「隠れていた宇宙」(ブライアン・グリーン著)を読んでみた

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1 【中国電 82.2 %】
著者のポピュラーサイエンス本の第3弾のテーマは「多宇宙」

この宇宙はどんな形をしているのか?
この根源的な疑問に対して人類は太古の時代から様々な候補を挙げてきた
そして、その試みは現代進行形であり、真の正解というものにはまだたどり着いてない
むしろ近代の目覚しい科学技術の進歩にも関わらず、それに反するかのように、
1つの答えに収束するというよりは、そのバリエーションはどんどん増えている

しかし、その多くの宇宙像候補にもある共通する特徴がある
それは「多宇宙(=多世界=並行世界)」である

科学者たちも何もわざわざSFじみた、直感的に受け入れづらい多宇宙と言う概念を好き好んで持ち出しているわけではない
しかし、現代物理学の最先端を突き詰めると結果的に「多宇宙」に辿り着いてしまうのである

先述したように一口に多宇宙と言っても多くのバリエーションがあり、以下のような多宇宙が説明されている

上巻・パッチワークキルト多宇宙・インフレーション多宇宙・ブレーン多宇宙・サイクリック多宇宙・ランドスケープ多宇宙
下巻・量子多宇宙・ホログラフィック多宇宙・シミュレーション多宇宙・究極の多宇宙

多宇宙理論は私たちの宇宙以外の「他」宇宙を直接観測することが困難であると言う問題がある
特に下巻で紹介されている宇宙はあまりに思弁的すぎて、もはやサイエンスというよりはフィロソフィーであると言う意見もある
また、観測不能になった現在において科学理論を実在についての真なる記述ではなく、単なる現象の説明/予測の道具とみなす道具主義も幅を効かせてきている
しかし、この点に関しては著者はあくまで数学的な首尾一貫性と「真=実際に何が起こっているか?」を追い求めるスタンスを崩さない
その方向性さえ見失わず、着実に前へ進めばいつか「本当のこと」が分かるのではないか
私はそう期待している
2 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 09:39:36.66 0
カップうどんの黄色い豚カレーをシャウエッセンと生卵ととろけるチーズとネギと一緒に煮込んで
一味とハバネロ粉をドサドサ入れて食ったら、身体が熱くなった
でも、美味かった
3 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 10:13:52.82 0
保全
4 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 10:53:58.15 0
このまま落ちるのは忍びない
5名無し募集中。。。:2012/03/18(日) 11:04:32.66 0
ドンマイ
6 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 12:11:21.46 0
ですね
7名無し募集中。。。:2012/03/18(日) 12:14:21.57 0
こないだバルセロナの件では勘違いしてすまんかった
8 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 12:16:04.58 0
あ〜いえいえ
ミランとのQFが楽しみですな
9名無し募集中。。。:2012/03/18(日) 12:21:45.57 0
>>1
専門書を読むべき
10名無し募集中。。。:2012/03/18(日) 12:40:46.98 0
読んでも読まなくてもどっちでも良いよ
11名無し募集中。。。:2012/03/18(日) 12:41:43.78 0
>>1
だから数行に分けろって前に言われただろ
学習しないやつだな
12 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 13:45:30.86 0
ションナ!!
13 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 15:03:06.17 0
うむ
14 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 16:37:16.22 0
さぁ!盛り上がってまいりました!!
15 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 17:57:17.08 0
だね
16 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 18:11:57.20 0
ちょっと真面目な話をしていい?
17 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 19:10:54.94 0
「エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する」(ブライアン・グリーン著)を読んでみた

物理学者が追い求める夢
それは量子力学と一般相対性理論を統合し、4つの力の根源を知ること、つまり「万物の理論(EOT)」を手に入れることである
その有力候補である超ひも理論(最新ではM理論に進化している)を分かりやすく解説した本

「分かりやすく」と言っても最新物理学の話で、私たちの空間や時間に対する直感に反する「超対称性」「多次元」と言った概念が出て来るので
決してスラスラと読み進められるものではないが、数式を使わないこの手の啓蒙書としては出色の出来であろう

このような私たちの日常の感覚とは程遠い事象をなるべく正確さを損なわないように分かりやすい比喩で表現しようとする試みには実に好感が持てた
著者に目の前でこの本を使用した講義をしてもらい、分からないところを逐次質問できたら最高だろうなぁ

量子力学と一般相対性理論の対立においてもっとも顕著なのはビッグバン特異点での無限大密度による理論の破綻である
これを素粒子をゼロ次元の点粒子から空間的広がりのあるひもに置き換えることでプランクスケール以下で生じる破滅的現象を回避する

ただ本書を読んで分かったのは、超ひも理論(M理論)もまだ研究の途上段階であることである
未だに摂動論を元にした近似的計算方法に頼る部分が多いため、超ひも理論の威力を全て発揮できているとは言い難い
今後は理論を非摂動的な形で定式化することが求められる
また、古典論を拡張する形で打ち立てられた現在の量子論を超ひも理論から再構成することでより時間と空間に対するより深い理解を得られる可能性もある

本書帯に書かれている「ついに、宇宙のすべてを説明する理論を手に入れた!」と言うコピーライトは誇大表現だろう
もしかしたら今後の研究過程で科学が提示できる最も深いレベルの理解に達してもなお宇宙には説明のつかないモノがあるかもしれない
つまり、(技術的理解限界ではなく)原理的な「科学の限界」と言う壁にぶち当たると言う可能性もある

しかし、世界中の科学者たちは人間の知性と科学の力を信じて(プレビッグバンも含めた)宇宙の全てを説明する理論を追い求めている
その努力がいつの日か実を結ぶことを楽しみに今後も推移を見守りたい
18 【中国電 82.2 %】 :2012/03/18(日) 19:35:46.02 0
「宇宙を織りなすもの―時間と空間の正体」(ブライアン・グリーン著)を読んでみた

前著「エレガントな宇宙」で超ひも/M理論について分かりやすくかつ精確に解説するという困難なチャレンジを成功させた彼の第二作目
今回は「時空間」というより根本的な、しかし、私たちの日常感覚ではどこか掴み所のないトピックスをテーマにしている
私たちは日常生活でも時空間を意識し、当然そこに常に存在するものとして認識している
また、物理学は広大な天体を扱う宇宙論から極微細な素粒子物理まで多岐に渡るがそれらは全て時空間を舞台としている
しかし、その基本となる舞台の本質を私たちはまだ捉えられていない
それは実体性を伴ったものなのか?単に私たちが勝手に定義しているだけのものなのか?
現代物理学はこの世界を織り成している時空間を「すでに最初からあるモノ」ではなく、その正体を掴み、それどこから来たのかを求めている

上下巻900ページにも及ぶ大作なので全てを紹介することはできないが、本書に書いていることは私たちの日常知覚で捉えられる常識をことごとく打ち砕く
私たちが日々生活する空間には何があるか
まず大地や動植物や家電製品や家など目視確認できるものがある
また、目には見えないが大気を構成する窒素分子や酸素分子が存在することも知っている
しかし、この空間にはまだ発見されていないたくさんの「何か」に満たされているようだ
ヒッグスの海、ダークエネルギー、量子の場のゆらぎ、3-ブレン・・・
なぜ物質は質量を持ち、宇宙は加速膨張し、宇宙が構造を作るのか・・観測はされていないもののその理論を突き詰めると自然とこれらの実体が浮かび上がってくる

また、時間に関する考察はより不可解だ
通常時間とはエントロピーの増大する方向に流れると言う熱力学第二法則と関連付けて語られるが、本書では本法則の時間対称性を深く検討し
過去に遡ってもエントロピーが増大する可能性も述べている

物理学の世界で美しい理論、美しくない理論と言われることがあるが、その美醜の基準も本書を教えてくれる
美しい理論とはその理論から観測結果が「自然に」現れてくる、ゆえにシンプルである
醜い理論とは観測結果に合わせるために細かな調整を行う、ゆえに複雑である
前者の代表が超ひも理論M理論である
基本粒子をひもと定義することにより、(もともと予期してなかった)重力が「自然と」理論の中に現れ、4つの力の統合を示唆し
ひもの振動パターンが様々な粒子の性質を決め、11次元時空を理論が「自然と」必要としてくる
より研究が進めばカラビヤウ多様体の正確な形が決定され、それからも「自然と」素粒子たちの特徴が浮かび上がってくるだろう

本書を読んだ結論としては「時空間は食パンである」ということである
19 【中国電 82.2 %】
だね