前スレ
>>442 私はぼんやり医務室の天井を見つめていた。
私…何してるんだろう…。
涙が溢れてくる。何かされたわけじゃない、触られたわけでもないのに…。私自身、
自分のからだに触ったわけでもない。このタオルに顔を突っ込んでいただけ。
まだ深い快楽の残る重いからだ。つい反芻しようとする心を押しとどめる。
このタオルが私を狂わせた。舞美の汗をたっぷり吸った布切れ。
今度こそ窓から投げ捨てた。窓を開け放し、空気を入れ換える。でも舞美の匂いは離れない。
タオルとか服とかじゃない、私自身に、からだに染み付いている。心に刻みこまれている。
涙が止まらない。
憎んでいた相手の、男の、匂いだけで、今まで経験したことないような快楽を得た。
誰かを相手にしたことはないけど、ひとりでは何回もある。今でもしてる。でもこんな
気が遠くなるようなことはない。今にして思えば、浅い快感だけですっきりしていた。
ちょっとした気分転換みたいな。
それが匂いだけで…。
変態だ…私。人間じゃない。
レイプされたほうがまだましだった。
舞美が……
彼は何もしていない。倒れた私を親切にここまで運んでくれただけ。
彼を恨めたらどんなに楽だろう。彼のせいにして、被害者になって逃げ出したい。
お姉ちゃん、ごめん、ごめんなさい。どうしよう。顔合わせられないよ。
私、死んだほうがいいのかな。
変態だよ。変態になっちゃったよ。
お姉ちゃん……
私はベッドの上で丸くなり、膝を抱えて泣き続けた。