もしも新垣さんと亀井さんに同時に告白されたら5

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1名無し募集中。。。
立てたよ
2名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 22:19:09.42 0
ちんこを
3名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 22:24:37.08 0
前スレ
もしも新垣さんと亀井さんに同時に告白されたら
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1136947503/
もしも新垣さんと亀井さんに同時に告白されたら2
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1137228055/
もしも新垣さんと亀井さんに同時に告白されたら3
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1137691691/
もしも新垣さんと亀井さんに同時に告白されたら4
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1137930262/
4名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 22:28:14.18 0
>>1
乙です
5名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 22:37:49.46 0
オツ
6名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 22:54:57.35 0
乙 でも大丈夫かな・・・
7名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 23:08:03.56 0
乙!!あげとけあげとけ。
8名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 23:10:30.61 O
加護のせいで落ちたの?
9名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 23:11:28.99 0
いや、>>8のせい
10名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 23:18:37.64 O
小説の前半見たいです。うpシテ下さい
11名無し募集中。。。:2006/02/09(木) 23:24:17.13 O
>>9
たしかに保全サボったけど・・・
12名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 00:04:22.63 0
前スレ最後の更新分貼ってくれさい
13名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 00:07:41.63 0
>10
もしもろだ逝け
193氏が揚げてくれてるぞ
14193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 00:15:16.70 0
>>1
乙です
今日の分はもうちょい待って

携帯で途中参加の人って最初のほう読めてないんだよね
まとめサイト作る技術のない自分にできそうなことといえば、
新狼あたりに避難所、保管所的なものを作ることくらいなんだけど

新狼ってそういう使い方していいのかな
15名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 00:20:10.81 O
>>14
乙です

まとめサイト作る技術は一応あるが、気力がない・・・
16名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 00:35:42.34 O
どうか携帯でも見られるようにしてください
17名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 00:36:39.11 0
今日はそんな気分じゃないんだよ・・・
18名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 01:17:35.94 0
前スレって何レスまでいった?
19名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 01:19:32.89 0
949・・・なわけないか 朝の時点
20名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 01:23:18.08 0
949か
930以降に更新あったらその更新分転載してくれまいか
21193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:24:23.71 0
前回分から上げます
22名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 01:25:25.14 0
さんくす!
23193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:25:41.87 0
###

学校生活というのはまるで長い川みたいなものだと思う。
そこに通う生徒たちは、その川の上を行く舟のようで。
舟には、不安だとか悩みだとか、そういった名前の荷物を積んで進む。
時々流れが激しくなったり、障害物があったり、支流に分かれていたりするものの、
基本的には流れにぽかんと乗っかって、漂っていれば海に出る、すなわち卒業だ。
僕はなるべく荷物を積まずに、なるべく穏やかな流れに乗っかってその川を進みたかったのだが、
何の因果か、激しい流れに身を委ねることもしばしばだった。
今、文化祭という激しい流れを乗り越えて、再び僕は穏やかな流れに漂う。
しかし、流れが穏やかになると、途端に、積み込まれていた荷物の重さが気になったりするものだ。
急流に流されている時は気にならなかったその積荷が、急に重みを増す。

―――ところが本日、その積荷が一つ、消え去ることとなった。
それも、すごくあっさりと。
意外な形で。
24193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:27:13.81 0

このベンチが3人分の重みに耐えるのは久しぶりのことだった。
新垣が文化祭の演劇練習を昼休みに始めて以来だから、約2週間ほどだろうか。
気づくと、吹く風にも少しずつ冬の香りが混じっているような気がする。

この3人でこうして顔をつき合わせていることの危うさを、僕は改めて噛みしめていた。
それは昨日、バスの車内で交わした亀井との会話がもたらしたものである。
頭の中に描いていた僕らの関係図を少々修正しなけらばならなかった。
今までの関係図は新垣と亀井の気持ちが僕に向いていて、
その二人は友達同士でお互いの気持ちは知らない、といった感じ。
こんなことを自分でいってしまうのも赤面ものだが、俗に言う三角関係というやつである。
基本的にその構図は変わらないものの、修正を加える部分は新垣と亀井の間だ。
新垣は亀井の気持ちを知らず、亀井は新垣にほんのちょっとのライバル意識を持っている。
その違いを知っただけで、こうも緊張感が生まれるとは。
それでもどうにかこうにか僕は普段通りの振る舞いで平静を装っていた。

「そういやさぁ、新垣、また生徒会やるんだな」

今朝、昇降口の掲示板に生徒会役員選挙の公示があった。
新垣が立候補していたことを、僕はそこに書かれていた文字で初めて知ったのだった。

「うん、今、生徒会やってるコに頼まれちゃってね、人数足りないって。
 実はまだもう一人分、足りないんだよね。誰かやってくれる人が出てくればいいんだけど」

ふーん、と頷いて、その言葉を聞き流した僕だったが、新垣のやけにあっさりとした態度に、
心のどこかで違和感を感じずにはいられなかった。

今までの新垣からすると、人数が足りていないのであれば僕に声が掛かってもおかしくないところである。
事によると勝手に立候補を申し込まれているケースすら容易に想像できる。
25193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:28:26.88 0

…まあ、新垣もようやく人を巻き込むことの罪というものに気づいたのかもしれない。
そうか、ようやく、僕は晴れて自由の身になったのだ。
ビバ、この支配からの卒業。
ビバ、マイペースな学校生活。

「あ、じゃあガキさんが受かったら生徒会室に遊びに行こう!」
「カ〜メ、生徒会室は遊ぶところじゃないのっ」
「…中学ん時は十分遊んでたけどな」

中学校の生徒会室は、それはひどいものだった。
アイドルのポスターとガンプラが同居している空間。
そこで僕は本を読んでたり、傍らでは女子の役員が編み物をしてたりと、まあやりたい放題だった。
新垣はここの生徒会室にもポスターをベタ貼りするのだろうか。

―――僕の頭に一瞬、風景が浮かんだ。

四方八方ポスターに囲まれた部屋。
それは文化祭のクラス展示の関係で何度か足を踏み入れたことのある、この高校の生徒会室だった。
そこで好きなアイドルの曲の振りまねをしている新垣。
その傍らには―――本を読んでいる僕の姿が見えた。

…いったい何を考えているんだ。
僕はもう新垣の支配からは逃れたんだ。
首をプルプルと振って、その風景をかき消した。
そして僕は話題を変えるために、声高に切り出した。
26193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:30:18.22 0

「あのさ、もうそろそろ屋上に集まるのは厳しくない?」
「あー、そうかもねー」

確実に僕たちをこの場所から追い出そうとしている冷たい風を、
―――目には見えないけれど―――睨みながら亀井が頷いた。
去年は3人ともクラスが同じだったから場所を探すなんていう必要はなかったのだが、今は訳が違う。
僕と亀井は、使えそうな教室をあれこれ思案した。
が、どれも先客がいそうで、なかなか理想の移民先は浮かばなかった。

「やっぱ生徒会室だ!」
「…それはダメだろ、さすがに」

中学校の時、生徒会室はまるで僕たちの部屋だった。
自分の部屋に知らないヤツがずかずかと入り込んできたら、腹が立つだろう。
高校でもそういうものなのかどうかは分からないが、
やっぱりまったくの部外者がのうのうとお昼ご飯を食べていい場所ではない気がする。

と、はじめ、目の前で繰り広げられている僕たちのうだつの上がらない会話をぼんやりと見守っていた新垣だったが、
腕を組んで少し考えた素振りを見せた後、唐突に会話に割って入った。

「ねえ、それよりさ、カメ、私に何か隠してない?」

亀井の肩がギクリと強張った。
27193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:31:08.83 0
>>23-26
以上前回分
でもって以下そのつづき
28193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:33:13.80 0

「へっ? かっ、隠し事なんてしてないですよ?」
「…じゃあ、サッカー部の人とはどうなったの?」

”サッカー部の人”というフレーズに亀井は再びギクッと肩を強張らせた。
亀井はしどろもどろになりながら、その問いに返事をした。

「え、えーと……うん、あ、あれはね、ダメだったんだ。そう、ダメだったの!」
「ふーん、へえー、そうなんだー」
「…ガキさん、その話はまた後でにしない?」

ニヤニヤと意味深な笑みを浮かべている新垣。
それに相対する亀井はすっかりたじろいでいた。
さっぱり話が見えてこない僕としては、置いてけぼりを食うのは面白くない。
僕は二人に率直な疑問をぶつけた。

「…サッカー部の人って何の話?」
「そ、それは女同士の大事な―――「カメがね、サッカー部に好きな人がいるんだって」

亀井の何かを誤魔化しているような上ずった声を、あっさり新垣が遮った。

「そのラブレター書くの手伝ってあげたからさ、結果どうなったかなーって」

僕はその言葉に呆気を取られてしまった。
亀井はサッカー部に好きな人がいる、なのに、僕に告白をした。

―――いったいどういうことだ。
29193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:35:44.91 0

考えられるケースは、僕とそのサッカー部のヤツへの告白のどちらかが悪戯であるか、
はたまた、どちらも悪戯だったか。
それとも亀井は二股をかけようとしたのか。
いずれにせよその行為は許されるものではない。
しかし、亀井は必死すぎるほど必死な形相で僕に向けて弁明を始めた。

「ち、違うんだよ!その手紙は違うの!その手紙は、え、えーと……」

言葉に詰まった亀井に、新垣はニッコリと笑みを浮かべてみせた。
まるで全てまるっとお見通しのような、曇りのない瞳だった。

「カメ、嘘ついてるでしょ?」

みたび、肩を強張らせる亀井。
その目には明らかに動揺の色が伺えた。

「サッカー部の人なんて、好きでもなんでもないんでしょ?
 あの相談は、ただ私に手紙を書かせることだけが目的だった」

新垣はドラマの探偵役のように、自信たっぷりに台詞を喋った。
一方、亀井はさしずめ追い詰められた犯人役のよう。

「よく考えるとね、おかしい話だったよ。
 『ラブレターの見本書いて!』なんてさー。
 そんなもの、わたしも書いたことないって。
 ファンレターなら山ほど書いたけどさ」

そんな新垣のファン活動の話などはどうでもいい。
僕は早く新垣探偵の推理の続きを聞きたかった。
…まあ、ここまで聞けば、だいたいの予測はついているが。
30193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:38:39.97 0

「何を思ったかは知らないけど、カメはその見本の一枚にわたしの名前を書いてコイツの靴箱に入れた。
 そうでしょう?」

勝ち誇ったように胸を張ってみせる名探偵新垣。
肩を落としてうなだれる亀井の姿は、推理ドラマ終盤でよく見る、犯人の姿そのものだった。
これでは自白をしたも同然。
あの手紙は新垣が書いたものではなかったのだ。

…いや、書いたのは確かに新垣だが、決して僕に宛てて書いたものではないというのが正しい。
それを裏で仕組んでいたのはここにいる犯人、亀井絵里に他ならない。
しかし亀井がそんなことをする動機が僕には分からなかった。
普通、自分がこれから告白しようとしている相手に、他人名義のラブレターなんか出さないだろう。

僕が考えていると、亀井はこれまたドラマで犯人がよく言う台詞を喋った。

「…なんでガキさん、分かっちゃったの?」
「だって聞いちゃったもん、昨日の帰りのバスの時の会話」

あっけらかんと種を明かしてみせた新垣に、亀井はますますがっくりと肩を落とした。

「あの時、ガキさん、起きてたんだぁ…」
「別に盗み聞きするつもりはなかったんだよ?
 だけど、カメがわたしのこと話してたからさ、なんか恥ずかしくて、起きるに起きられなくて。
 そしたら急に会話の内容が変わって、手紙がどうとか、告白がどうとかさー。
 はじめ、訳分かんなかったけど、一晩冷静に考えてみて、あー、きっとまたカメがやらかしてるんだろうなって」

…なるほど、別に新垣探偵の推理力が優れているわけではなく、
昨日の僕たちの会話をたまたま聞いていただけだったのか。
それは探偵というよりは、偶然現場を目撃してしまった家政婦といった方が正しいな。
31193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:39:44.36 0

と、すっかり落ち込んでいた様子の亀井が突然ぱっと顔を上げた。
思いつめたような表情で新垣に訴える。

「あ、あのね、絵里、ガキさんのためにやったんだよ?
 絵里は公平に告白したかったのに、ガキさん、絶対告白なんてしそうになかったし…」

新垣はその言葉を聞いて、フゥーとため息を吐き出した。
そして呆れたように笑いながら、亀井の目をじっと覗き込んだ。

「…そんなことだろうと思ったけどね。
 あのねえ、カメ、アンタ、勘違いしてるよ?」
「かんちがい?」
「わたしは別にコイツのこと、なんとも思ってないよ」
「…ウソ、ガキさん、嘘ついてるよ」
「ほーんとだって」

新垣はひらひらと手を振って、亀井の深刻そうな顔を笑い飛ばした。
32193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:42:03.06 0

「もし、もしだよ?
 もし、コイツの事好きだったりなんかしたら、もっと早く行動してるって。
 だって、わたしって思い立ったらすぐ行動する人じゃん、でしょ?
 けど、コイツと知り合ってもう4年以上経つんだよ?
 今さらどうこう言うような間柄じゃないって」
「…でも」
「コイツなんてねぇ、安倍さんの足元にも及ばないんだから」

その言葉に僕は少しカチンと来た。
安倍さんというのは、新垣が崇拝するアイドルグループの卒業者であり、
新垣にとって神様のような存在らしい。
あまりそのアイドルに興味のない僕でも、
長年、その安倍さんとやらの武勇伝を聞かされ続けたおかげでその名前はよく知っていた。
だからって人のこと捕まえといて、足元にも及ばないとは、これいかに。
芸能人と一般人を比べるな、と一人憤慨する。

…そもそも”好き”という感情の比較対象に男と女を持ってくる時点で大きく間違っている気がする。
それも新垣らしいといえば新垣らしいのだが。
33193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:44:18.32 0

亀井はしばらく俯いたまま、じっと何かを考え込んでいた。
そしておそるおそる顔を上げると、新垣にそっと尋ねた。

「…その話、ほんと?」
「本当」
「ほんとにほんと?」
「本当に本当」
「ほんとにほんとにほんと?」
「だぁ〜、もうしつこいなぁ!
 本当に本当に、ほ!ん!と!う!」

しつこく繰り返される亀井の疑問符。
それに対する新垣の受け答えにも徐々に熱がこもっていった。

「わたしが愛するのは安倍さん!そしてモーニング娘。!さらにはハロプロ!
 それ以外に配る愛なんてものはわたしの中に無いのだ!」

最後は力強く拳を握り締めて力説した。
その迫力に、僕と亀井はしばし呆然としてしまった。

「あ、あはは…、そっか……そうだったんだぁ。
 …なんか、絵里、ちょっと暴走しちゃった……かなぁ」
「そうだよー、ほんとにアンタはアホなんだからー」
34193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:48:34.06 0

ようやく納得したように、そして自分の行った愚行を思い出してか、照れ笑いを覗かせる亀井。
その顔を見て、新垣は安心したようにしきりに頷いていた。
と、ずっと亀井のほうに向けられていた新垣の顔がくるりと僕のほうに回った。

「アンタ、良かったねー、こんなカワイイ子から告白されることなんて滅多にないよ?
 よっ、にくいね、この色男っ!」

肘で僕の脇腹を突付きながら新垣が言う。
その行動と台詞回しにどことなく昭和の匂いを感じずにはいられなかった。
やがて新垣はベンチからすくっと立ち上がって、僕たちを振り返った。

「わたしもこれから生徒会とかで忙しくなると思うんだ。
 だからさ、しばらくは二人でお弁当食べなよ。
 そうすれば寒くなったって、アンタたちの教室で食べればいいわけだし。
 うん、じゃあ、わたし、次、移動教室だから行くね」

そう言って、新垣は手を振りながらすたこらさっさと屋上から出て行った。
僕と亀井はぽかんとその様子を見送った。
なんだか新垣はやたらと焦っていたような気がしないこともないのだが、
僕の頭の中はそれどころではなかった。
昨日修正したばかりの関係図に再び手を加えなければいけなくなっていたのだから。
最新版のその図はずいぶんと簡単なものとなる。
そして、今までそれを複雑に見せていた犯人はというと―――

「カ〜メ〜イ〜」
「…………は、はい〜」
「よくも事を複雑にしてくれたなぁ〜」
「…ごめんなさい〜」
35193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:53:31.13 0

今まで僕を困らせていたのは、すべてこのアホガメの自作自演だったということが分かった。
これで問題はクリアになった。

あの手紙は新垣が出したものではない。
そして新垣は僕のことをなんとも思っていないと、何度も念を押して力説していた。
となると、考えるべき事項は僕が亀井の気持ちに応えるか、否かの一点に絞られる。
その答えはもう少し様子を見てから出そうと思う。
僕が亀井に対して特別な感情を抱いているのか、はたまたこの先抱くことがあるのか、しっかりと見極めたい。
幸い、亀井の許可がなければ僕から返事はできないわけだし。

しかし。
なんだろう、このイマイチ釈然としない感じは。
なにか、些細なひっかかりを僕は感じずにはいられなかった。
ほんの小さな風が起こす、さざなみのようなわずかな心の揺れ。

そしてその感覚を、今日の朝にも味わっていることを僕は思い出した。

今朝、生徒会立候補者の公示を見たとき。
僕は一瞬、そこに自分の名前がないことを、何故だか不思議に思ってしまったんだ。
36193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/10(金) 01:59:11.82 0
>>28-35
本日分

以下チラシの裏

世の中いろいろあるけど、
できることをやるだけさ、だからうまくいくんだよって何かの映画でいってました
とりあえず反省することは反省して
また彼女の笑顔が見られればいいなと思います
37名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 02:06:28.81 0
楽しみにしてたけど今日は読めないスマン
明日落ち着いたら読む
38名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 02:25:46.73 O
ぼんさん、早く帰って来い
待ってるから
39名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 03:08:04.62 0
>>37と同じく。
作者さん。こんな中での更新乙です。
40名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 04:35:36.23 O
乙です
41名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 04:37:10.27 O
作者さん毎晩乙です
基本的な「設定」は変わってないんですねw


私はあいぼんヲタではありませんし「何やってんだよ馬鹿」と思いますが、
もし自分の推しメンが同じ事になったら、と考えたら・・・
お気持ちお察しします

スレ乱立中につき保全も兼ねてうだうだと書かせていただきました
42名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 05:30:29.05 0
ほじぇん
43名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 08:15:07.95 0
ガキさんは優しいなぁ・・
44名無し募集中:2006/02/10(金) 08:43:02.30 0
umu
45名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 09:45:29.75 0
大量更新キター
46名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 10:42:58.99 0
e <ほ
47名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 12:32:26.41 0
e ・ <ぜ
48名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 13:45:47.93 0
・e<ん
49名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 15:16:46.09 0
だ>・e ・)
50名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 16:19:24.40 0
がきさあああああああああああああああああああああああああああああああああん

作者さん乙です
51名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 17:20:57.88 0
52名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 18:11:21.67 O
避難所ありがたい
53名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 19:21:58.89 0
54名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 19:55:00.33 O
ここの住人はガキさんとえりりんどっちの方が好き?
両方好きという人も多数?いるだろうが、そういう人は敢えて言えばどっち?

ちなみに俺はガキさん派
でもここの小説見てえりりんも気になりだしたw
55名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 19:56:24.13 0
どっちとか無いんだよ
56名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 20:41:00.20 0
h
57名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 21:35:22.09 O
58名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 22:14:47.04 0
59名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 22:53:18.37 0
60名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:08:19.18 0
61名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:19:50.91 O
62名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:23:24.49 0
63名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:31:20.22 0
64名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:35:11.40 0
65名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:46:57.03 0
66名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:51:20.92 0
67名無し募集中。。。:2006/02/10(金) 23:59:18.13 0
68名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 00:23:31.75 0
69名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 00:57:34.21 0
70名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 00:58:52.73 0
へこむっつの
71193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:03:48.26 0
>>28-35
つづき
72名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 01:04:44.02 0
キタ
73193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:09:20.01 0

###

「…鳥インフルエンザってあったよね」
「…うん」
「…あの時ね、疑いのある鳥、全部殺しちゃうってすごい悲しいって思った」
「…そう」
「…最近、また狂牛病とかあるよね」
「…あるね」
「…じゃあ次は豚なのかな」
「…かもね」

社会問題に関心を持つことは決して悪くない。
最近の若者の社会に対する関心の薄れを考えると、むしろそれは奨励すべき事だ。
しかしながら、これが高校2年生の昼休みにお弁当を食べながら交わす会話だとすると、少し話が違ってくる。

亀井の悪行が白日の下に晒された翌日、僕と亀井はさっそく教室で昼休みを過ごすこととなった。
新垣が生徒会で忙しくなるといっても、今はまだ改選前。
選挙終了までは、別に3人で昼休みを過ごしても何ら問題はないはずなのだが、
今朝、その新垣自身から「2人でお昼ご飯を食べなさい」との命令が下ったものだから仕方ない。

ところが、である。
2人でいざお昼ご飯を食べ始めてみたのはいいのだが、どうにも会話がスムーズに流れない。
いつもであればポンポンとどうでもいい話題を振りまく亀井だったが、
今日はなぜだか言葉の歯切れが悪く、それもリアクションに困るようなことばかり話した。
だから、僕たちの台詞の冒頭には、常に”…”という三点リーダがついてしまうのだ。
74193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:12:38.50 0

「…コーヒーと紅茶とココアだったらどれが好き?」
「…コーヒーかな」
「…そう、絵里はココアが好き」

でっ?、ていう。
そこからどう会話を広げればいいのだろう。

僕はいない人の存在の大きさを思う。
登校途中、コンビニで買ってきたパンを頬張りながら、ぼんやりと考えた。
僕たちはマニュアル式の車のようなものだったのではないか、と。

アクセルは亀井。
どうでもいいくだらない話から突拍子もない行動まで、とにかく僕たちの動力となるものを発生させる。

クラッチが新垣。
その動力をタイヤに伝えるべきかどうか、はたまた伝えるとすればどのギアに繋ぐかを判断する。

ブレーキが僕。
スピードが出すぎて危険と判断した時のみ、二人を止める。

今、僕たちの車にはクラッチがない。
だから亀井もどのくらいアクセルを踏み込んでいいのか、分からなくなっているのではないだろうか。
ブレーキを踏む必要もないスピードで会話が続いたり、続かなかったりする。
完全にいかれてるオートマの車だ。
徐行運転のような会話のせいで、その昼休みはやたらと長く感じた。
75193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:18:34.23 0

午後の最初の授業は体育だった。
女子は校庭で走り高跳びをやるそうだ。
亀井は、『…ライバルはデーブス・カルノなんだ』と訳の分からないことを言っていた。
他所のクラスに外国人留学生でも来ているのだろうか。

まあ、そんなことはさておき。
男子の体育はというと体育館でバスケットボール。
球技は割りと得意なほうで、その中でもバスケは好きなスポーツの一つだった。
僕は少し心弾ませながら廊下を歩いていた。

と、その途中に、次の教科の教材を小脇に抱えた新垣とばったり出くわした。
新垣はニヤニヤ笑みを浮かべながら、教材を抱えたほうの腕で僕の腹を突付いた。

「いかがでしたかー、昼休みは?」
「…うーん、まあまあ」
「まあまあって…いやですわねー、奥さん、最近の若いモンはー」

僕の返答からどんな想像を膨らませたのか知らないが、新垣はいっそういやらしい笑みを浮かべた。
オマエだって最近の若い者だろうと思ったが、
僕もさっきの昼休みにそんな類の言葉を使ったような気がして、
喉まで出かけたツッコミをぐっと飲み込んだ。
その代わりに出てきた言葉は、僕にも思いもよらない言葉だった。
76193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:21:30.37 0

「それよりさ、生徒会の足りてなかった立候補者ってどうなった?」
「んー、まだ誰も出てないみたいだけど、それがどうしたの?」
「…そっか、じゃあ、立候補しようかなあ」
「…へ、何言ってんの?」

僕だって、新垣と同じ気持ちだった。
何を言ってるんだ、僕は。

しかし、その言葉は間違いなく、僕の口から放たれたもので。
ということはそういう気持ちが僕の中にあったということなのだろう。
僕の口は、勝手に喋ることを止めようとしなかった。

「だってさ、2人も生徒会役員がいれば、1人くらい部外者を連れ込んでも文句は言われないでしょ。
 そうすりゃまた3人で飯が食えるじゃん」

突然、新垣の表情が一変した。
キッと僕の顔を見上げるように睨むと、腕をぐいっと掴んだ。

「ちょ、痛いって、どうしたんだよ?」

僕の抗議にも、聞く耳まったく持たず。
新垣は僕の腕を引っ張ったまま、ツカツカと廊下を歩いた。
77193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:25:28.35 0

最寄の空き教室であった理科室の扉を開けるなり、
ドンと背中を突いて、僕をそこに押し込む。
人気のないその教室には、理科室独特の空気が広がっていた。
無機質なその空間に置かれている真っ黒い大きな机。
備え付けられている蛇口から、ポタリと水滴が落ちた。

僕が振り返ると、新垣は扉のすぐ前に立っていた。
少し顔を俯かせて、何かにじっと耐えるように薄く目を閉じて。

「どうしたんだよ、新垣?」
「―――そんな事、二度と言わないで」

とても強い意思のこめられた、真剣な声だった。

「…そんな事って?」
「生徒会やるとか、そういう事」

言葉の端々にフツフツと湧き上がる感情の揺らぎが見え隠れした。
しかし、僕としても、そんな納得のいかないことを鵜呑みにすることはできなかった。

「…なんでだよ?
 人手が足りてないから協力しようっていうのが、そんなにいけない事か?
 そもそも今まで人をさんざん巻き込んでおいて、今度はそれを止めさせようってのはあまりにも自分勝手―――」
「アンタ、何にも分かってない!」

突如、理科室に響き渡る声。
その振動のせいか蛇口からまたポタリと水滴が垂れた。
78193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:28:28.59 0

「アンタが生徒会に入っちゃったら、カメ、どういう風に感じると思う!?
 ぜったい、不安に思うはずだよ!
 わたしの事、ヘンな風に勘違いして、あんなバカなことしてみせたんだよ!?
 なのに、またわたしと一緒に生徒会なんかに入って、不安にさせてどうすんのさ!
 カメは、あんなバカなことしてまで気持ち伝えたいって思ったほど、アンタの事―――…好きなのに」

最後の言葉は、吐き出された感情の塊の上にそっと乗せられた。
新垣はすっかり項垂れていて、垂れた髪のせいで表情を見ることができなかった。

僕はただその新垣の様子に呆気を取られていた。
こんなに怒っている新垣を見たのは初めてだったから、とにかく、ただひたすら驚いていた。

「…とにかく、わたしの事なんかどうでもいいから、これからはカメの事だけ考えてあげて」

ぴしゃり、と強く扉を叩く音が僕の耳に響いた。
髪に隠された表情は、最後までみることができなかった。
79193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:30:43.59 0

僕の頭の中には―――なぜだか分からないが―――いつかの新垣の表情が浮かんでいた。


『…やっぱり、その方が似合ってるよ』


―――これは文化祭準備の時の。


『皆の先頭に立って仕切ってるアンタのほうが』


―――少し、はにかんだような。


『…うん、ゼッタイ、いい』


――――――笑顔。


午後の授業の開始を告げるベルが鳴り響いたけれど。
僕はその場所を、少しも動く気になれなかった。
80193 ◆XafcAR9bVU :2006/02/11(土) 01:31:43.30 0
>>73-79
以上です
81名無し募集中。。。 :2006/02/11(土) 01:35:57.88 0
がぁきさぁあああああああああああああああああああああああああああああああああんn
82名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 01:36:32.02 O
作者さん最高〜まとめサイトが無いのはもったいない
83名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 01:40:18.23 0
作者さん乙です!!
84名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 01:59:06.15 0
乙です FUJIYAMA編も引き込まれますよ?
ガキさんいいなぁ 俺の中のガキさんはこんな感じ
85名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 03:10:23.39 O
乙〜
86名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 03:11:20.45 0
ガキさんガキさんガキさんガキさんあああああああああああ
87名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 03:21:31.90 0
作者乙乙です
亀井のライバルはデーブスカルなんだけどね
とにかく続き楽しみにしてます
88名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 04:26:39.07 0
89名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 06:06:02.41 0
90名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 06:54:58.22 0
キテター
91名無し募集中。。。:2006/02/11(土) 08:24:37.18 O
昨日の夜は来れなかったから、朝起きて今見ました☆

がきさん良いですよ〜!頭の中に映像が浮かんでくる
92名無し募集中。。。
この作者さんて昔「高校生活」描いてた人?