4月20日の発売がアナウンスされている自分の新作『PINK』を予定通りリリースすべきか考えました。
作っているときと、今では、世の中がすっかり変わってしまっているのです。
ぼくの音楽はなんの役に立つのだろうか?
地震が起きた翌々日、もういちど自分が作った作品を聴いてみました。
良くなかったら、出すのをやめようと思いました。
しかしアルバムを聴き終わったぼくは、これらの歌がみんなに届いてほしいと、やっぱり、思ったのでした。
ぼくにできることは、否、ぼくにしかできないことは、被災された方々を言葉や行動で勇気づけることではなく、
お金を寄付することでもなく、情報を提供することでもなく、ただただ、「ぼくのこの音楽を届けること」だけだと考えます。
そう思うことができました。
それがなにをもたらすかとかは、正直わかりません。
ただ、音楽でだれかの冷めた心を暖められることだけを、願っています。
そう思い、アルバム冒頭の「春の嵐」という新曲を、配信します。
これから、復旧への道のりはまだまだとても長いものになると思います。
ぼくも、あなたも、なにか小さな光でもいいから何かを信じながら、毎日を過ごしましょう。
曽我部恵一
2011年3月14日
http://d.hatena.ne.jp/sokabekeiichi_news/20110314/1300090509