娘。現メン12人が無人島でバトルロワイヤルしたら誰が生き残ると思う?2.1週目

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1名無し募集中。。。
前スレ
娘。現メン12人が無人島でバトルロワイヤルしたら誰が生き残ると思う?2週目
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1325473834/
2名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 19:31:21.18 0
ふくむら
3名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 19:32:19.23 0
前々スレ
娘。現メン12人が無人島でバトルロワイヤルしたら誰が生き残ると思う?
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1324897373/l50
4名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 19:33:12.43 0
落ちたのか
5名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 19:44:31.14 0
从*・ 。.・) ガオー
6名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 19:50:53.87 O
ありゃりゃ落ちたのか
仕切り直して3周目かな?
1周目2周目とは完全に切り離してさ
7名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 20:13:19.70 0
2周目おもしろかったから続きキボンヌ
8名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 20:35:01.92 0
落ちたの?
2週目面白かったのに最後のほうは読んでないよorz
9名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:13:15.05 O
ここまでのまとめ[ゲームスタートから一夜明けた翌日の午後あたり]
新垣里沙…ひどく疲弊した状態で森の中に潜伏していた。生田と合流して移動中。
道重さゆみ…ゲームに適応した1人。ボウガンで襲撃を繰り返す。譜久村と飯窪を殺害した。
田中れいな…ゲームに適応した1人。騙し討ちの手口で光井を殺害した。
光井愛佳…謎の刺客に襲撃されていた石田と佐藤を助ける。田中の凶弾に倒れた。
譜久村聖…飯窪と行動を共にして、メンバーに「和平」を呼び掛ける。道重により殺害された。
生田衣梨奈…ゲームに適応するかに思われたが、新垣と合流。森の中を移動中。
鞘師里保…鈴木・工藤と共に診療所に潜伏中。
鈴木香音…鞘師・工藤と共に診療所に潜伏中。
飯窪春菜…譜久村と同じく道重に殺害された。
石田亜佑美…光井が殺害された後、潜伏場所を探して移動中。
佐藤優樹…スタート時から石田と行動を共にしている。
工藤遥…鞘師・鈴木と共に診療所に潜伏中。
10名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:23:04.97 0
知らぬ間にフクちゃんとはるなんが殺されてるとか
11名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:25:41.38 0
光井も死んでるやん
しかも田中が殺したと?
12名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:26:48.53 O
その他の登場人物
OG…このゲームを計画・運営している。メンバーたちの行動を監視している。
ジュンジュン…「殺し」のプロ。OGにより洗脳され、ゲームを「盛り上げる」ため投入された。
13名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:31:55.02 0
出来れば2週目の続きでお願いします
ていうか3週目だともう書く人いないと思う
14名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 21:35:29.38 O
支給された武器及び所持している武器
新垣【蝶ネクタイ型変声器】
道重【ボウガン】
田中【小型拳銃(スリーブガン)】
光井【狙撃用ライフル】
譜久村【毒薬(青酸カリ)】
生田【火炎放射器(ガスバーナー)】自作の槍
鞘師【リボルバー式拳銃】
鈴木【マシンガン】
飯窪【チョコバット】
石田【シーナイフ】小型拳銃
佐藤【小型拳銃(石田が所持)】
工藤【根性ハチマキ】
15名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 22:37:53.11 O
亜佑美と優樹は歩き続けた。辺りは次第に夕闇に包まれていく。早急に隠れ家を見つけた方がいい。
北側の墓地から獣の咆哮が聞こえた。野良犬だろうか。優樹は思わず亜佑美の腕にしがみついた。「あゆみさん…」
怯える優樹を庇うようにしながら、亜佑美は鳴き声のする方へライフルを向けた。スコープをのぞき込む。
墓石が並ぶばかりで特段変わった様子は見えない。だが亜佑美はあるものを見つけた。
灯りが点いている家屋を発見したのだ。しかし、すぐに消えた。誰かいるのは間違いない。問題は誰かだ。
愛佳の悲惨な最期を見届けたばかりである。亜佑美は迷った。自分だけでは決められない。優樹を振り向いた。
「…まぁちゃん、どうやらあそこに誰かいるみたい。どうしたい?」誰も疑いたくないし、誰も傷つけたくない。
信じることは難しい…。全く持ってその通りだ。暫く考えた様子の優樹はこう言った。
「行ってみようよ。行ってみなくちゃ始まらない…まぁちゃん、そう思う」真剣な目をしていた。
16名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 22:56:35.32 0
続ききたか
この二人が無事なことを祈る
17名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:21:18.30 0
最後ジュンジュンのところで終わったっけ?
18名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:29:11.04 0
jjは洗脳が解けたっぽかったね
19名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:54:00.39 0
ってかまたおちそう 保全よろしく
20名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:57:48.78 0
前スレの転載

379:名無し募集中。。。 01/10(火) 15:52 O
>>361の続き
愛佳の遺体をそのままにしておくことは耐え難かった。だが2人にはどうすることもできない。ここに残っていては“標的”である。
田中れいなが戻ってくる。あるいは銃声を聞いた“やる気”になっているメンバーか。亜佑美はもう誰も傷つけたくなかった。
立ち上がって頬の涙を手の甲でぐいと拭う。「行こう、まぁちゃん。前へ進むのよ。光井さんのためにも」
2人は愛佳に永訣の別れを告げて、歩き始めた。その足取りは、これまで以上に重く、苦しいものだったが。
2人が歩み去った後、上空にカラスたちが旋回する。人間の気配が消えるのを待っていたかのようだった。
一羽が愛佳の亡骸を目掛けて降下してくる。まさに舞い降りようとした瞬間だった。パスン!サイレンサー付きの銃声。
カラスは即死する。森の中から現れた人影は、その大型拳銃で次から次へとカラスを撃ち落とした。
利口なカラスたちは喧しく鳴き声をあげながら消えていく。その人影は、愛佳の横に片膝をついた。
21名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:58:11.04 0
380:名無し募集中。。。 01/10(火) 16:12 O
>>379の続き
ビキニ姿のジュンジュンだった。パンダアーマーの焼け焦げた部分は脱ぎ捨てていた。両手足のみに着ぐるみの一部を残している。
肉感的なボディと相まってエロチックな造形であった。いや、そんなことはどうでもいい。
ジュンジュンは、まだ微かに温もりが残る愛佳の胸元に、そっと手をのせた。無言のまま鎮魂の祈りを捧げる。
ゆっくり立ち上がると左腕に装着されているガントレットのボタンを器用に操作した。
島内に散らばるメンバーたち…。生存を示す赤い点滅は9つ。手遅れになる前に…。
ジュンジュンは、もう一度だけ愛佳を見た。そして振り返らずにまた森の中へと消えた。
22名無し募集中。。。:2012/01/10(火) 23:58:28.40 0
転載終わり
23名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 00:23:15.24 0
フクちゃんと飯窪さんの分もお願いします
24名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 01:04:35.73 0
石田ばっかでつまらん
25名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 01:06:52.10 0
じゃあお前が書けば良い
26名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 01:17:42.57 0
石田&まーちゃんが主人公っぽい
27名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 02:16:53.66 0
今回は生田のが主人公っぽい気がする
28名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 02:20:05.13 0
生田って今どうなってるっけ?あんまり覚えてないや
29名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 03:30:28.40 0
>>9
30名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 03:33:00.72 0
結局ガキさん生きてたってことなのね
ありがとう
31名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 04:46:38.05 O
32名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 04:47:41.64 0
33名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 05:53:23.45 I
アッー!
34名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 09:36:33.70 I
35名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 10:54:21.51 0
36名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 11:14:56.19 O
「いたたた…だから言ったでしょーが…」新垣里沙はたんこぶができた額を押さえた。ダッシュボードに強かに打ちつけたのだ。
トラックはぬかるんだ轍でスリップして、そのまま太い木の幹に激突した。「ふひはへん…」
エアバッグに顔を突っ込んだまま、生田衣梨奈は素直に謝った。木の枝がドサリと落ちた。
トラックを乗り捨て、2人は森の中をとぼとぼと歩く。しかし体力を消耗している里沙には厳しい行軍だ。
幸いにして、森を抜けた小路に一軒のカフェを発見する。これもバブル期の名残だろうか。
辺鄙な島には幾分不釣り合いなお洒落なカフェである。
看板にはアルファベットで店名が書かれていた。『パシフィック・ヘル』英語が苦手な2人には読めなかったのだが。
辺りを警戒しながら、里沙と衣梨奈はカフェの扉を開けて、中の様子を窺った。
37名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 11:16:05.08 I
新垣生田きたか
38名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 11:18:15.50 0
光井が後輩メンを仕切る
39名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 11:44:53.44 O
>>36の続き
無人であることを確認して、テーブルについた。里沙は食欲がないと言ったが、体力を回復するためにも食べた方がいい。
衣梨奈はいそいそと調理室に入った。甲斐甲斐しく食事の準備をする。
食べながら、里沙は徐々に元気を取り戻した。「ねえ生田、作ってもらって申し訳ないんだけどさ…」
衣梨奈は里沙の顔を見つめた。「…これ、マヨネーズの味しかしないんだけど…」
衣梨奈がニコリとする。「えりなはですねー、マヨラーなんです!マヨネーズ美味しいですよね!」
噛み合わない会話を交わしながら、里沙は仕方なく、そのフレンチトーストをパクリと頬張った。
食事を終えて、これからどうするか話し合う。とりあえずこのカフェなら申し分ない。
しばらくはここで動かない方が賢明だという結論に達した。衣梨奈は里沙と2人きりの空間に場違いな嬉しさを感じていた。
40名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 14:38:38.68 0
ほぁ
41名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 15:13:26.99 I
ぜぇ
42名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 15:19:13.89 O
ナマタさん人格変わってないかw
43名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 15:45:50.74 0
そういうところも生田っぽいw
44名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 16:56:02.44 I
45名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 17:18:02.34 0
46名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 18:26:56.48 0
wowwow
47名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 18:58:55.03 I
yeahyeah
48名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 20:17:38.66 0
live
49名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 20:37:07.90 O
>>39の続き
ざくっ!スライスしたレモンを紅茶に浮かべる。里沙はそれをステンレスのお盆に乗せて、テーブルまで運んだ。
衣梨奈がニコニコしながら待っていた。「もう大丈夫なんですか?」体調のことを気遣う。
“あんたに任せといたら何を飲まされるか…”口には出さなかったが里沙は曖昧に笑った。
ちょうどティータイムの時刻である。こうしているとむやみに平和な気がしてくる。
ほんの数日前までは、こんな風に穏やかに過ごしていたのに…。ぼんやりそんなことを考えた。
パン!里沙は鳩尾のあたりを思いきり殴られたような衝撃を感じた。ティーカップが床に落ちて、琥珀色の水溜まりを作る。
駆け寄ろうとした衣梨奈は椅子に躓いてバランスを崩した。パン!右の太股に銃弾がめり込む。
派手な髪色のツインテールが近づいてくる。撃たれる!衣梨奈は大きく目を見開いた。
その時、里沙が最後の力を振り絞って、れいなにタックルした。「生田!逃げて!早く!」
50名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 20:58:14.83 O
>>49の続き
足を引きずりながら視界から消えていった衣梨奈の後ろ姿を見届けた。里沙は途端に全身の力が抜けるのを感じる。
「ガキさん…しぶといっちゃね」上に乗っている里沙の身体を、れいなは左手でグッと押し退けた。
れいなは少し考えた。もっと近づいてから撃った方が確実だ。次はせっかくの機能を試してみよう。
袖口の装置を眺めてちょっと反省した。「さてと…」仰向けの里沙に目を向ける。まだ息があるが、もはや動けないようだ。
「…田中っち…なんでこんなこと…」れいなは呆れた顔をして答える。「だってそういうルールやん」
れいなは続けた。「ガキさんさあ、その呼び方わざとやろ?最期くらい“れいな”って呼んでくれんと?」
「くたばれ…田中っち…」れいなは引き金を引いた。テーブルの上のティーカップからは湯気が立ち上っていた。
51名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 21:32:06.45 O
>>49の続き
衣梨奈は激しい痛みに耐えかねて、草むらに倒れ込んだ。ブラウスの袖を引きちぎる。
歯を使って更に引きちぎり、太股を止血するためにしっかり結んだ。
“新垣さんが…”止めどなく涙が溢れる。必ず復讐してやる!憎悪の炎が、衣梨奈の中で燃え盛った。
だが武器もなく、傷を負っている状態だ。戻るのは自殺行為である。一先ず身を隠さねばならない。
島の地形と主要な建物はほぼ頭に入っていた。太陽の位置から方角を確かめる。北へ向かえば診療所があったはずだ。
弾丸を取り出して、傷の手当てをしなければ。問題はこの足で辿り着けるかどうかだ。
せめて日暮れまでには到着できるだろうか…。アドレナリンが痛みを忘れさせた。
衣梨奈は立ち上がって、診療所を目指して歩き始めた。田中れいなを絶対にこの手で殺してやる!
52名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 21:33:11.83 I
ガキさん(>_<)
53名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 22:04:33.65 O
>>15の続き
亜佑美と優樹は再び獣の咆哮を耳にした。ビクリと足を止めて、声がした方角を見る。
いや、それは人間の声だった。苦痛に呻く人間の声。墓石の向こうに誰か倒れているのがようやく見えた。
亜佑美はライフルを構えながら慎重に近づく。気絶しているようだった。優樹が懐中電灯を照らす。
生田衣梨奈だった。亜佑美は胸騒ぎを覚える。なぜここに衣梨奈が倒れているのか…。
「…生田さん?」返事はなかった。太股にはクリムゾンレッドの布が巻かれている。
亜佑美は気づいた。怪我をしている。失血がひどい。どこからか歩いてきて、ここで倒れたのに違いない。
「まぁちゃん、手を貸して」2人は両脇から衣梨奈を抱える。衣梨奈の顔面は蒼白で冷たい汗が滲んでいた。
誰かがいるとおぼしき建物に向かって歩く。脱力している衣梨奈の身体はひどく重たく感じられた。
54名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 22:36:09.44 O
>>53の続き
「お願い、武器を降ろして」扉の内側から香音が言う。「でなきゃ入れてあげられない」
「かのんちゃん、ひどいよ」里保の声だろうか。これも扉の内側から聞こえてきた。
「悪く思わないで、お願いよ」香音の声を待たずに、亜佑美はライフルと拳銃を渡した。
3人を招き入れた香音は直ぐ様、衣梨奈をベッドに寝かせるよう指示した。止血の布をゆっくりほどく。
「化膿してなきゃいいけど…」弾丸は比較的皮膚に近い部分で止まっていた。アルコールを吹き付ける。
香音はメスとペンチを使って、ひしゃげている鉛の玉を取り出した。慎重に縫合する。
一同は固唾を飲んでその様子を見守った。疑問に答えるような香音はこう言った。「あたし、医者の娘よ」
55名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:00:21.64 0
生田と香音能力値高過ぎw
これで全員が合流したみたいだね 910期VS田中VS道重VSJJか
田中と道重が共闘するのか敵対するのかと工藤の動向あたりが気になるところ
56名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:01:18.64 0
>>53>>54のって中一つ抜けてない?
57名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:06:40.20 0
あれ?くどうは
58名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:09:55.74 0
もう一人しか書いてないぽいな
59名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:11:52.31 O
>>54の続き
夕刻をとうに過ぎて、辺りはすっかり暗くなっていた。寝ている衣梨奈を残して5人は一番大きな待合室に集まった。
「ごめんね。疑うようなことして…」香音は気にしているようだった。同じ立場なら自分も同じことをするだろう、亜佑美はそう答えた。
亜佑美にとっては、仲間ができたことの安堵感の方が大きい。こうして団結していければ…。打開策が見つけられる。そう信じたい。
「ずっと一緒だったの?」香音が尋ねた。先ほどから里保と遥は口が重かった。だが気にすることはないだろう。疲れているに違いない。
「学校を出てから、ずっと一緒でした。私とまぁちゃんで…まぁちゃん?」優樹の様子がおかしかった。
鞘師里保の姿を見てからだろうか。最初の遭遇時のように取り乱してはいないが、落ち着きをなくしているようにも見える。
「あ…うん、ずっと一緒にいました…」どこか取り繕うような声音だった。亜佑美は胸がざわつくのを感じた。
60名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:13:21.51 0
2週目に入ってから2人しか書いてないんじゃない?
その一人がリタイアしたっぽい
61名無し募集中。。。:2012/01/11(水) 23:55:16.21 0
まだ一山ありそうだな
62名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 00:36:32.39 0
“モニタールーム”

カチャカチャッ…「…」…カチャカチャッ…
細身で長身の女がソファーに腰掛け、足をデスクに投げ出した格好で不機嫌そうに銃身を弄ぶ
カチャカチャッ…「…チッ」…カチャカチャッ…
「あら?どうしたの?」部屋の前を通りかかった別の女が声をかける
「…別に」パチッ おもむろにモニターの電源を落とす
「よっと」勢い良くソファーから身を起こした
「どこいくの?」女が問いかける
「…退屈だからちょっくらジョギングでもしてくるわ」軽いノリでそう答えると女はかったるそうな足取りで部屋を出て行った
「…」
63名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 00:38:11.77 0
“森の中”

ガサガサッ ガサガサッ
ジュンジュンは森の中を一直線に進む。赤い点滅は8つに減っていた。もう一刻の猶予もない。
障害などものともせず、ただひたすらと進むその露出した肌には刃物で切りつけられたような傷がいくつも見て取れた。
―――イソガナケレバ―――

パスンッ!
足が止まる。ジュンジュンの右足のほんの数ミリ横から小さな硝煙があがっていた。
「はいストップー」
敵は後方数メートルのところで銃を構えている。
「どこに行くのかなー?」
ザッ! ジュンジュンは受け答えもせず、敵へと疾駆した。
1秒にも満たない時間。ジュンジュンは数メートル後方に現れた敵の背後を取り、そのまま渾身の一撃を振り下ろした。
ガスッ! 一撃がクリーンヒットする。無防備な後頭部への強烈な一撃。敵は何をされたかもわからないうちに倒れる…はずだった。
―――アレ?―――意識が混濁する。肩膝をついているのは自分だった。何が起こったのか。
「やっぱり洗脳解けてやがったなぁ」後頭部に銃口が突きつけられる。
「不良品は排除だぜ」バスンッ! …ドサッ

「ふあぁ〜あ…つまんね」細身で長身の女はかったるそうにその場を去る。
そこに残されたものは赤い水溜りに浮かぶひとつの肉塊だけだった。―――アイカ…ゴメン…―――
64名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 01:47:06.97 0
koharu?
65名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 02:14:28.25 0
>>64
dana
sento-ryoku take-
66名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 02:18:07.66 0
hitomi dato omotta yo!
67名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 02:23:55.24 0
oremo hitomi kato omotta yo!
68名無し募集中。。:2012/01/12(木) 03:54:57.65 0
hitomi ga junjun wo yacchatta nnjanaino
69名無し募集中。。:2012/01/12(木) 05:40:07.43 0
ho
70名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 05:49:56.28 I
nanndakore
71名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 06:05:56.99 O
ohayo!
72名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 08:44:12.10 I
otiruzo
73名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 10:28:26.44 I
ultrapyokopyoko
74名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 11:43:07.87 0
nannjakorya
75名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 11:46:46.09 0
rockcyan
76名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 12:17:16.05 O
>>59の続き
優樹は混乱していた。鞘師里保はとても面倒見がよく優しい先輩である。だが、この恐怖心はいったいどこからくるのか。
すぐ近くにいる里保の両肩に、得体の知れない怪物が潜んでいるような、説明できない面妖な感覚。
亜佑美が心配そうな面持ちで自分を見つめていることに気づいた。「…鞘師さんのこと?…」亜佑美が訊く。
亜佑美には正直に打ち明けた方がいい。そう判断した優樹は言葉を選びながら、いまの心境をポツポツと話し始めた。
見張り番をしながら、2人は小さな声で話をした。時折、涙声になる優樹を優しく慰めながら、亜佑美は優樹の話に耳を傾けた。
77名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 12:42:32.69 O
>>76の続き
まだ薄暗い夜明け前、異変は起こった。「りほちゃん!」仮眠室で里保が倒れているのを発見した香音が慌て窓ガラスを叩き割った。
何者かが里保が寝ている部屋にプロパンガスのホースを引き込み、里保を殺そうとしたのだ。
香音はガス栓を止めて、バタバタと換気をした。里保の脈動を調べる。生きてはいるが意識が戻らない。
騒動を聞きつけた一同が集まった。覚束ない足取りの衣梨奈もその場にやってきた。「…なにがあったと?」
「誰なの!誰がやったの!」怒りにうち震える香音の声。事態を理解した全員が不信の目をお互いに向けあった。
亜佑美は心臓が止まりかけた。優樹はずっと自分といた。そんなはずがない。見張りを交替して、ほんの一時間ほど眠りはしたが…。まさかそんなはずがない!
78名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 13:55:46.32 0
hannin dareda!
79名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 14:36:57.78 0
omoshiroi
80名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 14:58:24.50 0
pachinkono uchiawase nohohon nohohon
81名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 15:00:19.27 0
naze minna romajinanda
82名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 15:01:49.08 I
shiruka
83名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 15:16:42.54 0
orei
84名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 15:30:02.70 O
>>77の続き
香音は傍らのマシンガンを手に取った。「鈴木さん!やめて!」亜佑美が叫ぶ。優樹が悲鳴を短くあげた。
「くどぅー、あんたね!」遥は昨晩、見張りをしていなかった。「鈴木さん!やめて!お願い!」もう一度亜佑美が叫ぶが、激昂した香音は聞く耳を持たない。
「そんなわけないでしょ!」遥も負けじと大声を出した。「あんたこそ怪しい!猿芝居はやめな!」
「かのんちゃん、それを降ろして」いつの間にか衣梨奈の手に拳銃が握られていた。「落ち着いて。それを降ろすっちゃ」
「なんで武器を持つのよ?えりちゃん!えりちゃんがやったの?」マシンガンの銃口がすっと衣梨奈に向けられた。
「えりぽん!撃ってよ!ズッキを撃って!」遥は叫びながら、もう一丁の拳銃、ワルサーをとろうとダッシュする。
マシンガンの発射音が部屋に響いた。背中に銃弾を撃ち込まれた遥は勢いで壁に激突した。
「いやあっ!」優樹が甲高い悲鳴をあげる。亜佑美は反射的に優樹の頭をカバーしながら倒れ伏した。
「かのんちゃん!」衣梨奈がリボルバーを向けた時、別のところから銃弾が発射された。香音の右眉の数センチ上に、ポツリと赤い穴が空く。
遥が倒れたままワルサーの引き金を引いていた。ガハッと血を吐くと、拳銃が手から落ちた。
同時に香音が膝から崩れ落ちる。硝煙の渦の中、衣梨奈はただただ立ち竦むばかりだった。
85名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 15:49:22.08 I
masani batorowa dana
86名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 16:23:14.75 O
>>84の続き
「生きてる?」衣梨奈が尋ねる。俯せのまま、亜佑美と優樹は衣梨奈を見上げた。一瞬の出来事で頭が整理できない。
意識を失った里保、こちらは生命を失った香音と遥。3人が床に転がり、1人が拳銃を手にして立っている。
なぜこんなことになったのか?里保を殺そうとしたのは優樹なのか?衣梨奈の次の行動は?私たちを殺す気なのか?
疑問符ばかりで頭は混乱するだけだった。「立てる?えりなは“探し物”があるけん、ここから出る」
亜佑美は考えた。いったい何を探しているのか?ここで亜佑美は気がついた。ライフルがない…。武器はここに集めていたはずだ。
どこに消えたのか…?その時、部屋に一本の火矢が撃ち込まれた。たちまちカーテンに引火してメラメラと燃え始める。
火を消そうと急いで立ち上がる。そして亜佑美は見た。ライフルのレーザー照準の赤色光が衣梨奈の背中に灯っている。
スルスルとその赤色光は衣梨奈の後頭部まで上っていきピタリと止まる。「生田さん!危ない!」
87名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 17:54:21.92 0
kudo ga kokode sinndaka
88名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 17:57:06.78 0
syudanga dekitajitende honkeno batorowato onajiku gisinankini naruto omottetayo
89名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 18:18:33.68 0
実はれいなはガキさんがお団子ヘアーだったのに気づかなかった…
90名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 20:51:59.47 O
ho
91名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 21:02:27.92 0
mo
92名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 21:33:50.22 O
>>86の続き
優樹の行動は俊敏だった。衣梨奈の腰に飛びつくようにしてもろともに倒れ込む。ライフル弾は壁にソフトボール大の穴を空けた。
「窓から離れて!」亜佑美は里保の身体を引きずるようにして物影に隠れた。初弾を外した苛立ちなのか、その後ライフルはめくら滅法に発砲してきた。
そして射撃が止む。撃ち尽くしたに違いない。優樹は夢中でワルサーを拾い上げると、外に向けて発砲した。一発がスナイパーに命中する。立木の影からよろめきながら道重さゆみが姿を現す。
致命傷を負ったことが見てとれた。衣梨奈は足を庇いながらも、走り寄る。ボウガンを掴もうとする手を思いきり踏みにじった。
背後の診療所はどんどん火の手を大きくしていた。里保を抱きかかえて亜佑美と優樹が飛び出してくる。
倒れ込んだ里保は激しく嘔吐した。だが意識ははっきりしているようだった。観念した様子のさゆみを4人が取り囲む形になった。
93名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 21:49:45.91 0
michishige dounarudarou
94名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 22:00:03.43 O
>>92の続き
「あなたがやったんですね…」亜佑美はさゆみを詰問した。深夜に建物内に忍び込み、里保の部屋に細工をする。そしてライフルを持ち去った…。
亜佑美の説明を聞きながら、さゆみは精一杯の威嚇をする。「…あなたも腹黒いから…お見通しなのね…フン」
しかし見張りを掻い潜ったということは、やはり遥が手引きしたのだろうか…。もはやどうでもいいことだった。遥はもうこの世にいない。
「りほりほには“血を流して”死んでほしくなかったの…可愛いままで死んでほしかったの…」
その言葉で里保はまた嘔吐した。さゆみの顔に吐瀉物が混じった唾を吐きつけた。
さゆみはニヤリと口角を上げる。「みんな…向こうで待ってるわよ…フクちゃんもはるなんも…」
聖の名前に衣梨奈がピクリと反応した。「…殺した…のか…?」さゆみは答えず、ただ不敵な笑みを浮かべていた。バン!リボルバーが発射された。
衣梨奈は震えている優樹に振り返った。「殺したのは、えりなだっちゃ…まさきちゃん…忘れるっちゃよ」そっと優樹の肩に手を置いた。
95名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 22:08:43.66 0
kudhu-mo kyouhann?
michisigeno wazyutuni damasaretanokana
96名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 22:22:00.06 0
iya kyouhan datositara kudo mo michisige wo riyousiyoutositetanndarou
97名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 22:39:37.45 O
morega nantonaku ro-majide kakihajimetara minna sousuruyouni nacchatta
honpento miwakeyasuikedo
98名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 22:42:28.51 0
toriaezu nidomorihorihowo kudhu-gauragittatosurunara zannenda sasugabatorowademoarukedo
tyoubunsumaso
99名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:06:09.56 0
さゆ悪役にして楽しそうだな
100名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:10:33.39 0
道重はかっこいい役はハマらなさそうだから
無駄に怯えて殺されるよりはこっちのがいいだろう
101名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:12:39.94 0
何かAKBバトロワスレのパクリだな
名前変えただけ
102名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:19:02.34 0
りほりほ吐きすぎww
それにりほりほの嘔吐物を受けるさゆがこれまた嬉しそう、、
103名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:21:27.64 0
つまんねー
104名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:23:40.03 0
バトロワスレってたくさん立ってない?
携帯で検索かけたときジャニーズとかいろんなの引っかかった
まぁパクリだろうとなんだろうと楽しいからいい
105名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:25:36.69 0
次は残った3人惨死させてやる
106名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:27:27.67 0
してみろや!
107名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:27:59.13 0
文章そのままで名前変えてるぽい
108名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:28:56.27 0
キャラのバトロワ小説自体は昔から飼育にもあるしアニメの二次創作でもよく見るけど
内容自体がそのまま一緒ってこと?
109名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:31:12.10 0
リゾスレはオリジナリティあるのにね^^
110名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:33:09.41 0
スレ荒れるから568期外して910スマ2期でやるべき
111名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:38:32.92 0
死んだ人数が増えてくると気に入らない奴が文句言い始める
112名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:41:51.01 0
最初のスレ石田が最初に死んだからね
113名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:46:07.46 0
6期は別に故意に悪役にされてるわけじゃないでしょ
バトロワの性質上比較的欲求に素直な人はダークサイドに描かれやすいってだけだし
良い悪役がいないとつまらない
だから6期がいないとそれはそれで面白くならないと思う
114名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:47:25.63 0
もう外していいんじゃね
ババァ面ヲタうざすぎ
115名無し募集中。。。:2012/01/12(木) 23:50:15.74 0
もう書いてる人間1人ぽいし
ヲタヲタしくなるのやむを得まい
116名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 00:02:12.79 0
薄っぺらい文章
117名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 00:23:09.81 0
何だ急にお客さんが増えたな
118名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 00:29:30.17 0
minna nakayoku
119名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:20:41.10 0
2周目で新垣が死ぬまでの間に起こったことと心の内を少しだけ補完してみます



【初日冒頭(前スレ102以前)】

「新垣、お前にだけは主旨を説明しといたる。これはな、ドリームモーニング娘。の追加メンバーを選ぶためのオーディションや。
 生き残った一人だけを加入さしたる。…どや?やる気出たやろ?お前は本当はうちらと活動したいんやろうからな」
「そ、そんな!いくらそのためとはいえ殺し合いなんてできません!」
「甘い!甘っちょろいねんお前らは!…うちらがいなくなってからやれアットホームだ体育会系だぬかしよるけど、そんなんじゃこの世界やっていけるわけないやろが!
 人生はサバイバルや!他人は皆ライバルや!アホか!」
「…」
「…ガキさん。なっちたちもね、昔はそれくらい大変だったんだよ。毎日が生き残りをかけたサバイバルだった。
 だからね、これから一緒に活動していく仲間にはそれくらいの覚悟が欲しいんだよ。…わかってね、ガキさん」
「…」
「ガキさんもなっちともう一度一緒に活動したいでしょ?」
「…安倍さん」
「…しゃーない、お前には特別や。もうひとつ条件を付けたる。…おい、つなげぇ」
120名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:24:23.29 0
…ガガガ…スピーカーがONになる。
―――ハイ、愛ちゃんつながったよ―――
―――ガキさん!ガキさんそこにいるのけ!?―――
「愛ちゃん!」
―――ガキさん!あーしのことはいいから皆を!皆をお願い!―――
―――ハイそこまでー。じゃあ次はカメちゃんね―――
―――…ガキさん―――
「カメ!」
―――…ごめんね、ガキさん―――
―――…あれ?カメちゃんもういいの?…だそうです。現場からピーマ…―――ブツッ
「…どういうことですか?…なんで…なんで愛ちゃんとカメがここに!?」
「お前のためだけのもうひとつの条件や。お前が最後まで残ったらドリームモーニング娘。加入に加えて、あの二人も無事解放したる」
「…そんな…」
「以上や。行ってよし!…どうするか選ぶんはお前やで」

ガラガラ…ピシャッ
新垣が出て行った教室の中。
「…ここまでする必要あったの?裕ちゃん」
「しゃーないやろ、例の薬があいつにはまったく効かへんのやから。こーでもせんと精神的に追い詰められん。あいつの精神力は尋常じゃないからな」
121名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:31:47.16 0
【二日目朝(前スレ163心の内補完)】

…ここはどこ…今何時…
あてもなく里沙は歩き続ける。頭を巡るのはずっと同じこと。
“昔の仲間”を取るか“今の仲間”を取るか。
何時間も歩き、何時間も考えたが答えは出なかった。
深い森の中を朝日が差し込む。
ガッ 何かにつまづく。不眠不休でさらにすり減った心ではもう受身をとることすらできなかった。
無防備に倒れこむ。冷え切った身体はまるで土に溶け込むかのように急速に力を失っていった。
…このまま死んでしまった方が良いのかもしれない…
心が折れると身体が死を受け入れるまで時間は要らなかった。
122名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:36:41.17 0
【二日目昼(前スレ281-283心の内補完)】

―――…ん……い……さん…いがきさん!…―――
…んぅ…
「新垣さん!しっかり!」
突然耳に響く大音響に意識が覚醒する。誰かが迷惑なほど大きな声で私を呼んでいるようだ。
…考えるまでもなかった。この声は奴しかいない。
「う…生田…」
「新垣さん!大丈夫ですか!?起きれますか!?」
…う、うるさいなぁ…少し静かにしてくれないかなぁ…ほんとコイツKY…
だが張り付いた喉からは満足なセリフを搾り出すことができなかった。…とりあえずは…
「お水を…」
生田がペットボトルを持って戻ってきてすぐさま口に入れてくれた。…ぶごほっ!
こ、これは水じゃない…これは…
「生田、これ…サイダーじゃない…?」
「あ、ごめんなさい!間違えました!」
ク、クソ生田このやろう…

生田は里沙を両手で抱え、車両の助手席に座らせる。
どうやらこの娘は私を生かそうとしてくれているみたいだ…。それも必死に…。
私は死にたかったのに…ほんとコイツKY…
クスッ 里沙の顔には自然と笑みがこぼれていた。
…そうだね…私は今“モーニング娘。”で…まだまだ危なっかしくてほぅっておけない後輩がいる…
それにリーダーだもん…私が選ぶべきはひとつしかないよね…
123名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:44:05.21 0
【二日目昼(>>50心の内補完)】

そして―――
私は今、田中っちを見上げていた。
…せめて生田だけでも無事逃がすことができていればいいんだけど…
「…田中っち…なんでこんなこと…」死の際だっていうのにわかりきったことを聞いてしまう。
「だってそういうルールやん」そうだよね。田中っちは勝負事はいつでも全力だった。
「ガキさんさあ、その呼び方わざとやろ?最期くらい“れいな”って呼んでくれんと?」
きょとんとしてしまった。
少し遅れて笑いがこみあげる。…田中っち…私にもれいなって呼んで欲しかったんだ…
私は嬉しかった。思えば田中っちとはお互いにずっと正面から向かい合おうとはしなかった。相容れない二人。
でも、だからといって逃げてばかりじゃダメだったんだ。決して相容れることはなくても、わかりあうことはできたはずだから。
…だって、今はわかる。…田中っちが何を想っているか…だから私はちゃんと応えないとね…
「くたばれ…田中っち…」

引鉄を引いたれいなの顔は決して笑ってはいなかった。
「どうしてそんな顔できるとよ…」
れいなは踵を返して歩き出す。後姿から一度だけ顔を拭う仕草が見えたような気がした。

一軒のカフェ。
そこに残された里沙の顔には少しだけ笑みがこぼれていた。
124名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 01:47:54.75 0
えりりん処刑されちゃうの
125名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 02:07:13.23 0
【OGルート 二日目夜】

“学校の一室”

カタカタカタ…カチッ…カタカタ…カタ…カチカチ…カチッ
「…やっぱりこれ以上は無理ね」手元の紅茶を口に含み、一息つく。
あの娘がつくったモノを完全に解読することが私には不可能であることを思い知らされた。
コトッ…
デスクに置かれたひとつのビンを手に取る。
「どうやったらこんなものを創り出せるのかしら」
ビンの中に入っているもの。それは悪魔の薬。私ではその効果を少しだけ弱める程度のことしかできなかった。
「ケーメちゃん!」
「わぁっ!」背後からいきなり抱きつかれた。
「なーにやってるの?」石川だ。
「別に、大したことじゃないわ。それよりどうしたの?」
「それがねー、うちらが見てないうちにジェノサイダーがやられちゃったんだって」
「…そう」
「あれ?反応薄いねぇ。…でもさぁ、なんか変なんだよねぇ。モニターも電源落とされてたし、録画もできてなかったんだってー」
「…」
「なんかさぁ…うちらの中に裏切り者とかいたりして!」石川が悪戯っぽく笑う。
「…そうね…そうかもしれない。とりあえず集合でしょ、行くわよ石川」
「はーい」
ビンをデスクに戻し、石川を引き連れて部屋を出る。
ジェノサイダーを殺ったのはアイツだろう。だけどその目的はわからない。…私も気を引き締めた方が良さそうだ。
126名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 03:17:59.62 O
HO
127名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 03:58:45.44 0
un
128名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 06:08:07.36 0
保全
129名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 06:16:29.96 I
今後の注目する動向は三点やな
130名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 07:43:42.39 0
ほぁ
131名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 09:02:08.87 i
もぁ
132名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 09:42:19.55 0
アー!ぁ
133名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 10:02:29.14 0
OGいらんのに
134名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 11:13:37.67 i
残り5人
135名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 11:16:59.36 0
中澤さんが言ってたガキさんに効かない薬って、まさかJJの…
136名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 11:22:13.42 0
田中VS910期軍か
137 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/01/13(金) 11:24:57.58 0
続きが気になる
138名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 12:25:01.91 O
>>94の続き
朝の陽光が大地に降り注いでいた。比較的身体を自由に動かせる亜佑美と優樹が消火にあたっていた。まもなく鎮火するだろう。
衣梨奈と里保は、植え込みの木にもたれ掛かり、消火器を手にして忙しく動き回る亜佑美と優樹を見ていた。
衣梨奈の太股にはじんわりと血が滲んでいる。傷口が開いたのだろう。だが気にとめる風もなく、その瞳には憤怒の光を宿していた。
対照的に里保は精気をなくした顔をしている。吐き気は治まったが頭が割れるように痛い。目の焦点もどこかぼやけていた。
ガスの仕掛けは緻密さに欠けていた。ホースを引き込んだだけで目張りもしていなかったのだ。おかげで里保は一命をとりとめたのだが。
衣梨奈から顛末を聞かされた里保は激しい自己嫌悪に襲われていた。間接的ではあるが自分が惨劇の要因だったことは間違いない。
“死んでしまえばよかった…”涙も枯れ果てた目はずっと地面に向けられたままだった。“死んでしまえばよかった…”
「…りほ、おかしなこと考えるんじゃないっちゃよ」衣梨奈が言う。里保はギクリとして衣梨奈を振り返った。
「こんなこと…このままにしといたらいかんけん…」衣梨奈の手が、里保の肩にまわされた。
「絶対に…絶対に…いかんけん…」涙声に変わっていく。2人はお互いの体温を確かめ合うように、固く抱き合った。
139名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 13:34:50.72 0
ナマタ働きすぎだろw
140名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 14:55:09.13 i
今回の生田かっけえな
141名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 15:32:45.82 O
田中れいなはやっとの思いでアジトに辿り着いた。冷蔵庫の中にあったレッドブルを勢いよく飲む。「あ〜びっくりしたっちゃ」
ブツブツと一人喋りをする。「あゆみちゃんもピストル持っとるなら持っとるって言ってくれんと…困った子だっちゃ」
ガラスに映る自分を見て、れいなは愕然とした。ツインテールの片方が消えている!引きちぎられたような毛先を見て、れいなは顔をしかめた。
「…やってくれたね…」バッグからハサミを取り出す。前髪の調整用に持ち歩いているものだ。ジョキジョキ…。ジョキジョキ…。
数分後、茶髪ショートの田中れいなが誕生した。「これはこれで…悪くないかも」機嫌が直ったれいなはソファーにどっかり座った。
「あとは誰が残っとるんやろ…夜の間に減ってくれるといいんやけど」恐るべき適応力でれいなはそのままスヤスヤと眠った。
142名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 17:02:51.45 i
さて、5人の運命はいかに
143名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 17:17:39.28 0
生き残りはれいなピンポンダッシュ北国育ちの3組か
144名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 17:41:54.09 O
145名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 19:01:20.94 i
146名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 20:34:07.23 0
生田かっこよく散ってほしいな
147名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 20:35:06.46 i
勝手に死亡フラグたてるな
148名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 21:49:20.86 O
>>138の続き
ようやく炎を消し止めた。亜佑美と優樹は消火器を床に置いた。香音と遥の亡骸をこのままにしてはおけない。
延焼を免れた診察室まで遺体を運んだ。無惨な銃痕を隠すため清潔なシーツをそっとかける。
暴力で突然に命を絶たれる。なぜこんなことに…。疑心が最悪の結果を招いたのだ。
亜佑美は目眩がしてきた。私たちはもう残り少ない。もし自分と優樹が最後の2人になったら私はどうするんだろう…?
そして優樹はどうするんだろうか…?シーツにくるまれた亡骸が嫌でもそんなことを考えさせる。
―――信じることって難しいなあ―――光井愛佳の最期の言葉が胸をよぎった。
その時、庭から2発の銃声が聞こえる。亜佑美と優樹は消火剤で足を滑らせながらも、庭に向かって走った。
149名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 22:19:54.36 O
>>148の続き
煙を見つけた田中れいなは遠巻きに様子を見守っていた。静かに庭先に忍び込む。
最初に発見したのは頭を撃ち抜かれた道重さゆみだった。「さゆ…」
気配を消しながら様子を窺う。生田、鞘師、石田、佐藤の姿を確認した。
4対1では勝算がない。バラけるのを待つしかないだろう。弾丸も残り3発だ。「どうするかいね…」
チャンスが訪れた。銃弾は衣梨奈の背中と里保の胸に命中した。仕留めたか否か確かめるために歩み寄る。
起き上がる素振りはない。手にした鉄パイプを大きく振りかぶった。
れいなの視界に、突進してくる亜佑美の姿が入ってきたのは振り降ろす寸前だった。
150名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 22:25:31.83 0
ピンポンダッシュあっさり
151名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 22:44:54.60 O
>>149の続き
亜佑美は手にしたシーナイフを下から上へと突き上げた。避けようとしたれいなの左手首が切り裂かれる。
鉄パイプが落ちる。次の瞬間、れいなが目にしたのは立ち上がっている衣梨奈の姿だった。
「うおおっ!」衣梨奈は叫びながら、れいなの頭部に廻し蹴りを繰り出す。
―――受け止めた!?―――れいなは左手首を右手で握り、衣梨奈の蹴りをガードする。
手首から鮮血が吹き出す。れいなの顔は自分の血で赤くペイントされた。
そして衣梨奈の太股をお返しとばかりに蹴り倒した。激痛に衣梨奈はガクリと膝をついた。
「あうっ!」れいなの胸が反り返った。亜佑美のナイフが背中から心臓を刺し貫いた。
152名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 23:12:30.27 O
>>151の続き
れいなはそのまま前方に俯せに倒れる。同時に衣梨奈も仰向けに倒れた。
「生田さん!」衣梨奈の背中が真っ赤に染まっていた。銃弾は延髄に食い込んでいたのだ。
「…う」里保が息を吹き返した。死んではいなかった。弾丸は胸骨を砕いて、そこで止まっていた。
「生田さん!鞘師さん!」亜佑美と優樹は同時に叫び、ひざまづく。衣梨奈は倒れているれいなを見てホッとした。そして呼吸を止めた。
ジャキン!亜佑美と優樹はれいなを振り返った。銃口はまっすぐ優樹に向けられている。
スローモーションを見ているようだった。俯せのまま、こちらを睨みつけている。
れいなは脳の信号を無視した。身体に残されたすべての力を指先に集める―――引き金を引いて、最後の銃弾を放った。
153名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 23:22:22.08 0
心臓刺したら普通即死じゃん
そういう煽りはなしか・・
154名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 23:38:06.02 O
>>152の続き
パン!優樹は目を閉じた。コンマ数秒後、目を開けた優樹が見たのは、自分の盾になった里保の姿だった。
カシャン!れいなの手はダラリと地面に落ちる。そして動かなくなった。
「鞘師さん!どうして!」脱力して倒れかかる里保を優樹は必死で支えた。そして里保もまた動かなくなった。
亜佑美と優樹は交わす言葉も見つけられないまま、その場に茫然と座り込むのみだった。
風が吹き抜けていく。ブスブスと煙をあげる建物、銃口からの硝煙…そして血と火薬の匂い。
亜佑美と優樹はとうとう、島に残されたモーニング娘。最後の2人となった。
155名無し募集中。。。:2012/01/13(金) 23:59:51.11 0
やっぱりこの二人が主役だったか
さてどうなることやら
156名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 00:04:09.62 0
あんまり予想すると考えてたオチ使えなくなるから控えよう
157名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 00:15:57.64 0
【???】

闇に包まれた海の上を動くものがあった。それは一隻のモーターボートだったが、エンジンはかかっていなかった。
「だいぶ時間かかっちゃたな、さやしちゃんや工藤は無事かな〜」
158名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 00:34:57.27 0
誰だ?
159名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 01:09:51.50 0
モーターボートは海岸に到着しようとしていた。
「すいません、…こんなところまで付き合わせちゃって…」
「いいってことよ。私もチャーミーの野郎に一発食らわせなくちゃ気がすまないしさ。
 それよりもアンタがモーニング娘を助けたいって思ってたのが意外だったよ。てっきり恨んでるものと…」

「私は別にモーニング娘。を恨んでいませんよ。それより私はモーニング娘。じゃないのにあんなに良くしてくれて、一緒にリボーンをやったみんなを助けたい…」
そう言うとモーターボートから伸びたローブを海岸の岩に結び始めた。
160名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 01:18:51.37 0
モーターボートを固定すると、二人は島の中心部に向かって歩き出した。

早足だが、けして無警戒ということもなく。

ただ、一歩一歩踏みしめるように歩いていった。
161名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 01:29:32.86 0
リボーン共演者みんな死んでるっつーのにw
162名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 02:47:23.63 0
163名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 06:20:18.64 0
落ちまっせ
164名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 08:11:32.73 0
あとすこしだけ
165名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 08:12:20.71 0
もー
166名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 09:10:09.01 0
むー
167名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 10:20:13.42 0
三周目あるかな
168名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 11:50:45.11 0
あるよ
169名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 12:00:04.72 0
最後早く見たい
170名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 12:16:39.15 O
水平線に反射する陽光が、キラキラとした粒のように輝いていた。亜佑美と優樹は眩しさに目を細めて、海を眺めていた。
断崖に吹く潮風が2人の髪をなびかせている。亜佑美は持参したレジャーシートを地面に敷いた。
並んで座り、バスケットからおにぎりを取り出す。
「まぁちゃん、このおにぎり、まん丸よ。これじゃお団子ね」「わ〜ひどい。まぁちゃん一生懸命作ったのに」
亜佑美と優樹は膝の上にランチョンマットを置いて、和やかなランチタイムを過ごした。
肩を寄せあった2人は、お互いの手をギュッと握りしめる。ランチョンマットを細長く折りたたみ、きつくその拳を結んだ。決してほどけないようにきつく。
「まぁちゃんね、なんにも怖くないよ。…あゆみさんと一緒だから」
一際大きな波が岸壁にぶつかる。白く泡立った海水が飛沫をあげた。

2人の姿は、もうそこにはなかった。

海原に2羽のカモメが飛び立った。離れることなく、並んで水平線に向かって飛んでいった。

【残り0人】

おわり
171名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 12:42:06.45 0
おわた
また繰り返すのかどうかは職人次第か
172名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 12:59:33.20 0
ちょっと最後らへんで加速しちゃったね
OGもだすなら久住とか現メンが空気にならない程度にもっと活躍させればよかったと思う
次回はさらに深みのある作品を期待しています

まあ、書いてない奴が偉そうなこというのもなんだけど、本当に面白かったです!
173名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 13:29:14.29 0
中盤まで面白かったけど最後が雑だった
面倒くさくなっちゃったのかな
174名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 13:30:12.81 0
伏線全然回収してないしジャンプの打ち切り漫画みたいな終わり方だな
175名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 13:38:51.05 0
やっぱバトロワ2みたいに団体戦だな
同じく島に拉致ってきたアケカス軍3日以内に皆殺しにしないと自分らの首輪が爆発
176名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 13:46:32.34 0
【生田】【昼】みたいにタグ付けてメンバーといつ起きた出来事か書くと見やすいし他の書き手も書きやすいのにな…
と参加して思った 付けてくれた人もいたんだけどね…
177名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 13:59:53.04 0
AKBとか部外者にこの小説を絡ませるな
178名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 14:08:30.25 0
面白い話は敵も魅力的じゃないとな
179名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 14:10:44.95 O
職人さんお疲れ様でした!
180名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 14:59:56.32 0
あんま面白くなかった
181名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 15:01:51.37 O
なるほど
182名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 15:23:24.82 i
これからどうすんだろ?
183名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 15:24:12.52 0
もう明るいのがいいな
184名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 16:36:42.07 0
もうほとんど一人でしか書いてなかったしスレも終わりかな
携帯の人お疲れ様
185名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 17:05:17.56 0
>>170の続きを書く前にちょっと補完しておきたいところがありましたので投下してみます。



【道重 2周目初日冒頭補完】

「何これ?何なの?」
学校を出て歩きながら考える。
「おかしい!おかしいよこんなの!」
…自分の大声に驚いて我に返る。そうよ落ち着いてさゆみ。まずはするべきことは問題への対処よ…と何かの受け売りのセリフで茶化してみる。
大変なことになった。私たちが殺し合う?まだ年端もいかないメンバーもいるというのに…
さゆみの脳裏に怯えている後輩たちの顔が浮かぶ。
―――そうよ!私があの娘たちを守ってあげなきゃ!―――
…うんそうよね。
ポタッ…「ん?」手のひらに水滴が落ちてきたみたいだ。
空を見上げる…うんいい天気だ。
186名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 17:05:31.44 0
―――守るにしてもまずはどうするか考えないとね―――
それにはまず合流しないといけない。あぁはやく会ってあの娘たちを安心させてあげなきゃ。
さゆみの脳裏に怯えてうずくまっている後輩たちの姿が浮かぶ。
ブルルッ…「ん…」身震いしてしまった。さむ…くないよね。なんだろう…。
もう一度後輩の顔を思い浮かべる。
…優樹ちゃんが震えている…「あっ…」
…あの勝気なあゆみんが怯えた顔をしている…「ん…」
…りほりほが…「あぁ…」
無意識に漏れた自分の声に気付く。身体が熱っぽい。…私…興奮してる?
…後輩たちの逃げ惑う姿を想像する…―――うそ!―――
…それをじわじわと追いかける自分を想像する…―――ちがう!―――
…魅力的な顔で見上げる後輩たちの顔を想像する…―――いや!―――
…その魅力的な肢体を自分の手で蹂躙する…―――やめて!―――
あぁ…想像だけじゃ満たされない…―――っ!っ!っ!―――
早く私の手であの娘たちを…
「んふふ…んふふふふ…さぁ…どうやって殺ろうかなぁ」
さゆみの顔は卑しく歪んでいた。



―――誰か助けて!―――
187名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 18:01:38.97 0
【工藤 2周目二日目深夜>>76>>77の間を補完】

遥は静かに体を起こす。
「…ん…香音ちゃん…それは言っちゃらめらよ…」寝返りを打つ里保の腕が香音にクリーンヒットする。
ボスッ!「痛っ…もう…邪魔しないでよぅ…食べられないじゃない…」どうやら大して効かなかったようだ。
「…にいがきさん…」
「…すー…」亜佑美と優樹はしっかりと寄り添っている。
皆すっかり眠ってしまっている。
遥は誰も起こすまいと音を立てないよう静かに外へ出た。

辺りは深い闇と痛いほどの静寂に包まれている。
診療所から少し離れたところに体育座りで空を見上げる。
…自分がよくわからない…
こんなことは初めてだった。
まるで頭の中に二人の自分がいて喧嘩をしているみたい。
自分が何をしたいのか…何をすべきなのか…
「ハルは…」

ガサッ!
188名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 18:05:12.09 0
「っ!」遥は反射的に身をかがめ、音を立てないようにゆっくりと後退して草むらに隠れる。
遠目から見るにあれは道重さんのようだ。しかし状況が状況なだけに安易に信用するわけにはいかない。
しばらく様子を見ることにした。
するとさゆみがボウガンを取り出すのを確認する。…殺る気なのか?…いや、用心のためかもしれない…
その時、遥の脳裏に―――ダイナマイトを投げ付ける道重さんの姿…そしてボウガンを突きつける道重さんの姿―――が浮かぶ。
遥には確信できてしまった。あの人は殺る気だ。
「みんなに知らせないと!」
急いで、だけど音を立てないように慎重に診療所へ向かう遥の足は扉の手前で止まっていた。
―――この状況は利用できるかもしれない―――
寝入っている皆。忍び寄る道重さん。その状況を私だけが知っている。うまくすれば全員を出し抜けるかもしれない。
簡単だった。ひしめき合っていた二人の自分に決着がついたようだ。

遥は扉に手をかける。
心が決まればやることは難しくない。漁夫の利を得るお膳立てをすればいいのだ。
―――だってハルは…絶対に誰にも負けたくないんだもん―――
189名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 18:39:07.22 O
やるな工藤
190名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 19:12:51.34 0
>>170の続き



かりんと絵梨香がその断崖を見つけたときには二人の足はすでに地面を離れていた。

「亜佑美ちゃん!優樹ちゃん!」
駆け出すかりんの足が3歩にも満たない間に二人の姿は打ち付ける波にのまれていった。

立ち尽くす二人。
「…っ!」かりんは再び海に向かって走り出す。
「かりんちゃん!?」
「まだ…まだ今なら二人を助けられるかもしれません!」
「ちょっ、待ちな!」絵梨香はかりんの腕をとって引き止める。
「離してください!」
「…もう手遅れだよ!」絵梨香の叫びにかりんの動きが止まる。
50メートルはあるであろう断崖。しかも岩礁になっているうえに潮の流れもはやい。
生きている可能性は限りなく0に近いだろう。
191名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 19:14:33.15 0
「…うっ…うぅ…」打ちひしがれるかりん。
その背中を沈痛な面持ちで見つめる絵梨香。
「かりんちゃん、さぁ行こう。急げばまだ他の娘たちを助けられるかもしれない」
その言葉に支えられるかのようにかりんはゆっくりと立ち上がる…

ピーンポーンパーンポーン

『みなさーん、チャーオ☆ どうもー、チャーミー石川でーす☆』
『あらあら、最後に残った石田ちゃんと佐藤ちゃんは自らリタイヤですかー☆』
『ざーんねん☆』
『かわいそうだけどドリームモーニング娘。加入者はなし☆ってことで撤収ー☆』
『じゃあねぇ☆』
『せーのっ!ハッピー☆』

ブツッ

「なっ…今の放送…そ、それに最後ってことはもう…」
「…あぁぁぁ…ああああぁぁぁ!」かりんの慟哭が響く

【BADEND】
192名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 19:16:41.08 0
リーボーン リーボーン リーボーン リーボーン

「あらら、また全滅しちゃいましたねぇ」
「そうだねぇ。石田ちゃんと佐藤ちゃんはかわいそうだったねぇ」
「今回は何がいけなかったんでしょう」
「んー、今回もたくさんあるけど、最大のポイントは“悪魔の薬”かしらねぇ
 里沙ちゃんには効き目がなかったみたいだけど、他の娘たちはどうだったのかねぇ
 もしかしたら正気ではなかった娘たちがいたのかもしれないねぇ
 もしそうならば、そんな娘たちを正気に戻してあげることができれば道が開けるのかもしれない
 例えば道重ちゃんには囚われているあの娘を…とか
「…今回もなんだか難しくて私には良くわかりません」
「あらら…、もう本当にもうちょっとマシなコウノトリを付けてほしいよまったく」
「そんなこと言わないでくださいよー」

「さてさて、それじゃあそろそろ行きましょうかねぇ。
 この大いなる試練を乗り越えるために、再びその命を得るが良いー!」

「閻魔様?彼女たちがまたもう一度やり直せるのはやっぱりあの娘の力なのですか?」
「んふふふふ。それは教えてあげません」
「えーっ!閻魔様イジワルですー」

「まぁ、とりあえず次はもうちょっと鮮明に記憶を刷り込んであげましょうかねぇ」
「どうなるのか楽しみですね」

リーボーン リーボーン リーボーン リーボーン

【3周目へ】
193名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 19:50:28.64 O
[ゲーム開始]
【第一日目午後6時】
「ルールの説明は以上や。さてさて、ここからはひとりずつ、出てってもらうで」中澤は、顔色をなくしている一同をジロリと見渡した。
「2分間のインターバルやからな。若い子からいこか。工藤遥ちゃん、あんたからや」並べられているデイパックを指し示す。
「好きなの選びや」そう言われても、遥には12個とも同じにしか見えない。
とりあえず一番近くあったものを乱暴に持ち上げた。かなり重量があったが、遥は他のメンバーに気取られないようゆっくり肩にかけた。
教室から出て、歩きながら考えた。生き残るためには何をするべきか。
とっくに自分の中では解答が出ている。廊下にペッと噛んでいたチューイングガムを吐き捨てた。
194名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 20:02:03.25 0
一周目で何人も職人なくしたのが痛かったよな…
結果こうなることは目に見えてた
195名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 20:30:47.99 0
さっそく3周目開始してる
しかも工藤の素行がいきなり悪いw
中澤の説明受けてる間もガム噛んでたのかw
196名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 20:31:45.67 P
3周目入ったか!
197名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 20:40:52.97 i
支援
198名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:04:35.02 O
【第一日目午後6時30分】
「ほれ、ガキさん。残りもんにはなんとやらや。早よしい」最後のデイパックを渡された。
「あの〜中澤さん…」新垣里沙は恐る恐る口を開いた。「あたし、もうすぐ卒業なんすけど…」
中澤はギロッと睨む。「だからなんやの?」里沙は目をそらしながら言った。
「その〜…免除とかそういうのがないかな〜なんて…」中澤はピシャリと叱る。
「あんたリーダーなんやで!率先して殺し合わんでどうする気や!」里沙はガックリと肩を落とした。
「まあ、そうは言うても…気の毒は気の毒やな」トーンを落として中澤は言う。
「しゃーないな。これおまけに持ってき。みんなには内緒やで」パチリとウィンクする。
まるでお年玉でも渡すように里沙の手に手榴弾を握らせた。
199名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:25:52.30 0
間髪入れずに始めたか
みんなで作る流れはなくなったっぽいがハッピーエンドまでの構想まで出来てるんだろうし完走がんばってくれ
200名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:29:02.90 0
なら手は出さないほうが良さそうかな
今回は読者に徹します
201名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:37:09.97 P
この携帯の人二周目と同じ人じゃないの?
202名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:58:13.61 i
作者やっぱり一人なのか
後そろそろwikiの季節じゃね?
203名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 21:58:33.19 0
そうだと思う
作者が一人になっても断筆宣言出るまでは保全するよ
204名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 22:13:08.65 P
一人なのかというか
一人で全部書こうとしてるから手が出せんわ
205名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 22:21:27.83 O
そんなこと言わずにみんなで書こうよ寂しいよ
206名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 22:41:56.32 0
かなり今さらだが職人携帯で書いてたんか
すげーな
207名無し募集中。。。:2012/01/14(土) 23:00:25.90 O
[工藤]【第一日目午後6時】
全員が出発したら、この学校近辺は禁止エリアになるとババアは言ってたな。
ということは…待ち伏せすれば、あたし自動的に優勝じゃね?
遥は歩きながら、デイパックの中の武器を探す。重いから銃の類いに違いない。
30分もすればチャンピオン誕生だ。遥はニンマリした。「なんだこりゃ?」
ヘルメットが出てきた。ある意味ありがたいが、なんだかなあ…。
しかし、奇妙なものがくっついている。水中メガネのようだがこれは…?
試しに被ってみる。暗視ゴーグルだった。なるほど暗闇で使えるわけか…。
208名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 00:02:45.66 0
工藤のキャラがw
209名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 00:47:51.43 0
w
210名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 01:49:45.58 0
ほぜ
211名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 02:30:03.77 0
おつるおつるw
212名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 03:39:33.18 0
3周目は箸休め的にギャグ路線なのかな?
今回は少しキャラが壊れ気味みたいなのでそのノリに合わせてみます
空気読めてなかったら申し訳

一応、遥の武器が暗視ゴーグルだから待ち伏せ掃討作戦は中止されてると思って書いてます



[9期]【第一日目午後6時14分】
「あっ、里保ちゃん!」
学校から里保が出てくると香音が待っていた。
「香音ちゃん…どうしたの?」
「どうせなら一緒にと思って」
「えっ…でもこのゲームって個人戦でしょ?」
「いいじゃんいいじゃん」
里保は一考する…“!”
「わかったよ。じゃあその代わり香音ちゃんの武器を見せて。私のも見せるから」
「用心深いなぁ。でもいいよ…ゴソゴソ…ほらっ」
と香音が武器を取り出した瞬間!
「もらい!」
里保が香音から武器をかすめ取って逃げ出した。
「…あぁ!ズルイよ里保ちゃん!!!」
香音は慌てて里保を追う。
「待ってよ里保ちゃん!」
「やぁーだよー♪」
里保と香音は校庭を一周していた。端から見るとじゃれあっているようにしか見えない。
「はぁ…はぁ…はぁ…ドカッ!…きゃっ」
しかし里保の前に急に何かが立ちふさがった。
213名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 03:41:29.84 0
「二人とも何やっとぅと?」
衣梨奈だった。
「あいたたたたた…」
「はぁ…はぁ…はぁ…え、えりちゃんナイス♪」
「どうしたと?」
「はぁ…里保ちゃんがあたしの武器を盗ったんだよー」
それを聞いた衣梨奈は尻餅をついたままの里保を上から覗き込む。
「ズルはいかんとよ里保。…ほらっ立って」
そう言って衣梨奈が差し出した手を里保はつかんで立ち上がる。
「あーあ、服が汚れてしまっとぉ。荷物持っててあげるから掃っちゃいなよ」
「…うん」
里保は素直に荷物を差し出した。
「…なんちゃって♪」
「「えっ!?」」
衣梨奈は里保からデイバックと香音の武器をひったくるとさっさと逃げ出した。
「やったー!ゲットー!」
「「あぁ!」」
「待ちなさいよえりぽん!!!」
「ちょっとえりちゃん!!!」
今度は衣梨奈が加わっての追いかけっこが始まる。
214名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 03:43:58.06 0
やはり年齢差は強い。衣梨奈が校庭を一周する頃には二人を引き離していた…が。
「コラッ!」
「わっ!」
パシッと頭を軽く叩かれる。
「いたーい」
「もう…ダメでしょズルしちゃ」
そこには黒いオーラをまとった聖が仁王立ちしていた。
正座をさせられた衣梨奈はそれから数分間、聖の説教を受けることとなった。

―――数分後―――

「いーい?3人ともズルはもうしちゃダメだからね」
いつの間にか里保と香音も一緒に正座させられていた。
「「はーい」」
「…あたしはズルしてないんだけどなぁ」
「香音ちゃん!お返事は!」
「…はーい」
「よし」
「あー、やっと開放されたったい」
「じゃあほら、3人とも荷物持って散るの。ほらほら」
衣梨奈、里保、香音の3人はそれぞれのデイバックを持ち、聖にお尻を叩かれながら別々に散っていった。
「…ふふ」
215名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 03:45:24.39 0

―――30分後―――

@南方面―香音―
「…おや?」
@北方面―里保―
「…ん?」
@西方面―衣梨奈―
「…あれ?」

「「「…ない!!!」」」

@東方面―聖―
「ふふふっ、みんな子供なんだからぁ」
聖の手には自分のものと合わせて4人分の武器が抱えられていた。
216名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 04:59:45.74 0
【初日夜】光井愛佳

光井愛佳は学校のグラウンドを抜け、校門に差し掛かった所で足を止めた。
「何やろ・・・この感じ。」

上手く言えないけれど、この島の全てに見覚えがあるような気がする。
茶色に錆びた校門の鉄柵、冷えた外気、遠くに聞こえる波音、前髪を揺らす潮風の匂い。
愛佳の視覚・触覚・聴覚・嗅覚が告げていた。「ここに来た覚えがある」と。

 「・・・って、んなアホな!ウチが怪我したんは足で頭ちゃうからな。」
と自分にセルフツッコミを入れるとタイミング良く寒風が通り抜けた。
「うぅ・・・さぶっ。」
愛佳は羽織ったコートの首元を直すとまた歩き出した。行先はもう決めている。港だ。
この島から逃れる手段を探す為に「港」へ行くと最初から決めていた。

愛佳は校門を抜けるとそのまま港への最短コースを歩き出した。そして歩きながら思う。
ん・・・何でウチ、初めて来る島なのに港があるって事分かるんやろ?
そりゃ港が無い島なんて無いかもしれんけど、何で場所や風景まで頭に浮かぶんやろ?
そして、何よりもどうしてこの状況下でこんなに落ち着いていられるんやろ?
まるでコンサートの緊張みたく「何度も経験するうちに慣れた」みたいな・・・。

愛佳はそう考えながらも、まず道を急いだ。誰かに先を越されるとまずい。
自分が一番に辿りつかなければ!
217名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 06:34:06.47 0
あげ
218名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 08:14:21.91 0
なんか色が変わって面白いかも
219名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 08:19:17.85 O
[新垣]【第一日目午後6時45分】
里沙は深くため息をついた。あの日、会社の幹部に言われた言葉を思い出す。
『道重と田中じゃまだまだ頼りないからさ、もうちょっと面倒みてやってくれよ』
やっぱり愛ちゃんと一緒に卒業すればよかったのだ…。単純な里沙は結論に辿り着いた。
「さゆみん、田中っち…あんたたちが悪いのだ」怒りの矛先を完全に間違えたまま、里沙は歩き続けた。
太陽が沈みかけている。中澤の叱責が脳裏によみがえる。―――あんたリーダーなんやで!―――
子供たちのよきお手本とならねばならない。道重と田中を見つけるべく、里沙は歩き続けた。
220名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 08:34:50.23 0
なんだこの次元はw前作とのギャップww
これは完結が楽しみ
221名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 10:46:51.71 0
3週目初日夜飯窪編

背中のリュックを揺らしながら飯窪は学校から逃げるように校庭を走り抜け森の茂みに入った。
自分より先に出発したくどぅー、9期の皆、光井さん、新垣さんはどこに行ったのだろう?
時間的にそう遠くへは行けないはずだが周辺に人の気配は感じ取れなかった。
その場にしゃがみこんで大きくため息をつく。
突然の状況に頭が混乱してどう行動すればいいのか分からなかった。
とりあえず誰とでもいいから話をしたい。
このままここで校門の様子を伺い、次のメンバーが出てくるのを待って合流することにしよう。
そう思ったつかの間、肩にそっと手を置かれる感触がした。
驚いて振り向くとそこにいたのは何故かヘルメットを被った工藤だった。
「くどぅー!会えて良かった、ねえ私達これからどうすれb「武器は?」
「え?」
言葉を遮って問いかける工藤の声はいつも以上に低く威圧感があった。
「支給された武器。何だった?」

「あ、ああ…」
そういえば確認していなかったと思い、背負っていたリュックを下ろし中身を見ようとした。
その時、頭の何処かから記憶が蘇ってくるのを感じた。
不思議な感覚、まるで以前にもこんな状況に陥ったことがあるかのような…
あの時支給された武器のことがおぼろげに浮かんでくる。
「私中身見なくてもこの中に何が入ってるか分かるかも」
「へえ」
工藤は興味無さげに返事をした。もったいぶってないで早く武器が何なのか教えろよとでも言いた気だ。
「チョコバット。私の武器、チョコバットだと思う」
「まさか」

工藤は鼻で笑いながら飯窪のリュックの蓋を開けた。
用意された支給品の中からそれらしきものを見つけて引っ張り出す。
茶色く細長い棒状の物体。しかしそれはチョコバットとは全く異なるものであった。
222名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 10:51:31.27 0
3週目初日夜工藤編

「うわ、これチンコのおもちゃだ。最悪なんだけど」
汚いものを触るように指先でそれを摘んだ。
「何だ?リモコンも付いてるし」
リモコンのスイッチを押すと振動音とともにリアルな形をしたディルドはその身を躍動させた。
驚いて思わず草むらにディルドを投げ捨てる。
辺りはヴィーンという音と共にとてつもなく気まずい雰囲気に包まれた。
「…チョコバットってこのことだったんだね」
工藤が落胆した声色で言った。
「違うよ!私が言ったのはお菓子のチョコバットのことで」
「はるなんさーさっき言ってたのって、これが入ってるって分かっててこのリュックを選んだ訳?」
「あの時確かにリュックにチョコバットが入ってるような予感がしたの、でもそれはお菓子のであって」
「ドン引きだよドン引き」
「だーかーらー違うって!」
「しっ!あんま大きな声出すな」
飯窪の口を手で押さえながらもう片方の手でリモコンのスイッチを押し少し離れた場所で蠢いてたディルドの動きを止める。

(別の奴から使える武器を奪えればいいと思ったけど、とんだハズレを引かされた)
「…ま、後々何かに使えるかもしれないし」
工藤はディルドを拾いポケットにリモコンごと突っ込んだ。
しかし大きすぎてポケットには入りきらず先っちょの部分が外にはみ出してしまっている。
仕方なく自分のリュックにディルドを入れ直した。
飯窪は大胆過ぎる盗みの一部始終を見ていたが特に何も言っては来なかった。まあこんなもの頼まれてでも持ちたくはないのだろう。

「じゃ、私はこれで…」
「え、くどぅーどこ行くの!?置いてかないでよ〜」
「…ですよね」
武器を盗む相手と行動を共にするのは想定の範囲内だった。
しかし使える武器も持っておらず、運動神経もサバイバルに関する知識も持ち合わせていない
足手まといと一緒になるとは我ながら運の無さに同情せざるを得ない。まあいい。寝静まった内に逃げればいいだけの話だ。
ヘルメットに装着された暗視ゴーグルを指でそっとなぞると、工藤は飯窪とともに草むらの道なき道を歩き始めた。
223名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 11:15:14.31 0
エロか
224名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 11:29:21.76 O
[佐藤]【第一日目午後6時45分】
佐藤優樹は、平屋立ての民家に身を隠していた。ぼんやりと窓の外の夕陽を眺めながら、これからどうするか思案した。
そういえば…。あることを思い出す。教室から出て廊下を歩いていた時、背の高い怖そうなおばさんに呼び止められた。
『道産子の意地を見せるのよ。頑張ってね』そしてマッチ箱のような物を渡されたのだ。
なんのことかさっぱり優樹には分からなかったが、断るわけにもいかず受け取った。
ポケットの中から箱をつまみ出した。ヘタクソな字で“マスカット味”と書かれている。お菓子なのかな…?
チョコボールのようである。たしかにグリーンのコーティングがされていた。
元来、物事を深く考えない性質の優樹は、パクリとそれを口に入れた。
異変はすぐに顕れた。身体が火をつけられたように熱い。言葉にできないほどの高揚感。むくむくと全身の筋肉が拡張されていくような感覚だった。
“殺さなければ殺される…”ヒトがケダモノだった頃の遠い記憶。佐藤優樹は目覚めた。生存と殺戮の本能が優樹の理性を凌駕した。
225名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 11:31:32.14 0
>>1
工藤ががんがん殺して人数を減らしていく
でも最後に佐藤から偶発的に倒される

残るのは佐藤マサキ
226名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 12:52:47.11 i
暇だから二周目のBAD END じゃない石田、佐藤の続き書いていい?
トリップつけるからさ
227名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 12:55:30.26 O
バトロワより電波の15漂流記みたいな方が見たい
228名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 12:56:43.00 0
>>226
どうぞどうぞ
229名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 14:29:46.61 0
hozen
狼はサイクル早いから大変だ
230名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 14:37:43.60 O
>>226
なんとなく 実は生きてたってパターンを期待してたから
そっちもおながいします
231名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 16:00:19.30 O
从*・ 。.・) ほっ
232名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 17:09:33.10 O
从*・ 。.・) ぜっ
233名無し募集中。。。 ◆9zBNutgPCUp0 :2012/01/15(日) 17:19:08.02 i
从*・ 。.・)アッー!
234名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 18:59:13.04 0
235名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 19:05:40.21 0
236名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 20:03:11.34 0
237名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 21:22:35.19 0
238名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 21:57:31.81 0
このスレの他に新しく3周目つくったら?
239名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 23:07:16.90 0
【第一日目 午後8時20分】
道重さゆみ 島南部の小さな集落

 道重さゆみは南部の集落に立ち寄ると、ここで一晩明かす事を決めた。
「どうせなら豪華な家の方がいいの。」
幾らか立ち並んだ民家を品定めし、一番豪華な家に目をつける。

 二階建ての新築っぽい文化住宅だった。2階ベランダに衛星テレビ用のアンテナがあるのも良い。
加えてカラフルな石畳みの庭園に、ガレージに泊まる高そうな車。申し分ないの。

 さゆみは支給された鉈を振り上げると、豪奢な作りのドアのノブを叩き落とした。
叩き落されたドアノブは石畳の上を跳ね、ドアが一人でに開く。
この瞬間、ドアには最初から鍵がかかっていなかった事に気付いたが、
それはいちいち言わない哲学。

 即座に動けるよう土足のまま玄関を越え、リビングに上り込む。
出来れば電気をつけたかったが、それでは他のメンバーに居場所を教える事になる。
懐中電灯で足元を照らしながら大きな横長ソファの上に座り込んだ。

「ふぅ〜。これからどうしようかな。」
さゆみは暗い天井を見上げながら呟いた。
「普通に進んでいくと多分、さゆみ3日目辺りで死ぬの。」
240名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 23:23:45.30 0
 何故か確信があった。ゲームに放り込まれた不安感から言うのではなく、まるで何度か
経験してきたかのような確信があった。今回は普段の自分とは違った行動を取る必要があるかもしれない。
そうすれば違った未来がやってくるかもしれないの・・・。

 不意に、外から異音が聞こえてくる。冬の乾いた空気を伝わってその音は聞こえてくる。
「ウウウウウウウッ・・・・!!」まるで獣のうなり声だ。

 さゆみ、もしかして初日でリタイア?
不吉な事を思いながらも鉈を構え、体勢を低くする。
そのまま床を這い、ソファの陰に隠れた。

 やがて、うなり声が近くなってくる。まずい事にこの家のドアに鍵はかけていない。
というより、かけられない。

バンッ!!!
 
 何かがドアに乱暴なノックをかまして、家の中に飛び込んできた。
流石にさゆみの心臓が跳ね上がり、息が荒くなる。握る鉈の柄に汗が強くにじんだ。
侵入してきた何かは相変わらずのうなり声をあげたまま、廊下を歩いてくる。
そして、ついにさゆみの潜むリビングに姿を現した。

「!!!」その侵入者の姿を見た時、さゆみは我が目を疑った。
それは10期メンバー、佐藤優樹だった。しかし、普段とはまるで様子が違う。
まるで獣のように見開かれた両目は暗闇の中で光を放ち、噛みしめた歯の隙間からうなり声が断続的に漏れている。
ずっと引きずって来たのか左手のディパックは泥まみれだった。

 佐藤はリビングの入り口で立ち止まり、しばらく唸り続けると踵を返し家を出て行った。
唸り声が彼方に消えてから、さゆみはやっと胸をなで下ろす。生きた心地がしなかった。

「今回もとんでもない事になりそうなの・・・。」
黒い柄に手の形の汗染みがついた鉈を床に置くと、さゆみはゴロリと横になった。
241名無し募集中。。。:2012/01/15(日) 23:25:25.68 0
まぁちゃん豹変キター
242名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 01:09:17.50 0
ho
243名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 03:00:23.29 0
ze
244名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 05:52:37.62 i
n
245名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 08:17:12.60 0
246名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 09:05:11.36 i
247名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 09:30:12.73 0
ーん
248名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 10:17:56.19 O
[石田]【第一日目午後6時45分】
“おらたち、どうなっちまうんだべか…”石田亜佑美は森の小道をしょんぼりしながら歩いていた。
ふと横を見ると、小さな御堂がある。石で造られた地蔵尊が奉ってあった。
亜佑美は足を止めて、手を合わせた。「ナンマンダブ、ナンマンダブ…」
亜佑美はこれまでも数々のライバルと戦ってきた。アイドルの世界は食うか食われるか。
甘っちょろい考えは通用しない。亜佑美のハングリー精神はそうして培われてきたのだ。
慈愛に満ちた地蔵尊が自分に勇気を持てと励ましてくれている。亜佑美はキリッと表情を引き締めた。
「お地蔵さま、どうかおらを守ってくだせえ」殊勝な言葉とは裏腹に、お供え物の団子をポケットに入れた。
この世には“仏罰”があることを、この時の亜佑美は知るよしもなかった。
249名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 12:09:05.19 0
東北弁っていうよりお百姓さんだな
250二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/16(月) 12:19:52.00 i
注意
・この物語は二週目でもしも石田亜佑美と佐藤優樹が生きていたらというパラレルワールドです
・この作者は完結した二週目に一切関わっていません
・モーニング娘。以外の登場人物も出てきます

上記を御理解の上で書かせていただきます。批判の声が多くなった場合はすぐ打ち切ります。では、書きます。



目が覚めた時、石田亜佑美は潮の香りがした。彼女はベッドに横たわっていた。隣のベッドには佐藤優樹も眠っている。
何故、私はここにいるんだろう?冷たい、苦しい、怖い、それでも二人は手を離さなかった。なのに何故私達は生きているのだろうか?亜佑美は頭を抱えた。

彼女はごちゃごちゃした記憶を整理する。
まず、彼女がアイドルグループ『モーニング娘。』に加入したことから全てが始まった。今まで卒業したメンバーや、所属していたメンバーも同様、何次にも及ぶオーディションを乗り越え彼女らは残った。
亜佑美がモーニング娘。に加入することが決まった時は全く自覚を持てなかったが、モーニング娘。として活動していく過程で、生活が大幅に変わっていくことで亜佑美はひしひしと感じていった。夢が叶ったのだと。
無論、夢が叶えば人は再び夢を見る。彼女は新たに目標に向かって歩き出していた。
だが、夢、目標の途中で彼女は突は地獄のどん底へ落とされた。
251名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 13:33:29.60 O
>>250
乙です
「鎮魂歌」とは映画のバトルロワイアルUのサブタイトルと同じっすね
ババア達への逆襲が始まるのかな
252二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/16(月) 14:17:31.68 i
>>250
「今から殺し合いしてもらうで」
結婚を控え、幸せいっぱいなはずの女性から発されたとは思えないほど冷めた声だった。中澤裕子から唐突に告げられた言葉に、モーニング娘。のメンバーは誰も真に受け止めようとはしなかった。
しかし、悲惨なモーニング娘。マネージャーの死体を見て彼女らは現実を突きつけられ、皆必死に中澤の説明を聞き、何が入っているかもわからないバッグを持たされ、戦いの地へ送り出された。
そこで、亜佑美は本当の地獄を見た。初めて自分に向かって弾が放たれ、初めて間近で人の死に直面した。そして誰もが疑心暗鬼になり、欺き、裏切り、利用したり、ついには人の恐怖を喜ぶ者まで出た。
そして協力していた者も次々死んでいき、残った者は亜佑美と優樹だけとなった。

二人はもう残りたくはなかった。オーディションに最後まで残った。しかし、彼女達はその数ヶ月後に地獄へと送りこまれ、こんなことにまで残ってしまった。
二人の気持ちは同じだった。二人なら一緒にいける。いけば、みんなと会える・・・

二人は断崖から飛び降りた。亜佑美の記憶はそこまでである。
253名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 17:12:59.81 i
254名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 17:17:18.43 0
>>252
改行してくれ
255名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 18:06:54.20 0
あゆみさん・・・
256名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 18:55:52.29 0
257名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 20:06:17.04 0
258名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 20:36:17.97 O
[石田]【第一日目午後7時】
歩き疲れた亜佑美は小休止することにした。くすねてきた団子を食べる。
支給された水のボトルを出すためデイパックを開けた。“そういやおらの武器はなんだべな…”
木製のブーメランだった。この原始的な武器は、太古の昔は狩りに使われていたのだ。
なんとなく使い方は知っていたが、果たして自分に扱えるのか。
そもそも敵を倒せるのだろうか。亜佑美は努力家である。練習あるのみだ。
少し開けた草原に移動し、早速投げてみる。おかしな方向へ飛ぶばかりで、全然戻ってこない。
投げる度に取りに行く始末で、だんだん嫌気がさしてきた。
ブンッ!…クルクルクル…。おお!戻ってくるではないか。亜佑美が掴もうとしたその瞬間、ブーメランが軌道を変えた。
ガツンッ!頭部に直撃した。亜佑美の戦いはここに幕を閉じた。
【残り11人】
259名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 20:51:13.64 0
だーいしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい




ワロタ
260名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 21:14:31.36 0
ひでえw
261名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 21:15:26.90 0
これみんな自殺のパターンあるで
262名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 21:20:08.12 O
[佐藤]【第一日目午後9時】
餓えた獣が憐れな獲物を探すように、優樹は目を血走らせたまま片っ端から民家へ突撃した。
動くものを見つけたら容赦は無用だ。息の根を止めるまで攻撃あるのみ。
興奮が優樹の全身を支配していた。生き残るのは私だ!
優樹の狂気を滲ませた高笑いが住宅街に響いた。
トランス状態の優樹は真後ろに迫るヘッドライトに気づかない。一台のハマーが優樹の華奢な身体を宙に舞わせた。
「あれ、なんかにぶつかったかな…ああ!こうしちゃいらんない!遅刻だよ、裕ちゃんに叱られるべ!」
ハマーは猛スピードで走り去る。悪魂が消えた優樹の抜け殻は路上に横になっていた。
道産子の意地を見せろと同郷の先輩に激励された優樹は、これまた同郷の先輩の手によってあの世へ旅立った。
【残り10人】
263名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 21:21:38.51 0
安倍さん?w
264名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 21:59:12.29 0
3週目のノリは凄いなぁ
265名無し募集中。。。:2012/01/16(月) 22:00:32.71 0
この二人は2週目が例外だっただけで基本早死にするんだなw
266二週目『生き残った者達の鎮魂歌 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/16(月) 22:17:06.82 i
>>252
「死ねなかったんだ・・・」
亜佑美が重苦しくつぶやく。
奇跡の生還を果たした亜佑美と優樹だったが、自ら命を絶とうとした彼女は自身の運命を恨んだ。
「石田ちゃん!?」
突然声をかけられ、亜佑美は振り向いた。
「・・・矢島さん?」
亜佑美が振り向いた先には℃-uteのリーダー、矢島舞美がいた。
「よかった、記憶もちゃんとしてて。三日間も寝てたからお腹空いたでしょ?」
「三日間・・・」
亜佑美は自殺未遂から三日も経ったことを知らされた。そして亜佑美や優樹が体験したあの地獄も三日間だったことを思い出す。
「おかゆ作ってきて貰うね!」
「あ、大丈夫です!お腹空いてないんで・・・」
亜佑美はひと気のある場所へと向かおうとした矢島を止めた。生き残った自分が呑気に食事するのも気が引けたのだ。
「それより・・・どうして私は」
「生きてるか?」
「はい・・・」
矢島が一息吐いていった。
「今までのこと話せる?」
亜佑美が頷く。
「あまり人が多いと話しにくいよね?千聖だけ呼んでくるね。あなた達を見つけたのは千聖だから」
そういうと、再び矢島はひと気のある方へ向かった。
267名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 00:19:48.03 0
ho
268KD125054124122.ppp-bb.dion.ne.jp:2012/01/17(火) 01:26:43.17 0
ochiruzo
269名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 02:50:59.03 O
270名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 04:17:29.00 0
271名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 08:16:18.46 i
272名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 08:54:34.65 0
273名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 08:56:12.51 O
みんなに食べさせるのを優先するからあゆみんが先に死ぬと思う
優しいからあゆみん
274名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 09:57:57.59 i
275名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 11:51:58.53 0
今度こそ頑張れえりぽん
276名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 12:23:42.54 0
リプレイ的だな
277名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 14:32:59.72 0
278名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 14:33:08.06 i
279二週目『生き残った者達の鎮魂歌 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/17(火) 15:38:58.72 i
>>266
道重さゆみ、田中れいな、生田衣梨奈、鞘師里保、鈴木香音、工藤遥。それぞれの遺体に清潔なシーツが被せてある。
新垣里沙、光井愛佳、譜久村聖、飯窪春菜も汚れてはおらず、非常に綺麗な顔だった。
「最後までアイドルやな」
彼女らを見て中澤裕子がつぶやく。すると矢口真里が中澤に近づいてきた。
「祐ちゃん、ちょっと気になることがあるんだけど・・・」
「裏切り者のこと?」
「それもある。でも小春は勝手な行動をしただけで」
中澤は洗脳が解けたとはいえ、ジュンジュンを勝手に殺害した久住小春を思い出す。
「それにしても不自然な行動やな。監視する必要はある。それともう一つは?」
「うん、Berryz工房や℃-uteの子が普天間基地から脱出しちゃったんだって・・・」
「あれはうちら関係ないやろ」
「でも、どうしてこんなことになっちゃったんだろ・・・」
「やめろ、もう後戻りはできへん」
中澤は強く矢口に言い聞かせる。だが、中澤の胸の奥にも悲しいものがあった。
280名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:49:39.94 O
从*・ 。.・)ほっ
281名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:50:08.84 0
[飯窪]一日目深夜

夜も更け無人島は深い暗闇に包まれていた。
当ても無く休息出来る場所を求め森林の中を歩き続ける。
視界はほぼゼロに等しく、鬱蒼と生い茂る木の枝や葉のせいで顔や首のあちこちにすり傷を作っていった。
(早く消毒しないと菌が入って変な病気に罹ってしまうかも知れない)
とにかく早くこの森を抜けなくては。ここで立ち止まるのはあまりにも危険だ。
筋肉痛の両足を引きずって必死に前へ進む。

ふとどこかから聞き覚えのある声がした。
最初は動物か何かの空耳だと思ったが、その声は段々とこちらへ近づいてくる。
やがてはっきり「はるなん」と聞き取れるようになった。

(もしかして、くどぅー?)
森の中を彷徨っているうちに行動を共にしていた工藤とはいつの間にか離れ離れになってしまっていた。
もしまた偶然再会出来たならこれ幸いであったが、残念ながら声の主は工藤では無かった。

「はるなん、大丈夫?」
「譜久村さん…!」

目の前に現れたのは譜久村だった。
手に携帯らしきものを持っており、画面の小さな光で周囲を照らしていた。

「すぐそこに休める小屋があるから。さあ早く来て」
「はい!ありがとうございます」

目の前に差し伸べられた手。握り返した手はとても温い。
強張っていた身体から力がどっと抜けていくのが分かった。
282名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:50:57.62 0
案内された小屋は部屋6畳分ほどしかない物置のような場所だった。
譜久村は敷いてあった青のビニールシートの上に座るよう勧めた。

「その携帯便利でいいですね」
「ああ、これ私に支給された武器ね。レーダーみたいな感じで、画面を見ると大体の位置に誰がいるのかが分かるの」

画面を見せてもらうと、そこには島の大雑把な地図にいくつかの小さな光が点在しているのが映っていた。
それはスマートフォンから通話やメール機能が全て取り除かれ、レーダーのアプリのみが入れてあるものだった。
これが私達の点だよと言って譜久村は濃いピンク色の点と茶色の点を指で示した。
二つの点は一箇所で動かないまま点滅を続けている。

「もしかしてこれで私のこと探しに来てくれたんですか」
「この小屋で休んでたらたまたまはるなんが近くを通り掛かるのが分かったから」
「嬉しいです。私あの森で迷子になってしまって…暗くて地図も見えないしあのまま一人ぼっちだったらどうなっていたか」
「うん、役立てたなら良かった。それより気になることがあるんだけど、これ見てくれる?」

譜久村は再びレーダーに浮かぶ二つの点を指で指した。青の点とエメラルドグリーンの点。

「光は12個あるからまだ誰も死んでないと思うけど…あゆみんと優樹ちゃんの点がしばらく前から
 ずっと動いてないのが気になるんだよね」
「私達と一緒で休んでるだけじゃないですか?」
「うーん…まあ明日の朝になれば放送で確認出来るんだけど、でも何か気になってさ…」

もしかしたら彼女達はすでに誰かに殺されたのかも知れない…?
そんな事実受け入れたくなかった。
283名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:53:06.57 0

「譜久村さん、私達これからどうすればいいんでしょう?誰かを殺したり殺されたり、そんなことしたく無いです」
「聖だってそんなことしたくないけど…でも生き残るためには仕方の無いことなんじゃないかな」
「そんな…」
「積極的には殺しに行かないよ。でももし誰かが聖を殺しに来たのなら、その時は聖もその子を殺すと思う」

ゲーム自体には乗り気では無い、でも死にたくはない。譜久村らしいスタンスであると思ったが、
それでも万が一なら誰かを殺そうとする意志があると知っただけでも悲しかった。

「じゃあもしさ、もしもだよ、今ここで聖がはるなんを殺そうとするなら…はるなんはどうする?」

その言葉に思わず身構える。例え話だから、と譜久村は苦笑いを浮かべた。
しかし例え話でも考えたくないことだった。
譜久村の武器はレーダーであり他に殺傷能力のあるものは持っていないはずだ。
まさか他に武器を持っている?いやそんなはずない。疑いなんて持ちたくない。

「…私は自分の身を守るために誰かを殺すくらいなら、殺された方がマシだと思います。
 譜久村さんが私を殺そうとするのなら…私はそれを受け入れます」

甘っちょろいとか言われるのかも知れない。
でも誰かを傷つけてまで私は生きたくないと素直にそう思えた。

譜久村はしばらく俯いたまま押し黙っていたが、やがてゆっくりと頭を上げるとぼそりと呟いた。

「プッwww殺された方がマシだってwww」
284名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:54:14.35 0

譜久村はふところから拳銃を取り出し銃口を私に向けていた。
すでに誰かを殺して武器を奪っていたというのか。私は愕然とした。

「はるなんからはそういう返事が返ってくるって何となく思ってた。
 ううん、思ってたというより、知ってたって言った方が正しいかも。
 変だよね、まだモーニング娘に入ってから少ししか経ってなくて、一緒にいる時間もまだまだ少ないのに。
 でも何故か私には分かってたの。はるなんが…人殺しの出来ない純粋で良い子だってことが」

その時頭の中にフラッシュバックのように記憶が蘇っていった。
シチュー、包丁、バイク、拡声器、ボウガンの矢…あの時私達の身に何が起こったのかはっきりと分かる。
常識では考えられない不思議な感覚。
そして私は以前にもこうして死線の境目で譜久村と話をしたことがあるのだ。

「あなたみたいな子が居るときっと私はリーダーになれない。
 はるなんのピュアな部分は聖のモーニング娘での立場を脅かすものになる」
「譜久村さん、待ってください。私なんかじゃまだまだ譜久村さんに勝てない所たくさんあります。
 なのに何でそんなに不安になる必要があるんです。
 それに私だって、譜久村さんと一緒にいる時間は少ないけど、譜久村さんの良い所いっぱい知ってます」

とにかく話をしなければと思った。譜久村さんはきっと分かってくれるはずだ。
だってあの時は分かり合えることが出来たのだから。

「そうやって持ち上げれば持ち上げるほど、聖のコンプレックス刺激してるの分かってる?」

指が引き金に掛けられる。拳銃を持つ両手は震えて照準は上手く定まっていなかった。
285名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 17:55:29.60 0
「お願いです譜久村さん…まだ間に合います。銃を下ろしてください。
 私考えたんです。譜久村さんの持つレーダーを使って、メンバー全員と会って話をする。
 皆で協力して、ここから脱出する方法を考えれば、殺しあわず全員で生き残ることが…」
「そんなの出来るわけ無い!」

今まで聴いたことの無いような悲痛な叫び声だった。
譜久村の目からは涙が溢れだしていた。

「だって…だって分かるの。あの時あなたのことさえ信じていなければ私は死ななかった!」
「譜久村さん…あなたにも記憶があるんですか…?」
「死んだら、その後は何も無いの。真っ暗なの。仲間とかそんなのすべて消える。
 ずっと一人なの。一緒になんて居られない。私知ってしまったの」

パン、と乾いた銃声が静かな小屋の中に響き渡った。
銃弾は太ももに命中していた。バランスを崩しその場に倒れこむ。

「さよなら」

譜久村は自分のリュックを掴み、逃げるように小屋から出て行った。

脚からドクドクと鮮血が流れていく。朝まで持たないだろう。直感的にそう感じた。
私は…死ぬんだ。

(誰かと理解し合うことなんて無理なの…?私達はやっぱり戦い合わなくちゃいけない運命なの?)

絶望の中で私は静かに目を閉じた。
【残り9人】
286名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 18:08:25.12 0
なんかいきなりシリアスやな
287名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 18:10:01.88 i
かわいそうだね
永遠に戦わされて死んでまた生き返ったら戦わされて
288名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 18:16:59.21 i
こういうほうがいい
289名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 18:50:59.89 0
だーいしとまさきの死は一体何だったのか
290名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 19:52:51.64 P
二周目の続き編で活躍しそうだからいいんじゃないk
291名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 21:07:41.65 i
保善
292名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 22:05:38.61 O
[工藤]【第一日目午後11時】
暗視装置は、すべての物体が放出する赤外線を可視化するものである。
赤外線といってもそれ自体に色はない。受光素子はサーモグラフ画像を緑色に変換する。
遥の周りは一面の緑色世界だ。そして赤外線は多少の透視能力がある。
小屋の中に転がる人影がぼんやり見えた。しばらく観察したが人影は動かない。
遥は小屋に入った。倒れているのは飯窪春菜だった。大動脈からの失血死…。
銃による傷痕だと確信した。誰だか分からないが“やる気”になっているやつが銃を持っている…。
早くこの場を離れた方がいい。頭では理解していたが、遥はもうちょっとだけ春菜のそばにいてやりたかった。
293名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 23:14:32.47 0
なんかシリアスになっちゃったw
294名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 23:23:32.41 0
【光井愛佳】第一日目 22時10分 港にて

港に辿り着くと潮の香りは一層に濃密になり、コンクリートの岸壁に打ち寄せる波音はより強くなる。
内陸県である滋賀出身の愛佳にとってこの潮の香りはどうも慣れなかった。
「しかしまぁ、本当に何もないなぁ。」愛佳は波止場を見回しながら漏らす。

本来漁船が列をなして停泊しているであろうエリアはもぬけの空で、ただ折りたたまれたタラップが空しく取り残されていた。
隣の大型船用と思われる停泊所もやはり空っぽで、碇を巻きつける用の大きな杭(カッコつけな船乗りが良く足をかける奴)が所在なさげに取り残されていた。
恐らく中澤達が停泊していた船を全て撤去させたのだろう。

海原は夜闇を吸収したかのように真っ暗でその水平線の先に、大きな陸地が見えた。
そこでは人々が日常生活を営んでいるのであろう、あちらこちらに電気が灯り
イルミネーションのようにキラキラと輝きを放っている。
「絶対にあっちの世界に戻ったるんや・・・」

愛佳は波止場を離れると、根城にしている港の民家への道を急いだ。
事前に立ち寄り食事と寝床の用意をしておいたのだ。今夜は一旦戻ろう。
考えて体勢を立てなおす。陸路が無い以上、この島から逃げ出す手段は海路の他には無い。
それにまだ港には調べていないエリアが沢山ある。そこに脱出の手段が残っている可能性は十分にあるんだ・・・。

民家への帰路を急ぎながらも愛佳は、予め作っておいたスープを思っていた。
民家にあった材料で鍋いっぱいに作ったスープは今夜と明日の朝・昼くらいの分はあるはずだ。
冷凍庫の新鮮な魚介類もたっぷり入れておいたので凄く美味しいだろう。自然と口元が緩んでしまう。

295名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 23:24:47.68 0
【鈴木香音】第一日目 22時13分

 もうヤダ。信じらんない。最悪だ。マジで聖ちゃん最悪。
仲間を騙してまで生き残りたいのかな。・・・ま、そりゃ生き残りたいよね。
でも許せない!!ぜぇ〜ったいに許さないから!!

 香音はそんな事を思いながら、また黒のおたまを鍋に突っ込み中身を掬った。
ツヤツヤと輝くスープの中に白身魚と小エビが見える。それを一口で味わうと磯の新鮮な香りと芳醇な味わいが全身に広がった。

ああ、本当に美味しいな!
こうして香音はおたまから直にスープを味わい、
おたまで掬えない量になると最後は鍋に直接口づけてゴクゴクと最後の一滴までスープを堪能した。

その時、キッチン兼居間の引き戸が開く。香音はギョッと目を見開いて鍋に口を付けたまま視線だけそちらに移した。
そこには先輩である光井愛佳が呆然とした表情で立ち尽くしていた。
296名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 23:27:53.98 0
「そうか。フクちゃんが3人の武器を盗んで行ったのか・・・。」
愛佳は「要注意やな」の言葉を飲み込むとテーブル越しに座る香音を見つめた。
香音は愛佳に拳骨を食らった頭をさすりながら、コクコクと頷く。
どうやらこの子は武器を盗まれ、当ても無く外を彷徨う中でここに辿り着いたらしい。
しかも、スープの匂いを辿ってきたというのだから犬並みだ。

・・・学校を出発してから今までの間に色々と思い出してきた。
自分は確かに以前もこのゲームに参加していた事。
そして、尊敬する先輩である道重さゆみと田中れいなに殺害されている事を。
思い出すと嫌に首元とお腹が疼いた。毎回、ゲームに前向きなメンバーが必ず現れる。
そして、今回はそんなメンバーが4人分の武器を占有しているというわけだ。
もしも出会ってしまったら自分にきっと勝ち目はない。脱出作戦は頓挫してしまう。

自分の記憶が確かならばこれまでで一度も島からの脱出を企てた事は無かった。
つまり、この脱出作戦は運命を変える可能性を秘めた有意義なものである可能性が高い。
絶対に邪魔されるわけにはいかなかった。

「うっし、行くで!ズッキにもスープ代として働いてもらうから!」
愛佳は勢いよく立ち上がると、香音の手を引くと民家を後にした。
向かう先は勿論、港である。
297名無し募集中。。。:2012/01/17(火) 23:59:49.05 0
脱出する上での一番の障害は例の首輪だろうな…どう解除するのか

298名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 00:07:19.86 0
前回主役だった石田、佐藤はまあ別として
面白い展開になってきた ただ、相変わらずはうたん長生きしないなw
299名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 01:54:07.36 0
ho
300名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 05:14:19.18 O
mo
301名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:14:33.28 0
[譜久村]一日目深夜

飯窪を撃ち小屋を飛び出した後、私は森の中を闇雲に走り続けていた。

(ついに…人を殺してしまった…)

銃口を向けた時の飯窪の恐怖に怯える表情が未だに目蓋に焼きついている。
引き金を引いた時両手に受けた強い反動、鼻につく火薬の匂い、そして糸の切れた人形のように倒れる飯窪の姿…

最初は飯窪を殺すつもりは無かった。
もし誰かに襲われた時は、自分が生き残るために仕方なく殺す。
本当にそうしようと思っていた。
同期の三人から武器を奪ったのも、積極的にゲームに参加する為では無く
自分の武器に殺傷能力が無いため自己防衛には心もとないと判断したからだ。

ところが飯窪と会話している内、脳内にある情景がありありと浮かび上がって来た。

それはシチューに入れた毒薬や包丁を振りかざして飯窪を殺そうとするも失敗に終わり、
彼女の説得にほだされ、皆を説得しようとバイクで島中を駆け巡り、何者に襲撃され命を絶たれた私の姿。

不思議な確信があった。
これは現実にあったことなのだと。私は以前この島で死んでいるのだと。
あの時飯窪を殺し損ねなければ、飯窪の話に乗らなければ、もっと長く生き延びることが出来ていたのでは無いか?

黒い感情に蝕まれていく私に対して、飯窪はあの時と変わらずどこまでも善良で純粋なままだった。
誰かを殺すくらいなら殺された方がマシだと言われた時、
生き残ろうとしている自分がとんでもなく醜い生き物のように思えた。

もう衝動を抑えることは出来なかった。
反射的に、銃を手に取ってしまっていた。
302名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:15:31.24 0

走り疲れて歩いている内にやがて森を抜け、海岸線沿いに着いた。
海風に火照った頬を撫でられる内、
色んな感情でぐちゃぐちゃになっていった頭が少しずつクリアになっていく気がした。

近くにメンバーがいないかレーダーを見て確認する。
濃いピンク色に光る点の周辺に、他の光点は見当たらない。
安堵したのもつかの間、画面が真っ暗になる。電池切れだった。
夜の間明かり代わりとして酷使したせいだろう。
リュックの中から充電器を探し出す。
電池式があれば良かったがそう上手くはいかず、ベーシックなコンセントに挿すタイプのものが見つかった。
充電出来る場所を探さなければならない。

月明かりを頼りに地図を確認すると島には幾つかの集落があることが分かった。
充電出来そうな場所はこれしか無いだろう。ついでに食料も調達しておきたい。
直ぐにでも集落へ向かいたかったが、暗い内での行動は危険を伴う。
夜が明けてから行動を開始することにしよう。

(おそらく集落では誰かと鉢合わせる確率が高い。もしかしたら交戦することになるかも知れない)

リュックには生田と鈴木から奪った武器がまだ使わずに収められている。
ポケットには電池切れとはいえレーダーが、懐には鞘師から奪った拳銃もある。
確か武器の説明書にはコルト・アナコンダと書かれていただろうか。

(これだけ武器があれば…大丈夫、私は死なない)

もはや気持ちに迷いは無い。どんなに非情なことをしてでも、必ず生き延びてここを出る。
それこそが飯窪が選んだ選択肢が間違いで、私が選んだ選択肢が正解だったという証明になる。
水平線から太陽が昇るのを待ちながら、私はつかの間の休息を取った。
303名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:20:21.02 i
聖...
304名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:22:14.73 0
今回はフクちゃんがバーサーカーか
305名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:26:32.17 0
ええでー
306名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:34:57.02 0
まーさーかー
307名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 08:37:06.41 0
最初は殺人鬼役まさきだったけどすぐ死んじゃったw
308名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 10:24:23.21 i
穂然
309名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 12:37:00.05 O
[工藤]【第二日目午前0時】
「またどこかで会おうぜ…」春菜の亡骸を一瞥して、遥は小屋を出発した。
少しぬかるんだ地面には足跡が見てとれる。春菜を殺した者はこれを辿れば見つけられるかもしれない。
足跡を辿るのは造作もないことだった。だがそれも森の中だけの話だ。
舗装された道では皆目分からない。遥はとりあえず海岸に見当をつけて歩き続けた。
ビンゴ。人影が見える。音をたてないように慎重に近づいた。眠っているらしい。遥は足元に落ちているレンガのブロックを手にした。
顔が見えないが構うものか。確実にこいつは武器を持っている。
背後に回り込んで、後頭部めがけてレンガを持つ手を振り上げた。
310名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 14:15:11.67 0
ho
311名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 15:43:41.47 O
[鞘師]【第二日目午前0時30分】
「くっ!…」意識を取り戻した里保は頭の激痛に顔を歪めた。
恐る恐る手を後頭部にやるとヌルリとした感触がある。暗くて見えないが血であることは間違いない。
移動しているうちに睡魔と疲労の限界に達した里保は、しゃがみこんだまま寝てしまっていた。
背後に気配を感じた時には既に遅かった。荷物は中身をひっくり返されている。
武器を奪おうとしたのか…。生憎、持っていないのが幸いしたのか災いだったのか、襲撃者は止めを指すことはしなかったのだ…。
“いったい誰だ…?”頭の痛みに耐えながら、里保は身を隠せる場所を探した。
312二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/18(水) 17:54:50.55 i
>>279
矢島は岡井千聖を連れて亜佑美の所へ戻ってきた。
岡井は会って早々亜佑美の頭に掌を置き、「目が覚めてよかった〜。優樹ちゃんも次第に目が覚めるよ!」と岡井は亜佑美を元気付けた。

「じゃあ本題に入るけど、まず私たちの話からするね」
亜佑美は静かに頷いた。
何故彼女らとここにいるのか?何故彼女らに助けられたのか?
全く状況を理解してない亜佑美はハロプロの先輩である彼女らのことを知る必要があった。
「ハロプロのコンサートが終わって以来、モーニング娘。以外のグループの人に会った?」
矢島の問いに亜佑美は思い出しながら答えた。
「多分・・・会ってないですね」
「やっぱりね。うちらはコンサートが終わってすぐに連れてかれたから」
「え!?」
岡井の言葉に亜佑美は驚愕した。モーニング娘。だけでなく℃-uteや他のグループまでもが自分達と同じ目に会っていたのかと。
「私達はまだマシな方かもね。モーニング娘。で生き残ったねは石田ちゃんと佐藤優樹ちゃんだけだもんね・・・」
「でもうちらも仲間を失った!」
 亜佑美は黙って下を向く。地獄を体験したのは自分達だけではなかったことを知らされた。
313名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 18:44:47.66 0
今更だけど死亡者と禁止エリア発表の放送って原作だと一日に四回もあるんだな
一週目だと朝一回だけしかやってなかったけどそれでいいよね?まあ二週目は放送すら無かったが
314名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 19:05:03.71 0
流れと作者にお任せだろ
315名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 19:36:54.05 I
これまとめってないの?
最初のスレ見てないからあるなら見てみたい
316名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 20:37:32.30 O
[工藤]【第二日目午前1時】
鞘師里保は武器を持っていなかった。飯窪春菜を殺したのは別の誰かだろう。
それにしては不可解だった。武器を奪われて生きているとは?
自分が頭をカチ割った以外、目立つ外傷はなかった。武器を探すため、念入りに身体中をまさぐったから間違いない。
騙し取られたのか…?遥はふとリュックの中の人工ぺニスのことを思い出した。
どちらにしても、ろくでもない武器だったに相違ない。遥は自分を無理やり納得させた。
そして南へ向かって歩いている途中、路上に倒れている死体を発見した。
血だまりができている。顔を確認するために、遥は横向きになっている死体を足の爪先でチョンと蹴った。
死体の腕が血だまりの地面を叩き、ピシャッと音をたてる。佐藤優樹だった。
317名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 20:41:29.48 0
>>315
まとめはまだ無いので過去ログ見てね
一週目
http://unkar.org/r/morningcoffee/1324897373
二週目
http://unkar.org/r/morningcoffee/1325473834
318名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 20:51:57.87 I
>>317
ありがとう
319名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 21:02:19.28 O
>>316の続き
まるで大型車に轢かれたような死に方だった。見たところブレーキ痕もない。
意図的に轢いたのか…?そうとしか考えられない。運転できる先輩いたっけな…?
あれこれ推理しながら辺りを見回すとデイパックが落ちているのに気づいた。
かなりの衝撃でぶつけられ、デイパックも遠くまで飛ばされたのだろう。
どうせ武器は奪われているだろうが、念のため調べてみた。なぜか泥だらけである。
中から出てきたのはサブマシンガンだった。遥は小さくガッツポーズをする。「まぁちゃん、もらってくよ。もう要らないでしょ?」
320名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 21:26:42.72 i
誰かwikiよろ
321名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 21:34:47.60 O
>>319の続き
夜が明ける前に始めなければならない。相手には見えないが、こちらには見える。これほどのアドバンテージはないだろう。
見つけ次第、こいつをぶっぱなせばいい。問題はどう見つけるかだ。
遥はしばらく考えた。そしてあるプランを思いつく。火事を起こすのだ。
“やる気”になっているやつなら、必ず様子を見にくるだろう。
見渡せる限りでは最もゴージャスな邸宅に火をつけることにした。
おあつらえむきに物置小屋に灯油もある。バシャバシャと撒く。
なぜかドアノブが壊されているが、気にもしなかった。
門の外まで灯油を撒きながら出る。マッチを擦ってポトリと落とす。
火はまるで生き物のように地面を嘗めながら建物まで到達した。
322名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 22:25:34.08 0
どうなるんだ
ドキドキベイビー
323名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 23:34:36.98 0
324名無し募集中。。。:2012/01/18(水) 23:53:34.52 0
325名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 00:26:41.05 0
326名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 00:51:58.86 0
さてそろそろ別次元でハロメンが数学バトルする時間だ
そっちの監視に行く
327名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 01:38:35.64 0
れいな・生田・鞘師・ガキさんが今のところ書き手募集かな
328名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 02:42:24.06 0
ho
329名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 05:03:22.22 O
mo
330名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 05:08:26.45 0
331名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 05:09:52.25 O
ひどいなw
332名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 07:21:05.30 0
もー
333名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 08:17:36.25 i
にん
334名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 09:48:07.98 0
もー
335名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 12:06:35.61 0
にん 君の朝だよ
336名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 13:58:06.21 i
もー
337名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 15:41:06.32 0
338名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 16:23:50.46 0
339名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 16:31:07.55 0
いいオンナ
340名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 17:50:43.98 O
从*・ 。.・) 火計とはやってくれるの
341名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 19:46:07.55 0
落ちるで
342名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 20:34:53.50 O
[道重]【第二日目午前1時20分】
呼吸の苦しさで道重さゆみは目を覚ました。窓の外が明るい。赤々と光るそれは紛れもなく炎だった。
部屋の中、空気の層が目に見えた。ユルユルと流れている。煙!
反射的に床に倒れ伏した。咳き込みながら這ってドアへ向かう。
どうやら火事らしい。いったいなぜ…?だが考えている余裕はない。一刻も早く脱出しなければ!
部屋から逃れたさゆみは玄関へ急いだ。しかし玄関が最も火の勢いが強い。
慌て裏口へ向かった。こちらにはまだ火の手はきていない。裏庭から燃え盛る家を振り返ったその時だった。
パパパパッ!背中に激痛が走る。「え?」暗闇からフラッシュのような閃光が見えた。パパパパッ!
【残り8人】
343名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 20:52:52.04 O
[工藤]【第二日目午前1時20分】
勢いを増していく炎を眺めながら、遥は自分が興奮していることに気づいた。
まるで鹿狩りを楽しむハンターのような心持ちである。
圧倒的優位な自分は獲物がのこのこ現れるのを待てばいい。
メンバーを殺すことへの禁忌はまるで感じない。
生きるために殺す。牛や豚を食べることと何が違うというのか。
炎に包まれようとしている屋敷の裏側、ドアを叩きつけるような音が聞こえた。
誰が来たのか、あるいは誰かいたのか?遥は走って裏庭へ向かった。
道重さゆみがいた。躊躇することなくトリガーを引いた。
344名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 21:48:25.37 0
[生田]一日目夜

最初に武器を奪ったのは鞘師だった。
彼女の意図は分からない。冗談で鈴木とじゃれあっていただけなのか、本当に鈴木から武器を盗もうとしたのか。

私も二人のノリに合わせるようにおいかけっこに参加した。
譜久村からこってりと説教を受けた後、四人はそれぞれ学校から散らばり
私は島西側にある小さな集落に辿り着いた。
そこで自分のデイパックの中身を見てみると、武器だけが忽然と消えていた…

(あの状況から考えるとおそらく、聖はえりなの武器だけでなく里保と香音ちゃんの武器も全て持ちさってる)
(聖はもう同期でも関係なく殺り合う気まんまんだってことなんやろうか)

そんな非情なことが出来る子で無いのは今まで付き合ってきた中で十分理解しているつもりだ。
しかし心のどこかで譜久村と再会する時を恐怖に感じていた。
果たしてどんな行動を取ってくるのだろう。
今まで通りに私を笑顔で迎えてくれるだろうか?それとも…
譜久村が無表情にこちらに拳銃を向け、引き金を引く光景を思い浮かべる。

(ああ、こんな事考えてたら中澤さんの思う壺やけん…!)
(敵はメンバーじゃなかと。うちらを殺し合わせようとする中澤さんなんだ)
345名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 21:49:53.27 0

モーニング娘のOGの中でもトップクラスの功労者である先輩にあんなことを言われたのはショックだったが、
だからこそ現役メンバーの意地として、殺し合いなんて死んでも絶対してやるものかと強く誓う。

(しかしいくらえりなでも大好きな新垣さんや聖を殺されたら正気を失ってしまうけん…)

多分、いや絶対、私はもし二人を殺されたら殺した人間を許せることは出来ないだろう。
ふと不安になる。今二人はどこで何をしているのだろう?早く無事を確認したい。

(新垣さんはしっかり者だし大丈夫だと思いたいけど、万が一の事があったら大変やけん。えりなが傍にいてやらんと)

考え事をしながら集落の家々を探し回り武器として使えそうものを探していたが、
そんなものはまるで見当たらなかった。あらかじめ取り除かれているのかも知れない。
仕方なく冷蔵庫に入っていたワインから中身を捨てて、空きビンを護身用に持って行くことにした。
心もとないが手ぶらよりかはマシだろう。

次第に夜も暮れ島を包む闇はますます深くなりつつあった。
探索の内に見つけたランタンに灯りをつけると、わずかな灯りを頼りに
私は集落を後にし、深い森の中へ分け入っていった。
346名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 22:22:07.96 0
【光井愛佳・鈴木香音 第二日目 1:15】

結論からいえば、愛佳の目論見は外れた。
港に戻り、頑丈なシャッターが下りた「漁船修理場」へ窓から忍び込めた所までは良かった。しかし、中にあったのは上下逆さまの状態で吊り下げられた修理中のボート一隻のみ。しかも海で座礁したらしく船底には拳大の穴が複数出来ていた。
これを使って海に出る事は到底考えられない。
 もう駄目だ、逃げる方法は無くなった。少なくとも香音はそう思った。
しかし、当の愛佳は修理場奥の部屋で工具箱を見つけると、満足げに戻ってきた。
「目的達成や。ほな戻ろうか。」
「えっ?」香音はあっけに取られてしまう。

 「光井さん!どういう事なんですか?」帰りの道すがらでたまらず香音が尋ねる。
そのボリュームの大きさに愛佳は慌てて口元に一本指を当てた。
やる気なヤツと同じ島にいる中、こちらの武器は愛佳の腰に差し込まれた支給武器の小刀と、香音のバックに入った民家の文化包丁だけだ。もし、銃で狙われたら全滅は免れない。
不用意に大声を出す必要性などまるで無いのだ。

愛佳は香音を落ち着かせると小声で話し出した。
「船はあればええなぁ、程度の話。ウチが探しとった本命はこっちや。」
そういうと愛佳は左手に下げた工具箱は少し持ち上げて見せた。
その中には一般の工具は勿論、先端を差し替えられる工業用ドライバーが種類豊富に納められていた。

でも、なんでそれが必要なの?香音はまた首をかしげた。
「もしも船があったとしても、こいつをどうにかしない限り逃げられへん。」
言いながら愛佳は自分の首元を指差した。
「あっ、首輪・・・。」「そうや。」愛佳が頷いた。
347名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 22:25:30.58 0
道が舗装されたアスファルトから草地に変わる。民家はもうすぐだ。
2人は歩きながらも話を続ける。
「この首輪の中の爆弾が爆発するのはどういう時やっけ?」
「え〜っと、逃げようとした時と禁止エリアに入った時と壊そうとした時・・・です。」

「うん。じゃあその仕組みについては覚えてる?」香音はプルプルと顔を左右に振った。

愛佳は中澤からの首輪についての詳細な説明を思い出す。もう3回も聞いた説明だ。
中澤の言葉の一字一句まで脳内で再現できた。

「この首輪は優れものでな。あんたらの居場所を常に発信してくれる。だからウチらの目からは逃れられへんで!
ついでに違反を確認したら学校のコンピューターからそいつの首輪にこっちから電波を送る。
すると首輪が爆発してジ・エンドというわけや。逃げない、禁止エリアに入らない、首輪を壊そうとしない!これは厳守やで!!」

と、まあこんな感じだった。

 
348名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 22:26:26.35 0
 つまり・・・電波を受けて爆弾が作動するっちゅう事は、この爆弾は特定の周波数に反応して起動する仕組み。
だったら首輪内部のコンデンサを取り除ければ、あっちから爆弾を作動させる事は出来なくなるはずや。
ついでにこっちからの電波発信も無効化出来るな。

頭に「?」マークを浮かべる香音に「ま、難しい所までは分からんでいいわ。」と答え
「ようするにこの首輪を安全に取り外すにはこの工具が必要って事や。」と続けた。

「光井さんこれ外せるんですか!?凄い!!」途端に香音の顔が明るくなる。
「いや、構造が分からん限り無理やな。とりあえず続きは戻ってからにしよか。」
そういうと愛佳は無言となった。2人で静かに夜道を帰っていく。

 しかし、香音は聞き逃さなかった。愛佳がポツリと呟いた言葉を。
「今回駄目でも・・・記憶を次回に引き継げればええんや。」確かにそういっていた。

「次回」?どういう事だろう?その意味を聞けぬまま2人は民家へとたどり着いた。
腕時計の針は深夜1:30を指していた。
349名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 22:52:18.53 0
強くてニューゲームきたー
350名無し募集中。。。:2012/01/19(木) 23:24:10.78 0
ループに気付いて利用することを思いつくのが光井のイメージに合ってていいね
重要なのは通過したという事実
351名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 00:04:55.10 0
れいなはずっと気付かないんだろうな
352名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 00:15:55.59 0
ミッツイーかっけー
超常現象にいち早く気づいて利用しようとするところは
ジョジョの登場人物みたいだ
353名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 01:12:44.83 0
ほぅ
354名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 03:11:20.71 O
もぅ
355名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 05:15:10.69 O
おは
356名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 07:26:07.68 O
まさに無限地獄
彼女たちの魂が救われる日は果たしてくるのだろうか…
357名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 09:09:50.28 0
358二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/20(金) 10:47:39.21 i
>>312
「私達は無理やり沖縄のアメリカ軍基地に連れてかれたの」
「あ、今ニュースでやってる・・・」
「うん、そこだよ」
矢島が苦笑しながら続ける。
「最初はドッキリかと思ったけどね。それにしてはあまりにも乱暴だった。そして、基地に着いてみたら・・・」
殺し合いを命じられた、と矢島がいうと亜佑美は思った。しかし彼女の予想は大きく外れたものだった。
「アメリカの兵隊達に囲まれて、私達と同じように困惑してるアイドルの子達がいっぱいいたの」
「じゃあスマイレージとか・・・」
「同じ事務所の子だけじゃなくて、他のアイドルの子達もいっぱい。知り合いや友達もいた。流石にあのアイドルはいなかったけど」
亜佑美達が殺し合い地獄の前日からテレビであのアイドルが出ていたことを思い出す。
だが、それ以外の多くのアイドルが連れていかれた事実だった。
「どうしてアイドルばっか・・・」
「あいつらが言うには女性の目標だかららしい」
岡井が今だに怒りを露わしながら答える。
「つまり、私達アイドルを女性軍隊のリーダーに仕上げようとしたの」
359名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 11:41:12.01 O
「あのアイドル」たちだけいなかったって事は
A本の陰謀か
360名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 12:17:49.77 O
[鞘師]【第二日目午前2時】
頭の鈍痛はまだ続いていた。忌々しい。里保は支給された懐中電灯で足下を確かめながら森の中を歩いていた。
集落の危険さは嫌というほど思い知った。やはり皆が考えることは同じだ。何かを調達しようとすれば集落を探索するだろう。
武器を持たない自分はなるべく人気のないところに潜んでいた方が安全だ。この島に安全な場所などないのかもしれないが…。
前方から薄ぼんやりした灯りが近づいてくるのが見えた。不味い。里保は懐中電灯を消して素早く木の影に身を隠した。
誰だ?顔までは確認できない。里保は足下の石を拾って投げる。バサバサッ!木の枝が大きな音をたてる。
近づいてくる人影はランタンのようなものを目の高さまで掲げて、音の方向を見やった。
生田衣梨奈だ。片方の手に何か武器らしきものを持っているのが見える。棍棒…だろうか?
疑問が氷解する。里保は耳の後ろ、固まりかけている血を触った。
私を殺そうとしたのは生田衣梨奈だったのだ。
様子を窺うように立ち止まっていた衣梨奈が再び歩き始める。里保は尾行を開始した。
361名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 12:42:19.10 O
[工藤]【第二日目午前1時30分】
炎に照らし出される道重さゆみの死体を見下ろしながら、遥は不思議な解放感に包まれていた。
銃弾をくらって倒れている自分…そして炎…。古い映画のようにぼやけた残像が目の奥に浮かんでくる。
しかし自分は立っている。こうして立っている。私は間違っていなかった。
意識できない心の深層で鳴り響いていたサイレンはきっぱり止んだ。“殺さないで…”
殺さないでいたから、あの時の自分はこんな風にむざむざと死んだのだ。
心の中のせめぎ合いは終わった。次の獲物を待つ。遥は狩りの悦楽に酔いしれた。
362名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 16:23:40.66 O
落ちちゃイヤン
363名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 18:15:58.47 i
364名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 19:10:28.02 0
365名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 19:10:40.48 i
366名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 20:47:29.30 0
狂犬チワワ大暴れや
367名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 21:42:34.68 i
ガキさん
368名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 23:05:57.61 0
369名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 23:07:15.37 I
wikiよろ
370名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 23:58:38.04 0
【三周目】時系列
【一日目 18:00〜19:00】
>>193 >>207 工藤
>>212-215   譜久村 生田 鞘師 鈴木
>>198 >>219 新垣
>>224     佐藤
>>248 >>258 石田(死亡)

【一日目 20:00〜21:00】
>>239-240   道重 佐藤
>>262     佐藤(死亡)
>>221-222   飯窪 工藤
>>344-345   生田
>>216     光井
371名無し募集中。。。:2012/01/20(金) 23:59:32.09 0
【一日目 22:00〜23:00】
>>294-296   光井 鈴木
>>281-285   譜久村 飯窪(死亡)
>>301-302   譜久村
>>292     工藤

【二日目 00:00〜02:00】
>>309-331   鞘師 工藤
>>316-343   工藤 道重(死亡)
>>346-348   光井 鈴木
>>361     工藤
>>360     生田 鞘師
372名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 00:01:17.57 0
【三周目】キャラ別
新垣 >>198 >>219
道重 >>239-240 >>316-343(死亡)
田中
光井 >>216 >>294-296 >>346-348
譜久村>>212-215 >>281-285 >>301-302
生田 >>212-215 >>344-345 >>360
鞘師 >>212-215 >>309-331 >>360
鈴木 >>212-215 >>294-296 >>346-348
373名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 00:17:52.25 0
まとめ乙です
れいなの書き手募集中。。。
374名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 00:29:27.92 0
【武器】
新垣 【???】手榴弾
道重 【鉈】
田中 【???】
光井 【小刀】工具箱
譜久村【携帯電話(レーダー)】拳銃(他に武器×2)
生田 【???】→譜久村に奪われる 空き瓶
375名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 00:32:06.13 0
鞘師 【拳銃(コルト・アナコンダ)】→譜久村に奪われる
鈴木 【???】→譜久村に奪われる 包丁
飯窪 【×××】→工藤に奪われる
石田 【ブーメラン】
佐藤 【サブマシンガン】→工藤に奪われる
工藤 【暗視ゴーグル】×××、サブマシンガン
376名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 01:10:49.59 0
まとめサンクスです
377名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 01:26:28.67 0
【OG】二日目 午前3時30分

 このゲームの始まりの場所でもある島の中心部の学校。
深夜となった今でもここの教室から明かりが消える事は無かった。
ゲーム運営の本部となった教室では、24時間体制で複数のスタッフがメンバーのモニタリングを行なっていた。
その目に生気は無くただ淡々とキーボードを叩く。

「はい、お疲れさん。」不意に教室のドアが開き、中澤がコーヒー片手に入室してくる。
途端にスタッフ達は一斉に席を立ち、直立不動で出迎えた。まるで訓練された軍隊のように。
中澤はヒラヒラと手を振って彼らに座るように促すと、スタッフの1人から紙の束を受け取る。

「え〜っと、佐藤・石田・飯窪・道重の4人が死亡。・・・良いペースやん!!」
紙をペラペラと捲りながら中澤が言った。どうやら上機嫌のようだ。
すると、またドアが開きOGメンバーが次々と入って来る。
378名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 01:27:30.05 0
 「ん〜でもさぁ、10期メンバーにはもうちょい頑張って欲しかったべさ。」

歩きながら呟く安倍を隣の飯田が切れ長の瞳で睨み付ける。

「圭織がひいきしてた優樹ちゃんを殺したのはなっちでしょ!!
せっかく、圭ちゃんから貰った薬をあげた相手だったのに!!」

それを聞くと、安倍は気まずそうに顔をそらした。

 続いて入ってきた石川は手持ちの資料に目を落としながら呟く。
「そういえば重さんも死んだんだよねぇ。残念・・・。殺したのは・・工藤遥か。」

「でも、この工藤って子はいいね。容赦ない感じが気に入った!」
石川の横サイドから飛び出してきた矢口は石川の手から資料をひったくると、ページをめくって工藤のデータを眺め始めた。
それを見て石川が不満げに口先をとがらせる。

「いやぁ、美貴はフクちゃんを推すね。したたかじゃない?この子。」

思い思いの行動とコメントをするOG達。
中澤はそんな彼女達を振り返る事無く言い放った。
「揃ったな。んじゃ、ミーティング始めんで。座れ。」
379名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 01:29:51.05 0
 給食の時間のように学校机を向かい合わせにして、その周りにOG達が座る。
上座に陣取る中澤は集合したメンバーを見渡し、末席が空いている事に気づいた。

「小春がおらんやん。何処行った?」
「眠いから起きたくないって。もっかい呼んでこようか?」保田が答える。
「いや、ええわ。それよりな、聞いてもらいたいものがあんねん。」
そういうとスタッフに一台のパソコンを持ってこさせた。

 そのパソコンでは音声分析ソフトが起動しており、音の波長を示す折れ線がモニタに表示されていた。
ファイル名には「aika_mitui」とある。スタッフがエンターキーを押すと音の波線に従って光井愛佳の声が再生された。

「船はあればええなぁ、程度の話。」
「こいつをどうにかしない限り逃げられへん。」
「この首輪を安全に外すにはこの工具が必要ってわけや。」
380名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 01:31:40.77 0
 ゲームに参加するメンバーには知らされていないが、各人の首輪には爆弾とは別に盗聴器も仕掛けられており、
その盗聴器から監視スタッフがピックアップした音声だった。
OG達の表情が音声を聞いていくにつれて徐々に険しくなっていく。

「これ・・・脱走計画でしょ。ペナルティで首輪作動させればいいよ。」飯田が呟く。
「でもカオリン。首輪外すなんて無理だよ?光井の鈴木を騙す作戦かもよ?」

 割れるOG達の意見。全員が即処刑派と様子見派に二分され議会が紛糾する。
それに収集をつける為に、中澤の鶴の一声で「朝の6時の放送で港及び各地の浜辺を禁止エリアにする」という形で決着が付いた。

 その後も、集落の内の一軒が炎上している話やゲームの進捗具合について話し合いが続き1時間程で会議は終了した。
教室の時計の針は4時を越え、窓から見える海の端からは日が姿を見せ始めていた。もうじき夜が明ける・・・。
381名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 02:30:52.23 0
ああ、夜が明ける
382名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 06:25:54.51 O
朝だね
383名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 09:00:27.57 0
【今回の因果】
新垣
道重 → 工藤に焼き殺される
田中
光井
譜久村→ 飯窪を銃殺
生田
鞘師 → 工藤に殴られる
鈴木
飯窪 → 譜久村に銃殺される
石田 → なし(お地蔵さま?)
佐藤 → OG(飯田?安倍?)
工藤 → 道重を焼き殺す
384名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 10:28:39.71 0
385名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 12:27:50.78 0
>>358
Berryz工房 ℃-ute スマイレージ UUG(仮) ももクロ ぱすぽ スパガ 女子流 YGA 9nine トマパイ
bump.y さ学 エビ中 Fairies ドリ5 ドロシー LinQ チョコレ AeLL バニビ アイドリング
48系列と46以外がみんな捕まってるとしたらこれくらいが米兵に取り囲まれてるのか
萌えるな
386名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 12:31:32.34 0
プラチナ厨に占領されたリゾスレより面白いな
387名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 13:57:22.45 O
[工藤]【第二日目午前5時】
消火活動をするまでもなく火事は沈静化していった。
遥が撒き散らした灯油と燃えやすい部分が焼けた程度である。
防耐火性の高い鉄筋コンクリートの家を選んだのは失敗だった。さすがは豪邸といったところか。
そして遥も神経を研ぎ澄ませていたせいで疲労の色が濃い。
辺りは徐々に朝の光に照らされ始めた。ゴーグルを外す。緑色の世界から通常の世界へ舞い戻った。
遥はウージーをフルオートからセミオートに切り替える。
暗闇からの襲撃は芳しい結果を残せなかった。無駄撃ちはしたくない。
仕方なく“獲物”を探すことにした。マシンガンの重さが心強い。
視界に入る光景がやけに眩しく感じられた。遥は顔をしかめながら“狩り”をスタートさせる。
388名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 15:08:21.02 0
狂犬チワワ
389名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 16:38:25.69 0
390名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 17:18:15.68 O
391名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 19:15:19.59 0
392名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 19:38:11.02 O
[田中]【第二日目午前5時】
ついに一睡もできないまま朝を迎えた。田中れいなは、充血した目でぼんやり窓の外を眺めた。
昨晩、この不条理なゲームに突然放り込まれて、れいなは混乱していた。
長い年月、苦楽を共にしてきたメンバーを殺すなんて、できるはずがない。
新人のメンバーにしても、まだほんの子供ではないか。あの子たちを殺すなんて…。考えただけで悪寒に見舞われた。
なんとかして脱出できないだろうか。れいなは一晩中、そのことだけを考えていた。
とりあえず身を隠すため、適当な民家に忍び込んだが、まんじりともせず夜を明かしてしまった。
支給された武器はダブルエッジのロングソード、つまり西洋剣だった。
ガキさんのジャンヌみたいっちゃね…。新リーダーを自分たち6期がサポートしながら新人を育て上げる…。れいなはそう意気込んでいた。
それがどうしたわけか殺し合う羽目になるとは…。
れいなは自分が何をなすべきか、必死に考える。
“なんにもやらんで後悔するより、やって後悔した方がマシっちゃ”
島の西側には公民館がある。寄り合いなどに使うのだろう。ここなら拡声器やマイクロフォンがあるはずだ。
れいなは信じた。「団結すれば助かる」もう迷いはなかった。
393名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 21:51:33.48 0
394名無し募集中。。。:2012/01/21(土) 23:18:33.12 0
395名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 00:00:00.39 0
れいな そっちの考えにいっちゃだめだ
396名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 00:37:21.19 0
[鞘師]【第二日目午前8時】
「ぅん…」
照りつける朝の陽射しに目を覚ます。
ゆらゆらとゆらめく葉に遮られ朝日はキラキラと瞬いているようだ。
うん。今日もイイ天気。
えりぽんを尾行しているうちにいつの間にか眠ってしまっていたようだ。体育座りのままだったにも関わらずイイ朝を迎えられて良かった…って!
えりぽん!
慌てて立ち上がり、辺りを見渡す。
何がイイ天気か!そんな場合じゃない!いくら寝ボケていたとはいえなんて能天気…自分の緊張感の無さが頭にくる。

…やはり見当たらない。
完全に見失ってしまった。
うずくまって自分のバカさ加減を嘆く…が、そんなことをしていても仕方がない。
まずは現在地の把握をしよう。
えりぽんを追ってここまで来たけど、自分がどこにいるのかもうすでにわからなくなっている。
危険だけど、一度森を出て確認しよう。
気持ちを切り替えて動くことにした。
397名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 00:43:57.54 0
―――30分後―――

森は意外と深かった。
次第に足取りは重くなる。
「はぁ…はぁ…はぁ……おなか…すいたなぁ」
考えてみれば昨日から何も食べていない。
よし、ここで休憩にしよう。
足を止めてデイバックを下す。
座り込んで中をまさぐるが水の入ったペットボトルしか出てこなかった。
ガクッとうなだれる。
その時だった。

ガサガサッ!ガサガサッ!

何かが移動している音が聞こえる。
慌てて息をひそめ、音のする方をうかがう。

ガサガサッ!ガサガサッ!

確かに聞こえる。
かなり大きなものが移動しているのだろう。動物か…人間。

ガサガサッ!ガサガサッ!…ガサッ

音は少し離れたところで止まった。
恐い。
このまま音とは反対へ逃げてしまいたい。
けど、音の正体を確かめるんだ。もしかしたらえりぽんかもしれない。
自身を奮い立たせて一歩を踏み出す。
398名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 01:11:39.12 0
再会しても、尾行した理由も忘れてたりしてw
399名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 01:38:36.35 0
歩く速度は限りなく遅い。
蟻にも抜かれるほどに。
それでも一歩ずつ歩を進める。
音の止まった辺りはもうすぐだ。
少し先に人影のようなものが見え…

ビンッ! 「えっ!」 ピシッ! シュルルルルル 「んきゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」



[生田]【第二日目午前8時40分】
「みんなどこにいるっちゃろ…」
衣梨奈は一晩中歩き続けたが、結局誰一人見つけることは出来なかった。

その時。

―――…ゃぁぁぁぁぁぁ…―――

遠くで誰かの叫び声のようなものが聞こえた。

衣梨奈は踵を返してその声のもとへと走った。
400名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 02:29:34.05 0
[鞘師]【第二日目午前8時45分】
里保はしばらく何が起こったのか理解できなかった。
世界が逆さまになっている。
…違う。
自分が逆さまになっているのだ。
そしてようやく自分が逆さ吊りにされていることを理解した。
マヌケな話である。
自分は罠にかかったのだ。
まだ傷も癒えておらず、さらに血が昇り始めた頭は(…なんかもうどうでもよくなってきた)という結論に行きつき、次第に意識を失っていく。

「あらぁ、里保ちゃんが吊れちゃった♪」

そんな声が聞こえた気がした…。
401名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 02:32:34.01 0
娘。内で里保ちゃんと呼ぶのは2人だけ
402名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 04:16:14.12 0
403名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 08:43:17.28 0
404名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 10:48:21.91 0
405名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 10:56:16.17 0
406名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 11:22:06.00 0
wktk
407名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 12:06:54.93 O
[新垣]【第二日目午前5時15分】
リアルな夢だった。拳銃を手にした田中れいなが自分を見下ろしている。
ゆっくり銃口を眉間に向けられた。そこで目が覚める。里沙は不快な汗をかいていた。
眠ってしまったのか…。里沙は小さな公民館に身を潜めていた。一晩中あれこれと考えを巡らせたが、やはり結論はひとつしかなかった。
脱出不可能。八方塞がりだった。どうすればいいのだろうか…?
里沙に支給された武器はクサリガマだった。忍者かよ…。里沙は刃の部分に写る自分の顔に問いかけた。
老けたなあ…。在籍期間の記録保持者になってしまった。長いようで短いような…。
せめてリーダーらしいことをしてから死のう。何人か片づけてお手本とならねばならない。
またしても間違った責任感で里沙は自分を奮い起たせた。
408名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 12:32:43.57 0
[生田]【第二日目午前8時50分】
叫び声のした方角。遠目に何かが吊るされているように見える。…人だろうか?
ザザザザッ
近づくにつれその姿がはっきりと見えてきた。

「里保!?」

里保が逆さ吊りにされている。
(なんで里保が吊るされてるっちゃん!?)
その答えは簡単だ。おそらく罠にかかったのであろう。それならばむやみに近づくのは危険である。
ザザザザッ
しかし衣梨奈は止まらなかった。頭の中はもうすでに里保を助けることしか考えられなかったから。

ガサッ
「里保!」

やっとの思いで辿り着く。身体中は切り傷だらけだ。
しかしそこには“逆さ吊りにされた里保へと銃口を向ける聖”という驚愕の光景が待っていた。
409名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 12:40:36.00 0
ぎゃあああああ
410名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 13:01:52.21 0
「…みず…き…?」
衣梨奈はすぐに状況を理解することができなかった。
足が震える。世界がぐにゃぐにゃに歪んでいるようだ。まるで宙に浮いているような感覚。
「…なんだ、えりぽんか」
聖の言葉は冷めていた。
「…聖…何しとると?」
声は震えていた。思考の乖離。奥底では絶望を理解していても認めることは決してできない。―――それを認めたらすべてが壊れてしまうから―――

「何って…罠にかかったマヌケな里保ちゃんを殺そうとしてるのよ」

聖の言葉は衣梨奈の中の“ナニカ”を決定的に破壊した。
衣梨奈は聖を見たまま膝をつく。
もう何も考えられなかった。
守るべきものだったはずの“誰か”はすでにもう…いなかったのだ。

「うふふ、そこで大人しく見てなさい。次はあなただから」

聖はそういうと再び里保を見上げる。

「ぅん…」
411名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 13:37:13.76 0
里保が目を覚ます声。
その声が衣梨奈の耳に届く。
(…りほ…里保!? 目を覚ましたと!?)
「ん…みずき…ちゃん?」
「おはよう里保ちゃん。…でも、すぐおやすみだけどね」
「…?」
里保はまだ寝ボケているようだ。

しかし、衣梨奈の心に少しだけ灯が点る。
(そうだ!まだ間に合う! 聖を止めて、里保を助ける。そうすればまだ何も壊れていない! まだ元通りになれる!)

コツンッ
ビンが手に触れる。
さっき膝をついたときに手からも滑り落ちていたのだ。
聖に気付かれないようにそのビンを取る。
そして聖に向って思いっきり投げつけた。

ブンッ…ドスンッ パンッ!

間一髪。ビンが命中したことで聖の放った銃弾は中空へと大きくそれた。
衣梨奈はすぐさま怯んでいる聖に突進すると体当たりで組み伏せる。
その勢いで聖の持っていた拳銃が手を離れた。
412名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 13:41:36.63 0
「くっ…こ…の…離して…」
「聖!目を覚まして!こんなことしたらいかんと!何でこんなことするっちゃん!?」
「…な、何でですって?…そんなの決まってる…生き残るためよ!」
「そんな…それなら皆で協力して、皆で生き残ればいいと!衣梨奈たちは仲間やろ!!!」
「…仲間?…協力?…そんなの出来るわけない!私はその仲間に何度も殺されたのよ!!!」
「殺された…?聖…何言っとうと?」
「…いいから離して!」

「きゃあぁぁぁぁ!」ドスンッ!
「「!」」衣梨奈と聖は組み伏せあった状態のまま声の方を見る。
「いたたたた…」
里保だった。
どうやら聖の銃弾が里保を吊っていた鋼線をかすめ、千切れてしまったのだ。
「…えりぽん…と聖ちゃん?…何してるの?」
里保には未だに状況が理解できていないようだ。
「離して!えりぽん!里保ちゃん助けて!」
聖が叫ぶ。
衣梨奈はその聖の言葉を理解するまでに時間がかかってしまった。その一瞬が明暗を分ける。
「里保ちゃん!助けて!そこの拳銃でえりぽんを撃って!」
里保が拳銃を拾う。
「里保!ダメ!その拳銃をどこかに捨ててきて!」
「…」
里保は手に持った拳銃をしばらく眺めていた。
「里保ちゃん!」
「里保!」
413名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:41:16.75 O
[鞘師]【第二日目午前9時】
両手でリボルバーを構えた里保は、慎重に狙いを定めた。がら空きの衣梨奈の左胸に見事、命中した。
上に乗っていた衣梨奈が吹っ飛ばされたおかげで、聖はやっと上半身を起こした。「りほちゃん!助けてくれたのね!」
立ち上がろうとする聖を里保は制止した。「みずきちゃん、動かないで。手元が狂うから」
銃弾が聖の頭部に命中する。飛び散った脳漿と血が後ろに倒れている衣梨奈にピシャッとかかった。
「あちっ!」リボルバーをベルトに差し込んだ。撃ったばかりの銃身が焼けていて、里保は腹にチリッとした痛みを感じて顔をしかめた。
動かなくなった2人を冷たい目で見下ろしながら、里保は武器を探すために、両者の身体を調べ始める。
【残り6人】
414名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:48:21.78 0
カチャ…

その銃口が向けられたのは…衣梨奈だった。

「里保!?」
「…聖ちゃんを離して」
「里保!待って!」
「早く離して!」
「…」
衣梨奈は聖から身体を離し、里保に向き直る。
聖は立ち上がると里保の側へ。

「…里保…どうして?」
「あんたを信用できないから」
「…どうして?」
「どうしてって…わたしを殴ったのはあんたでしょ!」

衣梨奈には里保の言っていることが理解できなかった。
里保を殴る?…私はそんなことしてない。
でも、里保の耳に自分の言葉が届かないことだけは理解できた。
衣梨奈は後ろを向く。

「動かないで!」
415名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:53:22.98 0
このままここに里保と聖を残していくのは心配だった。
でも、それ以上に衣梨奈は早くこの場からいなくなりたかった。
ただ、それでも衣梨奈は…

「…絶対二人のこと…助けるけん…」

そう言い残して走り出す。
バンッ! 里保は反射的に発砲してしまう。
その銃弾は衣梨奈の左肩を貫いた。…衣梨奈は少しだけよろめきながらもそのまま走り去った。

残された里保と聖。
里保は衣梨奈を撃った体勢のまま震えている。
「…里保ちゃん」
聖が里保の手にそっと手を添える。
「…聖ちゃん…わたし…撃っちゃった…えりぽんを…わたし…」
聖は里保を抱きしめる。
「ありがとう里保ちゃん。里保ちゃんが私を助けてくれたんだよ」
その言葉に少しだけ救われたのか、里保の身体が弛緩する。
聖の顔には妖しい笑みが張り付いていた。
416名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:53:52.11 O
ごめん
かぶったw
417名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:58:38.17 0
こちらこそ
2回以上連投できないのがキツイw
418名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 15:58:47.30 O
>>413はスルーしてください
419名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 16:10:09.02 0
>>415の続き

「落ち着いた?」
「うん」
里保が聖から離れる。
「その拳銃…私が預るよ。…持ってるの…ヤでしょ?」
「…うん」
里保は拳銃を差し出す。
聖がそれを受け取…る前に、里保は拳銃を引っ込めた。
「え?」
聖は驚き、里保を見ると、里保は再び手元の拳銃を見つめていた。
「…どうしたの?」
聖は戸惑いを隠し、平静を装いつつも疑問を投げかける。
「…聖ちゃん…やっぱりこの拳銃わたしが持っててもいいかな?…これ、わたしの武器だったやつでしょ?」
「え?…あ、う、うん、そうだよ」
「…いいよね?」
「う、うん」
どうしてそう思ったのか里保自身にもわからなかった。でも“この拳銃を手放してはいけない”そんな警笛が響いていた。
「…ねぇ聖ちゃん。えりぽんとここで何があったの?」
「…この先に集落があるから、歩きながら話そっか。頭を怪我してるんでしょう?その手当もしよう」
「…うん」

歩き出した聖の後を里保が追う。
ギリッ…
聖は憎々しげに歯を軋ませた。
420名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 16:18:12.36 0
>>418 すみません

でもどちらの展開もアリだと思うのでつなげやすい方を選択していただければと
421名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 16:27:34.34 O
>>420
今回はあなたの構想を採用してください
譜久村・生田生存パターンでお願いしますm(_ _)m
422名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 16:52:14.90 0
生田健気すぎる応援したい
しかしぽんぽんコンビは三週目にしてようやく顔を合わせることが出来たな
423名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 18:33:37.53 0
424名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 19:28:36.21 0
>>422
そういえばそうだったw


それにしても被るのはいいことだw
何人いるかわからんが是非頑張って欲しい
425名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 19:44:16.99 0
被るほどとは盛り上がってまいりました

『鎮魂歌』書いてる方も大変だと思うけど頑張って下さい
426名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 20:54:09.08 0
因果を見極める為に二週目を読み返しておかんとな
427名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 21:37:16.27 O
[田中]【第二日目午前8時】
ようやく目的地に到着した。この公民館に放送設備があれば、それを使ってみんなに呼びかけるのだ。
無益な殺し合いなどせずに、団結すればきっと活路は見出だせるはずである。
庭先から建物の様子を見る。その時、背後から呼び止める声が聞こえた。「田中っち〜、探したよ〜」
声の主は新垣里沙だった。満面の笑顔である。ああ、いつものガキさんだ。同じことを考えていたのかもしれない。
自分を探してくれていたのか…。れいなは胸が熱くなった。
里沙はまっすぐ近づいてくる。感動のハグになるはずだった。
次の瞬間、里沙の右手のカマが下から振り上げられた。喉元を狙ったのだが、れいなは咄嗟に身をかわした。
肩の肉をえぐり取られる。肩口がみるみる血に染まった。「…ガキさん?」
信じられない、といった表情をしているれいなに里沙は冷たく言い放つ。「探してたって言ったでしょうが」
428名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 21:57:32.16 O
>>427の続き
「ガキさん!やめるっちゃ!こんなことしてなんになると?」れいなは懸命に説得しようとした。
「あんたの口からそんなセリフが飛び出すなんて…。ヘソで茶が沸くわ!」里沙は聞く耳を持たない。
れいなは意味が分からなかった。いや昭和チックな言い回しのことではない。
まるで自分がノリノリで人を殺すかのような里沙の「田中れいな評」が不可解だ。
ぼんやりと心に浮かんできた。嬉々としてメンバーを殺めていった自分…。
剣を握る手に徐々に力がこもる。殺さなければ殺される…。
429名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:11:02.12 0
おぉついにガキれなマジ対決
これも三周目にしてやっとの展開
430名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:12:59.38 0
和解はいつなんだよ・・・
431名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:19:43.49 0
100000週目ぐらいには
432名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:20:30.50 0
まずいね
再生するたびに憎しみが増幅していってる
まさに無限地獄
433名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:25:06.15 0
まさにゴールデン・エクスペリエンス・レクイエム状態
434名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 22:28:37.82 O
>>428の続き
里沙はカマから分銅部分を外してチャラチャラとクサリを延ばした。
ブンッ!ブンッ!クサリを左手に持ち、振り回し始める。
ブンブンブン…。やがて分銅は目に見えぬ速さで円を描きだした。
あれはクサリガマというやつか。れいなは時代劇の忍者を思い出す。
前屈みになりながら剣を突き出すように構えた。里沙の手からクサリが放たれた。
真横からくるクサリを剣で払いのける。だが軌道を変化させた分銅がれいなの脇腹に直撃した。「あぐっ!」
バランスを崩して膝をつきそうになるが、どうにか持ちこたえた。肋骨が折れた。
この距離では圧倒的に不利だ。しかし分銅の制空権に迂闊に飛び込めば、次は肋骨では済まないかもしれない。
れいなは地面すれすれの下段の構えに剣を持ち替えて、ジリッ、ジリッと間合いを詰めていった。
435名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 23:16:00.36 0
ガキさんにも悪魔の薬効くようになったのかな?
436名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 23:18:49.08 O
>>343の続き
次にクサリを放つ瞬間が勝負だった。里沙も同じように慎重に距離を測っている。
空気を切り裂く音だけが2人の間に響いた。お互いに呼吸を止めて、わずかな隙を見逃すまいとしている。
焦れて先に動いたのは里沙だった。クサリがブウンと音をたてながられいなに向かって飛んでくる。
だが、れいなの突進は速かった。ヘッドスライディングの要領で飛び込み、里沙の足首を剣でなぎ払う。
骨を砕かれて里沙は横に倒れる。しかし、倒れざまに同じようにうつ伏せになっているれいなの顔をめがけてカマを振り抜いた。
ガシッ!れいなは素手でカマの刃を掴む。そして里沙の腹に剣を突き刺した。
「あ…あ…」横向きに倒れたまま、里沙は自分の腹から背中を貫いている剣を力なく握った。
437名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 23:25:30.40 O
アンカーミスった
>>436>>434の続きです
438名無し募集中。。。:2012/01/22(日) 23:55:38.26 0
舞波ビックリ
439名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 00:59:40.71 0
ほ?
440名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 01:00:15.12 O
悪魔の薬の効果が良く分からん 食らうと人間不信度が上がるの?
441名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 01:16:43.46 0
まさきちゃんがいいらさんからもらったのはまた別物なんだろうか
442名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 03:49:04.50 O
ほぅ
443名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 06:03:27.96 0
444名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 07:26:35.57 0
悪魔の薬は凶暴性が増して野性的になり理性を失うんだろう
ガキさんやフクちゃんが好戦的になったのはただ単に2週目までの記憶のせいだからちょっと違うと思う
445名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 07:50:31.35 0
>>441
子供だから効きが強かったんじゃない
446名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 08:20:49.10 0
佐藤のはJJと近い症状だと思う
悪魔の薬は理性を壊して欲望を増幅させるとかそういった感じっぽい
447名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 10:07:35.44 0
今まとめwikiをしこしこと作っております
三週目が終わるまでには作業を終わらせたい
448名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 10:57:26.33 0
楽しみ
449名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 11:09:47.21 0
>>447
ありがとう
楽しみに待ってます
450名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 12:23:38.92 O
>>436の続き
[新垣・田中]【第二日目午前8時20分】
れいなの左の掌はパックリと切れていた。ハンカチをグルグルと巻いたが血がじんわりと滲む。傷は深かった。
「う…う…」里沙の呻き声が聞こえる。動けなくなってはいるが、辛うじてまだ息はある。
里沙の胴体を刺し貫いている剣は、言語を絶する苦痛を与えているに違いない。
倒れている里沙の横にれいなは座った。視線が合う。「ガキさん…どうして、こんなことに…」
死にかけている仲間に何を言えばいいのか分からない。ただ涙が溢れてくるだけだった。
里沙が苦しそうに口を開いた。「あたしは…もう死ぬ…そばにいてくれる?“れいな”…」
れいなの中で何かが弾けた。自分はなんてことをしてしまったのか…。仲間を殺すなんて…。
頬を伝う涙が、里沙の頬を濡らした。ひたすら抱きしめることしかできなかった。
里沙の顔は、安らかな微笑みをたたえていた。れいながその微笑みの真意を知るのは数秒後である。
里沙はポケットの中、音をたてないように手榴弾のピンを外していた。
そして爆発音。ここではないどこか遠い世界で、いつまでも反響するように、その爆発音は鳴り止まなかった。
【残り6人】
451名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 12:50:34.87 O
ガキさん悪やなぁ
452名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 12:53:40.78 0
いっぱい読んだー
職人さんありがとうよかったです
これからもよろしくお願いします

>>447期待してるよー
453名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 15:06:31.59 0
3週目で始めてガキさんらしい死に方だわ
後輩守るため(思い込みとはいえ)れいなを自ら道ずれにするとかね
2週目の最期もここで生きてるし職人さんGJ
454名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 15:17:36.24 0
>>432
仏教の六道(りくどう)でいうところの修羅道に落ちたようなものじゃ
罪も無き娘たちが哀れよのう
455二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/23(月) 15:56:44.64 0
>>358
「リーダー・・・?」
亜佑美はあまり把握できてないような声で呟く。
「戦争のドラマとか観たことない?私もよく知らないんだけど、戦争だけに関わらず仕切る人が必要でしょ?」
「それをあいつらはうちらにやらせようとしたんだ」
456二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/23(月) 16:00:27.79 0
二人の説明に亜佑美はなんとなく理解することができた。そして、何故矢島や岡井たちがここにいるのかもわかってきた。
「・・・上手く脱出できたんですか?」
「上手く、なんてできなかった。だって半分も殺されちゃったから」
矢島の返答に亜佑美は言葉を失った。
457二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/23(月) 16:03:38.74 0
岡井も一言一言訴えかけるように話す。
「今まで練習して辛かったこととか苦しいこととか、全部吹っ飛んだ。だってどれも人間が出来るような訓練じゃなかったからさ。それでもみんな死ぬ気で頑張った。殺されたくなかったから!」
「・・・でも舞の事を知ったみんなはもう限界だった。舞はね、突然倒れた子を助けようとして兵隊に看病してほしいと強く訴えたの」
458二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/23(月) 16:07:39.36 0
しかし、あまりにもしつこく、しびれを切らした米兵は彼女を拷問室に連れて行き、射殺した。萩原はあまりにも短い一生を終えた。
「舞ちゃんが助けようとした子も後を追うように死んだ。結局あいつらはなにもしようとしなかった!それでうちらが我慢できるわけないだろ!」
亜佑美は涙を流した。ただ、悲しかった。
459名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 16:09:42.79 0
iroiroatte reberu tarinaktta
gomenne
460名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 18:57:44.84 O
从*・ 。.・) ほっ
461名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 19:54:13.60 0
[OG]【第二日目午前9時】

ピーンポーンパーンポーン

『みなさーん、チャーオ☆ チャーミー石川がー2日目の朝9時をお伝えしまーす☆』

『さてさてー、昨日一日で何人リタイアしちゃったかなーっと☆ ええと、4人みたいねー☆ うん、なかなか。順調に殺りあってるねー☆ いいよいいよー☆』

『まずわー石田亜佑美ちゃん! 続いてー、佐藤優樹ちゃん! さらにさらにー、飯窪春菜ちゃん! 最後わー・・・これは意外!道重さゆみちゃん!☆』

『うーん、4人とも残念ねー☆』

『(…イシカワ,シニンツイカヤ!!)えーっと何々・・・あらら、今飛び込んできたニュースによるとー☆ 田中れいなちゃん、新垣里沙ちゃんも脱落したみたい☆』

『これで6人かー☆ 早くも半分になっちゃったねー☆』

『では続きましてー☆ 禁止エリアの発表をしまーす☆ 今日の正午以降、そのエリアに侵入しちゃダメですよー☆』

『禁止エリアはー、港! そして浜辺!要するに海に近付いちゃ“ダ・メ”ってことでーす☆ 今、海辺にいる娘たちは急いで移動してねー☆』

『それにしても佐藤優樹ちゃんはかわいそうだったねー☆ まさか不慮の事故で(…オイ,イシカワ,ヨケイナコトイウンヤナイ!!)』

『おっと☆ ではでは、引き続き今日もがんばってねー☆ 次の放送でお会いましょうー☆』

『せーのっ!ハッピー☆』

ブツッ
462名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 20:43:44.20 O
[生田]【第二日目午前9時05分】
衣梨奈は絶望的な気持ちになった。半分…そうたしかに半分と放送は宣告した。
なぜ簡単に殺し合うのか。衣梨奈はガスコンロの炎を見つめながら考えた。
もちろん答えなど分からない。なにもかもが空虚でしかなかった。
忍び込んだ民家で、衣梨奈は傷の手当てをした。里保に撃ち抜かれた肩の痛みは増すばかりだった。
ガスコンロでは大きなスプーンが真っ赤に焼けている。衣梨奈は歯を食いしばるためにプラスチックの菜箸を口にくわえた。
肉がギザギザになっている傷口に真っ赤なスプーンを押しあてる。ジュウッ!肉が焦げる。
「ふぐうぅぅっ!」激痛に衣梨奈は気絶しそうになるが、どうにか持ちこたえた。
これで化膿は防げる。清潔なバンダナで傷口を縛った。
聖と里保をどうにかして救わねばならない…。この不条理な地獄から。
意識の及ばない心の奥底。衣梨奈は使命感にかきたてられて民家を飛び出した。
463名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 20:49:26.07 0
>>458
マイマイの魂よ、宇宙に飛んで、永遠に喜びの中に漂い給え…
464名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 21:01:51.40 0
[光井][鈴木]【第二日目午前9時】

その放送を光井は港付近の民家で聞いていた。
(もう残り6人になってしもたんか…田中さんたちはどんな死にかたをしたんやろ…)
先輩たちを想うと数え切れない思い出がよみがえり、自然と涙があふれる。
(あかん!今は悲しんでる時やない!…重要なのはどんな死にかたをしたかや。憎しみを残すようなものでなければええんやけど…)

「ふぁ〜あ…」どうやら香音が目を覚ましたようだ。
「…遅いお目覚めやな」ちょっとヒニクってみる。
「あれ…光井さん、おはようございます…」特に効き目はなかった。
「おはよう」微笑ましいような呆れたような複雑な顔をして返した。
キョロキョロ
なにやら辺りを見回している。
「どないしたん?」
「んー…光井さん、一人でなんか騒いでました?」
ゴツンッ! ゲンコをお見舞いする。
「いたー!!!」
「なんでうちが一人で騒がなあかんねん!」失礼な話や。
「えー…だって、なんだか大きな声で誰かがしゃべってるような音が聞こえたんですもん…」
少し涙目で頭をさすりながら香音は訴えた。
(あの放送が少し聞こえてたんやな…)
465名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 21:08:01.71 0
>憎しみを残すようなものでなければええんやけど…
光井生まれ変わりの事を冷静・正確に把握している さすが寺の娘や
海辺を立ち入り禁止にされたことも動じてない
466名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 21:14:54.98 0
>>464の続き

「今日の正午から海辺は全部立ち入り禁止エリアになるっちゅー放送がさっきあったんや」
「えぇっ!そうなんですか!?…じゃあココも…?」
「おそらくそやろな」
愛佳はあえて死亡者のことは伝えなかった。
(本当は知っておいた方がええんやろうけど、寝起きにいきなり全部聞かされてショック受けるのもかわいそやろ)
「ほな、さっさと移動すんで。準備しぃや」
「はぁい」
(落ち着ける場所を見つけたら順序立ててゆっくり話したろ…うちが考えたことも含めて…)

香音を引き連れて民家を出る。
それにしても気になることがある。海辺全部が禁止エリアになったことだ。
昨日自分たちは脱出の話をしていたばかりだ。
(ちょっとタイミング良すぎやないやろか)
もしかしたらこちらの行動はすべて知られているのかもしれない。
もっと慎重に行動しなければ…。
(そうなるとどうやってズッキに本題を伝えるかやな…)
思案は続く。

愛佳と香音は海辺を後にした。
467名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 21:30:25.41 O
[譜久村・鞘師]【第二日目午前9時15分】
放送を聞いて以降、2人はただ押し黙って空気を一層重くしていた。
里保はベルトに拳銃を差し込んだままだ。意識的ではないにせよ“いつでも撃てる”そうアピールするかのように。
聖は苛立ちを誤魔化すように、わざと明るく里保に声をかけた。
2人は適当な民家に身を隠していた。「りほちゃん、頭の傷、見せてみて」
狭いキッチンを指さしながら聖は続けた。「血が固まってるわ。自慢のロングヘアーが台無しよ」
里保は無意識に髪を触った。「お湯が出るはずよ。いらっしゃい」聖が促す。
里保が湯沸し器をのぞき込んだ瞬間だった。背後に回った聖が手を振り上げた。
シュルンッ!何かが里保の華奢な首に巻きつく。細いワイヤーだった。
あっという間に締め上げられた。肉にワイヤーが食い込む。里保は逃れようと必死にワイヤーをかきむしる。爪がバリッと剥がれた。
なおも暴れる里保に業を煮やした聖は、より一層両手に力を入れる。
次第に里保の身体から力が抜けていく。ついにはダランと腰から崩れ落ちた。
468名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 22:17:45.62 O
>>467の続き
里保が死んだと思った聖は少しだけ力を緩めた。
途端に里保は跳ね起きる。里保の頭頂部がもろに聖の鼻にヒットした。
「あがっ!」血を噴き出した鼻を押さえながら、聖が後ろによろめいた。
コルトの銃口がピタリと聖に向けられていた。
「ゲホッ!ゲホッ!」咳き込みながらも里保はまっすぐ聖を見据える。
「待って!撃たないで!」聖はわなわなと震えていた。「助けて!お願いよ!」
もちろん人を殺すことに躊躇いを感じないわけがない。里保の拳銃も小刻みに震え始める。
その一瞬の隙をついて聖は、里保の顔めがけてテーブルにあった胡椒の瓶を投げつけた。
目が開けられない。痛みに耐えながら里保は発砲した。バン!バン!
何かがドサリと倒れる音がした。赤くなった目をどうにか開けた里保が見たのは聖の死体だった。
胸が血で染まっている。もはや何も見ていないその目は見開かれたまま、動かなかった。
里保もまた、その場にしゃがんだままで動くことができなかった。
【残り5人】
469名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 22:27:35.01 0
【光井愛佳・鈴木香音 第二日目 午前10:05分】

 朝の淡い光が暖かな日差しに変わりつつある午前10:05分。
光井愛佳と鈴木香音は身を潜めていた港の民家を後にし、北上を開始していた。
というのも、朝の6:00の放送にて2人が居た港と各地の浜辺が禁止エリアとなってしまったからだ。
 
 武器に乏しい2人は進む四方へ注意を配りながら集落を目指す。
ただし、中央付近の大きな集落では無く北部の小集落へ。
左手で工具箱を抱え込みながら進む愛佳は、チラリと後方を歩く香音を振り返った。
かすかとはいえ、朝の放送で死者の存在を聞いてしまったからであろう、香音の顔色は暗い。

 そして愛佳自身もまた死んだメンバー、特に亜佑美と優樹の事を思い出していた。
『光井さんのことは信じてます。』前回のゲームでの彼女たちの言葉だ。

・・・ウチはまたあの子らの事を守れへんかった。
だからこれ以上誰も死なさせへん。絶対に皆でこのゲームから脱出するんや。
その為にはいち早く首輪の構造を理解せんと・・・。指が無意識に首元へ伸びる。

「光井さん。」不意に香音が口を開いた。
「どうした?」突然の呼びかけに愛佳は足を止め、振り返る。
470名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 22:34:47.49 0

 「何か変な匂いしませんか?あっちの方から・・・」
言いながら香音は進行方向を指差した。
その方向には小さな雑木林があり、抜けた所には島の公民館がある。
愛佳も天を仰ぎ、鼻腔を震わせてみるが潮の香りが漂うだけだった。
だが、香音の嗅覚は遠方からスープの香りを嗅ぎ分ける程に秀でている。
その鋭さにかけては抜群の信頼を置いていた。

「匂いってどんな匂いや?」
「なんだか花火みたいな・・・火薬の匂いかな?」
2人が足早に雑木林を抜けると開けたあぜ道に繋がり、その15メートル程先に
本当に小さな公民館があった。まるで少し大きめの個人商店だ。

 そしてこの距離まで来ると、なるほど確かに愛佳の鼻にも火薬の匂いが届いてくる。
しかし、の時、香音の鼻はさらに別の匂いを捕えていた。
「この匂い、火薬だけじゃないです・・・。血の匂いがする!!」

 血の匂い・・・やと?愛佳はハッ、と息を飲んだ。
強すぎる嗅覚を持つ香音は不快な匂いから鼻を守るようにして手で覆うと、
低めの柵で囲まれた公民館の庭先を指差す。
471名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 22:48:43.78 0
[工藤]【第二日目午前10時】

索敵を続ける遥だったが、結局誰とも遭遇することはなかった。

その場に座り込む。
さっきの放送で死亡者と禁止エリアが伝えられた。
残ったのは6人。
それを聞いた遥の口から洩れた言葉は「なんだ…意外とみんな殺ってんだな」というものだった。
悲しみも哀れみもない。
むしろ、残りの獲物が5人しかいないことを残念に思う。

フラリ…

立ち上がろうとしてヨロける。
今朝がたまでの高揚も徐々に冷めてきていた。
考えてみれば一睡もしていない。
疲れているのは当然だ。
どこかで少し休もう。

辺りを見回してみる。
少し離れたところに木々に囲まれた灰色の建物が見えた。
とりあえずそこまで行ってみることにした。
472名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 22:50:34.84 0
[工藤]【第二日目午前10時10分】

辿り着いた場所にはコンクリートの建物があった。
造りは病院のようだが窓の数は少ない。
廃墟になってからずいぶん経つのだろう。ボロボロの壁に生い茂った木々が覆いかぶさっている。
門のような入口には表札があったが“研究”という文字しか読み取れなかった。
何かの研究施設だろうか。

入ってみる。

中は真っ暗闇だ。
しかし、遥は思う。
(ちょうどいいや)
身を隠すにはもってこいの暗さと複雑さ。そして遥には暗視ゴーグルがある。
まるで自分のための場所だった。

一通りの探索を済ませ、あらかじめ目星をつけておいた部屋のベットへ寝転がる。
大の字になってみる。
…落ち着かない。
あれこれ試してみた結果。
ベットとサイドキャビネットの間に体育座りでうずくまるような形で寝ることにした。
マシンガンを抱えたまま…。
473名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 23:06:24.26 O
[工藤]【第二日目午前9時10分】
残り半分。いったいどこに潜んでいるのか。徘徊しながら遥は考えた。
もうひとつ腑に落ちないことがある。死亡者に鞘師里保の名前がなかった。
思いきりぶん殴ったはずだが、生きていたのか…。なんという石頭だ。
優等生然とした里保の姿を思い描いて、遥は苦々しさに顔を歪めた。なるほど石頭ね…。
だが禁止エリアは願ってもない朗報でもあった。海岸沿いは探す必要がなくなった。
それに港あたりに潜伏していたやつが移動を始めるだろう。
見つけ次第、蜂の巣にしてやる。四方に目を配りながら、遥はまた歩き始める。
コツコツ続けられるやつが最後に笑うぜ。のはず。
474名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 23:12:06.04 O
また微妙にかぶったw
でも一応整合性はとれてるかなw
475名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 23:25:44.81 0
>>470の続き

香音の指差す方へ向かうと、火薬の匂いがさらにキツくなる。
柵越しに庭の中を見れば、公民館の庭先の芝生が円形に焼け焦げていた。

その柵を乗り越え、爆心地へと近づくと愛佳の足が何かを蹴とばした。
靴先にぶつかり、地面を二転三転して止まったそれは・・・焼け焦げた手首だった。

「ううっ!!」
そして、その手首に巻きついた盤面の割れた腕時計を見て愛佳は呻いた。
これと同じ腕時計が今、自分の腕に巻かれている。なにせお揃いで買った代物だから。
田中さんと一緒に同じお店で買った腕時計だから!!

愛佳はよろよろと2・3歩進むと公民館のチープなコンクリートの壁に貼りつく何かを見つけた。
それは何かの衝撃で壁に叩きつけられたのか、その背の半分を壁にめり込ませていた。
砕けた背中から噴き出した鮮血は背後の壁を赤ペンキをぶちまけたように染め、
残った分は激しく損壊した体を伝って足元の草地を汚していた。

 激しい血の匂いの源は間違いなくこれだった。
壁に埋まっていない体の前面部も激しく損壊し、腹部からは臓物のようなものが垂れ下がり、その周りにだけ小さなハエが飛びまわっていた。
千切れずに残ったもう片方の腕はありえない方向にねじ曲がりながらも、何かを求めるように前へと伸びていた。
まるで性質の悪い前衛芸術のオブジェのようだった。

どんなことしたら・・・こんな酷い事になるんや・・・。
愛佳の両頬を涙が伝う。立ち上がる気力も無く、その場に座り込む。
その遺体は激しく損壊していた体が、何故かその顔だけは綺麗に残っていた。
血の気を失いカクンと項垂れたその顔は田中れいな、その人だった。
476名無し募集中。。。:2012/01/23(月) 23:29:03.98 0
>>475の続き(皆様とタイミングがかぶり申し訳ないです。)

 皆でこのゲームから逃れよう。そう決めた。
だけど、そのメンバーがこうして無残に死んでいく。
れいなのかつてない程に無残な遺体は愛佳に無力感と絶望感を叩きつけるには十分だった。
「心を折られる」とはこういう事を言うのだろう。
うつむいた瞳からこぼれる涙が地面の草の上に注いでいく。
口元から逆流した胃液が飛沫を散らしながらその上にかかった。
咳込みながら振り返ると、香音も後方で同じようにうずくまっていた。

 もう・・・無理なんやないか・・・。
そう考え、何か大切なものを愛佳は手放そうとした。その時・・・

「愛佳っ、気張りよっ!」
 不意に懐かしい声が聞こえて、愛佳は涙交じりの顔を正面に戻す。
そこには物言わなくなったれいなの遺体が変わらず在った。
でも確かに今、田中さんの声を聞いた。今のは確かに田中さんだった!

 その時、俯いた田中の遺体の首元から金属音がして何かが地面に落ちた。
それは草の上をコロコロと転がると、うずくまる愛佳の膝に当たってパタンと倒れる。
 ・・・れいなの首輪だった。後ろ半分は鮮血に濡れているが損なわれてはいない。
首に巻かれていない状態の完全品の首輪。これは内部構造の調査に不可欠であった。

 それは損傷したれいなの首後ろの筋肉と皮膚が体重の重みで破れるという自然現象であったかもしれない。
偶然であったかもしれない。だがしかし、その偶然が最も必要な品を愛佳に届けたのであった。
まるで挫けそうになった後輩の背中を後押しするように。

 愛佳の頬をもう一度涙が伝う。そして首輪を掴みとって立ち上がった時。
愛佳はもう泣いていなかった。その瞳には力強い決意が宿っていた。
「ズッキ、行くで。」そういうと立ち上がり、取り落とした工具箱を拾い上げた。

477名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 00:03:15.71 0
残った面子からだと殺る気なのは工藤だけか
クライマックスは工藤のいる研究所になるのかな
478名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 00:37:57.70 0
いい展開きた!
どんどん盛り上がっちゃてくれ
479名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 05:15:26.07 0
ループするごとに面白くなってるな
最終的にどうなるか難しくなってきてるがw
480名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 06:25:05.68 0
心情に深みが出てていいなぁ
ここまできたら思想のないただ殺しあうだけみたいな展開は避けたいね
そこにはなにがしかの想いがあってほしい
481名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 06:59:57.91 0
おは
482名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:02:09.62 0
【三周目】時系列2
【二日目 03:00〜04:00】
>>377-380   OG

【二日目 05:00〜06:00】
>>387     工藤
>>392     田中
>>407     新垣
483名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:05:41.36 0
【二日目 08:00〜09:00】
>>427-450   田中(死亡) 新垣(死亡)
>>396-400   鞘師 生田 譜久村
>>408-419   鞘師 生田 譜久村
484名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:09:14.37 0
【二日目 09:00〜10:00】
>>461     OG
>>464-466   光井 鈴木
>>473     工藤
>>462     生田
>>467-468   鞘師 譜久村(死亡)
485名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:11:11.06 0
【二日目 10:00〜】
>>471-472   工藤
>>468-470   光井 鈴木
>>475-476   光井 鈴木

【今回の因果】
新垣 → 田中に刺殺されるが自らの手榴弾で田中と共に爆死
道重 → 工藤に焼き殺される
田中 → 新垣と交戦の末しかたなく刺殺、新垣により道連れで爆死(知覚していたかは不明)
光井 
譜久村→ 飯窪を銃殺、鞘師生田を殺害未遂、鞘師に射殺される
生田 → 譜久村の犯行を阻止、鞘師に誤解で恨まれる
鞘師 → 工藤に殴られる(生田に殴られたと誤解)、譜久村と交戦の末射殺してしまう
鈴木 
飯窪 → 譜久村に銃殺される
石田 → なし(お地蔵さま?)
佐藤 → OG(飯田?安倍?)
工藤 → 道重を焼き殺す
486名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:12:10.97 0
【2周目番外編『生き残った者達の鎮魂歌』】
>>250-252 >>266-279 >>312 >>358 >>455-458
487名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:26:53.74 0
1周目から誰も殺してない人っている?
488名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:35:54.30 0
>>487
飯窪と佐藤かな
489名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 08:57:50.72 P
愛佳にいい書き手さんがついてる
490名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 12:36:46.99 P
落ちるでしかし
491名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 14:08:59.28 0
あぶね
492名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 15:13:36.04 P
島の地図みたいなのがほしいね
・中央に学校
・森
・港とその近くに母屋
・集落と商店街
・廃レジャー施設
・病院
・学校の北にある洞窟
493二週目『生き残った者達の鎮魂歌』:2012/01/24(火) 15:57:11.22 0
>>458
「千聖や私は射撃訓練で使ってたライフルを持って飛び出そうとしたの。でも、ベリーズのみんなに止められた」
「そんなことしたって意味ないって。みんなに泣きながら説得されて・・・」
「それで決めたの。わたしたちができることをしようって。ベリーズや℃-uteだけじゃなく、みんなで脱出しようって」
それが彼女達の決断だった。この決断が正しいかは誰にもわからない。よくいえば脱出できた。悪く言えば多くの仲間を失った。しかし、矢島達は地獄から抜け出しても答えのない問題に一生悩み続けなければならない。
それは亜佑美にもいえることだった。
494二週目『生き残った者達の鎮魂歌』 ◆r0ftaGgSPOUQ :2012/01/24(火) 16:01:00.06 0
torippu wasureteta
495名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 18:50:44.74 0
落ちる
496名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 19:50:40.96 0
1〜2週目までのまとめ出来ました
抜けているレスや時系列など間違っている部分がありましたら指摘して下さい
http://www18.atwiki.jp/m12br
497名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 20:38:04.17 0
ほっ
498名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 21:16:02.36 0
>>496
おお!乙です
499名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 21:38:22.01 0
wikiありがとうございます
500名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 21:54:22.84 0
>>496
ありがとうございます!
さっそく行ってきます
501名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 22:36:45.99 0
[生田]【第二日目午前10時10分】

衣梨奈は走った。
ただただがむしゃらに走った。
どこをどう走ったかなんてわからない。
ただただ走り続けた。
そして…

―――辿り着いたのは学校だった―――

「はぁ…はぁ…はぁ…」
ここに来たのは偶然じゃない。
衣梨奈自身の想いが自然とここへ足を向けさせたのだ。
「…えりなは頭が悪いけん…」
聖と里保の二人を救いたい。生き残っているみんなを救いたい。
「…だから…こうするしか思いつかなかったと!!!」

衣梨奈は校門の前で力いっぱい叫んだ。
502名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 23:45:07.58 0
学校は立ち入り禁止エリアだ。
最初の説明では首輪が爆発すると教えられた。
中に入ることすらできないかもしれない。
それだけじゃない。
衣梨奈には身を守る防具もなければ強力な武器もない。
ただの丸腰だ。
例え中に入れたとしても何もできないかもしれない。
それでも衣梨奈は自分を抑えることができなかった。

大切な仲間たちを守るためには―――ここにいる敵を倒す意外にないのだから―――

少しだけ後退して助走をつける。
わずかに残る恐怖を勢いで消してしまうために。
タタッ
衣梨奈は走り出す。
(新垣さん!えりなを守って!)
その勢いで校門を通過し…
503名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 23:52:41.02 0
wiki乙です!
これから発展するとおもしろそうですな
504名無し募集中。。。:2012/01/24(火) 23:59:54.56 0
>>496
早速で申し訳ないが、冒頭部はプロローグだよな?
505名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 00:57:37.29 0
>>502の続き

「ハイヤーッ!!!」バキッ!

―――何か得体の知れないものに蹴り飛ばされた―――

ものすごい威力だ。
まったくの無防備なところへさらにカウンター気味にクリーンヒットした蹴り。
その衝撃で衣梨奈は校門の手前数メートルのところまで弾き飛ばされていた。

意識が飛びそうになる。
「ハイヤッハイッハイッハイィー…アイヤーーー!」
…校門ではチャイナドレスを身にまとった小柄な中国人が一人で暴れていた…

起き上がる。
ムクリ
あいつも敵の一人だろうか。
…いや、そんなの関係ない。立ちはだかる相手はすべて薙ぎ倒して行くのみ!
「そこを退くっちゃん!」
衣梨奈は校門の中華娘に向かって突進する。
「アイヤ?」
中華娘は小首をかしげている。
かまうもんか!
「たぁーーー!」
ブンッ…軽くかわされる。
「やぁーーー!」
ブンッ…当たらない。
「このぉぉぉっ!」
衣梨奈はがむしゃらに攻撃を続けるが一向に当たる気配はなかった。
506名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 01:15:28.88 0
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「フム」
中華娘はなにやら難しい顔をした。
「おい、いつまで遊んでんだ」
校門の奥から新しい声が聞こえる。
その声に気を取られた瞬間、中華娘は離れた間合いを一瞬で詰める。
「あっ…」
気付いた時には遅かった。
「…ャィ・ェ…」
「えっ?」
中華娘が放った掌底は衣梨奈の中心を射抜き、衣梨奈の身体は宙を舞った。
507名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 01:23:00.64 0

ドサリ…

不思議と痛みは感じなかった。
それでも受けたダメージは測り知れず。
衣梨奈の意識は少しずつ薄れてゆく…。

「ごくろうさん」
「バッチリデース!」
「はいはい、もう帰っていいぞ」
中華娘が校門の中に入っていく。
代わりに細身で長身の女が近付いてきた。
「…ったく、手間かけさせやがって」
衣梨奈の意識がまだわずかに残っていたことに気付かなかったのか、女はためらいもなく衣梨奈を担ぎあげると
校門とは反対方向へ歩き出した。

…さすがにもう意識を保てないっちゃん…
…さっきの中華娘…最後の攻撃の時に何か言ってたっちゃね…
…なんだっけ…
―――ココニクルノハマダハヤイデース―――
…どういう意味だろう…
…あれ…そういえばなんか前に会ったことあるような気がする…
…たしか…リ…

衣梨奈の意識は途絶えた。
508名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 02:00:09.54 0
[OG]【第二日目午前11時】

「よっこらせっと」
生田衣梨奈を降ろす。
「…さすがにここじゃまずいか」
自重気味につぶやくと再び生田を担ぎあげ、こんどは少し裏手の壁際に寄りかからせる。

その姿をしばらく眺め、ふむっと満足そうにうなずくと来た道を戻る…途中で引き返してきた。
そして今度は気を失っている生田の身体に満遍なく落ち葉をかぶせると、今度こそ振り返りもせずに帰っていた。



残された生田衣梨奈。
そこは森の中に佇む、廃病院ような建物の傍らだった。
509名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 02:30:39.43 0
【鞘師里保 第二日目 午前10時50分】

鞘師里保は床に横たわる譜久村聖の傍にしばらくしゃがみこんでいた。
視線を床に落として「聖ちゃん。」と声をかけてみる。
返事は返ってはこない。聖は見開いた目でただ虚空を見つめたままだった。
強く硬直した右拳からは自分の首を絞めたワイヤーが飛び出している。

えりぽんは私の頭を殴って殺そうとした。聖ちゃんもこれで私を絞め殺そうとした。
みんな・・・みんな私を殺そうとするんだ。どうして・・・?

『何を他人事みたいに言ってるのよ。』

聖の声がした。里保は慌てて飛びのくと壁に背を着ける。
心臓が狂ったように心拍数をあげていた。
聖はさっきからずっと動かない。半開きの唇からもう息は漏れていない。
それでもその唇は言葉をつむいだ。

『私を殺したのは里保ちゃんでしょ?』
いつもの聖とは違ったトーンの低い声。まるで悪魔の声だった。
『そうそう。もう、このゲームに乗ってるんだよ。私。』
今度は自分の声がする。今度は機械で弄ったように甲高い声で脳に直接響いた。

「やめて・・・やめて・・・」
里保の背中が壁をズズッと滑って床にへたりこむ。

510名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 02:34:43.11 0
『私を殺したんだから、もう他のメンバーも殺すしかないね。』聖が笑いながら言う。
『そうそう。殺さなきゃ殺されちゃうよ?』私が楽しそうに同調する。

「やめて聖ちゃん!もうしゃべらないで!!」
里保はとっくに死んでいる聖の体に飛びつくと激しく揺さぶる。

『アハハ・・・里保ちゃん何してるのよぉ。』 
「うるさぁああいっ!!」里保は拳銃を振り上げると銃底で聖の屍を殴りつけた。
聖の後頭部が勢いよく床に当たり、上半身が軽く浮き上がる。

 それきり、聖は静かになった。ついでに脳内に響いていた自分の声も。
否、最初から誰も何も話してはいない。ただ里保の脳内にだけ響いていた幻聴だった。
まるで悪魔に脳を支配されたかのように。

 それは戦いの熾烈さに疲弊した里保の脳が作り出した、ただの幻聴だったのか。
それとも何かの外部要因によるものなのか。頭を抱え震える里保に知る術は無かった。
511名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 07:04:40.60 0
おは
512名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 07:48:01.52 0
>>504
すいませんうっかり間違えました…訂正しておきました
ご指摘ありがとうございます
513名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 08:09:18.10 0
514名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 10:22:07.31 0
515名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 13:02:25.88 O
州*´・ v ・) にっ
516名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 14:58:52.04 0
na
517名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 15:53:54.68 O
从*・ェ・リ りっ
518名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 18:35:10.70 0
519名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 20:02:01.23 0
520名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 20:53:07.95 O
[工藤]【第二日目午前11時】
ひとりの少女が狭い檻の中で、のたうち回っている。半狂乱で檻をガシャガシャと叩くが、やがて泡を吹きながらバタンと倒れた。
ピー…。心肺停止。少女は数秒間、痙攣した後、息絶えた。白衣を着た女性がモニターを見ながら呟く。「またダメか…」
モニタールームに軍服姿の女性が入ってきた。「どうやの?まだ完成せんのかいな」
白衣の女性が肩をすくめる。「凶暴性を高めるまではクリアね。ただ脳の負荷が大きすぎるのよ。暴れだしてすぐ死んじゃ意味ないわ」
「悠長なこと言ってられんのやで。どんだけ投資してんのか忘れてもらっては困るなあ」軍服は凄むように目を細めた。
「分かってるわよ」白衣が憎々しげに答える。「もう被験者がいないの。どうしようもないでしょ」
「それなら心配ないで。そのための“エッグ”ちゃんやがな。実験台はなんぼでも調達したる」軍服の顔には悪魔的な笑みが張りついていた…。

「わあっ!」遥はそこで目が覚めた。「…夢…か…」
こんな薄気味悪いところで寝たせいか。合理主義の遥は、霊魂の存在など信じていない。
数々の無念が渦巻いている部屋の中。声なき声が遥に語りかけたとしても、それが届くとは限らない。
遥の胸には、ただただ後味の悪さだけが残った。「殺らなきゃ殺られるんだ…」自分に言い聞かせるかのようにポツリと呟いた。
521名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 22:15:59.60 0
ho-
522名無し募集中。。。:2012/01/25(水) 23:06:43.67 0
mo-
523名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 00:22:58.98 0
oh-
524名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 01:02:44.78 0
mu-
525名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 01:29:54.39 0
数学女子学園で鞘師がスターターピストル持ってるの見て苦笑いしてしまった
526名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 01:36:31.75 0
[鞘師]【第二日目午前12時】

ピピッ

「…」
突然鳴った電子音で我に返る。
どれくらいの時間こうしていたのだろうか。
膝から起こした顔にはクッキリと涙のあとがこびりついていた。

電子音の鳴った方を見る。
…携帯電話が充電されていた。

近づいて手に取って見る。
こんな廃墟にはどう見ても似つかわしくないほどきれいなもの。
聖のものだろうか…。
ピッ 電源も生きているようだ。
…すると画面には5つの光点が映し出された。
一つは真ん中に。
二つは真ん中より少し右上あたりに。
そしてもう二つは上から下に向かって少しずつ動いている。
(これはもしかして…)
レーダーのようなものではないだろうか。
527名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 01:42:10.67 0
聖の方を見る。
「うぐぅっ」
事切れたままの聖の姿に先程までの想いがよみがえる。
こみ上げる嘔吐感を必死に抑えながら里保は思考を巡らせる。

きっとこれは聖ちゃんの武器だったんじゃないだろうか。
そして思い出す。
聖が里保を殺そうとした時に持っていたワイヤー。
あれは確かわたしが最初に香音ちゃんから盗ろうとしていた香音ちゃんの武器だった。
…ということはもしかしたら!?

近くにあった聖のバッグをぶちまける。
そこから出てきたのはおもちゃのような拳銃と12個の大き目の弾丸だった。
弾丸には“発煙弾”と書かれ、12個ともそれぞれ別の色になっている。
…やっぱりだ。
聖ちゃんは4つの武器を持っていた。
きっとこれはえりぽんの…。
最初に会ったあの時、聖ちゃんはわたしたち3人の武器を全部盗ってたんだ…。
528名無し募集中。。。:2012/01/26(木) 01:48:14.21 0
途切れ途切れだった線が少しずつつながっていくような感覚。
香音ちゃんのワイヤー…これは逆さ吊りにされた時にわたしの足に巻きついていたもの…。
それを聖ちゃんが持っていたということは、あの罠は聖ちゃんが仕掛けたもの…。
じゃあえりぽんは?…
少なくともあの時わたしを殺そうとしていたのはえりぽんじゃなくて聖ちゃんだった…。
でも…だからといってえりぽんが信用できるわけじゃない。
わたしを殴ったのはえりぽんなんだから…。
でも…あの時えりぽんはわたしたちを“助ける”と言った…。
あの時、里保にはかすかに聞こえていたのだ。

わからない…わからないけど、えりぽんに会いたい。
会ってちゃんと話をしたい!

携帯電話を見る。
右上の二つの光点は動かない。そして上の二つの光点はその右上に近付いている。
あそこへ向かえばきっとえりぽんに会えるんじゃないだろうか。

里保はリールに巻かれたワイヤーの残りと発煙弾を自分のバッグに詰め込んで民家の入口に手をかけると一度だけ聖の方を振り返る。
そして改めて前を向くと勢い良く走り出した。
…ベルトにはしっかりと拳銃を携えて…
529名無し募集中。。。
>>526 は第二日目午後0時の間違いです
すみません