1 :
名無し募集中。。。:
2 :
名無し募集中。。。:2008/01/23(水) 23:53:27.43 O
人物紹介
舞美 愛理の許婚 とってもハンサム
愛理 舞美の許婚 とってもかわいい
マイマイ 舞美の従姉妹 お兄ちゃん大好き
熊井君 舞美の同級生 おませさん 桃子のいるカフェによく通っている
茉麻 熊井君の許婚
梅さん 愛理の先輩 トゥシューズに画鋲入れたりする 女学校では憧れのお姉さま
桃子 カフェで働いてる女の子 将来の夢は歌手 舞美のことが気になる
岡井少年 マイマイに恋するガキ大将 舞美にライバル意識をもっている
梨沙子 鈴木家と親交のある菅谷家の一人娘 愛理のお友達 病弱で家に篭りがち
雅 梨沙子に雇われている画家 常人にはあまり理解されない絵を描く
中島早貴 時々現れてはあらすじを教えてくれるミステリアスな少女
キャプテン 町娘A
栞菜 鈴木家の女中 愛理が好き 舞美を目の敵にしているが舞美の汗の臭いに恍惚を覚える
千奈美 舞美の幼なじみ 帝國劇場でモギリのバイトをしている女の子
3 :
名無し募集中。。。:2008/01/23(水) 23:54:05.39 O
家柄
矢島家 旧岩槻藩が維新を向かえ軍人として新政府に仕え華族へ
鈴木家 初代・亨卿が幕末の志士として棒切れ一本で倒幕に参加した功績で華族へ
梅田家 公家華族。当主は財閥系とのつきあいも広く富裕
菅谷家 公家華族。文芸で朝廷に仕えた家系だが祖父は国際結婚した異色のお公家さん
萩原家 維新後の富国強兵政府で辣腕を振るった官僚華族
岡井家 旧幕臣 維新で零落するも武士の魂は継承 次の当主・千聖はあと数年で陸軍士官学校か海軍兵学校入りを期待されている
4 :
1:2008/01/23(水) 23:55:02.45 O
とりあえず立てた
テンプレは
>>2-3で良いかな?
5 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:06:40.28 0
乙!!
6 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:06:55.31 0
乙!
いいんでない?
7 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:08:53.31 0
8 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:09:04.61 0
乙!乙!
9 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:09:44.43 0
熊井家は誰か考えて欲しいな
10 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:10:01.57 0
11 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:12:13.97 0
乙だそ
12 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:12:52.59 0
熊井家 戦争特需で成り上がった死の商人。他の名家からは見下げられてる
13 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:15:33.82 0
にょきにょき成り上がったんだな
14 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:16:36.66 0
だから笑わすなw
15 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:19:55.29 O
ちなみにまとめサイトってどう作れば良いんだ?今携帯だからコピーが精一杯だが明日作れなくもないんだ
16 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:25:03.42 0
熊井家それでいいのかよ
適当に考えたんだけど
17 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:25:41.99 0
もうちょっとマシなの考えてやれよw 熊井家
18 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:26:11.87 0
どなたか前スレ18の画像を再うpしてはくれぬか
19 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:27:10.12 0
でも少女漫画っぽくてよくない?
ぐちゃぐちゃしてて
20 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:29:03.31 0
じゃあ茉麻の家は、かなり高貴な家で
結婚させることで熊井家は格上げを狙ってる・・・とかどうだ
21 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:31:23.45 O
まとめサイトってどう作れば良いんだ?一応今パソコン使えないから携帯でなんとかコピーしておいたが…
22 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:32:16.91 0
htmlファイルを置いておくぐらいでいいんじゃないかい
23 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:33:52.62 O
21だけどちゃんと
>>15に書き込めてたか…スマソ
24 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:39:24.51 0
また家柄考えてくれた人がいいのを考えてくれるだろう
それまで待つのだ
25 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:40:53.51 0
熊井家の先祖は熊に乗ってまさかりをだな・・・・
26 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 00:42:22.80 0
27 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:10:15.64 0
なんだよw前スレ1000w
28 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:12:51.72 O
まさかこのスレが伸びるとは思わなかった…作者さんに感謝
29 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:15:54.82 0
>>28 想像力をかきたてられる設定を考え出してくれたお前に感謝
30 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:20:42.01 0
いや、立てたの俺だしw
31 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:21:17.35 0
32 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:22:49.77 0
おいおい俺だって
33 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:22:59.63 0
前スレ1000について
999 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/01/24(木) 00:59:11.75 0
从・ゥ・从ん?
1000 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2008/01/24(木) 00:59:33.04 0
1000ならりさことみやはラブラブだゆー♪
______ _____________
∨
☆ノハヽ _
州*‘ -‘リ / /
/ つ// カチカチ
 ̄
34 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:25:27.80 0
完全にケータイ小説家りさこからパクってきたなw
35 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:26:17.21 0
むしろ、中の人だったりして
36 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:30:33.56 0
ちなみにケータイりさこも俺が立てた
立てただけだけどな・・・・
37 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:32:19.69 0
38 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:32:31.85 O
>>29 すまん、あんまり設定には絡んでないw2スレ目は立てたけど
一読者で作者モドキだから神作者を尊敬してるお
>>33 りさこ乙
けどそんなりーちゃんに雅ちゃんとの話を考え中だからもう少し待ってくれ
39 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:32:44.41 0
40 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:33:23.80 0
みやびちゃんが描いてる女の子は佐紀ちゃんでおk??
41 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:35:13.28 0
佐紀ちゃんの絵って聞いたら蛭子さんの漫画の汗だくの人みたいな絵が浮かんだ
42 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:43:20.26 O
誰か登場人物のイラスト描いてくれねーかな
43 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 01:47:55.67 0
着せコラも欲しいよな
44 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 02:07:53.65 0
自分で作れ
45 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 02:41:55.12 0
やじすずのその後が気になって眠れません
46 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 03:24:36.67 0
おちるまえホ
47 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 04:10:24.42 0
ho
48 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 04:41:57.64 0
前スレ最初から一気に読んだ
これは保全せずにはいられない
49 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 05:19:08.27 0
50 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 05:22:22.39 0
舞美の足が長すぎて辛い
51 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 06:11:22.06 0
おやすみ保
52 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 06:36:14.67 0
夜明け前。
雨の音も大人しくなり、部屋は蒼く染まっている。
寝具で眠る舞美の一定の寝息だけが室内に響いていた。
穏やかな静寂のなか、その額にそっと手をあてる愛理。
もう熱は引いているようだ。
――よかった
ほっと安堵しつつも、夜中起きていたせいで自然と瞬きが遅くなる。
うつらうつらとさ迷う意識が、突如はっきりと覚醒する。
――…?
一瞬遅れて、腕をつかまれていることに気付いた。
53 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 06:42:19.68 0
「舞美さ…」
言い終わらない内に、強く引き寄せられる。
気付けば、舞美の顔を見上げていた。
暗がりでよく表情が読めない。何が起きたのか判らずに、呆然としたままの愛理。
薄闇に慣れた瞳が、目の開ききらない彼の顔を映し出す。
その背後に広がる天井に、押し倒されているのだと理解した。
54 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 06:49:34.64 0
笑い事にしようとしても、表情が変わることはない。
眼前で頬がふっと緩んだ矢先に、首筋にかかる吐息。
得体の知れない快感が背筋を伝い、全身が毛羽立つ。同時に心に広がる、恐怖。
「い…やっ……」
硬くなった身体を無理やりに動かし逃れようとするも、男の力に適うはずもない。
ワンピイスが肩から落ちた瞬間、愛理の体を本当の戦慄が襲った。
55 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 06:54:41.45 0
「いや!」
自分でも驚くほどの力が出た。わずかに躊躇いをみせた腕から体をすり抜ける。
寝具から飛び降り、露になった左肩を隠す愛理。
小さな体を震わせながら舞美を見るその瞳は、潤んでいた。
零れ落ちそうな涙をぎゅっと噛み締め、駆け足で部屋を後にする。
扉の外にあったものに足をぶつけてしまい、氷が廊下に散らばる。
痛みを感じながらも、愛理の足が止まることはなかった。
56 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:03:11.33 0
その後姿を、ぼやけた意識の中で見つめる舞美。
「愛理…?」
(私は、何を……)
夢を見ていたことは憶えている。
彼女が傍に居て、自分が笑っていて――それから…?
途切れた記憶の糸に手繰りつつ、窓の外に目をやる。
煙るような霧雨が、しとしとと降り続いていた。
57 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:07:48.04 O
朝からあなたに会えて今日はいい日になりそうです めちゃ乙
58 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:08:03.85 O
ああああああああああああああ!
59 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:13:08.77 O
わあああああああああああああああああああああ
60 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:26:27.65 O
舞美俺はお前を許さん
61 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:36:03.37 0
この展開はちょっと・・・
62 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:46:37.33 O
びっくりしたけどよかった
63 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:46:58.40 O
泣いてる愛理を見た栞菜が黙っちゃいないぜよ
そして梅さんのターン
64 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 07:59:08.91 O
濡れた舞美の服を着替えさせたのは誰だろう?
女中かそれとも愛理か
65 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 08:08:05.40 O
愛理が舞美のたくましい肉体を恥ずかしがりながら丁寧に拭いてたら激しく萌えなんだが
66 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 08:12:38.17 O
栞菜でもいいな
>>1に汗の匂いに恍惚を覚えるってあるし
67 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 08:14:44.42 O
wktk
68 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 09:06:08.31 O
朝見てみたら…無意識に何やってんだよぉぉぉぉ
69 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 09:08:25.22 O
>>66 それいいね
憎悪に近い気持ちを持ってる男の逞しいカラダを見て
ドキドキしてしまった自分に戸惑うとか
70 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 09:15:27.61 O
この時代って下はふんどしだっけ?
71 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 09:16:26.43 0
朝起きたら前スレ1000行ってるじゃん・・・
愛理が部屋を抜け出してそれからどうなったんだよおおおおおお
しかもファンスレに誤爆orz
72 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 09:22:39.28 O
>>71 あれを読めなかったおまいは完全に負け組だが
エロい人がまとめサイト作ってくれるらしいから待っとけ
73 :
名無し携帯:2008/01/24(木) 10:36:16.62 O
…という夢だったのさ。
(ナレーション:中島早貴)
74 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 11:10:50.63 O
まいみいいいいいいいいいいい
75 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 11:55:31.57 O
・゚・(つД`)・゚・
76 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 11:58:29.84 O
この時代童貞はかっこいいことだったんだよな
初夜に愛する新妻に自らの純潔を捧ぐことがかっこよかったんだ
舞美君だったら今の時代で童貞でもかっこいいよ
78 :
名無し募集中。。。 :2008/01/24(木) 12:16:49.33 0
どなたかまとめサイトの場所を教えてください…
前スレ1000まで読めなかった俺orz
79 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 12:17:35.75 0
80 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 13:14:40.57 0
リl|*´∀`l|<この若い御仁のモノを・・・(ゴクリ)
81 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 13:59:27.77 0
82 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 14:47:04.38 O
愛理〜
83 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 15:56:18.54 O
舞美
84 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 16:06:45.62 0
85 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 16:50:09.01 0
86 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 16:54:12.96 O
千奈美の服が脳内でベリビュのやつになっちゃってんだが本当はどんな感じなんだ?
87 :
名無し募集中。。。 :2008/01/24(木) 17:11:33.70 0
とりあえずオレが巡回したので保全
88 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 17:20:28.92 0
前スレからようやく追いついた
作者GJ
しかし熊井君は手が早いわりにモテないなw
89 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 17:26:59.95 0
手が早いからモテないんじゃないかw
90 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 17:56:15.84 0
二人のまぐわいを見たひ
91 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:43:41.47 O
まだ…だめっ
92 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:44:01.04 0
熊井君にももう一波乱ほしいな
93 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:45:21.44 0
舞美やっちまった…
こいつは話を引っ掻きまわす憎い野郎だ
94 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:50:08.75 O
大切すぎて愛理に手を出せない変わりに梅さんを抱いてしまうという展開もアリだな
95 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:51:43.19 0
それしたらさすがに許婚解消される気が…
96 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:54:07.82 O
梅さんもいいとこの娘なわけだから
それやっちゃ流石に戻れないだろ
97 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 18:56:29.08 O
じゃあ怒りの栞菜がアクションを起こしてくれないかな
98 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 19:17:42.85 O
あ
99 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 19:28:40.82 0
そのへんは熊井くんの方がうっかりやらかしそうだ
100 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 19:30:05.34 O
やじすずも気になるけど、みやりしゃも…
病弱な上に恋にも破れるとか可哀想すぎるからお願いします作者様方…orz
101 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 19:30:31.70 0
熊井君が進行上の便利屋さんになってるなw
102 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:14:01.75 O
ヤバイヨヤバイヨー
103 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:39:29.68 0
自室に入るなり鍵をかけ、ドア板を背にへたり込む愛理。
体に力が入らない。
短い呼吸だけが、室内を埋めていく。
忘れようときつく目を瞑っても、先刻のことが頭に焼き付いて離れない。
あれは舞美ではなかった。
平生の優しく穏やかな彼はそこには居らず、目に映ったのは一人の男だった。
嫌悪を感じたわけではない、ただ恐ろしかったのだ。まだ知らぬ場所へ進むことが。
だが一方で、成り行きから身を剥がしたことを悔やんでもいた。
104 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:43:57.00 0
(自ら接吻をしたくせに、なんて意気地のない……)
浮かぶのは舞美への軽蔑ではなく、愛理自身への後悔なのである。
茫然自失のまま、化粧台の前にすとんと腰を下ろす。
鏡に映る、頬を上気させた女――まるで見知らぬ人物のようだ。
ふと首筋に目がいく。輪郭の影になった部分、薄赤の花びらが一片舞っていた。
触れてみると、まだすこし熱い。
愛しくも痛ましいそのしるしは、無情にも美しいのである。
「ばか…」
ちいさな呟きの相手は、鏡の中の少女なのか彼なのか、
それは愛理にもわからなかった。
105 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:51:52.69 0
きてるぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
106 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:52:23.85 0
舞美君はどこでそれを覚えたのかな?(^ω^)
107 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 20:53:10.67 O
愛理可愛いよ愛理
108 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 21:35:09.91 O
ちょあああああああああああああああああ
109 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 21:47:16.52 O
本編に関係ないがここのスレをコピペしてるとこ見つけたわ まだ途中みたいだけど
110 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 22:27:44.14 O
作者はFIRST KISSの歌詞からネタとってるな
名曲キタコレ
111 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 23:18:33.19 O
ほ
112 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 23:49:32.83 0
ほほ
113 :
名無し募集中。。。:2008/01/24(木) 23:53:24.61 0
こっからどう続ければいいのかわからないので傍観
114 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:07:14.34 O
そこでみやりしゃを
…と思ったけど、みやりしゃもやじすずが動かなきゃ動けないのかw
115 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:08:31.79 0
ベリのことはよく知らないので書けない
116 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:11:15.54 O
栞菜の話にもっていけばいいじゃん
>>69辺りの
書いてる人いないんかな
117 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:24:09.24 0
ごめん、ちょっと間を割って…
熊井家のお話。
118 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:24:25.26 0
「友理奈、お前は自分の立場がわかっているのか!?」
熊井はいつもこうして父親に叱られていた。
須藤家との毎月の食事会を欠席するたびに言われた。
茉麻に会いたくなかったわけでも、
須藤家の人々と仲良くなりたくないわけでもない。
「わかっています。」
「わかっていたらどうして来なかった!!」
父親は豪腕な商人であった。
元々は大店の跡継ぎであったが、
武家や幕府に媚びへつらって成り立っていた店でもあった。
しかし、父親の代になると戦争特需とその少々強引なやり口で
熊井家は「死の商人」と呼ばれるようになるが
それに見合うだけの財産を築き、熊井家を名家へと押し上げた。
「…茉麻が、道具のようで…気の毒です」
「…それは仕方ないことだ。お前だってもう子どもじゃないんだぞ。」
そう言われては熊井は黙るしかなかった。だが―――
119 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:31:05.49 0
熊井はふと、初めて茉麻にあったときのことを思い出した。
歳は一つ上だったが、そんなことを気にせず昔はよく遊んだ。
茉麻は包み込むような柔かい女性であったし
友達としても素晴らしい人間であった。
熊井はいずれこの女性と結婚をして、店を継ぐのだと教えられてきた。
だから熊井もそうだと信じて疑わなかった。
「須藤家はここら辺じゃ指折りの名家だ。縁談が上手くいけば…」
「熊井家も、成り上がりだと舐められずに済む…ということですよね。
須藤家は軍需に関しては政府を動かすだけの金も力もある…」
熊井はそれを知ったとき、心底父親を嫌いになった。
茉麻は所詮、我が熊井家の名をあげるためだけの道具―――。
「わかっているのならばちゃんとしろ。わかったな…」
120 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:33:49.51 0
父親はそれだけ言うと寝室へ向かってしまった。
ソフアの部屋に取り残された熊井は、
普段は禁止されているが、そこへ横になるとため息をつくのであった。
「…茉麻…ごめんよ。」
小さな呟きは誰にも聞こえない―――。
「だけど…俺は親父の意のままに生きるなんていやだ…そんなの…
…茉麻…今は…ダメなんだ…でもきっといつか……すまない。」
そして熊井はそのまま眠ってしまうのであった。
121 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:34:50.88 0
とりあえずこれでおしまいです
本編楽しみにしてます
122 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 00:56:38.29 O
熊井くん少し見直したよ!
123 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 01:04:06.66 O
熊井ちゃんはできるこ
124 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 01:51:06.78 O
くまいさああああああん
125 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 02:48:29.41 0
ほ
126 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 03:16:26.42 0
舞美君や熊井君は中身もいい男だな
127 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 04:18:38.16 0
ほ
128 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 06:03:03.71 O
おはようございます
129 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 07:54:13.35 O
熊井さんと結婚したい
130 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 08:52:11.47 0
舞美君がいいなぁ
たまに岡井君のことも思い出してあげてください
132 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 10:14:36.44 0
133 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 10:58:00.17 O
桜ポロリ
134 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 11:05:43.84 0
135 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 11:43:27.77 0
外出前ほ
136 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 11:49:17.65 0
誰かまとめサイト作ってくれ
137 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 13:06:46.48 O
とりあえずたまにはマイマイの事も思い出してほしい
>>136 探せば誰かが保存してるんじゃないか?
138 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 14:03:40.83 O
janeのログなら
139 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 14:33:07.73 O
23ch.net(だっけ?)見てみたらどうだ
140 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 15:38:36.36 O
愛理〜
141 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 15:52:14.05 O
142 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 17:11:41.29 0
ほ
143 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 17:43:48.97 0
川*^A^)バッチリデース
144 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:36:38.34 0
それでも朝は必ず来る。
どれだけ悩みを抱えていようとも、無常に。
そして病人も病人のままではない。
「大変お世話になり、申し訳ありません」
朝日に包まれる部屋の中、ベッドから起き上がり舞美は頭を下げた。
その先にいるのは愛理の父である。
「なに、気にする事はない。君は家族も同然なのだからな」
「ありがとうございます」
頭を再び下げながら、舞美は視線をさまよわせていた。
探していたのだ愛理の姿を。
しかし、今この部屋にいる女性は女中の者たちだけであり
明らかに落胆している自分を自覚する。
昨日確かに愛理に会えた。
だが、それから後の記憶が曖昧なのだ。
覚えているのは雨に濡れた姿とそして、鼻腔をくすぐる良い香り。
その肌に触れたような気もするのだが曖昧だ。
一目会えば何か思い出せる気がしたのだ。
「愛理はどうした?」
「お嬢様はお風邪を召されたようで自室で休まれてます」
「なんだってまた?」
「存じません。なにやら夜更けにお部屋に駆け出す音はききましたが」
「この部屋か?」
「はい」
答えたのは栞菜だった。
どこか責めるような目を舞美に向けている。
これに驚いたのは舞美だ。
145 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:37:06.06 0
なんだって?
愛理がここにいた?
それも夜更けに?
いったい自分は愛理に何をしたのだ?
考えればきりがない。
「あの、愛理の様子を見に行ってもよろしいでしょうか?」
「ん? あぁ、そうだな、舞美くんならいいだろう。
栞菜、案内してやってくれ」
「………かしこまりました」
主人の命なら仕方がないこと。
栞菜は起き上がる舞美に手を貸してやる。
その瞬間香る汗の匂いにくらりとする自分を戒め、
愛理の部屋へと、舞美を導いていった。
146 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:39:32.10 0
栞菜www
147 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:46:06.41 0
なんだまた妄想キモ小説かよ
148 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:51:33.01 O
ちょw栞菜www
149 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 18:51:43.09 0
おまえには乙女の気持ちはわかんないんだろうな
150 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:10:24.21 O
大丈夫だ舞美君
お前は間違ってない
151 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:16:19.62 0
ロリコンのキモおっさんに乙女の気持ちが判んのかよwww
152 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:17:22.79 O
栞菜クラっと来ちゃったよ〜
153 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:26:30.07 0
書き方っていうか、そういうのは統一しないか?
俺は気をつけて書いてるし、
そのほうが読みやすいと思うんだ
154 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:56:53.29 O
あまりハードル上げちゃうと一人書きになって職人減っちゃう
155 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 19:59:22.13 0
そうだな
その人の出来る範囲でいいんじゃないか
156 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 20:38:12.53 0
栞菜憎めないwww
157 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 21:11:57.31 O
リレー小説なのにこのクオリティの高さwww
158 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 21:22:31.97 O
匂いが素敵なんてまるで薫の君だな舞美君
159 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 23:01:23.39 0
ho
160 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 23:02:09.04 0
熊井君が茉麻と劇場に来て決心するより結構前ってことで。
まるごとサイドストーリー。
客が入りきって開演を待つばかりの華やかなざわめきが千奈美は好きだ。
さあ、いい子にしてお座り。これから素晴らしいことが始まるよ―――
それは美しく優しい昔の思い出を見せくれる。
そして、甘く疼き始めた現在の痛みと。
**
「千奈美お姉さん、何も働くことなんてないのよ」
「私の輿入れ先から学校に通えばいいわ。あちらも事情は分かって下さってるのよ」
異口同音に反対する姉と妹たちに、千奈美はにっこりと笑ってみせた。
「私の成績知ってるでしょ?お姉さんのお嫁入り先で猫かぶりながら嫌いな勉強を続けるより
体を動かして働く方がきっと私に向いていると思うんだよね」
徳永の家の身代が傾いたのは1年前の冬だ。
実業家の父親が破産し逐電、お嬢様育ちの母親が急逝し、姉妹は学校を辞め、屋敷は人手に渡った。
これだけのことがたったひと冬のうちに起こり、姉妹は世間に放り出されることになった。
徳永家が潰れて尚、姉を嫁に迎えたい、妹たちも世話してあげようと言ってくれた
姉の許婚と嫁ぎ先に感謝はすれど、これ以上迷惑をかけられないと思った。
それに何より広い世界に自分自身の足で立ってみたかった。
「バスの切符掛にカフェーの給仕、日本橋三越のデパートガール。さあ、どれにしようかなっ」
泣き出した姉と妹たちに千奈美はもう一度朗らかに笑った。
**
161 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 23:03:49.60 0
結局、千奈美は帝國劇場の切符掛に職を得た。
お客様を明るい笑顔で出迎える仕事。天職だと思った。
「いらっしゃいませ」
笑いさざめく着飾った紳士淑女たちから切符を受け取り、もぎる。
たったそれだけのことが、千奈美を懐かしい思い出に浸らせる。
昔みんなでオペレッタを見に来たっけ。
社交的でスマートな父、優しい笑顔のおっとりした母、色とりどりの振袖を着て小鳥のようにさえずる姉妹。
それはあの日観た愉快で晴れやかなオペレッタの一場面のようだったろう。
幼馴染の舞美とバレエを観に来たこともあった、淡く微笑ましいばかりの初恋の思い出。
そう、今立場は変わってしまった。
けれど、千奈美はそれを恨むことも嘆くことも卑屈になることもない。
ただ懐かしく思うばかりだ。
―――だって私は自分の足で立っているんだから。
**
開演のベルが鳴り響く直前、長細い影が千奈美の前を横切った。
「お客様、切符を!」
叫ぶ千奈美に、長身の青年はごめんよと振り返った。
「レディを待たせているんだ。必ず次の幕間には切符を見せに戻るよ、黒真珠さん」
そう言うと雄雄しい眉毛を僅かに下げて笑ってみせた。
その背中が劇場の扉に消えた瞬間、開演のベルがジリリと鳴った。
さあ、いい子にしてお座り。これから素晴らしいことが始まるよ―――
そして、どれほど美しく優しい思い出よりも、胸を焦がす痛みを千奈美は知ることになる。
162 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 23:11:39.58 O
サイドストーリー良いね〜
163 :
名無し募集中。。。:2008/01/25(金) 23:47:54.31 0
外堀が埋まりだして、いい作品になってるなぁ・・・
164 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 00:41:23.25 0
165 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 01:07:35.60 O
千奈美→熊井くんフラグきたか…
166 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 01:57:16.65 0
やじすず進んでないのか・・
167 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 02:42:49.67 0
熊井なら書けるが・・・やじすず難しいな
168 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 02:45:46.50 O
169 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 03:36:02.27 0
熊井君はオシャレなんだろうな
170 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 05:24:30.86 0
いちおう保
171 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 06:29:14.04 O
なんだかんだぜ
172 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 08:32:44.08 0
ほ
173 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 08:38:15.93 0
愛理はどこいった
174 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 09:28:20.97 O
部屋にいる
175 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 10:42:09.30 0
保だぜ
176 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 11:43:08.80 0
ふぉ
177 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 12:42:22.62 0
やじすずほ
178 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 14:02:45.52 0
干す
179 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 14:51:14.26 0
やじすずほ
180 :
名無し募集中。。。 :2008/01/26(土) 15:54:37.53 O
菊名から保
181 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 17:12:59.86 O
よっと
182 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 18:27:16.63 0
ho
183 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 19:14:43.97 0
ほぜん
184 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 20:00:56.62 0
こまめに保
185 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 20:17:12.08 0
祭り対策ほ
186 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 20:33:12.32 O
誰かキャラの設定とか関係をもう一回投下してくれないか?
187 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 20:45:14.04 0
188 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:01:58.18 O
東横線から保
189 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:19:20.51 O
>>187 おおこんなとこにあったんだなありがとう
190 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:21:24.29 0
キャプテンはちょっと修正してやりたい気もするがw
191 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:30:57.73 O
ちょっと更新しておk?やじすずは難しい展開になってるが…
192 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:31:48.52 0
キャプはお約束だから
193 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:34:06.83 O
194 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 21:42:09.79 0
更新してくれ
195 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 22:00:29.84 0
岡井きゅんのことも思い出してください
196 :
191:2008/01/26(土) 22:11:26.84 O
ある程度まとまったから更新する
思えば初めて愛理の部屋に行くのかもしれない
普段会うのは舞美の家か外、愛理の家であっても女の部屋に行くのが躊躇われいつも客間か居間にいた
気恥ずかしかったのだ、舞美は
簡単に足を踏み入れてはいけないような気がして遠ざけていた
なのに今はこんなにも会いたいと心がざわめき足を進ませている
197 :
191:2008/01/26(土) 22:12:25.28 O
「舞美様」
思考にふけっていると少し前を歩いていた栞菜はそう言い歩を止めた
「今あなた様に言うような事ではないと存じていますが」
「なんでしょうか…」
「先日お伝えしたことはお忘れになられたんですか?」
栞菜は真っ直ぐに舞美の目を見て言った
手紙で呼び出されその時に言われた事が今でも頭に残っている
あれはきっぱりとではないが愛理にはもう近付くなという忠告だった
「お嬢様を苦しめないでください。あなたのせいで今度は風邪をこじらせたんですよ?」
「私はそれでも愛理に会いたかったんです。会ってきちんと話をして…愛理が私のことを嫌いなら身を引こうと考えています」
舞美も栞菜の目をしっかりと見て言いきった
その表情からは決心が見てとれる
「私はお嬢様が苦しみ悲しむ姿を見たくはありません」
198 :
191:2008/01/26(土) 22:13:40.23 O
「昨晩、舞美様はお嬢様に何をしたんですか?」
その言葉は舞美を責め立てるような口調だった
自分は何をしたのかが分からない舞美
言葉に詰まり沈黙が訪れる
「お嬢様はおそらく舞美様がいた部屋から走り出していきました。
あなたは何をされたんですか?」
「私は…」
「いくら舞美様でもこれ以上お嬢様を傷付けるのであれば許しません」
「違う!違うんだ…昨晩からの記憶が朧気だから分からないんだ…」
いくら栞菜でも舞美のその言葉が嘘か真かは分かる
そもそも愛理から聞いた舞美は真っ直ぐな人間だから嘘なんかつかないと知っている
「君は何か知らないのかい?」
「私は知らないから舞美様にお尋ねしたんです」
199 :
191:2008/01/26(土) 22:15:43.40 O
「そうだね」と小さく呟いた舞美の少しもの悲しげな表情に栞菜の心は揺れた
初めは愛理から散々聞かされてきた許嫁に興味が沸いた
愛理の表情を明るくする舞美に好奇心を持った
そして実際に会ってみて好青年で容姿も良く愛理を可愛がる舞美を慕う気持ちも生まれた
しかし大好きな愛理を酷く悲しませるのもまた舞美だった
栞菜の心は憎悪と慕情の狭間で揺れている
「お嬢様が今どのような心境であるか私は分かりません」
「ただ…もう悲しませるような事はしないでください…」
―お嬢様を一番明るくさせられるのは舞美様だけなのですから―
言葉にはしたくなかった
舞美を認めたくない気持ちが多少なりともあるから
最後の言葉を飲み込みまた栞菜は歩き出した
その心情を舞美は知る由もない
200 :
191:2008/01/26(土) 22:16:26.67 O
すまん…微妙だったわ
続き考えておきます
201 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 22:21:35.12 0
栞菜の心の変化イイヨー
202 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 22:30:20.97 0
いいねー
続き待っとります
203 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 22:33:02.94 0
いいなあ
続きwktk
204 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 23:06:29.00 O
GJ!
ええやんええやん
205 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 23:32:29.43 0
ブックレット届いたが舞美が愛理と一緒にジュース飲んだって
一つのジュースにストロー2つ挿して飲んだとかどこの恋人だよww
206 :
名無し募集中。。。:2008/01/26(土) 23:56:29.24 0
>>205 ハァ━━━━━━ *´Д`* ━━━━━━ン!!!!!
kwsk!!!
207 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 00:41:11.55 0
仲良し
>>206 そこの部分を抜粋
(8月10日 名古屋)
(略)食後のモモのジュースとフルーツのデザートは愛理と一緒に飲んだり食べたりしました♪
一人じゃ食べきれなかったので…(以下略)
209 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 01:14:05.12 0
補足するとその日記に二人がジュースを一緒に飲んでる絵がある
210 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 02:06:06.47 0
211 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 03:18:20.58 0
やじすずほ
212 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 04:07:34.57 0
くまぁず ほ
213 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 05:17:52.02 0
捕手
214 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 07:02:16.26 O
そして保
215 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 08:31:30.40 0
おはようほ
216 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 09:41:45.32 O
GJすぎるよー
217 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 10:57:48.74 O
作者さんGJです!
218 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 12:02:57.76 O
横アリからほ
219 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 12:13:58.89 0
千聖はこのところ道場に通いつめていた
剣を手にして、見えない舞美と闘っていた
「どないしたんや?血相変えて練習して」
ふらりと老道場主が現れた
千聖はこの老道場主が好きだった
その昔、この道場は無数の剣士達を送り出し、世間はその一挙一動に夢中だったらしい
千聖が小さすぎて知らなかったことを父からよく聞かされたものだ
帝都を伝説の剣士達が闊歩していた頃のことを
「誰が一番強かったのですか」
「誰がて・・・すぐれた剣士達がおった。それだけのことや
ただ、今日のあんたやと、誰にも勝てへんな」
千聖は不意の指摘にいきり立った
220 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 12:14:12.23 0
「どういうことですか!」
「今日のお前は棒切れを振り回してるだけや」
「そんなことは、ないです!」
「そんな調子やったら、今のうちにも勝てへんで」
「ご老人、本気ですか?!」
千聖は相手が老人ということも忘れ勢いよく振りかぶった
だが老道場主は軽くそれをいなす
力の限り何本も何本も打ち込んでも
ひらりとかわされ切り払われ、一本だに決まらない
ますますいらだつ千聖が渾身の力で打ち込んだ時、
「この未熟もんがっ!」
老道場主の一喝と同時に、強烈な一撃を脳天に喰らった
舞ちゃん・・・舞美・・・俺は・・・どうしたら・・・
ぐちゃぐちゃになった想いの中、千聖はその場に崩れ落ちた
221 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 12:32:26.65 0
乙です
222 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 12:56:23.40 O
岡井きゅんきたー
223 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 14:25:50.31 O
岡井君もGJ!
224 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 14:27:54.50 O
マイマイ
225 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 14:59:54.12 O
「ここです」
一度立ち止まってからすぐに辿り着いた一つの扉
「お嬢様に聞いてまいりますのでしばしお待ちください」と栞菜は言い部屋に入っていった
先程の栞菜の態度を舞美は考える
相変わらずきつく責めるような口調で話されるが、愛理の部屋まできちんと連れてきてくれた
本来なら会わせるのを拒むはずなのに
栞菜に対し疑心を抱くがそれでも部屋に連れてきてくれた事には感謝せずにはいられない
「舞美様、お入りください」
初めて足を踏み入れた女の子の部屋
自分の部屋の趣とは全く違うその空間に思わず見渡してしまう
舞美の部屋は必要な物を置いているが書物が多い部屋であるが、愛理の部屋は淡い色を基調としたぬいぐるみもある可愛らしい部屋だ
物はあるがすっきりと整っている
「では私は失礼します」
「栞菜待って」
「なんでしょうか?」
「ドアの前で待っていてちょうだい」
「………?かしこまりました」
舞美にすれ違い様、「何かあったら許しません」と呟き静かに栞菜は部屋から出た
226 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:20:25.94 O
訪れる静寂
今まで愛理と居て静かになった時居心地が悪いとは思った事がなかったが、舞美は居たたまれない気がした
それは愛理が舞美に対して背を向けるようにベッドの縁に座っているからかもしれない
それは近頃の二人の関係かもしれない
どちらにしても舞美は愛理に拒絶されている気がした
「愛理、風邪は大丈夫?」
愛理は名前を呼ばれた瞬間少し身震いをした
先刻つけられた痕と胸がほのかに疼く
妙に脈拍が上がる
思わずその痕を撫で、わけも分からぬ胸の疼きに耐えた
「私は大丈夫です、それより舞美さんのほうが…」
「もう大丈夫だよ。連れてきてくれてありがとう」
「そんな…
でもどうしてあそこで待っていたんですか?私が来るという保証もないのに」
つい、きつい言い方をしてしまって後悔した
そもそも悪いのは愛理自身だと分かっている
自分が時間通りに言っていれば舞美が倒れるような事はなかったはず
なのに自分の事を棚に上げ相手を責めるような言葉を発してしまった自分に嫌気を感じた
嫌な女…そう自分自身で思ってしまった
227 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:22:46.74 O
「ごめん…でも愛理は来てくれるって信じていたから
だから中に入ったら見つけられなくて困るだろうと思ってさ」
「そんな、信じられてもっ!」
思わず振り向いた先には久しぶりに見た笑顔
見たかったけど見たくもなかった笑顔
ずっと恋心を抱いていた
でも相手は自分と同じ気持ちではなく遠ざけてしまった
なのに自分を信じ倒れるまで待つ優しさ
そしてそれを信じられない自分
だけど触れたくてたまらなかった自分
しかし…相手に触れられて恐怖から逃げてしまった自分
どれが自分の本当の感情なのか分からない
好いているのにそれを拒む自分もいる
好いているのに傷付けてしまう
大事な存在だと分かっているのに相手の優しさを無碍に傷付けている
愛理はそんな自分が嫌だった
「うっ…くっ…」
「愛理!?」
愛理もまた感情の狭間で揺れていた
感情が高ぶりすぎて思わず双方の瞳からは雫が零れ落ちた
泣いたら余計舞美を困らせると思えば思うほど涙は止めどなく流れた
近付く足音など聞こえなかった
228 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:23:36.09 0
イイヨイイヨー
乙です!
229 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:25:39.15 O
近付く足音など聞こえなかった
突然涙を拭っていた手を掴まれた
そして不意に訪れる温もりと薫り
その暖かさにまた涙してしまう愛理
「愛理…泣かないで…」
「っ…ごめん…なさい…ごめんなさいっ…」
「違う、悪くない、愛理は悪くないから」
そう言う舞美の手は愛理を抱きしめ優しく髪を撫でる
大事に、大事に、そっと
まるで壊れやすい物を扱うように優しく…
先刻に恐怖を抱いた男と同じ人物とは全く思えない
愛理は涙を流しながら自分はどちらの舞美が好きなのか考えていた
今のように兄のように愛情を注いでくれるような舞美なのか…
しかし兄妹の関係が嫌だった
すなわち恋人関係になりたかった
なのに先刻のようなことをされるとはねのけてしまった
まだ早いのかもしれない…しかし相手からされて拒んだのは事実
「愛理が罪悪感を感じることはないよ、全て私が勝手にやろうとした事だから
愛理は何も悪くない、悪くないから…」
部屋に聞こえるのは愛理の嗚咽だけだった
ただ、最初に感じた居心地の悪さはお互いなくなっていた
230 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:27:09.27 O
おっと微妙にコピペミスorz
夜の間に昨日の続き書いてたが寝落ちしたためこんな時間に…
今後の展開をどうしようか悩む
まいまいと岡井君で少し展開(発展?)してほしいなあ
232 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:34:13.17 O
栞菜はあの状況をみてどう判断するんだろうか
233 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:38:25.74 0
めっちゃいいGJ
舞美くんも愛理も少年少女と青年の間をさまよってるんだな
234 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 15:54:53.67 O
出番が少ないハロコンよりおもろい
235 :
231:2008/01/27(日) 16:05:52.51 0
ちょっと遅レスだった orz
愛理の闇の部分が晴れるまではもう少し時間がかかるんだろうな
あと周りの人間が深く絡むか、2人への試練みたいなものがないと
(愛理から見た)舞美の絶対的な思いが引き出せないかもしれない
236 :
230:2008/01/27(日) 16:40:21.09 O
ちょっとレス
>>232 展開上栞菜の心情を省いてしまった…すまん
舞美が何かをしたとは思ってるが舞美が分からないと言ってるし愛理を明るくするのは舞美かなって事で…
>>235 参考になった、ありがとう
このまま仲直りさせるか微妙な関係にするか迷ってたんだ
237 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 17:01:44.39 0
愛理の部屋に2人きり──
愛しい恋人は自分の腕の中で泣いている
舞美はそこからどうしてよいかわからなかった
しかし、舞美にはどうしても確かめなければならない事があった
そう、昨晩のこと──
舞美は愛理を抱き締めたまま、愛理が落ち着くのを待った。
愛理の肩に両手を優しく添え、二人の距離を離した。
舞美は愛理の目を見ようと思ったが、なぜかまっすぐに見る事ができず下を向いたまま口を開いた。
───「…ねえ、愛理…昨日の夜、私は…」
238 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 17:23:58.15 0
うはーキター
239 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 18:10:45.04 0
ワクワク ワクワク
240 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 18:16:02.33 0
ドッキドキがとまらない
241 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 19:28:57.51 0
wktk
242 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 20:14:05.44 0
寸止めだ
243 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 20:32:36.04 O
つ、続きを…
244 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 21:20:09.93 0
マジいいな、この話
せつねえええええ
245 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 22:16:51.29 0
ho
246 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 22:23:08.70 0
更新待ち
247 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 23:00:43.15 0
つづきが気になりすぎるho
248 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 23:46:22.40 O
もう少し時間かかるけど続き書いておk?なんか1人で更新しすぎてる気がしないでもない…
249 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 23:48:15.88 O
その熱意がGJ
どんどん書いてくれ
250 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 23:50:59.19 0
どんどん書いておk
wktkしながら待ってるよ
251 :
名無し募集中。。。:2008/01/27(日) 23:55:45.62 0
鉄は熱いうちに。
いけるうちはどんどん更新してほしいな
252 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:39:09.11 0
更新待ち期待HO
253 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:53:29.73 O
遅くなったが更新する
言葉を発してから沈黙が続く…
愛理が答えにくいような事があったのかと不安にかられる舞美
おそらく待っていたのは数秒だろう…だがそれが数分にも思えるような間だった
沈黙の中聞こえるのは舞美の緊張した息遣いと愛理の規則正しい呼吸音
―規則正しい…っ!?―
そこで舞美ははっと気付き顔を上げた
愛理は少し下を向いているため表情は分からない
覗きこむと案の定規則正しい寝息をたて眠っていた
緊張した空気が体から抜け思わず笑みがこぼれる
疲れたからか緊張の糸が切れたからか…その穏やかな寝息に先程聞こうとしていた事は多少気がかりではあるがどうでもよくなった
254 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:54:54.75 O
もう一度自分の胸に引き寄せ抱きしめてみる
以前抱きしめた時より華奢になったような彼女の体
舞美の気のせいなのか実際に細くなったのか…
真意は分からないがそうさせたのは自分なのだろう
何よりも大事にするべき存在を自分の迷いのせいで離してしまった事を後悔した
強く抱きしめ心の中で誓う
もうこの子を傷つけない、守ると
嫌われたなら仕方がない
しかしそうでなければ何が何でも守りぬく
使命にも似た感情
しかし今までとは違う、自分がそうしたいと心から思ったのだ
255 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:56:37.95 O
起きる気配のない愛理の体を布団に寝かせ久しぶりに顔を眺める
長い睫には先程の余韻か露がついている
それを指の背でそっと拭いそのまま頬に触れる
自分とは違い長い睫、柔らかい頬
そして、唇…
ふいに視線と手がそこで止まる
――柔らかいのだろうか…――
突然の好奇心
――触れてみたい…――
しかし理性が止めに入る
さすがに寝ている人には出来ない
誓いを立てたのにその行為に気付いたらまた傷付ける
これ以上その場にいたら何か強い衝動の波に飲み込まれそうな気がした舞美はそっとその場を後にした
256 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:57:12.70 O
部屋から出ると扉の前で待っていた栞菜と目が合う
その表情は訝しげだ
事情を説明すると少し考えたような表情をしたがすぐに「玄関まで案内します」と告げ舞美の先を歩き始めた
栞菜の表情は見えない
しかし前に比べてその雰囲気に鋭さはなくなってきつつあるような気はする
手紙をもらった時は舞美に刃を突きつけるような雰囲気を身に纏っていただけにその変化に疑問をもたずにはいられなかった
257 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:58:07.51 O
玄関に着くと愛理の両親が見送りにきてくれ体を心配してくれた
丁寧に礼を言い足を踏み出した先には昨日の雨が嘘のような夕焼け空
愛理の心情
栞菜の変化
自分の感情
空とは違い考え事が心の中にもやをかけた状態で舞美は帰路についた
258 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:59:11.51 O
すまん、ちょっと駆け足で終わらせてしまった
微妙な展開ですまない…
栞菜編もちょっと書きたいかなと思った
259 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 00:59:56.12 0
GJGJ!!!
待ってた甲斐があった
ホントうまいっすね
260 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 01:24:13.16 0
やじすずうううううううううう
職人さん乙
261 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 01:38:53.63 O
スゲーーー!!
自分も小説書いてるけど見習いたいわ
262 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 01:52:54.24 0
ありがとう 君を待ってた
263 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 02:10:41.48 0
いいぃぃぃぃぃGJ!
舞美よく踏みとどまった
264 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 03:28:28.19 O
夜行バスからほ
265 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 03:53:05.47 0
祭の為ほ
266 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 05:21:37.91 O
早起きほ
267 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 06:28:40.33 O
なんで書き手が減少したの?
268 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 06:31:53.95 O
やじすずが難しい展開になってきたからね
269 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 07:14:46.12 O
ドキドキドキューン!
270 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 07:49:15.07 O
書きたい気はあるが今忙しくて
271 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 09:32:25.04 0
待つわ
272 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 09:56:55.85 O
保全代わりに…
ずっとずっと考えていた
私のするべき事
あの男に任せていいのか
私がやれる事は全てしてきたと思う
だけどお嬢様の表情はやはりどことなく陰っている
いつも以上に儚さが漂う雰囲気
近頃は食も細くその姿は痛々しい
全てはあの男のせい
あの男がお嬢様を傷付けている
許せない…許せない、許せない!!
だけど私は知っている…お嬢様があの男の話をする時とても楽しそうな表情をする事を
私がどんなに楽しませようとしても敵わない
それが悲しくて、切なくて、悔しくて
いつからかあの男に対して憎悪を抱いていた
お嬢様の許嫁なのに、お嬢様の好きな人なのに…
自分でもどうすれば良いのか分からない
お嬢様を傷付けるこの男を遠ざけるべきかお嬢様に本当の笑顔を作らせるこの男を引き合わせるべきか
273 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:00:30.60 O
気付けば男をお嬢様の部屋の前まで連れてきていた
その行動に今でも疑問を抱く
だって先刻この男は…
それでも、真っ直ぐな瞳と純粋な心に多少なりとも心を動かされたのは確か
自分では救えないお嬢様の心を救えるのかもしれない
そう考えたら連れてくるしかなかった
「お嬢様、失礼します」
扉を叩き部屋に入る
お嬢様はベッドの縁に座っていた
ただその様はいつもより朧気だった
心が痛む…
「舞美様がお会いしたいといらっしゃいましたがいかがなさいますか?」
男の名前を聞いた途端に動揺しているのは見て取れる
やはりあの男…お嬢様に何を…
「お会いしたくないならばお帰りしていただきますが…」
「いえ、通してください」
「しかしお嬢様…」
「お願い、栞菜」
微笑むお嬢様に異を唱えるほど無礼ではない
274 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:01:39.08 O
「分かりました、呼んでまいりますのでお待ちください」
「ありがとう」
その笑顔が眩しくて、その笑顔が見たくて…
そのためだったら私は何でもするのだろう
男を呼び入れ出ようとしたらお嬢様からの頼み事
それは…一体どういう事なのか
栞菜の予想が確信に変わる
あの男はお嬢様に何かをした
だからまたその何かが起こっても助けを呼べるように私を近くに置いた
でもなぜそれでも二人きりで会うのだろうか
そこまでしてなぜ…
扉の前で待っていても特に騒音はせず、意外と早く男は出てきた
275 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:02:41.53 O
玄関まで送った後足早に戻ってきた一室
呼吸を整えるために一息ついてからドアノブに手をかける
「栞菜です、入ります」
そう言うも返事はない
部屋に入りベッドを見ると人の影
確かにそこにはお嬢様の姿が
そっと近付きのぞき込むとその寝顔には少しの涙の跡が残っていたものの穏やかで
最近は苦しげな寝顔ばかり見ていたためほっと胸を撫で下ろす
ただ気に食わないのはそうさせた人物で…
今まで幼い頃からお側につきずっと見守ってきた
いつからかかけがえのない存在になり…
276 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:03:49.20 O
――お嬢様を奪われたくない
衝動が体を突き動かした
気がつけば眼下に横顔
そして柔らかなその頬に口づけを
はっと我に返り自分の口元に手をやる
恥ずかしさと後ろめたさから慌てて部屋を飛び出した
「栞菜…?」
愛理がその行為に気付いているとも知らずに
277 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:06:08.84 O
栞菜も書きたくなって書いてしまったが愛理が幸薄いし栞菜のキャラもおかしくなった…
次の展開が難しくなるような終わらせ方してすまない
他の職人さんの降臨お待ちしてます
278 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:20:54.51 0
栞菜あああああああ
279 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 10:28:27.14 O
栞菜もせつないねぇ
280 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 12:28:50.89 O
ほ
281 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 13:39:48.44 0
職人さん乙!
282 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 14:47:30.50 0
乙です!
283 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 16:00:35.62 O
こまめに保
新たな職人さん待ち!
284 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 17:03:24.22 0
ほ
285 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 18:32:05.85 O
キュフ
286 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 18:32:09.35 O
シリアスかんにゃあああああああGJ
287 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 19:51:51.58 O
いいねー
288 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 20:47:35.87 O
このスレだけは落としてはならない
289 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 21:07:36.84 0
この世界すごく好き
書いてみたいけど好きすぎて壊したくない
何これもしかして恋?
290 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 21:21:59.16 0
やじすず
291 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 22:04:36.88 0
292 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 22:53:30.04 0
ほ
293 :
名無し募集中。。。:2008/01/28(月) 23:41:19.60 0
寝るほ
294 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 00:07:10.10 0
愛理おやすみ
295 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 00:10:53.86 O
おやすみ
296 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 00:33:32.04 O
>>289 ネタがちょっと尽きたから書いてくれ…
今夜は更新出来そうにないorz
297 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 00:33:53.45 O
>>289 ネタがちょっと尽きたから書いてくれ…
今夜は更新出来そうにないorz
298 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 01:39:01.68 0
ほじゃ
299 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 01:48:46.45 O
愛理舞美おやすみ
300 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 01:53:55.75 0
ところでくまいちょーはどこ行った?
茉麻と帰ったっけ?まだだっけ?
まだなら書いてみる・・・明日になるけど
301 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 02:36:38.30 0
茉麻は熊井君といい感じになったと思ったら劇場に置いていかれて、そっから話進んでない
続き楽しみにしてる
302 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 02:52:36.60 0
ワクワク ワクワク
303 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 03:53:17.31 0
ドキドキ ドキドキ
304 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 04:54:26.71 0
テカテカ テカテカ
305 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 05:56:30.56 0
おはよう舞美君
306 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 07:05:37.22 O
おはよう愛理ちゃん
307 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 08:34:32.79 O
岡井きゅん
308 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 10:09:16.29 0
舞美君好き
309 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 11:48:26.16 O
俺も舞美君と付合いたい
310 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 12:54:28.15 O
待ち人はあなた
311 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 13:14:23.09 0
付き合ってるのに片想いだなぁ
312 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 14:32:07.03 0
ほしゅほしゅ
313 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 15:48:08.93 O
ほっしゅ
314 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 17:02:31.25 0
捕手
315 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 18:01:42.56 0
遊撃手
316 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 18:30:55.13 O
左翼手
死ね
318 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 19:22:40.05 0
やじすずほ
319 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 20:36:13.21 0
あなたに片思い
320 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 21:13:27.42 O
ダダダダン♪
321 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 22:19:34.51 0
キュフフフ
322 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 22:52:02.52 O
州´―ρ―)
ノソ*^ ρ゚)
从・ー・从
リl|*´∀`l|
ノk|‘ー‘)
323 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 23:05:26.83 O
作者様の降臨待ってます
324 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 23:23:45.80 0
終了〜
325 :
名無し募集中。。。:2008/01/29(火) 23:28:21.37 O
今まで書いてきたから書きたいんだが…どう話を展開すればいいのか悩んで書けない(´・ω・`)
誰か良いネタをおくれ…
326 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 00:04:32.19 0
うーむ、誰かが言ってたように愛理に何かきっかけがなきゃ進めづらいなぁ
327 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 00:22:09.56 0
ちょっと距離を置いて手紙のやり取りなんかいいと思うな
舞美は決意固めたけど、揺れ動いてるのは愛理のほうか。
栞菜の気持ちにも気づいて、さらに悩みそうだね。
329 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:04:59.58 0
とりあえずなんとかちゃんと
ちゅーするくらいまでいって第一部完
第二部はいよいよ梅さん編 とか言って
330 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:12:10.49 O
331 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:15:14.30 0
>>329 この二人のキスはなぜか普通のやじすずより感動ものだな
>331
同感。応援したくなる二人だ。
333 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:29:49.08 0
茉麻かいてみた
334 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:30:23.65 0
オペラが終わっても熊井は結局戻らなかった。
茉麻はその場で泣いてしまいたかったが、
大勢の目がある上、そんなことはできなかった。
雨の中、茉麻は一人帰途に着いた。
傘は買うことも出来たが、欲しいとは思わなかった。
劇場の前は人で溢れていたが、家の近くまで来ると
人影はもうあまりなかった。
「・・・誘ったくせに・・・どうして・・・」
家までは歩いて30分ほどかかる。
茉麻は歩きながら雨に隠れる涙を流し、小さく呟く。
結局自分は一体なんなのだろう。
親友を大切にしたい熊井の熱い気持ちは好きだ。
だが、自分は許婚。
そちらを優先したということは―――
もう、ダメなのかもしれない。
着物は雨を大量に含んでいた。
重たくて仕方がなかった。
335 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:31:55.80 0
「お嬢様!どうなさったのです!?熊井様は!?」
家に帰ると使用人が何人も茉麻を取り囲んだ。
茉麻は心も身体も疲れ、その場に倒れこんでしまった。
「ご、ごめんなさい・・・・でも、平気・・・だから・・・」
小さな声でそう言っても誰も聞いてはくれず、
茉麻は着物を脱がされ、お風呂に入れられ、
今はベッドに寝かしつけられている。
長年自分の世話をしてくれている少し年上の女中が茉麻の頬を撫でる。
「お嬢様、熊井様はどうしたのです・・・なぜ一人で・・・」
「友理奈さんは忙しいのよ・・・・そうよ・・・・きっと・・・グス」
「・・・・・・・・旦那様がいなくてよかったです、いたら熊井家との縁談はすぐにでも破談です」
「・・・それでもいいのかもしれない。私は彼が好きです・・・・でも、友理奈さんが考えてること、
全然・・・わからないんだもの・・・・私、自信がないわ・・・」
急にどっと溢れ出す不安な気持ち。
自信など、あるなしではなく初めからあるものだと思っていた。
しかしそれはもう完全にグラついている。
336 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:33:13.50 0
キタキタキタキタ━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━!!!!!!!!!!
337 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:34:18.52 0
「お嬢様・・・それは本心ですか・・・?」
「どうかしら・・・わからない。・・・お父様には言わないでね・・・
何かのときは私が直接言いますから・・・・お願い」
「はい・・・わかりました。」
女中はしばらく考え込んだ後、茉麻の部屋を出た。
茉麻は一人になって、熊井が親友に自分を紹介してくれたことを思い出す。
幸せだった。
彼にとっての許婚は自分なのだと改めて思うことが出来たから。
「・・・・どこに・・・行ったのですか、友理奈さん・・・」
茉麻の呟きは誰にも聞こえることはなく、小さく部屋に響いて消える。
熊井が現れたのは、その日の夜のことだった。
338 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:34:53.49 0
書いてみました
とりあえず終わりだけど
熊井君のフォローもできたら書きます
339 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 01:52:54.51 0
乙!
続きも気になる
340 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 02:07:27.63 0
いいとこで切るなぁw
341 :
329:2008/01/30(水) 02:14:14.63 0
342 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 02:26:13.80 O
一線を超える日は来るのだろうか
343 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 02:37:51.96 0
それは初夜かねぇ
大正の人たちって婚前もやってたのか?
344 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 02:40:56.91 O
プロポーズを受け入れた日とか・・・無理か
345 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 02:43:00.08 0
個人的には一線越えてくれて全然かまわないんだけど
書き手は難しいかもしれないなw
346 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 03:24:38.44 0
舞美は我慢できるのか?
347 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 03:46:54.64 O
大正時代って男はオナニーとかしてたのかな?
それともみんな夢精?
348 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 05:09:37.31 0
熊井君きになる
349 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 05:30:40.76 0
>>347 買うとか囲うとかが普通の時代だからな
舞美も付き合いで芸姑なんかと遊んだりしないんだろうか
堅物すぎて逆にもてちゃったりw
350 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 05:37:43.85 0
舞美まじめそう
351 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 06:05:34.90 0
金持ちなのに遊ばず誘っても靡かないからこそ惹かれちゃうかもねw
352 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 07:16:13.58 O
体に触りたいけど大事にしたいから触れない的な舞美君の葛藤が見たい
353 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 07:20:02.92 O
愛理は触れてやけどしたけどね
354 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 07:40:35.32 0
まいまいが焚き付けたら女の意地で愛理が動くかも
355 :
325:2008/01/30(水) 07:54:25.19 O
皆さん、ありがとうございます
ネタを元に一部終了に向けて頑張ります、って一部で良いですかね?w
なんとなく舞美君は結婚初夜まで愛理に手を出さないイメージがあるんですが…未遂はありそうですけど
堅物だし愛理一筋だから遊んではいない気もします
違う職人の熊井君編が一段落したら一気に更新しようかと思いますが…他のやじすず職人の降臨もお待ちしてますw
356 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 07:58:52.56 O
神キター(・∀・)!
wktkして待っとります
357 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 09:09:14.22 0
wktkwktk
358 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 10:36:36.97 0
一部で舞美と愛理の物語に決着つけて、それ以降番外編として、
2人を絡めつつ回りの人にスポット当ててほしいと思うのは俺だけだろうか
あの人たちの後日談だったり、
時系列さかのぼって、あの時の裏であの人にはこんなことがあったとか
どう乗り越えていったとか
幸せになるかどうかはわかんないけど、みんな前向きに生きていけるようなね
で保守
359 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 11:46:53.30 0
もーホントこのスレ楽しみ
360 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 12:24:52.76 O
次回のゲキハロはこれで頼む
361 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 12:28:02.66 0
>>355 熊井書いてるもんですが、
夜中まで書けないので
先に更新が出来るようならやっちゃってください
お願いします。
362 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 14:05:39.99 O
落とすものか
363 :
名無し募集中。。。 :2008/01/30(水) 14:12:14.41 O
358のもいいね
何にせよ二人にはとりあえず一度まとまって欲しい
りしゃみやも可哀相な感じで止まってることに
気づいてほしい…
364 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 14:16:53.22 O
色々決めちゃうと他の書き手さんが書きにくい場合もあるから前スレみたいな感じでいいと思う
365 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 15:51:04.47 0
全力で保
366 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 16:46:10.86 0
岡井きゅんが気になる
367 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 16:48:12.90 0
気持ちは分かるけどちさまいヲタちょっとうるさい
368 :
355:2008/01/30(水) 17:43:23.54 O
作者さん減ったのかな…最近3人ぐらいしか作者がいない気がする
>>361 いや、こっちもまだ文章まとまってませんし時系列バラバラでも良さそうなんでそちらのペースでお願いします
>>363 りしゃみや…書けたら書きたいです
>>364 すみません、気をつけます
>>366 岡井きゅんは書けないんですorz
369 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 17:50:37.67 0
作者さんそんなにいたのか
370 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 18:18:52.02 O
何人いらっしゃるかもわからないですが
皆さんお疲れさまです
371 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 18:20:40.05 0
なんかもう任せたほうがいいのかなって気もしてくるわ
372 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 18:25:27.44 0
わかどのおおおおおおおおおおお
373 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 19:52:31.37 0
ひとまずほだな
374 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 20:55:03.01 0
375 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:11:32.81 0
ツンデレ
376 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:24:52.20 O
みんな作者さんを待ってるよ
377 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:45:07.77 0
ほ。の代わりに舞美くん。
舞美は一人書庫にいた。
夜も更けたというのに、妙に頭が冴えわたり寝付く事もできず、
ランプを机に立て掛け一人静寂の中に、ただその身を置きたかったのだ。
こうして本に囲まれていると落ち着いていく自分を感じる。
冷静に物事を見つめる事が出来るのだ。
けれど、今日に限って舞美の心はざわついていた。
頭に浮かぶのは、愛理のことばかりで。
378 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:46:29.99 0
「愛理…僕は…どうかしている」
つぶやきながら、読んでいた本を閉じ視線をそらせる。
革の表紙には、西洋より取り寄せた横文字が並んでいる。
『ロミオとジュリエット』。…シェイクスピア。
有名な著者らしい。
対立する家柄の、若い男女の悲恋を描いた作品である。
いつもの舞美が読むようなものではないのだが、
今日に限って、手を伸ばしていた。
379 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:49:31.01 0
「愛理は…僕の事をどう思っているのだい?」
書籍に問いかけたところで答えが返ってくるはずない。
わかっている。
愛理だって、自分のことを慕ってくれていることを。
兄妹では嫌だと言った意味を、もう舞美はわかり始めているのだから。
だがしかし。
気持ちは口に出さなくては伝わらないものなのだ。
どれだけ想っていようとも、確固とした答えが欲しいのだ。
ただ一言、自分が好きなのだといって欲しい。
380 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:50:08.60 0
否、自分から伝えなくてはならないのかもしれない。
思えば自分は曖昧なことばかり愛理に告げていたのかもしれない。
逆にそれが愛理の不安を呼んでいたのだとしたら、
なんと自分は愚かな男なのだろうか。
伝えなくては。
今が、もうそのときなのかもしれない。
許婚という契りだけでなく、純粋に想う一人の男として、
愛理と向かい合う、今が、そのときなのかもしれないのだ。
381 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:50:18.35 0
そっと胸に手を当てて確かめる。
愛理への想いを。
――― 好きだ。他の誰よりも、愛理のことが。
自分のすべては愛理のものだと言っても過言じゃない。
自分は、愛理のために存在している。
愛理が望むなら、この命だってささげても構わない。
華奢な身体を抱きしめると、疼く胸。
濡れた瞳で見つめられるだけで、全身が熱くなる。
触れてしまえば、自分はどうなってしまうのかわからないぐらい
狂おしいほど愛理が愛しい。
382 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:50:39.83 0
「愛理…僕は、君が好きだ…」
届けられない溢れる想いを、舞美はただそっと
四角い窓から空を見上げ一人つぶやいていた。
その横顔は、はちみつ色のランプに照らされて、
どこまでも美しく映し出されていた。
383 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:55:12.97 0
更新キター
話の雰囲気が好きだ
384 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 21:59:16.05 0
うひゃーいい男
385 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 22:27:23.97 O
保全変わりの更新thx!
ちょっと携帯だとしんどいから明日の昼頃に更新したい気分だ…早く書きたいのにorz
386 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 22:39:23.25 0
舞美くんに抱かれてえええええええ
>>385さんのもまったりまってます
387 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 22:59:32.86 0
ほんとここの作者は天才だわw
388 :
名無し募集中。。。:2008/01/30(水) 23:13:58.51 O
天才天才天才!
389 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 00:14:55.66 O
寝る前に保
また良いのが読めますように
390 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 00:59:11.33 0
乙!
ふたりが愛おしい
391 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:09:02.27 O
この話の奥ゆかしい雰囲気が凄くいい
作者は巧いな
392 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:27:55.14 0
熊井君編いきます
393 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:28:13.22 0
「茉麻さんはいらっしゃいますか」
熊井は須藤家の玄関でそう声をかけた。
女中の一人が「もうおやすみになっておられます」と言う。
「そ、それでも・・・あの・・・会いたいんです」
熊井は恥ずかしさを捨て、そう言った。
熊井は鈴木家を出てすぐに茉麻の元へ戻ればよかったと思った。
しかし、もうオペラが終わっている時間だった。
雨が降っていたが、須藤家の人々が茉麻を送り届けたはずだと思っていた。
だから、一度家に戻り着替えてからすまなかったと言いにきた。
「では、こちらへ・・・」
熊井の真剣な顔を見て、女中は茉麻の部屋案内した。
オペラの切符を渡したときのことを思い出す熊井。
茉麻は少女のように目を輝かせ喜んでいた。
なのに・・・自分は・・・。
置いて帰ってしまうなどするべきではなかったのに―――。
394 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:28:32.41 0
「お嬢様は眠っていらっしゃいますので・・・」
「わかっています、顔を見たらすぐに帰ります」
女中の言葉を遮って熊井は茉麻の部屋に入った。
部屋は真っ暗で、微かに茉麻の寝息が聞こえてくる。
熊井は静かに歩み寄り、
ベッドで眠る茉麻の頬にそっと触れた。
「ごめんよ、茉麻・・・」
そう小さく呟いて触れた頬を親指だけ動かして撫でる。
柔かくてふわふわした茉麻の頬。
熊井は素直に、この女性が愛おしいと感じた。
その分、自分がした事の重大さも思い知る。
親友は大切だ。
舞美が困っていたら助けてやりたい。
だから実際そうした。
しかし、今日は本当にそれでよかったのかわからない。
自分が誘ったオペラに、女性を一人置き去りにした。
一番大切で、守ってやれなければならない人を。
395 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:28:45.57 0
「・・・茉麻・・・」
「んっ・・・・・ゆり・・・・な・・・さん?」
熊井は急に声がして肩が跳ねた。
それは茉麻の声であり、美しい声。
「すまない、起こしてしまったね・・・それと・・・今日は「いいんです」
熊井の言葉を茉麻は遮る。
「私はきっとその程度の女なのでしょう・・・今日、わかりました。」
寝起きなのにやけにはっきりした茉麻の声。
熊井は嫌な予感がしていた。
茉麻がこんな風な物言いになるのは初めてだったのだ。
396 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:29:09.80 0
「あなたが遊びまわっていても、私は一切咎めなかった。
あなたが私の元に戻ってくると自信があったから、
強い女なのだと意地を張っていたから。
・・・でも本当はいやだった。寂しかった・・・いつも会いたいと願っていた・・・
それで・・・今日わかったんです。
私は一人で雨に打たれながら家に帰ってきました。
あなたはいない、来ない・・・辛かった・・・わかりますか、この気持ち・・・
・・・もう、いやなんです・・・こんなのいや・・・・
私はただ・・・幸せになりたいだけなのに・・・」
熊井は黙って茉麻の言葉を聞いていた。
いかに自分が茉麻を放ってきたか。
茉麻をどれほど不安にさせていたか。
言葉の一つ一つが熊井の心に重くのしかかる。
「すまなかった・・・俺はどうかしていた・・・これからは茉麻のことを「もういやなの!」
また遮られる熊井の言葉。
それは悲鳴にも近い声で発せられた言葉だった。
397 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:29:56.94 0
「・・・こんな意味のない許婚・・・やめませんか」
茉麻はベッドに横たわったまま、小さく呟いた。
熊井は下を向いて、唇をかみ締め、拳を握り締めていた。
「もう、帰ってください・・・」
茉麻はそれだけ言うと、熊井に背を向ける。
熊井はしばらくその場から動けなかったが、
言葉の意味を理解して「・・・すまなかった」と言うと部屋を出た。
それから熊井はアテもなく歩き回った。
遊ぶ気になどなれなかった。
悔いと自責の念しか熊井にはなかった。
そして頭の中に「いやなの!」と叫んだ茉麻の声が響いているのだった―――。
398 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:30:31.36 0
んー・・・ごめんなさい
399 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:32:14.57 O
うおおー起きててよかった!GJ!!
熊井君…
400 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:33:22.12 O
いいよいいよー
401 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 01:34:22.13 0
GJ!!茉麻の気持ちもわかるな
茉麻も女の子だもんね
402 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 02:53:51.24 0
乙!乙!熊井君も大変なことに
403 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 04:02:19.78 0
ほ
404 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 05:54:04.88 0
ほ
405 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 06:57:01.27 O
ほ
406 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 07:52:17.21 0
ほ
407 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 08:36:22.72 O
茉麻せつないな
408 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 10:02:39.10 O
みんな愛しいじゃんかー
409 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 11:23:55.48 O
久しぶりにドキドキするわ
410 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 12:22:02.73 O
お昼の熊井君
411 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 14:01:35.45 O
保全します
412 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 15:16:10.57 O
ではわたくしも…
413 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 16:17:54.35 0
マダー?
414 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 17:11:18.85 O
あせるなよ
415 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 17:12:02.64 O
気長に待ちましょう
416 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 18:14:16.10 O
茉麻には幸せになって欲しいな
417 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 19:16:48.58 0
保全デモクラシー
418 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 20:23:25.48 0
熊井さん・・・
419 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 21:13:21.72 0
やじすずほ
420 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 22:23:26.06 0
熊井きゅん
421 :
名無し募集中。。。:2008/01/31(木) 23:00:20.00 0
よ〜し今夜もがんばって保全しちゃうぞ
422 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 00:06:08.28 O
ほぜ
423 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 01:01:23.26 0
ほ
424 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 02:08:39.60 0
ほほ
425 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 03:02:46.66 0
ほほほ
426 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 04:05:44.05 0
ほほほほ
427 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 05:12:58.01 0
ほほほほほ
428 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 06:40:30.66 O
早起きほ
429 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 08:17:04.55 O
ほぜ
430 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 09:37:57.59 0
ん
431 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 10:25:08.79 O
スッ
432 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 10:58:29.88 O
ぺ
433 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 11:27:53.27 0
ロ
434 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 12:26:37.22 O
あげよう
435 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 13:55:58.25 O
あげあげ
436 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 15:33:36.32 0
落ちる〜
437 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 16:37:41.03 0
させるか
438 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 17:36:07.71 0
ほなんだよ
439 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 18:12:51.14 O
期待ほ
440 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 19:24:02.18 0
保全
441 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 20:27:07.45 0
期待上げ
442 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 21:29:57.88 0
キョフォフォ
443 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 22:31:10.99 0
ほだぜ
444 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 23:38:49.25 0
よ〜し今夜もがんばって保全しちゃうぞ
445 :
名無し募集中。。。:2008/02/01(金) 23:41:24.28 0
おれも〜
446 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 00:17:48.17 O
じゃ俺も
447 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 00:57:42.54 O
では保全
448 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 01:09:00.35 O
そろそろ続きが読みたいです。。。
449 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 02:04:36.21 0
やじすずほ
450 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 02:34:54.24 0
マターリと待ちますホ
451 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 02:37:43.13 0
ひょっとして俺が熊井君を可哀相なことにしちゃったから
書き手がいなくなってる・・・・?
452 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 03:09:47.08 0
そうだぞだから責任取って続き書け
453 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 03:37:22.35 0
ツンデレ
454 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 04:42:39.73 0
保して寝る
455 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 07:15:52.54 O
保して二度寝
456 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 08:42:09.82 0
おはようほ
457 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 10:17:54.45 0
危険
458 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 10:57:18.92 0
从o゚ー゚从<もう、彼女を待たせるなんてヒドイよ!
川*^∇^)||<カチューシャするの忘れちゃって
459 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 11:42:00.11 O
熊井ちゃんは茉麻の尻にしかれてるくらいがいいな
460 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 12:58:16.29 O
クネクネ保
愛理が髪を長くしたのは舞美の影響だと思う
下ろしたままのツーショットが見たい
462 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 15:05:39.19 0
二枚目ほ
463 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 16:21:44.58 0
ほ
464 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 16:22:01.11 O
舞美あげ
465 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 17:28:29.07 0
ふぉ
466 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 18:25:05.50 O
そろそろ続きが読みたい
467 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 19:34:16.14 O
ほ
468 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 20:34:55.39 0
私待つわ
469 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 20:57:39.71 O
いつまでも待つわ
470 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:00:40.68 0
初めてだけど進めてみちゃいます
471 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:01:19.08 0
栞菜は扉の前で迷っていた。
愛理の頬に口付けてしまってから、眠れぬまま朝を迎えた。
決まった時間に愛理を起こすのは他ならぬ栞菜の仕事だ。
しかし、昨夜の事を思い出すだけで、ノックするために固めた拳を動かすことが出来ない。
―――大丈夫。
お嬢様は寝ていらしたのだから、気付いてるはずもない。
口付けにも、私の気持ちにも…
深く息を吸い込んで、小さな拳にきゅっと力をこめた。
硬い木の音が栞菜と愛理の間に響いた。
472 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:02:07.94 0
「失礼します」
「どうぞ」
中から返事があることに驚いた。
いつもなら部屋の中は静かで、眠り姫の肩を揺らす事が私の仕事なのに。
戸惑いながらも扉を開ける。
カーテンは既に開かれていて、部屋の中は白く照らされていた。
真っ白な寝巻きに身を包みながら、背の高い窓の前に立つ愛理。
さながら天使のようなその姿に、栞菜は見惚れてしまう。
「おはよう、栞菜」
「――あ、お、おはようございます」
にこりと笑んだ口元から覗く八重歯。
突然、昨夜自分が触れたあの柔らかさが思い起こされる。
せりあがってくる熱を必死に抑えながら、愛理の制服をガラス張りのテエブルの上に置く。
「今日は良い天気ね」
「そ、そうですね」
「ねえ栞菜」
「はい」
「昨夜はどうしたの?」
473 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:02:53.11 0
その言葉の意味を理解するのに数秒かかった。
昨夜の戯れの事についてお嬢様が言及してるのだと気付くと、栞菜の頭の中は混乱し出した。
何故お嬢様がその事を知っているのだろう。
起きていらした?
気付かれていた?
体中の体温が一気に上昇する。
口が上手く回らず、喉の奥の肉が張り付いて言葉が出ない。
どうしていいかわからずに愛理を見ると、
そこには何故か穏やかな表情をした愛理がいた。
474 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:03:32.13 0
「お嬢さ――」
「ありがとう、栞菜」
「え?」
突然の礼に、栞菜の頭は更に混乱を極める。
私はお嬢様にお礼を言われるような事など一つもしていない。
そう、唯の一つもしていないのに――
「慰めてくれたのでしょう?」
「……あ…」
「嬉しかったわ。その…少し、恥ずかしかったけれど」
頬を少し赤く染めながらも、愛理の表情はどこか嬉しそうだった。
――嗚呼、ならば良い。
あなたが笑って下さるのならば、それで良い。
475 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:05:19.96 0
愛理の身支度を済ませて栞菜は部屋を出る。
自分の部屋まで間に合いそうになかったので、手洗いに駆け込んだ。
誰にも聞かれぬように、誰にも気付かれぬようにと。
必死に涙を堪えながら、一人個室で嗚咽した。
私の涙が幾ら流れても構わない
あなたが笑ってくださるのならば、それで良い
それが私の幸せなのだから―――
お嬢様の幸せを願う心。
止まらない涙。
矛盾した二つを抱える栞菜の切ない呻き声が、タイルに染みていった。
476 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:07:11.84 0
勝手に進めてしまって申し訳orz
素敵すぐる世界観を壊してしまってないか心配
477 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:16:51.99 0
478 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:17:25.57 0
さっそくミス発見orz
>>474と
>>475の間にこれを入れ忘れてた…
「…いえ」
「栞菜の唇はとても柔らかいのね。とても優しかったわ」
「…そんな…」
その言葉に図らずも喜びを覚えてしまう。
ふと、愛理を見ると、窓の桟に手をかけながら、空を見上げていた。
「…私の唇も柔らかいのかしら?」
遠くを見つめるその目の先に何が映っているのか。
栞菜には分かってしまった。
あなたの唇はさぞ柔らかい事でしょう。
でもそれを感じる事が出来るのは、きっと唯一人――
「…ええ、それはきっと」
「ありがとう」
その笑顔は矢張り、天使のようであった。
479 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:18:36.02 0
初めて参加するにあたって舞い上がって模様orz
>>477 ありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
これからも書いていけるよう頑張りたい
480 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:23:15.26 0
栞菜をだきしめてあげたい
481 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:33:21.09 0
いいっす!!二人とも魅力的だ
482 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:38:16.59 0
職人さんきてたGJです
483 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 21:44:39.05 O
>>479 続きを書いてくれてありがとう
またよろしくお願いします
こっちも早く書けるようにまとめますorz
484 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 22:05:58.82 0
イラスト化してるのはないのか
485 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 22:44:05.94 O
栞菜切ないな・・・
このスレは切ない泣けるぜ
486 :
名無し募集中。。。:2008/02/02(土) 23:35:06.57 O
マジに書籍化してほしい
487 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 00:20:09.02 0
やじすずほ
488 :
名無し募集中。。。 :2008/02/03(日) 00:56:11.29 0
toorisugari
489 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 01:50:37.80 0
ほぜん
490 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 02:16:15.50 0
wiiやりながら保
491 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 03:09:36.91 0
鉋
492 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 04:11:06.25 0
深夜の保全
落としはせん
493 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 05:15:41.68 O
あげとくわ
494 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 06:41:34.47 O
しゅごキャラ観ながらほ
495 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 06:58:24.28 0
何度も彼方に会えない夜を過ごす…
それはそれは長い夜を
会えない時間が愛を育むなんてことはない
ただ、孤独で寂しくて…
そんな夜を愛理は毎晩過ごしていた
496 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 06:59:14.46 0
『あの日』以来舞美は愛理の前に姿を現していない
姿を現さない所か連絡も何一つない
それが愛理の心に鋭い痛みを負わせていた
あの日愛理は疲れと安心感で眠ってしまった
久しぶりに感じた舞美の体温と薫り
それは愛理の心に安らぎと痛みを与える
痛みといっても辛いものではあるがどこかを甘さを含んだ痛み
その痛みは耐え切れる
ただ温もりを知ってしまった今だからこそ舞美が側にいないことがたまらなく寂しい
――でも今は舞美さんがいない…――
愛想でも尽かしたのかしら
もう私のことなど気にも留めてないのかしら
そのような事しか考えられず愛理は少し塞ぎこみがちになった
元々活動的ではない性格、学校に通っても言葉数は減り自室にいる時間が長くなっている
497 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 06:59:39.06 0
そんな愛理を気遣う栞菜
もう愛理が悲しむ姿は見たくないのに、愛理には笑っていてほしいのに、幸せになってほしいのに
願えどもその願いは未だ届くことなく宙に浮いたまま彷徨っているような状態だった
今の状況をなんとか出来る人はただ一人しかいなく、しかしその人が全く何の連絡もないためにどうにも出来なかった
何も出来ない自分を責める栞菜、そして何か出来るのに何もしない舞美
栞菜は焦燥感に似た苛立ちを覚えていた
「お嬢様、そんなに塞ぎこんでいては気に障ります。お外に出ませんか?」
今日も部屋でぼうっと外を眺めている愛理に話しかけるも本人は微笑んで軽く頭を振るだけ
その笑顔に少し心が跳ね上がる気がしたが悲しみを含んだ微笑はただ痛々しいだけだった
「ありがとう栞菜。でも今は外に出る気分じゃないの」
「お嬢様…」
「ごめんなさい、ちょっと一人にしてください」
謝り栞菜に背を向ける愛理
そんな行動をされては逆らえるわけもなく栞菜はおのまま部屋を後にした
498 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 07:00:24.46 0
――どうすればお嬢様を元気付けられるのだろうか――
考えながら歩くも思い浮かぶのは一人の男のみ
どうにかあの人を会わせなければだめな気がする
思案していたら玄関のほうが何か騒がしい事に気がついた
そちあの方に足を向けるといたのは舞美を鈴木家に運んできたことのある熊井の姿が
「熊井様?」
「急な訪問で申し訳ない!これを、これを愛理ちゃんに渡してくれないか?」
熊井の手に握られていたのは一通の手紙
これを届けるために走ってきたからか熊井の息は乱れている
「これは…」
「矢島からの手紙だ。すまないがこれを早く愛理ちゃんに!!」
そう言い栞菜に手紙を渡し去っていく熊井
その手紙には丁寧な字で「鈴木愛理様へ」と書かれ差出人も矢島舞美本人だった
それを確認すると栞菜は一目散に先ほどまでいた部屋へと引き返す
499 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 07:00:44.30 0
――早く渡さなければいけない
その一心で戸を叩き愛理の返事をまたずに部屋に入った
「お嬢様!これを」
先程と全く変わらない様子の愛理に近付き手紙を渡す
「矢島様からのお手紙です」
それを聞いた瞬間愛理の表情に変化が表れた
手紙をおずおずと受け取り中身を見る
時間にすると数秒だろうか
手紙を見た愛理は部屋から駆け出して出て行く
その顔には先程までの悲しい顔はなかった
500 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 07:01:48.61 0
久しぶりに更新、なのに微妙で申し訳ない…
関東は雪降ってるらしいから皆さんお気をつけを
501 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 07:43:55.92 0
なんだ!何が書いてあったんだああああああああああああああああ
502 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 08:35:00.40 0
気になるやんかぁああああ
503 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 08:45:49.24 O
熊井はもう茉麻の事はどうでもいいのか?
504 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 09:14:19.88 O
茉麻も気になるが舞美夫婦も気になると解釈
505 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 10:12:20.56 O
やじすずイイヨイイヨー
506 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 11:19:10.24 0
スノーほ
507 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 12:01:14.21 0
まとめは?
508 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 13:10:26.17 O
ない
509 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 14:27:16.29 0
ほ
手紙の内容が気になるう、、、
悲しいことが書いてませんように・・・
511 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 15:10:51.58 O
たしかに自分で呼びに来れるはずなのにあえて熊井を使ってるところが気になる
512 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 16:14:09.94 O
続きカモン
513 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 16:47:47.20 0
舞美体調不良か?
514 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 17:29:23.47 0
しかしこの話の持って行き方は
続き書く人次第ってところが投げっぱなしだなw
期待してます
515 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 17:39:39.11 O
>>514 続き書こうとはしたんですが仕事で時間がなくて…投げっぱなしで申し訳ない
頭の中では出来上がってるんで寝落ちしなければ深夜にまた現れます
516 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 18:53:01.05 0
いえいえこっちは読むだけなんでw
いつも楽しく読ませてもらってます
仕事がんばってね
続き期待!深夜になろうが待ってます!
518 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 20:10:50.23 0
危ない
519 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 20:59:03.01 0
まさか舞美が山ごもり先で病気に
520 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 21:45:52.39 O
恵方巻食べながら保
また雪が降ってるよ…
521 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 21:47:07.24 O
舞美一体どうしたんだwww
522 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 22:18:31.66 O
しかしとことん栞菜が切ないな…
523 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 23:16:24.67 O
茉麻もな
524 :
名無し募集中。。。:2008/02/03(日) 23:21:17.77 0
茉麻には幸せになってほしいな
皆幸せになってほしい
526 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:06:55.97 0
熊井はふらふらと歩いていた。
そして、気付けば矢島邸の前にいた。
自分はなんて弱いのだろう。
そう思ったが、今は親友の顔しか浮かばなかった。
「すいません・・・矢島は、舞美は、いますか。」
朝の爽やかな空気など鬱陶しい。
珈琲の匂いなど嗅ぎたくない。
そんなもの、今は欲しくない。
だが、開けられた扉からは存分に伝わってくる、
爽やかな空気と珈琲の匂い。
熊井は顔をしかめながら、
「お呼びしますのでお待ちください」と言った
女中が去ると、玄関にどかっと腰を下ろした。
一晩歩いたせいか、身体は疲れきっていた。
もちろん、心もぐったりだった。
気を抜けば寝てしまいそうだったが、
友人宅でそれはできないと気を張り詰めていた。
527 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:08:04.65 0
「熊井っ・・・お前・・・」
「よう・・・」
「よう、じゃないだろう。一体なんだ、こんな早くから・・・」
舞美は困惑していた。
朝の読書をしていたら呼ばれ、来てみたら
玄関で腰を下ろしてぐったりしている親友がいるのだから。
「すまない・・・」
「・・・とりあえず入れ。」
ただ謝る熊井に見かねて、舞美は熊井を自室へ招き入れた。
熊井は部屋に入るなり、ソフアに腰を下ろして肩を落とした。
「・・・どうしたんだ。なにか・・・あったのか?」
「・・・俺は・・・終わりだ。」
「何を言っているんだ」
「・・・家には帰れない。」
「おい、熊井、ちゃんと話せ!」
ぶつぶつと話す熊井に苛立った舞美は、大声を出した。
528 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:08:37.86 0
「茉麻に・・・嫌われたよ。もう、許婚は解消だと言われたよ・・・」
「ど、どうして」
舞美は他人事とは思えず、熊井の話に真剣に耳を傾けた。
熊井はそんな舞美に昨晩のことを詳細に伝えた。
「・・・親父に殺される・・・」
「そ、そんな、親父さんだってそこまでは・・・」
「いや、やりかねないよ・・・須藤家との縁談は熊井家の希望だった。
だがそれは・・・絶たれてしまった・・・俺は終わりなんだ・・・」
「・・・ちょっと待て。茉麻さんはお前にとってそれだけの存在なのか?
縁談だの家だの・・・そういう問題じゃないだろう」
「い、いや・・・」
「だいたいお前が遊びまわっているのがいけないんだろう?
なぜ反省しないんだ。なぜ謝らないんだ。なぜっ!」
「もういい・・・まさか説教されるとはな・・・すまない、朝早くから」
熊井はぶすっとした声でそう言うと、隣の舞美を押し退けて部屋を出た。
529 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:08:58.75 0
親友ならばもっと庇ってくれと思ったのに。
優しい言葉の一つでもかけてくれると思ったのに。
それは叶わず、説教されてしまう始末。
悪いことをした自覚はある。十分後悔をしている。
なのになぜここでそんなことを言われなければならないのか。
熊井は腹を立て、玄関の扉を乱暴に開け放つ。
「おいちょっと待てよ!熊井!」
舞美が引き止めるが、熊井は意に介さず矢島家を出て行った。
「・・・何を考えているんだあいつは・・・」
舞美の呟きは、朝の空気の中にひっそりと消えていった。
530 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:09:14.99 0
毎度、ごめんなさい。
531 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:14:04.21 0
待ってました!乙です!
532 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 00:15:00.30 0
あきらめたらそこで試合sy(r
533 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 01:27:08.58 0
ほ
534 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 01:54:01.25 0
おやすみ熊井君
535 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 02:42:33.53 0
寝るほ
536 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 02:47:05.85 O
舞美の態度が腹立つな
熊井がどう説明したのか知らんが原因の一部は舞美にもあるのに・・・
537 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 03:24:17.03 0
かっかするなよ
538 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 04:37:11.29 0
ほ
539 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 04:55:52.91 0
乙!茉麻は絶対に熊井君のこと好きなのに
540 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 06:59:25.62 0
雨の中はひとりぼっちはつらい
541 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 09:01:57.11 O
ほ
542 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 10:29:51.15 O
熊井くんはあきらめないこ
543 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 12:12:49.70 O
昼の保全
544 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 13:29:24.13 0
ほ
545 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 14:01:47.03 0
熊井君は初めて書くなぁ。
行きます。
行く場所もない。
帰る場所もない。
心許せる数少ない親友も、すれ違っていく人間も
今の熊井には、すべてが自分の敵に思えてならなかった。
陽は鮮やかな朱の色を滲ませて東の空から昇り始めている。
新しい日を告げている。
しかし、それさえも恨めしく感じている。
――― どうせなら、堕ちるところまで堕ちてしまえば…。
自暴自棄になっている自分は自覚していた。
ただ一人の女性に拒まれただけで、
ここまで無気力になるなんて思いもよらずに。
「そうだ…、どうせもう帰れないなら、自由にすればいいんだ。
そうだ、そうだよ、もう自分の好きにようにしてやるさ…!」
くっくっくっ、と情けない笑みがもれる。
ふと目を向けた窓に映った自分は、なんと醜い男なのだろうと思うほど。
思ったところで、もう止まらない。
黒い感情は、ただただ麻痺した脳を支配していく。
そのまま熊井はふらふらと気の向くままに歩き出し、
ひとつのお店に行き当たった。
自然と向く場所は、やはり自分の心にとまるお店。
そう、あのカフェだ。
カランカラン。
「いらっしゃいませー。あ、熊井さん?」
「やぁ、ももち、今日も一段と可愛いね」
一足入れば、いつもの熊井だ。
いや、いつも以上に甘い言葉と軽い仕草で桃子に近づいていく。
「どうしたの? 目の下にくまなんて作って男前が台無し」
「昨日一晩、ももちをどう口説こうか考えていたんだよ」
「あはっ、それは嬉しいなぁ〜♪ で・も・ね」
そこで桃子は熊井の鼻先に人差し指を立てた。
唐突の事に熊井は、目を瞬かせる。
それから一度胸を鳴らす。
その時の桃子が、普段では考えられないほど大人びた顔をしていたからだ。
瞳は優しく細められ、ふわっとした笑みをその口元に乗せ、
ちょこんと首をかしげるように見上げてくる。
「ももちは、いつもの元気で優しい熊井さんが好きかな〜」
「え…? わっ」
とん、と軽く身体を押された。
それだけで、よたよたと後ろへ下がってしまう。
転びそうになった身体を支えたのは、店で一番奥のテーブル椅子。
長椅子になっていたせいが、どすんと身体を沈ませてしまう。
「そんな弱った人、ももちの好みじゃないよ〜」
「ももち…」
「今、朝食を持ってきてあげる。それと毛布も。疲れてるんでしょ?
少し休んでいきなよ」
「いや、けど…お店の迷惑に…」
「お代はもう貰ってるの。食事代と休憩代にしてくれって」
「いったい誰が」
聞くが桃子はにっこり笑うだけである。
頭を振って考える。
思い当たる人間なんて…。
…一人だけいた。
あいつだ。
さっき自分を突き放した、…舞美。
家族も茉麻も、この場所をほとんど知らないのだから。
でも、まさか、あんなことの後なのに。
「本当にいいお友達を持ったよね、熊井さん」
「ももち…?」
「息きらせてさ、髪も乱してここに駆け込んできて」
「あいつが?」
顔を上げれば、いつのまに持ってきたのか、
ふんわりした毛布をその腕に抱いている桃子。
あの優しい笑みのまま、それを熊井の身体をかけてくれる。
「『熊井が、もしかしたらいつも立ち寄るここに来るかもしれないんです。
そしたら温かい朝食と、ご迷惑でなければ少し休ませてやってくれませんか?』
…だってさ」
「舞美…」
「『優しくしてくれる人が、今は必要なのかもしれないんです』って
すごく心配そうにしてたよ?」
「あいつ…」
自分には突き放す言葉を投げつけたくせに。
そう思うが、何故か頬はゆるんでいく。
それが舞美なりの励まし方だったのだと判ったからだ。
いつもドロドロに甘やかされてきた自分へ、
いい加減現実を見つめる時がきたのだと教えるために。
先ほどまでの黒い感情が、まるで清水をかけられたように
洗い流されていく。
胸に広がるのは、温かな気持ち。
「すまない、ももち、少しだけ…休ませてくれるかい?」
「もちろん♪ 男前のお客さんは大歓迎♪」
「ありがとう…。ほんとに、…ありが…とう…」
告げ終わらないうちに、熊井は瞼を落としていく。
もう限界がきていたのだ。
視界を閉じれば、深い眠りが重い身体をつれていってくれる。
その心地よさに、静かに熊井は身を任せた。
自分は一人ではなかった。
ほんの少し見渡してみれば、優しい友はそこにいて。
自分を大切に思ってくれるものもいて。
ならば、そのものたちに恩返しをするのが役目ではないのか?
悲しませたものに、もう一度笑顔を取り戻してやるのが。
それがきっと、目を覚ました自分がすべきこと。
きっとそうなのだ。
その想いを胸に抱き、熊井は完全に意識を手放していた。
「おやすみ、熊井さん」
そんな熊井の頭をクシャクシャとなでてやる桃子は、
最後まで優しい笑みを絶やさなかった。
駄文スマソ・・・熊井君は難しいなぁ
554 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 14:25:40.88 0
乙です
熊井君と舞美の友情イイヨー
ももちもGJ!
555 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 14:30:39.66 O
おつ!
イイハナシダー
556 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 15:38:12.04 0
よかったね熊井君。作家さんGJ
557 :
名無し募集中。。。 :2008/02/04(月) 16:21:56.69 0
サブキャラの活躍歓迎
558 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 17:18:05.05 O
ももちは天使
559 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 17:43:01.62 O
まじ乙です!
舞美が熊井を叱責した場面からどう展開してくのかと思ったが見事上手に拡げてくれたなGJ!
560 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 19:02:11.28 O
会社のノミニケーション中に読んで泣いた
どうした?と聞かれてごまかすのに困った
561 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 20:06:18.25 0
んー
いいな
562 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 20:19:18.08 0
ももちぃ
563 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 21:30:27.60 O
仕事終わりに保
本編が一段落したら単発の話書いても大丈夫?
564 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 21:39:19.80 0
単発も楽しみに待ってるから書いてくださいな
565 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 22:16:27.04 0
俺も待ってる
566 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 22:36:50.24 O
熊井きゅん
567 :
名無し募集中。。。:2008/02/04(月) 23:31:55.37 0
ほぜん
568 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 00:40:06.30 0
ほ
569 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 01:36:30.76 O
の
570 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 02:43:45.27 0
む
571 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 03:52:55.38 0
ら
572 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 05:11:28.09 O
スッ
573 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 05:56:05.16 O
ペッ
574 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 06:46:01.63 O
スッ
575 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 08:29:22.77 O
ペッ
576 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 10:14:01.48 O
ス
577 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 10:51:18.39 O
ぺ
578 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 11:45:04.75 0
ス
579 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:48:58.98 O
キュフ
580 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:49:35.33 O
近頃舞ちゃんの様子がおかしい
何かずっと苛々している
「何かあったの?」
「千聖には関係ない!!」
「もしかして…舞美?」
「っ………お兄様になかなか会えないの」
だから舞美なんてやめろって言ってるじゃないか
あいつには許嫁がいるんだぞ?
いつも舞ちゃんより許嫁を優先にしてるじゃないか
あいつの後ろばかり追いかけるのは辞めろよ
俺だったら舞ちゃんを哀しませるようなことはしないのに…
581 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:51:07.59 O
えりかはつい先日渡された紙切れの行方に悩んでいた
端から見たらただの紙切れただの封筒
しかしそれは自分の想い人が許嫁に書いた手紙
582 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:53:11.64 O
――数日前――
その日はえりかの父が矢島家との商談がありその後夕食会をするという事でえりかも父に同伴し矢島家に来た
なかなか会えない舞美に会える
それだけで嬉しいえりかだが父達が談話をしている間ずっと話が出来る
噂によれば舞美は愛理と不仲らしい
そんな絶好の機会を逃す手はない
しかし期待に胸を膨らませるえりかだったがそれは学校の話をし始める前までだった
話の途中舞美は何かを考えてから突然「愛理…鈴木愛理という子を知っていますか?」と訪ねた
今思えばあの時知らないと言っていればこんな事にはならなかっだろう
しかし突然の質問に思わず頷いてしまった
そして舞美の真剣な表情にやられてしまった
自分の手の中には手紙
目の前には笑顔の舞美
583 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:54:18.08 O
そのような事があり鞄の中にある手紙がえりかの悩みであった
舞美の頼みだが渡し先は愛理
手紙を人伝に渡すということは未だ仲違いをしているという事だが渡せば仲は戻るのではないか
そうなるともう自分の付け入る隙はないのではないか
舞美は自分の気持ちを分かっていない
学校では愛理に会おうと思えば会える
だからいつでも渡せるように手紙が鞄の中に入ってはいるが渡すのを躊躇してしまう
今日も渡せないまま帰路につく
その足取りは重い
気分でも紛らわそうと賑やかな大通りを歩くも気分は晴れない
ふとたまに入るカフェーが目に入る
584 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:57:11.92 O
吸い寄せられるよう入った店内には見知った後ろ姿
今日も一人で来ているらしいその人物―熊井友理奈―の前の席に腰掛けた
「えりかじゃないか、どうしたんだい?君が一人でカフェーに来るなんて」
「私が一人で来たって別に良いじゃない。誰か連れてきて欲しい子でもいたの?」
友理奈のちょっとした嫌みにも動じず逆に妖しい笑みで返す
女の扱いに慣れている友理奈はさらりと受け流すが
「誰か…ねぇ……愛理ちゃんとかは?」
「っ………また鈴木愛理なの…」
「また?他の人も愛理ちゃんの話を?」
えりかが小声で呟いた言葉はきちんと友理奈の耳に届いていたらしく聞き返された
しまったと思いはぐらかそうとしてもそこは友理奈も知っている人物
何があったか話さなければいけない雰囲気になったので大人しく最近の出来事を話し始めた
「数日前矢島さんの家に行って矢島さんにお会いしたの。その時に鈴木愛理の話をしただけよ」
「矢島の家に行ったのか…あいつは元気にしてたか?」
「元気だったけど学校で会わないの?」
585 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:58:48.20 O
怪訝な表情をするえりかに苦笑し「最近顔を合わせないんだ。あいつすぐに帰るし」と口ごもりながら答える
話題を変えようと一つ咳払いをし友理奈は続ける
「で、なんで愛理ちゃんの話に?」
「学校の話をしてて私と鈴木愛理が同じ学校だって分かっただけよ」
「ねえ、あの二人の仲は未だに悪いままなの?」
「さあ、多分な」
友理奈は珈琲を飲みながら軽く答えるがえりかの表情は真剣だった
――手紙の事を言ったらどうなるのかしら…
えりかはやはり悩んでいた
手紙を手放したらきっと楽になれると分かっている
だけど直接愛理に渡すのも癪に障る
ならば…
どうした?と伺うような目を向ける友理奈なら愛理に渡せるだろう
「手紙を渡されたのよ」
「矢島からか?良かったじゃないか」
「違うわ、鈴木愛理宛ての手紙」
頭に疑問符を浮かべている友理奈に鞄から取り出した手紙を見せてやる
その封筒にはきちんと「鈴木愛理様」と達筆で書かれていた
友理奈はそれを受け取りしげしげと眺める
「封が開いているがこれはえりかが?」
「それは最初から空いてたのよ。中は見てないわ」
そうか、なんて呟きおもむろに中の手紙を取り出す友理奈をえりかは少し驚いた表情で見つめた
いくら友人でもそれはないだろう…
586 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 12:59:50.02 O
非難の目を向けようかと思ったがその表情が今までより険しくなっていったのでやめた
「えりか、これをいつ渡された」
「数日前よ」
「あの馬鹿っ…すまないがこの手紙預かる!」
そう言い椅子にかけていた外套を掴み桃子に「勘定は後で払いに来る」と言い残し店から飛び出す
その一連の動作を唖然として眺めていたがえりかは肩の荷が降りたのを感じた
「あら、熊井さんは相変わらず忙しい人ね。この前までうなだれていたのに」
食器を片付けにきた桃子がそう言い笑う
「そうみたいね」と呟き一息つくために珈琲を頼んだ
587 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 13:02:25.46 O
街の中を黒い影が疾走する
その額には水の珠を浮かばせその瞳は前だけを真っ直ぐに見つめその手には紙が握られている
――あの馬鹿っ…なぜ俺に頼まないんだ!
舞美が自分に頼まなかったのが悲しいわけではない
2人の関係を見守るからこそ自分ではなくえりかに手紙を渡した事に対して怒りがこみ上げた
相変わらずあいつは女心というものが分かっていない、むしろ鈍いやつだ
そう思うがそれも良さなのだと思えばまだいいか
自分に渡さなかったのは叱責の件があってからあまり会話もなかったのと色々大変だからだと思ったからだろう
――待たれていることを知らない待ち人を待つなんて阿呆だ
手紙を読んで近頃舞美が早く帰る意味が分かった
おそらく今も愛理を待ち続けているであろう
――世話のかかる奴だ
そう思う友理奈の口元は緩んでいる
588 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 13:03:44.83 O
愛理へ
どうしても直接伝えたい事がある
いつもの土手で待っているから都合がいい時に来てくれないだろうか
話を聞きたくないなら無理に来なくてもいい
日が沈む頃までいるから、ずっと待っているから
589 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 13:06:41.66 O
遅くなったけど更新
無理矢理感がある繋げ方ですまない…
一応他の人も書けるように繋げたつもりだけどやりにくかったらすまん
590 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 14:11:18.99 O
GJ!
591 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 14:28:32.69 O
乙!えりか様もイイヨー
592 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 15:14:36.36 O
続ききてた!GJ!
熊井良い奴だな…えりか様も大変だな
593 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 15:28:03.15 0
うおおおGJ!!!!
手紙の内容はこれだったか。GJ!!
595 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 16:10:21.71 0
職人GJ!
596 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 17:17:00.82 0
走れ熊井
597 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 17:45:55.12 O
すげぇ話が完璧に繋がった
作者さん天才
598 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 18:53:18.57 O
ほ
599 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 19:58:46.47 O
なんか手紙っていいね
600 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 21:03:55.59 O
危ない危ない…期待age
601 :
名無し募集中。。。 :2008/02/05(火) 21:59:36.02 O
チン☆⌒ 凵\(\・∀・) まちくたびれたー!!
名作だよな
603 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:32:20.67 0
茉麻のお話。
604 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:32:41.97 0
茉麻は後悔していた。
なぜあんなことを言ってしまったのだろう、と。
熊井のことが好きだった。
好きでたまらないから嫌になった。
自分を見て欲しいのに、それが叶わないから。
本心が見えなかったから。
だから、突き放した。
しかし、学校を休んでベッドの上にいる自分は、
あんなことをすべきではなかったと思っている。
彼の父親と自分の父親の関係はよく知っていた。
酒を飲むと父は、熊井家は自分のしもべのようだと威張っていた。
実際そうで、熊井家が須藤家の地位や権力を目当てに、
茉麻との縁談を進めたがっていることを、茉麻はわかっていた。
だからこの縁談が破談となれば、熊井の家での立場も危うくなる。
それが茉麻には痛いほどわかっていた。
605 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:32:55.44 0
・・・やっぱり、いつものように笑って許してあげればよかったのかな。
茉麻はそう思った。
気にしていない風を装うべきだったのではないか、と。
そうすればこんな風に思い悩むこともなかったのに。
だけど、やっぱり今回そんなことは出来ない。
自分の受けたショックと痛みを熊井にも知ってほしかった。
こんなに辛いのだとわかって欲しかった。
わかってくれるかどうかは、わからないけれど・・・。
「はぁ・・・」
思い浮かぶのは目を白黒させたあと、肩を落として部屋を出て行く熊井の姿。
あんなに情けない姿を見たのは初めてだった。
だから嬉しくもあり、少し複雑な思いでもあった。
606 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:33:29.95 0
「これで・・・よかった・・・そう、よかったのよ、茉麻」
自分に言い聞かせ、茉麻は頭を振る。
頭の中に住み続ける熊井の姿を何とか振り払おうとした、
すると、女中の声がした。
「お嬢様、熊井様です。お会いになられますか・・・?」
茉麻はその名前に心臓が止まるかと思うほどドキドキした。
頭は一瞬迷ったが、それよりも先に口が、
「お願いします。」と告げているのだった。
607 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:33:54.46 0
短くてごめんなさい・・・。
608 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:37:20.80 O
いやいや短くてもGJ!
続き期待してます
609 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:37:40.94 0
続き待ってます
GJ!
続きが楽しみです。
611 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:40:08.03 O
乙
これは時系列的にはどこに入るんでしょ?
612 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:43:31.23 0
>>611 >>397このあとって感じでしょうか・・・。
熊井君がカフェで目覚めてやったきた・・・っていう感じのつもりです。
613 :
名無し募集中。。。:2008/02/05(火) 23:51:12.74 O
>>611 書いてる自分も時系列分かんなくなってきたからちょっと整理してみる
携帯からだから時間かかるが…
614 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 00:06:36.74 0
いつも乙です
615 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 01:16:43.75 0
乙ほ
616 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 01:34:55.63 0
乙!ハラハラドキドキだな
617 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 02:59:36.98 O
茉麻かわいいな
618 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 04:44:06.73 O
スッ
619 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 04:56:19.26 O
乙。ほ。
出来れば熊井が目覚めて
もう一つぐらい伏線が欲しかったが、
舞美と愛理の今後に大期待。
作者さんたち、GJ。
620 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 05:19:55.81 O
ほ
621 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 07:28:44.68 O
期待のほ
622 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 08:30:15.25 O
茉麻はいい女だよ
623 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 10:08:39.65 O
職人さん乙!
624 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 11:34:07.07 O
この話でゲキハロやってくれたらオレ一週間飯抜きでも良い
625 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 12:00:20.48 O
番外編の短編書いてたらやけに長くなったんだけど大丈夫?
文章力ないせいでグダグダなんだけど…
626 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 12:03:44.10 0
だいじょーぶい
627 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 12:28:21.09 0
>>624 娘。か安倍か後藤か忘れたけどミュージカルで脚本を一般公募してた事あったよね
ゲキハロではまだないけど
もしあったら誰かが印刷して送ってみたら?
書き手同士でケンカになるかもしれんが
>>625 とりあえず投下してみたらいいと思う
628 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:31:16.49 O
>>624 オレは資材を投げ打ってでも行きたい
ってなわけで番外編やじすず
本編のずっと先の事と思って読んでください
ぐだぐだ長いんでご注意を
629 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:32:11.35 O
――とある雪の日――
630 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:34:17.59 O
季節は冬
今年も雪が降る時期がやってきた
舞美は今日、愛理と会う約束をしていた
徒歩で鈴木家に向かっていたが突然降り出した雪に着ていた外套に身を縮ませ歩いている
まだ大雪とまではいかないのが幸いか
しかしこの寒さと降り方では次第に雪は積もるだろう
出掛ける予定を立てていたがこれでは無理そうだ
それなら部屋でゆっくりするのも悪くはない、愛理と居れればそれで良い
家で何をしようか考えると顔が綻ぶ
寒さで鼻は赤いが
辿り着いた家に入るとまずは女中に驚かれ、次いで出迎えに来てくれた愛理にも驚かれ…
自分ではあまり思わなかったが相当雪まみれになっていたらしい
強引に上着を脱がされ暖房の前に座らされ、体には毛布、頭には手拭い
確かに頭に積もった雪が溶け髪を濡らしている
「もう…なぜそんなに濡れているんですか」
「いや、最初は雪が降ってなかったものでね」
そう笑って答えるも愛理の表情は固く心配そうな眼差しを向けている
安心させるために笑って「大丈夫だよ」なんて言うも直後にくしゃみ一つ
鼻の頭を掻き苦笑いするしかなかった
631 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:36:12.80 O
思えば着ていた服も少し冷たく感じる
毛布をどけて見てみると濡れていて
歩いていたら汗をかいたのでそうだと思っていたが実は雪のせいらしい
「愛理…ごめん、服を貸してもらえないかな?」
申し訳なさそうに小声で言う舞美
愛理はすぐに女中に頼み替えの服を持ってきてもらった
しかし舞美に服を渡してから気付いた
ここは愛理の部屋
脱衣所に移動して着替えてもらおうと声をかける瞬間、なんと舞美はその場で着替え始めたのだ
驚いて声が出ないが視線が離せない愛理
さすがに舞美でも視線を向けられているのは分かる
ふと顔を向ければ交差する視線…
「…ごめんっ!」
「ごめんなさい!」
言葉が揃い背を向けあう二人
その顔は赤い
微妙な沈黙
「えっと…脱衣所…貸してもらえるかな?」
「行くまで寒いですしここで着替えてください」
「しかし…」
「私、背を向けていますから」
632 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:36:58.27 O
ずっと背を向け話す愛理をちらりと伺えば耳まで真っ赤になっている
申し訳ないと思いつつ「それじゃあ」と呟き舞美はまた着替え始めた
聞こえるのは布が擦れる音
愛理はそれを聴くだけで先程見た舞美の裸身が頭に浮かぶ
無駄な脂肪はついてないが程良く筋肉がつき引き締まった上半身
自分の体も細いとは思うが舞美は細いなかにも力強さがある体つきだった
着替え終えてもなお無言のままの二人だがほんのり頬が赤い
舞美はそれが暖房の近くにいるせいかと思い込んだため窓に近付く
外はいつの間にか大雪になりどこを見ても真っ白だ
「今日、出掛けようと思ったのにこれではどこにも行けないね」
残念そうに言うと外の様子が気になったのか愛理も窓に近付き景色を眺めた
まさかここまで降っているとは知らなかったのだろう
感嘆のような声をあげたがすぐに残念そうな溜め息も聞こえた
まだ昼間だというのに外は薄暗い
「何をしようか」なんて呟いてどちらともなく窓から離れ椅子に座った
633 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:39:06.15 O
それからは栞菜がお茶を持ってきてくれたので一緒に話をしたり、本を読んだり、勉強したり
そうこうしていればすぐに時間は経つもので、いつの間にか外は本格的に暗くなり舞美の帰る時間を告げる
「そろそろ帰ろうかな…」
尋ねるように言うが愛理は何も言わずにただ舞美を見つめる
だがその手は服の裾を掴んでおり無言で「行かないで」と主張している
ちょうどそこに戸を叩く音
「お嬢様、失礼します」
「栞菜?どうしたの?」
「舞美様にお伝えすることがありまして…外は未だ大雪でこのまま帰るのは危ないので今日は泊まってはいかがかとご主人様が申されたので」
「いえ、ご迷惑をおかけするので帰ります」
栞菜の申し出を丁重に断る舞美
さすがに許嫁とはいえ女の家に泊まるのはなぜか抵抗があったからだ
しかし栞菜や鈴木家当主の方が一枚上手であった
「舞美様のご自宅には既に連絡させていただきました。ですからご自分の家のようにおくつろぎくださいませ」
そう笑顔で言い部屋から出て行った
そこまで言われたら強引に帰ることも出来まい
何より愛理が嬉しそうな顔をしているし
634 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:41:10.47 O
夕飯は一家と一緒にいただいた
食卓は賑やかでなかなか会う機会がない愛理の弟に質問攻めにあったりもした
弟とばかり話をしていたら途中拗ねたような表情を見せる愛理が新鮮だった
静かな食卓が当たり前の舞美にとって羨ましくもある食卓だった
夕食後風呂を借り、上がってからふと気付く、今夜寝る場所はどこなのかと
まさか愛理と一緒…なんてことはないだろう
まだ自分達は婚姻前の学生なのに
「あ、栞菜!丁度良いところにいた」
「なんでしょう?」
ちょうどそこに栞菜が通りがかったので声をかけるが言葉がしどろもどろになる
「あ、あの…私は今日どこで寝ればいいのかな?」
「え?お嬢様の部屋ですけど?」
さも当然のようにあっさり答えられて舞美は辟易する
「客間は…」
「客間は只今大掃除中ですので」
「それにお嬢様の布団は大きいので一緒に寝ても大丈夫ですよ」
「い、一緒!?」
「まあ、頑張ってください。でもお嬢様を泣かせたら承知しませんからね」
そうケラケラ笑いながらその場を後にする栞菜を舞美は恨めしそうに睨んだ
しかしその顔は可哀想なぐらい真っ赤なので視線の鋭さは影を潜めている
635 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:42:36.34 O
腹を括ったもののいざ部屋の前に来ると否が応でも緊張する
なんとか心を落ち着かせようとし深呼吸を繰り返す
まさか自分がここまで動揺するとは思わなかった
部屋に入ると愛理はベッドに座っているがいつもと様子が違う
なぜだろうと考えれば髪型が違うのだ
普段は髪を結っているが風呂上がりなので下ろしていて…その変化だけでも今は舞美の心拍数をあげるのに充分だった
「舞美さん…?」
その場でぼうっとしている舞美を不思議に思い声をかければ少し慌てふためく舞美
いつもと様子が違う恋人にくすりと笑みを浮かべ手招きした
「もう寝ませんか?」
誘われるようにベッドまで歩き布団に滑り込む
灯りを消すと真っ暗になり自分の心臓の音がやけに大きく聞こえる
636 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:44:02.58 O
「そんなに端にいたら布団から落ちません?」
「え、あ、あぁ…」
愛理に言われ少し真ん中に移動する
自然と近くなる距離
腕が触れる
「なんか緊張します…」
「え?」
「一緒に寝るの、小さい時以来じゃないですか」
そう言い笑みを浮かべる
確かに小さい時はよく一緒に寝ていた
しかしそれは妹のように思っていたからで
異性だと認識してからは例え許嫁でもそれが出来なくなっていた
女に不慣れなせいかどうしていいか分からないのもあるからだろう
はたまた理性が飛んでしまうのを恐れているからだろう
637 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 13:45:05.83 O
その時ふと肩に重さを感じた
そちらを見ると愛理の頭が自分の肩に乗っている
突然の事に戸惑っていると顔を上げた愛理が口を開く
「さっきから全然私を見てくれないんですね」
「いや…それは…」
「私だって、こういう事をするのは恥ずかしいんですから」
肩に頭を押し付けくぐもった声で主張をする
その行動に突然愛しさがこみ上げてきて気付けば抱き締めていた
強張る愛理の体
しばらく強く抱き締めていたが次第に力が抜けてくる
「愛理、そういう事を突然言わないでくれよ…理性で止められなくなる所だった…」
「舞美さん…」
「はぁ」と溜め息一つ吐き出し頭をこつんと当てる
「ごめんね、愛理」
ゆっくり距離をあける
あまり近いと自分が何をするか分からない
結果的に愛理を傷付けるのは嫌だった
638 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:01:22.60 O
しかしあけた距離をすぐさま縮める愛理
「あ、愛理!?」
「そばにいたいんです」
「え?」
「触れていたいんです、駄目ですか?」
揺れる瞳に見つめられて駄目だという奴はいるのだろうか
いや、いない
いくら舞美でも拒否は出来ない
「私、今凄く緊張してます」
「私だって…」
「ふふっ、心臓の音が速いですもの」
自覚しているだけにそれを言われると妙照れる
しかしなぜだろう
次第に鼓動は落ち着き眠気を引き起こす
それはこの状態に慣れてきたのか、はたまた人肌が心地良いためだろうか…
639 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:02:10.54 O
「舞美さん…もう少しでお誕生日ですよね?」
「あぁ、うん」
「何か欲しい物はありますか」
「いや、ない…」
「舞美さん?」
「んん?」
「眠いですか?」
「ぅん…」
最後の言葉の後に聞こえるのは規則正しい寝息
少しその様子に落胆しつつも愛理はそっと舞美の口許に顔を寄せる
640 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:02:59.98 O
舞美は愛理の行動なんて知らず、温かな眠りの世界に身を委ねていった
641 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:03:30.17 O
終わり
642 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:03:53.05 O
ノk|‘−‘)<部屋の前で見張ってるんだかんな!
从*・ゥ・从<翌朝は積もった雪をガーっと雪かきしておきました
川*^∇^)||<矢島は純粋だなー
643 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:06:02.86 O
長すぎて途中で規制に引っかかりましたw
長々と申し訳ない
とりあえず本編から時間が経過してるって事で栞菜とも仲良くなってます
細かいところが雑ですがそこらへんは目を瞑ってやってください(´・ω・`)
タイムリーに雪が降ってるよ…出掛けたいのに…
644 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:25:18.14 0
これをぐっじょぶといわずしてなにを
645 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 14:46:27.14 O
ごめんね愛理が超イイ
646 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:17:27.60 0
ふんどしか?ふんどしだったのか?
647 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:31:17.14 0
wwwwwww
648 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:45:17.94 O
ちょw
だが確かに気になる
649 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:47:38.08 0
650 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:49:08.30 O
舞美くんがふんどしなら
熊行くんも…
651 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 15:57:34.32 O
熊井君は夜書けそうなので夜来ます
番外編GJ
652 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 17:06:32.52 O
作者さんたち乙です
夜を楽しみに保
653 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 17:12:05.20 0
654 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 17:57:26.60 O
誕生日の話が出てくるという事は…何かの布石ですかね?w
655 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 18:15:38.81 O
GJ!
こーゆう恥じらうやつもっと見たいっす
656 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 18:27:37.25 0
お前はただ単にエロが見たいだけだろとw
657 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 19:47:37.51 0
夜に期待上げほ
658 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 20:48:35.23 O
ほ
659 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 21:39:09.27 0
ho
660 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 22:31:44.92 0
おおおおお番外編GJ!!!!
661 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 22:50:18.86 O
このスレにエロの需要はあるのか?
662 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:03:08.28 0
くまいちょーの話
663 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:03:20.24 0
熊井が目を覚まし、身体を起こすと忙しそうに動き回る桃子が目に入った。
店内には数組の客がいて、今まで寝ていた自分はえらく場違いだと感じる。
起き上がった熊井に気付くと、桃子が近寄ってきた。
「・・・起きたんですか?まだ、寝ます?」
「いや、もう平気だよ。すまないね、こんな場所で寝てしまって・・・」
目を擦りながらそう答える。
「いえ、いいんです。じゃあ、もうお昼なんでご飯持ってきます」
桃子はそう言うと厨房へと引っ込んで行った。
熊井はその場で身体をぐっと前後左右に伸ばして「んーっ」と唸る。
狭い場所だったせいか、身体はポキポキと音を立てた。
しばらくすると、桃子がお盆に食事を乗せて運んできてくれる。
熊井は礼を言って食事を始めた。
664 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:03:39.56 0
珈琲に口をつけ、茉麻のことを想う。
父が仕組んだ縁談と許婚。
茉麻の気持ち。
自分の気持ち。
くだらない意地を張って、遊びまわり、茉麻から遠ざかり、避けていた。
それが茉麻を傷つけているなどと思ってはいなかった。
昔から懐の深い女性であったし、自分を待っていてくれると考えていた。
いつの日か、結婚するときが来れば自然とそうなるのだろうと思っていた。
だが、彼女は熊井が思っているほど強くなどなかった。
時に傷つき、時に寂しく思い、時に悲しくなった。
いまさらながら熊井は今回の件でそのことを知った。
そう考えていると、熊井はよりいっそう茉麻を愛おしく感じるのだった。
自分をこんな風に思っていてくれる人がいるなんて。
それは熊井にとって貴重な、大切な人だった。
「・・・俺は・・・茉麻が好きだなぁ・・・素直になれなくてはいけないな・・・」
小さく呟いてみる。
逃げてはいけないと強く意識をした。
逃げたところでいいことなどない。
どうせふられてしまうのなら、茉麻に気持ちを伝えたい。
自分の、本当の気持ちを知ってほしい。
665 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:04:01.17 0
最低なことをしでかした自分は叱られて、拒絶されて当然だった。
だから、詫びよう。
そして、好きだと、愛しているのだと言おう。
舞美のくれた人間味のある暖かみを知ったから、今、そう思える。
拒絶されてもいいのだと、仕方ないのだと考えよう。
それが当たり前なのだと。
だから、俺は強くならなくてはいけない。
強い心を持たなくてはいけない。
「よしっ・・・」
熊井は食事を残さず平らげ、桃子の再度礼を言ってカフェを出た。
日はてっぺんまで昇り、熊井を照らした。
眩しいがそれがやけに新鮮で目が霞む。
「強い心・・・逃げない・・・」
熊井は家に向かう。
対峙しなければいけない人物がいる。
決着をつけよう。
俺は、言いなりにはならない。
拳を握り締め、熊井は家に向かって走り出した。
666 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:04:33.03 0
そこで、熊井は前から歩いてきた青年とぶつかってしまった。
身体の大きな熊井が走って当たってしまったのだから、
青年は軽く身体を飛ばされてしまっている。
「す、すいません!大丈夫ですか!?」
「あ、はい・・・こっちこそ申し訳ない・・・」
当たってしまった相手はベレー帽を直すと立ち上がって行ってしまう。
熊井が彼を見送り、ふと下を見ると財布が落ちていることに気付いた。
「あれっ・・・あぁ、さっきの・・・おい!・・・って・・・もういないのか」
呼び止め渡そうとしたが、もう姿はなく熊井はその財布を見つめた。
そこには、「夏焼雅」と刺繍されている。
「なつ・・・やき?はて、どこかで聞いたことがあるような・・・」
熊井は首を傾げながら財布をいったん懐へ直し
気合を入れて家へとまた走るのであった。
667 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:05:33.08 0
まだ茉麻の家には行かせませんw
668 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:12:34.23 O
GJ!ってじらさないでくれよw
何気に雅が出てくるんだな…
669 :
名無し募集中。。。:2008/02/06(水) 23:20:22.87 0
乙!やっと夏焼くんが登場だね
どれも気になる
670 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:08:00.87 0
>>640つづき
薄暗い部屋の中、隣で静かに寝息を立てる舞美に、愛理は自ら優しく接吻をした。
恋人同士なのだから、こんな光景は至極当然の風景であるはずだが、この二人にとって違うものだった。
――んっ…
愛理は唇を離し、初めてと言ってよいほど至近距離で舞美の顔を見、体温を感じた。
そのとき、なんともいえない胸の苦しさが愛理を襲うのだった。
――もっと触れたい…触れて欲しい…っ
愛理ははっと我に返ると、自分の考えていたことを人知れず恥じ、顔を赤らめ、舞美から目をそらす。
それでも舞美に抱き寄せられた華奢な愛理は、舞美の腕の中で彼のぬくもりを感じることからは逃げられなかった。
671 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:16:55.91 0
否応なしに感じる舞美のぬくもり、息づかい…。
愛理の胸の辺りでどんどん大きくなる妙な気持ちは、愛理を舞美へと近づけた。
眠る舞美の頬に、手を重ねようとした愛理ははっとした。
―あの夜…舞美さんが私にしたことは、まさに今、私が舞美さんにしようとしていることなのでは…
愛する人に触れたい、触れていたいと思う気持ち。
愛する人を感じたいと思う気持ち。
愛し合う者達ならば抑えようとしても抑えきれない気持ち。
人間として至極当たり前の気持ち。
私はあの時受け入れられなかったけれど…
舞美さんに胸を焦がす今の私のように、舞美さんも私のことを想ってくれていたのだ――
672 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:18:23.15 0
今度こそ本当に、お互いの気持ちに正直に、舞美と触れ合いたいと思う愛理なのであった。
673 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:19:02.96 0
おわり
核心に迫ってみましたが、やはり核心はかけまシぇんでしたw
674 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:22:46.64 O
>>673 ちょw続きGJ!いや〜核心書いてくれても良かったんですが…
まさか自分が書いた短編の続き書いてくれるとは思いませんでしたwww
675 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:23:50.21 0
えっ!あれ短編だったんですか!
えと…本編てどこでとまってましたっけ
676 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:28:00.37 0
677 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:28:08.96 O
678 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:36:40.99 0
>>498から仲直りのくだりを入れてそのまま一度完結させればよくない?>やじすず
もちろん二人は純潔なままでw
そうすれば自然に
>>629につながる希ガス
679 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:38:03.24 0
舞美くんより熊井くんのほうが先に核心にせまりそう
680 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:38:19.11 0
ごめん間違った
×
>>498から仲直りのくだりを入れてそのまま〜
○
>>499から仲直りのくだりを入れてそのまま〜
だった
681 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:39:58.67 O
うむ、そのくだりでお願いしたい…作者さん達頑張ってくれ
そして舞美誕生日おめでとう!
682 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 00:49:56.44 0
舞美、まいまいお誕生日おめ
683 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 01:36:21.37 O
ダメだ…本編を書ききれない(´・ω・`)
もう寝なきゃいけないからとりあえず保
舞美誕生日おめでとー。誕生日話書きたかったけど無理そうだよ…orz
そういえば家の設定とかしてるけど年齢とかないよね?w
季節の話書いたけど本編は季節関係ないしねw
なんとなくそんなどうでもいい事をふと思った、おやすみ(´ω`)ノ
684 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 03:13:00.39 0
年齢は実年齢でいいんじゃないか
おかしくはないよ…ね?保
685 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 04:46:13.36 0
ほ
686 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 06:40:30.68 O
職人に感謝
687 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 08:01:44.01 O
>>684 熊井と矢島が友達というか同学年なのでわ?だからくまぁずも同い年になってる?
他は多分年齢変わらないはずだけど…
688 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 08:29:27.26 0
熊井君は茉麻を年上って言ってたと思う
689 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 10:18:23.94 O
ほぜんしますね
690 :
名無し募集中。。。 :2008/02/07(木) 11:21:43.59 0
まとめサイトの件はどうなんた?
691 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 12:34:49.96 O
昼のほぜん
692 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 13:19:41.52 O
昼寝前保
>>690 誰かが作るって言ってたけど…色々探してたら保存してるブログは見つけたけどここに書いてる作者さんっぽい
693 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 14:32:42.36 O
保全のほ
694 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 16:23:31.62 O
保全のぜ
695 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 17:49:30.61 O
保全のん
696 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 19:22:49.04 0
保全の!
697 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 19:49:44.23 O
いや〜いいねいいね
恥じらい最高!
698 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 21:05:02.89 0
保全
699 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:01:40.32 O
今日は作者さん来ないのかな…
700 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:23:57.01 O
ごめん、すっごい中途半端だけどやじすずあげて良いか?今日中に完結目指したけど危ういかもしれんので…
701 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:25:10.90 0
クレクレ
702 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:27:08.24 0
お待ちしておりました
703 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:28:34.65 O
んじゃ失礼
他の作者さん、勝手に進めてごめん
久しぶりに句点使ってるが…
704 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:29:27.52 O
久しぶりに全力疾走をしているせいか胸が苦しい。だんだん走るのが嫌になってくる。
それでも脚を前に出す。舞美への想いが今は愛理の足を動かしている。
もう少しで陽が落ちる。そうすれば舞美はいなくなってしまう。また会えないままになってしまう。
――夕陽よ、沈まないでっ!
そう願ったことなんてないのに。
今だけは…今だけは…
705 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:31:19.13 O
愛理が土手に着く頃にはもう辺りは薄暗くなっていて人がいる気配がない。
――折角走ってきたというのに…
呼吸が整わず肺が苦しい。
しかしそれ以上にもっと深い部分が苦しく、痛む。
今日会えなかったらもう二度と会えない気がした。なぜだかそんな気がした。
あの手紙がいつ書かれたものかは分からないけど一日でも一刻でも早く会わなければ行けない気がした。
それなのに…すれ違ってばかり。昔はこんなんじゃなかった。お互いがすれ違いだしたのはごく最近。
それは何が原因だったのか。自分の発言のせいかもしれない。
舞美の本心が知りたかった、愛されてると知りたかった。学校で嫌な事があっても舞美が居れば良かった。
なのに試すような事を言って遠ざかったのは自分。
今更ながらその行いに後悔してる。
舞美の事を想わない日なんてなかった。
あんな事をしなければ良かった。
相手を必要としてるのは自分で…その間柄が辛くてもそのままで居れば良かった。
706 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:32:16.18 O
何度も考えるのは舞美の事。
いくら後悔しても時間は取り戻せない。
分かっていても悔やまずにはいれない。
それと同時に沸き上がるのは自分への嫌悪感。
もう自暴自棄になりたくなる…何もかも投げ捨てて忘れられたら楽になるだろう。
実際舞美の事を忘れられそうにはないが。
707 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:34:17.88 O
不意に傾斜に生えている草むらが揺れる。
何かいるのかと身を堅くしていると出てきたのは人影。しかし薄暗くとも分かる。それも愛理が会いたくて仕方がない人。
「舞…美…さん?」
「愛理?」
道に出て来た所に声をかけたら、やはり想像通りの声がして。安堵と嬉しさからつい駆け寄り抱き付いた。
突然の事に戸惑い慌てる舞美。
「あ、愛理?」
「もう…会えないかと思いました…」
「え?」
「もう帰ってしまったのかと…思いました…」
また泣いてしまった。舞美に会うと毎回泣いている気がする。
胸を借り、服を軽く握りしめ泣いていると舞美の戸惑いが見てとれる。
空いている両の手が宙をさまよい落ち着かない。
意を決したのかその手は愛理を抱き寄せ互いの体が密着する。
708 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:35:07.26 O
「愛理…好きだ…愛理が好きだ」
「愛してる」
709 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:36:08.92 O
ごめん、とりあえずここまででw
最後まで書ききれてないんです…
710 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:39:34.53 O
速攻GJ!!
711 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:42:23.00 0
おおお乙!
712 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 22:58:22.50 O
おおおおおおおおおおーGJ!!!!!!!
713 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 23:41:37.34 0
ho
714 :
名無し募集中。。。:2008/02/07(木) 23:47:10.84 0
やっと言えたか
よかった
作者さんGJ
715 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:04:27.38 0
さて、くまいちょー
716 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:04:40.45 0
「坊っちゃん!!いったい今までどちらに!?」
家の敷地に入るなり、庭を手入れしていた女中に声をかけられて熊井は驚いた。
「えっ・・・あぁ、いや・・・」
熊井は本当のことが言えず口ごもってしまう。
「ご主人様が心配なさっていましたよ!
今は書斎にいらっしゃると思うので早く行ってあげてください!」
女中は熊井を急かした。
熊井はあいまいに微笑んで家の中へと入っていった。
玄関で靴を脱いでいると同じように何人か声をかけられ、
熊井はまたも苦笑いでその場をやり過ごし、書斎へ向かった。
もちろん、心配をかけたからではない。
謝るつもりもない。
ただ、熊井は父親に言うべきことがあった。
717 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:05:08.71 0
バタン、と大きな音を立てて熊井は書斎に入った。
父親は読んでいた本から顔を上げて驚いた顔で熊井を見た。
「ゆ、友理奈!・・・お前いったい今までどこでなにしていた!」
「・・・・別に、なにも」
「ふざけるな!須藤様がうちにきて、お嬢さんの
茉麻さんが風邪を引いたのはお前のせいだと言われたんだぞ!」
「・・・まぁ、たしかに間違ってはいません」
「どういうことだ!?お前昨日はオペラに行くと言っていただろう!?」
ぐっと胸倉を掴まれる。
父親はまだ成長中の熊井よりもさらに背が高く、大男であった。
一瞬、身構えてしまうがもう殴られるのはわかっていたので歯を食いしばった。
ゴボっと音がして、頬に強烈な痛みが走る。
熊井は気付けば、背中が壁にぶち当たっていて唇からは鉄の味がした。
718 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:05:39.59 0
「あれだけ大切にしろと言っているのに・・・何を考えているんだ!?
須藤様は怒っていたし、許婚の件も考え直すべきかもしれないとまで・・・!」
熊井は父親の悲壮感漂う姿が痛々しいと感じた。
父親にとって、この縁談は人生をかけた大事なものだ。
それを奪われようとしている、それも実の息子の熊井に。
その姿に、父親にとって自分は一体なんなのだろうと熊井は思う。
俺は、ただの道具なのだろうか。と思う。
「・・・茉麻に言われましたよ。許婚はやめておきましょう、と。」
「お前っ・・・・!!」
「いいじゃないですか。別に熊井家が潰れてしまうわけじゃない。
うちの商売だって上り調子だし、近々戦争もあるかもしれないと言うではないですか。
そうすれば、須藤家なんかいなくなって平気です。」
父親が怒るのをわかっていて熊井は言う。
もっと、怒らせたかった。
そして、叩き落してやりたかった。
熊井の中の強い心が、そうするのだと決心をさせてくれた。
719 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:05:59.87 0
「無理に結婚などしなくてはいいではないですか。
俺は結婚に興味はないし、遊びまわっている方が性にあっています。
・・・茉麻も、俺のような男には愛想を尽かしているのですよ。
だいたい、親父だって結婚するまでは随分と・・・噂、聞いています。」
「・・・友理奈、それぐらいにしておけ。俺はお前を殺すかもしれん」
父親の拳がきつく握り締められているのが目に入る。
そろそろ限界か、そう思って熊井は切り出した。
「いいか!よく聞け!!俺はあんたの言いなりになるつもりなんかない!
茉麻のことは好きです、大切にしたい。
だが、あんたの野望欲望の為に利用されるのだけはまっぴらだ!
あんたは茉麻のことなんかどうでもいい、俺のことだって興味がないだろ!?
この家をどうやって大きくするか、そんなことしか考えていない!
・・・許婚なんかもうどうでもいい!・・・出て行けと言うならいつでも出て行きますから」
父親に掴みかかると熊井は一気に不平をぶちまけた。
父親は驚いた顔で熊井の言葉を聞いた。
熊井は言い終えて父親から離れると、そそくさと書斎を出た。
もう、父親に興味はなかった。
720 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:08:23.30 0
「ぼ、坊っちゃん・・・あ、口元から血が・・・」
廊下に出ると女中が何にも集まっていて、熊井を心配した。
「あぁ・・・これくらい平気だよ。ありがとう」
言いたいことを言ってすっきりした熊井はにっこり微笑んで、そのまま家を出た。
「強い、心か・・・俺は・・・強くなれたのかなぁ」
その足で茉麻の家に向かう。
きちんと詫びなければ。茉麻にも、茉麻のお父様にも。
そして、気持ちを伝えよう。
俺の、本当の気持ちを。
もう翳り始めている太陽。
熊井はそれに向かって走った。
息が切れても走った。
雑念を振り払うかのように走った。
頭に浮かぶのは、茉麻の笑顔だけであった。
721 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:08:52.66 0
くまいちょーが荒っぽくてごめんなさい
722 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 00:15:25.42 0
乙!GJ!いいよーいいよー
723 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 01:25:52.39 0
ほ
724 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 03:36:04.18 O
の
725 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 03:49:14.28 0
ま
726 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 04:51:40.86 0
ら
727 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 06:17:03.23 0
ス
728 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 07:53:09.12 O
ペッ
729 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 07:58:22.98 O
ル
730 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 08:04:11.79 0
石川遼くんは?
731 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 09:07:21.75 0
みやぁぁぁぁぁぁああ
732 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 10:50:45.33 O
ゼ
733 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 12:19:05.87 O
まさか最終回が近いのか?
梅さんがあっさり白旗を上げちゃったぽいし
734 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 13:02:01.27 0
熊井きゅん男らしいじゃん
>>733 舞美愛理だけの本筋だけじゃなくて、サブキャラの行方も気になるからサイドストーリーも楽しみにしてる。
きっと梅さんにも幸せはやってくるさ。
736 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 14:40:36.75 0
熊井君とみやびちゃんの絡みにwktk
737 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 15:26:05.04 O
みやびくんじゃん?
738 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 16:10:52.53 O
書いてる人だけど終わりにしない方が良かった?自分も終わらせたくはないけどなんか舞美と愛理がこのままなのも可哀想だし…
739 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 16:38:32.27 O
いやいやこれでGJ!まぁまた一波乱あったりしてほしいな続けるなら
あとみやりしゃとちさマイも期待
740 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 18:32:13.93 0
ho
741 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 18:34:37.38 O
取りあえず落ち着いたんだけど梅さんが手下みたいなの使って一波乱・・・
みたいのはどうでしょうか?
作者さんにまかせますが
742 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 19:52:21.49 0
岡井きゅん
>>738 とりあえず一段落は良かったと思う
ただ梅さんはあんなに愛理イジメてたはずなのに
手紙の中も見ずに大事に持ってたってのがちょっと引っ掛かるんだよね・・・
独り言ですスマソ
744 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 20:22:39.61 0
個人的には、やじすずはこのままゴールに向かっていって欲しいかな
でも脇役含め、基本みんないい人なんだよな。
そこにブレがなければ、少々の波乱があってもいいと思う
>>743 その間に梅さんの心理変化があったとか、梅さんの過去にまつわる何かが
そういう行動を取らせたのか、とか興味はあるよね
文才ないから書けないんだけど orz
745 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 20:23:11.39 0
梅さんにもいい相手が現れればいいのに
746 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 20:24:37.95 0
747 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 20:40:04.00 O
梅さんを悪役で終わらせたくないよな
748 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 20:59:33.45 0
そういえば梅さんって舞美以外との組合せってあんまりないよな
749 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 21:08:09.44 O
750 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 21:55:37.46 0
梅さんは栞菜だろ・・・常識的に考えて・・・
女同士もいいじゃないか
許嫁
752 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 22:20:57.26 0
今までの登場人物内でまとまらせるのは無理じゃないか?
あまり増えすぎるのも何だけど、サブのサブキャラは必要になってくると思う
名前は特に出てこないとしてもね
753 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 22:22:49.63 0
梅田家に再就職の栞菜か
754 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 22:25:34.17 0
┐('〜`;)┌
755 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 23:39:09.64 0
ho
756 :
名無し募集中。。。:2008/02/08(金) 23:42:14.95 0
別に無理矢理くっつけなくてもいいと思うけどね
主役は舞美と愛理なわけだし
757 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 01:25:05.73 0
あら。舞美・愛理編は終了しちゃったの?
758 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 01:38:24.51 0
なんでやねん
759 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 01:52:58.60 0
梅さんと栞菜ってある意味おんなじような立場だよな
傷の舐めあいじゃないけど、そっから何か芽生えたりすればいいのに
と勝手に考えてみた。書いてみたいけど自信がない(´・ω・`)
760 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 02:17:03.02 0
レッツ トライ!
761 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 03:41:36.98 O
ほ
762 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 04:41:23.67 0
の
763 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 06:31:25.33 O
ぼ
764 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 08:49:19.92 O
ー
765 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 10:49:24.15 0
の
766 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 10:53:55.13 0
の
767 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 12:26:05.14 O
新展開期待ほ
768 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:10:56.68 0
ほ
769 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:34:47.20 0
やじすずをもう少しだけ引っ張りたいな。
行きます。
なんと心地よい言葉なのだろう。
心寄せる人から受け取る言葉は。
そして、なんと心安らぐものなのだろう。
包み込んでくれる愛しい人のぬくもりは。
やっと…やっと届けられた言葉。
どれほど焦がれていたのだろう、その言葉を。
張り裂けんほどの胸の痛みを幾晩も抱き、
引き裂かれそうになる寂しさを、舞美を想う事で堪えていた。
けれど、それも今日で終わり。
「舞美…さん…」
愛しい人は、今自分の胸に。
その事に愛理は尽きせぬ想いを溢れかえらせる。
770 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:35:13.11 0
舞美に逢えたなら、あれを伝えよう。
舞美に逢えたなら、これをしたい。
舞美に逢えたなら…。
膨れ上がった気持ちは、それでも、本人を目の前にして
すべてを溶かしていく。
その理由はもう気づいている。
そう、愛理が望んでいたのは、そんなことじゃなかった。
ただ、舞美がそばにいればよかったのだ。
ただ、側にいて、自分と笑ってくれれば。
そして…ただ一言、自分を好きだといってくれれば十分だったのだ。
逢えない時間が、こうも自分を変えてしまうものなのか。
いや、変わったのは愛理だけではないからだろう。
771 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:35:29.23 0
「愛理…待たせてすまなかった。私は…愛理を愛している」
舞美もまた、愛理の存在の大きさを今強く感じていたからだ。
いつも自分は愛理に辛い想いを押し付けるばかりで。
曖昧な言葉でしか守る事ができず。
けれど、今は違う。
愛理がここに来てくれた。
それが、舞美の強さになった。
自分を選んでくれた。
自分のもとへ、こんなになりながら来てくれた。
そのことが、純粋に舞美の心を突き動かしてくれたのだ。
辛い思い出は、もうおしまいにしよう。
さぁ、これからは二人で前へ。
772 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:36:49.65 0
「また…泣いているのかい?」
「だって…、だって…っ」
強く舞美の胸に顔をうずめる愛理は、ぐすぐすと鼻を鳴らしている。
その姿さえも愛しく、頬が緩んでしまう。
「愛理…? 聞かせて欲しい」
「え…?」
「愛理は、私をどう思っているのだい?」
「そんな…」
顔を上げれば、真摯な眼差しが愛理をとらえる。
まっすぐ、曇りのない瞳で。
その瞳の前に、もう言葉を濁すようなことはできなかった。
773 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:37:22.67 0
いや、もう、愛理も想いを止められなかったのだ。
寂しい夜はもう嫌だ。
けれど、舞美がいるのなら…そう思えるのなら、もう、夜の闇など怖くはない。
そのためにも…一歩を、踏み出さなくては。
「舞美さん」
すっと、舞美の腕の中で瞳を覗き込む。
映る瞳越しの自分は、とても頼りなく、小さな女の子だ。
けれど、それも、もう終わり。
「私…、私も、舞美さんが好きです…。…愛して、います」
告げた瞬間、色づく想い。
胸の奥が、とくんと一度大きくなり、熱に浮かされたように頬が火照る。
これが誰がを好きになるということ。
誰かを愛しいと思うこと。
その発見に、愛理は感動さえしていた。
なによりその相手が舞美なのだ。
「愛理…、ありがとう」
引き寄せられれば、再びぬくもりをくれる。
その心地よさに、愛理は身を任せた。
775 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:38:37.11 0
「ねぇ、愛理」
「はい…?」
「私はね、思うんだ」
「え?」
「きっと、私は…許婚という契りがなくとも、愛理を愛していたと」
「舞美さん…」
舞美の言葉は一つ一つ重く、けれど愛理の心の隙間をどんどん埋めていく。
親が決めた許婚という縛り。
それがなくとも…。
「けれど、私たちは幸運にもこうして会うことを許されている」
自然な動きで身体を離す舞美は、満面の笑みだ。
優しい、いつも自分を見守ってくれていた笑みだ。
776 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:38:54.27 0
「…はい」
自然と愛理も頬を緩める。
すべてのものに感謝しつつ。
その愛理を一度頷いて見やると、舞美は、すっと笑みを消した。
「舞美さん…?」
緊張を含んだその表情に、愛理は不安になる。
けれど、その真剣な表情から紡がれた言葉は、
一気に、愛理を変えることになった。
777 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:39:12.63 0
「……愛理」
「はい…」
「いつまでも、私の隣にいてくれないかい? 10年後も20年後もずっと」
「え…」
――― それはつまり。
意味を理解した瞬間、愛理は驚きと共に、頬を紅潮させた。
零れ落ちるのは涙。
止まったはずの涙が、また溢れかえった。
そんな愛理に舞美は、そっと指を伸ばす。
778 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:39:31.83 0
「愛理は、泣き虫だね」
「だって…っ、だって…」
すくいとられる涙は、想いの塊。
どんどん舞美へと流れていく。
伝えなくては。
ちゃんと。
自分の口で。
私もあなたが…。
あなたがたとえ、許婚でなかったとしても、きっと…。
けれど、口からこぼれるのは情けない嗚咽ばかりで。
「愛理…、返事を、くれるかい?」
それでも愛理は、必死に…告げた。
優しく見つめる舞美へ、今の精一杯を。
「……はい。私は…、いつまでも、舞美さんの、側に…」
響く言葉は夕闇の迫るこの場所で、
それでもちゃんと愛しい人の耳へと届いていた。
「愛理…」
伸ばされたのはしなやかな指先。
そっと、愛理の頬の輪郭をたどり、唇をなぞらえ…、そして。
追いかけるように、柔らかなぬくもりを――― 愛理の唇へと落とした。
そんな二人を、ただ美しい月だけが祝福の明かりと共に見守っていた。
駄文スマソ・・・他の作者も頼む。
782 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 13:58:49.40 O
うおぉぉぉぉぉ、GJ!良いよ良いよー
783 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 14:04:11.93 0
待ってた甲斐があったよおおお
784 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 14:15:45.93 O
よかったよー今度は茉麻を幸せにしてあげて
785 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 14:30:55.03 O
超超超GJ!
まじで萌え死んだわ…
786 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 15:27:07.22 O
新作キテルー
大作ぽいから帰ってから読もう
797 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 16:26:27.69 O
?
798 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 16:47:03.72 O
こっちにも来たのか
799 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 17:39:45.32 O
ついにこっちにも来たか…まあ落ちてないからいいや
お気に入り 許婚
【桃 子】<━━━━━━━━━━━ 【友理奈】<━━━━>【茉 麻】 ┏━━ 【えりか】
┏━━━> ┃┏━
┃気になる ┃ ΛΛ 相談を持ちかける ┃┃ ┃Λ
┗━━━━━━┓ ┃ ┃┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛┃ ┃┃
┃ ┃ 親友┃┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃憧れの先輩
┏━━━━━━╋━━┛ ┃┃憧れの君 ┏━━━━━━━━━━━━┛┃
┃幼馴染み ┗━━━━━━━┓┃┃ 後輩┃┏━━━━━━━━━━━━┛
∨ ∨∨∨ 嫉妬∨┃
許婚
【早 貴】 【千奈美】<━━━━━━>【舞 美】<━━━━>【愛 理】<━━━━>【梨沙子】
幼馴染み ┏━━> 親友
Λ ΛΛΛ ┃ Λ ┃
┃ ┏━━━━━━━━━┛┃┗━━╋━━━━┓┃ ┃身分違いの片思い
┃ ┃ライバル意識 ┃┏━━┛ ┃┃ ┃
┃友達 ┃嫉妬 ┃┃嫉妬 ┃┃主人 ┃
┃ ┃ 従兄弟┃┃ 嫉妬あるも┃┃叶わぬ想い ┃
┃ ┃ 兄以上の感情┃┃ 認めている┃┃ ∨ 絵のモデル
┃ 素敵な子
┗━━>【千 里】 ━━━━━━>【 舞 】 【栞 菜】 【 雅 】 ━━━━━━>【佐 紀】
片思い
↑相関図作ったけどこんな感じかな?
802 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 18:18:55.77 0
おぉ、GJ
803 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 18:20:34.95 0
ところどころ名前の漢字が違うけどな
概ねOK?
あと男か女かがあった方が良いかも・・・
804 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 18:41:51.79 0
栞菜て女だとおかしくね?
ごめん、名前訂正は千聖ぐらいしか確認できなかった。
出かけるので、気づいた点があったら訂正加筆などヨロ
806 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 18:59:36.16 0
栞菜はそういうキャラ
807 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 19:00:57.15 0
逆に栞菜は女じゃなきゃおかしいだろ
808 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 19:02:23.90 0
栞菜はレズキュン
809 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 20:17:09.27 O
あげあげ
810 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 21:19:08.13 0
歩
811 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 22:19:21.25 0
ほだよ
AA付きで訂正してみた
ル ’‐’リ♀ お気に入り 川*^∇^)||♂ 許婚 从o゚ー゚从♀ リl|*´∀`l|♀
【桃 子】<━━━━━━━━━━━ 【友理奈】<━━━━━>【茉 麻】 ┏━━ 【えりか】
┏━━━> ┃┏━
┃気になる ┃ ΛΛ 相談を持ちかける ┃┃ ┃Λ
┗━━━━━━┓ ┃ ┃┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛┃ ┃┃
┃ ┃ 親友┃┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃憧れの先輩
┏━━━━━━╋━━┛ ┃┃憧れの君 ┏━━━━━━━━━━━━┛┃
┃幼馴染み ┗━━━━━━━┓┃┃ 後輩┃┏━━━━━━━━━━━━┛
┃ ∨∨∨ 嫉妬∨┃
┃
┃ 从´∇`从♀ 从・ゥ・从♂ 許婚 州´・ v ・)♀ 州*‘ -‘リ♀
┃ 【千奈美】<━━━━━━>【舞 美】<━━━━>【愛 理】<━━━━>【梨沙子】
∨ 幼馴染み ┏━━> 親友
ΛΛΛ ┃ Λ ┃
ノソ*^ o゚)♀ ┏━━━━━━━━━┛┃┗━━╋━━━━┓┃ ┃身分違いの片思い
【早 貴】 ┃ライバル意識 ┃┏━━┛ ┃┃ ┃
┃嫉妬 ┃┃嫉妬 ┃┃主人 ┃
Λ ┃ 従兄弟┃┃ 嫉妬あるも┃┃叶わぬ想い ┃
┃ ┃ 兄以上の感情┃┃ 認めている┃┃ ∨
┃友達 絵のモデル
┃ リ ・一・リ♂ (o・D・)♀ ノk|‘−‘)♀ ノノl∂_∂'ル♂ 素敵な子 川´・_・リ♀
┗━━>【千 聖】 ━━━━━━>【 舞 】 【栞 菜】 【 雅 】 ━━━━━━>【佐 紀】
片思い
813 :
名無し募集中。。。:2008/02/09(土) 22:40:55.36 0
この相関図はすげえな
814 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 00:34:51.19 0
ほ
815 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 00:52:39.63 0
千奈美は熊井君を気になってたような
816 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 01:48:30.27 0
>>160-161のくだり?
あの時点では熊井とのフラグとも言い切れないような
続きが気になるけどね
817 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 02:29:13.41 0
短いんだけどくまいちょー
818 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 02:29:30.63 0
夕方になり、赤く染まる空。
道を駆け抜ける熊井は、よく目立ち、
女性は皆見とれてしまうのであった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
荒い息をして立ち止まる熊井。
茉麻の家はもうすぐそこだった。
熊井は右手で自分の頬を思い切り打った。
「くっ・・・・」
激しい痛みが襲う。手を見ると真っ赤で、
おそらく頬も赤くなっているのだろうと思った。
それで気合を入れた熊井は、「よし!」と呟き、
須藤家の門をくぐった。
819 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 02:31:44.97 0
「すいません、熊井です。茉麻さんは・・・いらっしゃいますか」
熊井は出迎えた女中に告げ、玄関で待った。
会ってくれないかもしれない、一瞬そう思ったが、
「どうぞ」と言われて熊井はほっと胸を撫で下ろす。
部屋まで案内され、扉のノブに手をかけると女中が言った。
「私が言うのは立場上申し訳ありませんが、一つだけ言わせてください・・・
お嬢様は、大変心を痛めておられます・・・
これ以上苦しめるのはお止めください・・・お願いします。」
「・・・わかっています、俺は・・・もう茉麻を傷つけません、約束します。」
目を見て、決意を述べる。
すると、女中はしっかり頷いてその場から立ち去るのであった。
「茉麻、友理奈です。入ります。」
大きめの声でそう告げ、部屋の中に入った。
部屋の中の茉麻はベッドで身体を起こして座っていた。
顔が青白く見え、熊井は体調が悪いのだとすぐに悟る。
「茉麻、話がある・・・聞いてくれるかい?」
「はい・・・」
「・・よかった」
茉麻のベッドのそばに熊井は腰掛け、ゆっくりと話を始めるのであった。
820 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 02:31:59.43 0
ホントに短くてごめんなさい
821 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 03:43:49.23 O
乙!かっこいいな熊井くん
822 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 07:17:03.27 O
保全するとゆいたいです
823 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 08:56:14.11 0
保全
824 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 10:08:41.41 0
ほ
825 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 11:46:25.41 O
保全しとくか
826 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 12:29:42.81 0
愛理可愛かった〜
827 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 14:13:29.64 O
出掛け先から穂
828 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 15:27:17.79 0
ほぜ
829 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 17:10:44.88 0
保全しまっせ
830 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 18:35:11.24 O
保しとく
831 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 19:37:31.79 0
俺も
832 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 20:42:35.21 0
このスレも役目を終えたのかな・・・寂しいな
833 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 21:54:24.25 0
熊井きゅんが男になるまで終わらない
834 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 21:57:08.02 0
舞美と愛理のその後のエピソードもあるだろうし
835 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 22:38:13.59 O
>>833 それは茉麻が「女」になるという事か?
wktkしてきたかも忘れてた
836 :
835:2008/02/10(日) 22:39:00.11 O
予測変換ミスorz
>>833 それは茉麻が「女」になるという事か?
wktkしてきたかもw
837 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 23:47:55.94 0
ほ
838 :
名無し募集中。。。:2008/02/10(日) 23:48:08.25 O
やじすずは一応あれで終わりで良いのかな?なんか丁度良い区切りな気がするし…
やじすずが何も語られなくなるのは寂しいなあ。
後日談な短編エピソードがたまにでも出てきてほしい。。。
840 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 00:30:02.46 0
まだまだ続くんじゃよ
841 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 01:34:31.85 0
ほげ
842 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 03:07:41.16 0
熊井君が男になる日も近いね
843 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:04:29.15 0
熊井君です
844 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:04:47.99 0
「・・・まず、謝りたい。こんな顔色になってしまうまで君を追い詰めたようだ・・・
本当にすまなかった・・・昨日のことも、今までのことも・・・」
茉麻の頬に手を添えて、熊井は言った。
触れた頬はひんやりと冷たくて、真っ赤になっていた手が冷やされていく。
「あ、あの、友理奈さんっ・・・口から血が・・・それに頬が真っ赤です・・・」
「大丈夫だよ、俺は平気だ。ありがとう・・・」
「は、はい・・・」
ありがとうと真っ直ぐ見つめられて、茉麻は熊井とは別の意味で頬を赤くする。
そして、添えられた手が頬を撫でて茉麻はより一層恥ずかしくなった。
「君は大切な許婚なのに、俺はそれから逃げていたんだよ・・・。
親父が仕組んだ縁談で、・・・そのことに簡単に服従するのは悔しかった。
意地を張っていたのさ・・・俺は馬鹿な男だよ。
そして同時に、君に甘えてもいた。俺が何をしても、いくら遊びまわっても、
許してもらえると、いつかは一緒になるのだからと・・・甘えていた。
だから俺は茉麻の気持ちに気付きもしていなかった・・・最低だな、俺は」
茉麻の頬から手を離し、熊井は両膝に肘をついて下を向いた。
そっと唇をかみ締める。
言わなければいけない。
強い心で、大切な言葉を。
845 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:05:02.46 0
「・・・俺は君が好きだ。茉麻、愛しているよ。
君に突き放されて気付いたんだ。どれほど君が俺にとって大切か。
そうでもされなきゃ気付けなかった・・・だから、あの言葉には感謝している。」
茉麻は「好き」と言われて心臓の音が聞こえてしまうのではないかと思うほど、
鼓動を早めていた。
ずっと待っていた言葉。
好きだと、言われたかった。
大切な、かけがえのない存在になりたかった。
突き放したことを後悔し、それでよかったのだと言い聞かせていたが
・・・ある意味ではよかったのだ。
感謝、されたのだから。
熊井が、こうしてここにいて、好きだと言ってくれたのだから。
そう考えると、茉麻はふと涙が止まらなくなった。
うれし涙。
安堵感。
安心感。
すべてを連れてきた熊井を、改めて好きだと感じるのであった。
しかし、うまく言葉が出てこなくて茉麻は嗚咽を漏らすだけである。
846 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:05:18.39 0
「っ・・・グスッ・・・はぁっ・・・グス・・・」
「茉麻、ごめんよ、泣かせるつもりはっ・・・・」
急に泣き出した茉麻に焦り、熊井は立ち上がって茉麻を抱きしめた。
ベッドにいる茉麻を抱きしめると茉麻の頭は熊井の腹部に当たる。
愛しいものにそっと触れるように髪を撫でる熊井。
「・・・わ、私はっ・・・グス・・・あ、あなたが・・・」
「うん?・・・」
「・・・好きです、グス・・・大好き・・・」
「茉麻・・・ありがとう」
熊井は嬉しさで一瞬何も考えられなくなった。
何もいらない。
ここに茉麻がいればそれでいい。
・・・そう強く思うのであった。
熊井は茉麻をいったん離し、ベッド脇に膝をつくと膝立ちのまま、また抱きしめる。
二人の目線は近くなり、自然に目が合うと・・・目はそっと閉じられ、
重なる唇。
柔かい感触。
初めての感触。
847 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:05:30.67 0
二人は、口に出さないが幸せだった。
このまま時が止まればいいのだと感じていた。
しかし、熊井にはまだ、言わなければならないことがある。
熊井は唇が離れると、言った。
「茉麻・・・これは俺が勝手に考えたことだ・・・嫌ならそう言ってくれ。」
「っえ・・・・あ、はい」
「許婚は、君の言ったとおり、なかったことにしよう」
「え・・・どうして・・・」
「安心してくれ。君を離すつもりはない。結婚も、できるならばしたい。
しかし・・・そう決まっているというのは俺の甘えの原因になる。
もう、君を悲しませたくないんだ・・・だから俺に甘えさせないで欲しい。
茉麻を精一杯好きになる。そのためには許婚なんて・・・必要ない。
想い合っていればいずれそうなる・・・そうだろう?」
「はい・・・そうですね」
茉麻は微笑んで言った。
熊井はその言葉にほっと胸を撫で下ろす。
848 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:05:42.80 0
「それから、・・・親父に対しての意地でもある。
茉麻を道具、・・・そうまさに道具だ・・・そんな風にしか考えていない親父は許せない。
あんたに言われて結婚をするわけじゃないんだ、ということを示したいんだよ。」
「それは私も同じ意見です。お父様も・・・」
「あぁ・・・大人の言いなりになどならない。そう見せ付けてやろう。」
「ええ・・・。」
「俺に・・・ついてきてくれるだろうか?」
「もちろん・・・私は・・・あなたが好きです・・・」
茉麻は女性からなどはしたないと思ったが、それはもう遅かった。
気付けば自分から熊井の胸に飛び込んでいた。
熊井は少し驚きながらも、茉麻をしっかり受け止める。
「・・・許婚じゃなかったとしても・・・私を好きでいてくれますか・・・?」
「もちろん。今ならそう自身を持って言える、・・・許婚など関係ない。
俺は、茉麻のことが大好きだよ。」
茉麻は至福の言葉を耳に焼付けた。
熊井は先ほどとは違い、茉麻を力強く抱きしめる。
離れてしまわないように、きつく、きつく。
親父は何と言うだろうか。
茉麻のお父様は怒ってしまわれるだろうか。
だが、そんなこと、今はどうでもよかった。
愛しい人の温もりを感じるだけで熊井は精一杯であった。
849 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:08:30.74 0
とりあえず茉麻と熊井君は終わりです・・・。
みやび君の財布のことで、もうちょっと話が広がればいいなぁと思います。
ところどころ変換ミスがあるかも、すいません。
850 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 04:46:47.28 0
よかった
851 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 06:14:05.15 O
キュフフ
852 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 06:14:05.58 0
朝っぱらから泣かせるんじゃないよまったく
853 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 07:38:28.02 O
熊井くんも茉麻も良かったな
854 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 09:18:28.94 O
ほー
855 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 10:13:01.21 O
イイハナシダー(T_T)
856 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 11:21:50.84 0
ほじぇん
857 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 11:24:56.70 O
読み直したけどみやび君の財布の描写ってどこにあった?
858 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 11:50:44.30 O
859 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 13:06:23.70 0
ほ
860 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 14:35:02.34 0
ほ
861 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 16:00:31.45 0
ほ
862 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 17:11:53.26 0
hohoho
863 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 19:00:54.32 0
ze
864 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 20:00:42.37 O
mu
865 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 21:06:07.02 0
よ
866 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 21:59:53.79 O
作者さんはまた現れてくれるのかな?
867 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 22:57:10.79 0
ho
868 :
名無し募集中。。。:2008/02/11(月) 23:42:15.99 0
きっと作者さんはきてくれるはず
869 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 00:39:49.41 0
俺にできるのは保全だけ
870 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 01:47:40.78 O
皆さん保全ありがとうございます。携帯でやじすず書いてる人です。
話が一段落したのでどこから手をつけようか悩み中です…初夜とか書いてみたい気持ちはあるんですがね…
871 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 02:06:32.40 O
と思ったら舞美が出兵
あ 舞美少尉じゃねえや
872 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 03:15:30.47 0
873 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 03:16:07.26 O
初夜イイネー
874 :
名無し募集中。。。:2008/02/12(火) 07:03:26.43 O
ほ
875 :
名無し募集中。。。:
ほ