民主党の小沢一郎元代表を支持する議員グループは22日、消費税増税関連法案の衆院採決で反対した後、党の処分を
待たず直ちに離党届を提出する方向で調整に入った。離党者が54人以上になった場合は内閣不信任決議案を提出する
案も浮上している。小沢氏は最終的な決断をしていないが、グループの一部は離党する意思を固めており、分裂する
公算が大きくなった。執行部は25日に臨時代議士会を開催、野田佳彦首相が直接説明して関連法案に理解を求める。
小沢氏は21日午後のグループ会合で支持議員から離党届への署名を集めた。出席した約50人のうち複数の議員は保
留したという。
グループ幹部は22日、断続的に協議し衆院議員の同調者の拡大に全力を挙げた。小沢氏は午後、グループの衆院議
員を集めて「われわれの主張してきたことは正しいので貫いていこう」と強調、衆院採決での反対方針を確認した。
民主党から54人が離党すれば与党は「少数与党」となり不信任案可決の可能性が高まる。小沢氏らは54人の「離党
予定者」を確保し、首相に採決断念を迫る構え。首相が方針を変えなければ採決で反対する方向だ。
離党した場合、小沢氏に近い議員らが結成した新党きづなとの合流を検討している。グループの参院議員十数人も2
2日までに離党届に署名した。
不信任案は会派が51人以上であれば提出できる。不信任案への自民、公明両党の同調を誘い、3党合意した増税関
連法案の成立を阻止する狙いだが、即座に衆院解散・総選挙につながりかねないためグループ内には慎重論もある。
離党届のタイミングと併せ小沢氏が判断する。
一方、執行部は反対票を投じる可能性がある議員は約60人と分析。このうち十数人は翻意させることが可能とみて、
衆院採決が予定される26日まで賛成に転じるよう働き掛ける。
首相は22日昼、輿石東幹事長と会談。小沢氏への対応を協議し、輿石氏は「官邸も緊張感を持ってほしい」と要請
した。
ソース
中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201206230042.html