もしもミキティが幼なじみの隣の娘だったら 26冊目
1 :
名無し募集中。。。:
誰も気付いてないのか・・・orz
即死判定あるんだよね?
4 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 12:19:52 0
即死ってなに?
5 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 12:34:45 0
新スレおつ
落ちるくらいなら無駄な保全の方向で行きましょう
6 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 12:36:16 0
新スレおつ
落ちるくらいなら無駄な保全の方向で行きましょう
7 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 12:37:41 0
作家さん緊急募集中
どんどん書いとけ
10 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 12:51:49 0
レス番が50〜100くらいまで行ってある程度軌道に乗らないと
さらにはやく落ちるって聞いたけどマジ?保全
気軽に作品かいてね
乙
前スレの更新分、もう一回貼ったほうがいいですか?
何時間かの内に40だか60レスないと落とされちゃうって誰かが
言ってマスタ
もしもスレで一番古いのってここ?
16 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 13:15:03 0
>>13 まとめスレの管理人はきちんとしてる人だから25冊目もチェック
してるから平気でしょ。念のために前置きして貼ってもいいけどね。
じゃあ、管理人さんにおまかせしまーす。
19 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 13:32:09 0
ほ
21 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 13:33:49 0
(ex10の現在の設定)
*即死判定
60レスまで行かないスレは最終レスから約4時間経過でdat落ち
*n日ルール
立ってから60日が経過したスレは最終レスから約4時間経過でdat落ち
*980レス超(1000到達含む)
最終レスから約4時間経過でdat落ち
24 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 13:54:51 0
あとは、スレ乱立時にこまめに保全をすればいいのか
新スレ乙
狼ヒトイネなわりに直ぐ落ちるよな
設定が悪いと思う
とりあえずさっさと60までいこう
ヒマ人保全
30 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 14:53:18 0
だめだこりゃ保全
32 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 15:24:56 0
せわしく保全
川V-V)
34 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 16:03:36 0
作家さんガンバレ保全
ぜ
即死やばい?
37 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 17:36:14 0
保守
即死落ちするようなら立てなきゃ良いのに
せっかくのまとめサイトも
>>1に貼られてないし
まとめサイト作ってくれている人に申し訳ないと思わないのか
39 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 17:46:29 0
40 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 17:48:12 0
バカも保全の役にたつからな
このスレがあってこそのまとめサイトなんですけど保全
また立ってうれしい保全
ho
45 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 19:53:24 0
47 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 20:48:44 0
せわしく保全
びよーん
49 :
名無し募集中。。。:2005/03/27(日) 21:54:45 0
作家さん募集中。。。
はい、ということでね
でねっていう
春は花見とか色々あるね
::::::::::::::☆::::::::::::::::*:::::::
*:::::: :::::::::::::::::
―――――――――――――
ソロソロ60デスネ - = ==
= ==- ノノノ8∈ ノノハヽ
= ==- 川从 ) 川川V)-~~ ソロ!? ソロナライツデモヤルゾ!
―――/;;;;;:: 人――|;;;;;::: |ヽ―
55 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 00:56:34 0
60過ぎたらとりあえず短編をうpします。
花粉症のメンバーはいるのかね
期待してます
待ちつつ
59 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 01:12:39 0
あれ?また圧縮きた?
俺たちには落としちゃいけないスレがあるんだ!!
62 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 01:32:18 0
そうだな
63 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 01:54:07 0
【短編】 です↓
64 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 01:55:51 0
〜美貴の部屋〜
(ベッドに仰向けに寝転んで携帯を眺める美貴)
・・・
今日、学校の帰り道、あいつとつまらない事で喧嘩しちゃった・・
美貴が悪かったのかな?
あいつを怒らすつもりなんてなかったのに
なんか後味悪いから電話してあやまろうかな?
このままだと明日、学校で顔合わせにくいしなぁ
でも、美貴から先にあやまるのはちょっと悔しいな・・
ハァ…、あいつの方からごめんなさいの電話かけてこないかな?
そうよ、あいつにだって悪いところあるんだもん
何よ!あいつったら・・
・・・・
う〜ん、やっぱこういう時は美貴から素直にあやまろっかな?
明日また学校であいつと楽しくおしゃべりとかしたいし
ピッ、ピッ、ピッ、、、
「トゥー・トゥー・トゥー・トゥー・・・・・」
んっもう、せっかくあやまろうとしたのに話し中かぁ・・
65 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 01:56:53 0
〜俺の部屋〜
(ベッドに寝転んで電話をかける俺)
「トゥー・トゥー・トゥー・トゥー・トゥー・・・・・・・」
なんだ美貴の奴、話し中なのか・・
早いところ今日のこと謝って許して貰おうと思ったのに
だ め だ こ り ゃ 。
{終わり}
続きキボンヌ
68 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 03:27:52 0
>>56 それは聞いたことないね。
今作品書いてるんで保全協力願います、勿論自分も保全します。
引っ越し完了!記念保全
おやすミキティ保全
>>64-65 個人的にはどっちかと言えばミキティがオチの方が良いかもと思ったけど
ダメだこりゃならこっちが正解かな
乙です
ホ
hoze
ほ
も
期待保全
ほ
ほ
ほ
の
80 :
名無し募集中。。。:2005/03/28(月) 20:49:57 0
ほも
更新しまーす。
服を着て、部屋に戻ると美貴はオレのベッドにいた。
マンガを手に、壁のほうを向いている。
「さっきはゴメン」
美貴が言っていた通りに、オレのTシャツを着ている。
やっぱり少しサイズが大きいみたいで、全体的にあまっている感じがする。
「・・・」
一応、こっちから謝ってはみたものの、美貴から応答がない。
相当怒っているらしい。悪いのはオレだけじゃない気がするんだけど・・・。
「そんな怒るなよ、美貴だって勝手に入ってきたわけだし」
「・・・」
さすがにオレもイライラしてきて、美貴の肩に手をかける。
「ねぇ、話聞いてよ!」
「ぅう〜ん・・・・」
こちら側に寝返りを打ちながら、甘い声を出す美貴。
え?この人寝てる。
早いなぁ・・・。お風呂の一件からまだ10分も経ってないのに。
なんだ、寝てるのか。ホッとして少し力が抜けてくる。
床に膝を着いて、美貴の寝顔を覗いて見る。
顔と顔の距離は十センチくらいしかない。あれ、ちょっとドキドキしてきた。
いけない。なんで美貴でドキドキしなきゃならんのだ!
でも寝顔・・・けっこうかわいいじゃん。
普段から眉間にしわ寄せて怒ってるイメージあるけど、
寝ている時の顔は子どもの時から変わらないんだな。
やばい。ちょっとムラムラしてきた。
「あかん、あかん」
首を振って、理性を呼び覚ます。
でも、オレのTシャツを着てるから、胸元が少しゆるい。
もう少しで胸が見えそうで、顔の角度を変えてみる。
しかし、そこで気付いた。
「この人、胸無いや」
つまんないの。
そう思って、立ち上がろうとした時、美貴が
「ひんにゅーじゃ・・・ないもん」と言った。
なに!?起きてたのか。
でも、美貴はまたすぐにかわいい寝息をたてはじめた。
なんだ・・・寝言か。
そのまま美貴は夜まで起きなかった。
7時くらいに起きたかと思うと、
「・・・おやすみぃ〜」
と言い残し、すぐに自分の家に帰っていった。
まったく・・・よく寝る人だ。
あ!あいつ自分のTシャツ忘れてるじゃん。
明日返せばいいか。
こうして、オレと美貴の土曜日が終わった。
乙
てか、この直前のストーリーがわからんのですが
まとめサイトのどっかに載ってますか?
まとめサイトの25冊目
>>87 おおおっサンクス
htmlの方にはあったんですね
全然気が付かなかった
今落ちたかと思って焦った
更新乙
90 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 00:37:50 0
ほじぇん
91 :
名無し募集中。。。 :2005/03/29(火) 01:22:37 0
ho
ぜ
スマトラ
94 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 03:42:27 0
島
95 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 03:51:01 0
裏ズッコケ最高
96 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 04:29:11 0
書いてたら長くなり纏まらなくて、でも明日にはうp出来そうです保全
97 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 04:30:05 0
99 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 07:41:35 0
ほ
川 VvV)<保全しといてやるよ
スレ数600か。厳しいな
ho
川 VvV)<幼なじみだし〜♪
ほ
>>68 卒メンだけど中澤が今年から花粉症デビューしたらしい
106 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 17:20:04 0
age
ほ
り
ほ
110 :
名無し募集中。。。:2005/03/29(火) 22:26:56 0
作家さんガンバレ保全。
がらがらがら
「よっこらしょ」
窓を開けて、美貴が入ってきた。いつもどおり白地に赤線のジャージを着ていた。
「よっ」
とか言いながら美貴は、机に向かって座ったおれの後ろを通って、おれのベッドにダイブした。
「ふいー、つかれたー。ね、○○、なにしてんの?」
「見ればわかるじゃないか」
おれは机に向かったまま言った。
「いやいやいやいや、裸で机に向かってるのって、意味わかんないんだけど?」
笑顔が想像できるような声で美貴が言った。
おれは、机に向かったままトランクスとTシャツを着て、ベッドに振り向いた。
美貴はベッドに腹ばいになり、肘をついて、組んだ指の上に顎を乗せ、おれを見ていた。
「なに?○○泣いてたの?眼赤いよ」
おれは、黙って机の上においていた写真集を美貴に差し出した。
「あ、これ買ったんだー。この娘いくつだっけ?20なってたっけ?良く脱いだよねえ」
美貴は言いながら、ぺらぺらとページをめくった。
「ふーん…おー、綺麗なヌードだねー。ここバリかなあ…?」
美貴は一通り写真集を眺めてから顔をあげた。
「で、○○なんで泣いてたの?この娘のファンだったの?」
「うん。顔立ちがエロくて好きだ。だから脱ぎ写真集はすげー嬉しい」
「じゃいーじゃん」
「よくない。全然、よくない」
「なにがよくないのか、言ってみな?」
「おっぱい」
「なによー、美貴のおっぱいがちっちゃいって言いたいのー?」
「違う。乳輪」
「…」
美貴は立ち上がって、おれの頭を優しく撫でた。
なにこれ。ヤバイくらい良作じゃん。
つづけ
ほ
ほ
ho
119 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 10:42:38 0
no
121 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:05:42 0
ハァ・・、つまんね。
俺はテレビの電源を切り、座っていたソファーに寝っ転がった。
ゴールデンの時間帯なのにろくな番組がない。
うー、暇だ暇だ。やるゲームもないし。
ビデオでも借りに行くか。。
122 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:08:08 0
-------近所のレンタルショップ
「うわぁ!」
突然、後ろから誰かに背中を叩かれ
俺は大声を上げてビックリした。
「あはは、成功〜」
そこには、してやったりの顔をした美貴がいた。
「なんだ美貴かよ!」
「○○、驚きすぎ」
余程、俺の驚く姿がツボに嵌ったのか美貴は両手を叩いて笑っている。
「笑いすぎだろ・・」
「そんな大声出すとは思わなかったんで」
「くそぉー、完全にやられた」
「あー面白かった。『うわぁ!』とか言っちゃって」
美貴は俺の驚いた姿をマネして喜んでいる。
123 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:11:04 0
「・・・、何しに来たんだよ・・?」
「○○が店に入るの見えたんで悪戯しようと思ってさ」
「驚かすためについて来たのか?」
「違うよ。借りたビデオ返しに来たの」
「なら、たまたま同じ時間にここに来たってことか」
「ホント偶然だね」
「なんか借りないの?」
「美貴の借りたいやつは全部貸し出し中だった」
「そっか。俺は暇だから借りに来たんだ」
124 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:14:15 0
俺はどれを借りようか考えながら店内を歩き回る。
さて、どうしようか。楽に観れるアクションにするか。
サスペンスなんかもいいな。やっぱ最新作のやつでも観るか。
何がいいかな。。
色々決め兼ねながら一階から二階へとウロウロする俺。
「で、なんでついて来んの?」
さっきから俺の後ろにいる美貴に言った。
「なんか暇だし。一緒に帰ろうかなって」
「俺、まだ観る映画決めてないから時間掛かるぞ」
「○○は優柔不断だもんね」
「いや、美貴と違って思慮深いんだよ」
「何その美貴が単純みたいな言い方は?」
美貴に軽く睨まれる。
125 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:17:21 0
「と、とにかく時間掛かるから先帰っていいよ」
「はいはい、○○がエッチなビデオ借りずらいから帰ればいいんでしょ」
「おいおい」
「あっ、図星だった?」
美貴はまたしても、してやったりみたいな顔をしてる。
「そんなんじゃないし」
「まぁ、男のコはしょうがないよね」
「・・・」
「美貴はコンビニでも寄って帰るとするよ」
「ちょっと待った」
俺はふと前々から女ってエロビデオとかをどう思ってる
のか興味あったので美貴で試してみようと呼び止めた。
126 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:20:36 0
「なに?」
一階の出口へ向かおうとしていた美貴が振り返る。
「なぁ、アダルトコーナーとか見たことないだろ?」
「え?ないわよ、そんなの」
「うむ、当然ないよな。でも興味あんだろ?」
「別にないし」
「ホントか?女同士でエロビデオとかこっそり見てる癖に」
「一度も見たことないから」
「嘘付け。せっかくだから俺が案内してやるよ」
と、美貴をアダルトコーナーに連れてこうとした。
「何すんのよ?イヤだってば」
「いいからいいから」
嫌がる美貴の手を取り強引に引っ張り込もうとした。
「もう!イヤだって言ってるでしょ!」
そう言いながら美貴は俺の脚に蹴りを入れてきたので俺は美貴の手を離した。
128 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:26:40 0
「痛いって・・マジ蹴りすんなよ・・」
「あんたが悪ふざけするからでしょ」
「だって、せっかくだしさ」
「せっかくとかないんだよ!」
「ハイ・・」
先に悪ふざけしたのは美貴の方だろとか思ったが、
美貴の表情がちょい怒りモード入ってたので黙っといた。
「じゃあ、もう帰るからね」
「あぁ、またな」
「ゆっくりビデオ選んでよね。スケベ○○!」
そう言い残し、美貴は店内を後にした。
周りの客数人が冷めた目で俺を見てるので
俺はいそいそと一階に降りて最新作コーナーに
残り1本だけあったアクション映画をレンタルして店を出た。
129 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 12:30:47 0
なんとなく脚に違和感を覚えながら家に向かう。
美貴のやつ・・普通女のコが蹴りとかいれるか?
全く、笑ったり話したりしてれば可愛い顔してんのに。
機嫌損ねると攻撃的になるし顔も怖いし・・
ギャップが激しいんだよな。まぁ、そこが美貴らしいけど。
そういえば母さんが留守だから夕飯まだ食ってないや。
弁当屋に寄ってカラ揚げ弁当でも買ってくか。
ん!?たしか美貴はコンビニ寄るとか言ってたな。
しめしめ。。今度こそいいこと思い付いたぞ。
{続く}
乙〜
乙
期待
132 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 13:06:47 0
もぉす
乙
でも、今度は「ミキティがAVデビュー」っていう設定かと思ってワクワクしちゃったw
イイヨ〜イイヨ〜すごくイイヨ〜!
続き期待してます
135 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 13:50:44 0 BE:46422353-#
めっちゃええやん
ところで話は変わるけどズッコケの中の人ってもういなくなっちゃったの?
ズッコケシリーズも裏ズッコケシリーズも完結してないし凄く気になるんだよね
もしミキスレも最近来たばかりでまとめサイトとか一気に読み返したから
乙です!続き期待してますよ〜
自分も昨日から少しずつ書きはじめたんで、保全よろしくです
>>136 マジっすか・゚・(つД`)・゚・
じゃあズッコケシリーズはもう読めないんですね・・・OTZ
最後まで読みたかったなぁ・・・
学園祭編〜温泉編書いてた中の人も途中で連載止まってるし・・・
最も続きが読みたい2作が未完とは皮肉なものですね・・・
四人で旅行編って作品も(・∀・)イイ!!よね
個人的に萌えさせてもらいました
141 :
名無し募集中。。。:2005/03/30(水) 16:42:08 O
>>140 俺もちょうど昨日読み返した所だった
最高だよな
ズッコケさんらしき人がごっちん家庭教師スレにいるからそっち逝って頼めばショミキの続き書いてくれるんじゃない?
マジだ なんつーか文体で分かるな
更新しまーす。
一週間後。おれの誕生日になった。
学校から家に帰り、リビングの戸を開けるとそこはもう飾り付けもばっちりの
パーティー会場になっていて、父さんと母さん、美貴のおじさんとおばさんもいる。
パンパンッ!
「おめでとー!」
勢いよくクラッカーを鳴らし、拍手で出迎えてくれる。
まぁ、毎年恒例なのでこれといった驚きはない。
「あぁ、ありがと。ちょっと着替えてくる」
「早くしなさいよ!主役がいないと料理も食べれないんだから」
「はいはい」
自分の部屋に戻ろうとすると、家のドアがガチャッと開いた。
美貴だ。
「父さんと母さんこっち?」
「うん。なんかのパーティーらしいよ」
「へぇ。なんかあったっけ?ま、いいや。せっかくだから参加しますよ」
「どうぞどうぞ」
美貴はうれしそうに、いつものジャージ姿でリビングへ入っていった。
そういえば、美貴はケーキ作ってくれたのかな。
「ハッピバースディトゥーユー」
で、拍手。だいたい流れはお決まり。
適当に料理を食べて、9時くらいになる。
まぁ、例年通りならここで母さんがなんか言ってくる。
「ほら、こっからは大人の時間だから、子どもは部屋に戻りな」
ほらね。いったい誰のパーティーだと思ってるんだ!
美貴も何か言ってやれよ、と思って横を向くと目をこすってたりする。
「眠そうだな」
「いや。大丈夫」
大丈夫ってことはちょっとガマンしてるんじゃん。
そろそろ母さんの視線が痛いので、部屋に戻ることにする。
「じゃ、ごゆっくり」
嫌味な雰囲気をガンガンに込めて、母さんに言った。
「おやすみ〜」
ワイン片手に母さんが手を振る。満面の笑みだ。
酔っているとはいえ、ゆるせん。
ぶつぶつ文句を言いながらも部屋に戻る。
美貴は眠そうにあくびをしながら、自分の家へ戻っていった。
おやすみも無しで。なんだ、ケーキもないのか。
ちょっと期待したおれがばかみたいだな。
乙です!
>>142 以前に後藤先輩スレで誘導したんだけどな…
結局書いてくれなかったよ
でも他スレ作品もズッコケのサイドストーリー的な感じになってるみたい
突然だけど2000/4/2ASAYAN 娘4期オーデ第三次審査でミキティが歌ってた
>成りたかったもの それは君といる私
>欲しがってたもの それは君の本当に 笑った顔
誰のなんて曲?
乙です
>>144 乙です!
>>148 浜崎あゆみの『monochrome』(モノクローム)って曲だったような気がする
ミキティって浜崎好きだったっけ?
>>150THX
>>151 1999夏のJT桃の天然水CMソングがmonochromeとTraumaの2パターンあったらしいから
漏れはこの曲忘れてたんだけどwそういえばこんなCM曲流れてたような気もしてきた・・・
h
o
155 :
名無し募集中。。。:2005/03/31(木) 01:34:46 0
z
ねる
157 :
名無し募集中。。。:2005/03/31(木) 03:13:22 0
作家さん乙。いい感じの萌え作品乙。更新乙。
26冊目、26はミキティの誕生数字ですから死守だ保全。
寝る保
po
ふぉー
ロマンティックのPV見ながら保全
保全するよ
ほ
ho
ほ
166 :
名無し募集中。。。:2005/03/31(木) 20:50:05 0
ぜ
ん
168 :
名無し募集中。。。:2005/03/31(木) 23:03:54 0
作家さんガンバレ保全。
新曲大阪保全
ho
>>169 やっぱズッコケさんいいな
ズッコケさんの読むと作品書いてる手が止まるよ・・・
173 :
名無し募集中。。。:皇紀2665/04/01(金) 02:24:53 0
それわかるわかる。
>>172 ズッコケとかエレカシの作品読んじゃうとビビって自分の
うpするの怖いもん。評判もいい二人だし読み応えあるしね。
そんな俺は初期ズッコケのだめだこりゃ作品に憧れて書き
始めたズッコケファンですけどw
まぁ、頑張りましょうや、好きで書いてるんだから、書く事を楽しもう。
176 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 03:51:47 0
177 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 03:55:23 0
---------近所のコンビニ
フフフ、やっぱいるいる。
「きゃ!!」
「やりぃ〜」
俺はコンビニで雑誌を立ち読みしてる美貴の
背後にそっと近付きいきなり両肩を叩いて驚かしてやった。
「なっ、何で○○がここにいるのよ?」
「美貴が行くコンビニといったらここだろ?」
俺達の住んでる家の周辺にはコンビニが数件あって、
俺は美貴がここのコンビニを頻繁に利用してるのを知っていたのだ。
178 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 04:05:11 0
「あんた・・ワザワザその為にここまで来たの?」
「その通り」
「やることが子供なんだから・・」
「そんなこと言って悔しいんだろ?だろ?」
先程の仕返しとばかりにからかい口調で言った。
「くやしくなんかないもん」
言葉とは裏腹にぽっぺを膨らませて悔しそうな美貴。
そんな美貴に対して
「顔に悔しいって書いてあるぞ?」
と、そのほっぺを指先で軽く突っついた。
「くやしくなんてないから」
俺の指先から顔を背けてそう言い張ってる。
美貴のやつ・・ほんと負けず嫌いな性格してるよな。。
「もう、分かった分かった」
「何がわかったのよ?」
「強情なところも美貴らしくて可愛いって」
「それって誉めてんの?」
「まぁ、一応は・・」
ご機嫌取りで言っときながら俺は微妙に照れてしまった。
「ふーん。じゃあ許してあげる」
美貴はちょっと嬉しそうにそう言った。
果たしてこれは許すとかの問題なんだろうか?
お互い様のような気が・・
179 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 04:08:31 0
「○○。結局どんなの借りた訳?」
「ん?あぁ、これこれ」
「あっ、エッチなやつなら見せないで」
「エロビデオじゃないし。このアクション最新作」
レンタルしてきたビデオを見せる。
「これ、美貴が借りたくても貸し出し中だったやつじゃん」
「そうなのか?たまたま1本だけあったぞ」
「えーいいなー」
「はっはっは。俺の日頃の行いがいいからだな」
「なんかムカつくー」
「諦めろ。あとでネタバレメールしてやるからさ」
「ちょっとそれだけは止めてよね」
「冗談だよ。ところで何の雑誌読んでたの?」
「女性用のファッション誌。春向けの洋服チェックしてたの」
美貴は再び雑誌を立ち読みし始めた。
「俺、弁当買って帰らないといけないからそろそろ行くわ」
「美貴はここで色々買ってから帰る」
「わかった、じゃあね」
「うん、バイバイ」
180 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 04:12:21 0
--------近所の弁当屋
俺はカラ揚げ弁当を頼んで待つ間に
借りたビデオを眺めながら考えごとをしていた。
う〜ん、美貴も借りたかったって言ってたしな。
いっそのことこのまま美貴の家に行って一緒に観るか。
アクション映画なら二人で観ても気軽に楽しめるだろうし。
そうだな、よし決めた!美貴の家に行くか。
181 :
名無し募集中。。。:娘。歴1998/04/01(金) 04:15:50 0
--------その頃俺の家の前
お弁当買って帰るとか言ってたからもうすぐかな。
よくよく考えたら美貴がダメでも○○が借りれたんだし
一緒に観ればいいじゃん。なんで気付かなかったんだろう。
んー、あいつが一人で観たいって言い出したらどうしよう。。
そしたら強引に部屋に押しかけてでも一緒に観てやるんだから。
早く帰って来ないかなぁー。
ついでに玄関先に隠れてまた驚かしちゃおうかな?
だ め だ こ り ゃ 。
{終わり}
続きがあって欲しい(´・ω・`)
ほ
184 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/01(金) 07:43:35 O
続きキボンヌ!!ヾ(`Д´)ノ
これは続きそうですよ
新生活のスタートでもあるし
AVの話が入った続きキボソ
乙です!いいっすね〜
続きor新作を期待してます
ひ
なんだまた俺がホゼンするのか
じゃあ今度はおれが保全するぞ
いやいや、オレがやるよ
よし、今度は俺が保全しますよ
Σ(゚д゚ )
(| y |)
>>192 ( ゚д゚)
>>193 \/| y |\/
( ゚д゚) ケコーン
(\/\/
おまいらダメだこりゃの精神を忘れるなよ
196 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/01(金) 19:56:41 0
ho
更新しまーす。
まだリビングのほうがうるさいけど、もう寝ようかな。
やわらかいベッドに倒れ掛かると、一瞬で睡魔が襲ってきた。
「はぁ・・・」
美貴は結局ケーキ作ってくれなかったな。
久しぶりに食べたかったなぁ、あのチョコケーキ。
妙に大人っぽいビターチョコをクリーム状にして、スポンジに塗っていく。
でも、そのうえからイチゴを乗せるから、なんか甘酸っぱくて・・・。
って、なんで何年も前に食べたケーキの味なんか覚えてるんだろ、おれ。
あーあ。眠くなってきちゃったな。まだ9時なのに。
気持ちよくなってきて、眠れそうって時にドアが開いた音がした。
おれは半分眠った状態で、ドアの方向に首を動かした。
「なんだ〜。寝てるの?」
「美貴か。半分寝てる」
「あっそ・・・。じゃあ、ケーキはいいか」
「え!?」
おれはびっくりして飛び起きた。もう、完全にあきらめてたのに。
「せっかく作ったのになぁ」
「た、たべる!」
「そ、そんながっつかなくても・・・」
美貴はケーキを置きながら恥ずかしそうに笑う。
美貴が部屋の電気を付け、ふたりで座る。
「ありがと。なんか・・・ごめんな。無理にお願いしちゃったみたいで」
「ううん。久しぶりに作ったらなんか楽しくなっちゃった」
美貴は、ケーキをどんな風に作ったのか楽しそうに話し出す。
へぇ、こんなカワイイ顔するんだな。こいつ。
「それで、チョコが鼻についちゃったの!」
こんなに笑ってる美貴を見るのは久しぶりだ。なんかこっちまで楽しくなってくる。
目の前に置かれた、かまくらみたいな形のケーキ。
昔食べたのとは違う。でも、なんか似てる・・・。
あ、てっぺんにイチゴが乗ってる。これだ。
「イチゴは絶対乗るんだな」
「え?嫌いだったっけ」
「ううん。ちょっと懐かしくなっただけ」
「はは。懐かしいよね、なんか」
「うん」
「あの時は○○、サッカーのことしか頭にないって感じでさ」
「そうそう。家帰ってからも、ずっとやってたし」
「うん。練習してる時も楽しそうにボール蹴ってて・・・」
「・・・うん」
なんでやめちゃったんだろ。あんなに楽しかったのに。
「なんでやめちゃったの?」
ははは。同じこと考えてるし。
「なんか、あの人みたいにはなれないって思った」
「あの人?」
「うん。あの人」
天井のポスターを指差す。
「あぁ」
美貴が間抜けな声を出して、ポスターを見つめる。
「まぁ、そりゃ無理だよな。スーパースターだもん」
「・・・」
「夢見ちゃってたんだよな」
「・・・かな」
美貴が消え入るような声で何か言った。
「ん?なに」
「ダメかな。夢見ちゃ」
美貴が少し怒ったような表情になる。
「い、いや、ダメじゃ・・・」
「スターになれなきゃ、挑戦しちゃいけないのかな?」
「それは、なんていうか・・・個人の自由っていうか」
どうしたっていうんだ、いきなり。
「あたし好きだったよ、楽しそうにサッカーしてる・・・」
言いかけて、美貴が視線を落とす。
「○○のこと・・・」
「へ?」
美貴が急に変なこと言うもんだから、声が裏返ってしまった。
「だから、好きだったの!○○のこと!」
「・・・」
「・・・」
美貴はそのまま俯いちゃったけど、おれもなんて言ったらいいかわからず
沈黙のまま時間だけが流れる。
これじゃ、マズい。なんとかしなくちゃ。
「あ、あのさ・・・」
その瞬間、美貴も口を開く。
「む、昔の話だからさ!気にしないで」
「え?」
「ほら、うん。昔のことだから・・・。忘れて!」
「あぁ、うん」
「あ、ケーキ食べてね。おやすみ!」
急に笑顔を作って立ち上がった美貴は、そのまま部屋を飛び出した。
「お、おやすみぃ・・・」
多分、美貴には聞こえてない。
あいつ、顔真っ赤だったな。おれもだけど・・・。
美貴のやつ、突然なにを言い出すかと思えば・・・。
「好きだったの!○○のこと!」
・・・。忘れよう。昔のことだし。うん。
でも、あの頃っておれも美貴のこと好きだったような・・・。
ダメだ!意識しちゃダメだ!もう寝よう。あ、ケーキ食べよう。
「ん・・・おいしぃ」
そっか。わかった。
あの時のケーキの味を覚えてるのは、おいしかったからだけじゃない。
美貴が作ってくれたのが嬉しくて、それで覚えてるんだ。
だからあんなに鮮明に思い出せたんだ・・・。
なんだ。両思いだったのか・・・。ふーん。
その日はそのまま、なんとなく眠りについた。
204 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/01(金) 22:16:17 0
淡い思ひ出
ハァ━━━━━━━━━━┓
┏━━━ ;´Д`━━━━┛
┗━━━━━━━━━━ン!!!
飛亡氏乙!いやぁ本当に乙!
さわやかだなぁ…夢を追うことに真剣な帝萌えです!
関係ないが今週の週間少年サンデーのMAJORというマンガが
このスレみたいで激しく萌えますたw
206 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/01(金) 23:06:39 0
乙です!
いや〜この先が気になる感じです
207 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/02(土) 00:36:36 0
最近更新ペースが早いな、乙です。
甘酸っぱい幼馴染の両想いだった過去描写萌。
208 :
名無し募集中。。。:娘。暦08/04/02(土) 02:39:11 0
ho
川VvV从 今日は松坂の完全試合が見れる記念すべき日。
ho
続きを・・・
hozenn
(゜ロ゜)ギョエ!!やっちまった
ホシュ
ボッシュ
ho
ぜ
ほぜ〜♪
今気付いたんですけど、まとめサイトで僕のやつって
タイトル募集中になってるんですね。
あんまり名づけ得意じゃないんで、本当に募集してもいいですか?
あと、なんかズッコケさんのみたいにサブタイトルつけて書いたほうが
いいんでしょうか。
西野キュンとオッシーをもっと映してTBS
>>219 まとめサイト的にはサブタイトルだけでもいいんじゃない?
>>221 なるほど。ありがとうございます。
じゃあ、適当に区切ってサブタイトル考えておきます。
突然わけわかんないこと言ってすいませんでした。
本日最終保全。おやすみき(ry
ノシ
バイト前保全
リアル226保全
227 :
名無し募集中。。。:2005/04/03(日) 07:06:16 0
ほ
ホシュ
作者さん待ち保全
ho
232 :
名無し募集中。。。:2005/04/03(日) 17:52:04 0
だめだこりゃ保全。
保全
ほ
保全ついでに、サブタイトル付けます。
最初が
「不思議な幼なじみ」
で、今日は土曜日のところからが
「美貴との土曜日」
で、一週間後。のところからが
「誕生日」
これでなんとかお願いできないでしょうか?
まとめサイトの管理人さんお願いします。
更新は明日かあさってになりそうです。
まったり待ってていただけたら、うれしいです。
237 :
名無し募集中。。。:2005/04/04(月) 00:04:48 0
ほ
ぜ
む
ho
mo
sa
244 :
名無し:2005/04/04(月) 12:31:57 O
ズッコケ様また連載キボンヌです。よろしく頼みます!
ほ
俺が華麗にホゼン
じゃあ俺も華麗に保全
だめだこりゃの精神を忘るべからず保全
このスレ初めて来ますた
小説も(・∀・)イイ!!もんですな
これから保全させていただきます
よろ〜
>>251 うん。よろ〜
文才ないぶん保全だけはします
253 :
名無し募集中。。。:2005/04/05(火) 03:04:50 0
254 :
名無し募集中。。。:2005/04/05(火) 03:10:50 0
美貴様おやすみなさいませ
DJ乙
皆乙
俺乙
やっぱり最後にミキティ乙
誤爆かな?保全
ho
美貴しく保全
ho
出かけ前に保全
帰宅保全
ほ
262 :
名無し募集中。。。:2005/04/05(火) 20:07:06 0
ぜ
ん
更新しまーす。
『松浦さん』
「○○ちゃん!ケーキ作ったの、食べて」
「ホントに?わーい!!」
「・・・どう?おいしい?」
「うん!おいひぃ!美貴ちゃんって料理上手なんだね!」
「あたりまえじゃん!」
「絶対いいお嫁さんになるよ、美貴ちゃん」
「へへへ・・・ちょっと恥ずかしいな」
チチチ・・・あぁ、朝か。はぁ〜、今日はなんか良く寝たな。
母さんは・・・まだ寝てるよね。
トースト焼いて、バター塗って、ジャム乗せて。
テレビでも見ようかな。
あ、小倉さんだ。おはようございます。
ズラ落とさないようにしてくださいね・・・って、「とくダネ!」じゃねーか!
8時半すぎてる!!ヤバイ!絶対遅刻じゃん!
美貴のやつ、なんで起こしてくれないんだよ・・・
教室のドアをそーっと開けると、クラス中の視線が集まる。
「遅刻だぞー、○○」
「すいません・・・」
良かった。1時間目が優しい国語の先生で。
美貴のほうを見ると、一瞬目が合ってすぐにそらされた。
なんなんだ、あいつ。
慌てて席に着いたけど、授業の内容を把握する前にチャイムが鳴った。
「じゃ、終わり。今日のところテストでるよ。○○は誰かに見せてもらうように」
「は、はぁい」
クラス中から小さい笑いが起こる。
くそっ。こんなつもりじゃなかったのに・・・。
こうなったら、責任とってもらうしかないな。美貴に見せてもらお。
「美貴、ノート見せて」
「えぇ?あ、いいよ」
美貴が慌てて閉じかけたノートを開く。
「なんで起こしてくれなかったんだよ」
おれはクラスのみんなに聞こえないように、小声で言った。
「ひとりじゃ起きれないの知ってるだろ」
「ごめん・・・」
なんでこんなに素直に謝るんだ?拍子抜けしちゃうじゃんか。
「お前、なんかあったのか?」
「何もないよ。別に」
「あ、もしかして、昨日の話が恥ずかしくて、それでお前・・・」
「バッ、バカ!違うわよ」
「ふーん」
「なによ。そのニヤついた顔。違うって言ってるでしょ!」
「はいはい」
なんだ。けっこう美貴もかわいいとこあんだな。昔の話なのに。
「もういい!バカ!」
その時、後ろから誰かが近づいてきた。
「ひゅーひゅー。熱いね」
「あ、亜弥ちゃん」
あ、隣のクラスの松浦さんだ。たしか美貴と仲良いんだよな。
「美貴たん、朝から見せ付けないでよ」
「バカ!美貴と○○はそんなんじゃ・・・」
「あー、ハイハイ」
松浦さんは微笑を浮かべながら、こっちを向いた。
「おはよう、○○くん」
「あ、おはよう」
さすが、噂通りカワイイ。なんかドキドキしてきちゃった。
「へぇ〜、噂通りって感じだね」
「へ?」
それ、こっちのセリフなんですけど。
「なんか頼りなさそうで、・・・」
大きなお世話じゃ!ってか、美貴はそんなこと言ってやがんのか。
「美貴たんが好きそうなタイプ」
そう言って松浦さんはニヤッと笑いながら美貴のほうを見る。
「だから、そんなんじゃ・・・」
「そうだ。美貴たんにCD返しに来たんだった。ハイ」
「え、あぁ」
「ありがとね。そいじゃ!」
なんてマイペースな人なんだ。
美貴もかなりマイペースなところあるけど、その上を行ってるな。
完全に美貴が翻弄されてるし・・・。
まぁ、その辺が人気の理由でもあるんだろうけど。
その時、美貴の冷たい視線がだらしない横顔に突き刺さった。
「顔、ニヤけてるよ」
「そうか?」
と、言いつつも、我ながら相当ニヤけてると思う。
「うん」
「松浦さん・・・カワイイな」
「ふーん。惚れちゃった?」
「いや、そこまでは」
ダメだ。ニヤけが止まらん。
「・・・あっそ。用が済んだなら早くあっち行け!」
美貴がおれのスネに蹴りを入れてくる。座りながらなのに、相当強い。
「いってー。なんだよ!」
「なんでもない!」
なんでもないのに、急所を蹴るんじゃない!こうなりゃ反撃だ。
「なんだよ、昔はおれのこと好きだったくせに・・・」
「・・・」
美貴は顔を真っ赤にして、机に突っ伏した。
「昔はおれのこと好きだったくせに・・・」
「・・・」
「好きだったくせに・・・」
「あー!!うるさい!バカ○○!」
ハハハ。あーおもしろい。
ま、おれも人のこと言えないんだけど。
その後、美貴は帰り道でも口を聞いてくれなかった。
続きキテタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
乙です。気の強そうな美貴様に萌えまくっちゃってる俺ワロス
イイオイイオー
271 :
名無し募集中。。。:2005/04/06(水) 01:32:12 0
更新乙です
なんか状況が頭に浮かぶよ
イイッ!すごーくイイッ!GJ!
続き待ってま〜す
―――――――――――4月1日 AM1:00
俺は門の前である女の帰りを待っていた。
そいつは今日高校の時のクラス会だった。
今日といっても日付が変わってしまっているので3月31日・・・・。
おっせぇよ・・・・―――――――
いつものように母親の作った晩御飯を食べ終え、リビングでテレビを見ながらくつろいでいた。
最近は特番ばっかりだな。
「ねぇ、今日美貴ちゃんなんかあるの〜?」
「んぁ?何で?」
洗い物をしながら母親が話しかけてきた。
「買い物に行った時見たのよ。駅のほう歩いてったからさ〜。いつもと違う格好して。」
「クラス会なんだと。」
「だぁからあんな可愛い格好してたんだね〜。」
「さすがにいつもうちに来る格好じゃさすがに外出れねぇだろ。
スウェットにTシャツじゃあなぁ。」
「それにしても可愛かったわ。美貴ちゃんも成長したのねぇ。」
「可愛いかどうかは別として、あいつも成長はしますって。
母さんのしわが増えるように・・・。」
「この家出て行きたいの?」
「・・・今日もお綺麗で・・・。」
「でもあんな可愛い顔にあの格好じゃ向かうとこ敵無しね。」
「はい?」
「男の子が黙っちゃいないって。」
「いやいや、ないでしょそれは。」
「わかんないわよ〜。ほら高校の時サッカー部のキャプテンで全国大会行った、ほら、
狩野君だっけ?春休みで帰ってきてるみたいよ。美貴ちゃんと同じクラスだった
わよね?あの子かっこよかったし、今の美貴ちゃん見たら、ねぇ〜?」
「ねぇ〜?じゃないって。」
別にもういい年なんだから男の一人や二人・・・なぁ。
いつまでも子供じゃないんだし、行き過ぎた行動とか襲われたりとかそのぐらいの事は
心配だけど、後はご自由にやってくれって感じだよ。ねぇ〜。
俺はテレビを見るのをやめ、ソファから立ち上がり2階に上がることにした。
飯の前に読んでた漫画がいいとこだったからな・・・。
「明日お母さん1日出掛けるから留守番よろしくね〜。」
「はいよ〜。」
この年になって留守番って・・・。
親のいぬまに彼女でも連れ込むか・・・って、いないけど。
何かこう、胸のあたりっつ〜か頭が・・・モヤモヤすんな。
そのまま俺は部屋に閉じこもった。
漫画に挟んであった携帯を取り出し、続きを読み始める。
内容が全く頭に入ってこない。
なんか・・・イライラする。
ふと机の上に立てかけてある高校の卒業アルバムに目がいった。
卒業式の日以来見てないな。2年位か・・・。
アルバムを手にとりベットに広げて見る事にした。
「うわ、懐かしいな・・・。」
たった2年前の事。そこにはまだ初々しい入学式や部活ごとの写真、
泥だらけになってる体育祭の写真やいろんな行事の写真が載っていた。
一枚一枚を見るたびにその時々の思い出が蘇ってくる。
個人写真とか・・・。何で皆こんな変な顔して写ってるんだろ。
取り直したかったよな。
3年2組。俺目つきわるっ!
この時クラスの奴が俺の事笑わそうとしてたな・・・必死でこらえてる顔か。
自然と手が動いて・・・1ページめくる。
3年3組。
探さなくてもすぐに目が行く。
覚えているんだ、卒業式の夜何度も見たから。
「さすがに今この制服着たらコスプレって感じだよな・・・。」
いつもは機嫌の悪そうな顔をしてるのに、やっぱ女の子は
写真の良い写り方を知っていますって感じだよ。
こうやって見ると最近大人っぽくなったかもな。
ハッ!っと、気づくとその写真を数分の間見つめて固まっていた。・・・笑いながら。
気持ちわるいな俺。・・・よかったよ、こんなとこアイツに見られなくて。
そのページの中で一際輝きを放っている奴がいた。狩野か・・・。
男の俺から見ても爽やかでかっこよくて、サッカー上手くて勉強もそこそこ出来て。
・・・そりゃモテるよ。
俺の頭の中は母さんの言葉が回っていた。
「男の子が黙ってない。」そんなことはないって母さんには言ったけど、
実際高校の時も隠れて美貴の事が好きだった奴結構いたからな・・・。
どこがいいんだよ・・・あんな女・・・・。
あいつのどこを見て、どう理解して好きって思ってたんだよ・・・。
・・・・・・俺のほうが付き合い長いんだ。
クソッ・・・んあぁぁぁぁぁぁ!イライラすんなっ!!
何でこんな事考えてんだよ。
頭を掻きながらアルバムを床に投げつけた。
やっぱ久しぶりに会うクラスメートとか見えたりするのかな。
そんでもってアルコール入っていい具合に酔っ払って、無駄に距離とか近づいて・・・。
送ってこうか?なんて優しい言葉をかけて・・・かけられて・・・。
ベットの上に大の字になった。
折りたたんである携帯を開いてメモリーを見る。
どんな検索の仕方をしてもその名前すぐ見つかる・・・。
そのグループには一人しか登録されていない。
他の誰とも一緒にはしたくなかったから。
でもグループ名は思い浮かばず、空白のまま。
深いため息をつく。
ただの幼馴染。ただの幼馴染だけど“大切”な幼馴染。
小さい頃から気づくといつも隣に居て、喧嘩したり一緒に馬鹿なことやったり、
仲の良すぎる兄妹みたいな・・・。
だから・・・別に・・・メモリーナンバーが“000”でもおかしくないよな・・・。
携帯の液晶を見ながら自分に言い聞かせるように・・・。
〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜♪
着メロが鳴った。
ビックリしたわぁ〜・・・なんだよこんな時に。
その電話は俺が高校3年の時同じクラスで仲の良かった奴。
「おう、どした?」
「おうおう!久しぶり。
さっき街で遊んでたら、楽しそうにカラオケに入ってく藤本さんとか狩野とかみたからさあ。
クラス会なんだって?3組。俺達もそろそろやんねぇかな〜って思ってよ。」
「・・・・・。」
「おい!聞いてっか?」
「・・・・ん?ああ、聞いてるって。」
「やっぱ藤本さん可愛いかったわ。前にも増して。まったくお前が羨ましいぜ。」
「はい?」
「お前等あれからどこまでいったよ?」
「どこまでって?」
「とぼけんなって。もう2年も経ってんたぞ。何もないとか言わないよな。
小学生じゃあるまいし。」
「だから、なんのことだよ。」
「・・・・え?もしかして別れた?・・・・・・わりぃ。」
「いやっ、何言ってんだ?」
「・・・・別れたかって。」
「誰と誰が?」
「いや、お前と藤本さんが。」
「バカゆ〜なよ。別れたとか・・・。」
「んだよ、びっくりさせんな!よっかった〜。
じゃ、あれか?子作りとかしちゃってるわけか?」
「お前はどこのおやじだよ。てか、なんで俺が美貴とそんなこと・・・。」
ちょっと・・・想像した。
「いやいや、付き合ってりゃ普通だろ。」
「だから、付き合ってねぇって!だから別れるとかもねぇ!!
まったく俺達が付き合ってるとかどこ情報だよ。ガセもいいとこだぞ。」
「マジかよ・・・。」
「アホか!こっちのセリフだっつ〜の。」
「でも、どっからどう見ても付き合ってるって感じだったけどな。」
「お前の視力が悪かったんじゃね〜のか?」
「みんな言ってたって。」
「そう見えてもおかしくないかもな。幼馴染だし・・・。」
「特等席だな。」
「は?」
「いい身分だよ。幼馴染って特等席に生まれたときから座り続けてさ。
一生その席に座りっぱなしか? たとえ付き合ってなかったとしても、お前は確実に藤本さんの事好きだっただろ。
早く別の席に移ってはいかがですか?」
「だから幼馴染だって・・・・。」
「そうやって一生自分の気持ち押し殺して生きてくんだな?
お前そんなんじゃ死ぬまで彼女で出来ねえぞ。
たまには先のこと考えないで動いてみろよ・・・って、何でこんな話してんだよ。
説教臭くなっちまったし!・・・クラス会の話だよ。おい、どうすっか?」
「・・・・わり、また今度かけてくれ。」
「え、あぁ。」
「わりぃ・・・。」
「なんか・・・こっちこそ悪かったな。調子乗った。」
「いや、別に・・・じゃ、また。」
「おぉ。」
ツーツーツー・・・・・
その席は用意されてたんだ。何も出来なかった俺のために。
今は出来るだろ?自分の席くらい自分でさ。
その指定席は売り切れかも知れないけど・・・空いていないかもしれないけど・・・。
今、気持ちが冷める前に・・・動くしか・・・。
俺は外に出た。
もう暦の上では春だというのに、まだ夜は肌寒く息を吐けば空気が白く濁る。
夜も11時を過ぎ、あたりは物音さえしない時間になっていた。
こうなりゃ意地でも待っててやる・・・。
一言でいいんだ。一言で・・・。
さっみぃ〜な。
俺は体を丸めて手で体を擦る。
いつの間にか1時を過ぎてて・・・別に何をするでもなく、ひたすら帰りを待ち続けた。
コツッコツッ・・・
「ん?」
ブーツを履いているのだろうか。
その足音は徐々に大きくなり、段々と近づいて来る事がわかる。
顔がはっきりと見えない。
でも確かにそのシルエットは・・・
「美貴」
確認するように名前を呼ぶ。
「何?え!○○?何やってんの?」
玄関の明かりで顔が確認できた。
寒いからか、頬が赤く染まっている。
「・・・・・・・・。」
「ねえ、どうしたの?こんな時間に。」
深くため息をつく。
落ち着け・・・。
「あのさ・・・」
「え?」
「俺、・・・の事・・・」
「なになに?ハッキリ言ってよ!寒いの。早く家に入りたいの。」
「・・・好きだ。」
「は?」
「美貴のこと・・・・好きなんだよ。」
「あはははははは。」
「んだよ、人が真剣に話してんのに。」
「いやいや、美貴はそんなのに騙されないから〜。」
「・・・・っだ、騙すとか。」
「人の心はもてあそんじゃだめだぞ(笑)。じゃ、おやすみ〜。」
「おい、なんだよそれ!」
そんな言葉を残して美貴は早々と家に入ってしまった。
俺はその場に座り込んだ。
これは・・・振られたってことか・・・。
結果じゃないんだろうけど、やっぱ・・・。
もうこの幼なじみって指定席にも座ってられないかもな・・・。
空を呆然と見上げた。
――――気が付くとベットの上にいて・・・
「やっと起きた。」
辺りを見渡す・・・・俺の部屋か。
外は明るい。いつのまにか12時か・・・いつ、どうやってここにきたんだ?
「何キョロキョロしてんの?」
「いや・・・いつ戻ってきたかなって・・・。」
・・・ん?なんでこいつがいるんだ?
いつもの格好じゃねえ。今日もどっか出掛けるのか・・・。
もしかして昨日のクラス会でいい奴ができたのかもな・・・だから・・・。
俺はとりあえず顔を洗おうとベットから体を起こし、立とうとした。
「うお!」
ガタ!ガタ!・・・俺はあまりの体のだるさと頭の痛みで倒れた。
反応のいい美貴が俺の体を支えようとして下敷きになってしまった。
「ごめん・・・。」
胸の鼓動はこれ以上ないってくらいに速くなる
いつも以上に意識してしまった。
「もう、熱があるんだから寝てなきゃ駄目!!」
熱あんのか。
怒りながらも力の入らない俺の体を精一杯の細い腕で支え上げベットまで戻してくれた。
「ふぅ〜。いつの間にこんな重くなったの!?」
「・・・何でここにいるんだよ。」
「何でも何もないよ。朝新聞取りに外に行ったら○○が倒れてるんだもん。
美貴が引きずって来たんだよ。感謝してよ。それに、熱あるみたいだし、
おばさんは出掛けちゃってたから、しょうがなくさ〜。」
なるほど、だから体全体が痛んでるってか。
しかも夜あんなとこでぶっ倒れてれば風邪もひくわな。
「熱、だいぶあるみたいだからゆっくり休んだほうがいいよ。
汗も結構かいてるから着替えてさ。」
「・・・はいよ。」
弱ってる時に優しくされると、いつもより余計にドキドキして。
美貴は、俺の言った言葉を覚えていないのだろうか・・・。
懇親の力を込めて言ったあの言葉。
でも、それは笑いながら軽くかわされて。
俺の真剣さが足りなかったのだろうか?顔が笑ってたりとか?んなわけない。
どう考えても顔はガチガチで足とか震えてたし、顔は熱いのに鳥肌とか立ってて・・・。
振られたんだ・・・あの時。
ちょっとイケルって思ってたからかなりヘコんだ。
何とも思わなかったってか?
何で普通の顔してココにいられるんだよ。
「美貴、夜帰ってきた時酔ってた?」
やっべ。喉もやられてるよ。
ガラガラの声で美貴に話しかける。
「え?別にそんな飲んでないから酔ってなかったよ。」
「ま、酔ってる人間は自分で酔ってますとは言わないからな・・・。」
シラフであの態度か・・・。余計にダメージ大きいぞ・・・。
「楽しかったか?クラス会。」
「う〜ん、結構楽しかった。みんな見た目とか変わってるけど話すと高校の時のままって感じでさ。
野球部だった人とかすんごい髪伸びてて誰かわかんなかったもん。」
「ふ〜ん。」
「狩野君とか、も〜すっごいカッコよくなっててさ〜。」
「そっか。」
ふと目が合った。
「・・・・・・。」
「何だよ。」
「別に。・・・○○のクラスはやんないの?」
「やるか〜って昨日電話で話してたとこ。」
「そっか。」
グ〜っ・・・
一瞬沈黙になった部屋に腹の鳴る音が響いた。
「あはは、もうお昼すぎてるもんね〜。何か買ってきてあげるよ。」
「・・・いいよ、食欲ないし。」
「何言ってんの、お腹鳴らしたくせに。こういう時こそ食べなきゃ駄目。ね?」
「金ないよ。」
「別に病人からお金取るほど鬼じゃないって。」
「そうっすか。」
「じゃ、大人しく寝ててよ。」
「・・・おう。」
肩まで伸びた髪をフワッとなびかせながら、美貴は部屋を出て行った。
俺は毛布を引っ張り頭まで被った。
苦しい・・・胸が苦しい・・・。
何であんなに普通にできんだよ。
何で笑って話せるんだよ・・・。
〜〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪〜〜
「もしもし?」
「あ、○○?お母さんだけど。あのね、急におばあちゃん入院する事になっちゃったの。
だから今晩家に帰れそうにないから。」
「ん・・・そう。父さんも一緒?ばあちゃん大丈夫なん?」
「お父さんも一緒にいるよ。これから検査だからまだわからないの。」
「そっか。」
「あんた、声枯れてるし、鼻声だよ。風邪でもひいたの?」
母さん俺が門の前に倒れてたのに気が付かなかったのかよ。
でもこんな時に心配掛けられん・・・。
「いや、大丈夫だよ。」
「そう。じゃ、戸締りよろしくね。」
「はいよ。」
ピッ・・・。
ばあちゃん最近よくないって言ってたもんな・・・。
汗すげぇ〜し、着替えるか。
それにしても、頭が・・・重い・・・。かなり重症だなこりゃ。
俺はフラフラになりながらも、着ていたTシャツを脱ぎ捨て服を探す。
最近ちょっと肉ついてきたな・・・運動不足か・・・。
鏡に映る俺はいつもの何倍も情けない顔をしてて、情けない姿で・・・。
ガチャ!
「あ、今着替えてたんだ。」
「ちょ、見んなよ・・・。」
「別にいいじゃん。減るもんじゃないって。」
「それ、女が言う台詞かよ・・・。とにかく出てけ。」
「何々、一丁前に恥ずかしがっちゃって。」
せっかく飯買いに行ってくれたのに、この態度はないよな。
自分の振った男の裸なんて見ても何とも思わないんだろうな・・。
俺の美貴に対する反応は全てがぎこちない。
俺だけが空回ってる感じ・・・。
「入っていいぞ。」
ガチャ!
「まったく。今さら何?もしかしてキスマークでも付いてたりとか?」
「・・・んなわけね〜。年頃なんだよ・・・。」
そういう事ゆ〜かよ普通・・・。
「はいはい。も〜いつまでもそこにいない!布団に入りなさい!病人なんだから。」
俺は大人しくベットに戻った。
「・・・・?」
「口空けなきゃ食べられないでしょ〜が。」
こ、こいつ、俺に食わせようとしてんのか?
「ば・・・自分で食うよ。」
「いいから。」
「・・・いいよ。」
俺には今の美貴が理解できない・・・。
2時過ぎ。俺は遅い朝飯を兼ねた昼飯を食べ終えた。
ゴホッゴホッ・・・
「熱測って、寝たほうがいいんじゃない?」
「んぁあ。・・・そうするよ。」
「・・・!?な、なにやってんだよ!」
「何って、熱測ってあげんの。」
美貴は俺を覗き込む形でシャツのボタンを外そうとした。
「いい、いい。自分でやるって。」
いきなり何をするかと思ったら。
「38℃か・・・。」
「けっこうあるね。」
「・・・寝るっ。」
「うん。おやすみ。」
ゴホッゴホッ・・・ゴホッ・・・
なんか・・・すっげぇ情けねえ。
ただ一言、たった一言『好きだ』って伝えるために幼なじみの帰りを何時間も待って、
振られて、風邪ひいて。
振られた相手に助けられて、看病してもらって・・・
自分自身こんなダメージ受けると思わなかった。
次に目が覚めたときには普通に、今まで通り話せるように・・・自然な感じで・・・
―――――ZZZ・・・・
――――ブーブーブー
「・・・・ん。」
「ごめん。起こしちゃった?」
俺は美貴の携帯のバイブに反応して起きた。
「今・・・何時だ・・・?」
「ん。10時回ったとこ。」
「え?もうそんな時間か!って・・・ずっと居たのか?」
「うん、暇だったし。」
「暇だからって・・・・。」
そんなこと言って美貴は自分の優しさを隠す。
俺にはわかる。でも、その優しさが今は辛くて・・・。
「少しは良くなった?」
「・・・少しだけな。」
俺の額に美貴は手を当てる。
「う〜ん。まだちょっと熱あるね。」
「もう・・・いいよ・・・。」
「え?」
「もう遅いから帰れよ。」
「でも、まだおばさん帰ってきてないし。」
「・・・大丈夫だって。」
「でもまだよくなってないし・・・。」
「帰れよ!オマエが居ると治るもんも治らねえんだよっ!!」
「え!!ヒドっ・・・。何よそれ・・・。」
「・・・ゴホッゴホッゴホッ!!!」
「ちょっと、大丈夫!?」
「触んなよっ!・・・優しくすんなよ・・・。」
美貴にあたるとか・・・違うんだけど、止められなかった・・・。
「ちょっと、どうしたの?○○らしくないじゃん。」
「そうさせたのはおめえだろうがっ!!」
くそっ・・・頭がガンガンする。
「はぁ?美貴が何したってゆ〜のよ。」
「・・・・・。」
「ねえ!!?」
「・・・悪気はありませんでしたってか!!」
「!?」
「別にそんな気はないなら『嫌い』って言ってもらった方が楽になんだよ!
笑ってスルーしやがって!!人の気持ち弄んでんのはどっちだよ!
これ以上優しくすんなよ!期待持たせんなよ!・・・・惨めになるだろ・・・。」
頭が痛いのと心の底から空しさが込み上げてきて最後のほうは涙声・・・。
「ちょ・・・。何・・・。」
「気ぃ遣うなよ。病人だからって無理に優しくしなくて・・・。」
「無理なんかしてないよ。美貴嫌いだって思う相手にこんなに優しくできるほど
器用じゃない!・・・幼なじみじゃん。何でそういう事いうの・・・?」
・・オサナナジミジャン・・・
もうその席には俺・・・座ってられないよ・・・。
「・・・ダメだろ・・・つーか俺が耐えられないから・・・。
片思いってわかってて、普通にできるほど大人じゃねぇんだ。」
「え・・・?」
美貴は固まってしまった。
その顔は次第に赤くなり・・・うつむく。
「あれ・・・本気だったの・・・?」
「あ?」
上目遣いで美貴が聞く。
「『好きだ』って・・・。」
「・・・ホントだよ。なんだよ今さら。」
「なんだ・・・。」
「は?それ、こっちの台詞。」
「ウソだと思った。」
「俺はそんな趣味の悪いウソはつかねぇ。・・・かなりマヂに言ったんだ・・・。」
ゴホッゴホッ・・・
「ゴメン・・・だって、だってさ・・・。」
「・・・何だよ?」
「・・・エイプリルフールなんだよ。」
「ば・・・あんな真剣に言ったのに・・・。
あれでウソとか・・・アカデミー賞もんだよ。」
「・・・俺は前の日から待ってたんだ・・・。」
「・・・ごめんなさい。その風邪も声も美貴のせいだね・・・。」
「・・・まったくだよ。」
「ごめん。ほんとに・・・。」
「・・・帰れ!・・・もう、おまえの顔なんてみたくねぇ。」
「・・・え?」
「・・・エイプリルフールだからな・・。」
ほんの少しだけ気持ちに余裕が持てて・・・。
でも、今美貴の気持ちを聞けるほど体調は良くなくって。
「あれは・・・ホントにホントだから。それだけ・・・。ウソじゃないから。」
目は見れない、臆病者。
「うん。」
「わるかったな、こんな遅くまで色々やってもらって。」
また、汗かいてきた・・・。
「うん。」
「ありがとう。もうホント大丈夫だから・・・。」
「今、美貴も言いたい事ある・・・。」
「・・・俺、ショック死するから今度にして・・・。」
「無理・・・今伝えたい・・・。
○○が頑張ったのにここで言わなかったら美貴、卑怯者になっちゃう。」
「・・・・・・。」
「○○が・・・好き。」
「それ、ウソだろ?」
「ウソじゃない。何度でも言えるよ。」
「・・・・・・・。」
「好き。・・・好き・・好き好き好き好き・・・。」
くすぐったい・・・。
でも、まだ信じられなくて・・・。
「・・・ウソじゃないよ・・・。」
「でも、エイプリルフールだから・・・。」
最低だとは思うけどまだ、騙されてるんだって思えて・・・。
夢見てるんだって・・・。
「美貴の言葉、ホントだって証明・・・出来るよ・・・。」
壁側に向けていた顔が小さい手に包まれて、優しく・・・口はふさがれた・・・。
それは確かに感じられるやわらかい感触。
夢じゃないって今、わかった。
美貴の言葉、ホントだって思えた。
「熱・・・上がるだろ・・・。」
「信じてくれた?」
「・・・はい。」
「・・・俺と付き合って・・・くれる?」
「あたりまえじゃん。」
「ホントに?」
「・・・もう一回、証明が必要?」
二人の距離がもう一度縮まる。
「・・・風邪うつるから・・・また・・・。」
俺は美貴を止めた。
でも、その手を振り切られて俺の言葉をも遮って、強引に・・・二回目・・・。
胸のモヤモヤが消えた・・・まるで魔法にかかったように・・・。
「うつってもいい。」
「あほか。」
「そうなったら一緒に寝れるじゃん。」
「な・・・。」
「冗談。恥ずかしいじゃん・・・赤くなんないでよ。」
「おまえもな。」
さっきまでのぎこちない俺はいなくなった。
「下まで送るよ。」
「いいよ。熱あるんだから。」
「大丈夫だって。この時間まで居てもらったお礼ってことで。
たいしたお礼じゃないけど。」
「ダメ。」
「なんかわりぃじゃん・・・。俺にもなんかさせろよ。」
「じゃ、ここにいさせて。」
「それじゃ俺、なんも出来てないじゃん・・・。」
「いいの。おじさんとおばさんが帰ってくるまでで良いから。」
「朝までか・・・。」
「え?」
「今日帰ってこねえんだ。」
「いても・・・いい?」
「・・・・・半分、ベット使えよ。ちょっと狭いけどな・・・。」
「うん。ごめんね。わがまま言って。」
恥ずかしさと嬉しさが交じりあう。
「バ〜カ。謝るなんて美貴らしくもねえ。」
「美貴のせいで風邪、ひかせちゃったからさ・・・。
不安なんだよ、ちゃんと治るか。」
治るよ。美貴の温もりがあるから。
治すよ。美貴がいてくれるから。
この日に嘘をついても良いって誰が決めんただろう?
お前のせいで時間かかったじゃねえか!
おかげで距離はだいぶ近づけたけどな。
――――――――――――
朝起きた時、俺は健康そのもの。それでいて隣には美貴がいて。
なんて幸せ者なんだろう。外は暖かそうだ・・・やっぱりお礼がしたい。
「どっか・・・行くか?」
「・・・病院、行きたい。」
結局うつしちまったよ!!!!
エイプリルフール=4月バカ=俺等だな・・・
だめだこりゃ!!!!
いつも「長い!」って感じでスイマセン
ちょっと遅いエイプリルフールネタでした
2分規制あるのに1時間以上もかけてのうpお疲れ様でした!
リアルタイムで読ませて頂きました
超感動!!!もう最高!!
リアルタイム更新だー
眠気も忘れて見入ってしまいましたw
オツです!
お疲れさま
すごく良かったです!
303 :
名無し募集中。。。:2005/04/06(水) 04:13:02 0
書いてる手を止めずに完成させた大作ですね。
同じ作者としてこれ書くの大変だったと思うよ。色々参考になった。
ドラマティックな場面が凝縮されてる感じで引き込まれたよ。
最後がだめだこりゃ落ちでくるとは予想外だった、イイヨーイイヨー。
あとはキスの二段攻撃のくだりが個人的に萌えたわ。
おまえが長い!から俺も長い!感想書いたぞ、乙。
更新乙です
リアルタイムに見れるってなんか得した感じw
305 :
名無し募集中。。。:2005/04/06(水) 04:15:03 0
>>268 毎度、更新乙。
毎度、萌え萌えご馳走様です。
ミキティ生誕26冊目はいい感じ
そろそろエレカシの新作が欲しい
乙ですた。読んでるとますますミキティが好きになってくるよw
すばらしい、面白かった。乙
長い!!
けど、イイ!! 幼なじみ欲しい……
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < オレにも特等席ィー用意汁ゥー!
`ヽ_つ__つ
ジタバタ
乙〜
長っ!
でも個人的には長いの好きだし、とってもGJ!だったから一気に読んじゃったよ
乙でした〜
314 :
名無し募集中。。。:2005/04/06(水) 16:37:12 0
最高だよ・・・2年ぶりに泣いたよ・・・・・声を上げてな・・・
>>299 素晴らしい作品乙でした
相変わらず柔らかい優しい文章で描写もすごく良かったです
>「好き。・・・好き・・好き好き好き好き・・・。」
鳥肌が立つくらい萌えました
316 :
名無し募集中。。。:2005/04/06(水) 19:13:07 0
>>299 ものすごい乙です
キスをしたら熱が出たんですねぇ
いいねー
最高!
ミキティは夜中から昼までずっと看病してたってことでOK?
ちくしょー!!!!
乙!!
いや〜皆さん読んでいただいてありがとうございます!
めっちゃ嬉しいっす
>>318 1日の朝から2日の朝まで看病してましたよ
看病ってか、最後は添い寝です(表現古っ!w)
ここって16人近くも読んでるのか?ホントか〜?
そんな読んでるなら書きたいね
このスレのせいでムキティにぞっこんになりました
このスレがなけりゃミキティが2推しにならなかったかも
>>321 よろ
324 :
322:2005/04/06(水) 21:53:26 0
>>321 そこら辺は色々あるとおもうけどこの老舗小説スレの監視率は高いよ
何気にミキティ妄想族がイパーイ居ますから って事で作家さん募集中。。。
>>320 えっ1日の朝から?
てことはミキティが朝に新聞を取りに行ったときに気づいたってのはほんとなの?
じゃあ○○が昼に目覚めたときにミキティがいつもの格好じゃなかったのは
どういうこと?
俺はてっきりミキティは1日の夜中に自分の前でぶっ倒れた○○をベッドまで
運んで付きっ切りで看病して、服は着替えてなかったということかと思ってたよ
それは読む人それぞれの感じ方じゃないかな?むしろ妄想力
藤本をこのスレのせいで好きになっちまったじゃねーか!このやろ〜
やいのやいの言うな!そこは自分なりの帝を想像汁!
そして作者乙!超乙!仕事中にPCに向かってニヤニヤしちまったじゃねぇか!
乙保全
332 :
名無し募集中。。。:2005/04/07(木) 04:08:54 0
作家さんガンバレ保全
イイヨイイヨー保全
ガンガレ保全
保守
po
ズッコケ書いてくれるらしいじゃん首をながくして待ちましょうよ
151 :名無し募集中。。。:皇紀2665/04/01(金) 00:24:34 0
コメントくださった方、どうもありがとうございます。
この展開は嫌がられるだろうなと思っていたのですが。正直少し驚きです。
今回は単品では成り立たない話になると思うので
ミキティ幼なじみや後藤先輩を知らない人はナンダコリャだと思います。すみませんです。
>>140 おふざけKISSまでです
>>140 ショミキは完結させたいです。
ミキティ幼なじみに関しては吉澤編を書きたいところです。
そんなに書く速度早くないのでマターリ待って頂けると嬉しいです。
一年近くマターリ待ってますが何か?
>>338 吉澤イラねぇ
キモレズ妄想ヲタのせいでうんざり
吉澤書いたらこのスレ潰すから
>>340 カプヲタがうざいのは同意だが
それと小説は分離して考えよう
>>340 住人が職人に指示できるのか
このスレの住人って偉いんだなw
新作です
1
「遅い!遅いよ」
眠気まなこのまま玄関を開けると、美貴の大きな声が俺の鼓膜を揺さぶる。
「…あぁ」
「あぁ、じゃないよ。ダラダラしちゃって」
「朝からうるせぇな。ゆっくり寝かせろよ」
ボサボサの頭を掻きながら美貴を見ると、美貴は腰に手を当てて仁王立ちしていた。
「朝からって、もう十時すぎだよ」
「春休みなんだから、十時でも朝だろ」
言いながらもあくびが止まらない。
「そろそろそんな時期だってわかってたでしょ。毎年のことなんだから。昨日、何時まで起きてたのよ」
「え〜と。…十二時くらいかな」
「十時間近くねてんじゃんか。あんた寝すぎ」
言いながら美貴は俺に近寄り、手を伸ばして俺の襟を直し始めた。
「眠いんだからしょうがないだろ。『春眠暁を覚えず』ってやつだ」
「なに言ってんのよ」
襟を直し終えた美貴は、今度は俺の髪の毛をいじり出す。
「春は気持ち良いから、なかなか起きられないって意味だよ」
「あっそう」
そっけなくそう言うと品定めをする様に俺の格好を眺める。
「変か?今日のかっこ」
「べつに…良いんじゃない。じゃあ、いこっか」
美貴はさっさと歩き出す。
「今日、混んでるかな?」
「平日だし、この時間だから大丈夫じゃない?ほらっ、早く行くよ」
もう一度大きくあくびをする俺の目に、少しうれしそうな美貴背中が映った。
2
川原沿いを歩いていた。
毎年、春になるとこの川辺はサクラでいっぱいになる。
「今年も綺麗だな。サクラ」
「まだ八分咲きだけどね」
美貴の言う通り、サクラはもう少しで満開といったところか。
小さな子供連れの若い家族と、年配のカップルが何組か見える。
若いお父さんが小さな男の子の手を取って、季節外れの凧を揚げているた。
真っ青な空を優しい風に乗って、アニメのキャラクターの描かれた凧が渡っていく。
そのおかしな新参者を、空を舞う小鳥たちは不思議そうに眺めてるようだ。
「なんか、平和だな」
「なにおっさん臭いこと言ってんのよ。まだ高校生なのに」
「いいだろ、べつに」
柔らかな微風が頬を撫でた。
「そういえばお前、またすぐ花見するんだろ」
「うん。クラスの子とね」
「酒はやめとけよ。未成年なんだから。それにお前が飲むとろくなことがない」
「うるさいなぁ。そんなに言うならあんたも来たら良いのに」
美貴は俺を見上げる。
「遠慮しとくよ」
「なんでよ?」
俺は無意識に鼻の頭を掻いていた。
「女の子ばっかだろ」
「まぁ、そうだけどさ」
美貴は少し困った風に笑った。
「なんかいろいろ気使うしさ。そんなことよりも」
「なに?」
俺は無言で指差した。
そこには一際大きなサクラの木が俺たちを見下ろすように立っていた。
3
美貴はその木の下まで小走りに駆けて行く。
俺もゆっくりと美貴の後を追った。
「あいかわらず、だな」
「そうだね」
サクラの木を見上げながら美貴は答えた。
「この木初めて見たときの事、あんた覚えてる?」
「あぁ」
美貴はこっちに視線を移した。
「小学校の入学式のときだ」
「そう。母さんたちも一緒に、この木の下で写真撮ったんだよ」
「そうだったな」
「それからも春が来るたびに、ここの下で写真撮った」
俺は黙ってうなずく。
中学に上がって、母さんたちがついてこなくなっても。二人だけになっても。
毎年、春になるとこのサクラの木を見るのが俺と美貴の決まりごとになっていた。
「毎年この話してる気がする」
「そう?」
「あぁ」
「いいじゃんか」
「まぁ、いいんだけど…」
「そうでしょ?」
美貴は俺を見つめて笑った。
「毎年。…毎年ミキは確かめてるんだよ」
そう言って少し目を伏せた。
4
「確かめる?なにを?」
俺は美貴を覗き込んだ。
「春は…、確かめる季節。新学期だもん」
美貴も俺を見る。
「一年間、いろんなことがあったでしょ。夏には一緒に海に行ったし…」
「あぁ。行った行った。お前日焼けしすぎて次の日大変だったな」
「うん。それに秋には紅葉狩りもしたね…」
「そうそう。和菓子食ってばっかだったけどな」
「クリスマスも一緒だったし。初詣も…」
「そうだけど…。それがどうかしたのか?」
美貴は少しはにかむ。
「それだけじゃないよ。毎日…は言い過ぎかもしれないけど、ほとんど毎日会って、なんでもないようなこと話したり」
「お前がほぼ毎日、部屋に来てたもんな」
今度は黙ってうなずいた。
「それに…さ」
「それに?」
「……」
「なんだよ。お前らしくないな」
「それに、…ケンカもいっぱいしたじゃんか」
「…まぁな。でも、ほとんどお前が原因だと思うんだけど」
美貴は俺を睨む。
そして…。
「そうかもしれないね…」
目を伏せながらそう言った。
5
「えっ!」
「…なによ」
「いや…。今日はやけに素直だなって思ってさ」
「うるさいなぁ。もう、話が逸れちゃったじゃない…」
俺は無言で頭を掻いた。
「わりぃ。…で、なんだよ」
「だからぁ」
「だから?」
「いろんなとこ行って、いろいろなことがあったけど…」
美貴はまた目を伏せた。
「……」
「だから、それがどうしたんだよ」
「そのさ…。自分でしたことが、やっぱり間違ってたのかな、って思うこともいっぱいあってさ」
何かを打ち明けるように美貴は口を開く。
「…まぁ、人間だからな」
「うん。でも…あんたにもいろいろ迷惑掛けたり、ひどいこと言っちゃったりして…」
「なんだよ今更。それだったらお互い様だろ」
「……」
美貴は黙ったままうつむいていた。
「ほんと、どうしちゃったんだよ。なんか変だぞお前。言いたいことがあるならはっきり言えよ」
「うん…」
美貴は俺の顔を見る。
「今年もあんたが隣にいる。今年の春もあんたと一緒にこの木の下でサクラを見てる」
6
「傷つけたり、傷ついたり。そういういろんな…嫌なことも全部、報われた気がする。ミキに必要なことだったんだって思えるの」
「……」
「あんたが隣にいてくれてるだけで、ミキは間違ってない、ちゃんと前を向いてるって。そう思える」
そう言って、はにかみながらうつむいた。俺はただ、そんな美貴の横顔を見ていた。
「なに見てんのよ。恥ずかしいじゃない…」
「いや、なんていうか…さ。なんだろうな」
「なによ」
「いや、美貴もいろいろ考えてるんだなって思って。俺なんて、美貴といるのが当たり前でそんなこと考えたこともないよ」
美貴は笑顔で俺を見た。
「まあ、それがあんたらしいっちゃ、あんたらしいけどね」
「うるせぇ。…でも、お前の言う通りかもな」
「えっ?」
「俺たち、ずっと一緒だけど、べつにこれといった理由もなく一緒にいるもんな」
「そうだよ。でも今年もここに来て、二人でサクラを見てるの」
「…そうだな」
俺の言葉に、美貴は満足そうに微笑んだ。
「あのさぁ」
「ん?なに?」
「さっきも言ったけど、お前また別の日に花見するんだろ?」
「うん。それがどうしたの?」
「なのに今日、俺とサクラ見てる。それってさ…」
「…なによ」
俺はニヤニヤしながら美貴を見た。
「そうだよ!」
美貴は少し睨むように俺を見る。
「ミキはあんたと一緒に見たかったの!今年最初のサクラは!」
美貴は叫ぶようにそう言った。
7
春の強い風が桜の木を揺らし、花吹雪が俺たちの周りを舞う。
たくさんの桜の花びら。それを見上げる美貴は頬を桜色に染めていた。
「サクラ色…」
思わずつぶやく俺。
「…?」
眉を上げて俺を見る美貴。俺はなにも言えない。
美貴はほのかに染まった顔のまま、そんな俺に微笑を見せる。
なぜか俺はうなずいていた。美貴もなぜかうなずく。
照れくさくなって、ごまかすように俺は大きく伸びをした。
俺たちの前を、小学校低学年くらいの男の子と女の子が笑いながら横切った。
二人の手はしっかりと握られていた。
少し遅れて、その子供たちのお母さんらしき人が通り過ぎる。
「…平和だな」
「フフッ。うん、そうだね」
どこまでも途切れず続いていく、川原沿いの桜並木。
春の陽気。ポカポカと音がするような優しい太陽。
時折通り過ぎる、春の風。鼻をくすぐる草と花のにおい。
「桜の時…だ」
「うん。桜の時…だね」
隣には幼なじみ。桜色の頬。
「ずっと…さ」
「うん。…ずっと」
真っ青な空。大きなサクラの木の下。
俺の左手と美貴の右手…。
了
(・∀・)bグッジョブ!!
aikoの『桜の時』です
イイヨーイイヨー!
なんかこう・・・歯痒い感じが素敵だな
最後になったがGJ!
356 :
322:2005/04/08(金) 00:02:30 0
さくら色ォ━━━━━━ ;´Д`━━━━━━ン!!!!
良すぎ
乙
乙
今回も本当にいいねえ
情景が浮かぶ。すばらしい作品だ。乙。
とりあえず…(・∀・)イイ!!
本当に乙ですた
エレカシさんキタ(AAry
GJ!激しくGJ!! ドキがムネムネしましたorz
イイヨイイヨー
乙
364 :
名無し募集中。。。:2005/04/08(金) 06:11:27 0
なんか花見した気分にもなれたよ。
綺麗な情景描写とちょっとしんみりセンチ萌えな会話がクロスして良かった。
エレカシさんマジ乙です
さくら組のさくら満開かと思ったんですけどaikoだったんですねぇ
乙でした
俺の想像は俺が左にいてミキティが右だった
367 :
名無し募集中。。。:2005/04/08(金) 10:06:00 0
う〜ムズムズする〜!!
さすがエレカシさんです!!表現の仕方とかホント素晴らしいですよね!!
見習いたいと思います
ho
ze
n
po
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
1
ヒロはこの四月から大学三年生になった。大学に入学した時から
始めたファミレスのバイトもちょうどで丸二年になる。進路は未定。
しかし、ファミレスでは二年もやっているのでリーダー的存在。後
輩の中にはそのまま社員にでもなるんですかと真顔で聞いてくる人
もいた。
「今日、新人が入ってくるみたいですよ」
四月から推薦入学で大学生になった愛が言った。
「どんな人」
「二十歳ぐらいの女の人みたいです」
「ふーん、学生か」
「フリーターみたいですよ」
「そうか」
と言いながらヒロはにやにやしていた。女の子ということで期待
していた。女の子でおいしい思いがなかなか出来ないでいたので、
新しい子が入るたびに期待するが、それが叶うことはなかった。
「うれしそうですね」
と愛が言う。
「かわいい子が来るといいなあ」
「新人が来るたびにいってる気がする」
「そうか」
「そうですよ。それで結局なにもない」
「うるさいなあ。俺は意外と純情なの」
「ヒロさん。そんなに彼女がほしければ、私が付き合ってあげまし
ょうか」
「お前も高校卒業したしな、考えとくよ」
ヒロはまったく取り合わなかった。社交辞令ぐらいにしか思って
いない。
愛は愛で悩んでいた。本当はヒロのことが好きで恋人になりたい
と思っていたが、あまりにも付き合ってほしいとか言い過ぎていた
ので、ヒロが本気で取り合ってくれなくなっていた。
店長が新人の女の子を愛に紹介した。どうやら愛が教育係に任命
されたようだ。愛は一年以上働いているので仕事に関してはベテラ
ンだ。
ヒロは厨房で料理を作っていた。フロアで接客もするが、料理を
担当するほうが多かった。だから、フロア担当の新人の女の子がい
つ仕事に来たのかもよくわかっていなかった。
ヒロは厨房から愛と話している女の子の後姿を見かけた。あれが
新人の女の子だな。後姿は合格だな。しかし、顔を見ることはでき
ずに、メニューをさばくのに追われた。
「接客は初めてですか」
と愛は新人の女の子に聞いた。
「いえ、喫茶店でバイトの経験があります」
「じゃあ、大丈夫ですね」
「はい、たぶん。でも結構込んでるんですね」
「込み始めると、凄いですよ」
新人の女の子は不安そうな顔をして、それを見ていた愛も不安そ
うな顔した。しかし、新人の女の子のてきぱきとした身のこなしを
見て、これなら問題ないわねと愛は思っていた。
ヒロは新人の女の子の横顔を見て、あれっと思った。見覚えのあ
る顔。まさかな。ヒロは新人の女の子を目で追った。ちょっと油断
した時に見せる人をにらみつけるような目。間違いない藤本美貴だ。
「あちっ」
ヒロは美貴に気を取られて指をかるく火傷してしまった。動揺し
ていることもあり休憩室に引っ込んで治療することにした。
ヒロは誰もいない休憩室に座ってぼーと考えていた。美貴とはお
隣同士の幼なじみ。しかし、別々の高校にいってしまってからはほ
とんど口を利いていなかった。隣同士といえども、お互いに会おう
と思わなければなかなか会わないものだ。そして美貴はヒロの初恋
の相手。ヒロは昔の思いに心が熱くなっているのを感じていた。
休憩室に美貴と愛が入ってきた。
「ああ、やっぱりヒロ君。似てる人がいるなあって思ったんだ」
と美貴が言った。
「よう」
とヒロは言った。
「ヒロさんと知り合いなんですか」
「知り合いも何も、同級生のお隣同士」
「へー、すごい偶然ですね」
「本当、すごい偶然」
ヒロはヒロ君という言葉に引っかかっていた。中学二年生の一学
期から急にヒロからヒロ君に呼び方が変わり、すごいショックを受
けた。そして、それを境に何かよそよしくなった気がしたから尚更
だ。
「でもヒロ君がいてくれてホッとした」
「そうか」
「やっぱり始めてのところだから緊張してたし」
「いいやつがそろってるから、悪くない職場だと思うぜ」
「そうだね。よろしくお願いします。先輩」
「いいえ、こちらこそ」
ヒロと美貴は笑っていた。その様子を愛は黙って見ていた。
閉店になり店を出たヒロと美貴。ヒロは当然一緒に帰れると思っ
て
「藤本、一緒に帰ろうぜ」
と美貴に話しかけた。
「ごめん。今日はちょっと」
美貴は表情を曇らせた。
「こんな遅くから出かけるのか」
「うん、ちょっと」
そこにスポーツカーがよってきてクラクションを鳴らした。
「ごめんなさい。今度一緒に帰ろう」
と言って美貴はスポーツカーの男に駆け寄ろうとする。なんだ、
そういうことか。ヒロはがっかりした。
「それから」
美貴が振り返ってヒロに言った。
「藤本はやめようよ。なんか気持ち悪いよ。美貴でいいよ」
「それじゃあ、俺もヒロ君じゃなくてヒロでいいよ」
「うん、わかった。またね、ヒロ」
そういって美貴は車に乗っていってしまった。
残されたヒロは、美貴に彼氏がいてショックだったが、わくわく
している気持ちはどうしようもなかった。
「バイトどうだった」
車を運転しながら美貴の彼氏のヒデオが話しかけた。
「うん、なんとかやっていけそう」
美貴は幼なじみのヒロと一緒だったことを言おうと思ったが、今
日のところは止めにした。別に隠すことのほどでもなかったのだが、
なんとなくそういう気分だった。しばらくしたら話せばいいや。美
貴はそう思っていた。
(続く)
続け
381 :
名無し募集中。。。:2005/04/08(金) 22:35:20 0
>>379 また新たな作家さんのようですね。26冊目いい感じ。
登場人物多いようでどんな絡みの展開になるか期待してます。乙!
382 :
名無し募集中。。。:2005/04/08(金) 23:26:09 0
久しぶりに見たけどなんか色変わったなー
適当で不純系なネタとか書いても怒られない?
もはやだめだこりゃの時代は過ぎ去った感もあるが
2
美貴がファミレスのバイトを始めて一ヶ月が経とうとしていた。
ヒロの幼なじみということもあり、美貴はあっというまに職場に馴
染んでしまっていた。仕事上では先輩に当たる愛も、美貴をお姉さ
んのように慕い始めていた。
ヒロに好意をもっている愛は、いつしか美貴にそのことを相談す
るようになっていた。美貴にはれっきとした彼氏かいたので、幼な
じみでもその辺は安心していた。
美貴にとっても自分を慕って相談してくる愛をかわいく思ってい
た。なんとか力になってやりたいと思っていた。というのも、美貴
は久しぶりに会ったヒロのことを現時点ではなんとも思っていなく
て、ただの幼なじみ。美貴は、ヒロがいまだに美貴に淡い思いをい
だいていることなど気がついていなかった。
ヒロと美貴は、帰りが合えばだいたい一緒に帰るようになってい
た。帰る所が一緒なのだから、そうなるのは自然なことで、それに
二人が逆らう理由はない。
「ヒロは彼女とかいないの」
「いないねえ」
「もしかしていままで誰とも付き合ったことない」
「そんなことはないけど」
「何人ぐらい」
「べつにいいじゃねえか」
ヒロは高校時代に知り合った彼女と二年の夏まで付き合っていた。
しかし、彼女のほうから突然、好きな人ができたから別れてほしい
と一方的に言われてしまった。ヒロはひどくショックを受けて、そ
れ以降、女の人に少し距離を置くようになっていた。
「高橋さんなんか、どう」
「同じバイトの?」
「そう、いいと思うけどなあ」
ヒロはいらいらしていた。
「高橋さん、かわいいし」
ヒロは少しムカついていた。そして、中学時代のことを思い出し
ていた。
中学二年生のとき、美貴がヒロ君と呼び始めてしばらくたった頃、
美貴はクラスで一番かわいくない女の子をヒロに紹介した。ヒロの
こと好きみたいだから付き合ってあげれば。ヒロは速攻に断った。
ヒロは悲しかった。美貴に言われたことと、かわいくない女の子だ
ったこと、両方が悲しかった。
「中学の時のこと、覚えてるか」
「もしかして、美貴が女の子紹介したこと」
「そうだよ。それも飛び切りかわいくない子」
「ごめん、どうしても断りきれなくて。それに、どうせ好きな子と
かいなかったでしょう」
「いたよ」
ヒロは思わず言ってしまう。
「え、誰?」
「誰でもいいだろう」
お前だよ。
「教えてよ」
「教えない」
美貴だよ。
「もしかして、私だったりして」
「違うよ、ばか」
美貴には彼氏がいる。それに俺にだってプライドがある。いまさ
ら言えるか。ヒロはそう思っていた。
「どうでした」
バイトの最中、愛は美貴に聞いた。
「とりあえず今、彼女がいないのは本当みたい。前の彼女とは去年
の夏に別れたみたい。どうして別れたかまでは教えてくれなかった
けど」
「ありがとうございます。さすが藤本さん。ヒロさん、私には何に
も教えてくれないから。大変参考になりました」
「それはよかった」
愛は美貴という強い味方を得て、がぜんやる気になっていた。な
んとしてもヒロと恋人同士なりたい。愛はそう思っていた。
偶然に休憩室でヒロと美貴と愛の三人になった時に愛が言った。
「藤本さん、ダブルデートしません。私とヒロさんと藤本さんと藤
本さんの彼氏と四人で」
突然の愛の提案に、ヒロと美貴は面食らった。
「私は別にいいよ」
美貴は特に断る理由もないし、愛を応援するスタンスを取ってい
たので当然の返答だ。
「俺は……」
ヒロは答えに困った。美貴の彼氏となんかと、知り合いになりた
くないと思っていたからだ。
躊躇するヒロを見て、愛は攻めに出た。ヒロの腕を組んで少し寄
りかかり、誘惑しにかかった。
「ねぇ、いきましょう」
愛は目をくりくりさせて、甘えた声を出す。
「ヒロ、行こう」
美貴もさわやかな笑顔でヒロを誘う。
二人のかわいい女の子にプレッシャーをかけられて、ヒロが断れ
るはずがなかった。
「いいよ」
美貴の彼氏に会いたくはなかったが仕方がない。愛に気持ちが行
っているわけではなかったが、ここは勢いで行くことにした。
やはり、彼氏がいても美貴に思いを募らせるヒロだった。
(続く)
392 :
名無し募集中。。。:2005/04/09(土) 00:50:23 0
愛きゅんかわえー
更新早いな。乙!
愛美貴からプレッシャー萌え
イイヨ〜
続き期待!
4P4P
「あははは、○○ばっっかー」
グラスの氷を鳴らしながら美貴がカウンターにもたれ掛かる。
照り返しの淡いブルーがゆっくり流れていった。BGMはどこかで聞きなれたジャズの名曲。
表情は見えなくても、美貴のニヤケ顔はいつも見慣れてるあれだ。
大丈夫なんて言葉が要らないくらいご機嫌で、グラスを持った手だけ伸ばして
コロコロ体を揺すってる。
「で、どこ居こっか?」
自分で腕枕しながら俺を見上げる。
「もうスパイシージンジャーでも飲んどけ」
「はぁ? ○○ダウンすんの? ここからテキーラショットとかしなよ」
顔は見慣れないくらい豊作な笑顔で、猫が笑ったみたいなそんなやつ。
ちょっとロリった不思議なお言葉。今なら転んでも80%OFF。
「今日はどうせなんだから、ぱーっといこうぜー!あはは、○○一人暮らしとか
しちゃうしさ、大学も違うし微妙に遠いし」
グイッと一口傾けた琥珀の液体は頑張れば多分火が付く。
味がないから俺も自信はない。
「んじゃカラオケで」
「誰と相談してんだ? マスター?」
「はぁ? ○○ボケちゃった?」
訳わかんねぇ…浮かれモード。
告白しちゃったような、振られたような。
回ってる俺? 地球? 流行の曲がオケだけ流れたら誰が歌うの?
修羅場の密室サスペンス。フリータイムでフリーズしちゃった!!
そんな会話は、いてっ。無しですか?
で、メール始める訳?
「○○の十八番はスルーが基本」
美貴はいつでも俺のアウェー。ついでに雰囲気かえるみたいになんでそんな乙女チックな曲を!?
うはは、自分で入れてちょっと恥ずかしがってやんの、自爆かよ。
ダメだ、なんかおもしれー。
「着いちゃった!」
るーるるーるるる、るーる
「行っちゃった!」
合いの手ノリノリで入れてやる。あー疲れた。
ちょっと寝よ。
携帯に新着メールが一件、多分ジャンクメールだろ?
えーっと、一応だめだこりゃって? やべ、もう瞼が重い。メールは後で。
終わり? なんかファンキーでトリッキーだったよ
399 :
名無し募集中。。。:2005/04/09(土) 03:24:36 0
ho
ze
n
ファミレスはちょっとあれだな
だな
ho
405 :
名無し募集中。。。:2005/04/09(土) 16:32:59 0
ファミレスすっげぇ面白いんだけど美貴に彼氏がいて尚且つセックス済みってのがちょっと残念
406 :
名無し募集中。。。:2005/04/09(土) 17:13:24 0
文句言う奴は自分で書け
住人が偉ぶるのは看過できんが
過度な職人マンセーで、何も意見できない雰囲気もおかしい
何事もバランスだよ
409 :
407:2005/04/09(土) 17:50:10 0
書いてる俺が一番偉そうだな……。ちょっと吊ってくるorz
>>405 エッチシーンがなければいいのかと思ってたorz
>>410 かまわねえから続き希望
文句ある奴は終わってから文句言えば良いんだよ
そういうのがイヤでくだらないと思えば
職人も消えるし読むヤツもいなくなる
それで淘汰されていくのが狼のよさ
このスレも絶賛だけで1年半やってきた訳じゃないしね
作者読者とも自由にやってお互いに成長したらいいじゃない
罵倒は良くないけどね
きちんと理由も書く
継続は力なりだなこのスレも
415 :
名無し募集中。。。:2005/04/09(土) 21:56:29 0
別に美貴ヲタじゃないんだがなぜかもしもスレの中ではもしミキが一番萌える
ショミキとか最高じゃん
読み物として普通に面白い
少しでも書いてみようかなって思ってる人にはどんどん書いてもらいたい
駄作をあげてしまってもスレが駄目になるわけでもないし
なんらかの反応をもらえるはずだから次にまた頑張ればいいし
荒れるのだけはイヤよ
ちょっとですが、更新しまーす。
『ミニデート』
「はぁ・・・今日、美貴なんか怒ってたな」
なんで怒っていたかは、よくわからない。
たぶん、からかい過ぎたんだろうな。ちょっと反省。
やっぱり謝っておこうかなぁ。メールしてみよ。
(今日はゴメン。言い過ぎた)
こういう時はいろいろ言わずに、ストレートに謝るのがベストだ。
それから、まもなくして返事が着た。
(それより、ツタヤ行かない?)
鼻から空気を押し出し、携帯の画面を指ではじく。
なんだそりゃ。気にしてないのかよ。
ツタヤか。最近ほとんど行ってないな。
それにしても相変わらず色気の無いメールだ。
一応、女子高生なんだし絵文字くらい使ったらいいのに。
『いいけど』と返事を送ろうとしたその時、窓を何かがコツコツと叩いた。
美貴だ。
実は、美貴とおれの部屋はベランダで繋がっている。
住人のプライバシー保護のために当然、板で仕切ってはあるが、
一度、柵を越えて外側を通れば板なんて意味がない。
外を通る人が見れば泥棒そのものだし、
おれは滅多に使わないコースだけど、美貴は堂々と来る。
「泥棒じゃないんだし、いいじゃん」だそうだ。
「ツタヤ行く?」
「いいよ、って送ろうと思ったとこ」
「そっか。じゃあ行こ」
そう言って、またベランダから部屋に戻っていった。
部屋着のジャージのまま家を飛び出した。
「よし」
美貴はドアの前で靴紐を結んでいた。
完全にコイツも部屋着のジャージだな。まぁ、似合ってるからいいけど。
「お金持ってきた?」
「う、うん。一応。なんで?」
「え?今日は○○のおごりだよ?」
「なんでだよ!!」
「あーあ。今日はひどい目にあったよなー」
美貴がどこか遠いほうに視線を送りながら言った。
「え・・・」
気にしてないのかと思えば、おれを呼んだのはそのためか・・・。
「誰かさんに散々いじめられたよなー」
「いや・・・」
「つらかったなー」
美貴が声のトーンを上げてくる。もう負けました。
「・・・わかったよ。今日はおごりでいいよ」
「ホントに?サーンキュー!」
コイツ・・・こういうの上手くなったよな。ちくしょー。
乙でした
乙保
424 :
名無し募集中。。。:2005/04/10(日) 04:52:14 0
更新乙
ほぜん
ぽぜん
ho
ze
n
ho
mo
sa
pi
e
保全
ほほほ
保全
438 :
名無し募集中。。。:2005/04/11(月) 04:56:00 0
だめだこりゃ保全
ほっほっほ
ほが
川 VvV)<保全するか
ho
ze
n
更新します
夜の並木通りをふたりで歩く。
ツタヤは歩いて10分かからないところにある。
「ふたりでツタヤ行くのって初めてか?」
「あぁ、そうだね。意外に」
ふたりともヒマ人なので行く機会がないわけでもないが、
見たいものの種類が違うからビデオ屋にふたりで行ってもあまり意味がない。
「たまにはこういうのもいいな」
「なにが?」
「デートみたいで」
「・・・バカ。んなわけないじゃん」
なんかいつもと雰囲気が違う。美貴のこと意識してんのかな。
でもミニデートみたいでドキドキするかも。
「ねぇ、なに見てるの?」
スポーツビデオコーナーを眺めていると、後ろから美貴がなにやら持ってきた。
「いや、サッカーコーナーをちょっと・・・。なにそれ」
「ん?アンガー○ズと江戸○らさきどっちがいいかなぁと思って」
お笑いのビデオか。
「どっちも借りちゃおうかな」
人の金だと思って・・・この野郎!でも口には出せない・・・情けない。
「でも、やっぱ今日はいいや」
美貴がおれの顔を見て、ビデオを棚に戻す。
おれ、嫌そうな顔してたのかな。
「・・・おれはこれにしようかな」
アジアカップ全試合。これだ。あの感動と興奮をもう一度・・・。
「こっち行ってみよ」
美貴は洋画のラブストーリーなんかを置いてあるコーナーに入った。
おれもなんとなく後ろについて行ってみる。
「これなんかどうかなぁ」
あぁ、去年流行ってたやつだ。
「おれ、よくわかんね」
「見なさそうだよね。○○はバカだから」
「バカとか関係ねーだろ!作り物には興味ねーんだよ」
「あれれ、ホンモノには興味あるのかな?」
「・・・ねぇよ」
「ふーん。でもね、作り物にも作り物なりの良さがあるんだよ」
「そんなもんかな」
「そんなもん、そんなもん」
そう言って美貴は、おれにビデオを持たせた。
まわりをサーッと眺めると、タイトルからして背中がムズムズしそうなものばかりだ。
でも、このコーナーって一度も入ったことないな。
普段は全然興味無くて入らないところにも、美貴がきっかけで入ったりする。
こういうのって、よくわかんないけど・・・なんかいいなぁ。
帰り道、美貴が「あー」と唸っている。
「なんだよ」
「おなか減ったかも」
「うそだろ。もう10時だぞ」
「いや、減った」
「じゃあ、そこのコンビニでなんか買えばいいじゃん」
「ありがと」
ありがと?なんでだ。
「なにが?」
「いや、お金」
「お前まさかお菓子代までおれに・・・」
「今日は誰かさんに・・・」
「あぁ、もうわかったよ!!」
段々と懐が寒くなっていく・・・。悪女め。
しばらく外で待ってるとお菓子をどっさり持ってでてきた。
「美貴・・・。まさか5000円全部使ったのか!?」
「え?5000円分買って来いって意味じゃないの?」
こいつに樋口さんを渡したおれがバカだった・・・。
「ゴメンね!」
「いや・・・いいよ」
おれが落ち込んで、美貴が謝って。
なんだか立場が逆転したような、してないような感じで
あっという間に家に着いた。
「じゃあな・・・」
「あ、あのさ。せめてもの罪滅ぼしっていうかさ・・・」
「あ?」
「お菓子分けてあげよっか」
「でも、映画見ながら食べるんだろ?それ」
「うん。だから・・・映画も一緒に見る?」
「え?」
「ほ、ほら、こういうのって一人で見ても面白くないじゃん!」
「そうか?いつもは一人で見てるんだろ」
「・・・ひとりの時はお笑いしか見ないもん」
「ん?なんか言った?」
「ううん!なにも。ほら、一緒に見ようよ。どうせヒマでしょ?」
夜の10時にヒマもなにもないと思うが。
「まぁ、いいや。その作り物の良さってのを見せてもらおうか」
「仕方ない。見せてあげよう」
誘っといて仕方ないってのはよくわからんが、結局ビデオを見ることになった。
「美貴、泣くなよな」
「泣かないから。あんたこそ泣くなよ」
「泣くか。作り物なんかで」
まぁ、美貴が泣いたら肩くらい抱いてあげてもいいけどね。
―1時間後。
実際見てみるとこれがかなり面白くて、しかも感動。
「う・・・うぅ・・」
「なに、○○泣いてんの?」
「な、泣いてねーよ」
美貴はプッと笑いをひと拭きし、おれの頭をポンと叩いた。
「アンタ、キモいよ」
「うるせー」
結局おれが泣くはめになるなんて・・・。
今回はここまでです。
話の中には書きませんでしたが、最後は「だめだこりゃ」って感じで終わらせてみました。
ここは素晴らしい作者さんたちが集まるので、自分の作品がちゃんと読めるものに
なっているのか心配なのですが、何かありましたらなんでも言って下さい。
徐々に改善していきたいと思います。
それでは。
ん?これで話自体が終わりなの?
なら最後簡潔にいきすぎというか前フリが長いというか
まぁ乙
まだ続くよ
俺は普通に今回の話好きですよ
とりあえず乙です
>>451 いつも乙です!
よく毎回ネタが浮かぶなぁと思っております。
分けて下さい!
んおおおつぅです!
乙〜
GJ
保守
保全の時間ですよ〜
462 :
名無し募集中。。。:2005/04/12(火) 17:11:36 0
(∩ ゚Д゚)
保守点検
ウホッ
ほじぇん
ほじぇんじぇん
ほ
ぜ
469 :
名無し募集中。。。:2005/04/13(水) 05:29:40 0
ん 作家さんガンバレ
ほ
昼休み保全
期待保全
ho
474 :
名無し募集中。。。:2005/04/13(水) 18:05:01 0
作家さんさらに募集中。。。
ze
n
477 :
名無し募集中。。。:2005/04/13(水) 23:05:19 0
川VoV从 <ほ
ほ
全力保全
480 :
名無し募集中。。。:2005/04/14(木) 03:22:22 0
だめだこりゃ深夜保全
ho
ze
n