【小説】リア消だったら誰に告ってた 第36章【キッズ】

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1名無し募集中。。。
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前スレ
【小説】リア消だったら誰に告ってた 第35章【キッズ】
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1131814028/

関連スレ
【小説】リア消だったら誰に告ってた 新章【キッズ】
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1118147458/

まとめサイト
http://www.geocities.jp/riasyo_matome/

短いの専用
http://jbbs.livedoor.jp/music/11853/   (パソコン用)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/music/11853/    (携帯用)

まとめの人応援用
http://www.geocities.jp/romanella_natasha/riasho/tsunagi.html


作品一覧は>>2-10あたりに
2名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:09:29 0
連載中作品

【秘密国家公務員】 清水 他 (羊で連載中)
【小学6年生〜春〜】 夏焼・村上 他
【時代劇(仮)】 村上・嗣永・石村 他
【幼なじみ】 徳永・嗣永
【遠い夏の日】 夏焼
【Distance】 清水・鈴木・村上 他
【上京恋愛】 夏焼
【夏の終わりに】 菅谷
【白い東京】 梅田 他
【マニアック問題】 熊井・徳永
【ともだち】 村上・矢島
【イノセントウォーズ】 徳永・熊井
【センチメンタル】 嗣永・矢島
【永遠を誓うメロディ 】 熊井
【転校生】 熊井
【目隠し】 嗣永
【優しい手】 まだ不明
3名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:09:52 0
しばらく更新のない作品

【Bye Bye またね】(旧題【下宿編】)
【夏休み】
【妖精の奇跡・マイマイのイタズラ】
【I REMEMBER YOU】
【好きになっちゃいけない人】
【ゴールデンルーキー】
【QUIZ】
【風の声】 
【スカーレット】
【バレーボーイズ】
【彼女までの愛の距離】
【恋愛シミュレーション21】
【新連載2(仮)】(長期休載宣言)
【恋のEtude】
【電車の中の恋心】
【恋への記憶】
【GROWING UP】
【永遠の絆】
【BOYS〜二人の女の子〜】
【妖獣ハンターK太郎】
【最高の思い出】
4名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:10:18 0
完結済作品1
【優しい恋の育て方】 15人斬り!
【修学旅行編 】 徳永・嗣永・須藤・熊井・他
【よく効く催眠術】 徳永・他
【プレゼント 】 中島・熊井・他
【特命係 菅谷梨沙子】 菅谷・他
【強くなりたいとゆいたい】 須藤・他
【王子様と2人のお姫様】 石村・嗣永
【舞波短編】 石村
【蝉】(【プレゼント】のシリーズ) 熊井・他
【セミ】(【蝉】の裏側、【プレゼント】のシリーズ) 熊井・他
【雪が降る季節に・・・】 村上
【日本一の鈍感男】 清水
【ロボキッス】 菅谷
【跳び箱】 清水
【友理奈となかさき続編】(【プレゼント】【蝉】続編) 中島・熊井
【満月の猫】 矢島
【ミステリー】 徳永・嗣永・他
【だんしじょし】 清水・徳永・石村・夏焼・他
〜うたたね〜 嗣永
【手を握って歩きたい】 菅谷(2役)・夏焼
【小児病棟】 岡井
【おつかい】 菅谷
【ギャンブラー】 嗣永
【妖精の奇跡・アイリーンの1週間】 鈴木・夏焼
【願かけ】 須藤・他
【さくら満開】  桃子・他
【おもちゃのぜんまい】 清水
【アメリカ】 愛理・夏焼・他
【小遣いUP大作戦】 桃子
【キャプテンつかさ】 武藤(エッグ)・他
【ためいきの日曜日】 石村
5名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:10:49 0
完結済作品2
【願かけ】 須藤・他
【さくら満開】  桃子・他
【おもちゃのぜんまい】 清水
【アメリカ】 愛理・夏焼・他
【小遣いUP大作戦】 桃子
【キャプテンつかさ】 武藤(エッグ)・他
【夏の日の君に】 夏焼
【Silent Emotion】 熊井
【緊張のホワイトデー】 清水
【恋は盲目!?】 清水・他
【だんしじょし・ファンファーレ】 萩原・福田(エッグ)
【学校の怪談】 熊井・清水・石村
【笑顔まで距離】 徳永・夏焼・他
【小さな勇気】  石村・他
【富豪デカvs特命係・菅谷梨沙子】 菅谷・梅田・他
【ある公園にて…】 徳永
【本当に守りたい物】 夏焼・嗣永・徳永・熊井・菅谷
【涙の青春ドッチ!!】 徳永
【星の降る丘】 菅谷
【6月の方程式=4・3・2】 清水
【奇跡の出会い】 菅谷・夏焼
【ふたりぼっちの宇宙戦争】 矢島
【俺はもう死んでいる】 菅谷
【こんな恋のはなし】 Berryz
【おりじなるれしぴ】 梅田
【僕に舞い降りた天使】 清水
【不思議な気持ち】 夏焼
【ハッピー・ライフ・ジェネレーター】 夏焼
【白と水色のメッセージ】 熊井
【レディライクな夏】 夏焼
【須藤さん(仮)】 須藤 中島
6名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:11:21 0
完結済作品3
【☆友理奈と千奈美☆ 〜ふたりはプリキュア〜)】 熊井 徳永
【夏の涙とスクール雅】 夏焼 菅谷 鈴木
【1日限りのシンデレラ☆】 梅田・熊井
【if・・・】
【夏色の夢】 夏焼
【ウィードクラウン】 熊井
【とびばこ】 菅谷
【私があなたにできること 〜心に残る素敵な時間〜】 石村
【僕に舞い降りた天使】 清水・嗣永・矢島
【A big , little girl】 梅田
【タイトル未定】 菅谷
【思い出のままで・・・】 菅谷
【トライアングル】 熊井
【A big , kettle girl】 梅田
【世界で1番好きな瞬間】 嗣永
【夢のような日々】 石村
【金曜日の出来事】 嗣永
【青春の匂い】 熊井
7名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:11:46 0
<<おことわり>>

ここに登場する人物・団体・設定等はすべて架空のものであり、
実在の人物・団体・実際の出来事とは一切関係ありません。


ツッコミ用AA

州*‘ o‘リ<内緒になってないんだも〜ん

川*^∇^)|| <内緒になってないわ
( 川 _ゝ)|| <内緒になってないんだが )

从 ’w’)<内緒になってないよ

从o゚ー゚从<内緒になってないとゆいたいです

ノノl∂_∂'ル<内緒になってないですよ

从´∇`从<内緒になってましぇーん

ル ’ー’リ<内緒になってないぞ

|リ・_・`川<内緒になってないだぎゃー
8名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:16:41 0
立てた

最終レス見ると最後作品来てたみたいだけどログ取れてないから
新作だったらテンプレから漏れてる

前スレ488-495
誰か貼るかログ上げてくれないか
9名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:34:06 0
俺も最近作者さん来ないから見てなかったよ
10名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:35:45 0
羊に作品の部分だけコピペしたよ
11名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:42:24 0
ありがと
12名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 18:56:06 O
>>1


そろそろまとめの中の人3代目決めた方が良くない?
13名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 19:04:40 0
さすがにここまで来ると今の人の引退宣言もなさそうだからな
でも決めるって言ってもやってくれる人がいないとなんとも
14名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 19:54:01 0
アヒルにやらせれば?
15名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 20:44:09 0
hお
16時代劇(仮):2005/11/20(日) 20:59:55 0
前スレのつづき

桃が出て行った後、焔も食事と後片付けを終え、家を出た
向かうは村のはずれ、国境の山を背にする神社である
神社の境内には焔達が太鼓を叩く櫓の他、村の娘たちが即席の巫女になって踊る舞台などが作られ、社殿や鳥居もあれこれと飾り立てられている

祭りはまず、午前中に巫女と、よろず屋の店主が扮する神主によって神様にこの年の収穫を感謝する儀式が行われる
この儀式の間、焔達は太鼓を叩き続けるが、村の者の大部分は祭りには参加しない
午後から開かれる縁日に備え、おめかしをしたり昼寝をしたり忙しいのである
江利久家の面々も、焔と共に太鼓を叩く怜也を別にして、重左衛門こそ神社の方に現れたものの、亀蔵と桃は顔を見せなかった

村人の準備の熱心さに比べると、ずいぶんと寂しい儀式だ・・・・・・・・
事情を知らない焔は首を傾げざるを得ない
だが、重左衛門が持ってきた、江利久家から振舞われたおそらく桃が握ったと思われる握り飯を午前の儀式に参加した者たちで食っていると、三々五々人が集まってくる
そして、どこから話を聞きつけるのか、旅の商人まで集まり、参道の両脇に食べ物や子供向けのおもちゃなどを並べ始める
午後の踊りが始まる頃には、人がどんどん増え、小さな忍びの里で生まれ育った焔が初めて見るような群集になっていた
縁日を回ってその雰囲気に呑まれ、欲しくもないおもちゃの弓矢を買ってしまった焔が境内の櫓に戻ると、もう櫓に登らねばならない時間になっていた
17時代劇(仮):2005/11/20(日) 21:00:21 0
「焔、急げ急げ!もう始まるぞ!」
櫓の上から呼ぶ怜也に向け、焔は右手を上げて応えてから梯子を登る
「いやあ、人がものすごい沢山いて・・・・・・驚いちゃったよぉ!」
「なんと?こんな田舎でも人が多いとは・・・・おぬし、どんな所で生まれ育ったんだ?」
「えっ?あ、あの、その・・・・・・・ここよりもっと山奥の・・・・ち、小さな、、小さな村だ」
「ほぉ・・・・・・・桃殿はそのようなことを言っておらんかったが・・・・・・・・」
「も、も、も、姉ちゃんは、その・・・・俺が物心つく前に・・・・・城下町に住んでたことが・・・・・」
「そうか・・・・・・おぬしら、歳は離れていないように見えて、意外と離れているのか・・・・・・・」
「えっと、その・・・・・・よく言われるんだ・・・・ハハハハハっ・・・・・・」
しどろもどろになりながらも焔の言い訳は成功し、怜也に疑念を抱かれるという最悪の展開は回避できたようだ
「よいか、これからの踊りは神様とは関係ない。気楽に叩くがよい。踊ってる衆とともに、我らも楽しもうぞ!」
怜也はそう言って焔の尻を軽く叩き、バチを手渡した
午前中の儀式の時の神妙な調べとは異なる、明るく楽しい笛の音に合わせて太鼓を叩きながら下を見ると、確かに怜也の言うとおりに村の衆は楽しそうに踊っている
自分の叩く太鼓の音がこの人々の楽しさの助けになっていると思うと、焔も自然に楽しくなってくる
焔はこの時初めて自分が生まれ育った里に祭りがないことを残念に思った
しかし、焔の浮かれ気分はすぐに吹き飛んでしまった
舞い踊る人の輪から少し外れたところから視線を感じた焔が太鼓を叩きつつ振り向いてみると、桃が右手を振っていた
そして、その横にぴったりと寄り添う亀蔵が・・・・・・・・
18時代劇(仮):2005/11/20(日) 21:00:44 0
桃の左手は亀蔵の右手を、優しく、しかし、がっしりと、決して離さぬように握っていた
焔がまだ桃には教えていないはずの、親密になった後の手の握り方である
焔の叩く太鼓の拍に合わせ、握る手に力を入れたり抜いたりしている様子も見受けられる
桃の亀蔵への接近は、最終段階の寸前まで来ている
任務完了はすぐそこだ・・・・・・・・
順調に事が進んでいることを感じた焔はニヤっと笑おうとした
だが、口元の筋肉は不自然に痙攣し、胸の奥からは吐き気に近い悪寒すら湧き上がり、涙が零れそうになる
焔は風で目にゴミが入った振りをしつつ涙を拭った
なぜ、こんなに惨めな気分で、涙まで零れるのか・・・・・・・・・
何度考えても一つしか出てこない結論を、焔は必死に打ち消そうと思い、目の前の太鼓に何に対するものかわからない怒りをぶつけた
しかし、打ちひしがれた焔に追い討ちをかけるようなことがまだ残っていた
お日様が西の山にかかり、宴も酣、踊りが最も盛り上がる頃、桃と亀蔵が手を取り合って歩き出した
二人は境内の端の物置の陰に向かい、壁を背に腰を下ろした
人目を避けたつもりだろうが、櫓の上にいる焔からは丸見えだった
亀蔵は桃の肩に腕を回し、そっと抱き寄せた
二人の顔と顔の間の距離が徐々に狭まる
亀蔵の顔が近付くにつれ、桃の表情が甘く、切ないものに変わっていくのが焔にも見えた
そして、焔が見たことないような、この上なく幸福感に満ち溢れた様子で桃が目を閉じた
その瞬間、焔の胸の中で桃への思いが砕け散り、破片が心をチクリと突き刺した
焔が右手に握っていたバチを落とし、拍子が若干乱れたが、踊りに熱中する村の衆は誰も気付かなかった


つづく
19名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 21:01:35 0
もうグロイカのオナスレだな
20名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 21:15:16 0


軽く桃→焔の時があったって感じで想像してたんだけど逆なんだな
21名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 22:13:16 0
22名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 22:42:46 O
投下待ち保全
23名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 23:16:35 0
>>1
乙w
誰か前スレうpしてくれ
24優しい手:2005/11/20(日) 23:28:42 O
前スレ492の続き

 教室
ガラッ!!
はあっ…はぁっ
私達が走って教室に滑り込むと同時にチャイムが鳴る。
「よかったぁっ、間に合った…」
「茉麻っ、速すぎだよ。はあっはあっ」
息を切らしながら席に着く私達をアイツが笑いながら見ていた。
私はアイツにべーっと舌をだしながら席に着く。

「はい、じゃあ授業を始めます。」
中澤先生が入って来て授業が始まる。
私はノートを取りながら不意にアイツのほうをみた。
アイツは桃ちゃんのほうを見ている。
私には見せないような表情で桃ちゃんを見ているアイツの姿に胸が痛くなる…。

「…さん、…うさん」
「須藤さん!」
何度目かの先生の呼ぶ声にはっとして
「はいっ!」と言って思わず立ち上がる。
クラスに笑い声が響き渡る。アイツも桃ちゃんを見ていた目を私のほうに向けて笑っていた。
「よそ見なんかしてないでちゃんと話を聞きなさい!」
先生に怒られたこととアイツを見つめていたことが恥ずかしくなり、私は下を向いて力無く
「はい…」
と言って席に着いた。
25優しい手:2005/11/20(日) 23:35:09 O
>>24の続き

授業が終わるとアイツが来て
「須藤さん!ちゃんと話を聞きなさい!」
と中澤先生の真似をした後からかうように言う。
「何よそ見なんかしてんだよ。あっ、もしかして好きなやつのことでも見てたのか?」
「ちっ、違うわよ!」
私はドキッとして必死に否定した。
「あっ、動揺してる!誰だよ?誰?」
といってアイツは面白いことでも発見したかのようにクラス中を見渡している。
「バカ言ってんじゃないわよ!ちょっと考え事してたの!」
(あんたのこと見てたんだよバカ…)
「好きな子見てたのはアンタのほうでしょ。桃ちゃんのことずっと見てたじゃない。」
「なっ、何言ってんだよ!みてねーよ!」
「いーや、見てました。デレデレしてたもん!」
「だから見てねーって!」 そう言うとアイツは走って教室を出ていってしまった。
26優しい手:2005/11/20(日) 23:37:37 O
>>25の続き

「やっぱり茉麻って徳永君のこと好きなんだね。」
ずっと後ろで聞いていた舞波が言う。
「だから違うって言ったじゃん!」
そう言って否定したが、今度は舞波は引かなかった。
「だって授業中ずっと徳永君のこと見てたじゃん。桃ちゃんのこと見つめる徳永君と同じ目してたよ。恋してる目。」
「なっ…うぅ〜ぅ…」
言い返そうとしたけどそのまま私は黙り込んでしまった。
「やっぱり好きだったんだね。わかってたけど。」
ニコッと笑って舞波が言う。
「告白とかしないの?」
「できないよ…だってアイツが好きなのは桃ちゃんなんだし、舞波も言ったでしょ、アイツと同じ目をしてたって…」
今度は二人して黙り込んでしまった。

そして沈黙を破るようにチャイムが鳴った。
27優しい手:2005/11/20(日) 23:39:34 O
>>26の続き

(告白かぁ…)

授業を受けながらそんなことを考える。
確かにこのままでいいとは思ってない。
日に日にアイツへの気持ちは大きくなってるのが自分でよく分かる。
このままでは隠し切れなくなるかもしれない。

でも恐い…振られるのが分かってて告白なんて私には出来ない。
なにより告白することで気まずくなって、今までのようにふざけあったり出来なくなるなんて嫌だった。
ムカつくこともあるけど、アイツとの時間・そしてぶっきらぼうに私に触れる手はとても大事なものになっている。
十年近く続いてきたその時間を失うことだけはしたくない。

(やっぱりこのままでいるのが一番良いんだ、アイツが私のこと好きにならなくてもいい)
そう自分に言い聞かせ、そして空を見上げて願った。

(せめてずっとこのままでいられますように…)

続く
28名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 23:42:47 O


誰か新まとめの人をやってくれる人いない?
29優しい手作者:2005/11/20(日) 23:45:11 O
>>1
乙です


今日のところは更新はここまでです
明日はあまり書けないかもしれませんが明後日あたりにはだいぶ進めていきたいと思います
30名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 00:30:55 0
優しい手さん、乙です
31名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 00:37:21 0
グロ画像以下で汚れたスレが洗浄されたな
>>24-27
お前には期待してる
頑張りたまえ

まとめの奴も最後までやる気がねーなら最初からやるな
立候補する奴は、そこら辺をよく考えて立候補しろよ
32名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 00:42:35 0
前スレうpたのむお
33名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 00:45:40 0
前スレhtmlうpキボン保全フォ――――――!!!!!
34名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 01:53:09 O
時代劇さん、優しい手さん乙です!

まーさヒロインの話は少ないから新鮮でいいね
35名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 02:33:31 0
32章から

翌日、土曜日。

「はい、あ〜ん」
村上がお粥をスプーンですくって俺の口に運ぶ。
「…………」
何とも言えない味が口の中に広がる。
「大丈夫…? あんまり食欲ない?」
「………う、うん」
「困ったねぇ…じゃあもう一口だけ食べよ? ねっ?」
村上が再びお粥をすくい、「フーフー」と息を吹きかけて冷ましてから俺の口に運んだ。
「もぉ冬なんだから夜は暖かくして寝なきゃ駄目だよ?」
「…あぁ」
朝から高熱に見舞われた俺。この時期、雨に濡れたままの状態で長時間外に居れば風邪も引く。
昨日は、最終的にいつまで経っても泣き止まない梅田を、俺がアイツん家まで無理矢理引っ張っていった。
俺が家に入った頃にはもう体は随分と冷え、震えが止まらなかった。
今思うとあの時既に熱はあったのかもしれない。

「…ごめん…今日」
「だから謝らないでいいって言ったでしょ…熱があるんだからしょうがないじゃん…」
「あぁ…ごめん」
「もぉ!」
今日は村上の買い物に付き合うと約束していた日…だったのだが、俺の発熱の所為で中止。
『熱があって今日はキツイ』と電話すると、村上はすぐに駆けつけてくれた。
俺が熱で苦しんでるというのに、家族は皆出かけており、見かねた村上がお粥を作ってくれた。
36白い東京:2005/11/21(月) 02:35:06 0
>>35

「…………」
無言で窓の外を眺める村上。
雨は明け方の内に止み、雲一つない青空。太陽の光が心地よく部屋に差し込む。
この時期にしては珍しく気温も高く、まさに絶好の買い物日和といったところだが……
「片付けてくるね」
「あっ…それ…後で食べるからとっといてくれん?」
「うん、まだお鍋にも残ってるからっ」
村上は笑顔でそう言いながらお粥の入った茶碗を持って、部屋を出て行った。
付き合いが長いせいか、村上が今日を凄い楽しみにしていたという事が何となく分かる。
そんな気持ちを抑えこんで俺の看病をしてくれているという事も、何となく分かる。

「これ取り換えよっ」
村上が換えの冷却シートを持って戻ってきた。
「……俺大丈夫だから行ってくれば?」
「えっ?」
「いや買い物」
「あぁ、う〜ん……でも、もういいよ…」
「何か買いたいモンあったんだろ?」
「でもいいの…」
「いや本当大丈夫だから…」
「いいのっ!」“ベシッ”
村上が叩くように冷却シートを俺のおでこに貼っつけた。
「…………」
「…マオが一緒に行ってくれなきゃ意味ないんだから……」
一瞬の沈黙の後、村上が消え入りそうな程の小声でそう言った。
「………はっ?」
「あっ、そ、その…だからっ! マオが来なきゃ荷物持ってくれる人が居ないでしょ!」
「…あぁ…そっか」
何だかよく分からないけど村上の顔が少し赤くなっていたような気がした。
37白い東京:2005/11/21(月) 02:37:23 0
>>36

村上はしばらく看病してくれた後、自分が居ると俺が寝ずらいだろうからと言って帰っていった。
村上が帰ってから少しの間うとうとしていると…
「ただいまぁー!」
姉ちゃんが帰ってきた。
「あれっ?どうしたの具合わるそうじゃん?」
台所から顔を覗かせ、俺を見るなりそう言う姉ちゃん。
その意味もなく張り上げた声が、ガンガンと頭に響く。
「熱あんの?」
「………まぁね」
「ふ〜ん。おぉ何これ!お粥じゃん!自分で作ったの?」
「ああ…いや、それは……」
「うわっマズッ! 何ぃ!? 塩と砂糖入れ間違ってない!?」
「………ま、まぁね」
「もぉ…お粥くらい頼めばお姉ちゃんがいくらでも作ってあげるのに〜……」
そう言う姉ちゃんの声と共に、台所から聞こえてくる水が流れる音。
「ちょっと、それ捨てんなよ?」
「へっ?何で?こんなの食えたもんじゃないじゃん?」
「いいから、捨てたら怒るよ?」
「食べんの?こんなの?」
「うん」
「本当に?」
「うん」
「……あっそ、じゃあ知〜らない」
「…………」
姉ちゃんと話してると熱が上がりそうだ…
ボーっとそんな事を考えていると、突然、枕元に置いてあった携帯が鳴った。

つづく
38名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 02:42:10 0
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
白い東京さん、乙です
39センチメンタル:2005/11/21(月) 02:59:10 0
前スレの続き

来週も菅谷に会えるんじゃないかって思えるくらいに俺達の行動は自然だった
いつもみたいに駅まで並んで歩く
ただ違うのは2人の間には会話は全く無くって・・・
手は繋いだままだった
動物園を出てもお互いに手を離すことができないというか・・・気付かぬフリでそのまま繋いでいた
菅谷には好きな奴がいるのだから俺に合わせて手を繋いでるだけなのかもしれない
そうだったとしても俺にはその手を離すことができなかったと思う
だって・・・離したら菅谷の手の温もりを二度と確かめることができないのだから・・・

早足でも無く遅すぎず
俺達は人ごみをかきわけながら駅に着いた
(ここまでか・・・)
俺は小さくため息を1つして笑顔で菅谷に言う
「切符買ってくるね!!」
そして菅谷と繋いでいた手を離す

俺が手を離した次の瞬間に感じたのは・・・
握り返す菅谷の手のぬくもりだった
「菅谷・・・」
俺が菅谷に視線を向ける
「私も・・・一緒に・・・買いに行くから」

菅谷は顔を見せない様に下を向いているけど・・・
涙がアスファルトに落ちて小さな丸い跡を作る
弱々しく呟いた菅谷の手を俺は握り返して切符売り場へ向かう
必死に泣くのを我慢している菅谷の顔を見ない様に前だけ見て切符を買う

菅谷の涙が同情からなのか最後の別れだからなのかは俺にはわからない
自分の家までの310円の切符と菅谷の家までの290円の切符
電車で言えば、たった20円の距離なのに・・・
40センチメンタル:2005/11/21(月) 03:02:20 0
>>40

俺は振り返って菅谷に切符を渡そうとした

「振り向かないで!!」

周りに聞こえるくらいの大きな声で菅谷が言う
その言葉を聞いて俺は背中を向けたままでいた
菅谷はそれ以上は何も言わないで俺の背中に自分のおでこを当てたまま声を出して泣き出した

振り向いて菅谷を抱きしめることもできたのかもしれない
でも・・・それはルール違反というか菅谷に悪い気がしてできなかった
純粋な菅谷だから1番好きな相手のことだけを思ってあげて欲しかったから

少しの間だけ背中で泣いていた菅谷が繋いでいた手を離す
「ここでお別れしたいんだ・・・ 私が電車に乗るまでここにいてくれる?」
その言葉に俺は「・・・わかった」と小さく返事を返す
「ごめんね・・・本当に1ヶ月くらいだったけど・・・楽しかった」
そのまま2人の間に沈黙が何分間も続いた
(本当はお互いに別れたくないんじゃないか)とか少しだけ思ったけど・・・
菅谷にはちゃんと好きな奴がいるんだから、それは俺の勝手な想像なんだろう

気持ちを切り変えてから振り返って、下を向いていた菅谷の前に笑顔で切符を差し出す
「俺も菅谷と一緒にいた1ヶ月は楽しかった。お互いに好きな人と上手くいくといいね」
俺の手から切符を受け取ると下を向いていた菅谷が顔を上げて俺の顔を見る
菅谷は泣き顔のまま俺を見つめると・・・

少しだけ背伸びをして俺にキスをした

数秒後に唇を離して『嘘をついて・・・ごめんなさい・・・』と小さな声で囁くと走って改札に向かった
俺は離れていく菅谷の背中を見えなくなるまで見つめる
完全に見えなくなると近くにあったベンチに座って・・・周りに人がたくさんいることも忘れて泣いた
41センチメンタル:2005/11/21(月) 03:07:53 0
>>40

『嘘をついて・・・ごめんなさい・・・』って何だよ

菅谷の最後の言葉の意味はわからなかったけど・・・
今までのデートが本当にただの遊びだった様に感じてくる
(俺は本気で好きだったのに)
そんな悔しさよりも菅谷と2度と会えないことが悲しくて泣けてきた

少ししてベンチに座って顔を手で隠して泣いている俺の隣に誰かが座る
流石に隣の人に泣いてる姿を見られたくなかったから立ち上がって改札に向かおうとした

・・・立ち上がろうとした俺の手を優しく誰かが掴む
その相手に視線を向ける

笑顔で桃子が俺を見つめていた

「桃子・・・なんで・・・」
泣き顔のまま桃子に言うけど桃子は何も言わないで俺を抱きしめて優しく頭をなでる
「俺さ・・・さっきまで・・・菅谷と・・・一緒に・・・」
必死になって何かを伝えようとするけど何を言っていいのかわからない
そんな俺を『大丈夫だから・・・何も言わなくていいから・・・』と桃子が声を掛けてくれる

さっきまで菅谷の手の温もりを感じていたのに今は桃子に抱きしめられながら泣いている

そんな弱い自分が・・・
桃子に心ごと寄り掛かっている自分が情けなかった

〜続く〜

スレ立て、時代劇氏、優しい手さん、白い東京さん 乙です!
42センチメンタル:2005/11/21(月) 03:35:15 0
もう少し進めた方がキリが良さそうなのでつけたし

>>41

「振り向かないで!!」

聞こえてきた大きな声に周囲の人達がざわついている
(駅前でカップルがケンカでもしてるのかな?)なんて思っていると・・・

「あれ? アイツ・・・前にファーストフード店の前で修羅場になってた奴じゃね?」
そんな言葉が桃子の耳に入ってくる
(えっ・・・まさか!?)
桃子は驚きながらも立ち止まって騒ぎの中心になってる方に視線を向ける
視線の先には・・・幼馴染の彼がいた
話し声までは聞こえないけど彼と相手の女の子の表情から楽しいデートの最中とは思えない

立ち止まって2人を見ていた桃子の手が軽く引っ張られる
「嗣永さん?どうしたの?」
隣のクラスのデート相手が心配そうに桃子を見ていた
「あっ・・・うん・・・」
桃子は返事をしながらも2人が気になって仕方がなかった

視線の先の2人は向かい合って話をしていて・・・
そのまま女の子が彼にキスをする

「ん? うわっ!こんな人が多いところでキスしてる・・・スゲッ!」
隣にいたデート相手も桃子の視線の先を見ながら2人の行動に興味津々だった
桃子は・・・桃子は自分でも驚くくらいにショックを受けていた
彼のことは幼馴染って関係だけであって恋愛感情は絶対に持っちゃいけないって思ってたのに・・・
彼が別の女の子とキスをしてる姿を見て・・・胸がいっぱいになって瞳に涙が溜まってくるのがわかる
43センチメンタル:2005/11/21(月) 03:38:31 0
>>42

桃子は絶望にも似た気持ちで2人を見つめていた
女の子は彼から唇を離すと・・・泣きながら改札の方へ向かって走った
(もしかして・・・別れたのかな・・・)
涙で揺れる視界の中で1人、ボーッと考えていると・・・

「嗣永さん・・・そろそろ帰らない?」
隣のクラスの彼が桃子に声を掛ける
カッコ良いし、頭も良いし、一緒にいて楽しいし、デート中も『この人と付き合ってもいいかな』って桃子は思っていたけど・・・
「あの・・・悪いんだけど用事があるから1人で帰るね!」
桃子は笑顔でデート相手に言う
「えっ・・・あの・・・じゃあ・・・来週もどっか遊びに・・・」
「ごめんなさい! 私、ずっと前から好きな人がいて・・・その人じゃないとダメだって今になって気付いたの!!」
その言葉に呆気に取られるデート相手に『今日は楽しかった!バイバイ』と早口で言うと、桃子は走ってベンチで泣いている彼の元へ

理由がわからなくっても彼が泣いているのなら慰めてあげたいって心の底から思った
それが愛情なのか幼馴染の関係からなのかはわからないけど・・・彼のことが好きな気持ちは絶対だから

桃子は隣に座って彼を優しく抱きしめていた
44センチメンタル:2005/11/21(月) 03:42:05 0
>>43

ホームで電車を待っている雅の前を泣きながら女の子が通り過ぎる
瞬時に『ハッ!』として雅が女の子の手を掴んだ

「ちょっと・・・もしかして・・・梨沙子?」

その声に梨沙子が振り向いて泣き顔のまま雅を見つめる
雅は泣いているのが本当に梨沙子だったことに戸惑っていた
梨沙子は『雅ちゃん・・・』と小さく呟いて雅の胸に顔を付けて声を出して泣きだす
雅は驚きながら『どうしたの!?』と梨沙子に聞くけど・・・梨沙子は泣いたままで何も答えない

幼稚園が一緒だった梨沙子とは小学校が別々になってもメールしたり時間が合えば買い物に一緒に行ったりと仲が良かった
最近だと桃子の彼氏が桃子と別れて梨沙子と付き合いだしたなんて噂を聞いていたけど・・・
梨沙子の泣いてる理由が彼と関係してるのかが雅には少し気になった

雅は『大丈夫だから』と声を掛けながら震えている梨沙子を優しく抱きしめる
(学校で彼に理由を聞けば梨沙子の涙の訳がわかるかもしれないけど・・・)
梨沙子なりに結果をきちんと出したんだと信じて雅は深く関わらないことにした

〜続く〜
45名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 03:50:45 O
乙カレー
46名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 03:51:51 O
急に雅がでてきたな
ちょっとわかりづらいな
47名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 04:23:33 O
乙!!

いいねぇ更新増えてきたねぇ
いい雰囲気だね
48センチメンタル:2005/11/21(月) 04:23:39 O
>>46
ちょっと読みづらいですよね^^:

投稿後に気づいたのは>>42>>44の投稿の時にレスアンカーを>>40にしとけば良かったと…

その方が>>40からシナリオが分岐してるのがわかりやすかったのに orz
49名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 04:55:23 0
白東 センチ キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
両者乙
50名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 06:35:17 0
そうね
説明文をたしてほしかった
51名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 06:43:39 0
まとめが逃げたし更新を早くしてくれないとその前の内容を忘れちゃうんだよね
だから書く奴はなるべく早く更新しろよ
それか自分でhtmlのページを作れ
52名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 06:49:27 0
既存読者は専ブラ使ってりゃ読み返すのに手間はかからんでしょ
題名入れてくれない作者の分はきついが
53名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 07:01:12 O
>>51
何この偉そうな奴

そんな見たかったら専ブラ使えばええやろ
54名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 08:06:58 0
センチメンタルさん、乙です
55名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 09:43:39 O
白東、お手数。
56名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 10:44:16 O
みんな乙
新作も増えてきたし、あとは既存作者の更新に期待
57名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 10:51:49 0
どんな理由であろうと
とっとと更新しろ
但しグロイカ以外ね
58名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 11:23:54 0
>>53
ネットで韓西便キモイ
59名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 12:23:17 O
60名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 13:34:50 O
じぇ
61名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 15:21:33 O
投下待ち保全
62Distance:2005/11/21(月) 15:33:01 0
前スレ続き     
           ─────放課後─────

体育の時間に村上が俺にべったりしてた事にキレた村上信者の激しい追及は放課後まで続き、俺は
心身共にボロボロになっていた
皆が帰った後の殺風景な教室で俺は自分の席で戦いに疲れた戦士のようにぐったりとしていた
そんなもうすぐ逝きかけの俺を優しく揺すって寸前の所で現実の世界に導いてくれたのは清水だった
だけど俺はもう顔を上げるほどの気力も無く机に突っ伏したままで清水に答えた
「…清水か〜?」
突っ伏したままの俺の声は机に共鳴して携帯のバイブのような地響きを立てて、静かに消えていく
「…うん、…○○君、大丈夫??大分ひどくやられてたけど…」
「は、はは…まあ仕方ないさ。…それより、ごめんな待たせちゃって。」
俺はそう言い終えるとゆっくりと顔を上げて、自分の机の前に清水がいる事を確認する
清水は俺の顔を見るなりニコッと笑って俺につかの間の安らぎをあたえてくれた

あれからまた幾分かの時間が経ったのか校庭の時計は既に校門が閉まる17時少し前を指している
さすがにこの時間までグラウンドで遊んでいる子は一人もいない
傾き始めた太陽の陽が射し込む教室はくれない色に染まり、そこにいるのは俺と清水の2人だけ…
そんな清水は俺の横の席、まあ村上の席に座ってスヤスヤと寝息を立てている
さっき朧ながらに時計を見た時、教室の時計は15時半を指していた
あれから1時間半も経過しているから清水が疲れ果てて眠りこけるのも無理はない

「あれからまた清水を待たせてたのか…ごめんな」

『スースー』と可愛い寝息を立てて眠る清水
俺は彼女が目を覚ますまで恋人を優しく見守るような視で彼女を見つめていた

その後、警備員のおじさんに俺達は見つかって、『ワーキャー』叫びながら学校を飛び出した
63Distance:2005/11/21(月) 15:33:48 0
>>62
学校帰りの途中の商店街、たくさんの買い物客で賑わう時間帯
揚げたてのコロッケやメンチカツの香ばしい香りや、だし巻き卵の香りがハラペコの俺達の胃を刺激する
お互いのお腹が『ギュルルル〜』と音を立てて、その音に俺達は顔を見合わせて笑みがこぼれる
「ふふ、今○○君すごい音してたよぉ♪」
「それを言えば清水だって、女の子のくせにあんな恥ずかしい音だしてさ〜!ははっ」
「も〜う!!」
そう言って清水は、今自分が背負っているランドセルのように頬を真っ赤に染める

「(何だろう…清水と一緒にいる時間、すごく楽しいかも…)」

俺の2、3歩前をスキップしながら歩く清水を見ていると今日の体育の時間を思い出していた
村上に『好きな人いるの??』と聞かれた時、俺が見ていたのは須藤でもなく、嗣永でもなく、清水だった
何で清水に目がいったか分からない…
その理由を探ろうにも、中々確信に近づけるような答えは出てこない

「ねぇ、○○君!」
不意に清水が両手を後ろに組んだまま、くるりと振りかえる
その清水の仕草に『ドキッ』とする自分がいる
「ど、どうしたの?」
「ほら、さっきねお腹鳴ってたでしょ??だから〜、…あそこのお店でコロッケ買わない??」
清水が示した方には行列でいっぱいのお肉屋さんが目に付く
あきらかに10人は並んでいる、基本俺は並ぶのが嫌いで、しかもこんな寒い日にそれはごめんだけど…
清水の子犬のような甘えた声と訴えかける眼差しに俺は断る理由等はなかった
「じゃあ、並ぼっか??」
「本当??やったね〜!!もちろん○○君のおごりだよね〜??」
「えーーー?!何それ〜!!……まあ、いっか」

行列の出来るお肉屋さんのコロッケを買うため、この寒い夜空の下互いに寄り添って俺達の順番が来るのを
『今か、今か』と身を震わせながら待っていた

64Distance:2005/11/21(月) 15:34:28 0
続く

この続きは深夜に更新いたします
65名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 15:38:45 0
キタ━州*‘ o‘リノl∂_∂'ル川*^∇^)|| ル ’ー’リ从´∇`从从o゚ー゚从川´・_・リ━!!!
66名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 16:20:26 0
67名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 16:31:05 O
Distanceさん、乙です
68名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 16:31:09 0

・・・あったまるねぇ
69名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 16:51:21 O
前スレ誰かうp頼む
70名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 16:58:35 0
71名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 17:12:56 O
保全しようと思ってたらキテタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
いいねぇのほほんとするねぇ
72名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 18:10:06 O
ディスタン乙
深夜の更新に期待
73名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 18:51:28 O
74名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 19:22:19 0
>>70
ありがと
抜けてた最後の数レス補完しといた
75名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 19:50:20 O
76名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:27:21 O
いい雰囲気だね
皆さん乙です
77名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:47:01 0
キタ━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)ノ━!!!
78名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:47:57 0
作者待ち
79名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:48:14 0
100取行くぞ
80名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:48:32 0
べりーずいくべー
81名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:48:59 0
作者啓蒙歌詞を書きます
82名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:49:51 0
そどそど
83名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:50:03 O
取りに行くのはいいけどsageてね
84名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:50:06 0
いwwwwwないんっだいてないんだ
85名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:50:22 0
すききりがおおい
86名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:50:37 0
まろんぐらっせっせえ
87名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:50:58 0
おじいちゃんでもおしゃれしてね
88名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:51:16 0
好きなんだすきなんだっけ?
89名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:51:35 0
例え夢の中でもやさしくしてね私だけ
90名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:51:57 0
半年も経てば受験生
91名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:52:18 0
五年後でも腕を組んで十年後でもいちゃいちゃ
92名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:52:34 0
どゆらぶみーそらしど
93名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:53:01 0
ギャグ100回分愛してください
94名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:53:26 0
言葉使い何とかして直さないといけません
95名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:53:46 0
一日ならギャグを100回
96名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:54:19 0
おばあちゃんでもルージュ引くわ
97名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:54:54 0
まーさおいまーさおいるわるわおっとどっこいのにゅおのにゅ
98名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:55:24 0
五年後でも腕を組んで世界で一番好きあなたが一番好き
99名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:56:00 0
言ってほしいなあソラシドベリーズ工房そどそど
100名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:56:37 0
100
101名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 20:57:41 0
今からギャグ100回分愛してくださいを見ようと思います
102名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 21:08:06 O
うぜー
103名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 21:44:15 O
マニアック待ち
104名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 23:00:45 0
保全
105名無し募集中。。。:2005/11/21(月) 23:46:45 O
106 名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:10:01 0
一気に更新
107名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:22:59 0
108名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:29:03 0
ディスタン待ち保全
109名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:32:34 0
110名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:34:12 0
111名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:35:42 0
来てください
112名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:37:17 0
113名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:41:43 0
114名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:50:16 0
115名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:52:11 0
116名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:53:45 0
保全を装った埋め荒らしだな
117名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:54:02 0
誰か来てください
118名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:54:55 0
作者かもん
119名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:56:07 0
作者様まだでしょうか
120名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:57:27 0
いつごろになるか時間を教えてください
121名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:58:18 0
そういうのやめろよ
122名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 00:59:37 0
なんで?
123名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:01:38 0
ひっこめぼけ
124名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:06:52 0
これは荒れてるのか?
125名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:10:07 0
春はどこにいったの?
更新するとか言ってたけど
126Distance:2005/11/22(火) 01:16:17 0
>>63
揚げたてのコロッケを片手に、商店街の脇にある児童公園へ…
電灯の明かりに照らされるベンチに俺と清水はそっと腰をかけた
普通なら会話が弾むはずだけど、さっきお肉屋の女将さんに『カップル』発言が出た後、何となく
気まずくなっていた
その後、俺は必死に訂正したが、清水はそんな様子を一瞬たりとも見せず、寧ろ嬉しいのか、寒さ
のせいか頬を真っ赤にして俯いていた
今はと言うと、この空全体に広がる雨雲のような暗い表情…
「どうしたの?食べないの?」
俺は清水の顔を伺いながら聞く
「…ううん、食べるよ!じゃあ早く食べよう!」
「…うん!」
俺は袋に包まれたカニクリームコロッケを清水に手渡した
しかし袋に入ってるからといっても揚げたてのコロッケだから熱いのは当たり前で清水は手渡した
コロッケを落してしまった
「………」
「………」
一瞬無言になる二人、清水の顔を見ると既に泣き出しそうな表情で、俺は自分の分のコロッケを清水に
差し出した
「いいの??」
「あぁ!それにさっきおばちゃんにサービスで2つもらったし。だから俺のコロッケ食べてもいいよ」
そう言うと清水は笑顔を取り戻し、小さな声で『ありがとう』と言いい、小さな口をめいいっぱい大きく
開けてコロッケを頬張った


127Distance:2005/11/22(火) 01:17:09 0
>>126
「あふぅいな〜!」
「ほんろう、あひゅいね〜!」
10月の少し寒い夜風が肌にずきずきと突き刺すけど、それ以上に今の俺は清水と一緒にいるこの時間が
すごく温かいように感じる
こんな感じは5年間毎日一緒にいた愛理といる時には決して経験のなかった事…
俺と清水が初めて出会ったのは去年の5年のクラス替えの時
始めは全くと言っていいほど話何てした事がなかった…、まあ愛理がいつも俺の傍にいたからだと思うけど
そんな俺と清水が初めて話したのは、ちょうど去年の今頃の少し肌寒い季節だっと思う

                   ・
                   ・
                   ・
      
「お〜い○○!!今日雨降ってるからさ、校内でおにごっこやろうぜ〜!!」
「そうだな〜!!」
昼休みはいつもは外でサッカーやらドッチといったスポーツ等に汗を流す俺達だけど、雨が降ってちゃ
当然その場所は校内へと変わる

「へへへ〜ほら早く来いよ〜だ!!」
「クソッ!!待て○○〜!!」

    ────ガシャン────

俺が教室の後ろにあるロッカーの前を走り抜けた時、何かが俺の服に引っかかって、それが落ちたみたいだった
『あちゃ〜』とあちこちから声が漏れる中、俺の少し前に立っていた清水が下を向いて泣き出した



128Distance:2005/11/22(火) 01:17:42 0
>>127
「ちょっと○○何やってんのよーーー!!佐紀ちゃんに謝りなさいよーーー!!」
周りの女子からの猛烈な批判を浴びる俺
いつもならここで愛理が俺をかばってくれるが、今回は俺が一方的に悪かった為、愛理にも非難を浴びる
そんな俺と教室でおにごっこをやっていた友達は何時の間にか神隠しのように教室から姿を消していた
俺は壊してしまった、多分ミニーちゃんを形作っていた紙粘土を清水の所に持って行き、素直に頭を下げた
始め大泣きしていたけど、昼休みが終わる頃には既に涙は引いた後だった

ホームルームが終わり、皆が帰って行く中で俺はもう一度清水の所に行って再び頭を下げた
すると清水は『もう大丈夫だよ』と言って走って教室を出て行った
この時、俺は完全に嫌われたと思ったけど、清水に嫌われたくない一心で俺は急いで家に帰り、ずっと
使わないで溜めていた貯金箱からありったけのお金を持って、駅前の百貨店へと走っていた

『キディランド』の看板が俺の目に入り、急いでその中へと入って行った
色んなオモチャが陳列され、一瞬俺も目がそっちに移りそうになるが必死でそれを堪え目的の場所へ…

「…あった…」

俺が立ち止まった場所、そこはディズニー関連の商品が陳列されてあるコーナーだった

何を買えばいいか四苦八苦してる中で、俺の目に止まったのはミニーちゃんがプリントされたハンカチだった
学校でも女の子はよくハンカチを使っているからこれがベストだと判断し、俺はレジにそれを持って行く

「2800円になります。」
「(何??!そんなに高いのかよ…)じゃ、じゃあ…」
十分に買える金額だったけど、子供の俺達からしたら2800円はかなりの大金
財布の中を見て軽いショックを受けながら家路に着いた


129Distance:2005/11/22(火) 01:18:15 0
>>128
その日の授業が終えた俺は清水を屋上へと呼び出していた
「…何かな?○○君…」
「昨日はごめんな…清水が一生懸命作ったミニーちゃん台無しにしちゃって…」
「…ううん、もう平気だよ。それにあんまり出来も良くなかったしね。」
「………」
「もしかしてその事で呼び出したの??そんなに気にする事ないよ〜!!」
「…これ!!」
そう言って俺は清水に昨日買った包装紙に包まれたハンカチを彼女に差し出した
清水は最初驚いた顔をしていたけど、差し出した物をゆっくりと受け取る
「あけてもいい??」
「…うん。気にいるか分からないけど…」
清水はゆっくりと包装紙を開けていき、ミニーちゃんのプリントが見えた途端『可愛い!!』と言って
大喜びで急いで残りの包装紙を取っていた
「私ね、私ね前からこのハンカチ欲しかったんだーーー!!すごく嬉しい!!」
本当に目を輝かせて喜ぶ清水に俺は『ほっ』と安堵していた
暫く嬉しそうに眺めた後、清水は急に顔を曇らせる
「本当に、…本当にもらっていいの??」
「うん!清水のために買ったんだから…」
「ありがとう!!私ずっと大事にするね!!」

                  ・
                  ・
                  ・

あれから1年もの時間が経過していた事を熱々のコロッケを頬張りながら俺はあの時の事を思い出していた
「○○君??どうしたの??さっきからずっと感慨深い顔してるけど…」
「…いや、何もないよ。それより早く清水ん家行こうぜ??」
俺は夜風で冷たくなった手を清水に差し出す
清水も『うん!』と頷き、俺達は互いに冷たくなった手を温め合うようにして静かに公園を後にした
130Distance:2005/11/22(火) 01:18:42 0
続く
131名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:28:06 0

いいね
132名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:28:45 0
乙です
133名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:34:26 0
いいね〜やっと初期の雰囲気に戻ったって感じですね保全フォ―――――――!!!!!!
134名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:36:45 0
初期には無意味にフォーなんて言ってるバカは居なかったが
135名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 01:53:23 O
2回目更新キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
続き期待保全
136名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 02:14:38 0
グロリンク以下が来ないとこんなに良くなるんだな
137名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 02:37:45 0
ディスタン乙!!
もうあれだね実際問題今のこのスレのエースだと思うよ
だからこれからもがんがって!!
138名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 02:46:09 O
ディスたん乙
やっぱり佐紀ちゃんの誕生日は幸せそうな佐紀ちゃんの話がいいね
続きお待ちしてます

ハッピーバースデー佐紀ちゃん!
139時代劇(仮):2005/11/22(火) 03:10:06 0
>>18のつづき


その日の夜、丑三つ時
江利久家の屋敷で村の有力者を集めて夜遅くまで続いた宴の後片付けを終え、桃は焔の待つ家に帰ってきた
亀蔵はもう遅いから泊まっていくよう勧めたが、そうしてしまうと亀蔵を殺す絶好の機会が生じてしまうような気がして、桃は固辞して屋敷を一人で飛び出した
さすがにこの時間だともう一人で寝ているはずの焔を起さぬよう、桃はそーっと、音を立てぬように戸を開いた
だが、桃が戸を開くと同時に待ち構えていたかのように部屋の真ん中で蝋燭が灯り、室内がぼんやりと明るくなった
明かりの向こうに布団も敷かず、憔悴しきった様子で腕を組んで床に胡坐をかく焔の姿が浮かび上がった
「・・・・・・・・・遅かったな」
「ほっちゃん・・・・・・起きてたの?」
暗闇で醒めた目を不気味に光らせる焔に恐れを感じた桃は戸を後ろ手で閉め、土間で硬直したまま応えた
「ああ。どうしてもおまえに聞きたいことがあって」
「明日じゃ・・・・・ダメなの?」
「ダメだ。今夜のうちに聞かなきゃならない。明日は里の人が来る日だ」
「そっか・・・・・・・・もうそんな日なんだね。で、何を話せばいいの?」
「・・・・・とりあえず上がれ。そんな所にいたんじゃ話がし辛い」
「う、うん・・・・・・わかった」
桃は声を震わせながら返事をして、囲炉裏を挟んだ焔の向かいにゆっくり歩いていった
「で・・・・・・どうなんだ?」
「どうって・・・・・・・・・・何が?」
焔も桃も互いに相手の顔色を窺いながら慎重に言葉を選ぶ
「決まってるだろ?その・・・・・・・任務の進み具合だ」
「えっと・・・・・・・順調に進んでる」
140時代劇(仮):2005/11/22(火) 03:10:30 0
「順調ねぇ・・・・・・具体的にはどんな感じだ?」
そんなことは桃に聞かずとも自分の目で確認しているはずである
だが、焔はそれを・・・・・・本当は絶対に聞きたくない答えを・・・・・・桃の口から聞かねばならないような気がしていた
「亀蔵殿・・・・の・・・・・手を・・・・握ったよ」
「その先は?」
「その先?な、何のこと?」
「とぼけるな!物陰に隠れたつもりだろうが、櫓の上からは丸見えだったぞ!」
焔は怒鳴りながら床を硬く握った拳で叩いた
「ほっちゃん・・・・・怒ってるの?」
ビクっと身体を震わせ、桃が恐る恐る尋ねる
「怒ってねよ!ただ、明日里の人に報告するのに必要だから聞いてるんだよ!」
焔が激怒しているのは明らかだが、逆らわない方が賢明であることに気付かぬほど桃は愚かではない
「見られていたんだ・・・じゃあ、知ってるでしょ?接吻をしたよ」
「それから?」
「・・・・・・それだけ。あの後、私も亀蔵殿も急に恥ずかしくなっちゃって・・・・・・黙って手を繋いでお屋敷に帰った。それだけだよ」
「本当に・・・・・・・本当に接吻・・・・・・・だけ?」
「そうだよ。ほっちゃん、もしかして妬いてるの?」
「バ、バカヤロウ!違うよ、明日、任務の進み具合を説明するのに必要だから・・・・・・・・・」
この上なく険しかった焔の表情がほんの少し穏やかになった
「でも、まあ、接吻までだと、殺すのはまだ時期尚早だな」
「そうだね・・・・・・・でも、もうすぐ亀蔵殿をもっと油断させて、殺せるような機会もやってくるよ」
焔の表情が緩んだ時に少し明るさを取り戻した桃の顔が再び曇った
「わかった。順調だって報告する。最後に一つだけ確認したいことがあるんだが・・・・・おまえ、あいつに本気で惚れてるってことは・・・・・ないよな?」
こんな質問をしても、桃から返ってくる答えは決まっていることくらい焔もわかっている
案の定、桃の答えは焔の想像通り『惚れていない』だった
しかし、桃の答えるまでの間や震える小さな声、微妙に逸らせた視線は、どれをとっても『惚れている』と言っているようにしか焔には思えなかった

翌日、焔は里の者に任務は順調に進んでいるとだけ伝えた


つづく
141名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 03:34:01 0
保全するもーん
142名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 03:35:22 0
143名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 04:51:27 0
またグロ以下のせいでスレが汚された
144名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 05:04:03 0
ディス時代劇乙
145名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 05:52:01 0
Distance氏、乙!です!
イチ推し佐紀cの可愛い姿が沢山読めて幸せです
熱いコロッケ一緒に食べたら幸せだろうなぁ
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
続きを楽しみにしてます!

時代劇氏、乙!です!
焔の桃に対する感情が突然変わったような感じですね
焔が全然気づかなかったって事なのかな
とにかく引き続き頑張って下さい、応援してます!
146名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 06:45:59 0
乙乙
147名無し募集中。。。
今日は投下あるかな保全