もしもミキティが幼なじみの隣の娘だったら 24冊目
1 :
ななし:
おつ
テヘテヘ
落ちてるとは思わなかった・・・
从 VvV)<一回落とすごとに保全部隊のあそこの皮が1cm伸びるシステムになっています
!!おまいら落とすなよ!!
スマン油断した
落としたら俺がまた立ててやる
だから作家さん、作品うp
ほ
11 :
名無し募集中。。。:05/03/13 22:25:30 0
>>1 まとめサイトのアドレスそれじゃないって何度言えばわかるんだよ
落とすなよ
このスレもういらんだろ
なんでだよバカ
いらない人はここを見ないだけで悩み解決ですよ
俺は今、地元の小さな小さなレコード店にいる。
そこは懐かしい曲から最近の流行の曲まで何でも揃っているお気に入りの店。
ここは小さい頃から良く来ていたため店長とはだいぶ仲良くさせてもらっている。
「なあ○○。あの子とはどのくらい会ってないんだ?」
「あの子って?」
「とぼけちゃって。」
「ああ・・・あいつか。」
「ずっと会ってないんだろ。これ、○○にって。」
約4年前あいつはこの町を出た。夢をつかむために・・・。
――――――――15才 冬
「ねえ、○○。」
「はい?」
「なんかやりたいことってある?」
「やりたいこと?何だよ急に。」
「なんとなくね。夢とかさ。ないの?」
いつものように俺の部屋でゴロゴロとしていた日。
日常の会話の中でふと問いかけられた言葉だった。
そのときの俺は何も思いつかなかった。
当たり前のように過ぎていく毎日に流され、今日が楽しければ良い、
明日の事なんて考えることはないと思っていた。
「なんかないの?」
「別に。おまえは?」
「美貴?美貴はね有名になりたいの。てゆ〜か歌手?うん。歌手になるから。」
「ふ〜ん。」
「あれ?笑うかと思ったのに。『無理無理!バカじゃね?』とか言って。」
「いや、なんかお前ならなれそうな気がするし。」
「うわ〜そんなん言われたの初めてだ!おだてたって何も出ないよ。」
「だから胸も出てないのか・・・。」
「あんた15年で人生終えたいの?」
「すいません。てか、歌手になるって皆に言ってんのかよ。」
「いや、あんたに言ったのが最初だけど。」
「じゃ、初めてなわけだ。」
「ま、ど〜だっていいじゃんそんな事。」
彼女が誰よりも先にその話を自分にしてくれたのはすごく嬉しかった。
「じゃ、美貴がCD出したら絶対買ってよね。」
「気が向いたらな。」
「なにそれ。それが幼なじみに言うセリフ?」
「おまえだからこ〜なの。他の子だったらこんな事言わねえ。」
そんな話をした日を境に彼女が部屋に来る回数が減っていた。
喧嘩をしたわけでも、仲が悪くなったわけでもない。
ただ「やっぱ、有名になったときのためにいろんな経験が大切だよね。」とか言って、
外に出て色々な遊びに手を出してるみたいだ。
彼女は小さい頃からの幼なじみ。でも、基本的には性格が違うため、共通の友達というのはあまりいない。
彼女は結構な目立ちたがり屋でいつもクラスの中心のグループ。僕はその他大勢。暗くはないが、あえて自分からは人前には出ない、そんな奴。
「夢か・・・。」やけに広く感じる部屋の中でつぶやいた。
まだ中学卒業したばっかじゃん・・・はえ〜よ・・・。
なんかイライラする
―――――春
俺は高校に入学した。もちろん彼女も。
別々の学校だったため、前よりも余計に顔をあわせる機会が減っていた。
今アイツは何してるんだろ?そう気になる日は少なくなかった。
今日もボーっと机に向かってそんな事を思ってた。
「ねえ、今何考えてた?」
「美貴何してっかなって・・・。」
「へ〜、好きなの?」
「どうだろ。わかんね。」
ん・・・誰と話してんだ?
ふと横を見ると制服姿の美貴が立っていた。
「なにやってんの?」
「暇だから来てみた。」
「俺は勉強してんの。」
「なになに?考え事してたんじゃないの??」
本当の事だったから何も言えなかった。
「最近美貴がかまってあげないからいじけっちゃったのかな〜?」
「そんなわけねえだろ。」
「なんかテンション低くない?」
「別に。」
誰がどう見てもテンションは低かった。
そんな俺を察してか美貴はベットの上に座って漫画を読み始めた。
久しぶりに会ったんだし何か話さないともったいないか。
「お前、髪染めたの?」
「え!うん。高校入ったしさ。」
「そっか。」
気づいてくれたの?みたいな感じで嬉しそうに笑う美貴。
一目見ればわかるくらいに明るくなっている髪。
喜びながら話す美貴とは裏腹に、ちょっと見ない間に変わる幼なじみに物悲しさを覚えた。
「ねえ高校楽しい?」
「ま、普通に。美貴は?」
「うん、美貴も普通かな。やっぱ勉強は好きじゃないけど。」
「歌手になれば教科書は必要なくなるってか?」
「別にそんな理由でなりたいわけじゃないからね!」
「・・・だよな。どーなん?」
「何が?」
「いや、歌手にはなれそうか?って。」
「そんなんわかんないよ。でも、○○が美貴ならなれそうな気がするって言ってくれたか
ら、ならないわけにはいかないけどね。」
「うわ、俺責任重大。」
「オーディションとか受けるから。」
「そっか。ガンバレよ。」
「んふふ〜。ありがとよっ!」
その後オーディションや今ハマッてる遊びなどの話をして美貴は部屋を出て行った。
次はいつ会えるんだろうと思いつつも、俺のテンションは最後まで上がることはなかった。
夢を楽しそうに話す美貴への嫉妬。こうやって段々遠くに行ってしまう悲しさ。
自分には本気になれる事がないという悔しさ。
「ガンバレよ」心の底から応援したい気持ちと口先だけの言葉。
そんな自分が嫌だった。
そんな気持ちは変わる事もないまま時は過ぎていった。そんな普通の毎日の中でいろいろな噂を耳にする。
同じ中学だった奴らの噂。○○さんが妊娠したとか、バンド始めたみたいだとか、
強豪校のレギュラーを取ったとか。
周りはどんどん変わっていくのに自分は・・・。
「なあ○○放課後暇か?」
「暇だよ。もれなく明日も明後日も暇だ。」
「そこまで聞いてない。んなことよりカラオケ行かね?」
「おぉ。別にいいけど。」
他にやる事ねえのかよ!って自分に言った。
でも悲しい事に誘いを断る理由なんかないんです。
授業を終え掃除を軽くやって俺たちは目的地に向かった。
ちょっと遠いのだけれど、まともなカラオケ店は駅前にしかなかった。
小さな町だから。
夢を楽しそうに話す美貴への嫉妬。こうやって段々遠くに行ってしまう悲しさ。
自分には本気になれる事がないという悔しさ。
「ガンバレよ」心の底から応援したい気持ちと口先だけの言葉。
そんな自分が嫌だった。
そんな気持ちは変わる事もないまま時は過ぎていった。そんな普通の毎日の中でいろいろな噂を耳にする。
同じ中学だった奴らの噂。○○さんが妊娠したとか、バンド始めたみたいだとか、
強豪校のレギュラーを取ったとか。
周りはどんどん変わっていくのに自分は・・・。
「なあ○○放課後暇か?」
「暇だよ。もれなく明日も明後日も暇だ。」
「そこまで聞いてない。んなことよりカラオケ行かね?」
「おぉ。別にいいけど。」
他にやる事ねえのかよ!って自分に言った。
でも悲しい事に誘いを断る理由なんかないんです。
授業を終え掃除を軽くやって俺たちは目的地に向かった。
ちょっと遠いのだけれど、まともなカラオケ店は駅前にしかなかった。
小さな町だから。
案内された部屋に入りまわりの奴らが曲を入れる。
自分に酔ってる奴や物真似する奴。
「俺ちょっとトイレ。」そういって一人が部屋から出て行った。
3分くらいするとトイレに行ってた奴が何やら興奮した感じで戻ってきた。
「おい、隣の部屋の子すげー歌うめえぞ!」
「まじ?」
「おうおう。まじまじ。」
「女?」
「あぁ、4人くらいだったかな。」
そんな感じで盛り上がる俺を除いたメンバー。
「おい○○、行くぞ。」
「あ?」
「話の流れ上行かないわけにはいかないだろ。」
「・・・いや、俺はいいよ。」
「お前の好きそうな顔だったぞ。」
「まじか!」
こんな時は正直なんだな俺。
自然にテンションが上がる俺たち。だけどそれは一瞬だった。
「なあ、うまくね?結構可愛いしさ。」
周りは頷き絶賛する。
「わりっ。用事思い出しちまった。先に帰るな。」
金を置いて店を出た。奴らの言葉に振り返る事もせず。
夢を楽しそうに話す美貴への嫉妬。こうやって段々遠くに行ってしまう悲しさ。
自分には本気になれる事がないという悔しさ。
「ガンバレよ」心の底から応援したい気持ちと口先だけの言葉。
そんな自分が嫌だった。
そんな気持ちは変わる事もないまま時は過ぎていった。そんな普通の毎日の中でいろいろな噂を耳にする。
同じ中学だった奴らの噂。○○さんが妊娠したとか、バンド始めたみたいだとか、
強豪校のレギュラーを取ったとか。
周りはどんどん変わっていくのに自分は・・・。
「なあ○○放課後暇か?」
「暇だよ。もれなく明日も明後日も暇だ。」
「そこまで聞いてない。んなことよりカラオケ行かね?」
「おぉ。別にいいけど。」
他にやる事ねえのかよ!って自分に言った。
でも悲しい事に誘いを断る理由なんかないんです。
授業を終え掃除を軽くやって俺たちは目的地に向かった。
ちょっと遠いのだけれど、まともなカラオケ店は駅前にしかなかった。
小さな町だから。
帰り道どうやって帰ってきたかなんて覚えていない。
物凄い勢いでペダルをこいできた。
俺たちの隣の部屋、そこには美貴がいた。
昔から歌が上手いのは知っていた。でも、さっきの美貴は今までにない表情と
物凄い輝きを放ちながら歌を歌っていた。
本気で歌を歌っていた。楽しんでた。
確実に夢に歩み寄ってるんだ・・・。
遠く感じた。
高校一年生くらいで自分の夢をハッキリさせて張り合いのある毎日を送ってる人は
そんなに多くはないと思う。クラスメートも友達も。
だからそんなに深く考える事はないんだ。
ただ、小さい頃からずっと一緒にいて同じような環境で育って・・・。
一方は目標があり充実した毎日、もう一方はただ回りに流されて。
案内された部屋に入りまわりの奴らが曲を入れる。
自分に酔ってる奴や物真似する奴。
「俺ちょっとトイレ。」そういって一人が部屋から出て行った。
3分くらいするとトイレに行ってた奴が何やら興奮した感じで戻ってきた。
「おい、隣の部屋の子すげー歌うめえぞ!」
「まじ?」
「おうおう。まじまじ。」
「女?」
「あぁ、4人くらいだったかな。」
そんな感じで盛り上がる俺を除いたメンバー。
「おい○○、行くぞ。」
「あ?」
「話の流れ上行かないわけにはいかないだろ。」
「・・・いや、俺はいいよ。」
「お前の好きそうな顔だったぞ。」
「まじか!」
こんな時は正直なんだな俺。
自然にテンションが上がる俺たち。だけどそれは一瞬だった。
「なあ、うまくね?結構可愛いしさ。」
周りは頷き絶賛する。
「わりっ。用事思い出しちまった。先に帰るな。」
金を置いて店を出た。奴らの言葉に振り返る事もせず。
何回同じの書きこんでんの?
>>29の続き
――――――― 冬
それでも変わらない自分。カラオケ以来美貴には会っていない。
会ったといっても俺が美貴の姿を見ただけだが。
「美貴ちゃん春になったら東京いくんだってさ。」
「ふ〜ん。・・・・え?????」
「なんか芸能事務所に呼ばれたらしいわよ。あんた知らなかったんだ。」
「う・・・最近会ってないから。」
母さんからその話を聞いた時はホントにビックリした。
そんなとこまで駒を進めてたのか。
本人の口から聞きたかったけど、わざわざ会いに行く用事がない。
以前なら会うことに理由なんていらなかったのに。
俺たちは無事1年を終え、春休みに入っていた。
正しい順番アンカーつけて書き込んでね
「ごちそうさま。ちょっと出掛けてくるね。」
「こんな時間にどこ行くの?」
「ちょっとね。」
「あんま遅くならないようにね。」
俺は晩御飯を終え、ある場所に向かった。
この小さな町を見渡せる小さな丘。よく遊んだ場所。
俺はここから見える景色が大好きだ。
ここにいると少しの間だけ嫌な事を忘れさせてくれる。
一通り町を見下ろした後、俺はその場に寝てなんとな〜く空を見ていた。
「風邪ひくぞ。」聞き覚えのある声の持ち主は俺の顔を覗いてる。
「なんか言えよ。」そう言って隣に座った。
「こんばんは。」
「なんだそれ。」
「なんでここにいるんだよ。」
「おばさんに聞いたらここに居るっていうから。」
場所言わなかったのにな。さすが俺の親。
体を起こす。
「久しぶりだな。」
「ホントだよ・・・。」
「東京、行くんだって?」
「うん。・・・知ってたんだ。」
「ま、まあな。・・・何で早く言ってくれなかったんだよ。」
俺は笑いながら冗談ぽく言った。
美貴は・・・黙ってしまった。
「それ本気で言ってる?」
「え?」
「いっつも居留守使ってたくせに・・・。」
バレてたのか。
「何度も窓叩いたじゃん!何で会ってくれなかったの?」
「・・・ごめん。」
「美貴の事嫌いになったんだ・・・。」
「ば・・・嫌いとかそんなんじゃねえって。」
「明後日行くんだ・・・。」
「そっか。」
「聞いてもらいたい事いっぱいあったのに。悩みも相談したかったのに・・・。」
「ごめん・・・。」
「・・・○○はさ、美貴に話したい事とかなかったの?」
「・・・・・・・。」
「なかったんだ・・・。」
寂しそうにうつむく美貴。
「なんかいっつも美貴ばっか話してさ。嫌な顔一つしないで話聞いてくれてさ。
○○だから話した事とかいっぱいあったのに・・・。」
「○○に美貴は必要なかったんだね・・・。」
そんなことは・・・俺は美貴を見た。美貴も俺を見てた。
その瞳からは涙がこぼれていた。
目を離すことが出来なかった。
「ごめん・・・なんか・・・帰るね・・・。」
行ってしまう・・・。
会えなくなる・・・。
俺は引き止める言葉が見当たらず、とっさに美貴の腕を引っ張った。
彼女はしりもちをついてしまった。
「いたっ。」
「あ・・・わりっ。」
それでも言葉は出てこなかった
俺は美貴の腕をつかむ手を緩めた。
「俺、何もないから。」
「え?」
「お前みたいに本気になれることがさ。」
「どんどん進んでってさ・・・俺は何してんだろって。
悔しくって。美貴はなんにも悪くないのに、会えば嫉妬しちゃいそうでさ。」
小さい男だよな・・・格好わりい。
「会ってもさ、俺のくだらない話なんかどうだっていいかなって。
俺の言葉になんてなんも意味ないから。」
「意味なくない・・・。」
「美貴あんたの言葉があったから東京に行けるの。」
「・・・なんか言ったか?」
「『お前ならなれる気がする』って『頑張れ』って。」
「あぁ・・・。」
「すごい不安だったの。結構オーディション受けたりして、落ちてさ。
その時の話とかもしたかった。だけど会えなくって。
でも頑張らなくっちゃって思って。」
「それ・・・ウソ。」
「え?」
「『ガンバレ』って。・・・いや、ウソじゃないけど・・・。」
よくわからなくなった。
「ウソでもいい。その言葉で美貴が頑張れるから。」
「いや、応援はしてるし、するよホントに。『なれる』って言ったのもホント。
なにもしてない自分が頑張ってる人に対してガンバレって違うじゃん・・・。
だから、あの頑張れは心の底からじゃない。」
「じゃあ、いつ本当の言葉を言ってくれる?」
「・・・もうちょっと美貴に近づけたら。
本気になれること見つけて、ちょっとでも肩並べられるように俺が頑張ってから。
それまで・・・。」
「ふ〜ん。じゃそれまで偽者の『ガンバレ』で頑張るとするか。」
堅い握手を交わした。
その日はゆっくり二人で家までの道を帰った。
その二日後、美貴はこの町を出た。
特別見送りもしなかった。
ホントは話したい事いっぱいあったはずなのだけれど。
まだ、いいかなって。
―――――――「これ○○にって。」
「ん?」
そう言って店長は俺に一枚の紙切れよこした。
「この前な、あの子が来たんだ。これ君に渡して欲しいってな。」
そこには、携帯のアドレスと番号が書いてあった。
俺はあの頃まだ携帯を持っていなかった。
「二十歳になったから解禁とか言ってたぞ。」
「俺はアルコールかよ。」
もっとまともな紙に書けよ・・・。なんかの一部をちぎった跡。
裏にはお世辞にも上手いとは言えない誰かの似顔絵。
・・・ま、アイツらしいか。
この4月から俺は就職をする。2年間の専門学校を経て。
その世界は厳しい。厳しくない職場なんてないけど。
下っ端の下っ端からスタート。でも、ようやく見つけられた本気モードの場所。
「店長、予約してたやつ。」
「偉そうに言ってんなよ。○○だからとってあるんだぞ。3年も前のもの。」
「そんなこと言わないでおくれ。」
今日美貴のCDを買った。
今までの分全部買いたいけれど、気分は・・・。
「まだまだ、予約分いっぱいあるんだからな。早く金稼げ。」
「ここまできたらいつ買っても一緒だって。」
「お前がゆう〜な。そんなことより連絡してやりな。」
「はいはい。んじゃ、また来んね。」
夜、俺は携帯を手に取った。
やっぱメールより電話だよな。
昼間渡された紙に書いてある番号を押す。
知らない番号じゃ出ないかな?
耳に響く呼び出し音と鼓動。
「もしもし?」
「うわっ!出た!」
「あたしはおばけかよっ!」
「よく出たな。てか、誰かわかる。」
「わかるよ。わかるに決まってるじゃん。
てゆーかアンタの番号知ってたしさ。
おばさんに聞いちゃってたりして。」
「ストーカーかよ。」
「んなわけないじゃん!何度か掛けようとしたんだけどさ、
先に掛けたら負けかな?って。」
「勝ち負けなんかねぇだろ。それよりこんな遅くに電話して大丈夫か?今家?」
「大丈夫。今は仕事で地方に来てるの。」
「疲れてるとこ電話しちゃって悪いな。」
「んふふ。」
「何だよ?」
「そうやって気を遣っちゃうとことか変わってないな〜って。」
「悪かったな・・・。」
「褒めてるの。・・・ねぇ、後ろから何か女の人の声聞こえるんだけど。」
「一人だし。今日買ってきたCDかけてんの。」
「ふーん。そういう女の子が趣味だったんだ。」
「女の子とは言いがたい子なんですけどね。俺は好きだよ。」
一瞬沈黙になる。
さらっとすげーこと言っちまったな。
「歌うまいね、その子。」
「ああ。」
「なぁんか久しぶりだなー。」
「4年ぶりくらいだからな。」
「寂しかったっしょ?」
「別に・・・ウソだけど。」
「美貴は寂しかったよ。ホントに。」
「またまたぁ〜うまいねぇ。」
「だってアンタは美貴の事テレビとかライブとかで見れるけどさ、
アンタはテレビ出てないんだもん。ずるいよ。」
俺は芸能人じゃないからな。
しかも俺あんまテレビ見てなかったんだよな。
今日の為の禁欲の毎日だったからな。
「俺、毎日が日曜日だったな。」
「何?美貴がいないと思ってダラダラ過ごしてたの?」
「ばーか。この曲だよ。」
電話だから言えることだな。
「誰かさん思って歌ったっけな・・・。」
誰かさんって誰だよ・・・。
俺って思っても良いか?
それから通話料金を気にすることなく話し続けた。
・・・もう11時30分か。早いな・・・。
「明日も仕事だよな。もう遅いから切るか?」
「・・・まだ大丈夫だよ。」
「眠そうな声してんじゃん。」
「そんなことないよ・・・。」
「明日辛くなると悪いし。」
「まだ話してたいのに・・・優しすぎるよ。」
「また掛けるからさ。」
「うん。」
「・・・デビューおめでとうな。」
「ありがとう。覚えててくれたんだ。」
「忘れるわけないだろ。てか、その当時も言えなかったし。」
「うん。」
「それと・・・頑張れよ。」
「それ、ウソ?」
「ホント。」
「○○も頑張ってるんだ。・・・追いついたんだね。」
「周回遅れだけどな。」
「早く・・・きてね。」
「・・・おう。」
電話口でニヤけてしまった。
「寝るか。」
「うん。・・・美貴からも電話するね。」
「おう、どんどん掛けて来い。」
「ねえ、最後にもう一回。」
「頑張れ!心底応援しております!」
「ありがと。○○も頑張って。」
「あぁ。じゃ、おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
好きな人の言葉って力が出るな。
電話だったけど、長い、ほんとに長い日曜日に夜明けが見えた。
!!これからも頑張れ!!
ミス多くてスイマセン。
話も微妙だし・・・。
とりあえずデビュー記念に書きたかっただけなんで
読みにくいと思ったらスルーしちゃってください。
49 :
名無し募集中。。。:05/03/14 01:00:24 0
デビュー記念作品乙!俺この歌好きだからなかなかいい話をご馳走様。
禿げ乙 GJ!!
大丈夫気にすんな まとめサイトに保存されるときには綺麗になってるべさ
ぐっじゃっぶっ!!!!!!!
52 :
名無し募集中。。。:05/03/14 02:42:03 0
だめだこりゃ深夜保全
53 :
名無し募集中。。。:05/03/14 03:37:43 0
54 :
名無し募集中。。。:05/03/14 04:41:10 0
普通に感動した・゚・(つД`)・゚・
主人公が俺とあまりにもリンクしていて物語に入り込んじまった
帰ってから読みます
とりあえず外出直前保
>>54 じゃ、自分と一緒です・・・
自分の経験ってゆうか今の気持ちとかを書いたんで
>>48 GJ!!!
これからも楽しみにしてるからなっ
保全するけど文句あっか
前スレは↓までということでよろしいか
411 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:05/03/13 14:01:12 0
超保全
こまめに保全
落とさない保
幼馴染ほしかった保全
我々は1が何故このようなスレッドを立てたのかという疑問を解決するため、 1の故郷である群馬県に向かった。
「まだ日本にこんなところがあったのか」
思わず口に出てしまった言葉を同行した上司に失礼だと咎められた。
小人が住むような小さな家、ツギハギだらけの服を着る農夫たち、そして 彼らは余所者で身なりのいい我々を監視する様に見詰めている。
高度成長だの、神武景気だの、オリンピックだので浮かれていた我々は改めて 農村の現状を噛み締めていた。
ボロ屑のような家に居たのは老いた母親一人
我々を見るなり全てを悟ったのか、涙ながらに
「息子が申し訳ありません」
と 我々に何度も土下座して詫びた。
我々はこの時初めて1を許そうと思った。
誰が悪い訳ではない、農村の貧しさが全て悪かったのだ。
我々は1の母親から貰った干し柿を手に、 打ちひしがれながら東京へと帰路についた。
『ホワイトデーのお願い』
先月のバレンタイン、僕はチョコなんて今年も母からしかもらえないと思っていた。
でも、違った。隣に住む、幼馴染の美貴がくれたのだ。
小さい頃からずっと一緒なのに、今年が初めてだった。
放課後の教室。照れたような表情で、美貴はピンクの箱を僕に渡した。
「なにこれ?」
僕は思わず聞いてしまった。
「チョ・・・チョコ。どうせ、今年ももらえてないんでしょ!」
「う、うるせぇな」
「ふん。やっぱ図星か。ありがたくうけとっときな」
なんか挑発的な態度ではあるが、美貴の表情がいつもと違う気がする。
そんな顔を見て、僕もなんとなくしおらしくなる。
「ありがと・・・」
小さい声で僕が言うと、美貴もうつむいて小さく「・・・うん」と言った。
そんなこんなで1ヶ月。
ついにお返しの日が来てしまった。
何を返そう、どうやって返そう。そればっかり考えてる。
「返さなくてもいいか」とも思ったけど、やっぱりなぁ・・・。
近所のスーパーにいいものを売ってないかと思って出かけてみる。
思ったとおり、ホワイトデーコーナーがあった。
そして、適当におしゃれな物をひとつ手にとって、レジに向かおうとする。
でも、そこで僕は気が付いた。
「あ、ダメだ。このスーパー、美貴もよく来る」
これを渡した後、美貴がスーパーに来て、
売れ残りの同じ商品を見てしまったら、これほどかっこ悪いことはない。
悩んではみたがどうすることもできず、結局何も買わずに帰路につく。
家に帰ると、母が「荷物届いてたよー」と叫んでいる。
あ、そうだ。今日はあれが届く日だった・・・。
なんとなく通販にだまされて買った不思議な石。その名も「マジックストーン」
「なんでも願いが叶う」と両腕に美人を抱え、金に埋もれたお兄さんが言っていた。
箱を開けてみる。そしてビックリ。なんとも地味な石だ。
これじゃ装飾にもなりやしない。写真とは全然違うんだ・・・。
そんなことより、ホワイトデーどうしよう。
69 :
67:05/03/14 23:23:24 0
すまん。邪魔してもーた
次の日、美貴からメールが来た。
「今日、○○の部屋行くねー」
絶対ホワイトデー目当てだ。間違いない。
うわー、どうしよう・・・。
とりあえず、上の空で学校の授業を終えて家に帰る。
美貴が来るまであと1時間。どうしよう。
やっぱりスーパーで買ってこようか。いや、それだけはダメだ。
イライラと机につっぷしながら、無意識のうちに僕はマジックストーンをこすり続けていた。
ボワワワーン。
「どうも、石の精霊です。お元気?」
あぁ、悩みすぎて、ついに幻覚か?
「まぁまぁです」
「そうですか。それで、願いはなんですか?」
「は?」
「ちなみに3つまでです」
何を言っているんだ。くだらない冗談はやめてくれ。
「あ!?じゃあ、今すぐ美貴に渡す最高の品をここに出せ!」
「まぁ、乱暴な人。いいですよ」
ボワワワーン。
目の前に高級クッキーの詰め合わせが出てきた。
サイズ的にもオシャレで、まさに最高だった。美貴は甘いもの大好きだし。
まさか、この石は・・・ホホホ、ホンモノ!!?
「え、じゃ、じゃあ願いを100個に増やしてください!」
シーン・・・。沈黙。
「それはズルイっしょ。今の無理」
「え・・・。なんかすいません」
さすがに人として・・・って石に説教されんのかよ!
「ハイ。あとひとつ」
「うーん」
あとひとつか。なんでクッキーなんか頼んじゃったんだろう。
もったいないことしたな。
ガラララ。
美貴が窓から入ってきた。
「よっ!」
ま!まずい!!
「大丈夫です。私はあなた以外には見えませんから」
「な、なんだ」
すると、美貴が頭を叩いてくる。
「なんだって何よ!せっかく来てやったのに!」
「あ、違うよ。こっちの話」
「こっちってどっち?」
「・・・な、なんでもない!」
「ふーん。あ、それより、この箱はもしかして」
美貴が机の上にあるクッキーを発見した。なんてするどい女だ。
「あ、そうそう。これ、お返しにね」
「ほぉ。なんか高級そうじゃん。ホントにいいの?」
「当たり前じゃん」
美貴は本当に嬉しそうに包みを開ける。
「そういえば、美貴が作ったチョコおいしかった?」
なぜかちょっと潤んだ目で、しかも上目遣いで見つめる美貴にドキッとする。
「え、うん」
実際、かなりおいしかった。
「ほんとに?」
「めっちゃうまかった。けっこう意外」
「意外!?これでも頑張って作ったんだぞ・・・」
美貴は顔を真っ赤にして、うつむいた。チョコを渡しに来たときと同じ表情だ。
なんかキュンと来た。
「今年は○○にしかあげてないんだから・・・」
「え・・・ホントに?」
「うん」
素直にうれしかった。
「美貴、○○の事・・・」
「おれ、美貴の事が好きだ」
言いかけた美貴の言葉を遮った。
「え!本当に?」
「うん。ずっと・・・ずっと美貴と一緒にいたい」
こんなに美貴を愛しく思ったことはない。
しばらくの沈黙。ふたりだけの空間を味わうように見つめあう。
すると、後ろで声がした。
「今の願い、受理しました」
石の精霊だ。
「い、今の願いって?」
「ずっと一緒にいたいって」
ん?どういうことだ?
「それではさようなら〜」
ボワワワーン。石の精霊は消えてしまった。
「どうしたの?○○」
「いや。これで、本当に美貴とずっと一緒にいられるみたい」
「・・・ふーん。わけわかんない」
なんて言いながら、おでこを僕の胸に寄せてくる。
僕たちは抱きしめあった。ホワイトデーの夜に・・・。
20分後。
「美貴、なんでトイレにまで付いて来るんだよ。いくらおれの事好きだからって」
「バ、バカ。なんか離れられないんだよ!」
あ、石の精霊め。極端なことしやがって・・・。
だめだこりゃ
ホワイトデーネタってことで書いたんですけど
けっこう長くなっちゃいました。
>>69 気にしないでください。
いいねぇ
面白いよ
おもろいね
願い事ネタと聞くと真っ先にやきそば食いたいを
思い出す俺はうる星世代
ho
ze
81 :
名無し募集中。。。:05/03/15 04:28:21 0
だめだこりゃの精神を忘るべからず
ぎゃんばる
n
イイヨイイヨ
GJ
ho
保全するよ
まとめサイト見られないんだけど俺だけ?
>>87 すいません。
更新のためにサイト止めてました。
すまん、一時的に塩のサイトが繋がらなかったみたいだ
>>89 あんた偉いな
尊敬するよ
これからもよろしく頼む
今夜鯖移転
こまめに保全
まとめサイトの管理者たんGJ
丁寧にまとまっててマジで凄いと思う
保全
鯖移転オワタ
ho
ほ
ほ
ho
作家さんガンバレ保全
104 :
名無し募集中。。。:05/03/16 19:12:54 0
だめだこりゃ保全
105 :
名無し募集中。。。:05/03/16 20:44:17 O
ほ
ぜ
ん
冬は徐々に色褪せて、春が顔を出し始めるこの中途半端な季節
そんな時期にあいつが帰ってきた
忙しい仕事の合間を縫って、帰郷する。あいつは上京してから、毎年この時期に帰って来る
正月と春のコンサートの間とか言ってたっけ
俺 「ただいまぁ」
大学から帰宅。家のドアを開けると
一番最初に、目に飛び込んできたのはうちの家の靴ではない靴があった
すぐにあいつのことが脳裏に浮かんだ
美貴「おかえりー」
俺 「おぉ、帰って来てたんか。」
美貴「ふふ」
美貴が嬉しそうに笑った
どうやらいきなり帰郷して、俺が驚くのが面白いらしい
俺 「母さんは?」
美貴「なんかね、買い物行くって」
俺 「ふーん、てゆーか何で俺ん家いるの?」
美貴「反応おそっ(笑) まぁ、成り行き…かな?」
俺 「成り行き?」
美貴「あんたの家に行った時に、おばさんが出て来て…って
立ち話もなんだし、あがってよ」
俺 「ここはお前の家かよ(笑)」
それから、ただ、仕事のこととか、誰と仲が良いとか、俺の最近のこととか、
他愛のないことを、1年間の間に貯まった雑談を、そんなことを話すのに耽った
一年の中で一番好きな瞬間かもしれない
美貴「ちょっとキッズの子を注意しただけなのに、怖がられちゃってさー」
俺 「「ちょっと」じゃなかったんじゃない?」
美貴「そんなことないって!美貴は凄く優しいし」
俺 「ぷっ」
美貴「はぁ?」
俺 「ごめんさい、ギブアップ!!!」
美貴「べ、別に美貴は優しい子だから何もしないし〜」
俺 「ぷっ、って…ぎゃー」
他愛もない事から死刑執行まで色々
気付けば、すっかり夜になっていた
窓の外は漆黒の闇に包まれて、家の中にいても寒いぐらいに冷え込んできた
美貴「ねぇ、散歩行かない?」
俺 「は?なんだよ、いきなり。もう夜だぞ」
美貴「良いから早く」
そういうと強引に俺の腕を引張った
渋々、重い腰を上げて、コートを着ると外に出た
俺 「うぉ、寒いって」
美貴「うん」
俺 「…どうしたんだよ、いきなり散歩だなんて」
美貴「美貴、また明日には東京戻っちゃうし、ちょっと二人で歩いておきたいなって思ってさ」
少し意外だった。もちろん、美貴がずっといるなんて思ってた訳ではない
ただ去年は3日間程休みが貰えてたから、今年もそれぐらいあるなんて自分勝手に想像してた
少しだけ時間が恋しくなった
俺 「忙しいんだな」
美貴「そうだね」
俺 「何でそんな忙しいのに、無理して帰って来るんだよ。倒れちゃうぞ」
美貴「あんたの顔見ると、元気が出るんだ」
俺 「…」
美貴「一年に一回、そうやって元気補充して、美貴はまた頑張れる」
俺 「…」
美貴「そーういうこと」
俺 「仕事、辞めちゃえよ…」
美貴「え?」
俺 「あっ…と…いや、だから…なんでもない」
思わず、口走ってしまった。そしてまた飲み込んだ
美貴が上京してから、ずっと心の奥に閉まっていた気持ちがふとした瞬間に
零れ出た
俺 「そろそろ、戻ろうか、風邪引いたら大変だろ」
美貴「…うん」
今まで歩いてきた道を戻ろうとした時だった
美貴「美貴も…美貴もずっと一緒に居たいよ」
俺 「…」
少し気まずそうに振り向いた俺に美貴はニコッと笑って
こちらに背中を向けた
美貴「あーあ、こんなこと言うつもりじゃなかったんだけどな」
俺 「ごめん」
美貴「んーん」
軽く首を横に振った
俺 「帰るかぁ」
美貴「…あっ、そうだ」
そういうと美貴はポケットから携帯を取り出した
美貴「写真撮ろう」
俺 「…?なんだよ、いきなり」
美貴「良いから、はい撮るよ〜?」
手を伸ばし、携帯電話を目一杯かざすと
美貴「あんたが美貴のことが大好きだって告白した記念日〜♥」
俺 「ぶっ!そんなこと言ってな…」
美貴「はい、チーズ♪」
―――カシャッ―――
無理だと分かりながら、気持ちをぶつけて、ぶつけられて。
叶いもしない想いを吐き出しては、夜空に消えていった
そして、次の日の朝。何事もなかったように、美貴を駅まで送り、
美貴は東京に戻っていった。
2月ぐらいに書いたんですけど、うpしようかどうか悩んでたら春コン始まっちゃって
微妙に時期がズレちゃいました。
乙。いいね。
いいね〜。
スラッと読めたよ。
おつかれ〜。
115 :
名無し募集中。。。:05/03/17 02:28:26 0
>>112 なんかセンチでいいね。胸にじわっと沁みましたよ、乙。
よかったッス
>>114さんが言ったようにスラッと読めた
それって俺にとっちゃ結構重要なことで
もっと評価されてもいいことだと思うんだけどな
>無理だと分かりながら、気持ちをぶつけて、ぶつけられて。
>叶いもしない想いを吐き出しては、夜空に消えていった
泣いた。なぜかわからんが涙が出た。
青春時代をとうに過ぎたオヤジだからか…orz
保全部隊
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
>>112 なんて表現していいかわからないけど良いです・・・
またなんか思いついたらお願いしますよ
乙でした。
ほ
ze
124 :
名無し募集中。。。:05/03/17 17:20:51 O
ほ
ほ
127 :
名無し募集中。。。:05/03/17 21:21:37 0
ぜ
ん
ho
保全部隊
131 :
名無し募集中。。。:05/03/18 04:09:35 0
だめだこりゃ保全
132 :
名無し募集中。。。:05/03/18 07:30:11 O
美貴様
ぽ
ぜ
____
| 保全 |
 ̄ ̄|| ̄ ̄
ノノノハヽ
(( ∩VvV从 <ホゼンッ!ホゼンッ!
/ つ
し'⌒∪
ほぜーん
ほ
ぜ
人稲
「おい、携帯鳴ってる。」
毎度の事ながら勝手に俺の部屋に上がりこんで漫画を読み漁る美貴。
「もしもし〜。え、今から?うん、暇してるよ、・・・たぶん大丈夫だよ〜。
え?そんなことないって。わかったわかった。じゃ、後でね〜。」
「なんだ?出掛けるのか?」(暇してるとか言うなよ)
「うん。ちょっと。」
「ま、気をつけて。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・おい、行かなくていいのかよ。」
「誰と遊ぶとか気にならない?」
「いや、別に。」
「どこ行くとかは?」
「全然。小学生じゃないんだし。俺はお前の親かっての。」
「ほ・ん・と・に・気・に・な・ら・な・い・の?」
「は・や・く・い・け。」
「いいの?」
「・・・どこに?だれと?」
「気持ちこもってない。」
「・・・どこに行くんですか?誰と遊ぶんですか?教えてください。」
「知りたい?」
「とっても。」
「んふふ〜。ナ・イ・ショ♪」
「んあ!」
「じゃあねぇ〜。」
こうやって何人もの男が美貴にハマってくわけか。バカな奴らだ。
俺はそんなのには引っかから・・・
「かあちゃん、ちょっと出掛けてくる。」
だめだこりゃ!!
>>141 上着を着て急いで靴を履く。
てか、行き先わからんのにどうやって・・・ま、いっか。
勢いよくドアを開けて外に出ると、そこには美貴が立っていた。
「あれぇ?○○も出掛けるの〜?」
ニヤニヤと笑いながらわざとらしく聞く。
「・・・ちょっとそこまでタバコを買いに・・・」
「いや、吸わないじゃん。」(気になって追いかけてきたくらい言えよ)
「行くのをやめて・・・」(ストーキングしようかと)
「やめて?」(美貴と一緒に・・・って言え)
「コンビニにでも行こうかと。」
「ふ〜ん。」
「・・・・・・・。」
「早く行けば?」
「つーかお前も早く行けよ。」
「美貴はここで人を待ってるの。」
「人の家の前で待ち合わせなんかするなよ。」
「いいじゃん。隣なんだし。ほら、早く行かないと日が暮れちゃうよ。」
「・・・やっぱ行かね。」
くっそ〜バレバレじゃん。・・・戻ろ。
「ちょ・・・」
「ああん?」
「誰待ってるとか聞かないの?」
「ぜってぇ〜聞かねえ。」
「聞けよ。」
「何でだよ。」
「待ち合わせ遅れちゃうじゃん。」
>>142 「は?俺関係ねえし。てか、待ち合わせ場所ここなんだろ?
どうやったら遅れられるんだよ。」
「関係なくないんだって。」
「何で?」
「○○と待ち合わせを・・・。」
「そんな約束をした覚えはありません。」
「そうだけどさ。誰か連れて来いっていうんだもん。」
「俺じゃなくてもいいじゃん。」
「Wデートしようって。」
「話が読めないのですが。」
「だから・・・○○を誘ってるの!」
「誘われてねえ。」
「だからこうやって待ち合わせを・・・。」
「どっちかっていったら待ちぶせだな。てか、電話の時点で誘えよ。」
「だって興味なさそうだったんだもん。下手にでたくないし。」
「いやいやいや。てか、俺が出てこなかったらどうするつもりだったんだよ。」
「困るつもりだった。つ〜か、絶対追いかけてくれると思ってたし。」
「その期待に見事に答えてしまいましたとさ。」
>>143 「何で追いかけてきてくれた?」
「何で俺を誘うんだ?」
『そりゃ、気になるからだろ!!』
ムードのかけらもないな。
「待たせると悪いから早く行くよ!」
「美貴が言えることじゃねぇだろ!」
俺の目の前に美貴の右手が差し出された。
俺は戸惑いながらもその小さな手を左手で包み込んだ。
「デート・・・もう始まってるから。」
「お・・・おう。」
なんだよ急に。ドキドキするじゃね〜か。
「ねえ。」
「は、はい?」
「顔、真っ赤だよ・・・。」
「・・・お前もな。」
「一つだけ・・・お願いしていい?」
「え!あ・・・はい。」
「チャックは閉めてくれる?」
だめだこりゃ!!!!!
なっちゃんの新しいCMも設定が幼なじみだな
切ない系
うんイイよ
頑張って
イイヨー
149 :
名無し募集中。。。:05/03/18 23:49:00 0
ここの監視率は凄いよね
150 :
名無し募集中。。。:05/03/18 23:58:59 0
能のないタダの名無しが作家批判したのがそもそもの間違い
どういうこと?
とりあえずsageてくれ
誤爆じゃないの?
ho
米はマルーン5で英はフランツフェルディナント・・・ところでストロークスはいつ復活するの?の巻
今日の俺はバスケの練習。日曜日、他校との試合が近いからだ。
バスケ部のマネージャーで俺の彼女、高橋も俺が練習しているので満足そうだ。
いつも、練習の邪魔?をしにくる帰宅部の美貴もいないのでいつもより集中して練習が出来る。
そして、すぐ隣では女子バレー部が練習している。
うちの学校の女子バレー部は、強豪でしかも美少女ぞろいときたもんだから男のギャラリーも多い。
そして、そいつらの1番の目的と言えば・・・
上戸「あ〜。みんな、それじゃーいくよ!!」
それが彼女、上戸彩。その美少女ぞろいのバレー部でも、ダントツで男子に人気のバレー部のアイドルだ。
他校からも野郎が見に来るくらい可愛い。でも、まあ俺には高橋がいるからどっちでもいいけど。
高橋「先輩!ボール、転がっててるよ!!」
○○「えっ!?」
上戸彩に見とれてしまい、ついついボールを放してしまった。
○○「いや、悪い・・・高橋、ボール取ってくれない。」
高橋「はい、先輩。それにしても最近、練習がんばるんやね。」
高橋は俺に笑顔でボールを渡した。さ〜て高橋の見てる手前、もっといいとこ見せるか。
○○「だって、試合が近いからな。高橋とデートばかりしてられないんだ。」
高橋「でも今度の土曜日はあたしの為に空けといてや。」
○○「高橋、土曜日になんかあんの?」
高橋「・・・先輩とあたしが付き合って100日目の記念日。もしかして、わからんの?」
○○「そうなの?男はいちいちそういう事は覚えてないって。・・・高橋、そんな顔すんなや。」
高橋は頬をプクッと膨らませた。俺はO型だからそんな事は気にしないんだよ。
まあ、血液型は関係ないけど・・・。
高橋「だって、あたしは・・・先輩が好きなんだもん。知っててほしいよ。」
○○「わかったよ、高橋。ほな俺は練習、練習と・・・。」
高橋「・・・先輩、あたしの事・・・好きだよね?」
○○「当たり前やん・・・高橋が一番、好きやで。」
高橋「・・・ホンマに?言いづらいけど、あたしね。ホントは先輩、やっぱり藤本先輩の事が・・・好きなんちゃうかなって。」
○○「はあ?高橋、アホな事言うなよ。それは、スマップの草gに前髪が生えてくるレベルにあらへん。
・・・大体、俺が仮に美貴が好きやったとしても、高橋に言えへんやろ。」
高橋「じゃ、じゃあ、先輩はやっぱり藤本先輩が好きなんだ!!」
高橋は声を張り上げた。おいおい、みんな見てるやん。
○○「・・・さっきも言ったが、俺は美貴が好きだって言ってないだろ。」
高橋「そんな・・・言ったもおんなじやもん!!それにさ、先輩はいつまで経っても・・・あたしの事、下の名前で呼んでくれへんやん!!」
○○「いままで、高橋だったのに・・・急に呼べるかよ。」
高橋「・・・じゃあ、一生言呼んでくれないんだ。」
○○「・・・そ、そんな事あらへんて。そ、そのうち呼んであげるって。」
高橋「藤本先輩は、いつも下の名前で呼んでるくせに。」
○○「・・・だって、アイツは幼馴染だから。」
上戸「・・・。」
バレー部のアイドル、上戸彩が練習を止めてずっと俺達を見ている。
そして、俺を見てニコッと笑った。
すげー可愛い・・・あの笑顔こそが学校のナンバー1アイドルと言われる所以だろう。
こんな状況でも、上戸彩に微笑まれて嬉しいのは俺が根っからの女好きだからだろうか?
高橋「・・・。」
○○「・・・。」
高橋「・・・なんで黙ってるんよ。」
○○「い、いや。なんでもないよ。」
高橋「・・・どうせ、藤本先輩の事やろ。藤本先輩の事、考えてたんやろ!!」
○○「どうして、そうなるんだ?美貴の事、なんか考えてないし。」
高橋「先輩のバカ!!・・・大っ嫌い!!」
高橋は涙を拭いながら体育館から飛び出していった。
高橋の勘違いなのに・・・俺が考えていたのはどちらかと言えば、バレー部のアイドル上戸彩なんだが。
どうして、高橋は俺と美貴を結びつけるのだろう?
上戸「追いかけてあげなくていいんですか〜?彼女、泣いてましたよ。」
上戸彩が俺の方にやってきた。
なんというか彼女には他の女にはない華の様なものを感じる。
○○「・・・そんな北川エリコ脚本のドラマみたいな事、俺は出来ねえよ。ロンバケみたいに、南〜!!セナ〜!!ってか?」
上戸「あ〜!北川エリコ、バカにした〜。女の子はああいう恋愛がしたいんです。」
○○「そうなの?」
上戸「あたしがそうと言ったら、そうなんです!!」
○○「だいたい、俺はドラマって言えばクドカンのドラマしかみないし。・・・でも、ハセキョーと矢田ちゃんが出てるのは観るけどね。」
上戸「あ〜!それじゃもしかして、アニメオタク?」
○○「アニメやってる時間帯に俺、家にあんまりいねえよ。・・・だから、ダウンタウンとナイナイ、爆笑問題は録画してでも観るけど。」
なんかイメージと違って凄い明るい女だ。まあ、明るい女の方が俺は好みだけど。
上戸「じゃ、お笑いオタクなんだ。あたしはアンガールズが好きなんですよ。ジャカジャカって、あれかわいいですよね〜。」
○○「かわいいか?どっちかと言えば、キモイと思うんだけど。」
上戸「いえ!アンガールズはかわいいんです。」
○○「はい、はい。」
上戸「爆笑問題の田中さんも、くまのプーさんみたいでかわいらしいですよね〜。あたし、田中さんを思い切り抱きしめたい。」
○○「そうだな。俺も田中なら抱きしめてもいいかもしれない。」
上戸「ですよね〜。でも、みんな『彩はおかしい!!』って言うんですよね〜。」
○○「別におかしくないよ。」
上戸「同士がいた・・・よかった〜 。」
なぜだろう話が弾む。それに美貴より天然が混じっているのが心地よいな。
アイツは全く天然ではないから。
○○「バレー部のアイドルは少し変わってるな。」
上戸「ん?なんか言いました。」
○○「いや・・・。」
上戸「んも〜、ノリが悪いです〜。」
大野「○○、彩ちゃんといつのまに仲良くなってるんだよ!?」
紙袋を小脇に抱え、大野がやってきた。
○○「大野・・・またパーティー?あんなんなら、俺はもう行きたくないよ。」
上戸「・・・?」
大野「俺のせいじゃないよ。あのパーティーをセッティングしたのオッシーだぜ。」
○○「どうりで・・・隣町のレデイースの皆さんのわけだ。それにもう勘弁だ・・・。お前なんか、オナニーを強制されただろ。」
大野「いや〜・・・だって、口で奉仕してくれるって言ったから。」
上戸「やだ〜、ヘンタイ。」
○○「まあ、それはそうと。大野、なんか用か?」
大野「あ、そうだ。ところで・・・愛ちゃんはどこかな?土曜日、デートに誘おうかなと思ったんだけど。」
上戸「愛ちゃん?ああ〜、さっき出て行った子だ。」
大野「ええ?あの真面目な愛ちゃんが部活中にどこかに行ったの?」
上戸「だって、○○さんが泣かしちゃうから。ね〜、色男。」
大野「泣かしたって、○○どういう事だ?貴様、さては愛ちゃんにセクハラしたんだろ。」
○○「そんな事しねえよ。」
大野「そりゃ、お前には美貴ちゃんという、おっかない婚約者がいるもんな。
それに愛ちゃんが○○みたいな、ハードゲイのファッキンS野郎に惚れるわけねえや。」
○○「お前も勘違いしているくちか・・・。まあ、どうでもいいけど。」
すると、お調子者の大野は美貴をまくしあてた。
大野「美貴!美貴!尻を出せ、尻を!!俺のこの極太のイチモツをその小汚い穴にぶち込んでくれる!!」
ノ_,ハ,_ヽ
从 V-V)
美貴「・・・。」
○○「大野、後ろ。志村、後ろ。」
大野「なんだよ、お前達のプレイを再現している最中だ。ひゃひゃひゃ〜美貴、しゃぶってくれや。
お前のその尻にぶち込んだチン○を。おお〜、イイ〜イイ〜。フイニッシュはもちろん、顔射でいいんだろうな!!」
上戸「も〜、下ネタやめなよ。」
○○「志村、後ろを見ろ。美貴が怒ってるぞ。」
大野「美貴、あの糞貧乳女か!!今頃帰って、ゴムチンでオナってるだろ!!ひゃひゃひゃ、嘘を・・・ゲゲゲッ!!み、美貴ちゃん!?」
fin
長い・・・。
そのうえつまらん
161 :
名無し募集中。。。:05/03/19 03:27:49 0
>>145 だめだこりゃ萌え作品好きなんでイイヨ
だめだこりゃを絶やすべからず 乙。
162 :
名無し募集中。。。:05/03/19 05:50:58 0
保全するよ
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
ほ
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
んぁ
保全!
保存
だめだこりゃ保全
ほ
ho
空気嫁
174 :
名無し募集中。。。:05/03/20 05:39:42 0
だめだこりゃ夜明け前保全
ho
ze
ze
n
ミキティは処女
ほ
漸
俺とミキは東京ドームに来ていた。
俺は今日こそただの幼馴染から特別の幼馴染に変わりたいと意気込
んでいた。告白するなら観覧車の中が絶好のチャンス。
俺はミキを観覧車に誘い込もうとする。
「観覧車に乗ろうぜ」
「えー観覧車。密室だよ」
「何心配してんだよ。何もしないよブス」
俺はカチンときて余計なことをいってしまう。
「あーあったまきた」
ミキは俺の尻を蹴った。たく、これじゃいままでと一緒だ。
それでもなんとか観覧車に二人で乗り込むことに成功。これからだ。
俺は緊張してきて心臓がバクバクいっていた。
「あのさあ」
「何?」
「俺さあ」
「だから何?」
「やっぱいいわ」
情けない俺。
「何、はっきりしない男。あーやだやだ」
「わかったじゃあ言うよ。俺はミキが好きだ」
「はあー、何突然言ってんの。いやらしい」
「何だよ、人が告ってるのに。もういいよ」
「何逆ギレ、最低」
あー最悪だ。だめだこりゃあ。
ずっと気まずい沈黙が続いている。
もうすぐ一周してしまう。
もう諦めていたところに
「私も好きだよ」
とミキが俺の顔も見ないで言った。
俺は観覧車を降りると嫌がるミキの手を強引に握って、
次のアトラクションに向かった。
いいよーいい感じだよー
続きキボンヌ
キッズハッカーと思われ
本当は完結なんだけど、
次はお化け屋敷でいい?
>>183 お化け屋敷の前で俺たちは止まった。
「えー、お化け屋敷なの」
ミキは本気で怯えているのか、俺の手をぎゅっと握った。
いい感じだ
「よし入ろうぜ」
「いやだー」
嫌がるミキを俺は楽しそうにお化け屋敷に押し込む。
ミキは俺の腕にしっかりしがみついている。思惑通り。
仕掛けがくる度にきゃーきゃー騒いで俺に抱きつく。
普段のミキからは想像できないくらいの女の子ぶりに、
俺もきゅんとする。意外とかわいいじゃないかミキ。
お化け屋敷を出てすっかりぐったりしているミキを見て
俺は調子に乗った。今なら言える。
「キスしてもいいか」
「ふざけんな」
ミキの強烈なボディーが俺のお腹に食い込む。
ゲホォ。だめだこりゃあ。
191 :
名無し募集中。。。:2005/03/21(月) 04:22:29 0
タイムリーネタ乙萌!
乙
ボディがお腹にくい込んだら男の祈願成就な悪寒
ho
ここはあんま長いの駄目なんだよね?
連投の場合、終ったら終ったと書いてくれ
感想書いていいかどうか迷うから
久しぶりに更新します。
天井を見ると、オレと美貴の好きなフランス人サッカー選手のポスターが貼ってある。
そのサッカー選手は毎週のように、何千、何万人もの人が見守る中でサッカーをしている。
少年時代、そんな舞台に立つことを夢見ていた。
そして、青年になった今、いったい何を思って生きているのだろう。
そういえば、美貴は昔「私、ケーキ屋さんになる」と言っていた。
しかし、最近は美貴が菓子作りをしているところを見たことがない。
ただ、確かに料理はなかなかうまいみたいだ。
調理実習でも失敗したのを見たことが無い。
ふと小学校時代の会話を思い出していた。まだ一年生か二年生のころだろう…。
「オレさ、サッカー選手になりたいんだ」
「そうなんだ」
「うん。外国に行って、活躍する」
「すごい!じゃあ、美貴はスタジアムの近くにケーキ屋さん作って、
毎日○○ちゃんにケーキ持っていってあげる」
「やったー」
「○○ちゃん、がんばってね!」
あの頃は目を輝かせながらこんな話をしていた。
○○は小学校5年生の時にサッカークラブを辞めた。
理由はチームメイトとのケンカが原因ということになっている。
でも、心のどこかで自分への限界を感じていたのも確かだった。
憧れのフランス人には近づけなかった。これっぽっちも・・・。
美貴はその頃からケーキ作りを辞めた。
オレはハッとした。
そうか。ちょうど同じ時期だったな。
まさか、美貴はオレがサッカーを辞めたからケーキ作りを辞めたのだろうか。
だとしたら、悪いことしたな・・・。
「美貴・・・。ケーキ屋さんになりたかったんだっけ」
「・・・昔ね」
「もうならないの?」
「わかんない。最近、全然作ってないし」
「昔、作ってくれたチョコケーキ。あれマジでうまかったよ」
「・・・あぁ。でも、あの時はそんなこと言ってくれなかった」
え?なんて言ったんだ、オレは。
「そうだっけ?」
「うん。なんか、甘すぎるとか言ってた」
良く覚えてらっしゃる。
足を踏んだほうはすぐ忘れるけど、踏まれたほうは一生忘れない。
これは本当のようだ。
「ごめん・・・」
「今さらいいって」
美貴はちょっと笑いながらいった。
「来週さ、オレの誕生日だろ。作ってくれない?」
「めんどい」
言うと思った。
「誕生日なんだからわがまま聞いてくれよ」
「じゃあさ、美貴の誕生日に○○はなにくれる?」
「2月だっけ。まだ先の話じゃん」
「去年はなにくれた?」
「サッカーの試合に連れてってやったろ」
「その前は?」
「確か・・・映画に連れてった」
「その前」
「え・・・あ、バス釣りか?」
「全部さぁ、○○が行きたかった所でしょ」
するどい目つきでこっちを睨んでくる。
「そ、そうだっけ?」
内心ドキッとした。全部見透かされている感じだ。
中一のときは釣りにハマっていた時期だったし・・・、
中二のときは見たいアクション映画があって・・・、
去年はワールドカップの予選を見に行きたかっただけだし・・・、
映画やサッカーはまだいいとしても、誕生日に釣りがプレゼントって・・・。
「たまには美貴のわがままも聞いてよ」
オレのプレゼントはひどい物だが、美貴が毎年7月にくれる誕生日プレゼントは心のこもったものだった。
たしか、去年はオレの欲しかったスペインのサッカークラブのレプリカユニフォーム。
しかもしっかりと美貴が包装して、手紙もついていた。
まぁ「誕生日おめでとう」みたいな短いやつだけど。
あー、でもそういうの苦手なんだよなぁ。
「考えとく」
「じゃあ美貴も考えとく」
オレは下唇を突き出すと、窓の外を見た。今日は快晴だ。
更新キタワァ*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*!!!!
>>飛亡氏乙!!待ってましたー!
新作です
1
コン、コン。
靄がかかった頭の中に、少し遠慮がちな音が響く。
頭の隅でその音を聞きながらも、俺の体は動こうとしない。
動くつもりもない。このまま、このまま…。
コン、コンコンコンコン…。
音は少しずつ、確実に大きくなっていく。
「うっ、う〜ん」
今度はうめき声だ。しゃがれた老人のような。
その声が自分の発したものだということに少し驚きはしたものの、自堕落な惰眠が覚めるはずもなかった。
ほっといてくれ…。俺はこのまま寝ていたいんだ。
ドン、ドンドン!
俺の思惑とは裏腹に、その音はいつまでたってもあきらめてはくれない。
それどころか、無視できないほどに俺の頭の中に入ってくる。
音はドアではなく窓のほうから聞こえていた。
それが俺の心の中を掻き乱していた。
今はあいつに会いたくない。のか?
それとも…。
心のどこかで待っている?
バン!バン!
俺は考えるのをやめて、机の上にうつぶせになったまま右手を上げた。
「…カギ。……てる」
うめくようにそう言って、顔を上げた。
窓の向こうの顔は怪訝そうに俺を見て、再び窓を叩こうとした。
「開いてるって!」
窓壊されちゃたらたまんねぇ。
心の中で言い訳をしながら、俺はそう叫んだ。
2
窓を開ける音、そして閉まる音。
それからゆっくり十まで数えてから俺は顔を上げた。
「…よぉ。なんの用だ?…今何時?」
「……十一時過ぎたとこ」
美貴はあきれるように俺を見ていた。
「とりあえず、…われよ。座れよ」
言われるままに、美貴は俺の向かい側に座った。
机の上にはビールの空き缶が散乱している。
そのうちの一つが、机の下に落ちて絨毯に染みを作ってるのが見えた。
俺はそれを机の上に戻そうと手を伸ばした。
コツン、コツンと缶が指先に当たる。
あれ?地面が揺れてる?
「…揺れてんのはあんただよ」
美貴が缶を机の上に戻した。
「あんた、お酒飲んだっけ?」
「…飲みたい時もあんだよ」
俺は机の上から、まだ中身のある缶ビールを選び出す。
プシュ!
「おっと」
勢いよく吹き出した泡を慌てて口で抑えた。
なんともいえない目で見つめる美貴を無視して、ぬるくなったビールを嚥下する。
「プハッ!」
缶を置いて口を拭ってると、美貴が俺のビールを奪って一口飲んだ。
「ぬるい…。こんなのが美味しいの?」
俺は奪い返すと、
「美味くないよ…」
つぶやいた。
3
「はぁ?…だったらなんで飲んでるの?」
美貴は頬杖をつきつつ俺を見る。
「酔いたいんだよ」
机の上に缶を置いた。コツッと言う音がやけに大きく聞こえた。
「酔って、めちゃめちゃ酔っ払って。このまま…」
「…このまま?」
「なんか、全部忘れちゃいたいよ」
「……」
美貴は黙って俺を見ていた。
「嫌な出来事も、ダメな自分も…さ」
缶ビールを口に運ぶと、頬を机につけた。
火照った顔に冷えた机が気持ちいい。そのまま目を閉じる。
ガサガサッ。コトッ。プシュ!
物音に顔を上げると、ちょうど美貴が喉を鳴らしているところだった。
「プハ〜」
俺の真似をするように美貴が口を拭う。
「ミキも付き合ったげるよ」
横目で俺を見ながらそう言うと、そのまま優しく微笑んだ。
その優しい笑顔が少し心を暖かくさせ、そして…。
そんな自分に大きな罪悪感を覚えた。
「知って…、どこまで知ってるんだ?」
「えっ!えっと…」
「知ってるんだろ?」
美貴は目を伏せながらうなずいた。
「で、でも、よくは知らないよ。ただ…、別れたって…」
必死に言い繕う美貴を、俺は覚めた目で見ていた。
4
俺も美貴も今年、成人を迎えた。
お互い、それなりの経験をしてきたわけだ。
「付き合って、どれくらいだったんだっけ?一年…は経ってないか」
「…半年とちょっとだ」
「そう」
俺が持田と付き合い始めたのは、去年の夏の終わりごろ。
大学のサークルで知り合い、幸運にもコクられた。
別れたのは…。一昨日だった。
「半年か。あんたにしちゃ長いほうじゃない?」
俺はあいまいにうなずいた。
美貴の言うとおり、俺の恋愛は長くは続かない。
今回、持田と付き合った半年が最高記録だ。
「あんたさ。なんで、続かないの?」
ビール片手に美貴が俺を見る。
「しらねぇよ。こっちが聞きたいくらいだ」
俺が睨みつけると、美貴は大げさに首をすくめて見せた。
「……磨り減っていくんだってさ」
「えっ?」
俺は美貴から目を逸らして、またビールを飲んだ。嫌な苦味が口いっぱいに広がる。
「俺と一緒にいると、なんか磨り減っていくらしい。どうしてもそれを止められないんだってさ」
「そうなんだ…。あんたはどうなの?」
「あ?」
「あんたは、彼女といるとき、楽しかったの?」
「そりゃ…」
「好きだったの?」
美貴が俺をさえぎる。
「…あんた本当に好きだった?」
4
「……」
好きだった。
三日前なら多分、なんのためらいなく言えたと思う。
でも、今の俺からはその言葉が出てこなかった。
「…ゴメン。変なこと言って」
美貴はビールをあおる。
「好きだったんだよね。…だから、こんなに荒れちゃってるんだよね」
俺はうつむいて手に握った缶を見ていた。
「…どうなんだろうな」
美貴が俺のほうを見る気配がした。
「よくわからん」
「……」
「好きだと思ってた。それは確かだけどな」
俺はビールを飲み干し、空になった缶を放り投げた。
「勘違いだった。かな…」
そのまま、床の上に寝転んで目を閉じた。
持田を思い出していた。
頭の中の持田は輪郭がぼやけ、はっきりとはしない。
顔を思い出すのに思いのほか時間がかかり、俺をいらだたせる。
やっと思い出した持田の顔は、涙を流していた。涙を流したまま、俺に向かって笑っていた。
俺の心が狂ったように悲鳴を上げる。
「…うして?」
美貴の声がやけに遠くで聞こえた。
俺は目を開く。
「ねぇ、どうしてそう思うの?」
「まぁ…、なんとなく」
寝転んだまま口を開いた。
「心当たりは?あるの?」
「言われたんだ、持田に。俺は…俺の目は持田を見ていないらしい」
5
「上の空ってわけじゃない。ただ、なんか…まばたきしてるんだってさ。心が」
そう言って起き上がった。
美貴は困った表情をしながら俺を見ていた。
俺はまた中身のある缶ビールを開けると口をつけた。
プハッ…、ゲフッ。
「全然酔えねぇな…」
おどけるように言って、無理に笑顔を作った。
それでも美貴は黙って俺を見ていた。
「…美貴はどうなんだ?」
「なにがよ」
「男だよ。新しい彼氏できたか?最近そういう話、全然聞かないんだけど」
「ミキのことはいいでしょ…」
美貴はおつまみのさきいかをくわえながら俺を睨みつけた。
「結構長いんじゃないの?彼氏いない期間」
「いいって言ってるでしょ、もう」
また俺を睨む。その顔が少し赤くなっていた。
「よくないよ。…聞かせてくれよ。美貴は前の彼氏のこと、ちゃんと好きだったのか?」
「……」
美貴は黙って、ビールを飲む。飲んでいたのが空になると、新しいのを開けた。
俺は根気良く、美貴が話し出すのを待っていた。
「…ミキもあんたと同じだよ。好きだと思ってた」
あきらめたように、美貴は口を開いた。
「でも、勘違いだった。それに気付いたの。…だから別れた」
「自分で…自分から気付いたのか?」
「うん、そうだよ。ミキの方から別れた、ミキがフッたの。…悪いことしたと思ってるよ」
悲しそうに俺から目を逸らした。
「…わりぃ。そんなつもりじゃなかったんだ。それに、俺だって思ってる」
「…?」
「持田に悪いことしたって思ってる。俺は自分では気付かなかったから…」
6
「持田の方から言ってきたんだ。『別れよう』って」
「…そう」
「言いながら、持田泣いてた」
俺は唇を少し噛み締める。
「泣いてる持田に、俺はなにもしてやれなかった。俺が泣かしたのに…俺が傷付けてるのに」
また苦い液体を胃袋に流し込んだ。
「罪悪感だけだった。悪いことしてる、それしか思わなかった」
「……」
「俺、悲しくなかったんだ。持田が別れ話してるのに。…サイテーだな」
美貴が俺を見た。俺は美貴から目を逸らす。
「やりきれなかったよ。そんな俺にあいつは…笑いかけるんだ」
「…うん」
「泣きながら、それでも俺に笑いかけるてくるんだよ」
そして、『ゴメンね』って言ったんだ。
「…なんかいたたまれなくて俺、目を逸らした。あいつの顔…見てられなかった」
俺はビールを飲み干すと、そのまま空になった缶を握りつぶした。
「あいつの言うとおりだ。俺はあいつのこと全然見てなかった。あいつは…持田は俺だけを見ていてくれてたのに」
指が白くなるほど強く、手を握った。
形を崩した空き缶が俺の手の平を裂き、赤い血が流れてきても俺はその手を緩めなかった。
その手を美貴の小さな手が包む。
「……」
優しくそれでいて真剣に美貴は俺を見た。
「なんて言っていいか、ミキにはわかんないよ…ゴメ…」
なにかを言いかけて、でもそれを言葉にはせず、俺の手からひしゃげた空き缶を取り上げる。
そして、俺の手を握った。
「おいっ」
「なに?」
「…血がついちまうぞ」
「うん…。そだね」
言いながらも、美貴は両手でしっかりと俺の手を握ったままだった。
7
「難しいよね。…人を好きになるのってさ」
「ああ。そうだな」
シラフでは絶対言えないような言葉が、心の中に染み込んでいくのを感じた。
「傷つけるだけだった。俺の恋愛は」
「……」
「二十歳になって、大人になったつもりだったのに。全然大人になんてなってなかった」
美貴は黙ってうなずく。
「人を好きになることも。人から好きになられるのも。…まだ早かったんだ」
「あたしも。そうだよ」
美貴は俺の手を摩りながらつぶやく。
「なんであんなに焦ってなのかな…。わかんないよ」
「そうだな。なんにもわかってなかった」
言い聞かせるように俺はうなずく。
「これからだよ。ミキもあんたも。これから…」
「…そうだな」
俺がつぶやくと、美貴はまた俺の手をギュッと握った。
こうして、このまま少しずつ。
一緒に…美貴と一緒に大人になっていけたら…。
「美貴は…どうなんだよ」
「なにが?」
「俺と一緒にいるけど、なんか磨り減っていく感覚ってあるのか?」
美貴はきょとんとして俺を見ると、
「なに言ってんの、そんなわけないじゃん」
ニコリと笑った。
俺はなんだか急に恥ずかしくなって、ごまかすように咳払いをした。
でも…、心の中ではホッとしていたんだ。
8
俺がなにを見ていたのか。
その時、俺はやっとわかった。
自然にそこにあったから気付いてなかったけど、俺はずっと…。
美貴を見ていた。
俺が見つめる先には、いつも美貴の姿があったんだ。
「やっと気付いた…」
「えっ、なに?」
「……」
「なんの話?」
でも。
「…なんでもない」
今はまだ、このまま。
傷付けずに恋愛できるようになるまで。
本当に美貴を好きだと言えるようになる日まで。
それまで、このまま。
ずっと美貴を見ていよう。
俺たちはこれからなんだから。
「なんでもないよ」
不思議そうに俺を見つめる美貴の手を…。
俺はしっかりと握り締めた。
了
今回はELTの『Time goes by』です。
それと、『恋文』の「僕が見つめる先に君の姿があって欲しい」のくだりを混ぜてみました。
エレカシ乙だああああああああああああああああああああ
乙です
相変わらずすげーな
非常に乙です!
なるほど
持田というとこだけちょっと引っかかってたけど納得
220 :
名無し募集中。。。:2005/03/22(火) 03:16:21 0
ho
えりゃかしゅああああああああああああああああああああああああああ!!!!
乙です。
222 :
名無し募集中。。。:2005/03/22(火) 05:11:03 0
乙!! 感動した!
乙です。やっぱ凄いですよ・・・
こりゃかなわん
入社、入学シーズンのネタをよろしくお願いします
天才職人キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
う〜んいつ見ても素晴らすぃ
乙でした!
ho
229 :
名無し募集中。。。:2005/03/22(火) 16:53:12 0
素敵だなって思いました
この絶賛の流れで新作品うpが怖くて出来ません…
乙。
いいですねえ。
エレカシさんのトーンは大人の話がよく似合う。
できればミキ視点か、三人称を読んで見たい。
232 :
名無し募集中。。。:2005/03/22(火) 20:08:50 0
お前らは作者さんから与えられたエサを読んでればいいんだよ
>>230 周りは気にせずうpして下さい
比較論してる訳でないんで
うpまだ〜?
ミキミキ♪
寝る前保
ほ
237 :
名無し募集中。。。:2005/03/23(水) 04:36:01 0
だめだこりゃ深夜保全。
たまに作者さんからネタの提供を求める声もあるよ
ネタ
同じ高校を卒業後
短大に進学した美貴と
四年制の大学に進学した僕
高校生の時は
いつも一緒にいることが当たり前だと思っていたのか
そんなに意識していなかったけど
お互い距離を置くようになったことで
お互いの価値に気づき始めたある日のこと
ho
ze
242 :
名無し募集中。。。:2005/03/23(水) 15:52:22 0
n
ho
保全しろ
保全するよ
保全すると
ほ
も
249 :
名無し募集中。。。:
さ