夏は「お化け・妖怪」の季節。そして最近、お化けや妖怪の持つ怖さ、オリジナリティーは、
商店街の活性化にも貢献している。
人を集めるには「怖いもの見たさ」も重要な要素となるようだ。
岐阜県の柳ヶ瀬では、かつて隆盛を極めた同地の商店街も、日本各地の商店街がそうである
ように、年々活気は失われつつあった。そこで、岐阜市内の若手経営者らでつくる柳ヶ瀬
お化け屋敷実行委員会では、オカルト研究の第一人者をプロデューサーに迎え、今夏7月13日
から9月23日の期間限定で、柳ヶ瀬商店街の空き店舗にお化け屋敷「恐怖の細道〜もう振り返れない」をオープンさせる。
都市伝説「口裂け女」の発祥地とされる岐阜らしく、“彼女”をメインに、妖怪関連の各種
イベントや物販も行われるようだ。「私、きれい?」で、1970年代後半に日本中を震え上が
らせた彼女のパワー、2012年は柳ヶ瀬のにぎわい復活で発揮されるか。お化け屋敷の入場
料金は600円。
宇部市(山口)の新天町商店街ハミングロードにある「Dead or ALIVE(デッド・オア
・アライブ)」は、昨年8月に誕生した歩行距離が世界一長い通年型のお化け屋敷。
空きビルの3フロアに、恐怖のホラーゾーンや、各種課題に挑戦して進むフェアリーゾーンが
配され、全行程はギネス公認の1290.97メートル。この長さと、完走者や途中にある課題を
クリアすると、1万円・10万円の賞金や、海外旅行がプレゼントされるゲーム的要素が話題
となり、入場者はオープン約1か月半で1万人を突破した。
その後も出足は好調で、商店街への新しい人の流れ作りは成功を収めたようだ。なお現在同お化け屋敷は、スタッフが東北支援に出かけ休業中。再開予定は7月21日。入館料大人(男性)1,700円、(女性)1,200円。
古都京都、北野天満宮にも近い大将軍商店街も、2005年より「京都一条妖怪ストリート」の
キャッチフレーズで、今日にいたっている。きっかけは、同商店街のある一条通に平安時代
から伝わる人に捨てられたモノたちが妖怪「付喪神(つくもがみ)」に変わり行進する
「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」。
現在商店街には、クチナシで着色した紫の麺が特徴の「妖怪ラーメン(750円/お食事処
いのうえ)」のほか、誰もが馴染みある商品が、まるで付喪神のように姿形を個性的に変え、
各店舗に並ぶ。またイベントも精力的だ。全国の妖怪グッズが集まるフリーマーケット
「モノノケ市」(次回7月29日)や「妖怪仮装行列」(2012年は10月20日)も人気となっている。
ゆるキャラの次なる地域活性化の救世主は、お化けや妖怪になる可能性もありそうだ。
●参考/柳ケ瀬お化け屋敷『恐怖の細道』〜もう振り返れない〜
http://www.gifu-obake.com/topimg002.jpg ◎参考/柳ケ瀬お化け屋敷『恐怖の細道』〜もう振り返れない〜
http://www.gifu-obake.com/ ◎
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