もしも新垣がヲタバレを恐れる女子高生だったらU

このエントリーをはてなブックマークに追加
137 ◆acuAAs.52c
>>136

その日も僕と亀井は、屋上で一緒にお昼御飯を食べていた。
ぬけるような青空の下、ニヤニヤしながらうれしそうに弁当を食べる亀井とは対照的に、
僕は頭を下げ、黙々と弁当を食べていた。

僕のその様子を気にした亀井が声をかけてきた。
「どうしたの?元気無いよ」
「そう?」
「うん。──ほら、このハンバーグ食べて元気出して!」
そう言って亀井は自分の弁当から一口大のハンバーグをとり、僕の口の前まで運んだ。
「あーん」
「あーん、パク。モグモグ──おいしい」
「でしょ?がんばって作ったんだから」
「え?亀が作ったのか?」
「うん、お母さんに習ったの」
亀井は無い胸を張ってそう言った。僕は呆れるように言い放った。
「うまいよ、お母さんのレシピがね」
「そんなぁ、──あっ」
うなだれる途中で亀井が何かに気付いた。
「どうした?」
と僕は聞いてみたが、亀井は手を振ってなんでもないってした。

弁当も食べ終わって、僕はいつもの様に大の字に寝転がった。
僕はずっと気になっている事をまた、座ったままの亀井に聞いてみた。
「あのさ、新垣の事なんだけどさ」
「あっ、そういえばさ」
亀井は急に初っ端から話題を変えた。
「もうすぐ梅雨じゃん?」