ttp://sageuploader.if.land.to/cgi-bin/1upload/src/sage1_3341.jpg 最初はただ、欲しかっただけ。
本当に、ただ、欲しかった。それだけ。本当に、それだけ。
わたしが、世界が、あなたが、誰が、この気持ちを殺したのだろう。
形のないはずのもの。姿のないはずのもの。影や輪郭だってない。匂いも。気配も。
誰がこの気持ちを真実だと、偽りだと、憧れ、代用、思い違いだと言い切れるのだろうか。
わたしか。あなたか。他人か。社会か。世界か。
誰が。
恋。愛。恋愛。
そういったものなのか、そういったものではないのか。
そんなことがそんなに大事なことなのか。
この気持ちに、何か名前がついていなければならないのだろうか。
でも、好きだ。好き。これだけは間違いない。好き。
好き。触れるたび、思う。好き。見るだけで、鼓動が高鳴る。好き。
あなたの名前を、口に出すだけで、見るだけで、思うだけで。好き。
だから、欲しかった。そう、だから。欲しい。
純粋に。多分、純粋に。あなたが欲しい。
好きだから。なのか。ただ、欲しい。だから、好き。なのか。
わたしがあなたに、ただ、それだけを伝えて、それだけ。
それだけ。それだけなのに、あなたは。
誰が。この気持ちを。あなたが。
欲しかっただけなのに、ただ。ただ、欲しかっただけなのに。
わたしの心は、もう動かない。好き、だから。
あなたの体は、もう動かない。好き、なのに。