もしも新垣と亀井がちょっとHな幼なじみだったら20
1 :
名無し募集中。。。:
2 :
名無し募集中。。。:2006/11/12(日) 12:51:15.56 0
3 :
名無し募集中。。。:2006/11/12(日) 12:53:29.35 0
5 :
名無し募集中。。。:2006/11/12(日) 13:45:32.23 0
早速保全
6 :
名無し募集中。。。:2006/11/12(日) 14:07:44.47 0
新スレおつ
ほ
執筆陣は新スレ見つけられるかな?
まち
10 :
名無し募集中。。。:2006/11/12(日) 18:01:56.05 0
ho
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
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ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
う
保全
保全
ほ
ほ
h
h
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
40 :
名無し募集中。。。:2006/11/14(火) 00:09:01.94 O
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
45 :
名無し募集中。。。:2006/11/14(火) 05:36:55.76 0
ho
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
52 :
携帯21:2006/11/14(火) 12:48:53.04 O
「すいませ〜ん…」
スピーカーの音に押し潰されそうなお兄さんの声。
なんの音沙汰もないカウンター越しのマスターKに、美貴さんが眉間に皺を寄せた。
「すいませんマスター!!」
今度はわたしが大きな声をすると、面倒臭そうに腰を上げたマスターKがようやくこっちを向いてくれた。
「あいよぉ〜」
ほの暗い井戸の底から染み出るようなダミ声が、所在無さげにまだ上げられたままのお兄さんの手を益々空しいものにした。
「マスターって感じ悪いね!!」
神をも恐れぬ発言。
歯に衣着せぬ美貴さん。
その美貴さんの口を塞ごうと慌てたお兄さんがいつになくカッコ悪い。
「バカ!美貴!!聞こえたらどうすんだよぉ!!」
「なんで?別にいいじゃん!!おかしいよ先輩!!それともなんか弱味でも握られてんの!?」
「そういうわけじゃないんだけどさぁ…」
そう…そういうわけじゃないんだけど、お兄さんだけじゃなくわたしだって誰だってマスターKの前では常に無力なのだ。
「…誰が感じ悪いだってぇ?」
53 :
携帯21:2006/11/14(火) 12:52:52.34 O
座っているわたし達に覆い被さるように圧迫感のあるダークなオーラ。
少しヤニ臭い手がわたしの頭の上を通り過ぎ、お兄さんの額をこずく。
「いやいやなんでもないんです!はい!」
あくまで低姿勢のお兄さんに美貴さんは良い顔をしないどころか益々不機嫌になっていく。
「で、なんなの?」
「あの〜Kのケーキセット1つ下さい!飲み物はコーヒー3つで…」
「あら!早速見せつけてくれるじゃないのよぉ!!」
「いえいえそんなんじゃ…」
笑いながらそう言いつつもやっぱりどうでもよさそうにわたしとお兄さんを見たマスターKは、1度窓の外を眺めた後テーブルに手をついて再びわたし達を見下ろした。
「それはそうとカメちゃん!アンタ分かってんだからコーヒーくらい自分でしなさいよ!ほら里沙ちゃんも!!」
「えぇ〜そんなぁ!!」
「だってマスター!今日は俺達お客で来てるんですよ!!」
半笑いのお兄さんの顔がマスターKを見た。
(続く)
54 :
名無し募集中。。。:2006/11/14(火) 13:13:07.04 O
小説は何処、何処、どーこ俺の目は節穴か?何にも見えない
55 :
名無し募集中。。。:2006/11/14(火) 13:44:04.47 0
携帯21氏、今回は早めに新スレ見付けられたね
56 :
携帯21:2006/11/14(火) 14:33:20.14 O
>>55 >>4 さんのお陰です!
>>1 さんもありがとうございます!!
前回里沙がケーキセットの説明をするところ、幾つか意見いただきありがとうございました。
こちらとしては勝手ながらユーモアとして通じる・分かってもらえると思ってたのですが…。
小説じゃないとかいろいろ言われて、迂濶だったかと反省してます。
なるべくそういう独りよがりをしないように気をつけます。
それ以外にも沢山足りないとこだらけではありますが、これからもよろしくお願いします!!
>>54
おつ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
74 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 03:12:00.82 O
ほ
75 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 05:38:08.23 0
ho
76 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 07:53:41.34 O
ほ
保全
ほ
ほ
80 :
携帯21:2006/11/15(水) 12:39:35.72 O
>>53 「知らないわよそんなこと!!グダグタ言ってないで自分でやりなさい!分かったわね!!」
「へいへい」
「はぁ〜い」
いつものように頭ごなしで腕を組んだまま苛立ちを隠さないマスターK。
その横をわたし達はそそくさとカウンターへと歩いていった。
いつものカウンターの内側…。
だけど今はカメじゃなくお兄さんと一緒!!
「懐かしいなぁ〜」
そんな言葉が隣から聞こえてきた。
手際の良いお兄さんに比べてわたしったらつい見とれてしまっていつもよりぎこちない。
「やっぱ体は覚えてるもんだねぇ」
なんだか楽しそうなお兄さんに乗せられて、ついわたしも張り切ってしまった。
81 :
携帯21:2006/11/15(水) 12:43:27.73 O
「なんか嬉しいです!先輩の技を見ること出来て!!」
「技って程じゃないけどけっこう上手いでしょ?」
「はい!」
わたしがそう言うと、テキパキと動いてた手が止まり嬉しそうに笑ってたお兄さんの顔が少しだけ曇った。
「それより里沙ちゃん!どう思う?」
「どう思うってなんですか?」
「あれ!」
カップとソーサーをお盆に乗せたお兄さんは、さっきまで座っていたわたし達の席をアゴで指しながらそう呟いた。
「どうって、スッゴい不安ですけど…」
「うん」
「あの2人を一緒にしておいて良かったかって…」
「だよね…美貴のやつ大丈夫かな…?」
「2人共大丈夫ですかね?」
「えっ?」
「だって美貴さんだって相当なもんですよ!」
82 :
携帯21:2006/11/15(水) 12:45:35.66 O
理科室に置いてあってもおかしくない程複雑に曲がりくねったガラス管のコーヒーメーカー。
コハク色に溜ったコーヒーを取り出すと、わたしはそれを不安そうに成り行きを見守っているお兄さんに持っていった。
「あのぉ…美貴さんのどこが良かったんですか?」
聞きたくて聞きたくてたまらなかった疑問…わたしは自然に聞けたかな?
「あいつってさぁ、里沙ちゃんも分かったと思うけどいっつもツンツンしてるでしょ?」
「みたいですね」
「だけど時々もの凄くカワイイ顔するんだよ!!」
お兄さんがさっきのわたしと美貴さんのやり取りを見てた時みたいに、嬉しそうに笑った。
「分かります」
「あの顔にやられちまったんだな」
遠い目をしてテーブルの様子を見ているお兄さんの横顔をわたしは為す術もなく見つめた。
(続く)
乙
おつおつ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
90 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 19:54:23.97 0
「・・・誰ですか?」
少しだけ鼻の詰まったような、
それは僕が判断する限りまさしく新垣の声だった。
懐かしさのあまりこみ上げてくるものを必死にこらえた。
よく見る夢の中では声は聞こえない。
視覚効果にまして聴覚を媒体とした記憶というものが
これほどダイレクトな強い響きを持つとは思わなかった。
発条が切れてしまったかのように身動きのできない僕に向かって
彼女はもう1度言った。
あなたは誰ですか、と。
声は確かに新垣の声だったが、スカートに付いた埃をサッと払いのけるような冷たい口調だった。
僕は誰か。
僕は絵里の夫であり、古典文学を教える二流の予備校講師であり、
幾分ドグマティックな見識を持ったペシミストである。
日に4〜6杯のコーヒーを飲み、煙草を2箱吸う。
月に1度だけ第4日曜日に、わざわざ目白にある小さな教会へ礼拝に行く。
特に信仰心があるわけじゃない。
大学生の時に身についた習慣だ。
週末の夜には、折節の贅沢で購入した50型プラズマテレビで好きな映画を妻と一緒に観る。
そして寝る前にホットミルクをすする。
きわめて平凡な市民者階級の人間生活としては悪くない。
悪くはないが
僕は誰なのか、大仰に語れるようなことなど何もない。
なにより彼女にとって、僕は誰でもない。
↓
91 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 19:56:07.54 0
とても濃い霧のかかった湖に小石を放り投げた後のような沈黙が続いた。
20秒程経って小石は湖の水面に落ちた。
「君と話がしたいんだ」
ポチャリ。
僕の口から出たのは、なんら打算の無い素朴な願いだった。
彼女は僕の眉間の辺りをじっと見て、それから視線を下の方へ動かしていった。
そして足の先まで見終えると
そこが定位置であるかのように再び僕の眉間へと視線を戻した。
そうすることで僕が話すのを促しているように見えた。
「君は僕の知っている・・・いや、僕がずっと探し求めている人物にそっくりなんだ。
あるいはもしかしたら・・・」
僕がそこまで言うと彼女は遮るように言った。
「なんなんですか。気持ち悪いんですけど」
冷えたハムにスッと包丁を入れるような言い方だった。
はっきり言って僕は期待していた。
具体的になにを期待していたのかはわからない。
わからないが、彼女は10年もの間行き場を失っている僕の心を
何処かしらへ連れて行ってくれるものと、そう思っていた。
どんな形であれ、ひとつの決着がそこにあるのではないかと。
たまたま見かけた女子学生に僕はそぞろに依っていたのだ。
↓
92 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 19:58:45.42 0
大通りの方から車が一斉に走り出す音が聞こえ、
それからしばらくして僕らのいるT字路の信号が変わった。
こちらに胡散臭そうな視線をほうったあと、
彼女は厳しい足音をたてて歩み出した。
それは僕を威嚇する意味合いを含蓄していたのかもしれない。
とても長い間僕の心を覆っている靄を取り払う
大切なきっかけを失ってしまう気がして
僕は咄嗟に彼女の腕を掴み叫んだ。
「待って。君は新垣じゃないのか」
「おっさん、キモいっつってんの!」
そう言ってちぎるように僕の手を振り払い、振り返ることなく彼女は駆けていった。
追えなかった。
アスファルトの低温世界にひとり残され、
淡い物語の中で告白した女の子にふられてしまった純朴な少年の気持ちを想い
駆け去る彼女の背中を眺めていた。
追えるわけがない。
公然性のある正当な理由がなにひとつない。
彼女の言うとおり、28歳ともなれば
僕は女子学生をつけ回す気持ちの悪いおじさんと解釈されてしまうのだ。
時間軸上に僕という駒を配置するとして
28歳以外のどこにも戻れやしないのだ。
あらゆる意味において、虚しかった。
↓
93 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 20:01:46.29 0
何もかも失ってしまったような気分になった。
実際のところ僕は何も失ってはいない。
家に帰れば妻も居るし、わりにペイの良いまずまずの仕事もある。
うまく譲歩すれば幸せな社会生活を維持することだってきっとできる。
しかし、この1時間足らずの間にあまりにも期待しすぎた。
10年間騙し騙し抑えてきた感情が
「僕」の表面にうっすらと膜を張り始めてしまった。
簡単に言えば、今まで10で満足できたところが
15必要になったということだ。
差分の5が足りていない。
とてつもなく大きな5だ。
これから10にだってなるかもしれない。
それはなにで埋めることができるのか。
今まで以上の収入や、妻との間の愛情といったもので埋めることができるのか。
子供ができれば空虚感は消えるのか。
おそらく答えはノーだ。
あきらかに足りていない。
僕には、新垣が足りていない。
↓
94 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 20:04:40.82 0
混沌としてしまった自我をある程度落ち着けるのに
しばらく時間がかかった。
T字路の信号のポールに寄りかかり空を見上げ、
濃いブルーがいっそう濃く暗くなってゆくのを見守った。
「声が聞けたじゃないか」
空に向かって呟いた言葉だったけれど
それは力無くすぐに地面に落ちた。
この1時間足らずをまったく台無しにしてしまうのは
あまりにも悲しい気がした。
僕はまるで意味の無い行為だとか言辞といったものが好きではない。
今ここに居ることに意味を持たせたい。
いや、意味を持たせなければ頭がおかしくなりそうだ。
そもそも彼女が新垣であるはずがないのだから。
それでは何故あんなに似ている?
どうして出会った?
偶然?
混沌のためにそこにある混沌。
ジジジ・・・
どことなく心地の良い音を帯同して
学校へ続く坂道にくすんだ街灯が燈った。
0コンマ何秒の間隔で手前から次々と燈ってゆく輝きの乏しい光、
それは同じく輝きの乏しい僕の精神をいざなう道標のように見えた。
↓
95 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 20:06:49.73 0
「学校か・・・」
卒業して以来1度も訪れていない。
部活に励んでいたわけでもなく
とりわけ世話になった教師というのもいない。
きっと僕を歓迎するものは何も無い場所であり、
僕にとっても求めるべきものは何も無い場所だ。
「それでも点を繋げるんだ」
言葉にする。
過去にそんな作業をしたような気がする。
覚えていない。
今日は随分と独り言が多い。
だが何かしらアクションを起こせば
どうせ何かしらリアクションがある。
世界とはそういうものだ。
「そう、どうせ・・・」
また呟いて僕は一歩一歩噛み締めるように坂道を登った。
28歳になった僕の、点を繋げる作業が始まった。
【つづく】
興味深い
97 :
名無し募集中。。。:2006/11/15(水) 21:17:00.12 0
ほ
面白い
ほ
ほ
保全
102 :
名無し募集中。。。:2006/11/16(木) 00:06:53.64 O
待ってましたほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
h
109 :
名無し募集中。。。:2006/11/16(木) 08:52:59.81 O
ほ
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ho
職人さん乙ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
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ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
通り雨続編いつの間にかキテタ
ガキさん似少女のことが気になります
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
ほ
保全
ほ
135 :
名無し募集中。。。:2006/11/17(金) 11:49:01.92 O
Exciterって雑誌の新垣結衣のとこの写真がガキさんだった・・・
ネタみたいだけどマジ話
h
ほ
ほ
h
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
147 :
名無し募集中。。。:2006/11/17(金) 21:58:33.48 0
ほ
ほ
149 :
名無し募集中。。。:2006/11/17(金) 23:16:31.54 0
ほ
保全
うむ
ほ
ほ
∬ ・e・)
155 :
名無し募集中。。。:2006/11/18(土) 02:26:31.79 0
ハ━━━━━━*´Д`*━━━━━━ン!!
ほ
ho
ほ
ぜ
うむ
ほ
保全
ほ
ほ
ほ
ほ
167 :
携帯泥棒21:2006/11/18(土) 15:28:25.47 O
少しだけ髪を伸ばし髪の色も黒から茶髪に変わった。
あれから5年の歳月が過ぎた頃、
ある場所に私は汚れてた灰色の壁で少しだけ角が欠けていた壁に
寄っ掛かりながら人を待っていた。
いつ帰るか分からない彼を待ち続けている。
人、一人通らないこの場所は都会という大きな都市から
10キロほど離れたところに、思い出の記憶が残っていた。
当時幼なじみだった彼は17歳にして某雑誌編集部に就職してある先輩のアシスタントとして働くことになった。
彼が言うには、先輩は厳しかったと私に愚痴をこぼしたこともある。
それは積み立てられた氷人形のように
冷たく固まっていた。
私はその言葉という形に苛立ちを隠せなかった。
殺風景な街並みに若者は住まなくなって都会へと、
移住していく私と彼の親もそうだった。
東京に住まいを拠点にし会社や学校に我々は、
仕事という肩書きに縛られ今日も生きている。
同じ風景、道、どれをとっても変わることがない
記憶は、私の17歳の記憶……
168 :
携帯泥棒21:2006/11/18(土) 15:32:09.04 O
現在の私は22歳と3ヶ月と6日たった。
彼は、アルバイトから初め先輩に認めてもらうまで1年と4ヵ月の月日がかかった。
彼がやっとのことで認めてもらった翌日のこと、
悩みを抱えた男性が店に入ってきた。
彼はなにを考え思ってこのクラブのドアを開けたのか?
店内は幅が狭いカウンターがあって、テーブルが3つ程あった
少し薄暗い雰囲気が大人の空間を醸し出していた。
私は無言のままお酒を客の前に置く。
正直男性のことはどうでも良かった。
昔の出来事が頭の中で過去と現実が渦を巻いて格闘していた。
5年前のこと、店長と2人で店を切り盛りしていたが、
突然オーナーが失踪してしまい、一人でこの家を守っていた。
店に客が寄りつかなくなったころ、
私は頑張った。
2、3ヶ月は続けられたが経営が困難になって店を畳むことになる。
私は実家に戻ることにした。
私は逃げてしまう。
彼を忘れる為にアルバイトを初めたのは1ヶ月前のこと、
それまでは実家に帰ってからは、家事手伝いをしていた。
あの頃から私は、忘れかけたのかも知れない。
幼なじみが突然部屋から、飛び降りて以来彼の部屋に怖くて行けなかった。
(続く)
わけがわからん
170 :
名無し募集中。。。:2006/11/18(土) 16:25:49.26 O
ほ
日付とかが多くてややこしいけどなかなか良い
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
181 :
名無し募集中。。。:2006/11/18(土) 23:40:10.90 0
ho
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ほ
189 :
名無し募集中。。。:2006/11/19(日) 07:11:03.73 O
〇年前がどうとか過去の話が出ると無駄に長文になりそうだな
どの作者も
いずれは話のつじつまが合わなくなってる
一人だけクオリティ違うけどね
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
202 :
名無し募集中。。。:2006/11/19(日) 18:36:29.62 0
ぜ
ん
ほ
205 :
名無し募集中。。。:2006/11/19(日) 20:50:21.63 0
ze
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
ぜ
ほ
ほ
215 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 04:57:23.04 0
ho
216 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 06:50:13.60 0
ほ
ぜ
218 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:06:44.95 0
10年前に毎日登っていた坂道を今登る。
街灯の弱々しい蛍光灯では暗くてはっきりしないが
あたりの風景や匂いといったものはほとんど変わっていないように思えた。
高校3年の夏休みに絵里と、そして新垣といっしょに何度も通った道だ。
わざわざ思い起こす必要もないほどに次々と頭の中でフラッシュバックが起こる。
先日のことように彼女たちの様々な表情が、本当にすぐそばにあるように感じられた。
ただその映像にはどれもセピア色のフィルタがかけられていて、
これはあくまでも追懐の情がそうさせているんだと自分に言い聞かせる。
ふられたばかりの純朴青年の胸中にも感慨はあったということだ。
坂を登り終え、息を切らしながら無慈悲な時の経過に慨然とし
足元に伏した視線を元に戻す。
前方にかつて見慣れた校門がある。
それが目に入ると同時に寂しげにチャイムが鳴り、閉門を知らせるぼんやりとした校内放送が流れた。
「ここはもう君には関係の無い場所なんだ」と言われているような気がして
またひとつ悲しくなった。
↓
219 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:10:42.29 0
それでも構わず校内に足を踏み入れた。
いくらか水分を吸った漆黒の大地の上でザクっと音をたてる。
門を入ってすぐのところにあったジュースの自動販売機がまだあることを確認し、
空気を大きく吸い込んで四方を見渡す。
校舎の窓からはまだ三々五々明かりが漏れていた。
渡り廊下の先にあるクラッシクな装いをまとった図書館が目に入った。
鈍い光が燈っていた。
高校の図書館としては随分立派なもので
僕が通っていた大学の図書館と比べても遜色の無いものだった。
「ここだけは思い出深いよ・・・」
また独り言を言いながら、足は自然とそちらに赴いていた。
威厳のある重厚な扉を古めかしい音をたてて押し開ける。
見事な吹き抜けの天井を見やると
どこかしらの豪勢なセレブリティパーティーにやってきたかのような気持ちになった。
ひとつ大きく深呼吸をし、奥の方の窓際の一角に迷うことなく歩みを進めた。
そこは高校3年の夏休みに絵里と新垣といっしょに
毎日時間を共有した想い出の場所だった。
滑りの良い上質なカーペットの上で静かに椅子を引き
10年分のため息をもらしながらそこへ腰掛ける。
とてもしっくりとくる座り心地で少し安心した。
↓
220 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:13:36.00 0
ポーン・・・
突然館内に高音のピアノの鍵盤の響きが鳴り渡った。
はっとして音のした方を見ると、30代半ばといったところだろうか
すらっと背の高い小ぎれいな男が立派なグランドピアノの脇に立っていた。
上品なオフホワイトのシャツにベージュのパンツをはいたその男は、
こんばんは、と小川のせせらぎのような声で僕に挨拶をした。
「すいません。僕はこの学校の卒業生で、たまたま近くまで来たものだから
つい懐かしくなっておじゃましてしまいました。もう帰ります」
ポーン・・・
もう1度彼は高音の鍵盤を弾いた。
「不気味な旋律だと思わないか」
「ここにピアノなんてあったのですね。気付かなかったな。
あるいは僕が卒業してから設置されたんですかね」
「久しぶりだね」
「僕を知っているんですか」
「10年前のあの日、君を車で轢いたのは僕だ」
噛み合わない。
僕の言っていることに対して真っ直ぐ返してこない。
注文を無視して別の品を出してくる店のようだ。
この男のトーンを抑えた口調とすっとした無機質な佇まいに
なんだか気味の悪さを覚えた。
↓
221 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:15:37.27 0
「誰かと勘違いされてるんじゃないでしょうか?
僕は今まで生きてきて幸運なことに車に轢かれたことなど1度もありません」
僕が少し皮肉っぽくそう言うと、語尾に被せるように
彼はバタンと強くピアノの鍵盤のフタを閉めた。
まるで僕の意見など、はなから聞くつもりはないと言わんばかりだった。
「勘違いなんかじゃないよ」
そう言うと男はこちらに足を向けた。
はじめてまともな返事が返ってきたが、
精確に一定の歩幅で滑るように歩く男の姿にまた気味の悪さを感じた。
男は僕の傍まで来ると僕が座っている席のすぐ横の窓を指差した。
「見てごらん」
言われるままに窓を見ると、
そこにはいかにも子供らしい拙い筆跡で相合傘が落書きされており、
その傘のもとには僕と絵里の名前がひっそりと佇んでいた。
覚えている、絵里が書いたものだ。
人目も憚らず思わず親指の腹でそれをさすった。
鉛筆で書かれたこんなにも頼りない慰み書きが
10年もの間消えずに残っているなんて信じられなかった。
ただ素直に感動した。
↓
222 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:18:13.93 0
「私が管理していたんだ」
男が言った。
振り向いて男の顔を見上げると彼は付け加えた。
「仮に貴重な蔵書がこの図書館から消えてしまったとしても、
その落書きだけはけっして消えてしまわないよう慎重に取り計らってきたつもりだ」
何かしら確信に満ちた口ぶりだった。
「どうしてあなたはこの落書きをそこまで大切に扱うのでしょうか?」
僕は当然の疑問を投げかけたが、男はそれに対して何も答えず
覗き込むような視線を僕に送った。
メドゥーサに睨まれ石になってしまう小柄な旅行者のことが頭に浮かんだ。
この場の時間や空気、そして僕自身がこの男に支配されてしまっているような気がして
そこはかとなく不愉快な気分になった。
「つまりこういうことですね。
どうしてだかわからないが、あなたは僕を知っている。
そしてどうしてだかわからないが、僕と絵里の相合傘の落書きを10年もの間律儀に守り続けてきた。
でもそれの詳細については一切語りたくない、と」
そこまで言うと冷笑的な吐息が漏れた。
「まったくわけのわからない話です」
井戸の底のような深い深い沈黙が続いた。
どれくらいの時間が経ったのか、やがてシャリっと金属的な音をたてて雨粒が窓をかすめた。
「通り雨だ」
男は言った。
【つづく】
223 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 10:20:47.44 0
携帯21氏はどこへ行ってしまったのでしょうか?
私はこのスレをひとりで引っ張ってゆく元気も時間もありません
もし見ていたらぜひ戻ってきていただきたいですね
平日昼間に乙です〜
帰宅したらゆっくり読ませていただきます
うおー
ほ
ほ
ぜ
交錯する記憶
230 :
名無し募集中。。。:2006/11/20(月) 18:10:03.84 0
ほ
ほ
羊のやつ落ちてた
レス数が少なすぎたみたいだ
ほ
ほ
h
ほ
ぜ
ん
偽春樹さんお疲れさまです!
前作で描かれた事故のシーンの謎が解き明かされそうで楽しみです
「シャリっと金属的な音をたてて〜」という描写に痺れました
言われてみればそう聞こえる時がありますよね
保全
ほ
ぜ
ん
ほ
245 :
名無し募集中。。。:2006/11/21(火) 07:19:37.36 0
ほ
ぜ
247 :
名無し募集中。。。:2006/11/21(火) 12:09:50.21 O
ん
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
253 :
携帯21:2006/11/21(火) 15:55:40.24 O
>>82 「あんなんだけどさぁ、カワイイとこあるんだよ!」
なんで同じようなことをお兄さんは繰り返し言ったんだろう?
それはなんだか自分に言い聞かせているようにも聞こえたし、別れを惜しむようにも聞こえたし、はなむけの言葉のようにも聞こえた。
「じゃあなんで美貴さんと別れようと思ったんですか?」
果して聞いていいものか迷ったけれど、その為にここに付き合わされたんだからわたしは聞いたっていい気がする。
「あいつって電話もメールも凄いんだよ!!俺がなにしてるとか今日はなにしてたとか…朝昼夜関係ないからね…」
言われてみればさっきアイス食べた後からここに来るまでにも何回もメールが来てたっけ…。
それに昨日もあの席で携帯いじってる美貴さん凄かったし…。
「まあまだそれ位なら良いんだけど…」
「えぇっと…それだけじゃないんですか?」
254 :
携帯21:2006/11/21(火) 15:59:30.39 O
「里沙ちゃんも聞いたろ?石川さんや他の女の子の名前…」
カップにコーヒーを注ぎながらお兄さんは暗い顔をしている。
「あいつって被害妄想激しいんだ!!俺、美貴と付き合ってから美貴としか…」
そう言葉を濁してわたしを見たお兄さんだったけど、その続き、なんて言おうとしたかなんてわたしだって分かる…。
「たまたま2人で話すことはあっても、だからって付き合ってるとか浮気とかそういうことはないんだけど…」
「えぇ」
「あいつなかなか信じてくれないんだよ…っていうか、むしろ益々疑われちまうし…」
「そうなんですか?」
「そう!あいつあんな風にサバサバしてるように見えて凄い嫉妬深いからねぇ!!監視されるのはまっぴらなんだよ!!」
「はぁ」
「俺はこれからも好きなことをどんどんやっていきたいと思ってる…なのにあいつは…」
255 :
携帯21:2006/11/21(火) 16:02:25.93 O
「なのにあいつは?」
1度深呼吸をしたお兄さんはそのまま大きな溜め息をついてわたしの顔を見た。
「結婚とかその後の生活とか、いっつもそんなことばっかり言うんだぜ…」
「け、結婚ですか!?」
結婚!!!
とてつもなく巨大な2文字!!
そんなこと考えもしなかったわたしは、なんて言っていいのか言葉が見つからなかった。
思わずテーブルの美貴さんを見てしまったわたしに、疲れたようなお兄さんの声がした。
「だって俺達まだ学生なのにさぁ…自分がこれからどうしていきたいのかも分からないのに結婚とか言われてもさぁ…」
また大きく溜め息をついたお兄さん。
「それにあの性格だろ!今でさえ針の筵なのに…将来なんて考えられないよ…」
やりきれない表情をするお兄さんをわたしはただ頷くことしか出来なかった。
「だから…もういいんじゃないかって思ってるわけ…」
お兄さんは美貴さんとマスターKの様子を気にかけながら、わたしに話してくれた。
(続く)
256 :
携帯21:2006/11/21(火) 16:06:56.39 O
>>223 申し訳ありません。
この1週間激務で自分の時間なかったもので…。
これから少しは楽になると思いますので、合間をみて書いていきます。
よろしくお願いします。
復活おめ&乙
おつ
おつ〜
260 :
名無し募集中。。。:2006/11/21(火) 20:06:15.24 0
ほ
も
さ
ぴ
え
ん
す
携帯21氏おつ〜
復活してくれてよかったよ
ほ
嫉妬深いミキティがかわいい
やはりツンデレ属性がぴったりくるな
携帯21が何時の間にか戻って来た。
(((゜д゜;)))
携帯21氏おかえり〜
お忙しそうだけどまったり続き待ってるよ
272 :
名無し募集中。。。:2006/11/22(水) 05:04:08.32 0
ho
被害妄想美貴?里沙の間違いだろ
保全
ho
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
281 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:09:57.07 O
>>168 15階建ての新築マンション一階通路窓に映る私、
白い花束を持って彼のマンションにいる。
黒く渦巻いた過去を冷めた仮面に背向けるわたし、
記憶が遡っている。
オーナーが昔世話になった人がいると、
自慢げに語っている姿は子供のようにはしゃいでいた。
余程その男性が気に入っているようにも思えた。
ビールを飲むスピードがいつもより早い。
酔っ払っていたのか、ほんのり赤く染まった顔。
酒の勢いもあってかつい昔話を漏らしていた。
あたしは、その話しを聞き彼のことを守ってもらうように依頼しょうと、
お台場にある海沿いに一風変わった今にも、お化けが出そうな倉庫に行った。
壊れ欠けた看板。
文字も所々薄くなって読みにくくなっている。
ただ、事務所と書かれた達筆な字だけ読めるくらいだった。
赤色に塗られたポスト。
所々ペンキが剥がれた部分がみうけられ、
こんな場所に人が住んでいることが不思議だと、
思え、恐れ震える手に汗を滲ませわたしはドアを開けた。
282 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:13:52.09 O
あたしの眼の先に居たのは、可愛らしい
秘書?なのか分からない童顔の女性が、
大きなデスクの上に俯き加減に座っていた。
私の存在に気づくと、元気良い喋り方をした女性は少しだけ訛っていた。
笑顔で案内され、
彼がいる部屋に通された。
私はソファーに座り彼を視る。
彼の顔はいかにも女性にモテそうなジャニーズ系の顔していた。
私でさえ見とれてしまうくらい素敵な人だった。
この男に頼めば彼が助かるかも知れないと、
自分勝手な思い込みで判断した。
幼い顔立ちの女性が、
コーヒーを持ってきてテーブルに置く。
秘書らしい女性は私の顔を真剣な眼差しで、眼をみていた。
女性は彼の左側までトコトコ歩くとスッとした格好で立った。
あたしは息を呑んで彼の話しをはじめた。
最近彼の帰りが遅く心配になったわたしは、
黒色のスーツ、ポケットの中身を調べていた。
ハンカチ、名刺、タバコ、ライターそして、
1492と書かれた白い円形のプラスチックに鍵がついていた。
分からない鍵があるなぜか嫌な予感が私の脳を刺激した。
283 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:17:53.83 O
この人に番号が書かれてある鍵を見せ、手渡してみた。
彼は手にした鍵を視て、
考え込むように無口になり私に顔を向ける。
そして、引き受けると云ってくれた。
15万円ほどの金を前金として彼に手渡すと、
事務所らしい倉庫を出る前に、
私はアイツに意地悪したくなった。
同じく店で働いていた女性の名前を浴びせていたのだ。
彼の反応を試してみたかったからだ。
アイツの反応は無反応だった。
わたしは負けたの、この男は噂以上なのかも知れない。
私は一つ嘘をついていた。
彼が持っていた鍵を先輩から預かったことにしたことは、
正直胸を苦しめる。
事務所を出て、直ぐに潮の香りが凄くする。
蒼く澄んだ空が私を包んでいると、
彼が事務所から出てきて私を誘った。
行きつけのカフェがあるから、
明日、昼頃待ち合わせしないか?と誘われた。
別に断る理由もなく待ち合わせすることに決まった。
284 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:21:42.81 O
翌日……
人通りが激しく賑やかな場所に私は少しだけ女性を意識してか、
普段より化粧も厚くして上はあまり着ないグレー色の
バッククロスグラマラスタンクトップと下は黒色のチュールフリルスカートを来て、
昼過ぎに彼が指定してきたカフェの前で待っていた。
時間にルーズなのか、30分遅刻して現ると。
彼は澄ました顔でカフェに入っていった。
私も後に着いていく……。
席に座るとアイツはさっそく注文した。
コーラとコーヒーを頼んだ。
10分程経って飲み物が運ばれてくると、
私と彼の前に置かれた。
喉が渇いていたせいもあって一気に飲み干した。
肌から観れば怪しいカップルだろう年齢が離れているし援交とか?勘違いされそうだよ。
とにかく、冷静になって報告を聞いてみることにした。
報告を聞いているうちに彼も感づいてきているようだった。
女の色気で落とすしか無いと考えた私は、
馴れない上目遣いで誘惑している自分が必死でたまらなく意地らしく思えた。
この後に私は某高級ホテルに彼を誘っている。
一泊うん十万円する部屋に彼と泊まることにした。
285 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:25:25.28 O
彼を高級な酒で酔わせ勢いもあったのか?
抱かれていた自分が恥ずかしく思えてきた。
彼が寝た後、書類と封筒を取り出し自分のバックに入れ、
私も彼の隣で眠りについた。
早々とチェックインして、ちょっとした用事を済ませ彼がいるマンションに向かった。
変なカップルは彼のマンション前でいちゃついているしこれから私もと、
胸をときめかせていると
ね〜ね〜今日家に泊まりなよ
えっどうしょうかな〜なんて見せつけてくれちゃたわけで。
苛立ちながら熱々カップルを素通りすると、
頭上から私の視界に一瞬だけど黒い影がよぎった。
人が落ちて来たのだ!
ドシャ!!という音に反応したカップルと私は
強烈な音がした方に視線を移した。
あれ?
カップルはこの世とは思えない形相で叫んでいる。
わたしは意外と冷静だった。
キャャャャャャャャャャャャ……。
私の眼の前で、彼は倒れていた。
折角お祝いしょうといっぱい買い物してきたのに……
脱力した指先から買い物袋がスッと道路上に落ちた。
ガシャと卵が割れる音が聞こえてくる。
286 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:28:47.54 O
私は現実逃避していたのだと思う。
その数分後……
警察が駆けつけ聞き込み調査を始めた。
バカップルから聞いていた。
次に私を視た。
警察官は女性だった。
少しだけツンとしているようだ。
顔は小さく、少し怖い感じの女性だった。
スーツとか制服を着るのが一般的だと思っていたわたしは、
ビックリしている。
意外とラフな格好で、
本当に警察の人ですか?
尋ねてみたくなる。
ツンとした女性は無表情のまま道行く人に聞いているようだ。
そして、また私を視た。
次はわたしのようだ。
彼女の瞳が獲物を狙う肉食動物みたいにわたしの全身を
舐めるように上から下にまた、下から上にみていた。
287 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/22(水) 17:31:24.00 O
遂に口が開き話しだした。
彼女の声は意外と特徴的な声質をしていた。
会話してみると意外とサバサバしているし、
良い人なのかも知れないと、感じ外見や雰囲気だけで判断した私は馬鹿だった。
一時間もの間彼が自殺した現場で聞かれ続けていた。
普通なら署に戻って灰色の机に、壁や天井が黄色く汚れ、ヤニ臭い部屋で
ランプを顔に照らしお前が
突き落としたのかとオッサン臭い
ハゲ刑事とかに聞かれるに違いない。
被害的妄想をしつつ女警察官に詳しいことを聞かれたが、
分かる範囲内だけ答えていた。
女警察官は私を疑っているように思える。
(続く)
何度も読んでみる必要がありそうだ
289 :
名無し募集中。。。:2006/11/22(水) 18:43:06.36 0
ほ
ガキえりなのか?
ほ
ほ
ほ
294 :
名無し募集中。。。:2006/11/22(水) 22:44:35.08 0
ほ
うむ
ほ
ほ
ほ
ほ
ho
ほ
ほ
ほ
h
保全
ほ
ほ
ほ
ぜ
ほ
311 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 19:59:30.63 0
一瞬だけ強い雨足を見せ、すぐに蒸気のような小雨に変わった驟雨。
室内で聞く雨音は嫌いじゃない。
大きく空洞化した吹き抜けの館内で聞く雨音というのも、
鍾乳洞の中で滝音を聞いているようで心地の良いものだった。
「それで君はどうするんだい」
男が言った。
「どうする、というのは?」
「その落書きさ。10年間私が守ってきたそれを君はどうするつもりなんだい」
「仰っている意味がわからないんですが・・・」
「消さなくていいのかい」
「消す?」
ようやくS極に対してきちんとN極の返事をしてくれるようになったが、
相変わらず話の内容は意味がわからないままだった。
この男はわざわざ10年間大切に守ってきたものを消せと言っているのだろうか。
僕の時間概念が正しければ、10年という歳月はきわめて長いスパンであるはずだ。
その10年という長い期間の骨折りを水の泡にしてくれと彼は自ら言っているのか。
理解できない。
誰かこの男とまともに会話できる人間が居るのだろうかと、
諦めにも似た気持ちになった。
↓
312 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:02:58.64 0
疑念に沈む僕の目を見透かしたかのように男は言った。
「君の判断を待っていたんだよ。
君のためにこの落書きを残しておいたんだ。
だから私の10年の苦労だとかそういったことは一切気にする必要はない。
君の好きにするといい」
男が喋り終えると館内には雨音だけが残されていた。
世界中でこの図書館だけが雨に取り囲まれてしまっているんだと想像してみた。
何も生み出さない想像だった。
男との会話を有利に進める手立てを頭の中で色々と考えてみた。
でも浮かんではその都度雨に流されていってしまった。
淀みに浮ぶ泡沫はかつ消えかつ結びて・・・
久しくとどまりたる例なし。
僕は観念した。
きっとこの男とまともな会話をすることはできないんだろうと、きっぱり判断したのだ。
それならそれでやり方がある。
↓
313 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:06:41.53 0
「結論から言うと僕はこの落書きを消すつもりはありません。
なぜなら絵里は僕の妻だからです。
これが残っているということに何か運命的なものを感じざるを得ないし、
できればこのまま残して縁起をかつぎたい。
僕は占いだとかそういった類のものをまるで信用しない人間だけど、
その一方でちょっとした縁というものを大事にする人間でもあります。
たとえ今後あなたの保護が無くなって消えてしまう運命にあるのだとしても、
この落書きを自分の手で消すことは僕にはできません。
何より絵里の想いがここにはある。
僕の一存で処理できるものではないんです」
会話が成立しないなら自分の言いたいことだけすべて言ってしまえばいい。
自分の意思でこんなに多くを語ったのはいつ以来だろうと朧に思いながら
なるべく間を空けずに言葉を続けた。
「どうして僕のために10年もの間落書きを残しておいたのか、
僕がこの先もずっと現れなかったらどうするつもりだったのか、
そして何よりなぜ僕という人間にそれほど固執するのか、
知りたいことは山ほどありますが、それを問うたところであなたはきっとまともな答えを返してはくれないのでしょう。
それならそれで結構。
但し、万一僕の家族に何かあったときには全てあなたの仕業だと考えさせてもらう。
そのときはただで済ますつもりはない。
それをよく覚えておいて欲しい」
努めてぶっきらぼうにそう伝えた。
↓
314 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:10:11.71 0
男は僕の言葉をしっかり咀嚼して、
体の各部に確実に浸透させているように見えた。
僕の気のせいかもしれないが、少しだけ悲しそうな顔をして2回うんうんと頷き、
「君がそれでいいのなら、僕もそれで構わない」
と瞬きを1度もせずに言った。
そして「君は冷めた大人になってしまったかもしれないね」と付け加えた。
僕を置き去りにするみたいな言葉だった。
『なってしまった』という表現が
どうしようもなく救いのない最果ての何かを思わせた。
本能的にそれを否定すべく口を開いた。
「僕はなにも変わっていない。ただほんの少しだけ・・・」
言葉に詰まった。
男の言ったことは間違っていないのかもしれない。
今や僕は28歳になってしまい、絵里の夫になってしまい、
感情の起伏を努めて抑える冷めた大人になってしまったのだ。
きっとこのまま30歳になってしまい、40歳になってしまい、
誰に対しても何ひとつ贖えないまま年を重ねてしまうのだと思う。
そう考えるとやり場の無い焦燥感が僕の中で膨張し、
その欠片は男に向けられる以外無かった。
↓
315 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:13:48.22 0
「さっきからのあなたの態度は間違っているような気がする。
自分だけは何でも知っていると言わんばかりに僕を蔑んでいるみたいだ。
こういったのはフェアな関係じゃないと思う。
僕はあなたのことをよく覚えていない。
こんな図書館員が居たような気がするという程度です。
しかし、あなたは・・・・・・いや、もうやめよう」
そこまで言って虚しくなった。
絵里との想い出の落書きを見つけた。
それでいい。
もうここで得るべきものはすべて得たのだ。
これ以上は望まない。
今この男に対して感情を吐露することが何かの役に立つとは思えなかった。
「帰ります」
雨音に馴染ませるようにそう言った。
うまく言えた。
でも男は何もこたえなかった。
整然と並んだ机のひとつひとつに手をかけながら、
カーペットの毛並みに逆らって扉の方に歩いた。
想い出深い図書館を後にしてしまって、
僕の結ぶ点はどこへ繋がっていくのかと考えた。
↓
316 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:18:48.15 0
「これを」
後ろの方で男の声がした。
今日男が発した中で一番大きな声だったと思う。
僕が振り返ると男はこちらに何か小さなものを放り投げた。
結構な距離があったが、それは綺麗な放物線を描いて僕の右手にきちんと収まった。
ワイイコールマイナスハチブンノイチエックスジジョウノキドウ。
僕の中の堅苦しい僕がそう言った。
男が投げたのは兎の紋章が刻まれた高価そうなライターだった。
「どうして僕に」
「そのライターはどんな時だって1回やすりを擦れば火がつく。
風のあるとき煙草を吸うのにわざわざ12回も擦らなくて済むよ」
そう言って男は初めて、おそらく笑った。
普段の僕なら断ったと思う。
もらう理由がない。
でも妙にしっくりとくるその重みが僕にノーと言わせなかった。
礼の意味を込めた軽い会釈をし、黙って図書館を後にした。
ここで得るべきものは、絵里との想い出の落書きではなくこのライターだったんじゃないかと思った。
「君に固執しているわけじゃないんだ。『彼女』のことが気になるだけだよ」
重い扉の向こうで男は言った。
でもその声は僕に届きなんてしない。
【つづく】
317 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 20:22:08.40 0
>>239 描写に関する意見は素直に嬉しいですね
ありがとうございます
>>256 良かったです
これからも無理の無い程度に頑張ってください
たまらん
319 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 21:19:12.32 0
ほ
更新キタ ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!
激しく乙です
図書館員がガキさんについて何を知っているのか気になります
深いわ
322 :
携帯21:2006/11/23(木) 22:30:48.19 O
浅いのをおひとつ…。
携帯21さんのはたのしい
324 :
携帯21:2006/11/23(木) 22:32:52.77 O
>>255 結婚かぁ…!!
わたし…本気で誰かを好きになったことなんて…。
それにまだ男の人と付き合ったこともないのに、結婚なんてとても考えられないよ!!
一緒に生活するんでしょ…。
そしたらあんなことやこんなことも…。
それがお兄さんとだったら…。
キャ〜!!
わたしなに妄想してんだろ!!
ハァ…。
でも女なら、好きになった人とそう考えるのも当たり前だよなぁ。
付き合ってるんなら尚更一緒にいたいだろうし、離れてても声聞きたくなるだろうし、なにしてるか気になるのも当然だと思う。
それなのに自由にして欲しいなんて、お兄さんが勝手過ぎるんだよ。
お兄さんに限らず男の人ってみんなそうなんだろうか?
325 :
携帯21:2006/11/23(木) 22:35:36.84 O
考えたくもないけれど、あのバカSはどうなんだろう…?
自分がどうしたいのかはっきりしないのにモテるなんて…。
優柔不断な男の子は嫌われるに決まってる!!
カメもあんなののどこが良いんだろう?
カメならS…はともかく、彼氏の前だったらどんな顔するんだろう?
いっつもニコニコしてて可愛いから、もしかしたら男の人は癒されるかもしれない。
それにあの娘髪型変えるとイメージもかなり変わるから一緒にいても飽きないだろうな。
言ってることも訳分からないとこあるからホント飽きないと思う。
でもちょっとおバカなとこもあるから、変な男の人に騙されるかも!?って言ったらカメにスッゴく怒られるかな…。
326 :
携帯21:2006/11/23(木) 22:38:22.12 O
サユは自分のことお姫様キャラみたいに思ってるけど、あの娘ってけっこう賢く男の人を立てる良い女になりそうな気がする。
見た目と違ってあの娘頭の回転早いから。
でも好き嫌い多そうだから急にさめるなんてことありそう…。
あと玉子かけご飯食べたことないって言ってたぐらい生活感ないから、男の人も持て余しちゃうかも…。
じゃあ田中っちはどうかなぁ?
田中っちってちょっとだけ美貴さんに似てるかも…。
いつもはすました顔で一人でいても、ホントは凄く寂しがり屋みたいだから恋人の前だと甘えん坊になっちゃうかも。
それに男の人には積極的みたいだし…。
猫みたいに喉をゴロゴロ鳴らしてご機嫌な顔を彼氏の前でしか見せない田中っち…な〜んて…。
327 :
携帯21:2006/11/23(木) 22:40:42.68 O
人のことはいいんだけど、わたしってどうなんだろう?
わたしかぁ…。
考えただけで恥ずかしいけど、多分わたしは少なくとも美貴さんみたいにはならないと思う。
っていうかなれないよあんな風には…。
いっつもどこかで恥ずかしがり屋のわたしがいて、あんな風にデレデレ出来なくなると思う。
それにカメみたいにいつもニコニコ出来ないし、サユみたいに頭良くないし、田中っちみたいに積極的にはなれないし…。
わたしって…ダメだなぁ…。
(続く)
328 :
名無し募集中。。。:2006/11/23(木) 22:56:01.68 0
携帯21って今日千葉行ってたのかよw
乙ですー
乙
たまごかけご飯情報早っ
あんなことやこんなこと・・・
って妄想を膨らませちゃうガキさんにハーン
妄想族
ほ
334 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/24(金) 01:36:01.45 O
>>287 彼の身体は素早く片付けられ、彼の部屋も調べられていた。
そんな状況を見ながら私は、
女警察官にまた、睨まれたような気がした。
(可笑しい、可笑しすぎる。)
なに?この手際の良さ、始めから事件が起きること前提として動いているように見えた。
誰が通報したのか?パトカーが来るにしては早すぎたし。
それにしてもあの女警察官。
彼の部屋で、女警察官に頭をペコペコ下げるオッサンがいる。
どう見ても50代半ばくらいにみえ、
女警察官は娘くらいの年齢に思えた。
ラフな格好した女警察官は、また、わたしを視た。
なぜと思う。
だってわたしじゃないし、
別に犯人いるだろうし、
正広は自殺するような度胸なんて持ち合わせてない。
幼いころから、毎日のように話し、
遊び、悩んで共に成長したんだから間違いない。
女警察官が近づいてきた。
カッカッと足音たててわたしの前にきた。
どういう育ちしてんのって文句言ってやりたかった。
だって人の部屋に赤色のハイヒールで堂々と
歩き回ってる警察官なんて視たこともない。
335 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/24(金) 01:41:02.50 O
土足だよ。
泥棒とかアメリカ人じゃないんだし変だよこの女性。
それに、脚を強調したいのか青色で水玉模様のミニスカート。
上は清潔な色の白いキャミソール。
コイツ男誘ってるのか、仕事にきてるんじゃないの、
しかも、この女性に足で蹴られて靴を舐めなとか言われたりするのかな…
また、そんなこと友達に口滑らすと『総合失調症』だと思われる。
「里沙さんでしたよね」
そういえば、もう一人幼なじみがいたような。
いないような気がしている。
あっ駄目だわたしたら、あの子の存在すら忘れている。
「でもいいでしょう。」
「なにが……良いでしょう?こっちは、
忙しいのにこんな小さな事件に付き合ってんの!分かる、分かるよね」
「えっ!?」
いつの間にかあたしの前に立っていた女警察官。
苛立ちながら腕組みし、私を睨みつけていた。
「あっあの…そんなに苛立っていたら、小じわが増えますよ」
ってなに言ってるの馬鹿、
そんなこと言ったら女警察官に殴られるに違いない。
「ハァ…」
明らかに不愉快な表情をみせ、
後ろでペコペコしてるニヤけたオッサンを蹴っていた。
336 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/24(金) 01:45:45.20 O
想いを断ち切りたいと今は思う。
この部屋に来るのは懐かしい。
事件から、5年経っているんだもん。
紺色の壁掛け時計、二人しか座れない小さなソファー
この部屋は今もあの頃のまま残されている。
事件があった部屋なんて買い手もいないだろうし。
結局ここは、私しか立ち寄らない場所になっていた。
そんなとき、
ドアが開きわたしの側まできた男がいる。
「おい!里沙、なにやってんだ」
このわたしに気安く声かけた男性は、
もう一人の幼なじみ米谷
どちらかというと私よりかあの子と仲良しだった。
もう一人の幼なじみ……
「人を携帯で呼び出しておいて、なにしてんだ里沙は。」
「ごめん、ごめんちょっと考えていたからさぁ」
また、暗い顔してしまう。
そういえば米谷は、俺が事件を解決してやるって私に言って
警察の試験受けたけど駄目で、
もちろん弁護士も落ち仕方なくあの人の真似をして、今は探偵をしている。
(続く)
337 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/24(金) 01:49:33.65 O
338 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/24(金) 02:06:33.23 O
>>288 有難うございます
何か感想があったらお願いします。
>>290 その通りです。ガキえりです。
こうやって3作品並ぶと作家の腕が顕著にわかるなw
340 :
携帯21:2006/11/24(金) 02:47:53.36 O
>>337 ありがとうございます…って素直に喜んでいいものか…(^-^;)
>>339 言わないで…。
ほ
ほ
新しい人のやつややこしいけどおもしろい
>>338 サスペンス風味の作品って新機軸かも
続き楽しみにしております
ほ
ほ
h
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ほ
ほ
360 :
名無し募集中。。。:2006/11/25(土) 00:09:04.66 0
ho
ほ
ほ
363 :
携帯21:2006/11/25(土) 01:19:03.91 O
>>327 「里沙ちゃん!」
「わ、わたし耳年増なんかじゃありませんからぁ〜!!」
「えっ?なに言ってんの?」
「はっ!いや、なんでもありません!」
「なんかボ〜ッとしてるからさ、大丈夫?」
わたしの肩を揺らすお兄さんの手。
「だ、大丈夫に決まってるじゃないですかぁ!!」
「あっ、そう!それなら良いんだけど…それよりどう思う?」
「どう思うって…?」
「いや…美貴のこと…」
やっぱり美貴さんのことだよね。
う〜ん…。
美貴さんの気持ちは分からなくないんだけど…。
でも相手がお兄さんとなれば話は別。
結婚なんてして欲しいわけないよ。
364 :
携帯21:2006/11/25(土) 01:22:54.88 O
「美貴さんとは…絶対しない方が良いと思いますけど!!」
「うん、やっぱそうだよねぇ」
「お兄さんがしたいことを応援してくれる女性か干渉しない女性が良いんじゃないですか!!」
「だよねぇ」
ハァ…わたしってなんてイヤな女なんだろう。
サイテーだ。
「美貴さんとはいつから付き合ってるんですか?」
「まだ3ヶ月ちょいかな!短い方だろ?なのにさぁ…」
「あっ!あの2人なんか喋ってますよ!!」
自分から聞いておいて話をはぐらかすわたしって…。
もうイヤだ!
こんなことになるんなら来なきゃ良かったよ。
ここに来たことを今更ながらわたしは後悔した。
365 :
携帯21:2006/11/25(土) 01:27:22.67 O
「うん、なに喋ってんだろうね?スッゴく不安なんだけど…」
「あっ!マスターこっち来ますよ!!」
「美貴凄い怖い顔してんだけど!!」
「なにがあったんでしょうね?」
「う〜ん…」
その美貴さんの表情とは反対の至極楽しそうな顔でマスターKは戻ってきた。
「アンタ達!!」
マスターKは一瞬怖い顔をしたが目はいつも以上にニヤニヤしていた。
「やるわね!!」
それだけ言ったマスターKはいつもの椅子にいつものように深々と体を預けて面倒臭そうにタバコを取り出した。
お兄さんはなんのことか分からずにわたしと目を合わせた。
わたしだって分かんない。
「い、行こうか」
コーヒーを持ったお兄さんに続き、わたしはケーキを持って美貴さんの待つテーブルへと戻っていった。
(続く)
366 :
名無し募集中。。。:2006/11/25(土) 01:35:05.23 0
何こんな時に投下してんの
空気嫁よ
おつおつ
乙です
いいぞ携帯21氏
こんな時こそ頑張ってクレヨン
┐(´ー`)┌やれやれ
何だ!携帯21が書いてる?
371 :
携帯21:2006/11/25(土) 02:32:22.19 O
( ・e・)<こんな時だからなのだ!!
┐(´ー`)┌やれやれ
何がこんな時だからなんだ!携帯21
373 :
名無し募集中。。。:2006/11/25(土) 02:45:30.37 0
意味わかんねガキさんだしに使うなよ
のんきだな携帯21は
ほ
ほ
落ちるぞ
ほ
ほ
ほ
ぜ
ん
保全
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
388 :
名無し募集中。。。:2006/11/25(土) 20:40:37.48 0
ほ
389 :
名無し募集中。。。:2006/11/25(土) 21:19:04.10 0
ぜ
ん
ほ
ほ
こ〜ら〜〜〜〜
394 :
携帯21:2006/11/25(土) 23:34:23.33 O
>>365 肘をついた手にアゴを乗せ、もう片方の手で不機嫌そうにテーブルを叩きながら窓の外を眺めている美貴さん。
「お待たせ!」
さっきはあんなこと言ってたのに優しげな声をかけるお兄さんを見るのは辛い。
それに美貴さんのこと想うと男の勝手さと女の憐れをどうしても感じてしまう。
というわけでケーキを置きながらも、どうしてもわたしは美貴さんの様子を伺ってしまった。
「アンタなにジロジロ見てんのよ!!」
「い、いや…別に…」
「そ、それじゃあ食べよっか!」
手を合わせたお兄さんが無理矢理笑った。
「いっただきま〜す!」
美貴さんもお兄さんに倣って手を合わせた。
395 :
携帯21:2006/11/25(土) 23:36:10.17 O
ご機嫌…を装っているとしか思えないお兄さんがマスターの煎れたコーヒーをすすってる。
「相変わらず美味いなマスターのコーヒーは!」
「うん!美貴もそれだけは認める!それより先輩あ〜ん!!」
小さく切ったケーキをホークに刺した美貴さんはやっぱりデレデレ。
あぁ〜イヤだイヤだ!!
また昨日のサユとバカ思い出した。
「バカ!里沙ちゃんが見てるだろぉ!!」
恥ずかしそうにわたしを見ながらも口を大きく開けたお兄さんが憎らしい。
どうしてそんな顔で笑えるんだろう…。
美貴さん!!
この人はそんな風に笑ってるけど、ホントはあなたと別れたがってるんだよ!!
それにわたしだってお兄さんのこと好きなんだから!!
わたしだってホントは美貴さんみたいにそうしたいんだから!!
2人の嬉しそうな顔…わたし忘れないからぁ〜!!
396 :
携帯21:2006/11/25(土) 23:37:36.02 O
「先輩美味しい!?」
「うん!美味いなぁ〜!」
はにかんだお兄さんにちょっとだけ殺意…。
「良かったぁ先輩!!また来ようよ!!」
デレデレ美貴さん、昨日のサユと同じこと言ってる…。
良いなぁ〜!!
好きな人がいるってホント素敵だと思う。
サユはともかくわたしも美貴さんみたいに笑えたら…。
あなたの側で笑えたら…。
(続く)
おつー
ミキティがツンデレぶりがイイヨイイヨー
ほ
ぜ
ん
402 :
名無し募集中。。。:2006/11/26(日) 05:22:53.08 0
乙〜
403 :
名無し募集中。。。:2006/11/26(日) 06:56:30.28 0
ほ
乙
今度は亀兄に殺意が…
ほ
ぜ
ハロモニ。でとうとうガキさんがえりに挿入
h
o
ぜ
ん
ほ
保全
ほ
ほ
ぜ
ん
これは・・・あきらかに入ってますね
保全
ほ
421 :
携帯21:2006/11/26(日) 23:05:01.75 O
>>396 「アンタ名前なんだったっけぇ〜?」
「里沙ちゃんだよ!新垣里沙ちゃん!!」
「先輩に聞いてないよ!!ふ〜ん里沙ちゃん…里沙ちゃんね…」
含み笑いの美貴さん。
「あのさぁ…ずっと聞こうと思ってたんだけどさぁ…」
こわぁ〜。
「なんですか?」
「なんですかじゃないんだけど!!こっちが聞きたいよ!!なんでアンタがここにいるわけ!?」
「へっ!」
「へっじゃないんだけど!!」
美貴さん今日1番のもの凄いしかめっ面!!
お兄さん!!
遂に来ましたよ!!…ってコラァ〜!!
なに美味しそうにケーキを食べてんのよぉ〜!!
422 :
携帯21:2006/11/26(日) 23:08:33.50 O
「あぁ…里沙ちゃんは絵里の友達なの!昨日から泊まりに来ててさぁ!里沙ちゃんも絵里もここでバイトしてるからたまには一緒に行こうって誘ったわけ!」
平然と言いのけるお兄さんが逆に怖かった。
これからどうやって美貴さんに別れ話切り出していくんだろう?
わたしにはそれがさっぱり分からなかった。
「絵里って妹さんだったっけ?妹さんもここでバイトしてんだぁ!昨日いた?」
「えぇ、いたといえばいたんですけど…」
「ふ〜ん」
興味ないなら最初から聞かなきゃいいのに。
少し垂れた美貴さんの下唇が無性に歯がゆかった。
423 :
携帯21:2006/11/26(日) 23:10:28.32 O
「先輩って私がいるのに妹の友達連れて来るんだぁ!!」
少し拗ねたようにお兄さんを見つめる美貴さん。
この差はなんなんだろう。
お兄さんを見つめる時の顔とわたしの方を向いてる時の顔…。
とても同じ人とは思えないんですけど!
それに気を抜いてる時の美貴さんの顔って、言っちゃなんだけどけっこうキツイし…。
「仕方ないだろ!一緒に出掛けてる時に美貴から電話かかってきたんだから!」
「ふ〜ん!じゃあ妹さんは?」
「朝から1人で出掛けちまって戻ってこないんだ!」
「へぇ〜」
どうでもよさそうにコーヒーを掻き混ぜる美貴さん。
時折その長い髪を指先で丸めながら唇を尖らせる仕草が女のわたしから見ても本当に可愛いとは思うんだけど…。
425 :
携帯21:2006/11/26(日) 23:15:42.27 O
「里沙ちゃんが幼稚園の頃から知ってるよ!家によく来てたからね!!」
「…ってことはアンタ達、ちょっとした幼なじみじゃんか!!」
急に美貴さんが顔を上げた。
「まあな!ほんの時々しか会ってないけど!」
「良いなぁ〜そういうの!美貴には幼なじみいないから!!」
なんだかよく分からないけれど自慢そうなお兄さんの顔がわたしには不安でたまらなかった。
「先輩の小さい時ってどんなだったの?」
「弱虫で泣き虫でした!」
「り、里沙ちゃん!!」
焦った顔のお兄さんもカワイイ。
「へぇ〜そうなんだ先輩!!今じゃ考えられないけど!」
今じゃ考えられない?
どういうこと?
それにしてもお兄さんのこと喋ってる時の美貴さんの嬉しそうなことといったら…。
やっぱホントに好きなんだなぁ…お兄さんのこと。
(続く)
携帯21氏おつおつ〜
間に何か変なの入っちゃってるけど
一途なめけてーが可愛いね
しかし亀兄とガキさんはどう事態を収拾するんだろ
おつー
保全
乙
しかし兄亀最悪だな
事前に言ってる事と全然違ってる
431 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 05:26:52.86 0
>>407 このイラスト昼間に見たのだがURL教えてくれ
432 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 05:29:00.04 0
乙〜
433 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 07:08:34.78 0
ほ
434 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 08:26:29.94 0
確か「付き合ってることにしてくれ」だった気がするんだが....
保全
h
話につじつまが合わなくなってきた
携帯21
ほ
ほ
ほ
441 :
携帯21:2006/11/27(月) 16:36:49.36 O
>>425 美貴さんってある意味もの凄く分かり易い人なのかも…。
気持ちがすぐ表に出ちゃうんだもん。
まあその分凄い壁も感じるんだけど…。
昨日今日でそんな風になったとは思えないから小さな頃からだろうな。
でも世の中には美貴さんみたいにはっきりと自分のこと言えない人だって多いと思うから、美貴さんを嫌う人も多かったんじゃないかなぁ…。
まあ美貴さんのことだから負けずにやってきたんだろうけど。
じゃなきゃこんな顔出来ないし。
美貴さんみたいになれたらなぁとか憧れはあるけれど、わたしにはやっぱり出来ないよ…。
442 :
携帯21:2006/11/27(月) 16:39:01.57 O
あっ!
そういえば…。
あの人はどうだったんだろう?
わたしが唯一尊敬したあの人!!
あの人は美貴さんと違っていつもニコニコ笑顔を絶やさなかったけど。
でもいつだったかあの人がわたしに教えてくれたっけ。
この笑顔は盾だべさ…って。
笑ってると誰も悪く思わないから…って。
なのにこの笑顔のせいでみんなから嫌われたこともあるんだ…って。
美貴さんみたいに感情を表に出し過ぎるのも嫌われるだろうし、あの人みたいに感情を抑えて誰にでも好かれようとするとまた嫌われる。
分かるけど…難しい。
443 :
携帯21:2006/11/27(月) 16:40:10.36 O
まああの人はそれでも笑顔を絶やさなかったみたいだけど…。
いつか仲良しになれるって信じてたから…だなんて…。
そんな辛いこと言いながらも、やっぱりあの人笑ってた。
強い人だった。
優しい人だった…。
なのになんで行っちゃうんだよ〜。
なにか大人の理由で人間嫌いになっちゃって北海道でひっそり暮らしてるとか、恋人にフラれて東京のマンションから出てこないとかいろんなこと言ってた人がいたけれど…。
わたしがバスケやめた時に真っ先に会いたかったのはあの人と今横にいるお兄さんなのに…。
あの時、2人共いなかった。
444 :
携帯21:2006/11/27(月) 16:42:31.66 O
でも今わたしはお兄さんと一緒!!
恋人じゃないけれど、こうやって普通に話せてるし。
だから…。
あの人にもいつかまた会えたら良いのに…。
「ちょっとアンタ、大丈夫?」
苦くて甘酸っぱい思い出に浸っていたわたしをいっぺんで現実に引き戻したのは、やっぱり仏頂面の美貴さんだった。
(続く)
乙
おつー
447 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 19:49:31.33 0
ほ
ほ
うむ
450 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 21:10:31.39 0
ザ☆ピースの石川の台詞みたいな文章だなw
ほ
ほ
453 :
名無し募集中。。。:2006/11/27(月) 22:02:51.05 0
ほ
ほ
うむ
携帯21氏激しくおつ〜
なっちの登場(名前は出てないけど)は初めてだっけ?
どうでもいいよw
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほっ
うむ
保全
相変わらず仕事が遅くてすみませんがここまで更新しました
新しい作者さん来てたんですね
おつかれさまです
ほほほ
ほ
ほ
472 :
名無し:2006/11/28(火) 17:49:58.63 O
春樹風の人って完結したの?
473 :
名無し募集中。。。:2006/11/28(火) 18:49:52.79 0
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
478 :
名無し募集中。。。:2006/11/28(火) 22:47:32.01 0
ほ
ほ
ほ
保全
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほほ
h
保全
ほ
494 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 18:02:19.94 0
ほ
ほ
496 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 19:04:19.98 0
も
497 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 19:41:02.13 0
アドバルーン
恋のバルーン
ポニーテールに
夢乗せる
ほ
ほ
500 :
携帯21:2006/11/29(水) 21:09:38.46 O
>>444 「それにしてもここのマスターって面白い人だねぇ!!」
「マスターがなんか言ったのか?」
青白い顔をしたお兄さんがちょっとだけ身構えた。
「さっき先輩とアンタ…ごめん!アンタの名前…」
「里沙ですって!!」
「そうそう里沙ちゃん!先輩と里沙ちゃんがあっち行ってた時…」
「うん」
「2人が付き合ってるって言うんだよぉ…あんな顔して!!」
「えっ!!」
来た!!
ホントに来た!!
お兄さん!!
お兄さ〜ん!!!
なんで?
なんで黙ってるの?
501 :
携帯21:2006/11/29(水) 21:11:39.73 O
「笑っちゃうよ!だから言ってやったのよ!先輩と付き合ってるのはこのわたし、美貴だって!!」
「そしたらあのマスターなんて言ったと思う?」
「なんて言ったんですか?」
「ふ〜ん!なるほどねぇ〜…なんて知ったような顔しちゃってさぁ!バカにしてるよねぇ!!」
「カウンターに戻る時にはお大事にぃ〜!なんてニヤニヤ笑いながら言われたんだよ先輩!!美貴スッゴくムカついたんだから!!」
止まらない美貴さん。
「なんなのあのマスター!?ホントに先輩の恩人なの!?」
「冗談は顔だけにして欲しいんだけどぉ〜!!」
鼻で笑いながら美貴さんはカウンターの中のマスターを見た。
502 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:19:00.81 O
>>336 俺が、探偵業界に名乗りをあげたのは2年ほど前のこと、
名乗りあげたといっても、
今日から探偵だと言えばすぐにでもなれる職業だ。
日本は免許制じゃ無いし。
でも、金がないのが現実で事務所といっても自分の家だし
このことを幼馴染みに告げたら、
猛反対され、俺はそれを押しのけ探偵をはじめることにした。
俺がこの仕事を最後に、選んだのには意味がある。
アイツに負けたくなかった。
あの男だけには負けたくない。
あの子を取り戻したいから。
静まり返った空間
隣の部屋から、フルートの音色が聞こえてくる。
独奏曲『アルシスとテシス』
作曲家ミカエル・レヴィナス。
……音色に誘われ、
聞こえてたきた部屋に向かった。
ドアノブが揺れている。
地震でもないし、
隣で大きな工事しているわけでもない。
振動かなにかで揺れているドアノブを手に、
ギュッと掴む。
後ろで新垣が叫んでいるのか聞き取れない。
意識がもうろうとするなか、俺はドアを開け
一歩踏みだそうとしたそのときに俺の背中に温もりが感じられた。
振り返ろうとした俺を
フルートが奏でる眠りのハーモニーに包まれ振り返っることが出来ないる。
503 :
携帯21:2006/11/29(水) 21:20:33.13 O
美貴さんの視線に気付いたマスターは、例のニヤニヤした顔でタバコを指ではさんだまま美貴さんに手を振った。
「フン!」
実につまらなそうに視線をこちらに戻した美貴さん。
「勿論冗談だろうけど…」
美貴さん笑ってるよ…。
わたし全然笑えないんですけど…。
「なんか言ったら先輩!!」
ニコリともしないお兄さん。
それに対してコーヒーを飲もうとした美貴さんは、カップのせいで目だけしか見えなかったけれど、それだけでも充分怖かった。
(続く)
502 名前: ◆wMLeIR6Gr2 投稿日:2006/11/29(水) 21:19:00.81 O
>>336 俺が、探偵業界に名乗りをあげたのは2年ほど前のこと、
名乗りあげたといっても、
今日から探偵だと言えばすぐにでもなれる職業だ。
日本は免許制じゃ無いし。
でも、金がないのが現実で事務所といっても自分の家だし
このことを幼馴染みに告げたら、
猛反対され、俺はそれを押しのけ探偵をはじめることにした。
俺がこの仕事を最後に、選んだのには意味がある。
アイツに負けたくなかった。
あの男だけには負けたくない。
あの子を取り戻したいから。
静まり返った空間
隣の部屋から、フルートの音色が聞こえてくる。
独奏曲『アルシスとテシス』
作曲家ミカエル・レヴィナス。
……音色に誘われ、
聞こえてたきた部屋に向かった。
ドアノブが揺れている。
地震でもないし、
隣で大きな工事しているわけでもない。
振動かなにかで揺れているドアノブを手に、
ギュッと掴む。
後ろで新垣が叫んでいるのか聞き取れない。
意識がもうろうとするなか、俺はドアを開け
一歩踏みだそうとしたそのときに俺の背中に温もりが感じられた。
振り返ろうとした俺を
フルートが奏でる眠りのハーモニーに包まれ振り返っることが出来ないる。
505 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:27:01.53 O
>>336 俺が、探偵業界に名乗りをあげたのは2年ほど前のこと、
名乗りあげたといっても、
今日から探偵だと言えばすぐにでもなれる職業だ。
日本は免許制じゃ無いし。
でも、金がないのが現実で事務所といっても自分の家だし
このことを幼馴染みに告げたら、
猛反対され、俺はそれを押しのけ探偵をはじめることにした。
俺がこの仕事を最後に、選んだのには意味がある。
アイツに負けたくなかった。
あの男だけには負けたくない。
あの子を取り戻したいから。
静まり返った空間
隣の部屋から、フルートの音色が聞こえてくる。
独奏曲『アルシスとテシス』
作曲家ミカエル・レヴィナス。
……音色に誘われ、
聞こえてたきた部屋に向かった。
ドアノブが揺れている。
地震でもないし、
隣で大きな工事しているわけでもない。
振動かなにかで揺れているドアノブを手に、
ギュッと掴む。
後ろで新垣が叫んでいるのか聞き取れない。
意識がもうろうとするなか、俺はドアを開け
一歩踏みだそうとしたそのときに俺の背中に温もりが感じられた。
振り返ろうとした俺を
フルートが奏でる眠りのハーモニーに包まれ振り返っることが出来ないでいる。
もうグダグダ。。。新しい携帯作者下手すぎるからしばらく自粛したらどうだろ
まず読者にわかるように書くことを練習して、他の作者さんの邪魔する投稿はしないこと
独りよがりが過ぎる
507 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:34:55.85 O
俺の背中の暖かなものが消え、
不気味な笑い声がメロディーとハモって聞こえ俺の耳に木霊した。
俺はあのころの君しか知らない。
遠い昨日までの笑顔、悲しい顔、怒る顔、所得笑顔、俺だけに見せた君の宝物。
一人の女性を愛するだけの人生てなんだろな。
俺にとって正広の自殺、他殺どちらでも構わない。
彼女に…本当の彼女を取り戻せるなら、
俺は間違いなく…
君の大切な宝物、今も思い出の場所に埋まってるよ
『会いたい。』
という心が俺と君をもう一度引き合わせてくれた。
17歳のころ、
今にも雨が降りだしそうな灰色の空に、
俺は偶然にも君に再会した。
初めは驚きもあったし、
見間違いかも知れないと思ったからだ。
何度も確かめ、懐かしい甘い香が決定的だった。
ラズベリーの香が俺の鼻から脳までたどり着くのに
1分と時間がかからなかった。
俺は振り返る。
そして、
彼女を引きとめようと女性の腕を強く掴む。
フワッと体が浮いたかと思うと、
目先の映像が真っ白になり、砂嵐のようにちらつく。
一瞬の出来事でなにが起きたかあまり覚えてない。
偶然にも新垣が俺の上にいる。
508 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:37:20.85 O
空が灰色一色に染まり、
今日に限って赤色のサイドチュールミニスカートだけ妙に目立つ。
ふんわり風で揺れるミニスカート、
赤色のサイドリボンのクロッチレスショーツ。
警戒心がないのか丸見えだった。
別に視たくて見たわけではない
ただ新垣が俺の上にいるからいけないんだ。
17歳のくせに、男性が喜びそうな下着つけてると驚かされ、
あの里沙がって信じがたい現実を目の当たりにしてしまう。
その後、
新垣が俺の顔面に強烈な一撃を入れらてしまい、
意識が遠退くと木の枝から水滴が米の顔にポツリと跳ねる。水の冷たさに意識が戻り気がついた。
ゆっくり起きあがった俺は、周りをこまめに見渡す。
桜の木が5、6本あり広々とした敷地内には、
木の葉があちらこちらと落ちていて、
周りに石で囲まれた池からカエルが飛び跳ねていた。
塀に囲まれ大きな門がある。
門は開かれていて、石段がみえた。
三角の形をした屋根、
幅の広い作りをした家。
正面の外観は一変し、
正面は角柱の上に冠木をのせてある。
寺に連れてこられたのだと思う。
509 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:47:01.06 O
里沙の姿はなく周りを確認すると、
黒色のスーツを着た、
少し変わった住職が現れ寺の中えと案内された。
そこは寺としては珍しく、
床がコンクリートで覆われていた。
明らかに冷たいところでパンツを脱がされ正座させられた。
俺は座禅されられるはめになった。
床は冷たく血管の血の流れが止まり痺れてくる。
長い正座がきつく俺にとって深く反省させられた1日だった。
落ち着こうと思い、オープンカフェでカフェオレを注文し
彼女が来るのを待っていた。
当然のことながら彼女は現れなかった。
2日の朝
新垣に呼び出された俺は
寺の前にくるとまた昨日と同じく座禅させられた。
眼を瞑る俺は、
許せなかった。
男として羨ましい。
首を横に振り。
(嫌々違う。)
510 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:49:43.00 O
男として最低だ!女性にモテることを良いことに、
あっちの女性に手をだしたと思ったら次は、
こっちの女性にいい加減にしろと怒鳴りつけたかった。
怖くて言えない。
貧弱とか、弱虫だとか、勇気がないとか、
言われるかも知れないけど
喧嘩であの男に勝てるとは思えない。
噂によると、空手八段って話しだし
でも、負けたくない。
男としての意地プライドそして、
俺自身エゴイストだからだ。
あの子を奪われたから。
軽蔑されても構わない彼女を…
あの子をアイツから取り戻したい。
そんなことではじめる仕事ってなんだろうな。
もう、俺にとって正広のことなんかどうでもよかった。
事件なんて俺じゃ無くても誰かが解決してくれるだろう。
そんな甘えた考えで飲んだ酒。
つい漏らした言葉に新垣は、
呆れた顔で俺を睨みつける。
探偵初めてからかなりの月日が経つ。
その後の展開はなく俺自身なにも変わらない。
情報が少ないせいか、犯人すら見えてこない。
俺はアイツに勝ちたい。
その想いを新垣にぶつけたこともあった。
(続く)
まだよくわからないけど応援したいよ
512 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/11/29(水) 21:56:47.92 O
>>343さん
感想もらえる事は素直に嬉しいですね
>>344さん
ありがとうございます
>>504さん
気づかなくてごめんなさい…
>>506さん
そうですねすいません独りよがりでしたね。
>>503 携帯21さんごめんなさいリロードしないで割り込んでしまって……。
513 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 22:22:57.31 0
頑張れ頑張れ
514 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 22:26:28.52 0
頼む頑張れ頑張ってくれ
516 :
携帯21:2006/11/29(水) 22:37:13.00 O
読書公園の人
今回も更新ありがとうございます!
保全してくれる方もありがとうございます!
>>512 構いませんよ(^^)
ジョジョでもあったじゃないですか!
スタンド使いはひかれ合うとかそんなのが
タイミングがぶつかることもありますよ!
実は自分も以前したことがあるんもんで…
まあとにかくお互い完結させるまで続けてきましょう!!
今日バレー見てたらガキさんちょっとだけふっくらしてたみたい
イイ〜!!
それはそれとして8期候補・吉川友が気になる今日この頃です
517 :
名無し募集中。。。:2006/11/29(水) 22:37:40.17 0
テツヤがいるな
無能に優しいスレだなw
ほ
ほ
保全
ほ
トリップの作者さん自分の書いたもん一日置いて客観的に見てみた方がいいかも
もうあぼーん設定した
ほ
527 :
携帯21:2006/11/30(木) 02:40:12.04 O
>>503 「美貴…」
えっ!!
そんな美貴さんには分からないように、お兄さんがテーブルの下でわたしの手を握ってきた!!
「実はさぁ…」
やっぱり目を合わさないお兄さん。
「なに?」
「そのまさかだよ!!」
「はぁ?」
「そのまさかの里沙ちゃんと…俺はもう付き合ってるんだよ!!」
いやに落ち着きながらも“もう”に力を込めたお兄さん。
嘘と分かってはいても嬉しい!!
そんなわけでついわたしはお兄さんの手を握り返してしまった。
「はぁ〜?」
眉をひそめた美貴さんだけど…当然といえば当然だよなぁ〜。
528 :
携帯21:2006/11/30(木) 02:42:21.90 O
「だからこの里沙ちゃんと付き合ってるんだって!!」
顔を赤らめているわたしを他所に、握っている手をテーブルの上に出して美貴さんに見せつけながら繰り返すお兄さん。
「バッ………カじゃないのぉ〜!!」
一蹴…。
全く取り合おうとせずに笑っていた美貴さんの顔が急変した。
「そんなこと美貴が信じると思ってんの!!嘘つくならもっとマシな嘘ついたらぁ〜!!」
「いやホントなんだって…」
少し弱気になりながらもあくまで引き下がらないお兄さんをそのままに、美貴さんは哀れむようにわたしを見つめた。
「それに知ってるんだよ今まで先輩が付き合ってきた娘!!みんなが教えてくれるんだもん!だから先輩の好み全部知ってるんだぁ!!」
「悪いけど先輩がアンタみたいな娘を好きになるわけがないよ!!あり得ないでしょ!!」
あり得ないんだ…。
あり得ないのかぁ…。
ハァ〜。
529 :
携帯21:2006/11/30(木) 02:48:07.63 O
「どこ?どこにカメラあるの?なんのドッキリ?これじゃ下らな過ぎてドッキリにもならないよ!!」
「ドッキリなんかじゃありませんから!!」
立ち上がったわたしに肉食獣のような美貴さんの目…。
「ドッキリなんかじゃありませんから!!わたしお兄さんと付き合ってますから!!」
「もういいって!そんな冗…」
「冗談なんかじゃありませんから!!わたしお兄さんのこと本気で好きですからぁ〜!!」
付き合ってるフリをすればいいって言われたけれど…。
ムリ…。
美貴さん人をバカにし過ぎだよ!!
それにホントの気持ちなんだもん…。
わたし嘘なんかついてない!!
美貴さんには絶対負けらんないよぉ!!
(続く)
本気になったガキさんと美貴様の修羅場来るぞー
乙
今日かぶったからレスもらえなかったもんな
もう一回書くしかないよなかわいそうに。。。
ほ
ほ
乙
でもこの馬鹿兄は後ではぐらかすんだろうな…
ガキさんカワイソス(´・ω・`)
ほ
536 :
名無し募集中。。。:2006/11/30(木) 08:50:02.65 0
新しいトリの作者の人
今までに無いストーリーで面白そうなんだけど非常に読みにくい
自分が書いた文章客観的に読み直してる?
まあ一言で言うなら「一昨日来やがれ」って感じかな
537 :
名無し:2006/11/30(木) 09:18:34.87 O
新しい人はもう来ないだろうね、かわいそうに。確かにひどかったけど。
あれ読んだ後に他の読むと少しマシに思えたもんなー、どっちみちしょぼいんだけど。
携帯の人はほんとに携帯で書いてるんだったらすごいね。相当面倒だろうに。
携帯21氏未明の更新おつ〜
>どこ?どこにカメラあるの?なんのドッキリ?
これをミキティが実際に言ってるところを想像したらちょっとワロタ
h
保全
保全
ほ
543 :
名無し募集中。。。:2006/11/30(木) 15:10:27.61 O
保全
ほ
ほ
ぜ
ん
ほ
ほ
550 :
携帯21:2006/11/30(木) 21:22:37.43 O
>>529 「アンタ…」
「里沙です!!」
「アンタ…それマジで言ってんの?」
「なんですか!?」
「マジで言ってるとしたら…」
そう言って目を瞑った美貴さんは、少しだけ間をおいて再び目を開けると寒気のするような低い声で呟いた。
「美貴…絶対許さないよ!!」
熱のない青白い視線がわたしに突き刺さった。
「美貴…絶対許さないから…アンタも…………先輩も…」
繰り返した美貴さん。
わたしも…そしてお兄さんも…。
背筋にもの凄く冷たいものを感じたわたしは、気迫に圧されてか、思わず元の椅子に腰を下ろしてしまった。
551 :
携帯21:2006/11/30(木) 21:24:54.18 O
「美貴、もういいだろ!とにかくそういうことだから…」
「全然分かんないよ!!どういうこと?マジでこんなのと先輩付き合ってんの!?」
こんなの…。
凹む…。
「こんなのとか言うな美貴!!お前が里沙ちゃんのなにを知ってるっていうんだよ!!」
お兄さんはわたしのなにを知ってるんだろう…。
「ふ〜ん…先輩ってこんな娘の肩持つんだ!!」
「いい加減にしろよ美貴!!里沙ちゃんをそんな風に言うな!!里沙ちゃんはお前にないものをちゃんと持ってるんだぞ!!」
「なによ?なんなのよ?」
美貴さんの目が訴えてた。
552 :
携帯21:2006/11/30(木) 21:28:29.46 O
「バカ!そんなこと簡単に言えるわけないだろ!!」
えぇっ〜言ってよ!!
言って下さいよ!!
あぁ〜泣きたくなってきた…。
「ほら!どうせ言えないんでしょう!!」
益々得意気な美貴さん。
悔しい…。
「お前ってすぐ人を見下した態度取るよな!!それに見た目とか喋り方とか話とか…目で見えるものや文字で表されるものしか信じようとしない!!」
「前から先輩そんなこと言ってるけど、美貴訳が分かんないんだけど!!」
「そりゃあ美貴が分かろうとしてないからだよ!!」
「はぁ?全然分かんないよ!!」
「だからいつまで経っても美貴は相変わらず美貴のまんまなんだよ…」
凄く哀しそうなお兄さんの目…。
どういうことだろう?
わたしもさっぱり分かんない。
(続く)
笑えるよ馬鹿すぎて携帯33
おつおつ
おつおつ〜いいよいよ〜
ほ
ほ
携帯21氏おつほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
うむ
ほぜむ
h
570 :
名無し募集中。。。:2006/12/01(金) 13:32:47.99 0
hp
保全
572 :
携帯21:2006/12/01(金) 15:10:20.10 O
>>552 「美貴はなんなの?どうしたいの先輩!?」
「…美貴と別れたいの?」
いやに落ち着いた美貴さんの話し方が逆にもの凄く怖かったりする。
「あぁ…」
「この娘のこと好きなの?」
「あぁ…」
投げっぱなしのとても気持ちが籠ってるとは思えないお兄さんの声がわたしを余計不安にさせた。
「だったら証拠見せてよ!!」
証拠?
なんなんだろう!?
「今ここで…」
薄気味悪く笑ってる美貴さん。
マスターとはまた違ったいやらしい目がわたしを見ていた。
573 :
携帯21:2006/12/01(金) 15:11:04.53 O
「私の前でキスして見せてよ!!」
キ、キス!?
聞いてないよぉ〜!!
「なんでそんなことしなきゃいけないんだよ!!」
「そうですよ美貴さん!!そんなの人前でするもんじゃないですから!!」
必死なわたし達を他所に涼しい顔の美貴さんがまた笑った。
「アンタ達付き合ってるんでしょ!!ならいいじゃん!!美貴に見せてよ2人の証拠を!!」
子供騙しだと思った。
確かにお兄さんとのキスなんて何回となく思い描いてはきたけれど…。
こんなカタチでお兄さんとキス?
それも人生で初めてのキス?
考えられないよ!!
574 :
携帯21:2006/12/01(金) 15:12:32.07 O
「美貴、いい加減にしろよ!そんな子供じみたことなんでしなきゃいけないんだよ!アホか!!」
そうそう!その通り!!
「あぁやっぱりね!!どうせ嘘なんでしょ!!見え透いた嘘ついて済まそうとしてるんでしょ先輩って!!」
さ、さすが美貴さん!!
おもいっきりバレてる!!
鼻で笑いながら窓の外を眺めている美貴さんの顔がガラスに映ってわたしを笑ってるように見えた。
(続く)
おしおききぼんぬ
おつ
乙 携帯21氏自信回復したようだね
いいよいいよ〜
ほ
ほ
ほ
h
ほ
携帯21氏おつ〜
ミキティがすっげえ可愛いよ
ほ
ほ
ほ
携帯21氏おつほ
寝る前ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ぜ
600 :
名無し募集中。。。:2006/12/02(土) 12:36:24.12 0
600なんであげとくか
601 :
携帯21:2006/12/02(土) 15:21:40.64 O
>>574 自分が自分じゃないみたいな経験…。
よくそんな話を聞く。
マンションのベランダから落ちた子供を何10メートルも離れた所から走ってきて助けたとか…。
野球の選手がボールが止まって見えたとか…。
そんな神がかった話じゃなくても、毎日の生活の中でいつもの自分よりちょっと背伸びをしてみたような話はいくらでもある…らしい。
わたしは生まれてこのかたそんな経験したことない。
いつもどこかで冷静なわたしがわたしを見てた。
自分をセーブするっていうか、こんなもんだろうと決まりきった線を歩いて生きてきた気がする。
我を忘れてなんて有り得ない人生。
そんなわたしが…。
602 :
携帯21:2006/12/02(土) 15:24:48.54 O
「…したらいいんですね?」
「はぁ?」
「美貴さんの前で…お兄さんと…したらいいんですね!?」
「ちょ、ちょっと里沙ちゃん!」
「いいんです!!」
「へぇ〜」
「ちゃんと見てて下さいよ美貴さん!!」
「アンタ本気?あっ!!」
普通の生活の中でわたし達は呼吸をしてることを意識しない。
当たり前過ぎていちいち気にしない。
でも泳げない人は溺れた時に呼吸のやり方を忘れるらしい。
DTの松っちゃんがスキューバダイビングをした時のことをそう言ってた。
スカイダイビングみたいな高いところでも同じらしい。
それは浜ちゃんが言ってたっけ。
罰ゲームで上空から飛んだ時、息が出来なかったって。
603 :
携帯21:2006/12/02(土) 15:26:36.92 O
美貴さんがいて…お兄さんがいて…わたしがいた。
気がつけばわたしの唇はお兄さんの唇と重なっていて、そしてわたしは呼吸が出来ないでいた。
「んんぐっ…プハァ〜」
やっとのことで水面に顔を出した時みたいに、わたしはお兄さんの顔から離れた。
わたし…お兄さんとキス…。
今頃になって体中が沸騰してきて、わたしは隣を見ることも出来なかった。
でも…見てもらえましたか美貴さん?
わたしの一生懸命…。
(続く)
わお
h
大胆
ほ
608 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/12/02(土) 20:16:34.71 O
>>510 俺はゆっくり振り返ってすぐコーヒーを作った。
リビングに向かう俺と新垣、コーヒーと新垣の顔を楽しみながらふと、写真たてに目をやった。
正広と里沙。俺にもう一人の幼なじみの4人で仲良く遊んでる写真だ。
正広を示す物はこの一枚の写真しか残されてない。
沈黙が続き、時計の針が25分を示したころ
ピンク色に塗られた唇が開く。
「あのさぁ、なにかないの進展とか?」
「これがサッパリと…」
「5年経ってなにもないわけ!」
その言葉に苛立ち怒鳴り返す。
「仕方ないだろ!俺はアイツほど優秀でもないんだし
なんならもう一度アイツに頼んだらいいだろ!!」
涙を滲ませ米を睨む里沙が弱々しい声で呟いた。
「なっなによ〜。人の気も知らないくせに…」
怒鳴りつけてはテーブル叩く俺と里沙
コーヒーが激しく揺れる
カップからこぼれ散た黒色の水。
濡れたテーブルに映し出される俺と里沙5歳の思い出がまた甦る。
幼なじみ同士でよく遊んだ錆び付いた小さなブランコ。
里沙ともう一人の幼なじみが座り、
正広は里沙の背中を押していた。
米谷ももう一人の幼なじみの背中を軽く押す。
609 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/12/02(土) 20:18:19.45 O
ゆっくりと動くブランコ
風に乗り、スカートがヒラヒラとなびかせ夕陽の赤褐色が目に染みる。
「あれから17年かぁ〜」
「楽しかったないつも4人で遊んで騒いでたころ懐かしい」「そうね、でもあの子が居なくなって寂しかったんじゃない」
俺は煙草をくわえ火をつけた。
新垣はいつもの新垣でしかなく、あの子は俺なんか見ていなかった
「なぁ里沙、噂では女性に追われて、
アイツ事務所から逃げたって話し聞いたか?」
「また女からにげ…」
米谷が発した言葉と同時に里沙の強烈な平手打ちが炸裂した。
パーン!!
「なっなにしゃがる!」
「ふざけないでよ、馬鹿にしないでよあんたに、米になにがわかるのよ!」
俺は言葉を無くしていた。新垣を見ることができなかった。
おそらく、泣いているからだろう。
声にはだしていないが、震えてるのがわかった。
俺はそんな里沙に声すらかけられない。
「ごめん米谷、もう止めてあの人の話し聞きたくないから」
時間を刻む音だけが小刻みに聞こえてくる。
新垣はなぜにそこまで彼を想ってるのか分からない。
610 :
◆wMLeIR6Gr2 :2006/12/02(土) 20:20:02.56 O
フィルターを噛んでいた俺は新垣の姿を見て「綺麗だよ」とつい口にだしてしまった。
「そう…なんだ」
俺に言われても嬉しくないのかつまらない返事が返ってきた。
5年経った今でも、アイツの話しするといつもその疲れた表情みせる。
新垣は今でも…
だから俺は、里沙に5年前のことを聞きたくなった。
「5年前……アイツに会ったんだよな」
「えっそうだけど米どうしたの」
正広のマンションで俺は背向けて会話している。
窓ガラスに映る新垣の様子がおかしい、
それは、俺がアイツの話しを初めるといつもおかしな態度をする。
髪を小さな指でなぞり、視線を逸らしながら俯く。
これを幾度も繰り返し、やっとでた言葉が
「ごめん…米あの人の話ししないでくれるかな」
里沙が発した一言で俺はこれ以上聞けなかった。
いつも一緒にいた俺よりも、
たまにしか会えないあの男性がいいのかと里沙ともう一人の幼なじみに聞きたかった。
里沙の表情はいつもの元気な笑顔はなく、少し疲れた表情を浮かべていた。
(続く)
登場人物がいまいちわからん
俺
里沙
もうひとり幼なじみの女性
米谷正広
深く掘り下げて聞くなって 無能が調子に乗るから
ほ
ガキさん初キスキタ ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!
携帯21氏乙ほ
617 :
名無し募集中。。。:2006/12/02(土) 22:37:49.27 0
ho
ほ
保全
おやすみ
ほ
ほ
ぜ
ほも
さ
ぴ
627 :
名無し募集中。。。:2006/12/03(日) 10:10:51.49 0
え
628 :
名無し募集中。。。:2006/12/03(日) 11:57:02.76 0
ん
ほ
も
さ
ぴ
633 :
名無し募集中。。。:2006/12/03(日) 16:38:41.04 0
ほ
保全
ほ
保全
ほ
ほ
h
ほ
も
の
け
亀
ちんちん
ぽ
ほ
ほ
649 :
名無し募集中。。。:2006/12/04(月) 03:49:38.34 0
激しい雨にくっずれて〜♪
650 :
名無し募集中。。。:2006/12/04(月) 04:58:24.01 0
ho
ほ
ほ
ぜ
h
ほ
656 :
名無し募集中。。。:2006/12/04(月) 15:09:52.61 0
死ねよ皮膚病
保全
658 :
携帯21:2006/12/04(月) 17:38:58.30 O
>>603 「へぇ〜それがアンタのキス?」
「はい?」
「アンタ達ってそんなもんなんだ…」
わたしの予想とは裏腹に呆れたような冷たい声。
「…んなわけないじゃないですか!普段のわたし達ってもっと凄…んんン…!!」
男の人の力ってホントに凄いと思う。
最後まで言わせてもらえなかったんだもん。
その代わりにわたしの体はあっという間にお兄さんに引き寄せられて、あっという間に…。
「ちょ、ちょっと先輩!!」
そんな美貴さんの声が聞こえた気もしたけれど…。
わたしの体の力という力がお兄さんによって吸い尽されていく。
659 :
携帯21:2006/12/04(月) 17:41:07.68 O
さっきのキスはなんだったんだろう…。
わたしの一生懸命ってなんだったんだろう…。
唇を合わせただけ。
点と点が触れただけ。
ただそれだけのキス。
そんなの…まるでなんでもなかったかみたいに…お兄さんは…わたしを…。
「やめてよ先輩!!」
かなきり声も届かない。
お兄さんの両腕で抱きしめられて…。
されるがままに掻き回されて…。
まるでテレビやマンガのような濃厚なやつ…。
今まで何度となく思い描いてきたディープなやつ…。
わたしがわたしじゃないみたい…。
自然と出てしまう声にならない声…。
660 :
携帯21:2006/12/04(月) 17:43:01.09 O
泣いてる…みたいな…声が出ちゃう…のだ…。
だからってお兄さんはやめてくれない。
やめて欲しくない。
時々美貴さんがどんな顔してるのか気になったけど…。
もうそんなことどうだっていい…。
…んなことばかり…する為に…生まれてきた…。
お兄さん。
好き…。
(続く)
とろけてるぅ
亀兄よそこに愛はあるのかい?
ほ
664 :
名無し募集中。。。:2006/12/04(月) 21:04:27.96 0
嫉妬
おつ
ほ
ほ
責任
ほ
泣いてるみたいな声が出ちゃうガキさんハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
携帯21氏おつ保
ほ
674 :
名無し募集中。。。:2006/12/05(火) 05:31:05.68 0
ho
ほ
ほ
うむ
らん
ぽ
h
保全
682 :
名無し募集中。。。:2006/12/05(火) 15:30:51.63 0
皮膚病死ね
ほ
ほ
685 :
携帯21:2006/12/05(火) 17:48:20.33 O
>>660 「いいよ里沙ちゃん!その調子〜!!」
遠くの方で沢山の拍手と共にマスターKの声がした。
けれどそんな声も掻き消してしまうのは…。
ヌチャ…グチュ…ベチョ…。
わたしをわたしの知らない世界へといざなって、まとわりついて離れない…離さない音…感触…。
いつの間にかお兄さんの首にまわしていた両手に力が入る。
お兄さんがわたしに乗しかかって益々わたしはお兄さんに絡まって…。
ああぁ…。
686 :
携帯21:2006/12/05(火) 17:49:24.00 O
「もういいよ!!もういいったら先輩!!!」
まさしく怒号の美貴さんがテーブル越しに身を乗り出して、貪欲にむしゃぶり合っているわたし達をほどこうとする。
ちょっとやそっとじゃ解けない位に固く抱きしめ合ってるお兄さんとわたし。
「もういいでしょ先輩!!そんなことされたら美貴…美貴…」
涙混じりの美貴さんの声でようやく身を起こしたお兄さんと、未だだらしなく口を開けたままのわたしとを結ぶ2人の唾液…。
そして途中で切れたそれがタラ〜ンとわたしの中に…。
う、嬉しい…。
687 :
携帯21:2006/12/05(火) 17:50:10.38 O
「ハァハァ…どうです美貴さん?…ハァハァ…」
「分かった!分かったから…」
懇願してる美貴さんの目は今まで見たことない位に真剣だった。
わたしもガバッと体を起こしてお兄さんから離れると、自分でもよく分かる程乱れた呼吸のまま美貴さんを睨みつけた。
「ハァハァ…分かってもらえましたか?」
生唾を飲む美貴さんの細い首が少しだけ揺れた。
688 :
携帯21:2006/12/05(火) 17:51:31.12 O
「アンタ…里沙ちゃんとか言ったわね!!」
「はい…」
「アンタ…」
「ハァ…はい…」
「良いよ!!」
「えっ?」
真っ直ぐに美貴さんがわたしを見ていた。
「ごめん…さっきはあんなこと言って…」
「……」
「アンタを甘く見てた!!」
「美貴さん…」
「でもアンタも気をつけることね!!」
「えっ?」
「こんな女ったらしと付き合ってたら……下らなくて…やってられなくなるんだから…」
途切れ途切れの美貴さんの声は、終わり頃になると少しかすれて力なく消えていった。
689 :
携帯21:2006/12/05(火) 17:54:06.09 O
「それじゃあもう俺には…」
バ〜ン!!!
「美貴は絶対諦めないからね!!!」
響き渡るテーブルを叩く音と美貴さんの声。
その大きな音に反射的にカウンターの方を見ると、やたら嬉しそうなマスターKがいつも以上にニヤニヤと笑ってこちらに手を振っていた。
「先輩なんか少しでも好きになった私がバカだった…」
負け惜しみなのか、はたまた後悔なのか…。
カメの言葉を借りるならそれでも相変わらず俄然強めな美貴さんが瞬きもせずにわたし達を見ていた。
「こんなことになるんだったら一緒に温泉なんて行くんじゃなかった!!」
涙をいっぱい溜めてお兄さんを見つめる美貴さんを見ていると、美貴さんのお兄さんに対する気持ちの強さを感じずにはいられなかった。
(続く)
おつ〜
複雑な心境だ
川VvV)ジュン
あ、ジュンティだ
h
695 :
名無し募集中。。。:2006/12/05(火) 22:17:01.46 O
乙
温泉で美貴様とハメハメか〜
こいつただの癒しキャラだと思ってたがとんでもない女たらしやな
ほ
ほ
携帯21氏おつほ
ほ
亀兄ヌッコロスほ
701 :
名無し募集中。。。:2006/12/06(水) 01:59:00.98 0
( ・e・)
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
携帯21氏ガンガレほ
709 :
携帯21:2006/12/06(水) 10:05:00.77 O
どうもありがとうございます
それにしても3週位前の発汗CMで、えりりんが好きなアイスは抹茶と言ってるのを見て驚きました
こちらがえりりんに合わすことはあっても、えりりんがこちらに合わすことは…さすがにないですよね…
どうでもいいですか…
そうですか…
710 :
携帯21:2006/12/06(水) 11:20:37.50 O
>>689 お、温泉かぁ…。
…ってことは………だよなぁ…。
「美貴…初めてだったのに…」
み、美貴さん!!
「そんなこと言われてもなぁ…」
お、お兄さん!!
「先輩よくそんな風に言えるね!!」
「なにが?」
「美貴、女の子だよ!!」
「なにを今更!」
「全然分かってないよ先輩は…」
「分かんないよ」
「なんでそんな風に簡単なの!!」
「簡単かなぁ?」
711 :
携帯21:2006/12/06(水) 11:22:18.90 O
「美貴がどんな気持ちだったか先輩分かる!?」
「う〜ん…そんなこと言われても…」
「先輩にとっては何人かの内の1人でも…美貴にとっては先輩しか…先輩だけだったのに!!」
「……」
「やっと一緒に行こうって決めたのに…」
「……」
「あの時はあんなに優しかったのに…」
「……」
「酷いよ先輩…」
酷い!!
そりゃ〜あんまりだ!!
「女の子のこと全然分かってないよ先輩は…」
あぁ…。
洟をすすりながら続ける美貴さんが痛々しい。
712 :
携帯21:2006/12/06(水) 11:24:55.49 O
「美貴ってよく遊んでるみたいに見られるけど…本当は全然そんなことないのに…なんで外見だけで判断されるのかなぁ…」
「知らないよそんなこと…」
涙目のまま健気にお兄さんを見つめる美貴を見ていると、少しずつ美貴さんのイメージが変わっていく。
美貴さんって、ホントは凄くジュンなのかも…。
それにお兄さんの素っ気ない態度がなぜだかわたしの胸を痛くする。
「変わったのは先輩だよ!!」
「そんなことないよ」
「だってそんな風に言う人じゃなかったもん!」
「もし俺が変わったんなら、美貴が俺を変わらせたんだよ…」
「どういうこと?」
「分かんないのか?」
「分かんないよ!!」
「分かんないならいつまでもそうやってれば…」
713 :
携帯21:2006/12/06(水) 11:26:36.11 O
「なんなの先輩!?」
「とにかく俺は今、里沙ちゃんが好きだから!里沙ちゃんと付き合ってるから!!」
美貴さんに比べて落ち着き払ったお兄さんがわたしには理解出来なかった。
美貴さんの気持ち…。
女の子の気持ち…。
わたしの気持ち…。
(続く)
h
なんてやつだ怪しからん
ほ
ほ
718 :
名無し募集中。。。:2006/12/06(水) 17:27:11.52 O
乙
優柔不断以下のただのタラシだな
ガキさんが可哀想…
この恋は応援できん
美貴様の純潔を・・・
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
>美貴さんって、ホントは凄くジュンなのかも…。
カタカナで「ジュン」ににやりとした
川VvV从<ジュン・・・
安いのに引っかかってくれて楽だろうなぁ
ほ
ほ
731 :
名無し募集中。。。:2006/12/07(木) 04:05:29.03 0
>>472 すいません
スレに馴染めなかったので移りました
おじゃましました
732 :
名無し募集中。。。:2006/12/07(木) 04:26:31.36 0
一言声かけてもらわないと
ほ
735 :
名無し募集中。。。:2006/12/07(木) 07:51:05.80 0
どこに移った
偽春樹氏FA宣言か
ちょっと探してこよう
738 :
名無し募集中。。。:2006/12/07(木) 11:45:25.93 O
ほ
ほ
740 :
名無し募集中。。。:2006/12/07(木) 15:46:58.15 0
ほ
ほ
ほ
保全
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
保全
保全
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
ほ
h
ほ
ほ
767 :
ntkngw373223.kngw.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp:2006/12/08(金) 16:32:53.98 0
ほ
ほ
ほ
ほ
772 :
携帯21:2006/12/08(金) 20:39:43.18 O
>>713 「美貴負けないからね!!」
「美貴にもまたキスして欲しいもん!!!」
「だって先輩のことが好きなんだもん!!!!」
店中に知れ渡るような美貴さんの大きな声が益々憐れみを誘った。
それにしても誰かを好きになるってどういうことなんだろう…。
さっきまであんなに強気だった美貴さんがそんな風に叫べば叫ぶ程わたしにはそう思えてならなかった。
一体美貴さんはお兄さんのどこを好きになったんだろう。
そしてどこが好きなんだろう。
お兄さんってかっこ悪いとは言わないけど、もっとかっこいい人なら大学にも沢山いるだろうに…。
773 :
携帯21:2006/12/08(金) 20:44:36.64 O
かっこいい人が古着を着こなすとやっぱりかっこいいけど、お兄さんが今着てるのはただ単にくだびれただけのヨレヨレのシャツに見えてしまう。
わたしにとってはかっこいいけど普通の人にとってはどうなんだろうな。
まあカメも言ってたけど、やっぱりかっこいいとは違うかもしれない。
こうやって間近で2人を見比べてみると断然美貴さんの方が見栄えするし。
だって美貴さんなら黙っていても男の人は寄ってくるでしょう。
端から見たらとてもじゃないけど2人が付き合ってるなんて思えないよ。
もし美貴さんと2人でゆっくり話せる機会があったなら、そこんとこじっくり聞いてみたいなぁ…。
774 :
携帯21:2006/12/08(金) 20:48:27.88 O
でも反対に美貴さんに同じこと聞かれたらどう答えよう。
初めて会った時のこと言っちゃうかも。
あの時からだし。
弱くて口ばっかりでどうしようもなくって…。
ってことは、わたしだってなんでお兄さんのこと好きなのか分かんない。
う〜ん…。
〇〇だから好きなんて言えるのはそれはそれで良いのだろうけど、わけが分かんないけど惹かれるのも嘘じゃないと思うし。
好きな理由なんて言葉にしようとするからおかしいのかも。
説明出来ないなら出来ないで良いのかも。
我ながら適当だけど、なんだかよく分からないなら分からないままで良いや。
好きならば…。
775 :
携帯21:2006/12/08(金) 20:56:55.09 O
けれど今日のお兄さんで今までのイメージと随分変わっちゃったな。
昨日のカメと3人の時、今朝のお兄さんの部屋、レコード屋さん、アイスクリーム食べてる時、それまでは良かったんだけど…。
あぁ〜なんだか腹立ってきた。
そんなことを考えてたら不意にずっと握られたままだったわたしの手が動かされた。
「それじゃあ俺達はこれで…行こうか里沙ちゃん!」
立ち上がったお兄さんにつられてわたしも立ち上がろうとする。
あれ?
さっきまでの勢いはどこに行ったんだろう?
立とうと思ってもヘナヘナと腰に力が入らない。
それにみるみるうちに赤くなっていく美貴さんの目がわたしをこの場から離れられなくさせる。
(続く)
意外と冷静なのですね
いいねえ
ほ
乙です!
ほ
愛たん子供杉w
亀兄ヌッコロスほ
いいよいいよ〜
ほ
785 :
名無し募集中。。。:2006/12/09(土) 05:22:06.50 0
ho
786 :
名無し募集中。。。:2006/12/09(土) 05:22:45.79 0
ノノハヽ
./⌒*⌒ヽe・) <来るのだ
/ `(!)´ Lつ
(__)/ (__)
ほ
788 :
名無し募集中。。。:2006/12/09(土) 06:35:30.96 0
も
さ
790 :
名無し募集中。。。:2006/12/09(土) 08:13:16.82 0
ぴ
e
792 :
名無し募集中。。。:
ん