もしもミキティが幼なじみの隣の娘だったら 23冊目
1 :
名無し募集中。。。:
2 :
名無し募集中。。。:05/02/14 22:38:25 0
まんこのぞく
3 :
名無し募集中。。。:05/02/14 22:39:23 0
乙
乙かれ
新スレおめ
6 :
名無し募集中。。。:05/02/15 00:15:10 0
7 :
名無し募集中。。。:05/02/15 04:40:14 0
だめだこりゃ新スレ乙
8 :
名無し募集中。。。:05/02/15 07:44:01 0
戦場に行く前にほぜん
9 :
名無し募集中。。。:05/02/15 07:44:03 0
保全の朝ごはん。
乙
1000 名無し募集中。。。 sage New! 05/02/15 10:00:46 0
1000美貴様
おつおめ
早速保全
新スレおつおめ
おい落ちるんじゃねーの?
そうかもな
そうかな
前スレ986までしか取れなかったんだけどその後更新あった?
なかったよ
ミキミキ♪
即氏予防ホゼム
オレ「あーあ、今年もチョコ貰えなかったか・・・・」
-----------------------------------------------------------------------
ママティ「あんた、台所のチョコの残骸ちゃんと片づけておいてよ。もー毎年なんだから。」
ミキティ「あーあ、今年もチョコあげられなかったか・・・・」
ho
いい
从*´ ヮ`)<にゃー
28 :
名無し募集中。。。:05/02/16 13:18:09 0
だめだこlりゃ保全
hof
30 :
名無し募集中。。。:05/02/16 18:23:05 0
保全するよ。
31 :
名無し募集中。。。:05/02/16 19:56:03 0
ho
ze
まとめサイトの人乙!!
美貴にその経緯を話した。
「そうなんだ。じゃあ特に問題無いか」
「美貴が変な噂立ってもいいならな」
「私は全然気にしないけど、○○は平気なの?」
美貴はこういうときに頼りがいがある。
「オレも平気」
「なら7時にね」
「わかった」
美貴は1回部屋を出かけて、振り向いた。
「あ、○○、朝苦手でしょ」
「え・・・」
図星だった。小さい頃から一緒だとそんなことまでバレてしまっている。
「起こしてあげようか」
美貴はうちの目覚まし時計が壊れていることまで知っているのだろうか。
うちは一家揃って朝が苦手だ。
朝ごはんも毎日パンなので、母さんはゆっくり起きてくる。
というより、母さんが起きれないからパンということにしたのだろうが・・・。
「お願いします」
「はいはい。じゃあね」
そういって美貴は部屋から出て行った。
それからほとんど毎日、美貴と登校していた。
でも、変な噂が立つことは無かった。
完璧に無かったかと言われるとそうではないが、
きっと美貴が女子の中で早めに処理してくれていたのだろう。
男子の中では、時々うらやましいという声が聞こえてくるくらいだった。
なんといっても中学生は性欲の塊だ。女なら誰でもよかったのだろう。
オレもまた例外ではなく、彼女が欲しかった。
でも結局、3年間で彼女ができることはなかった。
何度かチャンスはあったのだが、なんとなく棒に振ってしまった。
美貴も同じで、何人かフッたらしい。
みんなが言うにはバレー一筋で時間が無いからだという理由だった。
確かにそうだったかもしれない。美貴はバレーをものすごくがんばっていた。
県大会に出場し、優秀選手賞をもらったほどだ。
でも、○○は美貴がただ恋愛に興味が無いから関わらなかっただけだと思っていた。
幼馴染のカンだが・・・。
巛彡彡ミミミミミ彡彡
巛巛巛巛巛巛巛彡彡
|::::::: i
|:::::::: ノ' 'ヽ |
|::::: -="- , (-="
| (6 "" ) ・ ・)(""ヽ
| ┃ ノ^_^)┃ | ,;' ((
∧ ┃ ` --'┃ | ( ( ヽ) ホワ〜ッ
/\\ヽ ┗━━┛ ノ ヽノζ
/ \ \ヽ. ` ー- ' /|\| ̄ ̄ ̄|(^)
`ヽ、 `ー--ー' / | ''..,,''::;;⊂ニヽ
ヽノ `  ̄ ̄l ̄ .| .,,:: ;;;;ン=- )
,,r-\ | ,r-''⌒^ニ);;;;ヽニノ ヽ
//⌒\_,,r─''´ ̄ヽ、 `__,ニつ l
../ '" / ̄ ̄´} ヽ、 ノ
乙
乙〜
ho
ほ
保全でもするか
41 :
名無し募集中。。。:05/02/17 16:35:38 O
ぜ
42 :
名無し募集中。。。:05/02/17 19:17:45 0
ん
ho
もうすぐ誕生日なんで・・・
45 :
名無し募集中。。。:05/02/17 23:50:59 0
まとめサイト改めて乙
やっぱり『1月10日』成人式の話いいね
ちなみに影響されて書いたのが『会話編』
乙保
ho
48 :
名無し募集中。。。:05/02/18 05:19:38 0
だめだこりゃ早朝保全。
おーい!
>>1のまとめサイトが何か見れないぞー!誰か何とかしてけろ!
ダメだこりゃ
ほ
52 :
名無し募集中。。。:05/02/18 14:08:32 O
も
お
だ
ho
mo
o
ho
|(;' (;' `;)
|/ミ''l アレ? ダレモ ♪ /ミ''l /ミ\ ♪
|ノハヾヽ イナイノカナ? ノノハヾヽ ブギウギ♪ ♪ 〃ノノハヾヽ ハシリタァ〜イワァ〜♪
| vV从 ヨーシ,「ブギトレ」 σ(VvV从 チューチュー♪ 从VvV从⊃
|⊂) シチャウゾ!! ヽ` ⊂ ヽ♪ メルヘンカ〜イドゥ♪ (⊃ Y ,;)´ ヤァナタトォフタリデェ♪
|___> <_________> <_________>
|_) (_/\_) (_/(___)
ze
ほ
ze
…んっ…
64 :
名無し募集中。。。:05/02/19 16:47:18 0
だめだこりゃ保全
ほ
ho
67 :
名無し募集中。。。:05/02/19 23:23:13 O
ほ
ほ
も
お
だ
ち
73 :
名無し募集中。。。:05/02/20 17:37:31 0
作家さんがんばれ保全。
74 :
名無し募集中。。。:05/02/20 19:24:08 0
【前編】
ウィーン ジージー。
プリンタの音がする部屋の中で俺は作業をしていた。
今日、学校でクラスメイトの後藤さんにデジカメを渡されて頼まれたんだ。
美貴と旅行に行って色々撮ったのをプリントアウトして欲しいと。
何やら後藤さん家のプリンタが故障してしまったらしい。
後藤さんは美貴の友人で、俺は美貴と幼馴染なのを知ってて頼んできた。
なら美貴に頼めばいいじゃんと思ったのだが、
美貴は違うクラスなんでそこまで行き頼むのがめんどくさいとかなんとか。。
授業中に寝てたのか、眠そうに目を擦りながら頼んでくる後藤さんが可愛らしくて二つ返事で了解した。
もしかしたらこれをきっかけに後藤さんと… ムフフ。
なんて訳ないか…
75 :
名無し募集中。。。:05/02/20 19:32:51 0
ウィーン ジージー。
次々と写真がプリントアウトされてくる。
どうやら昨年末にスノーボードに行った時の写真のようだ。
二人とも運動神経がいいから様になってる。
よく見ると石川さんも写ってる。三人で行ったみたい。
石川さんは転んで必要以上に雪まみれになったりしてる写真もある。
あはっ、石川さんはおっちょこちょいだな〜。
美貴はといえば、かったるそうに写ってる写真もチラホラ。
相変らずだなぁ…。まぁ、そんな美貴も二人に負けじと可愛いもんだな。
家が近所で幼い頃から当たり前のように側に居るから気付かないのかも。
76 :
名無し募集中。。。:05/02/20 19:40:01 0
にしても、結構枚数があるようだから急がないと。
ウィーン ウィーン。
次に何故か水着の写真が出てきた。
なんで水着?と疑問に思う前に石川さんのビキニ姿に視線が釘付けになった。
なんてエッチな体をし… いや、変なことを考えちゃイカンイカン。
隣に写る後藤さんは引き締まったスレンダーな体をしている。ビキニも似合う。
どうやら泊まったホテル内にあるプールで撮った写真らしい。
今はホテルに娯楽施設があったりするからスノボに行きながら泳げたりする訳だ。
77 :
名無し募集中。。。:05/02/20 19:42:04 0
尚もプリンタ作業は続く。
ウィーン ジージー。
美貴の写真が出てきた。美貴も大胆なビキニを着ていた。
幼馴染のビキニ姿をはじめて見た俺は、恥ずかしくてドキドキしてしまった…。
なんか不思議な気分になりながらも無事プリントアウト作業を終えた。
そして出来上がった写真を順番に整理してる時も
後藤さんや石川さんの水着写真ではなく、
何故か美貴のそれが気になり思わず美貴の水着写真を手に取っていた。
78 :
名無し募集中。。。:05/02/20 19:44:09 0
これがあの幼馴染の美貴なのか…。
女らしく成長したビキニ姿にしばらく見とれてしまった。
胸はやっぱり成長してないみたいだけど…。
その時、突然部屋のドアが開いて美貴が入ってきた。
「ねぇ ○○、日本史のレポート手伝ってよ」
「んっうぉ!」
ビックリして素っ頓狂な声を上げ、慌てて写真を後ろポケットに隠した。
{後編に続く}
その二人の後に美貴様の水着姿を見たら涙が出てくる
乙 後半待ってます
おさななじみのビキニって甘酸っぱいよキュンキュン
投稿乙
後編楽しみに待ってるよ
82 :
名無し募集中。。。:05/02/20 23:57:13 0
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
寝る前保
職人さんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!!
続き期待!
85 :
名無し募集中。。。:05/02/21 03:59:14 0
从VvV)<保全するよ
86 :
名無し募集中。。。:05/02/21 10:33:10 O
ほ
ho
保全
ほ
91 :
名無し募集中。。。:05/02/22 01:50:07 0
保・・
田・・( `.∀´)
93 :
名無し募集中。。。:05/02/22 05:24:37 0
ほぜん
作家さんガンバレ保全
95 :
名無し募集中。。。:05/02/22 11:48:37 0
从VvV)
ho
98 :
名無し募集中。。。:05/02/22 20:53:05 0
99 :
名無し募集中。。。:05/02/22 20:54:26 0
【後編】
「なに焦ってんのよ?」
「い、いや、別に・・」
ふと、美貴の視線がプリンタと机の上の写真に向けられる。
「あっ、何で○○の部屋にこの写真があんの?嫌だっ!水着のやつじゃん」
「こ、これは今日学校で後藤さんに頼まれたんだよ」
学校であった経緯を美貴に説明する。別に悪い事してた訳でないのに微妙に汗ばむ。
「全く・・真希もこんなむっつりスケベにわざわざ頼まなくてもいいのに」
「・・・むっつりスケベとは失礼だな。それに後藤さんは内容確認してもいいって言ってたし」
100 :
名無し募集中。。。:05/02/22 20:57:30 0
「ふーん、それで今、真希と梨華ちゃんの水着写真見てひとりでいやらしいこと考えてたんだ」
「そ、そんなんじゃね〜よ!」
「じゃあ、美貴のビキニに悩殺されちゃったかな?うふん」
「んな訳ねーだろ、調子に乗んな」
まさか美貴のビキニ姿に見とれてたなんて言える訳もなくすぐさま否定する。
「ふん・・そんなことくらい分かってたわよ・・」
一瞬、美貴が少し不満そうな顔をしたように見えた。
101 :
名無し募集中。。。:05/02/22 20:57:57 O
きたぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ
102 :
名無し募集中。。。:05/02/22 20:59:30 0
「それより人の部屋に入る時はノックくらいしろよな!」
「いつもノックなんてしてないし」
「俺にだって色々あるんだよ」
「それってさっき変な声出してビックリしてたこと?何してたのー?ねぇねぇ?」
美貴はニヤニヤしている。
「そ、それは、美貴がいきなり部屋に入ってくるからだろ!」
「それもいつものことだし」
「・・・」
美貴の即答に言葉が詰まる俺。
「それに見たから、後ろのポケットに写真隠したよね?」
「う・・、隠してなんかないぞ」
103 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:01:49 0
「ホント〜?」
美貴が下から意地悪っぽい顔して覗き込んでくる。
そして携帯を取り出し俺の目の前でブラブラさせ、
「へぇー、そうやってシラ切るんだ。なら電話しちゃうぞ〜」
「電話って何処にだよ?」
「決まってんじゃん、真希と梨華ちゃんに」
「えっ!?」
「○○が二人のビキニを見ながらエッチなこと考えてましたー。って電話すんの」
「そ、それは・・!」
(後藤さんと石川さんにそんな事言われたら例え誤解でも軽蔑される。。。)
「さぁ、どうすんの〜?早くポケットから写真出して白状しなさい」
と、俺の腕に携帯をぐりぐり押し付けてくる。
「わ、わかったよ、出すよ。でも違うんだ・・」
104 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:05:02 0
「何が違うのよ?」
勝ち誇った顔で俺から写真を受け取る。
「きゃ!?これ美貴の写真じゃない!なんでよ?」
恥ずかしそうに美貴が騒ぐ。
「いや、なんでって言われても・・」
「美貴はてっきり真希か梨華ちゃんの写真を隠したのかと・・」
「それは・・その・・」
「えっ・・、なら○○は美貴のビキニ見ていやらしいこと考えてたの?」
「ち、違げ〜よ。そんな事考える訳ないだろ。ただ・・」
「ただ・・何?」
美貴の視線が俺に注がれる。
105 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:06:41 0
「なんか知んないけどお前の水着姿が気になったんだよ!悪りぃーのかよ!」
自分でも恥ずかしくて耳まで熱くなってるのが分かる。
「ちょっと、勝手に逆切れしないで」
と、俺を軽く小突く美貴の表情も照れてるように見えた。
「まぁ、しょうがないよ。こんな可愛いコのビキニ姿だもんね」
「・・・」
「なに?今度は否定しないの?」
「うっせ!」
(○○は素直じゃないなぁ。。意地張っちゃってちょっとかわいいかも)
106 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:08:21 0
「んふふ。ねぇ?○○、次の日曜日スノボ行く?」
「ん!?俺とか?」
「そう二人で。真希と梨華ちゃんが都合付かなくてさ、相手探してたんだ」
「うん・・俺は別にいいけど」
「じゃあ決まりね」
「お、おぅ」
「あっ、この場所には行かないからプールはないよ。残念でしたぁ〜」
美貴は何だか嬉しそうに俺をからかってそう言った。
「べ、別に水着とか期待してねーよ」
俺はうかつにも期待してたのが顔に出てしまってたようだ。
107 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:09:28 0
「ウソだよ」
「え!?」
「この写真と同じ場所に行くから○○も水着持って来てよね」
・
・
・
美貴が帰った後、当日の事を想像してニヤついてしまう俺・・。
だ め だ こ り ゃ 。
{終わり」
108 :
名無し募集中。。。:05/02/22 21:20:31 O
乙!!!!!!
>>107 乙萌。このスレ的の王道チックな作品でいいよ。
これはいいだめだこりゃですね
>>107 乙
王道、ベタが実は一番難しいんだよね
112 :
名無し募集中。。。:05/02/23 00:19:22 0
ナイス乙!スノボ行きてぇ〜・・・。
乙です
イイヨイイヨー
114 :
名無し募集中。。。:05/02/23 04:43:12 0
从VvV)<保全するから
GJ
俺の地域はスノボとは言わず
ボードって言うよ
だめだこりゃ保全。
保全
ho
ほ
122 :
名無し募集中。。。:05/02/24 04:07:22 0
从VvV)<誕生日作品書いてね
ho
mo
ほ
ほ
ze
n
10代最後の日
130 :
名無し募集中。。。:05/02/25 03:44:21 0
从VvV)<保全するよ
ho
明日のためにみんなネタ練ってるんだろ
明日なんかあったっけつう連中ばかりだろ
オレを含めて
134 :
名無し募集中。。。:05/02/25 17:05:56 0
作家さんがんばれ保全
職人さん花見ネタを・・・
今日は美貴の誕生日。
小さい頃はよくプレゼント渡してたけど最近会う機会もめっきり減った。
だが何を思ったか俺は久々にあいつの誕生日を祝いたい気分になった。
そうだ、そういやあいつも今年で二十歳になるんだ。ちょっと気をきかせたものをプレゼントしてみるか。
と、考えていたのは今朝のこと。結局何を渡せばいいか分からず夕方になっていた。
「あー、結局何渡せばいいかわかんねーよ。でもこのままじゃ明日になるし・・・」
悩みぬいたがこのままではいけないと思い何も持たずにそのまま美貴の家に行くことにした。
美貴の家に行くと美貴が出てきた。
「あれ?〇〇久しぶりだね美貴のうちに来るの。あがる?」
「いや、ここでいいんだ」
「え?じゃあ何の用?」
「えっと・・・お前の誕生日今日じゃん。だけど何も準備できてなくてよ。とりあえずおめでとうだけら言っておこうかと・・・」
しばらく美貴は呆然としていたが、突然笑いだした。
「プッ・・・アハハ、何言ってんの〇〇?あんたどこまでドジなの?幼なじみの誕生日まで忘るなんて?」
「えっ?何わけわかんねーこと言ってんだよ?お前の誕生日2月26日だろ?」
「あのねー、2月26日は明日。今日はまだ2月25日!」
それを聞いて俺は顔から火が出るくらい恥ずかしくなった。潜れる穴があったら潜っていたいとこだ。
「あ・・・んと、えーっとじゃあ・・・」
「明日プレゼント楽しみにしてるからね。じゃあまた明日。」
とんでもない間違いを俺はしていたようだ。
こりゃ明日はマジできちんとしたプレゼントを渡さないといけない状況になっちまった。
ただひとつ、この状況で言えることは・・・だめだこりゃ。
即興の駄文だが。
あーやべ 何にも小説考えてなかった
>>136 誕生日ネタ乙!
スレ継続一周年記念の時みたいに誕生日記念祭り開催か?
おたおめ
「ごめん、突然またきちゃって」
「来てもいいっていったけど、どうして誕生日の日なの」
「ほら、ケーキもちゃんと買ってきたし」
「何、ちゃんと一人でいるか探りに来たの」
「芸能記者じゃあるまいし、そんなことしないよ」
「まあ、いいわ、それよりどんなケーキかな。わあ、イチゴのショ
ートケーキ。ありがとう」
「小学校以来かな、美貴の誕生日祝うの」
「そうなるかな、あの頃はお互いの家を自分の家のように行き来し
てたからね」
「覚えてるか、俺が美貴の分のケーキ横取りして美貴が凄い泣いた
こと」
「覚えてるよ、今思い出しても悲しくなるよ」
「だから今日は食べきれないくらいおっきなやつにしたんじゃん」
「おっきすぎ。ちゃんと食べて帰ってよ。あーあ、あの頃に戻りた
いな」
「そうだな」
「大人は不自由だよ」
「でも大人にしかできないこともあるぜ」
「ああ、今いやらしいこと考えてたでしょう」
「考えてないって」
「へんなことしたらぶっとばすよ」
「だから、してないって」
「そういえば、たくわんちゃんと食べたか」
「うん、食べた。でも食べ切れなくて捨てちゃった」
「そういう時、連絡してくれよ俺がもらうから」
「でも連絡先しらないし」
「そうか、携帯の番号教えるよ」
「じゃ私のも教えてあげる」
「いいのか」
「人の部屋まできておいて、いいのかもないんじゃない」
「そうだな」
「もう遅いし帰るわ」
「結局ケーキ半分も残っちゃったじゃない」
「責任取るってわけじゃないんだど明日また来て食べるよ」
「また来るの」
「やっぱだめか」
「だめってわけじゃないけど」
「忙しいのか」
「コンサートない時期だから暇って言えば暇だけど」
「じゃあいいんだな」
「いいっていえばいいけど」
「じゃあ決まり。楽しみだな」
「わかった。・・・待ってる」
乙…なのかな?
じゃ、次は私がいきますね。
144 :
無題:05/02/26 01:53:58 0
コンコン
はいよ。開いてるよ。
「へへぇw お邪魔します。」
いい加減窓から入ってくんのやめろよな。で、何の用?
「ん?いや、なんとなく。ってか用事がなきゃダメ?」
いや、ダメじゃねーけどさ。
「じゃいーじゃん。お、マガジンはっけーん…っと。」
…って当たり前のように入っていくそのベッドはオレのベッドで、その包まっている毛布はオレの毛布で、
さらに爆笑しているマガジンはオレが買ってきたマガジンなわけだが…
「○○?」
ん?
「 う る さ い 。」
…ごめんなさい。
あぁ…だめだこりゃ…。
あぁ…誕生日関係ねぇし…ダメダコリャorz
146 :
名無し募集中。。。:05/02/26 02:27:54 0
短編乙。
メロスピ
148 :
名無し募集中。。。:05/02/26 04:32:50 0
さようならブリンク182、青春をありがとう!!の巻
俺がバスケ部の練習をしていると、大野、相葉、押尾の3人がニヤニヤしながらやってきた。
○○「なんだ、どうしたお前ら?俺に会いにきたのか?」
押尾「そうだぜ。お前に会うか、お前の部のマネの高橋愛のお尻を触るくらいしか、この部にくる理由ねえぞ。」
○○「・・・オッシー、高橋のお尻触ってんのか?」
押尾「ああ!かわいいスキンシップだろ、高橋の処女臭いリアクションがたまんねえんだよ〜。」
○○「・・・高橋、処女だから。」
押尾「!?」
3人は目をすごく丸くして驚いた。
大野「○○、マジ!?」
○○「・・・ああ、俺が保障する。」
大野「うひょ〜!!」
相葉「愛ちゃんの処女は俺が貰う。うお〜、愛ちゃ〜ん。」
大野「相葉!愛ちゃんの処女は俺が貰うんじゃ!!」
押尾「ノンノン・・・おめえら糞ガキのチンポじゃ、高橋を満足さすには10年はええ。」
○○「・・・。」
相葉「ところで○○ちゃん?俺の愛ちゃんは、どこ。」
○○「風邪で休んでっけど。」
押尾「な〜んだ、ここで4人で強姦しようと思ったのに・・・。」
○○「!?」
相葉「・・・最低。」
大野「・・・外道。」
押尾「じょ、ジョークだよ!お前らなに本気にしてんのよ!・・・ははっ。」
○○「あんたが言うとジョークに聞こえない。」
押尾「・・・実は○○に用があって。」
>>149 从 VvV)<〜
美貴「○○、みんな?さっきから大声でなに話てんの。」
美貴が機嫌良くやってきた。
大野「ふ、藤本!?」
相葉「・・・ふ、フジモン!!岡村先生がさっきフジモンの事を探してたぞ。」
美貴「え、あっそう。そんなのどうでもいいじゃん。」
押尾「あ!・・・藤本パンツ見えてんぞ。」
美貴「パンツなんて見えてたって美貴は気にしないよ。」
○○「そうそう、こいつはそんな清純なタマじゃないだろ。」
押尾「・・・。」
相葉「・・・ふ、フジモン!!岡村先生がきた!!」
美貴「えっ!?」
大野「○○、来い!!」
大野は俺の手を掴み全速力で美貴から逃げた。
美貴「相葉〜、岡村さんいないじゃん。・・・っていうか、美貴まかれた?」
>>150 体育館裏
大野「はあ、はあ。」
○○「・・・必死だな。」
押尾「・・・○○にアレを伝えろ。」
大野「ああ、そうだな。○○、今からパーティに行こうぜ。」
○○「・・・パーティ?」
押尾「・・・ああ、パーティだ。」
○○「・・・バスケの練習試合もうすぐだから、無理だな。」
大野「え〜、練習なんてどうでもいいだろ。」
俺は考えた。
○○「かわいい娘いんの?・・・じゃ、考えてもいいな。」
相葉「○○ちゃんの大好きな蛯原友里似の女の子いたぜ。」
俺はキャンキャンのモデル蛯原友里のファンなのでクラッときた。
○○「・・・マジ?」
押尾「あ〜、そういやハセキョー似の女もいたぞ。」
ハセキョー!?
○○「行く、絶対行く。・・・連れてってください。」
つー事で、俺たちは某廃屋ビルにむかった。
このあと、俺たちは大変な目にあうことを知るよしもなかった。
だって、俺たち全員SEXの事しか頭になかったから。
正直どうだろう。
ウーン…ツマンネ
なんにせよ皆さん誕生日ネタ乙
この、ダラダラと意味のないであろう登場人物で意味のないであろうストーリーを
行き当たりばったりで展開させる人は、読み手に何を感じて欲しいのだろうか
それすらも無いんだったらそれこそチラシの裏にでもry
贅沢言うな
保全しかできないカスはだまってほだけ書いとけや
158 :
名無し募集中。。。:05/02/26 17:55:16 0
ほ
ももも!
新作です
1
時計は午後九時を過ぎていた。
二月二十六日も、残すところあと三時間弱。
俺はおもしろくもないテレビをぼんやり眺めていた、
窓から見える隣の家のあいつの部屋。まだ明かり灯ってはいない。
「まあ、年に一度の誕生日だからなぁ」
俺はひとりごちる。
美貴は友達たちとパーティらしい。
残念ながら俺は呼ばれてはいない。というより断った。
美貴とはずっと一緒で、いまさら『誕生日おめでとう』なんて…。
照れくさくて言えそうになかったから。
そんな俺の代わりにある男が呼ばれた。俺はそいつの名前すら知らない。
ただ…。
そいつは美貴に気があるというウワサを、昨日になって耳にした。
そしてそのパーティのとき、『勝負』するらしい。
「ふぅ〜」
少し大きめのため息が出た。
美貴の家と俺の家は家族ぐるみの付き合いだったから、昔は誕生日パーティをしたもんだ。
俺の誕生日には俺の家で、美貴の誕生日は美貴の家で。
プレゼントを交換し合った。
でも、それも小学生の頃まで。いつの間にか誕生会なんてしなくなっていた。
高校ももう二年になったけど、ここ数年はプレゼントをあげた記憶はない。
もちろん、もらった記憶も。
俺はパーティに行かなかったこと、少し後悔していた。
「……美貴のやつ、こんな時間までなにやってるんだよ」
思わず口から飛び出した、おっさんくさいセリフに苦笑しつつ俺はまたテレビを眺める。
胸の中にあるなんともいえないモヤモヤをごまかすように。
でも、ごまかし切れはしなかった。
2
ぼんやりと思い出していた。
それは小学校三年の頃。
俺は美貴の誕生日に…、確か手袋を用意していたんだ。
美貴はとても喜んでくれて、喜びすぎてはしゃぎまわって…。
手袋を握り締めたまま転んだ。
そして何かの拍子にその手袋の上に、書道の墨汁をこぼれてきて。
美貴は呆然と手袋の上に垂れる墨汁を眺め、そして大きな声で泣き出したんだ。
すぐに俺の母さんと美貴んちのおばさんが駆け寄って、墨汁まみれになった美貴を慰めながら風呂場へ連れて行った。
俺は目の前の出来事をただ見ているだけだった。
俺が床にこぼれた黒いシミをタオルでふき取っていると、風呂上りの美貴が近寄ってきて。
「ゴメンネ…」
そう言いながら、握り締めていた手のひらを俺の目の前で開いた。
ピンク色だった手袋は黒とピンクのまだら模様になっていた。
「ゴメ…ン…」
美貴の声が震える。
俺は、また泣き出しそうになる美貴を隣の…母さんたちから見えない部屋に引っ張って行った。
「…?」
目に涙をためながら俺を見上げる美貴。
そんな美貴に、俺は…小学生だった俺はキスをした。
そして、一目散にそこから逃げ出し、母さんたちがいる部屋に戻ってご馳走を食べ始めたんだ。
俺は自然と唇に手を当てていた。
今、思い出しても顔が熱くなる。
『プレゼントはもらうよりもあげるほうが幸せ』らしい。誰かが言ってた。
そうなのかもしれない。だから俺はニヤニヤしてしまうんだろう。
「なにニヤニヤしてるんだよ」
3
いつの間にか美貴が俺の部屋に入ってきていた。
「あれ?お前…パーティは?」
「もう終わったよ」
言いながら美貴は俺の隣に座った。
「で、なにニヤニヤしてたのよ?」
「…べつに、ニヤニヤなんてしてねぇよ」
「ウソ、ウソ。まぁ、ニヤニヤというよりニタニタって感じだったけど、笑ってたじゃん。気持ち悪い」
ニヤニヤしながら美貴が俺を見つめる。
「うるせえな。そんなことよりどうだったんだよ。パーティ」
「うん。楽しかったよ。プレゼントいっぱいもらったし。ミキも十七歳になりました」
「お前あの男…」
言いかけて俺はやめた。
でも。
「……」
美貴は俺がなにを言いたいのかわかったようだ。
「…断ったよ」
「え!?」
「断ったの」
「……そうか」
「うん」
美貴はそういって目を逸らした。
「あんた、知ってたの?」
「昨日聞いた」
「そっか…」
それ以上言葉が見つからなくて、俺はまたテレビを眺めていた。
しばらくして突然、美貴が口を開いた。
「…あんたは、プレゼントくれないの…かな?」
4
「はぁ?なに言ってんだお前」
「だって…、ミキの誕生日だよ?」
「もう何年もプレゼントなんてあげてないだろ。俺の誕生日にも、お前なにもくれなかったし…」
「そうだけど…」
「それに何も用意してないし」
俺がそう言うと美貴はプクッと頬を膨らまして、机の上で不貞寝した。
「…なんでもいいんだよ?なんでもいいから、あんたからプレゼント欲しいな…」
「どうしたんだ。美貴…?なんか変だぞお前」
「……」
「…まだらの手袋でも欲しいか?」
俺が冗談めかしてそう言うと美貴はガバッと起き上がる。
「なっ、なんだよ」
「あんたあの時のこと…。あの時ミキになにしたか、覚えてる?」
「……」
覚えてるもなにも…。
「…ミキのファ−ストキスだったんだよ」
睨むように俺を見つめる。
「…ガキの頃のことだろ」
美貴は悲しそうに目を伏せた。
「そんなこと言うんだ…」
「……」
俺はなにも言えないでいた。
ただ時計の音だけがやけに大きく聞こえていた。
「…なんでもいいって言ったよな?」
5
「えっ…?」
美貴は片方の眉を上げながら俺を見た。
「俺からのプレゼント。なんでもいいんだよな?」
「うん…」
俺は黙って美貴の肩を掴んだ。
「な、なに?」
「黙って!」
俺は美貴を制するようにそう言って真剣に美貴の顔をみた。
美貴は困惑したように俺を見ていたが、その瞳を静かに閉じる。
俺は…、俺はそのまま……。
二度目のファーストキスをした。
ゆっくりと美貴は目を開く。
「ヘヘッ。今度は逃げないんだ」
「…うるせぇ」
俺は目を逸らしてそう言った。
「ミキは今日で十七歳になりました」
「…さっき聞いた」
「ちょっと。黙って聞いてよ」
美貴は俺を睨む。
「十七年生きてきて、十七回誕生日があって。二番目にうれしかったプレゼントは…」
「……」
「小学校三年生のときにもらった、ピンクの…ピンクと黒の手袋。それと…ファーストキス」
そう言ってヘヘッと笑った。
「一番うれしかったのは…」
6
「…なんだよ?」
「十七のときって言うか、今もらった二度目のファーストキス。だよ」
俺は照れくさくて、そっぽを向く。
美貴は俺の顔を掴んで自分の正面に持ってきて、目を見つめ
「ありがとね」
そう言った。
「…どういたしまして」
俺の言葉に美貴は笑った。
『プレゼントはもらうよりもあげるほうが幸せ』らしい。誰かが言っていた。
そうなのかもしれない。いや、間違いなくそうなのだろう。
だから、俺も自然に笑ってしまうんだ。
「早く一年たたないかな」
「はぁ?なに言ってんだ?」
「来年の二月二十六日。ミキの十八歳の誕生日にならないかなぁ」
「今日、十七になったとこだろ!」
「だって…、来年の誕生日。あんたがミキになにくれるか楽しみでしょうがないよ」
「なにって…」
「今日のこのサイコーの気持ちが、二番目にうれしい思い出になる、そんなプレゼント。…くれるんでしょ?」
「それは…、俺の誕生日に美貴が俺になにくれるかによるな」
美貴は
「そっか…」
とつぶやいて、考え事を始めた。
俺はそれをニヤニヤ、ニタニタしながら見ていた。
「美貴」
「…なに?」
美貴は考え事をやめて俺のほうを見る。
「誕生日おめでと」
了
今回はオリジナルです。
一応題名は『二度目のファーストキス』って感じです
エレカシ!!!
さすがだ!!!!
GJ
他の作者はまだですか
もすぐ誕生日も終わりますよ
エレカシさん乙!
メールしないでいたら
「今日何の日だか知ってるよね、まさか忘れたってんじゃないでしょうね」
という催促のメールが来た
GJだな
エレカシさぁん!乙!
オリジナルもむちゃくちゃイイッ!!
>>171 ネタ…なのか?
174 :
名無し募集中。。。:05/02/27 05:15:37 0
>『プレゼントはもらうよりもあげるほうが幸せ』らしい。
いいフレーズですね。気に入りました。
朝だほ
昼ほ
夕ほ
夜ほ
寒さも身にしみるある日・・・。
「あぁ〜ついこの間年越ししたばっかだと思ってたのにな。も〜3月かよ。」
「何言ってんの?その前に年に一回しかない大事な大事な大イベントが待ってるでしょ。」
「んあ?バレンタインならもう終わったぞ。」
「殴るよ?忘れたとは言わせないからね。」おっと!右手が飛んでくるのかい?
「アホか。忘れるわけないだろ。」強気で出る。
「で、何があるのかな?」負けじとばかりに。
「俺様の誕生日!」
「美貴様の誕生日です!!」
「・・・嫌でも覚えてるっつーの。」
「何?今なんて言ったのかな?」おいおい声のトーン落ちてますよ。
「楽しみだな〜年に一回の大イベントって言ったわけですよ。」
「コラコラそんなふうには聞こえなかったけど・・・ま、いっか。
それより、今年は何をくれるのかなぁ?・・・今年こそ決めてよね。」
「姫、何がよろしいですか?」
「聞いちゃ意味ないでしょうが。」(素直に言えたらどんなに楽だろう。)
「ですよね。んじゃ、ない知恵振り絞って一生懸命考えるとすっか。」
(そんなに難しいのかな・・・。)
「私はちゃんと毎年プレゼント用意してるのに。」
「んじゃ、今年こそ、そのプレゼントとやらをもらってやるよ!
今までの分、全部いただきますよ。」
「何言ってんの。一個だけだよ。」
2月26日。幼馴染の彼女にとって年に一回の特別な日。藤本美貴という一人の人間がこの世に存在し始めた日。
2月27日。俺の誕生日。偶然にも幼馴染にして二人の誕生日は一日違い。そんな二人は今年でちょうど20回目の誕生日を迎える。
あれは二人が小学校に上がる前の誕生日だろうか。その年から二人のプレゼント交換は始まった。といっても、その頃は親と一緒に選んだ物をお互い渡していたのだが。 毎年毎年、それは当たり前のように繰り返されていた。
ところがそれは突然一方的なものとなった。中学二年の冬。バレンタインの日だった。
「はいこれ。もてない男の子のためにしょ〜がないから。」
ぼーっとテレビを見ている俺の元に軽く投げつけられる乱雑に包装された箱。
「もてないゆ〜な。これでも何個かはもらってんだぞ。てか、もうちょっと可愛く渡せないのかよ。」
「なんであんたに可愛く渡さなきゃいけないのよ。このままでも十分可愛いのに、いつからそんなに贅沢になったの。しかも他の子に貰ったのって義理でしょ。ギリ。」(ギリ・・・だよね?)
「それはどうでしょう。ま、お前もどーせお返し目当てでモテナイ君達にばら撒いちゃってんじゃね〜の?」冗談っぽく。
「むかつく・・・。」
物凄い形相でにらまれた。こりゃ、寿命が縮まるな。
「・・・んなわけないですよね。スイマセン。」
何度も頭を下げた。俺にとって美貴から貰えるチョコレートは義理でも何でも嬉しかった。正直本命を誰かにあげているかと思うとちょっと悔しくなったけど。それでも貰えないよりはだいぶ幸せなわけですよ。コイツ、めちゃめちゃもてるからな・・・。
「一応これはあげるけど、美貴を怒らせた罪は重いからね。」
「ありがとう・・・。」軽い気持ちで言っただけに、こんなに怒るとは意外だった。
「思ったんだけど、美貴さぁ、あんたからホワイトデーにお返しってものを貰ったおぼえがないんだけど。」何を今さら・・・。
「誕生日にあげてんじゃん。」
「いや、私もあげてるし。」
「ま、そうなんだけどね。」
誕生日プレゼントの交換は恒例になっていたからあげることに抵抗はあまりなかった。でも、いざホワイトデーとなると何を渡していいのかが悩むところだった。
しかも、何か恥ずかしいんだよ。他の子にお返しする時は「バレンタインの時はありがとう」とか言って。でも改めて幼馴染にって・・・。
変に意識しちゃってるんだろうな、俺は。無論彼女は全く意識していないのだろうけど。義理だろうから。
「・・・決めた!今年の誕生日からプレゼントなしね。」
「あ”!なんだそりゃ。」衝撃が走る。
「だって不公平じゃん。」ま、確かに。
「いやそれとこれとは話が違う気がするぞ。」違わないけど。
「何?年上の美貴様に逆らうわけ?」何をおっしゃるウサギさん・・・。
「一日だけだろうがよ・・・。」
まぢでかよ・・・。コイツは一度言い出したら人の意見を全く聞かない頑固者だからな。あぁ俺のひそかなる楽しみを。
「そんな泣きそうな顔すんなよ!・・・じゃあさぁ〜こういうのどぉ?」
「んぁ?」
「・・・美貴がいっちばん欲しいものをくれたら、私からちゃんとプレゼントをあげるよ。美貴の全てをかけてね。」
「一番欲しい物?」
「うん。一番欲しいもの。」
結局その年は何も貰えなかった。
唯一貰ったものと言えば「はずれ〜」の一言だった。
当たり前に行われていたプレゼント交換。
貰えるのが当たり前だっただけに本当に落ち込んだ。
あんな嬉しくなかった誕生日は初めてだったな。
それからというのも、毎年一生懸命に考えまくった。
年を越す前から考えたこともあった。
女物の雑誌を読んで情報も取り入れた。
だいぶ無理をして物凄く高いものを買ったこともあった。
もしかして、庭付き一戸建てとか?無理無理・・・なんて思ったりもしましたよ。
そんなふうに、俺が汗水流して考えたものを毎回軽い感じで「残念でしたぁ」「また来年」「ま、もらっといてあげるよ」なぁんて。
プレゼントをあげる度に美貴は少しだけ悲しそうな顔をする。すぐに満面の笑みを返してくれるけど。
ホントニワカラナイ?って言葉は心にグサッてきました。
さすがに申し訳なくなる。なんかもう、逆に貰えないのが恒例に感じていた。
俺のこと嫌いだったりして・・・。
「美貴の一番欲しい物かぁ。」
さすがにもう“貰えない”っていう恒例に終止符を打ちたかった。
そりゃ「一番」をあげて喜ぶ顔を見たいし、記念すべき20回目だもんな。
美貴にとっても・・・俺にとっても。
「なぁ、ヒントとかない訳?」
「う〜ん・・・ヒントかぁ〜。」
(今年こそ・・・)今年こそ。
「ホワイトデー・・・?」こだわりますなぁ。
「ホワイトデー?なんだよそれ?」
「聞くなっ。」それヒントかよ・・・。てか、何でちょっと顔紅くなってんだよ。
可愛いじゃね〜か。
「なにニヤついてんだよ。キモイ!」
「キモイゆ〜な!」やべっ。笑ってたか。たしかにキモイな。
一番欲しい物・・・ホワイトデー・・・。んがぁぁぁぁぁ〜!
一人で街を歩きながら頭を抱え込む。
「なんで俺こんな悩んでんだろ・・・。くそっ。」はぁ〜。
こんなに長い付き合いなのに・・・わからん!
そんな風に悩み倒していたら、2月26日。
とうとうこの日が来てしまった。いやいや、祝うべき日。
結局、ここ数日間睡眠時間を削ってまで悩みに悩んだが、何も用意できずにいた。
無力です・・・ハイ。
この日は土曜日だというのに仕事が入っていた。何にも手につかなかった。
ミスも連発。上司に絞られまくり。
仕事終わったら即効ナンカ買いに行かねば。・・・そんな日に限って残業ですよ。
仕事が片付いたのは9時。「こんな時間にやってる店なんかないよな。」
机に顔を伏せて泣きそうになる。「あわせる顔ねぇよ・・・。」
とりあえず帰り際に開いてる店に片っ端から足を踏み入れた。
駄目だ・・・これってもんがない・・・。
諦めかけた時一軒の花屋が目に入った。
「いつも歩いている道なのに、花屋なんてあったのか・・・。」
明かりは点いてるが閉店の準備をしているところだった。
とりあえず俺は店まで走った。
なにも渡さないより・・・。
「すいません。まだ大丈夫ですか?」店員さんに声をかける。
「ギリギリセーフですよ。」20代前半ってとこだろうか。ちょっと可愛い。
閉店時間だったのに俺は店員さんを気にすることもなく悩みこんでしまった。
花なんかあげてもアイツ喜ぶわけねえよなぁ。まして「一番」なわけ・・・。
そんな俺を見かねてか、「プレゼントですか?」なんて店員さんが話しかけてきた。
「ん、まあ・・はい。」
「彼女さん?」
「い、いえ。ちっ、違います。ちょっと幼馴染に。誕生日なんで・・・。」
顔に血が上ってるのがわかった。
「ふふっ。」慌てた俺を見て笑う。
「スイマセン。なんか長居していまって。」
「いいんですよ。ゆっくり選んでください」優しい。
少し穏やかな気持ちになれた。
ふと店内を見渡すと今の季節にはとても合わない花をひとつ見つけた。
「向日葵・・・。」
「あっ!今季節はずれって思いました?
あの花は私が好きだから個人的に置いてあるだけなんですけどね。」
そういえば美貴も向日葵好きだったな・・・。
手に取りながらそんなことを思う。 でも、冬だしな・・・。
「でも、良く咲いてますね?どうしてですか?」
「それは、企業秘密ですよ。」 にっこり笑う。向日葵好きなんだな・・・。
「一ついいですか?」俺は店員さんに問う。
「何ですか?」
「女の人にとって、ホワイトデーってどんなものですか?」
「う〜ん、バレンタインのお返しを期待する日ですね。」
やっぱり期待するものなのか。
俺がお返しをしなかったことをそんな恨んでたのかよ。
「そうですか。」
「やっぱり渡した相手からもらえなかったら悲しいものですよね?」
「う〜ん、相手によりますよ。やっぱり。
だって義理でいっぱい配ってる人なんて2,3割くらい返ってくればいいや
ぐらいの気持ちだし、返ってこなくても義理だって思えば
なんともないことですから。
でも、好きな相手からなんにも貰えないとちょっと悲しいかも。
脈ナシかなって思っちゃうから・・・。」
そんなものか・・・。女って難しいな。
ま、俺も美貴からプレゼントを貰えなかった日はへこみまくったけど。
「幼馴染さんからはチョコレート貰ったんですか?」
「はい、いちおう。毎年くれるんですよ。」
「幸せじゃないですか。お返しはあげてるんですか?」
「いや、なんか恥ずかしくて・・・。」どうせ義理だしな。
「好きなんですね。その幼馴染さんのこと。」
えっ、急に何を言い出すんだこの人は。
「恥ずかしいって気持ちがあるってことは、
その人に気があるってことですよね。」・・・そう?
「いや、なんか改めてホワイトデーに、ってのが・・・」いい訳くさい。
「でも、誕生日プレゼントはあげるんですよね?」痛いとこを・・・。
わかってた。気づいてた。ずっと思ってた。もう何年も前から。
美貴のことが好きだった。
でも、それは一時的な感情だからって自分に言い聞かせた。
気持ちを打ち明けたら今みたいに話したり出来なくなると思ってたから。
「初対面なのになんかすいません。無神経なことズバズバ言っちゃって。」
「いえ、全然。こちらこそスイマセン。遅くまで居てしまって。
それに、なんか・・・吹っ切れましたし。」
時計の針は10時を過ぎようとしていた。
「この向日葵いただいてもいいですか?」
俺は5千円を渡して、これで作ってくださいと頼んだ。
花なんて買ったことなかったから、
どのくらいの金額を渡していいかわからなかった。
「はい。今、特別仕様で包みますんで、少々お待ちください。」
・・・満面の笑みで。
花が出来る数分の間俺はいろんなことを考えた。
時間・・・間に合うか?
「お待たせしました。」
目の前に差し出された花束には向日葵のほかに
俺の知らない白い花が添えられていた。
俺が思っていたより豪華なものになっていた。
「なんか、キレイに造ってもらってありがとうございます。
これ、もっとするんじゃないですか?」
「そんなことないですよ。お花は金額じゃありません。
気持ちですから。・・・プレゼントもキモチです。」
気持ちか・・・。
「でも、この白い花のお金だけでも。」
「それは私からの・・・。お金はけっこうですよ。」感謝感謝。
「なんていう花なんですか?」
「“スノードロップ”。
今日2月26日の誕生花なんです。
花言葉は希望。今のあなたにもぴったりですよ。」
正直・・・参りました。
「ほんとスイマセン。ありがとうございます。」
俺は花束を受け取り足早に店を出る。
「頑張ってくださ〜い」もう一度深くお辞儀をした。
店員さんの声は俺の不安な背中を後押ししてくれた。
ホント寒いな・・・。
時計を見ると10時30分。
家に着く頃には11時をちょっと過ぎるだろう。
アイツは起きているだろうか。
11時少し前、携帯が鳴る。着信はアイツからだ・・・。
「もしもし?」慌てて電話に出る俺。
「何してるの?もう11時だよ。」
「ちょっと残業で・・・。」
「今日何日?」・・・忘れてなんかいないですよ。
「ゴメン、あと10分でつくから。遅くて悪いけど、
・・・寝ないで待ってて。」
そう言って、すぐに電話を切った。
家までの最後の直線。緊張してきた。10代最後の賭けですよ。
「やべぇ〜 心臓が爆発しそうだ。」
今からこんなんじゃ、アイツの顔見たら話せなくなるぞ。
一回、二回、大きく深呼吸。
・・・よしっ。
「遅いよっ。」家の前で美貴は待っていた。
とっさに花束を隠す。
「ゴメン。」こんな寒いのに外で待っていてくれるなんて。
寒がりのくせに・・・。
しばしの沈黙・・・。 なんか言え・・・俺っ。
「今日どんな一日だった?」決心を固め話し出す。
「えっ!・・・友達と食事してカラオケ行って、家でご飯食べて・・・。」
思いもよらない質問だったんだろう。ちょっと困った顔を見せる。
「俺、お前のせいで今日、失敗ばっかだったぞ。」
「はぁ?なんで美貴のせいなの?意味わかんない。」
「最後まで聞いてくれよ。」
今まで見せたことのないくらい真剣な表情で美貴を見る。
「ずっと・・・思ってたんだ、お前のこと。仕事中。
て、いうか毎日だけど。忘れたことなんてなかったんだ。
でも、今日は特別。特別・・・いつもより・・・。
いつの間にか、心の中で大きくなってたんだ。お前の存在。」
「えっ・・・。」
「ホントはずっとわかってたんだ。自分の気持ち。
俺・・・怖かったんだよ。逃げてたんだ・・・。
お前が目の前から居なくなっちゃうんじゃないかって。
今のままでいいかもなって・・・。」
恥ずかしながらも、泣きそうになった。
うつむく俺の右手に暖かい温もりが訪れた。
アイツが、美貴が手を握ってくれた。
物凄く温かかった。
ここで言わなきゃ男じゃない。
「お前の・・・美貴の『一番』じゃないかもしれないけど、
今俺が出来る精一杯の・・・キモチを受け取ってほしい。
俺の中では美貴が『一番』だから。」
左手で美貴の目の前に花束を差し出した。
「あなたは、僕の太陽です。
僕はこの向日葵のように・・・夏でも・・冬でも・・。
一年中あなたを見つめ続けます。
あなたがいれば絶対に枯れることはありません。」
「・・・うん。」
「藤本美貴さん・・・僕はあなたが大好きです。世界中の誰よりも。」
とうとう、言ってしまった。
美貴は花束を両手で抱える。
良かった・・・受け取ってもらえたか。
時計は11時58分。あと2分で20歳の2月26日が終わってしまう。
また、沈黙になる・・・。
美貴は肩を震わせていた。
・・・ナイテル・・・?
「ありがとう・・・。」
声も震えていた。
俺は寒そうな美貴に上着を掛け肩を抱いた。
「遅くなって・・・悪かった。」
今日も・・・そして中二のあの時からも・・・。
「誕生日・・・忘れてるかと思った。」・・・そんなわけないだろ。
「ゴメンね。・・・ずっと貰うばっかりで・・・。」
「いや、気にしてないよ・・・。」今回もダメかな。
冷た・・・。空を見上げた。綺麗に瞬く星たちから雪が舞い降りていた。
「俺・・・お前からプレゼント貰うために毎年悩んでた。
自分の為に・・・。
・・・お前の気持ちも考えずに・・・。」
「ううん。何を貰っても嬉しかったんだよ。本当に。
でも、あの時からずっと決めてたから。」
決めていた・・・?
11時59分。もうすぐで終わりを告げる美貴の誕生日。
「ちょっと後ろ向いてて・・・。」
「ん?」
美貴に言われて腕を離し背を向ける。
0時00分。
俺の携帯が鳴る・・・。
携帯を開く・・・。
「20歳の誕生日おめでとう。また・・・美貴に追いついちゃったね。」
驚きと喜びが込み上げた。俺、誕生日か・・・!
すぐに「ありがとう」と言いたくて・・・振り返った。
目の前に一生懸命に背伸びをしている美貴がいた。
唇にやわらかい感触を感じた。
今までの沈黙で一番長く感じられるものだった。
ほんの一瞬の出来事なのに・・・。
「・・・私から・・・○○への誕生日プレゼント。」
恥ずかしそうに下を向く美貴。
「初めて・・・なんだから・・・。」
俺にとって、今『一番』のプレゼントだった。
6年ぶりの・・・美貴からのプレゼント。
まだ、俺の胸の鼓動は治まらなかった。
「私の『一番』欲しいもの・・・くれたから・・・。」
「○○のキモチ・・・。」
美貴の『一番』は俺だったのか・・・。
「ずっと・・・ずっと待ってたんだよ。」
同じ気持ちだったのか・・・。
「いっつも素直じゃなかったから・・・私。もう無理かもって思ってた。」
たまらなく愛しく思えた。
両手で抱き寄せた。強く・・・強く抱きしめた。
「痛いよ・・・。」
「お前の気持ちが離れないように・・・な。」
「バカっ・・・」
長い間お互いのぬくもりを感じた後、俺は一歩下がってこう言った。
「大変長らくお待たせして申し訳ありませんでした。」
「まぁ、許そう。」
いつの間にかドキドキは小さいものとなり、いつもの空気が流れていた。
「幼馴染・・・卒業だ!」
「恋人?」
「・・・恋人!」なんか変だな・・・。はにかみながら笑う。
「・・・もう一つだけも欲しいものがあるんだけどな。」
彼女が上目遣いで言う。
・・・あっ!
「誕生日、おめでとうございました。」深々とお辞儀。
「ありがとうございます。」美貴も深々と。
やっと言えた・・・。長い一日だったな・・・。もう終わってたけど。
そして今度は俺から・・・2回目の・・・。
降り続ける雪を溶かすほど熱かった・・・。
二人の心に一足だけ早く春が訪れた。
END
誕生日もの乙です。
GJ!!!
リアルタイムで読んでて次どうなるかドキドキしながら更新を待ってました
非常に乙でした!!
ありがとうございます^^;
初だったんで緊張しちゃいましたよ。
リアルタイムで乙です
ぐっときました
大作うp乙でした。
いや〜すばらしかった。
作者さんGJ!
マジ良かったです!
ほ
>>203 乙でした
すごく感動しました
俺の中で過去最高かも・・・
ほ
も
ho
ze
もしもシリーズでここが一番好き 保全します
216 :
名無し募集中。。。:05/03/01 04:31:13 0
>>200 連続誕生日と花屋さんのくだりがいいアイディアでした。
乙!
217 :
名無し募集中。。。:05/03/01 07:12:17 0
>>200 職人さんGJ!GJ!GJ!
ちくしょう、なんで俺泣いてんだよ_| ̄|○
最後に一言言わせてくれ、本当にGJ!!!
ほ
なんかネタないかな
220 :
名無し募集中。。。:05/03/01 16:26:18 O
71
雛祭りもあるね
今年から花見は堂々と酒が飲めるわけか
|(;' (;' `;)
|/ミ''l アレ? ダレモ ♪ /ミ''l /ミ\ ♪
|ノハヾヽ イナイノカナ? ノノハヾヽ サケガノメル♪ ♪ 〃ノノハヾヽ ノメルノメル
| vV从ヨーシ,「酒飲音頭」σ(VvV从 サケガノメル♪ 从VvV从⊃ ノメルドォ♪
|⊂) シチャウゾ!! ヽ` ⊂ ヽ♪ サケガノメルドォ♪ (⊃ Y ,;)´ サケガノメルドォ♪
|___> <_________> <_________>
|_) (_/\_) (_/(___)
225 :
名無し募集中。。。:05/03/02 03:18:33 0
だめだこりゃ深夜保全
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
受験、卒業ネタもおk
ホワイトデーもあるよ
229 :
名無し募集中。。。:05/03/02 14:06:51 O
ほ
230 :
名無し募集中。。。:05/03/02 18:07:40 0
ぜ
n
nn
寝る前ほ
234 :
名無し募集中。。。:05/03/03 03:12:59 0
だめだこりゃ深夜保全
「おいっ!美貴。寝るなら家帰って布団で寝ろよ!」
「ん〜。おんぶ。」
そう言って俺に向かって飛び掛ってきた。
「何言ってんだよ、おいっ!」
そんなことを言ってはみるが内心は嬉しくてたまらない。
やっべ、変な気起こすなよ俺・・・。
今日はひな祭りだった。
無論俺には関係ない行事だが、突然美貴が部屋にやってきて
甘酒を飲もうといってきた。
「甘酒でこんな酔う奴始めて見たぞ・・・。」
「ん〜・・・寒いぃ〜。」動くな・・・俺の理性が・・・。
「おい風邪ひくぞ。送ってってやるから。」家隣だけど。
「動けません〜。」
しょうがねぇな。
「んじゃ、酔いが醒めるまでだぞ・・・。」
そういって美貴を抱きかかえベットに移した。
「よっこらしょ・・・っと。・・・はぁ〜。」
ふと、ため息をつくと右腕を思いきり引っ張られた。
案の定俺は美貴の寝ているベットの上に倒れこんでしまった。
オイオイやべぇ〜って。
急いで起き上がろうとしたら、首に両腕を回され抱き寄せられた。
俺・・・犯されちゃう?
「おいっ!離せよっ。」
このままじゃマジで・・・。
「いつまで一緒に居てくれる?」
そんな耳元で話すなよ・・・。
「えっ。だから酔いが醒めるまで・・・。」
「じゃ、ずっと一緒・・・。」
「ん?」
「美貴・・・○○の酔いからは冷めないよ・・・。」
なっ・・・!!!そっ、それは・・・!!!?
「美・・・美貴・・・俺も・・・」
俺は興奮しながら美貴の顔を覗いた。
ZZZ・・・・・。
「寝ちゃったよ・・・。」
酔った勢いか、本音かはわからない。
顔が熱くなった。今さら俺にも酔いがきたか・・・。
美貴も同じく桜色に頬を染めながら幸せそうな寝顔をしていた・・・。
だめだこりゃ!!!!
あんまひな祭り関係なくなってしまった・・・。
大目に見ておくれ!
めっちゃいい
GJ
イイヨイイヨ
240 :
名無し募集中。。。:05/03/03 09:36:22 0
イイヨーイイヨー
GJ!
241 :
名無し募集中。。。:05/03/03 13:34:09 O
ほ
イイヨGJイイヨー
ぜ
ひな祭りイイヨー
今日は保全が必要になります
( `.∀´)<保全よ☆
久しぶりに更新です。
それから、オレと美貴は同じ高校に入った。
まさか高校まで同じになるとは思わなかったが、成績は中の上で同じくらいだし、
ふたりとも近所の高校がいいと思っていたので、必然的といえば必然的に同じになっていた。
高校に行ってからは逆に一緒に登校することに抵抗は感じなかった。
それどころか高校に入ってから一緒にいることが多くなった気がする。
美貴はバレーをなぜかやめてしまったし、
オレも近所のお兄さんが就職で忙しくなったため、フットサルはお休みしていた。
当然、「ふたりは付き合ってるの?」的な質問はかなり受けた。
その度にオレは、「どうかなぁ」「まさか」「そう見える?」なんていろいろ返答を変えて楽しんでいた。
でも、実際そこは自分でも気になるところだった。
毎日一緒に行動しているうちに、もし美貴がオレのことを
恋愛対象として見始めていたら、オレはどうするだろう・・・。
普段は気にしないが、いざとなるとけっこう悩むところかもしれない。
オレと美貴はいつものようにふたりで帰っていた。
「なぁ、美貴」
「なに?」
「オレ達って付き合わないの?」
「は?何言ってんの!?」
美貴の声がうわずった。
夜道で顔までは確認できなかったが、きっと耳まで赤くなっているはずだ。
こういう話をすると慌てるところは昔からかわいげがある。
「いや、冗談。でも周りから見たら付き合ってるよな」
「特別仲の良い友達じゃない?っていうか、実際幼馴染だし」
冗談という言葉を聞いて体勢を立て直したのか、
美貴はいつもの冷めた声で言った。
「そっか」
オレは平気な顔を保っていたが、実はちょっとガッカリだった。
たしかに質問内容は美貴の気持ちを直接聞き出すものではなかったけど、
遠まわしに美貴の本音を垣間見た気がした。
「幼馴染だし」
美貴の言葉が重くのしかかる。
友達からはうらやましがられる、この「幼馴染」という称号は
今では厚い壁でしかなかった。
この称号は美貴の気持ちどころか、自分の気持ちまで霧の中に隠してしまう。
あー。こんなことで悩んでる自分が嫌だ。
美貴のことを好きかなんて、考えたくないのに・・・。
ふたりの会話には珍しい、ちょっとした沈黙を破って美貴が言った。
「…明日ヒマ?」
「英語のお勉強です」
オレは駅前で英会話を習っていて、家でも必死こいて英語の勉強をしていた。
「じゃあヒマか」
まぁ、美貴にとってはそんなような解釈になる。
「まぁな」
「じゃあ○○の部屋行くわ」
「なんで?」
「それは明日決める」
本当に不思議な女だ。
美貴は高校生になってますますかわいくなったと思う。
相変わらず貧乳で目つきも悪いが、スタイルもいいし、性格も個性的だ。
休日に一緒に過ごす男のひとりやふたりいてもいいのに、
なぜかその男はいつも幼馴染の隣人だ。
オレの部屋に来ても、何をするわけでもなく適当な会話を交わし、
ほとんど全く違うことをしている。
ふいに、いったい何が楽しくて自分の部屋に美貴が来るのか疑問に思った。
そして、高校に入ってからまだ1回も美貴の部屋に入っていないことにも気づいた。
「じゃあ、また明日」
「愛してるよ。美貴」
「・・・」
「冗談、冗談」
美貴は耳まで顔を真っ赤にし、後ろ手でドアを勢いよく閉めた。
で どうなりました
乙です!続き期待してます。
乙!
続きよろ〜
GJ!
乙です
更新乙です!
256 :
名無し募集中。。。:05/03/04 19:09:17 O
ほ
ぜ
作家さん募集中
ん
貧乳なのにスタイルいい
はて?
ho
ze
263 :
名無し募集中。。。:05/03/05 13:50:24 0
从VvV)<保全するよ
264 :
名無し募集中。。。:05/03/05 16:00:08 0
だめだこりゃ保全
265 :
名無し募集中。。。:05/03/05 19:14:08 0
n
作家さんガンバレ保全
ho
おはよう
ze
从VvV)<美貴のこと嫌いなの?
うん
从VvV)<氷になりました
ホワイトデーネタはまだ?
ho
ナイスほぜん
圧縮なんかに負けてたまるか
从VvV)<皆頑張って!
ho
ze
スレ数800は厳しいな保全
ほ
―――――3月
眩しい日差しで俺はいつもよりちょっとだけ早くベットから体を起こす。
目をこすって、一回二回と大きく伸びをする。
寝起きの悪い俺だが、今日ばかりは窓から覗く日差しが爽やかに感じた。
最近、日に日に太陽が俺を起こしに来る時間が早くなっている。
春も近いってことか。
俺はパジャマのまま下に降りた。
「おはよう。」
朝食の準備をする母さんの後姿に声を掛ける。
「あら〜早いわね!まだ出来てないよ!どうしちゃったのさ?」
「別に。なんかやけに目がさえちゃってさ。」
「もうちょっと寝てな。熱でもあんじゃないの?」
「いや、普通だし。」
「今日ぐらいはちゃんと余裕もって学校行きなさいよ。」
「ほいほい、わかってるよ。」
朝食をとり終え、制服に着替える。
こんな日ぐらいはと、髪の毛をしっかり整えた。
「んじゃ、行ってくんね。」
いつもよりちょっと早めに家を出る。
「いってらっしゃい。気をつけてね。」
心なしかいつもより優しい笑顔で見送ってくれた。
俺は美貴と一緒に学校に行くため、玄関先まで迎えに行くのが毎朝の日課だった。
ずっと小さい頃から一緒の女の子。幼馴染。
小学校の頃は集団登校で美貴を含めた5,6人で学校に行っていた。
中学にあがってお互い部活の朝練などもあったため、
一緒に学校に行くことはなくなっていた。
もちろん普段は普通に接していたけど。
高校生になると「幼馴染なんだから」とかで、また2人で学校に行くようになった。
学力がどっこいどっこいっだったため、偶然?高校が一緒ってこともあった。
ピンポ〜ン! 呼び鈴を鳴らす。
「はいはいはいはい。」
ガチャ!
美貴のおばさんが勢い良く出てくる。
「あら○○ちゃん!どうしたの?いつもより早いわねぇ〜。」
「母さんと同じ反応するんですね。」
「なぁ〜にカッコいいんじゃない。今日は。」
「やだなぁ〜おばさん!いつもすっよ。今頃気がついたんですか?」
「・・・熱あるんじゃない?」
そこまで母さんと同じこと言わなくても・・・。
「ちょっと待っててね。」
「あ、はい。」
「美貴ぃ〜○○ちゃん来たよ〜!!!」
階段下から美貴の部屋に向かって大声で叫ぶ。
「まだぁ〜。そこら辺でまたせといてっ!」
「ごめんねぇ〜。美貴まだだって。ほんっとあの娘ったら・・・。」
聞こえてたけどね。しかも、そこら辺って。
「いや、全然。僕がいつもより早めに来ちゃっただけですから。外で待ってますね。」
「○○ちゃん優しいねぇ。美貴と結婚したら絶対尻にしかれちゃうわよ。」
「いやいや、おばさん何言ってんすか。僕は男として見られてないですから。
たぶん女友達的な感覚ですよ。もしかしたらそれ以下かもしれないし(笑)」
「ふふっ。またまたぁ。じゃ、ごめんね。ちょっと待っててあげて。」
俺は家から出て、玄関先にある段に腰を掛けて美貴を待つことにした。
いつもなら美貴は俺が迎えに行くとすぐ「んぁ〜、おはよ。」とか言って
物凄く機嫌の悪そうな顔をして家から出てくる。もちろん髪の毛はボサボサだ。
女なんだから髪の毛くらいなおして来いよって言ったら、「別にいいじゃん
学校行ったって知ってる人しかいないんだし。それに女なんだからってのは
差別!」って怒られた。
「あいつはいつになったら女になるんだろうなぁ〜。」
「まずは外見っつ〜か、体が・・・。」
はたから見れば怪しい独り言をつぶやいていた。
その独り言を聞いてか、頭にとてつもない衝撃を感じた。
『ドスっ!』そのカバンは鉛が入ってるんじゃないかってぐらい重かった。
「おはよう。」
頭を押さえながら振り向くと何事もなかったかのように笑顔で挨拶をする噂の幼馴染。
「いってぇ〜なっ!お前、俺がお嫁に行けなくなったらどうすんだよっ。」
「何のこと?私じゃないわよ。天誅じゃない?」
「ちげぇ〜ねぇ。」
ま、俺が悪いって事は百も承知だったので。
「なんだ?いつものボサボサ頭はどうしたんだよ?」
美貴はいつもと違って髪をアップにしていた。
胸を『ぎゅ』っと鷲づかみされた気がした。
不覚にも少し女を感じてしまった。
「あんただっていつもとちょっと髪型違うじゃん。」
「ふははっ。俺様に惚れんなよ!」
「バァ〜カ!早く行こっ。」
俺たち二人はいつもの時間に家を出た。今日は登校時間がいつもより遅い。
でも、俺たち二人はいつもの時間に家を出る。別にどっちからか文句を言うこともなく。
学校までの道のりは自転車で30分。・・・今日はゆっくりこいでいこう。
「皆どんな格好してくるかな?」
「いや、普通に制服だろ。」
「でも一人くらい変な格好してくる奴いそうだよね。」
「あぁ〜4組の奴等とかな。あそこのクラス荒れてたからな。」
「うちらのクラスほどうるさくはなかったけどね。」
「まぁな。」
こんなたわいのない会話が妙に新鮮だった。
まあ、いつも遅刻ギリギリだからこんなにゆっくり話す余裕がなかったからかな。
「ここの桜まだ咲かないよね・・・。」
「今年寒いからな。」
川沿いの土手には何本もの桜の木が植えられている。
俺たちの住む町は他のところよりもちょっと寒い。
でも、この間まで降り積もっていた雪は俺たちの通る道を示すかのように
雪解け水となって川に流れていた。
「うちの担任泣くかな?」
「厄介者がいなくなるって喜んだりして。」
「ありそうで怖い。でもあの先生美貴の事好きだから絶対泣くって。」
「うわっ!何だその自信は。でも一時期噂であったけどな。
担任は美貴のこと好きでヒイキしてるって。よく授業中に集中的に指したりして。
付き合ってるって言ってた奴等もいたし。」
「何それ?美貴そんなの知らないよ!」
「本人に言うわけねぇだろ。」
どうでもいいくだらない思い出話が楽しくてしょうがなかった。
楽しい時間は過ぎるのが早い。それは今も昔も変わらない。
いつもより自転車をゆっくりこいで来たのに、通い慣れた道はとても短く速く感じた。
学校に着くと、正門には「第○回 卒業式」という手書きの立て看板。
これを見ると何か実感が沸いてきた。
「やっぱいつもの時間じゃあ着くの早すぎたな。」
「ま、いいじゃん。ゆっくりしてようよ。」
さすがに式の始まる40分前の教室には誰もいなかった。
「うぉ!最初で最後の一番乗りだな!」
「美貴たちが一番とか結構ありえないっしょ(笑)」
カバンを置いて席に着く。
――――静まり返る教室。
お互い色々思い出していたんだ。
「やばぁ〜い、もう泣きそうになってきちゃった・・・。」
「式までとっとけって。」
「最近涙腺弱いんだよ。」
「実は俺も。」
「年なのかな・・・。」
「この会話、親に聞かれたら怒られるな。」
「だね。」
「そういやさぁ〜、美貴小学校の卒業式の日は号泣だったよな。
式が終わった後だけど。」
「え!あんた見てたの!?」
「見てた。しかもその理由が隣のクラスの男が私立中学行くから
同じ学校じゃなくなっちゃうとかってやつだろ。
会えなくなる〜って。
お前のハ・ツ・コ・イ。」
「○○、し、知ってたの?」
「俺は何でもお見通しなのよ。ま、俺も泣きそうになったけどね。」
「え、何で?」
「それは言えません。」
「はぁ?なんかそれ不公平じゃん。」
「いぃ〜の。そこらへんは自分で感じておくれ!」
そんなずいぶん昔のことも話したりして。
ガラガラ
「うおっ!何でお前らがいるんだよ!」
「失礼だなぁ。俺等が早く来ちゃいけないのかよ。」
「まぁこんな素晴らしい日に雨降らされたら嫌だからな。」
「おうおう!言ってくれるねぇ。」
こんなクラスメイトとのやり取りも貴重な時間なんだ。
時間が経つにつれて続々と席は埋まっていく。
後ろの席の仲の良い奴が話しかけてきた。
「おい、今日も朝から藤本さん独り占めとかズルイんじゃね?」
「別に独り占めとかしてねぇし。お前今日式終わったら美貴に告白すんの?」
「まさか。俺は負けだってわかってる勝負はしないの。」
軽く殴られた。
「何でだよ。そんなん言ってみねえとわかんねぇじゃん。」
「ばぁ〜か、お前本気で言ってんのか?
てか、良いのかよ、俺とか他の奴が藤本さんに告っても。」
「何で?」
「はは・・・一生幼馴染やってろっ。」
今度はさっきより強めに一発殴られた。
ガラガラ
いつもよりしっかりした格好で入ってくる担任。
教壇の上に立つ。
「え〜、今から殺し合いをしてもらいます。」
今さらビートたけしかよ!と心の中で突っ込んだ。
教室中が『うぜぇ〜』とか『つまんねぇ〜』の嵐。
「じゃ、まずは先生から殺っちゃおうぜ!」
クラスの中心的な奴がそんなことも言ったり。
でもこんな日でもふざけたこと言って場を和ませてくれる担任の事が
実は皆好きだったりもする。
この教室で、このメンバーでやる最後の朝のホームルーム。
クラスが盛り上がってる中、俺は横目で美貴を見る。
楽しそうに笑ってんなぁ・・・。
俺の視線に気づいたのか美貴と目が合った。
口パクでなんか言ってる。
『なにみてんだよ』か。
そう言った後、アイツは指で銃の形を作って『ば〜ん』って。
俺は胸を押さえて撃たれたフリ。
満足したのか美貴は俺に向かって笑顔を残し、
また前を見て担任の話を聞き始めた。
胸が痛くて・・・苦しくなった・・・。
どうやら俺は美貴に真っ先に殺られてしまったらしい。
こうしてホームルームも終わり、俺たちは体育館に移動した。
いつもとあまり変わらない、でもどこか緊張感が漂う雰囲気の中で式は始まった。
校歌を歌ったり君が代を歌ったり。
この制服を着てすること全てが最後だった。
いつもは黙って座って話を聞いていられない俺達も今日ばかりは静かに、
そして胸を張って祝辞や送辞に耳を傾ける。
会場には鼻をすする音が響いていた。意外な奴が泣いてたりして。
俺は涙こそ流さなかったものの、何度も視界が滲む場面があった。
無事式も終わり後輩たちの吹奏楽部の演奏での退場。
この時ばかりは生意気に思えていた奴らもなんだか可愛く見えた。
教室に戻ると女子たちが集まって大声で泣いている。
今日のためにしてきた化粧が崩れてる。
美貴はというと、ちょっとだけ赤く目を腫らせて、後はいつもと変わりなく
楽しそうに友達とじゃれあっていた。
記念撮影したり卒業アルバムに寄せ書きをしたり。
帰りのホームルームでまた泣いて。
『さようなら』と、全員で言った後も、一向に騒ぎは静まりかえる様子はなかった。
写真の苦手な俺も今日ばかりは思い出作りに参加した。
ふと周りを見渡すと美貴の姿が見当たらなくなっていた。
カバンはある。
さっきまで廊下で騒いでいた男子がいなくなっていた。
「おいおい、藤本さん男共に呼び出されてたぞ。」
「卒リンか(笑)」
「あほぅ!彼女はモテルのですよ。」
「知ってるよ。それのおかげで俺は何度呼び出しをくらったことか。」
「止めなくていいのかよ。」
「気持ち伝えるくらい良いじゃん。」
「まったく、変な意地張るなよ。」
何とでも言ってくれ。
「何で皆今日告白するんだろうな?」
「そんなの、卒業式だからだろ。
今日逃したらもう会えないかも知れないからな。」
「じゃ、俺はやっぱいいや。」
「なんだよ。幼馴染だからいつでも会えるってか?
その余裕がまわりの奴からすればムカつく理由でもあるんだろうな。」
「かもな。でも俺は今日で最後にするつもりはないからな。」
「・・・やっぱムカつくな(笑)俺もやっぱ告ろっかな。」
他の男たちが美貴に気持ちを伝えてるのが嫌じゃなかったわけじゃない。
ただ、彼らが気持ちを伝える事を邪魔する権利はないと思ったから。
「おい、打ち上げど〜するよ?」
「今日疲れたからな。明日にしねえ?」
「打ち上げってのはその日にやるもんだろ。」
「じゃ、俺行かね・・・。」
「なんだよノリわりぃな。
しかもお前来なかったら藤本さん来ねえじゃん。」
「なんで?」
「だってそ〜だろ。」
「そうか?」
「そうだよ。」
ちょっと考えた。
「でも、やっぱ今日は無理。」
「・・・わかったよ。しょうがねえな。
じゃ、明日な。他の奴らにも言っておくから。」
「おう。わりい。」
今日は無理。美貴と一緒に帰る約束があった。
別に打ち上げやった後でも一緒に帰れるのだけど、
学校からじゃなきゃ意味がないような気がしたから。
「○○君ちょっと来て〜。」
「何で〜?」
廊下のほうから女子に呼ばれた。
「いいから早く〜。」
「はいはい、わかりましたよ。」
渋々席を立つ。
その女子に連れて行かれたところには2年生の女の子がいた。
「じゃ、私はこれで。」
「お、おいっ。ちょっと待てよ。」
行ってしまった。
「あ、なんか・・・、ど、どうしたの?」
「あの・・・私、入学してからずっと先輩のこと見ていました。
・・・・好きです。」
急な告白にビックリしてしまった。
「え、あ、ありがとう。」
「それで・・・もし良かったら・・・ネクタイとか・・・貰えませんか?」
「これ?・・・俺のでいいの?」
「先輩のが良いんです。」
こんな風に言われたら断る理由もない。
俺はブラウスからネクタイをはずし、女の子に渡した。
「これからも学校頑張ってね。」
「ありがとうございます。先輩も頑張ってください。」
二言三言交わした後、写真を撮って彼女は
一緒に来ていた女友達の元へ帰っていった。
俺らの高校は男女共にブレザーのため、ネクタイを
渡したりするといったことが恒例になっているらしい。
ネクタイなんてもらってうれしいのか?
再び教室に戻るとほとんど人がいなくなっていた。
美貴は、まだいなかった。
『じゃあな』『絶対連絡しろよ!』『忘れんなよ。』そういった言葉を残して
一人、また一人、教室から離れていった。
とうとう教室は美貴のカバンと俺だけになってしまった。
「俺はいつも待たされてばっかだな・・・。」
そうやって物思いにふけっていた。
いつの間にか美貴は自分の席に座っていた。
「なんだよ。戻ってきたなら『待たせてごめぇ〜ん』とか言えよ。」
「あほ!なんか、たそがれてるから悪いかなって思ったの。」
「それより、どうだったんだよ?」
どんな奴らに、何人くらいに告白をされたのかが気になった。
「ん〜何のことかな?」
わかってるくせに。不適な笑みを見せながら俺を見る。
「・・・やっぱ、いいや。」
「あはは。10人斬り達成だよ♪」
「『斬り』とかゆうな。」
おっと、斬っちゃいましたか。
「それより○○は?ネクタイ。失くしたの?」
「・・・あぁ。気づいたらなかった。どっかに落としたのかもな。」
別に隠す必要はないのだけれど、言う気にもなれなかった。
「んふふ〜見てたよ。あの女のコ結構人気あるらしいよ。」
「まぢで!」
「なんだ。やっぱあげたんじゃん。」
「いや・・・欲しいって言われたから。
それに俺のなんか他に誰も欲しがらないと思って。」
小さい頃に親に怒られて言い訳をしている気分だった。
「美貴は誰にもあげなかったのに・・・あげちゃったか・・・。」
「ん?」
「なんでもなぁ〜い!」
教室には朝来た時のように美貴と俺の二人しかいない。
隣同士に座って話せば良いのに、お互い自分の席について言葉を交わす。
狭い教室の中で離れて座る。
姿かたちも声も感じることはできるのに、決して触れることはできない。
これが今の二人の関係なのかもしれない。
幼馴染ゆえの微妙な距離感。
いったい教室に何時間いた事だろう。
高校の思い出だけで話のネタは尽きることがなかったから。
いつの間にか太陽が傾き、夕日が教室に差し込む時間になっていた。
キーンコーンカーンコーン・・・・チャイムが鳴った。
「帰るか。」
「帰りますか。」
こうして俺たちは3年間お世話になった教室をあとにした。
朝通った道を逆走しながらゆっくりと自転車をこぐ。
俺等をどんどん追い越していく車と自転車。
「このままじゃ明日になっちゃうかもね。」
「俺は明日になっても、明後日になってもいつになってもこうやって
美貴の隣をゆっくり走っていたいですけど。」
大通りを駆け抜けるトラックに俺の声はかき消された。
今までにないくらい自然に出た言葉だった。
「えぇ?聞こえない。もっかい言って。」
「腹減ってるから明日になる前に餓死しちゃうって言ったの。」
「へ〜。そりゃ大変だ!!早く帰らなきゃだね。」
なんだか『一生幼馴染やってろ』って言葉がリアルに思えた瞬間だった。
『腹が減って』いても俺たちはペダルをこぐスピードを速めようとはしなかった。
何度も信号に引っかかったりして。
今日ほど赤信号に感謝した日はない。
家が近づいてきた。
――――「ねぇ、歩こうよ。」
自転車を押しながら土手を行く。
「○○さ、卒業証書で名前呼ばれた時の返事、声裏返ってたよねぇ。
美貴笑っちゃたよ。」
「最後くらいでっかく返事してやろうかな〜って思ったらおもいっきり
ひっくり返った。慣れないことはするもんじゃねえな。」
ここから家に着くまで無言で歩いた。
会話がなくても一緒にすごせる関係だから。
5分位すると早いもので、あっという間に家に着いてしまった。
美貴が家に自転車を片付けようと俺の隣から離れた。
「美貴。」
「何?」俺の呼びかけに振り返る。
「お前今日は小学校の時みたいに号泣しなかったんだな。」
「また見てたんだ。」
「おぅ。何で泣かなかったのかな?」
「ん〜、・・・また会えるって思ったから。」
「誰の事だか。そいつとは進展ありってか?」
「ううん。現状維持。」
「そっか。」
「○○はどうなの?今日は泣きそうにならなかった?」
「あぁ。」
「何で?」
「なんつ〜かな、今日は泣き顔じゃなかった。笑ってたんだよその子。」
「その子って?」
「聞くな、感じろ!」
「またそれかよ。」
そう言って自転車を片付けに駐輪場の影に消えた。
俺も自転車を片付けて家に入ろうとした。
「おいっ!○○!!」
「んぁ?」
「おすわり!」
「・・・俺は犬かよ。」
ご主人様に命令され玄関前の段に座る。
「なんかくれ。」
「はぁ?なんだよ急に。」
「美貴に卒業記念品を授与せよ!」
「意味わかんね。」
「いいから、なんかよこせ!」
「それが人にものを頼む態度か。」
「よこせよこせよこせよこせよこせ・・・・。」
「わぁかったよ。」
俺の制服の裾を引っ張りながらごねる姿があまりにも可愛くて・・・。
「何がいいんだよ。」
「聞くな、感じろ!」
「真似すんなよ。それが言いたかっただけじゃないだろうな?」
「んふふ〜。」
といっても、今日は卒業式で持ってるものなんて財布と携帯と卒アルと・・・。
なにやれってんだよ。
「ほんとに何でもいいのか?」
「いいって言ってるじゃん。」
俺はブレザーに付いている一番心臓に近いボタンを外した。
「はい。」
「なにこれ?」
「見りゃわかんだろ。ボタンだよ。」
「ふ〜ん。」
美貴は一瞬口を尖らせ意地悪そうな顔を見せたが、
俺の渡したそれを握り締め満面の笑みを見せた。
なんか、恥ずかしくなった。
「おい。美貴もなんかよこせ。」
「え〜〜〜。」
「『え〜〜〜』ゆうな。」
「何でもいいのかな?」
「おう。」
美貴も俺と同じ位置のボタンを外す。
「はい。」
俺はそれを受け取った。
強く握り締めた。
それはとても温かかった。
「さんきゅ。」
「い〜え。」
俺と美貴はそれぞれ交換し合ったボタンを眺めた。
「ねぇ○○。」
「ほいほい?」
「これって、第二ボタン?」
「聞くな!カ・ン・ジ・ロ!」
俺の頬に軽く美貴の唇がふれた。
とっさに俺は触れられたところを手で拭ってしまった。
「拭くなよ!」
「いや・・・わりっ・・・。」
「○○の気持ち、感じ取ってみました(笑)」
今日一番の笑顔を見た気がした。
「近づいたな。」
「え?」
「距離。」
「・・・進展あり・・・。」
俺等はいつもとかわらない笑顔で笑いあった。
なにも急ぐことはない。
こうやって少しずつ近づいていこうと思った。
いつもと変わらない空。
いつもと変わらない景色。
この制服を着ることも、通いなれた通学路を二人で行くこともない。
でも、この先僕等はずっと一緒なような気がする。
それは『幼なじみ』だから。
俺はこの関係に卒業が来ないことを願った。
お互い打ち合わせをしていたかのように同時に立ち上がる。
もうすぐ晩御飯の時間だから。
美貴が中に入るまで見送る。
「○○。」
「ん?」
「またね。」
「おぅ。またな。」
俺は再び美貴からもらったボタンを握り締めた。
――――――――――あなたはその第二ボタンを誰に渡しますか?
無駄に長くまとまりないものになってしまいました
すいません
新作キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━!!!
仕事中にもかかわらずリアルタイム読みしてしまったorz
乙です!!ゼンゼンイイヨー!!
超GJ!キュンキュンくるねえ
この時間帯に作品投下は珍しいな
ありがとうございます!
春休みなんで・・・。
すごく良かった。
314 :
名無し募集中。。。:05/03/07 18:14:24 0
316 :
名無し募集中。。。:05/03/07 22:20:27 0
まさに幼馴染って感じ乙。
すげー
めちゃくちゃいいじゃん!
非常に乙です!
ケツメイシの「さくら」て曲聴きながら読んでたら
泣けた・・・ おためしあれ
感動ありがとう GJ!!
>>309 ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ
最高だああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
保全
今の流れにつてくにはどこから読み始めればいいですか?
いや〜読んでいただいてありがとうございます!
ちょっと前作とかぶった感があったんで心配だったんですけど・・・。
アドバイスとかあったらお願いします。
作者さんは女性ですか?
どっちですか?
まあブラウスっていうのは女性だけだからね男はワイシャツ
それだけです。文章は非常にいいと思うやわらかい感じが
ちょっとブラウス買ってくる
ほ
334 :
名無し募集中。。。:05/03/08 19:46:07 0
>>309 超良作GJ!
今年に入ってから一番の良作だな
本当にGJ!
ho
ぜ
ん
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
おは
セーフ?アウト?よよいの
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!!
从*VvV)<一緒に寝よ
川#´ v ´从<嫌だよ
ほ
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
|"'\ /'"|
l l'\ ';ー- ──-;' /"| |
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ヽソ::::;:::::::::/ ∧::::::::::::::::/
/:::i:::/:/i:/ / ト.:::i::::::::::i 〜♪
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|::::;| ノ;::::|
_/´⌒、ヽゝ. V イィ ⌒ヽ_
`ーーー' ' ̄ `` ー-‐ '´ ̄ ーーー'
347 :
名無し募集中。。。:05/03/09 22:15:05 0
ミキ猫可愛いな
[[ここにID]]
☆ ∵∴∴☆∴∵∴ /
\ ※∵☆☆★☆★☆☆∵※
*∵☆★☆*☆*☆★☆∴*
※∴★☆*°°|°°*☆★∴※
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*∴☆★°\°☆☆★☆☆°/°★☆∴
.. ※☆*°°★ ∩ °° *☆※, *
∴★☆°° ☆ ( // *☆∴ ←顔は推メンに変えてね
∴☆*°°☆ / )/ ☆°°*☆∴
※☆★― ★ と / . │ ★ ―★☆※* ⌒★
∵☆*°°☆ /// | 〈〈狼〉〉 °*☆∵ *
∵★☆°°☆ (_/ (__) ☆°°★☆∵
※☆☆*° ★ ★°*☆☆※ *
*∵★☆°/°☆☆★☆☆°\°★☆∵
∵☆☆°°°°|°°°°☆☆∵
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ze
▼ハヽヽ▼
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⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<おやすミキミキ♪
⌒⌒''(U 美 )
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▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
n
356 :
名無し募集中。。。:05/03/10 12:20:25 O
ほ
ho
作家さん募集中
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
しちゃおうか
何を?
更新しまーす。
今日は土曜日。そして朝の7時。
「おはよー」
なぜか休日の朝早くから美貴はオレの部屋にやってくる。
だいたいオレの家の鍵は開けっ放しなので、容易に入ることが可能なのだ。
「え・・・うぅん」
オレは前も言ったように、朝が弱い。
「起きてよー」
美貴が体を揺する。土曜日なのだから当然、あと2時間くらい寝ていたい。
「マジ無理・・・」
オレは枕を抱きかかえながら壁の方に体を向けた。
「美貴、ヒマじゃんか」
美貴はボソッと文句を言った。オレはただ眠くて、この状況をどうにかしようとしていた。
「じゃあ、美貴。窓開けて」
美貴が「えー」と言いながら窓を開ける。
すると、夏の朝特有の清々しい風が入ってくる。
「またヒマじゃん」
美貴はふくれっつらで言った。
オレはなんとかして眠りに就こうとしたが、
美貴が絶え間なく体を揺するので徐々に目が覚めてきてしまった。
次第に意識がはっきりとしてくる。
「じゃあ美貴も寝るか」
オレは大あくびをかましながら言った。
「小学校以来じゃない?一緒に寝るとか」
「しかも低学年な」
「マジ○○エロい」
オレは寝たままリモコンでMDラジカセの電源を入れ、音楽を流した。
流れてくるのは、父さんから借りた洋楽だ。
「今日は何の日?」
オレは壁の方を向いたまま言った。
美貴が部屋に来るときは、何かの日なのだ。宿題やる日とか、昼寝する日とか。
「マンガ読む日」
「へぇ。どうぞ」
オレの部屋には何百冊というマンガがある。
これはオレだけでなく、父さんと母さんが大のマンガ好きという理由からだ。
なので、最近の少年マンガから少女マンガ、手塚治やら昔のマンガまである。
美貴はまたブツブツ文句を言いながら、ベッドに寄りかかりマンガを読み始めた。
美貴が読んでいるのは・・・「アドルフに告ぐ」か。渋いな。
オレはというと、完全に目を覚ましてしまっていた。
いくら目を閉じても、眠りに入ることができない。扇風機をつけ、体を半分起こした。
美貴は少しも動かず、マンガを読んでいる。
オレは美貴の肩に軽くアゴを乗せた。
「それおもしろいだろ」
美貴の髪から女の子らしい匂いがして、少しドキっとした。
そして、一瞬の殺気を感じた。美貴の裏拳がおでこに当たる。
「今、集中してんの」
「ハイ。すいません…」
そのままオレはベッドに倒れこんだ。
ヒマだといって起こしたくせに、この仕打ち・・・。
更新乙です。
続き期待してますよ!
更新おつ!肩にアゴキタワァ.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)< なんか良い設定ないかな?
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
>>368 もしもミキティが幼なじみの隣の娘だったらなんてどぉ?
>>369 なるほど!その手が・・・・゚・(ノД`)・゚・。
保全部隊
乙〜
乙でした
GJ!
乙
ho
ze
n
ho
ze
381 :
名無し募集中。。。:05/03/12 03:38:08 0
だめだこりゃ保全。
保全部隊
保全