた。
「先ほどの話の続きですが」
それと同時に、まるで何事もなかったかのように“死神”は会話を再開する。
そして、その相変わらず感情の起伏のない平淡な声は、れいなが想像もしていなかった言葉を告げた。
「私の連れ帰るべき魂は、田中れいなさんのものか、もしくは先ほどの方――佐藤優樹さんのどちらかということになっています」
「な―――!?」
214 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:57:35.65 0
思わず絶句したれいなに対しても、“死神”はそれまでと全く変わらない表情でそこに佇む。
「ですので、まだあなたに付き添ったというわけではないのです。いわば、調査段階というところでしょうか」
「待ちーや!なん言おうと?調査ってなん!?何で佐藤まで巻き込まれんといけんと!」
やや取り乱し、矢継ぎ早にまくし立てるれいなにも、その表情が崩れることはない。
「何故と問われると私にも答えようがありませんが、佐藤さんは別に巻き込まれたわけではありません。単にあなたと同じ立場だというだけです」
「やけど……!」
「調査というのは、つまりその同じ立場にあるお二方のうち、どちらの魂を連れ帰るかを判断するためのものです」
「そんなんどうやって誰が判断すると!」
「色々と定められた判断項目を元に決めるわけですが、最終的な判断は私に一任されています。ただ―――」
そこで“死神”は一瞬の間を置く。
口を挟もうと思えば挟めたが、そうはできない何かがあった。
「折角こうしてお話しできるわけですから、あなたの意思を尊重することも可能ですね。あなたが決めてくださっても、私は一向に構いません」
その言葉に、れいなは再び言葉を失う。
「それでは、私はひとまず佐藤優樹さんの方に付いて調査を続行しておきます。どうなさるか、ご一考ください。では」
「あ、ちょ!待ちーや!」
“死神”の言葉が頭の中に染み込んでくる間の短い時間、注意がおろそかになっていた。
慌ててれいなが声を掛けたときには、既に黒いスーツの姿は店内から消えていた。
「田中さん…?どうかしたんですか?」
そのとき、突然背後から聞こえた声に、ビクリと振り返る。
そこには訝しげな表情を浮かべる譜久村聖の姿があった。
215 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:58:41.11 0
「フクちゃん……いつからそこにおったと?」
思わず険のある声と表情を向けたせいか、聖はやや怯えたように半歩下る。
「あの、今上がってきたところです……すみません遅くなって……」
半分消え入りそうな声と泣きそうな表情で、聖は手に持ったものをれいなに差し出す。
差し出されたコーヒー豆の袋を見て、ようやくれいなは聖に地下室からそれを取ってきてくれるように頼んでいたことを思い出した。
「すみません。まだお店に慣れなくて、どこに何があるかあまりわかってなくて……」
「あ、いや、違う違う。そうやないとよ。別にフクちゃんに怒っとーわけやないけん。ありがとね」
慌てて笑顔を作り、聖の持ってきてくれた袋を受け取る。
れいなの言葉にほっとしたような表情を見せた後、聖は再び首を傾げた。
「何かあったんですか?誰かいたんですか?」
聖の問いに、れいなは一瞬答えを詰まらせる。
聖に伝えるべきだろうか、“死神”のことを。“死神”が口にした言葉を。
「うん、佐藤と工藤がついさっきまでおった。学校の帰りに強力粉買ってきてくれって頼んどったけん」
だが、結局は伏せた。
現在のメンバーの中では年長であるとはいえ、まだまだキャリアは浅い。
信頼していないわけではないが、聖が共有するには問題があまりに大きい。
いたずらに心配や不安を抱かせてしまうだけだろう。
この問題を共有できるとすれば―――
「フクちゃん、ごめん。ちょっとさゆに大事な電話するけん、これ片付けとってくれん?」
先ほどまで拭いていたカップと布巾をいまだに怪訝そうな聖に渡し、れいなは携帯電話を片手に2階へと上がった。
216 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 11:59:44.38 0
>>210-215 一言だけ補足
この話はれいなの卒業が決まった際の構想であり、今回のまーちゃんの病欠は一切関係ありません。
217 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 12:25:24.61 O
川* ^_〉^)<Hey Man?
218 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 12:28:22.10 O
219 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 13:49:36.62 O
読む前ほ
220 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 15:06:17.04 O
まだまだ保全
221 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 15:35:52.30 0
222 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 16:00:08.41 0
>>216 乙です
今までになかった?設定で面白そう
>>221 懐かしい
メンバーの性格が良く出てるw
223 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 17:03:27.64 0
夜ミティ来るうううう
224 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 17:44:27.99 0
保全ばかりしてないで作品の感想でも書いたらどうだね
225 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 18:37:17.21 0
おもしろかったヤシ
226 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 18:55:42.41 0
重大発表こい
227 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 19:51:01.49 0
>>216 良い意味で衝撃な始まりですね楽しみにしてます
228 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 20:42:52.46 0
>>224 面白きゃ感想レスがつくしつまんない話は直後から保全レス
野暮なこと言うんじゃないよ
229 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 20:49:42.94 0
>>228 そういうんじゃないよきっと
タイミングとか色々あるから自棄になることないよ
230 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 21:06:49.68 0
一夜限りのミティ様祭りか…不思議だな。
皆が土下座してる姿が浮かぶよ。
>>216 ほんとの死神が来るケースか、くー痺れる。
れいなが後輩に対して奮闘する姿も珍しいから楽しみです。
>>228-229 タイミングもあるし、あとはレベルの問題とか規制とか。
感想は書いてくれるだけで嬉しい部分でもあるので、強制
するようなことでもないような。書き手としても。
231 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 21:27:24.15 0
作品を特定するわけでもなく一般論として聞いてほしいんだが
やっぱり人だから文章とか内容の好き嫌いは存在するわけで
残念な評価を下した話を無理やり面白いって言うのは不可能なんだよ
かと言って何も書かずにいたらスレが落ちてしまうからただの保全レスをしてしまう
だからそれってやっぱりしょうがないことなんだと割り切ってほしい
232 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 21:37:52.04 O
>>228は子供だなあ
レスつかなきゃやだーいやだーいかよ
勘弁してくれ
233 :
228:2013/01/13(日) 22:03:22.72 0
待て待てw
俺は作者じゃないぞ
>>224に対して
>>231さんと似た内容として言ったつもり
誤解させたり荒っぽかったなら謝るわ
234 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:05:45.91 O
ミティって作中で名前の由来が出たことってある?
探したけどなかったので聞いてみた
235 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:17:39.90 0
ここのとこまともに感想レス付いた作品の方が少ないしね
きっと残念なのが多いってことなんでしょう
>>234 ミキティからじゃないの?
236 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:18:09.07 0
面白くないとかじゃなくて取敢えず完結しないとレスの付けようがないってこと
confortleationみたいに途中でも盛り上がったのは逆に珍しい
237 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:20:28.13 0
リホナンターでしか盛り上がらないスレってどうなの?
カップリングスレですか
238 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:23:25.60 0
>>236 自分もそう思います
逆に続きを書きづらくしてしまったりする場合もあるかもと考えちゃったりで
>>216書いた者ですが正直この段階で感想書けといわれても自分でも困りますしw
最後まで書けてもおもしろいものになる自信もないですけど
239 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:27:05.74 O
>>235 説明下手ですまん
作品の中でなぜ氷の魔女にミティという名がついてるのか由来を説明してる話はあったのか
ということ
固有名詞以外の理由とかあったのかなと
240 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:29:27.77 0
>>234 作中で語られてるのはないかも
あだ名をもじったミティとリボンの騎士のヘケート派がいて
徐々に前者を使う人が増えたって感じじゃない?
241 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:30:11.92 0
>>239 由来はやっぱりミキティなんじゃないかな
由来を説明してる話しはなかったと思う
初めてミティという名前を出した作者さんに聞かないと真相は分からないけど
そのまま使うのは芸がないと思ったんじゃないかと思う
242 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:34:16.15 O
243 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 22:35:50.31 0
夜ミティってこういう意味だったのか!
244 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 23:21:13.12 0
>>241 序盤はOGメンバーを出すのを自重していたのも理由かも
245 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 23:25:57.64 0
夜ミティ来たああああ
246 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 23:30:49.35 0
>>244 最近はベリキューなどもよく出ますな
これだったらメロン解散の時にリクエストすればよかった・・・
247 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 23:36:45.28 O
保全で苦労するのも妙な話なわけで
新狼に移設するのも手じゃないの
248 :
名無し募集中。。。:2013/01/13(日) 23:44:15.58 0
新狼にお引っ越しもアリだろうけど
ハロコンがある時はどこのスレもこんな感じでしょ
249 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 00:10:37.80 0
250 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 01:00:59.07 0
251 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 03:10:23.37 O
しちゃえ
252 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 03:14:50.19 0
253 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 03:36:48.66 0
あいにくの天気だけどみんな頑張れよ
254 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 05:29:43.61 O
連休最終日で大量投稿の予感
255 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 08:54:16.48 O
おはナント
256 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 11:04:12.00 0
ほぜ
257 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 12:55:52.02 O
なんと
258 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:06:13.66 0
『友(とも)』
〈優しくいれるさ〉
1−1
10人のリゾナンターと関根梓、そして8匹の犬は、山奥の洞窟の前に立っていた。
ダークネスに囚われている梓の仲間を救出したい。そこにいる全員が同じ思いだった。
さゆみは梓に尋ねた。
「梓さん、ここがあなたのいた所?」
「はい、この洞窟の奥に、ダークネスの秘密の研究所があります。
私が瞬間移動したのは、その辺からでした。
洞窟の中では、瞬間移動を妨害する装置が作動していましたから…」
さゆみは後ろを振り向き、目を閉じて何かを探っている工藤遥に声をかけた。
「工藤、中はどう?」
「はい、ここから100mくらいの範囲には、敵の姿は特に見あたりません」
「…そう」
「警備兵がおらんってどういうことかいな?」
隣りで腕組みをしているれいなが、洞窟の入り口をにらみながら言う。
さゆみは頬に手を当てて考え込んだ。
状況が掴めない。
さゆみは、次の行動を決めあぐねていた。
その時、さゆみとれいなにとっては聞きなれた声が、頭上から鳴り響いた。
《さゆ、れいな、ハロー!あなた達も来てくれたのね。さあ、中へ入って入って!》
声の発生源を探ると、洞窟の上の茂みの中にスピーカーらしきものが見えた。
警戒するさゆみたちをよそに、その声の主はとても楽しそうに続ける。
《そこからパーティー会場までは一本道だから、早く入っておいでよ!》
さゆみとれいなが顔を見合せる。
そして、同時に小さく頷いた。
さゆみは視線を正面へ戻し、洞窟の入り口へ一歩踏み出した。
259 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:06:45.49 0
1−2
薄暗い洞窟を10分少々歩くと、ようやく明るい場所に出た。
そこは、野球場ほどの広さがある大きな空洞だった。
生田衣梨奈は「広っ!」と叫びながら前へ飛び出し、上を見上げた。
天井はドーム状になっている。高さは頂点部分で50mはあろうか。
床は、中心角120°半径約40mの三つの扇形の「島」に分かれていた。
扇の弧の方が空洞の壁面に接し、かなめの部分が中心を向いている。
それらの「島」と「島」の間には、氷河のクレバスのような大きな裂け目があった。
つまり、直径約100mの円が、Y字型の裂け目で三つに区切られているのだ。
裂け目の幅は20mほどあり、下の方を覗き込むと、深すぎて底が見えなかった。
さゆみ達から見て左側の「島」には、「闘技場」という額が飾られている。
一方、右側の方の「島」の壁面には、黒い鉄の扉があった。
その扉の上には、巨大なスクリーンが設置されている。
《ようこそ、パーティー会場へ!》
明るい声とともにスクリーンに電源が入る。
れいなは、そこに映し出されたマッドサイエンティストの笑顔に、思わず舌打ちした。
《No.6、あなた、やっぱり戻って来たのね。それ、正しい選択よ。
どんなに遠くへ逃げても、粛正人のあの人があなたを殺しに行くからね。
私はあの人とは違うよ。実はね、私、あなた達を預かることになったの。
あなた達を処分しないでくれって、私、一生懸命、上の人達に頼みこんだのよ》
思いがけない優しげな口ぶりに、梓は戸惑った。
「あの…、私達、殺されるんじゃなかったんですか?」
《そんなもったいないことしないよ。あなた達は、貴重な実験台だもの》
「実験台…」
《そう。まあ、運が悪けりゃ副作用で死んじゃうかもしれないけどね。
でも、あの殺人狂に嬲り殺しにされるよりは、ずっといいでしょ!》
マルシェの円らな瞳が、キラキラと輝いている。
梓はうつむき、唇を噛んだ。
260 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:07:17.80 0
1−3
「マルシェ!お前、この子らの命をなんだと思っとお!」
《れいな〜、落ち着きなよ。だってさあ、考えてみてごらん。
あなただって『不用品』があったら、それを使っていろいろ遊びたくなるでしょ?
そうねえ…、例えば、要らなくなった電子レンジと、ケータイがあったとするわね。
そしたら、誰だってケータイを電子レンジでチンしてみたくなるじゃない?》
「ならん!」
激昂するれいなに、マルシェはやれやれという表情で溜息をつく。
《はあ…、あんたみたいに科学的な好奇心が1ミリもない人間には分からないか…》
梓が下を向いたまま声を絞り出す。
「私達は…、『不用品』なんかじゃない…」
マルシェは、教え子を諭す教師のような口調で話し出した。
《あのね、No.6、人はね、三つの種類に分けられるの。
一つは『使う者』。もう一つは『使われる者』。
そして、そのどちらにもなれない『不用品』。
あなた達にも、『使われる者』になれるチャンスがあった。
でも、誰一人それをつかめなかった。
まあ、神様から中途半端な力しかもらえなかったんだから、それも仕方ないわね。
結局、あなた達は、『不用品』になる運命だったってことよ》
「もういい!あいつ、ぶっとばしてやる!工藤、あいつはどこにおると!」
工藤が答える前に、マルシェが言った。
《私がいる部屋が見たいの?じゃあ、見せてあげるよ》
その言葉と同時に、マルシェのいる部屋の全景が、スクリーンに映し出されていく。
カメラが部屋の奥の方にパンしたとき、梓は目を見開いた。
「まあな…」画面には、血まみれで磔にされている一人の少女が映っている。
少女の名は新井愛瞳(まなみ)。梓の仲間たちの中では、最年少の15歳である。
うなだれて動かない愛瞳に、戦闘員たちが自動小銃の銃口を向けている。
《こういうことなの》
マルシェはそう言って、マグカップに口をつけた。
261 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:07:47.87 0
〈ずっと仲間だろ〉
2−1
工藤が小さな声で言う。
「田中さん、あの部屋は、スクリーンのある壁から20mくらい奥にあるみたいです」
マルシェが微笑みながら言う。
《リゾナンターの皆は、今すぐ帰ってもいいのよ。
あなた達を殺せっていう指示は、まだ上から出てないからね。
でも、あの子を助けようとして、少しでも変な動きをしたら、そのときは容赦しない。
すぐにあの子を殺して、あなたたちも全員始末する》
「マルシェ、あんたの狙いは何?」
《さゆ、私ねえ、実験がしたいの。
できればあなた達には、これから出てくる実験台と戦ってほしいのよ。
私、遂に即効性のある能力増幅薬の開発に成功したの!
そんで、その薬の効用のデータが欲しいのよ。
でも、あなた達が嫌だって言うんなら、それでも全然かまわない。
こっちでも実験道具は準備してあるから》
さゆみは、一瞬考えてから、スクリーンに向かって静かに言った。
「…わかった。戦うわ。ただし、私達は、梓さんの仲間を絶対に殺さない。
もし、戦闘不能状態になったら、そこで戦いを止める。それでいいわね?」
梓は、驚きと喜びの入り混じった顔でさゆみを見上げた。
《もちろん、それでOKよ!
こっちはデータさえ採れればいいから、殺そうが殺すまいが好きにして。
でも、そっちは死ぬかもしれないから、そんときは恨まないでね》
マルシェの嘲笑の下で、鉄の扉が口を開ける。暗闇から一人の少女が現れた。
「あやのん!」
梓が叫ぶ。だが、その叫びに少女は反応しなかった。
現れたのは佐藤綾乃。
以前、石田と戦った、「汗が武器」の少女である。
262 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:08:23.97 0
2−2
綾乃の額には金属製のヘッドギアが嵌められている。
《その子、ちょっと反抗的なのよ。だから、頭の中を少しいじってあるわ。
今は、ほとんど闘争本能だけの状態になってるから、話しかけても無駄よ》
マルシェの説明が終わると、綾乃のいる「島」から、幅2m程の橋がせり出した。
そして、ほんの数秒で、さゆみから見て左の方にある「闘技場」に繋がった。
綾乃は無表情のまま、橋を渡り始めた。
《それでは、実験を開始しま〜す!さゆ、そっちの代表を一人決めて。
ちなみに、他の誰かが戦いに干渉したら、実験は即中止。人質は処分しま〜す》
(代表…)
俯いて考え込むさゆみの前に、石田亜佑美が進み出た。
「道重さん、私に行かせて下さい」
まっすぐ見つめてくる石田の瞳には、強い意志が感じられる。
さゆみは頷き、石田の小柄な体を包み込むように抱きしめた。
そして、耳元でこうささやいた。
「あゆみん、できる限り逃げ回って時間を稼いでちょうだい…
でも、危なくなったら、勝負を決めていいから、無理をしないでね」
「はい!」
すぐにさゆみ達のいる「島」からも橋がせり出した。
石田はそれをゆっくり渡って行った。
「闘技場」の中央で二人の少女が睨み合う。綾乃の体はすでに汗で輝いていた。
《それじゃあ、準備はいい?用意、……スタート!》
合図と同時に、綾乃が前に動く。石田は後ろへ跳び、等間隔を保つ。
綾乃は、数m先を走る石田に向かって、手刀を斬った。
指先からかなりの量の汗の雫が飛び散り、そのうち数滴が石田の服に付着した。
同時に、そこから白い煙があがった。
《ほほう、汗を強酸に変化させたのか。やるじゃん!》
マルシェの嬉しそうな声が、広い洞窟内に響いた。
263 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:08:57.25 0
2−3
石田は必死に逃げまわるが、綾乃の放つ汗はどんどん量を増していった。
石田の服には、焦げ穴が生まれ続ける。
「うっ!」
石田は、右脇腹に焼かれたような痛みを感じた。
綾乃の汗が服を貫通し、ついに皮膚に達したらしい。
今まで味わったことの無い激痛に、思わず顔を歪める。
だが、それでも石田は走るのを止めない。
《あやのん!止めて!》
突然、スピーカーから、少女の甲高い叫びが響いた。
綾乃の動きが止まった。
叫びは、磔にされている愛瞳が発したものだった。
それに気付いた石田も、少し遅れて足を止める。
石田は肩で息をしながら、綾乃の表情を伺った。
血走った綾乃の眼からは、涙が一滴流れ落ちている。
《ちょっと〜、NO.4!真面目にやってよね〜。「仲間」がどうなってもいいの?
…まあ、いい頃合いだし、そろそろ実験開始といきますか》
マルシェはそう言い、手に持っているリモコンのスイッチを押した。
ヘッドギアの赤いランプが光り、綾乃の体がビクッと震える。
呼吸が激しくなり、全身からそれまでとは比較にならないほど大量の汗が吹き出した。
「うううう…」
綾乃は低いうなり声をあげ、再び石田に向かって走り出す。
石田は必死で逃げ回るが、綾乃の強酸の汗が横殴りの雨のように襲い掛かる。
(もう、逃げきれない…)
限界を感じた石田は、リーダーの方を見た。さゆみはコクリと頷く。
石田は、走りながらポケットに手を入れて直径5cm程の小石を取り出した。
そして、目にも止まらぬキレで振り返り、その小石を綾乃に投げつけた。
石田の特殊能力は、小石限定の念動力。
「石プロ」たるゆえんのその力を、石田はついに発動した。
264 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:09:54.01 0
〈時に厳しく〉
3−1
石田の投げた小石が綾乃の顔へ一直線に飛んだ。綾乃は首を横に曲げてそれをかわす。
しかし、小石は顔の真横で直角に曲がり、綾乃の小さな顎を激しく打った。
脳震盪を起こしたのか、綾乃はそのまま前のめりに崩れ落ちる。
石田は、綾乃が倒れたのを見届けてから、スクリーンに向かって叫んだ。
「もう勝負は着きました!私の勝ちです!」
マルシェは、甘えるように言う。
《ねえ、あゆみちゃん…だっけ?
人って追い込まれるとすごい力を発揮するじゃない?私、それが見たいの。
だから、もっと徹底的に痛めつけてくれないかな〜?》
肩越しに映る磔の少女の姿が、その「お願い」を断る自由が石田に無いことを告げる。
(…あやのんさん、…ごめんなさい…)
石田は、何とか立ち上がろうとする綾乃を失神させるべく、小石を延髄にぶつけた。
小石が命中するのを見届けた石田は、俯いて目を閉じ、深く息を吐いた。
「石田!」
れいなの叫ぶ声に、石田は顔を上げる。
そこには、凄まじい形相でこちらを睨みつけている綾乃がいた。
よく見ると、綾乃の首の回りが、透明なプラスチックのような物質で覆われている。
状況が飲み込めない石田の耳に、マルシェの嬉しげな声が届く。
《へー!汗を硬化させたんだ!すごいじゃない!》
(汗を硬化させる…、そんなことができるの…?)
呆然とする石田に、綾乃が再び襲いかかる。
綾乃が放つ大量の汗は、また空気中で変化し、強酸となって石田に降り注いだ。
(一体、どうすればいいの…)
切り札だった小石での攻撃はもう通じない。
もはや石田には、綾乃にダメージを与える方法が無い。
焼けるような痛みを体中に感じながら、石田の心は折れかかっていた。
265 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:10:56.21 0
3−2
れいなとさゆみは、二人並んで「闘技場」の石田を見つめていた。
「…さゆ、どうすると?」
「…あゆみんを、信じよう…」
《ねえ、保護者のお二人さん!このままじゃ、可愛い後輩がやられちゃうよ〜。
れいな、あなたの能力、久しぶりに見てみたいから、今だけ特別に使ってもいいよ!》
マルシェの声に、れいなもさゆみも全く反応しない。
耐えきれなくなったのか、それまで黙っていた関根梓が、突然さゆみの前に進み出た。
「道重さん、もう十分です!石田さんを助けましょう!
私達のために、石田さんが傷つく必要はありません!」
「違う。これはあなた達のためじゃない。自分の信念のためなの」
「え…」
「梓さん。私達は、特殊な力をもって生まれてきた。
そしてそのせいで、いろんな苦しみや悲しみを味わってきた。
これが私達の運命なら、ほんと、残酷よね。
でもね、さゆみ、思うの。
運命は、友だちみたいなものじゃないかって。
運命と仲良くなれるかは、結局は自分次第。
自分の良心に従って、精一杯生きていれば、運命はそんな私を好きになってくれる。
さゆみ達は決めたの。梓さんの仲間を助けようって。
一度そう決めたんだから、どんなことがあっても、その信念は貫き通したい。
そうすれば、きっと運命は私達の味方になってくれる」
「…でも、このままじゃ石田さんが…」
「大丈夫、あゆみんは負けない!」
梓は、さゆみの瞳の中に揺ぎない輝きを見た。
「さゆみは信じる。運命と、あゆみんの力を!」
さゆみの言葉は、石田の心を奮い立たせた。
(道重さん…、私も運命と、仲間の力を信じます!)
266 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:11:56.45 0
3−3
石田は高速でターンをしながら、ポケットから二つ目の小石を取り出した。
そして、綾乃の顔面へと全力で投げつけた。
綾乃は両腕を顔の前で交差させて、汗の鎧をまとうことのできない両目を守る。
小石は、両腕の硬化した汗によって、簡単にはじきとばされてしまった。
その瞬間である。
「うおおおおっ!!」と叫びながら、綾乃のがら空きの胴体に、石田が突っ込んだ。
そして、両手で綾乃の足を抱え込み、そのままの勢いで突進する。
石田の動きがあまりに予想外であるため、綾乃はそれに対応できない。
そのまま石田は、綾乃とともに、猛スピードで「闘技場」の端へ近づいていく。
(まさか、石田…、あの子を道連れにして…)
れいなは、思わず一歩前に出た。
「石田あっ!やめりいっ!」
しかし、石田の前進は止まらない。
崖まであと数歩。
その時、石田が心の中で叫んだ。
(お願い、私の運命!)
グンッ!石田の着ているTシャツの背面が、突然、円錐状に突き出した。
パラシュートが開いた直後のスカイダイバーの様に、石田の体が「く」の字に曲がる。
Tシャツは強酸による焦げ穴だらけである。
だが、幸運にも、石田の軽い体重を支えるに足る程度の強度はまだ残っていた。
崖まであと数10cmの所で、辛うじて石田の体は静止した。
一方、綾乃は、慣性の法則によって「闘技場」から飛び出した。
「あやのーーんっ!」
梓の叫びが空しく響くなか、綾乃の体は暗い裂け目に落ちていった。
「マルシェ、決着はついたわ。崖から落ちたってことは、もう戦闘不能でしょう?」
さゆみの勝利宣言を聞き、マルシェは苦虫をかみつぶしたような顔で言った。
《あんなのあり〜?…まあ、薬の効果は見れたから、今回はこれでよしとするか。
でもさあ、つぎに同じことやったら、その時は人質を処分するからね!》
267 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:12:38.55 0
〈Ending:叱ってくれるだろう〉
「小石を使って自分の体を停止させるとは…。あの子、やるじゃん…」
マルシェはそう呟くと、振り向いて後ろにいる戦闘員たちを怒鳴りつけた。
「なに、ぼうっとしてんのよ!早く実験台を回収に行きなさい!」
数分後、「闘技場」の壁の一部がスライドし、そこから戦闘員が二人現れた。
そして、綾乃が落ちていった辺りに跪き、ロープを崖の下へ降ろした。
そのロープの先を、汗に濡れた小麦色の右手が、しっかりと握り締めた。
石田は、綾乃を崖から落とすとすぐに、祈るような思いで飯窪を見た。
その時すでに、飯窪の両手からは、大量の薄黄色の物質が放出されていた。
飯窪には、強力な接着能力を持つ物質を両手から出すという特殊能力がある。
猛練習の結果、飯窪は放出する量や方向、粘度などを調節できるようになっていた。
飯窪の放った物質は、落下する綾乃を優しく包み込み、彼女を岩壁へ貼りつけた。
駆け寄る涙目の石田を、これまた涙目の飯窪が抱き締める。
「私、すぐにあゆみんの考えが分かったよ!」
「私も、はるなんなら絶対分かってくれるって信じてた!」
「ほらほら、あゆみん、はやくこっちにおいで。
ちゃんと治さないと、綺麗なお肌に傷跡が残っちゃうの」
さゆみは、子供を優しく叱る母親のように、石田に声をかけた。
(運命と、仲間を信じる、か…)
梓は、さゆみの言葉を思い出しながら、その様子を眩しそうに見つめていた。
―おしまい―
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上、『友(とも)』でした。『私がいて 君がいる』の続編です。
ホゼナンターの皆さんいつも有難うございます。絶対完結させるぞー!
268 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:23:00.40 0
3×3+1さん、おかえりなさい!
相変わらず綺麗にまとめるなーと感心してます
作中の言葉も好きです
269 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 14:29:09.66 0
お久しぶりです!
作者さんの話は思わず拳を作って見守ってしまいますね。
270 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 16:20:28.24 0
あげ
271 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 17:28:32.62 0
読む前にあげ
272 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 17:29:35.46 0
ほ
273 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 18:40:34.18 0
どの作品にも個性があっていいねえ
274 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 18:52:56.59 0
新宿唐揚げ
275 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 19:33:00.48 0
電話つながらん・・・
276 :
05001011961415_ah:2013/01/14(月) 20:32:55.03 O
277 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 22:05:23.23 0
くそ
話題作投稿きてくれ
落ちちまう
278 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 23:17:36.47 0
おやほ
279 :
名無し募集中。。。:2013/01/14(月) 23:48:35.32 0
話題作ってどんなの?
280 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 00:10:02.03 0
話題作なんて無いよー
281 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 00:28:01.67 0
無いとか言うなよw
282 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 00:31:55.90 0
だって全部話題作だから・・・
↑どや顔
283 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 00:44:33.94 0
クオリティが高いのは確かだと思う
284 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 01:05:28.21 0
何でこんふぉーとれーしょんってあんなに盛り上がったん?
285 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 01:23:48.95 0
これまでにもメンバー同士で戦ったことはあったけど
あそこまで細かく書かれた事がなかったからだと思ってるけど…。
まあ作者さんの書き方が上手かったって言うのもあるんだろうね。
286 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 01:26:46.91 0
分かりやすかったからじゃねーの?
287 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 01:33:06.71 0
シンプルだから読みやすかったし。
288 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 02:14:19.09 0
そこまで遡らないと名作ないのかよw
289 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 06:22:28.32 0
おはリゾ
290 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 09:15:27.70 0
はい
291 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 11:24:58.95 0
りほりほの能力は液体か水か解釈が異なる作者さんが色々書いてくれるからおもしろい
292 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 12:04:15.62 0
>>287 やっぱシンプルで読みやすいのが一番 そこに深い表現とかあるのがベストだけど
ただ文章ごちゃごちゃしてたり文章硬かったり説明文多いだけだと目が滑る
293 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 12:17:44.00 0
>>292 チラシの裏に書いとけばってやつだな
あんたの好みとか知ったこっちゃないわ
294 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 13:23:50.27 0
www
295 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:19:23.82 0
>>182-193 続きです
都内近郊に、かつてはショッピングモールとして賑わっていたものの、運営会社の倒産により打ち捨てられた建物があった。解体
することすら叶わず、現在は立入禁止の看板とともに有刺鉄線と鉄板で覆われた廃墟と化していた。
そのメインテナントだったディスカウントストア跡地。荒れているものの、商品だったソファーやベッドが放置され、ホームレスの類
が永住するには悪くない環境だった。
そのソファーを、7人の女たちが囲むようにして座っている。
「あのチビ、遅くない?」
不満を前面に出して、スレンダーな色黒の女性がぼやく。
オフィスビルでれいなと交戦した三人組の一人だ。
「…あいつを待ってたってしょうがない。とにかく、うちらだけでもはじめよう」
「ちょっと待ってキャプテン、誰か来る」
その場を纏めようとした、女たちの中でも一際小さな女性を、ツインテールの女が制す。
キャプテンと呼ばれたその女性が暗闇に目を凝らすと、こちらに向ってくる五人の人影を認めることができた。
「ごめんごめん。ちょっと仕事に手間取っちゃって」
「遅いよ、舞美」
「で、佐紀。マスターは?」
「まだ来てない。こんな場所にうちら集めといて無責任もいいとこだよね」
五人の中のリーダー格である舞美 ―喫茶店を単独訪れていた長身の女性― にキャプテンこと佐紀は呆れ顔で肩を竦める。
「大体あのチビ人使い荒いんだよ」
「わかるわかる。態度でかいし」
「もはや老害だよね」
舞美の後ろで、色黒で背の低い少女、せんとくんみたいな顔の少女、魚類っぽい顔の少女の三人が口々に「マスター」の悪口を
言い始めた。その背後に怒りに震えている女がいることも知らずに。
296 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:20:03.87 0
突然、得意げに「マスター」の悪口を言い放っていた色黒の少女が、7人組が集まってるソファー目がけて吹き飛ばされる。黒い
弾丸と化した少女は、ソファーにどっしりと座ってた巨体の女に衝突し、バウンドしてひっくり返った。
「随分楽しそうにおいらの悪口言ってんじゃねえか。お前らも飛ばされたい?」
突如現れた金髪の小さな女に、一緒になって悪口に興じていた二人の少女は首をぶんぶん横に振る。機嫌を損ねれば怖ろしい目に
合うことを彼女たちは知っているからだ。
少女たちにマスターと呼ばれた女。
「詐術師」の二つ名を持つ彼女は、ダークネスの幹部であるとともに、組織の科学部門の統括であるDr.マルシェこと紺野博士
より「研究の産物」を譲り受け運用する役割を担っていた。もっとも、博士から言わせれば「試用期間をオーバーして勝手に使
われている」のだが。
そしてその研究の産物こそ、「詐術師」の目の前にいる12人の少女たちだった。
ソファーのあるほうを睨みつける、「詐術師」。意図を察してソファーを占拠していた少女たちが、蜘蛛の子を散らしたように
四散する。その様子を見た「詐術師」は、満足そうにどっかとソファーの真ん中に沈み込むのだった。
「で、トックリーナ。あいつらはどうだったよ?」
「トックリーナって名前はちょっと」
「はぁ?お前、おいらのつけたカリスマニックネームが気に入らないのかよ」
「いっ、いえ、そんなことは」
恫喝され、萎縮するトックリーナこと千奈美。
「ちぃたちは田中れいなに接触しました。事前の情報どおり、強かったです」
「まああいつにはおいらたちも手を焼いてたから、って言っても本気になりゃいつでも潰せるけどな」
じゃあお前がやれよ、と千奈美が心の中で突っ込んだのは言うまでもなく。
続いて小さな為政者の目は、喫茶店に赴いたグループに注がれる。
297 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:20:37.20 0
「お前らはどうだったんだよ。チェリー、オカール、マーブル」
「全然たいしたことなかったよね。ね、ちっさー」
「ほんと。名ばかりリゾナンターって感じ」
さっきの失態を返上しようと、千聖と舞が口々にそんなことを言う。
しかし、舞美だけは様子が違っていた。
「でも、鞘師里保。あの子には田中れいなや道重さゆみクラスの危険性を感じました。他のリゾナンターたちも、決して侮れませ
ん」
「なるほどね」
舞美の報告を受け、考え込む「詐術師」。
彼女の計画では、厄介なさゆみとれいなを佐紀率いる「ベリーズ」が奇襲をかけ潰し、残った連中を舞美率いる「キュート」が掃
討することになっていた。事実、2グループにはそう伝えて動かしていた。
「気にすることないですよ。ベリーズもキュートもまだ全員が顔見せしてるわけじゃない。そのさや何とかってやつがそこそこ出
来るとしても、うちらの敵じゃありません」
ベリーズの、一際派手な顔立ちをした女性が自信たっぷりに言って見せた。
ちなみに彼女のカリスマニックネームはミーヤだが、名前も雅なので、大して気にしてはいない。
「…油断は禁物。とだけ言っておきましょうか」
全員がその声に反応し、声のしたほうに顔を向ける。
ビジネスデスクの席に、一人の女性が座っていた。デスクの上のアームライトの光が、白衣の白さをより一層引き立たせる。
「詐術師」を除く全員が一斉に、深く頭を下げた。
先ほどとは違う、尊敬と恭順を示す態度。
そう、彼女こそが「ベリーズ」と「キュート」、すなわち「キッズ」の産みの親である紺野博士であった。今回の計画、「詐術師」
はただ彼女の指示を伝達する役目に過ぎない。
態度の変化があまり面白くないのか、育ての親より産みの親かよ、という的外れな皮肉を呟く「詐術師」。
298 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:21:21.37 0
「舞美さんがおっしゃった鞘師里保もそうですが、他の面々も充分に注意を払うべき存在です。特に譜久村聖・生田衣梨奈・飯窪
春菜の能力は発展すれば強力なものになります。全力で当たったほうがいいでしょうね」
長年ダークネスの科学部門を統括し、この世に存在するありとあらゆる能力を研究し尽くした人間の言葉には、重みと説得力があ
った。「詐術師」を含め、紺野に異論を唱えるものはいない。
「『詐術師』さんの当初の計画通り、「ベリーズ」には田中れいなと道重さゆみの始末を。「キュート」には残りのリゾナンター
たちの掃討に当たってもらいます。ただし」
「ただし?」
思わず聞き返してしまったのは、「キュート」のポイントゲッター的存在となっている愛理。とぼけた顔をしているがその実力は
折り紙つきだ。
「あなたたちには少し、面白い動きをしてもらうことになります」
そう言いながら、紺野博士は悪口三人衆最後の一人である早貴に耳打ちをする。
大げさなびっくり顔をした早貴が、さらに舞美に耳打ち。何か言いたげな舞美に、博士は静かに、
「まっすぐなのもいいことですが、あなたは少し駆け引きと言うものを覚えたほうがいい」
と説き伏せた。
「そうそう。舞美も、ももちのこと見習ったらいいよ」
「あなたは逆に駆け引きに頼りすぎな嫌いがありますがね。桃子さん」
ここぞとばかりに出てきたツインテールの女・桃子を軽くあしらう紺野。周囲からは、思わず笑いが漏れた。
「さあ、落ちがついたところで今日はお開きにしましょう。明日は忙しくなります。無理をして、今夜中に寝首を掻こうとしない
でくださいね」
その言葉を受け、一人、また一人と散開してゆく「キッズ」たち。
ソファーにふんぞり返る「詐術師」と、紺野だけがその場に残された。
299 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:22:08.33 0
「シミハム、ピーチッチ、ラビ、ミーヤ、トックリーナ、ユリーネ、オリン。チェリー、サッキー、アイリーン、オカール、マー
ブル。どこまでやれるのやら」
「あなたも随分センスのない名前をつけるんですね。彼女たちの本当の名前を呼んであげたほうが、きっと喜びますよ」
「けっ。そんなもんいちいち覚えるかよ。ただのツクリモノ相手に」
わざと「ツクリモノ」の部分を強調する「詐術師」。
そして周囲の気配が消えたことを確認してから、小声で紺野に問う。
「…で。ホントのところ、どうなんだ?」
紺野はひどく退屈そうな表情を浮かべてから、ゆっくりと問いただした。
ただ、何を言いたいのかはわかっている。
「本当のところ、とは?」
「お前が研究成果という見返りなしに動くわけがないじゃん。勝てばよし、最悪全員負けちまっても、お前にはメリットがあるん
だろ?」
「私は勝ち目のない計算をしたことなど、一度もありませんよ」
詐術師の名に相応しく、実にいやらしい指摘。
紺野はそれを否定するかのように前置きをしつつ、
「ただ、どちらに転んでもいいように、次の一手は打ってますけどね」
とだけ言う。
その眼鏡の奥の目は、心なしか笑っているようにすら見えた。
300 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:22:46.55 0
「じゃああの子たちが失敗したらあたしたちの出番ってことで、いいのかな?」
突如ソファーの後ろに浮かび上がる、赤と黒の人影。
ダークネスが誇る処刑人、「赤の粛清」と「黒の粛清」。
「おいおい何の用だよ、AとRがよ」
「その呼び方やめてくださいよぉ。何か犯罪犯した未成年みたいじゃないですか」
「…相変わらずキショいなお前。つーかどっちみちおいらたち犯罪者だっての」
しなっと訴えかける「黒の粛清」に、もっともな突っ込みを入れる「詐術師」。
「赤の粛清」「黒の粛清」とはあくまでも幹部内での呼び名に過ぎない。彼女たちの粛清対象となる組織の末端の者、または敵対
組織に属する人間からは、名前を呼ぶことすら憚れるということでそれぞれがアルファベットで呼ばれていた。
「どうしました、こんなとこまでわざわざ」
紺野が単刀直入に聞く。
すると、「赤の粛清」がとびきりの笑顔で、
「そんなの、お仕事に決まってるじゃーん。じゃなきゃこんな辛気臭い場所に来ないって」
と返した。
「お仕事、ですか」
「だってさっきあんた、どっちに転んでもいいって言ったよねえ?だったらあたしがリゾナンターと負けたガキンチョを始末して
もあんたは何の文句を言えない、そうでしょ?」
いかにも意地の悪い表情をしてみせるのは、「黒の粛清」。
301 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:23:27.48 0
それに対して「赤の粛清」が抗議する。
「ずるいよ、どっちも取るなんて。どっちか一つにしないとね。あたしはリゾナンターのほうを粛清したいんだけど、そっちは?」
「あら奇遇ね、あたしは無残に負けたキッズたちを粛清したかったから。だって殺るんだったら、頭数が多いほうがいいじゃん」
「…歯ごたえある相手のほうを殺ったほうが楽しいと思うけど。ま、そんなとこまであんたに趣味合わせることもないしね。にゃはは」
粛清人同士の意地のぶつかり合いが目に見えるような、やり取り。
ふう、とため息を一つだけついて紺野は、
「あなたたちの出番がないことを祈りますよ」
とだけ言った。
それには答えず、右と左に分かれて立ち去ってゆく粛清人たち。
おーおー、粛清人なんて卑しい地位なんかに就くもんじゃないね。二人の気配が消えてから、「詐術師」が吐き捨てるように言った。
もっとも、紺野には粛清人たちの思惑など、どうでもいい話だった。
彼女が生み出したキッズたちが勝っても、負けても、そのデータは「次」に繋がる。
次こそは、完璧な素体を創造しなければ。あの、i914を超えるような。
紺野はある一人の人物を思い出す。
彼女は紺野の前任者が創り出した最高傑作であり、そして紺野がただ一人「友」と呼んだ存在。
「高橋愛」と名づけられた彼女は、後にダークネスの存在を脅かす最大の失敗作となる。
302 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 14:25:10.98 0
>>295-301 投稿完了。
お手数ですが代理投稿お願いします。
次回は最後に名前が出てきた人の番外編です。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ここまで
以上代理投下終了
最初のみ32行オーバーでしたので1行頭詰めましたm(__)m
303 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 15:57:36.75 0
転載乙です
304 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:12:17.59 0
まいっはーとめーぐると梅さんどこーww
305 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:17:21.79 0
>>304 多分マルシェの実験失敗で・・・。。・゚・(ノД‘)・゚・。
306 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:22:30.28 0
鞘師以外の910期の能力が今一戦闘で生かしづらくて困る
307 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:25:23.19 0
308 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:32:20.58 0
鞘師と工藤以外は後方支援でいいよ
309 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 17:33:36.93 0
>>306 そのひとり言どうしてほしいの?
>>307さんみたいにアドバイスくれってこと?
でも別に困ってない人多いみたいだよ
310 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 18:23:04.47 O
最近は何でもかんでもやたら噛みつく阿呆がいるんだなw
311 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 20:03:27.07 0
312 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 20:40:56.80 0
>>310 噛みついたつもりじゃないよ
純粋に疑問だったから
そんな風に思えたならすまん
313 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 21:54:33.84 O
落ちるな
314 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 22:02:37.94 0
落とそう
315 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 22:37:36.07 0
落ちれば
316 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 23:00:30.69 O
落ちたら死ぬで
317 :
p223185-ffoma1yoyogi.tokyo.ocn.ne.jp:2013/01/15(火) 23:10:10.97 I
オリジナルの能力設定でも構わないと?
318 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 23:14:59.48 0
鞘師以外は皆曖昧だよ
319 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 23:18:17.94 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/640.html の続き
(ぜんかいまでのあらすじ)
わるい奴らからにげてぇ、まーがみんなとジャンプしたんですけどぉ(ブフォ
ゆきのなかに落っこちてぇ、いぬ?人間がたくさんおそいかかってきたんですけどぉ
だーいしとさやしすんがやっつけたんですぅ
で、はるなんがチョコレートを(ブフォ
まほうで出してぇだーいしがチョコまみれになったんでぇ
まーの家でせんたくしたんですよ
そしたらまーの家にとり人間が来てぇ、ちちがけがしちゃったんですけど
だーいしがビビーッ!ってすごいの出してぇ、とり人間をやっつけたんですぅ
そしたらこんどはなんかぁ、だーいしのおともだち?が来てぇ
え?あ?なんですか巻きって?のり巻き?(ブフォ
「やっと見つけた!久し振りダーイシ!」
お前か・・・ドロシーの番犬、いや番狐
"風のフーカ"
私の古巣、ドロシー近衛騎士団の一員。
私より若年ではあるが隊に合格した実力者だ
「わざわざこんなところまで何の用だ?」
何の用かはもう分かっている・・・が、私はわざとらしくとぼけた
"わざわざこんなところまで"という部分は限りなく本音だが
その言葉にフーカは少しイラっとした様子で
キツネ目を更に吊り上げながら声を張り上げる
「いい加減に隊に戻ってダーイシ、ドロシー様も心配してるわ」
「何度も言っているようにこちらでの用が済むまで戻る気はない」
小さな箱庭の平穏が何だというのだ?必要もない番兵が居ようが居まいが関係ないだろう
そんなことよりも私にはやるべきことがある・・・やるべきことが!
「これ以上はドロシー様も黙ってないわ、下手すれば反逆罪よ」
「反逆?私用で暇を貰うことが反逆だというのか?」
「ドロシー様がこの世界への干渉を禁じているのは知っているでしょ?それが反逆よ」
不干渉?この世界から尻尾を巻いて逃げ出しておいて不干渉とは笑わせる
やはり私達の選択は間違っていた。アイツの選択が正しかった
この世界に再び来てその確信はどんどん強いものになっている
過ちのケジメは、私がこの手でつける
「どうしても戻らない?」
「くどい!」
再びの問いに私が答えるとフーカは目を閉じ、ふぅ・・・とため息をついた
「じゃあ仕方ないね。力づくで連れて帰る!剣を抜いて!」
「出来るのか?お前に」
無駄な事を・・・今までの手合わせでお前は私に勝ったことがないじゃないか
やるだけ無駄。でも剣を以って挑んでくる者には剣で応えるのが私の流儀
鞘から双剣、銀牙と月光をゆっくりと引き抜く
頬に風を感じる・・・周囲に遮るものの無い山頂。フーカにはいささか有利な戦場か
「いくよっ!手加減しないからね!」
フーカが手に持った重構造の刃を持つ短剣、風裂剣をシャッ!と振る
特殊な構造の剣を高速で振ることで発生させるカマイタチ現象
それを使った遠距離攻撃がフーカの戦闘スタイルだ。勿論、風裂剣は誰にでも使いこなせるものではない。
風向き、風の流れを読み、それを捉える力
それがフーカの一族、『風狐』が持つ特別な能力であり風裂剣を代々伝承する所以だ。
シャッ!シャッ!シャッ!
遠い間合いから次々に放たれる真空刃
ビッ!、ビッ!、ビッ!・・・私の耳、腰、腿を真空刃が掠め、軽い痛みと共に血が跳ねる。
いずれも斬られたのは薄皮一枚だけ。ここは高所過ぎて風の流れが荒く乱れている。
フーカもどうやらまだここの風を完全には読めていないようだ。
速攻あるのみ!姿勢を出来る限り低くして地面を蹴る
的を小さく、低く、素早く・・・飛び道具を持った相手に対するときの定石
斜め前、反転して逆の斜め、また反転して斜めへ
ただでさえ小さい私が更に小さくなり不規則なジグザグの軌道で走る
博打の要素も強いが恐らくフーカにはこの動きは捉えらないはずだ
「くうっ!相変わらずちょこまかとぉ!」
ザッ、ザザッ!・・・ワンテンポ遅れで逸れた真空刃が私の脇の地面を削っていく
今はいい。が、あまりに接近し過ぎればさすがに真空刃を正面からマトモに当てられてしまうだろう
駆けながら、銀牙と月光と柄の尻の部分で連結させる・・・
ここは道場ではない。手加減は出来ない。かつて共に修練を積んだ妹弟子を殺めるのか?
・・・今更私は何を迷っている?そんな覚悟はとうの昔にしてきたはずだ。
真剣勝負は迷った方が負け。ここで私は・・・負けるわけにはいかないっ!
覚悟を決めて足を止め、連結した銀牙と月光を大きく振りかぶる
ビシッ!鋭い痛みが走る。真空刃が左の上腕を掠め、大きく抉った。迸る鮮血
だが惜しかったな、フーカ
「終わりだっ!」
右手で連結しブーメラン状に変形した銀牙月光の投擲姿勢に入ったその時、私の視界に意表を突く光景が飛び込んできた
風裂剣を構えた姿勢からゆっくりと糸の切れた人形のように膝からガクッ、と崩れ落ちるフーカの姿
そしてフーカが崩れ落ちた背後に姿を見せた人影
「貴様っ!何のつもりだ!?」
右の掌を前に突き出しているその人影・・・サトウマサキ
奴が跳躍(ジャンプ)でフーカの背後に回って延髄を一撃し、昏倒させたのだ
「あゆみんさぁ・・・」
マサキがいつもとは異なる神妙な表情で口を開いた
・・・って、あゆみん!?なぜその呼び名を知っている?コイツ、まさか!!!
「お友達と殺し合うなんて悲しすぎるでしょ〜」
・・・”ちち”がその能力を持っている時点で気付くべきだった。
読まれた・・・こいつには全部読まれていたのだ。私の目的も、迷いも、素性も全て・・・な、なんてこったい!!!
嘘だっ!嘘だね!絶対嘘だ!
あーあーあー信じない!信じないぞー!コイツに全部読まれていたなんて絶対に認めないっ!!!
「信じないのは勝手だけどさ。現実見ようよ、あゆみん」
妙に醒めた表情だったマサキの口元がニヤリ、と動いた
あぁ・・・あぁぁ・・・もうダメだぁ!
私は膝を落とし、ガックリと項垂れる
「大丈夫あゆみん?今日がつらくても明日はハッピーだから」
・・・プチっ
その一言で私の中で何かがキレる音がした
「何がハッピーだ!貴様に私の何が分かる!!!」
「わかるよ」
その声にぞっ、と私の中に寒気が走った。
なぜかはわからない。普段のコイツとは違うトーンの低い声だったからか
「あゆみんがとんでもないからまわりをしようとしてることだけはわかるよ」
「かっ・・・何だと!?」
「でも安心して。まーがあゆみんを止めるからさ」
空回り?私のしようとしていることが空回りだと言うのか?
確かに大昔の、もはや誰も覚えていない話、ドロシー達も放棄した過ち
だが・・・
「私はやるぞ!たとえたった一人でも。誰にも邪魔はさせない!」
「ダメだよ。それ以上その剣はよごさせないから」
どうあっても私を止めるというのか?ならばコイツも・・・
銀牙月光を握る手に力を込めたその瞬間、またも空間が歪んだ
「あゆみん危ないっ!」
瞬時に私の目と鼻の先にマサキ(と倒れているフーカ)が現れ、更に空間が歪む
また跳躍!?
どさっ!ガツッ、痛ってえええええええええええええええええ!
顔面から岩肌に落とされた!!!
「貴様っ!いい加減に・・・」
「あゆみんゴメン!急だったから!ほら、アレアレ」
ドーン!という爆音と共にマサキが指差す方向を見て私は愕然とした
もうもうと黒い煙を上げる山・・・とてつもなく焦げ臭い匂い
対面の山の頂きが丸丸半分消滅している
アレはマサキの家のあった・・・私達が先程まで戦っていた場所か!?
「あいつだよ!あの人形が!」
またもマサキの指差す方向を私は見上げた
宙に浮かぶ黒い十字架のような姿・・・私はそれに見覚えがある
スケアクロウ・・・ドロシーの操る魔人形。奴までこっちの世界に来ていたのか!
「ダ、ダーイシ・・・」
昏倒していたフーカが目を覚ました
「フーカ、どういうことだこれは?」
「逃げてダーイシ・・・アイツは貴方と・・・ンを殺しに来た・・・」
・・・ン?掠れた声でフーカの言うことが聴き取れない
「ヤバい!またくるよあゆみん!」
スケアクロウがこちらに気付き、ゆっくりと身体を旋回させて
腹話術人形のようなその口を開いた
マズい!口の中が紅く光っている・・・先程山頂を消滅させた熱線を放つ気だ
更に、スケアクロウの身体から無数の黒い影が放たれる
黒い鎌のようなそれは明らかにこちらに向かってクルクルと飛来していた
「やっば!あゆみん!アイツ心が読めないんだけど!」
「当然だ!奴には脳味噌がない!ただの操り人形だ!」
「あああっもうダメだよ!遠くに跳ぶよあゆみん!ウールートーラー・・・」
コーン!
「ちょ!?」
回転して死角から飛んできた”鎌”の一つがマサキの頭を直撃した
「ジャ・・・がびんぼよーん」
くるくると回転しながらバタン、と倒れるマサキ
おおおい!何が不干渉だ!完全にこっちの人間を巻き込んでるぞ!
幸いにしては”刃”の部分は当たっていないようだが・・・ジャンプを封じられたっ!
・・・えええいっ!もうやるしかないっ!
「銀牙!月光!」
チーン、と銀牙月光の柄の音叉を打ち合わせ共鳴させる
間に合え!
「共・鳴・剣!」
スケアクロウの口の紅い光がどんどん大きくなっていく
マズい!こちらの共鳴増幅より向こうのチャージが僅かに先か!
ザクっ!ザクっ!
痛っ!次々と身体に”鎌”が突き刺さり、血が噴き出す・・・
でも共鳴が完成するまでは動けない
マサキを、こっちの世界の人間を巻き込むわけにはいかない
刺し違えてでもコイツは倒すっ!!!
「風・裂・剣!疾風千刃(Vortex Blade)!」
フーカ!お前何を!?
立ち上がったフーカが滅茶苦茶に風裂剣を振り回し次々と鎌鼬を放ち続ける
四方八方から飛来する黒い鎌が次々と鎌鼬で真っ二つになっていく
「フーカ!」
「ごめんなさい、私がちゃんとダーイシを連れ帰れればこんなことにはならなかった」
「バカな真似はやめろ!お前までドロシーを敵に回すことはないっ!」
「鎌は私が何とかするから!共鳴剣をっ!」
銀牙と月光の咆哮が重なり合い、ハーモニーを奏でる
もうすぐ共鳴が完了するっ!!!
しかし、顔を上げた私が見たのは絶望的な光景だった
顔を照らす真っ赤な光
既にスケアクロウの口から放たれた熱線が目前まで迫っている
間に合わなかった!これまでか!畜生っ!!!
「風・裂・剣!爆風烈波(BlastWave)!!!」
突然の衝撃・・・横殴りの凄ましい風が、私とマサキの身体を宙に舞い上げ、吹き飛ばした
フーカが風を集めて放った爆風・・・あいつ!!!
「フーカ!!!」
爆風で宙に投げ出された私達の身体はスケアクロウの熱線の射線から逸れ
私の目の前でフーカは
「さよなら、ダーイシ」
笑顔・・・なんで・・・
フーカは熱線に飲み込まれ
熱線の爆発が私達の身体を更に遠くに吹き飛ばした
「うぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
私の咆哮が銀牙と月光の咆哮と混ざりあう
ヴォン!双剣、そして私の身体を蒼い光が包んだ
吹っ飛ばされながら全力でエビ反りの姿勢になって、戻す反動で無理矢理身体をスケアクロウの方へ向ける
カカシ野郎・・・ドロシー・・・絶対に許さないっ!!!
「うおおおおおおおおおおっ!!!共・鳴・剣!!!HowlingBlade!!!」
銀牙と月光を交差させ全力で振り抜き、蒼い光を纏った咆哮をカカシ野郎に向かって放つ
私は宙を崖下へと落下しながら放った音速の蒼い咆哮がカカシ野郎の身体を貫いて粉々に四散させるのを見届け、静かに目を閉じた
フーカ、仇は取ったぞ・・・
背中から全身に感じる大気の摩擦
凄い勢いで崖下へと落下している
即死、しなければ私の身体なら回復の目はあるが
恐らくこの高さから地面に叩きつけられれば一瞬で身体は粉々になるだろう
・・・ここまでか
マサキはどうしただろう、無事だろうか?
目を開けて宙を見回すが、それらしい姿は見えない
目を覚まして跳躍しているといいが
再び、目を閉じる・・・意外と長いな
あの山はどんだけ高かったんだ
瞼の裏にぼんやりとアイツの顔が浮かぶ
(後ヲタノムダ)
アイツの声・・・幻聴か?
済まない、約束は守れそうにない
全く嫌になる・・・自分の無力さが
こっちに来て結局何が出来た?
私は未だ何事も為せていない
・・・まだだ!
私は再び目を見開き、最後の賭けを試すことにした
「頼む!銀牙、月光!」
以上、VariableBlade 第5話 「風の刃と黒い案山子」でした
・・・も、もうこの話覚えてる人居ませんよね?(震え声)
10期オーデネタやろうとしたら11期オーデも終わっちゃったというね
331 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 23:47:44.07 0
おかえりいいいいいい!!!
待ってたネタが復活するのは嬉しいねえ
332 :
名無し募集中。。。:2013/01/15(火) 23:55:11.85 0
> 10期オーデネタやろうとしたら11期オーデも終わっちゃったというね
あるあるw
333 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 00:21:53.85 O
最近なつかしい人が次々帰ってくるね
いいこといいこと
334 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 00:44:37.27 0
おやす眠々打破
335 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 01:21:18.13 0
覚えてるでえ
336 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 03:45:05.30 O
ほ
337 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 04:46:22.44 O
ほ
338 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 04:50:52.27 0
り
339 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 05:10:58.41 O
ほ
340 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 07:13:46.76 I
ほぜーん
341 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 07:24:05.67 O
1人の朝ね
342 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 08:12:05.41 0
悲しみがこだまする
343 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 09:51:49.72 0
悲しみがこだまする音ってどんな感じだろうね
344 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 10:02:48.16 T
>>330 本当に心待ちにしてました
おかえりなさいまし
インフルエンザブレード本当に好きです
345 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 12:22:46.41 0
Tて何?
346 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 13:31:10.87 O
この歓迎ぶりにもしかしたら俺も……と久しぶりに復帰しようと一瞬思ったけど
投稿終了後につくレスが保全だらけだったら死ぬほどブルーになりそうだから断念しました
347 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 13:44:47.82 0
348 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 13:49:07.41 T
Tはお試し●をつかってると表示されるらしいよ
とはいえOの時もあるからよくわからんね
349 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 13:49:29.47 T
Oじゃなくて0だった
350 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 15:52:25.51 0
賑やかになってきたな
351 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 17:28:19.33 0
352 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 17:41:55.48 0
待機作者ってどれくらいいるんだろw
自分自身もそうといえばそうかもしれんけど
353 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 19:19:12.68 0
結構な人数が待機してる予感w
354 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 19:30:27.37 0
待機児童みたいな言われようw
355 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 20:36:57.53 0
書き手は多いと思うよ。
自分は今ストック貯めてる所だけど。
356 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 20:38:17.66 0
>>346 書けるんだったら書こうよw 書けない人も多いようだからさw
357 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 20:39:13.71 0
358 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 21:07:38.68 O
保全レス以外のレス欲しければ貰えるような努力をしなさい
周りの話見てみればなんで自分の話だけレスがもらえないのか見えてくるはずだぞ
359 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 21:34:24.08 0
正直保全だけで手一杯で読む暇がない
いつも後でまとめて読んでるから感想なくても気にしないでほしい
でも作者さんは感想なかったら寂しいだろうなあ
360 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 21:44:48.42 0
まぁ書いてる人が重複してるのは間違いない
361 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 21:50:42.30 0
重複してなかったら怖いわw
1000以上あるのに
362 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 21:51:02.27 0
>>359 どんだけ保全してんのよw
俺も手伝います
363 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 22:07:35.26 O
そんなに感想レスないかな?
一つの話に概ね2から3は感想レスついてる気がするけど
364 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 22:25:23.43 T
俺もある程度たまってからまとめて読むタイプなので
感想を伝えるタイミングがないんよね
365 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 22:40:20.01 0
いつ感想を書くのか
今でしょう
366 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 22:44:26.85 0
じゃあいつやるか!?
↓
367 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 22:58:28.16 0
感想書けっていってもつまらなかったとか書いたら怒るくせに
368 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 23:03:38.78 0
369 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 23:05:57.78 0
つまらなかったwwwwwwww
370 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 23:37:35.78 0
まあつまらなかったっていうド直球のを貰うのは落ち込むけど
それでも読んでもらえてるなって思えるなら感想が少なくたって
書く人は書くよ。
371 :
名無し募集中。。。:2013/01/16(水) 23:49:45.74 0
いやダメだ
そういうシビアな所がこのスレの良さだろう
372 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 01:15:24.53 0
まぁ楽しくやろうぜ
↑
テキトー作品作者
373 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 03:52:55.59 0
とりあえずねるなんと
374 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 04:01:39.77 0
リカナントブルーとかリサナントブルーとかリホナントブルーとか
375 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 05:57:23.81 0
朝になっちまった!
376 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 07:19:56.54 0
暗い朝だなあ
377 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 07:53:09.88 I
起きナント
378 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 10:18:11.94 0
お前らが全員面白ぇぇぇって言う話書いてやるぜ
誰かが
379 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 11:26:22.64 T
380 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 12:20:27.80 O
昔よく投稿してた作者だけど
作品投稿したのに何事もなかったかのように雑談レスが続いたり保全レスしかつかないのはザラだったよ
読者が食いつきやすいネタとか入れてみたりしたけど見向きもされなかった
ただ何とか完結させた時に一個だけ『完結お疲れ様でした』 ってレスがついててそれだけでも続けててよかったなあと思った
そんな古参作者の昔話もあるよ
381 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 12:54:07.03 0
昔っていつくらい?
382 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 14:49:53.61 0
ザラってほどではなかったような…
383 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 15:29:48.39 O
384 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 16:06:24.02 0
>>383 それもそうだねごめんw
特定しようと思ったわけじゃなく古参ってどれくらいだろと思って
385 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 17:35:00.09 0
り○
386 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 17:39:48.82 0
充
387 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 17:41:34.90 O
何故に伏せ字w
388 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 17:47:20.82 T
゜ 。 ゜ ゜ 。 o
o ゜
_______ │ 。 * o
|| / / || | , 。 ___ ゜
|l ' / || | . o 。 . |ロ:::ロロ::: o ゜
||ノハヽo ||゚ .| 。 __ . ゚ |ロ: o::. ゚ * ゜
||´・_o・) .|| | |::::。 :|_ o.|:::ロロ:: 。 ゚ ゚
───∪-∪-───┐ |::::.::::|::::| |ロ:::ロロ o
. │ |:。: :::|::::| |::: o : 。
寒いだ
389 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 17:57:18.31 0
り●り●
390 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 18:31:24.38 O
伏せ字にされればされるほどこうふ…いや気になるの
391 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 18:33:50.23 0
川*^A^)<そんなに気になりますですか ハイハイ
392 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 20:22:15.82 T
保
393 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 20:31:19.52 0
Li○かRi○ならある程度絞り込める
394 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 21:57:50.29 O
ノ|c| ・e・)b <リサぬん!
395 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 22:21:18.11 0
beybey
396 :
名無し募集中。。。:2013/01/17(木) 23:37:13.79 T
川´・_o・)<ソッカー
397 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 01:37:54.45 0
えり●りん
ノノ*^ー^)<寝ますよ?
398 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 01:50:52.56 0
一緒に寝よう
399 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 02:13:41.01 0
いやダメだ俺が先に約束したんだぞ!
400 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 03:59:50.85 0
是非僕と
401 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 04:00:59.32 0
|||9|‘_ゝ‘)
402 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 05:31:15.82 0
殺られるぞ
403 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 07:23:53.15 I
オハナントー
404 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 09:52:36.53 0
お早う
405 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:18:32.48 0
406 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:19:22.33 0
§ § §
電話に出た道重さゆみは、本題に入る前にれいなの声の調子から何かを感じ取ったらしい。
「すぐ近くまで来てるから直接話がしたい」と、いったん電話を切った。
やはり、長年連れ添った間柄だけあって、見えない絆のようなものを感じる。
さゆみがいてくれたことが、今のれいなにとっては本当にありがたかった。
そうでなければ、こんなに冷静でいられたかどうか自信がない。
ほどなく、部屋の扉が開けられ、急いで駆け付けたのだろうことが明らかな、上気した顔のさゆみの顔が覗いた。
「ごめんな、さゆ。急に」
ふと涙が込み上げそうになり、それを慌ててごまかすように笑顔を作る。
「ううん」と首を振るさゆみの不安げな顔には、笑顔は浮かばない。
「れいな、どうしたの?何かあった?」
だが、心配そうな声の中に含まれる優しさは、れいなの心を落ち着かせてくれた。
同時に、決心がはっきりと固まる。
長年の仲間への感謝の気持ちが改めて湧き上がった。
「さゆ、驚かんで聞いてほしいっちゃけど」
そう前置きし、れいなは先ほどの件をさゆみに話し出した。
“死神”が自分の前に姿を現したこと。
その姿は自分以外には見えなかったこと。
自分か優樹のどちらかが死ぬ運命にあるらしいということ。
“死神”曰く、れいながそれを決めてもいいとのこと――――
407 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:19:56.87 0
「やけんれーなは……れーなを連れてけって言おうと思っとー。次あいつに会ったとき」
「れいな……だけど……」
れいなが何を言おうとしているのかは、話の途中で察していたらしいさゆみだったが、改めてはっきりと言い切られたその言葉に苦しげな表情を作る。
「れいな一人を犠牲になんてできんよ…!」
「今度はれーなの番…ってだけ。他のみんなにはこのこと内緒にしといてくれん?」
「何か他に方法を考えよ?なんとかなるかもしれないじゃん。ううん、なるよきっと」
必死で感情を昂らせまいとしているさゆみの目には、先ほどれいなが押し殺したものが光っている。
「うん、それはれーなも考えた。でももしその間に佐藤が死んだら、れーなは自分のこと一生許せん」
「れいな……」
付き合いが長いからこそ、伝わるものがある。
れいなの決心が、もう絶対に揺らぐものではないことは、さゆみには痛いほどに分かっているはずだった。
そして、こう言えばさゆみが何も言えなくなることを、れいなはよく分かっていた。
「さゆ、あとのことはよろしく。さゆなられーながおらんでもやれるけん。だかられーなはこうやって安心して決められるとよ」
れいなが向けた笑顔の先で、さゆみの目に溜まっていたものがついに溢れ出す。
静かに涙を流すさゆみにれいなが手を伸ばしかけたとき、小さな物音がした。
「フクちゃん……」
振り向いたれいなの目に、部屋の入口で呆然と立ち尽くす聖の姿が映った。
「聞いとったと……?」
「すみません……。でも……気になって……。田中さん、ちょっと変だったし、道重さんも不安そうな顔だったし……」
先ほどに増して泣きそうな顔の聖に、れいなは首を振る。
408 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:20:41.74 0
「いいよ、もともとフクちゃんにも聞いてもらうべきやったかもしれん」
れいながいなくなったら、キャリアで言えば聖はさゆみについで2番目に長いメンバーになる。
それを改めて思い出し、れいなは真剣な目を聖に向けた。
「フクちゃん、さゆを支えてやって。これからはフクちゃんの役目やけん」
「はい、分かりました」
力強く頷きを返す聖に歩み寄り、れいなは肩を軽く叩いた。
「頼もしいやん。じゃ、下に降りよ。店放ったらかしにしとったらマズい」
そう言い、先頭に立って階段を降りる。
階段を降り切った先――店内には、再び黒いスーツの男の姿があった。
「戻って来とったと?ちょうどよかった」
さっきとは違う、落ち着いた口調で“死神”に話しかける。
「先ほどの件、ご自身で決めることにされたのですか?」
対して、“死神”は先ほどとまるで変わらない無感情な声を返す。
「れいな、そこにその…“死神”が……いるの?本当に?」
「うん、おる。つい今も喋りよーけど声も聞こえん?」
「さゆみにはまったく……フクちゃんは?」
「いえ、私も全然……」
「そっか、佐藤と工藤も見えよらんやったけん。やっぱれーなにしか見えんってことやね」
ある意味、よかったと思う。
そのおかげで、自分で選ぶことができて。
409 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:21:23.16 0
「連れてくんやったられーなを連れてけ。その代わり佐藤には指一本触れんな」
“死神”を真っ直ぐ見据えながら、はっきりとそう言う。
息を呑む気配が、背後から伝わってきた。
「よろしいのですか?」
「いい」
相変わらず感情の感じられない表情と口調で念を押す“死神”に、れいなは即答を返す。
「そうですか、そういうことでしたらそのように―――」
れいなの言葉に“死神”がそう応えかけたとき、ドアのベルが騒々しく鳴った。
続いて、静かに……しかし大勢の人間がドアから入ってくる。
「なんで……?」
先ほど家路についたはずの佐藤と工藤をはじめ、全員の顔が揃っているのを知り、れいなは呆然と視線をさまよわせた。
「すみません…!私が田中さんの話を盗み“聞き”しました。本当にごめんなさい!」
揺れ動く視線が重なった瞬間、鈴木香音が勢いよく頭を下げる。
突然の香音の謝罪の意味をれいなが理解するのと同時に、飯窪春菜がそれを庇うようにいつもに増して高い声を張り上げる。
「鈴木さんは悪くないんです。私が鈴木さんにお願いしたんです」
「まーちゃんが『田中さんの様子が何か変だった』って泣きそうな声で電話してきて…」
春菜の言葉に重ねて、石田亜佑美が訴えかけるようにしてそう続ける。
思わず優樹の方を見遣る。
優樹は、隣の遥とともにれいなに黙って視線を注いでいた。
410 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:22:22.61 0
あのとき、優樹は異変を感じているような素振りをまったく見せなかった。
だが、いつも通りに見える振る舞いの裏では、れいなのことを心配していたのだ。
優樹の精神的な成長を感じ、つい頬が緩む。
「…そっか。まあ知ってしまったことはしょうがないっちゃん。けど……運命は変えられん」
その笑みを押し殺し、れいなは素っ気なくそう言った。
日々成長している姿を再確認した今、なおさら優樹を死なせるわけにはいかない。
自分が身を挺して守ってやらなければならないと、改めて強く思った。
「運命?そんなの田中さんらしくないですよ」
「なん…?」
思わぬ言葉を投げかけられ、れいなはその声の主に目をやる。
そこには、強い意志を感じさせる目をした鞘師里保の姿があった。
「確かにそんな言い方れーならしくないかもしれん。けど、こうするしかなかろうが」
優樹の方を見ないようにしながらそう返す言葉には、知らず腹立ちが混じった。
運命などという都合のいい言葉を盾に自分の言動を正当化することは、自分自身好きではない。
だが、そうとでも言わなければ、優樹は―――
「うちらはいつまでも守ってもらう立場でいたくない!田中さんたちと肩を並べたいっちゃん!一緒に戦いったいちゃん!えりたちのことそんなに信じられんと!?」
「……!」
そのとき、れいなの腹立ちとは比べものにならないくらいの怒気を含んだ生田衣梨奈の声が響いた。
執り成すように腕を掴む香音の手を払い除け、れいなを睨みつける。
「いや、信じとらんいうわけじゃないけど……」
411 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:23:16.08 0
その迫力にたじろぎながら、れいなが返すべき言葉を探したとき、それまで黙っていた“死神”が口を挟んだ。
「どうします?先ほどの言葉は撤回して私に一任されますか?」
激情の塊のような衣梨奈とは対照的に無機質な“死神”の声に、れいなの感情が引き戻される。
「撤回なんてせん。あんたはさっきれーなが言った通りにすればいい」
里保や衣梨奈の強い視線、かけられた激しい言葉を引き剥がすように、れいなは“死神”へと体を向けた。
そして自分の決定を変えるつもりがないことを、“死神”とともに暗にこの場の全員に告げる。
「田中さん、そこに“死神”が見えるんですね?そしてたった今、“死神”は田中さんに何か話してたんですね?」
「おる。さっきからずっと。で、今喋っとった」
“死神”の返答より早く背後から聞こえた里保の問いに、背中を向けたまま短く答える。
「……いえ、いません。田中さん、“死神”なんて……そこにはいません」
「はぁ?なん言いよう?」
思わず再び振り返る。
そこには、先ほどと同じく強い光を湛えた里保の目があった。
「鞘師には見えんし聞こえんだけやん。実際に目の前におる言うとろーが」
自分に見えないからといって勝手に「いない」と断言するその態度にカチンとくる。
その感情を反映して、日頃であれば怯ませたかもしれないかなり不機嫌な声が出たが、里保は一歩も退かなかった。
「はい、私には見えないし聞こえません。はるなんの“五感共鳴”で田中さんの視覚と聴覚に繋いでもらった―――目でも耳でも」
「―――っ!?」
思わず視線を動かした先で、春菜が小さく頷いた。
412 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 11:24:08.25 0
413 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 12:11:44.33 0
りほりほの一言が気になる所で止めるねえ。
ということはれいなが見ているのは…?
続きが楽しみです。
414 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 12:37:13.27 0
まず題名を書いてくれないと何の話かすらも分からんし
415 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 13:58:20.13 0
416 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 13:59:16.44 0
417 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 14:03:20.66 0
はるなんの能力の使い方いいなあ
次回wktk
418 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 14:05:16.71 O
更新乙です
さゆとれいなのやりとりにぐっと来ました
次回も楽しみにしてます
419 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 16:05:36.99 O
帰って読みます
420 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 18:04:37.31 I
良作?いや名作!
だからホゼナント
421 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 20:13:45.94 0
あげ
422 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 20:15:30.06 0
はてさてその正体は
423 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 20:27:39.97 0
>>412 生田がくってかかるトコでウルッときてしまった
昼休みに読まなくてよかったw
424 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 21:19:02.97 O
過去作読みたいんだが軒並みリンクが死んでた
生きてるところってまだあるのかなあ
425 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 21:25:50.32 0
426 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 21:45:11.44 O
>>425 tnx
読んで共鳴しまくろうと思います
427 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 22:40:54.09 O
り○ナント
428 :
名無し募集中。。。:2013/01/18(金) 23:35:48.12 O
ねるナント
429 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 00:08:08.76 O
と思ったけどやっぱり眠れナント
430 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 00:10:23.49 0
ぴんく
431 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 00:23:34.50 T
>>425 移設お疲れ様です
そしてありがとう
@wikiが読みやすくて良いですな
432 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 01:26:06.12 O
落としてたまるか金の玉
433 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 03:23:19.59 0
やけん
434 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 06:22:51.62 0
おはなんと
435 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 06:26:25.76 0
おはよー
436 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 07:24:12.30 I
当然保全
437 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 09:35:10.34 O
ほぜ
438 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 11:37:56.36 0
今更なのだがまとめwikiの長編のところに放置するといつの間にか消えるとか書いてあるのに消えなかった件
439 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 12:30:23.00 0
440 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 13:04:00.54 O
さてさて更新ラッシュの週末がやってきましたよ
441 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:12:26.82 0
442 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:13:35.74 0
「どういう…こと?」
思考が混乱する。
れいなにしか見えない“死神”。
れいなにだけは見える“死神”。
でも、れいなの視覚を通したはずの里保には見えない“死神”―――
「いないんです、田中さん。“死神”なんて存在しない。田中さんだって最初はバカバカしいと思って信じなかったでしょう?」
「確かにそれはそうっちゃけど……」
自分はどうしてその存在を受け入れたのだろう。
いつの間に完全に受け入れてしまったのだろう。
確かに目の前にいるのに、自分以外に誰も見えなかったからだろうか。
いや、それもあるが……多分一番重要なのはそこではない―――
「“死神”は、田中さん自身と優樹ちゃん、2人の命を天秤にかけてみせることで、その選択だけに田中さんの思考を向けさせた。田中さんの性格を利用したんです」
そう、そうだ。
れいな自身の魂をどうこうという話だけであれば、きっと鼻で笑っていられた。
だが、自分か優樹のどちらか片方だけが死ぬと言われたことで動揺し、そこから先はそれ以外のことを考えられなかったことに、今さらながら気付く。
“死神”の存在自体に疑問を抱くことを、それ以降まったくしなかったことに。
「田中さんの視覚を繋いでもらった私に見えない……ということは、田中さんの目にも本当は映っていないってことです。“死神”なんて存在しないんです、最初から」
「やけど……」
里保の言うことは分かる。
改めて考えると、“死神”の存在をこうも無抵抗に受け入れてしまった自分が腹立たしくさえある。
だが、里保の目には映っていなくとも、自分にはこうしている今も実際に見えているという歴然たる事実が―――
443 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:14:29.50 0
「“死神”はいません。でも、“死神”を作り出した“犯人”はいます。この中に」
「―――ッ!」
驚きが突き抜けた。
それこそ、“死神”に死を宣告されたときの比ではなかった。
「…香音ちゃん、どうだった?」
言葉を失うれいなから一旦視線を外し、里保は香音を振り返る。
「いたよ。今の里保ちゃんの言葉を聞いて、顔ではうまく演技してたけど、心臓が“嘘つきの音”を鳴らした人」
「そっか。思ってた人だった?」
「うん」
どこか、込み上げる怒りを必死で押し殺したようなトーンで為される2人の会話は、れいなでさえ口を挟めない空気を持っていた。
「視覚を共有しているはずなのに、片方には見えて片方には見えない。…なら、答えは一つです。田中さんは視覚を通して見てないんです」
れいなに視線を戻し、里保は話を続ける。
「視覚を通して見てない?どういうこと?」
「脳が錯覚を起こしてるってことです。『見えている』『聞こえている』って」
「脳が?……それって!?」
「そうです。“精神干渉”です」
再びの衝撃とともに、懐かしい顔が一瞬れいなの頭に浮かぶ。
だが、今はもうこの場にはいないその人物が――新垣里沙が“犯人”であるわけはない。
だとするならば―――
「香音ちゃんが心臓の音をはっきり“聞”いてる。言い逃れはできないよ―――フクちゃん」
444 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:15:12.31 0
再びれいなから外れた里保の視線が、後ろに立つ聖へと一直線に向けられる。
里保のものだけではなく、全員の視線がその青ざめた顔に突き刺さっていた。
思えば、“死神”がれいなの前に現れた際には、2度とも近くに聖がいた。
最初のときも、“死神”が去った後に初めて来た振りをして、実はずっとすぐ背後にいたのかもしれない―――
「違う…違うよ……!私じゃない!確かに新垣さんの“精神干渉”は“複写”して持ってるけど……でも!私がそんなことするはずないじゃん!」
動揺と怒りと困惑と恐怖と……様々な感情が入り混じった表情で必死に抗弁する聖の反応は、れいなにはごく自然のもののように見えた。
少なくとも“犯人”らしさは感じられない。
だが、れいなよりずっと日頃の付き合いが深いはずの里保の目は、揺るぎない怒りを込めて聖を貫いている。
「心臓の音だって、『この中に犯人がいる』なんて急に言われたからびっくりして―――」
「それはただの最後の決め手。疑いの一番の理由は、心臓の音でも“精神干渉”のことでもない」
「え……?」
「田中さんが『自分を犠牲にする』って言ったとき、まったく逆らわなかったよね?それを当然のように受け入れた。ただ一人だけ」
そういえばそうだったと、また今さらのように思い至る。
同時に、ここにいるのは「物わかりよく諦める」なんてことが苦手な人間の集まりだったことを思い出す。
これまでの自分たちや、今はもうここにはいない仲間たちもまたそうであったように。
れいな一人を犠牲にはできない、何か方法を考えよう、と食い下がったさゆみ。
「運命」なんて言葉を使ってあきらめるのはれいならしくない、と強く言い切った里保。
そして、自分たちはいつまでも守られる立場でいたくない、と真っ直ぐな怒気を向けた衣梨奈の言葉を支える全員の表情。
誰一人、仕方のないことだなどとすぐに素直に受け入れたりはしなかった。
ただ一人を除いて―――
「それは……でも、それは、田中さんの思いを無駄にしないように――――」
「ッッざけんなあぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!」
445 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:16:05.56 0
聖が抗弁しかける言葉を遮り、凄まじい怒声が鳴り響いた。
店内のガラスが、食器が、そして鼓膜が、ビリビリと振動する。
反射的に片耳を抑えながら、呆気にとられた視線を声の主に向ける。
れいなに食ってかかる衣梨奈を執り成していた姿からは想像もつかない……というよりも、いつもの姿からは想像もつかない香音の姿がそこにはあった。
「待って、待ってよ香音ちゃん。私は―――」
「いい加減にしろてめぇ!!それ以上その口で喋るなッ!!聖ちゃんの姿で!声で!喋んなぁッッッ!!!」
――――ッッ!!!?
三度、衝撃に貫かれる。
同時に、腑に落ちた。
衣梨奈が、里保が、れいなに対する日頃の遠慮を忘れるくらいに、湧き上がる怒りを抑えられないでいた理由が。
冷静に見えながら、その実、これまでにないほどに香音が激昂していたそのわけが。
「聖はそんなこと言わん!絶対に言わん!」
「姿はフクちゃんでも、うちらには分かる。お前はフクちゃんじゃない」
「返せッ!聖ちゃんを返せよッッ!!」
れいなにとってさゆみが特別な存在であるように――3人にとって、聖はきっと同じ存在だろう。
それを侮辱されたときに生じる怒りの強さは、察するに余りあった。
「……どうやらさすがにもう無理ね」
ガラリと、“聖”の声の調子が変わった。
それに合わせ、表情も酷薄な薄笑いを浮かべた、普段の聖からはかけ離れたものになる。
同時に、ずっとれいなの“視界”の中にあった黒いスーツの男は、忽然とその姿を消した。
446 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:17:09.12 0
447 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:22:41.60 0
10レスくらいなら一気に投下出来るよ
448 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 14:51:34.95 0
おつです
いろいろ書くとネタバレにりそうなので「こう来たか」という率直な感想だけにしますw
続き待ってますよ〜
449 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 15:57:53.54 0
乗り移られ系は■でもあったなあ
450 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 17:07:29.81 O
乙です
うわああああ誰なんだあああ
続きが超気になります
451 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 18:10:30.01 0
同期の絆が熱いね
452 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 19:04:55.22 O
まとめサイトで続きを読むをクリックしてもトップページに飛ばされる…
453 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 19:59:27.87 0
ほ
454 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 20:09:42.39 0
>>452 Ver.2?
以前からそういう話が出てたけど…どうやったらいいんだろうね
今行ってみたけどそうなる
読めないね
455 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 21:14:20.10 0
ノーパンオムライサー保全
456 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 21:47:05.81 O
ノーパンワンピーサー保全
457 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 22:54:34.68 0
おまえら…w
458 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 23:07:55.54 0
ハロコンのスク水話かw
459 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 23:53:10.58 0
パンツ忘れるメンバーの多い事多い事
460 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 23:57:01.62 0
パンツの出前サービスをはじめるの
女子小学生限定サービスなの
ご注文を心から本気でお待ちしておりますの
461 :
名無し募集中。。。:2013/01/19(土) 23:59:14.43 0
道重さんやめて下さい
462 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 01:16:36.12 0
パンありでオムライス作って食べた俺が保全しますよ
463 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:10:36.33 O
ノーパンワンピーサーはワンピース好きのくどぅのことだと勘違いした僕も保全します
464 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:11:40.31 0
オナカヘッタ
465 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:15:12.10 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/696.html の番外編です
空にばら撒かれた、無数の光。
光の洪水とすら思えるこの光景には、さすがに彼女も絶句せざるを得ない。
かつてこの異国の地を彩ったと思しき瀟洒な建物たちがライトアップされ、幻想的、いや、蟲惑的にすら思える。この雰囲気の前
には、遠くに見える不細工なロケットのような巨塔ですら、素晴らしいものに見えてしまう。
…観光に来たわけじゃ、ない。
下手をすると飲まれてしまいそうな、空気。
それを跳ね除けてから、女は海岸通りから、路地裏へと入る。
栗色に近い金髪、派手な装飾の赤いジャケット。女のいでたちはいくらここが異国とは言え、決して誉められる性質のものではな
い。むしろ、ある種の危険さえ呼び寄せる。
女が躊躇いもせずに入った、路地裏。
そこはまた、別の意味での別世界だった。
細い路地に、詰め込まれたかのような細長い看板の数々。空を見上げても空は見えず、わけのわからない漢字らしき文字が書き込
まれた看板は、表通りと同様ネオンサインで彩られる。
ただ、こちらには明らかに毒がある。そう女は感じた。
かつて魔都と称されたこの街の空気を、この路地裏は今も色濃く残していた。
道のあちこちで、怪しげな輩が声を潜めて話し合っている。中には、非合法と思しき薬物をやり取りしている連中も居た。もちろ
ん、今回の目的はそんなちっぽけなものではないから、見てみぬふりをした。
466 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:15:44.01 0
「おい、お前」
不意に、背後から声をかけてくるものがいた。
当然のことながらこんな街で一人歩きしようものなら、あっという間に闇の餌食となる。ただ、この女は普通ではなかった。昨日
も、そして一昨日もその手の人間には丁重にお帰りいただいている。五体満足、とまではいかずとも。
女が振り向くと、そこには女よりも少なくとも10センチは背が高い女性がいた。
髪は短く、ボーイッシュな格好をしてはいるが明らかに女であることは明らかだ。黒ずくめのパンツスーツではあるが、肩から先
の肌が露出している。戦うのに適した格好だ。
魔の都に入り込んだ女 ― 高橋愛 ― は、この女を捜していたのだ。
この場所で、日本語で話しかけてくる女、でもしやとは思ったが、まさに予感は的中。
「へえ。あんたから会いに来てくれるなんてな」
「何日か前からあたしのこと、探ってくれてるみたいじゃん。なら、会ってやろうと思ってさ」
直属の上司から渡された写真では見ていたが、実物を見ると何となくではあるが、愛のよく知る人物に似ていた。顔が似ているわ
けではない。気風が、似ているのだ。
だが、その人物も、そして目の前にいる人物も、敵。
女が、指を鳴らす。
スーツ姿の、屈強な男たちが音もなく愛の周りを取り囲む。サングラスで見えないものの、その奥にあるであろう瞳はすぐに闇の
住人であることがわかるほどの寒々しさを湛えていた。
首だけを動かし、相手の数を数える愛。
6人。いずれも鍛え上げられた肉体を武器とすることが見て取れる。並みの人間ならひと捻りで畳まれてしまうだろう。
しかし。
467 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:16:16.09 0
最初の一撃が愛の正面にいた男に加えられたとわかったのは、苦悶で男がくの字に折れ曲がって倒れた時だった。
それに気づいた隣の男が愛を捕まえにかかるが、態勢を低くしてのボディーブローで崩れ落ちる。
さすがに実力差に気づいたのだろう。4人がかりで向ってきた男たちを前に、飛び上がってのボレーシュートキックを1人目の男
にお見舞いし、連脚でもう1人を沈める。着地を待っていた馬鹿な2人には、落下しながらのニーキックを顔面に浴びせる。
あっと言う間の出来事。
いくら鍛えられたとは言え、所詮常人。能力者である愛の前には、いてもいなくても変わらない存在に過ぎない。
「さすがだね。元リゾナンターのリーダーかつエースの名前は伊達じゃないか」
「御託はええから、さっさと来るがし」
前触れもなく、女が跳躍した。
飛び上がった先にあった看板を力任せにもぎ取り、勢いのままに下の愛に向って投げつける。
まるで巨大なダーツのように、地面を抉り突き刺さる看板。ネオンと電線が弾け、爆ぜる音を周囲に撒き散らした。
この一撃ですでに、路地裏の住人たちは悲鳴を上げながら逃げていった。
だがそんなことはお構い無しに、女はそこら中の看板を次々にねじ切り、そして投下する。
逃げ遅れたものは哀れ鉄の板の餌食となった。
ものの十数秒で、路地は突き刺さった看板と、スパークしているネオンや電線による地獄絵図と化す。
「…さすがにこんなんじゃ、やられないってか」
女が下ではなく、水平方向に目を向ける。
愛は既に、同じように跳躍し路地を挟んで向こう側の看板に立っていた。
468 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:17:00.16 0
「力でごり押しのパワー型、てとこまで似てるんやな」
「は?何言ってるかわかんねえけど、おしゃべりしてる余裕なんて与えるかよ!」
まるで猛獣のように、愛に襲い掛かる女。
すぐさま愛のいる看板に飛び移り、その拳で潰しにかかる。
これで足での攻撃がメインやったら、コピーロボットやよ。
心でそう思いつつ、相手の猛攻に拳を合わせる愛。
拳の打ち合いをしてすぐに、女が繰り出しかけたストレートを引っ込めた。
右の拳が溶け、崩れた肉からは骨が露出している。
「全てを光へと還す、至高の能力ってやつかよ」
「そんなご大層なもんじゃない」」
相手が怯んだ隙に、光の力を込めたミドルキックをお見舞い。
派手に吹き飛んだ女、しかしその手はしっかりと愛の手を握っていた。
「一緒にバンジージャンプを楽しもうか!!」
宙に舞う二人の身体。
女は態勢を有利にするため、愛を振り回し自らの真下に飛ばす。
「地面とあたしの拳のサンドイッチになりな!」
「お断りやよ」
とは言え、このまま重力に身を任せていては地面に激突。いかに常人とは鍛え方が違う愛とは言え、無傷ではすまない。そこへ、
上からの女の攻撃。落下中に何かを蹴って軌道を変えようにも、対象となるべき看板たちはあらかた女がもぎ取っている。
469 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:17:31.74 0
万事休すか。
思わず愛の表情に、笑みが浮かんだ。
「何がおかしい!!」
「まあおかしいっちゃあ、おかしいよね」
「は?」
急降下してゆく女の身体に、異変が起きた。
光のようなものに包まれ、触れた部分から綿飴のように溶けていく。
「あんたが楽しそうに看板落としてる間に、仕掛けた」
「くそ…ツクリモノなんかに…あたしがああああ!!!!!」
爆ぜるネオンのスパークに紛れ込ませるように、落下軌道の中継点に仕込んでいた「光のネット」。
抗う間もなく、女は絶叫しながら光の中に消えていった。
勢いのまま、路地に落下する愛。
とともに舞い上がる砂煙。地面を光の力で砂状にしていたせいで、落下のダメージは最小限まで抑えられていた。全ては、女が看
板を使って愛を攻撃していた時に組まれていた計算。
「あんただって、似たようなもんやろ」
女のおかげで見通しのよくなった夜空を見上げながら、愛が呟いた。
470 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:18:02.67 0
東京都内を拠点に、名古屋、大阪、福岡、果ては中国やインドネシアで暗躍する犯罪組織。
その幹部の一人がここ上海に潜伏しているとの情報を得た警察は、能力者である愛を派遣した。階位で言えば11番目の大物にあ
たるため、愛はかつての同僚リンリンが所属する中国の国家機関「刃千吏」の協力を得て、万全の態勢で相手を迎えた。
結果は、ハズレ。
間違いなく、相手は幹部のクローン。手ごたえのなさが、それを証明していた。
ただ、仕事としては成功だろう。本物の幹部の指示でこの上海で数々の犯罪行為の陣頭指揮を取っていたのは事実だし、何よりも
組織とダークネスの繋がりを確認することができた。
ダークネスが所持している、クローン技術及び異能力移植技術。
自らの組織のさらなる拡大のために、他の犯罪組織に技術供与を行っている。さきほどの女は、その何よりの証拠であった。
そしてその計画の中心には。
愛は、かつて青春時代をともに過ごした、白衣姿の少女を思い起こす。
あの頃のふくよかな頬を携えた少女は、もういない。果てしない好奇心は、時に狂気へと繋がる。
止めなければ。第二の「i914」を生み出さないためにも。
自らを貫く運命と、そして使命。
目には見えないけれど、揺るぎないものを睨み付けながら、愛は魔の都を突き進んでいった。
471 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:18:33.49 0
仕事を終え、滞在先であるホテルへと帰還する愛。
そこで、意外な人物に遭遇する。
「オー、愛ちゃーん、ひさしぶりネ!!」
「リンリン!?」
ホテルのロビーにいた、真っ赤なチャイナドレスを着た女が、愛の姿を見つけるなり駆け込んできた。愛の手を取り、嬉しそうに
上下にぶんぶん振っている。
「何でリンリンが」
「お偉いサンとのパーティーがあったデスヨ!愛ちゃん来てるって聞いテ、抜け出してきタ!」
「それって大丈夫なの?」
「hahaha、バッチリデース!!」
リンリンはジュンジュンとともに帰国後、「刃千吏」の長官補佐の地位に就いていた。
「刃千吏」は元々、リンリンの実家である銭家の人間が長官を務める。加えて、彼女自身の日本での対ダークネスの活躍によって、
若くして組織のNo.2にまでのし上がったのだった。
「それデ、お仕事どうだったでスカ?」
「ターゲットは倒したけど、クローンやった」
「アイヤー、またクローンだたあるか」
オーバーリアクション気味に、自分の額に手をやるリンリン。
「刃千吏」もまた、例の犯罪組織の存在には手を焼いていた。愛が探していた幹部一名と、上位戦闘員一名がこの上海の地に潜伏
している事は、すでに「刃千吏」の情報網にひっかかっていた。だが、中国を代表する国家機関が総力で二人の抹殺に動いたにも
関わらず、上がるのはクローンの死亡確認報告だけ。そこで浮かび上がったのが、ダークネスの存在である。
472 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:19:16.29 0
「あいつらオモテ向きは商売敵としテ対立してるケド…幹部ドウシが密かにレンラクとってる話もアル。厄介な話ネ」
最後は肩を落とし落胆してしまったリンリン。
しかしハイテンションガールの気持ちの移り変わりは早い。
「ところデ、日本のアノ子たちはどうシテる?元気カ?」
「さゆから、時々メールが来てるやよ。後輩たちも元気みたい」
リンリンの問いに、愛は笑顔で応えた。
愛が喫茶リゾナントを去ってからも、さゆみは愛にメールを送っていた。愛もまた、仕事が立て込んでいる時以外は返信をするよ
うにしていた。内容は、新しくリゾナンターになった後輩たちの話や、喫茶リゾナントの話だったり。ただ、里沙卒業後は滅多に
喫茶店の話については触れなくなった。恐らく売上が芳しくないのだろう。
「それは何よりダ。でも、道重サンや田中サンに会いに行ったりはしナイ?」
「しない。遊びじゃないから」
愛がリゾナントを離れる直接の理由は警察の能力者対策部署のヘッドハンティングではあったが、もう一つの理由があった。
それは、ダークネスの目からリゾナンターたちを眩ますこと。
決して少なくないメンバーが離脱したリゾナンターは、ひょんなことから新しいメンバーを受け入れる事になった。荒削りではあ
るが、いずれは将来のリゾナンターを背負って立つ。そんな期待すら感じさせる逸材ばかりだった。
それだけに、愛が真っ先に危惧したのは彼女たちの存在がダークネスに知れ渡ることだった。
脅威から彼女たちの身を守るためには、まずダークネスたちのマークを外さなければならない。そこで、愛は策を講じた。
473 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:19:47.21 0
愛と里沙が相次いでリゾナントを離れる。
これにより闇の業界でリゾナンターの弱体化が噂される事となった。彼女たちは、実力もさることながら、統率力においても一定
の評価を得ていたからだ。
残されたのはれいなとさゆみの二人、しかも実質さゆみは戦闘要員ではない。能力者一人で何ができる。こういった評価はやがて
ダークネスの耳にも届き、やがて組織はちっぽけな喫茶店のことなど完全に忘れてしまった。
これは、愛佳による入れ知恵でもあった。リタイヤ後、かつての予知能力で培った洞察力を元に文字通りの何でも屋をすることに
なった愛佳。リゾナンターが弱体化したというのも、意図的に彼女が流した情報だったのだ。
「そうでスカ…」
「大丈夫やよ。あの子たちなら、絶対に」
愛は確信していた。
今の若いリゾナンターたちが、かつてのリゾナンターに肩を並べる存在になることを。
そして、いつの日か、ダークネスを打ち破ってくれることを。
だから、その日までは、遠くから見守らせて欲しい。
それは彼女の、そして図らずも途中で離脱してしまったリゾナンターたちの願いでもあった。
「とにカク、こんなトコで立ち話もナンだから、飲みニ行きまショウ!!」
「リンリン、さっきお偉いさんとのパーティー抜け出してきたって言ってたけど大丈夫?」
「エ?アア、あのコンペイトウとか何トカってオッサン?心配ナイね!バッチリデース!!」
愛の予想が当たってれば、今頃会場はとんでもないことになってる筈だが。
しかしその杞憂も、楽しげなリンリンに手を引っ張られているうちに、すっかり消えてしまっていた。
474 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 03:20:36.45 0
475 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 06:14:03.27 O
転載乙です
476 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 06:53:55.56 O
ほぜナント
477 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 08:01:30.82 O
まだまだ保全
478 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 08:11:52.55 0
愛ちゃんカッケーつえー
479 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 08:59:54.62 O
ほ
480 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 09:23:32.69 I
是
481 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 09:54:44.59 O
死神待ち
482 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 11:58:23.75 0
うむ
483 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 12:14:31.70 O
シビアな世界よのう
484 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 12:32:02.60 O
さて今日は大量投稿の日曜日ですよ
投稿期待保全
485 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 13:06:42.17 0
大量保全の日でもある
486 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 13:26:13.79 O
なあに
秀作投下されたら大量感想レスの日だ
487 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 14:46:31.44 0
488 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 15:10:12.50 O
書いても内容に触れずに保全レスの嵐とか耐えられるほど精神的に強くないからな
読者でいられるならそのほうがいいよ
489 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 15:17:07.14 0
ぶっちゃけ9期10期がらみの話が好きなので
出てこない話は読んでないので感想書けません
ゴメンナサイ
490 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 15:24:29.37 0
あんま意味のないレスだな
491 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 15:28:12.41 0
今日はだいたいオリメンの人の誕生日
三十路おめ
492 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 15:34:19.75 O
やぐやぐも三十路か
493 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 16:07:35.96 O
>>489 それはわかる
引き込まれるような話ならともかくただの文章の羅列で推しメンも出てないものを読めるはずない
ただそんなひどい話はここ2、3スレ辿ってもほとんどないけどね
494 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 16:12:21.06 0
気持ちは分かるんだけどこのスレタイで9、10期が出ないとなんてこと言うのはちょっと…
他の人が立てたスレで楽しんでるならそれは言うべきことじゃないと思う
495 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:06:56.11 O
話の流れだからそう書いたんだろう
何で特定の話が保全レスばかりなのか→つまらない(推しメン出てない)から
まったく不思議じゃないし思ったことを言っただけだろう
496 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:21:30.48 0
でもスレタイはこう書いてる訳だから、9期10期
出てこない作品もあるっていうのを承諾した上で読んでほしいけど。
そういうのが読みたいなら他のスレとかサイトを覗いた方が早いって
いうことだけは言っておくよ。
あと推しメンに関しては書く人によって違うだろうし、そこは
しょうがないと思うよ。
497 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:23:48.68 0
なんだか最近、投下しづらい空気になる事が多いネ。
498 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:32:54.51 0
あの もうちょっとしたら話上げてもいいですか?
本当は昨日の夜に上げきりたかったのですが色々あってできなかったので…
499 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:34:02.75 0
イイヨー。
ごめんねなんかスレが変だけど、待ってるよ。
500 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:34:56.53 0
501 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:49:31.99 0
502 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:51:00.65 0
「“憑依能力”……じゃろ?」
里保の問いかけに、“聖”は楽しそうな頷きを返す。
「そこまで見破られたか。ふふっ、そうよ、この子の精神を乗っ取ったの。能力ごとね」
「フクちゃんは“どこ”におる」
おそらくは煮えくり返りそうな思いでいっぱいだろう中、それでも里保は静かに問いを重ねる。
「そりゃもちろん“ここ”にいるわ。真っ暗な隅っこの方に閉じ込められて、今頃怖くて淋しくて泣いてるんじゃないかな。可哀想」
こめかみ辺りを人差し指で突きながら、小馬鹿にしたような笑みを浮かべる“聖”に、里保は強く唇を噛んだ。
だが、それも一瞬のことで、すぐに冷静な表情に戻った里保は、香音を振り返る。
「香音ちゃん、今の言葉に嘘は?」
「嘘の“音”はしなかった。事実だよ」
「そっか。えりぽんわかった?フクちゃんも中にいるんだって」
「分かっとーっちゃん」
素早く交錯させた視線が、揃って“聖”に向かう。
「まさか何かする気かしら?言うまでもないけど、これは本物の譜久村聖ちゃんの体よ?もしも傷つけたり殺したりしたら、聖ちゃんが―――」
「優樹ちゃん!」
「はいっ!」
“聖”の言葉の途中、衣梨奈が優樹を振り返った。
返事とともに素早く駆け寄った優樹が、衣梨奈の腕を掴む。
「ッッ!?」
503 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:53:02.02 0
次の瞬間、衣梨奈と優樹の姿は、“聖”のすぐ目の前に“移動”していた。
間髪を入れず、伸ばされた衣梨奈の手が“聖”の喉元を掴む。
「聖から…出てけぇぇぇっ!!!!」
「なっ!?……があぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!」
“聖”の絶叫とともに、何かが“焼”けるような音が聞こえたような気がした。
力が抜け、崩れ落ちる聖の体を、れいなはさゆみと一緒に慌てて支える。
「“視”えた……!こいつか!ここから50mくらいのとこにいる!はるなん!視覚を繋いで!」
「うん!」
時を同じくして、虚空に視線を漂わせた遥が、春菜に合図を出す。
「あゆみん、繋ぐよ?お願い!」
「分かった!こいつかっ……!」
言葉と同時に、亜佑美の体が残像を残して消える。
ドアのベルが激しく鳴り――そしてそれが鳴り終わる頃には、一人の女の首根っこを捕まえて再び立っていた。
「…お前か。フクちゃんを乗っ取ってたのは」
床に突き倒された女に、怒気をはらんだ里保の言葉が投げ下ろされる。
「ひっ……こんな……!話が…話が違う…!田中以外は取るに足らないって……」
「てめぇの事情なんて知るか!」
「許さんけんね!お前は絶対許さん!」
再びブチ切れた香音と衣梨奈の声がそこに重なり、女は必死で床を這いずる。
504 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:54:03.20 0
「聞いてない……!こんなこと…!こんなはずぅひぃぃぃ……っぐげッ!」
「逃げんな!」
腹這いのままドアに向かおうとする女の前に春菜と亜佑美が立ち塞がり、背中を遥が踏みつける。
「覚悟できてんだろうね」
「ただでは済まさんけんね」
潰された蛙のように床に這いつくばる女の周囲を、7つの怒りが囲んだ。
「ひぃ……ぁ……………」
自分を見下ろす14の目の恐怖に耐えきれなくなったのか、女は泡を吹いて意識を手放した。
「…気絶した」
「今のうちにえりがこいつの精神完全に“焼”き切って、再起不能にしてやるっちゃん!」
怒りが収まらない様子の衣梨奈が、女に向かって手を伸ばす。
「待って…!」
そのとき、れいなのすぐ傍で声がした。
「田中さん、道重さん、ありがとうございます。もう大丈夫です。すみません」
全員の視線が集まった先で、聖は肩を貸していたれいなとさゆみに頭を下げる。
そして、衣梨奈たちの方に顔を向けた。
「みんな……ごめんね、私がしっかりしてなかったから……。でも、ありがとう。嬉しかった。みんなのしてくれたこと、言ってくれたこと……全部見えてたし聞こえてたよ」
再び頭を下げた後、聖はそう言って笑みを浮かべた。
505 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:55:03.03 0
「聖……おかえり!」
「おかえり」「おかえり聖ちゃん!」「おかえりなさい!」
怒りの感情に張り詰めていた空気が緩み、全員の顔に笑顔が戻ってくる。
「田中さん……本当にすみませんでした。とんでもない迷惑をかけてしまって……」
皆に「ただいま」と恥ずかしげに応えると、聖は再びれいなを振り返って謝罪する。
「いや、うん、まあ……気にせんで。よかったやん、無事で」
深々と頭を下げる聖に対し、れいなは気まずい笑顔を返した。
事態が一応の解決を見た今、急激に恥ずかしい思いが込み上げてくる。
“死神”に振り回され、すっかり醜態をさらしてしまった。
そもそも、いもしない“死神”に大騒ぎしてしまったことが恥ずかしい。
そのせいで、さゆみに普段なら照れて口には出せないようなことを言ってしまったりしたこともそうだ。
自己犠牲を口にしたことを、後輩たちに責められたこともきまりが悪い。
そしてなにより―――
「れーなはもういいけん、それよりあっちにもっかいちゃんとお礼言っとかんと。今回のは全部あの子らのおかげやもん」
決して後輩たちを信頼していないわけではなかった。
だが、やはりどこか自分が「守ってやっている」という感覚が無意識にあった。
れいな自身ははっきりそう意識していたわけではなかったが、「守られている」側は日頃からそれを感じて、もどかしい思いをしていたのだろう。
衣梨奈が激情とともにれいなに向けたあの言葉は、きっと全員の思いを代表したものであったのに違いない。
「はい!」
居心地の悪そうなれいなの言葉に嬉しそうに笑って頷き――聖は7人の方を振り返った。
506 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:57:33.07 0
§ § §
「いつの間にか……成長しとるんやね、みんな」
さゆみと2人きりになった部屋の中、れいなはコーヒーの入ったカップを抱えたまま、独り言のように呟く。
あの後――憑依能力者の女は、今度は聖自身の意志の下に行使された“精神干渉”によって記憶を消され、ついでに“憑依能力”の記憶も消されて放逐された。
最終的な判断こそれいなとさゆみに求めてきたが、それらはすべて聖を中心に自分たちで案を出し、話し合って決めていた。
自分がいなくなっても大丈夫と口では言いながら、正直やはり不安な気持ちがれいなの中にはあった。
だが、本当に大丈夫かもしれないと今回の件で心から思った。
それはもちろん嬉しいことではあったが、反面どこか寂しいような気もする。
「うん、そうだね。でも……あの子たちにはまだまだれいなが必要だって。危なっかしいもん」
れいなの内心を見透かしたように、カップから立ち昇る湯気の向こうでさゆみが微笑む。
「そうっちゃろか……」
「そうだよ。生田がれいなに食ってかかってるとこ見て、昔のれいな思い出したもん」
「なん…!?それどういう意味よ!」
「そのまんまの意味やん。『愛ちゃんはれーなたちのことがそんなに信じれんとっとっとー!』って激怒してたじゃん」
「とが多いわ!いや、そんなこともあったっちゃけどさ。やけどそれとこれとは……」
そう言いながらも、確かに同じかもしれないなと思った。
いつも自分だけで抱え込もうとする高橋愛に、怒りを込めてそう詰め寄ったことがあったのを懐かしく思い出す。
あのときの自分が抱いていた気持ちは……きっと今の衣梨奈たちの気持ちだろうし、その逆もおそらく。
「ねえ、気付いてた?ちょうど10年……経ったんだよ。さゆみとれいなが出会ってから」
一瞬訪れた沈黙の後、さゆみが感慨深げにそう言った。
507 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 17:58:49.63 0
「そっか。もうそんなになるんっちゃね」
れいなもまた、しみじみとその事実を噛み締める。
その間、色んなことがあった。
本当に色んなことが。
「さっき、あの子たちにはまだまだれいなが必要って言ったけどさ、さゆみにもまだまだれいなが必要だよ」
追憶に浸るれいなの意識に、そんなさゆみの言葉がするりと滑り込んでくる。
「今だから言えるけどさ、ほんとはさゆみが一番パニック起こしそうだったよ」
「ちょw何言っとー。ダメやんしっかりせな」
「それだけれいなのこと、頼りにしてるってことだよ。これからもさゆみのことよろしく」
「こっちもなにげにさゆのこと頼っとーけん。こちらこそよろしく」
互いに照れながら、普段は改めて口にしない台詞を交わし合う。
少し赤くなった顔をごまかそうと、無意識にカップを口に持っていく。
その動作が、同じく頬を赤らめたさゆみと重なり、思わず2人で笑い合う。
とんだ“記念日”になってしまったが……絆や信頼、そして後輩たちの成長を改めて感じることができた日になったと思えば、ありかもしれない。
少し特別な夜は、少し特別な空気の中、静かに更けていった。
508 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 18:00:34.53 0
>>501-507 終わりです。
最後まで読んでくださった方ありがとうございました。
タイトルは全然考えてなかったもので、よければどなたか付けてください(^_^;)
管理人さん、収録の件わがまま言ってすみませんでした。
最後に。。。
能力等の設定は色んな作品からお借りしましたが、特に“憑依能力者”とえりぽんの対決は、レスでもありましたが
『■ トラストオアコンフィデンス −鞘師里保X生田衣梨奈− ■ 』
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/474.html からほぼそのままアイディアをいただいています。
あと、あゆみんのは、書こうとしたけど結局書けなかった話の中の“高速移動”の能力です。
勝手にいきなり出してごめんなさい。
こんな話書いてながら実は最初の9人が一番好きな者もいますので……どっちもみんなで楽しんでいけたらなと思います。
509 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 19:06:34.02 O
更新乙です
楽しく読ませていただきました
タイトルですが『剣と天秤』というのはいかがでしょうか
510 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 20:52:16.20 0
>>508 はじめはまーちゃんの体調不良があったのであまりいい印象は持てなかったけど・・・
基本の「共鳴の絆」のもとに作られた話だからこそ成長していく9,10期の姿が誇らしいですね
後輩たちをみるさゆれな自身も成長しているんだなあなんて思ったり
時がすぎて、メンバーが変わっても変わらない部分が描かれてほっこりしました
511 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 21:21:10.36 0
完結乙です。
最初はどうなるかと思ったけど、9期の怒りが胸熱だなあ。
なんだかバラバラように感じてたのが一気に固まった気がした。
512 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 21:49:24.74 0
さゆが卒業したらこのスレはどうなんの
513 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 21:53:41.10 0
>>512 その時になってみないと何とも言えんね。
514 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:05:51.81 0
少なくともあと一年は大丈夫
515 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:46:04.61 0
最近、妙な事件が多発している。
世間では"事故"という認識の方が強いだろうか。
第一の犠牲者は、ある母子家庭の少女が自殺未遂をした。
いつもなら母親を起こしていた彼女が珍しく寝坊している。
不思議がりながら自室を覗くと、手首から血を流して倒れているのを発見。
少女は2週間前から不眠症を患っており、遺書なども見つからなかった為
警察は突発的な犯行と断定。
第二の犠牲者は少女の家から数キロも離れていない場所に一人暮らしの男子大学生。
彼もまた自殺未遂をしていた。
自室の窓からの飛び降り。
高い場所では無かったためと、前日の雨によってぬかるんでいた地面の
おかげで、全治3ヶ月の複雑骨折で事なきを終えた。
その彼も不眠症を患っており、念のために第一の少女との関係を調べたが
何も出て来ず、事件性も皆無と見て警察はまたもや突発的なものと断定。
第三者の犠牲者は、第二の事故が起こった場所から数キロ離れた会社に通うOLの女性。
彼女は会社の寮に住んでおり、同僚の女性とルームシェアをしていた。
その女性の証言では、深夜に大きな音がして目を覚ますと、彼女が
発狂したようにうわ言を叫び、持っていた包丁で襲いかかってきたという。
なんとかその場を抜け出し、近くのコンビニに逃げ込んで事情を説明し、再び
警察と共に寮へ戻ると、彼女は失神していた。
現在彼女は、精神病院に入っている。
ルームメイトの女性は、普段は温厚な彼女が何故、と泣いていたが
ここ最近の状態を聞くと、彼女は不眠症を患っていて、最近になって少し
感情の不安定が激しかったという。
それから2日に1度のペースで犠牲者は増え続けていった。
まるで彷徨う様に。まるで求めるように。伝播は止まらない。
それは街を覆い尽くすように、貪るように喰い尽くす。
516 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:46:45.29 0
第三の犠牲者による事件で警察もようやく本腰を上げて関連性を調べたが
何が原因なのか分からない以上、足取りを掴むのは不可能だった。
そして2週間後の今日、10人目の犠牲者が出た。
「この街を中心に起こってる自殺未遂に関連付いた事件、ね。
で、さゆみんはこれが全部同じヤツの犯行っていうんでしょ?」
「まあここまで足跡を残してくれたら誰だってそこまでは行きつくよ。
でも普通に行けばそこで行き止まり、当然警察は白旗を立てるしかないの」
「ふうん、まあこの手のことは私達ぐらいしか分からないよね。
見える殺人っていうのは大抵トリックとかある訳だし。
でも最初からタネのないものなんて、いくら考えたって無駄だから」
「まだ誰も死んでないですよ。で、ガキさんならこいつ、どんなヤツだと思う?」
「まあ簡単に考えたら、精神的に害を与えるチカラ、なんだろうけど。
何か腑に落ちないわね、コイツの狙いはなんなのかしら」
「快楽殺人っていうのが当て嵌まりそうだけど」
「もしそうだとしても疑問が残る。精神系能力者はね、他よりも負担が大きいの。
この頻度で考えると、とっくに精神面が狂うほどにね。
"洗脳"であれば画一的な命令をするなら一度にたくさんの事件を起こせる。
だけど資料を見るに、相手に危害を加えようとした例は10件中3件だけ。
と言うことは、争いを仕向けているという事じゃない。
傷つく姿を見たいなんていうサイコなヤツなら、あまりにも頭の悪いやり方ね。
もしそいつらが犯人なら被害者は死んでるだろうし、痕跡を残す必要もない」
「ということはコイツは、なんの理由もなくこんなことをしてるって事?」
「ううん、きっと目的はあるわ。どんなヤツであれ、動くという行為には
ちゃんと理由が付きまとうものだもの、それが無意識なものでもね。
そして、さゆみんが来た理由もこれに当てはまるんでしょ」
「え?」
「私を頼ってきたのは、この犯人のチカラが同系で、見解を聞くのも
あったんだろうけど、同時にこのチカラも必要になった、違う?」
「…手伝って、くれますか?」
517 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:47:34.69 0
「なーに?『リゾナンター』から出た私に遠慮でもしてた訳?
おあいにく様、相変わらずだから、まだ使えるわよ。私」
「やっぱり…ガキさんには敵わないの」
「田中っちが来なかったのも、さゆみんの配慮?」
「いえ、れいなは他のところで調べてもらってます、下の子達も一緒に」
「愛ちゃんが抜けて私も抜けて、正直どうだったかなって思ってたけど。
愛ちゃんが言ってた通り、さゆみんは凄いね」
「…ありがとうございます」
「でも、こうして頼ってくれたのは嬉しいよ、ありがとね」
「生田がガキさんに会いたいってうるさいです」
「アハハ、知ってる」
新垣里沙の視界は包帯で巻かれている。
だが彼女はまるで見えているかのように立ちあがり、歩き出す。
手術すれば元の視力を回復することも可能だが、新垣が首を縦に振らない。
自分の罰のように背負う姿に、道重は胸に微かな痛みを感じる。
『リゾナンター』と【ダークネス】の戦いは現在休戦中だが、道重達が
再び活動した事が知られれば、また争いが始まるだろう。
それまでには新しく結集させたメンバーには強くなってもらわねば。
そして当然のように事件は蔓延している。
【ダークネス】の関与も否定できないが、今回の件に関しては違和感がある。
今回の不気味で怪奇なものでさえ、彼女達にとっては隣合わせに歩いている。
決して相容れない敵と、この世界で共に存在する現実。
それを受け止めながらも、彼女達は、歩き続けるのだろう。
518 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:48:20.73 0
「それで、私は何をすればいいの?」
「今日、10人目の犠牲者が出ました、その子を見てほしいんです」
「…てことは、身内の誰かが?」
「いえ、うちの子達は大丈夫です、まあ状況的には大丈夫ではないんですけど」
「?」
「フクちゃんの友達が、10人目らしくて」
「ああ、なるほど」
譜久村聖。新しく『リゾナンター』になった少女の一人だ。
生田衣梨奈が話す日常の中にも何度か登場している。
温厚で優しい少女だというイメージがあるだけに、その心中を思うと辛い。
身内の不幸を自分のもののように思うというのは、道重も同じなのだろう。
声のトーンが明らかに落ち込んでいる。
「そんなこと言われたらこの件、もう後戻りできなくなったわね」
新垣は扉を開ける、久し振りの外だった。
もう見ないと思っていた蒼空は、過去の自分と変わらない自分を見る。
静かなその音を逸らして、傷みを抑えながら新垣は歩きはじめた。
519 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 22:49:25.42 0
>>515-518 『人喰いの共鳴 -Dream Eater-』
以上です。
構成時間は30分。タイトル書いといてアレですけど、続きは未定だったり。
事件が始まるヨーっていうのを書きたくて。
-------------------------------------ここまで。
以上代理投下終了
520 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 23:21:37.50 0
続きが確実に保証されてる話じゃないと見ないようにしてる
521 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 23:31:21.14 0
単発としても面白いと思うけどね
522 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 23:45:02.70 0
事件が始まることだけはわかった。
ただ第1話ならもう少し読みたいところではある。
523 :
名無し募集中。。。:2013/01/20(日) 23:55:53.02 0
そうだ最大の原因はそれだろ
まともなレスが欲しかったらせめて10レスくらいは投下してくれないと
524 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:02:37.35 0
ともあれ続きがどう転んでいくか
楽しみにしています
525 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:15:06.39 0
>>508 だーいしクロックアップするのねw
更新乙ですた
526 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:44:14.55 I
石田さんの高速移動≠ヘ自分も考えてました
まさかのリゾナントw
527 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:46:21.65 0
まああえて書かなくても良いんだけど
>>520 「続きが確実に保証されてる話」は今までにひとつもなかったよw
>>523 10レス以上は連投規制がかかるから「せめて」10レスと言うけど
通常の環境では10レスは一回の最大レス数だ
それに
>>519のどこにもまともなレスが欲しいなどとは書いてない
まあ無理に書き込まなくてもいいんじゃないかな ただレスは作者のモチベーションにはなるから
続きを読みたいと思ったらせっせとレスをすれば良い
528 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:48:18.46 0
スルー
529 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 00:50:43.29 0
wwwwwwww
530 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 01:10:00.15 0
くそっ話題作投下きてくれ
531 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 03:21:09.26 O
おやすみなんと
532 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 04:03:07.52 0
このスレは真面目に相手してくれる人が多いからこういうのが居着いちゃうんだろうね
533 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 06:42:03.06 0
それは言えるかもw
534 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 06:49:03.82 0
そんなにレスが欲しいなら俺が自演して2レスくらいそれっぽいコメントしてあげるよ
その代わりせめて一回に7、8レスは投下してくれ
535 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:02:14.84 O
こんだけ作品があれば誰も読まない話があってもおかしくはない
ではなぜその話が読まれないのかという理由をあげてみようかと思う
・推しメンが出てこない
・読みにくい
・展開が単調で予想の範疇を超えない
・キャラに個性がない
・表現または展開に不快なものがある
・話がおもしろくないまたは話に引き込まれない
推しメンが出てこないのはともかく他の要因は全て努力で改善できるものばかりだよ
特に最後の項目は改善されれば『続きが期待できない』『推しメンが出てこない』という理由さえ払拭できる可能性がある
レスがなくてモチベーションが落ちてる作者さんは参考にしてほしい
536 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:05:48.96 0
スルー
537 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:22:14.54 0
こんだけ
まで読んだ
538 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:30:32.15 O
>>536 今度から保全の代わりに使ってみたら?w
539 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:32:36.44 0
今は作品紹介があるだけでも相当恵まれてんだろ
甘えんな
540 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 08:52:24.18 O
一つのスレでやってるんだから貧富の差を突きつけられるのは仕方ないこと
それが嫌なら飼育にでも引きこもってろ
541 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 09:05:33.11 O
おはナント
542 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 10:07:21.61 O
ほぜ
543 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 11:36:56.65 0
>>523は規制のこと分かって言ってるの?嫌味なの?
レスの強要は今までもあったけど、これだけ言ってるって事は
作品書いたことのある人なの?
それとも書いてなくてレスくれキチガイなの?
544 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 11:42:38.04 T
そもそも住人じゃないのでは?
昔あったみっつぃのネタスレをあらしてた人はスレの内容を知った上であらしてた
突然スレの雰囲気が変わったことを考えると住人じゃ無さそうな気がしたよ
ネタスレ自体が嫌いな人もいるからね
相手しないのが良いと思うよ
545 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 11:48:27.51 0
某カプスレにも沸いてたしねw
546 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 11:57:59.25 0
とりあえずお昼はスパゲッティでも食べようかな
どなたかご一緒してくださる?
547 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 11:58:48.92 0
548 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 12:03:35.41 T
くださる?って言ってるぞ!
フクππではないか?
549 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 12:04:12.78 0
>>543 当たるなよw
反応して貰えないからって
550 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 13:15:21.72 0
お嬢様スパゲッティはやめときなさい
551 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 13:46:28.00 O
昼ナントデス
552 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 15:24:04.30 O
惨事の亜鉈
553 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 15:24:09.00 I
せめてパスタとおっしゃって!
554 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 15:45:39.49 0
川c ’∀´)<このビーフン、 とってもデリシャス。うん!
ノノ刀e _l‘)<………
555 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 16:33:28.62 O
フランスのビーフンだ!
556 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 16:58:57.19 0
リゾナント新メニュー
“フランスのビーフン”
557 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 17:01:02.24 0
“お嬢様スパゲッティ”も
558 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 17:26:02.45 0
売れる気がしないw
559 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 17:45:55.61 0
センスのないメニュー再来w
560 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 18:05:50.45 0
お嬢様スパゲッティ 時価
561 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 18:30:54.90 0
頼むの怖いw
562 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 18:31:27.15 0
(客A)<お会計して
ノノ刀e _l‘)<お嬢様スパゲッティとアイスコーヒーで8400円になりますわ
Σ(;客A)<えっ!?そんなすんの!?
(客B)<お勘定してちょーだい
ノハ*゚ ゥ ゚)<お嬢様スパゲッティとアイスコーヒーで1400円です
(;客A)<待って!同じの食べたのになんで値段違うの!?
ノノ刀e _l‘)<作る人ごとにレシピが違うからですわ
563 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 18:32:01.63 0
なにが入ってるんだよw
564 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 19:00:10.21 O
だーいしのは安そうだな
565 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 19:03:59.31 T
だーいしのドリンクは麦茶牛乳かな
パスタはナポリタンの予感
566 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 19:51:49.42 0
自演もその辺にしとけ
567 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 19:54:19.98 I
飯窪さんはチョコソースパスタとハニードリンク。
568 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 20:08:20.72 0
>>509 すっかり遅レスになってすみません
> タイトルですが『剣と天秤』というのはいかがでしょうか
「Justice」?…でしょうか?
自分では絶対に出てこなかったでしょうし…というか今もそのタイトルの意味を量りかねますが
でもだからこそおもしろいです
素敵なタイトルをありがとうございます!
読んでくださった方 感想を下さった方に改めて感謝いたします
お嬢様スパゲッティ(だーいし仕様)を奢りたいくらい感謝しています!
569 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 20:16:15.50 T
川c ’∀´)<コーヒー(麦茶牛乳)とセットで580円です
570 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 21:53:35.47 0
営業不振の理由が垣間見えたw
571 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 21:59:26.42 T
川c ’∀´)<580円じゃ高すぎるんかなぁ
572 :
名無し募集中。。。:2013/01/21(月) 23:01:54.27 0
从*` ロ´)
573 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:04:49.99 0
寝るゲッティ
574 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:25:22.27 0
看板猫が怒るぞだーいしw
575 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:42:00.41 0
噂の粗末なランチか
576 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:45:49.92 T
川c ’∀´)<以外とちゃんとした味になりますよん
577 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:48:58.19 0
売り物にして良いレベルなのか?w
578 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:54:40.87 T
川c ’∀´)<死にやしませんよ
579 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 00:59:54.84 0
じゃあだーいし味見できるよね?
580 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 01:03:30.25 T
川c ’∀´)<もっちろんですよぉ
ナポリタンは火を通してますし
コーヒー(麦茶と牛乳)も冷蔵庫に入れてましたから
581 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 01:05:40.67 O
リーダーのレンジでチンのほうがマシなレベル
582 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 01:09:46.05 T
川c ’∀’)<絶対ウソだ!
ウソだね!
そういう記憶ないわ
583 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 03:13:11.15 0
この炭火感に〜嘘など無いんだ〜♪
584 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 04:41:16.72 O
おはナント
585 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 06:39:40.24 0
はやいね
586 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 07:23:33.49 I
よいこは起きる時間なんと
587 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 10:20:45.80 0
おやつは何だろう
588 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 10:40:51.81 O
おやつはフランスのじゃがりこだ!
589 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 10:47:48.42 0
590 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 12:38:36.65 O
昼!昼!昼!
591 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 12:50:22.88 0
昼と言えばー?
592 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 13:22:17.37 0
川c ’∀´)<コーヒー(麦茶牛乳)とセットで500円をお願いします(懇願)
593 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 13:23:08.30 0
川c ’∀´)<お嬢様スパゲッティ(だーいし仕様)コーヒー(麦茶牛乳)セット!
594 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 13:48:22.72 0
595 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 14:04:32.33 0
きっと具がほとんどないケチャップ炒めスパゲティだな
596 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 14:07:16.12 0
かつてないくらい商売熱心なリゾナントだ
でも何故だろう業績がよくなる気がしない
597 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 14:08:42.23 0
川c ’∀´)<具は豪華魚肉ソーセージと玉ねぎでシンプルに!
※豪華=皮が赤い
598 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 14:10:30.18 0
599 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 14:19:28.70 0
赤ウィンナーが似合う
600 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 15:01:53.79 0
石田 1回しか言わんけんよう聞きーよ
…今すぐ帰れ
601 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 15:19:56.83 0
>>597 赤いのが豪華な認識って子供だろw
思わずだーいしが可愛く見えたじゃないか。
602 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 15:23:01.15 0
603 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 15:31:26.43 0
だーいしが暴れてる間、他の10期というと…。
604 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 16:30:15.19 0
おしらせ
お客様のご要望により、お嬢様スパゲッティは種類別と致しました。
お嬢様スパゲッティ(ピンク)
お嬢様スパゲッティ(ライトブルー)
…以下略
605 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 16:33:13.94 0
頼みたくない色だなあw
606 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 17:46:54.94 0
フランスのお菓子だ!って元ネタなんだっけ?
607 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 17:52:46.24 0
確かいちご大福を初めて知った…って話からだね
フランスどうこうはネタスレの中での話でだーいし本人がそう言ったわけではないw
608 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 17:58:21.59 0
マカロンだっけなぁ
609 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 18:02:03.00 0
カツカレーかと思ってたw
610 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 18:05:30.48 0
611 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 18:08:40.67 0
612 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 19:33:17.33 0
美味しそうに食べるねw
613 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 19:52:11.17 O
リゾナントのシェフだーいし
614 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 21:07:13.67 0
廃棄物がすごく少なそう
615 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 22:25:05.62 0
胸への栄養も少ないにちがいない
616 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 23:41:53.03 I
石田は胃の破壊師だ
617 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 23:46:40.35 0
618 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 23:47:44.11 0
踊り食いかww
619 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 23:53:44.45 I
こいつは面白いw まーさすが
620 :
名無し募集中。。。:2013/01/22(火) 23:54:27.41 0
踊り食いといえばフクちゃんだな
また悶えてもらうか
621 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 01:23:13.84 0
622 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 02:07:05.77 0
更にハニーをトッピングできるメタボ必至な危険メニューw
623 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 02:32:02.98 0
パスタにチョコの時点であれなのに更に蜂蜜…すごい味になりそうw
624 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 04:41:09.94 O
女の子には売れる!
わけもなくw
625 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 07:15:18.98 I
オーダーする勇敢なダーリンをお待ちしております
626 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 07:45:51.77 0
かつてのメニユーはまともだったんだなあw
627 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 07:55:31.48 T
うええおええ丼とか普通だったね
628 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 10:03:27.99 O
インフルナント
629 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 11:08:55.21 0
ハo´ 。`ル<ハルは普通のトマトパスタっす
从*´ ヮ`)<おー ええやん
ハo´ 。`ルつ○ <ホールトマトとかトマトピューレとかじゃなく新鮮なトマトっす
从*´ ヮ`)<ええやんええやん
ハo` 。´ル<それを力任せに潰します!アタタタタタタタタ!!
从*` ロ´)<やめりー!トマトがそこらじゅうに飛び散るー!
630 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 11:55:24.40 0
ハo` 。´ル<ハルを潰れトマト製造人にしやがってステーシー!謝れ!心をこめて謝れよ!
グシャッ グチュッ グチョッ
ハo´ 。`ル<…って感じで狂ったようにやるのがコツっす
从;` ロ´)<・・・・・・
631 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 13:38:32.20 O
……9期のメニューに期待しよう!w
632 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 15:47:30.03 0
633 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 16:03:51.03 I
ハルサイコー
634 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 17:34:57.87 0
タコスパ
635 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 19:11:47.92 O
あげ
636 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 20:32:13.49 0
1位記念あげ
637 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 20:36:56.49 0
すげーなマジで
638 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 21:32:33.80 T
ちょっと早いがホゼナント
639 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 21:50:01.74 0
一位の記念に↓
640 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 22:48:28.91 0
落ちちゃうぞ
641 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 23:10:49.80 0
オリコン座の伝説
642 :
名無し募集中。。。:2013/01/23(水) 23:48:56.42 0
夢の中にいくたー
おやすみずきー
643 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 00:40:04.10 0
1位の報告はイベントの間にやったみたいね。オメd
644 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 01:08:02.29 0
645 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 01:13:47.36 0
喫茶リゾナントの明日はどっちだ?w
646 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 02:07:01.24 0
647 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 04:10:08.19 0
ノノ*^ー^) <私は貝になりたい
648 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 04:53:31.77 0
川c ’∀´)<(この人は何を言っているのだろう・・・)
649 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 05:41:37.35 0
ノノ*^ー^)<・・・
川c ’∀´)<・・!なっ!?か、身体が・・・!
650 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 06:37:12.75 0
その後亜佑美を見たものはいない・・・
651 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 08:08:27.02 I
HOZEN
652 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 10:36:52.27 0
HONEY
653 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 10:58:46.18 0
みなさんこんにちぽん。
譜久村聖です。
この間の死神騒ぎ(
>>210-215>>406-411>>442-445>>502-507)のときは、色々とみんなに迷惑をかけちゃいました。
上に立っていかないといけない立場になってきてるのに情けない。。。
でも、あの事件のおかげで、聖は素敵なものを手に入れることができました。
みなさんにはそれが何か分かりますか?
仲間との友情?仲間への信頼?共鳴という名の絆?
いえ、違います。
あ、違いはしないんですけど。
それももちろん大切なもので、かけがえのない素晴らしいものなんですけど。
でも、聖的にもっと素敵なものが手に入ったんです。
そう、それは“憑依能力”です。
……え?なんですかその釈然としない表情。
あ、もしかして聖の能力をご存じないですか?
“能力複写(リプロデュスエディション)”っていって、簡単に言うと他の人の能力をものや人にコピーしておけるんですけど。
最初に出てきたのは『 ■ エンチャンター −譜久村聖− ■』
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/377.html……あ、ご存じですか?
じゃあどうしてそんな顔するんですか。
話を戻しますね。
最後、気を失ったあの女の人の記憶を消す作業を聖がしたんですけど、そのときそれが長引いてる振りしてこっそり“複写”しておいたんです。
“憑依能力”なんてそうそう出会うことないですから、この機会を逃してなるものかって。
654 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 10:59:16.09 0
え?こっそり“複写”した理由ですか?
そんなの決まってるじゃないですか。
聖の個人的な趣味に使いたいからですよ。
……なんですかその表情。
あ、個人的な趣味ってなんだよってことですか?
決まってるじゃないですか、女の子ですよ。
かわいい女の子が大好きなんです聖。
かわいい女の子ってもう最強ですよね。
それだけで正義ですよね。
なんでまだ腑に落ちないって顔されてるんですか?
分かるでしょう?
聖の仲間たち、みんなめっちゃかわいいでしょ?
でしょ?聖にとってはもう天国なんです。
で、聖いっつも思うんです。
このかわいい子の中に入っちゃいたい!って。
っていうか誰でも思いますよね。
…え?うそ。そうですか?そっちがおかしいんじゃないですか?
とにかく、聖の夢が叶うチャンスが来たんですよついに。
聖思いました。
神様っているんだなあって。
頑張ってる聖にご褒美くれたんだなあって。
でも、ここで問題が出てきますよね。ね。
え?倫理……?って何ですか?どういう意味ですか?
あ、いえ、いいです、今は聖が話してるんでそれは後にしてください。
655 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 10:59:54.23 0
一番の問題は、「誰に入るか」ですよ。
さすがに時間と気力が足りなくて、1回分しか“複写”できてないんです。
かわいそうだと思いません?聖(泣
…思いませんか?
うん、でもそうですよね、1回でも夢が叶えば幸せだと思った方がいいですよね。
励ましてくださってありがとうございます。
聖、この1回のチャンスに全力を注ぎますんで応援しててください。
…今は聖が話してるんで後にしてくださいってさっきから言ってるじゃないですか。
よくないですよ、そういうの。
誰がいいかなんて決められないですよね。
だってみんなかわいいじゃないですか。
消去法でいくしかないですよね。
うん、考えてみます。
道重さん……入りたいなぁ…ジュル
あ、でも万が一中に「お姉さん」がいらっしゃったら…まずいですよね。
中で消滅させられたりしたら大変ですもんね。
あーでも……道重さんの中に入るチャンスなんて……でも……うーん……あきらめよう(泣
田中さんは……田中さんもいいなぁ…ウットリ
でも今回の件で警戒されてるかもしれないし……怒ったら超怖いし…。
でもだけど……あーん諦めきれないよぉ……。
けどしょうがないか……(泣
えりぽんは……さすがにダメだよね。
焼き尽くされちゃうもんね多分。
さすがの聖もそこまでの冒険はできない。
でもなー、抱き合うとかはいつでもできるけど中には今回しか入れないのに……(泣
656 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 11:00:37.72 0
里保ちゃんも……無理かな。
気配感じるのとか得意そうだし、中に入る前に見つかっちゃったら元も子もないし……。
今回もすっごい鋭い推理してたし、隙がなさそう。
でも入りたいなぁ……里保ちゃんの中に入りたいなあ……(泣
香音ちゃんは……香音ちゃんも無理っぽいな……。
近づいた時点でばれるし、ウソも簡単に見抜かれるし……。
女の子同士の触れ合いあんま興味なさそうだしすぐ怪しまれるよね……。
ガード固すぎだよ香音ちゃん……(泣
はるなんは……どうだろ、いけそうかな案外。いけそうかも。
…でもはるなんだったら、聖が入ってもなんとなく喜んで受け入れそうだし。
抵抗されないとそれはそれでつまらない気もするなぁ。
ハァ……難しいですよね、分かります?この乙女心(泣
あゆみちゃんは……あゆみちゃん……ハァハァ
あゆみちゃんかわいい……あゆみちゃん……入りたい……ウウンッ……
あゆみちゃんの中に入っちゃいたい……もう我慢できない……
聖決めた!あゆみちゃんに決めた!
よし、そうと決まればあとは作戦を練るぞ!
フフフフフフフフフ……ンッ……フフフ……
あ、みなさん。
もちろんこのことは秘密にしておいてくださいね?
657 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 11:01:12.69 0
658 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 11:04:35.73 0
あゆみん逃げてーwww
659 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 11:52:54.40 O
さすがさゆの後継者ですね!
660 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 14:05:46.44 O
続き期待w
661 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 14:08:41.96 0
何か最近このスレおかしい
662 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 15:05:07.75 0
ここ最近の流れは自演だよ
663 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 15:30:38.76 O
むちゃくちゃなこと言うなよ
自演扱いして何が楽しいんだろう
664 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 15:32:46.78 0
665 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 15:51:51.77 0
自演だよ
石田が出てきた辺りから明らかにレスの間隔が短くなってる
666 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 16:11:18.47 0
貴方の普段見てるスレはスレスピが一定なのでしょうね
667 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 16:18:55.44 0
確かに急に不思議な流れにはなったな(笑)
668 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 16:43:37.30 0
>>666 例えばこういう人ってなんで自分が多数派だって決めつけてるんだろうか
まぁ相手にするだけ無駄なんだろうけどw
669 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:18:38.33 I
何はともあれ保全
670 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:23:35.09 O
ネタ作って保全頑張ってる人を自演という言葉で腐すのはどうかと
じゃあ保全とかホゼナントみたいな味気ないレスで埋め尽くされるほうがお好みですかって話で
671 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:26:00.49 0
そうなるのが狙いなんだからほっとけってのにw
672 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:35:28.28 0
スレが賑わうのはいいがネタっていうかただのカップリングになってないか?W
あゆみんが好きなのはわかるけど別にスレがあるんだからそこでやればいいかと・・・
673 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:41:40.76 0
カップリング・・・?
誰と誰の?
674 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:45:16.81 0
675 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:47:23.28 O
リゾナンターの設定踏襲してるなら別にそこまで縛る必要なくないか
リホナンターがありでフクちゃんの憑依がなしとかおかしいだろ
676 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:52:00.05 0
死神の人がだーいし好きで自演してるってこと?
677 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 17:57:26.78 0
>>675 その前の流れじゃねーの
完璧な自演ではないだろうが俺はそんなにおもしろいか?って思ってた
678 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:25:15.28 0
折角小説投下してもネタの方が多くレスがついてしまう
という
679 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:29:14.50 0
基本的に小説は感想でしかレスできないけど
ネタっぽいのにはそれに乗っかったレスもできるからね
680 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:30:11.52 O
別に普通の小説でもレスついてるじゃん
お前ら何個レス欲しいんだよ
かつてレスがほとんどつかなかった俺に謝れ
681 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:40:45.50 0
お前の話なんて最初の三行で飽きたわ
そっから全く見てない
682 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:44:20.41 0
どのスレでも結局エロばっか
微量なら良いが多用してレス貰っても実力とは言えないな
683 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:45:38.35 0
どのスレでも…?
684 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 18:57:19.76 T
685 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 19:06:54.00 O
>>681 3行で話の全容がわかるんだな
はいはいすげーすげーw
686 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 19:12:52.89 0
三行読めば大体わかるよ
687 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 19:19:50.07 O
まあ
>>681みたいなでかい口叩いてるやつに限って作品投稿したのに直前に投稿された話のレスがついたりするんだけどなw
688 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 19:20:09.40 0
(〜^◇^)<すごいすごーい!
689 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 19:30:41.80 O
スルーで
690 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 20:09:23.94 0
>>687 あんたは作品あげたことないでしょ
仮にあげてたとしてもそんなこと言う人の話なんて読みたくないわ
691 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 20:14:21.98 0
692 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 20:18:48.35 0
もうその辺で勘弁してください
693 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 20:53:48.95 0
すみません今戻ってスレを開いたら自分の書いたやつのせいで荒れてしまってたんですね…
悪ふざけがすぎたこと申し訳ないです
ただこれだけは言い訳させて欲しいんですけど…
エロっぽく書いてますけど実際には全然エロいことは書いてないんです
だからOKかと思ってしまいましたすみません
あとあゆみん推しということはまったくないです(ごめんなさい)
ついでに自演もしてないです
694 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 20:55:47.43 0
自演とかエロとか石田推しとか言ってるのは一人だから大丈夫だよん
695 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 21:13:22.17 0
白々と・・・
696 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 21:17:18.87 O
最近些細なことで噛みつくバカがいるみたいで
ストレスでも溜まってるんかね
697 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 21:46:30.50 T
>>693 お気になさらずにね
闇と闘う戦士達というのが前提にあるスレだけど
戦いから離れた各々の普段の姿があることで更に魅力倍増だし
どうしても野郎どもが集う狼だからちょっとのエロは良いスパイスになると思う
同じ様なネタスレあらしを最近あちこちで見るよ
暇なんだろうけど相手しちゃダメだよ
年中無休でスルー検定2級を実施中だからw
698 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 22:11:57.18 0
正直ネタ書いてたやつもそれにいちいち反応するやつもどっちもスレから出ていってほしいわ
699 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 22:58:18.41 0
700 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:09:53.11 0
701 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:13:04.40 0
702 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:13:58.91 0
ピッ
「官房長官は今日午前の記者会見で、アルジェリアでの…」
ピッ
「人質事件で安否不明だった日本人…」
ピッ
「イナメナスのガス関連施設で…」
リモコンを持ち、チャンネルをザッピングする衣梨奈。
「どこもこのニュースやん…」
ピンポーン
「あっ、聖!」
玄関へと駆け出す衣梨奈。チェーンを外し、ドアを開ける。
「えりぽ〜ん!」
「聖いらっしゃ〜い!」
「ねーえりぽん聞いてよ」
「なに〜?」
「さっきね〜、インタビューされたの」
「えっ!?何の?何の?」
「○○テレビですけど、体罰の問題について、って」
「あー… 何て答えたと?」
「緊張しちゃってさ、何て言ったかよく覚えてないんだよね」
「えー何それw」
「いいじゃん!使われたらやだなぁ…」
「えー見たい見たい、テレビに映る聖!」
「やーだ!あ、でも顔は撮ってなかった」
「なんだつまんなーい」
テレビは変わらずニュースを伝え続ける。
2人は少しの間黙ってそれを見た後、衣梨奈が先に口を開いた。
「でも難しいっちゃんね」
「何が?」
「みんなそれぞれが正しいって思ってるんだもんね」
「そうだね」
「強くなる事が正しいって思ってたり、自分達の学校を変えられたくないってのが正しいって思ってたり」
「このニュースもそうだよね」
「うん?」
「アフリカを開発するのが正しいって思ってれば、イスラムの…原理?主義?が正しいって思ってたり」
「ほんとだね」
「みんな自分が正しいって思ってるんだよね。戦争とかってそんなもんなのかな」
「んふふ」
「えーなんで笑うの?」
「今言ったのね、ドラえもんで聞いたことある」
「えーそうだった!?」
―――!!―――
“気配”を感じた2人。
その直後、聖の携帯が鳴った。
「あ、道重さん!…はい、…はい、はい、えりぽんも一緒です。…はい、わかりました。すぐ行きます」
「あいつら?」
「そうみたい」
「…ねぇ」
「ん?」
「あいつらも、自分たちが正しいって思っとーんかな」
「…んー、どうだろうね」
「ちょっと分からんくなってきたと」
「でもさ、あいつらのせいで悲しんだり苦しんだりする人がいるわけじゃん」
「うん」
「悲しいとか苦しいとか嫌じゃん」
「うん」
「私達がそれと戦わないとさ」
「そうだね!えりな達が出来る事をやろう!で、早く片付けちゃってカラオケ行こっ!」
「あははw 私達の楽しみと時間を奪うやつらを許すなー!」
「おー!」
「よし、行こっ!」
「行こっ!」
707 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:25:30.29 0
>>703-706 「JUSTICE[from]GUILTY」
なんか急に思い立って書いたまでです
708 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:35:44.86 0
流れを変えてくれてありがとう
やっぱ小説が一番!
709 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:42:51.30 T
>>707乙です
正しい・正常・普通・当たり前って言うのは
あくまでも多数派に過ぎないんよね
710 :
名無し募集中。。。:2013/01/24(木) 23:46:01.72 O
重い内容ですがえりみずきの目線に落として書いてる手法がよいですね
711 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 00:41:31.48 0
絶対の正義がないから戦争も起こるんだよなと改めて思う
おつです
712 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 02:14:05.99 O
おやすみなんと
713 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 03:17:32.00 0
>>657 面白かったよ!
最近のフクちゃんの感じをみると、腹の中ではそんな事を
考えてるような気もしてくるから怖いw
>>707 短い中でスレと通じるものがあるから沁みるねえ…。
714 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 07:26:44.36 I
寝起きに目が覚めたレス!
715 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 07:51:40.97 0
>>707 「正義」とは・・・
『共鳴者』はじめこのスレでも語られてきましたね
現状にも合っていて短いながら響く話でした
716 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 07:58:00.77 0
>>707 これからどんな広がりを見せていくのか楽しみ
717 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 08:48:34.28 0
この話はこれで終わりだろうけど
でも広がりはあるかもね
他の人がまた違う形でとか
718 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 10:51:04.05 O
作者さんも共鳴してゆくのね
719 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 11:49:21.52 0
じゃなきゃこんなに続かなかったろうなあ
720 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 13:37:24.80 0
「正義」
川* ^_〉^)<まさき?
721 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 14:47:50.70 0
正義(まさよし)っていう知り合いはいるけどw
722 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 16:36:45.23 0
青木正義に共鳴せよ
723 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 17:39:41.76 O
胸の高鳴るほうへ
724 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 18:25:53.81 I
ホゼナントせよ
725 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 20:05:24.28 0
「青木正義」がヒーロー物の「八手三郎」みたいでなんかいいなと思ってしまったw
726 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 20:22:18.50 O
(ちびっ子)<ねえねえお話し聞かせて〜
(ちびっ子)<絶対零度って光も凍るの?
727 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 20:26:19.36 0
从 ´゚e゚ リ<・・・私の話はまだ・・・?
728 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 21:26:19.32 0
誰w
729 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:45:07.81 0
保全代わりに
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/701.htmlつづきいきます 「ねぇ、れいな」
「うん?」
「………れいなは、どうしたい?」
唐突な質問に眉を顰めた。どうしたいとはどういう意味か、理解できなかった。
彼女の瞳を真っ直ぐに見つめ返し、意図を測ろうとしたが、その漆黒の闇はなにも語らなかった。
なにかを言おうとしたとき、周囲の空気が変わった。張り詰めた冬の痛みを携えたその空気に思わず息を呑む。
「私は、もう、終わらせたいよ」
呼吸することを忘れるような空気を感じながら、彼女の言葉の意図を読もうとした。
しかし、れいなにはなにひとつ、さゆみの言うことが分からなかった。
なにを?なにを終わらせる?なにが?
聞きたいことは山のようにある。あるけれどなにも言えない。どうした?どうしたと、さゆ。
「全部、もう終わらせたいんだ―――」
一瞬の静寂のあと、暗闇が広がった。
なにが起きているのか瞬時に理解はできなかった。
730 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:45:42.98 0
-------
里沙は書類を捲りながらため息をついた。
本部の愛から定期的に送られてくる資料と、愛佳の残した分析資料を整理し、ファイリングする。
愛佳が使っていたパソコンの中に、なにか新たなヒントはないかと探したが、これといって目新しいものはなかった。
愛佳が凶弾に倒れて3ヶ月が経った。季節はとうに冬を越えて春を迎えていた。世間では入学式シーズンらしい。
彼女は現在、リゾナント本部直営の病院で療養中だが、いつものように、面会謝絶だった。
この8ヶ月の間にリゾナンターは9人から3人にまで減っていた。あまりの事態に、れいなも、さゆみも、そして里沙も、なにも言えなかった。
内に秘めた想いをぶつけようにも、だれになにを叫べば良いのかが分からない。「助けて」なんて、どうして言える?
「ホントに、解体する気なの……?」
里沙は愛佳の使っていたUSBに残された資料を開いた。
彼女の誕生日を入力すると、タイトルである「リゾナント解体と“共鳴”に関する考察」が飛び込んできた。
そこに書かれていたのはあくまでも愛佳の仮説だった。次々に起こった不可解な異動が解体目的だと仮定すると辻褄はあう。
だが、解体するのなら、なぜ一気にしないのか。新人を加入させる話をなぜ浮上させたか。疑問はその2点ある。
そしてもし、真の理由が「解体」ではないとすれば、仮に「苦渋の選択」だとしたら?という文章でレポートは終わっていた。
「なにを、書きたかったの?」
タイトルは「リゾナント解体と“共鳴”に関する考察」だ。此処で論じられていないのは、“共鳴”。
彼女はそういえば、里沙に“共鳴”とはなにか?を話したことがあった。里沙自身、それがいったいなんであるのか、明確に説明はできない。
731 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:46:16.26 0
いままで漠然と、9人の間で共通の認識、仲間を信頼し合って発動するもの、と考えていたが、それ以上のものが“共鳴”にはあるのかもしれない。
―――「だれのなかにもチカラはあって、それが“共鳴”することで開放されるんじゃないかと考えてます」
愛佳が戦線を離脱するきっかけとなったあの日、最後に交わした会話で彼女はそう答えた。
彼女の言うように、“共鳴”は限定的なものではなく、もっと広範囲に存在するものだとすればどうだ?
能力そのものも等しく人間の中に眠っていて、それが“共鳴”というカギによって解き放たれる。
ここまで考えれば、“共鳴”それ自体は素晴らしいものかもしれない。だが、なにかが引っかかる。
そもそも“共鳴”は、9人に利益のみをもたらすものだったのか?
チカラを最大限に発動させることのできる“共鳴”に危険性はないのか?
思考を止める契機となったのは、携帯電話からの呼び出しだった。愛が此処を去る時に渡されたそれは、上層部から直接の指示を受けるものだ。
これが鳴ったということは、統制本部へ来いというお達しだ。そういえば、愛佳が去って以来、よく本部へと呼び出しがかかる。
管理官というあの男と話す機会は稀であったが、それにしては3日に1度は彼らの前に顔を出す機会がある。
これまではそんなこと一度もなかっただけに、さすがの里沙でも、不穏な空気を感じ取らざるを得ない。
「もし、次があるとしたら……」
そんなことを、思う。小春、ジュンジュン、リンリン、絵里、愛、愛佳とリゾナンターを去っていった。
もし、もしも、次があるとすれば、恐らくそれは自分だ。理由なんていくらでもある。
新人を入れる話だって、水面下で進行しているのだし。ただ実際に、新人を入れるのかどうかは定かではないけれど。
「その日」が来るのは、もうすぐなのかもしれないと、里沙は上着を羽織って階段を上った。
732 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:46:56.66 0
「ガキさん」
地上へ出るときに、さゆみと鉢合わせた。
彼女の瞳を見て里沙は言葉を失った。もとから黒目がちの大きな瞳だとは思っていたが、その色は深みを帯び、まるで闇のようだった。
深淵を感じさせるその「闇」は、彼女の喪失を物語っているのだろうか。
「今日も、本部?」
「うん、呼び出しかかった」
「大変だとは思うけど早く帰って来てね。まだ掃除も終わってないし」
そうしてさゆみは振り返った。里沙も同じように視線を送る。
3ヶ月前に「喫茶リゾナント」は急襲され壊滅したが、地下にある施設、鍛錬場や資料室はその様相を保っていた。
ここ1ヶ月で、何処から出費されたのか、本部が派遣した人員たちにより、「喫茶リゾナント」は復興した。
だが、営業を始める気には到底なれず、結果、掃除も終わっていない、人のいない空っぽの箱が存在するだけになっていた。
とうの昔にダークネス側に、此処がリゾナントの本拠地であることなど割り出されていることは分かっていた。
しかし、それでも向こうが一気に攻め入らないことになにかの意味があると里沙も、そしてもちろん愛も睨んでいた。
一気に攻め込むということは、それだけリスクも高い。自分たちの兵力を温存するためにも、なるべくリスクは避けたいものだ。
だが、リゾナンターが3人という現状では、そのリスクの話もまた別となる。
さゆみもれいなも、任務がないときは地上の喫茶リゾナントに出ることはほとんどなく、地下の鍛錬場、もしくは資料室で1日を過ごすことが多くなっていた。
地下であるなら、敵襲を受けたときに素早く逃げることができる。
「じゃあ、行ってくるね」
里沙はそう言い残し、扉を開けた。
眩しい太陽に目を細める。まるで地下から出てきたモグラだなと苦笑した。
いったい私たちは、これからどうしていくべきなのだろう。
もしかして、“共鳴”という実体のないものに対して、私たちも、そして上層部もあまりに無神経だったのではないかとぼんやり思った。
733 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:47:28.63 0
-------
科学の進歩は人類の進歩だ。
それが分からない人とは会話もしたくなかった。
コンピュータにいくつかの情報を入力しながら冷え切った珈琲を啜る。
目が疲れてきた。このメガネもいい加減に作り直さないと度が合っていない。視力は悪化する一方だ。
科学がどれだけ進歩しても、メガネと傘だけは特段に進化しないことは少し悔しかった。
「順調ですかぁ?」
そのとき入口の方から声がした。
振り向かなくても相手がだれかなど最初から分かっている。
紺野は珈琲を淹れ直すついでに立ち上がり、「まあまあですよ」と笑った。
「おー。昨日より成長してんね」
「氷の魔女」と呼ばれる彼女は培養液を遠目に眺めながらそう言った。
確かに、昨日彼女が見に来たときよりも、中に入っているモノは格段と大きくなっている。
紺野は淹れたての珈琲をひと口飲み、「少し早すぎるかも」と口にした。
「“上”は早くしろって急かすけど、これ以上したら、外に出す前にみんな壊れちゃうよ」
「ははっ。あいつらは一戦で闘う私らも、そして奥で地道に作業してるお前のことも分かっちゃいないからね」
「此処は確かに欲求を満たせる最高の場なのですが、もう少し配慮がほしいですよ」
「ムリムリ。そんなのあいつらが持ってるわけない」
魔女はくすくすと楽しそうに笑ったが、紺野も同感だった。彼らにそんな慈悲の心や理解する気持ちなんてあるはずがない。
とはいえ、これ以上スピードをあげての投薬はあまりに危険だった。失敗しては元も子もないのに、彼らはなにか焦っているようにも思えた。
734 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:48:31.49 0
「向こうのやつらがドタバタしてんじゃん。いまを逃したくないんじゃねえの?」
「半年か1年足らずで人員が減りすぎてるって話ですよね。どう考えても解体より別の目的があるように思いますけど」
「ま、どんな意図かは知らないけど、いまリゾナンターが3人しかいないんなら、叩きたいんじゃないか、今度はこいつらを使って」
そうして魔女は培養液カプセルのひとつをコンコンとノックした。
中身は相変わらず眠ったままだったが、規則的にこぽこぽと息を吐いている。もちろん、ちゃんと目覚めてくれるのかは保証できない。
紺野はコンピュータのデータを確認する。成長如何にかかわらず、外に出すことを前提にするならば、あと18時間といったところだろうか。
「ほら、アイツが行方不明じゃん。せっかく良い感じに壊してくれたのに、半年も姿見せないから、上層部も焦ってんだろ」
「……彼も出すのが早すぎました。もう少し時間があればちゃんと主人の命令を聞くようにすることもできたんですが」
それは紺野にとっての汚点のひとつでもあった。
計算は完璧で、実験もほぼ成功であった。唯一の失敗は、上層部が無理解のうちに戦場に放り込んだことで。
おかげで計算は狂い、こちらの命令をひとつも聞かなくなってしまった。
ただ唯一埋め込まれた「戦闘本能」のみが彼を動かしているのだが、それではただのロボットと同じだ。
紺野は苦虫を噛み潰した表情のまま、コンピュータにデータを打ち込んだ。
「まさかうちの上層部と向こうの上層部が結託してたりしてな。知らないうちに」
735 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:49:06.11 0
実に楽しそうに彼女は笑う。解体の件でその可能性もあるのではないかと紺野は考えたが、それにしては腑に落ちない点が多すぎる。
なにより、彼女たちを排除する理由がいまひとつ読めてこない。そうなると、やはり今回の向こうの慌ただしい解体にはなにか真の目的がある気がしてならない。
まあ、その理由を調査することは任務に入っていないので、紺野はこれ以上首を突っ込んではいないが。
「そういえばこいつら、名前とかあんの?」
「一応ありますが覚えていません。すべて番号で呼んでいますから……」
そうして名簿を捲った手をふと止めた。
覚えていないと言ったが、“これ”だけは覚えている。なにせ身代わりをあそこに置いてきたのだから。
「そろそろあっちも限界かな……」
紺野が困ったように頭を掻くのを魔女は不思議そうに眺めた。
だが、すぐに培養液に振り返り、またコンコンと叩く。それは水族館の水槽を叩く子どもの姿とよく似ていた。
中に入ったこいつらは、所詮は見世物と同じなのだと魔女は口角を上げた。
736 :
名無し募集中。。。:2013/01/25(金) 22:51:35.28 0
>>729-735 ひとまず此処までになります
732の9行目、「復興」でなく「復旧」に直して下さると助かりますm(__)m
ペース上がりませんが早いうちに頑張りますw
737 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 00:10:00.82 0
ほ
738 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 00:23:16.18 0
ぜ
739 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 01:25:35.58 0
>>736 乙です!
やっぱりダークネス絡みだったのか…な?
でも不気味な何かがあって釈然としない部分がたくさん。
続き楽しみです。
740 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 03:49:49.66 0
ん
741 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 07:42:01.53 O
コンコンと魔女は敵キャラとして使いやすいのかどの作品でもよく出てくるな
742 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 08:12:32.31 0
77話だから小春が出る話を描きたい
743 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 08:13:16.68 0
744 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 09:40:48.40 0
>>736 乙です
冒頭のさゆれなの語りから物語が終盤に達してきた感が伝わってきました
真相が明らかになる日が来るのを待ってます
745 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 10:37:39.47 0
平和のありがたさが染みるなあ
746 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 11:53:28.52 0
小田ちゃんのAAあれに決定したの?
747 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 12:05:40.25 0
小田ちゃんの能力は歌の超音波で敵の脳細胞を破壊するというのはどうだろう
748 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 12:13:21.52 I
生田と若干被りませんか?
749 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 12:29:25.52 0
結局は作品内で印象的に使われた能力が定着しやすいからねw
一度印象的なの登場はしてるけどあれを使いこなすのは腕が要りそうだ
750 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:01:00.52 0
泣かぬなら殺してしまえダークネス
―おだ―
751 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:07:15.90 0
昨日のナイトスクープにワイングラスを声で割れるかというのをやってたな
物質の共振数と同じ周波数の声を出し続ければ破壊できるらしいが
おださくはどうだろうか
752 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:26:20.86 0
周波数によって攻撃の質が変わる・・・
面白そう
753 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:28:29.47 0
そのネタで書いた話もうあるけどね
754 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:33:50.97 0
ならばそれを広げていけばよろし
755 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 14:39:03.97 0
小田が歌うとジャイアンみたいに皆耳を塞ぐ
756 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 16:23:36.79 0
歌唱力がジャイアンってことじゃないよな?w
757 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 17:40:10.69 O
あげ
758 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 18:53:03.70 I
Up Front!
759 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 19:11:38.22 0
>>707 今さらすぎるけどGLAYか!
気づかなかった
760 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 20:52:28.27 0
ほぜなんと
761 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 22:09:55.33 0
ぶるー
762 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 23:19:51.50 0
共鳴
763 :
名無し募集中。。。:2013/01/26(土) 23:53:42.21 I
小田なんと
「今日夜さゆおらんけん、大丈夫やけん泊まりに来ん?」
田中さんにそう言われ、私とまーちゃんは喜んでリゾナントにお泊まりすることになった。
道重さんがいないから大丈夫というのがちょっと分からないけど、むしろ道重さんも大歓迎してくれそうなものだけど。
というか、私たち、まあ主に鞘師さんへの接し方とか見てると、なんで道重さんがいないから大丈夫かというのはだいたい察しはつくけれどw
そんなこんなで、田中さんと私たち二人がお互いにまかないを作り合ってディナーにしたり、ゲームをしたりして盛り上がった。
特にまーちゃんは、年末からしばらく、左…なんとか…リンパ…なんとか…。とにかくなんかそういう病気をしてたから、お泊まりも久しぶりらしく、なんだかいつも以上にまーちゃんだった。
765 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 01:01:49.98 0
ガキさんと生田の物語があったようにいずれ小田ちゃんと生田の物語とかもできるのかなw
で、夜も深まり、私たちは道重さんが普段使ってる部屋で休むことになった。
部屋にある雑誌とかを二人で見ていた。
「うわ〜!キレイな夜景、行ってみたいな〜」
「くどぅー行ったことないの?」
「ないよ、ハル埼玉だもん」
「まーちゃん行ったことあるよ。ちっちゃい頃だけど」
「え〜、いいな〜」
「じゃあ今行こうよ!」
「え?」
「ほら、コートとか着て!」
「何言ってんの?」
「今から二人で行こうって言ってんの!」
「いや、まーちゃんならできるけど、そういうことじゃ…」
「早く!行きたいんでしょ!?」
まーちゃんに押され、私はしぶしぶ上着を着込んだ。
し ゅ ん !!
「うわ〜!さっむ〜〜!」
「そりゃそうだよ、雪積もってるもん!」
「もう寒いから早く写真撮ってもらお!」
「撮ってもらう?誰に?」
「『写真お願いします』とかってやるじゃん!」
「もう閉店?してるでしょ、こんな時間なんだからさ、誰もいないよ!」
「あ、そっか」
仕方なく私たちは、夜景をバックにしてお互いに撮り合った。
し ゅ ん !!
「きれいだったね〜」
「きれいだったけどさぁ…」
「えーどうしたのくどぅー?」
「今行きたくなかった!」
「なんで!?どぅー行きたいって言ったじゃん!せっかく連れてってあげたのに!」
「ハルはちゃんと準備して行きたかったの!」
「…そっか」
「…」
「…ゴメンね」
「…ううん、ありがとう、連れてってくれて」
「うん!」
「でも今度はちゃんと二人並んで撮ってもらおうね」
「うん!」
上着を脱いで、パジャマに着替えた私たちは布団に入った。
「ねぇくどぅー」
「なに?」
「私たちさ、同じクラスとかだったら絶対仲良くならなかったよね」
「アハハw、そうかも。全然違うし」
「どぅーいつもカッカしてるし」
「それはまーちゃんのせいでしょ」
「でもくどぅーと会えてよかった」
「ハルも会えてよかった」
「笑って、泣いて、私は生きてるって感じがする」
「なにそれw」
「生きてるって感じがするの!」
「はいはい、じゃー明日も生きるために寝ましょー」
「は〜い」
「おやすみ」
「おやすみ」
769 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 01:11:05.39 0
770 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 04:07:53.90 0
あげ
771 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 06:45:13.44 O
まとめて読む
772 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 07:42:52.07 0
あ
773 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 08:07:16.30 0
774 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 09:44:07.33 0
>>769 これもGLAYの楽曲からなのね
『JUSTICE〜』の二人よりも年下な分だけ良い意味で無自覚に生きてる感じが出てるように思えた
775 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 11:40:26.71 0
今思ったけどもしや『「pure soul』の人なのかな
776 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 11:58:08.20 0
バレたか
っていうか分かるわなw
777 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 12:10:22.35 0
おはあり
778 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 13:17:23.34 O
>>729 待ってました!
マルシェの心情描写が凄く勉強になります
>>764 まーちゃんみたいにシンプルなほうが世の中見えやすいのかもしれませんねw
779 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 14:50:28.94 O
落とさない
780 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 15:59:36.70 0
堕ちてもいいんやで
781 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 16:45:08.13 O
寒いね
782 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:39:49.90 0
>>295-301 続きです
夜が明け、朝が来る。
一日のはじまり。それは新生リゾナンターが、初めて全員の力を結集させる日でもあった。
こういう日に限って、客も来ない。愛佳からの依頼も、ない。
田中れいなは、リゾナントのベランダで徐々に下に落ちてゆく太陽を眺めていた。
正直、じっとしているのがあまり得意でないれいなだが、今日はやけに静けさが愛おしかった。
それは彼女が、沈みゆく太陽の向こうについて思いを馳せているせいかもしれない。
「れいなー、来てー!」
階下から、さゆみの声が聞こえてくる。
早速後輩の誰かが来たのだろうか。
かつて遅刻魔と名高かったれいなだからこそ、こういう時に誰が最初に来るのか予想するのが楽しい。
若手のまとめ役として頭角を表してきたフクちゃんか、最年長の飯窪か。とりあえず佐藤はないな。
などと予想しながら店舗まで下りてくると意外や意外。
全員が、揃っていた。
「たなさたん遅いー!」
「まーちゃんだって危なかったろ!はるが部屋のドアぶっ壊して入ってこなかったら寝てたくせに」
「もううるさいなぁどぅーは。そんなことしなくてもまーちゃん起きれたもん」
遥と優樹による定番のほほえましいやり取り。
そんな様子をぽかんとして見ているれいなに、
783 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:41:00.21 0
「どうしたんですか?全員来るって思ってなかったんですか?」
と聖がいたずらっぽい笑顔で言う。そのさらに背後から、
「みんなで相談したんです。衣梨奈たちも一緒に戦うって。もう守られるだけの存在なんて嫌やけん」
と衣梨奈がいつになく真剣な表情で訴えた。
「だけん、今回は今までみたいな非能力者とは違う…」
「だから、みんなで行くんじゃないですか」
春菜が、大きな目をさらに見開く。
自分で来て欲しいと呼びかけておいて、戸惑っていた。れいなは彼女たちのことをまだまだ未熟と考えていたことを恥じ、そして考え
を改めた。
「そうやね。みんなで…行くっちゃね」
「そうだよれいな。全員揃って、リゾナンターなんだから」
全員揃って、リゾナンター。
さゆみの言葉が、れいなの心に染みてゆく。
「全員揃ってリゾナンターもええけど、うちのことも忘れんで下さいよ!」
と、店の奥のテーブルから声がする。
ノートパソコンのキーボードをリズミカルに叩いているのは、スーツに身を固めたかつての後輩。
784 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:41:32.03 0
「愛佳!!」
「田中さんの指示通り、きっちり奴らの『情報』調べて来ましたよ」
昨日の事件後、れいなは愛佳に例のオフィスビルで遭遇した三人組について調べるよう依頼していた。喫茶店でのミーティング後はそ
の他の連中の情報も提供した。その回答を持って来ていることは、彼女の笑顔からも伺える。
「今回の敵さん、あちこちで悪さしてるみたいです。びっくりするほどあっけなく情報集まりましたわ。ま、うちの情報収集力のおか
げでもあるんですけど」
その自信に満ちた姿にかつて電車に飛び込み自ら命を絶とうとした少女の面影は、最早ない。
そして能力を失ったとは言え、それに代わる新たな活路を彼女は見出していた。
愛佳は敵集団の詳細をメンバーに伝える。
前日聖が推測した通り、集団は2つのグループに分かれていた。
武闘派「ベリーズ」と穏健派「キュート」。その構成人数、能力。愛佳の調べ上げた情報はほぼパーフェクトと言っても過言ではなか
った。
「光井さんすごいです!!」
「誉めたって何も出えへんで飯窪」
と言いつつも、愛佳も得意顔だ。
そんな中、さゆみが立ち上がる。いよいよ作戦開始か。若手メンバーたちが、固唾を飲んでリーダーの一言を待っていた。
「それでは、以上のことを踏まえて。リゾナンターのリーダーとしてみんなに作戦指示を与えます。れいなとさゆみは『キュート』を
迎撃。残りのみんなは急襲してくるであろう『ベリーズ』の襲撃に備えて」
「ちょ、ちょっと待ってください!いくらなんでも5人相手に2人だけって!!」
785 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:42:02.33 0
慌てたのは人一倍真面目な亜佑美だ。もちろん、他のメンバーもさゆみの指示に疑問を呈す。
「少なくともメンバーを半分に分けるべきでは?回復役なら道重さんの能力を複写したフクちゃんがいますし、はるなんやくどぅー、
あゆみん、香音ちゃんと攻撃できるメンバーだって」
そう言いかけた里保に、さゆみが近づきその頬を両手で撫で回した。
「『ベリーズ』はトリッキーな能力者が多い。人数を多くすれば、奇策も分散せざるを得ない。逆に「キュート」は正攻法を得意とす
る。攻撃役1人に回復役1人のシンプルな構成がベストだと思う」
「はぁ。で、道重さんがやってるこの行為は…」
「これは戦いに赴く前の儀式だから。ガキさんも愛ちゃんもみんなやってたし」
明らかに嘘をついているさゆみだったが、里保は自らの頬がリーダーの力になるのならいくらでも差し出そうと思っていた。その手が
下に下がったり、顔が急激に近づいてきた場合は別として。
不意に、喫茶店のドアベルが鳴らされる。
来客か。しかしドアには「本日休業」の札がかけられているはず。
全員が不審がる中、香音が目ざとく紙切れのようなものを見つけた。
「道重さん、田中さん。こんなものが…」
差し出された紙切れに目を通す、れいな。
そして、苦笑する。
「あっちもおんなじこと、考えてたみたい。『キュート』から、れいなとさゆのご指名」
786 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:42:34.57 0
紙切れの正体は果たし状。
さゆみとれいなを、街はずれの建設現場へと呼び出すものだった。
「みんなは、ここで待ってて。大丈夫、奇襲は待ちかまえてる集団に効果は薄いから」
「道重さん、それうちの受け売りやないですか」
軽く抗議する愛佳の言葉を聞き流し、さゆみが全員を自分の元に呼び寄せる。
リゾナンター出陣の、掛け声。さゆみの意図を、後輩たちは理解していた。
数人でやったことはあるものの、全員でやるのは新生リゾナンターとなってからははじめてのこと。
ダークネスに、しかもその使い走りみたいな連中なんかに負けない。
さゆみが目の前に手を差し出す。まるで大輪の花が咲くように、手が幾重にも重ねられていった。
「がんばっていきまーっ…」
「しょい!!!!!!!!」
全員の声が、重なり一つになった。
リーダーの気合は全員に伝わり、そしてそれはまたリーダーの元へと返される。
リゾナンターの共鳴の原型であるこの儀式は、初代の高橋愛から二代目新垣里沙、そしてさゆみへと受け継がれたものだった。
続いてゆくんやね、きっと。
その様子を見ながら、愛佳はしみじみ思う。
もう自分はあの輪には入れない。けど、それに準ずる何かはできるはず。
そう思うことが、彼女の心の支えだった。
れいなが、喫茶店の扉を開け放つ。背を向け発つ二人。寄せられた信頼がその背中を通じて、後輩たちに確かに伝わっていた。
787 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 17:43:35.08 0
>>782-786 投稿完了
代理投稿お願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以上代理投下終了
788 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 18:01:56.47 0
>>787 「受け継がれてゆくもの」…大切にしたいですよね
789 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 19:22:31.35 0
読む前に上げる!
790 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 19:55:05.57 O
食べる前に飲むみたいなもんか
791 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 20:52:00.72 0
風呂入ってから読む
792 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 21:05:40.24 0
バイバイ
793 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 21:17:06.66 O
ばいばい?
794 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 22:16:48.73 0
ありがとうさようなら
795 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 22:49:03.82 I
愛しい
796 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 23:13:52.90 O
恋人よ
797 :
名無し募集中。。。:2013/01/27(日) 23:43:06.18 0
寺田がおるなw
>>787 更新と代理投稿お疲れ様です
決戦前の雰囲気が出ててイイ感じです
次は二つの場所で戦いが展開するのかしら?
798 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 00:40:43.38 0
ベリキューとの全面戦争に突入か
799 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 01:08:58.09 O
ベリキュー戦って過去あったんかな
共鳴者さんのやつにやじうめ出てたのは知ってるけど
800 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 05:06:36.64 O
朝起きたら落ちそうだった
801 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 06:57:56.89 0
>>799 なくはないけどベリキューに興味ない人も多かったから少ない
一人の作者の能力設定案はあった
802 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 08:49:24.79 O
おはなんと
803 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 08:49:50.99 0
15周年!!
804 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 09:41:35.54 O
>>801 なるほどね
やっぱり敵は匿名OGのほうがしっくり来るかな
805 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 10:08:23.83 0
806 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 12:42:11.46 0
さむいほ
807 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 13:22:56.15 O
ほぜむ
808 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 15:25:27.97 O
くらえ必殺くまくまトーク
809 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 16:22:42.52 0
鉄壁の防御フクフクボディ
810 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 17:45:20.21 0
フガフガフガ
811 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 18:20:45.40 O
そう言えば光井さんも昔はあうあうだったね
812 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 18:29:46.70 0
シャークツアースレではあうあう(光井・新人)とおうおう(オットセイ?)がいたな
813 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:16:36.74 0
1位きたああああああああ
814 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:18:48.45 0
まじかあああああ
815 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:40:09.42 I
投下します↓
816 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:41:13.63 I
〜Help me!!〜 1
817 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:42:46.05 I
ここはどこだろう
暗い
真っ暗じゃないけど、暗い
それに寒いし、静か
(助けて、誰か)
声が出せない
口にあるのは、布?
どうして?
外さないと
ギシ
手が縛られてる
振り返って見ると柱に縛られてるみたい
ここから動けない
私、捕まってるの?
818 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:43:37.90 I
周りを見るとコンテナがたくさん積まれてる
どこかの倉庫なのかな
どうして私はこんなところにいるんだろう
キィ
扉が開く音?
ザ ザ ザ
足音が近づいてくる
1人じゃない
たくさんいる
誰だろう
819 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:45:24.18 I
「よく眠れたかい? お嬢ちゃん」
現れたのは
真っ黒な服を着た男の人達だった
少しずつ破れていたり汚れていたりしてるけどみんな同じような格好
「もうしばらく大人しくしてろよな、取引が済むまでの辛抱だ」
取引?
もしかして身代金目当ての誘拐?
820 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:46:10.10 I
「大石、あまり喋るな」
「なんでだよ半田、別に良いだろう」
でも、私を誘拐しても身代金なんて手に入らないのに
「……」
お金を出してくれる人なんてどこにもいない
施設で育った私なんかのために
普通じゃない私なんかのために
「お前の事は知っている。それに誘拐した目的は身代金だけではない」
え?
「どうして自分の思った事が伝わっているのか」
なんで?
821 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:47:11.54 I
「簡単な事だ、俺達もお前と同じ能力者≠セからだ」
私以外にも
能力を使える人がいたの?
「俺は他人の思考を読み取る能力、精神感応を持っている」
「君が考えてる事はこいつに全部伝わるのさ。そして、この俺の能力は
「もうすぐ時間だ、周りを固めておけ」
「なんだよ。まあいいか、みんな行くぞ」
ザ ザ ザ
822 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:47:51.91 I
精神感応の半田って人は時計を見ている
他の人はみんな離れていった
「残り20分」
この人もさっきの人も能力者
もしかしたら他の人達も
能力者は私だけじゃなかった
普通じゃない人は他にもいたんだ
「無能力者達からすれば俺達は普通じゃない、異端だ。だが俺達にとっては普通の事だ。なのに無能力者は俺達を否定し虐げる。お前もそうだったろう」
823 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:48:51.67 I
私の周りに能力者はいなかった
私が持っている能力を誰もが怖がっていた
友達も先生も、家族でさえも
だから私は施設に入れられた
「それで何か変わったか」
何も変わらなかった
結局みんな能力者が怖いんだ
「俺達の目的は、能力者が正統な存在と認められる世界を創る事だ」
正統な存在?
「能力者の存在が認められれば、自分が自分として、能力者として堂々と生きていける。今までの人生をやり直せる」
人生をやり直す
そんな事ができるの?
「できる。その為には資金が必要だが、もっと重要なのは仲間を、能力者を集める事だ。お前も能力者として俺達と一緒に
「そうはいかんっちゃよ!」
ガシャーン!
824 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:50:07.75 I
投下完了↑
825 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 19:52:16.07 0
王道的な展開で始まったね
つづきも待ってます!
826 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 20:09:13.63 0
随分一レスが少ないなw
827 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 20:59:26.91 0
携帯小説っぽいね
828 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 21:08:14.72 0
誰の視点で描いているのかしら?
829 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 22:25:03.34 0
狼が賑わってるのにこのスレは静かだな
830 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 23:14:14.03 0
おやすみださん
831 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 23:52:44.58 0
832 :
名無し募集中。。。:2013/01/28(月) 23:56:03.74 0
おやすみ
833 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 00:30:30.30 0
ほ
834 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 00:38:54.06 0
>でも、私を誘拐しても身代金なんて手に入らないのに
だーいしメインの話だな
835 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 00:47:21.89 0
だーいし人気だなw 試食係に人質に(?)w
836 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 02:24:41.18 0
おやすみなんと
837 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 06:11:47.67 O
1位記念あげ
838 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 07:41:18.47 I
おめでとうあげ
839 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 07:42:11.04 0
840 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 09:18:57.52 I
マジで
841 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 09:24:06.30 O
ありがたや
842 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 09:32:28.89 0
オリコン座の伝説きたあああ
843 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 09:33:37.46 0
おめ
844 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 11:54:46.80 I
ここがふんばりどころね
845 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 12:46:07.23 0
846 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 14:08:25.19 0
やめなさい
847 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 16:24:33.68 0
あげ
848 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 16:29:54.54 0
849 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 16:35:43.43 0
へるみー
850 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 17:30:58.19 0
助けて誰かー
851 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 18:28:46.56 0
852 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 18:52:15.88 O
ロリコン座の伝説
853 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 18:59:50.39 0
誰だリーダーがロリコン1位なんて言ったやつは!
854 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 19:20:17.78 0
まったく失礼な奴だ!
とっくにロリコン殿堂入りだ!
855 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 19:46:56.26 0
ボディコン座の面接
856 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 21:15:24.68 O
ホゼナンター
857 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 22:32:08.88 O
りぞなぬん!!!
858 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 22:39:59.04 0
859 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 23:02:16.40 0
おださくうまく特徴とらえてるな
AAは似てないのにw
860 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 23:09:46.13 0
そりゃプロだもの
861 :
名無し募集中。。。:2013/01/29(火) 23:30:22.44 I
小田さくらなの
862 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 00:41:37.23 0
優しくされたら何かが出そうよ
863 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 02:05:56.75 O
身を漏らした
864 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 06:32:14.79 0
おだようございます
865 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 08:06:02.28 0
ういす
866 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 11:20:09.69 0
まは
867 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 11:43:29.71 0
川c ’∀´)<ラーンーチーかーらー
川c ’∀´)<つーまーみーとーるー
川c ’∀´)<栄養ー
Σ从*` ロ´)<つまみ食いすんな!
868 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 11:45:59.88 0
でもその栄養は胸にも身長にもいかないw
869 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 11:53:33.50 0
昼
870 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 14:23:51.94 O
ひるなんと
871 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 14:27:22.75 O
じゃあ胸にも身長にもいかないだーいしの栄養はズッキに瞬間移動するんだな
872 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 16:30:08.50 0
栄養移動てなかなか凄い能力だぞ
相手を急にデブにしたりガリにしたりすれば身動きが困難になりそう
873 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 16:36:16.41 0
以外に眠らせる能力を使うやつがいない件
874 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 16:44:11.24 0
875 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 16:45:14.37 0
>>872 チッパイな皆さんがさゆに能力を使って豊かにしてくれるようお願いするお話を思い出した
876 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 16:59:45.61 0
今思えば念写って(笑)
877 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 17:34:11.18 0
何?
878 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 18:14:32.37 0
てか保田の能力が時間停止ってキチガイ過ぎるだろwwwwwwww
時間停止ってwwwwwwww
879 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 19:54:06.17 O
从*・ 。.・) <さゆみんさんじょうなの♪
880 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 21:16:22.85 0
さゆー確認
881 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 22:35:08.50 O
ほぜなんと
882 :
名無し募集中。。。:2013/01/30(水) 23:31:14.65 0
おやすみずきー
883 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 00:42:43.74 0
寝る前に寄せて上げ
884 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 00:43:54.35 O
いかにも中二病の最強能力でも制限を加えることでおもしろくなる
885 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 01:39:05.02 O
おやすみナント
886 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 05:36:09.79 O
おはナント
887 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 07:39:58.54 0
朝うええおええ丼お願い
888 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 07:51:50.99 0
朝仕様になってるのか
889 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 08:16:37.89 0
从*´ ヮ`)<厚切りベーコンと、アボカド1個、煮込みハンバーグも乗っとぉよ
从*・ 。.・)<ご飯は並で1合、大盛は1.5合なの。常連さんは各種マシマシもOKなの
从:´ ヮ`)<れーなは味見だけでお腹いっぱいになると
890 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 09:08:06.89 0
今のトレンドはさゆ丼炭火
しかし炭火焼きではなく飽くまで炭火感
素人にはおすすめできない
891 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 09:57:33.97 0
LA
瓦礫
892 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 12:18:00.28 0
まとめwikiの「鞘師里保」項目の謎
893 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 12:19:28.32 0
里保ちゃんの謎を解き明かしたい
隅々まで解き明かしたい
894 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 14:40:56.23 0
「なんで…!光井さんはこうなること分かってたんでしょう?なんでですか……なんで…!」
「あほやなあ…香音ちゃん…分かってた…からやん……」
「なんで私なんかのために…!」
「そやから…香音ちゃんのためやから…やろ」
「なんでっ……なんでですか…!」
「ふふ。思い出すわ……。あのとき…愛佳も…聞いた。同じこと…何回も……」
「……?」
「今度は…愛佳の…番やから。愛佳が繋ぐ…番やから…」
「光井さん……」
「香音ちゃん…託すで。未来……」
「いやだ……いやです……行かないで…光井さん……」
「香音ちゃんも……繋いでな…?愛佳が…したみたいに……」
「………さん……光井…さん…」
「そやけど……できるんやったら………」
/ / / / / / / / / / / / / / / / / /
「……佳……愛佳……愛佳って」
名前を呼ばれ、目が覚める。
ぼんやりと開けた目に、見慣れた店内の風景と、見慣れた店主の姿が映った。
「そんなとこで寝とったら風邪ひくよ」
かけられたその言葉に合わせるように、体がぶるっと震える。
それと同時に、目の前に湯気の立つカップが置かれた。
「はい、ココア。これ飲んであったまって」
「あぁ〜!ありがとうございます〜」
カップを包み込むようにした掌から、そして笑顔を浮かべた愛から、温かさがじんわりと染み込んでくる。
思わず、自分の頬にも笑みが浮かぶのが分かった。
895 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 14:41:29.38 0
「…あの、愛ちゃん」
「ん?なに?」
ココアが載っていたトレイを胸にカウンターの中へと帰っていく愛の背中に、思わず声を掛ける。
「愛ちゃんは、例えば…例えばですよ?自分の命を犠牲にせな愛佳の命を助けられへんとしたら…どうします?」
一瞬、愛の顔に少し戸惑ったような色が浮かぶ。
だが、答えはその後すぐに返ってきた。
「もちろん愛佳を助けるよ。何に代えても」
躊躇いなく、穏やかな口調ながらはっきりとそう言い切られたその言葉に、複雑な感情の吐息が漏れる。
「だけど……」
自分で聞いたことなのに返事ができないでいると、元通りの柔らかい笑顔を浮かべ、愛は言葉を継いだ。
「できるなら、愛佳も自分も助けたい。だって愛佳の笑顔が見られなくなるの寂しいもん」
その言葉が、"未来"の中の言葉と重なる。
「そう、そうですよね。みんなで笑顔でいたいですよね。ずっと……」
背後の窓を振り返る。
そこから見える空は、今しがた見た"未来"の空と同じように青く澄み渡っていた。
【特に意味はない懐古的保全】
896 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 16:15:52.88 O
未来を繋ぐ、か。
897 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 16:23:48.50 0
そういえば昔リホナン何とかっていたな
898 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 18:32:54.57 0
夜のうええおええ丼
899 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 19:51:00.87 O
激落ちてく
900 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 20:03:47.95 0
900ゲッツ!!!
901 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 21:08:06.98 T
川*^∇^)
902 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 21:28:13.09 0
从*` ロ´)<ダークネス!
903 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:16:19.59 0
>>782-786 の続きです
東京郊外。
とある有名薬品メーカーの研究所とされているこの敷地、実はダークネスの所有物であった。先の薬品メーカーも実は、ダーク
ネスのフロント企業としての裏の顔を持っている。なだらかな坂道を上った先にある小さな建物からは、一見しただけでは闇の
匂いを感じることはできないだろう。
その建物の地下深く。幾重にもセキュリティがかけられたその先に、「彼女たち」は幽閉されていた。
「Dr.マルシェ?!こんな場所にいったい何の用ですか!!」
いかにも黴臭さが漂ってきそうな、さらに地下へと続く階段の前に立っていた守衛が、ダークネスの大幹部の存在に気づき敬礼
した。
年は50を過ぎたところか。くたびれた顔だ。
白衣の女性は守衛を一瞥すると、軽く片手を上げ挨拶する。
「まさか…『奴ら』を解放するつもりですか?」
先日の幹部会議において、Dr.マルシェこと紺野博士が「奴ら」について言及したことは、すでに多くの構成員に知れ渡っていた。
大体は「詐術師」が面白がって流した話ではあるのだが。しかし、日ごろから「奴ら」に苦しめられてきた下級構成員たちにとって
は、冗談では済まされない話であった。
新しい技を試しにかける、のは序の口。
互いが喧嘩した後の腹いせに、構成員を甚振る。
酷い時には夕食のハンバーグをかけて「どちらがより多くの構成員を始末できるか」という理不尽な戯れまで行った。さすがにそ
れは企みを知った首領により中止に追い込まれたが。
彼女たちの復活とは即ち、構成員たちの平和の終焉を意味していた。
904 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:17:03.33 0
「まさか。首領から許可も出ていないのに。ただの、面会ですよ」
背中で答えながら、階下へと歩を進める紺野。
ほっとしているだろう守衛について、思う。50を過ぎてもこのような下賎の仕事に携わっているようでは、先は長くないと。
段を降りるごとに、深まる闇。濃くなる、妖気。
不意に、目の前の闇が大きく口を広げ、自身が飲み込まれてしまうような感覚に襲われる。
生物的本能。この先にいるのは間違いなく、獣。
だが、紺野はその恐れを好奇心に変えていた。野に放たれた獣。先が読めない。だからこそ、楽しい。
階段が終わりを告げるとともに、景色が広がる。
薄暗い空間を、頑丈な透明の壁が仕切っている。この壁は、例え核弾頭を打ち込まれたとしても破壊することは不可能に等しい。
そうでないと、獣が逃げ出してしまう。
「おい…誰かそこにいんのか?」
絶対の防御壁から、声が聞こえてくる。
部屋の隅で、薄汚れた布に包まっている、何か。
布の奥の瞳と紺野の目が合う。刹那、心臓を凍える手で鷲掴みにされたような感覚。
「殺意は…衰えてないようですね。『金鴉』さん」
彼女たちがここに閉じ込められてから、ゆうに1年は経過していた。
与えられている食事と水の量からすれば、餓死しても不思議ではないはずだが、「金鴉」と呼ばれた女の赤く濁った双眸は研ぎ澄
まされ紺野の心の臓を射続ける。
905 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:17:38.65 0
「その声は…こんこんやな」
「あなたもお元気そうで。『煙鏡』さん」
少し離れた場所に座り込むもう一人の人物が、壁越しに紺野に話しかけた。
先ほどの「金鴉」と違い、落ち着き払った口調。だが滲み出る狂気は隠し切れない。
「そろそろええやろ。何でうちらこないな黴臭い場所で過ごさなあかんねん。こいつとの殴り合いごっこも飽きたし、そろそろ
出してえや。390戦390勝じゃ、そら退屈もするわな」
よく見ると、壁の向こうの監獄の床や壁、あちこちがひび割れ、抉れている。
相当激しい戦闘が、この中で繰り広げられていたであろうことが伺える。
「煙鏡」の言葉が気に障ったのか、「金鴉」が被っていた布切れを剥ぎ飛ばした。
「はぁ?お前なんかに負けるかよ。こっちこそ390戦390勝だっての」
「アホぬかせ。うちがお前に負けるはずないやろ。さすがバカ女は覚えるのが苦手やなあ」
「あたしがバカ女なら、お前はクソ女だ」
「抜かせ、バカ女。お前の負けや」
「勝ったもん!」「勝ってへん」「勝ったもん!」「勝ってへん」
まるで子供のようなやり取りに、思わず紺野は苦笑した。
それが二人の気に、障る。
906 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:18:13.77 0
「おい、何がおかしいねんこのフグっ面。早ようちらここから出せ言うたろ。何なら、この監獄を出て最初に、お前のタマ取って
もええねんで?」
「大体クソ弱え幹部一人殺したくらいで何でこんなとこに閉じ込められるんだよ!フっざけんなこの野郎!!」
腹を立てた「金鴉」が、前面の壁に渾身の拳を振るう。
インパクトの瞬間、壁から床に衝撃波が伝わる。並みの人間なら立っていられないほどの揺れ。だが紺野は、バランスを崩すこと
なくその場に立っている。
ただ、振動で安物の眼鏡のフレームまで震えている。新しいものを買うのは面倒だ。紺野はため息をつき眼鏡を外し胸ポケットに
仕舞いこむ。
代わりに紺野は、白衣のポケットから携帯を取り出して徐にそれを弄りつつ、
「あなたたちには、いずれここから出て仕事をしてもらいます。但し『首領』から許可が出たら、の話ですが」
と言った。
もちろん、こんなもので納得できるような二人ではない。
「お前舐めてんのかよ!あのクソババアがそんな許可、出すわけねえだろうがよ!!」
「大体何や自分、さっきから携帯ポチポチ弄りくさって!そないな態度で話されて、お前の言う事なんか信じられるか、ドアホ!!」
壁越しから、強烈な殺気が伝わってくる。
逆毛立ち、異様な目つきでこちらを睨んでいる姿は、最早魔物である。
だがそれすら、紺野にとっては好奇心を掻き立てるスパイスに過ぎない。
「ええ。ちょっとある場所に私のメッセージ映像を送っていたものですから。便利でしょう。あなたたちがこの薄暗い監獄で殺し
合いをしてる間に、科学技術は飛躍的な進歩を遂げているんですよ」
この絶対防御の壁がなければ、二匹の獣は躊躇なく紺野に襲い掛かるだろう。
深く渦巻く闇がバリバリとクレバスのように裂け、その鋭い牙をちらつかせる。まるで殺意の具現化、ここまで純粋な殺意を抱け
る人間を紺野は他に知らない。だからこそ、からかい甲斐がある。
907 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:19:14.03 0
さて、ここまでにしておくか。
紺野は携帯電話を仕舞い、二人に向き直った。
「『金鴉』さん。ここから出た暁には、好きなものを何でもいくらでも食べさせてあげましょう。『煙鏡』さんは儲かる話のほ
うがいいですか?先日、ダークネスの支局長が失敗した仕事で、億単位の上がりが出そうないい話があるんですが」
闇がまるでモーセの十戒の1シーンのように、左右に割れて消えてゆく。
残されたのは期待と欲を膨らませた、ただの少女たち。
「ほんまか!それ約束やで、絶対やで!!」
「ウォォォォォ!!ハンバーグ!!ハンバーグ!!」
「煙鏡」が壁に顔を近づけにじり寄り、「金鴉」は喜びのあまり床に両拳を何度も叩き付けている。
呆れるほど単純。だが、この方法が使えるのは組織広しと言えど紺野だけ。
彼女は二人の嗜好を的確に、そしてこと細かく把握していた。
「まあ…期待しててください。それでは」
白衣を翻し、背を向ける紺野。
楽しい見世物を見せてもらった満足感と同時に、今回の面会は”無駄ではなかった”という確信。
切り札は、何枚でも持っておくべきだ。そしてそれが危険なものであるならば特に。
携帯電話を取り出し、画像を見る。
培養液に漂う少女。どことなく紺野が知っている人物に似ているその口元は瞳とともに固く瞑られ、動かない。
もちろん、あなたは特別ですが。
言いつつ、画面を閉じる。
そろそろ会いに行かなくては。飼育くらいなら一介の研究員にでもできるが、情操教育はそうもいかない。紺野は脳内で、自ら
の身を空けるべくスケジュール調整をしはじめていた。
908 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:20:36.85 0
>>903-907 投稿完了。
代理投稿、よろしくお願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以上代理投下終了
909 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:25:49.94 0
>>908 うぉおおおおおおお!その二人はっ!
同じようなの出そうとしてたこともありましたw
910 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 22:36:35.09 O
>>908
クソババア呼ばわり出来る二人とは!
やはりあの、ふたりでしょ!!
面白くなってきた
911 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:37:10.18 0
圧縮注意
912 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:39:20.92 0
『愛の炎』
〈人目など気にせず燃えるから〉
1−1
《それじゃあ、次、始めるわよ!そっちの代表はれいなか鞘師ちゃんのどちらかにして》
マルシェの声が響き、スクリーンの下の扉が開いた。
「明梨…」
関根梓が、暗闇から現れた少女の名をつぶやく。
れいなは顔を正面に向けたまま言った。
「あいつか…。鞘師、ここはれいなが行くけん」
「どうぞ。私は愛瞳さんを助け出す方法を考えてます」
「サンキュ!」
スクリーンの中からマルシェがさゆみに尋ねる。
《ところで、さゆ、あなた、いまお酒持ってるの?》
「…一応あるけど」
さゆみは、足下に置いてあるピンク色のバッグに手を伸ばした。
底の方から取り出したのは一本の缶酎ハイ。
それを見た鞘師の顔が蒼白になる。
「うおおおおいっ!」
れいなは、さゆみの手からそれをもぎ取った。
そして、すぐに崖下へ全力で投げ下ろした。
「さゆ!なんでそんなもん持って来とう!?仲間の力を信じとるんやないと!?」
「も、もちろん信じてるよ。…でも、万が一ってことがあるでしょ?」
《さゆー、お酒が欲しかったら言って。こっちでもちゃんと用意してあるから》
鞘師が怯えている。さゆみは、その姿を見つめて人目も気にせず萌えている。
「さゆ!なににやけとう!?いいかげんにしい!」
れいなは、さゆみを一喝してから、闘技場へ歩を進めた。
913 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:40:06.23 0
1−2
「じゃあ、始めよ」
れいなが淡々と言う。
佐保明梨は武道家らしく腰を折って礼をした。
そして、息を吐きながら閉目し、重心を低めて空手の型に入った。
対照的に、れいなはただ立っていた。
それは、隙だらけに見えるが、体のどこにも力みのない、臨機自在の体勢だった。
先に動いたのはれいなだった。
音もなく前へ滑り出し、舞うように体を回転させる。
ボグッ!
れいなの右拳は、いとも容易く佐保の腹部をとらえた。
「ウッ…」
前屈みになる佐保。
適度な高さになったその左側頭部を、今度はれいなの右脚が襲う。
まともに喰らった佐保は、床の上に崩れ落ちた。
佐保が、右手を床について必死に体を起こす。
れいなは、黙って佐保の方を見下している。
中腰の佐保は、虚ろな目をれいなに向けて言った。
「…殺気が、見えない…」
れいなは淡々と言う。
「そりゃそうやろ。れいな、殺気を出さんかったけん」
佐保と死闘を繰り広げたあの夜の翌日、れいなは、鞘師と話し合った。
鞘師によると、佐保には「殺気」を読む力があるらしい。
今度襲ってくるときに備えて殺気を消す修練をするつもりだと、鞘師は言った。
(殺気を消すって、どうすりゃいいと?)
れいなには、どうすれば良いか皆目見当がつかなかった。
914 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:40:55.96 0
1−3
ある日、れいなは、工藤遥と石田亜佑美に体術の指導をしていた。
一段落ついて休憩していると、工藤がれいなに近づき質問した。
「田中さん、さっきだーいしと乱取りしてた時、大体何%の力を出してたんですか?」
「え?」
工藤が手刀を斬りながら、嬉しそうに続ける。
「田中さん、こないだ黒ずくめの奴らをバシッ、バシッってやっつけたじゃないすか。
あの時の田中さん、超強くて、超怖かったです!
あれが100%だとすると、さっきのはどのくらいの力を出してたのかなあって…」
「う〜ん…、そうやねえ。まあ、30パーくらいかな」
「30%…」
少し離れたところにいた石田亜佑美が、少し複雑な顔をする。
それに気付いたれいなは、笑顔で言った。
「石田、そんなショックな顔せんでよ。石田はすごく成長しとるよ。
入ったばっかりの頃に比べたら、本当に強くなったと思う。
体術の強さでいったら、今のリゾナンターでは、れいなと鞘師の次、三番目やね」
「だーいし、すごいじゃん!」
駆け寄った工藤に肩を叩かれ、石田の表情が少し緩んだ。
工藤がさらに尋ねる。
「それじゃあ、鞘師さんと稽古する時は何%の力を出すんですか?」
「鞘師かあ…、鞘師とやるときは、100%近く出しとるんやないかな」
「100%!?…でも、こないだ鞘師さんと乱取りしてたとき、お二人とも強いなあっ
ては思いましたけど、全然怖くはなかったですよ。あれで本気なんですか?」
「それはさあ、なんてゆうとかいなあ…、本気なんやけど、本気やないんよ。
鞘師をぶちのめそうっていうんじゃなくて、なんか、先手を取り合っとるって言うか…」
(…ん?…「怖くなかった」?)
れいなは急に黙り込んだ。
珍しく考え込んでいるれいなの様子を、石田と工藤はきょとんと見つめていた。
915 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:41:43.36 0
〈大声で愛をさけぶから〉
2−1
「れいなは今、あんたに稽古をつけるつもりで戦っとる。
だから、殺気は出とらん、…と思う」
「なるほど…、そういうことですか…」
「あ、そう言えば、鞘師も殺気を消して戦うことができるようになったって言っとった。
まあ、アイツは真面目やけん、何かメイソウ?とかで鍛えたらしいけど」
佐保は深く息を吐いてから、れいなを正視して言った。
「分かりました。それでは、改めてお手合わせを願います。
あなたとは、能力を使わず、純粋に体術だけで勝負してみたいと思ってました」
そして、腰の位置を低めて、再び身構えた。
ただし、先ほどとは違って、今回は両目がしっかり開かれている。
「ええよ!いっちょ、もんじゃる!」
れいなの声は明るく弾んでいた。
10分後、二人は闘技場の中央で大の字になっていた。
「ふう…、あんた、やっぱり強いな」
「ハア…、ハア…、いえ、私の負けです…。
しかし、驚きました…。あなたは、前回より格段に強くなってる…」
「そお?…まあ、れいな、毎日、鍛えとるけんね。
あそこにおる後輩たちが、どんどん強くなりよるんよ。
れいな、あいつらには、まだまだ負けられんけん」
「いいなあ…」
「ん?」
「私も…、あなたのような先輩が欲しかった…」
れいなは天井を見上げながら、言った。
「じゃあ、あんたもれいなの…」
《ナイスファイト!いやあ、いい戦いだったなあ》
れいなの言葉を遮り、スピーカーから耳慣れた声が響いた。
916 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:42:18.39 0
2−2
れいなが立ち上がり、スクリーンを睨みながら叫ぶ。
「そんなとこでコソコソ覗き見しとらんと、こっち来(き)い!」
《れいなからの熱いラブコール、嬉しいねえ。
それにしてもNo.5もなかなかやるな。なあ、マルシェ、あいつ俺にくれない?》
画面の左側に映っているマルシェの顔が、不機嫌の色を濃くしていく。
《吉澤さんがどうしてもっておっしゃるから、薬無しで戦わせたんですよ。
その上、No.5をくれだなんて、ちょっと図々しすぎません?》
《冗談だよ、冗談。あれはお前の大事なおもちゃだもんな。
じゃあ、次は、俺のおもちゃで遊んでみるか》
吉澤はそう言うと、マルシェの前にあるボタンに手を伸ばした。
機械音とともにスクリーン下の扉が開き、長身の少女が現れた。
《れいな、ちょっとそいつの相手してくれないか?
そいつ、今日はマルシェの実験の手伝いをする予定だったんだよ。
だけど、お前らが来たから、その仕事がなくなっちまった。
せっかくの機会だし、そいつの力をお前で試してみたくてさ》
「フン、誰が相手でも構わん!ぶっ飛ばしてやる!」
《アハハハッ、そう来なくっちゃな!れいな、愛してるぜ!》
少女は、橋を渡るとまっすぐ佐保のもとへ向かった。
佐保は何かを観念したかのように、俯いて黙っている。
少女は、佐保の右肩に触れると、すぐにくるりと振り返り、橋を渡って闘技場から出た。
「おい!お前!れいなと戦うんやないと!」
れいなの言葉に、少女はまったく反応しない。
橋が戻されると同時に、スクリーン下の扉が開き、吉澤が現れた。
吉澤は、少女の隣に立ち、闘技場にいるれいなと佐保を見つめた。
「吉澤、どういうことか説明しい!」
吉澤は、れいなの言葉を聞き流して大声を上げた。
「そんじゃあ、キックオフといこうぜ」
917 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:43:03.85 0
2−3
合図と同時に、佐保がれいなに襲い掛かった。
攻撃をかわしながら、れいなが叫ぶ。
「吉澤!そいつは戦わんのか!」
《れいな、お前が戦っているのは、No.5じゃない。こいつだ》
吉澤は、腕組みをしている右手の親指で隣に立っている少女を指した。
「何!?」
佐保は攻撃を止めた。そして、にこやかに挨拶した。
「はじめまして。北原沙弥香です」
その声色は、先ほどとまったく違うものだった。
さゆみが、隣にいる関根梓に尋ねる。
「梓さん、あの子、知ってる?」
「はい。彼女も元『研修生』です。一時期、一緒に訓練をしていたことがあります。
でも、私達とは違って、あの子、さぁやは早いうちに正規メンバーに選ばれました。
さぁやの特殊能力は、私と同じ精神干渉です」
梓の話を聞いていたのか、佐保が振り向き、北原の声で話し出す。
「せっきー、久しぶり!相変わらず可愛いわねえ。
ところでさあ、今の説明、ちょっと訂正させてもらえる?
私の力は、あなたと同じなんかじゃない。もっと優れたものよ。
いま私は、明梨の肉体を自分の意思で直接動かしている」
「直接、やと?」
「そうです」
れいなの方に向き直り、佐保が続ける。
「だから、私は、明梨の技術も能力も体力も、思うままに使えます。
本人なら、恐怖や痛みで、到底できないようなことだって…」
そう言うと、「佐保」は一気に距離を詰めた。
隙だらけの顔面に、れいなは思わず拳を打ち込む。その拳の下で佐保はニヤリと笑った。
そして、れいなの胸部に、それまでとは比較にならない威力の正拳突きを突き刺した。
918 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:43:40.35 0
〈愛している程疑わない 信じているの〉
3−1
人の筋肉は、脳をはじめとする神経系によって、その動きを制御されている。
そうしなければ、過度な負荷によって、骨格などが損壊する恐れがあるためだ。
よって、筋力の限界とは、正確には脳に制御された限界、つまり心理的限界と言える。
北原は、その制御を外した。そして、佐保の限界以上の力を引き出した。
れいなも、何となくそのことには気づいていた。
以前れいなは、新垣里沙から心理的限界について教わったことがある。
「…ってことなの。だから、人は筋肉の持つ力を全て使っているわけじゃないのよ」
「ふ〜ん…。じゃあさあ、ガキさん、れいなの頭の中に入ってその制御機能を止めてよ。
そうすれば、れいな、超速く動けるってことやろ?」
「ちょっと〜、私の話、聞いてた?そんなことしたら、田中っちの体が壊れちゃうよ!
それよりさあ、しっかり栄養を取って、筋力そのものの量を増やした方がずっといいよ。
ほら、また納豆残してるー。食わず嫌いしないでちゃんと食べなさーい」
強烈な打撃を喰らい続け、れいなはついに床に膝をついた。
「ハア、ハア…、北原…、お前はその子の体がどうなってもいいんか…?」
「ええ。どうせ使い捨てですから」
「…痛みは、感じないんか?」
「私はまったく感じせんよ。痛覚の神経系を遮断してますから」
「…違う。…体の痛みじゃない。…心の痛みだ」
「心?…ああ、そういうことですか…。
…確かに、明梨とは、研修生時代に一緒に汗をかいたこともありました。
でも、私は、この力によって、吉澤さんに戦士として認めていただきました。
もう私は、明梨のような落ちこぼれとは違うんです。友情も感じていません。
あなたは、要らなくなったゴミを、一生大事にとっておくんですか?」
れいなの瞳に、怒りの炎が揺らぎ始めた。
919 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:44:32.72 0
3−2
さゆみは、闘技場を心配そうに見つめていた。
梓がさゆみの顔を覗き込む。梓の気持ちを察したのか、さゆみは言った。
「梓さん。私が心配しているのは、れいなじゃないよ…。あの北原っていう子」
「えっ?」
「れいな様がお怒りみたい。ああなったら、もうさゆみも止められない…」
「うおおおおおおおっ!!」
れいなが叫ぶ。怒気の塊となったれいなは、弾丸のように走り出した。
だが、その向かう先は佐保ではない。闘技場の端の方だ。
「おいおい、跳び越える気か!?そりゃあ無茶だろ…」
吉澤の言う通り、今のれいなの速度でも、20mの裂け目を跳び越えるのは無理だ。
だが、れいなは己の限界を超えたスピードで走り続ける。そして、そのまま崖から跳んだ。
ただし、跳んだ先は対岸ではなかった。
れいなは洞内の側壁に向かって斜めに跳び出した。
5mほど宙を舞ってから、れいなの右足が側壁に着く。
そして、そこから三歩、斜めに傾きながら、壁面を駆ける。
失速して重力に引きずり降ろされる寸前で、れいなの体は対岸に転がりこんだ。
「あいつ、やっぱりネコだな…」
吉澤が感心したように呟く。
れいなは床の上をゴロゴロと回転してから、パッと立ち上がった。
そして、息つく間もなく、北原に向かって走りだした。
鬼のような形相で迫るれいな。だが、なぜか北原は全く動じていない。
それどころか、軽くほくそ笑んでいる。
「さぁやに触ったら、田中さんの体も支配されちゃいます!」
梓がそう叫び、さゆみを見る。
だが、さゆみの表情は先ほどと変わっていない。
その大きな瞳には、最強の戦友への信頼と、憧れとが透けて見えた。
920 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:45:20.38 0
3−3
れいなの全力の拳が、北原の顔面を撃ち抜いた。
北原は、投げ捨てられた鉛筆のように、床に転がった。
呼吸を整えるれいなに、吉澤が静かに言った。
「お前、れいな…、だろ?」
息を呑む譜久村達。
「……吉澤、今日こそ決着をつけてやる…」
それは、まごうこと無くれいなの声だった。
スクリーンのマルシェが吉澤に言う。
《能力の発動、やっぱり間に合わなかったようですね》
「あのスピードじゃあ無理もねえわな…。それにしても、なんつう速さだ…」
れいなの体から溢れだす殺気に当てられて、吉澤の血も沸々と滾り出す。
「来いよ、れいな。俺はマジでいくぞ」
「れいな!だめ!」
さゆみが慌てて止める。だが、その声はれいなの耳に入らない。
《吉澤さん、れいなを殺すのはちょっと…》
「うるせえ!俺ももう抑えらんねえんだよ!」
吉澤の怒声に呼応するように、れいなが猛然と跳びかかった。
その時だ。
れいなの姿が黄色く光り、消えた。
「れいな!?」「田中さん!?」
呆然とするさゆみ達。
吉澤は構えを解き、大声で怒鳴った。
「余計なことしやがって!小春!お前だろ!」
(小春?)さゆみは驚いて周りを見回す。
スクリーン下の扉がいつの間にか開いている。そこから、二人の少女が現れた。
「吉澤さ〜ん、落ち着いて下さいよ〜。小春、良かれと思ってやったんすよ。
ここで田中さん殺っちゃったら、吉澤さん、中澤さんから超怒られますよ〜」
921 :
名無し募集中。。。:2013/01/31(木) 23:46:05.11 0
〈Ending:抱きしめあうのは二人でしょ〉
「小春!れいなに何をしたの!?」
「シゲさ〜ん、おひさで〜す。田中さんなら、心配いりませんよ。
10分後にはちゃんと戻って来ますから。ねえ、きっか」
「はい。正確には、10分ちょっとですけど」
れいなを消した光は、久住小春の隣に立っている少女の指から発せられたものだった。
吉澤は憮然とした表情で、スクリーン下の扉の方へツカツカ歩きだす。
「あれ?吉澤さん、帰るんすか?お疲れ様で〜す。……あ、北原はどうします〜?」
「お前の好きにしろ!れいなと戦ってる時、そいつ、ギリギリの所で力抜きやがった。
おそらくNo.5の体を気遣ったんだろうよ。そんな甘ちゃん、もう顔も見たくねえ!」
「そうっすか…。じゃあ、北原は小春が預かっときます」
吉澤は何も言わずそのまま通路の奥に消えていった。
「それじゃあ、シゲさん、小春、いったん紺野さんに挨拶してきますね〜」
「小春!待って!」
さゆみの呼びかけに答えず、小春と少女は扉の向こうへ消えた。
床に倒れている佐保や北原は、それぞれ戦闘員が担いで行った。
洞内には、さゆみ達だけが残された。
やがて、「10分ちょっと」が経過した。
れいなは、先刻消えた辺りに俯せの状態で現れた。
さゆみ達のいる「島」と、スクリーンのある「島」を繋ぐ橋が伸びる。
さゆみは急いでそれを渡り、れいなに駆け寄って覆い被さる様に抱きしめた。
れいなは憔悴しきっていて、その顔はまるで死人のようだった。
―おしまい―
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上、『愛の炎』でした。祝オリコン一位!
922 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 00:48:07.78 0
まずは上げます
923 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 01:09:03.64 0
寝つけぬ
924 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 02:42:23.58 0
おやすみなんと
925 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 06:50:50.38 O
更新乙です
れいなかっけー
926 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 08:12:50.22 O
おはナント
927 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 08:36:56.70 0
なんかあったみたいでスレ乱立してるね
928 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 09:05:36.22 0
そのエピソードで誰か一話書いてくれw
929 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 10:01:54.27 O
某組織で上から十四番目の幹部の話ですかw
十一番目の話なら誰か書いてたから可能性はなきにしもあらず
930 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 10:20:18.80 0
個人的にはやめてほしいな
趣味が悪すぎるよそういうのは
931 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 11:01:10.10 O
別に例の事件でなくても出せるのは出せるわけで
出すこと自体不謹慎と言うなら最早論じる余地などないけど
932 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 11:27:09.47 0
>>929 そんなのあったんだ
てか11番目とか言われても分からんw
933 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 11:28:16.90 0
多分顔も知らんね11番とかw
934 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 11:37:43.44 O
リゾスレにおいて何で敵の名前が明らかにされてないか考えてほしい
しかも余所様のメン出すとかありえないしちょっとは考えろ
935 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 11:48:33.86 0
言ってもムダだよ多分…
936 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 12:10:44.61 O
最近OGの名前解禁したり他のハロメン平気で名前出して敵役にしてっけどエスカレートしそうな勢いがあるから釘刺しとくわ
名前出さないのはこの話がリゾナンターの話であるとともにOGメンにもいるであろうヲタに配慮してのことなんだよ
だからなるべく表現のみでその人だとわかるように努力したり二つ名つけてたりしたんだよ先人は
あと個人的見解だがエグいスキャンダルかまして消えてった連中をあまりネタにしてくれるな
937 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 13:05:32.86 0
死ぬほど前から解禁されてたのに今更何言ってんだか
938 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 13:32:27.37 O
だからそれがおかしいと言ってるんだが
939 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 15:04:05.21 0
>>938 だったらその時言えよwww
何年前からだと思ってんだよwww
940 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:12:00.47 0
――来ないはずがない
――来ないかもしれない
相反する思いが、ぼんやりとした頭の中でせめぎ合う。
いつもなら断言できる。
聖が自分を助けに来ないはずがないと。
でも――
今朝は売り言葉に買い言葉で、随分ひどいことを言ってしまった。
…ううん、それは言い訳。
自分が悪い。どう考えても。
できることならもう一度会って謝りたい。
だけど。
「遅いね、お友だ…ち!」
「――ッぐ…!」
言葉と同時に脇腹を蹴り上げられて、思わず呻く。
だけど、もうそれほどに痛みも感じない。
感覚が麻痺してきている。
会いたい。もう一度。
聖に会いたい。
会って謝りたい。
途切れそうになる意識の中で、そればかりが繰り返される。
会いたい。聖に。もう一度。会いたい。
聖に会いたい。聖に。聖に。聖………?
941 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:12:40.50 0
「約束のものは持ってきました。衣梨奈を返してください」
あれ?うそ?
聖の声がする…?
幻?本物?
「みず…き……?」
「えりぽん、もう大丈夫だからね」
聖だ。みずきだ。ホンモノだ。
本物の聖がいる。
来てくれたんだ。来てくれた。
「賢明な判断だね、友達思いのお嬢さん。じゃあそこにブツを置いて離れな」
そんな声が聞こえ、ずっと傍らにあったハイヒールが離れて行く。
代わりに、急いだようにこちらに駆け寄ってくる足音がして、流れた空気が顔に当たった。
「聖の…匂い…だ。いい…匂い…」
「バカえりぽん。そんなボロボロで最初に言う言葉がそれ?」
涙声でそう言いながら顔を覗き込んでくる聖に、ニヤッと笑ってみる。
でも、ちゃんと笑顔が作れていたかは自信がない。
「ひどい……」
聖は笑い返してはくれず、息を呑むようにしながらそう呟いただけだったから。
そう。ひどいんだ今のえりの状態。
両手も両足も折れてるし、アバラだって絶対何本か折れてるし。
顔だってきっとめっちゃ腫れて誰だか分かんないと思う。
だから本当は笑ってる場合じゃないんだよね。
942 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:13:18.31 0
「あ」
そのとき急に思い出した。
聖に会えたらしないといけないと思っていたこと。
謝らないと。聖にちゃんと謝らないと。
「あの…さ……みずき……みず……き…?」
話しかけようとしたその途中、聖の顔が歪んだ。
どうしたんだろう?
そう思うのと同時に、温かい何かが顔にかかる。
「確かにブツはもらったよ。ってことであんたらはもう用済み」
そんな声が聞こえた。
聖の胸からは、女が手にしていた紙切れが血に染まって突き出ている。
「“物質硬化能力”っていうのよ。便利でしょ?ただの服も無敵の鎧に早変わりなのよ」
聖の胸から引き抜いた凶器を、再びただの紙に戻してひらひらとさせながら、女が笑った。
そうだ。あの紙切れにえりは骨を折られたのに。
そのことを、聖に伝えないといけなかったのに。
「この廃ビル、爆弾が仕掛けてあんの。あたしが出てった後、これ押したら数秒でここ全部瓦礫だから。ま、最後の友情タイムを楽しんでよ」
バカにしたように笑いながら、女はスイッチみたいなものを掲げる。
そして、「じゃあね。ありがと」と言うと、階段に向かって歩き出した。
「…ペイン・バック」
聖がそう呟くのと、楽しそうに歩いていた女がバランスを崩したのは同時だった。
943 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:13:55.23 0
「な……?」
驚いたように振り返った女の胸から、みるみる血が滲みだして服を赤く染めてゆく。
「これ…は…?お前…何を……?」
「“傷の返却”っていうんです。便利でしょ?無敵の鎧も無意味なんですよ」
さっきの女の言葉をわざと真似しているのはすぐに分かった。
聖って意外と根に持つとこあるんだよね。
そういうとこもかわいいんだけど。
「ここからはえりぽんの分だから」
「………ッ!待――」
聖の手が、えりの右脚に触れる。
ふっと楽になったと思うのと同時に、ボギッという鈍い音と絶叫が女の方から響いてきた。
「ねえ、聖……。これって…亀井さんの最後の……?ダメっちゃん、聖!」
何度も何度も“ペイン・バック”が行われ、傷はもうほとんどその原因を作った女に“返却”された。
やっと戻ってきはじめた正常な思考の中、聖がやっていることの意味を今さら理解して慌てる。
「これだけは絶対使わんって聖言っとったのに!亀井さんとの思い出やけんって!」
亀井絵里さんの能力を“複写”した、最後の1枚。
お守り代わりに大切に持っておくと、いつも言っていたのに。
「亀井さんの思い出は大切だよ。でも、えりぽんとの今の方が……今の聖にとっては大切だから」
「聖……」
体に残っていた最後の痛みが消える。
944 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:14:59.01 0
「それに、痛みと違って思い出は消えないよ。ずっと」
「……そうっちゃね」
ようやく笑顔を向けてきた聖に、笑い返す。
今度は、絶対に最高の笑顔を返せた自信があった。
「ク……ソ……がぁ!」
そのとき、絞り出すような声が聞こえ、振り返る。
「死……ねッ……!」
這いつくばった女がボタンを押す動作とともに、ピッという電子音が響いた。
一瞬遅れて、衝撃が伝わってくる。
「えりぽん!」
聖の手が、えりの腕を掴む。
「帰り、おぶってよ」
その言葉と同時に、光がきらめく。
高橋さんの能力だ。
そう思うのと、視界が光に包まれるのも同時だった。
うん、亀井さんと高橋さんの能力を続けて使ったりしたら、確かにしばらく動けなくなるだろうなあ。
まあ、えりに任せとけ。
んー、でもおぶったまま謝るのってなんかやりづらい。
謝るタイミング逃しそう。
945 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 16:15:30.76 0
…ま、いっかもう。
こうやって来てくれたってことは、きっともう怒ってないってことだし。
…でも、聖って意外と根に持つとこあるんだよね。
そういうとこもかわいいんだけど。
【長くなりすぎた保全】
946 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 17:10:48.85 I
素晴らしき保全作
947 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 17:45:54.44 0
素晴らしきぽんの世界
948 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 18:28:51.40 0
おかげで今話は完走しそうだ
949 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 20:28:48.55 I
【長くなりすぎた保全】
むしろ
【素晴らしすぎた保全】
と思う
950 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 20:31:07.85 0
ここで落とすのがこのスレ
951 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 20:54:15.72 O
いやなの
952 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:02:55.79 0
いやだっちゃ
953 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:39:51.70 0
落とすのだ
954 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:44:56.22 I
投下開始↓
955 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:45:26.04 I
〜Help me!!〜 2
956 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:46:05.71 I
ガラガラガラ……
「コンテナがバラバラに
……里保ちゃん、吹き飛ばし過ぎじゃない?」
「しょうがないじゃないか、調節が難しいんだよ」
「これくらい派手な登場の方がインパクトがあるっちゃん!」
「しゃやししゃんしゅごーい!」
「まーちゃん言えてないから」
無計画にも程があるよ、衣梨ちゃん
「女……の子、だと?」
「取引、に来た訳では無いよな?」
敵が目を白黒させてる
突然コンテナが吹き飛んで女の子が5人も現れたらそうなるだろうね
「お前達は一体……」
「その娘を助けに来たっちゃん!」
ビシッ!と人質の娘を指す衣梨ちゃん
「あいつらはお前の友達なのか?」
敵の問いに首を振って答える人質の娘
そりゃそうだよね、あたし達も知らないんだし
でも、放っておけない理由があるんだ
957 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:47:13.34 I
知らないんだし
でも、放っておけない理由があるんだ
「知らない奴らがどうしてここに? そもそも助け出す算段があるのか?」
本当はもっと慎重にいきたかったのに衣梨ちゃんが勝手に声出しちゃったから仕方なく出て来たんだよ!
ただの女の子5人組と思われてる間に対策を考えないと
「算段なんてなくても、5人の超能力で楽勝っちゃ!」
言っちゃったよこの人!
「5人全員が能力者なのか、珍しいな。だがこっちも能力者だ。子どもが大人に敵うと思っているのか」
「そっちこそ子どもだからって甘くみてると痛い目にあうっちゃよ!」
だからどうして警戒心を煽る事を言うのかなこの人は!
もう……こうなったらやるしかない!
「優樹ちゃんとくどぅーで他に敵がいないか調べてみて」
「「はい!」」
──音響分析──アナライズ
──透視──トランスペアレント
「隠れてる人はいませーん!」
「敵は見えてる5人だけ、人質はあの子1人です!」
5対5ならなんとかなるかも
958 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:49:16.76 I
「邪魔をすると言うなら仕方ない……この場に居る以上は覚悟を決めているはずだ。財津、江島、名波。」
「「「おう!!!」」」
──念動力──サイコキネシス
敵の3人が手をかざすとコンテナの破片が浮き上がった
あの3人は念動力を使うのか
「こんなのが当たったら怪我で済まないかもな!」
「子どもでも容赦しませんよ!」
「逃げるなら今の内だぜ!」
ビュンッビュンッビュンッ!!!
破片がこっちに向かって飛んで来る
「皆はあたしの後ろに下がって!」
──獣化──マンティス
カン カン コン……!
なんとか弾き返せた
「「「か、か、か、怪物!?」」」
あたしを見て言ってるよね……
まあ、2メートルくらいのカマキリを見たら普通はそういう反応だろうね
959 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:50:03.28 I
「こいつは獣化か? 哺乳類以外の生物も可能だったのか」
やっぱり昆虫への獣化は珍しいんだ
確かに、あたしもパンダとか豹とかしか聞いたことないし
「精神感応のオッサンは能力に詳しいんだな」
「ね、まーちゃん全然知らないのに」
「半田、お前オッサンだってよ。言われてるぜ」
「軽そうなオッサンは脳みそも軽そうだな」
「んだとボーズ!?」
「ボーズじゃない! ハルは女だ!!」
「ショートカットだからボーズって言ったなら脳みそは軽いよな、大石」
「んだと財津!」
「よし香音ちゃん、行こうか」
オッケー里保ちゃん
960 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:51:38.62 I
「言い合ってる場合か、来るぞ」
──水念動力──リキッド
里保ちゃんが手をかざすと拳くらいの水の塊が現れる
「しゅわしゅわーぽんっ!」
水の塊が1人の敵に向かって飛んで行く
「念動力者に物を投げてくるとは、使ってくれって言ってるものだよな……何!? 俺の念動力が効かない!?」
水の塊はそのまま相手の顔に
バシャン!
「うぶっ!」
怯んだ隙に
「財津、カマキリが来るぞ!」
「しまった!」
遅かったね
カマキリ・チョップ!
961 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:52:21.01 I
「あだっ!」
ドサッ
「ナイス香音ちゃん!」
「許しませんよ!」
ビュンッビュンッビュンッ!!!
今度は小さな破片が3つも
これを弾き返すのは難しいかな
カンカンコン……!
いたたた! お願い里保ちゃん
「任せて!」
──水念動力──スチーム
里保ちゃんの靴の裏から蒸気が噴き出して5メートルくらいジャンプする
「何!?」
「ひゃっほーい!」
里保ちゃんの飛び込みながらのパンチが決まる
「ぶふっ!」
ドサッ
お見事!
962 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:53:05.91 I
「江島まで!?」
「この人はウチが相手するね、香音ちゃんは人質の救助を!」
オッケー
残っているのは3人
念動力者と精神感応者とまだ能力がわからない大石って人か
「カマキリだろうがカミキリだろうが俺の相手ではない!」
大石って人が向かってくる
何が起こるかわからないから気を付
「衣梨だって1人くらいやっつけてやる!」
──空間誘導──スキップ
大石って人の前に黄緑色の光の壁が現れる
「何だこれは!?」
向かって来た勢いのまま光の壁にぶつかって大石って人が消える
963 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 22:54:00.44 I
ゴーン ドサッ
後ろの壁から衝撃音
「やったー! 成功したー!」
「瞬間移動か」
「衣梨が作った光の壁を通ると空間を飛び越えることができるっちゃん! 通り抜けた先はこの倉庫の壁だったってことっちゃ!」
敵に能力を教えちゃったよ
本当にお喋りだな
「ぐあっ!」
ドサッ
「ウチも終わったよ」
「名波までやられたのか」
「さあ、これで5対1やけん。その娘を解放するっちゃ」
「勝ったつもりか。人質がいる限りこちらの優位は変わらない。それに、油断大敵だ」
「「うわあっ!?」」
964 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 23:02:45.36 I
965 :
名無し募集中。。。:2013/02/01(金) 23:39:45.23 0
みんみんだは
966 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 01:16:38.94 0
亀レスすぎてアレですがw
>>908 マルシェにとって特別な誰かが誰なのか
特別な誰かが目覚める時が来るのか
続きを待ってます
>>921 小春の裏切り設定がここに来て効いているカナ
敵がいろんな思惑をもって動いているのが面白いです
さゆが禁断の封印を解く時が来るのか
次回も楽しみにしてます
>>940-945 えりりんの過去の思い出よりもえりぽんとの現在の方が大切だという聖の心情が良いデスな
>>964 敵に名前がついているのがゴチャゴチャしててちょっとだけ目障りですけど軽快なテンポで楽しめました。
顔を見せていないメンバーも参戦してくるのか
続き待ってます
967 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 04:00:03.42 0
まとめて感想おつw
おやすみなんと
968 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 07:37:01.50 0
これだけ丁寧だと感想読むのもおもしろいね
969 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 10:26:50.25 0
「さやしすん、なにしてんですかぁ?」
カップを片手にした優樹ちゃんが、にこにことそう笑いながら正面の席にちょこんと座る。
「何してるって改めて聞かれると困るけど…」
何もしてない。
いや、してるんだけど。
意味のあることでは全然ない。
両手で包んだグラス。
その中でしゅわしゅわと細かい気泡を発し続ける液体。
要するにサイダー。
私はサイダーが大好きだ。
味はもちろんだけど、この、泡が立ち昇っていく様子がたまらなく愛しい。
その泡を見つめながら、集中する。
ぽこんっ
「わっ」
グラスからサイダーの塊が飛び出し、優樹ちゃんが少し驚いて仰け反る。
「こうやって遊んでただけ」
「おもしろーい!」
グラスの上空で球体になって浮かぶ透明な液体を、優樹ちゃんは無邪気な笑顔で見つめている。
中空に浮かんだ「サイダーボール」からは、気泡はもう出ていない。
いや、出てはいるけれど、グラスの中にあるときのように、どんどん上に昇ってはじけることはない。
970 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 10:27:27.63 0
無意識にため息を吐いて、サイダーをグラスに戻す。
“水念動能力(アクアキネシス)”の力から解き放たれた液体は、再び元のように気泡を立ち昇らせ始めた。
これが「自然」な姿。
私が大好きなサイダーの、あるべき姿。
そしてそれを捻じ曲げる、私のチカラ。
「自然」の摂理に反する「不自然」な存在。
自分の大好きなものの姿を、自分の力は台無しにする。
大げさな言い方かもしれないけれど、それはすべてに通じるように思う。
自分の大切なものを、自分自身がダメにしてしまっているのではないだろうか。
そんな不安が常にある。
「いーなー、さやしすん」
「え?」
優樹ちゃんの声で、我に返る。
「水って形が変わるのに変えられないじゃないですかー。だからうらやましい」
「……?」
優樹ちゃんの言っている意味がよく分からず、首をかしげる。
「まーちゃん丸いサイダーかわいくて好きです。売ってたらいいのにー」
ああ、そうかと思った。
そういう考え方もあるんだと。
というよりも、それが「自然」な考え方なんだと。
971 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 10:28:16.44 0
大好きなものを台無しにしていたのは、確かに自分自身だった。
でも、それは「不自然な力」のせいじゃない。
それを「不自然」だと捉えてしまう心のせいだ。
「じゃ、あーんして?」
「え?こうですかー?あーん」
素直に口を開いた優樹ちゃんに向かって、小さなサイダーボールを飛ばす。
狙いたがわず、それは大きく開かれた優樹ちゃんの口に飛び込んだ。
「やったー!丸いサイダーだ!まーちゃん丸いサイダー飲んだー!」
嬉しそうに手を叩く優樹ちゃんに、感想を聞いてみる。
「どうだった?丸いサイダー」
「えーっと……しゅわしゅわでした!」
「それ丸くなくても一緒じゃん」
思わず笑う。
そう、結局そういう事なんだろう。
そして、大げさな言い方かもしれないけれど……それはすべてに通じることなんだろう。
優樹ちゃんの楽しそうな笑顔が、何よりもそれを物語っていた。
【目指せ完走保全】
972 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 11:00:53.91 0
保全の最後が1000だったらカッコよくないか!?
誰か試してくれw
973 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 12:37:38.57 0
ガッテン
974 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 12:38:09.42 0
チャレンジャーが現れますかね?
>>971 鞘師のブログでまぁ〜ちゃんが鞘師の膝の上に座ってる画像が思い浮かんだ
975 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 12:52:40.10 0
自分でレス数合わせれば余裕だろ
誰かやってw
976 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 13:28:23.57 0
>>971 一気にサイダー飲んだらまーちゃんがブフォってなりそうなんだがw
977 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 13:52:11.12 I
>>966 様
ご感想本当にありがとうございます。大変励みになります。
〜Help me!!〜 作者
978 :
名無し募集中。。。:2013/02/02(土) 14:30:48.24 I
>>825 楽しんで頂けるか不安もありますが描き切りたいと思います。
>>826 初の書き込みで怖気づきました。レス数を消費し申し訳ありません。
>>827 よく読むジャンルなので影響されていると思います。
>>828 あえて伏せております。よろしければ最後までお待ちくださいませ。
〜Help me!!〜 作者
979 :
名無し募集中。。。:
一覧
>>16-21『新生リゾナンター(仮)』続き 2013/01/05(土) 22:35:06.37 0
>>99-112『闇に棲む者』 part-3 2013/01/09(水) 21:09:32.74 0
>>120-124『新生リゾナンター(仮)』続き 2013/01/09(水) 23:34:06.25 0
>>182-193『新生リゾナンター(仮)』続き 2013/01/12(土) 20:18:21.66 T
>>210-215>>406-411>>442-445>>501-507(77)210 『剣と天秤』 2013/01/13(日) 11:53:28.49 0
>>258-267『友(とも)』 2013/01/14(月) 14:06:13.66 0
>>295-301『新生リゾナンター(仮) 』続き 2013/01/15(火) 14:19:23.82 0
>>320-329『VariableBlade 第五話 「風の刃と黒い案山子」』 2013/01/15(火) 23:32:04.77 0
>>465-473『新生リゾナンター(仮) -番外編』 2013/01/20(日) 03:15:12.10 0
>>515-518『人喰いの共鳴 -Dream Eater-』 2013/01/20(日) 22:46:04.61 0
>>653-656(77)663 名無し募集中。。。(聖の妄想) 2013/01/24(木) 10:58:46.18 0
>>703-706『JUSTICE[from]GUILTY』 2013/01/24(木) 23:19:48.74 0
>>729-735『the new WIND―――』 2013/01/25(金) 22:45:07.81 0
>>764>>766-768『運命論』 2013/01/27(日) 01:01:34.15 0
>>782-786『新生リゾナンター(仮)』 続き 2013/01/27(日) 17:39:49.90 0
>>816-823『〜Help me!!〜 1』 2013/01/28(月) 19:42:46.05 I
>>894-895(77)894 名無し募集中。。。(託す…未来) 2013/01/31(木) 14:40:56.23 0
>>903-907『新生リゾナンター(仮)』 続き 2013/01/31(木) 22:16:19.59 0
>>912-921『愛の炎』 2013/01/31(木) 23:39:20.92 0
>>940-945(77)940 名無し保全。。。(消えていく痛みと消えない思い) 2013/02/01(金) 16:12:00.47 0
>>955-963『〜Help me!!〜 2』 2013/02/01(金) 22:46:05.71 I
>>969-971