1 :
名無し募集中。。。 :
2006/05/31(水) 23:54:17.07 0
2 :
六部198 :2006/06/01(木) 00:10:43.36 0
夕方以降出かけると高確率で落ちてる
3 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:22:28.90 0
乙!!!
4 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:23:05.20 0
ここか
5 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:33:11.18 0
立ってそのまま落ちるとかないよな
6 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:42:32.64 0
寝る前ほ
7 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:46:29.24 0
もう寝るのかよ
8 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:50:55.45 O
みんな何部が好きなの?
9 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 00:58:27.51 0
あえて言うなら2部だな 歴代キャラでもジョセフが一番好きだ
乙! 全部好きだけど4部が好きです
11 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/01(木) 01:37:02.48 0
スレ立て乙ですー!! 一番は4部かな〜でも5部序盤の雰囲気もかなり好きッス
―杜王ケーブルテレビジョン・社長室?― 間違いなくここは、この会社の社長である富樫の社長室であった。 いや『社長室であった』という表現はおかしい。 ここはさきほどの場所から何も変わっていないだから『社長室である』が正しい。 しかし、石川梨華や夏焼雅は何かが違うと感じていた。 同じ部屋であるにも関わらず、どこか違うような…。 「自己紹介が遅れたな、俺は辺土名一茶。 ここの社員だ」 一茶が石川達に向かって挨拶をする。 「アンタが一茶だったのね…絵梨香をやった!! 何故か体も自由になったし、ぶちのめしてやるわ!!」 石川は振り返り、一茶を睨みつけた。 今にも飛び掛っていきそうな勢いである。 「おっと…言いたいことはわかるが、今はこっちに集中したほうがいい。 ほら、もう社長はサイコロを転がしているぜ」 コロロロロ… 「6マス! いきなり調子がいいね、ではお先に!」 「ちょっとアンタ、何勝手に進めて……なにッ!?」 スゥゥゥッ… 富樫はサイコロで6が出たのを確認したのと同時にその場から消えてしまった。 音もなく忽然と姿を消してしまったのである。
「そら次の番だ。 えーと…」 一茶は雅を指差して考える。 「私ですか? 夏焼…雅ですけど…」 「そうそう、夏焼。 さぁサイコロを振りな」 「え? 振れって言われてもサイコロが…」 「手の中をよく見てみろ」 「手の中…?」 雅はおそるおそる握った手を開く。 そこにはサイコロが握られていた。 「順番が回ってきたらサイコロは自動的に手元に来る。 それを振るわけだ」 「な、なんであなたの言いなりにならないといけないんです?! もう体も自由に動けるし、このままあなたを倒してもいいんですよ!!」 「…まぁ、君が望むなら闘ってあげたいところだがな、そうもいかない。 一度このゲームに参加してしまうとゴールするまで抜けられないんだよ。 君らが一見ただの部屋に見えているこの社長室も、ゲーム開始と同時に 既にゲームの『スタート地点』に成り代わってしまっている」 ダッ!! 石川が社長室のドアへ向かって走りだす。 スタンド『ザ☆ピース』を出現させ、ドアへ向かって攻撃を仕掛ける。 ガキイィィーーン!!
「くっ…」 木製のはずのドアはまるで金属音のような音を響かせて 石川の得意技であるチャーミングフィンガーを弾く。 ドアには傷一つついておらず、まるで見えないバリアがあるようだった。 「な? 無駄だろう。 参加したからには従うしかねぇんだ。 さぁ、サイコロを振るんだ、夏焼」 「…仕方ないですね…」 コロコロ… 無言のまま、雅はサイコロを転がした。 出た目は『2』。 「私、ルールもよく知らないんですけど、この後どうす……わっ」 全て言い終わらないうちに、雅の体はさきほどの富樫のように スッと消えてしまった。 「雅ちゃん…!!」 「俺は最後だから、石川梨華…アンタの番だ」 一茶は淡々とした口調で石川にそう告げた。
<夏焼雅> 気づくと私は木々が多い茂った森の中にいた。 テレポートでもしたのだろうか… サイコロで2を出したと思った次の瞬間にはここにいた。 『おー、夏焼雅ちゃん。 君は2マスかい』 どこからとも無く声がする。 さきほどの富樫社長の声だ。 しかし姿は見えない。 「ちょっと社長さん! これはなんなんですか!?」 『君さー、“ジュマンジ”って映画見たことある? 双六で進んだマスに買いてあった事が実際に起こるっていう物語だ』 「み、見たことありますけど…」 『俺の能力はそういうもんだと思ってくれればいい。 進んだマスで指示された事には必ず従うこと。 少々キツいものもあるかもしれないが、我慢することだ。 ま、俺はゲームの中身を知り尽くしてるから困ることは無いけどな。 頑張ってくれよ〜。 それじゃ!』 それ以降、富樫の声は聞こえなくなった。
「何なの一体…」 そうやって私が辺りを見回していると、遠くのほうから ポッカポッカと馬のひづめのような音がした。 その方向を見てみると確かに数頭の馬が歩いているのが見える。 馬には人が乗っていて、皆この現代に不釣合いな『甲冑』を身に付けていた。 「え…何かのお祭り?」 群れの先頭馬が私に気づいたようで、早足で近づいてくる。 パカラッ パカラッ 「うわ、な、何!! 何なのー!!」 パカラッ… 「どうどう…」 馬に乗った男は私のすぐ傍まで来ると、私を見下ろした。 「あ、あの」 「どうした雅、こんなところで何をしている?」 「ええ?! なんで私の名前を知っているんです!? て、ていうかその、私もよくわからなくて…えっとゲームの人ですか?」 「雅よ、お前は何を言っているのだ? “げえむ”とはなんだ?」 「……」 …何なのだろうこの人は。 そして私は一体何をすればいいんだろう。
「ハハハ、もしやおぬし、戦の前の緊張で私の顔を忘れたか? この片倉小十郎景綱の顔を」 「片倉…さん」 片倉っていえば確か3年のクラスにそんな名前の人がいた気がするけど 関係はないよね…たぶん。 「景綱様!!」 私がどうしていいのか戸惑っていると、後ろからこの片倉さんて人の 部下っぽい人が駆けつけてきた。 「急がねば! 小田原で正宗公がお待ちで御座います!」 「おお、そうだな。 では雅、お前も急げよ、遅れるな!」 パカラッ パカラッ… そう言うと、その片倉さんと部下の人たちは 森の奥へと走り去ってしまった。
…そして私の前には、一頭の馬が残されていた。 「ブヒヒヒィーン」 「え、馬? 乗れってこと?」 ブウウウウン… 今度は突然目の前にテレビのテロップのようなものが現れる。 『小田原城へ急げ! 馬を手入れて5マス進む』 「な、何なんのよ、もう…」
ここまで! 予想以上に長くなりそうかも…
20 :
六部198 :2006/06/01(木) 03:48:06.11 0
前スレでの前スレさん(ややこしいな)&マイマイさん乙ッ!
>>19 当たり前に話す小十郎ウケるw
21 :
六部198 :2006/06/01(木) 04:08:16.78 0
ちょっと早いけど辻のスタンド解説 スタンド名:NONSTOP 本体:辻希美 破壊力:D スピード:A 射程距離:C(スタンド効果自体は50メートル程度) 持続力:C 精密動作性:D 成長性:C 能力 生物・物質の中の時間を加速させる。 カップ麺もあっという間に作ることが可能だ!! 時間が加速されるので、当然動きも速くなる。 だが、車を運転するのと同じで、加速し過ぎると行動がコントロールしにくくなる。 さらに、この能力にはリスクがある。 加速された時間を過ごしているということは、それだけ『消費』しているということである。 例えば、時を8640倍したなら10秒間に一日過ごしたのと同じだけの エネルギーを消費し、老いるということだ。 『のんすとっぷいんふぇるの』 本体が最大加速している状態で対象と向かい合いながら加速させると、 相乗効果で対象は『無限』に加速し続ける。
22 :
364 :2006/06/01(木) 06:20:23.97 0
皆様乙! Janeから書き込みテスト保!
23 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 06:37:27.21 0
正宗じゃなくて政宗だからね! と大枚はたいて大河ドラマDVDを買ったから保全
25 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 08:02:55.47 0
おはゆーッ! マイマイさん乙です!
26 :
なんみん :2006/06/01(木) 09:29:06.98 0
何部が1番か決めるのは難しいけど…あえて言うなら二部かな ワムウとかイギーとか吉良とかブチャとかプロシュートはキャラもバトルも含めて好き ちなみにDEATH13やダービー兄戦とかも好き…挙げたらキリが無いな スレ立て乙です!なんみんが出すと落ちるね!ホントごめんなさい!
エメラルドスプラッシュ保全
28 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 11:36:36.54 0
29 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 12:27:32.35 0
食前保
30 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 14:35:54.36 O
ほ
31 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 15:17:28.05 0
仕事が忙しくて金魚飲むトコ見れなかった保全!
32 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 16:25:25.37 O
NONSTOPって自分も年をとるってこと?
33 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 16:27:48.14 0
たぶんそうじゃないかな
34 :
六部198 :2006/06/01(木) 16:49:00.15 0
自分に能力を使えばそういうことっす
35 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 18:24:20.91 O
なるほど確かにNONSTOPだ
36 :
610 :2006/06/01(木) 19:24:56.98 0
1000いくと思ったのにィ〜!保全!
>>21 辻の能力強えー!『メイド・イン・ヘブン』にも通ずる物があるな!
>>268 こちらもスケールのでかい能力ですね〜!
37 :
610 :2006/06/01(木) 19:26:44.52 0
失礼!下のレスはマイマイ268さんへです〜!
てst
39 :
915 :2006/06/01(木) 20:31:22.56 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうG〜 「じゃあ後藤さんの事は一件落着って事で、 安倍さんにもう一つおうかがいしたいんですけど・・・・」 こんこんが安倍さんに話しかけた。 って、いつの間にいたんだよ・・・・・。 「何?ってこんこんいつの間に・・・」 安倍さんも苦笑した。 「演劇部って過去のスタンド使いのデータをファイルしてありますけど、 鈴木亜美のデータ読んでもイマイチ意味が分からないんですよ。 安倍さんがどうやって勝ったかも書いてないし。 そこら辺を教えていただければありがたいんですけど」 「あ、そうだ。美貴も鈴木亜美の能力は興味あるな。 どうせやりあわなきゃいけないんだろうし、安倍さんの勝ち方って興味あるな」 美貴もこんこんに続いた。 あの膨大な演劇部の資料の中で、肝心の鈴木亜美のデータだけが不完全。 それには何か重大な秘密が・・・・・・・・・・・・。 みんな興味津々に安倍さんを見る。 「あぁ、それは簡単な話だべ」 安倍さんはみんなを見渡した。
40 :
915 :2006/06/01(木) 20:31:58.52 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうH〜 「なっちが書くの忘れてたから」 ズコッ 思わず4人で昭和のリアクション! 「あ、安倍さん!!!???」
41 :
915 :2006/06/01(木) 20:32:32.24 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうI〜 「だってめんどうくさかったんだもん〜」 「めんどうくさいって・・・・・・・・」 梨華ちゃんも頭をかきながら立ち上がった。 「実際、アミーゴの能力って説明難しいし・・・」 安倍さんは3年前の事を語り始めた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「よく逃げないで一人で来たわね」 「お互いね」 誰も来ない杜王港の倉庫裏でなっちとアミーゴはにらみ合った。 『弓と矢』を取り返し、また、ごっつぁんらのがんばりで 小室学園からの新手のスタンド使いを次々と撃破し、 アミーゴは窮地に立たされていた。 とは言っても演劇部ももういっぱいいっぱいだった。 紗耶香のような犠牲も出ていたし、すでに何人も退部していた。 残った部員もそれぞれ心や身体にしこりや傷を残していた。 寺田先生は新入部員を4人入れたけれど、 これ以上誰かを巻き込みたくなかったし、 そもそも彼女らはまだ戦力と言えるほどじゃなかった。 そんな時にアミーゴの方から一対一で勝負を申し込んできた事は なっちにとっても演劇部にとっても渡りに船だった。
42 :
915 :2006/06/01(木) 20:34:39.46 0
はいここまで〜 これから回想シーンとなっちとミキティたちとの会話が 川尻浩作じゃない、交錯します。 う〜ん、書いていて結構難しい・・・・ そういや、Dr.スランプでセンベエさんがタイムストップウォッチを発明するんだけど いたずらのために使いまくっていて、気がついたら一人だけ 歳を取っていたなんてオチのネタがあったなあ・・・・ ののはそうならないように使いすぎに気を付けなきゃなあw
43 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 20:55:23.96 0
915さん乙でーす!
44 :
364 :2006/06/01(木) 21:24:37.50 0
皆様乙ですー!
45 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 22:04:00.95 0
お!ついたんキタ。
46 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 22:35:16.17 0
ミラクル起こしてるなぁ・・・
47 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/01(木) 23:12:39.81 0
今日は身体の調子も良くないのでもー寝るよ。 後はまかせたりんこ!
48 :
六部198 :2006/06/01(木) 23:12:53.15 0
ダウンタウンDXスレでののたんののたんしてた 乙ッ! ここで一つ謎が解けるわけか
49 :
名無し募集中。。。 :2006/06/01(木) 23:36:45.33 0
hozensissou
50 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 00:28:32.22 0
フォー全
落とした映画見てたら書くの忘れてた! 保
52 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 03:48:24.24 O
ほ
53 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/02(金) 05:44:43.15 0
ちょいレス!!
>>マイマイさん
乙ですー!!
スケールのでかいゲームバトルっすね!!
>>六部198さん
乙です!!
加速する能力!!まさしくNONSTOPッすね!!!
>>915 さん
乙ですッ!!
書くの忘れたってw安倍さんお茶目っすねwww
栄光編もそろそろ大詰めってとこまで来ているのでしょうか・・・!!
つーわけで今日は出します!!
ウサギの逃げ足は速かった。 やはりウサギなだけに『足は速い』のだろうか? いや違う。 ウサギには目的があったからだ。 目指す場所があったからだ。 ただ逃げ回るのと、目的があって逃げるのとでは、格段にその早さは変わってくる。 何も考えずに逃げ回ると言う事は、考えて逃げるのとは比べ物にならないほど 頭の回転を必要とするのだ。 決断力の速い人間ならそれでも早く逃げ回れるが、あらかじめ逃走経路を たてているのといないのとでは、やはり天と地の差なのである。 「あのウサギ!!逃げる事を一つの目的として頭に入れているばいッ!! あの足の運びを見ればわかるッ!!ヤツは二人を『追いかけさせている』!!」 田中れいなは得も知れぬ悪寒を覚えた。 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・・
(あのウサギは何を考えているんだ?・・・・・そして何がしたいんだ!? さっきのローラーコースターだって・・・・・僕は恐怖で失神してしまったから その間のことは知らないけれど・・・・・明らかに生死に関わる状況だったッ!!) 亀井絵里は新垣里沙(の姿をした者)と共にウサギの背中を睨みつけて考える。 (アイツの目的はわからない・・・・けどッ!!あのウサギの行動には確かな 悪意を感じる!!さ、殺意すら窺えるぞ・・・・・!!?) ゾゾゾゾゾ・・・・・ そう思うと、背筋が凍る思いだった。 眩暈さえしてくるほどだ。 しかし、考えてみれば自分達が狙われる理由などないではないか。 ましてや偶然辿りついた遊園地にいた着ぐるみのウサギに狙われるなどと・・・・ だとすれば、あのウサギの『中の人』に秘密がある。 着ぐるみに身を包んでいる中の人が、自分達に恨みを持っているのかも知れない。 例えば、以前闘ったことのある『スタンド使い』であるとか・・・・ (いいや・・・・それはないか。スタンド能力は1人ひとつ。あのウサギの能力は 見たことないし、そもそもその能力自体が把握しきれない・・・・だとしたら・・・・) ・・・・・・・愉快犯。 そう、通り魔的な愉快犯ではないのか?
(じょ、冗談じゃないぞ・・・・・まさか・・・・・そうだ、そんなワケ・・・・ そんなくだらない理由で攻撃されてたまるもんか!!!) だが、他に妥当な答えが見つからない。 亀井絵里の中で、その思いは徐々に膨れ上がっていった。 それにしても、なんと足の速いウサギであろう。 走るのが苦ではない亀井絵里にとっても、ウサギの足の速さは癪に障る。 (着ぐるみを着てるくせに・・・・・どうして追いつけない!?) やられた仕打ちも相まって、彼女のイライラは余計に募っていく。 そして、イライラした感情は彼女から大事なものを忘れさせていた。 友人である、紺野あさ美のいつかの言葉を忘れてしまっていた!! 怒りとは、人から冷静な判断力を奪う・・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
「か、亀・・・・・なんて足の速さなのだ・・・・中学時代は陸上部だったと 聞いてはいるが・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・・」 それでも新垣里沙は亀井絵里に追いつかんと必死にその足跡を追う。 すでに大声を出せば気付いてくれるであろう距離だ。 しかし全速力で走り息切れしている新垣里沙に、それは難しい話であった。 (どうして気付かないのだ!?わたしが亀と同じ速さで走れるわけがないというのに・・・ なぜ亀はそれを疑問に感じていないッ!?判断力がポッカリ欠けてしまってないか!!?) やがて、彼女の視界に大きな屋敷が広がってくる。 ウサギはそこを目指して走っているッ!! どうやら屋敷の中へ逃げ込もうとしているようだった。 『戦慄迷宮』 屋敷の看板には、大きくそう書かれていた。 まるで廃病院を思わせるその建物を目指して、ウサギは走っていたのだ。
ズギュン!! ウサギはその開いたままの入り口に、その姿を隠してしまった。 闇の中に飲み込まれた・・・・そんな表現がよく似合う。 その屋敷の前で、ようやく亀井絵里と新垣里沙の姿をした輩は立ち止まった。 何やら言い合いをしている・・・・新垣里沙の姿をした輩は中へ入ろうと 亀井絵里に促しているように見えた。 (自分と同じ姿をしているものを見ることが、ここまで精神的にくるものだったとは・・・ 遠目からだというのにこの胸糞悪い気分・・・・・・くそッ!!) あの自分と同じ姿をしているものがウサギの仕業だとするのなら、 ヤツは亀をあの屋敷に誘い込もうとしているッ!!! そう判断した新垣里沙は、残る力を振り絞って叫んだ!!!
「亀えぇぇぇぇぇッ!!!戻るのだ!!!そいつはわたしじゃあないッ!!!!」
彼女の金切り声に、ようやく亀井絵里はもう一人の新垣里沙の声に気付く。 口がパクパクと動いている・・・・・恐らく 『あれ・・・・どうしてあそこにもガキさんがいるんだ・・・・・?』 などと、のたまっているに違いない。 そして次の瞬間!!!! バシィッ!!ズギュウゥゥゥンンン!!!!!!! 新垣里沙の姿をした輩が突然亀井絵里の腕をつかみ、彼女を闇の中に 引きずり込んでしまったのだ!! 目を丸くして驚いたような表情を一瞬だけ見せ、亀井絵里は屋敷の入り口に 飲み込まれてしまったッ!! 「か・・・・亀エェェェェッ!!?バカなッ!!!!」 ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンン!!!
まさかの事態に打ちひしがれる新垣里沙に、ようやく田中れいなが追いつく。 足は引きずっていない・・・・・波紋の呼吸は骨折の激痛をも和らげる!! 骨にヒビが入っているようだが、その程度ではどうということはないのだ。 「が、ガキさん・・・・・絵里はッ!!?」 「やられた・・・・・やられてしまったのだ田中っちぃ〜ッ!!ヤツの策にハマッた!! ペースはあのウサギのものなのだ!!亀はあの屋敷に引きずりこまれたッ!!!」 田中れいなは新垣里沙の見つめる屋敷を眺める。 「せ・・・・『戦慄迷宮』・・・・!!!」 ドォォォ〜ン!!! 屋敷から放たれる冷や汗も滲むような異様に重苦しい瘴気に、 田中れいなはすぐその屋敷がどういった趣向のものなのか理解した。 「お化け屋敷・・・・お化け屋敷っちゃ・・・・・それもかなり巨大なッ!!!どうやら あのウサギ、どんな手を使ってでもれいな達を『絶叫』させたいようやね・・・ッ!!」 ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ・・・・
「入れば恐らく攻撃を受けてしまう・・・・・だが亀もウサギもあの屋敷の中なのだ。 わたしの偽者も!!どうするべきか・・・・・ッ!!!」 「決まってるばいッ!!絵里を助けに行く!!!」 田中れいなは即答した。 そんな彼女に、新垣里沙はつらつらと冷静な意見を述べる。 「確かに答えはそれしかないのだ・・・・しかしッ!!あの屋敷の中は この遊園地を知り尽くしているであろうウサギのホームグラウンドなのだ!! 迂闊に飛び込むのは危険すぎる・・・・・ッ!!!」 「だからっつって・・・・ほっとけるワケなか!!れいなに絵里を見捨てろとでも 言うんスか!?ガキさんンンッ!!!!!」 田中れいなは思わず両手に握り拳を作ってしまう。 友達の危機に何もしないなんて、絶対に許されない行為だ!! そう思っているのだ・・・・・が、目の前にいる先輩の意見も決して 間違ってはいないということはよく理解していた。 ウサギはあの屋敷に誘い込もうとして逃げるフリをしたのだ!! 明らかに罠なのだ!!! だから・・・・・もどかしいッ!!!!
「どうすればいいたいッ!!れいな達はどうすれば・・・・・・!!!」 もう考えるのが億劫だ・・・・このまま感情に任せて屋敷に飛び込んでしまおうか? あとのことは、攻撃を受けたときに考えればいい・・・・ そう思い行動を起こそうとした瞬間、新垣里沙は口を開いた。 「あの屋敷に入る・・・・それはわたし達の中では確定事項なのだ。 そうでしょう?田中っち・・・・・きみがこのまま亀をほっとくワケないもんねぇ?」 「え・・・・・・・?」 「誰だってそーする。わたしもそーする。もし、この場にミキティやマコッちゃんが いたら、二人もきっとそうしていたに違いないのだ。二人だけじゃない・・・・ この場にいたのが愛ちゃんだとしても、さゆだったとしても・・・みんなそうしている!!」 「ガキさん・・・・!!」 「確かに、あの屋敷は罠に違いない・・・・・だが、ウサギも同じ建物の中に入ったのだ。 つまり、ヤツは自ら鳥かごの中に入ったも同然!!亀は逃げながらヤツと闘う・・・・ わたしたちは追いながらウサギと闘う・・・・・つまり、挟み撃ちの形になるのだ・・・・!!! だから・・・・・・行くよ田中っち!!ヤツを追い詰めるなら今しかないッ!!!」 「が、ガキさんッ!!!!!!」 バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンン!!!!
64 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/02(金) 06:24:43.12 0
早朝保全のごとく射精完了!! ではオヤスー ノシ
65 :
364 :2006/06/02(金) 06:53:07.64 0
1さん乙ですー! 自分も仕事行ってきます!
66 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 07:50:38.78 0
1さん乙でーす。
67 :
六部198 :2006/06/02(金) 09:07:26.03 0
乙ッ! 舞台は戦慄迷宮へ・・・か 今日はヒマヒマ日なんで残りを整理して一気に出したいな
68 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 11:00:51.42 0
ほ
69 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 11:29:05.79 O
なんか最近ニスト以外のヒトスクネ
70 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 12:19:12.39 0
そーだねぇ・・・。 っつー俺もニストだしな。
71 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 14:10:35.99 0
保全
キラークイーン!第一の保全!
73 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 16:35:38.30 0
キラークィーン!第二の保全!
74 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 17:30:10.59 O
キラークイーン!第三の保全! バイツァ保全(保全して氏ね)
75 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 18:53:25.38 0
ほ
77 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 20:19:42.04 0
hozenn
78 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/02(金) 20:43:57.94 0
だします
79 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 20:44:06.32 0
銀色の永遠 〜曖昧ミーMINDC〜 「さてはてこれからどーするぅ?」 先を歩く絵梨香が振り返りながら問うた。 「そぉーねぇ・・・ブラブラしてるのもなんだし映画なんかいいんじゃないの?」 顎に手を当てながら梨華はそう答えた・・・特に見たい映画などなかったのだが・・。 「映画だと・・・これこれ・・・・『星屑の俺達』が時間的にええんやないの。」 唯は先ほどの小冊子の掲載記事を指差す。 「えー?これってめちゃくちゃ『男の世界』って感じじゃん!もっとオシャレっぽいのにしようよ〜」 絵梨香は唯の提案に思いっきり難色を露わにした。 「・・・・・・まぁこれも・・・こーゆーのも面白いンじゃない・・・・期待もしないで見に行った ら面白いってコトも在るかも知れないし、守備範囲しか見ないのも面白味に欠けるよ!」 眩い日差しを仰ぎ見ながら梨華は『男の世界』という言葉に引かれ絵梨香に意見した。 ・・・・『男の世界』か・・・・単純そうで羨ましいなぁ・・・・私のもっと単細胞の方が・・・ ・・・・・幸せになれるのかもね・・・・・・ 「ほいじゃあ決まりですねぇ!映画館は・・・・この地図だとこの先やねん!この先の路地を曲がる た所ですえ!」 掲載されている地図を頼りに三人は映画館に足を運ぶ。
80 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 20:44:28.82 0
「あれ?もうじきのハズやけど・・・・・どうなってん?」 唯は辺りを見回しながら景色と地図を照らし合わせようとする。 「ちょっとちょっとちょっとぉ〜!何?道に迷ったの?」 唯の言動に絵梨香は激しく動揺しいた。 「ちょっと!落ち着きなさいよッ!こーゆー時は大体、道を一本外れたるだけなんだから!」 梨華はそう言いながら小冊子を覗き込み位置を確認し左の路地に入っていった。 「こっちね!二人共こっちよ!」 そう言い張って道を進む彼女の後を二人は追った・・・・・。 「ホントにコッチでいいの?梨華ちゃん?」 心配そうに尋ねる絵梨香の問いに梨華は無言で笑みを浮かべて答えた。 「まぁ・・・言い出したら聞かンのやからね・・・付いて行くしかないわなぁ・・・」 唯が苦笑した瞬間!物陰から人影が飛び出す!! 「通せん坊!」 物陰から現れた少女は両腕を広げ路地一杯に伸ばし行く手を阻んだ・・・・ ドドドドド ドド ドドドドドドドドドドドドドド
81 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 20:51:20.08 0
とりあえず此処までッ!! よーやっとスタンドバトルだよ!
82 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/02(金) 20:52:41.71 0
>>前スレさん 乙です〜!!危うく重なるとこだったw 『男の世界』ですか!!w 通せん坊・・・・この少女は何者だろう じゃ俺も!
二人は屋敷の入り口の前に立つと、その奥を睨みつける。 なにも見えない・・・・太陽の光すら差し込まない入り口は、まるで黒い 水でも張っているかのような印象を受けた。 「入れるんやろか・・・・いや、意地でも入るたいッ!!」 今頃、屋敷の中では亀井絵里が攻撃を受けているに違いないだろう。 早く加勢しに行かねばならない!! 「待つのだ!!」 「なんねガキさん!」 「入り口は真っ暗闇・・・・だとすればこの中も当然何も見えない暗闇なのだ。 見えないというのはまずい・・・・お互いはぐれてしまう可能性があるからね。 それに五感が一つでも欠けると人間は冷静でいられなくなる」 そう言うと、新垣里沙は左手を田中れいなに差し出した。 『手を繋ごう』という意思が、言われずとも理解できた。 「欠けた視覚を補うには、聴覚・嗅覚・味覚・触覚のうち一つを機敏に働かせるのがいい・・・ 今回の場合は『触覚』だが・・・・こうすればお互い離れることはなく亀を探すことができる。 なにより、人肌というものは暗闇の中でも安らぎを与える・・・不思議なものなのだ」 「うん。いよいよ出発っちゃ・・・・」 「「行くぞッ!!!」 バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンン!!!
暗闇の中でも決して離さぬように、しっかりとお互いの手を握り締めた 二人は、暗黒に広がる屋敷の入り口に足を踏み入れた!! いったい中ではウサギのどんな攻撃が待ち受けているのであろう。 見えぬ目でどこまで対応しきれるであろう。 だが・・・・・それでもいい様にされてたまるか。 絶対にあのウサギを追い詰めッ!! ごめんなさいと言わせてやる!!! 多少の不安を抱えながらも、田中れいなは意気込んでいた。 が・・・・・・・
パァ・・・・・・・・・・・・ 田中れいなは、突き刺さるように差し込んだ光に目がくらんでしまった。 「な、なんね・・・・・いきなり明るく・・・・・・?」 屋敷に入った途端、暗くなり何も見えなくなるはずの視界がパァッと明るくなる。 いや、明るくなったのではない・・・・ 向こうには、先ほどウサギに第一の攻撃を受けたローラーコースターが見えた。 「出ている・・・・・?や、屋敷から出てしまっているたいッ!!」 そう、彼女が立っていた場所は、たった今まで立っていた屋敷の入り口だったのだ!! 田中れいなは入り口から出てきたのだ!!! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
「な、なんやこれは・・・・・ハッ!!!」 そして気がついた。 新垣里沙の左手を握っていたはずの右手が・・・・・空をつかんでいたことに。 「な、なんばしよってん!?れいなは確かにガキさんの手を握っていた!! しっかり握っていたはずなのにッ!!どうして手を離してしまっていると!!?」 どこで手を離した!? いや、離してなどはいないッ!! そもそも、入り口に足を踏み入れたというのに入り口から出てくることがおかしい!! 「も、戻らねば・・・・今すぐ中に戻らねばァッ!!!!」 田中れいなは再び屋敷の中へと駆け込む!! 彼女の身体は沈むように屋敷の中に溶け込み、そして・・・・ パァ・・・・・・・・・・・・・ 「ま、また入り口から出て・・・・ッ!!入れないッ!!どうして屋敷に 入れないンやあああッ!!!これじゃあ挟み撃ちも何もないと!!」
もう一度だ!! 彼女は右手を屋敷の入り口に突っ込む・・・・・すると!!! ズボッ!!! 「・・・・・・・う、うわッ!!!」 信じられない光景だった。 闇の中から、突如手が生えてきたのだ!!! 田中れいなは驚き、思わず後退してしまうところだったが・・・・・ 「ま、待つっちゃ・・・・・この手は・・・・見たことある・・・・・いや、あるなんて もんじゃあない!!いつも・・・・毎日見ている・・・・・これは・・・・・ッ!!!」 屋敷の入り口に突っ込んだ右手を握り、そして開く。 すると入り口から突き出た手も、それと同じ動作をした。 「れ、れいなの手でしたァーッ!?これはああああああ!!!!」 今度は上半身だけのめり込むようにして入り口に入る。 すると・・・・・
パァ・・・・・・・・・・・ 「なにィーッ!!!!」 すぐ横に、入り口に上半身を突っ込んでいる自分の下半身があった。 「は、入れないと・・・・・入り口が出口になってしまっているばい!!! なんやこれはッ!!!ガキさんは・・・・ガキさんはどこへ行ってしまったと!!?」 その時だ。 驚愕する彼女の視界に、ピンク色の何かが映った。 自分のすぐ脇だ。 すぐ真横だ!! 「う、うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!!!!!!」 物凄い至近距離でウサギの顔を見た彼女は、思わず尻餅をついてしまう。 すると視界は変わり、目の前には真っ暗な入り口と・・・・その入り口から顔を出して 田中れいなを見つめるピンク色の無機質なウサギがいたのだった。 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・
一方、新垣里沙は・・・・・・ 「な、なぜだ・・・・・・屋敷に入った途端・・・・・田中っちの手が消えた・・・・・? いったい・・・・・いったい何が起きたのだ!?田中っちはどこへ行った!!?」 暗闇の中、早々に仲間を見失った新垣里沙は一瞬、取り乱しそうになるが すぐ冷静になって考える。 「これもヤツの・・・・ウサギの仕業なのだろうか・・・・何らかの方法で わたし達をはぐれさせようと・・・・・ッ!!」 突然いなくなってしまった田中れいなは無事なのか? まだ入ったばかりだが、ここは一度入り口に引き返したほうがいいのかもしれない・・・・・ そう思い、彼女は振り返った。 「な、なに・・・・・・・!?」 振り返った先に光はなかった。 段々目が慣れてきたのでわかるが、後方には道が続いているだけだ。 壁はボロボロで、いたるところにある扉はほとんど崩れている。 「そんなバカな!!足を踏み入れたばかりなのにッ!!わたしは真っ直ぐに 数歩歩いただけだッ!!なのにどうして・・・・・来た道は入り組んでいるのだッ!!?」 ドォ〜ン!!!!
「と、とにかく・・・・戻れないのなら進まねばなるまい・・・・・亀がこの中に いることは間違いないのだから・・・・・・・!!!!」 新垣里沙はゆっくりと足を進め始めた。 目が慣れてきたとはいえ、暗くてやはり見えづらい。 壁伝いに歩こう・・・・・そう思い、壁に寄っていったときだ。 ドギャス!!! 何か大きい物体に躓いてしまった。 そして・・・・・・ 「うわぎゃああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!」 突然、躓いたその物体が絶叫した。 「わあああああああああああ!!!なんなのだああああああああッ!!!!!!!」 新垣里沙も、その声に驚き絶叫してしまう。 「やだやだやだやだやだ!!悪霊退散ッ!!!僕に近寄らないでくれぇ〜ッ!!!」 その物体は聞いた事のある声と一人称を使った。
「か、亀・・・・・・・?亀なのか・・・・??」 「うぅぅぅぅぅぅ〜ッ!!!・・・・・が、ガキさん?」 そう、その物体とは・・・・恐怖のあまり通路でうずくまっていた亀井絵里だった!!! こんなに早く見つけられるとは・・・・・あまりの呆気なさに新垣里沙は声が出ない。 亀井絵里を見る限り、今のところは何かしら攻撃を受けていたわけではないようだ。 それは喜ぶべきか・・・・・やがて、亀井絵里は口を開いた。 「ガキさん・・・・・ガキさんだよね?どうして二人いるのさ・・・・・どっちが本物なの? きみは僕を屋敷の中に引っぱった方?それとも僕を追いかけてきた方?」 「後者なのだ・・・・・そして、わたしは本物なのだ」 「ホントに?」 「うむ」 「ホントにホント?」 「本当」 「ホントにホントにホントにホン・・・・・」 「本当だと言ったら本当なのだ。と言っても証明できるものもないけど・・・・」
沈黙が訪れる。 オドロオドロした雰囲気の中、先に口を開いたのは亀井絵里だった。 「・・・・・・・・・・・・豆ってなんの味がするの?」 「人の肉の味」 「サボテンって何で出来てるの?」 「95%は水で出来ている」 「おっぱい」 「うえぇッ!?ちょッ!なっ!!何言ってんの亀はァ〜!はしたないから!! 女の子がそんなこと言っちゃダメッ!!めッ!やめれ〜!!!」 新垣里沙はわたわたと何かを払いのけるように空を仰ぐ。 下ネタはダメだ。 下ネタには対処しきれない。 「本物のガキさんだ・・・・・下ネタを言うと面白い取り乱し方をする・・・・」 「・・・・・・からかうのはやめるのだ」 プギャアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!
93 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/02(金) 21:14:00.73 0
ここまでできた! ちなみに入れない屋敷ってのは元ネタがありまして、小学生の頃 たまたま見たなんかのアニメでそういう話やってました! かなり記憶が曖昧ミーMINDだけど・・・ ではバイトいって来ます ノシ
94 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 21:20:26.52 0
1さん乙!バイトいってらっさい!
95 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 21:27:28.97 0
乙ッ!
96 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 22:14:26.68 0
ho
97 :
915 :2006/06/02(金) 22:45:34.96 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうJ〜 「最後にもう一度だけ勧告しておく。 おとなしく『弓と矢』を渡して降参すれば もうこれ以上アンタたちには手を出さないよ」 「そんなこと言い出す地点で苦しいって白状しているようなもんだよ、アミーゴ」 「それは・・・拒否って事で良いんだね・・・・・・・・」 アミーゴが言ったその時だった。 なっちの背後の空間が歪み、突然アミーゴのスタンド『AROUND THE WORLD』が出現した。 空間から上半身だけ出てきた『AROUND THE WORLD』がなっちに殴りかかるッ! 「ちぃッッッッッ!!!!!!!!」 ガシイイイイイイイイイッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!! 気配を感じたなっちはとっさに後ろを振り向くと、『チェイン・ギャング』で 『AROUND THE WORLD』の拳を受け止めた。 「さっそく不意打ち?相変わらず根性悪いね」 なっちはそう言うとアミーゴをにらんだ。 アミーゴの側にはもう一体、『AROUND THE WORLD』が立っていた。
98 :
915 :2006/06/02(金) 22:46:06.66 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうK〜 「違うよ。私は安倍にサービスしてやろうと考えている。 そしてその考えは少なくとも5分以内に変わらなかったと言うこと。 だから上半身まで出してたっぷり姿を現したでしょ?」 アミーゴが言うと、なっちを襲った『AROUND THE WORLD』は 空間の中に消えていった・・・・・・・。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「へ?」 「どういう事ですか?」 その場にいた全員が首をかしげた。 美貴も安倍さんの言っている意味がわかんなかった。 「なっちはアミーゴと何回か闘っていてね。 だからお互いの能力は知っているのよ」 「鈴木亜美のスタンドは二体いるって事ですか?」 美貴は安倍さんに質問した。 「違うよ、『AROUND THE WORLD』は一体しかいないよ。 鈴木亜美の『AROUND THE WORLD』は近距離パワー型のスタンドで 別に分身したりも出来ないし」 「???????」 みんなますます混乱した。 「話を聞いていると空間に穴を開けるとかそんな感じの能力ですか? 紺野の『ニューオーダー』や亀ちゃんと闘った栄高の嘉陽って人がそうですけど。 ただ、資料には『時間を操る』って書いてありましたね」 こんこんも言った。
99 :
915 :2006/06/02(金) 22:46:39.74 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうL〜 「なっちはこんこんの能力をよく知らないけど、 それだけじゃあアミーゴの能力すべてを説明したことにならないよ」 安倍さんは続けた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「あっそう」 なっちはバカにされたことにちょっとむかっとしながら 後ろ歩きでアミーゴと距離を取る。 「アンタってバカ?せっかくハンデあげてるのに 人の好意はおとなしく受けるもんだよ」 アミーゴはそう言いながら、なっちがさっき立っていたポイントまで歩いてきた。 「あいにくハンデなんていらないんでね」 「私に負け続けている女がよく言うね。はっきり言ってむかつく!」 憎々しげに言いながらアミーゴがなっちのいたところで止まると、 『AROUND THE WORLD』の目の前にさっきと同じような空間の歪みが生じる。 そして、『AROUND THE WORLD』はその歪みの中に上半身を突っ込んだ。 「ホントに良いんだね・・・・・・」 「ハンデはいらないって言ってるべさ」 なっちが返事している間に、『AROUND THE WORLD』は 空間の歪みから身体を出してきた。
100 :
915 :2006/06/02(金) 22:47:20.16 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうM〜 「これでサービスタイムは終わり・・・・・・。 あとは後悔しながら『AROUND THE WORLD』の 能力の前にひれ伏すだけだ、安倍なつみイイイイイッッッッッ!!!」 アミーゴは叫ぶと『AROUND THE WORLD』がなっちに殴りかかってきた!!! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「ますますわかんないんですけど・・・・・・・・」 梨華ちゃんが困った顔で言った。 「アミーゴの能力はね、さっきこんこんも言ったけど時間を操る能力なのよ。 あ、操るって言ったら語弊があるかな」 「でもそれだけじゃ『AROUND THE WORLD』が二体いたことは・・・」 「梨華ちゃん、まぁ最後まで聞きなって。 『AROUND THE WORLD』が開けているのは普通の空間じゃなくて時空間なのよ」 「「「「時空間???????」」」」 美貴達はおもわず声をそろえた。
101 :
915 :2006/06/02(金) 22:48:41.15 0
皆さん乙です! そしてオイラは今日はここまでッ これからしばらくややこしいです・・・・
102 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/02(金) 23:33:48.39 0
otuです!
103 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 23:41:08.67 0
乙だな
104 :
名無し募集中。。。 :2006/06/02(金) 23:56:40.39 0
寝る前保
105 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 00:44:00.96 0
ほ
106 :
六部198 :2006/06/03(土) 00:47:29.45 0
保全人&ニスト達乙ッ! 結局日付を超えてしまったが 198の長いバトル後を出します
銀色の永遠 〜(S)aint〜37 一方、藤本と加護は病院内に侵入し、階段付近に到達していた。 「たしか、上の方からだ、急ぐぞ!」 藤本はそう言って、先に階段を駆け上がった。 「なんでアンタ主導になっとんねん!」 加護は文句を言いながらも、その後に続いた。 ダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!!! 藤本は後ろで息を切らしている加護を振り返って激を飛ばした。 「おい!はやくしろ!こっちだ!」 「そんなん言われなくったって、わかっとるわ!!」 「・・・ったく、タバコなんか吸ってるから息切れすんだよ!」 「ほっとけ!」 先に2階に差し掛かった藤本は、まずそこを回ろうとしたが加護に呼び止められた。 「そこじゃない!多分もっと上や!」 「なんでそんなこと分かるんだよ!2階かもしれねーじゃんか!」 「『感じ』でわかる!あの子は多分、この上や!」 そう言って加護は、藤本を無視して上に走って行った。 「おい!待てよ!!」 藤本は慌ててその後を追った。
銀色の永遠 〜(S)aint〜37 加護の背を追って、藤本は暗い階段を駆け上がる。 そして3階到達した途端、前を走っていた加護が急に足を止めた。 「お、おい・・・!」 ドン! 急には止まれずに、藤本は加護の背にぶつかってしまった。 「おい!何やってんだよ!」 文句を言いながら肩越しに加護を覗き込むが、 彼女は一点を見つめたまま動かない。 「・・・?」 不審に思った藤本も、その視線の先を見つめる。 「!!」 ・・・・・・そこには壁に寄りかかって、ちょこんと座っている辻がいた。 手には携帯電話が握られている。 そして・・・身体中に切り取られたような痕があり、彼女を中心に大きな血だまりが出来ている。 「ちょ・・・!!」 藤本は慌てて駆け寄り、その肩を掴んで乱暴に揺すった。 「おい!しっかりしろ!!」 しかし返事は返ってこない・・・ 糸の切れた人形のように、力なく揺さぶられるだけであった・・・
銀色の永遠 〜(S)aint〜38 加護は辻に歩み寄り、その首筋に手を当てた。 そして、藤本の顔を見ながら静かに首を横に振った。 「・・・無駄や、もう死んどる・・・」 「そんなことねーだろ!ち、ちょっと疲れて気を失ってるだけだ!」 そう言って藤本は、なおも辻を揺すりながら「起きろ!」と呼びかけ続けた。 「藤本ぉッッ!!!!」 業を煮やした加護が掴んでいた肩を思いっきり引っ張り、 その勢いで藤本は無様に尻餅を突いてしまった。 そのまま立ち上がろうともしない藤本を横目に辺りを見回すと、 すぐそばに白骨が散乱しているのが目に入った。 血だまりの上にあることと辻の状態から推測して、 これは今回のターゲットで、彼女と交戦した結果こうなったと判断できた。 (・・・せやけど・・・) 「どうやって倒したか?」という疑問は残るが、加護は一息吐いて 藤本に手を差し伸べた。 「ミキティ・・・もう帰るで・・・」 「え?」 藤本が困惑気味に加護の顔を見上げる。 「帰ってこのことを報告せな」 「おい・・・辻ちゃんはどうするんだよ?」 「ほっとけや。ほれ、掴まりぃ」 加護は差し出した手を揺すって、「早くしろ」と促した。 「・・・!!!」 バシイィッッ!!! 藤本は乱暴にその手を払って自分で立ち上がり、加護に向き直った。 目には涙が溜まっており、いまにも零れ落ちそうである。
銀色の永遠 〜(S)aint〜39 「なんだよ、それ!お前ら親友じゃなかったのかよ?!」 余りにも冷たい態度の加護に、藤本は声を荒げた。 「あぁ?」 加護が眉間にシワを寄せて睨み返す。 「親友が目の前で死んでるんだぞ!!!お前なんとも思わないのかッ?!」 「なんとも思わないわけないやろ」 その言葉に藤本は冷静さを取り戻す。 「ご・・・ごめん・・・そ、そりゃそうだよな・・・」 『誤解されやすいタイプなのれす。本当はすげーいい子なのれす』 昨日『ドゥ・マゴ』で辻が言っていたことを思い出し、藤本は先走った自分を恥じた。 しかし・・・次に加護から出た言葉は、それを裏切るものであった。 「・・・勝手な行動とって、その挙句このざま。 ったく・・・昔から迷惑かけられっぱなしや。まあ、その心配はもう無うなったがな」 加護は辻に一瞬だけ目をやって鼻で笑うと、ポケットからタバコを取り出して口に咥えた。 その言動は、藤本の怒りを爆発させるのに十分なものであった。 「・・・・・・てめえ・・・こんなときに・・・」 藤本は紅潮した顔で加護の胸座を掴み、拳を握り締めた。 「親友のために涙ひとつ流さねーのかああああああああ!!!!」 ドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・・・・!!!!!
銀色の永遠 〜(S)aint〜40 シイイイイィイイィンンンン・・・・・ ・・・藤本は加護の胸座を掴んだまま、瞬きもせずに 自分を真っ直ぐに見据えるその顔を見つめていた。 (・・・昔の美貴だったら、何も気づかずに このまま怒りに任せて殴っただろうな・・・美貴も成長したってことか。 悲しくないワケ無いじゃねーか・・・ 必死に抑えつけて強がって動揺していないフリをしているだけじゃねーかよ・・・) 藤本は手を離して加護の胸元を軽く払い、背を向けてガラスの無い窓に寄りかかった。 「どうした?殴るんちゃうんかったんか?」 加護はその行動を訝しがったが、相変わらず憎まれ口を叩く。 「あいぼん・・・」 藤本はあえてニックネームで言葉をかけた。 加護の心中を察したことで、彼女との垣根が取り払われたということなのだろうか。 「・・・タバコ・・・逆さだぜ・・・」 「あ・・・」 その言葉でやっと気づいたのか、加護は微かに震える手でタバコの向きを直した。
銀色の永遠 〜(S)aint〜41 ピロリロリン・・・!ピロリロリン・・・! 加護の携帯電話から、メール着信音が鳴り響く。 電話を取り出して着信欄に目をやると、 そこには辻の名前が表示してあった。 電波が届きにくい場所なのであろうか、少し遅れてメールが届いたようだ。 件名 任務完了! 本文 勝手に行動してごめんなさいm(__)m まあ、でもその代わり吸血鬼はのんが 倒しておいたんでプラマイ0ってことで♪ 話は変わるけど、来週の約束ちゃんと 覚えてる? お揃いのネイル作りにいこうねo(^∇^)o 留年しちゃったけど、これからも二人で 頑張って行こうねヽ( ^ー^)人(^ー^ )丿 「・・・」 加護は俯いて静かに目を閉じた。 そして、震える声で呟いた。 「・・・約束くらい守れや・・・」
銀色の永遠 〜(S)aint〜42 ・・・・・・・・・・・・ 藤本は窓から夜空を見上げていた。 その後ろで微かに嗚咽のようなものが聞こえたが、 あえて見ないようにしていた。 ずっと気丈に振舞っていた加護を、 慰めの言葉や同情の視線で侮辱したくないからだ。 (・・・そういや、今日は満月だったな・・・ん?満月・・・?) 満月を見上げた瞬間、藤本は重要なことを思い出す。 「そうだ!今日は満月ッ!!」 「おい!まだ助かるぞッ!!」 藤本が興奮気味に、加護の両肩を掴んだ。 「はあ?なに寝ボケたこと言うとんねん」 「まだ辻ちゃんが死んでから5分も経っていないはず! だから、BT03で辻ちゃんの状態を5分前に戻すんだよ!」 「ああ、アンタのスタンドにはそんな能力があるみたいやな。 でも、時間が経ったら元通りになるんちゃうか?意味無いやろ」 加護は俯いたまま、力なく言った。 「違うんだ!満月の夜だけ特別なんだよ! 満月の光を浴びてるときだけ戻した時間が固定されるんだ!!」 「なんや、それ?どういうこっちゃ?!」 加護の表情が変わる。 「何でかは美貴もよくわかんねーけど、とにかくそうなんだよ! 前にも実績がある!とにかくこうしているうちに、時間は過ぎていく!」 「だったら早くせんか!!」 加護は立ち上がって声を荒げた。その顔には、焦りと期待が見え隠れしていた。
銀色の永遠 〜(S)aint〜43 「BT03ィィ!!」 VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV!!! ドガガアアアアアアアア!!! 藤本は窓側の壁を破壊して、月の光を目いっぱい浴びた。 それに伴うようにしてBT03が輝きだした。 「うおおおおおおおおッ!!!!満月のォォ流法おおォォォォォォォォッ!!!!!!!!」 ビカアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーンンンンンンッ!!!!!!!! 辻の身体が光に包まれる! 「RRrrrrrrロマンティック浮かれモォォォォォーーーーード!!!!!!!!!」 BT03の輝きが一層増し、それと共に辻を包む光も強くなっていく! その眩しさに、加護は思わず目を細めて手をかざす。 「こ・・・これわああああああ???!!!」 ドッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! ・・・・・ ・・・ ・
銀色の永遠 〜(S)aint〜44 光が止み、再び静寂が訪れた・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・ 「お、おい・・・どうなった?」 加護は心配そうに、辻と藤本を交互に見比べている。 「大丈夫・・・美貴を信じろ・・・」 そう言う藤本も、少し不安げであった。 やがて・・・ 「・・・あれ?あいぼん・・・?それに、ミキティ・・・?」 辻は目をパチクリさせながらゆっくりと起き上がり、二人を不思議そうに見つめた。 「・・・ッしゃ!!!」 藤本が力強くガッツポーズをする。 加護は何も言わず、口を真一文字に結んだまま辻を見つめている。 その目には、うっすらと涙が溜まっていた。 「・・・?傷が治ってる・・・でも、肩の傷はそのまま・・・」 5分以上前の状態は戻らないのだ。 辻は頭上に『?』マークをいくつも浮かべながら、 自分の身体を不思議そうに眺めた。 「・・・グスッ・・・いつまで座っとんねん。早よ帰るで」 加護は顔を上に向けながら、辻に手を差し伸べた。 そんな加護を見ながら、藤本は頭の後ろで両手を組んで息を吐いた。 (・・・素直じゃねーな)
銀色の永遠 〜(S)aint〜45 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「しっかし・・・どうやって倒したん?あら、しばき倒したんちゃうやろ?」 病院の階段を下りながら、加護は辻に勝利方法を尋ねた。 しかし辻は、人差し指を口元に持っていき左右に振った。 「チッチッチッ・・・いくらあいぼんでも、それだけは言えねーのれす」 「まあええわ・・・それより、のん、後で説教な・・・」 「えええええ!!!何で?!!」 「何でちゃうやろが!アホッ!勝手に行動してからに! それにミキティがおらんかったら、アンタ今頃お星様や!ちゃんとお礼言い! ミキティがアンタの傷を治してくれたんやで!」 「・・・そうだったのれすか、ありがとうなのれす」 辻が頭を下げると、藤本は照れくさそうに笑う。 「あ、いや、いいんだ。はは・・・」 そして、ボソッとこう付け加えた。 「まあ、正確には『戻った』んだけどな」 「大体、こんなふざけたメールよこして・・・」 小言は続く・・・ 加護は送られてきたメールを見せ付けながら、辻を睨みつけた。 「いや、それは・・・でもちゃんと謝ってるじゃないれすか!」 「こんなんで済むと思っとるんか?寺田先生への報告が済んだら、速攻説教タイムな!」 「うう・・・ミキティ・・・」 辻は泣きそうな顔で、藤本にとりなしを求めた。 しかし藤本はそれに巻き込まれないようにそっぽを向き、 意地悪そうにこう言った。 「説教る説教らねーは、お前らの問題だ。美貴は知らねーよ」 「しょんなああぁぁぁぁぁ・・・」
銀色の永遠 〜(S)aint〜46 そうこうしているうちに、やがて病院の出口に差し掛かかる。 そして病院の門を抜けようとしたとき、辻が何かに気づいたように立ちどまった。 「あッ!」 「ん・・・?どないしたん?」 加護が問うと、辻は手振りを交えながら答えた。 「ペンライト忘れてきたのれす!ちょっと取ってくるのれす!」 財前に遭遇したときに落としてしまったペンライトだ。 「すぐに戻ってくるのれす!」 そう言って、辻は振り返って走り出す。 ・・・そして、ちょうど二人の後ろにいる藤本とすれ違う瞬間・・・ ズバアアアアアアアアアァァァァァッァアッァ!!!!!!! 突然、『(戻って)治ったはずの』首や腹に正方形の穴が開き、血飛沫を撒き散らした。 「・・・あれ・・・?」 何が起きたのか理解できなかったのか、辻は呆気にとられたような 表情をしながら前のめりになって倒れた。 ドサアァッ・・・・!!
118 :
六部198 :2006/06/03(土) 01:01:52.10 0
ベネ(良し) こんな感じシュッ
119 :
六部198 :2006/06/03(土) 01:04:05.98 0
つーかメールの部分は最初ギャル文字にしようかと思ったんだけど 意味分からなくなるから絵文字にとどまった
120 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 02:08:17.87 O
一体何が起こったの?
121 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 03:04:11.88 O
金曜のわりに来てるな 乙!
122 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 04:34:11.10 O
乙!
123 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 05:56:36.74 O
ほ
124 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 07:32:35.67 0
ze
125 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/03(土) 07:50:00.36 0
>>199 6部さん乙!です!
メールのくだりはちょい泣きそうになった・・・・
126 :
なんみ :2006/06/03(土) 09:28:32.82 0
みなさん乙です!とりあえず>>78-
>>79 の流れにワロタ
前さん…通せん坊て自分で言ってるのか!カワイイ敵だなw
1さん…手とか顔とか突っ込んで遊んでるれいなカワユス!慌てるガキさんもw
915さん…バイツァやキンクリにも通ずるとても気になる能力ですね!
198さん…すっげー続きが気になります!!あと
>>199 のレス期待してますw
127 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/03(土) 12:32:04.30 0
hozenn
128 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 14:26:53.54 0
歩是ん
129 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 15:50:40.57 O
保全疾走ッ!
130 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 17:13:39.98 O
ぽ
131 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 18:38:41.68 0
べ
132 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 18:39:38.23 0
ん
133 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 19:29:33.20 0
ぴっ
134 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 20:48:18.01 0
ほぜんなのれす
皆さん乙です! >915さん スタンド名に「THE WORLD」が入っていて時間を操る能力! 実はダパンプにも同名の曲があったのでダパンプの誰かのスタンドにしようと思ってましたw >1さん 「俺の手でしたー!」キターー!!!w ガキさんだけが入れるあたりは、つまりマンインザミラーの 許可したものだけ入れる、ってやつですかね >前スレさん 男の世界w 見たい! 通せん坊は、ジャンケン小僧を彷彿させますねw >六部さん ののたあああああああああああああああああん!!! 終わりかと思ったらまだまだ続くんですね! と、いうわけで2日サボってた分、出します
<石川梨華> サイコロを振って『4』を出した瞬間に 私はどこだかわからない夜の路地裏に投げ出された。 路地裏といっても、とても現代とは思えない風景だった。 周りの建物は時代劇に出てくるような古めかしい作り出し 道もアスファルトで舗装されていない土の道。 「きゃッ!! 何コレ〜〜〜!!!」 ふと自分の着ている服を確認してみると 着ていたはずのぶどうヶ丘高校の制服ではなく これも時代劇に出てくような袴姿だった。 ゲームの中に来ると服装まで変わってしまうということか。 サッ 「……誰?」 気配を感じて私が顔を上げると、そこには黒尽くめの男が立っていた。 頭からつま先まで全て黒い衣装で覆われており、目の部分だけが空いている。 テレビなんかで見たことがある『忍者』のようなスタイルだ。 「娘、突然現れるとは奇怪な…。 何者だ?」 黒尽くめの男は、曇った声で私に尋ねる。
「ちょ、ちょっとアンタねえ…。 私だって今どういう状況に置かれてんのかよくわかんないのよ! いきなりこんな変なところに飛ばされて 突然誰か現れたと思ったら『何者か?』ですって?! それはこっちのセリフよ!! だいたい人に名前を尋ねる時は自分から名乗るべきでしょうが! 顔も出さずに人の名前だけ知ろうなんて失礼すぎるわ! アンタもスタンド使いなの!? そうなんでしょう!!」 と、まくし立ててみたものの、男は眉ひとつ動かさない。 ただじっと私を見下ろしていた。 『おー、石川梨華ちゃん。 君は4マスか』 上空から、あの富樫という男の声が聞こえてきた。 姿は見えないけれど、ゲームマスター特権というやつだろうか。 「ちょっとアンタ! いきなりこんなところに放り込んでなにするのよ! ていうかこの男は一体誰なの!?」 『くっくっく…教えてやろう、そいつは徳川の武将・服部半蔵正成だ。 史実ではいち武将だけど、ゲームの中では俗説通り忍者ってことにしてある。 ま、頑張って倒してくれよ。 それじゃ!』 「それじゃ、って言われても…」 私はチラッとその黒尽くめの男…服部半蔵のほうを見た。 さきほどの私と富樫の会話は聞こえていなかったようだ。 つまり彼は、富樫の言うとおりゲームの中のキャラクターで 私はあの有名な服部半蔵と戦わなければならないということ…。
「……」 半蔵がずっと無言のままなので、仕方なく私から自己紹介をすることにした。 「服部半蔵さん…、私の名前は石川梨華。 どうやらあなたと闘わなければならないようね…」 それでようやく、半蔵の目つきが変わったように見えた。 「石川…? お前は石川数正の血の者か? そんな名前の娘がいるとは聞いたことが無いが、 俺は殿を裏切った数正を抹殺しなければならない。 お前が立ちはだかるのなら、相手になろう…!」 半蔵は一歩後ろへ引き、腰から短い刀を抜いた。 「バトルスタートってわけ…。 石川数正…聞いたことがあるわ、ご先祖様にそんな名前の人がいたって。 ご先祖様を殺そうとしているのなら、これは因縁の対決! 私も遠慮はしないわよ!!!!」 「小娘が…粋がるな」 半蔵が空いた左手で胸から何かを取り出す。 手裏剣のようだ。 シュッ シュッ シュッ!
「ザ☆ピース!!!!」 キン キン キン!! 手裏剣が私に当たる寸前で、ザ☆ピースがそれを弾き返した。 「な…なんだその黄金色の人形は…どこから現れた?!」 なんですって!? 半蔵にも私のスタンドが見えている… このゲームが富樫のスタンド能力だから ゲーム内のキャラクターにも私のスタンドが見えるということなの!? 「隙だらけよ!! チャーミングフィンガー!!!!!」 ズドオオオオオオオオオオオ!!!!! 「何だと…!!」 ザ☆ピースの10本の指は、半蔵が刀を構える前にその体を貫いた。 有名な服部半蔵が相手でも、スタンドが相手では勝負は決まっている。 ゲームの中のキャラクターだからもう少し強いのかと思っていたけど ちょっと拍子抜けね… ドサァッ 半蔵が倒れるのを確認し、立ち去ろうとしたところで 突然わき腹に痛みを感じた。
「痛ッ…こ、これは…?」 私のわき腹に、手裏剣が突き刺さっていたのだった。 間違いなく先ほどザ☆ピースが弾いたものと同じ形のものだ。 ということは、これは半蔵がチャーミングフィンガーにやられる間際に 私に投げつけたものなのだろうか… 「…服部半蔵さん。 ゲームのキャラクターにこんなこと言うのは変かもしれないけど あなたの決死の行動には敬意を表するわ」 ブウウウウン… 『服部半蔵撃破! 次のサイコロの目が2倍に!』 目の前にテレビのテロップのようなものが現れた。 サイコロの目が2倍…。 クリア特典という奴なのだろう。 私は、倒れ伏した半蔵に一礼してからその場を離れた。
<辺土名一茶> 「ぐあ!!!」 「い、息が…」 俺の目の前で幾人もの武士たちがバタバタと倒れていく。 辺りにはもうほとんど敵勢は残っていない。 取り囲んでいた炎も全て消えうせている。 「俺のスタンドに持って来いの戦場だな…」 俺がサイコロを振って出した目は『1』。 順番を決めるサイコロでも1で、最初の一振りも1。 いくら自分のラッキーナンバーだといっても、こう1ばかり出られると困る。 富樫社長は6、夏焼雅は5、石川梨華は4を出した。 俺だけ出遅れてしまっている状態だ。 まあ、この『戦国』は前にも社長に付き合わされたことがあるし それにこのステージは… 「おぬし…何者だ…」 目の前の男、敵側の大将が刀を手に震えている。 「俺か? 俺は辺土名一茶だ。 変な苗字だが俺は気に入ってる。 悪いが、お前を倒させてもらうぜ」 1マス目のステージの任務は、この戦場で『どちらかの味方をする事』。 普通なら、歴史上の勝者の味方をするだろう。 そうしたほうが楽だからだ。 しかし俺はそうしなかった。 何故なら俺は、この戦いで敗れてしまった男を、戦国の歴史の中で最も敬愛しているからだ。
「おのれ…よくも私の邪魔をおおおーーーー!!!!!」 敵の大将が刀を振り上げ、向かってくる。 「本当はゲームなんかしてる場合じゃあないんだがな。 まあ巻き込まれちまったもんはしょうがない。 …ファイナルリバティー!!」 「そこをどけええええええええええええ!!!!!!!!!」 「DORRRRRRRRRRRRYYYYYYYY!!! Do I Do!!!!」 バキバキバキイィッ!!!! 「うげえええええ!!!!」 ファイナル・リバティーのラッシュで敵大将は吹っ飛んで行った。 ゲームのキャラクターではあるが、多少可哀そうにも感じる。 ジャリ… 背後から白袴の男と、その小姓が姿を現す。 「一人で全滅させるとは…鬼のような男であるな」 「いえ、あなたほどの鬼はおりません」 彼もゲーム内のキャラクターではあるが、 俺はひざまずいて頭を下げた。
「殿も喜んでおられます。 辺土名一茶、あなたを家臣に迎え入れましょう」 小姓の男、森蘭丸が言う。 本当の歴史の中ではここで自害していた男だ。 「わしの下で精進せよ」 「ありがたきことに御座います」 ブウウウウン… 『明智光秀撃破! 織田軍に仕官して兵力アップ!』 最初のマスが『本能寺』のステージだったことは幸運だ。 やはり『1』は俺のラッキーナンバーだ。 戦国の覇者、“織田信長”を味方に出来たのだから…。
ここまで 今後マニアックな名前が次々出てくるかもしれませんが どうか気になさらずに…
145 :
915 :2006/06/03(土) 21:58:01.73 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうN〜 「そう、時空間。『AROUND THE WORLD』は時空間に穴を開けて、 過去に移動する事が出来る能力なのよ」 安倍さんは説明を続けた。 「さっきの話で言うと、なっちを後ろから襲って 上半身だけ空間から出てきた『AROUND THE WORLD』は 30秒後、上半身だけ空間につっこんでいた『AROUND THE WORLD』なのよ」 やべえ、美貴は安倍さんが何言ってるかわかんないよ・・・・・。 「つまり、スタンドが過去にタイムスリップすることが出来るってわけですか?」 こんこんが聞いた。 「まあそんなところかなあ。タイムスリップってのとはちょっとニュアンスが 違うかもしれないけどとりあえずそう表現しておくね。 空間に歪みをつくって、そこから身体をつっこんで 過去に出現することが出来るんだよね、『AROUND THE WORLD』は。 だから、未来のアミーゴが過去のアミーゴを助けるって事になるね」 うげ!何その能力! 「それまでなっちがアミーゴに負けたのもね、 いくらなっちがアミーゴに対して有利に闘っていても、 ここぞってところで未来からタイムスリップしてきて肝心なところで邪魔してくるからね、 それでどうしても勝てなくてね。 なんせ向こうは勝負どころがわかってるわけじゃない?」 「はあ、じゃあ鈴木亜美の言うサービスってどういう事ですか?」 こんこんが重ねて質問した。
146 :
915 :2006/06/03(土) 21:58:42.33 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうO〜 「うん、それがアミーゴの能力の一番肝心なところで、かつ、ややこしいところなんだけどね、 タイム・パラドックスって知ってる?そこから説明しなきゃいけないんだけど・・・」 「え〜っと、よく映画とか漫画で聞きますネ・・・・」 「なんだったっけ、そうそう。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だ!」 美貴は麻琴の言葉に子供の頃見た映画を思い出して言った。 「たしか、主人公が両親の出会いを邪魔しちゃうんだよね。で、両親が結婚しなくなっちゃう。 このままじゃ自分が生まれてこなくなるからってので 両親をくっつけるためにがんばるってストーリーだったね」 「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はタイム・パラドックスを克服しようって物語ですね。 そもそも、タイム・パラドックスの説明で一番わかりやすいのが『親殺しのパラドックス』というものです。 つまり、過去にタイムスリップして自分が生まれる前に自分の親を殺したら、 自分は生まれなくなる。じゃあ親を殺したのは誰?という矛盾が生じる事です。 これに対して様々な物理学者やSF作家らがタイム・パラドックスを説明しようとしてきました」 美貴の言葉をこんこんが続けた。 「相変わらず難しい事知ってるね・・・」 安倍さんがちょっと苦笑いしている。
147 :
915 :2006/06/03(土) 21:59:08.87 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうP〜 「物理学者なんかには、『だからタイムスリップは不可能だ』って結論づける人もいます。 それに対して映画や漫画、SF小説などでは主に4種類の考え方が提示されました。 一つ目は『過去は変えられない』という考え方。 映画『ターミネーター』で未来から殺人ロボットが未来の英雄の母親を殺しに来ますが 結局その目的は阻止されて目的は果たせませんよね。 それだけじゃなく、実は未来から母親を助けに来た男は未来の英雄の父親になる男だった。 つまり、何も変わっていないどころか、タイムスリップは未来を変えないために 必要な行動だったって考え方です」 「結局がんばっても未来を変える事は出来ないって事かYO?」 「まあそういう事だね。これは運命論的な考え方です。 タイムスリップしてきて起こした結果すらも予定されていた結果だって言ってもいいかな? 次に二つ目は過去を変えると未来も変わるという考え方です。 さっきミキティが言った『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、 時間とともに主人公の身体が消えそうになっていました。 これは過去を変えた事によって主人公が存在しないようになってしまったからです」 「でもそれだと、さっきこんこんが言った『親殺しのパラドックス』ってのになるんじゃないの?」 梨華ちゃんが質問した。 「そうです。映画でも、もしあのまま主人公が消えてしまっていたら 結局両親の出会いを邪魔したのは誰だったんだ?って事になりますよね。 その意味でタイム・パラドックスを克服したとは言い切れていないと思います」
148 :
915 :2006/06/03(土) 21:59:36.60 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうQ〜 「じゃあ三つ目は?」 「三つ目は、過去を変える事は出来るけど、大きな歴史は変えられないという考え方です。 一つ目とちょっと似ているかなと思いますけど、 『ネコドラ君』はのび太君の子孫のセワシ君が 悲惨な人生を送っているのび太君の未来を変えるためにネコドラ君をつれてくるって話です。 で、のび太君は未来を変えたら君もいなくなるんじゃないの?ってセワシ君に質問するんですが、 それに対して、過程は変わっても最終的な結果は変わらない、 東京から大阪に行くのに電車を使わず車を使っても結局到着するようなもの、という説明をしています。 でもこれって本当なんでしょうかね?実際にのび太君の結婚相手が変わっちゃってますからねえ。 それに映画版なんかではよく『タイムパトロール』という 過去をかえないように見張っている警察が登場していますが、 これはさっき説明した二つ目の考え方と同じだと思います。 その意味ではよくネコドラ君は捕まりませんね」 こんこんは笑いながら説明した。
149 :
915 :2006/06/03(土) 22:00:05.23 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうR〜 「なんか難しいな・・・・・。四つ目は?」 美貴、頭が痛くなってきた・・・・・。 「四つ目は、過去を変えた地点で時間軸が分岐するという考え方です。 藤本さんも紺野も好きな『セクシーボールZ』で未来からトランクスがやってくる話ありますよね?」 「あぁ、セル編だよね」 「あの中で、セルを倒したトランクスは未来に帰るんですが、 そこは依然、人造人間に支配された世の中なんですよね。 未来は何も変わっていない。トランクス自身もそう説明していました。 トランクスの目的は自分が暮らしている未来を変えるんじゃなくて、 過去で人造人間と闘う事で彼らを倒すヒントを得るためと言っていましたし。 つまり、トランクスが未来からやってきて孫悟空に薬を渡した地点から セルが倒されて平和になった世の中と、人造人間に支配された地獄のような世の中という 二つの時間軸が生まれるという設定です。 だからこの説ではタイム・パラドックスは生じないというか矛盾という概念が無くなりますね」 「こんこんの説明だと、三つ目がアミーゴの能力を説明する上で近いかな」 こんこんの難しい講釈が終わって、やっと安倍さんが話を引き取った。
150 :
915 :2006/06/03(土) 22:02:46.99 0
ここまで!
今回の参考文献は
http://homepage1.nifty.com/ROYGBIP/timep.htm ここです。
別にドラえもんとドラゴンボールで良かったんっすけどね、
ジョジョ世界ではネコドラ君なので。
あと、自分がどこだったかで以前セクシーボールZネタやって記憶があるし(爆)
念のため言っておくと、「セクシーボールZ」は
「セクシー女塾」の中でやっていたショートコントで
ミキティだったかが「おらにみんなのセクシーをわけてくれ!」ってやっていたやつです
>>マイマイさん
梨華さんって石川数正の子孫だったのかΣ( ̄д ̄|||)
151 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 22:20:31.33 0
otu
152 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 23:16:07.71 0
保全疾走
153 :
名無し募集中。。。 :2006/06/03(土) 23:19:29.39 0
皆様乙!
154 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/04(日) 00:01:36.12 0
「な・・・何なの・・この娘・・・?」 突如現れた少女の行動に梨華は度肝を抜かれた。 「『何なの?』じゃねぇ〜でしょ?梨華ちゃん?」 絵梨香はしれっとした態度で歩みだす。 「まぁフツーに考えればこんな所で「通せん坊」とか言ってきたら頭のカワイソーなヤツにしか 思えないよねぇ?そんなのとは係るのはゴメンだけどコイツはそ〜じゃねぇ・・・」 絵梨香は歩みを止め立ち止まる。 「お前・・・・私達が『ココ』に来るの・・・知ってたろ?」 空気が歪ませ絵梨香の狂気が大気に混じる。 「だから通せん坊!」 少女は三好の狂気を笑って往なす。 「やっぱり『指令』どーりの展開か・・おい!お前ッ!名無しのまま死ぬのもなんだろ? 名前を聞いてヤンヨ・・・・名乗れよ・・・・」 左足を半歩ほど前に進めながら絵梨香は相手の名前を問う。 「『指令』?いま『指令』って言ったの?ちょっとッ!どういう事なの?」 聞かされてもいない『指令』。梨華はその事を問いただそうと絵梨香に近づこうとするが唯に制止される。 「芽以・・・・黒川芽以。」 芽以と名乗った少女は笑みを浮かべる。 「可愛い名前だね・・・・出会いが違ければ良かったけど・・・・・・死ねよ!」
155 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/04(日) 00:04:19.23 0
ズビゥッ!! 熱波を撒き散らしながら三好絵梨香の『シーズンオブディープレッド』の拳が黒川芽以の顔面へ向かう! 「せっかちねぇ?」 そう言うや黒川芽以は身体を反転させて避ける様な動作を取る。 ピュッ! 鋭い風きり音に黒川芽以の黒髪や服がふわりと浮く! 「何ッッッッ!!!!!」 瞬時に『S・O・ディープレッド』の拳が大きく弾かれるッ!絵梨香の身体はその反動で大きく後ろに 体勢を崩されたッ!! 「せっかちな癖に随分とトロいのね?」 黒川芽以の背後に「潜水服を装着したような」人影が灯る・・・・。 「それがお前のスタンドか?スピードばっかりでてんで軽い攻撃だなぁ・・・ええ?」 弾き飛ばされた拳に残る衝撃が全く残ってない右手に絵梨香は目を遣った 他愛もない打撃。それを一瞥するために移した視線・・・・・ ・・・・? その先に妙な物は見える・・・・掌の手相・・・ではなく自分の靴の爪先だッ!!! 掌がクッキーの型でくり貫かれた様に穴が開いているのだ!!!!! 「何だ・・・・これ・・・・・ッ!!!」
156 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/04(日) 00:10:53.42 0
今日はここで推し舞波ッ!! 最近またスイッチョン見て舞波舞波言ってる日々ですが イベントに舞波来たってマジ?
157 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 00:25:06.06 0
ガセ
158 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/04(日) 00:26:26.30 0
な・・・・何だってェェェェェッェェェェッェッェ!!!!
159 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 01:21:27.21 0
ザ・ワールド
160 :
六部198 :2006/06/04(日) 01:26:02.26 0
>>144 乙ッ!
戦国時代にスタンド使いは戦国自衛隊並みに反則的な強さなんだろうな
とふと思った
>>150 乙ッ!
頭が破裂しましたw
>>156 寺田の仕業か・・・久々の王道スタンドバトルって感じになりそうっすね
そういや前スレチョイスのジョジョティ画像ってもしかして前スレさんが作ったんすか?
―演劇部・部室― 「石川はまだ見つかんないのかよ!!」 吉澤ひとみは、演劇部全員を使って石川梨華を探させていたが どの部員からも、見つかったという報告は無かった。 「くそ…! やっぱりMCATに向かったのか…」 吉澤が橘慶太から受け取った文書は挑戦状などではなかった。 奥本健が岡井を攻撃した理由と、宮良忍と玉城幸也が 藤本美貴達を襲ったことに関する謝罪。 つまり、『和解文書』であったのだ。 もちろん吉澤はこんな手紙だけで納得は出来なかったが 今は、この後もMCATの連中と抗戦を続けるべきであるかどうかを 冷静に考えるときである。 内容も見ずに真っ先に部室を飛び出して行った石川と岡田は おそらくこれを挑戦状と捉えているに違いなかった。 岡田についてはすぐに連絡が付き、事情を説明することが出来たのだが 石川は携帯に電話しても、鞄ごと部室に置いたままにしているため まったく連絡が取れない状態であった。 「部長、今MCATの受付番号に電話したんやけど…」 携帯での通話を終えた高橋が言う。
「どうだった?」 「詳しい事はなんも教えてくれんかったけど 『ウチの生徒が来なかったか?』って聞いたら口ごもっとった。 やっぱり石川さんは…」 「はァ…」 吉澤は深くため息をつく。 そしてそこに、さらなる悪報が舞い込んでくる。 「あのう、部長…」 おずおずと部室に入ってきたのは、中等部の清水佐紀である。 「どうした清水」 「実は、雅ちゃんの姿も見えないんです…。 さっきから携帯に電話しても全然出てくれなくて」 「なんだって…まさかッ!?」 「たぶん…雅ちゃんも…」 「あーッ、もう!!」 吉澤は自分の頭をぐしゃぐしゃと掻き毟った。 「とりあえず先生に報告してから、俺らも行くか…」
<夏焼雅> 私は前回のステージで『馬』を獲得して5マス進み この『小田原城』というステージまでコマを進めた。 そこで伊達軍・片倉影綱さんの配下で闘うことになったのだ。 「夏焼家槍戯・渦龍回峰嵐ッ!」 「ぐおおおおおおおおおおおお!!!!」 小田原城の門前。 セクシー・アダルティーの槍技で、多数の兵士が吹き飛ばされていく。 それと同時に、目の前の老大将が「ヒィィ」と喚いて白旗を上げた。 これが北条家を支配する、北条氏政であるらしい。 ブウウウウン… 再び私の前にテロップが現れた。 『小田原城攻略! 石高アップ!』 「コクダカ…?」 『いやー強いねェ〜、雅ちゃん!』 またこの声だ…。 前回のステージでも聞こえた、社長・富樫の声。
「今度はなんです?」 『言い忘れてたから説明しておこうと思ってねえ。 この石高ってのは、上がれば上がるほどいい。 各ステージで任務をクリアして、その度合いによって石高がプラスされる。 ゴール時点での石高で勝敗が決まるってわけだ』 「はぁ…そうですか」 そんなことは私にとってどうでもよかった。 ただ、早くこの空間から抜け出して、この男を問いただしたい。 『ちなみに君の石高は小田原城をクリアした時点で5000石。 石川ちゃんは2000石。 一茶は3000石とプラスアルファだね。 ちなみに俺のは内緒だ!』 ふうん…不明の社長さんを除けば私が一番かあ…。 『さ、そろそろまた君がサイコロを振る番だ。 健闘を祈るよ』 その言葉と同時に、私の手の中に何かの感触があった。 手を開くと、再びあのサイコロが手の中にあった。 またこれを振るのか…
ザッ…ザッ… 「いやあ、すごいな」 私がサイコロを振ろうとしたその時、目前から声がした。 そこには鎧を纏った20代くらいの美青年が立っていた。 手には肩に火縄銃を担いでいる。 誰かに似ているように思えるけど、気のせいかな…? 「ちょっと変わった形の槍だが、その槍捌きは素晴らしい」 「あなたは…?」 「私かい? 私は立花統虎(むねとら)だ」 「統虎…さん」 「あれ、やっぱり私の名前は知らないかな? これでも東に本多忠勝、西に立花統虎と呼ばれてるくらいなんだが…」 「そうですか…」 「しかし君も若いながら立派なもののふだ。 名をお聞かせ願えるかな?」 「あ、夏焼雅…です」 「雅殿か…綺麗な名前だ。 覚えておくよ」 そう言うと、その統虎という青年は私に手を振って去っていった。 「立花統虎さんかぁ…」
かっこいい人だったな…。 って、バカ! あの人もどうせ歴史上の人物なんだし それにゲームの中のキャラクターじゃないの! オタクじゃあるまいし、ゲームのキャラクターに… 「…んむう」 コロンッ なんだがぐにゃぐにゃした気分のまま、サイコロを振った。 出た目は3。 まあまあの目だ。 けど、頑張ろう!! …あれ? なんで私、ちょっとワクワクしてるんだろう…?
ここまで! >915さん 乙です! 俺の頭もこんがらがりました! 個人的には4のパラレルワールド説を推してます! ちなみに石川数正の子孫っていうのはもちろん俺の勝手なトンデモ設定ですw >前スレさん 乙です! ケータイ刑事キター!! >六部さん まあ普通の人間がこのゲームに参加したら死んじゃうでしょうから このくらいのハンデはありってことでw
一応、出てきた戦国武将の解説をしときます 片倉小十郎景綱… 伊達政宗の近侍で、「智の片倉景綱」、「鬼小十郎」などと呼ばれる。 病死した際には慕った家臣が殉死したとされる。 石川数正… 徳川家臣から後に出奔して豊臣家臣。 北条氏政… 北条一族の絶頂期を担った大名。 秀吉の小田原征伐により自刃。 立花統虎(宗茂)… 高橋紹運の嫡男で、立花道雪の養子で、九州・大友氏の家臣。 実父・養父ともに名将であり、彼もまた優秀な武将であった。 妻・ァ千代とは不仲だったらしい。
169 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 06:50:13.69 0
乙ッ!
170 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 07:57:27.34 0
乙保
171 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 09:11:51.07 0
ほ
172 :
なんみん :2006/06/04(日) 09:59:00.37 0
みなさん乙です! 915さん…なるほど分かり!藤本のも3つ目みたいな感じになるのかなあ…? 前さん…黒川何て読むんすか?通せん坊した先が何かを早く知りたいですね〜! マイマイさん…ちょっと楽しそうw夏焼の能力はいかにも戦国っぽいですね!
173 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 11:08:18.09 0
おはゆー
>>160 某スレから拾って貼りました!
まぁお互い似た様な二次創作なんだから仲良くしましょーという意味も込めてます!
>>167 マイマイさん乙!ケータイ刑事なんですイキオイでだしてしまいましたが
見た時ないので喋り方やキヤラは想像でやるようですねw
>>172 「めい」だと思う・・・よ・・・俺も実は良く知らんのでw
通せん坊した先・・・というよりは『待ち伏せ』ですね。
黒川芽以のキャラ設定的には潔癖なので不意打ちなどしない人格設定です。
174 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/04(日) 11:16:24.89 0
名無しになってたw
175 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 11:44:16.01 0
なんだかんだジョジョヲタは多いんだな
176 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 12:52:23.68 0
落ちるよ
177 :
六部198 :2006/06/04(日) 12:57:41.64 0
乙ッ! なんか信長の野望やりたくなってきた
178 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 13:34:17.57 0
保全疾走
179 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 14:25:13.56 0
あっち盛り上がってるなw
180 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 15:40:08.22 0
保全疾走
181 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 15:57:59.65 0
っていうかスレ住人やニストがあっちに普通に出張ってんじゃん(w
182 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 16:00:12.63 0
>>181 やっぱりそうだよねえ・・・・・・・・・・・・
183 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 16:08:57.68 0
「ジョジョ」と「ジョジョ外伝スレ」について語るスレになってるね、ちょっと面白い。 でもこちらのヒトイネ具合がちょっと寂しい(w
184 :
915 :2006/06/04(日) 16:32:11.51 0
てか、軽いネタバレなんだけど、今3年前の描写をしていて とあるシーンで演劇部のスタンドを何人か出したいんですよね。 具体的な能力は必要なくて、とにかくパワー型ってわかったらそれで良いんだけど カオリも矢口もちょっと違うから、 稲葉のあっちゃんとかりんねあたりの名前を出しておこうかなって思っていたら あっちゃんのスタンド名をあんなに考えられちゃってちょっと困ったw
185 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 18:19:58.25 0
保全疾走
186 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 18:49:44.85 0
全疾
187 :
915 :2006/06/04(日) 18:57:23.91 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらうS〜 「さっきの場面で言うと、現れたのが0時00分とすると、その段階で、 『未来のアミーゴが上半身だけタイムスリップしてきてなっちを攻撃する』 って事実ができあがるよね?」 「そういうことになりますね」 「アミーゴの能力は5分前までタイムスリップする事が出来るの。 でもそれは逆に言うと、0時00分から0時05分までに、上半身を時空間につっこんで 過去にいかなければならないって義務が生じるわけ」 「義務、ですか・・・・?」 美貴は慎重に考えながら質問した。 「そう、義務。自分の能力が有効な時間内に 決められた動作をしないと、0時00分に現れたのは何だ?って話になるでしょ?」 「あ、サービスってそういう事ですか。 義務を遂行しないとタイム・パラドックスが生じるってわけですね」 こんこんがうなずいた。 「そういうこと」 「こんこん、安倍さん、私わかんないです・・・」 「美貴も・・・・」 「アタシはなんとなく・・・・・・・・」 こんこん以外の三人はまだピンとこないような顔をした。
188 :
915 :2006/06/04(日) 18:57:56.02 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらう21〜 「じゃあもうちょっとわかりやすく言うね。 アミーゴとなっちが闘っていて、なっちがチャンス!って時に 突然空間から未来の『AROUND THE WORLD』がタイムスリップしてきて なっちの邪魔をしたり、アミーゴを助けたりする、 それが『AROUND THE WORLD』の能力なわけ。それはわかる?」 「はい」 「まあそこまでは・・・・」 「アミーゴはそれで助かったのは良いけれど、 そこから今度は自分が『AROUND THE WORLD』を過去に タイムスリップさせる必要が出てくるわけ。 でないとタイム・パラドックスが生じるからね」 「ですね、それはわかりました」 「その時間ってアミーゴにとっては大きな隙だよね」 「目の前に安倍さんという敵がいるのに、過去に『AROUND THE WORLD』を タイムスリップさせるって事はその間、 鈴木亜美が無防備になることを意味していますね。 つまり鈴木亜美は5分以内に無防備な時間が 出来るというサービスを安倍さんに与えたと。 でも安倍さんはそのサービスを拒否して、 鈴木亜美が0時00分に『AROUND THE WORLD』を タイムスリップさせるのに十分な時間をあげた。そういう事ですね」 「うん、こんこんの言うとおり」 「あ〜、なんとかわかってきたかな」 美貴は必死になって頭を回転させた。
189 :
915 :2006/06/04(日) 18:58:48.53 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらう22〜 「だからアミーゴも普通に闘っている時は過去に タイムスリップさせるのは腕一本だけとかなんだよね。 『AROUND THE WORLD』の身体がまるまる出てくるなんて それはもう5分以内に相手を倒して充分時間があるか、 仲間がタッチしてくれて、自分はフリーな状態ってくらいしか考えられないね」 「はぁ〜、複雑な能力っすネ。 じゃあ安倍さんはアミーゴをどうやって倒したんっすカ?」 「まあ一言で言うと気合いと力業かな」 「気合いと力業・・・ですか」 美貴は思わず苦笑いした。 「鈴木亜美を一撃で倒して再起不能にした上で5分以上気絶させたとか」 梨華ちゃんが言った。 「お、それなら確かに関係なくなるな」 「梨華ちゃん、ミキティ、アミーゴはそんな甘い相手じゃないべ。 パワーもスピードもトップクラスだしね。能力使わなくても強すぎる相手だよ。 だから、確かに最後は再起不能にしたら5分とか関係なくなるけど、 フィニッシュまでにどうしてもそれなりの時間はかかっちゃうし、 その間に向こうが能力使おうって思う機会は何回かあるべさ」
190 :
915 :2006/06/04(日) 18:59:19.65 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらう23〜 「じゃあどうやって勝ったんですか?」 「その前に。実際さ、アミーゴの能力って突き詰めると鶏が先か卵が先かなんだよね。 確かに絶妙なタイミングで未来からやってきてアミーゴに有利なように 干渉してくるけどさ、未来から見たら、なんでアミーゴは過去のその時間に 『AROUND THE WORLD』を送るのかって話なんだよね。 普通に考えたら、例えば0時00分がアミーゴが ピンチもしくは逆にチャンスの瞬間であることを 0時05分までのアミーゴが知っているからなんだけど、 でもアミーゴにしたら『0時00分に未来の自分から援助が来た。 だから0時00分に援助に行かなければいけない』って義務でやってるんだよね」 「はあ・・・・・・・・」 「だからさ、繰り返すけど0時00分に未来からのイベントが発生した地点で、 アミーゴはもう5分以内に『AROUND THE WORLD』の能力を使わなきゃいけないわけ」 「そうしなきゃタイム・パラドックスになるんですよね?」 「うん、それでもし5分以内にタイムスリップをやらなかったらどうなると思う?」 安倍さんはみんなを見渡した。 「どうなるんですか?」 梨華ちゃんが代表して聞いた。 「それはね・・・・・・・・・・」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「し、しまったッッッッッッッッ!!!!!!」 アミーゴは地面の亀裂に足を取られた!
191 :
915 :2006/06/04(日) 19:00:28.57 0
銀色の永遠 〜安倍なつみは巻き添えをくらう24〜 これが2年後、柴田あゆみ相手にも使ったなっちの得意技、相手に気づかれない間に 地面に亀裂を作って相手の足をハメてしまうという戦法!!!! お互い、死力を尽くした闘いは二人の限界ギリギリのところで続いていた。 「決めるべさアアアアアーッ!!!!!!!!」 なっちはアミーゴに殴りかかろうとした・・・・ 「ふっ、ここで来たか・・・・」 アミーゴがにやっと笑う・・・・・・・・・。 「うぐッッッッッッ!!!!!!!???????」 アミーゴを追いつめたはずのなっちはそこで動きが止まる・・・・。 お腹には空中から生えてきた未来の『AROUND THE WORLD』の拳がめり込んでいた・・・。 「ピンチは最大のチャンスってね。これで決まったね・・・・」 アミーゴが亀裂から足を引き抜きながら言った。 「げふ・・・・・・ッ、そ、そうだね。ピンチは最大のチャンスだべ・・・・」 「安倍、てめえ何を・・・・・・・はッ!!!!!!!!」
192 :
915 :2006/06/04(日) 19:05:16.34 0
ここまでん♪ ぶっさけ、色々矛盾が生じそうで、「やっぱりタイムスリップなんてできねえよ!」 っていう物理学者の意見に傾聴しちゃいそうです(爆) レス忘れ >>マイマイさん 曲名に「WORLD」ってあったらどうしてもスタンド名にしたくなりますよね(爆) この鈴木亜美のスタンドは割と早い段階から考えていて 「〜紺野あさ美は友人をたしなめる〜」の地点で出そうかなと思っていたんですが うっかりその直前に嘉陽愛子で似たようなスタンドを出してしまっていたので ちょっとワンパターンすぎるかと思って辞めていました。 なのでごっちんvs鈴木亜美があんなかたちで終わったのですがw で、結局登場し直すのにこんなに時間かかってるし・・・・(^^;;;
193 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 20:09:31.49 0
保全疾走
194 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 21:17:35.49 0
hzn
195 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 22:08:03.92 0
保全
196 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 22:38:33.80 0
ほ
197 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 22:41:44.34 O
安倍は説明が下手だなー いっそ全部回想にして欲しいくらいだ
198 :
915 :2006/06/04(日) 22:48:59.09 0
全部回想で最初やってたんっすけどそれも案外難しいのよ 勘弁してけろ(^^;;; って、一つには過去に二人の間にバトルがあったって前提があるのと、 途中までのバトル描写をばっさり削って途中からってしたかったから どうしてもこういうかたちになったってのもあるんだけど(爆) まだまだ修行不足です。・゜・(ノД`)・゜・。
199 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 22:49:24.22 O
確かに普通にバトルシーン描いた方が早い
200 :
名無し募集中。。。 :2006/06/04(日) 22:52:39.63 O
なるほろ演出なのね
201 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 00:10:36.70 0
ho
202 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/05(月) 00:15:29.26 0
ゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴ ゴゴゴゴ 「余所見してていいの?せっかちさん。」 動揺した絵梨香を見下す様に黒川芽以は笑い掛けた。 「テメェ・・・・・三好絵梨香を見縊るンじゃねぇぞ・・・・」 沸き立つ怒りが絵梨香の精神を支配する! 抑える事を知らない激情の化身が大気を歪める。 「ドロドロのグチョグチョ!そんなので私の『ファットBOYスリム』に勝てる気なのかなぁ?」 黒川芽以のスタンド、『ファットBOYスリム』はボクサーの様に身体を左右にウェービングさせる。 「勝てるとか勝てネェとかじゃねぇんだよ・・・・・お前が消える・・それだけだろ?」 絵梨香は殺意の全てを目の前の存在に降り注ぎ飛び掛らんと足に力を込める 「! 駄目よッ!一旦間合いを切りなさい!相手の能力を見極めるのが先決よッッ!!」 敵に躍りかかろうとする絵梨香の軽率な行動に梨華は叫び声を上げるッ! 「うるせぇよッ!三好絵梨香にバックギアは無えんだよッ!!直ぐに解体してカタが着くッ!!!」
203 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/05(月) 00:20:30.46 0
短いですがこんな感じでおし舞波!
>915さん 乙です! やばい、なっちの言ってることが理解できないw これからの対決も理解できるかどうか心配… >前スレさん 乙です! 黒川のスタンドはファットBOYスリムですか! 実は先日、Fatboy slimのライブ見てきたです! で、こないだ肩を痛めてたのはライブではしゃぎすぎたからで…w では、俺もちょっと出し
<橘慶太> 「ここに来るのもひさしぶりだなあ…」 目の前には杜王ケーブルテレビジョンのビルがそびえている。 ここの社長、富樫さんは父の恩人でもある人物で、 父は恩に報いるためにわざわざ九州から杜王町に移り住んだほどだ。 その縁から俺は一茶さん達と出会った。 一茶さんと健さん、忍さん、幸也さん達4人はもともと沖縄に住んでいたそうだけど 富樫社長に見込まれて上京してきたらしい。 社長や一茶さん達は、引っ越してきたばかりの頃からいろいろ世話をしてくれて ぶどうヶ丘高校への進学を推薦してくれたのも富樫社長だ。 「おや?」 さて入ろうかと思って入り口へ向かって歩き出したところに 付近の道路を小学生どうしのカップルが歩いているのが目に入った。 「舞ちゃん、何の映画みたい?」 「う〜んとねぇ、『ネコドラ君の恐竜王国』!」 「わかった! じゃあ僕がおごってあげる」 「ええ!? いいのー?」 「チョコレートのお礼だよ!」 …ふぅん、小学生でデートか。 最近の子はマセてんだねえ。 ま、実は俺も今日は亜弥ちゃんとのデートの予定なのだけど 待ち合わせ時間にはまだ余裕があるから、社長への挨拶も兼ねて 一茶さんにさきほどの報告をしにきたわけだ。
「微笑ましいね……ん?」 通り過ぎて行く小学生カップルを見届けてから 入り口からビルの中を覗いてみたところ、なにやら中が騒々しい。 たくさんの社員さん達があちらこちらと走り回っている。 それに入り口の目の前に立っているのに何故か自動ドアも開かない。 仕方が無いので通用口から入ることにした。 受付では受付嬢の多香子さんが、受話器を手にしたまま焦った表情をしている。 「多香子さん、何があったんです?」 「あ、橘さん! それが…女子高生が急に押し入ってきて… そう! 橘さんと同じ制服の、えーと、ぶどうヶ丘高校の!」 「ぶどうヶ丘の、女子生徒が…?」 「2人組みで、その人達、警備員さんをやっつけて上へ…」 「な…」 警備員をやっつけただって? そんなことが出来る女子高生なんかいるのか? うちには女子格闘部なんてないし、学校とは別に習っている生徒がいたとしても こんな大それたことが出来る奴なんて… いや…いるとしたら… 「そ、そんなことがあったんなら社長や一茶さん達に伝えないと!」 「そうなんですけど、社長も『通せ』って言うし、 一茶さんも『このことは警察に伝えるな』って…」 「ええ? 一体どういう…」
ガンガンガン!!! 背後から、ガラスを叩く音がした。 振り向くとそこには、なんと吉澤先輩たち演劇部の面々が 自動ドアを叩きながらこちらを見ていたのだ! 「お〜い! 慶太じゃねえか、なんでそんなこといんだ? まあいいけど、これどっから入んだよ。 自動ドア開かねーんだけど」 ガラス扉越しで少し曇った声で、吉澤先輩は俺に向かって話しかけている。 その後ろには亀井や藤本先輩たちもいる。 ヤバイ… 非常にヤバイぞ! こんなところに俺がいるのは非常に怪しい! いや、ただ居るだけならなんとでも言い訳が効くだろう。 実際父が社長に世話になっているわけだから…。 しかし今は事情が事情だ。 彼らからしてみれば一茶さん…つまりMCATの社員から 演劇部への手紙を『一般生徒』として預かって渡しただけの俺が こんなところにいるなんてのは、偶然とするにはあまりにも怪しい! ここをどう切り抜けるべきか!
「あ、部長ー! 向こうに通用口がありますよー」 自動ドアのガラスの向こうで、亀井が通用口を指差している。 ああ、余計なもん見つけるんじゃないよ亀井! どうしよう…先輩達が入ってくる!! もし疑われたらなんて言えばいいんだあああ!! それに! 今日の亜弥ちゃんとのデートが待ってるっていうのに!!! どうする! どうする俺…!?
ここまでー 慶太の略歴をさらさらっと書いてしまいましたが まあこの話の後どう使うかとかまったく考えてないキャラなので すごいテキトーですがご愛嬌w
210 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/05(月) 01:02:01.87 0
マイマイさん乙! ライナーノーツサイドは原作宜しく洋楽にしようという方向です! J-WAVEとか暫く聞いてないので洋楽にはすっかり疎くなってまいまったが 思い出しながらやってます。 千奈美に前スレが好きな洋楽は「TakeOnMe」だったりするw アーティストはA10でよかったでしたっけ?
A10ってのは知らないですけど TakeOnMeっつうとA-HAですかね?
212 :
前スレ83 ◆5QP4YFlyRI :2006/06/05(月) 01:18:03.96 0
そうそうそれそれw スマソ!駄目だ飲みすぎますたァァァァ!!!!
保全なんとか
214 :
六部198 :2006/06/05(月) 03:44:57.11 0
199を取り損ねたようだ・・・
>>192 乙ッ!
理解できたぞッ!
しかしこういうのはあまり難しく考えると訳分かんなくなりますね
たまに寝る前考えてしまって眠れなくなるときがあるw
>>203 乙ッ!
嗚呼キレて石川にタメ口になってるw
黒川芽衣はいくつくらいの設定なんだろう
どうも「通せん坊」のセリフからなんとなく幼いイメージが出来ちゃったけど
>>209 乙ッ!
橘慶太ピンチ!
ひょっとするとひょっとするような展開を期待してしまうがどうなる?!
そして俺もイクさ
銀色の永遠 〜(S)aint〜47 「のおおおおぉぉぉぉんんんんん!!!!!!」 加護は取り乱しながら辻に駆け寄り、その身体を抱きかかえた。 「おい!!しっかりせえ!!」 必死に呼びかけるも返事は返ってこない。 彼女のその瞳には、もう光は宿っておらず既に事切れているのがわかる。 「そんな・・・なんで・・・?」 すれ違いざまに鮮血を半身に浴びた藤本が、呆然と立ち尽くす。 「おい!どうなっとんねん?!!」 「まさか失敗・・・?どうして・・・?満月の日は平気なはずなのに・・・」 加護が藤本を見上げながら問い詰めるが、 藤本はあらぬ方を見ながらブツブツと呟いている。 ガシイィッッ!・・・グイッ! 「見ろおッ!!戻っとるやんか!!!!」 加護は藤本の頭を掴み、無理やり辻の亡骸に向けた。 しかし、藤本は辻のことなど目に入っていないかのように、 同じことをうわ言のように呟くだけであった。 「・・・平気な・・・はずなのに・・・亀の時だって・・・」 「くそおッ!」 ドンッ! 加護は藤本を突き飛ばし、辻の亡骸を抱きしめ天を仰いで叫んだ。 「くそおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉおおおおぉおおぉおおお!!!!!!!!」 しかし、その叫びは虚しく夜空に吸い込まれるだけであった・・・
銀色の永遠 〜(S)aint〜48 ・・・・・・藤本は地面に力なく座り込み、再び魂の抜殻になってしまった 辻を抱きしめる加護を、虚ろな目で見つめていた。 時折彼女の肩が震え、その度に嗚咽が漏れてくる。 ・・・しばらくすると、加護が手をついて立ち上がった。 「ブツブツ・・・」 「・・・?」 何か言っているようだが、声が小さくてよく聞き取れない。 やがて、ゆっくりと藤本に向き直って顔を上げた。 よほど強く歯をかみ締めたのか、口元からは血が流れている。 「お前が・・・」 「・・・」 「お前が殺した・・・」 「・・・え?」 加護は藤本に向かってふらふらと歩きだした。 その傍らには、彼女のスタンドが不気味なオーラを放っている。 「・・・おい、やめろ・・・」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
銀色の永遠 〜(S)aint〜49 異様な殺気を感じた藤本は、すぐさま立ち上がって後ずさった。 「おい、落ち着け・・・」 藤本は両手を差し出して必死に加護をなだめるが、 彼女はゆっくりと、しかし確実に近づいてくる。 トン・・・ そのうち背中に硬いものが当たる感触がして、藤本は振り返る。 「うぅッ・・・」 後ろには塀・・・追い詰められてしまったのだ。 ビタアアァァァァァ・・・・・ 加護のスタンド、『サイ・キス』の手が頬に触れる。 「な・・・なにをするつもりだ・・・?」 「『なにをするつもりだ?』・・・ふふッ・・・」 そう言って加護は引きつった笑みを浮かべ、 一呼吸置いて耳元で囁く。 「・・・わかっとるやろ?」 バギイイィイッッッ!!!!
銀色の永遠 〜(S)aint〜50 超至近距離での強烈なパンチを喰らった藤本は、 塀にもたれながらズリズリと腰を落とす。 しかし、加護はそれすらも許さない。 すぐにその首を掴んで無理やり藤本を立たせると、その身体を塀に強く押し付けた。 「のんは2回も死んだ!いや、『殺された』!! 藤本美貴ィ!!お前が殺したんや!!!」 加護は血の涙を流しながら、何度も藤本の身体を塀に打ち付けた。 「・・・」 何も言い返せなかった。 原因は不明だが、『ロマンティック浮かれモード』に失敗し、辻を再び死に追いやったのは事実。 一度で済むはずの苦しみを二度も味わうことが、どれ程のものかは想像を絶するものであろう。 「ウチの心の支えは、もう無うなってしもうた・・・」 そう言いながら加護は、狂気に彩られた瞳でサイ・キスの右手を突き出した。 「殺してやる・・・!!」 ドッギュウウウゥゥゥゥゥゥウウゥゥウンンンンン!!!! 「ぐああッ!!」 サイ・キスの能力で全身を強く圧迫され、激痛が走る! それは昼間にやり合ったときとは比べ物にもならない。 「・・・や・・・やめろ・・・」 藤本はそれから逃れるべくBT03で反撃しようとしたが、 それに気づいた加護に膝蹴りを喰らい、それは適わなかった。
銀色の永遠 〜(S)aint〜51 ギギ・・・ミシ・・・ミシッ・・・ 締め付けはどんどん強くなり、藤本の身体が悲鳴を上げる。 バギバギバギバギバギ・・・!!!! 全身の骨が圧迫に耐え切れずに砕けていく。 しかし、もはやどうすることも出来ない。 「あぁ・・・ガッ・・・ゴボッ・・・!!」 藤本は大量の血が吐き出しながら、目の前の加護を黙って見ているだけであった。 加護は顔にかかったその血を忌々しげに手で拭い、 スタンドにさらに力をこめる。 (そ・・そんな・・・こんな・・・ところで・・・美貴は・・・死・・・) バギバギバギバギ・・・・・・グシャアァッッ!!!! プワアァァァァン・・・・・・・・・
220 :
六部198 :2006/06/05(月) 03:58:09.51 0
ここまで! 藤本のスタンド解説に『効果はランダムで通常通りに時の流れに戻る場合もある』 とあったのでやってみました
221 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/05(月) 04:25:39.56 0
ニストの皆様乙っす!! 198さんのショッキングな展開のすぐ後ですが、俺も出します!!
新垣里沙は床にすっかり腰を下ろしてしまっている亀井絵里に 手を差し伸べると、彼女の身体を引き、立たせる。 「ところで・・・・わたしの姿をした偽者はどこへ行ったのだ?」 亀井絵里をこの屋敷に引きずり込んだ張本人の姿が見えない。 「わからないよ・・・・この屋敷に入った瞬間に忽然といなくなっちゃったんだ。 あれはいったい何だったの?」 「それこそわからないのだ・・・・・敵は二人いるということなのか?」 その時、新垣里沙は以前部室で読んだ資料の中に『顔のスタンド』が 載っていた事を思い出した。 能力は変身であり、なんでも『エジプト9柱神』の一つだという。 (だがわたしの偽者は違う・・・・体系、髪型、すべてにおいて瓜二つだったような 気がする。今日のわたしの服装とまったく同じ・・・・・・うぅむ・・・・・・)
暗闇の中で冷静に腕を組み考える新垣里沙をよそに、 亀井絵里は挙動不審にあたりをキョロキョロと見渡していた。 「どうしたのだ亀?」 「が、ガキさん・・・・・怖いんだよぅ!!」 「へ?」 「さっきから視線を感じるんだ・・・・ジワジワと背中や肩を撫でられているような 気分なんだッ!!誰かいるぞッ!?ゆっくりと僕らに近付いてきている気がするッ!!」 「視線?」 新垣里沙はキョロキョロとあたりを見回す。 暗くてよくわからないが、誰かがいる気配はなかった。 「気のせいなのだ」 「いいや!!気のせいなんかじゃないやいッ!!!背後に圧力を感じるぞ・・・・ 生温い圧力を感じる!!こ、怖い・・・・誰かが近付いてきているッ!!!」 去年、とある小道で似たような経験をしたが・・・・彼女にとって今回のそれは その時の比ではなかった。 辺りが暗いせいもあるのだろうが、亀井絵里の中にあるマイナス思考が 恐怖を煽り立てているのであろう。
フワッ・・・・・・と、彼女達を包むように、ぬるい風が吹いた。 「わあああああああああああああああああああッ!!!!!!!」 「わああああああああああッ!!いきなり叫ぶな亀ェッ!!!!!!」 「お化けだッ!!!!ぎゃあああああああああああ!!!!」 そう叫ぶと、亀井絵里は頭を抱えて大慌てで駆け出す。 だが慌てているせいか、すぐ側の瓦礫に躓き勢いよく転んでしまった!! ズッシ〜ン!!! 「いててーッ!!!」 「もう・・・・・今の風は恐らく入り口か出口に吹き込んだ風がここまで届いて しまっただけに過ぎない・・・・・と、思うのだ。ってか今わたしを置いてこうと・・・ まぁ、それはいいか。ほら、早く立って」 「無理無理無理無理ィッ!!」 「無理っつったって・・・・・進まなきゃここから出られないんだよ?それに・・・・ 田中っちが心配なのだ。あの子はわたしと屋敷に入った直後にはぐれてしまったのだ」 「じゃあれいなを待ってようよッ!!怖い・・・・・怖くて震えるよハート!! 燃え尽きたよビートッ!!!うぅぅぅぅ・・・・さゆ・・・・・」
恐怖のあまり、亀井絵里はすっかり気弱になってしまっていた。 怖いか怖くないかなんてものは気の持ちようだが、一度気弱になってしまった 心の回復はなかなか難しい。 だからといって、彼女が落ち着くまで待っているほど時間に余裕もないだろう。 新垣里沙は渋々彼女を元気付けることにした。 「亀、大丈夫だって」 「無理だよ〜ッ!!もう足に力入んない」 やれやれ・・・・・・ 新垣里沙はしゃがみ込むと、亀井絵里に視線の高さを合わせ、 彼女の頬を軽くペッシペッシと叩く。 「亀、亀、亀、亀よォ〜・・・・いい?よく聞いて。この世にはルールがあるのだ。 赤信号は止まれだとか、ボールを持ったら三歩歩いちゃダメだとか、そういう 類のルールじゃあない。根本的なルールってのがこの世には存在するのだ」 そう言うと、彼女はコツンと亀井絵里のおでこに自分のおでこをぶつける。 「鳥が人と話せないように、鏡の中に世界など存在しないように・・・ この世にはルールがある」 「ルー・・・・・ル?」 「そう。それらのルールと同じように、お化けは人に触れちゃいけない ルールになっているのだ」
「な、なにそれ・・・・・?」 あまりにぶっ飛んだ考え方に、亀井絵里は理解に苦しんだ。 心でも理解できない。 「だから大丈夫ッ!!」 「何が大丈夫なのさ!!!」 そして理解できぬまま、新垣里沙は勝手に話を閉めてしまう。 「とにかく、こんなところで立ち往生していてもしょうがないのだ。 出たいでしょ?ここから早く抜け出して太陽の光を浴びたいでしょ??」 「う、うん・・・・・」 「じゃあ立ち上がるのだ・・・・・でも、だからって闇雲に歩き回ったりは しないからね。考えずに行動するのはバカのすることなのだ・・・・ わたしにはちゃんと考えがある!!ラブ・シードッ!!!!!」 ズリュウ〜ン!!!!!!
新垣里沙の背後に茶色の木人形が現れる。 これで何をしようというのだろうか? 「生まれよ・・・・・生命よ!!!」 ズボッ!! 彼女のスタンドが床に指を突き刺すと、そこから細い植物がいくつも 壁や天井を伝い、爆発的に成長した。 「ガキさん・・・・これは??」 「ラブ・シードの指先から直接ツタを生み出しているのだ・・・・・屋敷の中の壁は 屋敷の外の壁面と繋がっているハズだし、床は外の地面へと繋がっている・・・ これで脱出経路を探るのだ!!ツタが外に出れば、生命の息吹がそれを教えてくれる・・・」 ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンン!!!
ラブ・シードの生み出すツタは成長を続け、屋敷の中でグングン伸び続けていた。 だが、植物を枯らさずに成長させ続けるというのは多くのスタンドパワーを消費する。 三分を過ぎたところで、新垣里沙は精神的な疲労を感じてきた。 「クソ・・・・・なんて広い屋敷なのだ・・・・歩いたら抜け出すのに 一時間はかかるんじゃあないのか?ってぐらい広いようなのだ」 「出口はまだ見つからないの?」 「今、小さな抜け道も見逃さぬよう隅々までツタを走らせている・・・・ 床も壁も埋め尽くすほどにね・・・・・なのに・・・・見つからない!!」 ザワッ・・・・・・・ その時、亀井絵里は足元に何かが触れたのを感じた。 「ッ!?」 それに思わず息を呑んでしまう。
(な・・・・なんだ・・・・・いま・・・・・・僕の足に何か触れたぞ・・・・・まるで虫か何かが 足を這っているような・・・・・・お、お化け!?い、いや・・・・・落ち着くんだ・・・・・ッ!!) 亀井絵里は恐る恐る足元に目をやる。 するとそこには・・・・・ サワサワサワ・・・・・・ 驚きのあまり、彼女は声を出すことができなかった。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
「出口はまだか・・・・・いや、もう少し根気よく待とう。花を育てる時だって、根気よく 水をやって話しかけたりしてあげるから芽が出たときに感動が生まれるわけで・・・ ん?何かにツタが触れている・・・・・これは物質ではない・・・・生命の鼓動がする何かに ツタが絡み付いているのだ・・・・・・」 はぐれてしまった田中れいなだろうか? いや、もしかしたらこの屋敷に潜伏しているであろうウサギかも・・・・・ ツタを通じて感じる鼓動を聞くように、新垣里沙は精神を研ぎ澄ます。 「ガキさん・・・・・ちょ、ちょっと・・・・」 「静かに・・・・・今ツタが生きた何かに絡み付いているのだ・・・・」 「ガキさん」 「シッ!!気が散るから・・・・・・・うぅむ・・・・・ツタに絡まっている感触からして 随分とイイ身体をしているのだ。ムチムチしている・・・・これは田中っちではないな・・・・ いったい誰なんだろう?」
サワサワサワ・・・・・・・・ 後ろで何やら葉っぱが擦りあっているような音が聞こえた。 集中している新垣里沙にとって、それはとても耳障りな音だ。 「亀っ!!耳障りな音を立てるんじゃあない・・・・・・ハッ!!!!!!!」 振り返ると、すぐそこにいた亀井絵里は・・・・・ 「僕だよォ〜ガキさんッ!!ガキさんのツタに絡まっているのは僕なんだァ〜!!!!」 全身にツタを這わせていたのだった。 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・
ツタはグングン亀井絵里の身体を這い上がり、その身体を包んでいく。 スタンドのツタが絡み付いていたのは他でもない、亀井絵里だったのだ!! 「早くこのツタをなんとかして〜ッ!!気持ちが悪い!!!」 「そ、そんなバカな・・・・・なぜ生み出したツタが亀に・・・・後ろに回ってきてるのだ? ツタは依然、外の空気に触れている気配はない・・・・・ということは・・・・・ グルッと屋敷を一周してこちらに回ってきたということなのか!?」 それが指し示すことは、もはや考える間でもない。 「ど、どういうことなのさ。それは・・・・閉じ込められたってこと?」 「そういうことだが・・・・・ただ入り口と出口を塞いだだけではあり得ないことなのだ!! ツタというものは、どんな隙間をも見逃さず入り込み、外へと出ようとするッ!! だが、この屋敷にはミクロ単位の隙間もない!!外に繋がっていないッ!!」 「じゃあ・・・・僕らの吸ってる酸素もいつかなくなってしまうんじゃあ・・・・・・」 「いや、それはないのだ・・・・なぜなら、さっきぬるい風が吹いて亀を驚かせたじゃないか。 今だって・・・・・ほら。風が吹き込むという事はどこかが外に通じているからなのだ。 しかしッ!!ツタはそこを這うことなくわたし達の所に戻ってきてしまっている!!」 「ど・・・・・・どういうことなんだいそれは!!?全然ワケわかんないよッ!!!」 「屋敷はメビウスの輪のように!!クラインの壷のようにッ!!裏も表も 外も中もなくなってしまっている!!!脱出経路が存在しないのだッ!!!」 ドッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンン!!!!!
表面を指でたどっていく・・・・・ さらにズズッと・・・・・一度も指を離さず表面をたどっていくと、 いつの間にか裏面に入り・・・・・一周してスタートした地点に戻る。 これが19世紀にドイツの数学者が発見した『表裏』のない形ッ!! 彼の名を冠して『メビウスの輪(帯)』と呼ぶ!! 『クラインの壷』とは、同じように表裏のない立体であるッ!!! 「なんてことなのだ・・・・見事に閉じ込められてしまったッ!!!」 「脱出経路がないなんて・・・・・・どうするのさ!!そ、そうだ・・・・・ ガキさんのスタンドならこの屋敷を破壊するくらいの成長力を持った 大木を生み出せるんじゃあないの?それをやってよ!!!」 「残念だけどそれは不可能なのだ・・・・・植物とは光合成をして始めて成長に 必要なエネルギーを作ることができる・・・・・しかし、この屋敷は薄暗くて そのための光が存在しないッ!!!」 「そんな・・・・・・・」 亀井絵里はガクリと力なくヒザをつき、その場にへたり込んでしまう。 心の茎は折れてしまった。 「この場所でわたしが生み出せる植物といえば・・・・いま屋敷全体を 調べるために生み出した、この弱々しい夕顔のツタくらいのもんなのだ・・・ッ」 ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンン!!!!
234 :
1 ◆I7CTouCqyo :2006/06/05(月) 04:52:12.36 0
ここまで!! オヤスーノシ
235 :
364 :2006/06/05(月) 05:44:18.30 0
1さんマイマイさん198さん皆様乙ですーッ!
236 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 07:34:55.00 0
保全疾走
237 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 08:39:02.41 O
乙ッ!
238 :
なんみん :2006/06/05(月) 09:42:52.11 0
みなさん乙です!
>>915 さん…これは安倍の言葉がそのまま915さんの解説と理解しても良いのでしょうか…?
>>前さん…短ッ!名前の件dです!一茶と言い変わった名前ですねー!本名なのかなあ…?
>>マイマイさん…社長の所に部長が来た!戦国もそうですが現実の展開も読めないですねー!
>>198 さん…凄惨であるのに惹き込まれる描写て凄い!ランダムのせいで小川も2度痛い目を見てますねw
>>1さん…時たま見せるガキさんのテキトーっぷりが良いすね!ううむ…敵は何人いるのだろか…?
239 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 11:50:15.13 O
ここで保全ですよ
240 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 12:35:47.01 O
保全
241 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 14:09:52.09 0
ほ
242 :
名無し募集中。。。 :2006/06/05(月) 14:41:03.59 0
ze
243 :
名無し募集中。。。 :
2006/06/05(月) 16:19:48.56 O ここで保全