リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第55話
1 :
名無し募集中。。。 :
2011/03/30(水) 19:34:39.11 0
2 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 19:35:38.51 0
<よくわかる!? リゾナントスレの世界観図説> リゾナンター派(多数派)─┬─ダークネスと闘う超能力少女たちだよ派(鉄板路線派) │ ├ダークネスは悪の組織の名前だよ派(暗闇=敵だよ派) │ │ └ラスボスの名前でもあるよ派(ダクネチュ様派) │ ├実は前身となる正義の組織があったんだよ派(OGメンはかつての味方だよ派) │ │ ├方針転換して悪の組織になったので新組織を立ち上げたよ派(見解の相違派) │ │ └組織はつぶされ現メン(の一部)が生き残ったんだよ派(正義の組織再興派) │ └前身はなく愛ちゃんが一から始めたんだよ派(OGメンは最初から敵だよ派) │ ├最初に見つけた仲間はれいなだよ派(同居人優先派) │ ├最初に見つけた仲間はガキさんだよ派(娘。加入順優先派) │ ├最初に見つけた仲間はガキれな以外の子だよ派(基本にとらわれないよ派) │ └愛ちゃんは美少女コレクターだよ派(百合愛好派) │ ├─モーニング娘。をやりつつ敵と闘うよ派(鉄板路線派「かなしみ戦隊」系) │ ├─政府直属の能力者集団だよ派(独自路線派「共鳴者」系) │ └─その他(各種独自路線派) リゾナンダー派(少数派)─┬─戦隊モノのヒーローなんだよ派(特撮愛好派) │ ├各自のイメージカラーが個人の戦隊カラーになってるよ派(LLはどうなったの派) │ └リゾナンカーとセットで使いたいよ派(とことん特撮派) │ ├─スレが始まった時はこっちだったんだよ派(原理主義) │ └─その他(各種独自路線派) “ター”でも“ダー”でもどっちでも派(穏健派) ─┬─面白ければなんでもいいよ派(内容重視派) │ └─シリアスとギャグで使い分けるよ派(こだわり作者派)
【初代まとめサイトで投稿日順に読む裏技】 まとめサイトの[検索]で「(1)」とか指定すると、第1話(1スレ目)の作品が投稿日順に並びます(降順) (投稿日=まとめサイト掲載日時であり、スレ投下日時ではありません) ただし、次回予告についてはシングルの順序と合わせるために 順番に並ぶように投稿日をいじってあるのでこの限りではありません このスレに初めて来たから様子がわかんないよ、って人にはイイかも ※時々検索結果に違うスレの作品が混じりますが、本文中に張ったリンク(例:(1)123)を拾ってしまうためです 【まとめサイトVer.2で投稿日順に読むには】 タグでスレごと(第○話)の作品群を見ることができます。 登録日の順になっているのでそこからたどっていけばおk 【代理投稿を依頼するときのお願い】 したらば掲示板のアク禁スレに作品を上げるときは対処方法の指示も書いてください 例えば ・規制食らったので転載してほしい ・レス数多いから掲載を手伝ってほしい など 転載する人は必ず投下する旨をアク禁スレに宣言していってください (投下かぶり防止のため。宣言が同タイミングなこともあるのでリロード&しばらく待つのも大事)
川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するやよ
ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ
ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ
从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの
从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ
ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆
川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで
川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ
川´・_o・) < ソッカー
作品投稿の際、10レスを越える場合は連続投稿規制(バイバイさるさん)がかかるので注意。
それから1レス当たり最大32行までしか入らないのでそれも注意。
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_coming.jpg 君の作品を待ってる
<※初めてスレを訪れた方へ>
お勧めの作品やわからない用語については遠慮なく質問してみてください
スレに何人もいるであろう「生き字引」が24時間以内に答えてくれるでしょう(多分)
8 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 19:39:57.65 0
テンプレ以上かな
9 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 19:43:52.32 0
10 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 19:46:06.14 O
おつです!待っていました!
11 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 20:05:48.90 0
お久しぶりです! 乙!
12 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 20:06:22.27 O
乙です! しばらくアゲアゲでいこうぜぇ!
13 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 20:47:25.82 O
復活復活嬉しいな♪
14 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 20:50:19.26 0
待ってました!! 乙です
15 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 21:51:09.91 O
上がれ
16 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 22:09:31.74 0
空気読んであのタイミングで落とすリゾスレやるね
17 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 22:29:01.46 0
リゾスレ復活。新曲とともに盛り上げましょう。
18 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 22:56:41.71 0
復活おめ!待ってました!
19 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 23:00:31.27 0
復活キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
20 :
名無し募集中。。。 :2011/03/30(水) 23:06:22.70 0
21 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 00:02:18.47 O
常にあげとかないとみんな気づかずまた落ちるぞ
22 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 00:16:48.45 0
【注意】 リンリンの誕生日に上げようとして自重したネタ でも生誕記念ではないしわかりにくい
私には夢がある。 それは…。 「…気ぃついたんか」 「あなたは天使?のはずないですね。 私みたいな人間が天国に来れるはずがない」 薄暗がりに二つ声が響く。 どちらも若い女の声。 「ここは天国じゃない。 でも地獄でもない。 現実の世界」 「ということは地獄ですね。 能力者と一般人の間で凄惨な戦争が続いてるんですから」 高層ビルの屋上の機械室は分厚い鉄の扉で、外の世界とは隔絶されている。 しかし下界で繰り広げられている闘争の気配は伝わってくる。 「あんたの身体はなかなか鍛え上げられてるな。 なのになんでこの程度の傷であきらめようとした?」 そう言って何かを床に放り投げる。 小さな金属の塊、銃弾だ。 「護身用の拳銃で殺傷力もあまり無かった。 なのになんで? まるで自分の命を放り捨てようとしたみたいや」 傷ついた身体を床に横たえている女に対して、年上の女が言った。 「その通り。 私は探しに来たんですよ。 悔い多き人生に幕を閉じるのに相応しい場所をね」 その言葉を聞いた年上の女の顔が歪む。 「あなたが私を助けたんですね。 ほんとうに余計なことをしてくれたです」
「そんなことを言うような人には見えんけど」 「私はある組織で働いていました。 緑炎執行人としてね。 組織を裏切った者。 組織の正義に歯向かう者を地獄の業火で焼き尽くすのが私の仕事でした」 緑炎執行人と名乗った女は、そこまで話すと自分の命を救った女を見つめる。 「奪った命の数も覚えていません。 自分の名前だって覚えてません」 自分は幼い頃に組織に買われ、それまでの記憶を奪われたのですから名前さえないんですと自嘲する。 「この戦争の原因となった一般人の政府要人の暗殺だって、何人かは私が手がけました。 こんな私は死んだほうがいい。 私が死んだって泣く人間など一人もいないのですから」 だから、助けることなど無かったと年上の女を詰る緑炎執行人。 「…あの子は泣いとったよ」 「えっ」 「自分のことを助けてくれたリンリンマンが死んでしまうって泣いとったよ」 「あの子供は無事だったのですか」 女は良かったと安堵する緑炎執行人に複雑な視線を注ぐ。
全人口の99パーセントを占める一般人に管理され迫害されてきた1パーセントの能力者。 彼らの一般人に対する反抗は、時の内閣の中枢に座る9人の閣僚の暗殺から始まった。 露骨で暴力的な能力者の犯行に激昂した一般人の暴発。 その対象が能力者であるうちは比較的静観していた治安当局も、社会全体を揺るがしかねない暴動への発展する兆しが見え始めると鎮圧に乗り出した。 その隙を突いて能力者は次の一手を打つ。 圧倒的に不利な兵力差を埋める為に凶悪犯を収監していた刑務所を襲ったのだ。 元々人に危害を加えることに何の躊躇いもない凶悪犯たちは、洗脳によってその傾向を助長された。 能力者の操り人形となった凶悪犯たちは街に出ると、一般市民を恐慌状態に陥れた。 治安当局の指揮系統を寸断した能力者集団は、軍隊の所持する大量破壊兵器を奪取し、自分たちのこの国からの独立を宣言する。 数で優る一般人の政府の逆襲は能力者政府を押し戻したものの、領土問題を抱える第三国の介入によって事態は泥沼化した。 そしてこの国から平和は無くなった。 自らの行為がもたらした戦争の地獄絵図に失望して、戦線を離れた緑炎執行人は辿り着いたこの街で一人の少年を助けた。 戦火に包まれた住宅の中から助けを求める声がした時、自然と身体が動いたのだ。 食堂の床下に設けられた収納庫の扉を開けたとき、彼女は銃撃された。 緑炎執行人を敵だと思った少年が、護身用の拳銃を発射したのだ。 脅える少年に緑炎執行人は言った。 「ジャジャーン!正義のヒーロー、リンリンマン参上! こんな所に閉じこめられていたあなたは誰? リンリンマンに教えて下さい」 おずおずと自分の名を告げた少年を緑炎執行人は促がした。 「早く、この地区の緊急避難所までお逃げなさい。 リンリンマンは他に逃げ遅れた人がいないか探さなければなりません」 少年は自分が撃ってしまった緑炎執行人のことを気遣った。 傷ついた彼女を残していくことなど出来ないと。 「ハハハ、リンリンマンはヒーローですから、こんなピストルなんてチョチョイのチョイね」
少年から受け取った拳銃を燃やしてみせた緑炎執行人は、少年に脱出を促がす。 いずれ再会することを約束して。 「あの子は悪くありません。 あんな状況だったら大人でも脅えます。 もしも責められるべき存在がいるとしたら、あんな子供に銃を持たせてしまうこの状況が悪いのです。 そして私にはその責任がある」 「だから、あの子には無理して明るく振舞って、心に瑕が残らんようにしたつもりやったんか?」 年上の女の言葉に緑炎執行人は頷いた。 「リンリンマンという名前は何となく思いついたデス。 可愛くてカッコいいと思ったのですが」 初めて仄かな笑みを浮かべる緑炎執行人に女は厳しい視線を向ける。 「あんたは大変な考え違いをしている。 誰かを助ける為に自分の命を失ったらダメ。 誰かのことを助ける時には、自分の命のことも頭の隅に置いておくべきや。 あんたが自分の命を犠牲にその子のことを助けたとしても、助けられた子は本当に救われたっていえるんか? あの子はあんたが姿を現さなければあんたが死んでしまったと思う。 そしてあんたの死に責任を感じ、一生そのことを背負ってしまう。 だから自分の命と引き換えにあの子のことが救えるだなんて思ったらダメ。 必ずあんたも助かるんや。 そして一緒に…」 「そしてどうしろっていうんです」 「笑おう。 無様でカッコ悪い生を喜び合うんや」 女の言葉を聞いた緑炎執行人は失笑した。 「どうやって喜び合えというんです。 忌まわしい死の執行人だった私があの子と笑い合うなんて無理です」 「無理なもんか! あんたなら出来る。 それに、それにもしあんたがこのままどこかで死んでしまったら、私が悲しい」
そう言った女は傷ついた緑炎執行人を抱きしめた。 緑炎執行人は戸惑い、突き放そうとするが女はそれを許さない。 女の身体から伝わってくる温かさが緑炎執行人に伝わった。 「何で名前も知らない私のためにあなたが悲しむんです?」 「あんたには素敵な名前がある。 リンリンマンというとても素敵な名前が」 「痛いです。 放してください」 その声の響きを聞いた女はようやく緑炎執行人を解放した。 「どうやら死神とオサラバしたみたいやな」 「簡単なことじゃないですよ。 あなたの言ったことは」 「人が人を救うというのは大変なことだと思うやよ」 そう言った女は立ち上がると傍らに置いてあった荷物を背負う。 大きなリュックから覗くのは、食パンの塊や牛乳のパックなどの食料品だった。 「買出しにしても多くないですか?」 「ああ、私喫茶店をやってるから」 「喫茶店…ですか? こんな時勢なのに」 「こんなご時勢やからこそ意地でも続けたい。 焼け出されたら掘っ立て小屋を建ててでも続ける。 私のコーヒーを飲みたいっていうお客さんがいる限りは」
そう言うと女は自分の店の名を告げ、去っていった。 光の粒子となって。 あの人私よりも日本語がバッチリじゃないですね。 自分相手に喋り捲ったせいか、最後の最後で噛んでしまい、肝心の店の名は聞き取れなかった。 私には夢がある。 それは夢と呼ぶには恥ずかしいぐらいささやかな望み。 もう少し時間がたって身体が動くようになったら、あの子を探しに行こう。 あの子が家族と再会できていたら、そのことを喜び合おう。 もしもあの子が一人ぼっちだったら、あの子に笑いが戻るまでその傍らにいよう。 そしてもしも叶うなら、その幼い手を引いて喫茶店を探しに行こう。 そして「リ」で始まり「ト」で終わるというその店を見つけたら、あの女の淹れたコーヒーを頼もう。 あの子には温かいパンケーキか甘い甘いハニートーストを。 夢は素晴らしい。 今日と明日を繋ぐ希望の架け橋となる。
29 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 00:22:34.85 0
30 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 01:32:54.02 O
いきなり投下乙です! 何か被災の状況にも通じるシチュエーションですね… リンリンマンの前途に幸多かれと祈ります。 でも基本アゲていきましょうぜ!
31 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 01:55:31.18 0
>>29 乙です
リンリンマン同様俺もいつかリゾナントに行きたいよ
32 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 04:16:13.25 O
ヾ○ノ 深夜のホゼナンター参上! そして復活オメ&作品乙です。 やっぱりこのスレは居心地いいなぁ…。 またたくさん読めるように盛り上がっていきましょうっ。 そして昨日ようやくFC限定DVDが到着です(涙
33 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 06:00:35.20 O
復活して早速イイ話がきてる リンリンマンに会いたいなあ…
34 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 06:50:57.86 O
寝る前に↑
35 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 07:45:53.96 O
リゾスレ復活! 日本も復活ダ!
36 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 08:27:20.85 0
三周年か また始まって続いていくのか
37 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 10:12:07.11 O
私はリゾスレに出会って二年近くになるけど、作品の量が半端ない。
38 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 10:39:26.62 0
リゾスレも今日と明日と…そして昨日を繋ぐ架け橋になりますように
39 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 12:34:37.39 O
川*^A^)<「リ」ではじまり「ト」で終わる名前…「リンスのいらないメリット?」
40 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 12:52:56.30 0
ナイスw
41 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 14:03:41.75 O
川´・_o・)<リンリンはASIENSE派じゃなかったカ
42 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 14:54:03.13 O
川*^A^)<喫茶「リンリンマンのハニートースト」? 川*’ー’)<勝手に自分の店にすんなやよ
43 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 15:13:08.54 0
新メニューかw ツナマヨ乗ってて甘い&しょっぱいでクセになる一品になりそう
44 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 17:03:38.84 O
スレ復活か
45 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 17:36:16.73 O
川*^A^)<喫茶「リアルイケメンホスト」? 川*’ー’)<それは違うスレでの話やよ
46 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 18:22:15.05 O
別スレというわけでもないでしょ。ホストのタカさん? 「潜入☆ホストクラブ」参照
47 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 18:29:49.33 0
岡井ちゃんちゅっちゅ
48 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 19:30:35.15 0
また嫌がらせか
49 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 19:48:06.20 0
>>43 甘しょっぱい…スイーツなのかフードなのかw
50 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 19:54:05.55 0
51 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 20:14:22.06 O
リンリンマンは「甘い甘いハニートースト」って言ってるのにw
52 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 20:17:50.87 0
サンマのかんづよりはツナマヨの方がいける! 気がする
53 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 21:13:11.80 0
風呂に行く前にあげ
54 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 22:42:35.74 0
油断大敵
55 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 23:04:42.66 0
さゆみさんのバスツアーのDVDで罰ゲームがあったんだけど そのお化け屋敷で豹変したリーダーが自分の思うリゾスレの イメージに合致するという歓喜。
56 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 23:19:35.85 0
おお復活してた
>>1 乙です
しかも新作もきてるし
57 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 23:26:08.96 0
..◇・。..☆*。 ゜゜・*:..。.。★◎@ ○☆。..:*・゜ ゜゜・*:..。.。◇@☆*・゜★。。.:*・☆*・。..:*・゜ 。..:○★◎☆。∂∇。★◎*・゜゜。◎★ ◎☆◇☆。*・.。..☆◎。.:☆◇*.....。 ゜゜・*:..。.*・☆◎。__☆◎*・。..:*・゜ ゜ \ / \ / . ノノハヽ\ / 川*’∀’)∞ <新スレ&3周年オメやヨ〜!! / つ つ △ 〜( ノ しし'
58 :
名無し募集中。。。 :2011/03/31(木) 23:53:34.37 0
????;)<・・・ま ・・・ス様ー!! ???ぅ;)<ダークネス様 ダークネス様? ?ん?ぅ;)<何処にいらっしゃるんですか? リサー リサは何処だー!? ノlc| ?e?)?ュ)<<ん? かんぶぅ;)<ああ そこにいらっしゃったんですか それにリサまで・・・随分と捜しましたよ! ノlc| ・e・)<いましたよ ずっとここに な〜に言っちゃてるんですか〜 ダクネチュ)<あぁそうだ 忘れるな・・ ワシらはずっとここ・・・ ああ この世界にいたさ! -想像を創めよう-
59 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 00:05:52.66 O
ダークネス様にまた会えて安心している私。
60 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 00:14:01.53 0
胸に来た…… ダクネチュ様……
61 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 01:38:56.17 0
いい組み合わせだよねえダクネチュ様とガキさん 改めて思った
62 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 02:55:51.06 0
みなさんお知らせです。聞いてください。 今日、みんなで餃子をいちから作ったんです。しかもー?、スイ・ギョウ・ザ! まず具を作るために豚のひき肉と、タマネギと、ニラを入れました。 あとハクサイも入れました。これには自分、意外でした。 さて、全部まぜて具が出来たわけですが、ここからがメインイベント!ひだ作り大会〜〜! 全部で80個くらい作ったんですけど、れいななんかはねー、巧いんですよあの子。 逆にへただったのは道重さんかな〜。 自分で作ったの見て、なんて言ったらいいかわからないの……、とか言ってましたからね。 そんなこんなで沸騰した鍋に入れますわ。ええ、ええ。煮えましたよ。 もうね見るからにぷりぷりしてるの!おいしそーで! そいでね、ゴマ油とかラー油とか混ぜたのにつけて食べるとやっぱりおいしーの! ほんとね…………ちょーぉおいしかったよ!? でも、私たちはひとつミスをしてしまいました。 ニンニクを入れ忘れてしまったのです。 なぜなのか。こんなに人数がいて、なぜ誰一人気づかなかったのか? とっても優しい味の餃子だったんですよ!でも餃子といえば、くちくさいって言われるハラハラ感? あのスリリングな感じ? え、くさーい近寄らないで亀井さん。そんなことないですよ!ハァ〜。うわくっさ!、まぁまぁ。くさい者同士なかよくしましょうや! …………このやりとりが不可欠でしょう! だれかニンニク!!!と一言叫んでいれば。残念無念です。ですが後悔したってもう時は戻りません。 私たちは進むのみなのです、みんなでまた餃子をリベンジするその日まで 「ちょっとカメー?なにやってんのー?」
63 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 02:57:33.10 0
はっ、スタジオのガキさんことガキさんが呼んでます! 以上!中継先から保全リポーター、エリナント・キャメイがお送りしましたぁ〜☆ミ 「カ〜メ〜」 「はいは〜い今行きますって〜♪里沙は甘えん坊だなぁっ」 「やだ、きもいんですけど」 「きもくないもんー!ガキさんきもいって言いすぎー!」 「ゴメン謝るから、手を動かそうか」 「は〜い。なんか私たち、運命ですかね」 「ただジャンケンで負けて洗い物してるだけだからー」 「またまたぁ〜」 「なんかカメ……ニラくさい」 「えー!やったー!くさい者同士なかよくしましょうや!」 「はーははは!何それーたしかにー私もくさいけどさー」 「そう、ガキさんのがくさいです」 「いや……カメでしょ」 「そうなの絵里なの「ガキさんはいいにおいやよー「れーなは?ねえれーなは?「にーがきさん一緒にテレビ見ましょー!」 「リンリンハミガキバッチリデース「ジュンジュン、カワイイカラ、クサクナイヨ「亀井さんこれ愛佳のガムですどうぞ」 「……もーみなさん!口より手を動かしてください!!」 「「「「「「「「あんたでしょーが!!」」」」」」」」 ノノ*^ー^);・e・)<らちがあかないので、リゾブルちゃんねる、また来週!
64 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 02:59:03.86 0
>>62-63 タイトル『深夜放送』
最初は前半だけだったんですが長くなっちゃったので9人出してみました
スレ復活おめでとうございます
65 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 03:36:03.94 0
ホゼネイター
66 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 04:26:05.15 0
>>58 ダクネチュ様乙です
やはり新スレにはダクネチュ様がいないとね
>>64 いいね
またエリナント・キャメイにレポートして欲しい
67 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 06:47:07.69 O
おはよう!
68 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 08:06:33.13 0
>>64 ガキさんがカメの服をコーディネートする話を思い出した
カメのもたらす空気感が何とも言えん
69 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 10:58:37.22 0
通りすがりのあげ
70 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 10:59:15.20 O
>>64 久しぶりにリゾナントでイベントがあったようだ。餃子は新メニューになるのかな?
71 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 12:10:10.35 0
昼飯前にホゼネイター
72 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 12:35:28.02 0
今日の晩飯は餃子だな
73 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 12:47:17.10 O
昔家の鉄板で闇鍋ならぬ 闇餃子したよ。 あとたこ焼きでもやったなぁ。
74 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 12:50:54.21 0
リゾナンターがやったらとんでもない具材を入れそうだw
75 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 12:53:45.29 0
76 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 13:30:51.96 0
>>68 64ですが、すごい。実は同一です!嬉しくて思わず出てきちゃいました
あちらも見てくれてありがとう
77 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 13:31:37.39 O
>>58 そう、ダクネチュ様は俺の心のなかにずっといたぜ!
>>64 みんならしくていいなあ… 水餃子食いたくなったw
78 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 13:44:11.60 0
さば定を完食してホゼネイター帰還
79 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 13:46:33.61 0
今気が付いたがスレの流れから考えれば今日は餃子を食うべきだった ホゼネイター反省
80 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 15:27:32.82 0
午後のホゼナンター
81 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 16:10:57.51 0
ホゼネイターって何?w
82 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 18:06:55.56 O
non non ホゼネェイラァ
83 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 18:15:48.80 0
Resonator Hozenator
84 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 18:58:51.66 0
ノノ*^ー^)<ほじぇねーたぁー りふりじ−たぁー
85 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 20:40:36.64 0
油断大敵
86 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 20:51:00.00 O
うえぁーうえぁー
87 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:07:27.35 0
効果音の大合唱だw
88 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:26:27.71 0
「久しぶりの休みだ。リゾナントで飯でも食べるか。」 近所の男性が会社が休みなのでリゾナントに寄ってみると店の前で女性がひとり、何か持って立っている。 「どうかしましたか?」 「あっ、あのこの喫茶店の方ですか?」 「いえ、僕はこの店の常連ですけど・・・あなたは?」 「私、このたび向かいのマンションに引っ越してきました譜久村聖と申します。引っ越しのごあいさつにと来たんですけど、今日は休みのようで・・・」 「えっ、リゾナントが休み?」 男はリゾナントの玄関を見ると確かに張り紙には「本日、休業」と書いてあった。 「どうしよう、引っ越し作業が忙しいから今日中にでも挨拶回りは終わらせないといけないんですけど・・・」 「うーん、この時期で休みとなると・・・まさか!」
89 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:27:44.68 0
その頃、桜が満開のある場所では・・・ 「あっひゃー!みんな、飲むんやざ!」 お花見で盛り上がり、酒で酔っ払っている愛は未成年メンバー以外に酒を振る舞っていた。 「愛ちゃん、酔っ払ってどこかに飛んで行かないでよ!」 「大丈夫やざ、飛んでいかんやざ。里沙ちゃんも飲むやよ!」 「いや、やめとく。誰かひとりでも正常な心でいないと。危ないからね。」 里沙は愛を含めた成人メンバーに目を向けた。 ここでもしも能力なんて使ったらせっかくのお花見が台無しになりかねない。 現にジュンジュンの体が時折パンダになっている。 「ジュンジュン、ちゃんと体を制御してよ!」 「うん?ニイガキ、何か言ったか?」 「勘弁してよね・・・」
90 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:28:45.01 0
ツンツン! あきれている里沙の肩を誰かがついた。 「衣梨奈ちゃん、どうしたの?」 「あの道重さんのことなんですけど?」 このお花見には最近、リゾナントにやってきた鈴木香音、生田衣梨奈、鞘師里保の3人も招かれた。 里保は柄にあわないと言って拒否したのだが、香音と衣梨奈に楽しまないと損するよと言われて無理やり連れてこられたのだ。 「道重さんにお酒飲ませてないみたいですけど・・・」 「ああ、あれはね・・・」 里沙がさゆみに酒を飲ませない理由を答えようとすると・・・ 「なんで、さゆみにだけお酒は駄目なの!」 「だって、さゆがお酒飲むとピンクの悪魔になるよ。」 「何よ、ピンクの悪魔って!」 「れいなたちがひどい目にあったことを忘れたとは言わせんと!」 「だから、覚えてないんだってば!」 「新垣さん、ピンクの悪魔って・・・」
91 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:29:40.19 0
簡単に説明するとピンクの悪魔とは泥酔したさゆみがキス魔と化して、リゾナンター全員の唇を奪ったことでついたあだ名のことである。 「あ、あの道重さんがキス魔・・・」 衣梨奈だけでなく、今はさゆみの家に世話になっている里保も唖然としている。 「里保も気をつけた方がいいわね。」 衣梨奈は一応、里保に注意を促した。 「そうね、気をつけておく。」 愛が用意した大量の料理を香音とリンリンが食べている。 「ふー、いっぱい食べましたネ。そろそろ体を動かしますカ。香音ちゃんもどうです?」 「いいですね、軽くひとっ走りしましょう。」 そう言って、リンリンと香音はどこかへと走り去っていった。
92 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:30:35.27 0
「久住さん、いい加減サングラスとったらどうですか?」 「えっ、でもこんなに大勢の人がいるところで小春がいることがわかったら大騒ぎになるよ。」 小春はお花見に来てからずっとサングラスをかけていた。 芸能人である以上、大衆の目を気にしてしまうのだ。 そんな小春の姿を見て、愛佳が小春のサングラスを外した。 「あ、みっつい何してるのさ!」 「大丈夫ですよ、みんな自分の大切な人たちと過ごすことに夢中になってますから。」 愛佳に言われて、小春が周りを見るとお花見に来ている人達はみんな、笑顔で過ごしていた。 大切な人たちとほんのひと時を過ごすことにみんな幸せを感じているのだ。 「そうだよね、小春、顔を隠して何してるんだろう。」 「そうですよ、楽しみましょう。」
93 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:31:32.14 0
するとリンリンと香音が戻ってきた。お客を連れて・・・ 「みなさーん!お客様でーす!」 「お客?」 完全に酔っ払っている愛はリンリンが紹介する客に目をやった。 「はじめまして、私喫茶リゾナントの向かいに引っ越してきました譜久村聖と申します。これつまらないものですが・・・」 「おお、そうですか。これはご丁寧に・・・でも、なんであーしらがここにいることを?」 「それはこの方がここにいるだろうと教えてくれまして・・・」 聖が紹介した男をれいなが見ると・・・ 「あー、あんたか!」 「俺が案内役で悪いか、猫娘!」 その男はかつてれいながダークネスのスパイじゃないかと疑い、喧嘩ばかりしていた常連客だった。 「こら、れいな喧嘩しないの。聖ちゃん、ついでやからお花見一緒にやらんか?」 「はい、喜んで。」 御花見の輪に聖が加わった。 愛はお酒を飲ませようとするが、聖は拒否する。 「なんで、お酒弱い?」 「いや、私まだ14歳ですから。」 「えっ!あんた、14歳かいな!」 「はい、周りからは大人っぽいとよく言われますけど・・・」 「そうか、そうかごめんね。あひゃあひゃあひゃ!」 新しいメンバーを加えて、リゾナントのお花見は笑顔であふれていた。
94 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 22:35:00.16 0
>>88-93 「お花見」
どうもリゾクラ作者です。
リゾスレ復活しましたね。
この作品は笑顔であること、普通の生活がとても大切だと改めて感じながら作りました。
95 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 23:17:42.49 0
乙
>>64 の人の餃子の話同様日常を描いた話ですな
劇的な展開は無いけどそのことが愛おしく思えますな今の時期は
96 :
名無し募集中。。。 :2011/04/01(金) 23:25:53.55 0
おつです こういう日常の一コマやおちゃらけ系好きです
97 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 00:09:49.40 0
うれしいホゼ
98 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 00:52:26.41 O
ほぜ
99 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 01:51:51.11 O
寝る
100 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 02:58:49.34 0
■ アブダクション −譜久村聖− ■ 旧財閥系、譜久村厳堂の孫、聖(みずき)が失踪したのは3年前だった。 いわば名家のご令嬢が失踪したのだ。 大きな事件として大々的な報道もされようとおもいきや、この事件が表にもれることはなかった。 事件は、単に『事故死』として処理された。 失踪劇の顛末は巧妙に秘匿され、 今やその事件を知るものはごくわずかとなった。 そして、詮索するものはより少なく、今も生きているものは…。 去年のこと、厳堂は一人の養女を迎え入れた。 彼女は聖と同い年であった。彼女の名は…『聖』。 現在、聖は私立凰卵女学院中等部に通う、ごく普通の女学生となった。 旧家の令嬢が普通もないものだが、確かに彼女はごく普通の慎ましやかな生活をしていた。 その影に過去を隠して。
101 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:03:54.90 0
■ グッドスリープ −スマイレージ− ■ 小雨が、降り続いていた。 都内某所、そのマンションの最上階に彼女たちのセーフハウスの一つがある。 「ただいま」 冷え切ったリビング。赤いソファー。 「おかえり花音」 ソファーからそう返してきたのは小川紗季だ。 その足元、床にぺたんと座っていた前田憂佳も振り返る。 「あやちょ、どう?」 「ん…さっき『生き返った』。今は落ち着いてる…じきに目を覚ますよ。」 和田彩花は小川紗季の膝の上、すやすやと寝息をたてていた。 「でも『死んでる時間』がまた長くなった。 今までも何分かづつ伸びてはきてたけど、今回は10分以上増えてる。」 福田花音の表情が曇る。 「今回は無理させたわ…。 『後藤さん』に『矢口さん』…あの二人同時に『目』を使わせたんだもの。」
102 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:06:32.73 0
ハの字の眉が、さらに寄り額に深い皺を刻んだ…、唇を、きつく噛む。 急に、後悔と不安がこみ上げてくる。花音の心が千散に乱れる。 私が計画を立てなければ…私のせいで、私のせいで、大切な人が擦り減っていく… 「やっぱり、もうあやちょに『目』を使わせるのは…」 「花音!」 小川が福田の言葉をさえぎる。 「彩花が決めたことだよ。それは私達が全員で決めたことでもある。」 「でも…でも私は…」 「二人とも。」 それまで静かに二人のやり取りを聞いていた前田憂佳がそっとつぶやく。 「見て…、彩花ちゃん笑ってる。きっと『いつものやつ』みてるんだよ。」 そっとほほをなでる。 いつものやつ…いつもの夢…。 蘇生後のまどろみの中、和田彩花の必ず見る夢。暖かくて…空しい、理想の世界。 山と田園に囲まれた田舎道。 やさしいパパとママ…。 猫のとらのすけ、捨て犬のチーズ…。 楽しい学校。たくさんの友達。みんながあやのこと大好きなんだって! 目覚めるたびに聞かされる空しい自慢話。 そんなもの この世界のどこにも ありはしないのに
103 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:08:43.25 0
「あたし達のリーダーは彩花ちゃんだもん。あたしは彩花ちゃんに従う。 彩花ちゃんが決めたことなら、彩花ちゃんがいいならそれでいい。」 いつか二度と目覚めぬ日が来るとしても。 「でもそうはならない…そうでしょ?花音ちゃん。 そうならないためにあたし達三人がいる。でしょ?」 まっすぐな視線。無理しちゃって…、あやちょが目覚めなかったら、一番取り乱すのは絶対アナタのくせに。 「そうね…。ごめん…。」 そう、私達は、私達の世界を手に入れる。 そのためには、まだあやちょの『目』が必要だわ。 静かに大きく息をついた。深く長い溜息、そして… 「私がプランを立て、邪魔者はあやちょが潰し…」 「あたしと紗季ちゃんが、二人を守る。」 「うん」 花音は窓の外を見る… 雨は、まだ、止んでいない。 冷たい、冷たい雨。 この雨が止めば、すぐに春が来る。 そしてみんなが笑顔になれる日まできっと、きっとあと少しだ。 振り返った時、そこにはいつもの花音がいた。 「聞いて。次のプランの説明をするわ。」
104 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:17:21.33 0
■ サクリファイスフレンド −スマイレージ− ■ 「矢口さんはこちらの期待以上の働きをしてくれていたわ。」 福田花音は邪悪な笑みを浮かべた。 「プライドが高くて、それでいて卑屈。 打算的で合理的、それでいて感情的で衝動的。」 チッ。まるで私ね。 「矢口さんが一時の恐怖で私達に屈服したと言っても、 当面の危険が去れば、こみ上げる屈辱感に耐えられなくなる… あのままおとなしく縮こまっているはずはないもの。」
105 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:21:24.21 0
「読み通り、撒いておいたロストナンバーの記録を掘り返してくれた。 躍起になってみんなの痕跡をたどってたわ。 そして…」 「フクちゃんに辿り着いた…」 前田憂佳が悲しげに言葉を継いだ。 「うん。いずれ仕掛けてくるわね。」 「…」 「憂佳、フクちゃんに同情してる?」 「フクちゃんも私達同様『処置を受け』てたし 一年も前からすでに覚醒している… どのみち隠しきれなくなるのは時間の問題だったわ。」 「うん…それはわかってる…。」
106 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:25:34.96 0
「大丈夫よ。このプランがうまくいけば、リゾナントの皆さんがフクちゃんを守ってくれる。 そして同時に、計画の成否もわかる。」 「リゾナントの皆さんが何の疑いもなくフクちゃんを受け入れる、 それはそのまま『光井さんの予知を封じることに成功している』ということだわ。」 「そうしたら…そうしたら…、私達の勝ちよ。」 福田花音はふたたび邪悪な笑みを浮かべた。 でも前田憂佳は知っている。心の中で彼女が震えていることを。 前田憂佳は知っている。 彼女が、『あの人と同じ予知能力者』、光井愛佳を誰よりも恐れていることを。
107 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:28:35.36 0
108 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:49:22.95 0
ミスが発覚しましたorz
>>105 の>「読み通り、撒いておいたロストナンバーの記録を掘り返してくれた。
ですが正しくは
「読み通り、撒いておいたリフューズナンバーの記録を掘り返してくれた。
でした。
>>105 は破棄し次のレスで投下する
>>105 の修正版と交換して読んでください。
109 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:52:22.72 0
「読み通り、撒いておいたリフューズナンバーの記録を掘り返してくれた。 躍起になってみんなの痕跡をたどってるわ。 そして…」 「フクちゃんに辿り着いた…」 前田憂佳が悲しげに言葉を継いだ。 「うん。いずれ仕掛けてくるわね。」 「…」 「憂佳、フクちゃんに同情してる?」 「フクちゃんも私達同様『処置を受け』てたし 一年も前からすでに覚醒している… どのみち隠しきれなくなるのは時間の問題だったわ。」 「うん…それはわかってる…。」
110 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 03:54:53.05 0
111 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 05:09:21.50 0
>>94 他の作者の設定やネタをうまく取り込んで話に仕上げてるね
こういうのを読むとほんとホッとする
>>110 スマの能力は全部反則ものの強さだと思ってたが案外綱渡りなのかもね
理想の世界で皆仲良く暮らせる日は来るんだろうか
112 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 06:16:52.78 0
>>110 譜久村さんがお金持ちの子だというのをどっかのスレで読んだのを思い出した
113 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 07:22:08.79 O
おはようあげ
114 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 08:52:16.38 O
確かお祖父さんか誰かが凄い人だよね。 リゾナントの中では良いキーパーソンになりそうで すごく楽しみにしてます。
))110 乙 スマのフクちゃんに対する感情というか連帯感が健気に思えた 話全体をどう収束させるか楽しみにしてる
116 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 11:11:15.40 O
あげ
117 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 12:38:32.12 0
9期メンバーの設定は幅があるみたいやね 作者さんごとに任せるか
118 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 13:07:44.89 0
119 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 14:22:14.55 0
そういう雰囲気はある子だな
この前のQ&Aでも、夜中に寝ながらヴァイオリンのCDを聞くとか言ってたしねw
121 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 16:28:02.43 0
まだどんな子ははっきりわかってない9期の設定は急ぎ過ぎな感じもするけど 最初の9人も性格とかキャラに合った能力を持ってるわけでもないんだよね
122 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 17:59:45.79 0
でも今となるとこの能力しかないと思えるから不思議だ
123 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 18:13:44.46 0
「本人らしさ」ももちろんある程度は重要なことだけど それ以上にどれだけ心捉える設定や物語を描けるかってことなんだろうね
124 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 19:05:08.97 0
ミティの氷の能力って「声」って歌の歌詞が関係あったりするの?
125 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 19:18:10.93 0
126 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 20:53:12.98 O
夜のホゼナント そういえば今日誕生日だ リゾナントにはバースデーメニューあるかなぁ?
127 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 21:18:55.71 0
>>125 ありがと
氷になっちゃうよって歌詞はたまたまなのねw
128 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 22:27:26.20 0
川*’ー’)うええおええ丼 Birthday ver.やよ 从*` ロ´)れいな聞いてないっちゃけど!!
129 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 23:03:10.78 0
ぅぇぇおぇぇ 〃⌒ヽフ / rノ OO_)
130 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 23:14:43.87 O
この流れリアルで初めて見たからちょっと感動w
131 :
名無し募集中。。。 :2011/04/02(土) 23:37:08.60 0
128だけどこの返しがくるとは思ってなかったw 感動です、ありがとう!
132 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 00:42:42.79 0
::::::::●:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
::::::::::::::::::::_::::::::::::::::::::::::::: |
::::::::::::::::/\ `ヽ:::::::::::::::::::: !
::::::::::::::( \ ):::●::::: /
:::::::::::::::::ヽ、_;:::::::::::::::::: / <1日遅れたけど
>>126 さんオメなのだあああああああ
::::::::::::::::::::::::::::::::: /
::::::::::::::::::::: -
:::::: _ ―  ̄
133 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 01:23:57.16 O
こわいよw
134 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 01:24:04.08 0
あれ、このスレ復活してたんだw 全然気付かなかったわ
135 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 01:26:48.52 0
やっぱ地震の影響でしばらくスレ立て自重してたのかな
136 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 01:44:01.10 0
あの自粛ムード収まるまで立てなかったのは良い判断だったと思う
137 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 03:18:59.24 0
久々のおやりぞ
138 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 06:35:01.76 O
139 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 09:09:00.43 0
原点だね
140 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 09:09:30.61 0
原点だねえ
141 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 09:36:55.27 0
今見るとなんか寂しい気持ちになるんだけど
142 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 09:43:10.44 O
それは言わないで…
143 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 10:54:46.93 0
>>139 のレス見ないで書きこんだらリゾナントしてたw
144 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 12:22:19.24 0
『妄想コワルスキー・Full throttle』(前)
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/341.htmlの続き 今までで一番おとなしめ
【注意】のようなもの
以下の話はかなしみ戦隊シリーズの世界観に準拠してます
従って登場人物の能力設定等は従来の作品群とは若干異なっております
高橋愛 念動力 精神感応
新垣里沙 精神干渉
道重さゆみ 精神感応 予知能力
田中れいな 発炎能力
【これまでの話】
入湯した者のボディをボンキュッボンとする秘湯「凡奇湯」からの招待状を詐取せんと暗躍する新垣里沙
様々な障害を乗り越えて喫茶リゾナントの中で招待状を捜す里沙に声をかけたのは道重さゆみだった(短
その人はこの世でもっとも優しい心の持ち主だった。 他の誰かの苦しみを悲しみを自分のものとして感応する力を持っていた。 苦しみの声を上げる傷ついた魂に救いの手を差し伸ばすことに何のためらいもない人だった。 たとえそのことで自分が傷つくとわかっていても。 しかしある時救うことの出来なかった小さな命の重さに心打ちひしがれて、その人は心を閉ざしてしまった。 その人は待っていた。 自分の心の扉を叩いてくれる存在を。 その人は気づいていなかった。 自分の心の殻を打ち破れるのは自分しかいないということを。 ----------------------------------------------------------------------------------------- 「ガキさん、今日はいったいどうしたの」 予想だにしなかった人の声を聞き、里沙は心臓を鷲掴みされた思いだった。 「どうして、さゆが」 道重さゆみ。 三流雑誌と契約していたカメラマン。 特ダネを連発して一流ジャーナリストに仲間入りするのが目標だと言いながら、彼女のレンズが狙うのは美しい少女ばかり。 女だということを利用して、犯罪スレスレのセクシーショットを撮影してはハアハアしている淫らなケモノ。 ある時被写体として狙った愛がリゾナンターだということに気づくと、編集部と掛け合って密着取材を試みる。 取材対象として見ていたはずが、いつしか一線を越えていた。 ある日愛を狙う敵の存在に気づいた彼女は、そのことを愛に知らせた。 その時こそがリゾナンター道重さゆみの誕生した瞬間だった。 今は二流雑誌のカメラマンとして、芸能界のアイドルたちを毒牙にかけているさゆみが何故今日リゾナントにやって来たのか?
その疑問に対する解答はさゆみ自身の口から明かされた。 新人アイドルのイベントの取材を途中で切り上げてきたのだという。 「ホントにやんなっちゃう。 最近の若い娘ったら平気でパンツを見せるんだから」 「ちょっ、もしもし」 「見られることを恥ずかしがるからこそ見てやろうっていう意欲が湧いてくるのに、判ってないというか。 あれは本人達の意識以前に事務所のコンセプトから間違ってると思うの。 とりあえず生脚とパンツを見せておけば男は喜ぶと思ってるんじゃないかしら、バカみたい。 まあ実際それで喜ぶファンがいるというのも問題なんだけど。パンツが見えるたびに奇声を上げて。 あんな濃いファンのいる現場なんかごく普通のファンは絶対寄りつかないから。 折角可愛い娘達なのにバカな事務所に入ったせいで伸びないと思うの。 そお思ったらなんか腹が立ってきちゃって、口直しに愛ちゃんの顔を見に来たの。それでガキさんは?んんんどうしたのさゆみの顔に何かついてる?」 アイドルのパンツに関する持論をまくし立てるさゆの勢いに気圧されてしまっていた里沙は、生じてしまった不自然な間を取り繕うとした。 「さゆがあまりにもかわいいからつい見とれてしまってたよ」 普通なら却って気を悪くしかねないあからさまな賛辞だったが、淫らなケモノは頬を紅く染めて恥ずかしげに言った。 「知ってる」 そう、私は知っている。 口を開けば自分のことを世界で一番かわいいと言うあんた。 でもその言葉があんたの本心からのものではないということを。 ★ 「納得出来ないね。あの道重さゆみというカメラマン。明らかにテレパスだ。それもあんた以上にハイレベルな。 あの娘の凄いところは、感応した人間の脳細胞を利用して未来の出来事を予測演算できるってことだ」
「わかってる。さゆがテレパスだってことは」 「じゃあなんであの娘をリゾナンターに誘わないのさ。 実戦で前衛に立たすわけにはいかないだろうけど、あの娘が後方支援に回ってくれたらどれだけ心強いか」 「それは出来ない」 「あの娘だって私たちの仲間になることを望んでるみたいだけど」 リゾナンターの活躍をスクープして一流ジャーナリストの仲間入りをすると鼻息も荒く愛に張りついていた道重さゆみ。 彼女が高レベルの精神感応能力者だということに気づくのに時間は要らなかった。 さゆみをリゾナンターに加入させるよう進言した里沙に対して、愛の返答は頑なだった。 「さゆはわたしより凄い。 わたしはそれこそ息のかかるぐらい近くにいる人間の心の声しか聴くことは出来ないけど、さゆはもっと広範囲の声を拾える。しかも人間以外の動物の心の声まで」 「だからこそ」 「聞いて。そんなさゆが私たちの仲間になって、チカラが深化してしまったらとんでもないことになる」 愛が懸念するのは能力が深化したさゆみがより広範囲に渡って他者の精神と感応することで、とんでもない負荷を背負ってしまうのではないかというのことだった。 「こうやってリゾナンターとして再び起つ前のわたしがそうだった」 突然心に飛び込んでくる見ず知らずの人の悲しみ、妬み、憎悪。 「はっきり言ってたまんないと思ってた。 地獄だとも思ってた。 あたしみたいな低レベルの精神感応ですらそうなんだから、もしもさゆがそんな状態に陥ったら、さゆが壊れてしまう」 「精神にロックしたりフィルターをかけることによってある程度そんな事態は避けられると思うけど」 「確かにね。 指向性の強い思念はそれでかなり防げると思う。 でも本当にやっかいなのは無意識の悪意」
人はあまりにも簡単な理由で、他の誰かを妬み、嫉み、憎み、傷つけばいいと心の中で思ってしまう。 明確で強い自覚を持たず抱いてしまう負の感情。 「これは防げない。 声として認識不可能な重苦しいノイズが心の中に沈殿していく。そして能力者を少しずつ蝕んでいく」 愛はいつになく暗い目をした。 「わたしはもう戻れないし戻る気もない。でもあの娘には出来るだけ今のままでいて欲しい」 精神感応者にして予知能力者である道重さゆみをリゾナンターに迎え入れるプランはそこで一旦棚上げとなった。 愛の危機を察知したさゆみが、急を報せることで、リゾナンターの仲間入りをしたのは1ヶ月後だった。 ★ リゾナンター入りした道重さゆみは愛の危惧した通り、その強いチカラゆえに他者の負の感情を自分のものとして共有し、危機に陥った。 しかしその都度仲間の信頼を支えに乗り越えてきた。 そして今日もさゆみは日常を戦う。 悪意なき悪意という銃弾に立ち向かうために、自分を鼓舞する。 よしっ。さゆみは世界で一番かわいいぞっ。 まだリゾナンターじゃなかった頃のさゆを愛ちゃんが気遣っていたのには少し嫉妬したね。 あの時の私はまだダークネスの一員だったというのにね。
149 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 12:27:07.61 0
精神感応と精神干渉。 他人の心にアクセスするてという意味では同じ領域だというのに、決定的に異なるチカラの作用するベクトル。 私が発信機なら愛ちゃんやさゆは受信機。 私が責めなら愛ちゃんやさゆは受け。私がタチなら愛ちゃんやさゆはネコ。 えっ何この両手に百合の花、愛欲の三角関係。 ----------------------------------------------------------------- 「えっなんでさゆと里沙ちゃんが抱き合ってチューしとるんや」 「違うの愛ちゃん。これは誤解なの」 「さゆは黙ってな。 いい機会だから愛ちゃんに知っておいてもらう。 私とさゆは愛し合ってる」 「嘘や。 あーしというもんがおりながらそんなこと。嘘やろ」 「愛ちゃん、聞いて。 さゆがいけないの。 さゆがガキさんを誘ったの」 「さゆは良い子だなあ。 きっかけはどっちからだったかなんてもう大した問題じゃない。 そう重要なのは私とさゆが愛し合って、うっ何をする」 「ガキさんがあーしを捨てるんならガキさんを刺してあしも」 「うぅっ、二人の心をもてあそんだ私にはふさわしい最期さ。 さゆにお願いがあるんだ。 私の棺には安倍さんの写真集を入れ…」 「いやぁ、ガキさん。 さゆみを残して逝かないで、ガキさん、ガキさん。 いやぁぁぁぁぁ」 ----------------------------------------------------------------- 「ちょっとガキさんお腹押さえてどうしたの。 まさかまた獣が」 「言うなぁぁぁぁぁぁ!!」
獣という言葉に忌まわしい記憶が蘇ったではないか。 あれほどの辱めを受けたことがいまだかつてあっただろうか。 いや、ない。 憧れの安倍さんと狭いエレベーターの中に二人きり、side by sideでfece to face。 あんな状況願ったって簡単に実現するものじゃないのに獣が、私の中のおぞましくも醜い獣が。 何、あの究極のお仕置き羞恥プレイ。 「け、獣はね別に私の中だけに要るんじゃないんだからね。 誰の中にもいるんだからね。 さゆの」 「1714」 しれっとした顔で返されてしまった。 でも私はそんなさゆを憎めない。 もしも他の誰かがこんな対応をしたらタダじゃおかないところだ。 そうたとえばもしもれいながしないっちゃなんてふざけたことを言おうものなら、あの女の顔写真にメルアドを付けてそこら中のエロ掲示板に晒してやるのだ。 “ヤッピー!! 今日はカラオケで盛り上がりすぎて終電逃しちゃった テヘ。 誰か泊めてくれる人募集中〜。 もし泊めてくれたらイイコトしてあげる、お願いね” どうだい、れいな嬉しいだろう。 あんたが欲しくて欲しくてたまらなかったメールの着信御礼入れ食い状態さ。 喜べ。そしてこの世の春を謳歌するがいい。 そして思い知れ。 むさ苦しくもおぞましい男達の剥き出しの欲望に晒されて脅えるがいい、恐れおののくがいい。 でも待てよ。 あいつのことだ。 突然の着信ラッシュに勘違いしかねない。 …ガキさん見ると。れいなのボン。キュッボンなボディに目が眩んだ男たちからのラブメールがこんなに来てるとよ。 れいな、こんなものに心動かすような安い女じゃないのに。はぁぁ困るっちゃ。
許せない。れいな許せない。 何がボン。キュッ。ボン!だ。 何が安い女じゃないだ。 お前なんかより私の方が、私の方が、私の方が。 見ていろ、れいなめ。 “今日はネズミーランドで遊び過ぎて、帰りの電車がなくなってしまったの。(*^^*) こんな私を泊めてくれる優しい王子様いませんか?あ、私Cだから。正真正銘のCだから” 「ちょっとガキさん。私と話してる途中で何携帯いじってるの」 自分と話ながら、携帯電話を操作しだした里沙を訝しんださゆみは、里沙の肩を揺さぶった。 「あっ」 送信しちゃったよ。 あたしの顔写真添付してエロ掲示板に貼っちゃったよ。 どうしよう。 「あっ、じゃないでしょう」 さゆみが怪訝そうに里沙の顔を覗き込んでいる。 肩を揺すぶられた弾みで、貼ってしまったではないか。 れいなへのあらぬ対抗心から、リピドー盛んな男たちに顔写真とメルアドを晒してしまったではないか。 何するのよ、アンタと喚きかけた里沙だったが、流石にそれは思いとどまった。 来る。 欲望をたぎらせたむくつけき男たちからのメールが来る。 自分の軽はずみな行動がもたらすであろう収拾のつかない事態に思いを巡らすと心が沈んでしまう。
里沙は知らなかった。 エロ掲示板に貼られた里沙の画像は男たちの欲望の対象とはならないことを。 こいつ、Cだってよ何言ってんだこの身体でといった嘲弄の対象となることを知らなかった。 中々に痛い女として警戒され、メルアドもスパム扱いされ、結局一通もメールは寄せられることなく終わることをこの時点の里沙は知らなかった。 とにもかくにも今はさゆが問題だ。 何故今リゾナントにいるのか。 一緒に行動することの多い亀井絵里や最近連れ回す機会が増えている光井愛佳の姿もない。 何故さゆはリゾナントを訪れたのか? それもたった一人で。 ま、まさかさゆもそうなの? さゆも凡奇湯を狙っているというの! 信じられない。 た、確かに身体がほっそりしているわりには顔は大きくて、しかも油断した時はただでさえ大きめの顔がむくんで見えるって、いつも気にしてた。 さゆは気にしていた。 でも、だからって凡奇湯の力を借りてボン。キュッ。ボン!になりたいだなんて。 変わった。 さゆは変わってしまった。 警察から破壊命令の出たガイノイドペッパー警部たちに心を見い出して救おうとしたさゆはどこへいってしまったの。 改造されたキメラ獣の爪に傷つきながら、彼らの心の叫びを感じ取ったときのことを思い出して。 もう、あの頃の純粋なさゆには会えないの。 自分のどす黒い欲望に心を奪われてしまったさゆなんてさゆじゃない。 かなしいよ。 私スゴくかなしいよ。 何がさゆをそんな風にしてしまったのか判らないけど、凡奇湯に野心を抱いた時点でさゆは私の敵になった。 だって私は人類の宝凡奇湯を守る使命を帯びた誇り高き戦士。 凡奇湯に邪心を抱く者はたとえ誰であろうと…。
悲壮な決意を胸に里沙は腕時計の竜頭に手を伸ばす。 もちろんのことながら里沙は竜頭なんて難しい言葉は知らない。 竜頭を里沙のボキャブラリーの範疇で言い表すならば、腕時計の文字盤の横にポチッと突き出てて、摘んで回して時刻なんかを合わせる小さなやつである。 これをそのまま用いればいったいどうなってしまう。 “悲壮な決意を胸に里沙は腕時計の文字盤の横にポチッと突き出てて、摘んで回して時刻なんかを合わせる小さなやつに手を伸ばす。”となってしまう。 冗長ではないか。 グダグダではないか。 こんな調子ではいつまで経ったって、里沙は凡奇湯にたどり着けないではないか。 里沙があまりにも不憫ではないか。 だからここは“悲壮な決意を胸に里沙は腕時計の竜頭に手を伸ばす。”と記述する。 竜頭なんて古くさくて難しい言葉なんかガキさんが知ってるはず無いしなんていうツッコミは、いくらそれが正当でも里沙に対してあまりにも無情である。 悲壮な決意を胸に里沙が腕時計の竜頭に手を伸ばしたのは、勿論時計の時刻合わせをするためではない。 竜頭に仕込んである強化ワイヤーを用いるためだ。 何故腕時計に強化ワイヤーが仕込んであるのか。 それはその腕時計がダークネスから支給されたスパイグッズだからである。 まだ里沙がダークネスから離反していない頃の話だ。 安倍なつみの前の前の写真集を大量購入したために食事代に困り、泣く泣く腕時計を手放した里沙が代替えとしてダークネスの備品部から無断でガメてきたのだ。 その腕時計に暗殺用の強化ワイヤーが仕込まれていたのだ。 その強化ワイヤーを使うということは…。 わ、わたしが悪いんじゃない。 悪いのは変わってしまったさゆなんだからね。 これから行おうとする凶行を前に、猛烈な自己弁護をする里沙。 その片方の目は道重さゆみの白い首筋を。もう片方の目は厨房の中の高橋愛を捉えている。 さゆは不思議な生き物を見るような目で里沙を見ていたが、警戒している様子は見られない。 愛は調理に気を取られて里沙の方を見ていない。
大丈夫だからね、さゆ。 一瞬で終わらせるから。 絶対に苦しませないから。 これ以上さゆがさゆでなくなるのを防ぐために、これは必要なことなんだ。 凡奇湯に野心を抱くさゆを粛清するため、腕時計から強化ワイヤーを引きだそうとする里沙は、その感触の重さに手こずっていた。 当然だ。 ダークネスの備品庫からパクってきてから一度も使用していないのだ。 錆びつき固まってしまっている。 竜頭を摘みながら悪戦苦闘している里沙。 ヤバい。 このままではさゆに怪しまれる。 愛ちゃんに気づかれる。 破綻を防がんと渾身の力を指先に込めて、竜頭を引っ張った。 「「こなクソぉぉぉぉ!!」」 しかし努力も空しく竜頭は微動だにせず、里沙の手は空振りしてしまった。 「ちょお、ガキさん」 さゆみが目を丸くして驚いている。 さゆみにしてみればごく自然な反応だ。 自分と話していた里沙が、会話の途中で携帯をいじり始めたり、さゆは変わったと呟きだしたり、腕時計を触りながら奇声を上げたのだから。 だかさゆみの素晴らしいところは、そんな突発的な言動を取る里沙にすら優しい視線を注ぎ続けるところだ。 里沙は指先から出血していた。 さゆみのことを粛清するために使おうとした腕時計型スパイグッズで傷つけてしまったのだ。 それは自業自得なのだが、そんな事情を知らないさゆみは、咄嗟に里沙の指先を口にくわえた。
155 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 12:34:05.81 0
出血を抑えようとしたのだ。 心優しいさゆみなら、里沙が自分に危害を加えようとしていたことを知っても同じようにしたかもしれない。 そしてしばしの沈黙がリゾナントに流れる。 くわえてる。 さゆが私の指をくわえてる。 這っている。 さゆの舌が私の指を這っている。 吸われている。 私、今さゆに吸われてる。 え、何このまだ明るいうちからの積極的な求愛行動。 しかも、愛ちゃんが目と鼻の先にいるのに大胆な。 「ちょ、さゆやめて。 こんなところで」 「こんなところで? じゃあどんなところならいいの? どんなところならガキさんはガキさんのガキさんを御開帳してくれるのかな」 「やめてったら。 愛ちゃんに気づかれちゃうからやめて」 「オッケー。 愛する人に気づかれちゃダメよ。声出し我慢プレイ入りま〜す」 --------------------------------------------------------------------------- 「やめるのだ、やめるのだ !」 「もう、さっきからやかましいな」 カウンターから愛が出てきた。 トーストサンドにした食パンの耳を切りそろえるためのペティナイフを手にしている。 傷の具合を見ようとしたさゆみに掌を取られている里沙は、そんな愛を見て背筋が凍った。 さ、刺される。 大慌てでさゆみを振り払った手を大きく振った。 残像が残るぐらい高速で。
「ち、違うから。 これは誤解だから。 私は愛ちゃん一筋だから。 あ、安倍さんは崇拝の対象だから。 とにかく私さゆなんか全然興味ないし」 「ちょっとガキさんひどい」 流石に色を成すさゆみに対して追い討ちをかける。 「お前なんかあっち行け」 「何か今日のガキさん変」 さゆみの言葉に愛も応じる。 「そうやろ。 さっきも郵便受けに手を突っ込んで、シーシーとか爆弾とか変なことを口走ってたし」 先刻からの里沙の不審な行動を挙げた愛はさゆみに告げる。 「よし。 さゆの精神感応でガキさんの心の中を探ってみてくれるかな。 およばずながら私もサポートするし」 最初はためらっていたさゆみも、ダークネスに何か仕掛けられたのかも知らんという愛の言葉に意を決した。 「よぉし。 ガキさんの心の声を聞いちゃうぞ」 ためらっていた様子は何処へやら、満面の笑みを浮かべながら大きく広げた掌で里沙の頭を鷲掴みする。 さゆみの精神感応は対象と距離が離れていても有効だが、肉体を接触することで精神のより深い部分に達することが出来る。 かなり本腰を入れて、里沙の思考を読み取るつもりらしい。 そんなさゆの様子を見て里沙は焦っていた。 新垣里沙は希代のマインドコントローラーである。 その能力のベクトルこそ違えど道重さゆみにも引けを取らない精神系の能力のスペシャリストだ。 簡単に精神の深層部を読まれることはない。 有り体に言えば、仮想の深層心理を感応させて、ミスリードを誘うのだ。
精神感応のチカラを持つ愛とさゆみ。 彼女たちが仲間の心を読むことは全くと言っていい程あり得ないことだ。 たとえ仲間の誰かが問題に直面していたとしても。 それは仲間への思いが希薄だからではない。 他の誰かの精神を尊重し、過度に干渉することを慎むという意志がそうさせるのだ。 どんな困難な問題であっても、自分たちの仲間なら乗り越えられる筈だという信頼が根底にあることは言うまでもない。 だからこそかつて新垣里沙は二人のテレパスがいるリゾナンターでスパイ行為を続けることが出来たのだ。 それなのに…。 元はといえば自分の超不審な言動が招いた事態なのだが、今更そんなことを顧みない、振り返らない、悔やまないのが新垣里沙という女である。 こいつら…。 さゆはまだしも愛ちゃんまでが「凡奇湯」の御利益が欲しくなったというの。 確かに愛ちゃんの身体は愛佳やリンリンに比べればボン。キュッ。ボン!と表現するほどのインパクトには欠けているかもしれない。 だが出るべき所は出て、引っ込むべき箇所は引っ込み、エロい曲線を描く肢体には、大人の女の魅力が十分すぎるほど備わっている。 そんな高橋愛には「凡奇湯」の秘跡など不要な筈なのに。 なのに、何故? どうして愛ちゃんは「凡奇湯」へ行くの? 私のことを捨てて。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「おい、今日は休日だろう。 パートも休みの筈なのに何処へ出掛けるつもりだ」 「ごめんなさい、中学の同窓会があるの。言ってませんでした?」 「いいかげんにしろ。 先週は親戚の叔母さんのお見舞い。先々週は愛佳の保育園の父母会。 その前の週は東方神起のコンサート。ここ二三ヶ月間休みの日はずっと家にいないじゃないか」 「ごめんなさい、あなた。でも私だって…」
「どうした、口ごもらないで言ってみろ。お前だってどんな事情があるというんだ、言ってみろ」 「私にだってつき合いが」 「ハッ! どんなたいそうな事情を口にするかと思ったらつき合いと来たもんだ。 大事な亭主を放ったらかしにしておいてまでしなくちゃいけないようなつき合いなんかやめちまえ」 「ハイ」 「何だその態度は。 間抜けな亭主とはもう話してる時間もありませんってか。 俺が何も知らないとでも思ってるのか」 「いったい何をおっしゃりたいんですの」 「お前が毎週毎週休みの度にいそいそとお出かけして何処へ出かけているってことだ。 凡だな」 「そ、それは」 「ふん、顔色が変わったぞ。 いいご身分だよな。 亭主が働いている間、別の男と乳繰り合うなんてな」 「あなた、違うんです。 凡さんはそんな人じゃ無いんです」 「そんな人じゃなかったらどんな奴だっていうんだ。どうせろくな人間じゃないことは確かだな、凡っていうやつは。 人の女房だと判ってて手を出すようなやつだ」 「凡さんは、凡さんはあなたとの生活で乾ききった私に水を与えてくれました」 「何わけのわかんないこと言ってるんだ」 「私が髪の毛の色を変えたってあなたは何の興味も示さないけど、凡さんはとても似合ってるねって言ってくれる。 そしてその髪の色に合った小物のアクセサリーを贈ってくれる」 「馬鹿な女だ。物に目が眩んだってわけだ」
「そんなんじゃありません。 心が嬉しいんです。 私のことを見つめて、私に起こった変化に気がついて、言葉をかけてくれる優しさが嬉しいんです」 「オイ、急に荷物をまとめ出してどうするつもりだ、オイ」 「さようなら、里沙男さん。 もう自分を偽ることは出来ません。 私はこの家を出て行きます。 これからの人生はあの人と、凡さんと生きて行きます」 「馬鹿なことを言うんじゃない。 お前が出て行ったら、俺の朝飯、晩飯は誰が作るんだ。そして何より俺のパンツは誰が洗うんだ」 「私あなたのパンツを洗うためにあなたと一緒になったんじゃありません」 「じゃあ愛佳はどうなるんだ。 あの子を置いて出て行く気か。 なあ愛。 お前は俺の女房であるだけじゃなく、愛佳の母親でもあるんだ。 その義務まで放棄するつもりか、お前」 「愛佳はしばらくの間、私の実家で預かってもらいます。 そして凡さんとの生活が軌道に乗ったら、引き取って一緒に暮らします」 「待ってくれ、愛。 俺の言い方が悪かった。 謝るから早まった真似はするな。 話し合おう、な。 俺たちはあんなに愛し合って一緒になったんじゃないか。ヤメロ、行かないでくれ。愛〜! 捨てないでくれ、行くな〜。 もしどうしても出て行くならパンツだけは洗濯して干してから出て行ってくれ。 でないと俺のパンツが、明日履いていくパンツがぁぁぁぁ!」 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 何このベタベタな夫婦の愛憎劇。 新垣里沙の精神へのアクセスを中断した道重さゆみは、垣間見たばかりの里沙の思考を分析する。 夫婦とか凡さんとかパンツとか取り留めが無いのにも程がある。 こんなんじゃ愛ちゃんを安心させることは出来ない。 軽く溜息を吐くと、愛に笑いかける。
「大丈夫」 大丈夫なものか。 本心を言えば投げ出してしまいたい。 それでも踏みとどまっているのは、高橋愛の歓心を買いたいからだ。 ずっと憧れの人だった。 この人と肩を並べて歩きたいと思っても、遙かな先を天翔るように進む人だった。 この人に助けられるたび、いつかこの人を助けたい、この人に頼られたい。 そんな思いで今日まで歩いてきた。 そして今この人は私を頼ってくれている。 この人自身のことではなく、ガキさんのことで頼られているというのが残念といえば残念だ。 でもこの人の身の上に何かトラブルが降りかかることを思えばこれでいいんだろう。 何としてもガキさんの突拍子もない言動の原因を突き止めてみせる。 決意も新たに事態の打開策を頭の中で練る。 ガキさんが愛ちゃんと結婚してたり、子供が出来ていたりするというのはガキさんの願望だ。 そして愛ちゃんが凡さんという男のもとに走るというのはガキさんが抱いている不安だ。 全てガキさんの精神が作り出した想像、いやあの現実性の乏しい展開はむしろ妄想というべきなの? 妄想は厄介だ。 精神感応とは人が思考した際に大脳で発生する微弱な電流の変化を探知して、自分の脳内で言語や図形に変換する能力に他ならない。 明晰な頭脳から生み出された理路整然とした思考は、安定した波形の電流に変換され、それを探知した感応者の中でかなり忠実に再現できる。 しかし不明瞭な頭脳で生まれた脈絡のない妄想は不安定な波形の電流に変換され神経を駆け巡る。 それは検出することも困難だが、感応者の脳内で再変換する際に少なからぬ誤差が生じてしまう。 そしてあまりに不規則な電流は感応者の頭脳にもノイズを生じさせてしまう。 --------------------------------------------------------------------------------- 「ちょっと、さゆどうしたの? いきなり抱きついてきて」 「ハァハァ 愛ちゃんの身体はいい匂いがするの。 でもさゆはそんなんじゃ物足りないの。もっと汗臭いのが好きなの。クンカクンカ」
「やめて、さゆ。 ガキさんがおかしくなったと思ったらさゆまで変なことを言い出して」 「そんなこと言って愛ちゃんだってホントはたまんないんじゃないの。 そのエロい身体を持て余しているんじゃないの。 欲望は解消しなければダメだと思うの」 「ダメ。 そんなところを触っちゃ」 「そんなところはダメなの? じゃあどんなところだったら触ってもいいの。 答えてごらん。 このイヤらしい口で答えてごらん」 「もう、さゆ…」 -------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「ええ加減にしないとあーし怒るから」 「えっ私どうかしてた?」 我に返ったさゆみの目に怒りで眦を吊り上げた愛の顔が映った。 ノイズだ。 新垣里沙の妄想から生じた思念のノイズが、道重さゆみの思考を変調させたのだ。 これは放っておくととんでもないことになる。 マインドコントローラー新垣里沙の能力のベクトルは本質的に外向きだ。 したがって里沙の精神のノイズは里沙以外の人間の精神に多大な影響を与える。 それも極めて悪い…。 精神感応の精度を上げるしかない。 さゆみは決心した。
新垣里沙という強力なノイズの発信機の暴走を食い止めるには、その根源を突き止める必要がある。 広く浅く設定している精神感応の受信感度を狭く深く設定し直して、里沙の精神を探りピンポイントで妄想の原因に迫るのだ。 両手で里沙の頭を挟み、精神の触手で里沙の精神を立体的にスキャンするイメージを描く。 でもこの体勢何かカイロプラクティクスとかマッサージみたいね。 お客さん大分こってますねみたいな。 ----------------------------------------------------------------------------------- 「お客さん大分こってますね」 「サブリーダーの激務は私の肉体を責め苛むのだ」 「ほうら、ここもこんなに固まって。 ホントお体はキチンと手入れしとかないと年を取ってからがキツいですよ」 「わかってはいるんだけどねぇ。 あ、ちょっと私首と肩だけお願いしたんだけど」 「いいから、いいから。 サービスしときます」 「ちょマジやめて。 そこは全然悪くないから。 っていうかそこにはプライド持ってるから」 「お客さん、冗談言っちゃ困りますぜ。 私もこれまでに何百いや何千人の美少女の身体に触れてきました。 お客様が身体のどの部分に問題を抱えておられるかなんて身体に触れただけで判りますぜ」 「胸は必要ないから。 マジ私Cだから。 着痩せして見えるだけでホントCだから」 「着痩せぇ。笑わせちゃいけません、お客さん。 着痩せと言うんならこの服をこうして」 「ひぃぃぃ、やめて」
「やっぱりあっしの見込んだ通りだ。 お客さんガキさんといわれるだけあって身体もガキさんですぜ」 「言わないで」 ----------------------------------------------------------------------------------- もうだれも信じられない。 私は孤独だ。 あともう少しでさゆは私の精神を解析して、私の思いを知るだろう。 「凡奇湯」への熱い思いを。 何とか出来ないか。 「凡奇湯」の秘密を守る良い手立てはないか。 考えろ、考えるんだ。 そうだ、「凡奇湯」と全然関係のないことを考えて、頭の中を一杯にすればいいんだ。 落ち着け………… 心を平静にして考えるんだ…どうするか……… 落ち着いて考えるんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ… 『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字…… そう孤独な戦いを続けるわたしに勇気を与えてくれる。 ----------------------------------------------------------------------------------- 何なの、この数字の羅列。 里沙の精神から奔流のように流れ込んでくる数字の嵐にさゆみは戸惑った。 新垣里沙がこんなに数字のことを考えているとはどうしても思えない。 …ということは? ガキさん、やってくれたわね。 さゆみの精神探査から逃れるために、関係のない事象に関する思考で精神を満たそうとしているのだ。 でも私はこんなことでは騙されない。
ああっ!さゆっ!さゆうううううう!
中断申し訳ない 再開させていただきます
166 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 13:04:25.16 0
街を蹂躙した生体兵器の弱点を探るために、開発した科学者の精神を探査したことがある。 彼は秘密を守るために、原子の周期表を何度と無く暗唱していた。 誘拐された一般市民の行方を探るために戦闘員の心を読んだことがある。 彼は女の私を怯ませようと、言葉に出来ないような卑猥な単語を繰り返していた。 でも私は彼らに屈しなかった。 一つの秘密を守るために、関係のない事象に関する思考で精神を満たすというやり方は、その意図を探索者が見抜いた時点で半ば瓦解している。 無限の広がりを見せる精神世界の中を何の関連性もないトピックで埋め尽くすことは不可能だ。 絶対何らかの繋がりのある事象を人は選んでしまうものだ。膨大なトピックに法則を見出すことができたなら解答はすぐそこだ。 一連のトピックの中で独立しているものの近くに、その人間が隠したい事象は存在する。 目眩ましのダミーに数字を選んだのは失敗だったわね、ガキさん。 数字の洪水と格闘しながら、さゆみはミッションのクリアを確信していた。 どんなに無秩序に選んだように見せかけたって、必ず規則性が表れるのが数字の持つ魔力だ。 2・3・5・6!! 2・3・4!! 1・2・3・5・7・9・11!! 1・2・3!? 1?? それにしても何この一向に進まないカウントアップ。 イライラしてきちゃう。 数字の上がり方を見る限り、単純に1つ刻みに数えてるわけではなさそうだけど。 途切れすぎ。 それに!とか?とかどういう意味。 いったいどんな法則でカウントアップしてるの?
落ち着け………… 心を平静にして考えるんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ 『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字…… わたしに勇気を与えてくれる……2・3・5・6!! あわわ、6は2でも3でも割り切れるではないか…落ち着け… …『素数』を数えて落ち着くんだ……2・3・4 ダウト!! 4は2でも割れるのだ…落ち着け……落ち着くんだ… 『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……1・2・3・5・7・9・11!! …惜しいのだ…折角2桁までたどり着いたのに9は3でも割れるのだ…落ち着くんだ …落ち着け…『素数』を数えて落ち着こうわたし…『素数』はわたしに勇気を与えてくれる… …1・2・3 アレ!?…何か間違ってるわたし…落ち着け…『素数』を数えて落ち着くんだ…… …1?? 「…さゆ」 精神を探査中の里沙から話しかけられたさゆみは驚いた。 いや別に里沙は意識を失っていたわけではないし、火花を散らせてバトっていたわけではないから、それほど驚くには至らないのだが。 「ねえ、さゆ。 1って素数だっけ?」 「えぇぇぇっ」 里沙は2度と素数を数えられなくなった…。 素数と非素数の狭間で囚われ、永遠に迷い続けるのだ。 そして数えたいと思っても数えられないので―そのうち里沙は考えるのをやめた 「ちょっと、ガキさんしっかり。ガキさぁぁぁん」 人類の宝「凡奇湯」を守るべく新垣里沙の戦いは続く 【次回完結】
168 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 13:08:57.27 0
169 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 13:23:58.44 O
おとなしめってアンタ…w スゴすぎるw 助けてくれw
170 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 13:53:41.22 0
凡さんってwww 最高にサイテーな話だw
171 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 14:26:30.57 0
>>121 狼いると自然と入ってくるエッグの情報だけでも
フクちゃんのキャラに関しては結構充分な露出があったよ
172 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 14:37:14.70 0
フルスロットルの割にまったく事態が進まないw こんだけやりたい放題な話もそうないね
173 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 15:48:22.92 0
174 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 16:54:56.87 0
∩☆ノハヽ ⊂⌒ノノ*^ー^) 身体の話じゃなくてーキャラの話ですよー `ヽ_つ⊂ノ
175 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 17:02:37.24 0
>>168 おもしろすぎるw
このガキさんいつもれいなを悪者にして勝手に負けてるよなw
>>171 恥ずかしながら9期発表されるまでフクちゃんの存在知らなかったorz
176 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 17:19:05.06 0
じいちゃんが電車を買ったって話には驚いた
177 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 17:28:23.80 0
ガキさん素数の概念知ってるかなw
178 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 17:33:11.13 O
>>175 おまおれ。
エッグは全くの無知だったので
発表があってから知りました(汗
ガキさんの妄想は凄まじいのに現実に帰るとまるで台風だw
だからカメさんとも空気が合ったのかな。
179 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 17:42:46.19 0
エッグ全員の顔と名前がわかる俺って(^ω^;)
180 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 18:17:34.81 0
猛者だ
181 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 19:50:13.45 O
猛暑を逃れる方法:ミティに元気になってもらう。愛ちゃんに涼しい所まで瞬間移動してもらう。えりりんに風を送ってもらう。
182 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 19:56:09.39 0
ノノ刀e _l‘)∩<この人急に何を言いだしたのかな? ノノs‘ _‘)<漢字まちがえちゃった感じじゃのう 从*´◇`)<すべったんだろうね |||9|‘_ゝ‘)<でもゆるす
183 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 21:02:50.63 0
5人でリゾナントブルーだって なんか泣ける
184 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 21:30:54.66 0
それは何とも
185 :
名無し募集中。。。 :2011/04/03(日) 22:49:08.46 O
半分いなくなっちゃったね…
186 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 00:10:24.15 0
川*’ー’)<どこへもいってなんかいない・・ リゾナンターはここにいるぜぇ! 『リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第3話 71 かなしみ戦隊リゾナンター「ここにいるぜぇ!」』より
187 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 01:04:41.56 O
このスレではずっと9人いるさ
188 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 01:18:36.09 O
世界は並行して繋がっている。 だからこそいろんな可能性と未来が存在していて この世界(スレ)もまた、その縮図となって活かされ続ける。 悲しみはいつだって自分の周りにあるけど あるからこそ嬉しさに泣く事が出来るんだ。 なーんてね。
189 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 04:29:09.66 0
いなくなった世界も いる世界も両方あっていいじゃないか おれはなんとなくリゾ小説は悲壮感がある方が好きだから 引退メンバーを美しいいなくなり方で書く作者さんが出てきてほしい ダクネスに寝返るのでも死んじゃうのでもいいけど切なくて悲しい話で泣きたい
190 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 07:45:45.40 O
朝の光に
191 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 08:27:32.00 0
目が覚めて
192 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 09:51:45.27 0
仕事の合間に上げておこう
193 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 11:27:21.19 O
切なさに惹かれる気持ちは分かるなあ
194 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 12:16:45.22 0
だからみんななりたいんじゃないかな。 ヒーローってヤツにさ。
195 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 12:56:06.84 0
ヒーローか
196 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 14:41:26.72 0
ホゼネイター
197 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 15:25:02.42 0
ホゼナント
198 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 15:57:53.60 O
いよいよ新曲発売の日ですが、PVを見るとコエカタマリンを使った後みたい。(ドラ○もんの道具)
199 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 16:52:54.71 O
発売って今日?
200 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 17:24:01.20 0
まあ発売週ということだね
201 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 17:42:07.75 O
リゾナンターの秘密道具ってなんだろう。 やっぱり持ってるのはミッツィーなのかな。
202 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 17:54:58.68 O
みつえもんwか ガキさんが鋼線持ってたような
203 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 19:40:41.84 0
>太もものホルスターに隠してあった、小型ピストルの弾を充填する [Linlin](04)306 『刃千吏護衛官 銭琳(字幕版)』 より
204 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 20:55:20.00 0
おおそういうのもあったんだ
205 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 22:01:37.61 0
明日早出なので今夜はこれが最後のあげ
206 :
名無し募集中。。。 :2011/04/04(月) 22:58:27.96 O
明日早出なのにまだ家に帰り付かないのはどういう事なんだぜ
207 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 00:00:28.88 O
明日は春の新料理用の 買い出しの日だから、 早く寝るんやよ♪
208 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 00:48:18.16 0
おやリゾ
209 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 02:48:35.75 O
今夜はリゾナントの夢を見よう
210 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 05:40:43.87 0
早出の途中で上げておこう
211 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 07:51:31.34 O
空が青いねえ
212 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 08:27:34.52 0
こちらは曇り空だ でも青い空と繋がってる
213 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 10:04:11.77 O
遠出をした時に山のところに提灯が用意してあった。 でも冬が長かったから遠目で見ても桜なんて咲いて ないだろうと思ったらちょっと寂しくなった。
214 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 12:16:58.26 0
桜を愛でる心の余裕があればいいね
215 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 12:49:03.14 0
微睡みながらホゼナント
216 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 13:34:43.96 O
高垣を越え 亀の道を抜ける 田一面に 久しい太陽の光が降り注ぐ 筆を持った老人は 云う 順々に減っては 順々に増える 共鳴の音を聞け それは譜の無い生きた音 あるいは鞘にさげた鈴の音 リーン。 リンリーン。
217 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 15:13:50.86 0
218 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 15:42:10.53 0
219 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 16:35:54.55 0
ホゼネイター
220 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 17:35:36.83 0
不二家ネクター
221 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 18:11:46.30 O
サンダーにメノクラゲ
222 :
D6k0rRh :2011/04/05(火) 18:29:34.31 O
223 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 19:00:15.37 O
サンダースメノクラゲだろ
224 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 19:35:26.71 O
>>216 ちゃんとリゾスレにマッチしてるのがいいね
225 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 21:41:45.97 0
ほぜなんたぁ
226 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 22:45:39.13 0
>>216 リンリンが締めなところが妙に納得してしまいますw
俳句や四文字熟語をからめる作者さんてすごいなぁ。
227 :
名無し募集中。。。 :2011/04/05(火) 23:07:53.77 0
ハオチー ノノハヽ ☆ノハヽ ノノハヽ .oノハヽo川´・_o・) 川*^A^) (´┴`=川 アク トリマッセ ハフハフ从*・ 。.・)φ__)__( ⊇▽ )__/__/_⊂ ヽ ___ζξヾ____ ☆ノハヽ ⊃ゝ__ノ ___ □□ /ヽ /日□ゝ二二フ/|| ノノ*^ー^)/┗┻┻┛ゝ__ノ ノハヽヽ )|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ./ ⊃▽ ゝ__フ.┗┻┻┛φ(・e・*|b| ハフハフ .( ノノハヽ┗┻┻┛ノノハヽ▽⊂ , ゙ ヽ .从*´ ヮ`)φ___川*’∀’)__/※ヽ___ノ / / ソ※※※/ ソ※※※/ (__(___人____(___人___,ノ
228 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 00:56:50.27 0
ホゼネイター
229 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 01:22:10.71 0
ダークリゾネーター
230 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 01:48:03.37 0
おやすみリゾナンター
231 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 05:04:30.36 0
あぶないホゼネーター
232 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 06:35:52.41 O
233 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 07:49:17.77 O
ほぜ
234 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 08:22:34.50 0
新曲の発売日か キライじゃないけどあまり食指が動かん 1枚だけ買うとしてどのバージョンを買うべきか
235 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 11:13:48.88 0
コーヒー飲みまスカ
236 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 12:14:55.28 0
お願いできまスカ
237 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 12:17:17.92 0
238 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 12:59:43.23 0
時間によっては5時間ぐらい落ちないこともある このスレは平日の昼間が手薄みたいだけど以外と落ちないね
239 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 15:26:21.07 0
夜更かしな人早起きの人昼PCを自由に使える人 3人の住人がいればスレは回せるとどっかで見たことはある このスレの住人はもっといるだろうが
240 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 15:32:31.51 0
hozen
241 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 17:42:40.47 0
平常時は11時前後と16時前後に保全すればとりあえず大丈夫 朝7〜8時台はお出かけ前 12〜13時台は昼休み 18時以降は徐々に住人が帰ってくるから割とレスがある
242 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 17:43:19.26 O
4人はいると思う
243 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 17:43:29.24 0
CDが売ってなかった
244 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 18:45:33.31 0
深夜から早朝にかけては意外と危ないんだな
245 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 20:39:34.24 0
作品が恋しい今日この頃
246 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 20:57:39.24 0
>>244 午前2時くらいに1つレスがあると結構安心できる
意外と危ないのが24時前後
247 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 20:57:51.10 0
>>216 鞘に下げた鈴の音・・・リンリン
って凄いね。このフレーズ思いついた人尊敬するわ
天才!
248 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 21:56:49.11 0
保全のプロが何人もいるな
249 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 22:11:19.89 0
>>239 >夜更かしな人
ドキッΣ
深夜のホゼナンターとして任務は必ず完遂します。
作品の方も頑張ろっと。
250 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 22:33:30.24 0
1:00に書き込んで寝て7:00に起きて書き込むパターンなら案外大丈夫なんだよね
251 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:02:34.49 0
田中れいなは、今日もご機嫌で夜道を歩いていた。 「マジですかスカ、どんな時でもポジティブ〜で、めっちゃキラキラ花咲かそぉー♪」 あまりにご機嫌過ぎて、本日4月6日発売の新曲のサビなんか歌っている。 べっ、別に宣伝なんかじゃないけんね! 少しでも多くの人に買ってほしいなんて思ってないっちゃよ!? ・・・そうそう、少しくらい歌詞を載せても大丈夫であることは過去の災難シリーズなどで立証されているのでご安心を。 日本音楽著作権協会もそこまで暇じゃなかったみたいです。 とにかく、今日れいながご機嫌の理由。 それは、れいなが秘密裏に組織する部隊「田中軍団」の構成員が今日で7人になったからだ。 このままいけば、夢の“友達10人”もそう遠い日の出来事ではないかもしれない。 田中軍団とは、時々もらうお店の休日に暇を持て余していたれいながそれとなく結成した、 近所の中高生から成る特殊部隊である。 主な活動内容は、みんなでカラオケ行ったりブログで仲良しアピールしたりすること。 どの子も明るくて面白くて、いい子たちばかりだ。 ちょっとばかし元気が良過ぎるせいか、隊長のれいなそっちのけで盛り上がっていることも多い気がするのだけど。 なお、この際だから、なぜか田中軍団の構成員は全員年下でなかなかれいなに 同世代のお友達ができないことについては考えないでおくことにした。
252 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:03:36.64 0
「きっといつかはファミリ〜をっ、しょおかいーさせーてー♪」 今日も楽しく行われた田中軍団の極秘会合(という名のカラオケ3時間飲み放題コース)。 だがその帰り際に、れいなは妙な話を吹き込まれた。 ――――出るんですよ、ジョンソンが。 そう囁いてきたあの子の顔は、恐怖に引きつっていた。 なんでもこの近くには最近“ジョンソン”と呼ばれる不審者が現れるらしい。 すらりと伸びた手足に、腰まで届くような長い髪。 そのジョンソンはマスクを装着しており、道行く人の前でマスクを外しては「ねえ、笑って」と真顔で呼びかけるという。 なんだか、ホラー映画と都市伝説をミックスしたような話だった。 もちろんれいなはそんな話を鵜呑みにしたりはしない。 そりゃあ怖いことは怖かったが、別に斧持って追いかけてきたり、自分のほうが間違えているにもかかわらず 「あんた振り付け間違ってるよ」と的外れな指導をしてくるわけでもなさそうだし。 いざとなったらぶん殴って逃げればいいや、と楽観的に構えていた。 しかし、そんなれいなの前に一つの長〜い影が現れる。 「ねえ、そこの小さいの」 「・・・・・・」 「こら無視すんな。あんただよあんた。そこの、でっかいサングラスつけてる女」 「えっ、れいな?」
253 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:05:23.41 0
声をかけられ、立ち止まる。 最近サングラスを新調したれいなは、お気に入りのそれを頭にのせて歩いていた。 なので「サングラスつけてる胸のでっかい女」とはれいなのことだ。 そもそも、周りに他に人いないし。 れいなを呼び止めたのは背の高い女だった。 髪も長いし手足も長いけど、マスクはしていない。 しかしれいなはその女の顔に見覚えがあった。 「おまえっ!ダークネスの!」 「え?圭織のこと知ってるの?」 間違いない、この女はダークネスに所属する予知能力者だ。 「あぁ、よく見たらあたしもあんたのこと知ってるわ。リゾナンターの・・・山田だっけ?」 「はっ!?誰!」 「あ、ごめん間違えた。山田は寿退社した同期の名字だったよ。えっとー・・・・・・藤江?」 田中じゃ! 山田はともかく、どっから出てきた藤江って。 かすりもしてないんですけど。 もしや、どこぞのご当地アルファベットアイドルか。 前に狼のスレで見かけただけだけど、そんな名前の人がいたような気がする。 試しに中国から撤退した大手検索サイトの窓に入力してみたら関連ワードがそれっぽかったし。
254 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:06:48.28 0
まあ、そんなことはどうでもいいので。 早く終わらせて帰りたいれいなは、ツッコミの勢いに任せて素早く間合いへ入り込んだ。 「ダークネス、覚悟!」 渾身の力を込めて拳を打つ。 大抵の敵はいつもこれでKOだ。 れいなの拳をくらって立ち上がれた者などいない。 ただ、どんな一撃も当たらなければ意味はないということで。 「ディアー」 「なにっ!?」 変なかけ声と決めポーズによって、れいなの攻撃は避けられた。 予知や大袈裟な技とかじゃなく単に女が仰け反っただけなのがムカつく。 おまけに、リーチが違いすぎて続けざまに放った回し蹴りも届かないっていう。 「終わり?じゃあ次は圭織の番ね。よっこらせっと」 するとジョンソンはどこからともなく麻袋を取り出した。 ちらりと見ただけでその重量感が伝わってくる。 れいなは距離をとり身構えた。 何が飛び出すかわかったものではない。 「せー・・・のっ!ズダダダダダダダー!」 「うひょお!!」 飛び出したるは、飛び道具。 距離をとった意味はありませんでした。 ありませんでした。
255 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:08:19.47 0
「ちょっ!なにしとーよあんた!」 「機関銃ぶっ放してる」 「そーじゃなくて!・・・のわっ!」 「予知能力者には予知能力者なりの戦い方ってもんがあるの。だって予知だけとか地味じゃん?」 「そーゆー問題じゃ・・・うへっ!」 「あ?圭織の戦い方にケチつける気?予知能力者怒らしたら知らないから、ホント」 「どこが予知能力者のたたか・・・・・・に゛ゃーっ!!」 コピペでしょうか。いいえ、ちょこっと。 機関銃の嵐によってステップを踏まされるれいな。 カラオケの余韻などすでにどこかへ吹っ飛んでしまった。 「カ・イ・カ・ン・・・!えへへ、一度言ってみたかったんだよね」 「知るかぁー!!」 そんなこんなで。 今日も街の夜は静かに静かに更けてゆく。 ちなみに、3丁目の和也君はこの一連の流れのおかげで逆に集中力とスルー力がつき、 二度目の受験は隣でYahoo!知恵袋を使っている人を見つけても動揺することなく乗り切ったとかなんとか。
256 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:09:57.39 0
>>251-255 『たなかれいにゃの災にゃん』
作品薄のようなので昔のボツネタを引っ張り出してきた
愛佳主役じゃない上にかなりやっつけだけど
ただ、個人的にはいいらさんにマシンガン撃たせるという8年越しくらいの夢が叶って嬉しいです
257 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:12:57.74 0
こういうおちゃらけ系大好物です
258 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:28:51.05 0
>>256 この手があったか
いやこういうのボツとかマジで勘弁と言いたい
乙でした
259 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:33:59.99 0
なんで没なのか大1時間ほど問い詰めたい
260 :
名無し募集中。。。 :2011/04/06(水) 23:35:52.53 0
こんな顔して怖い話を聞いていたんだな 从;` ロ´)<・・・
261 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 00:29:07.88 0
ホゼネイター
262 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 00:59:18.90 0
なんで8年前にそんな夢を抱いたのかがしりたい
263 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 01:47:41.84 0
それは確かにw しかし予知能力繋がりで愛佳から飯田さんに飛ぶ発想がすばらしい
264 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 03:45:57.44 O
結局ジョンソンは謎のままなのかな?w 案外都市伝説になってたりして。 猫を機関銃で追っ払う女。 乙ですー。
265 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 05:11:09.08 0
おはよん
266 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 07:11:46.32 O
ファミリーには愛佳はいるのかいないのかw
267 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 08:27:39.99 0
顔ぶれが知りたいw
268 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 11:12:38.36 0
( `.∀´)<時間停止!
269 :
名無し君 :2011/04/07(木) 11:20:15.67 0
俺リゾナントのdance,ver時の小春好きじゃないんだが、なんか気味悪くって
270 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 11:52:17.74 O
こはりゅうううううううううう!!
271 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 12:20:36.40 0
「久住小春様、お見事です」 暗い洞窟の中でいくつかの影がうごめいている。 傷つき斃れた者を運ぶ男たち、それを睥睨する女。 「ああ」 自分よりも年上の部下に対して轟然と応える女。 「最後のリゾナンター、光井愛佳を討取った功績は何物にも変えがたいです、が、しかし」 「しかし、何よ」 「今回の作戦でも久住様の雷撃によって味方に多大な被害が出ています」 女―久住小春の暴走を遠慮がちに指摘する部下に対して、当の小春はというと… 「はあ? それって小春のせい? モタモタしてる連中が悪いんじゃないの」 「ですが」 「だから小春は一人でやるって行ったのに、アンタたちがついて来るからこんなことになっちゃうんじゃない。 リゾナンターだったらね、そんな間抜けなことになったことなんか一度もないよ、一度も」 自分の能力で傷ついた部下たちのことをあからさまにバカにした小春に部下の一人が噛み付いた。 「そんなに凄いリゾナンターをお前は裏切った。 そしてかつての仲間を殺したんじゃないか」 「ふぅん。 下っ端のくせに幹部の私をお前呼ばわりするんだ、あんたは」 小春の冷たい視線は暗い洞窟の中で部下を刺す。
273 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 12:22:33.71 0
部下は小春の刺すような視線を受けながら、怯まない。 「俺はお前がリゾナントに出入りしている頃から知っているぞ。 お前は光井愛佳とあんなに親しくしてたじゃないか。 かつてここにあった大きな木の下で…」 男の声が消えたのは、小春が人差し指で男を指したからだ。 「オジサン、リゾナントがあった頃から戦闘員をやってるの。 じゃあ随分とくたびれてるよね、バイバイ」 言い終わると同時に人差し指から電流が走る。 激しい衝撃音と共に戦闘員が倒れた。 その様子を見た雷撃に打たれていない戦闘員たちも凍り付いてしまう。 「久、久住様。 何ということを!」 小春におもねるように話してきた副官も流石に咎めようとした。 「知らないの。 ダークネスの幹部には反抗的な下級戦闘員を粛清する権利があるってことを。 さっきからのそいつの話っぷり、どう甘く受け取っても私に対する反抗だよね」 そう言うと急所は外れようだが、苦痛のうめき声を上げる戦闘員を運び出すように他の戦闘員に命じた。 命じられた戦闘員たちも命令には従うが、その動きは鈍い。 ひどい、まただよ、という囁きすら聞こえる。 光井愛佳によって倒された者、小春によって粛清された者が運び出された洞窟には小春と副官、そして動かなくなった愛佳だけが残った。 「…ところであの者、光井愛佳の亡骸はいかが致しましょう。 敵とはいえリゾナンターを今日まで率いてきた健気な娘。 敬意を以って葬るべきだと思いますが」 副官の声には懇願に近い響きがあった。
274 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 12:23:28.08 0
しかし小春の応えは無情なものだった。 「アハハ、バカじゃない。 ダークネスに最後まで逆らった愚か者を手厚く葬るですって。 副官でなかったらアンタにも一発お見舞いしてるところよ」 バチバチという火花が飛ぶ。 「しかし!!」 「しかしもかかしもないの。 そいつの死体にはまだ利用価値がある。 ここに放置しておけばアンタと同じことを考えるバカがやってくるかもしれない。 リゾナンターの支援者、ホゼナンターっていうバカどもが。 そこを…」 先程よりも大きな電流が走る。 「部下たちは強襲に告ぐ強襲で疲れきっています。 更なる作戦の遂行には耐えられないかと」 「そんなやわなやつらは死んでしまえばいいんじゃない」 もしも悪魔が実在するのなら、こんな風に笑うんだろうな。 副官は小春の笑みを見て思った。 「もういい。 アンタも要らない。 大切な部下を連れて本部に帰還しなさい。 楽しい狐狩りは私一人でやるから」 「こんなことをしていては、いつかあなたも悲惨な最期を迎える…」 ・ ・ ・ そして副官も去り洞窟の中で動いているのは小春一人だけとなった。 黙って動かない愛佳を見つめていた小春は何かを取り出した。 携行食だ。 それを愛佳の傍らに置くと、振り向きもせずその場を後にする。
――あんたが私の知ってる愛佳だったら、あの程度の電撃でやられはしない筈。 ――電圧こそ高くて派手な稲妻になったけど、電流値は低く抑えておいた。 これで逝ってしまったならあんたもそこまでの人間だったってことよ。 ――陽動も眼くらましもせずに過去への扉を開けてしまったら、察知されるに決まってるじゃない。 まったく…。 ――この辺りのセンサーや監視役は誤爆を装って排除しておいた。 安全なエリアに逃げ込んで暫くは大人しくしてなさいね。 小春は新垣里沙のことを思い浮かべる。 かつて自分がリゾナンターだった頃、里沙がスパイだということを知った時は、腹が立った。 情けなかった。 許せないと思った。 しかし後になって判ったことだが、里沙はリゾナンターの情報を100パーセント正確にダークネスに伝えていたわけではなかった。 ある情報は誇張して、ある情報は矮小してリゾナンターの姿を歪めてダークネスに伝えていたのだ。 何の為に? それはまだ戦士としての強さに欠けていたリゾナンターに強くなる為の時間を作ろうとしたからだ。 ――もしも新垣さんの情報操作が無ければ私たちはもっと早くダークネスの前に屈していた。 ――そんな新垣さんや高橋さんが私たちの為に作ってくれた時間を私たちは有効に使うことが出来なかった。 その結果が現在のこんな状況。 ――愛佳が現在を変える為に命を賭けるなら、そんな愛佳を私は守る。 かつて新垣さんが私たちを守ったように。 その時のために私はダークネスについたんだ。 黙ってリゾナンターを去った自分のことを愛佳は恨んでるだろうな。 ダークネスの懐に潜り込む為とはいえ、ホゼナンターの皆もかなり傷つけてしまった。 私の選んだ道は、決して報われることはない。 ダークネスか、リゾナンターかいずれの刃に倒れたとしても後悔はしない。 だって… ――私は誰が何と言ったって、新垣里沙の相方でリゾナンターの電撃使いなんだから。
276 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 12:29:56.36 0
>>272-275 『孤立無援の名誉』
ぽけギコ使えねえ
あるいは『聖なるもの』の作者様は違った展開の続きを考えておられたかもしれないが、これも一つの保全のあり方ということでご了承願いたい
277 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 13:28:27.25 0
>>276 小春…(ブワッ
未来と過去と同時進行なのかな。
乙です!
278 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 14:46:41.16 0
。,,"゚,..''' (^⌒⌒^) ,'.,.'。'.,"゚ | i i i i i| 。 。・゚・⌒) ジュージュー |_i_i_i_i_i|o━ヽニニフ )) ・。 <小腹がすいたやよ 川*’∀’)彡。・゚。・⌒) ニフ )) / o━ヽニニフ )) ゚・ _l从从从从l_ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
279 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 15:32:56.58 O
休憩中にホゼホゼ
280 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 17:14:58.43 0
ぬぅん!
281 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 18:44:16.88 0
ブリッ あっ・・・・・・・
282 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 18:45:44.13 O
>>276 こういう形でのリゾナントは気を使う面もありますが…
こはりゅうううううううううう! …への熱い思いは感じられましたw
またリゾナント元の作者さんの続きも読みたいですね
283 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 19:59:28.00 O
284 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 20:42:02.96 0
285 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 21:30:34.02 0
『聖なるもの』を書いたのははmotorさんか
286 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 22:26:45.23 0
フクちゃんはどんな能力者として描かれるのやら
287 :
名無し募集中。。。 :2011/04/07(木) 23:30:47.28 O
ノリo´ゥ`リつ<しゅびしぃぃーっと登場だよー♪
288 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 00:24:49.41 0
こはりゅううううううううううう!!
289 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 02:11:01.96 0
ヘイ!
290 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 02:27:36.80 O
ヘイユー! フフフ
291 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 03:59:38.80 0
しゃゆううううううううううううううううううう
292 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 06:41:19.92 O
左右対称
293 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 08:21:55.84 0
白湯ぅぅぅ
294 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 10:29:28.76 0
おはネイター
295 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 11:19:58.29 O
なんかフクちゃんは「衝撃緩衝能力」 …全ての攻撃や衝撃を無効化する… そんな能力が浮かびました… ストーリーのプラン無しw
296 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 12:17:16.62 0
クライシス作者さんは身体のスライムかだったっけ イメージ的に包容力とか柔らかさを感じさせるのかもですね
297 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 12:51:58.60 0
むむ
298 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 14:40:56.72 O
コーヒー飲みたい
299 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 15:25:13.18 0
リゾナントを夢見ながら缶コーヒーで休憩
300 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 17:14:23.00 0
ほぜほぜ
301 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 17:14:48.09 0
帰社前のホゼ
302 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 17:38:04.09 0
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。 || ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。 || ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを || 与えないで下さい。 Λ_Λ || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \ (゚ー゚*) キホン。 || ゴミが溜まったら削除が一番です。 ⊂⊂ | ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_ | ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄ 〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。 〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,) 〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
303 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 18:55:25.65 O
お出かけ前のホゼナンター
304 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 20:19:52.54 0
フクちゃんはある部分からミサイルが飛び出す設定で
305 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 20:21:55.52 0
306 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 20:31:08.71 0
アフロダイAかw
307 :
304 :2011/04/08(金) 21:20:11.72 0
308 :
306 :2011/04/08(金) 21:55:17.38 0
バレちゃった
309 :
305 :2011/04/08(金) 23:19:18.95 0
>>307 おっさんとは失礼な
性別だけならリゾナンターに入れるw
310 :
名無し募集中。。。 :2011/04/08(金) 23:20:16.78 0
311 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 00:33:36.51 0
312 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 01:49:33.29 O
自分も年や性別だったらリゾナンターに入れる人だけど ○○からミサイルやヒザからロケットは いろんな意味でロマンだと思う。 そんな訳で深夜のホゼナンター参上!ヽ○ノ
313 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 02:51:20.06 O
小説系の中でもこのスレは女性かなり多そう
314 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 03:42:10.67 0
ノシ
315 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 06:42:24.02 O
作者さんにも女性が多かったね
316 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 06:44:32.68 O
ないやいさん復帰してほすぃ
317 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 08:27:36.63 0
9期まだ〜〜?
318 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:38:05.72 0
ホゼナンターのお出まし
319 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:47:34.67 0
おっと
320 :
代理ンター :2011/04/09(土) 10:49:09.29 0
7レスほどです。自分のやりたい放題 勝手に能力作って話書きましたので見たくない人はスルーでお願いします フクちゃんメイン
321 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:49:52.28 0
お家の人について作文を書いてみましょう。 小学生の道徳の時間に先生がそういったのを鮮明に覚えている。 あの時、父親か母親かを指定しなかったのがせめてもの救いだった。 聖の手が止まる。思い浮かべるのは父親でも母親でもない。所謂『お手伝いさん』だった。 いいよねー聖ん家はお金持ちでさ。家超デカいじゃん。 お手伝いさんもいっぱいいるんでしょ?うらやましーい 服もいつだってブランドだしねー憧れるわー。やっぱ何でも買ってもらえるの? いいなぁ。私も聖ん家の子に生まれればよかった お金持ちだからといって全てにおいて恵まれているわけではない。 実際、聖は自分の母親の顔が分からなかったし、父親だって年に2回会えばいいほうだった。 身の回りの世話をするのは赤の他人で、聖はいつも言いようのない孤独感を抱えていた。 クラスメイト達の声を曖昧な笑顔で濁す。 いつからだろうか、そうすることが当たり前になっていた。
322 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:50:40.30 0
「聖ちゃん、お茶のお稽古の時間です」 お嬢様という呼び方を『ちゃん』付けに変えろと言ったのはその孤独感を少しでも紛らわせるためで 聞き分けのよい聖がした唯一の我侭だった。 聖が生まれた頃から自分を世話してくれている『お手伝いさん』は申し分ないほど優しく、気の利く女性だった。 目じりに深い皺が刻まれている。笑うと濃くなるそれが聖は好きだった。 だがこの女性にも『家族』があり、その家族を養うため働いているのだと、社会の仕組みを知ったとき 聖はまた電気もつかない知らない場所にポツンと独りぼっちにされたような気分になった。 「お茶が終わったら絵を描いてもいい?」 顔も名前も知らぬ聖の母親は、絵を描くことが好きだったと聞いたことがある。 譜久村家ではタブー視されている母親の話題だったが、家政婦は聖が悲しそうな顔をする度 ほんの少しだけ母親の事を聖に教え、そして聖のために作った小さな巾着袋や赤ん坊の頃を描いた聖のスケッチをこっそりと見せてくれた。 旦那様は捨てろとおっしゃったのですが、私には出来ませんでした。 初めてそれを目にしたのはいつだったか。 家政婦から渡された綺麗な色の風呂敷。聖は静まり返った部屋の中でそっと結び目を解く。 随分と使い込んでいたらしい小さな巾着はところどころが綻びており、汚れが目立った。 『みずき』と鮮やかなピンクの糸で刺繍が施されている。 丸みを帯びたその文字がいかにも手縫である『らしさ』を表しており、聖は堪らずその文字を指でなぞった。 瞬きを忘れた瞳からぽたりと涙がこぼれる。それはすぐに袋の生地に吸収されてしまったが 零れ落ちるそれは止まる事を知らず、次々と溢れ頬を滑り落ちた。
323 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:51:23.19 0
優しいお手伝いさんも、ブランドの服も使いきれないほどのお小遣いなんかいらない。私のお母さんに会わせて もう、温もりも匂いも何も残っていない。 涙が滲むそれを胸に抱きながら声を上げて泣いた。 ただ寂しかった。本来愛されるべき人に愛されたかった。 ぎゅっと抱きしめて、頭を撫でてほしかった。 聖、と優しい声で呼んで欲しかった。 それだけでいい。たったそれだけでいいのに ――――――――――――!!!!! その時。 眼球を強い力で押さえつけられているような酷い痛みを目の奥に感じた。 あまりの激痛に息が詰まる。 古いビデオテープが高速で巻き戻されているような気味悪い音が頭の中で鳴り響く。 フラッシュバック。白黒の映像が目の前を矢継ぎ早に通り過ぎる。目が、回る。 うぅっ……!!! 頭が割れそうに痛い。
324 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:52:04.98 0
なに…これは 誰… 寂しくなったらこの袋を開けて 魔法をかけた飴玉が入っているから ひとつ舐めるだけで聖は元気になれる あの女の子は私だ そしてその女の子の頭を撫でるのは ママはお仕事に行ってくるから あとはばあやの言うことをしっかり聞くのよ、聖 ――― お母さんだ
325 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:52:48.09 0
「6時にお迎えの車が参ります。夕食の後、絵の時間にしましょう」 「はぁい」 聖は手を振りながら車に乗り込む。家政婦は目じりの皺を深くしながらそれに応えた。 『モノ』に触れると母との夢を見ることが出来る。 実際に起こった現実なのか、自分が作り出している幻想なのか聖には判断が付かない。 それでも聖は母にひと目会いたくて、少しでも近づきたくて、名前を呼んで欲しくて 手当たり次第に『モノ』を掴み母との夢を探した。 夢を見た後には決まって高熱が出る。それでも聖はやめることができなかった。 「出発しますよ」 「お願いします」 車が静かに発進する。微かな揺れに稽古道具が小さな音を立てた。 「おっと」 割れ物が入っている。聖はそれを膝の上に乗せた。微かに指先が車のシートに触れる。
326 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:53:29.13 0
「―――っ!!」 眼球を押さえつけられているような激痛。 ビデオテープの巻き戻される音。 フラッシュバック。目の前を通り過ぎる白黒の映像。 ―――…駅まで送ってください。そこからは自分で行きます。もう切符は買ってあるので…はい、 時間までは喫茶店でも探して過ごします…ありがとう…。この車に乗るのも今日で最後ですね… あの、聖のこと………聖のこと、どうか気にかけてやってください… きっとあの人は―――…おざなりにすると思うから…どうか、お願いします… 「あ。」 この車だ。そして運転手は…、紛れもない今目の前に居る老人だ。今よりも少し若い。 そして母は…疲れた顔をしている。大きなバッグを膝に乗せて、今にも泣き出しそうな顔で話している。 ――― あ、あの喫茶店にします。ここからだと駅まで歩いて5分くらいですよね…―――、いいです、停めてください 本当に本当にお世話になりました…おねがいします、どうか、どうか聖のこと―――――――――………
327 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:54:12.04 0
「…ねぇ、じい。あなたは私のお母さんを最後に乗せた?」 体が熱い。体中に流れる血が沸騰しているかのようだ。お茶の稽古も絵を描くことも今日はできなさそうだ。 意識が朦朧とし始めている。聖は浅く呼吸を繰り返しながら、静かに車を運転する老人に声をかけた。 「お願い、母を降ろした喫茶店に連れて行って…私が見ているのは、夢じゃなかった…」 聖の身体が大きく揺れ、ぐったりとシートへ倒れこんだ。
328 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 10:55:02.50 0
>>321-327 『mizuki―――』 以上です。
勝手に考えて勝手に作りました。一人に対して色んな能力案?があってもいいですよね
そこがリゾスレのいい所だといい風に解釈していますw
フクちゃんのお金持ちのイメージから書き始めたらこんなことになってしまった
一応『接触感応』『接触感応者』ってことでサイコメトリーでサイコメトラーなイメージです。
実際にフクちゃんはまだ自分の能力に気付いてない、でも気付き始めてる?設定でw
こんなん書いといてあれですが、フクちゃん未来人設定自分も好きです
改行などはお任せします
お手数ですが代理投稿よろしくお願いします
明日やっとリゾナンターに会えるっ!!!
329 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 12:21:08.00 O
>>328 孤独感がいいですね
どこにどのように繋がっていくのかも楽しみです
330 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 12:48:01.16 0
喫茶店=リゾナントって期待w
331 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 12:58:45.81 0
サイコメトラーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!! ポピュラーな能力なのになかなか出てこないと思ってただけに嬉しい 今後の展開にも期待
332 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 13:09:58.85 0
>>328 リアルお嬢様なフクちゃんだからこそ出来る設定ですね
なんでもお金で得られるものは手に入るからこそ、際立つ孤独
スレの一つの大きなテーマの『孤独感』を正面から直接描いていて好きです
こっちの設定の方が『未来人』設定よりもしっくりきていいなって思います
一応、あれの続きを練っていますがね( ̄▽+ ̄*)
333 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 15:43:30.35 O
あげ
334 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 16:41:34.05 0
ホゼナンター関西は身内の不幸によりしばらく離脱です 申し訳ない
335 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 18:05:19.87 0
戻って来る日までほぜ
336 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 18:20:21.79 0
337 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 20:11:38.76 0
視る前にあげ
338 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 20:32:14.18 0
視た後のあげ これから視るかもしれん人の為にネタバレは避けるがサウンドノベルという表現は言いえて妙ですな 作者の『消滅のdrop』という作品への深い愛情が伝わってくる逸品でした 何とも切ない
339 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 21:20:55.31 0
>>336 乙
あの作品で印象的な単語というか一節が映像の中に組み込まれることでより印象的にこちらの心に飛び込んできた
やるせなさ感や絶望の再現度が半端ねえです
340 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 21:21:28.66 0
グッと来ました。 なんだか静けさの中の雨音がやけにリアルで切なくなった…。 作品の中で語り手の名前はありませんでしたが それがより吸い込まれたところかと。 乙です。
341 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 21:26:23.76 0
えりり〜ん
342 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 22:51:36.61 0
ほぜほぜ
343 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:47:22.63 0
344 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:48:56.70 0
『あなたが守ろうとしているものは誰にも守れない、守ってはいけないの』 * * * * * * * * * * 行き場を無くした能力者の生き場がダークネスだ。 目的も無くただ暴挙に走っていた者、必死に力を抑え込んで廃人と化す寸前の者、 一瞬一瞬を生きるために昼行灯に徹していた者。そんな奴らに存在理由を示し、手を差し伸べたのがなつみだ。 『私たちは深海魚。異質で数が少ない、ただそれだけの理由で表層から追い出された深海魚。 もう劣った愚民どもの表層を仰ぎ見る生活なんてまっぴら。優劣に従い、今こそ表層と深海をひっくり返す時よ』 自分だって瀕死の状態で棄てられていたのを拾われた身だ。 なつみのために、そう活動するうちに組織は躍進し、知らぬ間に幹部の椅子を手に入れた。 ただ、その少女だけは始めからダークネスが生き場だった。
345 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:50:54.23 0
『安倍さん、そのガキどこから連れてきたんですか』 『かわいいでしょう。圭織と外に出た時に見つけたのよ』 『捨て子、ですか』 『そう、私たちと同じ。これは美人になるわよ』 『ついにダークネスに赤ちゃんか。名前、どうするんですか』 『圭織がこの子見た瞬間に“里沙よ、新垣里沙”って』 新雪の白さと暖かさを纏ったなつみに抱かれた、無垢な笑みを浮かべた赤ん坊。 組織初の乳飲み子の登場は歓喜をもって迎え入れられた。 幼き頃から悲痛な記憶を持つ構成員は赤子の面倒を見たがり、能力の存在が認められてからは厳しく熱意を持って少女を鍛えた。 何よりなつみはまるで本当の親のように、片時もそばを離れること無く少女の成長を見守っていた。 その愛情と期待に応えるように里沙は疾風迅雷の勢いで能力を増し、幹部補にまでのぼりつめた。 諜報員の任を里沙に託す際も、全会一致で決まったことだった。 あの新垣里沙が組織に二心を抱こうなど誰の思考にあっただろうか。 里沙しかいない、組織の総意だった。
346 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:53:17.85 0
『里沙が組織を抜けたわ』 突然の宣告だった。なつみはいつもと変わらぬ佇まいでそう告げた。 『けれど私たちがやることは変わらないわ。いつもと同じように、ただそれだけよ』 言いたいことは山程あった。何故そんなに冷静なのか、一番の愛弟子ではなかったのか、 つまりは反逆者ではないのか。なぜ、なんで、あの里沙が。 しかし、どの言葉も疑問もなつみの前では無意味であることは分かっていた。 なつみが里沙を一番信頼していたことは誰の目にも明らかで、 反逆者となった事実に最も衝撃を受けているのはなつみ以外に考えられないから。 そのなつみが“いつもと同じように”、そう指示したのならば自分はそれに従うほかない。 いつもと同じように。それは、反逆者は始末せよ、ということだ。 モニターに映る久方ぶりに目にしたかつての家族に、以前可愛がっていた少女の面影は一切残っていなかった。
347 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:54:43.73 0
「新垣、聞こえるか」 「…お久しぶりです、吉澤さん」 「まさかお前からやってくるとは思ってなかったよ。もしかして見逃してくれるとでも思ってた?」 「逆に私がそう思って帰還したとでも?」 「おうおう、言うことが大人になって父さんは嬉しいよ」 「敬愛なる父上に成長を示すことが出来てなによりですが、父上にはさらなる成長を是非とも身体で実感して頂きたいのです… お目通りをお願いしてもよろしいでしょうか?それともこのままお姿を隠されるつもりで?」 「…考えはあまちゃんのままみたいだな。まさか俺に勝てるとでも思ってんの?」 「それは出会ってからのお楽しみではいけませんか?」 「…お前らが今いるエントランスの右の通路の奥にドアがある。入って左側の」 「左側のドアの裏にあるスイッチを押して右側のドアの先、管内システム管理室にいらっしゃるんですね」 「さっすが元ダークネス。けど残念、管理室で戦闘なんかできっかよ。左のドア開けてそんまままっすぐ進んでこい」 「了解しました、すぐに闘技場に向かわせて頂きます」 カメラに向かって一礼をした元家族は、眼光鋭いままの元実験体を連れ、モニターから姿を消した。 「おい新垣、、、」 本当にお前は俺たちを、なつみを裏切ったのか。言葉にならなかった想いは心の中で押しつぶした。
348 :
名無し募集中。。。 :2011/04/09(土) 23:57:06.51 0
>>344-347 XOXO –Hug and Kiss–(3-a)
話が長くなりそうなので、一旦投下させて頂きます。
それでは失礼致しました。
349 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 01:16:04.61 0
350 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 03:20:26.62 0
れ
351 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 05:34:02.39 0
>>348 序盤の愛ガキの切羽詰った感も良かったけど一つの家族に例えたダークネスがまた魅力的だコレ
安倍なつみをはじめ様々な登場人物の思惑が明かされるときを楽しみに待ってます
352 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 08:37:18.68 O
朝
353 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 08:53:11.74 0
354 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 11:49:51.60 0
吉澤さんとガキさんの関係性が他の作品も思い起こさせるね
355 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 12:07:00.18 0
なかなか奥の深そうな話だ
356 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 12:13:02.20 O
安倍さんが先頭を切ってる作品ってあまり無いよね。
357 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 14:10:11.00 0
そりゃね
358 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 15:19:36.36 O
やっぱりこの時間帯は人気が薄いね。 仕事場から保全。
359 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 16:30:54.95 0
5人のリゾナントブルー絶対ヤバい 見てて今までで一番切なくなった 絶対このスレのせいだ
360 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 17:43:32.58 0
まだ見れてない5人リゾナンター…
361 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 18:43:00.63 0
同じくノシ でもDVDで見るんだろうなぁと思いつつ それを思うだけでもちょっと寂しくなった…。
362 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 19:07:59.13 0
363 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 19:12:05.61 0
>>362 ですが大切なことを書き忘れました
動画中にBGMの人の作られた動画の一部と「お守り」を自作された方の画像を使わせていただいています
事後承諾になって大変申し訳ありませんが何とぞご了解くださいませ
ありがとうございました
364 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 20:35:22.75 0
視る前のあげ
365 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 20:43:18.97 O
やっぱ動画すごいなあ
366 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 20:57:02.72 0
5人のリゾナントブルーとかいうのを聞くとリゾナントブルーの9人のOP風動画はたまらないな どちらかというとEDっぽく感じたがかなり高まりました
367 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 21:13:30.63 0
ジュンジュンw
368 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 21:38:39.02 0
規制の素材でよくもまあ作れたもんだと感心するわ
369 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 22:23:38.12 0
>>362 乙でした
リゾブルの9人もさることながら1分過ぎにダークネスのメンバーが展開していく場面が印象に残りました
何かヒーローもののオープニングっぽかったですし彼女らOGがいたからリゾナントブルーも誕生したわけですから
3周年ですか凄いな
370 :
名無し募集中。。。 :2011/04/10(日) 23:48:50.06 0
動画2連発とは… それぞれ元作品とあの9人への愛情が溢れた作品でしたね
371 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 00:28:23.63 O
動画みました!!たかまるぅ〜!!! よくあそこまで、まとめましたね! あとすこしで三周年突入かぁ〜すごいなぁ〜
372 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 02:27:57.18 0
あと1週間を切った…。 とにかく絶対に一つでも作品投下する。 絶対にする。 そんな深夜のホゼナンター参上!\○/
373 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 04:42:15.39 O
もういっちょ
374 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 06:24:53.81 O
朝にもね
375 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 08:02:42.40 0
3周年まであと2日
376 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 08:29:17.50 0
おはよん
377 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 09:31:11.46 0
ホゼネーター
378 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 10:52:24.22 0
まあとりあえず
379 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 12:15:13.20 0
繋いでいきますかね
380 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 12:55:08.26 0
13日までに上げたい話があったのだが
381 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 13:24:49.46 0
昼ネーター
382 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 14:54:47.70 O
383 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 15:26:01.51 0
何だかんだで作品の投下が続いてるなあ
384 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 15:37:09.02 O
何だかんだってなんだよw
385 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 15:46:40.35 0
そういえば前に作品上げてからちょうど1年経ったのか
386 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 16:32:08.68 0
>>385 もしや今日が誕生日のあの人たちの?
構想があるならまたいつか続きを読ませて欲しいです
387 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 18:15:36.95 0
遅れてる列車を待ちながらホゼ
388 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 19:24:47.46 0
「まもなく1番線にリゾナント列車が参ります 危険ですから白線の内側でお待ち下さい」
389 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 19:29:52.88 0
川*’ー’)<飛び込むんなら、次の電車にしてよね。あたし、帰れなくなっちゃうから
390 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 19:58:33.36 0
飛び込まねえよw
391 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 20:17:27.53 0
>>362 動画おもしろ〜い!
光の粒が綺麗!
二人ずつ紹介されていく所も良いね
空の青色と青コレの曲調がピッタリあってて感動!
作った人ありがとう!
出来れば新メンバージョンも見たいな
392 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 21:05:39.50 O
リゾナント列車の終着駅はどこだろう?
393 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 21:21:57.80 0
皆が思い描くその数だけあると思うよ
394 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 22:02:12.23 0
ええこと言わはる
395 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 22:24:07.57 0
>>389 これ見ただけでいろんな話思い出してなんとも言えない気持ちになる
396 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 22:59:58.56 O
397 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 23:30:19.95 0
美女やね 強い眼差しで見つめているのは未来かそれとも
398 :
名無し募集中。。。 :2011/04/11(月) 23:48:11.16 0
>>396 すご〜い
亀ちゃんだ!
何か漂うオーラが亀ちゃんだ!
399 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 01:01:29.49 0
>>396 絵描きさんも十分凄いですよっ。
カメさんの横顔ってなにかを秘めてる感じがする。
400 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 02:43:15.58 O
>>396 上手だね絵心ある人うらやましい
えりりん元気にしてるかな
401 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 06:46:14.07 O
絵はいいね!
402 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 07:19:49.90 0
りほでり聞いたけどこのスレのさやちゃん像と見事にシンクロしててワラタ 多少リアルさやちゃんの方が女の子だけど
403 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 08:03:46.78 0
絵とはいいものですね もし気が向けばお気に入りの作品の一場面でも描いて欲しいものだが
404 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 08:24:36.53 0
3周年を締めくくる話は出てくるのか 新たなる第一歩をどんな作品が飾るのか楽しみな俺があげておこう
405 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 08:51:33.08 0
>>402 最初はマシーンみたいな印象だった気もするが
まあオーデ映像ぐらいしかない頃だったしな
それ考えれば誤差は少ない方かも
406 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 09:15:47.71 O
いくつか書いてみるものの終わりまで続かない。 まだちょっと自分の中で投下しずらいのかも…。
407 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 10:16:48.27 0
>>386 書こうと思うネタ自体はいくつかあるけど構想としてまとまったものは今のとこまったくないです
あとあれの明確な続きは今後もないですが、自分のはその前のいくつかも含めて共通の作品内世界なので
いつか最終決戦的なものを書くことがもしあれば、その時は真のラスボスが覚醒したりするんだろうなと予想
408 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 12:18:25.03 0
色々待ってるよ!
409 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 12:56:19.96 0
まだまだ創作意欲のある人が大勢いるらしいのは何より
410 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 14:14:11.00 0
ほ
411 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 14:59:05.20 0
>>402 ラジオというか各種メディアで鞘師一族は鞘職人の家系みたいな事言ってて
名前から予想できていたこととはいえ本人の口から出たことに興奮した
412 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 15:43:39.44 0
海の上を走りたいとかアクアキネシスにシンクロし過ぎだしね
413 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 17:15:34.24 O
重症患者にとってはね
414 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 18:58:08.48 0
ホ〜ゼホゼホゼホゼナンタァ♪
415 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 20:13:35.22 0
踊るダメ人間の節で読んでしまった
416 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 21:28:42.65 0
あんたおっさんだなw
417 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 21:37:08.75 0
418 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 21:44:51.19 0
リゾスレ的にさゆは前に出しちゃダメだなw 愛れなこはが最前線で特攻してジュンリンが続いてガキカメがサポートしてさゆミツが待機って勝手なイメージ持ってる
419 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 22:00:58.44 O
>>418 同意
改めて思うが……超バランス良いよなw
420 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 22:30:24.77 0
>>418 予知と治癒があれば後衛は最強だよね。
しかも背後からの奇襲もガキカメのサポートで
いくらでも対処できるし。
最前線の三人とかもう言う事は無いw
421 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 22:54:09.67 0
テス
422 :
名無し募集中。。。 :2011/04/12(火) 23:27:59.82 O
423 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 00:09:55.36 O
3周年おめ!
>>422 いいね!
再現も楽しみ!
424 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 04:06:30.30 O
>>422 個人的にはさゆも書いてほしい
名シーンの再現楽しみにしてますよ
425 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 06:10:40.51 0
えりれなと来ればさゆも描くべきなの
426 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 06:27:45.47 0
おはよん
427 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 08:07:04.87 0
428 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 09:34:45.12 O
このスレでは重症患者はある意味誉め言葉だと思う
429 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 10:07:07.45 0
そうかもね リゾブル発売時に娘。でなかった9期とリゾナンターを結びつける想像力が素晴らしい
430 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 11:36:35.28 O
今日で3周年だもんねなんせ すごいスレだと思う
431 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 11:37:16.31 0
>>418 俺の中だと前衛は愛ジュンリンの三人
相手が素人(チンピラとか)の時はれなも前衛に参加って感じかなー
小春には念写のイメージが強いから俺の中では後衛かなぁ
432 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 12:30:10.59 0
れいなには遊軍というか奇襲要員みたいなイメージがある俺があげとくよ
433 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 12:48:01.86 0
れいなは性格は攻撃系だけど能力は補助系だからややこしい
434 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 13:08:17.41 0
435 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 13:19:04.20 0
対能力者戦で最前きってる印象があんまりないせいかも なんかれいなっていうと DQNぼこってる印象しかない…
436 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 14:47:47.85 0
∋oノハヽ 从;` ロ´)
437 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 14:49:52.51 0
∋oノハヽ 从;` ロ´)
438 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 15:41:01.23 0
439 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 16:02:35.26 0
戦闘の具体的な描写が無くていきなり結果っていうのが多いんだな 能力が絡んでないから当然と言っちゃ当然なのかもしれないが
440 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 16:30:30.20 0
戦闘の描写といえばRの人と共鳴者作者が双璧だと思う俺が上げておこうか
441 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 18:05:23.70 O
共鳴者さんはれいな好きっぽいけど Rの人はガキさん好きっぽい
442 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 19:26:27.16 O
たぶん正しい
443 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 19:55:32.09 0
444 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 20:32:45.21 O
>>363 亀レスですがお守りを自作した者です
こんな素敵な動画にあんな粗末なお守りを使ってもらえるとは感激です
ありがとうございました
445 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 21:20:26.12 0
いろいろなものがつながってきたのですね
446 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 21:24:32.59 0
>>434 久々に読んだけどやっぱりこの話うまいわ
ってか横にいっぱいNew!って出てるのなんだろ
ちょっと不気味だ
447 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 21:50:17.25 O
44分位でちょうど3周年かな?
448 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 22:03:39.30 0
>>446 その制服協議会のエピソードにつなげたくて
>>438 の『一弾で倒せ』を書いてみた
確かに戦闘の具体的な描写が抜け落ちとるわw
449 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 22:04:00.49 0
ですね^^
遂に4年目突入ですね
>>444 こちらこそありがとうございました!
あれはどうしてもはずせなかったので使わせていただきました
見ていただけたことが何よりも嬉しいです
遅まきながら見てくださった皆様方ありがとうございました
我ながら中途半端な仕上がりで申し訳なかったですがw
450 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 22:18:23.09 O
「御守り」作った人も今も来てくれてるんやね… とりあえず3周年オメ!
451 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 23:28:24.81 0
あれから3年かぁ
452 :
名無し募集中。。。 :2011/04/13(水) 23:46:46.25 0
453 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 00:03:05.90 O
454 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 00:05:36.94 0
>>452 おれもこういうおちゃらけ系好き
○○の災難とか
シリアスなお話と互いに引き立てあってる
455 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 01:14:40.81 0
重さんってそういやここじゃ可憐な感じだったな
最近たくましいイメージがつきすぎて…
>>453 は見事に可憐なさゆだ
456 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 02:41:38.94 O
>>453 リクエストに応えてくれてありがとう
やっぱさゆは女神だな
457 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 02:53:50.81 0
>>453 おおお凄いっ。
>>455 確かに最近は度胸がついてきたみたいだけど
ラジオとかを聞くと凄くこのスレのさゆみさんが見えた(涙
458 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 02:58:44.89 0
. | . | /\ . / ヽ ,,''´``ヽ、,:''´``''、 i'____i'____i ))\ /(( . (( ◇| ̄ ̄| ☆)) ...☆)) |. 祝 .| (( ...(( ★|. 4 .| 。 )) ◇ ...)) |...年..| (( (( |...目..| ◇ )) . ..★ |__| ◎ ☆ ... ノノハヽ │ .. 川*’∀’)│ <これからもヨロシクやよ〜 ./ つΦ
459 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 05:11:33.05 0
マスターオメ
460 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 07:03:05.46 O
さゆいいね
461 :
ninja :2011/04/14(木) 07:34:59.63 0
来年の今頃はマスターが・・・・ゲフンゲフン
462 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 08:11:45.16 0
>>443 リゾナンターとスマイレージリーダー初の直接対決か
463 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 08:31:06.39 0
>>453 こんなにも優しげなのにどこか怖さも感じるのは重症患者だからかなw
464 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 08:38:31.04 0
>>462 まだ戦闘に慣れてないかのんからターゲットにするとは敵も手ごわかったなw
465 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 10:00:28.13 0
ユースト娘。みれへんかった
466 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 10:41:07.13 0
9ロダを漁ると幸せになれる
467 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 12:00:40.15 O
今日もいい天気
468 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 12:18:39.90 0
ユースト見逃した人はとりあえずガキさんとさゆのブログみれば雰囲気はわかるんではないかと
469 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 13:45:02.36 0
昼ネイター娘。
470 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 13:57:12.17 0
<⌒.ン⌒'丶 ノ〆ノノハヽ i ( ノノ*^ー^) <お昼の散歩ですよ? /〜/::::::ノハ;.ヽ 〜、ノ⌒ヽ -≡三 / /::::::ノ_)__)::.ヽ / / / ,―、 / 〜〜〜〜〜〜、ノ◎)ノ "''''~ /  ̄ ̄\ 〜〜〜〜 ⊂⊃ \ /\ ⊂⊃ /⊂⊃ \/ \ /\ ⊂⊃ /\ 〜〜〜〜 \ \ /\/ \
471 :
P219108008010.ppp.prin.ne.jp :2011/04/14(木) 15:25:44.49 0
キャワ
472 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 18:13:49.43 0
おおっと危ないっ! まさか3時間も落ちなかったとは。
473 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 18:27:47.21 0
474 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 18:51:33.48 0
>>473 まさかのリゾナント!w
この中に予知能力者も居るな。
475 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 20:22:10.74 O
たなか
476 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 21:45:21.63 O
シャイニングレボリューションッ!
477 :
名無し募集中。。。 :2011/04/14(木) 23:14:16.48 0
眠い俺があげておこう
478 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 01:23:49.29 O
ほぜ
479 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 04:03:56.43 O
暗いの怖いの…
480 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 05:10:05.00 0
添い寝
481 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 06:26:48.46 O
暗い暗いどんと暗い 私お寿司なの
482 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 07:56:39.70 0
巻いてください 手巻きで
483 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 08:26:00.07 0
忍法帖のレベルが上がらんかなあ
484 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 10:26:52.29 0
普通に書き込んでいけばじきに上がるんじゃない
485 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 11:35:03.79 O
忍者戦隊リゾナンター
486 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 13:37:27.43 0
忍者めし
487 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 14:11:59.77 0
どうにも忍法帖の仕様がわからん 何をしでかすと連投間隔2分のレベル1に戻るのか ついこの間まではそんなこと気にせず投下できてたんだが
488 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 15:00:34.66 0
忍法帖って何? 忍者戦隊リゾナンターが作る手巻きはレインボー。
489 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 15:18:33.48 O
ハロモニ@で巻き寿司作ってた愛佳がかわいかった
490 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 15:57:17.95 0
491 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 16:10:06.70 0
>>473 もしかしたら俺たちが知らないだけで
昔からある言葉なのか?
>>490 愛ちゃんとカメちゃんで料理作ってたのも神企画だった
さゆがお母さんと電話しながらってやつも
492 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 16:40:05.96 0
>>490 おお懐かしいっ。
リゾナントでふるまってる姿が目に浮かぶなぁ。
>>491 確か愛ちゃんとカメさんのはマンゴープリンだったかな。
さゆのはカメさんのために作ったお弁当だったのに
当の本人はほとんど残したっていうw
493 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 17:18:52.07 0
愛絵里のは以前のハロモニのときだったね あとさゆはDOKYU!かなんかだっけ
494 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 17:45:17.99 0
>>492 >マンゴープリン
(;`.∀´)<ま〜〜〜〜〜〜
495 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 18:14:36.82 0
>>491 新必殺技って書いてあるしそんなこともないんじゃ?
496 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 18:45:27.04 0
たしか花音ブログはタイトルになんちゃら革命って付けるのが多かったと思う 震災後付けなくなったけど… シンデレラはシンデレラの生まれ変わりだからw
497 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 19:02:33.77 0
あーそっからきてんのか
498 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 20:40:32.58 0
忍
499 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 21:19:32.15 0
風呂行く前にあげとくわ
500 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 22:27:26.79 O
仕事帰りにホゼナント
501 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 22:31:37.75 0
おつかれ
502 :
名無し募集中。。。 :2011/04/15(金) 23:51:01.44 0
戦えホゼナンター
503 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 01:20:03.50 0
軽く支援
504 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 01:20:06.33 O
リゾナント新メニューは、麻婆丼デス!
505 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 02:03:42.40 0
>>145-163 >>166-167 の続き
一気に上げたかったけど長くなってしまったので2回に分けての投下です
【注意の1】
以下の話はかなしみ戦隊シリーズの世界観に準拠してます
従って登場人物の能力設定等は従来の作品群とは若干異なっております
高橋愛 念動力 精神感応
新垣里沙 精神干渉
田中れいな 発炎能力
【注意の2】
笑いは無し
【注意の3】
作品中で場面が頻繁に飛びます
★★★以降が過去の回想、☆☆☆以降が現在の出来事だと思っていただけるとありがたい
★ ★ ★ 「金なんか持っとらん。 警察でもどこへでも突き出せばよか」 「上等じゃないか、クソガキ。 お望み通り警察に通報してあんたの親を呼びだして、あんたが飲み食いした分の代金はキッチリ払ってもらうよ」 「れいな、親なんておらんし」 「いいかげんなことを言ってるんじゃないよ」 「ちょっと新垣さん。その子のことは私に任せてくれる。 ねえあんた。 名前はれいなっていうの。 お金がないんだったら、ウチでバイトして返さない?」 「あんた何考えてるの。 そんな泥棒猫を店に入れたら何をしでかすかわかんないよ、まったく」 ★ ★ ★ 「私のことをコソコソ嗅ぎ回るなんてどういうつもり」 「嗅ぎ回ってるつもりなんてない。 ただ愛ちゃんやあんたが夜になったら何処へ出かけるのか気になって」 「大人には大人の世界ってものがあるんだよ。あんたみたいなガキには関係ない」 「れいなガキなんかじゃない」 「他人のことばかり気になって、自分のことがお留守になるやつはガキさ」 「だって」 「今あんたがやるべきことはリゾナントに来たお客様を笑顔でおもてなしして、また来たいっていう気持ちになってもらうことさ」 「そんなこつ言われたってれいなうまく笑えんし」
★ ★ ★ 「ったく、こいつら催眠で痛覚を鈍らされてるせいで、何発殴ったって効いてるんだか効いてないんだか。いっそひと思いに」 「待って新垣さん。この人たちの催眠を解くことは出来ないの?」 「簡単に言ってくれるけど、かなりの期間かけて構築された術者との信頼関係を壊すにはそれなりの手順っていうものが」 「お願い新垣さん」 「わかった。その代わり条件がある。その新垣さんっていう呼び方はいいかげんやめてくれないかな」 「じゃあガキさん。お願い」 「…とりあえず、一旦退こう。こんな乱戦状況じゃ話にならない」 「じゃあせめてあの人だけでも」 「待て!そいつは罠だ!!」 ☆ ☆ ☆ 怒っている 天が地が怒っている。 驕り高ぶった人間の愚かな振る舞いに怒っている。 その怒りは大地を揺るがし、天を裂き、全てを燃やし尽くす炎となってこの世界を襲う。 ―何か揺れているな。 最初は音だった。 調度品が揺れている音で目覚め、身体に感じる振動で肝を冷やした。
―地震だ。 そんなに大きくはないみたいだけど。 思いながら今の自分の状態を確認しようとした里沙の身体の上に、何かが覆い被さってきた。 ―ひっ、何。 柔らかな匂いが鼻をつく。 桃の果実っぽい。 それなりの重み、ジャラジャラという音。 人間の温かみ。 やがて揺れが収まった。 里沙の身体の上に覆い被さっている者はそのままの状態を保つ。 その重さが煩わしくなった里沙は声をかける。 「もう退いてくれるかな、田中っち。 あんたのアクセサリーが当たって痛くてしょうがない」 里沙の言葉を耳にしたれいなは慌てて里沙の身体の上から降りた。 「いきなり揺れ出したからびっくりしたと」 ―意識のない私を守ろうとしたわけだ。 里沙はリゾナントの長椅子の上に横たえられていた。 身体の上にはブランケット。 締め付けが強すぎて気分が悪くならないようにするためか、上半身はインナー姿にさせられていた。 ブランケットを羽織って起きようとする里沙をれいなは慌てて止めた。 「もうじきさゆを送った愛ちゃんが帰ってくるからそれまで寝とった方がいいっちゃ」 「…さゆか」
気を失う直前の記憶が蘇る。 ―さゆの精神探査を逃れるために、心の中を素数で満たそうとしたが、計算にモタモタしている間にテンパって気を失ったんだ。 ―まったく醜態を晒したものだ。 愛がさゆみを送っていったということは、私の精神を探ることでさゆもかなり疲労したということだろう。 愛としてはさゆみもリゾナントで休ませたかったのだろう。 しかしどうしても外せない用事があるさゆみを一人送り出すことができなくて、最寄りの駅まで送ってったってところか。 里沙は現在の状況を推し量ることで働きの鈍っていた頭を再稼働させようとしていた。 ―で、外から帰ってきたこの子を私のお守り役につけたのか。 派手な服装に安っぽいアクセサリーを身につけたれいながカウンター席に座っている。 自分が腰掛けている横の席にバッグを置いている。 「いつから私の面倒見てるのさ」 「いやれいな今帰ってきたところだから」 「ふーん、帰ってきたばかりねぇ」 ―嘘だな。 私に気を使わせまいと気を使ってるんだ。 お客様に愛想笑いも出来なかったこの子が、そんなに細やかな心遣いをできるようになるなんて。 「じゃあ、田中っち。 私もう大丈夫だから部屋に行って着替えてきなよ」 里沙の勧めにもあいまいな返事を繰り返して、その場を去ろうとしない。 別にばつが悪いというほどではないが、何となく気まずい時間が流れる。 それを紛らわせようと、話しかけようとする。
「たな…」「ガキ…」 お互いに同じことを考えていたみたいだ。 苦笑いしながられいなに話すよう促した。 「こうやってガキさんと二人っきりになるのはあん時以来やね」 「ああ、そうだっけかな」 それだけでれいなが何を言っているのかわかった。 「あの時も暗かったかね」 「うん。でも今日と違ってあの時は朝早くだった」 あの時―誤って高橋愛を傷つけたことで自分を責めた田中れいながリゾナントを去ろうとした朝。 「あの時のことはれいな一生忘れられん。 ガキさんが止めてくれんかったらあのままリゾナントを出て行ったと思う」 「別にあんたのこと止めようと思ってたわけじゃない」 里沙の口許を見つめるれいな。 「泥棒猫が何か持ち出さないか見張ってただけなんだけど」 ひど〜い、というれいなの顔はでも笑っている。 「でもガキさんがあん時言ってくれたことは今でも覚えとうよ」 「そんなに感動的な台詞を言った覚えはないんだけどね」
★ ★ ★ 新生リゾナンターがまだ高橋愛と新垣里沙の二人だけだった頃の話だ。 愛が経営している喫茶リゾナントを一人の少女が訪れた。 席に着き注文する声が震えている少女のことを不審に思った里沙は愛に目配せをした。 ―この子ちょっと様子がおかしいんじゃないかな 愛は里沙の心配をよそに、オーダー通りの料理を出した。 愛一人で切り盛りしている店だ。 そんなに手の込んだ料理を出せるわけではない。 オムライスにスープ、サンドイッチぐらいのものだ。 最初はおずおずと食べていた少女だったが、食が進むにつれ貪るように食べていった。 里沙はそんな少女のことを訝しげな目で見ていたが、勘定の段になって金を持ち合わせていないと少女が言い出すと詰め寄った。 「金なんか持っとらん。 警察でもどこへでも突き出せばよか」 「上等じゃないか、クソガキ。 お望み通り警察に通報してあんたの親を呼びだして、あんたが飲み食いした分の代金はキッチリ払ってもらうよ」 ☆ ☆ ☆ 「でもよくよく考えたらあたしリゾナントの経営には一切関わってなかったんだけどね。 あの頃もそして今も」 「まして、あの頃のガキさんはスパイやったし」 何気に言ったれいなの一言に顔色が曇ったか、れいながごめんと詫びてくる。 「いやいやいや、実際そうだったし。 でも強がってるあんただってブルブル震えていたよ」 「だって、れいな食い逃げとか万引きとかやったことないし。 ガキさんは鬼のような顔をしてたし」 「鬼ってねえ、あんた」
里沙とれいな、二人にしか共有できない空気が流れる。 ★ ★ ★ 金がないと支払いを拒む少女の腕を掴んだ里沙を愛がなだめた。 「ちょっと新垣さん。その子のことは私に任せてくれる。 ねえあんた。 名前はれいなっていうの。 お金がないんだったら、ウチでバイトして返さない?」 高橋愛に接触してリゾナンターの有力な支援者である寺田光男の動向を掴むという指令を受けていた里沙にとって、愛が無銭飲食の現行犯をどう扱おうと本来は関係のないことだった。 こういう状況に居合わせた人間なら、こういう反応を見せるだろうと、上辺だけの対応をするつもりだった里沙の口調が熱を帯びてきたのはどうしてだったのか。 「あんた何考えてるの。 そんな泥棒猫みたいな娘を店に入れたら何をしでかすかわかんないよ、まったく」 ☆ ☆ ☆ 「今は装備や機材の支援体制も整っているけど、あの頃の愛ちゃんはセミリタイアから復帰した状態だった。 寺田さんからの資金援助もなかった。 だからリゾナントの経営も楽じゃないのにバイトして返せとか何考えてんだと思ったわけよ」 「れいなもまさかそんな風に言われるなんて思ってなかった。 それにバイトて言っても皿洗いぐらいだろうって思ってたら、いきなりウエイトレスをやれって」 「ちょっとした罰ゲームだったよね。 誰得?の」 ★ ★ ★ れいなの初バイトは、私服姿にエプロンを付け、仏頂面でトレイを抱えているだけで終わってしまった。 閉店時間になり、レジを締め売り上げを計算しはじめた愛は、所在なげに立ち尽くしていたれいなに声をかけた。 「あなた、れいなさん。 気の毒だけど今日のバイト代ではあなたが食べた料理の代金には足らないわね」
顔が曇ったれいなに愛は笑いかける。 「頑張って明日も続けようか。 あ、ウチに泊まってっていいから」 里沙は愛の甘さに付き合っていられないとその場を立ち去った。 数日後リゾナントを訪れた際には、本格的なウエイトレスの衣装に身をつつんだれいなの姿が見られた。 その表情は相変わらす硬いままだったが。 ☆ ☆ ☆ 「まあしかしあんたも大分苦労したね。笑顔でお客様をもてなせるようになるまで」 「愛ちゃんは黙って見守っててくれたけど、ガキさんにはかなりしごかれたと」 「そんなに笑うのが苦手だったら、お客のことを人間だと思わずお札だと思えとか、今思い返すとメチャクチャ言ってたわ」 「コーヒーを飲める店なんかいくつもある中でリゾナントを選んでくれたのはホントにありがたいっちゃ。でもいざ笑っていらっしゃいませって言おうとすると固まってしまって」 「おまけに優しい愛ちゃんと鬼のようなあたしとで夜な夜な出かけていたのも気になるし」 ★ ★ ★ 「私のことをコソコソ嗅ぎ回るなんてどういうつもり」 「嗅ぎ回ってるつもりなんてない。 ただ愛ちゃんやあんたが夜になったら何処へ出かけるのか気になって」 愛に信用されて、リゾナントに出入りするようになった里沙はダークネスからの新しい指令に困惑していた。 その指令は戦いの最前線から遠ざかっていた愛の実戦感覚を強化せよというものだったからだ。 上層部の意図を確かめようと連絡要員に子細を尋ねてみたが、彼もその不可思議な指令の目的は知らされていなかった。 それでも彼の推測を混じえて一つの仮説が組み上がった。
514 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 02:14:30.24 0
ダークネスは人類の根絶を目的とするカルト集団ではない。 領土を実効支配し、国家として承認させることを目指しているわけでもない。 破壊活動によって恐怖を与え、扇動工作によって憎悪を煽り、人心を支配して、世界を理想の形に作り替えるのが目的だ。 ダークネスは確信していた。 人は一人では何も出来ないあまりにも弱い存在であることを。 ダークネスは知っていた。 人が絶望の淵から立ち上がる強さを持った生き物であることを。 ただ恐怖を味あわせ、不信感や憎悪を煽るだけでは、人の心は闇に堕ちない。 ダークネスが世界中の人間の心を闇で覆い尽くすには、人間に希望を抱かせればい良い。 希望の象徴は強ければ強いほどいい。 闇に抗う正義の象徴に抱く人々の希望が頂点に達した時それを打ち砕けば…希望を失った人間は絶望の深みに堕ちていく。 新垣里沙は組織の駒に過ぎない。 与えられた任務を粛々とこなしていくだけだ。 精神感応と念動力。 高橋愛の持つ位相の異なる二つのチカラを有機的に組み合わせて、戦闘力をアップさせる手段として実戦の場を選んだ。 ダークネスと戦わせたわけではない。 ダークネスの名を詐る能力者や犯罪者グループの情報を入手して、愛を立ち向かわせたのだ。 愛の身の安全だけを考えたら、自分がマンツーマンで鍛え上げた方がいいだろう。 練習や実験の場でもチカラの覚醒や成長は起こり得る。 しかしチカラとは魂の輝きだ。 命を賭けた実戦の場でチカラを発動させることで得られる効果は、トレーニングモードで得られるそれと比較にならないぐらい大きい。 里沙が敢えて厳しい道を選んだのは、愛に強くなって欲しかったからなのかもしれない。 ダークネスの思惑を越えて。 愛の成長は速かった。 元々の資質が高かったこともあるが、実戦の場でチカラを発動した効果も大きかった。 そこに慢心があった。
515 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 02:15:29.86 0
☆ ☆ ☆ 「愛ちゃんはなんでれいなのことをあんなにかまってくれたんやろう。 れいなにあんな力があることを知ってて、仲間にしようとしたんやろうか」 里沙は首を振った。 ―私たちがあんなに引かれ合い集ったのは、私たちが能力者だったからなのは間違いない。 ―だけどリゾナンターのリーダー愛が、ダークネスとの戦いのために能力者を仲間にしようとしていたとは思えない。 ―私たちが能力者として生まれたことで、背負ってしまったかなしみが響きあい、引かれあったとしか言いようがない。 ―その中心にたまたま高橋愛がいただけだ。 「もしも愛ちゃんがチカラが目的で、れいなに優しくしたんだったら、あの時だってれいなを置いて行かなかったと思うよ」 れいなが変な顔をした。 ―私何か変なことを言った? ★ ★ ★ 能力者が介在する武装強盗団の情報を入手したのは、警察庁のデータバンクからだった。 怪しげな情報を紹介する闇サイトで集めた人間を、“催眠”で使い捨ての操り人形に仕立てる能力者。 彼は自分のことをダークネスの一員だと名乗っていたが、それは犯行先の被害者を恫喝するための偽りだった。 その能力者は単体での戦闘力こそ見るべきものはないが、“催眠”で取り込める私兵の数の多さは決して侮れなかった。 躊躇っている里沙を尻目に、愛が率先して摘発に向かったのは、リゾナントの営業が終わり締めの作業を全部済ませてからのことだった。 強盗団の狙いは暴力団が運営する違法カジノの売上金だった。 カジノが設営された商業ビルの正面から襲撃した強盗団の一味は、警備していた組員の銃弾に倒された。 警察の摘発を逃れるためだろう。 銃弾の的となり倒れた強盗団の死骸を、組員たちが運び出そうとしたときに、それは起こった。
遠隔操作で作動する爆弾を仕込まれていた強盗団一味の身体が爆音とともに炸裂した。 その衝撃で警備の組員たちの大半が活動不能の状態に陥った。 抵抗する者が居なくなったのを見計らうように強盗団の主力が姿を現した。 まだ生きている警備の組員たちに止めを刺そうとしている状況を見てられなくなった愛は、飛び出して強盗団に戦いを挑んでいった。 トレーニングで鍛え上げた身体能力と里沙との実戦で精度と威力を上げた念動力を駆使する愛。 しかし能力者の“催眠”で意志を奪われた傀儡たちは、攻撃を受けて倒されても何事も無かったかのように立ち上がってくる。 「ったく、こいつら催眠で痛覚を鈍らされてるせいで、何発殴ったって効いてるんだか効いてないんだか。いっそひと思いに」 催眠で思考を操られているとはいえ、まともな人間なら訪れない闇サイトで集められた人間たちだ。 命までは取らずとも、手足を破壊して戦えないようにすれば手っ取り早いのだが、愛はそんなやり方を選ばなかった。 「待って新垣さん。この人たちの催眠を解くことは出来ないの?」 そんな愛のことを甘いと思いながら、その選択を良しとした里沙は、傀儡を操っている能力者を倒してから、催眠を解こうとした。 「簡単に言ってくれるけど、かなりの期間かけて構築された術者との信頼関係を壊すにはそれなりの手順っていうものが」 「お願い新垣さん」 「わかった。その代わり頼みがある。その新垣さんっていう呼び方はいいかげんやめてくれないかな」 「じゃあガキさん。お願い」 誤作動の危険性を考えれば、全員に爆弾が仕掛けられているとは思えないが、用心するに越したことはない。 そのために一旦その場を離脱して体勢を立て直そうとしたが、大声で痛みを訴える男を、愛は見捨てておけなかった。 「じゃあせめてあの人だけでも」 「待て!そいつは罠だ!!」
517 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 02:19:40.14 0
男は客としてカジノに潜入して、内部から傀儡を操っていた能力者だった。 部外者を装っていた男は、犯行を防ごうとする愛を襲った。 戦闘系の能力者でない彼は、拳銃を武器に用いた。 鳴り響く銃声、銃弾が愛の身体を掠める。 「お前らぁぁぁ、愛ちゃんに何するとぉぉぉ!!」 そこで聞こえるはずの無い声が聞こえた。 リゾナントの留守番を命じられたれいながいた。 今夜のことを何も聞かされずにいたれいなは、愛のことが心配でたまらなくなり後をつけて来ていたのだ。 その顔は怒りで歪んでいた。 「れいな、危ないから」 自分が傷ついたにもかかわらずれいなが戦闘に巻き込まれることを防ごうとする愛。 一方拳銃を手にした催眠能力者は、突然の乱入者に怒りの矛先を向ける。 「お前ら、さっきから何なんだよ。俺の邪魔ばかりしやがって」 今度はれいなに向けて引き金を引いた。 「むん!」 自分に向けた凶弾が発射されたのが目に入っていないのだろうか。 れいなは拳を突き出した。 もしれいなと男の間の隔たりが拳の届く程度の距離なら、少しは有効な反撃だったのかもしれない。 しかし両者の距離は20メートル以上、反撃に遠く及ばない、悲しい最期の悪あがきにしか見えなかったが…。 ―何これ、まるで龍が飛んでいるみたい。
れいなの突き出した拳から炎が走っていた。 猛々しく荒々しい炎が一直線に男に向かう。 男の手にした拳銃から発射された銃弾は炎によって焼き尽くされたのか、急激な燃焼で発生した水蒸気によって軌道を変えられたのか、れいなには届かなかった。 突然男の身体が自動車に跳ねられたみたいに飛んだ。 れいなに人を傷つけさせないために愛が念動で飛ばしたのだ。 ビルの壁に強い力で叩きつけられた男の口から血が流れ出す。 一瞬後、男の立っていた場所を炎が襲う。 その炎熱の余波は愛にも及ぶ。 「熱っ」 「愛ちゃん!!」 れいなが悲痛な声を上げる。 ―カテゴライズするならば、田中れいなが発動しているチカラはパイロキネシスというになるんだろう。 能力者の生体波動で物質の分子を超高速振動させ、その摩擦で発生する熱で物質を燃焼させる能力。 他の組織へ潜入するスパイの任務に就いた時点で、組織が掌握している能力者に関する情報は頭に入れていた。 しかし今眼前で展開しているれいなのチカラはそんな生易しいものではなかった。 物質を加熱し燃焼させる過程が抜けている。 まるで高橋愛が傷つけられた怒りの感情が激発し、そのまま炎となって顕現しているようだ。 ―凄いけど、あいつは自分のチカラをコントロールできていない。 このままじゃ炎に取り込まれる。 自分が生み出した猛烈なこ劫火で愛を傷つけてしまったことに衝撃を受けたれいなは軽い放心状態に陥っていた。 そんなれいなの足下が裂け、炎が現出している。 アスファルトは高熱で溶けかかっている。
愛は強盗団やカジノを警備していた暴力団員が炎に焼け尽くされないよう、念動力で安全圏内に吹き飛ばしていた。 かなり荒っぽく行ったために、飛ばされた人間は身体を建物や道路に強く打ち付け、苦悶の声を漏らしていたが気に止める様子はなかった。 れいなを中心として幾筋もの炎の河が走っていた。 その河が愛とれいなを隔てている。 ―おいおいマジ。 アスファルトまで融け出している。 アスファルトが何度で融け出すのか里沙は知らない。 ただそれほどの炎を生み出す発炎能力者の存在がこれまで確認されたことのないことは知っている。 自分の能力を戦闘に利用するパイロキネシストの中には、発火しやすい火種や火持ちの良い燃料を仕込んでいる者もいる。 それなのに、あのれいなって娘は。 ―惜しいな。 これだけの炎を完全に使いこなせたなら、ひょっとして…でもあんなチカラの暴走状態を止められる人間なんていやしない。 「れいな、大丈夫だから。今わたしがそっちに行くからじっとしてて」 「愛ちゃん、ゴメン。 れいな愛ちゃんを傷つけるつもりなんてなかったと」 全てを諦めたような表情を見せていた。 「ウエイトレスを上手くできんでゴメン。 れいなどうやって笑ったらいいかわからんけん、お客さんにイヤな思いさせてしもうたかもしれん」 「そんなことない、れいな。 最近はあんたをお目当てに来てるお客さんもいるから。さあ、わたしと一緒に帰ろう」 聞こえているはずの愛の言葉がれいなの心には届いていない。 「昔がらこげんやったとよ。 パパに殴られて怖いて思った時、学校でからかわれて怒った時、どうしてかわからないけどれいなん周りで物が燃えてしまう」 ―その頃はもっと小さな火だったんだろうな。 火事にもならないレベルで収まってしまう程度に小さな。
漠然とした思いはあった。 田中れいなもまた能力者ではないかという予感。 スパイという里沙本来の使命からすれば、れいなに関する調査も進めておくべきだったかもしれない。 しかし、愛以外の人間に頑なに心を閉ざすれいなの態度がそれを阻んだ。 それでもマインドコントローラーの里沙がその気になれば、れいなの秘密を曝け出すことは可能だったろう。 しかし愛の戦闘力を強化せよという指令に感けてしまっていた。 ―高橋愛という能力者、それも精神感応と念動力という位相の異なるデュアルアビリティと寝食を共にしていたことが、れいなのチカラを加速的に強化した? ―それとも高橋愛にはもっと別のチカラが? 淡々と田中れいなに関する思考をまとめる里沙。 彼女の中でれいなはもう終わってしまった存在だった。 自らの中に秘めた能力を暴走させ壊れつつあるあわれな人間でしかなかった。 しかし、高橋愛にとってはそうではなかった。 れいなと自分を隔てる炎の河を前に叫ぶ。 「れいな、あんたのいる場所から炎の無い所へ逃げられない?」 「信じて欲しいっちゃ。 れいな火をつけたら悪いことは判ってる。 火をつけようと思ったことも無いけん。 でもでも…」 愛の顔に浮かぶ逡巡、そして強い意志。 両腕で顔を隠しながら、れいなに向かって跳ぶ。 念動を作用させ、強化した脚力で炎の河を越える。 「ひぃ」 脅えたれいなの手が愛の身体に触れる。 蒼白い炎が立ち昇る。
「愛ちゃん!!」 「大丈夫だから。 れいな、大丈夫だから」 「うわあああああん」 ☆ ☆ ☆ 「愛ちゃんと一緒にリゾナントで住んでいたことがれいなのチカラにも影響した。 まだあの時点では愛ちゃんも自覚していなか愛ちゃんの本当の力、共鳴増幅が作用した」 「れいなもそう思う。 それまでにもれいなが怒ったり泣いたりした時に、れいなの回りで物が燃えたりすることはあったと。 でもあん時みたいに大きな火になったことはなかと」 「そうでもなければ、あんたみたいな強力なパイロキネシストの存在をダークネスが放って置くはすがない。 それで…」 言葉を切った里沙を見つめるれいな。 「れいなはそのことをどう思う。 愛ちゃんと出会わなければあれほどのチカラを手にすることは無かったかもしれない。 もしかしたら普通に暮らしていけたかもしれないけど?」 「もし愛ちゃんのことを恨んでるかって云うんなら、答えはノーたい。 だって」 愛の負傷によって暴走する以前ににれいなが発生させた炎はすぐに消火できる程度のものだった。 中には自然と消えてしまったものもある。 そんな小さな炎でさえ、れいなの父親は恐れた。 俺の娘はそこら中に火をつける恐ろしいガキだ、と。 このまま放っておいては取り返しのない事態になると思った彼は、厳しくれいなに接した。 しかし、れいなは自分の意志で炎を発生させていたわけではない。 怒られ、蔑まれたことで感情が激発して、無意識の内に炎を生じさせていたのだ。
自覚していない不審火の責任を問われ、叱責され、度を過ぎた体罰を受けたことは更なる感情の激発を呼んだ。 頻発する発炎現象という悪循環。 「今のれいなにはあの時のパパの気持ちはわかる。 でも、れいなはパパにも他の子らにも怪我をさせたことはないけん。 でも…」 高橋愛は傷ついた。 れいなの発生させた炎によって。 自らの生んだ炎に飲まれようとしたれいなを助けるようとして、高橋愛は火傷を負った。 田中れいなにはそのことが許せなかった。 誰からも疎まれていた自分に優しい言葉をかけてくれた高橋愛を傷つけた自分が許せなかった。 誰も認めてくれなかった自分の事を認めてくれた高橋愛を傷つけたのが自分だという事実に耐えられなかった。 だから、田中れいなはリゾナントを去ろうとした。 ★ ★ ★ 朝と呼ぶにはまだ暗い夜明け前。 喫茶リゾナントの入り口から出て来た人影が一つ。 人影の主は自分が出てきた場所を暫しの間名残惜しげに眺めていた。 どれぐらいの時間が経ったのか。 新聞配達のバイクの走行する音が聞こえて来た。 人影の主―田中れいなは自分が出てきた扉に施錠しようとする。 そんなれいなに声をかける者がいた。 「喫茶リゾナントの看板娘がこんな朝早くにどこにお出かけだい」 その声を聞いたれいな驚いたようだが、どこかホッとしているようにも見えた。 「ガキさん。 止めても無駄やけん」
523 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 02:27:20.86 0
524 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 03:55:38.82 O
いいところで終わるなあ…続き楽しみにして寝ます
525 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 06:59:41.92 0
>>523 とりあえずの更新乙
長そうなので後ほど読ませてもらいますね
526 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 08:30:31.14 0
>>523 乙です
これまでとは違った本格的な展開に驚いた
愛ちゃんとれいなの出会いをガキさん視点で描いてるのが新鮮でした
527 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 09:21:09.07 O
込み上げるものがあるね 作者さん続き読みたいのん
528 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 12:07:05.37 O
後でパソコンで…
529 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 12:56:40.42 0
最悪の展開になるという次回が楽しみだ
530 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 14:33:13.62 0
とりあえずのあげ
531 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 15:26:09.19 0
>>523 これまでと同じ話の続きとは思い難い転調っぷりですねw
かなしみ戦隊準拠ゆえに設定が違ったりで新鮮さもありました
ガキれな自体が意外とそこまで書かれてないですよね
でも…これが振り幅となるんでしょうかw
532 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 15:30:58.48 O
大爆笑間違いのオチに間違いない とプレッシャーかけてみる
533 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 15:31:25.52 O
間違いなしだった
534 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 17:21:03.32 0
戻ってきたよリゾナンター!
535 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 18:05:29.35 0
一時はどうなることかと
536 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 18:25:12.74 O
537 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 18:29:09.91 0
ようやく見つけた
538 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 19:38:26.08 0
ずっと君のそばにあったんだよ
539 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 21:21:31.57 0
^^
540 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 22:10:36.62 0
ここにあったのか
541 :
名無し募集中。。。 :2011/04/16(土) 23:50:32.22 0
パラレルワールドに転送されたようだな…
542 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 00:39:27.49 O
全ての世界は繋がってる
543 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 02:59:45.35 O
PCの方が迷子になってる…。 何かあったの??
544 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 04:06:15.98 O
喫茶リゾナントがお引っ越ししました
545 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 07:31:14.62 O
したらばやwikiに新しいサーバーのリンクが
546 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 08:00:38.18 0
昨日の昼に無かったときはまた落ちたのかと思ったよw
547 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 10:02:44.30 0
日曜も働いてる俺があげておく
548 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 11:40:29.37 O
めっちゃ休みの保全部隊も
549 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 13:44:47.84 O
俺が本気出したらすごいよ
550 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 14:28:15.93 0
あらよっと
551 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 15:26:29.50 0
今スレもいつのまにか半分を超えてますね どうせなら久しぶりに完走する瞬間を見届けたいな
552 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 16:27:04.43 0
2スレ続けて途中で落ちたんだよね
553 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 17:59:38.04 O
俺が本気出したらすごいからもう大丈夫
554 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 18:47:28.31 0
マジっすか
555 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 19:24:32.38 O
556 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 19:40:54.16 0
川*’ー’)<ダークネスごとき下等民族にこの俺が負けるわけがなかろう!
557 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 20:36:42.72 0
神々しくも禍々しいな
558 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:04:30.71 0
ふm
559 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:17:20.40 0
今から『ダークブルー・ナイトメア』の第6話を上げます
なにそれ知らないわ、忘れたわという人向けのFAQはこちら↓
Q.『ダークブルー・ナイトメア』ってなあに?
A.9期以外のリゾメンが全員登場するシリーズの名前だよ!ナイトメア(=悪夢)というだけあって雰囲気は暗めだよ!
Q.どんな内容なの?
A.こんこんが仕掛けた催眠装置によってメンバー全員が悪夢をみているんだよ!目が覚めないと死んじゃうんだよ!
Q.前回はどんな感じで終わったの?
A.全員の夢の内容が出揃ったところだよ!詳しくは
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/314.htmlを見てね !
以上です
次レスから第6話に入ります
560 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:18:26.27 0
夢を、みた気がする。 いくつもの夢、仲間たちが一人で苦しんでいる世界を。 闇から伸びる無数の手。終わらない迷宮。誰もわかってくれない。 飲み込んだ言葉。透明な壁。鏡に映るもう一人。 赦されぬ罪。最強の「闇」。 そして――――― 目まぐるしく切り替わる悪夢のような世界。 だけどもこれは夢なんかじゃなくて。 自分の右手が闇に呑まれていくのを目の当たりにした時は、もう自分は消えてもいいと思った。 そうすれば楽になれると。 でも。 あんなに苦しそうに哀しそうに顔を歪ませたみんなを放っておくことはできない。 勝手に他人の心の一番深い部分を覗いておいて、全部気のせいにして逃げるのは許されない。 それに。 ―――――会いたい。 闇に葬ることはあまりにも難しい、眩い光を放つ気持ちを取り戻したから。
561 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:19:48.55 0
※ 「っらあっ!」 裂帛の気合、とも言うべき気迫で右手に纏わりついた光を払う。 光は霧散して闇の中に溶けた。 愛の右手に少しずつ普段の感覚が戻ってくる。 「あれ?なんか顔つき変わったね。さっきまで泣きそうな顔して固まってたのに」 ひたすらに闇が広がる空間。 余裕綽々な話しぶりのマルシェ。 無表情かつ無反応のi914。 右手を消されかかった前と比べて、特に変わった様子はみられない。 どのくらいの間意識を飛ばしていたのか定かではないが、それほど長い時間ではなかったらしい。 ならば、この世界を脱出する条件も変わっていないはずだ。 i914。 高橋愛の分身にして愛自身の心の闇。 彼女を倒さなければ、この悪夢は終わらない。 「顔つきくらい、いくらだって変わるよ。あんなもん見せられたらね」 i914に対する警戒は緩めないまま、愛はマルシェのほうに目を向けた。 闘いの前にはっきりさせておいたほうがいいかもしれない。 状況整理と、決意表明。 小さく深呼吸し、愛はゆっくりと語り始めた。
562 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:21:04.57 0
「『もう消えてもいいかな』って思った瞬間、愛佳の声が聞こえた気がした。助けを求めるような心の声が」 「ほう」 「それであたしは精神感応の力を発動させた。どんな小さな声も聞き漏らさないよう、全力で。 そしたら、愛佳だけじゃなくみんなの声が・・・苦しんでる姿が、いっぱい頭に浮かんできて・・・・・・」 それは8人の心の世界の断片だった。 声をかけることもままならない一瞬の交錯の連続。 その際の光景は今も愛の脳裏に焼きついている。 「それだけなら『縁起の悪い走馬灯』と思い込んで、見て見ぬ振りをしたかもしれない。あたしも結構弱ってたし。 ・・・でも、ただの走馬灯とは決定的に違う部分を見つけた」 「へえ?」 「あんたがいたよ。どこにでも」 同じように白衣を着て、同じように佇んで、同じように事態を観察している。 8人の世界の片隅には必ずマルシェがいた。 仲間たちは誰一人その存在を知覚できていないようだったけれど。 走馬灯でマルシェの存在を感じるはずはない。 これは、走馬灯ではなく悪夢。 ダークネスのDr.マルシェという科学者が仕掛けた、悪夢という名の罠に過ぎないのだ。 「だからあたしは戻ってきたんだ。この馬鹿げた“夢”に終わりを告げるために」
563 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:22:41.64 0
そう言い切り前を見据える愛の瞳は誰よりも澄んでいた。 迷いや疑いを捨て、歩むべき道を見つけ出した者の目だ。 それはどこか、「組織を抜ける」と自分に告げたあの日の里沙の瞳に似ていた。 「・・・きっと、共鳴の力と愛ちゃんの精神感応が変な方向に働いたんだろうね。 この短期間で8人の心の一番深い部分を読み取るなんて並大抵のことじゃないよ」 私だって苦労してるのに、と紺野は苦笑交じりにぼやいた。 愛がやってみせたことは、紺野が機械の助けを借りながらやっていることとほとんど同じだ。 リゾナンター全員分の夢の把握。 ――――それを、無意識にやっちゃうんだもんなぁ。 紺野は柔らかく嘆息した。 まったくもって、世界は不平等にできている。 「それで?仲間の苦しむ顔を見たこととi914の光を打ち消したことにどんな関係があるの?」 「あんたの言う“悪夢”の仕組みがわかった、ってこと」 愛は不敵に笑うと、二人から離れたところで立ち尽くしているi914に向き直った。 かち合う愛とiの視線。 すると、それが合図であったかのように。 これまで事態を静観していたi914が、突然ふっと姿を消した。
564 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:24:56.65 0
次の瞬間、i914は愛の頭上で蹴撃の構えをとっていた。 愛と同じ瞬間移動能力か。 しかし、愛はそんなのお見通しと言わんばかりに軽々とそれを避ける。 討つべき対象を失ったi914の脚は空しく空気を切り裂いた。風圧が愛の前髪を揺らす。 愛は間髪を入れずi914の顎を蹴り飛ばした。 骨を砕く確かな感触。 i914は受け身を取ることもできず仰向けに倒れ込んだ。 「ここは自分の心が生み出した世界なんでしょ?だったら、その心の動きはこの世界のどっかしらに影響するはず」 i914を見下ろして、愛は言った。 口元には涼しげな笑みさえ浮かべている。 立て続けに見た8つの世界の断片がこの夢の構造を理解するヒントとなった。 ここでは最悪の想像が形となって夢をみている本人に襲いかかる。 先程愛の見てきた通りだ。 抱えていた不安、もしもの世界、無意識下の闇――――― そして愛自身も「自分より強い裏人格・i914」を想像して敗れかけた。 だが、最悪の想像が実現するならその逆もまた然り。 「あたしは『負けたくない』って思った。『早くこいつを倒して、みんなに会いたい』って。 そしたら、右手を包んでた光が消えたよ。感覚もこのとおり」 実演とばかりに、ひらひらと顔の前に持ってきた右手の甲を左手でつまみ上げた。 思った以上に痛かったのか「いてっ!」という声も上がったが、それは愛の意志の強さが “最悪の想像”を打ち破ったなによりの証明だった。 「話はそろそろ終わりでいいかな?今のあたしには夢をみてる時間なんてないから」 「・・・せいぜい楽しませてもらうよ、愛ちゃん」
565 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:27:18.68 0
>>560-564 短いですがここまで
完全な繋ぎ回ですみません
サブタイトルは万が一ネタバレになると悲しいのでまだ出さないでおきます
⇒収録作業を行ってくださっている方へ
6話はあと1,2回続く予定ですが、個々に収録するのではなく
全部まとめて1つの「6話」として収録していただけると嬉しいです
よろしくお願い致します
566 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 22:36:21.76 0
>>565 最近読み始めた者です
プリントアウトして寝る前に読んでます
このシリーズもプリントアウト予定に入れさせて頂きます
567 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 23:14:41.49 0
>>565 愛ちゃんがカッケー愛ちゃんがカッケーよ!
カッケーよ愛ちゃん!!
このまま一気に形勢逆転なるのか……それとも?
568 :
名無し募集中。。。 :2011/04/17(日) 23:39:18.75 0
一人ひとりの見ていた悪夢も印象深かったですが話の構造が明らかになったことで深みが増した気がする サブタイトルが明らかになる時が楽しみだ
569 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 01:51:50.28 O
どう決着するか楽しみだね
570 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 05:40:39.20 0
リーダーが悪夢から覚める原動力が他のメンバーを救いたいという強い意志だというのがイイね
571 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 07:02:59.94 O
ヒサブリに燃えた
572 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 09:16:35.21 0
>>565 暗さと熱さが混ざり合ってるのがいいですね
どんな展開の下にどんなサブタイトルがくるのか…楽しみです
573 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 12:00:49.77 0
お昼の時間だリゾナント
574 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 12:15:44.81 0
リゾナントを思い浮かべながら弁当を食す
575 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 14:27:24.98 0
576 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 14:45:01.81 0
ホゼネイター
577 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 15:15:19.59 0
>>575 本当なら長編を投下する作者さんには大打撃かも
578 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 15:19:40.91 0
>>577 5分開けたら引っかからないのかなぁ
まだよく分からない感じだね
579 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 15:30:05.01 0
20480バイトにかかる前にいったん投稿を止めて5分以上置く……でいいんでしょうかね 全角1文字が2バイト…ですよね確か
580 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 15:50:06.75 0
>>579 1万文字突破する前に一時中断→5分後に続きを投下
で回避できるって事かな
581 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 15:53:53.84 0
レベル1におちても2分間隔でなら連投できるのか? それならまあ許容範囲ではある
582 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 16:17:04.58 0
よく考えれば1回の投稿で1万文字越えした作品はこれまででもそうそうなかったのでは 普通ならその前にさるさん食らうような気が……
583 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 17:37:56.78 0
調べてみたけど
>>523 の 『妄想コワルスキー・Full throttle』(後)の1で4000バイトほど越えてくる感じかな
584 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 18:55:41.40 0
じゃあ楽勝?なのかねw
585 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 19:09:11.90 0
書き込みボタンを押す前に1度読み返して誤字脱字がないかチェックしながら投下すれば イライラ待たずに済むかな
586 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 20:42:47.07 0
まあ試してみるわ
587 :
名無し募集中。。。 :2011/04/18(月) 22:23:36.84 0
588 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 00:10:48.64 O
ノ|c| ・e・)л< 寝る前に6バイト級の♪ぬうん♪
589 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 00:53:26.04 O
軽いなw
590 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:26:58.25 0
おはよん
591 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:30:16.99 0
二人の預言者が彼女を例えた 一人は「希望」と、一人は「絶望」と ★ ★ ★ ★ ★ ★ 「はい、オッケーです!!」 「「「「「「ありがとうございました」」」」」」 豪華なセットの前でブラウン管の中の人物達がテレビ局のスタッフに挨拶をする その中に月島きらり、いや、久住小春の姿があった 「ありがとうございました!」 久住は深々とお辞儀をして、スタジオを後にし、用意された楽屋に戻ってきた 「マネージャーさん、どうでした?今日の小春は?」 「う〜ん、まあまあだね。もう少し頑張れるとおもったな、僕は」 「そうですか?小春は結構手ごたえありましたけど〜あ、着替えるので後ろ向いてください」 マネージャーとの反省会をしながら久住は身支度を整える 「はい、こっち向いてもいいですよ。え〜と、今日はこれでおしまいですよね?」 「いや、チーフから事務所に来るようにと言伝を受け取っております」 「え〜せっかく早く終わったから映画観ようと思っていたのに〜」 唇を尖がらせて久住は抵抗を示すが、それが無駄だということは分かっていた 「じゃあ、急いで駅まで行きましょうか?」 「え〜タクシーじゃないんですか〜?」 マネージャーは頭を掻きながら苦笑いを浮かべた 「ダメみたいです、アハハ…」 「最近さあ、タクシー移動減ってるよね?もしかして、エコに会社も賛同したのカナ?」 「え、そ、そうかもしれませんね、ハハハ・・・さて、きらりちゃん行きましょうか!」 「は〜い」 ★ ★ ★ ★ ★ ★
592 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:31:21.16 0
「エリ〜まだ帰らないの〜寒いよ、暗いよ、お腹すいたよ〜」 「さゆ、もう少しだけ付き合ってよ。今、秘密特訓中なんだから」 「さゆみがいるだけでもうすでに『秘密特訓』じゃないと思うの」 さゆみは自販で買ったホットココアを一口飲み、満足そうに白い息を吐きだした 亀井は公園のベンチの上に並べられた空き缶に意識を集中した 体全体で空気の流れを感じ、微かな気流を読み取る そこから気流の渦を掴み、その気流の端を手にするイメージを浮かべる 気流の端をムチのように、もしくは気流をそのまま弾丸のように弾き飛ばすように手を大きく振るう シュッ カーン 並べた10個の空き缶が見事に宙に舞った 「お見事、もう完璧だね♪」 道重がカマイタチで弾かれた缶の軌道を目で追いながらパチパチと拍手する 「・・・いや、まだだよ、今はしっかりと風の流れを掴め切れなかったもん ただ風をぶつけただけで、切れ味がまったくない。重いだけのカマイタチじゃダメなんだよぅ」 亀井は飛ばされた缶をもう一度並べ直しながら、首をかしげた 「どうすればいいんだろう?もっとしっかり風を読める方法ないのかな・・・」 「エリはほんとうにがんばるね〜さゆみはもう眠くて眠くて仕方がないよ」 しかしそうやって文句を言いながらも道重は亀井の特訓に付き合ってきていた 「よし、もう一回!」 亀井は集中するために大きく深呼吸を繰り返し、目を閉じた 両手を広げて全身の感覚を過ぎ富ませ、風を感じる (よし、今は風は静かに流れてるね。よし、これなら、風を掴みやすい) 亀井は静かに呼吸を整え、きっかけをつかもうとタイミングを伺い始めた
593 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:32:22.36 0
(うん、いい風だな・・・ん?あれ?) 突然腕を下ろし、辺りをきょろきょろと見渡し始めた亀井の様子を見て道重もベンチから立ち上がる 「どうしたの、えり?」 「サユ、なんか風がおかしい。何か起こりそうな気がする」 「それってダークネス」 「いや、違う、そんな悪い空気じゃないの。これまで感じたことのない感覚」 亀井は空気が渦巻きのように一点に集中しているように感じた その一点の空気の密度が重くて奇妙な感覚 まるでその一点に空気が流れこんでいて、窓があるかの外へと抜けていく感覚 「サユ、ちょっと見に行こう。何か気になるの」 強引に道重の手を引っ張って亀井は走り出した 「あっちだ!サユ、あそこを見て」 亀井がさした先はこの公園のシンボルにもなっている大きな木の頂上近く 「え?何あれ?」 空間に渦巻きができていて、頂上付近の葉が渦の中に吸い込まれて少しずつ消えていった 「ちょっとサユ、下がっていて。そーれ」 亀井は特訓に使っていた空き缶を頂上近くに飛ばした 放物線を描いて頂上付近まで飛んで行った空き缶は―そのまま地面に落ちることなく消えた 「消えた?」「というより吸い込まれているって感じだね」 (これは愛ちゃんに報告したほうがいい) そう亀井が思った時、新たな、今とは違う風を感じた 今度は先ほどとは逆に『外に向かう』風だった (―何かが来る) それを感じさせたのは亀井の本能だったのかもしれない。何も言わずに亀井は道重の手を取って駆けだした
594 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:33:06.27 0
二人が振り返ると渦巻きのあった木の頂上の辺りの空間に卵を割るときのようなヒビが入っていた そこから何本もの細い光が差し込み、深夜だというのに奇妙な明るさが生まれていた 「何が起きているの」 立ち止まろうとする道重の手を引っ張って足を止めないようにしつつも、亀井の目はそこに向いてしまう ヒビ割れた空間には葉っぱなり砂が吸い込まれたり、吐きだされたりと忙しい そうしているうちにひびが細かくなり、卵のように空間が『砕けた』 亀井、道重はもちろんのこと、辺り一帯が眩しい光で包まれた 「まぶしい」「何も見えない」 思わず道重は亀井の手を強く握った。ぎゅうっと強く、逃がさないようにと 光が消え、目を開けて視界が回復するのも時間にしてみればわずか数秒 「さゆ、大丈夫?」 「うん、まだ少し頭がボゥっとしているけど、怪我はしていないよ。エリは?」 「エリも大丈夫・・・だけどなんだったんだろう?風は元に戻ったから大丈夫だと思うんだけど」 「爆発・・・じゃないよね?怪我もしてないし、何も倒れていないし」 そう言って道重は先程奇妙な渦が浮かんでいた辺りを眺めた 「!!ねえ、えり、あそこ、木の根元を見て!誰か倒れている」 「本当だ!さゆ、急いで!!」 慌てて二人は駈け寄った 倒れていたのは一人の女性であった。近くには彼女のモノと思われるカバンが落ちていた 道重は肩をたたいて意識があることを確認する 「もしもし、大丈夫ですか?私の声が聴こえますか?」 「う、うん・・・」 かすかではあったが女性は反応を示した 「よかった、意識はあるみたい。それに怪我もしていないみたい」 亀井と道重はほっと安堵のため息をついた
595 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:33:52.47 0
すると倒れていた女性が尋ねてきた 「あ、あの、今は何年何月ですか?」 「へ!?20XX年3月だよ」 「そう・・・よかった・・・着いたんだ・・・」 そう言って女性は意識を失った 「ちょっと、もしもし、もしもし!起きてよ!」 突然意識を失った女性を腕に抱えて何度も道重はヒーリングを試みる。が、一向に起きようとはしない 「息はしているんだけど、どうしよう?このままほっておくわけにはいかないし」 「・・・さっきの風の変化とこの人が関係あるかもしれないし、一旦リゾナントで預かってもらおうよ 今、愛ちゃんにお願いするから」 亀井は携帯をカバンから取り出した 亀井が高橋に電話する間、道重は何者なのかを調べようと落ちていたカバンを探りだした カバンの中身は主に衣服だったが、驚いたことに底の方に数百万ほどの現金が詰まっていた 「な、なに、この人何?なんで現金が入っているの?」 カバンの内ポケットには名前を示す書類が入っていた 「『ふくむらみずきさん』・・・14歳・・・え?14歳?この人、14歳なの!?」 そこに高橋が“跳んで”現れた 「連絡貰って急いできたよ〜話は聞いたからリゾナントに連れていくよ!絵里とさゆ荷物はお願い!」 そう言い高橋は「ふくむら」を背負い、リゾナントへと跳んだ 道重は開けていたカバンを閉じ、他にも落ちていた「ふくむら」の持ち物と思われる荷物を亀井に渡した しかし、しっかりとカバンが閉じていなかったのだろう、何かがカバンから地面へと落ちた 「さゆ、しっかりしてよ。何か落ちたじゃない。もう〜」 亀井がしゃがみ込んでその“何か”を拾った 「なにこれ?お守り?」 月明かりに照らされたそれには黄色の糸で「A」、緑の糸で「R」とアルファベットが縫われていた
596 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:35:15.78 0
★ ★ ★ ★ ★ ★ カタンと光井の手から離れたその刀を小春は拾い上げた 鞘から抜き出しその刃が研がれているのを確認して、へえと小さく声を上げた 「なんだ、みっつぃ、やっぱりこの子をしっかり使ってくれてるじゃない。 全然錆びていないし、きっとたくさん血を吸ってきたのカナ?」 久住は刀の峰をぺろりと舐め、嬉しそうに微笑んだ 「うぅ・・・さ、触るんな・・・」 「あ、やっぱ電圧抑えてたから死ねなかったのカナ?みっつぃ、具合はどう?」 「・・・気易く愛佳の名前を呼ぶなや、この裏切りモンが!」 「その台詞、しっかり立って言えたらきっと凄身がでるのにね〜関西弁ってやっぱ苦手かも〜」 久住は地面で倒れたまで動けない光井を見て、髪の毛を左手でいじりながらあっけらかんとした口調で言った 「無駄だって、しばらくはみっつぃは動けないから。 『いい感じ』に運動神経だけ麻痺させたから見えたり、話せたりするけど動けないから」 そう言われても光井はどうにかして動かそうと手足に力を入れたが、やはりぴくりとも反応しない 久住はしゃがみ込み、動けない光井に顔を寄せた 「くやしいでしょ、みっつぃ。何もできないって。ただ見るだけ、話すだけってツライよね〜 ねえ、みっつぃ、その格好地べたにはいつくばっているようだよ!まるで蟻みたいカナ☆ それに比べて小春は蝶!自由に何にも囚われず空を飛びまわる綺麗な蝶☆バサバサ〜」 そう言って久住は腹を抱えて笑いだし、光井は唇を強く噛み締めた その表情に気がついたのだろう、久住は明らかに不機嫌そうな顔で光井を睨みつけた 「あ?何、その表情?蟻の分際で蝶に楯突くつもり?」 「・・・あんたはほんまの久住さんやない・・・」 「何言ってんの?私は小春、あなたのかつての仲間であって、今はダークネスの久住小春」 「愛佳のしっとる久住さんはあんたみたいな心が凍った人間やない。 あんたは名前と顔は久住小春やけどあんたは仲間だった『久住さん』なんかとちゃうわ!」 久住は自分を見つめる愛佳の目に憎しみの炎が燃えたぎっているのを感じていた 「・・・光井愛佳、小春は変わったんだよ。あの頃みたいな甘い考えは捨てた やりたいようにやって、生きたいように生きる、それが今の小春のポリシー!今が楽しければそれでいい!」
597 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:36:05.82 0
小さく光井は悲しげに息を吐いた 「かつて視た未来の予知では久住さんと愛佳が高橋さんが残してくれたものを守るハズだったのに いつから愛佳達の道は分かれてしもうたんや・・・」 光井の呟いた言葉が久住の脳裏に邪悪な心を呼び起こした 「『いつ』から?そうね、明確な時は小春も分からないや・・・そうだ、面白いこと考えた♪ ねえ、みっつぃ、いつから小春が変わったのかその正確な日時を教えてあげるよ」 わざと声色を優しくして久住は光井に話しかけ始めた 「何をする気や!やめるんや!」 光井は大声をあげて、久住を引き留めようとした。そう、これから彼女がしそうなことを予測できたので― ただ動こうとしてもやはり力が入らず、どうしようもない 「無駄だって、動けないよ。そこで大人しく見てなよ。 でも、仲間だったことがあるから小春のしそうなことは予想できるって?すごいよ、やっぱみっつぃは凄いよ 今度はさ、みっつぃも私と一緒にこちら側に来てくれることを期待しているから」 (動け、愛佳の体、少しでも動け!) 「みっつぃのしたことは小春、知ってるよ。過去に戦士を送って今を変えようとしてるんでしょ〜 そして、これがその過去へとつながり入口ってことも☆」 そう言い久住は―光井の開いた時空の扉へと飛び込んだ 「面白そうじゃん、時間旅行なんて☆」と言葉を残して 「フクちゃん・・・すまん、とんでもない人をそちらに送ってしもうた 気を付けてくれや・・・ああ、高橋さん、ふくちゃんを、久住さんをしっかりみていてください」 そして、動けない光井の目の前で時空の扉は完全に閉じ切った
598 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 05:38:09.83 0
>>591-597 以上『止み、病み、闇』です。
『聖なるもの』書いた作者が考えていた『聖なるもの』シリーズの続きです。
なんていうか設定だけを走らせてますが、一応の俺なりの答えです
----------------------------------------------------------
以上したらばからの代理投稿だったよん
599 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 07:53:21.91 O
後ほどっ
600 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 07:57:47.09 0
オハネイター
601 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 08:15:20.23 0
>>598 乙です
現代に二人の小春が存在してしまうのか
先の展開が予想できませんな
602 :
softbank221095236195.bbtec.net :2011/04/19(火) 08:23:41.58 0
>>598 代理投稿乙ですー。
そして続編待ってましたっ。
まさか彼女本人が来るなんて思わなかったw
これは確実に波乱の予感ですね。
603 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 08:24:15.33 0
名前書き忘れたorz
604 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 09:56:23.23 0
605 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 12:17:40.73 0
>>598 フクちゃんはどんなチカラを秘めているんだろう
既出のものか新たなものを考えているのか
続きを期待していいんですよね
606 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 12:23:38.28 O
このスレが立って少しした後から モーニングコーヒーを飲むようになったよ。
607 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 12:52:56.25 0
フクちゃん作品ラッシュ来てるね そういえば■の人のフクちゃんもまだ能力出てないよね
608 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 12:59:36.83 0
■の人は他にも作品を書いているのかな 少し気になる
609 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 13:39:53.68 0
やっぱりズッキちゃんみたくおっぱいについての描写はあるんだろうかw
610 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 14:48:41.46 0
おっぱいに関しては鞘師と小春が敵味方の垣根を越えて熱い友情で結ばれそうだな
611 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 16:34:54.89 0
あぶないあぶない
612 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 17:22:34.89 0
さあこれから会社に帰らなきゃあげ
613 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 17:23:13.19 0
614 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 18:30:14.36 0
Cだから、私Cだから
615 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 19:35:44.94 0
川*^A^) <haha
616 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 21:03:16.04 0
油断大敵
617 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 22:26:04.65 O
ガキカメ復活ほぜ
618 :
名無し募集中。。。 :2011/04/19(火) 23:53:26.37 0
ホゼホゼホゼホゼホゼナンタァ
619 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 00:47:47.38 O
>>598 過去の小春と未来の小春が戦う可能性もあるのか続き楽しみ
620 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 00:56:22.50 0
>>618 アバレンジャーのEDのメロディで脳内再生された
621 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 03:33:45.19 0
ふう
622 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 06:25:13.88 O
おは
623 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 08:11:13.97 O
何でこんなに寒いのさ
624 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 08:23:22.32 0
|vV)<フフフ
625 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 11:18:56.83 0
626 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 11:35:30.64 0
627 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 12:54:23.43 O
魅雷の小春
628 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 14:10:44.94 0
遅めの昼飯を食いながらあげておこう
629 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 16:30:29.45 0
ぬぅん
630 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 17:24:33.87 0
帰社前にあげ
631 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 17:26:56.51 0
<::ヽ |::::::\ 。'“゚`・*。 。*゚”`'。 ∠ニニニ`_ ☆ * ゚+゚ ♪ ノノ*^ー^) / ゚''+。., ゚,, ,.。+''゚ <´ヽWノフつ ゚“・:+.:.。♪,,*:...。.:.+・ ”゚ . ミ≡=_、_. (,ノ(,, _,-、ゝ___ -、 ゚*。 , . 彡≡=-'´ ̄ ̄`~し'ヽ) ̄  ̄ ゙̄"′ ゚・*。+・` 保全しますよ♪
632 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 19:07:47.64 0
じゃあ帰宅した俺もあげ
633 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 20:51:37.27 0
ふぅ
634 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 21:51:11.71 0
気息奄々
635 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 22:23:22.65 O
帰宅中あげ
636 :
名無し募集中。。。 :2011/04/20(水) 23:34:20.46 O
誰か私に作品を書く時間を下さい。
637 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 00:41:38.59 0
みなさまおやすみなさいませ
638 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 04:26:36.23 O
危ないぞー
639 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 06:16:04.01 O
あさやよー
640 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 06:31:32.16 0
時間がないという点では同じ悩みを抱えてる人がいるな
641 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 08:14:30.06 0
今スレ中に1本上げる
642 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 10:54:14.63 O
その来るべき日のためにスレを上げるよ
643 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 12:05:41.79 0
ひるりぞ
644 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 12:53:28.57 0
仕事に戻る前にあげておく
645 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 12:57:09.55 O
今スレで一本… 上げたかったが… 泣
646 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 14:26:29.29 0
|||9|‘_ゝ‘)b<まーぼー丼ですっ(キリッ) ||c| ・e・)| <なんですかそれ なんですかいまのは? ノノs‘ _‘)<ね?KYですよね?やっぱり! いくちゃん物を書きたくなった瞬間でした
647 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 15:26:02.19 0
なんかのラジオですかね それなりに9期のキャラは掴めてきたが
648 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 15:30:47.41 0
ユースト娘。で言ったやつじゃなかったですっけ多分 自分も見られてはないんですが・・・
649 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 16:11:15.03 0
生田ちゃんはKYキャラを目指したいらしいですねw ヤッシーとズッキは同い年だからなのか妙に仲が良い。 フクちゃんの作った玉子焼きが美味。
650 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 17:46:24.49 0
KYキャラを目指してる時点でKYだ
651 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 18:51:05.51 0
652 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 19:17:17.86 0
空気読めない→空気が動かないor空気が無くなる→ 凪を作り出す能力?orオキシジェンデストロイヤー?
653 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 19:55:16.62 0
凄い想像力だw
654 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 20:31:25.24 0
空気を塊にするとか 空気を塊にして壁代わりにしたり かためてぶつけるとか
655 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 20:35:38.72 O
かぶってるけどねw
656 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 20:40:18.46 0
カメの空気は鋭利な刃物のイメージだけど 生田は鈍器のイメージだな
657 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 21:09:21.59 O
麻婆… ドーン!! …みたいな?
658 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 21:35:54.84 O
鋭利な刃物かあ やっぱり人によって全然イメージ違うんだね
659 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 22:30:42.01 0
都会の雑踏の中で、秘かに能力者同士が 能力をぶつけ合ってるような話が読んでみたいです
660 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 22:38:19.80 O
あげ
661 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 22:45:40.29 O
ポケモンアニメのロケット団が、いつもの「やな感じ!!」で飛ばされた先がリゾナント付近。 しかしメンバーに三人のトラウマを見抜かれる。そのトラウマは女装、ピカチュウの十万ボルト、親戚たらい回し、喋る猫、お金持ちの実家から逃げる等を見破られ泣く泣く食い逃げ分を働くことに。 ここまで妄想した。
662 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 23:40:02.94 0
>>506-522 の続き
【注意書きの1】
以下の話はかなしみ戦隊シリーズの世界観に準拠してます
従って登場人物の能力設定等は従来の作品群とは若干異なっております
高橋愛 念動力 精神感応
新垣里沙 精神干渉
田中れいな 発炎能力
【注意書きの2】
笑いは無しそれと会話が多い
【注意書きの3】
一応のエンディングを迎えますが続きます
前にも書いた覚えがありますがWエンディングの内の1つです
663 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 23:40:19.08 0
「何か勘違いしてるみたいだから言っとく。 私はあんたがリゾナントを出て行くのを止める気でここにいるんじゃない」 れいなの顔が失望で染まる。 「じゃあなんで」 「手癖の悪い泥棒猫がどさくさ紛れに何か持ち出していかないか見張るつもりだったんだけどね」 「れいな、そんなことせん!」 里沙は人差し指を口の前にかざす。 「静かに。 あんまり騒ぐと愛ちゃんが起きてきちゃうかもしれないだろう」 れいなは怒りを辛うじて静めると、手にしていたリゾナントの鍵を里沙に押し付ける。 「これ、もういらんけん。 あんたから愛ちゃんに返しとって」 里沙はそれを婉曲に拒んだ。 「いやあ、私だってこの店に直接関わってるわけじゃないし、そういうことは当事者同士でやってもらわないと後でトラブルになりかねないしね」 ならば後から郵便で送る、とその場を立ち去ろうとするれいなの腕を里沙は掴む。 「まあ、そう慌てないで。 こんな所で立ち話も何だから中で話そうじゃないか。 あんたが知りたがっていたことを教えてあげるからさ 」 拒もうとしたれいなだったが、従わないなら梃子でも動かないという里沙の様子に渋々折れた。 「じゃあ、ちょっとだけ」
「ふーん、きちんと開店準備してるじゃないか。 テーブルはチリ一つ落ちていないし、カップはピカピカに磨かれてる。 ナプキンも綺麗に折りたたんで」 これならすぐに営業できると言う里沙に対して、れいなは大声を出さないように頼む。 「一応薬は効いてると思うけど、愛ちゃんが起きてきたら困るけん」 「ああ、そうだっけ。 じゃあ今日は休業するのかな」 里沙の少し的外れな質問にれいなは首を振る。 「そんなことれいな知らんけん。 なあもういいっちゃろ。 愛ちゃんが起きる前にれいなこの店を出て行きたいから」 縋るような目で里沙を見つめる。 「出て行くだって!」 さも驚いたというように目を大きく開く。 「何であんたが出て行くんだい」 「わざとらしい。 愛ちゃんに、あんなに優しくしてくれた愛ちゃんに傷を負わせてしまったわたしがこれ以上この店におることが出来るはずないやろ」 れいなは吐き捨てた。 「でも傷は深手じゃあなかった。 まあしばらく風呂で身体は洗えないかもしれないけど、困るのはそれぐらいのもんだろ」 「そんなんやない」 そんなんじゃないとれいなは繰り返す。 傷の程度はどうであれ、大切な愛に傷を負わせてしまったことが問題なのだとれいなは言った。
「あんた、愛ちゃんが愛ちゃんがって言ってるけど私だってけっこう危なかったんだけどね。 そのことに感するお詫びとかは無し?」 傷ついた愛、動転しているれいなをリゾナントに連れ帰ったのも自分だしと言う里沙をれいなは撥ねつける。 「あ、あんたのことは好かん」 心情を吐露したれいなだが、里沙は堪えていないようだった。 「あ〜あ、嫌われちゃったな。 ショック」 薄笑いまで浮かべている。 そんな里沙を見てれいなは苛立ちを隠さない。 「何がおかしか。 大体あんたと愛ちゃんは何であんな危ない所に二人っきりで行ってたと?」 「私たちはリゾナンター。 世界を闇で覆いつくすという野望を抱くダークネスに対抗し得る唯一の存在。 リゾナンターのリーダーは高橋愛。 かつてダークネスをあと一歩のところまで追いつめた旧リゾナンターの唯一の生き残り。 私新垣里沙は、ダークネスのやつらに奪われた大切なものを取り返すために一人で戦っていたけど、高橋愛の存在を知って手を組むことにした」 「はぁ?」 「ちなみにこの間のやつらはダークネスではない。 能力を悪用するちんけな犯罪者グループ。 高橋愛は戦いの第一線から遠ざかっていた。 だからかなり実戦感覚が鈍っているのを戻す為に適当な悪者を捜しては、夜な夜な出かけてやっつけてたっていうのが私と愛ちゃんの夜遊びの真相」 「ちょお待って」 里沙の話す事実を消化しきれないれいなが悲鳴を上げる。 「あ、別にあんたのことはリゾナンターとしてスカウトしたわけじゃない。 あれはこの店のマスターの独断だ」
「えっ、れいながどうしたって」 「高橋愛が能力者として、戦士としてグレードアップしたらリゾナンターは変わる。 いいかい、能力者は引かれ合う。 強化された高橋愛の能力は他の能力者と引かれ合い、引き寄せる。 集まった能力者を仲間にリゾナンターは戦闘集団として生まれ変わる。そして世界を闇で覆い尽くす野望を抱くダークネスに戦いを挑み、勝つ」 何かに取り付かれたような里沙の熱弁にれいなは巻き込まれてしまう。 「でも、高橋愛をリーダーに頂くリゾナンターに、田中れいな、あんたの居場所はない。 あんたなんか要らない。 この程度のことで高橋愛の前から逃げ出すようなあんたなんかが、リゾナンターとして戦っていくことなんて…」 「ちょっと待って」 たまりかねたれいなが里沙の話を止める。 「れいな、そのリゾナンターになんかなりたいなんて一言も言うとらんし。 それに愛ちゃんの前からだって別に逃げ出すつもりなんて」 「無いとでも言うのかい。 ハア、笑わせるね。 逃げ出すんだよ、お前は。 お前は自分がいることで高橋愛を危険な目に負わせてしまうと思っているのかもしれない。 自分がいなければ高橋愛は傷つくこともないという風に、自分の心の中で言いわけしてるのかもしれない。 でも、私に言わせればそれは全部ゴマカシだ。 お前は逃げ出すんだ。 高橋愛がお前のことを見放してしまわないか怖くて逃げ出すんだ。高橋愛がお前のことをどう思っているのか知るのが怖くて逃げ出してしまうんだ」 違うかい? 流石に話しつかれたのか一息継いだ。 「だって、れいな小さいときからずっと、ずっと何処にいても必ず居場所がのうなるけん。だから」 「自分がいるから皆が上手くいかない。 自分がいなければみんなは上手くいく。 そういうのは無しにしよう、ね」
えっ?と問い返すれいなに里沙は告げる。 「問題はあんたが本当はどうしたいかってことさ。 この店に居たいんだろ。 高橋愛の傍に居たいんだろ。 だったら迷うことはない。 ここにいればいいんだ」 「でも、れいなが愛ちゃんにあの火傷を…」 「あんたはまだ甘えていい歳だと思う。 あんたの犯した過ちで傷ついたって高橋愛があんたを責めることはない。 でもね…」 伏し目がちになったれいなにゆっくりと話しかける。 「もしこのままあんたが何も告げずリゾナントを出て行ったら、高橋愛はどうすると思う」 「どうするって?」 「あのバカはあんたをそんな気持ちにさせてしまった自分の事を責めるだろうね。 そしてあんたのことを見つけようとそこら中を探し回るね。 妙に真面目なあの女はこの店もちゃんと営業して、悪者退治もちゃんとこなしてそれからあんたのことを探し回るだろうね。 いくら傷が深手じゃなかったとはいえ、病み上がりの身体でそんなことをしてたら絶対倒れるね」 「そ、そんな」 一角の照明しか灯していなかったリゾナントの店内が明るくなった。 「れいな…」 「あ、愛ちゃん。 起きてきたらいけん」 愛の元に駆け寄ろうとするれいなだったが、一歩足を踏み出したところで止まってしまう。 「大丈夫だから。 私全然平気だから」
固まったれいなは里沙に救いを求める。 今自分はどうすればいいのか。 今自分は何と言うべきなのか、そして。 「ガキさん、こんな時れいなどんな顔すればいい?」 「何気取ってんだよ、このバカ!!」 強くれいなの背中を叩く。 「自分の心に素直になって、そのまま愛ちゃんの胸に飛び込めばいいんだ」 そう言うと席を立ち、店の出口に向かう。 「今日、休むにせよ営業するにせよちゃんと鍵はかけておきなさいよ」 振り返った里沙の目に、愛の胸で咽び泣くれいなの後姿が映った。 愛は里沙に感謝の眼差しを注いでいる。 ―あ〜あ。 私確かスパイだったと思うんだけどな。 それが一体何をしてるんだか。 ☆ ☆ ☆ ―まったく、何であの時はあんな風に動いちゃったんだろうね、わたし。 ダークネスのスパイとしての任務を完遂することを考えれば、あの時れいなは排除しておくべきだったのかもしれない。 でもそうしなかったということは、もうあの時点で里沙がダークネスを離脱して真のリゾナンターとなることは決定付けられていたのかもしれない。 ―でも何であの時、れいなにあんなことを言っちゃうかな、私。 お前は高橋愛に失望されるのが怖いんだとか自分の心に素直になれとか。 視線に気づけば、れいなが黙りこくった自分の事をみていた。
れいなが心配そうにしている。 そんなれいなのことを見ていたら思い悩んでいることの答えが見えてきた。 な〜んだ。一緒じゃん。 家族から見捨てられ、高橋愛に救われたれいな。 捕らえられた家族を救うため、高橋愛に救いを乞うたわたし。 高橋愛の側に居たいはずなのに、一度はその場所を捨てようとしたれいな。 みんなと一緒に居たいのに、心を偽り続けたわたし。 自分たちは全然違うと思ってたって、他の誰かから見れば多分ほとんど変わんない。 れいなはわたしなんだ。 わたしはれいななんだ。 あの時、れいながリゾナントを出て行こうとした時に、わたしがれいなにかけた言葉は、わたしが誰かに言って欲しい言葉だったんだ。 他人の心を操るマインドコントローラーを気取ってたくせに、自分の心を自分でどうにもできない私自身に向けて言いたいことだったんだ。 ・ ・ ・ わたしは最低だ。 れいなはあんなに前にわたしが適当に言った言葉を今も胸に残してくれている。 そしてわたしのことを守ろうとしてくれた、助けようとしてくれていた。 なのにわたしときたら…。
ボン。キュッ。ボン! って勝手に舞い上がってた。 ボン。キュッ。ボン! と滑稽なくらい盛り上がってた。 ボン。キュッ。ボン!になれるとバカみたいな妄想を描いていた。 クソ・・・。 こんなあたしがもしも首尾良く「凡奇湯」で湯浴みすることが出来て、ボン。キュッ。ボン!の身体を手に入れたところで、中身はスカスカじゃん。 クソ・・・。 神様、お願いです。 もうボン。キュッ。ボン!な究極ボディへの進化など望みません。 いやもしも進化させて戴けるのならばこれにまさる喜びはありません。 ですが今のわたしの一番の望みは他にあります。 どうかもう一度私にチャンスを下さい。 今日のわたしの醜態を挽回する機会を与えてください。 「れいな」 「うわっ」 れいなが情けなさそうな顔をしている。 「あんた何て顔してるの?」 「ガキさんに改まってれいなって呼ばれると何か落ち着かないっちゃ」 ふーん、変なの。
「じゃあさ、れいな。わたしもうちょっとだけ眠るからさあ。愛ちゃんが帰って来る前に起こしてよ」 「そんなこつ言われても、愛ちゃんいつ帰って来るかわからんとよ」 少し困った様子のれいなによろしくと笑いかけて、毛布を頭からかぶる。 犯してしまった過ちを無かったことには出来ない。 だけどゼロから、あるいはマイナスからでもやり直すことは出来る。 次に目が覚めた時、わたしはボン。キュッ。ボン!なハートの持ち主に生まれ変わる。 そして困らせてしまったあの娘たちのことを優しく包もう。 切なる誓いをわすれないように、心に刻み込むために枕がわりのクッションを三度叩いた。 一 二 三 【枕を三度叩いた・END】
672 :
名無し募集中。。。 :2011/04/21(木) 23:49:00.05 0
>>663-671 『妄想コワルスキー・Full throttle』(後)の2
もうひとつのエンディング【コワルスキー・END】はスレ史上過去サイテーだという自信がw
673 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 01:30:42.06 0
>>672 前編からまさかこんな話におちつくとはw
674 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 03:34:26.81 0
一番最初の話と比べたらスゲー落差だけど悪くないオチだ もう一つのエンディングも気にはなるけどw
675 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 06:22:32.54 O
読む前ほぜ
676 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 07:51:48.96 O
同じくっすー^o^♪
677 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 08:45:29.06 0
>>672 >あの時、れいながリゾナントを出て行こうとした時に、わたしがれいなにかけた言葉は、わたしが誰かに言って欲しい言葉だったんだ。
>他人の心を操るマインドコントローラーを気取ってたくせに、自分の心を自分でどうにもできない私自身に向けて言いたいことだったんだ。
ここがいいですねえ
まさかの結末wでしたが かなしみ戦隊シリーズの持つ空気も織り込まれたきれいなエンドでした
しかし敢えてパラレルエンドを用意しているのがまたこの作品っぽいですねw
そちらも楽しみにしています
678 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 10:41:44.95 0
あれ規制かな?
679 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 12:11:04.33 0
680 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 12:17:24.30 0
電磁波いいね 今まであったっけ? 超電磁ヨーヨーとか超電磁コマとか おらワクワクしてきたぞ!
681 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 12:36:56.34 O
随分以前に敵の能力としての設定したけどボツにした思い出はある
682 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 14:40:58.46 0
683 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 14:49:14.39 0
684 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 15:04:32.28 0
年配だと思ってたアラサーの自分にすら分からない
685 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 16:27:29.79 0
懐かしのアニメ主題かなんかで聞いたことあるわ
686 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 18:03:15.40 O
ゆーほー 夕保
687 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 19:42:37.74 O
あげ
688 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 20:40:08.39 0
風呂行く前にあげ
689 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 20:53:05.07 0
>>672 今読んだよ
おもしろ〜い!
そんで読みやす〜い!
もっと書いてえ〜!もっと読みたい!
690 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 22:02:45.92 0
あらよっと
691 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 22:03:40.25 0
女子高生のレスに見えるw
692 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 22:13:24.23 O
女子高生かもしれないよリアルに
693 :
名無し募集中。。。 :2011/04/22(金) 23:36:31.28 0
女子高生ホゼナンターRio
694 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 00:52:00.10 O
HA!HA!HA!
695 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 02:32:52.59 0
いまだ仕事中ほ 徹夜だなorz
696 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 04:57:03.07 O
乙 オイラももう出社さ
697 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 06:00:17.58 0
俺は病院の受付
698 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 08:16:35.32 O
共鳴病棟へようこそ
699 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 09:37:01.57 0
いやあほんと大変だったんですから
700 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:00:32.47 O
ダークネス構成員の俺は優雅な休日 お前らも入れよ
>>689 >>691-693 本当の女子高生だったらテンションが上って励みになるんですけどね
でもこれから落とすネタでひんしゅくを買うこと必死だけどw
>>663-671 の続き
【注意】
正直初期のテンションの高さはどこへやら
一応最初に思い描いたラストまで完走させたいという思いだけで惰性的な更新
【枕を三回叩いた・END】に一応納得していただけた方は読まないことを推奨←コレ重要
702 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:28:54.89 0
次に目が覚めた時、わたしはボン。キュッ。ボン!なハートの持ち主に生まれ変わる。 切なる誓いを心に刻み込むために、枕がわりのクッションを三度叩いた。 ボン。 キュッ。 ボン? アレ、何なんだろ? 今手に何か当たったけど何なんだろう一体? クッションの中に何か入っている? そんなに堅くもないし、分厚いもんでもない。 寝かされてたときは気づかなかったけど、こうして叩いてみると何か入っているのが判る、よく判るよ。 なんだろう、これ。 クッションのカバー越しなんかじゃなく直に触れてみたい。この目で見てみたい、正体を確かめてみたい気がする。 何だか判らないけど、わたしにとってとても大切な何かじゃないかな。 クッションのカバーはファスナーになっている。 多分ここから入れたんだろう。 ファスナーに手をかけて考える。 このクッションに何が入っているにせよ、それを入れたのはリゾナントで暮らしている愛かれいなの可能性が強い。 だとしたらわたしが勝手に中を見ちゃうのはちょっとマズい。 いや別に勝手に中を改めることは全然平気というか、何の罪悪感も感じない。 ぜひとも見たいんだけど、勝手に見ているところを誰かに見られるのが、マズい。 れいなは? ブランケットを少しだけ持ち上げて、様子を窺う。 さっさと部屋に帰って着替えればいいものを、また椅子に座って携帯をイジりだしやがった。 ちっ。
703 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:29:38.98 0
ちっ。 れいなはれいななりにわたしのことを気遣っているんだろう。 愛ちゃんが戻ってくるまで、ガキさんを一人っきりにはさせんと、みたいな。 ちっ。 まあその気持ちはありがたいといえばありがたいという認識があるにはある。 だけど世の中にはありがた迷惑ということがあるのも事実。 例えば街角で見知らぬ女がわたしのことを呼び止めたとしよう。 汚れ無き瞳をしたその女があなたが幸せになりますようになんて言いながら、祈りだしたリ、手をかざされるのは迷惑だ。 それが女の善意から生まれた行為だったとしてもだ。 なまじ善意なんてものが介在してくると問題を処理するのが面倒くさくなってしまう。 今こうしている間もれいなは毛布にくるまっているわたしの方を時折見ているのだろう。 視線を感じる。 ガキさん、よう眠っとるねぇと善人気分に浸っているに違いない。 ちっ。 今のわたしにはそんな気遣いなんて要らない、まったくのノーサンキューだ。 今わたしが欲するのは、クッションから感じられるとてつもないエナジーだ。 れいなという邪魔者はいるが今のわたしは独りじゃない。…そうわたしには毛布という心強い存在がいる。 れいなの視線を遮ってクッションの中を暴いてやる。 寝返りを装って、身体を横向きにする。 上にした左肘を少し高く上げることによって、ブランケットの内部に空間を作る。 これで右手で作業をしても、れいなには気付かれまい。 さてと何が隠されているのか。 クッションのカバー越しに伝わってくる大きさや感触は、あるものを連想させる。 それはわたしの胸の鼓動を高鳴らせるが、敢えて口にはすまい、具体的な名称は思い浮かべまい。 大切なものを明らかにすると、消えてしまいそうで怖かったからだ。
704 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:30:29.81 0
クッションのカバーのファスナーをゆっくりと開く。 金属の触れ合うごく僅かな音が私の耳に届く。 毛布で覆われていて、れいなには聞こえるはずもないのにドキッとしてしまう。 がんばれ、わたしの勇気。 手首が入るぐらいの隙間をこじ開ける。 あと少し、ほんの僅かでわたしは…。 胸の高鳴るままに腕を突っ込んだ。 「おわぁっ」 「ガキさんどうした」 しまった。 細心の注意を払っていたはずなのに、声を出してしまったではないか。 落ち着け、わたし。 「もしかして具合でも悪か?」 れいなが近づいてくる。 ヤバい、この調子では毛布を剥がし、わたしの様子を直に確認しない限り、納得してくれないだろう。 そんなこと望んでないのに やめて。れいな。 わたしとあんたはやっぱり犬猿の仲、不倶戴天の敵同士という関係がよく馴染む。 どうでもいいけど不倶戴天の敵っていうと、もの凄く物々しく響くけど、フグ炊いてんの的ってなるとちょっとだけフレンドリーに感じられるから不思議だ。 一緒にてっちり食べてるみたいな。 とにかくだ、れいなお願いだからあたしのことなんか気にかけず、さっさとどっかへ行っちまってくれ。
「なあ、ガキさん。 愛ちゃんからも聞いてるよ。今日はなんか様子がおかしかったって」 れいなの手が毛布にかかる。 ヤバい、最終防衛戦が突破されてしまう。 寝てる状態のわたしがどんなに毛布を強く掴んだって、立ってる状態のれいなが引っ剥がそうとするチカラには適うまい。 このままむざむざと思い通りになってたまるか。 …こうなったらアレをやるしかない。 ダークネスのスパイ教習課程で学んだアレをやるしかない。 アレは本当にやりたくなかった。 アレをやってしまうと、後々のダメージがヒドすぎる。 もしもアレをすればリゾナンターの仲間たちと、今後一緒に行動することが出来ないかもしれない。 それぐらい最高レベルにヤバい技だ。 だがやるしかない。 マジ気合いを入れてやるしかない。 何かを手に入れようとすれば何かを失う。 人生において目的を達成するにはそれなりの覚悟を示さなくてはならないということだろう。 わたしはわたしのチカラを発動した。 マインドコントロール。 目には見えぬ精神の触手を対象者の精神に進入させ思いのままに操る能力の対象となるのは、れいなではない。 そうわたしだ。 わたしは自分の脳内の痛覚をつかさどる領域にアクセスすると、呼吸器系の器官の痛覚をカットした。 マインドコントロールとは他者の精神を自由に操るだけのチカラではない。 指向性のある微弱な電磁波を発信して、対象の脳内の電流を変化させ、誤認識や誤作動を起こさせるチカラだ。 脳が指令する身体内の反応ならば、生命が維持できる範囲内で制御可能だ。 マインドコントロールというチカラによって、わたしはわたしという兵士を支配する王となるのだ。
706 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:32:11.81 0
王であるわたしは兵士であるわたしに命令した。 一気に息を吸い込むのだ。 大量の空気をれいなに気取られぬよう静かに、一呼吸のうちに吸い込むのだ。 兵士であるわたしは王であるわたしの命に従った。 通常なら3000cc未満の肺活量のわたしが、限界の倍以上8000ccの空気を肺に送り込んだ。 そうして蓄えた空気を圧縮すると一気に食道に送り込んだ。 それほど大量の空気を一気に移動させれば、肺や気管は悲鳴を上げるだろう。 気管の毛細血管に損傷が生じるかもしれない。 だが、やるのだ。 王の支配は絶対だ。 再びマインドコントロールを発動させて食道の活動を一時停止させる。 空気の搬送路と化した食道を通過した圧縮空気はわたしの下半身に到達すると、解放を求めてある一点に向かった。 そして王は命令する。 放てっ、筒!! バァリリリィィーーーーーッ!! わたしの生体波動砲から発射された圧縮空気はブランケットを3センチばかり浮かし、れいなを直撃した。 するとれいなの動きが止まった。 「ガ、ガキさ…」 プースゥゥゥゥーーーッ!! 追い打ちとも呼べる第二波はれいなの思考を完全に停止した。そして…。 「何か店の中が暑うなったかな。 ええっと換気扇回そうかな」 居たたまれなくなったような様子で、その場を取り繕うと何もなかったことにしてわたしから離れていった。
707 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:32:56.29 0
そうこれこそがわたしがダークネスのスパイ教習課程で学んだ最終奥義、「砲屁」である。 「砲屁」という名で誤解されがちだが「砲屁」は決して屁ではない。 わたしが自らの能力で体内各器官のリミッターを解除して大量の空気を取り込み射出しているだけである。 「砲屁」という名がそう思わせるのかもしれないが、「砲屁」には殺傷能力はない。 ただの空気である。 そんなものが何故スパイの最終奥義と呼ばれるのか。 それは砲屁がスパイという存在に対する世間の一般認識を逆手に取った高等な心理学の考察から生まれたからだ。 そもそも世間一般の人間はスパイや諜報部員という職業にどんなイメージを抱いているのだろうか。 ソリッド・スネーク。 ジェームズボンド。 ゾルゲ。 マタ・ハリ。 一騎当千のタフガイ、華麗なる女たらし。 一国の運命を動かした動かした諜報部員に艶やかな悪女。 想像上の人物に実在した人物。 実に様々なスパイの貌を私たちは思い浮かべることが出来る。 ところでどうでもよいことだけどマタ・ハリという名前を聞いたときは顔を赤らめてしまった。 股が張るなんて何て破廉恥な、と勘違いしたのも今ではいい思い出だ。 とにもかくにも今大切なのはスパイのことだ。 今何よりも重要なのは世間一般の人達が諜報部員についてどんなイメージを抱いているかということだ。 スパイといえば潜入。 敵地に潜行し誰にも気付かれないように重要な情報を入手する。 あるいは敵の秘密兵器を破壊する。 それこそがスパイの本懐ではないだろうか。 異議は認めない。 ジェームズ・ボンドはあんなに目立っているじゃねえかと言う方もおられるかもしれない。 異議は認めない。 誰が何と言おうと敵の目を逃れて工作する。 これすなわちスパイ冥利に尽きるのではないだろうか。
ところでどうでもいいことだけど わたしさっきから誰と話してるんだろう? 交信!? まさかわたし交信してるの? 飯田さん? 飯田さんしてるの、わたし? まあいい。 とにかくだ、スパイとは孤独なのだ。 スパイとはクールなのだ。 スパイとは他人の目を盗み、息を潜めて目的を達成するストイックな存在なのだ。 だからスパイは…放屁しない。 ジェームズ・ボンドが放屁してるところを想像できるだろうか。 放屁したことに気付かれて、潜入モードから逃走モードに移行するメタルギアソリッドなんてプレイしたいだろうか。 男とベッドを共にしたその場でしでかしてしまったすかしっ屁を誤魔化そうと、”何か臭いませんこと”と言うマタ・ハリなんて有り得るだろうか。 否。 断じてない。 スパイは放屁しない。 いや、あるいは過去には放屁するスパイが存在したかもしれないし、今も世界のどこかで屁を放るスパイというものが存在するのやもしれない。 少なくとも世間一般の人達の認識はそうじゃない。 スパイは放屁しないというのが世間の人達の認識であり定説だ。 ということはだ、もしも正体がバレかかっているスパイがいたとしよう。 疑いの目で見られ身に危険が及ぼうとしているそのスパイが放屁すれば、どういうことになるだろう。 疑惑の視線から逃れられるのではないだろうか。 正体が露見することを防げるのではないだろうか。 スパイは放屁しない。 そんな世間の認識がスパイを救うのだ。 放屁する人間はスパイではない。 誤った世間の先入観がスパイを死地から逃れさせるのだ。
そしてどうせ放屁するなら周囲の人を驚かせるぐらい豪快な屁を放る方がいい。 放った屁の音が大きければ大きいほど、その間抜けさがスパイの正体を隠す擬態となる。 かくしてスパイの最終奥義「砲屁」は生まれたのだ。 田中れいながわたしが頭からかぶっていた毛布を剥がそうとしたのは、わたしの様子に疑惑を抱いたからではないだろう。 不自然な声を出してしまったわたしの健康状態を純粋に心配してくれたのだろう。 しかし毛布の中でわたしがクッションの中に手を突っ込んでいるのを見れば、わたしに対する好意は疑惑に変わり、その場で糾弾されるだろう。 それだけは避けたかった。 それだけは耐えられそうになかった。 だからわたしはスパイの最終奥義「砲屁」を発動したのだ。 その甲斐あってか不自然な声は放屁を抑えるためだとれいなに思わせることが出来たようだ。 その証拠にれいなは何もなかったかのようにわたしを解放した。 あるいはわたしとれいなが亀井絵里と道重さゆみのように打ち解けた関係だったら、屁を話題にして会話も弾んだのかもしれない。 だがそうではなかった。 わたしとれいなは不仲でもないし、疎遠でもないが、かといって親密でもなかった。 通り一遍のつきあいというかうわべだけの関係というか、ビジネスパートナーとまで言うと、言い過ぎかもしれないがとりあえずは当たり障りの無い関係だ。 その程度の結びつきだったことがこの度は幸いしたのだ。 それにしてもというべきか、やはりというべきか。 わたしは自分の手が握り締めているものを改めて見直した。 頭から被っている毛布をわずかばかり開けることで少しだけ光源を取り込んでいる。 一般のものよりも一回り大き目の茶封筒、宛名は喫茶リゾナントの高橋愛。 差出人は中澤裕子。 そう、わたしが手にしているのは中澤からの招待状。 人類の宝「凡奇湯」へのパスポートだった。 あれほど焦がれていたものが今わたしの手中にあるというのにわたしの気持ちは弾まなかった。 なぜならば、この招待状がこんなところに隠してあったということは、わたしの情人、高橋愛がわたしを裏切ったということを意味しているからだった。
もしも高橋愛に邪心が無いならば、中澤からの招待状をこんな所に隠しておく必要はない。 しかるべく所へ保管しておいて、リゾナンターの顔が揃った時に、告知すればいいのだ。 昨年そうやったように。 しかし愛はそうしなかった。 リゾナントのレジでも私室でも、地下のトレーニングルームでもない。 れいなですら目が届かないであろうクッションの中に隠していたのだ。 これは…愛に欲心が芽生えたとしか思えなかった。 そしてその事実は理沙を打ちのめした。 自分が愛を騙すことはあっても、愛が自分に隠し事をする時が来るとは思ってもいなかったからだ。 成長したね、愛ちゃん。 騙されやすい、人の良い人だとばかり思ってたけど、もうちょっとで一杯食わされるところだったよ。 …でも運命はわたしを「凡奇湯」へ導いた。 いや運命が「凡奇湯」をわたしへ引き寄せたんだ。 こうなったらもう迷わない、ためらわない。 わたしは行く。 「凡奇湯」へ。 わたしは手に入れる。 究極の肉体を。 だがその前には難関が待ち構えている。 高橋愛の忠実な騎士、田中れいながわたしの前に立ち塞がっている。 だが、わたしは負けはしない。 なぜならわたしは誇り高き戦士。 弱音など吐きはしない。っていうかようやく「凡奇湯」への道が開けたっていうのにへばってられるかっつーの。 決然たる気持ちを支えに立ち上がろうとした里沙だったが、長時間不自然な体勢で屋外にいた疲労が彼女の肉体を蝕んでいた。 そして空腹。 さらにスパイ最終奥義「砲屁」を発動したダメージ。 駄目だ。 折角あと少しで「凡奇湯」に行けるというのに、力が…。 こんな時は、こんな時は…助けて、安倍さん。
711 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 11:37:02.97 0
712 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 12:46:29.61 O
まだ続くんかw しかもパラレルエンドかと思ったらあの後があるんかいw 恐ろしいけど続き待ってますw
713 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 13:06:08.86 0
なんて言うか…帰ってきたね妄想コワルスキーがw 自分もてっきりパラレルエンドなんだと思ってた しかしほんとウザいなこのガキさんw
714 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 13:29:57.48 0
相変わらず攻めるなあw とにかくこの話にレスをつけるときは草がよく生えるw
715 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 13:44:29.89 0
>>711 このシリーズをプリントアウトして寝る前に読んでる最中なのであえて読み飛ばしました
今夜楽しみです
暫定保管庫に上げて下さった方ありがとうございます
716 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 13:57:29.13 0
読まないほうがいいんじゃないかw
717 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 14:19:16.14 0
そう言われると余計に読みたくなるのがサガって奴ですよw
718 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 14:24:13.22 0
>>711 おもしろいw
この話はこういう展開が好きだw
719 :
p10095-ipngn100105osakachuo.osaka.ocn.ne.jp :2011/04/23(土) 14:58:07.10 0
wktk
720 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 16:16:48.59 O
プリントアウトしたこと自分もあるけどこのシリーズをってのはツワモノだw
721 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 16:55:40.52 0
大阪から乙
722 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 18:14:19.43 0
砲屁あげ
723 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 18:37:12.54 O
最低な保全が生まれとるw
724 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 19:39:49.25 0
へ?
725 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 20:42:58.85 O
これでAAまで出てきたら…フリじゃないよ!
726 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 20:48:38.62 0
ガス会社スレのaaを改造して…いややらないから
727 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 21:47:06.84 0
それはやめれ
728 :
名無し募集中。。。 :2011/04/23(土) 22:50:21.25 0
>>711 プリントアウトして読む者ですが
もう最高に最低ですなww
大好き!
次回作に期待大です
729 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 00:13:06.62 0
サイテーという賛辞がこれほどぴったりな話も珍しい
730 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 01:17:58.29 0
731 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 01:20:54.53 O
昨日ダークネス軍に忍び込んだリゾメン小春を見てきたよ〜やっぱ小春は小春でした(^O^)
732 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 02:23:29.87 0
>>730 まあこんな感じのスレ
1 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:35:13.48 0
∋oノノハヽ さっそく設立するゾー
G川´・_o・)G
ヽ ノ
人⌒l ☆ノノハ 元手は?
し (_) (^A^*川
2 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:36:02.19 0
ム〜ン
∋oノノハヽ
(・o_・`川
⊂ ⊂ ) ブッ!!
( ( ( =3 (((〃〜
(_(__) (>A<*川
733 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 04:07:13.13 0
734 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 06:30:30.81 O
小春が畑仕事してる!
735 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 09:26:24.72 O
だいこん!
736 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 11:01:20.23 0
あし
737 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 12:20:22.13 0
ホゼネイター
738 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 14:10:15.56 O
独りナンター
739 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 14:17:49.14 0
今日は現場組が多いのかな
740 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 15:28:23.96 0
平和だな
741 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 16:38:28.15 0
現場組はどの現場を選んだのやら
742 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 17:41:35.62 O
どの現場って今日は名古屋コンじゃないっけ?
743 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 18:30:26.86 O
気付いた他ユニットの現場かf(^^;
744 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 19:00:57.27 0
渋谷行ってる人も多いのかも
745 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 20:43:58.12 0
やっぱ現場は熱いね
746 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 21:22:13.61 O
在宅の人も意外と多いスレなんだぜ
747 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 22:38:30.79 0
在宅の俺があげておこう
748 :
名無し募集中。。。 :2011/04/24(日) 23:47:37.03 0
本日最後のホゼ
749 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 00:41:24.09 O
砲屁2〜逃したホゼは大きいぞ!〜
750 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 02:33:53.17 0
ホゼナンターが通りますよ
751 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 05:50:26.42 O
ホゼナンターが左右確認
752 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 07:53:48.17 O
前後も確認
753 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 07:59:07.13 0
サイドブレーキを解除
754 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 08:02:38.81 0
ホゼナンカー… 発……
755 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 08:24:58.14 0
進…
756 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 08:31:33.61 O
…ドカッ!!
757 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 09:35:39.32 O
上下の確認を怠ったな
758 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 09:53:20.17 O
説明しよう! ホゼナンカーは狭小地での離着陸を可能とする為 垂直上昇機能を備えているのだ! …たぶん
759 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 09:59:19.01 0
ハリアーかよw
760 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 10:32:20.74 O
電車でお腹痛いときにうっかり最低な放屁話を読んだら 笑いをこらえるのに注意がそれてちょっと粗相を・・
761 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 12:06:22.03 0
ケモノ!
762 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 12:37:00.69 O
「オタコン、まずい!ハリヤーだ!いや砲屁だ!」 某ゲームのセリフをぱくってみた。分かる人いるかな?
763 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 12:56:40.32 0
メタルギアソリッド?
764 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 14:33:15.72 O
正解!
765 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 15:05:33.58 0
はやめのホゼネイター
766 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 16:53:33.33 O
早寝のホゼネイラァ
767 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 18:11:48.94 O
マスターが金髪になってからリゾナントのお客さんの反応はどうだったんだろう
768 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 19:05:09.29 0
普通驚くわな
769 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 20:32:59.00 0
でもおかげでリーダー詐欺に合う心配はもうなさそうだな
770 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 21:12:11.23 0
金髪のリーダーはタカ様に見えてしょうがない
771 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 22:19:34.73 0
詐欺の話あったな
772 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 22:35:05.93 0
自分にとっては「あったな」どころではでない今なお鮮明に記憶に残るシリーズ
773 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 23:26:46.50 0
あの話大好きだw 何度も読み返してる
774 :
名無し募集中。。。 :2011/04/25(月) 23:31:46.15 0
今読むと想像しやすいかもねw
775 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 00:28:34.93 O
良質なコメディでありながらめっちゃカッコいいんだよね 作者さん尊敬するわー
776 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 02:05:37.39 0
ちょっと早いけどお休みホゼナント
777 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 05:34:11.99 0
おはよん
778 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 06:36:48.68 O
はいおはよう
779 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 08:03:33.31 O
ゴールド
780 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 10:54:33.13 0
781 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 11:21:51.97 0
うええおええ丼 一択ヨロシク! 从*・ 。.・) 从*` ロ´) 川*’ー’) c9m c9m m9っ
782 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 12:14:18.54 0
髪の色が段々変わっていっとる
783 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 12:27:24.20 0
ぅぇぇおぇぇ ぅぇぇおぇぇ ぅぇぇおぇぇ 〃⌒ヽフ 〃⌒ヽフ 〃⌒ヽフ / rノ / rノ / rノ OO_) OO_) OO_)
784 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 12:35:06.60 0
うええおええ丼の詳細が分かるお話ってありますか?
785 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 12:39:17.51 0
786 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 12:56:28.24 0
うええおええ丼は雑談で出たんじゃなかったっけ? 確か自作のうええおええ丼の写真をアップした人もいた気がするが
787 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 13:12:13.38 0
>>786 めっちゃ見たいっす
どこかのまとめにありますか?
788 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 13:20:59.53 0
初登場はこのレス↓ですね(ちなみに第5話)
280 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2008/05/15(木) 13:12:31.82 0
喫茶リゾナントメニュー
悲しみハンバーグ定食 780円
クライクライエビフライ定食 950円
遊びじゃキスしないパスタ 690円
激辛ヘルプミーカレー 540円
誰かねえねえ誰かパフェ 880円
うええおええ丼 1580円
尚、作品内での初登場は同じく第5話
かなしみ戦隊リゾナンターR「通学列車」
http://resonant.pockydiary.net/archives/179.html …においてとなっております
789 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 13:26:17.70 0
うええおええ丼の写真はまとめサイトには収録されていなかった…のかな 見つからない…
790 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 13:33:35.32 0
ご親切な方々ありがとうございます ついでに教えて下さい Vanish!Uは完了しているのか続くのか
791 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 13:34:18.08 0
カレー安いなw
792 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 14:01:55.31 O
作者じゃないけどばにっしゅつうはまだまだこれからやよー
793 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 14:03:16.33 0
レスありがとう 続編を待ちます
794 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 15:25:49.48 0
みんなの心の中にうええおええ丼はあるんだろうW
795 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 17:25:05.71 0
もうじき800レスか
796 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 19:10:44.26 0
油断禁物
797 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 20:44:08.93 O
ホゼナンターは 実際、一人で喫茶店に入った事が有りますか? スーパー、駅ビル、町中とかで
798 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 20:54:05.12 0
自分はあんまし無いなあ 場持ちしないというか時間が持たないというか
799 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 20:59:23.71 0
交通事故にあって病院通いしてたときに多いときは週3回とか行ってた 他のことで病院に行くときも外科系の時はよく利用してたよ
800 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 21:17:45.66 0
2人では結構行きましたが1人ではあまりないかな でも何回かはありますね あんなマスターがいたら絶対頻繁に通うでしょうけどw
801 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 21:55:11.77 0
802 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 22:04:57.53 0
>>801 作者さん自らレスありがとうございます
なんか急かしたようですいません(滝汗)
803 :
名無し募集中。。。 :2011/04/26(火) 23:37:10.54 0
今からBS Melodixに出るんだね 今知った
804 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 00:49:21.12 O
805 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 05:39:21.57 0
名シーンやわ
806 :
P061198248081.ppp.prin.ne.jp :2011/04/27(水) 06:28:56.37 0
絵の人乙 思い悩む里沙を線画でうまく表現しとる
807 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 08:03:43.95 0
正面からじゃなくて横顔なのがいいね
808 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 08:28:13.81 O
視覚からの作品はやっぱりまた違う魅力があるね
809 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 10:33:05.71 O
保是南都
810 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 12:17:08.30 O
川*'∀')つΣ<新必殺技やよ〜! キンパンツ!!
811 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 12:23:44.73 0
812 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 12:27:30.69 0
813 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 12:42:10.93 0
814 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 14:53:55.74 0
815 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 15:25:54.28 0
ブログの更新ペースも落ちたしねぇ
816 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 17:35:03.86 0
雨混じりのホゼ
817 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 19:19:39.48 0
ジュンリンと9期の絡みを見てみたかったな
818 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 19:24:55.79 O
小春もだなあw
819 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 20:51:54.38 0
どんなケミストリーが起こってたか
820 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 21:36:55.07 O
君に言い忘れたことがポケットの中にまだ残ってる
821 :
名無し募集中。。。 :2011/04/27(水) 23:14:14.70 O
夏草が〜
822 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 00:05:34.35 0
流れてくねえ
823 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 00:50:49.15 O
いたずらにちぎられ〜すてられて〜 アサヤンつながりか
824 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 01:38:15.97 0
ヘ|||9|‘_ゝ‘)ツθ★ ミズキック!!
825 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 02:41:56.32 0
それ生田
826 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 06:00:07.92 O
おはん
827 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 08:27:19.38 Q
おはQ
828 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 10:16:18.89 O
おはよー。 とりあえずリゾナントでコーヒーを一杯c□~ マスターが金髪になってから いっそう華やかに見える。 …あ、光の反射か。
829 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 11:42:35.01 0
昼ほゼネーター
830 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 12:55:32.10 0
明日も仕事の俺があげておこう
831 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 13:31:07.98 0
ユーストリー娘。あげねいたぁ
832 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 16:29:22.92 0
だよな
833 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 17:27:34.79 O
ぽいぽいぽいぽぽい
834 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 19:31:11.77 0
どっせ
835 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 20:58:30.45 0
くそ書く時間が
836 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 21:28:13.59 0
作者さんみんな時間ないのかな
837 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 21:39:27.81 O
仕事が忙しく作品書けない作者のひとりです。 自分がひと皮むけるか仕事で変化しないとうまくいかないとアドバイスされた。 でもそう簡単にはいかない。ああリゾナントに行きたい!
838 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 22:35:29.03 0
839 :
名無し募集中。。。 :2011/04/28(木) 22:39:23.95 O
ああ、癒される。ついでにれいな城の秘密でも探そうかな?
840 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 00:02:44.17 0
とりあえず↑
841 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 01:08:07.64 0
某作者ですがホント時間無いぜアゲ
842 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 01:55:01.75 O
あぁついにGWか…。 深夜ホゼナンター兼某作者参上っヽ○ノ
843 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 04:30:04.81 0
おやりぞ
844 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 07:22:27.61 O
あとはまかせた
845 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 08:11:11.91 0
他の作者さんが忙しいなら明日の夜にでもサイテーの話の続き上げようかな
846 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 10:20:40.52 O
最低にwktk
847 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 10:46:26.25 0
期待に腸をふくらませて待ってます
848 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 11:47:16.11 O
匂宮
849 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 12:58:14.02 0
休日出勤のホゼナンター
850 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 13:26:50.15 0
保全ライダーイクタ見参 ホゼネイター達にかわってこのスレを保全する!
851 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 13:31:25.00 0
ホゼネイターじゃないっての
852 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 15:24:39.96 0
平和な昼下がりだこと
853 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 17:12:12.41 0
ノノ*^ー^)<ほぜねいたぁ〜☆りふりじぃたぁ☆
854 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 17:23:17.23 O
リンリン見れるの今夜?
855 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 17:50:11.89 0
なんだそれ ずっきのやったものまねの話?
856 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 17:56:50.18 O
それこそなんだそれだよw
857 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:23:20.79 0
重くてなかなかつながらないよリンリン…
858 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:32:12.77 0
859 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:39:31.76 0
860 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:41:10.09 0
リンリンブログより抜粋
杭州テレビの収録参加しました〜杭州以外のみんなはテレビで見られないかもけど、でも大丈夫ですよ!
ここのアドレスで同時に生放送みれます!
http://www.hcrt.cn/live/ 土曜日夜
中国時間:18:10分からです〜
日本時間:19:10分からです〜
放送時間で少儿?道って書いているところクリックすれば見れますわ〜
みんな時間あったらみてくださいね〜
861 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:49:40.86 0
明日かよかった
862 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 19:55:54.16 0
鈴木ちゃんはホント無敵だな
863 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 20:04:53.44 O
何でも9期の話にしたいんだなあ
864 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 20:27:47.76 0
>>845 待ってるよ!
連休始まった!
これでゆっくり読める
865 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 20:54:47.26 0
>>856 ユーストリーム娘。内の罰ゲームで
リンリンのモノマネをしてたよ。
上手かったかどうかはまぁそれぞれだけどw
>>859 明日か、ありがとう。
もう21時近くだから焦った(汗
866 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 22:57:28.59 O
ひとりの夜を数えるよ おやすみ
867 :
名無し募集中。。。 :2011/04/29(金) 23:49:25.85 O
連休いいなああ作品書きたいよおお 接客業は負け組だ
868 :
忍法帖【Lv=15,xxxPT】 :2011/04/30(土) 00:32:33.58 0
GWこそ仕事が詰まる私に時間を
869 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 02:41:44.47 0
おやりぞ
おお
871 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 07:22:10.26 O
連休明けの投下に期待しますかね… ワタスは仕事ですけど 泣
872 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 09:10:11.41 O
普通に連休だけど作品投下の役に立たなくてごめんなさい ところでコワルスキーはどうなったんだろ…?
873 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 12:04:15.15 0
途中のシリーズいくつもあるけど作者さんたち続き書くのやめちゃったわけじゃないよね? 忙しいだけならいいけど・・・
874 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 12:17:29.86 0
>>863 逆に今の狼の流れの中で
9期の話は一切出すなって方が不自然というか意味がわからないけどね
875 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 12:32:33.93 0
>>873 気になる作品タイトルをあげて作者さんにやめたかどうかだけでも確認するのはどう?
いっこうに返事がなければやめたんだろうし
書きたいけど話がまとまらなかったり忙しかったりで書けないのか
分るだけでも良いかと思う
876 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 13:55:17.60 O
>>847 「リンリンのブログなんて見てないけど9期の情報は当然みんな知ってるよね」
みたいに聞こえてカチンときたんだよ
悪かった
877 :
847 :2011/04/30(土) 14:06:18.21 0
878 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 15:02:28.13 0
窮地に追い込まれた里沙は崇拝の対象安倍なつみの名前を呟いた。 そして、おのれのパンツに差し込んでいた安倍なつみ写真集『夏・美』を取り出す。 ここまで読まれていや、待てよと仰られる方がおられるかもしれない。 新垣里沙は安倍なつみの信奉者にして、安倍なつみの写真集は聖典。 そんな大切なものをおのれのパンツの中に差し込むことなど考えられないと仰られる方がおられるかもしれない。 確かにその意見に一理あることは否めない。 しかし新垣里沙にとって安倍なつみ写真集は、神棚に大事に安置しておくものではない。 生きていく指針であり、人生の羅針盤であり、心のオアシスである。 肌身離さず携帯して、必要な時は紐解く。 そういうものだ。 では意識を失った里沙をリゾナントのソファに寝かしつけた高橋愛は、どうして相当のボリュームのある写真集の存在を見逃してしまったのかという疑問は残るかもしれない。 あるいは里沙のパンツの中の安倍なつみ写真集の存在を知りながら、敢えて里沙から取り上げずに置いたのか? 愛は気づかなかった。 里沙のパンツの中の『夏・美』に気づかなかった。 馬鹿を言えと仰られるだろう。 私があなた方の立場なら絶対にそう思う。 高橋愛はリゾナンターのリーダーだ。 世界を闇で覆い尽くすダークネスの野望を打ち砕くべくリゾナンターを率いてきたのだ。 それほどの存在が新垣里沙のパンツの中に分厚い写真集が入っていることに気づかないなんてことがある筈がない、と。 しかし、よく考えてほしい。 安倍なつみ写真集『夏・美』は里沙のパンツの中に収まりきるような代物ではない。 里沙が携帯する場合には、下端をパンツに差込み本体部はインナーの中に収める。 ずっとそうしてきたのだ。
ふざけるな、いい加減にしろという向きもいるかもしれない。 写真集なんか肌着の下に突っ込んでしまったら、ガキさんが冷たくて仕方ないだろうと。 確かに、ただの写真集なら冷たいだろう、不快だろう。 しかし里沙がおのれのパンツに突っ込んでいるのは安部なつみの写真集なのだ。 ―安倍さんの肌ってひんやりしてるんですね。 人間の脳とはかくも愚かなものなのだ。 お前スレの無駄遣いしてるんじゃねえ。 写真集みたいなゴッツい本をインナーの中に仕込めば、ガキさんの肌が傷ついてしまうだろうと考えておられる方、いますか? 私があなたの立場ならきっとそう思うでありましょう。 しかし里沙がインナーの中に仕込み、持ち歩くのは他ならぬ安倍なつみの写真集なのだ。 ―安倍さんて見かけによらずハードなんですね。 私にとってこの傷は一生の思い出です。 人間の脳とはかくも偉大なものなのだ。 論点がずれて来た。 今明らかにしておくべきなのは、リゾナンターのリーダー高橋愛が何故に新垣里沙が肌身につけていた『夏・美』を見落としてしまったかということだ。 問題の要諦はこうだ。 里沙は『夏・美』の下端を自分のパンツの中に入れて固定した上で、インナーで覆うようにして持ち歩いていた。 つまり里沙を介抱した高橋愛の目には『夏・美』の外観は目に入らなかったのだ。 しかし外観は目に入らなくとも、29.2 x 21.8センチメートルの大型本がインナーの中に入っていれば気づくのではないか。 しかし、高橋愛は気づかなかった。
実のところを里沙を寝かしつける為に、衣服をくつろげた際に身体の前面が完璧な平坦だったことを愛は視認している。 だがその状態がとりたてて異様なことだとは思わなかった。 もしもリンリンの肉体がそんな状態に陥っていたら、慌てふためきリンリンを産まれたままの姿にしてでも、事態の究明に努めただろう。 だか里沙の肉体の前面が真っ平らなことに気付いても、愛は特に動かなかった。 それは愛の二人に対する愛情の強さの違いを示しているわけではない。 二人の肉体についての認識が違っていたということだ。 何はともあれ里沙はおのれのパンツに収納していた安倍なつみ写真集『夏・美』を取り出した。 勿論毛布を頭からひっかぶった状態である。 そして表紙に頬すり寄せた。 ―安倍さん、あなたは美しい ―世間が寝静まった深夜から世の中が動いている真っ昼間まで、2ちゃんねるの住民どもはあなたを誹謗することに暇が無い ―劣化したとか、改造したとか、人間の屑どもの天使のあなたに対する誹謗中傷など笑止千万 ―あの者どもが何を言おうとあなたは美しい ―十年前のあなたも確かに美しかった ―今のあなたは今までのあなたの中で一番美しい。 今更見るまでもなく、脳細胞に鮮明に刻みつけられている肩を露わにした安倍なつみの上半身のカットを思い浮かべながら、崇拝の対象である安倍なつみに祈りを捧げる。 ―そして、失礼ながらそのお歳でのあのセクシーショット ―水着の脇からはみ出した肉の豊満さ…ブハッ、たまんねえ。 安倍なつみへのリピドーが里沙の疲弊した精神に火をつけた。 ―人は人の王となる。 ―精神という玉座に君臨することによって今、私は私の王となった。 里沙は「凡奇湯」へのパスポートをしおりのように『夏・美』に挟むと、毛布をはね飛ばし起きあがる。
☆ ☆ ☆ 田中れいなは幸せ気分を噛みしめていた。特に良いことがあったわけでもない。 仲間の一人と久しぶりに言葉を交わしただけ。 ただそれだけのことがれいなの心を温かくしていた。 ―ちょっとドキドキしたけど、勇気を出してガキさんに話しかけて良かった 自分が居る世界を良い方向に変えるには、自分から動くしかない。 自分が少しずつ変わることによって、世界も少しずつ変わっていくことをれいなは実感していた。 ―パパにメールしてみようか 自分の娘が他人とは異なるチカラを持っていることに不安を抱き、その気持ちが高じて虐待にまで走った父のことをれいなは許していた。 虐待がエスカレートする以前に父から投げかけられていた愛情のボールを拒んでいた自分を顧みるだけの心の余裕がうまれていた。 ―それは人間が何度でも人生をやり直せるなら、一度くらいは他の誰かのことを憎み通す人生もありっちゃ ―でも人生は一度 ―誰かを嫌ったり、憎んだりするだけの一生なんてまっぴらごめんだっちゃ 里沙が眠りについたら、一度自分の部屋に戻ろうとれいなは思った。 携帯のバッテリーも切れかかってるし、服も部屋着に着替えたかったからだ。 ミシッ。 木材の軋む音がした。 ―ガキさん! まだ寝とらないけんのに 静かな店内に響いた音の主は、寝ていることに飽きた里沙だと思ったれいなは、年上のサブリーダーを窘めようと振り返った。 ―何ね、その格好は 里沙の全身を見たれいなは思わず顔をしかめる。
れいなの思った通り、ソファから起き上がった里沙が裸足で床に立っていた。 里沙が立ち上がっていること自体には驚かなかったれいなだが、里沙の格好には少し驚かされた。 上半身はインナーシャツ一枚、下半身はパンツ一枚という露出の多い姿だ。 具合が悪くて寝かされていたのだから、そんな格好をしていてもおかしくはない。 しかしたとえ仲間しかいない場所であっても、何恥じらうことなく仁王立ちしている姿には違和感を覚えてしまう。 手には大きな本を持っている。 表紙に肩を露出した女性の姿があるということは、誰かの写真集なのだろうか。 そして、里沙の顔からは鼻血が垂れていた。 すでに固まって流れを止めてはいるが、正面から見るとどこか滑稽だ。 「ガキさん、その顔はなんね」 体のにどこか異変があったから、鼻血が出たのではないかと思ったれいなは里沙を気遣った。 しかし、当の里沙はというと気にかける素振りすら見せず、店の出入り口の方へ向かう。 「ちょっと、ガキさん。 そんな格好でどこへ行くん」 慌てて目の前に立ちふさがったれいなに忌々しげな視線を送った里沙は写真集を持った手を一閃させた。 「喰らえ、エンジェルインパクト!」 何のことは無い。 「天使」の写真集による横殴りである。 29.2 x 21.8 x 1.5センチメートルの紙の塊での一撃は虚しくも空を切った。 軌道を見切ったれいなが、ステップバックしてかわしたのだ。 「危ないっちゃ。 何すると、ガキさん!!」 顔が少し険しくなっているものの、まだ余裕が見られる。
天使の一撃を回避された里沙にも焦りは無かった。 ―余裕だね田中っち、でも今のが本当のエンジェルインパクトだと思ったら大間違いなんだから ―わたしは今の一撃を繰り出すためにフルパワーを注ぎ込んだ、そのことは田中っちも見て取った ―したがって次の攻撃を回避する際には、今の一撃の残像が大きく影響するはず ―わたしはフルパワーで打ち込んだ、だけどそのスピードは最速じゃない、なぜなら ―なぜなら、私は安倍さんの写真集を腕の振りに対して敢えて立てた ―写真集の面(プレーン)で空気抵抗を受けたことで攻撃の速度は落ちた ―次の一撃は腕の進行方向に対して寝かせることで、空気抵抗を最小限に抑える ―最初の一撃の軌道、スピードの残像に捉われている田中っちには次の一撃は避けきれない ―最初の一撃がエンジェルインパクト・プレーンなら次の一撃はエンジェルインパクト・ライン(線) ―完璧だ 「喰らえ、エンジェルインパクト・ライン!!」 里沙は一瞬の刹那に手首を返し、安倍なつみ写真集『夏・美』の向きを換えた。 空振りの反動をも利用して繰り出した一撃で『夏・美』の角をれいなのこめかみに向かわせる。 もしもその一撃がれいなに炸裂していれば、命を奪うまでに至らないまでも戦闘不能状態に陥れていたであろう。 炸裂していれば…しかし里沙は誤った。 待ち伏せ、不意討ち、騙まし討ちにかけてはリゾナンターの中で里沙の右に出るものはいないだろう。 その特性を生かして回避運動が不可能な距離まで近づいて、攻撃するべきだった。 しかしエンジェルインパクトのスピードを換えるという戦法は高度な技術こそ必要だとはいえ、正攻法の中での駆け引きに過ぎなかった。 しかしエンジェルインパクトプレーンを間近に見たことで、れいなの格闘本能にもスイッチが入ってしまった。 その結果、最初の一撃を遥かに上回るスピードで繰り出されたエンジェルインパクトすら回避することができたのだ。 …ただし一撃目のように余裕を持ってスウェイ バックすることは叶わなかった。 その場に身を屈めて天使の一撃をが頭上を通過していくのをやり過ごすしかなかった。 ―何たいこの速さ、まさかガキさんれいなんこと殺る気?
心が冷えた。 脅えたのではない、冷えたのだ。 これから自分は命のやり取りをする。 その覚悟がれいなの心に水面のような平坦な落ち着きをもたらしていた。 石のように強固な強さを生んでいた。 そして心は氷のように凍てついた。 外出して友人と会ってきた楽しい時間のなごり。 里沙と心を通じ合わせた喜びも消え去り、ひたすらに冷徹な視線を敵に刺す。 ―ガキさんがその気なら、れいなも殺ってやるっちゃ 里沙は困惑していた。 乾坤必殺の一撃をれいなが避けたからだ。 残り少ない体力、疲弊しつくした智謀。 おのれの持てるもの全てを注ぎ込んだ一撃だったのだ。 これで倒せなければもう後は無いという覚悟が込められていたのだ。 それほどの一撃を… ―こいつ、かわしやがった これがスポーツマンシップに則った試合だったならば、里沙はおのれの敗戦を潔く認めてコートを去っただろう。 剣豪同士の立会いだったなら、負けを認めておのれの首をれいなに差し出しただろう。 いや、勝者の手をわずらわせることを由とせず、自らの剣で自らの首を刎ねていただろう。 しかし、里沙は諦めなかった。 負けを認めないわけではない。 ―負けは負け、それは認めよう ―だが私は潔い敗者なんかにはなれない
里沙は戦士だった。 誇り高き戦士だった。 戦士の使命とは戦いの目的を達成することだ。 戦士にとっての誇りとは最後の最後まで目的に向かって邁進することだ。 潔く戦い、美しく敗れることよりも、卑怯に戦って手にした汚い勝利こそが里沙にとっての勲章だった。 そのためならばたとえ外道と呼ばれようと往生際が悪いと云われようと構わない。 ―エンジェルインパクトラインを身を屈めることによってれいなは回避した ―それで安心して、その体勢を維持するか、否 ―私が誇り高き戦士なら、れいなもまた戦士 ―ならば今度は反撃のために体勢を立て直すだろう ―その時が最後のチャンスこ ―今度こそ、今度こそ…決める 一撃目を空振りさせられたことで、里沙の上半身は大きくバランスを崩し始めていた。 里沙は老獪にもその体重の変移すら次なる攻撃の予備動作として利用しようとした。 ―地球は丸い、まん丸いま〜るい地球が回ってる ―お日様が覗かない日があったって、それでも地球は回ってる ―そしていつか日はまた昇る、誰の心にも ―私は振り子、丸い軌道を描く振り子 ―一度くらい避けられたってそんなことはどうでもいい ―何度でも同じ動きを繰り返す ―振り子の力は地球の鳴動―この回転で増幅した破壊力でれいなを潰す 「喰らえっ! アースローテーション」 里沙は賭けていた。 この回転に勝負を賭けていた。 勝負に賭けるあまり熱くなりすぎた、入れ込みすぎてしまった。
そう予想は的中していながら、マークシートの記入ミスで負けてしまった馬券オヤジのように。 帰りの電車賃に残しておいた千円札を券売機に突っ込んだって、そんな切羽詰まった馬券当たるわけない。 拾った命、巡ってきたチャンスと割り切って冷静な勝負師に徹すれば、違った展開が生まれたかもしれない。 意志を持たない振り子として回転運動を継続していれば良かったのかもしれない。 しかし新垣里沙は人間だ。 意志を持った人間だ。 人間は振り子にはなれない。 名前をつけて衣服を与えたところで、振り子が人にはなれないように。 冷静さを失い回転軸に歪みが生じてしまった里沙は、過剰な運動量を支えきれずに崩れ落ちていく。 ―自分は冷静だ。 大きくバランスを崩し、今まさに転倒しようとしている里沙を見ながられいなは自分を分析する。 昨日までの、いやついさっきまでの自分ならこんな勝機を見逃すことはない。 相手が弱さを見せたら、そこにつけ込んで一気に勝負を決めていた。 まずは里沙の無防備な脚におのれの全体重を乗せて膝関節を破壊していただろう。 もし里沙が俯せの状態で防御に徹するならば、おのれの膝で里沙の背骨を砕いていた。 仰向けの状態で反撃の機会を窺っていたなら、膝を胸に突き刺し肺を潰していただろう。 そして動きを制しやすいニーオンベリーの状態を保持した上で頸部や頭部に致命的なダメージを与えていた。 それがどうだろう。 今の自分はすってんころりと転げようとしている里沙の無様な姿を冷静な観察者の目で見つめている。 自分が拳を繰り出さないのは、里沙に対する感傷からではない。 里沙に何らかの感情を持っていれば、その思いを載せて拳を繰り出している。
そしてもしも拳を繰り出せば、それは戦いだ。 仮に里沙の身体は滅んでも、里沙の名誉が傷つくことはない。 墓碑銘にはきっとこう記されるだろう。 『誇り高き戦士、新垣里沙ここに眠る その魂は今も共鳴という絆て繋がれた仲間を見守っている』 だが今自分は拳を繰り出さず、里沙が高転びに転ぶのをただ眺めている。 このままでは里沙は自滅だ。 その墓碑銘にはこう記されるに違いない。 『ダークネスの元スパイ新垣里沙(自称Cカップ)何を血迷ったか勝手に暴れて勝手に転んで逝く 最期の最期まで仲間に迷惑をかけっぱなしの人生であった』 自分は冷酷だ。 昨日までの自分ならきっと熱い感情にまかせて闘争を繰り広げている。 拳と拳で会話を交わし自分を里沙にわからせ、里沙の真実を引きずり出している。 なのに今、自分は観察者に徹している。 ―この冷たさをれいなにくれたんはガキさんやけん ―だからガキさんに返す 凍えるような視線を里沙に送ったれいなは遂に動き出す。 里沙を救うためでも、里沙と戦うためでもない。 里沙を否定するために、れいなは動く。
― 一体何が違っていたんだろう 前のめりに倒れつつある自分。 どんどん近づいてくる床面を見ながら里沙は戦いの一部始終を振り返る。 天使の加護を受けた攻撃はおろか、地球の力を借りた攻撃ですら、れいなの牙城を脅かすことすらできなかった。 ―無様だ、銃弾に倒れ、炎で焼かれ、闇に包まれて最期を迎えるなら、まだ本望だったのに ―しかし私は転んで逝く ―自分で繰り出した攻撃の荷重を支えきれずすってんころりんと転けて逝ってしまう ―こんな惨めな最期を迎えるなんて ―これはスパイとして仲間を裏切った私への罰なの ―裏切りの罪は償ったと思ったけどどうやら違ったみたいだ ―償える罪なんて無いんだ ―それにしても田中っち、強くなったね ―会った頃は目つきが悪くて身体の折れそうなクソガキだったあんたがこれほどにデキるなんて ―今日まで愛ちゃんの背中を守るのはわたしの仕事だった ―使命のためなら、誰かを救うためなら自分のことがお留守になる愛ちゃんの背中を誰かが守らなきゃいけなかった ―もうわたしは守れない、今日からはそれはあんたの仕事だよ、田中っ痛っち 里沙の股間に激痛が走った。 気がつけば急速に里沙の眼前に迫っていた床面との距離が静止した状態だ。 ―いったい何が起きたの 問いかけに対する答えは里沙の背後にあった。 れいなが右腕を伸ばして里沙のパンツを掴んでいる。 里沙のパンツを掴むことによって、里沙が転倒することを防いでいるのだ。
―田中っち、何をする ―わたしのことを助けるつもり? ―それだったらやめてちょうだい ―あんたに敗れただけでもわたしにとってはこの上ない屈辱なのに ―その上にあんたに助けられるなんて生き恥を晒すようなも… ―まさか、それが狙いなの? わたしに恥辱を与えるのが狙いで、わたしのことを助けるの? ―…れいな、恐ろしい子 人類の歴史上長きに渡って、どれほどの闘争が繰り広げられてきたのだろう。 相容れぬものを抱える同士の、各々の誇りを賭けた戦いにおいては、強い者が勝つのではない。 勝った者が強いのだ。 勝者は歴史を作り、敗者は歴史の闇の中に埋もれていく。 ただそれだけのことだ。 時に勝者が敗者に情けをかけることもあっただろう。 戦いの目的が敵の命を奪うことではなく、敵を越えることであったならば敗者の命を害することは不毛な行為だ。 だがそうやって情けをかけられ、命を救われた敗者の中に今の里沙以上に惨めな者はいただろうか。 先制攻撃を仕掛けながら、れいなを慌てさせることすら出来ず。 拳を応酬することもなく、一人相撲を取って高転びに転げようとしたところをパンツを掴まれて救われたのだ。 れいながパンツから手を離したら、里沙はそのまま前のめりに転んでしまうのだ。 今の里沙の姿を何かに例えるなら、シャンプーが怖くて脱衣所から逃げ出そうとした幼児がパンツを掴まれて捕まっているようなものだ。 そんな惨めな敗者は未だかつてこの世界には存在ただろうか、いやいやしない。 「クソがぁぁぁぁ!!」 里沙は背筋と腹筋を使って身体を後方に反らせると、その反動を利用して上体を床面に叩きつけようとした。 理由は言うまでもない。 年少の後輩に破れ去ったばかりか、そのお情けで顔面を床に痛打するという事態から免れているのだ。 その屈辱を払拭するには、自分の意志で自分の顔面を叩こうとしたのだ。 「痛っ」
891 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 15:15:11.71 0
892 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 16:31:46.17 0
あんた相変わらず凄いわw 続き待ってる
893 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 16:33:01.62 O
すごいパワーだ 圧巻のひとことwwww
894 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 17:27:24.50 O
まだフルスロットルじゃないんかw 恐ろしいw
895 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 19:32:55.06 0
相変わらずレスに草が生えるw フルスロットルの時が待ち遠しくもあり恐ろしくもありw
896 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 21:09:36.21 0
>>891 濃厚な心理描写が無駄すぎるww
スレ史上に残る怪作であることは間違いないなw
897 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 21:32:11.91 0
最初から全力じゃないかガキさんw
898 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 22:34:01.43 0
よしとりあえず↑とくよ
899 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 22:35:51.99 O
ガキさんの全力力は凄い… のか?w
900 :
名無し募集中。。。 :2011/04/30(土) 23:38:52.99 O
ガキさんが愛されていて何より
901 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 00:47:58.14 0
ムッツリだけどね。
902 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 00:49:28.20 0
903 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 01:26:13.05 O
期待あげ
904 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 03:18:53.23 0
905 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 05:54:29.37 O
あれ?
906 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 08:12:30.78 O
ラブリー
907 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 10:51:27.41 O
ハブリーって誰ね!?
908 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 12:26:37.22 O
今日はリゾナンターのライブは無しか ダークネスやら他の軍の現場に参戦してる人もいるかな
910 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 14:28:13.31 O
俺は浮気はしないよ派w
911 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 14:42:14.88 0
俺は浮気は文化派ウインパ
912 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 16:01:16.33 0
ほゼネイター
913 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 17:56:26.58 0
帰宅途中の↑
914 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 19:45:53.55 O
夕食中のほぜなんと
915 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 20:47:43.80 0
まだ家に帰り着かないほ
916 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 21:57:12.58 0
4日がリーダーの地元か
917 :
名無し募集中。。。 :2011/05/01(日) 23:07:47.42 0
つかあと半年きったんだな…
918 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 00:27:32.70 0
そういやそうだな
919 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 00:48:34.63 O
なんかいっつも思うけどあっという間だな
920 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 01:29:31.84 0
921 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 01:34:11.17 0
それ今日チラっと見て気になってた
922 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:02:39.12 O
誰が描いたの?
923 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:16:01.19 0
おおお凄い!というか凄い想像に掻き立てられるw やっぱりこのスレでも絵描きさんはいろんな意味で貴重だなぁ。
924 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:23:05.55 0
925 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:25:26.72 0
926 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:27:11.01 O
かわいいわ保存しちゃった
927 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 02:31:59.60 0
自分なんか登録しちゃったよ。
928 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 05:04:09.25 O
この人このスレ来ないかなあ…
929 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 07:46:06.58 O
呼び掛けてみたら…
930 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 08:29:51.54 0
始業前↑
931 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 10:34:34.06 O
このスレも連休中には終わるかな?
932 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 12:19:18.70 O
もう少し作品が来てほしいね…(他力本願)
933 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 14:23:07.83 0
今現在何人くらいで書いてるのかな
934 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 16:05:01.13 0
さて?と
935 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 17:36:54.46 0
ヌカ
936 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 18:40:45.64 O
マジですがヌカ
937 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 20:27:01.63 O
次スレ中に上げれるように 今から頑張りまヌ♪
938 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 20:52:10.52 0
>>891 のサイテー話の続き
忍法帖レベルダウン防止のため2分間隔ぐらいでの投下
あとsage進行でヨロシク
生憎にもというべきか、幸いにもというべきか。 里沙が床面にキスするには至らなかった。 れいなが支えきったのだ。 しかし無理な体勢からの不自然な運動をした代償は里沙の体重のパンツに集中した。 パンツは里沙の脚の付け根の部分にグィィィィィン!!と食い込んだ。 痛みが里沙の全身を駆け抜ける。 里沙の上体反らしと前方へ死のダイブの反動はれいなの右腕にも波及した。 里沙のパンツがれいなの指に食い込む。 その痛みはれいなを怜悧な観察者から、熱い戦士に立ち返らせた。 「ガ、ガキさん」 大人一人分の体重を支えているれいなの右腕にはかなりの荷重がかかっている。 その重さは仲間の大切さをれいなに思い出させた。 「ガキさん! とにかく落ち着こう」 ☆ ☆ ☆ 熱い、まるで燃えているように熱い 熱気が体中に伝わっていくわ この熱さがれいなの本質なの? 脚の付け根、パンツの食い込んでいる部位で感じている痛みや熱さは、相対的に里沙の冷静さを取り戻させていた。 ―わたし何を血迷っていたんだろう
―パンツをれいなに掴まれたぐらいで、自分のことを諦めようとするなんて わたしはまだパンツを掴まれただけ、パンツを奪われたわけじゃない 仮にパンツを奪われたってそれが何 パンツを履いていたって履いていなくたってわたしはわたし 戦士の誇りとは何? 敵を倒すこと? 違う? 戦士の誇りとは戦いの目的を達成すること? 戦いの目的が勝利を越えたところにあるからわたしは勝利を目指した でも勝利とも敗北ともかけ離れた場所を走る道があるのならわたしはその道を進む そして辿り着いてみせる「凡奇湯」へ くれてやる れいながパンツから手を離さないならくれてやる パンツなんてただの布だ 里沙の瞳に光が灯った。 ☆ ☆ ☆ その人はいつも憧れている人の傍らにいた。 憧れの人の輝きに隠れずっとずっと気付かなかった。 憧れの人の朝が訪れるのは、その人の夜が支えていたからだと。 いつか自分が成長して行きたい場所は、憧れの人のいる場所でなく、憧れの人の傍らで微笑んでいるその人がいる場所だった。 ずっと追いつきたいと思っていた背中だった。 生涯追いつけないと思っていた背中だった。 その背中が今自分の目の前にある。
目標にしていた背中は間近で見ると思いの外小さいのが悲しかった。 その人の履いているパンツは思いの外派手だった。 その人の尻の割れ目は眩しかった。 ―追いつき追い越してみたら何ということはなかったな。 新垣里沙のパンツを掌で感じながら田中れいなは振り返る。 里沙と出会ったときから今日までの日々。 勝利の喜びも追いつき追い越したという達成感もない。 今れいなの胸中にあるのは目標を見失った喪失感だけだった。 ―さて、どうやってこの状況に幕を引くっちゃね ―少しはガキさんの顔も立ててやらんと れいなにとって里沙との勝負はすでに終わったことだった。 れいなとって里沙は過去の人だった。 だからこそ自分が主導権を握って、事態を収拾するつもりでいる。 そのことをれいなの慢心と言ってはれいながあまりにもかわいそうだ。 何っといってもれいなは里沙のパンツを鷲掴みにしているのだ。 そんな状態の里沙に反攻の意志など沸いてこないと判断した。 万が一反撃してきても、逆転の目は無いと踏んでいた。 なにしろ里沙の背後からパンツを掴んでいるのだ。 理沙の股にパンツがグィィィィィンと食い込んでいるのだ。 尻の割れ目まで晒しているのだ。 この体勢から戦意を奮い立てて、反撃してくる筈がないというれいなの判断は至極妥当なものだった。 その相手が新垣里沙でさえなかったなら。
事態を丸く収めるべく思考を走らせるれいなは気付かなかった。 里沙の下半身が、一定のリズムを刻んでいることを。 パンツを掴むことで里沙の動きを完全に制したと思ってしまったのだ。 里沙は右足で小刻みなステップを踏みながら、一定の周期がやって来ると、腰を強く捻る。 腰を捻り終えるとまた小刻みなステップを踏むことを繰り返した。 まるで何かの機会を窺っているようでもあった。 あるいは何かの動作の予行演習のようでもあった。 もしもその様子をある年齢以上の大人が見たらある言葉が思い浮かんだであろう。 たとえば娘との関係が現在進行形で修復中のれいなの父親が、この場に居合わせたなら娘にこんな注意を促しただろう。 「れいな、気をつけるんだ。 その女性(里沙)はパンツを脱ごうとしてるぞ。 父さんはそんなステップを見たことがある。 その人はパンツ大作戦をやろうとしてる!!」 「パンツ大作戦」である。 水泳の授業を受けるための着替えの際に、おのれのお稲荷さんを開陳したくない男子生徒が生み出した更衣テクニックである。 パンツの上から海水パンツを重ね履きして、パンツのみを脱ぐ(抜く)というC難度のスキルである。 10年以上前にナンバラバンバンなお笑い芸人が、TV番組で披露したことでその存在が広く知れ渡った技である。 当たり前の話だが里沙はパンツ大作戦を知らない。 パンツ大作戦という名称は勿論のことだが、そんなスキルがこの世に存在していたことを知らないのだ。 しかし今これから里沙がやろうとしていることは、パンツを脱ぎ捨てることである。 喫茶リゾナントの中とはいえ何故パンツを脱ぎ捨てようとするのか。 「凡奇湯」への招待状を手に入れながら、れいなに行く手を阻まれたことでヤケクソになったわけではない。 進むためである。 「凡奇湯」への道を進むためである。 そのための妨げとなるからパンツを脱ぎ捨てるのである。
今里沙のパンツはれいなによって掴まれている。 その為に「凡奇湯」への道を突き進むことが出来なくなってしまった。 里沙が「凡奇湯」へ向かうには何とかして、れいなの手をパンツから離させる必要があった。 しかし、愛から里沙の介抱を頼まれたことで、れいなの忠誠心は燃えている。 愛が帰ってくるまで、里沙を解放することは有り得ない。 説得や懇願も受け付けることはないだろう。 ならば、れいなを倒すか? れいなを倒すことによって、堂々と大手を振ってリゾナントの出入り口から「凡奇湯」への道を進むべきか。 その方が勇ましく思える。 戦って敵を倒し、目的を達成する。 その方が戦士には相応しいやり方のように思える。 しかし、里沙は悟ったのだ。 戦いは無益なものだと。 戦士にとって戦いは使命、ならば戦いを避けることはない。 今日までの里沙はそう思っていた。 さっきまでの里沙はそう確信していた。 パンツがグゥィィィンと食い込むまでの里沙だったなら、そう信じていた。 しかし今の里沙は違う。 パンツが食い込む痛みが里沙を目覚めさせたのだ。 戦士として更なる高みへと導いたのだ。 れいなとは戦わない。 それが里沙の導き出した答えだ。 いや、戦わないというのは正しくはない。 れいなとは戦う。 しかし拳と拳を交えるような戦いは行わない。 己の目的を達成することに専心する。 その為なら無駄な闘争は回避する。 一見臆病なように映るが、それこそが里沙の戦いだった。
れいなは里沙の動きを制している。 しかし、直接里沙の体に触れて、拘束しているわけではない。 パンツを掴んでいるだけなのだ。 ならば、パンツという接点を切り離せば、里沙はれいなから逃れられる。 パンツを脱ぎ捨てたなら、里沙は自由になれるのだ。 つまり、今の里沙にとってパンツはパンツであってパンツではない。 動きを拘束する足枷に過ぎない。 だからその足枷を捨て去ろうとしているのだ。 パンツという足枷さえ無くなってしまえば、もう誰も里沙という自由な鳥を檻の中に押しとどめて置くことは出来ないのだ。 だから、里沙はパンツを脱ぎ捨てようとしている。 れいなにパンツの一部を掴まれているという極めて厳しい状態から、パンツを脱ぎ捨てようとしている。 その為に身体でリズムを刻み、足はステップを踏んでいるのだ。 立ったまま、生地の一部を他人に掴まれているという厳しい状態でパンツを脱ぎ捨てるには、尋常のやり方では敵わないのだ。 結果とおして、そのステップはいわゆる「パンツ大作戦」のステップと酷似している。 しかし里沙本人には「パンツ大作戦」という意識などは毛頭ない。 ただひたすらに、パンツを脱ぐ。 この一点に賭けている。 そしてその為に必要な動作を頭の中で幾度もシミュレーションしている。 イメージトレーニングの一環として下半身で不可思議なステップを刻んでいる。 もちろん、機会があれば一気にパンツを脱ぎ捨てる覚悟は出来ている。 パンツを掴むれいなが隙を見せれば、イメージトレーニングの枠を飛び越えて、瞬時にパンツを脱ぎ捨てる胆は固まっている。 ただ、れいながその隙を見せない。 だから、幾度もステップを踏み、パンツを脱ぎ捨てるイメージを心に刻む。 まさに、"ふるえるぞハート! 燃えつきるほどビ――――ト!! 刻むぞ脱パンツのビート!”であった。
―ガキさん、何ねこの震えは れいなには里沙のパンツを通じて伝わってくる脱パンツのビートが何を意味するか判らなかった。 一見気分屋でぶっ飛んでいるように見えて、その実れいなも常識に囚われた人間だ。 だから里沙が喫茶リゾナントの店内で、しかも自分の目の前でパンツを脱ごうとしているとは考えられなかったのだ。 ―まさか、獣が、ガキさんのなかにおる獣がまた暴れ出しとう? それやったら早うトイレに行かしたらんと 寝起き、薄着、急激な運動という要素から里沙の体の震えを、里沙の中の獣の仕業だと推測したのも常識の範疇だった。 ―でも、このバイブレーションは獣とは違う? 田中れいなは決して愚鈍ではない。 確かに学校で教わることや一般常識の類についてはかなり厳しい面があることは否めない。 しかしおのれが体でぶつかって学習したことは決して忘れたりはしない。 だかられいな自身がこれまで生きてきた二十年余の時間の中で、何度も向き合ってきた獣のビートと今里沙から伝わってくる謎のビートが異なっていることに気づくのにそんなに時間はかからなかった。 そして、謎のビートが実は自分でも刻んだことがあるものだということも思い出した。 ―何ね、このビートは 神経を研ぎ澄まし、里沙が放つ謎のビートの正体に迫ろうとする。 まさに"耳を澄ませハート! 伝わるんだビーーーーート!!” 時間はさしてかからなかった。 獣のビート同様、脱パンツのビートも何千何万回とれいなの人生の中で刻んできた。 体が覚えているのだ。 里沙が刻むビートがれいなの体の細胞一つ一つに浸透していったことで、れいなは理解した。 ―ガキさん、まさかこんな場所でパンツを脱ぐつもり
信じたくはなかった。 たとえ戦いで乗り越えたとはいえ、里沙のことを尊敬してきたのだ。 今でも敬愛しているのだ。 そんな里沙がこんな場所でパンツを脱ごうとしているなんて思いたくはなかった。 だが、れいなと里沙。 二人の間で刻まれていた二つのビートは今や共鳴して一つのビートを刻んでいた。 そのビートは一つのことを指し示していた。 ―何でっちゃ、何でガキさんはこんなところでパンツを脱ぐっちゃ れいなは里沙の愚行の理由を思い図ろうとした。 目覚めてからの里沙の行動を思い出していた。 ―確かガキさんはいきなりリゾナントを出て行こうとしたっちゃ ―それを止めようとしたられいなのこと…!! ―まさか、いきなりガキさんが殴りかかってきたんはガキさんが出て行こうとしたのを止めたから? ―そして、今パンツを脱ごうとしているのも、れいながパンツを掴んでて出ていけんから? ―ガ、ガキさんはリゾナントを出て行くためにパンツを脱ごうとしてるっちゃ!! 何て人間だとれいなは思った。 格闘で軽くあしらったことで里沙のことを越えたと思っていた自分のことが恥ずかしくなってしまった。 ―れ、れいなには出来ん ―そ、そんな理由でパンツを脱ぐなんてとても出来ん ―だって、出て行くためにパンツを脱ぐってことは、外をパンツ無しで出歩くってことっちゃ ―れいなにはそんな恥知らずなことはとても出来ん ―ガキさん、ガキさんはやっぱスゴい ―ガキさんのその覚悟、れいなには手が届かん れいなは感動していた。 自分が越えたと持っていた里沙が自分では到底及ばない高みの境地に立っていたことに。
刹那の間、感動に浸っていたれいなだったが、すぐ反発の感情が芽生えてきた。 ―確かにガキさんはすごい ―どんな理由があるにせよパンツ無しでリゾナントを出て行こうとするなんてれいなには到底出来ん ―でも、それは違うっちゃろ れいなの頭に浮かんだのは、リゾナントへの思いだった。 ―確かに外は薄暗がりやけど、まだ人通りも多い ―そんな状態の町にリゾナントからパンツ無しのガキさんが出て行ったら ―町の人がリゾナントのことをそんな店やと思ってしまうっちゃ れいなのリゾナントへの思いは強い。 収入源でもあり、住居でもあるから当たり前だが、それだけではすまない感情を有していた。 それは家族に対する思いにも似ていた。 これまでにリゾナントは幾度と無く危機に見舞われた。 商売敵によって偽の食中毒騒動を仕掛けられたこともあった。 ダークネスによって一服盛られたリゾナンターが戦闘不能状態に陥ったところを敵戦闘員に襲撃されたこともあった。 将軍アヤとの最終決戦に全員が出撃したタイミングを見計らって、別働隊が強襲してきたことさえあった。 いずれの場合も間一髪のところで危機は免れた。 危機を救ったのは通学電車の中からリゾナントを眺めていた学生であり、店の常連客であり、一宿一飯の恩義を感じた美勇伝であったりした。 リゾナントが繋いだ縁がリゾナントを救って来たのだ。 ―みんなが守ってくれたからリゾナントの今日があるたい ―そんなリゾナントをこんなことで ―身内のガキさんのしたことで信用を台無しにしてしまったら ―これまでリゾナントを守ってくれたみんなに会わせる顔がないけん
れいなの貌に焔が点った。 先刻、里沙を倒そうとした時に宿していた冷たい炎ではない。 何かを守る決意が籠もった熱い炎が燃えていた。 いや、自らの意思で燃やしたのだ。 ―ガキさんがそんなにパンツを脱いで表に出たいいうなら、れいなは絶対に脱がせんけん わがまま気ままだった娘が成長してリゾナントを守ろうとする姿を見れば、れいなの父は一抹の寂しさを覚えながらも、きっと喜ぶだろう。 ―頑張れいな、栄光はお前と共にある、と。 そしてれいなは決めた。 里沙がパンツを脱ぐという一点に賭けるなら、自分はパンツを脱がせないという一点に集中すると。 ―何てったってれいなはパンツを掴んどるけん絶対有利やし ―もしもガキさんが一万回パンツを脱ぐんなら、れいなはその傍から一万回履かせればいいたい 幼かった娘の決然たる意志を知れば、れいなの父はこう言って激励しただろう。 ―れいな、お前の考えは正しい ―パンツ大作戦は成功率が極めて低いスキルだ ―お父さんも昔やったことがあるが、足を攣って転げてお稲荷さんを見られてしまって大変だった ―そもそもパンツ大作戦は自分の手でパンツを下げるものなんだ ―その女性(里沙)はお前の手にパンツを握られているという時点で不利だ ―パンツ大作戦、敗れたり 勿論れいなの父親はこの場には居合わせない。 だから、パンツ大作戦の構造的欠陥を指摘したれいなの父の言葉が里沙の耳に入ることも無かった。 しかし、仮にその言葉が耳にしたところで里沙の心が折れることは無かっただろう。
何故なら新垣里沙は戦士だからだ。 それもただの戦士ではない、誇り高き戦士だ。 困難だとか不可能だとかいうことで戦意が揺らぐことは無い。 もしもれいなの父の「パンツ大作戦敗れたり」という言葉を聞いたなら、鼻で笑ったことだろう。 ―ふざけるんじゃないわよ、あんたの言ってるパンツ大作戦なんて所詮はお遊びに過ぎないわ ―自分のお稲荷さんを見えるか見えないか、ギリギリの線でパンツを上げ下げて観衆を楽しませている ―誰かに見せることを想定している時点で、それはガチじゃない ―あんたのパンツ大作戦がプロレスなら、わたしのパンツ大作戦は軍隊で採用している徒手格闘技 ―見せるとか見せないとか関係ない、目的はただ一つ ―脱ぐだけ こう言ってれいなの父を論破しただろう。 いずれにせよ、もう戦いの火蓋は切られている。 里沙の勝利基準はパンツを脱ぐこと。 れいなの勝利基準はパンツを脱がさせないこと。 脱パンツのビートを刻みながら、腰を捻りパンツからおのれの尻を抜こうとする里沙。 着パンツのビートを刻みながら、腕を駆使して里沙の尻の動きにパンツを追尾させるれいな。 一見、滑稽な動作に見えるが、両者は智嚢と体力をフルに働かせていた。 もしも二人の精神の働きを視覚に捉えることが出来る能力者が居合わせたなら、その鮮烈な輝きに目を奪われたことだろう。 里沙が右に尻を捻れば、れいなも右にパンツを動かす。 里沙が左に尻を捻れば、れいなも左にパンツを走らせる。 右と見せかけて、左と見せかけて、右に尻を捻れば、右に見せかけられたように見せて、左に見せかけられたように見せて、実は右。 最初は派手な動きが続いた戦いも、やがてお互いの何十手先の読みあいに収斂されていく。 里沙は尻の肉を大きく動かさず、尻の筋をピクリと動かす。 するとれいなもその動きを打ち消すように、目に見えない速さでパンツを動かす。
もうそれは戦いではなく、会話だった。 言葉ではなく、尻とパンツを通じて意思を通わせているのだ。 ―パンツを脱がせろ、外に行かせろ ―あきらめるっちゃ、パンツは脱がせんけん 要求と説得、宣言と懇願。 声にならない会話はどれほど続いたのだろう。 やがて里沙の尻が動きを止めた。 「ガ、ガキさん。 ようやく思いとどまってくれた?」 そう言うれいなの息はかなり荒々しい。 無理も無い。 実はこの戦いのイニシアティブは常に里沙が握っていたのだ。 里沙が先に行動を起こしていたのだ。 里沙がパンツを脱ごうとしていたのだ。 れいなはそれを防ごうとしたのだ。 精神的な疲労度はれいなの方が大きい。 そして精神の疲労は肉体にも影響を及ぼす。 最初は圧倒的に有利だった体力比も今ではほぼ互角のところまで落ち込んでいた。 「よく、ここまでついて来られた」 「何ね、その高見からの発言。 言っとくけどれいなの方が絶対有利やけん」 そう、確かにれいなは里沙のバックを制している。 里沙の背後からパンツを掴んでいる。 戦いにおいては敵の後方を制している方が有利だという鉄則に基づけば、れいなの方に分がありそうだった。
「それがどうした。 あんたとわたしとでは戦いの年季ってやつが違うんだよ。 今それを判らせてあげるから!!」 まるで判決を言い渡す判事のように厳かな口調で里沙は言った。 「新垣里沙、フルスロットル!!」 里沙は左腕でおのれのパンツの右サイドを掴むと、ロケットの発射のような勢いで急上昇させた。 パンツの生地は限界を超え、里沙の頭の上にまで伸長した。 そのことによってももまわりの面積は通常の数倍に拡張された。 そこを悠々と通過して、里沙の頭が抜けていく。 「ちょっ、ガキさん!!」 れいなは度肝を抜かれていた。 パンツを掴んだ里沙の左腕が急に上がったかと思うと、広がったパンツのももまわりから里沙の頭が抜けていったのだ。 頭に続いて右肩もパンツの頸城から抜け出している。 ―このままじゃ、ガキさんがパンツから抜け出してしまう 焦ったれいなは手をパンツから放してしまった。 パンツから抜け出した里沙の体を手で直接捕まえようとしたのだ。 里沙のパンツから手を放すことの危険性は判っていた。 しかし自分なら一瞬で里沙の体を捕まえることが出来ると思ったのだ。 仮に捕まえそこなったところで、リゾナントの出入り口は施錠しているのだ。 そこで里沙を足止めすることが出来る。 ノーパンの里沙を外に出すことは無い。 そう思ったれいなは里沙のパンツから手を放してしまった。 …そして里沙はその一瞬を逃さなかった。 自分の体が自由になった一瞬を決して無駄にはしなかった。
れいなの目に映ったのは両脚を高速回転させてリゾナントの出入り口に突進していく里沙の姿だった。 「あぶないっ!」 前のめりにつんのめって木の扉に頭から突っ込んでいく里沙の姿に、れいなは思わず悲鳴を上げてしまった。 しかし、その心配は杞憂に終わった。 パンツという檻から脱出するという目的の達成感が里沙に力を与えていた。 自分はデキる、デキる女だという確信は揺るぎない信念を里沙の心の中に生まれていた。 信念は肉体を駆り立て、歩を進ませる。 弾頭のように扉に炸裂した頭頂部は固い木材を貫通し、亀裂を生じせた。 そうして出来上がった空間を通過して里沙は表の通りに飛び出していった。 YEAH!!という奇声がたちまちのうちに遠ざかっていく。 れいなは自分の前で繰り広げられた光景を信じることが出来ず、呆然と突っ立っていた。 やがてその顔に得も知れぬ笑みが浮かんでいく。 ―ガキさん、あんたはやっぱスゴいっちゃ 戦いに敗れたという挫折感など微塵も感じていない。 里沙に追い付き、追い越してしまったことで巣食っていた喪失感が消え去っていた。 追いつきたいという目標が存在するということはそんなにも嬉しいことだった。 ―いや、あん姿には追いつきたくないけど。 れいなはリゾナントから出ていった里沙の姿を思い浮かべていた。 ロケットというよりも、ミサイル。 床面に水平な体勢で頭から扉に突っ込んでいった里沙の裸足の足裏が妙に鮮明に頭の中に刻み込まれている。 そして…。
954 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 21:17:32.41 O
オイw まだ続くんかw 信じられんw 昔の全日本プロレスのスリーカウントぎりぎりの返し連発を見るようだw いや… 誰も判らないだろうけどw
お疲れ様です 相変わらず最低すぎて腹イタイww
956 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 21:43:35.60 0
>>953 アンタは何でこんなサイテーな話をこれだけの熱量で書けるんだw
どんな完結が待ってるんだ
957 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 22:46:44.06 0
何者の恐怖すら凌駕してまで投下する作者さんも なかなか鋼の心を持っているぞ(涙 だがあえて言おう、なんて下品ギリギリな作品だ、と。
958 :
名無し募集中。。。 :2011/05/02(月) 23:53:44.82 0
それにしてもここまで話の進行が遅いシリーズも初めてだw
959 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 00:59:57.55 0
とってもナイスサイテーなGWをありがとう まだまだ続いて欲しいけど 新たな作品への期待もあって下っ腹パンパンだぜ!
960 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 01:45:06.48 0
おやりぞ
961 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 02:32:32.62 0
ここまで完結するのも惜しくなるなw
962 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 02:33:10.99 0
963 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 03:51:24.68 0
>>953 の続き
スレを跨ぐとこれまでのお話とか紹介するのがめんどくさくなるのでここで完結させときます
―ガキさんエンジンは全開やったけど、パンツは全開っていうわけやなかったっちゃ 里沙本人の力でサイドを引き上げることによって伸長したパンツは、れいなが手を放したことによって伸長の限界点に達することはなかった。 ギンギンに伸びたパンツは、本来の支点である右ウエストとは真逆の左肩の部分に収まっていた。 もしも里沙を正面から見たら、パンツでたすき掛けをしてるように見えただろう。 そんな里沙の姿をれいなの父が目にしたら、こう言っていたはずだ。 ―ま、まさか変態仮面が実在していたなんて 未だ追い付くことの出来ない先輩の後ろ姿を思い浮かべて、感慨に耽っていたれいなだったが、暫くすると動き出した。 店の物置から大工用具を持ち出してくると、里沙が木の扉に開けた穴の補修を始めた。 インナーと伸びきったパンツ姿で飛び出していった里沙の後を追おうという気持ちは微塵も起こらない。 今の自分では里沙に追いつけっこないという確信があった。 ただしそれで追い付くことをあきらめたわけではない。 追いつけないという現状を認めることは、いつの日か追い付いついてやるという自分に対する決意表明でもある。 ―それに、もしガキさんに追い付いたところで ―あんな変態みたいな格好の人間と知り合いやと思われたら、恥ずかしくて町を歩けんし 里沙のことは嫌いではない。 尊敬しているし、目標にもしている。 しかしそれとこれは違うというのがれいなの考えだった。 理想と現実。 夢と実生活を行き来する。 それが大人というものだ。 成長するということはそういうことだ。 もしもれいなの父がそんな娘の姿を見たならば、満足げに微笑んだことだろう。
―あっ、そう言えば愛ちゃんが言ってたけど ―ガキさんの枕代わりのクッションに中澤さんの旅館からの招待状を入れとくって 里沙が「凡奇湯」へ入湯することを望んでいることなど、愛には最初からお見通しだった。 長年連れ添ってきた間だ。 精神感応というチカラを使わずとも、何を考えているか判ってしまうのだ。 リゾナンターの仲間と連れ立って中澤の旅館に赴いては、里沙によけいな気を使わせてしまうと思い、リーダーの強権を発動したのだ。 今年は里沙一人に中澤からの招待状を委ねると。 念のためクッションを確かめてみたら、招待状の入った封筒は消えていた。 ―ガキさん嬉しくて舞い上がって、あんなに暴れ…るわけないっちゃね きれいに折り畳まれている里沙の衣服を見て、れいなは背筋に冷たいものが走った。 ―ま、まさかとは思うけどあの格好で「凡奇湯」へ向かうなんてことは… ―YEAHeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!! 里沙の声が脳裏に響いた気がした。
「Hiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!」 ―これがハイッてやつなのだ 夕闇迫る町をひた走りながら里沙は思う。 昼過ぎにリゾナントの郵便受けに手を突っ込んでから数時間以上、食べ物はおろか水さえ飲んでいないのに、疲れを感じない。 むしろ1メートル走るごとに、力が漲ってくる。 今の里沙は飢えた狼だ。 北極圏で生息する狼は、飢餓感が強まれば強まるほど獲物を求めてひた走るという。 走ることで血糖値を上昇させ、飢餓感を一時的に解消させるのだ。 「凡奇湯」という獲物を求めて里沙は走り続ける。 伸びきったパンツにインナーシャツ1枚という格好など気にもしない。 ―このまま飛ばすぜ! ―待ってろ「凡奇湯」! 現実的に考えれば、今の状態の里沙が日本海沿岸にある中澤の宿までの距離数百キロを走破することは不可能に近い。 だが里沙は立ち止まらなかった。 衣服や財布を取りにリゾナントに戻るという考えは浮かんでも来ない。 実際は取りに戻っても差し支えないのだ。 愛がリーダー権限を発動したことによって、「凡奇湯」の優先入湯権は里沙に与えられたのだ。 堂々と大手を振ってリゾナントに戻り、旅支度を整えた上で悠々と出立すればよいのだ。 だがそれは高橋愛から見た現実であって、新垣里沙の現実とは異なる。 里沙にとって「凡奇湯」への招待状は、妄執に取り付かれた哀れなおっぱい亡者との戦いに打ち勝って手に入れたものなのだ。 亡者の中でももっとも我欲の強い田中れいなには首尾良く一杯食わせたものの、未だ相見えていない亡者どもも存在する。 その中には久住小春というれいなに匹敵するぐらいのおっぱい亡者がいる。 一度打ち負かしたれいなや他の亡者だって、簡単にあきらめるとは思っていない。 潔さが欠片もなく、未練がましいからおっぱい亡者になるとさえ里沙は思っている。 だから今の里沙にとってリゾナントは世界で一番危険な場所なのだ。
それが里沙の中での現実だ。 孤立無援の現実の中で里沙は走る。 「凡奇湯」に向かって。 雄々しくも、猛々しい雄叫びを上げながら。 「Hiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!」 そんな里沙の姿を見て腰を抜かした老人は恐れおののき、命乞いの手を合わせた。 成人男子は一瞬ニヤツきながらも、紳士の仮面を着けてその場を取り繕った。 成人女子の母親世代は、子供たちを変質者から守るための不審者情報ネットワークに通報した。 男子学生は硬直した。 女子学生は賑やかな奇声を上げて、携帯で撮影しようとした。 子供たちは大喜びした。 犬は吠え、猫は毛を逆立て、鳥は一斉に羽ばたいた。 当の里沙はというとそんな騒ぎなど気にもせずにひた走り、ある曲がり角にさしかかっていた。 強い衝撃を感じた。 全速で走りながら、歩行者や自転車などの障害物は巧みに回避していた里沙からすれば、ちょっと信じられない不手際かと思われた。 というよりも、戦士たる里沙が普通の人間や町の構造物に誤って突き当たることなど有り得ないはずなのだが。 「ジュンジュン」 里沙は誤って誰かに接触したのではない。 向こうから里沙に接触してきたのだ。 いや、大きな腕で捕まえたのだ。 「に、新垣サ、いったいそのカッコはどうしたわけなんデスカ?」 来日してかなりの時間が経ち、上達した日本語がしどろもどろの状態なのは、ジュンジュンが動揺していることを物語っていた。 目も丸くなっている。
れいなから連絡を受けた追っ手の一人だと思ったが、ジュンジュンの様子を見て、一旦その疑いを解くことにした。 一旦というのは全幅の信頼を置いたわけではないということだ。 決して油断してはならない。 今の里沙は「凡奇湯」へのパスポートを手にしてるのだから、誰がどんなに親しげに近づいてきても、気を許してはならないのだ。 ジュンジュンはというとそんな里沙の心の葛藤を知ってか知らずか、自分が来ていた上着を里沙に羽織らせようとしていた。 「ホントにどうしたデスか。 まさかダークネスに襲われたんじゃ…」 ジュンジュンがそう思うのも無理はない。 彼女たち―新垣里沙やジュンジュンは戦士なのだ。 いつ何時敵の襲撃を受けないとも限らない。 まして今の里沙の姿と来たら上下とも下着一枚という惨憺たる有様なのだから。 ジュンジュンの問いかけに頷けば、話は簡単だということは判っていた。 だが自分のことを本当に心配してる様子のジュンジュンを目の当たりにすると、偽りを口にするのが躊躇われてしまう。 といって真実を話すこともはばかられ、口ごもってしまった里沙を見て気を回したジュンジュンは激高する。 「新垣サン、口にスルこともデキナイぐらいヒドいことをサレタデスか」 「あ、いやそうじゃなくて…」 「クソぉぉぉぉぉぉぉ!! ダークネスの人でなしめぇぇ!!! 新垣サンが何をシタっていうンダ」 許さないぞ、と握りしめた拳に獣化の兆しが見て取れた。 「ありがとうジュンジュン。わたしは大丈夫だから安心して」 ここでジュンジュンを獣化させて、パンダを町中に出現させてしまっては大騒ぎになって自分の所在が判ってしまうと思った里沙は必死でなだめる。
しかし里沙のそんな態度は受けた心の傷の裏返しだと思ったのだろう。 ジュンジュンの怒りは収まる所を知らなかった。 自分が否定すれば否定するほどジュンジュンの怒りが熱くなることに気付いた里沙は、敢えてジュンジュンの勘違いを利用することにした。 「お願い、ジュンジュン。 わたしを何処かに連れてって。 全部洗い流してしまいたいの」 里沙の懇願を聞いたジュンジュンの様子が一変した。 気遣わしそうな視線で里沙を見つめると、すぐに目を反らせる。 「スミマセン、気がツカなくて」 言いながら携帯電話を操作する。 「リゾナントにイキましょう。 今高橋サンに連絡シマ…」 「いやっ」 今の里沙にとってリゾナントは鬼門だ。 ようやく逃れてきた虎口に自分から戻るような愚行は犯せない。 「デスガ、リゾナントなら…」 「とにかくイヤなの。ねえジュンジュンお願いだからわたしをどこか遠くに連れてって」 今は仲間とも顔を合わせたくないという里沙の願いを聞き、ジュンジュンは困惑する。 「それならヤパリ気心の知レタ…」 愛を呼び出そうというジュンジュンを里沙は説き伏せる。
「あなたがいいの」 「ワタシでイイデスか?」 「あなたがいいの」 「ワタシなんかでイイデスか?」 「あなたでなきゃだめなの」 里沙とのやり取りの中でジュンジュンの顔色が変わってきた。 「新垣サン、ホントにジュンジュンでイイデスか?」 「ジュンジュンがいいの」 「デモデモ、ジュンジュン大飯喰らいダケドそれでもイイデスか?」 「いいの」 「ジュンジュン、日本の永住権もってマセン。 それに獣臭いヨク言ワレます。 それでもイイデスか?」 「いいの、いいの」 二人の目と目が合わさり、手と手が重なる。 「イキましょう新垣サン。 アナタと二人ならどんなツラいことがアッテもジュンジュン平気。 ふたりきりにナレる場所を探してイキましょう」 「わたしを凡奇湯に連れてって」
♪いけない恋だとわかっても おさえきれないこの思い ♪この世で添えぬ二人なら いっそあの世でねえ貴方〜 ♪春の若狭湾 海鮮尽くし 五千九百八十円 ♪むさぼる貴方の口許に 見惚れるわたし 変ですか〜 ♪あなたと行きたい 二人で行きたい〜 ♪リアス越〜え〜 曲名:『リアス越え』 ☆ ☆ ☆ 特急の止まらないちんけな駅には5分遅れで着いた。 ロータリーと呼ぶのが憚られるほどちっぽけな広場に中澤の旅館の送迎バスが止まっていた。 初老の運転手はパンツにインナー、ジュンジュンから借りた上っ張りという里沙の姿を見て一瞬驚いたようだった。 しかし里沙が中澤直筆の招待状を指し示すと、すぐに職業的な笑いを浮かべ里沙とジュンジュンを車内に誘った。 「あぁ〜ヤパリ、リンリンも連れてきてアゲタかったな」 車窓に顔を押し当てて、移り行く景色を眺めながらジュンジュンが呟く。 名は体を現すとはよく言ったものだ。 李純。 この女の純粋さは本物だ。 旅の同行者に選んだのは正解だ。 仲間とのバトルで削れてしまったわたしの心が癒されてくる気がする。
「はぁぁ」 またため息をついた。 同胞で年下のリンリンを連れてきてやれなかったことに罪悪感を抱いているらしい。 ―本当にかわいらしいやつだ そう思った里沙はジュンジュンの気分を引き立てようと言葉をかけることにした。 「まあリンリンは色気よりも食い気だからねぇ。 温泉饅頭でもお土産にあげたら喜ぶさ」 ―もっともその温泉饅頭は食べられないんだけどね ―「凡奇湯」に浸かって肌色で特大の温泉饅頭一丁上がり…みたいな ―フ、フフ、フフフ、フフフフ 「グフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ、おい、おっさん」 バックミラー越しに自分のことを痛ましげに見つめている運転手に噛み付く里沙。 「あたしの顔に何かついているのか」 「いえいえ、そのようなことは。 あまりにお二人がお美しいもので、つい見とれてしまいました」 「グハハハ、照れるなぁ。運転はしっかり頼むぞ、おっさん」 それにしても厳しい戦いだった。 ほんの1日前に繰り広げられた戦いを振り返る里沙。 ―ひょっとしてずっと先の未来でわたしたちのことを調べる人間がいたとしたら ―今日のあたしの行動なんか、ただ勝手に舞い上がってヘンテコりんな行動をしたとしか思われないんだろうな
里沙は知っている。 かつてあれほど苛酷な戦いが繰り広げられたことはなかったことを。 ―鉄火を応酬して戦ったわけじゃない ―戦場に屍が山積みになったわけでもない ―でもあれは戦いだった 戦いに勝ったという充実感は、一定周期で舗装の継ぎ目に乗り上げるような田舎道の車中ですら、凱旋門へ向かう戦勝パレードに思える。 そう、こんな風に。 ボン。キュッ。ボン! さようなら昨日までのわたしの涙 ボン。キュッ。ボン! こんにちは、究極なボディ ボン。キュッ。ボン! そう、わたしは明日からはボン キュッ!ボン キュッ!BOMB GIRL? Noooooooooooooooooooooo!! T am ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!ボンキュッ!LADYEEEEEEE!!! 「お二人様ですか」 到着した二人を出迎えた女将中澤裕子の声が意外そうだ。 里沙は厳かに答えた。 「彼女たちは我ら誇り高き戦士に敬意を払って下さいました」 そう、あれは戦いだった。 戦いに、国敗れて山河ありと言う わたしの胸に谷間はない
974 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 04:11:48.73 0
975 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 07:37:00.02 O
朝から腹を抱えて笑ったら壁ドンされたw いろいろサイテーな話最高です!! 何回もじっくり読ませていただきます シリーズ完結は残念ですがひとまずお疲れ様でした
976 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 07:43:17.82 0
おおっしばらく覗けないでいるうちにコワルスキーが完結している また後ほど読ませていただきますがその前にもうすぐ行きそうな次スレのことについて… 今スレご迷惑をおかけした教訓を生かして忍法帳のレベルを頑張って上げたのですが…帰省中でして そのようなわけで次スレもどなたかよろしくお願いします全てお任せします 取り急ぎすみません
977 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 08:24:13.72 0
リアス越えとか温泉饅頭とか芸が細かいわw もの凄く細密な描写がサイテーな展開をより際だたせているように思いました 乙でした
978 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 08:50:36.97 O
最高やwそして最低w
979 :
名無し募集中。。。 :2011/05/03(火) 10:01:39.63 O
ついに完結か。しかし、がきさんがあんな格好で街中を走ったら会社だったら首になるのでは? または監査の対象になると思うけど(大好きな某刑事ドラマの影響)
980 :
名無し募集中。。。 :
2011/05/03(火) 11:40:44.92 0 最後の1行誰ウマwww