リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第76話
リゾスレ初心者向けQ&A
Q.このスレについて教えて!
A.このスレはモーニング娘。36thシングル「リゾナント ブルー」のPV(Another ver.)から想像に想像を膨らませて生まれたスレです
作者一人ひとりによって設定は異なりますが、大まかに共通している設定は
【超能力を持つ「リゾナンター」を名乗る少女たちが仲間同士心を通わせつつ「ダークネス」を名乗る敵の組織と戦う】といった感じです
Q.どの話から読めばわかりやすい?
A.テンプレ
>>1の過去ログまとめで第1話(第1スレ)に目を通すことを推奨。
スレの雑談では『蒼の共鳴』
http://resonant.pockydiary.net/index.cgi?field=44の名がよく上がります。但し一大長編ですけどねw
2周年を記念してスレの住人が色んな質問に答えているスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/22534/1271246993/も参考になるかと Q.メンバーのキャラ設定は?
A.作者個々によって違うが多くの作品で共有している設定は以下の通り
高橋愛…………リゾナンターのリーダーで戦闘も強い実力者。喫茶店のマスターをしている
新垣里沙………リゾナンターのまとめ役?だがその正体は「ダークネス」から放たれたスパイ。後に真の仲間となる
亀井絵里………心臓病を患っておりよく入院している。さゆみと親友
道重さゆみ……絵里と親友。心の奥には「さゆみの姉・さえみ」という別人格が眠っている
田中れいな……喧嘩最強でリゾナンター屈指の武闘派。愛の喫茶店で住み込み店員をしている
久住小春………売れっ子芸能人。何も考えていないように見えて案外熱血だったりするかも
光井愛佳………家庭の内外で孤独を感じていたところを愛に救われた。リゾナンター随一の常識人
ジュンジュン…パンダに変身する一族の生まれ。変身が解けると裸になる
リンリン………パンダ一族を守る組織「刃千吏(バッチリ)」の一員。ギャグセンス以外はエリート
譜久村聖………出てきた設定は、能力複写、サイコメトリー、譜久村財閥のお嬢さん、未来から来た24歳など
生田衣梨奈……出てきた設定は、無感情、植物と会話できる、KYの空気感染など
鈴木香音………出てきた設定は、物体をすり抜ける、すごい聴力など
鞘師里保………出てきた設定は、水軍の家系の末裔、御神刀使い、念動力(水限定)など
飯窪春菜………出てきた設定は、はう、ラブベリーナ魔法学院最終学年、ジョジョバカ
石田亜佑美……出てきた設定は、幻獣使役、蒼の剣士、ぺったん、貧しさが憎い
佐藤優樹………出てきた設定は、ちょっと不思議
工藤遥…………出てきた設定は、強いリーダー志向、千里眼(クレヤボヤンス)
<よくわかる!? リゾナントスレの世界観図説>
リゾナンター派(多数派)─┬─ダークネスと闘う超能力少女たちだよ派(鉄板路線派)
│ ├ダークネスは悪の組織の名前だよ派(暗闇=敵だよ派)
│ │ └ラスボスの名前でもあるよ派(ダクネチュ様派)
│ ├実は前身となる正義の組織があったんだよ派(OGメンはかつての味方だよ派)
│ │ ├方針転換して悪の組織になったので新組織を立ち上げたよ派(見解の相違派)
│ │ └組織はつぶされ現メン(の一部)が生き残ったんだよ派(正義の組織再興派)
│ └前身はなく愛ちゃんが一から始めたんだよ派(OGメンは最初から敵だよ派)
│ ├最初に見つけた仲間はれいなだよ派(同居人優先派)
│ ├最初に見つけた仲間はガキさんだよ派(娘。加入順優先派)
│ ├最初に見つけた仲間はガキれな以外の子だよ派(基本にとらわれないよ派)
│ └愛ちゃんは美少女コレクターだよ派(百合愛好派)
│
├─モーニング娘。をやりつつ敵と闘うよ派(鉄板路線派「かなしみ戦隊」系)
│
├─政府直属の能力者集団だよ派(独自路線派「共鳴者」系)
│
└─その他(各種独自路線派)
リゾナンダー派(少数派)─┬─戦隊モノのヒーローなんだよ派(特撮愛好派)
│ ├各自のイメージカラーが個人の戦隊カラーになってるよ派(LLはどうなったの派)
│ └リゾナンカーとセットで使いたいよ派(とことん特撮派)
│
├─スレが始まった時はこっちだったんだよ派(原理主義)
│
└─その他(各種独自路線派)
“ター”でも“ダー”でもどっちでも派(穏健派) ─┬─面白ければなんでもいいよ派(内容重視派)
│
└─シリアスとギャグで使い分けるよ派(こだわり作者派)
【今まで出てきた能力まとめ】
高橋愛:精神感応(リーディング) /瞬間移動(テレポーテーション)/光使い(フォトン・マニピュレート)
新垣里沙:精神干渉(マインドコントロール)
亀井絵里:傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ) /風使い(ウィンド・マニピュレート)
道重さゆみ:治癒能力(ヒーリング)
さえみ(姉人格):物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)
田中れいな:共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)
久住小春:念写能力(ソートグラフィー) /幻術(ハルシネーション)/発電(エレクトロキネシス)
光井愛佳:予知能力(プリコグニション)/心の浄化(ハート・プリフィケイション) /水守(みまもり)
リンリン:念動力(サイコキネシス)/発火能力(パイロキネシス)
ジュンジュン:念動力(サイコキネシス)/獣化(メタモルフォシス(トゥ・ビーストorパンダ))
譜久村聖 :能力複写(リプロデュスエディション) /残留思念感知(サイコメトラー・オブジェクトリーディング)/液状化(リキュエファクション)
生田衣梨奈:精神妨害(マインドジャミング)/精神破壊(マインドデストロイ)/植物と会話(スピリチュアル・トーキング)
鞘師里保 :水限定念動力(アクアキネシス)/水軍流の達人
鈴木香音 :非物質化(ディマテリアリゼーション)・物質透過(ペネトレイト)/超聴覚(ハイパー・ヒアリング)
飯窪春菜:五感共鳴(センス・リゾナント)/魔術(マジック)
石田亜佑美:幻獣召喚(イリュージョナル・ビースト)
佐藤優樹:瞬間移動(テレポーテーション)/死霊魔術(ネクロマンシー)
工藤遥:千里眼(クレヤボンス)/精神??(マインド・ブラスト)
【初代まとめサイトで投稿日順に読む裏技】
まとめサイトの[検索]で「(1)」とか指定すると、第1話(1スレ目)の作品が投稿日順に並びます(降順)
(投稿日=まとめサイト掲載日時であり、スレ投下日時ではありません)
ただし、次回予告についてはシングルの順序と合わせるために
順番に並ぶように投稿日をいじってあるのでこの限りではありません
このスレに初めて来たから様子がわかんないよ、って人にはイイかも
※時々検索結果に違うスレの作品が混じりますが、本文中に張ったリンク(例:(01)123)を拾ってしまうためです
【まとめサイトVer.2で投稿日順に読むには】
タグでスレごと(第○話)の作品群を見ることができます。
登録日の順になっているのでそこからたどっていけばおk
【代理投稿を依頼するときのお願い】
したらば掲示板のアク禁スレに作品を上げるときは対処方法の指示も書いてください
例えば
・規制食らったので転載してほしい
・レス数多いから掲載を手伝ってほしい
など
転載する人は必ず投下する旨をアク禁スレに宣言していってください
(投下かぶり防止のため。宣言が同タイミングなこともあるのでリロード&しばらく待つのも大事)
川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するやよ
ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ
ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ
从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの
从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ
ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆
川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで
川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ
川´・_o・) < ソッカー
作品投稿の際、10レスを越える場合は連続投稿規制(バイバイさるさん)がかかるので注意。
それから1レス当たり最大32行までしか入らないのでそれも注意。
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_coming.jpg 君の作品を待ってる
<※初めてスレを訪れた方へ>
お勧めの作品やわからない用語については遠慮なく質問してみてください
スレに何人もいるであろう「生き字引」が24時間以内に答えてくれるでしょう(多分)
テンプレ以上
作品を投下するもよし
途絶えて久しい感想大会をするもよし
もちろんリホナントするもよし
とりあえずこれから外へ出るので後は任せた
10 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 12:40:25.46 0
11 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 13:03:03.25 0
感想会はやろうぜマジで
前スレはだいぶ濃かったし
12 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 13:04:09.94 0
>>1 スレ立て乙でした
良くも悪くも「オリオン座の伝説」とリホナントの印象が強すぎる
13 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 13:09:32.95 0
俺が帰るまで待っててよ
14 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 15:30:12.85 0
>>1 スレ立て乙です
前スレではリホナントを乱発してスレを混乱させてしまいましたがリホナントはやめません
ただそればっかりでもアレなので少しは違った傾向のものを書いていこうかなと
それで自分はリゾスレにおいて道重さゆみという人をどういう風に捉えていたのか
遡って見つめ直そうと以前書いた話のリライトを投下しようかと
ちょうどスレもいい塩梅に下がってますので
数ヶ月ぶりに顔を合わせたその人は相変わらず美しかった。 ただ…。
2011年9月、ダークネスの解体を見届けた上で高橋愛はリゾナンターを離脱し、喫茶リゾナントからも姿を消した。
平和を謳歌し、置き去りにしていた青春に浸り、諦めかけていた夢を追いかける…ためではない。
「少し痩せたんじゃない、愛ちゃん」
「んー。ジャンクフードばっか食ってるせいかな」
この国の為政者の能力者に向ける視線には温度差がある。
その存在自体が社会秩序を揺るがす不安材料だとして強制隔離を主張する強硬派。
それに対して当面は情報統制を敷いた上で異能の暴走を防ぐ研究にあたり、ソフトランディングな形で一般大衆にその存在を周知させていく考えを持つ穏健勢力。
いずれにせよ能力者がこの国で公然と普通の暮らしを営んでいくのは難しくなった状況で、リゾナンターは最大の能力者集団になってしまった。
リゾナンターに向けられる警戒の視線を緩和させるために愛が考えた方策が戦力の分散であった。
鞘師里保以降リゾナンターに加わった幼き共鳴者たちの数は合わせて8名。
未知の可能性を持つとはいえ、原石に近い彼女たちは世界の脅威と認定されるにはまだ早い。
しかしそんな彼女たちであっても最強の共鳴者高橋愛と結びつけばその相乗効果は計り知れない。
為政者に不穏な考えを起こさせないよう、高橋愛は幼き共鳴者たちと距離を置くことにしたのだ。
リゾナントを出た高橋愛はアメリカに渡りバウンティハンターとして活躍している。
借り入れた保釈金を踏み倒した未決囚を捕まえる類の賞金稼ぎではない。
能力を悪用する犯罪者。 原理的な宗教に帰依した狂信者から転じたテロリストが業務の対象である。
仕事が帯びている危険性は通常のバウンティハンターの比ではない。
業務のため拳銃の携帯許可証を取得したというメールを受け取った時、さゆみは心配でならなかった。
愛が手の届かない所に行ってしまったのではないかと思ってしまったのだ。
その思いは西部劇のガンマン気取りで銃を構えている愛の画像を見て少しだけ和らいだが、愛は今も戦い続けていることに変わりはない。
「無理だけはしないでね。愛ちゃんが残していったくれたお金はまだ残ってるし、ガキさんも色々気を使ってくれているし」
「お金のことであの子らに不自由な思いはさせたくないし。 それに愛佳も言っとった。 共鳴は終わらない。 リゾナンターはこれからも増えていくって」
愛はバウンティハンターで得た収入の殆どをリリゾナンターの隠し口座に送金し続けている。
その額が大きくなればなるほどさゆみの杞憂も膨らんでいく。
「リゾナントには顔を出してくれないの」
「ゴメン、今追っかけている案件が済んだら、時間が出来る筈やけど。 そうしたらクリスマスは日本で過ごせるかもしれんし」
バウンティハンターの激務を縫って愛が帰国したのは、いわゆる穏健派との交渉のためらしい。
リゾナンターの現リーダーである道重さゆみをその交渉の席に加えなかったのは、愛の意向らしい。
自分を蔑ろにしているわけじゃないことは痛いほど伝わってくる。
愛にとって自分は今も庇護の対象なのだ。
今日こうして愛と顔を合わせる機会を作ってくれたのは、愛から遅れること数ヶ月でリゾナンターから籍を抜いた新垣里沙だ。
思惑を秘めた勢力の間でリゾナンターが中立を保つことが困難だと判断した里沙は穏健派の懐に飛び込んだ。
そのことで強硬派を明確に敵に回してしまったが、後ろ盾もできた。
穏健派の息のかかった官庁に籍を置きながら、彼女もまたリゾナンターを守るために動いている。
「ガキさんはさゆを元気づけてやってくれって言ってたけど、その必要は無かったんと違う」
「れーなが頑張ってくれてるし。 それと最近は聖ちゃんも年上の自覚が出てきたみたいでみんなをまとめてくれるし」
今日の会合をセッティングしてくれた時、里沙からは愛に自愛するようさゆみの口から言って欲しいと言われている。
あの人は自分のことは二の次にするきらいがあるからねと。
里沙の言葉を聞いたさゆみは愛の渡米に秘められた理由がわかった気がした。
ただ高額の収入を得るためではない。
間違いない、愛は能力犯罪者対象のバウンティハンターとして名を轟かせることで、リゾナントに向けられる関心を少しでも減らそうとしているのだと。
幼き共鳴者たちが一日でも長く平穏な日常を過ごせるように。
本当は今日この場に田中れいなを連れてきたかった。
リゾナンターをさゆみと二人で引っ張っている長年の友。
リゾナンターの原点を知っている友と二人してなんとか愛に帰国するよう説得するつもりだったが、さゆみからの頼みをれいなは笑って断った。
「愛ちゃんには愛ちゃんの考えがあるけん」
「じゃあさ、説得とか抜きで愛ちゃんの顔だけでも見に行かない」
「離れていても心は一つ。 でもさゆはリーダーとしての悩みとかあるけん愛ちゃんに打ち明けてすっきりしてくればよかと」
さゆみよりも早く愛と出会い、リゾナントで共に寝食を過ごしてきたれいなには愛の考えを変えようという気持ちはないみたいだった。
だったらもうひとり。
れいな以上にさゆみと付き合いの長い友を呼んで、力づくでも愛をリゾナントに伴うつもりだったのだが…。
「もう信じられない。 せっかく愛ちゃんが帰ってくるというのに」
「うへぇ」
さゆみに詰られて視線を伏せたのは亀井絵里。
健康上の理由で愛よりも早くリゾナンターから離脱したものの、さゆみとの交流は絶えることはない。
絵里ならさゆみの願い通り、愛の説得に力を貸してくれると思い、今日の会合に立ち会ってくれるように頼んだ。
そして絵里も珍しく真剣な様子でわかったと言い、待ち合わせの喫茶店に珍しく時間通りにやってきたのだが。
「愛ちゃんに会えるからって夜寝ないでいて、それで風邪をひくってあんた子供」
「うへへ」
さゆみの厳しい視線から逃れるように絵里はタオルケットをすっぽり被った。
今、さゆみたちは絵里のかかりつけの総合病院の処置室にいる。
風邪をひいた絵里が点滴を受けているのだ。
「まあ絵里らしいっていえば絵里らしいやん」
「そんなこと言ったらバカ絵里がつけあがるからビシッと言ってやって」
「愛ちゃんに会うから身体をピカピカに磨き上げて着ていく服を選んでたら楽しくなっちゃって」
「どうせ、パン一でいたんでしょう」
「いや、それは流石にぅぅ」
待ち合わせ場所の現れた絵里の顔色が悪かったので、かかりつけの病院に連れてきて診察を受けさせた。
それだけで二時間以上を費やした。
貴重な時間。
愛が日本を離れるまでの数時間の内の二時間だ。
「もうあんたなんか入院させてもらって、徹底的に頭を治療してもらいなさい。 私は愛ちゃんとデートしてくるから」
「さ、さゆぅぅ」
心細げな絵里を見て流石に心が痛んだがそれでも愛の腕を取り、処置室の外へ誘う。
「点滴が終わった頃に帰ってくるからさあ。 それまで私は愛ちゃんとデート、デート」
「病院の中やと恋も囁けんけどの」
「それがね、この病院最近改装して、一階のフロアなんかまるで美術館みたい…」
処置室を出たところで愛の足が止まった。
唐突な動きに戸惑ったさゆみの耳が愛の声を捉えた。
「・・・声が聞こえる。 誰かが助けを呼んでる・・・」
その刹那、さゆみの腕を振りほどき、愛は走り出した。
「ちょっと待って愛ちゃん。 病院の中で走っちゃ…」
さゆみの声が耳に入ったはずなのに愛は駆けることを止めない。
その仕草はあまりにも颯爽としていて、通りがかった看護婦が咎めることを忘れて愛の後ろ姿に見惚れている。
もしも拳銃を手にしていたなら、ハリウッド映画に出てくる刑事そのままだ。
そんな愛を追いながら、さゆみは緊張していた。
自分には愛が言っていた声は聞こえなかった。
ということは愛の精神感応が助けを求める声を捉えたことになる。
高橋愛の精神感応は強力だ。
もしもれいなの共鳴増幅によって他のリゾナンターのチカラをも委ねたなら半径数十キロの範囲の人間の精神と感応することさえ可能だ。
だからこそ通常の愛は能力を最大限に発動することはない。
どういう理屈なのかはわからないが、フィルターをかけることによって能力者以外の精神といきなり感応することはないと愛は言っている。
だからさゆみに聞こえない声を愛が聞いたということは、その声は能力者の者である可能性が高いということだ。
そして愛の差し迫ったような様子。
声の主には早急に助けが必要だということなのか。
あるいは誰かに襲われているのか。
その襲撃者がもしも能力者なら…。
どんどん小さくなる愛の背中を必死で追いかけながらさゆみは思った。
自分は田中れいなのように愛と肩を並べて戦うことも出来なければ、新垣里沙のように愛の背中を守ることもできない。
自分に出来ることは傷ついた愛を癒すことのみ。
ダークネスが解体したことでもう来ない筈のその機会が今訪れようとしているのか。
助けを求める声の主のことを気遣いながらも、さゆみの心は愛のために役立てる時が来たかもしれないことに浮き立ち始めていた。
そして遠目に愛が病室らしき部屋に駆け込んだのを確かめると、歩調を少し落とし息を整えた。
チカラを発動しながら愛に入っていった病室に辿りついたさゆみは見た。
「ばぁば、ばあば」
止める看護婦を振り切って病室のベッドに身体を横たえる女性に取り縋ろうとする愛の姿を。
20 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 15:37:38.32 0
>>14-19 後半は早ければ今晩か遅くても明日中に
話の設定は現在の状況に沿うように書き換えてあります
21 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:00:35.36 0
>>20 早速の投下乙
高橋愛の献身っぷりが心に染みるねえ
後半も待ってる
22 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:13:57.63 0
何の話のリライトだろう
気なる
それと感想書きたい人がいるなら一応ね
『またのきかいがリゾナント』 続き 2012/11/04(日) 20:09:51.66 0
(75) 73 ノノ*^ー^) <姫?ご無沙汰してました 2012/11/07(水) 23:38:56.99 0
『未来からの暗殺者―――WIND at the TIME』 2012/11/09(金) 07:36:06.98 0
『colorfull戦隊リゾナントガールズ(仮)A』 :2012/11/10(土) 19:43:51.68 0
(75) 182 名無し募集中。。。(ダークネス幹部会議) 2012/11/11(日) 02:49:13.60 0
『サプライズの夜に』 2012/11/11(日) 23:18:25.19 0
(75) 219 名無しリホナンター。。。 2012/11/12(月) 07:06:18.16 0
(75) 225 名無しリホナンター。。。 2012/11/12(月) 11:55:29.50 0
(75) 182 名無し募集中。。。(ダークネス幹部会議) 2012/11/12(月) 16:15:49.50 0
『リゾナンター 特殊再殺部隊 episode1 里沙と衣梨奈』 2012/11/14(水) 17:18:27.12 0
(75) 343 名無しリホナンター。。。 2012/11/17(土) 14:41:30.13 0
『ゼロに戻すだけ』 2012/11/18(日) 20:47:27.51 0
(75) 403 名無しリホナンター。。。 2012/11/19(月) 19:05:42.31 0
(75) 435 名無しリホナンター。。。 2012/11/21(水) 13:16:19.61 0
(75) 445 名無しリホナンター。。。 2012/11/21(水) 22:41:45.98 0
(75) 182 名無し募集中。。。(ダークネス幹部会議) 2012/11/24(土) 11:38:26.98 0
(75) 528 名無しリホナンター。。。 2012/11/25(日) 03:14:22.33 0
(75) 540 名無しリホナンター。。。 2012/11/25(日) 16:32:44.92 0
(75) 546 名無しリホナンター。。。 2012/11/25(日) 20:58:48.24 0
(75) 568 名無しリホナンター。。。 2012/11/26(月) 16:42:21.66 0
23 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:17:47.60 0
続き
『the new WIND―――』 2012/11/26(月) 19:22:24.13 0
(75) 592 名無しリホナンター。。。 2012/11/27(火) 11:57:03.90 0
『オリオン座の伝説』 2012/11/28(水) 14:24:08.39 0
『オリオン座の伝説』 二回目 2012/11/29(木) 15:05:50.41 0
『香音の黄金体験』 2012/11/29(木) 23:26:42.21 0
『オリオン座の伝説』 三回目 2012/11/30(金) 19:46:30.06 0
『香音の黄金体験』 2012/12/01(土) 10:20:09.23 0
『オリオン座の伝説』 2012/12/01(土) 18:54:11.74 0
『オリオン座の伝説』 最終回 2012/12/02(日) 20:41:42.23 0
(75)776 名無しリホナンター。。。 2012/12/03(月) 20:24:11.62 0
(75) 795 名無しリホナンター。。。 2012/12/04(火) 12:46:18.69 0
(75)808 名無しリサナンター。。。 2012/12/04(火) 20:52:34.60 0
(75)815 名無しツグナンター。。。 2012/12/05(水) 00:55:13.62 0
(75)821 名無しリサナンター。。。 2012/12/05(水) 09:49:02.63 0
リホナントが猛威を奮っとる
黄金体験はショートショートっぽい
オリオン座の「嘘だから」はここ最近で一番印象に残る名台詞かもね
新しい風は話が動き出してきた
テンプレに使われたゼロに戻すだけは王道かなあ
24 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:21:04.53 0
>>20 新スレ早々新作おつです
リホナントも乙です
自分は多分もうやめますのでよろしくですw
また新しい切り口の話でいいですね
感想は今はそれくらいにしておいてこの先どのように話が展開するのか楽しみにしています
それと遅くなりましたが
>>1さんスレ立ておつありでした
保管庫管理人さん移設作業本当にご苦労様です
25 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:40:39.83 O
スレ立ておつかれいな
26 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 17:41:32.47 0
いいね感想会!
でもまだスレ立て初めで人が揃ってないかな?
27 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:09:22.77 0
感想会の前にほぜ
28 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:10:56.23 0
姫の作者はいつからああいうラストを思い描いたのか
少し制作の裏話を聞いてみたい気がする
29 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:22:17.94 0
感想会ってどうやんの?一個づつ遡っていくの?
30 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:32:23.31 0
まあ堅苦しく考えずこれがイイと思った話を挙げてけばいいのでは
ダークネス幹部会議も続きがあるみたいなようね
ちょっと楽しみではある
31 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:37:43.84 0
あれ終わった風じゃなかったのかw
32 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:42:22.62 0
ツグナンターを書いたのが会議室の人でももちが出るかもとか書いてなかったっけw
33 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 19:52:52.16 0
あの話でオリメンに名前がついて良かった
というかなぜマルシェとミティ以外今まで名前が付かなかったのか(笑)
全然関係ないけど保田の能力が時間停止って今考えるとキチガイだな(笑)
34 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 20:14:19.97 0
35 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 20:51:05.27 0
鋼脚とか詐術師とかセンスありますね
36 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 20:55:03.26 0
ステーシーズから生まれたやつも面白かった
37 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 21:25:18.45 0
『リゾナンター 特殊再殺部隊 episode1 里沙と衣梨奈』ね
ほかの場所ではどんな戦いが繰り広げられているのか見たい気もするがw
38 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 21:52:54.95 0
カラフル戦隊も続きあるのかな
39 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 22:33:16.77 0
あれが進化したのがリホナンター
40 :
名無し募集中。。。:2012/12/07(金) 23:53:20.82 O
ほ
41 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 00:34:08.33 0
新スレ発見!
>>1さん乙です!
前スレは後半のリホナンターの勢いが凄かったですね。
まだこんなに意欲のある作者さんも居て嬉しいです。
>>20さんのも楽しみに待ってます!
42 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 02:45:14.52 O
えりりん祭に浮かれて落とすところだった
43 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 02:49:59.35 0
44 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 05:18:16.92 0
えりりんきゃわああああああwwwwwwww
45 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 05:34:05.53 0
黒髪+ロング+あいえり=
46 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 06:50:21.01 0
奇跡が起こったんや!
47 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 08:56:26.35 0
相変わらず別嬪さんですね
48 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 09:25:08.85 0
オリオン蓙とカメ保全の人は同じ人だったのか?
ギャップが凄すぎるなw
49 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 10:03:13.57 0
らしいね
ただ本人じゃなかったらあんな風には出来ないだろうな
50 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 10:06:22.37 0
それ言い出したら作風広い作者さんはいっぱいいるけどねw
51 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 10:09:11.93 0
52 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 10:47:49.59 0
何十本と投下してる人は作品もバラエティに富んでるよね
>>51 前衛が残念ちゃんだが
53 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 11:06:14.58 0
後衛もな
54 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 12:25:56.07 0
新スレ来てたのかおつ
55 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 14:18:48.96 0
Baby Stop Stop 止(ヤ)めて
残念ちゃんじゃないわ…
56 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 15:54:07.00 0
ワクテカ待ち中
57 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 16:52:43.25 0
☆ノハヽ Φ 〜
,,へ-ヘ ハo´ 。`) と⌒〜⌒ヽ
(;:;; ;;:;;) |:::::(;;;:; ;;;;) ミ*・ 。.・)ミ ゚し─O゚ (;;;,,,, _,,、_;;,;;,;;_ヽ (:::: ;:;:;;:;);:;;
::;;;:;;;:;:;:;:;;::::::::|;:::;:;:;:;:;:;;;;):::)(_u,uノ 彡 〃 〃
;:;:;:;:;::;:;:;:):: ::(;;;;:: :::: ;;;) (:;:;:;::::::;;:;;) n__n )) ノハヽ☆
..ヽ___| :: :::::| (;; |‖;;;;;;;;:::;:;:;;) :;:;:;;:;;;) / j リ`ー`*リレ
ヾ;;;;;;;;;;;)) : : |__/⊂(;;;;;;〃:;:;:;:;:;;:;:) ☆ノノハヽ ノハヽ☆ )) __(^)uu(^),)
|;:: :: :(;;;;;/ ̄ ;:;;;;:;:;:;;;) ノノ刀e _l‘) ⊂(´◇`*从 (;;:: ;;:;:;;;;;;):::
| :: :::::| (;;::::;;:;: | (っ と ) _∪ (;;;;;;;):::;;;);;;:::
| :::| | :; :;| . (;;;: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ; ;;(__) |::: ::
| :: :::| | :: ;;;;| (;;; . oノハヽo ノハヽ☆ ; ;;;(__) |::: :::
| :: :::::| | :: ;;;| (;;;;; (・ 。.・*从(^ー^*从 ; ;;;;;;(__)ハヽ ! :: ::::
| :: ::: :|, ゛ ゛"ソ :リ : :ヘ、 __(;;;;;;;;(^)uu(^))(^)uu(^))__(__)∀’) _ノ: :: :::::
゛"゛"ノ : ::: ;:;へ、 ゛""゛゛"゛"゛ (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;((___@)とノ "゛""~゛`
"゛"~~"゛"~"゛゛ ゛゛゛"゛ | | | | | |゙゙~"~゙ノハヽ☆ ))
ノハヽ☆☆ノハヽ ゛"゛" ゙~~"" ゙~~~゙ (ゥ ゚*ハレ
(’ー’*川从 ・e・) ゚しーJ゚
(^)uu(^)) ((^)uu(^) ノノヘヾヾ ノハヽ☆ ノハヽ☆ ゙~" ゙ ~゙´´
゛" "" "゛~" ""~""" """ (ヮ `*从 (〈_^ *川 (´┴`=川 ノハヽ☆
OーJ゚ = 3 `oーJ゚ = 3 ゚τ-J゚ (‘<_‘|9|||
゚しーJ゚
58 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 18:12:52.67 0
あらかわいい
59 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 18:16:30.13 0
なごむね〜
60 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 18:44:55.78 0
>>15-19の続き
【注意】というか【お断り】
この話は自分が2008年11月に投下した『Reason To Live』のリライトというか大増量です。
その時にも言及していますが、医療に知識のある方や今大病を患っている家族をお持ちの方には噴飯物の内容かもしれません。
ただ自分もそれなりの年数を生きてきてる中で経験してきたことが根底にあるってことだけは伝えておきたい
それと劇的な展開もリホナントもありませんので
ひょっとしたら途中で切れてしまうやもしれませんがご容赦の程を
☆☆
愛が飛び込んだ部屋はナースステーションの隣の病室だった。
コードや管と繋がれているその女性に取り縋っている愛をさゆみは外に連れ出した。
愛がいることが治療の妨げになりかねない。
それほどの取り乱し方で、警備員を呼ばれかねない状況だったからだ。
険しい顔をした婦長がそれでも穏便に取り計らってくれたのが、愛の様子があまりにも真に迫っていたからだろう。
「あの女性は高橋さんのおばあさんじゃないですよね」
「うん、違う」
問題の病室から少し離れた場所にある長椅子に腰掛けて事情を聞くことにした。
男装の麗人といっていい装いの愛が涙混じりに口を開く状況は周囲の目を引いてもおかしくはないはずだが、好奇の視線を感じないのは病院には悲嘆がつきものだからかもしれない。
「ちゃんと話したのはガキさんぐらいしかいないけど、わぁし東京に出てくるまでばあばと暮らしてた」
愛が話してくれたことのうちある程度のことはさゆみも知っていた。
高橋愛は人為的に能力者を作り出すプロジェクトによってこの世に生を受けた存在だった。
本来ならプロジェクトを遂行した機関の元で育てられる筈の愛は幼子の頃に外へ連れ出された。
連れ出したのは機関で働いていた卵子提供者の一人、つまり愛の母親に当たる女性だということ。
女性は幼子の愛を自分の母親の下に預けた。
「その女の人のお母さんっていうのが?」
「うん、あたしのばあばやった」
愛の祖母は優しい人だったらしい。
ある日突然、現れた自分の孫に惜しみない愛情を注いだ。
経済的には決して恵まれた環境ではなかったらしいが、そのことで愛が惨めな思いをしたことは一度もなかった。
愛は平凡だけど幸せな幼児期を送っていたらしい。
愛に能力が発現するまでは。
「最初は精神感応やった。 遊んでいた近所の子が何も言わんまに考えてることをあーしが言ってしまってたり」
「おばあ様から何か注意は受けていなかったんですか」
愛の母親に当たる女性は事の仔細を記した手紙を残していた。
自分が精神感応のチカラを持っているということ。
それを買われて機関で働くようになり、人為的に能力者を作り出すプロジェクトの為に卵子を提供したということ。
自分の遺伝子を受け継いでいる以上愛もまた能力者である可能性が高いということを。
「ばあばは信じてなかったみたい。 初めてチカラが発現するまでは本当にあたし普通の子供やったみたいやし」
「確かにいきなりそんなことを言われたって信じられませんよね」
愛の祖母は娘が手紙に記していたことを信じなかったらしい。
信じられなかったというべきなのか。
仮に信じたとしても過疎が進んだ山村で出来ることなど何もなかっただろう。
愛にお前には能力があるから使わないように気をつけろというよう注意するぐらいのことしかできなかっただろうが、それすらもしなかった。
「最初はおもしろがってた近所の友達も段々と気味悪なっていったみたいで、そのうちサトリの化物呼ばわりされるようになった」
「ある意味子供の方が残酷かもしれませんね」
子供たちが口にしていることを看過できなくなった村の顔役は、祖母の家を訪れ愛を病院に連れて行って検査を受けさせるように勧めた。
その時、愛の祖母は初めて娘の書き記していたことが真実だったということを知った。
自分の娘が能力者であり、その娘である愛もまた能力者であるということを。
その事実を知らされた愛の祖母が最初にしたことは愛を探すことだった。
「顔役連中が来た時、ああしは外で遊んでくるように言われたんよ。 その頃はもうあたしと遊んでくれるんはほとんどおらんかったんで遠くに行かんで家の近くに一人でおったけど」
「愛ちゃん」
鼻を啜りながら自分の過去を振り返る愛の手をさゆみは強く握り締めた。
その手はその持ち主が最強の共鳴者だということが信じられないぐらい華奢だった。
自分の元に駆け寄ってくる祖母を見た時、愛は何となくこれで全て終わったと思ったらしい。
最愛の祖母に自分が化物だということを知られってしまった。
自分みたいな化物は追い出されると愛は思っていた。
「しゃあけど違ってた。 ばあばはあーしのことを強く抱きしめてくれた。そして…言葉よりも先にばあばの感情があーしの中に流れ込んできたんよ」
「…何てですか。 あっ、ごめん。 ひょっとしたら言いたくないかもしれないよね。ごめんなさい」
「ごめんやって」
「えっ?」
「ごめんやって。 自分がしっかりしてなかったからお前を辛い目にあわせてしまったって。
何があってもお前のことは自分が守るって。 そんなんおかしいやん。 ばあばはなんも悪くないのに」
愛を守るために祖母は村の顔役の申し出を断った。
病院に連れて行けば愛の所在を機関に知られるかもしれないと思ったのだろう。
それから愛の祖母は声高に村の顔役を詰ったという。
そして愛のチカラのことを大人に告げた子供たちの家へも怒鳴り込んだらしい。
愛のチカラを隠すことができないなら、自分が反感を集めることで愛への関心が薄れると思ったのかもしれない。
「それからは大変やったよ。 外に出たら化物呼ばわりされるし。家ん中におっても石を投げ込まれたりいろんなこと書かれた貼り紙されたり」
「つらかったでしょうね」
「それほどでもなかった。 ばあばとずっとおれたし」
さゆみは愛がいたという集落を思い浮かべてみた。
山あいの村。
店は雑貨屋が一軒。
娯楽施設なんか勿論なく、映るテレビのチャンネルも都会よりも少ない。
そんな村に愛のような能力者が突然現れたら。
もし襲ってくるようなことがあったら脅威かもしれないが、何もせず家の中で大人しくしているだけとしたら。
愛や祖母を排斥する行為そのものが村にとってある種の娯楽になってしまったのか。
「…そのまことっていう子があたしにとってたった一人の友達での…」
たった一人の友達に迷惑が離れないように村はずれで会っていたところを村の人間に見つかってしまった。
それをきっかけに愛や愛の祖母を排斥する動きがどんどん激しくなっていった。
そんな、ある日…。
「あたしのことをかばってばあちゃんは…」
口ごもりそれ以上話せなくなった愛の肩を抱き、耳元に囁いた。
「それ以上言わないで。 ありがとう、とってもつらいことを話してくれて」
「最後の最後まであたしに謝ってた。 自分のせいだって。 ばあちゃんは全然悪くないのに」
そんな辛いことがあったからこの人はあんなに優しかったんだ。
そんな辛い目にあったから、小さな子たちのために戦い続けているんだ。
でも…。
「さっきの女の人は能力者だったんですか?」
さゆみの問いかけに愛は自信無げに首を振った。
ならば、どうして…。
「あの人の心の声は何故愛ちゃんの心に届いたの?」
他人の精神と過剰に感応してしまうことで愛自身の心が壊れてしまわないように、かけられたはずのフィルターをどうしてすり抜けることができたのだろう。
「似てたかな?」
愛は言葉にすることで自分の心の中を確認しようとしてるようだ。
「愛ちゃんのおばあ様とあの人がですか?」
「顔とか年格好とかじゃない。声、心の声が似てた。そしてあの人も謝ってた」
「誰にですか?」
「自分の息子に自分が病気で迷惑かけてごめんって謝ってた。
息子の嫁さんには、自分の下の世話をさせて悪いなあって謝ってた。
病院の看護婦さんが点滴を失敗して婦長に叱られたのも自分の所為やからって謝ってた」
心の声がどんな風に聞こえるのかさゆみにはわからない。
ただその人がどんな感情を抱いているかで、心の声は変わってゆくのかもしれない。
そして同じような感情を抱いていたのなら、たとえ別人でも愛には同じように聞こえるのかもしれない。
愛のことを優しく慈しみ、正しい道へと導こうとした愛の祖母。
今日この病院に来なければ顔を見ることも名前を聞くこともなかった女性。
自分の身に起こった不幸すら自分の咎のように周りの人に詫びる清らかな心を持った二人だからこそ愛はあの人の心の声を聞いて自分のことを思い出したのか。
だったら…。
「そんなのおかしいやん。 あの人は何の悪いこともしとらんで、なんであんなに苦しまなあかん。これまでの人生のほとんどを他の人のために尽くしてきたあの人がなんで」
「でもきっと良くなりますよ」
「ならん!」
「えっ?」
「あの人は助からん。あの人の体に繋がれてる管を引っこ抜けばあの人は死んでしまう。 あの病室で婦長がそう思ってた」
もう回復する見込みがなく、予断を許さない状況だから看護婦の目の届く病室に入れられていたということなのか。
「ずっと付き添ってた息子の嫁さんは状態が安定していたから家の用事を済ませるために一旦帰った。それが急変したから連絡を取ったけど最期に間に合わんかしれんってあの婦長は思ってた。死に目に遭わしてあげられないかもしれんって思ってる」
「待って、愛ちゃん」
「あの人は痛みに苛まれて助けてくれって思ってる。 激痛に襲われるくらいなら死んだほうがましやって思ってる。早く楽にして欲しいって叫んでる」
「落ち着いて、愛ちゃん。 それはお医者様に任せましょう」
「断続的な襲ってくる痛みのサイクルの合間にあの人は周りの人に感謝して謝って、そいで痛みがやってきたら楽にしてくれって叫んで」
「それは私たちにはどうすることもできないのよ」
「一緒や。あしのばあちゃんと一緒や。 なあんも悪くないのに酷い目にあって。 なんも悪くないのにまわりのもんに謝って」
「願いましょう。あの人がよくなることを。 そしてもし愛ちゃんの言うとおりあの人が助からないのだとしても、安らかな最期が迎えられるよう祈りましょう」
「なあ、さゆ」
声高だった愛の声が低くなったので、落ち着いてくれたかと思ったさゆみはほっとした。
「なあ、さゆ。 今は少し落ち着いてるけど、もしもう一度あの声が聞こえたら。 もう楽にして欲しいっていうあの人の声が聞こえたらあーしはこの手で」
乾いた音が壁に吸い込まれていく。
気がつけばさゆみはその手で愛の頬を打っていた。
痛いなという愛の顔は今まで見たことのないような暗い目をしていた。
違う、これは私の知ってる愛ちゃんじゃない。私の大好きな愛ちゃんじゃない。
お願いだから、私の手の届かない所に行かないで。
さゆの願いが通じたのか、愛の顔が少しだけ柔らいだ。
「なあ、さゆ。 あの人は機械の助けが無ければもう生きられんで」
「ご家族が向かってるんですよね。 今もこうしている間も」
「こ〜んな立派な病院のある国じゃなければあの人はもう逝ってしもうとる。もしも今地震があって電気が使えんようになったら」
「だめ、愛ちゃん」
「もう助からへんのやって。 今あの人の主治医もそう思っとる。 死亡診断書の文面を考えてる」
「そんなこと考えちゃだめ」
「ええやろ。 逝くのがほんのちょっと早まるだけであの人は安らかに逝ける。 助けたいんやあの人を。さゆには迷惑かけへん」
「愛ちゃんの手はそんなことをするためにあるんじゃない。愛ちゃんの手は人を救うためにある」
「だから助けたいんや。 あの人はもう十分に頑張った。 もう楽になってもええはずや。 もうこれ以上苦しまんでええはずや」
そう言って泣きじゃくる愛を見てさゆみは思った。
この人は誰よりも強い人だと思ってた。
その思いは変わらないけど、この人は誰よりも優しくて、そして弱い。
そんなこの人を救うには。
自分なんかがこの人のためにできることがあるとすれば。
「愛ちゃんの言ってることは正しいかもしれない。 あの人はもう十分に頑張って、十分に生きて、だから最期は楽に逝かせてあげたいっていう愛ちゃんの気持ちはわかる」
さゆみは自分の言葉で顔を上げた愛の両手を握りしめた。
「今この国では医療が発達していて、電気がちゃんと通っていて、いろんな人があの人のために動いているからあの人は生きるべきだと思う」
「でもなっ、さゆ」
「口答えは止めて。 私はリゾナンターのリーダーです。愛ちゃんやガキさんには及ばないけど今は私がリーダーだから愛ちゃんも私の言うことに従って」
「あたしはリゾナンターを抜けたんやで」
「本当にそう思ってるの。 だったらなんで危険な目に遭って手にしたお金の殆どをリゾナントに送ってくるの? 若いリゾナンターのために。 これからリゾナントにやって来る子たちのためにそうしてるんでしょ、愛ちゃんは」
さゆみは自分の言葉をゆっくり噛み締めている愛にハンカチを手渡した。
「とりあえず、涙を拭いて気持ちを落ち着かせたら、家族の人が来るまであの人に声をかけさせてもらえるように頼みましょう。私の声はあの人に聞こえますか」
「聞こえているとは思うけど、いろんな感覚がごっちゃまぜになって心に届くかわからんて」
「だったら愛ちゃんが手伝ってくれれば私の思いはあの人に伝わりますか」
「多分、できると思うけどさゆも痛みとか感じるかもしれんで」
「それはかまわないから」
「いったい何をするつもりや」
「私たちは何もできない、そう、何も。 ただできることがあるとすれば…」
心の奥底から湧いてきた穏やかな微笑を愛に向けたさゆみは、自分のバッグから手鏡を取り出した。
「目が大変なことになってるよ、愛ちゃん」
☆☆☆
病室に戻った二人は婦長に頭を下げて、愛の心と感応した女性の付き添うことを許してもらった。
容態が急変したり、家族が到着すれば退室するという条件のもとでだが。
「じゃあ、愛ちゃんお願い」
手を繋いだ二人は膝まづき女性の耳元に顔を寄せた。
死なないで
今日この病院に来なければ貴女の顔も名前も知ることは無かった私にこんなことを言う資格はないのかもしれない
でも死なないで
医師も看護師も延命を諦めている今の貴女にこんなことを言うのは、酷なことだとわかってる
でも死なないで
不思議な力を持つ私の大切な人は、貴女の心の叫びに感応して貴女の歩んできた人生を知ってしまった
家族への愛情、他人への感謝、自分の為にはどんなささやかなものさえ求めてこなかった貴女の人生
そんな貴女の最期は安らかであっていいと思う
でもでも死なないで、生きて生きていて欲しい
心清らかに生きてきた貴女
そんな貴女の最期だからこそ、慈しんでこられた家族に見守られて旅立って欲しい
だから死なないで
こうしている間にも貴女の家族がお別れを告げようとあなたのもとに向かっているはずだから
あと少しだけ頑張って生きて、貴女からもお別れをしてあげて
だから死なないで
それは今の貴女にとってはとてもつらいことでしょう
でも最後まで生き抜くことの大切さを、命の重さを貴女の家族に教えてあげて欲しい
私の力では貴女の病を癒すことはできないけど、少しでも貴女の苦しみが和らいでくれりことを願って、私の力の全てを貴女に注ぐ
だから死なないで
全てのチカラを女性に注いださゆみは自分の名を呼ぶ愛の声を聞きながら気を失った。そして
「無茶しよる」
廊下のソファの上で目を覚ましたさゆみに愛の声が降ってきた。
まだ寝ていたほうがいいという愛の言葉をよそに起き上がったさゆみは愛に尋ねた。
「どうだったんですか」
「ああ、息子の嫁さんが間に合ったよ。 ほんとうに仲が良い嫁姑やったみたいや。 大泣きしとった」
愛の頬がまるで笑いを我慢してるみたいに引き攣っているのを見逃すさゆみではない。
「何かあったんですか」
「あの人のお兄さんとその息子かな?が一足遅れでやってきたんやけど…」
愛の言葉でさゆみはその女性が身罷られたことを知った。
自分は何か出来たのだろうか?
「そいで高速の降り口を間違ったちゅうて口喧嘩になってもうて…」
病室前であったひと悶着を苦笑混じりに話す愛は憑き物が落ちたように穏やかだった。
「ああいうん見ると何か気が抜けるわ」
「でもそういうこともあるから生きていけるのかもしれません」
さゆみの言葉にふっと笑った愛は旅立つ時間が近づいたことを告げた。
「ええ、もうそんな時間。 もっといっぱい話したいことがあったのに」
「それはまた今度」
「約束ですよ」
指切りをして立ち上がった二人は歩き出す。
「わたしのしたことはあの人のためになったんでしょうか」
「さあ。さゆが気を失ってすぐ追い出されたから。 婦長さんの頭から湯気が出とった」
「それは迷惑な見舞い客ですよね。 後でちゃんと謝っておかないと」
「…さゆは間違ったことはしてないよ」
「だといいんですが」
何故か後ろ髪を引かれるような思いで、絵里が点滴を受けていた処置室に向かおうとする二人に声がかけられた。
遠慮がちなその声に振り返ったさゆみの目に三十代の女性の姿が映った。
怪訝そうなさゆみの耳元に愛が囁いた。
「ほらっ、あの人の」
「あのう看護婦さんから聞きました。 あなた達がお義母さんに声をかけてくださったって」
緊張で体を強ばらせたさゆみにその女性は告げた。
ずっと義母に付き添っていたが、家の事を片付けるために小康状態を見計らって帰宅したこと。
その直後容態が急変して駆けつけて何とか最期は看取れた自分に婦長が二人のことを教えてくれたという。
「容態が悪化して本当にお義母さんは苦しんで、その痛みで私が来るまで心臓が持ちこたえられなかったかもしれなかったって。
でもあなた達が声をかけてくれてから何か本当にお義母さんは穏やかな貌になったって。 ほんとうにほんとうにありがとうございました!」
何度も頭を下げる女性に別れを告げて絵里が点滴を受けていた処置室への道を歩く二人。
「なあ、さゆは間違ったことしてなかったやろ」
「でもっ」
「さゆは正しいよ。あたしなんかより立派なリーダーになれる」
「無理、本当に無理だから」
愛を引き止めたい。
出国を遅らしてもらってでも伝えたいことがある。
意を決したさゆみの耳が聞き覚えのある声が飛び込んできた。
にょほほーーーい。
「あのアホ絵里」
「何か物凄く心細そうやけど」
「そういえばあの子の財布預かってきたんだけど。 でもねえ…」
子供じゃないんだから支払いは後日にしますとか言えないのかなあとぼやくさゆみに愛は言った。
「まあ絵里らしいっちゃあ絵里らしいし」
その手にはスマートフォンが握られている。
どうやら絵里の困った顔を隠撮りするつもりらしく、黒い笑みを浮かべながら足早になる愛の背中にさゆみは声をかけた。
「行かないで」
自分一人で何もかも背負わないで。
愛ちゃんにはかなわないけど自分だって新しい仲間だって少しずつ強くなっている。
だから私たちの手の届かない所にはいかないで。
全ての思いを込めた手で愛の手に触れた。
愛は体に電流が走ったように体を震わせた。
ありがとうと小さく呟いて俯いたその姿は以前と変わりなくとてもとても美しかった。
72 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 19:00:20.57 0
>>15-19 >>61-71 『思いは伝わる』
刃千吏の人の作品世界に強い影響を受けています
この話の元ネタを書いていた頃、自分の中にあった道重さゆみ像とはこんなであり高橋愛や亀井絵里もこんな感じな人だったと
根底にあるものは多分今も変わらないのです
でもリホナンターは妄想系の変態ですから(帰れ
73 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 19:52:06.75 0
>>72 乙です
増量前の話は道重さゆみの純粋さが浮き彫りになっていたけど増量後は高橋愛の生き様というか献身が強く出ている気がした
面白いというよりは何か心に残る話だった
74 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 20:38:27.70 0
>>72 乙
まだこんな感じの話が読めるとは思わなかった
新スレのトップを飾るのにふさわしい話だった
75 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 22:03:57.10 0
読むまで置いといて!
76 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 22:05:51.79 0
77 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 22:38:34.53 0
78 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 22:53:15.63 0
前説ない方が素直に読めた
79 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 23:04:39.38 0
>>72 現実世界の現状とも繋がっていて心揺さぶられる話でした
こういう話は久々で嬉しかったです
前半ではどのリライトか気付けませんでしたが…なるほどあの掌編をこんな形でと感心しました
「死なないで」は実はもうひとつの方が印象深かったりして申し訳ないですがw
80 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 23:37:48.60 0
81 :
名無し募集中。。。:2012/12/08(土) 23:50:16.12 0
前スレから画像貼って自演してる人はどういう意思表示なの?
82 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 01:32:06.47 O
あげ
83 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 03:33:50.30 0
ホゼナンターが通りますよ
84 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 05:46:19.91 0
はいどうぞ
85 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 08:44:16.01 0
寒さの中からホッ
86 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 10:45:57.04 O
寒いです
87 :
名無しリホナンター。。。:2012/12/09(日) 12:44:06.38 0
「冬は罠を仕掛けるの」
「何ですって?」
「冬は私たちに罠を仕掛けるの」
「ほんとすいません。言ってる意味がわかりません」
「冬の仕掛けた罠にかかった私たちは恋人でもないのに傍にいる誰かを抱きしめてしまうという過ちを犯してしまうの」
「そんなわけがわからないことを言っている暇があるなら、スレの皆さんに何か言うことがあるでしょう」
「恋人でもない誰かを抱きしめて寒さを凌げたとしても、やがて耐えられないほどに心が凍えてしまうの」
「前スレを妙な空気にしてしまったリホナンターとして一言あるべきでしょう、道重さん」
「心の凍えから逃れるために、同じ過ちを何度も繰り返してしまう私たち」
「道重さんは何回スレを引っ掻き回せば気が済むんですか」
「ああ、愚かな罪人の私たち、hu〜」
「あの一応確認しておきたいんですが、その罪人の中に私は入ってませんよね」
「いけないことだとわかっているのに、決して救われやしないとわかっているのに」
「何がいけないことかわかってます?」
「そういうりほりほこそわたしが言ってることわかってるの?」
「わかりませんし、わかりたくもありません」
「つまりね、私はもう過ちを犯したくないって言ってるの」
「な〜んだ、わかってるじゃないですか」
「そう忘れがちだったけど私はリゾナンターのリーダーでもあるの」
「頼りにしてますよ、リーダー」
「リーダーの責任は重大なの」
「私たちで支えますから」
「リーダーはみんなを引っ張っていかなきゃならないの」
「ついていきますよ、リーダー」
88 :
名無しリホナンター。。。:2012/12/09(日) 12:45:55.63 0
「そうりほりほがさゆみの後ろからついてくる。 りほりほがさゆみの後ろから突いて。 はぁ〜ん、たまらんのぅ」
「最低です、リーダー」
「何が最低なの、りほりほ」
「何がって」
「ねえ後ろから突いてっていうののどこが最低なの。 さゆみはツボを突いて欲しいっていっただけなのに」
「それなら突いてあげますよ」
「言ったわね」
「はぃ?」
「さゆみのツボを突いてくれるって、今確かにそう言ったわね」
「ツボくらい突いてあげますよ。 道重さんももうお年ですし(笑)」
「いまちょっとバカにされた気がするけど構いやしない。 だってりほりほが私のツボを突いてくれるんだもの」
「どの辺のツボを突けばいいんですか。 あっ、でもツボは突くっていうより押すと言ったほうがしっくりきませんか」
「何を言ってるの。りほりほはさゆみのツボを突くのよ」
「だからどのツボを突けばいいんですか」
「しっかりしてるようでまだまだお子ちゃまよね。 女の壺といえば一つにきまってるじゃない」
「ちょまさかの剛速球って。 道重さんよく見たら唇に吹き出物が」
「いやぁん。りほりほの前ではきれいなさゆみでいたいのに」
「なんだかんだいいながら気にしてたんですよね。 神経を使ってそれが顔に出ちゃって。横になってください」
「りほりほから誘われてる。 子供だと思ってたりほりほがこんな積極的だなんて。 はっ」
「またなにを閃いたんですか」
「誰がりほりほを大人にしたの。 りほりほにいけないことを教えたのは誰?」
「は・や・く。 横になってください。 背中にある胆兪とか脾兪とか胃腸系のツボを押してあげますよ」
「はぁいい。 りほりほがさゆみの背中に乗って自由を奪って、りほりほの指がさゆみの体をあぁい〜い〜。」
「はいっ終わりました」
愛しのりほりほと第一種接近遭遇するという至福の時は一瞬で終わったが、待てば海路の日和あり。 臥薪嘗胆、捲土重来。
いけいけリホナンター。 しばらくは控えめで自重しながらの出撃だ!!
90 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 13:58:30.00 0
来たかリホナンターw
91 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 15:19:22.97 O
りほりほ楽しんでるだろw
92 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 15:19:53.68 0
>>89 これで控えめとか全開したときが恐ろしいわ
93 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 16:54:22.48 0
リゾナンターは大阪遠征か
94 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 17:57:25.24 0
凍えるでほんま
95 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 17:59:28.77 0
ミティさんに温めて貰いなさい
96 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 19:34:25.28 0
ラーメン屋からあげ
97 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 20:04:22.21 0
ラーメン屋唐揚げ?
98 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 21:12:56.62 0
雪が降ってるよ
99 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 22:13:31.83 0
週末毎に熱が出る気合いが足りないだくの気もする
ファイト一発!うええおええドリンクくれ
100 :
名無し募集中。。。:2012/12/09(日) 22:59:27.63 0
飲んだ瞬間にギンギンになりそうだな
101 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 00:05:49.16 0
湯上りのホゼ
102 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 02:05:25.39 0
おやすみずき
103 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 02:18:43.81 0
ひょこっと某スレを覗いたらリホナンターが暴れてたぞw
104 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 04:04:10.03 O
出張したのかよw
105 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 06:29:39.97 0
どこだろ
106 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 07:57:29.07 0
おはさゆ
107 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 11:38:21.56 0
寒いね
108 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 12:20:38.16 0
寒すぎるよ
109 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 12:27:30.27 0
【注意】
・いわゆるリゾナンターは登場しません
・モーニング娘。OGとオリジナルキャラで話が終始します
「大陸からのお客人。 仔細はそういうことだ」
南方特有の樹木が茂る林を背に対峙する男たち。
「有史以来の貴重な動植物が現存するこの島には人の出入りを制限する。 それがわがダークネスと銭家との間に結ばれた盟約だ」
男たちの内訳は薄汚れた作業服を着たろ六七名の男と黒衣をまとった一人の男。
「島を守るために張った結界破り。そして罪なき動物を傷つけたそちら側の行為には目を瞑ろう」
黒衣の男は見たこともないような鳥を抱いている。
その美しい羽を何本もの釘が貫いている。
不思議なのは作業着を着た男たちの誰もが釘を飛ばすような武器の類を手にしていないことだ。
一人だけ小ぎれいな作業着を着た男の手にはタブレット型の情報端末。
その画面には地図らしき図形と経度や緯度を示す数字が表示されている。
「ここは一つ事を荒立てることなく、帰っていただくわけにはいかないか」
「帰れだと。ふざけるな」
男たちのリーダーは情報端末を手にした男らしい。
その男が黒衣の男を嘲った。
「お前こそ出て行け。 この島はたった今から我が国の領土だ。 本来なら不法入国で拘束するところだが、今のうちなら見逃してやる」
部下の男たちもその嘲りに同調する。
さっさと尻尾を巻いて出て行きやがれ。
ただし手ぶらでだ。
この島の生きとし生けるものすべて、そして資源のすべての所有権は俺たちの国にある。
カタコトの日本語や男たちの母国語を黙って聞いていた男はゆっくりと傷だらけの鳥を足元に降ろした。
「しかし銭家、いや刃千吏との盟約が…」
「黙れ。 我が国の指導体制は変わったのだ。 銭家が裏世界の組織との交渉全てを取り仕切っていた時代は終わりを告げた」
「盟約を破る気か?」
「くどい、さっさと失せろ。 さもなくば我ら赤狗の能力者の餌食になるだけだぞ」
黒衣の男は深くため息を吐いた。
そして右手に付けていた漆黒の革手袋をゆっくりと外していく。
「止むを得ぬ。 言葉で語れぬ相手なら拳で語ろうではないか。 奔れ!黒龍(ダーカー・ザン・ダーク)!!」
男の掌から闇より暗い闇が放出された。
まるで龍のような形状をした闇が迫っていくが、男達に焦りは見られない。
一人の男が歩み出た。
中国大陸きっての風力操作者(エアロ・マスター)であるその男がチカラを発動させると風の結界を張り、黒衣の男の放った黒龍を防ごうとした。
「何、効かない。 風を突破して…」
漆黒の龍の顎が風力操作者の視界に入った最後のものだった。
赤狗の能力者達。
鳥に釘を打ち込んだ磁力操作者や島に張られた結界を破ったアンチサイキッカー。
各々の男が持てるチカラを発動して黒龍を撃退しようとしたが、それは無駄な努力だった。
冷たい。
体が凍えるように冷たいのに、燃えている。
この炎は何だ。
黒龍の効果で生命のチカラを内側から燃やされ、気温との温度差が生じたことで彼らは凍えるように感じた。
しかし実態は燃えている。
闇のような黒い炎に包まれた赤狗の能力者はやがて燃え尽きた。
後に残ったものは一塊の黒い煤ばかり。
やがて波が能力者の残骸を攫っていくと島は静かになった。
再び黒手袋を着けた男は傷ついた鳥を抱き上げると、空を仰ぐ。
もしも、伝説の巨人の俯瞰でこの星を見たならば、国境線などどこにも存在しないだろうに、なぜ人は争うのだ。
なぜ、世界は一つになれないのだ。 なぜ世界に真の平和は訪れないのだ。なぜ、なぜ。
「そうか、そういうことか。 やはりこの私が世界を征服しなければならないのだな。 闇の王と呼ばれた私が世界を大いなる闇で包んで一つにしなければならないのだな」
誓を新たにした闇の王は今は亡き友に語りかける。
「なあ、キルヒアイス。 私はいつ世界を手に入れることができぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃる」
後頭部にドロップキックを見舞われた闇の王は前のめりにつんのめった。
その原因となった飛び蹴りの放ち手は勿論、氷の魔女ミティこと藤本美貴その人だった。
そして物語の舞台は南海の孤島からリゾナントのある町の駅前商店街の一角にある雑居ビル内のダークネス会議室に戻る。
「そんなヤツはいないだろうけどもしかして期待させちまったらワリーな。 これ『闇に(つДT)』 の続きだから」
・
・
・
・
ダークネス根拠の会議室では藤本美貴が闇の王の胸ぐらを掴んで責め立てている。
「謝れ、直ちに謝れ。
いろんな者に謝れ。
誠意を込めて謝れ。
田中芳樹に謝れ。
ラインハルト・フォン・ローエングラムに謝れ。
銀英伝の読者に謝れ。
銀英伝の二次創作に手を染めている奴にも謝れ。
頭を下げるなんてケチくさい謝り方じゃなく、思いっきり頭を床に叩きつけてそのまま死んでしまえ」
「ちょちょ、何その言われよう。 つうかワシそんなに悪いことをした」
「何、逃げてるんだよ。 何、現実逃避してんだよ」
「いや、それを言うならお前だって」
「それに何あの主人公補正。 能力までさりげなく偽装しやがって」
「よくよく考えたら、ワシがこの話の主人公なんだから多少の補正があっても許容範囲だろうが」
「奔れ、黒龍www。 黒龍ってwww」
「ねえ何そのやたらとバカにした関西弁。 いくらなんでもちょっとヒドすぎはしないかい。 なあ、ドクターマルシェ」
この物語のもうひとりの主要登場人物ドクターマルシェこと、紺野あさ美はダークマターに関することをまとめたものなのだろうか。
レポート用紙を見ながら、何事かつぶやいている。
それを尻目に藤本美貴の独壇場は続く。
「黒龍って書いて、ダーカー・ザン・ダークww、ダーカー・ザン・ダークってもう何それ。 ぷぷぷぷ厨二病丸出しですやんwwwwwwwwwww」
「待てってば、やたらと草を生やすのは待てってば。 どんどん安っぽくなるではないか」
「いやもうオマエが出てきた時点で底値を更新しようもないほど安っぽくなってるぞ、おら」
「いいだろう。 厨二病のどこがいけない。 いいか、男は一度は厨二病にかかるものだ」
「本当の男ってのは厨二病を克服するもんだけどな」
不治の厨二病患者の肩がガクッと落ちた。
「だがな、お前さっきワシの黒龍を現実逃避だとか言ってくれたけど、お前だって同じことをしたんだぞ。 覚えているか」
「何いい加減なこと言ってんだ」
「いい加減なことではない。 ちゃんとログが残っておる。これを見よ」
そうそれは忘れもしない2012年10月19日のことだ。
>「なるとか変わるとかじゃなく、オマエは最初からひとでなしなんだよ。仲間ってやつの存在がそれを隠してただけだ。 そしてだいじなことは…ひとでなしには人は救えねえ」
>急速に伸びてくる冷気を躱そうともせず、里保はチカラを手繰った。
>全ての思いを込めた一撃を繰り出して終わりにする。
>「このぉぉぉぉぉぉ!!」
「何このシリアル展開。 お前だって現実から目を逸らそうとしただろうが」
「お前ごときがアタシとタメを張ろうっていうのかい」
「いや、それセリフが逆。 何その上から目線は。こっちの方が立場は上なんだからね」
「何様のつもりだ、テメー」
「だから逆だって言ってるのに。 わしはダークネス、闇の王と…」
「晒すぞ」
「何?」
「クソ生意気にアタシに口答えするんなら晒すぞって言ってんだよ」
「だから何を晒すんだって言ってんだよ」
「テメーの私用のノートパソコンで密林にアクセスして、テメーがチェックした商品の履歴を一切合切晒してやるって言ってんだよ」
密林。
言わずと知れた世界最大のネット通販サイト。
法に触れない限り大抵の物が手に入るそのサイトにログインすると、過去にチェックした商品の履歴をおすすめされるサービスがある。
おのれの嗜好を断りもなく明らかにされるそのサービスを使って、闇の王ダークネスの嗜好を晒してしまうと藤本美貴は凄んでいるのである。
しかしそこはダークネス。
闇の王と呼ばれた男だ。
「悪かった」
「はぁ?」
「いや、ほんとマジ悪かった」
「おい、何そんな素直に謝るんだ。えっまさかのクリティカルヒット」
「いやぁ、ちょっと調子こいたかなって反省した。だから許してほしい」
「テメー、何チェックしてんだ」
「いやー、教師も走るから師走とはよく言ったものですが、最近の先生方は本当にやることいっぱいで年中師走のようなもので。お〜い、熊さん」
「何、ベタな落語の前フリやってごまかそうとしてるんだ、オイ。 何買ったんだ。 何チェックしたんだ。 密林だぞ密林。 ヤバイ物なんて何も扱ってないだろう、密林は」
「誤解して欲しくはないのだが…」
闇の王は上目遣いで藤本美貴を見た。
「いいか、くれぐれも誤解して欲しくはないのだが、ワシは基本、密林で買うものといえばパソコン家電とか書籍がメーンだ」
「エロDVDを通販で買うとよくパソコン部品って名目で送ってくるっていうけどな」
「違う。 そんなんじゃない。密林はそんな姑息な偽装はしない」
「それを知ってるってことはやっぱ密林でエロDVDを買ったってことじゃねえか」
「話を混ぜ返すなっちゅーねん。 とにかくワシが言いたいのは基本、密林ではそんないかがわしいものをそう頻繁にクリックしたりはしないってことだ。そこだけはくれぐれもわかってくれ」
そう言いながら闇の王がドクターマルシェの方をチラッと見やったのを目ざとく見つけた藤本美貴はげんなりした。
結局、コイツはマルシェマルシェだな、オイ。
「本とかは買うよな。 小説、コミックは勿論だが、書店で金を出して買うのはちょっとためらうような高額で教養本でもつい買ってしまうのが密林のエラいところだなあ」
「何、その実は自分は高尚ですみたいなアピール、みっともねえ。 お前アレだろ。 エロDVDをレンタルするときにダミーで海外ドラマのDVDも借りる口だろうが」
「はっはっはっ。 ワシも闇の王と呼ばれた男。 エロを借りるときはエロオンリー。それも女性従業員のカウンターに山積みして赤面させてくれるわ。 ともかく最近買って面白いと思ったのは「気象を変えたいと思った人間の話」って本でな。面白いそ、読んでみないか藤本」
「だから、いらねえーって。 お前何急におしゃべりになって話をごまかそうとしてんだ」
「それにしてもパソコンとか携帯電話の電源アダプタってメーカーで買うとなんであんなに高いんだろうな。 暴利を貪るとはまさにあのことだわ」
「だから雑談してんじゃねえぞ、コラ」
「コメも買うぞ。 いやあネットで買うと便利だな。 それは米屋に注文したら届けてはくれるんだが、5キロひと袋とかだとなんか悪い気がしてな」
「大の男なら5キロなんか10日でなくなるだろうが」
「それがもつんだなあ。5キロで一ヶ月もつんだなあ。 それは自宅警備員やってるんならさあとってももたないと思うけど一応ワシ出勤してるだろう」
「お、おう」
流石の藤本美貴も闇の王の毒気にあてられている。
「朝は時間がないからトーストとコーヒーとかのパターンも多いし、昼も外食とかコンビニの弁当とかが多いわけよ」
「いやっ、あのな。 お前の食事情とか興味ねえから」
「だから5キロありゃ1ヶ月もつわけよ。 米屋で10キロとか買うと夏場はコクゾウムシが湧くからさあ」
「だったら米櫃に虫避けの効能のある何か入れとけばいいだろうが。 唐辛子由来のヤツとか安いもんだろうが」
「ワシを馬鹿にしておるのか、藤本。 なんで目を逸らす藤本。 ワシを馬鹿にしているのか藤本」
「しっ、してねえぞ。 つーかアタシがバカにしなくてもオメーは端っからのバカじゃ…」
「ワシはダークネス。闇の王と呼ばれる男。 そのへんのところに抜かりはない。 ちゃんと用意してある。お前の言う唐辛子由来成分の防虫剤をな」
「だったら、問題解決だろうが。 お前は米屋に一度に10キロ注文すればいい。 そして米びつに虫除けを仕込んどけばバッチリだろうが」
「世の中とは思い通りにいかないものだ。なあ、藤本」
「何か酒場で部下のOLに説教してる中年オヤジっぽくなってるぞ」
「中年オヤジちゃう。 アラフォーやけど。 まあ聞け藤本。 ワシの家の米櫃というよりはハイザーなのだが炊事場に置いてある」
「それはそうだろうよ。 風呂場に置いたらコメが湿気るだろうがよっ!!」
「その通りだ。 米櫃もといハイザーがあるべき場所は炊事場だ。 リゾナンターがいるべき場所は喫茶リゾナント」
「テメー殺してやるぞ」
「そこで問題はワシの家の炊事場だが真に狭い。 どうしてなんだろうな。 人間にとってもっとも大切な食を作る場所があんなに狭いなんてなあ」
「日本の住宅事情だろうがよ」
「そうかもしれん。 それはさておきワシの家の炊事場は狭いせいでハイザーの上に置いたカゴで洗った食器の水気を切っておる」
「知らねえよ、そんなこと。 お前の家の炊事場の間取りなんかどうでもいいっちゅーの」
「そんなことを言って心を動かされたんじゃないか。 アラフォーの独身男性が狭い炊事場で苦労してるとか母性本能を刺激されたんじゃないか」
「無いね」
「もしもの話をしよう。 もしも、もしもお前がワシの家に来て手料理でも振る舞いたいというならワシは大歓迎じゃ」
「死んでもお断りだぜ」
「あっ、念のため住所を書いたメモ渡そうか」
「要らねえ。どんなことがあっても絶対受け取らねえ」
「ワハハ手を開け、藤本。 そんなに恥ずかしがらなくてもいいのにな。 よしっ後でメールしてやろう」
「速攻拒否。着信拒否な」
「そうか、もしかして藤本。 料理を用意してわしの帰りを待ちたいというのか。だったら鍵を渡すぞ」
「だからテメーさっきから何グダグダ無駄話してんだ。 少し話を戻せ。 読んでくれてる人間がいたとしたら飽き飽きしてるぞ」
調子づいていた闇の王も読んでくれている人間という絶対的存在には逆らえず、不承不承ながら藤本美貴の申し出を受け入れることにした。
黒の三角覆面の下半分から口を露出させペットボトルの水で喉を潤すと大きく息を吸った。
「大陸からのお客人。仔細はそういうことだ」
「スーパーギャラクティカミキティパーンチ!!」
藤本美貴の黄金の右足が闇の王の即頭部を刈った。
これは世界征服を企む悪の組織、ダークネスの物語。
--続く--
【次回予告】
「だからアタシいつまで白いアレをぶっかけられたままでいなきゃいけないわけ」
「色々あるんだ。 大人には大人の事情ってやつがな」
「ダークネスの科学力は世界一ィィィィィィ」
二ヶ月ぶりの更新にもかかわらず遅々として進まない展開に魔女が苛立ちを見せたとき、科学者が壊れ始める。
盟友の危機を救わんと魔女が申し出た取引を闇の王が受諾したとき、物語は大きく動き始め…たらいいなあ
118 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 12:38:59.95 0
>>110-117 『闇に(つДT)』の続き
途中わからない語句があったとしたら申し訳ない
それと読んでくれた方貴重な時間を申し訳なかった
119 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 14:13:48.42 0
>>118 これを読んで何を言えとwww
ダークネス様アラフォーだったんすねw
120 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 15:28:44.75 0
>>118 これを読むのに費やした時間と通信費を返せといいたいw
でも好きダヨ
121 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 16:32:45.66 0
作者が楽しんで書いてることはわかったw
122 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 18:04:07.19 0
ほっ
123 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 19:20:00.26 0
読む前ほ
124 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 20:53:52.55 0
寒いよぅ
125 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 21:40:13.42 0
川=´┴`)<温めてほしいんか
126 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 23:14:27.22 0
遠慮しとくよw
127 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 23:34:36.24 0
じゃあ俺が温めてもらう!
128 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 23:35:02.65 0
<発火!
129 :
名無し募集中。。。:2012/12/10(月) 23:48:55.01 0
130 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 00:39:26.43 0
炭火感
131 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 02:19:37.75 0
この流れで炭火感持ってくる才能に嫉妬w
132 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 06:32:59.83 O
ほぜ
133 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 08:30:49.30 0
パーンチ!って言っておいて蹴るのとかずるいよね
悪の所業だよね
134 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 11:02:40.52 O
今おきた
135 :
名無しリホナンター。。。:2012/12/11(火) 12:22:38.59 0
「イヤなものはイヤなんです」
「なんでなの。 さゆみがデザインしたうさちゃん型戦闘スーツのどこが気に入らないの」
「道重さん。 リゾナンターは闇を打ち払う戦闘集団のはずですよね」
「そのとおりよ、りほりほ。 忘れがちになるけどそこは抑えておかなければならないところよ」
「だったらこんなうさちゃん型戦闘スーツなんて…」
「でもさやうさとまさうさのツープラトンを目にした敵の戦闘員たちは悶え倒れてたじゃない」
「でも〜」
「それにりほりほだって嬉しそうにまあちゃんと撮りっこしてたじゃない」
「はっ、なぜそれを。 まさか」
「この前も言ったじゃない。 さゆみはいつだってりほりほのそばに、ちょっと待ってりほりほ」
「これまでお世話になりました。 しばらくは聖ちゃんの所に泊めてもらって」
「うそようそ。 ほんとうにいつだってそばにいられるわけないじゃない。 さゆみの心がそばにいるよ的みたいなにしてるの。 家宝の鞘を振り回したりして」
「私のそばに漂っている道重さんの心を打ち払いました」
「ひどいな〜」
「うさちゃん型戦闘スーツなんて道重さんが好きなだけでリゾナンターとは何の関係もないじゃないですか」
「ヘイ プリティラビット! セイアゲイン」
「もうめんどうくさいな〜。 かわいいうさちゃんとかリゾナンターのイメージとかけ離れてるって言ったんです」
「それはさゆみを全面否定してると捉えていいのかな。 かわいいさゆみはリゾナンターのイメージじゃない」
「そんなことは言ってませんよ」
「かわいいうさちゃんはリゾナンターにはふさわしくない。 はっもしかしてさゆみリーダーを解任されちゃう。 懐妊〜りほりほのこども産みた〜い」
「そういう展開は自重する筈じゃ無かったんですかってどこに行くんですか」
「さゆみリゾナンターに居ちゃいけないからリゾナントを出てゆくの」
「だからそんなことは言ってませんって」
「じゃあさゆみはリゾナンターでいていいの」
「もちろんです。 リゾナンターの原点を知る者として私たちを導いてください」
「じゃあじゃあリホナンターでいてもいいよね」
「それはやめたほうがいいんじゃないでしょうか」
「チェッ」
「とにかくかわいいうさちゃんのビジュアルとリゾナンターのイメージは合ってません」
「そ、それはさゆみのことを全面否定してるって受け止めるべきなのかな?」
「いいかげんにしてください。 とりあえず静観してくれているスレの住人の皆さんも本当に怒りますよ」
「りほりほはこう言いたいのよね。 かわいいうさちゃんはリゾスレのかなしみが木霊するイメージとはそぐわないと」
「ようやくわかってくれたんですか」
「さゆみはりほりほのことならぜ〜んぶわかってるよ」
「一瞬イラっとしましたけど、だったらあのうさちゃん型戦闘スーツはもう着なくてもいいですよね」
「ふっふっふっ。 あまいの〜」
「何ですか。 そのしてやったりな顔は」
「つまり、りほりほはリゾナンターに関係あるならうさちゃん型戦闘スーツを着てくれるというわけね」
「そっ、それはそうですけどそんなことあるはずないじゃないですか」
「リ〜ド・ミーつ(05)890 『小さな大冒険』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/118.html」
「何ですかいきなり。 これはリゾ文書じゃないですか。 これを読めというんですか。 関係代名詞の使い方おかしくありませんでした?」
「さゆみを欲しくなったら、イ〜ト・ミ〜」
「要りません。 こ、これはうさちゃんホールド! 道重さんが雲を凝結させて密度を高めて、たくさんのピンクのうさぎを」
「オ〜イエス。 カモン、カモン。 これもリ〜ド・ミ〜つ(06)798 『その名はリゾ・リゾ』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/132.html」
「意味ありげに踊りながら私の顔を突っつくのはやめてくださいよ。 読みますから」
「アッハン。 さゆみのことフィ〜ル・ミ〜」
「もう感じたくないってほどに感じてますけど、ここれは、うさちゃんズを操ってる」
「どう、りほりほ。 かわいいうさちゃんとリゾナンターが関係ないっていうのは間違いだってわかってくれた」
「でもこの記録では道重さんは雲を操作してうさちゃんズを呼び出したって書いてますけど、今の道重さんにはそんなチカラ、道重さん泣いてるんですか」
「そう、あれはダークネスとの最終決戦、後にサイキックウォーズと呼ばれる激しい戦いがあった時のことよ」
「そんな戦いがあったなんて知りませんよ」
「厳しい戦いだったわ。 本来は非戦闘要員である私も戦場で戦わなければならないぐらい追い詰められていたの」
「回想ですか。 こんなネタでそんなシリアスな回想ですか」
「でも所詮さゆみの強さなんて知れている。 あの恐ろしい粛清人Rの念動刃がさゆみを襲った時、うさちゃんが、うさちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
「う、うさちゃんが道重さんを庇ってくれたんですね。 それ以来道重さんはうさちゃんズを呼び出せなくなってしまったんですね」
「まあ最初からここにいるさゆみでは呼び出せないんだけどね」
「ちょ待ってください。 また妄想だったんですか」
「リホナンターであるさゆみの能力は治癒能力。 現代のメシア、新世紀の聖母として傷ついた人を癒すのがリホナンターさゆみ」
「自分で言っていて恥ずかしくないんですか」
「今ちょっとだけムズっとしたの。 でも聞いて。 確かにさゆみは治癒能力者として周知されているしそう描かれることが殆どよ」
「それは確かにそうです」
「でもうさちゃんホールドだって、このスレがさゆみに与えてくれたチカラであることも紛れもない事実。 だからそのことを忘れたくはないからせめてうさちゃん型戦闘スーツをっ」
「うさちゃん型スーツにその魂を引き継いでって言いたいんですよねって、道重さん、また嘘泣きですか」
「うぅん。 目にゴミが入っただけなの。 ただ…思いって……ホント…伝わらな…あ、ホントごめん。りほりほは気にしないでいいから」
「そんな経緯があったんだったら私がうさちゃん型戦闘スーツを着ないわけにはいかないじゃないですか」
「…いいから…ホントいいから。 ゴ、ゴメンね。…りほりほがそんなに嫌がってることを気づ…かずにいるなんてさゆみリホナンター失格よね」
「ひゃっほ〜い。 かわいいなうさちゃん型スーツ。 着たい着たい着たい着たい。 お願い道重さん、私をうさちゃんズでいさせて」
「りほりほ。 …ありがとう」
「とりあえず次の戦闘までに洗濯しておきますねって何スーツを掴んでるんです。 道重さん放してください」
「そ、それはさゆみがやっておくの」
「自分のことは自分で、はっ、まさか道重さん」
「何疑ってるの。 さゆみ、しないよ。 りほりほの着ていた戦闘スーツを見てよからぬことを考えたり、匂いを嗅いだり、さゆみの素肌とりほりほの間接ハグってはっ」
「もうこれ以上ないほど語るに落ちてますよ。 あとリーダーとしての体面があるのでよだれはふいておきましょう」
「さゆみの心をもっと、リ〜ド・ミ〜」
冷え込みがちなスレ暖めんと緊急出撃も自爆してしまったリホナンター。
性なる夜のリホナントめざしていけいけリホナンター。
まだまだ気温はまだまだ下がるぞ。
139 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 12:27:26.68 0
140 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 12:50:39.41 0
ヤバい
着たい着たいが鞘師の声で脳内再生されたw
141 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 13:22:21.96 0
れいなの胸が高鳴ったようです
142 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 17:00:59.48 0
ブログでそんなこと書いてたな
143 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 17:09:04.97 0
>>139 リードミーとか言うリホナンターがウザいわw
144 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 18:14:21.06 0
リホナンターをリゾナンターと思わず書きそうになるw
しかし変態内容でも違和感がないぜ。
145 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 18:22:44.54 0
長めのリホナントは昔のネタも入れてくるのがイイね
146 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 19:27:55.73 0
ほっ
147 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 21:15:26.13 0
( ^▽^) <リカナンター集まりなさい!!
148 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 21:19:14.17 0
1714
149 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 21:57:55.14 T
放り投げずにちゃんと話しに付き合ってあげる鞘師は良い人だ
150 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 22:00:00.11 0
今年の冬は冷え込むなあ
151 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 22:46:31.37 0
あげておく
152 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 23:53:43.59 0
リゾナンターからの発表を見てから寝るか
153 :
名無し募集中。。。:2012/12/11(火) 23:58:55.48 0
あと2分か、ちょっとドキドキする。
154 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 00:01:02.41 0
この時期だったか確かAAで当時のリゾナンターがこたつで
鍋を突っつき合ってるヤツを見かけた事があったな。
155 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 00:09:05.50 0
156 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 00:10:51.41 0
52枚目のタイトルで「Help me!」とかこれは来るか!!?
157 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 01:49:31.63 0
新曲が出るまで落ちてなるものか
158 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 05:24:43.10 0
おぱよん
159 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 07:20:58.93 O
マジでへるみーかよw
160 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 09:05:30.42 0
へるみー
161 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 09:34:33.01 0
れいなも居なくなっちゃうからマジでへるみーなんだろうなw
162 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 11:31:56.86 O
ヒルナントデス
163 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 12:57:35.52 0
ヘルあげ
164 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 15:06:49.59 0
公民館からあげ
165 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 16:05:25.26 O
あやちょ?
166 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 18:08:57.66 0
よくわからんが保
167 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 18:38:29.93 0
れいなのブログが死亡フラグみたいでなんか泣けるw
168 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 20:27:51.90 O
不吉なこと言うなよw
169 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:18:21.18 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/701.htmlつづきです 「田中さん!道重さん!」
里沙と愛佳が1階に辿り着いたのと、リゾナントの窓ガラスが一斉に割れ、けたたましい音を立てて襲い掛かってきたのはほぼ同時だった。
その場にいたさゆみは咄嗟に机の下に隠れて身を護り、れいなは壁に隠れて外の様子を見た。
「なんね、急に……」
「囲まれてます。たぶん、相手は40〜50人くらい」
「厄介だね。全員ダークネス?」
「それにしては様子が変だと思うんですけど……」
バンバンバン・ぱらららららっと銃声が再び鳴り響く。それに次いでガラスが割れて襲い掛かる。4人は壁や机で身を護りながら、眉を顰めた。
この“気”の感じはダークネスの持つそれではない。前に一度、自分たちが感じたものだ。これは確か―――
れいながその“気”の持ち主の記憶を辿ろうとしたとき、窓からなにかがいくつか投げ込まれた。
緑色の手の平に納まるほどの小さな物体が、手榴弾だと気付いた瞬間、4人はそれに背を向け、奥の窓へと走った。
激しい光と風、そして衝撃波が襲い掛かった。
数個の手榴弾が爆発したことによって生じた風圧が、4人の背中を押し流す。窓を突き破り、喫茶リゾナントの裏手へと飛び出した。
着地したのも束の間、4人に銃口が向けられた。何人もの人間が銃を持っている。が、その瞳は輝きをもっていない。
そうだ、こんなこと、前にもあった。
「邪魔っちゃ!」
れいなは即座に立ち上がり、間合いに入る。
引き鉄を引かれる前に顎の骨を砕き、よろめいたところでシャツの胸元を掴んだ。そのまま背負って投げ飛ばす。なかなか見事な背負い投げだ。
170 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:19:20.17 0
「こんなこと、前にもあったよねっ―――!」
さゆみは右手を広げ、勢いよく地面を叩いた。びしっという音のあと、地面が次々と割れていく。
銃を持った彼らは足元をすくわれ、隙ができた瞬間に里沙が彼らの懐へと入った。
「あのときは能力が使えなかったけど……今回の敵の能力は“精神干渉(マインドコントロール)”だけ、なのかな?」
「でも、それを持った女は、あのとき確かに……」
「いや、でもあそこにいるのは、間違いなくあの女です」
反論しようとしたれいなを、愛佳が止めた。
数ヶ月前、れいなたちの前に立ちはだかったのは、“精神干渉(マインドコントロール)”と“能力封鎖(リゾナントフォビット)”を持ったふたり組の女だった。
苦戦したものの、あのとき確かにふたりは死んだ。それなのに、愛佳はもういちど「あそこにいます」と呟く。
「向こうがわに立ってんのは、“精神干渉(マインドコントロール)”の女です」
愛佳が視たヴィジョンに口出しはできない。これまでなんども、愛佳の予知に助けられてきた。
だが、どうして死んだはずの人間がそこにいるのかが理解できない。頭を掻き毟って考えようとするが、彼らはそんな余裕を与えない。
銃弾を避けながら、あの日と同じように、一般市民を殺さないように斃していく。
「田中っちとさゆみん、此処をお願い!」
「え、ガキさんは?」
「その女のところまで行く!」
171 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:20:06.67 0
里沙はそう言うと、銃を持った男たちの中へと走っていった。
マジかよ。なんて呟いた直後、彼らはガクンと膝を折り、地に伏した。次々とドミノ倒しのように崩れていく彼らをれいなは呆然と見る。
これが彼女の能力―――“精神干渉(マインドコントロール)”だった。
だが、愛佳の言うことが正しかった場合、彼らはすでに女の“精神干渉(マインドコントロール)”によって心を覗かれ、操作されている。
その上からさらに別の力を押し付けたとき、彼ら一般人の被る心的外傷は計り知れない。そうならないように加減するのが、彼女の能力者としての資質だろうけど。
「れいな援護!」
「お、おう!」
さゆみの言葉に弾かれるように、れいなも慌てて後を追った。
愛佳は走り出した3人の背中を追う。
先ほどから脳裏を走りつづけるヴィジョンと、彼女の笑顔が離れない。
―――「愛佳ちゃんを、仲間を、信じてるから―――」
走りながらちらりと、背後にある喫茶リゾナントを見る。爆発した店内からは黒煙と焔が上がっていた。
ああ、もうなにもかもが終わってしまうなのだろうかと、愛佳ははぼんやり思った。
-------
里沙がその人物の目の前に立ったとき、最初に感じたのは恐怖だった。
それは、相手から感じるオーラとか、そういったものではなかった。彼女もまた、その瞳に色を携えておらず、なにより、匂いが違った。
彼女からはまるで“生”の匂いがしなかった。いったいなにが、彼女をここまで追い込んだのだ?
172 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:20:54.96 0
「あなたは、いったい……?」
そう口を開いたが、彼女はなにも答えない。圧倒的に感じる“死”の匂いに震えながらも拳を構える。
彼女は右腕をゆっくりと上げ、こちらを指差した。なにか来ると直感した直後、鋭い痛みが全身を貫いた。
目には見えない物質の痛み、“精神干渉(マインドコントロール)”の初歩動作だと気付く。即座に精神にロックをかけて弾き飛ばす。
間髪入れずに彼女の心を操作すべく撥ね返した。が、心が全く覗けない。そこに広がっているのは、恐ろしいほどの深淵の闇だった。
―この人……
言い知れない悪寒が全身を包み込むその前に、里沙は一歩踏み出した。
大きく振りかぶり、右腕を垂直に突き出す。呆気ないほどに肩に命中し、彼女は二・三歩後退した。
が、里沙のその拳は全くと言って良いほど、手応えを感じなかった。あまりに軽いその当たりに眉を顰めると、彼女は膝から崩れ落ちた。
「うーん、やっぱりイマイチだなー」
聞き覚えのあるその声に顔を上げた。
里沙ははっきりと彼女と目を合わせた。数メートル先に彼女は立っていた。ニコッといつもの笑顔を絶やさずに。白衣に手を突っ込んだまま。
眼鏡を外して白衣の胸ポケットに入れ「実験は失敗だね」と笑った。
「久しぶりだね里沙ちゃん。と、リゾナンターの皆さん」
その声に振り向くと、里沙のすぐ後ろにはれいなとさゆみ、そして愛佳が追いついていた。
4人は真っ直ぐ、彼女と対峙する。
173 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:21:46.02 0
「なんで……あなたが此処に?」
「ん?実験を見届けに来たんだよ。この子、私が“つくった”から」
目の前に立つ白衣を纏った彼女は、ダークネスの科学者だった。
かつて里沙もダークネスに籍を置いていた時代は、年の近い彼女とよく話をしていたものだった。彼女の科学に対する探究心には頭が上がらなかったのを覚えている。
だが同時に、彼女の底知れない欲求と、探求への熱意のあまりの暴走は、時に里沙にとって恐怖だった。彼女は、科学のためなら、なにも厭わない。
彼女―――機関内では紺野と名字で呼ばれていた彼女はクスッと笑い、地に伏していた元能力者を見下ろした。
パチンと指を弾くと、それが合図かのように、能力者の体は一気に劣化し、さらさらと砂のように消えていった。
つい先ほどまでそこにあった肉体は消滅し、いまはもう彼女が纏っていた黒い服しか残されていない。
「クローン人間……?」
「フフ、正解だよ里沙ちゃん。いつの間にそんな頭良くなったの?」
「からかわないで。あなたたち、本当にまだそんな研究を続けていたの?」
「技術の進歩は人類の進歩だよ。この子は失敗だったね。培養液から出すのが早すぎたみたい。二匹目のドジョウはいないもんだね」
紺野の言葉を冷静に噛み砕くなか、愛佳はひとつだけ引っかかった。彼女の言う、「二匹目のドジョウ」とはなんのことだ?
一度ロジックを組み立てようとちらりと里沙を見るが、彼女は下唇を噛み、拳を握りしめていた。
里沙がダークネスに在籍した当時から、彼らはクローン技術についてなんども実験を重ねていた。
既に一般社会でも、クローン牛や羊は存在するが、倫理的な問題から人間にはその技術は応用されてこなかった。
だが、ダークネスはその倫理のラインを超えてしまった。いわば、神の領域に踏み込んだのだ。
174 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:22:39.45 0
「確かに彼女は飛び降りて一度死んだ。そのあと、彼女の細胞を持ち帰って培養した結果がこれ。でも上手くいかなくてさー」
「人の命を弄ぶことが許されると思ってるの!?」
「この命は私がつくったものだよ。私がどう使うかは私の自由じゃないかな」
「そんな……そんなこと……!」
科学の探究者とは、時に残酷なものだ。人の命を命とも思わずに扱う。
紺野の前では、里沙も、そして既に息絶えた彼女も、ただの生命エネルギーでしかない。
「とりあえず、今回は失敗ってことで、尻拭いする必要があるからさ」
彼女はそう言うと白衣のポケットから両手を出した。右手には拳銃が握られている。
「皆さんには死んでもらおうかな」
折り畳み式の小銃を設置すると、銃口は真っ直ぐに里沙の額を捉えていた。一歩でも動けばその引き鉄は引かれるだろう。
「“精神干渉(マインドコントロール)”が発動されれば、拳銃なんて意味ないよ?」
「能力が使えるって思ってるところが里沙ちゃんの認識の甘さだよ」
それはどういう意味だ?と聞き返すまでもなかった。
即座に頭に浮かんだ思考を吹き消すように、里沙は能力を発動させようとしたが、その前に空気が張り詰め、パリンとなにかが割れるような音がした。
この言いようのない感覚は前にも襲われた。欠落してしまった感覚に下唇を噛む。間違いない。
175 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:23:14.26 0
「“能力封鎖(リゾナントフォビット)”―――」
「ピンポーン。さて、彼女は何処にいるでしょう?」
あの日死んだはずの“能力封鎖(リゾナントフォビット)”の使い手の彼女もまた、クローン技術で甦ったようだ。
里沙の能力が封じられたということは、当然れいなたちも同じ状況だった。
「また……!」と彼女が苦虫を噛み潰したような声を絞り出したのが聞こえる。この状況は、あまり良くはない。
「じゃあ、里沙ちゃん。お別れだね」
真っ直ぐな銃口を睨み付ける。避けられないことはない。だが、里沙の後方にいるれいなたち3人全員が避けきれるか自信はない。
まして、愛佳は脚を引き摺っている。流れ弾が当たれば、2発目を心臓に打ち込まれる可能性もある。
「二匹目のドジョウ、ってことは、一匹目がいたと考えて良いんですか?」
里沙の思考の中心にいた愛佳は、時間稼ぎのつもりか後方から声を出した。
紺野は彼女を真っ直ぐに見据えたあと、にこっと笑った。否定も肯定もしないその微笑みが、いくつかの答えを導いていた。
なるほど。やはりそういうことか。と愛佳はロジックを構築させる。すると不思議と、ある夏の夜の思い出がよみがえってきた。
176 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:24:43.58 0
>>169-175 とりあえずここまでです
某スレでリホナンターを使わせていただきましたがあまりのネタの雑さに辟易しました…
もう使いませんw作者様ごめんなさいm(__)m
ではつづきも年内中にがんばります
177 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 21:36:27.12 0
あーやっぱりあのスレの人かw
乙です
178 :
名無し募集中。。。:2012/12/12(水) 23:10:57.50 0
あぶね
179 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 00:51:09.66 0
あなただったのかww
でもいろんな作品にリゾナント出来るって凄いよね。
180 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 00:58:50.34 0
「私をこのまま一人ぼっちにしておくわけ?」
「あまりにも寂しい想いをさせ続けるのなら
私はどこか遠くに飛んで行ってしまうよ、ねえ、いいの?」
と語りから始まる新曲がなんか胸熱。
181 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 01:27:03.19 O
おつ!
物語も徐々に片鱗から全貌が見え始めたなー
某スレ含め続きまちなんと
182 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 06:24:51.84 0
朝ね
183 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 07:56:35.92 0
184 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 09:06:52.59 O
新曲聴きながらあげなんと
185 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 12:29:10.87 0
保全戦隊ホゼナンター
186 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 14:01:47.87 0
保全してまたスレ落ちて
でもめげずに何度も保全して
そうじゃなきゃ日々つまらない
だって共鳴が叫んでる
187 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 15:22:39.80 0
どれ上げておくか
188 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 17:23:50.02 0
さらなる探究心
189 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 19:18:53.41 0
燃やしつつ
190 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 20:45:43.64 T
191 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 21:31:27.84 0
心のブスにゃならねえ
192 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 22:24:54.89 0
鼻水出るなんと
193 :
名無し募集中。。。:2012/12/13(木) 23:48:36.32 0
冷えなんと
194 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 00:32:01.22 0
195 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 00:45:36.65 0
間違えたごめん
196 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 02:13:09.82 0
丑三つ時やよ
197 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 04:49:58.66 O
ほ
198 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 07:19:17.99 0
朝だ
199 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 08:56:13.19 0
>>186 恋愛戦隊シツレンジャーが元ネタと気付いた人いますか…
200 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 10:09:09.22 0
すまん
何か見たことのあるフレーズだと思ってはいたが
201 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 12:25:31.55 O
ひる
202 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 14:51:03.18 0
リゾナントのランチが終わっちゃってた
203 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 15:18:35.90 0
そりは残念
204 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 17:41:41.37 0
寒い寒い
205 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 18:01:36.11 0
どんくらい
206 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 18:16:52.57 0
【みっともなさすぎる言い訳】
・へるみ〜で短いのを書こうと思ったらこんな惨憺たる有様になりましたよっと
・まあでもせっかく書き上げたんだから保全の一環として投下してもいいよねw
・生田さんとか色々アレですしおださくの能力はチートそのものですが劇場版ゆえのパラレルなんだなあっていう感じで受け止めて欲しい
・道重さんは療養中。 れいなはリゾナントを去った後。登場していない面子も他のどこかで戦ってます
絶望の底に沈む少女。
目の前に広がる五つの無残な死に様。
弩に喉元を撃ち抜かれた屍。
槍で心臓を貫かれた屍。
5.56ミリのライフル弾で身体を蜂の巣にされた屍。
鉄球に砕かれた脳天から脳漿を撒き散らした屍。
レールガンで胴体が消滅した為、頭と手足しか残っていない屍。
年齢の推定が不可能な状態のものもあるが、いずれの屍も生きていれば絶望に打ちひしがれている少女と大して変わらない年頃だろう。
体の震えを無理やり押さえた少女は屍から流れ出た血が溜まっている床に掌を押し当て、少女たちの血を自らが身につけていた漆黒のドレスに塗りたくる。
「クロノス。 時を戻して」
少女が詠唱すると飛び散っていた肉片や血液が屍の元に戻っていく。
まるで動画を逆回転で再生しているように屍が身体に再構築され、その死因となった銃弾や凶器が逆再生の動きで射出装置へ戻っていく。
やがて時は戻り…。
「あなたがさくらさんですか」
「うちらは正義の味方やけん」
「あなたのことを助けに来ました」
「時間がありません。急いでください」
「何グズグズしてんだよ!!」
口々に叫ぶ少女たちの中でもっとも年下で少年のような面持ちをした少女が顔を歪めその場に座り込んだ。
「あ、あたし死んだ。 レールガンで身体を粉々にされて」
少年のような少女に声をかけようとしたほかの少女たちも口々に恐怖の叫びを上げる。
さくらと呼ばれた少女は自分を救いに来たという少女たちに背を向ける。
「あななたちが今見ているものは幻覚でも夢でもありません。 たった今、ほんの数分前にあなたたちの身の上にあったことです」
「でも今私たちはこうして生きていてあなたと話をしてるじゃない」
少女たちの中でリーダー格なのだろうか。
年長者の雰囲気を漂わせる少女はどうにか平静を保っていた。
「時間を戻させていただきました」
「何ですってそんなことができるの」
「私の中にいるクロノスは時間を操作するチカラを持ったイリュージョナリービーストです」
「イリュージョナリービーストという言葉を聞いた一人の少女が歩み出た。
リィオォォォーン!!
少女の叫びと同時に空間が軋む気配がした。
「じゃああなたには私のリオンが見えるの?」
さくらと呼ばれた少女は少しだけ振り返った。
「かわいいライオンさんですね」
「じゃああなたにもDシステムが」
「あなたのイリュージョナリービーストはDシステムとやらによって呼び出せるのですか」
さくらは頭を振った。
「Dシステムがどういうものかは知りませんが私のクロノスは違う」
「クロノス。時を司ると言われている神がこの娘の…」
スタンドと言い掛けた口を噤んだのは飯窪春菜。
今は個人の趣味や嗜好を気軽に口にしていい場面ではないという分別は弁えている。
【五感共鳴】という能力を持つ彼女は対人戦闘では最強のポテンシャルを秘めている。
「クロノスははじめから私と共にいる。 私がこの世界に存在したその時からずっと一緒に。
さくらの言葉に違和感を覚えたのは譜久村聖。
五人のリーダー格だ。
「ごめん。 今のあなたの言い方―この世界に存在したその時じからってどういうこと?」
「そんな細かい言い回しとかどうでもええっちゃろ。 早くこの子を助け出して逃げんと」
譜久村聖に食ってかかったのは生田衣梨奈。
他者の精神を焼き尽くす【精神破壊】は衣梨奈自身の中に潜む悪竜だ。
「やべえ。 鈴木さんが危ない。 鞘師さんと魔女も硬直状態だし。 早くこっちを片付けて助けに行かねえと」
自分たちがいる地点から離れた地点で戦っている仲間の苦戦を伝えたのは工藤遥。
【千里眼】と呼ばれる彼女の能力は視界に入らない場所を視覚的に捉えることができる。
「どうぞ私にはお構いなくお仲間のことを助けに行ってあげてください」
「そんなことができるわけないでしょう」
感情を押し殺したようなさくらの言葉に反応したのは石田亜佑美。
イリュージョナリービースト“リオン”を召喚できる彼女は五人の中では最強の戦闘力を有する。
「私は特異点です。 何者からの影響も受けず、何者からも干渉されずただそこに存在し続ける存在です」
「存在し続けるって?」
「私は私であることを認識した時から今のままの状態でした。 そして何百年も変わらずに在り続けている」
それってまるで化物やんと言葉にしてしまった生田衣梨奈を怖い目で視殺した聖は、さくらに謝罪すると手を差し伸べようとした。
「ひっ。何この蜘蛛の巣みたいなもの」
「この国の国教会の最高権威の法儀によって張られた結界です。 化物として、魔女として恐れられた私を封印するためのもの」
ある日突然さくらはこの国に存在した。
出現したのではない、存在したのだ。
肌の色、髪の毛の色、瞳の色が自分たちとは異なり、勿論言葉も通じないさくらの存在は民を困惑させた。
困惑は恐れへと変わり、この国の当時における最高の智嚢とされる国教会がさくらの素性を調べることになった。
調査とは名ばかりの異端審問。
審問の名を借りた拷問がさくらを傷つけることはなかった。
「私の体が傷つく前にクロノスが時間を戻してくれたのです」
クロノスの効果で囚われの身を脱したさくらだったが、この国における異端である事実は変えようもない。
再び注がれる奇異の視線そして…。
何度も捕まり何度も審問を受けることになった。
「でもその度にクロノスが時間を戻して私を助けてくれる。 浅ましいものですね。 呪われた生を終わらせたいと思ってるつもりでも心の中ではしいたくないと思って、助けを求めてるんですから」
「浅ましくなんかない。 生きたいと思うことは当たり前のことなんだよ。 だからさあ」
石田亜佑美の声はさくらの心に届かなかった。
「クロノスの時間操作の効果は人間の記憶をリセットします。だから私に対する異端審問も行われなかったことになり最初から繰り返されることが続いたのですが、やがて様子が変わってきました」
クロノスの時間操作は特異点であるさくらを基点として時間を戻し、さくら以外の人間の記憶はリセットされる。
但し、さくらと関わりを持って因果律に組み込まれた人間の記憶は残る。
「審問官の中に時間が何度も戻っている可能性に気づかれた方が現れました。 そして私を傷つけることができないと判断した国教会は私を魔女として封印することを決めました」
まるで家電製品の説明書を読むように淡々と自分のことを明かすさくらに衣梨奈が噛み付いた。
「はぁ〜。 なんでそんなに冷静でおられる。 あんたのことやけん。 あんた自身のことやけん」
「衣梨奈、そこは違うでしょ」
「黙っとり、聖。 衣梨奈、ムカついたけん」
口論になりかける聖と衣梨奈にさくらは声をかける。
「あなた達はお優しいんですね。 こんな私を命懸けで助けてようとしてくれるなんて。 でも…無駄です」
国教会は危険極まりない異端の魔女として、最高の法儀によってさくらを封印した。
それだけでその国教を信じる者にとっては完全無欠の抑止力となる。
しかし異国の人間や異教徒が驚嘆すべき異能を持つさくらを我がものにしようとする可能性を鑑みて、兵器による防衛システムを構築した。
「弩も投槍機もモーニングスターも自動小銃による弾幕もレールガンも。 全てその時代の最新鋭の兵器が防衛システムに加えられていきました」
今現在さくらが幽閉されている空間までの経路の警戒システムも聖たちの命を奪った最終防衛システムも仮想人格を持った最新鋭の量子コンピュータによって制御されているという。
「私を救い出すにはあなたたちはあまりにも非力で愚かです。 どうか私のことは放っておいてお仲間を助けに行ってあげてください」
それがさくらからの最後通告だった。
背を背けたまま聖たちの呼びかけにも反応しなくなった。
「やっぱむかつく。 ちらっとしか見とらんけど野暮ったい顔しくさっとるくせに」
結界の存在に構わず突っ込もうとする衣梨奈の腕を聖は掴んだ。
「さっきあたし達が死んだ時のこと覚えてるよね。 この結界にこれ以上突っ込もうとすると防衛システムが発動する、 無駄死にだよ」
「構わないっちゃ。 そんな銃弾なんかくぐりぬけてあのクソ生意気なさくらをぶっ飛ばす」
「危険を冒すのなら聖の為に冒してくれる。 そしてもしも死ぬんなら聖の為に死んで」
凄みを帯びた聖の言葉に流石の衣梨奈も沈静化する。
そんな二人を尻目に工藤遥がさくらに言葉を投げかけた。
「オイッ。 お前何で涙流してんだよ。 平気な振りしてるけど本当は悲しいんだろ、寂しいんだろうが。こっち向けよ」
ゆっくりと振り返ったさくらの眦には涙が湛えられていた。
「この涙は自分の愚かさを憐れんでの涙です。 どうせ叶わないはずなのに自分が封印から逃れて自由になれるのではないかと儚い夢を抱いた自分があまりにも情けなくて」
「その胸元が濡れているのは私たちが流した血なんだね。 それと触れ合うことで私たちに記憶を残るようにしたんだ」
その記憶を武器に今度こそは救い出すと告げる聖にさくらは寂しく首を振った。
「あなた達はいったい何回死んだと思ってるんです」
「…さっき一回死んだんだよね」
「あれはあなた達にとって十回目の死です」
さくらの言葉に五人は息を飲んだ。
「最低でしょう、私って。 あなた達が何回も無残に命を落とすのを目の当たりにしながら、今度こそはここから連れ出してくれるのではないかと期待して時間を戻して」
この空間に足を踏み入れた五人に結界や防衛システムの存在を告げたり、兇弾が五人を襲う直前に時間操作を発動して軌道から逃れられないかと試みた全てが徒労に終わったことを明かした。
「本当に最低でしょう。 自分が救われるためにあなた達の命を犠牲にしようとして」
「それは違うわ。 あなたが時間を戻したのは、私たちを死なせたくはないからでしょう」
「でもっ」
「いいえ、そうに違いない。 そしてあなたが何者からの影響も受けない特異点だというのも違う。 だってホントにそうなら私たちのことでそんなに涙を流したりはしない」
優しく告げた聖は仲間に発破をかける。
「さあ、さくらちゃんをこれ以上悲しませないためにも、今度こそはしくじるわけにはいかないわね」
聖を含めた五人の戦意が高揚する。
五人を制止しようとするさくらに聖は言った。
「あなたが言ったように私たちは非力で愚かです。
私たちの先輩が今ここにいたらあなたのことを簡単に助け出せたかもしれないのに、こんな私たちでゴメンね。
でもこんな私たちでも偉大な先輩方から引き継いだものがある。 それはどんなに叩きのめされても諦めない心。
ひょっとしたらそれだけは先輩方にも負けてないかもしれないその心で何百回死んだってあなたのことを救い出すから」
聖の決意に四人の仲間が賛同して頷く。そして。
「でももしあなたがもう私たちを死なせたくないと思うならもっと心を開いて、思いの丈を聞かせて。 その言葉が私たちの力になるから」
「…て……さい」
「えっ、聞こえない。もっと大きな声で」
「私のことを助けて!!」
「うん、助けるよ」
聖の眼が戦士のそれに変わった。
214 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 18:25:05.38 0
>>207-213 ホント申し訳ないこんな話で
でも後半も投下させて完結させていただければ
後半は今夜か明日に
215 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 19:29:33.78 0
彼女にはチートがよく似合う
続きが超絶楽しみ
216 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 20:15:54.70 0
読むほどにどんどん引き込まれました
それだけの力がある作品です
これまでに出てきた設定が取り込まれているのもおもしろい
続きを心待ちにしています
217 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:30:31.37 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/696.html の続きです。
とある住宅街の隅にある、小さな喫茶店。
立地からしてあまり流行らなそうなこの場所で、一人の少女が手持ち無沙汰気味にカウンターを雑巾で拭いていた。店の窓から見える空は、
今にも泣き出しそうな空。おかしいな、さっきまで晴天だったはずなのに。
そんな少女の疑問などお構いなしに、雨粒かぽつりぽつりと窓を叩きはじめる。
今日の来客は期待薄、と少女が思いかけたその時だった。
からんからん。
喫茶店の扉につけているドアベルがレトロな音を奏でる。
カウンターを拭いていた少女が条件反射的に手を止め、来客者のほうへ顔を向けた。その顔は心なしか、緊張しているようにも見える。
無理はない。今日最初の、いや、少女が出迎える最初の記念すべきお客様だ。その人は少女・鞘師里保の記憶に永遠に残るだろう、というの
は言いすぎかもしれないが。
その客人は本格的なロードバイク乗りの格好をしていた。長身の体にフィットした黒いボディースーツがよく似合っている。
客人は誰もいない店内をしばらくきょろきょろした後に、奥のテーブルに座り込んだ。徐に、メニュー表を開く。年で言うと里保より5、6
こは上だろうか。真剣にメニューを選んでいるその表情は「美人」という言葉が相応しい。整った形でありつつも、力強さを感じるその表情
は、ヒロイックファンタジーに登場する女主人公風のようでもあった。
218 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:31:14.73 0
「すみませーん」
元気な声で里保を呼ぶ客人。
カウンターから出てきた里保を見るなり、びっくりした顔をする。
同年代の中でも幼く見える里保が注文をとりに行けば、そうなるのは見えていた。
「あれ?お母さんは?」
「いや、あの。今日は私が留守番係で」
「そうなんだ。まいっか。すみません、じゃあこの大根おろしオムライス下さい」
里保のことをお母さんのお手伝いと勘違いした矢先にその仮定を投げ捨てる大胆な思考回路。まあ、ただの常連客の里保が何故か店主の代わ
りに店を任されているという現状を彼女に説明したところで、へー、すごいですねえ、と興味のない洋楽の解説を聞かされた時のような反応
をされるのが落ちだ。
ちょっと隣町まで買出しに行ってくるから。りほりほお留守番、できる?
学校から帰ったばかりの里保に、この喫茶リゾナントの店主である道重さゆみは突然そんなことを申し付けた。
接客だけならという里保の回答を無視し、メニューは全部レンジでチンだから、という指示だけ残してさっさと店を出て行ったさゆみ。正確
に言えばいってきますのハグとかいうセクハラまがいのことをしてから出て行ったのだが。
219 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:31:47.98 0
というわけで、14歳の喫茶店店主(代行)が誕生した。
里保はテーブル拭きをしながら客人が来るのを今か今かと待っていたわけだ。
にしてもレンジでチンとは。
前の店主だった新垣里沙、その前の高橋愛は料理が得意だったのだけれど、現店主はからっきしだった。里沙から店を引き継ぐ前に黄金なん
とかとか言うキッチンスクールに通って料理を習得したらしいが、その効果もあっという間に薄れ、今では手抜きもいいとこのレンジでチン
だった。
ただし、レンジでチンのほうが里保にとって都合よくもある。
彼女が喫茶リゾナントに通い続けなければならない理由が、そこに大きく関係していた。
水操作能力(アクアキネシス)。
幼い頃から悩まされ続けていた、謎の能力。
きっかけは幼少の頃に参加した友達の誕生日会で、里保の持っていたコップの水がまるで噴水のようにに溢れ出したのが能力の萌芽だった。
その時は水をこぼしてしまっただけと本人は認識したが、決してそうではなかった。
缶コーラが突然破裂する。
蛇口から水が噴出する。
そして、一緒にプールに行った友達が、里保の側で溺れてしまう。
彼女の家系が、水を操る事に長けた「特殊な一族」であったことを、後に知る。
そこからは、ひたすら水の力を我が物にするための辛い特訓の日々。
繰り返すような毎日に嫌気が差し、偶然訪れたのが「喫茶リゾナント」だった。
220 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:32:21.22 0
今でも意志を持って扱う水ならまだしも、何気なく存在する水にはあまり近づきたくないのが本音だった。料理をする、ともなれば普段の
数十倍の神経を使うことだろう。
それでなくとも外は今雨が降っている。雨の中を帰るのは里保にとって憂鬱そのものだった。にわか雨であることを期待するしか、彼女に
できることはない。
ちーん。
電子レンジのタイマー音で里保の回想が打ち切られる。
うさぎ柄のピンクのミトンを装着し、熱々のオムライスを取り出した。
冷蔵庫から予め摩り下ろしておいた(店主曰くこれくらいならさゆみにもできるの、とのこと)大根おろしを取り出し、別皿に添える。鞘
師シェフ渾身の力作の完成。
オムライスと大根おろしをお盆に載せてカウンターに出ると、乱暴にドアベルが鳴る。
爆弾娘たちのお帰りのようだ。
「おいーっす!あれ、道重さんは?」
「こんちくわー!!って鞘師さんひとり?」
お客様とは思えない、ばかでかい声が二つ。
里保の可愛い、そして厄介な後輩たちだ。
「道重さんは買出しでちょっと店を開けてるの。それで代わりに私が」
「えーそうなんだー。たなさたんは?」
221 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:33:18.33 0
二人組の、大人びた顔の癖に喋り方が子供のほうがそんなことを聞いてくる。
彼女 ― 佐藤優樹 ― はたまに人を変な名前で呼ぶことがある。「たなさたん」はその最たるものだ。
たなさたんこと、田中れいな。さゆみと並ぶリゾナントの顔。彼女はお店のことはさゆみに任せ、時折寄せられる依頼をこなしている。最
近は里保も仕事の頭数に数えられるようになったものの、まだまだ新入り扱いなのは変わらない。
「田中さんはお仕事。で、私は一日代理店主ってわけ」
「何だよそれー、はるにもやらせてくださいよぉー」
二人組の、幼い顔に似合わぬハスキーボイスのほうが唇を尖らせ言う。
この工藤遥。優樹、そして今ここにはいない二人と合わせた四人は、とある事件をきっかけに喫茶リゾナントに足しげく通うようになった。
経緯が里保たち「先発組」と似ているため、何となくではあるが親近感のようなものを里保は感じていた。
「えー、まーちゃんもやりたいー」
「あんたレンジの使い方も知らないじゃん」
「そんなことないもん!」
元気一杯な子猫たちのようなやりとり。
一瞬だけこの子たちにお店を任せて依頼でもこなそうか、と湧き出た里保の邪心はすぐ消えてしまう。だめだ、この二人に任せたらお店が潰
れる。里保の危惧は凡そ正しいだろう。
「ひゃあっ!?」
と、そこへ突然響く悲鳴。
里保は目の前のいたずらっ子たちが何かやらかしたのか、と心配したけど、そうではなかった。
先ほどの客人が大根おろしのお皿に手を伸ばし、鷲掴みにして悲鳴をあげたのだ。
「すっ、すみません!おしぼりと大根おろしを間違えちゃって…」
何を言っているのかはわからないが、事実としてそういうことが起こったらしい。
里保は呆れつつも奥の冷蔵庫から、大根おろしを取り出して客席に運んだ。
222 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 21:34:30.16 0
>>217-221 代理投稿お願いします。
今日はこれにて。
今回は少しだけ長くなりそうです。
---------------------------------
以上代理投下終了
223 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 22:59:23.23 0
読む前ほ
224 :
名無し募集中。。。:2012/12/14(金) 23:52:10.01 O
同じく読む前り保り保
225 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 00:25:42.42 0
おやすまいみ
226 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 01:10:30.01 O
ネルナント
227 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 02:04:54.04 0
現実の小ネタを挟んであるのが楽しいw
ほのぼのしてしまった
でも前話ラストの会話からすればこれは嵐の前の静けさなんですよね(?)
ここからどう展開していくのか楽しみです
228 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 02:28:50.08 0
>>214 少しSっぽいフクちゃんリーダーがいい感じ出してる
徐々に盛り上がていく感じがイイ
>>222 レンジでチンとか嘆かわしい
でもりほりほマスターが出してくれるならイイ
ライダースーツを着た客はあの人カナ
どちらも続き待ってます
229 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 06:43:35.04 0
早朝あげ
230 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 08:14:33.27 0
>「危険を冒すのなら聖の為に冒してくれる。 そしてもしも死ぬんなら聖の為に死んで」
言われたいw
どっちの話も続きが楽しみ
231 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 09:38:22.44 0
上げておくよ
232 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 10:56:47.82 0
選挙カーに起こされた
233 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 11:34:15.52 0
明日は投票行ってリゾナントで外食するといい
234 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 13:23:33.33 0
愛しいあの人はお昼ごはん何食べたんだろうね
235 :
名無しリホナンター。。。:2012/12/15(土) 14:22:39.79 0
「いよいよ明日は投票日ですよ、道重さん」
「年末の押し迫った時期に選挙だなんて大迷惑なの」
「それはそうかもしれませんけど日本の将来を決める大事な選挙です。 道重さんは勿論投票に行かれるんですよね」
「行くのやめようかなあ。 お外は寒いし、誰に入れたってきっとこの国は何も変わらないと思うの」
「そんなことはないです。 道重さんの一票でこの国を変えるかもしれません」
「じゃあもしさゆみが投票に行ったらりほりほはどんなご褒美をくれるの?」
「…」
「ねえ聞こえてるりほりほ。 もしもさゆみが投票に行ったらご褒美にどんなりほりほをくれるの?」
「あまりの情けなさで一瞬言葉を失ってしまいいました」
「さゆみはりほりほに自制心を失って欲しいなぁ」
「とにかくちゃんと投票には行ってくださいよ」
「イっていいの?」
「久しぶりに怒りましょうか。 やめてください。 いくら暖房が入ってるとはいえこんなところで裸になっちゃいけません道重さん」
「りほりほの困った顔がさゆみには何よりのご褒美なの」
「はいはい。じゃあご褒美をゲットしたということで投票に行ってくださいよ」
「投票といえばあの時のことを思い出すわね」
「いったい何年前の選挙ですか」
「選挙じゃないの。 リゾナンターのみんなで投票したことがあったのを思い出したの。 どうしたのりほりほ目を輝かせて」
「いったい何の投票だったのか教えてくださいよ。 あっもしかしたらリゾナンターの制服を決める協議会のことですか」
「りほりほは真面目なの。 そんな昔の話、またリゾ文書を読んで研究したの?」
「これですよねつ『制服協議会―しろくろ―』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/100.html。 あれ違ってます道重さん苦笑いしてますけど」
「あの時は投票するまでもなくれいなの案を採用することに満場一致で決定したの」
「すごいですよね。 高橋さんと二人だけ白色を多く取り入れた制服を着ることで、戦闘の2トップを担うなんて凄いです」
「あの時はれいなが調子こいちゃってさ。 あ、どうしたのりほりほ目を白黒させて」
「いや、何か空耳が聞こえたような気がして」
「ホントあの時はれいなが意気がってたから、まいいかて思ってれいなの案を黙って通させてあげたんだけど」
「おぉい、道重さん。 疲れてるんですか。 何か変ですよ道重さん」
「まあれいなが前で戦ってくれたらさゆみたちも楽かなあと思って、れいなの案を通してあげたんだけど」
「うぅ、聞こえない、聞こえない」
「りほりほ、年上の人が話してるのに耳を塞ぐなんて失礼でしょ。 そんなことをしたらりほりほのお父さんお母さんにおじいさんおばあさんが笑われるのよ」
「耳を塞ぎたくなるようなことを言うのは誰なんですか」
「だってホントのことだもん。 れいなの武闘派とか五十人殺しとかあれ全部キャラだから」
「そ、そんな〜」
「五十人殺しとか言ったってあれれいなにぞっこんだった不良グループ同士の喧嘩の真っ只中で右往左往してただけだから」
「拝啓、じいさま。 元気ですか。 私は元気です」
「あと毎朝ロードワークしてるってのも嘘だから。 あの子がそんなに早起きして走ったりするもんですか」
「春高楼〜の花の宴〜」
「なぜに荒城の月を歌いだすの、りほりほ。 れいなのキャラはみんなビジネスだから。 ビ・ジ・ネ・ス」
「違う。 リゾナンターはビジネスなんかじゃない」
「まあそれはさておきリゾナンターの間で投票した時の話だけど、ちょっと耳を貸して。 大丈夫、だましうちで唇を奪ったりはしないから」
「今、心がささくれ立ってるので、何か仕掛けてこられたら手加減できないかもしれません」
「大丈夫だってば。 これはほんとうにだいじなことだからりほりほに念を押しておきたいの」
「何ですか」
「いいこと、りほりほ。 この話を全部聞けばリゾナンターに持っていたりほりほのイメージがすっかり変わってしまうかもしれない」
「いったい、どんな話なんですか」
「それはこれから話しておくから。 いい、りほりほ。 もしもこれからさゆみの話すことを聞いてりほりほの中のリゾナンターがいなくなったとしても…」
「いなくなったとしても」
「もしもリゾナンターのことが嫌いになってもさゆみのことは嫌いにならないでね」
「最低です、道重さん。 いろんな意味で最低です」
「ああ九つも年の差がある幼女に罵られる快感。 さゆみたまらんち」
「ふざけないでください。 わかりました。 道重さんがどんな衝撃的な事実を話したところで私は受け止めます」
「さすが、りほりほ。 さゆみの嫁なの。 いいじゃないそんなに怖い顔しないでよ。 じゃあ話すね。 そうあれはガキさんが私たちの記憶を改ざんして、リゾナントを出て行ったときのことよ」
「そ、それってこの時のことですか。つ『さよならリゾナント』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/63.html」
「そう、ガキさんがリゾナントにさよならしたときのことよ。 あら、りほりほ。 顔が引き締まったけど」
「当然です。 この事件があったからこそ皆さんの絆は強まり、新垣さんはダークネスのスパイをやめることができ、何で苦笑いしてるんですか」
「ん〜。 まあ結果だけを見ればそういうことになったのかもしれないけど、その裏では色々あったのよ、色々とねえ」
「確かお泊まり会と称してリゾナンターの皆さんをリゾナントに集めた上で記憶を改竄したり、携帯電話のデータを消去したりしてから新垣さんは出て行ったんですよね」
「そう、そこまではその通りのことが起きたのよ。 問題はそこからなの」
「新垣さんの記憶改ざんは完璧だったけど、皆さんの中のかすかな違和感から異変に気づき、最終的に新垣さんがリゾナントを出て行ったことに気づいたんですよね」
「そこは違うの。 その通りだとしたらとてもても美しい話だけど、現実はみんな何の違和感もなく二週間ぐらい普通に過ごしてたの」
「ちょ道重さん。 スレ史上に残る傑作をディスる気ですか?」
「だってそれが事実だもの」
「じゃあいったい誰が新垣さんがいなくなったことに気づいたんですか」
「ある日のことよ、常連客の一人が最近眉毛のねえちゃん見ないけどどうした?って言ってきたの」
「その言葉が引き金になって新垣さんがいなくなった事実に気づかれたんですよね」
「それがその時は変なお客さんだなってことで終わってまた二週間ぐらい過ぎたのかなあ」
「それがダークネスの作戦だとか思わなかったんですか?」
「思わなかったのよねえ。 ガキさんがいない間もダークネスとは何度か戦ったけど何も言ってくれなかったし」
「ま、まあそれはダークネスが教える筋でもないでしょうけど」
「で二週間後のことよ。 またその常連客の人が来て、あの別嬪さん見ないねえとか言って、流石にこれはおかしいぞってことになって」
「そしてそれをきっかけに新垣さんがいなくなった事実に気づき、海上の監獄へ助けに行くことが決まったんですよね、ね、ね!」
「何そんなに懇願するような目でさゆみを見るの。 まあとにかく何か変だぞってことになったんで、一度時間が余った時に話し合おうってことになって」
「いやっ。 そこはすぐ話し合いましょうよ。ねえ道重さん」
「みんな色々と忙しかったのよ。 それでとりあえずそのまた二週間後にお泊まり会をやることになってリゾナントにみんな集まったのよね」
「に新垣さんがいなくなってから六週間経ってますよね」
「仕方ないわよね。だってガキさんがさゆみたちの記憶をいじって行ったんだから。薄情だとか言われる筋合いじゃないと思うの」
「それはそうかもしれないけど」
「愛ちゃんの手料理をご馳走になったり、みんなで持ってきたお菓子を食べたり、パジャマトークしたり楽しかったな」
「まだ新垣さんのこと話し合ってないですよね」
「だから、その時点で私たちの中にガキさんはいないの」
「おかしい。何かが間違ってる。こんなのリゾナンターじゃない」
「ホントその日まで小春とは打ち解けた会話をしたことがなかったんだけど」
「どれだけわたしの心を打ちのめしたら気が済むんですか道重さん」
「その日は会話が弾んで、思ったほどイヤな子じゃなかったんだなあとか思ったりして」
「そろそろ新垣さんのことについて話し合いましょうよ」
「楽しい時が過ぎるのは早いものね。真夜中の零時を過ぎてもう寝ようかってことになって」
「まさか寝ちゃったんですか」
「小春ちゃん。あ、それまでは心の中では小春ちゃんのこと村のキャプテンとか呼んでたんだけどその夜をきっかけに小春ちゃんって呼ぶようになって」
「もう好きにしてください」
「小春ちゃんが翌日仕事があったのでやっぱ徹夜はダメだよねっていう話になって」
「確かにお仕事は大事ですけど」
「暖かい夜だったのでみんな一緒にお店で寝ようということになって」
「とことん新垣さんの話題はスルーですか」
「お店の長椅子を並べたり、れいなの部屋からベッドを運んだりして」
「はっそういうことか。 新垣さんがいなくなった夜と同じ状況が皆さんの記憶を呼び覚ますきっかけになったんですね」
「ということもなく夜は更けていき」
「ひどいよ。この人たち」
「私は愛ちゃんと絵里の間で寝てたんだけど。 あっでもね。りほりほが心配するようなことは何もなかったんだよ」
「別に何も心配なんかしてません」
「さゆみの体はきれいなままだよ。さゆみの初めてはりほりほにあ・げ・る」
「つ・つ・し・ん・で・お・こ・と・わ・り・も・う・し・あ・げ・ま・す」
「いやあね。 何怒ってるの。 まさか嫉妬してるの。嫉妬の炎がりほりほの心を焼き尽しちゃう」
「呆れ果ててるんです。 で、高橋さんと亀井さんの間でいい夢は見られましたか」
「それがなかなか寝つけなくて。 絵里はともかく愛ちゃんというお宝を目の前にして眠れるはずないじゃない」
「さっきは何もなかったとか言ってませんでしたっけ」
「やっぱり気になってたの。 でも安心してりほりほ。 愛ちゃんとさゆみは何もなかったんだよ」
「そもそも心配なんかしてませんから、安心してって言われても困ります」
「素直じゃないなあ。 さゆみ思うんだ。 心の中でだったら何を思ってもいいよね」
「何で私にそんなことを訊くんですか」
「だってさ、さゆみはりほりほのものだから。そしてりほりほはさゆみのもの」
「もう疲れちゃいました私」
「だったらさゆみの胸の中で眠ってもいいのちょりほりほ。 自分のほっぺをつねったりしちゃだめ〜」
「で結局その夜も新垣さんがいなくなったことには誰も気づかすに朝を迎えたんでしょ、どうせ」
「それがね違うの。 さゆみ思うんだ。 口に出してはいけないことでも心の中でだったら何を思っても許されるって」
「またそこに戻るんですか?」
「うん戻るよ。 今さゆみはりほりほのことが好きなのりほりほがさゆみのことを好きなように」
「さりげなく勝手に私の気持ちを捏造しないでください」
「でもそのころのさゆみは愛ちゃんのことが好きだったの今りほりほのことを好きなように」
「それは仲間なんですからそうでしょう」
「ライクじゃなくラブ的な? リゾンナンター愛というよりは愛ちゃん愛的な?」
「何を言っているのかわかりませんしわかりたくもありません」
「とにかく愛ちゃんへの思いを口にしたことはないけど、お泊り会みたいな日常から少しだけはみ出した時間の中なら言えるかなってその時のさゆみは思ってたのね」
「言えばいいでしょう」
「言ってもいいの?」
「はい?」
「いまさゆみが心の中で思ってることをそのまま口に出したらきっとりほりほ引いちゃうと思うけど言ってもいい?」
「あのですねわたしが言ったのはそういう意味じゃないですから」
「そうなの? あっお泊まり会の時の話よね。 電気を消してしばらくしてから愛ちゃんに声をかけてみたの」
「高橋さんは起きていたんですか?」
「さゆみがね、愛ちゃんもう眠ったって話しかけたら、愛ちゃんがなんか眠れんって低い声で返事してくれて思わずキャーって叫んだらみんな目を覚まして」
「何がしたかったんですか」
「だってだって愛ちゃんが」
「わかりました。 みなさん眠りを妨げられて寝付けなくなって、問題の常連客さんが言っていた異変のことを話し合おうという流れになったんですよね」
「それが愛佳に怒られちゃってねえ」
「光井さんにですか」
「久住さんが仕事があるから早く寝ようということになったのに、なんで年上の道重さんが子供みたいなことをするんですかってお説教よ」
「光井さんって良い人ですよねえ」
「ほんとみっちゃんいい子だったのにねえ」
「イヤな言い方はやめてください。 いますよ。 光井さんは第一線からは退かれましたけどSATOYAMAで暮らしながら情報分析とかされてますからね」
「早死にするのは善人ばかりとはよく言ったものよねえ」
「道重さんは百五十歳ぐらいまで生きられそうですけどね」
「はっりほりほがわたしに長生きしてっていってくれた。さゆみのことずっとずっと愛してくれるって言ってくれた」
「私の精一杯の皮肉だということをわかってもらえなくて残念です」
「いいわ、さゆみの皮も肉もぜ〜んぶりほりほのもの」
「要りませんってば」
「でもさゆみの切なるお願い聞いてくれるかな?」
「聞くだけならいいですけど」
「さゆみのこと骨まで愛してね。 チュッってなにいまの手の動きは」
「道重さんの投げキッスを容赦なく叩き落とさせていただきました」
「喰らえ!キッスオブファイアなの」
「落ちろ! 落ちろ! 落ちろ!」
「恋人同士の痴話げんかっていいわよね」
「もう勝手にほざいていてください」
「そうそう、さゆみがキャーッと叫んで愛佳に怒られちゃったのよ」
「ようやく話を戻してくれましたか」
「で、その晩はもう寝ようって話になって」
「結局新垣さんの話題はおあずけですか」
「だってその時点でさゆみたちの心の中にはガキさんはいなかったんだから」
「そういえば済むと思ってません?」
「でとにかくその晩はそのまま寝ちゃって翌朝のことよ」
「どうせその時点で新垣さんのことは心の中に無かったから、何の話題にものぼらなかったんでしょ」
「はっりほりほどうしてさゆみの心の中がわかるの。 テレパス? それとも恋するものどうしの以心伝心?」
「さっきからさんざん言ってますよね」
「まあ小春ちゃんは仕事に出かけて行って、愛佳は図書館に勉強しに行って」
「光井さんって凄いですよね」
「ほんとみっつぃいい子だったのにね」
「だから縁起でもないこと言わないでください」
「さゆみはりほりほの前では演技なんかしたことないよ。いつも素のさゆみをさらけだしているよ」
「これが演技だったら悪意ですけどね」
「それでジュンジュンとリンリンは中華屋さんへバイトしに行って、リゾナントには愛ちゃんと絵里とさゆみが残ったの」
「ちょ大切な人を忘れてますよ」
「そういえば三人でダラダラとしゃべってたら、れいなが物欲しそうな目で見てたわね」
「田中さんカワイソス」
「そのうちれいなが自分の部屋に戻って行ったら、問題の常連客の話になったのよ」
「よ、ようやくですか。長かったなあここまで」
「まあでも何かの勘違いということになったのよ」
「せ、折角新垣さんへと繋がった糸がぷっつりと切れてしまう〜」
「それでその日はさゆみと絵里もお店を手伝うことになって開店したら、そのお客さんが一番にやってきたのよ」
「よかった。繋がったよ。新垣さん待っていてください」
「でねまた眉毛のお姉ちゃん最近見ないけどどうしたの?って話してきて」
「もうすぐ。もうすぐですからね、新垣さん」
「でさゆみカーッとなっちゃって言ってやったの」
「ちょっと何でカーッとなっちゃうんですか」
「だってその時点ではガキさんに関する記憶はさゆみたちの心の中から消えてたんだよ。 ガキさん自身が消していったんだから」
「そそれはそうかもしれませんけど」
「だからそのお客さんもわけのわからないことを言って愛ちゃんに近づこうという変態だと思ったのね」
「そのお客さんも道重さんにだけは変態とは呼ばれたくないでしょうね」
「でちょっと口ゲンカ状態になったところに愛佳が慌てた様子でやって来たのね」
「唯一の良心、光井さんだけが頼りです」
「で愛佳が言うには、あったいへん」
「どうしたんですか、道重さん」
「もう時間がなくなったの」
「ま、まさか」
「この続きは股の機械に〜」
「つ、続けてもいいんでしょうか?」
243 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 14:31:51.53 0
244 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 14:33:29.44 0
おっとこいつはブルーだぜ
245 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 14:38:31.78 0
>>243 今までで一番笑ったw
けどここで終わったら今までで一番キレるw
246 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 16:23:10.42 0
247 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 17:56:12.06 0
>>207-213の続き
【見苦しすぎる言い訳】
・生田さんがちょっとどうかと思うけどまあ劇場版のノリでおk
・ちょっと書き足したら10レスに膨れ上がったので二回に分けて投下させてね
248 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 17:56:14.92 0
ビジネスリゾナンターw
「あゆみん。 リオンならこの結界に侵入できるよね」
「多分できるけど、さくらちゃんのところまで行けるかどうか」
「多分はいらない! 結界を歪めて人間一人通れる路を作って」
聖の剣幕に押されるように亜佑美はリオンに命じた。
「リオン! ゴー!! この結界をこじ開けて!。 平らげちゃってもいいから」
空間が軋み、空気が揺れ動く。
亜佑美とさくら以外は目にすることが出来ないが、猛々しい獅子が国教の最高法儀によって張られた結界を食い破り侵入を試みる。
>【結界への侵入者を感知。 防衛システム作動】
感情の込もっていない機械の音声が急を告げる。
そして弩が鉄球が槍が銃弾が結界に乱れの生じている部分へ痛打を浴びせる。
「うわぁぁっ」
イリュージョナリービーストが見えない聖たちには何もない空間上に兇弾同士が炸裂して火花が散っているようにしか見えないが、リオンが受けたダメージの何パーセントかが使役者である亜佑美にフィードバックされているのは間違いない。
激痛に耐え兼ねたあゆみが助けを求めた。
「はるなん、お願い」
「判ってる。 今さゆみんと痛覚を共有した。 痛みを分け合おう」
「違うっ、私の痛覚を麻痺させて」
そうした方が今亜佑美の受けている苦痛は軽減できるが、その結果肉体の耐えうる限界を越えて亜佑美が頑張ってしまえば命を落としかねない。
自分が痛覚を共有することで亜佑美の苦痛を和らげ、その限界を見極めて場合によってはリオンを退かせる。
「あの子を助けるためにあゆみんが死んだら意味がない。 これでいいんですよね譜久村さん!」
そう叫んだ春菜や亜佑美の腕や顔から血が滲み出していた。
それを目の当たりにした聖はリストバンドの中に保管していたシールを手にした。
それは治癒能力者である道重さゆみの能力を聖の能力複写によって転写したものだ。
敵との戦いで負ったダメージが癒えない道重が無理を押して聖に託した貴重なチカラ。
その数はあと4枚。
命の重さに変わりはないけど、誰にこのシールを使うか私が決めなくちゃいけない。
私たちをこの空間に向かわせるために強力な敵と戦っている三人の仲間。そしてこれからもっとも危険なミッションをこなすことになるのは…
「二人ともゴメン。 まだシールは使えない。 そのまま踏ん張って」
「私は大丈夫。 まだまだ余裕だから!」
「『任務は遂行する』『あゆみんも守る』「両方」やらなくっちゃあならないってのが幹部のつらいところだな」
言葉を交わして居る間にも電流に打たれているように二人の体が打ち震えている。
急がなくては…。
「くどぅ。 結界の歪みを見極めた上で私をレールガンの軌道線上まで誘導して」
「そんなことしちゃ聖が危ない」
「今は聖がリーダーだから、聖の言う通りにして!!」
聖の気迫に気圧された遥が持ち前の【千里眼】のチカラで聖を誘導していく。
「聖、何をするつもりっちゃ〜」
「衣梨奈は待機! 久々にあれをぶっ放す覚悟を!」
「あ、ああ」
亜佑美の召喚したリオンが結界を歪ませ、銃弾を引き受けてくれたことで出来た路を聖は歩いて行く。
「そこをちょい左。 聖、ホントヤバいって」
聖を誘導している遥は今にも泣き出しそうだ。
聖の腕に何かが触れた。
それは見えない蜘蛛の巣上に張られた結界の一端。
リオンによって歪められはしたが、その本来の目的を果たすべく聖の体に触れた。
さっきも感じたけどこの結界に込められた思念はいったい?
譜久村聖の本来の力は接触感応だ。
物体に触れることでその物体に以前に触れた人間の残留思念と感応する能力だ。
実体のない結界といえど概念として存在する以上、聖の精神と感応する。
さくらという得体の知れない存在を恐れる善良な民衆の思念。
さくらという異端を封印しようという正義の思念。
この空間に張り巡らされた結界は正義の名の元に存在する。
自分を、家族を、友を、同胞を異端から守ろうという善意の塊が聖の精神に侵入し、侵食しようとする。
その時代に生きたこの国の人たちからみればそれは純粋な善意に基づいた行為なのかもしれない。
でもあんな可憐な少女を封印することが正義だというならそんな正義は…。
譜久村が許しませんわ。
体の自由を奪おうとする思念に抗いながら聖は視線を前方に転じた。
そこにはこの空間に設営された防衛システムの中でも最強にして桁外れの殺傷力を有するレールガンの砲身があった。
「レールガンが起動した。 今照準用のレーザーが照射される」
「みずきーーーっ!!」
急を告げる遥と衣梨奈の声が響く。
さくらさんの召喚するクロノスの効果で巻き戻された時間と保持された記憶が確かならば私は先刻、弩で喉元を貫かれた。
その瞬間を思い起こすことで、その時感じた激痛すら体に感じてしまう。
確かに痛くて苦しかったが、即死じゃなかった。
苦悶の中で私の目に映った。
遥の胴体にレールガンの照準用のレーザーの赤い光がポイントされる瞬間が。
それから二三秒のタイムラグが生じ、遥の肉体が粉砕された。
対人用の兵器としてはレールガンは明らかにオーバースペックだ。
そんなものが設置されている目的は重装甲の走行鎧のような足は遅いが通常の火器では対抗できない敵戦力を想定してのことだろう。
そんなレールガンが徒手空拳の自分たちに稼働したのは突入した際の隊形と個々の防衛システムの位置関係。
そしてリゾナンター五名の移動能力の差異がもたらした偶然のいたずらのようなものだと聖は考えていた。
だが今自分はレールガンを稼働させるために敢えてその射線上に身を晒している。
保全された断末魔の中で確かに聖は感じたのだ。
一瞬、ほんの一瞬、死の寸前自分は闇に包まれた。
それは死の寸前に誰もが垣間見る現象なのかと思ったが、レールガンの威力やその発射の行程の記憶を遡ることで一つの仮説が生まれた。
あのほんの一瞬の暗闇はレールガンの発射によって起きた瞬間的な停電だと。
そう絶大な破壊力を有する兵器を使用するために、防衛システムを管制する量子コンピュータ以外を除くかなりの施設で使用する電力がレールガンに回されている。
それほど大量の電力を必要とするレールガンの照準や発射には量子コンピュータの直接管制が不可欠な筈だ。
あらかじめ計算され尽くした軌道を移動する鉄球や槍や弩のような原始的な武器や、安価な弾丸を撒き散らして弾幕を張る銃器のようなわけにはいかない。
レールガンと量子コンピュータがオンタイムで繋がった瞬間に…。
何百年にも渡って塗り込められてきた正義という名の悪意に抗うように聖は右手を掲げ、その人差し指で標的を指差した。
「衣梨奈、あれをやってしまって」
ぐあああああああああああ。
咆哮と共に衣梨奈は疾駆する。
聖の指差すレールガンに向かって。
リオンによって歪められ一部を損傷しているとはいえ、聖の立つその場所から先の結界はいまだ健在だ。
ほとんどが手つかずの無傷に近い状態で残っている蜘蛛の巣は普通の人間なら一瞬で発狂してしまいかねないほどの精神的負荷を侵入者に与える。
しかし生田衣梨奈は違う。
生田衣梨奈は狂戦士だ。
石田亜佑美のイリュージョナリービーストとは異なるが、【精神破壊】というチカラもまた衣梨奈の精神に巣食う魔獣であることに違いはない。
衣梨奈の抱いた怒りや憎しみの負の感情を強烈な波動に変換して放出するチカラは、その毒で衣梨奈自身を壊してしまいかねない悪竜だ。
他の仲間を壊してしまわないために、そして何より衣梨奈自身を壊してしまわないために本来なら本来なら心の中で握り締め、使わないと決めたチカラを衣梨奈は今解き放とうとしている。
救うべき者を救うために。
守るべき者を守るために。
理不尽に虐げられし者を解き放つためなら、狂気の炎で己を焼き尽くそうとも構わない。
それが生田衣梨奈の正義。
ぐがあああああああああああああああああ!!
雷鳴よりも猛々しく、嵐よりも雄々しく、悪魔よりも禍々しく駆け抜けた衣梨奈は合金製の砲身に最大限のダメージを与えるため跳躍した。
「マイィィンディストラクション!!!」
一人の少女を何百年にも渡って封印してきた存在への怒りから生まれた凶悪な波動が防衛システムのオンラインを逆流していく。
「量子コンピューターかなんや知らんけど、仮想人格があるんやったら衣梨奈のこのチカラも絶対に効かんはずないっちゃ!」
>【システムに異常発生 解析不能なハッキングによってシステムの80パーセントが汚染 システムの保全を図るために緊急シャットdwtw34#…】
防衛システムの電子音声が途絶えた。
254 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 18:02:13.54 0
>>249-253 ご都合主義の展開だと改めて思う
次で終わりです
一時間ぐらいしたら書き込めるのかな
もし今日投下したいって方がおられたら遠慮せずどうぞです
255 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 18:30:46.01 0
そんな簡単に規制になるのか?
256 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 18:42:41.84 0
10レス以上投下したら猿さん喰らうからってことじゃない?
257 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 19:16:23.12 0
258 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 19:16:59.31 0
「やりましたわ」「やった」「やったね」「やったぜ」
衣梨奈を除く四人のリゾナンターが口々に歓声を上げる。
【精神破壊】を放った衣梨奈の身体からはイエローウィッシュ・グリーンの光が立ち上っている。
優しげな光で包むことで衣梨奈が完全に狂気に堕ちるのを防ぐように。
>バックアップシステム起動 侵入者の殲滅を最優先 全施設内に神経ガスを放出 一分前
だめだった?
確かにこれだけの防衛システムを構築してる以上、二段構え三段構えで対策は講じているのは当然だといえる。
どうすればいい?
クロノスの効果で時間をどれだけ巻き戻せるかわからない。
神経ガスが放出される前まで戻せることができれば、あるいはこの空間に突入する前まで戻せたならまたトライできる。
この失敗の記憶を元に対策を練る。
鞘師里保、鈴木香音、佐藤優樹。
今ここにはいない仲間。
聖たち五人をこの空間に向かわせるために難敵と戦っている仲間。
一旦退いて、彼女たちに加勢して敵を各個撃破。
八人顔を揃えたところでもう一度挑戦してみるべきか。
あるいは日本に帰って先輩の力を借りる。
久住さんの電撃なら防衛システムを完璧にシャットダウンできるかも?
そして光井さんの予知能力と明晰な頭脳。
高橋さんなら結界を無視してさくらちゃんを連れ出すことができる。
もし先輩たちを動かすことが難しいなら、私の能力複写でチカラを…。
ダメだ。ダメだ。ダメだ。ダメだ。
それではさくらちゃんをここに置き去りしてしまうことになる。
特異点である彼女の記憶はリセットされない。
何百年と積み重ねてきた孤独の記憶に新たな一ページが加えられてしまう。
でも今日の一ページはこれまで積み重ねてきた中の一ページとはわけが違う。
ここまで肉薄してもう少しで、あと少しで助けられるところまで来たのに私たちが無力なせいで届かなくて。
それはどんなに苦しいだろう。 どんなに悲しいだろう。
そんなかなしみを抱えたままでさくらちゃんを孤独の檻の中に残して行くわけにはいかない。
だったら…。
「衣梨奈。 悪いけどやっぱ死んで」
「ラジャー!」
「譜久村さん!!」
飯窪春菜が、石田亜佑美が、工藤遥が異口同音に聖を詰る。
その非難を敢えて聖は受け止めた。
もしもこれで衣梨奈が命を落としたら。
仮にクロノスの時間操作の効果で、衣梨奈に何のダメージも生じていない安全圏内の時間まで戻ったとしても自分は生きていられない。
衣梨奈の体から立ち上っていたイエローウィッシュ・グリーンのオーラをかき消すように紫の焔が燃え上がる。
それが生田衣梨奈の本来の精神の色。
狂気の紫。
くわはははははは。
狂人の哄笑と共に紫の焔を帯びた右の手刀をレールガンの砲身に振り下ろす。
何の躊躇いもなく。
正常な精神なら己の身体が傷つくことを厭って、出来ない筈の行為も今の衣梨奈にとっては造作もないことだ。
鈍い音と共に叩き折った砲身。
その代償として衣梨奈の右手の皮膚が裂け、血が吹き出した。
「漁師コンピュータの分際で魚群でも探知しとけっちゃ!!」
咆哮と共に砲身を壁に叩き込む。
壁の一部は崩れ落ちたがまだ健在だ。
「たった一人の女の子を捕まえとくためにここまでするようなやから一発ぶっ飛ばしたくらいじゃ衣梨奈も収まらんけん」
そして崩れかけた壁に向かって両の拳を叩き込む。
一撃で皮膚が裂け、二?目で骨が砕け、三?目で肉が飛び散り、一撃を見舞うごとに衣梨奈の拳が、腕が壊れていく。
「これはさくらの分! これもさくらの分! これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!
これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!
これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!」
一撃ごとに紫の狂気の波動が聖たちにまで波及する。
その一方で確実に減っていくカウントダウンの数字。
9、8、7、6、5、4、3まで進んだところでその数字は止まった。
「これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!
これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!
これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!
これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これもっ!これも・・・・
「衣梨奈」
「これもっ!」
「衣梨奈!」
「これもっ!」
「衣梨奈、もう止まったよ」
「これもっ!」
「もういいから」
「これもっ!」
「もういいから、ホントにゴメン」
「これもっ!」
もう原型を留めていない腕らしきものの残骸を武器に孤独な格闘を続ける衣梨奈を抱きしめた聖は、その身体があれだけの破壊と蛮行を行ったとは思えぬほどか細いことに気づいた。
「ありがとう」
「これ……み〜ず〜き〜」
「衣梨奈」
「えりなはみずきのやくにたてたかな」
「完璧だったよ。ごめんね無理言って」
「じゃちょっとやすませてくれんね…」
体力以上のチカラを燃やし尽くした衣梨奈の両腕に治癒のチカラが転写されたシールを貼った。
道重さゆみと譜久村聖。
二人の精神から放たれる桃色の光が衣梨奈を包む。
どす黒く浮き出ていた血管も正常に収まり、その様子はとりあえず小康状態を保つ。
「どぅー、衣梨奈をお願い」
駆け寄ってきた遥に衣梨奈を任せると状況を確認する。
生田衣梨奈は行動不能状態。
石田亜佑美と飯窪春菜も疲労困憊。
工藤遥は比較的余力があるが、戦わせるのは正直心許ない。
ここにいない三人の仲間も無傷でいるとは思えない。
そして自分は…。
レールガンの射線に身を晒す危険を冒したとはいえ、傷ついてはいない。
しかし心は鉛のように重い。
こんな重圧の中であの人たちは戦ってきたんだ。
高橋愛、新垣里沙。
リゾナンターを導いてきた偉大なリーダー。
そして現リーダーである道重さゆみ。
自分なんかじゃあの人たちにおよばないことは百も承知だ。
でも今は自分が他の仲間の命を預かっている。
高橋愛が新垣里沙に亀井絵里に道重さゆみに田中れいなに久住小春に李純に銭琳に光井愛佳に手を差し伸べたところからリゾナンターは始まった。
高橋愛に手を差し伸べられた者が生田衣梨奈に鞘師里保に鈴木香音にそして自分に手を差し伸べてくれたから共鳴は絶えることなく続いた。
飯窪春菜、石田亜佑美、佐藤優樹、工藤遥。そして…。
譜久村聖は改めてさくらに手を差し伸べた。
何百年もの間、世界の脅威として封印されてきた特異点。
そんな彼女もまた共鳴という絆によって結ばれるべき仲間なのか?
「あなたを連れて行きたい場所がある。 紹介したい仲間がいる。会わせたい人たちがいる」
聖の手を見ながらさくらは震えていた。
その手を握れば数百年の孤独は終わるかもしれない。だがしかし…。
「私なんかが一緒に行けばきっとあなたたちに迷惑をかけてしまいます」
自分は特異点だ。
何者にも関わらず、何者にも影響を与えない存在であり続けるべきなのでは…。
「さっきも言ったけどこの状況はあなたが作りだしたものよ。 私たちが来るまでのあなたは絶望の真っ只中にいたかもしれない。 でも今のあなたは…」
「とても不安なんです」
「諦め切った人間は不安なんて感じない。絶望を越えた今のあなただから不安も感じる、けれど希望だって、ね」
行きましょうという聖の言葉に惹かれるようにさくらの手が聖の手へ重なった。
そして共鳴は続いていく。
263 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 19:24:31.86 0
>>258-262 『絶望を越えた処に希望がある』
最初思い描いていたのとは違う方向へ行ったにしてはまとまったほうなのか
264 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 20:35:01.41 0
>>263 乙です
理由はあるにせよ何人か仲間が欠けてる点が不満といえば不満だけどそれを補って余りある熱い展開だった
最初思い描いていた方向がどんなだったかも気になるが
265 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 21:33:16.61 O
読む前のコーヒータイム
266 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 21:36:03.63 0
読む前ほ
267 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 22:04:25.26 0
シリアスなのと笑えるのキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
両作品とも読みごたえあるわ
268 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 22:29:46.95 0
>>243 投票の話題がどこにいったか気になるわ
>>263 暫定とはいえリーダーの重責を果たしたフクちゃんやえりぽん
みんなに見せ場があってよかったけどこの場にいない3人の戦いが気になる
269 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 22:55:54.42 0
>>263 痺れました…!
心からの賞賛を送りたい
今ツアーの現メンバーでのリゾナントブルーを見たときのような胸の高鳴りを覚えました
270 :
名無し募集中。。。:2012/12/15(土) 23:38:25.06 0
お休みんみんだは
271 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 00:34:36.88 0
おやぷみなさい
272 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 02:50:26.27 O
おやすみ
273 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 05:52:15.26 O
从*・ 。.・) <おやさやしw
274 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 08:00:15.47 0
3年目の朝
275 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 11:57:11.72 0
>>243 「いよいよ今日は投票日ですね、道重さん」
「りほりほ何を言ってるの。 投票日は明日じゃないの」
「えっ、だって今日は12月16日の日曜日」
「しっかりしてるように見えてもまだお子ちゃまね。 この作品は
>>243からそのまま続いてるのよ。だから今は投票日の前日、15日の土曜日なの」
「…」
「どうしたの? いくら未成年でもりほりほもプロなんだから。 そこのところしっかりしなきゃ」
「こんな掛け合い漫才を作品だという道重さんの厚顔無恥さには感心させrいきなりどうしたんです。だいじなところをおさえて」
「いや〜ん、りほりほ。さゆみには睾丸なんてついてないよ」
「ちょ道重さん。もうその路線は自重するはずじゃ無かったんですか」
「さゆみだってそのつもりだったけど、りほりほがさゆみのことを狂わせるの。 い・け・な・い・ひ・と」
「わかりました。 とりあえず今は12月15日だという体で進めていけばいいんですね」
「わかりがはやいわね」
「では前回の内容…なんてないようなものなのですが」
「待ちなさいりほりほ。 今少し照れたわよね」
「な何がですか」
「内容とないようというダジャレを言おうとして照れて間ができたと言ってるの!!」
「一瞬面白いかなと思ったんですがやっぱつまんないかなと思って(笑)」
「笑うんじゃない!!」
「ちょっと道重さんどうしたんですか。 世界一カワイイ顔がまるで般若のようにして」
「りほりほはお笑いを舐めてるの?」
「どどういうことですか?」
「何で質問に質問で返すの。 りほりほはお笑いに命を賭けてないの?」
「賭けてませんよ。そんなものに痛い。 ぶった。道重さんが私のことをぶった」
「りほりほもお笑いの道に進んだ以上は、自分で面白いと思ってやり始めたことはやりきりなさい」
「あの私リゾナンターなんでお笑いのプロとか」
「確かに内容なんてないようなんてつまらないダジャレだわ」
「道重さ〜ん、聞いてます? 続き始めましょうよ」
「でもそれを途中でやめちゃったら見ていただいているお客様がいたたまれない気持ちになるでしょう」
「リゾナンターのみなさんで投票したっていう話を聞きたいんですけど〜」
「笑いでお客様を温めるのが私たちの仕事なのに寒くしてどうするの。 あなたあゆみんなの?」
「ちょなんでここで亜佑美ちゃんの名前が出てくるんです」
「ある意味あの年でスベリ芸を極めているのはスゴイといえばスゴイけど」
「確か新垣さんが皆さんの記憶から自分の存在を消して去っていき六週間ぐらい経った時のことでしたっけ」
「お客様にし〜っと静かにしてもらう以上何かプランがあるのかと思っていたらまさかのノープラン」
「記憶改竄が完璧すぎて糸口がつかめないところに、新垣さんの不在に気づかれた常連客の人が現れたんですよね」
「れいなには完全に寒いキャラ扱いされて、石田がおるから温度が下がってると言われて」
「でも道重さんたちの記憶の中には新垣さんが存在しなかったから、その常連の人と口論になりかけてしまった」
「でもマイナス300度とか400度とかはないわよね。 正確な数字は知らないけど絶対零度っていうのがあることはさゆみだって知ってるのに」
「そこへ図書館に出かけてた光井さんが慌てた様子で帰ってきたところで前回は終わってます。はい、続き、続き」
「れーながアホだってことはわかってたつもりだけど、さすがに愕然としたの。 そう愛佳が慌てた感じで戻ってきたのね」
「ようやく本筋に戻ってくれますか」
「そう愛佳が戻ってきたの。 プリントアウトされた用紙を持ってね」
「プリントアウトってパソコンでですか」
「あの時はホントに愛佳スゴイって思ったの。 愛佳はガキさんの言動をかねてから不審に思ってたらしいの」
「不審…ですか?」
「そう。でもよく考えてみれば幽霊ビルの事件の時も意識を失っていたとはいえガキさんとダークネスの予知能力者が接触していた現場に居合わせたし」
「この事件ですねつ(03)188 『幽霊ビルと“未来”』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/61.html」
「それに正体を隠していたとはいえガキさんとガチで命のやり取りをした数少ないリゾナンターの一人でもあるし」
「ほ本当ですか? いったいどのリゾ文書に」
「まあ詳しいことは伏せておくけど、したらばの題名スレとかあとがきスレとかを探してみなさいとだけは言っておくわ。要するにそれだけのいきさつがあったわけよ」
「確かに光井さんの明晰な頭脳。それに予知能力が合わされば新垣さんに不審を抱くのも納得できます」
「ガキさんの言動に不審を抱いていたから、もしもの時のためにそのへんの経緯を書き記したメモをフリーメールに送信してたの」
「フリーメール?ですか」
「その頃はいまと違ってオンラインストレージとかが一般的じゃなかったのね。 しかも愛佳が凄いのは自分の携帯とかパソコンからではなく図書館のパソコンから送ってたことなの」
「なるほど。 自分の携帯とかからだと新垣さんに知られて消されるかもしれませんよね。 じゃあそのメモをきっかけに記憶の糸がほぐれていったわけですね。よかった共鳴の絆って偉大だな」
「ということもなく」
「ちょなぜですか。 光井さんですよ。 リゾナンターきっての頭脳派光井さんが書き記したメモですよ」
「愛ちゃんが物凄い剣幕で怒り出してね」
「えっまた話がっ脱線してません。 そこ高橋さんが怒るところじゃないですよね」
「愛ちゃんは愛佳がまた学校で苛められて、その反動でそんなわけのわからない妄想を抱くようになったんじゃないかって思って学校に怒鳴り込むって流れになって」
「おかしいです。 みなさん、もっと素直になりましょうよ。 それに高橋さんだったら光井さんの心を読んで妄想か事実かわかるじゃありませんか」
「それはりほりほがその時そこにいなかったから言えることなの」
「それはそうかもしれませんけど」
「愛ちゃんがとっても仲間思いだってことはりほりほも知ってるでしょ。 だから昔苛められていた愛佳がわけのわからないことを言い出したから頭に血が上ったのよね」
「仲間思いの高橋さんが光井さんと同じくらい大切な仲間の新垣さんが消えてしまったことには気づかなかったんですよね」
「それはしかたないわよ。 だってその時点で愛ちゃんの記憶の中にはガキさんは存在しなかったんだから」
「はぁ〜。 そうだその時リゾナントには亀井さんがいましたね。 そうだ何てったて新垣さんと同い年だし、一緒に行動する機会も多かった亀井さんが気づいたんですよね」
「絵里もスゴイ剣幕で怒り出したの」
「えっそれはちょっと想像つきません」
「まあ絵里も病気の所為で学校とかちゃんと行けてなかったじゃん。 だからこそなのか学校に通ってる愛佳のことは陰ながら応援してるみたいな」
「それはイイ話ですけどこの場合はちょっと…」
「絵里は怒ったら一番怖いよ」
「それは何となくわかります。 こんなことを言うのは失礼かもしれませんが普段のほほんとされている方が怒った方が怖そうな気がします」
「そう。 果物ナイフを2本持ち出して、さあ愛佳ちゃんを苛めた子の所へ連れてって。 その子の顔に素敵なプレゼントをしてあげる。 二枚刃で塞がりにくいようにねって感じ」
「怖い怖い。 傷の共有怖い」
「愛ちゃんは愛ちゃんで東京タワーの先端に置き去りしてやるとか言い出すし」
「そっか。 まだその頃はスカイツリーも完成してなかったんだ」
「それを制止する愛佳と半ば口ゲンカ状態よ。 折角最近うまくいってるのに台無しにするつもりですかーって。もう修羅場よ修羅場」
「でその時道重さんはどうしてたんですか。 やっぱり間に入って中を取り持つとかしたんですよね」
「怒ってる愛ちゃんも素敵だなって見とれてたの」
「最低ですよ。 それからどうなったんですか。 東京タワーのてっぺんに人が置き去りにされたっていうニュースは聞いたことがないから誤解は解けたってことですよね」
「ガキさんがいないって言い出した常連のお客さんが私たちの話に割って入ってきたの」
「元々そのお客さんの話がきっかけですもんね」
「愛佳の話している新垣さんっていうのが自分の話していた別嬪さんじゃないのかていうことになって」
「ようやく話がつながったよ。 新垣さん、お待たせしました。 これから新垣さんの素敵な仲間が助けに行きますからね〜」
「今度は愛ちゃんそのお客さんを怒鳴りだして」
「え、ええ〜」
「たかが客の分際で私たちの大事な話の邪魔をするなって言って」
「な何でこの喫茶店今日まで無事に経営できてたんだろ」
「最後は思いっきり塩を撒いていたわ」
「やっぱりひどすぎるよ、この人たち」
「使いさしの塩が無かったから買ってきたばかりの3キロ入の袋を封も開けずお客さんの顔めがけて撒いていたわ」
「それは3キロのかたまりをお客さんの顔にぶつけたってことじゃないですか」
「そういえばあの常連さん、それから顔を見せてくれないけどどうしたんだろうね」
「二度と来ませんよ。 変態呼ばわりされたり、3キロの塩を顔にぶつけられたりしたら」
「リゾナントは皆様の心を癒すお店です。 違法熟女に違法ロリ、天然系に狂犬チワワ。ジョジョ好きのお客様にも対応できるきゃわなウェイトレスがお待ちしております」
「私たちウエイトレスですか。 それはお店も手伝わせてもらいますけど」
「鞘師」
「いきなりなんですか、改まって」
「働かざる者食うべからずなの」
「ちょそんな生々しいこと言わないでくださいってば」
「ウエイトレスが嫌ならもっと楽に稼げる仕事があるの」
「け結構です」
「私の写真のモデルになるだけなの。 あ、ちゃんと顔は隠すから。 それと制服も通ってるのとは別の学校の制服を用意するから」
「何をするつもりなんですか」
「別に鞘師は普通にしてるだけでいいし。 当たり障りのない写真だけエロい写真なんて撮らないから。 何ならスカートの下にスパッツ履いててもいいから」
「だから何をするつもりなんですか」
「鞘師には撒き餌になってもらうの。 本物のJCにしか漂わせることの出来ない空気感に騙されたバカな男たちぐおっ。 何するのいきなり」
「道重さんに取り付いていた邪霊を追い払いました」
「そういえば胸のつかえが取れて生まれ変わったような清々しい気分。 リゾナントは皆様のお越しをお待ちしております。うふっ」
「はぁ〜。 でもその常連客の人がいなくなったんじゃもう新垣さんを助け出す手がかりはなくなったじゃありませんか」
「今思い起こせばそういうことになるけど、その当時さゆみたち心の中にガキさんは存在しなかったわけだから、手がかりが消えたと思うはずもなく」
「あっでも光井さんがいる。 確かに高橋さんや亀井さんには信じてもらえなかったけど光井さんがいる」」
「何その言い方。 さゆみより愛佳の方が頼りになるみたいな言い方じゃない」
「事実そうじゃないですか。 高橋さんに見とれてばっかりの道重さんと違って、光井さんは新垣さんへ着実に近づいていt急に立ち上がってどうしたんですか」
「今日まで迷惑かけましたの」
「確かに迷惑かけられっぱなしでしたね」
「さゆみは今日でリゾナンターをやめて普通のかわいい女の子に戻ります」
「ちょリゾナンターはどうなるんですか。リゾナントのマスターは?」
「さゆみの後のリーダーは頭脳明晰な光井愛佳ちゃんが就任することになると思います」
「確かにこのスレ的にはその方がぴったしなのかも」
「当然リゾナントのマスターも愛佳ちゃんが引き継いでくれることになります」
「光井さん料理が上手だし。 少なくともレンジでチンはなくなりますよね」
「長々とご清聴ありがとうございました」
「いえいえ、これまでご苦労様でした」
「…」
「……」
「と止めないの〜」
「だって道重さんが決めたことですから」
「止めるなら今のうちだよ」
「香音ちゃんも光井さんと会う機会が増えてきっと喜ぶと思います」
「だからそんな風に自分の本当の気持ちを偽ってるうちに、思いを伝えたい相手がいなくなっちゃったらどうするつもりなの」
「一期一会の気持ちで接することが大切ですよね」
「えっ本当でこれで終わっちゃうの。こんな中途半端な形で終わっちゃっていいの」
「このまま続けるよりはいいんじゃないでしょうか」
「このままじゃガキさんが帰って来れないんだよ」
「新垣さんとはつい先日もお会いしましたが元気そうでした」
「わかったわりほりほ、照れくさいのよね。いまさらさゆみにやめないでって言うのが照れくさいのね」
「照れくさいというよりは面倒くさいんですけど」
「いいの、さゆみ出て行くよ。 思い出をスーツケースに詰め込んで列車に飛び乗っちゃうよ」
「そういえばリゾナントのある町の駅に転落防止用の開閉柵が設置されたので、駆け込み乗車は出来なくなったそうですよ」
「わかった。 電車を待つさゆみの後ろから抱きしめて止めるつもりでしょう。 でもそんなことしちゃ周りの人に迷惑だから止めてよね」
「じいさまも言ってました。 公共の場所では騒ぐんじゃないと」
「だから止めるとしたら今ここでしか止められないんだよ」
「この昭和の匂いが漂うコントは何なんでしょうね」
「本当にいってもいいの? さゆみいっちゃうよ」
「いいですよってはまさか」
「イイ。 イイ。 さゆみイっちゃう。 りほりほがいいって言ってくれた。さゆみイっちゃう。 イイ。イイ」
「馬鹿な真似はやめてください。 日曜の昼にやることじゃないでしょう」
「さっき言わなかった。 今は土曜日の昼間だよ」
「どっちにしてもだめです。 わかりました。 道重さんはリゾナンターのリーダーです」
「ほんとにさゆみなんかがリーダーでいいの?」
「道重さんしかリゾナンターのリーダーはいません」
「じゃあリゾナントのマスターもさゆみでいいの」
「お客さんはみんな道重さんの笑顔を見て癒されるためにやってきてますってやめてください。 喜びを踊りで表現しようとしてるのかもしれませんが、何者かを呼び覚ます交霊の儀式にしか見せません」
「やった。 さゆみしかリゾナンターのリーダーはいないってりほりほが言ってくれた」
「機嫌がなおったならお話の続きをお願いします。 どうやって消えてしまった新垣さんの記憶を呼び覚ましたのか。 そして結局投票ってなんだったのか」
「うん、りほりほがそんなに言うなら教えてあげるね。 でもねその前にさゆみやらなきゃいけないことがあるの」
「なんですかいったい」
「さゆみ投票に行ってくるの」
「えさっきは今日はこの作品は昨日の続きだから今は土曜日だって言ってたじゃないですっか」
「それはビジネスの上でのことだから」
「ビビジネスですか」
「そうリゾナンターはビジネス。 リホナンターは天命。 リゾナントは店名」
「ホントに終わらせるつもりがあるんですか。今回のネタは」
「そそれはまたのきかいに〜」
「結局それですか」
「さありほりほもいきましょう。 投票行ったら外食するのがリゾナンターの習わしなの」
「やれやれ」
282 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 12:05:42.25 0
283 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 12:33:24.05 0
くだらねーw
でもふいてしまったわ
284 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 12:37:11.40 0
285 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 14:31:19.49 0
じゃあ俺も投票行ってコーヒーでも飲んで帰るか
286 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 15:18:07.38 O
投票行ってくるナント
287 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 16:55:06.83 0
思えば愛佳以外は投票できる年になってるんだなあ
288 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 17:07:51.43 0
月日の経つのは早いもので
289 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 17:46:31.73 0
あの頃はこんな
>>263風に「次世代」が活躍する話を読めるなんて夢にも思わなかったなあ
優しき治癒能力者がセクハラリーダーになる日がくることもw
290 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 17:50:31.42 0
当時のメンバーで書くのも今の世代で書くのも大歓迎。
どんとこいやあ!
291 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:05:14.17 0
仲間の傷を癒すためには接触しなければいけない
それをセクハラとは心外なn…だな
292 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:49:26.61 0
>>217-221 の続きです
「じゃあ…いただきまーす!!」
満面の笑みを浮かべ、スプーンを構える客人。
大根おろしをオムライスにガーッとかけ、さらにテーブルの塩をバーッとかける。しかしそれは塩ではなく砂糖だった。里保がそれに
気づくも、既にオムライスの上には大量の砂糖が。
そして、口いっぱいにオムライスを頬張り掻き込む。砂糖たっぷりのオムライスを。
通常気づくであろう異変に気づく事無く、幸せそうにぱくぱくと食べている。ルックスに似合わず相当ワイルドな女性のようだ。
そんな様子を見て、二人組が何やら囁きあってる。
「ねえどぅーどぅー、あの人なんか凄いね」
「だな。ノーパンのくせに」
「ノーパン?」
「何だよまーちゃん知らないのかよ。ああいう自転車競技のスーツって、パンツ履かないんだぜ?」
「マジで?ノーパンでオムライサーじゃ、ノーパンオムライサーじゃん!」
「ちょ、何だよオムライサーって」
「オムライサーはオムライス食べる人。だからノーパンオムライサー」
「意味わかんないけど、なんか気に入った!」
相当失礼なことを言っているのだが、当の客人には聞こえていないのか、もりもりとオムライスを頬張っている。
「ごちそうさまでしたー。おいしかったです」
完食。
そんな言葉がぴったりの皿の様子だった。飯粒ひとつ付いていない。
レンジでチンをこんなに喜んで食べてくれるなんて。里保は彼女の礼儀正しさに、そして食に対する真摯な態度に素直に感動した。
会計を済ませようと、客人が席を立つ。
カウンターで優樹と遥が「また来てねー」などと何故か店員気取りだ。
293 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:50:29.94 0
からからから!
突然、乱暴に店のドアが開かれる。
妙に来客の多い日だ、と里保は思ったがどうやら様子がおかしい。
入ってきた二人組、里保よりやや年上と思しき彼女たちは財布を取り出そうとした客人につかつかと詰め寄ってきた。
「ちょっと舞美ちゃん何普通にご飯食べてんのさ!」
「え?」
「えじゃないでしょ。忘れたの?目的!!」
色黒で小柄な少女にそんなことを言われ、はっとした表情になる客人。
「また舞美ちゃんの天然が炸裂だよ」
「ごめん、だってオムライスおいしかったからつい」
困り顔で手を合わせる客人に、もう一人のどことなく仏様を思わせる顔つきの少女は呆れ顔だ。ほら、センセンフコクに来たんでしょ、
などと言いながら、客人の背を押す色黒。
「えーと、ちょっといいですか?」
「はい、なんでしょう」
いまいち状況の飲み込めない里保に、舞美と呼ばれた女性が頭を掻きながら言う。
「私たち、ダークネスから指示を受けてあなたたちリゾナンターを殲滅することになったんだけど。今度改めて日時を伝えるから、そ
の時はよろしくね」
一瞬の静寂。
言葉が実体を伴って里保の頭に入ってくる。
この人…敵!?
294 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:51:48.14 0
ダークネス。
その存在を里保は先輩たちから言葉で伝えられているのみで、実際に対峙したことはなかった…というのはあくまでも彼女の認識であ
り、正確には彼女たちが解決したある事件において深く関わっていたのだが。
かつてのリゾナンターたちと対立し、当時のメンバーのほとんどが抜けてしまう間接的な要員を作ったとされる。それについて先輩メ
ンバーは誰一人詳細に話したりはしなかったが、ダークネスについて話す時、一様に辛い表情をしていたのが里保には印象的だった。
素早く後ろに下がり、どこからともなく取り出した一振りの日本刀を抜き構える。
水軍流の使い手にだけ使用することを許された刀「驟雨環奔」。
水を友とし荒々しき流れを我が物にすると謳われた名刀だが、今の里保には過ぎた代物だった。ただ、刀としての性能も一級品であっ
たし、里保もまた性能に恥じぬ刀の使い手であることは間違いなかった。
「くどぅーとまーちゃんは下がってて!この人たちは、私が相手する!!」
そう言いながら、三人との間合いを少しずつ、狭めてゆく。
この狭い店内で、実力の未知数な複数の相手をするのは里保にはいささか不利だ。何とかして相手を店の外に出さなければならない。
「何勝手に人のこと足手まとい扱いしてんだよ、はるとまーちゃんも戦えるっての!」
「えー、まーちゃんも?」
「ったり前だろ!そこら辺のフライパンでもお玉でも持って戦えよ!」
千里眼(クレアボヤンス)の能力を戦闘に生かすことができる遥はまだしも、優樹の能力はとてもじゃないが戦闘向きではない。とな
ると優樹の側で守りを固める人間が必要だ。迷わず里保は遥の助太刀の選択肢を却下した。
ふと、相手の様子がおかしいことに気づく里保。
彼女たちには、まったくというほど戦う意思が見られないからだ。
そもそも彼女たちが能力者ならば、店内に入った時点でそのことに気づくはず。
「…だってさ。どうすんの舞美ちゃん」
295 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:52:23.64 0
そう言いながら肩を竦める仏顔。
一方、もう一人の小さな色黒は里保の戦闘態勢を見て火がついたのか、しきりに殴っていい?殴っていい?と繰り返す。そんな血気盛
んな少女を諌めながら、舞美と呼ばれた女性は改めて、
「大丈夫。ここでは戦わないから」
と言い切った。
「どうして…ですか?」
「んー。おいしいオムライスご馳走してもらったし。そんなお店の中で戦うのは何か申し訳なくて」
相手の意図がわからず探るような聞き方をする里保に、舞美はあっけらかんと答えた。
おそらく彼女の言葉は本心だ、里保は確信する。
「頼れるんだか頼れないんだか…何て言うんだろう。まあこういう感じだからこそ、千聖たちはついてってるんだけどね」
このようなやり取りは一度や二度ではないのだろう。
自らを千聖と名乗った色黒の少女は、諦め気味に言うのだった。
それじゃ、と立ち去ろうとする舞美たち三人。
みすみすダークネスの関係者を名乗った人間を逃す形になるが、わざわざ立ち去ろうとする人間を引きとめるのは誰の目から見ても得
策ではない。カウンターの中でのおい、待てよ!というチワワのような遥の遠吠えを、里保は聞こえない振りをした。
「っと。一応忠告ね」
仏様のような顔をした少女が、去り際にくるりと振り向く。
296 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:52:59.21 0
「…なんですか」
「舞たちはともかく、ベリーズのほうはもう動いちゃってるかもね」
「ベリーズ?」
「あの子たちやることがシンプルだから。リゾナントの要の『増幅』と『治癒』、今頃襲われてるかも」
まさか!
増幅能力は共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)の使い手であるれいなのことなのはすぐに推測できた。彼女なら心配ない。む
しろ駆けつけることで逆に足手まといになってしまう危険性すらある。
でも、『治癒』能力の持ち主のほうは。
リゾナンター現リーダーであるさゆみは、戦闘能力というものを持ち合わせていない。後方支援が専らの役割である彼女には、その必要
がないからだ。
だから一人でいる時に標的にされた場合、ウイークポイントになってしまう。
里保が喫茶リゾナントに深く関わるようになってから、常日頃考えていたことだ。れいなに進言したこともあった。しかし、れいなは
「さゆは大丈夫やけん」と答えるのみ。こんなことなら、もっと強く言うべきだったと里保は後悔した。
「くどぅー。まーちゃんをお願い」
「え?何?ちょっと、鞘師さん!」
戸惑う遥を尻目に、喫茶店を飛び出す里保。
どうか…間に合って!!
雨のことなどもうどうでもよかった。里保はわずかに感じられるさゆみの気配を辿りながら、降りしきる雨の中を駆け抜けていった。
297 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 18:55:43.88 0
>>292-296 少し短いですが、きりがいいので。
代理投稿よろしくお願いします。
---------------------------------
以上代理投下終了
行数がオーバーしていたのでキリの良いと思われる箇所で分けて投下いたしました
したらばの原作者様の元の文もお読みいただけると幸いですm(__)m
298 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 19:52:16.88 O
読むまえほ
299 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 20:57:10.52 0
>>297 作者さんと転載された方乙でした
文体自体はほのぼのした感じなのに展開自体は不穏な空気をはらんでいるのが先が読めません
次回も楽しみにしてます
300 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 22:01:32.04 0
要警戒
301 :
名無し募集中。。。:2012/12/16(日) 23:11:38.18 O
ネルナント
302 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 00:25:42.47 O
ヤバイヨヤバイヨ
303 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 01:39:28.31 0
おやすみ
304 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 03:20:33.13 O
おやすみなんと
305 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 03:22:09.34 0
寝るか
306 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 04:21:56.94 0
リゾナン党
307 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 06:43:07.80 0
おはなんと
308 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 07:08:54.57 0
おぱよんなのだ
309 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 10:21:09.92 O
はいおぱよん
310 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 10:21:30.50 O
こっはー
311 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 12:20:27.28 0
リンリンです
312 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 12:37:54.84 O
ジュンジュンだヨ
313 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 15:29:19.97 O
えりりんですよ?
314 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 17:58:27.35 0
Cなのだ
315 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 17:59:01.05 0
共鳴は繋がっていくんだね
316 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 19:05:42.62 O
さゆみもりほりほと繋がりたいの
317 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 20:40:41.28 0
コラー
318 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 21:46:26.53 O
おやすみナント
319 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 23:06:09.48 0
早寝やな
320 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 23:21:58.83 O
早漏に見えた
321 :
名無し募集中。。。:2012/12/17(月) 23:26:08.96 0
スマン俺も…
322 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 01:25:26.14 O
こぉーらぁー早く寝なさーい!!
323 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 04:07:49.74 0
ねるナント
324 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 07:07:48.33 0
今日も忙しくなるな
325 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 09:49:11.99 0
ホゼナンターッ!!
326 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 11:50:34.94 O
おはよう諸君
327 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 12:41:01.60 0
今日はいつもより静かだね。
328 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 14:41:36.09 O
年末だからリゾナンター作者の中の人たちも忙しいのだろうか
329 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 16:46:12.77 O
ふむ
330 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 18:11:14.90 0
時間がなかなかつくれない
331 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 18:21:31.04 0
話がどんどん救いようの無いものになってくる…。
332 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 19:43:11.13 O
リゾナントに行くヒマがないよぉ
333 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 19:43:59.03 0
救いのない話もありじゃないかな
334 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 20:17:12.12 0
救いのない話ってこれまでどんなのあったかな
最近ではオリオン座か
335 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 21:42:22.39 0
そうやね
救いがないというのとは違うが『confrontAtion 』もやるせない話だった
336 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 22:19:47.41 0
「confrontAtion」は読み進めるのがつらかったなー良い意味で
救いがないわけじゃないけどしゅわぽくの話ももなかなか抉られた
337 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 22:41:23.97 O
読んでて苦しくなる話大好きだわドMなのかな
338 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 22:58:39.10 0
メンバーが苦しんでる姿にハァハァするのならドSともいえるかもw
339 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 23:27:12.72 O
SかつMなら二度おいしいな
340 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 23:30:46.20 0
このスレのコンセプト的にメンバーが倒されたり
辛い路線に行くこと前提だから、救いようのない話があってもおかしくないっていう。
341 :
名無し募集中。。。:2012/12/18(火) 23:59:01.69 0
「辛い路線に行くこと前提」はおかしいでしょw
342 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 00:10:06.68 0
ちょっと偏見な言い方をしました、失礼。
明るい話でも時には影を落とす場面があるって事を言いたかったので。
343 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 00:25:33.76 0
ノノ*^ー^)<絵里が温めてあげますよ?
344 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 00:34:56.97 0
......嘘だから
345 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 00:56:11.31 0
本当に救いのない話ってのは案外少ないかもね
案外というか当然かw
346 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 01:40:09.62 0
>>344 やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
347 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 01:51:37.96 0
348 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 01:53:00.78 0
怖いよw
349 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 05:22:12.58 0
もう嘘だから禁止な
言ったら罰金な分かったな
350 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 05:30:59.95 0
でもそうはならなかった
351 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 07:01:53.61 O
精神を破壊された奴がいるな
352 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 07:24:08.29 0
お前ら楽しそうだな
353 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 07:35:23.29 0
なにしろもうすぐクリスマスだからな
354 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 07:37:11.61 0
あーーーーー聞こえない聞こえない
355 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 08:35:18.09 0
リゾナントで皆でパーッとしようぜ!
356 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 08:42:29.86 0
残念クリスマスは店員で貸し切りパーティだ
お前らは外から暖かそうな光を見つめるだけ
俺は灯りが消えても見続けるけどな
357 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 09:25:29.80 0
なんでクリスマスで暗い流れになるんだw
358 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 09:33:09.39 0
359 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 11:23:19.70 0
アルバム版の寸劇かw
懐かしい
360 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 11:31:13.38 0
ガキさんを店に入れないメンバー
361 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 12:24:41.03 0
362 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 13:22:12.87 0
>>356 なに独り言つぶやいてるんだい猫っぽい店員さん
363 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 16:27:42.48 O
ほ
364 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 16:56:17.98 0
ミスムンのガキさんはそれこそ救いがないままだったよねw
365 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 17:49:05.54 0
裏切り者の末路だよ
366 :
119-228-33-167f1.kyt1.eonet.ne.jp:2012/12/19(水) 18:02:33.09 0
>>356を発見したリゾナンターはもしやダースネス?と勘違いして
クラッカー型の手榴弾とか、とんがり帽子型のC型爆弾とか、クリスマスツリー型のミサイルとか。
ケーキにはショットガンを仕込んでテーブルの下からも何種類も銃火器がわんさか出て来て
>>356を追いこんでいく訳だ。
「こんなこともあろうかと!」みたいな感じで。
クリスマスの馬鹿野郎おおおおお
367 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 18:05:44.54 0
名前書き忘れた、やっぱり逝ってくるorz
368 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 18:49:50.28 0
あげておくのだ
369 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 19:20:07.25 0
クリスマスが近づくとウキウキするね
370 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 20:28:38.59 0
クリスマスねぇ……
371 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 21:49:03.59 0
幸せが満ちている感じがしますよ?
372 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 21:59:36.79 O
めりぴんめりぴん
373 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 22:00:05.60 0
もはや伝説w
374 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 22:05:30.67 0
クリスマス過ぎたらケーキが安く売っているらしいけど見たこと無いんだよね
どこでもそうなのかなぁ
375 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 22:29:16.68 O
したらば2作きてるよ
376 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:42:17.93 0
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/701.htmlつづきです -------
「みっつぃーみっつぃー!小春すっごいこと発見したよ!」
閉店後の喫茶リゾナントで本日の売り上げを計算していた愛佳とリンリンの右斜め後方から明るい声が飛んできた。
夜だというのに相変わらずの高い声に眉を顰めながら振り返ると、果たしてそこには久住小春がだらしない笑顔を携えて立っていた。
「じゃじゃーん!」
彼女は右手にコップを持ち、左手を腰に携えて堂々としていた。
そのままなにかのCMに使えそうな構図に、さすがはモデルだなと感心したものだ。
「……なんですか、それ」
「生卵にハチミツ入れてみた!ほら、生卵って栄養あるじゃん。でハチミツ甘いから合わせたー!」
そこまで聞いて一気に食欲が減退した。どう考えたってまずいに決まっている。
くるりと会計計算の方に意識を向けながら「で、美味しかったんですか?」とあえて聞いてみた。
「激マズ!みっつぃーやんない方が良いよ!」
「やりませんよ、だれも」
「デモ、意外と美味しそデスヨ」
「見た目だけやで。やめとき」
リンリンはそれでも、黄金に輝く液体がまぶしくて珍しいのか、小春から目を離さない。
小春も当然それには気付いていて、どうせなら巻き添えにしようとリンリンの肩をグッと掴んだ。
377 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:43:39.79 0
「飲む?」
「飲ム!」
やめとけって言うてんのに……と愛佳は思ったがもう関わることをやめにした。
売り上げの計算を終え、収支報告を記帳していく。今日は新商品のパフェが大人気で、黒字だった。良かった良かったとペンを置く。
「不味っ!」
「でしょー?」
頭の足りない姉妹は放っておいて、愛佳があくびを噛み殺すと、厨房からジュンジュンが苦笑しながらコーヒーカップを4つ盆に乗せてきた。
中心にはバナナの房が乗っているが、まさか全部ひとりで食べる気だろうか。なんて思う。
笑顔のジュンジュンからブラックコーヒーを受け取り、ストローに口づけた。
夏に飲むアイスコーヒーは好きだ。氷の溶ける音も、汗をかいたグラスも、仄かな苦みも、すべてが完璧だ。
リンリンは顔面をくしゃくしゃにして、苦みを忘れるようにコーヒーを煽った。オッサンやんと思ったが言わないことにしておく。
「小春、ときどき思うんだけどさ。小春がリーダーじゃなくてホント良かったって」
唐突になにを言うんだろうと愛佳は眉を顰めストローを離した。微かに先端が曲がっている。齧る癖が抜け切れていない。まるで子どもだ。
ジュンジュンは素直に「私もそう思イマース」と手を上げた。小春は怒りもせずに「ねー、思うよねー」と笑う。
「この4人の中だとみっつぃーがしっかりしてるかな。だからなんかあったら小春、みっつぃーに任せるから」
「急になんの話ですか。リゾナンターのリーダーは愛ちゃんですやろ?」
「そーだけどさ。びみょーにいろいろあんじゃん。上と下で」
378 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:44:18.92 0
その言葉に愛佳もジュンジュンも、そしてリンリンも押し黙った。
4人全員が確かに感じていたもの。愛、里沙、絵里、さゆみ、れいなという5人と、自分たちの間に微かに存在する、壁。なかなか埋められない実力差。
上の5人と、下の4人の間で揉めていたわけではない。勝手にこちらが劣等感を覚えているだけなのだけれど。微妙なズレが、少しずつ、広がっていくのは認識していた。
「小春たちだって、いつかは田中さんたちみたいにガンガン引っ張っていかなきゃいけないわけじゃん」
「リーダーになるデスカ?」
「うーん。分かんないけどさ。喰らいついていくだけじゃダメなんだなって最近よく思う」
カランと氷が落ちた。汗をかいたグラスが蛍光灯に照らされて綺麗だった。
小春の言うことのすべてが理解できるわけではない。先ほどの自分とリーダー論の話からの飛躍についていけない部分もあった。
だけど、彼女の話の本質は触れることができた。この4人が成すべきこと。先陣切って、仲間を護れるだけの強さがほしかった。
「愛佳は、久住さんに任せたいんですけど」
「えーー、なんで?」
「ジュンジュンはどっちでも良いダケド、久住サン、案外、真面目デスダカラ」
「本気で思ってないでしょそれ!」
否定されたジュンジュンは面白くないのか、ストローに息を吐き、ブクブクと泡立たせた。
汚いからやめんかと注意すると彼女は素直に「ハーイ」と手を上げた。子どもか、なんて思う。
379 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:44:59.36 0
「うん、久住サン真面目デス。さっきの不味かったケド」
「不味いのと真面目関係なくないかー?」
「リンリン真剣言ってマスヨー」
「ホントにぃ?」
「嘘デス、ハイハイ」
「嘘かよ!」
漫才か、なんてツッコミを入れたくなったが、それをしたら自分の負けのような気がしたからやめた。
結局なんの話だったっけと思いながらコーヒーを飲む。半分が空になったところでグラスをくるくる回した。もうすっかり氷は融け、コーヒーは薄くなった。
ああ、そうだ。自分たちのこれからやるべきことだ。いつまでも後輩として甘えてるだけじゃ、ダークネスは斃せない。自覚も覚悟も実力も足りない。
だからこそ、前に進むんだ。自分たちの信念を曲げないように、信じた道を真っ直ぐに突き進むんだ。少しは強くなるために。
「そんな日が来たら、凄いですね」
「え?」
「久住さんが一番上に立つ日、ですよ」
自分でそんなことを口にしながら、そんな瞬間なんてあるのだろうかと思った。
ハッキリ言って、いまの体制がずっと続くかどうかは分からなかった。変わらないに越したことはない。だけど、そんな保証はない。
高橋愛を中心としたこの9人の“共鳴”が永遠なんて、本当にあるとはどうしても思えなかった。それは、現実的な問題として。
そうなったとき、いつかこの4人の中から、あの位置に立つ人間が出てくるのかもしれない。それは少なくとも、私ではない。
「愛佳は久住さんにやったらついていきますよ」
そうやってからかうように笑うと、ジュンジュンが「イェーイ!」と囃したてた。
リンリンもそれに倣うように「よっ!リーダー!」なんて手を叩く。急におだてられて困惑しながらも小春は「ないよぉ!」と否定した。
380 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:45:31.86 0
「みっつぃーの方がしっかりしてんじゃん!」
「……久住さんのこと、これでも尊敬してるんですよ?」
「ぜったい嘘だねみっつぃー!ほら、小春の目を見て言って!」
あのとき、彼女の言葉には返さずに、目を合わせることもしなかった。本音をしまいこんだまま、ストローに口づけてぼんやりと窓の外を見た。
夏の満天の星が流れる夜が深まっていく様は見事だった。こんな静かな闇も悪くないなと思う。
もちろん、リゾナント内には静寂なんてなくて、小春は未だになんやかんやと喚き、リンリンは大爆笑していた。彼女の笑いのツボは、よく分からない。
ストローを離す。やはり先端に齧った跡が残っている。三つ子の魂なんとやら。と笑った。
「じゃー、ジュンジュンがリーダー。オイ久住、バナナ買ってこイ」
「なんでだよー!」
こんな夜も、嫌いじゃない。いつか、いつかこの4人が、先輩たち5人を超せる日が来たら良いと思った。
胸を張って、リゾナンター此処に在りと証明出来たら良いと。この静かな夜を護るために闘おうと、そう決めたんだ。あの瞬間に。
「強くなるよ」
「強くなるダカラ!」
「強くなりマス!」
うん。そうやね。
「強くなろう―――」
381 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:46:36.38 0
-------
あの日の誓いはあっさりと破られた。強くなるよと笑った彼女は、あの男に斬られた。
如何ともしがたい実力の壁をなんとかして埋めようとしていた矢先に、私たち4人はいとも簡単に地に伏した。最後に残るのが自分だけになるとは夢にも思わなかった。
「その一匹目も、想定外やったんやないですか?」
愛佳はひとつ息を吐いて紺野に言葉を向ける。
彼女は漸く、その笑顔を引っ込めた。その代わりに愛佳は不敵に笑った。
ジュンジュンとリンリンが最後に闘ったときの想いを、愛佳はしっかり“共鳴”していた。それを分析し、導き出された結果は、どうやら正解のようだ。
それならもう、腹は決まった。その未来、受け入れよう。
「科学は万能やないし、まして我々は神でもない。そう私は信じてます」
「あなたがどう信じようが勝手だけど。でも、まさかいちばん正解に近い位置にいるとはね」
銃口がはっきりと、里沙から愛佳に向けられた。
紺野と愛佳の間で交わされる会話についていけないれいなは眉を顰める。里沙は一歩踏み出そうとするが、まだ動けない。
―――“能力封鎖(リゾナントフォビット)”の女は西方800メートル地点のビル屋上です。行って下さい
瞬間、3人の脳裏に愛佳の声が聞こえた。
自分たちの能力を封じる女の居場所も突き止めてある以上、行かない理由はない。あるとしたら、愛佳を置いていくことへの負い目だけだ。
382 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:47:14.28 0
だが、愛佳の言葉はつづく。
―――田中さんが走り出すと同時に引き鉄が引かれます。それをなんとか止めます。振り返らんで走って下さい
愛佳の言葉に揺れる。が、躊躇している暇はなかった。
れいなはぐっと拳を握りしめると、じりっと左脚を下げた。それに目敏く気付いた紺野が銃口を上げた。
瞬間、愛佳は左脚で地面を蹴りあげ、紺野に飛びかかった。引き鉄が引かれる寸前に、マガジンを握り、弾を避ける。
「愛佳!」
「田中さん早く!」
後ろ髪を引かれながらも、れいなは走った。
さゆみと里沙はもつれ合うふたりの間に入ろうとするが、争うなかで銃口が常にこちらを向き、時折唸り声をあげ弾を発射するので下手に近づけない。
愛佳はぐぐぐっと力を込めて銃を左右に振り、引き離そうとする。が、相手も粘る。全く、ヴィジョンの未来通りだと苦笑する。
―――もし、ここで逃げ出せば、未来は変わる
もうひとりの自分がそう囁いた。傷つくのはイヤだし、できることならば平和に生きたい。そう願うことになにも悪いことはない。
だけど、自分たちの犠牲の先に平和な未来を築くのだと、あの夜に決めたのだ。
383 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:47:58.97 0
―――「ダークネス以外にも私たちは…傷つけてるんだね、多くの人を」
発作の起こるなか、彼女は大きく息を吸って言葉を繋いだ。
だれもが平和に生きられる明日をつくるために、だれかを犠牲にしてきた昨日があると分かっていた。その中に一般人を巻き込んで良いはずがない。
だけど、それでも愛佳は闘うことをやめない。生きることを否定しない。傷付けてきたことが罪だとしても、自分の闘いの人生を完遂し、光在る明日を紡ぐと決めたのだ。
―――「愛佳ちゃんを、仲間を、信じてるから―――」
それが私が、あの未来を拒まない答えだった。
私がヴィジョンを見た瞬間にいっしょに見えた亀井さんの笑顔は、私の未来を後押ししたんだ。
紺野は尻ポケットに手を入れ、取り出した。尖ったそれがなにであるか、愛佳は見なくても分かっていた。だから拒むことなく受け入れた。
一瞬引かれたあと、真っ直ぐに突き立てられた左手は、右腹部にナイフを生えさせた。間髪入れずに小銃の引き鉄が引かれ、左脚を砕いた。
そのあと間合いを取るように体を突き飛ばされ、愛佳の体は地面に伏す。この間、わずかに2.7秒足らずであり、里沙もさゆみも、なにが起きているのか理解できなかった。
「愛佳ぁ!」
さゆみが倒れ込んだ彼女にかけよろうとしたとき、引き鉄に手がかかる。が、引かれる直前、紺野は鋭い頭痛を覚え、後退した。
思わず里沙を見る。彼女は真っ直ぐに紺野を睨み付けていた。見事な“精神干渉(マインドコントロール)”だ。一瞬ロックが遅れれば奈落の底に沈んでいた。
384 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:48:58.45 0
「紺野ッ―――!」
「……今日は退いた方が良さそうだね」
「待てっ!!」
里沙が追いかけようとする直前、光が空気の割れ目から射し込んできた。空間が歪んだかと思うと、彼女がその裂け目へと消えていった。
これも科学の力なのか、と下唇を噛むのも束の間、里沙は倒れた愛佳に駆け寄った。
「光井!光井!さゆみん、“治癒能力(ヒーリング)”を!」
「やってます!黙ってて!」
れいなが“能力封鎖(リゾナントフォビット)”の持ち主を斃したようで、リゾナンターに再び能力が戻ってきた。
しかし、愛佳の受けた傷は思った以上に深い。特に左脚は治癒しているにもかかわらず血が止まらない。まるで絵里の状況と同じようでさゆみの域は短くなる。
もうイヤだ!どうして私の腕の中でみんな助けられないの?どうしてみんなこんなに―――!
「ずっ、と………こわ、く、て」
途切れる言葉の中で、愛佳はそう呟いた。
血をなんとか止めようとさゆみは能力を解放するが、全く追いつかない。どうしてこういうとき、自分は無力なのだろう。どうしてどうして!
「久住、さんも……亀井さんも、まも、れなくて……」
「光井分かった。喋らないで。傷口が開く」
里沙はハンカチで足首を巻きつけ、止血をはかるが、なかなか止まらない。骨の奥を蝕んだなにかが、ここぞとばかりに暴れているようだった。
彼女の脚を侵食した“なにか”は、いったいなんだ?
考えようとした矢先にれいなが走り寄ってきた。状況を理解したのか、叫びながらも彼女はさゆみの肩に手を置き、その能力を解放した。
“共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)”でさゆみの“治癒能力(ヒーリング)”を増幅させ、愛佳の治療に当たる。が、まるで血は止まらない。
里沙はすぐに救急車を要請した。自体は刻一刻と深刻化していく。これ以上、もう、仲間を減らしたくないのに―――
385 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:49:36.64 0
私はみんなを護りたかった。
あの夏の日、未来が視えていたのに、私はあの男の襲来からあなたを護れなかった。ジュンジュンも、リンリンも、そして亀井さんも。
自己犠牲のつもりやないんです。生きて償うことも覚悟してました。でも、もし私があの科学者を避けていたら、どんな未来が待っているのか、想像するのが怖かった。
今度は新垣さんや田中さん、道重さんが犠牲になるんやないかって……だから、自分が楽になる道を選んだんです。
ごめんなさい。いつも逃げて。
あの4人で強くなろうって約束したのに、果たせなくてごめんなさい。
ごめん。ごめん……ごめんなさい―――
―――ほら、行こっ!
―――光井サン早く早くー!
―――強くなりましょう!みんなで!
なんやこの走馬灯。ベタベタな死に際の光景やなと苦笑した。
だけどまあ、悪くないと思う。
どうしてこんなに、心が落ち着いてるんやろ?
分からんなあ…
そっと涙が頬を伝った。
冬の空に星が輝く。空気の澄んだ世界に星たちはその命を輝かせた。
満天の星が流れる中、愛佳の命の炎はいまにも燃え尽きそうだった。
386 :
名無し募集中。。。:2012/12/19(水) 23:54:16.41 0
以上 「the new WIND―――光井愛佳」
今年最後の投下になりそうです。つづきはまた来年。
短編が投下できたらその時はよろしくお願いします
----------------------------------------此処まで
以上 代理投稿致しました
387 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:23:26.67 O
待ってました
このシリーズ大好き
388 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:37:03.46 0
>>297 >>292-296 の続き
ここは都内某所のオフィスビル。
最上階という最も賃料が高いであろうフロアを丸々借りているその企業は、オークションサイトを経営し巨額の利益を得ていると専らの噂
であった。
そんな成功者の居城とも言うべきオフィスの廊下が、黒服を着たいかつい男たちによって埋め尽くされていた。ただし、全員気絶してのび
ているのだが。
「かっ、金ならいくらでも出す!だから命だけは、命だけは!!」
廊下の奥から聞こえてくる、情けない命乞い。
社長室、とプレートが打ち込まれた扉の内側では、エリート然とした若い男が一人の女性に対し、頭を床に擦り付けて土下座していた。
「…そんなん興味ないから。ただ、あんたが食いもんにした顧客にお金返せばいいけん」
つまらないものを見るような目つきで、女性が言う。
一般的女性に比べ身長の低い彼女に対して諂う大の大人という構図は、哀れを通り越して滑稽にすら映るのかもしれない。
389 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:38:08.87 0
「すみません!ごめんなさい!お金ならいくらでも返します!!だから…」
涙すら浮かべて謝罪の言葉を重ねる男。だが次の瞬間。
「これでカンベンしてくれよな!!!」
懐から隠し持っていた短銃を取り出した。銃口が、火を吹く。
ばーか。何で俺が稼いだ金を返す必要がある? お前がいくら女のくせに強くても、こいつにはかなわんだろう。
と、余裕の笑顔すら見せていた男が、突然苦悶の表情を浮かべる。
凶弾に倒れているはずの女性の姿が、ない。
それを認識するのと、自らの腹にお見舞いされた打撃によって意識を失うのは、ほぼ同時だった。
男が拳銃の引金を引こうとした時。
すでに彼女は動いていた。大きく横に跳び、それからくの字を描くようにして男のがら空きのボディーに強烈な一撃を叩き込む。
彼女 ― 田中れいな ― は自らの持つ増幅能力(アンプリファイア)を身体能力に応用することで、常人には捉える事のできない俊敏
な攻撃を仕掛けることができた。
390 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:39:00.16 0
「ったく。あんたみたいな悪党の手口、お見通しっちゃんね」
呆れ顔で地に這い蹲る男に言う、れいな。
彼女にとってはこの程度の仕事は朝飯前にもならないだろう。
新生リゾナンターの稼ぎ頭であるれいなは、例の事件以降、一層精力的に依頼をこなすようになった。今回この悪徳オークション会社に出
向いたのも、オークション詐欺被害にあった少女からの依頼を受けてのことだった。
数日前。リゾナンターのOGである光井愛佳が管理している仕事請負サイトに、その少女からの依頼が舞い込んだ。提示された報酬額は微
々たるものだったが、喫茶店の運営資金なら愛や里沙からの仕送りで十分事足りる。
さて。こいつらの悪事の証拠を愛佳に送らんと。
ひとりごちつつ、先ほどのした社長の椅子に座る。目の前のPCは愛佳の事前準備によって丸裸状態、簡単な操作でデータは全て彼女のP
Cを通してしかるべき場所へと送られる。軽快なタッチでキーボードを叩き、画面にデータ転送量を示すバーが表示された。暗くなった画
面。そこにれいなの顔と、その後方に見知らぬ女の顔が、三つ。
391 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:39:48.59 0
「…何の用?れいな今、忙しいっちゃけど」
このバカ社長、まだボディーガートを用意してたとかいな。
しかしれいなはすぐに自らの推測の誤りに気づく。ボディーガードにしては、妙な格好をしている。紫と黒を基調とした、派手なデザイン
の洋服。胸の十字架のワンポイントが髑髏になればれいな好みの色使いなのだが、そんなことを考えている場合ではない。
「時間は取らせませんよ」
色黒のスレンダーな女性が、背の高さに見合わぬ高い声で語りかける。
絶やさない笑顔が、逆に底知れない何かを感じさせる。
「まぁがすぐに終わらせるからね」
「え?どういうこと?うちら戦わなくていいの?」
「…熊井ちゃんも戦ってよ」
妙に自信溢れる恰幅のいい女性と、温和そうな背の高い女性がすっとぼけたやり取りをする。
最初の色黒が、すっと一歩前に出た。
「ダークネスから指示を受けました。あなたを始末するようにって」
「!!」
予期せぬ単語が、一瞬だけれいなの心をかき乱す。そのほんの僅かな隙を突くように、山のような巨体が襲い掛かった。
392 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:40:46.55 0
椅子に座るれいな目がけ、振り下ろされる鉄拳。
拳自体がれいなの体ほどはあろうかという巨大な腕が、上のPCごと机を叩き潰した。
ただしれいなは椅子から遠く離れた場所へ。
「残念でしたー。もうデータは転送済みやけん」
軽口を叩きつつも、れいなは別のことを考える。
こいつら…能力者? でも、全然気配を感じんかった。
一端の能力者であれば、かつてのリゾナンターリーダー・高橋愛のような優れた精神感応(リーディング)能力の持ち主でなくとも、近くに
居る能力者の存在くらいは感知する事ができる。しかし、目の前の三人はまったくそれを感じさせなかった。
それにしてもダークネスとは。
あの襲撃事件の後、組織は息を潜めたが如く表立った活動をしていなかった。
もちろん、喫茶リゾナントに手出しをすることすらもなく。
それが今になって小間使いらしき連中とは言え、再び名乗りを上げた。
自分の見えないところで何かが動き出している。目の前の敵に集中しつつ、不穏なものを感じていた。
393 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 00:42:39.12 0
394 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 03:41:07.39 0
ほ
395 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 07:01:33.89 O
>>386 おつかれいなです。続きが気になる早く来年にならないかなw
396 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 08:26:37.46 O
おはナント
397 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 11:42:38.02 0
おっとっと師走だぜ
398 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 13:30:01.11 O
り保り保なの
399 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 13:58:15.44 0
冬って別に流行ってなくても風邪が流行ってますから・・・って言うよね
400 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 15:47:23.82 0
リホじゃなくホゼナント
401 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 16:04:59.70 0
「今年の風邪はたちが悪い」…ってね
402 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 18:33:12.18 O
ほ
403 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 19:09:54.64 0
404 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 19:41:56.35 0
>>386 更新乙です
the new WINDの更新待つのが生きがいになってきてる自分がいるw
405 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 19:59:36.50 0
寒いね。
頭頂部が
406 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 20:27:18.16 0
>>404 順番的にもう終盤だけど完結したらどうすんだよw
407 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 20:42:26.87 0
泣いて浸る?
408 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 21:09:33.82 0
とりあえずイチから読み直す
409 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 21:12:35.99 0
今年のミティは厳しいなぁ
410 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 21:40:48.71 0
ぶっかけられたからな
411 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 21:46:38.74 0
れいとうビーム
こうかはばつぐんだ
412 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 23:11:47.22 0
寒いから寝る
413 :
名無し募集中。。。:2012/12/20(木) 23:17:38.79 0
おやすみきてぃ
俺も寝よう
414 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 01:15:49.30 0
寝るよ
415 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 02:43:26.61 0
>>406 普通に新メン編あるかと思ったのに違うのか
416 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 03:24:50.98 0
史実通りに離脱していってるのに愛佳の段階で新メンが入ってないのが気になる
新メン編も期待したいけど裏切られそうw
417 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 04:59:59.04 O
タイトルが新しい風だからなあ
418 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 07:09:57.28 0
おい!雪だ!
419 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 08:20:35.42 0
俺のは方は晴れてるよ
420 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 08:29:01.66 0
ホワイトクリスマスの予感♪
421 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 10:11:13.04 O
晴れてるな
422 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 11:21:36.91 O
うちは曇り空だ
423 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 12:56:05.24 0
昼保
424 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 14:53:42.30 O
り保なの
425 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 16:24:06.90 O
眠いなんと
426 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 18:28:25.21 O
寒いのぉ
427 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 20:25:08.18 0
えりりんの誕生日間近
428 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 21:48:40.25 O
その次は、だー様
429 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 22:30:42.16 0
いつだっけって思ったら年明けすぐなんだね
430 :
名無し募集中。。。:2012/12/21(金) 23:37:36.81 0
元旦生まれいなかったっけ?
431 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 00:26:46.36 0
いたっけ?
いたら2日のハロコンでお祝いしそうなもんだけど
432 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 02:21:53.04 0
寝るのだよ
433 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 06:07:30.53 0
起きるよ
434 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 06:40:06.41 0
新曲MVのダンスショットめざましで流れたよ
新たな戦闘フォーメーションだった
435 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 11:47:50.24 0
ノノ*^ー^) <スレのピンチを救う
えりが真のホゼナンターなのですぅ
436 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 12:51:34.46 0
5時間も落ないとか狼全体に人が少ないんかな今日は特に
437 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 13:17:44.65 0
オリオン座が願いを叶えてくれたからじゃないかな
438 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 14:07:21.01 0
それは……嘘だから……
439 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 15:10:21.26 0
楽しんでるだろw
440 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 15:23:42.44 O
今日は三連休だから大量作品投下の予感
441 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 15:54:40.40 0
風邪が辛い…いよいよ明日はえりりんの誕生日だね。
地球滅亡もなかったし良かった良かった。
442 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 17:24:42.29 0
>>438 ホンマ何して…何してんねんおまっ…
ゆーたやろアカンて お前何年目や?何年間やホンマに
いや基礎の基礎やろ ゆーたやんアカンって!
え?何・・・?何やもっと大きい声で喋らんと聞こえへんねん
・・・は?なんやねんて何年間やホンマに
ちょーお前ここ座ってみ・・・ええからええから
練習してきたん?練習してきたん?お前
うんだから・・・てえ?
は?えっ何この俺が悪いみたいな空気!
えー何ちょっとっえ怖い怖い怖い
え?何?え?何で俺が悪いみたいになっとんねん
そんなことあるぅ?↑そんなことありますぅ?↑
いやどーっ考えってもっオカシイやろ!
(松本人志風ツッコミ)
443 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 17:26:00.88 0
>>434 ダンスショットつべにあがったな
個人的にれなふくが出てきたところに感動した
444 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 17:38:46.12 0
和解か!
445 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 18:41:57.79 0
和解だねw
446 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 20:30:03.81 O
また新しいストーリーが
447 :
名無しリホナンター。。。:2012/12/22(土) 21:42:48.95 0
>>282 「結構沢山の人が投票に来てましたね」
「…」
「どんな結果になるんでしょうね?」
「……」
「開票は夜の八時からでしたっけ?」
「………」
「選挙特番を見るとしたら、やっぱり(笑)池上彰さんが司会をしtおわっと。いきなり顔を寄せてきてどうしたんですか?」
「これはリゾナンターのリーダーとしての絶対命令なの」
「急に改まってどうしたんdひらりっと。だからどうして顔をそんなにちかづけるんですか?」
「りほりほ、熱を計らさせない」
「体温ですか。別になんともないですよ」
「やなのやなの。りほりほにもしものことがあったらさゆみ生きていけないの」
「変なことを言いますね。 いやっ、いつも通りといえばいつも通りですけど」
「計らせて。とにかくお熱を計らせて。りほりほの額とさゆみの額を合わせれば幸せなの」
「三十六度三分。平熱です。最近の体温計ってすぐに数字が出るんですね」
「りほりほはいつから機械の奴隷に成り下がったの?」
「はぁ?」
「肌と肌の触れ合いよりも機械の計測した数字なんかを信用するのって言ってるの」
「少なくとも道重さんよりは信用できますけど」
「いえ〜い。 リーダーへの信頼感、定価二千円の電子体温計以下〜」
「どうして急に私の体温なんか?」
「それはりほりほが急に変なことを言い出したからなの」
「変? 私そんなにおかしなこと言いまっしたっけ?」
「今日の夜八時から選挙特番とかおかしいじゃない」
448 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 21:43:50.11 0
銭闘フォーメーション
「何がおかしいんですか。 ちゃんと新聞の番組欄にだって、ほら」
「りほりほ、その新聞は六日前の新聞なの。 衆院選挙はもう終わっちゃったんだよ。 民主党が歴史的な大敗をしてしまったんだよ」
「えそれおかしい。 だって道重さんが〜」
「さゆみがどうしたっていうの?」
「道重さんが私もプロなんだから、現実の時間と作品内の時間は使い分けろとか、リゾナンターはビジネスだとか」
「変わった。 りほりほは変わってしまった。悲しいね」
「ちょ何を言い出すんですか」
「リゾナンターがビジネスですって。 リゾナンターは共鳴という絆に導かれて出会ったかけがえのない仲間なの。それをビジネスだなんて」
「どの口がそんなことを言いますか」
「神様、返してよ。 あの純粋だった頃のりほりほを返してよ」
「やめてくださいよ。 そんな言い方」
「それともりほりほだけ時間の進行が止まっている。まさか新手のスタンド使いの仕業なの?」
「わかりました! 今日は十二月二十二日の土曜日です。 これでいいんですよね!」
「ちょっと怒ったりほりほもかわいいのぅ」
「まったく。じゃあ前回からの続きですけど」
「えっ、なんのこと?」
「だからリゾナンターの皆さんの記憶を改ざんして喫茶リゾナントを出て行った新垣さんの話です。 どうしたんですかため息なんてついて」
「ふぅ〜。 りほりほ今日は何月何日なの? say」
「さっき言ったでしょう。 今日は十二月二十二日です」
「そう十二月二十二日。 つまりクリスマスイブのイブイブよ」
「今年もあと十日ですよね。 ん、mp3プレイヤーなんか取り出して私に聞けってことですか?」
「そう街中にこんな感じの歌声が溢れてるのよ」
「何々、♪メリピン メリピン クリスマスメリピン メリピン クリスマスメリピン メリピン クリスマス」
「どう世界一かわいい天使の歌声を聞いて、都会色に染まったりほりほの心も少しは癒されたんじゃなくって?」
「だから都会の色に染まったとかやめてくださいよ。 でもこの歌凄いですよね」
「やった。 まさかまさかの大絶賛」
「マイナスとマイナスを掛け合わせることでさらに大きなマイナスを生み出してますよ」
「いえ〜い。なぜかさゆみの目から涙。 違うはこれは心の汗。 さゆみ今まさに恋してる青春真っ盛りなの〜」
「道重さん、痛々しいです。 街がクリスマス気分だってことはわかりました」
「そう街はクリスマス気分。 サンタさんからのプレゼントを待ち望む子供」
「そういえば、まさどぅとかも楽しみにしてるみたいですよ」
「大切な人への贈り物を買い求め、家路を急ぐ人たち」
「見ている方も何か幸せな気分になりますよね」
「七面鳥の替りに唐揚げくんを買おうとしたけど思いとどまって、目に焼き付けた残像をご飯のおかずにするだーいし」
「ちょそれはもうクリスマスとか離れてません?」
「とにかく街は幸せ気分一杯なの。 なのに薄汚い裏切り者のことを話題にするなんて幸せ気分が飛んでっちゃう」
「何を言ってるんですか。 新垣さんは大切な仲間でしょう。 共鳴の原点である九人のリゾナンターの一人じゃないですか」
「まあ一応そういうことになってはいるけど」
「一応とかじゃないでしょう。 リゾナントを去った新垣さんをみなさんがどうやって取り戻したのか、聞きたいなあ、ああ聞きたい」
「は〜。 まあさゆみのりほりほがそんなに言うんだったら続けてもいいけど…だけどガキさんてちょっと調子乗ってたとか思うところもあったりして」
「何が調子乗ってるんですか」
「だって今はもう見れなくなったけど初代まとめページのリゾナンター個人の分類ではガキさんの作品が一番多かったんだよ。 薄汚いスパイ野郎のくせに」
「そそそれはですね」
「さゆみよりも多いのはまあ許せる。 でも愛ちゃんよりも多いなんて信じられない。 銀貨三十枚で私たちを売ったユダのくせして」
「ユダとかやめましょうよ。それに新垣さんのことを描いた作品が多いのは、新垣さんのせいじゃないと思います」
「何ですって」
「ダークネスとリゾナンターの間で板挟みにあって苦しまれた新垣さんの姿に心惹かれた作者さんが大勢いたからだと思います」
「それはそうだけど…まあでも自分の立場をわきまえてちょっとは自重すべきなんじゃないかなあ」
「新垣さんのことを責めるのはやめましょうよ。 もう済んだことなんですから」
「悲惨だったのは小春…ちゃんよ」
「今微妙に間が空きませんでしたか。吐き捨てるように呼び捨てようとしてませんでした?」
「気のせいだから。 でも小春ちゃんとかほんと少なかったんだから。 愛佳ちゃんに憎まれ口を叩くキャラがはまったせいでホント作品の数少なかったんだから」
「作品の分類とかいいじゃないですか。 仲間が揃ってこそのリゾナンターなんですから」
「ほんと小春ちゃん一時期溜息ばっかり吐いてたんだから。 は〜裏切って人気出るんだったら小春もダークネスに行ってみようかなって」
「そんなことありませんよ〜」
「そんな不満の積み重ねが
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/317.htmlこんな悲劇の原因となったのよ」
「ここれはあくまで起こるかもしれない未来の可能性の一つですから。こんな悲劇を起こさないよう私たち新たなリゾナンターが頑張りますから」
「みっつぃいい子だったのにね」
「そんな縁起でもないことは言わないでください。 光井さんはSATOYSAMAで暮らしながら情報分析をしてくれてるでしょう」
「小春はまだ高慢キャラっていう原因があるから救われてる部分もあるけどもっと悲惨だったのはジュンジュンよ」
「ちょもうそろそろ本題に入りませんか。 確か光井さんがもしもの時に備えて新垣さんの記録を残してたんですよね」
「ジュンジュンいい子なのに五六本しか作品が無かったんだから。 かわいそうだから髪型とかジュンジュンに譲ってあげたの」
「道重さんは優しいですよね。 ところがその記録を高橋さんをはじめとするリゾナンターの皆さんは信じなかったんですよね」
「りほりほは愛ちゃんやさゆみのことをひどいて言うけど、だって仕方なかったのよ」
「その時皆さんの精神の中には新垣さんは存在しなかったんですよね」
「そう。他ならぬガキさん自身が消していったんだから」
「でも光井さんの残していた記録が信用されなかったんなら本当にどうして新垣さんのことを思い出して救出できたんですか」
「愛佳ちゃんの残していた記憶は全面的に信用されはしなかったけど、それでも何らかの違和感はみんなに残したのよね」
「ようやくですか」
「うん。まあ何かがおかしいということにはなったの。 ただ愛ちゃんも愛佳も言い合って興奮してる状態だったから冷却時間を少し置こうということになって」
「どうせまた二週間ぐらい放ったらかしにしたんでしょう」
「その日の夜にリゾナンター結集ということになって」
「流石に皆さんも気がつかれたんですよね。大切な存在がいないということに」
「ジュンジュンたちがバイトしてる中華料理屋で冷凍もののカニを貰ったっていうから急遽集まろうということになって」
「新垣さんのことはついでですか?」
「愛ちゃんと愛佳ちゃんの間が少しおかしい雰囲気になってたからそれを修復するにはカニ鍋がいいかなって。ちょっと季節外れではあったけど」
「だ〜か〜ら〜新垣さんのことは?」
「カニを食べる時ってみんな余計なこと言わずに黙々と食べるじゃない。 そうやってるうちに何となくこじれた関係もいい感じになっていくっていうか」
「高橋さんと光井さんの間に流れる微妙な空気よりももっと大事なことがあることになぜ気づかないんです」
「期待して集まったらカニがたったの一杯分しかなくて」
「…たくぅ。 でも一杯じゃ黙々と食べてる暇もありませんね」
「うん、まあそうなんだけどでもカニを頂く頃にはもういつもみたいないい感じになってきて」
「そのいい感じの中に新垣さんはいませんけどね」
「足を一本ずつ分け合うことになって、みんな?となったのよね」
「えまさか」
「そう誰一人欠けることなくカニの足にありつけることなんてそれまで無かったの」
「九人でカニ一杯を分け合うというのもどうだという気もしますが」
「うん、でね愛ちゃんが思い出したのよ。 そういえばちょっと前に誰かにカニを買い足してこいって言われたことがあるって」
「ももしやつ 『the Resonanter i914』
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/pages/36.htmlのラスト」
「そうなのよ。欠けていた最後のピースがついに埋まったの」
「最後のピースっていうより全体が欠けていた気もしますけど。 それにしても新垣さんの存在感ってカニ一杯分…」
「後は話が早かったわ。愛佳の残していた記録に小春の念写、愛ちゃんの精神感応を組み合わせてガキさんの記憶を取り戻したの」
「まあ引っかかるところもありますけど、皆さんが新垣さんの記憶を取り戻すことができたということなので一安心です」
「そういくつもの色が重なり合って出来た色がリゾナンターの色なの」
「その後海上の監獄へ新垣さんを救出しに行ってめでたしめでたしってことですね。よかったよかっいきなり腕を掴まないでくださいよ」
「でもそうはならなかった」
「ちょその言い回しやめてくださいよ」
「確かにガキさんに関する記憶は取り戻したわよ」
「取り戻したっていうのとは違う気がしますけど、皆さんの心の中に新垣さんの存在が復活したことは間違いありません」
「ただちに囚われの新垣里沙救出ミッションがスタートすればそれはとても美しいことだと思うの」
「いやあ共鳴って素晴らしいものですね」
「でもそうはならなかったそうはならなかったのよ」
「なぜですか?」
「考えて欲しいの。ガキさんはみんなのことを裏切っていたんだよ」
「そそれはそうですけど」
「仲間を裏切っていたスパイが行方をくらましたからといって助けに行くとか迎えに行くとかちゃんちゃらおかしいと思うの」
「いやっそこは助けに行きましょうよ。っていうか結局は助けに行ったんでしょう」
「とりあえずその日はカニ鍋の締めの雑炊を食べながら欠席裁判よ」
「何でそういうことになるかなあ」
「私たちが敵に襲われた時、すぐガキさんが駆けつけてきてくれたけど、あれはガキさんが手引きしてたんだろうとか」
「うわっ、きつい」
「そういえばよくリゾナントを出て電話してたけどあれも組織に報告してたんだろうとか」
「でも新垣さんだってきっと辛かったと思います」
「リゾナントの売上がたまに赤字になったのも、リゾナンターの資金を枯渇させる作戦だったに違いないとか」
「それは高橋さんにも問題はあったんじゃないんですか。 お店の常連さんに塩の塊をぶつけたとか」
「トイレットペーパーが切れてたことがあるのも、リゾナンターをトイレに閉じ込める陰謀だったんだろうなって意見もあったの」
「それはどう考えても田中さんが補充しないからじゃないですか」
「ジュンジュンやリンリンのピザが降りなかったのもガキさんが裏で手を回してたせいに違いないってことになって」
「だから高橋さんが最初の頃のテンプレでビザが欲しくないかって言ってって持ってなかったんですか!」
「まあ未だかつてないぐらい会話が弾む弾む」
「いやっ。皆さんの気持ちもわからなくはないですけど」
「そうでしょ。 だってガキさんがさゆみたちのことを裏切ったんだからしょうがないでしょ」
「でも…」
「実際愛佳ちゃんやさゆみは大怪我をしたんだからね。 ガキさんのせいで」
「でもそんな怒りや憎しみを乗り越えて、新垣さんを助けに行ったんだから共鳴っていいもんですね(棒)」
「で愛佳ちゃんがぽつりと言ったの。 どうします新垣さんのことをって」
「ダークネスによって大怪我を負わされた光井さんが言うことだから重みがありますよね」
「そうなの。 でみんな思い思いに意見を言ってまとまらないから、じゃあ投票で決めようっていうことになって」
「あまりにひどい話なので忘れてましたけど、ここで投票ですか」
「そう。 ガキさんのことを助けに行くか、それとも放っておくかみんなで投票しようっていうことになって」
「ものすごく重い投票ですけど、でも新垣さんを助けにいくということになったんですよね」
「そうなるまでには色々あったけど詳しいことは」
「はっまさか」
「股の機械に〜。 それと明日は絵里の誕生日だからリホナントはしないの」
「リホナントがスレを汚してるという自覚はあるんでsどうしたんですか? 急にお尻なんか押さえて」
「ひどいのりほりほ。 さゆみ痔核なんてないよ」
「最後の最後でサイテーです」
「ガキさんの話の続きはクリスマスの後で。 だってあんな裏切り者の話題でせっかくの浮かれ気分を台無しにしたくないの」
「もう許してあげてください」
455 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 21:51:46.74 0
456 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 21:54:20.05 0
才能に嫉妬する
457 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 22:00:43.62 0
保全と言いながら肝心なときにスレを落としてしまうリホナンター
458 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 23:03:45.89 T
鞘師さん、お疲れ様です
つ【リホビタンD】
459 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 23:22:14.90 0
さゆの痔核ハアハア
460 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 23:27:57.26 0
お休み
461 :
名無し募集中。。。:2012/12/22(土) 23:59:30.36 0
>>448 某スレのこんちくわ大明神みたいな挟み方だなw
462 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 02:07:49.81 0
静かな夜
463 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 04:36:08.50 O
なかなか寝れな〜んと
464 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 04:44:27.89 0
良い子は寝ないとダメだぞw
465 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 05:33:44.49 O
おはナント
466 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 08:02:51.09 0
おっぱよん
467 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 08:59:44.56 0
468 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 09:55:59.08 0
ももしやつ
なぜかジワジワくるw
469 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 11:47:18.71 O
ひる
470 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 13:26:57.38 O
コーヒーブレイク中から挙げ♪
471 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 14:20:17.93 0
えりりん誕生日おめでとう
472 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 14:35:58.43 0
何か書くかなって思ったら外出しないといけなくなった…。
誰かあと頼むよ。
473 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 14:41:33.75 0
ノハ*゚ ゥ ゚)<だが断るっ!
474 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 16:49:45.02 O
あぶあぶ
475 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 17:26:39.88 0
断るのかよw
476 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 18:32:08.86 O
从*` ヮ´) <だが頼むし
477 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 19:07:17.10 O
リホナンターは保全と初心者向けの作品ガイドも兼ねてて便利だなあ
478 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 19:12:06.70 0
479 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 20:03:19.30 0
したらばキテター!
レベル低くて代理投稿できなさそうなのでホゼナンター諸君よろしくw
480 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 21:23:33.99 O
えりりん生誕あげ
481 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 21:36:23.79 0
482 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 21:46:06.75 0
吸血鬼えりりんw
483 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:36:47.40 0
吸ってるな
484 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:38:07.49 O
日頃ねむいねむい言ってたのは夜行性だからかw
485 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:42:48.05 0
>>388-392 続きです
「あのさあ。そんなデータとかどうでもいいんだけど」
一撃で葬ったと信じていた相手が、ぴんぴんしていることに憮然としながら、大柄な女性が厚めの唇を尖らせる。その腕は先ほどと違い、常
識の範疇の大きさになっている。
目の錯覚か。それとも。
能力者の中には自らの肉体を変化させることができるものがいるという。だとしたら少々厄介だ。まるでどこかの海賊漫画の主人公みたいや
ん、とれいなは心の中で吐き捨てた。
とにかくあの太いのにノープランで突っ込むのは危険。
そう判断したれいなは攻撃の矛先を、ぽわんとした平和ボケしてそうな女性へと向ける。高速移動から相手の懐に飛び込み、その場で跳躍
しながらのアッパーカット。
れいなの拳が空を切る。
しかも相手はまったく避けた風もない。目測を誤ったか。176cmの相手を殴ろうとしたつもりが、まるで180cmオーバーの相手を殴ろう
としたかのような手ごたえのなさ。
無防備になったれいなと、女性の目が合う。
486 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:43:23.01 0
「じゃあ、反撃するね」
「!!」
れいなの体が浮き上がったかと思うと、急速に床に叩きつけられた。
今のは…重力操作!?
受身を取りダメージを最小限に抑えたれいなに、さらに巨大な足が踏みつけようとしてくる。見上げるような大きな足の裏、そんなもので
踏まれたらただでは済まない。
寸前で、身をかわして攻撃を避ける。踏まれた床が、大きく破壊された。
どうも様子が変だ。相手のペースがいまいち掴みきれない。
そんなれいなの様子を読み取ったのか、色黒の女性ががっかりしたように、
「あんた本当にリゾナンター最強? ちぃが昔聞いた話じゃリゾナンターってもっと強いはずだったんだけど」
と漏らす。
これにはれいなの闘争心に火が点かないはずがない。
「言うやん」
「だって楽勝そうだから」
「あんたたち如きが?」
侮蔑の表情を浮かべる色黒の女性に、れいなは挑発の笑みを返す。
次の瞬間にはれいなは標的に向ってまっすぐ走り出していた。
487 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:43:57.06 0
こういう時、愛佳やったら的確に今の状況を把握して対策を出すっちゃろうね。でもれいなは頭悪いけん、単純に考えるしかなかと。
出された能力は二つ。机を破壊した巨大な腕。それと重力操作能力(グラビティレーション)。
目の前の三人は太いのとノッポが前に出て、色黒が後ろに下がってる。つまり出ていない三つ目の能力は、後方支援。
なら、この妙な違和感のもとはそこにある。
れいなが色黒の女性に飛び掛ると同時に、太目の女性が背後から拳を繰り出す。しかし突進する体には届かず、纏わりつこうとする重力を
もすり抜けられる。れいなの体が翻り、背後から標的の首に腕を回した。
「ぐえっ?!」
「ちぃ!!」
慌てふためく仲間の二人。
本気の、しかも狙いを定めた高速の動きについていけなかったのだ。
もう相手の手足は巨大化しない。その破壊力が本物だとしても、もう漫画のような巨大化はできないだろうとれいなは踏んでいた。そして
その推測は、正しかった。
488 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:44:45.95 0
「一気に形勢逆転っちゃね」
重力操作能力の性質上、今のれいなを的にかければ仲間を巻き込むことになる。
そして。
れいなが今人質にしている色黒の女性の保有能力は、幻視(ハルシネーション)。精神干渉能力を視覚のみに特化した能力だが、本体を掴
まれていては自らも幻覚に取り込まれてしまう。もちろんれいなはこのことを知らないのだが、さすがは戦闘のプロの感覚の成せる業か。
「…振り出しに戻っただけじゃん」
「しかもあんたとまぁたちは、3対1。あんたのほうが不利だよ」
口々にそんなことを言う二人。
1人を犠牲にしてでも、その隙に相手を確実に討つ。そんな決意の読み取れる言葉。
「さっきの動きを見て、まだわからんとかいな。あんたらとれいなじゃ、格が違う」
「なっ…!!」
相手が言葉を発するより早く、れいなは攻撃に行動を移す。
人質に取っていた女性を、前方に蹴り倒す。と同時に残りの二人の片割れの懐に潜り込んだ。
長身の女性の足元に潜り込みながらの、電光石火の足払い。不意を突かれた女性はバランスを崩さざるを得ない。態勢が低くなったところ
に、畳み掛けるようなローキックが襲う。
489 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:45:19.54 0
「危ない熊井ちゃん!!」
咄嗟にもう一人が、れいなの前に躍り出た。
先ほど拳を交えた時点で相手の能力のことはだいたいわかってる。肉体硬化とか。
体の巨大化は幻術によるものとしても、あの破壊力は本物。その力を今度は防御に集中させるつもりか。
しかしそう理解していながらも、攻撃を中断しようとしない。
蹴りを弾かれてしまえば、今度はれいなに隙ができてしまう。
巨体の女性はそれを狙っていた。
しかしそれが誤りだったことに気づいたのは、れいなの鞭のようにしなる蹴りを両手で受け止めた時だった。凄まじい衝撃が彼女の全身を
駆け抜け、勢いのままに後方へ吹き飛ばされた。もちろん、背後にいた長身の女性を巻き込みながら。ついでに言うと、最初に倒したバカ
社長は巨体の下敷きになった。
れいなは一般的な女性の平均からすると、だいぶ小柄な部類に属する。
となると、どうしても拳や蹴りが軽くなりがちである。それを補うのが、能力増幅による攻撃の高速化。柔軟性を最大限に生かした高速の
蹴りはさながら鞭やフレイルのごとく、身を固めた敵の内部に衝撃を与えるのだ。
圧倒的。
幻術使いの女性を蹴り飛ばしてから態勢を整えるまでの間に、残りの二人を打ち倒してしまう。
かつてのリゾナンターにおいてリーダーの高橋愛と双肩を並べ、今なお随一の実力を有しているれいなに初めて刺客の三人は恐ろしさを感
じた。
490 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:45:58.34 0
「あんたらみたいなひよっこ、話にならん」
れいなが一歩、詰め寄る。
降伏か、抵抗か。どの道逃がすつもりは無い。ダークネス、その言葉を相手が口にした時から彼女の気持ちは一つに固まっていた。
こいつらから、ダークネスの居場所を聞き出す。
喫茶リゾナントを襲撃した、「銀翼の天使」と名乗る女性。
彼女によってリゾナンターたちは計り知れない大打撃を蒙った。
あるものは能力を失い、あるものはダークネスと渡り合うための実力を身に付けるために、そしてあるものは、警察上層部から引き抜かれ
て。喫茶リゾナントを去っていった。
「さすがはリゾナンター最強の能力者。うちらじゃ歯が立たないってことか。悔しいけど」
すっと立ち上がったのは、ダメージの一番少なそうな色黒の女性だった。
次いで、巨体の女性の下敷きになった長身の女性が立ち上がった。巨体の女性はれいなの蹴りの衝撃がまだ残っているのか、横たわりなが
られいなのほうを睨んでいる。
491 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:46:36.82 0
「まあいいや。最初からここで倒せるとは思ってなかったし」
「あんたは、『七房陣』で葬ってあげる」
「えーと。あれ使うの?あれ使うの初めてじゃなかったっけ?」
「…うん。使うことになってるから。とにかく。田中れいな、あんたとは今日はここでお別れ」
それだけ言うと、三人の姿がすうっと掻き消えた。
社長のオフィスデスクがあった場所の後ろの壁に、大きく穴が空いている。
「あ、やられた!!」
れいなは三人の中に幻視能力者がいることをすっかり忘れていた。
穴から外を見るも時既に遅し。重力操作を駆使して三人はすでに地上へ降り、逃走していた。
悔しがっていてももう追いつけないのだから仕方ない。
相手はご丁寧にもう一度襲撃するとの予告を出した。ならばその時に決着をつけるまで。
「でも、れいなが襲われたということは…」
刺客があの三人だけとは限らない。
ダークネスが指示を出しているとしたら、多分「もう一人」にも刺客を差し向けるはず。
ま、さゆなら大丈夫やろ。
そこには最早二人きりになってしまったかつてのリゾナンターに寄せる、信頼があった。
492 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:48:01.77 0
>>485-491 投稿終了。
お手すきの時に代理投稿よろしくお願いします。
---------------------------------
以上代理投下終了
もう1作品の方はだれか別の方お願いします
493 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 22:58:11.42 0
>>492 乙おつ
どこかユーモラスなんだけどテンポ良かった
さゆの方にはももちが行ったのかな
494 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:02:52.79 0
誰か頼むお
495 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:04:50.32 T
読みきり短編です
お見苦しい点もあるかと思いますがご了承ください
朝から冷たい雨が降りつづいていた。
恵みの雨とはよく言ったものだが、今日は傷口が傷むため、あまり好きではない。
自分のことは「晴れ女」だと自負しているのに、どうしてこういう日に限って雨なのだろうとぼんやり思う。
気温が下がり、吐く息も白くなる。傘を持つ手がかじかむが、大股でそこへと歩く。
「寒すぎっ……」
そうして愚痴を吐いてみたが、だれも応える相手はいない。ひとりなのだから、当然と言えば当然の結果なのだけれど。
ただし、ひとりなのか、一人なのか、独りなのか、分からないけれど。
ああ、なんだかバカバカしい。今日はせっかくの誕生日だというのに、どうしてこんな気分になるのだろう。
いや、誕生日だからこそ、こんな気持ちを携えるのだろうか。
本日12月23は日本国の象徴である天皇の誕生日だった。
正直、今上天皇には会ったことも話したことも、まして見たこともないから、その存在の大きさとか偉大さなんて分からない。
とはいえ蔑にする気もないし、彼の存在自体は、なんとなく、日本という国を存続させるうえで必要なものなのだろうなとは理解している。
まあ国政も天皇の継承にも興味はないし、右翼でも左翼でもない自分が語れることなんて、これくらいしかないのだけれど。
さっきからなにを考えているのだろう。
こんなことを心に描きながらこんな場所に辿り着くつもりはなかったのだが。これもまた、「今日」という日がそうさせるのだろうか。
496 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:05:07.60 T
そのとき、ぼたっと傘に雨粒が落ちてきた。
いままでとは少し違った音と感触に眉を潜めて顔を上げると、その意味に気付いた。
雨はとうに霙へと形を変えていた。霙というべきか、もはや氷雨という方が正しいのかもしれない。
思わず傘から手を伸ばしてみた。氷雨は綺麗に手の平に舞い降りて、溶けた。
「つめたっ…」
雨は夜更け過ぎに雪へと変わる。なんて名曲が世間では流行っている。
現実は、それほどお洒落ではないけれど、こんな誕生日も悪くないかと思いながら丘を登った。
頭を垂れた草をじゃくっと踏みしめ、痛む膝を押さえて一歩、また一歩と頂上へと近づく。
寒いせいか、傷が痛むせいか、吐息が短くなり、間隔を空けずに白く世界を染めていく。
だが、歩みを止めることはなく、一気に丘の頂上まで登りきった。
「はぁ……」
膝を押さえ、息を整える。やっぱり動くにはまだ早すぎただろうかなんて苦笑しながらゆっくりと体を起こし、丘から街を見渡した。
「約束の場所」なんてカッコ良く言い切ってしまうのは照れ臭いけど、それは嘘ではない。
梅雨晴れのあの日、隣町までも見渡せるこの丘の上で3人は祈った。ただ優しい想いを届けようと、静かに祈った。
それが、3人が交わした最初の約束だった―――
497 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:05:24.65 T
そっと目を閉じる。心に何人もの笑顔と、涙が浮かんだ。
濡れて体が冷えてしまうことも厭わずに、傘を投げ捨てて両手を広げた。
氷雨が頭に、顔に、肩に、脚に、そして心に染み込んでいく。
叩かれているような、傷付けられているような、そんな感覚を残しながら頬を伝う氷雨は、何処か心地良かった。
もっと、もっと、もっと殴ってほしい。それで世界が崩壊を止めるのならば、希望の光が現れるのであれば、いくらでも甘んじたい。
まだ、まだこのままで、終わりたくない。この牙を、折りたくはなかった。
―――だいじょうぶだよ
瞬間、そんな声が聞こえてた。優しくて甘くて、なにもかもを赦してくれるようなその声に目を開ける。
相変わらず雨は降りつづき、やむ気配すら見せない。冬の雨は長引きそうだとぼんやり思った。
だが、雨が一瞬だけ途絶えた。止んだのではない、自分の周囲半径数メートルの空間でだけ、消滅したのだ。
ああ、これは彼女が近くにいるのだなと察し、ゆっくりと振り返った。果たしてそこに、彼女は立っていた。
「田中さん―――」
「……なんで、此処が分かったと?」
名を呼ばれた直後、なにか聞かれる前に先に訊ねた。
彼女は困ったように頭を掻いたあと、傘を閉じた。雨が消滅しているために、濡れることはない。だが、それも長く続く保証はない。
「フクちゃんから聞きました。此処に居るんじゃないかなって」
「なんでフクちゃんが…?」
「フクちゃんは、亀井さんのこと、たくさん、道重さんから聞いてましたから」
498 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:05:54.25 T
ああ、なるほどねと納得した。聖は絵里のことを尊敬しているため、さゆみから色々と情報を仕入れているのだろう。
ある意味でそれは過剰な敬愛かもしれないが、それもまあ悪くはないかな、なんて思ってしまう。
「風邪、引きますよ?」
「鞘師にしては上手く操れとーっちゃない?雨、ちゃんと避けられとーやん」
彼女―――鞘師里保の言葉に応えることなく、能力のことを持ち出した。
里保の有した能力―――“水限定念動力(アクアキネシス)”のおかげで、自分たちの周囲数メートルから雨を除外している。
不器用で不自然に曲がった雨であるが、リゾナンター加入2年目の彼女にしては充分な能力の作用だ。
「傷だって塞がってないじゃないですか。早く戻りましょう」
「アハッ。気付いとったっちゃ」
「昨日の今日ですよ。いくら“治癒能力(ヒーリング)”や“能力複写(リプロデュスエディション)”で回復させたとはいえ、無茶しすぎです」
ごもっともな指摘をする里保に肩を竦めた。
昨日12月22日、ダークネスからの急襲を受け、リゾナンターはその大半が大怪我を負った。
先鋒に立ったれいなもまた、当然のように傷を受け、特に脚の骨はぐちゃぐちゃに砕けていた。
さゆみや聖の能力のおかげで致命傷は免れたものの、本来ならば立つことすらままならないはずだった。
「鞘師も、結構痛そうやけど?」
「私のことはどうでも良いんです。いまは田中さんの方が心配です」
「血、滲んどぉけど?」
れいなの言葉に里保は眉を顰め頭部に巻いた包帯に手をかけた。
額から微かに血が滲んでいることを確認したが、巻き直すことはせずに一歩れいなへと近づいた。
れいなもまたそれを拒否することはなく、ふたりは並んで街を見下ろした。クリスマス前日、浮足立った人々の笑顔が所々に見える。
499 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:06:09.79 T
「……すみませんでした」
里保は唐突にそう言葉を吐いた。
なにに対する謝罪なのかが分からずに眉を顰めると、里保は苦々しく「昨日…」と言葉を吐く。
「役に立てないどころか、足手まといになって…」
「別に鞘師だけのせいやないやろ。それを言うなら、れなもさゆも総崩れやったし」
「それと……此処に、来てしまって」
ふたつ目に紡がれた言葉にれいなは返す言葉を失くした。
クスッと笑って肩を竦め、「能力、閉じて良かよ」と呟いた。だが、放った傘を持ち直すことはしなかった。
とはいえ傷ついた体で能力を開放するにはもう限界だった里保は、素直にそのチカラを納めた。
消滅していた雨は息を吹き返した。ぼたぼたとれいなと、そして里保の上に降り続ける。
「さゆはどうしとった?」
「亀井さんの傍にいました。今日は誕生日だからって……田中さんは傍に居なくて良いんですか?」
「別にれながおっても、絵里が目覚めるわけやないし」
そうして自嘲気味に笑ったが、里保はなにも返さなかった。ただ黙って、れいなの瞳を真っ直ぐに見つめている。
その眼差しが、冬なのに熱くて、困ったように肩を竦めて逃げた。こうして逃げつづけることが、成長してない証拠なんだろうなと自覚する。
里保は黙って投げ捨てられたれいなの傘を拾い、れいなに渡す。が、彼女は首を振って受け取らなかった。
500 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:06:25.20 T
手持無沙汰になった里保は、それをどうしようか逡巡し、ひょいと勢いよく放り投げた。
放物線を描いて空に舞い上がった傘をぼんやりと目で追っていると、里保の姿が視界から消えた。
唐突な出来事に眉を顰めるが、背後にその気配を感じ、慌てて振り返る。
里保は手にしていた傘を鋭く突き出す。れいなも間一髪でそれを避け、がら空きになった腹部に拳を突き出す。
「――――――」
雨の音と沈黙が残る。
拳は腹部を捉えることはなく、その手前で止まった。
「此処で闘いたくはないっちゃけど……」
その言葉を聞いた里保はもう一度改めてれいなを見つめた。
今度は彼女も、その瞳から逃げようとはせずに、黙って里保を見つめ返した。
里保は目を伏せて頷き、れいなから距離を取った。沈黙の音が支配する中、深く息を吐く。白の吐息が宙に浮かんだ。
里保は傘を差し、れいなにひょいと翳した。それを避けるほどの力は、れいなには残っていなかった。ひとつの傘に小さなふたりはすっぽり収まる。
もういちど息を吐いたあと、囁くほどの小声で、里保は云った。
「私にはまだ、想いを届けるほどの強さはありません」
「うん」
「でも、でも、だから、大切なものを護るくらいの強さは、身につけます」
静かな、とても静かな闘志だった。
氷雨に濡れたコートの袖口から見える包帯には、真っ赤に血が滲んでいる。痛々しいが、それはさながら、彼女の意志にも見えた。
れいなも同じように、膝に巻いた包帯は血をたっぷり吸い、もはやその用途を成していない。
それでもまだ、ふたりはこの場所に立っている。
501 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:06:41.16 T
「だから、田中さん、信じて下さい―――」
そのとき、冬の風が静かに吹いた。前髪を揺らして何処かに走り去った風は、どんな想いを携えているのだろう。
凍えるような今日、彼女は生まれた。宇宙の片隅のちっぽけなこの星のちっぽけな街で、その産声を上げた。
生まれながら病を抱えながらも、闘いという日々に巻き込まれ、それでも彼女はシアワセを祈った。
大切な仲間。かけがえのない大切な人。
さゆみとともに、この場所で3人は祈った。ただ静かな夜と輝く朝を迎えられるように、世界中にその想いを届けられるように。
「弱気な田中さんは、似合いませんよ」
「余計なお世話っちゃ」
里保の軽口にれいなは濡れた前髪をかき上げた。
「すみません。特別な場所だって分かってたのに」
「いや、良かよ。なんか、鞘師らしいやり方やったけん」
そうしてれいなは肩を竦めて笑った。自嘲的ではない笑みは、どこか子どもっぽさを残していて里保もまたホッとする。
弱くて、情けなくて、闇に怯えて斃れそうになったとき、脚はすでに此処に向いていた。今日が彼女の誕生日だから、という理由もあったけれど。
此処に来れば、過去を思い出して、その約束に奮い立つ気がするから。
だけど今日はそれだけじゃなかった。生意気な後輩による荒療治は、意外と功を奏したようだ。
ムチャクチャで、後先考えているのか思慮深いのか未だに掴めない里保のやり方も、嫌いじゃない。
「帰りましょう。みんな心配してます」
里保はそうして笑い、「完全に傷口開いちゃいましたね」と自分の頭部を押さえた。
そんな彼女を見ながら、随分と無茶なことをする後輩だと改めて思った。
いくられいなを奮起させるためとはいえ、昨日あれ程の襲撃を受け、全身の骨が砕けかかったというのに、里保はれいなに食って掛かってきた。
此処までその脚で歩き、能力までも開放し、殴り飛ばされることも厭わずに。
502 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:06:58.08 T
れいなはふと、思った。
もしかしたら、そうなのかもしれない。
「鞘師」
静かに、その名前を呼んだ。
里保はきょとんとして振り返る。
その目は先ほどとはまるで違い、小動物のように可愛く思った。
「信じとーよ、さゆも、絵里も。そして、鞘師のことも」
あの3人で交わした最初の約束。
それが果たして叶えられるのか、想いを届けるほどの強さがあるのか、れいなには分からなかった。そんな自信もなかった。
昨日の敵襲、崩壊しつつあったリゾナント、あの頃の仲間はもう、さゆみしかいない。そんな状態で、なにを信じていれば良いのだと。
だけど、だけど、どうしてか、今日は信じたくなった。
その牙は決して折れることはない。
たとえこの骨が砕かれても、此処にれいながいる限り、その信念を受け継いだ共鳴者たちがいる限り、想いは途絶えずに繋がっていく。
「はい」
深く、深く、その言葉を噛みしめるように里保は頷いた。
その笑顔を見て、きっと約束は終わらないのだと、れいなは確信した。
夜は静かに更けていく。
いつの間にか降り続いていた氷雨はついに雪へと変わり、街を白く染めていった。
503 :
名無し募集中。。。:2012/12/23(日) 23:07:19.12 T
以上「約束の場所」
絵里生誕に合わせて書いたのに暗くなって申し訳ないm(__)m
気付いた方はお手数ですが代理投下宜しくお願い致します
転載完了
504 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:15:43.00 0
何か心に染みてくる話だわ
505 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:21:58.90 0
「愛ちゃん、こっちの飾り付けは大体終わったよ」
「…おおガキさん、ありがとうやよー」
「そっちは大丈夫?料理まだなら手伝おうか」
「あぁ助かる。…それよりガキさん…ちょっと話があるんやけど…」
「何々、そんな深刻な顔して。カメの誕生日会するのに何か問題でも発生した?」
「…違うやよ」
「わかった、シリアスな作品が続いたからやりにくくなったんでしょう。大丈夫よ、ダークネスの襲撃なんて受けてないから」
「ガキさん、あーしの目を見てくれ」
「え?何、何よ。どうしたの急に」
「…ガキさん、正直に言ってくれ、ガキさんは裏切り者なんか…?」
「……は?」
「…だってさゆがさっき、ガキさんは薄汚いスパイ野郎だって…。皆の記憶を改ざんして喫茶リゾナントを飛び出した裏切り者だって…。
だから近づくなって言われて…」
「はっ!?え、ちょっ何それ!?何その昨日の
>>450!あのね、私はそんな悪い奴じゃないから、それ全部さゆみんのデタラメだから!」
「本当に…?」
「ちょっと何泣き顔になってんのよ。本当に決まってるでしょう!さゆみんめええ、許せん!」
「よかったやよーガキさん。やっぱりガキさんはあーしらの仲間やったんやね。……ガキさん?」
「…ちょっとよく読めば何よこれ、私の事を助けに行くか助けに行かないか投票で決めてるじゃない!!私の命が紙切れ一枚に委ねられとるんかい!
何?「折角の浮かれ気分をあんな裏切り者の話題で台無しにしたくない」だぁ!?冗談じゃないわよ!許せん、許せんぞ道重さゆみ!!」
「が、ガキさん…ちょっと落ち着いて…」
「…アンタは」
「…え?」
「アンタはどっちに投票したのよ!?「私を助けに行く」か「放っておく」か…どっちよ、どっちなのよ!?」
「い、いや…勿論あーしは「助けに行く」方を選んだやよ」
「本当でしょうね?」
「う、うん…だからそんなに鼻息を荒くせんでも…それより料理の方を…」
「…あぁ、それもそうね」
506 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:23:17.63 0
……
「ガキさん、それともう一つ…あぁ、やりながらでええんやけど」
「何々、まだ何かあるの?やっぱり誕生日会をやるのに不具合があるんじゃないの?」
「投稿が遅れすぎて日にちを跨いでしまった事は内緒やよ…。
いや、直接は関係ないんやけど…実は赤字続きでリゾナントが潰れてしまいそうなんよぉ」
「ええええー!!?ちょっ、そんなにヤバい状況だったの!?」
「だから本当はこんな事やってる場合やないんよぉ。
というか明日は明日でクリスマスパーティやろ?本当は両方まとめてするべきなんやけどそうすると絵里怒るやろお」
「あーそうねぇ。もぉ全く、経営が下手だからそうなるのよ」
「んー…もうこうなったら株で取り返すしかないやよ」
「ぶっ、愛ちゃんそれ本気で言ってんの?無理無理。止めときな、喫茶店のやりくりも出来ない様なすっとこどっこいが株なんてできっこないから」
「大丈夫やよ、愛佳に頼めば」
「いやいやみっつぃでも絶対無理だから。一瞬で元手失っちゃうんだから止めときな」
「何言っとるんやガキさん、予知で株の動きを読めば一瞬で大金持ちやざ」
「ちょっとアンタみっつぃの能力をなんて事に使おうとしてんのよ」
「それかリンリンに頼もうかの。刃千吏はそうとうな資産を持っとるらしいし。喫茶店の運営資金位チョロイもんやろ」
「駄目駄目、そんなの絶対ダーメ!」
「じゃあどうすればいいんやよ…」
「愛ちゃん、さゆみに任せてほしいの!」
「おいいいい!馬鹿さゆ!道重さゆみ!よくもまあ堂々と姿を現せたわね!よくもまぁ裏切り者のレッテルを貼っ付けてくれたわね!
覚悟は出来てんでしょうね!?」
「まぁまぁ落ち着いて欲しいの。あの話はちゃんと最後は綺麗にまとまるようになってるの。きっと。だから心配するななの。
ほら、そんなに怒るとまた胃の調子がおかしくなってガキさんのケモノが暴れ出してしまうの」
「…カッチーン」
「さゆ、聞いとったんか。さゆに心配掛けたくなかったんだがの」
507 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:25:01.45 0
「何言ってるの。さゆみと愛ちゃんは一心同体なの。愛ちゃんの悩みはさゆみの悩みなの。さゆみに全部任せなさいなの」
「ほお、何か考えがあるんか」
「これらを見て欲しいなの。さゆみがメンバーを盗さ…隠し撮りした生写真の一部なの」
「コラアア!!言い直しても同じだから!!さゆみんアンタ性懲りも無く何してんのよ!!」
「い、いやぁ、さゆ、こんなの撮っとったんか。は、恥ずかしいやよ…」
「際どい角度を撮る事によって初めて写真に価値が生まれるの。見えるか見えないかのギリギリのラインを追求する事がさゆみの生き甲斐なの。
これを週刊誌に付きだせば報酬で一気に大金持ちなの。本当は身を切られるより辛いけど…愛ちゃんの為にさゆみ、覚悟を決めるなの」
「なのなのなのなのウルサイわねぇ。覚悟だぁ?どうせ控え取ってある癖に!」
「さゆ…あーしの為に…」
「気にすること無いの、愛ちゃん。お礼は一緒にお風呂に入ってくれるだけでいいの」
「駄目駄目、絶対駄目だからねこんなの!…てか何よこれ!愛ちゃんとリンリンばっかじゃない!私にいたっては一枚もないじゃない!」
「やっぱり若くて生きのいい女の子が最高なの」
「…ほう。成程」
「…あ、あれ、もうこんな時間!じゃ、じゃあそろそろ病院に絵里を迎えに行ってきますなの〜っっ」
カランコロンカラーン
「…でも本当に困っとるんよ。ダークネスが現れたら臨時休業にしなくちゃいけんし、なかなかまとまった売上が稼げんのよ」
「う〜ん、ちょっと深刻ねぇ」
「もうこうなったらまたあーしがホストになって稼ぐしか…」
「えー?止めときなって…」
カランコロンカラーン
508 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:26:39.17 0
「お久し〜☆」
「おお、小春!久しぶりやのぉ。忙しいところすまんのぉ。誕生日会に間に合ってよかったわ」
「ホントですよ、愛ちゃん。イブイブなんて一番忙しいのに」
「イブイブ?」
「何やガキさん、知らないんか。クリスマスイブの前日だからイブイブやざ」
「わ…悪かったわね、疎くて」
「てゆーか愛ちゃん酷いですよ、小春は裏切り者じゃないですよっ。変な情報流さないで下さい、仕事に影響します!」
「いや、だからそれはさゆが…」
「くっすみさん!くっすみさん!会えてうれしいニャン」
「おぉジュンジュン!久しぶりだね〜☆なでなで…」
「ジュンジュン!お前また冷蔵庫の食材勝手に漁ったやろ!」
「ギクっ」
「何々ジュンジュンそんな事してんの!?」
「ただでさえ経営が苦しいってのに…。というかそれ以前にお客さん料理を出せなくなるやろ!」
「ジュンジュンそんな事してないよっ。ジュンジュンそんな事してないよっ。くっすみさん助けて」
「あーしは嘘つく子は嫌いやよ」
「…うう、こめんなさいだ。お腹減っていただから。パナナあけるからゆるしてニャン」
「……」
「愛ちゃん、コハルからもお願いします。ジュンジュンは良い子なのに作品が5〜6本しかない可哀相な子なんです。だから許してやって下さい」
「…でも」
カランコロンカラーン
「あいうえおはよーござまーす!」
「あ!リンリンだー☆久しぶりだね〜。えー何その大量の発泡スチロール」
509 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:29:08.48 0
「オー久住さん、見で下さい!イイカニです、イイカニ。ハハハ」
「蟹?」
「あぁ、リンリン達がバイトしてる中華料理屋さんで冷凍物の蟹が大量にあるっていうから今日のパーティの為に分けてもらったの」
「久住さん、イイカニですよ、イイカニ!ホラ!」
「う、うん…わかったから…」
「じゃあリンリンと今日の分のお菓子買てきますだ〜。行こ、リンリン」
「あっジュンジュン!コラ待て!」
カランコロンカラーン
「…そういえば経営が苦しいって言ってましたけど…」
「そうそう、聞いてよ小春。愛ちゃんったら店が赤字だからって男装してホストで働くとか言ってんのよ」
「えぇ!?それは止めておいた方がいいですよ〜☆」
「そうそう。もっと言ってやって」
「人に尽くす仕事ってしんどいもんですよ。自分が嫌でもずっと笑顔でいなきゃいけないですし。
思ってなくてもスゴーイとか言わなきゃいけないし。相手が尊敬できる人物なら良いですけどそればかりとは限らないですしね。
自分に自信を持っている人間程最初は辛いですね。いい意味で開き直れればいいですけど。
接待ってそういうもんなんですよね。コハルはもう慣れましたけど」
「…生々しいわね」
カランコロンカラーン
「お疲れ様でーす」
「あ、みっつぃだ☆久しぶりだね〜」
「おお、愛佳!SATOYAMAから遥々来てくれたんやねぇ。毎日情報分析お疲れ様。足の方は大丈夫?」
「日常生活には特に問題ないですね。ただ戦闘に参加するのは難しいですが…」
「そ、そういう設定なのね…」
「ん、ガキさん何か言ったかの。それより愛佳、丁度いいところに。実は愛佳の力を貸して欲しいんよ」
「駄目駄目!絶対ダメ!みっつぃ、来て早々悪いんだけどもう直ぐカメが来るから小春とテーブルの準備終わらせてくれるかな?」
「わかりました」
510 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:30:45.46 0
「え〜〜コハルもやるのぉぉ?」
「はいはい久住さん行きますよ…」
「やだあああ!助けてえええ!…」
……
「ふう、こっちも大体終わったわね。愛ちゃん、後は…」
「きゃあああああ」
「! 愛ちゃん!?どうしたの、まさか敵!?」
「さ、さゆが…」
「え…?…ゴラアア!馬鹿さゆ!何してんの!」
「そんなに大声を出さないで欲しいの。ちょっと床にへばり付いて愛ちゃんのパンチラを狙っただけなの」
「だけじゃない!ちょっと誰かスマホ取り上げて!」
「さ、さゆ、駄目やよそんなのっ…」
「何を言っているなの!愛ちゃん、赤字になった分は自分で取り返すしかないの。身体で取り返すしかないの!ホラ、もっと足を広げて…!」
「きゃっさゆ、やめてええ」
「ふふ、恥ずかしがること無いの…さゆみと愛ちゃんは…ふみょおおおおおおおおおお!」
「わ!ご、ゴメンさゆ!」
「き、気にすること無いの…愛ちゃんに踏まれるなんてこの上ない幸せなの…。寧ろもっと踏んでえええ」
「馬鹿さゆ…いい加減に…」
「もうどうしようもないですねぇ」
「ぎゃああ!カメ!いつの間に!」
「さっきさゆと普通に表から入ってきましたけど?」
「全然気づかなかった。てゆーか馬鹿さゆ!アンタ何してんのよ!まだ準備終わってないんだからちょっと待ってなさいよ!
さり気なく空気読み取って理由付けて遠回りしなさいよ!」
「気にすること無いの。今更分かり切ってる事だし、サプライズにする必要もないと思うの」
「いや…でも…それでもそれはお約束でしょう!サプライズに今更とか無いから!ロマンだから!」
511 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:32:58.01 0
「それより愛ちゃん、店の経営が大変らしいですね…」
「へ?…あぁ、そうなんよー絵里。なんとかならんかのぉ」
「エリにいい案がありますよ?」
「え、何々?」
「オリオン座に祈りを込めると願いが叶うんですよ」
「へー…」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!嘘だから!それ嘘だから!
そのせいで私酷い目に遭ったから!てゆーか死んだから!!」
「…元気やのぉガキさん」
……
「やっぱり単品の値段が低いのが問題だと思うの。これじゃあ幾ら売っても元が取れないの。それに料理だから量を売って勝負することも出来ないし」
「おぉ、さゆみんアンタちゃんと真面な事も考えてんじゃないの」
「何言ってるの、ガキさん。さゆみはいつでも大真面目だの。真剣に変態やってますなの。いつか変態の星になるのがさゆみの夢なの」
「さゆ、そんな所に夜空は無いよ」
「おおおお!?カメ、アンタ上手い事言うじゃないの!メッチャ綺麗よ今の!」
「うへへ〜」
「しかしのぉ、値上げにお客さんが納得してくれるか…」
「大丈夫なの、愛ちゃん。こんな可愛いウエイトレス達が働いている喫茶店なんて、来店できるだけで相当ありがたい事に決まってるの。
可愛い娘は眺めるだけでも有料になる。寧ろお客さんは搾取されて当然なの」
「エリもさゆの言う通りだと思うな」
「で、でも搾取は言い過ぎなんじゃ…」
「そんな事無いの、愛ちゃん。こんなのアイドルは皆何処でもやってる事なの」
「ア、アイドルってあーしらは…。あーしは貧しくてもお客さんが喜んでくれればそれで…」
「甘い!そんなんじゃいつまで経っても利益は生み出せないの!一端の経営者にはなれないの!」
「う、そう言われると辛いやよ…」
「…さゆみに良い考えがあるの。その計画は名付けて…【こんにちは計画】なの!!」
「こ、こんにちは計画…?さゆ、それは一体…?」
「わーい、さゆぅ、頑張れー」
「…アホ臭」
512 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:35:40.18 0
「カードを発行して料理を注文する毎にポイントが溜まっていくシステムを作るの。そして一定量を超えたらウエイターと握手できるような制度を設けるの」
「ほうほう」
「さゆ、それでそれで?」
「すると何という事でしょう!普段愛に飢えているお客たちはポイント欲しさにガンガン注文してしまいます。
自分が食べきれなくても、飲みきれなくても握手したいが為にもうどんどん注文しちゃいます。
金欠になってでも、えーい、もういいやーってなっちゃいます。すると愛ちゃん、どうなると思う?」
「え?えーと…」
「はい、はーい!エリわかりまーす、お店の売り上げが増えるんですね、先生?」
「おお、そうか!流石さゆやね!」
「その通り!でもそれだけじゃ終わりませんなの」
「えー?まだ続きがあるんですか先生」
「お店の売り上げを元にリゾナンターの写真集を発行してそして定期的にイベントを開くの。そしてそこでも写真集を買ってくれた人はメンバーと握手できるような
制度を作るの。そうね…一部に付き大体5秒から8秒くらいが目安だと思うの」
「うへぇ。シビアですね先生」
「それによってさらに利益を上げていくの…。そして…イベントの次はコンサートツアーを開くなの!」
「ええ〜!?さゆ、本気なんか!?」
「愛ちゃん…もういいからあっち行こうよ…アンタは直ぐ影響されるんだから」
「ツアーのタイトルは決まってるの。その名も【リゾナンターズコンサートツアー2013〜ミチシゲイレブン〜】なの!」
「きゃああ!!先生カッコいい!!」
「ちょっ馬鹿さゆ、黙って聞いてれば!流石におかしいでしょ!2013ってそんな直ぐライブが開けるわけないでしょ!」
「何言ってるの。こういうのは早い方がいいの」
「だからその為の資金が無いって話を今してんでしょうが!話が飛躍し過ぎでしょう!
それにタイトルも…まぁ百歩譲ってミチシゲの部分は認めよう、うん認めるよ。
アンタが発案したんだから…。でも…でもね?イレブンはおかしいでしょう!どう考えたって!いつから11人になったのよ!
何、11人じゃないとツアー開けない法則でもあんの?等価交換の法則ですか?全てを取り戻す為に旅に出るツアーですか?
それとも11人揃えてサッカーでもやりに行くの?オフサイドのルールも知らないような人が?
FWは愛ちゃんと田中っちですか?MFは私とカメになるの?後は全員DFね。あぁ、変身させたジュンジュンをGKにしとこうかしら。
いいわね、守りを気にせずある程度攻撃に集中できる。みっつぃは足が悪いから監督にしましょう。
ある意味最強の監督ね。先を読むんじゃなくて先が見えるんだから。後は予知通りに動いて隙を見て愛ちゃんと田中っちにボールを回していけば…
あら?何だかんだで形になったわね。もうしかしてやれる?やれるの私たち?」
……
513 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:36:57.42 0
「ガキさんが妄想の無限ループに入っているうちにリゾナンターズのデビュー曲を決めたいと思うの」
「そうやのぉ、喫茶店にちなんで”モーニングコーヒー”なんてどうや?」
「中々いいと思うの、愛ちゃん」
「先生、ここはやっぱりリゾナンターなんで”リゾナントブルー”がいいと思いまーす」
「ん?絵里、ブルーは何処から出てきたの?」
「ブルーは憂鬱とか悲しみとかって意味です」
「ええんやない?人知れず戦うあーしらにぴったりやざ」
「んー中々クールでカッコいいナンバーになりそうなの!」
「…ってコラアア!何私を置いて勝手に話を進めてるのよ!」
カランコロンカラーン
「ただいま帰りましたデース」
「あーカメメさん、おはよー」
「あれ?ジュンジュンリンリン、随分荷物が軽いみたいだけど…パーティのお菓子を買いに行ったんだよね?」
「それが…ジュンジュンが帰り道我慢できずにお菓子を食べちゃったんデース…」
「馬鹿すぎる!!!!ちょっ…何してんのよ!!アンタ脳味噌まで獣化してんの!?」
「てへぺろ〜」
「おいいい!こいつ反省してない、全く反省してないから!それに何それ、今更てへぺろ〜とか半歩遅いからマジで!」
……
「とにかく今はお店の問題を何とかしましょうなの」
「はい先生!てへぺろ〜」
「影響されてるし!てかその使い方合ってる?合ってるの、ねぇ?」
「でも本当にどうすればいいやよー…」
「ガキさんが相当溜め込んでると思うから少し分けてもらえばいいと思うの」
「うへぇ確かに。ドケチっぽいですからねぇ」
「え〜にーがきさん500円札とか持ってるんですか?欲しい欲しい!☆」
「うわっ何か皆集まってきた」
514 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:44:54.99 0
「ホンマですか?新垣さん、ちょっとSATOYAMAにも献金してくれませんかねぇ。DIYにもお金が入用で…」
「にーがきさん!にーがきさん!パナナかってほしいた!たくさんかってほしいた!」
「兼々金がねぇ!ハハハ!金がねぇのは仕様がねぇ!ハハハ!お金がおっかねぇ!ハハハ!」
「こいつら…」
「あ!」
「いうえお!ジュンジュンどうしたですか?」
「そういえばさっき途中田中さんに会いましただから」
「オー!そうでした!田中さんに会いましたですよハイ」
「え…?田中っち?」
カランコロンカラーン
「おお、大分仕上がっとおやん」
「おぉれいな、バンド練習終わったんか」
「うん、やっと仲間に巡り合えたけん、これから頑張るとよ」
「よかったのぉ、やりたいことが見つかって」
「なんだ、てっきり降りしきる氷雨の中”約束の場所”に行っていたのかと思ったの」
「先生、話がおかしくなるからやめておきましょう。れいなの脚はピンピンしてますよ」
「でもさゆみたちに何の相談もなしなんて不満が残るの」
「そんなこと言っちゃダメだよ先生。きっとれいなはエリ達から自立したかったんだよぉ」
「えー、でもコハルもバンドしたかったなぁ…。勿論ボーカルで☆」
「おお!いいですねぇ!バンド・リゾナント、皆でやりましょう!ハハハ」
「ジュンジュンもやっていいよ?ぱななてドラム叩くよ。てへぺろ〜」
「ジュンジュン違うと。もっと手を上手く使って可愛く見せるとよ。ホラこうやって…てへぺろ〜」
「……」
「……」
「…何かガキさん急に静かになったの」
「確かにそうですねぇ。「アンタたちはボーカルしか出来ないでしょうが!」とか「てへぺろアンタが教えたんかいいい!」とかツッコミそうなもんですが…」
515 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 00:55:05.51 0
516 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:04:44.14 0
レスの数も収集がw
頑張れ作者さん!
517 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:10:12.51 0
規制かな
518 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:11:08.31 0
>>503 確かに生誕話にしては重くのし掛かるものがあるけどでもだからこそこのスレらしいとも言えるかも
素敵な作品でした
519 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:51:31.34 0
「高橋さん、亀井さん…実は新垣さんと田中さんは犬猿の…」
「みっつぃウルサイわよ!」
「そうだ、皆聞いて欲しいの!実はバンドじゃないけどリゾナンターでコンサートツアーを開きたいと思ってるの。
折角皆集まったんだしお歌の練習をしましょうなの」
「ちょっ、馬鹿さゆアンタそれ本気だったの!?無理でしょ!大体詞も曲も出来てないのに歌えるわけないでしょう!」
「大丈夫なの。皆の心が共鳴すれば自然とメロディが頭の中に浮かんでくるの。それを言葉にすればいいだけなの」
「そんな無茶苦茶な…」
「じゃあ皆地下のレッスン室に移動するなの!」
……
「はいはい、じゃあ始めますなの。まずメインボーカルは愛ちゃんとれいな。サブで絵里とガキさんが入る形にするの。
フォーメーションは愛ちゃんたちが最前で少し下がったところに絵里たち…そうそう。後は見栄えを良くするために…。
小春は華があるからセンター。そしてジュンジュンとリンリンが左右から皆を挟み込む形にするの。…おお、キレイキレイ。
後はさゆみが最後にオイシイところを…」
「あ、あの〜道重さん」
「何、愛佳。どうかしたの?」
「愛佳は何処に入ればええんですかね」
「あぁ、その辺を適当に動き回ってればいいの」
「え、そ、その辺…ですか…?」
「それじゃあ早速曲の中身を詰めていきましょうなの」
……
520 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:53:26.33 0
「こういうのはどうやろ?れいなは見た目派手やけんギャルに見られるけど本当は乙女ちゃん、みたいな」
「良いと思うやよ。後は淋しい孤独な女の子が一人の夜を数えているみたいな…」
「後はそんな女の子が自らの壁を突き破る、みたいな感じにすればストーリーが出来上がるわね。
少女の歌だから一応恋愛をベースにしましょう。悲しみに打ち拉がれる少女の過程とそこから這い上がる為の決意までを描くの。
「ガキさん…何だかんだ言っときながらノリノリなの」
「絵里はどう思うと?」
「え〜っと…エリは…そうだ!”待つ子惨メックス”なんてどうですか?」
「ハハハ!面白い、それスゴイ面白いですよ亀井さん!」
「…いや、それは流石にこの歌には合わんと思うっちゃん」
「亀井さん、センス無いですねェ。女の子は孤独を隠してる。言えない、つまり言えナイチンゲールですよ☆」
「ハハハハハ!スゴイスゴイ!久住さんもやりますですね!」
「…コハルも大概っちゃね」
「それじゃあ一回皆で合わせてみましょうなの」
「えええ〜!?さゆ、なんいーよーと!?まだ全然できてないやん!」
「抜けてる部分は「だけど、だけど、」って言っておけばいいの。後は適当にフェイクを入れればOKなの。
あぁ、ジュンジュンとリンリンは日本語がおぼつかないから今回はパフォーマンス担当という事でいいの」
「えぇ〜?リンリン歌えますなのに」
「ジュンジュンも歌いたいジュンジュンも歌いたい」
「あ、あの〜愛佳はどうしたらええのですかね…」
「OK!じゃあ皆、れいなに付いてくるとよ!」
「ちょっとれいな、リーダーはさゆみなの!」
521 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:55:09.94 0
……
♪悲しみが 木霊する
真夜中を締め付ける
その壁を突き破って
HELPME! HELPME! HELPME!♪
” ヘルミー! ! ! ”
……
「き、決まったやよ」
「これ…ヤバいですね!いけます、いけますよ!コハル、リゾナンターズが正式にデビュー出来るよう事務所の人に相談してみます☆」
「完璧なの!これでコンサートを開けるの!ミチシゲイレブンソウル…さゆみが世界一のアイドルになれるの〜〜」
「ジュンジュンもかんぱったよ!ジュンジュンもかんぱったよ!みんな、ちゃんとみてた??」
「あ、あの〜愛佳はどうしたら…」
……
「…ガキさん」
「あ…田中っち…どうしたの…?」
「凄い良かったっちゃん。さっきのガキさんの声、凄い伸びがあって綺麗だったと」
「…え、いやそんな事ないよ。伸び伸びと歌えたのは田中っちがソロパートの大部分をしっかりと支えてくれてる事が分かってるから…そのお陰」
「ガキさん…」
「田中っち…」
……
522 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 01:57:24.42 0
「ん、道重さん、こんな所で何してるですか?床に這いつくばってお尻突き出して」
「しーー、リンリン、ちょっと黙っててなの。今れいなとガキさんが歴史的和解をするかもしれない決定的な場面なの」
「オー、道重さん、ウケルですよ。スマホのカメラの部分だけを二人に向けて画面越しに様子をチェックするなんて!スゴイデスね!」
「リンリン声が大きいの!ホラ、見て二人の間に気まずい空気が流れてる。きっとガキさんがそろそろ耐えられなくなって何か喋る筈なの」
「スゴイスゴイ、道重さん、スゴイ洞察力と盗撮力ですね!ハハハハハ!」
……
「あ、あの…田中っち…実は…私ずっと田中っちに言いたいことが…」
「え、何々…どうしたと?急に…」
「じ、実は…実は私…」
「え…何…が、ガキさん…?どうしたと?」
「私…私…」
「……」
「……Cだから」
「え、何?なんて…」
「Cだから!!私、Cだからっっ!!」
「あっちょっ…」
カランコロンカラーン
523 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 02:00:53.56 0
「あらら?ガキさんが急に飛び出して行ってしまったやよ」
「先生、これはどういうことでしょうか。展開に付いていけません」
「うえーん。事務所の人に電話したら平均年齢が高すぎって言われて却下されました〜。ショボ〜ン☆」
「…リゾナンターズは今日を持って解散なの」
「ハハハ!道重さん、ウケルですよ」
「ねぇねぇジュンジュン可愛い?ジュンジュン可愛い?ホラ、てへぺろ〜」
「愛佳の存在…愛佳の存在って…」
……
「愛ちゃーん、小春そろそろ行かなきゃ☆だし」
「取り敢えず今日は皆お疲れ様やね。喫茶店の事はまたゆっくり考えてみるやよ」
「了解なの。皆今日はお疲れ様でしたなの。取り敢えず最後それっぽく終めておけば大丈夫なの」
れいなはふと窓の外に視線を移した。
夜は静かに更けていく。
いつの間にか降り続いていた氷雨はついに雪へと変わり、街を白く染めていった。
「え?今は昼だし雪なんて降ってないやよ?」
「しーー、そんなの言わなきゃバレないの!」
「オー、道重さん、さり気なく他人の作品からパクるなんて世渡り上手ですネ!」
「あ、あのー…ところでエリの誕生日は…?」
524 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 02:04:33.96 0
525 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 04:00:06.16 0
読む前の
526 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 07:06:40.02 0
おはよー
メリクリー
527 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 08:16:23.20 0
>>492 作者さんも代行さんも乙
設定が本格的なのとキャラの描写がユーモラスなのとのギャップが面白いですね
次回も楽しみにしてます
>>503 不器用な二人の間で受け継がれてゆく約束が心に響いてきました
現実の状況ともシンクロしていて面白かったです
>>524 会話だけで9人を描ききった才能に嫉妬
楽しい話ですねw
528 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 09:44:18.54 0
不器用な二人とは確かにそうだな
529 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 11:55:17.27 O
切なくも暖かい
530 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 12:55:39.83 0
晴れてるけど寒い
531 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 14:15:50.55 O
そんな時は短編書いて熱くなろうぜよ
532 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 14:50:40.52 0
殆どさゆが掌握しとるwwww
533 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 16:10:05.71 0
氷雨です
寒いです
534 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 17:42:30.68 0
イヴだねえ
うきうき
535 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 19:27:44.69 O
あげあげ
536 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 20:45:10.36 O
イブよりバイブなの
537 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 21:34:25.48 0
何てことを言うんだ何てことをw
538 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 23:02:31.78 O
さゆりほw
539 :
名無し募集中。。。:2012/12/24(月) 23:27:51.11 0
>>524 リゾはこうやって出来上がった曲だったのか!
540 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 00:22:52.28 0
俺を加えれば11人やで
541 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 02:23:37.54 0
おやすみなんと
542 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 06:51:17.39 0
おぱよん
543 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 07:57:10.81 0
寒いよぅ
544 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 10:22:41.33 O
おはナント
545 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 12:45:34.02 0
さゆちんげーる
546 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 15:28:14.65 0
ほぜなん
547 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 17:40:57.60 O
と
548 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 18:53:15.98 O
寒いね。
549 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 20:29:29.37 0
氷の微笑
550 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 22:00:46.16 0
冬だなあ
551 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 23:18:25.95 0
クリスマスも終わるよ
552 :
名無し募集中。。。:2012/12/25(火) 23:19:20.50 0
このスレが迎える5度目のクリスマス
553 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 00:00:27.31 0
今年もクリスマスが終わった
554 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 00:08:15.95 0
やっとかよ
555 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 01:49:50.02 0
寝るのだよ
556 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 06:12:25.41 O
朝
557 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 07:20:43.39 0
へっぷし
558 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 08:58:01.30 0
愛しの君へ
559 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 08:58:52.17 0
一途なI Love You
560 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 09:07:43.59 0
561 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 12:10:59.91 0
メシホ
562 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 13:23:31.14 0
メンバーは恒例のプレゼント交換をしたらしい。
よし皆、俺たちも交換しようぜ。つ□
563 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 13:37:44.75 0
じゃあ俺からは黒パンツ
つ▼
564 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 14:19:27.42 0
565 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 14:47:47.81 0
見れねーよ
566 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 16:50:30.54 0
567 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 18:39:11.29 0
あと二日でさ仕事納めな俺が保
568 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 19:47:38.68 0
筆は納めちゃなんねえぞ
569 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 21:24:53.99 0
フクパイは納まらない
570 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 21:50:52.65 0
だーπはラクラク収納
571 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 22:20:44.92 0
<嘘だね!
572 :
名無し募集中。。。:2012/12/26(水) 23:29:35.03 O
だーいし寝ろw
573 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 00:15:09.24 0
共鳴が途切れないように貧乳も途切れないんだなあ
おやすみなさやし
574 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 00:56:11.02 0
またのきかいにキタ━(・ 。.・)━!!!
575 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 01:52:43.79 0
576 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 03:51:34.81 O
瞬間移動して会いに行ったか
577 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 05:25:12.39 0
一方JJは上野にいた
578 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 07:51:42.78 0
ほう
579 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 10:18:21.05 0
何だかうれしいね
580 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 13:08:31.87 0
情熱的に抱いてください
581 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 15:47:06.94 0
ちょうだいその長いビルを
582 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 15:54:32.36 0
超能力 スパイ 喫茶店
リゾナンターが始まったのだ
583 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 16:47:40.22 0
岡女スレたってたんで久しぶりに見たがやっぱオモロイな
584 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 18:53:58.22 O
またキャビアか
585 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 19:15:39.66 0
譜久村家はその上をいきそうだねw
586 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 20:32:57.94 0
「みなさん、石田の家は貧乏です」
587 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 21:18:26.03 0
流石にスレ違いだろ
611 :名無し募集中。。。:12/04/02 20:11:09
田中の男がバー平野だから超超超特別待遇なんだよ
平野は音楽業界で力を持っているからみんな神経使いまくりなんだよ
なにより平野の師匠が超超超大物の疋田拓と周防郁雄だからな。
589 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 21:27:03.85 0
なんかドコもアンチが活発だなアゲ
590 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 22:21:43.96 0
凍えるでしかし
591 :
名無し募集中。。。:2012/12/27(木) 23:29:27.46 0
遠く離れても変わらない思い
592 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 01:02:39.43 0
空はつながってマスから
593 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 02:12:00.18 0
むう
年末で作品投下する人もいないか
594 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 05:22:59.95 O
おはよん
595 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 06:31:11.29 0
年明けまでに新作が読めたら嬉しい
596 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 08:49:04.26 O
って言ってもNew windの作者さんは年内更新終了宣言してるしな
短編期待といったところか
597 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 09:11:46.28 0
続き物はそれしか楽しみじゃない宣言かよw
598 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 11:59:08.98 0
599 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 12:05:17.97 0
真面目かw
そんなこのスレが好きよ
600 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 13:33:01.72 O
シリアルもリホナントも受け入れる
清濁併せ呑むってやつですね
601 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 13:53:22.29 0
濁って言うなw
年末といえば去年から今年をまたいだ話を思い出す
…ん?一昨年だっけあれ
602 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 15:57:28.59 0
一昨年→昨年でした
603 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 16:36:18.65 0
ニゴナント!
604 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 18:54:53.71 0
ほ
605 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 20:14:40.06 0
是
606 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 21:41:47.92 0
菜
607 :
名無し募集中。。。:2012/12/28(金) 23:01:07.82 O
N
608 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 00:23:00.35 0
とぅ
609 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 02:50:59.59 0
今年ももう終わりか
610 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 06:56:25.23 0
よーしおっさんホゼナンターしちゃうぞ
611 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 10:24:45.00 0
ってもう見てられない
612 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 11:03:22.64 0
このスレで年越しか
613 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 13:41:18.55 0
五回目の年越しですね
614 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 15:42:46.34 O
おっととっと保全だぜ
615 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 16:57:33.04 0
年末やねえ
616 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 16:57:52.63 0
>>485-491 の続きです
見られている。
隣町のスーパーに買出しに来ていた道重さゆみは、どこからともなく纏わり付いてくる視線を感じていた。まさか敵?と思いつ
つもどうも様子がおかしい。
確かに見られてはいるようだが、どことなくきもい。うざい。イラっとする。
さゆみが恐る恐る辺りを窺うと、精肉売場の柱の影からこちらを見ている少女の姿があった。
…さゆみのファンか何かかしら。
彼女のことをリゾナンターと知らない人間からすれば、ただの喫茶店の店主に過ぎないのだ
がそこはまあご愛嬌。敵組織の人間、とまずは疑いたいところだが、肝心の少女には敵意や緊張感というものがまるで感じられ
ない。それどころか、柱の影に隠れるのをやめてひょこひょこさゆみのほうへ近寄ってくる。
617 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 16:58:26.37 0
「あのー、みっしげさんですよね?」
「そうだけど。何か用?」
やはりそうだ。この子はさゆみの熱烈ファンに違いない。きっとどこかの喫茶店マニアが可愛すぎる喫茶店店主みたいなタイト
ルで隠し撮りをして、それがどこかの掲示板で大人気になっているに違いない。今は電脳の時代だからと「ネットパトロール」
と称したパソコンいじりを日課しているさゆみにとっては、揺るがしようのない事実にすら感じられた。
それにしても。
毛先が跳ね上がったツインテールという、日常あまり見かけない髪形。
少女と思いきや、近くで見るとそうでもない。さゆみとそう変わらない年に見えるのに、全力で少女ぶっている様は少々痛々し
い感じすら覚えてくる。
「やっぱり実物はかわいいですよねー」
「え?やっぱり?どこの誰か知らないけどありがとう」
「まあ、ももちには遠く及ばないですけど」
618 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 16:58:58.81 0
持ち上げておいて、落とされた。
きもくてもファンなんだから優しくしてやろう、というさゆみの思いは、木っ端微塵に破壊された。何者かは知らないが、徹底
的に痛めつけなくては。さゆみは得意の毒舌を披露しはじめる。
「ももちってあんたのこと? はっきり言うけど、全然可愛くないから。て言うか地味な顔だよね」
「控えめな顔って言ってくださいよ。ももちの可愛さに嫉妬してるのかもだけど」
「はぁ?何で嫉妬なんかしなきゃいけないの?さゆみのほうが可愛いし」
地味顔な女も負けてはいない。
自分の短所を短所とも思わない精神の強さ、ぶれない主張。
反論してみたものの、さゆみの表情に動揺の色は隠せない。
「だってー。みっしげさんっておいくつですかぁ?」
「に、にじゅうさんだけど」
「えーっ。じゃあももちよりみっつも、おばさんなんですねえ」
強烈な一撃がさゆみを直撃する。
いくら可愛くても、年齢だけは誤魔化せない。
特に最近はリゾナンターに自分の年齢より下のメンバーが増えてきただけに、女の発言は突如スーパーの青果売場で勃発した
「かわいい対決」における決定打のように思えた。
619 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 16:59:51.32 0
しかし、さゆみは仮にもリゾナンターのリーダーである。
絶対に負けられない戦いがあるとするなら、今をおいて他にない。
「…あんたさ、友達いないでしょ。て言うか女の子に好かれないタイプだよね」
「な、何をやぶから棒に」
「そうやって自分を可愛い可愛いって言うのは、他に可愛いって言ってくれる友達がいないからでしょ。あんたが必死になれば
なるほど、その事実が浮き彫りにされてくの!」
小さな目を限界まで見開き、ショックを受ける女。
一見さゆみの逆転勝利に思えたが、実はさゆみは自らの言葉で落ち込んでいた。
治癒能力。少々の傷ならば、たちまち塞いでしまう能力。使い方次第では「名医」と称され、場合によっては新興宗教の教祖に
すらなれる。しかし。さゆみがこの能力を発現したのは幼少の時。
子供たちは単純で、そして残酷だった。
結果。
さゆみに寄り付くクラスメイトはいなくなった。
公園で拾ってきた団子虫だけが、友達だった。自分のことを可愛い可愛いとやたら発言するようになったのもその頃。目の前の
女に吐いた言葉は、そのままさゆみにも当てはまっていた。
620 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 17:00:35.08 0
とは言え、相手の女にダメージを与えているのなら、それでよし。
自らの痛みは表に出す事無く、さゆみは露骨に勝ち誇った笑みを浮かべてみせた。
悔しがる女。だが、それは一瞬のこと。
「ももちの可愛さでみっしげさんの可愛さがくすんじゃうのは仕方ないんですけど…別にそれが言いたくてここまで来たわけじ
ゃないんですよね」
「…どういうこと?」
さゆみの問いには答えず、側にあったレモンを手にする女。
するとどうだろう。先ほどまでは瑞々しかったレモンが、段々と黒ずみしわがれ、ついには掌の中で腐り落ちてしまった。
「あんた…何を」
「見てわからないんですか? このレモンがあなたの未来ですよ、みっしげさん」
女は微笑を絶やすことなく、その瞳の色だけを闇に染めていた。
621 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 17:02:28.00 0
>>616-620 更新終了しました。
代理投稿をお願いします。
---------------------------------
以上代理投下終了
今年最後の更新お疲れ様です
622 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 18:16:29.48 O
ホゼナント
623 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 20:03:38.89 0
寒いなんと
624 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 21:44:42.62 O
ほげん
625 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 22:33:39.19 O
ほ
626 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 23:47:34.76 0
さて寝るか
627 :
名無し募集中。。。:2012/12/29(土) 23:49:27.57 0
リーダーがジュンジュンとリンリンに会いに行ったらしいね
628 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 00:16:04.26 0
年末警戒でこっちに来てくれたのか
はたまた別の任務か
629 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 01:00:59.28 0
多分個人ではないかもしれないけど、愛ちゃんが
中国に渡って会いに行ったらしいね、ブログにリンリンや
ジュンジュンが出て来てなんかホント、共鳴してるなってしみじみ思ったw
>>621 代理投下乙です!現リーダーの過剰反応w
相手のチカラがいろんな意味を思い付かされるのがイイ!
630 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 01:13:08.30 0
たしかに想像がふくらむ能力だねー
非戦闘員のはずのさゆが一人でどう戦うのかも気になってる
ちりばめられた小ネタに笑いつつw
>>627 愛ジュンリンとかワクテカしてしまうやないかー
631 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 02:13:33.90 0
おやすみ
632 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 05:14:29.74 O
はい、おはよ〜
633 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 07:31:37.42 0
共鳴っていいフレーズだな
634 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 08:18:14.12 O
修論の中に共鳴ってフレーズ何個か散りばめてるw
きめぇなー自分w
635 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 09:49:24.60 O
道重がりほりほを求めるのも共鳴が故にだな
道重に咎はない
636 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 09:56:20.34 0
りほりほがぷるぷるを求めるのも共鳴?
637 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 11:58:48.29 O
道重さんいい加減にしないと水軍流剣術をお見舞いしますよ
638 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 11:59:12.28 0
>>621 二人の心理戦というか舌戦がイイね
ももちの能力は腐敗能力なのか時間の進行を早めるものか
次回も楽しみにしてます
639 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 14:05:56.74 0
昼や
640 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 15:35:44.56 0
雨ですよ
641 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 16:13:35.41 0
がっつり雨が降ってるで。帰省ラッシュかあ
642 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 17:49:32.95 0
んだな
643 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:33:56.69 T
「久々だが〜お前ら、街を破壊するのだ〜」
「「「「イイイイイ」」」」
押し迫った年の瀬に突如現れた全身黒のタイツ姿の「ジ(THE)・悪役」とそれを指揮する美魔女
「キャアァァ」と高い声をあげているのは、襲われているのが愛する者だからか
襲われているのはほぼ9割以上が男(彼女連れ)であった
タイツ軍団の目標が男なのは、美魔女の指示ではなく、ほぼ個人的な感情のためなのは否定しない
「だ、だれか助けてくれ」
「ハッハッハ、無駄よ!この年の瀬、あの娘たちは忙しいのよ!
地下に潜って一日中リハーサル、いや、トレーニングなのよ!」
「それはどうかしら??」
「!! 誰や!姿を現せ!!」
道端に止まった中型のタクシーから飛び出してきたのは5人の少女たち
「あ、あなた達は?」
「お待たせしました、下々の者を助け出す、ヒーローですわ」
そういいほんのりとではなくがっつりと色気をまとったリーダーと思わしき女性は美魔女を睨みつけた
「・・・久しぶりやな」
「お久しぶりです。一カ月ほど、何が正しいか必死に考えていました。あの頃と同じと思わないでくださいね」
「な、なんやと?」
「みんな!」「「「「はい!」」」」」
しゅびしぃっと5人は一列と横に並び、決めポーズと共に名乗り始めた
「戦いはこれから!モーニング娘。52ndシングル『Help me!!』 1/23発売、リゾナントレッド!」
「記念すべき30thシングルBerryz工房『WANT!!』 絶賛発売中、リゾナントブルー!」
「祝売上二万枚 ℃-ute『A神聖なるベスト』、リゾナントグリーンなんだろうね!!」
「さよならは言いません 真野恵里菜『NEXT MY SELF』 好評発売中、リゾナントハニー」
「衝撃のデビュー s/milage『ぁまのじゃく』、リゾナントももち!」
「5人そろって、「「「「(株)リゾナントガールズ」」」」」
644 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:34:13.62 T
「まて〜〜〜〜い」
「え〜またですかぁ?この展開、正直読者も飽きていると思いますよ、いや、間隔開きすぎて逆に新鮮かも」
「うっさいわ!これまでのボケ以上のドボケがはいっとるやないか!」
「・・・なんですか?あんまり興奮すると、母乳に影響出ますよ」
「誰が悪影響及ぼしとるのか考えや!前回、僅かに回復の兆し見えたのになんや?今回?おかしいやろ!」
「なにもおかしくないんだろうね」
「だから、グリーン、せめてお前だけは頑張ってくれって」
「・・・香音だって、本当ならもっともっと言いたいことあるんだろうね
でも、いったところで所詮、香音がいったところで・・・」
「おい、どうした?グリーンどうした?何があったんや?」
「みんなはダンスがいいとか、キャラがいいとか具体的なんだろうね
なに?『鈴木力』って?そういう名前の人もいるんだろうね・・・本当になんなんだろうね?」
「・・・それはほんま謎やけど、現実のキャラと差がありすぎるから、せめてここでは明るいズッキで!」
「そうですよ、鈴木さんの笑顔で私達10期も頑張って行けるんですから」
「でたと!はるなんの必殺技、よいしょ」
何も言わずに鈴木の右こぶしがKY生田の顔面にめりこんだ
「・・・人生、色々あるんや、今日はグリーンは静かにしといたろ」
美魔女の優しさに(株)リゾナントガールズの4人は静かにうなずいた
そして、決戦の火ぶたがきtt「落とされないやろ!おかしいところ一個もまだつっこまれてないやん!」
「そ、そんな、あれから一カ月くらい、どうしようかと必死で考えていたんですよ!」
「・・・はい、集合」
グリーンを除く4人がしゅびしぃぃと保っていた決めポーズを解き、正座で座り込んだ
「・・・まずなんで、お前ら正座や?」
「・・・なんとなくです」
小説とはいえ、美魔女の
「おい、作者、なんで、さっきから美魔女、美魔女言うんや?」
・・・美女のオーラに負けて4人は座りこんだ
「よろしい」
「(ひそひそ)作者、折れたよ」「(ひそひそ)『美魔女』の響きが面白いらしいよ。熟女の言い変えみたいだからってw」
645 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:34:29.21 T
「まず、おまえら、一回目の自己紹介なんて名乗った?」
「リゾナントガールズ(仮)です」
「そんで前回は?」
「リゾナントガールズ(裏)です」
「・・・今回は?」
「(株)リゾナントガールズです!」
「なんで株式会社になっとんねや!お前ら、13、14、15の少女たちやろ?
ステーシーズ化できる年齢で構成されたヒ−ローやろ?」
「いえ、私は18歳ですので、ステーシーズ化できません」
「・・・例外は必要や。かつて、一流アイドルにキスをすると吐かれる子がいたように」
「と、とにかく!なんで急に(株)になったんや!」
「そ、それはですね・・・前回の最後にももち色の」
「まてい!そこの湯上り団地妻!今回、ももち色じゃないやろ!ただのももちになっているやん!」
「え〜ももち色的には〜きゃはっ、どっちでも〜」
「それ・・・違うよね?レインボーピンクだよね?ももちじゃないよね?」
「えええ〜〜〜ん、怒ったぁ、美女さんが怒ったぁぁ」
「いや、怒ってへんし、なんというか湿り気のある子がぶりっこって色々奇妙やな」
「そ、そんなふうに怒られるなんて・・・はうはう、片思いしちゃいます♪」
「はるなんは桃色な片思いなんだろうね」
「しゅわしゅわぽん!」
「里保ちゃんのはスパークリングな桃色なんだろうね」
「グリーンが戻ってきた!というか、うちの桃色の曲多すぎひんか?」
「いい歳した人たち堂々と歌った『人知れず 胸を奏でる 秋の夜』というのもあるっちゃ!」
生田にそんな元・桃色の美女の怒りを込めた拳が撃ち込まれ、桃色に頬が腫れあがった
「それでなんで(株)になったかと、説明しますと、前回のラストももアタックの被害者が出ました」
「・・・うん、確かにそう書いてある。それで?」
「その方がですね、実はリゾスレのですね、スポンサー様でして」
「・・・は?」
646 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:34:44.73 T
「ですから、スポンサー様が倒れてしまいまして、スレが止まってしまいまして」
「え?それで前話が完走しなかったんか?」
「はい」
「・・・違う、違う、違う、違う。これあくまでも無償やから!単なる遊び、娯楽の一環やろ?」
・・・そう、この小説はすべて架空の物語の元に構築されている
故にこんなヒーローが存在したり、超能力者がいたり、喫茶店の地下がヒーローの本部だったりする
挙句の果てにはCカップのガキさんがいたりするのだ
「遊びや!遊び!社会に出て、仕事につかれて現実を忘れたい、幼き日の思い出に浸りたい!
そんな感情を満たしてくれるのがこういうスレの醍醐味やろ?それを経営とか・・・夢ないやん」
「でも、前から『リゾナント』の経営云々っていう話ありましたよね?オレオレ詐欺にあうとか」
「そういうこともあったかもしれんが、あくまでも一部の話や、あれは違う世界の話、ここはここ、よそはよそ」
「フランスのはなしだ!」
「『おかしだ』みたいなノリでいってもすべっているんだろうね」
「それこそ、ももち色、オマエの力でなんとかすればいいやろ?おまえ財閥やろ?
小ネタで『譜久村の提供でお送りしました』とかこれまでの二回やっとったやろ?」
「・・・前回亡くなった方は私のパトロンでしたの。恥ずかしくてずっと影から見守っていたそうです
ドア越しとか、机の下とか、ロッカーの中とか、あとえりぽんのかばんの中とか」
「生田、気付けよ!」
「イエーイ! ストーカーとのコラボレーション!」
「えりぽん自体が新垣さんのストーカーなんだろうね。コラボレーションというか一体化なんだろうね」
「だからって、商品がおかしい!どこかの大手地方テレビ局の深夜のCM並みやん!
SATOYAMAでも他の一般企業さん入るよ!一般人に興味持たせるの大事だよ!」
「フッフッフ・・・そこは大丈夫ですわ!他にも色々、新しいスポンサーはおりますわ!」
647 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:35:00.23 T
「ほう?どんなんのがおるんや?」
「例えば、こういうのはいかがですか?」
「川c '∀')<石田パン! 川c '∀')< 石田パン!! 川c '∀')<石田パン!!!
川c '∀')<とっても 川c '∀')<とっても 川c '∀')<とっても、おいしいよ
・・・え? まずい???
川c :∀:)<嘘だ! 川c ;∀;)<嘘だ!! 川c :∀;)<嘘だ!!! 川c :∀:)<嘘だ!!!!
川c '∀')<ほんとうに 川c '∀')<とっても 川c '∀')<とってもおいしいよ
川c '∀')<仙台の石田パン! フランスの味!」
「うぜえ・・・」
「ですよねw」
「半笑いで言うくらいなら、ももち色、作ってやるなよ!」
「そんなボスさんひどいです!あゆみんはこれでもテンションMAXなんですよ!」
「あゆみちゃんは真面目にしていてもただすべるんじゃ!!可哀そうなんじゃ!」
「ヒドイ・・・」
「・・・まあ、必死な感じだけは伝わるわ」
「こういうのもありますわ」
「東でおなかがすいたら、新垣さんの写真を見て気分を満たす
西で眠くなりそうになったら、新垣さんの寝顔を想像する
北で笑顔になりたくなったら、新垣さんのブログを読む
南で声が出なくなったら、静かに新垣さんの舞台を鑑賞する
世界の中心で携帯の電池がきれたら、生写真をみてにやりと笑う
・・・あなたのそばにいます、ウフフ
新垣里沙を応援する会 会員募集中。。。」
648 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:35:15.75 T
「怖いわ! これどこかの宗教だよね?絶対世界救えないよね?」
「違うっちゃ!純粋な愛っちゃ!」
「そうですわ、聖も亀井さんの愛情のために、亀井さんの妹さんのブログをよn」
「リアルにそういう人いるからそれ以上言わせねえよ!」
「なあ、こういうのではなくてまともな企業とスポンサー契約したらええやろ?
炭火感のつくね丼がバカ売れの牛丼チェーンとかイタリア〜なピザ屋とかあるやろ?」
「現実的に関わりを持った企業様と交渉するのはネタとして危ないと思うんだろうね」
「・・・それなら、せめてしゅわしゅわぽんなサイダーとか、誰もが大好物蔵王チーズとか」
「いえ、そういうのをしてしまいますとスマ、いやステマと呼ばれてしまいますので遠慮しましたわ」
「スマで思い出したわ!ももち色!最初の自己紹介でなんでお前の担当だけ最新曲やないねん!
モベキマまで新譜で、なんでスだけ一番古い記録?」
「やはり、子供は幼ければ幼いほど素晴らしいものですから。あの幼さはまさしく犯罪級ですわ」
「単純におまえの好みかよ!」
「・・・あと若い優秀な芽は早めに潰すに限りますわ」
「フク毒なんだろうね」
「まあ、そういうわけで収入源が減りましたので、今回から(株)とさせて活動させておりますの
ちなみに、私が社長の譜久村でございます。よろしくお願いします。こちらつまらないものですが」
「お?なんや?」
「うちのサブメンバーのくどぅです」
「売られたよぅ」
「なんで味方を敵に売るねん!」
「売ってませんわ、無料、無償ですわ!そんなお金のことをおっしゃるなんてはしたない」
「いやいや、味方を敵に譲り渡す方がよっぽどダメだよね?というかあれほど、お金ないっていってたよね?
というか工藤おらんくていいの?狂犬チワワだよね?あの戦闘踊族狂犬チワワだよね?」
「それなんなんだろうね?」
649 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:35:31.42 T
「とにかく、明らかに戦闘向きなのにサブメン扱いなのはおかしいよね?なんか理由あるやろ?」
「・・・納得がいきませんの」」
「・・・何がや?」
「色ですわ、くどぅの色! オレンジ色ですよ! あのオレンジ色ですよ! 亀井さんのオレンジ色!
別に私がオレンジ色になりたかったとかそういうわけではありませんよ!
むしろ、今の私がオレンジ色になるということ自体がオレンジ色を汚すようでできません
オレンジ色のあの温かく包み込むような優しい雰囲気は今の私には到底だせませんから、わかります?」
「お、おう」
「そんな簡単にわからないでください!私は私なりに近づけるように頑張っているんですから!」
「わからんわ!」
「そこはわかってください!!」
「お嬢様、どないすればえーねん・・・なにが正解なんやねん」
「とにかくですね、工藤遥さんがですね、イメージカラーをオレンジ色にしてしまったことが悔しくてですね
それが本当に悔しくてどうしようもないのです
別にももち色はオレンジ色がよかったとか、そういうのは、全っ然!!!!なかったんですけど」
「いや、確実に嫉妬心しかないよね?オレンジ色とか言わないで本名全部言うとか明らかに怒っているよね?」
「あ〜でも、もう 本当に亀井さんって可愛いですよね〜」
「・・・なんでこいつがリーダーなんや?
オレンジ色!お前もいいたいことあるやろ!この際だからいいたいこというたれ!」
「・・・オレンジ色はサブメンバーです。リゾナントガールズがピンチの時に現れます
だから、早くみなさん死にかけてください」
「ごめん、ももち色、おまえが正しい!」
「さて、そろそろ戦わなければならないときですわ」
「え?この流れで戦うの?・・・・あ!そうか、この流れはまた、『お時間で〜す』のパターンやな」
「すみません、まだ放送時間残っています」
「うそやろ?なんで今回に限って時間あるんや?」
「フフフ・・・これが(株)の力ですわ!」
「職権乱用や!」
650 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:35:46.91 T
「さて、これでようやく3回目にして戦うことができますね」
向かい合うボスと5人の戦士(とそのサブメンバー)
「・・・これまで何もしていないというのがおかしいんやけど」
「覚悟するんじゃ!世界を能力者の力のもとで支配しようとするなんて許さない!」
「私達だって奇妙な力のために軽蔑・差別されてきた。でも、恨んだりはしなかった」
「それは自分と違うことが怖いからなんだろうね。香音達は伝えよう、異能者も同じ人間だってことを」
「そう、そのためには時には悲しくても、同じ能力者同士で戦わなくてはいけないんです。」
「さあ、覚悟しなさい!ダークネスと裏切り者のリゾナントオレンジ!!」
「待て!ここにきてオレンジ敵に引き込ませたのももち色 お前やろ!」
「なんのことですか?オレンジ色はオリオン座の誘惑にまけて」
「違う、違う、違う、それ違う作者で、今年度の名作だから!簡単にネタにしてはいけないレベルだから
というか同じ能力者同士で戦うってそういう意味なの?何?ももち色、とことんくどぅ認めないの?」
「くどぅ?なんですかそれは?そこにいるのは裏切り者のリゾナント(偽)オレンジですわ」
「とうとうこの人、自分のメンバーにも( )付け始めた!」
「本物のオレンジは一人だけ。愛するものは亀井さんだけ〜」
「おかしいやろ、今回のももち色は。なんでオレンジ色が裏切るなんて
裏切る?・・・はっ!これは、あの初期の新垣スパイ設定の逆リゾナントやろ!!
そうだよ、くどぅは裏切ったんや!そう、お前らを守るために」
「おめでたいかたですわね。そんなことありえませんわ!」
「・・・いやいや、くどぅがあえて裏切っているほうがお前らにとって都合がええのになぜ拒否する?」
「そんな思いもっていたら、思いっきり戦えないからですわ!!
そう、これはオレンジ色を守るための聖戦なのです!」
「この人最終的に個人的感情のみで戦い始めたよ!!」
とうとう戦いの幕が切って落とされた リゾナントガールズvsダークネス
敵として立ちはだかることとなってしまったオレンジ色の運命は?そして聖のオレンジ色は守られるのか?
次回、カラフル戦隊リゾナントガールズ(裏)第四話『ピンチから掴み取る栄光』
川c '∀')<この番組は フランスの味 石田パンの提供でお送りしました
651 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 18:36:34.67 T
>>643-650 「colorfull戦隊リゾナントガールズ(仮)B」です
年内になんとかかきあげられました(汗
今年の後悔としては「リホナント」に参加できなかったことかなw
今年ももう終わりですね。風邪などひかないで体調に気を付けてください
来年もよろしくお願いします
以上代理投稿よろしくお願いします
以上転載
652 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 19:58:36.01 0
読む前ほ
653 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 20:17:27.97 0
>>651 今年ギリギリまで楽しませてもらいました
来年もよろしく
このシリーズなぜかラーメンジャーのセリフまわしで脳内再生されるの俺だけか?
654 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 20:40:22.25 0
明日は納め年
655 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 20:57:40.02 0
>>651 いろんな意味で腹が痛いw
こんなに色濃い話を書いておいてまだリホナントに
参加しようとしてたのかこの人はw
石田パンがじわじわ来るww
656 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 22:20:54.92 0
よるほ
657 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 22:35:41.06 0
おやすみんみんだは
658 :
名無し募集中。。。:2012/12/30(日) 23:50:35.09 0
おやすみなんと
659 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 00:30:37.92 O
大晦日ナント
660 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 01:07:00.90 0
今年も終わるのか
661 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 04:01:03.68 0
たこ焼食べてホゼナント
662 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 07:28:59.17 O
今年最後の朝
663 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 09:42:28.28 0
出社前のホゼナント
664 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 12:22:19.25 0
どれ上げておきますかな
665 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 14:44:45.70 0
下がるの早いな
666 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 15:07:36.17 0
何か書きたいけどどんなのが良いかな。
667 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 16:54:33.77 0
趣くままに
668 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 18:11:33.14 0
「うひょひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん」
「どどうしたんですか道重さん」
「ぬぷぷううううううううううううううううううううううううううううん」
「ととにかく落ち着いてくださいってば」
「ぐっしょりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
「この乱れ方誰かから精神操作されている? まさか散々な言われようをしてる新垣さんの仕返し?」
「うりゃほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおい」
「戻れ!戻れ!戻れ!」
「何をするのりほりほ。 いきなり平手打ちをかますなんて。 はっもしやついにSの血が目覚めたの。さゆをМ奴隷にしてくださるの?」
「み道重さんがいきなり変な声を出すから正気に戻ってもらおうと思って…」
「さゆみは寝過ごして乗り遅れた世間の流れに乗ってみただけなの」
「世間の流れっていったい?」
「世の中は今まさに奇声ラッシュなの」
「帰省ラッシュですよね。 まったく。 心配させないでくださいよ」
「うりゃほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおい」
「ちょみっともないですって」
「ひぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ」
「やめてください」
「すぽぽぽおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん」
「……」
「あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」
「…ヒャッッホーイ♪」
「ひゃっっほおおおおおおおおおおい」
「ひゃっっほーい」
リホナント
669 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 18:27:16.71 0
ひゃっほおおおおおおおおおおおおおおい!
おつw
670 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 18:58:50.24 0
ババーン
俺アウトー
671 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 19:40:50.96 0
笑ってはいけないリゾスレ
無理だろw
672 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 20:44:57.65 0
うへへへへ
673 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 20:52:14.04 0
>>668 「ひゃっっほーい」
「ひゃっっほーい」
「ふ〜。世間の流れに乗るのも疲れるものね」
「大声を出してたら何だかスッキリしましたけどね。 それはそうと今日はなんで私だけ呼び出されたんですか」
「…それはりほりほにクリスマスプレゼントを渡すためよ」
「クリスマスプレゼントって交換会はもう終わりましたよね。 確か道重さんのプレゼントは聖ちゃんに」
「そして聖ちゃんからのプレゼントはさゆみに。 類は友を呼ぶというのはこのことね」
「ご自分で判っているのなら何も言いません。とにかくもう一週間前に終わっちゃいましたよね」
「りほりほ、そこに座りなさい」
「もう座ってます。改まって何ですか一体」
「道重さゆみはリゾナンターのリーダーなの。 ユー・アンダスタンド?」
「そうですよ。さっきも言いましたけど道重さんは私たちのリーダーです」
「リゾナンターのリーダーであると同時に唯一無二のリホナンターでもある。 ユー・アンダスタンド?」
「もう面倒くさいなあ」
「あのプレゼントはリゾナンターとしてのプレゼント。 リホナンターとしてのプレゼントはまだ贈ってないの」
「は〜。まあ私だけ特別扱いされてると誤解されないようにこうして別の日を選んだのはいい考えだと思いますけど」
「りほりほ!」
「何ですかいきなり大声で」
「誤解されないようになんてどういうこと。りほりほはさゆみにとって特別の人なんだからね!」
「あちゃ〜。まあいいです。でもプレゼントなんてどこにはっまさか」
「何がまさかなの?」
「ままさか一糸まとわぬ体にリボンを巻いただけの道重さんがプレゼントだなんてことありませんよね」
「どどうしてわかったの。まさか水軍流って透視もできるの。いやん恥ずかしい〜」
「水軍流にそんなスキルは存在しません。 当てずっぽうで言っただけですけどそのプレゼントは謹んで辞退させていただきます」
「冗談よりほりほ。プレゼントに肉体をあげるなんてさゆみそんな軽い女じゃないの」
「どうですかね。そんなことより新垣さんの話の続きはどうするつmまた苦い顔になった」
「りほりほ。折角これからりほりほにプレゼントしようっていう時にあんな薄汚い裏切り者のことなど口にしてくださるなでございますの」
「ちょもういいかげんやめましょうよそういう言い方」
「だって事実なんだもの。 あのスパイ野郎はみんなの記憶を改竄したりケータイのデータを抹消して姿を消したってことは事実なんだから」
「んも〜。 でも結局は感動のラストを迎えるんですよね、ね、ね」
「さあそれはどうかしら。 でも最近は後味の悪い話の方が印象に残るみたいだし…」
「みたいだし…。 何悪魔のような笑いを浮かべてるんですか?」
「ちゃんと最後は綺麗にまとまるようになってるのなんて無茶ぶりをされた以上期待に沿ってとびっきりのバッドエンドを用意しなきゃ」
「待ってくださいってばもう。でもどんなラストになるにせよ話の間隔が開き過ぎだと思います」
「それはさゆみとこんな風に逢えなくて寂しかったってことなのかな?」
「なんで目をキラキラさせてるんですか? そうじゃなくこんなかけあい漫才でも面白いと言ってくださる一部住人さんに対して不誠実だと思います」
「さゆみにもいろいろあったのよ」
「何があったんですか」
「実はさゆみ九人の娘のお母さんになっちゃったの〜つ
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1356021403/」
「ああそういえばそういうスレが立ってますね、でもロムってただけでスレに乱入したわけじゃないんでしょう」
「あのスレはスレ主が思い描いたものを完走させるべきスレよね。 さすがのリホナンターさゆみも入り込める気はしないの。でも…」
「でも?」
「ずっとロムってるうちに母性本能みたいなものが目覚めちゃって、2ちゃんねるの育児板を覗いてみたのね」
「いやそれはおかしいです」
「だってさゆみ生きていくうちで重要なことは全部2ちゃんねるに教えてもらったから」
「それは人として間違ってますって」
「ま〜初めて育児板って初めて覗いたけど想像してたのとは全然違ってたわ」
「パパさんママさんが雑談してるんでしょう」
「それはそうなんだけど雑談の内容がドロドロして生々しくて何ていうの? 人のゴタゴタ不幸は蜜の味みたいな」
「最低です」
「とにかく育児板とか家庭板とかのまとめサイトを漁ってたら時が経つのも忘れちゃって」
「道重さんはリホナンターなんでしょう?」
「そうよ。りほりほをりほりほするのがリホナンター」
「なのにその勤めが果たせてないじゃないですか」
「ままさかりほりほからリホナントして欲しいって言われるなんて」
「そそうじゃなく、ご自分の本来いるべき場所を考えてください。 他の作者さんは年末の押し迫った時期に作品を投下してるのに」
「わかったわ。 さゆみ何が一番大切か忘れてた気がするけどりほりほが気づかせてくれた」
「道重さん」
「道重さゆみは唯一無二のリホナンターなの!」
「じゃあスレの一部の皆様も気にされている新垣さんの話の続き…ちょやっぱり苦い顔しますね」
「一年を締めくくり新しい年を迎えようというこの時にあんな裏切り者の話なんかふさわしくないですの」
「じゃあいつやるんですか」
「とにかく今日は気分の悪くなるような話はやめましょう」
「はいはいじゃあプレゼントを戴いて帰ります」
「遠慮なく戴いて欲しいの。 リホナンター道重さゆみがりほりほに贈るプレゼント、それは」
「それは?」
「このクリスマスディナーなの〜」
「大晦日ディナーになってしまいましたけどね」
「…」
「……」
「………?」
「…………」
「どうして食べてくれないの?」
「この二人っきりの状況で食べても大丈夫なのか思案中です」
「ちょひど〜いりほりほのために朝から下ごしらえして頑張ったのに〜」
「ひどいかどうか一度ご自分の胸に手を当てて考えてみてください」
「さゆみの胸に手を当てる?りほりほがさゆみの胸に手を当ててって言ったの!りほりほがさゆみの胸に手を当ててるの
りほりほの小さな掌がさゆみの胸にっ!いやっ恥ずかしいやめて!いいえやめないでもっと強く激しくりほりほの手でさゆみの胸!
イイりほりほのぎこちない手つきがイイ!もっときつくずーっと跡が残るくらいさゆみの胸をイイ!りほりほイイ!りほりほがイイ!
「戻れ!戻れ!こっちの世界に戻ってこい!」
「はっ胸を揉みしだかれる痛みに慣れた頃合を見計らっての激しいスラッピング。りほりほの手練にさゆみメロメロなの」
「道重さんとりあえず呼吸を整えましょうか。 深呼吸してハイイチ、二〜、サン」
「もっと責めてくださいなの」
「私は何もしてませんし。今みたいな道重さんと二人っきりの状況で道重さんの作った料理を安心して食べれると思いますか?」
「はっさゆみりほりほに疑われてる。もしや料理に一服盛ってよからぬことをしようと企んでいる変態だと思われている?
料理に睡眠薬。眠ってしまったりほりほのほっぺとさゆみのほっぺを重ねてうさちゃんピースイエ〜イ。こんなところで眠っちゃ風邪ひいちゃうよ
ベッドに連れて行ってあげるね。キャッりほりほの体って意外とプニってるのねうさちゃんピースイエ〜イ。ホント大きくなって」
「あの道重さん。スレの皆さんが退いてます。お〜い道重さん」
「よっこらしょっと。これで安心。しないよさゆみエッチなことしないよ。りほりほの体のことを思ってベッドに寝かせてあげるんだからね
うわ〜。服を着たまま寝るなんていけないんだ。さゆみが着せ替えてあげるね。でも暖房のせいか汗もかいてるみたいだし一度裸になろうか
うん、りほりほをりほりほするリホナンターとしては当然の務めだわ。えっと脱ぎ脱ぎしてる間に怪我したらいけないから手足を縛っとこうね」
「この腐れ外道めがぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「はっさゆみどうしたのかしら?なにか熱にうなされたような気が」
「やっと正気に戻っていただけましたか?」
「うぅん。 さゆみはいつもりほりほにクレイジーアバウトユーですの」
「ほんとめんどくさいなあ。…いただきます」
「食べてくれるの?」
「道重さんが妄想モードに突入してる時目に入りました。 道指の切り傷の痕。腕には火傷の跡まで。治癒能力で治されたみたいですけど」
「ここれはももちとかいういけ好かない女とのバトルの時に負った傷の痕なの」
「いえそれは別の作者さんの話ですし第一まだ本格的なバトルに突入してませんし」
678 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 20:58:31.39 0
「りほりほ…」
「振舞ってくれる料理を作っている時に負った傷ですよね。 そんなにまでして作っていただいた料理を口にしないなんて出来るはずありません」
「…さゆみのこと信じてくれるの?」
「わかってます。 道重さんは救いようのない変態ですけど行動に出るよりも盗撮したり妄想してる方が好きなタイプの変態さんだってことは」
「微妙に蔑まれているみたいだけどいいの。 食べて食べて」
「………………」
「どう? 生活板とかVIPでレシピを漁ったんだけどどう?」
「美味しいです。ものすごく美味しいです。来年のクリスマスもこうやってご馳走して欲しいです。でもその時は…みんなにも」
「りほりほ…」
「みっちしげしゃん」
「な〜に?」
「あ〜〜ん」
「あん天使のようなりほりほがさゆみに食べさしてくれた。 もうそれだけで絶頂ですの・・・」
「しょうがないなあ。 こんなとこで寝ちゃ風邪ひきますよ。肩を貸しますから部屋まで行きましょう」
「…う〜んさゆみを食べて食べて…」
「疲れてるはずなのにもう…。 着きましたよ。キッチンの後片付けは私がやっておきますから」
「ムニュムニュ」
「ありがとうございました。
チュッ」
リホナント
__oノハヽo__
从*- 。.-) <…天使がさゆみの元に舞い降りたの
679 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:03:31.36 0
680 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:05:55.12 0
おおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!w
681 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:14:11.92 0
これで今年も思い残すことなく年を越せるなの
682 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:14:46.71 0
バッドエンドだな
683 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:42:10.23 0
年明けの瞬間このスレはどうなるか
684 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 21:59:27.61 0
何もない
685 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:40:25.15 0
喫茶「リゾナント」は随分と賑やかだった。
今日という日はお祭りだと言わんばかりに、だれもが笑顔で騒いでいる。
オードブルとお菓子、ジュースに缶チューハイ、どこから調達したのかスパークリングワインが机上には並べられ、大半は空になっている。
「里保っ!はい!」
そうして里保は顔が真っ赤な衣梨奈からグラスを渡された。
半透明なグラスの中身は、どう考えても水ではない。少し匂いを嗅いだが、明らかにアルコールの香りがする。
「焼酎?」
「いぇす!衣梨奈おススメ!銀滴ッ!」
おススメってどういうことだよと思いながらも、里保は促されるままに乾杯する。
チンという小気味良い音のあと、アルコールを煽った。喉をさらりと流れていく焼酎だが、思わずむせた。
「飲みやすかろ?」
「どこがだよ」
一瞬で酔いが回ることはないが、里保は未成年。
警察にこのタイミングで踏み込まれたら現行犯逮捕は間違いない。あれ、14歳だから少年法的にセーフかな?
あと、こういうのって責任者が捕まるんだよね。此処で責任者と言えば……あ、あの人だ。
686 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:40:52.92 0
年越しの瞬間住人全員でジャンプしようぜ!
687 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:41:09.83 0
「れーなぁ、料理がたりませーん」
「そう言うっちゃったら手伝えよ!」
さゆみは得意げに笑い、空になった缶チューハイ片手に厨房の方に声をかける。
ちらりと目をやると、厨房の奥では調味料を鍋に振りかけるれいなの姿があった。その隣には優樹がいて「たなさたーん、はやくぅ!」と急かしている。
優樹の後方では、遥が「邪魔すんなよ」と小言を漏らしつつ、皿と箸を用意していた。
「今年1年を総括すると?」
衣梨奈がぐいと肩を掴み、無理やり引き寄せた。
視線を絡ませると、相変わらず彼女は笑ったまま。ああ、なんかムカつくけど今日は怒らないよ。年に一度、だからね。
「うーん……成長、できたかな、少しは」
年に一度だからか、普段なら口にしないことを喋った。
「まだまだだけどさ、これからもっと頑張らなきゃだけどさ、少しは。うん、昨日よりも、ちょっとは前に行けたかなって」
里保は手の中のグラスを煽った。
相変わらず飲みやすいけど飲みづらい。苦手じゃないけど、まだ私には早いと思う。
そっか。焼酎ってこんな味なんだってぼんやり思う。くらくらと視界が回る。ヤバい、これはヤバいぞと手近のサイダーを飲んだ。
688 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:41:43.26 0
「で、えりぽんは……?」
そう振り返ると、彼女はすでにそこに居なかった。
あれ?と思うと、厨房からなにかを運んできた聖のもとに笑顔で走り寄っていた。
あの野郎、聞くだけ聞いてそれかよと肩を竦めて立ち上がった。一瞬立ち眩みがする。
「あ、取り分けますね」
「いーよ、直箸で」
「いやダメでしょ」
春菜がそうして、れいなの作ったパスタを取り分けた。
あの短時間でよくこんなものがつくれるなと里保はいつも感心する。自分が此処のマスターを任せられたって、こんなのできやしない。
どうしよう、いつかひとりでお留守番とかになったら、なんてぼんやり妄想していると、春菜から「ハイ」と渡された。
「あ、ありがと」
笑顔でそれを受け取り、手近の椅子に座った。
相変わらず世界はぐるぐる回ったまま。まずいなー…マジで酔ってんじゃん、これ。
えりぽんのせいだ、あーーーもう。うーーーー……サイダー…
「あれ、酔ってんの?」
その声に顔を上げると、クリスピーチキンを頬張る香音が立っていた。
香音は里保の隣に腰を下ろし、手をぶんぶんと振った。目は覚めているが据わっているらしい。里保は「うん」と頷いた。
689 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:42:25.64 0
「飲まされたの?」
「飲まされましたー」
「なにを?」
「ぎん……ぎん……ぎん、てきぃ?」
「あ、えりちゃんが持ってた焼酎ね。あれどこで手に入れたんだろ?」
そんなの私が聞きたい。
たったグラス1杯で酔うのは、酒に弱い証拠なのだろうか。とはいえ未成年なのだからしょうがないとも思う。
無性に喉が渇く。だがグラスの中の焼酎を煽る勇気はない。あーーー、サイダー………しゅわしゅわぽん。
「なんか、こういうの良いよね」
「うん?」
「皆でさ、年越しできるって良いよね」
香音はしみじみとそう言った。
確かに、こうやって大人数で大晦日から元日を迎えるのも悪くはない。
そりゃ未成年がアルコール摂取して、法律違反だということは重々承知だが、今夜くらい、大目に見てほしい。
690 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:43:14.75 0
里保はくらくらする頭でぼんやりと思考を巡らせた。
いろいろな境遇の、いろいろな能力を持った人たちが此処に集った。
だれかがだれかに手を差し伸べ、私のその手を掴み、そしてまた、私もだれかに手を差し伸べた。
そうして時間が過ぎ、果てない共鳴はつづいていった。
平和は長く続かないかもしれない。
不穏な空気を携えて、闇はすぐそこまで迫り、私たちを静かに呑み込んでしまうかもしれない。
だけど、そんなときでも、私たちは手を取り合って立ち上がろう。
そんな日がいつ来ても良いように、そして永遠に来ないことを祈りつつ、今夜は騒ごう。
長い1年を振り返り、少しだけ前より成長できた自分を褒めつつ、また次の1年も必死に生きていこうと。
「あーー!花火ですよ!!」
亜佑美の声にふと我に返った。
花火?もう年を超えたのか?と時計を確認するがまだ30分も早い。
みんながぞろぞろとドアを開けて外に出る。冬の風が頬を撫でた。寒い。寒い。あ、でも酔い醒めそう。
「フライング、ですかね」
聖はそうして夜空を仰いだ。
ドン!ドン!と花火が2発、3発と上がる。
フライングにしては数が多いが、まさかこのまま年越しまでの30分間上がりつづけるのだろうか。
691 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:44:25.40 0
「お金かかってるなー」
「そういうこと言わんと」
静寂の夜の闇を切り裂くように、大輪の花が咲く。
ぼんやりとそれを見ながら、隣に輝いた星を数えた。
キラキラ、キラキラと、星が1・2・3。その真横に堂々と輝くは雪白の月。満月は街を照らした。
「みーんな、見てるかな」
ちらりとその声の方を見ると、さゆみが白い息を吐きながらぽつりと呟いた。
その横にいるのはやはり彼女で、クスッと肩を竦め「どうやろねえ」と笑った。
「絵里とか寝てたりして」
「ありうるわー。愛佳はきっちり起きてメールとかくれそうやけど、小春はどうやろ?」
「年越しとか興味なさそうだけどねー。愛ちゃんはガキさんと中国行くとか言ってたけど」
「ああ、ジュンジュンとリンリンに会うとか言いよったね。時差ってどんぐらいやっけ?」
「日本のマイナス1時間。だからメール来るの遅れそうだよね」
さゆみもれいなも目を細め、夜空を仰いでいた。
夜空に咲く花火は見えなくても、あの雪白の月ならば、世界中どこからでも見えるはずだ。今日は中国も晴れだとさゆみが嬉しそうに話してたっけ。
同じ空が繋いでいるとはよく言ったものだ。
それぞれがどのような想いを抱えていたとしても、この寒い空の下にみんながいる。
同じ月を、もしかしたら仰いでいるのかもしれない。時が流れても、人が変わっても、想いはずっと受け継がれていく。
それって実は、凄いことなんじゃないかなって、そう思った。
692 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:45:08.98 0
「さあ。寒いから入ろっか」
さゆみのその声に促され、私たちはぞろぞろと店内に戻った。
相変わらずぐちゃぐちゃだが、今日は何処で寝るのだろうと一抹の不安を里保は抱えた。
「里保っ!里保っ!」
後方から強い衝撃を受けてうんざりして振り返る。
肩をグイと掴んできた衣梨奈は相変わらず真っ赤なままだ。これは酔っているのか、それとも冬の空気のせいか、分からない。
「今年1年を総括すると?」
衣梨奈はそうしてアナウンサー宜しくぐいと手を突き出してきた。
ああ、こいつ。全然酔いが覚めてないじゃないかと里保は肩を落とした。
2013年の幕開けまで、残り15分を切っていた。
693 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:46:42.79 0
>>685,
>>687-692 以上「年を越えて―――under the same sky」
未成年の飲酒場面がありますが作者は未成年の飲酒を推奨するつもりはありません
あくまでも作品のひとつとして理解していただけると幸いです
今年もお世話になりました
来年もよろしくお願い致しますm(__)m
694 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 22:55:02.44 0
よかったピンクの悪魔はいなかったんだ
695 :
名無し募集中。。。:2012/12/31(月) 23:59:32.34 0
良いお年を
696 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 00:00:24.49 0
そして新年おめでとう
697 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 00:01:37.37 0
明けまして
698 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 00:29:49.37 0
おめちくわ大明神
699 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 01:28:55.13 O
あけました♪
ことよろ♪
さて、年越し魚でも食べよっかなw
700 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 01:39:16.23 0
明けましておめでとー。
去年はあまり作品が書けなかったけど、まだ作者さんが
居て見守るだけでも良いかなとか思い始めてる。
よいお年を。
701 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 01:50:21.72 0
申し訳ないが700は頂くよ
702 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 04:08:51.70 O
703 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 04:35:10.51 O
なんかほっこりした
おつ
704 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 06:28:40.24 0
突然新たな能力に目覚めたさゆみ。
それは生物以外に変身する能力だった。
ある日、里保宛てに届いた一瓶のサイダー
送り主はさゆみ、ラベルには手書きの"おいしく飲んでね"とのメッセージ。
訝しむものの喉が乾いていたこともあり
メッセージ通りおいしく頂く里保だったが8割ほど飲んだところで
ラベルに文字が浮かび上がっていることに気付く
"も……もうだめ…"
次回「飲む者と飲まれる者」
"らめぇ!それ以上飲んだらさゆみ逝っちゃう!"
705 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 06:31:55.63 0
↑次回予告保。
706 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 06:42:29.96 0
続きは今日の夜
707 :
704:2013/01/01(火) 07:03:48.05 0
708 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 09:31:18.18 0
正月番組つまらんからモー女聴きながらホ
709 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 09:54:00.12 0
710 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 12:00:59.32 O
まったり
711 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 14:32:28.56 0
ほ
712 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 17:26:03.84 O
ほい
713 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 17:58:17.72 0
>>704 ほぼリホナンターの願望が発現された状態じゃないかw
で、続きはあるんだろうな?
714 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 18:03:31.99 0
今日中には
715 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 19:57:25.54 O
あけおめほぜ
716 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 21:59:40.81 0
ほ
717 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 23:10:26.84 0
>>704 続き
ピンク色のサイダーは普段飲んでいるものに比べ
炭酸はやや強く、甘さの中に若干の塩味を感じた。
これは去年の夏流行っていた塩スイーツの一種なのだろう。
なかなか粋な事をするがいったいどこのメーカーなのか。
しかしラベルにはやや雑な字でサイダーと書かれているだけ
生産地の情報どころか成分の記載さえ無い。
明らかに怪しいが、里保は珍しい味わいに夢中になり
浮かび上がってきた文字に気付いたころには既に残りは僅かになっていた。
「な、なんなんだ。もうだめって……」
ラベルを見つめているうちに文字は"それ以上飲んだら逝っちゃう"に変わった。
困惑する里保の耳に聞きなれた着信音が届いた。
ゴッドファーザーのテーマだ。
待たせると機嫌を損なう相手である。
どういう原理かは分からないがラベルの文字が変わる仕様なのだろうと
強引に結論付け携帯を手に取った。
718 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 23:12:08.12 0
『おー鞘師?さゆと連絡つかんっちゃけどそこにおる?」
「え、道重さんですか?ここにはいませんよ」
『おっかしいなー。鞘師の名前叫びながら出てったんやけど』
「……叫びながら…ですか」
『なんか夢がかなうとか、鞘師とひとつになるとか……アッハッハ』
その時の様子を思い出したのか笑い出した先輩と対照的に
里保は段々と自分が臨戦態勢になっていくのを感じた。
敵は今日こそやる気なのだ、今にもあの窓を突き破って来るかもしれない。全裸で。
『まあ、もし来たら早く帰ってこいって言っといて』
「はい。縛り上げてご返送します」
『アッハッハ』
携帯を切ってから里保はドア前に棚を置きカーテンを閉めた。
この部屋の周囲に人の気配はないが、いつやってくるか分からない。
侵入経路と撃退方法を検討しながらサイダーのビンを手に取った。
残りを一息に飲もうと傾けた瞬間、またしてもラベルの文字が変わり
里保はため息をついた。
719 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 23:16:34.45 0
"ついに来た!ひとつになる記念の瞬間!"
「……罠か」
やはりこのサイダーはおかしい。
恐らく中の液体の量に合わせ、幾通りかのメッセージが出るよう細工されているのだろう。
自分を油断させるためにこんな手の込んだ小道具を送りつけてくるとは……
里保は呆れつつカバンの中からいつものサイダーを取り出した。
ビンの飲み口にペットボトルを寄せ中身を移そうとすると、またしてもラベルの文字が
今度はあわてたように何度も変わった。
"やめてぇ!"
"りほりほ!"
"混ぜないで純度100%で味わってほしいのに"
「……」
ビンを左右にしゃばしゃばと振ってみる。
"いやぁ抜けちゃう!さゆみのヤル気が抜けちゃう!"
"せっかくサイダーになったのに!"
「……」
机に置きラベルを見つめる。
720 :
名無し募集中。。。:2013/01/01(火) 23:17:37.73 0
自らが能力者のため超常現象の類には慣れていた里保だが
今回ばかりは半信半疑にならざるを得ない。
周囲の気配に気を配りながらビンに問いかけた。
「いったいどういう事なんですか、道重さん」
次回「涙味のサイダー」
"らって りほりほと一つになりたかったんらもん!"
721 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 00:27:22.19 0
つづきが楽しみすぎる
いったい何が起きてる?
722 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 00:29:19.83 0
おやすみんみんだは
723 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 00:34:59.89 0
ほんとに続きが来たww
いやもうなんか、リーダー頑張ってるよ(号泣
724 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 02:31:36.58 0
ほ
725 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 05:24:42.83 0
ぜ
726 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 07:43:06.99 0
な
727 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 10:12:45.23 O
ん
728 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:46:45.50 T
子供が走って来る。母親を急かすように走っているため、目の前に居た
彼女に気付く間もなく、その身体に激突してしまう。
軽い衝撃だったが、それでも予想外の反動で子供は地面に倒れ込んだ。
「すみません、この子ったら」
母親はぽかんとした表情で彼女を見る子供を叱りつける。
が、子供は何が起こったのか分からないのか、母親が怒る理由が
分からず、徐々に目が涙を溜め始めていた。
彼女は慌てて母親をなだめる様に呟く。
「大丈夫ですよ、ごめんなさい。私もよそ見をしてて」
そう言うと、母親は謝りながら子供を起こし、手を握って去って行った。
今日から新しい年を迎え、子供達は今、冬休みの真っ最中だ。
寒い風が肌に触れるが、白い雫はこの都会に来て何度も見ていない。
買いもの袋から温かいココアの缶を取り出し、彼女は空を見上げた。
隣には誰も居ない。誰かが居ない買いものが始まって、もう。
携帯が鳴って、誰かのメールが受信された事を告げる音。
夕方の刻。
ああ、そろそろ帰らなくては、彼女が来てしまう。
不思議なこともあるもんだと、彼女は思った。
ご飯をしようと言ったのは、彼女だった。
729 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:47:05.54 T
そんな誘いをしてくるような人間ではないと思っていた。
その場に一緒に居るから食べるようなことは何度もあったが。
その場に集まって食べよう、という事はあまりしない方だと思っていた。
それも彼女の、道重さゆみの家で。
その為に買いものに来たが、正直料理が上手いとも言えないので
とりあえず惣菜やレンジでチンが出来る鍋物を買いこんだ。
彼女も彼女で何か持ってくるらしい。
昨日は夜から下の子達が集まり、日の出を見に行った。
謹賀新年の挨拶をする真面目な子ばかりだが、集まるとそこは子供。
騒がしい。とにかく騒がしい。
こんな光景で若さを感じるというのは道重としても悔しさが沸くが
そんな事を思うほど彼女達の元気さは面倒でもある、が、楽しい訳ではない。
大きく言わなくても事実、楽しかった。
「嫌いじゃないから、良いんだけどねえ」
呟いて、空き缶をゴミ箱に捨てる。歩を進める。
一人の道を、自分が帰るべき場所へ、そうして確かめるように。
白い息が上がる、ああ、誰の温かみも感じない、この一刹那。
新しい年なのに。
家に帰ると、暖房を付けて行ったので温かい風が冷たい肌に沁みる。
適当に取り出してレンジという名の料理をしていると、電子音が鳴った。
730 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:47:35.73 T
「やっぴー、さゆ」
「いらっしゃい…って、なにそれ?」
「ん、なにって、ケンタッキー」
「それだけ?」
「あとはんー、デザート。冷蔵庫に入れとくけん」
長四角の箱に4つほど入ったチキンを嬉しそうに見せる田中れいな。
鍋物もあるのに、と思ったが、まあ食べれるだろう、と。
なんだかんだで、温まったこたつの中に潜り、持ちよった料理をテーブルに置き
冷たいものとしてお酒を用意して、それを注いでいく。
そういえば高橋愛は、自分が成人だった頃は眼前でお酒を飲むのは控えていた。
新垣里沙もそう。
飲む姿を見たのは、道重や田中が成人になってからだろうか。
ああ、確かその前に亀井絵里が。
…
チキンを食べる田中に対して、携帯を向けてボタンを押す。
何撮っとるとーと自分も隙アリと写メを撮り遊んでいく。
工藤や佐藤に見せたら嬉しいだろうねと言うと、見せたら怒るけんねと笑う。
アハハ。
アハハ。
会話は他愛のないものばかりだが、ほぼ下の子達のことばかりだ。
暗い話は似合わない、特に田中は、そういう話は似合わない。
だから道重も言わない。
不安さえも口にしない、彼女の前で話すことではない。
似合わないから。似合わない、こんな新しい年に。
731 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:47:54.29 T
お酒を飲んで、頬を赤らめる二人はテーブルの料理に箸を入れる。
意外なほど、二人であの量を消化している事に今更気付く。
酔ってしまったのだろうか、瞼が少し重い。
田中は何も言わずに口を動かす。そして何も思わずに、紡いだ。
「なんか、こういうのって初めてだよね。二人でって」
「んーそうっちゃね」
「なんで誘ってくれたの?」
「なんでやろ、下のヤツばっかりおるから、ちょっとこういうのもいいかなって」
「それなら一人で食べてもいいんじゃない?」
「ん、んーなんかいな、なんか、さゆなら良いかなって」
「なにそれ」
「空気読めるし」
「あはは、どうしたのれいな、なんか」
ああこんな役目は高橋がやる事だった。
田中的にはジュンジュンに甘える姿が多かっただろうか。
リンリンが面白い事を言ってくれた。
光井が相談にのる所で、久住が適当に空気を変えてくれた。
自分には似合わない。似合わない。
「なんか急に、寂しくなった?」
それは自分の答えだ。自分で問い掛けた、答えだった。
一人で買いものをするようになって、一人で居る機会がほしくなって。
下の子達が増えて、田中の笑顔が増えて、自分の楽しみが増えて。
それでも少なからず、そこに、底に存在するわだかまり。
732 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:48:11.17 T
「変わることはきっと、間違いじゃないんだよ。
ただどうしても寂しくなるのはね、どんな時でも自分が、自分だからなんだ」
誰かの声がふと、思い返される。
田中がお酒を一杯煽ると、時計を見て「あ」と口を開けた。
「もう2日やね」
「そうだね」
「今年は何があるかいな。また敵と戦うんやろね。いつまで続くとかいな」
「どっちかが飽きるまで、だよ」
「そうっちゃね。さゆは、飽きた?」
「飽きたとは言えないけど、でも慣れなきゃいけないとは思ってる」
「…そうやね」
田中はお酒が無くなって口を尖らしたが、道重が手元に残っていたお酒を注いだ。
あの頃には出来なかった事が今こうして出来ているという現実。
欠けてしまった誰かに、でもいつかはまためぐり合えるのだろう。
繋がっているならきっとまた、会えるのだ。
「ま、今年もよろしく」
「…うん、よろしくね、れいな」
日常は変わっていく。自分達も変わっていく。環境も、世界も、変わってく。
誰かが居なくなってしまった、誰かが居てくれた。
その差はあまりにも深く、存在力は強い。
どちらも大切で、どちらも不安な要素を拭えないが、それでもきっと、これが
自分にとっての現実だということを受け止められる日が来る。
掲げて、掲げよう。
新しい世界に手を振って、自分の存在を掲げよう。
733 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:48:26.59 T
…
「あれ、絵里からあけおめメール来てる」
「マジで?もう2日になっとうとよって文句言ってやりぃよ」
「多分これ打って寝てると思うけどね」
「あはは、そういえば愛ちゃんからも来てたよ」
「ガキさんからも来てた、デコ付きで、コッテコテのヤツ」
「れなのも良い感じやったっちゃろ?」
「あれってどこのサイトにあったの?」
「ちょっと待って、無料でいいところ見つけたったい」
日常の切り替えはきっと、誰でも可能なことなのだ。
少しだけ思い出に浸れたよ。
親友の姿を思い出しながら、携帯の返信を送った。
734 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 11:48:56.27 T
『始まりを知る二人の朝。』
以上です。
謹賀新年という事で、なんというか、最近二人での
画像が多いので鍋でもつっついて貰おうかな、というお話でした。
あまりにも久し振りに書いたので文章が荒っぽいですがご勘弁。
--------------------ここまで。
いつでも構わないのでよろしくお願いします。
今書いている話がようやく終盤に差し掛かってるんですが
あまりにも原作のセリフ使いまくりだけど投下大丈夫かな、とか思ってます。
以上転載
735 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 14:19:07.86 0
こういう静かなのも良いですね
736 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 16:41:50.26 0
コンビニパーティだね
737 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 18:13:05.41 0
重大発表くるか!!?
738 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:09:52.47 0
ほぜなんと
739 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:30:50.62 0
発表無しか
740 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:32:07.67 0
まーちゃん発熱とサトダや
741 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:32:40.15 0
馬?
742 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:35:54.37 0
うん
ゲストでハニパイやったらしい
743 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:45:47.09 0
仕事が減ってきて擦り寄ってきたか
744 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:47:49.03 0
その辺は稼ぎのいい旦那がいるから大丈夫だろ
745 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 20:58:02.85 0
他所でやれ
746 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 21:06:58.59 0
お呼びでない
747 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 21:07:54.96 0
こりゃまた失礼
748 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 21:12:54.25 0
いたしましたっと
749 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 21:14:21.18 0
素直だなおい
750 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 22:39:18.90 0
あげよう
751 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 22:51:54.67 0
新年早々、変な流れを持ちこまないよーに
752 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 23:41:56.74 0
┃。.・)
⊂
┃_l‘)
⊂
753 :
名無し募集中。。。:2013/01/02(水) 23:51:57.47 0
君らの方の“変”じゃないぞw
754 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 00:51:41.84 0
変な隊
略して変隊ですね
755 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 02:37:12.65 0
おやすみナント
756 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 06:16:09.39 O
从*- 。.-)zzZ りほりほ
757 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 09:40:51.24 0
おぱよん
758 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 12:22:28.01 0
チッパイ4つで
ちぱよんでは?wwwww
759 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 15:12:29.70 0
ほっ
760 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 17:28:08.55 0
ヒマホ
761 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 19:13:32.25 0
さすがに人がおらんのう
762 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 21:18:10.44 0
正月だからな
763 :
名無し募集中。。。:2013/01/03(木) 23:22:41.43 0
ほぜなんと
764 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 00:53:48.40 0
ねるなんと
765 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 00:57:48.64 0
おはなんと
766 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 03:42:46.41 0
寝るのだよ諸君
767 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 06:06:47.55 0
凍えそうったい
768 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 08:17:44.51 O
寒いね。なの
769 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 10:54:49.46 0
落ちる
770 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 12:14:08.58 O
りほる
771 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 12:54:32.27 0
リゾっとく?
772 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 15:03:25.02 0
リゾナントは正月何日から営業だ?
773 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 17:14:16.81 0
マスターの気分次第
774 :
名無し募集中。。。:2013/01/04(金) 19:34:37.23 O
むむ
775 :
名無し募集中。。。:
ぬん