めけてー及び雑魚固定の小説発表スレ

立てたお

２

また売名スレか

「またリンゴか・・・」
目の前につまれた二箱のダンボールを見てつぶやく
なんでリンゴだけしか送らねーんだよ！
いくらリンゴ農家ったってやり過ぎにも程がある
「また配りに行かなきゃなんないのか・・・」
と俺は鬱な気分におちいる
だって路上でリンゴ配りなんてしたくないだろ普通
すっごい白い目で見られるし可愛い子には「あの人キモくない？」って言われるし
「でも行かなきゃ腐るしな・・・」
俺は意を決しダンボールを一箱もっていつものように配りに行った

「そこのスーツの兄さんちょっと待て」
なんとも気弱そうなサラリーマンを見つけると声をかけ呼び止めた
「僕ですか？」
「そうアンタ　リンゴいらない？」
リーマンに近づきながら言った
それはもう不良がカツアゲするかの如く言い放ってやった
「リンゴ・・・ですか？」
「うんリンゴ　ウチの農家は無農薬有機栽培で育ててるから安心だよ」
「はぁ・・・・」
「今ならあなたに20個タダであげる　いやーホント運が良い」
「20個！？」
リーマンは大声を上げ今聞いた事を疑ってる様子
「そう20個」
「いやそんなに貰うの悪いですし・・・　それに僕もう時間ヤバイんで・・・・・・」
ここで引いたら俺の負けだ
負ける訳はいかん断じていかんのだ！
「それじゃあ失礼します」
「あっ！　ちょっと待ってちょっと待って」
歩き出したリーマンを言い止め今度は逃げれないように肩に腕を回した
それはもうニシキヘビが三日ぶりに見つけた獲物に巻きつくが如く回した
「貰わなかったらどうなるか分かるよね？」
耳元で多少声を小さめにして言う
世間一般ではこれを脅迫と言うらしいな
まぁこれと言ってなにもする気はないけど
「頂きます・・・」
リーマンはやっと納得した
いやー長かった
俺はリーマンに20個リンゴを渡し去り行くリーマンに
「毎度ありぃ」
と礼を述べた

まぁこんな風に気弱そうな奴を見かけると片っ端から声をかけリンゴを配っていった
一気に10個20個30個ほど配るので一時間半くらい経ったらダンボールは綺麗にカラになってた
「今頃リンゴ渡した奴ら心の底から感謝しんだろーなー」
ウチのリンゴ他のリンゴに比べて段違いに旨いし
なんだか良い事した気分
「さて配り終えたし帰るか」
もうリンゴが入ってないダンボール箱を潰して持って帰ろうとしたその時！
背後からコツコツと誰かが走って来る音が聞こえたので振り向けば
身の丈160センチくらいの帽子を深くかぶった女が俺が居る方へ向かって走って来た
「このまま来るとぶつかるんじゃね？」
と俺は女をかわそうとしたが少し遅かったため案の定ぶつかってしまった
そして女はぶつかったにも関わらず謝りもせずに
「助けてください！」
とか言い出しやがった
助けろつったって俺なんにも出来ないがな
しかし！
女が顔を上げた瞬間俺の体にとてつもない幸福に包まれた
なんせぶつかった相手が
「石川梨華！？」
だったのだから

by れいな宣教師

適当に宣伝して雑魚固定集めてきて

前回のあらすじお願い

登場人物は主人公とミキティ

これだけ知ってればあらすじなんか必要ないよ

駄文だからな

亀井絵里のオールナイトニッポン本スレ

ミュンミュンなんか書いてよ

そうだミュンミュン何か書けよ

おまえら才能ないからやめたほうがいいよ

なち愛よりマシだろｗ

遠足だか行ったところまでしか読んでねえからはよ貼れ

美貴はさっきまで僕が見ていた紫陽花の花を見つめだした。僕も紫陽花の花を見る。
紫陽花にくっついているカタツムリは激しい雨に打たれながらも未だにくっついている。
葉っぱがもの凄く振動しているのに、落っこちないのだ。
美貴が「凄いね」っと言って少しだけ首を伸ばす。
美貴を横目で見ると、首の横側にある筋目のアザが目に入った。かなり薄くなったけれどまだ完全には消えていない。
僕は毎度のことながらも罪悪感に駆られた。

「美貴、あの時ごめんな」

美貴の動きがピタッと止まって、僕を横目で見た。
窓際に少しだけ身を乗り出していた体を定位置に戻すとカプチーノをずずぅと飲んだ。

「もう終わったことだよ」

美貴は穏やかな口調で僕に諭すように話す。うっすらと微笑む口元。目は笑っている。
あの頃の話は美貴を別人みたいに変えてしまう。
少しだけセンチな気分になった。

ここまでしか知らないんだがこの後貼られた？

羊池蛍池豊中岡町曽根服部庄内三国十三

「ふぅ」
私はもう着慣れた緑色のスーツを脱いだ
「今日のカポエラの演武良かったよ」
私の後ろから、背中のファスナーを下ろしてくれた梨華ちゃんが声をかけてきた
「カポエラじゃないよ、テコンドー」
「たしか韓国じゃメジャーな格闘技なんじゃないの？」
そう言った後で少し後悔した
「・・・へぇ〜、あゆみちゃんは博識だね〜」
・・・バカで良かった
とりあえず彼女が私の言葉の真意に気付く前に話題を変えることにする
「美勇伝は最近どうなの？」
即座に呆れる程にノーテンキな返事がかえってくる
「メンバーとも仲良くやってるし、絶好調だよ」
本当に危機感ゼロで羨ましい限りだ・・・
「ほりゃｺﾘｺﾘけっほうｶﾘなｶﾘｶﾘことでｶﾘｺﾘ」
私はとりあえず大好物のクルミを頬張りながら適切な相槌をかえす
「ガチャピンだったりリスだったり大忙しだね」


・・・飽きた
おわり
続きもしない

ざけんな！！！！！！！！！！！１書け！！！！！！！！！！！

>>21
そうゆーことは！！！！！
めけてーとか！！！！！！
れいな宣教師に！！！！！！
言え！！！！！！

俺に書かせろ

めけてー早くしろ屑！！！！！！

めけてー早くしろ屑！！！！！！

>>24
>>25
はっうっせ！！！！！！！！！！
おじさんたちは！！！！！！！！！！
とりあえずぽてちとあそんでて！！！！！！！！！！

さんきゅういぇい！！！！！！！！
立ててくれたの！！！！！！！！！！
マジで！！！みんな飽きたかと思って！！！！！！！！
まぁいいや！！！！！！！とりあえず！！！区切りのいいとこまで！！！
はりますちゃ！！！

めけてー氏ねめけてー氏ね

「じゃあそろそろ行こうか。」

センチな気分が嫌になった僕は
そう言っておもむろにポケットから携帯を取り出すと、いつものように時間を確認する。
いつの間にか6時だ。美貴と喋っているとあっという間に時間は過ぎていく。

「待って。」
「何？」
「今日あつき持ちね」

やれやれと思いつつも、場の流れ的に断れなかったので諦めた仕草をして会計に向かった。

「あらぁ、あなた達もう帰るの？」
「はい、勉強の方をやらないといけないので。」
「そう？じゃあまた来てね。あっそうそう、お母さんとミュンちゃんによろしく言っといてね！」
「凛です。」
「ｳﾌﾌ、ごめんなさい。凛ちゃんにもよろしくね」
「美貴ちゃんもばいばい！」

レジの横のおもちゃを眺めていた美貴に、おばさんが大げさに手を振って挨拶をするものだから
照れくさそうに頭を下げて外に出る。
僕は美貴とは対照的に最後まで礼儀正しくをあいさつをして
丁寧にまりエールの扉を閉めた。外に出るとまだ雨が降っている。

「うわぁ〜。マジで土砂降りじゃん。」

美貴がよどんだ空をしかめっ面で見上げている。
容赦なく降りつける大雨がまりエールのコンクリートを打ちつけていて
その跳ね返りが美貴の肌の露出した部分の足に直撃しているからとても冷たそうだ。

「傘ささずに走ろっか？」
「え？」
「どうせ濡れるし、家まですぐだし。」

確かにこんな土砂降りで、傘をさしても中途半端に濡れる、
どうせ濡れるんだったら、とことんびしょ濡れになるのも悪くないなと僕は思った。

「よ〜い、ドン！！！」

美貴がショルダーバックを肩に掛けるとすぐさま雨の中に飛び出した。
僕も美貴の後ろ姿につられて飛び出した。
下り坂を勢いよく駆け下りる。顔に当たる強い雨が顔をマッサージするようで気持ちいい。
振る雨の量が尋常じゃないので、僕視界は雨が落ちる直線の残像で埋め尽くされている。
時折、先を走る美貴や道路などが映りこむくらいだ。とにかく雨の量が凄い。
バラエティ番組でバケツに入った水を、お笑い芸人が永遠とかぶり続けているみたいで楽しい。
いつもは、濡れないように神経を使う雨も、今に限っては一つのアトラクションだ。

「あつき！遅いぞ！」

前の方にいる美貴が振り返えって止まる。下り坂の
雨音に負けないくらいに大きな声で叫ぶ美貴。
何かを言っているのはわかるけれど、何を言っているかはわからない。
雨に濡れて美貴の前髪はおでこにぺったりとくっついる。
子供みたいに無邪気に腰をくの字に折って笑う美貴。
僕も笑いながら全力で美貴を目指す。


同じ土砂降りでも、あの時とは全く違う土砂降りだ。

もしかしたら雨の日も悪くないのかもしれない。

とりあえず！！！！これで！！！アジサイの回おわりね！！！！！！
続きはまだ書いてますちゃ！！！

>>27
マジ消えろよ屑
図星に飽きられてんだよ
あげられただけで喜ぶな、恥ずかしい

めけてーつまんねー

めけてーどうしてこんなにつまらないの

めけてー乙

>>33
あぁ！！！！！！！っせぇ！！！くそでぶ！！！！！

めけ邪魔臭い　退けうんこ

面白いくせに！！！！！！！

ざけんな！！！！！！！！！
スレタイに！！！！僕の名前入ってるし！！！！！！！！
くそはげ！！！！！！！

あつきってもしかしてお前の本名か

めけてー気にすんな

今からさぁ！！！お風呂はいって！！！！！
ＣＤ返してきますちゃ！！！！
だから！！！保全しといて！！！！！！！！！

めけてーは就職したことがなくて三十路の今でも親に食わせてもらってるってどっかの板で見たことあるｗｗｗ

>>43
風呂で溺れて氏ねよ蛸

登場人物紹介！！！！！！！

橋本あつき・・・・主人公。人見知りで気が弱い。美貴と幼馴染。
　　　　　　　　　隠された過去があることは、家族と美貴しか知らない。

藤本美貴・・・・あつきの幼馴染。よくあつきと一緒にいることが多いが　
　　　　　　　　その真意は不明。活発で明るい性格。

藤本雄大・・・・美貴の妹。今年あつきや美貴が居る西浦中央高校に入学してきた。
　　　　　　　　中学の３年に地域でただ一人、県選抜にも選ばれている。

進藤遼平・・・・あつきの友達。お調子もので美貴にぞっこん。あつきと美貴が仲良く
　　　　　　　　しているのが気に食わない。サッカー部。ポジションはＦＷ

三船修二・・・・あつきの友達。あつきと進藤のとりもち役。口数は少ないがとても
　　　　　　　　優しい人格者。頭もいい。サッカー部でポジションはＣＢ

橋本メイ・・・・あつきの妹。今年中学３年生。夜遊びが激しい。

橋本凛・・・・・あつきの妹。三歳。

父親・・・・・・あつきの父親。サッカー強豪の南が丘の監督を務めている

母親・・・・・・あつきの母親。よく喋る

>>45
あぁ！！！！！！っせぇ！！！！くそはげでぶ！！！！
おじさんは！！！！！体がでぶすぎて！！！！お風呂から出れなくなれ！！！

間違えた！！！雄大は弟ですちゃ！！！

まぁいいや！！！登場人物はあとにしますちゃ！！！！！

ほ！！！！！！！！！！

めけてー続きあんのか？？？？？？？？？？？？

ちょっと最近書くスピードがおちてるけど！！！！！！
僕は地道に書いてるよ！！！！！！！！
最初の方みたいに！！！！
ぽんぽん書けば！！！！スピードあがるけど！！！
それじゃあ！！文が！！！しょぼい！！！だから！！！
時間掛けていいものをかきたいの！！！

難民にでも避難所つくれば？

めけてーつまんねぇー保全乙！！！！！
褒美としてピザ喰ってヨシ！！！！！！
良かったなデブ！！！！！！！

ほ！！！！！！！！！！！

ほじゃねえよてめーは
こっちは待ってんの！早く書けよ

めけてーマイペースで書く事も大事だけどコンスタントに良い文を書き続けるのも大事だよ！

立ったのか

はきゅん

さちは好きな人にやり捨てされる女の子役ね！

ようするに！！！！！！！！
もっと早くかけってことでしょ！！！！！！！！

期待されてるとでも思ってんのか？本人。頭悪。

めけてー何回スレ落ちさせたんだよ

>>62
あぁ！！っせぇ！！くそでぶ！！！！！！！！！！
あぶら落としてから！！！！発言しやがれ！！！！！！！！！！

>>60
出てくんな死ね！！！！

めけてー最初から貼ってくれよ
どこまで読んだか忘れたからよ
貼らないともう読まないから

めけてー大変だな

>>66
あぃ！！！！！！

じゃあ手直ししながら！！！！
貼ってきますちゃ！！！

市井ヲタの永田＝小板橋が書き込んでそうなスレだなw

高校生活最後の三年生。
僕は幼馴染の美貴と同じクラスになった。
美貴とはクラスが一緒になるのが意外にも今年が初めてで
同じクラスになれたということに対して特別これといった感情はない。
小さい頃から毎日のように遊んでるし、何より毎日のように顔を合わす。
今更同じクラスになったって、これまで通り美貴はただの幼馴染で、それ以上でもそれ以下でもない。

中学の就学旅行の夜、言わばお約束の場所で
学年で一番もてるのは美貴だという話になったので、
しめたと思ってガラにもなく興奮気味に
僕と美貴は家族ぐるみで付き合ってて
「一緒に温泉とか遊園地とかに行ったことがある」というエピソードを話した時
普段はそこまで仲が良くないやつらも、その時だけは
俺達親友だろ？みたいな感じで僕から美貴に対しての情報を聞きだそうとしたり
お前らできてんだろとかって言ってからかったりしてくるから
それ以来、特に仲のいいやつでもない友達には絶対にいわなくなった。

仲のいい友達の間でも、美貴の話になった時だけ渋々近況を話すのだ。
中には単純に、うらやましいよと言ってくれる友達もいるんだけど
そんな風に思うんだったら幼馴染という立場を変わって欲しいくらいだ。
美貴は当時から地元では有名な美少女（僕はそう思わないけど）で、
地元は当然、他校からもファンみたいな奴らが沢山いるらしい。
たまに美貴と一緒に帰ってる僕を見て変な嫌がらせをしてきたりする。
嫌がらせならまだしも、中にはよからぬ噂を流す奴もいるから、とても嫌な思いをした記憶がる。

正直美貴といると色々な厄災が回ってきて色々と面倒なことが起こる。
美貴は容姿端麗でスポーツもできる。頭はちょっとあれだけど。
とにかく僕にはまったくの不釣合い。
美貴の方は自然体で気さくに話しかけてくるけれど
そんな美貴に対して、
負い目を感じて今まで付き合いを進めてきた自分がいる。

自己紹介が遅れたけど、僕の名前は橋本あつき。漢字はなくてあつき。つけられた意味は
よくわからない。なんとなく余韻がいいから、ありきたりな苗字に比べて
名前の方が気に入ってる。

言い忘れたけど、この話は僕と美貴との心温まるお話なんだ。

「始業式」

「８時１０分！８時１０分！」

つけっぱなしのＴＶからもれる音を聞いて飛び起きた。

「うぅ・・・やべぇ！！！！！！！！！！！」

急いで階下に下りて身支度をする。
途中曲がりかどで小指をぶつけて、激痛に襲われたけど
５、６秒うずくまったあと気合で乗り切った。

「なんで起こしてくれんの！！！？」

どたばたしながら降りてきた僕は、居間でのんきにコーヒーを
飲みながらパンを食べてる母親に対して怒鳴った。

「甲高い声がむかつくとか言うから起こすのやめたもん」

母はのんきなものである。新学期早々遅刻するかもしれない息子に
対して、こうまで暢気に居られるなんてある意味最強最悪だ。

「マジで、ふざけんなよ！！」
「いつまで立っても自分で起きられないんじゃ駄目だよねぇ」

隣に座っている今年三歳になったばかりの妹の凛に母親は
あかちゃん言葉で話しかけるが当の凛はというと、朝食の目玉焼きと格闘している。

「あぁ！！もう、マジで、ふざけんなよ！！！」
「あんた、そろそろ美貴ちゃん来るよ」
「わかってるよ、んなこと！！！」
「凛ちゃん、お兄ちゃん怖いねぇ」

リンは相変わらず目玉焼きと格闘している。
目玉焼きの中心の黄味がはしでつぶされ、ぐちゃぐちゃになっている。
少しだけ気分が悪くなった。
洗面所でぼさぼさの髪を必死でとかしてると
インターホンのの音が聞こえた。しまった。

母親が慌てて玄関に向かってドアを開けた。

「おはようございます」
「ごめんねぇ、美貴ちゃん。さっき起きたばかりなの」
「そうなんですかぁ」
「あつき〜。美貴ちゃんに先行ってもらうよ！！」
「そうして！！」
「あ、ミキ待ちますよ」
「あらそう？、あつきー美貴ちゃん待ってくれてるから早くしなさい！！
「いえいえ全然いいですよ」
「ごめんねぇ、ほんとだらしなくて」

なんだよ。こうなることがわかるんだったら早く起こせよ、と思いながら
歯磨きをいつもの半分くらいの丁寧さで終えてすぐさまに玄関に出た。
軽く腹が立ったからＵターンして
居間で凛が食べてる目玉焼きを手で掴むと一気に口に放り込んだ。

「それ！！ぼくのー！！」

居間でリンが泣き叫ぶのを聞いて、母親が飛んで来たから玄関に逃げるように駆け込んだ。
かかとを踏んだ靴を履いてでてきたら、美貴が愛犬のケルベロスとじゃれていた。
出てきた僕に気づいたミキはケルベロスの頭をくしゃくしゃとなでる動作をやめ
すくっと立ち上がった。
目が笑ってない。いつもの美貴だ。

「おせーよ」
「ごめん」

目を合わさずしゅんとなって謝った。いつもの僕だ。

制服の上に着てきたコートのポケットに手を入れながら
朝は寒いけど昼になると熱くなるから、ちょっと失敗したかなぁっと思いつつ
美貴のよくわからない雑談に適当なあいづちをしていた。
昨日見たやらせくさいドキュメンタリー番組について熱心に語っている。
何げなく携帯の時計を見てみると
時刻は８時３０分になろうとしていた。

「あっ美貴、やばいよ時間ない！走ろ！」
「まじ？」

そう言って学校までの通りを走った。
僕と美貴の家から学校までは距離にして５００ｍくらいで
比較的近めなんだけどちょっとした難点は学校までの道のりが
のぼり坂になってるとこだ。
そのため普通の道ならば１０分くらいで到着できるのが
１６、７分はかかってしまう。だから小さい頃からこののぼり坂を
昇ってきた僕と美貴の脚力は鍛えられている。
校門前につくと体育教師兼生活指導の富永先生が大きい声で叫んでた。

「おまえら遅刻だぞー！！」
これが平日の学校なら他にもちらほらと遅刻してるやつがいるんだけど
どうやら始業式だけあって他には誰もいない。
遅刻しているのは俺と美貴だけのようだ。
美貴と僕は必死で走った。走りながら横目で美貴の顔を見ると少しだけむっとしていた。

学校内に入ると三年生の校舎の下駄箱の前に新クラスの紙の張り出しがあった。
美貴と僕は急いでその紙の前まで走った。

「あ、僕５組だ。先行くから！」

はやばやとクラス名簿の中に自分の名前を見つけた僕は
まだ名簿の中に自分の名前を探してる美貴を尻目に教室に向かおうとした。

「おい待てよバカ」

ダッフルコードのフードの部分をひっぱられた僕はぐぇっとなり
反動で少し吐きそうになった。

「なんだよ〜」
「おまえ、ミキをさんざん待たせといて先に行くとかどういうつもりだよ、ミキのも探せよ」

待たせたっていうかそっちが勝手に待ったっていう表現が正しいだろっていうことを
思ったけど、そんなことを言うもんなら、考えただけで恐ろしいから思うだけにした。

「あ！あった。私も５組だ」

不意に美貴が自分のクラスを発見した。

「同じクラスじゃん」
「橋本くん。一年間よろしくね！」

美貴の笑顔が不気味だった。もちろん目は笑っていない。

五組の教室を目指しているときに
他のクラスの横を美貴と僕とで小走りに走るたびに
窓際のやつらが僕と美貴を見てくすくすわらっていた。
それはそうだ、始業式に遅刻なんて。
美貴の方を見ると
まったく気に留めないようで、それよりも走って崩れた前髪
が気になるようで器用にセットしながら走っていた。
廊下の一番奥の五組の教室になんとか到着して
ガラガラっと後ろのドアを開けた時教室の中にいる全ての人が
美貴と後から入った僕に集中した。
相変わらず、美貴はそんな注目などまるで気にせず
黒板に何か文字を書いている先生の後姿を目指してつかつか歩いていった。
僕もそれに続いて歩いていったけど、周りからの注目を意識しすぎて
終止伏目がちだった。

「すいません、遅刻しましたー」

美貴が大きい声で、先生に言うと、先生はおぉと軽い驚き声を出した。

「えー君名前なんていうの？」
「藤本美貴です。で、後ろにいるのが橋本あつき君です。」

こんな状況で紹介されるなんて恥ずかしすぎるよ・・と思いながら
申し訳なさそうに軽いを会釈した。

「じゃあ、早く席に着きなさい。ＨＲの時間内に
　連絡しなければいけないことが沢山あるから」

そういって席に着くことを促されて、教室を見渡すと
窓際の前から五番目ところに人の座っていない席が
二つ仲良く空いていた。
遅れた二人が偶然にも同じクラスで、隣の席になる確立はどのくらいなのだろう。

僕と美貴はすぐさまその席の場所まで行き。
ここでようやく美貴がばつの悪そうな顔をしていた。
ＨＲで提出物の確認と連絡事項を先生が一通り話したあと
集会を体育館で行うため、すぐさま廊下にでることになった。
この短時間でどっと疲れたなぁって思いながら席を立つと
ニヤニヤしてこちらを見ているやつがいた。進藤だ。
得意のにやけた顔をしながら僕の席に近づいてきた。
なるほど。美貴がばつを悪そうな顔をしたのはそういう理由か。
こいつは高校に入ってすぐ美貴に一目ぼれをして以来美貴にぞっこんで
告白した回数はゆうに３０回を超えてる。
進藤の告白が毎回のように断られるからあだ名は神風。
太平洋戦争で活躍した神風特攻隊にちなんでつけられたんだけど
特攻隊っていうからには相手を撃沈させているはずなんだから
そのあだ名もどうかなって思う。ただ自爆してるだけだし。
けど僕らのグループでは自然と定着してるし、何となく面白いからそのあだ名で呼んでいる。
一度美貴が進藤のことを気持ち悪いってことを僕に言ってきて
それでも進藤はいいやつだよってことを言っておいたけど
今日に限っては前言撤回したいくらいだ。
僕と美貴が怪しい行動をした時に皮肉めいた言葉をかける以外はいいやつ。

「何だよ。」
「橋本さん、朝からおあついじゃないですか？？まさか打ち合わせで遅れてきたの？
　席も隣でありえないですよ。」
「もう何とでも言えよ。」
「見えない力が働いているんじゃないの？」

隣から三船だ。
こいつのあだ名は仏。
その名の通りめったに怒ることがない。小学校からの付き合いだけど
こいつが怒ったのは二回くらいしかみたことがない。
一回は給食の当番でもめて、二回目は街で不良グループにからまれた
時お気に入りのＴシャツが勢いよく胸倉を？まれたために、ビリッと破れた時に本気で怒った。
どちらも自分には非がなくて、三船のプライドが著しく傷つけられた時にだけ
怒るってことを、進藤と僕は分析してる。怒るときは、それはもう烈火のように
怒るけど、あとぐされがなくてさっぱりしてる。冗談も通じるやつだし
プライドをきづつけることさえしなければ、彼は仏だ。

「はいはい、もうこの話しはやめよ」

愛想をつかせて廊下の方へ向かうとき教室の隅の方で女子の一部がｷｬｰｷｬｰ騒いでるようだった。
美貴と僕のドラマみたいな登校の仕方を議論しているのだろう。
輪の中に居る美貴も対処が面倒そうだ。

「でたー！！！インプット言葉！！！ロボットかよ！！はいはいこの話はもうやめよ！」

相変わらずしつこく、飽きずにからかってくる神風野郎だ。本当に今日の遅刻は失敗だった。
あんまり話したくないけれど、僕のあだ名はロボット。
からかわれると同じような言葉をかなりの確立で言うかららしい。
そのまんまのネーミングにはほんとセンスのかけらもない。

「あぁもううっさいな」

さえぎった進藤の横をするりと抜けて廊下に出た。
まだ飽き足らない様子の進藤はすぐさま僕の後を小走りで追いかけてきた。

「橋本さんはほんと同じ返ししかしませんね」

わざと改まって言ってくる言葉が毒げづいた内容を和らげてるのはわかるんだけど
いい加減、毎回同じようなやりとりにうんざりする。

「だって、そのたびそのたびで言葉変えるのめんどいじゃん」
「あはは」

左から笑い声からしたので目線をやると
この一連のやりとりをさわやかに笑う三船がちゃっかり平行して歩いていた。

「ってか、俺達また同じだなクラスだな〜」

ニコニコしながら三船が言った。三船のとっさの話題の切り替えには助かる。

「運いいよね。三人がまた同じクラスなんて。さすがに今年はないなって思ってたけど。同じクラスだし」

すかさずその話題を広げる僕。

「ほんと三年間同じクラスって確立からいくと、そうないよなぁ。よくて二年ぐらいだけだし。
　まぁ去年の時点で文型の私立大学コースをみんな選んだんだし、ある程度この状況は予想できたけどね」

進藤が得意げに言う。
思えば去年のコースを選ぶＨＲの時に進藤が僕に対してしつこく美貴が選ぶであろう進路を聞き出してくれという
頼みに答え、美貴は文型の私立大学コースに行くらしいよってことを伝えると
理系私大コースに行こうかなと行っていた進藤が急に文系私大コースに鞍替えした。実に不純な理由だ。
前々から僕と三船は元々文型の私立大学コースに行くということを決めていたので
くしくも三人同じクラスになったのである。

「まぁでも今年から本当勉強に集中しなきゃいけないよね。マジでみんなでＴ大行こうぜ！！」

僕は今後の意気込みモドキを言って、体育館に入った。

「今学期も例年通りもなく始まりましたが、まだ休みの気分が抜けてない人は今日から
　気持ちを入れ替えて・・・」

相変わらず校長の話は長い。あまりにも長くてつまらなかったので
あぐらをかきながらそのまま首を足らして眠った。
眠ってる途中背中をこちょこちょくすぐられる感じがしたけど
どうせ進藤だから特に反応せずにそのまま無視した。
つまらない集会が終わった後
僕らは教室に戻り、これまたつまらないＨＲを教室で過ごす。
余りにつまらなかったから、新クラスのメンバーでも
確認してようと思い教室をぐるっと見渡した。
あいつもいる。あぁあいつもいるなと。
ふと美貴を見ると
提出物でもらったばっかのプリントによくわからないうさぎみたいな絵を
頬杖をつきながら書いていた。
高校三年生の書く絵とは思えず鼻から笑ってしまった。
その瞬間美貴がｷｯと目を僕に向けてきたので、めんどうなことになるぞと思った。
その予感は的中してわざとらしくシャーペンを落とした。拾えということらしい。
「はい！ということで今日はこれで解散です」
美貴と子供じみたやりとりをしていたら、いつの間にかＨＲを終える先生の声が聞こえた。
みんなちらほらとに席を立ち上がり、教室から出て行った。
部活があるものは部活動にはげむのだ。特に野球部連中は真っ先にグラウンド向かって駆け出す。
僕はというと部活に所属はしておらず、たまに進藤と三船がいるサッカー部を
見学しに行くのだ。基本的にサッカーは観戦するものだと思っている。
隣で三好さんらしき人と喋る美貴も実は女子サッカー部に所属している。
最近買ったニュースパイクの入った小さなバックが机の横のでっぱりにかかっている。
美貴もみんなと同じように部活動をするのだろう。
お気に入りのアーティストのＣＤ発売日が今日だからＣＤを買ってから帰ろうとか
英語の参考書もついで買っておこうかなってことを考えてたら
いきなり美貴が叫んだ。

「よし！！！。あつき帰ろ」

そういうとガタンと立ち上がり、
ショルダーバックを肩にかけ、シューズバックを右手に持った。

「えぇ？ちょっと美貴、部活行かんの？」
「うん。休みだって。今連絡入ったし。かえろ」

持ってた携帯をパチンとおりまげ胸ポケットに入れた。

「ふーん。じゃあ帰ろっか」

そういうと僕らは教室を出た。
教室を出る途中、三船と進藤にじゃあねと言い
三船はニコニコ笑いながらまた明日！と返してくれたけど、進藤は相変わらずむすっとしていた。
明日またからかわれるだろう。
帰り道のくだり坂をくだる最中、美貴が不意にこんなことを言った。

「あんたら、ほんとうらやましいよ。また三人とも同じクラスじゃん？
　ミキなんか親友のあやとかえりとかみんな離ればれだもん。あーくそ」
「まぁ三人ともクラスをあわせるように仕組んだのもあるけどね。女子同士で
　そういうのやればいいじゃん。やんなかったの？」
「なんかそういうの嫌だもん。自分の行きたい道の方に進んだ方がいいでしょ。
　あやとえりは同じクラスになったっぽいけど、ミキは一人になっちゃったし。
　でも自分で選んだ道の方があとあと後悔とかないし、それにあの二人とまったく会えない
　わけじゃないでしょ？」

改めて思うけど美貴は大人である。美貴を追うために強引な進路変更をした
進藤に教えてやりたいぐらいである。っていうか教えてやろう。

話題が美貴の部活に対しての不満に移った時
僕と美貴との行きつけの喫茶店を通りかかったので、美貴が親指を立てて行く？という仕草
をしたけれど僕は首を横に振った。
（なんのことはない早く家に帰ってＣＤを買いに行きたかったからだ）
美貴はつまんないのという顔をしていた。
それを皮切りに話しは今度は受験の話に変わる。美貴はほんと自由だ。

「あーっていうかもう今年から受験生だよねぇ。マジでだるいよ。
　もっと遊んでたいよ〜！」
「さんざん遊んでるじゃん・・」
「何か言った？」
「特に何も言ってないです」
「そうそう、今週の日曜日、映画見に行こうよ！ミキ凄いみたいのが会ってさ。
　あつきも面白いと思うって！」
「いいけど、コメディちっくなのはやめようよ。」
「えーミキ面白いやつしかみたくないし。じゃあホラー見ようよ。」
「ホラーはパスで・・」
「もう、あつきってほんとに男らしくないよね。昔からおばけ屋敷とか
　絶対入んなかったし、ジェットコースターも乗れないし。
　ってかミキ的には映画はホラーかコメディのどっちかしかないんだよね。
　で、あつきがホラー駄目って言ったら、コメディしかないじゃん。」

毎回ながら思うけど、選択肢に僕の意見が全くない。
たまにあったとしても、僕の意見の中でミキが同意するものしか選択肢に用意されていることがない。
とどのつまり、僕の意見はあるようで実際のところ無いに等しい。
常に主導権はミキにあり、美貴が黒といったら白いものも黒と判断しなければ
いけないこともしばしばで。まさに僕らの関係はご主人と僕（しもべ）だ。はたからみたら
もの凄いなさけないカップルに見えるに違いない。
一度だけ僕が主導権を握ろうとして大好きなＳＦ系の映画を見ようと
ぶーぶー文句を言う美貴を無理やり連れて行ったら、冒頭から寝だして
結局最後まで起きなかったことがある。
その後一週間ぐらいお互い口を聞かず、結局僕の方が折れて
ミキの大好きなケーキを買って仲直りをした。
それ以来美貴に対して主導権を握るのことはしていない。美貴は大人っぽい考えを持ちながら
随分と子供っぽいところもあるからだ。
幼少から遊んでいるけれどいまだに美貴がわからなくなることも少なくない。

「ねぇ？聞いてる？？」
「あ、うん」
「お前聞いてなかっただろ」
「いや聞いてたよ」
「じゃあ今話してた内容言ってみてよ」
「・・・・うさぎの話」
「してねぇよ」

この後美貴が怒り出すのは目に見えたから１０ｍぐらい先に自分の家が見えたのを見計らって走り出した。

「用事あるから！また明日！」
「ちょっとー！」

美貴の怒りに満ちた声が背中からひしひしと伝わってきた。

「ただいまー」

玄関をｶﾞﾁｬっと開け颯爽と家に上がると、家には誰にもいなかった。
居間に行くと、テーブルの上に「パートに行ってきます。５時頃には帰ります　母」と書置きがあった。
いつも僕が帰ってくるとひょこひょこと出てくる凛もいなかった。
どうやらおばあちゃんのところに預けてるらしい。
コートと制服の上を脱ぎ捨て、
冷蔵庫を開け昨日冷やしておいた、コーラを取り出しソファーに座った。
なにげに時計を見るとまだ午後一時だ。
とりあえずＴＶをつけるとお昼の定番バラエティ番組がやっていた。
気取った俳優が自分の若かりしころの武勇伝を語っていたけどつまらないからすぐ消した。
部屋に戻ってベットにごろんと横になるとＣＤを買いに行くのも段々めんどくさくなってきた。
こんなことなら美貴と喫茶店で喋ってれば良かったなぁと思いながらもどことなく
一人でゆっくりするのもいいかと考える節もあった。
そんなことに頭を巡らしてたら段々まぶたが重くなって・・・。

何時間経ったのだろう。どうやら僕はそのままベッドで寝てしまったらしい。
時計を見るとなんと夜１０時だ。
寝すぎたのか頭が痛くて体がだるい。
半分開きの目をこすりながらうーとうなだれていたら、階下からで騒音が聞こえてきた。

「いい加減にしなさいよ！！！！」
「うるせぇくそババア」
「それが親に対する口の聞き方言葉なの！！！！」

耳の鼓膜をつつくような甲高い声の応酬は、寝起きの僕を更に不愉快にさせた。
もう一人の妹メイは最近夜遊びが酷くて
母親と喧嘩してることが多々ある。今年で新中学三年生になったメイだけど
１５歳という若さで夜の１０時に帰ってくるのは、そりゃあしかられるよと
思った。凛の泣き声も聞こえる。
メイがドンドンと怒りながら階段を上がってくるから、ここは兄として
何か言っておかなきゃと思い廊下にでた。

もじゃ

「メイ、今年受験生なんだし、あんまり遊びすぎるなよ」
「じゃま」
「・・・・・・」

メイは冷たい表情で僕に言葉を吐き捨てると、怒りまかせにドン！とメイの部屋のドアを閉めた。
自分にも言い聞かせる意味で言った僕の忠告だけど、メイにとっては何の抑止力にもならない。
そのままの状態で２、３秒固まったあと苦笑いをしてからまた部屋に戻った。
最近服装も派手になってこのまま不良化してしまうんじゃないかという悩みを
母は僕にうちあけるけど、僕的にはいつか大人しくなる日がくるまで
適度に遊ばせたらいいんじゃないのと、楽観的だ。その辺りが父親似なのかもしれない。
メイが母と喧嘩した後、今度は夜遅くに帰ってくる父と二回戦が行われるのが最近のパターンなので
とても厄介だ。父と母がメイのことで喧嘩するたびに凛は泣くし、ケルベロスも吠えるから
それがテスト週間の時期に重なるとたまったもんじゃない。

こういう日は早く寝るのにかぎるんだけど、今日に限ってもう夜はしばらく寝れない。
とりあえず、お腹がすいてるからご飯を食べようにも居間には、いらいらしている母がいる。
どうしようかと、考えてたら突然、制服のズボンに入ったポケットの携帯が震えだした。
メールが一件だけ来ていた。
僕は初対面の人には、まめな性格に見られがちなんだけど実は結構めんどくさがりやで
メールなんて来てもすぐ返すことをしたくない。
自分の時間が割かれるようでようで、気が進まない。
「今日の月９のドラマ録画しといて。今家族でご飯食べに行ってるから家誰もいないんだよね。」
美貴だ。女の子なのに一切の絵文字を使わないところが美貴らしい。
今まで寝てたという文章を打ち込みながら、明日どやされるだろうけど
もうどうにでもなれと思い送信した。
再びベッドに大の字になると天井をただみつめながら、ぼーっとしていた。
別に何かにいらだっているわけじゃない、ただ何かと無気力になることが最近やたら多い。
学校が始まる一週間を切ったあたりから、この焦燥感にも似た変な気分は治らない。
こんなことは何年ぶりだろう。
思いついたように「よし！」と言って飛び起きた。階下に降りてお風呂に誰もいないのを確認してから
服を着たまま湯船に浸かった。変な趣味と思うかもしれないが、気持ちが落ち着かないときは
服を着たまま湯船に浸かると心が安らぐ。肌に密着するぬれた服が心地いいのだ。
「今年一年の目標は、はじけることにしよう！」
お風呂場で叫んだ。始業式が終わった。

「雄大」

始業式から２週間が過ぎた。
この授業はこうやりますよみたいな初回オリエンテーションを終えて
全科目の本格的な授業も始まり出した。
進学校の三年生ともなると受験シーズンでみんな気合が入っているから
そんなオリエンテーションでさえ、無駄にメモをとったりしている子も少なくない。
人間関係はというと友達同士でのグループからグループに丁度橋がわたるころだ。
友達の友達みたいな感じであとは芋づる式に仲良くなっていく、はずだ。
僕はあまり知らない人とは関わらず相変わらず三船と進藤と絡んでいる。

木曜６限のＨＲの時間は五月初頭の遠足について話合うことになった。
５月初頭にやる遠足に持っていくクラスの旗に書くフレーズを考えるために
みんなが意見を出し合うのだ。美貴はばかばかしいとか言って
議論に参加しようとする気持ち０だったけど
クラス旗があれば逸れてしまった時に
遠くからでも自分のクラスが今どの辺にあるかどうかわかったり、
そこに書いてある文字を読めば士気が高まったり（遠足に士気を高めるのもあれだけど）
する気がするから僕は一概にバカにはできないぞと思っている。
これまででた案は実にありふれた「最後まで頑張ろう！」
だとか「５組最強」とか意味のわからないものから
「あきらめたら試合終了！！！！」（これは進藤が考えた）とかいう
遠足の意向に沿わないものなどがずらっと黒板に書き並べられている。
「えーと他に案はありますかー？」
クラスの総務に選出された小林君がいかにも事務的な声を発した。
お世辞にもかっこいいとは言えないぴっちり七三分けの髪型が
大きな黒ぶちメガネとマッチしていてどこかの部長を連想させる。
美貴はしきりに「きもい」とか「あれ、絶対無いよ」
とかの暴言を他の人に聞こえないように僕にだけ聞き取れる程度の小声で言ってきた。
先週の放課後僕と進藤と三船のいつものメンバーの三人で
近視と老眼が重なると将来メガネがいらなくなるのかなぁって話で盛り上がっていたら、
そこを通りがかった小林君が、ちょっといいかな？と割り込んできて自慢げに言った。

「もともと眼は、近視の人も遠視の人も含め、ズームレンズのように水晶体で
ふくらんだりちちんだりして調節してるんだよ。
だけど加齢とともに、水晶体の調節力が衰えて近くをみることができなくなるのが
老眼なんだ。近視と老眼とでは根本的に理由が異なるから
近くしか見えない近視の人が、老眼になってメガネをいらなくなるということはないよ。」

メガネをくいくいさせながら早口でまくしたてられたので
その現場にいた僕達は小林君に対してなんだこいつという同一の印象を持った。
進藤なんかは、あとあとになってあいつはボコるとかって言ってたけど、
もちろんそんなことをする勇気もないから口だけだろう。
まぁ格言う僕も正直小林君が少しだけ鼻についた。自分の知識をひけらかす奴は
いけ好かなくてどこか信用ができない。

「小林くんの意見を聞きたいでーす」

得意の皮肉めいた発言は進藤のものだ。

「僕？いや僕はないけど、この最後まであきらめたら試合終了というのは
　どうかと思うよ、試合じゃないんだから。このフレーズは僕的にはちょっと
　賛同しかねるなぁ」

くせなのか気取っているのかお決まりのメガネをくいっとあげる仕草をして嘲笑気味に小林くんが返した。
進藤が怒りそうになったから隣にいた三船がまぁまぁ抑えてと促していた。
美貴は少しだけ楽しそうだった。
結局、女子の誰かがが考えた、ＬＥＴ’Ｓ　ＥＮＪＯＹというフレーズが挙手による多数決で採用された。
６限の授業が終わり、先生の話のＨＲが終わるとみんな一斉に教室をとびだした。
僕は今学期初めてサッカー部の見学を行くことにした。
進藤と三船と一緒に外に出てグラウンド脇にある部室めざして歩いていると
グラウンドではもうはやばやと誰かがボールを蹴っていた。
今年で最後の年になるし打倒南が丘で気合が入っているんだよなぁと
進藤が言っている時に
グラウンドからこちらにに向かってボールを蹴っていた二人組が走ってきた。
前の方にいる人は背が高い。後ろにいる子はそんなに急ぐ様子もなくゆっくりと走っている。

「おい、お前ら早く着替えてこいよ！」

長身の人が言った。
確か、村上くんだ。相変わらず身長が大きい。三船もでかいけれどそれよりもちょっとだけ大きい１８０くらいかな。
僕が高校に入ってたびたび見学してたら
話しかけられるようになって、クラスは一緒になったことはないけれど友達になった。
チームでは三船と同じにセンターバックのポジションをやっていて副キャプテンも務めている。

「あ、あつき君、久しぶりじゃん。見学？」
「うん」
「今年はいい奴らが入ったからマジで去年の県ベスト１６を超えれるかもしれないぜ」
「ああそうなんだー」
「これで、あつき君も入ったら優勝できるかもね」
「はは」

少し心が傷ついたけれど、特に悪気はなさそうに言うのが彼の特徴なのだ。

「進藤としゅうちゃん早く着替えろよ」
「わかったって」

進藤がそう言うと
村上君はまたグラウンドに向かってドリブルしていった。

「村上のこと気にするなよ」

三船が気を使って言ってくれたけれど僕は特に気にはしていない。
彼に悪気はないことはわかっているからだ。

もう一人の寡黙な子がいる、名前は村崎くんだ。彼もレギュラーで右サイドハーフをやっている
前の試合を見た時にいい動きをしていた。
僕と同じで背が小さい。１６８くらいかな。足が速くてテクニシャンだ。
村崎君は僕に会釈をしたので僕も会釈をし返した。
彼はいつもこんなんだ。あまり喋らなくて大人しいのだけどたまにいう一言が毒づいている。
そんな風に僕は思っている。でも彼も村上くんと同様悪い人ではないだろうってことが三船とか進藤とかの
話し方を見てるとわかる。
三船と進藤がすぐさま着替えて
グラウンドに行ったので僕もグラウンドの方向に行ってベンチに座った。
続々と部員が集まってきて、中学が同じだった後輩とかには「あつきさんこんにちわ」と
声もかけられたりした。

「おい」

太くて低い聞きなれた声がしたので振り向くと後ろには監督の山崎さんがいた。
山崎さんは僕の父親と昔からのサッカー友達でたまにうちに来ることもある。
今ではすっかりお腹が出て足腰も弱ってしまったけれど、当時はこの地域では有名な
点取り屋だったらしい。僕の父親がそういっていた。俗にいう往年の名選手だ。
去年中央高校から監督として呼ばれて指揮をとることになった。
前の冬の選手権では県ベスト１６まで進ませてくれた敏腕である。

「ひさしぶりじゃねぇか」
「あっども。こんにちわ」
「どうだ、今年うちのチームは」

グラウンドに出てる選手のロングキックとかを眺めながら僕は言った。

「上手い子沢山入りましたね。いいんじゃないですか」
「そうか。がっはっは」

豪快に笑うあたりがダンディだ。いかにも監督という感じのサングラスをして
ひげを生やしている。その筋の人と言われればそう見えるかもしれない強面でもある。

「三船ー！！！」

監督の声に一瞬ビクっとして、わかりましたと言わんばかりに手をあげた三船は
チーム全員を監督のところに集合させた。
ぞろぞろと僕と監督の周りに集まってくる生徒は新一年生も含めて５０人くらいだろう
監督の練習は旗から見ていて厳しいので、毎年辞める生徒があとを立たない
今年入った一年生は全部で３０人くらいだろうけど
それが三年生になるころには半分以下になる。事実現三年は９人だ。
一年生の自己紹介が始まり、ずら〜と見ていくと一人見覚えのある顔のやつが居た。
雄大（ゆうだい）だ。雄大は美貴の弟だ。どうやらこの高校に入学してきたらしい。
ちっちゃい頃一緒に公園でボールを蹴って、サッカーを教えたりしていた。
プレイは上手くて、確か中学三年の時にはこの地域では唯一県先発に選ばれている。
村上君がいい奴が入ったというのは雄大のことらしい。
雄大は有名校からの誘いを蹴ってまであえてこのそう強いともいえない西浦中央高校に入った。
普段は美貴とは正反対の性格だけど、ことサッカーとなると熱い場面もちらほらだ。
一瞬眼が合ったので笑いかけてやったら、会釈で返してくれた。
一年生の紹介が終わるとすぐさま練習が始まった。

一番後ろで走っていく一年生の集団の中の雄大を見ていたら
そういえば美貴は？と、思い出したので
隣にある女子サッカー部の方へ眼をやった。女子サッカー部員数人で
輪になって雑談している様子だ。こちらは男子サッカー部と違いお遊びな感じが強い。
美貴は三好さんと二人でリフティングをしていた。
始業式の朝に愚痴を言っていたことを思い出した。今見える状況が毎日ならば
愚痴りたくなるのもわかる。練習も男子より終わるのが早くて休みの日も多い。
男子サッカー部がプチ強豪だったので、女子サッカー部も作ろうということになって
数年前にできたのらしいのだけどあんな状況なら、
人数が多くて効率よくプレイできない男子サッカー部の方に
コートを回してほしい気もする。
最近じゃあ新入部員もめっきり減って
全員そろって１２、３人といったところだろうか。監督はいない。顧問はいることにはいるのだけれど
名前だけの存在である。
今日は７人くらいしか来ていない。少しだけ美貴に同情するけれど、今はそんなことはどうでもいい。
男子サッカー部の方に目線を戻すといつの間にかシュート練習が始まったので
一年生に紛れて僕もゴール裏に並びボールを拾うことにした。
ちょうど雄大が見えたので、雄大の隣まで走った。

川σ_σ||＜ はい皆さんこんばんわ
いきなり始まりました
柴田あゆみの深夜のガチャぢから

川σ_σ||＜ パーソナリティのメロン記念日柴田あゆみです

川σ_σ||＜ さて第一回にもかかわらず
リスナーからおハガキが来てるので早速紹介します

川σ_σ||＜ 宮城県のPN.プペちゃんさんからのおハガキ

川σ_σ||＜ ガチャピンこんばんわ・・・

川σ_σ||＜ ・・・誰がガチャピンだ このエセメガネ!!!

川σ_σ||＜ はいメルヘン脳みそはほっといて次いきましょうね

川σ_σ||＜ ・・・と言いたいトコですが早くもADからマキが入ってるんで次回の告知をしてお別れです

川σ_σ||＜ 次回はなんとゲストが来ます
あゆみも参加したユニット、エレジーズのあの人が来ちゃうんでお楽しみに

川σ_σ||ﾉｼ＜ 来週もまた聴いてねー
バイバ〜イ みゅんみゅん

うぅ！！規制受けてた！！！マジで！！！！
ゆっくりはりますちゃ！！！！

マジで！！！怖くて！！！！
貼るのが億劫になった！！！！！！！
これってどのくらいのペースで貼ると規制されるの！！！

ゆっくり貼りますちゃ！！！！

「雄大！」
「あ！あつきさん」

昔は美貴と同じようにあつきと呼ばれていたのだけど中学に入った辺りから
礼節をわきまえるようになり、今ではすっかりさん付けが定着している。

「おまえ、上手いから三年と練習してもやっていけるだろうけど
　一年生だから、最初は我慢だなー」
「いやいや、まだまだですよ。先輩には敵わないです。」
「ほんにそう思ってんのかよ」
「実はあんまり思ってないです」
「あはは」

正直なところは美貴に似てるけど、礼儀正しさと言葉使いは美貴には全く似ていない
美貴には見習って欲しいところだ。雄大と僕が楽しそうに話してると
他の一年生が僕らを、っていうか制服を着たままの僕を見てくるから少しだけ自粛した。
恐らく県先発として名の知れた雄大と仲が良さそうに喋っているあの制服を着たままの人は
誰なんだろうと思っているはず。だからボール拾いに専念した。
シュート練習が終わると、２チームに分かれて紅白戦をすることになった。
３年生が９人、二年生が１１人。フィールドプレイヤーが２人足らないということで
推薦で入った雄大ともう一人の松山君という子が行き成り先輩チームの中に入ることになった。
僕は雄大に頑張れよと声をかけて背中を軽く叩いてやった。
ハイ！と言って走っていった雄大を見て、ほんとに弟にしたいぐらいだった。
雄大と進藤の２ＴＯＰでほぼ三年ＶＳ二年生の紅白戦が幕をあけた。
三年生にはレギュラーが５人。そのうちの５人に進藤と三船は入っている。
対して二年のレギュラーは６人で、戦力的にほぼ互角と見ていいだろう。
雄大は固さがあったのか、決定的な一対一チャンスを二度はずしてしまった。

守りの方はＤＦの三船と村上君の鉄壁コンビで一点もやらなかった。
前半の終了笛が鳴り、雄大がうなだれてベンチに帰って来たけど僕はあえて何も言わなかった。
その代わり三船とか進藤にもアドバイスをもらった雄大は、俄然やる気の様子だ。
後半が始まり、序盤から進藤のドリブル突破のシュートやらで攻め込んでいたものの
中盤になると、２年生にパスを回され、連発されていたミドルシュートが決まってしまった。
西浦中央のＭＦレギュラーは四人中三人が２年生なのでＭＦでゲームメイクされると
どうしても敵わないところがあるのかもしれない。
それで火がついた三年生はそこから立ち直り、結局試合が終わってみると
３−１と逆転勝利をした。前半こそ不甲斐なかった雄大も後半から爆発し
雄大は２得点１アシストの堂々たるデビューで頭角を表した。。
ゲームが終わると部活はすぐさまお開きになった。隣のコートを見てみると
既に女子サッカー部員は誰一人いない。とっくのとうに終わったようだ。
帰りがけに学校近くのコンビニで三船と進藤と一緒におでんを買って店の前で座って食べた。

「美貴ちゃんの弟上手いなぁ、あれなら即戦力だよな。伊達に県先発じゃないわな。
　なんていうか、見ててボールタッチが柔らかい。」

ちくわをくちゃくちゃと食べながら進藤が言う。

「うんうん。あれなら即戦力だよ」
「まぁでもまだまだなところはあるよね」

三船も褒めてくれたので、僕は自分のことのように嬉しかったけどあえて釘をさした。
褒められすぎるのがチーム内でわかると天狗になり本人にとってよくない結果になるからだ。
ひとしきり今後のサッカー展望を話した。

「さーて美貴ちゃん情報を仕入れるためにここはあの子と仲良くなっておくべきだな、
　あつき、とりあえずあの子の携帯ばんごうを・・・」
「はいはい、じゃあ俺もう帰るわ。明日の英語の予習やってないし。また明日」
「あつきまたねぇ」

進藤がふざけ出すときりが無いから食べかけのおでんを持って立ち上がり
三船もそれをわかってたから、僕のちょっと冷たいような別れ際のあいさつも
笑顔でしてくれた。進藤は最後まですがってきたけど。

時計はもう午後７時だ。一人で帰り道の下り坂も帰っていると後ろから足音が走ってきた。

「おつかれさまです！」
「うわぁびっくりしたな。なんだ雄大か。お疲れ＆ﾅｲｯｼｭｰ！」

親指をグッと立てて走り去っていく雄大に向けた。

「あ〜あ」

今日はなんか楽しい日だった。ぐっすり眠れるだろう。
見慣れた。門をくぐり、いつものように玄関を開けた。

「ただいまー」

そういって居間に入ると珍しく一家揃って
食卓を囲んでいた。
母は父のご飯をよそっている様子だ。

「あら、おかえり、遅いじゃない？部活？」
「うん」
「久しぶりに見学してた。山崎さんも居たよ。お父さんによろしくって」
「おぉそうか。」

父は新聞から目線を変えなかったけど顔から笑みが少しだけ笑みが見えた。

「あつき、今年はどうだ？」
「どうだろうね」

どうだというのは、サッカーのことである。
父は教員という職に就きながら県内でもっとも強豪高とされる、南が丘高校サッカー部顧問もつとめている。
親友である山崎さん率いる西浦中央高校と試合するのを楽しみにしているのだ。

「もしかしたらいけるかもしれないよ。美貴の弟が入ったし。
　前は３−０で負けたけど、いい勝負ができるかもしれない。」
「雄大か。あいつが入ったのは厄介だなぁ」

このあとメイが雄大君って中央入ったの？？とか
私も中央入ろうかなとかって言うもんだから話は僕のしたかったサッカー話からそれた。
だからそそくさとご飯をすませて、すぐ部屋に戻った。
携帯をチェックすると美貴から英語の予習したやつ明日見せてね。とメールが入っていた。
いつもなら自分でやれよとか、さんざん文句言ったあとに美貴の粘りにまけて渋々見せるのだけど
今日は気分が良かったから、すぐさまわかった。とメールしといた。
今日は安眠だ。

「遠足その１」

「三年はもう上がれー！！」

僕の隣に座っていた山崎さん、もとい監督がベンチから大きな声を張り上げた。
その瞬間、三年生はみんなして顔を見合わせてからやったぁ！！と小学生のように飛び跳ねた。
ベンチに戻ってきた進藤も三船も例外でなくマジで助かるよな、とか言って安堵の表情を浮かべていた。
というのも、先日まで５日間続いたゴールデンウィーク期間に平日と関わりなくみっちりと
練習をやっていたので、みんな疲労がピークに達していたのだ。（僕は見てただけだけど）
三年生だけ翌日に遠足を控えているのでそれを考慮してくれたのだろう。

「おいこらー！！！！二年と一年はそのまま練習を続けろー！！！」

三年生があがるのを見た、複数人の後輩が練習をやめているのに気づいた監督は
野太く響く声でどやした。

「おまえらこの後、走りこみだからなぁ！」

一、二年生の何人かのまじかよぉという声がグラウンドから離れたベンチに座っている僕まで聞こえた。
もちろん監督も聞こえているだろう。

監督は手の人差し指と中指の腹で顎鬚をさすりニヤついてる。
監督のスパルタ教育で入部から一ヶ月も経っていないのにもう三人ほど退部したということを
雄大から聞いた。今年は監督が赴任してきた去年よりもずっと厳しい。慣れていたはずの
二年生も根をあげている。去年はどのくらい西浦中央高校のメンバーが練習に耐えられるのかを見ていた
に違いない。いわゆる様子見だ。今年になり西浦中央高校が意外とやれるものだから
練習は一層厳しくなったわけだ。監督のお眼鏡にかなったという方向から見れば、ある意味では
喜ばしいことなのかもしれない。僕は練習に参加していないので楽観的に物事を見れる。

「あつき、お前も帰っていいぞ」

足を組んで堂々と座っていた監督は目線はグラウンドの方向を見たままで、
隣にいる僕の肩をポンと叩いて立ち上がった。

「いや、僕は練習参加してないし、このまま見てます」
「自分を追い込めよ！！！手を抜いたら何の意味も無い！！！足がつるまで走れ！！！！！」

メガホン片手にスパルタ教育に余念がない監督は僕に対する返答は後回しだ。

「あつき、お前も練習に参加してるんだよ。もちろん俺も。俺はお前に対して
　ただ雑務をこなすための係りとして居てもらってるんじゃない。それはわかるよな？
　わかったなら、今日は帰れ。おいこらー！！！！歩くなー！！！バカモンがー！！！」
「わかりました。」

余り長話になると今度は監督にも悪い気がしたので、僕の信念を貫き通したかったけど
ここは監督の言うとおり素直に帰ることにした。
ベンチを離れながらグラウンドを見るとたまたま眼が合った雄大が手を大きく振っていた。

「ゆぅーだぁーい！！！余裕があるならお前だけもう一本追加だー！」

地響きのような監督の声が聞こえてきたので、このままだと僕も走らされると思い
雄大悪い！と思いながらもその場をあとにした。

部室に戻ると丁度三年生のメンバー全員が部室内で雑談をしているところだった。

「あ、あつき！なんだ、お前もあがったんだ」

部室に入った僕を発見した進藤が言った。

「ほんとは、最後まで見学してようかと思ったけど、監督が帰れって言うから
　仕方なしに帰ってきたよ。」
「そっかぁ。ってか今からみんなで明日の遠足のお菓子買いに行こうって話になっててさ、お前も行く？」
「そうなんだ。僕も行くよ。」

本当の事を言うとサッカー部連中のみんながみんな仲がいいと言うわけでもないので
気が進まなかったけど、それもまぁ付き合いだなぁと思い二つ返事でＯＫした。

「よし、じゃあ駅前の大丸スーパー行こうぜ！」

進藤がそう言うと、みんな自転車置き場に向かって一斉に走りだしたので、
僕もベリになってたまるかという一心で走った。

「はい、あつきベリ〜」

僕が息を切らして、自転車置き場に着いたころにはみんなちゃっかり
自転車に乗って僕を待っていた。
さすがに現役には勝てない。大体、そうでなくとも僕の、いやこの話は止めておこう。

「だめだぁ〜。マジきつい」
「俺達いつもこの万倍走ってんだぜ」

村上君が笑いながら僕に言った。

僕は自転車がないので、家に取りに帰ろうかなと一言漏らすと
めったに喋らない寡黙な村崎君が口を開いた。

「俺の・・・乗りなよ・・・」
「あ、ほんと。じゃあ乗らせてもらうよ」

そういうわけで事の成り行きで村崎君の自転車の後ろに乗っかることになった。

「・・・・・・」

大丸スーパーに行くまでの道、他のメンバーははしゃいでるけど
村崎くんは一言も喋らない。自転車の後ろに足をかけて村崎君の肩につかまっている
のがなんとなく気まずい。気まずい、気まずいなぁと思ってると、村崎くんもそれを感じたのか重い口を開いた。

「橋本くん、今年一緒のクラスだね・・・・」
「えぇ！？」

結構なスピードを出していたので、僕の耳の周りに通るゴォオオオオという風の音の方が大きくて
よく聞こえない。

「今年一緒のクラスだね・・・・」
「えぇ？？何て！！！！」
「今年一緒のクラスだね・・・・」
「ごめん聞こえない！もうちょっと大きい声で喋ってよ！！」
「もういいよ・・・・」
「ごめん・・・」
「・・」

何なんだこの二人の間を流れる微妙な空気は。
頭を軽くかきむしりながら眉を少ししかめた僕だけど
何となしに面白くもあったので微笑んでもいる。複雑な表情だ。
話が止まってしまったので、
流れていく風景を眺めながら、うわぁ〜こんな店できたんだ、とかの独り言をつぶやいていた。
自分の世界に没頭していたら、急ブレーキをがかかるものだから、そのまま前に放りだされそうになった。
どうやら駅前の大丸スーパーに着いたようだ。

「ごめん・・・ブレーキ・・きつかった」
「うん・・・」

村崎君はちょっと苦手かもしれない。

ぞろぞろとみんなでスーパーに入ると中には同じ西浦中央高校の生徒が沢山居た。
僕はｷｮﾛｷｮﾛと観察していたら奥に美貴の姿をが見つけてしまった。
友達三人と一緒に何故かお肉コーナーではしゃいでいる。
一団は進藤を先頭にスタスタと美貴のいる方向に歩くものだから、このままだと美貴と遭遇してしまうと思った。
咄嗟に先頭にいる進藤の隣まで駆け寄った。

「進藤、あっち側から回って行こうよ」
「何で？わざわざ遠回りするのもめんどくさいだろ」
「いやいや、なんていうかその、こっち側は混雑してるじゃん」
「どっちでも同じだろー」

突如横から現れてボソッと呟いた村崎君の「藤本さんだ・・・」
という一言で流れをかえることはできなかった。

僕は村上君と三船の後ろに不自然に隠れた。
案の定、用もないのに進藤は美貴の方向にかけよると藤本さん、と声をかけた。

「あ、進藤君。」
「何みんなしてお肉コーナーで盛り上がっちゃって、。肉好きなの？
　あ、これこれ、これなんて旨そうだよね、見たところ国産の最高級だよ。」
「あはは最高級なんだ。」

美貴は外面がいい。僕以外の人と接する時、可憐にふるまうし何より笑顔を絶やさない。
三船がまた始まったよ、先行こうか？とい言ってみんなを促すもんだから
僕もそのまま隠れながら隠れながらすれ違おうとした。

「あつき！」

美貴がすれ違おうとする僕の腕をグぃっと引っ張った。しまった。ばれた。

「何ですかひ、ひと、ちがいです」

腕を思い切りつねられた。

結局僕も進藤のマシンガントークを聞く羽目になった
僕が来たことによって進藤が不機嫌になるから嫌なのだ。実際にちょっとだけ不機嫌になった。
それでも美貴が楽しそうに進藤の話を聞いてると思って勘違いしてるからすぐ上機嫌に戻った。

「っていうか藤本さん、肉の部分でどこが好き？」
「ミキはねぇ、カルビかなぁ」
「カルビ！流石藤本さん、選びどこが違うよ。やっぱ肉はカルビだよね、
　カルビは二番目に好きだよ。」
「え？一番は何なの」
「一番は・・・・君だよ」

美貴がこいつ何とかしろよと言わんばかりに足をグリグリとしてくる。
美貴と一緒に来ていた絵里さんとあやさんも怪訝そうな顔をしている。

「し、進藤、みんなお菓子買いに行ったんだからもう行くよ！」
「おい、ちょっと待てよ進藤。あっじゃあ！また明日！ばいばい藤本さん！」

進藤をひきづりながら、その場をあとにした。

僕達がお菓子コーナーに行くとみんな黙々とお菓子のコーナーを見回っている。

「やっぱ美貴ちゃんは最高だな〜」

先ほどの美貴とのやりとりに満足したのか進藤の顔が気持ち悪いくらいにやけている。
結婚したての主婦みたいに鼻唄まじりで、さっきからカゴにお菓子を次々と放りこむ姿が少し面白い。
明日の遠足で美貴とのやりとりを既に頭の中でシュミレーションしているのだろう。
童心を未だに忘れていない進藤の純粋なところがが少しだけ羨ましい。

高校生にもなるとお菓子はいくらまでという制限はもちろんない。
かといって、余りにも多く持って行きすぎると遠足には邪魔だ。
遠足というと割かし楽しそうなピクニックをイメージしがちだけれども
我らが中央高の遠足は一味違う。山を登るのだ。山を登るとなると
登山という表現が正しいのだけど
本格的に急斜面を相手にするわけでもないから遠足という似つかわしくない表現で収まっている。
「丘登山」という表現が一番わかりやすいだろう。
そういうわけで僕は移動中には食べやすくて、かさばることのなくて
糖分補給になる飴だとか、キャラメルなどを買い漁った。

「遠足　その２」

「ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘ」

「ﾊﾟﾝｯ！」

「ｶﾞﾁｬ！」
去年の冬にフリーマーケットで買った１９８０円の目覚まし時計の
アラームが鳴るとうつ伏せ状態から間髪入れず右手を伸ばしてパンッと止めてやった。
その衝撃で机の上から目覚まし時計が落ちてしまった。
仕方ないから壁に掛かっている時計を見るために状態を反らす。６時半だ。
昨日、早めに布団に入ったから、睡眠時間は十分。
ゆっくりとベッドから抜け出て大きな伸びをした僕はカーテンを開けて日の光を浴びる。
窓から差してくる新鮮な太陽光が、まだ目覚めていない僕の体を解凍するみたいでとても気持ちよかった。
やっぱり行事の日は目覚めがいい。
お気に入りのアディダスのジャージを脱ぎ、制服に着替えて階下に降りた。
台所から、ﾄﾝﾄﾝと包丁で何かを切る音がテンポよく聴こえてくる。
既に母親が今日のために弁当を作っている。

「おはよ」
「あら、早いじゃない」
「だって今日遠足だもん。」

寝ぼけ眼をこすりながら、出来ていた味噌汁を茶碗にそそぐと味噌のにおいが僕の食欲をそそった。
具は我が家定番の豆腐と油揚げとネギだ。
今度は電子ジャーをパカっとあけると、新雪のような白米姿を現し、温かい湯気が立ち上る。
こぼれないようにしゃもじでご飯をパンパンと形作り、山盛りによそった。
テーブルの上に、今日の遠足の弁当に入れるであろうおかずがきらびやかに並んでいたので
適当に一品づつつまみながら、小皿の上に乗せた。今日は朝から食欲がある。
朝の情報番組を見ながらゆっくりゆっくり噛み締めるように味おう。

「あんた、そろそろ美貴ちゃん来るんじゃないの？」
「うん。でも用意してあるからギリギリまで食ってる」

準備は万端だ。今日に限ってぬかりはない。
昨日帰ってから荷物を作って散々チェックしたから、忘れ物がないかとか直前になって慌てる心配もない。
ご飯をきっちり食べた後、いつもより念入りに歯を磨いて、髪を梳かした。
何かいつもと違うアクセントが欲しいな、と鏡を見て思ったので、妹のメイのワックスを
部屋から頂戴してきてセッティングしてみた。自分で言うのもなんだけどもの凄くイケている。
ｶｶﾄを踏んで履く靴も今日に限っては踝までしっかり履いて、靴ひもも結びなおした。
あとは美貴がいつものように来るのを待つだけだ。
いつもなら、ケルベロスが吼えたあと、ピンポーンと聞こえてもいい頃合いなのに
全くその気配がない。

「遅いな、美貴のやつ」

昨日さんざんメールを送ってきたので、無視して行く訳にもいかない。
準備万端で待ちきれない僕は、美貴の家まで歩いて行くことにした。
とはいっても隣の隣に住んでいるからものの数十秒で着いてしまう。
ヨーロッパをイメージさせる立派な門に割と真新しいインターホンが着いている。
ポンと押すと、呼び出し音がなった。

「はい藤本でございます」
「あのー美貴さんいますでしょうか？」

ミキーと呼んでいる声と。わかってるー！という声のやりとりがインターホン越しに聞こえる。
美貴のとこのおばさんはまだ声が起きていない様子だったし、朝も早かったので
メールを送れば良かったなぁと少しだけインターホンを押したことを後悔した。

「ｶﾞﾁｬ」

格式高い門の前で佇んでいると、美貴がでてきた。

「何その髪型」
「ワックスつけてみた」
「変だよ」

遅れたことに対する自分の非を相手に付け込ませないのが美貴のやり方なのである。
常に常に攻め続けるスタンス。正に「攻撃は最大の防御なり」だ。

やぁ

歩き初めて数秒、早くも美貴の今日一回目の愚痴。

「マジで、今日とかだるいんだけど〜遠足とか。朝速ぇんだっ！つーの！。」

ゆったりとした坂道を歩きながら、落ちている石を豪快に蹴っ飛ばす美貴。
早朝だけあって、道路には、僕らとジョギングしているお兄さんや
犬を連れて散歩しているおじさんぐらいしか見当たらない。
坂道の先の学校まで、空白の空は続く。

「まぁ仕方ないでしょ。イベントだし。」
僕はセットしてきた髪が崩れないように右手で調節しながら答えた。

「だからその髪型変だって」
「うっさいな」
全くそのつもりはなかったけれど
美貴のからかいを止めるためにわざとちょっとだけ不機嫌そうな顔を見せた。
ほとんど効果はないのだけどやらないよりやった方がマシだ。

「そんなことやってもモテませんから！残念っ！」
「うっさいな」

何かある事に僕をからかってくるのは相当イライラしてる時の美貴だ。
理由はなんとなくわかるけれども。
先週のHRの時間に遠足の班編成のくじ引きで不運にも進藤と一緒になってしまったのである。
しかも僕の記憶が確かなら、総務の小林君とも同じ班だ。

「ねー何かいらいらする。」

「僕もちょっとだけ同意」
自分の班編成を思い出した。村崎くんと同じということを。

集合時刻３０分前に到着した僕らだけれども学校の門に着くころには
西浦中央高校のジャージを来た生徒が既にグラウンドを埋め尽くしていた。
バスも全クラス分チャーターされており、バスごとにクラスの集合位置が決まっている。
五組の場所を発見した僕と美貴はすぐさま集団に溶け込んだ。

「あつきー！おせぇぞ！」

進藤が駆け寄ってくる。早朝だと言うのに他の誰よりも元気だ。
隣に居た美貴が女子のところに不機嫌そうに移動する。

「昨日興奮しすぎて寝れなくてさぁ、３時間ぐらいしか寝てないぜ！」
そういう割には全く眠そうな顔つきではない。むしろいつもに増して元気だ。
バスの一番後ろに陣取った進藤は僕と三船を手招きして同じところに座らせた。
時間が経つにつれて車内に少しづつ人が増えだして、いつもの教室のように賑やかになってきた。
純粋な進藤とは対照的に「だりぃ〜」とか「やってらんねぇ」とかっ言って
バスに上がりこんで来る奴も居たけれどもちろん、心からそんなことは思っていない
悪態をついているけれど心のどこかで楽しみしていることが表情や声のトーンを聞いているとわかる。
集合時刻の７時３０頃には車内は補助席に座るほど満席状態になった。

車内で担任の先生が点呼確認をした後
濃い目の化粧をしたバスガイドの「それじゃあ出発します」の合図と共にバスは動きだした。
これから結構な距離を歩くというのに関わらずみんな小学生みたいに騒いでいる。
担任の先生もその女子を相手にまんざらでもないらしい。
車内には生徒の明るい声が絶えない。これが本当の遠足気分だ。
朝も早かったのと進藤のマシンガントーク対策の両方の理由で僕と三船はに眠ることにした。
進藤は周辺にいる女子のところにちょくちょく移動してはちょっかいを出している。

発車して、１時間半ほど経ったのだろうか、目的地の西浦山ふもとの駐車場に到着した。
西浦山から吹き降りてくる、心地よい風がくすぐるように僕の頬をなでる。
それだけでもかなり気持ちのいいものなのに
雲一つない青く晴れ渡った空と太陽にさんさんと照りつけられて
その様相を表した西浦山の青々とした丘がこと更に僕の気持ちを高ぶらせる。
風が吹くたびに丘の緑が一緒になってなびく様は、見てて飽きない風景だ。
頂上からソリで一気にすべり下りたらさぞかし気持ちのいいことだろう。

「ヤッホー！！」

進藤が、西浦山の丘に向けて吠えた。気分はもう頂上なのだろう。
他のクラスの奴らが「あいつは何なんだ」と言わんばかりに進藤を見ている。
何度も言うけれど、進藤は美貴絡みのことになるとネジの抜けたロボットみたいに不具合を起こす。
今日はありえないほどのハイテンションモードだ。この後の美貴と一緒の歩行が相当楽しみで仕方ないのだろう。
僕の横を通った総務の小林君がメガネをくいっとあげ、嘲笑しながら「アドレナリンの過剰分泌ですなぁ」と呟いた。
美貴に少しだけ同情した。
ふもとの駐車場から班行動ということになり、みんな各々に別れている。
進藤が早くも美貴にマシンガントークをお見舞いしていて、頼むから美貴を怒らせないでくれ
そのとばっちりは全て僕に来るんだと思った。

僕のクラスは全員で４２名という、比較的大人数で６人編成の７つ班ができる計算だ。
男子の方が二人ほど多いので男が四人女子二人といういびな班が一つできる以外は男子３女子３の班編成である。
不運にも、僕は男子四人女子二人の例外班に決まってしまった。
僕と同じ班の男子は形容するならばサーファーという言葉がぴったりと合う竹下君と
よく放課の間にアニメの話をしているちょっとオタクちっくな山田君、めったに口を開かない村崎君の四人だ。
竹下君は、ダボダボの体操服のズボンを腰まで深く下げていて
その長い後ろ髪を手串で梳(と)かしながらしきりに「だりぃだりぃ」と言っていてるし
山田君は、バスの乗り降りで既にフーフーと息が上がっていて不気味だ。
どちらも僕に合わなそうな人種だ。実際のところ学期が始まって以来、二人とも喋った記憶がない。
そうなると、村崎君だよりなのだが村崎君はさっきから西浦山をぼーっと眺めていて心ここにあらずだ。
女の子二人は、この男子のただならぬ雰囲気を感じているのか、完全に二人でくっついて
僕ら男子の輪から少し離れている。関わりたくないらしい。女子の立場だったら間違いなく僕もそうするだろう。
遠足なのだから、仲のよくない友達同士でも手をとりあって団結するはずなのに
この班に至っては、適当だ。もうどうにでもなればいいやと少し開き直った。

遠足なのだから、仲のよくない友達同士でも手をとりあって団結するはずなのに
この班に至っては、適当だ。もうどうにでもなればいいやと少し開き直った。
班長である村崎君が、入り口付近の受付をしている先生のところにいってチェックをすると何の前触れもなく遠足は始まった。
歩き始めてすぐに女子２人はボソボソと後ろの方で閉鎖的なやりとりをしてるし
山田君はもう既に汗だくで息があがっている。竹下君は携帯を取り出しメールカタカタを打ちながら歩く。
村崎君は僕の横をぴったりとキープしているのだけれども、全く話す素振りはない。

「今日は天気がいいね」

この状況を打破したくて、とりあえず山田君に話かけて見た。

「ﾌｰﾌｰ、そうだね、ﾌｰﾌｰ、昨日は天気予報でﾌｰﾌｰﾌｰﾌ雨とか、ﾌｰﾌｰ、言ってたけど、ﾌｰﾌｰﾌｰﾌｰ、晴天だね」

首にかけたタオルで顔の周りの汗を拭きながらも、笑顔で答えてくれてちょっとだけ安心したけれども
その尋常じゃない疲れ方からしてどことなくこれ以上会話するのが忍びない。
相変わらず、竹下君はメールをカタカタ打ってるし、村崎君は一人先頭を歩いて
地図をみながら持ってきた双眼鏡で野鳥や植物を観察している。
女子同士の会話に割りこむのも流石にできなくて、帰りたい。と思った。

「ﾑﾞｩｩｩｩｩ」

ポケットに入れていた携帯が震えるので、チェックしてみると進藤だった。
「竹下はいい奴だから安心しろ。高校デビューしちゃいましたって奴だから。」
昨日竹下君のことを進藤に話してたのを心配してか、ナイスタイミングでのメールが進藤から来た。
どういう性格なの？とメールで返信をするとすぐさまメールが帰ってきた。
「あぁ見えてお前と同じ人見知りタイプ。話してみろ。」
進藤のメールで助かった思いはひさびさだろう。
意を決して、ヤンキーフレイバーなオーラを漂わす竹下君に話しかけてみた。

「進藤と同じ中学なの？」

いきなりの質問にメールの手を止めると、「ん？そうそう。」と答えてくれた。
なんとなく好感触だ。

「進藤って昔からあんなにうるさかったんだー」
「あいつは中学からあんな感じだったぜ。面白くていいやつだから憎めないやつけど」

後ろ髪を手串で梳かしながらも笑顔で答えてくれる。進藤が言ったとおりいい人だ。

「昔はあいつとよく遊んでたんだな。あいつサッカー上手いからよく小技を教えてもらったつーかなんつーか。」
「そうなんだぁ。」
「ってか橋本君だっけ？橋本君もサッカー部だよね？なんかグラウンドでよく進藤とつるんでるじゃん」
「うん、まぁ一応つるんでるんだけど、訳ありで練習には参加してないんだよ。」
「ふーん。ってかさぁ俺フットサルを趣味でやってんの。サッカーみたいに本格的にやるやつは疲れるからやんねーけど。」
「フットサルいいよねぇ、フットサルとサッカーには違う魅力あるよね。」
「だろ？」
「今はサッカーやってないの？」
「今は、バンドが忙しくてできないんだよな」
「バンドやってんだ。ギターとか？」
「そうそう。でも今メンバーがほとんど辞めちゃってバンドメンバー募集してる」

話せば、意外と会話もかみ合って、好きなサッカー選手とかの話も盛り上がった。竹下君はいい人だ。
そこからロックの話になったり、ヘビーメタルな話になってしまってよくわからないかったから
ただただ聞く側に徹していた。休憩所の公園に着くまでまでずっと竹下君と喋りながら歩いていた。

「橋本君・・・・・休憩所・・・・・・・」
突然前に居た村崎君が僕に向かってきて、右手を差し伸べた。
そういえば、スタートをする直前に必要なチェックインの紙を僕が渡されて持っていたのだ。
リュックから取り出して渡すと、村崎君は一人で休憩所のチェックポイントに歩いていった。

休憩所となった場所は広々とした公園で、野球やサッカーをしてもまだゆうにスペースは余るくらいの
広さのものだった。ぞくぞくと、公園内には生徒が集まって来ている。
公園内につくと、即席班はすぐに解散した。
食事までは班で取るということにはなっていないのでみんな仲の良い友達と食べることができるのだ。
竹下君も、んじゃぁと言いどこかに言ってしまった。僕は入り口付近で進藤のグループを待つことにした。

「でさぁ！でさぁ！その時俺が、丁度走りこんでいて
　こう右足をがってあげて、なんていうかな、ちょっとバイシクル気味に
　こうがって！DFも居たんだけど、そこは俺のフィジカルで耐えながら
　こう、がって！ボレーシュートを決めたんだよ！
　一直線にボール飛んでって、ゴールの右隅につきささって、キーパー一歩も動けず！！
　あれはマジで、藤本さんに見せたかったなぁ〜」

入り口から見えた進藤が美貴に一生懸命に自分のベストゴールの自慢をしている。
ずっとこの調子だったのだろう。美貴がひきつった作り笑いを顔をしながら進藤話にうなずいている。
今にも怒りが爆発してしまいそうな様相を見せているから僕の背中から汗がぶわっと噴出すのを感じた。
何とか切れはしなかったのが唯一安心できたところだ。
クラス全員が到着したのを確認するとすぐアルバムに載せるためのクラス写真の撮影が始まった。
あとあとになってわかったことだけれど美貴はカメラから目線をはずし、歯をぎりっとしていて
もの凄い不機嫌な表情で映っていた。クラス写真の撮影が終わると昼食だ。
進藤と三船と僕は大きな木の下で少し小高くい丘になっているところを陣どった。公園全体が見渡せてとても気持ちがいい。

「あ〜疲れた。あつき、どうだった？」

三船がリュックを降ろして、重たい腰をその場に落とした。

「う〜んとね。最初はなんかきまづかったけど、竹下君だっけ？彼と少しだけ仲良くなったかな。
　村崎君は相変わらずだけどね。」
「ははは、村崎はああいうやつだからな。別にあつきを嫌ってるわけじゃないよ。誰に対してもそう。
　俺も村上もあいつと同じ中学だったけど、中学の時から不思議くんだったよ」
「そうなんだ。」

小高い丘から見える緑色の公園の景色は、気持ちいい。早くも幾人かの生徒は早々と
昼食を済ませて、持ってきたボールでバレーやらドッジをしている。

「やっぱ藤本さんは俺のこと好きなのかな」

進藤が哀愁を漂わせながら言うものだからおにぎりを食べていた僕は驚きでむせてしまった。

「藤本さんとずっと喋りながらここまで来たけど最高だったぜ」
「進藤〜、美貴に猛烈アピールしすぎだよ」
「そうそう藤本さんがちょっと嫌な顔してたぞ。」

僕と三船の忠告のアドバイスにも聞く耳もたずの進藤は「いいや、あいつは俺のことが好きだ。」
なんて最後まで頑なに言うものだから、三船と僕は諦めて弁当を食べることに集中をした。
弁当を食べ終わったら進藤が体を動かそうぜ！の一言で僕と三船は渋々進藤について行った。

「ふじも〜とさん！入れて！」

進藤が向かった先はなんと美貴のところだった。丁度僕らが小高い丘のところで昼食を取っていた
そのすぐ下で美貴と美貴の親友の亜矢さんと絵里さんが3人でバレーボールをしている中に僕と三船は連れられたのだ。
流石の美貴もその時ばかりはもう簡便してよという顔ををしたけれど、僕の顔を見るとすぐにニヤリと笑って「いいよ」と言った。
何か悪い予感がする。

見事に予感が的中した。
輪になってトス上げバレーの中で美貴から僕に対して出るパス全てがきつい。
美貴がわざとらしく「ごめん！」とか言って取れるか取れないかの、ボールを僕に出す。
とっさに飛び込んで僕はまた誰かにトスを上げる。それに気づいた進藤が美貴の真似をして
「ごめん！」といいながら僕の手前ぎりぎりにに低いトスを上げる。僕が必死になって飛び込んでレシーブを
上げるとみんなげらげらと笑った。
美貴の陰謀で「何らかの理由で僕にきわどいトスをあげて僕に飛び込ませる遊び」が始まった。。いわゆる僕は「やられ役」だ。
いつもは絶対僕をからかうことなんてしない三船もその時ばかりかは空気を読んでわざとらしく「手元がくるった！」
なんて言って同じように取れるか取れないかのぎりぎりのトスをあげる。
１０本くらい同じことを繰り返していたら、亜矢さんが笑いながら「いい加減可哀想だからやめてあげようよ」
というものだから、これでようやく終わるなぁなんて思っていたら「すべった！」なんて言ってまた厳しいパスを僕に出す。
反射的に飛び込む僕を見てげらげら笑う５人。亜矢さんは美貴の悪い影響を受けているのか、もの凄くやり手だ。
今度は「本当にそろそろ辞めた方がいいよ」と言ったあと僕に厳しいトスを上げる流れが始まって
結局休憩時間の最後までこのいじりは続いた。あっという間に楽しい休憩は過ぎて、終わってみると僕だけが泥だらけだった。
最後までやられ役だったけれど実は結構楽しかった。

「三船だけは止めてくれと思ったのに」
「あはは、ごめんごめん。」

集合場所でさきほどの休憩時間の出来事をを振り返りながら服についた草と泥を払う。
口をとがらせて言ってみたけれど、表情は緩んでいる僕だ。

「あつき、実はちょっとだけおいしかっただろ」

ニヤリとしながら進藤が僕の耳元で囁く。

「うん」

この後行きと同じ班編成で頂上を目指した。
竹下君と今度は、山田君も混ぜて色々な話をして盛り上がった。
村崎君もちょくちょく話に入るようになって、女の子ともいい感じで会話をした。
昼の事件でテンションが上がった僕が少しあかぬけたせいなのか、午前の時よりは
楽しく頂上を目指すことが出来た。何かようやく団結というものが出来てきた気がする。
頂上についてから下山するときも、楽しく会話をしながら終えることが出来た。
帰りのバスでは、まだ騒ぎ足りないのか進藤は疲れをものともせずに
カラオケをしたい言い出してて、一人でアニメソングを熱唱していた。
クラスメイトのみんなはほとんど疲れきっていて、進藤の歌を迷惑そうに聞いているのがほとんどだ。
もちろん美貴もその一人だったに違いない。
眠気を堪えながらも笑い聞いているやつらも居たけれど、三船と僕ぐらいだっただろう。
僕は窓に映る顔を見ながら、もの凄く微笑ましい顔をしていることに気づいた。
本当に楽しかった。色んな人とも仲良くなれたし遠足は大成功だ。

「アジサイ」

「ｻﾞｧｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ」

激しい雨音が僕の耳をつつく。
気温が高くて湿度が高いから６月の夜はかなり寝苦しい。
気温が低くても湿度が高いだけで体がベタベタしてきてもの凄く不快だ。
寝苦しくて耐えられなくなった僕は体を半分起こした。
ベッドの隣にある小さな電灯をつけ、手元に置いてあった携帯を開いて時刻を確認した。
午前１時だ。コーヒーやお茶を飲んだわけでもないのに全くと言っていいほど寝つけないのだ。
何度もベッドの中で目を閉じ、寝ようとするのだけれどもどうしても眠ることができない。
気がつくと体は汗でびっしょりだ。僕はベッドから飛び起きた。
階下に降りると、居間の電気は消えていて物音一つ無い。
あえて電気をつけずに手探りで冷蔵庫の所までたどり着くと少しだけ乱暴に扉を開けた。
冷蔵庫の内部電灯が作動して居間はほのかに明るくなる。
飲みかけの１，５リットルの紙パック牛乳を取り出すとコップに注がずそのまま口をつけて
ごくごくと音が出るくらい一気に飲み干した。
そのままふら〜っとソファーの上に座った。明かりをつけていないから真っ暗だ。
背もたれに体を預け、目を閉じるとまるで闇の住人にでもなった感じがする。
ｻﾞｧｱｱｱｱｱという雨音しか聞こえない。そこで汗のせいで体が酷くべたつくから、シャワーを浴びることを思い出した。
パジャマを着たままシャワーを浴びる。肌にぬれて纏わりつく衣類が気持ちいい。１０分程、冷たいシャワーを浴びた。
やっぱ気分が悪い時はこれに限るなと改めて確信して、びちょびちょになったままの服を洗濯機の中に入れた。
そくざに新しいパジャマに着替え、タオルで髪を入念に拭いた後、静かに二階に戻った。

６月。
TVでは梅雨入り宣言が出た通り、ここ最近起きると必ずといっても雨が降っている。
僕は雨が嫌いだ。
昨日はあれからまた居間に下りては牛乳を飲み、
部屋に戻っては眠ることができないので、居間に戻って牛乳を飲む。このやりとりを数回繰り返した。
ようやく眠ることができるとすぐさま目覚まし時計が部屋中に鳴り響く。時計を見るともう７時半だ。
起きなければならない。窓の外の様子を見ると雨雲のせいで太陽光が差さずに辺りはほの暗いから
まだ明け方ぐらいなんだなと思ってついつい二度寝をしそうになる。

雨のせいで睡眠不足に陥りイライラする。
そんな朝は家族にあたってしまうのだけれど、毎度のことなのでみんな慣れている。
今朝は温めすぎた味噌汁に「こんな熱い味噌汁が飲めるか」と文句を言ってしまった。
母親はごめんねと言って少し冷ましてから僕に味噌汁を出してくれた。
美貴は雨の日になると僕の機嫌が悪くなることを知っているからそういう日は登校を一緒にしない。
今朝も僕の家に美貴が寄ることはなかった。
進藤のちょっかいにもカチンと来てしまう時があって
表向きにはセットした髪型が雨で濡れて崩れるとか
濡れた太ももと靴下が教室に入った時の温度で蒸れるから一日ブルーになると言ってごまかしている。
僕が雨嫌いになった本当の理由を知っているのは家族の他には美貴ぐらいだろう。
全幅の信頼を置いている進藤や三船と言えど本当の理由を言いたくはないし、言う必要はない。
ただ僕の心の傷が完治した時に全てを話そうと思う。

最近一週間降りっぱなしの雨のおかけで活発だった部活動もここに来て減速気味だ。
山崎さん指導の下、体育館が開いているときは中でダッシュや筋トレをするのだけれども
今日はバスケ部とバレー部に使われているので仕方なく休みになった。
そういう訳で放課後、久しぶりに美貴と行きつけの喫茶店に行くことにした。
学校と僕らの家の丁度中間辺りに位置する「喫茶店まりエール」は僕らの近所では
ちょっとしたプレイスポットだ。トースト付きの紅茶セットが１８０円で頼めて中学生にも人気がある。
ちなみに店長をしている「まりこさん」は美貴の母親と僕の母親の高校生時代の共通の友人である。
もともと「まりこさん」は喫茶店を経営することが夢だったらしくこの西浦の地でお店を開いたのだ。
「まりこさん」と美貴の母と僕の母の３人はあまりにも仲が良かったので、
結婚してもみんな近場に住みましょうという約束をしたらしく今に至っているわけだ。
だから小さい頃「まりエール」に藤本家と橋本家でよくお邪魔しにいった覚えがある。
「まりこさん」には結婚しているのだけれども子供はいない。

少しメルヘンチックな立て札に「まりエール」と書いてある。
扉を開けた時にｶﾗﾝｺﾛﾝｶﾗﾝという音はいつ聞いても少しだけわくわくする類の音だ。

「こんにちわぁ〜」

美貴がそういって中に入っていくと内装はほとんど変わってない。相変わらずピンク一色の内装だ。
小さい頃ここに来た時、僕が不思議の国みたいだ！ってしきりに騒いでたのを思い出す。
昨年の春休みに来て以来だから三ヶ月ぶりくらいなのだろうけれど何故か特別間隔が開いた感じはしない。

「あらぁ〜あつき君と美貴ちゃんじゃないのぉ〜ひさしぶり！」

赤くふちどった眼鏡をかけたまりこおばさんが満面の笑みでカウンターからやってきた。
ふっくらとした体格で、いつもアニメキャラクターのエプロンをつけている。もちろん今日もそうだ。

「こんにちわ」

僕も続けざまにそういうとぎゅっと抱擁をしてきて、肩をバンバン叩くから僕は少しだけ苦しかった。
美貴も同じことをやられたけれど外面なのか心からなのか満面笑みだ。

「久しぶりじゃないのぉ、美貴ちゃんもあつきくんも全然来てくれないから。お母さん達元気？」
「うん、元気」
「僕のとこも元気です。最近は育児に追われて忙しいみたいですけど」
「そうねぇ、まだ小さいものねぇ。ミュンちゃんだっけ？」
「凛です。」
「ｳﾌﾌ、ごめんなさぃ。凛ちゃんの育児がひと段落したらお母さん来てって伝えてね」

まりこさんは昔からもの覚えが悪い。
人の名前なんて、余りにもかけ離れた間違いをするから天然なのかわざとなのかわからない。
僕的にはもちろん後者であることを願いたい。

「そうそう、この間、雄大くんとメイちゃんがね・・・」

まりこさんが急に思い出したように、少し目を丸くしながら
空中で手を招きながら喋るものだから僕と美貴はまりこさんの言葉を待った。

「えなんかあったの？」

言葉をもったいぶらせて溜めるので、美貴が気になって聞いてしまった。
美貴の声に思い出したのか急にハッという顔をして
「この話はNGでした。編集しといて！」と
バルタン星人みたいにチョキのポーズをする仕草をしたので
美貴が笑ってしまい、追求するタイミングを失ってしまった。

「さて、じゃあ二人ともいつもでいいわよね？」

僕と美貴は頷いて、入ってすぐの窓側の四人席に座った。
この席で、カプチーノを頼むのが多い。一通りメニューは頼みつくした上で
僕と美貴が一番好きなのものがカプチーノなのだ。値段も２５０円とこの店で二番目に安い品。

「ほんと何だろう、さっきの話。」

美貴が席に座るとすぐにさっきのまりこさんの言いかかった話を
わざと声をかすらせて僕に聞いてきた。どうやら美貴もまだ引っかかっているらしい。

「なんだろうね。見当もつかないや」

僕もまりこさんに聞こえないように小声で話した。
しばらくの沈黙のあと美貴が、少しだけ眉間にしわをよせた。

「あいつら付き合ってる・・・とか？」
「まさか」
「・・・・」
「・・・・」
「それはないよねぇ」
「ないないないない」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」

ﾌｩｰという僕と美貴のため息のあとタイミングよくまりこさんがやって来てカプチーノが出てきた。
その時そういえば、４月頃まで派手だったメイの服装が最近になって落ち着いて来たってことが何か関係あるかもしれないと
美貴に言いそうになったけれども、ややこしくなりそうなのでもちろん口にはしなかった。

「THE。ザ、これを多くの日本人は「ザ」と発音しますが、正しくは「ダ」です。」

美貴がスティック砂糖をの袋をやぶいて、出てきたカプチーノに次から次へと入れていく。
ここのカプチーノはもの凄く甘いのにその手を止める様子はない。
口調は英語の宮内先生のモノマネをしているのだろう。気取った口調が似ている。
僕はその様子見ながら微笑んでいたけれど、美貴の先生もの真似オンパレードが始まったので
聞いている振りをして窓越しに降りつける雨をただ見ていた。
しだいに強まってくる雨音は、店内に入っても僕の耳をつつく。
今日は今年一番の大雨だろう。庭に咲く紫陽花の葉にくっついてるカタツムリが雨音に打たれながらもしがみついてる様子を
ただただ見ていた。早く落ちろよとも思うし頑張れ！とも思う。何だろうこの気持ちは。
見ていて人事のように思えない。


「ありおりはべりいまそかりザマス。ザマスって何だよ、ザマスって。そこまで活用するのかっつーの。今度あつき聞いてみて
　先生ー！ザマスって命令形ですかー！？って。」

「おい、」

美貴がスティック砂糖の袋をまるでダーツのように顔めがけて投げてきた。ちょうど僕の額に直撃した。

「いて！なんだよ〜」
「おい、おまえ聞いてないだろ？」
「え！？聞いてたよ。」
「じゃあ何の話してたか言ってみろよ」
「・・・・・・・う」
「うさぎの話って言ったら切れるよ」
「ごめん・・・・・聞いてなかった。」
「ｯﾁ」

「あつきこの時期になるといつもに増してうわの空だよ。」
「そんなことないって。」
「・・・・・」
「・・・・・・・・」
「ほんと、いつ直るのやら。」

なんのはなしかいてるの!!!!!!!!!!!!

美貴はさっきまで僕が見ていた紫陽花の花を見つめだした。僕も紫陽花の花を見る。
紫陽花にくっついているカタツムリは激しい雨に打たれながらも未だにくっついている。
葉っぱがもの凄く振動しているのに、落っこちないのだ。
美貴が「凄いね」っと言って少しだけ首を伸ばす。
美貴を横目で見ると、首の横側にある筋目のアザが目に入った。かなり薄くなったけれどまだ完全には消えていない。
僕は毎度のことながらも罪悪感に駆られた。

「美貴、あの時ごめんな」

美貴の動きがピタッと止まって、僕を横目で見た。
窓際に少しだけ身を乗り出していた体を定位置に戻すとカプチーノをずずぅと飲んだ。

「もう終わったことだよ」

美貴は穏やかな口調で僕に諭すように話す。うっすらと微笑む口元。目は笑っている。
あの頃の話は美貴を別人みたいに変えてしまう。
少しだけセンチな気分になった。

「じゃあそろそろ行こうか。」

センチな気分が嫌になった僕は
そう言っておもむろにポケットから携帯を取り出すと、いつものように時間を確認する。
いつの間にか6時だ。美貴と喋っているとあっという間に時間は過ぎていく。

「待って。」
「何？」
「今日あつき持ちね」

やれやれと思いつつも、場の流れ的に断れなかったので諦めた仕草をして会計に向かった。

「あらぁ、あなた達もう帰るの？」
「はい、勉強の方をやらないといけないので。」
「そう？じゃあまた来てね。あっそうそう、お母さんとミュンちゃんによろしく言っといてね！」
「凛です。」
「ｳﾌﾌ、ごめんなさい。凛ちゃんにもよろしくね」
「美貴ちゃんもばいばい！」

レジの横のおもちゃを眺めていた美貴に、おばさんが大げさに手を振って挨拶をするものだから
照れくさそうに頭を下げて外に出る。
僕は美貴とは対照的に最後まで礼儀正しくをあいさつをして
丁寧にまりエールの扉を閉めた。外に出るとまだ雨が降っている。

「うわぁ〜。マジで土砂降りじゃん。」

美貴がよどんだ空をしかめっ面で見上げている。
容赦なく降りつける大雨がまりエールのコンクリートを打ちつけていて
その跳ね返りが美貴の肌の露出した部分の足に直撃しているからとても冷たそうだ。

「傘ささずに走ろっか？」
「え？」
「どうせ濡れるし、家まですぐだし。」

確かにこんな土砂降りで、傘をさしても中途半端に濡れる、
どうせ濡れるんだったら、とことんびしょ濡れになるのも悪くないなと僕は思った。

「よ〜い、ドン！！！」

美貴がショルダーバックを肩に掛けるとすぐさま雨の中に飛び出した。
僕も美貴の後ろ姿につられて飛び出した。
下り坂を勢いよく駆け下りる。顔に当たる強い雨が顔をマッサージするようで気持ちいい。
振る雨の量が尋常じゃないので、僕視界は雨が落ちる直線の残像で埋め尽くされている。
時折、先を走る美貴や道路などが映りこむくらいだ。とにかく雨の量が凄い。
バラエティ番組でバケツに入った水を、お笑い芸人が永遠とかぶり続けているみたいで楽しい。
いつもは、濡れないように神経を使う雨も、今に限っては一つのアトラクションだ。

「あつき！遅いぞ！」

前の方にいる美貴が振り返えって止まる。下り坂の
雨音に負けないくらいに大きな声で叫ぶ美貴。
何かを言っているのはわかるけれど、何を言っているかはわからない。
雨に濡れて美貴の前髪はおでこにぺったりとくっついる。
子供みたいに無邪気に腰をくの字に折って笑う美貴。
僕も笑いながら全力で美貴を目指す。


同じ土砂降りでも、あの時とは全く違う土砂降りだ。

もしかしたら雨の日も悪くないのかもしれない。

前言撤回。やっぱり雨は嫌いだ。

翌日から二日間、風邪を引いて学校を休む羽目になった。何故か僕だけ。


「きっかけ」


梅雨明け宣言はまだ出ていないけれど、連日の雨も収まって今日は久しぶりに晴れた。
晴れたといっても、僕が大好きな晴天というわけにはいかなかった。けど、晴れは晴れだ。
若干くもり掛かっている空でも文句は言えない。天気を操っている人でも居たら話は別だけれども。
丁度あの大雨の日をさかえに雨が少しづつ収まってきたようで、僕の風邪が治ったころには
晴れ渡る日も多くなってきたのだ。
話しは変わるけれども、友達が一気に増えた。
遠足以来、４月頃のような、探り合いのよそよそしさが無くなった気がする。
ヤンキーフレイバーの竹下君もクラスで合うと必ず話すようになって
たまに進藤や三船の輪に入ってくることもあった。
竹下君繋がりで何人かと喋るようになって、その仲良くなった友達からまた
輪が広がり、いつの間にか僕ら男子のグループというグループは無くなっている。
今年のクラスメイトはみんな似たような感性の集まりだったので、友達になりやすいのかもしれない。
最近では昼放課になると僕らは校舎の屋上に出てみんなで弁当を食べる。
１５人くらいが一気に屋上に集まって、弁当を食べるものだから。その団結力は凄いものだろう。

「はい授業はここまで。」

その合図と共に僕らは最近では恒例となった、「屋上弁当」のために一斉に廊下に出て屋上を目指す。
男子が雪崩れみたいに一斉に教室から出て行くものだから、教室は一気にがらがらとなる。
目に入った村崎君が寂しそうなので、声をかけてみることにした。

「村崎くん、一緒に屋上いかない？」
「いい・・・あっちに混ざるから」

村崎君が指を刺す方を見ると、カードゲームをやっている山田君や総務の小林君、
どちらかと言うと活発ではない感じのグループが出来上がっている。

「あそこで・・・・ガードゲーム見たり・・・・話を聞くから・・・」

僕は、山田君のカードゲームや、総務の小林君のうんちく話を聞いたりすることに負けたのか・・
と一瞬落胆してしまったけれど、それが小林君の選んだことなので文句は言えない。
こんな性格なのに、サッカーではレギュラーをちゃっかり獲得してるからそのギャップには驚きだ。

「弁当豪華だね」
「あんまり・・・弁当見ないで・・・」

僕がそう言うと、村崎君は少しだけ照れ笑いをした。

「（村崎君は弁当を隠して食べるタイプなんだなぁ・・・）」

頑なに断る村崎君をあとに、僕は屋上まで走った。
屋上の扉を開けるとみんな既に、輪になっていた。

「はっし〜！！遅いぞ！持ってきたか！？」

「もってきたよ。」

今朝返却された、４月の模試の結果を、昼放課にみんなで一斉に
見せ合いっ子をしようと進藤が言い出したので、
ノリがいい竹下君がそれに賛成すると、一気にそういう流れになった。
最近、僕らのクラスでの中心人物が竹下君と進藤になりつつある。

僕はみんなの輪になってる所に入り込んだ。
模試の結果を裏返して置く。
約束通り
昼に見せ合おうと決めたのでこの時点で結果を知るものはいない。みんなドキドキだ

「よ〜し、みんな集まったな。じゃあ俺の合図と共にみんな一斉でオープンね！」
「早くしろよ！」
「おちつけ進藤、じゃあ行くぞ！！いっせ〜の〜で！！」

竹下君の合図とともに一斉にみんな紙をめくる。
すぐさま、悲痛な叫び声がところどころから聞こえる。

「うぉおお、俺Ｔ大Ｅ判定だ！ってかどこにもいけねぇ〜」

進藤が持っている紙を両手で凝視しながら、大声で叫ぶ。
若干、テンションが高めだ。顔は笑っている。駄目すぎて笑えてくるのだろう。
進藤の様子を見ていたら進藤が僕の肩に手をまわして来た。

「あつきお前は？」
「Ｄ判定だったよ」
「うぁあつまんねー。」

進藤は自分の成績が駄目なことより、僕が進藤より出来てることの方に落胆するタイプだ。
自分が悪くてももっと悪い成績の奴がいれば、それでいいのだ。

「三船！お前は？」
「Ａ判定だよ」
「さぶっ！！Ａ判定さぶっ！！！お前空気読めよ！！」

進藤が意味のわからないことを言っているけれど、対処の仕方が僕と違う。
大人だ。軽く笑って流してしまうところに知的なものさえ感じてしまう。

「三船、国立行ったほうがいいんじゃないの？」
「まぁ、いけることにはいけるけれど、あんまり勉強したくないからなぁ。まぁＳ大は堅いだろうなぁ」

おもむろに三船の紙を見てみると、志望校オールＡ判定だ。
どの私大もＡ判定が出ているから、行くところに迷うくらいだ。
その結果に特に鼻にかける様子もない三船はやっぱり人格者というか人ができている。

「Ｓ大もＡ判定って、Ｔ大よりも偏差値１０以上上なのに！おまえ何様だよ」



「俺Ｂ判定だ！！」

この声は竹下君だ。
勉強してなさそうな竹下君が意外と勉強ができるにはびっくりした。
隣に同じようなちゃらちゃらとした格好をしている大山君もＣ判定が出ていてびっくりだ。
こういうのは意外なもので、勉強してなさそうな奴に限って模試の結果が良かったりする。
まぁ中には頭が悪そうで悪いやつもいるのだけれど、誰とは言わないでおく。

模試の結果は進藤が２位以下を大きく突き放した圧倒的ベリで
進藤は相当腹を立てていたけれど、所詮模試だから関係ないよと言っておいた。

「部活行こう！部活！！！」

帰りのＨＲが終わると
ロッカーの中に模試の結果をぐしゃぐしゃに詰め込んだ進藤が
真っ先に廊下に出て行った。少しだけ不機嫌になっているかもしれない。

「あいつもわかりやすいな。あつき、部活行くか？」

腕組しながら三船は僕の前に立った。

「うん。」
「どうした？腹痛い？」
「いや何でもないよ」
「そう？」
「うん。」

実はさっきの６限の移動時間の時に
２年の教室を通って際に妙な噂話を聞いた。

部活で揉め事が起きたということを。

僕が学校を休んでいた間に事件が起きたらしい。。
雄大が来るまでレギュラーだったら斉藤君と村上君が雄大のことで口論になりになって
つかみ合いの喧嘩になったという話だ。
雄大ばかりが使われることに腹を立てていた斉藤君に対して
「おまえの実力がないから」という村上君の一言で喧嘩が起きたらしい。
雄大は関係ないのか、と少し心を胸を撫で下ろしたのだけれど
どうやらそういうことでもないらしい。
２年生曰く
もとはと言うと最近の雄大の部活態度に問題があるということなのだ。
簡単に言うと「雄大は天狗」になっているということだ。


「三船、なんかこの前部活で喧嘩起きたんだって？」
「ん？誰かから聞いた？」
「さっき２年生が喋ってるのを聞いた。」
「そっか。喧嘩あったよ」
「マジで？雄大のことでもめたんだ？」
「そう。」
「何か雄大が天狗になっているとかいう話を聞いたんだけど、そんなことないよね？」
「正直に言うと、多少あるかもしれない。
　まぁ喧嘩の原因は斉藤が手を出したからなんだけどな」
「マジかぁ〜」
「まぁ部活はいつも道りやるし、あの二人の事もそのうち時間が解決してくれるだろ」
「ちょっと行ってくる」

まだつづきあるのに規制された！！！

やっぱりかｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
ﾜﾛｽｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

ほとんど荒らしだもんな

さっきもそうだけど！二時間書き込めないですちゃ！！！

ですちゃはIE？

うぜえええええええええええええええええええええええええええええええええええ

つか繋ぎ直せばいいだろ

おい待てよ読んでる奴いるのかよ

つなぎ直すってどういうこと！

つなぎ直すってどういうこと！

読んでるよ

めけてー長いよ

結構面白いけど
ケルベロスだけは気持ち悪い

てか三十路にもなって親に食わせてもらってんなや、めけてー。

俺も働くから働こうや
な

バーボン行ってもすぐ帰ってこいや！！！！！！！

前スレでコンビニでバイトしてるとか言ってたけど、30歳でバイトですかｗｗｗ

こうして見ると結構書いたもんだな

行きつけの弁当屋の奥様に誘われて家に来てしまいました…。

復活ですちゃ！！！

>>175
っせぇ！！！でぶ！！！！！！！

僕は、この話に確信を持つことが出来るとすぐ走りだした。
もちろん雄大のところだ。

一年生の教室に居た雄大は、同じ推薦組で入った松山君と、これから部活に行こうとするところだった。

「雄大！」
クラスの外から雄大を手招きをした。

僕はそれから、今部活内で起きている状況や、雄大のこれからの姿勢について話した。
僕は人に対して怒るタイプでもないので、諭すように雄大に話しかけた。

「わかった？雄大、頼むよ」
「はい！わかりました。」

意外にも雄大の顔がｹﾛっとしていたので、
その時、そこでもう少しきつく言っておけば良かったのかもしれない。

とりあえずここまでですちゃ！！！

また落ちたら貼るの？大変だね
誰かファンの人にまとめてもらえ

早く続き書けよカス

なにがどうっていうわけじゃないけど
１からざっと読んで
>>93
でわろた

また落ちるぞ！！！！！！カスてーしっかり保全しろよ！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！

めけてーフゥ〜！
ばっちこ〜ん

めけてー貼り杉だばか！！！！！
読むのめんどくせーだろ禿！！！！！！

一応！！！！
読んでやったけど！！！！！！
なんで
「こんにわぁ〜」
修正したんだよ！！！！！！
アレはこの小説唯一の笑いどころだろーがこのデブ！！！！！！！

×めけてー

○ぺけてー

◎ぽてちー

190 名前：名無し募集中。。。[] 投稿日：2005/11/24(木) 16:24:47 O
×めけてー

○ぺけてー

◎ぽてちー

大曽根が貼れっていったから貼ったんだけどな

誰かさぁ！！！マジで！！！！まとめサイト作って！！！！！！
お願いしますちゃ！！！！！！

　　　　ﾍ⌒ヽﾌ
　　　（　・ω・）　お願いしますちゃ！！！！！！
　　　/ ~つと）

ﾃﾒｴでつくれよﾀｺ

っせぇ！！！！！！！！僕作れないの！！！！！！！！

バイトいってきますちゃ！！！！！！！！！

亀井絵里のオールナイトニッポンはまだでつか？

保全ですちゃ！！！！！！

落ちますちゃ

はじめましてアホの坂田です

アホ　アホ　アホの坂田
って曲はノルウェーかなんかの民謡だかなんでしょ

从�Vv�V)ノ＜ こんにわぁ〜

えりりんのANNにょろ

の

の

た

ん

は

奇

跡

なち愛ＶＳめけてー小説対決

めけてー早く書けよカス

保全さんきゅういぇい！！！！

いぇいじゃねえよ早く書けめけてー

ってかさぁ！！！！
今四日間の奇跡っていう！！！！！
ミステリー大賞とった本読んでんだけど！！！！！！！！
マジで！！！！！！！！文章が綺麗で！！！！凄い！！！！！！！
だからさぁ！！！！
僕の文とか！！！！！しょぼくて！！！！！！いらいらする！！！！！！！

やっとわかったかｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

めけてーも賞取るんだろ？

賞取りたいなら批判的な意見もちゃんと聞けよ

あぃ！！！！！！

ってかさぁ！！！！！
とりあえず！！！！僕！！！お風呂はいってくる！！！！！！！

ぼっこぼこの乱闘シーンはよ書け

風呂入ってるﾋﾏがあったらさっさと書けよﾃﾞﾌﾞ

めけてー風呂なげえよ

めけてーは直ぐ風呂に入るな
お前は静ちゃんかよ

めけてー風呂まだー

めけてーお腹すいたー

めけてーはちんぽの皮の裏を洗ってるところか

とりあえず亀井のラジオからうｐしてくれ

めけてーどこをそんなに洗ってるんだよ

まだ帰ってないのかよかすてー

ただいまですちゃ！！！！！！！！

早く書けよカスてー

僕ねぇ！！！基本的にながぶろだから！！！！！！
顔を！！！！丁寧にあらう！！！！！！！
最初に！！！！！ほっとタオルやって！！！！！！！！
毛穴ひらかせて！！！！！いっぱいあわだてた洗顔料で！！！
やさしくあらうと！！！マジで！！！ふろあがりの！！！
肌つやがやばいですちゃ！！！！！でねぇ！！！！
化粧水つけると！！！！！！！マジで！！！！にきび一つもできない！！！

今から書きますちゃ！！！！！！！！！

よし規制されないように協力したる

もう昨日みたいに！！！！
いっぱい貼るのないから！！！大丈夫だよ！！！！

ほ！！！

そうか

ほじゃねーよ

めけてーは今サッカースレに夢中です
小説何て書いてません

同時進行だし！！！！

オーウェンなら俺も好きだ
サインもらったよ

ほ！！！！

ほじゃねぇほじゃねぇだろうが

今かいてんの！！！！！！！！！１

だめですちゃ！！！！
くぎりのいいとこまで！！！かけなかった！！！！
マジで！！！！僕ねますちゃ！！！！！
誰か！！！保全お願い！！！！！！！

ほ

〜

みなみぃ〜に向いぃ〜てるまぁ〜どを開っけぇ〜♪

保全ですちゃ！！！！！！

一人で見ている海の色

保全ですちゃ！！！！！！

2chアク金くらったorz！！！！！！！

めけてー糞したか？

そろそろ小説盛り上げてよ

まだまだ序盤だし！！！

まだ序盤かよ！！！

今からかえる！！！ってかねぇ！！！僕が！！！この小説をかくにあたって！！！最初に言ったこと！！！覚えてないでしょ！！

>>252
ｼﾗﾈｰYO！
で、何て言ったの？

詳細は家についたら！話しますちゃ！！！

わかりましたちゃ！！！

めけてーばかりで亀井絵里のオールナイトニッポンがない件について

ただいま！！！！！！！

この小説は！！！！
一年をスパンに！！！！構成されてるの！！！！
で！！！！今って！！！！６月でしょ！！！！読んだらわかると思うけど！！！
だから！！！時期的にもまだまだ序盤なの！！！！

ほ！！！！！

季節ごとに飛んでいけ

ほ！！！！

ほじゃねーよ！！！！！

ほ

梅雨明けたら7月だろ

10月くらいで飽きるよ　多分

まったくどうしようもねえな

まだ梅雨明けてないし！！！！！

じゃあ梅雨に書いとけよ

267:めけてーらいすっき◆p5Q8sriOU6 :2005/11/25(金) 16:51:46 0
この小説は！！！！
書くの面倒くさいから！！！！もう終わり！！！！
亀井絵里のオールナイトニッポンのほうが！！！！おもしろい！！！！でしょ！！！！読んだらわかると思うけど！！！
だから！！！飽きたから小説終了ですちゃ！！！！

めけてーそれはないよめけてー

>>267 >>269
どっちだよ禿！！！！！！

>>272:めけてーらいすっき◆p5Q8sriOU6 :2005/11/25(金) 16:51:46 0
この小説は！！！！
書くの面倒くさいから！！！！もう終わり！！！！
亀井絵里のオールナイトニッポンのほうが！！！！おもしろい！！！！でしょ！！！！読んだらわかると思うけど！！！
だから！！！飽きたから小説終了ですちゃ！！！！

保全しろよカス！！！

くそはげ無視して！！！！
僕まだまだ！！！書くし！！！！

乙！！！

めけてー今日もしっかり書けよ
長風呂入ったあげく寝るとか言うなよめけてー

めけてーもしまた飽きた発言したら狼から出てってね＾＾

あぃ！！！！

とりあえず今からお風呂入ってきますちゃ！！！！

しっかりﾁﾝﾁﾝ洗ってこいよ！！！

ほ！！！！！！！！

>>274
お前さぼってやがるし！！！！！
面白いネタだからのっただけですちゃ！！！！！！
だからさっさと貼れピザデブ！！！！！！！

ほ！！！！！！

ho!!!

めけてー寝てんじゃねぇーよ禿！！！！！

ほ

http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1132943308/6

ho!!

めけてーよそのスレで遊んでないでさっさと小説書けよ

ひゃーくまーみ！！！ぴーとぅーぱー！！！！

>>289
そうだ！！！！
そうだ！！！！！
そうだ！！！！！！
そうだ！！！！！！！
まったく！！！！！
その通り！！！！！！
ですちゃ！！！！！！！
さっさと貼れ禿めけてー！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！

めけてーまた寝たなｺﾞﾙｧ!

>>293
めけてーは夜食のピザ喰って熟睡中ですちゃ！！！！！
それがピザデブクオリティですちゃ！！！！！！

めけてー起きろ！！！！
そして書け！！！！！

落ちるって

保全さんきゅういぇい！

昨日さぁ！書く予定だったんだけど！いもうとと喧嘩して！マジで！それどころじゃなかったんだって！

今日はマジで完成させっから！！！

妹うｐ

つまら(ry

ってかねぇ！！！マジで！今日サッカーやったんだけど！！！疲れた！！！そんだけ！！！今から帰りますちゃ！！！

今写メ撮ってうｐして

ただいまですちゃ！！！！！！
今からバイトまで！！！！書く！！！！！！！！

ho!!!!!!!!

めけてーの妹かわいいの？

めけてーちゃんと書いてるか？

めけてー！！！！！！！！めけてー！！！！！！！！！！

保全お願いしますちゃ！

だめだ！！！！！！！
マジで!!!!!!!スランプですちゃ！！！！！！！！

思った文かけない！！！！！！！

もうバイトいかないといけない！！！！！！！！
保全お願いしますちゃ！！！！！！１

いってこい

ぜんぜん進んでないとか
作家は遊んでないでひきこもって書き続けろよな

めけてー

保全ですちゃ！！！！！

めけてーの妹ってやっぱピザデブなんだろうな
それとも脳内？

めけてー出てこいや

ほ！！！！

>>317
っせぇ！！！はげ！！！！
僕が言うのもあれだけど！！！！！！！！
マジで！！！かわいいし！！！！！！！！！
あと！！！やさしい！！！！！！！

めけてーおっす！！！！！！！！！！！１

こんちゃ！！！！

ho!!!!!!!!

小説はもうどうでもいいから妹紹介して

妹身長高いの？

っせぇ！！！！だまりやがれ！！！！！！！！

ごめん！！！妹がかわいいんだね！！！！！！

うぅ！！！！！！！今日も書けなかった！！！
ごめんですちゃ！！！！！！１

めけてーの妹って処女？

ほ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

じゃあ番外編として
俺とめけてーの妹が結婚する話書いてくれよ

俺とめけてーの妹がｾｸﾛｽする話しの方が面白いよ

っせぇ！はげ！！！

妹何歳？

お前ら勘違いするな
妹という単語に騙されすぎ
めけてーが38歳
その妹なんだからお前らより年上っていう可能性もある
下手をすると人妻熟女という妹という単語のイメージから
かけ離れたものであっても不思議じゃない

保全ですちゃ！！！！！！！

！！！！！！！！

ほ！！！！！

38歳職歴無しのピザデブに優しくなんて有り得ない

保全ですちゃ！！！！！！

昔むかしあるところに
おちんちん
おまんこ
合体!!!!!!!!！！！！！！！！！！！！！！！

合体ですちゃ！！！！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！！！！

めけてーはよ書けめけてー

保全ですちゃ！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！


226:めけてーらいすっき◆p5Q8sriOU6 :2005/11/27(日) 21:37:18 0
ののたんの容体が心配だから！！！！
小説なんか！！！！書く気しないし！！！！
小説どころじゃないでしょ！！！！ののたんが！！！！倒れたんだよ！！！！一大事なの！！！
だから！！！小説終了ですちゃ！！！！

>>348
めけてー氏ねよ

>>348
めけてー氏ねよ

めけてー！！！！！！！！！めけてー！！！！！！！！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！！！！！

最近保全ばかりだな

まったく進んでねえな

バァアアアアアアアアア！！！！！！

こんちゃ！！！！！！！！
マジで！！！今日つかれた！！！！！！！
昨日バイトでさぁ！！！夜遅くに終わったのに！！！
今日起きたのが！！！9時で！！！そこから！！！サッカーいったから！！！マジで！！
寝不足で！！！終わったあと！！！みんなでバイキングいったんだって！！
で！！！それから更に！！！！！！友達と遊んでて！！！！
で！！！８時になったら！！バイトいって！！！
いまさっきまで！！！こんどは！！バイトの子とあそんでて！！
マジで！！今日とか寝てなくて！！！つかれましちゃ！！！

>>335
あぁ！！！てめっ！！！！！！
その！！！みにくいつら！！！もっとみにくくすっぞ！！！
まじで！！！顔面！！！ぐちゃぐちゃにされてぇのか！！！！このでぶ！！！

いいから小説書けよ

僕のことはいってもいいけど！！！
まじで！！！！いもうとを悪く言ったら！！！
ゆるさないし！！！

妹とやらせてくれお兄様

くそじじいは！！！！！！！！くそばばあでも！！！１相手にしてれば！！

俺まだ十代ですよお兄様

保全ですちゃ！！！！！！

妹って女子ゴルフの不動みたいな顔じゃね？

保全ですちゃ！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！


417:めけてーらいすっき◆p5Q8sriOU6 :2005/11/28(月) 11:24:41 0
僕のことはいってもいいけど！！！
まじで！！！！ののたんを悪く言ったら！！！
ゆるさないし！！！

保全ですちゃ！！！！！

くだらない全てがくだらない

人生無駄にするなよ
こんなくだらないスレで

いぇいいぇい！！！

めけてー！！！お腹すいた！！！！！！！！

落ちるぞカスてー

さっさと書けゴミてー

あぃ！！！！！！マジで！！！今日こそ書きますちゃ！！

ｷﾀﾜｧ*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･゜（ｎ‘∀‘）ηﾟ･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* !!!!

めけてーが飼育の賞に殴りこむ日が待ち遠しいよ

めけてーｷﾀｰ

めけてー早くお前の面白小説を見せてくれ
読まないけど

俺も字面だけみたい
読まないけど

俺も読んでないお

めけてーが苦労して命を削って書いてることが楽しいのであって
小説は全然面白くないから

保全ですちゃ！！！！！

保全ですちゃ！！！！！

>>380
あぁ！！！！！くそでぶ！！！！！！！！
ぽてちでもくってろ！！！！！！！！１はげ！！！

ポテチ買ってこいハゲ！！！！！！！！

うぃんうぃん！！！

保全ですちゃ！！！！！

さんきゅういぇい！！

めけてーしゃぶれや

めけてーどれだけ保全させれば気が済むんだよ
さっさと小説書け

めけてーさっぱり書けてないな
賞は無理だな

ぶっちゃけ書く気ないだろ
言っちゃえよ

四十路になる前にとっとと就活しろや三流

めけてー眠いよ
まちくたびれた

保全ですちゃ！！！！！！


27:めけてーらいすっき◆p5Q8sriOU6 :2005/11/23(水) 20:56:55 0
ドザヲタ氏ね！！！！！！！！
オラヲタも氏ね！！！！！！！！！！
マジで！！！ののたんが心配！！！！！！！！
まぁいいや！！！！！！！よくないよ！！！ああ！！！
小説書くのめんどくさいし！！！

だまりやがれ！！！！

さっさと書けよ！！！はげでぶ！！！！

まさかめけてーが嘘吐くとはな
はっきり言って見損なった

はきーり言って　少しだっけー
ヤキーモチんね　車に♪

>>395
くだらねーバカのひとつ覚えみたいなレス付けてる暇があんなら！！！！！
さっさと書けよ禿！！！！！！！

書くし！！！！！！

ほ！！！！！！！！！！

もう寝るし！！！！！！！！

書かないなら鯖負担軽減の為落としちまえ

このはげやろう！！！！！！！！！
もうすぐ貼れるから！！！！マジで！！！！！！！
だまってまちやがれ！！！！
最近スランプで！！！上手くかけないの！！！！

スランプじゃない時ってあるのかよ

あぁ！！！もっぺんいってみやがれ！！！このくそでぶ！！！
いまねぇ！！！物語の今後に左右する大きな伏線かいてるから！！！
ナイーブになってんの！！！このくそはちまき！！！

まず書いてから直せば

ばんだなあらってでなおしてきやがれ！！！！

伏線書いてるとか言われても困るよ
誰も読んで無いんだから

っせぇ！！！！

妹にパンツ何色か聞いてきて

くたばれ！！！！

何でめけてーは童貞なのに妹は非処女なの？

めけてーはやくー
もう待てないよ

６時にあっぷしますちゃ！！！

ちょっとはやいけど！！！はりますちゃ！！！

ってかさぁ！！！まだちょっと未完成だけど！！！
はろ！！！ねむいし！！！

「暴動」

気がつくと僕はベットの上に横たわっている。
さっきまで起こったこと思い出そうと、頭の中を整理する。

「気がついた？」

僕の前には、白衣を来た、おばさんが立っている。
少しだけしわがれたその声の持ち主はおそらく保健室の先生だ。
洗面器の中にあるタオルをしぼっている。

「災難だったねぇ」

保健の先生が言っていることを理解しようと頭に思いを巡らす。
目をつぶって、必死で記憶を辿るのだけど、どうしても思い出せない。

「いて！」

突然、こめかみ辺りに鈍い痛みが走った。
上半身を起して、手で感触を確かめてみるとぽっこりと山ができていた。

「なんだこれ？」
「まだ起き上がっちゃだめよ、寝てなさい」

保健の先生は僕の肩を抑え制して
こめかみにタオルをくるんだ氷嚢を当ててくれた。

「何かあったんですか？」

僕がそう聞くと、保健の先生は目を丸くした。

「あなた、覚えてないの？」
「はい」
「サッカー部のー」

保健室のおばさんがその言葉をいいかけた瞬間、僕の頭の中につい先ほどま
での出来事が走馬灯のように駆け巡った。

突然コート内が騒がしくなった。

グラウンド中央に、人がみるみるうちに集まってもみくちゃになっている。
明らかにただことじゃないということがわかって僕は気づいたら走り出し
ている。視界は酷く揺れている。

次々と、中央部の輪に人が集まっていく。中央部の輪にみんなして飛び込む
ので、輪だった集団は、しだいに大きくなっていき、異様な塊になっていく
様が見て取れた。僕も全速力でその異様な塊に飛び込む。中に入り込んでい
くと、二年生、三年生がもみくちゃになっていて、わけがわからない状態だ。

誰かの飛んでくる、腕だとかを手で払いのけながら、奥に入り込もうとする
のだけれど思い道りにはいかない。ある程度中に進むと、一部のやつが集団
に人が入らないようにこちら側を向いて、侵入を阻止している。全力で、そ
いつらの腕を振り払う。

死ぬ思いで中央部にたどり着くと、その中央で斉藤君が誰かを掴んでいるの
が人ごみの隙間隙間から見える。誰を掴んでいるかはわからない。あまりに
も人が多すぎて、満員のエレベーターみたいに、身動きが取れない状態だ。
辺りは誰かの罵声やグラウンドを踏みしめるスパイクの音で騒然としていて
周りは土煙立ち込めていて視界が悪い。

そんな中、斉藤君の今にも振りかざそうとせんばかりの、こぶしが見えた。
丁度同じタイミングで掴まれているのが雄大ということがわかった。ぼ
くはダイビングするかのように飛び込んだ。



僕の記憶はそこで止まっている。

保！！！！！！！！！

「ゆうだい！」

全てを思い出した僕はベットから飛び起きると、
すぐさま保健室から飛び出た。後ろから保健の先生の「待ちなさい！」という
声が聞こえたけれど、もちろん無視だ。

勢いよくあけた扉が、「ガン！」という鈍い音と共に跳ね返ってきた。

「いってぇ〜！」

進藤が頭を抑えながらうずくまる。後ろには三船も立っていた。

「あれ！？三船！、部活はどうなった？」
「とっくのとうに終わったよ」
「マジで？ってかあれからどうなったの？？」
「まぁ落ち着けって」

三船の肩を掴んで詰め寄った僕をなだめた三船は、とりあえず保健室に戻ろうと言って
僕をなだめて、押し返した。

「雄大は？」
「雄大は大丈夫だよ」
「良かった。っていうか何がきっかけであんな暴動になったの？」
「それがな、なんていうか」
「俺は無視かよ」

ドア付近の方から声がするので、目をやると頭を擦りながら進藤が入ってきた。

「あ、進藤。ごめん」
「遅ぇよ。まぁいいけどさ」

それから僕は、ことの一部始終を進藤と三船から聞いた。

結論から言うと僕は、斉藤君のパンチをこめかみに食らって一種の脳震盪を起して気絶したらしい。
それだけで終われば良かったものの、話はまだ終わらない。
雄大と斉藤君のもみあいを、止める三年に対して、「そのまま続けさせろよ」と言わんばかりに
阻止する三年を、逆に阻止する二年生とでもみ合いが起きて暴動に発展したということらしい。
その背景には二年生の一部に雄大がレギュラーなことを好ましく思っていないやつらがいることだ。
結局、その暴動は監督や、他の教師の取り押さえによって、事は収まったらしい。
そして暴動が収まったあと、僕は運ばれたわけだ。

「マジかぁ〜。あとさ、きっかけは何だったの？」
「進藤、」
「おぅ。紅白戦で、雄大と斉藤が同じチームになったわけ。
　で、理由は簡単。雄大があまりにもパスを出さないから、斉藤が切れたんだよ。
　まぁあいつはあいつなりに、自分で行った方が点が取れるって思ってんだろ。
　実際、試合で点取るのは、最近じゃあ俺よりあいつの方が多いしな。
　まぁでも、サッカーってチームプレイだろ？やっぱ連携を深めるためにも
　独りよがりのサッカーは良くない。切れたのは別としてあいつが腹立つのも
　わからんわけじゃないけどな。まぁそれより俺的には問題はこれからどうするかってことの方が
　気になるわ。」
「これから何かなるの？」
「じゃあそれはキャプテンの三船さんに答えてもらうわ」
「とりあえず、・・・・サッカー部の活動がしばらくできなくなる。
　勘違いしてほしくないのは、夏の大会には出れるってことな
　しばらくの間、みんなして草むしりで。要は練習ができなくなるってことだ」
「そっか、ってかこめかみが痛い」
「あはは、モロに食らってもんな」
「あつきお前白目向いてたぞ」
「笑い事じゃないっっつーの」

それから僕らは3人で学校を出た。学校を出る頃には、
時刻は６時半をまわっていた。
全ての部活は終わっていて、辺りも薄暗くなっている。
三船と進藤と、学校前のコンビニで別れたあと僕は、夜道を一人で帰ることになった。
歩くリズムと共に、こめかみがずきずきしてきて、とても痛い。

僕はまっすぐに雄大の家に向かうことにした。

雄大の家に着くと、インターホンを押す。いつもは美貴を呼び出すために
押すのだけれど、雄大を呼び出すってことは、余りにも久しぶりで妙な感じがした。

「今日さぁ。凄かったね」

公園を目指す道中、美貴が、落ち着いた口調で喋りかけた。
暴動のことを言っているのだろう。女子サッカー部は隣で活動をしていたから
もちろん見ていると踏んで間違いない。「ピンポーン」

「はい」
割と若い感じの声調なので、美貴ということがわかった。
たまに美貴のおばさんと間違えることがあるから、耳を澄ませて聞かなければいけない。

「美貴？」
「うん。どうしたの？」
「雄大いる？」
「たぶん帰ってきてないけど。何で？」
「いや、ちょっと話したいことがあってさ。」
「ふーん・・・」
「まぁいいや」
「待って、」
「なに？」
「あの公園にいるかも」
「あぁそうだ、じゃあ」
「待って」
「なんだよー」
「ミキも行くから。ちょっと待ってて、先行ったら怒るから」
「わかったよ・・」

５分後、美貴がジーパンにＴシャツというラフな格好で出てきた。

まちがえた！！！

「ピンポーン」

「はい」
割と若い感じの声調なので、美貴ということがわかった。
たまに美貴のおばさんと間違えることがあるから、耳を澄ませて聞かなければいけない。

「美貴？」
「うん。どうしたの？」
「雄大いる？」
「たぶん帰ってきてないけど。何で？」
「いや、ちょっと話したいことがあってさ。」
「ふーん・・・」
「まぁいいや」
「待って、」
「なに？」
「あの公園にいるかも」
「あぁそうだ、じゃあ」
「待って」
「なんだよー」
「ミキも行くから。ちょっと待ってて、先行ったら怒るから」
「わかったよ・・」

４２５は読まないで！！！

「行こう」
遅いよ、とも思ったけれども、反撃されると面倒なことになるし、早く雄大と喋りたい
ことがあったから、先を急ぐことにした。

「今日さぁ。凄かったね」

公園を目指す道中、美貴が、落ち着いた口調で喋りかけた。
暴動のことを言っているのだろう。女子サッカー部は隣で活動をしていたから
もちろん見ていると踏んで間違いない。

「凄かったよ、ほんと」
「あれってさぁ、聞いた話なんだけど、雄大が原因なんだよね。」

美貴が少しだけ寂しそうなトーンを出すから、僕も胸が少しだけ痛くなった。
もちろん、うんとは答えられずあいまいな返事でお茶を濁した。

「はぁ〜あ、まぁいいやミキ関係ないし。」

　不意に美貴が僕の横顔をちらっと見た。

「あとさぁ、あつきとばっちり食らったらしいじゃん。ちょっと笑っちゃった。
　保健室に担ぎ込まれる姿面白かったよ。うでだら〜んってなってて」
「面白くないっつーの」
「ってか、ここめっちゃたんこぶになってるけど」

美貴が僕のこめかみを人差し指でツンと触るものだから、鈍い痛みが走った。

「いて！さわんなよ〜」
「ごめん、ごめん」

美貴とのおしゃべりに気を奪われて、周りの風景に気づかなかったけれど、
どうやら僕らは公園の目の前の通りを歩いていた。
公園を通る際に、遠くからボールを蹴る音が響いている。
辺りは閑静な住宅街なので、ボールを蹴る音がさえぎる障害物はない。
僕と美貴は顔を見合わせてから、小走りに走った。

公園の中には、街灯が一つだけともっていて、その下の影で、雄大と思わしき人物が
ゴール目がけてボールを蹴っていた。

「だめだなぁ、コントロールはいいんだけど、カープ甘いなぁ。
　あれだとキーパーに反応されるぞ」
「わかってます。だけどコントロールがきかなくなるから
　それだったら、丁寧に蹴った方がいいかなと思って。」
「１０割の力で蹴って、慣らした方がいいよ」

美貴は僕と雄大の会話を聞いて、少し離れた場所に座り込んでしまった。
雄大が永遠とキックの練習を始めるものだから、僕も美貴のところに座って
一緒に眺めることにした。

「なんかさぁこうやってしてるのってさ、懐かしいよね。あの時思い出す」

美貴が隣にやってきた僕に気づいて話しかけた。

「うん」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

僕と美貴の間にそれ以上の言葉は無かったけれど、雄大のキックを二人で見るだけで
良かった。それだけで言葉に言い表せない何かを埋めることができたから。

とりあえず！！ここまでですちゃ！！！

やばい！！！ぬけてた！！！

「曲がり幅が甘い！」

雄大はハッして表情で顔をあげて、辺りを見回す
歩いてくる僕に気づいたようだった。

「あつきさん！」
「練習熱心じゃん」
「・・・・いやぁ」

「あんた家に帰らないで何やってんの」
「あ！美貴！」
「美貴じゃねぇよ。お姉さまだろ。」

それから雄大に忠告すべきことを話したあと、
久しぶりに雄大のキックを見ることにした。

「蹴ってみ」

ハイ！という声のあと、ボールを蹴る音が公園内に響き渡る。
左足から放たれたボールはほどよい曲がり幅を見せてゴールの右隅に吸い込まれた。

「だめだなぁ、コントロールはいいんだけど、カープ甘いなぁ。
　あれだとキーパーに反応されるぞ」
「わかってます。だけどコントロールがきかなくなるから
　それだったら、丁寧に蹴った方がいいかなと思って。」
「１０割の力で蹴って、慣らした方がいいよ」

美貴は僕と雄大の会話を聞いて、少し離れた場所に座り込んでしまった。
雄大が永遠とキックの練習を始めるものだから、僕も美貴のところに座って
一緒に眺めることにした。

「なんかさぁこうやってしてるのってさ、懐かしいよね。あの時思い出す」

美貴が隣にやってきた僕に気づいて話しかけた。

「うん」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

僕と美貴の間にそれ以上の言葉は無かったけれど、雄大のキックを二人で見るだけで
良かった。それだけで言葉に言い表せない何かを埋めることができたから。

４３１は！！！よまないで！！！

ってさぁ！！！ぬむかったｋら！！！
ひょうげんが適当になってるところがあるけど！！！
あとで手直ししますちゃ！！！
でも！！！いちおうはった！！！！

ちょっとかなりはしょっちゃったから！！！
やっぱ！！！明日手直ししますちゃ！！！！
不自然なとこいっぱいあるし！！！
もうねますちゃ！！！！

保全お願いしますちゃ！！！

ho!!!!!!!!

保全はまかせろ
めけてーお疲れ

ぐっすりおねむりな

めけてーは本当におちゃめだな

>>408はちょっとワロタｗ

意味が無いからただの行動描写になるんだよ

小説っていうものはちゃんと意味があった上でアイデアを絞り書いていくものなんだよ

よくこんなデタラメを書けるな
逆に感心する
子供の落書きを死ぬまで模写してるぐらい不毛な行為だよ

いい加減少しでも本読めよ

めけてー相当眠たかったんだなｗ

意味のない描写なんて存在しないし！！！ばーか！！！

意味を考えられなければいつまでたっても面白くはならない

無意味なんだよ

僕の書いてる小説に！！！意味を見いだせないおじさんの力量不足なんじゃないの！！！ばーか！！！おじさんの方こそ！！！じっくり考えやがれ！！！この平日にちゃんでぶ！！！職つきやがれ！！！はげ！！！

めけてー頑張れよ！！！！
見てねーけどｗ

ho!!!!!!!!

ほぜ！

ただいまですちゃ！！！

おかえりですちゃ！！！！めけてー！！！！お腹すいた！！！！！！！！！！

めけてー！！！！最近ﾐｸｼｰやってないの！！！

小説で忙しいから！！！なかなかできないですちゃ！！！

そうですか！！！！はげやろう！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！！！！！

ふざけてんじゃねーぞ！！！！！
このぽてちんやろう！！！がっ！！！！！

ぬるぽ！！！！！！！！！！

だんだん字面が綺麗になってきたな
内容は進歩ないけど

めけてーの散文は！！！！
意味のない文字の！！！！羅列ですちゃ！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！

保全ですちゃ！！！！！！

意味のないっていう意味がわかんないんだけど！！！！！
詳しく説明しやがれ！！！！はげ！！！！

保全ですちゃ！！！！！！

保全だけで笑えるんだけど！！！！！！！！！！！
このスレ！！！！！！！！！ですちゃ！！！！！！！

保全スレですちゃ！！！！！！

ですちゃじゃねぇ！！！！！！！！！！

わろたですちゃ！！！！！！！！！！

ですちゃじゃねぇですちゃ！！！！

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くたばれ！！！！！！！！！！

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DDDDDDDDDDDDESUCHA！！！！！！！！！！！！

ででででっでででっですちゃ！！！！！！！！！！！！！！！！！

保全スレ晒しageですちゃ！！！！！！！

めけてーさぼるなめけてー

さぼるなですちゃ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

小春は可愛いなですちゃ！！！！！！

美貴様
ｷﾀｰ―――(・∀・)――――ですちゃ！！！！！！！

明日のドキュ期待ageですちゃ！！！！！！

っせぇ！！！！！

ho!!!!!!!!

ho!!!!!!!! とかいいから
はよ書けや！！！！！！！ ですちゃ！！！！！！！

！！！！！

ho!!!!!!

( ﾟдﾟ)ｳｯｳｰ

( ﾟдﾟ)ｳｯｳｰ

保全ですちゃ！！！！！！

ですちゃ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
加藤茶！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
烏龍茶！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

ほ！

保全ですちゃ！！！！！！

ハロプロ守りますちゃ！！！！！！！！！

>>495
じゃあ！！！！！
手始めにお前が氏ぬことから始めろですちゃ！！！！！！

ですちゃ！ですちゃ！うるせぇはげ！！！ばんだなでぶ！！！

携帯ですちゃ！！！携帯ですちゃ！！！

保全ですちゃ！！！！！！

ただいま！！！！！！！いぇい！！

めーっけて！セックスしよ！

おかえり！！！！！！いぇい！！

めけてーとセックスですちゃ！！！！いぇい！！！！

めけてーとアナルセックス（*´д｀*）ﾊｧﾊｧ ですちゃ！！！！！！

>>504
めけてーは無職三十路

>>504
めけてーは無職三十路のをやぢ

842 めけてーらいすっき ◆p5Q8sriOU6 New! 2005/11/30(水) 19:52:52 0
ＳＩ！！！！！！！！
おーれたちは！！！！むかしから！！！！！
ふたりで！！！！かけぬけふふん！！！！

またサボってやがんのかピザデブめけてー！！！！！
お前はピザ喰うか寝るかしかねぇのか禿！！！！！！！