山口県は2011年観光客動態調査(確定値)を発表した。県内の観光客数は2702万4千人で、
前年比0・8%増。東日本大震災の影響を受けながらも、国体の開催効果で2年連続増えた。
市町別では、増減がほぼ半々と明暗が分かれた。主な観光地別では、震災後のテレビCMで
幅広く注目された金子みすゞ記念館(長門市)が64・5%増と大きく伸びた。
市町別では9市町が増加した。上関町の25・7%増が最大で、
温浴施設「上関海峡温泉 鳩子の湯」が12月オープンながら大きく寄与した。
光市が13・3%増で続き、7月開業の農業振興拠点施設「里の厨(くりや)」がけん引した。
テレビCMで流れた「こだまでしょうか」の詩で注目度が高まった長門市の金子みすゞ記念館は
14万4千人で5万6千人増。近くの湯本温泉も9・2%増の58万4千人と好調で、県観光振興課は
「『みすゞ効果』が波及した」とみている。長門市全体は6・1%の伸びをみせた。
国体と全国障害者スポーツ大会(山口大会)の各競技会場の観覧者の合計は、56万7千人。
メーン会場だった山口市の県維新公園近くにある湯田温泉の利用者は4・4%増え、
88万7千人だった。市の観光案内所も30%近い伸びをみせ、市全体では1・6%増だった。
一方、減少は10市町。周南市が最も減少幅が大きく、10・0%減。徳山動物園が14・9%減の26万6千人と苦戦し、
花火大会の中止も響いた。岩国市も米海兵隊岩国基地での日米親善デーの中止などが影響し、7・2%減と不振だった。
'12/6/18
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201206180033