ディスプレーサーチによれば、LED搭載型の普及率は09年に3%だったが、10年には23%、11年には49%に達する見通し。
中国市場全体が伸び悩むなかLED搭載型など最新モデルの売れ行きは沿海地域を中心に好調なようだ。
LED搭載型テレビは04年にソニー <6758> が世界で初めて製品化。日本発の新モデルだった。
しかし、その後日本メーカーが不況にあえぐなか、韓国勢の猛追を受けることとなる。
サムスンは10年年初、通年のLED搭載型テレビ販売台数を前年比約4倍の1000万台とする目標を掲げ、
LED搭載型の拡販に注力している。LGエレクトロニクスは9月に独自のナノ技術による
直下型フルLEDテレビとしては世界最薄の新製品「ナノ・フルLEDテレビ」を発売。
サムスンと同様、LED搭載型を重点分野と位置づけているようだ。
4−6月におけるサムスンの液晶セグメントの売上高は、
前四半期比13.3%増の7兆7600億ウォン(日本円・1ウォン=0.07円換算で5432億円)。
営業利益率は前四半期の7.2%から11.3%へ大幅に上昇した。
LED搭載型や3Dテレビなど高付加価値製品の伸長による製品ミックスの改善が主因。
7−9月も引き続きLED搭載型を含む高付加価値製品の拡販に注力する方針だ。
LGエレクトロニクスは4−6月、パネル価格の下落や為替変動の影響を受け利益率が悪化したものの、
7−9月はLED搭載型の拡販をてこに巻き返しを図るとみられる。
こうした状況から仮に今後パネルの本格調整が始まったとしても、
韓国2社はLED搭載型などの高付加価値製品がけん引する格好で堅調に推移する可能性が高い。
半導体や携帯電話と同様、液晶においても
勝ち組の韓国2社に対する日本メーカー「敗戦」の構図はいよいよゆるぎないものになってきている。
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