【小説】リア消だったら誰に告ってた 第2章【ハーン】

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220名無し募集中。。。
作者様たちの登場までの間、つまらないものですが、ちょっと場つなぎいたします。

―― 河田純子 『終わらない時間』から ――

ぼくたちが、二人で会うために初めて待ち合わせしたのは、去年のいまごろだったね。
それほど多く車も通らない、あまり人が上ることもない歩道橋の上。

緊張しながらきみを呼び出した公衆電話。
一秒が長かった。

教室ではいつでも近くにいたぼくたち。
これが恋だなんて、なぜかまるで思わなかったけど。

あいつと知り合ってから、いつのまにか、なんだかきれいになったね。
そんなきみをふと見つめてしまうぼく。
うれしい気持ちと、さびしさの間で、揺れる心‥‥。

たそがれてゆく街。交差点を二人で渡る。
指を一本だけからめて、恋人のように。
きみを笑わせようとして、つぎつぎ冗談ばかり言って。
澄んだ笑い声がぼくには心地よかった。
221名無し募集中。。。:05/01/21 15:43:35 0
いつだっただろう。
「好きな人ができたら、わたしにも必ず報告してね」なんて言ったね。
いま思う。そのとき、ぼくには、大好きな人がもういたんだ。
そして、いまもぼくの横できみは風に髪をなびかせて。

この、優しい二人の時間がこのまま、そっと停まればいいのに。

ときどき、哀しい目をしたまま微笑む、きみの心はわからないまま、
いくつかの甘い想い出も、少しずつセピアに色あせて遠ざかる。

その半分さえ、言葉にならない、こんなに切ない気持ち。
口に出せなくて。

こうして会うことが、できなくなる日がもうすぐそこに近づいてる。
そこから気をそらせたくて。
残されたわずかな時間を思い切り、悔やまないように過ごしたいから。

この、優しい二人の時間がこのまま、ずっと続くといいのに。

かなわないそんな思いに胸を痛めながら、
それでもぼくは、祈る。

きみの願いがきっとかなうようにと。
きみの新たな日々が、いつも希望にあふれたものであるようにと。

そして、
ぼくらは卒業する。

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イメージは舞波ですが、
ヒロイン役は読者でご自由に設定してお楽しみください。