>>2より
<政府の行動に期待感も>
インド経済にとって最大の障害は、依然として政策遂行能力の乏しさだ。
それは、S&Pやフィッチがインドの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた理由とされている。
インドの連立政権は改革を進める上で大きな障害に直面しており、
たとえば、政治的な対立を受け、海外のスーパーマーケットに小売り市場を開放する計画は後退している。
それでも関係者は、シン首相が最近、経済成長を押し上げる上で重要な分野として、
税制、保険、ミューチュアルファンド業界を挙げたことに気を強くしている。
また政府当局者やアナリストは、今年、景気低迷がかなり深刻化しているため、
小売りセクターの開放など経済改革を進めるために政治的結束が高まる可能性もあると期待している。
シン首相の経済アドバイザーを務めるゴビンダ・ラオ氏は「今は困難な時期だ。
政治家に対し、行動を求める圧力がかなり高まっている」と述べている。
ロイターが先週実施した調査でも、18人の投資家のうち13人が、
インド政府は成長促進や赤字削減に必要な改革を遂行すると予想。
3月に実施した調査で、今年度(2013年3月終了)の財政赤字目標である対GDP比5.1%を達成できないとの見方が圧倒的多数だったのに比べ、
政府に対する期待感が大きく好転したことが明らかになった。
(Archana Narayanan、Rafael Nam記者;翻訳 長谷部正敬)
以上です。