「もしも愛理が援交少女だったら」
「十八です」
彼女はそう答えたが全体ウソだと思った。
大きめブレザーにダボダボのセーターを重ねているが、
いかにも借り物という事が分かる。
現に彼女――というかその女の子は襟元をソワソワと指でなぞったり、
セーターの裾をギュッと握ったりしていた。
「もう一度確認なんだけどモモちゃんの紹介なんだよね、君」
僕は再度問い正した。
モモちゃんというのはツテで教えて貰った援交の仲介人で、
メールでしかやり取りは無いが信頼がおけるというのが印象にあった。
「キミじゃなくて、愛理です…」
女の子の名は愛理というらしい。
「ここじゃあれだからさ、カラオケとか行く?」
「あっ、はい」
僕たちは騒がしい駅前を離れた。手でもつなぎながら歩こうかとも思ったが、
愛理ちゃんは手遊びをしながら2,3歩うしろを付いてきてたので諦めた。
さっきから顔をあげず、自分のつま先かあるいは僕のかかとを見ながら歩く
愛理ちゃんは年のわりに元気が無いように見えた。
援交する子ってのはこんなもんなのかな、と思いながらはじめての援交相手を
アーケード内のカラオケボックスに先導した。
ボックスに入り、柔すぎるソファーにはす向かいに座り合った。
「じゃあ、何か歌う?愛理、ちゃん?」
愛理ちゃんは首をフルフルと横に振って喫茶メニューを手に取った。
僕はリモコン端末で十八番の曲を探しながら言った。
「何でも頼んでいいよ」
「…おじさんも何か頼みます?」
僕は膝から肘を滑らせて軽くコケた。
「おじさんはやめて欲しいな」
「じゃあ、何て呼べばいい…ですか?」
ここで満を持して前々から練習していた言葉を吐き出した。
「パパ、って呼んでくれるかな」
少し戸惑った表情を見せ、口に手を運んだ愛理ちゃんは少しして目をちゃんと合わせ、
「パ…パ、…パパ」と二度呼んだ。
薄暗い照明の中で愛理ちゃんの頬は膨らんで見え、瞳は潤んで見えた。
ただ、その大きな瞳の奥は不安で震えているように感じた。
〜完〜
そこに店員が入ってきた。
僕はアイスコーヒーとポテトスナック、愛理ちゃんはミルクコーヒーを頼んだ。
すぐ持ってきますんで、といって店員はボックスを出て行った。
愛理ちゃんはこちらを見て「変な風に見られてないかな?」と言った。
「兄弟くらいに思ったと思うよ。それか親子」
「親子…パパ…」
愛理ちゃんはうつむいて、そうつぶやいた。
「ん?何?ほら、何か歌ってよ、先に」
僕はリモコン端末を愛理ちゃんに渡した。
愛理ちゃんは「じゃあ」と言ってさほど迷わずに曲を選択し、
端末を本体に向けて送った。
次の曲も入れとこう、と僕もリモコン端末をいじっているたが、
すぐに流れてきたイントロに顔を上げた。
何の曲だったか、聞いた事あるような気がしたが曲名が思い出せなかった。
画面を見るとすでに歌い出しの歌詞が表示されていた。
その色が変わり始めたときスピーカーから流れた歌声に驚いた。
「上手いな」
思わず声に出してしまった僕は愛理ちゃんの方を見た。
僕のすぐそばで立ち上がってマイクをしっかりと持って歌っていた。
開いている方の手で小さな振り付けを踊っているようだ。
〜じゃどうして、口づけをしたのあの夜〜♪
近頃の子供はこんなマセた歌を知ってるのか、と愛理ちゃんの方を見た。
一所懸命歌っている愛理ちゃんの瞳は先ほどまでとは違ってイキイキとしていた。
この子は歌が好きなんだな、と思った。
これの元歌を歌っている子も小さかったはずだと思い出したが、
顔までは再現できなかった。
曲が間奏に入ったところで愛理ちゃんに声をかけた。
「上手いね」
「ありがとござます」
早口だったのでそう聞こえたが、そう言ったあとの愛理ちゃんはまた少し曇った表情を見せた。
しかしまた曲が始まると画面の方を見て元気よく歌い始めた。
この歳でこの歌唱力だったら歌手にでもなれるんじゃないか、と体を揺らしながら歌う愛理ちゃんを見た。
足元はリーボックのスニーカーにダボダボの靴下(なんていうんだっけか?)、冬なのに生足で、
大き目のセーターの裾から申し訳程度にスカートが5センチほど覗いている。
ひざ上何センチだろう?…分からない、それよりも生足だ。
生後3ヶ月の赤ん坊のおなかの様に、白くてすべすべしているように見える。
たぶんそうだろう。触りたい。でもダメだ。嫌、ダメってことは無いな。
だって援交だし、愛理ちゃんもその覚悟で来てるだろうし、目の前には生足だし。
そして手を伸ばしかけたその時、店員がトレイを持ってボックスに入ってきた。
僕は慌てて手を床に付け、さも何かを拾ったのごとき動きを見せた。
テーブル横にひざ立ちした店員はいぶかしげながらもコップと皿をテーブルに載せ、
他に御用がなんたら、とありきたりの言葉を吐いて部屋を出て行った。
ドアが閉まるのを見届けた僕はまた愛理ちゃんの生足を目指そうとした。
すると既に曲は終わっていて、愛理ちゃんは椅子に座ってミルクコーヒーを飲んでいた。
「これ苦い」と顔をしかめて愛理ちゃんが言うので僕のぶんのポーションを差し出し、
「これ入れるといいかも」と言った。
それを渡す時に手が少しだけ触れ合った。
あまりにもプニプニしていたのでもう一方の手も差し出し、愛理ちゃんの手を両手で包んだ。
「えっ」と恐縮し、手を引き抜こうとした愛理ちゃんだったが、すぐに止めてじっとした。
愛理ちゃんは手の感触を味わう僕の方をじっと見ていたのだが、
僕はプニプニした感触に夢中でそれに気付かなかった。
「あっ、あの、曲が始まって…」
「ん?」
気付くとさっき入れといた僕の曲のイントロが流れ始めていた。
愛理ちゃんは持っていたマイクを差し出し、掴まれた手を引き抜こうとした。
僕はマイクを取って愛理ちゃんの横に座りなおし、プニプニした手を握ったまま歌い始めた。
こう見えても職場では「営業課のナガブチ」と呼ばれるんだぜ、と途中話しかけたりしたが
愛理ちゃんは首をかしげながら、それでもリズムを取るだけだった。
〜お前が舵を取れ!お前が舵を取れ!〜♪
歌い切った頃には喉は枯れ、体力も消耗していた。息も絶え絶えにしていると、
ふいに頬に冷たいものが触れた。おうっ、と振り向くと愛理ちゃんが両手で
アイスコーヒーのコップを持って差し出していた。
「どうぞ」
「あ、ありがと」
僕はコップを受け取り、ストローを退けてグビグビと飲んだ。
すると愛理ちゃんは膝に置いた僕の手をキュッと握ってきた。
僕はコップをテーブルに置き、聞いた。
「ん、どうした?」
愛理ちゃんは視線を僕の顔の上で右往左往しつつも口を開いた。
「わたしの手、好きなのかなって思って、こうしたら喜んでくれるかなって」
「うん、好きだし、うれしいよ」
またプニプニした手を両手で包んでマッサージをするようにその感触を確かめた。
愛理ちゃんは目線を下ろしてくすぐったそうに息をもらした。
そして、リモコン端末に伸ばそうとする愛理ちゃんのもう片方の手も引っぱり、ゆっくりと抱き寄せた。
また少し抵抗するような仕草を見せたが、すぐに後ろ向きに体を預けてきてくれた。
愛理ちゃんの小さな体を受け止めると、天日に干したての毛布のように軽く、柔らかく、暖かかった。
後から見える耳とホッペタは真っ赤で、いまにもかぶりつきたくなりそうになった。
まあ、実際このあと、かぶりついたのだけど。
〜めでたしめでたし〜
愛理ちゃんの左のミミガーをハムると産毛の感触が最高に素晴らしかった。
まず耳の上の方から歯を立てないように喰らいつき、一秒に一ミリの速さで下に下に移動して行った。
人の耳の形は人それぞれで違うらしいが愛理ちゃんの耳は実に愛理ちゃんらしい耳と感じた。
柔らかくプニプニしている。その感触は耳たぶに口がたどり着いたときに最高潮に達した。
例えるならばよくこねたパンの生地というかなんちゅうか。
このまま一時間でも二時間でもハムっていたくなりそうな耳たぶだった。
右手を使って愛理ちゃんのアゴを持ち、顔を左に少し向ける。
そしてホッペに噛み付いた。少しだけ歯を立てて、しかし痛くならないように。
咄嗟に目を閉じた愛理ちゃんは体をまた硬直させたが、そのホッペは桃のように柔らかいままだった。
愛理ちゃんの鼻息が荒くなっているのを感じる。いや、これは僕の鼻息か?まあどっちでもいい。
控えめのBGMの流れる薄暗いカラオケボックスの中で僕はそれらの感触を存分に味わった。
頃合を見計らって口を離し、愛理ちゃんの目が開くのを待った。
しばらくしてパッチリとした大きな目がゆっくり開き、視線が合った。
そのまま視線を絡ませながら僕は愛理ちゃんの背中に回した手をおなかの方に滑らせた。
脇腹からヘソ周辺にかけて、ぷっくりとした感触が指先にあった。
そしてその接点を手のひら全体から人差し指に変え、少しずつ上へと滑らせた。
目的のツインピークスまであと少しといった所で、不安げな顔をした愛理ちゃんに手で行く手を遮られた。
「どうした?愛理ちゃん」
「あ、あの、私、こういうの初めてなんで、その…」
「ん?それで?」
「モモちゃんが言うには、する前に、”おこづかい”を貰え、って…」
そう途切れ途切れ、愛理ちゃんが言った。
「先払いなのか、ちょっと待ってね」
と僕は財布を取り出し、その中身を見て驚愕した。
500円くらいしか無かった。もしかしたら(というか絶対)カラオケ代も払えない。
というか待ち合わせの前に郵便局のATMに寄ってお金をおろすのを忘れていたのだ。
滝のような汗を流す僕の横で愛理ちゃんが朴な顔をしてこちらを見つめていた。
劇終
どうしよう、こんな事ならクレジットカードでも作っとけば良かった、と思った。たとえばライフカード。
そういえばライフガードっておいしいよね。黄色くてシュワシュワで体に悪そうで。
そんな風に現実から逃避していく僕を愛理ちゃんの声が引き止めた。
「どうかしたん、ですか?…パパ」
最後のパパという言葉は聞き辛かったが、愛理ちゃんが何とかそう呼ぼうという
気持ちだけは伝わってきた。
「いや、何でも無いんだけど、てゆうか一つ問題が」
愛理ちゃんは、んっ?と首をかしげた。
「持ち合わせが無くてさ、ここの代金払ってくれないかな?外に出たらすぐお金おろして来るから」
ええっ、と驚く愛理ちゃんの不安な表情とあごに手を当てる仕草は、
僕の中で今年の不安ガールランキングトップに躍り出た。
愛理ちゃんは小さく震える声できいた。
「でも、もう夜の8時だし、どこも開いてないんじゃないですか?ATM」
「あぁ、そうか、そうだよね…、どうしよう…。てゆうかさ」
「はい?」
「敬語じゃ無くていいよ、普段の愛理ちゃんの言葉で喋ってよ」
「いいの?…ですか?」
「うん、もっと慣れてからでもいいよ。それより…どうしよう」
「何がですか?カラオケ代くらいならありますけど」
「じゃなくて今日のお小遣いさ、愛理ちゃんへの。…今度また、って訳にはいかないよね」
「あっ、そうですね…どうしよう」
僕と愛理ちゃんはソファーの端っこと端っこに離れて座り、途方に暮れた。
しばらくして愛理ちゃんの方から携帯電話の電子音が聞こえた。
「どしたの?愛理ちゃん」
「ちょっとモモちゃんに聞いてみます」
愛理ちゃんの小さな親指が携帯電話の上で小刻みに動いた。
激臭
「…えとね…でね…うん…えっ?来るの?…うん…今から?…うん、ここはね…」
会話の内容を聞いていたが、モモちゃんが来るらしい。
電話を切って愛理ちゃんはこちらに歩み寄り、隣に座って向き合った。
「来るって、あと15分くらいで」
「そう、あのさ、モモちゃんってどういう人?怖い?僕、会ったこと無いんだけど」
「えと、普段は絶対にお客さん…あっ…パパたちには顔を見せないらしいんですけど」
「らしい?」
「あの、私、初めてだから」
「ああ、そうか」
それで会話が止まってしまったので僕は氷の溶けきったコーヒーを口に運んだ。
愛理ちゃんも甘くしたミルクコーヒーをストローで飲んだ。
「歌っとく?」
沈黙を破るべく愛理ちゃんに話しかけた。
「じゃあ、一緒に歌っちゃいましょうか、ドゥエット」
「あ、うん、デュエットね」
「そうとも言います、ね」
「いや、そうとしか言わないから」
「もう!パパの意地悪!」
自然とそう呼ばれたことに驚きと共にキュンとしたものを感じた。
愛理ちゃんは、えへへ、と微笑んだあと、リモコン端末で選曲を始めた。
伏せ目で液晶画面を見つめる愛理ちゃんを見ながら僕は思った。
何でこんなかわいい子がこんなことを?誰が悪いんだ?
社会が悪いのか?それとも俺か?というかこれは悪い事なのか?
いやむしろ良い事なんじゃないか?需要と供給、ああ資本主義…。
隣で愛理ちゃんが瞬きをするたびに、跳ねたまつ毛が大きく動いた。
〜愛した日ぃ〜分かれた日ぃ〜♪
僕が歌詞を知らなかったので愛理ちゃんが殆ど歌ってしまったが、
この歌は何て音程のむつかしい曲なんだ、と思った。
そして、それを歌いきる愛理ちゃんの歌唱力にまた感心した。
「歌手にでもなった方が良いよ」
曲が終わってまたドリンクを飲む愛理ちゃんに声をかけた。
大きな目がこちらにキョロりと向いた。
「絶対売れるって、愛理ちゃん」
「でも…あの…」
愛理ちゃんは何故か恐縮して目線をすぐに外した。
「なんなら紹介したってもいいよ」
と実在しないコネクションをちらつかせながらその小さな体を引き寄せた。
愛理ちゃんの肩にあごを乗せ、耳元で、ねぇ、とささやくと愛理ちゃんは益々体を恐縮させた。
が、手で遮るとかそういうのは無かった。
僕はそれを拒否ではないと判断し、その手をふとももとおなかに滑らせた。
「あとでちゃんと払うから」
またそうささいてその右耳を軽く噛んだ。
そして目を閉じ、愛理ちゃんの匂いを目一杯吸い込んだ。
「ゃぁぁぁ」と愛理ちゃんの小さな声が体を通じて聞こえた気がした。
と突然、何者かの気配を猛烈に感じた。どこからか視線が注がれている気がする。
防犯カメラはいいとして、僕は愛理ちゃんを抱きしめたまま部屋の中を見回した。
普通のカラオケボックスよろしく四方は趣味の悪い壁紙に覆われ、窓は無かった。
そして扉の方を見た。
知らないおっさんがガラスに顔をビタッと付けて覗いていた。
色黒のその顔は屋外で働く土木作業員のそれに見えた。
愛理ちゃんはまだ目を閉じている。
僕はどうしたもんかと、愛理ちゃんの耳を噛む力を少しだけ強くした。
するとその男は扉を勢い良く開け、ボックスにドスドスと足音を立てて入ってきた。
「何してんだ!」
怒号した男が指した指の先は揺れていた。
それから少し遅れて愛理ちゃんの体がビクッと動いた。
見るとすでに目を開けており、声も出せずに震えていた。
僕はその肩を強く抱いてからその男を睨んだ。
「おっさんこそ何してんだ、いきなり入ってきて、店員呼ぶぞ」
「君は誰だ?何してる?」
「人に名を尋ねるときはそれなりの礼儀ってモンがあるでしょうが」
一触即発の状態を破ったのは愛理ちゃんが搾り出した一言だった。
「パパ…」
んっ?と僕が顔を覗き込むと、男も同じように怒った顔を愛理ちゃんに向けた。
愛理ちゃんは男を見たあと僕を見つめ、
「本当のパパ、なの」と言った。
その目尻には既に涙が浮かんでいた。
男と愛理ちゃんを何度も見比べると確かにほっぺと目の感じが似てた。
ついに泣き出す愛理ちゃんに僕は動く事も出来ずに居て、
男も2メートル程の距離を保ったまま動かずにいた。
そのこうちゃくを破ったのは、ボックスに走り込んできた女の子の登場だった。
「おまたせぇ!」
元気良く腕を振り上げたその女の子はボックスの中の只ならぬ雰囲気を感じて言葉を止めた。
そしてボックスの入口付近に立っていた別の女の子に気付き、声をかけた。
「あれ、めぐ?何でここにいんの」
「あ、モモ、えと、あの…」
動揺する”めぐ”と呼ばれた女の子は怒鳴り込んできた男に目線を投げ、助けを求めた。
男は動揺を隠し切れず、こちらとボックスの入口の方を見たりきたりしていた。
僕も何のことやら分からずに動揺していると、腕の中の愛理ちゃんがつぶやいた。
「何で、パパと、めぐが、一緒にいるの?」
その目にはもう涙は無かった。
気付くと愛理ちゃんは僕の腕の中を飛び出して男の脇を抜け、入口の二人の間を通り、
表に走っていた。
勢いで空中に待っていた愛理ちゃんの涙らしきものが僕の頬に落ちた。
それを指で拭いながらボックスの中を見ると、めぐが男のそばに立って
「どうしよう…」と不安げな表情を見せていて、男がその肩に手を置いて無言のまま宙を見ていた。
その横をモモと呼ばれた女の子がすり抜け、ポカンとする僕の方に寄って来て言った。
「ごめんなさい、このお詫びはまた今度しますんで」
「君がモモちゃんなのか」
頭を下げたままのモモちゃんに声を掛けたが答えは返ってこなかった。
途端に愛理ちゃんのことを思い出し(忘れていたわけでは無いが)、ボックスを飛び出した。
うしろで「ちょっと!」とモモちゃんの声がしたがそれに構っているほど余裕は無かった。
愛理ちゃんに本当のパパと呼ばれた男とめぐと呼ばれた女の子のことさえも考えられなかった。
一旦止まってまた溢れ出した涙を抑えながら腕の中を飛び出す愛理ちゃんの表情だけが
僕の頭の中にあった。
幸いカラオケボックスからさほど離れていない同じアーケードの中で追いつくことができた。
腕をつかまれ振り向かされた愛理ちゃんは僕の顔を見て怯え、そして抱きついてきた。
「何がどうなってるのか分かんない、分かんないよ…」
愛理ちゃんはそう小さく叫びながらその口元を流れ出る涙でぬらした。
割れた流氷の欠片に取り残されたキタキツネを抱くように僕はその小さな体を腕の中で暖めた。
空を見上げると屋根の隙間から真っ黒な闇が見えた。
もう何時だろう、九時近くなってるだろうか。
今日は冷たい夜風が体に染みる。愛理ちゃんの涙で濡れた洋服の襟元がスースーした。
近くに見覚えのある看板を見たのはその時だった。
僕は愛理ちゃんの肩を抱きながらビル街に似つかわしくない宮殿風の建物に入った。
その宮殿の電飾はアーケードの上から商店街をピンク色に染めていた。
〜完〜
受付で「よっ」とだけ挨拶をし、鍵を受け取った。
そばにいる愛理ちゃんを見られないように注意しながらその部屋へと向かった。
廊下は赤とピンクと白のゾウリムシが並んだじゅうたんが轢いてあって、
所々にたばこの焼け焦げがあった。外よりも気圧は高く、酸素濃度が低い感じがする。
いつものことだと割り切って最後の廊下の角を曲がった。
部屋に入ると入口の上の方にある電源ブレーカーボックスを開け、
防犯という名目で付けられた盗撮カメラのスイッチを切った。
これで部屋の中の様子がフロントに知られる事は無い。
愛理ちゃんを部屋の中心にある大きいベッドに座らせ、部屋のカーテンをすべて
閉じる作業にとりかかった。
落ち着いたところで愛理ちゃんの隣に腰を下ろし、ため息をひとつ吐いた。
冷蔵庫から取り出したジュースを差し出すと、愛理ちゃんはすぐに受け取り、ゴクゴクと飲んだ。
「泣き過ぎたんだろう」
その言葉を聞いて一回嗚咽をしたあと、愛理ちゃんが話し始めた。
「ここ、お金は?」
「いいんだ、ツケで。友達のやってるホテルなんだ」
「友達…」
「うん、中学高校と一緒でさ、悪友ってやつかな」
「阿久悠?」
「違う、悪友」
「悪友…」
「そう、悪友。…でさ、そいつには借りがあるから無理も効くんだ」
「借り?」
「うん。高校受験の時にね、答えを写させたんだ」
「それってカンニング…」
「そう、カンニング。そうでもしないとあいつは合格なんて出来ないほどバカだったんだ」
「それで?」
「それでそいつは高校を何とか卒業して、実家のホテルを手伝ってるってワケ。
お前それ高校行く意味あったんか?ってゆうね。……愛理ちゃん、学校は?楽しい?」
学校という言葉を聞いて愛理ちゃんは顔をこわばらせた。
そしてすぐにニヤケながら言った。
「十八なんで学校はもう行ってないです…」
「そりゃ嘘だ」
僕と愛理ちゃんは小さく笑った。
僕は自分の膝をひとつ叩いてから次の話題にうつった。
「よし、じゃあ何から解決して行こうか」
途端にまた暗くなった愛理ちゃんの雰囲気を感じ取ったが、
次に話を始めたのはその愛理ちゃんだった。
「…あの何でか知らないけど、めぐとパパが一緒に居て…」
「その”めぐ”ちゃんってのは友達なの?」
「同じグループのメンバー…ってゆうか友達ですね」
「めぐちゃんとパパは知り合いだったんだ」
「いや、家族同士で話をしたことはあったけど…」
そう言って愛理ちゃんはうつむいて声を小さくした。
「もしかしたらめぐちゃんも自分と同じ事してるんじゃないか、
って思ったんだね、愛理ちゃんは」
僕は愛理ちゃんとの距離を少しだけつめ、言った。
愛理ちゃんはコクンと頷き、口を開いた。
「パパが…本当のパパがそんな事するなんて…私…」
「…愛理ちゃんはどうなの?本当のパパを責められるの?」
「私…」
そして愛理ちゃんは目線をランダムに動かしたあと、両手で顔を覆った。
少し言い過ぎたかなと思ったが、まあ邪魔するものは居ないし、
このまま泣かせておこうとベッドを立ってトイレにでも行こうとした。
それを裾を引っぱることで止めたのは愛理ちゃんだった。
僕はまた座りなおし、愛理ちゃんに話しかけた。「どした?」と。
「どしたらいいのか分かんない…」
補給した水分もすべて流しきってしまったのか、愛理ちゃんの目には涙が無かった。
僕はポケットからハンカチを取り出して差し出そうとしたが
今日はハンカチを持ってなかった。
仕方なくベッドの枕元にあるティッシュに手を伸ばし、それを差し出した。
愛理ちゃんは鼻をチーンと噛んでそのたびに僕にそれを渡してきた。
それは僕のほうにゴミ箱があるからなのだけど、少し湿って重くなったティッシュを眺め、
その中を見てみたい衝動に何度もかられた。
だがそれは愛理ちゃんの目線を気にして出来なかった。
10回程その動作を繰り返したあと、落ち着いた愛理ちゃんに話しかけた。
「これ…援交はさ、愛理ちゃんがやりたいって思ったの?」
愛理ちゃんは首を縦に振って答えた。
「お小遣いが欲しかったんだ」
次は首を横に振った。
「じゃあ、何で?」
「モモちゃんがやろう、って。おもしろいよ、って」
くしゃみをすれば吹き飛ばされそうな声で愛理ちゃんは答えた。
僕は腕を組み、背筋を伸ばした。
「で、おもしろかった?」
愛理ちゃんは首を横に振ろうとして途中で止め、僕の方を見上げた。
「正直に言っていいよ」
僕がそういうと愛理ちゃんは少しだけうなづいてから
「おもしろくなかった」と言った。
やっぱりそうなのか、と思いうなだれた。そしてすぐに持ち直し、言葉を続けた。
僕の言葉は愛理ちゃんに届いているだろうか、それが心配で愛理ちゃんの耳を見た。
やはり綺麗な肌色でプニプニしてそうだった。
僕は咄嗟に噛み付こうとする衝動を理性で押さえつけた。
「めぐ、ちゃんはモモちゃんの紹介じゃ無いのかな?」
カラオケボックスでのモモちゃんとめぐの会話を思い出し、愛理ちゃんに聞いた。
愛理ちゃんの目線は左右に何度も動いた。めぐと本当のパパを思い描いているのだろう。
「たぶん、違うと思う」
その声には少しだけ力が入っていた。
「モモちゃんは、あれかな、何か紹介できる子のリストか何か持ってるのかな?
その中にめぐちゃんが載ってないとか」
「あの、たぶんリストには載ってると思うんだけど、モモちゃんもあれで常識人だから
身内のトラブルは避けると思う」
「身内…そうか。じゃあ、めぐと愛理ちゃんのパパはどこで繋がったんだろう?
あっ、もしかしたらさっき偶然会っただけだったりして?」
愛理ちゃんは目をぱちくりさせ、少し明るい表情を見せたがすぐに暗くなり、
「そうだったら、いいな…」と自分の膝小僧を見つめながら言った。
ベッドに軽く埋もれた愛理ちゃんのふとももは小刻みに震えていた。
生足だから寒いのかな、と暖房の設定温度を少し上げた。
「さっきは話も聞かずに出てきちゃったからさ、ちゃんと話してみようよ、本当のパパに」
と僕が言うと、愛理ちゃんはため息を吐いて答えた。
「私との関係はどう説明するの?パパ」
「そうだった…」
僕はベッドにそのまま仰向けに倒れ込み、目を閉じた。
「現場を見られてるんだったな、しくった」
愛理ちゃんは僕を覗き込むようにして体をひねらせ、僕の膨らんだおなかに手を置いて言った。
「…恋人同士、ってことにしますか。したら問題無くないですか?」
僕はその提案に驚き、目を開け、首を少しだけ起こして愛理ちゃんを見た。
愛理ちゃんはこっちを見て、われながらいい考えかもしれない、といった笑みを浮かべていた。
「年の差がなあ…」
僕がそう答えると、ムスッとした顔をして僕のおなかをポンと叩いた。
「でもそうだね、恋人同士ってことなら二人でカラオケしてても、
そこで少しくらいスキンシップしてても問題ないよね」
「お小遣いだってあげなくていいし?」
「あっ、それもあるね。でも今日金持ってない僕ってヒモみたいじゃない?…あっ!」
「どうしたんですか?」
「カラオケの代金って払って無くない?」
「そういえば…」
二人で同じ宙を見て同じ過去を思い出していた所、いきなり入口の扉がバタムと開いた。
「それは私が払いましたから」
汗だくのモモちゃんがそこに居て、手には携帯電話が握られていた。
「探しましたよ!話終わってないのにいきなり出てっちゃうんだから」
「どうしてここが?」
僕は不思議に思い聞いてみた。
「愛理ちゃんの携帯位置情報から探しました。まあ基本ですね」
何が基本で何が応用なのかは分からないが、
それは一般の中学生が知りうる知識を超えたものだった。
体を起こした僕の肩に手を置きながら愛理ちゃんは立ち上がった。
「それで、話って何?モモちゃん」
「うん、それはね…」
と今まさに話さんとした次の瞬間、モモちゃんの後ろからめぐが顔を出した。
その目元は赤く腫れ上がり、いかにも泣きながらここへ来たといった風だった。
僕らの目線に気付いたモモちゃんが振り返り、
「どしたの?めぐ!」と倒れ込もうとするめぐを支えた。
僕が立ち上がり、そのそばへと向かおうとしたその時、廊下の奥の奥から
何か争うような声が聞こえてきた。
断片的に聞こえてくる内容から察するに、愛理ちゃんの本当のパパと
僕の悪友がロビーで押し問答をしているようだった。
僕は扉を閉め、鍵もかけてめぐをベッドに運んで寝かせた。
「ごめんね、愛理」
僕とモモちゃんと愛理ちゃんが心配そうに見つめるなか、
目を開けためぐは愛理ちゃんを見てそう言った。
めぐはすぐに体を起こし、下半身を布団にうずめたまま愛理ちゃんをじっと見つめた。
愛理ちゃんは少しだけ考えてから聞いた。
「ねえ…」
「待って、私から説明させて」
めぐは愛理ちゃんの言葉を遮って答えた。
僕とモモちゃんは顔を合わせ、何が始まるのやら、その期待と不安とも分からない感情を内に持った。
「亨ちゃんとは…あぁ、亨って愛理ちゃんのパパのことね。
愛理ごめんね、パパのことちゃんづけで呼んじゃって。でもこの呼び方で説明するね。
亨ちゃんと初めて会ったのはキッズに入った頃、家族同士紹介しあってた頃かな。
その頃は普通のおじさんだって思ってたの、愛理のパパだしね。
まあちょっと黒いかな、ぐらいにしか思ってなかったの。
で、ある時ね、本屋さんで私が本を買おうとしたときにちょっとお金が足りなかったのね。
うしろに結構人が並んでてすっごい焦った。
その時、うしろにいたおじさんが一緒に払うよ、って言って払ってくれたの。
それが亨ちゃんだった。そのあと、愛理をよろしくねって言われたりしながら
カフェでアイス食べたの。それからかな、デートするようになったのは。
遊園地行ったりとか、あと何でも買ってくれたしね。
…好きなのかって言われたら、好きだったのかもしれない。」
一通り話し終わっためぐは、愛理ちゃんの方を見てまた目元を潤ませた。
愛理ちゃんはうつむいて聞いていた顔を上げて、めぐに聞いた。
「…過去形なんだ」
「うん、今日が最後だったの。…さっき、亨ちゃんに内緒で家に電話したからすぐ静かになると思う」
その後も愛理ちゃんとめぐの会話がしばらく続いた。
そのあいだ僕はモモちゃんとそれを聞いていたが、そのうち不本意ながら尿意を覚え、
しかたなくトイレへと立った。ロビーが静かになっていると気付いたのはこの時だった。
トイレの窓の隙間から見えたのは、耳を引っぱられる亨と引っぱる女(たぶん嫁)がタクシーに乗り込む姿だった。
ベッドルームに戻るとすでに話し合いは終わっていて、ベッド上に三人でなにやら集まって
ゴニョゴニョと相談をしているようだった。
「終わった?」
僕が近寄ると三人は一斉に振り返った。三人とも分厚い冊子を膝に抱え、声を揃えてこう言った。
「「「カラオケしていい?」」」
さっきまでのいざこざが何も無かったかのように三人とも明るかった。
僕が「いいよ」と言うと早速曲を入れ、ノリノリで踊り歌い始めた。
ミラーボールがスポットライトを反射し、ベッドはリズムに合わせて上下に震動した。
一度、曲の合間に「もうそろそろ帰らなきゃ」と声を掛けた。
「今日は友達の所に泊まることになってるから大丈夫。明日休みだし」
そうマイク越しに答えた愛理ちゃんは、ほっぺを上気させ、また上手な歌を歌い続けた。
話し合いが済んだらすぐにでも帰ろうと思っていた僕は、やれやれと思いながらそれに付き合った。
たまに浜省を歌ってやったが、反応は薄かった。
愛理ちゃんだけがアイコンタクトと口パクで「最高」と言ってくれたような気がした。
冷蔵庫のドリンクが底を突きかけ、歌った曲数が二十を超えても三人の勢いは衰えなかった。
途中からジュースが無くなってアルコール系のチューハイをみんな飲んでたが、
もうどうでも良かった。散々疲れ果てた僕は部屋の隅のソファー上で睡魔に総攻撃を受けていたからだ。
人ってのは騒音が酷い所でも眠れるもんだ、慣れだよ慣れ、ってのは誰かの言葉だった気がする。
薄れゆく意識の中で愛理ちゃんの歌声だけがいつまでも響いていた。
そして夜はふけ、覚えていないが夢を見た。
翌日の朝、起きたときベッド上にちゃんと寝てたのは不思議だったが、もっと不思議だったのは僕が全裸で、
隣に寝てる三人もそうだったことだった。その他、枕元に開けられたコンドームパックが散らかってたり、
シーツに所々真っ赤な染みがついていることも不思議だったが、とりあえずそれは置いといて二度寝した。
そしてまた不埒な夢を見た。
昼前にまた起きた時には他の三人は着替えを済ませていて
テレビを見ながら髪を乾かすなど、帰る準備をしていた。
僕は寝たまま「おはよう」と言うと、愛理ちゃんがこっちを見て
「おはよう」と恥ずかしげに挨拶をした。
端からベッド上を四つん這いに移動しながら僕の上に跨り、体を密着させてきた。
それはまるで猫や何かのような動きと重さだった。
シャワーでも浴びたのだろう、髪からはビダルサスーンの香りがした。
「ちょっと、愛理だけずるい!」
そう言ってモモちゃんとめぐもフライングボディアタックをお見舞いしてきた。
押しつぶされた僕とその上の愛理ちゃんは、ぐぇっ、っと言った。
その上にめぐが重なり、モモちゃんがその上に重なる。
「おーもーいー」と愛理ちゃんの声が小さく震え、なおかつ笑っていた。
考えてみたら朝立ちした僕のジュニアが愛理ちゃんの柔らかい下腹部に
押さえつけられる形になっていたが、それよりも愛理ちゃんの上から
キスして来るめぐの攻撃を甘んじて受けていたため、何がなにやらと
思い出せない昨夜の行為を想像しながらも、そのままにしておいた。
「もう時間が無いから帰らないと」
めぐがそう言うと、モモちゃんも愛理ちゃんもベッドから立ち上がり、服をパンパンと手で払った。
僕はベッドのへりに座り、三人の身支度をぼんやりと眺めていた。
「また連絡するからね、パパ」とモモちゃんが小悪魔のような甘い声で言った。
「今度ふたりきりで合おうね」とめぐが僕の袖を持ち上げて胸元に引き寄せながら言った。
愛理ちゃんはその手をペシッと払いながら
「だめ!愛理のパパなんだから!」と元気な声で言った。
(この十時間のうちに何があったんだ)と不安になったが、三人が、特に愛理ちゃんが
笑顔だったのでそれはそれで良しとすることにした。
「じゃあ、また」
先にモモちゃんとめぐを帰らせた後、アーケードの端の交差点で愛理ちゃんは
淋しそうな顔をしながらそう言った。僕はその体を抱き寄せながら
「何かあればすぐ電話するんだぞ」
と言って頭を撫でた。
愛理ちゃんは、うん、と頷き、手をつないだまま体を離した。
その手を左右に振りながら愛理ちゃんは名残惜しそうに聞いてきた。
「またカラオケしようね?」
「ああ」
「絶対だよ?」
「絶対」
「あと、あれもしてね」
「あれ?」
「分かってるくせにぃ」
またそのマジックキーワードに僕は混乱しそうになったが深く考えるのを止めた。
「じゃあ…」
愛理ちゃんが手を少しずつ離しながら後ずさりした。
最後指先の感触が、フッと無くなりかけたとき、思わずその体を抱き寄せて肩をポンポンと叩いた。
「電話するんだぞ、すぐに行くから」
「うん」
愛理ちゃんは頷き、僕を見上げた。
春を思わせる日差しと、寂れた街の控えめな喧騒の中で僕たちはしばらく見詰め合った。
愛理ちゃんのほっぺは白く、目は大きく、耳はピョコンと立っている。
キューティクルの効いた黒髪が太陽の光をキラキラと反射して柔らかい香りを辺りに漂わせていて、
自称十八歳のその女の子は一瞬しかない今をそこに輝かせていた。
愛理ちゃんの乗ったタクシーを見送ったあと、僕は家に向かって歩き出した。
見慣れた街はいつもと変わらずゆっくりとした時間を持て余していた。
公園では子供が遊び、鳩が舞い、犬が用を足している。
噴水の水は、彫刻のように形を変えず、されど流れ続けていた。
電車はゆっくりと道に迷わないように線路を行き来しているし、
ノンステップバスは申し訳なさそうに狭い道を通り抜けていた。
僕は愛理ちゃんとその本当のパパとめぐとモモちゃんのことをずっと考えていた。
だが頭が痛くなってきたので、二日酔いだろうが、考えるのを止めた。
ただ愛理ちゃんの顔だけは網膜に幻像として焼き付けられていて、
それはそれで不快では無く、むしろ喜ばしかったのでそのままにしておいた。
家に着いた頃には昼御飯も終わっていて、妹が後片付けをしているところだった。
「ただいま、母さんは?」
「今日土曜日だから、あれ、料理教室」
妹は振り返りもしないまま洗い物を続けた。
僕はソファーに沈み込み、ため息を吐いてからテレビも付けず、ぼんやりとしていた。
なあ、と妹に話しかけようとするとすでに台所にはおらず、ドタドタと廊下を走る音が聞こえてきた。
リビングのドアを勢い良く開け、妹が顔を出した。前髪はぴっちりと左右に分けられ、
僕に似た目や鼻や眉毛がその間から覗いている。
「じゃあ、行ってきます!」
「ああ、今日もか。おはようお帰り」
「うん、お母さん、三時頃には帰ると思うから、いい子にしてるんだよ?お兄ちゃん」
そう言って妹は玄関から出て行った。
ふとリビングのテーブル上に残された一冊の本に目がいった。
妹がたまに持って返ってくる写真集のたぐいだった。
その表紙を飾る数人の中に妹の姿を見つけた、までは良かった。
よくみるとさっきまで一緒にいた三人の姿もそこかしこにあった。
僕はプロフィール欄をめくり、驚きの声も上げられず、ただ妹の名を呼んだ。
「佐紀…なんてこった」
〜完全なる完(マジで)〜
名無し募集中。。。先生の次回作に御期待下さい。とかなんとか
貼ったぞ 後は作者戻ってくるように祈っとけ。
カタ ノノノハ.
カタ (´・兄・) <「佐紀・・・なんてこった」っと・・・
( つ つ/ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄
この主人公、絶対畳の上で死ねないな
59 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 17:41:28.86 0
兄ハムw
60 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 17:45:32.54 0
兄ハム、
そんなヒマあったら自分の妹どうにかしろよw
61 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 17:53:09.22 O
すげぇぇぇ
感動した!w
てゆーか鈴木家のその後を知るのがこあい…
:::::::::::::::::::::::::::::.
::::::.\:☆ノノハ クゥ〜ン
::::::.ミゝ从 ’w’)つ
::::::⊂__つノ
マイハマン巡回中!
63 :
作者:2006/09/04(月) 19:22:36.65 0
>>25 「めぐみー!いー加減に行く準備しないと遅刻するわよー!」
母親の忠告で気だるい身体を起こし、脱ぎ散らかした下着を掴むと
先の行為でまみれた体液と雌のニオイを拭う為にシャワーに向かう。
今日はリハーサルの日だった。
「リハ前に体力使って失敗したかな」
愛は少し思ったが悪びれる様子も無かった。
どうせスタミナには自信がある。
問題が無い状況で欲する物を満たすのに躊躇いどない。
それが単純な自慰だろうと
友人の父だったろうと。
ただ相手、場所、時など自分の勝手にならない物は苦手だ。
なにか良い方法は無いかと頭を捻りながら身支度を整えハイヤーに乗る。
あ、運転手さんは?
ダメダメ。あまり手を広げるのは得策じゃない…
64 :
作者:2006/09/04(月) 19:24:27.72 0
>>63 「お疲れさまー!では本番頑張りまっしょーい!!」
リハーサルが終わり、おしゃべりする者、まだ不安を残し身体を動かす者を残し
ざわざわとみんなが自分の楽屋へと移動するのに流され
アタシも℃-uteの楽屋へと戻った。
汗を拭って着替えつつメンバーと下らないおしゃべりをする。
本番の緊張感もいいがこんなのも結構好きだ。
近づく本番の事、学校の事、昨日見たテレビの事などを取り留めなく話している。
そんな流れでの事だった。
「…ラジオやったじゃん!ラジオ!楽しかったよね!ラジオ!」
「楽しかったけど何で三回も言うのよ(笑)」
「ラジオって言ったらさぁ〜みんなで遊園地行こうって話したでしょ〜?
コンサート終わったら行こぉよぉ〜?」
「 いいね!行こ!行こ!行こ!」
「だから〜何で繰り返すのよw」
「はーい、アタシは次の日曜が良いでーす!次の週だとテスト近くって…」
「じゃあ『遊園地が似合う人』のえりかちゃんに合わせようか。」
「みんな〜次の日曜は空いてる〜?」
「早貴は平気だよ〜」
「千聖もそれでいいよ〜」
「舞美ちゃんは〜?」
「あ!ごめ〜ん。 その日はちょっとデ・ェ・トがありまして〜v」
「ふぇ〜舞美ちゃんカッコイ〜」
「ひっどーい! アタシは舞美を愛してるのに舞美は男を取るのねッ!!」
「えりの事は愛してるけど彼が会いたい会いたい〜って言うからタマには相手してあげないと、ね?v」
「まーた舞美ったら。彼氏テスト真っ最中なのにアンタがゴネたんでしょ」
「なーんの事かなー?アハハハハー」
65 :
作者:2006/09/04(月) 19:29:52.82 0
>>64 「あ、マイもパス〜」
「えぇ〜マイちゃんも〜?」
「マイも男の子から予約が入ってて〜」
「うぉわ!今時のコはマセてんのね・・・」
「マイちゃん…それ課題終わらないからグループの子が手伝いに来るって言ってたヤツ…?」
「あっ!千聖!言っちゃダメだって…!」
「な〜んだ、マイちゃんたら〜」
「あはははははw」
「あとは〜めぐだけだよ。空いてる?」
「これ以上欠けたら次回にしようかな〜」
「アラ、責任重大ね。ちょ〜っと待ってね〜・・・」
カバンからお気に入りの手帳を取り出しパラパラとめくる
次の日曜は空欄だった。
「その日は…あっ! 空けられるかな〜? ちょっと都合確認するから電話してくるね」
「エェ〜〜〜めぐも彼氏なのぉ〜!?」
「違うってw じゃちょっと」
パタンと手帳を閉じるとお気に入りのデコレーションした携帯を掴んで出る。
鳴らした先の相手は
『発信
鈴木亨 』
66 :
作者:2006/09/04(月) 19:30:40.70 0
「ガチャ…もしもし?…どちら様で?」
「めぐみです。愛理の友達の村上愛です」
「…!?なんで番号を! …困るよ…」
「先日は私のわがままでご迷惑を掛けたのでお詫びがしたくって」
「その事は…もう忘れようよ…」
「はい…でももう1回キチンとお会いしてお話したくって…」
「そんな事できる訳…!」
「今度愛理達と遊園地行くんです」
「?」
「愛理を送って来てくれませんか?
私は用事があると言って少し遅れて行くので
愛理達が遊園地行っている間に 少しお話したいんですが…」
「…もう会うのは最後にするよ…」
「はい。 では待ってます。」
ガチャ
67 :
作者:2006/09/04(月) 19:32:23.44 0
>>66 ガチャ!
「愛理〜!ちょっと遅れて行く事にしたよ〜!」
「そうなんだ〜良かった〜」
「ドコに掛けてたのヨ〜?w」
「家族に留守番頼まれててさぁ〜でもなんとか切り上げたよ〜」
「じゃあコンサート終わったらみんなで行こうね!」
「うん! コンサートも頑張って楽しく遊ぼう!」
『おー!』
−−−−−鈴木家の夜−−−−−−−−−
「愛理、明日は本番か。頑張るんだよ」
「うん!終わったらね来週ね、℃-uteのみんなで遊園地に遊びに行くんだ!」
「そうか。
…
…
…行きは車で送ってってあげようか?
父さんも丁度向こうに知人がいて用があるんだ…」
「ホント! ありがとー!」
(…愛理…)
68 :
作者:2006/09/04(月) 19:33:34.16 0
>>67 それから愛理のコンサートも終わり何事もなく日々が過ぎていたが
先日の電話が棘のように意識の奥に刺さりかすかな痛みを湛えていた。
そして…
プルルル
亨の携帯がなる。ディスプレイに浮かぶ名前はなく電話番号だけ
登録されてなく掛かってくる電話に覚えは一つしかない。
「もしもし亨さんですか? 愛です」
「君か…掛けないでくれと言ったろう」
「明後日…遊園地にはみんな午前中から行く事になってます。
先に着いて会わない所で待ってます。 愛理を送ったら私の携帯に電話して下さい。」
「…分かった…だが、これで最後にしよう…」
「…はい待ってます。」
ブッ
電話が切れても亨はそのまま動けずに居た
先日の出来事は過ちは畜生のごとき所業と後悔して止まなかった。
出来るだけ目を背けたかった。
なのに愛理にせがまれコンサートに行くと彼女を目で追っていた…
危険だ、断ち切らねば。
そうこれで最後にしなければ
69 :
作者:2006/09/04(月) 19:34:52.84 0
>>68 …なのに亨の心中に行かないと言う選択肢は無かった
過ちへの弱みか…それとも後ろ髪を引かれるのか…
亨は考えないように寝室へと向かった。。
先に居た妻が「明日は送ってくんですって?と声を掛けてくる。
「…俺も愛理を送った後は友達と会って来るから遅くなるよ」
私はウソをついた。
すると「あら、アタシも出かけてくるから」と返すがもう聞こえてはいなかった。
このベッドが「用」を成さなくなったのはいつからだろうか…?
柔らかいベッドと肉体に溺れた日はいつの事だったろうか…
イカン、さっきの電話でまた混乱して余計な事を考えている…
「明日は早いんだ…」と重い気持ちを飲み込み眠りについた。
70 :
作者:2006/09/04(月) 19:36:29.45 0
>>69 「…はい、待ってます」
パタン
愛は一息吐いて携帯を閉じた。
携帯にデコレーションで付けられたストーンが光を反射する。
あ、石取れてる。今度直さなきゃ
だが、そんな事はさておき今は目の前の問題だ。
自分だけの問題や挑戦は好き。他者との競争も好き。
でもやっぱり人の心理は自分のままに行かないから苦手だ。
なので思いつく限りのシミュレーションを模索した。
幸いにもおじさんは分かりやすい人でベターな展開になった。
着信拒否や来ない事も考えてたたがとりあえず明日おじさんは来るだろう。
あとは押し切るだけだ。
しかしそこまでおじさんに固執する意味はあまり無い。
恋? 違う
カッコイイ? 悪くはいけど
セックスが上手い? 気持ち良かったけど他知らないし
安全だから? 自分で選んでおいて何だけどバレたら同級生の比じゃないくらいヤバい
でも今はおじさんがいい。
なんでか分からない感情。
それが狙った男を虜にしたいと欲する
幼い身体に初めて燃えた女の意地とは本人にも気付かなかった
心の触れ合いは面倒くさい。身体の触れ合いのが気楽でいい。
信念めいてそう思うと明日への期待と覚悟を飲み込み床に就き
その大きな瞳をゆっくり閉じた。
71 :
作者:2006/09/04(月) 19:38:05.23 0
>>70 薄暗いモヤに包まれている…
それは湿気を多く帯びていて酷く蒸すので体が汗でベトつく…
自分は視界の遮られたモヤの中を何かを求めるように行く宛も無くさまよう。
そのモヤが香気を帯びてきた。
汗の匂いが濃くなる。 潮のような匂いがする。 甘い香料の匂いがする。
酷く嫌悪感を煽ると同時に蟲惑的な匂い。
直感でその匂いが濃い方へ向かうとかすかに声がする。
「…ぁ… ぁん…さぁん…」
更に進むと何か滑る物に足を取られた様で足がもつれて倒れてしまう。
何にかと思うと地面そのものがヌメっている。
いや、地面ではない。
モヤ自体が粘性を帯びて身体に纏わり着く。
流れる汗と周囲を埋める甘い粘液が交じり合いに身体に絡みつく。
まるで蜘蛛の巣に絡め取られたようだ。
72 :
作者:2006/09/04(月) 19:38:36.24 0
>>71 溺れるように先へ進むと声がはっきりと聞こえてきた。
「る…ぁん…と…るさぁん…とおるさぁん…」
声は私の名前を呼んでいた。
粘液を泳ぐように腕をかいて伸ばすとツルリとした物にふれる。
人だ…それも肩あたりのようだ。
ようやくの頼りと引き寄せるとモヤが少し晴れる。
その先に居て俺を呼んでいたのは…愛だった…
大きな瞳が私を見据えると長い手足が餌を捕食する蜘蛛のように私に絡みつく。
気付くと私も愛も全裸だった。
その手足が粘性の滑りに任せて私の身体を這う。
私はそこから逃げたいのに粘性と手足に身体を捕られて逃げ出せない。
「亨さんv」
捕られたのは身体だけだったのか?
甘くハスキーな声で抵抗する気力も失われていく。
一声ごとに精神まで絡みつかれていくようだ。
「亨さんv とおるさんv とぉ…るさん…」
「…ん…さん… おと…おとーさん! 起ーきーてー もう朝だーよー」
「ん… あ…愛理?」
私は夢を見ていたようだ。
天気も良いのに布団を被っていた所為か酷く汗をかいていた。
夢は…よく覚えていないが寝覚めは最悪なようで最高のような。
黒く、熱く、甘い夢だった。
今日は…愛理を遊園地に送っていく日だった。
「分かった、分かった、とりあえず汗をかいたんで身体を流してくるよ愛理。」
73 :
作者:2006/09/04(月) 19:41:41.88 0
ストックここまで
74 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 19:44:49.38 0
作者さん乙
期待してますよ
:::::::::::::::::::::::::::::.
::::::\:☆ノノハ クゥ〜ン
::::::ミゝ从 ’w’)つ
::::::⊂__つノ
マイハマン巡回中!
76 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 20:30:20.91 O
なんかいきなりもりあがってるし
ほ
78 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 21:54:39.15 0
(○) (○) ,,⊂⊃.、
_____ヽ|〃_ ヽ|〃 __________(,( `亨´) y━~~~ ロイヤルリバプール
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
79 :
名無し募集中。。。:2006/09/04(月) 22:13:26.33 0
続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ッ!!!!
ほ
81 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 00:04:10.75 0
ぜ
82 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 00:52:46.30 0
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名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 02:03:20.92 O
ほ
ん
85 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 07:06:23.81 0
ほ
86 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 08:18:06.92 O
他にも作家カモン
87 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 09:38:12.65 O
ほ
88 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 09:53:15.37 0
ありがたいことです
89 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 12:20:32.23 O
リ|*‘ヮ‘)|
90 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 14:14:00.16 0
91 :
350236007239391:2006/09/05(火) 15:10:55.78 O
あげとく
92 :
名無し募集中。。。 :2006/09/05(火) 16:21:06.58 0
ho
94 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 18:42:37.90 O
めぐぅ
95 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 19:31:29.93 O
めぐめぐしたいよお
96 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 20:13:08.19 0
〃ノノノハヽ
リ|*‘ヮ‘)| <亨さん めぐめぐしよっ?
(つ⊂
97 :
softbank221017192157.bbtec.net:2006/09/05(火) 21:10:32.34 0
あげとく
98 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 22:03:24.86 0
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マイハマン巡回中!
99 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 22:42:11.37 0
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::::::\:☆ノノハ クゥ〜ン
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マイハマン巡回中!
100 :
名無し募集中。。。:2006/09/05(火) 23:39:21.82 0
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マイハマン巡回中!
101 :
名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 00:52:03.27 0
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マイハマン巡回中!
102 :
名無し募集中。。。 :2006/09/06(水) 02:22:54.41 0
普通に小説みたいだ
103 :
名無し募集中。。。 :2006/09/06(水) 03:34:42.50 0
めぐめぐ
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105 :
名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 07:58:41.16 0
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名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 08:54:17.47 0
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107 :
名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 10:38:33.87 0
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名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 11:45:58.89 O
先長いなぁ
あらすじじゃダメかな?w
109 :
名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 12:32:03.52 O
ほ
110 :
名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 13:33:02.39 O
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350236007239391:2006/09/06(水) 15:10:42.04 O
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名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 19:25:16.08 0
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名無し募集中。。。:2006/09/06(水) 20:39:44.86 0
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と お る
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名無し募集中。。。:2006/09/07(木) 00:45:42.15 0
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名無し募集中。。。:2006/09/07(木) 01:46:49.90 0
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120 :
名無し募集中。。。 :2006/09/07(木) 05:59:00.56 0
続き待ってる
121 :
名無し募集中。。。:2006/09/07(木) 06:28:11.00 0
待つわ
うm
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