にゃーお にゃーお にゃーお
部屋の外で猫の声がする。
れいなを呼ぶ近所のオス猫たちの声だ。
恋の季節を迎え、れいなを求め、れいなと交わって自分の子孫を残そうとするオス猫たち。
その甘く、切ない声が、れいなの猫の本能を刺激し、欲望を呼び覚ます。
……身体が……熱い……
れいなは右手をパジャマの中から下着の中に滑り込ませてゆく。
この年になっても未だにそこに繁みがないことはれいなにとってコンプレックスではあったが、れいなの手はそこを通過してその先へと伸びてゆく。
れいなにとって一番大切なそこ。
まだ誰にも知られていない、もちろん触らせてもいないれいなの女の子そのものの部分。
れいなの指はゆっくりとそこを這ってゆく。
「……お兄ちゃん……」
れいなの頭の中には、いつしかその人の顔が浮かんできていた。
いつか…れいなにそうしてくれるのを想像するかのようにれいなは指を動かせる。