ホッと一息松浦と吉澤Part3

樽ﾀﾝ完結まであと一歩！
ひーちゃんとぁゃたんをもう一度！

前スレ
ホッと一息松浦と吉澤Part2
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1143202755/

2

落としてもうたかorz

油断した・・・

えらく圧縮がキツいな

くこか

くこれす！

落ちたことに気付いた瞬間って絶望感に煽られるよねｗ

ホッと一息松浦と吉澤Part2
http://user.ftth100.net/mirrorhenkan/morningcoffee/read.php/1143202755/（dat）

8時台に念のためもう１回保全しとけばと後悔の念に襲われた
樽ﾀﾝを待つ

待つ

気抜いてたー待ってるよ

ぁゃゃゴルフ3.6%おめ

落ちてたか油断した

樽ﾀﾝチングリ返しと脱糞うp見たくないから頼む

ぁゃよし

待ちほ

ほほほ

脱糞なんぞ見たくないぞ

更新開始

＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃


あたしの心には二つの箱がある


ひとつは大切なコレクションを入れる宝石箱
もうひとつはある程度経ったら廃棄してしまう箱

あたしはまるで物心ついたときから
「家族」というものを廃棄箱に入れていた

別に貧乏だったわけじゃない
虐待されていたわけでもない

普通すぎちゃってたから

普通の家庭過ぎてあまりにおとぎ話とは違っていた

3歳の頃はそれを認識するのにはあまりに幼くて
そのわけのわからない疑問と居心地の悪さが心の中を常に充満していた

朝起きたらお母さんが朝ごはんを作っている
お父さんが早番だとトラックに乗り込んでいる

生活臭漂うその部屋や台所や庭が

妙な違和感をあたしに呼び起こさせる

やがて小学生になり現実と理想の違いにあえぐ日はそう遅くなく訪れてしまった


雀茶の宝石を埋め込んだような瞳に
真っ白い頬がベルギー人形を思いださせる
あたしにとって「それ」はおとぎ話の登場人物だった
綺麗な家に住んで　運動ができて　少しぬけてて
憎らしいほど愛しい



吉澤ひとみ




あたしはそれを「ひーちゃん」と名づけて
大切なコレクションの箱に入れることにした

箱はあたしの意思で無言に開き、選別する
それを身につけ羨望の目に
酔いしれるのがあたしの幸福で
最大の存在理由だった


廃棄箱の中身なんてもうとっくに遠い彼方へ棄ててしまっていた

＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃


美貴たんはあたしの一撃で口の中を切ったにも関わらず
その出血を放置してドアの中心で佇む人物を見つめている

しゃがんだままの美貴たんとそれを静かな目で眺めるひーちゃん
同じ剣で串刺しにされたように二人は視線を絡み合わせている

あたしはその光景に言いようもない興奮と少しの殺意が湧き上がってくる
宝石箱の中の二人が見つめあっている
あたしのお気に入りの宝物たち

でも「美貴たん」は「ひーちゃん」を好きになる頃、廃棄箱に移った

「よっちゃん、本当の大バカだね」


美貴たんはひーちゃんの姿を認めると
立ち上がりゆらりと近づく
ひーちゃんのこめかみや腕にはガーゼがところでころ貼ってある
昨日の襲撃でたくさん傷ついしまった彼女
包帯はあたしが巻いてあげた

「美貴」

その金属の固まりが太陽に反射して
キラキラと光っている
青白い掌では覆いきれない

ひーちゃんが持っていたのは一般的な裁ちバサミだった

美貴たんがはっとしたように息を飲み
ひーちゃんからすばやく後ずさった
あたしも自分の心拍数が速くなるのを感じる
最近本当によく心が動いてしまう自分に舌打をする
交互に二人を見やるが
ひーちゃんの綺麗なビー玉の瞳からは何も読み取ることができない

「・・・あははは・・刺してみろよ」

美貴たんは明らかに怯みながら虚勢なのか恍惚なのか
笑いながら荒々しい声を吐き出す
ひーちゃんはそれを無表情に捉え、動かない


「美貴は　美貴は死んでも・・あんたを追い詰めてやるから」

わきあがる悲しみの中で
美貴たんとひーちゃんの世界を観覧する
いつからだろう
あたしのコレクション達はあたしの理想の形にはならなくなった


あたしが好きだった美貴たんは突如出現したひーちゃんに心奪われ
あたしが好きだったひーちゃんは成長するたびに愛に奔放になった
二人ともあたしだけを見てて愛してくれるはずだった

青白い手があたしと美貴たんとひーちゃんの中心に置かれる
ハサミはテカテカ光る石の上でその鋭利な存在を主張していた

「ぁゃ、あたしわかったよ・・・いやわかんないかもしれないけど」


　ゆったりとした口調と穏やかな表情に胸がつかえる


「大切な人を傷つけてごめん」

おとぎ話のベルギー人形があたしに微笑む


「美貴、いままでしたこと本当にごめん」


服をドア縁にひきずってひーちゃんが正座した
綺麗な瞳をぱったりと閉じて本当に安らかな
泣きたくなるほど安らかな顔で言う

「それであたしを刺すなり好きにして」



　―――――――バ　カ


　　　　　　一人だけ奇麗事ばっか言うんだから

美貴たんは信じられないという感じで
数秒呆然としていた
ひーちゃんが何も企んでいないとわかるとハサミをすばやく拾い上げ
さっそく開いてひーちゃんの閉じられた瞼に当てた

「・・・マジで刺すよ」

「うん」

ひーちゃんの声が掠れる


「怖いんでしょう？」

「うん、実は」


美貴たんはひーちゃんの耳元で囁くことで
無理やり目を開けさせようと努力してるように思えた

「あたしとまた付き合ってくれるなら
　　許してあげるよ　よっちゃん」


いつのときも許す方と許される方では前者のほうが強いんだ

こんな
バカみたいなことはやめれば？

叫びだしたいんだけど
二人の空間に結界がはってあるみたいに
声さえも介入できない


「・・・ごめん」


美貴たんはふーっと息を吐くとハサミを握りなおし
ぐっと力を入れた

「あんたのこの瞳がいけないんだよ」


　　　　
　　　　　瞼をへだてて刃先が奥の宝石を狙う



「死んで詫びてよ」

美貴たんがハサミを捻った

果物を貫くような音なんてしなかった
あほくさー！といって美貴たんは立ち上がると中身が散乱して
こぼれているバッグを乱暴に掴みあげ
持っていたハサミのほうはドアに向かって投げつけた


「バカには付き合ってられんわ。あんたたち好きにすれば？」

「美貴？」

「なんかめちゃくちゃアホらしい
　ぁゃちゃんの言う通りかも、美貴なんでこんなに必死？ｗ
　もーどでもいいし」


美貴たんは震える肩を隠すように
あたしとひーちゃんに背中を向ける

光をいっぱい浴びた美貴たんがまるで巣立ちする雛のように煌く
もうすでに涙が溢れている顔をくしゃくしゃにして
言い捨てる

「あんたなんか来世でも好きにならないよ」



最後にあたしを見て口だけで言葉を紡ぐ
服の乱れをさっさと直して
美貴たんがは駆け出す
後姿がどんどん遠ざかって
やがて角を曲がり消えた


ばつが悪そうなひーちゃんと
悪い汗をかいたあたしが扉の守り神のように
石像となっていた

>>20−>>41
ここまで
あと2回で終了
確実
ちんぐりはまた今度

おっつー
ひょっとして直打ち？

いやあと一回かもしれない
よくぞここまで保全してくれた

樽ﾀﾝ乙！
息を詰めて読んでしまったよすげー

いや
今日も落としたしｗ

樽ﾀﾝスカトロ回避乙

やっとで完結間際だな
頼むぜ

うーん皆病んでるな

むぅ　色々感想はあるが完結するまでは書くまい
乙乙

お疲れのせいか誤字が何個かあるな
乙

いままでのやつまとめて読めるところってある？

途中で落ちたりしてるから３スレぐらいに分かれてるんだっけか

樽ﾀﾝｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!
続き楽しみ

おやあやよし

おやあやよし

ぁゃよしですね

おはあやよし

樽ﾀﾝ

せっかくいい作品なんだからseekで書いてくれ
保全で流れがぶった切れてうまく入り込めない

狼でしか書かないってのもいいじゃないか
Seekはちょっと独特だから

从‘ 。‘）人(´〜｀０）