http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20120529/232676/ “Japanese girl group AKB48 breezes through D.C. in whirlwind of cuteness”
(「日本の少女グループAKB48、『可愛らしさ』のつむじ風がワシントンを駆け抜ける」3月27日付電子版)
さて、この見出しを読んで、AKB48を「かわいい」と好意的に評価した記事だと思うだろうか?
筆者が翻訳を学ぶモントレー国際大学院(MIIS)の英語ネイティブの教員や学生に聞いたところ、どうもそうではないらしい。
「旋風」はなく「あっという間に帰った」
同級生のシーナは「cuteは米国では必ずしも良い意味ではない。小さい女の子にcute といえば褒め言葉だが、本気で女性を褒めるときには使わない」と語った。
たとえばbeautiful, gorgeousといった正真正銘の褒め言葉と比べると、cuteはかなり適当な印象を与えるようだ。
極めつけは、AKB48とは一体何者なのかを説明する以下の文章だ。少し長いが引用してみよう。
“It is as if Miley Cyrus, Taylor Swift and the entire cast of "Twilight"
were placed into a saucepan and simmered on a low boil until nothing remained but the sweet, cloying essence of fame,
and if that fame were then poured into pleated tartan skirts and given pigtails.”
(まるでマイリー・サイラス、テイラー・スウィフト、それに『トワイライト』の全出演者を鍋に入れ、
有名人だという甘ったるさ以外には何も残らなくなるまで弱火で煮込み、それをタータンチェックのプリーツスカートに注ぎ込んでお下げをくっつけたようなもの)
「ただ有名なだけで特に取り柄のない存在」
ここに出てくるマイリー・サイラスやテイラー・スイフトなどは、いずれも現在米国の中高生に大人気のアーティストだ。
これを読んだ英語ネイティブはたいていクスっと笑い「要するに、これといった才能は何もない、ただ『有名』なだけの存在ということ」と説明してくれた。