6 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:28:27.46 0
こんばんは作者です
スレ立てありがとうございます!
早速書かせていただきます!
長くなったのでさるさんになるかもしれませんが・・・そしたら続きは避難所にて
7 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:28:42.67 0
思えば、友理奈ちゃんというのは昔からとんでもない子だった。
猪突猛進。思い込んだら一直線。泣く子も黙る、スッポンの熊井。
彼女が生きてきた17年の間に、一体どれほどたくさんの人が、その突飛で唐突な行動や言動に頭を抱えた事だろう。
「ギュフゥ・・・」
そして、今まさに、その大変困った状況に巻き込まれているのが、他でもない私。
“うち、生徒会に入りたい!”
昨日まではそんな素振りも見せなかったのに、一体何を考えているんだろう。
頼みの舞ちゃんは友理奈ちゃんの味方になっているし、お嬢様も新しいオモチャを手に入れたチビッ子みたいなお顔。
どうすんだ、これ。戦っていくしかないのか、マトモ組の茉麻ちゃんや愛理とともに・・・。かんちゃんは、本能で生きてるからあてにならん!
「ねーねー、なっちゃんってば」
「なっきぃ?お顔をあげてちょうだい。千聖は大きな熊さんと一緒に、生徒会のお仕事を頑張りたいと思うわ」
「私もなっきぃの意見が聞きたいな」
「ヘイヨー悪いヤツは大体友達!」
――ああもう、みんな、わかってないんだ。権力を持った熊井ちゃんの恐ろしさを・・・
昔昔の話だけれど、幼稚園の頃、私と友理奈ちゃんは“どうぶつがかり”になって、おやすみ時間に、園で飼っている生き物の餌やりや掃除をやることになった。
同じ係の中には、乱暴者の男の子がいて、「おれはウサギがいい。おまえらはニワトリのせわをやれよ」と言って私のことを軽く小突いた。
そして、べそをかく私を一瞥した友理奈ちゃんは、表情も変えずにこう言ったんだ。
8 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:29:07.13 0
“なぜ、わたしたちがニワトリにきまったのか。なぜ、あんたがウサギじゃなきゃいけないのか。なぜ、わたしたちがおせわしたいどうぶつをきかないのか。
なぜ、おなじおせわがかりなのに、やれよってえらそうにめいれいしたのか。なぜ、なかさきちゃんをつきとばしたのか。ぜんぶこたえて”と。
幼稚園児に、そんな矢継ぎ早の問いかけに1つ1つ答えるようなスキルなんてあるはずもない。
当然、その男の子も慌てて逃げて行っちゃったんだけど・・・友理奈ちゃんがそれを許すはずもなかった。
帰りのお話の時間に、“○○くんにしつもんです。なぜ、わたしたち(ry”
次の日の朝のお話の時間に、“○○くんにしつもんです。なぜ、わたしたち(ry”
その日の帰りのお話の時間に、“○○くんにしつもんです。なぜ、わたしたち(ry”
男の子はうるせーばーかと反発する。先生は宥めようと右往左往。それでも、友理奈ちゃんは譲らなかった。
だったら、どうぶつのことはあとでいい。それよりなんでなかさきちゃんをつきとばしたのかちゃんといえ、と。
ついでになかさきちゃんも、なくまえにやりかえさないとだめだ、と。そんなことじゃしょうがくせいのおねえさんになっても(ry
そんな調子でくまくま責められ続け、男の子も私もベソをかいて謝らされ(なぜ私が・・・)、友理奈ちゃんはやっとあのほえーっとした笑顔になってくれた。
まあ、ここまでならいい話と言えなくもないだろう。問題は、次に友理奈ちゃんが言ったこと。
「じゃ、うちらがウサギのおせわやるからね!」
当然、なんでだよと反発する男の子。
「なんでって、ウサギがすきだからだよ!ニワトリもいいけど、うちとなかさきちゃんはウサギのおせわをやりたい!」
――人にあれだけ説明を求めておいて、自分はそんな理由・・・しかも、私どっちかっていうとニワ(ry
9 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:29:20.76 0
しかし、もはや友理奈ちゃんの独裁に口を挟めるものはいなかった。
彼女の中では筋の通った行動であり、そうなってしまえば反論したところで無駄なのはみんなわかっていたし、何より、あの無邪気な笑顔。
一点のやましさもない・・・そう、大きな赤ちゃんのようなそれを見せられると、なんかもう、しょうがないなあって思わされてしまう。
だから結局私は、楽しげにニワトリを追いかけまわす男の子を横目で見ながら、ウサギに噛まれつつ掃除を行うこととなったのだった。
「・・・という経験を踏まえ、私は友理奈ちゃんに権力を持たせるのは危険だと言っているケロ!」
「なっちゃん、なげーよ」
私の高らかな演説を、舞ちゃんが冷ややかな目で受け流した。
「ヒック・・・千聖、とても感動したわ。グスン・・・大きな熊さんはやっぱり素敵な方。ヒックヒック」
「わーん、お嬢様ぁ」
毎度感動のポイントがズレまくってるお嬢様と、もらい泣き芸に定評のある友理奈ちゃんは、身を寄せ合ってシクシクと泣いている。
「・・・まあ、わかるよなっきぃ」
そんな中、新会長の茉麻ちゃんは、いつもどおりママみたいに悠然と構えて、私の肩をぽんぽんと叩いてくれた。
「熊井ちゃんはね・・・まあ、なんていうか、熊井ちゃんだから」
「そうなの。熊井ちゃんが熊井ちゃんであるから、私はこんなに危機感を持っているわけ!」
こんなわけのわからんやりとりで、意思が疎通してしまうのが熊井クオリティ。
とにかく、友理奈ちゃんには違う委員会で頑張ってもらわないと。今空きがあるのは・・・・・いや、風紀委員はちょっと・・・
10 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:29:37.57 0
「でもさ、なっきぃ」
すると、茉麻ちゃんはさらに言葉をつないだ。
「まー、わかるんだ、なっきぃの気持ち。本っっ当にね。だけど、思うんだ。
私も、熊井ちゃんに、生徒会に来て欲しいって」
「まーさちゃん・・・」
それは、私にとっては青天の霹靂ともいえるような一言だった。
他の面々ならともかく、これから一緒に生徒会を良くして行こうっていう、そのリーダーが。
「でもでも、それは」
私は気持ちが顔に出やすい。きっと今、すごい渋い表情になってるんだろうな・・・。
「あはは、怖い顔しちゃって」
でも茉麻ちゃんは、それに怯むこともなく、いつものどんとこい!みたいな笑顔で私を受け入れてくれた。
「やりたいって言ってくれる人がいるんだからさ、みんなでフォローし合ってやってこうよ!」
「うー・・・」
「やった、さすがまーさ!うちの情熱を」
「あ、でもね熊井ちゃん。今回は絶対途中で飽きて投げたりしちゃだめだからね!
どうしてなっきぃがこんなに慎重になってるかわかる?生徒会の仕事っていうのは、本当に大切なものだからだよ。
なっきぃは学校を良くしていこうって、生徒会でも風紀委員でも頑張ってくれてるの。たとえ人に怖がられたって、自分の信じた道を進んで行く。それって誰にでもできることじゃないんだよ。
だからって、別に熊井ちゃんに、今すぐ優等生になれとか言ってるわけじゃないけどさ、うちら生徒会の先輩の言う事にも、ちゃんと耳を傾けてよね」
ね、と背中を押され、私は俄かに自分の視界が霞んでいくのがわかった。
「なっきぃ?」
11 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:29:57.56 0
「う・・・うわああん」
――ああ、情けないったら!
何という、まーさちゃん・・・いや、ママの懐の深さ!
そして、私の気持ちを汲み取りながらも、熊井ちゃんの意思を尊重し、なおかつ牽制してくれた。
びっくりしたのと、嬉しかったのとで、涙がボロボロ落ちてきた。
高2にもなって・・・と自分でも思うんだけど、泣き虫なっきぃはまだまだ返上できないようだ。
「まあ、泣かないでなっきぃ。大丈夫よ、千聖がそばにいるわ」
「誰!なかさきちゃんを泣かしたのは!なかさきちゃんを泣かしていいのは(ry」
「いや、泣かせたのは熊井ちゃんでしゅ。てか、そんなに泣かないでよ。どーしたらいいかわかんないじゃん・・・」
みんなも、茉麻ちゃんにつられてママ化して・・・私だけが、ギャン泣きする幼児みたいで恥ずかしくて、さすがにすぐに涙は引っ込んでしまった。
「グス・・・お騒がせしてすみません。
もう私、一生まーさちゃんについていくケロ」
「ええ?また大げさな。
で・・・あのね、私、嬉しいんだよ熊井ちゃん。
何事も定着しない熊井ちゃんが、・・・まあ、さっきのアレは舞ちゃんに読まされたとはいえ、今回は1つのことにしっかり向き合ってやり遂げようとしてる。ママとして、応援しないわけにはいかないじゃないの!ね、なっきぃ!」
「う、うん!」
勢いでうなずいてしまってから、しまった!と気づく。
だけど茉麻ちゃんは相変わらず頼もしく笑ってくれてるから、まあ、いいかな・・・とか思い始めてしまった。
「あのね、なっちゃん」
すると、今度は舞ちゃん。
12 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:30:11.38 0
「舞はさ、ずっと生徒会とは関係なく過ごしてきたじゃん。だからこそ、途中でお手伝いとして関わるようになって、いろいろと見えてくるものがあったのね。
そんなつもりはなくても馴れ合いになっちゃってる部分や、もっと良くなるはずなのに、現状維持で終わっちゃってる議題。そういうの、熊井ちゃんみたいなストレートな人なら、バシッと気持ちよく指摘してくれるじゃん?・・・ほら、舞は意地悪っぽい言い方になっちゃうし」
「あら、自覚はあるのね。ウフフ」
「そこは否定しろよちしゃと!本妻だろっ」
「キュフフ」
みんなの気持ちを受け、私も大分気が楽になってきた。
あとは・・・
「ゆりなちゃん、生徒会の仕事。大変だけど、本当にやりたい?やりとげられる?」
「やる!とげる!」
「よし!」
みんなみたいに、丁寧に言葉を紡いでくれたわけじゃないけれど、熊井ちゃんの目はいつもどおりまっすぐ澄んでいたから、もうこれでいいと思えた(服装は凶悪ラッパーのままだけど)。
「・・・いい、ゆりなちゃん。
私の目の黒いうちは、好き勝手になんかさせないんだからねっ」
「なにそれー?じゃあいつかは青くなるの?」
「くーまーいー!!!」
まったく、今日から矯正プログラム発動だケロ!
後でパソコンルームで資料作らないと・・・なんて鼻息荒く考えていたら、生徒会室のドアがノックされた。
「どーぞー?」
「・・・おじゃましまーす」
13 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:30:27.04 0
おや、珍しい。
くるんくるんのまつげに、栗色の髪の毛のお人形さんみたいな女の子。
遠慮がちに扉を開けたのは、りーちゃんだった。
「あのぉ、なんか・・・まあ、よろしくおねがいしまーす」
「へ?」
一体、何を言ってるんだ。何についての、よろしく?
みんなも、私と同じくキョトンとしている。・・・・ヤツを除いては。
「あー、梨沙子きたきた!遅いよー」
「だからー、私もいろいろ忙しいって・・・て、あれ?」
察しのいいりーちゃん、熊井ちゃんと私達の空気が違うってことに気がついたらしく、慌てて姿勢を正す。
「あの、すぎゃさん・・・大きな熊さんは、何か御存知のようだけれど・・・私、何のことなのか、心当たりがなくて」
「舞もわかんないよ、りーちゃん。よろしく、って?」
「えーっ!ちょっと熊井ちゃん!どういうこと?あばばばば」
テンパり、慌て出すりーちゃん。熊井ちゃんはそれを見て、何度かまばたきをしたあと、「あー、そっか!」とくまくま笑い出した。
「ごめん、言うの忘れてたーあはは」
「な、なんのこと・・・」
私の背中を、冷や汗が流れ落ちる。
長い付き合いだ。なんとなく、勘でわかる。熊井ちゃんはこの後、ロクでもないことを言い出すに違いない。
「梨沙子も生徒会に入ったから!」
14 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:30:39.30 0
「は!?」
これにはさすがのまーさママも驚いて、某新婚さんいらっしゃいのごとく、パイプ椅子から綺麗なずっこけをかました。
「入るって・・・役職は?もう埋まってるんじゃない?」
比較的冷静な舞ちゃんも、さすがに声がじゃっかん上ずっている。
この状況で楽しそうなのは、友理奈ちゃん・・・と、ピュアで純真な私の天使様だけ。
「まあ、すぎゃさんも?嬉しいわ。これからもよろしくお願いします」
「おじょじょ!お待ちください、私には何がなんだか」
キッとりーちゃんを睨・・・んだつもりはないけれど、視線はキツくなってしまっていたらしい。
ちょっとあばあばしながら、りーちゃんは言った。
「え・・・なんか、熊井ちゃんの推薦で、生徒会の広報になれるって聞いたんですけど」
「推薦んん!?」
なっきぃ、落ち着いて。と茉麻ママになだめられつつ、じょじょに頭に血が上っていくのを感じる。
「く、熊、おま、じ、自分が正式に承認されてたわけでもないのに、くま、おま、おま」
「いやー、梨沙子もいたほうが楽しいじゃん!それにさぁ、もぉ軍団が学校支配!って感じでかっこいいし!」
「し・は・い?」
「あとー、みやびと千奈美も補佐でいろいろやってくれるってさ!やったねなかさk」
「ギュフーーーーー!!!!」
ああ・・・私のおたけびって、こんな間抜けな感じなのね・・・なんてどうでもいい感想を抱きつつ、あまりのショックに、私の意識は遠のいていったのだった。
15 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 17:30:55.77 0
今日はここまで
ここで一区切りで次回から違った形で本編が進みます
最近は濃いキャラに挟まれお嬢様成分が薄めだったので主人公主軸に戻していこうかと
予告のようなもの
ハo´ 。`ル<あー千聖ちゃんちょーかわいい
リ*・一・リ ?
(o・D・#)<おいコラ消防
ハo´ 。`ル<言っちゃ悪いけど、千聖ちゃんとあなたは釣り合ってないな
(o・D・#)ピキピキ
ハo´ 。`ル<ね、みずきちゃん!
ノノ' _l')<人のおっぱい揉みながら喋らないでちょうだい
>少年作者さん
少年作者さん更新乙です!
小学生レベルのちさまい喧嘩w
こういうのって理由がくだなければくだらないほど腹立たしかったりするんですよねw
それにしても栞ちゃんはラッキーでしたね・・・まさかこの展開を見抜いてホラーDVDの差し入れを・・・とかじゃないですよね!
舞美ちゃんはおそらくわかってないのだと私も思っていますwでも大きな意味では2人が別にけんかしても大丈夫だと理解してるというか・・・そういうある意味深い思考なのではないかと
私から仕掛けをして何ですが少年と執事の出会いぜひ少年目線で拝見したいです!
>前スレのちさπについて
たぶん鳩気味だと思います
それプラスちゃんと胸が大きいからあんなに出っ張って飛び出しているのだと思います
ちゃんと丸い形の物体がくっついてるので間違いなくきょにゅうちゃんですよ
でも男性が言う巨乳は同性の考えるそれとはまた違う気がするのでその辺はなんともですが
体型的に一番近いのは深キョンじゃないかと!
16 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 18:54:42.82 O
出先からすみません作者です
案の定さるさんのためケータイで…
17 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 18:57:56.04 O
しかも文字数制限が!
サムソンティーチャーまいみぃとベル赤発動なっきぃAAありがとうございます!
ぶったぎられた下半身が梅さんとは…w
サタンクロスの真面目すぎるがゆえに道を外れた切なさみたいなのがまいみちゃんぽいなと(まいみぃは外れてないですが)
あとブロッケン笑いましたw一生懸命なのになんかだめなとこがなんともなっきぃ!やっぱり絞めるのは舞美ちゃんなんですねw
18 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 19:41:23.56 0
作者さん乙です
>もらい泣き芸
w熊井ちゃんは熊井ちゃんという生物ですねw
更に権力ってw鉄砲持たせた3歳児って感じですか
清濁併せ呑む新生徒会長の大物さとこれから起こるであろう校内での大騒ぎに期待w
多分副会長は途中リタイアw
19 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 21:40:56.86 0
作者さん乙です
なっきぃの血圧をあまりあげないであげて熊井ちゃんw
最終書き込みからたったの1時間で落ちたから何か祭りになることあったのかとあせったw
移転の巻き添えだったのね
20 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 22:03:54.81 0
22 :
名無し募集中。。。:2011/12/09(金) 23:30:22.61 0
お嬢様もジブリ見たのかしら
23 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 01:26:57.49 0
お嬢様おやすみなさいませ
24 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 02:12:34.21 0
まーさんその歳で椅子落ち芸まで身につけたかw
从o゚ー゚从<およよとゆいたい
25 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=2,xxxP】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 67.2 %】 :2011/12/10(土) 06:59:35.61 P BE:27533568-PLT(12001)
>>21 お嬢様実にナイスバディすぎて
けしからんですハァハァ
26 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 10:51:41.28 O
はやく起きて下さいお嬢様
27 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 11:04:34.83 O
茉麻の代はつまらんね
28 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 13:28:35.89 O
そうかな
まだ始まったばかりなのにワクワクするけど
29 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:04:22.74 0
前スレ
>>264 その日の帰り、またお姉ちゃんに会った。
バスを降りたら、ばったり出会ったのだ。一日に2回も会えるなんて。これはラッキー!
絶妙なタイミングでバス停に到着したバスに感謝した
今日の朝に会ったばかりだからか、お姉ちゃんはすぐに僕に気づいてくれた。
お、今回は僕のことを忘れてないんだ。
絶好のこの機会、僕はお姉ちゃんにぺこりとお辞儀をする。
僕の出現はさすがに意表をつかれたのか、あれ?って感じの顔をしたお姉ちゃん、それでもすぐに目を細めてニコッとした笑顔を向けてくれる。
本当にこの人は笑顔がデフォルトなんだな。
誰にでも笑顔を向けてくれるお姉ちゃん、そんな人だから誰からも笑顔が返ってくるんだろう。
そりゃあ、人の輪の中心にいるのがよく似合うわけですよ。
僕とお姉ちゃんは歩く方向が同じだった。その歩き出しのタイミングは我ながら完璧だった。
非常に自然な感じで一緒に並んで歩くことが出来たのだ。
なに、このいい流れ。
青春!!って感じがするぞ。
学校帰り女の子と並んで歩くなんて、僕の夢のひとつが実現するとは。
しかも、僕の隣を歩いているのは、絵に描いたような美人生徒会長なのだ。
こんな美人さんを横に2人で歩いて、もう天にも昇る気持ちとはこのことだ。
そんな浮き立って落ち着かない僕とは対照的に、お姉ちゃんはその美しい顔で前を見ている。
横顔も美しすぎる!
30 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:06:23.11 0
>>29 さっきから、すれ違う人々が横目で僕らのことを見ていく気がする。
やっぱり僕らは人目を引いちゃってますよ、お姉ちゃん。
そりゃそうだ、こんな美人を横に従えて歩いているのだ。
たぶん、その人達からは、こう思われてるんだろう。
(やぁ、なんてお似合いの高校生カップルなんだらう)
妄想モードのスイッチが今にも入りそうだ。
だんだんと舞い上がり始めた僕に、お姉ちゃんが話しかけてきてくれた。
「今、1年生なんでしたっけ?」
なんと!!
今日は僕のことを憶えていて貰えただけでも嬉しいのに、僕のそんな細かいことまで思い出して頂けたとは!
感激です! たとえ、またすぐに忘れられてしまうとしても!
「はい! 春から2年になります」
「そうですか。これからますます楽しくなる時期ですね」
にこやかな笑顔を向けてくれたあと、ちょっとだけ寂しそうな顔になったお姉ちゃん。
「私は、高校生活もあと3日で終わりです」
そうか・・・ 春からはもう学園にはお姉ちゃんはいないのか。
お姉ちゃんと並んで歩くなんて夢のようだと思ったけど、これが最初で最後になるんだね。
次お姉ちゃんに会えるのはいつになるのだろう。寂しいな。別れたくない。
でも、将来的には僕たちは家族になるわけだしry
31 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:07:44.42 0
>>30 そんな、そう遠くない将来のことを考えている僕に、お姉ちゃんが意外なことを言ってきた。
「あの、ずっと思っていたことがあったんですけど、今それを伝えますね」
この状況で僕にわざわざ伝えたいこと? お姉ちゃんが?
なんだ、それは!?
ひょっとして・・・・
お姉ちゃん、僕への愛の告白だろうか。
(初めて会ったときから、ずっとあなたのことが好きでした・・・ つきあって下さい)
とか!?
もし、そんなこと言われたら僕はどうしたらいいんだろう。
最愛の人の、その姉からの告白に、僕はどう答えればいいのだろう。そんなの答えを考えてもただ苦悶するばかりだ。
だって、僕には舞ちゃんがry
ひょっとして今も、僕と並んで歩きながら、(隣の人と恋人同士になれますように)って思ってたんだったりして!!
お姉ちゃん、いつの間に僕のことをそんなに想っていてくれてたんだろう。全く気づかなかった。
ひょっとしてお姉ちゃん、僕の気持ちを知っていてその上でのその想いですか。
そんな・・・ 僕を苦しめないで下さい。お姉ちゃん。僕には舞ちゃんがry
32 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:09:53.27 0
>>31 話しを続けるお姉ちゃん。
そんなお姉ちゃんの表情は真剣だった。妄想路線一直線の自分が恥ずかしくなるほどに。
「・・・なっきぃのことなんですけど」
なーんだ、伝えたいことって、なかさきちゃんのことか・・・
って、何で僕になかさきちゃんの話しを?
「彼女は本当に優秀な生徒です。彼女にはいつも助けられてきました」
「私が生徒会長を努めることができたのは、補佐役のようになっきぃがずっとついていてくれたから、そう言っても過言ではありません」
??
何の話しをしているんだろう。
話が見えない。黙ってその先を待つ。
「生徒会長をやっている間、本当にいろいろなことがありました」
遠い目をするお姉ちゃん。
感慨にふけっていたのだろう、少しの間をおいてから話しを続ける。
「苦しんだこともありましたし、悩んだこともありました」
「でも、それらを乗り越えることができたのは、私の周りにはいつも素晴らしい仲間がいたからなんです」
「その仲間たちのことを託すのは誰に頼むのが一番なんだろうかと考えたとき、わたしは全く迷いませんでした」
「わたしはそれを茉麻にお願いしようと前から考えていたんですけど、それが正解だといま自信を持って答えられます」
「これからは茉麻がしっかりやってくれるから何も心配していません。きっと私の頃よりももっといい学園になると思いますよ」
まーさ? 誰だろ。
お姉ちゃんの後任の人だよね、文脈からすると。
ということは、次の生徒会長さんか。
33 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:13:48.02 0
>>32 「茉麻にもそんな優秀なブレインがきっとついてくれるはず。私にはえりがいたように」
あれ?
なかさきちゃんは?
「栞菜や舞、お嬢様も。優秀な生徒がどんどん生徒会に入ってきてくれたから。そして、これからも新しい人が入って新たな力を発揮してくれるでしょう」
強い目をして前を見据えるお姉ちゃん。
「彼女達には本当に感謝しています。私にとって悔いのない最高の高校生活を送ることができました。それは彼女達のおかげなんです」
「わたしは大学に進みますけど、彼女達のことはこれからも見守っていきたいと思っています」
そうですか。ちょっと感動しました。
とてもいいお話しだとは思いますけど、どうしてそれが僕に伝えたいことだったんだろう。
でも、頭のいいお姉ちゃんのことだから、この話しにはきっと何か隠された僕へのメッセージがあるに違いない。
それが何なのかを考えて、僕はその後ずっと頭を悩ますことになるのだった。
伝えたいことは伝えたという充実感を漂わせているお姉ちゃん。
「(よくわからないけど)お気持ちを聞かせていただいて少し感動しました。これからのキャンパスライフも素晴らしいものになるといいですね」
「はい、ありがとうございます」
お姉ちゃんは、最高の笑顔を僕にくれた。
34 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 16:37:51.12 0
つづきは明日で
茉麻さんが生徒会長に指名されるのは少年でさえ知ってたみたいですよ新生徒会長
>>7 チンプイさんお疲れ様です!!
そんな幼稚園児がいたら怖くてしょうがないwさすが熊井ちゃんですねww
そんな熊井ちゃんを迎え入れる茉麻さんのその懐の深さ
そして、遊びじゃないということを真剣に諭すところの生徒会長カッコイイです
>「やる!とげる!」「よし!」
のシーンがちょっとグッと来ちゃいました
あの熊井ちゃんの決心を思いがけず見ることができるなんて不意をつかれてちょっと感動しちゃったよ。熊井ちゃん謝って!
遥ちゃんが出てくるのですか!
どんなキャラなのか、新しい展開がとても楽しみです!!
35 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 17:07:47.18 0
少年キミは牽制されてるんだぞ少年w
37 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 19:03:26.99 O
チンプイさんとP先生ごちそうさまでしたー♪
38 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 20:46:14.89 O
平和な夜でございますお嬢さま
39 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 22:08:45.34 O
お嬢さまチンプイさんお嬢さま
お休みなさいませm(__)m
40 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 23:27:32.70 0
土曜の夜はパーティ
41 :
名無し募集中。。。:2011/12/10(土) 23:50:40.53 0
42 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 01:21:42.50 0
今日もお嬢様ナイト堪能中
43 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 05:48:12.88 0
お嬢様は月を見たのかしら
ウチは雨が降ってたよ…
44 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 08:08:07.37 0
今日は学園生集合ですね
45 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 11:40:41.90 0
桃姉ちゃん体調不良とか・・
46 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 13:43:30.66 0
今日も寒いですお嬢様
47 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:03:29.50 0
>>33 そうか、春からはお姉ちゃんも大学生か。
高校生のお姉ちゃんに会えるのもあとちょっと、たったの3日間なんだ。
「高校生活はあと3日間って、さっき仰いましたよね。卒業式が3日後なんですか」
「はい、そうです」
ちょっと間をおいて、お姉ちゃんが意を決したように僕に語りかけた。
「あの・・・・ その日、お時間の都合はつけられますか?」
えっ!?
それって、卒業式の日に僕に会って欲しいってことでしょうか!
僕にそんなこと聞いてくるなんて、やっぱりお姉ちゃん僕のことをそんなに・・・
わかりました、都合は必ずつけます!
その日は普通に学校の授業がありますけど、お姉ちゃんがそう言ってくれるなら、もちろん授業よりも大切な卒業式という大事な儀式を最優先しますから!
卒業式の日にお姉ちゃんと会う(2人っきりでだったりして!)。
そのことの意味を考えると、これから3日間僕は普通に過ごすことが出来るのだろうか。夜も眠れなくなりそう。
ひょっとして、その日は僕にとっても記念すべき日になったりして!大人の階段を昇(ry
48 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:06:47.15 0
>>47 ところが、話しはここからちょっと変な方向に展開し始めるのだった。
「卒業式の日は、ぜひ彼女に会いに行ってあげて欲しいなと」
彼女? ・・・なーんだ、お姉ちゃんじゃないのか。
って、ちょっと待って?
彼女って誰だろう? 僕に会ってほしいってことは、僕のことを知っている人が学園にいるのか?
学園の卒業生の人で僕のことをそんな風に思ってる人がいるなんて! !
僕はもう今にも舞い上がりそうになる気持ちをかろうじて抑えていた。
僕には思い当たる人などいないから、やっぱり僕の知らない人ってことか。
でも、あの学園の上級生なんだから、きっと清楚で美しいお姉さんに違いない。いったいどんな人なんだろうか。
思いがけないことを聞かされて、ちょっと困惑した表情を浮かべていたのかもしれない。
そんな僕にお姉ちゃんが説得するように言葉に力を込めた。
「最近、あなたのことをよく言ってるから。それは本当に嬉しそうに。
ぜひ会ってあげて下さい。その日が2人にとって特別の日になるように」
「あなたが来てくれたら、きっと喜びますよ、桃子」
・・・・はい??
いま、桃子って言いました??
49 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:08:29.26 0
>>48 卒業式で僕に会いに行って欲しい人が桃子さん?
すみませんお姉ちゃん、なに言ってるのかちょっとわかんないんですが。
何故そこで桃子さんの名前が出てくるのだろう。
どうして僕が卒業式で桃子さんに会いに行くべきなのだろう?
全く予想もしていなかったお名前が登場したことに僕は混乱を隠せなかった。
何だそれ、どういうことなんでしょうか。全然意味がわからないです。
お姉ちゃんはいたって真面目な顔で、僕に話しを続けてくれる。
「桃子が他人のことを楽しそうに話してくれるなんて、とても珍しいことなので驚きました。昔の彼女からは想像もできなくて」
「やっぱり私は鈍いんですね。今まで全く知りませんでした。桃子にそんな人がいたなんて」
・・・・・・
僕はもうずっと絶句してしまう。
何かお姉ちゃんは、ものすごい勘違いをされているのではないでしょうか。
妄想の得意な僕でさえも、僕に対してそんな好意的な桃子さんなど全く想像もつかないんですが。
お姉ちゃんは自分で言ったことに自分の中で盛り上がって納得しているようで、したり顔で頷く。
「人とつながることの温かさ、それに彼女もやっと気付いたんでしょうね」
そこで僕に笑顔を向けてくれたお姉ちゃん。
何か自分お一人で盛り上がってますけど、その情報は完全に間違ってますよ。
どこからそのような重大な勘違いをされてしまったのだろう。
50 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:09:47.38 0
>>49 ひょっとして・・・・
これは桃子さんの罠なんじゃないだろうか。
あぁ、なるほど。
分かった。きっとそうだ。間違いない。
これを聞いてノコノコと卒業式までやってきた僕を大笑いするつもりなんだ。
そう考えると、いかにも桃子さん(andもぉ軍団)のやりそうなことだ。
そのためにお姉ちゃんなんていう超大物まで使って・・・ さすが軍団長、スケールが大きい。
なんて、ちょっと感心してしまった。
そんな疑心暗鬼になっている僕の心の中と対照的に、あくまでも爽やか笑顔のお姉ちゃん。
何か思い出したように、あ、そうだ!って感じで手を叩いたお姉ちゃん。
とても楽しそうな表情で僕に教えてくれたこと、それはとても意外性のあふれる内容だった。
「あぁ見えて、桃子は意外と女の子らしいところもあるんですよ。
デートではメリーゴーランドにお姫様抱っこをして乗せてもらいたいそうですから」
www
なんですかそれw 桃子さん面白いなあ。そんな乙女チックなこと考えてるんだw
とても面白いことを聞いた。
これは使えるかもしれない、とほくそ笑む。
51 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:11:34.38 0
>>50 さすがのお姉ちゃんも、これは今伝える必要がない情報だと気付いたのか、そこでまた表情が凛々しい顔に切り替わった。
そして咳払いをひとつ。
「彼女の想いに応えてあげてください」
「式に出席していただく事は無理ですけど、桃子の高校生活の最後の日を見送ってもらえないでしょうか」
あくまでも真面目な顔のお姉ちゃん。
しかし、どこがどうなれば、そういうことになるのだろう。
あの桃子さんが僕のことをそんな風に思ってるなんて、全く持ってありえない。
お姉ちゃんのお願いでもあるし、まぁ桃子さんの卒業をお祝いしてあげたいというのもやぶさかではないのですが・・・
でも、やっぱりこれは僕をハメようとしている悪ふざけとしか思えない。
真剣な表情のお姉ちゃんのお願いを断るのは忸怩たる思いですが、君子危うきに近寄らず、って言うじゃないですか。
「ごめんなさい。その日は普通に学校があるので卒業式には伺うことが出来ないです。申し訳ありません」
「そうですか・・・」
52 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:13:00.81 0
>>51 2人の間に沈黙が流れる。
お姉ちゃんが立ち止まった。
ここから林道を歩いていくお姉ちゃんとはここでお別れ。
そう、ここでお別れだ。
「それでは、わたしはこっちなので」
お姉ちゃんは僕に背を向ける前に、最後に微笑を向けてくれた。
「はい、またいつか・・・」
いつかまた会えますよね!
そう言おうとしたけれど、言葉が出てこなかった。
林道を歩いて行くその凛とした後ろ姿、僕は決して忘れない。
僕が学園の制服姿のお姉ちゃんを見たのは、この時が最後になったのだ。
53 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 16:24:29.51 0
策士の桃子さんのはるか斜め上を行く舞美さんの天然さ
ル*’ー’リ<ちょっと舞美なにそれ〜
从・ゥ・从<だって付き合ってるんでしょ? 愛理からそういうふうに聞いてるんだけど
実は、そこにはブラック愛理ちゃんが一枚かんでいたのであったりして
州´・ v ・)<この間も2人一緒にいてね。それで、わたし聞いちゃったんだよね。
いつも自分のことだけを見てて欲しいみたいなこと言ってるの、あのももが。
从・ゥ・从<へー・・桃子さん意外と乙女チックですな、とかいってw
舞ちゃんネタの方で少年に対していつ黒愛理ちゃんが降臨するのか、それは彼女にしかわからないです
桃ちゃん、体調不良とか・・・
超多忙な桃ちゃんせめてこういう時ゆっくり静養して欲しいです
次回で少年の高校1年生のお話しは終わる予定です
54 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 17:07:53.29 0
メリーゴーランドでお姫様だっこはいろんな意味で危険だw
55 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 18:02:47.81 0
>>54も実は熊井ちゃんだな
リアルで全く同じツッコミしてたことあるw
56 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 19:12:04.95 0
なっきぃの話を聞いて舞美が釘さしに来たのかと思いきや
まさかの黒愛理とももち軍師の暗躍だったとはw
57 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 21:12:46.71 0
黒愛理
桃子が少年イジリをするのに自分を使ったことへの報復だなw
58 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 22:47:06.97 0
ル*’ー’リ<ん?なんでそんな話になってんの?
59 :
名無し募集中。。。:2011/12/11(日) 23:11:55.94 0
www
60 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 00:27:46.79 0
桃ねえちゃんが早く元気になりますように
61 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 01:41:53.63 0
うん
62 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 06:56:17.57 0
お嬢様いってまいります
63 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 08:15:00.77 0
リ*・一・リノシ
64 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 12:37:45.74 O
お嬢さま昼むしの準備が出来ました
65 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 14:47:54.75 O
おやつの砂肝をご用意しておりますお嬢様
66 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:32:38.01 0
“あの人”を初めて見た時の衝撃を、私は今でも、言葉に表す事が出来ない。
あんなにたくさんの人の中で、あの人のいるところだけ、光が射しているみたいだいった。
綺麗な瞳。綺麗な髪。まるで昨日の事みたいに、鮮やかに思い出す。
あんな人が、この世に存在するなんて。
あの日からずっと、私の心の中には、一人の上級生が住みついてしまっている。
「・・・遥、次の授業美術室だよー。もうみんな行っちゃうよー」
「んー」
今日も今日とて、私はぼんやりとあの人のことを考えていた。
もともと授業なんて、大して真面目に受けてたことなんてないんだけど・・・・最近は特にヒドい。
「ねー、遥ってば」
「あー・・・、いいよ。先行ってて。てか、いいよ別に、いちいち誘わないで。
合わせんのだるいから、一人で行くし」
そろそろ移動しなきゃいけないってのはわかってるんだけど、もう少しあの人について一人でぼんやり思っていたい。
それに、いちいちみんなでダンゴになって行動するのって、超めんどい。便所とか、一人で行けよっつー。
私のそういう態度に慣れっこな友達は、呆れたようにため息をついた。
「遥って、ホントは男子なんじゃないのー?」
「あー、自分でもたまに思うわ、それ」
みんながキャッキャとはしゃぐ声が、どんどん遠ざかっていく。
春の日差しはポカポカ暖かくて、私は机に突っ伏して目を閉じた。
67 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:32:59.77 0
――やばい、こんなことしてる場合じゃないのに。心地よい気温が私のやる気を奪っていく。
そういえば、あの人は今頃・・・何してるんだろう。
こっそりパクッてきた、高等部の時間割を広げてみる。・・・体育か。この時期って、高等部も体力テストをやるのかな?
運動、どうなんだろう。おっとりしてそうだし、体も小さいし、少なくとも活発そうには見えない。
本当は美術サボって、こっそり見学にでも行きたいんだけど・・・さすがにバレたらヤバいだろう。
思い立ったら行動せずにはいられない私、先生に怒られるのは日常茶飯事だから、それ自体は別に構わない。
だけど、お説教、反省文、正座と、ここ最近の先生のお仕置きは少しずつレベルアップしている。いろいろ積み重なってるし、そろそろママにチクられるころかもしれない。当分は大人しくしてないと・・・
「・・・行くか」
独り言ともに、私はリコーダーと楽譜を抱えて教室を出た。
廊下の大窓からは、隣の敷地にある、高等部の校舎が見える。
あそこに、いるんだ。あの人。
あの時は赤だった制服も、今はもう青か。早く、その姿を見たい。それで、私があの人を・・・
音楽室へ向かう間、私は数日前の、あの日の出来事をゆっくりと思い返していた。
*****
「みずきちゃん、マジで?」
「うん、だってこんなチャンスはもう巡ってこないんだよ」
3月下旬。
私とみずきちゃんは、中・高等部の正門の前にいた。
私たちは3つも年が違うけど、妙に気があうから、こうやってたま〜につるんだりすることがある。
今日はなぜ、こんなところにいるのかというと・・・ごめん、私にもよくわからない。
みずきちゃんとは、さっき、初等部の昇降口で顔を合わせたばかり。
そして、こう言われたんだ。“私と一緒に、楽しいところに行こう”って。
68 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:33:20.19 0
うちとは違ってお金持ちで、でっかいおうちに住んでるお嬢様のみずきちゃん。だけど、すっごい変わってて、変な遊びばっか持ちかけてくる、おかしな子。
そんなみずきちゃんが、こういう誘いをかけてくるときは、間違いない。何か面白いことが起こる。
そう信じてついていくと、連れて行かれたのはここ、大きいお姉さんたちの学び舎の真ん前。
着いた途端、みずきちゃんはくるっと振り返ってこういったんだ。“高等部の卒業式、見たくない?”と。
「いや〜・・・さすがに無理でしょ」
校門の前では、“風紀委員”“環境委員”という腕章をつけた上級生たちが、変質者の侵入を防ごうと目を光らせている。
「いいですか、今日は絶対に、いい式にするんですから!外部の方をお入れする場合は、招待状を必ず拝見すること!」
輪の真ん中で、キャンキャンと黄色い声で指示を飛ばしている、他の人とは違う赤い腕章の人。
「こえ〜・・・」
「あ、あの人?ウフフフ〜、あの人はねぇ、中島さんといって、すでに来期の生徒会幹部に内定している、優秀な方なんだよ」
「へー・・・」
「ご覧の通り、風紀委員長さんも兼務しているの。
中高等部の先輩たちって、制服もオシャレに着崩してるでしょ?でも、あんまりやりすぎる人が出てこないのは、中島さんの厳しい風紀チェックのおかげなんだよ。
で、その横。環境委員の腕章つけてて、ニコニコしてるポニーテールの人ね。
あの人が、鈴木さん。ほわーんとしたオーラが素敵じゃない?鈴木さんはね、時期生徒会の、副会長っていう噂。
学園祭のBuono!のステージだと、あんなに激しいパフォーマンスなのに、普段はあのおっとりした・・・ああ、そっか、遥ちゃんは学園祭遊びに行かなかったんだっけ」
「興味ないし」
「もったいないなあ」
ああ、本当に素敵な人たち・・・とみずきちゃんはうっとりした声でつぶやく。・・・わからん。全然ついていけない。
69 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:33:50.52 0
「ま、とりあえず、中島さんはあんな可愛い顔なのに怖い人ってのはわかったよ。鈴木さんはおっとり系ね」
「・・・もー、冷めてるなぁ。
ま、いっか、生徒会幹部の魅力はまた今度教えてあげる。じゃあ、そろそろ行こう!」
「は!?」
そうやって、話すだけ話した聖ちゃんは、満足そうな顔で私の腕を取って、ぐんぐんとその風紀部隊へと迫っていく。
「待って待って!ヤバイよ!」
「何が?」
「私、まずいんだって!今月悪さいっぱいしたからさー、初等部に連絡入ったら困る!」
教室のドアに黒板消し挟んだり、理科の実験でわざと爆発起こしてみせたり、その他余罪多数。
昨日なんて、ムカつくこと言ってきたクラスメートと取っ組み合いのケンカになって、止めに入った先生に超怒られた。
極めつけに、こうやって大事な高等部の卒業式に侵入しようとしたとなったら・・・そりゃもうただじゃすまないだろう。
「大丈夫だってば」
「無理!ここで待ってるし」
「何でー?」
腕を引っ張るみずきちゃんと、踏ん張る私。
2人で意地になってウーウーと唸っていたら、噂の中島さんがこっちに向かってズンズンと歩いてきた。
「うわっ来た、ヤバイヤバイ!」
「・・・あれー、みずきちゃん?」
だけど、意外なことに、中島さんはみずきちゃんにお気軽な感じに話しかけた。
70 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:34:17.38 0
「中島先輩こんにちはー。・・・ほら、遥ちゃん!挨拶して」
「・・・っス」
「ス?」
雑な私の挨拶に、その大きな目が若干光ったような気がしなくもない。・・・が、忙しいタイミングだったからか、別に注意とかはされなくて、中島さんは再びみずきちゃんを見た。
「みずきちゃん、何か、初等部であった?なんでも力になるからね?」
なんだ、知り合いなのか。
そうじゃなきゃ、変人のみずきちゃんとはいえ、上級生の風紀委員にこんなフレンドリーにはできないか。
「先日も少しお話ししたんですが、私、今初等部の写真クラブに入っておりまして。
今日の卒業式を撮影させていただくよう、顧問の先生から言われて参りました」
「あ、そうなの?それじゃ、いい写真撮って、卒業生を喜ばせてあげてね!キュフフ
えーと、あなたは・・・」
「彼女も部員です。工藤遥ちゃん。ね?」
「えぇ!?あー、そうらしいっすね」
「ふーむ・・・」
特徴的などんぐり眼で私をじーっと見る、風紀委員長さん。
反射的にガン飛ばし返しそうになるけれど、ここはグッと堪えておあいそ笑い。・・・メッチャほっぺ引き攣るんですけど。
「・・・ま、みずきちゃんの後輩なら、大丈夫か。どーぞ、入って!あと15分ぐらいで式始まっちゃうから、先生たちにちゃんと挨拶して、立ち位置とかしっかり確認してね!」
「はい、わかりました。いい写真が撮れる様に、頑張りますね」
おっとりとお辞儀を返し、校門をくぐるみずきちゃんに続いて、私もついに敷地内に侵入する。
71 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:34:37.00 0
「ねー・・・ほんとに顧問の先生に言われたの?」
「・・・・・・・普段いい子にしとくのって、やっぱ大事だよね」
「うへっ、こえーな、みずきちゃんは!」
こういうとこが面白いから、みずきちゃんとの付き合いはやめられん。
まあ、何だかんだいって、私だってまったく卒業式に興味がないってわけでもない。
よくあるじゃん、テレビドラマとかで見る、めっちゃ熱い卒業式。ああいうノリ、嫌いじゃないし。
ま、おとなしめなうちの学校で、そんなのが見れるのかは謎だけど。
「今年の卒業生はね、魅力的な人がたくさんいるから。一人一人、じっくり解説つきで紹介してあげるから」
「うわ、いらねー」
体育館につくと、既に在校生は後ろの方に着席していた。
中等部は、希望者だけが参加するってシステムらしいけれど・・・館内には、赤い制服の生徒もたくさんいる。
紺色の紐リボンに、丸襟ブラウスの私達はあきらかに浮いていて、ステージに近づいてく間もジロジロ見られているのを感じる。
みずきちゃんはあんまりそういうの気にならないみたいで、私の手首を掴んだままどんどん進んでいく。
「○○先生、こんにちは。
初等部6年○組の譜久村です。写真クラブの活動で・・・」
近くにいた先生に、丁寧に挨拶している姿は、やっぱりお嬢様で優等生。
私なんかと友達なだけあって、かなりおかしな子だけど、みずきちゃんって見てて飽きないと思う。色々な顔を持ってる。
「ヌフフフ・・・今日は超絶美人の御尊顔を、合法的に撮りまくれるファンタスティック・デー。
フィルム1000枚で足りるかな?遥ちゃん」
「なんかもうあなた、どうしようもないっスね」
卒業式なんかより、みずきちゃん見てた方がよっぽど楽しそうだな、と私は残念な友達を眺めながら思った。
72 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:34:59.06 0
今日はここまで
くどぅちゃんの回想という視点で卒業式を描いてみようと思います
>>20 羽目鳥前の1ショットにしか見えないでしゅね
ちしゃまいって付き合ってるとしか思えないと舞いや俺は思うんだぜでしゅ
>>21 毎日下卑た笑みを浮かべながらブヒヒヒとか言って閲覧しまくってます
このペースだとそのうちDVDが擦り切れるな・・・複数買いしてよかった
冒頭のあの脱ぎそうで脱がないみたいなよくわからないサービスシーンは8分も必要だったのでしょうか!何あの変なシャツ!
ちしゃとはまばたきが浅いんだね・・・あと唇をぎゅってすぼめるいつもの癖がエロ素晴らしい
それと何か木材の下みたいなのをカニ歩きでおっぱいとか股間をたゆたゆさせながら移動させられる映像
スッタフの皆様はどのツラさげてあそこをくぐりぬけるよう指示したんでしょうね!まったくうらやまけしからん!
>>27 また物語が動いていくので今後お楽しみいただければ幸いです
>>29 少年作者さん乙です!
舞美ちゃんは誰かと並んで歩くというシチュエーションで
隣が男性でもさして気にせずナチュラルに接しそうですよね
舞ちゃん一筋といいつつ妄想の中では浮気者の少年w何が大人の階段だ!
少年が攻略に苦戦しているなっきぃの話をあえてしてみたり
ももちゃんと付き合ってる設定で勝手に話を進めていく舞美ちゃん
何か意図があるのかないのか黒愛理ちゃんの策略に巻き込まれているだけなのか
実際舞美ちゃんがどこまで考えて少年に接触したのか・・・天然生徒会長おそろしす!
ももちゃん大学もありテレビ出演もちょいちょいありで多忙でしょうに
静養期間ということでゆっくりしてほしいですね
次回もwktkお待ちしてます!
>>64 リ*・一・リ<イナゴなら・・・
>>65 コリコリ U・一・U リ・一・*リ ポリポリ
(o・D・)<プッどっちが犬だかわからないでしゅね(可愛い・・・)
73 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:41:22.05 0
ごめんなさい
やってもうたです
時間軸が1年ズレてました・・・フクちゃん中1時代ですね
今手直しを加えましたので修正版を投下いたします
74 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:41:43.78 0
あの人”を初めて見た時の衝撃を、私は今でも、言葉に表す事が出来ない。
あんなにたくさんの人の中で、あの人のいるところだけ、光が射しているみたいだいった。
綺麗な瞳。綺麗な髪。まるで昨日の事みたいに、鮮やかに思い出す。
あんな人が、この世に存在するなんて。
あの日からずっと、私の心の中には、一人の上級生が住みついてしまっている。
「・・・遥、次の授業美術室だよー。もうみんな行っちゃうよー」
「んー」
今日も今日とて、私はぼんやりとあの人のことを考えていた。
もともと授業なんて、大して真面目に受けてたことなんてないんだけど・・・・最近は特にヒドい。
「ねー、遥ってば」
「あー・・・、いいよ。先行ってて。てか、いいよ別に、いちいち誘わないで。
合わせんのだるいから、一人で行くし」
そろそろ移動しなきゃいけないってのはわかってるんだけど、もう少しあの人について一人でぼんやり思っていたい。
それに、いちいちみんなでダンゴになって行動するのって、超めんどい。便所とか、一人で行けよっつー。
私のそういう態度に慣れっこな友達は、呆れたようにため息をついた。
「遥って、ホントは男子なんじゃないのー?」
「あー、自分でもたまに思うわ、それ」
みんながキャッキャとはしゃぐ声が、どんどん遠ざかっていく。
春の日差しはポカポカ暖かくて、私は机に突っ伏して目を閉じた。
75 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:42:12.11 0
――やばい、こんなことしてる場合じゃないのに。心地よい気温が私のやる気を奪っていく。
そういえば、あの人は今頃・・・何してるんだろう。
こっそりパクッてきた、高等部の時間割を広げてみる。・・・体育か。この時期って、高等部も体力テストをやるのかな?
運動、どうなんだろう。おっとりしてそうだし、体も小さいし、少なくとも活発そうには見えない。
本当は美術サボって、こっそり見学にでも行きたいんだけど・・・さすがにバレたらヤバいだろう。
思い立ったら行動せずにはいられない私、先生に怒られるのは日常茶飯事だから、それ自体は別に構わない。
だけど、お説教、反省文、正座と、ここ最近の先生のお仕置きは少しずつレベルアップしている。いろいろ積み重なってるし、そろそろママにチクられるころかもしれない。当分は大人しくしてないと・・・
「・・・行くか」
独り言ともに、私はリコーダーと楽譜を抱えて教室を出た。
廊下の大窓からは、隣の敷地にある、高等部の校舎が見える。
あそこに、いるんだ。あの人。
あの時は赤だった制服も、今はもう青か。早く、その姿を見たい。それで、私があの人を・・・
音楽室へ向かう間、私は数日前の、あの日の出来事をゆっくりと思い返していた。
*****
「みずきちゃん、マジで?」
「うん、だってこんなチャンスはもう巡ってこないんだよ」
3月下旬。
私とみずきちゃんは、中・高等部の正門の前にいた。
私たちは3つも年が違うけど、妙に気があうから、こうやってたま〜につるんだりすることがある。
今日はなぜ、こんなところにいるのかというと・・・ごめん、私にもよくわからない。
中等部1年のみずきちゃんが、私を初等部の昇降口まで迎えにきたのはさっきの出来事。
そして、こう言われたんだ。“私と一緒に、楽しいところに行こう”って。
76 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:42:56.68 0
うちとは違ってお金持ちで、でっかいおうちに住んでるお嬢様のみずきちゃん。だけど、すっごい変わってて、変な遊びばっか持ちかけてくる、おかしな子。
そんなみずきちゃんが、こういう誘いをかけてくるときは、間違いない。何か面白いことが起こる。
そう信じてついていくと、連れて行かれたのはここ、大きいお姉さんたちの学び舎の真ん前。
着いた途端、みずきちゃんはくるっと振り返ってこういったんだ。“高等部の卒業式、見たくない?”と。
「いや〜・・・さすがに無理でしょ」
校門の前では、“風紀委員”“環境委員”という腕章をつけた上級生たちが、変質者の侵入を防ごうと目を光らせている。
「いいですか、今日は絶対に、いい式にするんですから!外部の方をお入れする場合は、招待状を必ず拝見すること!」
輪の真ん中で、キャンキャンと黄色い声で指示を飛ばしている、他の人とは違う赤い腕章の人。
「こえ〜・・・」
「あ、あの人?ウフフフ〜、あの人はねぇ、中島さんといって、すでに来期の生徒会幹部に内定している、優秀な方なんだよ」
「へー・・・」
「ご覧の通り、風紀委員長さんも兼務しているの。
中高等部の先輩たちって、制服もオシャレに着崩してるでしょ?でも、あんまりやりすぎる人が出てこないのは、中島さんの厳しい風紀チェックのおかげなんだよ。
で、その横。環境委員の腕章つけてて、ニコニコしてるポニーテールの人ね。
あの人が、鈴木さん。ほわーんとしたオーラが素敵じゃない?鈴木さんはね、時期生徒会の、副会長っていう噂。
学園祭のBuono!のステージだと、あんなに激しいパフォーマンスなのに、普段はあのおっとりした・・・ああ、そっか、遥ちゃんは学園祭遊びに来なかったんだっけ」
「興味ないし」
「もったいないなあ」
ああ、本当に素敵な人たち・・・とみずきちゃんはうっとりした声でつぶやく。・・・わからん。全然ついていけない。
77 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:43:19.53 0
「ま、とりあえず、中島さんはあんな可愛い顔なのに怖い人ってのはわかったよ。鈴木さんはおっとり系ね」
「・・・もー、冷めてるなぁ。
ま、いっか、生徒会幹部の魅力はまた今度教えてあげる。じゃあ、そろそろ行こう!」
「は!?」
そうやって、話すだけ話した聖ちゃんは、満足そうな顔で私の腕を取って、ぐんぐんとその風紀部隊へと迫っていく。
「待って待って!ヤバイよ!」
「何が?」
「私、まずいんだって!今月悪さいっぱいしたからさー、初等部に連絡入ったら困る!」
教室のドアに黒板消し挟んだり、理科の実験でわざと爆発起こしてみせたり、その他余罪多数。
昨日なんて、ムカつくこと言ってきたクラスメートと取っ組み合いのケンカになって、止めに入った先生に超怒られた。
極めつけに、こうやって大事な高等部の卒業式に侵入しようとしたとなったら・・・そりゃもうただじゃすまないだろう。
「大丈夫だってば」
「無理!ここで待ってるし」
「何でー?」
腕を引っ張るみずきちゃんと、踏ん張る私。
2人で意地になってウーウーと唸っていたら、噂の中島さんがこっちに向かってズンズンと歩いてきた。
「うわっ来た、ヤバイヤバイ!」
「・・・あれー、みずきちゃん?」
78 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:43:47.08 0
だけど、意外なことに、中島さんはみずきちゃんにフレンドリーに話しかけた。
「中島先輩こんにちはー。・・・ほら、遥ちゃん!挨拶して」
「・・・っス」
「ス?」
雑な私の挨拶に、その大きな目が若干光ったような気がしなくもない。・・・が、忙しいタイミングだったからか、別に注意とかはされなくて、中島さんは再びみずきちゃんを見た。
「みずきちゃん、何かあった?なんでも力になるからね?」
なんだ、知り合いなのか。
そうじゃなきゃ、変人のみずきちゃんとはいえ、上級生の風紀委員にこんなフレンドリーにはできないか。
「先日も少しお話ししたんですが、私、今写真クラブに入っておりまして。
今日の卒業式を撮影させていただくよう、顧問の先生から言われて参りました」
「あ、そうなの?それじゃ、いい写真撮って、卒業生を喜ばせてあげてね!キュフフ
えーと、あなたは・・・」
「彼女も部員です。初等部だけど。紹介します、工藤遥ちゃんです。ね?」
「えぇ!?あー、そうらしいっすね」
「ふーむ・・・」
特徴的などんぐり眼で私をじーっと見る、風紀委員長さん。
反射的にガン飛ばし返しそうになるけれど、ここはグッと堪えておあいそ笑い。・・・メッチャほっぺ引き攣るんですけど。
「・・・ま、みずきちゃんの後輩なら、大丈夫か。どーぞ、入って!あと15分ぐらいで式始まっちゃうから、先生たちにちゃんと挨拶して、立ち位置とかしっかり確認してね!」
「はい、わかりました。いい写真が撮れる様に、頑張りますね」
おっとりとお辞儀を返し、校門をくぐるみずきちゃんに続いて、私もついに敷地内に侵入する。
79 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:44:26.70 0
「ねー・・・ほんとに顧問の先生に言われたの?」
「・・・・・・・普段いい子にしとくのって、やっぱ大事だよね」
「うへっ、こえーな、みずきちゃんは!」
こういうとこが面白いから、みずきちゃんとの付き合いはやめられん。
まあ、何だかんだいって、私だってまったく卒業式に興味がないってわけでもない。
よくあるじゃん、テレビドラマとかで見る、めっちゃ熱い卒業式。ああいうノリ、嫌いじゃないし。
ま、おとなしめなうちの学校で、そんなのが見れるのかは謎だけど。
「今年の卒業生はね、魅力的な人がたくさんいるから。一人一人、じっくり解説つきで紹介してあげるから」
「うわ、いらねー」
体育館につくと、既に在校生は後ろの方に着席していた。
中等部は、希望者だけが参加するってシステムらしいけれど・・・館内には、赤い制服の生徒もたくさんいる。
紺色の紐リボンに、丸襟ブラウスの私はあきらかに浮いていて、ステージに近づいてく間もジロジロ見られているのを感じる。
みずきちゃんはあんまりそういうの気にならないみたいで、私の手首を掴んだままどんどん進んでいく。
「○○先生、こんにちは。
中等部の譜久村です。写真クラブの活動で・・・」
近くにいた先生に、丁寧に挨拶している姿は、やっぱりお嬢様で優等生。
私なんかと友達なだけあって、かなりおかしな子だけど、みずきちゃんって見てて飽きないと思う。色々な顔を持ってる。
「ヌフフフ・・・今日は超絶美人の御尊顔を、合法的に撮りまくれるファンタスティック・デー。
フィルム1000枚で足りるかな?遥ちゃん」
「なんかもうあなた、どうしようもないっスね」
卒業式なんかより、みずきちゃん見てた方がよっぽど楽しそうだな、と私は残念な友達を眺めながら思った
80 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 16:46:24.00 0
以上です
すみませんでした・・・フクちゃんはこの時期中2でくどぅちゃんは小5です!
81 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 17:34:00.67 0
フクちゃんが残念すぎる…w
82 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 18:04:24.52 0
美術室でリコーダー使うのかいくどぅーw
83 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 19:37:55.31 0
お嬢様のダイジェストが18禁にw
84 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 21:07:02.36 0
℃変態のキャラを取られそうだかんな
85 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 21:10:47.17 0
9、10期いいですね
86 :
名無し募集中。。。:2011/12/12(月) 21:40:10.80 0
おつです
このところ毎日のように読めるからとても楽しい
87 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=5,xxxP】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 80.8 %】 :2011/12/12(月) 23:17:41.95 P BE:27533186-PLT(12001)
これはフクちゃんと栞ちゃんのバトル?w
88 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 00:06:59.41 0
そこまで大人げなくはないんじゃないかな
89 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 01:22:15.86 0
栞菜フクちゃんりーちゃんで残念すぎる美少女同盟という
もぉ軍団に優るとも劣らない問題集団が
90 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 05:12:08.63 0
そしてりーちゃんは両方に所属w
91 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 06:39:52.61 0
むしろ栞菜は増長しそう
ノk|‘−‘)<なんだ、わたしなんかまだまともだかんな
(#・D・)<ふざけんなコラ
92 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 07:01:36.57 0
お嬢様いってまいります
93 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 10:08:29.03 O
リ*・一・リノシ
94 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 12:11:17.25 O
お昼にございますお嬢様
95 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 12:11:26.46 0
舞様とくどぅーの対決が楽しみすぎるw
96 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 14:57:44.03 0
殺戮ピエロ対ロリやくざ
なんだか東映のプログラムピクチャーっぽいなw
同時上映は「中学生団地妻 卒業式は撮らないで」あたりか
97 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 17:19:11.79 O
チンさん延期1974は行けないのかな
だとしたら残念だね
98 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 17:28:30.38 0
関東離れてると言っていたような
99 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 19:11:02.69 0
ノk|‘−‘)<高みの見物してるのが楽しそうだかんな
100 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 20:45:30.46 O
福田さんも黙ってなさそうw
101 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 22:02:10.36 0
从・ゥ・从<なんか盛り上がってるねぇ、うんうん、青春だ
102 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 22:02:12.93 0
3月の時は行けそうだったのに
残念だね
103 :
名無し募集中。。。:2011/12/13(火) 23:39:16.33 0
チンプイさんとお嬢様も会えそうで会えないというドラマになりつつあるな
104 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 00:02:48.28 0
父上おたおめでございます
105 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 01:46:44.92 0
お嬢様お先にやすませていただきます
106 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 05:39:38.97 O
おはようございますお嬢さまm(__)m
107 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 07:04:54.00 0
お嬢様いってまいります
108 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 07:57:57.51 0
リ*・一・リノシ
109 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 11:17:56.21 0
今日も寒いですねお嬢様
110 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 14:27:30.19 O
お嬢様にお手を振って頂けるとは光栄でございます
111 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 14:45:15.27 0
シッシッってやってるんだかんな
112 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:54:11.82 0
「つーか、高等部の卒業式なんか見て、楽しいの?わからんわ」
「だって、あの伝説の生徒会メンバーも、これで見納めになっちゃうんだよ。最後の勇姿を目に焼き付けたいと思うのは、当然じゃない?」
見て、とみずきちゃんが指さした在校生の席。
1番前の列を陣取っているのは、さっきの中島さんや鈴木さんたち。
「あそこに座っている皆さんと、これから入場してくる3年生。このメンバーがね、我が校始まって以来の伝説の生徒会って言われてるんだよ」
「てか鈴木さんって人、赤いリボンじゃん。中等部なら、後ろに行かなきゃだめなんじゃない?」
「いいの、最前列は現生徒会メンバーが座るっていうのが慣習だから。
見て、遥ちゃん。一番端っこ。切れ長の目のセミロングの人。あの人が、高等部1年生の有原さん。
文芸部なんだけど、手がける作品がもう、毎回素晴らしいの」
ムホホホ、とおよそお金持ちの家の子とは思えない笑いを漏らすみずきちゃん。・・・まあ、エロい本ってことだろうな。
「その隣で、誰かが落としたしおりを拾ってあげてるのが須藤さん。ああやって、いつも回りを見てるしっかりした方。おまけに、明るくてとても優しいの。
ママ、って呼んでる人もいるみたい。私もいつか呼んでみたいなあ。ママ・・・」
「勝手に呼びゃあいいじゃん」
「やーだ、恥ずかしいもん!」
バシッと私の背中を叩くみずきちゃん。・・・痛い。なぜテンションがあがるんだ、そこで。
「で、次が中島さんに鈴木さん。それから、あの目力の強い人。2つ結びにしてるのが、萩原さん。賢そうなお顔だちでしょう?ものすごく頭がいいんだって」
「例えば?」
「まあ、噂なんだけど・・・初等部の時に暇つぶしで受けた大学受験の模試で、全国トップになったとか」
「おっ、すげー」
「図書館の本はもう全部読んじゃったから、今は広辞苑をあ行から読んでるとか・・・」
「それは単なるアホだな」
113 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:54:30.85 0
でも、今話を聞いた中では一番面白そうな人みたいだ。
それにあの目つき。私と同じ、戦闘民族の予感がする。一戦交えてみたい気がしなくもない。
「あとは・・・あれ、岡井さんがいない」
「おかい?」
「そう。中等部の3年生なんだけどね。あ・・・来た来た。見て」
後ろ側の扉を開けて入ってきたのは、赤いリボンの制服の人。ずいぶん小柄なようだ。
小走りで戻ってきたその人は、さっきの天才さんの横の椅子にちょこんと腰を下ろした。
「あの人が、お嬢・・・岡井さん。今は生徒会補佐なんだけど、来期から書記に就任する事が決まっているんだって」
「へー・・・」
「あ、今日はネクタイなんだ。岡井さんはいつもリボンなのに。卒業式だから、カッチリしたかったのかな?でもネクタイ姿もいいな。ムフ」
「・・・なんでそんなこと知ってんの。引くわぁ」
その岡井さんという人は、座った途端、隣の天才さんにちょっかいを出されているみたいだ。
腕をつつかれて、もぞもぞと体を動かしている。
特に意味もなく、それをぼんやり眺めていたら、ふいに岡井さんが顔を上げた。
「あっ」
思わず、声をあげる。
背が小さいから、自分みたいな子供っぽい人を想像していたんだけれど、目鼻立ちのくっきりした、大人っぽい顔立ちだった。
そして、こんなに場所が離れているっていうのに、岡井さんは私の声に反応したかのように、こっちを見た。
なぜか、目がそらせない。間違いなく、今、私たちは目が合っている。
深い深い、こげ茶色の瞳。泣いてるわけでもないのに、キラキラ潤んでいる。昔、お母さんに見せてもらった、特別な日にしかつけない宝石を思い出す。
114 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:54:46.98 0
心臓が痛い。
いや、違うかも。痛いっていうか、飛び出しそうなぐらいにドクドクと早く動いている。
それがなぜか悔しくて、泣きそうなほど苦しくなって、私は思わず岡井さんを睨みつけてしまった。
それで気まずくなって、視線を外してくれればいいと思った。
なのに、私のガン付けなんてどうでもないことみたいに、岡井さんはにっこりと笑った。
「うっ・・・」
言葉を失う。
体がよろけたのか、みずきちゃんのおっぱいに頭がぶつかった。
「おぶっ。なんだよう、遥ちゃん」
それでも、まだ岡井さんは、優しく目を細めて、私を見ていた。
耐えられない。
先に目を逸らしたのは、私のほうだった。
「・・・みずきちゃん」
もともとハスキーな自分の声が、更に乾いているのを感じた。
「んー?何?」
パシャパシャとカメラを在校生席に向けながら、生返事気味にみずきちゃんが返事をくれる。
「岡井さんって、どんな人」
115 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:55:07.81 0
もう岡井さんは、私の方は見ていない。式のしおりを見ながら、萩原さんと楽しそうに喋っている。
なのに、私はまた、岡井さんから目が離せなくなっていた。
理由なんて、全然わからない。絶世の美人なわけでも、逆に面白い顔をしてるわけでもないのに、岡井さんがくるくると表情を変えるのを、一瞬でも見逃したくないと思ってしまう。
こんな気持ちになったのは、初めてのことだった。
「んー・・・」
そんな私の様子に気づいているのかいないのか、みずきちゃんはカメラを下げて、淡々と喋り出した。
「岡井さんね。・・・フルネームだと、岡井千聖さん」
「ちさと・・・いいね、似合う名前だ」
「お顔が整っているし、仕草の1つ1つに品があるでしょう。実際、おうちも裕福で、学校の近くにある大きなお屋敷に住んでいるらしいの。
でも、わかりづらいところに建っているみたいで、どこにお家があるのかわからないんだけど・・・」
私も3時間ぐらいかけて探してみたんだけどね、なんて恐ろしい事を淡々と言う。
「みずきちゃんちだって、でっかいじゃん」
「うちなんて、比較にならないよ。なんか、御父様がね、大きな会社の重役みたい。」
「なんて会社?」
自分でも、何でこんなに必死に、あの人の情報を集めているんだかよくわからない。
クラスの友達の親の職業だって、別に興味ないのに、まだ話したこともない上級生のことが気になってしかたないなんて。
「わかんない。何か、あんまり千聖お嬢様の情報って外に出ないの。
妹の明日菜お嬢様が私と同学年なんだけど、クラスが違うからよく知らないんだよね。お取り巻きさんも多いし」
「ふーん。・・・てか、何その呼び方。お嬢様とか」
「みんなそう呼んでるよ。初等部の子も知ってるんじゃないかな。遥ちゃん、お友達とそういう話しないの?」
「だって、興味なかったし」
116 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:55:24.48 0
みずきちゃんの言うとおり、たしかに、友達はみんな中等部や高等部の人たちの噂話が好きだ。
誰がカッコイイとか、可愛いとか、そんなんよく言ってる。興味ないから、ポケモンの攻略サイト見たりして流し聞きしてたけど。
大体、そんなことよりも、私は家に帰ってからの弟とのおやつ争奪戦とか、テレビのチャンネル争いの方が重要だったから。・・・よく、仲間はずれにされないもんだ。まあ、されたらされたでそれは別にいいかと思うけど。
「でも、よかったね。遥ちゃんも、千聖お嬢様に興味持ったのなら、クラスの子達とも盛り上がるんじゃない?」
「違う。私のはみんなのそういうのとは違うよ。そうじゃなくて・・・」
のんびりした感じのみずきちゃんの言葉が、なぜか癇に障って、私はちょっとおっきい声で否定した。
近くにいた先生が、ジロッと睨んでくる。
「あ、だから・・・いや、ごめん」
「ふふ」
でも、みずきちゃんは何も言わずに、またカメラを構え出した。
みずきちゃんのこういうとこ、敵わないなあって思う。
私と一緒にバカやってくれるけど、やっぱ3個も上のお姉ちゃんなのを思い知らされるっていうか。
みずきちゃんとの会話が途切れ、また私は無意識に岡井さんを見ていた。
なんなんだろう、これ。自分の考えてることがわからないって、すごく怖い。吸い寄せられるみたいに、岡井さんを目で追うのをやめられない。
岡井さんは相変わらず、萩原さんとお喋りをしていた。
話すとき、じっと人の顔を見るタイプらしい。あの綺麗な瞳で、あんな至近距離で。なんだか萩原さんがうらやましい。
実際、萩原さんは嬉しいみたいで、一人で座っている時はムスッとしてつまんなそうだったくせに、今はほっぺをほころばせて優しい顔になっている。
117 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:55:42.54 0
私がもし、話しかけたら・・・あんな風に見つめてくれるのかな。
笑わせたら、あの三日月型の目を私にも見せてくれる?
今中3なら、私とは5つも離れている。それでも、仲良くなれるのかな。
でも何て話しかければいいんだろう。いつ?
「あ、今はだめだよ遥ちゃん」
「・・・キメーな、みずきちゃん」
腹いせに、みずきちゃんのでっかーなお胸にタックルを食らわしてやると、「ブレるから!」とケラケラ笑って、そのままおふざけで肩をぶつけあってはしゃぐ。
そうこうしているうちに、始業のチャイムが鳴って、同時に、体育館内の電気が絞られる。
体育館の真ん中だけ灯りに照らされて、光の道ができている。
ここを、卒業生が通るんだろう。
“ただいまより、第○○回、卒業証書・・・”
アナウンスの声が響く中、私は相変わらず、岡井さんのいる席を見つめていた。
綺麗な茶色い目は、薄闇の中でもキラキラしていて、すぐに居場所がわかる。
「・・・ちゃんと、卒業生も見るんだよ、遥ちゃん」
その声と同時に、後ろの扉が開いた。
“――卒業生、入場”
司会の生徒の声が響き、先頭の卒業生が、体育館の中に入ってくる。
在校生席から、いっせいに歓声が沸く中、私はまだ岡井さんから目が離せなかった。
118 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 16:55:55.22 0
今日はここまで
くどぅちゃんはガチ恋系
舞台初日ですね
>>82 いったいくどぅちゃんは何処へ行こうとしてるのか私にも何がなにやら・・・
絵の具をぶちまけて暴れるのとリコーダーをピープー吹く姿と欲張ったのがいけないんだ
>>83 該当するシーンがいろいろ頭をよぎりましたがどうやらそういうイタズラ(嫌がらせ)があるようですね
17歳の18禁とはちさと恐ろしい子!
>>96 団地妻が撮影されるのではなくする側という斬新な日活ロマンポルノですなw
ロリやくざは名づけた人のセンスが素晴らしすぎて笑いましたw
>>97,
>>98,
>>102,
>>103 そうなんです西の方にいます
1974は初現場となる予定だったのですが・・・チケットの処遇についてもこちらで相談に乗っていただきましたね
ストーリー的にもかなり好きなタイプのものだったので本当に本当に行きたかったです
ハロプロはDVD化が早いので大人しく待つことにします
舞台の何がいいって生で見れるのもそうなんですが
生で「声」が聞ける点なんですよね
私のもう一人の推しメンことナマタ(♂)さんもかなり舞台に出る役者なのですが一番感動した点は映像とは違うリアルな声でした
私はちさとの喋ってる声が非常に好きなので(歌声より好きなのかも)やっぱり舞台はいつかどうにか行ってみたいと思ってます
何を語ってるのかようわからなくなりましたw
>>104 父上様おたおめです!
かんなはこれからちょいちょい絡んできます
まあいつものかんなちゃんですw
119 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 17:35:00.66 0
ロリやくざのミスタームーンライトがお嬢様か
武闘派ライバル出現でまいまい姐さんも燃えるだろうな
あっさりロリやくざさんが舎弟に転ぶかもしれんがw
120 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 19:24:56.76 0
リコーダーに彩色するくどぅー
121 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 20:44:37.06 0
いいコンビの2人だねw
これからいろいろ物語をつくってくれそう
122 :
名無し募集中。。。:2011/12/14(水) 22:31:12.51 0
作者さん乙です
あの小っちゃかったベリキューメンが憧れの先輩ですか
大っきくなりましたね特に大っきな熊井ちゃんは居ないようですがw
123 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 00:19:35.73 0
>私と同じ、戦闘民族の予感がする。一戦交えてみたい気がしなくもない。
同じ臭いがするのねw血が呼び合うのかw
124 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 01:34:42.25 0
お嬢様お先に寝ませていただきます
125 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 06:32:47.34 0
リ*-一-リzzz
126 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 07:04:57.80 0
お嬢様いってまいります
127 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 10:18:54.32 O
リ*・一-リノシ
128 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 12:09:16.68 O
お昼にございますお嬢様
129 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 14:47:33.47 0
今宵は1974観に行きますお嬢様
130 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 16:43:49.42 O
お嬢様からウィンク頂けた感激のあまり張り切って仕事をしてしまいました
131 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 17:06:19.62 0
錯覚でしゅ
お花畑だかんな
132 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 19:15:34.94 0
今日もがんばれお嬢様と風紀委員長とロリやくざとカリンちゃんさん
133 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 20:59:07.68 0
134 :
129:2011/12/15(木) 21:54:31.04 0
はぁぁぁぁぁぁんリアルリ ・一・リ可愛すぎるぅぅぅ
っていうか序盤のリ ・一・リがカッコよすぎて終盤のノソ*^ o゚)がカッコよすぎるぅぅ
っていうかリ ・一・リの役名が「つばさ」とかそれなんて岡井少年状態だし
帰り道すがらニヤケっぱなしのまとめの人でした
なんかこのスレだとチンさんいるからどんなイタいこと言っても大丈夫な気がしたので思いの丈をぶつけてしまった
スレ汚し失礼しました、以後自重します
135 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 22:11:54.30 0
舞様のメイク実況中
136 :
名無し募集中。。。:2011/12/15(木) 23:13:30.79 0
舞ちゃんがかわいすぎた
137 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 00:56:53.66 0
お嬢様お先に寝ませていただきます
138 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 01:57:39.28 0
落ちるぞ 階段から
140 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 07:05:36.78 0
お嬢様いってまいります
141 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 09:41:04.62 O
今日も寒いですねお嬢様
142 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 10:27:18.50 O
リ*>一<リ クチュン
143 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 13:25:13.74 O
本日は忘年会にて帰りが遅くなりますお嬢様
144 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 13:36:29.00 O
145 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:55:54.27 0
キャー、矢島せんぱーい
えりかお姉様ー
――あー、うるせーな。
湧き上がる黄色い歓声が癇に障って、岡井さんの顔を見るのに集中できない。
「ねー、みずきちゃ」
「キャー、ももちせんぱーい!」
お前もかよ!
「遥ちゃん、列の先頭ね。黒髪で色白の、さわやか美人さん。あの人が生徒会長の矢島さん。
陸上部では記録をバンバン更新し、学業成績も優秀で・・・それでいて、気取ったところのない素晴らしい方なの。天然で可愛らしい一面も持っていらっしゃってぇ」
「みずきちゃん、よだれ拭いてね」
「その隣。明るい茶髪の、スラッと背の高い方。総務の梅田さんね。ファンクラブまである、大人気の先輩だよ。エキゾチックな美貌と、涙もろくてちょっぴりドジッ子なギャップがたまらんですたいって感じだよね。
で、後ろ。小柄でとても可愛らしい、メガネの先輩がいるでしょう?会計の清水さん。
生徒会3年生のまとめ役で、先生方からも絶大な信頼を寄せられていた方。真面目だけど、それだけじゃなくてね、後輩にも気さくに接してくれるの。悩み事を相談してた後輩もたくさんいたみたい。」
淡々と、しかし口元をニヤつかせながら私に無駄情報を垂れ流すみずきちゃん。写真部のでっかいカメラを構える姿は普段ならカッコよく見えるけど、今は話してる内容が内容だけに、盗撮専門の本格的なヘンタイって感じだ。
「つか、みずきちゃんがそっち系だったとは知らなかった」
「そっち?どっち?」
「言いたくもねーわ」
すると、みずきちゃんは片眉を上げて、ふっと鼻で笑った。
146 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:56:09.72 0
「ふふ。そんな事いってるけど、遥ちゃんだって」
「だから、岡井さんは違うってば」
「おやおやー?岡井さんのことだなんて、いつ言ったかしら」
「なっ・・・」
カッとなった私は、再度みずきちゃんにおっぱいタックルを食らわしたろうと身構える。
「もー、だめだよ。お子ちゃまだなあ」
恒例の遊びだから、私の行動なんてお見通しなみずきちゃん、余裕の表情で私のおでこに手を添えて前進を妨害してきた。
「はーなーせー」
「あのね、遥ちゃんも大人になればわかるだろうけど、胸はそんなに乱暴にしたらだめなのよ」
「だって狙いやすいじゃん。みずきちゃんのでっけーし」
「ああ、そういえば岡井さんもかなり、お胸が豊かなのよ」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
みずきちゃんのせいで、手前の先生にシーッ!て注意を促される。
しかも、私の方だけ睨んできてるし!こえーな、みずきちゃん。腹黒め。
それにしても・・・なんなんだろう、みずきちゃんの乳がデカくてもどうでもいいのに(攻撃目標ぐらいにしか思わん)、岡井さんもでっかいんだ、とか思うと、すごくソワソワする。
みずきちゃんにやってるみたいに、タックルやパンチを食らわせるんじゃなくて、つまり・・・(あ、余談だけどみずきちゃんはちゃんとやりかえしてくるよ!バロスペシャルってやつをやられた時は死んだ。)
「あー、遥ちゃん遥ちゃん!見て!」
私がまた、岡井さんに気をとられかけていると、思いっきり背中をバシバシやられた。
147 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:56:27.71 0
「いってえ!」
「ほら、あの人!」
珍しく、声を裏返らせて興奮してるみずきちゃん。
しぶしぶ言われた方向に顔を向けたら、一人の3年生が、歓声の中をクネクネ歩いていくのが見えた。
“ももちせんぱーい!”
“もぉ軍団は永遠ですよー!”
“Buono!やめないでー!!”
見たこともないような、ドぎつい水玉模様のピンクのリボン。
キラキララメが光りまくってるニーソックス。
スカートは白いレースのフリルがたっぷりつけられ、ツインテールの髪を、イチゴのついたヘアゴムでまとめたヤバイ感じの人が、在校生席にご機嫌に手を振っている。
「な・・・なに、あれ」
「うおおおももちももちももち」
「誰だお前」
野太い声で声援を送るみずきちゃん。・・・もう、ほんとダメダメだねこの人。
「いいですか工藤さんあの御方は嗣永桃子様というお名前で在らせられてあのような非常に個性的且つ華やかなキャラクタアで当学園のシンボルとして君臨しそのカリスマ性は(ry」
うわあ・・・どうすんの、これ。
もはや写真クラブというか、アレじゃん。カメラはもう完全にツグナガさんって人の方しか向いてないし、シャッターの音も連写のようにパシャパシャと鳴り止まない。
「ああ・・・美しい小指。桜貝のような御爪・・・キュートでチャーミングなあの笑顔。もう、天使だね。そう思わない?」
「思わねえし」
148 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:56:44.59 0
“キャー、ももこせんぱーい!”
「ウフフ、ありがとぉ♪」
“ももちせんぱーい!御卒業おめでとうございまーす”
「うれしーにゃん♪えいっ、こゆびーむ!」
キャアアア!
――何これ。さっきまではちゃんと卒業式って雰囲気になってきてたのに、このももちとかいう人が引っ掻き回して、自分のステージにしてしまっている。
顔・・・ま、確かにかなり可愛いんだけど、さっきの生徒会長とかウメダって人とかに比べたら、めっちゃくちゃ美人っていうわけでもない。
なのに、その高3とは思えない動きとアニメ声、変なキャラがプラスの要素になって、まるでテレビに出てるアイドルのようにもてはやされて輝いている。
ギュフー!とかいう変な歓声も聞こえる。変人は変人を呼ぶということなのだろうか。
「あはは、もも、それは後でね!列が乱れちゃってる!おさがわががせしました!」
すると、さすがに慌てた様子で、生徒会長さんが戻ってきた。
そのまま、“ももち”の首ねっこを掴んで、ずるずると引きずって行ってしまった。
「ファンのみんな、あとでねー♪もぉ軍団がももちお別れの会をやってくれるから、楽しみにしててにゃん♪」
は?やんないし!とそのナントカ軍団と思われる人の声が聞こえた。・・・ま、そういう力関係の軍団なんだろうな。
しかし高等部というのは、予想以上に濃いキャラクターの集まりだったみたいだ。学校新聞ぐらい読んどけばよかったかな。
それにしても・・・きっと、大事な式がこんな風におちゃらけた風になっていて、お嬢様な岡井さんは不愉快な気持ちになってるんだろうな。
149 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:57:11.35 0
別に自分がそういう空気にしたわけじゃないのに、何かソワソワしてしまって、チラッと岡井さんの方を見る。
「あれ・・・」
だけど意外なことに、“ももち”の後ろ姿を見つめる岡井さんは、とても優しい顔をしていた。
周りの人みたいに、熱狂的に盛り上がってはいないけど、あの茶色い瞳で、まっすぐな視線を送っている。
「あ、お2人はももちさという通名があるぐらいの名コンビだから。不思議なくらい相性がいいんだよ。そもそも2人の出会いは(ry」
「聞いてない 誰もそこまで 聞いてない」
相変わらずキモキモなみずきちゃんはさておき、やっと卒業生全員が着席し、在校生席の電気も灯った。
「あー、もうフィルムが残りわずかだよ。どうする、遥ちゃん?」
「どうもこうもないっすよ」
ま、全然興味のなかった卒業式だけど、少しは楽しませてもらえそうだ。
「一同、起立」
校長先生の声で、空気が変わったような気がした。
“ももち”も、もう笑ってはいなかった。さっきのおちゃらけた態度が嘘みたいに、黙っていると陶器のお人形みたいに無機質な顔になる。
みずきちゃんもシャッターの手を止め、いつものぼんやりとした、何を考えてるかよくわからないけど、綺麗な横顔に戻っていた。
まだ切り替えの上手くできない私を残して、会場中が、これから始まる大事な式に向かって、緊張感を持ち始めているみたいだった。
150 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 15:57:39.45 0
今日はここまで
自分の卒業式の記憶があんまりない・・・はかまが似あわなすぎて知らない人に笑われたことぐらいしか・・・
あくまでくどぅちゃんの回想ですのであまり長引かせずに終わる予定です
>>133 以下頭に血がのぼりかけたポイント
巧みな乳寄せ・まゆげ・ほおづえ・けだるいアタシケロキュフッて感じの顔面
なっきぃうざかわいいよなっきぃ
>>134 まとめサイトさん参戦お疲れ様です!
カッケー2人を早く見たいものです
1974は評判が良いようで・・・映像化が本当に楽しみです
大丈夫です全然痛くないです!それにこちらの住人様なら仮にナントカだとしてもナントカという名の紳士(淑女)なので問題ないかと!アイタタ発言心待ちにしておりますw
>>135 昨日は偉い人がステーキを食うてる横で薄ら笑いを浮かべながら茹で野菜を食うというエリート仕事があったため見れなかったのでした
でも舞様のメイクは大変興味があるので時間があるときに見ようかと!
ブログで紹介してた香水や化粧品が結構被ってたので舞様のような顔面になれるよう参考にさせていただきたいです
が元の顔面偏差値が違いすぎるので云々
>>138 わーい!!ついに!!!何この曲!オラオラオラオラ!
部屋がオシャレになってるしゴンさんは行方知れずでこれはいつもの宮○さん系列ではなさそうな
と思ったらどうやらテレビ合わせの企画らしいですね!見れるのかいちさと・・・テレビの中で輝くきみを
ちさとは頭がちっちゃいから一人で写ってるとちっさくは見えないですねー
ダンスは1:40〜の小学生男子パンチみたいなのが可愛くて好きです!
この調子で岡井ちゃん寝る!も・・・ぜひ・・・まんきつに逃亡して見る所存ですので
>>142 ああお嬢様!お風邪かもしれないかんな人間マスクのかんなちゃんだかんなハァハァおいハギワラやめろお前に使用される筋合いはないかんな
>>144 昼にうっかり岡井ちゃんフクちゃんスレを開いて笑ってもうたでした
似てるから困るw
151 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 16:33:12.81 0
予想以上に
・譜久村さんが残念だったw
・ももち先輩が傾き者だったw
くどぅーちゃんの気質だと一気にお嬢様の世界にハマりそうで楽しみだ
ナビゲーターがちょっと残念すぎて少し不安だけどw
152 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 19:00:52.44 0
作者さん乙です
譜久村さんは誰のヲタなんでしょうか
誰ってことはないのかな
153 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 19:10:21.92 0
反応見てると一推しは嗣永さんなんだろうね
リアルの譜久村さんは最近推しが増えて困ってるっぽいけどw
154 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 19:56:27.95 0
弾丸スーツの夏焼さんがたまらないとか髪を切った熊井さんがキャワいすぎて声かけられなくてしょんぼりとか
非常に残念なエピソードはいろいろとw
155 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 20:03:43.93 0
風紀委員長とデートする権利を得ている事実を忘れないでほしい
156 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 21:54:06.73 0
みずきちゃん、いつから嗣永さんが当学園のシンボルになったケロ!
157 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 22:40:47.21 O
栞ちゃん電車でゲ○を喰らうの巻
不意に他人のゲ○を喰らったことあるけどあれは辛いわw
158 :
名無し募集中。。。:2011/12/16(金) 22:45:34.93 0
やっぱりツッコミ気質の視点は面白いな
159 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 00:02:35.51 0
リ*・一-リ<おやすみなさい
160 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 01:05:16.57 0
お嬢様おやすみなさいませ
161 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 01:07:02.55 O
162 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 02:18:12.29 0
お嬢様おやすみなさい
163 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 07:26:12.06 0
お嬢様!もう朝!
164 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 07:41:17.35 0
165 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 09:42:44.39 0
お嬢様の舞台観に行ってきます
166 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 10:58:14.66 0
167 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 13:25:04.03 0
それだけ情報通ならみずきちゃんは新聞部に向いてそうだな
イラストも書けるし
168 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 15:36:53.83 0
文芸部で栞菜とのツートップでも面白いw
169 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 15:48:05.94 0
譜久村さんが新聞作ると人前で広げられない新聞になりそうだw
170 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 17:58:17.93 0
>>52 いつも寮生の方々が歩いてくる林道の、その入り口。
気がつくと、いつの間にかまたここに来ていた。
そして、そこに足を踏み入れる。
そうせずにはいられない何か焦燥感にも似た気持ちが僕を動かしたのだろうか。
あれ以来、どうしても気になって仕方が無い。
この奥には、引き付けられてしまう何かを感じる不思議な場所があるのだ。
その場所を知ったのは、僕が初めてこの林道に入り込んだついこの間のこと。
その時の出来事が忘れられない。
あれは奇妙な体験だった。
* * * *
この間、お姉ちゃんの後ろ姿を見送った場所。いま僕はそこに立っていた。
あの後ろ姿が忘れられなくて・・・
お姉ちゃんの面影を追いかけるように、林道に吸い込まれた。
この林道の奥には何があるのだろう。ずっと気になっていた。
関係者以外に歩いている人もいないし、何となく入って行きにくい雰囲気が漂っているその林道。
だから、今までそこに足を踏み入れるのは躊躇われていた。
が、今日は好奇心がそれに勝った。
171 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:01:31.33 0
>>170 寮生の方たちを意識するまで、そう遠くない近所にこんな道があることを全く知らなかった。
うっそうとした木立の中はとても静かで心が落ち着く。
この道を舞ちゃんと並んで歩きたいな。
静かなこの木々の中を僕と舞ちゃんは並んで歩く。そんな2人は会話なんかしなくても、きっと心が通じ合っているんだ。
だから、僕が舞ちゃんを見たとき、舞ちゃんも見上げるようにして僕に顔を向けてくれる。
そして、そこで立ち止まった2人の顔が近づいて(ry
妄想を全開にして歩いていたら、いつのまにかだいぶ進んでいたようだ。
そして、その時に気付いたのだが、周りの雰囲気がちょっと変わっていた。
程なくして現れたのは、古いお屋敷だった。
こんなところにこんな立派なお屋敷があるなんて。
凄い立派なお屋敷だな。まるで西洋の古城のようだ。
こんな凄い所に住んでいるのは、一体どんな人なのだろう。
垣根越しに中を覗いてみようとするが、ちょっと無理のようだ。見えにくい。
あまり人気も感じない静かな空間だから、誰かがいるなんて思わなかった。
「そこの君・・・」
・・・うわ、びっくりした!!
急に現れて僕に声を掛けた人物。
その姿を見たとき、唖然としてしまった。今まで、こんな人、というかこんな職業の人を見たことなど僕にはなかったから。
黒い燕尾服のこの人、一目でわかるその職業、これは執事ってやつだ。きっと、この人はこのお屋敷の人なのだろう。
執事なんて職業の人は初めて見た。本当にいるんだな。
172 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:04:09.88 0
>>171 でも執事さんって、もっとこう白髪に口ヒゲを生やしてるような、そんな年配の人のイメージなんだけどな。
ところが、今目の前にいるのは僕よりちょっと年上ぐらいの、そう、いつぞやの桃ヲタどもと同年代かもうちょっと上かな、それぐらいの若い人だった。
メガネを掛けていて、そのせいか知的に見えないことも無い。
執事という仕事をしているぐらいだから物静かで理性的な人なのだろうが、今この人が持っているものはとても剣呑なものだった。
その手に、警棒のようなものを持って出てきたところを見ると、僕は不審者と見られてるんだ。これはまずい・・・
そんな物騒な得物を持って、僕を威圧するように立っている執事さん。
これは面倒なことになるのかと、一瞬顔がこわばった。
でも、目の前の相手はまだ話しを聞いてくれそうに見える(なかさきちゃんや熊ryとの比較的な意味で)。
うん、心配ない。話せばきっと分かってもらえる。
ところが、そんな緊張した雰囲気は思いがけず弛緩するのだった。他でもないその執事さん自身によって。
「・・・何か、御用でしょうかァ?」
その裏返った声。
自分の発言に自分で凹んでいる執事さん。
いきなり飛び出してきて、ドヤ顔で問いかけてきて、一人で勝手に凹んでいる・・・・
・・・ひょっとして、あまり関わらない方がいいタイプの人なんだろうか。
173 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:06:04.12 0
>>172 そうも思ったんだけど、僕を不審者か何かと思ってるんだから、僕から勝手に立ち去るわけにもいかない。
その辺は誤解をはっきりと解いておきたいから。
でもこの人、ちょっと変な人なのかもしれないし、あまり刺激しない方がいいのだろうか。
取りあえずここは下手に出ておいた方がいいのかな。
「大丈夫ですか?」
「お気遣いなく。それより・・・」
こういうときは先手必勝だ。
いろいろ問いただそうと思ってる相手に対しては、どうしても受身になりがちだけど、あらぬ誤解が生じるのはそういう時なのだから。
だから、聞かれる前にこっちからコミュニケーションを取ることが、結局トラブルを回避する早道なのだ。
執事さんは僕の言うことをキチンと聞いてくれた。
よかった、決して危ない人なんかじゃなかった。
それどころか人当たりも良く、至って普通の常識的な人のようだ(栞菜ちゃんや熊ryとの比較的な意味で)。
ひととおり事情を説明すると、納得して貰えたのか、執事さんの口調も柔らかくなる。
やっぱり執事なんていう職業の人だけあって、なかなか聞き上手な人だ。
嘘のつけなさそうな裏表の無い人っぽいから、僕も安心して話しをすることができる(桃子さんや熊ryとの比較的な意味で)。
緊張を解いてくれたのか、執事さんも僕にフランクに接してくれた。
次々と教えてもらったお屋敷のいろいろなことは、僕にとって新鮮なことばかりだった。
174 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:08:32.08 0
>>173 僕の話しに対しても、この人の良さそうな執事さんが丁寧に聞いてくれるから、つい調子に乗って聞かれてもいない舞ちゃんのことまで話してしまった。
話しを真っ直ぐに聞いてもらえるって、気持ちのいいことですね。余計な気を使わずに話しができるなんて、ねぇ桃子さry
だから、僕はこの年長の人の意見を求めてみたくなった。
「彼女ともっと仲良くなりたいと思ってるんですけど、この先どうすればいいと思います?」
執事さんは自分の経験を思い返すように考え込むと、すぐにいくつかのアドバイスを僕にくれた。
経験の無い僕に比べると、さすがに年長者なだけあって人生経験は豊富なようだ。
馴れ馴れしく話しかけまくればとか、頭をぽんぽん撫でてみろとか、男なんだから強引に迫ってみなよ、みたいなことを言ってくる。
そうやって、すぐにいくつも具体例が出てくるなんて。この人、意外と女性の扱いというものに長けているようだ。
具体的な経験に基づいてるのかな。だとしたら、何か羨ましい話しだな。
でも、いくつかアドバイスを頂いたけど・・・
うーん、舞ちゃん相手にどれも成功するイメージが浮かんでこない。
でも、舞ちゃんの頭をポンポンか・・・やってみたいな、それ。腕をもがれるのを覚悟の上で。
執事さんを相手にして舞ちゃんの話しをすること、それはとても楽しかった。
ただ舞ちゃんの話しをするだけでこんなに楽しいなんて。
それは、この執事さんが僕の舞ちゃんの話しを、煽りとか無しの真摯な態度で聞いてくれているからだ。
普段はその話しをするようなときは、いつも僕の目の前には、桃子さんや桃子さんや桃子さんや熊井ちゃんがいて、そのために楽しいイメージがちっとも思い浮かばないのだ。
175 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:11:25.84 0
>>174 なんか、とても楽しく会話をすることが出来た。
でも考えてみれば、この人いま仕事中なんじゃないのかな。
不審者がいるからって飛び出してきて、よりによってその対象とずっとお喋りなどしてていいんだろうか。
ご主人様に怒られてしまうのでは。他人事ながら心配になる。
それに、僕ももうあのカフェに向かわないと。
席を取っておかないと怒られちゃうんですよ、あの人達に。
こんなお屋敷の執事さんには想像も出来ないでしょうけど、世の中は上品で穏やかな人達ばかりという訳じゃないんですよ。
あの人達は、僕をこきつかうのを当たり前のように思っている本当にひどい人達なんだから。
同い年の彼女は俺王様だから僕の都合なんかお構いなし、日々の無茶振りにはもう本当に嫌になっちゃいますよ。そりゃ確かにとてつもない美人だけど。
それに負けず劣らずの先輩もいるから。むしろこの人の方が、何をしてくるのか読めない分、僕に多大のストレスを与えてくれているわけで。
この2人に振り回されて、僕の毎日はもう滅茶苦茶なんですよ。まったく、困っちゃうんですよねー。
僕の話しを聞いた執事さんの顔がちょっと強張った。
どうやら同情して貰えたようですね、僕の置かれている悲惨な状況に。
お世話になりました執事さん。お話しとても楽しかったです。
じゃあ僕はこれで。
ふと、気になって振り返る。
「しかし・・・本当に、日本にも執事さんって存在するんですね
「・・・職業体験も出来ますので、機会があればどうぞ」
ふーん、そんなのがあるんだ。それはちょっと面白そうだな。
176 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:19:20.28 0
>>175 カフェに着いたら、そこには既にもぉ軍団の人が来ていた。
いつもの席にどっかりと座っていたのは、熊井ちゃんだった。腕組みなんかしちゃって。
「遅い! どこ行ってた!!」
普段は平気で僕を放置するくせに、こういうときだけよくもまあ臆面もなくそんなセリフが言えるもんだ。
でもその時、僕は心が潤ったことで余裕が出来ていたのかもしれない。
僕の知らなかった面白そうな世界の人と知り合うことが出来たのだから。
だから、理不尽な熊井ちゃんに反論するよりも、今はその話しを聞いて貰いたくてしょうがなかった。
「待たせちゃった? ごめん、ごめん。ちょっと面白いことがあって」
「なにそれ」
「熊井ちゃん、本物の執事さんって見たことある?」
* * * *
面白い人だったな。
そんな先日のことを思い返しながら、林道を歩いていく。
もう街の喧騒も全く聞こえてこない。
物音のない静かなこの道、ただ僕の踏みしめる枯葉の乾いた音だけが聞こえてくる。
もう少し歩けば現れるはず。
あの時のお屋敷が。
177 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:50:25.37 0
>>176 (ついでなのでカフェシーンの続きをおまけ的に)
しばらく経つと、熊井ちゃんが珍しくしみじみとした口調で話し始める。
「いよいよ卒業式なんだよねー。ももも卒業かぁ」
やっぱり来たよ、卒業式の話し。
お姉ちゃんのあの話しはやっぱりもぉ軍団の仕組んだ罠だったのだ。睨んだとおりだ。
でもそんなそぶりは一切見せず、僕はそ知らぬ顔で熊井ちゃんに返答する。
「へぇー、卒業式なんだ? 熊井ちゃんも出席するの?」
「うん、出るよー!」
「じゃあさ、僕からの伝言をお願いしたいんだけど、桃子さんにおめでとうって伝えておいてくれる?」
「ダメだよ。そういうことは自分で言わなきゃー。伝言じゃ気持ちが伝わらないでしょ」
ほら来た。僕を式に来させようとして、熊井ちゃんそうやって誘導するわけだ。
熊井ちゃんにしては結構うまい誘導じゃないか。
何も知らなければコロっと騙されていたかも。
でも、今の熊井ちゃんのマジレスはちょっとグッと来てしまった。
やっぱり卒業って聞くとしみじみとした気分になってしまうのだ。
さっき言った、桃子さんにお祝いの気持ちをちゃんと伝えたいなあ、という気持ちがあるのもまた事実なわけで。
熊井ちゃんがそれを意図しての発言だったのかは分からないけれど、僕は気持ちがだいぶ傾きそうになっていた。
僕は本当にノコノコと卒業式に向かっていたかもしれない。熊井ちゃんの、この後の一連の発言が無ければ・・・
178 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:57:04.89 0
>>177 「でも、そうか。外部の人が卒業式に出席するには紹介状がいるんだよね。なかさきちゃんが言ってた」
なんだ、紹介状とか必要なのか。それじゃあ僕なんか元から無理なんじゃん。
実は、お姉ちゃんの晴れ姿はやっぱり見ておきたいなあと思って、出待ちとかしてこっそり見ようかな、などと思っていたのだ。
それなのに、紹介状が必要とか。つまり警備が厳重ってことだろうから、付近をうろつくのも厳しそうだ。
さすが名門女子校の卒業式。
こりゃ僕の出る幕など全く無いってことだ。
でも、それできっぱりあきらめがついた。紹介状が無いなら式には出られない。
逆にスッキリとした気分になった僕に、熊井ちゃんはこんなことを言い出した。
「でも、どうしても式に出たいんなら、うちが紹介状ぐらい作ってあげるけど?」
「どういうこと? 作るって、熊井ちゃんがそういうのを発行する係なの」
「違うよ」
179 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 18:58:25.53 0
>>178 ニッコリとした顔の熊井ちゃん、明るい声で続ける。
「偽造するに決まってるじゃん、もちろん。
そんなのうちの手にかかればチョロいもんだぜ」
・・・・
熊井ちゃん
文書の偽造は犯罪行為だよ・・・
きっと熊井ちゃんが偽造した紹介状なんか、正門のチェックで一発で見破られるシロモノなんだろう。
そしてその場で変質者認定され風紀委員の人に確保連行される僕。そんなところを寮生の人達に見られでもしたら・・・
地獄絵図が頭をよぎる。
「熊井ちゃん・・・ 僕は学校の授業があるから、卒業式に出席することは断腸の思いであきらめます。本当に残念だけど」
「なんだよー。学校優先とかつまんない奴だー!!」
本当に申し訳ありません。
桃子さん、やっぱり直接お伝えすることは出来なさそうなので、心の中でお祝いさせていただきます。
ご卒業、本当におめでとうございます!!
180 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 19:16:47.13 0
>>170-176 若執事さんとの出会いのシーン少年目線でした
少年の目には年上の若執事さんはとても大人っぽく見えるようです
女性経験も豊富そうだしやっぱり大人は違うなと思ってるみたいですね
>>56 釘をさされる少年、なるほどそれ面白そうだなあと思いました
どこかで使わせていただくかも知れないです!
>>145 チンプイさん乙ですー!!
卒業式ワクワクしながら読ませていただいてます!
遥ちゃん、いいですねー。今までに無いキャラでこれからどうからんでくるのかとても楽しみです
そして、みずきちゃんw
大人しめなお嬢様キャラなのかなと思っていたら、順当に残念キャラ一直線w
尊敬する先輩方(嗣永さん除)のためにいい式にしたいと張り切っている風紀委員長
そしてその最後の日まで嗣永さんは嗣永さんで
遥ちゃんの目線にはっきりとは映っていなくても、そんな2人のバトルが垣間見られるのが面白いです
もぉ軍団のももちお別れの会とかw
少年は会場を押さえるよう言いいつけられてたりして
えっ?何ですかそれ?いつやるんですか?
今晩だよ。今から予算人数を言うから、それに合う場所を必ず探しておいてね少年ウフッ
天才舞ちゃんは広辞苑を「あ」から熟読してるんですね
少年はと言えば、使っている新明解国語辞典の「恋愛」を何度も何度も読み込んでるようです
181 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 19:34:52.05 0
すみません。
>>178-179の文中、間違えました。
×紹介状
○招待状
です。変換してお読みください。
182 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 21:26:59.27 0
あと一日最終日も頑張って下さいお嬢様
183 :
名無し募集中。。。:2011/12/17(土) 23:18:44.75 0
風紀委員長ラジオおめ
184 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 00:57:01.53 0
今日お嬢様達の舞台観に行ってきたけど
お嬢様がカッコよすぎた
舞様もメロメロみたい
185 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 01:56:06.50 0
少年はまた林道入ってお屋敷に向かってるのか
職業体験でもしにいくのかな
186 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 04:08:20.44 0
それが少年の姿を見た最後となったのであった・・・
187 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 07:47:31.29 0
リ*-一・リ
188 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 09:41:18.08 O
お嬢様今から採用試験です
189 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 09:45:34.51 0
,i^i^i'!,、
ノ_,ハ,_ヽヽ さ…サー、イエス、サー!
(少д年;)
ρ⌒と[l)
入_.ノ,._,.ゝ
`~しし'~
,、!'i^i^i, わたしが訓練教官の村上先任メイドである!
ノノハヽ 。 話し掛けられた時以外は口を開くな!
リリリ|*‘ワ) / 口でクソ垂れる前と後に“サー”と言え!
(l]つ8<(l]つ わかったか、ウジ虫ども!
ム,._,.,._,.,._,.ゝ
`~しし'~
190 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 13:12:18.72 0
GJ!!村上さんのイメージがよく出てるw
鬼軍曹とはよく言ったもんだw
192 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 15:00:35.17 0
舞様ごめんなさい
193 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 17:14:57.29 0
残すは千秋楽のみですね
お嬢様がんばって
194 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 18:17:45.42 0
川*^∇^)<え、お嬢様が相撲取ってるの?見に行きたい♪
195 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 19:03:55.87 O
ひがぁしぃいいい〜 ことぉ〜ちぃさとぉ〜 ことぉ〜ちぃ〜さぁ〜とぉ〜〜〜
にぃ〜しぃいいい〜 ちよぉ〜のぉまいぃ〜 ちよぉ〜のぉ〜まぁ〜いぃ〜〜〜
196 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 20:25:42.27 0
相撲じゃなくてプロレスだかんな
乱入してバトルロイヤルになるかんな
197 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 20:46:28.86 0
l>====>
∩ノノノヽ∩
⌒) ヽ从・ウ・从
;;;⌒`) ヽ (~) ( ⌒ ;;;
;;;⌒`)⌒`.) し⌒ (⌒`)⌒`;;
┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨
ノノノハヽ
(;少д年)っ
(つ /
| (⌒)
し'⌒
198 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 22:01:24.23 0
無事1974終わったようで
チンさん行けなかったのが残念ね
199 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 23:14:12.28 0
なっきぃは恋する乙女
ちっさーは学ランが似合う少女
チンさんが行ったら壊れちゃったかもしれないくらいいい舞台でしたよ
くどぅがちっさーに憧れる少女役で学園の番外編を思いだした
まさかチンさん事務所の中の人なんじゃ・・・
200 :
名無し募集中。。。:2011/12/18(日) 23:20:42.11 O
そういえば高等部の時間割をパクるエピソード
あれもくどぅの役いやなんでもない
201 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 01:12:24.32 O
チンプイさん観に行けなかったのね><
202 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 05:55:24.60 0
リ*・一・リ<おつかれさま
203 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 07:05:16.23 0
お嬢様いってまいります
204 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 10:51:43.22 O
寒いですお嬢様
205 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 13:35:58.11 0
今年のクリスマスはクリスマスツリーのコスプレですね
206 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 16:46:58.49 O
ノソ*^ o゚)<205!
207 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 19:02:57.87 O
栞菜ちゃん不足
208 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 20:27:18.94 0
リ*・一・リ<栞菜は人気者ね
209 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 21:56:46.78 0
リ*・一・リ<ちさとも人気者になりたいわ
210 :
名無し募集中。。。:2011/12/19(月) 22:26:38.86 0
それは℃変態の自作自演でしゅよちしゃと
212 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 00:49:31.41 0
お嬢様お先に寝ませていただきます
213 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 01:57:27.19 0
お嬢様おやすみなさい
214 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 06:40:12.54 O
おはようございますお嬢さまm(__)m
ひきわり納豆定食の準備が出来ております
215 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 07:07:08.17 0
お嬢様いってまいります
216 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 08:04:06.60 0
从・ゥ・从<お嬢様いってまいります
217 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 08:09:04.88 0
リ*・一-リノシ
218 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 08:22:49.45 0
>>211 「アレは我々四天王の中でも一番の小物」とかいうAAみたいだw
219 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 11:32:50.82 O
お嬢様おはようございます
220 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 14:32:36.33 O
誰かももちさスレ立てられる人いる?
221 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:03:16.51 0
・・・それにしても、卒業式って、バカみたいになげーのな。
校歌歌って、校長先生の挨拶(15分も・・・)、来賓がどうのこうのって、めっちゃ退屈な時間がずーと続いている。
「フフフ、予備のフィルムもつかっちゃお♪」
相変わらず楽しそうなヘンタイみずきちゃん、私のことなんて構ってもくれず、あの“ももち”を中心に、在校生席までカメラを向けてパシャパシャやってる。
私はまた、岡井さんの方をこっそり見てみる。
すると、ちっちゃい頭が、コクンコクンと舟を漕いでいた。・・・眠いんだな。
「・・・かわいい」
隣の萩原さんに肩パンされて、ビクッてなって起きるのに、またすぐウトウトしだして、何か赤ちゃんみたいだ。
萩原さんもそのうちあきらめたのか、肩にポッチャマのタオルを置いて、岡井さんの枕にしてあげることにしたようだった。
そっと岡井さんの頭に頭を寄せて、すごく穏やかな顔をしている萩原さん。
それを見ていたら、何か胸がもやもやして、私はたまらず目を逸らした。
すると、何か言いたげなみずきちゃんと目が合う。
「何」
「ふふ」
そのまま、私の顔に向かってフラッシュを焚く。
「まぶしっ・・・てか、何で撮るんだよっ」
「だっていい顔してたから、遙ちゃん」
「・・・いや、してないっしょ。笑ってなかったし」
222 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:03:33.90 0
岡井さんのことを考えて、何か苦しくて悔しくて、そっぽ向いた瞬間の写真とか、可愛いわけがない。
おかーさんにもよく言われる。あんたそうやって逆ギレしてる顔、ほんと不細工だわって。
でも、みずきちゃんは私の顔をまっすぐ見つめたまま、「ううん、すごくいい顔だった」と繰り返した。
「笑ってる顔だけが、いい顔ってわけではないのよ、遙ちゃん」
「よくわかんない」
「ふふ。きっと、そのうちわかるようになるよ」
そんなもんなんだろうか。みずきちゃんみたいに、中等部になったら、今は見えてないものがみえたり、わからないことがわかったりするのかな。
岡井さんを見て、どうしようもなく泣きそうになったりするこの気持ちの正体とかも・・・。
「・・・あとでさ、その写真、ちょうだい」
「うん」
“――続きまして、卒業証書、授与”
「おっ」
やっと、面白そうなコーナーに突入した。
ウトウトしていた岡井さんも体を起こして、まるで何事もなかったかのように、あの茶色く澄んだ目を壇上に向けている。
“生徒代表、第○代生徒会長 矢島舞美”
「はいっ」
少し上ずった、ハキハキした感じの声。
223 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:03:50.95 0
さっきみずきちゃんが解説しまくっていた、黒髪の綺麗な生徒会長さんが、勢い良く立ち上がって・・・膝の裏を椅子にぶつけたらしく、「いたーい!」なんて声をあげてる。
「うふふふふふ」
「みずきちゃんは美人なら誰でもいいんかい」
「・・・誰でもってわけじゃないけど・・・んー、でもとりあえず生徒会と新聞部とぉ」
「あっそ」
ここまですがすがしいほどのヘンタイなら、一周まわってヘンタイじゃない気がしてきた。
まあ、たしかにあの生徒会長さんはものすごい美人だ。心を奪われるのもわかる。
背が高くて、チュウセイ的?っていうの?あんま女の子っぽい可愛さじゃないところが、いかにも女子校でモテる先輩って感じ。
「ちょっと舞美、どっち行くの?舞台には右から上がるんだよ!」
「えっ、ごめんえり!むかって右?それとも私から見て?」
「ウフフ、もー、舞美はしょーがないなー」
そして、黙っていれば冷たそうにも見えるその美貌なのに、中身はなかなかの天然さんのようで。
緊張感に包まれていた場内に、小さな笑いが起きた。
“――右の者は本校に置いて、普通過程を卒業したことを証する”
生徒全員の代表として、壇上の矢島さんが、証書の束を受け取る。
そのまま階段を下りるのかと思いきや、矢島さんはくるりと体の向きを変え、校長先生にお尻を向け、館内の人全員と向き合った。
「私、この学校に入って、本当に良かったです!!」
224 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:04:13.63 0
満面の笑顔でそういうと、深く一礼。
私の位置からだとわかる。その背中は、かすかに震えていた。
みずきちゃんを見る。カメラは降ろして、まっすぐに矢島さんを見ていた。
私たちは自然に手をつないでいた。
「・・・私は、皆さんに支えられて、2期にわたり、生徒会長の任を勤めさせていただきました」
しばらくして、顔を上げた矢島さんは、また喋り出した。
「私、本当にドジというか・・・間抜けているというか。こんな性格だから、本当にそんな重要な役を与えてもらっていいのか、いつも悩んでいました」
うちの生徒会長は、舞美だけだよー!なんて、在校生席から、明るい声のヤジが飛ぶ。
矢島さんはそれを、ニッコリ笑って受け止めたみたいだった。
「・・・でも、かけがえのない友達が、先生方が、先輩が、後輩が、両親が私を励ましてくれて、こうして今、卒業生の代表として、証書を受け取らせていただくという、大役を果たすことができました。
この大好きな学校を、大好きな同級生の皆さんとともに・・・大好きな人たちに見守られながら旅立っていけることに、心から喜びを感じています」
一言一言を、噛み締めるようにゆっくりと紡ぐ矢島さん。
卒業式にありがちな、台本どおりの言葉じゃなくて、ちゃんと自分の思ったことを話しているんだってわかる。
高等部のお姉さんで、生徒会長っていう偉い立場の人なのに、そういう風にできるのってかっこいい。
そりゃあ、2回も生徒会長に選ばれるだろって感じだ。
「皆さんと過ごした大切な日々を、私は一生忘れません。
私がこの学校で授かったもの・・・出会った人々・・・1つ1つの事に御礼を述べたいのですが、たくさんありすぎて、明日までかかってしまいそう。ですので、一言だけ」
言葉を区切った矢島さんは、大きく息を吸い込んだ。
225 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:04:31.33 0
「ありがとうございました!!」
そう、言い終わるか終わらないかのうちに、爆発みたいな音の拍手が場内に響いた。
「舞美ー!かっこいいぞー!」
「矢島せんぱーい!!」
私も自然にみずきちゃんの手を離し、パチパチと両手で大きな音を鳴らす。
――すごい。なんか、ジーンってなった。
うまく言葉にならないんだけど・・・この矢島さんのお話を聞けただけでも、卒業式を見に来てよかったって思えた。
まっすぐで飾らないメッセージ。さわやかな笑顔。マンガのキャラクターみたいな人だ。
そして、そのまま壇上から、とても楽しそうに場内を見ていた矢島さん。・・・だが、突然その目がカッと見開かれた。
「あーっ!!!」
突然の絶叫に、一気にシーンと静まり返る。
両手で口を覆った矢島さんは、「どうしよう・・・」とつぶやいた。
「・・どしたの、舞美!」
さっきみずきちゃんが言ってた“梅田さん”というハーフっぽい美人が、あわてて階段の下まで駆け寄る。
やっべやじうめktkr!と謎の専門用語を使いながら、みずきちゃんが顔を付き合わせる2人をカメラで撮りまくっている。
226 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:04:48.46 0
「あのね、いいですか遙ちゃんやじうめというのは」
「あ、結構です。てか、そんなに写真撮ってどーすんの?在校生に売りつけるの?」
「そんなことするわけないじゃない」
「じゃあどうすんの」
「うふふふ・・・知りたい?あn」
「あ、やっぱいいです」
私たちが雑談してる間に、梅田さんは舞台に上がって、矢島さんの手をガシッと握っていた。
「大丈夫だよ、ウチがついてるからっ」
「えり・・・どうしよう・・・あはは」
「ん?」
よく見ると、困ったように笑う矢島さんのおでこに、ぽつぽつと汗が滲んでいる。
今日なんてちょっと寒いぐらいなのに、よっぽど慌ててるのかな?
「今・・・つい調子に乗ってね・・・言っちゃった」
「え?何を?」
「いや・・・このあとの、“別れの言葉”で言うはずだったこと、ほとんど今言っちゃった・・・あははは」
「まいみぃ・・・あーたって人は最後まで・・・!」
「・・・ぷっ」
もう、何なんだろうこの生徒会。漫才集団かよ。
思わず吹き出すと、近くにいた生徒たちが私を見た。
でももう、止められない。
227 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:05:02.04 0
「あはははは!」
みずきちゃんの背中をバンバン叩きながら笑う。
すると、みずきちゃんもうふふと笑い出して、そのうちに、他の場所からも、次々と笑い声が広がっていった。
今度は、拍手じゃなくて爆笑の渦。
真面目な顔してた校長先生まで、苦笑でその光景に呑まれている。
「舞美ったら、最後までぇ。ウフフ、ここは愛の天使ぴーちっちがぁ」
「まーこんなこともあろうかと!ちゃんと予備の答辞用意してたから大丈夫!あとでこれ読みな!」
「おー、さすが佐紀!佐紀は生徒会の愛の弾丸だね!とか言ってw」
「意味わかんないから!」
「ちょ、もぉのことハブんなよっ!だからぁ、ここは学園のシンボルのもぉがぁ」
「そんなシンボル、ないほうがマシだわ」
「しゃきたんひどい!」
“清水さん”と“ももち”も加わって、漫才のようなやりとりも、場内の爆笑も一向に収まらない。
「あはは・・・」
だけど。
私の笑いは、在校生席に目を向けた瞬間、凍りついた。
228 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:05:14.48 0
現生徒会の、在校生の人達。みんなおなかを抱えて大笑いしている。
何かメモを取りながら、にやにやしてる有原さん。
中島さんはぐったりと背もたれに凭れて、それでもその唇には笑顔が浮かんでいる。
須藤さんと鈴木さんは、何か喋りながら本当に楽しそう。
あの目力の萩原さんも機嫌が良さそうに、ニコニコと壇上を見つめている。
その横で、岡井さんも笑っていた。
すごく優しい笑顔で、胸元で手を握り締めて。
だけどそのほっぺたには、あの茶色い瞳から溢れた大粒の涙が滑り落ちていた。
息が出来ない。
岡井さんは、笑ったまま、静かに泣いていた。
229 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:05:31.99 0
今日はここまで
ハo´ 。`ル ソワソワ
>>152 かのんちゃん風に言うと
推しメンはももちゃんで人間としての(ryはなっきぃといったところですw
ただ美人や美少女が大好きなので誰にでもガッつく系です
しかしその実態はくどぅちゃんぐらいしか知らないのです
>>157 かんちゃん怒りのツイートでしたね
謝らないのはアリエナイッティです!
>>164 いいとものそっくりさん選手権で似てるの札が2枚あがりそうなクリッティーでしゅね
>>166 プロローグから面白いですw
>>167,
>>168,
>>169 フクちゃんはキモヲタを隠していい子にしてるといろいろ捗るということをよくわかっているのです
なので当面は写真クラブの優等生としてニコニコと美少女を視姦する日々を送ることでしょう
ただ同志には目つきで全部バレてしまうでしょうけれど(A原さんとか)
>>170 少年作者さん乙です!
執事との出会い〜少年編〜楽しませていただきました!
こちらで勝手に書いたものに深みを持たせていただいて・・・嬉しいです
知的とか女性の扱いに長けているとか舞栞コンビが聞いたら腹抱えて笑いそうですが(執△事;)少年から見ても楽しい交流だったようで何よりです
少年無自覚の美少女のパシリ自慢うざいよ少年wお屋敷への再来はどのように展開していくのかこの先もwktkしてます!
ワルの熊井が偽造したチケット・・・きっと手書きかワードとペイントを一生懸命使ったなかさきちゃんを憤死させるシロモノなのでしょうね
ももちは卒業式でもももちのままですよ少年!御安心を!
230 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:05:56.29 0
>>189 少年・・・執事の職業体験じゃなかったのかい少年よ!ヘッドドレスまでつけてノリノリじゃないか!
ハートマンめ軍ぅん曹もとても嬉しそうですな
休憩時間は胃痛の執事さんのおなかをさすってあげてください
それを愛理ちゃんに見られて誤解されてください
>>191 マイマイごめんねマイマイうっ
>>197 ℃ーしたの舞美ちゃん!それはえさじゃないよ舞美ちゃん!
>>199 まず素行調査の段階で弾かれるかと・・・
>>205 頭から木になってる滑稽なのを想像してたら意外にいい!きゃわわわん!
>>211 黙っていれば3人ともインテリジェントなふいんき出てますね!なっきぃの表情作りイラキャワ!ちしゃとは何か必死!
>>214 リ*・一・リ<糸を引かずに食べる方法をあみだしたわ!(キリッ
リ*・一・リ<栞菜は何を残念そうな顔をしているの!
>>220 挑戦してみたのですが無理なようでした・・・お役に立てず申し訳ないです
231 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 17:50:28.97 0
くどぅーちゃんマジ惚れですやん!
行き着く先は「小さな恋のメロディー」か!?
232 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 18:59:48.94 0
233 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 21:00:02.40 0
ちんぷいさん乙です
234 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 22:21:20.03 0
でくどぅーは遙なのか遥なのか
235 :
名無し募集中。。。:2011/12/20(火) 23:43:24.50 O
遥なんじゃね
236 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 01:29:16.57 O
チンプイさんおつざんす♪
237 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 02:19:39.62 O
糞つまらんもうだめだな
238 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 06:59:22.92 0
ノソ*^ o゚)ノシ
239 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 06:59:36.45 O
夜中に荒らしとか
240 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 07:06:33.18 0
お嬢様いってまいります
241 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 08:26:22.98 0
おはようございます
作者です
いただいた感想読ませていただいて気がついたのですがくどぅちゃん!
すみませんご指摘の通り漢字がバラバラになってました・・・
ただしくは「遥」ちゃんですね
以後気をつけます!
では仕事に行ってまいります
今週はバタバタなので出来ればあと1回更新となります
242 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 11:44:11.08 0
今日も寒いですねお嬢様
243 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 14:07:17.81 O
チンプイさん体気をつけてね!
244 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 17:04:39.93 0
245 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 17:19:49.34 0
ちさまい書いて
他興味ない
246 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 17:20:15.84 0
娘いらない
247 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 17:23:42.47 0
反応の薄さで気づくべき
読者のニーズを考えるように
書き手としては未熟だね
さっさと終わらせて次の話お願いします
248 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 17:26:03.23 0
何だこいつ
250 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=11,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 89.6 %】 :2011/12/21(水) 19:02:12.51 P BE:9178728-PLT(12001)
さすが舞様が惚れるだけのイケメンですな
251 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 19:18:50.64 O
くどぅは恋人にはならないとしてどうなるんだろ
出来れば姉妹の関係は佐吉とお嬢様だけにしてほしいな
あの二人の感じが好きなので。。
252 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 19:22:11.17 0
義兄弟になるんじゃね盃交わして
253 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 19:29:49.40 O
そんな中生徒会長は通常営業
254 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 19:41:25.87 0
作者さん乙です
お嬢様扱いしない人の視点は新鮮ですね
255 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 20:58:20.50 0
さきもも漫才w
ちっさーを巡る戦い・・・にはなりそうもないな
257 :
名無し募集中。。。:2011/12/21(水) 23:40:17.11 0
お嬢様今晩は
258 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 01:48:36.82 0
お嬢様おやすみなさい
259 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 06:44:49.67 0
リ*-一-リ
260 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 07:26:41.33 0
お嬢様いってまいります
261 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 10:47:21.53 0
リ *・一・リ <今日も寒いわね
262 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 11:25:00.78 0
263 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 13:17:37.53 0
お嬢様って架空のキャラだけどちゃんとちっさーの性格も出てるよねえ
その辺がすごいと思うわ
264 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:01:16.23 0
>>176 ここを歩くのは、これが2回目。
初めて来たあの時から間を置かず、再びこうやってこの道を歩く。
この先にある、あの場所を目指して。
そして、その建物が見えてきた。
長い林道を歩いてくると、その奥に突然現れるこのお屋敷。
やっぱり、本当にあるんだ。
あれはまぎれもなく現実だったのだ。先日見たお屋敷は、やはり幻なんかじゃなかった。
ま、当たり前のことなんだけど。
そう思ってしまうぐらい、この環境は僕の日常から乖離している。
おとぎの国に迷い込んでしまったのかと、そんな錯覚を覚えそうになるぐらいなのだから。
やはり、このお屋敷は何か無視できないものを感じるんだ。
気になって仕方が無い。
だからつい今日も、門扉から中を覗き込んだり、お屋敷を見上げたりしてしまった。
そういえば・・・・
思い出した。
熊井ちゃんが前に言っていたことを。
あの学園の寮はお嬢様のお屋敷の敷地内にあるって。
寮生の方々が歩く林道の奥にあるこのお屋敷。ひょっとして、ここがそのお屋敷なのだろうか。
ということは、このお屋敷こそ・・・
265 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:04:18.56 0
>>264 そう考えが次々と繋がりかけていた僕に、後ろからいきなり「君・・・」と呼びかける声。
来た!
さては、またあの執事さんだな。
もう二度目なんだから驚かないよ。
よし、今日はちょっと先制攻撃してやるか。ちょっとワルぶってビビらせてやろうか。
なーんて、ちょっとふざけてみたい気分になる。
だから僕は振り向きざまに「あぁ?」と反抗的な顔を浮かべて、声の主を睨みつけた。
ところが、そこには僕の予想していなかった展開が待ちうけていたのであった。
そこに立っていたのは、執事さんではなかった。
立っていたのは、・・・お巡りさんだった。
鋭い声で誰何される。
「そこで何をしている?」
執事さんだと思ってガンとばしたらお巡りさんだったでござる・・・
笑ってごまかしたくなるが、目の前の相手はあまり冗談も通じなさそうだ。
よりによってこの相手にワルぶったふりをしてしまうなんて、完全に墓穴を掘ってるじゃないか。
早とちりした挙句に、それが思いっきり裏目にでてしまうとは。
別に悪いことなど何もしていないのだけれど、警察官に問い詰められるなんて初めてのことなので、その制服姿を見て緊張のあまり固まってしまった。
詰問口調で先手を取られて、もう僕の方から口を差し挟める余地など最初から無かった。
どうすればいいんだろう。
醸し出している空気が、執事さんとは段違いの威圧感。
そりゃそうだ。相手が相手だけに。僕は完全にテンパってしまった。
266 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:05:41.73 0
>>265 「今、この屋敷を覗き込んだりしてたよね」
ヤバイ・・・
それって一般的解釈としては非常に怪しい人に見えるってことじゃないか。
あわてて首を横に振ってみるが、覗き込んでたのがバレバレの状況。
これはまずいことになったのだ。
「どうなの、君。こちらに用事があるって訳でもないよね」
「いや、あの、その・・・」
うまい言い訳を言わなければとあせればあせるほど、何も言葉が出てこない。
こんなとき、熊井ちゃんならどういった反応をするんだろう。
誰が相手でも堂々と自分理論を展開して、無理やりにでも相手を納得させてしまうのかな。
むしろ逆に、そこから反撃(逆ギレとも言う)して相手を責め始めたりしかねない。それが熊井クオリティ。
ダメだ。熊井ちゃんの対応方法では参考にならない。もっと、頭の切れそうな人。
そうだ、栞菜ちゃんだったら・・・ グヒョヒョ・・・
もっとダメだ。なんか、それこそ現行犯で逮捕されそうな気がする。
じゃあ、桃子さんだったら・・・
緊張が過ぎると、人間の脳はどうでもいいことを考え続けて現実逃避をしようとするのだろうか。
そうやって聞かれたことに対し的確な答えを出来ずにいるのだから、お巡りさんは怖い顔を崩さずに僕のことを見ている。
状況は非常にまずい。お巡りさんの心証はかなり悪そうだ。
このまま逮捕されてしまうんだろうか。そうなったら学校も退学だろう。少年院送致。人生オワタ・・・
267 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:07:53.01 0
>>266 パニクってしまって、打開策が全く思い浮かばない。
どうしよう。こんなことになるなんて。
そんな絶望のふちにいる僕に、起死回生の救世主が現れた。
そう、まさしく僕にとっては女神のように見える人が、いま目の前に現れたのだ。
「その人がどうかしたんでしゅか」
ま、舞ちゃん!!!
学校帰りなのだろうか、制服姿の舞ちゃんがお巡りさんに対して声を掛けてきたのだ。
僕のことを一瞬見てくれた舞ちゃん、そのとき僕には彼女がまさに天使のように見えた。
僕の窮地を助けてくれるのは、やっぱりこの人、舞様なのだ。
これに運命を感じないほど、僕は鈍感な人間ではない。
「あなたは?」
「この敷地の中にある学園寮の寮生です」
「そうでしたか。失礼ですけど、こちらの方とはどういう関係ですか」
「その人は、まぁ私の知り合いです。何かあったんですか」
「彼がここを意味も無くうろついてるように見えたので呼び止めたのです」
「なるほど。でも、その程度の行為であれば警察官職務執行法第2条における“異常な挙動”の要件を満たしているとも思えないですけど」
268 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:11:46.21 0
>>267 それを聞いて、お巡りさんは苦笑してしまった。
「えらい詳しいんだね。勉強熱心なのかな」
あ、何となく雰囲気が変わった。
張り詰めていた緊張感が和らいでいくのがわかる。
今の舞ちゃんのセリフを、男子生徒、例えば僕が言ったとしたら、警察官は「生意気なこと言うな」とか言って更に怒り出すだろう。
同じことをかわいい女の子が言うと、警察官は微笑みながら褒めてくれるのか。
なんだか世の中の不公平さをリアルに感じてしまった。
でも、まぁそれは当たり前だ。「カワイイ」は正義なのだから。
「わかりました。そういうことであれば結構です」
舞ちゃんが僕のことを知り合いと言ってくれたこともあり、お巡りさんは納得をしてくれたようだ。
どうやら、これで何事も無く終われそう。舞ちゃんって凄い。
神様仏様舞様、ありがとう。お陰様で僕は今後も無事に学生生活をおくれそうです。
「ご苦労様です。お巡りさんはこの地域を担当されてるんですか」
「そうです。もし何かありましたら遠慮なくどうぞ」
「そうですか」
それを聞いた舞ちゃん、何か思い当たることがあるのか、お巡りさんにこう言った。
「それじゃお巡りさん、最近は屋根から縄梯子を使って侵入するコソ泥が多いらしいので、パトロールはそれを重点的にお願いしましゅね」
「気を付けておきましょう。貴重な情報もありがとう。本署にも通達を回しておきます」
舞ちゃんに敬礼をしてお巡りさんは去っていった(僕には敬礼なし)。
269 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:14:38.33 0
>>268 舞ちゃんが助けてくれた。
そして、さっき舞ちゃんは僕のことを何て言った? もちろん聞き逃さなかった。しっかり憶えてるに決まっている。
知り合い、って言ってくれたんだ! 僕のことを!!
僕のピンチを救ってくれただけではなく、僕のことを知り合いとして認めてくれるなんて。
感激の極みとはこのことだ。今日この日を僕は絶対に忘れないだろう。
お屋敷の前だというのに不思議と人の気配もせず、しんとした静かな空間に戻る。
聞こえるのは風に舞う落ち葉の立てる音ぐらい。
そんな静寂の中で、目の前の舞ちゃんと2人っきり。
「あ、ありがとう・・・助けてもらって」
「ふん、どういたしまして。ちしゃとのお屋敷の前で面倒なことを起こしたくなかっただけだから」
やっぱり、ここが千聖お嬢様のお屋敷!
やっぱりそうだったのか。
舞ちゃんが僕のカバンのポッチャマのアクセサリーをじっと見つめている。
何だろう、今のちょっと考え込んだような表情は。
それから顔を上げる舞ちゃん。
僕と目が合う。
黙って僕を見つめる真顔の舞ちゃんを前にして、僕も緊張で固まってしまう。
その舞ちゃんの表情。僕の心の中まで読みとられてしまいそうだ。
僕を観察し終わったのか、舞ちゃんが僕から視線を外した。
「それじゃ」
舞ちゃんは僕にそう言うと、立ち去ろうと歩きだす。
270 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:18:06.38 0
>>269 あ・・
だめだ、この機会を逃したら。
だめだよ。
訳も無くそんな焦燥感に捕らわれる。
待って・・・ 舞ちゃん・・・
その時、この間のライブで聴いた曲、あの雅さんの歌声が頭の中に流れる。
♪あの時 僕に少しだけ勇気があれば 運命は変わっていたのかな
運命を変えられるとすれば、それは今なのかもしれない。
ここが、勝負所なんだ。そうだ、勇気を出さなきゃ。
・・・そう直感した。
雅さんの歌声が僕を後押ししてくれる。
♪運命は 変わっていたのかなぁ
「あの・・・ 舞ちゃん!」
271 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 16:44:11.98 0
見る前に飛べ
当たって砕けろ少年
>>189 執事体験のはずが、どうしてこうなった・・・
>>197 桃子さんのこと、騙したのは僕じゃなくて愛理ちゃn
>>221 チンプイさん忙しい中おつカレーライスです
卒業式という厳かな場でお嬢様を初めて見るという遥ちゃん
お嬢様が卒業式で浮かべる笑顔や涙を見て、だんだんハートを射抜かれていく遥ちゃんの心の中の変遷
みずきちゃんとの面白やりとりの影で、遥ちゃんがだんだんお嬢様に惹かれていく様子が凄くいいです!
遥ちゃんはまだ自分の中にある感情がどういうものなのか自分で分からないんですね
それを優しく(?)見守るみずきちゃんが何ともお姉さんで温かい気持ちになります
そんなみずきちゃんの撮影する写真、在校生席を写したアンオfを是非売っていただきたく!
舞美ちゃんは最後まで全力で舞美ちゃんで、やじうめコンビまで見られる卒業式最高
272 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 18:47:53.60 0
落ちちゃう
273 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 19:31:16.10 0
少年よ、骨は拾ってやるからな…
274 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 19:55:11.78 O
意外にめぐぅなんかは少年に優しそうな
共学出身だし
275 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 21:57:08.58 0
舞様のUST始まりますよ
276 :
名無し募集中。。。:2011/12/22(木) 23:15:31.72 0
リ*-一-リ zzz...
277 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 01:04:51.38 0
お嬢様おやすみなさいませ
278 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 01:54:21.95 0
お嬢様おやすみなさい
279 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 07:05:56.55 0
お嬢様いってまいります
280 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 10:15:39.70 0
281 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 12:56:53.10 0
リ*・一・リ<たのしそうね
282 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 15:05:52.13 0
おやつの時間ですよお嬢様
283 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 16:43:23.88 0
リ*・一・リ<・・・・・・
284 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 17:14:02.85 0
从・ゥ・从<お嬢様走りましょう!
285 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 18:34:38.50 O
唐突だなぁww
286 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 19:46:00.72 O
少年は正念場ケッケッケッ
287 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 89.9 %】 :2011/12/23(金) 21:42:30.25 P BE:36710988-PLT(12001)
舞様は少年にどう反応するのか
288 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 22:25:28.97 0
289 :
名無し募集中。。。:2011/12/23(金) 22:53:47.45 0
umeda_erika@kanna93_coco テンション上がるわねぇー(笑) あれっ?Σ(・ω・ノ)ノwww
290 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 00:31:44.84 O
おやw
291 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 01:22:04.44 O
おやすみなさいませお嬢さま
292 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 05:22:37.58 O
リ ・一・リ<アサーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
293 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 08:16:44.80 O
リ*-一-リ zzz…
294 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 11:23:36.88 O
生徒会長が来ますよ
295 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 11:32:45.32 O
296 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 15:07:58.89 O
どう絡むんでしょうかね
297 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 74.4 %】 :2011/12/24(土) 15:08:46.60 P BE:32122087-PLT(12001)
今頃お屋敷もパーティーの支度で
大忙しでしょうか
298 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 16:43:33.55 O
御意にございます
299 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:38:31.98 0
>>270 舞ちゃんの後ろ姿に声をかける。足を止めた彼女が振り向いた。
ほんの数歩の距離をおいて僕は舞ちゃんと向き合う。
強い気持ちを持っていないと絶対に勝つことは出来ない、勝負ごとってやつはそうだったなあ。
男だったら強気で攻めろ、ってあの執事さんも言っていたっけ。
よし、気持ちが入ってきた。
勝負するんだ!
覚悟を決めると、腹が据わった。
1回だけ深く息を吸い込み、ただ目の前にのみ意識を集中する。
舞ちゃんの目を真っ直ぐに見る。そして、意を決して話しかけた。
「舞ちゃん!」
「僕は、舞ちゃんのことが・・・・好きなんです!!」
舞ちゃんの表情の動きが止まった。
一度覚悟を決めて告白すると、気持ちがあふれ出てくる。
僕は本当に舞ちゃんのことが好きなんだ。この気持ちのままに突き進め。
「舞ちゃんのことを初めて見たときから、ずっと同じ気持ちです」
もう自分でも止められない。この気持ち。
「本当に好きなんです! 舞ちゃんのことが!!」
300 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:39:48.40 0
>>299 それだけ言うと、自分の荒い呼吸の音だけが頭の中に響く。
自分の鼓動の音まで聞こえてくるようだ。
・・・・・言ってしまった。
いくらなんでも唐突すぎたかも知れない。
でも、それはしょうがない。手順を踏んでひとつひとつ、なんて悠長なことをやっていては機を逸するだけだ。
それに、いつかはチャレンジしない限り、進展することはありえないのだから。
いつか、なんて言っていてはそれはいつまで経ってもやってこない。間違いなく。
だから、これは今やるべきことなんだ。これで間違いじゃない。これでたぶん正解なんだと自分に思いこませる。
そうは言っても、やはり物事には順序ってものが・・・・
言った後の今になって、じわじわと現実感が襲ってくる。
自分の言ったことの意味を考えると、背中を変な汗が流れてきた。
舞ちゃんは身じろぎもせすに、じっと僕の目を見ている。
こういう時でも、舞ちゃんはいつもと同じで絶対に視線をそらさなかった。
変に狼狽されたり、という反応ではないのは良かったけど、この舞ちゃんの視線は僕に対してどういう意味なのだろう。
まっすぐに僕を見ているその顔は、まったくの真顔で無表情だ。何の反応も読み取ることができない。
301 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:40:52.71 0
>>300 沈黙の時間が続いた。
何分経ったのだろう。実際はほんの数秒なのかもしれない。
この静寂に耐えられない。
こうなったらもう、好きだっていう気持ちを伝える以上のことを言ってしまおうか。
舞ちゃん、僕と付き合ってください!って。
そうだ、まだ思っていることがあるんなら、それはいま伝えるべきだ。
それに、いま目の前の舞ちゃんは、まだ僕を見ていてくれてるんだ。この状況であっても。
この機会を逃しちゃ駄目だ。
変わらず無表情の舞ちゃん。
舞ちゃんが僕を見てくれているこの時間が終わってしまうのが怖かった。
だから、最後の気力を振り絞って舞ちゃんに言葉を伝えようとした。
そのとき、ふいに物音がして、それを聞いて我に返ったかのように、舞ちゃんが門の方を振り向く。
「あのふたり・・・ 仕事もせずに」
「・・・は??」
「いや、こっちのこと」
ようやく口を開いた舞ちゃん。
でも、僕の言ったことには・・・
302 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:41:59.41 0
>>301 再び舞ちゃんが僕の方を向いてくれた。その目が真っ直ぐに僕を見る。
舞ちゃんの目力に圧倒されそうになる。
「あの、舞ちゃん・・・」
「あーがとごじゃいましゅ。でも、舞には心に決めた人がいるのでしゅ。ごめんなさい」
その言葉にガラスが砕け散りそうになったが、思い直す。
舞ちゃんがそこまで大切に思っている人とは、もちろん・・・
「それって、お嬢様のこと・・・だよね?」
「・・・・・」
「舞ちゃん! 僕は・・・」
「・・・・・」
舞ちゃんは言葉に詰まってしまった。
僕は何をやっているのだろう。
僕はいつも、舞ちゃんに笑顔になって欲しい、その笑顔を見ていたい、と思っているのに。
それなのに、僕の言葉で舞ちゃんにこんな表情をさせてしまうなんて。
そんなの僕の本意じゃないのに!
303 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:43:37.73 0
>>302 「その、別にこれで僕とどうこうして欲しいということは無くって・・・いやもちろんそうなれば嬉しいけど・・・
ただ僕の本当の気持ちだけ知っておいて欲しかったから・・・
これからも舞ちゃんのことをずっと好きでいることを許して欲しかっただけだから。ただそれだけなんだ」
何をくどくど余計なことまで言ってるんだ僕は。
高度な集中力はそうそう持続できるものではない。
僕も集中が切れてきたようだ。と同時に気力も一気に落ちてきたのを実感する。
そんな僕に対して、舞ちゃんの表情は一貫して全く変わらない。
再び沈黙が続く。
すごく気まずい。
勢いで告白してしまったので、どう展開するか全く考えていなかった。
どこに話を落とせばいいのか全く分からない。
でも、どうやら僕にとって思い望んだ展開にはなっていないことだけは確かのようだ。
気持ちのピークは時間軸の向こう側に去っていき、だんだんと現実感が僕を襲ってくる。
304 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:44:38.17 0
>>303 その時、林道を黒塗りの車が正門に向かって走ってくるのが見えた。
舞ちゃんもその車に気づいたみたいだ。
あの車は・・・・
「ちしゃと・・・」
舞ちゃんがつぶやいたのが聞こえた。
それは舞ちゃんらしからぬ本当に小さい声だった。
今は他の誰にも会いたくなかった。
このまま立ち去って舞ちゃんを取り残すようになるのは気が引けたが、それ以上に、この場を誰かに見られるのはつらかった。
「それじゃ・・・」
だから、舞ちゃんにそれだけ言って、舞ちゃんの返事を待たず逃げるようにして足早にその場を後にした。
うつむいたまま顔を上げることもできず。
最後に舞ちゃんの姿を見ることすら出来なかった。
僕は、なんて弱虫なんだろう。
305 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 17:54:33.17 0
まあ予想通りのストレートな結果に
少年の高校1年生編はここまでになります
が、この場面をちょっと補足するのをひとつ入れます
明日にはあげますね
傷心の少年には皮肉なことに今日はクリスマスイブ
℃-uteなサンタやツリーを見れた人が羨ましいです
>>288のお嬢様サンタさんがかわいすぎる
306 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 18:51:37.86 0
少年がクールポコに!
いやあ舞様には限り無く近付くけど
直接対決には絶対にたどり着けないと思ってたのでこの展開には驚いた
今後どうなるにせよ少年は一皮剥けたよーオメデトー
307 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 85.7 %】 :2011/12/24(土) 20:53:30.18 P BE:30974696-PLT(12001)
やはり舞様にとってお嬢様の存在は大きく
そしてお嬢様にとっても舞様の存在は大きいと言うことですな
308 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 22:45:59.92 0
309 :
名無し募集中。。。:2011/12/24(土) 23:05:54.24 O
310 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 00:09:18.37 0
キューティーランドで「○○ヲタ」や「モベキマスソート」が解禁になりました
リ ・一・リ<私が階段から落ちてお嬢様になる話があるんですよー
とか、そのうち言い出しそうです
311 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 00:16:58.15 0
これか
138 :名無し募集中。。。 :2011/12/24(土) 22:52:41.55 0
萩原「花音はマメにメール送ってくる。こないだはハロプロソート送ってきた。
私は2位だった」中島「違うよあれはモベキマスソートだよ!私は3位だった」
矢島鈴木「?」岡井「2人の写真が載っててどっちが好きって選んでいくとランキングができるの。千聖は4位」
萩原「でも、(花音のソートで)熊井さんは安定の一位だよねー」
中島「ってか、よく送ってくるよねあーいうの。私たちが上位だからおくってこれるんだろうけどさ」
312 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 01:04:16.96 0
313 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 02:44:51.76 O
314 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 08:16:12.66 0
まぁハローはみっしげさん始め2ちゃんねら多いからねw
315 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 10:18:14.34 O
リ*・一・リ<2ちゃんねるって何かしら?
316 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 10:21:19.14 0
阪神地方で言うところのNHK総合だよ
…って地上デジタル前は言えてたんだけどねぇ
いまは1chだし
317 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 11:17:16.16 O
コピペにマジレスするお嬢様
318 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 12:27:06.38 O
今一番かわいそうなのは何も知らずにスヤスヤ寝てるお嬢さま
319 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 12:28:07.37 0
320 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 70.3 %】 :2011/12/25(日) 13:20:58.14 P BE:13766483-PLT(12001)
321 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 15:57:33.45 0
リ*・一・リ<雅さん・・・ウフフフフ
322 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:45:28.16 0
>>304 正門の掃き掃除をしようとやってきたら、正門の前に人の気配がする。
こんなところに誰かいるのか? なんだろう?
そっと覗き込んでみたら、そこにいたのは萩原さんだった。
それと、もう一人、制服姿の男子。
誰だ、あれ? 公立高の制服だけど。
こんなところで何を?
ただならぬ雰囲気を感じとって、思わず身を隠してしまった。
身を潜めて2人を窺っていると、そこにお屋敷の方から例の若い執事がこっちに近づいてくるのが見えた。
チッ・・・本当にタイミングの悪い奴だ。
気付かれたらどうする。早く隠れろ!
そろそろお嬢様のお車がお帰りになる時間だ。正門に異常などは無いか確認しに行く。
門の近くまで歩いていくと、門扉のそばでしゃがみこんでいるメイドさんの背中が見えた。
何をしているのかと思ってよく見てみると、そのメイドさんは村上さんではないか。どうしたんだろう。胃でも痛いのかな。
もちろん、あの村上さんに限って胃が痛くなるとかそんなことがあるわけは無かった。
振り向いて僕に気付いた彼女、その目はいつも通りの戦闘力で僕を睨みつけてくる。
デスヨネー。
僕と違って、対人ストレスと一番縁が遠そうな人なんだから。心配して損した。
彼女は僕に人差し指を口元に立てて黙ってろという仕草をした。
さらに、身を低くしろというジェスチャーをしてきたので、大慌てでそれに従う。
323 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:47:31.74 0
>>322 門の前では、2人が向かい合っている。
なにこれ? 面白いんだけど!
(僕は、舞ちゃんのことが・・・・好きなんです!)
えぇっ!? ちょっと!!
これって告白してるの? 萩原さんに?
この男子、よほど度胸があるのか、それとも頭のネジが一本とんでるか、そのどちらかだろう。
(好きなんです!舞ちゃんのことが。)
大事な事だから二度いいましたw
なんだこれ!
面白すぎるでしょ。相手はあの萩原さんなんだよ!!
萩原さんは無表情をとりつくろっているようだが、相当に動揺している。私にはわかった。
ああ見えて萩原さんは、意外と純情乙女な女の子だから。
あの天才さん、どう反応すればいいのか分からないんだ。
324 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:48:31.80 0
>>323 木立のかげに村上さんと2人で隠れるようにしてそっと覗く。
村上さんとこんなに間近にいることにちょっとドキドキする。
緊張感を覚えながら僕が門扉越しに見たのは、なんと先日出会ったあの男子生徒じゃないか。そしてもう一人は萩原さん。
また来てるのか、あの少年。
それで、うろついてるところをはぐれ悪魔超人コンビの片割れに見つかって、さっそくからまれてるというわけか。
言わんこっちゃ無い。
少年は萩原さんと向かい合って何か言っているようだった。
が、しかし様子がおかしい。僕が想像していたのとちょっと状況が異なるようだ。
そんな僕の耳に入ってきた少年の言葉は、それは驚愕の内容だった。
「僕は、舞ちゃんのことが・・・・好きなんです!」
・・・・な、何だってー??
それって・・・告白? ・・・あの萩原さんに?
あの少年の言っていた片思いの相手って、は、は、は、萩原さんだったのか!
冗談だろ!?
もちろん、萩原さんは外見だけなら可愛らしい女の子だから・・
もとい、萩原さんは本当に可愛らしい女の子だから、好意を抱く男の子がいても全く不思議はないんだけど。
でも、すごい度胸だろ。相手はあの萩原さんだぞ・・・・ すごい度胸っていうか、単なる命知らずのような。
若い人はいいなあ。これが青春の無限パワーってやつか。
325 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:50:03.79 0
>>324 これは面白い。面白すぎる。
正門の掃き掃除なんてあの執事の仕事だろ、なんて思っていたこのつまらない時間に、こんなに面白いものが見られるなんて。
さすがの天才さんでもこういう場の対応方法はまだ確立していないようだ。
自分に好意を寄せている異性の、その告白なんて初めてなのかな。
あの年頃だから、まだそういうことに答えを出したくないだろうな。
好きとか嫌いとか本当のところの気持ちがあるにしても、そんな恋愛的なことに結論を出したくないだろう。
軽い気持ちでとりあえず試しにつきあってみるとか、そういう考え方は出来ないだろうし。ああ見えて萩原さんは案外そっち方面は硬くて真面目そうだから。
ましてや、萩原さんは特別な想いを持ってるわけなんだから・・・ そう、千聖に対してのね。私は認めてないけど。
それなのに、そんな萩原さんに告白なんかしちゃって。
男ってやつは本当に単細胞で短絡的な生き物なんだから。
でも、この場をどうやって収束するつもりなんだろう、天才さんは。ムフフフ。
これは面白・・・見守ってあげたい光景だ。
萩原さんはずっと沈黙している。
黙ってないで早く何か言え!
面白い答えをさっさと聞かせてよ萩原さん。
この話題をオカズにして向こう三ヶ月は盛り上がれるな。あぁ、これは今から楽しみだ。
そんな風にワクワクしながら、次に発せられるであろう萩原さんの返答を待っている私の横で、いきなり大きな音がした。
「パキッ」
326 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:52:47.14 0
>>325 いったいあの萩原さんはこの事態にどういう返答をするんだろう。
これはとても興味深い光景だ。こんなシーンを見ることなんて、なかなか出来ないのだから。
しかも、あの萩原さんが当事者なんて。本当に何て答えるのだろう、あの萩原さんが。
そして、あの少年の運命も最後まで見届けてあげたい。骨は拾ってやる。心配するな。
これは面白・・・見守ってあげたい光景だ。
萩原さんのその答えを聞き逃さないよう、思わず身を乗り出してしまった。
そうしたら、踏んでしまったのだ。
枯れ枝を。
「パキッ」
静かな空間に、それは意外なほど大きな音で響いた。
頭が、真っ白になった。
薄れ行く意識の中で最後に見たのは、こちらを振り向いてくる萩原さんの姿。
そして、隣の村上さんの全身から立ち上っている怒りのオーラ。
村上さんと萩原さん、ただでさえ怖い人達なのに。
僕はこれからどうなってしまうのだろう、薄れゆく意識の中でそれだけを思っていた。
お母さん、僕はこれから長く遠い旅に出るかも知れません。探さないで下さい。
そしてそれを最後に、その後しばらくの記憶が全く無いのだった。
327 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 17:54:33.31 0
>>326 私は決して見逃さなかった。
その音で萩原さんが我に返る直前、萩原さんの表情がほんの一瞬だけ、今まで見たこともないようなか弱い女の子の表情になったのを。
私でさえその表情はひょっとして幻を見たのかと疑ったぐらいだったけれど、この私の目が見間違えなんかするはずがない。
萩原さんのその表情。それは、本当に本当にたった一瞬のことだったけれど。
しかし、その音がした瞬間、すべてが終わった。
萩原さんはすっかり舞様の顔に戻っていた。
あーっ、もうっっっ!!!
もう少しで最高に面白いものが見られたかも知れないのに。
しかも、私達のことに萩原さんが気付いちゃったみたいじゃないか。
この執事、本っ当に使えない。
この事態、温厚な私はまだ穏便に済ませられても、萩原さんはそうはいかないだろう。ご愁傷様でした。
それにしても、男ってやつは本当に馬鹿だな。
今の萩原さんの反応を察すると、萩原さんからそれほど悪くは思われてなさそうなのに。
あの男子、萩原さんの千聖への想いを知っているような口ぶりだった。
それを分かっていながら、萩原さんに対してあんな風にYESかNOかで答えざるを得ない状況にしちゃったりして。
そうなったら、萩原さんの答えは“NO”ってなるに決まってるじゃないか。
そんなことにどうして思い至ることができないんだろう。
男って、本当に馬鹿だ。
328 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 18:11:35.39 0
蛇足の解説
若執事さんの立てた物音、舞ちゃんはその音に救われたのです
どうしていいかわからない状況だったのが、その音がしたことで空気が変わったのですから
そして、同時に少年に対しても同様に
もしそのまま「付き合ってください」とまで言っていたら、舞ちゃんからはきっぱりと断られていたでしょう
そうなったら、もう少年は立ち直れなかったでしょうから
(;執△事)<萩原さん、何もしてこない。逆に怖すぎる・・・
次回から少年の高校2年生編になります(お嬢様が高1)
>>309 何ていうか叫びだしたくなるほどカワイイですよね
その写真、栞菜ちゃんが1枚2千円で僕に売ってくれました
329 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 19:31:56.89 0
村上さん穏便に済ますとか言って
若執事さんちょっと記憶とんでますやんw
330 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 21:23:26.41 O
若執事さんやるなーw
331 :
名無し募集中。。。:2011/12/25(日) 23:16:14.57 O
おやすみなさいませ若執事様
332 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 00:32:20.73 O
shuheimiyachi やっぱり原因は執事だな。 #momochi
2011/12/26 00:22:49 SOICHAでツイート
原因は執事…若執事!
333 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 02:09:49.04 0
お嬢様おやすみなさい
334 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 07:06:47.62 0
お嬢様いってまいります
335 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 07:39:08.31 0
お嬢様へのサプライズではぐれ悪魔(ryからサンタ役を仰せつかった若執事
屋外で登場の合図を待つが…
…まで妄想した
336 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 08:58:10.63 0
よし続きを書くんだ
少年作者に続いて執事作者誕生か
337 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:45:28.91 0
「舞美せんぱーい」
「佐紀せんぱーい」
式が終わって、卒業生の退場。
入場のときと同じで、たくさんの歓声の中を、卒業生が胸を張って歩いていく。
「うふふ・・・そーれっ」
“ももち”がチョコやキャンディを在校生に向かってなげ、一層大きな声が上がる。
いつもの私だったら、まっさきに飛びついて拾い集めたりしてるところなんだけど・・・今はそれどころじゃなかった。
起立して、拍手を送る岡井さん。
あの後、こぼれていた涙はサッと人差し指で拭い取って、何事もなかったようにまた微笑んでいる。
でも、私はさっきたしかに見た。あの茶色い瞳が濡れて、雫がこぼれおちるところを。
多分、このことは誰も知らない。
隣に居る萩原さんも、気がついてはいないようだったし、・・・みずきちゃんはどうなんだろう。もし見てなくて、私が話したことで知ってしまったら、大変なことになる。どうしたらいいんだろう。
友達の秘密を偶然知ってしまったときのような、いや、それ以上の罪悪感。それこそ、私が間違った行動を起こしたら、世界が滅びてしまうんじゃないかって、おおげさじゃなく思う。
それぐらい、私にとっては重大なことだった。
“続きまして、在校生、退場――”
卒業生の背中を見送った後、場内に残っていた在校生も退出を促される。
どうしよう、このままでいいのかな・・・
338 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:45:45.44 0
岡井さんの小さな背中を、なんともいえない気持ちで見守っていると、「・・・工藤?」と後ろから声を掛けられた。
「・・・げっ」
そこにいたのは、私が「じごくのつかいま」と呼んでいる、初等部の超怖い男の先生だった。
「こんなところで何をやってるんだ?」
「えーと・・・、まあ、写真クラブの活動で」
「お前、この前女子レスリングクラブを勝手に作っただろう。嘘を言うな」
くっそー。
普段なら暴言吐きまくるか、独自開発したプロレス技で大暴れしてやるところなんだけど、こんなところでそれはできない。岡井さんに見られたくないし・・・
このまま連行されちゃうのか・・・と覚悟を決めていると、横にいたみずきちゃんがスッと私と先生の間に割り込んだ。
「・・・先生、ご無沙汰しています。譜久村です。覚えていらっしゃいます?」
「おお!元気でやっているか?」
(一応)いい子ちゃんなみずきちゃん、私のときとは違って、先生も笑顔で対応している。
「今度、初等部の校舎を撮影させていただきたいのですが、どういった手続きを・・・」
スラスラと、優等生語を話しながらチラチラと私を横目で見る。
“――遥ちゃん、いっといで”
そう言われたような気がして、私はみずきちゃんに敬礼してから抜き足差し足で体育館を出た。
339 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:46:00.67 0
先生に捕まっている間に、もうほとんどの在校生はとっくに移動してしまって、廊下のかなり奥の方に、教室へ戻る集団が見える。
よし、回り道だ。
私は上履きも履き替えず、中庭を走り抜けて、その集団を追いかける。
昨日の雨の影響で、ぬかるんだ土の感触が気持ち悪い。
一体、何をこんなに夢中になっているのか・・・でも、このわけのわかんない状態が、とても楽しかったりする。
そのまま全力疾走すること数十秒。
ついに私は、固まって歩く中等部の人達の、一番前の人の前に躍り出た。
「ちょっとまったー!!」
「あばばば」
勢い余って、まつげがくるんくるんの、色白な人とぶつかりそうになった。
人形みたいに可愛らしいその人は、私の顔と制服を見比べて、目を丸くしている。
「・・・あ、あの!おか、おかおか」
「おか?お母さん?」
息切れで声が出ない。
ぶんぶんと首を横に振っていると、その隣にいた人が「もしかして・・・千聖お嬢様、かな?」と助け舟を出してくれた。
「あっ!」
それは、今朝方校門前にいた、“環境委員”の人だった。
340 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:46:19.89 0
「えっと・・田中さん」
「いえいえ。鈴木です。ケッケッケ」
笑ったひょうしに、可愛らしい八重歯が覗く。・・・よかった、あの時のもう一人の超怖い風紀委員の人じゃなくて。
「あー、岡井さん?なら、生徒会室に寄るって言ってたけどぉ」
「それ、どこ?・・・・ぅすか?」
「えー・・・」
「自分あやしいものじゃないんで!」
「あやしーし」
ちょっとけんか腰になりながら、掴みかかる勢いで話しまくる私に、まつげくるくるさんは困った顔。
「・・・生徒会室は、そこの階段を最上階まで上がって、すぐ右の扉です」
それをしばらく黙ってみていた鈴木さんは、突然白い指でスッと階段を指さして、のんびりした声でそう言った。
「ちょっと、愛理ぃ」
「まあまあ、いいじゃないかぁ」
「あー、あざっす!」
そのまま脇を通り抜けようとすると、「あ・・・でも」と呼び止められた。
走りかけたところだったけど、思わず立ちどまる。
「お願いがあります。・・・もし、だめだと思ったら、今日のところは諦めて。それだけは、絶対に」
なんとなくはっきりしない言い方だし、先生たちみたいな命令口調だったら、私も反論していたかもしれない。
だけど、鈴木さんにはスルーできない独特の圧力を感じる。
341 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:46:51.19 0
それに・・・私は国語はあんま好きくないけど、鈴木さんが言ってる“だめだと思ったら諦めて”が何のことを指しているのかぐらいはわかる。
わざわざ私にそうやって念を押すぐらいだ。この人は“あの人”のことを良く知っているし、大切に思っているんだろう。
「約束できます?」
「・・・わかりました」
ちぇ、どうも調子が出ない。ふわふわ系は難しい。
柔らかい声に、ふにゃっとした笑顔。その裏には、何か違う顔が潜んでいるに違いない。まあ、ちょっと違うけど・・・みずきちゃん的な。
殴ったら殴り返してくるようなタイプのほうが、戦闘民族の私としては・・・おっと、そんなことはどうでもいいんだった。
「ありがとうございました」
一礼して階段を上がる私の背中越し、「愛理、今の子知ってるの?」「ううん、知らないよー。ケッケッケ」「ちょ、おま(ry」というやり取りが聞こえる。
でも、もうそれはどうでもよかった。
この階段を上りきれば、岡井さんがいる。そのことだけで、頭がいっぱいになってしまっていたから。
でも、私の心はまだ揺れている。
会いたい。でも会いたくない。顔を見たい。でも、顔を見られたくない。あの綺麗な瞳に、私を映してほしい。でも目を合わせるのは怖い。一体自分は、何を考えているんだろう。
一緒に暴れてくれるタイプじゃないだろうし、そもそも生きてる世界が全然違うって感じだ。
なのに、心が惹き付けられて仕方がない。
友達になれないことは、なんとなくわかっている。知り合いになれたとして、その先に自分が望んでいることはわからない。わかってるような、わからないようなことだらけで、頭がパンクしてしまいそうだ。
この時の私はまだ、この感情の名前を知らなかった。
342 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 11:47:38.69 0
今日はここまで
くどぅちゃん目線は次回で締めです
ちょっと時間がないのでレスはバタバタで・・・
さきちぃとくどぅちゃんとはお嬢様との関係は違った形になります
というかくどぅちゃんはかなり特殊な結びつきになると思われます
黒愛r・・・いやなんでもない
オトムギさんの日記は毎回じっくり読まされますね
愛情深い考察が好きです
>>305 少年作者さん乙です!まさかの展開でとても驚きました
しばらくは告白はせずにムフムフしているものかと思っていたので・・・しかし潔く思いを伝える姿はいつものパシリっ子の少年とは違い大変男らしく素敵でした
まためぐぅの目線がツボで・・・無神経に定評のある執事さんや頭に血が上ってる少年では気づかないお年頃の女子の繊細な心理描写
>あの年頃だから、まだそういうことに答えを出したくないだろうな。
好きとか嫌いとか本当のところの気持ちがあるにしても、そんな恋愛的なことに結論を出したくないだろう。
わかりますわかります素敵です!それでも無表情を装う健気な舞様いじらしくて可愛いです
若執事とめぐぅで見えてるものが違うんですよねw
私がこういったことを書くと大体大雑把でドンガラガッシャンな展開になるので・・・王道のラブストーリー(?)楽しみです
少年これにめげずにもりもり絡んでいってほしいです
あと栞菜ちゃんボりすぎだよ栞菜ちゃん
>>310,
>>332ちしゃとはともかく宮○さんが階段に言及状態になったら私は遠くに旅立ちますので・・・その節は探さないでくださいね!
執事さんストーリーももちろんお待ちしていますウフフフ
ではまた明日書けたら・・・
343 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 13:09:54.10 0
くどぅーが走ってる描写があるとどうしても1974の藤子を思い出してしまいます
キーンとかズギューンとか擬音語の多い子でしたがあんなことになるなんて…
愛理エスパーすぎるよ愛理
探さないでくださいねというのはダチョウ倶楽部的な?
344 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 16:58:23.43 O
みずきちゃんが面白すぎるw
345 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 17:33:32.83 0
そろそろ何かに覚醒しそうなぐらいエスパーがかってるなすーさんは
キュピィィ━━━━州´・ v ・)━━━━ィィン☆
州;´・ v ・)<この感覚は……!?
州*´・ v ・)<とか言ってケッケッケッ
346 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 19:19:25.13 0
|
|ハヽ
|−‘)
|◎]と パシャパシャ
|ハヽ
|D・)
とノ
|
|
ハイハイ
/ ̄ ̄\
__[警] ⊂ニニ⊃⌒0
( ) (執д事;) アノ…ボクハサンタデ…
( )∝∝ノ )
| | | |
小説はよう書かんのでAAでお目汚し
347 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 19:50:09.52 0
作者さん&職人さん乙です
やっぱり若執事好きだなあw
ふわふわ系には裏の顔がある、か
なかなか興味深い考察ですなw若執事が知ったらどうなることやらw
348 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 20:03:18.30 O
じごくのつかいまw
349 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 21:48:40.22 O
クリエイターの皆様おつです
350 :
名無し募集中。。。:2011/12/26(月) 23:30:34.55 0
若執事は今夜は留置場泊まりかな
351 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 01:11:43.43 0
お嬢様お先に寝ませていただきます
352 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 07:00:03.70 0
お嬢様いってまいります
353 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 08:11:58.71 0
リ*・一・リノシ
354 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 09:18:49.79 O
お嬢様冬期補習に遅れますよ
355 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 09:45:15.74 0
遥ちゃん告白してしまうん
356 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 12:13:24.40 O
お昼にございますお嬢様
357 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 12:34:13.82 O
人物相関図がほしい
358 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 15:28:49.99 0
初めてなんだがまとめサイトに二つ話があるけどどっちから読めばいいの?
359 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 15:43:16.19 0
>>358 ・岡井ちゃんが階段から落ちた
・お嬢様とベリキュー女子校
この2つは別の話
階段が〜はリアルとリンクさせたフィクションで一応完結している
今は番外編で短編がたまに投下される
たまにエロもあり
女子校〜は完全にフィクション
今は岡井ちゃん高1の時代で進んでいる
番外編でマイマイに恋する少年の話も進行中
>>359 サンクス
とりあえず岡井ちゃんが〜のほう読んでみるわ
キャラの詳細は読めばわかるよね?
361 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 16:26:24.95 0
キャラは大体そのまんまだよ
女子校の方はマイマイが天才だったりいろいろあるが
362 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 18:22:47.67 0
階段編・・・・階段から落ちた岡井ちゃんがお嬢様化(明日菜はお嬢様じゃない)
学園編・・・・もとからお嬢様(明日菜もお嬢様)
363 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 19:45:12.86 0
从・ゥ・从<走る時間ですお嬢様
364 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 21:40:37.26 0
365 :
名無し募集中。。。:2011/12/27(火) 23:25:03.93 0
3枚目の舞様の表情がいいな
366 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 00:45:23.22 0
お嬢様お先に寝ませていただきます
367 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 02:05:30.36 0
お嬢様おやすみなさい
368 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 04:52:03.23 0
从・ゥ・从<お嬢様!
369 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 06:57:11.97 0
お嬢様いってまいります
370 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 08:12:16.68 0
リ*・一・リノシ
371 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 09:16:31.22 0
オジョウサマ、クルマガマイリマシタ
(執д事)ノ
ノ|\|
」L
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_/ ̄ ̄\_
└-○--○-┘=3
(執д事;)ノ オット.!? ケムシ
ギャー ノ|\|_/ ̄ ̄\_
//└-○--○-┘=3
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ミ
~
372 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 12:10:26.02 O
御苦労若執事
373 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:27:45.08 0
812 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2011/12/28(水) 12:04:06.25 0
ポケモー アーティストQ&A 2011.12.28
質問 ハロプロメンバーで顔のパーツを変えられるとしたら誰のどのパーツと変えたいですか?
答え
和田彩花 ℃-uteさん全員の顔になりたいです! ℃-uteさん大好き★
前田憂佳 岡井さんの目!!優しい目で大好きです。
福田花音 熊井友理奈さんのぜんぶ!!(笑)
中西香菜 前田さんの目と、めいめいの声
竹内朱莉 和田さんの全部!!
勝田里奈 道重さんの目!
田村芽実 萩原さんの全部!どれかといえば目!!
374 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:52:30.62 0
生徒会室 と書かれたプレートの部屋。
ドアは開いたままになっていて、室内の様子は丸見えだ。
そこに、岡井さんはぼんやり立ち尽くしていた。
表情は見えない。こっちに背中を向けて、奥の窓の方を見ている。
心臓が飛び出しそうなぐらい、ズキズキと高鳴る。荒くなった息が岡井さんに聞こえるんじゃないかって、口をギュッて閉ざしたせいで、呼吸が余計苦しくなって悪循環。
それにしても、私はここに何をしに来たんだろう。せっかくだから、話の1つもしてみたいとは思うけれど・・・。
“お願いがあります。・・・もし、だめだと思ったら、今日のところは諦めて。それだけは、絶対に”
そう、さっきの・・・鈴木さん、は、私が岡井さんに何かしら話しかけようとしているのを見抜いていた。それで、釘を刺してきたんだろう。
だめだと思ったら、か・・・。
正直今、声を掛けていいのかわからない。いや、かける言葉がわからないから、私も一緒に同じ方向を見た。
1分、2分。それ以上かもしれないけれど、どんどん時間が流れていくのに、岡井さんは動かない。長い栗色の髪が、夕日の赤に照らされて、キラキラツヤツヤ輝いている。
その髪に、触れてみたいと思った。
吸い寄せられるように、フラフラと部屋の中に入り、背後に立っても、まだ岡井さんは正面を向いたまま。私の存在には気がついていないようだった。
それにしても・・・やっぱり、背が小っちゃいな。私と同じぐらいか。
バニラみたいな、外国のお菓子みたいな甘い匂いが鼻をくすぐる。なんていうか、お金持ちの人の匂いだって思った。
至近距離で見たら、このツヤツヤの髪なんて、まるでみずきちゃんちで見たフランス人形のやつみたいだ。人間のとは思えない。
絹みたいなそれにどうしても触れてみたくなって、震える指を伸ばす。
375 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:52:58.95 0
「・・・舞美さん、えりかさん」
だけど、それは突然の事だった。
ずっと黙っていた岡井さんが、急に声を出した。
「うわあ」
完全に油断していた私は、思わず間抜けな声を出す。
「え?」
「だ、だめ!!」
お金持ちを驚かす→嫌われる→逮捕→死刑
そんな図式が頭に浮かんで、私はとっさに岡井さんの目を手で隠してしまった。
「きゃあっ!」
「あ、ち、ちがうんす全然ちがうんです!」
やばい、完全に変質者だ。
岡井さんも相当驚いたらしく、慌てて私の手を引き剥がそうとしてくる。
「ど、どなた?どうして千聖の目を隠すの!?」
「あ、あぅ・・・えっと、その」
逮捕、死刑、嫌われたくない。顔を見られたらおわり。そんなの嫌だ!!
私は完全に混乱して、ついおかしなことを言ってしまった。
376 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:53:19.01 0
「わ、私は幽霊だ!見たら呪われるぞ!」
――ああ、何てバカなんだ。
中等部の大きいお姉さんに、こんなのが通用するはずないのに。つい、クソナマイキな弟を黙らせるときと同じ方法を取ってしまった。
驚かせた上に馬鹿にしたから、これはきっと拷問されてからの死刑だな。みずきちゃんちにそういう本があったっけ。釜茹で、火あぶり・・・できたら楽なやつがいいかな。
「・・・幽霊、さん?まあ・・・」
だけど、意外なことに、岡井さんは怒るでもなく、私の手を強く握っていたその指の力を抜いてくれた。
「あの・・・」
「このお部屋にも、昔亡くなった方の幽霊が出るのよ。昔、お会いしたことがあるわ。きもだめし大会で・・・」
「あ、う・・・そ、それは私の仲間だ!」
「まあ、そうなの。それならきっと学校の中に、他にもたくさんいらっしゃるのね」
岡井さんは楽しそうにクフフと笑った。
長い睫毛が、手のひらを擦ってこそばゆい。
初めて聞いた、岡井さんの声。舌ったらずでふにゃふにゃしてるのに、か細いって感じでは全然ない。ずっと聞いてたくなるような、気持ちいい声だ。
「・・・あなたは、初等部にいらっしゃる幽霊さんなの?」
「え・・・」
「だって、千聖の妹よりも、だいぶ声が幼いもの。小さな手ね。寒いのでしょう?とても冷たいわ。・・・あ、でも幽霊さんなら、もともと手が冷たいから、あまり関係ないのかしら。ウフフ」
「え?え?」
377 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:53:59.55 0
・・・もしかして、岡井さん、私の言った事ガチで信じてる?まさか・・・。だって、もうまもなく高校生でしょ?でも、お金持ちっておかしい人多いし(みずきちゃんがいい例だ)これは妙なことになってきたぞ。
勝手にキョドッてる私にかまわず、岡井さんは楽しそうに喋り続ける。
「それで、幽霊さんは、生徒会室にどんな御用?」
「あ?よ、用事?」
「お友達の、高等部の幽霊さんに会いにいらしたのかしら?生憎、今はお留守になさってるみたいだけれど」
そうだよ、と答えようとして、私は言葉を飲み込んだ。
あの綺麗な目で見つめられたら、ちゃんと話せないかもしれないけれど、目隠しをしている今なら、素直に言えるような気がする。
ゴクッ、と自分がつばを飲み込む音が、やけに大きく響いた。
「・・・私は、あの、岡・・・ち、ちさとちゃんが、心配で」
「心配?」
「だって、泣いてたでしょ。さっき。
笑ってたけど、泣いてた」
手のひらの中で、岡井さんの睫毛が揺れた。すぐに、何のことだかわかったらしい。
「・・・・誰も、気づいていないと思っていたわ」
乾いた、少しもたもたした口調で岡井さんはつぶやく。
「う・・・あー、だから、あたしは幽霊だから、お見通しなのだ」
「そうだったわね」
378 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:54:38.76 0
優しいのね、と岡井さんはつぶやく。
「あー、でも、優しくないっすよ。
あたしすぐケンカ強いんですぐ友達泣かしちゃうし、あと先生にも目つけられてて
・・・いや、先生っていうのは幽霊の学校の先生で地獄からきた鬼で」
うわあ・・・、変な汗、かきまくりだ。
暴れん坊でもいいから、嘘はつかないようにお母さんからキツくいわれてきた私は、どんなことでも正直に話すように心がけていた。
それで友達とトラブルになることもあったけど、ちゃんと言いつけを守ってきたつもりだ。
だから、今こんなおかしな嘘に嘘を重ねているのは、すごく心が痛い。
大体、バレバレだろう。こんなの。いっそ正体を明かしたほうがいいんだろうか。
「・・・幽霊さん。気に掛けてくれて、ありがとう」
私の動揺がわかってるのかいないのか、岡井さんの口調は相変わらず淡々としている。
「さっき泣いていたのはね、悲しかったからではないの。
舞美さん、・・・生徒会長、とても素敵な挨拶をなさっていたでしょう?それを聞いていたら、私にとって大切な人達と過ごした、たくさんの思い出がよみがえって。
たくさんたくさん、思い出しすぎて、思い出が瞳から零れ落ちてしまったのね。だから、あれは幸せな涙なのよ」
「う・・・ん。そうなんだ・・・涙にも、いろいろあるんだね」
ぶっちゃけ、私はお母さんに怒られての逆切れ泣きぐらいしかないから、よくわからんけど。
“幸せな涙”という言葉はカッコイイと思った。今度みずきちゃんに言ってみようっと。
379 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:55:50.73 0
「だけど・・・正直に言うとね、少しぐらいは寂しい気持ちもあったのよ。だから、この場所で、自分なりに、卒業生の皆さんとのお別れをしようと考えていたの」
「そっか。・・・あの、うん。悲しくて落ち込んでるんじゃないなら、うん。邪魔しちゃって、ごめんね!」
私は岡井さんの目を覆っていた手を離して、ギュッと抱きついてみた。
「きゃんっ」
「・・・あ、後ろ向いちゃダメ!あの・・・呪われるよ!あたし幽霊だし!」
まだ顔を見る勇気はない。ガサツで問題児な私を知られて、嫌われたくないから。
同じぐらいの背丈なのに、私の棒きれみたいな体とは違って、柔らかい感触。みずきちゃんちにあった、おっきなぬいぐるみを思い出す。
自分の顔が、真っ赤になっているのがわかる。
おでこを押し当ててる岡井さんの細い首筋にも、私の熱くなった体温が伝わってしまっているかもしれない。
早く離れなきゃ。そう思っているのに、体が金縛りにあったように動かない。岡井さんの腕に食い込ませた両手が、大げさな演技のように震えていた。
「あの・・・」
小さな鈴のような声で、私は正気に戻る。
「あ・・・う・・・あ、あたし帰る!ごめんなさい」
「えっ・・・」
「こっち見ないで!」
もう、怖くて後ろを振り向く事はできなかった。
380 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:56:47.14 0
突き飛ばすようにして岡井さんから離れると、私は一気に階段を駆け下りた。
ブレーキがきかない。
チビな体ですっとんでいく私を、すれ違う上級生が何事かと振り返っていくのがわかる。
「うわっ」
勢いあまって、最後の1段目で蹴っつまずいて膝を打つ。
「うあー、ちょー最悪・・・」
寒い日にむき出しの足をぶつけたもんだから、ものすごく痛い。
動けなくなってそのままうずくまっていると、急に視界が暗くなった。
「うふふふふ」
「・・・みずきちゃん」
学校指定の黒いコートを着込んだみずきちゃんが、腰をかがめて私を見ていた。
「大丈夫?」
「んー・・・」
今起こったことを、何て話したらいいのかわからなくてうつむく。
私のそういう態度はあきらかに変だっただろうけど、みずきちゃんは特に触れずにいてくれた。
「遥ちゃんのコートと鞄も持ってきたよ。一緒に帰ろう」
「・・・うん」
私の肩にコートをかけて、袖に腕を通してくれるみずきちゃん。
381 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:57:23.09 0
「・・・今日、みずきちゃんちに行ってもいいかな」
マフラーを巻いてくれている最中に、そう言ってみると、みずきちゃんはにっこり笑った。
「そういうと思って、ママにカップケーキ焼いてってメールしておいたから。遥ちゃん、好きでしょ?」
「うん!」
昇降口を出て、一番上の“あの部屋”を見上げる。
電気がついているから、岡井さんはまだあそこにいるのかもしれない。
あの柔らかい体の感触。甘い香り。まだリアルに思い出せる。
「みずきちゃん、教えてほしいんだけど。私ね・・・」
*****
――♪♪♪
「おっ、やべっ」
始業のチャイムの音で、はっと我に返る。
岡井さんと出会った卒業式の日のことを思い出していると、いつもこうやって時間の感覚がおかしくなってしまう。
音楽の先生、リコーダーでチャンバラやってるの見られてから、すっげー目つけられてたんだっけ。
こりゃ、廊下側の小窓が開くよう、細工しておいたのが役に立つときが来たみたいだ。こっそり入ろう。
「あれ・・・」
382 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:58:08.96 0
ふと、校庭に目を向けると、高等部の青ジャージが、準備運動をしているのが目に入った。
ウ○ーリーだってろくに探せないはずの私なのに、すぐにその中から、お目当ての人を見つけ出してしまう。
“あの時”より少し短くした髪を、すっきりポニーテールでまとめあげた、小さな背丈の人。まつげくるんくるんさんと楽しそうにお喋りしている。
ふいに、その目が、私のいる2階へ向けられた気がした。
慌てて目を逸らそうとしたけれど、よく考えてみれば、そんなにビクビクすることはない。
あの時の私は幽霊だったんだから、正体はバレていないはず。
心臓をバクバクさせながら、とりあえずペコリと頭を下げると、岡井さんは目を三日月にして、会釈を返してくれた。あの深い茶色の目で、私をじっと見つめている。
こんな小さなやりとりだけでも、嬉しくって、心がくすぐったくなる。
“遥ちゃん、その気持ちっていうのはね・・・”
あの日、みずきちゃんが言っていた、私から岡井さんへの気持ちの名前。
本当に、“これ”が“それ”なのかはわからない。
そのことについては、深く考えるのは怖い気がするし、・・・きっと岡井さんに迷惑が掛かる。だから、今はその他大勢の存在として、見つめていられるだけで十分。
やがて、集合の合図の笛の方へと、岡井さんは身を翻して去っていく。
足、早いな。運動神経、案外いいのかも。お嬢様だからとあなどっていたけど、また新しい岡井さんを知ることができた。
グラウンドをチョウチョみたいに軽やかに走るその姿から、私はいつまでも目をそらせなかった。
383 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:59:08.67 0
黒´・ v ・)<最近何か、変わったことはありませんかぁ〜ケッケッケ
リ*・一・リ<・・・
リ*・一・リ<幽霊のお友達が出来たわ
黒´・ v ・)<
州´・ v ・)<・・・ハスキーな声の?
リ*・一・リ<そうよ!元気に走っていたわ。生徒会室で、千聖のことをはげましてくれて・・・
州;´・ v ・)。o ○(想像と違う展開に・・・ケッケッケ)
今日はここまで
くどぅちゃん赤い実はじけたもここまでです
社蓄につき31日までもりもり働くので年内あと1回何か短編いけたらいきます
384 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 13:59:34.79 0
>>343 リアル失踪の方で・・・というか消される気が・・・
>>346 逮捕されとるw
どんな罠を張られたのか・・・きっとあいりんちゃん関係なのでしょう!若執事の学習しない力は異常
写真はめぐぅがメイドさんたちに配布し最終的に執事長へと渡り大目玉となることと思います
>>347 (;執△事)<鈴木さんが・・・ブラックキャラだって・・・そんな・・・そんなの・・・
(*執▽事)<イイ・・・
>>358 興味を持っていただいてありがとうございます!御贔屓にしていただけたら嬉しいです
>>364 写真はもちろんこれ撮ってるときのなっきぃのウザ嬉しそうな顔を想像すると笑えますな
>>371 ケムシ>>>>越えられない壁>>>>>若執事
>>373 ゆうかりんわかってるねゆうかりん
かのんちゃんはキメーw
ちしゃとのこれの答えとか見る前から想像がつく件
385 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 15:04:34.85 0
おぉそう来たか!
うまい落としどころだなぁ
386 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 17:52:16.63 O
黒理ちゃん可愛いよ黒理ちゃん
387 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 18:24:28.04 0
新たな学園七不思議が
388 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 18:30:27.35 0
从´∇`从<えっ何なに?七不思議の量増えんの?
389 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 19:53:01.97 0
ちがーう!
390 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 20:06:22.42 O
遥かわいすぎ
391 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 21:42:27.14 0
チンプイさん乙
発想がさすがちょっと違うな
392 :
名無し募集中。。。:2011/12/28(水) 23:04:15.50 O
チンプイさんおつです♪
393 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 00:45:58.89 P
お休み執事さん
394 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 02:02:51.46 0
リ*-一-リzzz・・・ミヤビサン・・・
395 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 05:11:34.46 O
おはようございますお嬢さま
396 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 07:23:17.28 0
お嬢様いってまいります
397 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 08:12:38.75 0
リ*・一・リノシ
リ*・一・リ<さて、冬休みだし二度寝するわ・・・zzz
398 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 70.8 %】 :2011/12/29(木) 08:56:54.52 P BE:22944285-PLT(12001)
お嬢様二度寝すると
夢の中で雅さんとイチャイチャしてる鬼軍曹にどやされますよ
あるいは栞ちゃんが水没iPhoneをくっつけるとか
399 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 11:30:05.40 0
学園編でのそれぞれの呼称はこんな感じかな
えりか 舞美 なっきぃ 愛理 舞 栞菜
fromお嬢様 えりかさん 舞美さん なっきぃ(早貴さん) 愛理 舞 栞菜
toお嬢様 お嬢様 お嬢様 お嬢様 お嬢様 ちしゃと(千聖) お嬢様(俺の嫁)
400 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 13:41:39.63 O
そんな感じだったと思うよ
401 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 13:57:51.60 0
寮生同士は変則的だね
402 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 14:05:35.78 O
寮生同士は変態的だね
に見えた
約一名間違っちゃいないが…w
403 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 14:52:51.31 0
ベリ内での呼び方が学園編はちょっと変わってるような
404 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 16:35:21.14 O
パラレルワールト的な要素が階段スレにはあるよね
そこがまた魅惑
405 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 16:43:01.44 0
キャラ再現率がすごいと思っている
現場未経験が信じられない
あと基本的にギャグセンが男っぽいw
406 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 17:21:29.78 0
407 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 18:39:42.66 O
USTのお嬢様ご活躍だったようで
>>405 チンプイさんは正統派の変態淑女だからw
408 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 20:36:31.13 0
409 :
名無し募集中。。。:2011/12/29(木) 22:21:58.58 0
階段スレ住人で忘年会とかしたら楽しいだろうなあ
410 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 00:24:42.43 0
やってみたいねえ
でもちんさん忙しいし
411 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 01:51:24.65 0
お嬢様おやすみなさい
412 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 07:15:11.78 0
お嬢様いってまいります
413 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 08:16:19.34 O
リ*・一・リノシ
リ・一・*リ))))
リ*-一-リ zzz...
414 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 09:15:04.19 0
<| ̄\ さぁ!大掃除だ!
// ̄\ 爪
(^(*執д事) |
ヽ)\/ ,l二つ
|____|
∪∪
415 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 09:16:27.32 0
|
|一・+リ
と
|
Σ(;執д事)<これはっ…酷い点数の小テストッ!?
っ□
|
|D・+)
と
|
Σ(;執д事)<これはっ…ぬいぐるみから盗聴器ッ!?
っδ
|
|−‘+)
と
|
Σ(;執д事)<これはっ…[自主規制]ッ!?
っ[自主規制]
416 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 09:17:55.08 0
| i=├
 ̄ ̄| il | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|_」 ! ______ _____
| | |ゴミ捨て場| /\____\
l____.| ヾM/ .ヾM/ l ̄\ .(;執д事) ……
|l l ll| //ヽ~\//ヽ\ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
__|l l ll|__| | l.__ | |ゲロするな.!,| _____
_| | ヽ__/ヽ__./.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
417 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 09:24:58.38 0
オイそこは某真っ黒宇宙人の・・・
418 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:26:02.06 O
仕事あと少しですお嬢様
419 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:57:40.17 0
こんにちは作者です
年内最後ですが短編です
どういうわけか若執事祭りですがwクリスマスものです
420 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:58:18.42 0
「わぁ〜、とっても似合うかんな♪(棒)」
「大人の男の色気が溢れて止まらないって感じでしゅ(棒)」
天使のような笑顔、とはこのことを言うんだろう。
僕を口々に褒め称えるのは、エキゾチックな大人びた美貌の持ち主と、気が強そうな大きな瞳の女の子。
普通ならば、こんな超絶美少女2人組にちやほやされたら舞い上がってしまうところだが、如何せん、僕は知っている。
この可愛い可愛い仮面の被っている“中の人達”は、とんでもない魔王だということを。
「ねえねえ、何とかいったらどうでしゅか?」
「はあ・・・」
「あたしたちが選んだお洋服、気に入らないかんな?」
「いや、気にいるとかそういう問題じゃ・・・」
先ほど僕の部屋に乱入し、“さっさと着替えんかいワレボケコラ(以下自主規制)”とか言いながら投げつけてきたこの服。
地獄の門番のような形相で見守られ、胃を押さえながら袖を通したのは、サンタクロースの衣装だった。
「ぷぷっ、本当によく似合ってる(笑)」
「本当に、その貧弱・・・いやスレンダーな体にぴったりだかんな(笑)」
「さっきから語尾になんかついてますけど・・・。いや、それより、なんで僕がサンタの仮装を?」
「決まってるじゃん。今日はクリスマスパーティーだよ?」
「それは知っていますが・・・」
萩原さんの言うとおり、本日は寮生の皆さんとお嬢様で、クリスマスパーティーを行うことになっている。
今頃、お嬢様たちは和気藹々とお部屋の飾りつけをなさっていることだろう。
だが、僕は料理長と一緒に、調理を担当するはずだ。サンタ役は、他にいるんじゃないのか?
421 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:58:57.70 0
「あのー、僕、ケーキのデコレーションが終わってないので、そろそろ調理場に・・・」
「あ、それはえりかちゃんがやるから。それより」
有原さんはスッと目を細め、いつもの小悪魔的な笑みを浮かべた。脳に危険信号、胃に鈍痛が迸る。
「うっ」
「なんだオメー、また胃痛か。体調管理は執事として云々」
「きょじゃくたいしゅちゅでしゅね。そんなんでちしゃとのお役に立てると思ってるんでしゅか、このヘタレめ」
――くそー、言いたい放題!誰のせいだと思ってるんだ、全く!
「ま、それはそうと。・・・実は執事さん、うちらサプライズを計画してるんだかんな」
「サプライズ?」
「そうでしゅ」
ふっふっふ。と顔を見合わせて笑う2人。
こりゃ、ロクでもないこと考えてるな。大方、サプライズというより悪質なドッキリなんだろう。
サンタの格好をした変質者(僕)が室内に侵入、怯え震える鈴木さんと千聖お嬢様を庇うように立ちはだかる、怒りの鬼軍曹メイド・・・。向けられた銃口に怯むことなく、手のひらでたやすく銃弾を止め、吐き捨てる。
(夢羅神)<パパとママの愛情が足りなかったのか、貴様?
「む、無理です!!」
「オメー、またくだらないこと考えてんだろ。ていうか内容聞く前に拒否とか、執事としてどーなん?まるでうちらが極悪人みたいじゃんか」
「なっちゃん以上のヘタレでしゅね、まったく」
422 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:59:23.65 0
どの口がそんなことを言うんだ!
昨日だって、僕の大切にとっておいた高級プリンをプッ○ンプリンと勝手に交換して食う、パソコンのデスクトップにブラクラを仕込む、眉毛がムカつくとかいって剃られそうになるなど、僕の胃をギュゥウッと締め上げるような行為をやらかしてくれた。
そんな実績(?)があるにもかかわらず、僕が自分たちを信用すると思っている思考回路・・・まったくわからない。
「でも、サプライズが成功したら、愛理の笑顔が見れるかもしれないよ?」
「あばばばば」
い、いきなり僕の天使の名前を出すのはやめたまえ!・・・でも、鈴木さんの笑顔か。イイ・・・。
さすがはぐれ悪魔超人コンビ、僕を揺さぶるエッセンスがわかっているというわけだ。僕の挙動不審な態度で、これは使えると思ったのだろう、猛攻を仕掛けてくる。
「サンタ服から覗く、たくましい上腕ニ頭筋に愛理もホレボレかも?」
「・・・さっき貧弱て言ってたじゃないですか」
「部屋に飾るお人形がほしいって言ってたから、オメーブロンズ像でも用意しろよ」
「どうやって持ち運ぶんですか、それ!」
僕の反論を受け、段々と顔に苛立ちが現れて来る悪魔コンビ。
「チッ・・・理屈っぽい男だな」
「そういう態度は女子に嫌われるかんな。わかってねえな、オメー」
「ふ・・ふん。お2人に嫌われたって、別に僕は・・・」
「あ、そーいえば愛理も言ってたような気がするでしゅね。何でも率先してやる、爽やかな笑顔の人が好きって」
「ヨッシャ!いってまいります!」
僕は自分に出来うる限りの、爽やかスマイルを浮かべて廊下を出た。・・・ああ、我ながら単純!
423 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 11:59:46.05 0
*****
有原さんの話だと、本日のペーティ会場はお嬢様のお部屋らしい。
で、出窓の近くの外壁に縄梯子をかけておいたから、それを使って部屋に入るように、と。
クックック・・・学生時代の体育では(ryの僕の実力を見せ付ける時が来たようだな・・・。
冷たい風が吹きすさぶこの季節、サンタ服1枚じゃかなり寒い。しかし、鈴木さんやお嬢様、寮の皆さんの笑顔のためだ。一歩一歩梯子を踏みしめ、お嬢様のお部屋の出窓を目指す。
“ウフフフ、なっきぃのスカート、可愛らしいわ”
“愛理ったら、またそのダジャレー?キュフフ”
“舞美ちゃーん、そっちのお皿とってー”
近づくごとに聞こえてくる、美少女たちのキャッキャウフフなはしゃぎ声。
でへへと笑いながら、もう出窓はすぐそこだ。
待っててください、鈴木さん(とお嬢様と、皆さん)。今まいります、貴女のサンタクロースが・・・
もう1歩踏ん張って、ついに顔全体をにょきっと覗かせる。
「あ・・・れ・・・」
しかし、僕には室内の様子が全く見えなかった。
なぜなら大きな出窓のその向こうには、腕組みをしたメイド服の仁王様が立っていらっしゃったから。
424 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:00:27.36 0
「む・・・夢羅神・・・」
「この、℃変態がー!!」
トレードマークの竹箒を振りかざす、夢・・いや、村上さん。
「おわああ」
その形相はさながら修羅の国の番人、世紀末救世主、男塾塾長・・・
僕のようなモヤシっこがかなうはずもなく、その迫力に圧倒され、ついロープから手を離してしまった。
「あーれ―――」
まさか、こんなところで人生が終わってしまうとは・・・ああ、今までの人生が頭をかけめぐる。
“あだ名を考えたでしゅ。今日から“蚊”って呼んでやるでしゅ”
“あの痛愛理チャリ、本人に見せといてやったかんな。・・・なんだオメー、そのナメクジのような視線は”
“1分以内にデコレーションケーキ作れ”
“何か面白いことやれ”
“(自主規制)”
“(自主規制)”
――なんだこの走馬灯は!僕の人生って、一体・・・
ドサッ
「うぐっ」
425 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:00:58.61 0
背中からボスンと地面・・・いや、もっとふわふわしたものの上に落下する。
どうやら御他界は免れたようだ。僕の体は、白いふわふわの物体の上にあった。
「雲・・・?」
「ちしゃとのパパ、っていうか舞の義父のグループ会社が開発した、超低反発マットレスでしゅ。被験者乙でしゅ」
「その様子だと、怪我1つなかったようだかんな。残念・・・いや、安心したかんな」
聞きなれたでしゅましゅ言葉と、だかんな言葉。
顔を上げると、ミニスカサンタコスの2人が僕の顔を覗き込んでいた。
――正直めちゃくちゃ可愛い。スカートから覗く、若い膝小僧・・・いや、でもなんだこれは!
「あのー・・・」
「「はい、サプライズ成功!」」
2人の声が重なると同時に、頭上の出窓からも拍手が落ちてきた。
「あはは、見事な落ちっぷり!脅かしがいがあるわー、とかいってw」
「ウフフフフ、本当にお怪我はないかしら?私ウフフフフ心配ウフフウフフ」
「あの・・・これはいったい・・・」
呆然とする僕を尻目に、みんなが楽しそうに笑っている。
美少女たちの嬌声。素晴らしい。しかしわけがわからない。
「・・・サプライズをやるって話ではなかったですか」
「だから、今びっくりしたでしょ?・・・というわけで、バカ執事にサプライズでしゅ!ほーら、愛理ちゃんの笑顔が見られたじゃないでしゅか。フゥー!」
426 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:01:27.26 0
――ああ、そういうことか!やられた!
僕がお屋敷の皆さんに・・・と完全に思い込んでいたが、最初からターゲットは僕だったのか。完全にだまされた。
“ケッケッケッケ、お見事でしたぁ”
たしかに、窓から僕を見下ろす鈴木さんは笑っている。
可愛い八重歯。独特の笑い声。それが僕を見て齎されたものだというのは、素直に嬉しい。
だが、一体なぜこんなことを。
説明を求めようとはぐれ(ryに視線をを送ると、即睨み返されてしまう。
「なんでしゅか、舞たちが幸せを運んで来たらいけないっていうんでしゅか」
「いや・・・」
その拗ねたような口調で判る。ああ・・・これは、純粋に親切でやってくれたことなんだろうな、と。
「ふっふっふ」
「なんでしゅかその笑いは」
「いーえ、ただ、思ったんです。・・・無邪気な天使からの贈り物。素敵だなあと」
僕は厚い雲に覆われた空を見上げた。
「お2人からのサプライズ、嬉しかったです。ほら・・・今夜、雪が降りますよ。
きっと、聖夜の奇跡が優しい貴女方を・・・」
「きもおおおお」
「オエエエエ」
僕のキメぜりふは、2人からの顔面ケーキによって封じられた。
427 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:01:52.04 0
「ケッ、余計な事しちゃったでしゅ」
「オメー、二度とこんなオイシイ思いは出来ると思うなよ。この(自主規制)が」
――あはは、胃が痛いでおじゃる。
しかし、これでいいんだ。はぐれ悪魔超人の名に恥じない、見事な顔面ケーキであったぞ。鼻までふさがって、呼吸もままならない。
おまけに、いいかげん体も冷えてきた。
顔も洗わなきゃならないし・・・と僕は体を起こそうとした。
「・・・あれ?あれ?」
――おかしい。もがけばもがくほど、その白いマットはどんどん沈んでいく。なんだこれ。
「・・・あ、言い忘れた。そのマットでしゅけど。海外の機密部隊からの発注で作られた、蟻地獄XXXという製品らしいでしゅ」
「せいぜいあがくんだかんな。そこがオメーの墓場となるんだかんな」
ショ、ションナ!
「待っていなさい!今、執事長を呼んでくるわ」
「ケッケッケ、今めぐぅがそちらに行くそうですよ〜、寒いけれど、辛抱なさってくださいねぇ」
ヤ、ヤメテー!!
真・天使ズのお気遣いにより派遣されたお屋敷スタッフに引っ張り上げられお説教をくらうまでの間、僕はその白い地獄でもがき続けたのだった・・・。
(;執△事)<メリー、クルシミマス・・・
428 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:02:05.02 0
今日はここまで
年内もここまでになります
>>402 おい萩原オメーなんか言われてるかんな
>>403 呼び方に関してはべりっこたちはあまり一貫性がなく気分で呼び分けているようでしたので
その辺はあまり考えず感覚で書いています
キュートちゃんは舞ちゃんが呼び捨てとちゃんづけ2パターンですね
あとなっきぃがギョカイだったりw
>>406 うわあああん仕事のばかあああ
この足のようなものが舞ちゃんですよね?国旗セーターがちしゃとですね!はよようつべ偉い人!
>>408 うひょーどちらもかわゆす
ついにみやびちゃんうちわに手を出したのかと思いましたwちしゃと美人すなぁ
肩のラインがエッチだよお肉のつき具合が絶妙だよちしゃと
>>409 楽しそうですね!しかし今古都にいるもので・・・
また来年の目標が1つ!
>>414 割烹着w
せっかくお掃除頑張ったのに・・・はぐれ(ryは恐ろしいコンビやで
栞菜ちゃんの発禁モノがお嬢様の(ryとか(ryでないことをお祈り申し上げます
ゲロ?していいかんな!むしろ的だと思っていいでしゅよ
429 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 12:02:17.06 0
今年も1年間ありがとうございました!
おかげさまで楽しく書かせていただく事ができました
初現場になるはずだった1974が流れてしまったりいろいろでしたが
来年こそは!と思っています(毎年思ってますが・・・)
小説の方では今年はロリ舞様と若執事というキャラクターが書き手の予想以上に愛され驚きました
少年作者さんに番外者さんと楽しいお話を一緒に書いてくださる方が増えこちらも大変嬉しかったです
また来年もまったり書き進められたらと思います
とりあえず5日を目安に始めたいと思ってます
前に少し触れたゆうかりんとお嬢様のエピソードからになります
では良いお年を!
430 :
エレコマニア・マリオJ 忍法帖【Lv=19,xxxPT】 【Dmorningcoffee1323422736405984】 【東電 67.7 %】 :2011/12/30(金) 12:49:08.29 P BE:9177582-PLT(12001)
チン師匠乙です
>>大方、サプライズというより悪質なドッキリなんだろう。
うん確かにそうですな
間違ってなかったぞ若執事w
しかしさりげなく舞の義父と言ってのける辺りは流石舞様
来年もチン師匠の力作に期待しております
例のブツは美紺ですぞ
では良いお年を
431 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 15:31:49.75 O
本年の大トリがマイとは作者さんおつでしゅ
432 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 15:35:45.95 0
何気に若執事の中ではぐれ悪(ryよりも夢羅神さんのが印象キツいようなw
433 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 15:39:16.05 0
若執事それ走馬灯ちゃうトラウマのフラッシュバックや!
434 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 18:01:40.43 O
仕事終わったァ
チンプイさんおつですー
435 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 19:53:09.94 0
大体においてこういう関係の2人は最終的に結ばれるパターンだな
若執事と栞菜の2人
436 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 19:59:08.90 0
ちょっと早いがみんなよいお年を
437 :
名無し募集中。。。:2011/12/30(金) 21:29:22.25 0
チンプイさん1年間お疲れ様
来年もよろしくお願いします
438 :
名無し募集中。。。:
こんばんは
良いお年をといいつつ作者です
お礼が雑だったためもう一回!
まとめサイト管理人様ありがとうございます!
活用させていただきました
短編にお名前をつけてくださったり読み応えあるレポを投下してくださってお世話になりました
スレ住人のみなさんいつも感想を書いてくださったり保全していただきありがとうございます!
いろいろ書いていただけるのが一番の励みになっています
来年も番外者さん少年作者さんの作品を読ませていただくのを楽しみにしております
では仕事が終わったのでお散歩して帰ります
皆様よいお年を!